Comments
Description
Transcript
2014年度北海道支部総会開催のご案内
第96号 2014年3月6日発行 日本山岳会北海道支部 支部長 西山泰正 WEB 写真:チトカウニシ山 撮影:鈴木貞信 主な目次: 日本山岳会北海道支部 で検索 2014年度北海道支部総会開催のご案内 2014年度北海道支 部総会開催のご案 内 1 雪崩講習会実施報 告(函館・札幌・ 帯広・北網地区) 2~ オホーツク分水嶺 実施計画 4 山スキー山行実施 報告 ルスツ 5 山スキー山行実施 報告 朝里岳 6 2013年度活動報告と2014年度活動方針等を決める北海道支部総会を下記日程で開 4 催致します。総会後、懇親会を催しますので、皆様の参加をお待ちしております。 ◎日 時:4月12日(土) 総 会:16:00~17:30 2Fクリスタルルーム 懇親会:17:45~20:00 1Fキャッスルの間 ◎場 所:ロイトン札幌 札幌市中央区北1条西11丁目 (地下鉄東西線 西11丁目駅下車 徒歩3分) ◎議 ℡011-271-2711 案:2013年度事業報告・収支決算報告、2014年度事業計画・収支予算案 その他「ヌプリ44号」の配布など ◎懇親会費:5,000円 ◎懇親会場:ロイトン札幌1F キャッスルにて 17:45から開催致します。 ◎出席連絡:3月26日(水)までに葉書で、藤木事務局長宛に返信願います。 山スキー山行実施 報告チトカウニシ 7 スノーシュ山行 樿山(つげやま) 8 支部会友の皆様には総会を傍聴できるよう、準備いたします。 会員会友の皆様には葉書を同封いたしませんので、懇親会にご出席の際は 藤木事務局長あてに[email protected] へ、氏名、会友№を送信願います。 新年交例会 実施報告 文:藤木俊三 写真:京極紘一 2014年北海道支部の新年交流会が1月15日(水)の18:30からルーム白石で開催されまし 事務局 た。平日の開催でしたが、申請中の新入会員を含め会員33名、会友3名あわせて36名が出席し 〒003-0026 ました。遠く函館から片岡会員、帯広から田島会員も駆けつけ、ルームは大入り満員状態で賑や 札幌市白石区本通1丁目 かな宴となりました。また今回は初めての試みとしてルーム内に支部のスケッチクラブメンバーの作品 南2-38 事務局長 藤木 俊三 Email:[email protected] が展示され、新年らしい華やかな雰囲気を醸し出しました。開会にあたり西山支部長が「今年はオ ホーツク分水嶺踏査のフィナーレと50周年プレ海外登山と重要事業も予定されているので支部各 位の積極的な参加、一層の協力をお願いする」とあいさつしました。また、新入会員の新井田幸子 さん、坂上信之さんの紹介もありました。 ○出席者(順不同)長谷川雄助、沼崎勝洋、 ホームページもご覧下さい http://jac-hokkaido.com/ 板垣望、植田惇慈、川原勝利、片岡次雄、 日下部賢治、京極紘一、三戸部清文、 神埜和之、田島祥光、西山泰正、鈴木貞信、 編集者 工藤 嘉高 臨場感のあるカラー版支部通信 をメール配信しております。アドレ スのない方・不明の方には、簡易 印刷版を郵送いたします。ご理 解の程宜しくお願い致します。 芳村宗雄、海老名名保、一鐵巌、金子由美子 平田健三、竹内正明、銭亀三佐子、工藤嘉高、 常本良一、今田美知子、藤木俊三、東一男、 新井田幸子、坂上信之、芳賀孝郎、芳賀淳子、 高澤光雄、新妻徹、森下雅幸、黒川伸一、北川麻利子、波田初子、益田敏彦 日本山岳会北海道支部通信 Page 2 平成25年度函館地区雪崩講習会実施報告 函館地区の雪崩講習会は芳村・鈴木・植田(拓)の3講 文:海川敏雄 写真:鈴木貞信 置・・・等。2班共に15分以内で終了し、講師からお誉めの言 師をお迎えし、平成26年1月24日と25日の両日に駒ヶ岳の 葉をいただく。その後反省会を行い、15:00過ぎに解散となっ 麓で行われた。暫く続いていた寒気も緩み、座学を実施した た。 24日は小雨が降ったが、野外で実習を行った25日は風もな 今回の講習は好天に恵まれ、救急のプロともいうべき森町消防 く、薄曇りながら時々陽がさす好天に恵まれ、この時期として 署員の参加もあって、密度の濃い充実した内容になったと思う。 は絶好な講習日和となった。以下、その内容について簡単に 熱心にご指導くださった3人の講師に心からお礼を申し上げます 報告します。 24日(金) 座学 13:00、道立森少年自然の家「ネイパル森」の中研修室に 全員集結。講師3名、受講生14名。受講生の内訳は日本 ○参加者 講師 芳村宗雄 鈴木貞信 植田拓史 受講生 市根井孝悦 片岡次雄 高橋武夫 武田一生 山岳会6名、その他函館市内から2名、森町消防署から6 岡田秀二 海川敏雄(以上日本山岳会) 名、講師・受講生を合わせ総勢17名が参加した。芳村講師 羽根田一成 藤谷美穂(以上函館市) の挨拶、出席者全員の自己紹介に続き、植田講師による 一條清隆 東谷直樹、松田光治 山下太一 井上譲二 「雪崩発生のメカニズム」の説明から講座が始まった。雪崩の 橋本 誠(以上森町消防署) 事故防止対策、表層雪崩、降雪の仕組みや雪の結晶の種 類、弱層を形成する5種類の雪質や特徴・・・等についての説 明。休憩時間を挟み、鈴木講師による雪崩予知と行動判 断、各種テストと観察方法、雪崩を想定しての冬山装備、セ ルフレスキュー・・・へと続き、その後植田講師によるビーコン操 作とコンパニオンレスキューの説明があって、17:00過ぎに予 定通りにこの日の講座を終了した。この後18:00から夕食、 入浴後に懇親会を行い、22:00に就寝した。 25日(土) 実地講習 6:00起床、直ぐに、使用した部屋の掃除に取りかかる。 6:40終了、7:00朝食。8:00にネイパル森を発ってグリーン ピア大沼の方へ移動し、ミーティングの後、9:00から実習を開 始した。3班に分かれ、昨日学習した内容を講師の指示に コンパニオンレスキュー 従って実習する。ビーコンを装着し、アクティブテストとピットテス トを行い、弱層の強度や深度を確認し、雪崩の危険度の判 断や行動判断の基準等について学習する。続いてプローブを 用いての捜索、スカッフ&コールによる捜索、ビーコンによる捜 索法について学び、最後に雪中に埋めた2個のビーコンを出 来るだけ早く探し出す実習を行い、12:00過ぎに昼食をとっ た。 13:00に午後の実習を再開。今回の講習の総仕上げとし て隊を2班に分け、ビーコンによるコンパニオンレスキューを実 施。組織的な捜索によって、半埋没した1名と完全埋没した 1名を安全な状態で救出する作業を実践する。雪崩発生、 作業の分担、遺留物確認、二次雪崩による避難、埋没地 点の確認、プロービングによる捜索、掘り出し作業、救急処 一般参加者を交えて記念撮影 日本山岳会北海道支部通信 Page 3 平成25年度札幌地区雪崩講習会実施報告 文:植田拓史 写真:鈴木貞信 日 時・場所:2月1日(土)13:00~18:20 於 りんゆうホール 2月2日(日)8:00~15:30 於 札幌藻岩山スキー場 毎年恒例となった雪崩講習会、札幌地区は例年受講して 講習を継続して開催することも、繰り返し受講することも、簡 単な事ではない。喉元過ぎれば、にならないよう、「事故を繰り 返さない」ことを今一度確認し、今後も雪崩講習を続けて行 かなければならない。 いる会員・会友に加え、初めて参加する会員や会員外の受講 ○講 師 松浦孝之(北海道雪崩研究会)、芳村宗雄、 者が目立った。近年の山スキー同好会の盛り上がりや、冬山へ 植田惇慈、樋口みな子、鈴木貞信、工藤嘉高、植田拓史 の興味の高まりが反映された結果であろう。また、講師陣も今 榊原健一 年から新たに講師役が増え、今後の充実が期待できる体制に ○受講者21名 神埜和之、板垣望、大畑博子、金子由美子、錢亀三佐子 一 徹 巌、土 屋 繁、今 田 美 知 子、小 野 浩 二、杉 浦 良 文 石田栄子、鈴木幹、島田靖子、中岡稔充*、中岡佳織* (机上講習会のみ出席) 新妻徹 高木百合子 竹内正明 杉本拓子 藤原仁 藤原千恵 *印は会員外 なってきている。 1日目、りんゆうホールでの座学では、雪崩のメカニズムや雪 質など雪崩学の基礎となる知識をみっちりと講義する。講師陣 も熟練度が増しており、進行もスムーズだ。 後半は昨年度から講習項目に組み入れた、遭難者を掘り出し たあとの「3S+ABCDE」の流れを、実演を交えて説明する。や はり昨年も受講している方は飲み込みが早い。 そういえば最近の講習会では「ビーコンを使ったことがない」とい うレベルの参加者をほとんど見なくなった。それだけ継続的に受 講している方が多く、また雪崩に対して備えをするということが当 机上講習 たり前の事として浸透しているのだろう、大変嬉しい事である。 2日目、札幌藻岩山スキー場に集合、スキー場外の樹林の 中で三班にわかれ実技講習。講習場所へは沢を渡っていかな ければならないのだが、今年は降雪が少ないのか、か細いスノー ブリッジを渡ることになる。本番に近い緊張感を持っての渡渉。 天候はここ数年では一番穏やかな講習日和。 雪質チェックのアクティブテスト、ハンドテストでは数日前に気 温が上がり雨が降ったときの融解再凍結の氷の層がはっきりと コンパニオン レスキュー 見て取れた。様々な条件で雪質が変化すること、積雪内部は 一定ではないということが非常にわかりやすく感じてもらえたので はないだろうか。 ビーコン捜索~コンパニオンレスキューでは、複数埋没(完全 埋没2名、半埋没1名)を想定した訓練となった。これも数年 前では考えられないほどレベルが上がっている。にもかかわらず、 全員がビーコンでの複数捜索の操作に慣れ、救助活動の中で 何をすべきかを理解して動くことができていた。 講習会終了後に、受講者から「毎年講習の内容がバージョ ンアップしている」という言葉をいただいた。そう言っていただくこと は大変嬉しいことだが、それは受講者自身が継続して受講して くれることで、より深く理解が進んだ結果だと思う。 藻岩スキー場にて 日本山岳会北海道支部通信 Page 4 平成25年度帯広・北網地区雪崩講習会実施報告 2月15日(土)から帯広・北網地区の雪崩講習会に参 文:成田寛 写真:京極紘一 いのではないか」という不安を頭の中をよぎっていました。が「毎 加しました。講師は植田さん、増子さん、芳村さん(オブ 年、受講すること」で克服できるのだということを今回の学びで気 ザーバー )。参加者は、帯広4人、北見2人、札幌3人で づかされたことは、収穫となりました。これからも雪崩講習会はも した。 ちろん、支部で行う岩登り講習会、山スキー同好会などの行事 雪崩に合わないための座学では、講師の現実に雪崩に合わ に参加することで安全に登山できる“わざ”を身に着けてつけてい ないための説得力と迫力ある説明で眠気も起きないほど真剣 きたいものと考えています に聞くことができました。翌日の芽室スキー場、頂上部で行っ ○講 師 植田惇慈 増子麗子 芳村宗雄(オブザー た実技は、前日からの降雪が40センチくらいあり、まず表層雪 バー ) 崩の怖さを実感できるものとなりました。シャベルコンプレッション ○受講者9名 京極紘一 藤木俊三 成田寛 助田梨枝子 テストをしても手で3回ほどたたくだけで弱層が崩壊するという 結果でした。植田さんがその結果を見て、「降雪が30センチ 有光安之* 工藤笑子* 竹川真光* 田村 智* *印は会員外 以上、吹雪から、最低3日は入山してはならない」と話したこと には納得することができました。今回で3回目の受講となった 雪崩講習会。ビーコンの使い方で、クロス法での捜索方法が 机上講習会のみ 大田紘文 今までよりもはやく特定できるようになってきたこと。今までの講 習会では、プロープによる捜索方法、コンパニオンレスキューの 練習本番になって「雪崩遭遇時に自分一人では何もできな ルッチェブロックテスト 第7回オホーツク分水嶺推進委員会 推進委員長:京極紘一 平成26年1月15日水曜日にJAC北海道支部ルーム白石で16時から第7回のオホーツク分水嶺推進委員会を拡大 して開催し、踏査計画及び報告書の作成等について次のとおり話し合いました。 ○総括 平成19年から踏査を始めたオホーツク分水嶺(349.5㎞)も、昨年は7回延25名の行動により72.4㎞を踏査、 それまでの踏査と合わせて341.2㎞となった。残りは2区間8.3㎞となり、残りの2区間の踏査を3月の連休に実施する。 ○実施期日 3月21日(金・春分の日)~23日(日) *24日は予備日。 ① C-14② 東岳南東尾根~二つ池(南岳)~三ツ峰~羅臼岳~知床峠( 5.2㎞) エスケープは羅臼温泉に下る。 L工藤嘉高、藤木俊三、常本良一 ② C-14① 宇登呂~愛山荘~知床峠⊃羅臼岳・南稜を下降(0.9㎞) 23日はC-14②のサポートも兼ね、羅臼岳に再登も。 L京極紘一、植田拓史 ③ サポートA 宇登呂~愛山荘~知床峠⊃羅臼岳(C-14①隊のサポート) L植田惇慈、神埜和之、武田一生 ④ サポートB 宇登呂~愛山荘~天頂山~知床峠⊃南西ルンゼ入り口(1150) L鈴木貞信、田島祥光、一鐵巌、銭亀三佐子、助田利枝子、片岡次雄、増子麗子、今田美知子、外 *知床峠~南西ルンゼ入口(1150m)までの分水嶺を踏査(2.3㎞) ⑥ サポートD C-14①の車のサポートL 成田寛、黒川伸一、岡田秀二 ○報告書の作成 京極紘一と鈴木貞信で担当。支部通信で発表した原稿を再度推敲してもらい、写真を主体にした報告書とする。 踏査完了後に本格的に取り組む予定。 *出席者 植田惇慈、京極紘一、鈴木貞信、神埜和之、今田美知子、益田敏彦、一鐵巌、田島祥光、片岡次雄、 竹内正明、黒川伸一、常本良一、銭亀三佐子、沼崎勝洋 日本山岳会北海道支部通信 Page 5 山スキー山行報告「ルスツ」 文:鈴木幹 写真:鈴木貞信 今シーズン最初の山スキー山行は、来馬岳の予定でした が、下見の結果、雪不足で、シーズン初めのトレーニングを兼 ねてルスツの林間コースに変更となりました。4日前の下見の時 は、パウダー50㎝フワフワで膝上まで雪煙が上がったとの情報 に期待しわくわくしながら、1月18日9:30、イースト側に集合。 足慣らしに3本ゲレンデを滑り、足の調子も軽やかになり、 貫気別山山頂でモンスターをバックに集合写真撮影のあと、 いよいよヘブンリーコースへ。班毎にリーダーに付き林間に入る と、「おや!!」 フワフワではない、雪が少し重い。人気の 林間コースなのでしょう、シュプールが何本も出来ていて滑り 辛い。そのシュプールと樹木を縫いながら、皆さんスイ~スイ~ 貫気別山集合写真 と滑って行く。斜度がきつく重い雪でスキー操作が困難になる と、私は並行しているゲレンデに逃げ込み楽な滑りに変更。 スピリット林間コースは、雪質は重めでも樹木が少なく長い滑 走を楽しめました。 気温-15℃でも風が無く、緊張で汗ばむ程で寒さを感じる こともなく、羊蹄山、尻別岳、アンヌプリの山々や洞爺湖、太 平洋まで望みながら、他の林間コースやゲレンデコースを 15:30まで滑り、成田CLの挨拶のあと解散となりまた。 山スキースタートは楽しい一日となりました。 リーダーの皆さん、有難うございました。 ○参加者(敬称略) 16名CL成田寛、SL常本良一、 各班L植田惇慈、L神埜和之、L鈴木貞信、L岡田秀二、 芳賀孝郎、板垣望、大畑博子、一鐵巌、銭亀三佐子、 今田美知子、石田栄子、鈴木幹、藤原千恵、藤原仁 林間滑走 三角山でイグルー作り実施報告 文・写真:海老名名保 2月8~9日と2日間かけて三角山三合目のこぶし平で毎年恒例のイ グルー作りをしました。今年で19回目になります。山岳会会員に加え 「山と森の散歩道」の会員、毎日三角山へ登るという地元の人達との 共同作業で昨年にも劣らない立派なイグルーが完成しました。直径約 2.5メートル、高さも2.5メートルあり、中には中央に雪のテーブルがあり 周囲には10人ほどが腰掛けられるようになっています。中は雪の中とは 思えないほど暖かく、持ちよった暖かい飲み物やおやつを食べながら、た のしいひと時を過ごしました。山の下にある保育園の子供達が毎年この イグルーを訪れるのを楽しみにしているという事です。 【会員参加者】新妻徹、三戸部清文、芳村宗雄、平田健三、 八木橋貞美、高木百合子、八木沼陽子、高橋宣也、斎藤勝宏、 海老名名保 水野忠昭(敬称略・順不同) 完成記念写真 日本山岳会北海道支部通信 山スキー山行報告「朝里岳東尾根」 昨年秋に会友になりました、藤原仁と千恵です。初めまし て、よろしくお願い致します。 1月28日、吹雪のデビュー。国際スキー場ゴンドラを降りて、 Page 6 文:藤原千恵 写真:小野 浩二、鈴木 貞信 芳賀孝郎、神埜和之、樋口みな子、鈴木貞信、 島田靖子、一鐵 巌、銭亀三佐子、今田美知子、 石田栄子、藤野和男、藤原 仁、藤原 千恵 白い画用紙に向かって約1時間の登り、ここが朝里岳山頂 (11:00)と思われる地点で、スノーモンスターが出迎えてくれ る。何年ぶりだろう。いつ見ても自然の驚異、素晴らしさを実感 する。 数日前より地形図、天気図などを見て、登りは西風。顔に 当たる雪「うん、うん。予習通りだ」でもまわりを見回す余裕は無 い。ひたすら前のスキーを見つめて歩く。前方からリーダーの声が 聞こえる「雪が深過ぎず、少し湿っていてよく滑るよ。視界も良く なってきたね」期待が膨らむ。安全な地点まで、少し下がってか らco1200mでシールを外し、さあ滑降! しかし、深雪、山スキー初めての私たち、なかなか、一歩が出 ない。皆さんに助言を求めても、「転んでもいたくないよ。」「ゆっく りね」「真下向いて得意な方のターンを」行くしか無い。 朝里岳東尾根での集合写真 転ぶと溺れもがくので、一生懸命耐えるのですが、何度も転ん でしまう。情けないことに、自力で起き上がれたのは、一度だ け。私を引き起こすために尽力してくださったリーダー、先輩の皆 様ありがとうございました。とても重たかったことと思います。次回 までに少し軽くしておきます。 後半に4度の渡渉があり、リーダーの皆さんが緊張する中、ス ピードをコントロールするのが未熟で転び、大変ヒヤヒヤさせてし まい申し訳ありませんでした。(仁) シールの脱着も見回すと最後になりました。「慣れですから」の 温かい言葉に甘えぬようトレーニングします。14:15無事スキー センターに下山。 急いでやっと揃えた道具、まだまだ課題山積です。手袋。ス 朝里岳山頂へ トックのリング。ビンディングの調整。シールでの滑りの研究。ヘル メット。などなど いつか皆さんのように『ヤッホー!サイコー!』と大きな声を出し てかっこ良く滑れる日が来ることを夢見ています。 実は、ヘトヘトでした。皆さんとレストランで休憩することもでき ず。ご挨拶できなかったのも心残りです。車でコーヒーを飲んで 帰路に着きました。 ありがとうございました。 ○参加者(敬称略) 18名 CL岡田 秀二、SL小野 浩二、各班L植田 惇慈、L常 本 良一、L成田 寛、L植田 拓史、 朝里岳東尾根滑降 日本山岳会北海道支部通信 Page 7 山スキー山行報告「ぴっぷスキー場深雪ゾーン滑走」&「チトカニウシ山」 文:銭亀三佐子 写真:鈴木貞信 今季3回目山のスキークラブは、ぴっぷスキー場ほくれいロッ ジで前泊、翌日チトカニウシ山への一泊二日の山行である。 2月8日寒気団が到来し真っ青に晴れた朝、ぴっぷスキー び込んできた。ホッとしたと同時に楽しかった山スキーを振返り少 し残念な気もした。やがて駐車した車も見えて登山口に 14:50、全員が無事予定より早く到着した。 場に8名が集合した。ゲレンデは北嶺山の麓に開かれた大雪 帰りは遊湯ぴっぷの湯で疲れを取り、札幌に向って帰路に着 山の山並みが一望できる眺望の良いスキー場。同日、北嶺 いた。素晴らしい冬晴れと眺望、雪質、仲間に恵まれ山スキー 山では北海道雪崩研究会の講習会が開催され、先日の雪 三昧の最高に素晴らしい2日間でした。 崩講習会の講師の方々に偶然にもお会い出来た。個々に先 CL鈴木貞信さん、SL植田惇慈さん、L成田寛さん、L神埜 日のお礼と挨拶を交わして、我々はゲレンデで足慣らしを行 和之さん、そして参加された方々いつもご指導と救済をしていた い、コース横の深雪ゾーン滑走をCL鈴木貞信さんの指導で だきまして本当にありがとうございました。 繰り返し行った。快晴、無風、寒気団のおかげで雪も軽く最 高のコンデションの中を存分に滑り、本番のチトカニウシ山に備 ○参加者 8名(敬称略) えた。夜は宿のほくれいロッジで、明日の登頂を祈願して、和 CL鈴木貞信、SL植田惇慈、L成田寛、L神埜和之、 やかに賑やかに席を囲みました。 大畑博子、一鐵 巌 、銭亀三佐子、今田美知子 翌9日、北嶺ロッジ7時出発。北見峠手前の登山口に駐 車。装備を整え、8:00出発。しばらくは林道の電線に沿って 進み、緩斜面を登り8:45電波塔を通過。対面には北大雪 スキー場がくっきりと白く見え、その尾根伝いに天狗岳や有明 山等が連なって見えた。樹氷で美しい樹林帯を抜けて、 10:30、前ピークへ出ると正面に山頂部が白く大きく迫り登 高意欲がわいてくる。頂上直下には先行者も見える。1258P からピークまでは遮るものがない。風も強く、斜面はクラストして ガリガリだ。今回はアイゼンとスキーアイゼンの両方を持参した。 “下山時を考え・・スキーを脱いだほうが安心・・心の隅で思っ たのは初心者の私だけ?・・” SL植田惇慈さんはシールを効 かせてぐいぐいと登って行く、皆も平然と後に続く。チトカニウシ 山は以前、挑戦して敗退した思い出の山、なおさら辿り着き たい一心で私も後に続く。 チトカニ山頂(天塩岳バックに) 一等三角点の埋まった白い頂上へ11:33到着。スキーアイ ゼンも付けずに登れて達成感満点!天塩岳が真近に見え、 中央分水嶺の主脈も見渡す展望に感激!早々に集合写 真を撮り下山開始。足に自信のある人はカリカリの斜面を見 事な滑りで下りて行く。私はシールを付けたまま怖々コルまで 下り、シールを外してようやく山スキー開始。前を行く華麗な滑 りに見とれるも、置いてきぼりにならないように、樹氷で美しい 木々の間をすり抜け夢中で転びながらも一気に滑り降りた。 C980付近で登り返しを見越して再度シールを付け直し、しば し休憩して、13:35電波塔わきに出る。長い林道は所々、雪 が吹きだまり、また深くえぐれていて北見峠の風の脅威を実感 する。次第に車の音が聞こえ始めると、大きな擁壁が目に飛 ぴっぷネイチャーを滑走する成田リーダー 日本山岳会北海道支部通信 Page 8 つげやま スノーシュ支部山行報告「樿山」 文:横川政行 1月18日(土) 天候 晴後曇 写真:京極紘一 スノーシュ山行記念撮影 7:00真駒内駅集合→8:00登山口着、8:35同出発→ 9:25奥手稲沢標高560m小沢出合→11:00頂上西台地 →11:25~55樿山頂上→12:55小沢出合 →13:30登山口 この日は寒い日であったが、晴天であった。春香山登山口駐 車場からスノーシューを付けて出発。小樽内川の林道を少し 行った所から右へ奥手稲沢沿いの林道に入り、スノーシューで 40~50cm程の積雪を踏み分けながら順調に進む。 2本の送電線を超え、標高560mで合流する小沢出合から スノーブリッジを渡り、樿山北西の沢に入る。疎林帯の中の沢を 登りつめ標高650m辺りから左の尾根に入る。730mのコブか らは後方(北西)に白井岳が見え、スキー場の放送がかすかに 聞こえる。次第に急な細尾根となり、斜面にスノーシューを喰い 込ませながら、息を切らして登る。摑まるのに手頃な若木は沢 山あるが、うっかり手を触れると頭上に雪がどさどさ落ちてくる。 山頂から西に延びる 台地に出ると、視界が一気に開け、正 面に特徴ある定山渓天狗岳、無意根山が見えてくる。台地と 稜線を南側から回り込んで樿山頂上(950m)に到着する。幸 いにも晴れて風もなく、四方の眺望が素晴らしい。南方に迷沢 山、北方に奥手稲山と春香山、更に青々と広がる石狩湾の上 に真っ白に浮かぶ増毛の連山まで遠望できる。写真撮影と若 干寛いで下山、登りと全く同じコースを通り1時間半程で無事 下山する。帰りは、小金湯温泉松の湯で汗を流した。何と言っ ても天候に恵まれ眺望も良く、素晴らしい山行でした。 ○参加者:CL京極紘一、金子由美子、工藤嘉高、 杉浦良文、横川政行(順不同) ○新入会員のお知らせ 定山渓天狗岳を背景に最後の登り プレ海外登山の隊員決定! 会 員 新井田 幸子 No.15440 今年の夏(登山期間2014年8月1日~6日)に実施する支部 会 友 藤原 仁 No.127 森 昌之 No.128 創立50周年記念事業のプレ海外登山について、昨年より参 ○退会会員のお知らせ 加者の募集を行っておりましたが、締め切り期日までに10名の 支部会員 福島 勉 No.10591 応募があり登山隊が結成されましたのでお知らせいたします。 目標山岳 ロシア連邦 沿海地方 シホテアリニ山脈 寄付のお礼 来年、2015年に迎える北海道支部50周年記念事業に向け て、ご厚意・ご協力をいただきました。ありがとうございました。 淺利 真理 23,000円 オーブラチナヤ山(1854m) ○登山隊員 西山泰正、植田惇慈、京極紘一、神埜和之、 大崎勝子、助田梨枝子、常本良一、大畑博子、鈴木貞信、 坂上信之 以上10名 この他に渡辺悌二先生の学術研究チーム3名が同行します。