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トランスポータNPC1 L1を介した難水溶性物質の
【研究報告】(自然科学部門) トランスポータNPC1 L1を介した難水溶性物質の 消化管吸収改善への新規アプローチ 佐 藤 夕 紀 北海道大学大学院薬学研究院 助教 緒 言 化できなかった成分の新たな吸収改善法を提案し、製剤 開発の一助とすることを目標とする。 近年、我が国は生活習慣病の増加、超高齢社会など の背景から、国民医療費は年々増大し、もうまもなく 40 兆円に到達しようとしている1)。その高騰する国民医 実験方法 療費の削減を期待して、「予防医療」が注目されており、 1. 実験材料 特定保健用食品(トクホ)をはじめとする多様な健康食 コレステロール(非ラベル体)は、北海道和光純薬 品が開発、利用されている。予防医療において健康食 工業より、アイソトープ標識コレステロール[1α, 2α- 品・サプリメント等の経口投与は、使用者の簡便性・安 3 全性などから最も汎用されている投与形態である。特に マー社より、購入した。蛍光色素で標識されたコレステ 難水溶性で脂溶性の高い成分が体内に吸収されるには、 - [ -(7-nitro-2-1,3-benzoxadiazolロール Chol-NBD(25[N 小腸で胆汁などにより乳化、ミセルを形成する必要があ -27-norcholesterol)およびリン脂質 4-yl)methyl]amino] る。従来、コレステロール(chol)などの脂溶性の高い -BODIPY LPC-BODIPY(LPC(lysophosphatidylcholine) 物質は、受動拡散により吸収されると考えられてきた - -phenyl-1,3-butadienyl)-4-bora-3a,4a,(4,4-Difluoro-5(4 H(N)]Cholesterol(53.0 Ci/mmol)は、パーキンエル が、 近 年、 小 腸 chol ト ラ ン ス ポ ー タ と し て NPC1 L1 diaza-s-indacene-3-propionic acid saccinimidyl ester) (Niemann-Pick C1 Like 1)の関与が報告された2)。トラ -carboxyは、Avanti Polar Lipid 社より入手した。5(6) ンスポータはある特定の成分を認識して、細胞内(ある fluorescein は SIGMA-Aldrich 社より入手した。その他、 いは外)へ基質を輸送するタンパク質である。NPC1 L1 実験に用いる試薬は、試薬特級相当、また HPLC 級のも は、chol のようなステロール骨格を持つ物質を認識して のを用いた。 細胞内へ取り込むと考えられていたが、ステロール骨格 2. を持たない α-トコフェロールやルテインなどの消化管 使用細胞 3, 4) ヒト結腸癌由来 Caco-2 細胞は、理化学研究所バイオ NPC1 L1 はクラスリン介在性エンドサイトーシスによ リソースセンターより購入し、継代数 45–60 のものを使 り、基質を細胞内へ取り込むと考えられているもの 用した。 吸収に NPC1 L1 が関与していることが報告された 。 5) の 、基質認識性など十分には明らかにされていない。 3. また、ミセルは粒子内にこのような成分を保持している 実験動物 と考えられるが、chol トランスポータ NPC1 L1 の基質 実験動物は Wistar 系雄性ラットを 6 週齢で三協ラボ がミセル化された場合、NPC1 L1 はどのように基質を サービス株式会社より購入し、環境に順応させるため 1 認識しているかを明確に示した報告はない。 週間以上飼育した後、体重 200∼350 g のものを用いた。 そこで本研究では、まずミセル中の NPC1 L1 の基質 飼育は、温度 23±2℃、湿度 50±10%内で行った。水は がどのように細胞内に取り込まれているかを検討する。 新鮮水道水、餌はローデントラボダイエット 5L37 を自 また、吸収性の低い難水溶性物質の乳剤調製時に、chol 由摂食させた。 をはじめとする NPC1 L1 の基質となる成分を組み込む 4. ことで、難水溶性物質の吸収を改善しうる新しいアプ 乳剤の調製 コレステロールを主成分とし、界面活性剤成分とし ローチに着手し、これまでに低吸収性が問題となり製剤 1 佐 藤 夕 紀 点レーザー顕微鏡 FV10i(OLYMPUS)で観察した(対 表 1 transport buffer の組成 成分 NaCl KCl CaCl2 MgSO4 D-Glucose Tris(pH 7.5/HEPES) 物レンズ 60 倍)。画像は XY 画像または Z 軸画像を取得 濃度 し、コントラストなどを調整した。 140 mM 5.4 mM 1.8 mM 0.8 mM 5 mM 25 mM 7. 取り込み実験および濃度測定 1)Cholesterol メディウム吸引後に transport buffer 1 mL で 2 回洗浄 し、250 μL の chol 溶 液(18.9 nM, 1 μCi/mL) を 添 加 し てタウロコール酸ナトリウムを終濃度が 500 μM となる た。その後、3、5、10、15、30 分の時点で、それぞれ ように添加し、超音波ホモジナイザーを用いて乳剤(oil chol 溶液を吸引し、氷冷した transport buffer 1 mL で 2 成分として isopropyl myristate 1%、transport buffer 成 回洗浄した。取り込み終了後に Cell lysis solution(1% 分 99%)を調製した。Transport buffer の組成は表 1 の SDS in 0.2 N NaOH)250 μL で細胞を溶解し、milliQ 水 通りである。 400 μL を加え、回収した。測定は液体シンチレーショ ン法により行い、Lowry 法により求めたタンパク質量 5. リポソームの調製 で補正して取り込み量を算出した。また、NPC1 L1 の 卵 黄 ホ ス フ ァ チ ジ ル コ リ ン 20 mg(26 μmol) と 阻害剤であるエゼチミブを加えた実験に関しては、エゼ NPC1 L1 の基質であるコレステロール 3.9 mg(10 μmol) チミブの濃度を 0、5、10、25 μM となるように薬液を調 を 50 mL 容すり付ナスフラスコに入れ、2 mL のクロロ 製し、1 時間プレインキュベートした後に、上記と同様 ホルムを加えて溶解させた。その溶液をロータリーエバ の方法で取り込みを行った。 ポレーターで 1 時間減圧留去し薄膜形成させた。さらに 2)Coenzyme Q10(CoQ10) 3 mL ジエチルエーテルと 0.5 mL のフルオレセインナト 「乳剤の調製」で調製した乳剤に、難吸収性物質とし リウム溶液を加えて、浴槽型ソニケーターで 4℃、5 分 て CoQ10 の終濃度が 300 μg/mL となるように添加した 間ソニケーションにより撹拌した。続いて、ロータリー 溶 液 を 用 い て CoQ10 の 取 り 込 み 実 験 を 行 っ た(取 り エ バ ポ レ ー タ ー で 3∼5 分 間 減 圧 留 去 し、transport 込み時間 15 分)。Chol-free、Chol-free with ezetimibe、 buffer 2.5 mL を加えて 10∼15 分間ボルテックスにより Chol 1 μM、Chol 1 μM with ezetimibe の 4 種類の条件で 撹拌した。さらに、エーテル臭がなくなるまでロータ 実験を行い、比較検討した。取り込み終了後、メディウ リーエバポレーターで減圧留去し、リポソーム溶液を得 ムを吸引し、氷冷した transport buffer 1 mL で 2 回洗浄 た。このリポソーム溶液を Sephadex G-50 カラムを用い した。細胞破砕液(リン酸バッファー 300 μL)を加え、 てゲル濾過し、リポソーム画分のみを実験に用いた。 Scheme 1 に示すような手順でサンプルを調製し、表 2 に示した条件で HPLC を用いて濃度を測定した。また、 顕微鏡による観察 6. Lowry 法により求めたタンパク質量で補正して取り込 Caco-2 細胞をガラスベースディッシュ(IWAKI)に み量を算出した。 5 2×10 cells/well となるように播種して培養し、サブコ 3)5(6)-Carboxyfluorescein ンフルエント以上の状態になったものを実験に使用し メディウム吸引後に transport buffer 1 mL で 2 回洗浄 -carboxyfluorescein を含むリポソー し、10 μg/mL 5(6) た。 メ デ ィ ウ ム を 除 去 し、5 μg/mL Hoechst 33342 溶 液 ム 溶 液 250 μL を 添 加 し た。 そ の 後、5、15、30、60、 1 mL を 加 え、10 分 間、37℃、5% CO2 イ ン キ ュ ベ ー 120 分の時点で、それぞれリポソーム溶液を吸引し、氷 タ ー 内 で 静 置 し、 核 を 染 色 し た。 溶 液 を 除 去 し、 冷した transport buffer 1 mL で 3 回洗浄した。取り込み transport buffer 1 mL で 2 回洗浄し、NPC1 L1 の基質成 終了後に 0.1 N NaOH 250 μL で細胞を溶解し、このうち 分として蛍光標識された Chol-NBD の濃度が 4 μg/mL と 200 μL を BD Falcon black plate に分取し、マイクロプ なるように添加した溶液を用いて chol の取り込み実験 レートリーダー TECAN Infinite M200(TECAN Japan を行った(取り込み時間 5 分) 。取り込み終了後、蛍光 Co., Ltd.) で、 蛍 光(励 起 波 長 490 nm, 測 定 波 長 観察のためにメディウム 2 mL に置換した。その後共焦 520 nm)を測定した。また、Lowry 法により求めたタ 2 トランスポータ NPC1 L1 を介した難水溶性物質の消化管吸収改善への新規アプローチ Scheme 1 CoQ10 extraction method Sample 100 μL ↓Added to 400 μL of methanol ↓Mixed vigorously by a vortex mixer 30 s ↓Added to 2 mL of Hexane ↓Mixed vigorously by a vortex mixer 30 s ↓Centrifugation 3500 rpm for 10 min at 20℃ 1.8 mL of the organic phase ↓Evaporated to dryness for 30 min at 40℃ Residue ↓ Reconsitituted in 100 μL of HPLC mobile phase 表 2 HPLC condition for CoQ10 Eluent Column Flow rate Wavelength Column temperature Injection Volume Methanol/ethanol=35/65(v/v) Inertsil ODS-4 0.4 mL/min UV 275 nm 40℃ 40 μL ンパク質量で補正して取り込み量を算出した。 結 1. 果 Caco-2 細胞における NPC1 L1 遺伝子の確認と条件 図 1 Caco-2 細胞へのコレステロールの取り込みにおける温度 の影響(A)、NPC1 L1 阻害薬エゼチミブによる阻害効 果(B) 検討 検討に先立ち、Caco-2 細胞における NPC1 L1 遺伝子 の発現確認を行った。その結果、Caco-2 細胞において NPC1 L1 遺伝子が発現していることが示された(data 輸 送 さ れ る と 仮 定 す る と chol の 有 無 に よ っ て LPC- not shown)。また、Caco-2 細胞での chol 取り込みの経 BODIPY の取り込みが変化しないと考えられる。一方 時的変化を検討したところ、chol の取り込みは 15 分ま で chol を含んだミセルの状態のまま NPC1 L1 により輸 では直線性を保つという結果が得られた(図 1A) 。測定 送 さ れ る と 仮 定 す る と chol を 加 え る こ と で LPC- 感度の観点などから以降は、chol の取り込み時間を 5 分 BODIPY の 取 り 込 み が 増 大 し、 さ ら に そ の 増 大 分 が とすることとした。さらに、NPC1 L1 の阻害剤として NPC1 L1 選択的阻害剤であるエゼチミブによって抑制 エゼチミブが挙げられる。このエゼチミブの濃度を振っ されると考えた。その結果、LPC-BODIPY の取り込み て、十分に差がみられる阻害条件を検討した。その結 を測定したところ、chol を加えることで蛍光色素量は有 果、エゼチミブの濃度が 25 μM でコントロールと比較し 意に増大し、さらにその増大分がエゼチミブによって阻 て有意に chol の取り込みが抑制された(図 1B)。このこ 害されるという結果が示された(図 2)。また、実際に とから、以降のエゼチミブによる阻害は、25 μM として chol が細胞内に輸送されているかを視覚的に確認するた 検討を進めてゆくこととした。 めに核染色および chol の蛍光物質を使用し、共焦点顕 微鏡観察を行った。その結果、核と同一平面上に Chol 2. NPC1 L1 による Chol 輸送機構の検討 の蛍光が観察されたことから、先ほど検討した条件で Chol は細胞内に輸送されていることが示された(図 3)。 続いて、NPC1 L1 の基質を含むミセルの取り込み挙 動を明らかにすべく、界面活性成分である LPC の蛍光 3. 標識体である LPC-BODIPY を用いることで chol の有無 NPC1 L1 を介した難吸収性物質の乳剤化による吸 収改善 による LPC-BODIPY の取り込み量の変化を検討した。 前項までの検討で、chol を含んだミセルの状態のまま 膜付近でミセルが崩壊し chol が単独で NPC1 L1 により 3 佐 藤 夕 紀 図 4 Caco-2 細胞への CoQ10 の取り込みにおける chol とエゼチ ミブの影響 図 2 Caco-2 細胞への LPC-BODIPY の取り込みにおけるコレ ステロールとエゼチミブの影響 図 5 Caco-2 細胞へのリポソーム封入および非封入 5(6)-carboxyfluorescein の取り込みの違い -carboxfluorescein を封入したもの リポソーム内に 5(6) としていないものの Caco-2 細胞内への取り込み量を比 図 3 Caco-2 細胞内への蛍光標識 chol の取り込みの顕微鏡観察 (緑:chol-NBD、青:核) 較した。その結果、リポソームに封入していない場合と -carbox比較して、chol を含むリポソームにより、5(6) fluorescein の取り込み量は増大することが確認された NPC1 L1 によって輸送されると仮定すると、NPC1 L1 (図 5)。 の基質である chol を含むミセルに何らかの難水溶性物 質を封入することでその物質の吸収を改善できるのでは 考 ないかと我々は考え検討した。今回は当研究室でそのバ 察 イオアベイラビリティが 10%以下であることを明らか NPC1 L1 は、小腸と肝臓に主に発現し、chol を基質 にした6)難吸収性物質として CoQ10 を選択した。その結 とした取り込み系トランスポータであり、その選択的阻 果、先ほどと同様に CoQ10 の取り込みは chol を加える 害剤であるエゼチミブが脂質異常症治療薬として汎用さ ことで増大し、さらにその増大分がエゼチミブによって れていることなどから注目を集めている。今回、我々 抑制された(図 4)。 は、NPC1 L1 をターゲットとして、ミセル分子がどの ように細胞内に取り込まれるか、またその明らかにした 4. NPC1 L1 による難吸収性(水溶性)物質のリポソー 機構を利用した吸収改善が可能か否かを検討した。図 2 ムによる吸収改善 の結果より、chol を加えることで細胞内に取り込まれた 続いて、NPC1 L1 を介した水溶性物質の吸収改善が 蛍光色素量は有意に増大し、さらにその増大分がエゼチ 可能か否かを明らかにするため、chol を構成成分とする ミブによって阻害されるという結果が示された。LPC 4 トランスポータ NPC1 L1 を介した難水溶性物質の消化管吸収改善への新規アプローチ そのものが NPC1 L1 の基質である可能性も考えられる これらの結果から、コレステロールを構成成分とするリ が、LPC の加水分解前である PC(phosphatidylcholine) ポソームに水溶性物質を封入することで、NPC1 L1 を が NPC1 L1 の 基 質 で は な い と い う 報 告 も あ る こ と か 介して吸収を改善できる可能性が示唆された。今後は、 7) ら 、PC よりも親水性のある LPC は NPC1 L1 の基質で 実際に水溶性ではあるが、膜低下性が低いことで製品化 はないと考えた。以上のことから、chol は NPC1 L1 に が難しいとされている成分等他の物質でも同様に検討 よって乳化したミセルの状態のまま輸送される可能性が し、取り込み量を数値化するなど本現象を十分に検証 示された。 し、本研究で得られた知見が実際に応用可能か否かを明 らかにしていきたい。 また、図 4 の結果より、乳剤に chol を加えることで、 難水溶性物質である CoQ10 の細胞内取り込み量は有意 要 に改善できることが示された。また、その増大分はエゼ 約 チミブで抑制された。chol を含まない乳剤においてもエ 本研究により、小腸コレステロールトランスポータ ゼチミブでプレインキュベーションすることにより である NPC1 L1 の基質を含む乳剤粒子は、ミセル粒子 CoQ10 の取り込みが有意差は確認されないものの減少 ごと細胞内へ取り込まれることが示唆された。また、そ 傾向にあることなどから、CoQ10 は NPC1 L1 の基質で の機構を利用して、難吸収性物質の吸収を改善できない あ る 可 能 性 も 考 え ら れ る。 現 在 ま で に、CoQ10 が か、モデル物質として乳剤中に CoQ10 を加えて検討し NPC1 L1 の基質であるという報告はされていないもの た結果、chol を含む乳剤粒子により、その細胞内取り込 の、CoQ10 と類似した構造を持つ α-トコフェロールは み量を改善することができた。また、水溶性物質である NPC1 L1 の基質であるという報告がされていることか 5(6)-carboxyfluorescein を リ ポ ソ ー ム に 封 入 す る 際、 3) ら 、CoQ10 が NPC1 L1 の基質である可能性も考えられ chol を膜成分として組み込むとその細胞内取り込みが改 る。このことを明らかにするために、我々は NPC1 L1 善する可能性が示された。今後は汎用性を拡大できるよ の siRNA、NPC1 L1 の過剰発現細胞などを用いて詳細 う他の物質でも同様に検討し、低吸収性が問題となって に検討するべきであると考えている。また、汎用性の拡 いる成分の製剤化の一助となるよう検証してゆきたい。 大を期待して、NPC1 L1 の基質ではないと報告されて い る レ チ ノ ー ル3)等 を 用 い て、 同 様 の 検 討 を 行 い、 謝 辞 NPC1 L1 の基質とならない物質でも本研究で検討した 本研究にあたり、多大なる研究助成、御支援を賜り 機構を利用して吸収改善が可能であるかを検討したいと ました公益財団法人三島海雲記念財団、ならびに関係の 考えている。 皆様に深く感謝申し上げます。また、本研究の実施にお いて種々の検討にご協力いただいた北海道大学薬学部 さらに、我々は水溶性物質をリポソームに封入して 竹川悠人氏、篠原紹宏氏に心から感謝いたします。 NPC1 L1 をターゲットとした吸収改善が可能か否かを 検討した。本来ならば、実際に汎用されている医薬品成 文 分等を用いるべきと考えたが、その扱いなどが少々複雑 な場合も多いことから、まずは測定のしやすさなどの観 1) 2) 3) 4) 献 厚生労働省:平成 24 年度国民医療費の概況 S. W. Altmann, et al.: , 303, 1201–1204, 2004. K. Narushima, et al.: . ., 74, 42–49, 2008. Y. Sato, et al.: . . . ., 15, 256–264, 2012. 5) L. Ge, et al.: ., 7, 508–819, 2008. 6) Y. Sato, et al.: . . ., 36, 2012–2017, 2013. 7) J. H. Zhang, et al.: . . ., 286, 25088–25097, 2011. 点より低吸収性を示す水溶性物質として 5(6)-carboxyfluorescein を用いて、吸収改善効果を確認したいと考え た。その結果、図 5 より、5(6)-carboxyfluorescein 溶液 の場合はほとんど取り込まれたのが観察されなかったの に対して、chol 含有リポソーム溶液の方が 5(6)-carboxyfluorescein が取り込まれていることが確認された。 5