...

講義内容

by user

on
Category: Documents
13

views

Report

Comments

Transcript

講義内容
起業のための資金調達の方法
弘前大学人文学部 金藤 正直
起業家育成養成講座
講義内容
Ⅰ 資金調達とは何か?
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
Ⅲ 資金調達の方法とは何か?
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1
Ⅰ 資金調達とは何か?
Ⅰ 資金調達とは何か?
1.資金とは
開業時および運転時(事業時)に必要となるお金
⇒ 開業資金と運転資金の2種類(Ⅱで説明します)
開業資金
運転資金
開業時
運転時
2
Ⅰ 資金調達とは何か?
2.資金調達とは
資金計画で検討された資金を、株式市場や金融機関
等から調達すること
※ 資金計画とは
開業時および運転時に必要となる資金の確保や調達
の方法を検討し、計画すること
Ⅰ 資金調達とは何か?
2.資金調達とは
事業開業のための資金を
どのように調達すればい
いの?
開業時
事業の継続的な運営や
拡大のための資金をどの
ように調達しようか?
運転時
3
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
1.資金調達の時点
開業時と運転時の2つの時点で調達を実施
①開業資金とは
新たな事業を行うために必要となる資金
②運転資金とは
事業の維持・拡大に必要となる資金
4
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
2.開業資金の用途と調達ポイント
①
・
・
・
・
・
・
・
・
開業資金の用途
事務所等の取得費用
機械設備・備品等の費用
商品や資材等の仕入
研究開発費
会社設立登記諸費用
印鑑や名刺の作成費
広告用チラシ等の費用
開業準備に要した交通費
・・・等
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
2.開業資金の種類と調達ポイント
②
・
・
・
・
調達ポイント
自分で用意するか、それとも他人に借りるか
資金計画時に設定している資金量を適切か
借りる場合、その限度額は考えているか
返済するスピードとその額は適切であるか
5
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
3.運転資金の種類と調達ポイント
①
・
・
・
・
・
運転資金の種類
労務費(人件費)
商品あるいは資材の仕入費
光熱費や交通費等の経費
借入金の返済
新たな設備投資、広告宣伝費、研究開発費
・・・等
Ⅱ 資金調達の時点とそのポイントとは?
3.運転資金の種類と調達ポイント
② 調達ポイント-拡大するケースを想定-
・ 自己資金にするか、それとも借入にするか
・ 借入金を使用する場合は、拡大策の見通しを
厳格に検討
・ 既存事業の資金繰りを阻害しないように
・ 既存事業に成果が出ていない場合は、拡大策
の再検討
6
Ⅲ 資金調達の方法とは何か?
Ⅲ 資金調達の方法とは何か?
- 資金調達の方法
1.自分で用意する方法(自己資金)
2.株主からの調達
3.銀行等の金融機関からの調達
4.社債の発行による調達
7
Ⅲ 資金調達の方法とは何か?
- 資金調達の方法
1.自分で用意する方法(自己資金)
開業資金や運転資金を、自分自身の預貯金に
よって用意していく資金調達の方法
Ⅲ 資金調達の方法とは何か?
- 資金調達の方法
2.~4.の調達方法
形態
手段
内容
直接金融 株式の発行、 株式の発行により、資金調達の方法であり、元本の
返済は不要である。
増資
会計上の分類
純資産(株主
資本)
間接金融 借入金
銀行等からの資金の借入れる方法であり、元本の返
済と利息の支払が必要である。
負債
直接金融 社債
債券を発行する資金調達方法であり、一定期間後、
券面額で償還(返済)される。なお、一般に年2回、社
債利息の支払が必要である。
負債
直接金融 新株予約権
付社債
社債に新株予約権を付与したもので、社債部分は償
還(返済)され、新株予約権を行使する(権利行使価
格を払込む)ことにより、株主資本となる。
負債
直接金融 コマーシャル 短期資金調達のために発行する短期・無担保の約
負債
ペーパ(CP) 束手形であり、1年未満の期間、発行額は1億円以上
の短期資金の調達方法として利用されている。
(出典:大藪卓也『勘定科目別 財務諸表を読みこなす』中央経済社、2007年、102-105頁を参考に作成。)
8
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1.どのような仕事をするのか?
① やりたいこと、できることを把握する
② やるべきことを常に認識しておく
2.どのような規模まで展開するか?
③ 新規参入できる見込みがあるか
④ 新規参入のやり方を明確にする
3.成果を出すスピードはどうか?
⑤ 自分自身のやり方を考える
4.資金調達はどうするか?
⑥ ⑤のやり方については、自分自身の
強みや長所を中心に決めていく
⑦ 他社にマネされにくい事業を考える
5.事業準備・開業
⑧ 業種に応じた必要な資金量を明確にする
9
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1.どのような仕事をするのか?
① ゴールを明確にする
2.どのような規模まで展開するか?
② 企業の規模に応じた必要な資金
量を明確にする
3.成果を出すスピードはどうか?
③ 最終的な希望に適した企業規模
を明確にする
4.資金調達はどうするか?
④ 企業の規模と利益との関係性を
明確にする
5.事業準備・開業
⑤ 「足もとを知る」という姿勢に基づ
いた事業にする
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1.どのような仕事をするのか?
① 最初に投資する資金量を明確に
する
2.どのような規模まで展開するか?
② ①の資金から得られる成果(利益
や次期以降の資金)を明確にする
3.成果を出すスピードはどうか?
③ ②の成果をどの程度のスピード
で出すかを明確にする
4.資金調達はどうするか?
④ 事業のシナリオ(見通し)を設定
する
5.事業準備・開業
⑤ まずは手の届く範囲で事業を展開
する
10
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1.どのような仕事をするのか?
2.どのような規模まで展開するか?
3.成果を出すスピードはどうか?
4.資金調達はどうするか?
① 1~3の内容に基づいて、事業計
画や資金計画を立てて、必要な
資金量を明確にする。
② 開業資金の調達については、Ⅱ
に示したポイントに基づいて行う。
・ 自分で用意するか、それとも
他人に借りるか
・ 資金計画時に設定している
資金量を適切か
・ 借りる場合、その限度額は
考えているか
・ 返済するスピードとその額は
適切であるか
5.事業準備・開業
Ⅳ ストーリーからみる企業経営-開業編-
1.どのような仕事をするのか?
① 法人の設立手続きを行う
2.どのような規模まで展開するか?
② 保健所、警察署等の関係行政
機関に書類を提出し、事業の許
認可を取得する
3.成果を出すスピードはどうか?
4.資金調達はどうするか?
③ 法律や税制等の知識を取得する
・・・等
以上の準備が終了後、開業
5.事業準備・開業
11
Fly UP