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布粘着テープの歴史
布粘着テープの歴史 布粘着テープの起源 もともとの粘着テープの始まりは、膏薬(こうやく・Plaster)といわれています。これは松脂やニカワなど粘着性があるものと 薬草を煎じた薬をまぜ 布や皮に塗布して傷口や皮膚病部分に貼るもので、古代エジプトにも記録が残っています。 膏薬が進化したものが1870年代にアメリカで大量生産が始まった感圧性粘着剤を布に塗布した 布絆創膏テープ(サージカルテープ)です。これが布粘着テープの起源と言われています。 その後、1920年代に電機絶縁用テープの通称ブラックテープが世に出ました。ブラックテープとは、綿布にゴム混和物を すり込み片面にゴム系粘着材を塗ったものです。電気の普及とともに需要が大きくなっていきました。現在、日本では姿を 消しましたがこのとき確立された技術が後の粘着テープに数多く生かされています。 ブラックテープの製造方法が溶剤でゴムを溶かして布に塗布する方法からカレンダーロール方式(圧延ロールで粘着材を 塗る方式)に変わり品質が向上していきます。(現在でも溶剤によるゴム粘着材の基材への塗布は行われているが、 いかに溶剤を使わないようにするか改良が重ねられている。) ブラックテープから布粘着テープへ ブラックテープは塩ビフィルム粘着テープが台頭し次第になくなっていきます。そして包装用粘着テープの時代が やってきます。この包装用粘着テープは、第2次世界大戦中に軍事物資の梱包に使用されたことが起源とされています。 そして1960年代になり、輸送する梱包方式として段ボールが普及し始めます。そこで、手で切れ簡単に封止できる 布粘着テープが段ボールの封緘用として需要が増加していきました。 電気絶縁用テープから派生したため、当初塩ビを布に貼りあわせた構造のテープでしたが、塩ビの可塑剤の影響で 布粘着テープの特性が安定しませんでした。そこで、生産性にも優れ可塑剤を含まないポリエチレンを貼りあわせる様になり 現在の布粘着テープに至っています。 布テープは、大量の段ボール梱包を行う工場などではコストの面でクラフトテープやOPPテープにはかなわず使用 されることはほとんどありませんが、重量物の梱包などしっかり留めたいというときはよく使われます。 また、手切れ性がよく、荒面にもなじみやすいので、養生用テープとして建築現場でも活躍しています。 Copyright (C) Esu Esu Sangyo Co.,Ltd All right reserved