...

冷え性婦人の病態生理学的検討

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

冷え性婦人の病態生理学的検討
7
9
冷え性婦人の性格,習慣,噂好
◎原 著
冷え性婦人の病態生理学的検討
一第 3
報 ,冷 え性婦 人 の性格 ・
生活習慣 ・
食事 の噂好調査 一
高取 明正, 奥田 博之, 坂田 句子1), 藤井 純子1),
谷崎 勝朗2)
岡山大学医学部附属病院三朝分院産婦人科,
1
)
岡山大学医学部附属病院三朝分院看護部
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
2
)
要旨 :冷え性の発現は寒冷刺激に対する血管運動性体温調節と密接に関係 しているが′患者の
0
0
性格 ・生活習慣 ・食事の噂好等にも関わっていると考えられる。そこで今回は冷え性婦人1
名を対象にCMl
調査と3
5
項 目にのぼるアンケー ト調査を行 った。その結果,冷え性の増悪因子
として,日頃の運動不足 ・神経症的性格傾向 ・過労 ・食べ物の嘩好がクローズアップされ こ
の面での生活指導が冷え性の治療を行 っていく上で,薬物的な治療と並んで重要であることか
示唆された。
索 引 用 語 :冷え性.性格,生活習慣.嘩好
Ke
ywo
r
d
s:
Col
d
n
e
s
si
nwo
me
n
,Ch
a
r
a
c
t
e
r
,Ha
bi
t
,Ta
s
t
e
はじめに
我々はサーモグラフィを用いて冷え性患者の病
結
果
1
) 対象 とした冷え性婦人の年齢分布 を表 1
に示
態生理学的検討1・2)を行 って きたが,冷え性 の発
0
才代が半数を占めた。以下3
0
才代1
7
%,
したが,4
現 は寒冷刺激に対する血管運動性体温調節 と密接
才代 1
7
%,2
0
才代9
%,6
0
才代4
%の順であった。
5
0
に関連することが示唆された。寒冷に対する体温
の調節は先祖か ら受け継いだ遺伝的体質を基にし
て発育環境の気候風土の中ではぐくまれてきたも
表 1 冷え性婦人の年齢分布 (
N-1
0
0)
20歳 代 : 9 (%)
のであるが,現在の性格,生活習慣や食事の噂好
の影響 も受けていると考え られる。そこで今回は
アンケー ト調査を用いて冷え性患者の性格,生活
習慣 と食事噂好について調査 した。
対象および方法
1
9
8
9
年4
月より1
9
91
年3
月までの2
年間に当院婦
0
0名の冷え性婦人を対象 にC
人科外来を訪れた1
MI
調査 と3
5
項目に及ぶアンケー ト調査 (
表4)杏
行 った。
30歳 代 : 17 (% )
4 0歳 代 : 50 (% )
50歳 代 : 17 (% )
60歳 代 : 4 (%)
70歳 代 : 1 (%)
不 明 : 2 (% )
8
0
冷え性婦人の性格,習慣,噂好
2) CMI
調査表を用いて神経症的傾向を調べた。
結果は表2に示 したが,神経的傾向があると見な
4) アンケー ト調査結果を表4に示 した。
0
才代が2
9%と最 も多 く,
冷え性の初発年齢では2
6%であったが,
されるⅡ ・Ⅳ領域を示 した婦人は3
0
才代2
2%,3
0才代 1
9%,1
0
才代9%,5
0
才代
以下4
神経症的な傾向がないとみなされる Ⅰ・Ⅱ領域を
5%の順に多かった。性成熟期 に始 まる人が多い
4% と多 くを占めた。
示 した婦人は6
0
才代 の人 も1
名認め られ
と考え られた。 しか し7
た。現在の年齢か ら初発年齢を差 し引いて冷え性
表2 CMI
調査結果 (
N-1
0
0)
2
年間であった。
の平均履病期間を計算す ると,約 1
冷えを感 じる程度については 「
生活する上で大
Ⅰ領 域 : 3 1 (% ) Ⅰ
Ⅰ
Ⅰ領 域 : 3 4 (% ) 変困 る」 と 「
生活には困 らないがよく気になる」
Ⅰ
Ⅰ領 域 : 3 3 (% ) Ⅳ 領 域 : 2 (% )
といったなん らかの治療が必要である症例が併せ
て過半数を占めた。
冷えを強 く感 じる時期 としては 「
季節により感
3) 冷え性患者の疾病傾向を把握す るために,
4% と多 く,冬に寒冷化 と共 に冷え
じる」 ものが7
CMI
調査で高い頻度を示 した1
2項 目を表 3に列挙
夏でも手足がよく冷える」 という冷え性
した。 「
5%,体調により冷えを強 く
冷えを感 じるものが1
肩や
特有の症状が約半数の婦人に認められた。 「
1
%存在 した。
感 じるものが1
割存在 した。その一方で1
年中
を感 じるものが約6
首筋がよく凝る」 とか 「
仕事をすると疲れきって
しまう」とか 「
脚がだるい」 といった疲労感に関
部 と腰に冷えを感 じるものが多かった。また,四
連 した項目と 「
寝っさが悪かったり眠 ってもす ぐ
肢末端部 と同時に腰 ・肩 ・背中 ・腹 といった躯幹
目を覚ます」 ・ 「よく夢をみる」 ・ 「ちょっとし
%認められた。
部の一部に冷えを感 じる婦人は41
たことでも気になって仕方がない」 ・ 「
人か ら批
自分でなん らかの冷え性の薬を飲んでいる人が
判 されるといっ も心を乱 される」等の神経症的な
冷えを感 じる部位では足 ・手 といった四肢末端
1
4%存在 した。
愁訴が多 く認められた。また 「
顔が火照 って真 っ
%あり,卵巣機能
月経 は安定 してあるものが42
赤になることがよ くある」 という更年期特有 の
Hotf
l
as
hに相当する愁訴を持っ婦人が3
7% に認
められた。
異常を釆 していると思われる 「
月経が不規則」な
5%,閉経後 と思われたものは2
3%存在 し
ものは3
た。
「
頭がのぼせたり,顔が熱 くなったりする」 と
表 3 CMI
調査で 「はい」頻度が高 か った項 目
か 「
手足などが火照 る」 といった卵巣機能異常に
(
N-1
0
0)
伴 うことが多い血管運動失調症状を持っ婦人 は,
「居 や 首 筋 が よ (凝 り ま す か 」 7 5 (% )
割存在 した。からだの中で火照 る場所
約4割か ら5
r東 で も 手 足 が 冷 え ま す か 」 5 1 (% )
は四肢末端部 と顔が多かった。また顔にのぼせを
r甘 い も の や そ の 他 の 間 食 を よ く し ま す か 」 4 4 (% )
感 じている人の約4割が体の中心部 の冷えを感 じ
r仕 事 を す る と 疲 れ き っ て し ま い ま す か 」 4 2 (冗 )
ていた。
「l
qが だ る い で す か 」 4 1 (% )
6
%にみられた。
実証 タイプの 「
便秘症」の人は3
「脊 つ き が 藤 か っ た り眠 っ て も す ぐ 日 を 覚 ま しま す か 」 4 0 (% )
虚証 タイプの 「
下痢型」は9% , 「便秘 と下痢の
「よ く夢 を み ま す か 」 3 9 (% )
交互型」は7%に認められた。便秘 に対 して下剤
「ち ょ っ と した こ と で も 気 に な っ て 仕 方 が あ り ま せ ん か 」 3 9 (%)
5%み られた。
を服用 しているものは1
r新 聞 を 読 む の に 眼 鎖 が い り ま す か 」 3 7 (% )
体型については実証 タイプの 「
がっちりと筋肉
r痔 を 焦 っ た こ と が あ り ます か 」 3 7 (㌔ )
2
%,虚証 タイプの
質または脂肪ぶ とり」の人が3
r顔 が 火 照 っ て 兵 っ 赤 に な る こ とが よ く あ り ま す か 」 3 7 (% )
2%み
「
筋ぼって細い体または水ぶとり」 の人が 1
「人 か ら批 判 さ れ る と い っ も 心 を 乱 さ れ ま す か 」 3 7 (% )
割 ,虚
られた。これ らより実証 タイプの人 は約 3
8
1
冷え性婦人の性格,習慣,噂好
証 タイプの人は約1
割存在 していることが判明 し
た。
「
朝型か夜型か」という問いに対 しては 「
夜型」
。「ネコ舌」の人は28%であった。
2
%を占めた
が7
「
暑がりですか寒が りですか」の問いにたいし
,
,
ては 「寒が り」 が5
9
% 「暑が り」 が1
0%,
%であった。
「
暑が りの寒がり」が9
「
入浴するときは,熱い湯が好 きですか,温か
,「熱 い」
い湯が好 きですか。
」の問いに対 しては
,
が4
4
% 「ふつ う」が5
0
%であり 「ぬるい」 と答
%であった。
えた人は5
「
夏冷房の してある場所にいても平気」な人は
2
7
%と少数であった。「寝 るときに靴下を履 く」
7
%であった。
人は3
食事は 「白米食」を主食 とし,一 日3
回食べ る
占める月経不順の婦人の割合よりも多かった。ま
た「
冷えて生活に支障を来す」人は1
3
%であ り,
「
1
年中冷えを感 じる」人は2
2
%であった。アンケー
ト調査では,食物の噂好には特徴は認められなかっ
たが,「スポーツを毎週する」人が1
1
%と少なかっ
た 。
表4アンケー ト調査結果 (
N-1
0
0
)
1. あ な た は 、 い つ 頃 か ら r冷 え 」 を 感 じ始 め ま し た か 。
1 O 廉 代 : 9 (% ) , 2 0 成 代 : 2 9 (% ) , 3 0 成 代 : 1 9 (% )
4 0 成 代 : 2 2 (% ) , 5 0 枚 代 ・
. 5 (% ). 6 0 泉 代
1. 生 捕 す る 上 で 大 変 困 る : 12 (㌔ )
人が9
0
%以上を占めた。麺類や野菜は温かいもの
を好み
3. 少 し気 に な る <・ら い :4 8 (% )
な人が過半数を占め,間食は大部分の人が様 々の
菓子類 ・果実類をまんべんなく食べている傾向が
みられた。
過半数の人が 「
夏でも温かい飲みものを好み上
「
牛乳を温めて飲む」人は2
2
%であ った。常用飲
料 としては 「コーヒー」 ・ 「お茶」が8割以上 を
砂糖 とミルク」をいれ
占めた。「コーヒー」に 「
,「ミルクだけ」いれる人が28%であっ
る人が4
6
%
た。
お酒は 「たまにだけ飲む」人が4
3
%,「飲 まな
い」人が4
8
%であった。
「
毎週するスポーツがある」人は1
5
%と少数派
であった。
1
%
「
現在 はかに困 っている症状がある人」は5
であり 「
他の症状でお薬を飲んでいる人」 は3
6
%であった。
,
5) 神経症的な傾向を示す婦人の特徴
神経症的な傾向を示す冷え性婦人のアンケー ト
と調査にみられた特徴について調べた。特徴 は,
「
休詞により冷えを感 じる」人の割合が2
7%と多
くを占めたことである。「
体調により冷えを感 じ
,
る人」1
1
名中1
0
名はC
MI
でⅢ Ⅳ領域であった。
また月経が不安定のものが4
7
%に存在 し,全体 に
(% ) .
2. あ な た の 感 じ る r冷 え 」 は 、 ど の 程 度 で す か,
2. 生 活 に は 困 ら な い が よ く 気 に な る ・ 4 0 (% )
,「脂 っこい」 ものよりは 「あっさり」 し
たものを好む人が多かった。「
甘いもの」を好 き
・
.0
7 0 成 代 ・ 1 (% ). 不 明 ・ 1 5 (% )
3, あ な た が 「冷 え 」 を 最 も 強 く 感 じ る の は い つ で す か 。
1,㌧ 年 中 : 15 (% )
2, 季 節 に よ り : 7 4 (%T
冬のみ・
. 4 1 (% ) . 蕃 の み : 5 (% ) . 秋 冬 : 8 (㌔ ).
2% : 2
(% ). # % : 2 (% ) , # E : 1 (% )
奉 軟冬 : 8 (% ). 者 夏 冬 : 1 (% ) . 不 定 : 8 (% )
3. 体 調 に よ る : 1 I (% )
生理 : 8 (% ) , 疲 労 . 3 (% )
4, あ な た が 感 じ る 冷 え は一 体 の ど の 部 分 で す か 。 (複 数 回 答 可 )
下 肢 1 9 1 (㌔ )
1足 8 8 (% ) 下 腿 17 (% ) 大 腿 8 (% ) I
ヒl
技 : 3 4 (㌔ )
(手 3 2 (% ) 上 腕 3 (% ) I
躯 幹 : 6 5 (% )
(腰 4 8 (% ) 月 1 5 (% ) 背 中 1 5 (% ) 隈 13 (% ) )
全 身 4 (% )
5, 現 在 冷 え 性 で 何 か 策 を 飲 ん で い ま す か , 「は い 」 : 1 4 (% )
6. 所 が の ぼ せ た り、 顔 が 無 く な っ た り す る こ と が あ り ま す か .
「常 に あ る 」 : 6 (% ) . 「時 々 あ る 」 : 2 6 (% )
rた ま に だ け あ る 」 : 2 7 (% ) , 「ほ と ん ど な い 」 : 3 6 (%)
不 明 : 1 (% )
冷え性婦人の性格,習慣,噂好
82
7, 手 足 T
J
:と が 火 照 る こ と が あ り ま す か。
16. 人 治 す る と さ は、 熱 い 泊 が 好 き で す か、 ぬ る い 泊 が 好 き で す か.
r常 に あ る 」 : 6 (% ). 「冷 え と 火 照 り が 交 互 に あ る 」 : 9 (%)
r患 い 」 ; 4 4 (% )
rた ま に だ け あ る 」 : 2 7 (% ) , 「殆 ど な い 」 : 5 9 (% )
「ぬ る い 」 : 5 (% ) 不 明 : 1 (% )
rふ つ う J : 5 0 (% )
不 明 : 7 (% )
17・ 真. 冷 房 の
8. 休 の ど の 部 分 が 火 照 り ま す か。 (凍 政 回 答 可 )
足 : 1 5 (% ) , 手 : 1 4 (冗 ) , 顔 : 1 3 (% ),
して あ る 場 所 に い て も 平 気 で す か.
「は い 」 : 2 7 (% ) rい い え 」 : 6 8 (% )
不 明 ; 5 (% )
背 中 : 5 (% ) , 上 浜 : 2 (% ) , 肩 : 2 (% )
大槌
・鹿
・前 浜:1 (% )
1 8. 寝 る と き に 靴 下 を 層 き ま す か。
r年 中 履
( 」.
・ 5 (% ) T季 舟 に よ る 」 : 3 2 (% )
r履 か な い 」 : 6 1 (% ) 不 明 : 2 (% )
9. あ な た は 便 秘 型 で す か、 下 痢 型 で す か。
便 秘 型 : 3 6 (%). 下 痢 型 : 9 (% ),
便 租 と下 痢 の 交 互 型 : 7 (% ) , 普 通 : 4 1 (% )
19. 食 卓 は 1日 に 何 回 し ま す か.
「3 回 J : 9 2 (% ) 「2 匝Il : 5 (% )
不 明 7 (% )
「4 回 」 : 1 (冗 ) r l回 」 : 1 (% )
不 明 1 (% )
10, 便 秘 に 対 し て 何 か 下 剤 を 飲 ん で い ま す か.
「は い 」 : 15 (% )
「い い え 」 : 2 1 (% )
2 0・ 主 食 と して. 米 と バ ン ど ち らが 好 き で す か。
「白 米 食 」 : 9 6 (% ) r玄 米 食 」 : 3 (% )
「パ ン 食 」 : 1 (% )
1 1. 月 軽 は 安 定 して あ り ま す か。
「安 定 し て あ る 」 : 4 2 (% )
2 1・ う ど ん 等 の J
i類 は、 温 か い の と 冷 た い の と ど ち ら が 好 き で す か。
「不 規 則 に あ る 」 : 3 5 (% )
・ 6 (% ) 不 明 : I (% )
T温 か い 」 i 9 3 (% ) r冷 た い J .
「1年 以 上 な い 」 : 2 3 (% )
I2. あ な た は、 自 分 の 休 付 き に つ い て どの 様 に ,
L
E い ます か.
rが っ ち り と筋 肉 ftま た は 脂 肪 ぶ と り 」 : 3 2
(% )
2 2・ 生 野 菜 と尭 野 菜、 ど ち ら を よ く 食 べ ま す か。
「生 野 菜 」 : 2 1 (% ) 「煮 野 菜 」 : 7 5 (% ) 不 明 : 4 (% )
r音 溝 」 : 5 1 (% )
rす じは っ て 細 い 体 ま た は 水 ぶ と り 」 : 1 2 (冗 )
2 3・ 臓 っ こ い も の と あ っ さ り した も の、 ど ち ら を よ く食 べ ま す か。
不 明 : 5 (% )
r脂 っ こ い 」 : 2 1 (% ) rあ っ さ り 」 : 7 8 (% )
不 明 : 1 (% )
13. あ な た は 雛 型 で す か 夜 型 で す か。
「朝 型 」 : 2 3 (㌔ ) r夜 型 J : 7 2 (% )
24・ 甘 い も の と 辛 い も の の ど ち ら が 好 き で す か.
不 明 ニ 5 (% )
「甘 い 」 : 57 (% ) 「辛 い 」 : 3 6 (% )
不 明 : 7 (% )
14. あ な た は 猫 舌 で す か.
rは い 」 : 2 8 (% ) rい い え 」 こ 6 9 (% )
2 5. 冊 * を しま す か.
不 明 : 3 (% )
rよ く す る 」 : 2 9 (% ) rた ま に す る 」 : 6 9 (% )
r全 格 し な い J : I (% )不 明 1
. 1 (% )
15. あ な た は 暑 が りで す か そ れ と も 寒 が り で す か.
r暑 が り 」 ; 1 0 (% ) r寒 が り J : 5 9 (% )
r書 が り の 寒 が り J : 9 (㌔ ) r音 速 」 : 2 1 (% )
不 明 : 1 (% )
2 6・ 網 A に は 何 を 食 べ ま す か。 (讃 放 回 答 可 )
83
冷え性婦人の性格,習慣,時好
rケ ー キ 」 : 3 2 (% ) rク ッ キ ー 」 : 3 3 (% ) r良 i
i
F
lJ : 4 4
(㌔ ) r赦 餅 」 3 4 (% )
考
「チ ョコレ- ト 」 : 1 6 (% )
rガ ム 」 : 8 (㌔ ) 「菓 子 バ ン 」 : 6
案
(% )
「梨 」 ; 2 5 (% ) 「ス イ カ J ; 2 3 (% ) 「生 柿 」 : 2 3 (% )
「イ チ ゴ 」 : 3 8 (% ) 「バ ナ ナ J : 3 0 (% ) 「メ ロ ン 」
19 (
冷え性の発現は日本の田李を通 じての気温の変
化 と密接に関連 している。寒冷化 と共に,冷え性
婦人は交感神経系が過緊張状態 となり,皮膚血管
% ) 「ミ カ ン 」: 2 4 (% ) 「リ ン ゴ 」: 1 1 (㌔ )
収縮神経を介 して,四肢末端部より体表面温度 を
27. 冬 で も 冷 た い も の を 好 み ま す か。
下げ,放熱量を減少 させる方向で血管運動性 の体
「は い 」 : 1 7 (% ) 「い い え 」 : 8 2 (% )
4
)
。
温調節を行 っていると考え られる3・
不 明 : 1 (% )
冷え性婦人が このような体温調節を行 う原因は
基礎代謝率が低 く,基礎代謝量の季節による変動
2 8. 東 で も 温 か い 飲 物 を 好 み ま す か。
が少ないことにあると推測 される。いわば冷え性
rは い 」 : 5 5 (% ) 「い い え 」 : 4 4 (% )
婦人は省エネ型の体温調節を行 っていると考え ら
不 明 : 1 (% )
れる。
従 って,更年期特有のエス トロゲ ンの消退 によ
2 9. 牛 乳 を 毎 E
]飲 み ま す か.
r温 め て 飲 む 」 : 2 2 (% ) r冷 た い ま ま 飲 む 」 : 3 2 (% )
r飲 ま な い J : 2 (% )不 明 : 44 (% )
る視床下部の自律神経中枢機能の乱れか ら血管運
l
as
hによ り放熱が繰
動神経失調状態に陥 りHotf
り返 される5
)と体の四肢末端のみな らず,容易に
休の中心部 も冷えを感 じると推測 される。
3 0. - 日 に ど ん な 飲 物 を 飲 み ま す か。
rお 茶 」 : 8 3 (% ) rコ - ヒ rウ - ロ ン 兼 J A
, 13 (% )
」: 8 7
r果 汁
」
0
才 ・5
0
才の更年期婦人は6
7
%
今回の調査では4
(% )
を占めており,卵巣機能障害,月経周期 の不規則
・
. 7 (% )
5
%,顔にのぼせを感 じている婦人 は3
2
な婦人は3
r炭 酸 飲 I斗 」 : 1 (% )
%存在 した。のぼせを感 じている婦人の約半数が
背中 ・腹 ・扇のいずれかに冷えを感 じていた。
3 1. コ ー ヒ ー、 紅 茶 は どの 様 に して 飲 み ま す か.
r砂 糖 と ミル ク 」 : 4 6 (% )
r砂 地 だ け 」 : 8
季節には関係な く,体調により冷えを感 じてい
(% )
「ミ ル ク だ け 」 : 2 8 (% ) 「ブ ラ ッ ク 」 : (8 % )
る婦人の多 くは神経症的傾向を示す ことが明 らか
になった。神経症的傾向の強い婦人は冷えに対す
不 明 : 3 (% )
る感覚が鋭敏で,月経や疲労に伴 う微妙な体温の
低下を感 じるのか,もしくは 「
体調により冷えを
3 2. お 酒 を 飲 み ま す か.
感 じる」という訴えそのものが,実際には体温 は
j以 上 」 : 0 (% ) r過 に 2 - 3 日 」 : 7 (% )
r過 に 5 E
「た ま に だ け 」 : 4 3 (% ) 「飲 ま な い J : 4 8 (㌔ )
不 明 : 2 (% )
冷えてないのに冷えを感 じるという心身症的な愁
調査の項 目
訴であろうと考え られた。また,CMI
では疲労感 と関係のある項目について 「はい」 と
答えたものが多 く,冷えの感覚 と疲労感 との間 に
3 3. 毎 過 す る ス ポ ー ツ が あ り ま す か。
rあ る 」 ; 1 5 (% ) 「な い
何等かの関連のあることが推測された。
」: 7 6 (% )不 明 : 9
(% )
割,虚証型 の
体質に関 しては実証型 の人が約 3
割であった。これは我 々が実際に外来で
人が約 1
3 4 . 現 在 他 に 困 っ て い る 症 状 が あ り ま す か。
「あ る 」 : 5 1 (% )
rな い 」 : 2 1
(冗 ) 不 明 ; 2 8 (% )
割に もみ
みた印象 と隔たりがある。実証 の人 は1
たず,虚証の人は半数近 くいると感 じていたか ら
である。これに関 しては症例毎に詳 しく検討 した
3 5. 現 在. 冷 え 性 や 便 秘 症 以 外 で 何 か 欣 ん で い る 兼 が あ り ま す か.
rあ る 」 : 3 6
(㌔ ) 「な い 」 : 3 9 (% ) 不 明 : 2 5 (% )
いと考えている。
8
4
冷え性婦人の性格,習慣,噂好
食べ物の噂好では 「
脂っこいもの」よりも 「
あっ
さりしたもの」を好む人が多かった。同時に 「
甘
いもの」を好む人が多かった。 「
脂 っこいもの」
に多い脂肪分は熱量が大 きく,基礎代謝率の上昇
に対する寄与が大 きいので,「あっさりしたもの」
や「
甘いもの」の好 きな人は基礎代謝率が比較的
低いであろうと推測 された。また冷たいものより
は温かいものを好む傾向がみられたのは,冷え性
で重要であることが示唆された。
文
献
1
. 高取明正,奥田博之,開場
香 ,他 :サーモ
グラフィよる冷え性の病態生理学的検討,環境
病態研報告 ,6
1:4
6-5
4,1
9
9
0.
2. 高取明正,奥田博之,開場 香 ,他 '
・サーモ
グラフィを用 いた冷え性 の病態生理学的検討
婦人が実際に体が冷えやすいためであろうと考え
一気温の変化 と冷え性患者の皮膚表面温度分布
た。
また運動に関 しては 「日頃何等かのスポーツを
している」人がほとんどなく,慢性的な運動不足
の関係について,環境病態研報告 ,6
2:1
6-2
2,
1
9
91.
や,運動を しない消極的な生 き方が冷え性の一つ
の原因と考えられた。
以上をまとめると冷え性の背景因子 として,日
3. 中山昭雄 :体温調節,シェ∼マでみ る自律神
経,3
2
4-3
3
4,1
9
9
0.
4. 入来正窮 :体表温度分布を理解するための生
頃の運動不足 ・食べ物の噂好 ・神経症的な性格の
理 学 , Bi
ol
ogi
c
al The
r
mol
o
gy Te
xt
book
Se
r
i
e
s
,1:1
3-1
7,1
9
8
9.
傾向 ・慢性的な疲労等が大 きくかかわっていると
考え られ,この面での生活指導が冷え性婦人 に対
5. 中野良介 :卵巣のAgi
ngと中高年 の内分泌 ,
4:3
9
3-4
0
0,1
9
9
0.
臨産婦 ,4
する治療を行 っていく上で,薬物的な治療 と並ん
Ch
ar
ac
t
e
r
.Habi
tandTas
t
eofwomanwi
t
h
c
ot
de
ne
s
si
nt
h
ei
rbodi
e
s
f
e
l
tc
ol
di
nt
he
i
rpar
tofbodi
e
s.
0
% oft
hewome
ns
howe
dt
he
Mor
et
han3
ne
ur
ot
i
cpe
r
s
onal
i
t
y,The
yhadat
e
nde
nc
yt
o
Aki
mas
aTakat
or
i
,Hi
r
oyukiOkuda,
JunkoSakat
al
)
,JunkoFu
j
i
i
l
),
Yos
hi
r
oTani
z
aki
2
)
,
Di
vi
s
i
on of Gyne
c
ol
o
gy I
)Di
vi
s
i
on of
vi
s
i
on of Me
di
c
i
ne, Mi
s
as
a
Nur
s
l
ng, 2) Di
Me
di
c
alBr
an
c
h,OkayamaUni
ve
r
s
i
t
yMe
di
c
al
Sc
hool
.
di
s
l
i
ket
hegr
e
as
yf
oods
,andf
r
e
que
nt
l
yhad
s
we
e
tf
oods
.Mor
et
han 5
0% oft
he
m or
di
nal
l
yc
ompl
ai
ne
d of s
houl
de
rs
t
i
f
f
ne
s
s and
ge
ne
r
al
f
at
i
gue
. The wome
n who pl
aye
d
s
por
t
swe
e
kl
ywe
r
el
e
s
st
han2
0%.
Thene
ur
ot
i
cpor
s
onal
i
t
y,t
he t
e
nde
nc
yt
o
di
s
l
i
ket
hegr
e
as
yf
oodsandt
hel
ac
kofe
xe
r
c
i
s
ewe
r
es
e
e
me
dt
obet
hef
e
at
ur
eof t
he
i
r
c
har
ac
t
e
r
,t
as
t
e
,and habi
t
.Thus
,i
mpr
ove
一
Thec
har
ac
t
e
r
,habi
tandt
as
t
ewe
r
es
t
udi
e
d
aboutby me
ansofa que
s
t
i
onnai
r
es
ur
ve
y
andCor
ne
l
lMe
di
c
alI
nde
xi
n1
0
0wome
n who
me
れtoft
he
i
rpe
r
s
onal
i
t
yandl
i
f
es
t
yl
emay
haveagoode
f
f
e
c
tont
hec
ol
dne
s
si
nwome
n.
Fly UP