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表紙 - Morningstar

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表紙 - Morningstar
EDINET提出書類
韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】
有価証券報告書
【根拠条文】
金融商品取引法第24条第1項
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成23年6月29日
【会計年度(又は事業年度)】
自 平成22年1月1日 至 平成22年12月31日
【発行者の名称】
韓国ガス公社(Korea Gas Corporation)
【代表者の役職氏名】
金 錫主(Suk Joo, Kim)
国際金融チーム、チーム長(Team Leader, International Finance
Team)
【事務連絡者氏名】
弁護士 島崎 文彰 【住所】
東京都文京区後楽二丁目3番27号 テラル後楽ビル2階
島崎法律事務所
【電話番号】
(03)5802−5860
【縦覧に供する場所】
該当なし
注 (1) 本書中、「KOGAS」または「当公社」とあるのは、韓国ガス公社を指すものとし、「韓国」とあるのは大
韓民国を指すものとする。
(2) 特に記載のあるものを除き、本書中の金額の記載は大韓民国ウォンを意味する。参考までに、2011年6月21
日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信直物売買為替相場の仲値は、100ウォン=7.42円および1
米ドル=80.19円であった。
(3) KOGASの事業年度および韓国の会計年度は、暦年と一致する。
(4) 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
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有価証券報告書
第1【募集(売出)債券の状況】
募集債券
債券の名称
発行年月
券面総額
償還額
会計年度末
(又は事業年
度)の未償還
額
第5回韓国ガス公社
円貨債券(2005)
2005年10月
300億円
300億円
なし
上場金融商品取引所
名又は登録認可金融
商品取引業協会名
該当なし
売出債券
該当事項なし
2010年度中、上記債券の保有者の権利に重大な悪影響を及ぼす事態は発生しなかった。
第2【外国為替相場の推移】
(1)【最近5年間の会計年度(又は事業年度)別為替相場の推移】
該当事項なし
(2)【当会計年度(又は事業年度)中最近6月間の月別為替相場の推移】
該当事項なし
(3)【最近日の為替相場】
該当事項なし
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第3【発行者の概況】
1【発行者が国である場合】
該当事項なし
2【発行者が地方公共団体である場合】
該当事項なし
3【発行者が国際機関又は政府関係機関等である場合】
(1)【設立】
① 設立の根拠、設立年月日および沿革
韓国ガス公社(「KOGAS」)は、韓国ガス公社法(その後の改正を含む。以下「KOGAS法」という。)に
基づき1983年8月18日に設立された特殊法人である。1970年代の後半から、韓国政府は、クリーンかつ代
替的なエネルギー源として、韓国内に天然ガスを導入することを検討しはじめた。1981年4月に、経済長
官協議会において、天然ガス事業基本計画が策定された。KOGASの設立は、かかる基本計画で定められた
目標に向けての最初の大きなステップであった。KOGASは、1986年10月に韓国に初めてLNGを導入し、それ
以来、追加的な貯蔵、生産および配給施設が完成するのに伴って、天然ガスの供給量および供給地域を拡
大してきた。
② 目的
KOGAS法およびKOGASの定款が定めるKOGASの目的は、国民生活様式の改善を促進し、公共の福祉の向上
に資するために、天然ガスを長期的に安定供給することにある。これらの目的を達成するため、KOGAS法
およびKOGASの定款は、KOGASの主たる業務を次のように規定している。
(a) 天然ガス(液化天然ガス(「LNG」)または固形ガスを含む。)の生産および供給ならびにその副
産物の精製および販売
(b) 天然ガスの引受基地および供給網の建設および運営
(c) 天然ガスの開発、輸出入および輸送
(d) 液化石油ガス(「LPG」)の開発および輸出入
(e) 天然ガスおよびその副産物を利用した新しい代替エネルギーに関連した技術の研究開発
(f) 国または地方自治体から委託を受けたその他の事業を行うこと
(g) 前各号に定める事業に関する技術の研究開発
(h) 前各号に附帯する一切の事業
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③ 法的地位、特別な権利および政府による監督・規制
KOGASは、KOGAS法に基づき特殊法人として設立され、KOGAS法ならびに1997年国営公企業の経営構造改
善および民営化に関する法(「民営化法」)の規定に従う。また、KOGASは、KOGAS法および民営化法に別
段の定めのない限り、韓国の商法に基づく法人に適用されるすべての一般規定にも従う。民営化(後記
(2)「④ 民営化」参照)に備え、韓国政府、韓国の地方自治体および韓国電力公社(「KEPCO」)(*)が
KOGASの株式の50%以上を所有しなければならないとするKOGAS法上の規定は廃止されたが、2010年12月
31日現在KOGASの株式の60.91%は、韓国政府(26.86%)、韓国の地方自治体(合計9.59%)および
KEPCO(24.46%)により所有されている(後記(2)「② 株主構成」参照)。KOGAS法により、韓国政府は
KOGASが発行する債券を保証することができるが、その義務は負わない。KOGASはこれまで韓国政府より
保証を受けたことはない。韓国政府は韓国法上または契約上もしくは株主としての立場に基づきKOGAS
の支払能力を維持することを要求されない。
(*)
KEPCOは韓国電力公社法に基づき設立された特殊法人であり、同法上韓国政府によるKEPCOの直接株式保有比率は
51%を下回ってはならないと規定されている。2010年12月31日現在、KEPCOの株式の51.07%が韓国政府により所有
されている。KEPCOの理事長、社長および監事は、株主総会における承認を条件として、韓国大統領によって指名さ
れる。KOGASと同様、KEPCOの財務書類は監査院の監査を受けている。
KOGASが営む事業の特殊性を考慮し、韓国政府はKOGASに一定の税務上の特典を与えている。
(a) 特別租税措置規制法に基づき、KOGASは、各事業年度に基盤的施設に投資した金額の5%に相当
する金額を投資準備金に組み入れることができる。かかる投資準備金は、課税年度のKOGASの所得
を計算する際に損金とみなされる。ある課税年度に損金として計上されたかかる投資準備金は、
これを3等分し、当該課税年度から3年間を猶予期間とし、その後3課税年度において益金とし
て計上しなければならない。
(b) 配管の取得について、地方税法に基づき、KOGASの取得税は軽減されている。また、指定工業地域
における配管および土地等の取得についても、取得税、登録税および財産税について100%または
50%の減免措置を受けている。
KOGASは、知識経済部の一般的な監督のもとに事業を行っている。知識経済部は、KOGASの料金を認可す
る第一次的な権限を有している。KOGASは、知識経済部、企画財政部その他の政府当局の公務員に報告を
提出し、KOGASの重要な事業に関する事項について、これらの当局の公務員と協議する。
KOGASは、随時、公共政策の配慮や天然ガス業界に対する政府の広範な目的を推進することを要求され
ており、それらは必ずしもKOGASの事業上の最適な利益には合致しない。例えば、KOGASの所定の利益率
は、KOGASの収益性の水準に関する公共政策上の配慮により影響を受ける。知識経済部は、とりわけKOGAS
の天然ガス需要予測の過程を監督し、KOGASのLNG供給契約を承認し、天然ガスの販売価格を規制してい
る。さらに、KOGASは、その事業を中核のガス事業以外の新規事業に拡大するためには、知識経済部の同意
を得なければならず、また現行法の改正を要求しなければならない場合がある。
④ 日本との関係
KOGASの設立につき、KOGASと日本との間には特段の関係は存しない。
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(2)【資本構成】
① 資本構成
2010年12月31日現在における個別財務情報に基づくKOGASの資本構成は次のとおりである。
(単位:百万ウォン)
長期借入金(注1)
ウォン建借入金:
599,998
韓国石油公社
584,205
環境管理公社
15,793
外貨建借入金:
178,513
韓国石油公社
交通銀行
110,179
68,334
韓国ウォン建、日本円建および米国ドル建債券:
2011年満期の無保証債券
2,170,734
2012年満期の無保証債券
1,468,548
2013年満期の無保証債券
1,900,447
2014年満期の無保証債券
2,073,240
2015年以降満期の無保証債券
6,040,653
13,653,622
長期借入金合計
資本
普通株式−額面5,000ウォン
授権株式数(200,000,000株)
発行済株式数(77,284,510株)(注2)
386,423
資本剰余金
1,384,870
資本調整
(102,488)
2,705,058
利益剰余金
193,211
利益準備金
792
事業合理化積立金
財政再建積立金
87,819
事業拡張積立金
事故補償積立金
1,558,438
386,423
社会資本投資積立金
26,981
研究人材開発積立金
23,333
配当均衡化積立金
219,282
未処分留保利益
208,779
923,017
その他包括利益累計額
5,296,880
資本合計
(注1)1年以内返済の長期借入金を含む。
(注2)2010年12月31日以降、KOGASの資本構成に重要な変化はない。
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② 株主構成
2010年12月31日現在、KOGASの授権資本金は1兆ウォンであり、このうち386,422,550千ウォンが払込
済資本金である。
以下の表は、2010年12月31日現在のKOGASの株主およびその所有する株式にかかる払込済資本金を示
すものである。
株主
払込済資本金
(単位:百万ウォン)
比率(%)
機関・一般投資家
151,049
39.09
韓国政府
103,791
26.86
KEPCO
94,500
24.46
地方自治体
37,083
9.59
ソウル
15,400
京畿
4,710
仁川
2,700
釜山
2,547
慶南
2,273
大邱
1,636
全南
1,547
全北
450
大田
1,455
光州
1,273
慶北
1,182
忠北
1,000
忠南
728
江原
182
386,423
合計
100.0
③ 積立金
定款により、KOGASは、年間の純利益をまず繰越損失の補填に当てたうえ、さらに次の比率で積み立て
るものとされている(以下優先順による。)
(a) 年間純利益の10%以上は、KOGAS払込済資本金の50%に達するまで利益準備金として留保する。
(b) 年間純利益の20%以上は、KOGAS払込済資本金の100%に達するまで事故補償積立金として留保
する。
かかる積立金を留保した後の年間純利益の残額は、株主に対する配当、事業拡張積立金、その他の任意
積立金および繰越利益の順に充てられる。2010年12月31日現在、KOGASの利益準備金、事業拡張積立金、事
故補償準備金、事業合理化積立金、財政再建積立金、研究人材開発積立金および社会資本投資準備金は、
それぞれ193,211百万ウォン、1,558,438百万ウォン、386,423百万ウォン、792百万ウォン、87,819百万
ウォン、23,333百万ウォンおよび26,981百万ウォンであった。
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④ 民営化
国営公企業の民営化を通じて経済の自由化をはかるという一般的な政策の一環として、韓国政府は、
KOGASを民営化の対象企業とした。1997年5月に、韓国政府はKOGASを含む4大国営公企業の経営効率向
上と民営化に関する計画を発表し、その後、1997年8月22日に民営化法が成立した。1998年7月2日に、
韓国政府は、民営化計画(2002年までにKOGASの株式を売却する計画を含む。)を発表した。当時発表さ
れたKOGASの民営化に関する予定表は以下のとおりであった。
1999年/2000年
外国および国内の会社を対象とした、2,500億ウォン(5,000万株に相当す
る。)の増資
2000年
限定競争の導入
2002年
韓国政府保有株の売却による完全民営化
かかる民営化計画に基づき、KOGASは民営化の第一段階として1999年に増資を実施した。1999年12月に
行われた総額1,500億ウォンの株式公開の内訳は、(i)額面1,200億ウォンの新規発行株式と(ii)額
面300億ウォンの韓国政府保有の既発行株式であった。
株式公開前においては、韓国政府、韓国の地方自治体およびKOGASの最大の顧客である国営企業KEPCO
がKOGASを100%所有していたが、株式公開後もかかる株主が引続き合計でKOGASの株式の過半を保有し
ている。
一方、韓国政府は、韓国のガス業界再編に関する最終計画案を発表した。かかる最終案によれば、2001
年中にKOGASから輸入および卸売業務を分離することが計画されていた。分離計画の骨子は次のとおり
であった。まず、現存するLNGの長期生産および購入契約に基づき輸入および卸売業務をKOGASから引継
ぐため子会社3社が新規に設立され、子会社3社の間で現存の長期契約を分離させることにより市場に
公正な競争を導入し、またその透明度を高める。かかる3社のうち2社については2002年末までに民間
の投資家に対し売却する予定であった。
しかし、2003年、ガス産業再編法案は廃案となった。2005年には、再編導入の一環として、KOGASと発電
会社との間にLNGの輸入に関して競争が存在した。KOGASは、イエメン、マレーシアおよびサハリンとの長
期契約を獲得した。これに加えて、韓国政府は、2012年までKOGASのみに単独の購入代理人の役割をさせ
ることを決定した。公式には、規制緩和に関する政府の計画は変わっていない。しかし、LNG市場が売り手
市場に変わりつつあるため、政府の計画に遅れあるいは変更が生じる可能性は避けられないであろう。
⑤ ガス産業の自由化
1998年以来、政府は天然ガス業界に競争および一層の透明化を導入する自由化に関する様々な選択肢
が検討されていることを表明してきた。1999年、政府は2001年から石油消費業者が自身の利用のために
LNGを輸入することができるよう石油事業法を改正した。この改正の可決以後、ポスコおよびKパワー株
式会社の2社がその自社利用のためにLNGを輸入しており、当公社は、将来さらに多くの会社が自社利用
のためにLNGを輸入しないと保証することはできない。
2008年10月、知識経済部はまた韓国のLNG輸入および卸売市場に他社の参入を許可するロードマップ
を発表した。ロードマップは、まず初めは発電会社向け市場、続いて産業用利用向け市場の自由化を開始
するといった緩やかな自由化を企図している。かかる自由化を許可する都市ガス事業法の改正法案が
2009年9月に国会に提出されたが、国会がかかる法案をいつ可決するかは不透明である。かかる法案が
提案通りに可決されたとしても、現在の計画が短期的に当公社の利益に大きく影響することはなく、当
公社は、次の10年間に予想される天然ガスの需要のかなりの部分が当公社の既存の供給契約により満た
されると見込んでおり、新たな競争相手は、当社の既存の供給契約では満たされない予想需要をめぐっ
てのみ競争することになるであろう。したがって、当公社は新たな参入者が当市場に完全に参入するこ
とはできないと考えている。さらに、かかる計画は当公社のインフラの自由な利用を企図しているため、
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その他の会社が当公社のインフラ設備を利用して加工、保管および輸送事業を行う際に当公社に利益が
生じる。しかし、現在の自由化計画は長期的にはLNGの輸入および卸売市場における競争を激化させるこ
とがある。(かかる法案は今なお国会において未解決であり、さらなる討議は行われていない。討議の再
開については不明である。)
(3)【組織】
① 株主総会
通常株主総会は、各会計年度末から3カ月以内に開催される。特別株主総会は、その時々に必要であれ
ば、理事会決議に従って社長が招集する。
KOGASの社長は、すべての株主総会を招集し、その議長となる。さらに、KOGASは、会日の2週間前まで
に、総会の日時、場所および総会の議題を株主および理事に通知しなければならない。
民営化法により、KOGASの株主としての韓国政府の権利は知識経済部長官が行使し、KEPCOおよび地方
自治体の株主としての権利は、KEPCOの社長および各自治体の首長が行使する。
株主は1株につき1議決権を有する。また、株主総会の決議は、総会において、KOGASの発行済株式総数
の4分の1以上を有する出席株式数の過半数の承認をもって採択される。
② 理事および監事
当公社の定款により、KOGASの理事会は7名以内の常任理事(当公社の最高執行役員である社長を含
む。)および8名以内の非常任理事により構成されることが定められている。非常任理事はすべて独立
理事である。社長の任期が3年であることを除き、理事の任期は2年である。理事会の裁量で行う事柄に
ついては、韓国商法、当公社定款および理事会規則に従い、株主総会の招集、財務書類の承認および債券
の発行を含む。
1997年10月まで、当公社は政府所有企業であり、代表理事兼社長は、知識経済部の推薦に基づき韓国大
統領により任命されていた。その他の理事は代表理事の推薦に基づき知識経済部により任命されてい
た。1997年10月、当公社は政府出資企業となったことにより位置付けが変わり、代表理事およびその他の
理事は現在は株主総会により選任される。理事の代表権は現在の株式所有比率に比例してはいない。
当公社の定款に基づき、最高執行役員を務める社長は、非常任理事(委員の過半を占める。)、社長代
理または前社長のいずれかおよび理事会により推薦された数名の一般市民によって構成される役員推
薦委員会により候補者に指名される。役員推薦委員会は候補者集団を推薦し、これが公的機関管理法に
従い公的機関運営委員会によって検討される。社長は、株主総会により任命され、知識経済部長官による
推薦を経て、韓国大統領により任命される。社長は商法の規定により理事会を代表する権限を有し、理事
の任務として特別に指定されない日常業務の大半を管理する。社長は知識経済部との間に経営契約(株
主により承認された形式による。)を締結しなければならず、これに従い、社長は毎年一定の最低水準の
業績を達成しなければならない。現在の社長との経営契約に基づき、社長がかかる業績水準を達成でき
なかった場合には、理事会は社長を解任する議案を株主に提出しなければならない。
社長を除く監査委員会委員でない常任理事は、株主総会において株主によって選任された後、社長に
よって任命される。監査委員会委員である常任理事は、公的機関運営委員会による検討および役員推薦
委員会による推薦を経た候補者集団の中から、株主総会により選任された後、企画財政部長官による推
薦を経て韓国大統領により任命される。常任理事は社長を助け、社長がその行為を行えない場合には社
長を代理する。非常任理事は、役員推薦委員会により推薦された候補者集団の中から株主総会により選
任された後、企画財政部長官により任命される。理事会は当公社の定款に従い、経営機能の一部を委任す
る準委員会を設立することができ、理事会には監査委員会、企画戦略委員会および海外事業委員会の3
つの委員会が設立されている。
監査委員会は3名の委員により構成され、そのうち2名は非常任理事、1名は金融投資サービスおよ
び資本市場法施行令の該当条文に定められる会計または財務の専門家でなければならない。監査委員会
は、当公社の会計記録および会計慣行ならびに事業を監査し、株主に提出される議案および書類を精査
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し、ならびにそのいずれの事項も当公社の定款または適用法令に違反していないかの決定にしたがい株
主に意見書を提出することについて責任を有している。
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2010年12月31日付現在の理事および監事の氏名および役職は次のとおりである。
氏 名
役 職
社外における職業
執行理事
朱 剛 秀
(Choo, Kang Soo)
社長兼最高執行役員
なし
錢 大 天
(Jun, Dae-Chun)
上席執行副社長
なし
朴 永星
(Park, Young Sung )
執行副社長、
資源開発本部
なし
? 石純
(Lee Suk Soon )
執行副社長、
LNG引受基地本部
なし
? 善張
(Yang, Sun-Jang)
執行副社長、
支援本部
なし
公社内監事
なし
金 星基
(Kim, Song Ki )
非常勤理事
ソウル国立大学教授
金 鐘甲
(Kim, Chong-Kap)
非常勤理事
なし
金 正煥
(Kim, Jung-Hwan)
非常勤理事
キム・アンド・キム法律事務所顧問
金 明換
(Kim, Myung Hwan)
非常勤理事
西江大学教授
南宮 宗奎
(Namgoung Jong Kyu)
非常勤理事
KEPCO技術建設取締役
李 信原
(Lee Sin Won)
非常勤理事
慶熙大学教授
崔 朱鎬
(Choi Joo Ho)
非常勤理事
なし
常勤監事
鄭 光 潤
(Chung, Kwang-Yun)
非常勤理事
理事会の決議は、在任理事の過半数の賛成で採択される。
③ 従業員
2010年12月31日現在、常勤従業員は2,890名で、このうち、支援本部に183名、資源本部に275名、LNG引受
基地本部に793名、主配管本部に1,250名、研究開発院に120名、その他の諸部門に269名がそれぞれ配属さ
れている。
2010年6月30日現在、当公社の従業員の84.5%は労働組合に所属している。当公社はその労働組合と賃
金取決めを年1回、包括的な交渉合意を隔年で交渉している。前回の包括交渉合意が2009年3月に切れ
たため、当公社と労働組合は長期に亘る交渉を行い、2010年9月に新しい包括交渉合意を締結した。過
去、当公社は、天然ガスの卸売りおよび輸送事業を自由化して民営とし、従業員を削減することにより当
公社の業務効率および収益性を改善するために当公社を再編する韓国政府の計画に対する懸念があっ
た際、労働組合からの抗議を経験した。最近、当公社は業務運営に支障をきたすような重大な労働争議や
動揺を経験していない。
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④ 組織
次の図は、2010年12月31日現在におけるKOGASの組織を示すものである。
組織図
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(4)【業務の概況】
① 概要
KOGASは、韓国における生活水準の向上に向けて韓国全土への天然ガスの供給を行うことを主たる目
的とする特殊法人である。KOGASは、海外からLNGを輸入し、それを天然ガスに転換したうえ、KEPCO、その
他の産業用利用者および都市ガス会社など、韓国全土のガス利用者に対して販売している。
かかる目的を達成するため、KOGASは、天然ガスの配給設備のほか、LNGの貯蔵と天然ガスの生産のため
の引受基地を建設し、稼働させている。2010年、KOGASは31.20百万トンの天然ガスを韓国内の利用者に供
給した。
KOGASは、韓国の全国天然ガス供給基本計画(「全国天然ガス供給計画」)に参加し、その中で重要な
役割を果たしている。
2010年度のKOGASの純利益は206,216百万ウォン(単体ベース)であった。
② 韓国におけるエネルギー政策
国内のエネルギー資源が限られていることによる必要性から、韓国政府は長年エネルギー部門に積極
的に関与してきた。初期のエネルギー政策は、急速な経済成長を維持するために行われていた。しかし、
現在の政府の方針は、経済成長、エネルギーの安全性および環境目標のバランスの取れた持続可能なエ
ネルギー政策の開発である。
韓国の初期の頃には、韓国の急速な経済成長による需要の増加を満たすエネルギー資源の開発に重点
が置かれていた。1970年に経験した石油危機では、韓国がその主たる燃料源を石油に過剰依存していた
ことが露呈した。より確実なエネルギー供給を達成するために、政府は主要燃料のその他の資源への多
様化および代替燃料源の開発を推し進めた。知識経済部の設立およびその結果としてエネルギー政策と
より広範な経済・産業政策との間の連携により、韓国は、大部分の先進国と同様の状況に置かれること
となった。これにより、エネルギー政策は経済政策におけるより広範な役割の中で形成されることと
なった。
必要なエネルギー供給を決定するために、知識経済部は韓国のエネルギー提供者の輸入および生産計
画を含むエネルギー政策を指導する様々なエネルギー計画を作成する。国家エネルギー基本計画(以下
「基本計画」という。)が5年ごとに政府により作成され、これは様々な種類のエネルギー(石油、ガ
ス、電力、無煙炭・瀝青炭、新しい再利用可能なエネルギー源および一般鉱物資源)の計画を含んでい
る。最初の基本計画は2008年に発行された。エネルギー利用合理化基本計画(以下「エネルギー利用計
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画」という。)は、合理的で効果的なエネルギー利用を促進するために、5年ごとに政府により作成さ
れ、発行される。直近のエネルギー利用計画は2008年に発行された。長期天然ガス供給計画(以下「長期
計画」という。)は2年ごとに更新され、韓国における天然ガス需要の政府予想を示している。直近の長
期計画は2010年に発行された。長期計画において、都市ガス会社による天然ガス需要は2009年から2024
年までに年2.3%の複合年率の増加が予測されるが、発電会社による需要は2009年から2024年までに年
1.1%の複合年率の減少が予測される。天然ガスの需要合計は2009年から2024年までに年1.8%の複合年
率の増加が予測される。知識経済部の需要予測は実際の需要よりも概して慎重であり、ガス利用の上昇
を反映して一貫して上方修正されてきた。政府の必要な報告書の作成における支援提供に加えて、当公
社は社内目的のためにガス需要予測を継続的に更新し、修正する需要モデルを利用している。
一般に、韓国のエネルギー需要成長率は経済全体の成長率に密接に関連しており、GDP成長率といった
基準に反映される。最初の基本計画によれば、韓国の国内総生産は1998年の487.2兆ウォンから2006年の
760.3兆ウォンに増加し、年間複合増加率は5.7%であった。同じ期間において、韓国におけるエネルギー
消費の合計は1998年の165.9百万トンから2006年の233.4百万トンに増加し、年間複合増加率は4.4%で
あった。経済全体の成長との関係に加え、環境規制といったその他の要因が存在し、「クリーンなエネル
ギー」を推進し、命じる規制の増加により、代替燃料源から天然ガスへの変更が増加し、これは天然ガス
の需要成長に重要かつプラスの影響を与えている。
知識経済部は2007年から2012年の期間のLNGの平均年間成長率を6.2%と予想している。さらに、最初
の基本計画によると、天然ガス、新たな再生可能エネルギーおよび原子力エネルギーの需要は引き続き
成長し、一方、石油への依存は2006年から2030年の期間に8.0%減少すると予想されている。最初の基本
計画において、LNG需要は2006年の24.6百万トンから2010年には29.5百万トンに増加することが予測さ
れている。知識経済部はさらに、LNG需要は2006年の24.6百万トンから2030年の41.5百万トンに着実に増
加すると予想している。
次の表は2006年から2010年までの期間におけるエネルギー源別の韓国のエネルギー消費量を示すも
のである。
(千石油換算トン(TOE))
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
石炭
56,683
60,936
66,060
68,605
76,012
石油
101,443
104,397
100,170
102,333
104,341
LNG
30,786
33,281
35,671
32,334
40,835
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水力
1,307
1,264
1,196
1,213
1,412
原子力
37,190
35,734
32,456
31,771
31,780
その他
4,111
4,846
5,198
5,993
6,215
231,520
240,458
240,752
242,249
260,595
合計
出所:韓国エネルギー統計月報
③ LNGの供給
当公社は現在、実質的にすべての必要とするLNGをカタール、マレーシア、オマーン、インドネシア、イ
エメン、ロシアおよびエジプトを含む海外の資源から得ている。当公社は2009年に23.8百万メトリック
・トン、2010年に31.8百万メトリック・トンのLNGを輸入した。
LNG販売および購入契約
LNG設備の開発業者と融資業者は、歴史的にLNG設備建設の資本集約過程の開始前から締結される20年
から25年の長期販売契約を必要としてきた。当公社はLNGの大手購入者として、年ごとの最低水準のLNG
供給を保証するいくつかの長期販売および購入契約を供給業者との間で締結してきた。当公社は重要な
供給業者との関係をはぐくむことにより、質の高いLNGを競争力のある価格で安定的に供給を受けるこ
とができたと認識している。1986年に韓国にLNGを導入して以来、天然ガスの需要は増え続けており、そ
の増加率はしばしば長期契約によるLNG供給を上回った。この理由は一部には、長期契約に基づく当公社
の購入約定が、知識経済部により発行される計画書の制約を受けており、この計画書はしばしば需要増
加を少なく見積もるためである。そのため、当公社は、季節需要の短期的な変動をカバーするために、短
期および中期購入契約を締結したり、またはスポット市場による取引契約を行ってきた。歴史的に当公
社はLNGの年間供給量の約5%から10%をスポット市場から得ている。2010年において、当公社は約
8.3%をスポット市場で得た。
2010年8月、当公社はまたGDFスエズS.A.と中期供給契約を締結し、これによりGDFスエズS.A.は当公
社に2010年から2014年に合計2.5百万メトリック・トンのLNGを仕向港着船渡し条件(以下「DES」とい
う。)で供給することに合意した。
長期および中期供給契約のほとんどは、引渡しがなされるか否かにかかわらず、当公社が契約期間中
の各年に一定量のLNGを購入しなければならないテイクオアペイ条項を含んでいる。反対に、いくつかの
契約は、供給業者が供給を繰延べるための下方修正ができる柔軟性を規定している。長期および中期供
給契約の多くはまた、当公社が(支払期日が到来することなくいずれの1年においても繰り延べられる
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量を規定する)下方修正の柔軟性を規定している。この数字は当公社が購入しなければならない年間量
の3%から10%の間で変動する。当公社は通常当該繰延べ後5年以内にかかる繰延べ量を購入しなけれ
ばならない。さらに、かかる契約に基づき繰延べられるLNGの量合計には限度があり、契約量の10%から
100%の範囲となっている。一度この水準に達すると、たとえ受渡しが行われなくても当公社はLNGの支
払いをしなければならない。供給契約は、テイクオアペイ条項に基づき行われるいかなる支払いも、その
年に合意された量を上回る将来のLNG購入に対する債権として充当することが可能であることを規定し
ている。これまでに、当公社がテイクオアペイ条項に基づき引き渡されなかったLNGに対する支払いを要
求された事例はなかった。当公社は備蓄容量を増やし、パイプライン網を拡張しているため、未使用LNG
を備蓄する能力は増加するであろう。その結果、当公社は需要を上回るLNGがある場合に、これを処理す
る能力が向上するであろう。
LNG価格は一般に、主に原油価格に基づくLNG市場価格算定公式により決定される。当公社により購入
されるLNGの価格は下記によって決定される。
・インドネシアから購入するLNGの場合、インドネシア原油価格(以下「ICP」という。)。これはイン
ドネシアにより輸出される原油の平均価格に連動しており、毎月調整される。
・カタール、マレーシア、オマーン、イエメン、ロシア、ブルネイおよびオーストラリアから購入される
LNGの場合、日本原油カクテル(以下「JCC」という。)。これは日本に輸出される原油の通関ベース
価格に連動している。
・英国ガスから購入されるLNGの場合、JCCおよびヘンリー・ハブ・ガス価格。ヘンリー・ハブ・ガス
価格はニューヨーク・マーカンタイル商品取引所で売買される天然ガス先物契約の価格に連動し
ている。
マレーシアのMLNG Ⅱとの長期契約では、市況に劇的な変化があった場合は価格算定条件を再交渉す
ることができ、BLNGとの長期契約では2008年にいずれの当事者も価格の見直しを要請することができ
た。2007年11月、当公社はMLNG Ⅱとの価格条件の再交渉に合意し、交渉は現在進行中である。2009年11
月、当公社はMLNG Ⅱとの価格条件の再交渉に合意し、かかる交渉は現在も続いている。さらに、サハリン
・エナジー、MLNG ⅢおよびYLNGとの長期契約では、当公社または供給業者は5年ごとに価格の見直しを
要請することが可能である。2008年、供給業者を多様化する試みとして、ロシアおよびイエメンの会社と
長期供給契約を、英国ガスと中期供給契約を締結した。当公社は引き続きLNGの供給源の多様化を模索し
ており、将来の供給需要をみたすためにさらに長中期契約を締結する可能性がある。
東海ガス田との供給契約(当公社が韓国ウォンで支払う。)に基づく購入価格を除き、その他の供給
契約に基づく購入価格はすべて当公社により米ドルにて支払われる。
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船舶輸送
当公社は現在、すべての天然ガスをLNGの状態で、LNG輸送専用に設計され、利用される船舶で輸入して
いる。各船舶は約56,000メトリック・トンから67,000メトリック・トンのLNGを摂氏マイナス159.8度か
ら摂氏マイナス163.8度の範囲の温度で輸送することができる。
当公社はLNG船舶を以下の二つの基準で手配している。
・DES契約の場合、供給業者が韓国の当公社の引受基地までのLNG輸送を手配し、輸送費は契約価格に
含まれる。かかる契約では、LNGの所有権は当公社の引受基地で当公社に移転する。
・FOB(本船甲板渡し条件)契約の場合、LNGの所有権は供給業者が所在する国の船積みドックで当公
社に移転するので、当公社が引受基地までの輸送を手配しなければならない。
FOB契約では、当公社は韓国国内の船会社(現代商船、SK海運、韓進海運、大韓海運および韓国LNGト
レーディング)のサービスを利用している。それぞれの船には特定のLNG契約が割当てられているが、割
当ては柔軟に変更されることもある。
当公社は上記の韓国の船舶会社5社との間に23隻の専属利用のために合計23の船舶輸送契約を締結
している。これらの船舶輸送契約のうち21の契約については当公社による利用専用に特別に製造された
LNG輸送船に関するものである。これらの21の船舶輸送契約は、それぞれは20年または25年の契約期間で
あるが、かかる期間は当該船舶会社の同意を得て、当公社により調整されることがある。その他2つの船
舶輸送契約は当公社による利用のために船舶会社によってチャーターされた船舶に関するものである。
これらの船舶の融資契約のうち13契約は、政府が当公社の株式の30%を直接または間接に保有し、かつ
当公社に対する事実上の関与を維持することを求めている。
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当公社がこれらの船舶のうち1隻以上の利用を終了した場合、当公社は当該船舶会社の融資契約に基
づき残りの支払いを行うことが要求される場合がある。当公社はこれらの船舶の融資契約書の当事者で
はないものの、これらの船舶会社と用船契約を締結しているためである。当公社は、かかる船舶の利用を
終了するのは、知識経済部による供給の大幅削減を命じる計画に従う場合のみであると考えている。当
公社は、かかる船舶輸送契約を終了した場合には政府が当公社を補償すると考えている。しかし、政府が
補償を行う法的または契約上の義務はない。たとえ当公社が船舶の融資契約に基づき支払いを要求され
ても、船舶の所有権を取得することはない。融資契約書はまた一定の猶予期間および船舶の代替利用に
関するその他の規定を含んでおり、当公社はかかる支払いに関する当公社のエクスポジャーは最小限に
抑えられると考えている。
当公社専用に製造された21隻の船舶に関する船舶輸送契約に基づき、当公社と船舶会社は、契約期間
中の年間船積み量について合意している。当公社とLNG供給業者との間の契約の変更に基づき、当公社は
毎年その翌年の船積み数量を調整することができる。その他の2つの契約では、当公社は船積み数量を
保証してきた。年間船積み数量は、当公社が契約条件の船積み量を遵守する限り、当公社の船積み要求に
応じて調整されることがある。
シップオアペイ条項を含む船舶輸送契約はすべて、約定した船積み量が前段落に記載されるように調
整され、これがその年に船舶輸送されない場合、当公社は船舶会社に生じた費用を支払わなければなら
ない。当公社用に製造された船舶に関する船舶輸送契約においては、シップオアペイ条項に基づき支払
いは、船舶会社の資本コストおよび船舶費用に基づき決定される。船舶会社の資本コストには、船舶製造
費、船舶製造のための借入れに係る支払利息ならびにかかる借入れに関する管理およびその他報酬が含
まれる。船舶会社の船舶費用には、労働賃金、修理、メンテナンスおよび船舶保険が含まれる。シップオア
ペイ条項に基づく支払いは、当該年の船積み費用に船積み量の不足を乗じて計算される。
今日まで、主に、多くの場合、当公社はテイクオアペイまたはシップオアペイ条項に該当しない十分な
量のLNGを購入し、船舶輸送することができたため、かかる条項に基づく支払いを行わなければならない
ことはなかった。まれに、需要が減少した場合、当公社は合意した数量より少ないLNGを購入または船舶
輸送したことはあったが、その量は供給または船舶輸送契約に基づき繰延べが許容される範囲であっ
た。しかし、当公社の必要とするLNGが将来において大幅に減少し、当公社が年間船積み量の削減を交渉
することができなかった場合、当公社はシップオアペイ条項に基づき支払い義務を負う場合がある。船
舶輸送契約に基づき、いかなるかかる支払いも将来の契約量を上回る船舶輸送要求に関する費用に充当
することができる。
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次の表は過去5年間においてKOGASが購入したLNGの購入量、合計額および単価を示すものである。
暦年
2006年
2007年
輸出国
輸入量
(千トン)
合計額
(千米ドル)
5,056
2,796,708
インドネシア
単価
(米ドル/トン)
553.1
マレーシア
5,622
1,883,991
335.1
カタール
6,740
3,458,392
513.1
オマーン
5,067
2,780,705
548.8
ブルネイ
850
259,291
305.1
オーストラリア
637
174,388
273.9
アルジェリア
188
131,896
702.7
ナイジェリア
119
53,349
449.9
エジプト
275
180,934
656.9
トリニダード
52
24,868
481.4
インドネシア
3,849
2,338,302
607.5
マレーシア
6,119
2,159,020
352.8
カタール
8,115
4,283,720
527.9
オマーン
4,834
2,731,411
565.1
ブルネイ
590
180,951
306.7
オーストラリア
360
112,079
311.2
アルジェリア
184
106,213
578.3
ナイジェリア
120
77,848
647.9
エジプト
422
264,579
トリニダード
166
107,370
18/206
627.4
646.1
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暦年
2008年
輸出国
単価
(米ドル/トン)
3,163
2,544,330
804.3
マレーシア
6,436
2,776,347
431.4
カタール
9,016
6,846,848
759.5
オマーン
4,766
3,874,554
813.0
ブルネイ
734
414,463
564.3
オーストラリア
448
106,159
236.9
25
23,046
919.8
アルジェリア
255
232,866
913.7
ナイジェリア
248
256,897
1,037.9
1,683
1,394,178
828.5
エジプト
トリニダード
589
472,799
802.2
インドネシア
2,646
1,265,803
478.4
マレーシア
5,582
2,010,553
360.2
カタール
6,811
3,744,187
549.7
オマーン
3,902
2,253,568
577.5
ブルネイ
475
192,507
405.3
1,002
403,158
402.5
アルジェリア
59
23,000
389.8
ナイジェリア
179
147,157
822.1
エジプト
182
155,349
853.6
トリニダード
679
422,889
622.8
インドネシア
4,221
2,609,890
618.3
マレーシア
4,941
2,206,965
446.7
カタール
7,606
4,880,419
641,7
オマーン
4,590
2,898,488
631.5
ブルネイ
786
450,685
573.4
オーストラリア
2010年
合計額
(千米ドル)
インドネシア
アラブ首長国連邦
2009年
輸入量
(千トン)
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オーストラリア
1,084
473,575
436.9
アラブ首長国連邦
258
109,942
426.1
ナイジェリア
821
378,161
460.6
エジプト
796
422,015
530.2
トリニダード
545
247,121
453.4
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④ 備蓄および輸送
2010年12月31日現在、当公社は全長2,879キロメートルの配管網を所有・操業していた。当公社は、
2010年12月31日現在、合計7.1百万キロリットルのLNG貯蔵能力を有する平澤、仁川および統營の3カ所
の引受基地において、LNGの受入れ、貯蔵および気化を行っている。平澤および仁川は韓国ソウル近郊の
西海岸に位置し、統營は韓国南部に位置している。
LNGは、特別に設計された船舶で当公社の引受基地に受け渡される。LNGは次に、アンローディング・
アームおよび配管を経由して貯蔵タンクに注入される。その後気化器に注入され、再気化後、韓国全土の
卸売顧客向けに気化状態で流し出される。当公社の天然ガスの受入れ、貯蔵、気化および配給設備は、国
際的な産業設計基準に適合するよう建築され、厳格な品質および安全管理のもとで操業されている。
引受基地
平澤
1986年から稼働している平澤引受基地は、ソウルから100キロメートル南西の韓国の京畿道西海岸の
アサン湾にある623,919平方メートルの土地一帯に所在している。平澤引受基地は、タンカー2隻がLNG
の荷降しを行うための係留施設を備えており、2010年12月31日現在、LNG2.2百万キロリットルの総容量
を有する14基の貯蔵タンクを備えている。各タンクの貯蔵能力は100,000ないし140,000キロリットルで
あり、地上でコンクリートによって覆われており、韓国の他の原子力発電施設と同様の規模の地震に耐
えるよう設計されている。平澤引受基地の気化施設は、「オープンラック式」と「サブマージド式」の
タイプを組み合わせたもので、2010年12月31日現在、1時間当りの生産能力は天然ガス3,916メトリック
・トンである。
平澤引受基地の気化施設は、隣接する韓国西部発電会社の発電所からの廃水を利用している。当公社
は、このことが、仁川基地と比較した際に平澤引受基地の営業費用の構造に大幅にプラスの影響をもた
らしていると考えている。
当公社が政府の承認を得た土地の埋立てにより、当該用地を一層拡張することが可能である。当公社
による平澤の拡張計画には、追加の貯蔵タンクを9基建設し、2012年までにLNGの貯蔵能力を合計3.4百
万キロリットルに増大する計画が含まれている。
仁川
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仁川引受基地は1996年に操業開始し、同じく韓国の西海岸、仁川市の991,700平方メートルの用地に所
在する。極めて人口の多い当該地域における安全上の懸念から、仁川引受基地はすべて埋立地の島の海
岸から約8キロメートルの地に所在している。仁川引受基地は、係留施設を備えており、2010年12月31日
現在、総容量2.9百万キロリットルを有する貯蔵タンク20基を操業していた。貯蔵タンクのうち10基は地
上に、10基は地中にある。2010年12月31日現在における気化施設の1時間当りの生産能力は天然ガス
4,350メトリック・トンであった。
統營
統營引受基地は、韓国南部の1,322,320平方メートルの用地に所在し、2002年10月から操業している。
統營引受基地は1基の係留施設を備えており、2010年12月31日現在、総容量2.1百万キロリットルの貯蔵
タンク14基が稼働していた。これらの貯蔵タンクはすべて地上にある。2010年12月31日現在の気化施設
の1時間当りの生産能力は天然ガス1,890メトリック・トンであった。当公社は、2012年までにさらに3
基の貯蔵タンクを増設することにより、統營コンプレックスの貯蔵能力をLNG2.6百万キロリットルまで
増大する計画である。
三陟
当公社は、2009年10月に、韓国東海岸に位置する三陟に当公社の4つ目の引受基地の建設を開始した。
当該引受基地の商業運営は2013年に開始する見込みである。2013年に建設の第1段階が完了すると、三
陟引受基地はLNG0.8百万キロリットルの総容量を有する4基の貯蔵タンクを稼働することになる。2015
年の同引受基地の建設完了後には、LNG2.8百万キロリットルの合計貯蔵能力を有する14基の貯蔵タンク
が備えられることになる見込みである。
KOGASの過去5年間における天然ガスの生産量は下記のとおりである。
(千トン)
2006年
生産量
23,246
2007年
24,760
2008年
2009年
2010年
26,192
24,411
31,202
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
⑤ 配給網
パイプライン・ネットワーク
平澤、仁川および統營の施設でLNGが天然ガスに転換されると、そのガスは地下配管を経由して韓国全
土に供給される。配管はISO9001の技術基準およびISO14001の環境基準に従って韓国で建設され、ゴムで
覆われ、厳格な検査を経て地下1.2メートルから1.5メートルに埋設される。当公社の供給設備には、輸送
時のガス圧を抑制するためのステーションや計量装置など他の代替設備も含まれている。
2010年12月31日現在、当公社の輸送システム上では総延長2,879キロメートルの配管が運転していた。
同日現在、当該配管により韓国全土の約165の郡や市にガスが供給されていた。当公社の輸送システムに
は、人口の多いソウル首都圏に安定的かつ確実に天然ガスを供給するために当該地域を循環する全長
288キロメートルの配管が含まれている。配管が広範囲に及ぶことで、当公社は主要首都圏外の韓国の地
域にLNGを供給することもできる。当公社は、2020年末までに、配管の長さが約4,079キロメートルとなる
ように配管網を拡充する予定である。
統制所
盆唐の当公社本社ビルにある中央システム統制所は、コンピュータ化された監視装置を用いて継続的
かつ自動的に生産と供給の点検・制御を行っている。当該統制所は、東亜エンジニアリング・カンパ
ニー・リミテッド(韓国)およびOGEエネルギー・コープ(日本)の支援を得て設計され、デジタル・
エクイップメント・コーポレーション(米国)によるコンピュータ制御装置を使用している。同統制所
は、事故を防ぎ、生じる可能性のあるあらゆる緊急事態を管理することを目的としている。また、7つの
地域統制所が安山、大田、金海、広州、慶山、ソウルおよび原州にあり、各地域内における天然ガスの供給
を継続的に監視している。地域統制所も事故を防止するよう設計されている。
中央システム統制所は、消費および需要の数値を把握するために天然ガスの供給とフローも監視して
いる。集められた情報は当公社の実績および顧客の消費パターンを調査および検討するために使用され
る。
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韓国ガス公社(E06062)
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LNG全国基地および配管網図
Incheon LNG Terminal
仁川LNG基地
Tongyeong LNG Terminal
統營LNG基地
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
Pyeongtaek LNG Terminal
Yangju
Uijeongbu
Chuncheon
Hongcheon
Ilsan
Namyangju
Gunja
Mokdong
Yeongjong
Bundang
Gangcheon
Pyeongchon
Suwon
Yangji
楊州
議政府
春川
洪川
一山
南楊州
君子
木洞
永宗島
盆唐
原川
平昌
水原
陽智
平澤LNG基地
Osan
Anjung
Seosan
Asan
Cheonan
Hongseong
Cheongju
Boryeong
Daecheon
Yeongdong
Gimcheon
Angang
Yeonsan
Busan Co-gen, Plant
烏山
安城
瑞山
牙山
天安
洪城
清州
保寧
大田
永同
金泉
安康
論山
釜山熱電併給発電所
Pohang
Ulsan
Hwamyeong
Gimhae
Masan
Gunsan
Iksan
Muan
Mokpo
Gwangyang
Suncheon
Yeosu
Sacheon
25/206
浦項
蔚山
華明
金海
馬山
群山
益山
務安
木浦
光陽
順天
麗水
泗川
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⑥ 販売
当公社の販売は、主に発電会社と都市ガス会社のふたつの顧客グループに分けられる。新たなパイプ
ラインの接続により天然ガスへのアクセスが増加したことに加え、その他の形態のエネルギーを利用し
ていた顧客が天然ガスを利用できるようになったために天然ガスに転換したことにより、都市ガス会社
からの天然ガス需要はこの10年増加してきた。発電会社への販売の大半はKEPCOの5つの発電子会社向
けである。当公社はまた、合わせて13基の発電プラントを所有するその他の9社の発電会社にもガスを
販売している。
さらに、当公社は圧縮天然ガス(以下「CNG」という。)を民間の運輸会社および移動式ガス燃料ス
テーションを有する会社に販売している。当公社はまた、LNGを運ぶために当公社のパイプラインを利用
する会社からの手数料および冷却目的に低い温度のLNGを利用する民間会社が当公社の再気化施設まで
のルートを通じてLNGを分岐させることによる手数料を得ている。
当公社は1987年に初めて都市ガス会社に天然ガスを供給した。それ以来、都市ガス会社への販売は発
電会社への販売を凌いでおり、2009年には約15,328千メトリック・トンおよび2010年には17,521千メト
リック・トンに成長した。2008年の韓国における住宅向けガス普及率は、1998年に50.0%であったのに
対し、2008年には73.7%であった。住宅・事業用暖房利用者向けへの天然ガスの供給数量の成長は近年
減速している。しかし、産業利用者向けに供給される天然ガスの数量は近年急速に増加しており、当公社
は天然ガスの普及率が比較的低い最終利用者向けの天然ガス販売は増加する余地があると考えている。
1986年に初めてKEPCOに天然ガスを販売して以来、当公社による発電会社への販売数量は増加し、2009
年には9,134千メトリック・トンに、2010年には13,681千メトリック・トンに達した。
下表は、表示期間におけるガス販売数量の詳細を提供する。
12月31日に終了した年度
2009年
販売合計
2010年
割合
販売合計
割合
(単位:1,000メトリック・トン)
都市ガス会社:
住宅・事業用暖房
産業
その他
小計
7,985
5,150
2,193
15,328
32.4%
20.9%
8.9%
62.2%
8,681
5,515
3,326
17,522
26/206
27.7%
17.6%
10.6%
55.9%
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発電会社:
KEPCOの子会社
その他の発電会社
小計
雑項目
販売量合計
6,955
2,179
9,134
181
24,644
28.2%
8.8%
37.1%
0.7%
100.0%
10,316
3,364
13,681
167
31,370
32.9%
10.7%
43.6%
0.5%
100.0%
都市ガス会社
2010年12月31日現在、当公社は韓国の33の都市ガス会社のうち30社に天然ガスを提供している。残り
の都市ガス会社は現在天然ガスを利用していない。当公社は一般に20年契約に基づき都市ガス会社に天
然ガスを供給しているが、かかる契約満了前に当事者が5年間延長することに同意した場合は延長する
ことができる。これらの契約に基づき、各年の11月に翌年の各月に供給するガス量が決定される。都市ガ
ス会社が合意した量の10%を超えるガスを購入しなかった場合、これらの契約は通常、契約したが引き
受けなかったガスの2%分を都市ガス会社が支払うことを義務付ける条項を含んでいる。このペナル
ティは極端な気候条件により需要が減少した場合には適用されない。当公社は、前述の自身のテイクオ
アペイまたはシップオアペイ義務に基づき発生する費用を都市ガス会社に全額パススルーすることは
できない。
下表は2008年12月31日現在の都市ガス普及率を示している。
都市
ソウル
京畿
釜山
慶南
大邱
仁川
忠南
慶州
大田
広州
世帯数合計
(単位:千)
3,704
4,200
1,306
1,010
895
1,013
740
826
532
513
天然ガス供給
世帯数(単位:千)
3,565
3,273
860
527
627
873
291
454
443
414
普及率
(単位:%)
96.2
77.9
65.9
52.1
70.1
86.2
39.3
54.9
83.4
80.6
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忠北
天安
忠清北
蔚山
江原
561
483
587
390
368
17,128
335
217
268
295
188
12,630
59.7
44.9
45.6
75.7
51.0
73.7
出典:都市ガス会社協会
これまで、天然ガスの利用は住宅向け暖房および発電に限られていた。1998年以来、当公社および都市
ガス会社は産業利用向けの新たな需要を創出するために幅広くマーケティングを行ってきた。その結
果、食品、繊維、金属、機械および化学製品の製造において天然ガスは重要なエネルギー資源となりつつ
ある。2009年には、当公社の天然ガスの産業利用者向け販売数量は、売上合計の20.9%、都市ガス会社向
けの33.6%であった。2010年の産業利用者向け販売数量は、売上合計の17.7%、都市ガス会社向けの
31.5%を占めた。当公社は、産業利用者が天然ガスを利用できるための技術が開発され、これらの利用者
が天然ガスの潜在的利用をより認識することにより、天然ガスの産業利用は増加すると考えている。
下表は当公社が主要な都市ガス会社顧客に対する売上の内訳の詳細を示している。
三千里
ソウル
大韓
イセスコ
京道
12月31日に終了した年度
2009年
2010年
(単位:千メトリック・トン)
2,653
2,912
1,597
1,719
1,303
1,426
1,118
1,186
1,087
1,460
当公社のガス需要全体に対して住宅用および事業用暖房のガス消費者が重要であるため、売上は冬季
数カ月に非常に偏っている。これらの部門からのガス需要は暖房向けが支配的であり、韓国の冬は長く
寒い傾向にあるため、冬季のガス需要は夏季のガス需要よりも著しく多い。都市ガス会社の需要の乖離、
すなわち「ターンダウンレシオ」は、2009年には約3.4対1で、これはかかる年において、ガス利用が最
大の月の売上はガス利用が最低の月の売上の3倍を超えていることを意味している。
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冬季の需要のピークには、当公社の保管設備は一般に保管容量が満量の水準に達するが、一方夏季の
需要の少ない時期には保管タンクは非常に低い利用率で運転している。容量および保管設備全般を年間
を通じてより効率よく利用するために、当公社は夏季の天然ガス需要を増やすことにより季節変動を少
なくすることに重点を置いている。このための戦略は下記のとおりである。
・より安定した需要パターンの新規顧客(特に産業顧客)に注力する。
・夏季需要の増加を促す価格構造を開発する。
・天然ガス利用のエアコン利用の促進。
・CNG利用の自動車およびバスの利用促進。
発電会社
当公社の発電会社への売上は、KEPCOが保有する5つの発電会社と韓国のその他の9つの発電会社に
分けられる。発電会社の発電システムには、原子力、地熱、水力および内燃ユニットがあり、2010年末現
在、これらの合計発電容量は76,079メガワットであった。2010年における発電会社の総発電量のうちの
約21.2%に天然ガスが利用された。発電会社は様々なエネルギー資源を利用できるため、LNGの供給は、
発電会社と同様の柔軟性を持たない都市ガス会社に第一に割当てることが政府の慣習である。
KEPCOの発電子会社
当公社の操業開始から2001年4月まで、当公社はKEPCOに天然ガスを供給した。2001年4月に、韓国の
電力産業再編計画に従いKEPCOの非原子力発電機能が5つの別々の発電子会社(韓国南東発電会社、韓
国南部発電会社、韓国中部発電会社、韓国西部発電会社および韓国東西発電会社)に分けられ、それぞれ
が自社の経営構造、資産および負債を有する。政府は各子会社のKEPCOによる株式保有を徐々に減少させ
ることを計画しているものの、これらの子会社は今なおKEPCOにより完全保有されている。
当公社はKEPCOの非原子力発電子会社5社と2026年12月に満了となる20年間のLNG供給契約を締結し
た。契約の条項に基づき、当公社の年間販売量は、発電会社との交渉を経て、政府の承認を条件として毎
年決定されるが、当事者間の交渉により調整することができる。当公社と各発電会社は、当公社と当該発
電会社が年間購入量について合意できない場合、発電会社は引き続き当公社から過去3年間に購入した
量の平均に基づいて決定された量のガスを購入することに合意している。KEPCOの非原子力発電子会社
5社は当公社に対するテイクオアペイ義務についてその年間購入量の範囲で連帯して責任を負う。
「②韓国におけるエネルギー政策」において述べられたとおり、韓国のエネルギー政策は一連の政府
によるエネルギー計画において表明されている。これらの計画は定期的に2年から5年ごとに改正さ
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れ、その主要な目的にはエネルギーの供給と需要のバランスを維持すること、電力産業の効率を向上さ
せること、および環境を汚染しない方法による発電を確保することが含まれる。政府はまた、発電会社の
発電設備建設のための長期計画を効率よく決定するために電力計画を開発する。2008年、政府はKEPCOと
協議の末、2022年までのエネルギーの供給と需要を予測する第4次電力計画を発行した。第4次電力計
画の予測によれば、2008年から2022年までの間の電力消費の平均年間成長率は2.1%で、2008年の
389,745ギガワットから2022年には500,092ギガワットに増加するとされている。
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その他の発電会社
KEPCOの発電子会社5社に加え、当公社は現在9社のその他の発電子会社に天然ガスを供給してい
る。
下表は、2010年12月31日現在のこれらの会社の名目天然ガスの利用能力を示している。
GS パワー Co., Ltd
GS EPS Co., Ltd.
ポスコ・パワー Co., Ltd.
仁川空港エネルギー Co., Ltd.
Meiya パワー Co., Ltd.
韓国地域暖房 Co., Ltd.
仁川総合エネルギー会社
スワン・エネルギー Co., Ltd.
釜山-Jungkwan Energy Co., Ltd.
合計
発電プラント数発電容量
(メガワット)
2
900
1
1,033
2
3,000
1
127
1
525
3
1,173
1
187
1
109
1
100
13
7,154.5
天然ガスの卸売価格の設定
卸売りガス価格およびガス供給価格は知識経済部が企画財政部との協議を経て設定する。販売価格調
整メカニズムは、都市ガス事業法に基づく天然ガス供給規則に従い実施され、当公社が合理的な原価
(供給原価および材料原価)に加え保証された収益を回収することができるよう策定されている。各暦
年開始前に、知識経済部は、企画財政部、当公社との協議を経て、当公社の目標販売量、かかる目標販売量
に基づいた見積供給単価(減価償却費、販売費および一般管理費ならびに人件費を含む。)ならびに当
公社の来たる年度の保証収益に基づいた「供給利幅」単価を決定する。保証収益は、天然ガス輸送に用
いられる当公社の資産、当公社の加重平均資本コストおよび一定の調整に基づき決定される。加重平均
資本コストは、当公社の見積借入利率および資本資産価格モデルを用いて計算される当公社の株主資本
コストを適用して計算される。
当公社は供給利幅単価に原材料単価(LNG原価、輸送費、保険料および租税公課ならびに当公社の売掛
金残高の回収に定期的に割り当てられる準備金を含む。)を加え、これが顧客に請求する価格(以下
「フォーミュラ価格」という。)となる。これにより、当公社は、供給原価を回収し、原材料費をパスス
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ルーし、保証収益を実現することが可能となる。かかるフォーミュラ価格は原材料費の変動を反映し、年
間を通じて定期的に調整されるため、当公社は商品価格リスクおよび外国為替リスクを軽減することが
できる。当公社の発電会社への販売に関する原材料費の場合、かかる費用の見積りは毎月決定され、当公
社は見積費用と実際に発生した費用との差額を定期的に清算することができる。当公社の都市ガス会社
への販売に関する原材料費の場合、かかる費用は通常、都市ガス事業法に基づき原材料費に3%を超え
る変動があった場合には2カ月ごとに調整される。
政府は、当公社の顧客に請求する販売価格の定期的な調整を停止する権利を保持する。その理由は一
部には、近年、LNG価格および米ドルに対するウォンの価値が大幅に変動するためである。知識経済部は、
当公社が都市ガス会社に請求する販売価格に対する2カ月ごとの定期的調整を2008年3月から2010年
8月まで停止した。かかる停止により、当公社は都市ガス会社への請求販売価格をフォーミュラ価格を
反映して全額を増額することができなかった。そのため、正味キャッシュ・インフローが大幅に減少し、
当公社の借入金が増加した。停止期間の当公社のキャッシュ・フローおよび財政状態に対する悪影響に
対処するため、知識経済部は2008年11月に都市ガス会社への請求販売価格を7.4%増額することを承認
し、さらに2009年6月には7.9%の増額を承認した。2010年7月30日、知識経済部は、さらに4.9%の請求
販売価格の増額および停止の解除を発表し、ともに2010年9月1日に実施された。しかし、知識経済部が
将来において同様の停止を実施しない保証はなく、また当公社が保証収益を全額実現することを妨げ
る、もしくは遅らせることのあるその他の対策を実施しない保証もない。
当公社の供給原価負担の都市ガス会社と発電会社への分割は、それぞれの購入量予測を用いて、当公
社の供給原価の要素の利用率に案分比例した全体の供給原価の一部を割当てることにより決定される。
都市ガス会社への供給よりもKEPCOへの供給の方が費用がかからないため、1998年、当公社は、都市ガス
会社よりも低い利幅でのKEPCOへの供給を開始した。都市ガス会社はパイプラインおよびバルブステー
ションをより多く利用し、需要の季節変動がより大きいためにより多くの備蓄容量を必要とすることか
ら、その供給単価はより高くなっている。当公社は、季節性および末端利用者により時には異なる供給価
格を請求する。
次の表は、過去5年間にKOGASが販売した天然ガスの量を購入者別に示したものである。
(千トン)
KEPCO(発電会社)
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
7,896.48
8,945.82
8,275.47
6,954.83
10,316.39
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ポスコ・パワー(1)
407.58
660.44
587.96
343.11
806.02
389.81
395.90
734.12
521.32
783.28
13,956.85
14,450.00
15,316.41
15,509.58
17,354.44
849.06
307.84
1,431.12
1,315.27
1,942.00
23,499.78
24,760.00
26,345.08
24,644.11
31,202.13
(ハンファ・エネル
ギー)
GS EPS (2)
(LGエネルギー)
都市ガス会社
その他
合計
注 (1) ハンファ・エネルギーは、2005年9月にポスコ・パワーに商号変更した。
(2) LGエネルギーは、2005年12月にGS EPSに商号変更した。
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次の表は、KOGASが天然ガスを供給している各都市ガス会社と、それぞれの天然ガス供給地域および天
然ガス供給開始年を示すものである。
都市ガス会社の名称
供給地域
天然ガスの供給開始年
江南都市ガス株式会社
ソウル
1987年
イエスコ都市ガス株式会社
ソウル、京畿
1987年
大韓都市ガス株式会社
ソウル、京畿
1987年
株式会社三千里
仁川、京畿
1987年
ソウル都市ガス株式会社
ソウル、京畿
1987年
仁川都市ガス株式会社
仁川
1987年
韓進都市ガス株式会社
ソウル、京畿
1987年
忠南都市ガス株式会社
大田
1993年
清洲都市ガス株式会社
清洲
1994年
中部都市ガス株式会社
天安
1994年
寶盃都市ガス株式会社
全北
1995年
全北都市ガス株式会社
全北
1995年
海洋都市ガス株式会社
光州
1995年
大邱都市ガス株式会社
大邱
1995年
除羅伐都市ガス株式会社
慶州、慶北
1996年
釜山都市ガス株式会社
釜山、慶南
1996年
龜尾都市ガス株式会社
龜尾、慶北
1997年
慶東都市ガス株式会社
蔚山、慶南
1997年
慶南エネルギー株式会社
昌原、慶南
1998年
木浦都市ガス株式会社
木浦、全南
1999年
西海都市ガス株式会社
唐津、忠南
1999年
郡山都市ガス株式会社
郡山
2000年
全南都市ガス株式会社
全南
2000年
大和都市ガス株式会社
麗水
2000年
浦項都市ガス株式会社
浦項、蔚珍、盈得
2000年
新亜都市ガス株式会社
晋州、泗川
2000年
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江原都市ガス株式会社
春川、洪川
2002年
チャームビット原州都市ガス株式会社
原州
2002年
慶北都市ガス株式会社
安東
2002年
チャームビット忠北ガス株式会社
忠州
2005年
⑦ その他事業
当公社の全般的な戦略目標は、従来型の天然ガス輸入業者兼卸売業者から統合エネルギー会社へと脱皮
し、天然ガスの輸入および卸売事業よりも大幅に高いリスクと潜在的に高い収益を伴う天然ガスの探査、
開発および生産に積極的に参加することである。収益を増加し、天然ガス市場の再編に備えるための業務
多様化の方法として、当公社は様々な上流および下流プロジェクトに投資している。当公社は1997年以降、
オマーン、カタールおよびイエメンに所在するガス供給会社に投資している。さらに、コンソーシアムの一
員として、または少数持分の取得を通じて、当公社はイラク、カナダ、オーストラリア、ミャンマー、インド
ネシア、モザンビークおよび東ティモール含む様々な場所で海外のガス探査および開発に従事しており、
メキシコ、タイおよび中国ではLNG引受基地の操業および保守に参加している。当公社は、国外における有
望な探査、開発および生産の機会を注意深く模索することで、引き続き業務を拡大することを意図してい
る。当公社は、2011年に海外でのガス探索、開発および生産プロジェクトに約2.3兆ウォンを投資する予定
であり、市場情勢に応じてこうしたプロジェクトへの積極的な投資を継続する予定である。当公社はまた、
LNG取引および代替エネルギー源の開発を含む他の収益多様化への取組みへの投資も計画している。当公
社は、その事業を補完する可能性のある企業または事業を選別的に取得するかまたはこれらへの投資を行
う可能性もある。
現在当公社が力を入れている主な業務を以下に要約する。
ガス供給会社への投資
オマーン 当公社は、1997年に投資コンソーシアムであるコリアLNGリミテッドを設立し、2010年12月31日
現在、同社に対して他の韓国企業4社と共に24%の持分を所有していた。当該コンソーシアムは、オマーン
のSaih Rawlからガスを供給するガス供給会社であるオマーンLNG LLCの持分の5%を取得した。2009年に、
オマーンLNG LLCはコリアLNGリミテッドに62百万米ドルの配当を支払った。2010年12月31日現在、当公社
は約8百万米ドルをオマーンLNG LLCに投資していた。
カタール 当公社は、1999年に投資コンソーシアムである韓国ラス・ラファンLNGリミテッドを設立し、
2010年12月31日現在、同社に対して他の韓国企業6社と共に60%の持分を有していた。当該コンソーシア
ムは、カタールからガスを供給するガス供給会社であるラス・ラファン・リクィファイド・ナチュラル・
ガス・カンパニーNYリミテッドの持分の5%を取得した。2009年に、ラス・ラファン・リクィファイド・ナ
チュラル・ガス・カンパニーNYリミテッドは、韓国ラス・ラファンLNGリミテッドに119百万米ドルの配当
を支払った。2010年12月31日現在、当公社はラス・ラファン・リクィファイド・ナチュラル・ガス・カン
パニーNYリミテッドに約29百万米ドルを投資していた。
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イエメン 当公社は、2005年8月に資本参加契約を締結し、中央イエメンのマリブ地域から抽出した天然ガ
スを供給するガス供給会社であるイエメンLNGカンパニー・リミテッド(以下「YLNG」という。)の持分
の6%を取得した。2006年9月、当公社はYLNGの株主である現代イエメンLNGカンパニーの持分の49%を取
得し、更にYLNGに対する2.88%の持分を間接的に取得した。YLNGの設立には、6.7百万トンの年間精製能力
を有する2トレインの天然ガス液化施設ならびに他のパイプライン、倉庫および港湾施設の建設も含まれ
ていた。YLNGは2009年11月にLNGの初回出荷を行った。2010年12月31日現在、当公社はYLNGに対して約262百
万米ドルを投資していた。
海外での探査、開発および生産
生産段階
イラク 2009年6月、当公社はエニ S.p.A.およびオキシデンタル・ペトロリアム・コーポレーションとの
コンソーシアムに参加し、イラク政府によるズバイル油田の入札を落札した。2010年12月31日現在、当公社
は当該プロジェクトに対して18.75%の持分を有していた。ズバイル油田の可採埋蔵量は、原油が約6.3十
億バレルおよび天然ガスが約17.1兆立方フィートと推定される。当該コンソーシアムは、20年間に渡って
ズバイル油田で石油およびガスを開発・生産する権利を有し、一定の条件に従って、契約期間をさらに5
年間延長する権利を有している。当該コンソーシアムは、現在の生産レベルを1日当り原油180,000バレル
から2017年までに1日当り原油1.2百万バレルに増大させる見込みである。当該コンソーシアムは、20年間
の当初契約期間中に合計6.3十億バレルの原油を生産する見込みである。当公社は、2010年12月31日現在約
100百万米ドルを当該プロジェクトに投資していた。当公社はまた、2011年には800百万米ドルを投資する
計画である。ズバイル油田は既に石油を生産していることから、当公社はかかる投資の収益を2010年8月
から得ている。
2009年12月、当公社は、ガスプロムネフチ社、マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル・ベ
ルハドおよびトルコの国営石油ガス会社TPAOとのコンソーシアムに参加し、イラク政府によるバドラ油田
の入札を落札した。2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトに対して22.5%の持分を有していた。
バドラ油田の可採埋蔵量は、原油が約0.8十億バレルおよび天然ガスが約2.6兆立法フィートと推定され
る。当該コンソーシアムは、20年間に渡りバドラ油田で石油およびガスを開発・生産する権利を有し、一定
の条件に従って、契約期間を5年間延長する権利を有する。当該コンソーシアムは、2012年下半期に生産業
務を開始する見込みである。同コンソーシアムは、20年間の当初契約期間中に合計8.0十億バレルの原油を
生産する見込みである。当公社は、2010年12月31日現在当該プロジェクトに約30百万米ドルを投資してい
る。当公社はまた、2011年には約104百万米ドルを投資する計画である。
開発段階
ミャンマー 2002年11月に当公社は、大宇国際、ONGCビデシュ・リミテッドおよびインドガス公社とのコン
ソーシアムに参加し、ミャンマーA-1ガス田のガス探査、開発および生産プロジェクトの落札に成功した。
2005年10月、同コンソーシアムは、ミャンマーA-1ガス田に隣接するミャンマーA-3ガス田のガス探査、開発
および生産プロジェクトの落札に成功した。2010年12月31日現在、当公社は各プロジェクトの持分の10%
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を所有し、A-1ガス田に対しては約43百万米ドルを、A-3ガス田に対しては約31百万米ドルを投資していた。
当公社は、A-1およびA -3ガス油田の天然ガス確定埋蔵量は合計で最大4.5兆立方フィートと推定してい
る。2008年12月、同コンソーシアムは、2013年5月から上記ガス田で生産されたガスを販売するために、中
国連合石油有限責任公司と販売契約を締結した。2010年8月、ミャンマーの国営石油ガス会社ミャンマー
・オイル・アンド・ガス・エンタープライズは各プロジェクトの持分の15%を取得し、その後これら各プ
ロジェクトに対する当公社の持分は8.5%に減少した。
2010年6月、同コンソーシアムは、これらの油田から中国にガスを輸送するオンショアパイプラインを
建設するために、中国石油天然気集団公司(CNPC)と共同でサウス-イースト・アジア・ガス・パイプラ
イン・カンパニー・リミテッド(以下「SEAGP」という。)を設立した。2010年12月31日現在、当公社は
SEAGPの持分の4.17%を所有していた。かかるガスの輸送は2013年5月に開始予定である。ミャンマーでの
当公社の様々なプロジェクトに関連して、当公社は、2011年には約132百万米ドルを投資する計画である。
カナダ 2010年2月、当公社の完全所有子会社であるKOGASカナダ・リミテッドは、EnCanaコーポレーショ
ンと契約を締結し、これに従ってKOGASはブリティッシュ・コロンビア州北東部のホーン・リバーおよび
ジャックパインに所在するKiwiganaガス田ならびにWest Cutbankに所在するノエルガス田に対する
EnCanaコーポレーション持分の50%を取得することに合意した。当公社は、シェールガスおよび炭層メタ
ンを含む非従来型の天然ガスの開発および生産に参加する計画であり、45年間の契約期間中に約20百万ト
ンの天然ガスを確保する見込みである。2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトに約69百万カナ
ダ・ドルを投資していた。当公社は、今後5年間で当該プロジェクトに1.1十億カナダ・ドルを追加投資す
る計画である。
ウズベキスタン 2006年3月、当公社およびウズベキスタンの国営石油ガス会社ウズベクネフチェガスは、
ウズベキスタンに所在するUzunkuiガス田の共同調査および探査ならびにウズベキスタンに所在する
Surgilガス田の共同開発に協力することで合意した。2008年5月、当公社は、他の韓国企業とのコンソーシ
アムの一員として、地理上および経済上のリスク評価ならびにUzunkuiガス田の探査を実施するための共
同調査契約をウズベクネフチェガスと締結した。韓国のコンソーシアムはUzunkui探査プロジェクトに対
する50%の持分を取得し、当公社は2010年12月31日現在、韓国のコンソーシアムの50%の持分を所有して
いた。Surgilガス田の開発のために、ウズベクネフチェガスおよび韓国のコンソーシアムは、合弁事業会社
Uz-Korガス・ケミカル社を設立し、当公社は同社の17.5%の持分を所有している。当公社は、Surgilガス田
の開発に関して、実施可能性調査を実施し、所要運転資本を満たす計画を作成した後に最終的な投資判断
を行う予定である。当公社は、ウズベキスタンにおける当公社の様々なプロジェクトに関連して、2010年12
月31日現在約2百万米ドルを投資していた。
探査段階
東ティモール 2006年8月、当公社はペトロナス・カリガリおよび他の韓国企業とのコンソーシアムに参
加し、東ティモールとオーストラリアが共同管理する石油開発区域であるJPDA06-102区画の探査の落札に
成功した。2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトの30%の持分を所有していた。同コンソーシア
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ムは当該区画の3次元地震調査を実施し、探査により得られたデータを評価し、3つの試掘井の掘削を完
了した。当公社は、試掘井から得られる追加の地震データを評価し、実施可能性調査を行った後に、次の段
階に進むか判断する予定である。2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトに約60百万米ドルを投
資していた。当公社は、2011年には1百万米ドル未満の額を投資する計画である。
2007年5月、当公社は、エニS.p.A.が東ティモールに所有する5つのオフショア区画の探査を目的とし
てエニ S.p.A.およびPetroles e Gas de Portugal SGPS, S.A.とコンソーシアムを設立した。2010年12月
31日現在、当公社は当該コンソーシアムの10%の持分を所有していた。2007年および2008年、同コンソーシ
アムは当該区画の二次元および三次元地震調査を実施した。同コンソーシアムは、2010年下半期に1つ目
の試掘井の操業を開始した。そして、2011年中には2つ目の試掘井を操業する計画である。2010年12月31日
現在、当公社は当該プロジェクトに対して約23百万米ドルを投資していた。当公社は、2011年には約7百万
米ドルを投資する計画である。
モザンビーク 2007年7月、当公社はエニS.p.A.が所有するモザンビークのエリア4オフショア区画を探
査するために、エニS.p.A.およびPetroles e Gas de Portugal SGPS, S.A.とコンソーシアムを設立した。
2010年12月31日現在、当公社は、当該コンソーシアムの持分の10%を所有し、モザンビークの国営石油ガス
会社であるモザンビーク国営石油会社(ENH)も当該プロジェクトの持分の10%を所有していた。2008年、
当該コンソーシアムは当該区画の二次元および三次元の地震調査を実施した。かかる地震データの分析
後、当該コンソーシアムは2011年に1つ目の試掘井を掘削する計画である。2010年12月31日現在、当公社は
当該プロジェクトに対して約9百万米ドルを投資していた。当公社は2011年には約12百万米ドルを投資す
る計画である。
インドネシア 2007年7月、当公社はエニS.p.Aが所有するインドネシアのクルン・マネ・オフショア区画
を探査するために、エニS.p.A.とコンソーシアムを設立した。2010年12月31日現在、当公社は当該コンソー
シアムの15%の持分を所有していた。同コンソーシアムは、2008年に当該区画の地震データを分析し、2009
年2月に2つの試掘井の掘削を完了した。2009年6月、同コンソーシアムは、クルン・マネ・オフショア区
画に所在するJAUガス田の開発計画をインドネシア政府に提出した。政府認可を取得次第、当公社は追加的
な実施可能性調査を行う計画である。2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトに対して約42百万
米ドルを投資していた。当公社は、2011年にも約3百万米ドルを投資する計画である。
LNG引受基地の操業
2008年3月、当公社は、メキシコのマンザニーロにおいてLNG引受基地の建設および操業を目的とするコ
ンソーシアムに参加した。当該引受基地が完成次第、同コンソーシアムの設立する特定目的会社(2010年
12月31日現在当公社が持分の25%を所有)が当該施設を20年間に渡って管理・操業する。同コンソーシア
ムは現在、当該LNG引受基地を建設中であり、同基地は2011年9月に商業運転を開始する予定である。2010
年12月31日現在、当公社は当該LNG引受基地プロジェクトに対し49百万米ドルを投資していた。当公社は現
在当該プロジェクトに対して追加的な持分投資を行う予定はない。
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2008年2月、当公社は、タイでLNG引受基地の操業に関するコンサルティング・サービスを提供するため
にPTT LNGカンパニー・リミテッドと契約を締結した。2010年2月、当公社は、シンガポールでLNG引受基地
の操業に関するコンサルティング・サービスを提供するために三星C&Tカンパニー・リミテッドと契約を
締結した。当公社は、2010年5月に中国寰球工程公司と、また2010年8月にペトロチャイナLNG江蘇カンパ
ニー・リミテッドとの間で、中国の江蘇LNG引受基地の運営に関するコンサルティング・サービスを提供
するために契約を締結した。これらの契約に基づき、当公社は当該引受基地の操業および引受基地従業員
の教育訓練に関連するコンサルティング・サービスを提供する。2010年8月、当公社はまた、中国浙江省の
LNGプロジェクト向けの貯蔵タンクの設計に関連するコンサルティング・サービスを提供するために、
CNOOC浙江寧波LNGカンパニー・リミテッドと契約を締結した。
その他のプロジェクト
2008年9月、当公社は、ロシアの国営石油ガス会社ガスプロムと基本合意書を締結し、これに従って当公
社とガスプロムは韓国とロシアを繋ぐガスパイプラインの建設に関する共同調査を実施することに合意
した。2009年6月、ガスプロムおよび当公社は、当該プロジェクトに関係する様々な調査(経済、技術およ
び輸送上の実施可能性調査を含む。)を実施するための契約を締結した。当公社は、ガスプロムと当公社が
実施する共同調査の進展に基づいて投資判断を行う予定である。かかる調査の結果次第では、当公社はガ
スプロムから毎年最大7.5百万トンの天然ガスを購入することができる。
2008年1月、当公社およびオマーン政府は、LNG引受基地を建設・運営し、LNGスワップおよび貿易取引に
参加するために、合弁事業会社コマン・エナジーFZCOを設立した。2010年12月31日現在、当公社は同合弁事
業会社に対して50%の持分を有していた。当公社は、当該プロジェクトは、スポット市場で安定した天然ガ
ス資源を確保することによって韓国における天然ガス供給の安定化の一助となり、また、より低いコスト
で国外にLNG貯蔵施設を建設することで当公社が資本的支出を低減できようになるものと考えている。
2010年12月31日現在、当公社は当該プロジェクトに約4百万米ドルを投資していた。
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⑧ 設備投資計画
当公社は、処理および保管容量を増加させ、パイプライン網を一層拡大するためにさらに設備投資を
行うことを計画しており、近い将来に設備投資にかなりの資金を利用することが予想される。当公社の
三陟の第4の引受基地の建設のための支出を含め、当公社は、パイプライン網の建設および維持ならび
に引受基地の拡大に関連して、2011年に約1,346十億ウォン、2012年に約1,164十億ウォンおよび2013年
に約658十億ウォンを設備投資のために支出する予定である。
⑨ 研究開発
1986年4月、KOGASは研究開発センターを設置する計画の概要を定めた。1986年12月、KOGASはフランス
のソシエテ・フランセーズ・デテュード・エ・ドゥ・レアリザシオン・デキプマン・ガジェールと、研
究開発院の建設と運営のための労務提供契約を締結した。
1990年5月、KOGASの研究開発院が京畿道の安山に設置された。さらに研究開発活動を行うため、研究
開発院の支部が仁川にある。2010年12月31日現在、研究開発院には研究者76名(34名の博士号取得者を
含む。)およびその他従業員42名が雇用されている。当公社の2009年および2010年の研究開発費は、31十
億ウォンおよび35十億ウォンであった。
KOGAS法は、当公社がガス売上の最低1%を研究開発に投資することを規定しているが、2009年および
2010年にそれぞれガス売上の0.18%および0.15%の投資しか要しなかったことが判明した。研究開発に
関する当公社の目的は、(ⅰ)営業効率の向上および天然ガスの需要を増やすことにより当公社の成長の
原動力として機能し、 (ⅱ)設備の安全性を確保し、(ⅲ)海外のガス探査、開発および生産プロジェクト
における当公社の競争上の優位性をもたらす内部技術の開発である。
現在重点を置いている中核的プロジェクトは以下の3つの分野の開発である。
・船内で利用されるLNG貯蔵タンクおよびLNGカーゴ・コンテナといった中核的技術
・当公社のインフラの安全な操業を確保するための安全管理システム
・天然ガス探査、開発および生産技術ならびにガス田の生産性向上のための技術
⑩ 国際協力
当公社は共同研究開発を行うため、他の天然ガス・エネルギー会社と協力契約を締結している。KOGAS
は、ガス・デ・フランス、大阪瓦斯株式会社、東京瓦斯株式会社、チャイニーズ・ペトロリアム・コーポ
レーション(台湾)、ルールガス(ドイツ)、エルパソ(米国)、ガイル(インド)、ベトナム石油・ガ
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ス総公社(ベトナム)およびガズプロム(ロシア)との間で、技術情報の交換と蓄積のために協力契約
を結んでいる。
KOGASは、世界のガスに関する情報を交換するため、国際ガス連盟、ガス技術研究所、液化ガスのタン
カー運航者と基地操業者の国際組織、LNG輸入国際グループ、エネルギー・経済研究所および国際エネル
ギー機関(IEA)といった天然ガスに関する国際的な組織に加入している。
また、KOGASは、韓国のガス関連産業にガス技術に関する新しい情報を広めるため、毎年国際的なガス
・セミナーを開催している
⑪ 子会社および関連会社
ガス関連施設の拡張により将来保守サービスの必要性がいっそう高まることが予想されるため、これ
に備えて、KOGASは、1993年5月に、系統的な保守を専門とする子会社である韓国ガス技術株式会社(旧
韓国ガス・メインテナンス&エンジニアリング株式会社)を設立した。
韓国ガス技術株式会社は、1993年7月に開業した。2001年6月、韓国ガス技術株式会社は韓国ガス・エ
ンジニアリング株式会社を合併した。その資本金は、114.5億ウォンであり、KOGASの100%所有子会社で
あった。韓国ガス技術株式会社の主たる業務は、保守、配管の建設、警備およびアフターサービスである。
KOGASは、1997年1月に資本金800万米ドルで設立された韓国LNGリミテッド(以下「KOLNG」とい
う。)の24%の株式を保有している。KOLNGは、オマーンLNG L.L.C.(以下「OLNG」という。)の株式を保
有し、同社から利益配当を受け、株主としての権利義務を行使することを目的とする会社で、残りの76%
の株式は、三星、現代、大宇およびSKの各グループが保有している。
KOGASは、KOGASが17百万米ドルの払込済資本を出資して1999年12月に設立された韓国ラス・ラファン
LNG Ltd.の60%を所有している。同社はラス・ラファン・リクィファイド・ナチュラル・ガス・カンパ
ニー・リミテッドの持株会社である。
また、KOGASは、イエメンLNG(以下「YLNG」という。)の持分の6%を、イエメンからの長期LNG輸入
(2009年∼2028年)とともに取得した。KOGASは現代コーポレーションからYLNGの持分2.88%も引受け
た。
⑫ 日本との関係
KOGASは、(a)ガス事業、政府の政策およびエネルギー需給の動向に関する情報、(b)ガス事業に関する
経営上の情報、(c)ガスの供給および住居用、商業用あるいは産業用のガス設備についての技術的情報、
ならびに(d)当事者が合意したその他の情報を交換するため、1989年6月に大阪瓦斯株式会社と、1990年
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8月には東京瓦斯株式会社と、協力契約を締結した。これらの契約上、技術研究開発および従業員の教育
訓練における相互援助も合意されている。
KOGASはまた2006年11月に三菱商事との間で、(a)短期的なLNG供給の不足または過剰をカバーし、
(b)LNG貨物のスワップの機会を明確にし、(c)船積容量の利用を最適化し、(d)ガスの下流事業の共同研
究および/または開発について提携するための基本合意書を締結した。
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(5)【経理の状況】
KOGASの決算は株主総会の決議により確定する。内部監査と外部公認会計士の監査を受けた財務書類は、
株主総会の後に公表される。また、財務書類はその確定後、監査院法に基づき監査院の監査を受ける。
決算の確定後、KOGASは、翌年3月30日までに企画財政部長官に財務書類を提出し、また企画財政部長官
は、6月30日までにすべての政府出資法人(KOGASを含む。)の財務書類を監査院に提出して監査を受け
る。監査院長は、9月30日までに監査報告を企画財政部長官に送付し、企画財政部長官はかかる政府投資企
業(KOGASを含む。)の財務書類に監査報告を添付して国務会議で報告する。
以下の頁に記載されるのは、2010年および2009年の12月31日に終了した各年度についてのKOGASの個別
財務書類ならびにKOGASおよびその子会社の連結財務書類の和訳文である。
なお、KOGASは、中間個別財務書類は作成しているが、中間連結財務書類は作成していない。
韓国外の投資家の便宜のため、以下の頁に記載するKOGASの財務書類はKOGASの公式の決算書とは異なっ
た様式をもって作成されているが、これらの財務書類は、公式の決算書と同一の会計原則に従って作成さ
れている。2010年および2009年12月31日に終了した年度についての個別財務書類および連結財務書類は、
サムジョン會計法人の監査を受けている。かかる監査報告書の写しは、本報告書に添付されている。
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個別貸借対照表
2010年および2009年12月31日現在
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
資産の部:
現金および現金同等物
2,3,16
政府交付金
短期金融商品
113,920
(6,258)
208,251
(3,826)
3
6,000
売掛金(25,304百万ウォン(2010年)お
よび22,673百万ウォン(2009年)の貸倒
引当金控除後)
2,31
5,035,575
4,511,859
その他未収金
8,31
973,559
1,851,097
16,167
26,128
前払費用
38,400
棚卸資産
2,4
2,156,560
1,641,086
1年以内に期限の到来するデリバティブ
金融商品
2,19
51,850
283,941
155,255
105,087
15,579
55,283
8,518,207
8,717,306
未収還付特別消費税
その他流動資産
6,16
流動資産合計
長期貸付金(58,030百万ウォン(2010
年)および35,808百万ウォン(2009年)
の貸倒引当金控除後)
長期投資有価証券
持分法適用投資
有形固定資産(正味)
控除:減価償却累計額
控除:政府交付金
2,16,31
2,5
280,807
272,257
311,641
223,787
2,7
560,134
125,096
2,9,10,
15,30
16,683,207
15,147,594
(5,639,539)
(5,053,204)
(46,839)
(12,072)
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控除:建設補助金
無形資産
2,11
差入保証金
デリバティブ金融商品(1年以内期限到
来分控除後)
2,19
長期前払金
その他長期売掛金
8
(2,697)
(2,734)
85,570
98,771
51,883
74,163
25,341
50,950
85,343
141,887
3,414,875
その他非流動資産
3,106,428
3,862
3,886
非流動資産合計
15,774,204
14,216,193
資産合計
24,292,411
22,933,499
添付の財務書類注記を参照のこと。
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韓国ガス公社
個別貸借対照表(続き)
2010年および2009年12月31日現在
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
負債の部:
買掛金
短期借入金
1年以内に期限の到来する長期債務
その他の未払金
16,31
1,302,017
1,356,432
16
1,943,889
2,554,687
14,16
2,170,734
2,276,797
8,16,31
未払費用
繰延税金負債
2,25
454,163
175,968
99,672
109,622
737
2,849
1年以内に期限の到来するファイナンス
・リース負債
2,15,16
28,393
27,305
1年以内に期限の到来するデリバティブ
金融商品
2,19
40,016
12,084
13
36,522
87,842
6,076,143
6,603,586
その他の流動負債
流動負債合計
債券(純額)
2,14,16
10,873,276
8,936,833
長期借入金(1年以内期限到来分控除
後)
14,16
593,860
774,333
ファイナンス・リース負債(1年以内期
限到来分控除後)
2,15,16
890,112
940,855
退職給付引当金(純額)
2,17
34,944
27,263
デリバティブ金融商品(1年以内期限到
来分控除後)
2,19
7,352
29,221
繰延税金負債−非流動部分
2,25
519,540
457,549
304
2,704
その他非流動負債
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有価証券報告書
非流動負債合計
12,919,388
11,168,758
負債合計
18,995,531
17,772,344
株主資本:
額面5,000ウォン普通株式
授権株式数:200,000,000株
発行済株式数:77,284,510株
1,20
資本剰余金
資本調整
その他包括利益累計額
利益剰余金
株主資本合計
負債および資本合計
21
7,22,28
23
386,423
386,423
1,384,870
1,384,870
(102,488)
(102,487)
923,017
937,598
2,705,058
2,554,751
5,296,880
5,161,155
24,292,411
22,933,499
添付の財務書類注記を参照のこと。
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有価証券報告書
韓国ガス公社
個別損益計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
(ただし、1株当りの金額は除く。)
売上
2,31,33,
22,611,376
19,391,829
21,539,145
18,383,421
1,072,231
1,008,408
240,752
214,398
831,479
794,010
20,621
17,248
34
売上原価
売上総利益
販売費および一般管理費
24,30,31
営業利益
受取利息
31
支払利息
10
(571,763)
(682,133)
為替取引差損(純額)
(47,351)
(46,350)
外貨換算差益(純額)
30,296
264,589
237
220
受取配当金
その他不良債権
(65,947)
有価証券投資減損損失
持分法適用投資利益持分(純額)
7
有形固定資産売却損(純額)
115,640
(6,678)
固定資産再評価損
-
デリバティブ商品取引益(損)(純額)
デリバティブ商品評価益(損)(純額)
寄付金
その他(純額)
(55,944)
19
9,697
(302)
(10,733)
94,338
(1,549)
(4,597)
27,607
(146,202)
(12,776)
(11,834)
19,108
19,414
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
税引前利益
法人税
2,25
純利益
普通株式1株当り利益
2,26
添付の財務書類注記を参照のこと。
(564,860)
(480,284)
266,619
313,726
60,403
75,723
206,216
238,003
2,840
3,278
49/206
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
韓国ガス公社
個別利益処分計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
2010年利益処分日:2011年3月29日
2009年利益処分日:2010年3月29日
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
未処分利益:
前期繰越額
純利益
利益処分前期末残高
2,563
2,270
206,216
238,003
208,779
240,273
17,395
24,888
任意積立金取崩額:
社会資本投資積立金
研究人材開発積立金
利益処分に充当可能な未処分利益剰余金
13,333
20,000
239,507
285,161
191,980
226,689
45,017
55,909
2,510
2,563
利益剰余金の処分:
事業拡大積立金
現金配当
27
次期繰越利益
添付の財務書類注記を参照のこと。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
韓国ガス公社
個別資本変動計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
(単位:百万ウォン)
株式資本
2009年1月1日現在残高
資本剰余金
資本調整
386,423
1,384,860
配当金
-
-
利益処分後残高
-
-
純利益
-
-
-
持分法適用投資による資本
調整の変動(税引後)
-
-
-
再評価益
-
-
-
その他
-
10
2009年12月31日現在残高
386,423
2010年1月1日現在残高
386,423
配当金
-
その他包括利
益累計額
利益剰余金
7,954
2,401,700
(102,423)
-
-
(84,952)
資本合計
4,078,514
(84,952)
-
2,316,748
3,993,562
-
238,003
238,003
(3,210)
-
(3,210)
932,854
-
(64)
-
-
1,384,870
(102,487)
937,598
2,554,751
5,161,155
1,384,870
(102,487)
937,598
2,554,751
5,161,155
-
-
-
(55,909)
932,854
(54)
(55,909)
利益処分後残高
-
-
-
-
2,498,842
純利益
-
-
-
-
206,216
持分法適用投資による資本
調整の変動(税引後)
-
-
-
(13,259)
-
(13,259)
キャッシュ・フロー・ヘッ
ジの公正価値変動(税引
後)
-
-
-
(1,251)
-
(1,251)
再評価益
-
-
-
(71)
-
(71)
その他
-
-
(1)
-
-
(1)
386,423
1,384,870
(102,488)
923,017
2,705,058
2010年12月31日現在残高
添付の財務書類注記を参照のこと。
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5,105,246
206,216
5,296,880
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
韓国ガス公社
個別キャッシュ・フロー計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
営業活動によるキャッシュ・フロー:
純利益
206,216
238,003
639,994
609,599
28,170
23,722
6,678
1,549
純利益を営業活動による純キャッシュに一致させる
ための調整項目:
減価償却費および償却費
未払退職給付
17
有形固定資産売却損(純額)
外貨換算益(純額)
(30,357)
不良債権処理費用
2,632
デリバティブ商品評価損(益)(純額)
(9,697)
固定資産再評価損
持分法適用投資利益持分(純額)
-
2,438
146,202
4,597
7
(115,640)
7
有価証券投資の減損損失
(266,644)
5
その他不良債権
その他
(94,338)
-
10,733
65,947
302
4,859
3,346
798,802
679,509
資産および負債の変動:
売掛金
(526,347)
その他の未収金
670,638
52/206
(487,647)
(38,681)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
その他の流動資産
前払費用
棚卸資産
未収還付特別消費税
長期前払金
その他長期売掛金
35,561
334,819
9,961
4,218
(516,192)
1,619,473
(50,167)
46,362
56,544
51,494
(101,571)
その他非流動資産
23
(913,606)
57
デリバティブ金融商品
271,857
(33,779)
買掛金
(45,534)
(479,469)
その他の未払金
278,196
(202,896)
未払費用
その他の流動負債
繰延税金負債
その他非流動未払金
(9,950)
34,083
(51,322)
35,491
(2,112)
2,849
-
その他非流動負債
(175,525)
(2,399)
(94)
(17,802)
(2,853)
退職給付支払
(2,688)
(23,343)
繰延税金負債−非流動部分
62,505
72,874
その他
38,024
(1,377)
退職給付信託への預け金
営業活動による正味キャッシュ
896,027
53/206
521,959
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
投資活動によるキャッシュ・フロー:
29
短期金融商品売却手取金
32,400
短期金融商品の取得
-
短期投資売却手取金
721
長期貸付金手取金
242,898
(277,870)
-
6,411
154,759
長期貸付金提供
(64,234)
長期投資有価証券売却手取金
3,400
1,190
長期投資有価証券の取得
(53,889)
(19,570)
(421,019)
-
持分法適用投資の取得
配当金の受領
7
有形固定資産の売却手取金
有形固定資産売却関連費用
有形固定資産の取得
預り保証金手取金
112,171
108,167
2,307
9,171
(2,990)
(6,366)
(1,584,528)
(1,352,564)
22,255
6,882
1,845
1,742
無形資産売却手取金
無形資産の取得
投資活動に使用した正味キャッシュ
(301,563)
(1,723)
(87)
(1,946,873)
(1,433,211)
財務活動によるキャッシュ・フロー:
短期借入金手取金
11,698,313
17,405,290
3,921,635
2,941,180
債券発行手取金
長期借入金手取金
6,490
22,588
短期借入金返済
(12,310,709)
(18,545,305)
1年以内に期限の到来する長期借入金の返済
(2,276,797)
(1,109,825)
1年以内に期限の到来するファイナンス・
リース債務の返済
(26,508)
(16,052)
配当金の支払
(55,909)
(84,952)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
財務活動による正味キャッシュ
956,515
612,924
現金および現金同等物の純減
(94,331)
期首における現金および現金同等物
208,251
506,579
期末における現金および現金同等物
113,920
208,251
添付の財務書類注記を参照のこと。
55/206
(298,328)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
韓国ガス公社
個別財務書類注記
2010年および2009年12月31日
(1) 組織および事業の内容
韓国ガス公社(以下「公社」という。)は、1983年8月18日に政府出資企業として韓国ガス公社法に基づき設
立され、液化天然ガス(以下「LNG」という。)の開発、生産および供給を行っている。1997年10月1日以降、公社
は公企業の経営改革および民営化に関する法に基づき営業を行っている。公社の株式は、1999年12月15日に韓国
証券取引所に上場された。
2010年12月31日現在の公社の普通株式の所有状況は以下のとおりである。
株主
株式数
所有比率
韓国政府(*)
20,758,110
26.9%
韓国電力公社
18,900,000
24.5%
その他
32,950,640
42.6%
4,675,760
6.0%
77,284,510
100.0%
自己株式
(*)韓国政府は、直接および間接保有により、公社の発行済株式資本の過半数を支配している。
2008年10月、知識経済部はまた、その他の会社が韓国のLNGの輸入および卸売市場に参入することを2010年より
許可するロードマップを発表した。ロードマップは段階的な自由化を企図しており、当初は発電会社向け市場の
自由化を開始し、続いて産業用市場の自由化を開始する。LNG業界に競争原理が導入されることで、公社の事業環
境と財務成績は大きく変化することが予想される。こうした変化が報告期間末現在の公社の財政状態にどのよう
に影響するかを推断することは不可能であり、よって、添付の個別財務書類にはかかる変化を織り込んだ調整は
なされていない。
(2) 重要な会計方針の概要および財務書類作成の基準
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(a) 財務書類作成の基準
公社は、韓国ウォンで公式会計記録を作成し、韓国で一般に認められた会計原則に従って韓国語により個別財
務書類を作成している。韓国の財務会計基準および会計原則に合致した、KOGASが適用する会計原則の一部には、
諸外国において一般的に認められた会計原則に一致しないものがある。従って、本個別財務書類は、韓国の会計原
則および慣行について知識を有する者による利用を想定している。添付の個別財務書類は、読者の便宜のために、
韓国語により作成された法定の個別財務書類をもとに、要約、再編成され、英訳されたものである。
韓国語による個別財務書類に含まれている一定の情報で、公社の財政状態、経営成績、キャッシュ・フローまた
は資本の変動の適正な表示のために必要でないものは、添付の個別財務書類には表示されていない。
公社は、韓国ガス公社法、都市ガス事業法、公企業および準政府機関のための会計処理基準ならびに韓国で一般
に認められた会計原則に準拠して個別財務書類を作成している。韓国会計基準書(以下「SKAS」という。)第15
号「関連会社投資」における変更の採用を除き、公社は前年の個別財務書類において採用したものと同一の会計
方針を適用した。
(訳注:本書に掲げる日本語の財務書類は、上記の英訳版から翻訳したものである。ただし、米ドル換算額は省略した。)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(b) 現金同等物
公社は、取得日において満期までの期間が3カ月以内の短期金融商品を現金同等物とみなしている。
(c) 短期預金
短期預金(短期金融市場預金勘定(MMDAs)、定期預金、積立貯蓄預金および制限付銀行預金などが含まれ
る。)は、当初の期限が1年未満のものをいい、長期預金は1年超のものをいう。
(d) 貸倒引当金
貸倒引当金は、個々の勘定および過去の回収実績の分析に基づいて見積もられ、売掛金からの控除額として表
示される。
(e) 棚卸資産
棚卸資産は、原価または正味実現可能価額のいずれか低い方の価額により表示される。正味実現可能価額は、通
常の業務の過程における見積販売価格から見積販売費用を控除したものである。棚卸資産の原価は、仕掛の材料
については個別法、消耗品については移動平均法、その他全ての棚卸資産については総平均法によって決定され
る。通常の事業において発生する損失による棚卸資産の正味実現可能価額への評価減は、物品の販売費用として
認識され、引当金として棚卸資産の帳簿価額から控除される。
公社は、取得、建設または生産に長期間を要する棚卸資産に関連した借入にかかる支払利息およびその他の財
務費用を、適格資産費用の一部として認識している。
(f) 有価証券投資(子会社および関連会社に対する投資を除く。)
分類
公社は、負債性証券および持分証券(子会社および関連会社に対するものを除く。)を、その取得時に、満期保
有目的有価証券、売却可能有価証券または売買目的有価証券の3つのカテゴリーに分類する。
公社が満期まで保有する積極的な意志と能力を有する負債性証券への投資は、満期保有目的有価証券に分類さ
れる。主に近い将来に売却する目的で取得された有価証券は、売買目的有価証券に分類される。満期保有目的有価
証券または売買目的有価証券のいずれにも分類されないものは、売却可能有価証券として分類される。
当初の認識
有価証券投資(子会社および関連会社に対する投資を除く。)は当初、原価で認識される。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
その後の測定および利益認識
売買目的有価証券は、その後は公正価値で計上される。売買目的有価証券の公正価値変動により生じる損益は、
その発生した期間の損益計算書に計上される。売却可能有価証券は、その後は公正価値で計上される。売却可能有
価証券の公正価値変動により生じた損益は、税金を控除してその他の包括利益累計額として直接資本に計上され
る。公正価値が容易に確定できない売却可能有価証券投資は、減損があれば控除して取得原価で計上される。満期
保有目的投資は、実効金利法を用いて受取利息とともに償却原価で損益計算書に計上される。
公正価値情報
市場性のある有価証券の公正価値は、期末現在の時価を用いて決定される。市場性のない負債性証券は、同様の
信用リスクおよび残存期間を有する負債性証券の実勢市場金利を用いて割引キャッシュ・フローにより公正価
値評価される。信用リスクは、韓国において定評のある信用格付機関が公表した公社の信用格付によって決定さ
れる。マネー・マーケット・ファンド投資の公正価値は、投資運用会社によって決定される。
表示
売買目的有価証券は流動資産として表示される。売却可能有価証券で、報告期間末から1年以内に期限が到来
するもの、または報告期間末から1年以内に処分される可能性が高いものについては、流動資産として表示され
る。満期保有目的有価証券で、報告期間末から1年以内に期限が到来するものについては、流動資産として表示さ
れる。その他の売却可能有価証券および満期保有目的有価証券は、すべて長期投資として表示される。
減損
公社は、投資の帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況変化が発生するたびに、
有価証券投資を見直す。合理的に見積もられた回収可能額が帳簿価額を下回り、減損が不要であることが明白に
証明されない場合、減損損失が認識される。
減損損失の戻入れは、かかる戻入れが減損損失の計上後に発生した事実に客観的に関連する場合に行われる。
減損損失の戻入れにより、前年度の資産において減損損失が計上されなかったならば決定されていたであろう帳
簿価額(減価償却控除後)を上回ってはならない。償却原価で測定された金融資産および負債性証券である売却
可能資産については、かかる戻入れは損益において認識される。持分証券である売却可能金融資産については、か
かる戻入れは直接資本において認識される。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(g) 子会社および関連会社への投資
関連会社とは、公社および子会社が財務および営業方針に重要な影響力を有する事業体である。公社が議決権
の20%以上を直接または間接に保有している場合、重要な影響が存在しないことを明確に実証できない限り、公
社は重要な影響力を有するとみなされる。子会社とは、公社によって支配される会社である。
関連会社および子会社への投資は持分法を用いて計上され、当初は取得原価で認識される。
公社の関連会社および子会社への投資には、取得日に特定されたのれん(累積減損損失控除後)が含まれる。
のれんは、関連会社または子会社への投資の取得原価が、取得された認識可能純資産の公正価値の公社持分を上
回る金額として計算される。のれんは、見積耐用年数にわたって定額法により償却される。のれんの償却は、利益
(損失)持分とともに計上される。
のれんの帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況が発生した場合には、公社はの
れんの減損を見直し、直ちに損益計算書上に減損を計上する。
関連会社および子会社への投資における取得後損益の公社持分は損益計算書上に認識され、持分の取得後変動
の公社持分は資本において認識される。累積的取得後変動は各投資の帳簿価額に対して調整される。関連会社ま
たは子会社による配当から生じる投資の帳簿価額の変動は、関連会社または子会社が配当宣言したときに認識さ
れる。関連会社または子会社における損失の公社持分が、関連会社または子会社における公社持分と等しいか、ま
たはそれを上回る場合、関連会社または子会社が発行した優先株式またはその他の長期貸付および売掛金を含
め、公社が関連会社または子会社に代わり債務を引受け、または支払を行わない限り、公社がさらに損失を認識す
ることはない。
公社が持分法適用の際に関連会社の財務書類を利用する場合、関連会社または子会社が類似する状況における
同様の取引および事象について公社のそれとは別の会計方針もしくは見積を使用している場合、公社は関連会社
の会計方針を公社の会計方針に合わせるために適切な調整を行う。
被投資会社が子会社である場合、公社がその子会社における投資がゼロになったために持分法の適用を中止す
る場合を除き、親会社の個別財務書類における純利益および純資産は、連結財務書類における純利益および純資
産の親会社の持分と一致しなければならない。
公社と関連会社または子会社との間の取引にかかる未実現利益は各関連会社または子会社における公社の持
分の範囲で消去される。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(h) 有形固定資産
有形固定資産は、資産再評価法(同法が2000年12月31日に無効となるまで資産再評価を認めていた。)に基づ
いて再評価が行われた場合を除き、原価により表示される。ただし、現物出資または寄付により取得した資産は、
取得時における公正価値で計上される。非貨幣性資産との交換により取得した資産については、受領した資産の
公正価値がより明確に証明されない限り、かかる引き渡した資産の公正価値が受領した資産の原価の測定に使用
される。
大規模な増設または改良は、これによって資産の耐用年数が延びた場合には、資産計上される。通常の保守およ
び修理費用はその発生時に費用計上される。
減価償却は、各資産の見積耐用年数に従って定額法により、以下のとおり計算されている。
耐用年数(年)
建物
4−60
構築物
4−45
機械および機器
4−37
リース船舶
25
オフィス機器
5
車輌
5
工具
5
公社は、資産の取得または建設に関し、適格資産の取得または建設が実質的に完了し、意図された使用に供され
るまでに負担した借入金にかかる支払利息を、適格資産の原価の一部として資産計上する。
公社は、資産の帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況の変化が発生した場合に
は、減損のために、有形固定資産の見直しを行う。資産の使用およびその最終的な処分から発生することが予想さ
れる将来の正味非割引キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合には、減損損失が認識される。かかる資産が
減損しているとみなされる場合、かかる減損は資産の帳簿価額が回収可能金額を上回る金額として測定される。
2009年7月1日現在、公社は改訂SKAS第5号「有形固定資産」に従った再評価モデルを採用している。土地の
帳簿価額は再評価日現在の公正価値からその後の減価償却累計額および累積減損損失を控除して計上される。資
産の帳簿価額が再評価により増加した場合、かかる増加額はその他包括利益として認識されるが、そのうち、当該
資産が過去に損益計算書において認識した再評価による減少額を回復する増加額については当期の損益計算書
において認識される。一方、資産の帳簿価額が再評価により減少する場合、かかる評価減は当期の損失として認識
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
され、その他包括利益に計上された再評価益の貸方残高に含まれる減額分はその他包括利益から控除される。本
基準の移行規定に従い、会計変更は将来適用されるため、比較目的で表示される過年度の財務書類については再
表示されていない。
(i) リース
公社はリースをその期間によりオペレーティング・リースまたはキャピタル・リースとして分類し、会計処理
している。所有に伴うすべてのリスクおよび報酬を実質的に公社が承継するリースはキャピタル・リースとして
分類される。その他のすべてのリースはオペレーティング・リースとして分類される。
所有に伴うすべてのリスクおよび報酬を実質的に承継していることが明らかな場合とは、下記の基準のひとつ
以上に該当する場合をいう。
・リースされた資産の所有権がリース期間の終了時に借り手に移転する。
・借り手に割引購入オプションがあり、かかるオプションが行使されることがリース開始時に合理的に確実で
ある。
・リース期間がリースされた資産の見積耐用年数の75%以上に相当する。
・最低リース支払額のリース期間開始時における現在価値がリースされた資産の公正価値の90%以上である。
さらに、2006年1月1日から、リースされた資産が、大幅な改良を加えなければ借り手以外が利用できない程度
に特別なものである場合、キャピタル・リースであるとみなされる。
公社がキャピタル・リースの借り手である場合、将来の最低リース支払額の現在価値は資産計上され、かかる
金額が負債として認識される。オペレーティング・リースに基づく支払額はリース期間にわたり定額法で損益計
算書において認識される。
(j) 無形資産
無形資産は、取得原価から償却費累計額および減損損失があればこれを控除して計上される。減損損失は、無形
資産の帳簿価額を回収可能な金額に減額するのに要する金額として決定される。
発生した費用が無形資産として適格であるかどうか決定する基準および無形資産の各分類の償却期間につい
ては下記に記述する。
(i) 研究開発費
内部で生成された無形資産が認識の基準を満たしているかどうかを査定するため、公社は、生成のプロセ
スを研究段階と開発段階に分類している。研究段階で発生したすべての費用は、発生時に費用計上される。開
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
発段階で発生した費用は、下記の基準を満たしている場合に限り、SKAS第3号「無形資産」における資産と
して認識される。:(1)無形資産の完成が、技術的に実現可能で使用または売却が見込まれる場合、(2)公社が
無形資産を完成させ、それを使用または売却する意志と能力を有する場合、(3)無形資産が将来の経済的便益
をもたらすと見込まれる証拠がある場合、(4)公社が無形資産の開発を完成させるために十分な技術的、資金
的、およびその他の資源を有しており、無形資産が利用可能となる場合、ならびに(5)開発中に無形資産に起
因する支出を信頼性をもって決定できる場合。
発生した費用がこれらの基準を満たさない場合は、発生時に費用として計上される。開発費は、基準を満た
す場合、資産計上され、見積耐用年数、つまり10年間にわたって定額法で償却される。資産計上された支出に
は、原材料費、直接の労務費および間接費の比例部分が含まれる。
(ⅱ) 拠出資産利用権
拠出資産利用権は主に港湾施設利用権からなる。公社は、公社が政府機関との契約に従い専属的な港湾施
設利用を許可された期間を港湾施設利用権の見積耐用年数と見積もっている。
(ⅲ) その他無形資産
その他無形資産は、取得された土地に対する権利およびその他からなり、それぞれの見積耐用年数にわたり
定額法で償却される。
(k) 資本支出のための政府交付金の受領
第三者への資本支出のために受領した政府交付金は、取得した資産の取得原価の減額として表示され、従って
取得した資産にかかる償却費用がその耐用年数にわたり減額される。
公社にその後の義務の履行を要求せず、公社の営業活動に直接関連する政府交付金による収入は、関連費用を
控除した後に営業利益として認識される。補助金からのその他の利益はその他利益として認識される。
(l) 債券発行差金
債券の額面金額と発行価格との差額を示す債券発行差金は、実効金利法を用いて債券の償還期間にわたって償
却される。償却額は支払利息に計上される。
(m) 退職給付引当金
1年を超えて公社に勤務した従業員は、公社を退職する際に、退職時の給与額および勤続期間に基づく退職一
時金の支給を受ける権利を有する。この制度のもとで、すべての従業員が報告期間末付で退職した場合に支払わ
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韓国ガス公社(E06062)
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れる公社の見積負債は、添付の個別貸借対照表において発生している。負債の一部は、従業員退職給付信託により
カバーされており、かかる信託において従業員は保険会社にその権利確定した持分を預託している。従って信託
保有の退職給付積立金は、添付の個別貸借対照表において退職給付債務からの控除額として反映されている。
1999年3月までは、韓国の国民年金法に従い、公社は、従業員のための退職引当金の一部を国民年金基金に振替
えていた。振替えられた金額は、従業員が公社を退職するときに支払われる退職給付金額から控除され、添付の個
別財務書類において退職給付債務の減額として反映されている。しかし、1999年4月に発効した規則により、国民
年金基金への振替はもはや要求されていない。
(n) 外貨換算
外貨建の貨幣性資産および負債は、報告期間末の為替レートで韓国ウォンに換算され、換算による損益は、損益
計算書において認識される。外貨建の非貨幣性資産および負債は、取得原価で計上されており、取引日現在の為替
レートを用いて韓国ウォンに換算されている。
外国を拠点とする事業および持分法適用会社の外貨建資産ならびに負債は、報告期間末現在の為替レートで換
算される。損益計算書の外貨金額は期中平均レートで換算され、また資本勘定の外貨残高は取引発生時レートで
換算される。外国を拠点とする事業の外貨建財務書類の合計換算から生じた換算損益は純額がその他包括利益累
計額に計上される。これらの損益は、その後、外国の事業または会社が清算もしくは売却された年度の利益として
認識される。
(o) デリバティブおよびヘッジ会計
公社は、その外国通貨および金利リスクの影響をヘッジするためにデリバティブ金融商品を保有している。
デリバティブは当初、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で認識され、その後公正価値で再測定され
る。帰属する取引費用は発生時に損益計算書に認識される。
経営陣は、公社のデリバティブ金融商品の公正価値を内部開発モデル(その多くは主に金利カーブならびに先
渡および通貨のスポット価格の双方を含む市場観測可能なインプットに基づいている。)を用いて決定する。
ヘッジ会計
一定の基準を満たすデリバティブが、認識された資産、負債または確定契約債務の公正価値における変動に対
する影響をヘッジするために使用される場合、これは公正価値ヘッジとして指定される。一定の基準を満たすデ
リバティブが、予定取引の将来キャッシュ・フローの変動性に対する影響をヘッジするために用いられる場合、
これはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定される。
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公社は、取引開始時において、ヘッジ商品とヘッジ対象の関係ならびに様々なヘッジ取引を行うためのリスク
管理目的および戦略を文書化している。公社はまた、ヘッジ開始時および継続期間中の双方において、ヘッジ取引
において用いられるデリバティブがヘッジ対象の公正価値またはキャッシュ・フローの変動を相殺するのに高
い有効性があるかどうかの評価を文書化している。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、適格とされるデリバティブの公正価値変動の有効部分(非デリ
バティブ金融商品がキャッシュ・フロー・ヘッジ商品として指定された場合にはその換算レートの変動により
生じた変動の有効部分)は、資本において認識される。無効部分に関する損益は、損益計算書において直ちに認識
される。資本において累積された金額は、ヘッジ対象が収益または費用に影響する期間の損益計算書に再利用さ
れる。ヘッジ商品が期間満了または売却された場合もしくはヘッジがヘッジ会計の基準を満たさなくなった場
合、その時資本に存在する累計損益は、資本に残され、予定取引が最終的に損益計算書において認識されたときに
認識される。予定取引の発生が見込まれない場合、資本において報告された累計損益は直ちに損益計算書に振替
えられる。
ヘッジ会計に適格でないデリバティブ
公正価値ヘッジまたはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されないデリバティブ商品の公正価値変動は、
直ちに損益計算書において認識される。
(p) 引当金、偶発資産および偶発債務
引当金は、以下の条件がすべて満たされた場合に認識される:(1)ある主体が過去の出来事の結果として現在
支払義務を有する場合、(2)支払義務を清算するために、経済的便益を包含する資金の流出が要求される場合、お
よび(3)支払義務の金額が信頼性をもって見積もることができる場合。金銭の時間的価値の効果が重大である場
合、支払義務の清算に必要とされる支出の現在価値で引当金が計上される。
引当金の清算に必要な支出が別の当事者によって払戻される可能性がある場合には、公社が支払義務を清算し
た場合に払戻しが受けられることが事実上確実である場合にのみ、別個の資産として認識される。引当金により
発生する費用は、予定される払戻し金額を控除して計上される。
(q) 収益の認識
公社の収益分類は、販売商品からなる。
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商品販売による収益は、受領した、または受領可能な対価から業者間割引ならびに数量割戻しを控除した純額
の公正価値で測定される。収益は、所有に伴う重大なリスクおよび報酬が買い手に移転し、対価の回収が見込ま
れ、関連費用および商品の見込み収益を、信頼性をもって見積ることができ、かつ商品との継続する管理関係がな
い場合に認識される。
注記9において述べたとおり、韓国は公社が顧客に請求する料金を定期的に承認する。原則として、販売される
商品の価格は、合理的な原価に公正な投資収益を加えた金額を回収するよう設定される。公社は、料金決定過程を
通じて将来の顧客に対する請求書の販売金額に増加もしくは減少が見込まれる場合、合理的な原価に公正な投資
収益を加えた金額と顧客への請求書の販売価格の差額を販売金額の加算または減算として計上する。
(r) 法人税
当年度の利益または損失にかかる法人税は、当期税金および繰延税金からなる。法人税は、資本に直接認識され
る項目に関連する範囲を除いて(この場合は資本において認識される。)、損益計算書において認識される。
当期税金とは、実効税率を用いた当年度の課税所得にかかる予定支払税金である。
繰延税金は資産負債法により計算され、財務報告目的の資産および負債の帳簿価額と、税務目的で使用される
金額との一時差異について引当金が設けられる。引当てられた繰延税金の額は、報告期間末における実効税率ま
たは事実上の実効税率を用いて、資産および負債の帳簿価額の実現または決済の予想される方法に基づいて計算
される。
繰延税金資産は、将来の課税所得に対して、未使用の税務損失および税額控除を充当できる見込みがある場合
に限って認識される。繰延税金資産は、関連する税還付が実現する見込みがない限りにおいて、減額される。
繰延税金資産および負債は、財務報告のための関連する資産もしくは負債または繰越損失および税額控除の繰
越などの関連する資産もしくは負債のない場合は一次差異の予想される戻入れ日に基づいて、流動部分と非流動
部分とに分類される。繰延税額は、正味流動資産または負債および正味非流動資産または負債として計上される。
当初外部損益として認識された項目(その他包括利益または直接資本において認識される。)に関するものを
除き、税率変動による繰延税金の変動は当期の利益として認識される。
(s) 1株当り利益
1株当りの利益は、公社の株主に帰属する純利益を各期の加重平均発行済株式数をもって除して計算する。
(t) 見積の利用
韓国で一般に認められた会計原則に準拠した個別財務書類の作成において、経営陣は財務書類および関連する
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個別財務書類注記において報告された金額に影響を及ぼす見積および仮定をしなければならない。実際の業績
は、かかる見積と異なることがある。
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(3) 制限付金融商品
2010年および2009年12月31日現在の制限付金融商品の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
現金および現金同等物
-
35,083
短期金融商品
-
35,000
-
70,083
(4) 棚卸資産
2010年および2009年12月31日現在の棚卸資産の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
完成品
30,182
30,146
原材料
1,537,629
998,396
消耗品
31,556
29,667
528,821
520,952
28,372
61,925
2,156,560
1,641,086
輸送中材料
その他
(5) 有価証券投資
2010年および2009年12月31日現在の有価証券投資の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
流動資産:
満期保有目的有価証券
290
721
290
721
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非流動資産:
満期保有目的有価証券
売却可能有価証券
460
678
271,797
223,109
272,257
223,787
(a) 満期保有目的有価証券
2010年および2009年12月31日現在の満期保有目的有価証券の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
帳簿価額
種類
取得原価
額面価額
2010年
2009年
流動資産:
政府債
290
290
290
721
460
460
460
678
750
750
750
1,399
非流動資産:
政府債
2010年12月31日現在、満期保有目的有価証券に分類された負債性証券の満期は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
取得原価
額面価額
満期保有目的
期限1年から5年
460
460
(b) 売却可能有価証券
2010年および2009年12月31日現在の売却可能有価証券の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
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帳簿価額
所有比率 取得原価
減損控除後
取得原価
2010年
減損
2009年
(非流動資産)
持分証券:
ミャンマーA-1コンソーシアム
10.0%
53,669
-
53,669
53,669
35,166
ミャンマーA-3コンソーシアム
10.0%
37,313
-
37,313
37,313
28,078
-
-
-
ミャンマーAD-7コンソーシアム
-
10,733
東南アジア・ガス・パイプラインCo.,
Ltd.
4.2%
9,168
-
9,168
9,168
-
イエメンLNG Co.
6.0%
164,346
-
164,346
164,346
149,799
K.K.コリア・カムチャッカ Co., Ltd.
10.0%
1,345
-
-
-
コマン・エナジーFZCO(*1)
50.0%
1,287
-
1,287
1,287
1,287
韓国ウズベキスタン・ガス・ケミカル
・インベストメントLtd.(*1)
35.0%
3,612
-
3,612
3,612
2,228
100.0%
1,589
-
1,589
1,589
807
-
-
-
-
1,698
-
-
-
-
-
31
15.0%
393
-
393
393
195
5.0%
420
-
420
420
420
-
-
-
-
-
3,400
271,797
271,797
223,109
KOGAS ヴォストック LLC(*1)
KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.
-
(10,733)
(1,345)
(*1,2)
KOGAS イラク B.V.(*1,2)
アメック・パートナーズ・コリアLtd.
ザ・サード・省エネファンド組合
GSフュエルセル Co., Ltd.
283,875
(12,078)
(*1) SKAS第15号「持分法会計」に従い、個別財務書類における持分法適用会計の影響が重要である場合を除き、前事業年度末現在の総
資産が10,000百万ウォン未満の小規模な関連会社および子会社に対する投資は取得原価で計上されている。
(*2) KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.およびKOGAS イラク B.V.は、2009年12月31日現在の総資産が10,000百万ウォンを超えていたた
め、2010年1月1日より売却可能有価証券から持分法適用投資へ再分類された。
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上記の持分証券は、公正価値が入手できないかまたは容易に決定できないため、取得原価で計上されている。
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(6) その他の流動資産
2010年および2009年12月31日現在のその他の流動資産の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
290
721
未収収益(注32)
4,970
3,834
前払金
6,350
18,131
その他(注17)
3,969
32,597
15,579
55,283
短期投資有価証券(注2,6)
(7) 持分法適用投資
(a) 2010年12月31日現在の持分法を用いて会計処理された子会社および関連会社への投資は以下のとおりであ
る。
(単位:百万ウォン)
関連会社
韓国ガス技術株式会社
所有株式数
所有比率
取得原価
1,060,000
100.0%
11,450
純資産
帳簿価額
72,720
67,227
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
16,700,000
60.0%
18,971
21,384
21,384
コガメクス・インベストメン
ツ・マンザニロ B.V.
18,000
100.0%
25
(26,122)
-
KOGAS イラク B.V.
-
100.0%
176,611
176,564
176,564
KOGAS バドラ B.V.
-
100.0%
96,832
48,416
48,416
175,419,576
100.0%
195,968
197,913
197,913
1,593,029
100.0%
1,698
(3,270)
-
KG 東ティモール Ltd.
1
100.0%
-
(2,856)
-
KG クルン・マネ Ltd.
1
100.0%
-
(2,679)
188
KG カナダ Ltd.
KOGAS オーストラリア Pty.
Ltd.
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KG モザンビーク Ltd.
1
100.0%
-
(789)
64
KG(ティモール海 06-102)
Ltd.
1
100.0%
-
-
-
KOGAS アッカス B.V.
-
100.0%
28
28
28
KOGAS マンスリヤ B.V.
-
100.0%
28
28
28
韓国LNGリミテッド
2,880
24.0%
3
3,197
3,197
現代イエメンLNGカンパニー
5,880
49.0%
57,243
(247)
44,351
韓国LNGトレーディング Co.
Ltd.
140,000
28.0%
700
774
774
485,061
560,134
559,557
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2009年12月31日現在の持分法を用いて会計処理された子会社および関連会社への投資は以下のとおりで
ある。
(単位:百万ウォン)
関連会社
所有株式数
韓国ガス技術株式会社
所有比率
取得原価
純資産
帳簿価額
1,060,000
100.0%
11,450
59,019
54,377
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
16,700,000
60.0%
18,971
19,532
19,532
コガメクス・インベストメン
ツ・マンザニロ B.V.
18,000
100.0%
25
(7,332)
-
2,880
24.0%
3
3,298
3,298
現代イエメンLNGカンパニー
5,880
49.0%
57,243
韓国LNGトレーディング Co.
Ltd.
140,000
28.0%
700
601
601
88,392
74,947
125,096
韓国LNGリミテッド
(171)
47,288
(b) 2010年12月31日に終了した年度の持分法適用投資におけるのれんの変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
現代イエメンLNGカンパニー
期首残高
増加
47,459
償却額
-
期末残高
2,861
44,598
2009年12月31日に終了した年度の持分法適用投資におけるのれんの変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
現代イエメンLNGカンパニー
期首残高
50,320
増加
償却額
-
期末残高
2,861
47,459
(c) 2010年12月31日に終了した年度の関連会社および子会社との取引による未実現損益の変動の詳細は以下のと
おりである。
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(単位:百万ウォン)
関連会社
韓国ガス技術株式会社
期首残高
(4,641)
増加
実現額
(1,848)
期末残高
(996)
(5,493)
KG 東ティモール Ltd.
-
2,694
-
2,694
KG クルン・マネ Ltd.
-
2,867
-
2,867
KG モザンビーク Ltd.
-
853
-
853
(4,641)
4,566
(996)
921
2009年12月31日に終了した年度の関連会社および子会社との取引による未実現利益の変動の詳細は以下の
とおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
韓国ガス技術株式会社
期首残高
(5,065)
増加
実現額
(652)
期末残高
(1,076)
75/206
(4,641)
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(d) 2010年12月31日に終了した年度の持分法を用いて会計処理された関連会社および子会社への投資の変動は
以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
その他包
会社
韓国ガス技術株式会社
期首残高
取得
純利益
括利益累
(損失)
計額
54,377
-
11,601
19,532
-
96,040
-
-
(3,801)
KOGAS イラク B.V. (*1)
-
176,580
(1,152)
KOGAS バドラ B.V.
-
48,416
KG カナダ Ltd.
-
195,967
(1,816)
KOGAS オーストラリア
Pty. Ltd. (*1,2,3)
KG 東ティモール Ltd.
(*1,2,3)
-
-
(485)
-
-
(427)
KG クルン・マネ Ltd.
-
-
-
韓国ラス・ラファンLNG
Ltd.
コガメクス・インベストメ
ンツ・マンザニロ B.V.
(*2,3)
その他
1,249
(578)
(93,610)
67,227
21,384
-
-
1,105
31
176,564
-
-
48,416
3,762
-
197,913
1,698
-
265
-
-
(2)
190
-
188
-
(2)
66
-
64
-
-
(72)
72
-
-
KOGAS アッカス B.V.
-
28
-
-
-
28
KOGAS マンスリヤ B.V.
-
28
-
-
-
28
-
(14,989)
期末残高
(4,483)
(*1)
KG モザンビーク Ltd.
(*1)
K G ( テ ィ モ ー ル 海
06-102)Ltd. (*1)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
韓国LNGリミテッド
現代イエメンLNGカンパ
ニー
韓国LNGトレーディング
Co., Ltd.
3,298
-
18,525
47,288
-
(2,942)
601
-
173
125,096
421,019
115,640
(65)
(18,561)
3,197
5
-
44,351
-
-
774
(13,401)
(110,442)
560,134
(*1) KOGAS イラク B.V.、KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.、KG東ティモール Ltd.、KG クルン・マネ Ltd.、KG モザンビーク Ltd.およ
びKG 東ティモール Ltd.は、2009年12月31日現在の総資産が10,000百万ウォンを超えていたため、2010年1月1日より売却可能有
価証券から持分法適用投資へ再分類された。
(*2) 公社は、コガメクス・インベストメンツ・マンザニロ B.V.、KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.およびKG 東ティモール Ltd.から
の投資の性質を有する長期貸付金を保有している。このため、公社は持分法による投資先の計上した損失のうちの公社の持分につ
いてそれぞれ26,122百万ウォン、3,270百万ウォンおよび162百万ウォンの長期貸付金貸倒引当金を設定した。
(*3) コガメクス・インベストメンツ・マンザニロ B.V.、KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.およびKG 東ティモール Ltd.における投資
は、関連会社の純資産における投資額がゼロになったため、持分法適用が停止された。
当公社は持分法会計を適用する際に上記関連会社の未監査財務書類を利用した。その翌年度について、当公社は未監査業績と監
査済業績の差異を調整している。これまで、かかる差異はわずかであった。
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2009年12月31日に終了した年度の持分法を用いて会計処理された関連会社および子会社への投資の変動は
以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
会社
純利益
(損失)
期首残高
その他包括利
益累計額
その他(*)
韓国ガス技術株式会社
44,234
10,354
(211)
韓国ラス・ラファンLNG
37,083
74,937
(3,773)
期末残高
-
54,377
(88,715)
19,532
Ltd.
コガメクス・インベストメ
ンツ・マンザニロ B.V.
(*1,2,3)
韓国LNGリミテッド
現代イエメンLNGカンパニー
韓国LNGトレーディング Co.
Ltd. (*1)
-
(6,369)
(988)
3,950
18,459
341
50,218
(2,944)
14
-
47,288
-
(99)
-
700
601
135,485
94,338
(4,617)
25
-
(19,452)
(107,442)
3,298
125,096
(*1) コガメクス・インベストメンツ・マンザニロ B.V.および韓国LNGトレーディング Co. Ltd.は、2008年12月31日現在の総資産が
10,000百万ウォンを超えていたため、2009年1月1日より売却可能有価証券から持分法適用投資へ再分類された。
(*2) 公社は、コガメクス・インベストメンツ・マンザニロ B.V.からの投資の性質を有する長期貸付金を保有している。このため、公社
は持分法による投資先の計上した損失のうちの公社の持分について7,332百万ウォンの長期貸付金貸倒引当金を設定した。
(*3) コガメクス・インベストメンツ・マンザニロ B.V.における投資は、関連会社の純資産における投資額がゼロになったため、持分
法適用が停止された。
当公社は持分法会計を適用する際に上記関連会社の未監査財務書類を利用した。その翌年度について、当公社は未監査業績と監
査済業績の差異を調整している。これまで、かかる差異はわずかであった。
(e) 2010年12月31日現在の残高の100%が持分法適用投資である会社の財務情報の概要は以下のとおりである。
総資産
総負債
売上高
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純利益(損失)
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会社
韓国ガス技術株式会社
(単位:百万ウォン)
107,982
35,262
146,686
12,883
161,572
160,067
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
35,684
44
コガメクス・インベストメンツ・
マンザニロ B.V.
38,086
64,208
-
(4,278)
KOGAS イラク B.V.
176,635
71
-
(1,151)
KOGAS バドラ B.V.
48,416
-
-
-
198,245
332
-
(1,816)
KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.
11,333
14,603
-
(466)
KG 東ティモール Ltd.
33,341
36,197
-
(741)
KG クルン・マネ Ltd.
47,929
50,608
-
(1,290)
KG モザンビーク Ltd.
11,448
12,237
-
(271)
KG カナダ Ltd.
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
-
-
-
697
KOGAS アッカス B.V.
28
-
-
-
KOGAS マンスリヤ B.V.
28
-
-
-
韓国LNGリミテッド
13,400
80
79,030
77,180
現代イエメンLNGカンパニー
263,250
263,752
-
韓国LNGトレーディング Co. Ltd.
927,598
924,834
122,803
(164)
633
(8) 燃料調整メカニズム
(a) 燃料調整メカニズムによる売掛金および買掛金
韓国の都市ガス事業法に基づく天然ガス供給規則(燃料調整メカニズムとしても知られる。)に従い、韓国政
府は公社が顧客に請求する料金を定期的に承認している。原則として、販売される商品の価格はその合理的な原
価に公正な投資収益を加えた金額を回収するよう設定されている。公社は、料金策定プロセスを通じて将来の顧
客が請求される販売価格の増減が見込まれる場合に、合理的な原価に公正な投資収益を加えた金額と顧客が請求
される販売価格との差額を販売額の加算または減額として計上している。
燃料調整メカニズムに従い、前年度第4四半期から当年度第3四半期までの売上高に関連する当期の利益効果
は当期において認識され、料金策定プロセスを通じてその後の年度に回収または返済される。
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販売商品の価格決済に関連して、公社は下記のとおり2010年12月31日および2009年12月31日現在の関連する売
掛金および買掛金を計上した。
(単位:百万ウォン)
2010年
その他売掛金
その他長期売掛金
その他買掛金
2009年
809,044
1,565,308
3,414,875
3,106,428
(53,233)
-
4,170,686
4,671,736
燃料調整メカニズムは2001年12月から施行されたが、2010年および2009年12月31日に終了した年度にそれぞれ
501,051百万ウォンの減少および1,626,425百万ウォンの売上の増加をもたらした。
(b) 供給原価調整による売掛金
天然ガス供給価格規則に従い、公社は2007年から燃料調整メカニズムを適用して供給原価を調整している。調
整された供給原価は韓国政府の承認によりLNG価格に反映されている。
供給原価調整に関連して、2010年および2009年12月31日現在の公社が計上した関連売掛金は下表のとおりであ
る。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
その他売掛金
139,709
204,305
その他買掛金
(79,999)
-
59,710
204,305
供給原価調整は2007年12月から実施され、2010年および2009年12月31日に終了した年度の売り上げにそれぞれ
144,595百万ウォンの減少および204,305百万ウォンの増加をもたらした。
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(9) 有形固定資産
2010年および2009年12月31日現在の有形固定資産の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
有形固定資産
16,683,207
15,147,594
減価償却累計額
(5,639,539)
(5,053,204)
政府交付金
(46,839)
(12,072)
建設助成金
(2,697)
(2,734)
10,994,132
有形固定資産(純額)
10,079,584
(a) 公社は、1998年7月1日に資産再評価法に基づき有形固定資産の再評価を行った。その結果、公社は、700,579百
万ウォンの再評価益を計上した。
(b) 2009年7月1日より、公社はSKAS第5号「有形固定資産」を適用した。公社は2009年に初めて再評価モデルを
将来適用した。かかる採用の結果、2009年に1,196,553百万ウォンのその他包括利益(税効果前(税効果:
263,242百万ウォン))および4,597百万ウォンの固定資産再評価損を認識した。
(c) 2010年12月31日に終了した年度における有形固定資産の変動は、以下のとおりである。
(i) 取得原価
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
取得
減額
その他
処分
その他
期末残高
土地
2,041,921
527
7,961
(604)
(3)
2,049,802
建物
509,473
1,764
32,317
(3,000)
-
540,554
構築物
3,559,821
431
380,187
(1,232)
(5,879)
3,933,328
機械
5,859,932
5,490
712,789
(32,823)
(1,078)
6,544,310
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1,074,680
-
-
-
オフィス機器
71,006
3,743
4,759
(6,340)
車輌
24,218
420
-
工具
25,202
1,167
282
1,981,341
1,570,986
-
-
リース船舶
建設仮勘定
-
1,074,680
(2)
73,166
(899)
-
23,739
(2,109)
-
24,542
(1,133,241)
2,419,086
建設助成金
(2,734)
(284)
-
-
321
(2,697)
政府交付金
(12,072)
(35,306)
-
-
539
(46,839)
15,132,788
1,548,938
1,138,295
(47,007)
(1,139,343)
82/206
16,633,671
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(ii) 減価償却累計額
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
減価償却費
減額
その他
処分
その他
期末残高
161,002
17,606
32
(1,527)
(8)
177,105
構築物
1,022,208
117,215
22
(521)
(17)
1,138,907
機械
3,714,539
438,383
503
(29,533)
(47)
4,123,845
リース船舶
53,703
42,987
-
オフィス機器
59,402
7,755
13
車輌
20,831
1,206
工具
21,519
5,053,204
建物
-
-
96,690
(6,332)
-
60,838
-
(899)
-
21,138
1,518
87
(2,108)
-
21,016
626,670
657
(40,920)
(72)
5,639,539
(d) 2009年12月31日に終了した年度における有形固定資産の変動は、以下のとおりである。
(i) 取得原価
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
土地
建物
取得
減額
再評価
その他
839,282
1,075
1,191,956
処分
その他
14,863
(638)
期末残高
(4,617)
2,041,921
502,348
4,667
-
3,485
(1,027)
-
509,473
構築物
3,320,203
1,058
-
239,720
(1,160)
-
3,559,821
機械
5,746,936
1,503
-
125,358
(13,683)
リース船舶
1,074,680
-
-
-
オフィス機器
69,561
3,676
-
743
車輌
22,406
1,675
-
307
-
(182)
5,859,932
-
1,074,680
(2,974)
-
71,006
(170)
-
24,218
83/206
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工具
建設仮勘定
建設助成金
政府交付金
25,324
1,295
-
531
1,039,610
1,337,615
-
9,570
-
-
-
-
-
(3,032)
(4,086)
(9,570)
12,633,232
1,342,994
-
(1,948)
-
1,191,956
(405,454)
1,981,341
298
-
394,577
25,202
(2,734)
1,584
(21,600)
(408,371)
(12,072)
15,132,788
(ii) 減価償却累計額
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
減価償却費
減額
その他
処分
その他
期末残高
建物
144,484
16,875
4
(361)
-
161,002
構築物
911,995
109,755
753
(295)
-
1,022,208
3,302,993
422,478
611
(11,537)
(6)
3,714,539
リース船舶
10,716
42,987
-
オフィス機器
57,668
4,703
-
車輌
19,991
1,010
-
工具
21,933
1,453
4,469,780
599,261
機械
-
-
53,703
(2,969)
-
59,402
(170)
-
20,831
-
(1,867)
-
21,519
1,368
(17,199)
(6)
5,053,204
(e) 保険
2010年12月31日現在、棚卸資産、機械、装置および工具は、13,401,996百万ウォンを上限として火災保険が付さ
れていた。また、2010年12月31日現在、公社は、損失補てんのため、組立保険4,405,918百万ウォン、損害保険
119,715百万ウォン、貨物保険12,086,672百万ウォンおよび運送保険16,982百万ウォンを維持していた。
(f) 国土海洋部により発表された2010年12月31日現在の土地の公示価格は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
帳簿価額
公示価格
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土地
2,049,802
1,292,040
公示価額は政府の目的に使用されるもので、公正価値を表すものではない。
(10) 利息の資産計上
2010年および2009年12月31日現在、建設完了に関連して、支払利息124,074百万ウォンおよび47,318百万ウォン
は、適格資産の原価の一部として資産計上された。公社が支払利息を費用処理した場合、関連する勘定の残高の差額
は以下のようになる。
(単位:百万ウォン)
2010年
資産計上
2009年
費用処理
資産計上
費用処理
2,419,086
2,295,012
1,981,341
1,933,963
支払利息
571,763
695,837
682,133
729,511
税引前利益
266,619
142,545
313,726
266,348
建設仮勘定
(11) 無形資産
(a) 2010年12月31日に終了した年度における無形資産の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
土地利用権
開発費
ソフトウェア
拠出資産
利用権
その他
合計
635
3,649
19,668
74,679
140
98,771
増加
26
-
1,697
-
-
1,723
償却
(59)
(3,541)
(5,304)
(5,228)
(26)
(14,158)
処分
(3)
-
-
(1,842)
-
(1,845)
-
-
1,079
-
-
1,079
599
108
17,140
67,609
114
85,570
期首残高
その他
期末残高
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(b) 2009年12月31日に終了した年度における無形資産の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
土地利用権
期首残高
開発費
ソフトウェア
拠出資産
利用権
その他
合計
669
7,190
-
80,075
162
88,096
増加
61
-
17
-
8
86
償却
(58)
処分
(37)
-
-
-
-
24,550
635
3,649
19,668
その他
期末残高
(3,541)
(4,899)
(3,693)
(30)
(12,221)
(1,703)
-
(1,740)
-
-
24,550
74,679
140
98,771
(c) 2010年および2009年12月31日に終了した年度に発生した研究開発費は、それぞれ35,196百万ウォンおよび
31,051百万ウォンであった。
(12) 担保として差出されている資産および支払保証
(a) 2010年12月31日現在、公社は、イエメンLNG Co.,およびその他の三菱東京UFJ銀行およびその他に対する長期債
務について406百万米ドル、75百万メキシコ・ペソおよび2,400百万ウォンにのぼる支払保証を提供している。
(b) 2010年12月31日現在、公社は、注記12(a)に記載された三菱東京UFJ銀行に提供された保証について現代コーポ
レーションにより93百万米ドルの保証を受領している。
(c) 2010年12月31日現在、公社は、ソウル保証保険会社およびその他から18,235百万ウォンの保証を受領している。
(13) その他流動負債
2010年および2009年12月31日現在のその他の流動負債の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
預り金
11,210
2009年
6,236
86/206
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前受収益
その他の流動負債
41
118
25,271
81,488
36,522
87,842
(14) 長期債務
(a) 2010年および2009年12月31日現在の債券の概要は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
貸付人
金利(%)
2010年
2009年
債券
ウォン建てで発行された債券
外貨建てで発行された債券
4.00∼7.07
10,600,000
8,810,000
2.26∼3カ月
LIBOR+3.86
2,275,111
1,937,218
(1,986,083)
(1,800,169)
(15,752)
(10,216)
控除:1年以内期限到来分
控除:債券のディスカウント
10,873,276
8,936,833
(b) 2010年および2009年12月31日現在の長期債務の概要は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
貸付人
金利(%)
2010年
2009年
ウォン建:
韓国石油公社
3.50
584,205
713,175
環境管理公社
3.52
15,793
18,255
-
100,000
株式会社三菱東京UFJ銀行
控除:1年以内期限到来分
-
(116,317)
(231,432)
483,681
599,998
87/206
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外貨建:
韓国石油公社
交通銀行ソウル支店
3年物国債利率
110,179
104,279
3カ月LIBOR+1.70%
68,334
70,056
-
245,196
-
韓国輸出入銀行
(68,334)
控除:1年以内期限到来分
(245,196)
110,179
174,335
593,860
774,333
(c) 2010年12月31日現在の公社の長期債務の満期予定は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
12月31日
ウォン建債券
2011年
1,500,000
2012年
2013年
外貨建債券
ウォン建借入金
486,083
116,317
1,360,000
-
1,620,000
170,835
2014年
1,290,000
2015年以降
外貨建借入金
合計
68,334
2,170,734
108,548
-
1,468,548
104,932
4,680
1,900,447
683,340
95,220
4,680
2,073,240
4,830,000
934,853
174,981
100,819
6,040,653
10,600,000
2,275,111
599,998
178,513
13,653,622
(15) リース
(a) 公社は一部の船舶をリースしている。2010年および2009年12月31日現在のキャピタル・リースに基づく船舶お
よび関連減価償却累計金額は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
船舶
控除:累積償却累計額
2009年
1,074,680
1,074,680
(96,690)
(53,703)
88/206
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977,990
1,020,977
2010年および2009年12月31日に終了する年度のキャピタル・リースに基づき保有される資産にかかる償却費
用はそれぞれ42,987百万ウォンであった。
(b) 2010年および2009年12月31日現在のファイナンス・リース債務の概要は下記のとおりである。
貸し手
韓国LNGトレーディング Co. Ltd.
控除:1年以内期限到来分
LNG船舶
ジャスミン
2010年
(単位:百万ウォン)
2009年
230,143
240,870
エコピア
232,207
245,560
ムグンファ
225,760
238,761
STX-KOLT
230,395
242,969
918,505
968,160
(28,393)
(27,305)
890,112
940,855
89/206
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韓国ガス公社(E06062)
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(c) 2010年12月31日現在の解約不能なキャピタル・リースに基づく将来の最低リース支払額は以下のとおりであ
る。
(単位:百万ウォン)
12月31日
金額
28,393
2011年
2012年
30,269
2013年
32,268
2014年
34,400
2015年以降
793,175
918,505
(16) 外貨建の資産および負債
2010年および2009年12月31日現在の外貨建の資産および負債の概要は以下のとおりである。
2010年
通貨
2009年
ウォン
換算額
外貨建
ウォン
換算額
外貨建
資産:
現金および現金同等物
米ドル
タイ・バーツ
マレーシア・
リンギット
未収収益
その他の流動資産
長期貸付金
米ドル
米ドル
米ドル
39,553,713
45,048
119,696,931
139,758
1,693,056
64
428,265
15
224,006
83
349,844
119
4,319,201
4,919
1,975,496
220,507,849
2,250
252,327
3,180,368
3,713
2,048,177
2,391
243,887,167
256,790
ユーロ
96,736
146
57,522
96
豪ドル
12,576,000
14,562
12,576,000
13,143
90/206
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319,399
416,025
負債:
買掛金
短期借入金
その他未払金
米ドル
877,100,611
998,930
969,153,876
1,131,583
米ドル
269,005,534
306,370
81,095,005
94,687
カナダ・ドル
72,469,676
82,519
-
-
米ドル
92,448
105
414,251
484
ユーロ
985,100
1,491
260,980
437
カナダ・ドル
-
-
151,360
168
日本円
-
-
2,000
25
1,440,838
132
1,140,454
102
米ドル
1,640,000,000
1,867,796
1,140,000,000
1,331,064
日本円
メキシコ・ペソ
債券
3,000,000,000
41,912
48,000,000,000
606,154
スイス・フラン
300,000,000
365,403
-
-
長期借入金
米ドル
152,826,274
178,513
357,241,487
419,531
ファイナンス・リース負債
米ドル
806,484,699
918,505
829,187,778
968,160
4,761,676
91/206
4,552,395
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(17) 退職給付
2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる退職給付の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
期首現在退職給付引当金
90,995
未払退職給付
28,170
90,616
23,722
(2,688)
支払
(23,343)
期末現在退職給付引当金
116,477
退職給付保険積立金
(81,533)
(63,732)
34,944
27,263
期末現在正味残高
90,995
公社は三星生命保険会社およびその他の保険会社と従業員退職給付信託取決めを維持している。この取決めに基
づき、公社は2010年および2009年12月31日現在の退職給付準備金残高のそれぞれ70.0%および70.0%に相当する金
額を預託している。この預託金は退職者に対する必要な支払いの保証として用いられ、準備金残高の減額として会
計処理される。
(18) 契約債務および偶発債務
(a) 2010年12月31日現在、公社は韓国石油公社に対し、長期借入金の担保として16枚の白地約束手形を差入れてい
る。
(b) 2010年12月31日現在のLNG購入契約の概要は以下のとおりである。
供給者
期間
年間契約数量
輸入条件
(千トン)
プルタミナ(インドネシア)
1994−2014
2,000
FOB
〃
1998−2017
1,000
FOB
MLNG(マレーシア)
1995−2015
2,000
FOB
〃
2003−2010
1,500 (500のオプション付)
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DES
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1,500 (500のオプション付)
〃
2008−2028
RASGAS(カタール)
1999−2024
4,920
FOB
〃
2007−2026
2,100
DES
OLNG(オマーン)
2000−2024
4,060
FOB
BLNG(ブルネイ)
1997−2013
700
DES
ウッドサイド・エネルギーおよびその他
(オーストラリア)
2003−2016
500
DES
東海ガス田(国内)
2004−2018
400
輸出船積価格
YLNG(イエメン)
2008−2028
2,000
FOB
サハリン・エネルギー(ロシア)
2008−2028
1,500
FOB
BG(エジプト)
2008−2016
GLNG(オーストラリア)
2015-2035
1,320 (240のオプション付)
3,500
DES
DES
FOB
2010年12月31日現在、公社は、21隻のLNG配給船を専属的に利用するため、現地の輸送会社5社と長期輸送契約
を締結している。公社は、契約期間と投資費用の返済期間との間に期間差異があるため、2010年および2009年12
月31日現在、それぞれ85,343百万ウォンおよび141,887百万ウォンにのぼる長期前払金(長期前払金に含まれ
る。)を支払っている。
また、上記LNG配給船21隻に関して、公社は、船主および現地の輸送会社5社が契約を履行しない場合に、契約
の履行について責任を負う旨を記載した確認書を協調融資金融機関団に出している。
(c) 2010年12月31日現在、公社は韓国外換銀行との間に136,668百万ウォンを上限とする信用状契約および外貨保
証を締結している。さらに、公社は信用状契約のうち70,983百万ウォンを利用した。
(d) 2010年12月31日現在、公社は韓国外換銀行およびその他2社と260,000百万ウォンを上限とする借越契約を締
結している。
(e) 公社は、2010年12月31日現在、総額32,411百万ウォンの様々な訴訟および損害賠償申立てに係る請求を抱えて
いる。これらは通常の業務において発生したものであり、経営陣は、上記の訴訟および請求は公社の財政状態、経
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営成績またはキャッシュ・フローに重大な悪影響を及ぼすものではないと考えている。
(19) デリバティブ商品
(a) 2010年12月31日現在、公社が外貨および金利リスクのエクスポジャーをヘッジするために保有するデリバティ
ブ金融商品の詳細は以下のとおりである。
取引の目的
キャッシュ・フロー・ヘッジ
トレーディング
取引の種類
契約内容
金利スワップ
金利スワップ契約
外貨スワップ
金利および外貨スワップ契約
外貨先渡し
外貨買い契約
外貨スワップ
金利および外貨スワップ契約
外貨先渡し
外貨買い契約
外貨売り契約
(b) 2010年12月31日現在の金利スワップ契約の詳細は以下のとおりである。
ヘッジ項目
金融機関
満期
金額
買い
売り
第277回債
モルガン・スタンレー
2020年9月
20,000
百万ウォン
最低[10.0%, 最高
{2.00%, (28 x
index)} ]
4.69%
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(c) 海外で発行された債券に関する金利および為替の変動によるリスクをヘッジするため、2010年12月31日現在締
結されていた通貨スワップ契約は、以下のとおりである。
目的
金融機関
キャッ
シュ・フ
ロー・
ヘッジ
BNPパリバお
よびカリヨン
2008-2011
100,000,000
米ドル
ING
2008-2011
三菱東京UFJ
銀行
トレー
ディング
契約期間
契約額
為替レート
(ウォン/外貨1単
位)
売り
買い
1米ドル=
958.0ウォン
4.40%
6カ月LIBOR
+1.30%
50,000,000
米ドル
1米ドル=
1,017.3ウォン
5.30%
6カ月LIBOR
+1.40%
2008-2011
90,000,000
米ドル
1米ドル=
1.049.6ウォン
5.75%
6カ月LIBOR
+1.40%
DBS
2008-2011
50,000,000
米ドル
1米ドル=
1,034.5ウォン
5.90%
3カ月LIBOR
+1.50%
DBS
2008-2011
100,000,000
米ドル
1米ドル=
1,463.4ウォン
6.51%
3カ月LIBOR
+3.86%
バンク・オブ
・アメリカ
2008-2011
60,000,000
米ドル
1米ドル=
1.089.7ウォン
5.47%
3カ月LIBOR
+1.70%
みずほ銀行
2008-2011
3,000,000,000
日本円
1円=13.40ウォン
5.85%
6カ月ユー
ロ円LIBOR
+3.00%
UBS(1)
2010-2015
200,000,000
スイス・フラン
1スイス・フラン=
0.9886米ドル
3.52%
2.26%
UBS(2)
2010-2015
100,000,000
スイス・フラン
1スイス・フラン=
1.0152米ドル
3.40%
2.26%
(d) 2010年12月31日現在の外貨先渡し契約の詳細は以下のとおりである。
目的
契約内容
金額
金融機関
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キャッシュ・フロー・ヘッジ
買い
332,015,935米ドル
トレーディング
買い
1,326,545,641米ドル
売り
100,000,000米ドル
韓国外換銀行および
その他
(e) 2010年12月31日現在のデリバティブ商品資産および負債ならびに同日に終了した年度の営業成績における評
価の詳細は以下のとおりである。
目的
契約内容
キャッシュ・フ
ロー・ヘッジ
金利スワップ
トレーディング
デリバティブ
商品の評価益
(損)(純
額)
-
その他包括利
益(損失)累
計額(純額)
(*)
デリバティブ
商品資産
(495)
-
(495)
38,925
(32,922)
外貨スワップ
(383)
外貨先渡し
(81)
(1,697)
1,531
(6,867)
(464)
(1,603)
40,456
(40,284)
外貨スワップ
外貨先渡し
589
デリバティブ
商品負債
9,234
-
25,341
-
927
-
11,394
(7,084)
10,161
-
36,735
(7,084)
9,697
(1,603)
77,191
(47,368)
(f) 2009年12月31日現在のデリバティブ商品資産および負債ならびに同日に終了した年度の営業成績における評
価の詳細は以下のとおりである。
目的
契約内容
トレーディング
外貨スワップ
外貨先渡し
デリバティブ
商品の評価損
(純額)
デリバティブ
商品資産
デリバティブ
商品負債
(138,050)
330,785
(29,046)
(8,152)
4,106
(12,259)
(146,202)
334,891
(41,305)
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(20) 株主資本
2010年および2009年12月31日現在、普通株式の授権株式数、発行済株式数および1株当りの額面金額は、それぞ
れ200,000,000株、77,284,510株および5,000ウォンであった。
(21) 資本調整
2010年および2009年12月31日現在の資本調整の詳細は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
自己株式
持分法適用投資から生じる資本調
整における負の変化
2009年
102,423
102,423
65
64
102,488
102,487
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(22) その他包括利益累計額
2010年および2009年12月31日現在のその他包括利益累計額は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
持分法適用投資による資本調整の
変動(税引後)
(8,515)
4,744
キャッシュ・フロー・ヘッジの公
正価値変動(税引後)
(1,251)
-
土地再評価(税引後)
932,783
932,854
923,017
937,598
(23) 利益剰余金
2010年および2009年12月31日現在の利益剰余金の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
193,211
193,211
792
792
財政再建積立金
87,819
87,819
事業拡張積立金
1,558,438
1,331,750
事故補償積立金
386,423
386,423
社会資本投資積立金
26,981
51,868
研究人材開発積立金
23,333
43,333
219,282
219,282
208,779
240,273
利益準備金
その他の準備金:
事業合理化積立金
配当均衡化積立金
未処分利益
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有価証券報告書
2,705,058
2,554,751
(a) 利益準備金
韓国の商法上、公社は、利益準備金が資本金の50%に達するまで、各会計年度に関し現金配当総額の少なくとも
10%を利益準備金に積立てることを要する。利益準備金は欠損を減じるために使用することができ、また、株式の
無償発行に関して普通株式に振替えることができる。
(b) 事業合理化積立金
2002年12月10日まで、租税特別措置法に基づき、一定の投資については投資税額控除が認められていた。ただ
し、公社は、受領した還付金の額を利益剰余金から充当し、この金額を事業合理化積立金に振替えることを義務づ
けられていた。
2002年12月11日付で、公社は一定の投資について受領した還付金があるにもかかわらず、事業合理化積立金の
設定を義務づけられなくなった。よって、現在の残高は任意積立金とみなされる。
(c) 財政再建積立金
2007年12月26日まで、有価証券の発行および開示に関する規則上、公社は、公社の株主資本が総資産の30%に達
するまで、各年につき有形固定資産正味売却益の少なくとも50%および純利益の10%に相当する金額を積立金に
繰入れることを義務づけられていた。積立金は赤字の削減または株式無償発行に関する普通株式への振替に利用
することができる。
2007年12月27日付で、上記の要件は解除され、公社は財政再建積立金への繰り入れを義務づけられなくなった。
よって、2009年12月31日現在の残高は任意積立金とみなされる。
(d) 研究人材開発積立金および社会資本投資積立金
研究人材開発積立金および社会資本投資積立金は、法人税軽減のために適格税額控除の適用を受けるべく公社
が繰入れを行っている。かかる積立金は、韓国租税減免規制法に従い一定の期間については配当の原資とするこ
とができない。
(24) 販売費および一般管理費
2010年および2009年12月31日に終了した年度の販売費および一般管理費の概要は以下のとおりである。
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(単位:百万ウォン)
2010年
給与
2009年
37,016
30,289
未払退職給付
5,082
4,503
その他の従業員給付
5,828
7,743
輸送費
2,156
1,617
販売促進費用および手数料
4,254
6,117
12,773
9,367
不良債権費用
2,632
2,438
通信費
1,080
1,070
629
728
85,063
75,674
486
494
1,486
1,564
17,388
15,017
広告費
5,446
5,632
研修費
5,204
4,778
研究開発費
35,196
31,051
探査評価費
12,313
11,046
6,720
5,270
240,752
214,398
減価償却費
水道光熱費
租税公課
消耗品
保険
専門サービス報酬
その他
(25) 法人税
(a) 公社は、課税所得に基づき、以下の税率で法人税を課されていた。
課税所得
税率
100/206
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2009年以後
200百万ウォン以下
200百万ウォン超
2009年
12.1%
27.5%
2010年
12.1%
24.2%
2010年および2011年
11.0%
24.2%
101/206
それ以後
11.0%
22.0%
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2010年12月、韓国政府は法人所得税率(住民税を含む。)の24.2%から22.0%への引き下げを2012年まで延
期した。
(b) 2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる法人税の内訳の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
未払税金費用
-
-
繰延税金費用(ベネフィット)
59,879
資本に直接計上された税金費用
515
(261,759)
9
-
税追納還付
税金費用
337,482
60,403
75,723
(c) 2010年および2009年12月31日現在の繰延税金資産および負債は一時差異の実現が予想される年度に適用され
る税率を用いて測定され、法人税率の変更による繰延税金資産(負債)の変動であるそれぞれ3,594百万ウォン
および272百万ウォンは未払税金費用に反映された。
(d) 2010年および2009年12月31日に終了した年度において、公社の税引前利益に対し法定税率を適用して計算され
た法人税費用と、個別損益計算書における実際の法人税費用の相違は以下によるものである。
(単位:百万ウォン)
2010年
税引前利益
通常税率による法人税費用
永久差異の税効果(主に交際費)
2009年
266,619
64,495
313,726
75,898
1,807
528
税率変更の効果
(3,594)
(272)
その他
(2,305)
(431)
法人税費用
60,403
75,723
実効税率
22.7%
24.1%
(e) 公社は、関連する還付金を利用できる将来の利益が見込まれると公社が決定した場合には、繰延税金資産を認
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
識している。
(f) 繰延税金負債の計算において非課税配当所得が関連会社および子会社の利益持分から除外され、近い将来公社
が土地を処分する可能性が乏しいため、公社は、2010および2009年12月31日現在、持分法適用投資および土地に
関連した課税一時差異から生じたそれぞれ27,896百万ウォンおよび27,946百万ウォンの繰延税金負債をそれぞ
れ認識しなかった。
(g) 2010年12月31日に終了した年度における、その他包括利益累計額に直接費用計上されまたは貸記された繰延税
金資産および繰延税金負債は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
一時差異
関連会社の資本調整における未実現持分
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値変動
再評価益
繰延税金負債
(13,401)
142
(1,603)
353
(93)
20
(15,097)
515
(h) SKAS第16号「法人税」に基づき、繰延税額は、正味流動資産または負債および正味非流動資産または負債とし
て表示されなければならない。さらに、公社は、繰延税金資産および負債の総額を開示しなければならない。2010
年12月31日現在の繰延税金資産および負債の総額の詳細は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年12月31日
現在の一時差異
繰延税金資産(負債)
流動
非流動
資産:
有価証券投資の減損損失
12,078
-
2,657
政府交付金
19,225
365
3,864
貸倒引当金
73,444
-
16,323
未払退職給付
81,535
-
17,938
344,744
-
税務上の限度額を超える減価償却累計額
103/206
75,844
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
外国為替換算損(純額)
繰越税損失
その他
(146,557)
2,877,546
185,942
(249)
3,261,766
100
186,407
(32,242)
464,023
(146)
548,261
負債:
未収受取利息
持分法適用投資評価益(純額)
(4,970)
(1,203)
-
(16,527)
-
(875)
社会資本投資積立金
(9,586)
-
(2,320)
研究人材開発積立金
(10,000)
-
(2,420)
退職給付信託のための預金
(81,534)
-
(17,938)
土地(圧縮記帳積立金)
(102,720)
-
税務上の特別減価償却および税務上の限度額
を超える減価償却累積額との相殺
(125,681)
-
(27,650)
(14,743)
-
(3,244)
デリバティブ評価益(純額)
原材料の価格調整(注9)
(4,183,224)
土地再評価
(1,191,284)
正味繰延税金負債
(185,941)
-
-
(751,272)
(262,082)
(5,740,269)
(187,144)
(1,067,801)
(2,478,503)
(737)
(519,540)
104/206
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
2010年12月31日に終了した年度の一時差異および繰延税金の変動は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
一時差異
2009年12月
31日現在
繰延税金
増加(減少)
2010年12月
31日現在
2009年12月
31日現在
増加(減少)
2010年12月
31日現在
資産:
有価証券投資の減損
損失
12,078
-
12,078
2,657
-
2,657
政府交付金
17,365
1,860
19,225
3,799
430
4,229
貸倒引当金
9,805
63,639
73,444
2,373
13,950
16,323
63,697
17,838
81,535
14,013
3,925
17,938
税務上の限度額を超
える減価償却累計額
290,600
54,144
344,744
63,931
11,913
外国為替換算損(純
額)
174,573
(321,130)
(146,557)
38,406
(70,648)
3,854,386
(976,840)
903,632
(253,667)
649,965
255
(504)
63
(109)
(46)
4,422,759
(1,160,993)
1,028,874
(294,206)
734,668
未払退職給付
繰越税損失
その他
2,877,546
(249)
3,261,766
75,844
(32,242)
負債:
未収収益
(3,834)
(1,136)
(4,970)
(928)
(275)
(1,203)
持分法適用投資評価
益(純額)
(26,460)
9,933
(16,527)
24
(899)
(875)
社会資本投資積立金
(26,981)
17,395
(9,586)
(6,530)
4,210
(2,320)
研究人材開発積立金
(23,333)
13,333
(10,000)
(5,133)
2,713
(2,420)
退職給付保険のため
の預金
(63,697)
(17,837)
(81,534)
(14,013)
(3,925)
(17,938)
土地(圧縮記帳積立
金)
(102,720)
-
(102,720)
-
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-
-
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
税務上の特別減価償
却および税務上の限
度額を超える減価償
却累積額との相殺
(132,089)
6,408
(125,681)
(29,060)
1,410
(27,650)
デリバティブ評価益
(純額)
(278,507)
263,764
(14,743)
(61,272)
58,028
(3,244)
原材料の価格調整
(4,776,112)
592,888
(4,183,224)
(1,110,259)
173,046
(937,213)
土地再評価
(1,191,369)
85
(1,191,284)
(262,101)
19
(262,082)
(6,625,102)
884,833
(5,740,269)
(1,489,272)
234,327
(1,254,945)
(2,202,343)
(276,160)
(2,478,503)
(460,398)
正味繰延税金負債
106/206
(59,879)
(520,277)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
2009年12月31日に終了した年度の一時差異および繰延税金の変動は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
一時差異
2008年12月
31日現在
増加(減
少)
繰延税金
2009年12月
31日現在
2008年12月
31日現在
増加(減
少)
2009年12月
31日現在
資産:
有価証券投資の減損
損失
1,345
10,733
12,078
296
2,361
2,657
政府交付金
4,893
12,472
17,365
1,133
2,666
3,799
貸倒引当金
5,738
4,067
9,805
1,262
1,111
2,373
未払退職給付
60,300
3,397
63,697
13,266
747
14,013
税務上の限度額を超
える減価償却累計額
242,376
48,224
290,600
53,323
10,608
63,931
外国為替換算損(純
額)
413,972
(239,399)
174,573
91,074
(52,668)
38,406
3,854,386
638,691
繰越税損失
その他
2,772,659
400
3,501,683
1,081,727
(145)
921,076
255
100
4,422,759
799,145
264,941
(37)
229,729
903,632
63
1,028,874
負債:
未収収益
(2,519)
(1,315)
(3,834)
(610)
(318)
(928)
持分法適用投資評価
益(純額)
(44,906)
18,446
(26,460)
(4,472)
4,496
社会資本投資積立金
(51,869)
24,888
(26,981)
(11,411)
4,881
(6,530)
研究人材開発積立金
(43,333)
20,000
(23,333)
(9,533)
4,400
(5,133)
退職給付保険のため
の預金
(60,300)
(3,397)
(63,697)
(13,266)
土地(圧縮記帳積立
金)
(102,737)
17
(102,720)
-
107/206
(747)
-
24
(14,013)
-
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
税務上の特別減価償
却および税務上の限
度額を超える減価償
却累積額との相殺
(137,769)
5,680
(132,089)
(30,309)
1,249
(29,060)
デリバティブ評価益
(純額)
(390,930)
112,423
(278,507)
(86,005)
24,733
(61,272)
(1,425,548)
(4,776,112)
(766,455)
(343,804)
原材料の価格調整
土地再評価
正味繰延税金負債
(3,350,564)
-
-
(1,110,259)
(1,191,369)
(1,191,369)
(262,101)
(262,101)
(4,184,927)
(2,440,175)
(6,625,102)
(922,061)
(567,211)
(1,489,272)
(683,244)
(1,519,099)
(2,202,343)
(122,916)
(337,482)
(460,398)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(26) 1株当り利益
2010年および2009年12月31日に終了した年度の1株当り利益は、以下のとおりである。
2010年
2009年
純利益(百万ウォン)
加重平均発行済普通株式数(*)
206,216
238,003
72,608,750
72,608,750
2,840
3,278
普通株式1株当り利益(ウォン)
(*)加重平均発行済普通株式数:
2010年
1月1日現在の発行済普通株式数
2009年
72,608,750
-
-
72,608,750
72,608,750
自己株式の再発行の影響
12月31日現在の発行済普通株式数
72,608,750
(27) 配当
(a) 2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる配当金の詳細は以下のとおりである。
(単位:額面金額を除き、百万ウォン)
2010年
2009年
配当金額:
現金配当
純利益
配当性向
45,017
206,216
238,003
21.8%
23.5%
5,000
5,000
12.4%
15.4%
1株当り額面金額
額面に対する配当金の比率
55,909
(b) 2010年および2009年12月31日に終了した年度の配当利回りは以下のとおりである。
(単位:ウォン)
2010年
1株当り配当金
年度末現在時価
2009年
620
48,500
770
48,600
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
配当利回り
1.3%
1.6%
(28) 包括利益
2010年および2009年12月31日に終了した年度の包括利益は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
純利益
206,216
238,003
持分法適用投資による資本調整の変動(税引
後)(142百万ウォン(2010年)および1,353
百万ウォン(2009年))
(13,259)
(3,210)
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値変動
(税引後)(353百万ウォン(2010年)およ
びゼロウォン(2009年))
(1,251)
-
土地評価(税引後)(20百万ウォン(2010
年)およびマイナス263,113百万ウォン
(2009年))
(71)
932,854
191,635
1,167,647
包括利益
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(29) キャッシュを伴わない投資活動および財務活動
2010年および2009年12月31日に終了した年度の重要なキャッシュを伴わない投資活動および財務活動の概要は
以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
土地再評価
2009年
-
1,191,956
(30) 付加価値情報
2010年および2009年12月31日に終了した年度の付加価値の計算の内訳は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
給与および賃金
2009年
176,094
157,093
未払退職給付
25,826
23,722
その他従業員給付
25,463
35,477
賃料
12,252
9,853
減価償却費および償却費
639,565
609,600
公租公課
101,059
88,020
(31) 関連当事者取引および取引残高
(a) 2010年12月31日現在の親会社および子会社の関係の詳細は以下のとおりである。
支配子会社(*)
所有比率
韓国ガス技術株式会社
100.0%
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
60.0%
コガメクス・インベストメント・マンザニロ B.V.
100.0%
100.0%
KOGAS イラク B.V.
KOGAS バドラ B.V.
100.0%
KG カナダ Ltd.
100.0%
KOGAS オーストラリア Pty Ltd.
100.0%
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韓国ガス公社(E06062)
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KG 東ティモール Ltd.
100.0%
KG クルン・マネ Ltd.
100.0%
KG モザンビーク Ltd.
100.0%
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
100.0%
KOGAS アッカス B.V.
100.0%
KOGAS マンスリヤ B.V.
100.0%
コメックス・ガス S. de R.L. de C.V.
100.0%
KOGAS ヴォストック LLC
100.0%
京畿CES Co., Ltd.
56.3%
(*) 支配子会社とは、公社または支配子会社のいずれかにより過半数所有されている事業体および公社またはその支配子会社が発行
済普通株式総数の30%超を保有しており最大株主であるその他の会社をいう。
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(b) 2010年および2009年12月31日に終了した年度の通常の事業過程において発生した関連当事者との重要な取引
は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関係
会社名
取引
子会社
韓国ガス技術株式会社
購入
2010年
2009年
129,324
130,979
2,217
2,319
1,867
1,663
賃貸
管理費用
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
配当
コガメクス・インベストメント
・マンザニロ B.V.
受取利息
KOGAS ヴォストック LLC
購入
93,610
88,715
3,711
3,257
272
-
2
1
18,561
19,452
受取利息
関連会社
その他
韓国LNGリミテッド
配当
現代イエメンLNGカンパニー
受取利息
990
1,045
韓国LNGトレーディング Ltd.
支払利息
9,779
28,750
韓国南部発電公社
販売(*)
2,496,825
1,952,219
韓国中部発電公社
販売(*)
1,951,463
1,118,342
韓国西部発電公社
販売(*)
1,782,120
854,531
韓国東西発電公社
販売(*)
1,241,028
801,622
韓国南東発電公社
販売(*)
563,653
421,622
(*) 販売価格は燃料調整メカニズムにしたがい決定される。2010年および2009年12月31日に終了した各年度に、それぞれ614,886百万
ウォンおよび417,290百万ウォンの特別消費税が販売金額に含まれており、販売商品の価格精算は除外されている。
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(c) 2010年12月31日現在の関連当事者との取引残高は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
受取勘定
関係
子会社
会社名
その他
未収金
売掛金
その他
長期
貸付金
未収利益
その他
未払金
リース
債務
韓国ガス技術株式会
社
-
19
-
-
12,202
-
コガメクス・インベ
ストメント・マンザ
ニロ B.V.
-
-
-
64,246
-
-
KG モザンビーク
Ltd.
-
-
-
11,450
-
-
KG 東ティモール
Ltd.
-
-
-
-
-
33,725
クルン・マネ Ltd.
関連
会社
支払勘定
-
-
-
47,931
-
-
KOGASオーストラリア
Pty Ltd.
-
-
-
14,562
-
KOGAS ヴォストック
LLC
-
-
1
218
-
現代イエメンLNGカン
パニー
-
-
4,018
60,660
-
-
韓国LNGトレーディン
グ Co. Ltd.
-
-
-
-
-
918,505
韓国南部発電公社
328,064
-
-
韓国中部発電公社
255,565
-
-
-
-
-
-
-
-
-
韓国西部発電公社
261,462
-
-
-
-
-
韓国東西発電公社
161,870
-
-
-
-
-
韓国南東発電公社
78,569
-
-
-
-
-
1,085,530
19
4,019
232,792
12,202
918,505
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韓国ガス公社(E06062)
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2009年12月31日現在の関連当事者との取引残高は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
受取勘定
関係
子会社
関連
会社
その他
会社名
その他
未収金
売掛金
支払勘定
未収利益
長期
貸付金
その他
未払金
リース
債務
韓国ガス技術株式会
社
-
39
-
-
10,790
-
コガメクス・インベ
ストメント・マンザ
ニロ B.V.
-
-
-
61,984
-
-
KG モザンビーク
Ltd.
-
-
-
8,772
-
-
KG(ティモール海 06-102) Ltd.
-
-
-
54,441
-
-
KG 東ティモール
Ltd.
-
-
-
25,646
-
-
クルン・マネ Ltd.
-
-
-
48,513
-
-
KOGASオーストラリア
Pty Ltd.
-
-
-
13,143
-
-
KOGAS ヴォストック
LLC
-
-
1
227
-
現代イエメンLNGカン
パニー
-
-
3,028
53,389
-
-
韓国LNGトレーディン
グ Co. Ltd.
-
-
-
-
24,722
968,160
韓国南部発電公社
267,127
-
-
-
-
-
韓国中部発電公社
186,372
-
-
-
-
-
韓国西部発電公社
151,801
-
-
-
-
-
韓国東西発電公社
136,728
-
-
-
-
-
韓国南東発電公社
73,653
-
-
-
-
-
115/206
-
EDINET提出書類
韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
815,681
39
3,029
266,115
35,512
968,160
(d) 従業員向け貸付
2010年および2009年12月31日現在、公社の株式購入その他資金として公社が従業員に提供していた貸付は以下
のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
長期貸付金
2009年
71,371
31,416
(e) 2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる主要経営陣に対する報酬の総額および内訳は以下のと
おりである。
(単位:百万ウォン)
報酬の詳細
2010年
2009年
給与
909
783
退職給付
138
60
1,047
843
(32) 発行の承認日
2010年の個別財務書類は2011年2月9日に理事会において発行を承認された。
(33) 第4四半期の財務情報(未監査)
2010年および2009年の第4四半期の財務情報は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
売上
営業利益
当期純利益(損失)
1株当り利益(損失)
2009年
6,399,586
5,609,098
181,001
283,822
(28,644)
99,418
(394)
1,369
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(34) セグメント情報
2010年および2009年12月31日現在の売上情報の詳細は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
都市ガス会社
発電会社
その他
販売合計
2009年
12,719,657
12,476,077
9,711,585
6,745,902
180,134
169,850
22,611,376
19,391,829
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(35) 韓国国際財務報告基準(以下「K-IFRS」という。)の計画および採用
(a) K-IFRSの採用計画および現在の進捗状況
公社は2011年からK-IFRSに従って財務書類を発行することを計画した。公社は、K-IFRSの採用の影響の事前分
析を行い、新会計処理を適用するための会計システムを設定するためにタスクフォース・チームを組織し、社内
および社外で担当者に研修を行った。タスクフォース・チームは採用計画の詳細および状況を理事会および経営
陣に定期的に報告する。K-IFRSの採用計画の詳細は下記のとおりである。
主な活動
作成計画
2010年12月31日現在の状態
K-IFRS採用タスクフォー
ス・チームの設立および
K-IFRS採用により起こり
うる影響の分析
2010年末までにK-IFRS採用計画を完了
(2010年9月末までに2010年の比較情
報およびK-IFRS 1に従い要求される
「IFRSへの移行の説明」の作成)
2008年8月:
K-IFRS採用タスクフォース・チー
ムの設立
2008年5月:
K-IFRS採用により起こりうる影響
の分析を行う会計事務所の雇用
2009年4月:
会計方針の統一およびK-IFRS採用
により起こりうる影響の分析結果
の報告
2010年12月:
IFRSに基づく初めての財政状態計
算書の作成
研修
2010年6月末までにK-IFRSへの転換に
必要な技能の取得
2010年3月:
関係従業員の研修を開催(韓国会
計基準委員会により行われた研
修)
2010年6月:
採用計画の詳細および状況の理事
会および経営幹部への報告
会計システムの調整
2010年6月末までにK-IFRSに基づく新
会計処理を適用するための会計システ
ムの設定を完了
システムに必要な変更の範囲の分析を
完了
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(b) 公社に重大な影響を及ぼすことが予想されるK-IFRSに基づく会計と韓国において一般に認められた会計方
針(以下「K-GAAP」という。)に基づく会計の相違
2010年12月31日現在および同日に終了した年度の本書に表示された財務書類と、K-IFRSに基づき作成された場
合のかかる財務書類との注目すべき相違は下表のとおりである。下表は完全なものではなく、今後の変更の結果、
将来においてその他の予見できない相違が発生する場合がある。さらに、下表に示した重要な相違のいくつかの
実務上の影響については入手不可能な場合がある。
分野
K-IFRS
K-GAAP
みなし費用
有形固定資産の項目に関するみなし費
用であるため、公社は初めてのIFRS基準
の財政状態計算書において公正価値を
利用している。
-
従業員給付
公社は、予定ユニット・クレジット手法
に基づき、保険数理技術および予定給付
債務の現在価値に基づく割引率を用い
て計算された確定給付債務を認識する。
公社は、報告期間末に全従業員が退職し
た場合に支払われる金額に等しい退職
給付債務引当金を設定する。
累積的換算差異
2010年1月1日(K-IFRSへの移行日)
現在の外国事業の累積的換算差異はゼ
ロとみなされる。
-
子会社
公社は個別財務書類において持分法の
子会社への適用を廃止する。
公社は持分法を用いて子会社の会計処
理を行う。
公社は2010年1月1日(K-IFRSへの移
行日)から原価法を用いて子会社の会
計処理を行う。
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連結範囲の変更
公社は、子会社の規模にかかわらず、そ
れが重要な影響を及ぼす場合は子会社
への投資を連結する。
「株式会社の外部監査に関する法」に
基づき、前年度末現在の総資産の金額が
10,000百万ウォンに満たない子会社は
連結の適用を除外される。
リース
公社は、LNG輸入船第1号から第17号の
所有に伴う実質的にすべてのリスクお
よび報酬を引き受けるため、これらを
キャピタル・リースとして分類する。
SKAS第19号「リース」にしたがい、公社
はリースをオペレーティング・リース
として分類する。
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(c) 連結範囲の変更
公社はK-IFRSに基づき連結財務書類を表示することが義務づけられている。2010年12月31日現在のK-GAAPから
K-IFRSへの連結範囲の変更は下表のとおりである。
K-GAAPに基づく連結子会社
K-IFRSに基づく連結子会社
韓国ガス技術株式会社
韓国ガス技術株式会社
コガメクス・インベストメンツ・
マンザニロ B.V.
コガメクス・インベストメンツ・マ
ンザニロ B.V.
KG カナダ Ltd.
KG カナダ Ltd.
KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.
KOGAS オーストラリア Pty. Ltd.
KG 東ティモール Ltd.
KG 東ティモール Ltd.
KG クルン・マネ Ltd.
KG クルン・マネ Ltd.
KG モザンビーク Ltd.
KG モザンビーク Ltd.
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
-
相違
-
-
合弁事業契約に基づき、公社が議
決権の3分の2超を有しない場合
は重要な影響力を失う。
マンザニロ・ガス・テック S. de
R.L. de C.V.
株式会社の外部監査に関する法律
施行例第1-3条第2号に基づき、子
会社は連結から除外されるが、
K-IFRSに基づく場合はこれらは連
結子会社である。
KOGAS アッカス B.V.
KOGAS マンスリヤ B.V.
KOGAS バドラ B.V.
KOGAS ヴォストック LLC
コメックス・ガス S. de R.L. de
C.V.
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韓国ガス公社
連結貸借対照表
2010年および2009年12月31日現在
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
資産
現金および現金同等物
4,17
政府交付金
144,686
(6,417)
短期金融商品
4
売掛金(26,296百万ウォン(2010年)お
よび24,040百万ウォン(2009年)の貸倒
引当金控除後)
17,19,35
その他の未収金
9,17
前払費用
1年以内に期限の到来するデリバティブ
金融商品
21
未収還付特別消費税
棚卸資産
5
その他の流動資産
7,17
流動資産合計
219,774
(3,888)
6,179
38,400
5,047,263
4,533,199
974,008
1,852,433
16,650
26,254
51,881
283,941
155,255
105,087
2,156,535
1,641,318
10,480
56,352
8,556,520
8,752,870
6,023
4,145
長期売掛金(54百万ウォン(2010年)お
よびゼロ(2009年)の貸倒引当金ならび
に現在割引価値583百万ウォン(2010年)
および720百万ウォン(2009年)控除後)
19
長期貸付金(28,476百万ウォン(2010
年)および28,476(2009年)百万ウォン
の貸倒引当金ならびに現在割引価値11百
万ウォン(2010年)および20百万ウォン
(2009年)控除後)
17,19,35
139,966
258,565
長期投資有価証券
6
306,342
251,370
持分法適用投資
8
311,648
106,432
11,094,609
10,159,885
有形固定資産(純額)
10,11,13,
16
無形資産
12
318,340
99,879
デリバティブ金融商品(1年以内期限到
来分を控除後)
21
25,341
50,950
長期前払金
20
136,875
141,887
その他の長期未収金
9
3,414,875
3,106,428
その他の非流動資産
63,567
82,486
非流動資産合計
15,817,586
14,262,027
資産合計
24,374,106
23,014,897
(続く) 124/206
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有価証券報告書
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
負債
17
買掛金
13,17
短期借入金
15,17,20,21
1年以内に期限の到来する長期債務
その他未払金
1,305,981
1,360,142
1,946,072
2,555,986
2,180,686
2,277,369
9,17,36
462,709
182,575
未払費用
35
99,673
110,192
繰延税金負債
29
369
2,964
1年以内に期限の到来するファイナンス
・リース負債
16,17,35
28,393
27,305
1年以内に期限の到来するデリバティブ
金融商品
21
40,016
12,084
3,125
2,551
42,238
90,465
6,109,262
6,621,633
10,873,276
8,936,833
620,338
811,376
16,17,35
890,112
940,855
退職給付引当金(純額)
18
41,605
33,242
デリバティブ金融商品(1年以内期限到
来分控除後)
21
8,715
30,088
繰延税金負債−非流動部分
29
519,073
458,423
その他非流動負債
17
660
2,912
非流動負債合計
12,953,779
11,213,729
負債合計
19,063,041
17,835,362
22
386,423
386,423
23
1,384,870
1,384,870
支払法人税
その他流動負債
14
流動負債合計
債券(純額)
15,17,22
長期借入金(1年以内期限到来分控除
後)
ファイナンス・リース負債(1年以内期
限到来分控除後)
13,15,17,20
,21
株主資本
額面5,000ウォン普通株式
授権株式数:200,000,000株
発行済株式数:77,284,510株
資本剰余金
資本調整
24
(102,488)
(102,474)
その他包括利益累計額
25
922,955
939,255
利益剰余金
26
2,703,592
2,554,798
15,713
16,663
5,311,065
5,179,535
24,374,106
23,014,897
連結子会社における少数株主持分
株主資本合計
負債および資本の部合計
添付の連結財務書類注記を参照のこと。
125/206
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有価証券報告書
韓国ガス公社
連結損益計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
(但し、1株当りの金額を除く。)
売上
27,35
22,804,770
19,541,387
売上原価
34,35
21,540,989
18,381,357
1,263,781
1,160,030
255,674
226,493
1,008,107
933,537
売上総利益
販売費および一般管理費
28,34
営業利益
受取利息
35
17,515
14,858
支払利息
11,35
(569,750)
(683,837)
為替取引差損(純額)
(47,372)
(46,413)
外貨換算差益(純額)
30,292
264,588
240
223
受取配当金
その他不良債権
36
-
(303)
有価証券投資減損損失
6
-
(10,733)
持分法適用投資利益持分(純額)
8
有形固定資産売却損(純額)
無形資産の減損損失
12
デリバティブ商品取引益(損)(純額)
デリバティブ商品評価益(損)(純額)
14,418
14,746
(6,214)
(1,202)
(65,268)
-
(55,855)
27,482
21
9,728
(146,202)
(13,214)
(12,193)
15,033
12,233
(670,447)
(566,753)
337,660
366,784
65,486
79,624
272,174
287,160
純利益に対する支配会社持分
210,116
239,385
純利益に対する少数株主持分
62,058
47,775
2,894ウォン
3,297ウォン
寄付金
その他(純額)
税引前利益
法人税
29
純利益
普通株式1株当り利益
30
添付の連結財務書類注記を参照のこと。
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韓国ガス公社
連結資本変動計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
(単位:百万ウォン)
普通株式
2009年1月1日現在残高
資本
剰余金
その他包括
利益累計額
資本調整
6,646
少数株主
持分
1,384,870
配当金
-
-
-
-
(84,952)
(59,143)
(144,095)
純利益
-
-
-
-
239,385
47,775
287,160
子会社の増資
-
-
(13)
-
-
815
802
再評価益
-
-
-
934,529
-
733
935,262
その他
-
-
-
2009年12月31日現在残高
386,423
1,384,870
(102,474)
939,255
2,554,798
16,663
5,179,535
2010年1月1日現在残高
386,423
1,384,870
(102,474)
939,255
2,554,798
16,663
5,179,535
配当金
-
-
-
-
(55,909)
(62,407)
(118,316)
純利益
-
-
-
-
210,116
62,058
272,174
子会社の増資
-
-
(14)
-
-
-
(14)
再評価益
-
-
-
101
-
-
101
その他
-
-
-
(16,401)
(5,413)
(601)
(22,415)
386,423
1,384,870
(102,488)
922,955
2,703,592
15,713
5,311,065
(1,920)
添付の連結財務書類注記を参照のこと。
127/206
2,401,713
(1,348)
28,354
資本合計
386,423
2010年12月31日現在残高
(102,461)
利益
剰余金
(1,871)
4,105,545
(5,139)
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韓国ガス公社
連結キャッシュ・フロー計算書
2010年および2009年12月31日に終了した年度
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
営業活動によるキャッシュ・フロー:
純利益
272,174
287,160
646,465
614,299
33,755
29,143
6,214
1,202
65,268
-
純利益を以下に一致させるための調整項目:
減価償却費および償却費
未払退職給付
有形固定資産売却損(純額)
無形資産の減損損失
外貨換算益(純額)
(30,355)
債券発行差金の償却
2,729
受取利息
(152)
不良債権
デリバティブ商品評価損(益)(純額)
有価証券投資の減損損失
持分法適用投資利益持分(純額)
その他
(266,640)
4,785
(234)
2,527
3,519
(9,728)
146,202
-
10,733
(14,418)
(14,746)
2,225
6,831
976,704
822,254
(494,070)
(473,726)
671,520
(39,562)
資産および負債の変動:
売掛金
その他の未収金
前払費用
9,853
在庫
4,347
(515,937)
1,619,850
未収還付特別消費税
(50,168)
46,362
デリバティブ金融商品
271,857
その他の流動資産
45,336
政府交付金
38,120
非流動前払金
4,084
その他の非流動資産
23
(33,763)
341,034
(1,376)
51,494
(913,549)
買掛金
(45,279)
(478,199)
その他の未払金
255,808
(206,901)
未払費用
(14,304)
未払法人税
574
その他の流動負債
(153,899)
30,862
1,163
36,810
繰延税金負債
60,731
その他の非流動負債
(3,153)
(175,819)
(19,240)
(3,738)
(6,152)
(29,022)
退職給付信託への預け金
退職給付支払
営業活動による正味キャッシュ
1,032,408
128/206
75,449
673,970
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
注
2010年
2009年
(単位:百万ウォン)
投資活動によるキャッシュ・フロー:
33
短期金融商品売却手取金
32,400
242,898
短期金融商品の取得
(179)
短期投資売却手取金
815
短期投資有価証券の取得
68
-
短期貸付金手取金
長期貸付金回収手取金
長期貸付金提供
長期投資有価証券の取得
持分法適用投資の取得
155,112
195
134
有形固定資産の売却手取金
有形固定資産の取得
3,448
(54,545)
(37,211)
19,451
3,092
9,805
1,845
無形資産の取得
(162,296)
建設助成金手取金
有形固定資産の売却関連費用
預り保証金手取り金
差入保証金
その他の非流動資産の取得
投資活動に使用した正味キャッシュ
-
18,561
(1,612,228)
無形資産の売却手取金
(284,881)
4,771
(225,052)
配当金の受領
(96)
6,640
(40,732)
長期投資有価証券の売却手取金
(277,870)
(1,384,105)
1,742
(682)
1,163
6,284
(2,990)
(6,365)
27,597
7,626
(3,917)
(1,220)
(18)
-
(2,004,878)
(1,545,862)
11,714,161
17,416,017
3,921,636
2,941,180
6,490
22,588
財務活動によるキャッシュ・フロー:
短期借入金手取金
債券発行手取金
長期借入金手取金
短期借入金返済
1年以内に期限の到来する長期借入金の返済
長期借入金の返済
配当金の支払
1年以内に期限の到来するファイナンス・リース債務
の返済
子会社の普通株式発行による資本の増加
(12,325,674)
(18,559,733)
(2,277,369)
(1,110,018)
(613)
-
(118,316)
(151,511)
(26,508)
(16,052)
-
799
893,807
543,270
海外事業の換算調整
2,023
(4,108)
連結会社の変動による現金および現金同等物の増加
1,552
35
財務活動による正味キャッシュ
現金および現金同等物の純減
(75,088)
期首における現金および現金同等物
219,774
552,469
期末における現金および現金同等物
144,686
219,774
129/206
(332,695)
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有価証券報告書
添付の連結財務書類注記を参照のこと。
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韓国ガス公社
連結財務書類注記
2010年および2009年12月31日現在
(1) 組織および事業の内容
(a) 組織および支配会社の事業の内容
韓国ガス公社(以下「KOGAS」または「親会社」という。)は、1983年8月18日に政府出資企業として韓国ガ
ス公社法に基づき設立され、液化天然ガス(以下「LNG」という。)の開発、生産および供給を行っている。1997
年10月1日以降、親会社は公企業の経営改革および民営化に関する法に基づき事業を行っている。親会社の株式
は、1999年12月15日に韓国証券取引所に上場された。
2010年12月31日現在の親会社の発行済普通株式の所有状況は下表のとおりである。
株主
株式数
所有比率
韓国政府(*)
20,758,110
26.9%
韓国電力公社
18,900,000
24.5%
その他
32,950,640
42.6%
4,675,760
6.0%
77,284,510
100.0%
自己株式
(*)韓国政府はその直接および間接保有を通じて親会社の発行済株式資本の過半数を支配している。
2008年10月、知識経済部はまた、その他の会社が韓国のLNGの輸入および卸売市場に参入することを2010年よ
り許可するロードマップを発表した。ロードマップは段階的な自由化を企図しており、当初は発電会社向け市場
の自由化を、続いて産業用市場の自由化を開始する。LNG業界に競争原理が導入されることで、親会社の事業環境
と財務成績は大きく変化することが予想される。こうした変化が報告期間末現在の親会社の財政状態にどのよ
うに影響するかを推断することは不可能であり、よって、添付の連結財務書類にはかかる変化を織り込んだ調整
はなされていない。
(b) 連結の原則
連結財務書類には、KOGASおよびKOGASの支配下にある子会社(以下総称して「公社」という。)の勘定が含ま
れている。支配子会社には、KOGASまたはその支配子会社のいずれかが過半数を所有している法人およびその他
KOGASまたはその支配子会社が発行済普通株式総数の30%超を所有し筆頭株主である法人が含まれる。
公開会社であるか否かによらず、支配はしていないが、公社の重要な影響下にある関連会社に対する投資につ
いては、公社は、持分法会計を用いている。重要な影響力とは、一般に公社が投資先会社の経営および財務方針に
対して影響力を行使できる場合に存在すると考えられる。かかる影響力を行使する能力は、取締役会への公社の
代表者派遣、政策決定の過程への関与、投資先との重要な取引、経営幹部の人事交流、または技術面での依存な
ど、様々な形で現れる。公社が投資先の議決権の20%以上を直接または間接的に所有しており、投資先を連結対
象とする必要がない場合には、投資先は一般に重要な影響下にある。
売掛金および買掛金を含むすべての会社間取引の残高は、連結において相殺消去される。会社間における製
品、不動産またはその他の資産の販売による損益は、認識された利益または損失の総額に基づいて連結財務書類
において相殺消去される。KOGASから子会社への売却(ダウンストリーム売却)については、会社間損益の全額
が連結損益計算書において相殺消去される。子会社からのKOGASへの売却(アップストリーム売却)について
は、消去額は、支配会社持分利益と少数株主持分利益の間で按分比例的に配分される。
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有価証券報告書
① 2010年12月31日現在の連結子会社の詳細および財務情報概要は以下のとおりである。
連結子会社の詳細
子会社
所有割合
韓国ガス技術株式会社
所有株式数
主な事業
100.0%
1,060,000
建設およびサービス
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
コガメクス・インベストメンツ・マンザ
ニロ B.V.
KOGAS カナダ Ltd.(*)
60.0%
16,700,000
資源開発および投資
100.0%
18,000
投資およびサービス
100.0%
175,419,576
KOGAS オーストラリア Pty.Ltd.(*)
100.0%
1,593,029
KG ティモール Leste Ltd.(*)
100.0%
1
資源開発
KG クルン・マネ Ltd.(*)
100.0%
1
資源開発
KG モザンビーク Ltd.(*)
100.0%
1
資源開発
KG(ティモール海 06-102)Ltd.(*)
100.0%
1
資源開発
資源開発
資源開発および投資
京畿CES Co. Ltd.
グループ・エネルギー企業
56.31%
1,509,200
(*) KOGAS カナダLtd.、KOGAS オーストラリアPty.Ltd.、KG ティモールLeste Ltd.、KG クルン・マネ Ltd.、
KG モザンビーク Ltd.およびKG(ティモール海 06-102)Ltd.は新たに連結対象となった。
連結子会社の財務情報概要
(単位:百万ウォン)
子会社
韓国ガス技術株式会社
総資産
総負債
資本合計
売上高
純利益(損失)
108,079
36,281
71,798
146,686
11,961
35,684
44
35,640
161,572
160,067
38,381
64,302
203,872
6,137
197,735
239
(1,993)
KOGAS オーストラリア Ltd.
11,333
14,603
(3,270)
-
(466)
KG ティモール Leste Ltd.
33,341
36,197
(2,856)
-
(741)
KG クルン・マネ Ltd.
47,929
50,609
(2,680)
-
(1,290)
KGモザンビークLtd.
11,448
12,237
(789)
-
(271)
-
-
66,254
62,918
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
コガメクス・インベストメンツ
・マンザニロ B.V.
KOGAS カナダ Ltd.
KG(ティモール海 06-102) Ltd.
京畿CES Co., Ltd.
(25,921)
-
3,336
(4,074)
-
697
12,380
(4,505)
② 2009年12月31日現在の連結子会社の詳細および財務情報概要は以下のとおりである。
連結子会社の詳細
子会社
所有割合
韓国ガス技術株式会社
韓国ラス・ラファン LNG Ltd.
コガメクス・インベストメンツ・マンザ
ニロ B.V.
京畿 CES Co. Ltd.
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所有株式数
主な事業
100.0%
1,060,000
建設およびサービス
60.0%
16,700,000
資源開発および投資
100.0%
18,000
投資およびサービス
56.31%
1,509,200
グループ・エネルギー企業
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有価証券報告書
連結子会社の財務情報概要
(単位:百万ウォン)
子会社
総資産
総負債
資本合計
売上高
純利益(損失)
韓国ガス技術株式会社
91,186
31,123
60,063
162,680
9,397
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
コガメクス・インベストメンツ・
マンザニロ B.V.
京畿 CES Co., Ltd.
32,560
7
32,553
126,363
124,895
54,666
61,998
(7,332)
-
(5,021)
69,422
61,085
8,337
2,614
(4,997)
③ 2010年12月31日現在の連結財務書類から除外されている子会社または投資先は以下のとおりである。
会社
コメックス・ガス S.de.R.L.de C.V.
KOGAS ヴォストック LLC
KOGAS イラク B.V.
国
理由
メキシコ
小規模会社であるため。
ロシア
小規模会社であるため。
オランダ
2009年12月31日現在の総
資産が10,000百万ウォン
未満のため。
KOGASバドラ B.V
オランダ
2010年に設立されたため。
KOGASアッカス B.V.
オランダ
2010年に設立されたため。
KOGASマンスリヤ B.V.
オランダ
2010年に設立されたため。
ロシア
小規模会社であるため。
メキシコ
小規模会社であるため。
JV サコテック・カンパニー
マンザニロ・ガステック S de R.L.de C.V.
(2) 財務書類作成の基準および重要な会計方針の概要
(a) 連結財務書類作成の基準
公社は、韓国ウォンで公式会計記録を作成し、韓国ガス公社法、都市ガス事業法、公的企業および準政府機関の
ための会計処理基準ならびに韓国で一般に認められた会計原則に従って韓国語により連結財務書類を作成して
いる。韓国の財務会計基準および会計原則に合致した、公社が適用する会計原則の一部には、諸外国において一
般的に認められた会計原則に一致しないものがある。従って、本財務書類は、韓国の会計原則および慣行につい
て知識を有する者による利用を想定している。添付の連結財務書類は、韓国語により作成された連結財務書類を
もとに、要約、再編成され、英訳されたものである。
(訳注:本書に掲げる日本語の連結財務書類は、上記の英訳版から翻訳したものである。)
韓国語による連結財務書類に含まれている一定の情報で、韓国で一般に認められた会計原則に従い公社の財
政状態、経営成績、資本変動またはキャッシュ・フローの適正な表示のために必要でないものは、添付の連結財
務書類には表示されていない。
公社は、連結財務書類を韓国ガス公社法、都市ガス事業法、公的企業および準政府機関のための会計処理基準
ならびに韓国で一般に認められた会計原則に従って作成している。公社は、前年度の連結財務書類に適用された
ものと同一の会計方針を適用している。
(b) 収益の認識
商品販売による収益は、受領した、または受領可能な対価から業者間割引および数量割戻しを控除した純額の
公正価値で測定される。収益は、重大なリスクおよび所有の報酬が買い手に移転し、対価の回収が見込まれ、関連
費用および商品の見込み収益を、信頼性をもって見積ることができ、かつ商品との継続する管理関係がない場合
に認識される。
提供されたサービスからの収益は、収益の額、発生した費用、完成に要する費用および期末現在の進捗度を信
頼性をもって測定することができ、かつ将来の経済的便益が公社に流入する可能性が高い場合において、進行基
準法に基づいて認識される。
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有価証券報告書
建設契約からの収益は、契約の結果を確実に測定できる場合において、工事の進捗度に比例して認識される。
工事の進捗度は、見積工事総費用に対して現在までに完了した工事について生じた費用または完了した工事の
調査を参照して評価される。建設契約の結果を、信頼性をもって見積ることができない場合には、契約の収益は、
回収される可能性の高い発生済み工事費用の範囲に限って認識される。契約に係る期待損失は、直ちに連結損益
計算書に認識される。
連結財務書類注記9において検討されるとおり、韓国政府は公社が顧客に請求する料金を定期的に承認して
いる。原則として、販売される商品の価格はその合理的な原価に公正な投資収益を加えた金額を回収するよう設
定されている。公社は、料金策定プロセスを通じて将来のLNG価格の値上がりまたは値下がりが見込まれる場合
に、合理的な原価に公正な投資収益を加えた金額と規制価格との差額を販売価格の加算または減額として記録
している。
(c) 貸倒引当金
貸倒引当金は、個々の勘定および過去の回収実績の分析に基づいて見積もられ、売掛金からの控除額として表
示される。
(d) 棚卸資産
棚卸資産は、原価または正味実現可能価額のいずれか低い方の価額により表示される。正味実現可能価額は、
通常の業務の過程における見積販売価格から見積販売費用を控除したものである。棚卸資産の原価は、仕掛の材
料については個別法、消耗品については移動平均法、その他全ての棚卸資産については総平均法によって決定さ
れる。通常の事業において発生する損失による棚卸資産の正味実現可能価額への評価減は、物品の販売費用とし
て認識され、引当金として棚卸資産の帳簿価額から控除される。
公社は、取得、建設または生産に長期間を要する棚卸資産に関連した借入にかかる支払利息およびその他の財
務費用を、適格資産費用の一部として認識している。
(e) 有価証券投資(関連会社に対するものを除く。)
分類
公社は、負債性証券および持分証券(関連会社に対するものを除く。)を、その取得時に、満期保有目的有価証
券、売却可能有価証券または売買目的有価証券の3つのカテゴリーに分類する。
公社が満期まで保有する積極的な意志と能力を有する負債性証券への投資は、満期保有目的有価証券に分類
される。主に近い将来に売却する目的で取得された有価証券は、売買目的有価証券に分類される。満期保有目的
有価証券または売買目的有価証券のいずれにも分類されないものは、売却可能有価証券として分類される。
当初の認識
投資有価証券(関連会社に対する投資を除く。)は当初、原価で認識される。
その後の測定および利益認識
売買目的有価証券は、その後は公正価値で計上される。売買目的有価証券の公正価値変動により生じる損益
は、その発生した期間の損益計算書に計上される。売却可能有価証券は、その後は公正価値で計上される。売却可
能有価証券の公正価値変動により生じた損益は、税金を控除してその他の包括利益累計額として直接資本に計
上される。公正価値が容易に確定できない売却可能有価証券投資は、減損があれば控除して取得原価で計上され
る。満期保有目的投資は、実効金利法を用いて受取利息とともに償却原価で損益計算書に計上される。
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有価証券報告書
公正価値情報
市場性のある有価証券の公正価値は、期末現在の時価を用いて決定される。市場性のない負債性証券は、同様
の信用リスクおよび残存期間を有する負債の実勢市場金利を用いて割引キャッシュ・フローにより公正価値評
価される。信用リスクは、韓国において定評のある信用格付機関が公表した公社の信用格付によって決定され
る。マネー・マーケット・ファンド投資の公正価値は、投資運用会社によって決定される。
表示
売買目的有価証券、売却可能有価証券で報告期間末から1年以内に期限が到来するかまたは報告期間末から
1年以内に処分される可能性が高いもの、満期保有目的有価証券で報告期間末から1年以内に期限が到来する
もの、短期預金および短期貸付金は、流動資産として表示される。その他の売却可能有価証券および満期保有目
的有価証券は、すべて合わせて長期投資として表示される。
減損
公社は、投資の帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況変化が発生するたびに、
有価証券投資を見直す。合理的に見積もられた回収可能額が帳簿価額を下回り、減損が不要であることが明白に
証明されない場合、減損損失が認識される。
減損損失の戻入れは、かかる戻入れが減損損失の計上後に発生した事実に客観的に関連する場合に行われる。
減損損失の戻入れにより、前年度の資産において減損損失が計上されなかったならば決定されたであろう帳簿
価額(減価償却控除後)を上回ってはならない。償却原価で測定された金融資産および負債性証券である売却
可能資産については、かかる戻入れは損益において認識される。持分証券である売却可能金融資産については、
かかる戻入れは直接資本において認識される。
(f) 関連会社投資
関連会社とは、公社およびその子会社が財務および営業方針に重要な影響力を有する事業体である。公社が議
決権の20%以上を直接または間接に保有している場合、重要な影響力がないとはっきりと実証できない限り、公
社は重要な影響力を有するとみなされる。
関連会社への投資は持分法を用いて計上され、当初は取得原価で認識される。
公社の関連会社への投資には、取得時に特定されたのれん(累積減損損失控除後)が含まれる。のれんは、関
連会社への投資の取得原価が、取得された認識可能純資産の公正価値の公社持分を上回る金額として計算され
る。のれんは、見積耐用年数にわたって定額法により償却される。のれんの償却は、利益(損失)持分とともに計
上される。
のれんの帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況が発生した場合には、公社は
のれんを減損するために見直し、直ちに損益計算書上に減損を計上する。
関連会社への投資における取得後損益の公社持分は損益計算書上に認識され、持分の取得後変動の公社持分
は資本において認識される。累積的取得後変動は各投資の帳簿価額に対して調整される。関連会社による配当か
ら生じる投資の帳簿価額の変動は、関連会社が配当宣言したときに認識される。関連会社における損失の公社持
分が、関連会社における公社持分と等しいか、またはそれを上回る場合、関連会社が発行した優先株式またはそ
の他の長期貸付および売掛金を含め、公社が関連会社に代わり債務を引受け、または支払を行わない限り、公社
がさらに損失を認識することはない。
公社が持分法適用の際に関連会社の財務書類を利用する場合、関連会社または子会社が類似する状況におけ
る同様の取引および事象について公社のそれとは別の会計方針もしくは見積を使用している場合、公社は関連
会社の会計方針を公社の会計方針に合わせるために適切な調整を行う。
公社と関連会社との間の取引にかかる未実現利益は、各関連会社における公社の持分の範囲で消去される。
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有価証券報告書
(g) 有形固定資産
有形固定資産は、資産再評価法(同法が2000年12月31日に無効となるまで資産再評価を認めていた。)に基づ
いて再評価が行われる場合を除き、原価により表示される。現物出資または寄付により取得した資産は、取得時
における公正価値で計上される。非貨幣性資産との交換によって取得された資産については、受領した資産の公
正価値の方がより明確に証明されない限り、放棄された資産の公正価値が、受領した資産の取得原価を測定する
ために用いられる。
大規模な増設または改良は、これによって資産の耐用年数が延びた場合には、資産計上される。通常の保守お
よび修理費用はその発生時に費用計上される。
減価償却は、資産の見積耐用年数に従って定額法により、以下のとおり計算されている。
耐用年数(年)
建物
4−60
構築物
4−45
機械
4−37
リース船舶
25
オフィス機器
5
車輌
5
工具
5
公社は、適格資産の取得または建設が実質的に完了し、意図された使用に供されるまでに資産の取得または工
事に関連して発生した借入金にかかる利息費用を、適格資産の原価の一部として資産計上する。
公社は、資産の帳簿価額が回収できない可能性があることを示唆する事態または状況の変化が発生するたび
に、有形固定資産の減損の見直しを行う。資産の使用およびその最終的な処分から発生することが予想される将
来の正味非割引キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合には、減損損失が認識される。資産が減損したとみ
なされる場合には、かかる減損は、資産の帳簿価格が回収可能額を上回る金額として測定される。
2009年7月1日現在、公社は改訂SKAS第5号「有形固定資産」に従った再評価モデルを採用している。土地の
帳簿価額は再評価日現在の公正価値からその後の減価償却累計額および累積減損損失を控除して計上される。
資産の帳簿価額が再評価により増加した場合、かかる増加額はその他包括利益として認識されるが、そのうち、
当該資産が過去に損益計算書において認識した再評価による評価減を回復する増加額については当期の損益計
算書において認識される。一方、資産の帳簿価額が再評価により減少する場合、かかる減少は当期の損失として
認識され、その他包括利益に計上された再評価益の貸方残高に含まれる減額分はその他包括利益から控除され
る。本基準の移行規定に従い、会計変更は将来適用されるため、比較目的で表示される過年度の財務書類につい
ては再表示されていない。
(h) リース
公社はリースをその期間によりオペレーティング・リースまたはキャピタル・リースとして分類し、会計処
理している。所有に伴うすべてのリスクおよび報酬を実質的に公社が承継するリースはキャピタル・リースと
して分類される。その他のすべてのリースはオペレーティング・リースとして分類される。
所有に伴うすべてのリスクおよび報酬を実質的に承継していることが明らかな場合とは、下記の基準のひと
つ以上に該当する場合をいう。
・リースされた資産の所有権がリース期間の終了時に借り手に移転する。
・借り手に割引購入オプションがあり、かかるオプションが行使されることがリース開始時に合理的に確実
である。
・リース期間がリースされた資産の見積耐用年数の75%以上に相当する。
・最低リース支払額のリース期間開始時における現在価値がリースされた資産の公正価値の90%以上であ
る。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
さらに、リースされた資産が、大幅な改良を加えなければ借り手以外が利用できない程度に特別なものである
場合、キャピタル・リースであるとみなされる。
公社がキャピタル・リースの借り手である場合、将来の最低リース支払額の現在価値は資産計上され、かかる
金額が負債として認識される。オペレーティング・リースに基づく支払額はリース期間にわたり定額法で損益
計算書において認識される。
(i) 無形資産
無形資産は、取得原価から償却費累計額および減損損失があればこれを控除して計上される。減損損失は、無
形資産の帳簿価額を回収可能な金額に減額するのに要する金額として決定される。
発生した費用が無形資産として適格であるかどうか決定する基準および無形資産の各分類の償却期間につい
ては下記に記述する。
(i) 研究開発費
内部で生成された無形資産が認識の基準を満たしているかどうかを査定するため、公社は、生成のプロセ
スを研究段階と開発段階に分類している。研究段階で発生したすべての費用は、発生時に費用計上される。
開発段階で発生した費用は、下記の基準がSKAS第3号「無形資産」における認識を満たしている場合に限
り資産として認識される。:(1)無形資産の完成が、技術的に実現可能で、使用または売却が見込まれる場
合、(2)公社が無形資産を完成させ、それを使用または売却する意志と能力を有する場合、(3)無形資産が将
来の経済的便益をもたらすと見込まれる証拠がある場合、(4)公社が無形資産の開発を完成させるために十
分な技術的、資金的およびその他の資源を有しており、無形資産が利用可能となる場合、ならびに(5)開発中
に無形資産に起因する支出を信頼性をもって決定できる場合。
発生した費用がこれらの基準を満たさない場合は、発生時に費用として計上される。開発費は、基準を満
たす場合、資産計上され、10年間にわたって定額法で償却される。資産計上された支出には、原材料費、直接
の労務費および間接費の比例部分が含まれる。
(ⅱ) ソフトウェア
取得されたソフトウェアで、ERP(企業資源計画)プログラムを構成するものは、その見積耐用年数にわ
たり定額法を用いて償却される。
(ⅲ) 拠出資産利用権
拠出資産利用権は主に港湾施設利用権からなる。公社は、公社が政府機関との契約に従い専属的な港湾施
設利用を許可された期間を港湾施設利用権の見積耐用年数と見積もっている。
(ⅳ) 鉱業権
油田の取得、探査および開発に関連する直接費用は、鉱業権として認識される。生産が開始されると、累積
費用は当該油田の生産速度に従って償却される。
(ⅴ) その他無形資産
その他無形資産は、取得された土地に対する権利およびその他からなり、それぞれの見積耐用年数にわた
り定額法で償却される。
(j) 資本支出のための政府交付金の受領
第三者への資本支出のために受領した政府交付金は、取得した資産の取得原価の減額として表示され、従って
取得した資産にかかる償却費用がその耐用年数にわたり減額される。
政府交付金による収入は公社にその後の義務の履行を要求することはなく、公社の営業活動に直接関連する
政府交付金は、関連費用を控除した後に営業利益として認識される。補助金からのその他の利益はその他利益と
して認識される。
(k) 債券発行差金
債券の額面金額と発行価格との差額を示す債券発行差金は、実効金利法を用いて債券の償還期間にわたって
償却される。償却額は支払利息に計上される。
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有価証券報告書
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(l) 退職給付引当金
1年を超えて公社に勤務した従業員は、公社を退職する際に、退職時の給与額および勤続期間に基づく退職一
時金の支給を受ける権利を有する。この制度のもとで、すべての従業員が報告期間末付で退職した場合に支払わ
れる公社の見積負債は、添付の連結貸借対照表において発生している。負債の一部は、従業員退職給付信託によ
りカバーされており、かかる信託において従業員は保険会社にその権利確定した持分を預託している。従って信
託保有の退職給付預託金は、添付の連結貸借対照表において退職給付債務からの控除額として反映されている。
(m) 未収金および未払金の現在価値評価
長期貸付金/借入金およびその他類似の取引から発生する未収金および未払金は、現在価値により計上され
る。これらの未収金または未払金の名目価値と現在価値の差額は、実効金利法を用いて償却される。償却額は、支
払利息または受取利息に含められる。
(n) 外貨換算
外貨建の貨幣性資産および負債は、報告期間末現在の為替レートで韓国ウォンに換算され、換算による損益
は、損益計算書において認識される。外貨建の非貨幣性資産および負債は、取得原価で計上されており、取引日現
在の為替レートを用いて韓国ウォンに換算されている。
外国を拠点とする事業および持分法適用会社の外貨建資産ならびに負債は、報告期間末現在の為替レートで
換算される。損益計算書の外貨金額は期中平均レートを用いて、また資本勘定の外貨残高は取引発生時レートを
用いて換算される。外国を拠点とする事業の外貨建財務書類の合計換算から生じた換算損益はその他包括利益
累計額として純額で認識される。これらの損益は、その後、外国の事業または会社が清算もしくは売却された年
度の利益として認識される。
(o) デリバティブおよびヘッジ会計
公社は、その外国通貨および金利リスクの影響をヘッジするためにデリバティブ金融商品を保有している。
デリバティブは当初、デリバティブ契約が締結された日の公正価値で認識され、その後公正価値で再測定され
る。帰属する取引費用は発生時に損益計算書に認識される。
経営陣は、公社のデリバティブ金融商品の公正価値を内部開発モデル(その多くは主に金利カーブならびに
先渡および通貨のスポット価格の双方を含む市場観測可能なインプットに基づいている。)を用いて決定する。
ヘッジ会計
一定の基準を満たすデリバティブが、認識された資産、負債または確定契約債務の公正価値における変動に対
する影響をヘッジするために使用される場合、これは公正価値ヘッジとして指定される。一定の基準を満たすデ
リバティブが、予定取引の将来キャッシュ・フローの変動性に対する影響をヘッジするために用いられる場合、
これはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定される。
公社は、取引開始時において、ヘッジ商品とヘッジ対象の関係ならびに様々なヘッジ取引を行うためのリスク
管理目的および戦略を文書化している。公社はまた、ヘッジ開始時および継続期間中の双方において、ヘッジ取
引において用いられるデリバティブがヘッジ対象の公正価値またはキャッシュ・フローの変動を相殺するのに
高い有効性があるかどうかの評価を文書化している。
公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジとして指定され、適格とされるデリバティブの公正価値変動は、ヘッジされたリスクが帰属す
るヘッジ資産または負債の公正価値変動とともに、損益計算書に計上される。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、適格とされるデリバティブの公正価値変動の有効部分は、資本
において認識される。無効部分に関する損益は、損益計算書において直ちに認識される。資本において累積され
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た金額は、ヘッジ対象が収益または費用に影響する期間の損益計算書に再利用される。ヘッジ商品が期間満了ま
たは売却された場合もしくはヘッジがヘッジ会計の基準を満たさなくなった場合、その時資本に存在する累計
損益は、資本に残され、予定取引が最終的に損益計算書において認識されたときに認識される。予定取引の発生
が見込まれない場合、資本において報告された累計損益は直ちに損益計算書に振替えられる。
ヘッジ会計に適格でないデリバティブ
公正価値ヘッジまたはキャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されないデリバティブ商品の公正価値変動
は、直ちに損益計算書において認識される。
(p) 引当金、偶発資産および偶発債務
引当金は、以下の条件がすべて満たされた場合に認識される:(1)ある主体が過去の出来事の結果として現在
支払義務を有する場合、(2)支払義務を清算するために、経済的便益を包含する資金の流出が必要とされること
が見込まれる場合、および(3)支払義務の金額が信頼性をもって見積もることができる場合。金銭の時間的価値
の効果が重大である場合、支払義務の清算に必要とされる支出の現在価値で引当金が計上される。
引当金の清算に必要な支出が別の当事者によって払戻される可能性がある場合には、公社が支払義務を清算
した場合に払戻しが受けられることが事実上確実である場合にのみ、別個の資産として認識される。引当金によ
り発生する費用は、払戻しとして予定された金額を控除して計上される。
(q) 法人税
当年度の利益または損失にかかる法人税は、当期税金および繰延税金からなる。法人税は、資本に直接認識さ
れる項目に関連する範囲を除いて(この場合は持分において認識される。)、損益計算書において認識される。
当期税金は、実効税率を用いた当年度の課税所得にかかる予定支払税金である。
繰延税金は資産負債法により計算され、財務報告目的の資産および負債の帳簿価額と、税務目的で使用される
金額との一時差異について引当金が設けられる。引当てられた繰延税金の額は、報告期間末における実効税率ま
たは事実上の実効税率を用いて、資産および負債の帳簿価額の実現または決済の予想される方法に基づいて計
算される。
繰延税金資産は、将来の課税所得に対して、未使用の税務損失および税額控除を充当できる見込みがある場合
に限って認識される。繰延税金資産は、関連する税額控除が実現する見込みがない限りにおいて、減額される。
繰延税金資産および負債は、財務報告のための関連する資産もしくは負債または繰越損失および税額控除の
繰越などの関連する資産もしくは負債のない一次差異の予想される戻入れ日に基づいて、流動部分と非流動部
分とに分類される。繰延税額は、正味流動資産または負債と正味非流動資産または負債として計上される。
当初外部損益として認識された項目(その他包括利益または直接資本において認識される。)に関するもの
を除き、税率変動による繰延税金の変動は当期の利益として認識される。
(r) 1株当り利益
1株当りの利益は、公社の株主に帰属する純利益を各期の加重平均発行済普通株式数をもって除して計算す
る。
(s) 見積の利用
韓国で一般に認められた会計原則に準拠した財務書類の作成において、経営陣は連結財務書類および関連す
る連結財務書類注記において報告された金額に影響を及ぼす見積および仮定をしなければならない。実際の業
績は、かかる見積と異なることがある。
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(t) 連結子会社における少数株主持分
連結子会社における少数株主持分は、連結貸借対照表において株主資本の別個の項目として表示されている。
(u) 投資および株主資本の相殺消去
連結子会社および持分法適用投資については、取得日が投資先の事業年度末でない場合には、のれんまたは負
ののれんの額を決定するにあたって、当該投資先の直近の事業年度末が取得日とみなされる。
2010年および2009年12月31日現在の関連投資先の株主資本に対する親会社による投資の相殺消去記帳の概要
は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
(単位:百万ウォン)
2010年
科目
普通株式
資本剰余金
資本調整
2010年
金額
科目
253,309
1,659
持分法適用投資
少数株主持分
金額
292,889
15,713
(121)
その他包括利益累計額
(4,892)
利益剰余金
58,647
308,602
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308,602
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(単位:百万ウォン)
(単位:百万ウォン)
2009年
科目
2009年
金額
普通株式
科目
55,643
資本剰余金
1,659
資本調整
金額
持分法適用投資
82,004
少数株主持分
16,663
(120)
その他包括利益累計額
(10,274)
利益剰余金
51,759
98,667
98,667
(3) 連結財務書類の換算の基準
連結財務書類は、韓国ウォンで表示されており、もっぱら読者の便宜のために、2010年12月31日のソウル・マ
ネー・ブローカレイジ・サービシズにより発表された基準レートである1米ドル=1,138.9ウォンによりウォン
から米ドルに換算されている。かかる換算は、表示されたいずれかのまたはすべての金額がこの換算率またはその
他の換算率で米ドルに換算され得ると解釈してはならない。
(訳注:本書に掲げる日本語の連結財務書類においては、かかる米ドル換算額を省略している。)
(4) 制限付金融商品
2010年および2009年12月31日現在の制限付金融商品の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
勘定
2010年
現金および現金同等物
短期金融商品
(5) 棚卸資産
2010年および2009年12月31日現在の棚卸資産の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
完成品
30,156
30,123
原材料
2,066,450
1,519,604
仕掛品
31,556
29,667
その他
28,373
61,924
2,156,535
1,641,318
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2009年
66
35,083
114
35,000
180
70,083
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有価証券報告書
(6) 有価証券投資
2010年および2009年12月31日現在の投資有価証券の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
流動資産:
満期保有目的有価証券
447
815
1,325
1,045
305,017
250,325
306,342
251,370
306,789
252,185
非流動資産:
満期保有目的有価証券
売却可能有価証券
(a) 満期保有目的有価証券
2010年および2009年12月31日現在の満期保有目的有価証券の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
取得原価
額面価額
帳簿価額
2010年
2009年
流動資産:
政府債
447
447
447
815
1,325
1,325
1,325
1,045
1,772
1,772
1,772
1,860
非流動資産:
政府債
2010年12月31日現在、満期保有目的に分類された負債性証券の満期は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
取得原価
額面金額
満期保有目的
期限1年から5年
1,319
1,319
期限6年から10年
6
6
1,325
1,325
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有価証券報告書
(b) 売却可能有価証券
2010年および2009年12月31日現在の売却可能有価証券の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
帳簿価額
所有比率
取得原価
ミャンマーA-1コンソーシアム
10.00%
53,669
ミャンマーA-3コンソーシアム
10.00%
37,313
-
10,733
東南アジア・ガスパイプライン・
カンパニー・リミテッド
4.2%
9,168
イエメンLNG Co.
6.0%
164,346
10.0%
1,345
100.0%
1,589
韓国ウズベキスタン・ガス・ケミカ
ル・インベストメント Ltd.(*1)
35.0%
コマン・エナジーFZCO(*1)
減損
公正価値
2010年
2009年
-
53,669
53,669
35,166
-
37,313
37,313
28,078
-
-
-
-
9,168
9,168
-
-
164,346
164,346
149,799
-
-
-
-
1,589
1,589
807
3,612
-
3,612
3,612
2,228
50.0%
1,287
-
1,287
1,287
1,287
5.0%
32,156
-
24,481
24,481
26,482
マンザニロ・ガステック S. de
R.L.de C.V.(*1)
51.0%
59
-
59
59
60
AMECパートナーズ・コリア
Ltd.
15.0%
393
-
393
393
195
-
-
-
-
-
3,400
ザ・サード省エネファンド組合
12.0%
420
-
420
420
420
エンジニアリング・ファイナン
シャル・コオペラティブ
-
26
-
26
26
26
コリア・コンストラクション・
ファイナンシャル・コオペラ
ティブ
-
550
-
550
550
550
エレクトリック・コントラク
ターズ・ファイナンシャル・コ
オペラティブ
-
60
-
60
60
60
KOGASイラク B.V.(*3)
100.0%
-
-
-
-
31
KOGASオーストラリアPty. Ltd.
(*4)
100.0%
-
-
-
-
1,698
-
38
-
38
38
38
(非流動資産)
市場性のない持分証券:
ミャンマーAD-7コンソーシアム
K.K.コリア・カムチャッカ
Co., Ltd.
KOGASヴォストック LLCs
ラス・ラファン液化天然ガス
Co.,Ltd.(*2)
GSフュエルセルCo., Ltd.
その他
(10,733)
(1,345)
316,764
(12,078)
297,011
297,011
250,325
13,207
-
8,006
8,006
-
329,971
(12,078)
305,017
305,017
250,325
市場性のある持分証券:
ブルー・エナジー・リミテッド
10.0%
(*1) 公社はこれらの投資先に対して20%の株式持分を所有しているが、これらの投資は、SKAS第15号「持分法会計」に従い、持分法
会計の適用効果が連結財務書類上重要でないことから、持分法を用いて計上されていない。
(*2) 2029年1月30日にカタール・ペトロリアムへの持分証券の無償譲渡が予定されている。持分証券は、所有の残存期間にわたって
定額法で償却され、償却額は受取配当金として認識される。
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有価証券報告書
(*3) KOGAS イラク B.V.は、追加投資により総資産が10,000百万ウォンを超えたため、2010年1月1日より売却可能有価証券から持
分法適用投資に再分類されたことを表している。
(*4) KOGAS オーストラリア Pty.Ltd.は、2009年12月31日現在の総資産が10,000百万ウォンを超えたため、同社への投資は新たに連
結対象となった。
売却可能有価証券の公正価値の変動による損益は、その他包括利益累計額(税引後)として直接資本に認識
される。公正価値が容易に決定できない売却可能有価証券への投資は、原価から減損を控除して(ある場合)認
識される。
(7) その他の流動資産
2010年および2009年12月31日現在のその他流動資産の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
短期投資有価証券
2009年
447
短期貸付金
815
253
255
未収収益
4,123
3,878
前払金
1,261
18,511
145
48
4,251
32,845
10,480
56,352
保証預託金
その他
(8) 持分法適用投資
(a) 2010年および2009年12月31日現在の持分法を適用した関連会社投資は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
2010年
所有
株式数
所有比率
取得原価
2009年
純資産
帳簿価額
帳簿価額
KOGAS イラク B.V.
-
100.0%
176,611
176,564
176,564
-
KOGAS バドラ B.V.
-
100.0%
48,416
48,416
48,416
-
KOGAS アッカス B.V.
-
100.0%
28
28
28
-
KOGAS マンスリヤ B.V.
-
100.0%
28
28
28
-
JV サコテック・カンパ
ニー
-
50.0%
-
-
-
-
韓国LNGリミテッド
2,880
24.0%
3
3,196
3,196
3,298
現代イエメンLNGカンパニー
5,880
49.0%
57,243
44,351
47,288
-
25.0%
57,077
38,291
38,291
55,244
140,000
28.0%
700
774
774
602
340,106
267,051
311,648
106,432
ターミナルKMS de GNL, S.
De R.L. De C.V.
韓国LNGトレーディング
Co., Ltd.
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(b) 2010年12月31日に終了した年度の持分法適用投資におけるのれんの変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
現代イエメンLNGカンパニー
期首残高
増加
47,458
償却額
-
2,861
期末残高
44,597
2009年12月31日に終了した年度の持分法適用投資におけるのれんの変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
関連会社
現代イエメンLNGカンパニー
期首残高
50,320
146/206
増加
償却額
-
2,862
期末残高
47,458
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(c) 2010年12月31日に終了した年度における持分法適用の関連会社投資の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
会社
期首残高
その他包括
純利益
利益累計
(損失) 額
取得
その他(*)
期末残高
KOGAS イラク B.V.
-
176,580
(1,152)
1,105
31
176,564
KOGAS バドラ B.V.
-
48,416
-
-
-
48,416
KOGAS アッカス B.V.
-
28
-
-
-
28
KOGAS マンスリヤ B.V.
-
28
-
-
-
28
JV サコテック・カンパ
ニー
-
-
-
-
-
-
3,298
-
18,526
(67)
(18,561)
3,196
現代イエメンLNGカンパ
ニー
47,288
-
(2,942)
ターミナルKMS de GNL,
S. De R.L. De C.V.
55,244
-
(186)
韓国LNGトレーディング
Co., Ltd.
602
-
172
106,432
225,052
韓国LNGリミテッド
14,418
5
(16,767)
(15,724)
-
44,351
-
38,291
-
774
(18,530)
311,648
(*) その他は韓国LNGリミテッドから受領した配当ならびにKOGASイラクB.V.の売却可能有価証券からの再分類を表している。
2009年12月31日に終了した年度における持分法適用の関連会社投資の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
会社
韓国LNGリミテッド
純利益
(損失)
期首残高
3,951
18,459
現代イエメンLNGカンパ
ニー
50,217
(2,944)
ターミナルKMS de GNL,
S. De R.L. De C.V.
-
(670)
韓国LNGトレーディング
Co., Ltd.
-
(99)
54,168
その他包括利
益累計額
14,746
339
15
(1,122)
(768)
その他(*)
期末残高
(19,451)
3,298
-
47,288
57,036
55,244
701
602
38,286
106,432
(*) その他は韓国LNGリミテッドから受領した配当ならびに韓国LNGトレーディング Co., Ltd.およびターミナルKMS de GNL,
S. De R.L. De C.V.の売却可能有価証券からの再分類を表している。
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(d) 2010年12月31日現在の持分法投資先の財務情報の概要(100%表示)は以下のとおりである。
総資産
総負債
関連会社名
純利益
(損)
売上高
(単位:百万ウォン)
KOGAS イラク B.V.
176,635
71
-
(1,151)
KOGAS バドラ B.V.
48,416
-
-
-
KOGAS アッカス B.V.
28
-
-
-
KOGAS マンスリヤ B.V.
28
-
-
-
-
-
-
-
13,400
80
79,030
77,180
現代イエメンLNGカンパニー
263,250
263,752
-
(164)
ターミナルKMS de GNL, S. De R.
L. De C.V.
914,347
761,184
-
(1,941)
韓国LNGトレーディング Co., Ltd.
927,598
924,834
122,803
633
JV サコテック・カンパニー
韓国LNGリミテッド
(9) 燃料調整メカニズム
(a) 燃料調整メカニズムからの売掛金および買掛金
韓国の都市ガス事業法に基づく天然ガス供給規則(燃料調整メカニズムとしても知られる。)に従い、韓国政
府は公社が顧客に請求する料金を定期的に承認している。原則として、販売される商品の価格はその合理的な原
価に公正な投資収益を加えた金額を回収するよう設定されている。公社は、料金策定プロセスを通じて将来の顧
客への請求販売価格の値上がりまたは値下がりが見込まれる場合に、合理的な原価に公正な投資収益を加えた
金額と顧客への販売価格との差額を販売価格の加算または減額として計上している。
燃料調整メカニズムに従い、前年度第4四半期から当年度第3四半期までの売上高に関連する当期の所得効
果は当期に認識され、料金策定プロセスを通じてその後の年度に回収または返済される。
販売商品の価格決済に関連して、公社は下記のとおり2010年および2009年12月31日現在の関連する売掛金お
よび買掛金を計上した。
(単位:百万ウォン)
2010年
その他売掛金
その他非流動資産
その他買掛金
2009年
809,044
1,565,309
3,414,875
3,106,428
(53,233)
-
4,170,686
4,671,737
燃料調整メカニズムは2001年12月に発効したが、2010年および2009年12月31日に終了した年度にそれぞれ売
上高の501,051百万ウォンの減少および1,626,425百万ウォンの増加をもたらした。
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(b) 供給価格調整による売掛金
天然ガス供給価格規則に従い、公社は2007年から燃料調整メカニズムを適用して供給原価を調整している。調
整された供給原価は韓国政府に承認され、LNG価格に反映される。
供給原価調整に関連して、公社が計上した2010年および2009年12月31日現在の関連売掛金は下記のとおりで
ある。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
その他売掛金
139,709
204,305
その他買掛金
(79,999)
-
59,710
204,305
2007年12月に発効した供給原価調整は、2010年および2009年12月31日に終了した年度にそれぞれ売上高の
144,595百万ウォンの減少および204,305百万ウォンの増加をもたらした。
(10) 有形固定資産
2010年および2009年12月31日現在の有形固定資産の概要は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
有形固定資産
16,814,540
15,254,147
累積償却
(5,657,670)
(5,067,233)
建設助成金
(15,422)
(14,957)
政府助成金
(46,839)
(12,072)
11,094,609
有形固定資産(純額)
10,159,885
(a) 公社は、1998年7月1日に資産再評価法に基づき有形固定資産の再評価を行った。その結果、公社は700,579百
万ウォンの再評価益を計上した。
(b) 2009年7月1日付で、公社はSKAS第5号「有形固定資産」を採用した。公社は、先を見越して2009年に再評価
モデルを初めて採用した。税効果および固定資産の再評価による損失4,597百万ウォン控除前のその他の包括
利益1,197,978百万ウォン(税効果:263,347百万ウォン)は、かかる採用の結果2009年に認識された。
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(c) 2010年12月31日に終了した年度における有形固定資産の変動は、以下のとおりである。
(i) 取得原価
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
土地
取得
その他(*)
2,060,643
14,297
建物
減額
処分
会社間
取引
その他(*)
7,980
(693)
(3)
-
期末残高
2,082,224
519,246
9,184
32,328
(3,207)
-
-
557,551
構築物
3,559,820
1,552
380,189
(1,232)
(5,879)
-
3,934,450
機械装置
5,905,384
5,898
714,903
(32,823)
207
6,592,491
リース船舶
1,074,680
-
-
-
-
1,074,680
オフィス機器
81,651
6,889
4,768
(6,826)
(3)
-
86,479
車輌
32,698
2,202
6
(2,057)
(1)
-
32,848
工具
35,982
2,941
282
(2,644)
-
-
36,561
1,984,043
1,569,265
-
-
建設仮勘定
(1,078)
-
(1,135,369)
(683)
2,417,256
建設助成金
(14,957)
(1,447)
-
-
982
-
(15,422)
政府交付金
(12,072)
(35,306)
-
-
539
-
(46,839)
15,227,118
1,575,475
1,140,456
(49,482)
(1,140,812)
(476)
16,752,279
(*)「その他」は主に建設仮勘定および有形固定資産の各区分間の移転を示している。
(ii) 減価償却累計額
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
建物
減価償却費
減額
その他
処分
会社間
取引
その他
期末残高
162,482
17,933
32
(1,628)
(8)
-
178,811
構築物
1,022,208
117,266
22
(521)
(17)
-
1,138,958
機械装置
3,705,678
441,380
503
(29,533)
(1,191)
4,116,799
リース船舶
53,703
42,987
-
-
-
96,690
オフィス機器
67,447
9,151
14
(6,816)
(1)
-
69,795
車輌
26,971
2,525
1
(2,057)
(1)
-
27,439
工具
28,735
2,997
87
(2,641)
-
-
29,178
5,067,233
634,239
659
(43,196)
(74)
(1,191)
5,657,670
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-
(47)
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(d) 2009年12月31日に終了した年度における有形固定資産の変動は、以下のとおりである。
(i) 取得原価
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
取得
減額
再評価
その他
処分
土地
854,180
1,708
1,195,191
14,863
(682)
建物
507,205
5,083
-
8,187
(1,229)
構築物
3,320,203
1,058
-
239,719
(1,160)
機械装置
5,731,235
1,883
-
182,730
(13,687)
リース船舶
1,074,680
-
-
-
オフィス機器
79,677
4,744
-
738
車輌
30,611
2,817
-
工具
34,608
3,385
-
1,079,861
1,362,744
-
9,570
-
建設仮勘定
会社間
取引
その他
(4,617)
-
期末残高
-
2,060,643
-
519,246
-
3,559,820
3,405
5,905,384
-
-
1,074,680
(3,508)
-
-
81,651
304
(1,034)
-
-
32,698
531
(2,542)
-
-
35,982
(182)
-
(467,527)
(605)
1,984,043
建設助成金
(9,279)
(6,284)
-
-
-
606
-
(14,957)
政府交付金
(4,086)
(9,570)
-
-
-
1,584
-
(12,072)
1,195,191
456,642
12,698,895
1,367,568
(23,842)
(470,136)
2,800
15,227,118
(ii) 減価償却累計額
(単位:百万ウォン)
増額
期首残高
減価償却費
減額
その他
処分
会社間
取引
その他
期末残高
建物
145,816
17,112
4
(450)
-
-
162,482
構築物
911,995
109,755
753
(295)
-
-
1,022,208
(11,540)
機械装置
3,292,073
424,119
611
リース船舶
10,716
42,987
-
430
3,705,687
-
-
53,703
オフィス機器
64,941
5,993
-
(3,483)
(4)
-
67,447
車輌
25,717
2,290
-
(1,034)
(2)
-
26,971
工具
28,497
2,698
-
(2,460)
-
-
28,735
4,479,755
604,954
1,368
(19,262)
(12)
430
5,067,233
-
(6)
(e) 保険
2010年12月31日現在、棚卸資産、機械、装置および工具は、13,499,981百万ウォンを上限として火災保険が付さ
れていた。また、2010年12月31日現在、公社は、損失補てんのため、組立保険4,405,918百万ウォン、損害保険
120,715百万ウォン、貨物保険12,086,672百万ウォンおよび運送保険16,982百万ウォンをそれぞれ維持してい
た。
(f) 国土海洋部により発表された2010年12月31日現在の土地の公示価格は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
帳簿価額
土地
2,082,224
公示価格
1,311,889
公示価額は政府の目的に使用されるもので、公正価値を表すものではない。
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(11) 利息の資産計上
2010年および2009年12月31日現在、建設の完了に関連して、それぞれ124,074百万ウォンおよび48,299百万ウォ
ンの支払利息が、適格資産の費用の一部として資産計上された。公社が支払利息を費用処理した場合、関連する勘
定の残高の差額は以下のようになる。
(単位:百万ウォン)
2010年
資産計上
建設仮勘定
2009年
費用処理
資産計上
費用処理
2,417,256
2,293,182
1,984,043
1,935,744
支払利息
569,750
693,824
683,837
732,136
税引前利益
337,660
213,586
366,784
318,485
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(12) 無形資産
(a) 2010年12月31日に終了した年度における無形資産の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
土地 利
用権
期首残高
拠出資産
利用権
開発費
635
3,649
増加
26
償却
(59)
処分
(3)
-
-
-
ソフト ウェア
74,679
-
(5,228)
その他(*)
19,668
-
1,697
159,958
-
(3,541)
鉱業権
(5,304)
1,248
99,879
615
162,296
-
(499)
(14,631)
-
-
-
(1,845)
1,078
71,563
-
72,641
期末残高
599
108
67,609
17,139
(*)その他には連結会社の変動による増加額が含まれている。
231,521
1,364
318,340
その他(*)
(1,842)
合計
-
(b) 2009年12月31日に終了した年度における無形資産の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
土地利用権
期首残高
669
拠出資産
利用権
開発費
7,190
増加
61
償却
(58)
処分
(37)
-
-
-
635
3,649
その他
期末残高
ソフトウェア
80,075
-
-
-
(3,541)
その他
1,052
17
(3,693)
88,986
604
(4,899)
(1,703)
合計
(408)
682
(12,599)
-
-
(1,740)
-
24,550
-
24,550
74,679
19,668
1,248
99,879
(c) 2010および2009年12月31日に終了した年度に発生した研究開発費はそれぞれ35,631百万ウォンおよび31,575
百万ウォンであった。
(13) 担保として差出されている資産および支払保証
(a) 2010年12月31日現在、公社は、イエメンLNG Co.等の長期債務のために406百万米ドル、75百万メキシコ・ペソ
および2,400百万ウォンの支払保証を三菱東京UFJ銀行およびその他に提供している。
(b) 2010年12月31日現在、公社は、注13(a)に記載される三菱東京UFJ銀行に提供された保証のため、現代コーポ
レーションにより提供された93百万米ドルの保証を受領している。
(c) 2010年12月31日現在、公社はソウル保証保険会社から19,002百万ウォンの保証を受領している。
(d) 2010年12月31日現在、公社はハナ銀行から150百万ウォンの返金保証を受領している。
(e) 2010年12月31日現在、下記の資産が借入金の担保として差出されている。
(単位:百万ウォン)
資産
土地、建物および
機械
帳簿価額
保証金額
63,192
借入金額
46,700
(14) その他流動負債
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銀行
24,035
國民銀行
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2010年および2009年12月31日現在のその他流動負債の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
預り金
2009年
12,603
7,456
預り保証金
1,655
5,556
前受金
5,632
7,133
41
118
22,307
70,202
42,238
90,465
前受収益
その他
(15) 長期債務
(a) 2010年および2009年12月31日現在の債券の概要は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
金利(%)
2010年
2009年
債券:
ウォン建発行債券
4.00 ∼ 7.07
10,600,000
8,810,000
外貨建発行債券
2.26 ∼ 3カ月
LIBOR+3.86
2,275,111
1,937,218
(1,986,083)
(1,800,169)
(15,752)
(10,216)
控除:1年以内期限到来分
控除:債券のディスカウント
10,873,276
154/206
8,936,833
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(b) 2010年および2009年12月31日現在の長期借入金の概要は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
貸付人
金利(%)
ウォン建借入金:
韓国石油公社
3.50
環境管理公社
3.52
ハナ銀行
3.00
國民銀行
4.57∼4.90
國民銀行
3カ月CD+1.77
國民銀行
3.50
三菱東京UFJ銀行
-
韓国外換銀行
-
2010年
2009年
584,205
713,175
15,793
18,255
5,577
6,262
9,000
9,000
17,000
17,000
4,853
4,853
-
100,000
-
500
(126,269)
(232,004)
510,159
637,041
3年物国債利率
110,179
104,279
3カ月LIBOR+1.70
68,334
70,056
-
245,196
控除:1年以内期限到来分
外貨建:
韓国石油公社
交通銀行ソウル支店
韓国輸出入銀行
-
(68,334)
控除:1年以内期限到来分
(245,196)
110,179
174,335
620,338
811,376
(c) 2010年12月31日現在の公社の長期債務の満期予定は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
12月31日
ウォン建債券
ウォン建
借入金
外貨建債券
外貨建借入金
合計
2011年
1,500,000
486,083
126,269
68,334
2,180,686
2012年
1,360,000
-
109,725
-
1,469,725
2013年
1,620,000
170,835
106,959
4,680
1,902,474
2014年
1,290,000
683,340
98,444
4,680
2,076,464
2015年以降
4,830,000
934,853
195,031
100,819
6,060,703
10,600,000
2,275,111
636,428
178,513
13,690,052
(16) リース
(a) 公社は一部の船舶をリースしている。2010年および2009年12月31日現在のキャピタル・リースに基づく計上
された船舶および関連減価償却累計金額は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
船舶
1,074,680
(96,690)
控除:減価償却累計額
977,990
155/206
2009年
1,074,680
(53,703)
1,020,977
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韓国ガス公社(E06062)
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2010年および2009年の12月31日に終了した年度のキャピタル・リースに基づき保有される資産の償却費用は、
それぞれ42,987百万ウォンおよび42,987百万ウォンであった。
(b) 2010年および2009年12月31日現在のファイナンス・リース負債は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
貸し手
韓国LNGトレーディング Co., Ltd.
LNG船舶
2010年
2009年
ジャスミン
230,143
エコピア
232,207
245,560
ムグンファ
225,760
238,761
STX-KOLT
230,395
242,969
918,505
968,160
(28,393)
(27,305)
控除:1年以内期限到来分
890,112
240,870
940,855
(c) 2010年12月31日現在の解約不能なキャピタル・リースに基づく将来の最低リース支払額は以下のとおりであ
る。
(単位:百万ウォン)
12月31日
金額
2011年
28,393
2012年
30,269
2013年
32,268
2014年
34,400
2015年以降
793,175
918,505
156/206
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有価証券報告書
(17) 外貨建の資産および負債
2010年および2009年12月31日現在の海外子会社を除く外貨建の資産および負債の概要は以下のとおりである。
2010年
通貨
2009年
ウォン
換算額
外貨建
通貨
ウォン
換算額
外貨建
資産:
現金および現金
同等物
米ドル
40,268,682
45,247
マレーシア・
リンギット
224,006
83
タイ・バーツ
1,693,056
米ドル
119,698,744
139,760
マレーシア・
リンギット
349,844
119
64
タイ・バーツ
428,265
15
売上債権
米ドル
375,624
428
米ドル
-
-
その他売掛金
米ドル
1,966,885
2,240
米ドル
2,040,226
2,382
未収収益
米ドル
4,319,201
4,919
米ドル
-
-
その他の流動資
産-その他
米ドル
8,611
10
米ドル
7,951
9
長期貸付金
米ドル
70,606,584
80,414
米ドル
190,883,246
194,903
ユーロ
4,583
7
ユーロ
-
-
豪ドル
-
-
豪ドル
12,576,000
133,412
13,143
350,331
負債:
買掛金
短期借入金
米ドル
877,135,711
998,970
米ドル
269,005,534
306,370
72,469,676
82,519
カナダ・ドル
その他買掛金
969,188,976
1,131,625
米ドル
81,095,005
94,687
-
-
カナダ・ドル
米ドル
92,448
105
米ドル
414,251
484
ユーロ
985,100
1,491
ユーロ
260,980
437
カナダ・ドル
-
-
カナダ・ドル
151,360
168
日本円
-
-
日本円
2,000
25
メキシコ・ペソ
債券
米ドル
1,440,838
132
米ドル
1,640,000,000
1,867,796
日本円
3,000,000,000
メキシコ・ペソ
1,140,454
102
米ドル
1,140,000,000
1,331,064
41,912
日本円
48,000,000,000
606,154
-
-
スイス・フラ
ン
300,000,000
365,403
スイス・フラ
ン
長期借入金
米ドル
152,826,274
178,513
米ドル
357,241,487
419,531
ファイナンス・
リース負債
米ドル
806,484,699
918,505
米ドル
829,187,778
968,160
その他非流動負債
米ドル
17,075
19
米ドル
17,075
20
4,761,735
4,552,457
(18) 退職給付
2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる退職給付の変動は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
期首現在退職給付引当金
未払退職給付
支払
期末現在退職給付引当金
2009年
110,867
110,746
33,755
29,143
(6,152)
138,470
157/206
(29,022)
110,867
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
退職給付保険積立金
(96,865)
(77,625)
41,605
33,242
期末現在正味残高
公社は、三星生命保険会社およびその他保険会社と従業員退職給付信託取決めを維持している。この取決めに
基づき、公社は2010年および2009年12月31日現在において、退職給付準備金残高のそれぞれ70.0%および70.0%に
相当する金額を預託している。この預託金は、退職者に対する支払の保証に用いられる予定であり、準備金残高の
減額として会計処理される。
(19) 売掛金の現在価値
2010年および2009年12月31日現在の売掛金の現在価値の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
名目価値
2009年
現在価値
現在価値割引
名目価値
現在価値
現在価値割引
売掛金
2,911
2,854
57
3,054
2,994
60
長期売掛金
6,660
6,077
583
4,865
4,145
720
長期貸付金
118
107
11
1,596
1,576
20
9,689
9,038
651
9,515
8,715
800
(20) 契約債務および偶発債務
(a) 2010年12月31日現在、韓国石油公社に対して16枚の白地約束手形が、公社の長期借入金の担保として差入れら
れていた。
(b) 2010年12月31日現在、LNG購入の担保として1枚の約束手形がダイリン E&S Co., Ltd.に差入れられていた。
(c) 2010年12月31日現在のLNG購入契約の概要は以下のとおりである。
供給者
期間
年間契約数量
契約条件
(千トン)
プルタミナ(インドネシア)
1994−2014
2,000
FOB
〃
1998−2017
1,000
FOB
MLNG(マレーシア)
1995−2015
2,000
FOB
〃
2008−2028
RASGAS(カタール)
1999−2024
4,920
FOB
〃
2007−2026
2,100
DES
OLNG(オマーン)
2000−2024
4,060
FOB
BLNG(ブルネイ)
1997−2013
700
DES
ウッドサイド・エネルギーおよびその他
(オーストラリア)
2003−2016
500
DES
東海ガス田(国内)
2004−2018
400
輸出船積価格
YLNG(イエメン)
2008−2028
2,000
FOB
サハリン・エネルギー(ロシア)
2008−2028
1,500
FOB
1,500 (500のオプション付)
BG(エジプト)
2008−2016
1,320 (240のオプション付)
GLNG(オーストラリア)
2015−2035
3,500
158/206
DES
DES
FOB
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
2010年12月31日現在、公社は、21隻のLNG配給船を専属的に利用するため、現地の輸送会社5社と長期輸送契約
を締結している。公社は、契約期間と投資費用の返済期間との間に期間差異があるため、2010年および2009年12
月31日現在、それぞれ85,343百万ウォンおよび141,887百万ウォンにのぼる長期前払金(長期前払金に含まれ
る。)を支払っている。
また、上記21隻のLNG配給船に関して、公社は、船主および現地の輸送会社5社が契約を履行しない場合に、契
約の履行について責任を負う旨を記載した確認書を協調融資金融機関団に出している。
(d) 2010年12月31日現在、公社が有していた韓国外換銀行およびその他との信用状契約および外貨保証の限度額
は、144,168百万ウォンであった。さらに、公社は70,983百万ウォンの信用状契約を使用した。
(e) 2010年12月31日現在、公社は韓国外換銀行およびその他の2つの銀行と265,000百万ウォンを上限とする当座
借越契約を有していた。
(f) 公社は、2010年12月31日現在、通常の業務において発生する総額34,260百万ウォンの様々な訴訟および損害賠
償申立てに係る請求を抱えている。経営陣は、上記の訴訟および請求は公社の財政状態、経営成績または
キャッシュ・フローに重大な悪影響を及ぼすものではないと考えている。
(g) 京畿 CES Co. Ltd.の計算書には、連結総資産の0.27%(会社間取引の相殺消去前)を構成する総資産および
連結総売上高の0.05%(会社間取引の相殺消去前)を構成する総売上高が反映されており、2010年12月31日
終了年度には正味負債となった。加えて、2010年12月31日現在、子会社の流動負債は流動資産を36,358百万
ウォン上回っていた。こうした状況は子会社の事業継続能力に関して大きな疑問を投じる可能性がある重大
な不確実性があることを示している。この結果、同子会社は、新規の借入および業務の安定性を目指し、期限の
到来した借入金の返済期日の延長を含む再編計画を立てた。同子会社がこの計画を達成できない場合には、同
子会社の資産および負債の帳簿価額を通常の業務過程において回復できない可能性がある。連結財務書類に
はかかる不確実性の結果生じる可能性がある調整は含まれていない。
(21) デリバティブ商品
(a) 2010年12月31日現在、公社が外貨および金利リスクのエクスポージャーをヘッジするために締結しているデ
リバティブ金融商品の詳細は以下のとおりである。
取引目的
取引形態
キャッシュ・フロー・ヘッジ
公正価値ヘッジ売買
契約の詳細
金利スワップ
金利スワップ契約
外貨スワップ
金利および外貨スワップ契約
外貨先渡し
外貨購入契約
外貨先渡し
外貨売却契約
外貨スワップ
金利および外貨スワップ契約
外貨先渡し
外貨購入および外貨売却契約
(b) 2010年12月31日現在の金利スワップ契約の詳細は次のとおりである。
(単位:百万ウォン)
ヘッジ対象項目
金融機関
期日
金額
買い
売り
4.69%
7.25%
第277回債
モルガン・スタン
レー
2020年9月
20,000
最低[10.0%、最
高{2.00%、(28
×index)} ]
長期借入金
國民銀行
2018年9月
17,000
3カ月
CD+1.77%
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有価証券報告書
(c) 海外で発行された債券に関する金利および為替の変動によるリスクをヘッジするため、2010年12月31日現在
締結されていた通貨スワップ契約は、以下のとおりである。
目的
キャッ
シュ・フ
ロー・
ヘッジ
為替レート
(ウォン/外貨1
単位)
金融機関
契約期間
契約額
売り
買い
BNPパリバおよ
びカリヨン
2008-2011
100,000,000
米ドル
1米ドル=
958.0ウォン
4.40%
6カ月LIBOR
+1.30%
ING
2008-2011
50,000,000
米ドル
1米ドル=
1,017.3ウォン
5.30%
6カ月LIBOR
+1.40%
三菱東京UFJ銀
行
2008-2011
90,000,000
米ドル
1米ドル=
1.049.6ウォン
5.75%
6カ月LIBOR
+1.40%
DBS
2008-2011
50,000,000
米ドル
1米ドル=
1,034.5ウォン
5.90%
3カ月LIBOR
+1.50%
DBS
2008-2011
100,000,000
米ドル
1米ドル=
1,463.4ウォン
6.51%
3カ月LIBOR
+3.86%
バンク・オブ
・アメリカ
2008-2011
60,000,000
米ドル
1米ドル=
1.089.7ウォン
5.47%
3カ月LIBOR
+1.70%
3,000,000,000
日本円 1円=13.4ウォン
5.85%
6カ月ユーロ
円LIBOR
+3.00%
2010-2015
200,000,000
スイス・フラン
1スイス・フラン
=
0.9886米ドル
3.52%
2.26%
2010-2015
100,000,000
スイス・フラン
1スイス・フラン
=
1.0152米ドル
3.40%
2.26%
みずほ銀行
2008-2011
トレー
ディング
UBS(1)
UBS(2)
(d) 2010年12月31日現在の為替先渡契約の詳細は以下のとおりである。
目的
契約の詳細
キャッシュ・フロー・ヘッジ
金額
買い
トレーディング
金融機関
332,015,935米ドル
売り
690,000米ドル
買い
1,326,545,641米ドル
売り
100,000,000米ドル
韓国外換銀行およ
びその他
(e) 2010年12月31日現在の公社のデリバティブ商品資産および負債の詳細ならびに2010年12月31日終了事業年度
の経営成績の評価は以下の通りである。
(単位:百万ウォン)
デリバティブ
商品評価益
(損)(純額)
その他の包括利益
(損失)累計額
(純額)(*)
デリバティブ
商品資産
デリバティブ
商品負債
目的
契約の詳細
キャッシュ・フ
ロー・ヘッジ
金利スワップ
-
(1,255)
-
(1,858)
外貨スワップ
(383)
589
38,925
(32,922)
外貨先渡し
(81)
(1,696)
1,531
(6,867)
(464)
(2,362)
40,456
(41,647)
31
-
31
-
公正価値ヘッジ
外貨先渡し
160/206
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トレーディング
外貨スワップ
9,235
-
25,341
-
926
-
11,394
(7,084)
10,161
-
36,735
(7,084)
9,728
(2,362)
77,222
(48,731)
外貨先渡し
(*)法人所得税は控除されていない。
(f) 2009年12月31日現在の公社のデリバティブ商品資産および負債の詳細ならびに2009年12月31日終了事業年度
の経営成績の評価は以下の通りである。
(単位:百万ウォン)
契約の詳細
デリバティブ
商品評価損
その他の包括損
失累計額(*)
デリバティブ
商品資産
デリバティブ
商品負債
キャッシュ・フ
ロー・ヘッジ
金利スワップ
-
(374)
-
(867)
トレーディング
外貨スワップ
(138,050)
-
330,785
(29,046)
外貨先渡し
(8,152)
-
4,106
(12,259)
(146,202)
-
334,891
(41,305)
(146,202)
(374)
334,891
(42,172)
目的
(*)法人所得税は控除されていない。
(22) 株式資本
2010年および2009年12月31日現在、授権株式数、発行済株式数および1株当りの額面金額は、それぞれ
200,000,000株、77,284,510株および5,000ウォンであった。
(23) 資本剰余金
2010年および2009年12月31日現在の資本剰余金の詳細は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
追加払込資本金
669,640
669,640
再評価益
686,733
686,733
28,497
28,497
1,384,870
1,384,870
その他
(24) 資本調整
2010年および2009年12月31日現在の資本調整の詳細は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
自己株式
2009年
102,423
102,423
65
51
102,488
102,474
株式発行差金
(25) その他包括利益累計額
2010年および2009年12月31日現在のその他包括利益累計額は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
勘定科目
合計
税効果
161/206
2009年
純額
合計
税効果
純額
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持分法適用投資から生じる資
本調整の変動
(14,604)
(234)
(14,838)
(322)
71
(251)
デリバティブ商品の評価損
(純額)
(2,362)
353
(2,009)
(374)
-
(374)
投資の評価損(純額)
海外事業換算益
土地再評価
(6,229)
10,726
1,965 (4,264)
(1,289)
-
(1,509)
-
9,437
6,860
1,197,977
(263,348) 934,629
1,198,380
(263,851) 934,529
5,351
1,185,508
(262,553) 922,955
1,204,544
(265,289) 939,255
(26) 利益剰余金
2010年および2009年12月31日現在の利益剰余金は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
利益準備金
2009年
193,211
193,211
792
792
財政再建積立金
87,819
87,819
事業拡張積立金
1,558,438
1,331,750
事故補償積立金
386,423
386,423
社会資本投資積立金
26,981
51,869
研究人材開発積立金
23,333
43,333
219,282
219,282
207,313
240,319
2,703,592
2,554,798
その他の準備金:
事業合理化積立金
配当均衡化積立金
未処分利益
(a) 利益準備金
韓国の商法上、公社は、利益準備金が資本金の50%に達するまで、各会計年度の現金配当の少なくとも10%相
当額を利益準備金として積立てることを要する。利益準備金は欠損を減じるために使用することができ、また、
株式の無償発行に関して普通株式に振替えることができる。
(b) 事業合理化積立金
2002年12月10日まで、租税特別措置法に基づき、一定の投資については投資税額控除が認められていた。ただ
し、公社は、受領した還付金の額を利益剰余金から引き出し、この金額を事業合理化積立金に振替えることを義
務づけられていた。
2002年12月11日付で、公社は、一定の投資ついて受領した還付金があるにもかかわらず、事業合理化積立金の
設定を義務づけられなくなった。よって、現在の残高は任意積立金とみなされる。
(c) 財政再建積立金
2007年12月26日まで、有価証券の発行および開示に関する規則により、公社は、公社の株主資本が総資産の
30%に達するまで、有形固定資産正味売却益の少なくとも50%および各年の純利益の10%に相当する金額を、積
立金に繰入れることを義務づけられていた。積立金は赤字の削減または株式無償発行に関する普通株式への振
替に利用することができる。
2007年12月27日付で、上記の要件は解除され、公社は財政再建積立金への繰入れを義務づけられなくなった。
よって、2009年12月31日現在の残高は任意積立金とみなされる。
(d) 研究人材開発積立金および社会資本投資積立金
162/206
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研究人材開発積立金および社会資本投資積立金は、適格税額控除を受け、法人税負債を軽減するために公社が
繰入れを行っている。これらの積立金は韓国租税減免規則法により定められた期間については現金配当の原資
とすることができない。
(27) 建設およびサービス契約
(a) 2010年12月31日現在の建設およびサービス契約の残高の概要は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
期首残高
建設契約
加算
認識された販売
期末残高
4,466
128,578
123,578
9,466
国内サービス契約
37,152
288
12,705
24,735
海外サービス契約
18,970
6,917
10,402
15,485
56,122
7,205
23,107
40,220
60,588
135,783
146,685
49,686
サービス契約:
(b) 2010年12月31日現在の建設仮勘定の累積収益および費用は下記のとおりである。
(単位:百万ウォン)
累積収益
累積費用
累積利益
建設
12,419
10,951
1,468
サービス
51,378
38,742
12,636
63,797
49,693
14,104
163/206
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(28) 販売費および一般管理費
2010年および2009年12月31日に終了した年度の販売費および一般管理費の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
給与
2009年
43,560
35,162
退職給付引当金
5,793
4,983
その他の従業員給付
7,220
9,002
輸送費
2,567
1,844
販売促進費用および手数料
4,254
6,117
減価償却費および償却費
13,805
10,038
不良債権費用
2,526
3,216
通信費
1,191
1,124
635
730
85,153
75,758
633
538
1,529
1,583
水道光熱費
租税公課
消耗品
保険
専門サービス報酬
19,484
16,485
広告費
5,738
5,892
研修費
5,527
5,111
研究開発費
35,631
31,575
探査評価費
12,313
11,046
8,115
6,289
255,674
226,493
その他
(29) 法人税
(a) 公社は、以下の通常の税率で法人税を課されている。
税率
課税所得
2009年以後
200百万ウォン以下
200百万ウォン超
2009年
12.1%
27.5%
2011年および
2012年
11.0%
24.2%
2010年
12.1%
24.2%
それ以後
11.0%
22.0%
2010年12月、韓国政府は法人所得税率(住民税を含む。)の24.2%から22%への引き下げを2012年まで延期し
た。
(b) 2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる法人税の内訳の概要は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
2009年
未払税金費用
4,329
3,539
繰延税金費用
58,055
338,045
2,819
(262,596)
283
636
65,486
79,624
資本に直接計上される税金費用
税還付金
税金費用
(c) 2010年および2009年12月31日に終了した年度において、公社の税引前利益に対し法定税率を適用して計算さ
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れた法人税費用と、連結損益計算書における実際の法人税費用の相違は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
税引前利益
通常法人税率による法人税費用
永久差異の税効果額
2009年
337,660
366,784
68,691
88,737
1,415
348
税率変更の影響
(3,600)
(226)
その他
(1,020)
(9,235)
法人税費用
65,486
79,624
実効税率
19.4%
21.7%
(d) 公社が関連する還付金を利用できる将来の利益が見込まれると決定した場合には、繰延税金資産を認識して
いる。
(e) 非課税配当所得は繰延税金負債の計算において関連会社の利益持分から除外されているため、および公社が
予測可能な将来に土地を売却する可能性が乏しいため、公社は、2010年および2009年12月31日現在、持分法適
用投資および土地に関連した課税一時差異から生じた、それぞれ21,423百万ウォンおよび22,598百万ウォン
の繰延税金負債を認識していない。また、公社は2010年および2009年12月31日現在のデリバティブ商品評価損
および退職給付に伴う課税一時差異により生じるそれぞれ310百万ウォンおよび195百万ウォンの繰延税金資
産について、かかる差異が実現する可能性が乏しいため、これを認識していない。
(f) 2010年12月31日現在、その他包括利益累計額に直接費用計上された繰延税金資産および繰延税金負債は以下
のとおりである。
(単位:百万ウォン)
繰延税金資産(負
債)
一時差異
株式発行差金
-
持分法適用投資から生じる資本調整の変動
(14,603)
(14)
15
デリバティブ評価損
(1,882)
248
投資の評価損
(6,469)
2,206
海外事業換算益
5,837
127
土地再評価
(137)
238
(17,254)
2,820
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(g) SKAS第16号「法人税」に基づき、繰延税額は、正味流動資産または負債および正味非流動資産または負債とし
て表示されなければならない。また、公社は、繰延税金資産および負債の総額を開示しなければならない。2010
年12月31日現在、繰延税金資産および負債の総額の詳細は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
繰延税金資産(負債)
一時差異
流動
非流動
資産:
投資有価証券減損損失
12,078
-
2,657
政府交付金
19,225
365
3,864
貸倒引当金
75,172
418
16,323
未払退職給付
96,912
-
21,310
344,744
-
75,844
2,889,358
185,941
465,520
税務上の限度額を超える累積償却費
繰越税損失
投資の評価損
その他
6,229
-
1,965
91,269
112
18,978
3,534,987
186,836
606,461
負債:
未収収益
(5,021)
持分法適用投資評価益
(1,215)
-
(15,093)
-
(1,806)
社会資本投資積立金
(9,586)
-
(2,320)
研究人材開発積立金
(12,067)
(48)
(2,830)
外貨換算益(純額)
(146,550)
2
(32,242)
退職給付保険のための預り金
(96,865)
-
(21,310)
土地(圧縮記帳積立金)
(102,719)
-
税務上の特別減価償却および税務上の限度額
を超える減価償却累積額との相違
(14,743)
-
(3,244)
デリバティブ評価益(純額)
(13,412)
-
(3,251)
原材料の価格調整
(4,183,224)
-
(262,082)
土地再評価
(1,194,473)
-
(262,784)
その他
正味繰延税負債
-
(202,163)
(185,944)
(533,665)
(5,995,916)
(187,205)
(1,125,534)
(2,460,929)
(369)
(519,073)
(h) 2009年12月31日現在、繰延税金資産および負債の総額の詳細は、以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
繰延税金資産(負債)
一時差異
流動
非流動
資産:
投資有価証券減損損失
12,122
政府交付金
29,707
貸倒引当金
10,651
2,403
159
未払退職給付
77,609
-
17,070
158,168
(18)
34,814
税務上の限度額を超える累積償却費
(114)
2,667
6,629
外貨換算損
568,730
3
125,118
繰越税損失
3,860,193
404,064
499,568
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1,546
101
247
4,718,726
406,439
686,272
その他
負債:
未収収益
(3,878)
(938)
-
-
持分法適用投資評価益
(27,028)
社会資本投資積立金
(26,981)
(4,210)
(2,320)
(100)
研究人材開発積立金
(24,967)
(137)
(5,378)
外貨換算益
(394,151)
(1)
(86,712)
土地(圧縮記帳積立金)
(102,720)
-
デリバティブ評価益
(277,641)
-
(61,272)
原材料の価格調整
(4,776,112)
(404,064)
(706,195)
土地再評価
(1,194,604)
-
(262,813)
(90,697)
(53)
(19,905)
(6,918,779)
(409,403)
(1,144,695)
(2,200,053)
(2,964)
(458,423)
その他
正味繰延税負債
(30) 1株当り利益
2010年および2009年12月31日に終了した年度の1株当り基本利益は以下のとおりである。
2010年
純利益における支配会社持分(百万ウォン)
加重平均発行済普通株式数
普通株式1株当り利益(ウォン)
167/206
2009年
210,116
239,385
72,608,750
72,608,750
2,894
3,297
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(31) 配当
(a) 2010年および2009年12月31日に終了した年度にかかる配当金の詳細は以下のとおりである。
(単位:額面金額を除き、百万ウォン)
2010年
2009年
配当金額:
現金配当
45,017
55,909
5,000
5,000
12.4%
15.4%
額面金額(ウォン)
額面総額に対する配当金の比率
(b) 2010年および2009年12月31日に終了した年度の配当利回りは以下のとおりである。
(単位:ウォン)
2010年
2009年
1株当り配当金
620
770
年度末現在時価
48,500
48,600
1.3%
1.6%
配当利回り
(32) 包括利益
2010年および2009年12月31日に終了した年度の包括利益は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
純利益
2009年
272,174
連結事業体の変動
287,160
(5,413)
土地再評価(税引後)
(1,348)
101
持分法適用投資の未実現保有益(損)(税引
後)
(14,587)
デリバティブ評価益(損)(税引後)
(1,852)
投資の評価損(税引後)
海外事業換算益(損)(税引後)
935,262
(805)
1,583
(4,264)
-
3,701
(4,567)
連結包括利益
249,860
1,217,285
支配持分に帰属する連結包括利益
188,403
1,170,647
61,457
46,638
少数株主持分に帰属する連結包括利益
(33) キャッシュを伴わない投資活動
2010年および2009年12月31日に終了した年度の重要なキャッシュを伴わない投資活動の概要は以下のとおり
である。
(単位:百万ウォン)
2010年
土地再評価
2009年
-
168/206
1,195,191
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(34) 付加価値情報
2010年および2009年12月31日終了年度の付加価値の計算に含まれた科目の詳細は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
2010年
給与、賃金およびその他従業員給付
2009年
304,629
賃料
288,668
17,221
12,568
減価償却費および償却費
645,496
613,919
公租公課
101,358
88,651
(35) 関連当事者取引および残高
(a) 2010年および2009年12月31日に終了した年度の通常の事業過程において発生した関連当事者との重要な取
引は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
会社名
取引
KOGAS ヴォストック LLC
購入
2010年
2009年
272
-
2
1
18,561
19,451
990
1,045
受取利息
韓国LNGリミテッド
配当
現代イエメンLNGカンパニー
受取利息
韓国LNGトレーディング Co., Ltd.
支払利息
9,779
28,750
韓国南部発電公社
販売(*)
2,496,825
1,952,219
韓国中部発電公社
販売(*)
1,951,463
1,118,342
韓国西部発電公社
販売(*)
1,782,120
854,531
韓国東西発電公社
販売(*)
1,241,028
801,622
韓国南東発電公社
販売(*)
563,653
421,622
(*)2010年および2009年12月31日に終了した各年度の特別消費税614,886百万ウォンおよび417,290百万ウォ
ンが販売額にそれぞれ含まれており、販売製品の決済価格は除外されている。
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韓国ガス公社(E06062)
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(b) 2010年および2009年12月31日現在の関連当事者取引残高は以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
会社名
科目
2010年
KOGAS ヴォストック LLC
未収収益
長期貸付金
現代イエメンLNGカンパニー
未収収益
長期貸付金
韓国LNGトレーディング Co., Ltd.
未払費用
2009年
1
1
218
227
4,018
3,028
60,660
53,389
-
24,722
ファイナンス
・リース債務
918,505
968,160
韓国南部発電公社
売掛金
328,064
267,127
韓国中部発電公社
売掛金
256,565
186,372
韓国東西発電公社
売掛金
261,462
136,728
韓国西部発電公社
売掛金
161,871
151,801
韓国南東発電公社
売掛金
78,569
73,653
(c) 従業員向け貸付
2010年および2009年12月31日現在、公社の株式購入その他資金として公社が従業員に提供していた貸付は
以下のとおりである。
(単位:百万ウォン)
勘定
2010年
2009年
短期貸付金
43
-
長期貸付金
71,371
32,992
71,414
32,992
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(36) 連結子会社との取引および残高
(a) 2010年および2009年12月31日に終了した年度の支配会社と連結子会社との間の重要な取引は以下のとおり
である。これらは連結上消去されている。
(単位:百万ウォン)
会社名
勘定
会社
勘定
2010年
2009年
韓国ガス公社
賃貸収入
韓国ガス技術株式会社
賃料
2,217
2,251
韓国ガス技術株式会社
その他利益
韓国ガス公社
販売費
1,643
1,713
韓国ガス技術株式会社
販売
韓国ガス公社
販売費
116,309
130,949
韓国ガス技術株式会社
販売
京畿CES Co., Ltd.
販売費
-
11,150
韓国ガス公社
持分法
適用投資
韓国ラス・ラファン
LNG Ltd.
支払
配当金
93,610
88,715
韓国ガス公社
受取利息
コガメクス・インベス
トメント・マンザニロ
B.V.
支払利息
3,768
3,591
韓国ガス公社
その他の不良
債権
KG(ティモール海
06-102−)Ltd.
債務免除
による利
益
65,947
-
韓国ガス公社
受取利息
KOGASオーストラリア
Pty.Ltd.
支払利息
671
-
(b) 2010年および2009年12月31日現在の支配会社と連結子会社との間の取引により生じた債権および債務は以
下のとおりである。これらは連結上消去されている。
(単位:百万ウォン)
会社名
勘定
会社
勘定
2010年
韓国ガス公社
その他
未収金
韓国ガス技術株式会社
その他
未払金
韓国ガス技術株式会社
預金
韓国ガス公社
その他
流動負債
韓国ガス技術株式会社
売掛金
韓国ガス公社
韓国ガス技術株式会社
売掛金
韓国ガス公社
2009年
19
39
792
4,800
その他
未払金
13,458
9,078
京畿CES Co., Ltd.
その他
未払金
15,133
15,144
長期貸付金
コガメクス・インベスト
メント・マンザニロB.V.
長期借入金
64,246
61,984
韓国ガス公社
長期貸付金
KOGASオーストラリアPty.
Ltd.
長期借入金
14,563
-
韓国ガス公社
長期貸付金
KGティモールLeste Ltd.
長期借入金
33,725
-
韓国ガス公社
長期貸付金
KGクルン・マネ Ltd.
長期借入金
47,931
-
韓国ガス公社
長期貸付金
KGモザンビーク Ltd.
長期借入金
11,450
-
(37) 韓国国際財務報告基準(以下「K-IFRS」という。)の計画および採用
(a) K-IFRSの採用計画および現在の進捗状況
公社は2011年からK-IFRSに従って連結財務書類を今後発行することを計画している。公社は、K-IFRSの採
用の影響の事前分析を行い、新会計処理を適用するための会計システムを設定するためにタスクフォース
・チームを組織し、社内および社外で担当者に研修を行った。タスクフォース・チームは採用計画の詳細お
よび状況を理事会および経営陣に定期的に報告する。K-IFRSの採用計画の詳細は下記のとおりである。
主な活動
作成計画
171/206
2010年12月31日現在の状態
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韓国ガス公社(E06062)
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K-IFRS採用タスクフォー
ス・チームの設立および
K-IFRS採用により起こり
うる影響の分析
2010年末までにK-IFRS採用計画を完了
(2010年9月末までに2010年の比較情
報およびK-IFRS 1に従い要求される
「IFRSへの移行の説明」の作成)
2008年8月:
K-IFRS採用タスクフォース・チー
ムの設立
2008年5月:
K-IFRS採用により起こりうる影響
の分析を行う会計事務所の雇用
2009年4月:
会計方針の統一およびK-IFRS採用
により起りうる影響の分析結果の
報告
2010年12月:
IFRSに基づく初めての財政状態計
算書の作成
研修
2010年6月末までにK-IFRSへの転換に
必要な技能の取得
2010年3月:
関係従業員の研修を開催(韓国会
計基準委員会により行われた研
修)
2010年6月:
採用計画の詳細および状況の理事
会および経営幹部への報告
会計システムの調整
2010年6月末までにK-IFRSに基づく新
会計処理を適用するための会計システ
ムの設定を完了
システムに必要な変更の範囲の分析を
完了
(b) 公社に重大な影響を及ぼすことが予想されるK-IFRSに基づく会計と韓国で一般に認められた会計原則(以
下「K-GAAP」という。)に基づく会計の相違
公社は、2010年12月31日現在および同日に終了した年度の本書に表示された財務書類と、K-IFRSに基づき作成
された場合のかかる財務書類との予想される相違を下表に掲げる。下表は完全なものではなく、今後の変更の結
果、将来においてその他の予見できない相違が発生する場合がある。さらに、下表に示した重要な相違のいくつ
かの実務上の影響については入手不可能な場合がある。
分野
K-IFRSの初
めての採用
K-IFRS
K-GAAP
みなし費用
有形固定資産の項目に関するみなし費
用であるため、公社は初めてのIFRS基準
の財政状態計算書において公正価値を
利用している。
-
従業員給付
公社は、予定ユニット・クレジット手法
に基づき、保険数理技術および予定給付
債務の現在価値に基づく割引率を用い
て計算された確定給付債務を認識する。
公社は、報告期間末に全従業員が退職し
た場合に支払われる金額に等しい退職
給付債務引当金を設定する。
累積的換算
差額
2010年1月1日(K-IFRSへの移行日)
現在の外国事業の累積的換算差異はゼ
ロとみなされる。
-
子会社
公社は個別財務書類において持分法の
子会社への適用を廃止する。
公社は持分法を用いて子会社の会計処
理を行う。
公社は2010年1月1日(K-IFRSへの移
行日)から原価法を用いて子会社の会
計処理を行う。
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連結範囲の変更
公社は、子会社の規模にかかわらず、そ
れが重要な影響を及ぼす場合は子会社
への投資を連結する。
「株式会社の外部監査に関する法」に
基づき、前年度末現在の総資産の金額が
10,000百万ウォンに満たない子会社は
連結の適用を除外される。
リース
公社はLNG輸出船第1号から第17号を
キャピタル・リースとして分類し、その
所有に付随する実質的にすべてのリス
クおよび報酬を引き受ける。
公社はSKAS第19号にしたがい、これらの
船舶のリースをオペレーティング・
リースとして分類する。
(c) 連結の範囲の相違
公社は、K-IFRSにしたがい連結財務書類の提示を義務付けられている。2010年12月31日現在のK-GAAPとK-IFRSとの
連結の範囲の相違は下表のとおりである。
K-GAAPに基づく連結子会社
K-IFRSに基づく連結子会社
相違
韓国ガス技術株式会社
韓国ガス技術株式会社
コガメクス・インベストメンツ・
マンザニロ B.V.
コガメクス・インベストメンツ・
マンザニロ B.V.
KOGAS カナダ Ltd.
KOGAS カナダ Ltd.
KOGAS オーストラリア Pty.Ltd.
KOGAS オーストラリア Pty.Ltd.
KG ティモール Leste Ltd.
KG ティモール Leste Ltd.
KG クルン・マネ Ltd.
KG クルン・マネ Ltd.
KG モザンビーク Ltd.
KG モザンビーク Ltd.
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
KG(ティモール海 06-102)Ltd.
韓国ラス・ラファンLNG Ltd.
−
公社が合弁事業契約にしたがい3
分の2を超える議決権を有しない
場合は、公社は重要な影響力を失
う。
−
マンザニロ・ガステック S de R.
L.de C.V.
「株式会社の外部監査に関する法
施行令」第1-3条第2項に基づき子
会社は連結から除外されるが、
K-IFRSのもとではこれらは連結子
会社である。
KOGASアッカス B.V.
KOGASマンスリヤ B.V.
KOGASバドラ B.V
KOGAS ヴォストック LLC
コメックス・ガス S.de.R.L.de C.
V.
KOGAS イラク B.V.
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−
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(6)【その他】
該当事項なし。
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(7)【発行者の属する国等の概況】
① 位置・面積・人口等
韓国は、朝鮮半島の北緯38度線のほぼ南部に位置し、国土面積約38,000平方マイルを有する。国土の約4分の1は耕地
である。韓国の人口は約4,800万人である。韓国最大の都市である首都ソウルは、約1,100万の人口を有する。
② 政治・外交
(a) 政治
1948年に建国された当初の韓国は、1948年、1952年、1956年および1960年に選出された李承晩大統領によって継続的
に統治された。1960年に学生主導のデモに応じて李大統領は辞任したが、その直後に朴正煕氏が率いる軍指導者グルー
プがクーデターによって政権を掌握した。軍指導者グループは文民政権を確立し、朴氏は1963年10月に大統領に選出さ
れた。朴大統領は、政府と反政府勢力の間の闘争が高揚した後、1979年に暗殺されるまで大統領職にあった。政府は戒厳
令を発令し、次の大統領となった崔圭夏首相の下に暫定政権が形成された。政府と反政府勢力の一連の衝突の後に崔大
統領は辞任し、1980年に韓国軍部の権力を掌握した全斗煥将軍が大統領を継承した。
1980年後半、大統領選挙人団による間接的な大統領選挙といくつかの民主主義改革を規定する新憲法が国民投票で
承認され、その直後の1981年初頭、全大統領は大統領に再選された。1987年には、大衆デモに応えて、立法府は憲法を大
統領の直接選挙を規定するように改正した。1987年12月に、金泳三氏と金大中氏の率いる野党が統一候補者を立てるこ
とができなかったため、盧泰愚氏が僅差で大統領に選ばれた。1990年2月に、金泳三氏が率いる政党を含む2野党が盧
大統領の率いる与党民自党に合流した。
1992年12月に、金泳三氏は大統領に選出された。文民で前野党党首の大統領選出により、政治制度の正統性に関する
論争は著しく鎮火した。金大統領政権は、政治改革を行い、韓国経済の規制緩和および国際化を進めた。
1997年12月、韓国国民は金大中候補を大統領に選出した。金大統領が率いる新千年民主党(旧新政治国民会議)は金
鍾泌氏の率いる自由民主連合と連立し、金鍾泌氏は金大中政権最初の国務総理となった。この連立は2000年4月の総選
挙直前に一時的に終了したが、2000年6月に自由民主連合の李漢東氏が国務総理に任命されたことで継続した。この連
立は、2001年9月に再び終了した。
2002年12月、韓国国民は盧武鉉氏を大統領に選出した。盧大統領は2003年2月25日に大統領に就任した。
盧大統領は、2003年に支持者とともに新千年民主党を離党し、2003年11月に新党のウリ党を結成した。2007年8月15
日、ウリ党または中道統合民主党に所属していた国会議員85名が大統合民主新党を結成した。ウリ党は、2007年8月20
日に大統合民主新党に吸収合併した。大統合民主新党は2008年2月、旧民主党と統合して統合民主党を結成し、2008年
7月に党名を民主党に改称した。
2007年12月、李明博氏が大統領に選出され、2008年2月に大統領に就任した。李大統領は、就任時から、米国のサブプ
ライムローン危機によって多くの困難に直面していた。李大統領は、選挙期間中に、「7%の経済成長を遂げ、1人当た
り国民総生産を4万米ドルとし、G7諸国に入る」という「747政策」を掲げたが、かかる計画は、少なくとも政権の最初
の2年間には実現できないことが判明した。
李政権の主要な政策優先事項には以下が含まれる。
・規制緩和、自由貿易および外資誘致による活発な市場経済の追求
・政府機能の再編および国有会社の民営化による効率的な政府の確立
・北朝鮮の非核化に関する率先的取組み
・個々のニーズに合った福祉給付および職業訓練に基づく生産的な福祉制度の追求
・韓国の教育制度の競争力強化
金融危機に対処するための李大統領の政策には以下が含まれる。
・中小企業向け融資保証の引上げ
・外貨準備高の増加
・韓国の銀行の外貨建債務に対する政府保証の付与
・若者向けジョブ・シェアリング・プログラムの発足
・2009年上半期における財政政策の実施
・減税および還付
・企業再編の推進
・公的支援による住宅の売れ残り問題の解決
現在、李政権は景気回復に全力で取り組んでいる。
(b) 国家組織
韓国の国家権力は、中央集権化されており、大統領に強力な権限が集中している。大統領は国民投票により選出され、
任期は1期のみの5年である。大統領は、首相、副首相、政府省庁の長および国務大臣で構成される国務会議(内閣)の
議長である。大統領は、国務会議で職務を務めるべき者を選任する権限を持ち、また、選挙を通じて選ばれた地方公務員
を除き、他の政府公務員を任命および罷免することができる。
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大統領は新法案に対する拒否権を有する。さらに大統領は災害、重大な財政・経済危機、戦争状態またはそれに類す
る事態の場合には緊急措置を講ずることができる。ただし、大統領は実施した緊急措置を遅滞なく国会に報告しその同
意を得なければならず、かかる同意が得られない場合、緊急措置は自動的に無効となる。戒厳令については、大統領は国
会の同意を得ることなく戒厳令を発令することができる。ただし、国会は、大統領に戒厳令を取消すよう要請すること
ができる。
立法権は、国会に与えられている。憲法および公職選挙法は、国会議員の約81.3%の直接選挙を規定しており、残りの
議席は、直接選挙で5議席超を獲得したかまたは3%超を得票した政党の間で比例配分される。国会議員の任期は4年
である。国会は法律を制定し、条約を批准し、国家予算を承認する。大部分の法律は行政部門によって起案され、承認の
ため国会に提出される。
司法権は大法院、憲法裁判所およびその他下級裁判所に付与されている。大法院長は大統領により任命される。その
他の大法院判事(大法官)は、大法院長の推薦により大統領により任命される。大法院判事の任命には国会の同意が必
要である。大法院長は、大法官の同意を得て、韓国の他の裁判官すべてを任命する。大法院判事の任期は6年であり、そ
れ以外の裁判官の任期は10年である。大法院長を除く大法院判事および裁判官は再任されることができる。
憲法裁判所は、大統領により正式に任命される9名の裁判官から成る。その裁判官のうち3名は国会の指名により、
さらに3名は大法院長により指名される。憲法裁判所の裁判官の任期は6年であり、再任されることができる。
行政区域として、韓国は9つの道ならびに道と同じ地位を有するソウル、釜山、大邱、仁川、光州、大田および蔚山の7
都市に分かれている。1961年から1995年までは、中央政府が道を統治しており、主要公務員は大統領により任命されて
いた。1995年6月、主要公務員の選挙を含む完全地方自治が再開した。
(c) 政党
2008年4月9日に、国会の299議席を選出する第18回総選挙が行われた。現与党であるハンナラ党が国会で過半数を
占めた。
現在、ハンナラ党と民主党という2大政党が存在している。
2011年5月4日現在の国会における国会議員の政党別の議席数は以下の通りである。
ハンナラ党
民主党
その他
171
85
40
合計
296
(d) 南北関係
韓国と北朝鮮の関係は、韓国の歴史の大部分にわたり緊張状態にあった。1950年から1953年の朝鮮戦争は、北朝鮮か
らの共産主義軍の韓国侵攻とともに始まり、軍事的膠着状態の後、北緯38度線付近に国連により監視される非武装地帯
を置き、停戦した。
北朝鮮は、100万人以上と推定される正規兵力を維持しており、その大多数は、非武装地帯の北側の境界の近くに集中
している。韓国は、非武装地帯の南側の境界に沿って軍の配備を維持している。韓国は、約65万人の兵士からなる正規兵
力および約300万人の予備役軍人を有している。また、米国は従来から韓国内で軍事的存在を維持してきた。2004年10
月、米国および韓国は、2008年末までに、韓国内に駐留している37,500人の兵力の約3分の1を3段階で撤退させるこ
とに合意した。撤退の第1段階として、2004年末までに5,000人の米軍兵が韓国を離れた。同計画の第2段階に従って、
米国は、2006年末までに5,000人の兵員を移転させた。最終段階においては、2008年末までにさらに2,500人の米軍兵が
韓国を離れる予定であった。しかし、2008年4月、米国および韓国は撤退の最終段階に移行しないことを決定し、28,500
人の米軍兵が引続き韓国に駐留することに合意した。2007年2月、米国および韓国は、2012年までに共同指揮構造を解
消することに合意した。これによって韓国は、朝鮮半島の有事の際には自国の軍隊の指揮権を行使することができるよ
うになる。
南北朝鮮間の緊張度合は不安定で、現在および将来の事象から急に緊張が高まる可能性もある。近年、北朝鮮の核兵
器開発計画および長距離弾道ミサイル計画に由来する安全保障にかかる懸念が高まっており、北朝鮮の行動および国
際社会の予想される反応に関する不安が増している。2002年12月、北朝鮮は、寧辺核施設の封印と監視装置を徹去し、国
連の国際原子力機関査察員を強制退去させた。2003年1月には、北朝鮮は核拡散防止条約に基づく義務を放棄した。そ
れ以降、韓国、米国、北朝鮮、中国、日本およびロシアの6カ国は、北朝鮮の核兵器計画に関連する問題を解決するため6
カ国協議を何度も開催してきた。
北朝鮮は、複数回の長距離ミサイル実験を行ったほか、2006年10月、核実験に成功したと発表したため、周辺地域の緊
張は高まり、世界の国々が強く反発した。これを受けて、国連安全保障理事会は、国連加盟国が大型兵器、ミサイル開発
または大量破壊兵器に関連する資材もしくは技術に関する取引を北朝鮮と行うことならびに北朝鮮に奢侈品を提供す
ることを禁止し、資産を凍結し、北朝鮮の兵器計画に関連する者の渡航を禁じ、国連加盟国すべてに対して、北朝鮮から
のまたは北朝鮮に向かう貨物の徹底検査を含む協調行動を呼びかける決議を採択した。これに対して、北朝鮮は、2007
年2月に開催された6カ国協議において、使用済み核燃料の再処理施設を含む寧辺の核施設を停止・封印し、必要なす
べての監視および証明を行う国際査察員を再度受入れることに同意した。
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2009年4月、北朝鮮は、太平洋を越える長距離ロケットを打上げた。これに対して韓国、日本および米国は、打上げは
近隣諸国に対して脅威を与えるものであり、2006年に北朝鮮の核実験に対して採択された国連安全保障理事会決議に
違反するものであると応じ、国連安全保障理事会は、北朝鮮による打上げを非難する議長国声明を全会一致で採択し、
北朝鮮に対する制裁を厳しくすることを決定した。その後、北朝鮮は6カ国協議から永久に離脱し、核開発計画を再開
することを表明し、また、国際原子力機関は、査察員が寧辺の核施設に設置されている監視装置その他の機器を撤去し、
北朝鮮から退去するよう命じられたことを報告した。2009年5月、北朝鮮は2回目の核実験および3つの短距離地対空
ミサイル発射実験に成功したことを発表した。これに対し、国連安全保障理事会はかかる核実験について北朝鮮を非難
し、北朝鮮に対する制裁を拡大・強化することを満場一致で決定した。2010年3月、韓国の軍艦が海中爆発により破壊
され、多数の乗組員が死亡した。政府は、2010年5月、かかる沈没を引き起こしたとして北朝鮮を公式に非難した。北朝
鮮は、かかる沈没についての責任を否定し、当該行為について北朝鮮を処罰しようとする動きに対しては報復を行うと
威嚇してきている。2010年11月23日、北朝鮮軍は、朝鮮半島西岸の海上国境に近い延坪島を標的として百発を超える砲
撃を行い、これにより韓国軍兵士2名および民間人2名が死亡し、著しい財産上の損害が生じた。韓国はこれに対して
約80発の砲弾で応戦し、韓国軍の警戒レベルは最高に引上げられた。政府は当該行為について北朝鮮を強く非難し、さ
らなる挑発行為があった場合には断固とした報復措置に出ることを明言した。
また、最近、将来の北朝鮮の政治的指導者に関する不安およびこの地域の政治経済に対するその影響にかかる懸念が
高まっている。2009年6月、米国および韓国の当局は、2008年8月に脳卒中を患ったと伝えられている北朝鮮の指導者
金正日氏が、三男である金正恩氏(20代であると伝えられている。)を後継者に指名したことを発表した。2010年9月、
金正恩氏は、後継者計画の一環と広く考えられる一連の措置において、北朝鮮軍の大将となり、中央軍事委員会副委員
長に指名され、労働党中央委員会委員に任命された。また、北朝鮮の経済は厳しい課題に直面している。例えば、2009年
11月、北朝鮮政府は、インフレ抑制と所得格差の軽減のために行われた通貨改革の一環として、通貨単位を100分の1に
切り下げた。通貨切下げと並行して、北朝鮮政府は、居住者による外貨の使用と保有を禁止し、非公式に運営されていた
市場を閉鎖した。これによって、インフレは深刻となり食糧不足を招くこととなった。こうした出来事は北朝鮮におけ
る社会的政治的緊張をさらに悪化させる可能性がある。
今後、朝鮮半島における緊張が高まり、それによって韓国の経済または将来の資金調達能力が重大な悪影響を受ける
ことがないと保証することはできない。例えば、北朝鮮において指導者の重大局面を迎えた場合、南北朝鮮の高官レベ
ルの接触が失敗に終わった場合、または軍事的な対立が生じた場合など、さらに緊張が高まった場合に、韓国経済に重
大な悪影響が及ぶ可能性がある。
長期的には、南北朝鮮が統一される可能性はある。統一には、韓国が重要な経済的責務を果たすことが必要となるで
あろう。2010年8月15日の李大統領は国民に向けた演説の中で、南北統一に伴う長期的な経済負担の可能性を軽減する
ための一方策として、統一税導入の可能性を示唆した。南北統一に関する議論はまだ始まったばかりであり、統一税導
入の有無または導入の時期についてはまだ決定されていない。仮に統一税が導入された場合、その仕組みによっては国
内消費が減少する可能性があり、その結果韓国経済に重大な悪影響が及ぶ可能性がある。
(e) 外交関係および国際機関
韓国は、世界のほとんどの国との外交関係を維持している。韓国と最も緊密な関係のある国は米国であり、相互防衛
条約および経済関連諸協定がある。中国および米国の次に大きい貿易相手国である日本との関係もまた重要である。
韓国は、以下を含む多くの国際機関に加盟している。
・国際通貨基金(IMF)
・世界銀行
・アジア開発銀行(ADB)
・多国間投資保証機関
・国際金融公社
・国際開発協会
・アフリカ開発銀行
・欧州復興開発銀行
・国際決済銀行
・世界貿易機構(WTO)
・米州開発銀行(IDB)
1991年9月、韓国および北朝鮮は国連に加盟した。韓国は、1996年と1997年の会期には国連安全保障理事会の非常任
理事国を務めた。
韓国は、1995年3月に、経済協力開発機構(OECD)への加盟申請を行った。韓国は、1996年12月に29番目の正式加盟国
としてOECDに正式に加入した。
③ 経済
(a) 現在の世界の経済および金融危機
米国および世界の金融部門に影響を与えている最近の難局、米国および世界の信用・金融市場における状況悪化お
よびボラティリティ、石油および商品価格の変動、ならびに2008年下半期および2009年上半期の米国および世界経済全
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般の脆弱性が、世界経済の見通し一般の不確実性を増加させ、韓国経済に悪影響を与えてきており、引続き悪影響を与
える可能性がある。2007年第2四半期および第3四半期に、米国の信用市場は厳しい状況とボラティリティを経験し、
それが世界の金融市場に影響していった。特に、2007年7月終りから8月初めにかけて、米国のサブプライムローン部
門における市場の不安定さが著しく高まり、さらにレバレジッド・ファイナンス、債務担保証券およびその他の仕組み
商品など他の市場へも拡大した。2008年9月および10月、米国およびヨーロッパの複数の大手金融機関が倒産または買
収および政府支援を受けたことによって、流動性および信用に対する不安ならびに世界の信用・金融市場におけるボ
ラティリティが著しく高まった。こうした展開によって、米国および世界の信用・金融市場における流動性は低下し、
ボラティリティは高まり、信用スプレッドが拡大し、価格の透明性が失われた。
2008年9月以降、流動性および信用に対する不安ならびに世界の金融市場におけるボラティリティが著しく高まっ
たため、2008年第4四半期および2009年上半期の米ドルに対するウォンの価値は、加速度的に下落した。このウォン価
値の下落によって、輸入財貨やサービスの価格、および韓国企業が外貨建社債償還のために必要とするウォン資金が増
加した。さらに、世界経済および韓国経済の情勢が悪化した結果、韓国企業の株価は全体として大きく低下し、絶えず変
動している。韓国総合株価指数は、2008年5月30日の1,852.0から2009年4月16日には1,336.7へと、27.8%低下した。韓
国総合株価指数がさらに低下し、外国投資家が韓国の有価証券を大量に売却し、売却手取金を国外送金した場合には、
引続きウォンの価値、韓国の金融機関が保有する外貨準備高、および韓国企業の資金調達能力に悪影響を与える可能性
がある。また、貸し手および機関投資家の多くが借り手に対する貸付の縮減または停止に向かわせた市場全般の安定性
および特に取引相手の体力に関する懸念の高まりに起因する可能な与信枠の制約のみならず、信用スプレッドの拡大
は、2008年第4四半期および2009年上半期に韓国の銀行の借入能力、特に外貨建資金調達に悪影響を与えた。さらに、
2009年第1四半期のGDPは、2005年基準連鎖価格で2008年同期から4.3%減少し、2009年第1四半期の輸出は、前年同期
の99.4十億米ドルから24.8%減少して74.7十億米ドルとなった。このような世界の信用市場における厳しい状況が続
くか、または将来世界経済が悪化すれば、韓国経済は重大な悪影響を受け、韓国の銀行は高いコストでの営業資金の調
達を強いられることになるか、貸付およびその他の業務を支えるだけの十分な資金の調達ができなくなる可能性があ
る。
こうした事態を受けて、米国および韓国を含むその他の国々の立法当局および金融規制当局は、困窮している金融機
関に対する直接および間接的な支援提供を含む、金融市場をより安定化させるためのさまざまな政策措置を実施した。
とりわけ、韓国政府は、2008年第4四半期および2009年に下記の措置を実施または公表した。
・2008年10月、政府は、2008年10月20日から2009年6月30日(その後2009年12月31日まで延長された。)までの間に
韓国の銀行およびその海外支店が負担する外貨建債務を保証する保証プログラムを実施した。この保証は、総額
100十億米ドルを上限とし、期間は当該債務の発生日から3年間(その後5年間に延長された。)である。
・2008年10月、韓国銀行は米国の連邦準備制度理事会との間で、2009年4月30日(その後2009年10月30日まで延長さ
れた。)まで有効の上限を30十億米ドルとする暫定相互通貨スワップ取決めを締結した。韓国銀行は、スワップ枠
による資金を利用して、競争オークション方式により、韓国において設立された金融機関に対して米ドルの流動性
を提供した。
・2008年12月、企業および金融機関に対して流動性を提供することを目的として、金融債券および社債を購入する10
兆ウォンの債券市場安定基金が設定された。
・2008年12月、韓国銀行は、中国人民銀行との間で、有効期間3年の38兆ウォンを上限とする相互通貨スワップ取決
めを締結した。また有効期間を2009年4月30日までとする日本銀行との間で、両行の間の相互通貨スワップ協定の
上限金額を3十億米ドルから20十億米ドルに増額することで合意した。
・2008年12月および2009年3月、政府は韓国資産管理公社を通じて、貯蓄銀行が保有する約1.7兆ウォンの不良債権、
を買い取った。
・2009年2月、政府は、20兆ウォンの銀行資本再構成基金を通じて韓国の銀行への資本注入する計画を公表し、14行
から申請を受けた。
・2009年第1四半期、政府は韓国銀行および韓国産業銀行を通じて、約4兆ウォンのハイブリッド証券および劣後債
を韓国の銀行から買い取った。
・2008年第4四半期および2009年第1四半期に、韓国銀行は、金融市場の不安定と国内経済の減速に対処するため
に、政策金利を合計で3.25%引下げて2.00%とした。
・2009年4月、国会は、韓国経済の刺激のために2009年の国家予算を28.4兆ウォン拡大させることを承認した。この
景気刺激計画には、補助金、低利貸付、インフラ整備費用および職業訓練に使用する17.2兆ウォン、ならびにさまざ
まな税制上の優遇措置のための11.2兆ウォンが含まれる。
・2009年12月、政府は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国、中国および日本との間で、当該地域における国際収支
および短期流動性の困難に対応し、これまでの国際的な金融上の取決めを補完するために、チェンマイ・イニシア
チブ多国間協定を締結した。
しかしながら、これら立法上および規制上の取組みの金融市場に対する全般的な効果は確かではなく、目的とする安
定効果を得られない可能性がある。
2009年下半期から2010年にかけて、世界経済の悪化のペースは鈍化し、安定化と回復の可能性の兆しが幾分みえたも
のの、2010年およびそれ以降の韓国経済および世界経済全体の見通しは依然として不透明である。例えば、ドバイ政府
は2009年11月、政府系投資会社であるドバイ・ワールドの未払債務についてモラトリアムを宣言した。
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また、ヨーロッパ諸国の多くの政府は、財政逼迫の可能性が濃厚である兆候を示しており、債務返済に支障が出る可
能性がある。例えば、2008年11月、債務問題の悪化に直面したアイスランド政府は、2年間にわたって2.1十億米ドルの
額の融資を受けることでIMFと合意に至った。また、2010年5月には、ギリシャ政府が3年間にわたって115十億ユーロ
の額の融資を受けることでIMFおよび欧州連合と合意に達した。これらのいずれかまたはその他の展開により新たな財
政・経済危機が引き起こされる可能性があり、このことは韓国経済および金融市場に対して(韓国ウォン安、韓国企業
の株価の下落やボラティリティ、信用スプレッドおよび資金調達コストの増大ならびに輸出の減少を含む。)、重大な
悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、世界中の多くの政府が、世界的金融危機に対応して採用した景気刺激策に関して、政府支出の削減、金利引上
げその他の形で「出口戦略」を模索し、あるいは実行しているものの、かかる戦略は、その時期、規模その他の要因に関
する理由から、世界の経済および金融の問題を長引かせ、または悪化させるという予期せぬ結末をもたらす可能性があ
る。
さらに、2011年3月に日本を襲った潰滅的な地震および津波ならびにその結果発生した原発危機は、対日輸出の減少
および韓国への外国人直接投資の減少を引起し、小売および観光産業における需要の減衰ならびに日本製部品に依存
している一定の製造業者への供給中断により、韓国経済に悪影響をもたらし、そのことが当公社の財政状態および経営
成績に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。また、北アフリカおよび中東における政情不安および武力衝突などによ
り、最近石油価格が値上がりしており、そのことが世界および韓国の経済に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
世界経済の相互依存が高まる中、こうした展開のいずれかが韓国の経済および金融市場に重大な悪影響をもたらす
可能性がある。
(b) 国内総生産(GDP)
GDPとは、一定期間に一国において生産された最終製品およびサービスすべての市場価値の尺度であり、時間の経過
による国の生産高の増減を示すものである。GDPは、現行価格と固定市場価格の双方により表示される。現行価格で表示
されるGDPでは、各年の実際の価格を用いて国の生産高が評価される。固定市場価格で表示されるGDPは基準年の価格を
用いて生産高を評価するものであり、インフレの影響を排除することができる。
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次の表は韓国の現行価格および2005年基準連鎖価格によるGDPの内訳ならびに韓国のGDPの平均年間成長率を示した
ものである。
国内総生産
(単位:十億ウォン)
2010年
GDP
構成比
国内総生産(現行価格)
民間部門
政府部門
総資本形成
財およびサービスの輸出
控除:財およびサービスの輸
入
誤差脱漏
国内総生産に対する支出
海外からの純要素所得
(2)
国民総所得
国内総生産
(2005年基準連鎖価格)
民間部門
政府部門
総資本形成
財およびサービスの輸出
控除:財およびサービスの輸
入
誤差脱漏
(3)
国内総生産に対する支出
交易条件による海外からの純
要素所得
交易条件の変化による交易利
得・損失
(4)
国民総所得
国内総生産の
前年比増加(減少)率
現行価格
2005年基準連鎖価格
2006年
2007年
2008年
2009年
494,917.6
131,900.7
269,187.8
360,625.3
530,264.1
143,262.2
286,917.6
408,754.1
561,627.5
156,944.1
320,368.8
544,110.7
575,970.2
170,324.7
279,858.1
529,645.1
(1)
2010年
615,406.9
180,053.8
341,902.8
614,451.0
(348,022.9) (394,026.2) (556,197.9) (490,188.3) (581,735.8)
135.3
(158.9)
(401.4)
(573.0)
2,724.6
908,743.8
975,013.0 1,026,451.8 1,065,036.8 1,172,803.4
1,390.3
1,800.9
7,663.6
4,746.2
320.0
910,134.2
976,813.9 1,034,115.4 1,069,783.1 1,173,123.4
487,439.0
127,908.9
268,215.8
378,374.7
512,094.8
134,806.9
277,729.0
426,070.6
518,820.8
140,633.6
277,772.8
454,248.9
518,776.0
148,471.7
240,411.7
448,813.8
540,254.7
152,948.6
277,460.4
514,032.7
(352,087.7) (393,207.1) (410,567.7) (377,795.8) (441,692.8)
198.3
91.3
(323.6)
(528.1)
(1,028.7)
910,048.9
956,514.5
978,498.8
981,625.1 1,042,111.3
1,341.6
(13,196.4)
898,194.2
5.0
5.2
1,622.9
(16,827.8)
941,317.3
7.3
5.1
注(1)
(2)
(3)
(4)
6,776.2
(50,031.9)
935,248.8
5.3
2.3
4,055.5
114.9
(35,622.1) (39,741.5)
950,041.1 1,002,473.2
3.8
0.3
10.1
6.2
(1)
(%)
52.5
15.4
29.2
52.4
(49.6)
0.2
100.0
0.0
100.0
51.8
14.7
26.6
49.3
(42.4)
(0.1)
100.0
0.0
(3.8)
96.2
̶
̶
暫定値
GDPに海外からの純要素所得を加えた値が韓国の国民総生産に相当する。
連鎖方式に基づくGDPでは、GDPの各項目の値は、必ずしもGDPの合計値となるわけではない。
連鎖方式に基づく国民総所得では、国民総所得の各項目の値は、必ずしも国民総所得の合計値となるわけではな
い。
出所:韓国銀行
180/206
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
次の表は現行価格による韓国の産業別のGDPを示したものである。
産業別国内総生産
(現行価格)
(単位:十億ウォン)
2010年
GDP
構成比
(%)
産業部門:
農林水産業
鉱業および製造業:
鉱業
製造業
電気・ガス・水道業
建設業
サービス:
卸売・小売業、飲食・宿泊業
運輸・倉庫業
金融仲介業
不動産・賃貸・事業サービス
情報・通信
事業サービス
行政・国防、強制社会保障
教育
医療・福祉
余暇・文化・スポーツ
その他サービス
製品助成金控除後公租公課
国内総生産(現行価格表示)
海外からの純要素所得
国民総所得(現行価格表示)
2006年
2007年
2008年
2009年
25,751.2
222,865.9
1,925.8
220,940.1
18,546.9
61,359.3
486,162.9
87,320.8
36,424.2
55,234.7
65,534.7
37,969.9
41,292.3
52,262.6
51,036.7
31,617.7
10,859.2
16,610.1
94,057.8
908,743.8
1,390.3
910,134.2
25,208.8
240,612.1
2,001.2
238,610.9
19,155.3
64,979.0
524,826.9
93,405.5
40,070.5
61,114.0
69,435.7
39,198.1
45,056.0
55,515.9
55,554.4
35,451.6
12,209.1
17,816.1
100,231.0
975,013.0
1,800.9
976,813.9
24,686.0
258,545.4
2,336.0
256,209.4
12,298.6
64,612.2
559,545.8
100,419.3
41,613.1
65,132.2
71,886.2
39,666.8
49,905.7
59,396.8
60,940.1
38,452.1
13,048.9
19,084.6
106,763.8
1,026,451.8
7,663.6
1,034,115.4
26,615.0
268,798.7
2,220.5
266,578.2
17,258.2
66,576.6
579,587.5
103,994.8
40,162.5
65,035.5
74,361.1
41,225.0
51,001.9
63,706.6
63,448.7
43,092.1
13,693.8
19,865.5
106,200.8
1,065,036.8
4,746.2
1,069,783.1
注(1) 暫定値
出所:韓国銀行
181/206
(1)
(1)
27,018.7
325,287.2
2,237.3
323,049.9
21,044.6
68,800.8
614,860.2
114,245.4
42,909.6
72,476.6
74,773.1
43,159.5
53,956.6
66,031.0
65,139.4
47,332.0
14,056.9
20,780.1
115,791.6
1,172,803.4
320.0
1,173,123.4
2.3
27.7
0.2
27.6
1.8
5.9
52.4
9.7
3.7
6.2
6.4
3.7
4.6
5.6
5.6
4.0
1.2
1.8
9.9
100.0
0.0
100.0
2010年
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
次の表は韓国の1人当りのGDPを示したものである。
1人当りGDP(千ウォン)
1人当りGDP(米ドル)
平均為替レート(1米ドル当りウォン)
1人当り国内総生産
(現行価格)
2006年
2007年
18,820
20,120
19,692
21,655
955.5
929.2
(1)
2008年
21,120
19,153
1,102.6
2009年
21,848
17,117
1,276.4
2010年
23,996
20,753
1,156.3
2008年
21,280
19,296
1,102.6
2009年
21,946
17,193
1,276.4
2010年
24,003
20,759
1,156.3
注(1) 暫定値
出所:韓国銀行
次の表は韓国の1人当りの国民総所得(GNI)を示したものである。
1人当りGNI(千ウォン)
1人当りGNI(米ドル)
平均為替レート(1米ドル当りウォン)
1人当り国民総所得
(現行価格)
2006年
2007年
18,840
20,160
19,772
21,695
955.5
929.2
注(1) 暫定値
出所:韓国銀行
182/206
(1)
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
次の表は2005年基準連鎖価格による韓国の産業別のGDPを示したものである。
産業別国内総生産
(2005年基準連鎖価格)
(単位:十億ウォン)
2010年
GDP構成比
産業部門:
農林水産業
鉱業および製造業:
鉱業
製造業
電気・ガス・水道業
建設業
サービス:
卸売・小売業、飲食・宿泊業
運輸・倉庫業
金融仲介業
不動産・賃貸・事業サービス
情報・通信
事業サービス
行政・国防、強制社会保障
教育
医療・福祉
文化・娯楽サービス
その他サービス
製品助成金控除後公租公課
国内総生産(市場価格表示)
(2)
2006年
2007年
2008年
2009年
26,240.2
232,884.5
1,991.9
230,892.6
18,332.9
60,564.4
477,658.0
85,792.6
37,082.6
55,611.7
64,603.9
38,238.7
39,720.8
50,520.8
48,532.9
30,389.3
10,744.2
16,420.5
94,368.8
910,048.9
27,294.0
249,317.9
1,909.8
247,408.1
19,026.2
62,134.9
502,050.0
90,291.3
39,136.8
61,614.4
65,524.8
39,664.7
41,800.2
52,183.9
49,971.2
32,905.8
11,781.1
17,175.8
96,992.4
956,514.5
28,826.9
254,658.8
1,922.1
254,466.7
20,199.0
60,611.1
515,983.6
91,512.4
41,033.4
64,612.2
66,491.6
41,024.7
42,990.6
52,903.0
51,619.6
34,197.6
12,175.8
17,422.7
97,090.1
978,498.8
29,759.2
252,473.0
1,906.0
250,567.7
21,023.6
61,716.0
521,915.1
90,725.7
38,666.2
67,425.2
66,368.7
41,933.8
42,727.5
54,887.7
52,135.1
36,897.6
12,477.2
17,670.4
95,514.0
981,625.1
(1)
2010年
28,475.4
289,358.3
1,758.2
287,600.1
22,020.4
61,681.6
540,293.6
96,878.5
42,367.1
69,080.2
66,570.8
43,473.1
43,211.9
55,821.1
52,658.8
39,509.6
12,562.3
18,160.2
101,396.0
1,042,111.3
(1)
(%)
2.7
27.8
0.2
27.6
2.1
5.9
51.9
9.3
4.1
6.6
6.4
4.2
4.2
5.4
5.1
3.8
1.2
1.7
9.7
100.0
注(1) 暫定値
(2) 連鎖方式に基づくGDPでは、GDPの各項目の値は、必ずしもGDPの合計値となるわけではない。
出所:韓国銀行
2006年には、2005年と比較して民間および政府消費総支出が5.1%増加し、国内総固定資本形成が3.4%増加したこと
から、2005年基準連鎖価格でのGDPは5.2%の成長率を示した。
2007年には、2006年と比較して民間および政府消費総支出が5.1%増加し、国内総固定資本形成が4.2%増加したこと
から、2005年基準連鎖価格でのGDPは5.1%の成長率を示した。
2008年における2005年基準連鎖価格でのGDP成長率は2.3%であった。これは、2007年と比較して民間および政府消費
総支出が2.0%増加し、国内総固定資本形成が1.9%減少したためである。
2009年における2005年基準連鎖価格でのGDP成長率は0.3%であった。これは、2008年と比較して民間および政府消費
総支出が1.2%増加し、国内総固定資本形成が1.0%減少したためである。
暫定データによると、2010年における2005年基準連鎖価格でのGDP成長率は6.2%であった。これは、2009年と比較し
て民間および政府消費総支出が3.9%増加し、国内総固定資本形成が7.0%増加したためである。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(c) 主要産業
(産業部門)
次の表は、韓国の主要工業製品の工業生産指数および総工業生産に占める割合の推移を示したものである。
工業生産
(2005年=100)
全産業
鉱業および製造業
鉱業
石油・原油・天然ガス
金属
非金属鉱物
製造業
食料品
飲料
タバコ
繊維製品
衣服・装身具・毛皮製品
皮革なめし・装飾製品・鞄
・靴
木材および木・コルク製品
(家具を除く)
パルプ・紙・紙製品
印刷・記録媒体複製
コークス・無煙炭・褐炭固
形燃料・石油精製品
化学薬品・化学製品
医薬品・植物性薬品
ゴム・プラスチック製品
非金属鉱物製品
卑金属
金属加工製品
電気部品・コンピューター
・ラジオ・テレビ・通信機
器・電気器具
医療用精密光学器械・時計
電気機器
その他機械設備
自動車・トレーラー・セミ
トレーラー
その他輸送機器
家具
その他の製品
電気・ガス
出版
指数総計(出版を含む。)
指数加重値
10,000.0
9,458.5
36.5
8.7
0.5
27.3
9,422.0
479.2
159.0
55.1
(1)
2006年
108.4
108.6
95.8
93.4
113.2
96.3
108.7
101.7
99.4
111.9
2007年
115.9
116.3
91.5
82.1
171.0
93.0
116.4
101.8
101.7
116.2
2008年
119.4
119.7
80.9
65.7
154.8
84.4
119.9
100.5
104.7
120.8
2009年
119.0
119.1
87.0
89.1
122.2
85.6
119.2
99.1
99.7
120.3
2010年
138.7
139.4
80.6
87.3
221.5
75.9
139.6
104.0
104.1
116.2
(2)
226.0
174.6
100.2
109.6
98.9
116.3
91.2
117.2
85.5
112.5
95.1
116.7
47.9
102.5
100.5
95.7
86.0
83.0
46.7
145.0
77.0
109.6
102.1
102.0
107.1
104.8
101.8
100.0
103.3
110.6
87.2
100.2
100.1
88.2
106.6
114.1
315.2
772.2
187.1
434.2
309.9
753.2
490.8
101.3
102.5
111.2
106.8
106.1
103.7
106.3
102.5
109.6
120.6
113.0
112.2
108.4
112.0
103.2
110.4
130.3
109.2
113.4
109.1
116.0
102.0
116.3
134.7
100.5
111.4
100.3
106.5
105.4
123.3
140.8
112.7
116.1
120.4
115.9
1,970.4
102.8
449.5
737.5
122.3
107.3
100.3
109.5
138.9
112.5
104.8
120.4
152.0
116.9
111.5
119.8
163.5
118.5
114.4
107.3
204.1
135.9
130.3
151.4
1,101.2
254.3
79.0
54.2
541.5
109.3
10,109.3
108.0
108.3
101.4
94.8
104.1
101.2
108.3
114.8
115.9
100.6
93.9
108.8
96.0
115.7
110.6
145.1
96.6
78.3
114.6
94.8
119.2
103.4
160.3
91.7
74.7
116.4
91.2
118.7
131.7
148.7
95.9
84.4
126.9
91.6
138.2
注(1) 指数加重値は2005年工業国勢調査に基づいて設定され、その年の鉱工業、製造業および電気・ガス産業の総価額
に対する割合で表された表示分類それぞれの製品の年間の付加価値の平均値を反映している。
(2) 暫定値
出所:韓国銀行、韓国統計庁
2006年には、主に輸出および国内消費の増加により、工業生産は8.4%増加した。2007年には、主に安定した輸出の堅
調な伸びおよび国内消費により、工業生産は6.9%増加した。2008年には、2008年下半期に始まった世界および韓国の経
184/206
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韓国ガス公社(E06062)
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済情勢の悪化により、主として輸出および国内消費が伸び悩んだことにより、工業生産の増加はわずか3.4%であった。
2009年には、主として世界的な経済情勢の悪化から輸出が減少したことにより、工業生産は0.8%減少した。暫定データ
によると、2010年には、主として輸出および国内消費の増加により、工業生産は16.7%増加した。
製造業
製造業部門は、その生産量を2005年に6.3%、2006年に8.7%、2007年に7.1%、2008年に2.9%増加させた。2009年には、
製造業部門の生産量は1.5%減少した。暫定データによると、2010年には、製造業部門の生産量は14.8%増加した。
自動車 2006年には、自動車生産は2005年より3.8%増加し、国内販売高は1.9%増、輸出販売高は2.4%増であった。
また、同年の自動車の輸出販売高は、韓国の総輸出の約9.4%を占めた。2007年には、自動車生産は2006年より6.4%増加
し、国内販売高は4.7%増、輸出販売高は7.5%増であった。2007年には、自動車の輸出販売高は、韓国の総輸出の約9.3%
を占めた。2008年には、自動車生産は2007年より6.4%減少し、国内販売高は5.3%減、輸出販売高は5.7%減であった。こ
れは主に世界経済および韓国経済の悪化によって、国内外において自動車の需要が減少したことによる。2008年には、
自動車の輸出販売高は、韓国の総輸出の約7.4%を占めた。2009年には、主として自動車に対する世界的な需要の継続し
た低下により、自動車生産は2008年より8.2%減少したが、国内販売高は20.7%増を記録し、輸出販売高は19.9%減を記
録した。2009年には、自動車の輸出販売高は、韓国の総輸出の約6.2%を占めた。多くの政府による自動車刺激策(米国
および欧州におけるものを含む。)は、2009年当初9カ月間について関連諸国の自動車需要を喚起し、この影響は、かか
る刺激策の実施期間中における韓国の自動車に対する世界的な需要低下を一部相殺した。2009年第4四半期には、主に
自動車に対する世界的な需要回復を受けて、自動車の輸出販売高は同年の第3四半期までの各四半期より増加したが、
2009年下半期にこれらの政府の大半が自動車刺激策を終了したことによるマイナスの影響を充分相殺している。暫定
データによると、2010年には、2009年と比較して自動車生産高は21.6%増加し、国内販売高は5.1%の増加を記録し、輸
出販売高は29.0%増加した。
エレクトロニクス 2006年には、エレクトロニクスの生産は、2005年より22.3%増加し、輸出は18.6%増加した。2006
年には、半導体メモリー・チップの輸出販売は、韓国の総輸出の約11.5%を占めた。2007年には、エレクトロニクスの生
産は、2006年より13.6%増加し、輸出は13.7%増加した。2007年には、半導体メモリー・チップの輸出販売は、韓国の総
輸出の約10.5%を占めた。2008年には、エレクトロニクスの生産は、2007年より9.4%増加し、輸出は8.9%増加した。
2008年には、半導体メモリー・チップの輸出販売は、韓国の総輸出の約7.8%を占めた。2009年には、エレクトロニクス
の生産は、2008年より0.8%増加し、輸出は5.5%増加した。2009年には、半導体メモリー・チップの輸出販売は、韓国の
総輸出の約8.5%を占めた。
鉄および鉄鉱石 2006年には、粗鋼生産量は2005年より1.3%増加して48.5百万トンとなった。国内販売量は5.7%増
加し、輸出販売量は11.9%の増加であった。2007年には、粗鋼生産量は2006年より6.3%増加して51.5百万トンとなっ
た。国内販売量は10.8%、輸出販売量は5.2%の増加であった。2008年には、粗鋼生産量は2007年より3.8%増加して53.3
百万トンとなった。国内販売量は6.2%、輸出販売量は8.6%の増加であった。2009年には、粗鋼生産量は2008年より
8.9%減少して48.6百万トンとなった。国内販売量は22.5%、輸出販売量は1.2%、それぞれ減少した。暫定データによる
と、2010年には、粗鋼生産量は前年より20.2%増加して合計58.4百万トンとなった。国内販売量は14.3%、輸出販売量は
21.1%、それぞれ増加した。
造船 2006年には、韓国の造船受注は2005年より68.9%増加して20.6百万補整総トンであった。2007年には、韓国の
造船受注は2006年より60.2%増加して33.0百万補整総トンであった。2008年には、韓国の造船受注は2007年より57.6%
減少して14.0百万補整総トンであった。2009年には、韓国の造船受注は、世界的な不況による造船受注の減少により、
2008年から86.4%減少して1.9百万補正総トンであった。2010年当初9カ月間には、韓国の造船受注は7.0百万補整総ト
ンであった。
農林水産業
政府の農業政策は、伝統的に以下に重点を置くこととしている。
・穀物生産
・灌漑システムの整備
・土地の整理および造成
・種子の改良
・旱魃および洪水の被害対策の機械化
・農業所得の増加
しかし、最近政府は、国内の農業市場の開設を期して、収益力のある穀物の栽培と国際競争力の強化に力を入れてき
ている。
米の生産高は、2006年には、2005年より2.1%減少して4.7百万トンとなった。米の生産高は、2007年には、2006年より
6.4%減少して4.4百万トンとなった。米の生産高は、2008年には、2007年より9.1%増加して4.8百万トンとなった。暫定
データによると、米の生産高は、2009年には、2008年より2.1%増加して4.9百万トンとなった。暫定データによると、米
の生産高は、2010年には、2009年より12.6%減少して4.3百万トンとなった。地理的および物理的制約から穀物の収穫量
には限りがあるため、韓国は特定の基本的食糧を輸入に依存している。
政府は、大型漁船の建造を奨励し、漁業設備、マーケティング技術および販路を近代化することにより、漁業の発展を
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進めている。
2006年には、農林水産業は、主として耕作および畜産業の増加により、2005年より1.5%増加した。2007年には、農林水
産業は、2006年より4.0%増加した。これは主に漁獲高の増加によるものであるが、米の生産が減少したことにより相殺
された。2008年には、農林水産業は、2007年より5.6%増加した。2009年には、農林水産業は、2008年より3.2%増加した。
暫定データによると、2010年には、農林水産業は、2009年より4.3%減少した。
建設業
2006年には、建設業は、住宅および商業ビルの建設が増加したため、2005年より2.2%増加した。2007年には、建設業
は、2006年より2.6%増加した。これは主に商業建設の増加によるものであるが、住宅建設がわずかに減少したため相殺
された。2008年には、建設業は、主に商業建設および住宅建設が大幅に減少したため、2007年より2.4%減少した。2009年
には、建設業は、2008年より1.8%増加した。暫定データによると、2010年には、建設業は、2009年より0.1%減少した。建
設業は、2009年下半期以降著しい景気悪化に直面している。これは、2009年下半期から2010年にかけて韓国経済が悪化
した結果、特にソウル郊外地域における近年の宅地開発計画への過剰投資、不動産価格の低迷および住宅需要の減少に
よるものである。政府は、売れ残った住宅および宅地を建設会社から買い取る5兆ウォン規模の計画をはじめとする、
韓国の建設業を支援する対策を講じた。しかし、これらの対策の効果ははっきりとしておらず、建設業は引続き不況に
直面する可能性がある。
電力およびガス
次の表は、韓国のエネルギー消費量における輸入依存度を示している。
エネルギー消費量における輸入依存度
2006年
2007年
2008年
2009年
(1)
2010年
エネルギー総消費量
233.4
236.5
240.8
243.3
260.5
(比率を除き、石油換算百万トン)
輸入
輸入依存度(%)
225.2
96.5
228.3
96.5
232.2
96.4
234.7
96.5
251.2
96.4
注(1) 暫定値
出所:韓国エネルギー経済研究所
韓国は、国内で石油またはガスの産出をほとんど行っておらず、そのエネルギー需要を満たすために輸入石油および
輸入ガスに依存している。従って、石油およびガスの国際価格が韓国経済に大きく影響する。石油およびガスの長期的
な価格高騰は、韓国においてインフレ圧力を高め、韓国の貿易収支に悪影響を及ぼすであろう。
石油およびガスの輸入依存度を下げるために、政府は、省エネおよび原子力エネルギーに力を入れたエネルギー資源
の分散化を奨励してきた。次の表は、韓国における消費エネルギーの主な一次資源を、石油換算量およびエネルギー総
消費量に対する比率で示している。
エネルギー消費の資源別内訳
2006年
2007年
2008年
2009年
(2)
2010年
石炭
量
%
56.7
24.3
59.7
25.2
66.1
27.5
68.6
28.2
76.0
29.2
原油
量
%
101.8
43.6
105.5
44.6
100.2
41.6
102.3
42.1
104.3
40.1
原子力
量
%
37.2
15.9
30.7
13.0
32.5
13.5
31.8
13.1
31.7
12.3
(比率を除き、石油換算百万トン)
(1)
合計
その他
量
%
量
%
37.7
16.2
233.4
100.0
40.6
17.2
236.5
100.0
42.0
17.4
240.8
100.0
40.6
16.7
243.3
100.0
48.4
18.6
260.5
100.0
注(1) 天然ガス、水力発電および再生可能エネルギーを含む。
(2) 暫定値
出所:韓国エネルギー経済研究所
韓国初の原子力発電所は1978年にフル稼働し、発電設備容量は587メガワットであった。さらに18の原子力発電所の
建設が2004年7月までに完了し、16,129メガワットの発電設備容量が加わった。韓国の原子力発電による総発電設備容
量は、2008年12月31日現在17,716メガワットと推定される。
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サービス部門
2006年には、2005年に比べて、運輸および倉庫部門は5.1%増加し、金融仲介業部門は4.2%増加し、不動産、賃貸およ
び事業活動部門は2.2%増加した。2007年には、2006年に比べて、運輸および倉庫部門は5.5%増加し、金融仲介業部門は
10.8%増加し、不動産、賃貸および事業活動部門は1.4%増加した。2008年には、2007年に比べて、運輸および倉庫部門は
4.8%増加し、金融仲介業部門は4.9%増加し、不動産、賃貸および事業活動部門は1.5%増加した。2009年には、2008年に
比べて、運輸および倉庫部門は5.8%減少し、金融仲介業部門は4.4%増加し、不動産、賃貸および事業活動部門は0.2%
減少した。暫定データによると、2010年には、2009年に比べて、運輸および倉庫部門は9.6%増加し、金融仲介業務部門は
2.5%増加し、不動産、賃貸および事業活動部門は0.3%増加した。
(d) 物価、賃金および雇用
次の表は表示された各期間における物価および賃金の代表的指数および失業率を示したものである。
生産者
消費者
前期比
前期比
賃金指数
前期比
(1)
(1)
(1)(2)
増加率
増加率
増加率 失業率(1)(3)
物価指数
物価指数
(2005年=100)
(%) (2005年=100)
(%) (2005年=100)
(%)
(%)
2006年
100.9
0.9
102.2
2.2
105.7
5.7
3.5
2007年
102.3
1.4
104.8
2.5
106.5
0.7
3.2
2008年
111.1
8.6
109.7
4.7
109.9
3.1
3.2
2009年
110.9
(0.2)
112.8
2.8
109.1
(0.7)
3.6
(4)
(4)
2010年
115.1
3.8
116.1
2.9
3.7
N/A
N/A
注(1) 年間平均
(2) 全産業における名目賃金指数
(3) 経済活動人口に対する割合
(4) 未入手
出所:韓国銀行、韓国統計庁
年率換算のインフレ率は、2006年、2007年、2008年、2009年および2010年にそれぞれ2.2%、2.5%、4.7%、2.8%および
2.9%であった。
失業率は、2006年、2007年、2008年、2009年および2010年にそれぞれ3.5%、3.2%、3.2%、3.6%および3.7%であった。
1992年から2009年までの期間、韓国の経済活動人口が約24.8%増加して24.3百万人となった一方、韓国の雇用者数は
約23.7%増加して23.5百万人となった。15歳以上の全体の人口に対する15歳以上の経済活動人口の割合は、過去10年間
に60%から63%の間で安定している。50歳以下の労働者のほぼ全員に識字能力がある。2010年12月31日現在、韓国の経
済活動人口は24.8百万人であり、雇用者数は23.8百万人であった。
2004年7月1日、韓国は、1,000名超の従業員を有する大手企業、公的部門保有の(国営)企業、銀行および保険会社
について週5日就業制を採用し、週当りの労働時間を44時間から40時間に短縮した。週5日就業制の採用は、2005年7
月1日には300名超の従業員を有する企業および政府労働者に拡大され、さらに2006年7月1日には従業員数100名超
の企業にも拡大された。従業員数50名超の企業は2007年7月1日に週5日就業制を採用しており、また従業員数20名超
の企業は2008年7月1日に週5日就業制を採用した。従業員数20名未満の企業も2011年7月1日までに週5日就業制
を採用する予定である。
韓国の労働者の約10.5%は、2008年12月31日現在、労働組合に加盟していた。2000年代初めに、国民銀行、朝興銀行
(その後新韓銀行に吸収される。)およびシティバンク・コリア(旧韓美銀行)を含む一部の韓国最大手商業銀行の
労働組合は、銀行業界の統合に対してストライキを実施した。また、2004年および2005年の夏には、GSカルテックス・
コーポレーションおよびアシアナ航空の組合員労働者がそれぞれ報酬と労働条件の改善を求めてストライキを実施し
た。2005年秋には、現代自動車および起亜自動車の組合員労働者が年次の労使交渉においてストライキを行った。2005
年12月には、大韓航空の組合員パイロットも賃金引上げを要求してストライキを行った。2006年夏には、現代自動車お
よび起亜自動車の組合員労働者が報酬と労働条件の改善を求めて時限ストライキを行い、また雙龍自動車の組合員労
働者が会社の提示したレイオフ計画に反対してストライキを行った。2006年7月には、ポスコの下請け会社の組合員労
働者が賃金と労働条件の改善を要求して浦項のポスコ本社前で座り込みを行い、ポスコの操業が9日間にわたって停
止した。2007年6月には、現代自動車の組合員労働者が賞与引上げを求めて時限ストライキを行った。また、2009年5月
には、双龍自動車の組合員労働者が会社の再編計画に反対して、全面ストライキを行い、平澤の同社工場の建物を違法
に占拠した。労働組合員によるこうした行動は、労働改革の実施の妨げとなり、より柔軟性のある労働市場を構築しよ
うとする政府の計画を妨害する可能性がある。平和的な方法で労働争議を解決するため多大な努力がなされているが、
今後さらなる職場闘争が起きないとの保証はない。韓国の主要産業における継続的な職場闘争は、経済に悪影響を及ぼ
すことがある。
1997年、韓国民主労働組合総連盟は政治同盟を結成し、これが2000年1月の民主労働党結党につながった。民主労働
党は、労働者の利益を代表することを目指しており、2008年4月9日に実施された第18回総選挙の結果、2008年5月30
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日から、韓国議会において5議席を獲得している。
④ 貿易および国際収支
(a) 貿易収支
貿易収支の数値は、その国の輸出と輸入との差額を測定したものである。輸出が輸入を上回る場合には、国は貿易収
支の黒字を計上し、輸入が輸出を上回る場合には国は赤字を計上する。赤字とは、その国が外国に対して支払う金額よ
りも外国からの受領金額が少なく、ファイナンスされる必要がある状態を表し、当該国は債務国となる。黒字とは、当該
国の対外支払額を外国からの受領額が上回る場合で、黒字額の範囲内で貿易相手国の正味赤字の補填のためファイナ
ンスすることができる状態を表し、その国は債権国となる。
下表は、表示期間中における韓国の貿易収支を示したものである。
貿易収支
(1)
2006年
2007年
2008年
2009年
(3)
2010年
(2)
輸出
325,464.9
371,489.0
422,007.3
363,533.6
466,383.8
輸入
309,382.7
356,845.7
435,274.7
323,084.5
425,212.2
(比率を除き、百万米ドル)
輸入に対する
貿易収支
輸出の割合
16,082.2
105.2%
14,643.3
104.1%
(13,267.4)
97.0%
40,449.1
112.5%
41,171.6
109.7%
注(1) これらの項目は貿易統計によるもので、FOB基準(すなわち、保険料および運賃を除いたもの)で評価され
ている。
(2) これらの項目は、CIF基準(すなわち、商品価格に保険料および運賃が含まれる。)に基づく通関統計によ
る。
(3) 暫定値
出所:韓国銀行
2005年から2008年の期間中、総輸出は、主としてエレクトロニクス製品(半導体および情報技術製品を含む。)、鉄鋼
製品ならびに機械および精密機器に対する世界的な需要(中国における高い需要を含む。)が継続的に増加したため、
増加した。総輸出は、世界的な金融危機が商品全般の世界需要に影響を及ぼしたことから2009年には2008年に比べて減
少した。
韓国は天然資源がないため、成長のためには広範な貿易活動に頼ることになる。国内で必要な石油、木材およびゴム
のほとんど全部ならびに石炭と鉄鉱石の大部分は輸入されている。輸出は、一貫してGDP比で高い割合を占めており、
従って国際経済環境が韓国経済にとって決定的に重要である。
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下表は、韓国の輸出入の主要商品別分布を示したものである。
(1)
主要商品別輸出(FOB基準)
(比率を除き、十億米ドル)
(2)
(2)
(%)
2007年
(%)
2008年
(%)
2009年
食品および消費財
3.2
1.0
3.5
1.0
4.1
1.0
4.3
1.2
5.4
1.2
原材料および燃料
25.1
7.7
29.4
7.9
44.1
10.5
27.9
7.7
38.5
8.3
20.6
6.3
24.2
6.5
37.8
9.0
23.2
6.4
31.9
6.8
26.9
8.3
27.5
7.4
29.4
7.0
27.5
7.6
32.7
7.0
石油および石油製品
軽工業品
重化学工業品
(%) 2010年
(%)
2006年
270.4
83.1
311.0
83.7
344.4
81.6
303.9
83.6
389.9
83.6
電子および電子製品
115.7
35.6
126.9
34.2
127.2
30.0
121.2
33.3
154.2
33.1
化学薬品および化学
製品
31.2
9.6
36.8
9.9
41.9
9.9
36.6
10.1
47.5
10.2
金属製品
27.2
8.3
31.6
8.5
38.1
9.0
29.9
8.2
37.7
8.1
機械および精密機器
29.0
8.9
36.2
9.7
42.9
10.3
32.8
9.0
44.0
9.4
乗用車
30.5
9.4
34.5
9.3
31.3
7.4
22.4
6.2
31.8
6.8
船舶およびボート
21.7
6.7
26.9
7.2
41.3
9.8
42.8
11.8
47.1
10.1
325.5
100.0
371.5
100.0
422.0
100.0
363.5
100.0
466.4
100.0
合計
注(1) これらの項目は貿易統計によるもので、FOB基準(すなわち、保険料および運賃を除いたもの)で評価されてい
る。
(2) 暫定値
出所:韓国銀行
主要商品別輸入(CIF基準)
(1)
(比率を除き、十億米ドル)
工業材料および燃料
2006年
(%)
2007年
(%)
2008年
(%)
2009年
(2)
(%) 2010年
(%)
(2)
173.9
56.2
201.7
56.5
269.0
61.8
184.4
57.1
247.2
58.1
原油
55.9
18.1
60.3
16.9
85.9
19.7
50.8
15.7
68.7
16.2
鉱物
13.0
4.2
16.0
4.5
19.6
4.5
13.7
4.2
21.4
5.0
化学薬品
25.2
8.1
29.2
8.8
33.1
7.6
28.7
8.9
37.7
8.9
鉄鋼製品
17.7
5.7
24.1
6.7
37.1
8.5
21.6
6.7
27.3
6.4
非鉄金属
12.3
4.0
14.3
4.0
13.4
3.1
9.1
2.8
12.6
0.0
105.1
34.0
118.1
33.1
124.1
28.5
104.5
32.4
135.7
31.9
機械および精密機器
35.4
11.5
39.3
11.0
40.0
9.2
33.6
10.4
47.7
11.2
電気機械および電子
機械
60.1
19.4
67.0
18.7
70.4
16.2
59.8
18.5
73.3
17.2
資本財
8.0
2.6
10.0
2.8
11.7
2.7
9.5
3.0
12.9
3.0
消費財
輸送機器
30.4
9.8
37.0
10.4
42.1
9.7
34.1
10.6
42.3
9.9
穀物
3.5
1.1
4.7
1.3
7.4
1.7
5.3
1.6
5.9
1.4
直接消費財
8.3
2.7
9.7
2.7
10.2
2.3
8.9
2.7
11.0
2.6
耐久消費財
11.8
3.8
14.6
4.1
16.4
3.8
12.9
4.0
16.2
3.8
6.8
2.2
8.0
2.2
8.2
1.9
7.1
2.2
9.2
2.2
309.4
100.0
356.8
100.0
435.3
100.0
323.1
100.0
425.2
100.0
非耐久消費財
合計
注(1) これらの項目は、通関統計によるものである。CIFとは、商品価格に保険料および運賃が含まれることを意味して
いる。
(2) 暫定値
出所:韓国銀行
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有価証券報告書
2005年の韓国の貿易黒字は23.2十億米ドルであった。輸出は、2004年の253.8十億米ドルから12.0%増加して284.4十
億米ドルに、また輸入は、2004年の224.5十億米ドルから16.4%増加して261.2十億米ドルとなった。
2006年の韓国の貿易黒字は16.1十億米ドルであった。輸出は、2005年の284.4十億米ドルから14.5%増加して325.5十
億米ドルに、また輸入は、2005年の261.2十億米ドルから18.5%増加して309.4十億米ドルとなった。
2007年の韓国の貿易黒字は14.6十億米ドルであった。輸出は、2006年の325.5十億米ドルから14.1%増加して371.5十
億米ドルに、また輸入は、2006年の309.4十億米ドルから15.3%増加して356.8十億米ドルとなった。
2008年の韓国の貿易赤字は13.3十億米ドルであった。輸出は、2007年の371.5十億米ドルから13.6%増加して422.0十
億米ドルに、また輸入は、2007年の356.8十億米ドルから22.0%増加して435.3十億米ドルとなった。
2009年の韓国の貿易黒字は40.4十億米ドルであった。輸出は、2008年の422.0十億米ドルから13.9%減少して363.5十
億米ドルに、また輸入は、2008年の435.3十億米ドルから25.8%減少して323.1十億米ドルとなった。
暫定データによると、2010年の韓国の貿易黒字は41.2十億米ドルであった。輸出は、2009年の363.5十億米ドルから
28.3%増加して466.4十億米ドルに、また輸入は、2009年の323.1十億米ドルから31.6%増加して425.2十億米ドルと
なった。
2010年10月6日、韓国とEUは自由貿易協定を締結した。同協定は、EU議会の承認ならびに韓国およびEU加盟国による
批准を条件として、2011年7月1日に発効する見込みである。
下表は、韓国の貿易相手国を示している。
輸出
(単位:比率を除き、百万米ドル)
2006年
中国
69,459.2
2006年
総額に
占める
比率
2007年
2007年
総額に
占める
比率
2008年
2008年
総額に
占める
比率
2009年
2009年
総額に
占める
比率
21.3
81,985.2
22.1
91,388.9
21.7
86,703.2
2010年総
額に占め
る比率
(1)
(1)
23.9
116,837.8
32.1
2010年
米国
43,183.5
13.3
45,766.1
12.3
46,376.6
11.0
37,649.9
10.4
49,816.1
13.7
日本
26,534.0
8.2
26,370.2
7.1
28,252.5
6.7
21,770.8
6.0
28,176.3
7.8
香港
18,978.9
5.8
18,654.5
5.0
19,771.9
4.7
19,661.1
5.4
25,294.3
7.0
9,489.3
2.9
11,949.5
3.2
16,293.0
3.9
13,617.0
3.7
15,244.2
4.2
台湾
12,995.7
4.0
13,027.1
3.5
11,462.0
2.7
9,501.1
2.6
14,830.5
4.1
ドイツ
10,056.2
3.1
11,542.5
3.1
10,522.7
2.5
8,820.9
2.4
10,702.2
2.9
インド
5,532.8
1.7
6,600.0
1.8
8,977.1
2.1
8,013.3
2.2
11,434.6
3.2
ロシア
5,179.2
1.6
8,087.7
2.2
9,748.0
2.3
4,194.1
1.2
7,759.8
2.1
シンガポール
インドネシア
4,873.5
1.5
5,770.6
1.6
7,933.6
1.9
5,999.9
1.7
8,897.3
2.5
その他
119,182.5
36.6
141,735.7
38.2
171,281.0
40.6
147,602.3
40.6
74,540.5
20.4
合計
325,464.8
100.0
371,489.1
100.0
422,007.3
100.0
363,533.6
100.0
363,533.6
100.0
(2)
注(1) 暫定値
(2) 上記に示される輸出水準を下回る200を超える国と地域を含む。
出所:韓国銀行
190/206
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有価証券報告書
輸入
(単位:比率を除き、百万米ドル)
2006年
2006年
総額に
占める
比率
2007年
2007年
総額に
占める
比率
中国
48,556.7
日本
51,926.3
15.7
63,027.8
16.8
56,250.1
米国
33,654.2
10.9
サウジアラビア
20,552.1
オーストラリア
11,309.4
ドイツ
台湾
アラブ首長国連
合
2008年
2008年
総額に
占める
比率
2009年
2009年
総額に
占める
比率
17.7
76,930.3
17.7
54,246.1
15.8
60,956.4
14.0
49,427.5
37,219.3
10.4
38,364.8
8.8
6.6
21,163.5
5.9
33,781.5
3.7
13,232.5
3.7
18,000.3
11,364.6
3.7
13,534.3
3.8
9,287.5
3.0
9,966.5
2010年総
額に占め
る比率
(1)
(1)
16.8
71,573.6
16.8
15.3
64,296.1
15.1
29,039.5
9.0
40,402.7
9.5
7.8
19,736.8
6.1
26,820.0
6.3
4.1
14,756.1
4.6
20,456.2
4.8
14,769.1
3.4
12,298.5
3.8
14,304.9
3.4
2.8
10,642.9
2.4
9,851.4
3.0
13,647.1
3.2
2010年
12,930.9
4.2
12,656.2
3.5
19,248.5
4.4
9,310.0
2.9
12,170.1
2.9
インドネシア
8,848.6
2.9
9,113.8
2.6
11,320.3
2.6
9,264.1
2.9
13,985.8
3.3
マレーシア
7,242.5
2.3
8,442.2
2.4
9,909.1
2.3
7,574.1
2.3
9,531.0
2.2
93,709.9
30.3
112,239.5
31.4
141,351.5
32.5
107,580.4
33.3
138,024.7
32.5
309,382.7
100.0
356,845.7
100.0
435,274.7
100.0
323,084.5
100.0
425,212.2
100.0
(2)
その他
合計
注(1) 暫定値
(2) 上記に示される輸入水準を下回る200を超える国と地域を含む。
出所:韓国銀行
2003年に、アジア(中国を含む。)および世界の他の地域において重症急性呼吸器症候群(SARS)および鳥インフル
エンザが発生し、国際貿易および影響を受けた諸国の経済成長の見通しならびに世界経済の全般的な見通しについて
不安が高まった。鳥インフルエンザは、野生の鳥がアジアの複数の国、ロシア、ルーマニアおよびトルコに渡ることで広
がった。この鳥インフルエンザの発生に対応して、政府は、2005年10月14日に予防に関する助言および養鶏場の特別監
視を実施した。また、政府は、SARS、鳥インフルエンザおよび類似の疾患を阻止および予防するための追加的措置を発展
させ、実施する地域的および国際的な努力に引続き協力した。将来別のSARS、鳥インフルエンザおよびその他の疾患が
発生した場合には、韓国および世界の経済ならびに国際貿易に悪影響をもたらす可能性がある。
2007年4月、韓国と米国は、二国間自由貿易協定(FTA)について合意に達し、同協定はその後再交渉の上、2010年12
月に両国によって締結された。2011年4月6日現在、FTAは、韓国議会にも米国議会にも批准されていない。
(b) 非商品貿易収支
非商品貿易赤字は、2006年には17.4十億米ドル、2007年には15.4十億米ドル、2008年には2.0十億米ドル、2009年には
5.8十億米ドルおよび2010年には13.7十億米ドルであった。
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有価証券報告書
(c) 国際収支
国際収支は、経常収支および資本収支により表される国内外への財、サービスおよび資本の相対的な流れの尺度とな
る。経常収支は、国の財およびサービスの貿易ならびに支払移転を追跡するものであり、国が貿易および投資による所
得の範囲内に支出を抑えられているかどうかの尺度となる。資本収支は、国内外への資本移転を含むすべての取引(借
入および投資を含む。)をカバーする。総合収支は、経常収支および資本収支の合計額を表す。総合収支の黒字は外貨の
純流入を示し、その結果現地通貨に対する需要は増大し、その価値は上昇する。総合収支赤字は外貨の純流出を意味し、
現地通貨に対する需要は減少し、その価値は低下する。金融収支は総合収支を反映する。総合収支がプラスであれば、そ
の国の貯蓄を表す黒字がその国の貿易相手国の総合赤字を埋めることとなる。従って、金融収支は総合収支黒字に等し
い現金の流出を示すこととなる。しかしながら、総合収支がマイナスの場合には、その国はファイナンスされるべき赤
字を有していることになる。従って、金融収支は総合収支赤字に等しい現金流入を示すこととなる。
次の表は韓国の国際収支に関する一定の情報を示したものである。
(1)
国際収支
経常収支
商品貿易収支
(2)
輸出
(2)
輸入
サービス収支
所得収支
経常移転収支
資本および金融収支
(3)
金融収支
資本収支
正味誤差脱漏
2006年
14,083.2
31,433.4
336,494.4
305,061.0
(13,331.8)
74.5
(4,092.9)
(14,151.4)
(3,126.1)
(11,025.3)
68.2
2007年
21,769.7
37,129.1
389,568.5
352,439.4
(11,967.3)
135.0
(3,527.1)
(23,876.6)
(2,387.5)
(21,489.1)
2,106.9
2008年
3,197.5
5,170.1
434,651.5
429,481.4
(5,734.1)
4,435.4
(673.9)
(1,154.0)
109.3
(1,263.3)
(2,043.5)
(単位:百万米ドル)
(4)
2009年
2010年
32,790.5
28,213.6
37,866.0
41,904.0
358,189.7
464,286.9
320,323.7
422,383.1
(6,640.5)
(11,229.4)
2,276.7
768.4
(711.7)
(3,229.4)
(34,651.2)
(25,331.5)
289.6
(174.2)
(34,940.7)
(25,157.3)
1,860.7
(2,882.1)
注(1) これらの数値は、2008年12月に国際通貨基金が発行し、2010年12月に政府によって実施された国際収支マ
ニュアル第6版(BPM6)に基づいて作成されている。
(2) これらの項目は貿易統計によるもので、FOB基準(すなわち保険料および運賃を除いたもの)により評価さ
れている。
(3) IMF借款、シンジケート・ローンおよび短期借入を含む。
(4) 暫定値
出所:韓国銀行
韓国は、2009年に約32.8十億米ドルの経常収支黒字を計上した。これに対して2008年には3.2十億米ドルの経常収支
黒字であった。これは主として商品貿易収支黒字が著しく増加したためである。
暫定データによれば、韓国は2010年に約28.2十億米ドルの経常収支黒字を計上した。2010年の経常収支黒字は、2009
年の32.8十億米ドルの経常収支黒字から減少した。これは主として、サービス収支による赤字が増加し、商品貿易収支
の黒字の増加を相殺したためである。
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韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
(d) 外国人直接投資
1960年以降、政府は、外国人の投資活動の実施および規制についての枠組みを定めた広範な関連法および行政諸規則
を採択してきた。1998年9月、政府は、外国人へのインセンティブの提供および外国人による韓国内への投資活動の円
滑化によって外国人による対内投資を促進することを目的として、従前の外国人直接投資の関連法令に代わる外国人
投資促進法(以下「FIPA」という。)を公布した。FIPAは、とりわけ、対内外国投資の手続要件、外国人投資に対する減
税などのインセンティブならびに外国人投資の対象地域の指定および開発に関連する要件を規定している。政府は、外
国人直接投資に対して安定的かつ柔軟な環境を提供することで、外国の資本、技術および経営手法の流入が加速される
ものと考えている。
下表は、表示期間中における年間の韓国への外国人直接投資に関する情報を示している。
外国人直接投資
(単位:十億米ドル)
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
契約・報告済投資
(1)
6.9
8.0
7.3
8.1
11.1
新規事業への投資
4.3
2.5
4.4
3.4
2.0
M&A
11.2
10.5
11.7
11.5
13.1
合計
実際の投資
9.1
7.8
8.4
6.7
5.3
注(1) 新たな工場および操業施設の建設を含む。
出所:知識経済部
2010年に、韓国において契約・報告済みである外国人直接投資額は、2009年の11.5十億米ドルから13.1十億米ドルに
増加した。これは主として、製造業部門に対する外国人投資が2009年の3.7十億米ドルから2010年には6.7十億米ドルに
増加したためであるが、サービス部門に対する外国人投資が2009年の7.6十億米ドルから2010年には6.3十億米ドルに
減少したことで一部相殺されている。
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有価証券報告書
下表は、表示期間中における外国人直接投資元に関する情報を地域別および国別に示している。
外国人直接投資の地域別および国別内訳
北米
米国
その他
アジア
日本
香港
シンガポール
中国
その他
(単位:十億米ドル)
2009年
2010年
2006年
2007年
2008年
1.7
0.2
1.9
2.3
0.9
3.2
1.3
0.6
1.9
1.5
0.7
2.2
2.0
0.7
2.7
2.1
0.2
0.6
0.0
1.1
4.0
1.0
0.1
0.5
0.4
0.3
2.3
1.4
0.2
0.9
0.4
0.4
3.3
1.9
0.8
0.4
0.2
0.4
3.7
2.1
0.1
0.8
0.4
3.5
6.9
0.7
0.8
0.5
1.2
1.8
5.0
0.3
11.2
0.3
2.0
0.4
0.4
1.2
4.3
0.7
10.5
1.2
1.2
0.7
0.5
2.7
6.3
0.2
11.7
2.0
1.9
0.6
0.1
0.7
5.3
0.3
11.5
0.6
1.2
0.3
0.2
1.0
3.3
0.2
13.1
EU
英国
オランダ
ドイツ
フランス
その他
その他の地域および諸国
合計
出所:知識経済部
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有価証券報告書
(e) 外貨準備高
次の表は、韓国の公的外貨準備高を示したものである。
公的準備高
(単位:百万米ドル)
(1)
金
外貨
金および外貨合計
IMF準備ポジション
特別引出権
公的準備合計
2006年
74.2
238,387.9
238,462.1
440.0
54.0
238,956.1
2007年
74.3
261,770.7
261,845.0
310.5
68.6
262,224.1
12月31日現在
2008年
75.7
200,479.1
200,554.8
582.6
86.0
201,223.4
2009年
79.0
265,202.3
265,281.3
981.6
3,731.8
269,994.7
2010年
79.6
286,926.4
287,006.0
1,024.7
3,539.9
291,570.7
注(1) 国内保有の金は1トロイオンス(31.1035グラム)当り42.22米ドルで計算した。また、海外預託の金は買入価
格で計算した。
出所:韓国銀行
主として貿易黒字および資本の流入が続いたため、政府の外貨準備高は、1997年12月31日現在の8.9十億米ドルから、
2007年12月31日現在には262.2十億米ドルに増加した。2008年には、政府の外貨準備高は減少し、2008年12月31日現在
201.2十億米ドルまで減少した。これは、一部には、韓国の金融機関の外貨の流動性を高めるためおよびウォン安に対処す
るために、政府が外貨準備金を使用したことによるものである。2011年3月31日現在の政府の外貨準備高は298.6十億米
ドルであった。
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有価証券報告書
⑤ 金融制度および通貨政策
(a)金融部門の構造
韓国の金融部門には、以下に示す4つに分類される金融機関が含まれる。
・韓国銀行
・商業銀行
・非銀行金融機関
・その他の金融機関(以下を含む。)
-証券会社
-信用保証機関
-ベンチャー・キャピタル企業
-その他
金融取引における透明性を強化するためおよび金融市場の統一性と能率性を高めるために、韓国の法律は金融機関
に対し顧客が取引業務を行う際に実名を使用していることを確認することを義務付けている。流動性危機を緩和する
ために、政府は、1998年、実名金融取引制度を変更し、国内金融機関を通じての外貨販売または預金を許可し、国債を含
む一部の社債の買入れを実名の告知をせずに行うことを許可した。政府はまた、民間金融取引の秘密保護を強化させ
た。
2007年7月、韓国国会は、金融投資サービスおよび資本市場法(以下「FSCMA」という。)を制定し、同法に基づき、従
前の様々な産業ベースの資本市場規制制度は、1つの規制制度に統合された。FSCMAは2009年2月に施行され、金融商品
の定義の拡大、ならびに金融投資会社によるさらに広範な金融サービスの提供と共に投資家保護および開示要件の強
化を可能とする機能に基づく規則によって、認められる投資関連金融商品および活動の範囲を拡大させている。FSCMA
の施行令に基づき、金融投資会社は、(i)金融投資サービス、(ii)金融投資商品および(iii)投資家の種類によって合計
77区分に分類される。
FSCMAの施行前には、様々な種類の金融機関は、金融機関の種類(例えば、証券会社、先物会社、信託会社および資産運
用会社)に応じて異なる法律による規制を受けており、(例えば、証券取引法、先物取引法および間接投資資産運用業
法に基づき)異なる免許および継続規制要件に服していた。同一の経済的機能を有する金融業務に対して横断的に統
一規則を適用することで、FSCMAは、資本市場関連事業にかかる同一の経済機能に対して複数の規則が適用されていた
従前の規制制度に起因していた問題を改善し、かかる問題に対処することを目指している。そのために、FSCMAは資本市
場関連事業を以下の6つの異なる機能に分類している。
・売買(金融投資商品の取引および引受)
・仲介(金融投資商品の仲介)
・集団投資(集団投資スキームの組成およびその運用)
・投資顧問
・投資一任運用
・信託(上記の5事業と併せて、以下「金融投資事業」と総称する。)
従って、金融投資商品に関連するすべての金融事業は、上記の金融投資事業のうち1つ以上に再分類されており、金
融機関は、その金融機関の種類にかかわらず、関連する金融投資事業に適用される規則に服する。例えば、FSCMAの下で
は、証券会社および先物会社が行うデリバティブ業務は、少なくとも原則的にはFSCMAに基づく同一の規則の適用を受
ける。
銀行業および保険業はFSCMAの対象ではなく、引き続き、異なる法律により規制される。ただし、FSCMAに基づく免許が
必要な金融投資事業がその業務活動に含まれる場合には、FSCMAの適用を受けることとなる。
金融市場
韓国の金融市場は、コール市場ならびに短期国債、通貨安定社債、譲渡性預金証書、現先取引およびコマーシャル・
ペーパーを含むその他の広範な短期金融商品の市場からなっている。
証券市場
2010年12月31日現在、韓国では、62の国内証券会社(外国証券会社の12の支店を含む。)が営業していた。
韓国証券取引所は、会員証券会社により完全所有されている非営利法人で、韓国唯一の証券取引所として1956年に業
務を開始した。立会場は、ソウルに所在の1箇所であった。取引所は、1日の株価変動幅を設けることで、株価の乱高下
を回避している。韓国総合株価指数(KOSPI)は取引所に上場されているすべての株式から構成されていた。取引所は
1996年5月に株価指数先物市場を、1997年7月にオプション市場を開設した。
韓国証券取引所に加え、韓国は2つの株式店頭市場を有している。KOSDAQ株式市場は1996年7月に設立され、2000年
3月には、韓国証券取引所またはKOSDAQ株式市場のいずれにも上場されていない株式の取引のために店頭取引掲示板
市場が開設された。
2004年1月に公布された韓国証券先物取引所法に基づき、韓国証券取引所、KOSDAQおよび韓国先物取引所は、2005年
1月に、韓国証券先物取引所と称される単一の取引所に統合された。かかる統合後、韓国証券取引所、KOSDAQおよび韓国
先物取引所はそれぞれ、韓国証券先物取引所の株式市場部門、韓国証券先物取引所のKOSDAQ市場部門および韓国証券先
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物取引所の先物市場部門として組織された。
監督制度
銀行監督院、証券監督院、保険監督院およびその他すべての金融業規制当局は、1999年1月に統合され、金融監督委員
会が設置され、2008年2月には金融監督委員会と財政経済部金融政策局が統合されて金融委員会が設置された。金融委
員会は、金融監督院の執行機関の役割を果たす。金融委員会は総理室の監督下にあるが、総理室からは独立して業務を
行っている。
企画財政部は、金融政策および外貨規制を担当している。韓国銀行は物価安定を目標にして通貨政策を管理してい
る。
預金保険制度
韓国の預金保険制度は銀行、非銀行金融機関、証券会社および生命保険会社への預金額を保証している。
2001年1月以降、各金融機関について、預金額に関係なく保証額の上限が5,000万ウォンとなった。
最近、政府はレポ取引等の一部の預金を保険制度から排除した。また、保険制度が適用される経営不振の金融機関の
定義を拡大して、被保険金融機関が支払う保険料を増額した。
(b)通貨政策
韓国銀行
韓国銀行は、中央銀行および韓国で唯一の通貨発行銀行として1950年に設立された。韓国銀行の通貨政策は、韓国銀
行総裁と他の構成員6名の合計7名からなる金融通貨政策委員会によって決定され、管理されている。
コア・インフレ率とは、穀物以外の農産物および石油の構成素を除いて調整された消費者物価指数のことであり、韓
国銀行の目標指数として用いられている。設定されたインフレ目標を達成するために、韓国銀行の通貨政策委員会は、
月毎に翌日物コール・レートを決定し公表する。韓国銀行は、コール・レートを通貨政策委員会の目標レートに沿って
維持するための主要な手段として公開市場操作を行っている。さらに、韓国銀行は、韓国の銀行に対する貸付および支
払準備要件に関する政策を確立することができる。
金利
2003年7月10日、韓国銀行は、政策金利を4.00%から3.75%に引下げ、さらに2004年8月12日に3.5%、2004年11月11
日には3.25%に引下げた。これは、経済回復を支援し、金融市場の不安定性に対処することを目的としていた。実体経済
の回復の兆しと相俟ったインフレ圧力を含む低金利環境の副作用の増大に対処するため、韓国銀行は、2005年10月11日
に政策金利を3.5%に引上げ、2005年12月8日に3.75%に、2006年2月9日に4.0%に、2006年6月8日に4.25%に、2006
年8月10日には4.50%にさらに引上げた。2007年7月12日、韓国銀行は政策金利を4.5%から4.75%に引上げ、さらに
2007年8月9日には5.0%に引上げた。かかる変更は、景気の上昇傾向が続く中で、豊富な市場の流動性によって中長期
的にインフレに上方圧力が掛かる可能性があるとの懸念によるものであった。2008年8月7日、韓国銀行は、国内経済
活動が鈍化していた時に、石油価格の高騰が直接間接に影響して消費者物価のインフレが加速しているとの見解から、
政策金利を5.0%から5.25%に引上げた。2008年10月9日に韓国銀行は政策金利を5.25%から5.0%に引下げ、さらに、
金融市場の不安定に対処し、そして国内経済の鈍化に歯止めを掛ける一助として、2008年10月27日には4.25%に、2008
年11月7日には4.0%に、2008年12月11日には3.0%に、2009年1月9日には2.5%に、2009年2月12日には2.0%に、引き
続き政策金利を引下げた。2010年、韓国銀行はインフレ懸念を安定化させるために、2010年7月9日に政策金利を
2.25%に、2010年11月16日には2.50%に引き上げた。物価および石油価格の上昇が続いて市場においてインフレ懸念が
増す中で、韓国銀行は、2011年1月13日に再び政策金利を2.75%に引き上げ、さらに2011年3月10日に3.00%に引き上
げた。
韓国銀行は、2004年2月2日付の銀行の要求払預金に対する金利の規制廃止により、1991年に発表した「4段階の金
利自由化計画」に基づく金利の規制廃止を完了した。ただし、普通当座預金にかかる利息支払の禁止は維持された。
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マネーサプライ
下表は、韓国のマネーサプライを表している。
マネーサプライ
(単位:十億ウォン)
12月31日現在の残高
(1)
マネーサプライ(M1)
(2)
準貨幣
マネーサプライ(M2)
前年比増加率
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
371,087.6
778,174.5
1,149,262.1
12.5%
316,382.7
957,229.2
1,273,611.9
10.8%
330,623.7
1,095,263.8
1,425,887.5
12.0%
389,394.5
1,177,455.5
1,566,850.0
9.9%
427,791.6
1,232,738.4
1,660,530.0
6.0%
注(1)流通現金ならびに金融機関における要求払預金および普通預金からなる。
(2)定期預金および積立預金、市場性商品、実績配当型商品ならびに金融債を含む。ただし、2年超の年限を有する金
融商品を除く。
出所:韓国銀行
⑥ 外国為替管理および為替相場制度
外国為替管理制度
企画財政部により承認を受けた認可外国為替銀行は、為替取引を行う。企画財政部は、その他の種類の金融機関を指定
し、これに限られた範囲での為替取引の取扱いを認めている。
韓国の法令により、一般的に、国際債券およびその他証券の発行、対外投資ならびに外国為替支払を伴う一定のその他
取引を行う際には、企画財政部、韓国銀行あるいは認可外国為替銀行のいずれかの該当機関の承認またはそれらに対する
報告が必要とされる。
1994年および1995年、政府は外為ポジションの上限規制および外為取引管理に要求される書類の規制を緩和し、非居住
者が韓国の外国為替銀行で開設することができる自由ウォン口座を創設した。自由ウォン口座に預入れられたウォン貨
の資金は、政府の承認を要することなく外貨に転換され、韓国国外に送金されることができる。1996年12月の韓国のOECD
への加盟後、投資資金、配当金および利益の本国送金のほか、貸付返済金や利息支払金の本国送金を自由に行うことが可
能になった。政府は、かかる外国為替の改革が韓国の競争力を強化し、国内外の主体間の戦略的提携を推進するものと期
待して、WTOのもとでの新たな貿易体制を含む世界経済の変化に対応して為替管理の縮小を継続して実施している。
1998年9月、国会は外国為替取引法を制定した。同法は1999年4月より施行され、その後2000年10月に改正された。原則
として大半の通貨および資本取引は自由化された。かかる取引に含まれるのは、とりわけ
・韓国企業および金融機関による外国に所在する不動産への投資、
・韓国企業および金融機関による海外支店および子会社の設立、
・非居住者による年限が1年超の預金および信託商品への投資、ならびに
・韓国市場における非居住者による社債の発行である。
韓国資本市場のさらなる開放による弊害を最小限に抑えるため、企画財政部は短期の投機的資金の流入を制限する可
変的な預金義務システムを導入する権限が与えられている。
また、政府は、2001年1月から第2段階の自由化構想を実施した。かかる構想のもとで、海外渡航費、外国相続財産送金
および海外移住費用を含む居住者の対外決済限度が廃止された。居住者による海外預金、信託、外国有価証券の取得およ
びその他の外国資本取引ならびに非居住者による韓国通貨建の預金もまた自由化された。かかる自由化に即して、非合法
な外国為替取引を抑止し、外国為替市場を安定化するための処置が講じられる予定である。
2006年1月1日付で、政府は、「資本取引」に適用ある規則を自由化した。かかる規則の規定によれば、資本取引につい
て何ら規制上の承認は必要ではない。資本取引は以前、事前承認要件に服していたが、現在は事後報告要件に服するのみ
となった。
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為替相場制度
下表は、ソウル・マネー・ブローカレジ・サービシズ・リミテッドが発表したウォン・米ドル(1米ドルに対する
ウォン)間の為替レートを表している。
為替レート
1米ドルに対するウォン貨の為替レート
2006年12月29日
2007年12月31日
2008年12月31日
2009年12月31日
2010年12月31日
929.6
938.2
1,257.5
1,167.6
1,138.9
1997年11月まで、政府は、1日の為替レートが上下2.25%の範囲内で自由に変動することを認める為替相場制度を運用
していた。1997年後半の韓国の経済危機によって引き起こされたウォンに対する大きな引下げ圧力に対応して、1997年11
月、政府は1日の為替レートの変動幅を上下10%に拡大した。この為替変動幅制度は1997年12月に廃止され、現在、ウォン
の為替レートは市場の実勢に従い変動している。米ドルに対するウォンの価値は、1997年6月30日現在の1米ドル=
888.1ウォンから1997年12月24日には1米ドル=1,964.8ウォンに下落した。経済状況の改善および貿易黒字の増加によ
り、米ドルに対するウォンの価値は徐々に高まってきたが、2008年3月にかかる傾向は逆転した。2008年1月2日から
2009年3月31日までの期間中、米ドルに対するウォンの価値は約31.9%下落した。これは主に、最近の流動性および信用
に関する懸念ならびに国際信用および金融市場における変動性に起因する経済情勢の悪化、ならびに韓国の株式市場か
らの外国投資家による投資の引上げによるものであった。2010年12月31日現在の1米ドルに対するウォンの平均為替
レートは、1米ドル=1,138.90ウォンであった。
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有価証券報告書
独立会計監査法人の報告書
(この報告書および添付の個別財務書類は、韓国語により作成された原文を翻訳したものである。)
韓国ガス公社
理事会および株主 御中
我々は、添付の韓国ガス公社(以下「公社」という。)の2010年および2009年12月31日現在の個別貸借対照
表ならびに同日に終了した年度についての関連する個別損益計算書、利益処分計算書、資本変動計算書および
キャッシュ・フロー計算書を監査した。これらの個別財務書類についての責任は公社の経営陣にある。我々の
責任は我々の監査に基づきこれらの個別財務書類について意見を表明することにある。
我々は、大韓民国において一般に認められた監査基準に準拠して我々の監査を実施した。かかる基準は我々
に、財務書類に重大な虚偽記載がないかどうかについて合理的な保証を得るため監査を計画し、実施すること
を要求している。監査には、財務書類に記載の金額および開示事項の裏付けとなる証拠の試査も含まれる。ま
た、用いられた会計原則および経営陣による重要な見積りの評価ならびに財務書類の全体的な表示方法等の
検討も行うものとする。我々は、我々の監査により合理的な根拠が与えられているものと考える。
我々の意見では、上記の個別財務書類は、すべての重要な点において、韓国ガス公社法、都市ガス事業法、公
的企業および準政府機関のための会計処理基準ならびに大韓民国において一般に認められた会計原則に従
い、韓国ガス公社の2010年および2009年12月31日現在の財政状態ならびに同日に終了した各年度についての
経営成績、利益剰余金の処分、資本の変動およびキャッシュ・フローを適正に表示している。
我々の意見を限定するものではないが、我々は以下の点に注目している。
個別財務書類注記2(a)に記載されているように、会計原則および監査基準ならびにその実務上の適用は国
によって様々である。添付の個別財務書類は、大韓民国以外の国々において一般に認められた会計原則に従っ
て財政状態、経営成績、資本の変動およびキャシュ・フローを表示することを意図してはいない。さらに、大韓
民国においてかかる個別財務書類を監査するために使用されている手続および慣行は、その他の国々におい
て一般に認められ、適用されているものとは異なることがある。従って、本報告書および添付の個別財務書類
は、韓国の会計原則および監査基準ならびにその実務上の適用について知識を有する者の利用に供される。
個別財務書類注記8に記載されているように、公社は、都市ガス料金および発電料金に燃料調整メカニズム
を適用しており、関連する売掛金および買掛金は天然ガスの販売代金を通じてそれぞれ回収され、支払われ
る。
個別財務書類注記31に記載されているように、公社は、関連当事者との間で売買取引を行っており、2010年
および2009年12月31日現在ならびに同日に終了する年度に、上記の取引に関連して関連当事者との間に債権
債務の残高がある。
大韓民国ソウル
2011年3月7日
読者への注意事項
この報告書は、監査報告書の日付である2011年3月7日付である。監査報告書日と監査報告書が読まれる
ときまでの間に発生する可能性のある一定の後発事象または状況は、添付の財務書類および注記に重大な
影響を及ぼしうるものである。従って、監査報告書の読者は、かかる後発事象または状況(もしあれば)の
影響を反映するため上記の監査報告書に修正がなされる可能性があることを了解されたい。
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有価証券報告書
Independent Auditors’ Report
Based on a report originally issued in Korean
The Board of Directors and Stockholders
KOREA GAS CORPORATION:
We have audited the accompanying non-consolidated statements of financial position of Korea
Gas Corporation (the “Corporation”) as of December 31, 2010 and 2009, and the related
non-consolidated statements of income, appropriation of retained earnings, changes in equity
and cash flows for the years then ended. These non-consolidated financial statements are the
responsibility of the Corporation's management. Our responsibility is to express an opinion
on these non-consolidated financial statements based on our audits.
We conducted our audits in accordance with auditing standards generally accepted in the
Republic of Korea. Those standards require that we plan and perform the audit to obtain
reasonable assurance about whether the financial statements are free of material
misstatement. An audit includes examining, on a test basis, evidence supporting the amounts
and disclosures in the financial statements. An audit also includes assessing the accounting
principles used and significant estimates made by management, as well as evaluating the
overall financial statement presentation. We believe that our audits provide a reasonable
basis for our opinion.
In our opinion, the non-consolidated financial statements referred to above present fairly,
in all material respects, the financial position of Korea Gas Corporation as of December 31,
2010 and 2009 and the results of its operations, the appropriation of its retained earnings,
the changes in its equity and its cash flows for each of the years then ended December 31,
2010 and 2009 in conformity with Korea Gas Corporation Act, Urban Gas Business Act,
Accounting Process Standards for Public Enterprise and Semi-Governmental Institutions and
accounting principles generally accepted in the Republic of Korea.
Without qualifying our opinion, we draw attention to the following:
As discussed in note 2(a) to the non-consolidated financial statements, accounting principles
and auditing standards and their application in practice vary among countries. The
accompanying non-consolidated financial statements are not intended to present the financial
position, results of operations, changes in equity and cash flows in accordance with
accounting principles and practices generally accepted in countries other than the Republic
of Korea. In addition, the procedures and practices utilized in the Republic of Korea to
audit such non-consolidated financial statements may differ from those generally accepted and
applied in other countries. Accordingly, this report and the accompanying non-consolidated
financial statements are for use by those knowledgeable about Korean accounting principles
and auditing standards and their application in practice.
As discussed in note 8 to the non-consolidated financial statements, the Corporation applies
fuel adjustment mechanism for city gas charges and power generation charges and the related
receivables and payables are collected and paid through sales charges of natural gas,
respectively.
As discussed in note 31 to the non-consolidated financial statements, the Corporation
conducts sales and purchase transactions with the related parties and has balances due from
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and to the related parties in relation to the above transactions as of and for the years
ended December 31, 2010 and 2009.
Seoul, the Republic of Korea
March 7, 2011
This report is effective as of March 7, 2011, the audit report date. Certain subsequent
events or circumstances, which may occur between the audit report date and the time of
reading this report, could have a material impact on the accompanying non-consolidated
financial statements and notes thereto. Accordingly, the readers of the audit report
should understand that there is a possibility that the above audit report may have to be
revised to reflect the impact of such subsequent events or circumstances, if any.
上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであります。
次へ
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独立会計監査法人の報告書
(この報告書および添付の連結財務書類は、韓国語により作成された原文を翻訳したものである。)
韓国ガス公社
理事会および株主 御中
我々は、添付の、いずれも韓国ウォンで表示された、韓国ガス公社およびその子会社(総称して「公社」と
いう。)の2010年および2009年12月31日現在の連結貸借対照表ならびに同日に終了した年度についての連結
損益計算書、資本変動計算書およびキャッシュ・フロー計算書を監査した。これらの連結財務書類についての
責任は公社の経営陣にある。我々の責任は我々の監査に基づきこれらの連結財務書類について独立監査人と
しての意見を表明することにある。我々は、京畿CES Co., Ltd.およびその他2社を含む子会社の財務書類の
監査を行っていない。これらの財務書類は、2010年および2009年12月31日現在の連結資産合計(会社間取引消
去前)の1.14%および0.30%を占める資産合計ならびに各日に終了した年度の連結売上高合計の0.05%およ
び0.01%を占める売上高合計(会社間取引消去前)を反映している。かかる財務書類は他の監査人によって
監査されており、その監査報告書が我々に提出されている。京畿CES Co., Ltd.およびその他2社を含む金額
に関する限り、我々の意見は専ら、他の監査人の監査報告書に基づいている。
我々は、大韓民国において一般に認められた監査基準に準拠して我々の監査を実施した。かかる基準は、
我々に連結財務書類に重大な虚偽記載がないかどうかについて合理的な保証を得るため監査を計画し、実施
することを要求している。監査には、連結財務書類に記載の金額および開示事項の裏付けとなる証拠の試査も
含まれる。また、用いられた会計原則および経営陣による重要な見積りの評価ならびに連結財務書類の全体的
な表示方法等の検討も行うものとする。我々は、我々の監査により我々の意見に合理的な根拠が与えられてい
るものと考える。
我々の意見では、上記の連結財務書類は、すべての重要な点において、韓国ガス公社法、都市ガス事業法、公
的企業および準政府機関のための会計処理基準ならびに大韓民国において一般に認められた会計原則に従
い、韓国ガス公社およびその子会社の2010年および2009年12月31日現在の財政状態ならびに同日に終了した
年度についての経営成績、資本の変動およびキャッシュ・フローを適正に表示している。
添付の2010年および2009年12月31日現在ならびに同日に終了した年度にかかる連結財務書類は、連結財務
書類に対する注記を除き、読者の便宜のためにのみ、米ドルに換算されている。我々は換算についての監査を
行い、我々の意見では、韓国ウォンで表示された連結財務書類は、連結財務書類注3に定める基準により米ド
ルに換算されている。
訳注(*):本書に掲げる連結財務書類中では、米ドル換算額の記載を省略している。
我々の意見を限定するものではないが、我々は以下の点に注目している。
連結財務書類注記1(b)に記載されているように、KOGAS カナダLtd.、KOGAS オーストラリアPty.Ltd.、KG
ティモールLeste Ltd.、KG クルン・マネ Ltd.、KG モザンビーク Ltd.およびKG(ティモール海 06-102)
Ltd.は新たに連結対象となった。
連結財務書類注記9に記載されているように、公社は、都市ガス料金および発電料金に燃料調整メカニズム
を適用しており、関連する売掛金および買掛金は天然ガスの販売代金を通じてそれぞれ回収され、支払われ
る。
連結財務書類注記35に記載されているように、公社は、関連当事者との間で売買取引を行っており、2010年
および2009年12月31日現在ならびに同日に終了した年度に、上記の取引に関連して関連当事者との間に債権
債務の残高がある。
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有価証券報告書
連結財務書類注記2(a)に記載されているように、会計原則および監査基準ならびにその実務上の適用は国
によって様々である。添付の連結財務書類は、大韓民国以外の国々において一般に認められた会計原則に従っ
て財政状態、経営成績、資本変動およびキャシュ・フローを表示することを意図してはいない。さらに、大韓民
国においてかかる連結財務書類を監査するために使用されている手続および慣行は、その他の国々において
一般に認められ、適用されているものとは異なることがある。従って、本報告書および添付の連結財務書類は、
韓国の会計原則および監査基準ならびにその実務上の適用について知識を有する者の利用に供される。
大韓民国ソウル
2011年3月29日
読者への注意事項
この報告書は、監査報告書の日付である2011年3月29日付である。監査報告書日と監査報告書が読まれると
きまでの間に、一定の後発事象または状況が発生した可能性がある。当該事象または状況は、添付の連結財
務書類および注記に重大な影響を及ぼしうるものである。従って、監査報告書の読者は、かかる後発事象ま
たは状況(もしあれば)の影響を反映するため上記の監査報告書に修正がなされる可能性があることを了
解されたい。
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Independent Auditors’ Report
Based on a report originally issued in Korean
The Board of Directors and Stockholders
KOREA GAS CORPORATION: We have audited the accompanying consolidated statements of financial position of Korea Gas
Corporation and its subsidiaries (collectively, the “Corporation”) as of December 31, 2010
and 2009, and the related consolidated statements of income, changes in equity and cash flows
for the years then ended. These consolidated financial statements are the responsibility of
the Corporation's management. Our responsibility is to express an opinion on these
consolidated financial statements based on our audits. We did not audit the financial
statements of subsidiaries including Gyeonggi CES Co., Ltd. and two others, whose statements
reflect total assets constituting 1.14% and 0.30% of total consolidated assets (before
eliminating inter-company transactions) as of December 31, 2010 and 2009, and total sales
(before eliminating inter-company transactions) constituting 0.05% and 0.01% of total
consolidated sales for the years then ended. These financial statements were audited by other
auditors whose reports have been furnished to us, and our report, insofar as it relates to the
amounts included for Gyeonggi CES Co., Ltd. and the other two subsidiaries others, are based
solely on the report of the other auditors.
We conducted our audits in accordance with auditing standards generally accepted in the
Republic of Korea. Those standards require that we plan and perform the audit to obtain
reasonable assurance about whether the consolidated financial statements are free of material
misstatement. An audit includes examining, on a test basis, evidence supporting the amounts
and disclosures in the consolidated financial statements. An audit also includes assessing
the accounting principles used and significant estimates made by management, as well as
evaluating the overall consolidated financial statement presentation. We believe that our
audits provide a reasonable basis for our opinion.
In our opinion, the consolidated financial statements referred to above present fairly, in all
material respects, the financial position of Korea Gas Corporation and its subsidiaries as of
December 31, 2010 and 2009 and the results of their operations, the changes in their equity
and their cash flows for the years then ended in conformity with the Korea Gas Corporation
Act, Urban Gas Business Act, Accounting Process Standards for Public Enterprise and
Semi-Governmental Institutions and accounting principles generally accepted in the Republic of
Korea.
The accompanying consolidated financial statements, except for the notes to the consolidated
financial statements, as of and for the years ended December 31, 2010 and 2009 have been
translated into United States dollars solely for the convenience of the reader. We have
audited the translation and, in our opinion, the consolidated financial statements expressed
in Korean won have been translated into dollars on the basis set forth in note 3 to the
consolidated financial statements.
Without qualifying our opinion, we draw attention to the following:
As discussed in note 1 (b) to the consolidated financial statements, KOGAS Canada Ltd., KOGAS
Australia Pty. Ltd., KG Timor Leste Ltd., KG Krueng Mane Ltd., KG Mozambique Ltd. and KG
(Timor Sea 06-102) Ltd. are newly included in the consolidation.
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EDINET提出書類
韓国ガス公社(E06062)
有価証券報告書
As discussed in note 9 to the consolidated financial statements, the Corporation applies fuel
adjustment mechanism for city gas charges and power generation charges, and the related
receivables and payables are collected and paid through sales charges of natural gas,
respectively.
As discussed in note 35 to the consolidated financial statements, the Corporation conducts
sales and purchase transactions with the related parties and has balances due from and to the
related parties in relation to the above transactions as of and for the years ended December
31, 2010 and 2009.
As discussed in note 2(a) to the consolidated financial statements, accounting principles and
auditing standards and their application in practice vary among countries. The accompanying
consolidated financial statements are not intended to present the financial position, results
of operations, changes in equity and cash flows in accordance with accounting principles and
practices generally accepted in countries other than the Republic of Korea. In addition, the
procedures and practices utilized in the Republic of Korea to audit such consolidated
financial statements may differ from those generally accepted and applied in other countries.
Accordingly, this report and the accompanying consolidated financial statements are intended
solely for use by those knowledgeable in Korean accounting principles and auditing standards
and their application in practice.
Seoul, the Republic of Korea
March 29, 2011
This report is effective as of March 29, 2011, the audit report date. Certain subsequent
events or circumstances, which may occur between the audit report date and the time of
reading this report, could have a material impact on the accompanying consolidated
financial statements and notes thereto. Accordingly, the readers of the audit report
should understand that there is a possibility that the above audit report may have to be
revised to reflect the impact of such subsequent events or circumstances, if any.
上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであります。
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