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東京都の薬務行政について

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東京都の薬務行政について
東京都の薬務行政について
東京薬事協会 薬事講習会
平成25年3月15日(金)
東京都健康安全研究センター
広域監視部薬事監視指導課長
早乙女 芳明
1
目次
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
新しい健康安全研究センターについて
PIC/S加盟について
災害時の医薬品等供給体制について
違法ドラッグ対策について
東京都薬用植物園
その他
2
I 新しい健康安全研究センターについて
3
平成24年6月4日、広域監視部は都庁40階から
健康安全研究センター本館1階へ移転しました
福祉保健局健康安全部薬務課
40階
階
薬務課の医薬品審査係、医療機器審査係の業務(承認申請を除く)
及び、薬事免許係の毒劇物製造、輸入、特定毒物研究者使用者、
配置販売業に関する業務は健康安全研究センターへ移りました。
21階
階
23区内の卸売販売業の許可申請・届出等は
健康安全研究センターへ
(※多摩地区は多摩の各所管保健所となります)
健康安全研究センター広域監視部
新宿区百人町3-24-1
4
4
案内図(新宿区百人町3-24-1)
5
健康安全研究センター
企画調整部
広域監視部
微生物部
食品化学部
薬事環境科学部
精度管理室
6
薬
事
監
視
指
導
課
薬事審査係
0303-59375937-1027
医薬品審査係
0303-59375937-1029
医薬品第一係
0303-59375937-1036
医薬品第二係
0303-59375937-1039
医薬品第三係
0303-59375937-1042
流通指導係
0303-59375937-1028
ファクシミリ
0303-59375937-1043
7
7
Ⅱ PIC/S加盟について
8
PIC/Sとは
Pharmaceutical Inspection Convention
(PIC)医薬品査察協議会
Pharmaceutical Inspection Co-operation scheme
(PICS)医薬品査察協同スキーム
査察当局間の非公式な協力の枠組み
1995年11月から活動
EUを中心に米国等39か国(41当局)が加盟
The training of GMP inspectors has been
at the heart of PIC/S since the beginning.
PIC/Sホームページより
9
9
PIC/Sの目的
PIC/S
1/95.3より
1/95.3より
PIC/Sの目的は、公衆衛生の実現のため、以下の事項を実現する
ことにある。
(a)GMP査察分野における相互信頼の維持と査察品質の向上
相互信頼の維持と査察品質の向上を
相互信頼の維持と査察品質の向上
図るため、加盟当局の協力関係を推進・強化する。
(b)情報や経験を共有する枠組みを提供する。(Voluntary basis)
相互トレーニングを開催
(c)査察官や関連の技術専門家を対象とする相互トレーニング
相互トレーニング
する。
(d)製造所の査察及び公的試験検査で実施する試験に関する技術
試験に関する技術
的な基準と手順の改善、調和を図るため、協同の取り組みを継続
的な基準と手順の改善、調和
する。(査察手順及び試験検査機関の試験手順の確立
査察手順及び試験検査機関の試験手順の確立)
査察手順及び試験検査機関の試験手順の確立
(e)GMP基準の作成、調和、維持
基準の作成、調和、維持を目的とした共同の取り組みを
基準の作成、調和、維持
継続する。(共通のガイドライン作り
共通のガイドライン作り)
共通のガイドライン作り
(f)グローバルハーモナイゼーションを実現するために、共通の基準と手順を
共通の基準と手順を
採用するための国家協定を締結した他の規制当局との協力関係
採用するための国家協定を締結
10
を拡大する。
10
医薬品供給のグローバル化
Global Drug Supply
ヘパリン問題
製造拠点のアウトソーシング
国際共同治験の増加
リアルタイムでの情報共有の必要性
グローバルな監視体制の実現に向けて
PIC/S加盟への促進
加盟への促進
FDAや
やEMA等との合同査察による連携協力
等との合同査察による連携協力
世界中の製造所を一国の監視員が
監視することは不可能
11
PIC/S加盟の必要性
使用者の保護(国民の安心・安全確保)
→ 世界標準のGMPをクリアした医薬品を日本国
をクリアした医薬品を日本国
世界標準の
内に流通させることが必要である。
行政リソースの有効活用
→ 適切で効率のよいGMP調査
調査を実施する必要
適切で効率のよい
調査を実施する必要
がある。企業側がGMP査察にかかる人、コストも
がある。企業側が
査察にかかる人、コストも
考慮する必要がある。
日本の製薬業界の地位確保・サポート
→ 「PIC/S GMP準拠
準拠」が
準拠」が流通要件
」が流通要件となるケース
流通要件となるケース
が見受けられる。また、患者からの信頼が得られ
る。
12
12
これまでの流れ(概略イメージ)
平成22年度
平成23年度
資料作成
平成24年度
体制整備
7月新体制
運用開始
都道府県
GMP適用
範囲の差異、
内容ギャップ
分析
7月
申請
宣言
2月
調査
要領
調査当局統一
システム採用
PIC/Sガイドラインとの比較分析・検討
ガイドラインとの比較分析・検討
厚生労働
省
原薬GMPガイドライン、医療用ガス
ガイドライン、医療用ガスGMP自主基準
自主基準
原薬
ガイドライン、医療用ガス
PMDA 生薬及び漢方生薬製剤GMP自主基準
自主基準 等 発出
生薬及び漢方生薬製剤
3月
申請
PIC/S
5月
総会
13
13
ブロック単位で一枚岩へ(助け合い)
GMP調査要領第3_6(2)
GMP調査当局会議
各ブロック代表
PMDA
厚生労働省
連携
調整
厚生労働省医薬食品局
監視指導・麻薬対策課
指示
連携
調査員の育成
PMDA
GMPグループ
都道府県ブロック
北海道東北・関東甲信越
東海北陸・近畿・中国・四国・九州
同行調査
合同模擬査察研修
14
H24.3.31現在
1大阪 248
2東京
東京 247
3兵庫 137
北海道東北
関東甲信越
158
799
27
全国比
34%
4埼玉 128
5神奈川124
東海北陸
391
近畿
609
中国
113
四国
87
九州
159
合計
2316
41
40
75
34
128
9
247
124
74
15
15
調査当局が共通で使用するマニュアル
調査当局(47都道府県+PMDA)一枚岩構想
<調査要領8(6ページ)>
(1)「品質マニュアル」の配布について」
平成24年3月30日付薬食監麻発0330第1号
(2)「GMP調査当局共通の手順書」の配布について
平成24年3月30日付薬食監麻発0330第3号
(1)品質マニュアル
品質マニュアル
全調査当局共通
(2)共通手順書
共通手順書
(1)&(2)を全調査当局が運用
⇒各調査当局の手順書の上位文書とする
(3つで1セット)
★各調査当局の手順書
○各調査当局の記録類
16
16
調査員制度の導入<GMP調査要領別添1抜粋>
シニア調査員
・秀でた自立的
でた自立的、
自立的、外交性特質
・優れた観察力
れた観察力、
観察力、適応力、
適応力、決断力
・教育実施者としての
教育実施者としての教育訓練
としての教育訓練を
教育訓練を受けている
・より高度
・より高度な
高度な最新の
最新のGMP知識
GMP知識
リーダー調査員
・実務経験
・優れた観察力、適応力、決断力
・サブシステムへの理解
・分野ごとの調査技術の習得
・品目に応じた技術的知識
・国際的な規制の知識
・最新のGMP知識
・認定分野別調査経験(各5
・認定分野別調査経験(各5回以上)
調査員
・薬学・理工学系の大学卒
・個人的資質(ISO19011)
・個人的資質(ISO19011)
・40時間研修
40時間研修
・一般技能知識
17
17
調査手順<調査要領第4_3>
基本方針の策定
調査チームの編成
(調査実施責任者
調査実施責任者≠リーダー調査員
調査実施責任者 リーダー調査員)
リーダー調査員
調査計画の策定
事 前 通 知
18
今後のスケジュール(イメージ)
H25
1
都道府県
監麻課
PMDA
PIC/S
H26
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12
1
2
3
体制整備、調査方針統一、調査員育成(
体制整備、調査方針統一、調査員育成(教育訓練)
教育訓練)
通知・ガイドライン等整備
総
会
総
会
19
19
Ⅲ 災害時の医薬品等供給体制について
20
東日本大震災被災地での医薬品供給実態調査
◆ 委託先:三菱総研
◆ 調査対象
【被災自治体】
福島県、宮城県、岩手県、三県の市町村(56)
【医療関係者及び団体】
日本医師会、東京都薬剤師会、
被災地の医師会(35)・薬剤師会(32)・病院(110)・薬局(176)
【卸売販売業及び団体】
日本医薬品卸業連合会等医療物資の卸売販売業者団体(4)
被災地の卸売販売業(19)
21
《想定していた災害時の医薬品等供給体制》
発災時には
行政が卸の機能を担う
要請:病院等は必要な医薬品等を区市町村へ要請する
供給:国等から送られて来る支援物資を、行政が集積所で仕分けして、医療現場へ送る
病院
診療所
薬局
医療
救護所
避難所
区市町村
(二次集積所)
都道府県
(一次集積所)
支援物資の供出
国
道府県
要請の流れ
メーカー
22
供給の流れ
《東日本大震災での実態》
医薬品そのものは十分あったが、医療現場へ届けられなかった
病院
診療所
薬局
医療
救護所
避難所
区市町村
(二次集積所)
仕分け、配送
がうまくいか
ず集積所で
停滞
都道府県
(一次集積所)
支援物資の供出
国
道府県
メーカー
要請外の大量の
支援物資
要請の流れ
23
供給の流れ
Q 震災前に医療物資供給のための計画があったか?
(質問対象:市町村)
24
Q 医療物資集積所を事前に決めていたか?
(質問対象:市町村)
25
Q 医療物資集積所の管理・運営の担い手は誰だったか?
(質問対象:市町村)
26
Q 医療物資の管理や配送の課題は何だったか?
(質問対象:市町村)
27
「東日本大震災被災地での医薬品供給実態調査」で分かったこと
◆ 行政の集積所で医薬品が停滞し、現場へ届けられなかった。
⇒行政が卸機能を果たすのは不可能
◆ 大量の要請外の支援物資によって現場が混乱し、貴重な人手や場所が奪われ
てしまった。
⇒支援物資は有難いが、必ずしも被災地の役に立つ訳ではない
◆ 災害時の医薬品供給方法について、市町村が事前に決めておらず、発災後、
検討を始めたため時間がかかり、医療現場が混乱した。
⇒発災前に決めておく必要がある
◆ 医薬品は卸の手を経て送られるのが、被災地にとって最適
◆ 区市町村は事前に医薬品供給方法を定めて地区薬剤師会、卸売
販売業者と協議しおく
28
《従来の災害時の医薬品等供給体制》
◆ 支援物資を行政が仕分けして供給
東日本大震災
《新たな災害時の医薬品等供給体制》
◆ 平時と同様、卸売販売業者が供給
◆ 医療機関、行政等は3日分程度の備蓄を行う
◆ 支援物資は要請した物以外、基本的に
受け取らない
29
新たな災害時の医薬品等供給体制
《調達の基本》
◆ 病院・診療所・歯科診療所・薬局:
平時と同様、病院等が卸からの調達
◆ 医療救護所・避難所:
卸もすぐに動ける訳ではないので、
3日分程度の備蓄が必要。
区市町村が卸から調達
《救護所・避難所での医薬品使用の流れ》
◆まず、区市町村の備蓄を使用(不足する場合は都に対し都
の備蓄供出を要請)
◆備蓄だけでは不足する場合、区市町村が卸から調達(自ら調
達することが困難な場合は都が代わりに調達)
30
《新たな供給体制》
通常ルート(保険)
災害時ルート(災害救助法)
一般用
医薬品
医療用医薬品
病院・診療所
歯科診療所・薬局
医
薬
品
供
給
発
注
医療
救護所
避難所
発
注
医
薬
品
供
給
医
薬
品
供
給
調達依頼
区市町村
(ストックセン
ストックセン ター)
ター
(コーディネーター
コーディネーター)
コーディネーター
発注
卸
発災から3日間は
備蓄を使用
協定締結
団体
調達依頼
東京都
(薬務課)
相談
区市町村が自ら調達するこ
とが不可能な場合
地域災害医療
コーディネーター
東 京都災 害医療
コーディネーター
卸は、受注量が供給可能量を超えた場合に、供給先(災害拠
点病院等)の優先順位をコーディネータへ相談する。
31
《区市町村における災害時の医薬品等供給体制の強化》
◆ 医薬品ストックセンター長
【従来】 区市町村職員から選出
↓
【新】
地区薬剤師会から選出
◆ 卸売販売業者との協定
【従来】 卸からの購入手続きについて未調整
↓
【新】
発災後すみやかに医薬品等を調達
できるよう、事前に区市町村が卸と
協定を締結する
32
Ⅳ 違法ドラッグ対策について
33
東京都薬物の濫用防止に関する条例
(平成17年4月1日施行)
違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)の乱用による健康被害の拡大懸念
都が国に先駆けて違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)の規制を開始
・都知事が知事指定薬物として指定
・製造、栽培、販売、授与、広告等の規制
・罰則あり
【参考】
薬事法「指定薬物」平成19年4月1日施行
34
違法ドラッグ
(いわゆる脱法ドラッグ)
・法律的な定義はありませんが、多幸感、快感等を高
めると称して販売されている製品を指す
・麻薬や覚せい剤などの法律で禁止する成分とは異
なるため、「合法ドラッグ」、「脱法ドラッグ」などと呼ば
れることもある
・植物系のものは「脱法ハーブ」などと呼ばれることも
ある
35
違法ドラッグ
(いわゆる脱法ドラッグ)
麻薬・覚せい剤の構造を一部変更して、
法の網を潜り抜けている薬物。
H3 C- O
H3 C
NH2
O-CH3
H3 C- O
O2 N
NH2
O-CH3
類似物質を合成
DOM (2,5(2,5-ジメトキシジメトキシ- 4-
DON (2,5(2,5-ジメトキシジメトキシ- 4-
メチルアンフェタミン)
アンフェタミン)
麻 薬
ニトロアンフェタミン)
アンフェタミン)
平成22年9月24日から指定薬物(薬事法)
平成22年9月24日から指定薬物(薬事法)
36
東京都の違法ドラッグ対策
知事指定薬物にににに指定
科科科科 学学学学 的的的的 評評評評 価価価価
((((薬物情報評価委員会))))
買買買買
未未未未 規規規規 制制制制 薬薬薬薬 物物物物 検検検検 出出出出
試試試試
37
規制薬物検出時の対応
(麻薬・指定薬物等)
報道発表((((注意喚起))))
違違違違 反反反反 品品品品 のののの 排排排排 除除除除
買買買買
規規規規 制制制制 薬薬薬薬 物物物物 検検検検 出出出出
試試試試
38
都としての新たな対策
●知事指定薬物の指定
⇒ 未規制薬物の情報を国に提供してから、薬事法指定までに
半年程度を要している現状を踏まえ、都では、国の指定に先行して、
東京都薬物情報評価委員会に諮問し、知事指定薬物に指定。
(平成25年2月に8薬物を指定)
●海外流行薬物の事前調査
●国への提案要求
⇒基本的な化学構造が同じ薬物の包括的な規制
◎平成25年2月20日、指定薬物を包括指定する省令公布
●都民への注意喚起の強化・普及啓発事業
39
Ⅴ 東京都薬用植物園
40
平成22年度からの運営方針
~ 園の運営業務を民間団体等に全面委託 ~
○ けし・大麻など薬事監視に必要な植物
の栽培や有毒植物の鑑定鑑別など都民の
健康と安全を守る試験検査を進める
・必要不可欠な薬用植物を約750種に精査
○ 新たに創出されるスペースを活用し、
都民協働により体験的に学び交流する憩
いの場を作る(「ふれあいガーデン」)
薬物乱用防止の普及啓発や薬用植物など健康づく
りに資する植物への理解を促進
41
「ふれあいガーデン」の運営
1 地域市民等との協働による植物の栽培など体験学習の場
2 販売(薬用植物関連物品や飲食物等)やイベント事業
園の事業や「ふれあいガーデン」での活
動を一体的に推進し、園の持つ機能を相
乗的に発揮し、園の魅力を高める
全体
2,000㎡
Ⅰ 都と地域市民との協働の場
(1,600㎡)
Ⅱ 民間団体への貸出し
42
(400㎡)
1 都と地域市民との協働の場
(1,600㎡)
・ 平成22年4月に薬用植物を栽培するボランティア
の募集
→20名の募集予定のところ27名の応募
・ ボランティアで「薬用植物園ふれあいガーデンの会」
を結成し、約10種の薬用植物の栽培を実施
43
2 販売(薬用植物関連物品や飲食物等)や
イベント事業
(400㎡)
・ 東京薬事協会を含む民間団体に行政財産使用許可
を取得していただき、「草星舎」を設立
・ 飲食物や植物の苗等を
格安で販売
・ 薬用植物に関する普及
啓発イベント事業を実施
44
東京都薬用植物園にお出かけください
・ けし、大麻を始め
全国でも貴重な薬用植物を一般公開
東京都薬用植物園
(小平市)
西武拝島線東大和市駅徒歩2分
<モニタリングポスト>
データは東京都健康安全研究センターの
HPで公開
45
Ⅵ その他
46
都の職員をかたって内部情報を
聞き出す電話について
ホームページURL
http://www.tokyo-eiken.go.jp/
47
都の職員をかたって企業の内部情報を聞き出
都の職員をかたって
そうとする電話が、都内の製造販売業者にかかっ
てきたという事例が複数発生しています。
不審に思われたり、心当たりのない電話はいっ
薬事監視指
たんお切りいただき、お手数ですが薬事監視指
導課のいずれかの係までお問い合わせ下さい。
導課
48
御清聴ありがとうございました。
平成25年3月15日(金)
東京薬事協会主催薬事講習会
49
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