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B2 515 × 728 ミリ 『スペースチューブイベントとは ?』
SPACE TUBE 『スペースチューブイベントとは ?』 現代人に必要な「21世紀を生きる知恵」とは 何でしょうか? 私たちは、その知恵に少しでも 近づくことができるようにスペースチューブを 開発しました。スペースチューブイベントは、 スペースチューブを使った「身体コミュニケーションです。 」 世界中で急速に進む情報化の波のなかで、リアル ( 現実 ) とバーチャル ( 仮想 ) の 判別が誰にも困難になりつつある現代の社会状況において、参加者たち(子ども から大人・高齢者・何らかの障害を持った方まで)は、自分がいかにリアルな身 体的存在であるかに気づきことができ、人間として持っている本来の豊かな身体 感覚を覚醒させることができます。私たちは、このような可能性をもつスペース チューブイベントを世界中で開催しています。 コンセプトは「身体は世界 70 億人の毎日の関心事」 。 スペースチューブには特別な設備は必要ありません。チューブの布とそれを張る ロープ、場所さえあれば世界中どこででもできるのです。 スペースチューブを通して世界中の人びとに 「新しい身体の体験」を届けます。私たちは、 現代世界にはこのような、 「身体に根ざした < 新しい物語 >」が 必要であると考えています。 スペースチューブ開発 : 東京スペースダンス・福原哲郎 B2 515 × 728 ミリ む じゅ う りょく ぎ たい じ けん 『宇宙開発とスペースチューブ』 岩本 裕之 (JAXA) 誰でも宇宙へ行ける時代がやってきました。 来年には宇宙旅行が始まり、宇宙飛行士でなくてもお金さえ払えば宇宙に行けるようになります。 また、国際宇宙ステーションの完成によって、宇宙空間での長期滞在、つまり宇宙で人間が生活 できるようになりました。宇宙ステーションの中は無重力です。このため、食事は汁が飛び散ら ないものが提案され、寝るときは体を固定する寝袋に入ります。さて、この無重力空間で、油絵 を描くとどういう表現ができるのでしょうか?無重力空間での娯楽やゲーム、芸術はどんなもの になるのでしょう? いろいろ考えるとワクワクします。しかしながら、私たちが地球上で無重 力での生活を実際に体験するのはなかなか難しいことです。遊園地のアトラクションであるフリ ーフォールでも無重力を体験できますが、ほんの一瞬です。スペースチューブの中は、無重力で はありませんが、極めて不安定な空間で、初めはバランスを取ったり、体を支えたりすることが 難しいですが、慣れれば快適に自由自在に動くことができます。それはきっと宇宙飛行士が、宇 宙に行って無重力空間で徐々に体を自由に動かせるようになるのと同じだと思います。つまり、 スペースチューブ体験をすることで、疑似的に地上と違う無重力に近い体験ができるのです。 私は、多くの人にスペースチューブを体験してもらって、新たな体の動かし方を感じてもらうこ とを期待しています。その新しい体験が、人類が宇宙での生活に適応し、宇宙に進出していくこ とに通じるからです。みなさんスペースチューブの体験を楽しんでみてください。そして、宇宙 にいることを想像して、新しい文化を生み出してみてください。 『チューブ空間∼宇宙時代の感覚統合装置』 光盛 史郎 (JAXA) 人は、視覚、聴覚、触覚、運動感覚などさまざまな感覚を脳内で無意識に統合し、刻々と変化す る周辺の状況に対応し行動している。このチューブ空間は、意図的に非日常的な感覚刺激空間を 作り出し、人の全身感覚を翻弄する。子供たちはこの感覚遊びの虜になり、大人は理性と身体の 感覚ギャップと葛藤しながらもどこかに心地よさを感じている自分に気付く。そう、チューブ空 間は、宇宙時代の身体支援装置であると同時に、心と身体をつなぐ新しい感覚統合装置なのかも しれない。街のざわめき、携帯電話の着信音、満員電車の圧迫感、TV ゲーム、快・不快入り混 じった複雑な刺激環境に晒されて生きている今日、我々はある意味で身も心も感覚麻痺に陥って はいないだろうか。このチューブ空間という再発見された感覚統合装置は、これからの高齢福祉 社会において、子供から高齢者まで忘れかけた身体感覚を呼び覚まし、心と体をケアできるツー ルとしてさまざまな場面で活用される可能性がある。感覚統合療法への適用可能性などのほか、 高齢者向けリハビリテーション、痴呆症や心身障害を持つ人々へのケア、スヌーズレン(重度知 的障害児の療育環境の提供)等々、人々が、視覚、聴覚、触覚、運動感覚などへの刺激を楽しみ ながら身体と心のバランスを回復し維持することをソフトに支援する次世代ケアテクノロジーと しての発展を期待したい。 B2 515 × 728 ミリ