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子どもの安全を地域で守る 地域安全マップづくり
安全・安心に暮らせるまちを目指して 子どもの安全を地域で守る 地域安全マップづくり なぜ犯罪を犯したのか、どのような性格だったのか、 どうすれば更生させられるのか、といった議論がな されてきました。 しかし犯罪者の「心」や「身の上」に注目しても、 それだけでは到底、犯罪を防ぐことはできません。 これは、犯罪者と同じ「心」や「身の上」の人たち が、すべて犯罪に走るかというと、犯罪に走らない 人が圧倒的多数だからです。 近年、 登下校の子どもに声を掛ける不審者情報や、 子どもたちが実際に被害に遭う事件が全国的に相次 では、どうすれば犯罪を防ぐことができるのでし ょうか。 いで発生しており、 「子どもの見守り」を中心とし た地域の安全に対する関心が高まっております。 ⑵ 犯罪機会論 こうした状況を踏まえ、地域に住む人たちの協力 犯罪のほとんどは、二つの要素が満たされた場所 を得ながら、学校と連携した子どもの安全を守る活 で起きていることが、欧米の最近の研究から分かっ 動として、地域安全マップづくりを通して、子ども てきており、その一つは「入りやすい場所」であり、 たち自らが犯罪被害の防止能力を高めることができ もう一つは「見えにくい場所」です。 るなどの効果も期待できることから、この取り組み を区内各地区へ広く働きかけ、地域をあげた「犯罪 に強い安全・安心なまちづくり」を推進する取り組 みとして、平成19年度に札幌市立幌北小学校( 年 生49名)と札幌市立あいの里東小学校( の 年生89名) 校で、地域の人たちの協力を得てマップづくり を実施いたしました。 1 地域安全マップとは? だれもが、 「入りやすい場所」では、犯罪者も怪 背 景 しまれずに「ターゲット」に近づけて、犯行後に逃 ⑴ 犯罪原因論 げやすいから、犯罪が起こりやすくなります。 犯罪が起こる原因は、 犯罪者にあるということで、 周りから「見えにくい場所」も、犯罪者がひそか NORTH WING 15