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新社内ポータルサイトの現場への定着化

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新社内ポータルサイトの現場への定着化
プロジェクト・レポート
新社内ポータルサイトの現場への定着化
―キリンビール様向け「情報コミュニケーション変革プロジェクト」―
経営統括本部 人事部 人事グループ
(キリンビジネスシステム株式会社出向中)
桐山 俊也
2007年7月1日をもってキリンビール株式会社様は持ち株
数約9,000名という大規模な仕組みであるにもかかわらず、
会社制に移行し、キリンホールディングス株式会社ほか、
Wingポータルは、ほとんどトラブルなく、旧ポータルか
各事業カンパニーの分離独立化が行われた。本稿では、
らの移行を果たした。さらに現在は、キリンのグループ企
2006年当時の組織について表記する便宜などから、「キリ
業70社までに利用範囲を拡大している。
ンビール」としている。
今回のプロジェクト・レポートでは、システムの開発で
はなく、ポータルサイトの大幅な刷新・移行をスムーズに
1.はじめに
進めるために、どのような施策を講じたかという観点から、
経過と結果を報告する。
2006年8月、キリンビール株式会社様(以下、「キリン」)
は、新しい社内ポータルサイト「Wing」(以下、「Wing
2.ポータルサイト刷新の背景と経緯
ポータル」)を始動させた。
旧ポータルサイトはプログラム起動メニューがメイン
もともと、キリンの社内連絡文書は「公式文書」と呼ば
だったが,Wingポータルはグループ内で流通する電子文
れ、伝達手段にはメールが用いられていた。組織やグルー
書を掲示板やワークフローで集約し、情報資産の適切な管
プ会社をまたがって連絡・指示・依頼を行う場合、まず本
理を目指した仕組みである。
部・本社から各部門・拠点の担当長宛てにメールを発信す
Wingポータルは、社員一人ひとりの仕事のやり方、働
き方を大きく変える仕組みであった。そのようなプロジェ
クトでは、システムの開発と同様、あるいはそれ以上に、
る。それを担当長がリーダーへ転送し、リーダーが各メン
バーへ転送するというバケツリレー方式をとっていた。
担当長やリーダーは、毎日何十通もの公式文書を受け取
スムーズに新しい仕組みへ移行するための諸活動が重要で
り、内容を吟味し、自部門における追加指示・補足などを
ある。社員全員に新しい仕組みを理解してもらい、受け入
加え、メンバーへの指示として再発信するという役割を
れてもらうための活動を導入前から用意周到に進めて行か
担っていた。その処理のためだけに、日に何時間も費やす
ないと、社員から「使い方がわからない」、「なぜ今までの
こともあったという。
やり方ではいけないのか」といった質問や不満が相次ぐお
Wingポータルは、こうした担当長・リーダーの負荷を軽
それがある。新しい仕組みが企業内に定着するまでに、多
減する狙いで、公式文書の伝達を掲示板方式に切り替えた。
くの労力と時間がかかってしまい、最悪は、ユーザーに受
一方、キリン・グループには、電子文書法(民間事業者
け入れられず、使われないシステムとなりかねない。
等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関
Wingポータルの開発は、キリンビジネスシステム株式
する法律)をはじめとするさまざまなコンプライアンス対
会社様(KBS)とCACが共同で進めた。初期のコンセプ
応が求められている。しかし、メールに偏重した情報伝達
ト作り、社員への説明や、意見の収集、システムへの反映、
方式では、社内を流れる重要な情報・文書が個々人のメー
導入後のフォローなども、すべて共同で行なった。
ルボックスに分散し、どこにも集約されない。さらに、
その結果、一斉導入するグループ企業が5社、ユーザー
VOL.30, NO.1
メールは転送が容易なので、発信者の意図しない相手に転
55
送されてしまうリスクがあった。Wingポータルは、公式
でなくとも、変革や仕組みの切り替えは、社員に物理的・
文書、決裁関連文書、その他の共有文書などをすべて
心理的な負担を与えがちである。しかも、コンプライアン
EDMS(Electronic Document Management System:電
ス対応策やセキュリティ向上策は、ユーザーの既得権を
子ドキュメント管理システム)に格納する。キリン・グ
奪ったり、利便性を損なうことが多い。総論(コンセプト)
ループとして、コンプライアンス維持、セキュリティ向上
に賛成したユーザーであっても、各論(個別の実施策)に
を果たす上で重要な仕組みのひとつになっている。
は反対するだろう、ということは容易に予想できた。
3.新ポータル定着のためのさまざまな施策
3.2
Wingポータル定着に向けた取り組み
Wingポータルを含めた「情報コミュニケーション変革
3.1
Wingポータルの位置づけ
プロジェクト」は、ユーザーの理解と賛同を獲得し、新し
キリンの長期戦略から導かれる情報戦略のひとつに
い仕組みを現場に定着させるために、さまざまな施策を実
「ワーキングスタイル変革」というテーマがある。これは、
施した点に特徴がある。ユーザーをプロジェクトへ引き入
グループ社員一人ひとりの働き方を変えて、グループ全体
れ、ユーザーとともに新しい仕組みを導入するという手法
の生産性を向上させ、相互のシナジー(相乗効果)を生み
を、非常に大掛かりに行った例だともいえる。
出そうという活動である。「社員の働き方」をテーマに取
それらの施策うち、主なものとして具体的には下記の4
り上げているので、OA機器、オフィス空間、会議をはじ
つが挙げられる。
めとする仕事のやり方にまで範囲が及ぶ。「情報コミュニ
1)ナレッジ・クリエータ
ケーション変革プロジェクト」は、そのうち、情報共有・
全国9,000人のユーザーの中から、同じ拠点、同じ部門
情報伝達・その他コミュニケーションに特化した一連の施
で働く現場のキーマンを選任して、システム導入の旗振り
策であり、Wingポータルは、それら数多くの施策のひと
役を務めてもらった。
つに過ぎなかった(図1)。
2)説明会
プロジェクト開始当初は、あまりに多くの施策を含むの
数名が全国の拠点を回って、計70回のべ2,000人のユー
で、全体像がぼやけてしまうという弊害があった。大がか
ザーに、直接、説明して回った。
り、かつ長期の変革活動を続けていくと、多様な施策が実
3)資料提供
施されるため、一般社員が付いて来てくれない恐れがある。
操作マニュアルはもとより、概要紹介、運用ガイド、よ
個々の施策とその狙いがわかりにくくなり、受け入れても
くある質問集(FAQ)、卓上用パンフレット、eラーニン
らえなくなるのである。また、抽象的な「社員生産性向上」
グ教材、解説ビデオなど、さまざまな手段・形態を使って
などを謳っても、現場のユーザーの心には響かない。それ
ユーザーへの情報提供を行なった。
4)課題アンケート
本稼動後にアンケートを行い、寄せられた意見・要望を
電子
メール
メッセン
ジャー
Web
会議
KVネット
会議
キリン&
グループ
内線&
アドレス 帳
Know
Who
チーム
サイト
IP電話
Wing
電話
デジタル
コミュニ
ケーション
お気に入り
利便性
お知らせ
掲示板
個人
お気に入り
&気づき
情報コミュニ
ケーション
格子型
コラボ
情報共有
情報交換
以下、個々の施策について詳述する。
プレゼンス
メッセージ
交換
グループ
情報協働
セキュア
セキュ
ア
Tドライブ
2次リリース版に反映した。
部署/拠点
担当/チ ーム
ワーク
フロー
情報
セキュリティ
ィ
マーケット
確保
ファイルバンクク
Work
ファイルバン
(一般文書)
ドライブ
ファイルバンク
「情報コミュニケーション変革プロジェクト」の推進体
制は図2のような形である。
特徴的なのは、プロジェクト・チームとユーザーとの間
である。彼らは現場の代表であるとともに、現場における
司令塔である。
情報入手
保存&
利活用
ナレッジ・クリエータ
に現場キーマン(ナレッジ・クリエータ)を置いている点
多機能
検索
プル型
3.3
ポータル
Notes
Domino
(仮)
(公式・決裁)
プロジェクトにおける開発チームとユーザーとのパイプ
役は、情報企画部が担当し、筆者もそこに参画した。しか
し、対象が全社およびグループ会社にわたるので、数名の
担当者ではフォローしきれない。そこで、部門や拠点ごと
にキーマンを選出してもらい、現場内のフォローをお願い
するとともに、プロジェクトへのご意見番になってもらう
図1 「情報コミュニケーション変革プロジェクト」の全貌
56
ことにした。それがナレッジ・クリエータである。
SOFTECHS
ない/やりたくない」という思惑が背景にある疑問、苦言
キリン情報企画部
Mgr
リ
リーダー
ーダー
であることも多かった。頭から否定することはもちろんで
本社管理部門
きない。私達はそれらすべてに逐一回答し、プロジェク
各事業本部
KBS開発チーム
Mgr
ベンダー
リ
リーダー
ーダー
やっているか、有限の期間と費用の条件下でどこまで期待
してもらって良いか、などを伝えた。
グループ会社
メ
メンバー
ンバー
メンバー
ト・チームが何を目指しているか、何を考えて、いま何を
工場
研究所
リーダー
その他
支援部門
営業拠点
ナレッジ・クリエータへの主な返信内容は、下記のよう
ナレッジ・クリエータ
なことである。
(約200名)
・機能・仕様に関する単純な質問への回答
一般社員
サポー
ト
サポー
トデス
デスク
ク
・機能を現在の仕様に決定した根拠
(約9000名)
注1)
KBS=キリンビジネスシステム株式会社
・未決定事項、検討中事項に関する現時点の見解
注2)
アミかけ部分はCACが担当
・苦言に対する真摯な詫び
図2 「情報コミュニケーション変革プロジェクト」
・意見を踏まえて対処する場合の約束
推進体制
・要望が採用できない場合の理由・根拠
これらのやり取りは、当然、他のナレッジ・クリエータ
ナレッジ・クリエータの役割は、主に次の2つである。
の目にも触れる。その結果、ユーザー部門間でお互いの状
1)プロジェクトに関する情報を部門・拠点内へ説明・
況・考え方も情報共有されるという副次効果を生んだ。具
周知する
体的には、次に挙げるような事柄である。
・同じ課題が他部門にもあること
2)部門・拠点内における課題をプロジェクト・チーム
・逆に、ある要望が自部門だけの言い分であること
へフィードバックする
・自部門の要望が他拠点の要望と相反すること
当初は工場、研究所、営業拠点、本部など、全国で約
200名のナレッジ・クリエータに現場支援をお願いした。
これは両刃の剣である。場合によっては、仕様の未検討
もちろん全ユーザー9,000人に比べれば少ないというだけ
な部分を突っ込まれる。プロジェクトの進捗がオープンな
で、相互の意思疎通は容易ではない。
ので、足元をすくわれかねない。実際、「当然、∼してく
そこで、Wingポータルと併せて導入予定だった
Microsoft Windows SharePoint Servicesの「チームサイト」
れるんですよね?」といった脅迫めいた要望のあがること
もあった。あるいは電話で怒鳴りつけられることもあった。
を先行的に立ち上げ、全国のナレッジ・クリエータとプロ
「現場の意見を無視しようというのか?」
ジェクト・チームとの情報交換の場とした。ここに各種の
「何を考えているんだ!」
資料、カレンダーなどを公開するとともに、「ご要望・ご
プロジェクトに関する現場意見を取りまとめ、スムーズ
意見はコチラ」という書き込み可能な掲示板を設けて、ナ
な立ち上げと移行を推進する上で、現場キーマン(ナレッ
レッジ・クリエータに自由に書き込んでもらった。
ジ・クリエータ)の果たした役割は大きい。しかし、単に
システムのパイロット版を公開したり、さまざまな情報
依頼して任せるのではなく、キーマンを支援し、時には対
を発信してゆく過程で、各拠点からは疑問や要望があがる。
峙し、必要な対応には彼ら以上のエネルギーを使う覚悟が
当初、そういう場合は200人が入れ替わり立ち代り、情報
なければ、現場キーマンを活かすことはできない。
企画部へメールや電話をよこしてきた。3人(実質2人)で
それらにすべて対応していたが、同じ質問や要望が寄せら
3.4
説明会の実施
れることも少なくない。2つ以上の相反する要望があげら
導入前の数ヵ月間で、私達は非常に多くの情報をナレッ
れることもある。そこで、これらをチームサイトの掲示板
ジ・クリエータに提供した。中には、デザイナーを起用し
という公開の場に持ち込んだ。
て、見目麗しく作った資料もあった。だが、ナレッジ・ク
集まった意見・要望は、開発チームと検討し、重要な事
リエータが、それらすべてを噛み砕いて十分に理解し、拠
項は可能な限りシステムへ反映した。リリース時点までに、
点内・部門内に説明しきることは難しい。ナレッジ・クリ
二百数十件にのぼる投稿がよせられていた。開発チームと
エータは、もちろん専任ではない。普段は、各部門・拠点
ユーザーは、同じ場にこそいないが、ともに試行錯誤を繰
の企画業務、総務、営業事務などを担当しており、本来の
り返しながら、詳細機能を詰めていったのである。
業務のかたわら、「情報コミュニケーション変革」を支援
改革に臨むと、ユーザーはえてして、今のやり方を変え
してくれているのだ。実際、「わからない」「とても部内に
たくないと考え、保守的になる。どんどん寄せられる投稿
説明できない」という意見が寄せられており、そろそろ全
は、質問という形こそ取っているが、「できっこない/やら
国的な説明会の実施が必要な時期になっていた。
VOL.30, NO.1
57
私達はひとつ、大きな誤りを犯していた。それは、プロ
を説くばかりではなく、開発中の現物によるデモンスト
ジェクトの全貌、全施策を余さず伝えようと躍起になりす
レーションを披露して、実感をつかんでもらうことにも努
ぎて、専門的で詳細な資料ばかりを作っていたのである。
めた。何より、部門・拠点やナレッジ・クリエータによっ
例えば、P.56に図1として示した蜂の巣型のダイヤグラム
て、施策の理解度や情報の普及度に濃淡がある。そうした
も、作った本人(筆者)は、全体が整理されてわかりやす
点をこの機会にケアする必要があった。そこで、説明会の
いと自負していたが、実際にナレッジ・クリエータに説明
希望を募る際には、拠点ごとに、重点的に説明してほしい
してみると、「一般社員に説明するための資料は、当然、
ポイント、時間配分などの希望を聞き、説明資料を各拠点
もっとわかりやすいのを用意してくれるんですよね?」と
別に版を起こして対応した。
地方説明は、筆者を含めた2名で主に担当し、開催日時
切り返されてしまった。
思いが先行すると手段が独善化する。コンセプト主導プ
も拠点の都合を最優先する方針を貫いた。そのため、午
ロジェクトの陥りやすい罠にはまっていると実感した。苦
前・午後で北へ南へと飛び回る日程になった。たとえばあ
労して蜂の巣を作ってはみたものの、概念のわかりやすさ
る週は、札幌→千歳→東京→仙台→名古屋→神戸→東京→
と細部の正確さとのバランスが悪かったのだ。数日間、苦
栃木→横浜→東京と、半日単位で移動した。
慮した末、37あったタングラムを、図3のとおり、7つに集
同時並行で、本社部門に向けては、掲示板方式へと代わ
る公式文書の発信方法を説明する会も開催した。双方で、
約した。
実はそれまで、活動自体の名称も「情報コミュニケー
ション変革」ではなく、戦略テーマである「ワーキングス
のべ2,000人に対し、70回を超える説明会を開催した。
全国のユーザーやキーマンと、実務の現場で会うのは、
タイル変革」を用いていた。そのため、「働き方」全般に
そう多くは持てない貴重な機会である。普段はメールや電
関する話と混同されることが多く、当座のポータル導入を
話でもっぱら苦言的な意見を寄せる工場のナレッジ・クリ
理解してもらう上での妨げとなっていた。それに気がつい
エータが、説明に出向くと、にこやかに迎えてくれたりす
て急遽、「情報コミュニケーション変革」と改名した。な
る。いちど顔を合わせただけで、以後、プロジェクト全般
んともやぼったい、座りの悪い名称だが、社員間の情報伝
を通じた意思疎通が格段にしやすくなっていった。
達と電子コミュニケーション、両方の意味をこめた苦肉の
命名である。名称を変えるだけで、活動のフォーカスは絞
3.5
資料提供
Wingポータルは、本稼動時点で9,000人が利用するシス
られた。
現場に対する説明会の準備は、システム導入の2ヵ月ほ
ど前から開始した。大掛かりなシステム導入においては必
須のネゴシエーションだが、コンセプト・必要性・有効性
テムである。説明会だけでは心もとない。打てる手はすべ
て打とうということで、私達は情報発信に努めた。
ちなみに、2007年6月現在、利用するグループ会社が増
えてWingポータルの利用者数は12,000人になっている。
操作マニュアルは機能別に用意した。だが詳細なマニュ
施策1:
ひとりひとりが
一人ひとりが
自主的に情報を
入手する仕組み
ねらい2:
利用者の利便性
と操作性を向上
させる
ねらい1:
キリンおよびキ
リン・グループ
として電子文書
の管理とセキュ
リティを強化
ねらい
と
施策
施策3:
パソコンをもっ
とコミュニケー
ションに活用で
きる仕組み
アルで全貌をつかむことは難しい。1機能あたり30∼40
ページ(しかも、ページは左右2カラム構成!)におよぶ大
部なものである。これを全員に読んでもらい、理解を強い
施策2:
部門、場所を越
えて活発に情報
共有する仕組み
るのはまず不可能である。概要・コンセプト編を何種類か
用意して、リファレンスとした。
全社員に配布する卓上用のパンフレットも別途に用意し
た。A3の厚紙を半折りにした、A4・4ページものである。
施策の概要、何が変わるのか、これからどうすればいいか、
ねらい3:
部署/場所/担当
チーム間の情報
コミュニケーシ
ョンを促進
などをクイック・リファレンス形式にまとめた。こちらか
ら提供している情報の多くは、電子的な媒体によるもので
ある。だから、物理的に各自の手元に届く「モノ」があれ
ば、外勤の多い営業マンや、工場のライン担当者にも変革
を意識してもらえると考えた。
また、全社員を対象に、3分∼10分程度のeラーニング教
材を用意し、受講してもらった。ワークフローに関しては、
一般ユーザー向け、発信者・申請者向け、承認・決裁者向
図3
58
わかりやすさを優先したダイヤグラム
けとカリキュラムを細かく分け、必要なものだけを受講す
SOFTECHS
社長メッセージや人事異動通知をしのぐアクセス数であっ
れば良いようにした。
た。その後、機能拡張や新しい施策のたびに、各テーマご
そうする間に、Wingポータルの本稼動日を迎え、シス
テムはほとんどトラブルなく離陸した。あっけないスター
とのFAQ集を公開するように努め、2007年6月現在では、
トだった。しかし、ポータルが動き始めても、プロジェク
Vol.6まで作成されている。
トは終わらない。ナレッジ・クリエータと開設したチーム
3.6
サイト、そして今回専用に設けたサポートデスクには、
稼動後アンケート
本稼動から1ヵ月ほど経過したころ、各拠点にアンケー
日々続々と、実際のシステムを利用し始めて気づいた問題
について、多くの疑問・意見・苦言などが寄せられていた。
トをとった。実際にシステムを利用し始めてみると、事前
集まる質問や意見には、マニュアルに盛り込めない機微
には察知できなかった不都合・不便・疑問・機能不足など
な内容も多く、今後も逐次増えてゆくことが容易に予想さ
が見えてくる。これをユーザーに問い、今後機能改善すべ
れた。そこで、こうした意見に対する回答は別冊で提供し
き重点ポイントを明らかにしようと考えた。本稼動後、す
たほうが良いと考え、FAQ(よくある質問集)を用意す
ぐに2次改善の準備に入ったが、充てられる予算は初期開
ることにした。
発に比べればわずかである。本当に困っていること、多くの
ユーザーが改善を望んでいる点に重点を絞る必要があった。
いざFAQを作ってみると、それ自体が30ページに及ぶ
大部なものになった。マニュアルに記載のある事項であっ
各拠点には、重要な改善要望を10項目に絞って寄せてほ
ても、質問が上がったということは理解しにくいのだと受
しいと依頼した。しかし実際に返却されたアンケートでは、
け止め、あらためて解説した。マニュアルだけでは実際の
1つの記入欄へ4∼5件の要望を詰め込んで記載している例
業務に適用できないことも多い。「こうすればできる・こ
も少なくなかった。また、全拠点から要望を集めてみると、
うすればいい」という記述スタンスがシステム寄りだから
ひとつの現象に対して、別々の拠点から互いに相反する要
である。そこでFAQでは、「機能・仕組み・ルールはこう
望があがっているケース、方法の異なる改善要望が複数の
なので、実際の業務においては、∼と解釈して適用してほ
拠点から何種類か挙げられているケースなどが少なくな
しい」という解説に重きを置いた。こうした説明をキリン
かった。改善を希望する機能や部分を指摘しているだけの
では「運用解釈」という。
もの、改善方法を具体的に提案しているものなど、レベル
もさまざまだった。
FAQでは、各拠点のさまざまな不満や疑問に逐一回答
筆者は「因数分解」と称して、1項目にいくつも盛り込ま
している。苦言に対する謝罪返答も盛り込んでしまった。
「どうして∼ができなくなるのか」「今までの∼といった
れている個別の要望をあえて分離し、さらに、すべての意見
ケースに対応できないので困る」といった意見は、潜在的
を出現箇所、問題、原因、改善課題、対処方法などのカテゴ
に抱いている人が多いはずである。決して無視せず、現場
リー別に分類して、ヒエラルキーに整理しなおした(図4)
。
具体例を挙げると、次のようなことである。
の立場で考え方を答えるように努めた。この資料は、公開
から数週間の間に2,000回を超えるダウンロードがあった。
#1681,
#1684,
#1270,
#1804(全般)
#1682 おし
ら
せボッ
クスAに
#1683,
#1741 おし
ら
せボッ
クスBに
×不要・不急情報
が多い/ 増え
た
#1673,
#1669,
#1670,
#1672,
#1671,
#1674
アク
セス 権不備の文書
#1756,
#1734
#1442,
#1443
(全般)
#1352
配信を抑制し
て
重複文書
追加配信
によ
る 重複
必要部署
へ確実に
#1052 新規に月次掲載
配信漏
れがないよ
うに
#1813 配信先は広めに
#1001 お知
ら
せボッ
クスを
廃止
#1651,
#1652,
#1653,
#1819×なくて見られない
#1252
#1867,
#1336
#1339,
#1868
#1031 場所内はメール運用し
たい
#1035
Wn
i g⇔Out Look
#1341,
#1350,
#1349,
#1343,
#1482
(全般)
#1049 KEC
a)
配信者への要望
転送が必要な
いよ
うに
#1050
#1865,
#1866
#1192
#1485
#1733 検索機能を
充実
#1468
#1470,
#1471
#1646,
#1647,
#1648
#1644
#1008
b)お
知らせボッ
クス
#1759 階層化
#1264,
#1009
#1007
#1690,
#1754,
#1755 ワン
クリッ
クで表示
#1780,
#1781
「次へ」「
前
へ」ボタン
#1782
3
.
文書閲覧
#1481
#1779
#1006
#1030,
#1032,
#1033,
#1034,
#1450,
#1628,#1629,
#1630,
#1631,
#1632,
#1895
(全般)
d)備忘録メール
#1451,
#1035,
#1633 直接発信 メール転送を簡略化
#1025
#1024
確認操作を簡略に
#1599 ページ指定可に
#1600
To/ Ccで
#1600
宛先
で
#1014
e))「配信先照会」画面
#1020
#1601
活用法ガイ
ド
#1018
「人別」照会画面
#1076
#1785 過去文書
を
閲覧可能に
#1786 発信者別一覧
を
#1081,
#1080
g)追加配信
カラーで
#1131
内線&
アドレ
ス 帳
#1083
メッ
セージ
引用機能を
アンケ
ート
機能
#1132
未承認
BOX
#1113 部門メニ
ュ
ー を
タ
ブ 分割
#1095 サイズ
行間拡大
e)レ
イア
ウト
通知
雇用形態別(役割) 「原籍会社雇用形態」#1492
出向者用を区別
「勤務先雇用形態」
#1492
KCS量販事業部:
KB社からの出向者
d)ユ ーザーグループ
KCS関連(役割)
#1254
#1614
KCS料飲事業部
エ
リ
ア担当:
KB社からの出向者
KCSの
料飲事業部(販推担当)
KB社から
:
の出向者
#1614
#1614
「統括支社長・支社長」
を
追加 #1488
#1291
役割
「販推本部長・流通本部長」
を分割 #1498
社員マスタ から自動生成 #1497
#1311
同時申請可
に
#1582,
#1491
#1583
「原籍会社」
#1492
#1279
#1296
メール通知情報
を 充実
地域別に詳細化
#1227
リン
クを
付加
#1233,
#1234
内容を
付加
#1235,
#1236
⇒Uドライ
ブアク
セス
権
複数ユーザ一括申請
#1229,
#1230,
#1231
任意グループ
並び順変更可
に
#1494
#1612,
#1573,
#1473
複数メンバーの申請を簡略化
個人用設定
を可
に
一括申請可
に
#1493,
#1474
#1571,
#1572
#1232
#1228
ユーザー
ID申請
操作を簡略に
#1240
#1427
前回申請
のコピー機能
でユーザ
検索可能に
直接入力
#1237
ユーザー
選択ツリーに[戻る] を
#1238
派遣以外
にも
対応 #1242
日付を
直接入力可能
に
#1298
申請∼完了
の
リードタイ
ムを短縮
#1282
文書の参照回数
を確認可
に
#1796
g)配信後確認 添付ナシ
#1777,
#1602
未読数/配信先数
を確認可に
#1589
KBからの出向者
受け入れ出向者
#1271
申請完了時
にメッ
セージを
#1260
決裁申請書
の配信状況
を
確認可に
表示拡大
報告/決裁
の選択方法
保管先
を自部門に初期設定
#1847,
#1846
#1586
#1489
登録されてる個人・部署
が分かるよう
に
KBSで一括変更
を
#1226
入社後、
即、
PC利用可
に
ユーザー
の検索失敗時、戻
り可能に
個人属性情報
#1243
#1244
#1324
#1326
削除申請は
即時有効に
#1490
カス
タマイ
ズ 可能に
#1096,
#1097,
#1098,
#1765フォ
ント
#1102 クリッ
クすると拡大する
機能
#1123
更新を 促
すメ
ッ
セージを
#1088,
#1089 自動更新
し
て
重要度
タイムア
ウト
を1時間に
延長
簡素化
#1090,
#1091,
#1092 アイ
コン 中心に
#1121
決裁申請書
利用頻度レポート
を
名称をわかりやすく #1496,
#1495
配信先設定方法#1257
決裁結果「保留」
を適切な表現に
7.
その他ワークフロー
★不具合
#1205
#1290,
#1363
#1289,
#1884
戻り 元
の画面情報
を保持
#1328
#2001
#1580,
#1904
#1268
エ
ビデン
スPDFに糊付け・ひ
綴
も
じ部を確保
#1215,
#1216,
#1896,
#1217,
#1218,
#1219,
#1874,
#1850,
#1241,
#1874,
#1849,#1850
申請前、戻
っ
て確認可に
承認前、戻
っ
て確認可に
ブラウザの「
戻る」で
も情報保持可能
に
画面を 集約
#1876
#1099,
#1093,
#1100,
#1094
レイ
アウト
Wng以
i
外
文書識別
を
容易に
#1789,
#1790,#1791転送要or業務指示か否か
戻り
ヘルプ
#1852
#1214
再申請の時も一時保存
を 有効に
全画面で戻り可能に
f) 画面遷移
チームサイト
「読
み込み中」
バー
閲覧
#1587
#1265
申請者表記
に連絡先をリン
ク
#1239
て
も公開日が不正にな
ら
ないよ
う
後日呼び出
し
サポート
デスク
への案内
#1114,
#1115,
#1116,
#1117,
#1118,
#1119,
#1120,
#1765
フォ
ント 拡大
Out Look
#1186 PCをグレ
ード
アップ
#1784 追加配信コメン
トを
目立つ位置に
#1735,
#1736,
#1737
露出配置
検索機能を
『配信先
の設定ボタン
を右
』
に
#1266,
#1327,
#1325,
#1299,
#1303,
#1304
#1608
#1607
#1590
#1907,
#1604,
#1579
一括選択可
に
#1267
#1255
削除
表示期間
を短
く
#1293,
#1295,
#1294
添付ファイル「ナシ」を
禁止
備考欄を
追加
#1307
#1206,
#1207,
#1208,
#1209,
#1210,
#1211,
#1212,
#1213
手順を簡略化
一時保存 呼び出し
露出配置 プログラ
ムラ
ンチ
ャー
うに
ちゃ
んと
消えるよ
申請
決裁申請書
#1872,
#1415,
#1430,
#1878,
#1873,
#1871,
#1851
ユーザーID申請でも一時保存可
に
#1122 (全般)
メッ
セージ作成時
メールを エ
ク
スポート
したい
マウス
ポイ
ンタ戻り位置正常化 Wndow
i
s
#1017 モ
バイルアクセ
ス を
簡略化
#1453,
#1456,
#1454,
#1783,
#1457,
#1455
[誰が誰に] を 追加配信か否か
上に
#1130 上
に
#1136
#1280
一時保存を全画面に
ファイ
ルバンク
赤レン
ガ
KCS
#1941
TOをCCに
一括切替え可に
桁数短縮 #1292
承認フローのテンプ
レートを共有
#1288,
#1287,
#1309,
#1286,
#1220,
#1562,
#1838,
#1308
フ
ァイル 後付
け
決裁申請取
り消
し
乾サポ
#1103,
#1104,
#1105,
#1106,
#1107,
#1108,
#1109,
#1110,
#1111,
#1112
スク
ロール不要に
#1085 リード
タイムを短縮
#1012
#1015
#1460,
#1448 表題で
抑制配置
#1137 トッ
プ画面に表示
d)関連他シ
ステ
ム
チームサイト
#1086 引き戻し表示期間短縮&削除申請時
追加配信の記録・保管可
に
To/ Cc
#1792,
#1794,
#1793,
#1795,
#1446,
#1444,#1458,
#1459,
#1445
( 全般)
下に
場所単位
に
#1251,
#1305,
#1281
ア
クセス 権修正
削除でき
る 特権ユーザ
を置く
表示抑制
「未処理案件」
に
残らないよ
う
操作を 簡略に
工場用決裁申請書
シ
ート
を #1250,
#1249
消し
承認/決裁/配信後配信取り
d)パーツ
配置
途中まで
の承認コ
メン
ト は残す
連結番号
#1938
再承認ナシ
で追加配信★追加配信
で
可能
#1101 抑制配置
ガイ
ド・教育プロ
グラ
ム
エク
スポート可に
#1360,
#1361,
#1258,
#1334
表示枠拡大
小さ
いボタンに
社内アドレ
ス帳O
( ut Look)
アク
セスカ
ウン
タ 機能
グラ
フ機能を強化
#1084 一時保存機能
を
転送先を グループ
単位で
登録可に
#1889
#1449 履歴
#1650 表題で
文書閲覧数
の
#1082
#1344,
#1437 追加配信時
のアク
セス 権変更可
に
#1461
#1078
追加配信コメン
ト
#1133
#1087 投稿文書を
表題のみ表示可に
#1079 訪問数の
ファイ
ル添付/リン
ク を可に
コ
メン
ト 機能を
#1888 [かな入力]を初期設定
に
お知
らせボッ
クス
c)配信先設定操作
#1302
申請者から差し戻
し請求可能
に
差戻し
・引戻
し
#1619,
#1221,
#1620,
#1622,
#1623,
#1624,
#1621
#1767,
#1768 行数
#1077 未読マ
ーク
機能
f)「一覧」画面
#1635 未読数を
表示
#1441
#1438
#1447 ハイパーリ
ンク
対応
役職毎グループ
を
復活
(全般)
#1766 行間
Uド
ライブ
#1875
#1269,
#1222,
#1259,
#1877,
#1362
#1880,
#1879
保存期間延長 #1881
e)変更・取
り消
し
#1762,
#1763,
#1764,
#1765,
#1758
横幅
オ
フィス
コミュ
ニケータ
#1472 詳細情報は変更不可に
本所属へ表示(兼務
の場合)
#1570 組織ツ
リーに隠れた部署の人もリス
ト する
#1649
保管期間延長
ー 徹底
ア
ナウン
ス・フ
ォロ
#1021 初期設定理由
の
案内
並び替え方法を追加
#1760,
#1761
運用
ルールが必要
再申請手順
を 簡略に
差し戻し・未承認
も通知
承認」「決裁」者
「
も修正可能
に
露出表示
( 全般)
#1844,
#1883,
#1882
Wor kshop
代理承認も通知
表示抑制
上に
#1835
状況反映
をタ
イムリ
ーに
#1738 上下入
れ替え
#1128
サポート
デス
ク
#1565,
#1564,
#1566,
#1567,
#1568,
#1836,
#1480,
#1521
#1834
KEC
[全員]を[ 社員相当]
の下に
#1222
ポッ
プアップで通知
未承認BOX
承認後は即時配信
社長メッ
セージ
#1297
更新権は本人に限定
セ
キュ
リテ
ィレ
ベル を細分化
6
.配信先・
ア
クセス 権設定
#1276
[ 必須]
ではなく
[ 任意]に
メールで通知
d)承認・決裁
情報マーケ
ット
復活
#1685,
#1686 タ
イト
ルバー固定
#1019 複数ID所有者のセキュ
リテ
ィ 対策
#1013
承認コメン
ト
ヘッ
ドライ
ン
月替わりイメージバー
#1134
×記述不整合
チ
ームサイト:
リードタイム
#1593,
#1594 検索機能を
決裁申請書雛形
コピー可に
停止
障害情報
表示抑制(
カ
ンパニー情マ)
#1135 下に
#1566
個人単位の設定可に
き
め細かい指定可に
#1382
#1848
個人別に承認者を初期設定
Win
ng
g への要望
Wngロ
i ゴを
表示
#1381 別メニュー化
通常時は畳む
c)推進・展開
マ
ニュ
アル
#1022 対応品質向上
#1591,
#1592,#1634
階層構造化
クリッ
ク不要に
#1125 カレ
ンダ
ー に
リン
ク
#1129
×記述不足
チームサイト:
権限指定
決裁申請書:事前協議・
コン
サルの操作
#1023
社外送付
を
有効に
#1810,
#1806,
#1811,
#1598,#1596,
#1597
(全般)
#1595 設定部門のみ表示
#1127
#1366
フ
ォロー 教育 フ
ォロー徹底
打ち 合
わせした
い
#1029 再申請の方法
過去文書
コピー・
再利用可に
その他
#1611
#1833
#1569
( 全般)
b)アクセ
ス 権設定操作
#1422,
#1421
#1885,
#1204,
#1886
#1367
周知範囲記入欄
を追加★代替可
5
.文書発信・申請
「利益管理
シ
ステム」
#1126
公式文書:文字化
け
2.
ト
ッ
プ 画面
任意グループ
を指定可に
#1316,
#1399
情報マーケ
ッ
ト全体検索
×
グループ
「
全員」=
KRNグループ
全員
×「
単位組織」=場所部門長#1584
#1333,
#1499,
#1563,
#1524
#1837,
#1839,
#1542,
#1668,
#1479,
#1523,
#1577,
#1942
( 全般)
ア
クセ
ス権に関する理解促進・周知徹底
#1667,
#1666
KEC
リス
トからク
リ
ッ
クで選択可
に
#1203
[ 必須]ではなく
[ 任意]
に
×決裁申請中
に
フリーズ
「他場所
フォルダ」
未公開一覧
を
編集可に
#1310,
#1610,
#1908,
#1581,
#1475,
#1843
個人用
×ア
クセス権不備…の筈がない
ア
クセ
ス権は不要
#1503,
#1502,
#1504,
#1501,
#1505,
#1506,
#1508,
#1513,
#1511,
#1509,
#1514,#1510,
#1512,
#1507,
#1515,#1516,
#1605,
#1606,
#1613,
#1609,
#1477,
#1901,
#1843,
#1845,
#1906,
#1202,
#1520,
#1518,
#1517,
#1519
( 全般)
#1486,
#1487,
#1578,
#1585,
#1887,
#1903,
#1909
組織ツリーの紛らわしさを
な
くす
#1398,
#1397
#1400,
#1316
#1312
決裁申請書保管庫全体検索
#1897
組織・役割
から個人を選択可に
#1318,
#1320,
#1319,
#1322,
#1323,
#1321
キーワード
検索を
トッ
プ画面から
全体検索を可に
#1898,
#1900
[ 必須]ではなく
[ 任意]
に
パターン
選択に
#1944
#1200,
#31187,
#91096
#1315,
#1365,#31187,
#91096
#1317
(全般)
( リリー
ス催促)
#1899
文字数上限枠
を拡大
改訂理由(情報
マーケ
ット
)
情報自体orア
クセ
ス 権
のどちら
がないか
#1201
配信先の表示欄
を 拡大
全角/半角を
区別しな
い
フ
ァイルバンク
#1893,
#1413
#1545,
#1546,
#1547,
#1548,
#1549,
#1550,
#1551,
#1552,
#1553,
#1554,
#1555,#1556,#1557,
#1558
#1500,
#1560,
#1559,
#1841,
#1842,
#1840
決裁申請書:写
し送付先 #1522
#1524,
#1525,
#1528,
#1537,
#1529,
#1526,
#1535,
#1534,
#1539,
#1478,#1836,
#1531,
#1536,
#1530,
#1538,
#1533,
#1527,#1532,
#1540,
#1541,
#1576,#1942
テ
ンプレート
#1409
「該当
データ
がありません」の
意味を 明確
に
リス
ト印刷可に
「詳細」
ポッ
プ画面
#1412,
#1384
検索機能
ハイパーリ
ンクに対応
申請コ
メン
ト
「サス
ケ」
( 全般)
申請書等
の雛型
#1588,
#1544
個人別
の初期値
必須写
し送付先(決裁申請)
文書一覧 「詳細」
クリッ
クでリス
ト
先頭頭に戻
ら
ないよ
う
#1225,
#1894,
#1419
#1891,
#1892
#1414
改行を 有効に
配信コメン
ト
c)プ
ログラ
ムラ
ンチャ
ー
「W
or kshop」
すみずみ君」
「
「マ
イ・ド
キュメン
ト」
#1176 不要
#1027 決裁申請書
#1026 決裁申請取
り消し
分かりやすい
機能名称
に
#1625 ボタ
ン
サイズを
大きく
#1627
追加
#1175 不要
休職・旧性等
に対応 人事対応
#1436,
#1338
#1028
アクセ
ス権は簡略表示 c)「お知らせ表示画面」
添付ファイルはワンク
リッ
クで
#1626
1.
全般
文書サイズ
を統一
#1010,
#1332 (全般)
表示期間
を延長
#1802 ⇒
任意
#1416 クリッ
クで宛先を詳細表示
#1797
「N
ews」
「
PROCEED」
追加
#1172 追加
#1278 退職を考慮
( 全般)
#1800,
#1801 ⇒締め切り日
#1171
#1173 追加
#1174
異動の前後タ
イミン
グ を
考慮
#1329 カンパニー/ Wor kshop
と 連動
順次閲覧
を 簡易に
(全般)
#1798,
#1799
#1167,
#1168,
#1170,
#1169
追加
部門名
を詳細表示
#1937
#1223,
#1275,
#1224
コメン
ト可
に(情報マーケ
ット
)
並び順を合理的に
任意延長可
に
配信期間
保管場所
を統一
#1273
その場で内容確認可
に
添付ファイル
リン
ク 埋込み[可]へルール変更
「M
S- Wor d」
#1016 お気に入りに入れたい
選択後は自動ク
ローズ
#1636,
#1484 ア
クセス権表示
#1814,
#1815,
#1245,
#1246,
#1247
発信者
の個人名を表示
プレ
ビュー 可に
ルール変更
ファ
イル数の上限枠拡大
c)申請・投稿
「M
S- Excel」
#1166 追加
余計なIME制御を
しない(「ユーザ
検索」) ダイ
ヤロ
グ
#1615,
#1637,
#1638,
#1817,
#1245,
#1246,
#1247
発信元表示
表示カ
スタ
マイズ 可に
#1687,
#1688
4
.
情報共有
#1425,
#1902
本人
自動連動
#1390
フ
ォ
ルダ更新日
を 表示
#1936
#1574
a)設定操作共通配信先⇔ア
クセス 権 整合チェッ
ク
#1392
#1385,
#1386
場所別フ
ォ
ルダを
字数制限
エ
ラー 時
に内容を
消さない
本紙[ 不要]
に
「C
REDIT」
「I
BMメ
ニュ
ー」
「L
ot us-Not es」
追加
#1164,
#1165 追加
#1616,
#1617,
#1641,
#1285,
#1640,
#1807,
#1812,
#1301,
#1245,
#1247,
#1808,#1803,
#1809,
#1805,
#1354,
#1476,
#1483,
#1484,
#1306
閲覧時
配信先表示
#1639,
#1283,
#1284,
#1337配信設定時
#1757 カテ
ゴラ
イズ
投稿時の
表示どおり
に
( 全般)
自動追加
#1389
分かりやすい
フォ
ルダ名に
フォ
ルダ階層
#1935
【対処済
み】 #1543,
#1575
初期設定を変更
#1411,
#1418
並び・
階層を統一
#1917
ht t psも可能に
カスタ
マイズ 可に
#1161 不要
#1162,
#1163
#1925,
#1919,
#1918,
#1272,
#1274
#1383
個人設定
#1388,
#1391,#1387,
#1394,
#1411,
#1393
全フォルダ表示可に
#1931,
#1934,
#1933,
#1930,
#1932,
#1929
文字数上限枠
を
拡大
情報シス
テム( NEXT)
#1153,
#1154
#1159,
#1160 追加
多言語対応
#1364 戻らず
再検索可能
に(「
ユーザ
検索」)
未読マーク
任意変更可
に
#1830,
#1831,
#1778
マーク
を復帰可に
#1772,
#1773,#1776,
#1775,
#1774並べ替え
要旨欄
追加
履歴学習機能 #1428,
#1905,
#1261,
#1561,
#1429
#1371,
#1370,
#1369
#1373,
#1378,
#1376,
#1372,#1374,
#1377,
#1424,
#1423,
#1375,
#1379,
#1406
シ
ン
プル 構造に
情報マーケ
ット
#1923,
#1921,
#1920,
#1922
Wor d
と
連携・
Wor dから生成
「すみずみ
君」
#1417,
#1368
フ
ォント拡大
可
に
お
知らせボッ
クス
に出
す項目
#1927,
#1924,
#1926,
#1928
ファ
イル貼り付け
リッ
チテキス
ト化
#1402,
#1403,
#1404,
#1405,#1406,
#1407,
#1408
カ
ラー
表示カスタマ
イ
ズ
既読/未読
を識別可能
に
(全般)
入力枠拡大
#1401
修正方法を
簡略化
新着情報機能
を
#1263,
#1262,
#1300
#1420
b) プルダウン
メニ
ュー
「天気情報」
#1277
#1256
#1313,
#1314
#1914,
#1845,
#1916,
#1915,
#1911,
#1844,
#1845
#1913,
#1912
部門別に細分化
表題を分かりやすく
「B
TS-WEB」
#1155,
#1156,
#1157,
#1158
追加
b)機能・性能
文字化け解消
備忘録メール
IEの初期文字
コード
を適正に
#1939 仏語
#1818,
#1675,
#1677,
#1676,
#1678,
#1679,
#1680
参照不可
でも 消去
#1689 サブタイ
トル・
要旨を
#1940
操作を簡略に
( 決裁申請書作成)
テキス
ト 領域にチ
ェッ
ク機能を
自部門を自動選択
スペースを有効文外
に
#1940 在庫管理速報(
SNEB)
#1642 (全般)
#1645
分類掲載可
に
#1199
整理・保存・管理
を可能に
フ
ォ
ルダ階層を企業別に
リス
トに申請者を
表示
表題
営業「画像
データ
」
#1433,
#1431,
#1432,
#1434
#1426
操作を簡略に
公式文書保管庫
露出表示
KLC用申請ページ
へ
初期値を
Aに
選択可能
に
決裁申請書保管庫
b)保管フ
ォルダ
操作を 簡略に
「全場所
ガイ
ド」
#1152 医薬ポータル
へ
#1843,
#1248 お気に入り機能を
#1770
#1827,
#1829,
#1828
#1145
#1003 よく使う機能のピック
アップ 機能を
A・B名称変更
文書区分追加
#1769,
#1816 不在時転送機能
を
a)配信先ボッ
クス
( 情報マ
ーケ
ット
)
訃報
「営業」
#1149
バージョン
アッ
プ以降、ひどい ×動作不安定
未読マ
ーク消去可に
上に
#1144
スタ
ンバイから復帰時のエ
ラー を
回避
#1005,
#1004
( 全般)
文書の性質で
#1853
#1146
#1463,
#1467,
#1465,
#1464,
#1469,
#1466
(全般)
A・
Bを
ひと
つに A・
Bボッ
クス
#1854
#1771
上に
#1193 モ
バイル用の軽い画面を
#1821,
#1825,
#1822,
#1824,
#1823,
#1618
即時消去
#1832 A/ B連動消去
×パフォ
ーマ
ンス
#1148 上に
検索機能
文書種類
労使交渉
よく 使
う
機能を露出
#1147 トッ
プ画面に
#1739,
#1740 場所専用ボッ
クス
#1820,
#1826 自動消去
顕著
ユーザー
ID申請時
外出し
で
#1855 場所⇔全社別
に
#1862
#1151
添付ファ
イル で
#1190,
#1197,
#1198,
#1910
配信先・
アク
セス 権設定
で
一致させて
本紙配信欄
と
実際の配信先を
ンツ/
人事通知 a)コンテ
客
セン 日報
#1138,
#1139 検索機能を付与
#1150,
#1440
#1194,
#1195,
#1196
#1731,
#1732 表題検索機能
を
配信不要
#1140,
#1141 固定・全表示
にする
HTML記法が冗長
#1191 時間帯で
プ
ログラ
ムラ
ン
チャー
旧掲示板
配信不要
配信方法統一
#1142,
#1143 (全般)
#1187 PROCEEDで
#1189
転送の要/不要
配信コメン
トを
書く
追加配信
コ
メン
トを
必ず記載
#1348
配信時間厳守
#1890
#1396,
#1395
#1188 X21で
は非力
本紙ではなく
要旨欄に
#1330,
#1340 周知範囲を
要旨欄に
記載
#1347,
#1346,
#1047KEC送付済
みか否か
#1070,
#1071,
#1072
#1073,
#1074,
#1075
Wn
i g未導入会社
へも同報可能に
KLC
#1185
#1353 表題を簡潔に
復活
#1069 配信方法統一
#1177,
#1178,
#1179,
#1180,
#1181,
#1182,
#1183,
#1184
(全般)
To⇔Cc
#1358
単に送付状的
な本紙の
厳禁
旧フ
ァイ
リン
グシ
ステム
配信ルール明確化・徹底
#1058,
#1059,
#1060,
#1061,
#1062,
#1063,
#1064,
#1065,
#1066,
#1067,
#1068
要配信
#1048,
#1051 ( 全般)
使
い分けを
徹底
#1858,
#1860,
#1859,
#1864,#1862,
#1856,
#1861,
#1857,
#1863
A⇔B
#1342
a)公式文書配信方法
#1037,
#1038,
#1039,
#1040,
#1041,
#1042,
#1043,
#1044
KLC
#1356,
#1357,
#1355,
#1345通知⇔直接通知全員宛て⇔担当長宛
て
#1359
Wn
i g導入会社範囲
を 拡大
グループ
の
新商品情報
#1054,
#1055,
#1056
#1057
(全般)
#1036 KBC
#1870,
#1869 公式文書⇔情報
マ
ーケ
ット
#1053 実装
メールとの
併用に
#1030,
#1351,
#1045,
#1331
要転送・業務指示
はメールで
×広
すぎ
て危
ない
( 全般)
Out Lookに
送らないで
#1943 専用情報提供機能
#1011,
#1002,
#1435 メール配信を復活
アク
セス 権
を広
めに
#1335,
#1462 ×狭くて転送でき
ない
#1124
分類・整理
画面更新
即時更新
し
て
#1603 過去文書(90日超)
の配信先
#1742,
#1745,
#1743,
#1750,
#1749,
#1751,#1748,
#1753,
#1747,
#1752,
#1746,#1744,
整理・保存機能
#1410
を
#1730 非表示可に
#1725,
#1709,
#1708,
#1717,
#1727,
#1711,
#1713,
#1715,
#1719,
#1710,
#1722,#1726,
#1720,
#1721,
#1716,
#1728,
#1707,
#1729,
#1712,#1724,
#1718,
#1706,
#1723,
既読・不要文書
#1714,
#1788,
#1380
削除可に
#1654,
#1664,
#1662,
#1661,
#1659,
#1655,
#1658,
#1657,#1663,
#1660,
#1656,#1665,
#1787,
ア
ク#1439
セス で
きな
い 文書
#1691,
#1695,
#1698,
#1694,
#1701,
#1692,
#1702,
#1700,#1699,
#1703,
#1704,#1693,
#1705,
#1697,
#1696
マ
ーキン
グ/ カラ
ーリ
ング
可に
全部で約400の枝がある。類似の要望が多いと、要望ごとの通し番号が横に並ぶため、長い枝になっている。
図4
VOL.30, NO.1
意見・要望の整理ツリー
59
◎・
・
・対処済/今回対処、○・
・
・対処予定、
◇・
・
・調整のうえ検討、△・
・
・代替手段提供/既存、
─・
・
・対応困難
図5
特に多かった要望を集計して提示
ユーザーはえてして、思いつきや自分の業務視点だけか
例)
「配信先照会画面の操作を簡略にしてほしい」
ら意見や要望を挙げてくる。有限のリソース(時間・人・
…(全15件)
金)の範囲内で対処しなくてはならない開発チームは、と
内訳:
もすればそれを雑音のように受け止めてしまいがちであ
特定機能への言及なし…(6件)
る。合理的な理由や優先度判断があるにもかかわらず、そ
ページ指定を可能に……(1件)
れを開発チーム内だけで納得し、開発を進めていると、
階層構造化して欲しい…(3件)
ユーザーの不満はつのる一方だ。やむなく却下する場合で
検索機能が欲しい………(2件)
あっても、「聞いています」というアンサーが大切である。
その他の実現方法………(3件)
こうして因数分解によって整理された意見・要望は、の
4.終わりに
べ977件にのぼった。それぞれに、類似要望が何件あげら
れているかを集計し、それを優先度判断の尺度として示し
システムはユーザーと作るものである。「情報コミュニ
た。その上で「対処済み」「対処予定」「要調整」「代替手
ケーション変革」プロジェクトは、まさにユーザーとのコ
段がある」「対応困難」といった区分けをした。
ミュニケーションに多くのエネルギーを注いだプロジェク
要望の中には、諸般の事情や制約により対処できないも
トであった。現在、Wingポータルは、キリン・グループ
の、仕様や機能の誤解なので対処不要なものが、2割ほど
70社が利用する情報共有空間に発展し、これからさらに、
含まれていた。既に対処済みのもの、または今後の対処に
ユーザーを増やそうとしている。「情報コミュニケーショ
織り込み済みのものなどをも数値化して、すべてをユー
ン変革」そのものは、いったん収束したが、新生KBSでは
ザーに報告した(図5)。
「ワーキングスタイル変革グループ」という常設組織が設
こうして、他の拠点も自分同様に考えている、自分の要
けられた。これからも引き続き、ユーザーとの対話をベー
望が少数意見である、といった状況をオープンに出した結
スに、絶え間なく変革活動を続け、グループ全体の生産性
果、2次改善で対処した機能はわずか数項目であったにも
向上を目指すのである。
かかわらず、ユーザーの納得度は高かった。
60
SOFTECHS
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