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EIAJ RCR-9105A は じ め に スイッチング電源は,機器に必要な電力の供給源であり,火災・感電などに関係する重要安全部品で ある。また,各国の安全規格による規制事項も多くある。製品の安全確保には,スイッチング電源自身 が安全であるのは勿論であるが,セットメーカ(スイッチング電源の使用者)にも,スイッチング電源を 正しく理解し取り扱ってもらうことが大切である。当ガイドラインはこのスイッチング電源について原 理,基本性能,構造,使用技術などの安全の指針をまとめたものであり,電子部品の安全性向上を総合 的に示した旧日本電子機械工業会部品技術委員会発行の「電子部品の安全ガイドライン」と併用するこ とで機器の更なる安全を目指すものである。 今回の改正は 1996 年に発行された「スイッチング電源の安全ガイドライン」をもとに,第三者認証制 度や環境への配慮など,近年の社会環境の変化に対応するために行われたものである。 当ガイドラインがスイッチング電源メーカの安全確保の推進に役立ち,また,セットメーカの方々に も活用され,機器の安全性の向上,確保に役立つ事ができれば幸いである。 2002 年 12 月 (社)電子情報技術産業協会 変換部品標準化委員会 委員長 玉 生 豊 スイッチング電源技術専門委員会 主 (1) 査 渡 辺 一 史 EIAJ RCR-9105A 目 次 はじめに 1. ガイドラインの目的 …………………………………………………………………………………… 1 2. 対象とする範囲 ………………………………………………………………………………………… 1 3. 安全に関する基本的考え 4. アプリケーションガイドの運用 5. PS(製品安全)関連用語 6. 安全設計ガイドライン ……………………………………………………………………………… 1 ……………………………………………………………………… 1 ……………………………………………………………………………… 2 ………………………………………………………………………………… 2 6.1 共通事項 ……………………………………………………………………………………………… 2 6.2 個別事項 ……………………………………………………………………………………………… 8 7. 輸入品の取り扱い …………………………………………………………………………………… 28 8. 文書管理 ……………………………………………………………………………………………… 29 8.1 文書管理の目的 ……………………………………………………………………………………… 29 8.2 対象となる文書 ……………………………………………………………………………………… 29 8.3 文書作成上の注意 …………………………………………………………………………………… 29 8.4 保管方法 ……………………………………………………………………………………………… 30 8.5 保管期間 ……………………………………………………………………………………………… 30 9. 関連部品安全規格 …………………………………………………………………………………… 9.1 日本(電気用品安全法) 9.2 IEC 規格 9.3 各国規格(例) 10. スイッチング電源の安全管理モデルフロー 30 ……………………………………………………………………………… 31 ……………………………………………………………………………………………… 31 ……………………………………………………………………………………… 32 ……………………………………………………… 45 …………………………………………………………………………… 45 ……………………………………………………………………………………… 47 10.1 開発から出荷までの例 10.2 変更処理の例 10.3 PS(製品安全)チェックリスト(例) …………………………………………………………… 48 付表−1 ………………………………………………………………………………………………… 49 付表−2 ………………………………………………………………………………………………… 54 参考文献 ………………………………………………………………………………………………… 55 (2) EIAJ RCR-9105A 電子情報技術産業協会技術レポート スイッチング電源の安全アプリケーションガイド Safety Application Guide for Switching Power Supplies 1. ガイドラインの目的 当ガイドラインは製品安全(PS)の確保のためにスイッチング電源の安全 確保,正しい使用等に関しまして共通の基本的な事項と考え方を示しております。また,スイッチング 電源の設計者と使用者が設計及び製造等において活用されることを目的としております。 2. 対象とする範囲 対象はスイッチング電源で交流又は直流を入力とし出力 1.5W 以上, 出力電圧 400V 以下の範囲のものでチョッパタイプやアダプタタイプ等も含めるものとします。 3. 安全に関する基本的考え スイッチング電源の安全確保及び事故を防止するためには,適切な設 計・製造によってスイッチング電源自体の安全確保・向上とともに正しい使用による安全の確保が必要 です。 このためには,スイッチング電源の安全性を保つための,正しい使用方法がメーカ及び輸入業者から 使用者(セットメーカ)へ的確に伝えられることが不可欠であります。 このため,スイッチング電源メーカとして安全に対して配慮しております。主要な事項を以下に記載 します。 ① 開発時点からの安全設計に対する配慮 ② 安全性確保のための使用方法 ③ 安全性確保のための支援 スイッチング電源は広い範囲で使用されますので,使用者の使用方法の知識及び習慣は多種多様 です。これらを考慮し十分理解が得られるよう配慮しております。 ④ 安全性の確認・評価 ⑤ 故障メカニズムの配慮(FTA/FMEA等の活用) FTA :Fault Tree Analysis:故障の木解析 FMEA:Failure Mode and Effects Analysis :故障モード影響解析 4. アプリケーションガイドの運用 本アプリケーションガイドは,EIAJ RCR-1001「電子部品の安全 アプリケーションガイド」をうけ,スイッチング電源に特有な安全に関する事項を記載したものです。 スイッチング電源の使用にあたっては,本アプリケーションガイドと共に,電子部品の安全アプリケー - 1 - EIAJ RCR-9105A ションガイドを併用することを推奨します。 5. PS(製品安全)関連用語 スイッチング電源の概要と使い方を理解する上で文中で用いる用語の 説明は重要です。 本アプリケーションガイドで用いる用語の定義・解釈は次によります。 ① 付表−1 「目で見る製品安全」((社)日本電子機械工業会)の第 4 章 4.5 経団連「製造物責任 に関する自主的ガイドライン」用語の定義 定義・解釈の明確化(用語集)より抜粋 ② 6. 6.1 付表−2 その他の用語の定義・解釈 安全設計ガイドライン 共通事項 6.1.1 安全設計 スイッチング電源は使われる機器及びその使用環境によっては,温度・電源・電磁 環境等たいへん広範囲に使用される場合があります。したがって消費者に対する安全性の確保は,あら ゆる角度から行わなければなりません。そのため第一に考えなければならないことは,電源を使用する 機器(以下,単に機器とします。)及びスイッチング電源の設計者がお互い安全に関する技術情報を提供 しあい,協調して安全な設計を目指すことです。 第二には機器及びスイッチング電源の設計者合意の上で,お互いの責任分担を明確にしたスイッチン グ電源の仕様書を作成することです。 また,当然なこととして,関連する安全規格などを遵守しなければなりません。 ところでスイッチング電源はAV・家電・事務機器・情報通信機器など電子・電気機器用として設計・ 製造されたものが多く,それ以外の用途及び特に高度な安全性や信頼性を要求される機器へ用いられる 場合には特別な配慮が必要となります。 このような場合には,スイッチング電源の使用者はスイッチング電源メーカへその適合性を十分確認 の上,安全な機器設計をする必要があります。 また,スイッチング電源の故障モードを配慮した設計をすることも重要であります。 以下に機器及びスイッチング電源の設計者が安全性を確保するための主なポイントを列挙します。 (1) スイッチング電源の安全設計 スイッチング電源自身の欠陥による重大事故(発煙・発火・感 電・人身事故など)は絶対避けなければなりません。そのために不燃性,難燃性などの材料も使 用していく必要があります。 使用条件の範囲内はもとより,仕様範囲外や異常時でも重大事故に至らないスイッチング電源 に仕上げなければなりません。 ただし,スイッチング電源単体での安全性確保には限界があり,機器設計を含めた機器全体で - 2 - EIAJ RCR-9105A の取り組みがコスト,性能的に最良の結論となることが多々あります。 (2) 機器の安全設計 スイッチング電源は正しい使い方によって,所定の機能を発揮すると同時に 安全性も確保できます。したがって使い方を正しく理解した上で機器の設計を行う必要がありま す。 特に安全性がより求められる機器の設計に当たりましては,『スイッチング電源単体の故障は, 少ない確率ではあるが起こり得る』,との前提で安全設計手法(フェールセーフ,フールプルー フなど)を用いて安全性の確保を図るべきです。他方,スイッチング電源メーカでも機器の中で どのように組み込まれているか,その実態を十分把握する努力をしなければなりません。 (3) インタフェースの安全設計 機器の設計者から見たスイッチング電源,スイッチング電源メー カから見た機器,双方が十分オーバーラップして安全性を確認していれば問題はありませんが, ともするとお互いが「確認できているはず」,として未確認事項が発生することがあります。こ の点についてはシステム全体を把握している機器の設計者での確認が原則ですが,スイッチング 電源メーカとしてもセットメーカが確認できているかの確認が必要です。 (4) 故障モードを配慮した安全設計 機器を安全に設計するにあたって,スイッチング電源がどの ような壊れ方をするのか,認識していることは重要です。即ちスイッチング電源の故障モードを 良く理解した上で,安全設計しなければなりません。したがって,スイッチング電源メーカは正 しく故障モードを伝えることが重要です。しかし,スイッチング電源の種々ある故障に至る原因 系を,完璧に記載することは不可能です。 また,寿命による壊れ方につきましては,これまで十分な検討が尽くされていないものがあり ますので,機器の設計者と協調し,スイッチング電源の壊れ方を見極めた上で,セット全体の安 全性を追求することが重要となってきます。 [スイッチング電源使用者(機器設計者)へのお願い] 最近の機器開発は高性能化,高密度化,デジタル化などそのスピードは目まぐるしく,最先端の 技術導入には相当な力が注がれており,そのシステムは肥大化しております。一方安全性の観点か らは多数使用されている一般電子部品の検討も重要です。以下にスイッチング電源メーカから使用 者へお願いしたいことを列挙しました。 ・スイッチング電源の単一故障での安全確保(フェールセーフ設計など) ・インタフェースの安全確保 ・スイッチング電源の使われ方の開示 ・使い方についてのスイッチング電源メーカへの相談 少なくともスイッチング電源メーカが予測できないような使われ方は避けて下さい。 - 3 - EIAJ RCR-9105A 6.1.2 安全評価 安全アプリケーションガイドに添って設計・生産されたスイッチング電源が,「設 計当初に目指した安全水準を満足しているのか」の確認を行うもので,以下の項目が考えられます。 (1) 自己確認 スイッチング電源の安全性を保証するために,自社各部門において安全性確認を行 うものです。例として次の表が上げられます。 安全性評価 担当部門 実 施 基 準 及 び 内 容 ・スイッチング電源の設計においてその用途を考慮した安全規 設計時の 技術部門 安全評価 格を適用。 ・さらに,スイッチング電源の安全性について事故事例を考慮 した社内安全設計基準を設定。 ・スイッチング電源の設計においてその用途を考慮した安全規 安全規格 品質保証部門 確認評価 格を適用。 ・さらに,スイッチング電源の安全性について事故事例を考慮 した社内安全設計基準を設定。 ・生産工程において検査を実施するスイッチング電源又は使用 量産時の 製造部門 安全評価 部品,材料の確認,安全にかかわる試験の実施。 ・詳細は別途定める個別の検査仕様書によります。 ・完成品についてロット構成を行い,抜取検査を実施します。 出荷時の 特に,スイッチング電源の安全に関する項目はチェックリスト 安全評価 品質保証部門 で詳細確認する必要があります。 ・基準は該当する安全規格及び事故事例等を参考にした社内安 全基準とします。 評価担当部門は『安全試験仕様書』又は,『安全チェックリスト』等を作成し,スイッチング 電源の安全チェックを確実に行う必要があります。 (2) 安全認証 安全認証には次の 3 種があり,電源が組み込まれた機器の種類や使われる国・地域 でかわります。 ① 自己宣言 ② 第三者認証 スイッチング電源の安全性の確認を自社において証明し宣言することです。 自己認証ではなく公正中立な第三者認証機関によって,スイッチング電源の安全 性を確認し認証を得ることです。 ③ 強制認証 法律等で義務づけられている機器の安全性について,国内・海外の安全認証・試験 機関で認証を得ることです。 6.1.3 表 示 この項は主にスイッチング電源の製造者側に対する内容ですが,使用者側も,製造者 側の考えを知る資料と捉え,機器設計の際の電源選定の参考にされることを薦めます。 機器の使用については,消費者に安全な取り扱いを求めていますように,スイッチング電源の使用者 についても,安全な取り扱いについて周知徹底を図ることが重要です。その表示方法は,JEITA 発行の - 4 - EIAJ RCR-9105A 『電子機器の安全確保のための表示実施要領』に準ずるものとします。しかし,スイッチング電源の使 用者は専門知識を有することを考慮し,的確に伝えるために表示内容や表現につきましては,消費者対 象の内容とは若干異なってもよいこととします。 (1) 表示に関する考え方 スイッチング電源の安全性は単にスイッチング電源だけで決まるのでは なく,多くはその使い方を含む周囲の条件で左右されます。 また,開発時点におけるスイッチング電源の安全技術の水準から,スイッチング電源の技術手 段では合理的に対応できない場合があります。したがって,スイッチング電源の製造者として, 使用者がスイッチング電源を取り扱う際に知っておくべき事項を的確に伝えるための表示をし なければなりません。 ① 安全上の厳守事項 特に,スイッチング電源の製造者からみた安全に関すると思われる事項 (これは,以下に述べる“注意喚起シンボル及びシグナル用語”を付します。) ② 使用上の注意事項 上記①項以外の注意事項 (スイッチング電源を取り扱う際の一般的な注意事項で,スイッチング電源単独では安全の見 極めのできないものも含む) (1.1) 安全上の厳守事項 危害・損害の程度とその表示(注意喚起シンボルとシグナル用語)を以下 の3レベルに分けます。(※JEITA 発行『電子機器の安全確保のための表示実施要領』による) (1.1.1) 【危険】,【警告】,【注意】の3レベル区分の基本的な考え方 発生の 危害 可能性 大 中 危険 警告 ・損害 死 亡 重 傷 軽 症 物的損害 注意 - 5 - 小 EIAJ RCR-9105A (1.1.2) 注意喚起シンボルとシグナル用語 “安全上の厳守事項”を記載する場合,注意喚起シン ボルとシグナル用語をつけて下さい。 (1.1.3) ! 危険 └──┘ 注意喚起 シンボル └──┘ シグナル用語 ! 危険 ! 危険 この表示を無視して,誤った取り扱いをすると,人が死亡又は 重傷を負う危険が差し迫って生じることが想定される内容を示 しています。 ! 警告 この表示を無視して,誤った取り扱いをすると,人が死亡又は 重傷を負う可能性が想定される内容を示しています。 ! 注意 この表示を無視して,誤った取り扱いをすると,人が損害を負 う可能性が想定される内容及び物的損害のみの発生が想定さ れる内容を示しています。 記載する場合の表示 内容を正しく伝えるため,目立つように配慮すべきです。取り扱い を誤った場合,発生が想定される危害・損害の程度を前記(1.1.1 項による)の3レベルに分類 し,それぞれを所定の注意喚起シンボルとシグナル用語(1.1.2 項による)で表示して下さい。 (1.2) 使用上の注意事項 スイッチング電源を取り扱う場合の注意事項を表示します。 品質を含む一般的な注意事項で,スイッチング電源単独で決まらない安全に関する事項(周 囲条件で安全にもなり,不安全にもなる場合等)は,この項で表示します。 この項の表示例を次に示します。 ! △ 使用上の注意 ! △ 設計上の注意 △ ただし,安全にかかわらない使用上の注意事項(例えば,製造上,品質上)は“ ! ”(注意喚 起シンボル)を付けなくてもよいこととします。 (1.3) 表示手段とその有無 表示の有無はスイッチング電源によって異なりますが下記にその一例 を示します。 ◎:必須表示 安 全 上 の 厳 守 事 項 危 険 警 告 注 意 ○:任意表示 使用上の注意事項 本 体 ◎ ○ ― ― 取扱説明書 ◎ ◎ ◎ ○ 納入(承認)仕様書 ◎ ◎ ◎ ◎ カタログ ◎ ◎ ◎ ○ 技術説明書 ◎ ○ ○ ○ - 6 - EIAJ RCR-9105A (2) 記載内容について 記載内容は簡潔な表現を用い,正しく,また,分かりやすくスッチング電 源の使用者に確実に伝える配慮をすることに加え,使用者の立場に立った記載をすることが重要 です。 (2.1) 共通事項 文書記載にあたり,共通する注意事項を下記に示します。 (a) 取り扱いを誤った場合,どのような不具合現象が生じるか具体的に記入します。 (b) 使用者に設計上意図しない使用方法(特に危険な使用例)を例示するよう努めます。 (c) 誤解を招くような曖昧な表現を避けるとともに,極力,定量的(具体的な数値)な表現とし て下さい。 (d) スイッチング電源は用途,使用条件,環境条件等が各スイッチング電源ごとに異なります ので,イラスト等を用いるなど,わかりやすく適切な表現で正しく伝えるようにします。 (e) 「安全上の厳守事項」及び「使用上の注意事項」は使用者を配慮して作成し,その内容は 必要かつ十分なこととし,最小限に留めることとします。 (注意事項が多くかえって散漫になることを避けるべきです。) (2.2) 個別事項 (2.2.1) カタログ カタログは各社の用途,使用目的などの管理区分により特徴づけられるもので あり,記載内容を画一的に定めることはできませんが,「安全上の厳守事項」及び「使用上 の注意事項」を記載する場合の配慮すべき事項を例示します。 ① 用途を記載するとともに,高い信頼性を要求される用途に対しては「別扱い」を求める記 載をすることが良いでしょう。 ② 発行日と予告なく変更される場合がある旨の記載すると良いでしょう。 ③ カタログのみで製品が使用される場合がありますので,「取扱説明書の請求」や納入仕様 書などを請求するよう記載することが望ましいです。 (2.2.2) 納入仕様書 納入仕様書は,電源の製造者(スイッチング電源メーカ)と電源の使用者(機器 メーカ)とが取り交わし,電源製造者自ら「製造上の責任」の範囲を明確にする資料です。 用途,特性,信頼性,安全上の厳守事項及び使用上の注意事項など,製品の特性を考慮し て記載すべきです。 ① 用途を記載し,設計・使用にあたっては,「疑義が生じた場合,仕様内容を相互で確認す る」旨を記載します。 ② 高い信頼性を要求される用途に使用する場合は,使用者に安全確保の対策をするよう記載 します。 例:「使用者の機器とスイッチング電源との組合わせについて,使用者が十分に検討し,必 要に応じて保護回路,冗長回路を設けるなど,当該製品の安全性確保を図る」よう記載 すべきです。 - 7 - EIAJ RCR-9105A ③ 仕様内容以外の用途へは使用しない旨を記載すべきです。 (2.2.3) 技術説明書 AC アダプタなど OEM 製品の場合,責任分担を明確にするため取扱説明書の必 要があります。 (a) 取扱説明書はスイッチング電源メーカ各社によって使用目的・用途など異なっています。 カタログと同等の取り扱いの場合は,カタログと同等の扱いの内容を記載しておき,納 入仕様書としての取り扱いの場合は,納入仕様書と同等の扱いの内容を記載しておくべき です。特に,安全上の厳守事項及び使用上の注意事項を記載すべきです。 (b) 完全な補助手段としてのみ使用され,独立して使用されることのない場合,安全上の厳 守事項及び使用上の注意事項の記載は不要です。 6.2 個別事項 6.2.1 構造と特徴 スイッチング電源はスイッチング方式によって制御された直流安定化電源で,交 流又は直流を入力とし,これを半導体の高速スイッチング作用を利用して可聴周波数以上の高周波電力 に変換し,制御,整流して所定の直流を得るもので,小型,軽量で高効率を特徴とし,情報機器や通信 機器をはじめ殆んどの電子機器の電源として使用されています。 (1) 内部構造 スイッチング電源は部品として分類されていますが,次のように各種部品をプリン ト基板上にアセンブリしたものであり,1つの装置ともみなすことができます。 図1に,スイッチング電源の基本ブロック例を示します。 交流 入力 フィルタ 整流・平滑 入出力絶縁 整流・平滑 ラインフィルタ 整流ブリッジ アルミ電解コンデンサ トランス 高速ダイオード アルミ電解コンデンサ スイッチング トランジスタ 制御 入出力絶縁 制御IC フォトカプラ 図1 スイッチング電源の基本ブロック例 - 8 - 誤差増幅 ツェナーダイオード シャントレギュレータ 直流 出力 EIAJ RCR-9105A また,図2にスイッチング電源の構造例を示します。 図2 (2) 原 スイッチング電源の構造 理 スイッチング電源の回路方式は,用途によってフライバック形,フォワード形,プッ シュプル形,ハーフブリッジ形,フルブリッジ形,共振形など各種の方式(表2,図5参照)があ りますが,代表的なフライバック形,及びフォワード形について説明します。 (a) フライバック形 フライバック形は大電力用に不向きですが,最小の部品点数で構成するこ とが出来るため,おおむね 200W 以下の小電力用に適しています。 トランジスタ TR1 が ON の時に,トランス T1 にエネルギーを蓄積し,OFF の期間にダイオー ド D1 を通じて,エネルギーを負荷に供給します。トランジスタ TR1 が ON の時には,コンデン サ C1 の放電で負荷にエネルギーを供給しますので,フォワード方式に比べて容量の大きいコ ンデンサを使います。 図3 フライバック形 - 9 - EIAJ RCR-9105A (b) フォワード形 フォワード形は,他励方式で,制御も安定にできることから,最も一般的に採 用される方式で,小電力から大電力(1.5kW 程度)まで使用されています。 トランジスタ TR1 が ON の時に,ダイオード D1 が ON して,負荷へエネルギーを供給し,トラ ンジスタ TR1 が OFF の時に,ダイオード D2 を通じてチョークコイル L1 とコンデンサ C1 に蓄え られているエネルギーを負荷に供給します。 図4 (3) 主な特徴 フォワード形 スイッチング電源は,シリーズ方式の電源に比べて効率が高く,小型,軽量という 長所がある反面,高速スイッチングによりノイズ,不要輻射が大きいという短所がありますので, これらの点に考慮して,使用しなければなりません。 また,絶縁が必要な場合は,スイッチング方式の方が高周波トランスの使用により小型・軽量 にでき有利となります 表1にシリーズ方式電源とスイッチング方式電源の比較表を示します。 表1 方 式 直流安定化電源の比較表 シリーズ方式電源 項 目 スイッチング方式電源 効 率 低い(25∼50%) 高い(65∼90%) 安定度 高い 普通 リップルノイズ 小さい(10mV 以下) 大きい(10∼200mV) 応答速度 速い(10us∼1ms) 普通(0.1ms∼10ms) 不要輻射 商用周波数の磁界 スイッチング周波数から百数十 MHz までのノイズ発生 入力電圧 広い入力範囲をとると効率低下 広い入力範囲が可能 100∼200V 連続入力可能 回 路 簡単,部品点数少ない 複雑,部品点数多い 外 形 大きい 小さい(シリーズ方式の 1/4∼1/10) 質 重い 軽い(シリーズ方式の 1/4∼1/10) 量 - 10 - EIAJ RCR-9105A 表2にスイッチング電源の代表的な回路方式,図5に基本回路を示します。 表2 スイッチング電源の代表的回路方式 降圧形 (パック形) 昇圧形 チョッパ方式非絶縁形 (ブースト形) 一 石式 (カレントステップアップ形) 図 5-7-1 図 5-7-2 (ボルテージステップアップ形) 昇降圧形 図 5-7-3 非 共 振 形 コ ン バ ー タ (パックブースト形) (極性反転形) 図 5-7-4 式 (他動式フライパック形) 一 石式 (オンオフ形) 他 動 フライパック形 フォワード形 図 5-7-5 (オンオン形) プッシュプル形 図 5-7-6 (センタータップ形) 縁 形 ハーフブリッジ形 多 石式 絶 図 5-7-7 フルブリッジ形 自動式 (RCC形) 一 石式 リンギングチョーク形 図 5-7-8 図 5-7-9 (自励式フライパック形) 縁 形 電圧共振形 部分共振形 - 11 - 他動式 絶 図 5-7-10 一 石式 共振形コンバータ 電流共振形 図 5-7-11 図 5-7-12 EIAJ RCR-9105A 図5−7−1 図5−7−2 図5−7−3 図5−7−4 図5−7−5 図5−7−6 図5−7−7 図5−7−8 図5−7−9 図5−7−10 図5−7−11 図5 図5−7−12 スイッチング電源の基本回路 - 12 - EIAJ RCR-9105A 6.2.2 種類とその選び方 この項では,機器の設計者が電源を選択する際の参考となりますよう,選 び方について記述しております。 (1) 性能面での選び方 (a) 回路方式による選び方 スイッチング電源の回路方式は,スイッチング回路部分とその制御 方式により数種類に分類されています。それぞれ特徴があり,用途に応じて使い分けられます。 表3に主な回路方式とその特徴及び通常使用される出力用途(出力電力)を示します。 表3 回路方式の特徴とおよその選び方 主な回路方式 1. 2. 3. 特 徴 主な用途 チョッパ方式 ・DC 入力の昇圧,降圧,昇降圧 DC/DC コンバータ 非絶縁形 ・非絶縁形 PFC 回路 フライバック形 ・部品点数が少なく,小形機器用 小電力用 リンギングチョーク形 ・ 出力電圧が高い回路に有利 (200W 以下) フォワード形 ・制御等も安定で,最も一般的な方式 広範囲に使用可能 (数 10W∼1.5kW 程度) 4. プッシュプル形 ・回路が複雑,部品点数多い ハーフブリッジ形 主に大電力用 (数 100W∼数 kW) フルブリッジ形 5. 共振形コンバータ ・高効率であり,小形化可能 広範囲に使用可能 ・低ノイズ なお,回路方式については,表2と図5を参照して下さい。 (b) ① 入力条件での選び方 入力側(1 次回路側)と出力側(2 次回路側)との絶縁の有無により絶縁形と非絶縁形がありま す。 交流入力等の一般的用途は絶縁形が使われ,直流入力の場合は,非絶縁形(1 次・2 次GND 共通形)もあります。 ② 入力電圧での選び方 入力電圧は,交流か直流か,さらに夫々の許容範囲(MIN∼MAX)で選び ます。 主な入力電圧を表4に示します。なお,交流の場合は許容周波数範囲も考慮して下さい。 - 13 - EIAJ RCR-9105A 表4 入力電圧の種類 ─200V 系 (欧州他の地域) ─100V 系 (日本,北米他の地域) ─交流入力───100V 系/200V 系切換形(手動,自動)(全世界) ─100V 系∼200V 系フルレンジ形(全世界) 入力電圧── ─その他の交流電圧(AC60V,AC24V 他) ─バッテリー入力(1.5V,3V,6V,12V,24V 他) ─直流入力──―伝送系の直流入力(48V 他) ─その他の直流電圧 (c) 出力条件での選び方 スイッチング電源の出力性能は主に下記仕様で表しています。 用途に応じて,選択して下さい。 ① 出力電圧精度 入力変動(入力電圧変動に対しての精度)及び負荷変動(負荷電流変動に対し ての精度)が示してありますので,用途により選択して下さい。 ② 出力可変範囲 出力電圧の可変タイプがあります。規格の範囲内で可変し,固定でお使い下 さい。 ③ リップル・リップルノイズ 出力ラインに表われるリップルとリップルノイズです。 小さいほど良い性能と言えます。負荷回路に応じて選択して下さい。 ④ 負荷電流について 一般には,定格負荷(最大負荷)電流と最小負荷電流が示してありますの で,その範囲内で使用して下さい。 また,パルス負荷,ピーク負荷等の動的負荷変動のある場合は,そのような用途に設計さ れたスイッチング電源を選択して下さい。 ⑤ 出力保持時間 瞬時停電等で入力が遮断された時に,出力電圧を定電圧精度範囲内に保持す る時間です。一般には,商用電源1サイクル分を保持するように設計されておりますが,用 途によって変わりますので,この値も注意して下さい。 (d) 付属機能での選び方 付属機能があるか否かも選択基準となります。必要と思われる機能の 有無を確認して下さい。 ① 過電圧保護(O.V.P) 負荷に過大な電圧がかからないよう,規定値以上の電圧で保護す る機能です。 ② 過電流保護(O.C.P) 電源又は負荷を保護するために,出力電流が規定値以上流れない ようにする機能で,短絡保護も兼ねています。 ③ その他 リモートセンシング(出力ラインの電圧降下を補償する機能),リモートコントロー ル(外部信号で出力を ON-OFF する機能)及び並列運転(2台以上の電源の出力を並列に接続し て使用出来る機能)等があります。 - 14 - EIAJ RCR-9105A (e) 適用規格による選び方 機器組み込み形スイッチング電源の場合,使用される装置の適用規 格に適合していることも重要な選択の基準となります。 ① 安全規格による選び方 代表的な規格として,日本の電気用品安全法,アメリカの UL 規格, カナダの CSA 規格,欧州(EU 連合)では EU 指令に基づいて EN 規格等が適用されます。それぞ れは用途により,小分類されておりますので,スイッチング電源もそれぞれの規格に従って 設計あるいは設計されたものを選ばれることを薦めます。 規格の認定に際しては,準拠設計をした電源を搭載し,装置全体で取得する方法と,単独で 認定済の電源を搭載して取得する方法があります。後者の場合は電源部分の審査が簡略化さ れます。 ② EMC 規格による選び方 EMI の代表的な規格として,日本の電気用品安全法と VCCI 規格,ア メリカの FCC 規格,欧州(EU 連合)では EU 指令に基づいて EN 規格等が適用されます。用途に よって限度値が変わりますので用途に合った規格適合のものを選ばれることを薦めます。 入力電流に含まれる高調波電流は IEC 61000-3-2 の規定を満足しなければなりません。用途 や入力電力で高調波成分の限度値が変わります。用途に合った規格適合のものを選ばれるこ とを薦めます。 安全規格同様に用途によって重要な選択の基準になります。 EMC の最終評価は装置全体で行われますが,電源単独でも規格を満足していることが望まれ ます。 ③ CEマーキング 欧州統一市場においては,EU 指令による自己宣言形で運用されており,適 合した“証”として製品に「CEマーク」を表示すること,及び適合宣言書と技術データ保 管が義務付けられています。 欧州市場向けの機器に搭載されるスイッチング電源は,EU 指令に対応したものを選択して下 さい。 (2) 形状面での選び方 (a) 外観での選び方 スイッチング電源は種々の形状のものがありますので,ご使用にあたり 最適な形状の電源をお選び下さい。次頁に主な形状と特徴を示します。 - 15 - EIAJ RCR-9105A 1. ケースの材質・有無による選び方 金属ケース付 金属のケースに電源を収納したもので,ケースを接地することで,安全性(感 電や火災),耐ノイズ性,耐衝撃性などが向上します。 プラスチックケース付 プラスチックのケースに電源を収納したもので,安全性や耐衝撃性が向上し ます。また,金属ケースと異なり,接地しなくても感電に対し安全性が確保 できます。 オープンフレーム コスト低減のため,ケースで被っていない電源です。基板の上に高圧回路部 品が搭載されているため,直接手を触れると感電の危険があります。そのた め,危険である表示をお奨めします。装置内でも充電部との絶縁距離等の安 全対策やノイズの干渉など十分な注意が必要です。 モールド形 電源を構成する部品や材料の一部,あるいはすべてを,絶縁物で充填したも ので,絶縁性や安全性,耐環境性,信頼性の確保を目的としております。 オンボード形 2. 機器と同一基板に電源を実装できるように,特に小形化を図ったものです。 使用状態での選び方 ・機器組み込み形 機器に組み込んで使用する場合は,機器側からのスイッチング電源に対する要 求事項や使われる環境により選択して下さい。 例・ノイズを嫌う機器には金属ケース付 ・腐食性ガスのある環境で使用する場合はモールド形 ・ノイズ干渉や安全性に対し,特別な考慮の必要がなく,コストを下げる場合はオープンフレーム ・小形化,薄型を特に必要な場合はオンボード形 ・非組み込み形 スイッチング電源を単体として使用する場合や,機器と別置とする場合は,安全 確保のされたものをご使用ください。 3. 冷却手段による選び方 ・スイッチング電源は,電力を変換するために内部損失が発生し,熱となり電源内部の温度を上昇 させます。 一般に,機器や電源に用いられている,電気部品や材料には使用限界温度があり,この限界値 を超えると,所定の性能を満足できなくなるばかりでなく,寿命を短くし,故障を招きます。そ のため,適度な冷却が必要になります。冷却方法として下記があります。 ・ファン有(強制冷却) ヒートシンクや使用部品の小形化を図れますが,冷却ファンには寿命があ り,定期的な点検及び交換が必要になります。 ・ファン無(自然空冷) 保守が難しい用途や,発熱量が少ない場合は保守の不要な自然空冷が適し ております。 ご使用に際しては,通風を確保できる取り付けが必要です。 - 16 - EIAJ RCR-9105A ・コンダクションクーリング(放熱用ヒートシンク装着形) ヒートシンクの装着を条件として,小 形化を図った電源です。 (b) 入出力の端子形状による選び方 電源の入出力端子には種々の形状がありますので,ご使用 になる機器条件などにより最適な形状のものを選択して下さい。 例・インレット形状のもの;商用電源の入力端子に適しています。 ・端子台によるもの;ねじで固定するため,一般的で用途が広いです。 ・コネクタやピンによるもの;着脱が容易で,誤接続の心配がありまんせが,端子台に比べ汎 用性が若干劣ります。 (3) 信頼性面での選び方 スイッチング電源の寿命について,スイッチング電源には,様々な部品 が使用されています。この部品の中には,一定時間を経過すると劣化が始まり寿命に至る部品も あります。このような部品は,一般的に周囲温度が高くなると劣化のスピードが早くなり寿命は 短くなります。したがってスイッチング電源の周囲温度は出来る限り常温に近い温度でのご使用 をお薦めします。 スイッチング電源に使用されている代表的な寿命部品に,電解コンデサと冷却用ファンがあり ます。電解コンデンサと冷却用ファンは,メンテナンス部品です。用途に応じて使い分けが必要 です。以下にその目安を示します。 ①電解コンデンサのメンテナンス 電解コンデンサの寿命は,アレニウスの法則(10℃2 倍則)に より予測できます。周囲温度が 10℃高くなると寿命は 1/2 になり,逆に周囲温度が 10℃低く なると寿命は 2 倍になります。電解コンデンサのメンテナンスは下記を目安にして下さい。ス イッチング電源には,特殊な電解コンデンサを使用しており,メンテナンスの際には試験も必 要となりますので電源メーカに返却して下さい。 電源周囲温度 40 以上∼45℃未満 3年 電源周囲温度 35 以上∼40℃未満 4年 電源周囲温度 30 以上∼35℃未満 5年 ②冷却用ファンのメンテナンス ファンのメンテナンスは通常1年程度を目安にして下さい。同 時に装置のエアーフィルタも点検して下さい。 ③ディレーティングカーブによる選び方 スイッチング電源は,特に明記されていない限り定格 出力で連続使用できるよう設計されていますが,電源の実使用状態によっては,電源内部部品 の温度が上昇する場合があります。このことを想定して出力電流をディレーティングしてのご 使用をお薦めします。 スイッチング電源によってそれぞれのディレーティング表が定めてありますので,用途に応 じて選択して下さい。なお,図6に代表的な例を示します。 - 17 - EIAJ RCR-9105A 図6 ディレーティングの例 ④MTBF による選び方 スイッチング電源の MTBF(平均故障間隔)は通常部品点数法で計算しており ます。同一定格の電源であっても,回路方式,使用している部品の違いにより,MTBF は異なりま す。 MTBF は,寿命と同一ではありませんが寿命の目安と考えて,各カタログ等に記載された数値で 選択して下さい。 スイッチング電源の MTBF 算出方法は,「直流安定化電源の部品点数法による信頼度予測推奨 基準」(EIAJ RCR-9102A)として制定し標準化をしております。この推奨基準は,MIL-HDBK-217F を参考にしております。 (4) 主な用途の紹介 スイッチング電源は直流電源を必要とする所にはかなり広範囲に使用さてお り,スイッチング化がされていない所は少ないという状況になってきています。特に情報機器で は 100%近くスイッチング化されてきています。 表5は,スイッチング電源の用途分類で,どのような分野で使われているかを示しています。 大きくは産業用機器と民生用機器に別れています。この区分では圧倒的にコンピュータ関係の産 業用機器での使用例が多く見られますが,民生用機器についてもコストの関係で徐々に拡大の方 向にあります。 - 18 - EIAJ RCR-9105A 表5 情報機器 産 業 用 電 子 機 器 通信機器 スイッチング電源の用途分類 各種電子計算機,中央処理装置,記憶装置,ワークステーション 周辺・端末装置,入出力装置 有線通信機器,電子交換機,宅内機器 無線通信機器,放送機器,移動体通信機器 FA,ロボット,NC,電力制御機器,空調機器 計測・制御機器 自動販売機,CD,ATM オシロスコープ,発振器 その他 事務用機器 医療用機器,自動車用,試験器,LED表示装置 他 ワープロ,パソコン,ファクシミリ 複写機,プリンタ 民生用電子機器 テレビ,ビデオ AV機器 ゲーム機,カラオケ デジタルオーディオ,ディスクプレーヤ,電子楽器 オーディオテープレコーダ,ステレオセット その他 アダプタ電源,住宅設備機器 他 注:事務用機器は産業用と民生用の中間とし,映像と音声機器を併せてAV機器にしました。 6.2.3 安全性と故障のメカニズム スイッチング電源は安全に対し十分に考慮して作られていますが, 以下に示すような故障要因が考えられますのでご使用に際し充分考慮願います。 また,故障要因と故障モードとの関連性は個々に異なります。 - 19 - EIAJ RCR-9105A (1) 主な故障要因と故障モード 故 障 電気的ストレス 機械的ストレス 要 因 故障モード(代表例) 雷サージ 内部部品の破損・不良 静電気 内部部品の劣化・寿命 入力に高電圧印加 導通部分の接触不良等 振動 回路内の絶縁劣化 衝撃 内部回路の誤動作 高温 熱的ストレス 低温 温度サイクル 湿度 雰囲気 高湿度・結露 腐食性ガス ・出力電圧が出ない 排気ガス ・出力電圧が低い 油性雰囲気 ・出力電圧がすぐに停止する 偶発故障 磨耗故障 (2) スイッチング電源では故障の結果としてほとんどが出力 電圧への影響となります。 ・出力電圧が不安定 電解コンデンサ ・リップル,ノイズが大きい ファン 故障モードと安全性 スイッチング電源の故障モードについては以下のような安全機能が考慮 されていますが,全ての機器にこれらの機能が設けられているとは限りませんので,より安全を 考慮するには 6.2.4 使用技術の項を参照して下さい。 故障モード 故障モードによる電源の状態 安 全 性 内部部品の破損・不良 制御不可 出力電圧が低下,又は出力されない 内部部品の劣化・寿命 制御不可となり出力電圧が過 過電圧保護機能により出力停止する 導通部分の接触不良等 電圧となる 回路内の絶縁劣化 ファンの故障等で内部が異常 内部回路の誤動作 発熱する 絶縁劣化等により漏洩電流の 過熱保護機能により出力停止する GND端子を接地する 増加,感電の危険が発生する 故障モードによっては発煙, 燃えにくい部品,材料を使用している 発火の危険が発生する 最終的に内蔵,又は外付けヒューズ断で故 障が収斂する場合が多い - 20 - EIAJ RCR-9105A 6.2.4 (1) 使用技術 スイッチング電源の正しい使い方 (1.1) 入力側 スイッチング電源には入力端子と出力端子が個々に用意されています。これらを間 違えると破損しますので,入出力端子を確認のうえ,正確な結線を行ってご使用下さい。 (1.1.1) 電 (a) 圧 入力電圧範囲 スイッチング電源で個々に規定している入力電圧範囲は,スイッチング電源 が正常に動作する電圧範囲です。入力電圧範囲を逸脱して使用すると破損する場合があります。 (b) 耐電圧,絶縁抵抗 スイッチング電源の耐電圧や絶縁抵抗を受入検査等で評価する場合,規 定以上の電圧を加えないで下さい。また,規定の遮断電流を超える電流が流れないようにして 下さい。規定以上の電圧を加えたり, 遮断電流を超えたり, 必要以上に繰り返し試験を行うと 劣化及び破損する場合があります。 (1.1.2) 電 (a) 流 入力電流 スイッチング電源の入力電流は, 定格出力を取り出したときに入力端子に流れ込 む実効電流です。許容できる供給元を選定し, かつ, 電流を充分流せる電線を選定して下さい。 許容電流以下の細い電線を使用した場合, 電線が発熱して焼損することがあります。 (b) 突入電流 スイッチング電源は整流平滑回路のコンデンサを充電する充電電流が突入電流と して流れます。この電流を防止するために突入電流抑制回路を内蔵していますが, 入力側にス イッチやヒューズを設ける場合は規定された突入電流に対して充分余裕を持ったものを選定 して下さい。 (c) 漏えい電流 スイッチング電源は雑音発生を防止するためノイズフィルタを内蔵しています。 このため安全規格等に対応した上限値の範囲で漏えい電流を発生します。スイッチング電源の 入力側に漏電ブレーカを使用する場合, 検出電流値以下の漏電ブレーカを選定して下さい。 特に複数のスイッチング電源を並列に使用する時に, 合算値になりますので注意して下さい。 (d) 高調波電流 スイッチング電源が発生する高調波電流には, 安全規格等で定められた限度値 があります。規格に対応した高調波電流抑制回路を設けてあります。仕様を確認の上, ご使用 下さい。 (1.1.3) 周波数 (a) 周波数範囲 スイッチング電源の入力周波数範囲は規定された範囲内でご使用下さい。入力 周波数が低い場合は出力電圧の保持時間が少なくなり, 高い場合には内部損失が増加して発熱 が大きくなり, 条件によっては破損する場合もあります。 (1.2) 出力側 (1.2.1) 電 圧 (a) 電圧可変範囲 多出力のスイッチング電源では, 制御回路の方式により特定の出力電圧を可 - 21 - EIAJ RCR-9105A 変することにより, 他の出力電圧が変化するものがありますので, 仕様を確認の上, ご使用下 さい。 (b) 保持時間 スイッチング電源の保持時間は,定格の入力電圧・出力電力において,入力電圧 を遮断しても出力電圧を規定範囲に保持できる時間です。仕様を確認のうえご使用下さい。 (1.2.2) 電 (a) 流 出力電流 スイッチング電源の出力定格電流は,連続して供給できる最大電流です。最小電 流が規定されたものや,短時間過負荷(パルス負荷)に対応できるものもあります。特に多出力 のスイッチング電源では,制御回路の方式により出力電流の範囲に制限がある場合があります ので,仕様を確認のうえご使用下さい。 (1.2.3) 電 (a) 力 出力電力 スイッチング電源の出力定格電力は連続して供給できる最大電力です。短時間過 負荷(パルス負荷)に対応できるものもあります。多出力のスイッチング電源では各回路ごと, あるいは全出力の合計に短時間過負荷を規定したものもあります。仕様を確認のうえご使用下 さい。 (b) 電圧可変電源の出力電力 スイッチング電源の出力電圧を変化した場合の出力電力は,特に 出力電圧を高くした場合に過負荷状態となる場合がありますので,仕様を確認のうえご使用下 さい。 (1.2.4) 出力ノイズ (a) リップル,ノイズ,リップルノイズ スイッチング電源の出力に現れるリップル,ノイズ, プルノイズは出力端子で規定されるものであり,配線を長く引き回したり出力電流をパルス的 に使用する場合は,リップル,ノイズ,リップルノイズが大きくなる場合があります。 (1.3) 使用環境 (1.3.1) 温度・湿度 (a) 温 度 スイッチング電源は使用温度により特性が変化する場合があります。スイッチング 電源の仕様の範囲を確認のうえ正しい温度範囲でご使用下さい。温度が高い場合は出力電力を 低減して下さい。 (b) 湿 度 スイッチング電源は使用湿度により特性が変化する場合があります。スイッチング 電源の仕様の範囲を確認のうえ正しい湿度範囲で結露しないようにご使用下さい。 (c) ガ ス スイッチング電源は腐食ガス等(硫化水素,亜硫酸,塩素,アンモニア等)の雰囲気 中では使用しないで下さい。 (d) 塵 埃 スイッチング電源は電磁部品を使用しており集塵効果があるため,塵埃によって絶 縁性や放熱性が劣化する場合があります。塵埃の多い場所では使用しないで下さい。 - 22 - EIAJ RCR-9105A (1.3.2) 設置方法 (a) 接 地 スイッチング電源はノイズフィルターの特性上,漏えい電流がありますので,接地 端子は必ず接地してご使用下さい。接地されない場合は雑音端子電圧や輻射ノイズが大きくな る場合があります。 (b) 配 線 スイッチング電源の配線は,入力,出力あるいは極性を間違えないように正しく配 線して下さい。電線は入力電流,出力電流を十分流せる電線を用いてしっかりと結線してご使 用下さい。 (c) 振 動 スイッチング電源は個々に定めた振動に耐えられますが,できるだけ振動の少ない 場所に設置して下さい。 (d) 衝 撃 スイッチング電源は個々に定めた衝撃に耐えられますが,できるだけ衝撃を避けて 搬送,設置して下さい。 (e) 直射日光等 スイッチング電源は個々に定めた環境温度まで使用できますが,できるだけ直 射日光を避けて,スイッチング電源の発熱が少なくなる場所に設置して下さい。また,オゾン, 紫外線及び放射線が照射される環境に設置しないで下さい。 (f) その他 スイッチング電源を屋外で使用する場合は,水,塩水,油及び塵埃のかかる環境に 設置しないで下さい。できるだけきょう体でスイッチング電源を保護して下さい。 (1.3.3) ノイズイミュニティ (a) 雷サージ スイッチング電源は個々に定めた雷サージ環境に耐えられますが,できるだけ影 響を受けにくい場所に設置して下さい。 (b) 静電気 スイッチング電源は個々に定めた静電気環境に耐えられますが,できるだけ影響を 受けにくい場所に設置して下さい。 (c) インパルス スイッチング電源は個々に定めたインパルス環境に耐えられますが,できるだ け影響を受けにくい場所に設置して下さい。 (d) 電磁波 スイッチング電源は個々に定めた電磁波環境に耐えられますが,できるだけ影響を 受けにくい場所に設置して下さい。 (1.4) 機 能 (1.4.1) 保護機能 (a) 過電流保護 スイッチング電源は出力電流の異常に対する保護として, 過電流保護機能を内 蔵したものがあります。保護特性に関してはいくつかの種類, また過電流保護動作点を変化で きるものもあります。特に多出力のスイッチング電源では, 各出力の出力電流により個別に規 定したり, あるいは総合出力で規定したりと異なる場合があります。また過電流状態(負荷短 絡)のまま放置しますと,スイッチング電源が劣化あるいは破損する場合があります。仕様を 確認の上うえご使用下さい。 - 23 - EIAJ RCR-9105A (b) 過電圧保護 スイッチング電源は出力電圧の異常に対する保護として, 過電圧保護機能を内 蔵したものがあります。保護特性に関してはいくつかの種類, また,過電圧保護動作点を変化 できるものもあります。特に多出力のスイッチング電源では, 各出力に個別の過電圧保護があ るものや,いずれかの出力で過電圧が検知された場合,全ての出力を停止するもの等がありま す。仕様を確認のうえご使用下さい。 (c) 過熱保護 スイッチング電源は温度の異常に対する保護として,過熱保護機能を内蔵したも のがあります。保護特性に関してはいくつかの種類があります。仕様を確認のうえご使用下さ い。 (d) 復帰方法 スイッチング電源の異常状態に対して,作動した各種保護機能の解除(復帰)方法 については,自動復帰,電源再投入による復帰等があります。仕様を確認のうえご使用下さい。 (1.4.2) 付属機能 (a) リモートセンシング スイッチング電源の付属機能としてリモートセンシングを内蔵したも のでは, 正しく結線をすることにより配線先の電圧を安定化できますが, 距離の制約やコンデ ンサの追加が必要な場合もあります。仕様を確認のうえご使用下さい。 (b) 直列運転 スイッチング電源の使用方法として, 出力端子を直列に接続して高い出力電圧を 取り出すことができる場合があります。この場合の定格電流は各々の定格電流の最小値に等し くなります。直列運転の可否を含め仕様を確認のうえご使用下さい。 (c) 並列運転 スイッチング電源の使用方法として, 出力端子を並列に接続して多くの出力電流 を取り出すことができる場合があります。並列運転に際しては各々の出力電圧を揃える他, 並 列運転の可否を含め仕様を確認のうえご使用下さい。 (1.5) その他 (a) 雑音端子電圧 スイッチング電源は個々に定めた雑音端子電圧の限度値に対して, 満足する ように設計されています。設置, 配線方法に影響を受けますので, 仕様を確認のうえご使用下 さい。 (b) 輻射ノイズ スイッチング電源は個々に定めた輻射ノイズの限度値に対して, 満足するよう に設計されています。設置, 配線方法により影響を受けますので, 仕様を確認のうえご使用下 さい。 (2) 安全上の遵守事項 以下の注意並びに警告は, セットメーカ(スイッチング電源の使用者)に安 全にご使用いただくことを目的に書かれています。 なお,*部の記述は,部品メーカ(スイッチング電源の製造者)の遵守事項として取り上げたも のです。 - 24 - EIAJ RCR-9105A ! 警告 通電中又は停止直後は,スイッチング電源内部の活電部に触らないで下さい。 「感電」 電源停止直後は,入力回路の充電部に高電圧の電荷が残っている場合があります。 ! 警告 スイッチング電源には,直接水等の導電性物質をかけないで下さい。 「感電」 特に,通電中は危険です。 ! 注意 FG端子は,必ず大地への接地配線として下さい。 「感電」 通常のスイッチング電源は,保護接地が必要となるクラスI機器として設計されており, 漏電時の安全を確保するために必要です。 ! 注意 通電中又は停止後 30 分間はスイッチング電源の内部部品に触らないで下さい。 「火傷」 高温になっている部品があります。 ! 警告 スイッチング電源には,直接アルコール等の可燃性物質をかけないで下さい。 「火災」 特に,通電中は危険です。 ! 警告 決められた入力電圧を必ず守って下さい。 「火災」 特に,AC100V 入力専用のスイッチング電源では,AC200V が接続されると発煙・発火に至 る場合があります。 *電源には,入力電圧を表示すること。また,入力電圧の範囲は,仕様書,カタログ, 取扱説明書等に記載すること。 ! 注意 スイッチング電源には,過電圧をかけたり,過電流を流さないで下さい。 「火災」 過電圧及び過電流の保護機能が付いていない場合があります。 *過電圧及び過電流等の保護機能が付いていない場合は,その旨を仕様書,カタログ, 取扱説明書等に記載すること。 ! 注意 入力のL端子とN端子との接続は,逆にしないで下さい。 「火災」 入力のL端子とN端子は,回路的に対称でなく,しかも,ヒューズはL端子側だけに接 続されている場合があります。逆接続すると故障時に保護用の内蔵ヒューズが溶断しな い場合があります。 *内蔵ヒューズの位置を,仕様書,カタログ,取扱説明書等に明記すること。 (3) 使用上・設計上の注意事項 ここでは,スイッチング電源を最終セット内に組み込む際に,注 意していただく入出力の配線方法や設置に関する事項を述べています。 - 25 - EIAJ RCR-9105A (a) ! 注意 回路設計上の注意事項 内蔵ヒューズの位置を確認のうえ接続して下さい。 「火災」 入力のL端子とN端子は,回路的に対称でなく,しかも,ヒューズはL端子側だけに接 続されている場合があります。逆接続で,保護用の内蔵ヒューズが溶断しない場合があ ります。 *内蔵ヒューズの位置を,仕様書,カタログ,取扱説明書等に明記すること。 過電圧,過電流などの保護機能が付いていないスイッチング電源を使用する場合,装置 全体の保護機能動作を確認のうえ使用して下さい。 スイッチング電源故障時に,負荷回路の誤動作に起因する事故や発煙・発火に至る場合 があります。 入力側には,ヒューズを挿入のうえ使用して下さい。 一般的なDC/DCコンバータの入力側にはヒューズが入っていないため,故障時に発 煙・発火に至る場合があります。 *ヒューズがない場合は,仕様書,カタログ,取扱説明書等に明記すること。 (b) ! 注意 実装設計上の注意事項 最終ユーザが直接触れることの出来る位置にスイッチング電源を配置しないで下さい。 「感電」 通常のスイッチング電源は,機器への組込みを前提として設計してあり,また,一般に 「火災」 入力の接続部はネジ止めを行うものが多く,触れると感電します。 更に,オープンフレーム型のスイッチング電源は,動作時の内部温度が高温になってい る箇所があり,触れると火傷となります。 *オープンフレーム型のスイッチング電源において,危険電圧又は高温部分が露出して いる場合には,原則として警告表示を行うこと。 危険電圧とは,尖頭値 42.4V 又は直流 60V 以上の電圧を目安とする。高温とは,概ね 金属では 55℃以上,プラスチックでは 70℃以上の温度を目安とする。 ケースの通気口(開口部)やファンに流れる空気対流を妨げない様に設置して下さい。 内部温度が上昇し所定の性能を発揮できなくなったり,性能劣化の原因となります。 *ファンには,指が入り込まないようにガードを付けること。 - 26 - EIAJ RCR-9105A (c) ! 設置上の注意事項 注意 入力端子への接続は,仕様書,カタログ,取扱説明書等に基づき正確に接続して下さい。 誤配線した場合,スイッチング電源の破壊や発煙・発火に至る場合があります。 *接続方法をコネクタとする電源は,入力と出力に同じコネクタを使用しないこと。誤 接続を誘発する原因となります。 *仕様書,カタログ,取扱説明書等に端子の名称又は機能を必ず記載すること。 設置用のネジの長さは,電源内部への挿入長 5mm 以下として下さい。 一般に取り付け用のネジの長さは規定されています。 規定の長さより長くなる場合,絶縁・耐圧不良になる場合があります。 *許容できる挿入長を,仕様書,取扱説明書等に記載すること。 設置方向を仕様書,カタログ,取扱説明書等で規定しているスイッチング電源は,これ らの規定内容に従って下さい。 内部発熱を有効に発散し,所要の機能を発揮させるためのものであり,内部発熱が上昇 した場合,性能劣化に至ります。 *性能が設置方向により影響される場合は,仕様書,取扱説明書等に記載すること。 (d) その他 ! 注意 AC アダプタは,衣類などにくるまった状態で使用しないで下さい。 内部温度が上昇し,最悪の場合には火災の原因となります。 出力電圧調整用のボリューム以外の内部ボリュームは,回さないで下さい。 所定の性能を発揮できなくなったり,故障の原因となります。 電源の改造は絶対にしないで下さい。 性能を損ねるだけでなく,事故及び故障の原因となります。 仕様書,取扱説明書等に基づく使用環境を守って下さい。 使用環境が仕様と異なる場合には,お問い合わせ下さい。 6.2.5 (1) 貯蔵・保管 保管温度,湿度 スイッチング電源の保管温度,湿度は仕様書又はカタログに記載された条件 を守って下さい。電気部品,機構部品の故障の原因となります。 (2) 保管雰囲気 スイッチング電源は硫化水素,亜硫酸ガス,塩素ガス等の腐食性ガスの雰囲気中 に貯蔵,保管すると,障害が発生することがありますので,上記腐食性ガス等の発生する場所に 保管しないで下さい。 また,水道水を利用して加湿器などを使う雰囲気では,水道水に含まれている塩素イオンによ り同様の障害が発生することがありますので充分ご注意下さい。 (3) 保管環境 スイッチング電源の保管環境はオゾン,紫外線,放射線のあたる環境で保管すると 絶縁の劣化が起こりますので,オゾン,紫外線,放射線があたらないよう保管して下さい。 - 27 - EIAJ RCR-9105A 塵埃が付着すると放熱が悪くなり,故障したり,寿命を縮めますので,塵埃の少ない所に保管 して下さい。 また,導電性の金属・カーボンの繊維や粉が浮遊している場所も避けて保管して下さい。直射 日光に長期間あたりますと,電気部品,機構部品の劣化,故障の原因になりますので直射日光の あたらない所に保管して下さい。 (4) 保管期間 スイッチング電源は長期保管を避け,先入れ先出しにて古いロットから使用して下 さい。 (5) 保管方法 過度な振動・衝撃は品質の劣化を発生させますので適切なパレット・容器・コンベ ア・台車等を準備し,使用して下さい。 海外へ輸出する場合,国内向けのものと取り扱い基準が異なる場合があり,特に注意が必要で す。 6.2.6 廃棄及びリサイクル 資源・環境保護のため不用となった電源装置は,部品ごとに分類しリサ イクルするようお願い致します。廃棄する場合は,産業廃棄物として「廃棄物処理法(廃棄物の処理及 び清掃に関する法律)」「環境基本法」「大気汚染防止法」等に従って処分して下さい。焼却廃棄をす る場合,有害物質を発生させる恐れがありますのでご注意下さい。 6.2.7 輸 (1) 送 輸送時の温度・湿度 (2) 衝 輸送時の温度・湿度は仕様書又はカタログの保存条件以内にして下さい。 撃 積込み,積下ろしの際,過度な衝撃を加えますと,プリント基板,トランスコア等の 部品破壊の可能性があり,感電・発火・発煙等の危険が生じる恐れがありますので,過度な衝撃 を加えないようにして下さい。 落下・衝撃等により変形等が生じたものは,使用しないで下さい。 (3) 梱 包 スイッチング電源の通い箱又は専用箱は,包装落下試験,振動試験等により確認され たものです。他の通い箱や箱に積み替えないで下さい。 通い箱は再使用致しますので,丁寧に扱って下さい。 段づみ規制,上下方向の条件等は仕様書又はカタログの内容を遵守願います。 6.2.8 修理・保全 スイッチング電源は無断で分解・改造を行いますと感電・発火・発電など事故発 生及び性能の劣化の原因になります。 改造の必要性がある場合は,メーカへ問い合わせ下さい。 7. 輸入品の取り扱い 輸入品の取り扱いについては,下記事項について責任を明確にする必要があり ます。 7.1 海外事業所で生産されたスイッチング電源を輸入し,日本側で部品としてセットメーカへ販売す る場合。 - 28 - EIAJ RCR-9105A 7.2 海外事業所で生産されたスイッチング電源を,セットメーカの海外事業所で組み立てられ日本へ 輸入された場合。 7.3 8. 海外の原材料を輸入してスイッチング電源に仕上げる場合。 文書管理 8.1 文書管理の目的 スイッチング電源の安全性にかかわる文書管理の目的は,部品の安全技術のノ ウハウの蓄積と活用であり,事故発生時の迅速な対応,原因究明と対策及び訴訟時に要求される情報開 示等への活用でもあります。 保管,廃棄すべき書類,記録類を定め,その保管部署や保管期間及び方法を明確かつ適切に定め,活 用できる状態を確保することが重要です。 品質クレームやアフターサービスの記録の追跡が可能となるトレーサビリティが確保されるシステ ムを確立しておく必要があります。 8.2 対象となる文書 8.2.1 考え方 スイッチング電源の安全技術の向上,製品事故時や万一の訴訟時に備え,有効となる 文書・記録類が保管管理の対象となります。 8.2.2 文書の種類 文書の種類は各社で様式及び区分が異なっていることが多く,以下にその例を示 します。 (1) 設計・開発関係 ・設計及び開発指示書 ・設計基準書 ・設計図面 ・安全性確認及び評価データ ・得意先との仕様打合せ文書 ・仕入先用取引仕様書 ・得意先用取引仕様書又は承認用図 等 (2) 品質管理関係 ・設計審査関係資料 ・定期試験データ ・信頼性試験データ ・出荷検査データ ・出荷検査基準書 ・公的認定書及び関連監査記録 ・得意先との品質保証契約書又はそれに関連する覚書,念書 (3) (4) 等 営業関係 ・得意先との交渉文書 ・カタログ ・チラシ ・ダイレクトメール ・アプリケーションマニュアル ・テクニカルデータ ・取扱説明書 等 総務関係 ・得意先との取引基本契約書又はそれに関連する覚書,念書 等 8.3 文書作成上の注意 8.3.1 考え方 通常,文書を作成する段階から,社内での活用及び後日その文書が事故対策や訴訟 - 29 - EIAJ RCR-9105A 時に,証拠として使われる事態を想定して,必要かつ十分な内容のものにしておくよう,その記述や表 現方法に注意しなければなりません。 8.3.2 注意事項 ・あいまいな表現を避け,具体的に記載する。 ・誇張した表現は避け,客観的な事実を正確に記載する。 ・一文節は 40∼45 字を目安に,簡潔に記載する。 ・専門用語や略号を使用する場合は,その定義・説明を明確にしておく。 ・複数部門で文書を作成する場合は,各部門間の整合性の確保に努める。 ・契約書等においては,自社として保証できないこと及び一方的に不利になるようなことには十分配慮 する。 8.4 保管方法 (1) 文書の劣化,損傷,紛失等がないよう保管する。 (2) 必要な時に,迅速かつ容易に検索・活用できるよう保管する。 (3) 保管する文書は,改ざんされないため,原紙を保管することが望ましい。 (電子媒体,マイクロフィルム等による保管については,判例等の動向を注意深く追っていく 必要があります。) 8.5 保管期間 保管管理すべき書類が多種にわたり,一律的に決めることはできませんが目的やトレー サビリティの確立に備えて,次の点に配慮して規定化する必要があります。 また,保管期間経過後は速やかに廃棄処理を行うことも必要です。 (1) 国内の製造物責任法での損害賠償請求権によるもの ・被害者等が損害及び賠償義務者を知ってから3年間(製造物責任法第5条1項) ・製造業者等が当該製造物を引き渡した時から 10 年間(製造物責任法第5条1項) ・蓄積損害及び遅発損害についてはその損害が生じた時から 10 年間(製造物責任法第5条2項) (2) 民法による責任期間 20 年(明治 29 年法律第 89 号) (3) 海外での製品責任期間 (4) 出荷日が特定できる記録の保管や手当の確保面 9. 10∼15 年が多い。 関連部品安全規格 一般に,安全基準は社内基準及び業界基準だけでは十分とは言えず,法定の基 準等でも最低限の要求と言われています。そのため,社内の安全基準を作成するにあたっては,電気用 品取締法技術基準,国際規格(IEC 規格等),各国規格等を参考にして,それに,各社の安全基準を加味 して作成することが望ましい。 以下に,部品安全規格の例を示します。 - 30 - EIAJ RCR-9105A 9.1 日本(電気用品安全法) 9.1.1 技術基準省令第1項 ① 別表第一:電線及び電気温床線 ② 別表第二:電線管,フロアダクト等 ③ 別表第三:ヒューズ ④ 別表第四:配線器具 ⑤ 別表第五:電流制限器 ⑥ 別表第六:小型単相変圧器,電圧調整器等 ⑦ 別表第七:電動機 ⑧ 別表第八:交流用電気機械器具・携帯発電機 9.1.2 9.2 9.2.1 技術基準省令第2項 表 9.1参照 IEC 規格 部品規格(例) ① IEC 60115-1 :電子機器用固定抵抗器通則 ② IEC 60249-1 :印刷回路用金属張り基材 ③ IEC 60309-1 :工業用差込みプラグ,コンセント等 ④ IEC 60320 :家電機器用接続器 ⑤ IEC 60326-2 :プリント配線板試験方法 ⑥ IEC 60328 :機器用スイッチ ⑦ IEC 60332-1 :絶縁電線又はケーブルの垂直燃焼試験 ⑧ IEC 60384-1 :電子機器用固定コンデンサ通則 ⑨ IEC 60384-14 :電磁障害防止用コンデンサ通則 ⑩ IEC 60393-1 :電子機器用ポテンショメータ通則 ⑪ IEC 60669-1 :固定配線用スイッチ ⑫ IEC 60742 :絶縁変圧器 ⑬ IEC 60730 :自動調節器 ⑭ IEC 60920 :蛍光灯用安定器 ⑮ IEC 60928 :蛍光灯用電子安定器 ⑯ IEC 60947-1 :低圧用スイッチギァ ⑰ IEC 61020-1 :電子機器用スイッチ ⑱ IEC 61058-1 :機器用スイッチ ⑲ IEC 61058-2-1 :コードスイッチ - 31 - EIAJ RCR-9105A 9.2.2 製品規格(例) ① IEC 60065 :電子機器の安全(テレビ,ラジオ等) ② IEC 60335-1 :家電機器の安全 ③ IEC 60598-1 :照明器具一般通則 ④ IEC 60601-1 :医用電気機器通則 ⑤ IEC 60730-1 :家電機器の自動制御装置 ⑥ IEC 60745-1 :手持ち電動工具 ⑦ IEC 60950 :情報処理装置・事務機器の安全 9.2.3 材料規格(例) ① IEC 60112 :耐トラッキング試験 ② IEC 60587 :耐トラッキング試験 ③ IEC 60695-2-1∼4 :耐火性試験 ④ IEC 60707 :固体絶縁材料の燃焼試験 9.3 各国規格(例) ① 米 国(UL規格等) ② カナダ(CSA規格) ③ 英 ④ ドイツ(VDE規格) ⑤ その他 国(BS規格) - 32 - EIAJ RCR-9105A 表6 電気安全に関する基準 (IEC(International Electro technical Commission:国際電気標準会議)規格) (以下,「IEC 規格」という。) 注1:IEC 規格番号の年度については,Amendment を含めた最新年とした。 (1) 電 線 表 題 定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル パート1:一般要求事項 定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル パート2:試験方法 定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル パート3:固定配線用シースなしケーブル 定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル パート4:固定配線用シース付きケーブル 定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル パート5:可とうケ−ブル(コ−ド) 絶縁ケーブルの導体 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート1:一般要求事項 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート2:試験方法 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート3:耐熱シリコンゴム絶縁ケ−ブル 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート4:コード及び可とうケーブル 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート6:ア−ク溶接電極ケ−ブル 定格電圧 450/750V 以下のゴム絶縁ケーブル パート7:耐熱エチレンビニルアセテ―トゴム絶縁ケ−ブル 電気ケ−ブルの燃焼試験 パ−ト1:絶縁電線又はケ−ブルの一条垂直試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト1:試験法総則 セクション1:厚さ,仕上寸法の測定及び機械的特性試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト1:試験法総則 セクション2:熱劣化試験方法 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト1:試験法総則 セクション3:密度測定の方法−耐水性試験−収縮試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト1:試験法総則 セクション4:低温試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト2:エラストマ−の特性試験方法 セクション1:オゾン試験−ホットセット試験−耐油試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト3:ビニルコンパンドの試験方法 セクション1:加熱変形試験−巻付加熱試験 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト3:ビニルコンパンドの試験方法 セクション2:加熱減量試験−熱安定性試験 電気用品名等 合成樹脂絶縁電線類 基準番号 IEC 規格(年度) J 60227-1 IEC 227-1(1995) J 60227-2 IEC 227-2(1995) 合成樹脂絶縁電線 J 60227-3 IEC 227-3(1993) ケーブル J 60227-4 IEC 227-4(1992) 単心ビニルコード,袋打ビ ニルコード,丸打ちビニル コード,その他のビニ−ル コ−ド,キャプタイヤコー ド,金糸コード J 60227-5 IEC 227-5(1994) J 60228 J 60245-1 IEC 228(1993) IEC 245-1(1994) J 60245-2 IEC 245-2(1994) ゴム絶縁電線 J 60245-3 IEC 245-3(1994) ケーブル,丸打ちゴムコー ド,その他のゴムコ−ド, 袋打ちゴムコ−ド,キャブ タイヤコード,ゴムキャブ タイヤケーブ 溶接用ケ−ブル J 60245-4 IEC 245-4(1994) J 60245-6 IEC 245-6(1994) J 60245-7 IEC 245-7(1994) J 60332-1 IEC 332-1(1993) J 60811-1-1 IEC 811-1-1(1993) J 60811-1-2 IEC 811-1-2(1985) J 60811-1-3 IEC 811-1-3(1993) J 60811-1-4 IEC 811-1-4(1993) J 60811-2-1 IEC 811-2-1(1993) J 60811-3-1 IEC 811-3-1(1994) J 60811-3-2 IEC 811-3-2(1993) ゴム絶縁電線類 - 33 - EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 題 電気用品名等 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト4:ポリエチレン及びポリプロピレンコンパンドの 試験方法 セクション1:耐環境応力き裂性−熱劣化後の巻付試験− 溶融指数の測定 PE 中のカ−ボンブラック及び無機充てん 剤の含有量測定 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト4:ポリエチレン及びポリプロピレンコンパンドの 試験方法 セクション2:前処理後の破断時の伸び−前処理後の巻付 試験−熱劣化後の巻付試験−質量増加測定試験−長期安 定性試験(附属書 A)−銅触媒の酸化 劣化試験(附属書 B) 電気ケ−ブルの絶縁体及びシ−ス材料の共通試験方法 パ−ト5:充てんコンパウンドの試験方法 セクション1:滴下点−油分離−低温ぜい化−全酸価−腐 食性試験−23℃誘電率−23℃と 100℃の直流固有抵抗 電気ケ−ブルの電気試験方法 パ−ト1:450/750V 以下のケ−ブル,コ−ド及び電線の 電気試験 (2) IEC 規格(年度) IEC 811-4-1(1993) J 60811-4-2 IEC 811-4-2(1990) J 60811-5-1 IEC 811-5-1(1990) J 60885-1 IEC 885-1(1987) 電線管,フロアダクト及び腺樋並びにこれらの付属品 表 基準番号 IEC 規格(年度) 電線管類の附属品,ケ−ブ ル配線用スイッチボックス フロアダクト,線樋 電気用品名等 J 60670 IEC 670(1994) J 61084-1 IEC 1084-1(1993) フロアダクト,線樋 J 61084-2-1 IEC 1084-2-1(1996) 電線管,電線管類の附属品 J 61386-1 IEC 1386-1(1996) 題 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用アクセサリの エンクロ−ジャに関する一般要求事項 電気設備用ケ−ブルトランキング及びダクティングシステム パ−ト1:一般要求事項 電気設備用ケ−ブルトランキング及びダクティングシステム パ−ト2:個別要求事項 セクション1:壁及び天井に取付けることを目的とするケ−ブ ルトランキング及びダクティングシステム 電気設備用電線管システム パ−ト1:一般要求事項 注 基準番号 J 60811-4-1 ケ−ブル配線用スイッチボックスは,(4) 配線器具にもあり。 (3) ヒュ−ズ 表 題 ミニチュアヒュ−ズ パ−ト1:ミニチュアヒュ−ズの定義及びミニチュアヒュ −ズリンクの一般要求事項 ミニチュアヒュ−ズ パ−ト2:管形ヒュ−ズリンク ミニチュアヒュ−ズ パ−ト3:サブミニチュアヒュ−ズリンク ミニチュアヒュ−ズ パ−ト4:ユニバ−サルモジュラ−ヒュ−ズリンク(UMF) 低電圧ヒュ−ズ パ−ト1:一般要求事項 低電圧ヒュ−ズ パ−トJ1:A 種,B 種ヒュ−ズ 低電圧ヒュ−ズ パ−ト2:専門家用ヒュ−ズの追加要求事項(主として工 業用のヒュ−ズ) 低電圧ヒュ−ズ パ−ト2−1:専門家用ヒュ−ズの追加要求事項(主とし て工業用のヒュ−ズ) セクション I から V:専門家用標準ヒュ−ズの例 温度ヒュ−ズ 要求事項及びガイドライン 電気用品名等 基準番号 IEC 規格(年度) ヒュ−ズ J 60127-1 IEC 127-1(1988) 管形ヒュ−ズ J 60127-2 IEC 127-2(1995) その他の包装ヒュ−ズ J 60127-3 IEC 127-3(1991) その他の包装ヒュ−ズ J 60127-4 IEC 127-4(1996) ヒュ−ズ J 60269-1 IEC 269-1(1995) 筒形ヒュ−ズ,せん形プラグヒュ −ズ,ねじ込み形プラグヒュ−ズ 筒形ヒュ−ズ,せん形プラグヒュ −ズ,ねじ込み形プラグヒュ−ズ J 60269-J1 J 60269-2 IEC 269-2(1995) 筒形ヒュ−ズ,せん形プラグヒュ −ズ,ねじ込み形プラグヒュ−ズ J 60269-2-1 IEC 269-2-1(1996) 温度ヒュ−ズ J 60691 IEC 691(1995) - 34 - EIAJ RCR-9105A (4) 配線器具 表 電気用品名等 題 ねじ込み形ソケット 工業用プラグ,コンセント,カプラ− パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ− パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ− パ−ト2:ミシン用カプラ− 蛍光灯用ソケット及びグロ−スタ−タソケット ライティングダクト 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ パ−ト2:個別要求事項 セクション1:電子スイッチ 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ パ−ト2:電磁式遠隔制御形 スイッチ(R.C.S)の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ パ−ト2:遅延スイッチ(T.D.S)の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:家庭用電気機器の電気制御装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:感熱式モ−タ−保護装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:蛍光ランプ用安定器の温度保護装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:密閉型及び半密閉型のモ−タ−コンプレッサ−用の 感熱式モ−タ−保護装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:機械的要求事項を含む自動圧力検出電気制御装置の 個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:タイマ−及びタイムスイッチの個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:温度検出制御装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:電気駆動モ−タ−起動リレ−の個別要求事項 基準番号 IEC 規格(年度) ランプレセプタクル,ねじ 込みプラグ,セパラブルプ ラグボディ,アダプタ,そ の他のねじ込み接続器,分 岐ソケット,キ−レスソケ ット,防水ソケット,キ− ソケット,プルソケット, ボタンソケット,その他の ソケット 差込プラグ,コンセント, 器具用差込プラグ,コ−ド コネクタボディ,その他の 差込み接続器 アイロンプラグ,器具用差 込プラグ,コ−ドコネクタ ボディ ミシン用カプラ− J 60238 IEC 238(1995) J 60309-1 IEC 60309-1(1997) J 60320-1 IEC 320-1(1994) J 60320-2-1 IEC 320-2-1(1984) 蛍光灯用ソケット,蛍光灯 用スタ−タ−ソケット ライティングダクト及びそ の附属品並びにライティン グダクト用接続器 タンブラ−スイッチ,ロ− タリ−スイッチ,押しボタ ンスイッチ,プルスイッチ, タ−ンスイッチ,街灯スイ ッチ,その他の点滅器,調 光器,光電式自動点滅器 ロ−タリ−スイッチ,押し ボタンスイッチ,プルスイ ッチ 街灯スイッチ,その他の点 滅器,調光器 リモ−トコントロ−ルリレ − J 60400 IEC 400(1994) J 60570 IEC 570(1995) J 60669-1 IEC 669-1(1995) J 60669-2-1 IEC 669-2-1(1995) J 60669-2-2 IEC 669-2-2(1984) ロ−タリ−スイッチ,押し J 60669-2-3 ボタンスイッチ,プルスイ ッチ,タンブラ−スイッチ, その他の点滅器,街灯スイ ッチ 圧力スイッチ,タイムスイ J 60730-1 ッチ,フロ−トスイッチ J60730-2-1 IEC 669-2-3(1984) J 60730-2-2 IEC 730-2-2(1995) J60730-2-3 IEC 730-2-3(1995) J60730-2-4 IEC 730-2-4(1994) 圧力スイッチ J60730-2-6 IEC 730-2-6(1994) タイムスイッチ J60730-2-7 IEC 730-2-7(1994) J60730-2-9 IEC 730-2-9(1994) J60730-2-10 IEC 730-2-10(1994) - 35 - IEC 730-1(1994) IEC 730-2-1(1989) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 題 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:エネルギ−調整器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:電気作動ドアロックの個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:湿度検知制御装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:電気アクチュエ−タ−の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:家庭用及びこれに類する電極式自動電気水位制御 装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置 パ−ト2:家庭用及びこれに類するフロ−ト式自動電気水位 制御装置の個別要求事項 その他のソケット パ−ト1:一般要求事項及び試験 その他のソケット パ−ト2:個別要求事項 セクション1:ランプソケットS14 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト2:ヒュ−ズ付きプラグの個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト2:器具用コンセントの個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト2:固定配線用のインタ−ロックを有しないスイッチ 式コンセントの個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト2:アダプタ−の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント パ−ト2:引掛形等の接続器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト2:ねじ形締付式接続器具の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト2:ねじ無し形締付式接続器具の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト2:絶縁貫通形締付式接続器具の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト2:ねじ込み形接続器具の個別要求事項 家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具 パ−ト2:端子又は接続器具の接続ボックス(接続又は分岐 用)の個別要求事項 機器用スイッチ パ−ト1:一般要求事項 電気用品名等 基準番号 IEC 規格(年度) J60730-2-11 IEC 730-2-11(1994) J 60730-2-12 IEC 730-2-12(1995) J 60730-2-13 IEC 730-2-13(1995) J 60730-2-14 IEC 730-2-14(1995) J 60730-2-15 IEC 730-2-15(1994) フロ−トスイッチ J 60730-2-16 IEC 730-2-16(1995) ランプレセプタクル,ねじ 込みプラグ,セパラブルプ ラグボディ,アダプタ,そ の他のねじ込み接続器,分 岐ソケット,キ−レスソケ ット,防水ソケット,キ− ソケット,プルソケット, ボタンソケット,その他の ソケット その他のソケット J 60838-1 IEC 838-1(1993) J 60838-2-1 IEC 838-2-1(1994) 差込み接続器(コ−ドリ− ルを除く) 差込みプラグ,その他の差 込接続器 コンセント J 60884-1 IEC 884-1(1995) J 60884−2−1 IEC 884-2-1(1987) J 60884-2-2 IEC 884-2-2(1989) コンセント,マルチタップ, コ−ドコネクタ−ボディ, その他の差込接続器 アダプタ−,マルチタップ, その他の差込接続器 差込みプラグ,コンセント, マルチタップ,コ−ドコネ クタ−ボディ,その他の差 込接続器,アダプタ その他のねじ込み接続器, 金属製及び合成樹脂製のボ ックス,ケ−ブル配線用ス イッチボックス ジョイントボックス J 60884-2-3 IEC 884-2-3(1989) J 60884-2-5 IEC 884-2-5(1995) J 60884-2-J1 J 60998-1 IEC 998-1(1990) J 60998-2-1 IEC 998-2-1(1990) ジョイントボックス J 60998-2-2 IEC 998-2-2(1991) ジョイントボックス J 60998-2-3 IEC 998-2-3(1991) その他のねじ込み接続器, J 60998-2-4 ジョイントボックス ケ−ブル配線用スイッチボ J 60998-2-5 ックス,金属製及び合成樹 脂製のボックス,ジョイン トボックス タンブラ−スイッチ,ロ− J 60581 タリスイッチ,押しボタン スイッチ,プルスイッチ, 中間スイッチ,ペンダント スイッチ,タ−ンスイッチ, その他の点滅器 - 36 - IEC 998-2-4(1993) IEC 998-2-5(1996) IEC 5858-1(1997) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 電気用品名等 題 機器用スイッチ パ−ト2:コ−ドスイッチの個別要求事項 機器用スイッチ パ−ト2:切換セレクタ−の個別要求事項 中間スイッチ,ペンダント スイッチ,タ−ンスイッチ タンブラ−スイッチ,ロ− タリスイッチ,押しボタン スイッチ,プルスイッチ, その他の点滅器 その他のソケット コ−ドリ−ル 差込ランプソケット 電気附属品−家庭用及びこれに類するケ−ブルリ−ル (5) IEC 規格(年度) IEC 1058-2-1(1995) J 6058-2-5 IEC 1058-2-5(1994) J 61184 J 61242 IEC 1184(1996) IEC 1242(1995) 小型単相変圧器,電圧調整器及び放電灯用安定器 表 題 絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器−要求事項 蛍光灯用安定器 一般及び安全要求事項 放電灯用安定器(蛍光灯用安定器を除く) 一般及び安全要求事項 蛍光灯用電子安定器 一般及び安全要求事項 ネオン変圧器−一般及び安全要求事項 (6) 基準番号 J 6058-2-1 基準番号 IEC 規格(年度) 小型単相変圧器,電圧調整器,直流電源装置 蛍光灯用安定器,殺菌灯用安定器 電気用品名等 J 60742 J 60920 IEC 742(1992) IEC 920(1995) 水銀灯用安定器,その他の高圧放電灯用安定 器,ナトリウム灯用安定器 蛍光灯用安定器,殺菌灯用安定器 J 60922 IEC 922(1992) J 60928 IEC 928(1995) ネオン変圧器 J 6050 IEC 1050(1994) 令別表第一第8号から第12号まで及び別表第二第3号から第7号までに掲げる交流用電気 機械器具並びに携帯発電気 表 題 家庭用及びこれに類する用途の電子機器の 安全要求事項 蛍光灯用グロ−スタ−タ 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性 パ−ト1:一般要求事項 (以下,「2版対応のパ−ト1」という) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト1:一般要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:真空掃除機及び吸水式掃除機の 個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気アイロンの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気アイロンの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気食器洗機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気レンジ,テ−ブル及び オ−ブンの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気洗濯機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気かみそり,毛髪バリカン 及びこれに類する機器の個別要求事項 電気用品名等 基準番号 電子応用機械器具用変圧器,その他の家庭機器 J 用変圧器,直流電源装置,電気楽器,電子時計, インタ−ホン,電子楽器ラジオ受信機,テ−プ レコ−ダ−,レコ−ドプレ−ヤ−,ジュ−クボ ックス,その他の音響機器,ビデオテ−プレコ −ダ−,消磁器,テレビジョン受信機,携帯用 テレビジョンカメラ,テレビジョン受信機用ブ −スタ−,電子応用おもちゃ,その他の電子応 用遊戯器具 J その他の家庭機器用変圧器,令別表第一第8号 J から第12号まで及び別表第二第3号から第7 号までに掲げる交流用電気機械器具 その他の家庭機器用変圧器,令別表第一第8号 J から第12号まで及び別表第二第3号から第7 号までに掲げる交流用電気機械器具 電気掃除機,電気レコ−ドクリ−ナ−,電気黒 J 板ふきクリ−ナ−,その他の電気吸じん器 IEC 規格(年度) 60065 IEC 65(1992) 60155 60335-1 IEC 155(1995) IEC 335-1(1988) 60335-1 IEC 335-1(1994) 60335-2-2 IEC 335-2-2(1993) 電気アイロン,電気裁縫ごて,その他の工作, 工芸用電熱器具 電気脱水機 J 60335-2-3 IEC 335-2-3(1993) J 60335-2-4 IEC 335-2-4(1993) 電気食器洗機 J 60335-2-5 IEC 335-2-5(1992) 電気天火,電気魚焼き器,電気ロ−スタ−,電 気レンジ,電気こんろ,電気ホットプレ−ト, その他の調理用電熱器具,電磁誘導加熱式調理 器 運動用具又は娯楽用具の洗浄器,電気洗濯機 J 60335-2-6 IEC 335-2-6(1997) J 60335-2-7 IEC 335-2-7(1993) 電気かみそり,電気 バリカン,電気つめ磨き機,電気ブラシ,その 他の理容用電動力応用機械器具 J 60335-2-8 IEC 335-2-8(1992) - 37 - EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 電気用品名等 題 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気ト−スタ−,グリル, ロ−スタ−及びこれに類する機器の個別 要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:床処理機及び湿式洗いブラシ機 の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:回転ドラム式電気乾燥機の個別 要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ウォ−ムプレ−ト及びこれに類す る機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:深めのフライなべ,フライパン 及びこれに類する機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:厨房機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:液体加熱機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ディスポ−ザ−の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:貯湯式電気温水器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:スキンケア又はヘアケア用の機器 の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:冷蔵冷凍装置及び製氷器の個別要 求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電子レンジの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:時計の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:紫外線及び赤外線による皮膚照射 用装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ミシンの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:バッテリ−チャ−ジャ−の個別要 求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ル−ムヒ−タ−の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:レンジフ−ドの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:マッサ−ジ器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:瞬間湯沸器の個別要求事項 基準番号 IEC 規格(年度) 電気ト−スタ−,電気天火,電気魚焼き器, J 60335-2-9 電気ロ−スタ−,ワッフルアイロン,電気 たこ焼き器,電気ホットプレ−ト,その他 の調理用電熱器具,電磁誘導加熱式調理器, 電気こんろ 電気床磨き機 J 60335-2-10 IEC 335-2-10(1992) 電気乾燥機,電気乾燥機器 J 60335-2-11 IEC 335-2-11(1993) 電気保温盆,電気保温皿,電気加温台,電 気バタ−加温器 J 60335-2-12 IEC 335-2-12(1992) 電気フライパン,電気フライヤ− J 60335-2-13 IEC 335-2-13(1993) 昆布加工機,するめ加工機,電気ほうじ茶 J 60335-2-14 機,ジュ−サ−,ジュ−スミキサ−,フッ ドミキサ−,電気製めん機,電気もちつき 機,コ−ヒ−ひき機,電気缶切機,電気肉 ひき機,電気肉切り機,電気パン切り機, 電気ナイフ,電気かつお節削機,電気氷削 機,電気洗米機,野菜洗浄機,アイスクリ −ムフリ−ザ− 電気がま,電気ジャ−,電気なべ,電気卵 J 60335-2-15 ゆで器,電気牛乳沸器,電気湯沸器,電気 コ−ヒ−沸器, 電気茶沸器,電気酒かん器,電気湯せん器, 電気蒸し器,電気もちつき機 ディスポ−ザ− J 60335-2-16 IEC 335-2-14(1994) IEC 335-2-9(1998) IEC 335-2-15(1995) 電気温水器 J 60335-2-21 IEC 335-2-16 (1994) IEC 335-2-21(1997) 電気髪ごて,電気くし,ヘア−カラ−,毛 髪加湿器,その他の理容用電熱器具,毛髪 乾燥機,電気つめ磨き機,その他の理容用 電動力応用機械器具,電気ブラシ 電気冷蔵庫,電気冷凍庫,冷蔵用のショ− ケ−ス,冷凍用のショ−ケ−ス J 60335-2-23 IEC 335-2-23(1996) J 60335-2-24 IEC 335-2-24(1997) 電子レンジ J 60335-2-25 IEC 335-2-25(1996) 電気置時計,電気掛時計 J 60335-2-26 IEC 335-2-26(1994) 放電灯器具,家庭用光線治療器 J 60335-2-27 IEC 335-2-27(1995) 電動ミシン,ミシン用コントロ−ラ− J 60335-2-28 IEC 335-2-28(1994) 直流電源装置 J 60335-2-29 IEC 335-2-29(1994) 電気スト−ブ,その他の採暖用電熱器具, 電気温風機,観賞植物用ヒ−タ− 換気扇 J 60335-2-30 IEC 335-2-30(1996) J 60335-2-31 IEC 335-2-31(1995) J 60335-2-32 IEC 335-2-32(1993) J 60335-2-35 IEC 335-2-35(1997) 電気マッサ−ジ器,指圧代用器,その他の 家庭用電動力応用治療器,理髪いす,その 他の理容用電動力応用機械器具 電気瞬間湯沸器 - 38 - EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 基準番号 IEC 規格(年度) 電気天火,電気魚焼き器,電気ロ−スタ −,電気レンジ,電気こんろ,電気たこ 焼き器,電気ホットプレ−ト,その他の 調理用電熱器具 電気フライパン,電気フライヤ−,その 他の調理用電熱器具 電気用品名等 J 60335-2-36 IEC 335-2-36(1993) J 60335-2-37 IEC 335-2-37(1994) 電気ホットプレ−ト,その他の調理用電 熱器具 J 60335-2-38 IEC 335-2-38(1994) 電気なべ,その他の調理用電熱器具 J 60335-2-39 IEC 335-2-39(1994) ファンコイルユニット,ファン付きコン ベクタ−,電気除湿機,電気冷房機 電気ポンプ,電気井戸ポンプ,電気噴水 機,電気散水機 J 60335-2-40 IEC 335-2-40(1995) J 60335-2-41 IEC 335-2-41(1996) 電気天火,電気魚焼き器,電気ロ−スタ −,その他の調理用電熱器具,電気タオ ル蒸し器 J 60335-2-42 IEC 335-2-42(1994) 電気乾燥器 J 60335-2-43 IEC 335-2-43(1995) 電気プレス機 J 60335-2-44 IEC 335-2-44(1987) 電熱ナイフ,電気はんだごて,その他の 工作・工芸用電熱器具,電気プレス器, 電気接着器,ラミネ−タ− 電気なべ J 60335-2-45 IEC 335-2-45(1996) J 60335-2-47 IEC 335-2-47(1995) 電気なべ J 60335-2-48 IEC 335-2-48(1995) 電気温蔵庫 J 60335-2-49 IEC 335-2-49(1995) 電気湯せん器 J 60335-2-50 IEC 335-2-50(1995) 電気ポンプ,電気井戸ポンプ J 60335-2-51 IEC 335-2-51 電気歯ブラシ J 60335-2-52 IEC 335-2-52(1994) 電気スチ−ムバス,スチ−ムバス用電熱 器,電気サウナバス,サウナバス用電熱 器 その他の電気吸じん機 J 60335-2-53 IEC 335-2-53(1988) J 60335-2-54 IEC 335-2-54(1995) 観賞魚用ヒ−タ−,観賞魚用電気気泡発 生器 J 60335-2-55 IEC 335-2-55(1997) 写真焼付器,8ミリ編集機,8ミリ映写 J 60335-2-56 機,オ−バ−ヘッド映写機,ビュ−ワ−, 写真引伸機用ランプハウス,写真引伸 機,スライド映写機,反射投影機 アイスクリ−ムフリ−ザ− J 60335-2-57 IEC 335-2-56(1990) 電気食器洗機 IEC 335-2-58(1995) 題 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用の電気式調理レンジ,オ−ブ ン,こんろ及びこんろ加熱素子の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用の深めの電気フライなべの個 別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用電気グリドル及びグリドルグ リルの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用多目的調理なべの個別要求事 項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:エアコンの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:35℃未満の温度の液体用電気ポン プの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用コンベクションオ−ブン,蒸 気調理器及びスチ−ムコンベクションオ−ブン の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:衣類乾燥機及びタオルレ−ルの個別 要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気アイロナ−の個別要求事項(2 版対応のパ−ト1を併用する) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:可搬型加熱工具及びこれに類する機 器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用の電気式煮炊きなべの個別要 求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用電気なべの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用電気保温庫の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用湯せん器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:給湯及び給水設備用据置型循環ポン プの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:口腔衛生機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:サウナ用加熱器の個別要求事項(2 版対応のパ−ト1を併用する) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:液体利用表面掃除機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:水槽及び庭池用電気機器の個別要求 事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:プロジェクタ−及びこれに類する機 器の個別要求事項(2版対応のパ−ト1を併用 する) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電動圧縮機を組込んだアイスクリ− ム製造器の個別要求事項(2版対応のパ−ト1 を併用する) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用電気食器洗機の個別要求事項 - 39 - J 60335-2-58 IEC 335-2-57(1989) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 題 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電撃殺虫器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:過流浴槽及びこれに類する機器の個別 要求事項(2版対応のパ−ト1を併用する) 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:蓄熱式ル−ムヒ−タ−の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用厨房機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:空気清浄機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ウォ−タ−ベッド用ヒ−タ−の個別要 求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:工業用及び業務用床処理機及び床磨き 機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:動物ふ卵及び飼育用電熱器具の個別要 求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:固定式投込み式ヒ−タ−の個別要求事 項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:可搬型投込み式ヒ−タ−の個別要求事 項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:業務用ディスペンサ−及び自動販売機 の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気さく用電源装置の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:屋外用バ−ベキュ−台の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ファブリックスチ−マ−の個別要求事 項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:加湿器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気カ−ペット類の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気こたつの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:ハ−ドあんかの個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電熱マット及び電熱ボ−ドの個別要求 事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:温風暖房機の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電気乾燥機器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:水電解器の個別要求事項 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト2:電子冷蔵庫の個別要求事項 基準番号 IEC 規格(年度) 電撃殺虫器 電気用品名等 J 60335-2-59 IEC 335-2-59(1997) 浴槽用電気気泡発生器 J 60335-2-60 IEC 335-2-60(1990) 電気スト−ブ,電気温風機 J 60335-2-61 IEC 335-2-61(1992) 昆布加工機,するめ加工機,電気ほう じ茶機,ジュ−サ−,ジュ−スミキサ −,フッドミキサ−,電気製めん機, 電気もちつき機,コ−ヒ−ひき機,電 気缶切機,電気肉ひき機,電気肉切り 機,電気パン切り機,電気ナイフ,電 気かつお節削機,電気氷削機,電気洗 米機,野菜洗浄機,アイスクリ−ムフ リ−ザ− 空気清浄機,電気除臭機 J 60335-2-64 IEC 335-2-64(1997) J 60335-2-65 IEC 335-2-65(1993) 電熱シ−ト,電熱ボ−ド,電熱マット J 60335-2-66 IEC 335-2-66(1993) 電気床磨き機 J 60335-2-67 IEC 335-2-67(1997) その他の採暖用電熱器具,電気ふ卵 器,電気育すう器 J 60335-2-71 IEC 335-2-71(1996) 投込み湯沸器 J 60335-2-73 IEC 335-2-73(1994) 投込み湯沸器 J 60335-2-74 IEC 335-2-74(1994) 自動販売機,電気製氷機,電気冷水機, J 60335-2-75 両替機,電気茶沸器,電気コ−ヒ−沸 器電気酒かん器,電気湯沸器 電気さく用電源装置 J 60335-2-76 IEC 335-2-75(1995) その他の調理用電熱器具 J 60335-2-78 IEC 335-2-78(1995) 電気湯のし器 J 60335-2-85 IEC 335-2-85(1997) 湿潤器,電気加湿器,超音波加湿器 J 60335-2-98 IEC 335-2-98(1997) 電気座布団,電気ござ,電気カ−ペッ ト,電気いすカバ−,電気採暖いす 電気こたつ J 60335-2-J1 J 60335-2-J2 電気あんか J 60335-2-J3 電熱マット,電熱ボ−ド J 60335-2-J4 温風暖房機 J 60335-2-J5 電気乾燥機,電気乾燥器 J 60335-2-J6 医療用物質生成器 J 60335-2-J7 電子冷蔵庫 J 60335-2-J8 - 40 - IEC 335-2-76(1997) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 電気用品名等 題 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト1:ファン及び調節装置の個別要求事項(2 版対応のパ−ト1を併用する) 白熱電球類の安全規格 パ−ト1:一般照明用の白熱電球 家庭用及びこれに類する電気機器の安全 パ−ト1:ファン及び調節装置の個別要求事項(2 版対応のパ−ト1を併用する) 照明器具 パ−ト1:一般要求事項及び試験 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション1:定着灯器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション2:埋込型照明器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション3:道路及び街路用照明器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション4:一般用移動灯器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション5:投光器 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション6:変圧器内蔵白熱灯器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション7:可搬式庭園灯器具 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション8:ハンドランプ 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション9:写真及び映画照明器具(ノンプロ フェッショナル) 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション17:舞台照明,テレビ,映画及び写 真スタジオ用照明器具(屋外,屋内用) 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション19:空調照明器具(安全要求事項) 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション20:ライティングチェ−ン 照明器具 パ−ト2:個別要求事項 セクション22:非常時用照明器具 手持ち型電動工具の安全 パ−ト1:一般要求事項 基準番号 IEC 規格(年度) 扇風機,サ−キュレ−タ−,換気扇, 送風機 J 60342-1 IEC 342-1(1982) 白熱電球 J 60432-1 IEC 432-1(1995) 扇風機,サ−キュレ−タ−,換気扇, 送風機 J 60342-1 IEC 342-1(1982) 電気スタンド,家庭用つり下げ型蛍光 灯器具,ハンドランプ,庭園灯器具, 白熱電灯器具,放電灯器具,装飾用電 灯器具,広告灯,ム−ビ−ライト 家庭用つり下げ型蛍光灯器具,白熱電 灯器具,放電灯器具,広告灯,庭園灯 器具 白熱電灯器具,放電灯器具,広告灯 J 60598-1 IEC 598-1(1993) J 60598-2-1 IEC 598-2-1(1987) J 60598-2-2 IEC 598-2-2(1991) 白熱電灯器具,放電灯器具 J 60598-2-3 IEC 598-2-3(1993) 電気スタンド,白熱電灯器具,放電灯 器具,広告灯 J 60598-2-4 IEC 598-2-4(1990) 白熱電灯器具,放電灯器具 J 60598-2-5 IEC 598-2-5(1993) 白熱電灯器具,広告灯 J 60598-2-6 IEC 598-2-6(1994) 庭園灯器具 J 60598-2-7 IEC 598-2-7(1994) ハンドランプ J 60598-2-8 IEC 598-2-8(1996) 白熱電灯器具,ム−ビ−ライト J 60598-2-9 IEC 598-2-9(1993) 白熱電灯器具,放電灯器具 J 60598-2-17 IEC 598-2-17(1990) 白熱電灯器具,放電灯器具 J 60598-2-19 IEC 598-2-19(1987) 装飾用電灯器具 J 60598-2-20 IEC 598-2-20(1992) 白熱電灯器具,放電灯器具 J 60598-2-22 IEC 598-2-22(1982) 電気グラインダ−,電気ドリル,電気 J 60745-1 かんな,電気のこぎり,電気サンダ−, 電気スクリュ−ドライバ−,電気ポリ ッシャ−,電気金切り盤,電気ハンド シャ−,電気みぞ切り機,電気角のみ 機,電気チュ−ブクリ−ナ−,電気ス ケ−リングマシン,電気タッパ−,電 気ナットランナ−,電気刃物研ぎ機, その他の電動工具,電気刈込み機,電 気芝刈機,電気草刈機,電気かくはん機 - 41 - IEC 745-1(1982) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 題 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:電気ドリルの個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:電気スクリュ−ドライバ−及びインパ クトレンチの個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:グラインダ−,ポリッシャ−及びディ スクサンダ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:サンダ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:丸鋸及び円盤式ナイフの個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:ハンマ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:不燃性液体用スプレ−ガンの個別要求 事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:シ−トメタルシャ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:タッパ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:往復動ののこぎりの個別要求事項(ジ グソ−及びセ−パ−ソ−) 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:コンクリ−トバイブレ−タ−の個別要 求事項(内部振動) 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:チェ−ンソ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:かんなの個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:ヘッジトリマ−及びグラスシャ−の個 別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:タッカ−の個別要求事項 手持ち型電動工具の安全 パ−ト2:ル−タ−及びトリマ−の個別要求事項 事務機器を含む情報技術機器の安全 家庭用電熱毛布,パット及びこれに類する可撓式 電熱機器の安全 一般照明用の安全器内蔵型ランプ−安全要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト1:一般要求事項 電気用品名等 基準番号 IEC 規格(年度) 電気ドリル J 60745-2-1 IEC 745-2-1(1992) 電気スクリュ−ドライバ−,電気ナッ トランナ−,その他の電動工具 J 60745-2-2 IEC 745-2-2(1991) 電気グラインダ−,電気ポリッシャ −,電気サンダ− J 60745-2-3 IEC 745-2-3(1995) 電気サンダ− J 60745-2-4 IEC 745-2-4(1995) 電気のこぎり,その他の電動工具 J 60745-2-5 IEC 745-2-5(1993) その他の電動工具 J 60745-2-6 IEC 745-2-6(1992) その他の電動工具 J 60745-2-7 IEC 745-2-7(1989) 電気ハンドシャ−,その他の電動工具 J 60745-2-8 IEC 745-2-8(1992) 電気タッパ− J 60745-2-9 IEC 745-2-9(1984) 電気のこぎり J 60745-2-11 IEC 745-2-11(1984) その他の電動工具 J 60745-2-12 IEC 745-2-12(1991) 電気のこぎり J 60745-2-13 IEC 745-2-13(1992) 電気かんな J 60745-2-14 IEC 745-2-14(1984) 電気刈込み機,電気芝刈機 J 60745-2-15 IEC 745-2-15(1984) その他の電動工具 J 60745-2-16 IEC 745-2-16(1993) その他の電動工具 J 60745-2-17 IEC 745-2-17(1989) その他の家庭機器用変圧器,直流電源装置, 電気鉛筆削機,電動加算機,電動計算機, 電動会計機,謄写機,事務用印刷機,あて 名印刷機,タイムレコ−ダ−,タイムスタ ンプ,電動タイプライタ−,電動金銭登録 機,帳票分類機,文書裁断機,電動裁断機, コレ−タ−,紙とじ機,穴あけ機,番号機, チェックライタ−,硬貨計算機,紙幣計算 機,ラベルタグ機械,両替機,マイクロフ ィルムリ−ダ−,複写機,電子式卓上計算 機,電子式金銭登録機 電気ひざ掛け,電気敷布,電気毛布, 電気布団,電気あんか,電気湯たんぽ, その他の採暖用電熱器具,電気ズボ ン,電気上着,電気羽織,電気チョッ キ,電気懐炉 蛍光ランプ 電気グラインダ−,電気ドリル,電気かんな, 電気のこぎり,電気サンダ−,電気スクリュ −ドライバ−,電気ポリッシャ−,電気金切 り盤,電気ハンドシャ−,電気みぞ切り機, 電気角のみ機,電気チュ−ブクリ−ナ−,電 気スケ−リングマシン,電気タッパ−,電気 ナットランナ−,電気刃物研ぎ機,その他の 電動工具,電動かくはん機, J 60950 IEC 950(1996) J 60967 IEC 967(1995) J 60968 J 6029-1 IEC 968(1991) IEC 1029-1(1990) - 42 - EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 (7) 電気用品名等 題 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:丸鋸の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:ラジアルア−ムソ−の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:かんな盤及び一面かんな盤の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:卓上グライダ−の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:帯鋸盤の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:給水式ダイヤモンドドリルの個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:給水式ダイヤモンドのこぎりの個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:単軸立面取り盤の個別要求事項 可搬型電動工具の安全 パ−ト2:マイタ−ソ−の個別要求事項 直管蛍光ランプ−安全要求事項 片口金蛍光ランプ−安全要求事項 往復動内燃機関駆動による交流発電装置 パ−ト8:低出力発電装置に対する要求事項及び試験 基準番号 IEC 規格(年度) 電気のこぎり J 6029-2-1 IEC 1029-2-1(1993) 電気のこぎり J 6029-2-2 IEC 1029-2-2(1993) 電気かんな J 6029-2-3 IEC 1029-2-3(1993) 電気グライダ− J 6029-2-4 IEC 1029-2-4(1993) 電気のこぎり,電気金切り盤 J 6029-2-5 IEC 1029-2-5(1993) 電気ドリル J 6029-2-6 IEC 1029-2-6(1993) 電気のこぎり J 6029-2-7 IEC 1029-2-7(1993) その他の電動工具 J 6029-2-8 IEC 1029-2-8(1995) 電気のこぎり J 6029-2-9 IEC 1029-2-9(1995) 蛍光ランプ 蛍光ランプ 携帯発電機 J 61195 J 61199 J 8528-8 IEC 1195(1993) IEC 1199(1993) IEC 8528-8(1995) 試験方法,寸法及び基準などであって,他の基準から引用されるもの 表 題 電気用品名等 環境試験方法 試験B:高温(耐熱性)試験方法 環境試験方法 試験Ca:高温高湿試験方法 環境試験方法 試験Fc:正弦波振動試験方法 環境試験方法 試験 Ka:塩水噴霧試験方法 環境試験方法 試験 T:はんだ付け試験方法 環境試験方法 試験 U:端子強度試験方法 環境試験方法 耐湿性試験−指針 環境試験方法 試験Db と指針:温湿度サイクル試験方法 環境試験方法 試験 Ed:自然落下試験方法 環境試験方法 試験 Ef:スプリングハンマ衝撃試験方法 電気絶縁の耐熱性評価と種類 湿潤状態での固定電気絶縁材料の比較トラッキング指数及 び保証トラッキング指数を決定する試験方法 電気機器の防水試験及び固形物の侵入に対する保護等級(IP コ−ド) 熱電対 パ−ト1:参考表 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション1:/シ−ト0:グロ−ワイヤ 試験方法 一般 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション1:/シ−ト1:グロ−ワイヤ 最終製品試験及び指針 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション1:/シ−ト2:グロ−ワイヤ 材料の燃焼試験 - 43 - 基準番号 IEC 規格(年度) J 60068-2-2 IEC 68-2-2(1994) J 60068-2-3 IEC 68-2-3(1969) J 60068-2-6 IEC 68-2-6(1985) J 60068-2-11 IEC 68-2-11(1981) J 60068-2-20 IEC 68-2-20(1987) J 60068-2-21 IEC 68-2-21(1993) J 60068-2-28 IEC 68-2-28(1990) J 60068-2-30 IEC 68-2-30(1985) J 60068-2-32 IEC 68-2-32(1990) J 60068-2-63 IEC 68-2-63(1991) J 60085 J 60112 IEC 85(1984) IEC 112(1979) J 60529 IEC 529(1989) J 60584-1 IEC 584-1(1977) J 60695-2-1/0 IEC 695-2-1/0(1994) J 60695-2-1/1 IEC 695-2-1/1(1994) J 60695-2-1/2 IEC 695-2-1/2(1994) EIAJ RCR-9105A (つづき) 表 電気用品名等 題 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション1:/シ−ト3:グロ−ワイヤ 材料の着火試験 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション2:ニ−ドルフレ−ム試験 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション3:ヒ−タによる不完全接続耐火性試験方法 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション4:/シ−ト0:拡散炎及び予昆炎試験方法 耐火性試験 パ−ト2:試験方法 セクション4:/シ−ト1:公称 1kW 予混試験用炎及び指針 固体電気絶縁材料の燃焼性の定義のための試験方法 レ−ザ製品の安全 パ−ト1:機器分類,要求及びユ−ザガイド 表7 基準番号 IEC 規格(年度) J 60695-2-1/3 IEC 695-2-1/3(1994) J 60695-2-2 IEC 695-2-2(1994) J 60695-2-3 IEC 695-2-3(1984) J 60695-2-4/0 IEC 695-2-4/0(1991) J 60695-2-4/1 IEC 695-2-4/1(1994) J 60707 J 60825-1 IEC 707(1992) IEC 825-1(1993) 雑音の強さに関する基準 (CISPR(International Special Committee on Radio Interference:国際無線障害特別委員会)規格 (以下,「CISPR 規格」という。)に対応する基準を含む) 表 電気用品名等 題 家庭用電気機器,電動工具及び類似機器 からの妨害波の許容値と測定法 情報技術装置からの妨害波の許容値と 測定法 雑音の強さの規定 表8 表 表 題 電気用品名等 CISPR 22(1996) 基準番号 遠隔操作機構を有する電気用品 IEC 規格(年度) J 1000 表6,7及び8から引用される国際規格であって,読み替える基準 題 電気用品名等 放電灯安定器(蛍光灯を除く)一般的及び安全性 要求事項 家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ− 機器用スイッチ 一般要求事項 放電灯安定器(蛍光灯を除く)一般的及び安全性 要求事項 家庭用及び類似用途の低電圧回路用接続器具通則 ねじ形締付ユニット付分離形の接続器具について の個別要求事項 ねじ無し形締付けユニットによる独立体の接続器 具についての個別要求事項 独立体の絶縁貫通形締付け接続器具についての個 別要求事項 ねじ込形接続器具についての個別要求事項 注 IEC 規格(年度) CISPR 14(1996) 遠隔操作機構を有するものに関する基準 遠隔操作機構を有するものに対する要求事項 表9 基準番号 配線器具,電熱器具,電動力応用機械器具, J 55014 電子応用機械器具,令別表第一第12号に 掲げる機械器具 直流電源装置,複写機,電子式卓上計算機, J 55022 電子式金銭登録機等のディジタル技術応用 機器 J55014 又は J55022 を適用しない電気用品 J 55001 基準番号 IEC 規格(年度) J 60922 IEC 262 J 60320-1 J 61058-1, -2-1 , -2-5 J 60922 IEC 320 IEC 328 J 60998-1 J 60998-2-2 IEC 685-1 IEC 685-2-1 J 60998-2-1 IEC 685-2-2 J 60998-2-3 IEC 685-2-3 J60998-2-4 IEC 685-2-4 IEC 459 本通達中の IEC 規格番号であって,60000 未満の規格番号にあっては,60000 を加えた番号のも のとして扱うものとする。 - 44 - EIAJ RCR-9105A 10. スイッチング電源の安全管理モデルフロー 10.1 開発から出荷までの例 項目及び内容 市 場 調 査 提 案 市場調査報告書 顧客及び市場の要求仕様, 用途を把握する 開 発 設 計 試 作 商品化提案 製品安全管理項目 安全レベルの目標設定 (公的規格・類似品の事例) 商品化決定 開発規格書 製品仕様を決定し,製品安全 適用基準を明確にする。 企 画 ステップ 安全設計基準 フェールセーフ,フール・プルーフ思想で 誤使用・誤操作を配慮。 安全機構,安全確保表示 検 討 設 計 部品仕様決定 ・ 修 仕様書・指示書 正 設計仕様,図面等で製品安全 基準の適用と詳細を明確にする。 製品安全に関し,必要に応じ 顧客と打合せ等を行い 注意事項を明確にする。 開発PSレビュー 商品企画案,設計原案の レビュー 試 作 設計審査 部品・部材のPSレビュー 設計PSレビュー (構造,性能,動作及び 安全性のチェック) 故障モードの抽出 信頼度予測の算出 試作PSレビュー 安全性 ディレーティングの確認 作業性の確認 安 全 評 価 許 認 可 申 請 量 産 試 作 安 全 評 価 納入仕様書 顧客へ提出する納入仕様書を 作成し部品の使用上の注意 事項を明確にする。 産 作 (自己認証の場合) 安全規格許認可試験申請 試作品提出 安全規格許認可試験申請等 製品仕向け地別,製品別など で規定された安全承認試験の 受検手配を行う。なお,必要 に応じ工場審査を受ける。 図 部品購入仕様書 スイッチング電源の安全 アプリケーションガイド 信頼性データ PSチェックリスト 検討修正データ PSチェックデータ 品質チェックデータ 修正チェックデータ 各安全規格書 許認可試験申請書控え 製品図,構造図 部品表 部材手配 検 納期管理 取引基本契約書 品質保証契約書 部品購入仕様書 量産試験 討 ・ 量産試作 PSレビュー 安全性,表示 信頼性品質試験 試作審査 修 正 安全確認2 設計変更が生じた場合必要に 応じ自主試験,又は試験機関 への依頼試験などで安全性 確認を行う。 電子部品の安全 アプリケーションガイド 安全規格との整合 出 部材手配 安全チェック項目の指定及 び部品メーカの安全基準保 証内容の確認を図面等で明 確にすること。 PSチェックリスト PSチェックデータ PS(製品安全) チェックリスト 品 自己評価 安全確認1 自主試験,試験機関への依頼 試験等で安全性確認を行う。 製造基準 量産を前に製造基準(標準) 書を作成して作業指導する。 量 試 資料,データ 関連規格 関連仕様書 顧客打合せ議事録 安全規格情報,資料 設計修正確認 PSチェックリスト PSチェックデータ 品質チェックデータ 検討修正データ ディレーティングの確認 修正チェックデータ 安全試験認可 安全試験許認可証 又は試験レポート 安全試験認可 安全試験所発行の承認レポート を受理し,確認する。 - 45 - EIAJ RCR-9105A 項目及び内容 ステップ 製品安全管理項目 カタログ作成 量 環境負荷物質の確認 警告及び使用上の注意事項を 明確に記載する。 資料,データ 電子部品の安全 アプリケーションガイド 納入仕様書の提出 スイッチング電源の安全 アプリケーションガイド 納入仕様書受理 カタログ配布 量産開始決定 量産品のレビュー (品質/PS) 産 検査記録 製造工程 品質及び安全チェック 製造記録 組立工程及び完成品検査 出 荷 検 査 出荷検査 製造ロットの保証として抜取 検査による品質検査と製品安全 チェックを実施する。 製品安全に関する事項は抜取 品の中から数台選んで製品内部 構造を含めてチェックシートを 利用しながら詳細なチェックを 実施する。 検査は検査手順に従って実施 し,検査結果は記録して保管 すること。 製品の合格品と不合格品とは 明確に区分し,混同しない ように管理すること。 包 装 製造番号の記録と管理 抜 取 抜取基準の設定 電気特性のチェック 安全試験のチェック 外観のチェック 出荷検査 判 合 格 検査データ 検査基準 定 不合格 識別管理 段 出荷保留・検討 階 不合格品の扱いについては 原則として製造工程に差し 戻すこと。 対 策 製造工程へ戻す 廃 棄 管理検査 管 理 検 信頼性品質試験及び製品 安全試験を行い,長期間 使用の安定性と安全性を 確認する。 検査結果は記録し,保管 する。 倉 入 抜 取 エージング 安全試験データ 信頼試験データ 査 出 段 荷 管理検査 安全試験 信頼性試験 階 - 46 - 保管期間の確認 EIAJ RCR-9105A 10.2 変更処理の例 項目及び内容 変 更 の 発 生 計 改善は可能か。 どのような方法があるか どの方法が最適か。 安全上の問題は生じないか。 安全上の対策は可能か。 の プ ロ セ 資料,データ 改善検討 技術変更のPSレビュー 変更検討 安全試験実施 自主試験又は試験機関によ る試験 安全検討資料 不具合情報 対策検討資料 PSチェックシート 安全試験データ 安全規格関係適合確認 変 更 製品安全管理項目 安全性,機能,性能,作業性等の改善及び外部クレーム対策 変更・改善検討 設 ステップ 安全規格認証変更 責任者承認 安全規格認証変更 申請要否の検討 申請要否の検討 定格の変更を実施していないか。 確保すべき空間又は沿面距離に 変更はないか その他安全規格で定められた基 準に照らして問題となる変更は ないか,又は安全試験レポートに 記載されたデータに変化をきた すような変更箇所はないか。 変更申請要否 必 要 変更申請書 不 要 納入仕様書 変更申請 ス 図面,仕様書 認証取得 出 図 変更記録 配 資材部門 製造・検査部門 布 実 施 の 確 認 変更の実施 実施記録 - 47 - 品質保証部門 EIAJ RCR-9105A 10.3 PS(製品安全)チェックリスト(例) 設計審査等におけるスイッチング電源の安全性のチェッ クは,チェックリストを作成のうえ確認することが望ましい。 下記チェックリストは一例です。 各対象部品毎に必要な項目を定めて作成することを推奨します。 スイッチング電源安全対策チェックポイント ① 適用する安全規格は何か。 ② 安全にかかわる法規及び業界規格,基準に定められた試験を行ったか。 ③ 安全規格のための試験申請・認可などの日程計画は考慮されているか。 ④ スイッチング電源の安全に関して従来の製品と比べて異なる点は何か。 ⑤ 使用している部品・材料は安全基準を満たしているか。また,環境規制等 の制約はないか。 ⑥ 使用者が直接触れるところで鋭利な部分はないか。 ⑦ 法令及び業界が使用を禁止している危険・有害物質を含んでいないか。 ⑧ スイッチング電源の活電部は,適用する安全規格等を満足する絶縁構造で 使用者から分離されているか。 ⑨ スイッチング電源から発生する電磁波は,規定された規制値(上限値)に 対して十分な余裕を持っているか。 ⑩ 使用者が行うかもしれない誤使用に対しての配慮はしているか。 カタログ,納入仕様書,技術説明書,取扱説明書等へ使用上の注意事項 又は警告として明記したか。 - 48 - 担 当 確 認 EIAJ RCR-9105A 付表−1 1. 定義・解釈の明確化(用語集) 製品安全に対するメーカの責務 ① 製造物責任(PL) 製造物責任(Product Liability)とは,製品の欠陥(設計,製造,表示)に よって消費者又は第三者が生命・身体,財産などに被害を被った場合,その製品の製造・販売・ 流通などに関与した事業者が負うべき法律上の賠償責任をいう。 ② 製品安全(PS) 製品安全(Product Safety)とは,商品企画,研究・開発,設計から製造,販売, 使用,修理・保全(サービス),廃棄・処理に至る全ての活動において,安全性レベルの設定,危 険性の予見と回避又は排除,安全確保のための表示,安全性の評価,安全性に関する記録管理等 によって製品の安全性を確保することをいう。 ③ 安全性 ・人の生命,身体又は財産物に被害を与えるような状態がないこと。 ・部品,材料,機器,製品などが有している基本的な品質特性の一つであり,安全の状態の程度を いう。 ④ 安全性の確保 ・人の生命,身体又は財産物に被害を与えるような状態の発生を防ぎ,安全な状態を維持すること。 ・製品の安全設計,取扱説明書,警告・注意表示などのハードと,正しい使用,適切な手入れ・点 検整備のソフトの両者の組み合わせによって安全性が確保できる。 ⑤ 研究・開発段階 市場(消費者)の要求を予測した新技術の提案と,既に確立された理論や情報(安 全性,経済性,社会性,信頼性など)に基づいて商品化を目指す段階。 ⑥ 製造段階 設計部門が意図した図面や仕様書に基づき,部品の調達・工程の編成・製品の組立・ 適切な検査などを行う段階。 2. 流通段階における安全確保 ① 流通段階 ・商品が製造事業者(メーカ)の管理を離れ消費者(顧客)に渡るまでの全段階。 ・輸送事業者,倉庫事業者,販売事業者,輸入事業者の管理下に置かれている状態。 ② 品質管理 輸送事業者,倉庫事業者,販売事業者,輸入事業者の管理下において,輸送,保管, 展示据え付けなどの業務において,商品の安全性,機能,外観などの諸特性を損なわないように, 品質を維持するために行う管理。 ③ 安全性チェック ・仕入れ,流通在庫,商品陳列の各段階において,安全性を損なうような要因が生じないように常 に監視し,確認すること。 - 49 - EIAJ RCR-9105A ・製造事業者(メーカ)の定めた安全基準(通知)や,(包装箱などに)表示がある場合は,その条件を 守り,維持すること。 3. 事故の未然防止への努力 ① 製品事故 ・製品の欠陥,製品の使用によって引き起こされる事故のことであり,生命,身体,財産に対して 被害を生じさせる現象のこと。 ・使用中の異常現象が引き金となって,事故を発生させる場合がある。異常現象が重畳すると,事 故となり,更に拡大する場合が生ずる。 ② 製品欠陥 ・製造上の欠陥 製品の製造過程で生ずる欠陥のこと。設計資料,製造指示書などの指示する通りに製造されてい ない場合をいう。 ・設計上の欠陥 製品の設計そのものに内在する欠陥のこと。設計資料,製造指示書などの指示通りに製造されて いたにも拘わらず欠陥と判定される場合をいう。 ・警告・表示上の欠陥 製品に本来必要な警告・表示を有していない,又は,その内容に不備があることにより製品が欠 陥とされることをいう。 製品の取扱説明書,警告ラベル,製品(本体)表示などはもとより,カタログ,チラシ,販売員の 説明などへも広く対象とされ得る。 ③ 製品安全教育 商品企画,研究・開発,設計から製造,販売,使用,修理・保全(サービス),廃 棄・処理に至る全ての活動において,予想される製品の事故を防止するために必要な製品の安全 性についての知識,技術,技能などを(製品安全管理体制を構成する制度として)社員のあらゆる 階層に対して行う教育のこと。 ④ 製品安全対策委員会 ・製品事故を未然に防止するための方策,安全基準の設定,並びに事故発生後の処置などを審議・ 検討する場であって,当該事項の専門家(製品安全の専門家,設計技術者,品質管理技術者,規 格技術者,消費者専門者など)及び/又は経験者からなる組織をいう。 ・企業単位並びに業界単位における製品安全に関する横断的な統括・推進部門,管理組織,あるい は委員会をいう。 ⑤ 正しい使用 製品を安全に使用するために取扱説明書に従って,又は,明らかに意図された目的 で,(機器を)使用したり操作すること。使用しないときの保管,移動などを含む。 - 50 - EIAJ RCR-9105A ⑥ 誤使用 製品事故を誘発する可能性を含んだ使用方法のこと。(取扱説明書,表示などで)製造事 業者が指定又は要求した使用方法に反して,使用者が考え出した独自の使用方法,又は,製造事 業者が禁止した方法で使用することをいう。 ⑦ 使用説明 製品の安全な使用方法について,使用者に必要な情報を伝えるために個別又は組み合 わせた形で用いる文字,記号,イラスト,言語などをいい,取扱説明書,ビデオソフト,カタロ グ,チラシや販売のための説明資料,あるいは販売員の説明そのものをいう。 ⑧ ISO 9000 シリーズ ・ISO(国際標準化機構)が制定した品質管理,品質保証に関する国際規格であり,品質システムの 審査登録制度を有している。我が国では JIS Z 9900 シリーズとして 1991 年に導入されている。 ・顧客(買い手)企業から,供給(売り手)企業に対して審査登録企業となることを要求するケースが 国際調達において拡大しつつある状況にある。 ⑨ 品質保証 製品又はサービスが,消費者(顧客)の要求する品質要求を満たしていることの妥当な 信頼感を与えるために,必要な全ての計画的及び体系的活動をいう。 4. 事故への迅速な対応 ① 安全対策 (広 義) ・製造物を本質的に安全なものに造りあげるための体制や仕組みを確立する。 即ち,企画段階から開発,設計,部品調達,製造,販売,流通,保全・修理,廃棄に至る各段階 で製造物の危険性を排除し安全性を最適化する。 ・製品の安全性を高め,流通段階における安全性確保も含めた,製品自体の安全性関連の活動が揚 げられる。 (狭 義) ・製造物が生命,身体,財産等に被害を及ぼすことのないように,防御対策を施すこと。 *安全装置(非常装置,防御壁,バリヤー等)を施す。 *フールプルーフ,フェールセーフにすること。 *安全技術基準(電気用品技術基準,業界の自主規制,UL 規格など)を遵守すること。 *警告,注意表示を施すこと等々。 ・事故後の安全対策としては,製品の回収(リコール),点検・改修,部品交換,新聞への謹告がこ れにあたる。 ② 拡大被害 製品の瑕疵,製品の取扱説明書の不備,また,警告表示の不備などに起因する事故に よって,消費者の死亡,人身上の被害,財産上の損失など,製品そのものの損傷のほか,被害が 拡大するか,その恐れのある場合のことをいう。 - 51 - EIAJ RCR-9105A ③ 情報交流・情報の共有 ・二者以上の当事者において,共通した価値観を持つ情報を交わし,これから得られた事象を確認 し合うこと。例えば,業界活動はその一つである。 ・業界団体内の情報にとどまらず,関係業界も含めて情報交換し,情報を共有すると共に,この情 報を,一層の安全性の向上・事故の防止に活用していくこと。 ④ 事故情報 ・消費者の製品使用に関して起こった事故の事実関係,状況などに関する情報をいう。 これらの情報は原因解析,再発防止,被害者救済,統計・解析などに利用される。 また,情報源としては,消費者,公的機関,流通・販売事業者などがある。 ・消費者の財産,人身等に被害が及ぶ可能性のある製品事故に関して,事故を特定し,また,関連 する情報を含めた情報。 5. 紛争の円満解決 ① 紛 争 ・製品が要因,又は要因と推定される事故に対する被害者と事業者との間の「もめごと」をいう。 ・消費者からのクレームや受けた被害に対しての企業の対応について消費者が満足せず,「もめご と」になることをいう。場合によっては,企業に訴訟をおこすなどのケースに至る。 ② 消費者被害 ・製品が要因,又は要因と推定される事故で消費者の身体への危害,財産の損害,製品自体の損害, その他拡大被害など消費者が被った被害をいう。 ・製品が直接起こす事故と,他の要因で生ずる事故がある。 ③ 事故原因 ・製品に関して起こされた事故の種々の要因をいう。 経済産業省事故情報収集制度では事故原因を次の三つに分類している。 *製品に起因 *使用者に起因 *その他に起因 ・企業と消費者が,共に納得できる(客観性のある)事故の原因 ④ 紛争処理 裁判,あるいは裁判以外の手段(例:示談)による,紛争発生から解決までの過程にお ける,紛争解決に必要な事業者の対応をいう。 具体的には,被害者への対応,被害状況の調査,被害に応じた救済処置,製造物責任保険の手 続,訴訟対応などの諸対応がある。 - 52 - EIAJ RCR-9105A 6. 事故の再発防止 ① 再発防止 ・製品の瑕疵,使用者の誤使用などにより,同類の要因による類似の事故を再度発生させないよう に設計,製造,警告上の対策を行うことをいう。 ・事故の再発を防止するための手立て。事故原因の究明の結果に基づき,社告などによる製品の回 収,点検,改修,部品交換などを行うこと。 ② 社内システム ・事業者内に専門の対処部門を設立し,各部門における業務の内容区分と責任範囲等を明確化し, 全ての部門が連携し共同で事故再発の防止に務める体系をいう。 ・事故の再発防止に有効な委員会,報告制度,推進活動とツール,安全設計マニュアル,設計審査, 安全チェックリストなどを含む。 ③ 事故情報収集システム ・製品自体の瑕疵,製品の取扱説明書,また,警告表示の不備などが要因となる事故に関する情報 を可能な限り網羅的に,かつ,迅速に収集する体系をいう。 ・業界団体が会員から事故情報の提供を受け収集するシステム。経済産業省の行う事故情報収集制 度,電気用品安全法による事故報告,各企業が備えるシステムをいう。 ④ 事故結果 ・製品自体の瑕疵,製品の取扱説明書の不備,警告表示の不備などが要因となる被害が消費者に発 生した事実。 ・事故を分析し,原因の究明と事故との因果関係を明確にし,事故の調査結果を求めることをいう。 ⑤ 製品の改善 ・事故結果から真の原因への対策を決定し,この対策を新規開発製品及び市場に存在する本事故に 該当する製品への適用をすることにより,より質の高い製品に変更することをいう。 ・消費者期待基準に合わせ,製品の欠陥状態を改めること。 ・事故の調査結果から対策を決定し,事故原因を排除した設計を行い,かつ部品,材料を選択した 製品の改善を行うなど,より良い製品に変更することをいう。 「目で見る製品安全」(PSチャートブック)より抜粋 社団法人日本電子機械工業会 PS合同委員会 (安全調査委員会,国内安全委員会) 発行 平成7年4月 - 53 - EIAJ RCR-9105A 付表−2 ① その他の用語の定義・解釈 安全設計手法 開発・設計段階において,製品安全のために従来から用いられている設計手法と してフール・プルーフ(fool proof)と,フェールセーフ(fail safe)がある。更に近年では,タ グチメソッド(品質工学)が安全設計手法として広く取り入れられ,あらゆる誤差因子,例えば, 部品のバラツキ,製造条件の変化,使用条件の違い,経年変化などを想定し,理論的に,又は実 験的に調べて,より安全な製品開発の設計手法として用いられている。 ② 安全試験仕様書 製品開発時から量産,出荷に至るまでの各担当部門が実施する安全性確認試験 を仕様書化し確実に製品安全の確認を行う。 ③ OEM製品 完成品,システム製品のモジュール(構成部品)などの半完成品を供給企業のブラン ドをつけて販売することを前提に,一種の下請的な生産・供給を行う企業間ビジネス形態の商品。 ④ カスタム品 特別仕様品。(反対:汎用品) ⑤ 故障モード 故障状態の形式による分類。例えば,断線,短絡,折損,摩耗,特性の劣化など。 ⑥ 故障要因 故障(断線,短絡,折損,摩耗,特性の劣化など)に至る主な原因。 ⑦ 単一故障 単一の故障原因によるアイテムの故障。 ⑧ PSレビュー 製品安全審査。商品企画段階及び設計完了段階等における安全性に対するチェッ ク(審査)を行うこと。 ⑨ フール・プルーフ(fool proof) ・人為的に不適切な行為や過失などが起きても,アイテムの信頼性・安全性を保持するような設計 又は状態。 ・ポカよけ設計。人がミスをしても,人に対して安全側に防止できるような設計又は構造。 ⑩ フェールセーフ(fail safe) ・アイテムに故障が生じても安全性が保持されるように配慮してある設計。 ・万一,故障が起きても拡大被害に至らず,単一故障で,なお,安全側に故障するような設計又は 構造。 ⑪ 明示の保証 売主が買主に対して行った製品の品質や仕様についての記述,確約,約束又は見本 により,売主の意図の有無にかかわらず生じる保証。 - 54 - EIAJ RCR-9105A 参 考 文 献 名 1. 称 著者及び作成 発行日 目で見る製品安全(PSチャートブック)No.2 (社)日本電子機械工業会 1999 年(H11 年)3 月 2. スイッチング電源の現状と動向 (社)日本電子機械工業会 2001 年(H13 年)3 月 3. スイッチング電源用語集(EIAJ RCR-9101A) (社)日本電子機械工業会 1999 年(H11 年)3 月 4. 電子部品の安全アプリケーションガイド(EIAJ RCR-1001) (社)日本電子機械工業会 1999 年(H11 年)9 月 スイッチング電源の安全アプリケーションガイド改正の審議結果 当ガイドラインは 1999 年(平成 11 年)9 月に発行された「電子部品の安全アプリケーションガイド (EIAJ 部品安全問題分科会発行)」を受け,変換部品標準化委員会,スイッチング電源技術専門委員会で 2001 年(平成 13 年)11 月∼2002 年(平成 14 年)12 月まで原案審議・作成し,2002 年(平成 14 年)12 月に JEITA 技術レポートとして発行されたものです。 変換部品標準化委員会 委員長 玉 生 豊 スイッチング電源技術専門委員会 主 - 55 - 査 渡 辺 一 史