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(仮称)広島中央環境衛生組合一般廃棄物処理施設 整備事業に係る

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(仮称)広島中央環境衛生組合一般廃棄物処理施設 整備事業に係る
(仮称)広島中央環境衛生組合一般廃棄物処理施設
整備事業に係る環境影響評価方法書
【
要 約 書 】
平成25年8月
東 広 島 市
目
次
1 都市計画対象事業の名称 ............................................................... 1
2 都市計画決定権者の名称等 ............................................................. 1
3 事業者の名称等 ....................................................................... 1
4 都市計画対象事業の目的 ............................................................... 1
5 都市計画対象事業の内容 ............................................................... 3
5.1 都市計画対象事業の種類 ........................................................... 3
5.2 都市計画対象事業の規模 ........................................................... 3
5.3 都市計画対象事業実施区域の位置 ................................................... 3
5.4 事業計画の概要 ................................................................... 3
5.5 造成計画 ........................................................................ 15
5.6 工事計画等 ...................................................................... 17
5.7 関連事業 ........................................................................ 17
5.8 その他事業 ...................................................................... 17
6 建設候補地及び周囲の概況 ............................................................ 18
6.1 自然的状況に関する情報 .......................................................... 18
6.2 社会的状況に関する情報 .......................................................... 20
6.3 環境保全の施策に関する情報 ...................................................... 22
7 環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法 .................................... 24
7.1 環境影響要因の抽出 .............................................................. 24
7.2 環境影響評価項目の選定 .......................................................... 24
7.3 調査、予測及び評価の手法 ........................................................ 25
7.3.1 大気質 ...................................................................... 25
7.3.2 騒音 ........................................................................ 28
7.3.3 振動 ........................................................................ 30
7.3.4 悪臭 ........................................................................ 32
7.3.5 水質 ........................................................................ 34
7.3.6 地形及び地質 ................................................................ 36
7.3.7 動物 ........................................................................ 38
7.3.8 植物 ........................................................................ 47
7.3.9 生態系 ...................................................................... 49
7.3.10 景観 ....................................................................... 50
7.3.11 人と自然との触れ合いの活動の場 ............................................. 52
7.3.12 廃棄物等 ................................................................... 54
7.3.13 温室効果ガス等 ............................................................. 54
8 環境影響を受ける範囲と認められる地域 ................................................ 55
1 都市計画対象事業の名称
都市計画対象事業の名称:(仮称)広島中央環境衛生組合一般廃棄物処理施設整備事業
2 都市計画決定権者の名称等
都市計画決定権者の名称:
所在地:
東広島市
市長
くら た
よし お
藏 田 義雄 (都市部都市計画課)
広島県東広島市西条栄町 8 番 29 号
3 事業者の名称等
事業者の名称:
所在地:
広島中央環境衛生組合
管理者
くら た
よし お
藏田 義雄
広島県東広島市西条町上三永 766 番地 1
4 都市計画対象事業の目的
広島中央環境衛生組合(以下、「本組合」という。)におけるごみ処理及び生活排水処理の体制
は、図−4.1.1に示すとおりである。
本組合における可燃ごみの処理は、3 箇所(図−4.1.2参照)のごみ焼却施設で処理を行っている
が、いずれも老朽化しており、年々補修費が増加している状況である。また、本組合における生活
排水の処理は、4 箇所(図−4.1.2参照)のし尿処理施設で処理を行っているが、ごみ焼却施設と同
様に老朽化が進んでいるため、適正処理に向けた新施設の整備が求められている。
本事業は、老朽化の著しい賀茂環境衛生センター、竹原安芸津環境センター、大崎上島環境セン
ターを 1 つに統合し、新たにごみ焼却施設の整備を行うものである。また、し尿処理施設は、賀茂
環境衛生センター、安芸津クリーンセンター、竹原クリーンセンターを 1 つに統合し、新たなし尿
処理施設の整備を行うものである。新施設稼働後のごみ処理及び生活排水処理の対象地域は、図−
4.1.3及び図−4.1.4に示すとおりである。
ごみ処理体制
将来
処理対象地域(2市1町)
【賀茂環境衛生センター】
・施設規模: 300 t/日
● 1・2号炉
・処理能力:75t/24h/1炉
・竣工年月: 昭和60年9月
※平成16年9月改良
● 3号炉
・処理能力:150t/24h
・竣工年月:平成13年3月
3施設を統合した
新施設を計画
【竹原安芸津環境センター】
・施設規模: 70 t/日
・処理能力:35t/24h×2炉
・竣工年月: 平成3年3月
※平成14年3月改良
【大崎上島環境センター】
・施設規模: 15 t/日
・処理能力:7.5t/24h×2炉
・竣工年月: 平成3年3月
※平成14年3月改良
生活排水処理体制
現在
現在
東広島市
(安芸津町を除く)
東広島市
(安芸津町)
竹原市
将来
【賀茂環境衛生センター】
・施設規模: 210 kL/日
・竣工年月: 昭和60年9月
※平成11年3月改良
【安芸津クリーンセンター】
・施設規模: 21 kL/日
・竣工年月: 平成2年3月
※平成11年3月改良
3施設を統合した
新施設を計画
【竹原クリーンセンター】
・施設規模: 50 kL/日
・竣工年月: 昭和62年3月
※平成10年3月改良
大崎上島町
【大崎上島クリーンセンター】
・施設規模: 22 kL/日
・竣工年月: 平成8年3月
図−4.1.1 ごみ処理及び生活排水処理の体制
1
改良工事を行い
継続使用
賀茂環境衛生センター
竹原クリーンセンター
安芸津クリーンセンター
竹原安芸津環境センター
大崎上島環境センター
- ごみ焼却施設(計 3 施設)
- し尿処理施設(計 4 施設)
大崎上島クリーンセンター
図−4.1.2
ごみ焼却施設及びし尿処理施設の位置図
東広島市
東広島市
竹原市
竹原市
大崎上島町
図−4.1.3
ごみ処理の対象地域
図−4.1.4
2
生活排水処理の対象地域
5 都市計画対象事業の内容
5.1 都市計画対象事業の種類
・ごみ焼却施設の設置事業
・し尿処理施設の設置事業
5.2 都市計画対象事業の規模
都市計画対象事業の規模は、以下に示すとおりである。
・ごみ焼却施設
: 300
t/日
・し尿処理施設
: 300 kL/日
5.3 都市計画対象事業実施区域の位置
都市計画対象事業実施区域(以下、「建設候補地」という。)の位置は図−5.3.1、所在地は以
下に示すとおりである。
・所在地:広島県東広島市西条町上三永地内及び広島県竹原市田万里町の一部
注)東広島市が都市計画決定を行う。
5.4 事業計画の概要
5.4.1 施設整備に関する基本方針
施設整備に関する基本方針は、以下に示すとおりである。
【安全・安心の確保】
廃棄物処理体制を充実させ、住民の安全・安心を確保する。
・廃棄物処理が滞らないよう将来にわたって安定的な稼働が可能な仕組みを構築する。
・ダイオキシン類等の有害物質の低減を図る。
・万全の事故対策を講じ、耐震性・耐久性に優れ、長期間の稼働が可能な施設とする。
【環境負荷の低減】
自然環境・生活環境に配慮し、環境への負荷を低減する。
・可能な限り自然環境・生活環境への負荷を低減する施設とする。
・資源循環、エネルギー回収及び利用に優れ、省エネルギー化に努めた施設とする。
【計画的な財政運営】
財政負担の軽減に努め、計画的な財政運営の中で進める。
・限られた財源の中でも確実に廃棄物処理ができるようコストの低廉化を図る。
・合理的で無駄のない施設の整備・運営を行う。
また、上記に加え、地域に親しまれる施設となるよう、以下の点に配慮した施設造りを進
める。
・施設の意匠や色彩等に十分配慮し、周辺環境と調和した施設とする。
・住民が集い、学び、ふれあうことのできる施設とする。
・積極的な情報公開等により、住民とともに造る施設とする。
3
東広島市
竹原市
図−5.3.1
4
建設候補地の所在地
5.4.2 施設の概要
施設の概要は、表−5.4.1及び表−5.4.2に示すとおりである。
表−5.4.1
ごみ焼却施設の概要
施設の種類
ごみ焼却施設(高効率ごみ発電施設)
処理対象
普通ごみ等
計画処理能力
300 t/日
処理方式
ガス化溶融処理(炉の方式は検討中)
煙突高さ
約 59m
排出ガス
約 100,000m3N/hr(湿ガス)
排出ガス処理施設
ばいじん、窒素酸化物、硫黄酸化物、塩化水素、ダイオキシン類
の除去
建屋面積
約 8,200m2
運転計画
24 時間連続運転
稼働開始
平成 32 年 10 月
注)施設概要は現在検討中であり、詳細については今後の環境影響評価準備書の中で明らかにする。
表−5.4.2
し尿処理施設の概要
施設の種類
し尿処理施設(汚泥再生処理センター)
処理対象
し尿、浄化槽汚泥等
計画処理能力
300 kL/日
処理方式
浄化槽汚泥の混入比率の高い脱窒素処理方式
汚泥等の資源化方法
助燃剤化もしくはリン回収
処理水の放流先
下水道
処理水の放流量
最大 450m3/日
建屋面積
約 5,000m2
運転計画
24 時間連続運転
稼働開始
平成 32 年 10 月
注)施設概要は現在検討中であり、詳細については今後の環境影響評価準備書の中で明らかにする。
5
(1) 処理対象
処理対象は、表−5.4.3に示すとおりである。
表−5.4.3 処理対象
処理対象
ごみ焼却施設
・普通ごみ(生ごみ、木くず類、プラスチック類等)
・粗大ごみ(木製家具、家電製品、寝具等)
・し尿汚泥
し尿処理施設
・し尿、浄化槽汚泥等
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
(2) 処理対象の性状
a) ごみ焼却施設
ごみ焼却施設の処理対象の性状は、表−5.4.4に示すとおりである。
表−5.4.4 ごみ焼却施設の処理対象の性状
低質ごみ
基準ごみ
高質ごみ
水分
54.9
44.5
34.2
灰分
11.6
11.7
11.8
可燃分
33.5
43.8
54.0
低位発熱量(kJ/kg)
5,400
8,400
11,300
3
250
200
150
三成分
(%)
単位体積重量(kg/m )
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
b) し尿処理施設
し尿処理施設の処理対象の性状は、表−5.4.5に示すとおりである。
表−5.4.5 し尿処理施設の処理対象の性状
pH
BOD
COD
SS
蒸発残留物
塩化物イオン
全窒素
全リン
−
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
し尿
7.9
9,500
5,600
11,000
22,000
2,400
3,100
460
し尿処理施設
浄化槽汚泥
7.3
5,600
4,700
12,000
13,000
520
980
170
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
6
(3) 計画処理量
計画処理量は、表−5.4.6に示すとおりである。
計画処理量は、施設稼働開始以降、最も処理量が多くなる平成 32 年度の数値を設定した。
表−5.4.6 計画処理量
処理対象
ごみ焼却施設
計画処理量
普通ごみ
58,219(t/年)
粗大ごみ
6,758(t/年)
し尿汚泥
7,752(t/年)
合計
し尿処理施設
72,729(t/年)
し尿
19,412(kL/年)
浄化槽汚泥
75,738(kL/年)
合計
95,150(kL/年)
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
(4) 施設規模
施設規模は、ごみ焼却施設が 300t/日、し尿処理施設が 300kL/日とする。
施設規模の算定方法は、以下に示すとおりである。
【ごみ焼却施設の施設規模の算定方法】
施設規模 = 年間処理量(72,729t/年)÷実稼働日(280 日)÷調整稼働率(0.96)
+ 災害廃棄物の処理による施設規模(29t/日)
= 300 t/日
【し尿処理施設の施設規模の算定方法】
1 日処理量=95,150kL÷365 日=261kL/日
施設規模=計画処理量(261kL/日)×月最大変動係数(1.15)=300 kL/日
(5) 処理方式
処理方式は、表−5.4.7に示すとおりである。
表−5.4.7 処理方式
処理方式
ごみ焼却施設
・ガス化溶融処理(炉の方式は検討中)
し尿処理施設
・浄化槽汚泥の混入比率の高い脱窒素処理方式
(発生する汚泥の資源化方法は、助燃剤として再資源化で検討中)
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
7
(6) 設備構成
a) ごみ焼却施設
ごみ焼却施設の処理フロー(案)は図−5.4.1、主な設備の概要は以下に示すとおりである。
凡例
ごみの流れ
排ガスの流れ
焼却灰、スラグ等の流れ
脱水汚泥の流れ
排ガス処理設備
煙突
廃熱ボイラ
ごみ
ごみピット
投入ホッパ
ガス化溶融炉
給じん装置
スラグ排出設備
助燃剤
脱水汚泥
スラグ・メタル
(し尿処理施設より搬入)
図−5.4.1
ごみ焼却施設の処理フロー(案)
① 受入・供給設備
普通ごみ、粗大ごみ、し尿汚泥をプラットホーム内で受入れる。貯留及び供給設備はピット・
アンド・クレーン方式とする。
なお、プラットホームは屋内式とし、プラットホームの扉は、ごみの搬入時以外は閉めると
ともに、プラットホーム出入口にエアカーテンを設置する。
② 前処理設備
受入対象物のうち、粗大ごみは、効率的な焼却処理が可能なように、前処理として破砕処理
を行い、ピットに投入する。
③ 燃焼設備・溶融設備
ごみを焼却溶融設備に投入し、高温で焼却処理することにより、減量化、無臭化する。なお、
焼却方式は、現在検討中である。
④ 燃焼ガス冷却設備
ごみ燃焼後の排ガスを後段の排ガス処理設備が安全かつ効率よく運転できる温度まで冷却す
る目的で設置する。
ごみ焼却施設では、ごみの焼却により発生した熱を積極的に回収し、有効利用することを計
画することから、廃熱ボイラ式を採用する。近年では、高効率発電を目的として蒸気圧力 4MPa、
蒸気温度 400℃クラスのものが採用されており、これらと同等の蒸気条件を設定する。
8
⑤ 排ガス処理設備
ごみの焼却処理に伴って発生する排ガスを無害化する目的で設置する。
排ガス処理方式は、集じん装置として「ろ過式集じん器(1 段バグフィルタ)」、塩化水素及び硫
黄酸化物の除去設備として「乾式法」、窒素酸化物の除去設備として「触媒脱硝装置」を採用する。
なお、減温塔は、ダイオキシン類の再結成防止及び集じん装置の保護のために、200℃未満に減
温する設備であるが、近年では、低温のエネルギーまでを回収し、減温塔を設置しない事例が増
えていることから、設置の有無を今後検討していく予定である。
⑥ 余熱利用設備・エネルギー回収設備
積極的な余熱の回収を行い、発電を行う。なお、発電量の増加を目指し、抽気復水式の蒸気ター
ビンを使用する。
また、現在、地元地区と余熱利用施設について協議を行っており、要望等に応じて整備する計画
である。なお、余熱利用施設を整備する場合はごみ焼却施設の管理棟に併設して整備する。
⑦ 通風設備
通風設備とは、ごみ焼却に必要な空気を、必要な条件に整えてガス化溶融炉に送り、また、ガス
化溶融炉からの排ガスを、煙突を通して大気に排出するまでの関連施設である。方式は、熱回収
施設において、一般的に使用されている平衡通風方式とし、押込送風機、誘引通風機を設置する。
煙突については外筒・内筒集合式とし、高さは約 59m とする。煙突は圧迫感や景観等に配慮し、
形状や意匠に留意するとともに笛吹き現象が発生しないように留意する。
⑧ 灰出し設備
焼却溶融炉から発生する焼却残さは、排ガスとともに焼却溶融炉から排出され、集じん装置等に
より捕捉される飛灰(以下、「溶融飛灰」という。)がある。
溶融飛灰は、民間事業者の「精錬施設」に搬入し再資源化(山元還元)する。
なお、民間事業者の受入が困難となった場合は、埋立処分を行うことも考えられることから、非
常用の対策としてごみ焼却施設内で溶融飛灰の安定化処理を行うため、重金属固定化剤を溶融飛
灰に混合する薬剤処理設備を併設する。
⑨ 残さ物処理設備
溶融飛灰の搬出設備は、タンクローリー車等へ充填可能な乾式輸送設備(貯留槽を含む。)を設
置する。
9
⑩ 搬出設備
ア. スラグ
ごみのガス化溶融処理を行うことにより、スラグを生成する。スラグは土木資材等として有
効利用を行うことができる。
スラグは、貯留後、有価物として売却する。
イ. その他
処理方式(炉の方式)により異なるが、その他として、メタル、鉄、アルミ等の資源物が生
成・回収できる。
これらの資源物は、貯留後、有価物として売却する。
⑪ 給水・排水処理設備
ごみ焼却施設の用水は、主に管理施設で用いる生活系用水とエネルギー回収推進施設で用いる工
場系用水があり、これら用水は基本的に上水を利用する。なお、雨水の積極的な活用も今後検討
する。
また、施設から排水される工場系(プラント)排水はごみ焼却施設で再利用を行い、クローズド
(無放流)とする。生活系排水は、そのまま下水道に放流する。雨水排水は、水路を通して、河
川に放流する。
⑫ その他設備
ごみ焼却施設は、災害時の早期復旧に寄与することを目指しており、災害時に発生した廃棄物を
適正処理する機能を併せ持たせる計画である。
そのため、災害廃棄物の貯留スペースとして約 5,000m2 を確保する。
10
b) し尿処理施設
し尿処理施設の処理フロー(案)は図−5.4.2、主な設備の概要は以下に示すとおりである。
し尿・浄化槽汚泥
受入槽
中継槽
凝集槽
汚泥脱水機
貯留槽
水分 70%以下
脱水汚泥
硝化・脱窒槽
(ごみ焼却施設へ搬入)
凡例
し尿・浄化槽汚泥の流れ
処理水の流れ
脱水汚泥の流れ
余剰汚泥の流れ
固液分離設備
下水道放流
図−5.4.2
し尿処理施設の処理フロー(案)
① 水処理関連設備
ア. 受入貯留設備
搬入されたし尿及び浄化槽汚泥等を受入れ、沈砂した後、受入槽に流入させる。破砕機で
夾雑物等を破砕した後、中継槽に流入させる。
イ. 凝集分離設備
破砕後のし尿及び浄化槽汚泥を対象として、主処理設備から発生する余剰汚泥と混合して
凝集処理後、脱水による固液分離を行い、分離液の性状安定化及び負荷低減を行った後、貯
留槽に流入する。
ウ. 主処理設備
生物学的脱窒素法により、前凝集分離液等を高容積負荷で処理し、処理水として定常的に
所定の処理水質を確保する。
エ. 放流設備
主処理設備からの処理水を下水道に放流する。
オ. 脱臭設備
処理の各設備から発生する臭気を濃度別に分別捕集し、環境保全上支障がないように処理
する。
カ. 取排水設備
上水及びプロセス用水の取水設備及び床排水等を雑排水槽へ流入させ、主処理設備へ投入
する。
② 資源化関連設備(汚泥助燃剤化設備)
前凝集分離設備において、混合した汚泥を高効率な脱水機を用いて含水率 70%以下まで脱水
する。
11
5.4.3 公害防止計画
ごみ及びし尿の処理に伴い発生する排ガス等については、基本方針に基づき周辺地域の環境
の保全に配慮し、適正に処理が行える設備を設置することとする。
(1) 排ガスに係る公害防止計画
ごみ焼却施設の排ガス量等は、表−5.4.8に示すとおりである。また、排ガスに係る規制基
準値及び自主管理基準値(案)は、表−5.4.9に示すとおりである。
表−5.4.8 ごみ焼却施設の排ガス量等
諸
湿ガス量
煙突排出温度
煙突排出速度
煙突
高さ
口径 注)
元
約 100,000m3N /hr
約 160∼200℃
約 10∼30 m/s
約 59m
約 1.3m2 ∼1.6m2
注)口径面積は、複数炉構成の場合の総計
表−5.4.9 排ガスに係る規制基準値及び自主管理基準値(案)(ごみ焼却施設)
規制基準値 注 1)
0.04g/Nm3 以下
430 注 2) ppm 以下
K 値=8.0 以下
250ppm 以下
0.1ng-TEQ/Nm3 以下
ばいじん
塩化水素
硫黄酸化物
窒素酸化物
ダイオキシン類
自主管理基準値(案)
0.01g/Nm3 以下
50ppm 以下
50ppm 以下
80ppm 以下
0.1ng-TEQ/Nm3 以下
資料:一般廃棄物処理施設整備基本計画、平成 23 年 3 月、広島中央環境衛生組合
注 1)大気汚染防止法施行規則、昭和 46 年厚生省・通達省令第 1 号(ばいじん、塩化水素、
硫黄酸化物、窒素酸化物)
ダイオキシン類対策特別措置法、平成 11 年環境庁告示第 67 号(ダイオキシン類)
注 2)塩化水素の法規制値は、大気汚染防止法に基づく排出規制濃度 700mg/Nm3(標準状態
[0℃、1 気圧]における 1m3 当たりの質量)を ppm に換算した数値。
(2) 騒音に係る公害防止計画
騒音に係る自主管理基準値は、表−5.4.10に示すとおりである。
自主管理基準値は、規制基準値を遵守する。
表−5.4.10 騒音に係る自主管理基準値
自主管理基準値
(規制基準値 注 2))
昼間
時間区分 注 1)
朝・夕
夜間
70 デシベル
70 デシベル
65 デシベル
東広島市
65 デシベル
65 デシベル
55 デシベル
竹 原 市
建設候補地
備考 注 3)
第 4 種区域
(参考)
第 3 種区域
(適用)
注 1)昼間(8 時∼18 時)、朝・夕(6 時∼8 時、18 時∼22 時)、夜間(22 時∼翌 6 時)
注 2)騒音の規制に関する定め、昭和 48 年広島県告示第 171 号
注 3)建設候補地のうち東広島市は、騒音規制区域に該当しないことから第 4 種区域(参考)とする。
12
(3) 振動に係る公害防止計画
振動に係る自主管理基準値は、表−5.4.11に示すとおりである。
自主管理基準値は、規制基準値を遵守する。
表−5.4.11 振動に係る自主管理基準値
時間区分 注 1)
昼間
自主管理基準値
(規制基準値 注 2))
建設候補地
夜間
東広島市
65 デシベル
60 デシベル
竹 原 市
備考 注 3)
第 2 種区域
(参考)
第 2 種区域
(適用)
注 1)昼間(7 時∼19 時)、夜間(19 時∼翌 7 時)
注 2)振動の規制に関する定め、昭和 53 年広島県告示第 58 号
注 3)建設候補地のうち東広島市は、振動規制区域に該当しないことから第 2 種区域(参考)とする。
(4) 悪臭に係る公害防止計画
悪臭に係る自主管理基準値は、表−5.4.12に示すとおりである。
自主管理基準値は、規制基準値を遵守する。
表−5.4.12 悪臭に係る自主管理基準値(敷地境界)
項
目
単位
特定悪 臭物質
アンモニア
メチルメルカプタン
硫化水素
硫化メチル
二硫化メチル
トリメチルアミン
アセトアルデヒド
プロピオンアルデヒド
ノルマルブチルアルデヒド
イソブチルアルデヒド
ノルマルバレルアルデヒド
イソバレルアルデヒド
イソブタノール
酢酸エチル
メチルイソブチルケトン
トルエン
スチレン
キシレン
プロピオン酸
ノルマル酪酸
ノルマル吉草酸
イソ吉草酸
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
ppm
自主管理基準値
(規制基準値 注) )
1
0.002
0.02
0.01
0.009
0.005
0.05
0.05
0.009
0.02
0.009
0.003
0.9
3
1
10
0.4
1
0.03
0.001
0.0009
0.001
注)悪臭防止法の規定に基づく規制地域の指定及び規制基準の設定、平成 14 年広島県告示第 1199 号
13
(5) 排水に係る公害防止計画
排水に係る自主管理基準値は、表−5.4.13に示すとおりである。
ごみ焼却施設から排水される排水は、施設内で再利用を行い、無放流を計画している。
また、し尿処理施設からの処理水は、東広島市公共下水道への排水を計画しており、下水
排除基準を満足するものとする。
表−5.4.13 排水の自主管理基準値(下水排除基準 注)(し尿処理施設))
対象者
終末処理場を設置している公共水道の使用者
特定事業場(排水量 50m3/日以上)
対象物質又は項目
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
40
41
42
43
カドミウム及びその化合物
シアン化合物
有機リン化合物
鉛及びその化合物
六価クロム化合物
ひ素及びその化合物
水銀、アルキル水銀その他の水銀化合物
アルキル水銀化合物
ポリ塩化ビフェニル(PCB)
トリクロロエチレン
テトラクロロエチレン
ジクロロメタン
四塩化炭素
1,2-ジクロロエタン
1,1-ジクロロエチレン
シス-1,2-ジクロロエチレン
1,1,1-トリクロロエタン
1,1,2-トリクロロエタン
1,3-ジクロロプロペン
チウラム
シマジン
チオベンカルブ
ベンゼン
セレン及びその化合物
河川
ホウ素及びその化合物
海域
河川
フッ素及びその化合物
海域
1,4-ジオキサン
フェノール類
銅及びその化合物
亜鉛及びその化合物
鉄及びその化合物(溶解性)
マンガン及びその化合物
クロム及びその化合物
ダイオキシン類
アンモニア性窒素・亜硝酸性窒素及び硝
酸性窒素含有量
水素イオン濃度(PH)
生物化学的酸素要求量(BOD)
浮遊物質量(SS)
ノルマルヘキサン
鉱油類
抽出物質含有量
動物性油脂類
窒素含有量
リン含有量
温度
よう素消費量
44
その他の規制項目
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
0.1mg/L 以下
1mg/L 以下
1mg/L 以下
0.1mg/L 以下
0.5mg/L 以下
0.1mg/L 以下
0.005mg/L 以下
検出されないこと
0.003mg/L 以下
0.3mg/L 以下
0.1mg/L 以下
0.2mg/L 以下
0.02mg/L 以下
0.04mg/L 以下
1mg/L 以下
0.4mg/L 以下
3mg/L 以下
0.06mg/L 以下
0.02mg/L 以下
0.06mg/L 以下
0.03mg/L 以下
0.2mg/L 以下
0.1mg/L 以下
0.1mg/L 以下
10mg/L 以下
230mg/L 以下
8mg/L 以下
15mg/L 以下
0.5mg/L 以下
5mg/L 以下
3mg/L 以下
2mg/L 以下
10mg/L 以下
10mg/L 以下
2mg/L 以下
10pg-TEQ/L 以下
380(125)mg/L 未満
5(5.7)を超え 9(8.7)未満
600(300)mg/L 未満
600(300)mg/L 未満
5mg/L 以下
30mg/L 以下
240(150)mg/L 未満
32(20)mg/L 未満
45(40)℃ 未満
220mg/L 未満
生物化学的酸素要求量に類似した項目(COD等)及び大腸菌群数を除き、
地方公共団体の横出し条例で終末処理場からの放流水に基準が定められてい
る場合、その項目と数値を下水排除基準として条例で定めることができる
注)下水道法施行令、昭和 34 年政令第 147 号
東広島市公共下水道条例、昭和 60 年、東広島市条例第 25 号
14
5.4.4 運転計画
運転計画は、表−5.4.14に示すとおりである。
表−5.4.14 運転計画
ごみ焼却施設
搬入日時
運転時間
し尿処理施設
【曜日】月曜日∼土曜日(日曜日・祝日は除く)
【時間】8 時 30 分∼17 時 00 分
365(日/年)、24(時間/日)
5.4.5 収集運搬車両
収集運搬車両の搬入ルートは、図−5.4.3 に示すとおりである。
ど
よ まる かみ み なが
収集運搬車両の主要搬入ルートは、主に市道土 与 丸 上 三 永 線の内、上三永方面からとなっ
ている。土与丸方面からの区間は、計画道路(拡幅中)となっている。
主要搬入ルートを走行する収集運搬車両台数は、賀茂環境衛生センターの実績を考慮し、
500 台/日程度を計画している。
5.5 造成計画
造成計画は、現在検討中であり、詳細については今後の環境影響評価準備書の中で明らかにす
る。
なお、新施設完成図(イメージ)は、図−5.5.1 に示すとおりである。
ごみ焼却施設(高効率ごみ発電施設)
し尿処理施設(汚泥再生処理センター)
図−5.5.1 新施設完成図(イメージ)
15
竹原市
東広島市
竹原市
主要搬入ルート
計画道路(拡幅中)
図−5.4.3
16
収集運搬車両の搬入ルート
5.6 工事計画等
5.6.1 工事計画
工事計画は、表−5.4.15に示すとおりである。
造成設計・工事は、平成 27∼28 年度中、施設建設工事は,平成 29∼32 年度中に実施する
予定である。
工事工程の詳細は現時点では決定していないため、今後の環境影響評価準備書の中で明ら
かにする。
表−5.4.15 工事計画
平成 29 年度
平成 30 年度
平成 31 年度
ごみ焼却施設
====
====
====
==
し尿処理施設
====
====
====
==
造成設計・工事
施設
建設
工事
平成 27 年度
平成 28 年度
====
====
供用開始
平成 32 年度
(予定)
5.6.2 工事関係車両
工事関係車両は、現在検討中であり、詳細については今後の環境影響評価準備書の中で明
らかにする。
5.7 関連事業
施設完成後、将来的に賀茂環境衛生センターは解体する予定である。
5.8 その他事業
市道土与丸上三永線の内、土与丸方面は、計画道路(拡幅中)となっており、将来的に車道幅
員が 3.0m、車線が 2 車線に整備される予定である。
17
6 建設候補地及び周囲の概況
6.1 自然的状況に関する情報
6.1.1 地形に関する概況
本事業に係る行政処理区域は、東広島市、竹原市及び大崎上島町の 2 市 1 町であり、建設
しょうきふく
候補地は、行政処理区域のほぼ中心に位置する。また、建設候補地は、小起伏 山地及び山頂
かん しゃめん
緩 斜面 である。
6.1.2 地質に関する概況
しんせいがん
さいりゅうそう
昭和 62 年の土地分類調査結果によると、建設候補地の表層地質は、深成岩 の内、細 粒 相 と
なっている。また、平成 24 年に本組合が実施した調査によると、建設候補地の表層地質は、
かく れき
くろうんも か こ う
マサ土・角 礫 及び黒雲母 花崗 岩が主体である。
6.1.3 気象、大気質等に関する概況
(1) 気 象
建設候補地は、瀬戸内海式気候に分類される。
(2) 大気質
建設候補地周辺には、4 つの大気測定局(東広島市役所、東広島市立西条小学校、吉行工
業団地、高屋出張所)が設置されている。これら 4 つの大気測定局における大気質の状況及
び環境基準の達成状況は、表−6.1.1に示すとおりである。
表−6.1.1
項目
浮遊粒子状物質
二酸化硫黄
二酸化窒素
光化学オキシダント
降下ばいじん
有害大気汚染物質
大気質の状況及び環境基準の達成状況
大気質の状況及び環境基準の達成状況
東広島市立西条小学校の浮遊粒子状物質は、平成 23 年度を除いて環境基
準を満たしている。また、1 時間値の年平均値は、いずれも横ばい傾向を
示している。
東広島市立西条小学校の二酸化硫黄は、全ての年度で環境基準を満たし
ている。また、1 時間値の年平均値は、横ばい傾向を示している。
東広島市立西条小学校の二酸化窒素は、全ての年度で環境基準を満たし
ている。また、1 時間値の年平均値は、横ばい傾向を示している。
東広島市立西条小学校の光化学オキシダントは、全ての年度で環境基準
を満たしていない。また、昼間の 1 時間値の年平均値は、横ばい傾向を
示している。
東広島市役所の降下ばいじんは、約 1.4∼1.9t/kg/月の範囲で、ほぼ横ば
い傾向を示している。
東広島市立西条小学校の有害大気汚染物質の内、環境基準が設定されて
いるベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロ
メタン及びダイオキシン類については、全ての年度で環境基準を満たし
ている。
18
(3) 騒音
東広島市の環境騒音は、市内全域を対象に測定地点を選定して行われている。
平成 23 年度の環境騒音は、全ての地点で環境基準を満たしている。一方、道路交通騒音
は、環境基準を満たしていない地点がある。
(4) 振動
建設候補地周辺においては、振動に係る既往調査は実施されていない。
(5) 悪臭
建設候補地周辺においては、悪臭に係る既往調査は実施されていない。
6.1.4 水象、水質等に関する概況
(1) 河川
建設候補地の下流域には三永川が流れており、三永川は三永貯水池に流入している。
(2) 水質
環境基準の A 類型に指定されている三永貯水池では、pH、DO、BOD 及び大腸菌群数が環境
基準を満たしていない。
6.1.5 土壌、地盤に関する概況
かんせい かっしょく
おうかつ
かんせい かっしょく
せっかつ
・石内 1 統及び乾性 褐 色 森林土壌(赤褐
建設候補地の土壌は、乾性 褐 色 森林土壌(黄褐 系)
系)・世羅 1 統である。
6.1.6 植物及び動物の生育又は生息、植生及び生態系に関する概況
(1) 植 物
建設候補地及び周辺地域は、コバノミツバツツジ−アカマツ群集が占めている。
また、建設候補地付近において、レッドデータブックひろしま 2011 の絶滅危惧Ⅱ類に選
定されているサギソウの生育情報が確認されている。
(2) 動 物
動植物分布図によると、建設候補地及び周辺地域では、ハッチョウトンボ、ハルゼミ、ナ
ガサキアゲハ及びサツマシジミが確認されている。また、哺乳類分布メッシュ図によると、
哺乳類ではアナグマ、イノシシ、キツネ、タヌキ及びニホンジカが確認されている。
なお、建設候補地付近において、レッドデータブックひろしま 2011 の絶滅危惧Ⅱ類に選
定されているカスミサンショウウオの生息情報が確認されている。
19
6.1.7 景観、自然との触れ合い活動の場等の人と自然との触れ合いに関する概況
(1) 景観
建設候補地の北側、西側及び東側は、300∼400m 級の山々から構成されている。これらの
山々に取り囲まれた建設候補地の主要な眺望点は、南側の上三永地区が主となる。
(2) レクリエーション
建設候補地から最も近い西条ロイヤルテニスクラブまで 2km 程度離れている。
6.1.8 文化財に関する概況
すだれ
建設候補地から最も近い 簾 古墳まで 1km 程度離れている。
6.2 社会的状況に関する情報
6.2.1 人口に関する概況
平成 22 年現在の東広島市の人口は 190,135 人、世帯数は 80,806 世帯、1 世帯当たりの人
数は 2.35 人である。
竹原市の人口は 28,644 人、世帯数は 11,497 世帯、1 世帯当たりの人数は 2.49 人である。
大崎上島町の人口は 8,448 人、世帯数は 3,870 世帯、1 世帯当たりの人数は 2.18 人である。
6.2.2 産業に関する概況
平成 22 年現在の東広島市の就業者数は 91,228 人、産業分類別の内訳は、第 1 次産業 4,631
人、第 2 次産業 27,432 人、第 3 次産業 54,374 人となっている。
竹原市の就業者数は 12,595 人、産業分類別の内訳は、第 1 次産業 770 人、第 2 次産業 3,705
人、第 3 次産業 7,814 人となっている。
大崎上島町の就業者数は 3,615 人、産業分類別の内訳は、第 1 次産業 589 人、第 2 次産業
902 人、第 3 次産業 2,109 人となっている。
6.2.3 土地利用に関する概況
建設候補地は、用途地域の指定がない地域である。
6.2.4 水域利用に関する概況
建設候補地の下流域には、三永川が流れている。なお、三永川には、漁業権の指定はない。
また、三永川は三永貯水池に流入しており、三永貯水池の水は、三永貯水池から西側に 10km
程度離れた八本松町の吉川工業団地等に供給されている。
20
6.2.5 交通に関する概況
(1) 道路交通網
建設候補地の南側に一般国道 2 号が東西に走っている。
(2) 交通量
建設候補地の南側の一般国道 2 号では、平成 22 年の道路交通センサス調査結果で 16,841
台/12 時間(25,598 台/24 時間)の交通量となっている。
6.2.6 公共施設に関する概況
(1) 教育文化施設及び保健医療施設
建設候補地から最も近い上三永公会堂まで 1.5km 程度離れている。
6.2.7 生活環境施設に関する概況
(1) 上水道
平成 22 年度の上水道の普及率は、東広島市が 83.9%、竹原市が 98.9%、大崎上島町が
98.8%となっており、普及率はほぼ横ばい傾向を示している。
(2) 下水道
平成 22 年度の下水道の人口普及率は、東広島市が 36.1%、竹原市が 12.5%、大崎上島
町が 24.9%となっており、人口普及率は増加傾向を示している。
(3) 廃棄物
a) ごみ
平成 23 年度のごみ処理量は、東広島市が 63,306t/年、竹原市が 9,655t/年、大崎上島町
が 2,834t/年となっており、ごみ処理量は減少傾向を示している。
また、1 人 1 日当たりのごみ排出量は、東広島市が 1,007g/人・日、竹原市が 950g/人・
日、大崎上島町が 913g/人・日となっており、1 人 1 日当たりのごみ排出量は約 910∼1,000g/
人・日である。
b) し尿
平成 23 年度のし尿処理量は、東広島市が 21,139kL/年、竹原市が 5,305kL/年、大崎上島
町が 3,149kL/年となっており、し尿処理量は全体的に減少傾向を示している。
また、浄化槽汚泥処理量は、東広島市が 63,106kL/年、竹原市が 11,746kL/年、大崎上島
町が 1,698kL/年となっており、浄化槽汚泥処理量は東広島市及び竹原市は増加傾向、大崎
上島町は減少傾向を示している。
21
6.3 環境保全の施策に関する情報
6.3.1 自然環境関係法令に基づく地域、地区等の指定状況
建設候補地及び周辺地域の自然環境関係法令の指定及び規制の状況は、表−6.3.1及び図
−6.3.1に示すとおりである。
表−6.3.1
法令・条例
指定区分
国土利用計画法
都市地域
農業地域
森林地域
自然公園地域
自然保全地域
都市計画法
都市計画区域
農業振興地域の整
備に関する法律
農業振興地域
森林法
自然環境保全法及
び県自然環境保全
条例
自然公園法及び県
立自然公園条例
ふるさと広島の景
観と創造に関する
条例
鳥獣の保護及び狩
猟の適正化に関す
る法律
河川法
自然環境関係法令の指定及び規制の状況
国有林
保安林
原生自然環境保全地域
自然環境保全地域
県自然環境保全地域
緑地環境保全地域
国立公園
県立自然公園
景観モデル地域
景観形成地域
大規模行為届出対象地域
鳥獣保護区
休猟区
特定猟具使用禁止区域
河川区域
河川保全区域
宅地造成等規制法
宅地造成工事規制区域
砂防法
砂防指定地
急傾斜地の崩壊に
よる災害の防止に
関する法律
急傾斜地崩壊危険区域
地すべり等防止法
地すべり危険区域
文化財保護法
史跡・名勝・天然記念物に指
定された地域及び埋蔵文化
財包蔵地
県文化財保護条例
東広島市文化財保
護条例
史跡・名勝・天然記念物に指
定された地域
法令・条例の指定区分の内容
指定状況
広島県の土地利用計画が策定され、都市地域等 5
地域が定められている。
○
都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため、都
市計画区域を定めている。
農業地域の整備を計画的に推進し、農業の発展を
図るため、農業振興地域が指定されている。
水源のかん養、土砂の流出の防備、災害の防止等
を図るため、国有林及び保安林が指定されている。
自然環境の適正な保全を総合的に推進するため、
自然環境保全地域等が定められている。
すぐれた自然の風景地を保護し、利用の増進を図
るために「国立(定)公園」が指定されている。
自然景観を守り、田園や集落の落ちついた景観を
伝え、魅力ある都市景観を形成し、ふるさと広島
の景観の保全と創生を図るため、景観モデル地域
及び景観形成地域が指定されている。
鳥獣の保護、繁殖等を図るため、鳥獣保護区、休
猟区等が指定されている。
河 川 の 適 正 な利 用 及 び 正 常 な 機 能 維 持 を 図 る た
め、河川区域、河川保全区域が指定されている。
宅地造成に伴い崖崩れ又は土砂の流出を生ずるお
それのある地域に、宅地造成工事規制区域が指定
されている。
河川に流出した土砂が、河床に堆積することによ
り発生する水害等を防止するため砂防指定地が定
められている。
急傾斜地の崩壊を防止し、その崩壊に対して警備
避難体制を整備する等の措置を講じるため、急傾
斜地崩壊危険区域が指定されている。
地すべりを防止し、国土の安全と民生の安定に資
するため、地すべり防止区域が指定されている。
文化財を保存し、その活用を図って国民の文化的
向上に資するため、史跡、名勝、天然記念物等が
指定されているとともに埋蔵文化財包蔵地の周知
が図られている。
文化財保護法による指定を受けた文化財以外の文
化財で、県内及び市内に存在する重要なものにつ
いて保存し、活用を図って、県民及び市民の文化
的向上に資するため、史跡、名勝、天然記念物等
が指定されている。
○
×
○
×
×
×
○
×
×
○
○
×
×
○
○
注)指定状況は、建設候補地及び周辺地域を対象とする。「○」は指定されている。「×」は指定されていない。
22
図−6.3.1
自然環境関係法令の指定
及び規制の状況
23
7 環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法
環境影響評価項目の選定等は、基本的に「広島県環境影響評価技術指針」(広島県告示第 368 号、
平成 11 年 3 月 31 日)で示されている参考項目等に基づき選定した。
7.1 環境影響要因の抽出
環境影響要因の抽出の結果は、表−7.1.1に示すとおりである。
環境影響要因は、本事業に係る工事の実施、土地又は工作物の存在及び供用において想定され
る事業活動の内容を検討し、抽出した。
表−7.1.1 環境影響要因の抽出
環境影響要因
工事の実施
想定される事業活動の内容
建設機械の稼働
建設機 械の稼 働に 伴い 大気汚 染物 質 、騒
音、振動が発生する。
資材及び機械等の運搬
に用いる車両の運行
資材及 び機械 に用 いる 車両の 運行 に 伴い
大気汚染物質、騒音、振動が発生する。
廃棄物及びし尿等の搬出入
切土工等及び施設等の設置に伴い濁水や
建設副産物が発生する。
土地及び施設の存在等に伴い動植物の生
息、生育環境及び周辺地域からの眺望景観
等が変化する。
ごみ焼却施設の稼働に伴い大気汚染物質、
悪臭、温室効果ガスが発生する。また、大
気汚染物質の土壌への蓄積が考えられる。
ごみ焼却施設の稼働に伴い発生する排水
は、再利用する計画である。また、し尿処
理施設の稼働に伴い発生する排水は、下水
道放流をする計画である。従って、施設か
らの排水は行わない。
施設の稼働に伴い騒音、振動が発生する。
また、し尿処理施設の稼働に伴い悪臭が発
生する。
廃棄物及びし尿等の搬出入に伴い大気汚
染物質、騒音、振動が発生する。
廃棄物の発生
施設の稼働に伴い残渣等の一般廃棄物が
発生する。
切土工等及び施設等の設置
地形改変後の
土地及び施設の存在
排出ガス
土地又は工
作物の存在
及び供用
施設の
稼働
排水
機械等の稼働
7.2 環境影響評価項目の選定
環境影響評価項目の選定は、表−7.2.1に示すとおりである。
24
表−7.2.1
環境影響評価項目の選定
工事の実施
環境影響要因の区分
建
設
機
械
の
稼
働
環境要素の区分
用資
い材
る及
車び
両機
の械
運等
行の
運
搬
に
土地または工作物の存在及び供用
等切
土
工
等
及
び
施
設
等
の
設
置
土地
地形
及改
び変
施後
設の
の
存
在
窒素酸化物
大気環境
●○
浮遊粒子状物質
粉じん等
水環境
環境への負荷の量の
程度により予測及び
評価されるべき環境
要素
排
水
機
械
等
の
稼
働
●
●○
●○
■□
●○
●
騒音
騒音
●○
●○
●○
●○
振動
振動
●○
●○
●○
●○
悪臭
悪臭
水質
水の汚れ
土壌に係る
地形及
環境その他
び地質
の環境
人と自然との豊かな
触れ合いの確保を旨
として調査、予測及
び評価されるべき環
境要素
●
■□
●○
●
●○
重要な
地形及び地質
△
■
土壌汚染
動物
重要な種及び注目す
べき生息地
●○
植物
重要な種及び群落
●○
地域を特徴づける
生態系
主要な眺望点及び景
観資源並びに主要な
眺望景観
●○
生態系
景観
●○
人と自然との触れ合 主要な人と自然との
いの活動の場
触れ合いの活動の場
廃棄物等
○
△
土砂による水の濁り
生物の多様性の確保
及び自然環境の体系
的保全を旨として調
査、予測及び評価さ
れるべき環境要素
●○
有害物質
環境の自然的構成要
素の良好な状態の保
持を旨として調査、
予測及び評価される
べき環境要素
排
出
ガ
ス
●○
建設工事に伴う
副産物
●○
●○
一般廃棄物
温室効果ガス等
廃
棄
物
の
発
生
廃
棄
物
及
び
し
尿
等
の
搬
出
入
●
硫黄酸化物
大気質
施
稼
設
働
の
●
二酸化炭素
注)●■:ごみ焼却施設を対象とする項目。
○□:し尿処理施設を対象とする項目。
( ● 及び ○ は、 「 広 島県 環 境 影響 評 価技 術 指 針」 ( 広島 県 告 示第 368号、 平 成 11年3 月31日 ) の内 、 「 別表 第 10一 般 廃 棄物 焼 却施 設 事 業に 係
る 参考 項 目 」及 び 「別 表 第 11 し 尿 処理 施 設事 業 に 係る 参 考 項目 」 で例 示 さ れた項 目で あ り 、本 事 業 で環 境 への 影 響 が懸 念 され る 項 目。 )
( ■ 及び □ は、 「 広 島県 環 境 影響 評 価技 術 指 針」 ( 広島 県 告 示第 368号、 平 成 11年3 月31日 ) で例 示 さ れた 項 目で は な いが 、 本事 業 で 環境 へ
の 影響 が 懸 念さ れ る項 目 。 )
△:「広島県環境影響評価技術指針」の参考項目であるが、事業特性等を勘案した上で除外した項目(現況把握のための現地調査のみ実施)。
7.3 調査、予測及び評価の手法
環境影響評価に関する調査、予測及び評価の手法は、事業特性並びに地域特性を勘案し、検討
した。
7.3.1 大気質
(1) 調査
大気質及び気象の調査地点等は、表−7.3.1 に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.1に示すとおりである。
25
表−7.3.1
大気質及び気象の調査地点等
調査項目
環境大気
窒素酸化物、二
酸化硫黄、浮遊
粒子状物質
塩化水素
ダイオキシン類
大気質
沿 道大気
窒素酸化物、浮
遊粒子状物質
調査方法
調査頻度・調査地点
「大気の 汚染に 係る環 境基準に
ついて」(昭和48年環境庁告示第
25号)等に定める方法
「大気汚染物質測定法指針」(昭
和62年環境庁)等に定める方法
「ダイオ キシン 類による大気の
汚染、水質の汚濁及び土壌の汚染
に係る環境基準」(平成11年環境
庁告示第68号)に定める方法
年4回(7日間/回)
3地 点 (賀 茂 環 境 衛 生 セン タ
ー及び周辺地域2地点)
「大気の 汚染に 係る環 境基準に
ついて」(昭和 48 年環境庁告示第
25 号)等に定める方法
年 4 回(7 日間/回)
2 地点(主要な運行ルート沿
道等 注))
年4回(1ヶ月連続捕集)
3地 点 (賀 茂 環 境 衛 生 セン タ
ー及び周辺地域2地点)
風向、風速、気温、日 「地上気象観測指針」(平成14年、 1年間、1地点(賀茂環境衛生
地上気象
射量、放射収支量
気象庁)に定める方法
センター)
年2回(5日間/回、8放球/日)
高層気象観測指針(平成7年、気象
1地 点 (賀 茂 環 境 衛 生 セン タ
気温、風向、風速
上層気象
庁)に定める方法
ー)高度1,500m程度まで
注)環境大気の調査地点としている「松子山浄水場」の位置が沿道に近いことから兼用とした。
ダストジャー、デポジットケージ
等による試料採取
降下ばいじん
(2) 予測
大気質の予測方法等は、表−7.3.2に示すとおりである。
表−7.3.2
内容
工事の実施
建設機械の
稼働
予測事項
窒素酸化物
粉じん等
土地又は工作物の存在
及び供用
資材及び機
械等の運搬
に用いる車
両の運行
窒素酸化物、浮
遊粒子状物質
施設の稼働
(排出ガス
[ごみ焼却
施設])
硫黄酸化物、窒
素酸化物、浮遊
粒子状物質、有
害物質
廃棄物及び
し尿等の搬
出入
大気質の予測方法等
粉じん等
窒素酸化物、浮
遊粒子状物質
粉じん等
予測方法
大気の拡散式(プルーム式及
びパフ式)に基づく理論計算
気象の状況を踏まえた定性的
な予測
大気の拡散式(プルーム式及
びパフ式)に基づく理論計算
気象の状況を踏まえた定性的
な予測
年平均濃度、1 時間濃度(一
般的気象条件時、上層逆転発
生時等)、大気の拡散式(プ
ルーム式及びパフ式)に基づ
く理論計算
大気の拡散式(プルーム式及
びパフ式)に基づく理論計算
気象の状況を踏まえた定性的
な予測
予測地域
建設候補地及
び周辺地域
主要な運行ル
ート沿道(市
道土与丸上三
永線)
建設候補地及
び周辺地域
主要な運行ル
ート沿道(市
道土与丸上三
永線)
予測時期
工事によ
る影響が
最大とな
る時期
存在及び
供用によ
る影響が
最大とな
る時期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
るとともに、環境基準等との整合性が図れているか否かについても検討する。
26
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.1
27
大気質調査地点図
7.3.2 騒音
(1) 調査
騒音の調査地点等は、表-7.3.3に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.2に示すとおりである。
表-7.3.3
騒音の調査地点等
調査項目
騒音
調査方法
調査頻度・調査地点
環境騒音
「騒音に係る環境基準について」(平
年1回(24時間)
(L5、L50、L95、LAeq)
成10年環境庁告示第64号)及び「環境
1地点(建設候補地付近)
道路交通騒音
騒音の表示・測定方法」(JIS Z 8731)
年2回(平日・休日24時間)
(L5、L50、L95、LAeq)
に定める方法
2地点(主要な運行ルート沿道等)
交通量は、調査員が目視しカウンタ
ーにより計測する。交通量は二輪車、
交通量
上下線別車種別交
小型車、大型車及び廃棄物運搬車両
通量、走行速度
に分けて実施する。走行速度は一定
区間を通過する車両の通過時間をス
年2回(平日・休日24時間)
4地点(主要な運行ルート沿道等2
地点及び一般国道2号上り・下り)
トップウォッチにより計測する。
道路構造、
道路構造、地表面の
路面の状況等
性状、沿道建物等
現地踏査による
適宜
(2) 予測
騒音の予測方法等は、表−7.3.4 に示すとおりである。
表−7.3.4
内容
工事の実施
建設機械の稼働
予測事項
建設作業騒音
資材及び機械等
の運搬に用いる
道路交通騒音
土地又は工作 物の
存在及び供用
(機械等の稼働)
廃棄物及びし尿
等の搬出入
予測方法
予測地域
音の伝 搬理 論式 に基 づく
建設候補地及び
距離減衰式
周辺地域
(社)日本音響学会提案の
主要な運行ルー
道路交 通騒 音の 予測 モデ
ト沿道(市道土与
ル(ASJ RTN-Model 2008) 丸上三永線)
車両の運行
施設の稼働
騒音の予測方法等
音の伝 搬理 論に 基づ く距
施設騒音
道路交通騒音
離減衰式
予測時期
工事によ
る影響が
最大とな
る時期
建設候補地及び
存在及び
周辺地域
供用によ
(社)日本音響学会提案の
主要な運行ルー
道路交 通騒 音の 予測 モデ
ト沿道(市道土与
ル(ASJ RTN-Model 2008) 丸上三永線)
る影響が
最大とな
る時期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
るとともに、特定建設作業に伴って発生する騒音の規制に関する基準、環境基準との整合
性が図れているか否かについても検討する。
28
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.2
29
騒音調査地点図
7.3.3 振動
(1) 調査
振動の調査地点等は、表−7.3.5に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.3に示すとおりである。
表−7.3.5
調査項目
環境振動
振動
(L10、L50、L90)
道路交通振動
(L10、L50、L90)
振動の調査地点等
調査方法
調査頻度・調査地点
「振動規制法施行規則」(昭和51年総
年1回(24時間)
理府令第58号)及び「振動レベル測定
1地点(建設候補地付近)
方法」(JIS Z 8735)に定める方法
年2回(平日・休日24時間)
同上
2地点(主要な運行ルート沿道
等)
地盤の状況
大型車の単独走行を対象とし、対象車
地盤卓越振動数
両(10台程 度)の通 過毎 に地 盤振動を
年2回(平日・休日24時間)
1/3オクターブバンド分析器により周
2地点(主要な運行ルート沿道
波数分析を行い、振動加速度レベルが
等)
最大を示す中心周波数を読み取る。
(2) 予測
振動の予測方法等は、表−7.3.6 示すとおりである。
表−7.3.6
内容
工事の実施
建設機械の稼働
予測事項
建設作業振動
資材及び機械等
の運搬に用いる
道路交通振動
土地又は工 作物の
存在及び供用
車両の運行
施設の稼働
(機械等の稼働)
廃棄物及びし尿
等の搬出入
施設振動
道路交通振動
振動の予測方法等
予測方法
距離減衰式
旧建設省土木
研究所提案式
距離減衰式
旧建設省土木
研究所提案式
予測地域
予測時期
建設候補地及び
周辺地域
工事による影響
主要な運行ルー
が最大となる時
ト沿道(市道土
期
与丸上三永線)
建設候補地及び
周辺地域
主要な運行ルー
ト沿道(市道土
存在及び供用に
よる影響が最大
となる時期
与丸上三永線)
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
るとともに、特定建設作業に伴って発生する振動の規制に関する基準、道路交通振動の要
請限度との整合性が図れているか否かについても検討する。
30
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.3
31
振動調査地点図
7.3.4 悪臭
(1) 調査
悪臭の調査地点等は、表−7.3.7 に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.4に示すとおりである。
表−7.3.7
悪臭の調査地点等
調査項目
調査方法
調査頻度・調査地点
アンモニア、メチルメルカプタン、 「 特 定 悪 臭 物 質 の 測 定 の
方法」(昭和47年環境庁告
3地点(建設候補地付近及
臭物質22項目
示第9号)に定める方法
び周辺地域2地点)
悪臭
「臭気指数及び臭気排出
強度の算定の方法」(平成7
臭気指数(臭気濃度)
年環境庁告示第63号)に定
める方法
悪 臭 調 査 時 の 気 象 (風 向 風 速 、 気
気象
年2回(夏季・冬季)
硫化水素、硫化メチル等の特定悪
温、湿度)
簡易気象計による方法
年2回(夏季・冬季)
3地点(建設候補地付近及
び周辺地域2地点)
悪臭調査時に実施
(2) 予測
悪臭の予測方法等は、表−7.3.8 に示すとおりである。
表−7.3.8
内容
悪臭の予測方法等
予測事項
予測方法
予測地域
土地又は工作物の存在及び供用
存在及び供
大気の拡散式(プ
排出ガス(ごみ焼
却施設の煙突)
臭気指数
施設の 稼
予測時期
ルーム式及びパ
建設候補地及び
用による影
フ式)に基づく理
周辺地域
響が最大と
論計算
なる時期
大気の拡散式(プ
存在及び供
働
機械等の稼働(し
尿処理施設の臭
突)
臭気指数
ルーム式及びパ
建設候補地及び
用による影
フ式)に基づく理
周辺地域
響が最大と
論計算
なる時期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。また、東広島市及び竹原市は、悪臭防止法に基づく規制区域ではないが、参考として
規制基準との整合性が図れているか否かについても検討する。
32
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.4
33
悪臭調査地点図
7.3.5 水質
(1) 調査
水質の調査地点等は、表−7.3.9に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.5に示すとお りである。
表−7.3.9 水質の調査地点等
調査項目
調査方法
生活環境項目
(pH、BOD、COD、 生活環境の保全に関する「水質汚濁に
SS、DO、大腸菌 係る環境基準について」(昭和 46 年環
群数、全亜鉛、 境庁告示第 59 号)に定める方法
T-N、T-P)
平常時
水の
汚れ
健康項目(カド
ミウム等の27項
目)
ダイオキシン類
水の
濁り
降雨時
土質
の状
況
飲用井戸
調査頻度・調査地点
・生活環境項目は年4回(春季、
夏季、秋季、冬季)
人の健康の保護に関する「水質汚濁に ・健康項目及びダイオキシン類
係る環境基準について」(昭和 46 年環 は年1回
5地点
境庁告示第 59 号)に定める方法
(周辺河川3地点及び周辺池2地
「ダイオキシン類による大気の汚染、 点)
水質の汚濁及び土壌の汚染に係る環
境基準」(平成 11 年環境庁告示第 68
号)に定める方法
流量、気温、水
温、濁度、透視
度、浮遊物質量
(SS)
「水質調査方法」(昭和 46 年環水管第
30 号)、「水質汚濁に係る環境基準に
ついて」(昭和 46 年環境庁告示第 59
号)に定める方法
粒度組成
「土 の粒 度試 験方 法」 (JIS A 1204)
に定める方法
沈降試験
「港湾工事における濁りの影響予測
の手引き」(国土交通省港湾局,平成
16 年 4 月)に準拠した方法
水道法に定める
全50項目
水質基準に関する省令の規定に基づ
き厚生労働大臣が定める方法(平成
15 年厚生労働省告示第 261 号)
2降雨程度
周辺河川の3地点
1 回 2 地点(建設候補地)
(ボ ーリ ング 試料 を用 いて試
験を行う)
周辺井戸 2 地点
(2) 予測
水質の予測方法等は、表−7.3.10 に示すとおりである。
表−7.3.10 水質の予測方法等
内容
工事の実施
予測事項
予測方法
予測地域
切土工等及び施
土砂による水
完全混合モデル
建設候補地下流
設等の設置
の濁り
による予測
域の三永川
予測時期
工事に よる影
響が最 大とな
る時期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
るとともに、環境基準等との整合性が図られているか否かについても検討する。
34
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.5
35
水質調査地点図
7.3.6 地形及び地質
(1) 調査
地形及び地質の内、土壌汚染の調査地点等は、表−7.3.11に示すとおりである。
また、調査地点図は、 図−7.3.6に示すとおりであり、重要な地形及び地質は、既存文献に
より整理を行う。
表−7.3.11 土壌汚染の調査地点等
調査項目
調査方法
重要な地形及び地質
含有量試験
土壌汚染
溶出試験
既存調査結果の整理
建設候補地(既存文献)
「土壌汚染対策法施行規則」(平成
年1回
14 年環境省令第 29 号)に定める方
3地点
法
(建設候補地及び周辺地域2地点)
「ダイオキシン類による大気の汚
染、水質の汚濁及び土壌の汚染に
ダイオキシン類
調査頻度・調査地点
係る環境基準」(平成11年環境庁告
示第68号)に定める方法
年1回
3地点(建設候補地及び周辺地域2
地点[既存文献])
(2) 予測
地形及び地質の予測方法等は、表−7.3.12 に示すとおりである。
表−7.3.12 地形及び地質の予測方法等
内容
土地又は工
作物の存在
及び供用
予測事項
予測方法
予測地域
地形の改変及び
地質
重要な地
形及び地
質
既存調査結果及び事
業計画を踏まえた予
測
建設候補地及び
周辺地域
施設の稼働(排出
ガス)
土壌汚染
大気質(ダイオキシ
ン類)の予測結果を
踏まえた予測
建設候補地及び
周辺地域
予測時期
存在及び供用
による影響が
最大となる時
期
存在及び供用
による影響が
最大となる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
るとともに、環境基準等との整合性が図られているか否かについても検討する。
36
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.6
37
土壌汚染の調査地点図
7.3.7 動物
(1) 調査
動物の調査地点等は、表−7.3.13に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.7(1)∼(8)に示すとおりである。
表−7.3.13 動物の調査地点等
調査項目
哺乳類
一般鳥類
調査地点
基本調査ルート
夜間自動撮影調査
コウモリ調査
(バットディテクター)
捕獲調査法
(ライブトラップ調
査、墜落缶調査)
ラインセンサス法
夜間調査法
定点観察法
任意観察法
1地点
定点観察調査
猛禽類
動物
調査方法
フィールドサイン法
両性類・
爬虫類
魚介類
昆虫類・
クモ類
底生動物
陸産貝類
任意観察法
直接観察法
任意採集法
捕獲調査法
(カメトラップ調査)
捕獲調査法
任意採集法
トラップ法(ライト
トラップ法、ベイト
トラップ法)
ホタル類調査
定性採集法
定性採集法
調査頻度
年4回(春季、夏季、秋季、冬季)
3地点
年3回(春季、夏季、秋季)
3地点
年3回(春季、秋季、冬季)
基本調査ルート
(3ルート)
3地点
調査範囲内
1∼3月:3地点
上記以外:2地点
基本調査ルート×1
4∼7月に各1回(2日間連続)
基本調査ルート
年4回(早春季、春季、夏季、秋季)
3地点
年3回(春季、夏季、秋季)
5地点
基本調査ルート
年4回(春季、夏季、秋季、冬季)
年4回
(春季、初夏、秋季(渡りの時期)、冬
季)
1∼7月に各1回(2日間連続)
年3回(春季、夏季、秋季)
3地点
1地点
5地点
基本調査ルート
年2回(初夏、夏季)
年4回(春季、夏季、秋季、冬季)
年3回(春季、夏季、秋季)
注)レッドデータブックひろしま 2011 記載種の生息情報については、広島県(自然環境課)に確認を行
う。
(2) 予測
動物の予測方法等は、表−7.3.14 に示すとおりである。
表−7.3.14 動物の予測方法等
内容
土地又は工作
地形改変後の
物の存在及び
土地及び施設
供用
の存在
予測事項
予測方法
重要な種及び注目
すべき生息地
現地調査結果、
類似事例等に
よる定性予測
予測地域
予測時期
存在及 び供用
建設候補地及
による 影響が
び周辺地域
最大と なる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
38
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(1)
動植物調査地点図(哺乳類)
39
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(2)
動植物調査地点図(鳥類)
40
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(3)
動植物調査地点図(猛禽類)
41
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(4)
動物調査地点図(両性類・爬虫類)
42
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(5)
動物調査地点図(魚介類)
43
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(6)
動物調査地点図(昆虫類・クモ類)
44
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(7)
動物調査地点図(底生生物)
45
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.7(8)
動物調査地点図(陸生貝類)
46
7.3.8 植物
(1) 調査
植物の調査地点等は、表−7.3.15に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.8に示すとおりである。
表−7.3.15 植物の調査地点等
調査項目
調査方法
調査地点
基本調査ルート
植物相
聞き取り、踏査等による現地調査
を中心とした調
査範囲全域
調査範囲内に複
植物群落
植物社会学的植生調査法
数の方形枠(コド
ラート)を設定
植物
付着藻類の種
組成及び分布
植生自然度
コドラート法
査で定める 10 段階指標に区分
況をもとに植物群落を推定し潜
春季、夏季、秋季)
年 2 回(夏季、秋
季)
季、秋季、冬季)
調査範囲全域
現存植生、地形地質、土壌等の状
潜在自然植生
年 4 回(早春季、
年 4 回(春季、夏
2 地点
植 生 群 落 を 環 境 省 の 緑 の 国 勢調
調査頻度
調査範囲全域
在自然植生として図示
植生調査による
とりまとめ
植生調査による
とりまとめ
注 1)植物の調査範囲は、原則として建設候補地及びその周辺 250m の範囲とするが、水生生物の調査は濁
水放流河川も含む。
注 2)レッドデータブックひろしま 2011 記載種の生育情報については、広島県(自然環境課)に確認を行
う。
(2) 予測
植物の予測方法等は、表−7.3.16 に示すとおりである。
表−7.3.16 植物の予測方法等
内容
土地又は工作
地形改変後の
物の存在及び
土地及び施設
供用
の存在
予測事項
予測方法
現地調査結果、
重要な種及び群落
類似事例等に
よる定性予測
予測地域
予測時期
存在及 び供用
建設候補地及
による 影響が
び周辺地域
最大と なる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
47
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.8
48
植物調査地点図
7.3.9 生態系
(1) 調査
生態系の調査は、「7.3.7 動物」、「7.3.8 植物」の調査結果を用いる。
(2) 予測
生態系の予測方法等は、表−7.3.17に示すとおりである。
表−7.3.17 生態系の予測方法等
内容
土地又は工作
地形改変後の土
物の存在及び
地及び施設の存
供用
在
予測事項
予測方法
地域を特徴づけ
る生態系
現地調査結果、
類似事例等に
よる定性予測
予測地域
予測時期
存在及 び供用
建設候補地及
による 影響が
び周辺地域
最大と なる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
49
7.3.10 景観
(1) 調査
景観の調査地点等は、表−7.3.18に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.9に示すとおりである。
表−7.3.18 景観の調査地点等
調査項目
調査方法
調査頻度
調査地点
・主要な眺望点の状況
資料調査及び現地踏査による
年4回
5 地点
・景観資源の状況
方法。
(春 季 、 夏 季 、 秋
建設候補地周辺
・主要な眺望景観の状況
主要な眺望景観の状況は、写
季、冬季)
( 4 方 向 及 び 入口 付
近)
真撮影により行う。
(2) 予測
景観の予測方法等は、表−7.3.19に示すとおりである。
表−7.3.19 景観の予測方法等
内容
予測事項
予測方法
土地又は工作
地形改変後の
主要な眺望点及び
フォトモンタ
物の存在及び
土地及び施設
景観資源並びに主
ージュの作成
供用
の存在
要な眺望景観
による予測
予測地域
予測時期
存在及 び供用
建設候補地周
による 影響が
辺
最大と なる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
50
竹原市
東広島市
竹原市
図−7.3.9
51
景観調査地点図
7.3.11 人と自然との触れ合いの活動の場
(1) 調査
人と自然との触れ合いの活動の場の調査方法等は、表−7.3.20に示すとおりである。
また、調査地点図は、図−7.3.10に示すとおりである。
表−7.3.20 人と自然との触れ合いの活動の場の調査地点等
調査項目
調査方法
調査頻度
調査地点
・主要な人と自然との触れ合いの活
動の場の概況
・主要な人と自然との触れ合いの活
動の場の分布、利用の状況及び利
さいこく
現地踏査及び聞き取
年2回
西国 街 道 ( 入 口 付
り調査
(秋季、春季)
近)
用環境の状況
(2) 予測
人と自然との触れ合いの活動の場の予測方法等は、表−7.3.21に示すとおりである。
表−7.3.21 人と自然との触れ合いの活動の場の予測方法等
内容
予測事項
予測方法
予測地域
予測時期
存在及び供
土地又は工作
地形改変後の土
主要な人と自然
物の存在及び
地及び施設の存
との触れ合いの
供用
在
活動の場
現地調査結果に
建設候補地周
よる定性予測
辺
用による影
響が定常状
態となる時
期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
52
竹原市
西国街道
東広島市
竹原市
図−7.3.10
人と自然との触れ合い活動の場の
調査地点図
53
7.3.12 廃棄物等
(1) 調査
廃棄物等の調査は、事業計画等に基づき実施する。
(2) 予測
廃棄物等の予測方法等は、表−7.3.22に示すとおりである。
表−7.3.22 廃棄物等の予測方法等
内容
予測事項
予測方法
予測地域
予測時期
建設候補地
工事期間中
事業計画に基づ
工事の実施
切土工等及び
建設工事に伴う
き発生量を予測
施設等の設置
副産物
し、処理方法等
を検討
物の存在及び
存在及 び供用
事業計画に基づ
土地又は工作
廃棄物の発生
き発生量を予測
一般廃棄物
し、処理方法等
供用
建設候補地
による 影響が
定常状 態とな
る時期
を検討
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
7.3.13 温室効果ガス等
(1) 調査
温室効果ガス等の調査は、事業計画等に基づき実施する。
(2) 予測
温室効果ガス等の予測方法等は、表−7.3.23に示すとおりである。
表−7.3.23 温室効果ガス等の予測方法等
内容
土地又は工作
物の存在及び
供用
施設の稼働(排
出ガス)
予測事項
予測方法
予測地域
存在及 び供用
事業計画及び
二酸化炭素
原単位により
予測
予測時期
建設候補地
による 影響が
定常状 態とな
る時期
(3) 評価
環境への影響が実行可能な範囲でできる限り回避または低減されているか否かを評価す
る。
54
8 環境影響を受ける範囲と認められる地域
環境影響を受ける範囲は、図−8.1.1に示すとおりである。
建設候補地は、賀茂環境衛生センターに隣接した位置にあることから、現有施設を類似施設とし
て取り扱うことが有効であると考えられる。
賀茂環境衛生センターの環境影響評価業務 注) の結果は、煙突排出ガスによる大気汚染物質の最大
着地濃度出現距離 800m(1 時間値)となっている。このことを勘案し、建設候補地から半径 1.6km
(最大着地濃度出現距離の 2 倍)をごみ焼却施設の煙突排出ガスによる大気汚染物質の環境影響を
受ける範囲とした。
また、道路環境影響評価の技術手法(平成 24 年、国土交通省、(独)土木研究所)を参考に、車両
の運行ルート沿道の両側 150m を車両による大気質及び騒音等の影響を受ける範囲とした。
なお、その他の環境要素(悪臭、水質、土壌、動物、植物、生態系、景観等)について影響を受
ける範囲は、建設候補地から半径 1.6km の範囲に概ね内在する。
ただし、環境影響評価準備書作成時の予測結果により、この影響範囲を超える場合には、影響範
囲の見直しを行うものとする。
注)賀茂環境衛生センター増改築に伴う環境影響評価業務、平成 9 年 3 月、賀茂広域行政組合
55
建設候補地の
周辺 1.6km の範囲
東広島市
賀茂環境衛生センター
竹原市
図−8.1.1 環境影響を受ける範囲
56
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