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Weekly Market Report - Jul 1, 2013(PDF:444KB)

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Weekly Market Report - Jul 1, 2013(PDF:444KB)
発行:市場営業部
Weekly Market Report
Jul 1, 2013
FX, JPY Interest Rate, Topic
1. 為替相場概況
ドル円相場はQE縮小観測を背景としたドル買い、リスク回避に絡む円買いが交錯する展開
先週のドル円相場はQE縮小観測を背景に、ドル高の流れとリスク
回避の円買いでもみ合う展開となった。週末にかけては株高等を
背景に市場心理は好転、ドル円は高値圏での越週となった。
USD/JPY (過去1年間)
週初、ドル円は98.40円でスタート。前週末の都議会議員選挙での
自公圧勝を好感し、東京時間には98円台後半までドルが買われる
場面も見られたが、中国経済への先行き不透明感が強まると円買
いが進行、海外時間には一時97円台前半まで下落した。25日もリ
スク回避の円買いが意識され、ドル円は一時96円台をつける局面
も見られたが、好調な米経済指標(5月米耐久財受注、4月ケースシ
ラー住宅価格)を手がかりに再びドル買いが優勢となり、ドル円は
一時98円台前半まで値を戻した。27日、中国株の反発機運を受け
て、日経平均が前日比370円超と大幅に値を上げたことや、その後
発表された米住宅指標が堅調な結果となったこと、ダドリーNY連銀
総裁等米高官から緩和縮小、終了観測を牽制する発言が相次い
だことを受けて市場ではリスク回避後退の流れが優勢となり、海外
時間にはドル円は98円台半ばまで上昇した。翌28日も日経平均株
価は堅調に推移する等、リスク回避後退の地合は継続。海外時間
に入り、FRBのスタイン理事が「9月の会合で緩和策縮小を決定す
る」と発言するとドルが主要通貨に対して上昇。6月のミシガン消費
者信頼感指数の上方修正もドル買いをサポート、ドル円は一時99
円台半ばまで上昇。その後やや値を戻し、結局99円台前半で週の
取引を終えている。
EUR/JPY (過去1年間)
今週は、日銀短観を皮切りに、国内、国外の重要イベントが続く週
となる。7/5に予定されている米雇用統計が最も注目されるが、市
場では失業率7.5%、非農業部門雇用者数は前月比+16.5万人が大
方の予想となっている。市場予想を上回った場合はQE縮小観測の
強まりから、米金利上昇、ドル高円安の流れが強まり、ドル円は再
度、100円台にのせる可能性も少なくないだろう。
EUR/USD (過去1年間)
(市場営業部/山下)
今週の注目経済指標・イベント
7/5(金)・米雇用統計
(出所)トムソンロイター
今週のレンジ予想
(USD/JPY)
予想者
今週のレンジ
予想のポイント
高野一歩
98.00-101.50
週末の米雇用統計で+20万人を超えるようであれば、QEの縮小観測に弾みがつき、円安トレンドが強まるだろう。
森松敬博
97.00-101.00
米景気回復の足取りと新興国の変調に対する懸念のせめぎ合い。マネーのトレンドを見極める必要があり。
寺田剛
97.50-102.00
QE縮小期待が根強い中で、週末雇用統計に注目。良好な内容であれば、1㌦=100円超視野。
・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の申し込みでも、取引締結の推奨でもなく、売買若しくは何らかの取引を行うことを助言したり、または勧誘したりするものでもありません。
・本資料の内容の全部または一部は、信頼できると考えられる公開情報に基づいて作成されたものですが、当行はその正確性及び完全性を保証するものではなく、一切の責任を負いません。ご利用に
際しては、ご自身のご判断でお願いします。本資料に含まれるグラフ等は一部トムソンロイターのデータを基に作成しておりますが、当データにつきトムソンロイターは何らの責任を負わないものとします。
・本資料に基づき、お客さまが投資のご判断をされた結果に基づき生じた損害・損失については当行は一切責任を負いません。
・本資料は著作物であり、著作権法により保護されております。無断で全文または一部を転載することはできません。
・本資料に掲載された各見通しは本資料作成時点での各執筆者の判断に基づいており、それらは必ずしもあおぞら銀行の意見を反映しているとは限らず、予告なしに変更される場合があります。
1
Jul 1, 2013
2. 円金利相場概況
米緩和縮小をめぐる懸念や中国リスクを意識しての相場展開が続く
先週の円金利市場はFRBによる資産購入の縮小開始時期が後ずれ
するとの懸念やシャドーバンクを巡る中国リスクを意識して週を通し
て10年債利回りは低下基調となった。
10年国債金利
年国債金利 (過去1年間)
週初は前週末に米10年債利回りが節目の2.50%を超えて上昇したこ
とが円債市場の重しとなり、10年債利回りは0.875%まで上昇した。
また、30年債利回りは約1ヵ月ぶりの1.900%まで上昇し長いゾーンを
中心に売られる展開となった。25日(火)、上海総合株価指数が大幅
下落し日経平均株価は1万3000円を割り込み、円債への買いを誘っ
た。更に流動性供給入札が順調な結果となり円債市場をサポートし
た。26日(水)日銀が国債買い入れオペを実施しなかったことや翌日
の2年債入札を控えて調整の動きとなった。27日(木)前日の米国第1
四半期GDPが下方修正となりFRBによるQE早期縮小懸念が和らい
だことで国債先物は買い戻しが優勢となった。2年債入札については、
応札倍率は前回の4.82倍から5.44倍、テールも前回0.2銭から0.1銭と
好調な結果となり投資家の需要が確認された。
週末金曜日は日銀による3本の買い入れオペのオファーがあり、3本
とも順調な結果となった。引けにかけては四半期末のポジション調整
等から売り優勢となり、10年債利回りは0.845%をつけて越週している。
5年スワップレート
年スワップレート (過去1年間)
週を通してのスワップ金利の変化幅は次の通り。
2Y:1.2bp、5Y:▲2.9bp、7Y:▲4.4bp、10Y:▲5.2bp、15Y:▲5.1bp、
20Y:▲4.1bpとなり、イールドカーブはフラットニングした。
今週はFRBによるQE縮小時期を占う上でも重要となる米雇用統計を
はじめとした重要指標の発表を控えており、懸念材料として残る中国
リスクにも目を配る必要があろう。
この状況下、2日(火)の10年債入札はクーポン決定時のルール変更
後初の入札となることとも相まって注目が集まる。先週金曜日に財務
省より発表された「平成25年7月・8月の10年利付国債及び20年利付
国債の発行方式決定」によれば、入札日の市場実勢利回りと6月債
の表面利率(0.8%)との乖離が概ね0.15%以内の場合にはリオープンに
よる発行をするとの発表があった。先月の入札ではテールが10銭と
低調な結果となっており、今月も重要イベントを控えた中での実施で
あることから、その動向には留意したい。
金利SWAP変化(
変化(1週間)
金利
変化( 週間)
(bp)
変化(左軸)
2013/6/21
(%)
2013/6/28
2
2.5
1
2
0
-1
(市場営業部/土橋)
1.5
-2
1
-3
-4
今週の注目経済指標・イベント
0.5
-5
2日(火)10年債入札
-6
0
1Y
2Y 3Y
今週のレンジ予想 (5年スワップレート)
予想者
今週のレンジ
4Y 5Y
6Y 7Y
8Y
9Y 10Y 12Y 15Y 20Y 25Y 30Y
(出所)トムソンロイター
予想のポイント
伊藤功一郎
0.49%-0.53% 今後の米景気を見極める上で、週末の米雇用統計を控えて様子見ムード強くレンジ内推移の展開。
川口大士郎
0.49%-0.55% 国内外で相次ぐ重要指標の結果次第だが、米雇用統計への期待感から円金利は上昇基調を予想。
伊豆浦有里恵 0.50%-0.54% 海外発の市場混乱は一服、今週は米雇用統計を前に方向感に乏しく、本邦金利はレンジ相場を予想。
・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の申し込みでも、取引締結の推奨でもなく、売買若しくは何らかの取引を行うことを助言したり、または勧誘したりするものでもありません。
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際しては、ご自身のご判断でお願いします。本資料に含まれるグラフ等は一部トムソンロイターのデータを基に作成しておりますが、当データにつきトムソンロイターは何らの責任を負わないものとします。
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・本資料に掲載された各見通しは本資料作成時点での各執筆者の判断に基づいており、それらは必ずしもあおぞら銀行の意見を反映しているとは限らず、予告なしに変更される場合があります。
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Jul 1, 2013
3. 今週のトピックス
Tapering後の世界~今年の最も重要なテーマ~
緩和縮小が正当化されれば混乱は沈静化
バーナンキ議長が金融緩和の縮小の可能性を示唆してから
金融市場のルールは大きく変わってきている。
金融緩和の縮小の可能性を市場が織り込み始めた時、どの
ような反応が起こるのか?過去の金融緩和解除時の相場を
振り返りながら考えていきたい。
【図1】2004年利上げ時の米金利と新興国株式
(%)
6
550
5
米国債10年
米国債5年
FF金利
新興国株
米国債2年
500
4
【図1】は2004年の利上げの時期に注目したものだ。
実際に利上げを開始する1Q前から徐々に金利が上昇し始
めて利上げを織り込み始めた事がわかる。また、市場が利
上げを見込み始めてから急速に新興国株が下落している。
これは米国金利の上昇で、新興国から資金が流出すること
で引き起こされる。この低迷は利上げが開始されるまで継続
した。
450
3
400
2
350
1
0
300
( 出所 Bloomberg ※新興国株はMSCI エマージング )
直近の株式市場はまさにセオリー通りの動きとなっている。
この動きはどこまで継続するだろうか?
【図2】米国失業率とISM製造業指数
65
注目点は2つ考えられる。まず何よりも米国のファンダメンタ
ルズの状況だ。2004年の利上げ時期の米国失業率とISM製
造業指数を示したチャートが【図2】となる。
チャートが示すように失業率は低下。ISMは力強く上昇して
いる事がわかる。利上げによる懸念を払拭した事が株式市
場の落ち着きにつながったものと思われる。
(%)
11
利上げ時の状況
10
60
9
55
8
50
7
45
6
40
5
35
まとめると金融緩和の終了に際してのショックが起きても、
ファンダメンタルズの回復がそれを正当化できれば、米国債
を中心とした金融市場は落ち着きを取り戻し、新興国株も米
国の利上げによるマイナスよりも、米国景気の回復に反応し
始め順回転し始めるという事だ。
4
3
( 出所 Bloomberg )
【図3】米国金利とそのボラティリティインデックス
(%)
3.5
180
3
160
140
2.5
120
2
100
1.5
これからの数ヶ月間は、米国の雇用と景気の指標が緩和の
縮小を正当化できるかを推し量る期間となろう。
2013/1/1
2012/6/1
2011/4/1
2011/11/1
2010/9/1
2010/2/1
2009/7/1
2008/5/1
2007/3/1
2008/12/1
米国失業率(右軸)
2007/10/1
2006/8/1
2006/1/1
2005/6/1
2004/4/1
2003/9/1
2003/2/1
2002/7/1
2001/5/1
2001/12/1
2000/3/1
2004/11/1
ISM製造業指数(左軸)
30
2000/10/1
2点目は米国金利のボラティリティが落ち着くかどうかという
問題だ。2004年を振り返ってみると、金融引き締めの織り込
みが始まった直後に米国金利のボラティリティが急騰。新興
国株が下落した。しかし、徐々にこのボラティリティが落ち着
き、米国金利の居所が徐々に固まっていくにつれて、株式市
場の混乱も収まっている。
80
1
FF金利
0.5
2年債
60
米国金利ボラティリティ(右軸)
40
(市場営業部/池田)
( 出所 Bloomberg )
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