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都市問題等調査特別委員会
委員会資料
〈地方分権の推進に関する調査〉
福岡市における大都市制度の検討について
資料
福岡市大都市制度の調査検討報告書
平成25年 9 月 12 日
福岡市総務企画局
福岡市財政局
1 地方分権に関する動向
平成 24 年 12 月 20 日
第 30 次地方制度調査会
・大都市制度についての専門小委員会中間報告
平成 25 年 2 月 12 日
道州制推進知事・指定都市市長連合 第2回総会
平成 25 年 3 月 8 日
内閣に地方分権改革推進本部を設置(地域主権戦略会
議は廃止)
平成 25 年 3 月 12 日
義務付け・枠付けの第4次見直し閣議決定
平成 25 年 4 月 11 日
九州3政令指定都市市長会議
・大都市制度の共同研究会の報告について意見交換を
行い,「九州府構想」の実現に向けた取組みを進め
ていくことを確認
平成 25 年 4 月 12 日
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を
図るための関係法律の整備に関する法律(第3次一括
法)案を国会に提出
平成 25 年 5 月 29 日
指定都市市長会 指定都市サミットin神戸
・地方分権改革の推進に向けた指定都市市長会要請
・多様な大都市制度の早期実現を求める指定都市市長
会アピール
平成 25 年 6 月 5 日
道州制推進知事・指定都市市長連合 第3回総会
平成 25 年 6 月 7 日
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を
図るための関係法律の整備に関する法律(第3次一括
法)成立(6月 14 日公布)
平成 25 年 6 月 25 日
第 30 次地方制度調査会
・「大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス
提供体制に関する答申」を首相に提出
平成 25 年 7 月 9 日
全国市長会 道州制に関する検討会議 第1回会議
平成 25 年 7 月 24 日
第 35 回指定都市市長会議
・更なる地方分権改革の推進に向けた指定都市市長会
会アピール
・多様な大都市制度の早期実現を求める指定都市市市
長会アピール
-1-
◎ 義務付け・枠付けの第4次見直し(平成 25 年3月 12 日閣議決定)
地方公共団体に対する義務付け・枠付け等については,地方分権改革推進委員
会の勧告を受けて,対象となる約4千条項について順次見直しを実施しており,
平成 25 年3月 12 日に,第4次の見直しの項目をとりまとめ,閣議決定を行っ
た。
〔参考〕
○第1次見直し-「地方分権改革推進計画」(平成21年12月閣議決定),第
1次一括法(平成23年4月成立)
○第2次見直し-「地域主権戦略大綱」(平成22年6月閣議決定),第2次一
括法(平成23年8月成立)
○第3次見直し-「義務付け・枠付けの更なる見直しについて」(平成23年11
月閣議決定),旧第3次一括法案(衆議院解散に伴い廃案)
<義務付け・枠付けの第4次見直しの概要>
地方からの地域の実情に即した具体的な提案(基礎自治体への権限移譲を含む。)
を受けて,57 項目について見直しを実施
〔見直し事項の主な例〕
1 義務付け・枠付けの見直し
・地方青少年問題協議会の委員資格要件の廃止
・地方独立行政法人の合併手続の円滑化
・介護保険の要介護認定調査を法人に委託する際の市町村公示義務の廃止
・都市計画区域の区域区分の指定都市における義務付けの見直し
・鳥獣保護区における特別保護地区の再指定等に係る環境大臣への協議の廃止
(届出化)
・国の手続の標準処理期間の設定等(港湾内の埋立地の権利移転等に係る国土
交通大臣の協議等)
2 都道府県からの基礎自治体への権限移譲
・都市計画区域の整備,開発及び保全の方針の策定権限を指定都市に移譲
・市街地再開発事業における事業認可権限等を指定都市に移譲
・高度管理医療機器販売業等の許可,管理医療機器販売業等の届出等の権限を
保健所設置市及び特別区に移譲
3 その他
・建設業や福祉施設等の許認可における法律又は条例上の取消基準(欠格要件)
に暴力団を追加できるように対応
-2-
◎ 第3次一括法(平成 25 年6月7日成立)
第3次見直しに係る事項(衆議院解散に伴い,旧第3次一括法案は廃案)及び
地方からの提案を受けた第4次見直しに係る事項(平成 25 年3月閣議決定)に
ついて,関係法律の整備を行った。
<地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための
関係法律の整備に関する法律(第3次一括法)の概要>
第3次見直し及び第4次見直しに基づき,地方公共団体に対する義務付け・枠付
けを見直すとともに,都道府県の権限を市(特別区を含む)へ移譲することとし,
74 の関係法律を一括改正(平成 25 年6月 14 日公布)
〔主な改正内容〕
1 第3次見直し関係
(1) 通知・届出・報告,公示・公告等
・農用地利用規程の認定に際し公告義務を廃止
・宅地造成工事規制区域の指定の大臣への報告義務を廃止
(2) 職員等の資格・定数等
・消防長及び消防署長の資格の条例委任
・私立学校審議会等の委員定数の廃止
・児童福祉審議会,都道府県建築士審査会等の委員定数の上限の廃止
2 第4次見直し関係
(1) 地方からの提案等に係る事項
① 義務付け・枠付けの見直し
・地方独立行政法人の合併手続の円滑化等
・地方青少年問題協議会の委員資格要件の廃止
・鳥獣保護区における特別保護地区の再指定等に係る環境大臣の協議の届
出化
② 都道府県から基礎自治体への権限移譲
・高度管理医療機器(コンタクトレンズ等)販売業等の許可等の権限を,
保健所設置市及び特別区に移譲
・市街地再開発事業における事業認可権限等を指定都市に移譲
〔施行期日〕
① 直ちに施行できるもの → 公布の日
② 政省令等の整備が必要なもの → 公布の日から起算して3月を経過した日
③ 地方自治体の条例や体制整備が必要なもの → 平成26年4月1日 等
-3-
◎ 第30次地方制度調査会答申(平成25年6月25日)
・平成23年8月に設置された第30次地方制度調査会では,平成24年1月17日の
第3回総会以降,諮問事項のうち「大都市制度のあり方」及び「基礎自治体の
行政サービス提供体制」について専門小委員会で計36回審議。平成25年6月
17日の第5回総会において「大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス
提供体制に関する答申」をとりまとめ,同月25日に首相に提出した。
・人口減少社会(平成38年に1億2,000万人を下回り,平成60年に1億人を下
回ると予測)において,人々の暮らしを支え,経済をけん引していく核となる
都市やその圏域を戦略的に形成し,その上で全国の基礎自治体が人々の暮らし
を支える対人サービスを持続可能に提供していく仕組みが必要との認識に立ち,
制度の見直し等を答申。
〔参考〕
○ 第30次地方制度調査会について
【概要】
地方制度調査会は,地方制度調査会設置法により,内閣総理大臣の諮問に
応じて地方制度に関する重要事項を調査審議するため,昭和27年12月,総
理府(現:内閣府)に設置。
第30次地方制度調査会の第1回総会では,まず総務省で検討されている地
方自治法改正案を早急に審議することとされ,第2回総会において「地方自
治法改正案に関する意見」がとりまとめられた。
第3回総会以降,諮問事項のうち「大都市制度のあり方」及び「基礎自治
体のあり方」について,審議が進められ,第26回専門小委員会において「大
都市制度についての専門小委員会中間報告」がとりまとめられた。
平成25年1月以降,基礎自治体に関する議論等を行い,第5回総会におい
て「大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申
がとりまとめられた。
※開催実績:総会5回,専門小委員会36回
【委員】(任期:平成23年8月24日~平成25年8月23日)
委員は,内閣総理大臣が任命することとされており,30人以内で構成。
任期は2年で国会議員,地方公共団体の議会の議員,地方公共団体の長等
及び学識経験者により構成。
【諮問事項】
・議会のあり方を始めとする住民自治のあり方
→「地方自治法改正案に関する意見」(平成23年12月15日)を踏まえた
地方自治法改正法を平成24年9月5日に公布
・我が国の社会経済,地域社会などの変容に対応した大都市制度のあり方
・東日本大震災を踏まえた基礎自治体の担うべき役割や行政体制のあり方
平成25年6月17日の第5回総会において,「大都市制度の改革及び
基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申」をとりまとめ。
-4-
<大都市制度の改革及び基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申の概要>
(主に指定都市の関連部分を抜粋)
1 現行の大都市等に係る制度の見直し
(1) 指定都市制度
① 「二重行政」の解消(都道府県から指定都市への事務移譲等)
・指定都市・道府県の多くが移譲に賛成している事務(31事務:県費負担
教職員の給与負担など)や都道府県条例で移譲実績のある事務(21事務)
(重複除くと計35事務)は移譲を基本
・道府県等が移譲に懸念を示した事務も,例えば計画区域が指定都市の区
域を超えない場合に限る等の工夫を講じて移譲できないか更に検討
(例:都市計画区域の整備,開発及び保全の方針の決定権限)
・指定都市と都道府県が同種の任意事務等を調整する協議会の設置,協議
が調わない場合の何らかの裁定等の仕組みが必要
② 事務移譲に伴う税財源の配分
・県費負担教職員の給与負担等,指定都市にまとまった財政負担が生じ
る場合,道府県税と市町村税で課税標準が共通する税目に係る税源移
譲や税交付金なども含めて財政措置のあり方を検討
・指定都市側と関係道府県側で協議の場を設け,合意形成が図られるべ
き
③ 「都市内分権」による住民自治強化(特に人口が非常に多い指定都市)
・区の役割の拡充,区長に独自の権限(人事・予算等)
・区長を市長が議会同意を得て選任する特別職にすることを選択可能に
すべき
・市議会内に1又は複数の区ごとの常任委員会を設置
・区に教育委員会や区単位の市教委事務局(教育委員会制度を見直す場
合は,教育行政に係る補助機関)の設置を可能にすべき
2 新たな大都市制度
(1) 特別区制度の他地域への適用
・道府県での特別区の設置により国や他の地方自治体の財政に影響が生じ
ないよう特に留意
・事務分担は,都が基礎自治体に代わり一体的に処理している事務は道府
県が処理することを基本とし,道府県の特別区が都の特別区が処理して
いない中核市並みの事務を処理する場合には円滑に処理できるかという
点に留意
・税財源は,道府県・特別区の事務の規模に応じて適切に配分されること
が基本。地方交付税は,都区合算制度等の現行制度が基本。特別区の処
理する事務や特別区の規模によっては,調整3税(固定資産税,市町村
民税法人分,特別土地保有税)以外の調整財源が必要となる場合がある
ことに留意
・財産処分及び職員の移管は,事務分担に応じることを基本に検討
-5-
(2) 特別市(仮称)
・全ての都道府県・市町村事務を処理することによる二重行政の完全解消,
効率的・効果的な行政体制,政策選択の自由度向上等に意義
・住民代表機能のある区の必要性,警察事務の分割による広域犯罪対応へ
の懸念,全道府県税・市町村税を賦課徴収することによる周辺自治体へ
の影響等の課題について,更に検討が必要
・まずは都道府県から指定都市への事務と税財源の移譲により実質的に特
別市(仮称)へ近づけることとし,上記の課題は引き続き検討
3 基礎自治体の行政サービス提供体制
(1) 総論
・自主的な合併や,市町村間の広域連携,都道府県による補完など多様な
手法の中で,各市町村が最も適したものを自ら選択できるようにする必
要
(2) 新たな広域連携等
① 新たな広域連携制度
・以下の広域連携等を一層進めていくため,現行の一部事務組合や事務
の委託等の制度のほか,地方公共団体間の柔軟な連携を可能とする仕
組みを制度化すべき
② 地方圏における市町村間の広域連携
・地方圏では,「地方中枢拠点都市」(指定都市,中核市,特例市のう
ち地域の中枢的な役割を果たすべき都市)等を中心とした連携(地方
中枢拠点都市等に対して,圏域における役割に応じた適切な財政措置)
・それ以外の定住自立圏施策の対象地域では定住自立圏の取組みを一層
促進
③ 都道府県による補完
・地方中枢拠点都市等から相当距離がある等,市町村間の広域連携が困
難な場合は,地域の実情を十分踏まえた上で,都道府県による補完も
選択肢
◎ 道州制関係
○道州制推進知事・指定都市市長連合(平成24年4月設立)
地方の側から国民的な議論を喚起し,政府・政党を動かすことで,地域主権型
道州制を導入する道筋をつけるための推進母体として設立され,政府・政党へ
の提案・要請活動等を行っている。
8県知事,15指定都市市長が参加
平成 25 年2月12日 第2回総会
平成 25 年.6 月 5 日
第3回総会
-6-
○全国市長会「道州制に関する検討会議」
道州制に係る基礎自治体の共通課題等について調査研究を行い,必要な提言等
を各方面に行っていくために設置。
134 市長(うち6指定都市市長)が参加
平成 25 年7月9日 第1回会議
2 福岡市の取組み
(1)指定都市市長会としての取組み
全国の指定都市と連携して,国に対する政策提案や意見表明の活動等を実施
① 更なる地方分権改革の推進
地方制度調査会の答申において示された,「移譲することを基本として検
討を進める」とされた事務について,迅速に法改正に取り組むとともに,「さ
らに検討すべき」とされた事務についても,移譲を進めるべきである。
これらの事務の移譲に当たっては,指定都市に新たに生じる財政負担につ
いて,税財源の移譲を迅速かつ確実に進めることを引き続き強く求める。
【更なる地方分権改革の推進に向けた指定都市市長会アピール(平成 25 年
7月)】
② 多様な大都市制度の早期実現
指定都市は,その規模や歴史・文化の違い,国や広域自治体との関係性,
地域で果たす役割などそれぞれが異なる特性を持っており,大阪や新潟など
では,各地域にふさわしい大都市制度の実現を目指している。大都市が抱え
る諸課題を解決するためには,道州制も視野に入れた各地域の実情に応じた
大都市制度を整備することが必要である。
従来から提案している「特別自治市」など,多様な大都市制度の早期実現
を図ることを引き続き強く求める。
【多様な大都市制度の早期実現を求める指定都市市長会アピール(平成 25
年7月)】
③ 地方税財源の拡充強化に係る要望活動の実施
大都市税財政制度確立推進協議会(平成 25 年7月及び9月)において税
財政分野での国への要望内容を協議いただき,議会と一体で,他の指定都市
とも連携しながら国への要望活動を実施。
【税財政分野での国への主な要望事項】
・真の分権型社会の実現のための国・地方間の税源配分の是正
・大都市特有の財政需要に対応した都市税源の拡充強化
・事務配分の特例に対応した都市税源の拡充強化 など
-7-
【指定都市市長会による主な要望等】
・「平成 26 年度国の施策及び予算に関する提案」(平成 25 年7月)
・「大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望」
(平成 25 年 10,11 月予定)
(2)大都市制度の調査検討
国・地方の双方において,大都市制度のあり方に関連する様々な動きが活発
化している状況の下で,福岡市においても地域の実情に応じた,福岡市として
目指すべき大都市のあり方について検討を進めていく必要があることから,そ
の端緒とすべく,現時点における基本的な考え方の整理を行った。
この大都市制度の調査検討の一環として,北九州市・熊本市との九州3指定
都市による共同研究も実施し,九州3政令指定都市市長会議(平成 25 年4月)
において,共同研究会の報告について意見交換を行い,「九州府構想」の実現
に向けた取組みを進めていくことを確認した。
(別添「福岡市大都市制度の調査検討報告書」参照)
-8-
「大都市制度の調査検討報告書(平成 25 年4月)」について
参考
1.調査検討報告書の概要
①背景と位置づけ
◆我が国では,進行する少子高齢化や長期にわたる景気低迷など,先が見通せない厳しい状況が継続。福岡市においても,生産年齢人口の減少,扶助費の増加,大規模施設更新などの課題に直
面しており,これらの諸課題に的確に対応していく必要。
◆大都市制度については,いわゆる「大阪都構想」やこれを実現させるための「大都市地域における特別区の設置に関する法律」の成立,国の地方制度調査会による大都市制度等に関する審議,
現政権が公約に掲げた道州制の実現等々,国・地方双方で様々な動きが活発化。
◆この調査検討は,こうした状況の下で,福岡市として目指すべき大都市のあり方を検討していくための端緒とすべく,現時点における基本的な考え方の整理を行った。
◆なお,「九州3政令指定都市による大都市制度研究会」も調査検討の一環として実施。
②福岡市として目指すあり方
大都市制度をめぐる議論において主に取り上げられている3つの観点(「権限及び税源移譲」「住民自治」「都市圏連携」)から整理。
権限移譲及び税源移譲について
住民自治について
都市圏連携について
【権限移譲】
○現在,指定都市は,大都市特例として一般市町村よりも多く
の事務・権限を担っているが,なお多くの事務・権限が都道
府県のものとされたまま。
○福岡市は,基礎自治体優先の原則に基づき,現在福岡県が担
っている事務権限の移譲を推進し,自立的な基礎自治体を目
指す。
○国においては,平成 25 年4月に新第3次一括法案が提出さ
れている。こうした法令で措置される権限移譲については適
切に対応していく必要。また,法令で措置されない事務・権
限の移譲については,北九州市とともに福岡県との協議の場
を設け,権限移譲に努める。
○住民自治の推進にあたっては,住民がより積極的に行政に
参画しやすいよう地域コミュニティ機能を強化すること,
また,住民に身近な行政サービスを住民により近い組織に
おいて提供するために区役所機能を拡充することが重要。
○人口構成の変化などから,社会保障費の増嵩など支出要素
が増える一方で,税収の大きな伸びが期待できない状況下
では,各基礎自治体が単独でその事務・権限の全てを担う
ことが困難な場合も想定されるため,今後は基礎自治体間
の水平連携が益々重要となる。
【税源移譲】
○指定都市は,都市的課題から生じる大都市特有の財政需要が
あるが,現在の地方税制は画一的で,こうした財政需要に対
する財源措置が不十分。
○指定都市が,自らの役割に応じた行財政運営を自主的かつ自
立的に行えるよう,個人・法人所得課税及び消費・流通課税
に係る税源移譲により大都市税源の充実強化を図るべき。
○法令による権限移譲への適切な対応と併せて,新たな役割分
担に応じた税の配分となるよう税源移譲を求めていく。
【区役所機能】
○福岡市は,これまで区予算制度の導入や地域コミュニティ
支援組織の新設など,区役所の権限強化を推進。
○更なる区役所への権限移譲は必要と考えるが,これを進め
るにあたっては,一律の市税のもとでの公平なサービス提
供という視点と本庁と区役所における行政の効率化とい
う視点を踏まえ,どのような権限を区役所で行う必要性が
高いのかを検討していく必要。
【地域コミュニティ】
○福岡市は,自治協議会により住民主体による様々な地域課
題への対応を行っている。
○今後は,更なる区役所と自治協議会の共働や公民館を活用
した自治協議会活動への支援などにより,住民意思を反映
させた地域課題の解決を図り,住民自治の強化につなげ
る。
○福岡都市圏は,生活圏・経済圏が一体化した都市のまとま
りを形成。また,これまで長年にわたり,様々な行政分野
において連携を行ってきた実績あり。
○今後は,都市圏の中枢都市である福岡市が,これまで以上
に都市圏におけるサービス水準の向上や一体的発展のた
めの役割を果たしていくことが重要。
○都市圏自治体それぞれのニーズや現状のサービス水準,行
財政基盤などを踏まえた具体的課題について都市圏全体
で共有し,各自治体の役割分担を明確にし,スケールメリ
ットを活かした連携を行うことで,広域的な行政課題の解
決を図る。
○更に,九州全体の発展といった観点では,九州で核となる
現在の指定都市や中核市などの都市間での相互連携も
益々重要。
2.平成25年度以降の取組み等
本調査検討で整理した現状・課題・基本的考え方等を基礎として,議会からの意見も踏まえながら,権限・財源の移譲推進(福岡県との協議,国への要望),住民自治の充実等の取組み,福
岡都市圏での研究・検討を継続していく。
■「九州3政令指定都市市長会議」(平成 25 年4月 11 日)において,「九州3政令指定都市による大都市制度研究会」での研究結果の報告を行った。
■福岡県と両指定都市(福岡市,北九州市)による「指定都市への権限移譲推進協議会」を再開し,権限移譲について協議を進める。
■地域住民が区予算の意思決定に参画する事業や地域コミュニティの基盤強化などの事業を実施。併せて区役所機能の強化についても検討。
■「福岡都市圏広域行政推進協議会」総会(平成 25 年 2 月 12 日)において,それぞれの市町が抱える課題の共有を行い,今後,課題解決に向けた検討に取り組む項目について確認。
都市圏市町での検討を進めていく。
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