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平成27年度川の再生交流会報告書(PDF:4427KB)
彩の国 埼玉県 川の再生交流会 川の国埼玉 あなたが未来に残すもの 平成 28 年 2 月 6 日 土 10:30~ 会場:さいたま市民会館うらわ 第 4 回川の国埼玉フォトコンテスト ジュニア部門 入賞 「家族の時間」(寄居町・風布川)撮影者:粕谷有里 報告書 埼玉県のマスコットコバトン 1 発行:埼玉県・埼玉県河川環境団体連絡協議会 目次 1. プログラム ·············· 3 2. 講演・事例発表 ············ 7 3. 分科会··············· 31 4. アンケート結果 ··········· 49 午前の部参加者 約450名 分科会参加者 155名 第1分科会 17名 第2分科会 26名 第3分科会 45名 第4分科会 30名 第5分科会 22名 第6分科会 15名 2 1.プログラム 3 川の再生交流会 午前の部 : ホール 10:00 10:30 10:40 10:45 ~川の国埼玉 あなたが未来に残すもの~ *司会 浦和第一女子高等学校 アナウンス部 受付開始 開 会 オープニングコーラス ‐伊奈町立小針中学校・合唱部‐ 挨拶及び川の国埼玉宣言 埼玉県環境部長 半田 順春 講演 <浄化槽と埼玉県の水環境> 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部 廃棄物対策課浄化槽推進室 浄化槽企画官 吉川 圭子 氏 11:15 小・中学校における環境学習事例について 松伏町立松伏第二中学校 11:40 12:15 教 諭 飯島 戸田の川を考える会 理 事 長谷川孝雄 氏 越谷市出羽地区自治会連合会 事務局長 松苗 眞吉 氏 大阿蘇水質管理株式会社 統括部長 横川 孝男 氏 【休 憩】 川の再生活動団体などの発表 午前の部閉会 午後の部 : 各会議室 ・ ホール 13:30~15:30 第1分科会 午後の部の進行は埼玉県河川環境団体 連絡協議会が担当します。 分 科 会 503集会室(5階) 始めの一歩 <ボランティアの始め、地域の役に立ちたい> 第2分科会 705集室(7階) 美化活動のすすめ<ごみのない川、魚が泳ぐ川> 第3分科会 706集会室(7階) 環境学習<地域と学校を結び、学ぶ> 第4分科会 505集会室(5階) 多自然の川づくりと環境保全<自然と心を結ぶ川づくり> 第5分科会 603集会室(6階) 100プランとまるごと再生事業<継続させる活動と交流> 第6分科会 605集会室(6階) 水質改善<我が家の排水はどこへ行く。マナーの向上> 15:45 16:00 眞 氏 ま と め 閉 会 ※ホールにて 5 ご協力いただいた団体 司会:埼玉県立浦和第一女子高等学校 アナウンス部 平成19年、アナウンス愛好会として1年生3名でスタート。翌20年に 同好会となり、23年にアナウンス部となる。主な活動は、アナウンス・ 朗読練習、ビデオ番組・ラジオ番組の制作。 発足以来、NHK杯全国高校放送コンテストの全国大会に9年連続で出 場しており、第4位優良を4年連続で受賞。全国高等学校総合文化祭にも 8年連続で出場し、三重大会、福島大会、長崎大会では優秀賞を受賞した。 美しい日本語の習得と、地域の話題を全国に発信することが目標。11 月の県高校放送コンクールにおいて、アナウンス・ 朗読部門で県知事賞を、ビデオメッセージ部門で 高文連会長賞を受賞し、今年広島県で行われる 全国高等学校総合文化祭「ひろしま総文」への 出場が決まっている。また、地域の各種イベン トの司会への協力も行っている。 オープニングコーラス:伊奈町立小針中学校 合唱部 伊奈町は綾瀬川の環境保護活動に意欲的に取り組んでいる。平成27年 10月4日、綾瀬川再生流域会議が開催した綾瀬川の木の植樹式では、伊 奈町立小針中学校科学技術部が参加して無患子(ムクロジ)を植樹し、その 縁があって今回のオープニングコーラスが実現した。 合唱部は平成23年創部。翌年からコンクールにも積極的に参加し、埼 玉県大会ではNHKコンクール銅賞3回、合唱コンクール同声部門銀賞4 回、アンサンブルコンテスト金賞1回・銀賞2回の入賞を果たす。 コンクール以外にも、ライオンズクラブ年次大会(ソニックシティホー ル)、クリスマスイルミネーション点灯式(ウニクス伊 奈 奈)、バラまつり(伊奈町町制施行記念公園)、施設訪問 (介護施設あずみ苑伊奈)等、地域からの依頼演奏にも 力を入れている。 6 2.講演・事例発表 7 本日の講演の構成 • 埼玉県の水環境と生活排水対策の必要性 • 浄化槽の特長 • 埼玉県の皆様の取り組み 浄化槽と埼玉県の水環境 平成28年2月 川の再生交流会 廃棄物・リサイクル対策部 廃棄物対策課 浄化槽推進室 浄化槽企画官 吉川 圭子 浄化槽推進室HP:http://www.env.go.jp/recycle/jokaso/ 埼玉県の水環境と生活排水対策の必要性 埼玉県の水環境と生活排水対策の必要性 埼玉県は川の国 県土に占める 川の面積が 日本一! 100 95 90 85 80 75 70 65 60 全国 H17 H20 埼玉県 H23 H26 河川の環境基準(BOD) 達成率 図の出典) 埼玉県営水道HP 埼玉県の水環境と生活排水対策の必要性 埼玉県の水環境と生活排水対策の必要性 • 海域のCODの環境基準達成率は、東京湾では63.2%にとどまる。 • 汚濁負荷量の多くを生活系の排水が占めている状況。 広い範囲の海底で 酸素が不足 夏季の 底層DO (溶存酸素) 濃度分布 <瀬戸内海> 出典)中央環境審議会総量削減専門委員会H27.11.2審議資料 9 1 (参考)浄化槽とみなし浄化槽(単独処理浄化槽) 都道府県別未普及人口(H25年度末) 1,000 (千人) 900 不明 800 汲み取り等 単独処理浄化槽 700 600 500 400 300 公共用水域に排出される汚濁負荷(BOD量) 200 100 沖縄県 鹿児島県 宮崎県 大分 県 熊本県 長崎県 佐賀県 福岡県 高知県 愛媛県 香川県 徳島県 山口県 広島県 岡山県 島根県 鳥取県 和歌山県 奈良県 兵庫県 大阪府 京都府 滋賀県 三重県 愛知県 静岡県 岐阜県 長野県 山梨県 福井県 石川県 富山県 新潟県 神奈川県 東京都 千 葉県 埼玉県 群馬県 栃木県 茨城県 福島県 山形県 秋田県 宮城県 岩手県 青 森県 北海道 0 浄化槽(合併処理浄化槽) 4 g/日 みなし浄化槽(単独処理浄化槽) 32 g/日 汲み取り便槽 27 g/日 環境省 単独処理浄化槽の所在内訳 (平成25年度末) 区域 今の浄化槽(合併処理浄化槽)と みなし浄化槽(単独処理浄化槽) は全く別物 割合 浄化槽整備区域 34.5% 下水道計画区域 26.4% 下水道予定処理区域 16.8% 農業集落排水等計画区域 0.8% 未普及地域内の合計 みなし浄化槽は 早期に転換を! 78.5% 下水道供用開始区域 20.5% 農業集落排水等整備区域 1.0% 浄化槽の特長 処理性能が優れている 微生物による浄化機能を活用し、下水処理場並み(20mg/l以下、BOD除去率90%以 上)に汚水の処理が可能です。窒素やリン除去などの高度処理にも対応しています。 単独処理浄化槽の約8倍の処理能力 し尿のみならず生活雑排水も処理可能な合併処理浄化槽は、し尿のみを処 理する単独処理浄化槽に比べ、約8倍の汚水処理能力があります。 省スペースで設置、投資効果の早期発現 個人住宅に設置する浄化槽のスペースは乗用車1台分とコンパクトで、地中に埋 めるため目立ちません。また、工事も概ね1週間程度で設置できるため、効果の 早い発現が期待できます。 地震などの災害に強い 個別処理のため、長い管渠が不要で地震などの災害に強いという特徴があります。 ※東日本大震災の調査では、全損は3.8%(震度6弱以上又は津波被害地域の1099基を対象) 水環境の変化が小さい 整備前後において、各戸から排水されるという形態に変化がなく、排水の水質が向上す る以外に変化がありません。河川の安定的な流量維持にも寄与します。 【出典】きれいな水のために 【発行】財団法人日本環境整備教育センター 10 2 浄化槽は適切な維持管理が大切! ≪第三者機関によるチェック≫ ≪使用中の維持管理≫ 毎年3回以上 (処理方式、使用状況 等により異なる) 使用開始後 3~8か月後 第7条検査 保守点検 清 掃 [点検・調整・修理] [汚泥の引出し等] 浄化槽の機能を維持さ せるもの 浄化槽の機能を回復さ せるもの 毎年1回 第11条検査 [定期検査] 保守点検及び清掃が適 正に実施され、浄化槽の 機能が正常に維持されて いるか否かを確認 ・外 観 検 査 ・汚泥の堆積状況の把握 ・汚泥の引き出し ・外 観 検 査 ・水 質 検 査 ・ブロワ等機器の点検 ・付属装置の洗浄 ・水 質 検 査 ・書 類 検 査 ・消毒剤の補充 ・内部の異常の確認 ・書 類 検 査 浄化槽管理士 又は 保守点検業者が実施 (都道府県の登録) 指定検査機関が実施 (都道府県の公益法人) 平成28年度要求額 平成25年度予算 10,100 ○○百万円 百万円(8,421百万 円) 将来世代の負担を削減する浄化槽 毎年1回 [設置後の水質検査] 工事が適正に行われ、 浄化槽が本来の機能 を発揮しているか否か を確認 詳しく知りたい方は 「環境省 浄化槽」で検索してみて下さい! ≪第三者機関によるチェック≫ 清掃業者が実施 (市町村の許可業者) 指定検査機関が実施 (都道府県の公益法人) 世界にはばたく浄化槽 静岡県富士市における生活排水処理計画の見直し事例 約460 haの見直しで、 事業費を13億円削減 見直し前 近年、日本の浄化槽への海外からの引き合いは増加傾向 (市町村設置並みの上乗せ補助、 維持管理費負担を含む) 見直し後 下水道区域の再検討 下水道区域を縮小し、浄化槽区域へ変更 埼玉県の概況 ●埼玉県の人口 全国第5位 埼玉県の施策目標 県5か年計画(平成24年度~平成28年度) 7,306,324人(H27.3月末 住民基本台帳) 63市町村 (さいたま市1,263,455人 ~ 東秩父村3,120人) 川の再生 ●単独処理浄化槽設置基数 313,376基(H26.3月末) 全国第4位 アユが棲める水質の河川の割合(BOD 3mg/L 以下) 目標値90% (①愛知393,918基 ②千葉348,907基 ③静岡343,162基) ●汚水処理(生活排水処理)人口普及率 全国第16位 90.0%(H26年度末) (①東京99.7% ④神奈川97,8% ⑭福岡90.5% 埼玉県生活排水処理施設整備構想(平成23年3月策定) ⑰宮城89.5% ) 構想の方針 ●浄化槽設置後検査(第7条検査)受検率 90.4% (H25年度 ) 全国第31位 (全国平均 90.4%) 生活排水処理施設人口普及率 ※91.6%(H26年度) 目標値100%(H37年度) ●浄化槽定期検査(第11条検査)受検率 10.3% (H25年度 ) 全国第43位 (全国平均 36.3%) 達成水準 ※11.5%(H26年度) アユが棲める水質の河川の割合(BOD 3mg/L 以下) 出典)H28.1.18浄化槽トップセミナー 埼玉県講演資料 100% 出典)H28.1.18浄化槽トップセミナー 埼玉県講演資料 11 3 川の再生の取組 川の再生の取組の成果 ~清流の復活~ 個人負担を削減するため、全国トップレベル の補助制度を実施 平成23~平成26年度の4年間の転換基数 4,435基 昭和63~平成22年度の23年間の転換基数 4,677基 市町村整備型の浄化槽設置を推進 浄化槽の適正な維持管理の推進 浄化槽維持管理一括契約制度の推進 熊谷市、深谷市、美里町、神川町、松伏町で導入 行政(市町村・県)と検査機関が連携したDM の発送 下水道の普及促進 県民運動の活性化 84% 川の国応援団 ※ H26年度実績 94地点中79地点 地域の川で、清掃、環境学習、水質調査など、川の再生に 取り組む団体。 県はゴミ袋、軍手、水質調査キット、水生生物下敷き等の 資材提供、タモ網、カヤック等貸出。 生活排水処理人口普及率 90% 平成19年度末:104団体 →平成27年11月末:593団体 ※ H26年度実績 川ガキ養成事業 川の国応援団等が実施する子ども向けイベントの支援 平成23年度:21会場 → 平成27年度:37会場 全県のBOD年度平均値 河川及び周辺の整備 生活排水処理が進むことに より河川の水質が改善 水辺再生100プラン(H20~H23) 川のまるごと再生プロジェクト(H24~H27) 2.0 0 平成19年度末 74.5%→ 平成26年度末 79.2% 出典)H28.1.18浄化槽トップセミナー 埼玉県講演資料 出典)H28.1.18浄化槽トップセミナー 埼玉県講演資料 川の再生の取組の成果 「清流の復活」 3.0 川の再生のリーディング事業として4年で100か所実施 市町村のまちづくりと一体で、17の川で取組を推進 下水道の普及率 芝川(川口市) 埼玉県の水質の状況 ※BOD年度平均値 3mg/L以下 (mg/L) 合併処理浄化槽への転換の促進 アユが棲める水質※の河川の割合 確かに変わった 川の姿を実感 2.8 2.4 2.0 H16 H21 H26 (年度) 5年ごとの水質の推移 浄化槽フォーラム理事の活動 in 埼玉 藤右衛門川(さいたま市、川口市) 浄化槽フォーラムとは 「せせらぎづくり」 浄化槽を通じて、水に関する環境保全活動をより活性化させるとともに、 NPO等関係者の全国的な情報交換のネットワーク作りを行うことを目的 に、平成19年5月に設立(代表 北尾高嶺 豊橋技術科学大学名誉教授) 埼玉県で活動中の理事) 鉄板や梁がむき出しで、 フェンスに囲まれている 幾島淑美理事 綾瀬川を愛する会代表 大石昌男理事 NPO法人東京湾と荒川・利根川・ 多摩川を結ぶ水フォーラム代表理事 ヘドロが堆積し、臭くて汚い → 草の根レベルで、法定検査率向上・単独転換促進 等の活動を展開(川にやさしい浄化槽フォーラム埼玉) 地下水路 + せせらぎ水路 + 遊歩道 ヘドロ対策 + せせらぎ水路 + 遊歩道 出典)H28.1.18浄化槽トップセミナー 埼玉県講演資料 まとめ 今の浄化槽と みなし浄化槽(昔の浄化槽)は全く別物 ・ みなし浄化槽は早期に転換を! & 浄化槽がきちんと機能を発揮するよう、 適正な保守点検・清掃・法定検査に ご協力ください。 ご清聴ありがとうございました H27.10 熊本県菊池市菊池渓谷にて撮影 (市町村設置型浄化槽事業実施市) 12 4 2016年 2月 6日 埼玉県水環境課 川の再生交流会 於:さいたま市民会館うらわ 松伏町立松伏第二中学校 飯島 眞 持続可能な社会を実現するための環境的な‘気づき’と連携するコミュニティーの階層 学校や地域の環境についての学習を進めるなかで、 より上位のコミュニティーと自分達の繋がりに気づき、 個人を取り巻く環境に対する気づきの範囲が拡大する。 ESD・環境教育を実現するための様々なネットワークの実践事例 人間と環境とのネットワークの認知 ~地域ネットワークから国際ネットワークへ~ 地球環境 国・国家群 持続可能な社会の実現のための具体的行動 地域 個人・学校 ESDは持続可能な社会を実現するための、 関連性の教育である 農家との連携。実際の農家の方を招いて、田植えから稲刈りまでの学習を行う。 田植えを通じて、さまざまな水辺再生のためのESD:環境教育を行う。 ごく身近な学校敷地内と綾瀬川の環境観測活動のようす 環境NPOとの連携を通じ、 雨の観測 田んぼの生態系についての学習を行う ※ NPO法人オリザネットとの連携学習 土壌温度 13 水質の観測 大気の観測 1 データを集計し、GLOBEプログラムのウェブサイトで共有する。 データの入力 気温観測の結果2003 ヒートアイランド観測の結果 外国のデータの閲覧Finland Eno 国内外の環境関連機関での研究成果を発表し課題を共有する。 環境観測の成果を綾瀬川水辺再生事業の式典で発表し成果と課題を共有する。 国際女性技術者科学者会議1999 国土交通省綾瀬川導水路通水式2003 GLOBE日本生徒の集い2002 埼玉県水辺再生事業との連携学習 水辺の絶滅危惧生物の保全活動 絶滅危惧種キタミソウのシードバンクの調査活動 野生絶滅種コシガヤホシクサの保護増殖。 14 2 アジアにおける、情報・人間・共働への道 第二フェーズ ホスト国(タイ王国)での国際会議と共同作業 ASSN APEC sister schools networking 2003 第一フェーズ 掲示板での討論を通じてアジア地域の様々な国の生徒とつながる。 各コミュニティーメンバー 第2フェーズに予定されているフォーラムを成功させるために 参加各コミュニティーの生徒と教師で、沿岸生態系ついての、 さまざまな情報交換が行われた。 パネルディスカッション 国連活動への参加①国連大学で、様々な国の生徒・科学者とミーティング 観測実習 マングローブの植樹 国連活動への参加②ユネスコ共同学校での活動 ユネスコを通じたロシア・アゼルバイジャンとの連携学習 We are studying invertebrates in their natural river habitat. 15 3 ヨーロッパの事例 機関紙「Biosphere」を発行し、学校全体でESDを実現するための ホールスクールアプローチに挑戦する。 BSP(Baltic sea project) バルト海プロジェクト バルト海沿岸の国々が、バルト海という水域の環境を守るため、 それぞれの国家の利害を超えて連携し課題を解決しようとする国際的ESD活動。 特定の絶滅危惧生物の保護を目的とした協同ネットワークを通じ、 生物多様性の保全を実現する取り組みの例。カザグルマネットワーク 船橋市の例:地元の保護団体と市内小中学校が連携して、 カザグルマの保護増殖を進めている。 相模原中央農業高校による、バイオテクノロジーを使ったカザグルマの再生増殖活動。 16 4 参加国および参加校 East Asia School Network Radioactivity Observation Programme (ROP) Our goal. ESDにおいては、 今日までの、環境教育による具体的で実践的な学習に加えて、 様々なコミュニティー階層の“人々との繋がり”を通じて 課題を共有し、持続可能な社会の実現のために、 協同することが求められる。 Therefore, we should conserve Asian ecosystem by cooperative activity for “Our common future”. Thank you for Your attention 17 5 戸田の立地と水環境 戸田に 「アユの棲む川」を ・埼玉県の南東部に位置し、荒川 を挟んで東京都に接する ・標高は2~6㍍で、起伏に乏しい ・荒川堤内の市街地には笹目川、菖蒲川、緑川の一級河川と準用河 川の上戸田川、普通河川のさくら川のほか農業用水路がある ・大多数の市内河川のルーツは見沼代用水である ・市内の河川は笹目川、菖蒲川を通して荒川に流入し、大部分は感 潮域にある ・市の中央部を流れる上戸田川は、流域に下水道未整備地区を抱 え、 BODが10mg/Lを超えている ・市内には「戸田ボートコース」や「彩湖」などの水に関する資源には 恵まれる 戸田の川を考える会 戸田市河川の干満(菖蒲川中流部) 干潮時 昭和62(1987)年11月発足 満潮時 ヘドロが引き起こす現象(菖蒲川) 淡水赤潮の発生 スカムの浮上 提言の趣旨 市長への提言 「アユガ棲む川」創りに向けて ・川づくりは、長い期間検討を重ねて計 画・実施されるものである ・市民に計画が開示された段階では、 大きな変更は非現実的な状況となって いる ・計画の初期の段階から、行政と市民 が一体となった川づくりを行いたい ・今回の提言を、そのための試金石とし たい 19 1 市内河川に関する事業 「アユガ棲む川」創りの基本要件 1. 定常的な流れの創出 ・干潮域の河床高対策(二層構造河床、可動式防潮堰、水門) ・人工河川 2.水量の確保 ・見沼代用水 ・荒川導水 ・高度処理下水 ・その他(工業用水、湧水等) 3.水質の保全 ・下水道事業の推進と未整備地区の対応 ・ヘドロ対策 ・水質浄化対策(浄化施設の設置、自浄作用の強化、植生) 4.親水施設の整備 ・人の近づける川づくり ・水辺公園、遊歩道整備等 ・現有水環境資源の有効活用 5.河川環境の維持・管理 ・行政と市民の連携を最優先する 6.長期展望を見据えた計画 ・計画立案段階からの行政と市民の連携 ・他の都市基盤整備事業との連携 7.その他 アユの棲む川づくりに向けて 上戸田川整備計画 ***今後の活動*** 計画河道 現状河道 20 2 出羽地区の環境美化 河川浄化と土手周辺の清掃活動を続けている50年について ~活動を単に環境美化に留めず参加者相互のコミュニティ強化を求めて~ ◎越谷市と出羽地区 越谷市 :西側を綾瀬川中央に元荒川、東側の古利根川によって縁取られた地形 出羽地区:市の西南に位置する地区で綾瀬川、元荒川に縁取られている ◎越谷市の人口年次的推移グラフ 昭和37年地下鉄線が北越谷駅に乗り入れ以来、怒涛のように人が押し寄せる 人口33万6497名(男性16万44人/女性18万853人)を擁し、昨年中核市に移 行され埼玉県東南部を代表する都市に成長 ◎昭和40年新川町1丁目が環境モデル地区に認定 自治会が年間4回ゴミで汚染される支川の住民清掃活動に取り組む ◎ディポジット方式の活用 本邦初のディポジット方式を提唱して大きな反響を得る ◎活動が評価 昭和55年 小さな親切運動事務局より表彰 昭和60年 第13回環境週間の全国大会で表彰 ◎年間の水質検査を実施 自治会連合会とコミ協の自然環境部会が単独で1年間の水質検査を実施 ◎家庭排水気遣い運動で水質改善 平成26年10月の1ヶ月間家庭排水気遣い運動を関係世帯6,000軒に協力を依頼 ◎自治会の清掃活動(出羽堀・七左ェ門川) 清掃活動には自治会員300名以上が参加する ◎地区でのさまざまな活動 ・元荒川土手の芝桜のメンテナンス ・出羽公園ふれあい花壇のパンジーの移植 ・5000名が集う出羽地区納涼大会 ・3,000名が集う出羽公民館まつり ◎出羽地区コミュニティの拠点 太陽光発電と水族館を備える出羽地区センター ◎川の再生交流会 「川をめでる 仲間が集い語り合う 21 萎える心に勇気漲る」 出羽地区の環境美化 越谷市と出羽地区 河川浄化と土手周辺の 清掃活動を続けている 50年について 元荒川 出羽堀 七左ェ門川 活動を単に環境美化に留めず 参加者相互のコミュニティ強化を求めて 綾瀬川 地下鉄線北越谷の様子 越谷市の人口年次的推移グラフ 昭和33年2町8ヶ村を合併して越谷市(48,318人)が誕生する。 昭和37年地下鉄線が北越谷駅に乗り入れ以来(52,000名)怒涛 のように人が押し寄せ、行政の対応は絶望的な遅れを取った。 ディポジット方式の活用 昭和40年新川町1丁目が 環境モデル地区に認定 埼玉県広報課に請われ、私が「県民だより7月号」の1面下欄に、本邦初の ディポジット方式を提唱して驚くほどの大きな反響を得る。 この年11月に、京都市はオレゴン州に学びディポジット方式を提唱する。 七左町七丁目第2自治会が年間4回実施するゴミで汚染される支川の 出羽堀の清掃活動に取り組む住民清掃活動 23 1 活動が評価される 年間の水質検査を実施 昭和55年8月「埼玉県民だより」を 読んだ方が「小さな親切運動事務局」 へ上申・認定され、同会会長の茅 誠 司氏より表彰状を拝受する 水質汚濁指数に疑問をもち、 自治会連合会とコミ協の自然 環境部会が単独で1年間・第 4日曜日、午前9時に決めら れたところの水質検査を実施 昭和60年・東京有楽町のマリオン で開催された第13回環境週間の全 国大会で都道府県から基準を満たし た1団体が表彰され埼玉県を代表し て環境庁長官石本 茂国務大臣より 「長年の功績」を讃えられ、七左町 七丁目第2自治会が表彰状を拝受す る。 自治会の清掃活動(出羽堀) 家庭排水気遣い運動で水質改善 平成26年10月1日から31日までの1ヶ月間 家庭排水気遣い運動。関係世帯6,000軒に協 力を依頼した。 僅か1ヶ月間で水質が驚異的に改善し、ワースト 5から脱却した。 平成27年12月20日に行われた歳末の清掃活動には 自治会員320名が参加。出羽堀のゴミ渫いの状況。 地区でのさまざまな活動 自治会の清掃活動(七左ェ門川) 清掃後 24 元荒川土手の 芝桜のメンテナンス 出羽公園ふれあい花壇の パンジーの移植 5000名が集う 出羽地区納涼大会 3,000名が集う 出羽公民館まつり 2 出羽地区コミュニティの拠点 川の再生交流会 太陽光発電と水族館を備える出羽地区センター 川をめでる 仲間が集い語り合う 萎える心に勇気漲る ご清聴ありがとうございました。 25 3 活動報告 大阿蘇水質管理株式会社 何とかしたいとの思いにかられ、 これに賛同する地域住民の方々と 当社(大阿蘇水質管理)で、 2008年2月に発足。綾瀬川をきれいにする活 動を通し、地域住民や次世代の環境意識の向 上を目指している。 27 1 28 2 各 表 彰 ・ 感謝 状 環境省水・大気環境局、 埼 玉 県知事、越谷市長 よ り 感 謝状 表 彰状 を頂 き ま した 。 29 3 3.分科会 31 分科会参加団体一覧 団体名 参加人数 団体名 参加人数 エコネットくまがや 16 環境検査研究協会 1 綾瀬川を愛する会 9 環境サポート埼玉 1 獨協大学経済学部米山ゼミ 8 環境省 1 川爺 7 倉松川を愛する会 1 鴨川水辺のサポーターの会 6 黒目川に親しむ会 1 熊谷市ムサシトミヨをまもる会 6 埼玉県川の博物館 1 福川を愛する会 6 埼玉県生態系保護協会 富士見支部 1 いきがい大学 幸手35 5 埼玉水族館 1 比企の川づくり協議会 5 埼玉南部漁協 1 よみがえれ元荒川の会 5 坂戸市 環境保全課 1 笹目川の環境を守る会 4 三貫清水の会 1 戸田の川を考える会 4 舟運・ふじみんの郷 1 元荒川をきれいにする会 4 新河岸川(古市場・美化) 1 わくわく新河岸川みどりの会 4 伝右川再生に向けた支援プロジェクト 1 鴻巣の環境を考える会 3 所沢市環境対策課 1 忍川環境を見守る会 3 原市沼を愛する会 1 三郷の川をきれいにする会 3 古利根川清掃隊 1 綾瀬川をきれいにする会 2 松伏第二中学校 1 上新井の自然を愛する会 2 三郷市 クリーンライフ課 1 久喜市 青毛堀・稲荷台用水環境保全会 2 元荒川の自然を守る会 1 熊谷の環境を考える連絡協議会 2 元荒川の水辺に親しむ実行委員会 1 越谷ふるさとプロジェクト 2 和光自然環境を守る会 1 すぎとエコグリーン 2 川にやさしい浄化槽フォーラム 1 リンクス高麗川 2 緑川を豊かな環境にする会 1 荒川夢クラブ 1 南小畔親水クラブ 1 荒川流域ネットワーク 1 唐沢川を愛する会 1 入間川の岸辺を美しくする会「左岸」 1 *県機関は除いています 33 第1分科会 “始めの一歩” 報告者/座長:町田 直昭 (熊谷の環境を考える連絡協議会) 議事進行:栗田 照正 (唐沢川を愛する会) 会場:5階503集会室(囲み型テーブル席) 1. 分科会の概要 参加人員は17名(13団体) 、テーマは「始めの一歩」でしたが参加した人は、長年 活動している会に入会し活動を始めた人が多かった。また独協大学の環境活動に興味 がある学生や県の土木環境管理事務所の職員など多彩なメンバーの参加がありました。 分科会の進め方は、昨年同様な囲み型な配置で、全体の自由討論式ワークで行なった。 まず、各団体一人ずつ自己紹介後、現在の活動状況と問題点を発表した。それらにつ いて団体から質問や解決方法などのアドバイスを加えながらの意見交換をした。 2. 各団体からの現状報告(カッコ内は参加人数) ① 綾瀬川を愛する会(3人) ゴミ拾いや清掃活動を中心に行っている。又、小学校などの出前講座も実施して いる。これらを行なうことで長年の努力により行政と市民団体の協力関係で今のよ うなきれいな川になった。しかしながら、まだ問題点として流入するのは生活排水 や農業用水の排水があり対策として、他の川から水を導入して水量を増やすべきと 考えている。 ② 唐沢川を愛する会(1人) 唐沢川がきれいになったのは、特に周囲の自治会が協力して「ごみゼロ」の一環 として、住民みんなで子供たちも喜んで川の中に入ってゴミ拾いを行なっている。 ③ 熊谷の環境を考える連絡協議会(2人) 年1回荒川の一斉ゴミ拾い清掃を行なっている。現在の参加人数は約1、200名 余りの大勢の大規模なものとなった。スタート当初は、荒川に親しんでもらうため バーベキューなどのイベントも実施していた。なお、参加団体は自治会、子供会、 企業、市民団体、スポーツクラブなど幅広い層からゴミ拾いに参加しております。 他に、和田吉野川の多自然型の改修工事計画に対して、埼河連、地元自治会、環境 団体、漁協などのメンバーと共に「平塚地区川づくり協議会」にも参加して、熊谷 県土整備事務所との話し合い(情報交換)を行なっている。 ④ 埼玉県生態系保護協会 富士見支部(1人) 富士見市郊外の排水路整備で、従来あった小川が無くなりつつある。現在、少し残 された小川に絶滅危惧種の魚が生育しているので、今後どのように保全、保護する 35 かが課題となっている。又、活動への協力者も探している。 ⑤ 独協大学経済学部 米山ゼミ(2人) カヌーに乗って川のゴミ拾い、サルベージュによる川の清掃など行なっている。 又、子供たちへの環境に関する啓蒙活動も実施しています。 ⑥ 福川を愛する会(1人) 年6回清掃活動を行なっている。 ⑦ 笹目川の環境を守る会(1人) ゴミ拾いを中心に活動をしている。 ⑧ すぎとエコグリーン(1人) 川の再生グループに所属している。 ⑨ その他の団体紹介 エコネットくまがや(1人)、戸田の川を愛する会(1人)、埼玉南部漁協(1人) よみがえれ元荒川(1人) 、県秩父環境管理事務所(1人) 3. 参加団体から出された主な問題点 ① どうやったら賛同を得ることができるのだろうか ② 地域によって意識が違うのでは ③ 行政との関わりはどうしたら良いのか ④ 活動のPR方法はどのようにすれば良いのか ⑤ 活動人数を多くしたのだがどうすれば良いのか、どのように増やせばいいのか アドバイスの一つとして、日野市の先進例を紹介して「市の行政が中心となって観光 化している」とのこと。一度現場視察に行って学習してはどうか等の発言があった。 4. 第1分科会のまとめ 今回の分科会で出されたいろんな問題点については、他団体との情報交換で解決への ヒントが得られたと思います。出来るだけ多数の仲間を募って日々の活動を地道に継 続していく中で一歩ずつ実践しながら個々の団体にあった課題解決策を見つけること がポイントであることを、参加者共に強く“思い”を持たれたと思います。 第1分科会会場写真 36 第2分科会 テーマ「美化活動のすすめ」<ごみのない川、魚が泳ぐ川> 討議報告 (参加者26名) 座長 綾瀬川をきれいにする会代表 高師 保一 13:30 13:40 15:10 15:25 15:30 独協大学の伝右川での活動事例を在学生がパワポで発表 活動中、通りすがりの地域のかたからお声かけがありうれしか った。これこそが「美化活動のすすめ」につながるのではない か。 4班に分かれてグループ討議 自己紹介タイム、活動内容紹介タイム、議長・発表者の選任、 討議 各班の発表 環境省 吉川氏のコメント 終了 グループ討議の進め方のポイントを提示 ・美化活動を誰へ?何に?すすめるのか? ・何の美化をするのか? ・何のためにすすめるのか? 1班の発表内容 ・ 地域の人や、若い世代の参加を増やした い。子供達が参加すれば親も来ざるを得 ない。 ・ 自治会にも支援してもらう。芋煮会などのお楽しみを同時に行なったり、 参加した子供たちへのおみやげ、なども効果がある。子供の意欲が親への 啓蒙にもなる。 ・ サケの稚魚放流をやっているが、川の清浄度を確認の上、これをすれば、 数年後にサケが戻ってくる楽しみができ、子供たちはワクワクする。特に 小学生の時期のこういう体験は貴重。 ・ 中学校のボランティア加点の対象とし、参加カードにその都度押印すると か、表彰状授与とかを行なう。 ・ 地域興しの一環として、ボランティア生徒の派遣を学校に要請する。 2班の発表内容 ・ 地域の人、若い人、子供達の参加を増やしたい。 (自治会員の参加は半分以 下である) ・ 毎月実施するとか、定例的に、かつ、同じ帽子やベストを着て活動するこ とで、地域にPRできる。 ・ まずは難易度の低い、作業しやすい土手、河川敷などから取り組み、参加 37 ・ 者を増やす。 水面のゴミ取りは、川の応援団になることでボートの貸し出しも受けられ る。 3班の発表内容 ・ 河川だけではなく、地域の美化活動の一つとしてゴミ箱を増やす。 ・ 捨てさせない環境作りが大事。汚いところにゴミがさらに捨てられる傾向 がある。きれいな地域にはゴミを捨てにくい。 ・ 引上げた粗大ごみを警察に引き渡すなど、警察・行政の介入も必要。 4班の発表内容 ・ まち全体の美化のために、ボランティアだけでなく、官民協働の方策が必 要。 ・ 子供達、若い人達の参加を促したい。折角数年美化しても活動をやめると 元に戻ってしまう。世代をつないでこそ継続活動になるし、子供の環境教 育にもなる。 コメント(環境省 吉川氏) ・ 親子連れの参加は難しい面もあると聞く。 ・ 頻回不法投棄箇所で、小さな鳥居を設置すると投棄されなくなる事例もあ る。 いい機会なので県など行政への要望等あれば ・ サルベージで引き上げた不法投棄物(バイク、自転車、財布など)はあっ た場所、ナンバープレートのあるなし、などにより所管が違うので困惑す る。投棄物の種類によっては警察を呼んだ時、聴取に数時間関わらなけれ ばならなかった。これではボランティア活動を逸脱するきらいがある。今 後の活動に支障を来たしかねない。ボランティア活動に限って窓口を一本 化できないか。 ・ 買い物袋は、川に捨てられる他、風で飛んできて漂流している物も多い。 プラスティック漂流物が世界で問題になっている昨今である。スーパーは 有料化などして推進しているが、行政でもエコバック推進などをもっと強 く進めてほしい。 以上 38 第3分科会・「環境学習<地域と学校を結び,学ぶ>」 世話人 林美恵子(荒川夢クラブ) ,渡辺仁(比企の川づくり協議会) ,森中定治(綾瀬川を愛する会) 松澤知也さん(獨協大学経済学部米山ゼミ)および林美恵子さんによる発表の後,45 名の大人数だったの で 5 グループに分割した.午前中に発表された環境教育(ESD)の飯島眞さん(松伏第二中学)も加わり,活 発な討議がなされ,大変有用な午後の半日となった. (全体責任者 森中) 第1グループ レポート 林美恵子(荒川夢クラブ) 日頃地域の川に取り組んでいる市民団体,環境学習(ESD)を指導する中学校の先生,川にかかわる博 物館の学芸員,防災にかかわる県職員など多様なメンバーであった. 小学校の授業とリンクしながら,地元の川で子供たちに川体験をさせている活動,博物館で子供や親子 対象のプログラムの工夫や学校の依頼で川や自然の授業を実施しているお話,仕事柄,防災や安全が気 になるというお話,環境が厳しいところでも生息するコイが環境の指標にもなるという指摘,アユやカワセミ が親しみやすく川の浄化のシンボルともなっているが,マルタウグイにその意味でもっとみんなに注目して ほしいというお話,子供の頃,川遊びをしたことがない先生が多く,学校で環境学習が進みにくいという指 摘,環境学習に熱心な先生を支える土台が学校に整っていない現状,環境教育推進法が成立しても,学 校現場でのノウハウが不足しているというお話などがテーブルを囲んで熱心に議論がなされた. こうしたことから,どうやって学校の環境学習を促進させられるかが問われ,学校全体として一体的な取り 組み(ホール・スクール・アプローチ)が重要であり,授業を教えるプロの学校の先生と環境学習のノウハウ を有している地元の団体が連携し,「学ぶ」→「自然を守るためのアクション」に結びつけること,子供たちを 科学者というよりも,「市民」(グローバル・シチズンシップ)に育てることが肝要という結論になった. 第2グループ レポート 齋藤信一(よみがえれ元荒川) ・松澤氏の「ホタルの飼育」を通じて環境学習の取り組みに当たり, ①伝える側は,ホタルを知らない人に,飼育を通じてホタルの素晴らしさと環境を考えてもらいたい. ②受ける側の教育機関は,現状の環境を通して生徒に「探究」を求め“考える力”をつけさせたい. 環境を考える点では共通しているが,目的にずれがありなかなか難しい. ◆環境教育を行う中で,ホタルが先か,環境整備が先か. ①ホタルを飼育し自然の中に放し,まずホタルのすばらしさを感じ,自然に触れることが先か? ②環境を整備し,ホタルの棲める環境にすることが先か? ・ 「コウノトリの里」をめざす鴻巣では,本物は近くの動物園で見る.コウノトリと自然について学び, 放鳥できる環境を行政と市民が参画し進めているので,どちらが先ということではない. ・自然に興味を持ってもらうためには,主となる生物が必要であるが,単なる“客寄せパンダ”にした くない.原市沼では,室町時代のレンコン作りの歴史があり,古代ハスを “目玉”にしている. ・熊谷では,毎月 1 回ゴミ拾いを実施している.そこで何を伝えたいか, “この川で泳ぎたい” “ホタル を見たい” “サカナを食べたい”とか,受ける側も様々なので,十伝えて一伝われば良しとすべき. ◆外来種NG・在来種OKでいいのか?「生物多様性」にまで話題が進む ・自然観察で,外来種だからと興味を削ぐ意見もあるが,外来種が入った歴史や生態なども伝えるべき である.ホタルの飼育に地域の餌を与えても,本来の生態を知った上で行うのであればよい. ・環境学習の取り組みは,伝える側・受ける側の要望の違いも,外来種だからとか,飼育の餌が違うと かの意見も,いずれも自然環境に興味をもってもらうことが目的であり,環境学習の最初の一歩であ る.さらに地球規模での「生物多様性」と共生の大切さを知るきっかけにもなる. ◆ 結論として,議題の「環境学習<地域と学校を結び,学ぶ>」について,地域での取り組みとして, ホタルの飼育・ゴミ拾い等を通じ,実際に自然と触れ,体験し,生物と共生できる環境づくりを考 える心,“エコ心”を持ってもらうことが必要である. 第3グループ レポート 武本(川爺) 1. 環境学習の取り組み ① 小学生を対象に,川遊びで魚および水生生物を採取して勉強している.水質調査では川の水,風呂 の残り湯,汚い水の違いを調べる.夏休みの宿題として川について勉強をする. ② 小学校と連携して,川について環境授業(簡易キットで水の汚れ検査等) .川のイベントで,パネル 展示,アクリルタワシの作り方の実演と洗剤を不使用で汚れが落ち,川を汚さない勉強をしている. 39 ③ 子供たちを対象にする活動はしていないが,イベントに○○水族館と称して魚を展示する(子供た ちが非常に喜んでいる) . 2. 環境学習の課題 ① ボランティア側は川遊びは楽しいと思っているが,参加者は少ない.多くの学校へ案内をするが関 心が少ない.参加者を増やす工夫が必要・・・行政の協力を求め,広く周知させることが必要. ② ボランティア側に魚の名前,水生生物の名前,草木類の名前など知識のある人が少ない. 川博,高校・大学等の専門家の協力を求める.ボランティア側のレベルアップも必要. ③ 川遊びでの危険回避・・・川遊びの学習では,怪我,水の事故の問題がある.川の危険性を学ぶの も川遊びの学習である.父兄,先生の理解が得られにくい.工夫して楽しい川遊びをさせたい. ④ 学校側が求めるものと主催者側とのずれが見られる.知識なのか体験なのかなどはっきりしない. 3. 今後考えるべきテーマ 外来種の対策の勉強・・・小学生や大人を含め魚や植物の学習 取った魚が外来種かを調べ,外来種は決して川に戻さないことを学習する.ザリガニ釣り大会などは 外来種を拡散する可能性があるイベントはおこなっては困る. 第4グループ レポート 巻島俊男(いきがい大学幸手 35) 1. 活動の現状 ・ 不燃ゴミ,可燃ゴミ,粗大ゴミ回収(1 回/月) ・車中,路上生活者対応・野良猫対応・中川には自 転車,バイク,タイヤなど放置(県に依頼)・遊歩道の側壁のはがれ(県に依頼)・天候に関わりな く活動 今後の対応 ・ 地域の人と交流を深め,街全体を美しくしていく. 2. 小中学校生徒に対する環境学習のアプローチ 現状は門前払い. 今後の対応 ・ 視点を変えた対案 ・ 保護者,生徒との交流 ・ 地域の方のパワーを活かした企画 ・ 子どもが興味をもつ企画 いきがい大学幸手35 巻島 俊男,久喜市環境保存会 大豆生田 章 第5グループ レポート 荒井康充(熊谷市ムサシトミヨを守る会) 〈 メンバー個々の現在の活動について 〉 ・熊谷市ムサシトミヨをまもる会 地域 3 校で校庭のビオトープを活用し,ムサシトミヨの保全,繁 殖活動などの校外学習を小学校と協力,情操教育に寄与している. ・熊谷市青年会議所 豊かな自然環境を多くの人に知ってもらうために話題性のある町作り実施. 〈 活動の中で大切にしていること,心がけていること 〉 ・参加した子どもたちの声を集める→子供たち目線から見た,イベントへの感想などをもとに情報を 発信することで大人から子供まで興味関心を持ってもらえる. 例:川で迷子になったらどうしよう(鮭放流の例) ・きっかけ作りが大切→何事もスタートが大切.第一印象次第でその後の関心が大きく高まる. ・続けること,伝えること→一時的な興味関心ではなく,多くの人,後世まで情報を伝えること. ・親世代への呼びかけ→子ども参加のきっかけとして親世代への呼びかける.まずは親世代から. ・話題のものを利用して広める→子ども,親世代だけでなく中高生なども興味関心を引くようなもの を取り入れ,新しい世代へアタックしていく. ・自分の子どものころの環境を伝える→自然豊かなころの環境を,今の子どもたちへ伝えることで環 境の改善,維持を呼びかける. ・今の子どもたちの「懐かしいと思える風景」も残す→大人が懐かしい風景だけを伝えるのではなく, 子どもたちが今見ている風景も残しつつ,子どもも大人も懐かしいと思える環境作りを心がける. 〈 これからの課題・まとめ 〉 自分たちが情報を発信し,広げていくだけではなく自分たちも様々な場へ出向き,人とのつながり を作ること.そして様々な世代と情報交換をし,お互いに理解を深め,想いを理解してもらうことが 大切.また,それを継続して伝えていくことも今後やらなければいけない.以上の点をふまえた環境 学習を心がけてより多くの人たちへ情報を発信していきたい. 40 第4分科会「多自然の川づくりと環境保全」 報告者・山本正史(埼玉県河川環境団体連絡協議会) 第4分科会は505集会室で、参加者30名のもとに行われた。 まず、事例報告として、初めに、元荒川の水辺に親しむ実行委員会の新井治委員長が「元 荒川のカヌー下り」の内容を発表した。このカヌー下りは試走1回の他、2012年から 5回にわたり、元荒川の全ルート61キロを河川団体が共同で、走破したと言うもの。特 に各回とも自治体と協力しているのが特徴であった。 さらに、「和田吉野川 多自然改修工事計画について」、 埼玉県河川環境団体連絡協議 会運営委員、熊谷の環境を考える連絡協議会の町田直昭さんから発表があった。同河川は 長年浸水被害が出ており、地域住民から早期改修要望が出ていた。その改修区間を多自然 工法で実施するため、自治会、市民団体と所管の熊谷県土整備事務所と協議し、進めてい ることが報告された。 続いて4班に別れて、「多自然の川づくりと環境保全」について検討した。 4班は、それぞれ、進行役を決め、その進行役の下に討議が進められた。1班は、事例 報告を行った新井治さん、2班は、川爺の菊岡誠一さん、3班は、よみがえれ元荒川の会 代表の津浦悦男さんになってもらい、4班は山本が担当した。 この各班における討議を進めるに際し、以下のレジメを配布した。 埼玉県の河川整備で、国が多自然川づくりでいきましょうと勧めている多自然川づ くり工法で整備される河川はほんの少しです。そこで、あなたがその川づくりに市民 サイドで関わったとして、どのように取り組むか検討していただければと存じます。 あなたの家の近くの河川が多自然川づくり工法で整備されることとなりました。ど う進めていったら良いか。どんなことに留意したら良いか、皆さまで検討してくださ い。 1.行政との関係 2.市民サイドとの連携、専門家の協力(川の形状などについて) 3.自治会との連携 4.自然、水生昆虫、魚、鳥などの調査 5.その他 全4班では、自己紹介、どういう活動をしているかの紹介の後、特に行政との関係に話 が集中し、行われた。隣の市は行政とうまくいっているのに当市は駄目であるとか。班に よっては、行政とうまくいっていない箇所もあり、その現状が報告された。 41 新井さんの「元荒川カヌー下り」の発表 町田さんの「和田吉野川、多自然改修工事計画」の発表 参加団体は以下のとおり。(アイウエオ順、NPOは略) 入間川の岸辺を美しくする会「左岸」1名、エコネットくまがや5名、忍川環境を見守る 会1名、川爺2名、鴻巣の環境を考える会1名、越谷ふるさとプロジェクト1名、笹目川 の環境を守る会1名、すぎとエコグリーン1名、獨協大学経済学部米山ゼミ1名、戸田の 川を考える会1名、比企の川づくり協議会1名、福川を愛する会1名、元荒川の自然を守 る会1名、元荒川の水辺に親しむ実行委員会1名、元荒川をきれいにする会4名、よみが えれ元荒川の会1名、リンクス高麗川1名、わくわく新河岸川みどりの会3名 行政・秩父環境管理事務所1名、所沢市環境対策課1名 42 第 5 分科会 「100 プランとまるごと再生事業<継続させる活動と交流>」(22 名参加) 初めに事例報告として、現在進行中の高麗川まるごと再生プロジェクトでの進捗状況と問題点につ いて、リンクス高麗川の新さんから報告していただきました。新しく立ちあがった団体で、当初は協 議に参加できませんでしたが、途中から入ることができ、工事を見守っているとのことでした。 その後、3 グループに分かれてワークショップを行いましたので、主なものを紹介します。 Aグループでは、3 つの事例を挙げました。 ①川口市・緑川 100 プランに採択。H.24 年度完了し、現地観察会には親子連れが 80 人参加し、 その後毎年のイベントとして定着している。子どもたちの水遊びの場としても利用されている。 ②熊谷市・福川、別府沼 遊歩道整備によって利根川とつながった。 ③ふじみ野市・新河岸川 100 プランで船着き場を整備。当初 30 人程度だった清掃活動に、200 人が参加するようになったほか、地域の行事であった灯篭流しが市の行事として成長した。ただ し波及効果は部分的であるとして、まるごと再生事業に採択されるにはどうすればよいかを話し 合ったとのこと。 Bグループでは、継続性が大事であるとの認識から、各地の事例を挙げながら話し合いました。 ①三郷市 行政と地域の人が一緒にやっていくことが大事だが、行政・自治会ともに引き継ぎがう まくいかないのが問題。 ②川越市・上尾市・朝霞市・独協大学 行政の担当が変わって話ができなくなることがある。学校も学生が変わるので、継続が大事。 団体では高齢化が問題となっている。まるごとの後がどうなるのかが分からない。 ③越谷市 住民の意向と行政の食い違いはどうして出てくるのか、地元の人の目線と大きく異なる。 川の特性、地域の文化を大事にし、うまくつながっていれば問題は起きないのではないか。 Cグループでは、それぞれが考えていることを出し合いました。 ・川は人間だけのものではない。100 プランとまるごとは、現在の人たちだけの都合で決めていない か? ・次の世代にどうつなげていくかが重要。 ・協議会の構成メンバーを考えていく必要がある。 ・今までは川を消費してきたが、これからは川と共存していく方法を考えなければ。 ・東京湾からアユが遡上できるように。 ・川の食文化を復活させたい。 ・川の事業と生物多様性とは相反するものではないはず。 ・川の管理を誰がやるのか、高齢化と世代交代が問題。 ・次世代・次々世代に残せる川でないと、維持管理もつながっていかない。 ・費用負担も人が増えない問題のひとつ。 ・草刈りやゴミ拾いもボランティアだけでは続かない。 その後、各グループの発表を聞き、意見交換を行いました。 43 第6分科会 水質改善~我が家の排水はどこへ行く、マナーの向上~ 座長:幾島淑美(綾瀬川を愛する会) 司会:長谷川孝雄(戸田の川を考える会) 報告:鈴木英雄(川にやさしい浄化槽フォーラム)参加者15名 吉川企画官(環境省)に参加して頂いたため、浄化槽に関する討議が中心となった。 他にも参加者が取り組んでいる水質改善について報告があった。 1.浄化槽に関すること ・下水道に接続できる地域なのに接続しない市民がいる。 ・「いつまでも泳げる川」を目指し、市長が浄化槽の法定検査の啓発をしている。 ・11 条検査をするとどのように変化するのか。なぜ検査は必要なのか。 11 条検査の検査結果に疑問がある。年1回の清掃は不要ではないか。 ・浄化槽の微生物が死んでしまうような清掃をする業者もいる。 ・維持管理は業者と行政の連携が必要である。 ・塩素系の除菌・防カビ剤を流すので単独より悪い合併浄化槽となっている。 ・浄化槽の点検時には住民も立ち会うことを奨励したい。 ・(負荷や排水量が)微生物の限度を超えてしまい浄化槽が機能していない。 本項目では様々な意見がありました。 浄化槽の維持管理や検査をしている方や浄化槽企画官の吉川氏が出席したことも あって率直な疑問を投げかける方もいました。11 条検査や年1回の清掃への疑問に 対して、企画官からは「浄化槽も自動車と同じで定期的な検査が必要です。単独浄化 槽を使用している方は、川の浄化について考えていただきたい。また、業者の方には 11 条検査の勉強を促したい」と回答がありました。 また、浄化槽の使用者や保守点検業者のモラル・レベルについても問題点があり、 使用者、業者、行政の連携が必要であるが指摘された。 2.汚水処理施設への汚濁負荷低減に関すること ・コメのとぎ汁は2回目までは流しに流さない。とぎ汁は外の植木や草花に撒く。 ・アクリルたわしと石鹸の使用 ・小学生(3~5年生)に学年に対応した指導をしている。 ・ディスポーザのニーズもあるが、下水道に流す負荷を少なくする配慮が必要。 サブタイトルの「我が家の排水はどこへ行く、マナーの向上」からすると、このテ ーマが分科会の主体となると考えていたが、米のとぎ汁、アクリルたわしと石鹸を対 象に「このようにしています」という発言のみであった。小学生を対象に指導してい 45 るとの発言もあったが、環境学習とのリンクが必要であると感じた。 今後、検討すべきテーマとしてディスポーザの使用が提起された。今後、高齢者世 帯が増加することでディスポーザの使用が不可避となった場合でも日常生活での汚 濁負荷低減は必要であるといった意見が出た。ちなみに現在でもディスポーザ対応の 浄化槽は市場に出ている。 3.その他 ・伝右川地域の小学生に啓発活動をして川がどれだけ汚れているかを教えている。 ・川にはヘドロが多く、船を使用しないと川の清掃ができない。 ・人間の体は水で形成されているので、水を大切にして次世代に影響を与えないよう な川にしないといけない。 啓発活動や環境学習への意見が主なものであったが、ヘドロについての意見もあっ た。この発言では、ヘドロがあるために川に入っての清掃活動ができないということ であった。住民活動では、川のしゅんせつはできないので、行政との連携方法が今後 の課題である。 4.まとめ 海、空、山、川、海とめぐる水の大循環の中で大と海を結ぶ川に関わっている私た ちは、誇らしくきれいな水を流す努力をしましょう。一億種類にも達したといわれる 化学物質の中には壊れにくく残留性高いものや微生物を殺してしまう有害なものが たくさんあります。これが循環の過程で、下水道や浄化槽にも悪い影響を与えます。 海に流れ込んだ多量のプロスティックが「マイクロプロスティック問題」となって貝、 魚や鳥を通して私たち人間に還ってくるかもしれません。 何十年にもわたって続けてきたごみ拾いや排水マナーの呼びかけをたゆまずこれ からも続けていきましょう。 最後に、県環境部の半田部長からアユの棲める川が72か所で観測されたという喜 ばしい発表がありました。これは川の国応援団を含む、自治会そして地域の方々の 日々の努力の結果を思い、継続は力なりを信じていきたいと思います。 46 第22回川の再生交流会 閉会に当たってのまとめ 埼玉県河川環境団体連絡協議会(埼河連) 22年前、河川愛護交流会として始まり、現在では、埼玉県川の国応援団が590団体を越えるまでに発 展しています。その中心的役割を担っている仲間の皆さんはまた1年の活動を展開すべく心を新たにした ことと思います。 1.本日の参加者は、450名であります。県内では8年間に及ぶ川の再生100プラン事業とまるごと 再生事業が終結します。川の国応援団も埼河連の活動もまた新しい運動を展開する必要性を感じながら、 しっかりした仲間づくりをしたいと思います。 2.100プランもまるごとも、多くは散策路の整備、にぎわいの創設を中心にしていますが、川の再生 にはほど遠い事業内容でした。この実績、成果は大いなる反省と検討を加え、次の事業展開に活かしてい きたいと思います。 3.綾瀬川が全国川の汚れワーストワンを脱却させる大運動は、見事に達成し、国土交通省も環境省も正 式に認定しています。今後は、生活排水が流入する排水路は、地元の市町行政と住民の連携により、生活 排水マナーの向上、下水道の推進、浄化槽の保守点検の向上をめざす必要があります。 4.昨年の交流会において、午前の全体会で埼河連は、市民団体の皆さんは、もよりの市町村行政と下水、 浄化槽の現状を確認して協働の取り組みをするよう呼びかけました。残念ながら一つもその成果、実績が ありませんでした。残念な結果ですが、引き続いて取り組みの活動をお願いするものです。 5.和田吉野川の川づくり事業では、埼玉県が初めて「多自然川づくり」を目標にしたものですが、昨年 から埼河連として取り組み、地元の自治会やNPOを結束して「地域協議会」を立ち上げて、新しい運動 形態をつくり上げて来ました。数年に及ぶ事業になりますが、しっかり対応していく計画であります。 6.まるごと事業で日高市が計画した「こまがわ再生事業」は、河川内にコンクリートの歩道を整備する ものです。埼河連は、知事に対して断固反対、計画の修正を求める声明を発表しました。埼玉県庁で2回、 日高市で1回、飯能県土で2回、折衝して、一定の修正はありましたが、河川にコンクリートの基本計画 は着工されています。地元NPOとの協力のあり方、この再生事業検討会議の最終時期にしか対応できな かったという埼河連の対応のまずさなど、反省の残るものとなりました。 7.戸田市では新しく川の開削による川づくりが始まりました。戸田の川を考える会は数年前から、行政 との話し合いの枠組みを発展させて、計画づくりを進めてきました。行政とNPO、住民の取り組みの一 つのモデルとして大いに期待したいと考えています。 8.埼河連は、2007年に発足して、今日まで活動してきました。 今年は、3月16日1時半から北浦和駅西口から8分の中央環境管理センター(合同庁舎)で本日の交 流会の反省会を前半に行い、後半で総会を開催致します。出席のほどお願い致します。 それでは、来年の23回交流会には元気に再会できることを祈り、閉会と致します。 47 4.アンケート結果 49 H28.2.6(土)さいたま市民会館うらわ 川の再生交流会アンケート(結果) 埼玉県水環境課 本日は、川の再生交流会にご参加いただきありがとうございます。皆様のご 意見を今後の交流会に反映させるため、アンケートへのご協力をお願いします。 1.本日の川の再生交流会はいかがでしたか。 ア:参加してよかった。 113件(97.4%) イ:参加しなければよかった。 2件 ウ:どちらでもない。 1件 2.次回以降も参加したいですか。 ア:参加したい イ:参加したくない。 ウ:どちらでもない。 110件(94.8%) 2件 4件 3.本日の企画で来年度以降も続けてほしいと思う企画は何ですか。 (複数回答あり) ア:オープニングコーラス 80件 エ:ミニ講演 62件 イ:事例発表 93件 オ:ポスター発表 29件 ウ:分科会 49件 4.地域交流会についてご意見・ご感想があればご記入ください。 ★再生交流会に上田知事が来られると皆さん元気になります。次回はお願い致 します。 川の再生交流会の活動テーマを全活動の統一目標として掲げよう。 ワースト5の綾瀬川をワースト5からはずす目標を掲げよう。 これは埼玉県も目標としていただきたい。『綾瀬川の再生』 綾瀬川がワーストだと川の国埼玉のイメージが悪い。 ★県知事が参加しない大会は盛り上がりがなく、意義が欠ける。トップが先頭 に立って進む運動にしてほしい。我々参加者の励みにもなる。 ★遊歩道の除草をお願いします。 ★オープニングコーラスすばらしかったです。講演も大変参考になりました。 事例発表も楽しく川を愛している人がたくさんいるのだなあと感じました。 ★遊歩道脇の除草をお願いします。遊歩道ができ利用者が増えましたが雑草が 51 H28.2.6(土)さいたま市民会館うらわ 生い茂っており残念です。(元荒川・越谷在住) ★元荒川の芝桜の手入れ、草取りに参加しています。遊歩道の草取りの回数を 増やしてほしいと思います。 ★やめたほうがいいもの ビブスの配布…もらっても使い道ない そのお金でもっと役に立つもの(ゴ ミ袋、軍手、タオル)など 川の国埼玉宣言…こんなことにリハーサルまでやってバカみたい ★頑張る団体の様子が身近に感じ、自分たちも活動に頑張ろうと思う。 ★河川流域に台風や大雨による出水大により、島ができたり、ヨシが繁茂しす ぎてい。適度に地域とのバランスを取って工事をやって欲しい。 ★講演発表等 パワーポイントを使う方が良いと思いますが、できたら資料と して配布していただきたい。(午前・午後とも) ★広く多くの市民が参加できるよう PR が大切と思う。 ★新しい仲間との話し合いができました。ひとくちに川といっても各様の条件 が違うので、ボラが登ってくる川、鮎が登ってくる川、その苦労話で盛り上が りました。 ★今回初めて参加させて頂きました。普段のひとりひとりの生活の意識が大切 だと思いました。目に見えない部分をいかに取り組み、小さいことも環境への 意識を常に置いていくかがキーポイントになるように思いました。 ★各分科会のテーマと討議の方向が事前にわかればありがたい。 ★活動団体の発表について時間をとっていただきたい。 (発表内容がよくわから ないで終了するので残念。) ★分科会はあまり意味を感じられない。何? ★交流会の知名度がまだまだ低いのを実感しています。PR 活動も力を入れてい くと更に良くなると思います。 ★行政を企画しても異動があり、「ほご」にされる。 ★意識の高い人が多いのですがこれをアウトプットできるようにできればいい です。環境学習の学ぶことや気づくことが大切だと思います。 ★毎年何箇所かに参加しているが、内容は年々充実していると思います。 他の地域の河川状況や他の団体の活動状況が判って大変意義のある交流会で す。 ★椅子が狭すぎるので会場を他にしてもらいたい。 ★大学生の取り組み発表があり大変嬉しく思いました。若い人が自然や環境に 関心を持ち活動に取り組んでくれることは大きな力となります。 地球の未来を安心・安全なものに保ち、全ての生き物、草木が繁栄していける 環境であって欲しいと思います。 52 H28.2.6(土)さいたま市民会館うらわ ★鴨川サポーター会 川で回収したゴミを分別して袋に入れてあるが、市で回 収してもらえない。 ★県と市の板ばさみ。高齢者はいらないとの話があったそうです。 ★ボランティアには高齢者は必要ないとの話があったと聞きました。 ★座る席が狭い。 ★学生、女性(主婦の方)もこういう会議・交流会に是非参加してほしいです。 又宣伝・ポスター・お知らせを配るとよいと思われます。よろしくお願い致し ます。 ★事例発表は具体的で良かった。講演の資料が小さくて見にくいのでレジメが あると良かった。 ★発表会の資料の配布を以前のようにお願いします。 ★他の地域の活動を見学、体験できたらおおいに役立つのではないでしょうか。 ★機関紙の発行をお願いします。 ★会場が狭すぎる。 ★講演はテーマをしぼって実施すべき。分科会は皆が語れる進行に。 良い雰囲気でした。 ★地域交流会を早めにスタートしてほしい。 ★現在の連絡協議会との「協力」と「共催」となる方向への進展を望みます。 ★全体的に毎年同じでマンネリしすぎている。もう少し工夫したら。 ★懇談が大切。 ★地元で川清掃や環境学習をすすめているが、時間や報告書の準備不足などで 交流会の発表まではまとめられず話せなかったのが残念です。活動を進めて次 にしっかりと報告したいです。 ★パワーポイントの説明について文字を大きくして説明を、プロジェクター光 が弱く画面が暗く見えない。 ★分科会に追加してほしい。「良い・悪いモデル川の現地視察」 ★小学生の自然についての作文(平成 26 年度にあった)を又やってほしい。 ★元荒川土手の芝桜の整備に参加しています。遊歩道があり、いつも多くの人 達がウォーキングやランニングを楽しんでいますが、時期によっては雑草が歩 道に生い茂り歩道が細くなり歩きにくくて大変な思いをしています。雑草をも う少しまめに刈っていただきたい。 ★環境問題活動に対し自意識の高揚に地域交流会の実施は最も有意義であると 考えます。地域の他の団体との連携、又地域の活動例などを聞き見ることだと 思います。尚、地域住民に交流会 PR の方法が知りたいです。 ご協力ありがとうございました。 53 H28.2.6(土)さいたま市民会館うらわ アンケート 埼玉県河川環境団体連絡協議会 現在、河川市民団体は、大部分の団体において、行政との協働がうまくいかない、高齢 化している、会員が増えない、PRができないなどの問題が発生しています。そこで今 後これらの課題を解決すべく埼玉県河川環境団体連絡協議会は関係機関と話し合って おりますが、特に行政との関係に関し、アンケートにお答えしていただき、その解決へ の一助になればと存じます。 A、河川でイベントなどを開催する際、どの役所と折衝・連絡をとりあっていますか。 複数回答可能です。 ① 地域の市町村 55件 ② 埼玉県の県土整備事務所 37件 ③ 埼玉県の環境管理事務所 13件 ④ 埼玉県の農林振興センター 3件 ⑤ 国土交通省荒川上流河川事務所 8件 ⑥ その他(具体的に記してください)2件 荒川下流河川事務所 ネットワーク B、折衝・連絡を行う際、どんなトラブルがありますか。具体的に記してください。 ☆トラブルはありませんが、行政の方もイベント当日に参加していただければ行政との 協働がスムーズになります。 ☆県土整備事務所等役所の場合数年で異動され継続性が保たれないので、異動があって も引継ぎをしっかり行ってほしい。 ☆県土の担当が代わった場合に、何年も前のことから説明が必要となってしまう。 説明しても理解してもらえないこともある。 ☆深谷市は業務外ということで冷たくされた。この市に住んでいていいのかと思った。 ☆地域市町村自治体から次年度より活動費(助成金)カットとなった通知がありました。 全て無償でやれということは、いずれ協力団体消滅となる可能性があります。 ☆特にイベントの開催はしていません。 当団体での活動は主に河川の清掃ですが活動で回収されたゴミの処理が市の予算等が 足らない等のため、活動で回収されたゴミの処理が三者協定を結んでいるのに当団体の 負担になっている。 ☆トラブルはないが、話が進まない。 54 H28.2.6(土)さいたま市民会館うらわ ☆要望が通じないことはあるが、トラブルはない。 ☆清掃・活動への支援、河川敷等の問題の相談 ☆考えの違い!方針の違い! ☆活動場所の水利権がどうなっているか?相談先がわからない。 ☆トラブルがあったことがない。 ☆桜の苗木を植える植栽で中止になった。 ☆動員および安全管理の点でいつもいきづまる。 C、当協議会では、埼玉県の12県土整備事務所と、地域ごとに検討質疑ができる会の 設置を推進しております。その会に各環境管理事務所、各農林振興センターに参加して いただき、総合的に水の循環を健全化していけたらと思っております。貴会、あなたさ まはどの県土整備事務所のエリアに属するのでしょうか。 ①さいたま県土 8件 ② 秩父県土 0件 ③ 本庄県土 1件 ④ 熊谷県土 15件 ⑤ 行田県土 1件 ⑥ 杉戸県土 8件 ⑦ 越谷県土 16件 ⑧ 北本県土 9件 ⑨ 東松山県土 0件 ⑩ 川越県土 7件 ⑪ 飯能県土 1件 ⑫ 朝霞県土 10件 D、各県土事務所と検討質疑ができる会が設置されましたら、参加していただけるでし ょうか。 ①参加する 36件 ②できたら参加する30件 ③忙しくて参加できない3件 55