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NobuHЮ nd*a

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NobuHЮ nd*a
園学雑 (J.Japan.soc Hort.Sci)68(2):428-4391999.
セ イ ヨウアジサイとアメ リカノ リノキとの種間雑種 の獲得 に関す る研究
工 藤 暢宏
1新
1*。
新美芳 二
2
潟大学大学院 自然科学研究科 950-2102 新 潟市五十嵐二の町 8050
2新
潟大学農学部 950-2102 新 潟市五十嵐二の町 8050
ι
・
ο
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ぉJ α
“
″
P r o d u c t i o n o f l n t e l s p e c i i c Hリ
yグ
brrα
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nα」fλ
(Lam.)Rehd.
and fr αrbοrascθ“sL
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NobuHЮ
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R c d p r o c a l c r o s s e s b e t w eご
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均
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′
αT h c e x P c n m c n t d
二
L w c r c m a d e t o i n t r o d u c c u s e f u l ca hr ab rO ar ca ts″
csrθsi notfo〃
rcsults are summarizcd as follows
s c″
ι
s w e r c s t o r e d a t - 2,05℃
′
α a n d t t a rrbaο
℃ , a n d 2 0 ℃w i t h
l P o l l e n g r a i n s o fαε′
I"″
″ ′
CaC12 ThC p01len viability was tcsted by j″ νjrrοpollen gcrmination:thc pollen grains,stored at -20
℃ ,rctained gcrmination capacity for a long tcrm,but thosc storcd at 5℃ and 20 13 1ost thcir capacity
within 5 months and 5 days,respectively;however,when the pollcn grains of both spccies wcrc stored
Za gcrminated,whcrcas nonc of the
″αε′
at -20 CC for ll months,ovcr 36%of thc PollCns of Jり
9′カソ′
rι
sc`″
s
did
pollens of fi arbο
2.Fresh and storcd Pollens of both specics gcrminatcd well on the stigma in self― ,intraspccific,and
″ardly to thc ovary
intcrspecific Pollinations and thc pollcn tubes clongated straightfoぃ
α″gθa spccies casily set capsules and produced many
3.In self― and intraspecific crosscs,both」リング″
maturc sccds Howcver, thc numbcr of sccd pcr capsulc depcnded on cross combinations: fr
arbοrascθ″s produced 19 to 31 seeds
′
″αC″9′カツ′
α produccd 10 1o 54 mature sccds,whcrcas″
ο;58
4.Maturc seeds from self― and intraspecific crosscs gcrminated well undcr J″ ッjrrοand j″ッjッ
″
S
SCCd
gcrminatcd.Pubcscencc
was
arbο
eSC`″
′
αand 14 to 52%of〃
″ αε″̀p″ ′
to 85%of〃
obscrved on thc first truc leaf of the lattcr seedlings but not on that of thc former Pubcscence is
r e s c `s″
′
αt t O m t rt b ο
α
c r " ″′
g u i s h i n g“
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i m p o r t a n t corni tfeo」
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∬庶ri:Ⅷ
: :II:l吼
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ふWi漁 導
∫
thc rcsulting secdling showcd arrcstcd growth after thc dcvelopment of cotylcdons,and thcn it died
′
α × 二 αrbοrasc`″s, scCdlings wcrc obtained by
″αcr9′カッ′
6 1n the intcrspecific crosses of鳳
rcscuing and culturing ovules cxciscd 60 to 150 days aftcr pollination,but all sccdlings dicd aftcr thc
cotyledons developed. In the reciprocal crosses,only onc sccdling was obtaincd from ovules cxciscd
60 days after pollination but it dicd at thc cotyledonal stage
7 Adventitious buds formed on the cotyledons of seedlings which were obtaincd through ovulc
bο′̀sca″s.Whcn buds were
′
a and〃 α′
″αc′(p″ ′
culturc of the interspecific crosses bctween二
cxcised and transplantcd to thc basal mcdium supplcmcntcd with lmg/1BA,thcy grew ihto plantlcts.
′
α
″αcr9′″ッ′
Bccausc thc leavcs on thcsc plantlcts arc pubcscent,they sccm to bc hybrids bctwecn鳳
and tt arbο
rascθ
″s
Key Words: 妙
α,I αrbθr"c`れs,pollen storage,ovule culture,
′″″gθα″αcr`ηLyl′
interspecific hybrid
1997年 12月 17日 受 付 1998年 5月 11日 受 理.
中現在 :群馬県園芸試験場
428
緒
言
″g ` α属 には, 4 0 ∼ 5 0 種 あるといわれ, 東 アジア
こだr α
( ジ ヤワ, ス マ トラの一 部を含む ) と北 アメ リカ東南部か
ら南 アメ リカ中部 にいた る地 域 に分布 し, 本 属 の植物 は
低 木 あ るいはつ る性 で あ る ( M c C l i n t O c k , 1 9 5 7 ; 大
場,
1 9 8 8 ; 山本, 1 9 9 6 ) .
セイ ヨウアジサ ィ ( ハ イ ドランジア, 学 名
α
妙 ″α“g θ
″αCψ ″ ′
′
αf.力ο″″″sJα(Lam。 )Rchd.,以
下 疑 だ ″ ″″ α
″αε
滋 と略記する)は,わ が国において営利栽培上
ψ ″′
重要な鉢物花きの一つであ り,近年,民間育種家により独
',フ
自の新 品種 ( ` ミ セ ス ク ミゴ , ` ブ ル ー ダィ ャモ ン ド
ラウィリーズなど)も育成されている(末留,1996).
セイ ヨ
ジサ イ は,花 色 の 変異 幅 が大 き く商 品価値
7ア
も高 いが ,わ が 国 に 自生 す るア ジサ イ 〔ガ クア ジサ イな
どを 含 む広 義 の ア ジサ ィ ,I″ αcψ ″ ″α chunb.ex」 .
Murr.)Ser〕 を も とに欧米 で 改 良 され た 品種 群 で あ るた
め ,耐 寒 性 が弱 く,特 に越 冬 中 の花 芽 に障害 を受 けやす
い 性 質 が あ る (Lawson―HaH o Rothera,1995).そ の た
め,冷 涼 な地域 (例 えば ,群 馬県 の標 高 300m以 上 の 中山
間地 帯 ,積 雪量 が少 な く,冬 期 の最低気 温 が -2℃ 以下 の
地 域 )で は露地 あ るい は無加 温施 設 で の栽 培 が 困難 で あ
る.一 方 ,北 アメ リカ東 部 に 自生 す るアメ リカ ノ リノキ
bο′
escθ
″sL.)は ,花 序 が 自色 のみで 品種 の分化 も進
Cα ″
んで お らず セ イ ョ ゥァ ジサ ィょ り商品性 が低 い。 しか し,
体 眠打破 後 に伸 長 す る当年 枝 の 茎 頂 に花 芽 が 分化 す るた
め ,凍 霜害 に強 い。 また ,生 育 も旺盛 で ,耐 陰性 や耐 乾
性 な どの不 良環 境 に適 応 す る優 れ た特 性 を有 す る (Law―
s o n ―H a l l ・R o t h e r a , 1 9 9 5 ) .
セイ ヨウ ア ジサ ィ とァ メ リカ ノ リノキ との雑種 作 出例
は,こ れ まで に報 告 され て い な いが ,セ ィ ョ ゥァ ジサ イ に
アメ リカ ノ リノキの 優 れ た特 性 を導 入 で きれ ば ア ジサ ィ
生産 者 や 消 費者 に と って 非常 に有益 で あ り,わ が 国 の 冷
涼 な地 域 におい て栽 培 が可能 な 品種 の育成 が期 待 で きる
本研究 で は,両 種 の花粉貯蔵 能力 と交 配特 性 を調査 し,胚
珠 培養 を利 用 して雑 種 の作 出 を 試 み た.
材 料 お よ び方 法
実 験 1 . れ ソJ ″
ο の 花 粉 発 芽 と れ ッルοの 花 粉 管 伸 長
の観察
1.供 試 材 料
本研 究 に供試 した I ″ αεψ ″ ル の 6 品 種 ( ` ブル ー ダ
',`ハ
',`グ
',`ア
',`ブ
イ ヤモ ン ド
ルナ
リュ ンヘル ッ
ドリア
'
,
`
ァ
')と
ル ー スカ ィ
ィス フ ォー ゲル
″ α′
b οr ` s c e s″の 2
',`グ
品種 ( ` ア ナベ ル
ラ ンデ ィフ ロー デ ) は, プ ラスチ ッ
クポ ッ トに植 え て , ガ ラス温 室 内 で管理 した。
2.花 粉 の 貯 蔵
無加温ガラス温室内の開花期はほ ″α
cψ ″′
′
αが5月
下 旬 か ら 6 月 下 旬 で あ り, I α
め οr θ
scθ
″s が 7 月 上 旬 か ら
下旬であるため,両 種 の花粉貯蔵条件 を検討 した.
I″ αεψ り ′
′
αの 4品 種 と互 αrbο
″
ωcθ
″sの 2品 種の
花粉を開莉時に採取 した。花粉 を 10%シ ョ糖,100 ppm
ホウ酸,0.8%寒 天 か らなる人工培地 に散布 し,25℃ ,湿
室条件 で 3時 間培養 した。花粉管長 が花粉粒 の直径以上
の花粉を発芽 とみな し,花 粉 の発芽 は 1区 200粒 ずつ観察
し, 5反復で発芽率を算 出 した.ま た,開 約後 6時 間以内
の花粉を約 ごと採取 して薬包紙 に包み,塩 化 カル シウム
とと もに管びんにいれて密栓 し,20℃ ,5℃ と-20℃ で
貯蔵 した.5℃ と-20℃ 区の花粉 は貯蔵開始か ら 1か 年
間, 1か月 ごとに上述 の人工培地上 で発芽 させ,花 粉発芽
率を経時的に調査 した.ま た,20℃ で貯蔵 した花粉 につ
いては,貯 蔵 1日 ,3日 および 5日 後 に調査 した.
3.受 粉 後 の 花 粉 管 伸 長 の 観 察
I″ αcκp″ ″α`ブル ーダイャモ ン ド',I αrbο
r"c`″s
`ア
'を
ナベル
供試 し,自家 および種間交配を行 った。受粉
直後 か ら3日 までの子房 を 12時 間 ごとに採取 して FAA
(ホ ル マ リン :酢 酸 :70%ェ タ ノ ー ル =5:5:90)で
12∼16時 間固定 した そ の後,流 水で洗浄 し, 70°
Cの 4N
水酸化 ナ トリウム水溶液
E3時 間組織を軟化 した後,実 体
顕微鏡下で子房壁を除去 して 0.01%ァ ニ リンブル ー液 (2
%リ ン酸三 カ リウム溶液 に溶解 )で 1∼2時 間染色 した
花粉管 の伸長は蛍光顕微鏡 (オ リンパ ス BH2-RFC型
用 い落射方式 (励起法,V励 起 )で 観察 した。
)を
供試 した種 または品種間で柱 頭 か ら花柱基部 までの距
離 が異 な った│め ,花 粉管長 の比較 は,次 のよ うに花粉
管相対仲長 率 で求 めた す なわ ち,各 雌ず いご とに良 く
伸長 した 20本 の花粉管の長 さを測定 し,平 均花粉管長を
算出 して,(平 均花粉管長 /柱頭か ら子房上部 までの距離 )
× 100に よ り花粉管相対イ
申長率 を求 め, 10反 復行 った.
実 験 2.自 家 ,種 内 交 配 に お け る 種 子 形 成
1.自 家 交 配 と 種 内 交 配
H″ αCψ ″ ″αの 6品 種 とH αrbο
ttεθ
″Sの 2品 種を
べ
し
供試 ,自 家交配はす ての品種 について行 った.種 内交
`ブ ー
配 は ″ ″αc “P り ′
ル では
ル ダ ィ ャモ ン ド' × ` ハル
',`ハ
'× `ブ ー
ナ
ルナ
ル ダィ ャモ ン ド' , I α ″
b ο″
ωc θ
″s
`ア
'× `グ
では
ナベル
ラ ンデ ィフ ロ ー デ , ` グ ラ ンデ ィフ
'× `ア
'と
ロー ラ
ナベ ル
した。
2.除 雄 お よ び 受 粉 方 法
て ま り型 品種 の場 合 は ,両 性花 を十 分発達 させ るため
開花 10∼15日 前 につぼ み の装飾花 をす べ て 除去 した.受
粉花 と して 用 い るつ ぼ み は 開花 前 日に ピ ンセ ッ トで 除雄
し,そ の後の柱頭は自然受粉を防ぐためアルミホイルで
被覆 した 受 粉 は柱頭 の発達 を確認 し,開 花 当 日あるい
は 1日 後 に行 った.交 配 に供 した花粉 は可能 な限 り新鮮
な ものを用 いたが,開 花期が種 子親 のそれ と異 なる場合
は,低 温 (-20℃ )貯蔵 した花粉 を用 いた
3 . 種 子 の 形 成 数 と発 芽 率 の 調 査
各組合せにおいて得 られたさ く果を受粉 1 5 0 ∼
1 8 0 日後 に
工藤暢宏 。新美芳二
ポ ッ トは夜間の最低気温 が 15℃ に維持 されたガラス温室
ー
内に置 いた。また,後 者 の場合 は,種 子を,70%エ タノ
`ブ
摘出時期 と培養条件 について検討 した 対 照 と して
'と `ア ベル'の
ナ
ル ー ダイヤモ ン ド
自家交配後 の肥大胚
珠を用 いた
子房を交配後 30日 ∼150日 まで 30日 ごとに採取 し,実
一
験 2の 完熟種子 の無菌播種 の場合 と同 方法 で表面殺菌
して,子 房 を実体顕微鏡下 で解剖 し,雑 種胚 を含む と思
われた肥大胚珠を無菌的 に摘 出 して培養 した.胚 珠 は径
6cmの シ ャー レに 1個 ずつ置床 した.胚 珠培養 では,胚
ルに 1分 間浸漬 し,直 ちに有効塩素 1%の 次亜塩素酸 ナ
トリウム溶液 CWeen 20を 数滴添加 )に 10分 間浸漬 して
珠 の摘 出時期 によ り実験 2で 使用 した基本培地 の シ ョ糖
濃度を 3%(交 配後 30日 と60日 )と 2%(交 配後 90日 以
表面殺菌 したの ち,滅 菌水 で 3回 洗浄 した MS培 地
(MuFaShige o Skoog,1962)の 無機塩 の多量要素 のみ を
1/2に希釈 して,Fe EDTA,微
量要素,ビ タ ミンは等倍濃
度 とし,1%シ ョ糖,0.25%ゲ ランガムを添加 したものを
ー
ー
基本培地 と した。培地 は pH 5.8に 調整後 オ トクレ ブ
ー
(1.2 kgo cm 1,120℃ ,15分 )に より滅菌 し,ク リ ンベ
ー
ンチ内で滅菌済 みの径 9 Cmの プラスチ ックシ ャ レに約
25 mlず つ分注 した.殺 菌 した種 子 は 1シ ャー レに 20粒
ずつ播 き,各 4∼5シ ャー レ使用 した.培 養 は 25℃ , 16時
降 )に 変更 した.培 養 は 25℃ ,16時 間 日長,3,0001xで 行
い,培 養 90日 後 に発芽 した胚珠数を,発 芽 60日 後 に葉 と
根 を もった完全 な実 生数 を調査 した
採取 して風乾 したあ と,完 熟種子数 をさ く果 ごとに調査
した.完 熟種子 の発芽率 は人 工 配合土 に播種す る方法 と
人 工培地 に無菌播種す る方法 の 2通 りで調査 した。前者
の場合 は,バ ー ミキュライ ト:腐 葉土 :ピ ー トモス =1:
2:1(v/V)を 混合 した約 80 mlの 配合土 の入 った径 6cm
の黒 ビニルポ ッ トに種子を 20粒 ずつ まき, 5反 復行 った.
間 日長,3,0001xで 行 った。
どち らの播種方法 で も,播 種後 30日 に子葉を完全 に展
開 した個体 を発芽 とみな し,種 子 の発芽率を算 出 した.
実 験 3 . 種 間 交 配 に お け る種 子 形 成 と胚 珠 培 養
結
果
ッj ν
Oの 花 粉 管伸 長
0の 花 粉 発芽 と jれ
ツJ ″
実験 1.j“
の観 察
1 . 花粉 の 貯 蔵
開莉時 に採取 した両種 の花粉 の発芽率 は,と もに 80%
前後 と良好 であった (第 1図 ).し か し, 20℃ で 1日 間貯
蔵 した両種 の花粉 は発芽率がほぼ半減 し,貯 蔵後 3日 ∼5
1.種間 交 配
自家交配 の場合 と同様 な品種 を供試 し,す べ て通 常 の
柱頭受粉 を行 った
2.種 子 の 形 成 数 と発 芽 率 の 調 査
種間交配 によって得 られた種子 について は実験 2 に 述
べ た人工 培地 に無菌播種を行 い発芽率を調査 した.
3.種 間 交 配 に お け る 雑 種 胚 珠 数 の 変 化
' と
`ブ
I
ル ーダイヤモ ン ド
″
α
I″ ααOノ″′
'を
″
s`ア ナベル
αrbο
ωc`″
正逆交配 した.対 照区 として,
それぞれの 自家交配を行 った。正逆交配後 30∼150日 まで
の雌ず い を 30日 ごとに各 10個 ず つ採取 した。 開花時 の
子房内の胚珠 の大 きさは両種 いずれ も縦約 0.4mm,横 約
0.lmmで あ り,自 家交配 の場合,交 配後 7日 ころよ り胚
0.8mm,
珠 が急速 に発達 し,交 配後 30日 でそれぞれ 0.6∼
0.4
この
0.6mm,横
か
0.4∼
05mmと
な った。
結果 ら縦
mm以 上 になった乳白色 の胚珠を有胚胚珠 とみな して,実
体顕微鏡下 で各子房 に含 まれる胚珠数 を調査 した ま た,
交配後 150日 の子房を採取後,肥 大 した胚珠を解剖 し,胚
の発達状況 を観察 した。
4 . 自 家 交 配 お よ び種 間 交 配 に お け る胚 珠 の摘 出
時 期 と培 養 条 件
種間交配 の結果 か ら,子 房内 の雑種胚 を含む胚珠 は長
期 (交配後 120日 ∼150日 )に わた って発育す ることが予
',
Ja`ブ ル ー ダイヤ モ ン ド
想 されたので ,I″ αc“P″ ′
',I
α
',`ブ ー
',`ア
`ハ
‐
rbο
ルナ
ル スカイ
イスフォーゲル
'を
rescθ
“s`ア ナベル
用 いて正 逆交配を行 い,雑 種胚珠 の
Fig. 1.
In vitro germination of fresh pollen on a medium (107o
sucrose, 100 mgil
macrophylla'Blue
boric
acid
diamond'(A),
belle'(B). Scale=40 pm.
and O.8Vo
agar).
H.
H. arborescens'Anna-
園学雑 (J.Japan.soc.HOrt Sci)68(2):428-4391999.
431
Table l. ル ッJrrοgermination of ffyグ
′
α″gθαpollen stored for different periods at room temperature(20℃
)
Species and cultivars
Percentageof germination of pollen stored for different periods
pollen germination
at anthesis(%)
1 day
3 days
5 days
H. macrophylla
3± 2
45± 2
0
Eisvogel
77± 4
37± 3
0
Blue sky
83± 4
44± 6
3± 2
Annabelle
82± 1
45± 3
8± 1
Grandiflora
78± 4
42± 6
6± 3
48± 4
79± 6
一 〇
82± 2
Haruna
0 一 Blue diamond
H. arborescens
〇
〇
+ indicates standard error of the mean.
Table 2.
Species and
cultivars
In vitro germination of Hydrangea pollen stored at temperatures of 5 and - 20 "C for different periods.
Percentage of germination of pollen stored for different periods
Storage
temperature
45678
9
("c)
10
11
12
(mOnthS)
H. macrophylla
5
-20
46±
63±
Haruna
5
-20
Eisvogel
5
-20
Blue sky
5
-20
42±
64±
5
-20
41±
59±
5
-20
37±
56±
Blue diamond
4
22± 5
7±
1
2
54± 353±
4
44± 2 43±
43± 5
65±
3
17± 4 4±
2
0
44±
55±
1± 1
0
2
38± 2 35±
2
36± 238±
139±
1
38± 3 38±
4
4
48± 3 46±
4
46± 545±
337±
2
38± 4 46±
3
2
42± 644±
5
39± 644±
437±
6
36± 4 33±
5
3
40± 3 43±
2
38± 338±
340±
5
41± 3 36±
6
2
2
-
53± 5 48±
4
49± 449±
5
17± 6 4±
2
0
-
5
51± 546±
3
43± 343±
4
25± 4 3±
2
0
6
49± 4 47±
7
43± 8 44±
1
17± 5 2±
1
0
3
47± 2 43±
2
43± 4 38±
4
37± 3 25±
5
22± 2 16±
3
13± 5
3
49± 4 43±
3
42± 3 25±
3
22± 3 22±
3
14± 4
-
H. arborescens
Annabelle
Grandiflora
-
7±
0
0
16± 1 9± 34
0
+ indicates standard error of the lnean.
日で発 芽 しな くな った ( 第 1 表 ) .
5 ℃ おょび - 2 0 ℃ でそれぞれ貯蔵 した花粉 の発芽率 は
第 2 表 に示 した。両種 のいずれ の品種 も 5 ℃で貯蔵 した花
粉 は貯蔵後 4 ∼5 カ 月 で発芽能力を失 った。一 方, - 2 0 ℃
で貯蔵 した I ″ αα″ ″ ′
′
αの 4 品 種 の 1 2 ヶ 月後 の花粉
は, い ずれ も 3 3 % 以 上 の発芽率 があ り, 中 で も ` ハルナ'
の貯蔵 1 2 ヶ 月後 の発芽率 は 4 6 % で あ った。 また, I
αr b ο
rθ
sca″
s の花粉 は - 2 0 °C で 1 0 か月後 の発芽率は 7 ∼9
% で あ り, 1 1 カ 月以降は全 く発芽 しなか った.
2.花 粉 管 伸 長 の観 察
自家交配 と種 間交配 では新鮮 および貯蔵花粉 のいずれ
も柱頭上で盛んに発芽 し (第 2図 A),花 柱内を仲長 して
`ブ
子房内部 の胚珠 に達 した (第 2図 C).I″ αεψ ″ ′
′
α
'と
'の
ー
ル ダイヤモ ン ド
Hα ″
bο′
ωcθ
“s`ア ナベル
自家
受粉 では花粉管 が 48時 間後 に子房上部 まで達 していた
(第 3図 ).一 方,種 間交配 の花粉管 の伸長速度 は 自家交
Ja`ブ
ルーダィヤ
配の場合に比べやや遅く,I″ αcψ ″′
'×
'で
モンド Iα ″
bο
r`sc`″
s`ア ナベル は60時間後に,
I αrbο
熔 ““
s`ア ナベル'×H″ α
ε
mp″ ″
Ja`ブルーダ
'で
イヤモ ン ド は 72時 間後 に子房上部 に達 した.そ して,
自家交 配 と種 間交配 い ずれ の場合 も交配約 15日 後 には子
房 の緑 化 と肥 大 が始 ま った
実 験 2.自 家 交 配 お よ び 種 内 交 配 に お け る種 子 形
成
1.自 家 交 配 お よ び 種 内 交 配 に お け る 種 子 の 形 成
と発 芽 率
両 種 の 自家 交 配 の さ く果 当 た り種 子数 は , I ″ αc ″
θ‐
')∼
raで は lo± 1(`グ リュ ンヘ ル ッ 54± 3(`ア ドリ
ρ″ ′
')の
ア
範 囲で著 しい品種 間差異 があ った.Iα ″
bο″̀sc`″
S
一
の 両 品種 で は 25∼30お よ び 31粒 の 種 子 が 得 られ た。
方 ,各 々の種 内交 配 に おいて も自家 交 配 と同様 に種子 が
形 成 され ,さ く果 当 た り 19∼38粒 の完熟種 子 が得 られ た
工藤暢宏 ・新美芳二
432
`Blue diamond' XIα
′
α
″
bο′
asc`″s
Fig。2. Fluorescent micrographs of pollen tubes in interspecific Pollination of″ ″αcr9P秒 ′
`Annabelle'(A∼
F)(A)Germination of pollen
C)and SChematic Presentations of pollen tube growth same as PhotOgraphs(D∼
grains on the stigma 12 hours after pollination (B)P01len tubes observed in the middle of the style 24 hours after pollination.
′
bο′
esc`″s`Annabelle'in the ovary of H“ acr9′カッ′
α60
(C)Lower style and ovary of a pollinated Pistil P011en tubes of乃[α′
hours after poHination (D),(E)and(F)correSPOnd to(A),(B)and(c), respectively. Scale=200 μ
m PT=P011en tube,
SG=stigma,ST=style,OV=ovule,OVR=ovary
(第 3表 )
は
鳳 ″αεψ ″ ″aの 自家交配 と種 内交配 で得 た種子は試
験管内 とビニルポ ッ トのいずれに播種 した場合 も播種後
4∼7日 ではぼ一 斉 に発芽 した。 しか し,H α rbο
r"εθ
″s
の 自家交配 および種 内交配 で得 た種子は発芽開始時期 が
αに比べて発芽
不斉一 で (データは省略 ),I″ αα″″ J′
率 も低かった (第 3表 )
1.種
の
よび
によって
自家交配お
両種 種内交配
得 た実生 の形
態 は個体 ごとに異 な った 両 種 の実生を区別をする共通
の形態的特徴 として,I αrbο
r`scθ
“Sの実生の第一本葉 に
た
開
は
の
′
αの実生 には無 か っ
毛茸が発生 したが,I″ αcψ ″ ′
鳳 ″αcψ ″ ″αの種子 は発根 に引き続 いて子葉 の展
rescθ
″sの種子で
と幼根の伸長が認められたが,鳳 αrbο
の
に
が
に
し
,発 根直後 胚軸 急速 伸長 ,子 葉 展開 と幼根
伸長 が始 まった。
実 験 3.種 間 交 配 に お け る 種 子 形 成 と胚 珠 培 養
間 交 配 に お け る種 子 の 形 成 と発 芽 率
αcψ り ′
′
αと互 α/bο
r`sc`″
sの正逆交雑では受粉
H″
15日に子房が肥大 しはじめ,さ く果を形成 した (第
後 10∼
4表
滋
)さ く果の形成率すなわち交雑率 は,I″ αε
ψ ″′
園 学 雑 (J Japan sOc Ho■
'の
の 6品 種 に 圧 α″
bο″
θscι
れS`ア ナベ ル
花 粉 を交 配 した
場合 には,品 種 に よ って異 な り, 3交 配組合 せ のみ で種 子
`ブ ー
'の
が得 られ,供 試 した 6品 種 中
ル ダイ ヤ モ ン ド
交
Sd)68(2):428-439.1999
433
'
らο″
雑 率 が最 高 で あ った 一 方 , I α ′
θs c ` れ
s ` ア ナベ ル
に I ″ αεψ ″ ′
′
a の 6 品 種 の花 粉 を交 配 した場 合 は, い
ず れ の組合 せ で も子 房 が 肥 大 した に もか か わ らず種 子 は
得 られ なか った。
I″ αε
′
αを種子親にした交配で得 た種子の半数
ψ り′
以上は,胚 茅Lが未発達のため萎縮 したもの,胚 平Lが異常
0 0 0 0 0
8 6 4 2
¨Co一o一コ一Co〓
oα
oLo>一
●一
一
︵
ま︶工一
100
に発達 して大 型化 した もの な ど,多 様 で あ った。 `ブル ー
'を
ダイ ヤモ ン ド
種子 親 に して得 られ た 18粒 の種子 を人
工 培地 に播 種 した と こ ろ, 10個 体 が発 芽 した.し か し,
発芽 後 の実 生 は子 葉 を展 開後 ,胚 軸 の褐 変 を伴 った異 常
な生育を示 しやがて枯死 した ま た,`アイスフォーゲル',
`ブ ー
'を
ル スカイ
種子親 に して得 られた種子 は培地 に播
種 したが発芽 しなか った。
2 . 種 間 交, 配に お け る 子 房 当 た りの 肥 大 胚 珠 数 の
変 化 と雑 種 胚 の 発 達 状 況
第 4 図 は受粉後 3 0 日 ごとに調査 した子房当た りの有胚
0122436486072
(hr)
Hoursafterpollination
Fig.3.
胚珠数の変化を示す I″ αα″″lla`ブルーダイャモ
Relative growth curves of pollen tubes expressed as
percentage of style length in self- and interspecific
pollinations of Hydrangea
spp. Self-pollination
: ,FL
macrophylla'BIue diamond'(f
), H. arborescens'Annabelle'(1). Interspecific pollination : H. macrophylla ,Blue
diamond' X H. arborescens 'Annabelle'( tr ), fL' arbores'Annabelle'
cens
X H. macrophylla'Blue diamond'(21 ).
Table 3.
(縦 0.7mm)が 含 まれ て い た.
`ブ ー
―
I ″ αε
“P ″ ′
″
α
ル ダ イ ヤ モ ン ド' × H αr b ο
'
で
r " c θ″s ` ア ナベル
は, 交 配後 3 0 日 で子房当 た りの有
胚胚珠数が 1 6 イ
固で, 1 5 0 日で も 2 ∼3 イ
固の胚珠 が生 存 して
Number of capsules and seeds per capsule collected 150 days after self―
and intraspecific PollinatiOn
and percentage of seed germination
.
CombinatiOn species
a n d c 山v t t s
',H α
'の
ンド
rbο
″
“cθ
″s`ア ナ ベル
自家交 配 で は,交 配
い
で
れの時
後 ず
期 も子 房 内 に乳 白色 の 良 く肥大 した胚 珠
No of ovules per
Ovtty tt a■
h “お
No of pollinated
■
Ow∝s
No of capsules
Oudned P∝
No.of seeds
Percntage of seed genninatiOn
capsuc hHdぬ
ωy
Pぼ
Self- pollination
H. macrophylla
0
Blue diamond
195±
Haruna
199± 6
Adoria
182± 8
Griin herz
182± 9
Eisvogel
205± 4
Blue sky
207± 7
10
44± 3
85±
4
70± 5
30(1000)
47± 2
78±
4
68± 5
29( 963)
54± 3
76±
6
70± 7
30(1000)
10± 1
74±
3
56± 7
30(1000)
33± 2
78±
5
60± 6
30(1000)
18± 1
79±
5
58± 5
0
30(1000)Z
0
0
0
0
H. arborescens
Annabelle
83± 3
30(1000)
31± 3
52±
5
30± 5
Grandiflora
83± 3
28( 933)
25± 2
40±
8
14± 4
Blue diamond x Haruna
30(1000)
38± 2
79±
4
61± 5
Haruna X Blue diamond
30(1000)
36± 2
67±
3
58± 4
26( 867)
19± 2
35±
4
26± 2
28( 833)
19± 2
31±
10
22± 3
Intraspecific pollination
H. macrophylla
H. arborescens
Grandiflora X Annabelle
一 一
Annabelle X Grandiflora
+ indicatesstandarderrorof the mean.
z Parenthsized
figuresrepresentthepercentage
of capsulesetting.
v A petri dish contained
a 25ml germinationmediumin which the macronutrients
werea half strengthfrom MS mudium (Murashingeand
Skoog,i962); micronutrients,
vitaminswerefrom MS medium,andwhich contained1% sucroseand0.25Vogellangum.
*A
vinyl pot (6cm in diameter)containeda syntheticsoil mixtureof vermiculite:leaf mold mix: peatmoss(1:2:1,v/v)
工藤暢宏 ・新美芳二
434
Table 4.
Number of capsules and sceds per capsule collected 150 days aftcr interspeciflc pollination
and percentage of seed germination
Combination species and cultivars
H. macrophylla
No. of pollinated
No. of capsules
Total no. of mature
flowers
obtained
seedsobtained
Percentageof seed
germination'
\ H. arborescens
180(989)X
120
100(833)
0
Adoria
Annabelle
180
172(956)
0
Grtn herz
Annabelle
189
89(471)
0
Eisvogel
Annabelle
128
120(938)
3(003)
Blue sky
Annabelle
108
98(907)
7(007)
18(01)y
〇
一 182
Annabelle
一 Annabelle
Haruna
6 一 5
BIue diamond
〇
H. arborescens X H. macrophylla
Blue diamond
120
116(967)
0
Annabelle
Haruna
132
121(917)
0
Annabelle
Adoria
93
108(864)
0
二
125
89(95.6)
一 二
Annabelle
0
Griin herz
Annabelle
Eisvogel
80
80(1000)
0
Annabelle
Blue sky
90
82(911)
0
一
Annabelle
'
Seed germination was examined 30 days after inoculation in a petri dish containing the medium shown in Table 3.
Y Number of seedsper capsule.
" Figures in parenthesisrepresentpercentagesof capsule which set.
60
0 0
4 2
ゝEC>0 ﹂Oa ∽0一
コ>0﹂
o.
oZ
Fig.5.
Developmental stages of embryos excised from ovules
150 days after pollination(A)a well―
0
30
60
90
120
150
180
Days after po‖ination
developed embryO
e x c i s e d t t o m a s e l f p d H n a d e d o v u l e に ″a c r の り ′
′
α
`Blue diamOnd'),(B)a heart stage embryo,(C)a tOrpedo
stage embryo and(D)a ncarly matured cotyledonary
Fig.4.
Number of milky―white ovule per ovary in self―
and
i n t e r s p e c i f i c P o l l i n a t i o n pSoelllfi―
′
′
α
n a t i o n : J f P P t aρ
cЙ
rッ
ο
`Blue diamond'(■
′
めο
ι
S
c
a
″
s
`
A
n
n
a
b
e
l
l
e
'
(
▲
),ff α
)
Interspecific pollination:I Palαcr9′みツ〃a `BIue diamond'
X I αr b οκs c ι
″S ` A n n a b e l l e ' ( □) , I α めο″̀S c ` ″
s`Anna―
belle'×
ム
「″αcκpカノ′
α`Blue diamond'(△
)
' ×
―
ほ αrbο
し か し, 」
たsc`″
s `アナベ ル
鳳 ″αcrο
`ブ ー
'で
l′
α
ル
モ
ン
ダィ
ヤ
ド
は
30日
の
,交 配後
pり
子房 当
embryo excised from ovules of interspeciic PollinatiOn
C P 1 2 αC r 9 ′
り ″α ` B l u e d i a m o n d ' ×
`Annabelle')SCale=200 μ
m
″
αr b ο″
ιs c ι
″S
期 か ら子葉分化期 までの種 々の発育段階 の胚 があ り, 観
察 した肥大胚珠 のすべてに胚乳 が形成 されていた。 また,
`ブ ー
'自
ル ダイヤモ ン ド 家交配 の肥大胚珠 には
同時期 の
いた
子葉分化期 の胚 が含 まれていた ( 第 5 図 ) .
3 . 胚 珠 の 摘 出 時 期 と雑 種 個 体 の 獲 得
た り有胚胚珠数 は 7個 であ ったが,交 配後 120日 では胚 を
1)″ “αCr"″ ′
ル ×鳳 αrbο
r"cι″s
`ブ ー
ル ダイヤモン ド'自 家交配 の場合 は交配
対照区の
後 60日 以降に摘出 した胚珠を培養すると発根,子 葉 の生
′
長,い ずれ も正常な実生が得 られた 一 方,I″ αε
ο_
含 む胚 珠 は なか った。
`ブ ー
'×
‐
ル ダイヤモ ン ド
I ″ αc r Э
α
H αr b ο
p b ′′
'の
r`sc`κ
s ` ァ ナ ベル
交 配後 1 5 0 日 の子房 を採取 して肥 大
した胚 珠 を 1 0 個 解 剖 した ところ, 1 巴大 した胚珠 に は′
亡ヽ
臓
ρ″ 腸 を種子親 とした種 間交配では,完 全な実生が交配
つ0
И仕
園 学 雑 .(J.Japan.Sも c.HOrt.sci.)68(2):428-439.1999
Table 5.
Germination of ovules and survival of seedlings derived from self - and interspecific crosses by ovule culture.
Combinationspeciesand cultivars
6
・
0
6
5
︲
。
9
0
・
。
2
8
0
3
0
・
。
6
8
。
9
2
6
0
2
・
6
6
。
3
2
︲
0
6
2
0
。
9
2
9
。
2
︲
0
7
。
3
0
5
0
9
8
4
。
2
︲
0
5
5
5
。
5
︲
No. of ovules
germinated(Vo)z
No. ofseedlings
obtained(7a)Y
5(32)
0(0)
12( 78)
2(1.3)
18(16.7)
6(5.5)
24(27.0)
13(14.6)
17(26.2)
11(16.9)
2(1.7)
0(0)
9(5.1)
3(1.7)
11(9.1)
6(5.0)
7(78)
12231)
6(6.7)
.
9(17.0)
0(0)
0(0)
6(7.3)
1(1.2)
2(32)
0(0)
8(12.1)
3(4.5)
2(16.7)
7(16.7)
0(0)
0(0)
5(4.9)
1(1.0)
12(13.0)
7(7.6)
11(15,7)
2(2.8)
11(26.1)
5(11.9)
11(22.0)
0(0)
18(34.6)
2(3.8)
32(66。7)
13(27.1)
42(84.0)
27(540)
40(72.7)
37(67.3)
0(0)
5(77)
0(0)
0(0)
0
49
0
。
9
2(3.8)
0
0
6
0(0)
53
48
0
。
3
72
0
65
0
。
9
1( 1.4)
0
0
6
0(0)
69
0
0
3
64
0
。
9
2(3.7)
0
。
6
0(0)
52
53
.
。
3
7(8.9)
65
1
。
9
2(27)
79
0
。
6
78
∝ < ∝′
∝∝ q ∝∝ ∝ q ∝ ∝
0
3
0
3
0
6
H. arborescensAnnabelleself
2
5
。
6
Blue sky
2
4
0
5
・
Eisvogel
2
4
。
5
・
Haruna
5
0
5
Blue diamond
9
。
2
鳳 α/bο′
esc`″s
A n n a b l e l l e × ■こ″αc r 9 ′
LyJあ
2
・
。
9
H. macrophylla Blue diamond self
7
・
0
6
Blue sky
2
・
。
3
Eisvogel
6
0
5
Haruna
No. of ovules
inoculated
。
3
H. macrophylla X H. arborescens
Annabelle
Blue diamond
Days after
pollination
。
9
52
11(21.2)
0(0)
55
14(25.5)
8(14.5)
0
2
。
5
54
27(50.0)
13(24.1)
49
29(69.0)
23(46.9)
47
25(53.2)
20o2.5)
z
Total number of ovules germinated in 90 days after inoculation.
v Total number of
seedling obtained in vitro in 60 days after germination. Any seedlings did not survive in soil.
90∼150日 後 の胚珠培養 で得 られた。 しか し,そ れ以前に
摘出 した胚珠か らの実生 はほとん ど得 られなか った.種
子親 に用 いた品種 によって得 られる実生 の数 が異 な り `ブ
ル ーダィャモン ド'を種子親に した場合,比 較的多か った.
ところが,他 の品種 ではいずれの時期 に培養 して も得 ら
れた実生 の数 は少 なか った ( 第 5 表 ) .
培養開始後 3 0 ∼9 0 日 で雑種胚 の発芽 が観察 された. こ
れ らの胚 が葉 と根 を もった完全 な実生 に発育す る場合 は
少な く,種 間交配で得 られた雑種胚の発育状況はおよそ
4種類に区分できた (第 6図 ).す なわち,① 不定形細胞
工 藤暢宏 。新美芳二
436
Fig.6.
Four types of morphology expressed by ovules cultured from interspecific crosses of H. macrophylla 'BIue
'Annabelle'
diamond' X H. arborescens
. (A) an embryo (indicated by arrow) protruding from an ovule; the
growth of cotyledons and roots was inhibited in the embryo ; the ovule was excised 90 days after pollination ; the
photograph was taken 30 days after culture. OV = ovule. Scale = 200 pm. (B) a cotyledonary seedling without
root growth ; the seedling was obtained from the ovule excised 120 days after pollination ; the photograph was
taken l0 days after culture. Scale = 2 mm. (C) a seedling with expanded cotyledons and root growth 20 days after
germination ; the seedling was obtained from the ovule excised 90 days after pollination. The photograph was
taken60daysafterculture.C=cotyledon,R=root.Scale=2mm.(D)anormalseedling30daysafter
germination ; the seedling was obtained from the ovule excised 120 days after pollination ; the photograph was
taken 60 davs after culture. Scale = 2 mm.
塊 ( カルス ) ( 第6 図 A ) , ② 子葉の展開のみ ( 第6 図 B ) ,
③ 子葉の展開 と発根 ( 第6 図 C ) , ① 本葉民開 と発根 ( 第
6図 D),で あ った こ れ らを それ ぞれ ホル モ ンを含 まな
い胚 珠 培養 と同 じ培 地 に継 代 したが ,① と② の タイ プは
継 代 直 後 に生 長 を停止 し枯 死 した.ま た ,③ の タイ プの
多 くは胚 軸 の褐 変 や子 葉 が 肥厚 した あ と異常 な発 育 を示
`ブ ー
‐
ル ダ イ ヤモ ン ド'× 嵐 αrbο
H″ αcrD的 ′
′
α
'の
r"cθ“s`アナベル
組合せで得 られた胚珠培養 由来イ
固体
の子葉表面 か ら分化 した不定芽 を切 り離 し, l mg。 liter
iベ ンジルアデニ ン
一
(BA)を 添加 した胚珠培養 と同 の培
地で再度培養 した。その結果,移 植後 30日 で伸 長 した根
を もつ シュー トとな り,そ の茎頂部 を実体顕微 鏡 で観察
が ら子 葉 表 面 か ら多 数 の 不 定 芽 を形 成 す る胚 もあ った.
“sc`“
sに 特徴 的な多数 の毛茸が認 め ら
す ると,I α rbο
れ,得 られた培養個体 は両種 の雑種 であると判断 した.不
① の タイ プは,第 1本 葉展 開後 ,正 常 な葉 が展 開 せ ず生長
を停止 し枯 死 した ま た ,③ の タイ プ と同様 に本 葉 の 表
定芽より再分化 した植物 は根系 が良 く発達 していたが,試
験管内 での生育 は緩慢 で,試 験管外 では生育 しなか った。
し,植 物体 全 体 が 自化 して枯死 した。 しか し,わ ず か な
面 か ら不 定芽 を分 化 す る胚 もあ った。 しか し,い ず れ の
胚 も,ホ ル モ ンを含 まな い 培地 に継 代 す るだ けで は,正
常 に生 長 しなか った。
2)鳳 αrbο
“SC`″
′
α
S× ″ 協αcr"″ ′
'自
ベル
r`scθ
″
s`ァ ナ
対照区のI αrbθ
家交配の場合は
交配 6 0 日 以後 の胚 珠 を培養 す る ことで正 常 な実生 が 得 ら
園学雑 (J」 apan sOc.Hort.Sd)68(2):428-4391999
r"εθ″sを 種子親 と した種間交配
れた。 しか し,I α rbο
'を
ー
では,`ブ ル ダイヤモ ン ド 花粉親 に した場合 に交配
固体得 られたが,
後 60日 の胚珠を培養 して完全な実生が 1イ
437
で あ る 本 実験 にお け る品種 間 で の 稔 実率 の差 異 は,育
成過 程 で生 じた遺 伝 的 な差異 を反 映 して い る と推 測 され
′
ωc`″
Sは 品種 の分化 が進 んで お らず ,
る 一 方 ,I α rbο
`ア
'と `グ
'が
ナベル
ラ ンデ ィフ ロー ラ
現在 の代表 的 な 品
その後枯死 した。その他 の組 み合 わせで も交配 30∼60日
の胚珠 を培養す るとカルス化 等 の異常 な生育を示す雑種
種 で あ り (Lawson―Hal卜 Rothera,1995),ど ち らも育成
胚 が得 られたが,完 全 な実生 には発育 しなか った 交 配
後 90日 以降 の胚珠培養 では,ど の品種を花粉親 に して も
αcψ ″ JJa
過 程 が 明 らか で はな い (Mallet,1992)H“
べ
′
のcθ
″sの 稔 実 率 に品種 間 で大 きな差
に比 て ,I α rbο
雑種胚 が発芽 しなか った
異 が 無 か ったの は,Iα
/bο
″̀scθ
″sの 品種 が 未 分 化 で あ
1 . 花粉 の 貯 蔵
る こ とと関連 が あ る と思 わ れ る
α″g`α属植物 は一 般 に種 子 繁殖 が 可能 で あ る とさ
疑だ″
れ て い るが (Lawson―Hall・Rothera,1995),本 実 験 で
花粉 の貯蔵 は優良系統 の花粉 の維持 や開花期 の異 なる
種 と交配す る場 合 に重 要 であ り, 一 般 に低温, 適 度 な湿
‐
′
αに比べて″ αrbο
は,上 述のよ うに,I“ αcψ ″′
″sc`″
s の種子形成数が少なく,品 種間での稔実率に大き
条件で良い発芽力 と受精力を保持す ることが知 られてい
Roy, 1980;Koopowitzら , 1984;
る (Sahar・ Spiegel―
な差 異 が無 か った。 この こ とが 何 に起 因 して い るのか は
考
察
Amma・ Watanabe,1985;Nlimio Shiokawa,1992).本
今後詳細 に検討 す る必 要 が あ る。 また,種 内交配 で も,そ
れ ぞれの種 の 自家交 配 と同程 度 の稔 実種 子 が得 られ, 自
α″gθα属 2種 の花粉 の貯蔵 を乾燥条件で行
実験では 夏だ′
い,貯 蔵温度 の花粉発芽能力 へ の影響を調査 した そ の
異 な った。 この 原 因 につ いて もさ らに調査 が必 要 で あ る
家交 配 と同様 に交配 組 み合 わせ ご とに得 られ た種 子数 が
結果,20℃ の貯蔵 では早期 に発芽能力 が失 われ,5℃ では
4∼5カ 月 の貯蔵 で発芽能力を失 った.種 や品種 によって多
少 の違 いが あ ったが,-20℃ で貯蔵す ることによ り 10∼
と考 え られ る.
12カ 月 の間,花 粉 の発芽率 が維持 できることが明 らかに
οの花粉管伸長
なった ま た,こ れ らの貯蔵花粉 の '4ソjッ
αrbο
r"c`″sを種子親 に用 い るといずれの場合 で も種子が
αを種子親 と して用いる
種間交配では,I″ αCψ ″ J′
6品
の
と
種 うち 3品 種 で種 子 が得 られ た.し か し,嵐
`ブ
ε
得られなかった. I ″ α
ψ ″″αを種子親に用いると
rescθ
″
の観察とH″ αα"り ″αと二 αrbο
sの正逆交配の
結果, どちらの交配でも受精が起こったことから,受 精
',`ア
',`ブ ー
'
ル ー ダイ ヤ モ ン ド
ル スカイ
イ ス フ ォー ゲル
能力 を有 す る こ とが わ か った.従 って ,ア ジサ イ の花 粉
の貯蔵 には塩化 カル シウムで乾燥条件 を つ くる とともに,
-20° Cの 温 度 条件 を保 つ こ とが適 当 で あ る と考 え られ
種す ると
る。 また, 自家交 配 ,種 間交 配 にか かわ らず 花粉 は柱 頭
上 で よ く発 芽 し,花 粉 管 が花 柱 内 を伸長 し胚 珠 に達 した
ので ,種 間交 配 で は受 精 前 の 障害 は重 要 で はな い と判 断
滋 と二 αrbο
r`sc`″
sの
した。花粉管伸長はH“ αε
ψ ″′
べ
種間交配ではそれぞれの自家交配に比 て遅延 したが,こ
れ は花 粉 の発 芽 力 と交雑 親和 性 との 関係 と思 われ , 類 似
した 現 象 は ツ バ キ の 遠 縁 交 雑 で も報 告 さ れ て い る
(Hwangら , 1992).
2.交 配 に よ る 種 子 形 成
`グ
′
αで は
リュ ンヘ ル
自家 交 配 の 場 合 ,H″ αcψ ″ ′
'と `ブ ー
'を
ル スカイ
ツ
いた
4品 種 で は さ く果 当 た り
除
の交 配 で わず か に種 子 が得 られ , こ れ らの種 子 を無 菌播
`ブ ー
'の
ル ダイ ヤモ ン ド
交配 で得 た種子 だ けが
発 芽 した。 しか し,発 芽 した実 生 は子 葉 展 開後 生 長 を停
止 して枯死 した こ の こ とか ら,正 逆 交 配 に よ りその程
JaとH αrbο
r`scθ
″sには交雑
度 は異 なるが鳳 ″αcψ ″ ′
不親和性 が存在す ることが推測 される。鳳 ″αcψ ″ 〃α
を種子親 として用いるとわずかではあるが種子 が形成 さ
′
ι
sc`″
Sが 種子親 の場合 には全 く種子 が得 ら
れ,I α rbο
れなかったので,こ のことはユ リ(N五miら ,1996)や トマ
ト(HOgenb00m,1984)な どで報告 されている一側性不和
αれgθ
α属 に も存在す る可能性を示 している
合性 が 夏ノ′
分類学的 に,I″ αcψ ″ ″αは MacrOphyllac亜節 に属
bο″
ωc`″
sは Americanac亜節 に属す るため,こ
し,Iα ′
れ らの種は,遺 伝的 にも地理的にも非常 に遠縁 の関係 に
あ る と思 われ (McClintOck,1957),両 種 間 に はな ん らか
30粒 以 上 の種 子 が形 成 され ,Iα ″
″sで は供 試 し
bοrθ
scθ
た 2品 種 の ど ち らも稔 実 種子 数 が 少 なか った セ イ ヨ ウ
の 性 的 隔 離 機 構 が 作 用 して い る の か も しれ な い H
αrbο″̀scθ
″Sを 種子 親 と した種 間交配 において全 く種子 が
ア ジサ イ の育 成経 過 は 明 らか で はな いが ,我 が 国在来 の
‐
ア ジサ イ 〔
狭 義 の 園 芸 種 と して の ア ジサ イ ,I″ αcrθ
cψ ″″αを母親に
得 られなかった直接の原因は,鳳 ″α
した場合 と比較 して雑種胚が胚発達 の初期段階で崩壊す
αf.″
αCr"″ ″
ra(Thunb.ex J.Murr.)Ser〕
,ガ クア
ρたノ′
ジサイ ロリ″αcκP″ ′
′
αf.れ
οttα
″S(E.H Wils.)Hara〕
I scrrὰαchunb.)Ser.〕
およびヤマアジサイ 〔
の交配に
よ り成立 した品種群であると考え られている (大場,
る ( 第 4 図 ) た め と思 われ, こ の場 合 には早 期 に胚 珠 や胚
の培養 を行 う こ とに よ り雑 種個 体 が得 られ る可 能 性 が あ
る ことを示 して い る ( 中 島, 1 9 8 8 )
3.胚 珠 培 養
1988)セ ィ ョ ゥア ジサ イの それ ぞれの 品種 の育 成過程 も
上述 の こ とか ら,種 間交配 で胚 珠 培養 に よ る雑 種個体
明 らか で はな いが ,い ず れ の 品種 も遺 伝 的背景 は ヘ テ ロ
の獲得 を試 み た そ の 結 果 ,正 逆 どち らの種 間交 配 で も
工藤暢宏 。新美芳二
438
r`sc`κ
sを 種子
雑種胚 や実生が得 られた。しか し,I α rbο
親 に した胚珠培養 では 1個 体 だ け葉 と根 が完全 な実生が
‐
得 られたが子葉展開直後 に枯死 した.ま た,H“ αcrο
′
αを種子親 とした交配 での胚珠培養 では,い くつかの
ρ″ ′
組み合 わせで完全 な実生 が得 られたが,子 葉展開後 ある
いは本葉展 開後 に生 長を停止 し,胚 軸 や葉身が褐変 して
すべ ての個体 が枯死 した.遠 縁交雑 では,一 般 に (1)花粉
管伸長 が花柱内で停止する,(2)受 精 が起 こるが雑種胚 が
発育 しな い,(3)雑 種植物 が幼苗期 に枯死す る,な どの障
害 が単独 あるいは重複 して存在す るため雑種植物 が得 ら
s
rbο
′
ι
sc`″
′
αと鳳 α
C“P″′
れない(中島,1988).鳳″α
との組 み合 わせ で は, 上 記分類 の ( 2 ) と( 3 ) の障害 が重 複
固体 の獲 得 が で きな い こ とが明 ら
して起 こ るため に雑 種 イ
“α′̀‐
,Mcο rJα
か に な っ た .Reed o Collins(1978)は
′α“dα Willd.× N″ bαε“″ L.の 胚珠培養 で得 た雑 種幼植
物 が 3,4葉 期 にす べ て枯死 す るため,雑 種個体 が枯死 す
る前 にそれ らを切片 に して,そ こか らカル スを誘導 し,茎
葉 分化 後発 根 させ,試 験 管 内 で健 全 な生 育 を示 す雑 種 植
物 を獲 得 した .し か し,雑 種植 物 は温 室 で生育 で きな か
`ブ ー
った こ れ と同様 に,I″ αε“P″ ″α ル ダイ ヤモ ン
'の
'X I α
rbοr“c`″s`ア ナ ベ ル
雑 種 個体 の子 葉 に形
ド
成 され た 不 定 芽 を BAを 含 ん だ 培 地 で 再 度 培 養 して シ
r"c`れsの 発芽率 は,14∼52%の 範囲 であ っ
り,I α rbο
′
sの 実生 の第一 本葉 には毛茸の発生が
θ
sc`“
た.鳳 αrbο
あ り,こ れが両種 の実生を区別 す る形態的特徴 であった.
′
αを用 いた場
5.種 間交配 では,種 子親 にH“ αCrDp句′
“scθ
″Sの 場合,種 子
合,わ ずかに種子 が得 られ,嵐 αrbο
が得 られなか った.得 られた種子 を人工培地 に無菌播種
した結果,実 生が得 られた。 しか し, これ らは幼植物期
にす べ て枯死 した。
Jaを 種 子親 に した種間交配 では交配
6.I“ αcψ ″ ′
60∼150日 後 の胚珠を培養 して実生が得 られ たが,子 葉展
開後生育 を停止 しす べ て幼植物期 に枯死 した.一 方,嵐
′̀sc`“
αrbο
Sを 種子親 と した種間交配では交配 60日 後 の
胚珠 を培養 して 1個体 の実生を得 たが,子 葉展開直後 に枯
. 死 した
rθ
″
Sで胚珠培養により
scθ
7.I″ αcψ ″腸 ×H αrbο
の
された不定芽を切り
取 り,BA添 加
に
た
得 実生 子葉 形成
培地 で継代 した結果,根 系を もつ植物体 が得 られ た。そ
s に 特有 の毛茸 が発生
bOresc`″
の茎頂部 に花粉親 の Iα ″
したため,雑 種植物 であると判断 した。再分化植物 は生
育 が緩 慢 で試験 管外 では生育 しなか った.
謝 辞 本 稿を まとめるにあた り,有 益 な助言をいただ
いたアジサイ育種家坂本正 次氏 に厚 く御礼 申 し上げます。
ュー トを得 る こ とが で き た。 この再 分化 植 物 は根 系 が発
達 して い た に もか か わ らず生育 が極 めて緩 慢 で試 験 管外
″α′gια属 の種 間雑
で は生 育 で きなか った。従 って ,夏 ソ
種 獲得 の た め に は胚 珠 や胚 培 養 を用 いて 獲 得 した雑 種個
体 の育 成方 法 や その個体 か らの不 定芽 を大 量 に形 成 す る
方 法 の検 討 が 必 要 で あ る。
引 用 文 献
Amma,S and A.Watanabe 1985 Long―
´
term storage of germ
ι″s,s(L.)O Kuntze)」
rja si“
plasm of tea(Ca″ θ′
ARQ.19:
196-201
Hogenboom, N G 1984 1ncongruity: non―
functioning of inter―
cellular and intracellular pariner relationship through non
摘
要
浴)の有する
rbο
rcscθ
″
αα
アメリカノリノキα
りdrα
gθ
`セ ヨウアジサイ'1阻″α
:α
Cψ ″′
)に
不良環境適応性を イ
た。
っ
正逆交
こと
行
とし
て,両種間で
雑を
導入する を目的
matching information P 640-654.In:H.F.Linskens and J
Hes10p― Harrison(eds)・ Cellula五nteractions (Encyclopedia
of plant physiology,new species,vol.17)Springer,Hcid
berg
sの花粉を塩化 カル
r“c`″
1.I″ αεψ ″ ″αと鳳 αrbο
よび 20℃ の温
シウムとともに管 ビンに入れ,-20,5お
度条件 で貯蔵 し,そ の後 の花粉発芽能力 を経時的 に調査
した。 -20℃ で貯蔵 した花粉 の発芽能力 は長期 間 (10
Hwang,Y,H Okubo and K Fttieda 1992 Pollen tube growth,
∼12か 月間 )維持 されたが,5℃ で貯蔵 した花粉 は,5ヶ
月 で,20℃ で貯蔵 した花粉 は 5日 でそれぞれ発芽能力を
Koopowitz,H.,R.Voss and C O'Neil 1984.Long tenn
失 った。
2.自 家,種 内 および種間交配で はとの組合せで も両種
の花粉 は柱頭上 で良 く発芽 し,花 粉管 は花柱内を伸長 し
Lawson― Hall,T and B Rotheia.1995 Hydrangea B T Batsford
て子房 内 の胚珠 に達 した.
3 自 家お よび種 内交配 では,両 種 とも完熟種子 が得 ら
れ た.し か し,得 られた完熟種子数 は品種 や組み合わせ
′
αでは
で異 な り,さ く果当 た り種子数 は,I″ αεψ ″ ′
こ
10∼54米立, I arbοr`scaT‐Cは 19∼38米立で あ っナ
4得
られ た種 子 を ポ ッ トと無菌培地 に播 くと, い ず れ
′
αでは58∼
85%の 発芽率であ
の場合でも,I″ αcψ ″′
fertilization and embryo development of Ca″
L.×
θ′
′
jαノ̀ρο″JCa
C cЙ rysa″Йα (Hu)Tuyama J Japan Soc.Hort Sci
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