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見る/開く

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見る/開く
J
.F
a
c
.Cu.
lE
du.S
a
g
aU
n
i
v
.
Vo.
l6,NO.2(
2
0
0
2
)89~ 1
10
89
ピラミッド@テキスト:翻訳と詮解
羽内
塚
本
(
2)
鹿
ThePyramidTexts:A Japanesetranslationwithcommentary(
2
)
AkihiroTSUKAMOTO
第3
3挙
(
P
y
r
2
4
)
awsjr{.)1
オシリスたる王よ
.
k
mn
.
kqbHw.kjpnqbn
汝に取れ汝にとって冷たきこの汝の冷水を
x
rHrw
b
ホ Jレスと共に
mr
n
.
knprm qbHw
mn
.
krDwprjm.k
crDj=nHrwxmcn
.
knTr.wnb
冷水から出る者という汝の名において
汝に取れ汝から出る分泌液を
ホl
レスは集めた、
DrbwSm.kjm
pn.kms.wHrw
dr
D
j nHrwj
口
汝のために全ての神々を
そこから汝が去った場所に
ホルスは召集した、
DrbwmH=n.kjm
汝のためにホルスの子らを
そこでら汝が溺れた場所に
(
P
y
r
2
5
)
aw
s
j
r.
()
I
mn
.
ksnTr.knTr.k
brDj=nn
W
.
twn.km nTrnx
f
t
.
k
オシリスたる王よ
n
I
z
: 、汝祢型たらんがため
汝の香を汝に i
ヌートは汝を汝の敵に対し神たらしめた
mr
n
.
knnTr
cj
pTwHrw_rnpjr
n
p
w
.
t
j
ネ
1
1という汝の名において
ホルス・レンピは汝を若いと認める
mr
n
.
knmwrnpw
新鮮な水という汝の名において
24a,
24bには qbHw
、 25a,
25bには nTr
、 25cには r
npという同音語の意図的皮援(太字)が読み取られる。
snTrの語源については、名詞nTr 印1
1
J あるいは n
T
r
jr
神聖である J の使役動詞からの派生とする説があ
るというが i、同音異義語か否かに関係なく、間音の反援による聴覚的効果あるいは記憶の{更に速いはな
前半と 25aとの放行関係(呼掛けと命令
い。いずれにしろ、同じ語句および統語法の反復に基づき、 24a
形)は明らかであるが、 24a
米尾に対応する行は 25a'
こない。 24c,
24dお よ び25bの各前半部の並行関係
{
r
D
j
=
n 十神名)、 24b前半部と 25b,
25cの各後半部との:佐行関係 {mr
n
.
k n 回一)も明らかである。この他、
24c,
24dの各後半音;
fとほぼ同様の定形句が、以下のとおり、 Pyr615およひ'Pyr766に見られる。
佐賀大学文化教育学部教授(日本・アジア文化講座)
t
ぷ オ
ヰ
90
r
v
l I
l
;
i
う
3.
m
・
l
j
wM
川・〆同 k
-・;・
l
口
-FJUW-yn
(披らは汝に撤対せず)
汝がそこから出た場 1
9
Iに
ホルスは汝のため神々を集合させた
ー
一
一
口 iI
rnHQulnwu
FIF¥i
fn-F
wsmmUSMm
, Ri
・' R
凶い削除同い山
n
+H1JW277
KLA
円
川山一一別配 k 射 止
町 =n
abed
ーーに
b 町ロ
rAVAnur
vdiJ;J
仰い
ホルスは汝のため事1々を集めた
(彼らは汝に敵対せず)
汝がそこで溺れた場所に
(Pyr766)jj24b2+c+b2+d
a mn
.
krOwprjm.k
1
f
tに取れ、汝から L
:
I
I
る分泌波を
b rOj=nHrwjxmcn
.
knTr.w
ホルスは汝のため全ての神々を集めた
01'bwnbSm=n.kjm
そこから汝が去った全ての場所に
c m n.krOwprjm.k
汝に I
f
s
U
1
.
, y
/
;
(から出る分泌i
夜を
d rOj=nHrwj
pn.kms.w.f
ホルスは汝のため彼の子らを召集した
01'bwmH(=n).kjm
そこで汝が溺れた場所に
24ajpnは男性・複数形の指示形容詞であり、
どおりには「これらの j 冷水となる。アレンによれ
ばqbは勤前 qbb i
冷える J のS
t
a
t
i
v
e(
p
s
e
u
d
o
p
a
r
t
i
c
i
p
l
e、 o
l
dp
e
r
f
e
c
t
i
v
e とも )
2 である (A768)。即ち、
wnn i
ある j や m
;
;i
見る J と同型の第1I語根重複動詞 (
2
a
egeminatae)の活用語幹のーっとする。 FEは
“
you have coolnessw
i
t
h Horus" と訳し、名詞 f
冷たさ j を示唆するかのようである。しかし、 FOに
はqbHという見出しで自動認「冷める j と他動詞「冷ます、冷やす j とがあることから、 qbHと読まれた
1
:
mr
n
.
ki
~の名において J という表:tylljl では、音形 j二の正確な…致が嬰求されていると
可能性もある 0
m
思われるので(上述 25bのnTr,25cのrnpwを参J! 、qbよりも qbHwの方が適切で、あることは i
切らかである
が、直前の名前 qbHwがその要詰を主!なたしているとすれば、ここで qbを排除する根拠とはならな L、。とも
かく、 qbHwについては一般的な mw i
水j とは異なるものと考え、
t
U
I論では f
冷水J とすることで訳し分
けた。ナイルの}I
I
J
字は知らず、内陸の乾燥地獄では素焼きの聾に入れた水が気化熱を奪われて冷やされる
ら
オ1ている。
ことは、よく匁 i
24bは
干I
!Iの種々の称号に掛けた呼びかけ。 rOw i
分泌液 j とは難解な単語であるが、 1
1
寺に i
f
FJ時に
「
民L
J をな味するようである。上でふれた Pyr766a,
c以外に現れる rOw i
分泌液 j を、前稿でふれた街 f
9
r
も含め(i流出物 j という訳を改め)て次に掲げる。これらの文脈の一々については、そのつど検討する予
定であるが、干写生の象徴であるオシリスは、植物あるいは穀物の化身としての…聞を持つこと、オシリス
1
1
t
:
1
はセト t
l!Jに殺され、その身体を切り刻まれてナイルJlI
に捨てられたが、妥である女神イシスがそれを集
めて復活させ、彼らの子であるホノレスが仇を討つ、という神話も参考になるであろう J
0020c s
T
jj
r
.tHrwj
r(
N
)Ipnj
dr
.srOw.k
ホルスの i
ヨの香りはこの王に、それは汝の分泌液を取り去る
0023a m n.krOwp
r
jjm.kN wrOj
b
.
kXr
.s
汝から出る分泌;伎を汝のためによ反れ
0024b m r
n
.
knprm qbHwm n.krOwprjm.k
冷水から出る者という汝の名により汝から出る分泌液を汝のために取れ
ピラミッド・テキストー翻訳と注解 (2)
91
0308f sfx=n(
T
)IpnrDw.
fm g
s
;j
rt
;
この王はゲサー{地名?]で地に彼の分泌液を流した
0788b rDwprm nTrHw;
.
tp
r
.
tm w
s
j
r
ぅ
句
神から 1
¥た分泌i
夜、オシリスから 1
¥た分泌物
1146a (
M
)IpwrDwH
jp
r
、=
n(
M
)
Ijmxprnmw
私は流れる分泌 j
夜、私は 7
1
<の創造から出て来た
1283b N rDw.k(
P
)
IpwN xmw.k(
P
)
Ipw
~E よ汝の分泌i夜はない、王よ汝の分泌物はない
1291a mW.kn.kbcH.kn
.
krDw.kn
.
kprm w
s
j
r
、
汝の水は汝に、汝の洪水は汝に、オシリスから出た汝の分泌液は汝に[帰す1
1360b rDw.kn.kprm H
w
;
;
.
tw
s
j
r
オシリスの分泌物として!日た汝の分泌液は汝のもの
1865b j
rDr.wrDw.k
?y.の分泌i
疫を I
J
:
.めるために
24c nTr.w.k r
汝の神々 j のi
く
をF
Eの注に従って nbの誤記とする。上で言及した異読の bwnb r
あらゆ
る場所J は、「集める J と矛盾するので、 nbを削除する。
24c,
d rDj=n Hrwxmc,rDj=n Hrwj
pは、使役俗文であり、文字どおりには「ホルスは集まらせた、
ホルスは召集させた j となる。
よ
易J
9
rを表す前 i
r
'
l詞の mは移動の;訟の動詞との結合では「から j の怠、移動
を示唆しない動詞との結合では f
でJ の怠となる。ドイツ語のめという前器詞が参考になろう。 Sm.k
場所」を修飾する関係部である o mH r
溺れる j とは、オシリスが殺さ
jm/mH=n.kjmは、いずれも bw r
れてその遺体がナイル 1
1に流された神話を示唆するのであろう。ゼーテは、 24dの「ホルスの (
4人の)子ら j
についてその神話的系諮問係が成立する歴史的背景を論じる際にこの筒所に言及し、 24cのSm r
去る j と
xmc r
集める J とに Smcw
つまり
u
二エジプト J との、
24dのmHj r
溺れる J にt
; mHwつまり f
下エジプ
トj との語呂合せを読込んで、いる 05
拡
日つ﹄昨
し
k
V
nド
nド
n
H
n
、
、
.j
AqrZ2
バ
れ
ab
Z11
)
11ιnu
ZA6
リ i、
つd v u
第伊
IHzmnT
; 1 ズミンズミン汝の口を問jくもの
;ナトロン]塊
おお王よ
j
d
p
.
kd
p
t
.
fx
n
tzH_nTr.wIHzmnT
; 1 汝神々の詞の前でその I
床を味わえ iナトロン 1
塊
c jSSwHrwzmjn
!
日 zmnT
: 1 ホルスが吐くのはズミン
iナトロン i塊
d jSSwstXzmjn
IHzmnT
: 1 セトが i
l:l:くのはズミン
iナトロン l
塊
V
v
tj
bnb.wjzmjn
e t
IHzmnT
; 1 二村 lの心和まずはズミン
iナトロン i
塊
i
呪文 4
1色i
f Dd_mdwzp4
Hzmn.km cbSms.w_Hrw
HzmnSmcwnxbT
;5
汝は、消しホルスの従者逮と共に
上エジプトのネケブのナトロン 5塊
NでJま
I
l
兄
文 flJの詩句 zmjn(
語義:不明)に i
呼応した{共え物 Hzmnを伴っていて、障者の近似者 (
z
m
n
)による
呂合せをJ:Hl、た呪文となっている。同一語勾のリズミカルな反覆すなわち述誌は、吉今東問、宗教的言語
92
塚本明肢
作品に特徴的な表現手段なのであろうか。連総は次の Pyr27, Pyr28た、けで、なく、 Pyr34'
こも現れ、さら
.
k
に、遥かに多数の部に跨って操り返し現れる m n
r
汝(のため)に取れJ をも含めると、臨めて広範に見
られる修辞的技巧である。
Hzmn r
ナトロンjがミイラ製作に欠かせない物質であったことについては、ノレーカスが詳細に論じて
いる。 6 それによると、ミイラ製作は第4王朝のクフ王の母后であるへテブヘレスのカノプス(内臓を収め
容液が認められたという。であれば、
た遊)を最古の決定的証拠と見ることができ、その中にナトロンの希薄i
PTの時代には既に技法として確立していたと思われるが、 PTにはミイラ製作以前の段階を反映すると思
われる本文が、例えばPyr9d(~jlj稿、自民/[\)や Pyr29a(本稿、後述)等に伝承されている:
9d smn.jn
.
kt
p
.
kj
rqs.W
私は汝のため汝の頭を骨の上に据える
12b [
m
x
;
.
t
=
n
.
jn
.
kr
;
.
kj
rqsんN
.
k
J
私は汝のため汝の口を汝の骨の上に対し整えた(復元)
29a swcbkq
s
.
w
.
ktmjw
汝は全ての汝の骨を清める
目
たとえ、現存のミイラが骨と皮の状態であるとしても、製作当初は生前の姿の生き写しが意図されたこ
とは多数の絵画資料が証明している。骨への言及、しかも顕と骨とが切り離された状態への言及はミイラ
の姿とは直接結びつかず、したがってそれが一般化する以前の加の埋葬法を初挑させる。
第3
5主
(
P
y
r
2
7
)
a snTr.ksnTrHrw
snTr.ksnTrs
t
X
b snTr.ksnTrDHwtj
IsnTrT
;1
汝の香はホノレスの香
!香 l塊
、T
;1
IsnTr
汝の香はセトの喬
i香 l塊
IsnTrT
;1
i
女の香はトトの喬
l塊
.ksnTrdwn_cnwjIsnTrT; 1
snTr
汝の脊はドゥエン・アンウェイの香
i香 l塊
c snTr.kDdkTj
m
.t
.sn IsnTrT; 1
汝の香はまた彼らの中に
!香 1塊
d r
;
.
kr
; n bHzj
r
T
.
t
jhrwmS.fjm
汝の口は生まれたその日に乳を吸う子牛の口
e
snTrmHwS
t
_
p
.
tT
;5
下エジプトのシェトベトの香 5塊
第3
6章
(
P
y
r
2
8
)
a snTr
.ksnTrHrw
i
女の香はホルスの香
snTr.ksnTrs
t
X
汝の香はセトの脊
snTr.ksnTrDHwtj
汝の香はトトの脊
b snTr.ksnTrdwn_cnwj
汝の香はドゥエン・アンウェイの香
snTr
.ksnTrk
;
.
k
汝の香は汝のカーの香
snTr.ksnTrsnTr.k
汝の香は汝の香の喬
c snTr.kDdTpnj
m
.
tsn.w.knTr.w
この汝の香はまた汝の兄弟たる神々の中に
27a,
bと28a,
blとの並行関係は明 l
:jであるが、供物への言及はW になく、 Nの本文のみにある。
27と28に頻出する snTrは元々「香 J を意味し、そこから「香による浄め J という語義が派生した。 過去
から現在に至るまで、また葬祭議礼に止まらず日常生活においても、「香 j の果たす役裂はあらゆる文化
ピラミッド・テキスト:翻訳と注解 (2)
9
3
に無縁なものではない。古代エジプトの香については、その物資文明全般を自然科学者の自で分析した lレ
ーカスに詳細な記述が見られるが 7、本稿では、彼の成果を基礎にして古代イスラエ lレの祭儀における香
K
.
N
i
e
I
s
e
n
)に従いながら、簡単に紹介しておく。まず考古学的研究成果として、委と
を論じたニールセン (
思われる副葬品が既に先王朝時代の墳墓から出ること、手持ち式の香炉は第五王朝以持に出現すること、
本文に基づくと、ミイラ製作以前の段階で
据え置き式の香炉台は現れないこと等が述べられる。次に PT
yr1790)、香の浄化作用とセトに象f
殺される害悪からの保護(第 29
は香が不可欠であったこと(第 632章 P
主P
yr20,
2
1[既出])、浄化が王を型別する(第 741主 Pyr2271) とは言え、それは祭司の祭式行為とそれに
nTrは故:Eを神々と同じ香に包むことで祁l々の
伴う呪文とによって初めて効力を発揮するものであった。 s
受け入れ易いな:夜としたので‘ある(第 412~Pyr730 ヲ第 508 :í'吉èPyrlll4) 。しかし、王の昇天を助けるのは、
香の芳香ではなく、階段に替えられた脅の煉て手あった(第 267主 Pyr365,
第 684:
i
'
ゑ Pyr2053,
第 269議
Pyr376-380)0 1
香Jに当る単語として i
mにcntjwがあり、 PTにも言及がある(第 347章 Pyr563)08 しか
しその用例は、次のように極めて少ない。
W0512b Szp(
W
)Ic
n
t
j
wc
n
j
.
fm c
n
t
j
wc
n
.
tれ
め
mc
n
t
j
w
「王は c
n
t
J
wを受取り、彼の鼻腔は c
n
t
j
w
、
でr
r
持ち、彼の爪は c
n
甘wで満ちる j
N0563a r
;n(
N
) Im snTrs
p
.
t
j(
N
) Im c
n
t
j
w
n
サwの如し j
1
:
:
[の口は snTrの如く、王の両容は c
ノレーカスおよびニールセンの結論に従えば、狭義には s
nTrがテレビンの樹脂、 c
n
t
j
wがBurseraceae科
期日告の総称とされるが、どちらも香の代表格として広義に香一般を意味したということである。臨みに、
のi
t
h
o
i
n
o
u
f
i (ボハイラ方言形、
エジプトで発展したキリスト教であるコプト教の聖歌抜粋の中でも「芳香 Js
T
jn
f
r1
良い香 J)は特別な効能を持つ物として歌われている。 9
語源は古代エジプト認の s
27および28のHrw,s
t
X,DHwtj,dwn_cnwjは、すべて祈!格。ホルスは賎の姿、セトは山犬の姿、トト
はトキの姿、 ドゥエン・アンウェイは烏の姿で表される。
27cDdkTはDdk>DdTの音韻変化の痕をそのまま残した綴りである(日 1
11
)010 その新しい形式である
DdTが直後の 28cに現れているが、その捺、名詞とその指示謁との閣に位置する点に注意。 k>Tへの音韻
y
r
包 2bk
b
.
w
j
.
k1
汝のサンダルJ(双数)に現れていた。このように新 1
1
3雨形式ある
変化以前の形式は既に P
の言語特徴の一つである。
し、は南北の方言形 11が並んで現れる点が、 PT
2
7
d
t立、その子牛のように f
無垢 j だと言いたいのであろう。
(
P
y
r
2
9
)
a s
n
T
r
.
kt
pr
;
.
l
く
汝の香は汝の日の上に[あり}
s
c
b
.
kq
s
.
w
.
ktmjw
汝は全ての汝の骨を清める
吋
.
t
.k
Htm.kj
汝は汝に}話するものを儲える
b w
s
j
r
オシリスよ
r
.tHrw
D
j
=
n
.
jn
.
kj
私はホ lレスの自を汝に与えた
Htm=twH
r
.
kj
m
.
spDpD
C
i
当
う
それにより汝の顔は飾られ、 l
snTrT
;1
29a 1
宵'ども (
q
s
.
w
)を ずる j という表現は、他には、次の箇所に例証される。
香
l塊
I
家本
94
I
J
月肢
0530a wcbj
r(
T
)
ISzp.
fn.
fq
s
.
w
.
fb
j
;
f
王は請い。彼は彼の鉄の符'を彼のために受け取る。 J
0828b j
c
b
.
sn
.
kq
s
.
w
.
kdmD.sn
.
kc
.t
.k
0835b j
c
b
.
sn
.
kq
s
.
w
.
kdmD.sn
.
kc
.
t
.
k
f
彼女(女神)は汝のため汝の符を集める。彼女は汝のため汝の肢体を集める。 j
0840b j
c
bn
.
kqs.w.kSzpn
.
kt
p
.
kx
rgb
r
t
女のため yyの骨を集めよ、汝のため汝の宣言を受け取れ、とゲブは言う。 j
0843a Szpn
.
kt
p
.
J
くj
c
bn
.
kqs.w.kx
rgb
f
汝のため汝の頭を受け l
t
xれ、汝のため汝の併を集めよ、とゲブはでさう。 j
29b後半は、 j
r
.
tHrw r
ホlレスのJl良 j の修飾 t
i
'
iである。 j
r
.tHrwの 1
1
¥現館所は(同一定形句を f
誉めると)の
べ数で 292に達し、その内 214慨が第 133節までに現れる。(一部に異文を含む)定形勾の行を重複して数
えない場合、全 154例中の 113がj
が第 133節までに出現する。その内、はっきりと双数 (
d
u
a
l
)が現われる
のは、ゼーテ底本では 33a,
69b,
7
1aの僅か 3話'
i
i
Wに過ぎない。 FPTのr
l
i迭を加えるとさらに 3例が迫力I
1
で
きる (Nt0040+1,
Nt
0040+5,
Nt0040+1
0
)。これは、ホルスが父オシリスの j
出践を司料、返そうとしてセト
と争った時に、みずからの片目を失ったという神話と関述付けることができるかもしれない o
双数はi
i
境い以前のホルスを想定しているのであろうか。
r
ホルスの恨 j
と共起する
すると、
は種々であるが、
以下のような語句と結合する。
j
r
.
tHrw r
ホノレスの日 j とは:
色は I~:H 、 (0033a, b , 0048a, 0048b , 0096a , 0 1
0
8
b
)か黒 l)
(
0
0
3
3
a,掛か、緑色 (0096c,
01
07a,
01
08c,
1
2
0
2
c
)
または赤主(I 202c) であり、放に、それぞれとエジプトまたは下エジプトを象徴する I~IJ包 (0900aゐラ 1234b) ま
1
たは赤冠 (
0
9
0
1
a
)を指し、それらの王冠の1:
1
デプ活、ネト冠.])である。
にあるものの056b[
したカ 2 ってそ~"Lは、衣服のように着、纏 L 、、被り、~íJjり、織り、剥ぎ Ifx ら~"Lるものであり
(0040b,
0096a,
0096c,
0097a,
0097c,
01
08b,
01
08c,
01
09b,
0737c,
0901
a,
1202c,
1234b,
1239b,
1
6
4
2
a
)、
とりわけ顔につけて (
0
0
1
8
c
)
J
百とし (
0
0
5
4
a
)、顔を飾る (0029b,
0061c
)ものとなる。しかしまた、外れ落ち、
滴り、容れ、引き抜かれる (
0040a,
0060c,
0073c,
0077a,
0078c,
0086e,
0087a,
0094a,
0133a,
0695a,
0947a)
ものである。
一方、それは変かれて (
0076a,
0095a,
010
8
a
)、芳香を放ち (
0
018d,
0019札 0019b,
0020c,
0029b,
0116d)、
甘く (0100a,
0111a,
0591c)、 ら か で (0072c[口を清める], 0308e[Eを治めるJ, 0312e 1277d)鍵全な
ラ
れ](0021a,0054c,0055a,1642a)も の で あ っ て 、 時 に パ ン ま た は 菓 子 の 代 名 詞 と な る
(0063c,
0078a,
0117a)。
よって、水と有線であり (0010a[7
}
c
, nms.t盗],
0043a[1
十1
の水],
0043b0047b,
0088a[水を搾り I
U
ラ
す], 0094c[~男き!日るJ, 0107b , 0133 討論るJ, 0594b[水賂の向うに噴き上げる] ,
0594e,
0695a)、また i
二
!
と
も有縁であって([口に;泣き 1:0031a,
0036a,
0077c;[口が i
引き]0039a,
0093c;r
仁i
を開けるも
の]:0063a,
0106b)、それの xpxで (0012c)あるいは組によって (0093a)仁!が開くものである。要するに、
食物として食べられ、
1
尚まれ、香まれ、吸われ、
1
1:1:かれ、抵められ、味わわれるものである
(0038a,
0060a,
0061a,
0072e,
0088c,
0092c,
0098c,
0
104b,
0
118b,
1450b,
1460b)。したがってそれ
0064b,
0113a)、助けるもの (0051c
)、肉体に救いを与えるもの(l241a)
は、活力・気力を与え (0022b,
であると共に、恐れ・苦時・痛みを生じるもの (0051a,
0074e,
0086c,
1040d)である。
ピラミッド・テキスト:翻 i
沢と j
主
島
平 (2)
それは、探しJEi
I
り(0038c,
0080c,
0600c,1242a[Y~'f労して])、
95
し(0036a,
0039a,
0061b,
0073a,
0089c)、
n
寺に輸し取って (0099c,
01
0
5
a
)、j
豆
て
よ (0020a,
0085c)、 ら さ れ (0051c,
0054a,
0846b,
1235d,
1237e
)、
分配・割当てられ (0087c,
01OOc,
O109a0216c)、何度となく
ラ
「取れj という表現が繰り返された後
(
0
0
2
1b,
0035b,
0040a,
0051b,
0060b,
0061b,
0061c,
0064d,
0073a,
0079c,
0081a,
0082c,
0083a,
0083c,
0084a
,
0085c,
0089a,
0089c,
0095c,
0098a,
0099c,
01OOc,
0104a,
0105a,
0109a,
011Oa,
0117c,
0133a,
0216c,
0600c,
0695a,
0831a,
0844b)、与えられ(
0
018c,
0021b,
0029b,
0058c,
0066a,
0105a,
01
09a,
0216c0830b1
0
6
8
c
)、
ヲ
ラ
受け取られ (0844b,1354b)、所
j好
叩
}
膳
潟
し
所
(0058c,
0059a0059c)。
ラ
地方、それは安らかに目覚め (0056b)、 トトの羽先で起きながら (0976a)現れ (0058b)挨拶し (0758a)、
また挨拶を受げながら (1588a)、十日祭(ト E
I
:
1
手の議式)に訪れる(1067c
)存紅で‘もある。それは天の東 f
s
l
Jに
溶ち、跳ぴ起き (0076c,
0947a
)、呼び戻される (0046a)。それは、次のよう
る存在であり
I
手
立
j
r
.
tHrwとして発つ J(0976d) I
蛇は天へ I
:
I
J
ii
J追うが 我は j
r
.tHrwである J(0976c)、また次のよう
される存在でもある・
f
我(黄泉に渡るための)船1
正き者にあらず、我j
r
.
tHrwを持つ故(l42ge)、j
r
.
tトl
r
w
が哉と共に汝の許に米るよう (
1243c)、 j
r
.tHrwがI
吐き出される前に生まれた者(l4
63e)J
0
以上、「ホルスの l
ミ
I
J に│却する修飾語勾の網野1
1
からは、正体を掴み掛れ、印象があるものの、供物との強
い関連があることは l
f
日追いないであろう。特に後述の Pyr35b'こは、ニEのカー(魂)への供物を言換えたと思
ホルスの目 j が含まれてい
われる筒所がある。 上述のニールセンによる香の考察中にもその参照閉所に f
て、彼はあらゆる苦の象徴、一回の summum bonumと呼んで、いる。 13 ところで彼は、古代イスラエルの
動物犠牲をエジプトの諮響と見るにも拘わらず、古代イスラエルの祭銭においてその存在を推測した香辛
料については、エジプトに関して I
別苛していない。しかし、上の様々な規定筒所を見渡すと、香に│浪らず、
脅辛料およびそれらを月れ、た供物としての女物を象徴すると見なすこともできそうである。 l
i
S
J
みに白・
・赤・緑という基本邑と j
t
iしき 4訟に関連しでは、ショーレムおよび細川を参照。 は
これに類似した詩
集!;合として、次の )1] 例が例証されるものの、月日列数が臨めて僅かである上、義どおりの
II~J J を指す場
合もある。これに反し、 j
r
.
tHrwにはその磁の明確な用法はない。
(
1
)j
r
.
tr
cI
ラアの限 J
0124a X
.
tn
.
js
f
t
wX
.
tn
.
js
f
t
wX
.
tj
m
jj
r
.
tr
c
我に食物を躍殺人よ、我に食物を屠殺人よ、食物を、ラアの I
恨の ilJにいる者よ
0698d (
.
)
1pwj
r
.
ttwn
tr
c
/
(
N
:
H
r
w
) sDr
.tj
j
.
t
/
(
P
:
j
wr
.t
)m
S
.
trc_nb
我こそはラア(異文:ホルス)のあの限なり、夜を過ごし、毎 [
J受)]合され、生れる
1231b jSw.kr.
f(
.
)
1pnj
rp
.
tj
r
.
tr
cj
s
汝ラアの i
限の如く天へとらんことを
(
2
)j
r
.
tnTJ
、
I
t
l
Pのi
収J
0124b X
.
tn
.
jwHcj
m
jj
r
.
tnTrwdpwc
b
;mw
1にいる応部よ、)否殺人よ、水を述べ
我に設物を :
;
:
1
1
1の限の1:
:
1
0124e j
x
.
tn
.
jjtmj
x
.
tn
.
jjtmj
x
.
tn
.
jj
m
jj
r
.
twj;_nTr
1にいる者よ
我に食物をアトムよ、我に食物をアトムよ、我に金物を、神の恕船の践のt:J:
0900c D
j
.
sS
C
.
t
.
k(
.)
1pwm j
r
.
t
jnTr
.w nb
(女神が)汝への判i
れを全ての桝1々の雨自に投じますよう
同様に、これとの潟述で設及すべき
にX
r
.
w
j stX I
セト(オシリスの殺害者、ホルスの敵役)の事丸
96
塚本
I
羽炭
(文字どおりの意味は下にある二つのもの)J が 7簡所で例証される目
o
142b,
0418a,
0535b[供物を示
唆
J
, 0594a;[次の 3箇所ではホルスの呂と対応]:0679d,
0946c,
1463e。そこでは、敵対関係にあるホルス
とセトとを身体の上部と下部とで対比させていることは明らかである。
(
P
y
r
3
0
)
第3
7
:
i
1
言
a h
;目( )
1
おお王よ
j
s
m
n
.
jn
.
kc
r
.
t
.
kp
s
S
.
t
1
汝のため我は繋く¥離れた汝の顎を
iペセシュ・ケフの飽
psS_kf
第 38
主
b w
s
j
r(
.)
1
w
p
.
jn
.
kr
;
.
k
オシリスたる:=Eよ
汝のため我は開く、汝の口を
Ibj;_nTr_Smcw1
IJ
二エジプトの神鉄 l
bj;_nTr_mHw 1
下エジプトの神鉄 i
30b b
j
;
_
n
T
rをフォークナーは、 FEでは“ godsi
r
o
n
" と訳すのに対して、 FDでは“am
i
n
e
r
a
l(
n
o
t
ラ
上エジプトのピイア j、「下エジプトのビイア J という詩句に言及して
metal)"との訳語を掲げ、そこで f
いる。エジプトが鉄器時代に入るのは紀元前 15世紀以降のことであることを考蕗すると、 FDの方が妥当
顎鉄などに
と思えるものの、鉱物学的観点から具体的事例に詳細な検討を加えているルーカスによれば、 i
は限られていたにしても、道具として
より鉄の存在自体が知られていなかった訳ではなく、また使用範匪i
s
S
k
f
(ミイラ再生のための
加工された慨も皆棋ではない。とりわけ、遥か後代とは言ーえ 30aに言及された p
重要儀礼である関口の儀で使用される飽)の鉄製のものが発見されているからには、宗教用の祭器として古
くから存在した可能性は否定できない。当時、鉄が希少な貴重品であったとあらば、なおのことである。
したがって、鉄が E
!常的に一般に使用されていなかったということは、ここでの言及を鉄ではないとす
15
る確かな根拠とならない(もっとも、
P1301bの限定符は不定形の鉱浮を忠わせるもの
ドでふれる P1293a,
gえない) I
可じ FDには開奇異義語として b
j
;
であり、精鋭!によって得られる成型されたインゴツトとは j
0
“ bronze( つ)"という rßlI~1 を加に立てる。 FD の掲げる綴りを比較すると、
2 語は限定符により明 I~I に書き
分けられている。
b
j
; “
b
r
o
n
z
e
(
?
)
" :b
j
;、
n
2
1
[
b
j
;
,
J bj;'n21[
b
j
;
l
]、
039'n333, 同
b
j
[
、
肖
b
川
j
i
凶
bぷ
j“
‘an
叫
せ
1
由
山
i
n
e
r
a
l
" [
加
何
凶
bj
;
]
b、
n37, [
b
j
;
]
b、
n14, [
b
j
;
]
b
[
b
j
;
1
]
'
n
1
4, b
[
b
j
;
]
t, b
[
b
j
;
3
]
[
b
j
;
1
]
'
n
3
3、
z02
、 n37
R
I
Jち、青銅は限定狩:として 'n21または、 039を伴い、ミネラルは、 n37または、 n14を伴う o '039と
の遠いは字形の長短の遠いに過ぎず、いずれとも判 j
析し難し、場合があるが、表音文字の{史用法が巽なる。
i
n
e
r
a
lを
即ち、青銅は 1子音文字に多子音文学を補うのに対し、ミネラ lレは逆である。ただし、英訳の m
鉱物一般ととれば青銅あるいは鉄を含むことも可能で、あるから、フォークナーによる訳語の関係は明瞭で
bj
;
1
]=F18(ガーディナ - f
字書 j コード)や [
b
j
;3]=W10を伴う表記は例証されない。
はない o PTには [
30bの締りはくわ [
b
j
;
]、
n34>(
3例)である。また数詞 1の表記にはインゴットらしき、 039が使用されている。
r
o
n
" と訳す箇所に
りから判断する限り、古典エジプト詩における青銅の表記に近い。 他に FEが“ i
Pyr.800dが あ り 、 の [
b
j
;
][
b
j
;
2
];
j,異文b
[
b
j
;
][
b
j
;
2
];
w
>と縮られる。因みに同じ競りが801aで、は同音異義
ピラミッ 1
" .テキスト:翻訳と注解 (2)
97
認の「移す j を意味する。いずれにしろ多子音文字 [bj;2]=U16を用 L、た織りが現れるのは、 PT中に 3ヶ
所しかなし、(下表の*印 )
0 800dと同じく“ i
r
o
nthrone" という語勾が現れる Pyr.P1293a,
P1301bでは
b
j
;
]、
n349U
l>と、 30bと表者部分が同じ構成で i
摂定符が異なる穏りが2慨現れる。 [
b
j
;
2
]の異体を用い
の[
る綴りは他には Pyr.647aP(
この [
b
j
;
]
[
b
j
;
2
1
]
>が1{
7
Uあるが、そこでは開音異義語の f
逃れる j を意味する。
またこれはの [
b
j
;
]、
n341、
u15>の可能性もある。 [bj;2]=U16自体がU15との組み合わせ文字だからであり、
b
j;
j
}r
~I聞を示唆している。さらに、 T/M/N の並行本文はく b[bj;] 、 n34> および
カ、ーディナーは表語文字 {
その限定符の異体字であって、 [
b
j
;
2
]を箆用しない。いずれにしろ、 b
j
;という語形は PTiこ頻出するにも拘
わらず(のべ73例
)
、 [
b
j
;
2
]を使う例は、極めて少ない。
その他の併証箆所も含め b
j
;という諮の表記および出現箇所を次に表示する。後述の理由に基づき、限定
符と忠、しき N34とN33のみが呉なる綴りを対比して表示する。訳語はフォークナーに従っておく。
N34
l
r
o
n"
b
N33
N34
b
[
b
j
;
]N34
2
b
[
b
j
;
]N33
4
b
[
b
j
;
]N34;
2
b
[
b
j
;
]N33;
4
b
[
b
j
;
]N34j
b
[
b
j
;
]N33j
2
b
[
b
j
;
]N34w
b
[
b
j
;
]N33w
15
b
[
b
j
;
]N34x3
3
2
b
[
b
j
;
]N33x3
2
b
[
b
j
;
]N33
b
[
b
j
;
]
b
[
b
j
;
]N34 ;
j
b
[
b
j
;
]U16
;j~b[bj;][bj;2];j
b[
b
j
;
]N34 ;
t
b[
b
j
;
]
;N34 t
b
[
b
j
;
]N34、
n25
039
b
[
b
j
;
]N34、
escape
8
b
[
b
j
;
]N34
b
[
b
j
;
]N34;
b
[
b
j
;
]N33;
b
[
b
j
;
]
wN34
b
[
b
j
;
]N34U16~b[bj;]N34[bj;2]
j
b
[
b
j
;
]N34;
j
b
[
b
j
;
]
;N33
b
[
b
j
;
]
t
l
o
v
e
"e
t
c
. 3
ι
訂
b
[
b
j
;
]N34
b
[
b
j
;
]N33
b[
b
j
;
]N34;
j
b
j
;
2
]
;
j
b
[
b
j
;
]U16;j~b[bj;] [
b
[
b
j
;
]
;N34
以上、破損本文を除くと、 FEが“ i
r
o
n
" と訳す留所が44例、“ escape" と訳す箇所が 17倒、“ move"
98
原本
i
別段
その他と訳す箇所が7例ある。ただし、表に揚げた数値は異体字の部1Iかい違いを無視したものである。並
33とN34とが交代することと、
行本文で N
1にN
N34の異体字の仁1
33と紛らわしい字形があることを考慮し
33をN34の異体字として処理したもので
て、両者を奥体字の関係にあるとみることもできる。次の去は N
ある。
恥
“
e
s
c
a
p
e
" “move"e
t
c
1
7
1
0
6
2
4
5
3
3
れU
、コ民
円べU
上の表から明らかなように、
11
UQU
,,
ワMQU
r
L山・ド山・ドゎ・ド山・ドゎ・ドわ r山 NdNd-rht
huhuhULULυLULULULULULULUhurltfitLυιυιυ
fi--Lfift-ifit--trit-- f i t - - f i ' h u h u f i r - - f i
LULULULULULuhULυLυLυLULυLUlJ
1JLυLULυLU
・
o
d
,i w - リ ・ リ ・ 叶4 1 1 1 U ; 1 h
、
4441446444nG44I4444
3333313mmN3
氾 N3333
NNNNNUN-';twNJ
hNNNN
ト
i
r
o
n
"
tI\~見数の多い綴りは語義に l英i わりなく広く j甘いられている。用例数が少な
りについては、特定単語専問の競りとして互いに書き分けられていたか否かを判断することはできな
い。言換えれば、文脈から特定する他ない多義的表記ということになる。多様な綴りが使!なされた中で、
b
j
;
2
]
=
U
1
6
(とその異体字)はかなり特異な文字であるが、これさえも 3語(見方によっては
例え{ま表高文字 [
2詰)に均等に l@lずつ使われている。このように、多くの場合書き分けはなかったと忠われる中で、
jb[bj;] だけは動詞の表記に限定された可能性が高い。また、最後の 4 {!i~ の内l{9~ のみは N34 を bj; と読ませ
2闘は限定符、 n25=r
L
L
I
J、
039= r
石j
による「鉱物J の示唆と見られる。とは言え、 f
逃れる、移動する J を意味する動詞の限定符に N34 r
青
る点で、表詩文字に頭音の bを振った表記く b
{
b
j
;いと見られ、続く
銅塊 j が使沼される理 1
]
1が不明である。この用法を説明するには、ガーディナーに言及はないものの、
[
b
j;lの背側をもっ N34の表音文字としての)一司法を新たに追加すべきであろう。
(
p
y
r
3l
)
第3
9章
a (
.
)I
王よ
ピラミッド・テキスト
99
級訳と~j: W(, (2)
j
n
.
jn
.
ks
j
i
女に取れそのために彼が去るホルスの自を
笠ぶ
私は汝の許にそれを i
d
j
.
jn
.
kミjmに.
k
私は汝のため汝の口にそれを罷く
mn
.
kj
r
.tHrwj
z
.
t.
fr
.
s
zrw SmcwzrwmHw'
、
b
u
二エジプトの zrw下エジプトの z
r
、
W
第 40挙
ch
;.
()
1
おお王よ
j
l
く
を
汝に現れオシリスの S
mn
.
kSjkwsjr
1
I
S
j
k
Sjk
31bのzrwは語義不 I
J
f
J
の詰で、あるが、 31a(こz,
s
やr
の音を多く含むことに関連づけていることは明らかで
j
l
くも語義不明であるが、これも本文の S
j
kと段物の S
j
kとの去に呪術的効力を期待した l
呪
あろう。 31cのS
文となっている。 以下、 Pyr40まで欽食物が捧げられる。
(
P
y
r
3
2
)
茸~41
aj
m
jt
pnmnnDnHrwnDt
.
f
j
m
jn
.
kj
けr
;
.
1
く
1
取れホルス自身の胸乳の先を
取れ汝のため汝の口のためのものを
│
ミ lレ
クi
i
f
fの牛乳 1斑
j
r
、
T
.
tmr1
第 42
章
bj
m
jmnDs
n
.t
.k;
s
.
t
b
z
;べj
T
.
krr
;
.
k
1
取れ汝の姉妹イシスの胸を
汝が汝の口に取るブザートを
i
空のメンザー或 l斑
mnz; Sw
32aWの奨文は mr r
ミルク蛮j を伴わないが、限定符は fミルク議J特有の 1
診を f
l
j
eJ示している。
32bの b
z
;
.
tも語義不明であるが、 32aで
'
(
;
主 mnDDと続られた 32bのmnDとの並行から f
胸乳 j に近し
Z
;
.
tという稀な単語を使ったとも考えられる。
義を持っと忠われる。供物の mnz;との語呂合せのために b
第 43i
立
(
p
y
r
3
3
)
.
対
日 rwkm.tHD.t
a mjr
j
T
jn
.
ksnrmxnt
.k
sHD.snHr.k
1
b HDkmf
;
j
.
t
h;Tsmnw_HDj
r
.
tj
m
n
.
t
mnw_kmj
r
.
tj
;
b
取れよ良と白とのホルスの際限を
それらを汝のために控え汝の額へと
裂を i
それらは飾る汝の j
1:':1議黒盗 f4~ げ
自メヌー石のハーチェス斑は
右目
黒メヌー石の(ハーチェス斑は)左 I~I
33a 右 r~1 と左告との色が異なるという感覚は理解し難し、が、対照的な総合せで一対という感覚であろう
か
。 日I
Jの双数 U
r
.
t
j
)の使用自体が稀であることは 23bで既に述べた。
33bの訳語中の「資 j は限定符から捕われたものである。短い異文はW、
、奨文は Nである。
n
u
n
u
l
塚本
I
V
i波
第 44i
言
(
P
y
r
3
4
)
a Htpn.kr
cjmp
.
t
天のラアは汝に恵み深い
彼は汝のためニネr
l
1を宥める
s
H
t
p
.
fn.knb.wj
b Htpn.kgrH
夜は汝に恵み深い
Htpn.kn
b
.
t
j
二柱の女神は汝に恵み深い
cH
t
p
.
tj
n
j
.
tn.k
恵みは汝に運ばれたもの
.k
H
t
p
.
tm
;
;
.t
F
Sみは汝が見るもの
.k
H
t
p
.
tsDm.t
恵、みは汝が!謡くもの
dH
t
p
.
tm_b;H.k
恵みは汝の前に
H
t
p
.
tm_xt.k
窓みは汝の後に
r
tk
Htptx
恵みは汝と共に
目
目
1p
;
.
twD;.t
ト菓子
t
p
(
.
t
)という語から宗教文書特有の述誌の効果が寵されている。
各行冒頭の H
34ab F
Eが指摘するとおり、 a,bの意味的対比は u
月自であるが、 34a2、
で Htpてゃなく sHtpとする点が難
ラ
解である。意味的には 34b2との均慌を壊すことになるが、音館数で 34alと一致させたのであろうか。
34cF
Eに従い、そのままでは意味をなさない原文のjntntkを、受身分詞を用いたjnj.tn.kと訂正する。
34dF
EはwD;.tを 'fresh' と言沢しているカ人 w;Dとi
昆悶したと忠、わtLる oiG
(
P
y
r
3
5
)
第45~手
a wsjr.
()
1
オシリスたる王よ
mn
.
kjbH.wHrwHD.wHtm.wr
;
.
k
汝に取れ汝の仁i
を簡る白いホルスの粛を
iタマネギ 5把
!
日DT
;5
第 46
章
b Dd_mdwzp4Htp_D
j
_
nsw.tnk
;n .
()
1
c
!日文 4回
王のカーに捧げる王の供物
wsjr.
()
1
オシリスたる王よ
m n.kj
r
.
tHrw
汝に取れホルスの日を
.kwn.k
p
;
.t
1p
;
.
tn
twdn
汝が食べる汝のパート菓子を
│供物のパート菓子
35a HD字義どおりには「白いもの j を f
タマネギ j と訳したのは FEに従ったのである。 FEに特に詮
記があるのではなく、文字表記からも判断できないが、副葬品に含まれているのかもしれない。というの
は、ルーカスによれば、ミイラの体内からタマネギが見つかる例は少なくないからである。 1i
35cの巽読に p
;
.
tn
twD;.t r
完壁のパート菓子 j がある。間接}詞格表示の n
tの存在からここが名詞である
ことは確実で、あるが、 34d~ま誼前の名詞 p;.t に性・数が一致した形容詞であるか、誼接}詩格構成の後部要
素である女性・単数名詩であるかは断定できない。
ー
ハU
1
ピラミッド・テキスト:翻訳と注解 (2)
(
P
y
r
3
6
)
第47~
a wsjr.
()
1
オシリスたる王よ
m n.kj
r
.
tHrw
b
汝に取れホルスの日を
h
p
.
tm_cstX
セトから
.kj
rr
;
.
k
j
T
.t
汝が汝の日へ運び
.kr
;
.
kjm.s
wpp.t
それにより汝が汝の口を開くべき(践を)
iワイン自メヌ一石のハーチェス輩 l個
1j
r
ph;Tsmnw_HD1
第48
主
c wsjr(
.)
1
オシリスたる王よ
wpr
;
.
km mHtjm.k
汝の口は一杯に開く
iワイン黒メヌー在のハーチェス壷 l恒
1j
r
ph;Tsmnw_km1
36a アレンによれば、 h
p
.
tは39aのh
p
.
tと同様、動詞
hp '
e
s
c
a
p
e
' の能動分詞単数形 (A760.A)、
j
T
.
tと36bのwpp.tとは動詞j
T
jとwpjとの関係詞形 (A780.ひ)となり、 h
p
.
tのみが文法的に異なっている。
しかし、関係謁形はその先行諦が関係部の主語となる場合に主語の省略が可能であるから 18、3形式とも河
w
h
i
c
hwaswrestedf
r
o
m
' との訳は、そのことを踏まえたも
じ関係部形と考えることもできる。 FEの '
のであろう。
36cのwpはアレンで、は動諒wpjのsDm.f受動形 (A777.B)であるが、 FEは能動形に訳している。このよう
に能動形と受動形との区別が、古代エジプト語では語形式により明示されない場合が多い。これは、
を明示しないというエジプト文字の特性が原因である。その明記されない母音体系およびそこを突破口の
ーっとして文法体系を解明するために、コプト語から遮ることによる歴史言語学的な再建およびアフロア
ジア比較言語学による再建が必要となるのである。
(
P
y
r
3
7
)
第4
9i
詳
aw
s
j
r
(
.
)
1
く
l
.
m n.kHnqprjm
!H
nq.tHntmnw_km1
オシリスたる王よ
汝に取れ汝から出る醗静物を
iピール黒メヌ一石のケネト鉢 l鉢
第5
0章
br
c
ラアよ
dw;w.kjmp
.
t
汝の輝きは天に[あり i
dw;w.kn (
.)
1nbX
.
tnb
汝の輝きは万象の主たる王のために[あり i
.kX
.
tnb
c nDt
d
万象は汝自身に[属す]
nk
;.
()
1X
.
tnb
万象は王のカーに[属す]
.
fX
.
tnb
nDt
万象は彼自身に[属すi
fwdHwD
s
r
.
t
1f
;
.
tx
f
tHr.
i彼の面前で聖なる供物を捧げ持つべし
37bl,
37cl に関し、 FEは条件節として '
if'を捕し¥‘ i
fyou dawn i
n the s
k
y
' ラ‘ i
fa
l
lt
h
i
n
g
s
102
!~司王
I
別院
belongt
oy
o
u
' と訳す。ここの文!派から読み取られるとおり、王とオシリスとは…体であり、またラア
とも一体であるので、
t
U¥訳が可能である。翻訳者が版文にないニュアンスを読込み過ぎない用心のために
は、必ずしも議続誌を必要としない日本語の特色を最大限に生かすべきである。なぜなら、文閣の論理的
関係を明示するという接続認の機龍そのものが、{i1
u'Jで、版文の;怠区l
せぬ解釈を持ちこむという結果を
からである。もっとも、明確な伝達からは程遠い|麗|沫な解釈という f~ir!を払わされることになる。印
Pyr34とI
'
I
T
J様の連総が、 37b
の dw;w.k
や 37cの n Dt.k そして 37b~c に掛けての X.t nbの繰り返しに見ら
れる。
(
p
y
r
3
8
)
第5
1
a(
.
)
1m n.kjr.tHrwdpj.t
.k
1
dpt
I
;H
~E.よ汝に取れ、汝が 11本わうべきホルスの目を
iデペト菓子 l仮
│
第5
2章
bH
;H
;
jk
k
j
i
c
nう者よ聞の f
去に腔える者よ iアハ・パン
1f
i
?
;
j
第 53
P
,
i
:
Fよ汝に取れ、汝が抱かれるホ lレスの目を
c(
.
) m n.kj
r
.
tHrwz
x
n
.
t
j
.
k
1
1
[ゼケン肉 l塊
zxn
38b H
;
jは前首認の日; r
の後 j から派生したニスパ形容詞またはその実詞化した名詞である。エジプト
詰独特のこの語形成については、アレンを参 jK1020
(
P
y
r
3
9
)
第 54f
1
f
_
a(
.
)1
ミ
Eよ
m n.kj
r
.
tHrw
b
汝に取れホルスの I~I を
h
p
.
tm_cstX
セトから奪われ
nHm.tn
.
k
汝のために守られた
mを)
wpr
;
.
kjm.s
そ~1-にて汝の!こ!が i羽くよう
j
r
pHntmnw_HD 1
ワイン J~CI メヌ一子=1 のヘネト鉢 1 鉢
第 55
掌
c(
.
)
1
王よ
m n.kHnqprm wsjr1
Hnq.tHntmnw_km 1
汝に取れオシリスから出る醗群物を i
ビール、黒メヌー忍のヘネト鉢
1鉢
39a h
p
.
tをアレンは、 36aと同様、 hp'
e
s
c
a
p
e
' の能動分詞 (
7
6
0
.
A
)、 nHm.tは 36aの関係諸形 j
T
.
tと
異なり、しかし 40aとi
司様、動詞
'
t
a
k
e away' の受説!分詞単数形 (A775.B)とする o wpについては、ア
レンがwpjの命令形 (
A779)とするのに対し、 FEは“ yourmouthi
ss
p
l
i
topen" と訳す。 36cのwpを参J!言。
39bWのj
r
pr
ワイン j に対し Nは Hnq.t r
ビールj と い う 奥 文 を 示 す 。 対 照 的 な 物 の 一 組 を 一 対 と と る
司一物の一品1
を一対ととるかでこのような異文が生じるのであろう。 Pyr33の臼と黒とを参照。
か
、 i
ピラミッド・テキスト.翻訳と液解 (2)
103
(
P
y
r
4
0
)
第5
6f
f
i
:
a(
.
)I
1
ミ
よ
m n.kj
r
.
tHrwnHm.tn.k
汝に取れ汝のために救われたホルスの1=
1
を
Nb
j
;
=
n
.
sj
r
.
k
それは汝から逃れなし、
iビール、鉄のヘネト鉢 l鉢
1Hnq.tHntb
j
;1
第 57
:
f
i
'
t
:
1
ょ
b(
.
)1
m n.kj
r
.
tHrw HtmT
v
vjm.s
汝に取れホルスの i
ミ
i
をそれで汝を釘i
l
れ
iビーノレ、ヘテムのヘネト鉢 1
IHnq.tHntHtm 1
太宇部分に語呂合せがある o 40aのb
j
;については、 Pyr30で、土ー述。
第 57A5
7
Ii1J:については、下記、第 71O:!'誌を参照された L。
、
時
茸~57J叩 57S :ìW:
(Pyr40十 ニ FE40+1
0~40+ 1
9
)
a wsjr(
.)
1j
n
.
jn.kj
r
.
t
jHrwpD.tj
b/
/
/
1 ///
b wsjr.
()
1m n.kj
r
.
tHrwxws
t
m
.
ws
j
1
c wsjr.
()
1 m n.kj
r
.
tHrwj
s
D
;
.
t
=
n
.
f
1Hrwq
;
j
d wsjr(
.
)
1m n.kj
r
.tHrwxwdr.
fs
j
1j
d
r
e wsjr(
.
)
1jTj
r
.
tHrwwc.t
1wctt
m
s
t
r
.
t
目
f wsjr(
.
)
1m n.kjr
.tnHm=t n
.
[m_cstXxnp=n.
fs
j
1
g wsjr.
()
1m n.kj
r
.
tHr九九/j
z
;
.
tm gb
Ib?
口
x
b
z
.
t
ロ
+
a
a
L
n
p
T
m
h wsjr.
()
1m n.kj
r
.tHrwTpnpn t=nstXHr.s
wsjr(
.)
1m n.kj
r
.
tHrwm;gs=t=n.fm_cstX
1m;gsw
wsjr.
()
1m n
.
kj
r
.
tnHm=t n.
fm_cstXxnp=n.
f司
1x
b
z
.
t
と
aオシリスたる:r:よ我汝に運ぴたり心膨らますホルスの悩i
援を-
I
/
/
/
/
/
bオシリスたる王よ汝に取れホルスの目を、 それが蕩尽されるのを防げ
IIJ~布
cオシリスたる王よ汝に取れ彼が健やかにしたホルスの目を
Ii
ホl
レスは高し j
d オシリスたる王よ汝に取れホルスの I~I を、
i
叩
;
彼がそれを滅ぼすのを防げ
eオシリスたる王よ受け取れホルスの独Il良を
│ワアテトの尾
fオシリスたる王よ汝に取れセトがそれを奪った n
守セトから救ったホルスの日を
iケブゼトの箆
gオシリスたる王よ汝に取れゲブから護られたホルスの自を
;椅子
hオシリスたる王よ汝に寂れそれ故にセトが喜んだホルスの1=1
iオシリスたる王よ汝に取れ彼がセトから芝乳、取ったホノレスの目を
メチュペントの剣
iマーゲスの剣
jオシリスたる王よ汝に取れセトがそれを奪った時セトから救ったホルスの目を i
ケブゼトの尾
これらの節はゼーテにはなく、後に発見された資料をおIi足した FPTにより補ったものである。次に述べ
る理由から FPT の節番号に従わず、これらの部?を一括して扱った。即ち、前半 a~e と後半 f~j に、意味ヒ
かつ統語形式から見て、 A B-C-官-A' (または A
)という裂が読み取れる、というのがその根拠である。ま
同
i
現段
塚本
104
た、各行太字の部分に向音の、斜体字部分に類資の語呂合せがある。これ以降 Pyr49までは、衣装・装束
の副葬品が捧げられる。
(
P
y
r
4
1
)
第 58
意
a wsjr.
() m n.kj
r
.
tHrwj
b
;
=
t
=
n
.
fjm.s
1
1
Db;
1
s
j
;
.
t
第5
9主
b wsjr.
()
1m n
.
kj
r
.
tHrwj
s
n
s
;
;s
j
第 59A
主
c wsjr(
.)
1m n
.
kj
r
.tHrwnHmm=t=n.fm_cstXxnp.
f
1x
b
z
.
t
aオシリスたる王よ汝に取れ、それにより彼が踊ったホルスの目を
i尾付)陛布 l枚
bオ シ リ ス た る 王 よ 汝 に 淑 れ ホ lレスの目を、それを認めよ
1
1
芳飾りやt1枚
cオシリスたる王よ汝に取れ、セトが奪った 1寺彼から護ったホルスの自を
iケベゼト
ゼ、ーテ底本のNは破損が激しく、供物を去す欄外の単語しか読み取れない。以下、 44節を除き 4
8
f
i
i
iまで
主主主冒頭の Ddmdw r
呪文J を転写本文からも削除し、訳
は主として FPTの補選本文に基づく。また今後 l
p
.
9
3
)を参 j
話された L
。
、
出しないことにする。これについては前稿で詳しく触れたので、存在稿当該箇所 (
(
P
y
r
4
2
)
第6
0章
a/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
s
w
w
.
kHrj
r
.
tHrw
b wsjr.
()
1r
D
jn
.
jnkswj
m
.
fr
sj
b.
fj
r
.
k
口
目
1
sSrwnTr
1
sSrwnTr
第6
1主
c wsjr(
.) m n.kxpSnstXfd=nHrw
1
a/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
s
V¥'W.
kホルスの自の上に
bオシリスたる王よ
私は彼によりそれを汝に与えた彼の心は汝に段目する│神の六織り布
cオシリスたる王よ
ホルスが裂いたセトの前足を汝に取れ
1
i干l
t
の四織り布
42b,
cの供物の区別は文字から得られる'情報を翻訳上に生かしたものであるが、実際に語形の遠いがあ
ったかどうかは不明である。
(
P
y
r
4
3
)
第 62
主
a wsjr.
()
1
オシリスたる王よ
m n.kmwjmj.wj
r
.
tHrw
ms
f
x
x
.
kjm.s
1
汝に取れホルスの自の中の水を
ヘレス錫
汝それを逃がすな i
Hrs
第 62A
掌
b wsjr.
()
1
オシリスたる王よ
mn
.
kj
r
.
tHrwm;.t=nDHwtjmwjmw.s
1
Db;;ms
汝に取れ、その中の水をトトが見たホルスの目を
iジュパー錫根棒
ピラミッド・テキスト:翻訳と i
主解 (2)
105
(Pyr44)
章
第 63
a wsjr(
N
)
I
オシリスたる王よ
j
m
z
;kwj
rz
;
.
kHrw
レスの許へ
私は汝を導く、汝の患、子ホ J
bd
jn.kswm X
.
tn.k
汝のため彼を汝の胎内に置け
.
:
E
c/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/(
N
)1
iメケンの錫イゼルの錫ヘレスの錫
1mXnj
z
rHrs 1
(
P
y
r
4
5
)
第 64主
aw
s
j
r
、
(
.)
1
オシリスたる王よ
Dsr.kH
r
.
fm.kwSp=n.ksw1
彼故に汝は引き離された、見よ汝は彼を滅ぼした
b Dsr
ジェセル錫
第 65
章
c wsjr.
()
オシリスたる王よ
1
mr.kswswtHrw
汝は彼を愛す、彼がホ lレス故
Hrs
へレス錫
1
(
P
y
r
4
6
)
第 66章
a wsjr(
.)
1s
x
t
jn
.
kj
r
.
tHrwx
r
.
k
x
ts
X
.
t
1
第 67
掌
b wsjr(
N
)1 m nxrxr.wHr.kd
jn
.
kswm c
.
k
c
ndsds.w.s m w
jwnv
.
こHrs
1
aオシリスたる王よ汝のためホルスの目を汝の許に戻せ
iケ ト セ ケ ト 錫
bオシリスたる王よ汝の顔を隠ませるな汝のためそれを汝の予に置け
c汝のために彼らがれ dsdsしようとも
iイウヌへレス錫
46b奥 読 :N:nxrxr
、 N
t
:nXrXr。
46c異説:N
t
:ndsds=w.snn
.
k。
46c ndsdsは語義不明。他には町rr1204dに現れる。語根重複を一部に含む共時的レベルで(語幹構成子音
語
を数字で置換えると )n1212型になる動詞語幹はエジプト諸において多数例註され、アレンは PT中に 24
語基が nのタイプつ
を数えている。 21 適時的観点からは、二つのタイプが想定される。一つは 123の第 l
(
第3語基が弱子音で、これはしばしば消失する)に語幹形成接辞nを持つタ
まり n2323型、一つは語根 12j
蹟く j、 nhmhm r
叫ぶ j、 nHrHr r
喜 ぶJ
、
イプつまり n1212型である。意味上の共通点は、 nwtwt r
I
屯j
g
j
r
ガアガア鳴く J
、 nTHTH r
笑う j、 ndbdb l
r
撮る」、
ndfdf r
滴る j の用例から、探音擬態語が目に
付く特徴と言えるが、それとは無関係な諾祭も学数を占める。因みに n1212~ でなし次 1212 型の動詞にも
擬音提態語と思しき語奨がある。多j
えば、 ;gbgb r
震える j、j
T
j
T
jr
羽ばたく J、 h
njnj r
喜ぶ」、 H
c
j
c
j
f
興需ずる J
、THnHn r
燈く j 等
。
106
塚本
r
v
J
f
s
'
(
(
P
y
r
4
7
)
第6
8章
aw
s
j
r
(
.
)
1
オシリスたる王よ
1.
kmwjmj.wj
r
.
tHrw
ml
汝に取れ、ホルスの目の中の水を
h
;wsjr(
.
)
1pw
おおオシリスたるこの王よ
:
lの水を
汝に取れ、ホルスの自のIj
1.
kmwjmj.wj
r
.
tHrw
b ml
女の子を汝のため満たせ
ヘレス錫でi
1.
kc
.
km Hrs
mHl
(HtmTwm H
r
s
)
C
(へレス錫で汝を針。れ)
Htm.
fTwm I
1Trj
m.k
神として彼が汝に備えるべき、
s
f
x
xj
m
.
f
それを放すな
dz
;jm.k
注意せよ
sfxxwj
m
.
f
それを放すな
iへレス錫
1Hrs
47bのNの異文に HtmTwm Hrsとあり、その後に 47cの Htm.
fTwm I
1T
r
、が続し、たのか、或いは Ntの
異文の立1く、それを欠いたのか、なぜそのような奨文ができたのか、不明で、ある。結果的に部関係の不明
際さを生じたものの、すべて、
ヒ述の節の並列という修辞的校巧に起因するのではなかろうか。
47c の訳で「べき j とお1iったのは、定形動詞の Htm.fで始まり前開示]句の jm.kで、終わる動詞匂が直前の
Hrs錫の r
{
抑制リで:あることを示したものである。このように古代エジプト語あるいは PTにおいては、節
(
c
l
a
u
s
e
)の修飾関係・接続関係が文法形式により明示されない場合が多いということが、言語解明の大き
な難関となっている。明示されない耳目 1
1
1は、母音を表記しないというエジプト文字の表記上の特徴が際医!
嬰妹な場合もある。ここも恐らくは、節の並列に過ぎない
となっている場合もあるが、言語構造からして i
可能性がある。文字どおりの訳は f
彼は汝を汝により飾る j となるが、その解釈の一つがとの訳で、ある。
(
P
y
r
4
8
)
茸~69Ì手
a wsjr.
()
1m l
1.
kDbcstXs
m
;
;j
r
.
tHrwHD.t
1sm;
第7
0章
bw
s
j
r
、
(
.)
1m l
1.
kj
r
.
tHrwjsHD.tt
pDbcstX
1Dcmwj
目
a オシリスたる王よ汝に取れ I~! いホルスの目に見せたセトのおを
iセマ錫
b オシリスたる王よ汝に取れセトの指先を輝かす白いホ lレスの I~I を
1I~! 会 2 塊
48bのDbcとDcmとを類者の語呂合せとすることは、来強付会に過ぎると見えるかもしれない。しかし、
誰もが真撃な宗教文書として公認するへブライ語型書 (
1日約聖書)にはこの程度の下手な語呂合せがふんだ
んに見られる。たとえば、創世記 1
1
節は b
a
:
b
e
li
パビロン j という地名の出来を b
a
:
l
a
li
混ぜる J と
9
j
草37-38節で、は民族名の mo:a:b i
モア
いう完全には一致しない類似音で解し、ているし、同じく創世記 1
ブj と
、 ammo:11 i
アンモン J とを、それぞれ
min '
a
:
bとben 'ammi: とに出来する、と強引なこじ付
けによって解いているのである。その数、枚挙に鍛がない程である 022 語源学を気!る近代人にはとうてい
納得できないこのような説明が、しかもかなり無理な語呂合せによる説明が、如持にして容認されたので
あろうか。へブライ語とエジプト語とは言語系統論上も、言語類型論上も近い関係が推f
i
討されている。 l
前i
ピラミッド・テキスト:翻訳と注解 (2)
107
かに、厳密な立場に立てば、異なる言語に異なる言語規範が想定されて当然であるが、このこつの文化問
が隣接し、また吉米両者間の人と物との行き来が盛んであったことを考慮すれば、少なくとも両者の影響
関係の可能性を否定し去ることはできない。故にへブライ誌の宗教文書に見られる言語行為がエジプト
の宗教文書に観察できても不思議で、はな L、。あるいは河者の文化的特性に帰する必要はないのかも知れな
い。むしろ人類共通の普遍的文化現象のーっとして、│河資の共有すなわち本質の共有という、言説'忠、:思に
も通じる思却があったと考えるべきかもしれない。もちろん、その根底には行為と音声との何れをも開わ
ない間態感応の思想が横たわっていたであろう。したがって、この程度の相違は、たとえ厳粛な宗教文書
であれ、否、宗教文書であるからこそ却って呪術的効果を求めて、たとえ完盟な一致を見なくとも許容さ
れたどころか真剣に追求されたのだと忠われる。ここの例のような、音素艶列が前後する裂度の逸脱は充
分受け入れられたであろうし、好都合なことに、 bとm は共に課程;位認が戸jじ両容音である。エジプト
の内部資料に装づくさらに縦かな説明は今後の諜題として、 PT の qごi に上述の普遜 ÉI/~ 文化現象の註誕を求
めることは的外れではないと思われる。
(
P
y
r
4
9
)
本節は、 j
氏本では完全に破損状態にある。幸い、ゼーテ以降に発見されフォークナーによって補選とし
5
4形文字による本文 (FPT)が参照できる。ここでは、アレンがさらに:tl'ii
'
Y
Z
;
文(
C
o
f
f
i
nT
e
x
t
)
て:刊行された、 5
等のその他の資料をも参考にして復元した本文と節喬号とに従う。その理由は、f'jIj舗のは議長寄号につ
いて j という一節において述べた。
主
第 71A
(Pyr49
A
:FPT71~71E , FE49~49+5=Allen , PT71A)
aw
s
j
r.
()
1nOrn
.
kc
f
cnx
f
t
.k
10cm
bw
s
j
r(
.)
1
1
mw
;
.
fm_c.k
w:s
c wsjr.
()
1Os1'.tO
s
r
.
tHrO
b
c
.
w
j
.
f
1c
b
.
t
d wsjr.
()
1c
n
x
.
tc
n
x
.
t
1mcnx.t
ew
s
j
r.
()
1m n
.
kj
r
.
tHrwn
x
;
.
tm_cmS.w.f
1n
x
;
x
;
fw
s
j
r.
()
1m n
.
kcnnb.t_Hw.t
xwr
O
j
.
sswj
r
.
s
n
1c
W
.
t
aオシリスたる王よ r
!;Zの磁の c
f
c
(
語義不明)を汝のために作l
め
;ジャアム錫
bオシリスたる王よ
iワース錫
汝から彼を遠ざけるな
cオシリスたる王よ翌なれ笠なれ披の尚指の上で
iアブト錫
dオシリスたる王よ生きよ生きよ
iペンダント
eオシリスたる :
:
Eよ彼の子らから守られたホルスの目を汝に取れ
iから
fオシリスたる王よネフチュスの!院を汝に取れ、
彼女がそれを彼らに与えぬように
iアウェト錫
49Aa の本文には Ocmという音述絞は現れないものの、 O,
c,
mの剥々の音は含まれる (49Aa,49Ab)。
u
w こも言える。その他の行には、同じ音連続の語呂合せが見られる。怠味上・文
同じことは、 49Afのc,
ラ
法形式とは、 49Aaと49Ae,49Afの前半奇11 との間に(命令 Jf~+n.k+ 目的語)、 49Ab と 49Af後半部との i開に
(禁止)、 49Acと49Adとの闘に (
7
4
7完了形による勧奨法)並行│期係が見られる。つまり、概略的に促えれば
塚本!現炭
108
ABCCA'A'B' という型を持つ。
第 71B
主
(Pyr49B:FPT71F~7 1I, FE46+6~49+9=Allen , PT71B)
g npDcHcp
DHwtjj
nsw
1
pD_cHc1 かの患者を殺せ
i ペジュ・アケアのケープ
1
??n
1
トトよそれを運べ
h DHw
司jj
nsw
?
っ
トトよそれを運べ
j
m
jD
jロ n
.
jn
.
ksw
私をしてそれを汝に与えさせよ
d
jn
.
kswXr.k
汝のためそれを汝の下に置け
Twtj
r
.
f
1
Db;_nTr それは汝に腐す
wsjr(
.)
1
iジェパー・ネチェルのケープ
オシリスたる王よ
nDrn.ks
1
nwrwD それを汝のため掴め
kj
zXrwsjr(
.)
オシリスたる王と共に去れ
1
1 jnkgb
DHwtjj
nswpDp
f
iヌウ・ルジュの弦
1
gn
私はゲブ
[ゲンのケープ
1
j
r
j
_
nTr
トトよ彼を運べかの殺害者を
iイリイ・ネチェルのケープ
かの......この悪者
m /
/p
fcHcpn
pDx
t
f.
()
1pncHc(
.)
1pn
1
この王の敵を殺せ、この王が立上がるよう
iベジュ・アケアのケープ
pD_cHc
アレンによれば1
M
匁nwrwDは49Biに続くが (
A,
p.671)、類音 (
n,
D,
r,
w
)の存在から判断して、本来49Bj
に続いた筈で、ある。同じ理由に慕づき、 49Bhに続く Db;_nTrを49Biに
、 49Biのgnを49B Hこ移動させる
べきかもしれない。この移動によってもその配列の順序が入れ替わらないことも、移動を支持するであろ
う。問題は、本文中に類音を含む語句が存夜しない 49BIのj
r
j
_nTrで‘ある。 nTrという認が現れるのは、
r
j
_
nTr以外には次項で扱う 49Coた、けで、ある。もっとも欠落笛
本文欄外に供物として刻まれた Db;_nTr,j
J
嬰序を入れ替えることが認められるなら、
所に現れていた可能性が残されている。もし供物の配列の I
Db; nTrに最適な箇所は、 Db;とnTrが連続して出現する 49Cn-oに続く 49Coの機外が最適で、あろう。
第 71C
主
(Pyr49C:A
l
l
e
n,PT71C;FPTになし)
n1
1
D
=
1
1swHrwm cx
f
t
.
f
Db;=nswHrwm t
;
j
.
t
彼の敵からホルスはそれを獲った
タイトからホノレスはそれを取戻した
o m;cxrw(
N
) pnx
rnTr.w
この王の声は正しい、神々の前にありて
pj
t
.n (
N
)1 pnw
r
r
.
t
この王はウェレレト冠を運んだ
x
rp
s
D
.
tc
;
.
tj
m
j
.
tjwnw
オンの偉大な九神の前へ
q Hrw
ホルスよ
1
j
m
jwsjr(
N
)1 pnnDrsw
オシリスたるこの王にそれを揺ませよ
rj
zXr(
N
)
Ip
1
1npDcHc
この王と共に去れベジュ・アケアのケープのために
s nDrsw
それを臨め
j
m
jr
D
j
=
n
.
jn
.
ksw
td
jn
.
kswXr.k
私をしてそれを汝に与えさせよ
汝のためそれを汝の下に置け
ピラミッド・テキスト.翻訳と注解 (2)
mw
;.
fm
_c.kI(
s
u
b
s
c
r
i
p
t
)
1
0
9
汝から彼を遠ざけるな I(供物名)
lD章
第7
(
P
y
r
4
9
D
:FPT57A~I , FE40+1~40+9=Allen , PT7l
D
)
I
j
w
n
.
tI
ホルスの雨眼を私に運べ
│イウェントの弓 i
Ix
r
S
t
そこで彼らが倒れた場所を取れ
l矢
vj
m
js
nr
D
j
.t
.jn
.
k
IrwDI
汝に私が与えたそれらを取れ
i弦 i
d
j
=
n.
fs
nrt
;
ww
s
j
r
、
(
.)
I
InwrwD
地面にそれらを彼は置いた
!ヌウ.}レジュの弦
uj
nn
.
jj
r
.
t
jHrw
j
m
jbwx
r
=
n
.
s
njm
オシリスたる王よ
j
n
=
n
.
jn
.
kj
r
.
t
jHrw Ijwn.t
x/
/
/
//
/
/
//
/s
t
X
D
j
.
jn
/
//
/
/
/j
bs
t
X
私は汝にホ lレスの jlljjf壊を運んだ
Ip
D
.
tI
jペジュトの弓│
...セト
ID
/
/
/
/
/
/
/
kI/
/
/
える n
.
.....セトの心を
.
.
k
y/
/
/
/
/
//
//
/
k
I/
/
/
/
z/
/
//
/
//
nnDr=nn
b
.
s
n I/
/
/
-田
i
イウェントの弓
ID
.
.
.
kの弦 1
.
.
.
i・…の弦
n彼らの主が掴んだ
(以下、次稿に続く)
法
[
1
1
信号で示した文献 (
A,
E,
FD,
F,
日 FPT)については、前稿を参照されたい。]
Nielsen,K
.,l
n
c
e
ηs
ei
nA
n
C
I
e
n
tI
s
r
a
e
I
,Leiden,1986,p
.
l09,note22.
2 A
l
l
e
n,J
.
P
.,M
i
d
d
l
eE
g
y
p
t
i
a
n,CambridgeU.P.,2000,Ch.13.
3 これについては、
fピラミッド・テキスト・データベース -Pyr1204を例に -Jと題して、第 8会問アジ
.12.1、治京都産業大学)において口頭発表した。(副題はさ当日追加)
ア言語研究会 (2001
4
イヴ・ボンヌフォワ編?世界神話大辞典J 大修館帯広 200]f
l
、
三 pp.l08-132 r
エジプトの神話・宗教j
参照。 i
司書 (
p
.
1
2
4
)に植物神オシリスの象徴的写真がある。
5
Sethe,K.,Zur Geschichte der Einbalsamier
、u
ngb
e
i den Agypter
マ1 und einiger damit
verbundenerBrauche,i
nL
e
i
p
z
i
g
θrundBer
J
j
nerAkademieschr
j
[
t
e
n(
1902イ 934),L
e
i
p
z
i
g,1976.
S.596
4
6 L
ucas,A
.
, A
n
c
i
e
n
tE
g
y
p
t
i
a
nM
a
t
e
r
i
a
l
sandI
n
d
u
s
t
r
i
e
s
,(
r
e
v
.byJ
.R
.
H
a
r
r
i
s
),London,1989,ミイ
ラ製作全般については pp.270-326、特にナトロンについては pp.278 323、最古の証拠については
p.271参照。
前掲書、 pp.80-97.
8 注1
上掲書、 pp.3-15.
9 国立民践学静物館所蔵中西コレクション中のコプト諸手書き文書:資;jS
t
I
Dc942361816、標本ID1560
出現{議所 :1
:,
1 11
:7/8,15:12,16:2,16:14。また、 libanos r
乳香 j という語も現れる(15
:10)。
1
0 これに関連し、拙稿「エジプト文字 J (河野六郎・西国龍雄・千野栄一編 f
世界文字辞典j 三省堂 2001
年所収)を参照されたい。
1
1
E21 123,
E214参照。地にも、 Edgerton,W.F.,Early Egyptian D
i
a
l
e
c
t Interrelationship,
B
u
l
l
e
t
i
no
fAmericanS
c
h
o
o
l
so
fO
r
i
e
n
t
a
IResearc
,
h 122 (
1951),pp.9-21が方言の違いを指摘してい
る
。
1
2 L
esko,L.H.,AncietnEgyptianCosmogoniesandCosmology,i
nB
.E
.Shafer (
e
d
.
),R
e
l
i
g
i
o
ni
n
A
n
C
I
e
n
tEgypt
,CornellU.P.,1991,p.93.
1
3 7
主l
J
二掲書、 p.8
1
4
ゲルショム・ショーレム(高足利数訳)r
ユダヤ教伝承および神秘主義における色とその象徴論 J ユダヤ
1
句
司
“
n
u
-
塚本
l
別立を
教t
1
j
J秘主義;河出書房新全1
:
1
9
7
5、結JlI
孔I
f
f
1r
言葉と文化J (
T
m
l
!
1龍J
j
L
t
縦?言語学をぶ人のために
l
f
l
:
界
j
話題社 1998[i
:
f
H 3版
]
,
pp.158-162.
1
5t
主6上掲者、 pp.235-243.
f
r
e
s
h,
g
r
e
e
n
'(
F
D
)を意味するもN;Dという単語の綴りには一般に M13を含むのに反し、こ
1
6 なぜなら、 '
こ の 用 例 は 含 ま な い か ら で あ る 。 事 実 、 入 力 済 み の PT(
約 1800節 )
11
=
1
のw:Dの全Jt
J
例 数 114の中に M13
(とその異体字)を含まない H
J仔u
は、日住 l
f
9
Uしかなし、 (M1681a
)。 し か も 、 そ の !
f
J闘 で さ え 表 音 部 分 は
く[
w
;
)
D
[
D
w
]>と総られていて、 w;D としか転写しょうがな~ '
0 34dと同じ綴りく [wD]w>を持つ m慨 は 皆 無
である。
1
7 注 6上掲書、 p.301 p.316.
ラ
1
8 注 2上掲書、 Ch.24.5
1
9 一例として、問えば創I!l:記冒頭の卒、例えば第2主 18-21節の現代語訳が参考になる。へブライ諸原文
ではごく一般的な等位接続詞による文の連結に過ぎないものが、翻訳では接続詞の効果により緊筏な文芸t
構成の物語として現れる。このことは、非難のためではなく、翻訳の避け契I
h、開題として、参考のために
指摘するのである。
r
f
J
=
J本 訳
BJ
共i
司訳
KJV
wa
And
And
wa
~て、~り、
and
e
t
wa
w
そして、
and
2
0
f
i
i
i
' wa
こうして、
一
時
And
しかし、
が、
b
u
t
mais,
20節 wu:
21節 wa
そこで、
ーそこで、
And
Alors
21節
wa
and
21節 wa
~と、~と、
and
21節 wa
~り、~り、
and
e
t
本 訳 :I
E
l約 型 書 離 訳 委 員 会 訳 陥 守 聖 書 i創 附 記i 岩波書!日f2000[第 4雨
l
I
J
l(
P
J本I
I
I
:
{
男
訳)
0
j
=
J
2
0 t12の !
:
t
f
H
,
L
i pp.8990.
2
1 A746
2
2 Mercer,S
.A.B
.,L
iteraryCrWcismofthePyl冶 midTθ
,'
x
t
s,London,1956,p.83以下には、 PTに見
18節
19節
1
9
u
r
i
19節
一 司
一 目
“
られる多数の語呂合せ、述誌の伊u
が紹介されているが、本稿の諸例への言及が見当たらないので、銅器的
e
r
l
i
n,A
.
, TheDynamics ofB
i
b
l
i
c
a
l
なものではないようである。因みに、古典へブライ認について B
J
l
e
l
i
s
m,I
ndianaU
.
P
.,1985,p.103以下を参照。
Pare
Summary
1
)t
oaddanewphoneticvalue [
b
j
;
]t
ot
h
eCodeN34,notr
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f
e
r
r
e
di
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I
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h
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spaper1suggested(
2
)t
oc
o
r
r
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tt
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eF
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u
l
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n
e
r
'
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r
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l
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o
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fw;Di
nPyr34dfrom “f
r
e
s
h
" t
o
G
a
r
d
i
n
e
r
'
sSignL
i
s
t,(
3
)t
omoveafews
u
b
s
c
r
i
p
t
si
nPyr49BandC
.
"
p
e
r
f
e
c
t
" ,and(
e
v
e
r
a
lother
1a
l
s
or
e
f
e
r
r
e
dafewgrammatical d
i
f
f
e
r
e
n
c
e
sbetweenA
l
l
e
nandFaulkner,ands
i
n
t
e
r
e
s
t
i
n
gf
a
c
t
sconcerningparonomasia.
[:!js:稿は、平成 13年度文部科学省研究費補助金(基盤研究 C
2)による研究成果の一部である。]
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