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鮭の薫製トバ作り

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鮭の薫製トバ作り
皆さん地元北海道で漁獲される秋鮭を食べていますか。今回は、ちょっと変わった燻製トバの作り方を紹介します。
ぜひ、チャレンジしてみてください。自分で作ったトバは格別です。
私もこのトバ作りを先輩から教わってから家族にもおいしいと評判です。
作って楽しい♪
食べておいしい♪
トバ作り簡単レシピ
今回は、成熟が進んであまり利用されない通称ブナ鮭と呼ばれる鮭を使用してチャレンジです。
もともとトバは、保存食なので日持ちのする脂の落ちたブナ鮭を利用していたのですが、
最近は冷蔵技術の向上などで脂ののった鮭でもおいしく保存できるようになり、脂の落ちたブナ鮭はあまり利用されなくなりました。
トバ作りには、ブナ鮭の雄が一番向いているので、鮭釣りなどで釣られるブナ鮭もトバにすることでおいしくいただけます。
銀毛より価格的にもお手頃なブナ鮭で皆さんも自分なりのトバ作りにチャレンジしてみてください。
☆鮭薫製トバの製造工程☆
① シロザケを三枚におろす
② 三枚におろしたシロザケを短冊状に切る
③ 調味料を作る
④ 調味料におろしたシロザケを漬けねかす
⑤ 漬けたシロザケを干す(20日間以上)
⑥ 薫製器を作る
⑦ 干し終えたシロザケを薫製にする
原材料: シロサケ(秋鮭)の雄(今回はブナ鮭の雄を使用しましたが、銀毛でも雌でも作れます。)
調味料:原料に対する割合
原料1㎏に対して
砂糖 7%
砂糖 70g
塩 2.5~3% 塩 25g~30g
うまみ調味料 0.5%(お好みで加減してください。) うまみ調味料 5g
※用語
銀毛~
婚姻色の出ていない鱗が銀色のサケ
ブナ~
サケは産卵期が近づくと体に赤紫色の模様ができます。
これを婚姻色といい樹木のブナの木肌に似ていることからブナと呼ばれます。
☆製造工程写真☆
成熟の進んだシロザケを保存食であるトバ(サケの薫製)に加工します。
トバには、身の厚い雄の鮭が向いていますが、雌でもOK
成熟の進んだ鮭にはヌメリがあるので、軍手をはめて行うと作業しやすいです。
成熟の進んだ鮭は、ヌメリがあるので、塩を一掴み鮭にすり込んでタワシでこすり洗い流します。
鮭を三枚おろしにします。
鮭の肛門に包丁を入れ頭の方に切り、内臓をだします。
背骨に沿って血合いがありますので、この部分を取り除きます
写真のように頭側から真すぐ包丁で切れ目を入れ、包丁の刃先でこそげ取るようにします。
スプーンを使っても簡単に取り除くことができます。
漁師さんはこの部分をメフンと言って、新鮮なものは塩漬けや醤油漬けにして食べます。
皆さんも居酒屋さんなどでおいているところもありますので一度食べてみてください
お酒のつまみやご飯のおかづとして、好きな人にはたまらない一品です。
ちなみに味は塩からですね。
でもお茶漬けには不向きです。真っ赤な茶漬けになります。
頭を落とした状況です
裁いたあとはらすなどに残った血などををきれいに洗い流します。
写真は流水でたわしを使って洗っている状況です。
三枚におろします。
頭の方から包丁を入れ、背骨に沿って切っていきます。
最初はなれないので、骨に身がついてしまうかもしれませんが、がんばって挑戦してみてください。
三枚におろしたあと、短冊に切りやすいように真ん中から切り分けます。
今回使用した鮭は成熟が進んでいますので、鮭の身に赤身がなくキャラメルのような色でした。
皆さん知っていますか。鮭は本来白身魚なんです。
鮭類はオキアミ類(かっぱえびせんのエビ)など食べ物の影響で身が赤くなっているのです。
産卵期の鮭は餌も食べずにエネルギーを産卵のために使うため、脂が落ち身も白くなってしまうんです
短冊状に切った身です。
短冊状に切り分けたら、ハカリで重さをはかります。
次に調味料を配合します。
漬け込む身の量に対して、砂糖 7%
塩 2.5%~3%(今回は真ん中をとって2.8%で作りました。)
うまみ調味料 0.5%(お好みで適宜加減してください。)
はかり終えたら袋に入れよく混ぜ合わせておきます。
(塩などの固まりがある場合は指でつぶし固まりがないようにします)
漬け込み作業です。
写真は鮭と調味料を混ぜ合わせているところです。
ポリ袋に鮭と調味料を入れてよく混ざるように攪拌します。
(サケが多い場合は、漬物用の袋が大きくて丈夫なので使いやすいです)
サケと調味料がよく混ざったら、袋の口をしばり常温で7~8時間漬け込みます。
その間、よくなじませるために3~4回ひっくり返す。
今回は、夕方作業を行ったので一晩そのままにしておきました。
漬け込み終了の状態。
サケから出た水分で調味液につけ込んだような状態になっています。
これから風乾作業ですが、袋から出した鮭の表面をさっと洗います。軽く手で汁を切ってただけでも構いません。
何もせずそのまま干しても問題はありませんが、砂糖が入っているので結構べとつきます。
(塩抜き等の作業は必要ありません)
風乾作業
市販の魚網に入れて干しました。
その他、鮭にフックをかけてつるしたりして干します。
風乾は20日以上かけて鮭が完全に堅くなるまで乾燥させます。
今回は、雨が直接当たらないように家の軒下にロープを張り、ぶら下げました。
カラスの心配はありましたが、何とかおそわれずにすみました。
カラスは物を捕るときに必ず足場に掴まってからとる習性があるそうで屋根に近い場所にロープを張り干したので
カラスはロープに留まることができなかったためか、フックにかけた鮭も網に入れた鮭もどちらも無事でした。
参考
鮭トバは冬葉の漢字をあてているくらいですから空気が乾燥している冬場がベストです。
特に雨が降らない厳冬期の1~2月がおすすめです。雪は払えばOK
乾燥後の写真です。
今回は、11月に干したのですが、雨が多く週末燻煙をかけようと準備していたら大雨が降って
せっかく乾燥した物が生の状態までもどってしまったりかなり苦労してしまいました。
本当は濡れない方が良いのですが、
今回は大雨に見舞われたり、かなりぬれてしまいましたが、味も抜けず大丈夫でした。
多少の雨は気にしなくても良いのですが、できれば濡れないように車庫や物置に取り込んでいただくのがベストで
写真は正直余り色が良くないのをとってしまいましたが、煙をかければ多少飴色になります。
燻煙をかけます。
今回は段ボールで自家製の燻製器を作成しました。
段ボールを二段重ねにし、ガムテープで貼り付けました。
写真は横に竹の棒(家の横に生えていた)を突き刺しその上に金網を乗っけました。
金網の上に鮭を並べ、下にはフックを付けた鮭を吊している途中です。
(箱の上にまだ吊していない鮭がのっかってます)
段ボールの燻製器が風等で倒れないように柵に固定したり重し乗せたり工夫してください
燻煙の材料です。
ウッドチップ 1本(今回は「さくら」を使いました)
お菓子の缶 1個(今回はせんべいの入っていた缶です)
ウッドチップに火を付け缶のふたに載せました。
今回はブナ化の進んだ鮭ですので少し強めに燻煙をかけたいと思います。
写真はウッドチップを2/3に折っています。残りのウッドチップは火のついている物の上に乗っけました。
下から燃えた火が自然に上に燃え移り2本分の煙で盛大に燻しました。
燻煙状態です。
お米を炊く要領で、はじめは煙が薄く出るくらいから途中から盛大にという感じです。
燻製器が段ボールなので燻煙中は段ボールが燃えないように十分注意してください。
後は煙がなくなるまで4~5時間燻し続けます。
完成写真です。
完成前の写真と同じ物を掲載するつもりでしたが、写真を取り忘れて切ってしまったので
別の物ですが、色はきれいに仕上がりました。
燻煙を終わったトバを食べやすいようにスライスしているところです。
かなり堅いので、注意してください。
私の知り合いで完全に乾いてからだとスライスするのが大変なので、乾ききる前に燻煙をかけて
まだ柔らかいうちにスライスして乾燥させている人もいました。
スライスしたトバです。
この段階でも部屋の中は燻製の良い香りがしています。
保存用に口が閉まる袋に入れて完成です。
乾燥させているので、ある程度日持ちはしますが、早めに食べてください。
なお、長期保存をしたい場合はこのまま冷凍庫に入れて保存してください。
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