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erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団と エロ魔法少女

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erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団と エロ魔法少女
erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団と
エロ魔法少女達の不思議な戦争∼
里見ケイシロウ
タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト
http://pdfnovels.net/
注意事項
このPDFファイルは﹁小説家になろう﹂で掲載中の小説を﹁タ
テ書き小説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。
この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また
は﹁小説家になろう﹂および﹁タテ書き小説ネット﹂を運営するヒ
ナプロジェクトに無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範
囲を超える形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致し
ます。小説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。
︻小説タイトル︼
erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団とエロ魔法
少女達の不思議な戦争∼
︻Nコード︼
N4575CL
︻作者名︼
おおあやみかえで
里見ケイシロウ
︻あらすじ︼
僕の名前は大綾魅楓、中学2年生。
皆にはナイスガイな優秀で容姿が綺麗だ言われている僕だけど、正
真正銘の童貞です。
ある日僕は4人の巨乳美少女に﹁ロボットに乗って悪魔と戦って﹂
って言われましたから、NOと答えようとしたらエロい魔法を使っ
てきたので、ドキドキしてしまうのでした。
1
いきなりロボットのパイロットになって悪魔と戦えなんてそんなの
無理だと言いたかったのですが、これ以上エロい魔法を使われて、
精神をドキドキさせられたら困るので、しばらく彼女達に従う事に
しました。
童貞である僕とエロい美少女のロボットバトルが今、幕を開けるの
でした。
2
Prologue−1
時は2016年、千葉県館山市。南房総の街並みに建っている一
軒家で暮している僕はある日の夜、奇妙な出来事を体験している真
っ最中です。
﹁さあ、今日から君は魔法騎士となってこの世の悪魔達と戦ってく
れ! 君のような童貞少年しかいないんだよ。その代わり巨大ロボ
ット召喚カードと女の子とエロい事ができるようになる魔法の剣を
あげるからさ!﹂
﹁すいません、あなたの言っている事が理解できないんですけど、
僕⋮⋮﹂
おおあやみかえで
僕は大綾魅楓、中学2年生の男子で魔法神ラグナと名乗っている
言葉を喋る猫のぬいぐるみと契約しそうになっています。
その内容は女の子達とHな事を好き放題できる魔法の剣と巨大ロ
ボットを召喚できるカードをあげる代わりに魔法騎士となってこの
世に存在する悪魔を退治して欲しいと言うのです。
﹁君は成績優秀でスポーツ万能でかなりのイケメンだ。でも女の子
の身体を触ったりキスした事ないんだろ? だからこそ君のような
童貞にはぴったりだと思うんだよ!﹂
﹁童貞は関係ないでしょう!? っつーかなんであなたがそんな事
を知っているんですか!?﹂
確かに僕は女の子と一度もろくに触れ合った事はありません、そ
れどころかまともに会話できないどうしようもない童貞なのです。
しかも何で猫の人形が僕の秘密を知っているのか分かりません。
3
﹁僕は魔法神だから君の事を何でも分かるんだよ? 君が深夜に二
次元の女の子がミニスカ履いて失禁している雑誌をこっそり読んで
性欲を開放している事もね﹂
そういってラグナは僕の机の引き出しから毎晩楽しみに読んでい
る萌え雑誌﹁ミニスカ失禁美少女クラブ﹂と取り出してきたのです。
﹁ちょっと止めてくださいよ∼! 人のプライバシーの部分を勝手
に触れるなんて非常識にもほどがあります!﹂
﹁怒る事ないじゃないか? 君が魔法騎士として巨大ロボットに乗
って悪魔を倒せばナマモノの美少女達と一緒にあんな事やこんな事
だってできるんだよ?﹂
いや、いくらなんでもそれはありえないと思うんだけど、確かに
嬉しいけどこんな都合のいい話なんかあるはずは無い!
﹁と・に・か・く! お願いですからこれ以上僕のテリトリーに入
ってこないでください!﹂
﹁まあ今日はこれで下がるけどまた君の所に来させてもらうよ?﹂
僕は魔法騎士なんか契約するつもりは無いのでとりあえずラグナ
には帰ってもらう事にしました。
そして翌日、僕がラグナの言う通りに魔法騎士の契約を結んで巨
大ロボットに乗って戦う事になるのは現実になろうとは思っていま
せんでした。その出来事が起きたは僕がいつも通りの通学路で学校
に向かっている最中の事でした。
︵ハア∼、一体昨日の出来事は一体なんだったんだ? 確かに僕は
童貞だけど生で女の子と会話するのは色々と面倒なんだよな∼!︶
4
僕は心の中で昨日の出来事を考えながら通学路を歩いていると、
昨日のラグナの言葉を思い出してしまったのです。
︵魔法騎士になったらナマモノの美少女とあんな事やこんな事? そんな馬鹿な話なんかあるわけ無いよ! もう忘れよう⋮⋮。そん
な事を考えたって何も変わらないんだから!︶
そう考えている僕が昨日の事を忘れようとしたその時、いきなり
僕の耳元に鼓膜に大ダメージを与えるほどの爆発音が響いてきまし
た!
﹁うわ∼! 何だコレ!?﹂
いきなり爆発音が聞こえてきて地面から震動が僕の足元に伝わっ
てきたと同時に、空を見ると巨大な怪獣が空を飛んでいたのでした。
﹁おい、空を見ろよ! 巨大な怪獣が火を噴きながら空を飛んでる
ぞ!﹂ ﹁逃げろ∼! こっちにやってくるぞ!﹂
その怪獣は急降下して通学路の所まで襲って来たのを確認した僕
は訳の分からないまま向こうの方まで逃げた後に、僕の隣にたって
いた大木に隠れるのでした。
︵コレは一体どう言う事だよ∼! 何で怪獣が今の世界にやって来
るんだよ!?︶
僕は頭を混乱させながら首をキョロキョロさせて誰かの助けを待
っていたのでした。自衛隊は何をやっているのか、神様はどうして
5
こんな物を現代に残したのか考えているのでした。
︵お願いだから誰か助けてよ∼!︶
︵あなたが助けるの。童貞のあなたが性欲を力にしてこの巨大リア
ルロボットに乗ってね︶
何処からか知らないけど僕の頭の中に心の声が聞こえてくると、
僕は誰だと叫びながら立ち上がって周りを振り向くと、そこには巨
大ロボットが立っているのでした。
︵ここよ。私達4人はあなたの事を探していたのよ!︶
僕は自分の立っている所の後ろを振り向くとそこには自分の通っ
ている女子用の制服を来ている4人の美少女が立っているのでした。
しかも胸が大きくてスカートの丈も少し短くなっており、背中に
は悪魔の翼が生えていました。人目で見たらサキュバスのようなも
のでした。
﹁あなた達は一体誰ですか? 悪魔の翼を持っているって事はサキ
ュバスなんかじゃありませんよね?﹂
僕はそう尋ねてくるとまずは緑色の横分けロングヘアーの女の子
が名前を名乗り、怪獣の正体を教えてくれました。
﹁私はアリエル・ポリンティーラ、不老不死のサキュバスよ。あな
たがさっき見ている怪獣はデビルタナトスと言う人類の敵の存在よ
!﹂
﹁人類の敵だって!? そんな馬鹿な事があるというの?﹂
次に黄色いハイブリットツインテールの女の子と赤いツーサイド
6
アップの女の子が反論しました。
﹁残念だけどこれは現実なの。この世界は人々の醜い心がゴミや動
物の死骸に宿って悪魔と化しているのよ。私の名前はシフォン・パ
ンナロッタだよ﹂
﹁だからあなたはこの巨大リアルロボットに乗ってこのデビルタナ
トスと戦うのよ! 私の名前はリオナ・フォンディアンヌ。覚えて
ね?﹂
しかし僕はいまいち理解できませんでした。
どうして僕が巨大ロボットに乗っていきなり現れた巨大怪獣と戦
わなければいけないのか、そしてこの現状はどうなってしまったの
か⋮⋮。
そこで青い髪のツーサイドアップの女の子が説明したのでした。
﹁このロボットはナイトドールといって搭乗者の性的興奮を感じな
ければ発動しないの。だからこそ童貞である貴方の力が必要なのよ。
ちなみに私の名前はテスラ・ベルモンド﹂
﹁お断りです! こんな事をいきなり言われたってロボットのパイ
ロットをやれって無理言わないで! って言うかあなた達は一体何
者なんですか⋮⋮!? ってええ∼!?﹂
次の瞬間、僕は信じられない光景を目にしてしまったのです。
何と彼女達は僕の側までやって来て、彼女達本人のミニスカート
からおしっこが流れてきて、自分達の太股をおしっこ塗れにして、
足下に大きな黄色い水たまりを作っていたのです!
そう、彼女達は瞳から大粒の涙を流しながら失禁しているのでし
た。
﹁お願い、大綾魅楓君。貴方のドキドキパワーをチャージして魔法
7
騎士になってナイトドールに乗って戦って欲しいの! こんなかわ
いい女の子4人があなたのために恥ずかしいサービスショット晒し
てるのよ?﹂
﹁あ、アリエルさん、ちょっといきなり何をするんですか!﹂
アリエルさんは僕の両手を掴んで自分のおっぱいを揉ませて、瞳
から涙を流す所を見ると僕の心臓がドキドキして来ました。僕の両
手にはアリエルさんのおっぱいの感触が柔らかく伝わっているので
した。
﹁どう、ドキドキしてきたでしょう!?﹂
﹁うん、確かに感じて来たよ⋮⋮! このロボットを動かすにはど
うすればいい!?﹂
そこでシフォンさんは僕にこう教えてくれました。
﹁ドキドキパワー、ソウルアップ! と叫べばナイトドールが貴方
をコクピットに導いてくれるわ!﹂
﹁ああ、分かった! ドキドキパワー、ソウルアップ!﹂
僕がそう叫ぶと体が光り輝き始めて、ナイトドールのコクピット
まで導いてくれたのでした。
そしてテスラさんが僕にこう伝えるのでした。
﹁楓君、この子の名前は皇帝騎士アルティミシアと言うの。戦い方
はもうあなたの頭の中にインストールしてくれているはずよ! さ
あ、バトルをスタートさせて!﹂
﹁OK! 僕は童貞魔法騎士だ! さあ、ドキドキパワーと正義の
剣の裁きを受けてみるがいい!﹂
8
be
continued−−− 僕の戦いは今日始まったのでした。
−−−to
9
Prologue−2
不老不死のサキュバスであるアリエルさんのお願い通り、ついに
ナイトドールに乗った僕は怪獣と戦う事を決意しました。
心がドキドキしてきた僕にとって怖い物なんか無いと言えるよう
な気がします。だってアリエルさん達のミニスカート履いてお漏ら
しシーンを見せてくれたから勇気が今まで以上に湧き上がってきて
しまったんです!
﹁楓君、このプリンみたいなタナトスデビルはプリモーネと言う名
前なの。一番弱いクラスだから貴方でも倒すことができるはずよ!﹂
僕はだったら倒してやると言わんばかりに剣をプリモーネに向け
てダッシュしながら斬りつけるのでした。
その一撃でプリモーネを1台撃破に成功、これでプリモーネは全
部で4台いたので残り3台となったのです。
﹁その調子だよ楓君、残りは3台だから勢いよくやっつけちゃって
!﹂
僕はリオナさんの言葉通りに勢いよくナイトドールを動かして残
りのプリモーネを剣で斬りつけるた後に、2台目と3台目と次々と
倒していった僕は残りのプリモーネを倒そうとしたその時、シフォ
ンさんが何か異変に気づいたのでした。
﹁大変! タナトスパワーアップ始まってるわ!﹂
僕はシフォンさんにタナトスパワーアップの事を質問しました。
10
﹁シフォンさん、タナトスパワーアップって何なの?﹂
﹁タナトスデビルは仲間が少なくなった時に能力を覚醒させるスキ
ルがあるの! こうなったらいつもの力じゃ対抗できないわ!﹂
するとプリモーネは勢いよくアルティミシアに突っ込んできまし
た。僕かわそうとしたのですが運悪くプリモーネの奇襲攻撃を食ら
ってしまい、ダメージを受けてしまったのでした。
﹁なんて凄いパワーなんだ! アリエルさん、どうすればいい?﹂
﹁こうなったら失禁バーストアップで貴方のドキドキパワーを覚醒
させるしかないわ!﹂
ちょっと待って下さい、失禁バーストアップってまた貴女方はミ
ニスカート履いて失禁するんですか?
やめて下さい、そんな事したら僕の性感帯が限界を超えて萌えて
死んでしまいますよ!
ただでさえ貴女方は巨乳で可愛いんですから目のやり場に困って
しまいます!
﹁大丈夫、私達は不老不死のサキュバスだからミニスカートで失禁
しても恥じらいは感じてないわ! 楓君、悪いけど貴方の唇と両手
を貸してね!﹂
そう言ってアリエルさんは 僕の両手を掴んで自分のおっぱいを
揉ませてキスをしてきたではありませんか!
オマケに失禁までしてるし、しかもシフォンさんとリオナさんに
テスラさんまで⋮⋮、いくら緊急事態とは言え僕のファーストキス
を奪うなんてそんなのありですか!?
11
﹁楓君、これで貴方のドキドキパワーが上がるはずだから覚醒した
プリモーネを倒せるはずよ!﹂
言われてみれば僕のドキドキパワーが大幅に上がったような気が
する、これでプリモーネを倒すことができるはずだ! 僕がとどめを刺そうとしたその時、シフォンさんが何か言ってき
ました。
﹁楓君、こうなったら合体攻撃でとどめを刺しましょう! 私達と
貴方は心を一つにして大きな魔法が使用できるのよ!﹂
﹁ちょっと待って下さい、嫌な予感がするんですけど∼!?﹂
僕の予感はズバリ的中、アリエルさんがスカートをたくし上げて
僕の顔面にくっつけたのでした。視界がアリエルさんのブルマで一
杯です。
その瞬間、ドキドキパワーが上がってきました。
﹁くらいなさい! 愛と義のブレイブハートの名の元に、シューテ
ィングフレイム!﹂
アルティミシアの剣が炎を纏った瞬間、 勢いよく進んで豪快に
乱れ斬りをかますのでした。
この瞬間、僕達の勝ちでした!
﹁やった! 僕達勝ったんですね!﹂
﹁じゃあ私達は貴方を下ろして先に行くわね?﹂
アリエルさんはそう言って僕をアルティミシアを下ろして元の場
所に戻しました。何事もなく、僕の目の前からアリエルさん達は立
12
ち去って行きました。
be
continued−−−
そして僕はこの後、とんでもない事を理解してしまいます。
−−−to
13
Prologue−3
ようやく戦闘を終えた僕は学校の教室にたどり着いてホームルー
ムに備えたと同時に、僕達のクラスメイトの男子達に軽く挨拶しな
がら席に着きました。
﹁おはよう楓、さっきの巨大怪獣にやられなくてよかったよ﹂
﹁あ、ああ⋮⋮﹂
さっき、ロボットに乗って倒したなんて言ったらみんなが混乱す
るといけないから僕は黙っていました。もうこれ以上余計な混乱を
起こしたくなかったのでした。
﹁でも何で怪獣が現れたんだろうな? もしかして誰かが地球征服
のために作ったんじゃないのか?﹂
﹁ハハハ、それはありえないだろう?﹂
クラスメイトの何気ない会話が聞こえている頃、女子達が重要な
話をしてきました。良く耳を済ませて聞いてみると、4人の可愛い
女の子が僕のクラスへ転向してくると言うのです。
﹁聞いた? 今日うちのクラスに転校生が入って来るみたいだよ﹂
﹁そうそう、イタリアとスペイン、フランスにイングランドから可
愛い女の子がやってくるんだよね?﹂
僕にとってはどうでもいいし、女の子とまともに会話すらできな
い僕なんかそんな事関係の無い話でした。
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﹁ハイ皆さん席について∼! 今日は転校生が4人入ってくるから
今から紹介するわよ∼!﹂
さがらきょうこ
担任の相良京子先生の言葉に耳を傾けた僕はこの後入ってくる4
人の転校生の姿を確認しました。
その転校生4人の少女を見た瞬間、僕は思わず目を疑ってしまっ
たのです!
︵ええ∼! アリエルさんにシフォンさん、リオナさんにテスラさ
ん!? 一体どうして僕の学校に!?︶
なんと転校生とはアリエルさん達の事だったのです!
さっき僕と一緒にアルティミシアに乗って戦った不老不死のサキ
ュバスである少女達がまさか転校生として入ってくるなんて思わな
かったのです。
﹁紹介するわね。左からアリエルさん、シフォンさん、リオナさん、
テスラさんです。今日から一緒に勉強する事になったので皆さん、
分からないことがあったら教えてあげてくださいね!﹂
余計な混乱を防ぐ為に僕はホームルーム中、黙っていました。昼
休みになった時、彼女達の元を尋ねた僕は少しでも会話しようと思
って話しかけてみました。
﹁みんな、もしかして僕のクラスの転校生だったなんてどうして会
った時に離してくれなかったんですか!﹂
﹁黙っててごめんなさいね楓君、私達は貴方に魔法騎士として契約
してもらうためにこの学校にやってきたの﹂
ちょっと待って下さい、もしかしてこれって昨日ラグナが言って
15
た魔法騎士の契約って事!?
﹁実は私達、不老不死のサキュバスだけじゃなく魔法少女のライセ
ンスも持ってるんだよ。あなたにどうしても魔法騎士の契約をして
もらうようにラグナに言われたんだよ﹂
be
continued−−−
リオナさんそれマジですか∼!?
−−−to
16
1−1
アリエルさん達が僕のクラスに転校してきて早一週間、最早全男
子生徒の視線を釘付けにして人気を独り占めしてしまいました。そ
れはそうでしょう、こんなに可愛いだけじゃなくて巨乳でスタイル
抜群な不老不死の美少女サキュバスですもの。
﹁アリエルさん、好きな科目とかない?﹂
﹁シフォンさんは前の学校ではどんな生活していたの?﹂
男子生徒はほとんど彼女達の巨乳に心を奪われて、女子達はすっ
かり彼女達と仲良くなっていたのでした。一部の男子にとっては彼
女達は憧れの存在となってしまっているでしょう。
﹁まあ、これだけみんなと仲良くしていれば僕に関わることないか﹂
普段通りの生活を送りたいと願った僕でしたけど彼女達がそれを
許しませんでした。どうやら彼女達は僕の事を魔法騎士としての訓
練をさせるみたいです。
﹁楓君、これから私達と付き合って!﹂
﹁シフォンさん?﹂
その日の放課後、シフォンさんが僕の事を呼び止めて腕を掴んで
きました。僕は何をやるのかまだ理解できていません。
﹁これから貴方に大切な話があるの、ちょっとここじゃ気まずいか
ら学校の裏山でしましょう﹂
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シフォンさんに言われて僕は学校の裏山へ移動しました。
﹁アリエルさん、話って何?﹂
そこにはアリエルさんが真剣な表情を浮かべて僕の方を見つめて
おり、手には何かのカードを持っていました。その後、アリエルさ
んはこのことを僕に大切な話だよといわんばかりに言葉を聞かせる
のでした。
﹁楓君、アルティミシアの召喚カードを貴方に渡すわ。これがあれ
ばタナトスデビルが現れた時、何時でもアルティミシアを呼べるわ﹂
そこでリオナさんが僕に召喚カードを手渡して、真剣な表情で僕
の顔を見つめながら説明しました。
﹁ただしアルティミシアは貴方のドキドキパワーがないと100%
の力を発揮することができないからそのドキドキパワーのチャージ
をする方法を教えるからやり方を覚えてね﹂
ドキドキパワーのチャージ方法と聞いた僕はなにやら嫌な予感が
してきました。
﹁それでやり方は?﹂
﹁まずはこのカードに書いてあるバーコードに触れて﹂
何だ、そういうことだったのか。こうすればドキドキパワーが上
がってアルティミシアが動くという訳なんだな。そう考えた僕だっ
たけど現実は違ったと感じたのはこれからの事でした。なんとテス
ラさんが僕の真ん前にテレポートしていきなり自分のおっぱいを僕
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に揉ませたのでした。
しかもミニスカート履いて失禁しながら。
﹁そうすれば貴方の理想だと思われる女の子がドキドキさせること
をするから。そうなったら貴方は体にタッチするなりキスするなり
ドキドキすることして。そうすればドキドキパワーがチャージされ
るから﹂
ちょっとなんですかそんな猥褻な設定は、いくら何でも限度と言
うべき物があるでしょう!
﹁楓君、ミニスカート履いて失禁してあげるから貴方は私のおっぱ
い揉んでキスして? そうすればドキドキパワーアップするから﹂
﹁ちょっと待って! いくら何でもやり過ぎじゃないの!?﹂
こうして僕はドキドキパワーアップの訓練としてテスラさんの体
be
continued−−−
を味わうのでした。
−−−to
19
1−2
それから僕はアリエルさんのドキドキパワー訓練を受けて3日間
が経過しました。僕はアリエルさんみたいな女の子を見るたびに徐
々にドキドキするようになってきました。そこで僕は彼女達に色々
聞きたい事があったのでそれを聞いてみる事にしました。
﹁アリエルさん、どうして僕を選択したの? ロボットのパイロッ
トなら僕以外でもよかったんじゃない?﹂
﹁楓君は今まで女の子の体触った事どころか会話したこともないん
でしょう? ラグナは貴方の純粋さに惹かれたからだと思うの﹂
確かに言われてみればそうでした。
僕は女の子の声を聞いた時、心臓がどきっとなって固まったりエ
ロ本を見ただけで顔が赤くなると異性に対する無抵抗さが色々とあ
りました。でも今はそう感じなくなくなってきています。
これもアリエルさんのお陰なのかなと、僕はそう考えてしまうの
でした。
﹁アリエルさん達は不老不死のサキュバスと魔法少女なんだよね?
これってアリエルさん達だけ?﹂
﹁いいえ、私達の他に20人の仲間がいるの。でも今は何者かによ
って誘拐されて今はどこにいるのか分からないの。だから貴方に仲
間を助けるお手伝いをして欲しいの﹂
こんな事情があったなんて僕は思いも知りませんでした。
アリエルさんの話によると仲間はロリカイザー13世、サドマゾ
12世と言う世界征服を企んだ悪党と戦った経験がある、失禁する
20
事で真の力を発揮するという魔法少女達みたいなのです。
しかし彼女達は何者かにその力を封印されてさらわれてしまった
そうなのです。
﹁理由は分かりました。これから訓練を積んでいけば僕は強くなれ
るんですね?﹂
﹁そうよ。だから貴方のドキドキパワーで私達の仲間を助けて欲し
いの﹂
そう言われた僕はアリエルさんの仲間を救うため力になろうと決
めた後、とんでもない事が起きました。急に雨が降ってきて僕達の
体を濡らしました。
しかしこの雨は僕達の洋服を徐々に溶かしていったのです!
﹁なんだこの雨! 服が溶けてるじゃないか!﹂
﹁間違いないわ、これはサイダリアンの炭酸レインよ!﹂
またしてもタナトスデビルがやってきたのかと僕はそう思ってる
とアリエルさん達が上半身裸合っているのが目に見えました。
﹁アリエルさん、おっぱいが見えてるよ!﹂
﹁私達は大丈夫、貴方は今のうちにアルティミシアを呼んで!﹂
貴女が大丈夫でも僕がだめなんです、貴方の豊満なおっぱいがも
be
continued−−−
ろに見えてますから。
−−−to
21
1−3
突如姿を見せたサイダリアンの炭酸レインによって僕達の洋服が
溶けてしまいました。それ以上に困ったのがアリエルさん達が上半
身裸でおっぱいがもろに見えている事でした。目のやり場に困って
います。
﹁取り敢えず楓君、アルティミシアを召喚して!﹂
﹁分かったから豊満な胸かくして!﹂
取りあえずアルティミシアを召喚した僕はリオナさんの豊満なお
っぱいの触覚を味わってドキドキパワーを底上げするのでした。
もう完全に僕の心臓は暴走寸前で性感帯がマックスにギンギン言
ってます。
﹁あれがサイダリアンという雲のタナトスデビルか、なんて自然す
ぎる怪獣なんだ﹂
いくら雲の姿をしているとは言え洋服を溶かしてしまう雨を降ら
せるから僕はそのまま放置する訳にはいきません。
今のサイダリアンの個数は5匹、まともに戦えば何とかなりそう
です。
﹁まずは一匹、しとめさせてもらうよ!﹂
﹁待って楓君、今回は私がサポートさせてもらうわね!﹂
僕の隣に上半身裸のシフォンさんが大きなおっぱい揺らしながら
座っていました。これじゃドキドキパワーが暴走しそうです!
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﹁お願いだからあんまり僕の所にくっつかないでねシフォンさん﹂
﹁駄目! 貴方のドキドキパワーがいつなくなるか分からないでし
ょう!?﹂
そんなに怒らなくてもいいじゃないですかシフォンさん、と言い
たい所ですが早速一匹目のサイダリアンを始末させていただきまし
ょう。
﹁喰らえ! ときめくハートが真っ赤に萌える、ドキドキソード!﹂
いけない⋮⋮、何を恥ずかしい台詞言いながらサイダリアンを倒
しているんだ僕は⋮⋮。
﹁楓君、このまま突っ込むより冷静になってどれが一番ベストな戦
いなのか考えてね?﹂
﹁了解ですシフォンさん!﹂
シフォンさんの忠告を聞いた僕は残りのサイダリアンを切り捨て
る前にある武器を探していました。
﹁シフォンさん、アルティミシアにバリアは装備してないの?﹂
﹁あるけどちょっと待って! 今バリアを覚醒させるから!﹂
そう言ってシフォンさんは立ち上がって背中から天使の翼を生成
させてミニスカ失禁したのです。それを確認した僕はドキドキパワ
ー全快させて、バリアを発動させたアルティミシアを見つめた僕は
サイダリアンを斬る前に館山上空を自由気ままに飛びました。
すると館山市上空がアルティミシアのバリアで守られていきまし
た。
23
﹁こうすればサイダリアンの雨の被害は完全に無くなるはずです!﹂
﹁凄いわよ楓君、敵を倒す前に住民の安全を考えたのね!﹂
シフォンさんに褒められた僕はドキドキパワーをフルバーストさ
せるためにシフォンさんにあるお願いをしました。
﹁シフォンさん、僕に貴女の胸をキスさせて下さい!﹂
﹁楓君、童貞から這い上がろうとしてるのね!﹂
シフォンさんは感激のあまり僕におっぱいを差し出すと迷わず僕
は彼女のおっぱいにキスしました。
﹁僕のドキドキパワーよ! 今こそ童貞の力を解放しろ!﹂
僕がそう叫ぶとアルティミシアが金色に光り輝き、サイダリアン
に向かって猛ダッシュしていきました。
﹁喰らえ! 愛と義の必殺技、クリスタルフレア!﹂
アルティミシアはサイダリアンに対して光り輝くエネルギー弾で
攻撃していきました。
そしてサイダリアンは全滅していきました。
﹁やった∼! 完全勝利だ!﹂
be
continued−−−
今日も館山市は守られたのでした。
−−−to
24
2−1
ようやく学校生活に慣れ始めたアリエルさん達でしたが僕にとっ
て彼女達の行動で大きな悩みがあります。それは移動教室の時に僕
の腕を掴みながら胸を押しつけたり、美術の授業ではモデルになっ
た彼女達が百合キスしながらミニスカ失禁したりと色々と大変でし
た。
﹁ねえアリエルさん、普通に学校生活過ごせませんか?﹂
﹁駄目、タナトスデビルはいつ襲ってくるか分からないから貴方の
ドキドキパワーをチャージしておかないと!﹂
そうリオナさんは言うんだけど他の先生や全校生徒から僕に対す
る噂が広まると色々大変なんですよ!
せめて学校だけでも普通に過ごして欲しいと願う僕を無視するか
のように彼女達の行動はどんどん激しくなってきたのです。放課後
になれば僕を裏山に連れ出してミニスカ失禁しながら僕にキスして
きたりおっぱいを揉ませるのでした。
﹁どうしても、こうやらないと駄目?﹂
﹁貴方のドキドキパワーが無くなったらアルティミシアは動かなく
なってしまうの。これだけは分かって? それに明日からテスト期
間に入るんでしょう? 私達が勉強を教えてあげるから仲間を助け
るお手伝いをして﹂
そう言えば明日からテスト期間に突入する事を思い出しました。
彼女達が勉強を教えてくれる代わりに敵に捕まってるから仲間を
助けるお手伝いする事を約束したのです。ちょうどそこで僕達の耳
25
に警察の町内放送が聞こえてきました。
﹁館山市の皆様、リンゴ型の怪獣が館山駅近くで暴れています! 速やかに避難して下さい!﹂
この放送を聞いたシフォンさんはいきなり表情を100%変えて
声を荒げるのでした。その表情に対して僕はぎょっとしました。
﹁リンゴ型の怪獣ですって!? もしかしたらアップリアというタ
ナトスデビルじゃないかしら!?﹂
﹁だとしたらこのまま放置するわけにはいかないわ! 楓君、出撃
よ!﹂
continued−−−
またしてもタナトスデビルによって館山市が危機になってしまっ
be
たのでした。
−−−to
26
2−2
﹁楓君、アップリアは肉弾戦が結構強いから接近する時は気をつけ
てね!﹂
﹁了解ですリオナさん!﹂
館山駅近くに出現したリンゴ型のタナトスデビル、アップリアは
8匹存在しており、僕だけではどうしたらいいか分からないくらい
です。うかつに接近したらやられるだけだし取りあえず射撃で攻撃
する事にしました。
ちなみにサポート役としてリオナさんが隣の席に座っていたので
した。
﹁アップリアがアルティミシアに近づいてくるわ! 楓君、距離を
とった後に射撃で攻撃して!﹂
僕はアップリアが近づきながら打撃攻撃を仕掛けてくるのを確認
した後にアルティミシアを後ろに避けた後にドキドキマグナムとい
うライフル系武器で射撃攻撃しました。アップリアは装甲がまとも
じゃ無さそうだから一発でしとめられそうだと思ったのですが⋮⋮。
﹁それ!﹂
すると射撃攻撃は見事一匹のアップリアに命中しましたが、まだ
耐久力が残ってるみたいです。
﹁なんてしぶとさなんだ! こんな奴が8匹もいるなんていくら何
でもアルティミシアで対抗できないかもしれない!﹂
27
﹁諦めたらそこで終わりよ楓君! こうなったら持久戦に持ち込む
しか無いわ!﹂
リオナさんの言うとおりに僕はさっきの攻撃パターンを繰り返し
てアップリアを撃破していきました。しかし、僕は3匹のアップリ
アしか撃破できていなかったので、緊張感がたまった状態で戦闘に
挑んでいました。
もはや冷や汗がたまっていました。 ﹁何て事なの!? これじゃあアルティミシアだけじゃきりが無い
わ!﹂
アップリアが集団でアルティミシアを攻撃しようとしたその時、
後ろから謎の4機のロボットがアップリアを攻撃してきました。僕
の動きとはまるで違っていたので、凄いと感じていたのでした。
﹁そこのナイトドール! 僕達が援護するから今のうちに体制を整
えるんだ!﹂
﹁なんだこのロボットは!? まるでアルティミシアとは全くの完
璧な動きじゃないか!﹂
その動きは可憐な攻撃で次々とアップリアを攻めてきたのです。
まるで僕の動きとは全く比べ物にならないくらい、とてつもない強
さを見せ付けて来たのでした。そのロボットから4人の男女の声が
聞こえて来たのです。
﹁そこまでだタナトスデビル、お前達は慶輔・オルダインディーナ
と暗黒騎士アルカードが処分する!﹂
﹁広海・ナイガンハルマスと死神騎士アーライ!﹂
﹁女神騎士アレクサンダーと佳恵・イーゲルシュダイン参上!﹂
28
﹁さあ、大人しく麗奈・フローラジェルダンと妖精騎士アイリスに
成敗されなさい!﹂
僕達にとって初めて聞く人達の声でした。そのロボットはまるで、
幾度の戦いを乗り越えて来た英雄と思わせるほどの気迫が僕の心に
伝わってきました。
一体彼等はどんな戦い方を見せるのか、僕はそれしか考える事が
be
continued−−−
できませんでした。
−−−to
29
2−3
突然姿を見せた4機のロボット、そして4人の男女はアップリア
を素早い攻撃で次々とダメージを与えていきました。
名前は慶輔・オルダインディーナ、広海・ナイガンハルマス、佳
恵・イーゲルシュダイン、麗奈・フローラジェルダンとそれぞれ名
乗りました。
僕は彼らにアップリアの特を教えたのですが⋮⋮。
﹁気をつけて下さい! アップリアは肉弾戦が得意ですからうかつ
に近づいたらやられてしまいます!﹂
﹁私達なら大丈夫よ! こう見えても戦上手なのよ!﹂
麗奈さんはそう言ってアイリスの弓矢でアップリアの手足に狙い
をつけて、矢を放ちました。するとアップリアは手足にダメージを
受けただけではなく、矢で見事に貫通されました。
全く、信じられないほどの弓道の腕前だと感じました。
﹁ナイスだ麗奈! 次は俺が肉弾戦でけりをつける!﹂
次に広海さんが素早い攻撃か可能といってもいいほどのスピード
を出しながらアーライの双剣でアップリアを二匹まとめて攻撃して
容赦なく切り捨てると⋮⋮。
﹁次はあたしよ!﹂
そこですかさず佳恵さんがアレクサンダーのレイピアで、正確な
動きを行いながらアップリアの体を素早い付きで蜂の巣状態にして
30
しまったのです。隙がない攻撃だったので、僕は思わず凄いくらい
の闘志を佳恵さんから感じました。
﹁最後は僕だ! 一気に終わらせる!﹂
最後は慶輔さんのアルカードの背中のパーツからマジカルレーザ
ーライフルが射出され、アップリアに向かって発射されるのでした。
そしてマジカルレーザーライフルからレーザーが発射され、アッ
プリアを蜂の巣にした後にオーラを纏ったアルティメット・エクス
カリバーの一閃でアップリアを完全に葬ってしまったのです。
僕はそれほどまでにない凄さを肌で感じました。
﹁す、凄い強さだ! 今の僕らじゃ比べものにならないや!﹂
楓君だね? 君にはいくつか聞きたい事がある。こちらは
そこで慶輔さんのアルカードから僕宛に通信が入ってきました。
﹁大綾
千葉県警の慶輔・オルダインディーナだ﹂
be
continued−−−
一体慶輔さんは僕に何を聞きたいのでしょうか?
−−−to
31
3−1
慶輔さんに呼ばれた僕とアリエルさん達は近所の喫茶店で話を進
める事にしました。どうやら僕に対して慶輔さんは大事な話がある
といわんばかりの真剣な表情で僕に話しかけてきたのです。
﹁楓君、君達は彼女達の事を知っているかい?﹂
席に座った僕達に対して慶輔さんはある一つの写真を取り出しま
した。そこには20人の女の子がアイドル衣装を着て集合している
姿が見えたのでした。
彼女達は一体誰なのか、僕は慶輔さんに聞いてみることにしまし
た。
﹁いいえ、僕は彼女達を見たのがこれで初めてなんです﹂
﹁そうか⋮⋮、楓君も分からないか﹂
慶輔さんの質問に対して僕ははっきり答えると佳恵さんは残念そ
うな表情で僕の顔を見つめました。何せ、この写真を見る女の子達
は何も知らないのですから。しかし、写真を見たアリエルさんの表
情が突如一変しました。
﹁セシルに美織⋮⋮。それにセナに愛理まで!﹂
そこでシフォンさんが声を荒げました。
﹁アーシェにリノア、それにレフィアとオヴェリアまで!﹂
﹁やはり知っていたんだな?﹂
32
広海さんの言葉の後、リオナさんは慶輔さんに説明を要求しまし
た。どうやらリオナさんは彼女達の存在を知っていたみたいなので
すが⋮⋮。
﹁どうして貴方がセシルや美織達の事を知ってるの?﹂
﹁僕達は彼女達と一緒にロリカイザー13世とサドマゾ12世達と
の戦った仲間だった。そして勝利した3ヶ月前に姿を消してしまっ
た﹂
するとテスラさんは慶輔さんに全てを話すのでした。
アリエルさん4人はセシルさんや美織さん達が所属する不老不死
の魔法少女専門の芸能事務所に所属していた事、そして彼女達は慶
輔さんが言っていた失踪したその日に何者かによって誘拐されてし
まった事を僕は初めて知ったのです。
全てを聞いた麗奈さんはテスラさんにお礼を言ったのでした。
﹁ありがとうテスラちゃん、セシルちゃんや美織ちゃん達が消えた
のはそういう事だったのね?﹂
テスラさんはその後に首を軽く頷かせるのでした。
﹁だいたいの事情は理解できた。取り敢えず彼女達の方は僕が徹底
的に捜索してみるよ。何かあったら連絡するね﹂
そう言って慶輔さんは自分の携帯番号が書いてあったメモをアリ
エルさんに渡したのでした。
そこで僕は慶輔さんにどうしてロボットを動かせるのか聞いてみ
ました。
33
﹁慶輔さん、貴方は警察の人間なのにどうしてロボットを動かせる
のですか?﹂
﹁僕も彼女達と同じ不老不死の人間なんだ。だから魔法力でナイト
ドールを動かせるんだよ﹂
まさに信じられない事でした。
一方その頃、某所で20人の女の子が体にロープを封じられミニ
スカ失禁してしまっていました。
その隣には複数の男女が大勢、それを見つめていたのでした。
﹁如何かしら? 昔の敵に醜態を見られる感想は?﹂
﹁あの時はドジをこいたが今度はそうは行かねえぜ?﹂
連中は凄まじい殺気と鋭い瞳で彼女達を見つめていました。
﹁さあ、あの時の恨みを晴らさせてもらうぞ、失禁魔法少女! いや、大友美織とセシル・スケテルンブルクとその仲間達よ!﹂
一人の女性の隣には彼女らと同じ年頃である男女12人が傷だら
けで倒れ込んでいたのでした。
︵ちきしょう⋮⋮、美織、セシル、セナ⋮⋮。このムスタディオが
be
continued−−−
反逆のチャンスを見つけてやるからな!︶
−−−to
34
3−2
私はセナ・シュバインシュタイナー、失禁魔法少女としてサドマ
ゾ12世を倒した一人でしたが、デビルロマイアの残党に仲間であ
るセシルさん達と一緒に誘拐されてしまいました。
そして私と一緒に戦ってくれたユウナさん率いる新八犬士のみん
な、伊吹さんと朱里さん、新久朗さんと真歩さん、そして美織さん
の恋人である聖さんとアセルスさんは残党達に完膚なきまま叩きつ
ぶされたのでした。
そして私は美織さんやセシルさん達と一緒に連中の肉奴隷にされて
しまい、恥ずかしさのあまりミニスカ失禁してしまいました。
﹁フフフ、かつての敵に醜態をさらす感想はどうだい、セナ・シュ
バインシュタイナー?﹂
﹁内海堂真⋮⋮。貴方はいったい何が目的なの!?﹂
うつみどうしん
奴の名前は内海堂真、私がサドマゾ12世との戦いでデビルロマ
イアのテロリストとして暗躍していた一人でした。しかし、慶輔さ
んに倒されたはずなのに、何故かここにいたのが私は未だに任じら
れませんでした。
﹁決まっているだろう? 僕は慶輔・オルダインディーナに復讐し
てこの力のない人間達が住んでいる世界を裁きたいだけさ。そう、
僕がこの世界の新たなる神になるんだ﹂
﹁何を馬鹿な事を言っているのよ! 貴方にそんな権利なんかある
わけないでしょう!﹂
内海堂に対して怒りをあらわにする私でしたが、奴は態度を何一
35
つ変えるつもりはありませんでした。
﹁いいや、あるのさ! 何故なら僕達は誰よりも優れて、誰よりも
恐れられているのさ。そう、僕達は神と悪魔を超えた存在なんだよ
!﹂
﹁何を馬鹿な事を! 今の貴方は力に溺れたただの醜い野良犬よ!﹂
そして内海堂は部下らしき人物に指示を出しました。
﹁お前達、セナ・シュバインシュタイナーを仲間達と一緒に海に捨
てておくんだ!﹂
﹁貴方は、どこまで人を弄べば気が済むの!?﹂
内海堂に対して怒り狂う私でしたが部下達は獣のごとく欲望の牙
を剥き出しにしていました。
もうすでに内海堂は私の前から姿を消していました。
﹁お前を海に捨てる前に楽しませてやる!﹂
このまま私は奴らの肉奴隷にされるのか、そう考えているその時
でした。なんと慶輔さんとその仲間達がロボットに乗って乱入した
のでした!
﹁そこまでだ! セナちゃんを返してもらうぞ、デビルロマイア!﹂
﹁お前は慶輔・オルダインディーナ! どうやってここに来たんだ
!?﹂
改造人間が一体何が起きてしまっているのか理解で傷にいると、
広海さんは種明かしをしたのでした。
36
﹁お前達の居場所はセシルが失禁魔法で念写した画像を慶輔のスマ
ホのデータに送り込んだんだよ。だから俺達はお前達のいる所へと
向かう事ができたんだ!﹂
そこで佳恵さんと麗奈さんが挑発を込めて言葉を発しました。
﹁もうすでにあんた達から私の仲間はもう助けたから﹂
﹁さあ、おとなしく逮捕されなさい!﹂
そこで慶輔さんの啖呵が響きました。
﹁お前達に誰かを裁く権利などない! ましてや自分達より弱い人
be
continued−−−
間達ならなおさらだ! だから僕はお前達を逮捕させてもらう!﹂
−−−to
37
3−3
私達の事を助けてくれたのは慶輔・オルダインディーナさんとそ
の仲間達でした。かつて彼らは幕張でサドマゾ12世との戦いで一
緒に戦ってくれた仲間であり、それ以降も付き合い始めていたので
す。 しかし3ヶ月前に私は不老不死の魔法少女となり、美織さんやセ
シルさん達と一緒に失禁アイドルグループとして活躍していた頃に
運悪く奴らに捕まったのです。
﹁もうお前達は逃がすわけにはいかない。覚悟してもらおう!﹂
﹁何を今更ほざいてやがるんだ! こんなでかいロボットで何がで
き⋮⋮!﹂
いきなり部下達のお尻に麗奈さんのアイリスの武器である与一の
弓矢での攻撃がヒットしました。麗奈さんは弓道が得意な大和撫子
であるフランスの不老不死者です。どんな素早い敵でも麗奈さんの
弓道から逃げられません。
﹁まだ抵抗するなら容赦はしない!﹂
次は広海さんのアーライによる双剣での攻撃が部下達に炸裂しま
した。彼らは避け切れていません。スペイン国籍の広海さんは手先
が器用でどんな扱いが難しい武器でも簡単に使いこなしてしまいま
す。
﹁次は私よ! 覚悟なさい!﹂
38
佳恵さんのレイピアが部下達にヒットし続けました。
私と同じドイツ国籍の佳恵さんは正確で素速い攻撃が得意で軽々
しさが目立つ女性です。
﹁最後は僕だ、遠慮はしないから覚悟してもらおう!﹂
慶輔さんの巨大な剣が部下達に炸裂しました。
イタリア国籍の慶輔さんはとてつもない怪力と頭脳を持っている
ので重たい物は何でも持ってしまいます。
そして彼の最大の特徴は⋮⋮。
﹁オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ∼!﹂
マジカルウイルスを召喚して鉄拳制裁をさせることができるので
す!
﹁貴方達をセナちゃん他19名の誘拐容疑で逮捕します!﹂
麗奈さんの手錠が部下達にかけられた事を確認した慶輔さんは私
のそばに近づきました。ようやく久しぶりに言葉を交わす事ができ
るのでした。
﹁3ヶ月振りだねセナちゃん、怪我はないかい?﹂
﹁ええ、でも私達は敵に捕まったままだったから失禁ばかりしてい
るから凄く汚いですよ?﹂
そう言って私はおしっこ塗れになったミニスカートを持ち上げて
顔を赤くしながら苦笑いしました。
﹁そっか、じゃあ取り敢えず幕張に戻ってお風呂に入ろうか?﹂
39
慶輔さんはガスマスクを被って私に話しかけました。
be
continued−−−
失禁ばかりしてたから臭いのは当たり前か⋮⋮。
−−−to
40
4−1
慶輔さんから自分達が不老不死の人間だった事を聞いた僕は未だ
に信じられませんでした。何故慶輔さん達が不老不死の人間になっ
たのか本人達の考慮を考えて聞きませんでした。僕はアリエルさん
に何故不老不死の人間が存在しているのか聞いてみると⋮⋮。
﹁アリエルさん、何故今の時代に不老不死の人間が存在しているの
? ファンタジーゲームや漫画でもないのに﹂
﹁私達はラグナによって造られたから詳しい事は分からないわ﹂
アリエルさんが語り終わった後にテスラさんが慌てた表情で言葉
を発しました。どうやらこれからの僕達の行動に関する重大事項み
たいです。
﹁アリエル! たった今慶輔さんから連絡があってセナ達の救出に
成功したそうよ! セシルとティナは千葉県警に保護されているみ
たい!﹂
﹁本当に!?﹂
それを聞いたアリエルさんはとてもう嬉しそうな表情でテスラさ
んの方を見つめました。仲間が助かった事を喜んでいるみたいで、
僕も一先ず嬉しくなってしまいました。こんなに嬉しそうにするア
リエルさん達を見るのは初めてです。
﹁よかったじゃないかアリエルさん。仲間が無事で何よりだよ!﹂
そこでアリエルさんは意外な言葉を口にしました。
41
﹁楓君、貴方も来て。ドキドキパワー向上のためにセナ達に会って
欲しいの﹂
﹁あの∼、明日僕学校があるんですけど?﹂
﹁まあそれは後で私達が魔法で何とかするから心配しないで?﹂
そう言ってもアリエルさんは僕の腕を掴んで千葉県警に向かわさ
れたのでした。しばらく立ってから、僕は千葉県警に連れて行かれ
てセナさんとセシルさん、ティナさんに出会うのでした。
﹁初めまして、セナ・シュバインシュタイナーよ。大綾魅楓君、こ
れからもよろしくね?﹂
﹁私はセシル・スケテルンブルク。失禁魔法少女の一人よ﹂
﹁同じくティナ・アルデルヴァイレルト﹂
3人共とても可愛い女の子ですが1つだけ問題がありました。
﹁ねえアリエルさん、これ君の所属するアイドルグループと同じ人
間だよね?﹂
﹁そうだけどどうかしたの?﹂
そして疑問に思っていた僕は問題を言いました。
﹁ミニスカ失禁しながら自己紹介するの止めさせてよ! 臭いし汚
いし!﹂
﹁大丈夫よ楓君、最初はこう言うけど徐々になれてくるわよ﹂
余りにも信じられない展開を向かえていると知った僕と彼女達に
対して、広海さんは一言。
42
﹁まあ、彼が彼女達の性癖に耐えられるようになるのは時間がかか
るみたいだな﹂
﹁ここは大目に見てあげよう。あの子達の性癖のお陰で僕達救われ
たし﹂
そう笑顔で答える慶輔さんでしたが、まだまだ性感帯が耐えられ
continued−−−
なさそうな日々が続くと思うとうつ状態が続くんだなと感じてしま
be
うのでした。
−−−to
43
4−2
何とか失禁魔法少女の救出に成功したのはいいんだけど、僕の家
でしばらくセナさんとセシルさんとティナさんと一緒に共同生活す
る羽目になってしまいました。
﹁何で僕が彼女達と共同生活しなくてはいけないんですか∼!?﹂
﹁仕方ないだろ? わざわざ館山市長から彼女達をホームステイさ
せるように指導が入ったんだから﹂
父さんも僕の意見を聞いてくれず、彼女達のホームステイを歓迎
しているようです。父さんは喜んでいるけど、もし彼女達と生活す
る事になったら、性的な意味で僕が生活に困るだけなのに、と考え
る事も許されることなく、母さんはティナさんにお願い事をしてき
ました。
﹁ティナちゃん、皮をむいた野菜を切ってちょうだいな。セシルち
ゃんはお米を洗って炊飯器にセットして。セナちゃんはお肉を切っ
てね﹂
しかも母さんは彼女達とすっかりなじんでるし、このまま僕はど
うしたらいいのと、考えてしまうのでした。もしかして僕は一生彼
女達の魅力に囲まれて生活しなくてはいけないのか、そう考えるだ
けでドキドキしてきました。
﹁楓君、今日の夕飯カレーだってよ? それにしても驚いたな∼、
まさか楓君の実家が八百屋を経営していたなんてね﹂
﹁ああ、ところでアリエルさん。一体彼女達といつまで共同生活し
44
なきゃいけないの?﹂
泣く泣く質問する僕にアリエルさんは笑顔で答えてくれました。
その答えは、僕が想像していた事と同じ言葉が帰ってきました。そ
れは僕の安らぎがしばらくお預けといってもいいほどの答えでした。
﹁戦いが終わるまでよ? それまで貴方にはどんどんドキドキパワ
ーをチャージしてアルティミシアを乗りこなしてもらうからね?﹂
﹁え∼、マジですか∼!?﹂
勘弁してください、いくらセナさん達が可愛いからって無期限で
家に入れられたら性感帯がもろくなってしまうし、もし終身時や入
浴の時、目のやり場に困ってしまうんですけど!
﹁とりあえずセナちゃん達は楓の部屋で寝て頂戴。あの子には布団
で寝かせるから﹂
﹁その必要はありませんわお母様。私達、専用のベットを事務所か
ら用意してありますから﹂
セナさんの言葉でほっとしたのもつかの間、僕の心の安らぎを求
める希望はセシルさんとティナさんの言葉でぶち壊される事となっ
てしまったのです。
﹁そのベットで楓君と一緒に寝てもらう事になりますけどいいです
か?﹂
﹁既に事務所から楓君の童貞を治すよう命令を受けていますから﹂
ちょっと待って下さい、何であなた達が僕の童貞を治療するよう
命令を受けているんですか?
それは関係ないはずでしょう、確かにアルティミシアに乗ること
45
は許可しましたけど!
﹁ありがとうセシルちゃん! あの子ったらこういう本ばかり読ん
でろくにガールフレンド作らなかったら私達心配していたのよ! 将来独身にならないかなって!﹂
﹁できれば孫も産んで欲しかったら嬉しいんだけどな∼!﹂
母さんも父さんも何を言ってるんです、しかも僕が隠し持ってい
た﹁ミニスカ失禁美少女クラブ﹂を無断で取り出して!
﹁良かった∼! 私達もこういう趣味を持っているから楓君と趣味
が合うかもしれませんわ!﹂
セシルさん馬鹿な事を言わないでください、貴女と同じ運命を辿
るつもりはありませんから!
﹁じゃあ、夕飯食べたらじっくりドキドキパワーをチャージしまし
ょうね?﹂
﹁い、嫌だ∼!﹂
僕の悲鳴も叶わず夕飯後にセシルさん達の事務所が用意したキャ
ンピングカーで彼女達と一緒に熱い夜を過ごすことになりました。
僕の顔面でミニスカ失禁するわおっぱいを揉ませるわで大変でし
た。
﹁誰か助けて∼!﹂
﹁楓君、コレも貴方のドキドキパワーを溜めるためだよ、頑張って
!﹂
アリエルさん、変な事を言わずに助けてください。
46
−−−to
be
continued−−− 47
4−3
ここは千葉県警本部の司令室、そこに大きめのウサギのきぐるみ
と一匹の白い犬が何やら会議を開いていました。そこには慶輔さん
の姿が見えています。
﹁慶輔、お前の言う通りに大綾魅楓君の家に彼女達をホームステイ
させたぞ﹂
﹁楓君の親御さんも承諾してくれたよ﹂
﹁ありがとうございます、ドーガ長官とシド指令。アルティミシア
は楓君のドキドキパワーを向上させるにはセシルちゃん達と一緒に
生活させるのが一番だと私は判断しました﹂
慶輔さんに対して報告している相手はウサギのきぐるみがシド指
令といい、慶輔さんの上司の一人で現場監督をこなしている人物で
す。白い犬はドーガ長官、慶輔さんの指揮を行っているのがあの人
で、千葉県警のトップである人物です。そこでシド指令は慶輔さん
にある報告をしました。
﹁慶輔君、残りの17人の失禁魔法少女達はしばらく回復に時間が
掛かるみたいなんだ。それまでにタナトスデビルが現れたら楓君の
フォローをしてあげて欲しいんだ。いいかな?﹂
﹁任せてください、僕が責任を取ってタナトスデビルを逮捕します。
後楓君の指導も行いますから安心してください﹂
そう聞いたシド指令は胸をほっとさせた後、ドーガ長官は慶輔さ
んにある提案を行いました。それと同時に慶輔さんにアルカードを
手渡して来たのです。
48
﹁慶輔、お前には初めて報告するが乙女騎士シャローン、天秤騎士
ダルダニア、処刑騎士ボーデを開発してもらったんだ﹂
それを聞いた慶輔さんは本当ですかと言わんばかりに目を丸くさ
せたのでした。そんな彼にシド指令は説明を行いました。
﹁彼女達には失禁魔法少女専用のナイトドールを開発してもらうよ
うに魔法神ラグナからアダマンタイトをたくさん貰ったんだ。もち
ろんラグナの監修の元で開発を行ったからセナちゃん達でも動かせ
ると思う﹂
そこで慶輔さんはシド指令から設計書を貰ってそれを目を通した
後に呆れた表情で一つ質問しました。
﹁長官。それに指令⋮⋮、このミニスカ失禁パワーアップとはどう
いう奴なんですか!?﹂
シド指令は慶輔さんの質問に対してこう答えました。
﹁失禁魔法で戦う彼女達のバトルスタイルに合わせたシステムだ。
彼女達が失禁することによりそれ以前の数倍の魔法力が上がるよう
になって覚醒すると同時にナイトドールの機体性能がアップするシ
ステムだ。もちろん彼女専用のパイロットスーツもあるから安心し
て欲しい﹂
そういってシド指令はミニスカ魔法少女らしき衣装を慶輔さんに
見せました。
慶輔さんは呆れた表情で頭を右手で抑えながらため息をついたの
でした。
49
︵全く、一体何を考えているんだ⋮⋮。そんなシステムを考えてい
た人は⋮⋮︶
そこでドーガ長官は声を掛けるのでした。
﹁天秤騎士ダルダニアにはセシルちゃん、乙女騎士シャローンには
ティナちゃん、教皇騎士ボーデにはセナちゃんに乗ってもらう。慶
輔、その事を彼女達に伝えて召喚カードを渡してくれ﹂
複雑な表情を浮かべていた慶輔さんの瞳から、戦いの予感を巻き
be
continued−−−
起こす嵐が吹いてきたのでした。
−−−to
50
5−1
﹁セシルにティナ、それにセナちゃんいるかな? 君達が乗るナイ
トドールがようやく完成したから自分達の目で確認して欲しい﹂
﹁もうできたんですか? 随分と千葉県警のお仕事って速いんです
ね﹂
慶輔さんの報告を間近に聞いたセナさんは彼の側まで近寄り、ア
イパットでそのナイトドールの確認を行いました。画像を真剣に見
つめるセナさん達でしたが⋮⋮。
﹁ねえ慶輔∼、解説書を見たんだけどこのミニスカ失禁パワーアッ
プと言うシステムは何かな?﹂
﹁ドーガ長官とシド指令が君達のバトルスタイルに合わせて考えた
そうだよ。ミニスカ失禁する事によりそれ以前の数倍の魔法力が上
がるようになると同時にナイトドールの機体性能がアップする覚醒
システムが発動するんだってさ。いくらなんでも君達はこういうシ
ステムいらないだろ?﹂
あきれ果てた慶輔さんはセナさん専用のパイロットスーツ=ミニ
スカ魔法少女の衣装の画像をセナさん達に見せました。いくら彼女
達でも首を縦に振らないだろうと考えていた僕でしたが、意外な結
末でした。
﹁ミニスカ失禁パワーアップ!? やりたいやりたい!﹂
﹁私達があのシステムを使えば楓君のドキドキパワーももっと上昇
するかな?﹂
﹁慶輔、今からナイトドールに乗ってみたいけど良いかな?﹂
51
セナさんとセシルさんとティナさんはとても嬉しそうでしたけど
僕のドキドキパワーを上げるとは言えこんな可愛い女の子が恥じら
いの欠片も無い事をなされたら僕の性感帯が持ちそうに無いです!
﹁えいやああああああ!﹂
そして翌日、セナさん達はナイトドールの訓練に腕を打ち込んで
いるのでした。
﹁私もそろそろナイトドールで戦う日が来たら楓君の事を守らなく
ちゃね!﹂
﹁そうすれば童貞生活からおさらばできるしね!﹂
セシルさんにティナさん、僕の前で童貞と言う言葉は使わないで
くださいませ⋮⋮。
慶輔さんも頭を抱えて悩んでいるようです⋮⋮。
be
continued−−−
﹁う∼ん、ちょっと刺激が強すぎたかな?﹂
−−−to
52
5−2
ようやくセシルさん達がナイトドールの操縦に慣れ始めた頃、今
度は館山市の山岳地帯で新たなるタナトスデビルが現れたので僕は
彼女達と一緒に追撃に向かうのでした。タナトスデビルの名前はマ
ローナ、栗の形をしたタナトスデビルで、奴は形が小型のためか素
早い動きで僕達を翻弄させる事が得意みたいです。
﹁なんて素早い動きのタナトスデビルなの!? 私の攻撃がちっと
も当たらないわ!﹂
セナさんの乗っているナイトドールは処刑騎士ボーデと言って日
本刀とマスケット銃を持って戦うタイプみたいです。なんと言って
も素早さが売りのナイトドールですが、どんどん攻撃しても同じく
素早さが特徴であるマローナには当たりませんでした。
﹁これでどうかしら!?﹂
ティナさんのナイトドールは忍者刀と手裏剣を使う乙女騎士シャ
ローンと言って動きがスムーズに動くため百発百中のはずですがマ
ローナには当たっていません。思わぬスピードに苦戦してしまう僕
でした。
﹁もう逃がさないから覚悟しなさい!﹂
セシルさんの天秤騎士ダルダニアは中華剣と投げナイフを持って
戦うナイトドールで攻撃力はなかなかの物ですが、マローナにはま
だヒットしていません。
53
流石の僕もドキドキパワーで対抗するしかないのかなと考えてし
まうほどでした。ちなみに今日はテスラさんがサポートしてくれて
います。
﹁楓君、ピンチになったら私のおっぱいにキスして! セシル達の
フォローは必要ないから!﹂
テスラさん、いくらなんでもフォローは必要ないのは酷くないで
すか?
セシルさんがこんなに頑張っているのですよ!? ﹁信じてセシル達の力を! 彼女達は世界の危機を救った失禁魔法
少女だと言う事を忘れないで!﹂
そうは言ってももうセシルさん達のナイトドールが巨大化したマ
ローナの攻撃を喰らってノックアウトされているし、彼女達気絶し
ていますけど大丈夫なの!?
そう考えている僕の突込みをよそにテスラさんの言葉がそれをか
き消すのでした。彼女はいきなり僕の目の前にセナさん達のコクピ
ットのライブ画像を表示してきたのです。
﹁テスラさん、一体何をしようとしてるの!?﹂
﹁楓君、今からセナ達が禁断の力を解放するから貴方も目をじらさ
ないでその様子を見つめて!﹂
テスラさんがそう言っていると僕は信じられない光景を目にして
しまいました。何とセナさん達が気絶しながら失禁しているではあ
りませんか!
おしっこがミニスカートを濡らしながら足元に金色に輝く水溜り
の光景を見つめていた僕は不覚にも性感帯を直撃してしまい、胸の
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ドキドキがどんどん強くなりました!
﹁楓君、コレがあなたの力と心を強くする失禁魔法少女の力である
ミニスカ失禁パワーアップよ! 今の彼女達は眠りから貴方の力を
覚醒させようとしているの、だから勝利するために一瞬も見逃さな
いで!﹂
be
continued−−−
そうは言っても僕はもう鼻血が止まりませんけど⋮⋮。
−−−to
55
5−3
マローナの攻撃を喰らって気絶してしまったセシルさんとティナ
さんとセナさんは気絶しながらミニスカ失禁してしまい、その様子
を僕の目の前でライブ中継されたのでした。
﹁楓君、彼女達も覚醒を始めているわ。だから貴方もこれを見てド
キドキパワーを覚醒させて!﹂
と言ってもこんな可愛い美少女の猥褻だと思われるシーンを見せ
られてしまったら僕の性感帯がいくつあっても足りませんよ、って
言うか萌え死にそうです。
すでに僕は鼻血を大量に流しており、体中の血液が完全に沸騰直
前になるまで上がってきた途端、僕の身体に何かが異変が起きまし
た。体が熱くなってきて、胸のドキドキが強くなってきたのでした。
﹁テスラさん、僕の体が引き締まって頭が完全にスッキリしてきた
んだけど!?﹂
﹁これは貴方の覚醒状態、ドキドキパワーアップよ! もうこれで
貴方はナイトドールに隠された魔法力を完全に使いこなせるように
なって全てのステータスが上がってるわ!﹂
そう聞いた僕はテスラさんがセナさん達のモニターの所に指差し
ているのを確認していました。見てみるとセナさん達のおっぱいが
群れ上がっており、体から黄金のオーラが出てきているのでした。
﹁じゃあセナさん達は目が覚めるとパワーアップしているって事で
すか?﹂
56
﹁そうだよ、楓君! そのために私達失禁魔法少女はどんな敵だっ
て戦う勇気があるんだから!﹂
何処から聞こえてきた聞き覚えのある声の方を見てみるとセナさ
ん達のナイトドールが覚醒を果たして僕達の前に現れていたのでし
た。彼女達から勇気と気迫が僕の心に伝わってきた影響なのか、マ
ローナは巨大化しているまま動きがありませんでした。それどころ
か怖気ついた状態になっているのでした。
﹁楓君、セナ達と一緒にマローナに止めを刺して!﹂
﹁了解です!﹂
僕はセナさん達と一緒にマローナに止めを刺すため、アルティミ
シアのパワーを最大限に引き出す感じで動かしました。それに続い
てセナさん達も魔法力を生かしてナイトドールをフルパワーで動か
すのでした。
﹁喰らえ、これが僕と﹂
﹁私達失禁魔法少女のドキドキパワー最大限の超必殺技、ファイナ
ルダイナミックドキドキスペシャル!﹂
僕達は巨大なエネルギー弾をマローナに向けて発射して、それを
葬るのでした。技が終わった後、マローナがこの世から消えている
事に気づきました。僕達の勝利です!
﹁やった∼!﹂
僕は思わずガッツポーズしたのでした。家に帰った僕達はお風呂
に入ってセナさん達と一緒に勝利に酔いしれたのです。
57
﹁楓君、今日はあなたのお陰で勝利できたわ、ありがとう!﹂
﹁ええ∼!?﹂
ティナさんはそういって僕の唇にキスをした後、それに続いてセ
シルさんも僕の手を握って自分のおっぱいを触らせるのでした。
﹁今日はお礼に貴方の事をたっぷり可愛がってあげるね?﹂
こうして僕は彼女達と一緒に熱い夜を過ごすのでした。
be
continued−−−
そして翌日、またとんでもない人物が館山にやって来ました。
−−−to
58
6−1
時刻は午前8時、朝の光を浴び始めた館山駅前の商店街の真ん中
で一人の少年が拳法着姿であちこち彷徨っていました。少年の瞳は
何か探しているようでした。
︵腹減った∼、何か食い物無いかな⋮⋮︶
そんな彼と初めて会ったのが僕とアリエルさんが揃って通学路で
あるその商店街を歩いている時でした。僕とアリエルさんが会話し
ながら歩いていると、彼はアリエルさんの姿を見ると突然表情を豹
変させて不気味なオーラを体から出していました。
︵見つけた、美味いもの∼!︶
すると突然、彼はいきなりアリエルさんに抱きついてそのまま地
面になぎ倒してしまったのです。そして彼はアリエルさんのおっぱ
いにしゃぶり付いてきたのです!
何て下品な少年なんだと僕は思いながら彼に一言言おうとしたら
慶輔さんに回し蹴りを喰らってはじき飛ばされました。
﹁何してるんだフリオニール! あれほど女の子の体を玩具にする
なっていつも言ってるだろ!?﹂
﹁痛いよ慶輔∼! こんなうまそうな女の子が俺の前を通過したん
だから食いたくなるに決まってるって!﹂
慶輔さんにフリオニールと呼ばれたこの少年は頭をくらくらさせ
た状態で僕の方を見つめたのでした。そこで麗奈さんが駆けつけて
59
きました。
﹁アリエル! 大丈夫!?﹂
﹁大丈夫です、その程度はかすり傷にもなりませんから﹂
アリエルさん、せめて自分のおっぱいをめちゃくちゃ吸われたん
だからそこは怒ろうよ!
﹁ところで彼はいったい何者ですか?﹂
フリオニールという少年のことを慶輔さんに聞いてみる事にした
僕でしたが、僕の考えている事を理解しているかのように、慶輔さ
んはフリオニールという少年の説明を開始しました。
﹁彼はフリオニール・コエントラン、ポルトガル国籍の中学2年生
で養護施設で生活しているんだけど女の子に目がないのが玉に瑕な
んだ﹂
そして次の麗奈さんの言葉で僕達はとんでもない事実を知ってし
まうのです!
﹁しかも彼、ナイトドールのパイロットとして千葉県警と雇用契約
結んでるのよ﹂
be
continued−−−
﹁何ですって∼!﹂
−−−to
60
6−2
麗奈さんから聞いた衝撃的な事実をいまだに信じられない僕は頭
の整理ができていない状態でした。まさかあのアリエルさんのおっ
ぱいを吸い尽くしたフリオニール君がナイトドールのパイロットだ
というのですからいまだに信じられないです!
﹁どう言う事ですか慶輔さん!? あのフリオニール君がナイトド
ールのテストパイロットで千葉県警と雇用契約しているなんて!?
彼はアリエルさんのおっぱいを吸い尽くしたんですよ!?﹂
﹁彼の異常な性欲は僕も警戒している。でもこれは魔法神ラグナが
決めた事だから僕じゃどうしようもならない⋮⋮﹂
学校終了後に僕は慶輔さんを自宅に招きいれてその事情を詳しく
説明してくれました。慶輔さんが困った表情を見せていると言う事
はフリオニール君は相当危険と言う事かと、理解したのです。これ
は大きな問題になってきそうだぞこれ⋮⋮。
﹁でも一体どうしてフリオニール君がナイトドールのパイロットと
して選ばれたのかな?﹂
﹁それは僕が答えよう!﹂
アリエルさんが頭で考えていると後ろから魔法神ラグナが出没し
た直後に喋ってきたので僕達は驚いてしまいました。
﹁ラグナさん、どうしてフリオニール君の事をナイトドールのパイ
ロットとして選んだんですか!?﹂
﹁決まってるじゃないか、彼は君と同じで性欲を満たす事を心がけ
61
ているからだよ。楓君だってセシル達失禁魔法少女のミニスカ失禁
を見て喜んでいたじゃないか!﹂
勝手にそういう事を口にしないでください、確かにミニスカ失禁
を見て鼻血を流しましたけど喜んでなんかいませんって!
まあその系統のアニメ雑誌は隠し持っていたけど!
そうしている間に慶輔さんはラグナさんに質問していました。
﹁ラグナさん、フリオニール君は一体どういう能力を持っていると
いうのですか? 僕から見ると彼は普通の少年にしか見えませんが
⋮⋮﹂
﹁僕がフリオニール君と魔法騎士の契約を結ぶ時に魔法武道家のラ
イセンスを贈与したのだ! だ・か・ら、戦力としては十分のはず
だ!﹂
そう言っていると町内放送が聞こえてきました。
﹁館山市の皆さん、怪獣がこちらに向かってきているのですぐ逃げ
てください!﹂
be
continued−−−
どうやら嵐が過ぎるのはまだ先みたいです。
−−−to
62
6−3
館山市に突如現れた無数のタナトスデビルの名前はタルティング
と言うフルーツタルトのような形をしていました。とても美味しそ
うな姿とは片腹に凶暴な攻撃性を持っていました。僕はリオナさん
のサポートを受けて出撃しましたが、フリオニール君もナイトドー
ルで出撃しています。ちなみに彼の機体名は獅子騎士レッドアイと
言うそうで、格闘戦に優れた機体みたいです。
﹁フリオニール君、くれぐれも無茶はするなよ? 怪我したら元も
子もないからね?﹂
僕は彼に忠告しましたが、その事は無用だと分かったのはそれか
ら約0.5秒の事でした。
﹁見て、フリオニール君があっという間にタルティングを撃破しち
ゃったわ!﹂
まさに刹那と言うべき出来事、フリオニール君のレッドアイはタ
ルティングを得意の格闘術で3匹を駆除してしまったのです。まさ
に新規出没です!
﹁凄いな君! どうしてこんな強い武術ができるんだ!?﹂
﹁ふふふ、それは美味い物を食うためさ!﹂
フリオニール君にとって美味い物はアリエルさんのような胸が大
きくて可愛い女の子のことですかね。まあ、大体予想はしていまし
たけどね。
63
﹁フリオニール君、敵を倒してくれた事は認めるけど調子に乗って
怪我するのはなしだよ?﹂
そう言って僕はアルティミシアのマジカルサーベルでタルティン
グの胴体を具し刺しにしました。そして他のタルティングをマジカ
ルドラグーンのオールレンジ攻撃で倒しました。
﹁了解です楓さん! 俺のいい所を見てくださいな!﹂
フリオニール君はその勢いで残りのタルティングを格闘術でぶっ
飛ばして行くと、怪我をしてしまった住民を担いで安全な場所へ移
動させるのでした。
﹁流石フリオニール君、何でも出来てしまうのね!﹂
﹁うん、後は以上の性癖がなければいいんだけどね⋮⋮﹂
アリエルさんと慶輔さんの言葉をよそに、この戦いはフリオニー
ル君の活躍もあって無事に勝利しました。今回は彼のおかげで助か
りました。そして翌日、何とそのフリオニール君が僕の家にやって
来たのです。
﹁おはよう、楓君! 今日は美味い物は無いかい?﹂
﹁フリオニール君、どうして僕の家の場所が分かったんだ?﹂
僕は彼に住所は教えてい無いのにどうやって分かったのか彼に聞
いてみました。するとフリオニール君は分かりやすい言葉で説明し
てくれたのです。
﹁俺は楓君の足跡を臭いで追って来たのさ。そこで美味い物の臭い
64
がしてきたからついここまで来たんだ∼! この臭いは巨乳とミニ
スカートの匂いだ!﹂
しかしこの後、彼に悲劇が!
﹁だ・れ・が、変な臭いするですって?﹂
﹁あれ、セシルさん、それにティナさんとセナさんまで!?﹂
何と彼女達は怒りのオーラを身に纏ってフリオニール君を見つめ
ていたため、この雰囲気はとても危険と判断するしかないと、僕は
そう思ったのでした。
﹁そうそう∼! これこそ俺が求めていた美味しい臭いがして来た
美味い物だ∼!﹂
すると次の瞬間、セシルさん達の魔法がフリオニール君に炸裂!
﹁そんなに私達の事を味わいたかったら味合わせてあげるわ⋮⋮、
ただし、命は貰いますからね!﹂
be
continued−−−
僕の家はまだ嵐が消えませんでした。
−−−to
65
7−1
フリオニール君が正式に僕達の仲間になって早3日、僕は色々フ
リオニール君の面倒を見ながら毎日の生活を楽しんでいました。も
ちろんアリエルさんもですが、もうすぐ林間学校の時期がやって来
たのです。僕達は今年、茨城県常陸太田市のキャンプ地へ2泊3日
で行って来るのです。
﹁アリエルさん、もうすぐ林間学校だけど大丈夫?﹂
﹁もちろん楽しみだわ、楓君は去年行ってるんだよね?﹂
その質問に対して僕は首を縦に振るとアリエルさんは飛びっきり
の笑顔を見せました。常陸太田市と言ったら戦国大名の佐竹義重ゆ
かりの地であり、竜神大吊橋や西山公園もあるのでかなりの人気ス
ポットでもあるので、なんと言っても二日目に袋田の滝へ行くのだ
から楽しみです。
﹁楓君、林間学校の時にもタナトスデビルが襲ってくるかもしれな
いから召喚カードは絶対に忘れないでね?﹂
﹁うん、分かったよアリエルさん﹂
そう返事をすると相良先生が僕達を呼び止めて来ました。
﹁大綾魅君にアリエルさん、ちょっといいかしら?﹂
﹁どうしたんですか相良先生?﹂
いきなり相良先生に呼ばれた僕とアリエルさんは何があるのかま
だ分かってませんでした。そして相良先生からとんでもない発言が
66
飛び出てきました。
﹁大綾魅君とアリエルさん、あなた達は彼女達と一緒に生活班を組
んで欲しいの﹂
そこにはセナさんセシルさん、ティナさんの姿が見えました。こ
れは一体どういうことなのか、全く理解できない僕は相良先生から
詳しい質問をしてみると⋮⋮。
﹁先生、これは一体⋮⋮﹂
﹁実は彼女達、事務所からの命令でこの学校に転入する事になった
の。あの謎の怪獣を倒すには彼女達の力が必要だから貴方と接する
ようにってね。後他に17人転入してくるわ⋮⋮﹂
なんですって∼、そんな話聞いたことありませんよ∼!
でも一体どうして高校生が中学校に転入してくるんですか!?
︵楓君、私達不老不死の魔法少女だからこういう事もできるんだよ
! だから林間学校は楽しくやろうね!︶
こんな林間学校は初めての体験でドキドキばかりしてきそうです。
be
continued−−−
神様、どうにかして!
−−−to
67
7−2
一体何故セナさんとセシルさんとティナさんが僕達の学校に転入
する事になったのか、僕はまだ理解できていませんでした。彼女達
に質問したのですが⋮⋮。
﹁セナさん、あなたは一体どうしてセシルさんとティナさんと一緒
に僕の学校にやって来たんですか?﹂
﹁それは私達の失禁で貴方のドキドキパワーを倍増させるためよ。
言ったでしょう? 私達失禁魔法少女は悪を失禁で洗い流すのが正
義だという事を﹂
セナさん、なんか無理矢理僕の記憶を偽造しようとしていません
か?
そんな言葉なんか聞いた事はないし∼。
﹁これから林間学校に向けて色々と話し合いましょう?﹂
﹁は、はい⋮⋮﹂
こうなったら林間学校までに一か八かで頑張ってみるか。
まあ、彼女達も始めていくわけだしね。
﹁みなさ∼ん、おはようございます∼!﹂
遂にやって来た林間学校当日、僕は行きのバスでバスガイドのお
姉さんの話を聞きながら目をこすっていたのでした。アリエルさん
達も楽しそうです。
68
﹁楓君、今日から頑張っていこう! タナトスデビルも今のところ
表れる気配は全くないし。でも念のために召喚カード持っててね?﹂
﹁はい、アリエルさん。今日もよろしくね﹂
これから2泊3日、一体どうなる事やらで僕はアリエルさんの瞳
を見つめて勇気を沸かせるのでした。こんな可愛い女の子の笑顔を
見ると胸がドキドキしてきちゃいます。
﹁今日は皆さんは茨城県常陸太田市へ向かうのですよね? あれは
戦国大名佐竹義重のゆかりの地なんです、皆さんは知っていました
か?﹂
バスガイドのお姉さんの会話を楽しく聞いているテスラさんとは
対象的にリオナさんは顔色悪くしていました。そこで相良先生はリ
オナさんに話しかけました。
﹁リオナさん、顔色悪いけどどこか具合が悪いの?﹂
﹁気にしないでください先生、私は高所恐怖症なんです。竜神大吊
橋と聞いただけで怖くなってるだけですから⋮⋮。こうすれば大丈
夫ですよ?﹂
ちょっと待ってリオナさん、貴女は今なんて言ったんですか!?
ま、まさか⋮⋮!
﹁ちょっとリオナさん、貴女失禁してるじゃない!?﹂
僕の予想通りで、リオナさんはスカートから大量におしっこを出
していました。恐怖失禁でスカートも靴下もおしっこ塗れで足元に
黄金の水溜りができています!
69
﹁リオナさんのおもらしだって∼!?﹂
﹁うお∼! 俺の○○がみなぎってきやがった∼!﹂
﹁私もリオナさんに抱きつきたくなっちゃった∼!﹂
しかも他の男子はリオナさんの失禁シーンを見た途端、性欲が覚
醒しちゃってるし!
おまけに女子は百合に目覚めたりして!?
﹁コラ∼、皆さん落ち着きなさ∼い!﹂
相良先生が注意する言葉の後、緊急事態発生です!
﹁先生、上から変な物体がたくさんこっちのバスに向かってきてい
ますよ!﹂
﹁何ですって!?﹂
be
continued−−−
一体どうなる、僕の修学旅行!
−−−to
70
7−3
林間学校へ向かう途中にタナトスデビルと遭遇した僕達はバスか
ら降りた後にナイトドールを召喚して戦いました。
今回のタナトスデビルはガトールと言う茶色の球状のケーキみた
いな物で、動きは普通な物の、頑丈にできているためかなり苦戦を
強いられそうです。
﹁あのタナトスデビルは装甲が高いからかなりの総力戦になりかね
ないわ!﹂
﹁分かっています! 速攻で決着をつけてやりましょう!﹂
ちなみにこの戦いではセシルさんとティナさんとセナさんがナイ
トドールで出撃済みであり、4人合わせての総力戦となりますから、
いいや、彼がいるから5人ですね。
﹁よ∼し! 今日も美味い物のためにこいつらをやっつけるぞ∼!﹂
僕の別のクラスに転入してきたフリオニール君がいるから頼もし
いんだけど、彼は別の意味で戦おうとしているから少し不安になっ
ています。この前セシルさん達に殺されかけた事をまったく反省し
ていないようです。
﹁来たわよ、楓君! このままジャンプでかわして!﹂
﹁了解、そこからカウンターで仕掛けます!﹂
パンチして来たガトールを確認した僕はアルティミシアのジャン
プボタンを押してそれをかわすと、トリガーを弾いて射撃で反撃し
71
ました。
﹁喰らえ∼!﹂
流石はガトール、その程度の攻撃ではびくともしませんでした。
そこですかさずセナさんがマスケット銃でダメージを広げようと
したのですが、なかなかガトールに致命傷を与える事はできずにい
ました。しかし、ここでフリオニール君がすかさずナックルで連続
攻撃を繰り出すのでした。
﹁おりゃ∼! フリオニール様の正義の鉄拳を喰らえ∼! セシル
達のおっぱいみたいに弾き返せると思うなよ!?﹂
﹁ちょっとあんた、覚えてなさいよ!?﹂
激怒するセナさんでしたがすかさずセシルさんが中華剣でガトー
ルを攻撃しましたが運悪くガードされた後、運悪くガトールの攻撃
がセナさん達に直撃されました。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁セナさん、セシルさん、ティナさん!﹂
僕は3人を助けようとしましたが、気絶したままで起き上がろう
としない様子が僕の視界でモニター中継されていました。僕は、あ
の時の事を思い出してしまいました。
﹁あの∼、ひょっとしてこれはもしかして⋮⋮﹂
セナさん達のスカートからおしっこが流れてきて地面に黄金水の
水溜りが流れてきました。ミニスカ失禁パワーアップの始まりだっ
たのでした。これでは僕の性感帯がマジで覚醒しそうです!
72
﹁うわああああ! 僕の性感帯が覚醒してドキドキパワーが天を駆
ける龍の如く上がるよ!﹂
﹁俺もだ∼! もうたまらないぜ!﹂
フリオニール君もドキドキパワーアップして、僕達の力が一つに
なろうとして、今まで眠っていた性欲が信じられないほどの覚醒し
てしまったのです。そして僕らはセナさん達のミニスカ失禁を見て、
一気に性欲を爆発させながらガトールに一斉攻撃しようとしていま
した。
﹁いけ∼! これが僕達の!﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
ガトールは僕とフリオニール君の連続武器攻撃を食らって完全に
ダメージを喰らってしまったのです。僕とフリオニール君の怒濤の
攻撃を食らってしまったガトールは崩れて消えるのでした。
その瞬間に僕達の勝利が決まったのです。
﹁やれやれ、今日も俺たちの勝利だな、楓!﹂
﹁ああ、早速林間学校再開だ!﹂
こうして僕は気絶してしまっているセナさん達を担いでみんなが
待っているバスへ向かうのでした。
3人のミニスカ失禁によって覚醒を果たしてしまっている僕とフ
be
continued−−−
リオニール君の性欲は覚醒したままでした⋮⋮。
−−−to
73
8−1
ガトールを倒した僕達は茨城県常陸太田市のキャンプ場に到着し
た後に開催の挨拶の後に自分が泊まる部屋へと移動して自由時間を
過ご過ごす事となり、僕はベランダから常陸太田の街並みと山々を
自然な気持ちで見つめていました。
さすが佐竹義重ゆかりの地だと、僕はそう思いながら常陸太田市
の町並みを見つめているのでした。
︵綺麗だな∼、僕もいつかこういう場所を旅してみたいよ⋮⋮︶
そう考えている僕ですが、アリエルさんやリオナさん達失禁魔法
少女のミニスカ失禁を想像していました。ミニスカ失禁したセシル
さんやティナさんのおっぱい揉みながらキスして⋮⋮、て何をふし
だらな事を考えているんだ僕は!
﹁お∼い、お前達! もうそろそろ風呂の準備をして置けよ∼!﹂
班長の生徒の声を聞いた僕はカバンからお風呂セットを取り出し
て用意をしました。
しかし、この後班長から意外な言葉が出てきました。
﹁大綾魅、お前は相良先生の所に来いって。お風呂の用意も持って
きてこいだと﹂
﹁!?﹂
一体どうして相良先生が僕を呼んだのか訳が分かりませんでした。
みんながお風呂に行くと僕は相良先生の場所へ向かおうとした矢先、
74
アリエルさん達に呼び止められました。
﹁楓君、ちょっといいかしら?﹂
﹁ごめん、後にしてもらえるかな? 僕は相良先生に呼ばれている
んだよ﹂
しかし、シフォンさんの口から予想外の言葉が出てきて、思わず
僕は耳を疑う事になったのです。
﹁あれは班長の生徒さんを操って私達が仕向けたの。楓君を呼ぶた
めにね﹂
﹁じゃああれはみんながやったの?﹂
シフォンさんはそうだよといわんばかりに首を縦に振った後に、
リオナさんの口からとんでもない事を聞いてしまい、またまた耳を
疑ったのです。
﹁楓君、これから私達と一緒に混浴風呂へ行きましょう!﹂
﹁何∼!? もしそれが先生達に見つかったら大問題だよ!?﹂
しかし、シフォンさんはとんでもない言葉を口にしました。
﹁大丈夫よ、先生達はセシルの失禁魔法で眠ってるわ。大体2時間
は好きにやっても問題ないわよ﹂
﹁ちょっと待って、これじゃあ僕がハーレムされているみたいなん
ですけど!?﹂
僕はそう言いましたが、アリエルさん達に引っ張られて混浴風呂
にやって来ました。しかもアリエルさん達は上はビキニ、下はミニ
スカと大胆すぎる格好をしていたので僕の性感帯に直撃を受けてい
75
ます。
﹁じゃあ楓君、あなたのドキドキパワーをあげるために私達の身体
を洗ってね?﹂
アリエルさん達はミニスカ姿で僕の身体におっぱいを押し付けて
きたのです。その瞬間に僕の性感帯とドキドキパワーがMAXに上
がっていくのでした。
﹁楓君、こんなに可愛い女の子があなたのために恥ずかしい姿を晒
しているんだからちゃんと洗って?﹂
こうして僕はアリエルさん達のおっぱいを揉みながら混浴風呂を
be
continued−−−
満喫したのでした。
−−−to
76
8−2
混浴風呂に入った僕はセナさんやセシルさん達の肉体攻めをじっ
くり味わっていました。
彼女達のとてつもなく柔らかいおっぱいは僕のドキドキが徐々に
強くなってきています。
﹁どうしてだろうか、僕の心が童貞から離れていくような気がする
よ∼。僕もアリエルさんやセシルさん達の体のぬくもりを感じて行
くような気がするよ﹂
﹁そうでしょう? 私達も貴方の側にいるだけでドキドキを感じて
来るんだよ?﹂
僕の方を見つめているセナさんの瞳から暖かいぬくもりを感じる
ようになって来ました。
何故だろう、僕は女の子と話すのがこんなにも楽しくなるのは不
思議だと感じてしまいます。
﹁僕はもっとアリエルさんやセシルさんの事を知りたくなって来た。
だから今日からみんなと向き合うことを約束するよ!﹂
﹁ありがとう楓君! おかげでまた貴方と頑張れるような気持ちが
わいてきたわ!﹂
そういってセシルさんは僕の身体に大きなおっぱいをくっつけて
きました。
たまらず僕はドキドキパワーを覚醒させてしまったのです。
そして一日目が終わり、僕達は部屋に戻っていました。
77
﹁ふ∼、夕飯も食べたし、明日の午前は竜神大吊橋、午後は袋田の
滝へ行くからゆっくり眠ろう﹂
﹁楓君、瞳を閉じてもいいから一つだけお願いを聞いて⋮⋮﹂
急にテスラさんが僕にお願いをしてきました。
﹁どうしたの、テスラさん⋮⋮﹂
﹁私の身体を楓君の側で暖めさせて?﹂
テスラさんの大胆な発言に僕は驚くことはありませんでした。
何故なら僕は既にアリエルさんやセシルさんの体の虜となり、心
を奪われていくのでした。
﹁いいよ、気が済むまでそばにいてよ﹂
﹁ありがとう⋮⋮﹂
こうして僕はテスラさんと2人、布団に入るのでした。
be
continued−−−
翌日、テスラさんは黄金の世界地図を作ったのでした。
−−−to
78
8−3
林間学校二日目は午前は竜神大吊橋、午後は袋田の滝をハイキン
グする予定となっています。
僕はテスラさんのオネショの後始末をした後にお風呂に入りまし
た。
﹁ふ∼、今日はハイキングだから気合入れていかないとな∼!﹂
張り切っている僕でしたが、茶髪と銀髪ロンゲの男子生徒が僕の
事を見つめているのが分かりました。
しかも2人はヨーロッパからの留学生で、となりのクラスに所属
しています。
﹁お∼い、君は確か大綾魅君だっけ?﹂
﹁うん、そうだけど?﹂
2人はいきなり僕の所まで近づいてきて自己紹介をして来たので
す。
﹁俺はクロアチア国籍のスコール・マンジュキッチ。古武術が得意
なアイスホッケー部!﹂
﹁ちなみに俺の名前はルーネス・バンダノビッチで料理が趣味だ!﹂
茶髪はスコール君で銀髪ロングがルーネス君です。
﹁ところで僕になんか用かな?﹂
79
するといきなりスコール君がとんでもないお願い事を言ってきま
した!
﹁大綾魅君、今日だけアリエルさんやシフォンさん達4人を俺達の
班と一緒に行動してくれないかな?﹂
﹁ええ∼!?﹂
いきなりのスコール君の大胆すぎる発言で僕は驚きを隠せません
でした。
ところで一体どうしてスコール君がアリエルさん達と一緒に行動
したいと言ったのか質問してみると⋮⋮。
﹁どうしてアリエルさん達と一緒に行動したいの?﹂
﹁俺達はアリエルさん達のミニスカ失禁を見てみたいのだ! 何せ
俺達は童貞だからなのさ!﹂
ルーネス君の力強い言葉に唖然とするばかりでした⋮⋮。
そこで僕はスコール君の口から意外な事実を聞かされました。
﹁実は俺、毒蠍騎士ルシフェルのナイトドール、ルーネスは漁人騎
be
continued−−−
士ブランドのナイトドールのパイロットなんだよ﹂
−−−to
80
9−1
余りにも以外で衝撃的なスコール君の発言は僕自身を混乱させて
いました。
どうしてスコール君とルーネス君がナイトドールのパイロットと
して選ばれたのかは大体の事は想像がつきます。きっと魔法神ラグ
ナが童貞である事を理由で選んだ事に違いはありません。
﹁しかも驚いたよ、君達がナイトドールのパイロットだったなんて。
これのきっかけは?﹂
そこでルーネス君がそれまでの事を話してくれたのでした。
﹁俺達はエロ本を立ち読みしている所を魔法神ラグナと言うぬいぐ
るみに声を掛けられたんだよ。そこでナイトドールのパイロットと
して魔法騎士の契約をしてくれたら好きな女の子を自由にできる能
力をあげるって言ってたから契約したんだよ﹂
続いてスコール君がその後の説明を行いました。
﹁あれからタナトスデビルと言う怪獣が現れるたびに俺達はこっそ
りと戦っているんだぜ? 大綾魅君は気づいていないと思うけどな﹂
﹁なるほど∼、そう言う事だったのか﹂
簡単に言えば彼らは僕と同じで女の事の付き合いが全くないと言
う事だけです。
しかし、僕は既にアリエルさん達と一緒にいろいろやってるから
ね。
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﹁とりあえず竜神大吊橋と袋田の滝は一緒に行こうぜ? そうすれ
ば俺達は童貞卒業できるんだから!﹂
そういっている間に宿舎から放送が入りました。
﹁皆さん、ただ今大きな巨大怪獣が宿舎に向かってきています! みなさんは茨城県警の方々の指示に従って宿舎から脱出してくださ
い!﹂
﹁巨大怪獣だって、もしかしてタナトスデビルが迫ってきてるのか
?﹂
それを聞いた僕は急いで風呂場から出るのでした。
それに続いてスコール君とルーネス君も。
﹁大綾魅君、君も出撃するんだろ? だったら俺達でタナトスデビ
ルを倒そうぜ?﹂
﹁ああ、恩に切るよスコール君!﹂
林間学校二日目にして姿を見せたタナトスデビル。
be
continued−−−
この先は一体どうなるのか。
−−−to
82
9−2
宿舎に向かっているタナトスデビルはクレプリアといってクレー
プの姿をしたものでした。
そして特徴はひらひらした円盤に当たってしまったら大きかろう
が硬かろうがどんな物でも包んで溶かしてしまうと言う特徴でした。
僕は既にクレプリアの攻撃を警戒してティナさんの援護の元、セ
ナさんやセシルさんと一緒にカウンターを仕掛けていきます。当然
スコール君とルーネス君も出撃してくれています。
﹁あのひらひら手裏剣は恐ろしい武器じゃないか。だが、俺の青龍
円月刀でお前の攻撃を弾き返してやる!﹂
ルーネス君の漁人騎士ブランドは青龍円月刀と言う巨大な斧らし
き武器で戦うパワーとスピードのバランスが取れたナイトドールで
す。
もちろん、打たれ強い性能ですから防御力もしっかりしています。
﹁もしくは俺の蜻蛉切で真っ二つにしちゃおうか? コイツは一閃
入れただけですぐに切れちゃいそうな見た目だからさ!﹂
スコール君の毒蠍騎士ルシフェルはリーチの長い蜻蛉切という槍
で戦うナイトドールで装甲値と運動性が十分に整っています。
クレプリアの攻撃を完全にガードしたいのですが、まだ僕は彼ら
と連携が取れていないので慎重に行くつもりでしたがフリオニール
君が囮となってくれているので少しは安心できます。
﹁俺がコイツの攻撃をひきつける! みんなは今のうちにクレプリ
83
アの背後に回って一斉で攻撃するんだ!﹂
﹁ナイスアイデアだフリオニール君!﹂
その提案に乗った僕達はクレプリアの後ろに回りこんで攻撃しよ
うとしたのですが、相手が素早い攻撃で僕達の動きを封じようとし
て来たのでなかなか実行できません。
﹁参ったな∼! この攻撃を繰り返されたら簡単に攻撃ができない
よ∼!﹂
﹁できれば慶輔さん達のナイトドールみたいに空を飛べる事ができ
たらな∼!﹂
ティナさんの言葉を聞いたとおり、僕達のナイトドールはまだ飛
行能力を所持していないため空中からの攻撃はできないのです。
このまま空の援護を待つか、僕達が空を飛ぶことができるように
なるか二つです。
﹁このままだったら完全にやられちまう!﹂
何とか攻撃できる方法は無いのか、そう考えていたその時!
﹁おい、見ろよ。クレプリアの頭から黄金水らしき液体が流れてき
てるぞ!﹂
スコール君の言葉通り、クレプリアの頭上から黄金水らしき液体
が降って来たのです。
それを浴びているクレプリアは苦しそうにしてもがいているので
す。
﹁これは何だか知らないけど攻撃のチャンスだ! 行くぞ、みんな
84
!﹂
僕はみんなに対して突撃を指示しましたが、セシルさんだけは一
人残っているのでした。
彼女は空の方を向いており、その視界には4人の少女がミニスカ
失禁している光景が写っているのでした。
︵アーシェ、リノア、レフィア、オヴェリア! 援護ありがとう!︶
be
continued−−−
そう笑顔で感謝するセシルさんはこのまま突撃をしたのでした。
−−−to
85
9−3
クレプリアは何者かが放った黄金水の影響で大分ダメージを受け
ており、そのせいか僕達はいつでも攻撃できる態勢を整える事がで
きました。
もう既にクレプリアは袋のねずみと言ってもいいほど、機能が徐
々に低下していました。
﹁よし、このまま一気に攻めちゃおう! まずは打撃で攻撃してい
こう!﹂
僕はスコール君とルーネス君で格闘武器攻撃でクレプリアに少し
ずつダメージを与えていきました。
クレプリアは攻撃しようとしたのですが、かなりのダメージのせ
いで上手く動きが取れにくくなっています。そこでフリオニール君
の格闘攻撃が炸裂します。
﹁おらおら∼! 俺の格闘の極意を見せてやるぜ!﹂
フリオニール君はクレプリアにパンチキックによる乱舞攻撃で大
きなダメージを与えると、ジャンピングアッパーで〆ました。
﹁今よ、楓君!﹂
﹁OK! このまま決めてやるんだ! 童貞の意地を見せてやる!﹂
僕はドキドキソードに全身オーラを注ぎ込み、クレプリアに対し
て一撃の一閃を繰り出そうとしました。全てをクレプリアに一撃を
与えるために。
86
﹁行くぞ、これが童貞男子の愛と義の必殺剣だ∼!﹂
僕はドキドキソードにオーラを纏わせてクレプリアの所まで高速
ダッシュした後に、クレプリアを1秒に10000回の一閃を繰り
出しました。
そして僕の必殺技を喰らったクレプリアは跡形も無く消えるかの
ように灰となって風と共に消え去りました。
﹁やった∼! 僕達の勝利だ!﹂
僕達は勝利を確信した後、急いで宿舎に戻りました。
﹁皆さん、これが竜宮大吊橋よ∼!﹂
僕達は竜宮大吊橋のハイキングを満喫することができ、スコール
君とルーネス君はアリエルさんとセナさん達と会話を楽しんでいま
した。
﹁俺は色々と世界を旅してみたいんだ。アリエルさんとシフォンさ
んはどんな夢があるの?﹂
﹁リオナさんとテスラさんはどんな食べ物が好き?﹂
2人もこの学校の生活に慣れればいいんだけどな。
僕はトイレに向かう途中、何処から怪しい女の子の声が4人ほど
聞こえてきました。
︵もしかしてタナトスデビルかな?︶
声が聞こえて来た方向へ向かってみると僕はばれないように影か
87
ら覗いてみました。
何と、4人の女の子がお互いに抱き合ってミニスカ失禁している
ではありませんか!
︵な、何だこれ∼!︶
ちょうど後ろからセシルさんの声が聞こえてきました。
﹁楓君何してるの?﹂
︵セシルさん!?︶
セシルさんの声を聞いた4人の女の子は僕の姿に気づいたのか、
そちらを見つめました。
彼女達は物凄い剣幕です。
﹁誰、私達の事を覗いているのは!?﹂
﹁アーシェ、彼は私達の知り合いなの! 決して怪しい人じゃない
わ!﹂
それを聞いた彼女達は安心したのか胸をなでおろすのでした。
どうやらセシルさんの知り合いみたいです。
﹁セシルさん、彼女達は?﹂
﹁紹介するわね。赤いポニーテールがアーシェ・イヴァンシュイッ
ツ、青いサイドテールがリノア・ノルトベイト、金髪ツーサイドア
ップがレフィア・パンティリモン、緑のハーフアップがオヴェリア・
ミハイロフよ﹂
そこで僕はセシルさんにある質問してみました。
88
﹁セシルさん、もしかして彼女達って⋮⋮﹂
﹁失禁魔法少女よ﹂
be
continued−−− 何てこった⋮⋮。
−−−to
89
10−1
アーシェさんとリノアさん、レフィアさんにオヴェリアさんと知
り合った林間学校二日目。
僕はセシルさんから彼女達がセナさん達と共にロリカイザー13
世やサドマゾ12世との戦いを勝ちぬいた事を色々と聞かされたの
でした。
﹁とりあえず彼女達の事情は分かったよ。でも一体どうして僕の学
校にやって来たの?﹂
﹁魔法神ラグナに頼まれたの。貴方のドキドキパワーを拡大させる
ためにナイトドールを持って貴方の学校にやってきてってね﹂
全く何を考えているんだラグナって人は⋮⋮。いくら僕のドキド
キパワーを上げるためとは言えこれ以上失禁魔法少女の存在を増や
すなんて⋮⋮。
もうアリエルさん達やセナさん達だけで精一杯なのに⋮⋮。
﹁そんなに凄いんだ、失禁魔法少女と言う存在は⋮⋮﹂
﹁私達のほかにも後13人存在するんだよ?﹂
何て凄い数なんだ、まさかアリエルさんやセシルさん達みたいな
巨乳で可愛い女の子がミニスカ失禁で魔法を使うなんて僕は想像す
るだけで性感帯を直撃しそうです。
そんな中、アーシェさん達の自己紹介が始まりました。
﹁私はアーシェ・イヴァンシュイッツ。国籍はオーストリアの失禁
魔法少女だよ、楓君よろしくね﹂
90
﹁私はリノア・ノルトベイト。ノルウェー国籍の失禁魔法少女です﹂
﹁同じくルーマニア国籍のレフィア・パンティリモンですわ﹂
﹁ブルガリア国籍のオヴェリア・ミハイロフ。楓君よろしくね?﹂
こんなに可愛い女の子がミニスカ失禁を楽しむなんて世の中どう
なってるのと思いました。
そう考えている僕でしたがレフィアさんはいきなり僕の腕を掴ん
で自分のおっぱいを揉ませてきました。
﹁ちょっとレフィアさん!?﹂
﹁楓君、さっきは貴方を疑ってごめんなさいですわ。お詫びに私の
肉体を十分味わってくださいまし﹂
いや、レフィアさん、それは気持ちだけで十分ですから!
そこでアーシェさん、リノアさん、オヴェリアさんが僕の顔面に
おっぱいを擦り付けてきました!
﹁いいえ、こうしないと気が済まないの。どうか私達の肉体を好き
にして?﹂
continued−−− アーシェさん、そんな事されたら僕の性感帯が切れてしまいます!
be
誰か助けて∼!
−−−to
91
10−2
アーシェさん達4人と仲間になった僕は、アリエルさん達やスコ
ール君とルーネス君と一緒に竜神大吊橋でのハイキングを楽しんで
いました。
橋の下から見るとても綺麗な常陸太田市の街並みは僕の心を感動
させました。
﹁いや∼! 常陸太田市の街並みは本当に綺麗だよね∼。空は綺麗
だし空気は美味いしいいよね、こういうのは﹂
﹁全くだぜ! こういう景色を見つめるのは最高だよな!﹂
ちなみに僕の隣にいるのはセルビア国籍のバッツ・クズマノビッ
チ君で、スコール君やルーネス君と同じクラスに所属しており、空
手部員です。
﹁ところで大綾魅さ、お前は女の子とかに興味は無いのか?﹂
﹁あ、ああ∼。僕は今の所誰が気になるのか考えていないよ﹂
バッツ君と軽い雑談を交わしているうちに急に風が強くなってい
き、空気が冷たくなってきました。
﹁寒くなって来たな∼。大綾魅、ここは橋から出て売店で一休みし
ようぜ?﹂
﹁OK! ここは暖かいお汁粉でも食べようか!﹂
僕はバッツ君と一緒に売店へ行こうとしたその時、何処から水の
流れる音が大きく聞こえてきました。
92
これは滝が流れてきている音と同じみたいです。
その正体はこの後の女子の言葉で理解できました。
﹁みんな、アリエルさん達がおしっこを大量に漏らしてます∼!﹂
その言葉を聞いた僕は一瞬心が凍りつき、壊れたロボットみたい
にギギギと振り向くとアリエルさん達11人が橋の中央でミニスカ
失禁しているではありませんか!
彼女達のおしっこはスプリンクラー並で勢い良く飛んでいき、周
囲に美しい虹ができていました。
﹁ちょっとアリエルさん何やってるんだよ∼!?﹂
﹁決まってるじゃない、ミニスカ失禁を楽しんでるのよ∼?﹂
既にアリエルさんの精神は堕落し始めており、周りにはアンモニ
ア臭が広がっておりました。
僕は慌ててアリエルさん達を回収しようとしたのですが⋮⋮。
﹁楓君、もう少し待ってて? このおしっこが全て出し終わったら
戻るから﹂
それじゃあ困るんですよアリエルさん!
ここは僕達だけじゃなく他のお客さんもいるんですから∼!
﹁ほ∼、これが噂のミニスカ失禁って奴か∼!﹂
﹁バッツ君!?﹂
何といきなりバッツ君が僕の側までやって来ていました。しかも
彼はとても嬉しそうな表情を浮かべていました。
93
﹁大綾魅、お前はこれを見るとドキドキパワーがチャージされるん
だろ? 実は俺もナイトドールのパイロットなんだよ!﹂
え∼、それってもしかして⋮⋮。
﹁君も童貞?﹂
be
continued−−−
﹁その通りだぜ!﹂
−−−to
94
10−3
午後は袋田の滝のハイキングです。
僕達はお昼の後にアリエルさん達と一緒に自由行動を満喫してい
ました。
﹁どうかなアリエルさん、これが袋田の滝だよ?﹂
﹁うん、本当に綺麗だね。まるで自然が生み出した芸術だよね∼!
今度は自由に楽しみたいな∼!﹂
アリエルさん、貴女は竜神大吊橋でやらかした事を忘れたわけで
はありませんよね?
いくら僕のドキドキパワーをチャージするとは言えあんなことを
公衆の前でするなんて言語道断だと思うのですが⋮⋮。
﹁いいや、俺はいい物を見せてもらったぜ?﹂
﹁バッツ君!?﹂
いきなりバッツ君が現れて僕に声を掛けました。
﹁俺は彼女達の失禁を見た時、我が魂の炎を燃やす感じがしてきた
ぜ? なんて言ったら良いか分からんな。体が熱くなるな!﹂
﹁バッツ君、それって性感帯が刺激を受けているだけじゃ⋮⋮﹂
バッツ君が言うのもあれだけど僕は何度も見ているし心臓のドキ
ドキはしょっちゅうでございます。
アリエルさん達には恥じらいは無いのか言いたくなりますよ本当
に⋮⋮。
95
﹁まあ気にするな! 俺達はじっくり袋田の滝を満喫すればいいん
だからさ!﹂
﹁う、うん!﹂
バッツ君の言うとおり僕は袋田の滝の見学を楽しむ事にしました。
もうこれでしばらくはタナトスデビルも出てきていないから楽に
満喫できると思っていた僕ですが、その考えはすぐに崩されました。
それは一人の観客による声でした。
﹁おい、見ろ! 袋田の滝から巨大な半漁人がたくさん出てきてる
ぞ!﹂
それを聞いた僕は直感しました。
﹁もしかしてタナトスデビルか!?﹂
﹁ああ、間違いないぜ! 大綾魅、俺も出撃するぜ。タナトスデビ
ルが出て来たんなら黙っているわけには行かない!﹂
どうやらバッツ君も協力してくれるそうです。
﹁ありがとうバッツ君、フリオニール君達も出撃すると思うから今
は2人で頑張ろう!﹂
﹁OKだ! 俺のナイトドール、騰蛇騎士ロザリオで蹴散らすぜ!﹂
そこでフリオニール君とスコール君とルーネス君が登場です。
﹁だったら俺も参加させてもらうぜ?﹂
﹁タナトスデビルの好きにはさせるわけには行かないからな﹂
﹁大綾魅君、みんなで協力して倒そうぜ?﹂
96
be
continued−−−
ありがとうみんな!
−−−to
97
11−1
袋田の滝に現れた半漁人のようなタナトスデビルはタイヤキンと
言って水中戦が得意みたいです。
僕はなるべくタイヤキンの餌食にならないように水中に入るのは
止めようかなと考えています。
﹁楓君、タイヤキンは水中戦が得意みたいだからなるべく陸戦で戦
わないと不利よ!﹂
﹁そうだね! 僕もそれを心がけるよ!﹂
僕はなるべくアルティミシアを水中に入れないように射撃でタイ
ヤキンの足を止めようとしたのですが、動きが素早く簡単にかわさ
れました。
そこでバッツ君のナイトドールである双子騎士ロザリオが二刀流
の忍者刀で素早い攻撃でタイヤキンにヒットさせました。
﹁大綾魅、これで奴はダメージを受けているはずだから一気に決め
ちまえ!﹂
﹁了解! バッツ君は危ないから離れていて!﹂
僕はドキドキバスターキャノンをチャージしてタイヤキンに狙い
を定めました。
照準がタイヤキンに合ったとき、僕はドキドキバスターキャノン
のトリガーを押しました。
﹁楓君、このまま決めちゃって!﹂
﹁喰らえ∼! ドキドキバスターキャノン!﹂
98
バスターキャノンはすかさずタイヤキンの頭を打ち抜き、そのま
ま消滅しました。
しかし、タイヤキンはまだたくさん滝から出現してきました。
﹁まだこんなにいるのかよ! これじゃあいくらなんでも俺達が持
たないぞ!﹂
﹁ああ、流石にこれは俺達だけじゃ無理だな⋮⋮。回復しない限り
は﹂
スコール君もルーネス君も完全に降参モードに入ってきています。
僕はこれ以上みんなの負担を背負わせるわけにはいかないのでこ
のまま突っ込むことにしました。
﹁こうなったら僕一人で引き受ける、みんなはその間に体力を回復
させるんだ!﹂
﹁すまない、恩にきるぜ大綾魅!﹂
こうして僕はタイヤキンの群れに突っ込んでいくと空から桜の花
びら、風車、紅葉、雪の結晶がたくさん降ってきてタイヤキンにダ
メージを与えたのでした。
﹁これは一体どういうことなんだ?﹂
僕はいきなりの出来事に何が起きているのかわかりませんでした。
そして空からセシルさんの声が。
﹁安心して、これはアーシェ、リノア、レフィア、オヴェリアの失
禁魔法だから!﹂
99
continued−−−
上を見るとセシルさんとティナさんのナイトドールの他に4機存
be
在していました。
−−−to
100
11−2
セシルさんのシャローンの他に姿を見せた4機のナイトドールは
僕のアルティミシアを回復させてくれた後にタイヤキンを風車、桜
の花びら、紅葉、雪の結晶で攻撃をしました。
そして4機のナイトドールから聞き覚えのある声が聞こえてきま
した。
﹁楓君、ここから先は私達に任せて∼!﹂
﹁この声はアーシェさん!?﹂
アーシェさんの声を確認した僕でしたが、この後セシルさんは意
外な台詞を口にするのでした。
﹁楓君、あなたは後退して! 残りの敵は私達が倒すから!﹂
﹁セシルさん!?﹂
そこでリノアさんが僕に声を掛けるのでした。
﹁今の貴方は回復したばかりだから余り動かないほうがいいわ! だから安全な場所まで逃げて後は私達に任せて!﹂
﹁ああ、わかった!﹂
こうして僕達は後退してセシルさん達に任せました。
タイヤキンの群れはセシルさん達に向かって突撃しましたが、彼
女達のナイトドールの必殺技に葬られる事となったのです。
まずはアーシェさんのナイトドール、朱雀騎士グラリスは紅葉の
ような火炎弾でタイヤキンに攻撃をした後にサーベルで切り刻みま
101
した。
﹁私の炎は完全に熱いよ∼!﹂
次にリノアさんのナイトドール、青龍騎士グルが雪の結晶を発射
してタイヤキンを氷付けにした後、レイピアで串刺しにしてしまい
ました。
﹁氷付け∼!﹂
レフィアさんのナイトドール、玄武騎士サーラはチェーンウィッ
プでタイヤキンを攻撃した後に雷を落として攻撃しました。
﹁私の雷はいかが?﹂
オヴェリアさんのナイトドール、白虎騎士ポルタは風車が付いた
ロッドでタイヤキンを攻撃した後に竜巻を起こして切り刻ませまし
た。
﹁どうかしら、私の竜巻は﹂
タイヤキンの群れも残り僅かになって来た所でセシルさんの号令
で一気に攻撃を開始されようとしました。既にアーシェさん達もス
タンバイOKという感じです。
﹁じゃあみんな、一斉にいくわよ!﹂
﹁OK!﹂
彼女達のナイトドールから金色のオーラが纏われており、両手か
らビームが発射されていきました。
102
それはタイヤキンに向かって飛んでいくのでした。
﹁喰らいなさい、私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
そのビーム砲は炸裂してタイヤキンは全滅してしまったのでした。
﹁これが私達失禁魔法少女の強さよ!﹂
そしてセシルさん達は安心しきったのか、ミニスカ失禁してしま
be
continued−−−
っていたのでした。
−−−to
103
11−3
セシルさん達の活躍でタイヤキンは見事全滅したのはいいんだけ
ど、セシルさん達はナイトドールから降りた直後に、またミニスカ
失禁してしまいました。
﹁セシルさん、もう失禁終わってよ∼! このままだといつ僕の性
感帯が切れてもおかしくないんだけど!?﹂
﹁ごめん、もう少し待ってて⋮⋮。もう少し失禁する楽しさを味あ
わせて⋮⋮﹂
そうは言っても僕は性感帯が切れてしまう可能性がある恐怖を味
わっているんですよ!
ヤバイ、もうこのままだと完全に性感帯どころか萌え死してしま
いそうである。
そう考えた僕は先生達と協力してセシルさん達を引っ張って宿舎
に帰したのであります。
﹁セシルさん、貴女はひとまず宿舎に戻ってください! 僕も付き
合いますから!﹂
﹁そうそう、あなた達はお風呂に入って部屋で一休みしてなさい!﹂
相良先生も慌てた表情を見せてセシルさん達の手を引っ張ってバ
スに乗せるのでした。
僕も彼女達と一緒にバスに乗って宿舎へ戻りました。
﹁さあ、お風呂に入ってきてください。僕は部屋でゆっくりしてい
ますから﹂
104
しかし、セナさんが僕の腕をぐいっと引っ張ってきて宿舎の外に
ある森林へと連れ出してきました。
﹁楓君、もう少し私達の事を見つめて欲しいの。貴方が魔法騎士と
して上手く成長できるように私達の失禁で覚醒させてあげるから﹂
﹁セナさん!?﹂
その言葉を聞いた僕は思わず顔を赤く染めて胸がドキドキして来
ました。
そして次の瞬間、アーシェさんがいきなり僕の唇にキスをしまし
た。
﹁アーシェさん!?﹂
︵楓君、貴方の心をもうこれ以上寂しくならないように私達の身体
で絆を繋いであげるわね?︶
そしてアーシェさんは再びミニスカ失禁したのでした。
それに続くかのようにリノアさんとオヴェリアさんも僕の顔にお
っぱいを擦り付けてミニスカ失禁したのでした。
︵リノアさん、オヴェリアさん!?︶
︵何も言わないで楓君⋮⋮。私達は好きでこういう事してるんだか
ら⋮⋮︶
︵だから貴方だけ私達の恥ずかしい秘密を見せてあげるわね?︶
be
continued−−−
僕の心が徐々に落ちてきてしまいそうでした。
−−−to
105
12−1
袋田の滝でのハイキングを終えた僕達は夕食後に林間学校のメイ
ンイベントである肝試し大会が開催されました。
これは林間学校二日目の大目玉のイベントで男女での行動がお約
束となっているため、生徒達はこのイベントが楽しみに待っていた
のです。
﹁肝試しか∼、とても楽しそうだねアリエルさん﹂
﹁うん、私達もどういうものか経験しておかないとね﹂
アリエルさん達はヨーロッパからやって来たのだから肝試しは初
めて経験するんだよな。
しかもアリエルさん達、こんなに短いスカートなんか履いて寒く
ならないのかな、もしかして僕にミニスカ失禁するつもりじゃない
よね?
いけない、何を考えているんだ僕は!
﹁どうしたの楓君、顔が赤いよ?﹂
﹁いいえ、なんでもないから気にしないで∼!﹂
アリエルさん達のミニスカ失禁が見たくなったなんてこんな事口
が裂けても言える訳がありません。
僕が童貞どころか変態に成り下がってしまうじゃないですか!
﹁それじゃあ男女で団体作ってね! 絶対に一人では駄目ですから
ね∼!﹂
106
相良先生の言葉で生徒達はグループを作りました。
フリオニール君達は当然男子ばかりでしたが、僕のグループは⋮
⋮。
︵ハハハ、アリエルさんやセシルさんにアーシェさん達か⋮⋮。こ
りゃ性感帯が持ちそうに無いな⋮⋮︶
僕以外は失禁魔法少女と言う豪華なメンバーでした、しかも全員
豪華なミニスカ&チューブブラという男子から見れば大胆すぎる姿
で。
いつ性感帯がキレてドキドキパワーが覚醒してもおかしくない編
成です。
﹁楓君、怖くなったらいつでも言って? 私達がお化けを失禁でや
っつけてあげるから!﹂
アーシェさん、そこまでしなくても大丈夫ですから!
っていうか肝試しはそういうイベントじゃないですよ∼!
﹁それじゃあ各班スタートしてね!﹂
こうして肝試し大会がスタートしました。
僕はアリエルさん達がミニスカ失禁しない事を祈るだけでした。
﹁楓君、肝試し楽しみだね!﹂
be
continued−−−
アリエルさん、分かりましたから胸くっ付けないでください。
−−−to
107
12−2
肝試し大会は僕達の班が最後に行く事がくじ引きで決まりました。
とても緊張しているアリエルさんでしたが、僕が手を握り返すと
彼女は安心しきった表情を見せて僕に笑顔を見せてくれたのです。
﹁ありがとう楓君、私も緊張しているけどこうしてくれたおかげで
落ち着いて来たよ﹂
後は貴女達がお漏らししなければ問題ないと思いますがね。
こうしている間にも僕達の番がやってきました。
﹁それじゃあ行こうか! ちょっと薄暗くなってきてるけどね﹂
﹁じゃあお願いね、楓君。私達恐怖で失禁するかもしれないから﹂
それだけは勘弁してくださいアリエルさん、貴女のミニスカ失禁
を見ただけで僕は完全に性感帯を痛めてしまうのです。ただでさえ
胸が大きくて可愛いんですから。
﹁でも楓君は頼もしくてカッコいい男の子だということはみんな知
ってるから大丈夫だよ?﹂
リオナさん、可愛い笑顔でそう言ってくれると有り難いです。
できるだけ僕も頑張りますからおもらしだけは勘弁願います。
﹁やはり暗いね、夜の森林は﹂
真っ暗闇の森林をただただ前に進む僕とアリエルさん達はとても
108
緊張していました。
懐中電灯を持った僕が先頭に歩くといきなり風の音が強く鳴り響
いて来たのです。
﹁いや∼、楓君、怖くなって来たよ∼!﹂
いきなりテスラさんが僕の腕に掴みかけて大きなおっぱいをくっ
付けて来たのです。
突然の行動に僕は思わず胸がドキドキしてきてしまったのです。
﹁テスラさん、おっぱいが当たってますよ!﹂
それでもテスラさんは怖がっている様子でした。
困り果てた僕はセシルさん達に助けを求めたのですが⋮⋮。
﹁セシルさん、テスラさんを何とかして、ってええ∼!?﹂
﹁い、いやあああああああ⋮⋮﹂
何とセシルさん達は腰を抜かして恐怖失禁してしまっているでは
ありませんか!
ミニスカートも全体おしっこ塗れです!
﹁何でこうなってるの∼!﹂
﹁か、楓君⋮⋮。あ、あそこにゾンビの群れが⋮⋮!﹂
ティナさんが指差した方向を見てみると⋮⋮。
﹁なんじゃこりゃ∼!﹂
ゾンビの群れが現れました。
109
−−−to
be
continued−−−
110
12−3
ティナさんが指差した方向を見てみると、ゾンビの群れが出てき
ました。
﹁何でこんな所にゾンビがいるんだよ!? こうなったらナイトド
ールを召喚して戦わないと!﹂
僕は召喚カードを取り出してアルティミシアを呼ぼうとしたので
すが、なかなか反応しません。
困ってしまった僕はアリエルさんに事情を説明してもらおうと彼
女に質問しようとしたのですが⋮⋮。
﹁アリエルさん、召喚カードがはんのうしないよ、ってえええ!?﹂
何とアリエルさん達も尻餅ついて恐怖失禁してしまっていたので
す。
どうやらアリエルさんはお化けが苦手らしく、既にミニスカから
流れてきているおしっこがそれを物語っておりました。
﹁そうか、アリエルさん達の精神が正常じゃなきゃナイトドールは
召喚できないのか! ようやく思い出したよ!﹂
僕はアリエルさんから聞いた説明を思い出して後悔をしてしまっ
ていました。
何でもっと早く思い出さなかったのか、そう考えるときりがない
ので僕はナイトドール無しで戦おうとしたのですが⋮⋮。
111
﹁何だって!?﹂
いきなり触手の形をした黄金水がゾンビ達を攻撃して、次々と倒
していったのです。
何が起きているのか僕は頭がちんぷんかんぷんでした。
︵楓君、私達の声が貴女の心に響いてる!?︶
何と僕の心にアリエルさんの声がしてきたのです。
これは一体どういう事なのか、彼女は説明してくれたのです。
︵アリエルさん、これは!?︶
︵このおしっこでできた触手は私達の失禁魔法の一つで敵を攻撃し
たり障害物を移動させる事もトラップを作る事も出来るの。私達が
失禁魔法で攻撃している間にあなたはこの妖刀村正でゾンビを攻撃
して!︶
するといきなり上空から日本刀が降りてきて、僕の手に渡るので
した。
僕はこの刀を持ってみると、いきなりドキドキパワーが徐々に上
がって来たのでした。
﹁この刀は、もしかして新しい力!?﹂
︵その通りよ! これであなたも白兵戦ができるようになるわ!︶
そして僕はこの刀でゾンビ達を一人ずつ切り倒していきました。
ゾンビ達の群れが消えたのは村正が降りてから1時間後でした。
﹁もう終わったよ。アリエルさん、早くみんなの所へ行こうか?﹂
﹁その前におしっこを洗い落とさなくちゃ。このままだとみんなに
112
私達の恥ずかしい秘密がばれちゃうわ﹂
それを聞いた僕は苦笑いしました。
ちょうど真後ろに大きな湖が存在していました。
﹁ここでおしっこを洗い流すと良いよ? 僕も汗かいたから入りた
いな∼と思ったんだ!﹂
﹁分かったわ!﹂
be
continued−−−
この言葉の後、僕達は湖に飛び込んでいきました。
−−−to
113
13−1
林間学校も最終日を迎え、ようやく館山に戻って来た僕達は翌週
から夏休みに入るため学校でその話を耳にたこができるくらい聞い
ていたのでした。
そのトップバッターとして夏祭りが夏休み初日に控えていました。
﹁夏祭りか∼、そういえば去年は一人で行ったからな﹂
友達も恋人もいなかった僕にとって夏祭りはただの暇つぶししか
思っていませんでした。
でも今年はアリエルさんやセシルさん達失禁魔法少女達やスコー
ル君やルーネス君などの仲間に出会ったから誰かから誘われるかも
しれないのです。
むしろ誘われなかったら今年も一人で行くつもりです。
﹁ちょっと君、確か大綾魅君だよね?﹂
考え事をしながら歩いていた僕に対していきなり声を掛けてきた
のは紫色のロングヘアーの女子生徒でした。何やら僕に話があるみ
たいです。
﹁はい、そうですけどあなたは⋮⋮?﹂
﹁ああ、そういえばまだだったね。私はマリア・グルジャコフ、ロ
シア国籍の留学生だよ! 趣味はスナイピングとデッサンだからよ
ろしくね﹂
マリアと名乗った彼女は可愛い笑顔で僕に自己紹介してくれまし
114
た。
しかも彼女はかなりの巨乳だったのでもしかして失禁魔法少女じ
ゃないかなと少し不安になってしまいました。
﹁ところで僕に何か用かな?﹂
﹁大綾魅君。今度の夏祭り、親友と一緒に行きませんか? 私と彼
女はナイトドールのパイロットなんですよ。要するに魔法騎士とし
て契約しています﹂
その言葉を聞いた僕は思わずぴんとしてきました。
﹁何ですって!? マリアさん、もしかしてあなたは僕がアルティ
ミシアの魔法騎士として契約している事を知っているんですか?﹂
﹁うん、スコールとフリオニール君から聞いたの。彼らは私のクラ
スメイトで魔法神ラグナから魔法騎士のライセンスを貰ってるの﹂
やはりそうだったのかと僕は納得するとマリアさんは僕にある物
を渡しました。
﹁マリアさん、これは一体?﹂
﹁これは私の携帯の番号ですので何かあったら連絡ください。私が
水瓶騎士グランピュータですっ飛んできますから。とりあえず夏祭
りの返事待ってますね﹂
マリさんの言葉の後、僕はすかさず返事をしました。
﹁行きます! 僕もマリアさんがどうしてナイトドールを乗ってい
るか知りたいんです! どうか一歩に来てください、お願いいたし
ます!﹂
115
continued−−−
マリアさんと一緒に夏祭りへ行くことになった僕、どんな言葉を
be
聞けるのか?
−−−to
116
13−2
マリアさんの携帯番号をもらった僕は夏祭りは何所に行こうかな
と考えていました。
何せ初めて女の子と一緒に夏祭りに行くのですから。
その事はアリエルさん達に黙っておくつもりです。
だってマリアさんの目の前でミニスカ失禁されたらたまったもん
じゃありません。それをマリアさんが見たら何て思うか⋮⋮。
﹁マリアさんと一緒に夏祭りに行くことはアリエルさん達には黙っ
てよう。ミニスカ失禁されたらマリアさんはドン引きするからな﹂
この事はアリエルさん達に聞かれないようにしないと!
それだけが僕の唯一の不安です。
そこで僕はマリアさんに携帯かけて声を聞こうとしました。
﹁もしもし?﹂
﹁マリアさんですか? 大綾魅ですけど声を聞きたいです﹂
マリアさんは僕の声を聞いたとたん、嬉しそうな声を上げるので
した。
﹁大綾魅君? 本当に連絡くれたんだね!﹂
﹁うん、どうしてもマリアさんのナイトドールの事が知りたいんだ。
どうやって戦うのか聞いておきたいんだ﹂
マリアさんは自分の戦い方について詳しく教えてくれました。
彼女はライフル銃で狙撃したりするのが得意そうです。僕は改め
117
てマリアさんの努力していることが理解できました。
﹁大綾魅君、実は私の親友もナイトドールのパイロットとして魔法
騎士の契約を結んでいるの。詳しい事は夏祭りの時に話すね﹂
﹁うん、分かった。じゃあまたね﹂
こうして僕はスマホの会話を切って机に向かいました。
取り敢えずこの事は誰にも言わないつもりです。
﹁アリエルさんのミニスカ失禁をマリアさんに見せるわけにはいか
ない!﹂
be
continued−−−
なんとしても気をつけなければ!
−−−to
118
13−3
一学期の終業式も無事に終わり、僕達の学校は遂に夏休みを迎え
ました。
そして夏祭り当日、僕はマリアさんと一緒に館山神社へとやって
来ました。
﹁マリアさん、遅くなってごめんね。待ったかな?﹂
﹁気にしないで大綾魅君、私もセリスもさっき来た所だから気にし
ないで?﹂
そういってマリアさんはセリスと呼ばれた金髪ロングの美少女を
僕に紹介したのでした。
﹁マリアさん、紹介したい人って彼女の事かな?﹂
﹁彼女はセリス・エルティング。トルコ国籍の留学生だよ?﹂
セリスさんを紹介してくれたマリアさんでしたが、僕は丁寧な挨
拶をしておきました。
﹁大綾魅楓です。セリスさんよろしくです﹂
﹁セリス・エルティングよ。大綾魅君よろしくね!﹂
セリスさんの可愛らしい笑顔を見て僕は思わずドキッとなりまし
た。
﹁じゃあ折角夏祭りにやって来たんだからどこか行こうか?﹂
119
マリアさんはそんな僕を気遣ったのか移動を進めてくれたのでし
た。
僕は金魚すくいの所へ行こうとしたその時。
﹁オイ見ろ∼! 館山城のところからカステラボールみたいな怪獣
が降って来るぞ∼!﹂
﹁何だあれ、逃げろ∼!﹂
何とカステラボールのタナトスデビルが館山神社へと強襲して来
ました!
僕とマリアさんはそれを確認した後に、遠くから離れました。
﹁マリアさん、もしかしてタナトスデビルだよね!?﹂
﹁そうだね、ここはナイトドールを召喚して応戦しましょう!﹂
こうして僕はナイトドールを召喚しようとしたその時でした。
﹁待ちなさい、そこのタナトスデビル!﹂
﹁ゲゲ、その声は!?﹂
何と失禁魔法少女に変身したセナさん、セシルさん、ティナさん
の姿が見えたのでした!
しかも後ろには彼女達のナイトドールがあるではありませんか!
﹁セナさんにセシルさん、それにティナさんまで!?﹂
﹁楓君、話しはいいからナイトドールを召喚して!﹂
何でここにいるのか分からないけどとりあえず僕はナイトドール
を召喚することにしました。
僕はとりあえずこうして祈るだけでした。
120
be
continued−−− ︵お願いだからミニスカ失禁だけはやめて∼!︶
−−−to
121
14−1
いきなり館山神社に現れたカステラボールの形をしたタナトスデ
ビル。
それに続いて失禁魔法少女に変身したセシルさんとティナさん、
それにセナさんが自分達のナイトドールと一緒に登場してきました。
﹁楓君、ここは私達が引き受けるから今のうちにナイトドールを召
喚して!﹂
﹁了解、ここは恩に着るからミニスカ失禁だけはやめてよ!?﹂
しかし、セシルさんは首を縦に振りませんでした。
﹁だめだよ、ミニスカ失禁がないと失禁魔法少女の意味が無いじゃ
ない!﹂
﹁そういう問題じゃないんですってば!﹂
そう言っている間に僕はマリアさんとセリスさんに腕を引っ張ら
れ神社の外まで引きずられていきました。まるで逃げるかのように。
﹁さあ、楓君。ナイトドールを召喚して!﹂
﹁了解!﹂
僕とマリアさんとセリスさんはナイトドールを召喚して館山神社
で戦っているセシルさん達の所へ向かうのでした。
﹁そこまでだよ! もうこれ以上お前達の好きにはさせないぞ!﹂
122
間一髪セシルさん達は無傷でお祭り会場には誰一人怪我人はいま
せんでした。
どうやら例のタナトスデビルはまだ健在みたいです。
﹁楓君、このタナトスデビルはスポンジラルと言ってカステラボー
ルみたいな弾を何発か発射するわ! その上装甲は硬いし動きも素
早いから注意して!﹂
セシルさんのアドバイスと共に僕はマリアさんとセリスさんに注
意を促しました。
﹁マリアさん、セリスさん。できるだけ距離を置いて遠くから攻撃
しよう!﹂
マリアさんとセリスさんは首を縦に振り、お互いにコンタクトを
取りました。
﹁遠距離なら私のグランピュータのロングライフルで攻撃できるわ
!﹂
﹁私の山羊騎士ゴルガルの妖術なら遠距離攻撃できるから安心して
!﹂
be
continued−−−
こうして攻撃が開始されました。
−−−to
123
14−2
館山神社の夏祭り会場に現れたタナトスデビルはスポンジラルと
言ってカステラボールみたいな弾を何発か発射するだけでなく装甲
も硬いし動きが素早い解きました。
僕はマリアさんとセリスさんに注意を促しながら戦闘に挑みまし
た。
﹁マリアさん、スポンジラルの後ろに回りこんで頭部を精密射撃で
きないかな?﹂
﹁任せて、セリスの妖術で後ろに回りこんでそこから精密射撃を行
うわ!﹂
そうマリアさんは言った後にセリスさんの妖術でスポンジラルの
後ろに移動してもらって精密射撃の準備を行うのでした。それまで
に僕はセリスさんとセシルさん、ティナさんとセナさんで何とか時
間稼ぎを行います。
﹁マリアさんの精密射撃を行うまで何とか僕達でスポンジラルを食
い止めるんだ!﹂
﹁了解!﹂
そこでスポンジラルは口からカステラボール弾を発射したことを
肉眼で確認した僕はドキドキソードでそれを真っ二つにした後に県
を豪快に振り回してかまいたちを発生させました。
﹁喰らえ、インビジブルムーン!﹂
124
これがスポンジラルに当たるとセリスさんは妖術で骸骨を召喚し
た後、目の前にブラックホールを作りそこから赤黒い弾が3つ出現
して骸骨と合体しました。
それはスポンジラルに向かって飛んでいき、自爆しました。
﹁次は私の番だよ! バイオホールド!﹂
次にセシルさんはスカートから蛆虫が次々と沸いてはボタボタ落
ちて来て、それらはシャローンのコクピットの真下にあるワープゲ
ートでスポンジラルの所にワープして襲い掛かって来たのです。
襲われたスポンジラルは身動きが取れなくなりました。
﹁今度は私よ、ナイトメアカッター!﹂
ティナさんのスカートから無数の剣が落ちてきて自分の周りを飛
び回り、スポンジラルに向かって飛んでいくと、それがヒットして
大爆発を起こします。
﹁これでどうかしら? サーペントストーム!﹂
セナさんは自分のスカートから蛇をぽたぽた落としてワープゲー
トでスポンジラルのところまでワープさせて強襲攻撃させるのでし
た。
その技が決まった後、僕はマリアさんにテレパシーで連絡を取り
ました。
﹁マリアさん、こっちは大丈夫!?﹂
﹁こっちは大丈夫だよ! スポンジラルはどうなってる!?﹂
スポンジラルは必殺技のダメージのせいで動きが鈍くなってきて
125
います。
そこで僕はマリアさんに指示を出すのでした。
﹁マリアさん、射撃するならいまだ! これを逃したら僕達は勝て
ないことはわかってる、頼む!﹂
﹁OK!﹂
マリアさんはスポンジラルに照準を向けたのでした。
be
continued−−−
そして引き金を引いて⋮⋮。
−−−to
126
14−3
マリアさんは精密射撃でスポンジラルを倒すため、みんなから離
れて攻撃準備を行っているのでした。
そしてマリアさんの指がロングライフルの引き金を引くと、大き
な銃声と同時に発砲されました。
﹁お願い、スポンジラルに当たって!﹂
銃弾はすかさずスポンジラルの頭部まで飛んでいき、そのまま一
直線で進んでいきました。
そしてズキューンという音が響くと共にスポンジラルの頭部が銃
弾に当たり⋮⋮。
﹁やった∼! マリアさんの銃弾がスポンジラルに当たったぞ!﹂
マリアさんの銃弾を喰らったスポンジラルはこのまま地面に落下
して徐々にその肉体は溶けてゆきました。そして土に還ってゆくの
でした。
﹁作戦終了だ! みんな、僕達勝ったぞ!﹂
こうして僕達は勝利を確信しました。
周りのみんなは僕達に対してお礼の言葉が飛びわたるのでした。
﹁ありがとう巨大ロボット!﹂
﹁おかげで館山の夏祭りは無事に実行できるわ!﹂
﹁感謝するぞ∼!﹂
127
拍手が飛び交う中、僕達は一旦館山市から離れていきました。
ナイトドールを戻した僕達は夏祭り会場に戻って来た後に、露天
の食べ物を買って食べました。
﹁随分と楽しい夏祭りだね。このまま時間が止まればいいのにね﹂
﹁まあ、来年もあるんだからさ∼。悲しまないでよマリアさん﹂
悲しい表情を見せるマリアさんでしたが僕はそんな彼女を眺めて
いました。
そして後ろから⋮⋮。
﹁ちょっと楓君、私達を無視して夏祭りに行くなんて酷いじゃない
!﹂
﹁セシルさん!?﹂
何とセシルさん達失禁魔法少女が怒りの表情を見せているのでし
た。
﹁どうして私達の事を忘れていたのよ∼! 黙っているなんてずる
いわよ∼!﹂
﹁本当ですわ! 私達、楓君の事をどれだけ心配していたか分かっ
てますの!?﹂
怒るリノアさんとオヴェリアさんでしたが僕は何とか言い訳をし
て見ますが⋮⋮。
﹁だってみんな疲れていると思うからあえて声を掛けなかったんだ
よ!﹂
﹁そんなの言い訳だわ! もうこうなったら楓君の事、私達の失禁
128
魔法でお仕置きするから!﹂
するとセシルさん達はミニスカ失禁を始めて、彼女達のおしっこ
が飴細工みたいに職種となって僕のところまでやって来ました。
﹁凄いわ∼! これが失禁魔法と言う物なのね!﹂
﹁ミニスカートを履いた可愛い巨乳の女の子が失禁⋮⋮。まるでロ
マンだわ∼!﹂
マリアさんとセリスさんの目が突如怪しくなりました。
もしかして彼女達⋮⋮。
﹁マリアさんにセリスさん!?﹂
﹁実は私、女の子の失禁を見るの大好きなのよ!﹂
﹁彼女達はまさに私が求めていた理想の美少女よ!﹂
何てこった、まさか真面目だと思っていた彼女達が変態趣味があ
ったとは!
﹁覚悟しなさい楓君! 今日は朝が明けるまでお仕置きだからね!﹂
﹁セシルさん止めて∼!﹂
そして僕はセシルさん達のおしっこでできたゼリー状の触手によ
be
continued−−− って夏祭りが終わっても、朝になるまで精気を奪われていくのでし
た。
−−−to
129
15−1
私は千葉県警の刑事、麗奈・フローラジェルタン。
今日から無期限で館山市に出没しているタナトスデビルの調査に
向かうためしばらく幕張を離れることになりました。
ロリカイザー13世やサドマゾ12世との戦いからしばらく経っ
たあの日、セナちゃん達は不老不死の魔法少女として全ての悪と戦
う失禁アイドルとして今でも頑張っています。
セナちゃん達が所属している芸能事務所の命令でタナトスデビル
の調査のため館山市に向かっている彼女達の援護を含めています。
そして慶ちゃんや佳恵ちゃん、広ちゃんも不老不死の人間であり
ます。
セナちゃん達と違う所は彼女達の見た目は中学一年生の女の子で
私達は20代前半と言う事だけです。
その準備を終えて私達はこれから館山に向かいます。
﹁じゃあくれぐれも館山市の平和はお前達に任せるからな。気をつ
けて行って来いよ!﹂
﹁分かりましたドーガ長官! 無事にタナトスデビルの正体を突き
止めて見せます!﹂
慶ちゃんはドーガ長官の計らいを受けて任務に当たろうとしてい
ます。
そしてシド指令は私達のナイトドール召喚カードを手渡しました。
﹁これは君達のナイトドール召喚カードね。念のために紛失対策と
して君達のDNAをこのカードに登録してあるからなくしてもすぐ
飛んでくるから大丈夫だよ!﹂
130
﹁感謝しますシド指令! 遠慮なく使わせてもらいます!﹂
私もシド指令にお礼を言った後、ドーガ長官が館山市の宿泊施設
の紹介をしてくれました。
﹁お前達の宿舎は既に千葉県知事が手配してくれているから安心し
なさい。館山市に着いたら大綾魅楓君という男の子に会ってきなさ
い。彼が魔法神ラグナに選ばれたこの事件の解決の鍵を握っている
ナイトドールのパイロットだから!﹂
﹁分かりました!﹂
そこでシド指令はあるものを慶ちゃんに渡しました。
﹁慶輔君、これはパトカーの中で読むエロ本ね。大事に読んでね?﹂
﹁分かりました!﹂
それを見た佳恵ちゃんが一言。
﹁そんなもの受け取るな∼!﹂
be
continued−−−
こうして私達の館山調査が始まりました。
−−−to
131
15−2
ようやく館山市に到着した私達4人は大綾魅楓君が通っている中
学校に向かいました。
彼が通っている学校は今、夏休みに入ったばかりなので余り情報
を得られないと思いますがとりあえず尋ねる事になったのです。
﹁慶ちゃん、楓君が通っている学校はもう夏休みだよ?﹂
﹁でも学校に通っている生徒だっているかもしれないだろ? とり
あえず行くだけ行って見ようよ!﹂
慶ちゃんは楓君が通っている中学校を見てみたいらしく、尋ねて
見たかったそうです。
何事もなければいいのですが⋮⋮。
﹁でも美織ちゃんや愛理ちゃん、他のメンバー達は館山で寮生して
ると言うから尋ねてやったらどうだ?﹂
﹁それは聞いている。彼女達とはメールで何度かやってるよ﹂
広ちゃんの言葉に対してそういう慶ちゃんでしたが、彼らは私達
と一緒にサドマゾ12世やロリカイザー13世と戦ったのですから
会ってあげてもいいかなと考えていました。
そして学校の校門を潜った私達は校庭に向かいました。
私達が学校の事務所に許可を得ようとした次の瞬間、何やらとん
でもない怒声が私達の耳に響いてきました。
﹁この下等生物共! トロトロ走るんじゃない!﹂
﹁な、何だいきなり!?﹂
132
いきなりの怒声にビビッてしまった広ちゃんでしたが慶ちゃんは
これに聞き覚えがあるみたいです。
﹁この声はもしかしてあの人かな?﹂
﹁あの人って?﹂
佳恵ちゃんの質問に対して慶ちゃんはある方向を指差しました。
﹁見てご覧よ、グラウンドでランニングしている人達を指揮ってる
じゃないか﹂
その方向を見ているとたくさんの人達がランニングしているのを
指導している一人の男性が見えてきました。
﹁全く何てザマだ! 貴様等は貧弱なカビだ! ゴミだ! この世
界で最もおぞましい汚物だ!﹂
﹁な、何て言葉使ってるのよあの人は! まるで暴言じゃないのよ
!﹂
佳恵ちゃんが怒るのも無理はないです。
これじゃあ指導じゃなくて罵倒しているだけですから⋮⋮。
﹁いいか、下等生物共! 俺の楽しみは貴様等の苦しむ顔を見るこ
とだ! 全く売れない風俗嬢見たいにひーひー言いおって、見っと
も無いと思わんのか! 性欲があるならその場で下ネタこいてみろ
!﹂
呆れる私達ですがそこで一人のオタク系男性が倒れてしまいまし
た。
133
﹁ひ∼、もうだめ!﹂
﹁石原、また貴様か。所詮貴様の根性などその程度な物だ、もう走
れないのか。ならば家に逃げ帰って貴様の好きなアイケツの星村あ
おいの写真を抱いて寝るがいい! もっとも貴様が惚れている二次
元キャラクターの事だ。さぞ下半身が腐ったアイドルキャラなのだ
ろうがな!﹂
そして男性が鉄拳を喰らわせようとしたその時、指導者の人が回
し蹴りを炸裂させました。
﹁何度でも言ってやる! 星村あおいは下半身が腐ったアイドルキ
ャラだ! 違うと思うなら根性を見せてみろ! あと校庭20週だ
!﹂
﹁チキショウ!﹂
そこで慶ちゃんは指導者の事を説明しました。
be
continued−−−
﹁彼の名前はベグレム教官。欧州で有名な軍人指導者だよ﹂
−−−to
134
15−3
慶ちゃんは危ない発言ばかりしている指導者の人をベグレム教官
と呼んだ事に驚きを隠せない私達。
そこれベグレム教官が私達の所までやって来ました。
﹁来たか、慶輔・オルダインディーナ﹂
﹁はい、僕達は館山市に出現しているタナトスデビルの調査を無期
限で行うためここにしばらくご厄介になります。ベグレム教官、本
日から無期限よろしくお願いいたしますね﹂
広ちゃんは慶ちゃんに質問していました。
﹁慶輔、お前はこのベグレム教官という人物がこの中学校で市民の
訓練をしていたことは知っていたのか?﹂
﹁うん、タナトスデビルの対策として住民達がいつでも戦えるよう
にボランティアで指導しているんだってさ﹂
そこで納得のいかない佳恵ちゃんはベグレム教官に一言を言うの
でした。
﹁ちょっとあんたね∼、何て下品な事を口走ってんのよ! それで
もあんた指導者のつもりなの!?﹂
﹁問題ない、これを参考にしているだけだ﹂
そう言ってベグレム教官は佳恵ちゃんに一冊のメモ用紙を渡しま
した。
135
﹁何々∼、﹃シド指令の教育ののしり手帳新兵訓練篇﹄!? 全く
あの人は何を考えてるのよ∼!?﹂
﹁流石はシド指令⋮⋮﹂
佳恵ちゃんも広ちゃんも頭を抱えて呆れるばかりです。
そこで私はベグレム教官に質問してみました。
﹁それで効果はあるんですか? 私達が聞くところでは余りにも下
品すぎますというか⋮⋮﹂
﹁明らかに自信はつくはずだ。それゆえに今の奴等はオタクや運動
経験のない成人達ばかりだ。連中の弱さは技術以前の問題だ﹂
ベグレム教官はそういっていますが私はとても不安になってきま
した。
そこで慶ちゃんは何やら差し入れを出してきました。
﹁ベグレム教官、皆さんおなか空いてないでしょうか? 僕達シド
指令と千葉県警から食事代50万円もらって来たんですよ﹂
﹁う∼む﹂
ベグレム教官は何やら考えているみたいでしたが、広ちゃんはそ
んな教官に一言言うのでした。
﹁ベグレム教官、折角上から食事代を用意してくれたんです。そこ
で一旦休憩を取ったらいかがでしょうか?﹂
﹁そうだな。一旦休憩するか﹂
そこでベグレム教官は彼らに一言を言ってきました。
136
﹁喜べ貴様等! 千葉県警から食事代の50万円を寄付してくれた
ぞ! 3日ぶりの休憩だ! 終わった者から5時間休憩とってよし
!﹂
﹁え∼、3日も休まず訓練していたんですか!?﹂
be
continued−−−
まさに信じられません。
−−−to
137
16−1
宿舎に入った私達はひとまず自分の部屋に入って今日の疲れを癒
すために温泉に入っていました。
そこで私と佳恵ちゃんでこれからの事を話す事にしました。
﹁あのベグレム教官って人、危なっかしいけど何故か憎めないわね﹂
﹁そうだね、あの人の指導方法はちゃんと筋が通ってるから文句は
言えないよね﹂
確かにベグレム教官は言葉が強烈に下品ですが何故か筋が合って
るみたいですね。
一旦悪い人には見えませんけど。
﹁とりあえず明日から様子見ようよ。ベグレム教官の指導法は間違
っていないと思うから問題ないと思うの﹂
﹁そうね、明日は慶輔と広海も来ると思うわ。様子だけ見てみまし
ょう﹂
そして翌日、楓君の中学校でベグレム教官の指導を受けている住
民達の様子を見に行きました。
まずは格闘術の訓練をやっていました。
﹁いいか貴様等! 今の貴様等は使用済みの女児専用生理用品以下
だ! 名も無きパンティーだ! 俺の訓練に生き残れたその時、貴
様等は兵器となる! それまでは整理用ナプキン以下の存在だ!﹂
﹁流石ベグレム教官⋮⋮。やってる事が凄すぎるわ⋮⋮﹂
138
呆れる佳恵ちゃんでしたがベグレム教官の訓練はまだまだ続きま
す。
﹁俺は貴様らを憎み軽蔑している! 俺の仕事は貴様等の中から残
飯の如く腐った根性を切り捨てることだ! 勝利の足を引っ張る奴
は見た目が可愛い女子高生のスカートの中身の悪臭の原因になる物
と一緒に切り捨てるから覚えとけ!﹂
﹁それにしても凄いなベグレム教官は⋮⋮﹂
次にアスレチックで持久力を鍛える訓練です。
ベグレム教官のお下劣染みた怒声に広ちゃんは唖然とするばかり
です。
﹁笑う事も泣くことも許さん! 貴様等は戦うための殺人兵器だ!
敵を倒そうとしない奴にこの世を生きる資格は無い! それが嫌
なら敵を不細工なキャバ嬢だと思って情けをかけずに倒し続けろ!﹂
射撃訓練でもベグレム教官のお下劣さは落ちる事はありませんで
した。
流石の私も何も言う事はできないです。
﹁わざと負けて悔し泣きしたいか!? 格安風俗嬢に同情されたい
か!? 泣けば許されるという甘い考えは使用済み紙おむつと一緒
に切り捨てろ!﹂
完全にベグレム教官のお下劣さに脱帽してしまいました。
be
continued−−−
私はもう何も言う事はできません⋮⋮。
−−−to
139
16−2
ベグレム教官のお下劣さに脱帽した私達は宿舎に戻った後に身体
を休めるのでした。
今日の様子を見て分かったのは住民達が館山市を守る為に頑張っ
ていることは確かです。
﹁館山市民のみんな、ベグレム教官のシゴキによく耐えられたね。
よほど館山市を愛しているんだね﹂
﹁後はベグレム教官のお下劣な発言をどうにかして欲しいな﹂
そこで佳恵ちゃんは慶ちゃんと広ちゃんにある提案をしてきまし
た。
﹁ねえ、折角だからさ∼、大綾魅楓君の所へ挨拶していかない? 自宅は既にシド指令が調べてきてくれておうちの方には既に許可を
貰っているんですって﹂
﹁そっか、じゃあお言葉に甘えて楓君の自宅に挨拶していこう。ち
ょうどそこにセシルとティナがホームステイしているしね﹂
そこで私達は慶ちゃんの発言がおかしい事に気づきました。
﹁慶ちゃん、一つ質問していい?﹂
﹁どうしたの麗奈?﹂
私の変わりに佳恵ちゃんが問題の所を質問しました。
﹁あんた⋮⋮、何でセシルちゃんとティナちゃんの事を呼び捨てに
140
してるのよ!? 普通ちゃんやさんをつけるでしょう!?﹂
﹁あ∼、それか。僕はセシルやティナ達失禁魔法少女と深く拘留し
ているうちに関係が親密になっていったんだよ。今でも恋人感覚で
そうさせてもらっているんだよ﹂
あっさりと答える慶ちゃんですが私達は警察の人間ですから一般
人の複数の女の子と交際していたら大問題だよと、私は突っ込みま
した。
﹁お前、そこまで進んでいたのか?﹂
﹁そんなことより明日は楓君の挨拶に行くんだよね? みんな、ち
ゃんと礼儀を忘れないように!﹂
話をそらされたけど私はその事はあえて触れませんでした。
そして翌日、私達は楓君のところまで挨拶に向かいました。
﹁楓君はセシルちゃんとティナちゃんと一緒にホームステイしてる
のよね?﹂
﹁ああ、彼女達からメールでその様子をもらってるんだよ。上手く
やれてるみたい﹂
慶ちゃんの言葉、そう信じたいです。彼女達は楓君と上手くやれ
ているのか、それだけが気がかりでしたが、その理想が壊れてしま
ったのはこの後の楓君の家に着いた後の事でした。
﹁ごめんください、千葉県警です﹂
私は楓君の家のベルを鳴らしていると、ドアが勝手に開いてきま
した。
そのドアから出て来たのは⋮⋮。
141
﹁は∼い、どうぞ。よくいらっしゃいました!﹂
何と、全身包帯だらけの男子でした!
私はその男子に尋ねてみると⋮⋮。
﹁もしかして大綾魅楓君!?﹂
﹁はい、そうですが⋮⋮﹂
これは一体どういうことなのか!?
be
continued−−−
この後、アリエルさんから詳しい話を聞かされるのでした。
−−−to
142
16−3
ミイラの如く、包帯だらけになっていた楓君は私達のベルに答え
てくれたのはいいんだけど何やら瀕死の重体みたいです。
一体何があったのでしょうか?
﹁楓君、一体どうしたんだ? 何やら大怪我を負っているみたいで
辛そうに見えるんだけど?﹂
広ちゃんが楓君に質問した後にアリエルさんがやって来ました。
﹁慶輔さん、それは私が説明します。実はこれ、セシル達の事を怒
らせた楓君が原因なんです﹂
﹁アリエルさん!?﹂
私達は楓君の家に入った後、アリエルさんから色々と話をしてく
れたのでした。
楓君がセシルちゃんやセナちゃんの事を無視して他の女の子2人
と夏祭りに行った事で彼女達の怒りを買って失禁魔法で精気を奪わ
れただけでなく大きな火傷を負わされてしまった事を。
今でも彼女達は楓君に対して怒っているそうです。
﹁とりあえず事情は分かったわ。楓君はしばらく戦闘は無理なんで
しょう?﹂
﹁はい、たまたまタナトスデビルは出現していますがセシル達の失
禁魔法で次々と葬っていってますから安心できるのですが⋮⋮﹂
セシルちゃんの怒りが相当凄いかもしれません。
143
そこで楓君はどうしてセシルちゃん達に黙って夏祭りに行ったの
か聞いてみる事にしました。
﹁楓君、どうしてセシルちゃん達に黙って夏祭りに行ったの?﹂
﹁だって夏祭りのお客さん達やマリアさん達にセシルさん達の失禁
魔法なんか見せれるわけ無いじゃないですか∼! 汚いし目のやり
場に困るし!﹂
何となく説明してくれた楓君でしたが、筋は通っていると見まし
た。
しかしこの後、慶ちゃんの表情が一変して大変な騒ぎになりそう
になってしまいました。
﹁楓君、セシル達の失禁の何処が汚いのかご説明願いましょうか?﹂
﹁あ、あの∼、慶輔さん!?﹂
慶ちゃんは怒りのオーラを引き出してアルティメットエクスカリ
バーを抜刀したのを確認した私はすぐさま慶ちゃんを抑えるのでし
た。
﹁ちょっと慶ちゃん! 楓君は怪我人だから切り倒そうとするのは
止めて∼!﹂
﹁とりあえず落ち着いて! あんたは怒ると性格が変わるんだから
!﹂
そんな所で館山市の警報が鳴り響きました。
﹁皆さん、タナトスデビルが現れました! 大至急非難してくださ
い!﹂
144
それを聞いた慶ちゃんは急に大人しくなり表情を切り替えるので
した。
be
continued−−−
﹁タナトスデビルだって!? こうしてはいられない、出撃だみん
な!﹂
−−−to
145
17−1
いきなり姿を見せた無数のタナトスデビルはドーナッツのような
形をしたもので名前は﹁ドナーティ﹂と言う奴です。その内容は体
がドーナッツみたいになっており、ドーナッツ手裏剣で攻撃すると
言う特徴を持ったちょっと厄介なタナトスデビルです。
そういう奴がたくさんいるので私達4人だけでナイトドールで出
撃しましたが⋮⋮。
﹁なんて危なっかしいタナトスデビルなのよこれ! まるでインチ
キ丸出しじゃないの!﹂
﹁ドーナッツ手裏剣か⋮⋮。これは厄介な相手になりそうだな﹂
佳恵ちゃんも広ちゃんもその迫力に唖然としていますが慶ちゃん
にとってはよほど余裕のようでした。
それどころか相手にならないと言う表情を見せつけて鋭い目をし
ていました。
﹁その程度で僕の愛と義のブレイブハートを止められると思うな!
お前達のような人の心を歪ませる者は僕が容赦なく切り捨てる!﹂
ドナーティに対してとてつもなく恐ろしいオーラを引き出してい
る慶ちゃん。
まさに上杉謙信どころか毘沙門天の如く強さを発揮しそうです。
﹁慶輔、ドナーティがドーナッツ手裏剣を発射して来たぞ!﹂
広ちゃんの言葉を聞いた慶ちゃんはそれを確認した後に素早くジ
146
ャンプしてドーナッツ手裏剣をかわしました。しかし、ここからが
慶ちゃんの恐ろしいといっても良いほどの強さを見せ付ける時間と
なりました。
﹁喰らえ、我がアルティメットエクスカリバーの一閃を!﹂
そこから素早くドナーティの胴体を真っ二つにして1機倒してし
まいました。
しかし、他のドナーティがドーナッツ手裏剣を敬ちゃんに向けて
投げたのですが⋮⋮。
﹁慶ちゃん、他のドナーティがドーナツ手裏剣を投げて来たよ!﹂
﹁麗奈、心配は要らない。もう既に手はうってある﹂
慶ちゃんの意外な台詞に耳をした私はドナーティの方を見ると思
わず目を疑ってしまいました。
何とドナーティ達が無数の剣によって串刺しになっているではあ
りませんか!
﹁なんて強さなの!?﹂
佳恵ちゃんも驚くほどの慶ちゃんの強さ。
be
continued−−−
﹁さあ、手加減はできない。覚悟してもらう!﹂
−−−to
147
17−2
ドナーティに対して圧倒的な強さを見せた慶ちゃんでしたが、ま
だ残りは半分くらいあります。
いくら慶ちゃんでも後の半分は絶対に相手出来ないと思っていた
のですが⋮⋮。
﹁慶輔、俺達と連携をあわせるんだ! いくらお前でもあの数で一
人で戦うなんて無茶だ!﹂
﹁大丈夫だ広海、僕はこの程度の数の敵だって簡単に倒せる。僕達
はみんなの心の自由を脅かす奴らと戦うためにここまでやって来た、
そうだろ?﹂
広ちゃんの言葉を気にしていないのか、今日の慶ちゃんはまるで
冷静さが凄く目立つように見えてきます。普段はそういうことない
のに。
﹁でも慶ちゃん、ドナーティはまだ手裏剣を投げてくるわよ?﹂
﹁それは大丈夫だ。もう既に奴等の切り札は僕が切り捨てた﹂
慶ちゃんの言葉の後に私はドナーティの方を見てみると、信じら
れない光景を見てしまいました。
何とドナーティのドーナッツ手裏剣と両腕がバラバラに切り裂か
れているではありませんか!
﹁なんて凄さなの!? まるで慶輔の強さ本物の神みたいだよ!?﹂
﹁この程度の敵は僕にとっては紙人形と同じだ! だから今は僕が
すべて排除する!﹂
148
そういって慶ちゃんはドナーティの大群を一気に全滅させてしま
ったのです。
まさに慶ちゃん無双といった感じです。
﹁よし、これでドナーティは全て倒したぞ!﹂
﹁さすか慶輔、あんたを敵に回したら流石のあたし達もお手上げだ
わ∼﹂
佳恵ちゃんも慶ちゃんの強さには参ってしまったそうです。
こうして私達は楓君の家に向かってみました。
﹁楓君、タナトスデビルは全て僕が倒したよ?﹂
しかし、楓君の反応は全くありません。
その代わりに楓君の家から強烈なアンモニア臭がしてきました。
﹁何これ、この匂いってもしかしておしっこ!?﹂
﹁ああ、嫌な予感がする⋮⋮﹂
私達は恐る恐る楓君の家までやってきたら、そこには信じられな
い光景が目に飛び込んできました。
﹁セシルさん、もう許して∼!﹂
﹁だ∼め! 私達の事を置き去りにして夏祭りに行った事、まだ怒
ってるんだからね!﹂
何とセシルちゃん達が楓君に対して失禁魔法でお仕置きしていた
のです。
彼女達のスカートからおしっこが大量に流れてきて、そのおしっ
149
こは飴細工みたいに触手となって楓君の身体を巻きつけたのでした。
﹁だから∼、マリアさん達の目の前でセシルさんやセナさん達のミ
ニスカ失禁なんて物を見せたくないだけだってば∼! だってあれ
有害だし∼!﹂
楓君の言葉を聞いた慶ちゃんの中から何かが切れ始めました。
﹁楓君、セシル達のミニスカ失禁が何処が有害なのか説明してもら
おうか?﹂
﹁ちょっと慶輔!?﹂
be
continued−−−
またまた災いがやって来ました⋮⋮。
−−−to
150
17−3
﹁楓君、今回は許すけど次私達の事を無視したら貴方の首をちょん
切るからね!﹂
﹁は、はい⋮⋮!﹂
ようやく楓君はセシルちゃん達から許しを得ましたが、心の怒り
の炎はまだ消えていませんでした。
何て恐ろしい女の子の怒りなんでしょうか、いまだに失禁魔法が
消えていませんでした。
﹁ところで楓君はまだ戦えるのか?﹂
﹁いや、それはまだ分からないよね。楓君の傷はしばらく完治しそ
うに無いな﹂
慶ちゃん、元はと言えばあなたがミニスカ失禁を否定した楓君を
ボコボコにしたからでしょう!?
いくら強いからといってセシルちゃんに関しては甘すぎるんだか
ら⋮⋮。
﹁じゃあこの後の事はどうしようか? 後その他に何かやらなけれ
ばいけない事はまだあるんでしょう?﹂
﹁はい、タナトスデビルはまだたくさん出てくると思いますから出
来るだけナイトドールのパイロットを探して戦力を整えなくちゃ!﹂
張り切るアセルスさんでしたが現実はそうはいきません。
今のところ魔法騎士としての確認されているのは私達4人に楓君、
フリオニール君にバッツ君とスコール君とルーネス君の男子4人、
151
セシルちゃんとティナちゃんとセナちゃん、アーシェちゃんたち4
人がそうです。
﹁後どれくらい魔法騎士はいるのかしら?﹂
悩んでいるとお風呂場からアーシェちゃんの悲鳴が聞こえてきま
した。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁どうしたんだ、アーシェ!﹂
広ちゃんが駆けつけるとリノアちゃんからとんでもない言葉が飛
び込んできました。
﹁台所からビデオカメラを持った変質者がいるの∼!﹂
﹁何だって!?﹂
私達はすぐさま変質者がいる台所へ向かいました。
しかし、私達が駆け寄った所で変質者は見えませんでした。
﹁リノア、確かにここに変質者がいるんだよな?﹂
﹁うん、私達はここでスカートの中を盗撮されたの!﹂
怒り狂う慶ちゃんですがそこでアーシェちゃんがなにやら発見し
ました。
﹁あ∼! アイツが私達のスカートの中を盗撮した変質者よ!﹂
彼女の指差した方向を見るとそこには古い着物を着た男性がビデ
オカメラを持って台所をうろうろしていました。
152
﹁あんたが盗撮魔ね! 逮捕するから覚悟なさい!﹂
﹁ちょっと待て! 俺は黒田菅兵衛改め黒田尿水だ!﹂
黒田尿水と名乗った怪しげな男性は慌てた表情で私達に声を掛け
ました。
そこで慶ちゃんは尿水と名乗った男に声を掛けてみました。
﹁念の為にお聞きします。貴方はもしかして豊臣秀吉に仕えた黒田
菅兵衛ですよね?﹂
﹁ああ、その通りだ! 豊臣秀吉に仕えた軍師である黒田菅兵衛だ
ぞ!﹂
さらに慶ちゃんの質問が続きます。
﹁もう一度お聞きします、あなたは豊臣秀吉の軍師である黒田菅兵
衛さんですよね?﹂
﹁ああ、魔法神ラグナのおかげで現代に守護精霊として蘇った俺は
可愛い女子のミニスカ失禁にハマって黒田尿水と名乗っているんだ
!﹂
なんて言う事でしょう⋮⋮。
まさか豊臣秀吉の軍師、黒田菅兵衛がミニスカ失禁に目覚めて現
be
continued−−−
代に蘇ったと言うのでしょうか?
−−−to
153
18−1
﹁菅兵衛様、本当に貴方は軍師尿水と名乗っているのですか?﹂
﹁その通りじゃ! 俺は若い女子のミニスカ失禁にはまってての∼、
それが由来なんじゃよ!﹂
まさか豊臣秀吉が恐れた天才軍師黒田官兵衛は守護精霊となって
尿水と名乗っているのだから驚きを隠せませんが、その理由が呆れ
た物でした。
若い女の子のミニスカ失禁の虜になってしまったからもう何も言
えません。
﹁でもあんたさ∼、豊臣秀吉の大軍師だったんでしょう? 何で若
い女の子のミニスカ失禁なんかに嵌ったのよ?﹂
呆れ果てた佳恵ちゃんの質問に対して軍師尿水は自信満々で答え
るのでした。
﹁実はさ∼、大友美織とロリカイザー13世との戦いのDVDを天
国から見てたんだよ! 何とか大友美織似合いたくて地上会に戻り
たいと願っている頃に魔法神ラグナが失禁魔法少女の力になるなら
守護精霊にしてやってもいいって言われたから現在に至るって訳よ
!﹂
何かしらけて来た私ですが、軍師尿水はこの後私達に飛びっきり
な情報を聞かせてくれました。
﹁あ、そうそう。里見八犬伝をモチーフにした8機のナイトドール
154
がここ館山市に眠っているってラグナから聞いたんだけどお前達聞
いてないか!?﹂
﹁いいえ、僕達は初耳です。今まで千葉県警が僕達の魔法力に合わ
せて開発されたのですから﹂
里見八犬士のモチーフにした8機のナイトドール、私達が初めて
聞く言葉でした。
でも一体どうしてこういうナイトドールが館山市に存在している
のか⋮⋮。
﹁そうか⋮⋮、お前達でも知らんか⋮⋮。あれを動かせたらタナト
スデビルに対抗できるけどな∼﹂
﹁軍師尿水、パイロットがいないとナイトドールは動きませんよ?﹂
広ちゃんの言うとおり、仮に8機のナイトドールを手に入れたと
してもパイロットがいないと意味がありません。何せナイトドール
は魔法力で動くロボットなのですから。
﹁困ったな∼、どうすればいいかな?﹂
﹁そのナイトドールのパイロット、私達がやります!﹂
慶ちゃんの言葉の後に聞こえて来た声、私達が振り向くとセナち
ゃんの仲間であるユウナさんとキスティスさん、エリアさんにエア
リスさん、ジタン君にティーダ君、ムスタディオ君にディリータ君
の姿が見えました。
be
continued−−−
一体彼らはどうやって楓君の家にやって来たのか?
−−−to
155
18−2
突如やって来たセナちゃんの仲間で私達と一緒にサドマゾ12世
を倒した戦友でもあるユウナさん達は新八犬士として活躍中でした。
その彼らが一体どうして楓君の家までやって来たのか、それが疑
問でした。
﹁あなた達一体どうして楓君の家の住所が分かったの!?﹂
﹁魔法神ラグナから大綾魅楓君と言う男の子がナイトドールのパイ
館山市
ロットだと聞いてここの場所を教えてもらったんです。そこで私達
はナイトドールの契約を結ぶためにここに来たんです﹂
私の質問をユウナさんはそう答えた後に、この言葉をひそかに聞
いていた慶ちゃんはある提案をしてきました。
﹁みんなさ、伝説のナイトドールが僕達が見つけるまでにシュミレ
ーターで訓練してタナトスデビルが来たらマジカルソードで応戦す
るってのはどう?﹂
﹁慶輔、それ本気で言ってるの!?﹂
慶ちゃんは佳恵ちゃんの言葉の後に首を縦に振りました。
とてつもない慶ちゃんの提案でしたが、佳恵ちゃんはいまだに信
じられない表情でしたが、一体誰がユウナさん達の訓練を見るのか、
それが疑問でした。
﹁それはこの人が面倒見るから心配は要らないよ!﹂
慶ちゃんが面倒見てくれるといった人、それを聞いた私は心が暗
156
くなっていきました。
﹁ねえ、慶ちゃん。もしかしてあの人の事じゃないよね⋮⋮!?﹂
﹁この俺の訓練を受けたい奴がいるって!? 上等だ、この俺がも
う二度と腐った体脂肪が付かないようにみっちり鍛えてやるぜ!﹂
勢い良く居間のドアを開ける音の方向を見てみると私の不安は見
事に当たり、愕然してしまいました。
面倒を見てくれる人はやはりベグレム教官でした⋮⋮。
﹁ちょっと慶輔∼! もしかしてこの人にユウナさん達の訓練を指
導させるつもり∼!?﹂
﹁佳恵さん、安心して。私達はこの人の訓練を前に受けたから﹂
エリアさんの言葉を聞いた私は以外にも驚きました。
もしかしてベグレム教官がユウナさん達と面積が会ったなんて思
いもよりませんでした。
﹁お前達はユウナとその仲間じゃないか! 久しぶりだな!﹂
﹁ベグレム教官も元気そうで何よりです! また私達の事を指導し
てくださいね!﹂
エアリスさん達も嬉しそうでしたが、私はいまだにどういう事に
なってるのか理解できませんでした。
そこで慶ちゃんは説明してくれました。
﹁ベグレム教官はユウナちゃん達にサドマゾ12世との戦いで訓練
を受けたことがあるんだよ。戦いの後にもこうしてベグレム教官と
彼らは交流をしているんだよね﹂
157
こう話していますがこの後とんでもない出来事が!
﹁ちょっと、何であんたがここにいるのよ!﹂
﹁お前はセナじゃないか! おっぱいの触感細胞が壊死した後も元
気じゃないか!﹂
何といきなりセナちゃんが現れてベグレム教官の台詞の後に回転
be
continued−−−
回し蹴りを食らわせました。
−−−to
158
18−3
ベグレム教官の顔を見ていきなり激怒したセナちゃん。
私達は何が起こっているのか理解できていませんでしたが、エア
リスさんは何か思い出して言葉を発しました。
﹁そう言えばセナちゃんはベグレム教官の下ネタを凄く嫌っていた
からたびたび回し蹴りや踵落しを食らわせたものね﹂
何て凄いセナちゃんの武勇伝でしょうか⋮⋮。
こんな可愛い女の子が怒りで武人並みの大技を食らわせるなんて。
﹁とりあえずセナちゃん落ち着きなさいって! まだベグレム教官
は下ネタ言ってないんだしさ!﹂
﹁放して下さい佳恵さん! コイツは今まで私やアセルスさんの事
をレズや有害物質など暴言を繰り返したんですから!﹂
セナちゃんを抑える佳恵ちゃんでしたがその力はとても凄まじく、
まるで獣のようでした。
それを見かねたのか軍師尿水はセナちゃんに何やら不思議な魔法
をかけるのでした。
﹁怒り狂う小娘をこれ以上黙ってみておられんわ! ならばこれで
少し眠ってもらおう!﹂
軍師尿水の左手から黄金の光が纏われ、それをセナちゃんのお尻
に当てるのでした。
そして次の瞬間、セナちゃんが急に眠りだしてぐったりとしまし
159
た。
﹁軍師尿水、これは一体?﹂
﹁睡眠術だ。しばらくこの小娘は眠ったままの状態が続くだろう。
まあ、明日には起きるだろうがな﹂
一安心した私達でしたが、この直後にとんでもない事態が起きて
しまいました!
﹁ゲゲ、セナちゃんが寝ションベンたれてる∼!﹂
佳恵ちゃんの言葉通りに私はセナちゃんのほうを見てみると彼女
は眠りながら失禁してしまっていたのです!
セナちゃんのスカートからはおしっこが大量に流れてきています!
﹁軍師尿水! これは一体どういう事だ!?﹂
﹁おっと、いい忘れていたがこの妖術はミニスカの可愛い女の子に
かけるとおしっこ漏らすようになっているのだ。まあ、命に別状は
無いがね﹂
そんな悠長な事を言わないでください軍師尿水!
これじゃあみんなに有害になってしまいます!
﹁まあ、これで何とかなるだろう﹂
be
continued−−−
そして翌日、私達は伝説のナイトドール捜索に向かうのでした。
−−−to
160
19−1
ようやくセシルさん達から受けた傷は完全に消えていつも通りに
動けるようになった僕は慶輔さん達4人とアリエルさんとシフォン
さん、テスラさんとリオナさん一緒に伝説のナイトドールを探す冒
険に出るのでした。
残りのメンバーはタナトスデビル襲撃に備えて僕の家に待機して
もらっています。
僕達が最初に訪れたのは沖ノ島という自然溢れる館山市の島です。
﹁本当にこの島の中にナイトドールが眠っているのか?﹂
﹁間違いない、俺の記憶だとここにナイトドールが封印されている
という情報があるらしいんだ。とりあえず探してみよう﹂
軍師尿水も力を貸してくださり捜索もかなり楽に思われましたが
なかなか上手くいきそうにありません。暗闇の洞窟を探す中、危険
が一杯です。
そこでリオナさんが僕に声を掛けてきました。
﹁ねえ楓君。私の失禁魔法で明かりを灯す事ができるけどどうする
?﹂
﹁いや、今は大丈夫だよ! 懐中電灯があるから何とかなりそうだ
しね﹂
しかし、ここで軍師尿水がリオナさんの所へやって来ました。
﹁是非頼む! 懐中電灯だけだと光で照らす事が限られているから
困っていたんだ!﹂
161
軍師尿水⋮⋮、絶対あんた自身の欲望を優先しただろ?
﹁じゃあ軍師尿水、私のおっぱいをやさしく揉んでくださいません
でしょうか?﹂
﹁かしこまって候!﹂
軍師尿水は欲望のままにリオナさんのおっぱいを揉むと、彼女の
スカートからおしっこが大量に流れてきました。
﹁ちょっと軍師尿水! みんなが一生懸命探しているって言うのに
何自分の欲望を晒してるのよあんたは!﹂
佳恵さんが怒り狂う中、リオナさんのおしっこが急に光り輝き始
めて周りの暗闇を照らし出しました。
僕達の視界は既に光で一杯でした。
﹁凄いよリオナさん! まるで光の魔法みたいだね!﹂
﹁どういたしまして!﹂
しかしアンモニア臭が凄いのが玉に瑕なんだけどね。
そこでシフォンさんが何か見つけたようです。
﹁ねえ、あそこにカードが浮かび上がっているのって伝説のナイト
ドールの召喚カードじゃないかしら!?﹂
僕はシフォンさんが指差した方向を見てみると祭壇にカードが祭
られているのが見えていました。
どうやらあれが伝説のナイトドールの召喚カードでしょう!
162
﹁おお∼、まさしくこれが伝説のナイトドールの召喚カードだ! 後はあいつらを倒せばゲットできるぞ!﹂
﹁もしかしてアイツってこれの事ですか∼?﹂
アリエルさんが恐怖失禁しながら指を指している方向を見てみる
と、巨大な蛇が僕達の方向を見つめていました。
﹁貴様らみたいな人間にこの召喚カードを渡すわけにはいかんな!﹂
しかもこの蛇、人間の言葉を喋ってるし!
be
continued−−− まさに一大事です!
−−−to
163
19−2
伝説のナイトドールの召喚カードの前に姿を見せた謎の巨大蛇。
何とその巨大蛇は人間の言葉を喋り凄まじい魔法力を感じてきま
した。
﹁お前達の魔法力、危険を感じてくる! そのような人間にこのナ
イトドールの召喚カードを渡すわけにはいかんな!﹂
﹁待ってください! 僕達はタナトスデビルやデビルロマイアとい
った巨悪から館山市や罪の無い人達を守る為にそのナイトドールの
召喚カードが必要なんです!﹂
そこで巨大蛇は自分の名前を名乗りました。
﹁我は神獣ミドガルズオルム! この世の悪から騎士の証を守る者。
そなた達が騎士に相応しいかためさせてもらおう!﹂
するといきなりミドガルズオルムは空から大量の蛇を雨の如く降
らせてきて、僕の勇気を削ろうとしました。しかし慶輔さんが聖剣
でそれらを切り倒してゆきました。
﹁その程度の恐怖では僕達を止められると思うな! お前が修羅と
言うのなら僕達は喜んで羅刹となろう!﹂
﹁ならば見せてみよ! お前達の強さの真髄を!﹂
ミドガルズオルムはその勢いで慶輔さんに突進を仕掛けてきまし
た。
しかし奴の突進が終わる頃には慶輔さんは既に後ろへ移動してい
164
ました。
﹁その程度か? 僕も随分と舐められた者だ。まるで悪意どころか
戦意すら感じられない﹂
﹁余計な口を叩く暇はあるのか? お前は既に我の領域に足を踏み
入れた事を忘れているみたいだな!﹂
ミドガルズオルムの言葉の後に慶輔さんの後ろからたくさんの蛇
が襲い掛かってきました。
が、しかし⋮⋮。
﹁お前こそ忘れてはいないか? 敵に襲いかかる時はちゃんと相手
の特徴を確認しろとな﹂
何と慶輔さんに襲い掛かろうとしていたたくさんの蛇が剣で串刺
しになっていました。
そこで慶輔さんはミドガルズオルムに剣を突き刺して台詞を吐き
出しました。
﹁さあ、僕達の勝ちだ。大人しくそのナイトドールの召喚カードを
be
continued−−− 渡してもらおうか!﹂
−−−to
165
19−3
ミドガルズオルムを退けた慶輔さんの恐ろしさはまるで毘沙門天
のような物でした。
流石の僕も背筋が凍りついてしまいました。
﹁さあ、伝説のナイトドールの召喚カードを渡してもらおう!﹂
しかし、ミドガルズオルムは慶輔さんに質問を繰り出してきまし
た。
﹁何ゆえ、お前はナイトドールの力を欲するのだ?﹂
﹁僕達は全ての人々や大切な生き物や自然を守りぬくために今日を
生きている。もうこれ以上誰も悲しい思いをして欲しくないし、大
切な場所を壊される悲しみを味わって欲しくないから﹂
慶輔さんの言葉がミドガルズオルムの心を繰り出しました。
まるで何かを決意した騎士みたいで、いや、騎士そのものでした。
﹁慶ちゃん、まるで本当に真面目になったわね? いつもはああい
うキャラじゃないのに﹂
それを聞いた僕は佳恵さんに対して質問をして見ました。
﹁佳恵さん、それってどう言う事ですか?﹂
﹁普段の慶輔はケーキを勝手に食べられると性格が正反対になって
ぶち切れたり女の子にはめちゃくちゃ甘いわでマイナス面が多いの
よあいつ∼﹂
166
僕はこの日、慶輔さんの裏側を知ったのでした。
﹁ならばお前はこのナイトドールを持つ資格がある。正義のために
使うと誓うと約束できるならもって行くがいい﹂
﹁いいんですか!?﹂
そういってミドガルズオルムはナイトドールの召喚カードを取り
出しました。
﹁ありがとうミドガルズオルムさん、このナイトドールは正義のた
めに使わせてもらいます!﹂
﹁それと言ったらあれなんだがひとついいか?﹂
その言葉に佳恵さんは何かたずねました。
﹁どうしたんですか?﹂
﹁どうかあの娘達の失禁の後始末を早くしてくれんか? 流石の私
もアンモニア臭はきついわ﹂
いまだに恐怖失禁しているアリエルさん達を指しているのでした。
be
continued−−− ﹁すみません、今すぐ魔法で処理しますから!﹂
−−−to
167
20−1
私はティナ・アルデルヴァイレルト、ベルギーの失禁魔法少女で
す。
楓君が沖ノ島で伝説のナイトドールの召喚カードを探している頃
に私はセシル達と楓君の友達であるスコール君とルーネス君、バッ
ツ君とフリオニール君にマリアさんとセリスさんと一緒に砂山で召
喚カードを探していました。
軍師尿水の話によると砂山で二つ目の伝説のナイトドールの召喚
カードがあると言う事。
ここは砂漠みたいな所でサンドスキーやサーフボードなどを楽し
める館山市では珍しい場所でもあるのです。ルーネス君は砂山のせ
いか、早くもへとへとになってしまいました。
﹁本当にこんな所にナイトドールの召喚カードなんてあるのかな?﹂
﹁ぼやくなよルーネス。学校の授業よりはましだろ?﹂
その会話のやり取りを聞いていたマリアさんは思わずルーネス君
に言葉をかけてきました。
﹁頑張ってルーネス君、セナちゃんはユウナさん達の面倒を見て私
達の帰りを待っているんだからしっかり召喚カードを持って帰りま
しょうよ!﹂
その言葉でルーネス君は翔記を取り戻しました。
﹁そうだな! セナさんのためにもナイトドールの召喚カードを持
って帰るぞ∼!﹂
168
﹁その意気だぜルーネス! 頑張っていこうぜ!﹂
その裏で私は失禁魔法でナイトドールの召喚カードをサーチ機能
の如く探していました。
私の失禁魔法という物は目的のアイテムやターゲットとなる敵を
おしっこがサーチしてくれるというものです。見つかるとその目的
の場所で私達をテレポートで案内してくれるという物です。
︵ここに召喚カードがあるというのなら私のおしっこが反応してテ
レポーテーションができるはず。絶対に見つけなくちゃ!︶
ちょうどそこで私のおしっこの水溜りが何やら反応を見せました。
どうやら召喚カードが見つかったみたいです。
﹁みんな、私の失禁魔法が何やら反応を見せたわ! 今場所が写る
から私のところまでやって来て!﹂
私の声に反応してみんながやって来ました。
すると私のおしっこの水溜りに映像が流れてきました。
どうやら古き神殿らしき構造内です。
﹁これは一体どういうことかしら? 砂山に神殿なんかあったのか
しら?﹂
﹁いいや、そんな話はないぜ? そもそも館山にこんな建物は無い
はずだぜ?﹂
バッツ君の言葉通り、館山には洋風の神殿らしき建物は存在して
いません。
10分後には映像に移っている場所にてレポートできるのでそれ
まで待つ事にします。
169
ちょうどその時、リノアが何やら見つけました。
﹁みんな、タナトスデビルが襲って来たわよ!﹂
be
continued−−−
私が振り向くと、水羊羹らしきタナトスデビルがやって来たので
す。
−−−to
170
20−2
私達の所へと襲って来たタナトスデビルの名前はスイヨカーンと
言う見た目が水羊羹らしき物で、雰囲気は動く壁のような物でした。
しかしそれだけではありません。私達の後ろの方にもスイヨカー
ンが無数存在しており、ずっしりと私達の方向へと進んでいったの
です。
考えられるのはただ一つで挟み撃ちで私達を押しつぶすと言うの
でしょう。逃げようと思ったのですが、私は失禁魔法を発動させて
しまっているため動くことができません。
今、私が動いてしまったら失禁魔法は途中でその効果は失われて
テレポートが出来なくなってしまいます。
﹁ティナさん、ここは俺達が守るからこのままテレポートの準備を
頼むぜ!﹂
﹁了解! ここはみんなに任せるからね!﹂
私はルーネス君の言葉に任せてテレポートの魔法力をチャージし
たのでした。
彼はブランドを召喚してスイヨカーンの群れに挑むのでした。
﹁俺もいくぜ! あいつらに折角手に入れたナイトドール召喚カー
ドの入手チャンスを潰されたらたまったもんじゃないからな!﹂
﹁ピンチの後にチャンスありと言う事で俺も出るぞ!﹂
﹁要するにあいつらをティナの所へ近づけなければいいんだろ!?
だったら俺もいく!﹂
﹁私も出撃するわ! あいつらにナイトドール召喚カードゲットの
チャンスを潰させるわけには行かないわ!﹂
171
﹁セシルちゃん、ここは私達に任せて!﹂
フリオニール君とスコール君、それにバッツ君とマリアさんとセ
リスさんも協力してナイトドールで出撃しました。これで6人出撃
したことになります。
﹁みんな、私達も失禁魔法で援護するわ!﹂
セシルも失禁魔法でスイヨカーンを攻撃してルーネス君の援護を
すると、アーシェ達もそれに続いて失禁魔法を発動させました。
スイヨカーンはどんどん私の方向へ向かっていきますがスコール
君の槍攻撃がスイヨカーンを食い止めてくれました。
スコール君の槍攻撃を食らったスイヨカーンは胴体を貫かれて身
体がボロボロになって消えてゆきました。
﹁それそれ∼! 俺の槍は天下一!﹂
しかし、残りのスイヨカーンは口から粘着力のある唾液弾を発射
してきました。
このままフリオニール君のところまで飛んでいき、あと少しの所
まで当たろうとしたその時、アーシェのおしっこでできた触手がそ
れを完全にガードして溶かしていきました。
﹁私だって失禁魔法少女の意地があるんだから! 何としても伝説
のナイトドール召喚カードを手に入れてやるんだからね!﹂
be
continued−−− 砂山での戦いはますます激しくなっていくのでした。
−−−to
172
20−3
砂山での戦いはますますヒートアップしてきてお互いに負けられ
ない状況です。
特にルーネス君とスコール君がいつも以上の気合を見せており、
ナイトドールの武器でスイヨカーンを次々と切り倒してしまうので
した。
もはや疾風怒濤の快進撃みたいです。
﹁俺達はお前達のような人の自由を奪うタナトスデビルを倒すため
に伝説のナイトドールを手に入れなければいけないんだよ! 童貞
である俺だってやっていいことと悪い事ぐらいは分かるぜ!﹂
﹁確かに俺は童貞だけどお前達みたいに自分がされたら嫌な事は他
の人にはしないし誰かが傷ついたらちゃんと傷が癒えるまで側にい
るんだからな!﹂
その言葉の後に続くかのようにアーシェとリノアが失禁魔法でス
イヨカーンを攻撃を開始するのでした。まるで何かを守ろうとする
みたいでした。
﹁私達はミニスカ失禁に興味の無い人やそれを見た人に嫌悪感を抱
く人に対して無理矢理進めたりはしないもの!﹂
﹁私達は好きでミニスカ失禁プレイを楽しんでるのよ! こんな私
達でもこの星の住民だという事を忘れないでね!﹂
既にスイヨカーンは半分以下に減っていきました。
そしてレフィアとオヴェリアも失禁魔法をスイヨカーンに炸裂さ
せました。
173
﹁あなた達みたいに罪の無い人達を傷つけるならみんなの前でセク
ハラされた方がましですわ!﹂
﹁こんな私達だってみんなを守る事ができる事を証明してあげるわ
!﹂
そしてフリオニール君が両手を広げてオーラを集中させて、それ
をスイヨカーンにぶつけようとしました。まさにハルマゲドンみた
いです。
﹁この技で決めさせてもらうぜ! 何せ俺達は童貞魔法騎士軍団と
エロ魔法少女のタッグを組んだ最強の戦士集団だからな!﹂
フリオニール君はその両手から無数のビーム砲を発射してスイヨ
カーンを攻撃していきました。
そして喰らってしまったスイヨカーンの群れは全て倒れてゆきま
した。
﹁みんなありがとう! おかげでテレポートできそうだよ!﹂
そして私の失禁魔法で伝説のナイトドール召喚カードの場所へテ
be
continued−−−
レポートしていきました。
−−−to
174
21−1
ようやく私の失禁魔法のテレポートで召喚カードが封印されてい
る場所までやってきました。
その中はまるで古代ギリシャの神殿みたいで何年か前に作られた
ように見えるものでした。
その中の中央には確かに伝説のナイトドールの召喚カードが祭殿
の中央に祭られているのでした。
﹁あれが伝説のナイトドールの召喚カード⋮⋮!﹂
﹁ようやく私達が手にすることが出来るんだよね⋮⋮?﹂
マリアさんもセリスさんも召喚カードを目にして瞳を輝かせてい
るのでした。
まるで伝説が蘇るみたいでした。
﹁待って、誰かがいるわ!﹂
セシルは召喚カードの中に人がいる気配を感じていました。
するとカードの中から声がしてきました。
﹁何ゆえ、お前達はこの力を欲するのだ?﹂
その声は私達に何かを尋ねているみたいでした。
一体私達の目的はなんなのか、心の中をたずねているみたいでし
た。
﹁私達はタナトスデビルからみんなを守る為に失禁魔法少女となっ
175
たんです。そのためにはこのナイトドールの力を手に入れて私達の
仲間を強くしたいのです!﹂
力強いセシルの決意は謎の声の問いに言い切る感じがしてきまし
た。
まるで何かを守る少女のように。
﹁お前達は何を守るのだ? そして何を倒すのだ?﹂
﹁私達失禁魔法少女は全ての悪を私達のミニスカ失禁で洗い流し、
傷ついた心を持った人達を癒すために戦って来たんです。全ての悪
と罪の無い人達の悲しみを私達のミニスカ失禁で洗い流すためにそ
のナイトドールの力が欲しいのです!﹂
すると召喚カードの前に一人の死神が姿を現しました。
﹁どうやらお前達の決意は本物みたいだな。その決意がどれだけの
物か、このハーデスが確かめさせてもらおう!﹂
continued−−−
するといきなり私達失禁魔法少女の周りにたくさんのゾンビがや
be
って来ました!
−−−to
176
21−2
﹁今からお前達にその力を持つのに相応しいか試させてもらう!﹂
ハーデスの言葉の後に私達失禁魔法少女の周りにたくさんのゾン
ビが次々と襲い掛かってきました。
様子を見てみるとまるで私達の身体を目的とした痴漢のような目
つきをしていました。
私達がすぐに交戦しようとしたのですが⋮⋮。
︵何これ、脚が動かない⋮⋮!?︶
私の脚に急に力が入らなくなりその場で尻餅をついてしまったの
です。
その時、私は既に下半身の自由を失っている事に気づいたのでし
た。
それだけではなくセシルやアーシェ達にも同じ状態になっていま
した。
﹁そんな、どうして歩けなくなったの!?﹂
﹁お前達失禁魔法少女の下半身の自由を奪った。このゾンビ達を倒
さない限りお前達は歩くことはできない﹂
突然のハーデスの強烈過ぎる言葉。
私達が立ち上がろうとしても脚の感覚が失ってしまったので立ち
上がるのは不可能の状態です。
﹁セシル、ティナ! オイあんた、やることが汚いぞ!﹂
177
﹁いくらなんでもこんなのやりすぎじゃないかよ!﹂
バッツ君とフリオニール君はハーデスに抗議をしたのですがなか
なか聞き入れませんでした。
﹁これが試練だ。お前達は自由を失った姫君を守り抜く力を私に見
せてみろ。そうすればお前達にこの力を授けてやろう﹂
要するに脚の自由を失ってしまった私達を守り抜いてそのゾンビ
達を倒せと言うのでしょう。
それを理解したルーネス君とスコール君はすぐにゾンビ達に立ち
向かうのでした。
﹁だったら簡単だ! 要するにゾンビ共からティナ達を守り抜けば
いいんだろ?﹂
﹁俺達がそのゾンビ達を倒したらセシル達の下半身を元に戻しても
らうからな!﹂
そう言ってゾンビに斬りかかろうとした2人でしたが、攻撃する
前にかわされてしまってカウンター攻撃を喰らってしまいました。
﹁スコール君、ルーネス君! しっかりして!﹂
﹁こうなったら私達が倒すしかないみたいね! 覚悟なさい!﹂
マリアさんとセリスさんもゾンビ達の所へ攻撃しようとしました
が行動に移る前にハメ取り攻撃を食らってかなりのダメージを受け
ると⋮⋮。
﹁このゾンビ達、かなり強いぜ!﹂
﹁チキショウ、何て強さだよ!﹂
178
全く歯が立たないくらいで、私達が恥ずかしさの余りミニスカ失
禁してしまうほどでした。
﹁もうこの程度か⋮⋮。お前達に子の力を得る資格は無いという事
だな﹂
そして私達の何かが目覚め始め、新たなる力を得る事が分かりま
した。
この何かが覚醒を始めたのはゾンビ達が倒れてしまっているスコ
ール君達を袋たたきにしようとしたその時です。
﹁もう、やめて! そんなに攻撃したいなら私達を攻撃しなさいよ
!﹂
私達が得た力、それはミニスカ失禁するとおしっこでナイトドー
ルの分身を作ることが出来ると言う事でした。その分身は既にゾン
be
continued−−−
ビ達を攻撃しているのでした。
−−−to
179
21−3
﹁もうこれ以上私達の仲間を苦しめないで! 試練を与えると言う
なら私達を狙えばいいでしょう!?﹂
見知らぬ間に覚醒した私達のおしっこで作られたナイトドールの
分身は本物みたいに強く作られているみたいで、動きも性能も完全
にこなしているのでした。
それはゾンビ達をなぎ倒してスコール君達を無事に助けることが
出来たのです。
﹁これが、お前達の新たなる力だと言うのか?﹂
ハーデスの声に答えるかのように私は力強く言葉で返すのでした。
﹁私達はただ自分の性癖を満たすために失禁魔法少女になったんじ
ゃない! 全ての悪の心を洗い流すために戦う事を決めたの!﹂
それに続いてアーシェとリノアが言葉を発しました。
﹁例え私達は変態者扱いされてもみんなが笑顔で毎日暮せるならそ
うなっても構わないわ!﹂
﹁それが私達の覚悟であり、自分が選んだ道なのだから!﹂
そしてハーデスは何かを決めたかのように魔力を引き出したので
した。
﹁お前達の覚悟は分かった。そのナイトドールの力と共に新たなる
180
魔法力を授ける﹂
そこでハーデスは私達の下半身の不自由を治して新たなる魔法の
杖を取り出してきました。
一体ハーデスは何を託送と言うのでしょうか?
﹁この力はお前達が失禁するたびにどんどん魔法力が強くなってゆ
く。そして強力な必殺技が使用可能である。お前達の仲間にはこの
杖の先から出てくる飴玉を食わせるがいい﹂
﹁ありがとう、ハーデスさん! あなたのお陰でまた一つ強くなれ
るわ!﹂
そこでハーデスは何か言葉を言いました。
﹁それからもう一つ、さっきの失禁魔法を繰り出したら下半身の自
be
continued−−−
由が半日掛かってしまうから気をつけるのだぞ?﹂
−−−to
181
22−1
私はセナ・シュバインシュタイナー。
先ほどティナさんからナイトドールの召喚カードと入手したと言
う連絡を貰ってとりあえず一安心しました。残った私達はみんなの
無事を祈るだけです。
そして私達にとっても嬉しい事がありました。
﹁アセルスさん、それに伊吹さんや朱里さん!﹂
﹁真歩さんに新久朗さん、それに沙綾ちゃんまで!﹂
何とアセルスさん達が病院から退院して、私達のお仕事を手伝っ
てくれることになったのです。
沙綾ちゃんも芸能事務所からの命令でタナトスデビルの調査に向
かうことになったのでした。
﹁セナさん、今回は改めてよろしくね!﹂
﹁沙綾ちゃん、これからもよろしく!﹂
ある程度挨拶を終えた私は沙綾ちゃん達に軍師尿水の所へと案内
しました。
﹁沙綾ちゃん、この人は軍師尿水。豊臣秀吉の軍師を勤めていた人
で今は守護精霊となってこの世にいるんだよ﹂
﹁本当に!? まるで死んだ人が精霊になって蘇るなんてゲームみ
たいじゃない!﹂
そこで軍師尿水は沙綾ちゃんの全身を見てこう呟くのでした。
182
﹁ほほう∼、お主の肉体はまるで我妻、光にそっくりじゃな! で
きればわしの正室にしたいくらいじゃ!﹂
まるで沙綾ちゃんの事が気に入ったみたいでいまでもセクハラし
そうになりそうです。
まあ、沙綾ちゃんはミニスカ巨乳で可愛いから軍師尿水が惚れる
のも無理はないか。
﹁もう、笑わせないでください。私は今でも女性しか愛せないんで
すから﹂
そういえば沙綾ちゃんは同性愛者という優れものだったんだっけ。
私とアセルスさんも同じ同性愛者だからな。
﹁ならばお主とセナには百合キスお漏らしをして私の性欲を覚醒さ
せてもらえぬか?﹂
﹁はい、喜んで!﹂
私と沙綾ちゃんはお互いにキスをしてミニスカ失禁をしたのでし
た。
それを見た軍師尿水は萌え付きそうになったのです。
﹁おおおおおお! これが本場のミニスカ百合キス失禁か∼! た
まらんわ!﹂
be
continued−−−
私達失禁魔法少女の逆襲が今から始まります!
−−−to
183
22−2
いよいよ私達もタナトスデビルと戦う時がやって来ました。
軍師尿水の助言の元、私は色々と失禁魔法の習得している間にユ
ウナさん達新八犬士のみんなの強さもベグレム教官の指導の下、着
々と強さを発揮しています。
﹁いいか!? 敵は全て格安で不細工なキャバ嬢だと思って攻撃し
ろ! 決してセナの膀胱みたいに容赦なくいけ!﹂
﹁一言多いのよあんたは!﹂
こうしてベグレム教官の私に対する下ネタには大技で繰り出すこ
とは毎日の事です。
﹁でもセナちゃんが元気になってよかったね。アセルスさんも大分
館山の生活に慣れてきたんじゃない?﹂
﹁そうですね。私はセナちゃんと一緒なら何処だって構いません。
だってセナちゃんは私にとって大切な人なのですから﹂
キスティスさんもアセルスさんの退院を喜んでくれて何よりです。
こうしてまた、いつも通りの仲間と一緒に過ごせるなんてまるで
夢見たいです。
そんな所で軍師尿水が私達を集めました。
﹁みんな来てくれ! みんなに大事なお知らせがある。聞いてくれ
ないか?﹂
﹁軍師尿水、一体どうしたのですか?﹂
184
私達が集まってユウナさんが質問してみると軍師尿水は意外な言
葉を口にしました。
﹁大綾魅楓が通っている中学では優秀な異国の物がたくさん通って
いる人間がいると言う事は本当か?﹂
﹁はい、主にヨーロッパの国々からやって来た生徒達が通っている
みたいです。中でもスコール君達は楓君と仲がいいみたいですから﹂
そう答えるエアリスさん。
﹁実は昨日魔法神ラグナから試作品のナイトドール召喚カードをも
らって来たのだ。できれば私はそんな彼らをスカウト、そして魔法
騎士として育成してタナトスデビルとデビルロマイアの襲撃に備え
たいのだ﹂
﹁それ本気ですか!?﹂
軍師尿水はその通りと言わんばかりに首を縦に振りました。
﹁そしてこれが魔法神ラグナと話し合った結果、魔法騎士の候補と
なる人間達だ﹂
be
continued−−−
そういって軍師尿水は楓君の中学の生徒の履歴書を机に広げたの
でした。
−−−to
185
22−3
﹁これが新しいナイトドールのパイロット候補の人達ですか?﹂
﹁そうだ。ほとんどが全員童貞か処女だ。この中から魔法騎士との
契約を結んでもらおうと思う﹂
軍師尿水が持ってきた履歴書の内容はほとんど欧州国の国籍を持
つ生徒ばかりでどれも魅力的な成績を持つ人ばかりでした。とても
人数が多くてかなりの戦力が期待できそうです。
﹁でもこれで本当に戦力が上がるのかしら? たとえ人数が増えた
としても乗っている人が弱かったら強力な敵には勝てないわよ?﹂
﹁それなら問題ない。ベグレム教官の指導の下に鍛えてもらえば弱
さは鍛えられるはずだ。少なくとも技術以前の問題だ﹂
キスティスさんの質問に冷静に答えた軍師尿水は試作品のナイト
ドール召喚カードを私達に見せるのでした。
﹁これが魔法神ラグナが作った試作品のナイトドール?﹂
﹁その通りだ、全部で20機はある。その履歴書の中から選択して
伝説のナイトドールを合わせればほぼ戦力が上がるはずだ﹂
確かに魔法騎士の契約を済ませた人がたくさんいたら戦力は上が
るのですが、タナトスデビルと戦うには選ばれた人の心を鍛えるし
かありません。
そうしないと命を落としかねませんから。
﹁早速だが私は明日からその者達をスカウトして参る。くれぐれも
186
慎重に行くつもりじゃ﹂
﹁はい、分かりました﹂
私が頭を下げると一人の男子生徒が訪ねてきました。
﹁あの∼、ここがナイトドールを操作できると聞いてここにやって
来たんですけど∼﹂
﹁え∼! もう来ちゃったよ!﹂
エリアさんが驚くと軍師尿水はその男子生徒の名前を口にしたの
でした。
﹁ようやくやって来たか、クラウド・ジュシャーク。確かお主はハ
ンガリー国籍だったな﹂
﹁その通りです。タナトスデビルと戦いたいからここへやって来ま
した﹂
軍師尿水にクラウドと呼ばれた一人の男子生徒。
be
continued−−−
彼は一体何者!?
−−−to
187
23−1
﹁初めまして皆さん、僕はハンガリーからやって来ましたクラウド・
ジュシャークと言います。皆さんと一緒にタナトスデビルと戦いた
いのでここへやって来ました﹂
﹁ところでクラウド君、貴方は格闘技か戦術とか出来る?﹂
クラウド君はユウナさんの質問に対して難しそうに答えるのでし
た。
﹁僕は双剣やナイフ投げ、古武術しかできませんけど大丈夫でしょ
うか?﹂
﹁問題ない。用は格闘術や敵に攻撃できることを学んでいればよい
のだ﹂
軍師尿水はあっさりとクラウド君を認めてしまうのでした。
私は思わず彼にこう質問してみました。
﹁ねえクラウド君。折角だからあなたの実力を見せて頂戴?﹂
﹁はい、まずはナイフ投げを見せましょうか?﹂
冷たい笑顔で答えるクラウド君の言葉に私は思わず背筋が凍りつ
いてしまうのでした。
﹁じゃあセナさん。まずは頭に林檎を置いていただけませんでしょ
うか?﹂
﹁こうでいいかな?﹂
188
クラウド君の指示で私は林檎を自分の頭に乗せました。もちろん
ずれ落ちないように紐をしっかりと結んでおり、私は動いてしまわ
ないようにロープで縛られていました。
﹁クラウド君、本当に大丈夫?﹂
﹁ええ、僕はこれでもサーカスでバイトをしていましたからこうい
うのは⋮⋮﹂
言葉を中断したクラウド君は私の頭に乗っかってる林檎を目掛け
て投げてきました。
見事、その林檎を打ち抜いてしまったのでした。
﹁得意なんです⋮⋮﹂
﹁あ、アハハハハは⋮⋮﹂
思わず私は恐怖で失禁してしまいましたが、クラウド君はスマホ
を取り出して私を撮影しました。
﹁これが噂のミニスカ失禁か∼! 見てみたかったんだよな∼!﹂
﹁クラウド君、もしかして貴方⋮⋮!﹂
エリアさんが思わずクラウド君に質問してみましたが。
﹁はい、実は僕、童貞なんです!﹂
﹁やっぱり⋮⋮﹂
そこでクラウド君は双剣の腕前を私達に披露しました。
見事な剣捌きで、次々と標的を切り落とす腕前は驚きを隠せませ
んでした。
189
﹁君って凄いじゃない! まるで本物のピーターパンじゃない!﹂
﹁いやいやどうも! 後僕からのお願いですけど彼らの技術を見て
あげてくれませんか?﹂
彼がそう言うと他の生徒達が19人姿を見せました。
そこでユウナさんはクラウド君に質問しました。
﹁クラウド君。もしかしてこれは一体?﹂
﹁はい、いざと言う時のために僕が呼んだんです!﹂
驚く私達ですが軍師尿水はナイトドール召喚カードをクラウド君
に渡しました。
﹁すまないなクラウド。お前には勾陳騎士ザンダーのカードを授け
be
continued−−−
よう! 残りの20人はそれぞれ準備を頼むぞ!﹂
−−−to
190
23−2
クラウド君が連れて来た20人の生徒は夏休み期間中にナイトド
ールに乗れる体力と技術を身に着けるための強化合宿を行うことに
なりました。
合宿に参加している全員はどれも気合が入っていました。
ユウナさんはどうやってクラウド君にナイトドールの事を知った
のか聞いてみることにしました。
﹁クラウド君、貴方は一体どうやってナイトドールの情報をキャッ
チしたのかしら?﹂
﹁それはついこの前、魔法神ラグナという方が僕達に対して魔法騎
士の契約してロボットのパイロットをやってくれないかとスカウト
されたんですよ。その彼らと一緒にね!﹂
まるで大幅なスカウトみたいで、流石の私もこんなに凄いスカウ
ティングには驚くどころか何もいえない状態でした。なんて凄さな
のでしょうか!
そして軍師尿水は私達を集めて3人の生徒に注目してみました。
﹁そこでお前達に少しずつメンバーを紹介しておこうと思う。まず
はボスニア・ヘルツェコビナ国籍のラムザ・ビアニッチだ。彼は鞭
による攻撃を得意としており長距離からの攻撃を感知する事ができ
る能力を持っている﹂
私は金髪の一本締めの少年を見た途端、バラのような心の美しい
気配を感じていました。
そこでユウナさんはラムザ君に話しかけてみるのでした。
191
﹁貴方がラムザ君ね? これからも頑張ってね!﹂
﹁こちらこそよろしくお願いします。貴女の様な美しい方から声を
掛けていただけるなんて光栄です﹂
私からラムザ君を見た感想はバラを取り出してユウナさんに渡す
所が、ちょっとキザでしたね。
﹁続いて素早さが売りのチェコ国籍のカイン・リンベルスキーだ。
棒術を得意としておりあらゆる零距離攻撃がメインとして得意そう
だ﹂
﹁カイン・リンベルスキーだ! みんな、よろしく頼むぜ!﹂
軍師尿水に自分を紹介されたカイン君はとても熱血漢が高そうで
した。
思わずエリアさんも背筋が凍ってしまうほどでした。
﹁凄い熱血⋮⋮﹂
次に軍師尿水は次の生徒を紹介するのでした。
﹁次に紹介するのはウクライナ国籍のアルクゥ・ミレフスキ。アー
チェリーが得意そうだ﹂
﹁初めまして、アルクゥ・ミレフスキです。アーチェリーが得意で
す﹂
とても優しそうなアルクゥ君でした。
be
continued−−−
どれも凄い人達ばかりでしたね。
−−−to
192
23−3
軍師尿水が紹介してくれたメンバーはとても魅力のある人達ばか
りでした。
クールなラムザ君、熱血漢中印君に優しいアルクゥ君。どれもこ
れも魅力を感じる素敵なメンバーでした。
﹁彼らはきっと育て上げれば大きな戦力になるのは間違いないな。
それまではベグレム教官に頼んでびしびし鍛えてもらわないとな﹂
﹁そうですね。彼等も楓君の強力な仲間になってくれるといいです
ね。どれも頼もしそうな人じゃないですか﹂
エアリスさんも納得のいく表情でした。
きっと彼らは楓君や慶輔さんの大きな力になってくれる事を信じ
ています。
﹁ところで楓や慶輔は今どこにいるんだ?﹂
﹁今は大山と言う所に伝説のナイトドールの存在が分かったからそ
こに向かっています。明日直行するみたいです﹂
エリアさんの報告を聞いた軍師尿水は安心しきった表情を見せな
がら館山市の地図を見せるのでした。
﹁ところでお前達にも少し館山の探索に向かってもらう。場所は沼
産と呼ばれる城山公園の裏にある山の中に八犬士の玉があるそうだ。
お前達にそれを取ってきてほしいんだ﹂
﹁なるほどね。それを取ってくれば私達にも魔法力が上がるかもし
れないのね?﹂
193
キスティスさんの菅が当たったのか、軍師尿水ははいと言わんば
かりに首を盾に振るとアセルスさん達がやって来たのでした。
﹁軍師尿水、私達も行きます! セナちゃん達だけ危険な目にあわ
せたくありません!﹂
﹁よし分かった! お前達の動向を許可しよう! ただし危なくな
ったらこの杖を天にかざせ﹂
そういって軍師尿水はアセルスさんに不思議な杖を渡しました。
アセルスさんはお礼をいう感じで受け取ったのです。
﹁じゃあ明日の朝に出発よ!﹂
﹁了解です!﹂
私達の冒険が今、始まろうとしていました。
be
continued−−−
そして楓君は大山へと向かっていくのでした。
−−−to
194
24−1
伝説のナイトドール召喚カードを手に入れる冒険に出ている僕と
アリエルさん達は慶輔さん達と一緒に館山の大山にやって来ました。
何度か大山を登って来た僕でしたが、アリエルさん達は今回が初
めてらしいのです。
﹁僕は何度か大山を登っているけどアリエルさんは今回が初めてな
んだっけ?﹂
﹁うん、楓君に案内してもらおうと思っているんだけどいいかな?﹂
そういってアリエルさんは僕の腕に自分のおっぱいをくっ付けて
誘惑して来たのでした。
そうは言ってもここでドキドキパワーを覚醒してしまったらこの
先どうなるか分かりませんから何とか持ちこたえるのでした。
﹁う、うん。全然構わないからさ、心配しなくても大丈夫だからさ
!﹂
﹁じゃあ、私達にも案内して!﹂
シフォンさんも僕の腕におっぱいをくっつけてきました。
もうこれでは冒険どころじゃありません。
﹁それじゃあ出発しようかな? 楓君も随分と大山を知っているみ
たいだから案内してもらわないとね﹂
﹁ああ、そうだな。一足早く伝説のナイトドール召喚カードを手に
入れないとな﹂
195
こうして僕達は大山の中へ入っていくのでした。
僕は大山には何回も登っているから分かっているのですがアリエ
ルさんや他の友達と一緒にいくのはこれが初めてなんです。
案内するのはちょっと緊張するな∼。
﹁ねえ楓君、大山には色々と綺麗な植物があるんだよね﹂
﹁うん、僕も良くは見るけど一番注目したいのは秋葉に見れる紅葉
かな?﹂
リオナさんの質問に顔を赤くしながら答える僕でしたが、徐々に
女の子と会話するのを楽しくなっていきました。でも一体どうして
かな?
アリエルさん達とであって女の子と一緒に行動するのってこんな
に凄いことかな?
﹁今度は平和になったらみんなで大山の紅葉を見に行こうね?﹂
そんな中、麗奈さんが何かを見つけたのでした。
﹁もしかしてこれ、タナトスデビルじゃない!?﹂
﹁なんだって!?﹂
慶輔さんが望遠鏡を覗いてみるとそこにタナトスデビルが確認さ
れた事を僕は知りました。
be
continued−−− 僕も覗いて見たらどうやらフルーツグミのような物でした。
−−−to
﹁﹂
196
24−2
大山に襲って来た謎のタナトスデビルはフルーツグミみたいな姿
をしており、ぷにぷにしているとんでもなく柔らかそうな体系をし
ていました。
僕はどう見ても弱そうに見えてしまうのですが奴の恐ろしさを思
い知るのがこの後のことでした。
﹁何あれ! アイツ大山の木を体の一部を飛ばして溶かしてるじゃ
ないのよ!﹂
佳恵さんの言葉通り、フルーツグミのタナトスデビルは体の一部
を飛ばして大山の木を次々と溶かしていくのでした。これは明らか
に自然破壊です。
﹁やめろ∼! お前達がやってるのはただの自然破壊だ!﹂
僕がいくらタナトスデビルを訴えても奴等は攻撃を止めませんで
した。
そこでリオナさんはこのタナトスデビルの名前を教えてくれたの
でした。
﹁楓君! こいつの名前はフルティアンヌよ、奴は体の一部を飛ば
して建築物や植物などを溶かしてしまうとんでもない奴よ!﹂
こんなに恐ろしいのか、フルティアンヌは!
ならば僕も覚悟を決めて戦わないと!
197
﹁楓君、ここは僕と佳恵に任せて広海と麗奈と一緒にナイトドール
散策を続けるんだ!﹂
﹁でも、奴らは僕達を狙っているんですよ!? 2人だけなんてと
ても危険すぎます!﹂
そういっている僕でしたが佳恵さんはこう僕に言いかけました。
﹁大丈夫、私と慶輔を信じて! こんな恐ろしい奴は速攻でやっつ
けるから!﹂
僕は佳恵さんのその言葉を信じて広海さんと麗奈さん達を連れて
逃げようとしましたがアリエルさん4人が何故かミニスカ失禁を始
めていました。
﹁ちょっとアリエルさんにシフォンさん、一体何をしてるの!? しかもリオナさんにテスラさんまで!﹂
彼女達の足元に広がっているおしっこの水溜りが変形して水瓶の
形をした入れ物になったのでした。
﹁慶輔さんに佳恵さん、この薬を飲むと一気に魔力が上がって体力
が回復するわ! どうか大切に使ってくださいね?﹂
﹁ありがとう、アリエルちゃん!﹂
そういって慶輔さんは笑顔でこの薬を受け取るのでした。
﹁さあ、行って! 早く伝説のナイトドール召喚カードを取りに行
くんだよ!﹂
﹁はい、分かりました! 広海さんに麗奈さん、行きましょう!﹂
198
僕達は慶輔さんと佳恵さんを信じてナイトドール召喚カードを探
す探検に出たのでした。
残った慶輔さんと佳恵さんはお互いにアイコンタクトをとって言
葉を交わしていました。
﹁佳恵、速攻で終わらせるぞ。いいね?﹂
﹁上等よ。あんな罪の無い怪物をこの世に残すわけにはいかないん
だから!﹂
be
continued−−−
2人だけの武勇伝が始まろうとしています。
−−−to
199
24−3
大山に姿を現したフルティアンヌは暴れるかのごとく大山の自然
を壊していくのでした。
慶輔さんのアルカードと佳恵さんのアレキサンダーが僕やアリエ
ルさん、広海さんと麗奈さんを逃がしてフルティアンヌ討伐へと向
かったのです。
たった2人で一体何ができると言うのか、僕にも分かりません。
﹁慶輔、みんなは無事に行ったみたいだよ。後はこいつらを私達が
潰すだけね﹂
﹁その通りだよ佳恵。僕達はこういう心を失った妖怪を倒さなくて
はならない、みんなの心を奴らから守るためにね!﹂
そういって慶輔さんはアルカードのアルティメットエクスカリバ
ーを振り回して真空波を発射させてフルティアンヌの身体を自由に
切り裂き、飛ばしていくのでした。
佳恵さんによるとまるで満月がフルティアンヌを切り刻むような
技の事です。
﹁流石慶輔、なかなかやるじゃない! じゃあ私も頑張っていきま
しょうか!﹂
そこで佳恵さんはレイピアでフルティアンヌを串刺しにして攻撃
を開始しました。
佳恵さんのレイピア裁きはまるで流星の如くのようだったそうで
す。
200
﹁佳恵、奴等は肉体で敵を溶かす能力を持っているからなるべく飛
び道具で戦うんだ!﹂
﹁了解!﹂
そこで佳恵さんはマジカルライフルを装備してフルティアンヌを
射撃攻撃を開始。
次々とフルティアンヌを打ち抜くのでありました。
﹁流石佳恵! 射撃の腕も落ちていないようだね!﹂
﹁あったりまえじゃない! あんたと何年チームを組んでいると思
ってるのよ!﹂
そんな所でフルティアンヌが大勢攻めて来たのでした。
その光景を見つめていた慶輔さんは思わず苦笑いです。
﹁やれやれ、またこんなに命知らずがやってくるね﹂
be
continued−−−
﹁そんなときには速攻で叩く。そうでしょ?﹂
−−−to
201
25−1
慶輔さんと佳恵さんがどれだけ攻撃しても次々と姿を見せるフル
ティアンヌ。
その数は肉眼で数え切れないほどでと言ってもいいほどです。
﹁まさか、ここまでの数だとは思いもしらなかったよ。ひょっとし
て僕達が警戒されすぎたのかな?﹂
﹁そうかも知れないわね。だったらこのまま私達だけでクリアしち
ゃおうか?﹂
2人はまるで余裕があるかの如くと言うほどの恐ろしい笑みをこ
ぼしており、恐怖のオーラが激しく周囲を凍らせていました。
まさに鬼神と怪獣の激突です。
﹁それじゃあ早速、僕達の大いなる武を⋮⋮﹂
﹁見せ付けてやりますか!﹂
速攻に慶輔さんと佳恵さんはフルティアンヌの群れに超高速で突
っ込んでいくのでした。
﹁まずは僕からだ! マジカルレーザーマグナム、喰らえ∼!﹂
慶輔さんはライフルのような武器でフルティアンヌ達に射撃攻撃
を行い、そこで突っ込んで一部のフルティアンヌをアルティメット
エクスカリバーで切り刻みました。
切り刻まれたフルティアンヌは身体を暗黒空間に飲み込まれてバ
ラバラにされました。
202
﹁次はあたし! かる∼くひねっちゃいますか!﹂
佳恵さんは双銃を装備してフルティアンヌの群れに対して連続で
の射撃を食らわせて、レイピアで一部のフルティアンヌを突き刺し
で攻撃しました。
突き刺されたフルティアンヌは体中穴だらけとなって無残に散っ
ていくのでした。
﹁さてと、このまま2人で一気にこいつらを切り捨てようか?﹂
﹁賛成。楓君達と早く合流しなくちゃいけないしね﹂
しかしちょうどその時、また新しい無数のタナトスデビルが2人
に襲ってきました。
それはミントキャンディーのような姿で小型だと思われるような
物でした。
﹁全く、最近の悪とは困った物だ。数が多ければいいって考えるか
らね﹂ ﹁勝つのは数の多さじゃなく人間の心の強さがある事をこいつらに
教えてやらなきゃね!﹂
be
continued−−−
それでも2人は植えた獣の如く強気でした。
−−−to
203
25−2
﹁こうなったらあいつらもフルティアンヌみたいに軽くひねっちゃ
いましょうか、慶輔?﹂
﹁無論だよ。僕達に牙を向ける敵は全て切り落とすのみ!﹂
慶輔さんと佳恵さんは勢いの如くにフルティアンヌの後姿を見せ
たミントキャンディーのタナトスデビル、﹃ミンティア﹄を葬ろう
としていました。
その勢いは誰も止められそうにありませんでした。
﹁それそれ∼! 今のあたし達を止めようたってそうは行かないよ
!﹂
佳恵さんはそう言って双銃を取り出してミンティアを攻撃してい
くと、手裏剣をミンティアのほうへと投げつけるのでした。
ミンティアは徐々にダメージを受けていき、フルティアンヌの所
へと逃げていくのでした。
次に慶輔さんが投げナイフでミンティアを攻撃するのでした。
﹁次は僕だ、覚悟してもらうぞ!﹂
その投げナイフはまるで慶輔さんの闘志の如く、ミンティアの心
臓を120%で命中させて次々と倒していくのでした。
この恐ろしさは鬼神の如く、強さを増していくのでした。
こうなったらもう誰も止められそうにありませんでした。
﹁いっけ∼! このままあんた達を完全に葬ってあげるから覚悟な
204
さい!﹂
﹁せめて⋮⋮、安らかに眠れ!﹂
慶輔さんと佳恵さんはこの勢いを維持するかのようにミンティア
に一斉攻撃を仕掛けました。
それを確認したミンティアは防御体制をとってその攻撃に備えま
した。
﹁防御とはなかなかやるじゃないか! だが、今のお前達では僕達
の攻撃を防げると思うなよ!?﹂
慶輔さんの攻撃がミンティアに炸裂しようとしたその時、信じら
れない事が起きました。
何とミンティアは慶輔さんの攻撃を完全にガードしてしまったの
でした。
﹁な、何だって!?﹂
﹁コイツマジでガードが固いじゃないのよ!﹂
するとミンティアは慶輔さんと佳恵さんに対してエネルギーレー
ザーを発射して、一斉射撃を喰らってしまうのでした。
﹁うわあああああ!﹂
チャンスが一気にピンチになってしまったのでした。
慶輔さんと佳恵さんは大きなダメージを食らってしまうのでした。
﹁参ったな⋮⋮、これじゃあ楓君に申し訳が立たないわ!﹂
ちょうどその時、不思議な逆転劇の幕開けが!
205
天から黄金水が雨みたいに降ってきました。
﹁ひょっとしてこれは!?﹂
そう、背中に翼を生成してミニスカ失禁しているアリエルさん、
be
continued−−−
シフォンさん、リオナさんにテスラさんでした!
−−−to
206
25−3
突然振って来た黄金水のおかげで慶輔さんと佳恵さんのナイトド
ールはダメージが回復して、魔法力もどんどん上昇していくのでし
た。
そんな慶輔さんと佳恵さんを救ったのは、天からミニスカ失禁し
ているアリエルさんやシフォンさん、リオナさんにテスラさんでし
た。
﹁ひょっとしてこれは逆転のチャンスって奴かしらね?﹂
﹁ああ、そうかもしれないな!﹂
この勢いを物にするかのように慶輔さんと佳恵さんは一気にミン
ティアに立ち向かいことを決めたのでした。ナイトドールも魔法力
もばっちり回復しています!
そんな中、アリエルさんが2人に言葉をかけてきたのでした。
﹁慶輔さん、佳恵さん。私達のミニスカ失禁による魔法はダメージ
を回復したり魔法力を一定以上に上昇させる事が出来るの! 後は
あなた達に任せますね!﹂
﹁了解!﹂
慶輔さんと佳恵さんは一斉に射撃攻撃を行ってミンティアにダメ
ージを与えようとしました。
しかし運悪くガードされて攻撃が無駄になってしまいました。、
しかしこの後意外な展開が待っているのでした。
﹁邪悪なる魂よ、砕け散れ!﹂
207
アリエルさんがそう叫ぶとミンティアは一気に爆発して身体がバ
ラバラになってしまったのでした。
これは一体どういう事でしょうか?
﹁どうかしら慶輔さん。これで奴等はもうあのシールドはもう使え
ない筈です!﹂
﹁ありがとうアリエルちゃん! これで徹底的にこいつらを叩ける
よ!﹂
何とアリエルさんの失禁魔法による攻撃でした。
慶輔さんはこう言ってミンティアとフルティアンヌの群れに突っ
込んでいきました。
﹁喰らえ、飛びっきりの必殺魔法⋮⋮。ダイアモンド・スプラッシ
ュ!﹂
慶輔さんの両手から無数のダイアモンドがフルティアンヌとミン
ティアの群れに発射されていき、それらを喰らったフルティアンヌ
とミンティアは次々と身体をバラバラにされていきました。
そしてようやく全滅を確認できたのでした。
﹁やったわ! これで私達の勝利ですよ、慶輔さん!﹂
﹁ああ、どうやらそっちも3つ目が手に入ったみたいだね!﹂
リオナさんが手に取っているもの。
be
continued−−−
それは3つ目の伝説のナイトドール召喚カードでした。
−−−to
208
26−1
私はティナ、今回私達のグループは伝説のナイトドール召喚カー
ドを探す冒険として安房神社のとなりに位置する山へとやって来ま
した。軍師尿水が砂山を攻略した後にここにカードがあると連絡を
くれたのです。
﹁それにしても安房神社のとなりにはこんな綺麗な山があるなんて
思いも知らなかったぜ。きっとTVで放送したらみんな驚くだろう
な∼!﹂
﹁確かにそうだな。みんなは館山の事について全く知らないと思う
から宣伝の一つや二つしてもいいと思うんだけどな﹂
バッツ君とフリオニール君はそう会話していますが私は今のまま
で言いと思います。
もし宣伝したとしてもゴミを捨てるなどの自然を汚そうとする人
や、殺人現場として悪事に利用する人が出てくるかも知れないので
ちょっと不安なんです。
このままの自然でいてほしいと言うのが本音です。
﹁軍師尿水の話によるとこの山奥にナイトドール召喚カードがある
みたい。セナちゃん達のためにもできるだけ早く手に入れましょう
!﹂
﹁それから魔法神ラグナが試作品のナイトドールを作ってくれたっ
てセナちゃんからメールがあったわ。戦力が大幅にアップするわね﹂
マリアさんとセリスさんの言葉に期待を寄せるみんなでしたが、
セシルは兜の紐をきつく締めるかのように言葉を口にするのでした。
209
﹁みんな、ここで余裕を持ったら怪我人を出してしまうかもしれな
いわ。だからこそ気を引き締めて任務に挑むことを忘れないで﹂
その言葉に反応したかのようにスコール君とルーネス君が心配し
ないでと言わんばかりにセシルに言葉を返しました。
﹁安心してくれセシル。俺達がいる限り誰も怪我はさせないし任務
はちゃんと果たす。もちろん、全員無傷でね﹂
﹁俺達がいるから大船に乗ったつもりでいてくれないか?﹂
頼もしい言葉を聞いて感心した私でしたが⋮⋮。
﹁おいなんだ? 山奥に火が出てきてるぞ? もしかして山火事じ
ゃないか?﹂
フリオニール君が指差した方向を見てみると山火事が発生してい
るではありませんか!
私は現場へ行こうとしたらまたまたとんでもない光景を目にして
しまったのです。
スイートポテトの姿をしたタナトスデビルがたくさんいました。
﹁こんな時にスイートポテトのタナトスデビルが現れるなんて!?﹂
be
continued−−−
今回も激戦になりそうです!
−−−to
210
26−2
山火事を確認した私達はすぐさま現場へ行って鎮火しようと思っ
たのですがスイートポテトのようなタナトスデビルと遭遇してしま
い大ピンチとなってしまいました。
私達はタナトスデビルから館山市の自然を救わねばなりません!
﹁困ったな⋮⋮、いくら俺達のナイトドールでもこんなタナトスデ
ビルがたくさんいたらキリが無い!﹂
﹁かくなる上は白兵戦で強行突破して山火事の所へ行って鎮火する
んだ!﹂
スコール君とルーネス君はお互いの武器を取り出して白兵戦に持
ち込もうとしましたがオヴェリアが彼らに待ったをかけるみたいに
言葉を発しました。
﹁待って! いくらなんでも白兵戦では勝てないわ! こんなに大
きなタナトスデビルがたくさんいるのよ!?﹂
オヴェリアの言う事も確かです。
タナトスデビルの大きさは私達の3倍の大きさを誇っていますか
らいくらなんでも白兵戦を挑んだら簡単に潰されてしまいます。
﹁じゃあどうすればいいんだよ!? あの山火事を何とかしないと
安房神社まで火が移っちまうぞ!﹂
でもあの山火事を何とかしないと安房神社まで被害が出てしまい
ます。
211
何とかして手を打たなければ、そう考えているその時でした。
﹁だったら私に任せてよ! 私はこう見えても北欧生まれだから冷
気には自信があるんだよ!﹂
何とリノアがミニスカ失禁を発動させて雪の結晶の形をした手裏
剣を生成しているではありませんか!
その手裏剣は山火事の現場まで飛んでいき、火を消していくので
した。
﹁リノア、もしかして失禁魔法で山火事を消そうとしているのか!
?﹂
﹁うん、その代わり私が移動してしまったら失禁魔法の効き目はな
くなるからみんなであのタナトスデビルをナイトドールで迎え撃っ
て!﹂
リノアの言葉を聞いたフリオニール君はナイトドールを召喚して
打倒タナトスデビルへと向かったのでした。それに続いてスコール
君とルーネス君、バッツ君とマリアさんにセリスさんも。
﹁こうなったらとことん戦うしかないみたいだな!﹂
be
continued−−−
またしても激戦の予感です。
−−−to
212
26−3
リノアの失禁魔法のおかげで山火事は何とか鎮火できそうですが
問題は山火事を被害を拡散するかのように私達を襲って来たタナト
スデビルのほうです。
軍師尿水から貰った悪魔名鑑によると奴等の名前はスイトルドと
いう奴でした。
奴の特徴は頑丈な装甲ゆえか、防御力がとても高いと言う事です。
でも幸い、スピードと運動性が余り高くないのがありがたい所で
した。
﹁とてつもない数だな。今回もかなりの激戦になるけどそれでも大
丈夫かな、みんな!?﹂
﹁肯定だ。相手が館山市を脅かす存在ならとことん相手をするまで
だぜ!﹂
まず最初に奇襲攻撃を仕掛けたのがスコール君とバッツ君でした。
スイトルドの群れの後ろ側に回りこんでMAP兵器で攻撃するこ
とを考えているのでしょう。
しかし相手は相当な防御力を持っているので一回で殲滅できるか
問題となってます。
﹁バッツ、超巨大焙烙球をスイトルドの奴等に投げてダメージを与
えるぞ!﹂
﹁了解だ!﹂
スコール君とバッツ君は超巨大焙烙球をスイトルドの群れに向か
って一斉に投げて攻撃を開始しました。焙烙球がぶつかった瞬間に
213
大爆発を起こしましたが肝心なのはスイトルドがどれだけダメージ
を受けているかが問題です。
煙が消えた瞬間にスイトルドのほうを見てみると⋮⋮。
﹁何だって!? 全くダメージを受けてないじゃないか!﹂
﹁これだけのMAP兵器を喰らっても無傷だなんて化け物かよ!﹂
何とスイトルドは全員無傷のままでした。
2人が投げた焙烙球を喰らっても無傷でいられるなんてとても信
じられないです!
﹁このままだと格闘戦で行くしかないか! ルーネス、準備はいい
か!?﹂
﹁任せてくれ!﹂
フリオニール君とルーネス君はスイトルドの群れに突っ込んで格
闘攻撃を繰り出そうとしたのですが⋮⋮。
﹁何だコイツ、こんなに防御力高かったのか!?﹂
﹁格闘攻撃も通用しないなんてマジかよ!?﹂
そして2人はスイトルドの攻撃を喰らって後ろへ吹き飛ばされま
した。
﹁うわああああああ!﹂
マリアさんとセリスさんは射撃攻撃を行おうとしましたが⋮⋮。
﹁待って、マリアさんにセリスさん! こいつは私に任せて!﹂
214
アーシェの声が聞こえてきました。
その声と共に紅葉が飛んできてスイトルドに当たると体が溶けて
いきました。
﹁アーシェ!?﹂
何とアーシェがミニスカ失禁を発動させて紅葉の形をした爆弾を
be
continued−−−
生成しているのでした。
−−−to
215
27−1
アーシェが失禁魔法を発動させ、おしっこで紅葉型の小型爆弾を
生成してスイトルドを攻撃していました。しかもアーシェの失禁魔
法を喰らったスイトルドを良く見てみると、体が解けているではあ
りませんか!
﹁アーシェ、この失禁魔法はどうなっているんだ!?﹂
﹁私の失禁魔法の一つは敵に当てると爆弾に変身させる事ができる
の! スイトルドは私の失禁魔法を喰らって体の爆発が始まってる
はずよ!﹂
確かにスイトルドの姿は爆弾となって徐々に体を崩壊しきってま
す。
このまま押し込めば勝利は見えてくるはずです。
﹁よし、このまま攻撃を繰り出すぜ! スイトルドの姿が崩壊して
いるうちに一斉に攻撃するんだ!﹂
﹁了解!﹂
まずはフリオニール君とバッツ君の武器格闘攻撃がスイトルドに
炸裂させた後に手裏剣を投げつけてダメージを与えます。これらの
攻撃を喰らったスイトルドは完全にダメージを受けてます。
﹁流石に今の状態でダメージを受けたらひとたまりも無いだろう!﹂
﹁この流れに続こう! あいつらが今の状態なら間違いなく勝てる
はずだ!﹂
216
続けてスコール君とルーネス君はお互いの武器を回転させてスイ
トルドに武器での攻撃を繰り出しました。スイトルドはガードでき
ずにダメージを受けてます。
﹁みんな、ナイスな攻撃だよ! 後は私の失禁魔法に任せて!﹂
そして私はミニスカ失禁して自分のおしっこでできた水溜りをス
イトルドの場所まで大きくさせていくと、とある呪文を唱えました。
﹁邪悪なる魂よ、闇の呪縛へと飲み込まれよ!﹂
私のおしっこの水溜りから多くの触手が発生してそれらはスイト
ルドの群れを飲み込んでいきました。
﹁スイトルドを自分のおしっこでできた触手で飲み込んでいく! これがティナの失禁魔法か!﹂
﹁もうこれでスイトルドはなす術もなく闇の世界へ飲み込まれるっ
て事か!﹂
バッツ君とフリオニール君の言葉の言うとおり、私の失禁魔法は
触手を生成することができてそれに触れてしまった相手は闇の世界
へと飲み込まれ細かく分解してしまうという物です。
そう、このスイトルドのように。
﹁よし、これでスイトルドはもう全滅したわね!﹂
セリスさんの言うとおり、スイトルドは全て消滅して何とか勝利
しました。
そして山火事はリノアの失禁魔法のおかげで火は弱まっています。
後は山火事を全て消してナイトドール召喚カードを見つけるだけ
217
です。
﹁もう止まっている暇はないわ! 急いで鎮火して伝説のナイトド
be
continued−−−
ール召喚カードを見つけてしまいましょう!﹂
−−−to
218
27−2
スイトルドを倒した私達は急いで山火事の所へ向かい、鎮火しよ
うと思ったのですが⋮⋮。
﹁何だよこれ!? ポテトチップのタナトスデビルが潜んでいたな
んて思いも知らなかったぜ!﹂
バッツ君の言葉の通りにポテトチップスのタナトスデビルが私達
に襲い掛かって来たのです。
しかも素早い動きを繰り出す巨大な円盤みたいなのが20匹以上
も。
﹁ちきしょう∼! 俺達は山火事を消して伝説のナイトドール召喚
カードを手に入れなくちゃいけないのによ!﹂
﹁こうなったら速攻でこいつら倒して山火事を消しに行くんだ!﹂
スコール君とルーネス君の言葉から焦りと苛立ちを感じてきまし
た。
スイトルドを倒したのだからここが正念場でしょう。
﹁気をつけてみんな! そろそろあいつらの攻撃が来るわよ!﹂
﹁軍師尿水からの悪魔図鑑によるとこいつらはチップルドという奴
よ!﹂
マリアさんとセリスさんの言葉で焦りと苛立ちのバトルが開始さ
れました。
まず仕掛けて来たのはチップルドで体から小さな円盤がどんどん
219
出てきて私達に向かって来たのです。
﹁なるほどね、こいつの攻撃は小さい円盤みたいな奴を飛ばしてい
くのがパターンって事か!﹂
﹁だったら速攻で倒しても問題ないよな!﹂
フリオニール君とバッツ君はチップルドの攻撃を理解したのか、
一斉に格闘攻撃を繰り出して来たのでした。しかし、素早い攻撃を
繰り出すチップルドの目の前に歯が立ちそうにありません。
﹁なんて素早いフットワークなんだ!? まるでスピードが全く違
うじゃないか!﹂
﹁これじゃあ俺達がいくつ攻撃してもキリが無いぜ!﹂
スコール君とルーネス君もお手上げですが、ちょうどその時でし
た。
真空波が発生してチップルドを切り倒していくのでした。
﹁もしかしてあれは⋮⋮!?﹂
私が真空波が発生した方向を見てみるとオヴェリアがミニスカ失
be
continued−−−
禁を発動しておしっこの水溜りで真空波を発動させていたのでした。
−−−to
220
27−3
オヴェリアのミニスカ失禁は真空波を発生させてチップルドを切
り刻んでいくのでした。
そんなアシストのおかげで私達は楽に戦うことができたのです。
﹁ありがとうオヴェリア! あなたのお陰で楽に戦えるわ!﹂
﹁では早速遠慮なく暴れさせてもらうわ!﹂
マリアさんはチップルドに対して射撃攻撃、セリスさんは妖術を
利用してチップルドに対して妨害攻撃を行いました。
それに続いてスコール君とルーネス君が格闘攻撃をチップルドに
対して格闘攻撃を繰り出したのです。
﹁俺も遠慮なく行くぜ! こいつらには恨みがあるからぶっ飛ばし
てやりたかったんだ!﹂
﹁同感だ、こいつらが館山の平和を乱すというのなら許す訳にはい
かないぜ!﹂
チップルドはオヴェリアの失禁魔法を喰らった影響か動きが鈍く
なって次々とダメージを受けていくのでした。
そしてレフィアがオヴェリアに近づいてきました。
﹁オヴェリア、私も一緒にミニスカ失禁いたしますわ。だから瞳を
閉じて下さいな﹂
﹁レフィア⋮⋮、分かったからそんな瞳で私のことを見つめないで
⋮⋮、恥ずかしすぎて私の膀胱が暴走しちゃうでしょう?﹂
221
そしてレフィアとオヴェリアがお互いにキスをしてミニスカ失禁
したのでした。すでにレフィアのスカートからおしっこが流れてお
り、雷が宿っていたのでした。
そしてチップルドがどんどんレフィアのおしっこの水溜まりへと
引き寄せられて行きます。
﹁チップルドがレフィアさんのおしっこの水溜まりへと引き寄せら
れて感電していくわ!﹂
セリスさんが見たとおりレフィアの失禁魔法は磁石みたいに敵を
引きつけておしっこの水溜まりに当たると感電してしまうというも
の。そして一定時間がたつと⋮⋮。
﹁チップルドが石化しちゃったよ!﹂
フリオニール君が見たとおりに石に変化してしまうのです。
そしてチップルドは全てレフィアとオヴェリアの失禁魔法によっ
て全滅したのでした。
﹁見て、山火事が無くなってる!﹂
マリアさんの言葉通りに山火事が無くなっていました。
そして空からある物が降ってきました。
﹁これ、ナイトドールの召喚カードだ!﹂
be
continued−−−
ようやく私達が探していた物が見つかったのでした。
−−−to
222
28−1
私はセナ、今日はみんなで軍師尿水の指示どおりに沼のサンゴ礁
と言う場所に八犬士の玉を取りに行く所です。私もちょっと緊張し
ています。
﹁いよいよ八犬士の玉を捜す冒険に出発だね。みんな、怪我だけは
気をつけてね!﹂
﹁分かったわセナちゃん! 絶対に八犬士の玉を取ってきてナイト
ドールをパワーアップさせよう!﹂
慶輔さんやセシルさんもきっと伝説のナイトドールを取ってきて
くれているはずです。
軍師尿水の話によるとあの八犬士の玉はナイトドールの封印され
た力が解放されて必殺魔法と言う物が使用できるらしいそうです。
是非、手に入れたいものです。
﹁それじゃあ早速、沼のサンゴ礁にしゅっぱ∼つ!﹂
張り切る私をよそにエリアさんが心配そうな表情を隠せないでい
ました。
﹁でもタナトスデビルがいつ襲ってくるか分からないから警戒はし
ておかないと﹂
﹁大丈夫だよ。俺達がタナトスデビルをぶっ飛ばせば問題ないだろ
?﹂
それに言葉をかけたのがジタン君、なんて頼もしい言葉でしょう
223
か!
こういう仲間を持った私はとても幸せです。
﹁セナちゃん、八犬士の玉を必ず見つけましょうね? これは私達
の戦いでもあり、みんなが自由に暮せるようにしなきゃね﹂
﹁ありがとうアセルスさん! 私、館山に来て良かったよ!﹂
こうなったら絶対に八犬伝の玉をゲットしないわけには行きませ
ん。
be
continued−−−
いよいよ私達の冒険がスタートです!
−−−to
224
28−2
いよいよ沼のサンゴ礁へとやって来た私達でしたが、いきなりタ
ナトスデビルに襲われてしまいました。バウムクーヘンの姿をした
タナトスデビルで名前はバウムルンという奴です。
そして私はバウムルンに辱めの攻撃を喰らっている最中です。
﹁やめて∼! 私のお尻なめたって美味しくないんだから∼!﹂
バウムルンの下が私のスカートの中に突っ込んできてべろべろ舐
めて来たのです。
性感帯を刺激されている私はまともに動けません。
﹁このやろう! セナに何しやがるんだ!﹂
ジタン君がマジカルソードでバウムルンを切りかかりますが、舌
攻撃によって軽々と弾き返されてしまいました。それに続いてムス
タディオ君が射撃でバウムルンの舌を打ち抜こうと心がけたのです
が⋮⋮。
﹁セナ、待ってろよ! 今助けるからな!﹂
﹁ムスタディオ! 上だ∼!﹂
もう一つのバウムルンから奇襲攻撃を喰らってしまい、モロにダ
メージを受けてしまいました。
それでもユウナさん達が一斉にマジカルピストルでバウムルンを
攻撃してみたのですが⋮⋮。
225
﹁ちょっと何よコイツ∼! まるで分厚い丸太じゃないのよ∼!﹂
﹁私達の攻撃が全く通じない⋮⋮!?﹂
キスティスさんもエリアさんも完全に唖然とした表情を見せてい
るのでした。
ひょっとしてこれは最大のピンチと言ってもいいでしょう。
﹁ちきしょう∼! 一体コイツにはどうやって倒せばいいんだよ!
?﹂
﹁これじゃあやられるで﹂
ジタン君とティーダ君も焦りが出始めてきました。
もうこうなってしまうと全滅は免れません。
﹁皆さん、ここは私に任せてください!﹂
するとエアリスさんがマジカルロッドを取り出してバウムルンに
対して攻撃を繰り出しました。
そして次の瞬間、バウムルンが急に石化してしまったのです。
﹁エアリスさん、これは一体!?﹂
﹁これは殴った相手を石化するロッドです。この状態で石化させた
バウムルンを攻撃すれば一発で倒せるはずですよ!﹂
そこでジタン君達は石化したバウムルンに対して攻撃を開始しま
した。
﹁よ∼し、こいつを倒して八犬士の玉をゲットだぜ!﹂
そしてエアリスさんは石化ロッドでバウムルンを次々と殴り、ジ
226
タン君達がとどめをさしていきました。バウムルンが全滅したのは
それから3分後の事でした。
be
continued−−−
﹁さてと、散策を続けるわよ!﹂
−−−to
227
28−3
バウムルンを見事撃退した私達は沼のサンゴ礁の奥へとやって来
ました。
私達の瞳に写るのは多くの森林と自然の美しさです。
﹁それにしても本当に綺麗な森林なのね。館山は自然が美しい街だ
ってことに改めて知りました﹂
﹁きっと楓君もこういう自然を見ながら育ったんでしょうね﹂
キスティスさんもエアリスさんも館山の自然に感心するばかりで
す。
自然を愛する心さえあれば物を大切にしようという気持ちが芽生
えるし、誰だってやさしくなれるはずなんです。人はみなそれを忘
れていってしまうのでしょうか?
﹁こんな綺麗な場所をいつまでも残してくれるといいね。この気持
ちを次の世代に伝えておかなくちゃ!﹂
﹁セナちゃん、その意気だよ!﹂
次々と奥を進んでいくと青い光が眩しく光る何やら不思議な洞窟
を見つけました。
ムスタディオ君が警戒しながら少しずつ近づいていくと⋮⋮。
﹁おい、見ろよ! ひょっとしてこれって八犬士の玉が眠っている
んじゃないのか?﹂
﹁そうかもしれないな! みんな、警戒していくぞ!﹂
228
私達はその洞窟に警戒しながら入っていく事になりました。
﹁うわ∼、青い宝石だらけじゃないのよ!﹂
﹁それだけじゃない、赤や緑の宝石もたくさん付いてる﹂
キスティスさんやエリアさんが言うとおり、私達の目に飛び込ん
で来たのはいろんな色の宝石が付いている綺麗な洞窟でした。
私もつい、目を疑うほどでした。
﹁う∼む、一体誰がこういう洞窟を作ったんだ?﹂
﹁とりあえず進んでみようぜ。きっと謎が分かる時が来るさ﹂
そう言うディリータ君は何もないように奥へと進んでいきますが、
私はどうも納得できません。
こんなに綺麗な場所を作るのに宝石を使う必要があるのか、私は
そう考えています。
﹁みんな∼! ひょっとしてこれ、八犬士の玉じゃないかしら!?﹂
ユウナさんが見つめている物、それは8個の光り輝く宝石が空を
be
continued−−−
浮かんでいながら祭られているのでした。
−−−to
229
29−1
先ほどセナさんから八犬士の玉を手に入れたという連絡を貰った
僕は相浜海水浴場へとやって来ていました。ボートの上で伝説のナ
イトドール召喚カードを探すためです。
﹁こんな所に伝説のナイトドールなんか見つかるのかしら? いか
にも遊び半分な気がするんだけど⋮⋮、気のせいかしら?﹂
﹁まあ心配しないでじっくりと探せばいいよ。軍師尿水だってこの
アイテムをくれたんだからきっと見つかるはずだよ﹂
佳恵さんの心配をよそに慶輔さんが取り出したのはキーアイテム
捜索マシン、伝説のナイトドール召喚カードだけではなく隠された
財宝や怪しげな不審者を発見できると言う物です。
とりあえず僕は軍師尿水にかける事にしました。
﹁でもあの人は本当に信用できるのかしら? どう考えてもセシル
ちゃんの失禁シーンを見たがるただの変態としか思えないんだけど
⋮⋮﹂
﹁今は軍師尿水を信じましょうよ。僕達の事を心配してこのアイテ
ムを作ってくれたんですから﹂
佳恵さんはいまいち軍師尿水を疑っているみたいでしたが、この
先の事は後で考えましょう。
そんな中、シフォンさんが何か発見したみたいです。
﹁ねえ楓君、あそこに小さな島があるわ。確かこれ、地図に載って
ないよね?﹂
230
﹁ああ、僕も見たことないね﹂
この島は地図に載っていないので僕も見るのは初めてです。
僕達はとりあえず謎の島に上陸する事になりました。
﹁この島には一体何があるのかな?﹂
アリエルさんはこの島に何があるのか分からないようです。
僕もこの島が何なのか見たくなってきました。
﹁じゃあこの島に侵入するよ? いいかい?﹂
be
continued−−−
この島の謎が分かるのがもうすぐになります。
−−−to
231
29−2
謎の島に上陸した僕達はとりあえず回りを捜索してみることにし
ました。
軍師尿水から貰ったキーアイテム捜索機を頼りに伝説のナイトド
ール召喚カードを探す事を両立させてみます。
﹁楓君、もう一回聞くけどこの島って本当に地図に載ってないんだ
よね?﹂
﹁はい、僕もそういう島は見たことないです。何せこのあたりは何
度も来てますので分かるんです﹂
佳恵さんの質問に答えた僕は周りを見渡しながら進んでいきまし
た。
そこにいつ、タナトスデビルが現れるか分からないから。
﹁楓君、もしかしてこれは誰かが知らない間に作ったんじゃないか
な? もしくはこの島自体タナトスデビルと言うオチだったり﹂
﹁そこまでは分からないよ? 僕だって知らない間にこの島が姿を
見せたんだからね﹂
リオナさんもこういう質問して来るくらいの物ですからこの島の
謎を是非解いておきたい物です。
一体この島は誰のために何者が作ったのでしょうか?
﹁でも島って人口で作るにはたくさんの時間とお金が必要なんでし
ょう? いくらなんでもこっそりこの大きな島が作れるなんておか
しいじゃない﹂
232
﹁確かにそうね。こんな事できるのは神様くらいかしらね﹂
テスラさんの言葉に答えるかのようにそう語る麗奈さん。
僕もそう考えたい物です。
そこでアリエルさんが何かに襲われました。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁アリエルちゃん、どうしたの!?﹂
その悲鳴に反応したのが佳恵さんでした。
僕が迷わずアリエルさんの様子を見てくると⋮⋮。
﹁あ、アリエルさん!?﹂
何といちごとパイナップルのぬいぐるみがアリエルさんのおっぱ
いを吸い尽くしてるではありませんか、いくらなんでもこれは不謹
慎すぎでございます!
しかもアリエルさん、スカートの中からおしっこしちゃってるし
! ﹁待ってアリエルちゃん、今助けるから!﹂
そういって麗奈さんが弓矢を構えたのですが⋮⋮。
﹁きゃあああああああ!﹂
次はシフォンさんの悲鳴が聞こえてきました。
広海さんが双剣を構えて様子を見てみると⋮⋮。
﹁ちょ、どうしたんだこれは!?﹂
233
広海さんが見たのは桃と葡萄のぬいぐるみにスカートの中に手を
突っ込まれてしまっているシフォンさんでした。彼女は性感帯を刺
激されて失禁してしまっています。
﹁そんな、もしかしてまた新しいタナトスデビルなのか!?﹂
僕が助けに行こうと思ったら空から巨大なケーキのぬいぐるみが
やって来ました。
しかもベンチに座ったままです。
﹁もしかしてあいつが新しいタナトスデビルなのか!?﹂
﹁やらないか?﹂
何とタナトスデビルが喋った!?
ウホ、いい男⋮⋮じゃない、初めて人間の言葉を使うタナトスデ
be
continued−−−
ビルが姿を見せるのでした。
−−−to
234
29−3
いきなり僕達の目の前に姿を見せたケーキのタナトスデビルは何
と人間の言葉を使って来たのでした。
﹁良かったのかいホイホイきちまって? 俺はノンケでも構わず食
っちまうタナトスデビルなんだぜ?﹂
﹁もしかしてこのタナトスデビル、人間の言葉が使えるの!?﹂
軍師尿水がくれた悪魔図鑑によるとこのタナトスデビルの名前は
各果物のぬいぐるみの名前はフルポンダーズでケーキの名前はショ
ートキングという奴です。
かなりの強敵だと心得た僕はアルティミシアを召喚して対抗しま
した。
﹁こうなったらナイトドールでお前達をやっつけてやる! 折角ア
リエルさんに女の子の身体を触る喜びを学ぶ事ができたんだ!﹂
﹁嬉しい事を言ってくれるじゃないの。それじゃあ、とことん痛め
つけてやるからな﹂
10秒もしない事にショートキングは僕の所へと襲いかかって来
ました。
僕は剣を装備してショートキングに反撃をしようとしましたが⋮
⋮。
﹁楓君、ショートキングのお腹にリオナちゃんとテスラちゃんが捕
まってるぞ!﹂
235
良くみてみるとリオナさんとテスラさんがショートキングのおな
かに貼り付けになっていたのでした。
しかも二人はフルポンダーズにスカートの中に手を突っ込まれた
りおっぱいを吸われているせいか性感帯を刺激されて失禁してしま
ってます。
急いで彼女達を助けなければ彼女達の精神がおかしくなってしま
います。いいや、もっとひどくなります。
﹁楓君、僕もアルカードで出撃する!﹂
﹁ありがとう御座います、慶輔さん﹂
そこで慶輔さんもアルカードで出撃してショートキングに立ち向
かうのでした。そして佳恵さんや広海さんと麗奈さんも⋮⋮。
﹁こうしてはいられないわ! 私達もナイトドールで出撃よ!﹂
﹁了解だ。彼女達を助けなければ!﹂
﹁速攻でこの戦いを終わらせて彼女達を助けましょう。取り返しの
つかないことになる前に!﹂
いよいよ反撃開始です。
﹁ところで彼女達のミニスカ失禁見てくれ、こいつをどう思う?﹂
凄く、エロいです。
be
continued−−−
アリエルさんのミニスカ失禁⋮⋮。
−−−to
236
30−1
﹁嬉しい事言ってくれるじゃないの。それじゃあ、とことん痛めつ
けてやるからな﹂
﹁く、待っててねアリエルさん! 今こいつを倒して助けるから!﹂
僕は慶輔さん達と一緒にショートキングへ奇襲攻撃を仕掛けまし
た。
まずは僕がドキドキソードでショートキングに斬撃を繰り出しま
した。
﹁喰らえ∼!﹂
﹁男は愛嬌、何度でも感じてみる物さ﹂
しかし、ショートキングはびくともせずに平然な態度を取ってい
るのでした。
なんて恐ろしい奴でしょうか!
﹁こうなったら一斉にショートキングを叩き潰すわよ!﹂
﹁了解だ!﹂
僕の攻撃がガードされた後に佳恵さんの指示が飛んで、その言葉
通りに慶輔さん達は一斉に攻撃を繰り出しました。
まずは慶輔さん、アルカードの守護精霊を召喚してオラオラ鉄拳
を繰り出します。
ショートキングに僅かなダメージを与えることができました。
﹁よし、僅かにダメージ入ってる! 次は佳恵だ!﹂
237
﹁OK! 遠慮なく行かせて貰うわよ!﹂
佳恵さんはレイピアでショートキングに対して連続の突きを繰り
出します。
徐々にショートキングにダメージを与えていきます。
そんな中、フルポンダーズが次々と襲ってきました。
﹁慶輔、俺と麗奈がフルポンダーズを切り落とす! お前は楓君と
佳恵でショートキングだけを狙え!﹂
﹁ああ、恩に着る!﹂
広海さんが双剣でフルポンダーズ達に対して斬撃を繰り出せば麗
奈さんは弓矢でフルポンダーズ達を射抜きました。それらを喰らっ
たフルポンダーズ達は次々と倒れていきました。
﹁よし、楓君! このまま一気に勝負に出るぞ!﹂
﹁慶輔さん、了解です!﹂
僕は慶輔さんと佳恵さんと一緒にショートキングに対して一斉攻
撃を仕掛けました。
フルポンダーズが次々と襲ってきますが広海さんと麗奈さんが対
処してくれています。
﹁ああ⋮⋮、もうだめ∼、感じちゃう∼!﹂
アリエルさん達の失禁がますます強くなっていきます。
せめて一刻も早くショートキングを倒したいものです。
﹁いいこと思いついた。お前、俺の闇の中でションベンしろ﹂
238
そういってアリエルさんとシフォンさんが作ったおしっこの水溜
りの前にブラックホールが発生しました。
しかし、この後予想外な出来事が発生しました!
﹁ちょっと何あれ!? アリエルちゃんとシフォンちゃんのおしっ
こがたくさんの剣になってるじゃないのよ!﹂
次々とアリエルさんとシフォンさんのおしっこの水溜りから生成
されるたくさんの剣。
be
continued−−−
それは奇跡か、それとも悪夢なのか?
−−−to
239
30−2
アリエルさんとシフォンさんのおしっこの水溜りからたくさんの
剣が生成されていき、慶輔さん達のほうへ飛んでいくのでした。
慶輔さんはそれを持ってみると不思議な現状が起きたのです。
﹁何だこれは!? 急に力が沸いてくるぞ!?﹂
﹁不思議だよ。まるで誰かに守られているような感じがしてきたよ﹂
慶輔さんと佳恵さんの言うとおり、彼らから金色の光のオーラが
あふれ出してきており、大いなる力が僕の所にも伝わってきていま
す。
そして僕の方にはたくさん剣が飛んできています。しかし、僕の
周りを回転し続けており、何か伝えようとしている感じがするので
した。
﹁これは一体僕にどうしろと言うんだ?﹂
そこで僕の頭の中にアリエルさんの声がしてきました。
﹁楓君、この剣はルーラーソード。あなたの新しい武器だからこれ
で力が上がるはずよ? このルーラーソードにショートキングに対
しての攻撃の意識を送り込んで!﹂
そう言葉を耳にした僕はルーラーソードにショートキングに対す
る攻撃の念を送り込みました。
﹁ショートキングを、アイツを倒したい⋮⋮! ルーラーソード、
240
僕に力を貸してくれ!﹂
僕がそう念じた次の瞬間、ルーラーソードがショートキングに向
かって超スピードで突進していきました。そしてルーラーソードは
ショートキングにぐさりと刺されていきました。
﹁ああ、次はションベンだ⋮⋮!﹂
かなりのダメージを与えることができているみたいです。
これでかなり僕達の戦いに有利が付きました。
﹁みんな、このまま一気に攻撃だ!﹂
﹁了解!﹂
慶輔さんの号令と共にフルポンダーズが大勢で襲い掛かってきて
きました。
しかし、麗奈さんは既に弓矢を構えていました。
﹁もうあなた達は私の敵ではない!﹂
麗奈さんが放つ矢に対してフルポンダーズは既に成す術がありま
せんでした。
避ける暇もなく、麗奈さんの矢に打ち抜かれていきました。
﹁俺達はどんな敵だって戦ってきた! だから俺達は戦う事をやめ
たりはしない!﹂
広海さんも双剣でショートキングをきりつけます。
そして僕もドキドキソードを覚醒させてルーラーソードと一緒に
ショートキングを襲います。
241
be
continued−−−
﹁受けてみろ! これが僕の愛と義のブレイブハートだ!﹂
−−−to
242
30−3
いよいよショートキングとフルポンダーズとの戦いは大詰めを迎
えました。
僕はルーラーソードを手に入れて奴等に止めを刺し、伝説のナイ
トドール召喚カードを手に入れる探検を再開するために一斉にドキ
ドキパワーを引き出しました。
僕達の勝利を信じている人達がいる⋮⋮、そのために負けられな
いんです。
﹁受けてみろ、僕の愛と義のブレイブハートを!﹂
そしてアリエルさんとシフォンさんも辱めの拷問をされながらの
ミニスカ失禁魔法を繰り出していきました。
﹁行くぞ! こいつらを倒して伝説のナイトドールを手に入れて館
山市を守り抜くんだ!﹂
﹁館山市だけじゃないわよ、タナトスデビルが狙っている全ての街
の平和もよ!﹂
慶輔さんの言葉の後に佳恵さんが続きます。既に2人の武器から
は金色のオーラが湧き出ており、今でも覚醒しそうな勢いと言って
もいいほどです。
﹁さあ、これで奴らと決着つけましょう!﹂
麗奈さんは弓矢でフルポンダーズの身体を打ち抜き、広海さんが
双剣でフルポンダーズを次々と切り倒していけば、慶輔さんと佳恵
243
さんがマジカルライフルでショートキングに射撃攻撃を繰り出しま
す。
﹁これ以上お前達に館山市だけではなく全ての人達の幸せを怖させ
はしない!﹂
﹁そこまでだと言うのならあたし達が相手になるわよ!﹂
そして僕はルーラーソードと一緒にショートキングに対して斬撃
を行ったのです。
﹁僕は負けない、大切な人のためにも、僕達の助けを待っている人
達のためにも負けられないんだ∼!﹂
僕の攻撃を喰らったショートキングは無残にも爆発と共に散って
いきました。
それと同時に伝説のナイトドール召喚カードが出てきました。
﹁これって伝説のナイトドール召喚カードじゃない!?﹂
﹁そうか、ショートキングの中に入っていたのか∼!﹂
3つ目のカードを手に入れた僕は島から脱出して白浜のコンビニ
で一息入れる事になりました。
慶輔さんは遠くで誰かと連絡を取っているみたいです。
﹁どうしたんですか慶輔さん? 私達と一緒に一息入れればいいの
に∼﹂
﹁アイツは徳永沙綾ちゃんの様子を聞いているんだ。セシルがデビ
ルロマイアの残党に捕まってしまったのは聞いているだろ? あの
子はたくさん拷問を受けたから病院で治療しているんだ﹂
244
シフォンさんの質問に対して広海さんは簡単に答えました。
どうやら慶輔さんの大切な仲間を心配していることは確かですね。
﹁アーシェさん達が今2つ目を手に入れているから残りは3つです
ね。何としても絶対に手に入れましょう!﹂
そう決意するリオナさんですが、慶輔さんが深刻そうな表情を浮
かべながら僕達のほうへと近づいてきました。一体どうしたのか、
僕はまだ理解していませんでした。
﹁みんな、心して聞いて欲しい⋮⋮。デビルロマイアの強姦で重体
の怪我をおった沙綾ちゃんの事だ﹂
﹁どうしたんだ、慶輔? もしかして沙綾ちゃんに何かあったのか
!?﹂
広海さんの言葉の後、慶輔さんの口から衝撃的な言葉が開かれた
のでした。
﹁沙綾ちゃんに脚の障害が発生してしまったそうでもう歩けないと
be
continued−−−
医者に宣告されたと伊吹君から連絡があった⋮⋮﹂
−−−to
245
31−1
慶輔さんから聞かされた衝撃の言葉。
何と慶輔さんの仲間の一人、デビルロマイアに拷問されて重傷を
負った徳永沙綾さんと言う女の子が下半身麻痺と言う重い障がいが
残ってしまったと言う連絡があったらしいのです。
僕は探検を一時中断して館山の総合病院へと向かいました。
既にフリオニール君達が沙綾さんの病室だと思われる場所へ到着
していました。
﹁フリオニール君にティナさん達まで!? みんなも連絡もらった
の!?﹂
﹁ああ、ティナの仲間だった女の子が大変な目にあったらしいって
軍師尿水から連絡貰ったんだ! これは一体どういうことなんだ、
慶輔さん!?﹂
バッツ君から事情の説明を要求された慶輔さんは慎重に口を動か
しました。
﹁沙綾ちゃんはセシルや美織ちゃんと一緒にデビルロマイアの残党
に誘拐されて以来、性的暴力を1ヶ月に渡って受け続けたんだ。僕
が救出した時は既に沙綾ちゃんは意識不明の重体だったんだ。まさ
か障がいが残ってしまう事になってしまうなんて思いも寄らなかっ
たよ﹂
深刻なる慶輔さんの説明ですがその中から自分を責めているよう
な感じがしました。
デビルロマイア、その組織は一体何なのか。
246
ルーネス君が慶輔さんに質問してみました。
﹁ところで慶輔さん、デビルロマイアって奴等は一体なんなんだ?﹂
﹁その質問には私達が答えるわ﹂
慶輔さんの後ろから聞こえて来た女性の声、振り向くと銀髪のツ
ーサイドアップの女性と青いポニーテールの女性が立っていました。
そして2人の女性は慶輔さん達のほうへと近づいてきました。
﹁申し訳ありませんがあなた達は一体?﹂
おおともみおり
さたけあいり
﹁私達はセシルさんやセナちゃんと一緒に失禁系アイドルをやって
います。自分の名前は大友美織、こちらが佐竹愛理と申します。楓
君、これからもよろしく頼むわね﹂
美織さんと名乗る女性に挨拶をされた僕でしたが今はそういう時
ではありません。
デビルロマイアと言う組織とは一体何なのか、知らなければなり
ません。
﹁美織さん、デビルロマイアってどういう連中なんですか!?﹂
一方、セナさんは沙綾さんという少女と再会を果たしていました。
車椅子に座ったままの状態となってしまった沙綾さん、セナさん
は思わず瞳から涙が止まらない状態でした。
﹁沙綾ちゃん、本当にごめんね⋮⋮! あの時私に力があれば、あ
なたはこんな姿にならなかったのに⋮⋮!﹂
﹁セナちゃん、気にしないで⋮⋮! あの時は本当に仕方なかった
んだよ﹂
247
思わずセナさんは沙綾さんに思わず抱きしめました。
﹁沙綾ちゃん、本当にごめんなさい! うううう⋮⋮、うわあああ
あああああああああ!﹂
be
continued−−−
セナさんは思いに耐え切れずとうとう泣き出すのでした。
−−−to
248
31−2
美織さんの口から明かされるデビルロマイアの全て。
彼女は一体僕達に何を教えてくれるでしょうか!?
﹁セシルさん達は知っていると思うけど私達失禁魔法少女達がデビ
ルロマイアを見たのがサドマゾ12世との戦いの時だったわ。あれ
から2ヶ月経ったけどあいつらに誘拐されて色々破廉恥な事をされ
続けたわ⋮⋮! 私達失禁魔法少女は不老不死のサキュバスだった
から身体はなんともなかったけど沙綾ちゃんは⋮⋮!﹂
なるほど、それで沙綾さんはあいつらのせいで脚に障がいが残っ
てしまったのか⋮⋮。
それにしてもデビルロマイアの連中は沙綾さんみたいな女の子に
性的虐待するなんて何処まで汚いやり方をするんだ!
そう思ってる僕をよそにフリオニール君は美織さんに質問してみ
ました。
﹁美織さん、デビルロマイアの人間はどういう感じなんだ!?﹂
﹁正直言って姿は人間だけど心は悪魔そのものよ。罪のない人達か
ら全財産を奪ったり、人間を殺して臓器密売を行ったりするなど色
々よ。野球賭博や女子高生に対する痴漢行為など平気でやってるわ
!﹂
とてつもない奴等の行動でした。
あんな外道行為を行う連中が許せない僕でした。
﹁でもデビルロマイアはほとんど戦力はないはずなんだろ? だっ
249
たら今すぐ叩き潰しに行こうぜ!﹂
﹁待って! 奴等はサドマゾ12世の時よりもとんでもない戦力を
身に着けているわ! そのほとんどが改造人間と言うカスタマイズ
手術を受けて変身能力を所持しているわ!﹂
バッツ君の決意は愛理さんの言葉によってかき消されていきまし
た。
改造人間とは一体何なのか、その説明は美織さんから行われまし
た。
﹁改造人間とはカスタマイズ手術を受けたデビルロマイアの人間の
事よ。簡単に言えばデビルロマイアの人間は改造手術によってあな
た達のナイトドールと互角に戦える力を手に入れているのよ!﹂
僕達のナイトドールと互角に戦える力を持った人間の存在、この
言葉に対してぴんと来ました。
それは一体どういうものなのでしょうか!?
そこで愛理さんは一枚の写真を見せました。
﹁これがデビルロマイアの改造人間の強さよ。あなた達のナイトド
ールと同じ強さを持っていることが分かるはずよ?﹂
そして写真を手渡された僕達はとんでもない写真の内容を目にし
たのでした。
その内容は一人の人間が無数の人間をボコボコに対してしまって
いると言う物でした。
﹁何だこれは!? この強さはまるで化け物を超えたそのものじゃ
ないか!﹂
﹁愛理さん、これは一体何処で手に入れたんだ!?﹂
250
スコール君の質問に愛理さんが答えるのでした。
﹁その写真は魔法神ラグナから貰ったわ。私達が誘拐されている間
に撮影していたみたいだわ﹂
まさかラグナさんがそこまでテクニックを身に着けていたとは思
いも知らなかったです。
﹁流石魔法神ラグナ。もう敵の戦力に目をつけていたのか﹂
﹁でもあんな化け物と戦わなくちゃいけないんだろ!? 何か方法
を考えようぜ!﹂
フリオニール君とルーネス君の言葉の後、軍師尿水が乱入してき
ました。
be
continued−−−
﹁大丈夫だ! お前達のためにちゃんと策は考えてあるぞ!﹂
−−−to
251
31−3
﹁軍師尿水、一体どうしたんですか?﹂
僕達が軍師尿水の手には僕達が手に入れた伝説のナイトドール召
喚カード5枚と八犬士の玉が存在していました。それだけではなく、
残り3枚の召喚カードも持っているではありませんか!
でも一体どうして軍師尿水が残りの3枚を持っているのか、僕は
それが疑問でした。
﹁どうして軍師尿水が残りのナイトドール召喚カードを持っている
んですか?﹂
﹁徳永沙綾が昨日、失禁魔法で作ったナイトドールの分身で伝説の
ナイトドール召喚カードを見つけてくれたんだ。後は新八犬士の連
中に伝説のナイトドールと、我が選んだ生徒達に試作品ナイトドー
ルの魔法騎士契約をさせてお前達に必殺魔法が使える様に八犬士の
玉を利用してナイトドールを改造させてもらうぞ、いいな?﹂ 軍師尿水の言葉に異論はありませんでした。
これで僕達にはデビルロマイアと戦う戦力が大幅に上がったわけ
です。
﹁まだ夏休みは1ヶ月もある、それまでに訓練を積んで能力も上げ
てもらうぞ、いいな?﹂
﹁了解です。僕達は館山だけではなく罪の無い街が焼かれる事を防
ぐためにナイトドールに乗ってるんですから!﹂
軍師尿水の言葉に答えるよう、僕は強い意思で言葉を返すのでし
252
た。
そして軍師尿水はアリエルさん達に対して言葉をかけました。
﹁失禁魔法少女達にはもっとエロくなってもらう。そのためには我
が考えたミニスカ衣装をきこなしてもらいたい、宜しいか?﹂
﹁了解です!﹂
軍師尿水の手には失禁魔法少女の衣装がたくさん飾ってありまし
た。
そして軍師尿水は最後に重大事項を口にしました。
﹁そしてお前達には一つのギルドを作ってもらう! その名は伝説
の童貞魔法騎士団とエロ魔法少女による魔法ギルド、その名はエロ
ス・マギガだ!﹂
﹁エロス・マギガ!? 何だそのダサすぎるネーミングセンスは!
?﹂
軍師尿水の言葉に反応したバッツ君は思わず突っ込みを入れまし
た。
﹁お前達の共通することは童貞である事。すなわち、女の子のエロ
いミニスカ失禁を見るだけでその力は覚醒を果たすと言う物だ。そ
れがこのエロス・マギガだ!﹂
なるほどね、そういう事か⋮⋮。
そこでセシルさんは軍師尿水に質問してみました。
﹁もしかして私達の失禁魔法もパワーアップするんですか?﹂
﹁ああ、それもあるから安心してくれ。お前達失禁魔法少女はいつ
も通りミニスカ失禁をしてくれればいい!﹂
253
この言葉に僕はひとまず安心できそうです。
be
continued−−−
そして明日から本当の戦いが始まるのでした。
−−−to
254
32−1
私はセナ、ちょうど安房神社のナイトドール召喚カードを手に入
れた所で伊吹さんから沙綾ちゃんの脚に障がいが残ってしまったと
言う連絡を受けて館山の病院へ駆けつけました。
みんなは伊吹さんからの説明を受けていましたが私は沙綾ちゃん
の所へと駆けつけました。
私達失禁魔法少女がデビルロマイアに誘拐されていたあの時に性
的暴行を受けていた沙綾ちゃんを助ける事ができなかった事と、沙
綾ちゃんの人生を狂わせてしまった事を謝るために。
﹁ごめんなさい沙綾ちゃん⋮⋮! 私が力が足りなかったせいであ
なたの身体をこんな状態にしてしまって⋮⋮!﹂
﹁セナちゃん、こちらこそごめんね⋮⋮。あの時私がデビルロマイ
アの残党とスタッフさんと間違わなければ余計なことに巻き込まれ
る事はなかった。これは全部私が悪いの!﹂
沙綾ちゃんは泣きじゃくる私の頭を抱えながらそう語りました。
全てはあの時、沙綾ちゃんが誘拐されかけている所をセシルさん
や私達が追い払う事ができなかったからこうなってしまったのです
から。
そんな私達を朱里さんが駆けつけてきました。
﹁セナちゃん、悪いのはあなたじゃないわ。あの時私達が仕事を早
く終わらせているにもかかわらず沙綾の所へいかなかった私達兄妹
の責任なの!﹂
流石の私もその言葉に心を痛めてしまいました。
255
沙綾ちゃんの身体の一部に障がいが発生してしまったのですから
謝らないわけには行きませんでした。
今はただ、情けなくて悲しい気持ちです。
﹁ううう、全部私の責任なんです! あの時デビルロマイアの残党
を追い払うことができなかった私が悪いんです!﹂
ちょうどその時、後ろから聞き覚えのある声がしてきました。
﹁そんな事ないよ! 沙綾ちゃんはセナちゃんの事を愛してるんだ
よ?﹂
私が振り向くとローザさんが顔を赤くして息を漏らしていました。
その後ろにはファリスさんやリディアさん、アルマさんにクルル
さんとリルムさんの姿が見えました。
be
continued−−−
彼女達は何を伝えたいのでしょうか?
−−−to
256
32−2
車椅子の身体になってしまった沙綾ちゃんの目の前に姿を見せた
ローザさん達。
彼女達は私に何を伝えようと言うのかまだ分かっていませんでし
た。
﹁ローザさん、私⋮⋮!﹂
﹁セナちゃんの言う事は分かるわ。でも本当に悪いのはデビルロマ
イアだよ!﹂
力強いファリスさんの言葉が私の耳に響きました。
でも私のせいで沙綾ちゃんの脚に障がいが残ってしまったのです
からこの罪は消える事はありません。
﹁一人で何もかも背負い込まないで。私達はあなたがどれだけみん
なのために頑張っているかは理解はしているつもりよ?﹂
﹁沙綾ちゃんの事だってセナちゃんの責任じゃないよ!﹂
リディアさんとアルマさんも私にそう言ってくれました。
でも私は沙綾ちゃんに対してこの罪はどうやって償えばいいので
しょうか?
﹁沙綾ちゃんの人生を狂わせた罪、神様は許してくれるでしょうか
?﹂
﹁絶対に許してくれるわ。いいえ、何としてでも許してもらうのよ
! あなたは幕張の危機を救ってくれた失禁魔法少女なんだから!﹂
257
クルルさんの力強い言葉に私も心を撃たれそうになってしまいま
した。
そして幕張でサドマゾ12世を倒した記憶が私の脳裏に浮かびま
した。
﹁みんな、明日の朝に楓の中学校に来てくれないか? 我からこれ
からのエロス・マギガの事で大事な話があるんだ。今から病院のロ
ビーに来てくれ!﹂
軍師尿水が私達に話があると言う事で呼び出してきました。
あの人が話すことは一体なんでしょうか?
﹁軍師尿水、一体どうしたんですか?﹂
﹁これからお前達と一緒に戦ってもらうメンバーに来てもらう事に
なってるんだ。一度お前達にかおあわせをおこなっておきたいんだ。
すまないが来てくれるか?﹂
もしかして私達と一緒に戦ってくれる人が見つかったのか。
be
continued−−−
私はそのかすかな希望が見えてきた予感がしてきました。
−−−to
258
32−3
私は明日、エロス・マギガの初ミーティングに備えて沙綾ちゃん
の病室で一夜を過ごす事になりました。少しでも私の贖罪と沙綾ち
ゃんの心の苦しみが和らげるために。
﹁沙綾ちゃん、もし私の事を恨んでいるのなら好きなだけ私のおっ
ぱい潰していいよ?﹂
﹁そんな事を言わないで。セナちゃんだって幕張の戦いでおっぱい
の触感細胞が死滅してるんでしょう? いくらなんでもそれだけは
できないよ﹂
沙綾ちゃんは幕張での戦いを覚えてくれていました。
サドマゾ12世との戦いで敵の妖術によって私のおっぱいの触感
細胞は全て死滅してしまい、誰が触ったのか分からなくなってしま
っているのでした。
しかも時々、母乳が出てきてしまっているのです。
それを機に私は不老不死の失禁魔法少女へと進化したのでした。
私と同じ苦しみを味わう女の子をもう二度と出さないように。
﹁でも不思議だね、こうやっていると私とアセルスさんの娘だと思
ってしまうんだよね∼!﹂
﹁もうセナちゃんったら、そこまでは言いすぎだよ!﹂
私のジョークを聞いた沙綾ちゃんはいきなり私の唇にキスをして
きました。
﹁沙綾ちゃん、いきなりキスは無いでしょう!? びっくりしちゃ
259
ったじゃない!﹂
﹁ごめんなさいセナちゃん、じゃあ私に両手を出して?﹂
そう言われた私は沙綾ちゃんに両手を出しました。
すると沙綾ちゃんは私の両手をとって自分のおっぱいを揉ませた
のでした。
﹁ちょっと沙綾ちゃん!?﹂
﹁フフフ、私も一度セナちゃんに私のおっぱいを触らせたかったん
だ﹂
沙綾ちゃんの顔は既に性感帯を直撃してしまったのか、林檎みた
いに赤くしてました。
それだけではなく、沙綾ちゃんのスカートからおしっこが大量に
流れて来たのでした。
きっと性感帯の刺激が耐えられなくなって失禁してしまったので
しょう。
車椅子もびしょびしょです。
﹁もう、沙綾ちゃんったら∼。いきなり大胆な事を私にさせるから
だよ∼﹂
﹁ミニスカート履いておしっこ漏らすのは女の子の秘密の魔法でし
ょう? セナちゃんだって何回か失禁してるからそれくらいの権利
はあるはずよ?﹂
そう聞いた私はスカートからおしっこを大量に流していました。
既に性感帯を刺激してしまった私は失禁をしてしまっていました。
そして私は沙綾ちゃんとキスと失禁をしながら瞳を閉じたのでし
た。
260
−−−to
be
continued−−−
261
33−1
いよいよ僕達はエロス・マギガとして初のミーティングへと挑み
ました。
そこにはアリエルさん達4人の魔女と慶輔さん達4人の刑事、僕
と一緒に館山を冒険したメンバー全員に軍師尿水と選抜生徒達が姿
を見せました。
﹁それじゃあお前達は我が選抜した魔法騎士の契約者と一緒にエロ
ス・マギガとしてタナトスデビルとデビルロマイアと戦ってもらう。
まず始めに新八犬士のみんなには伝説のナイトドールの契約をして
もらう﹂
﹁ああ、分かってるわ。軍師尿水﹂
そう返事をしたのはユウナさんで、軍師尿水から伝説のナイトド
ール召喚カードを手渡されると同時に魔法騎士の契約を済ませてし
まいました。
﹁ユウナ、お前は今日から犬塚騎士ガルーダの魔法騎士としてエロ
ス・マギガの一員になってもらうぞ、いいな?﹂
﹁了解です、軍師尿水!﹂
続いて呼ばれたのはキスティスさんとエリアさんです。
2人は軍師尿水に近づいて来た後、伝説のナイトドール召喚カー
ドを受け取りました。
﹁今日からキスティスは犬川騎士フォーミラ、エリアは犬山騎士ブ
レイズの契約者だ。良いな?﹂
262
﹁任せて軍師尿水! 私達は館山だけではなくて世界中の悪と戦う
つもりよ!﹂
﹁それは私達も同じ﹂
2人の頼もしい言葉に対して軍師尿水は思わず笑みをこぼしてい
ました。
僕もそれを見て一安心です。
﹁続いてエアリス、いるか?﹂
﹁はい、ここです﹂
次に呼ばれたのはエアリスさんでした。
そして軍師尿水は伝説のナイトドール召喚カードをエアリスさん
に渡しました。
﹁お前は今日から犬飼騎士セレナードの契約してもらう事になる、
頼めるか?﹂
﹁かしこまりました。必ず館山の平和は守りきりますね﹂
エアリスさんも軍師尿水の言葉に対して笑顔で自信満々に答える
のでした。
次はジタン君とティーダ君です。
﹁ジタンにティーダ、次はお前達だ﹂
﹁軍師尿水、俺達はいつでもいいぜ?﹂
ジタン君の言葉の後、軍師尿水は彼らに伝説のナイトドール召喚
カードを手渡しました。
﹁ジタンは犬田騎士カルマ、ティーダは犬江騎士レイディの契約を
263
してくれ﹂
﹁任せたで!﹂
ティーダ君の言葉に軍師尿水は思わず安堵の表情を浮かべていま
す。
最後はムスタディオ君とディリータ君です。
﹁最後の伝説のナイトドールの契約者はムスタディオ、ディリータ
だ﹂
﹁OK!﹂
そうムスタディオ君が返事すると軍師尿水は召喚カードを2人に
渡しました。
﹁ムスタディオは犬山騎士ガルガトラ、ディリータは犬坂騎士ギル
トールと契約を頼む﹂
﹁任せてくれ!﹂
be
continued−−−
ディリータ君の明るい返事が僕の耳に届くのでした。
−−−to
264
33−2
僕達はエロス・マギガのメンバーとなってタナトスデビルとデビ
ルロマイアと戦う事となって色々なメンバーと知り合う事になりま
した。
そのほとんどが欧州から館山へやってきた留学生ばかりでした。
僕と会話しているのはスロバキア国籍のイングス・ハムシーク君、
貴人騎士ジェダの魔法騎士としてエロス・マギガのメンバーとなっ
た一人です。
﹁楓君、私もエロス・マギガの一員として戦う事になった。これか
らもよろしく頼む﹂
﹁イングス君、こちらこそ。僕も色々な人と戦うのは初めてだよ﹂
イングス君はとても真面目そうで何かと頼りになりそうな男子生
徒でした。
流石の僕もちょっと期待できそうです。
﹁ところで楓君、軍師尿水から聞いているのだが君は巨乳とミニス
カが好みと言う話は本当なのか?﹂
﹁ええ!?﹂
いきなりとんでもない質問をしてきたイングス君の言葉に耳を疑
ってしまった僕。
彼は一体何が知りたいのか分からなくなってしまいました。
﹁私はロリ巨乳が大のストライクゾーンなんだ。あの胸の大きなふ
くらみを見た途端、私の魂が熱くなってしまいそうなんだ。まさに
265
至高のエロスだと思っている、君はどうなんだ?﹂
﹁僕はミニスカ巨乳の失禁が好みなんだ。ちょっとハードすぎたね
⋮⋮﹂
しかも自分の本音までさらっと言ってしまった僕、何を考えてし
まったのか⋮⋮。
これもアリエルさん達やセシルさんの影響かもしれませんね。
﹁いいじゃないか! 君と私は同志になれるかもしれない。楓君、
その話をじっくり聞かせてくれないか!?﹂
﹁あ、ああ⋮⋮﹂
こうして僕はイングス君と猥談に明け暮れたのでした。
﹁なるほどね、君はアリエルさんのミニスカ失禁を見ただけで魔法
力が上がるのか。羨ましい物だ、私は三節混を使いこなすだけの武
勇が自慢の童貞男に成り下がってしまった⋮⋮﹂
be
continued−−−
﹁元気出してよ、イングス君! 君だって理想の女子が見つかると
思うよ?﹂
−−−to
266
33−3
イングス君に、一緒に戦って館山市の平和を守ると約束をした僕
は、その他の生徒とも極端に話し合ってお互いに僕と一緒に戦って
くれる約束を交わすのでした。
﹁楓君、困った事があったらいつでも俺に言ってくれ! 待ってる
ぜ!﹂
チェコ国籍のカイン・リンベルスキー君は熱血感が強くて、どん
な時でも諦めない心を持っている空手の使い手であります。その強
さはとてつもないと言っても良いほどです。
ちなみに彼はショートカットの少女が好みのタイプだそうです。
﹁これからもよろしく頼むぜ楓君。お互いに館山だけじゃなくタナ
トスデビルの魔の手から罪の無い人達を守り抜こうな!﹂ フィンランド国籍のエッジ・モイサンデル君は陸上の国際大会で
何度か賞を貰っており、足の速さは館山市で一番と言われるほどの
超一流の陸上選手です。
彼は脚フェチであり、生脚の女の子には目が無いそうです。
これらの共通する点は全員童貞だと言う事です。
今日の訓練の後、僕はイングス君とエッジ君とカイン君で夕食を
とりました。
﹁とにかく童貞と言う言葉は男子にとって勲章的なのかな?﹂
﹁そりゃあそうさ、俺達はいまだに心の脱皮はまだ経験していない
んだぜ? これから少しずつ大人になっていくんだから気楽に行こ
267
うぜ?﹂
そうは言っても僕達は世界の平和を守るための戦いに挑むんです
よカイン君?
お気楽になるわけにはいきませんって。
﹁ちょうどいいところにいたな。お前達に会って欲しい人物がいる
んだ﹂
軍師尿水が僕達の会話に乱入するかのように入ってきました。
おおあまぎ
りりか
後ろには僕と同じ年の児童が立っていました。
﹁軍師尿水、後ろの子供は?﹂
﹁紹介しよう、この子の名前は大天城里利架。魔王騎士オーファン
のパイロットとして我がスカウトした児童だ﹂
軍師尿水が紹介した大天城里利架という児童は、金髪のセミロン
グでとてつもなく綺麗な娘みたいでした。
僕が話しかけようとしましたが⋮⋮。
﹁里利架ちゃん、君の事を教えてよ?﹂
﹁言っておくが里利架は男だぞ?﹂
ナンテコッタイ!?
be
continued−−−
もしかして男の娘が登場というわけですか?
−−−to
268
34−1
まさか大天城里利架という男の娘が僕達と一緒に戦ってくれるだ
なんて思いもよりませんでした。
でも一体どうして里利架君は男の娘としてこの場にいるのでしょ
うか?
﹁軍師尿水、里利架君の事を教えてもらっていいですか?﹂
﹁ああ、この子は両親から虐待されて学校ではいじめられている毎
日を送っていたから誰も心を開けずにいるんだ。女みたいな容姿だ
から話しづらいだろうと思うから仲良くやってくれ﹂
里利架君はどうも暗そうな感じがしてきたから僕は思わずどの様
にして話したらいいか分かりませんでした。まさかこんな感じな子
は初めてだったから。
﹁里利架君、僕は大綾魅楓。よろしくね?﹂
﹁う、うん⋮⋮﹂
とてもオドオドしたような感じがしてきました。
さすがにこれは僕も異常だと感じました。
﹁こりゃあずいぶんと心の傷が酷いモノだなぁ、相当苦しんで来た
だろうな﹂
﹁いじめや虐待を受けていたとしてもちょっと凄い感じがするぜ﹂
カイン君とエッジ君も里利架君の心の傷の深さに凄まじさを感じ
てるようです。
269
出来れば心の傷が癒えるきっかけを作ることが出来たらいいので
すが、なかなか思いつきません。
﹁ねえ、里利架君と会話してもいいかな?﹂
﹁紗綾さん!?﹂
なんと紗綾さんが車椅子でやってきたのでした。
しかも自分で動けるように車椅子は改造されているみたいです。
﹁紗綾さん、里利架君と会話したいってどういうこと?﹂
be
continued−−−
﹁心と体でわかり合おうと思ったの﹂
−−−to
270
34−2
﹁あなたが大天城里利架君ね? 私は徳永沙綾12歳、失禁魔法少
女よ。車椅子の体だけどね﹂
﹁大天城里利架です⋮⋮。よろしく﹂
沙綾さんと里利架君が始めて言葉を交わした瞬間を裏から確認し
た僕はとりあえず見守ることにしました。沙綾さんのおかげでこの
まま里利架君の心が癒されればいいのですが⋮⋮。
﹁沙綾ちゃんってまるで天使みたいに可愛いな∼! ピンク色のロ
ングヘアーにミニスカに巨乳だなんてとても羨ましいじゃないか!﹂
﹁しかも車椅子だなんて守りたくなっちまうぜ!﹂
カイン君とエッジ君は沙綾さんの可愛すぎる容姿に思わず大興奮
してしまってます。
一応沙綾さんは車椅子の障がい者なんですけどそこは本人の気持
ちを考慮して触れないでおきましょう。
﹁ねえ里利架君、軍師尿水って言う人から聞いたけどあなたは色々
と心に傷があるんでしょう? 私は車椅子の体だけどあなたの事を
理解するつもりだよ?﹂
沙綾さんの優しい言葉が出ているにもかかわらず里利架君は黙っ
たままでした。
やはり里利架君の心の傷が深すぎたのか、それとも沙綾さんじゃ
無理なのか。
全ては天の定めと言うべき所でしょうか?
271
﹁里利架って奴、相当心に傷を負っているみたいだな﹂
﹁やはり車椅子の女の子じゃ荷が重過ぎるかな?﹂
やはり里利架君は僕達に対して心を開くのは難しいのか、そんな
所で美織さんが現れて里利架君に話しかけてきたのでした。
﹁そうやって自分自身の殻に閉じこもって自分自信の都合のいい選
択して逃げるつもりなの?﹂
その時、里利架君は初めて力強い言葉が出てきました。
﹁何なんですかあなた⋮⋮! いきなり話に割り込んできて僕の心
にいらない検索をかけないでください!﹂
﹁そうはいかないわ! 私はあなたが沙綾ちゃんの言葉を避けて自
分の殻に閉じこもる事が許せないの! 自分だけが特別だと思って
る時点であなたは既に逃げてる証拠よ!﹂
そこで里利架君はサッカーボールを出して美織さんに向けてシュ
ートしました。
﹁勝手に僕の心を読まないで!﹂
しかし、美織さんのスカートから失禁したおしっこで作ったバリ
アでガードしたのです。
be
continued−−−
﹁自分が辛いからってすぐ諦めて逃げるなんて卑怯だよ!﹂
−−−to
272
34−3
﹁僕の事、何も分かっていないのに必要以上に検索かけて勝手にベ
ラベラと語らないで!﹂
﹁だからって自分が都合のいい選択ばかりしてみんなとわかり合う
事を止めるの? そんなの完全に卑怯だよ!﹂
美織さんの失禁魔法によって里利架君が放った必殺シュートは完
全にブロックされてしまいました。まさに美織さんの言葉が里利架
君の言葉に強烈なダメージを与えたみたいです。
﹁僕はサッカー選手になるのが夢だった。でも親の虐待ややクラス
メイトのいじめによって僕は何度も自殺しようとしてその夢を捨て
ようとした。あなたに僕の何が分かるというの?﹂
﹁みんな自分の心に大きな痛みを抱えて生きてるわ。誰だって自分
が特別な人間の権利なんかあるわけじゃ無い! 心の痛みと悲しみ
を背負って生きる義務があるの!﹂
美織さんの言葉を聞くのが限界と感じた里利架君はまたしても必
殺シュートを放ちました。今度はスピードが上がっており、威力も
ありそうなので美織さんの失禁魔法だけではガード出来そうに無い
です。ちょうどその時、紗綾さんの失禁魔法が発動しました。
怒りで暴走する里利架君を見るのが耐えかねなかったのか紗綾さ
んの瞳から大粒の涙が。
﹁もう止めて里利架君! 私達はお互いにわかり合えることが出来
るはずでしょう? それなのにどうして言葉を聞くのが苦痛に感じ
てるの?﹂
273
紗綾さんの言葉に里利架君は言葉を開くことが出来ません。それ
どころかもう戦うきりょくすらのこってませんでした。
﹁僕は、色々とあいつらに奪われたから何も残ってない⋮⋮﹂
﹁だったら俺達と一緒に作ろうぜ! 失ったらまた作ればいいだろ
う?﹂
そんな里利架君に言葉をかけたのがカイン君でした。彼は里利架
君の手をとってお互いに分かり合おうとしているのでした。
﹁でも本当に僕でいいの?﹂
﹁もちろんだぜ! 奪われたらまた取り戻そうぜ?﹂
エッジ君も里利架君に対して友情を作ろうとしていました。
そして里利架君は⋮⋮。
be
continued−−−
﹁ありがとう、みんな! 今日から僕も戦うよ!﹂
−−−to
274
35−1
里利架君もエロス・マギガの一員として戦うと約束してくれたの
で僕達の戦力が一気に上がったような感じがします。戦闘訓練の時
も里利架君は一生懸命頑張ってくれています。
﹁里利架君凄いじゃない! こんなに威力のある必殺シュートは初
めてみたよ!﹂
﹁ありがとう! おかげで僕はこれからも頑張れそうだよ!﹂
アルマさんを始め、失禁魔法少女のみんなにも心を開くようにな
りました。初めて会った時の印象より大分明るくなったように感じ
ており、笑顔が見えるようになりました。
そして何より里利架君の支えになっているのは⋮⋮。
﹁里利架君、訓練お疲れ様!﹂
﹁沙綾ちゃん、ねぎらいどうも!﹂
沙綾ちゃんの存在が里利架君を前向きにしてくれていたのでした。
車椅子の体となってしまった少女と心の傷を負ってしまった少年の
愛のキックオフが始まりを告げるような感じがします。
﹁あの2人、まるで恋人同士じゃないか﹂
﹁本当ね。このまま一夜を過ごさせてあげたいくらいだわ﹂
そこで大河新久朗さんと真歩・ネルモントさんがあの2人を見て
そう語るのでした。
新久朗さんと真歩さんは内海堂から救出された後、しばらくドイ
275
ツに戻ってナイトドールの研究をしてくれたのでした。もちろん、
新必殺技のネーミングもしてくれています。
﹁真歩さんに新久朗さん、沙綾と里利架君はお似合いのカップルだ
と思いますか?﹂
朱里さんの言葉に対して新久朗さんと真歩さんは思わず笑顔をこ
ぼして答えました。
﹁それはもちろん、本当の恋人みたいで里利架君も沙綾ちゃんも嬉
しそうですよ!﹂
﹁あの2人はきっとロミオとジュリエットを超えた愛の物語を演じ
そうですね﹂
そんな時、警報が鳴り響きました。
﹁館山市の皆さん、正体不明の怪獣が襲ってきています! 速やか
に非難してください!﹂
それを聞いた里利架君の表情が急に激しくなってきました。
﹁あいつらがまたやってきたのか、だったら僕が相手になってやる
⋮⋮!﹂
﹁里利架君?﹂
その言葉を聞いた沙綾ちゃんは急に表情を凍らせ始めました。
be
continued−−−
そして僕達は里利架君の恐ろしさを知る事になったのです。
−−−to
276
35−2
館山市にタナトスデビルが襲って来たと言う警報を聞いた里利架
君は急に表情を変えてナイトドールを召喚して現場へ直行していき
ました。僕は何故か背筋が凍りついたような気がして何かが起こり
そうな予感がしてきました。
︵何故だろう⋮⋮、一体何が起こると言うんだ?︶
そこでリオナさんが身体を凍らせながら僕に話しかけてきました。
﹁楓君、気をつけて⋮⋮! 里利架君から恐ろしい魔法力を感じる
わ。もしかしたらこれから恐ろしい光景を目にするかもしれない⋮
⋮﹂
僕がリオナさんのほうを見てみると、彼女は恐怖のせいかミニス
カ失禁してしまっており、身体をぶるぶる震わせていました。顔は
既に真っ青になっており、瞳から恐怖の涙を流していました。それ
を確認した僕はすぐにリオナさんを抱きしめたのでした。
﹁大丈夫だよ! 僕がいる限り里利架君には危険なことはさせない
から、だから安心して!﹂
そうリオナさんに宣言した後、僕はアルティミシアを召喚してタ
ナトスデビルの方向へと向かいました。里利架君に一体何が起こる
と言うのか⋮⋮、僕はそれだけが心配でした。
﹁みなさん、謎の怪獣が来ていますからできるだけ遠くへ逃げてく
277
ださい! もし怪我人がいたらすぐ警察の物へと教えてください、
救助を向かわせますから!﹂
ここは館山の北条海岸。今ここでパウンドケーキの姿をしたタナ
トスデビル、パウンダリアンが暴徒と化して破壊活動を行っていま
す。
﹁誰か助けて∼!﹂
パウンダリアンが住民を攻撃しようとしたその時、里利架君のナ
イトドールである魔王騎士オーファンが物凄い飛び蹴りをパウンダ
リアンにかましたのでした。
﹁てめえ、随分と意地汚い真似してくれるじゃねえかよ⋮⋮! 覚
悟はできてるだろうな!?﹂
何と里利架君の性格が豹変を遂げていたのでした。
リオナさんが恐れていたこととは里利架君の心の豹変だったので
した。里利架君の豹変の事について、この時点では僕はまだ知りま
せんでした。
be
continued−−−
そして僕はこの後に里利架君の恐ろしさを知ることになったので
す。
−−−to
278
35−3
﹁てめえ、この償いは絶対させてやるから覚悟しろよな!﹂
豹変した里利架君はパウンダリアンに対してとび蹴りを食らわせ
ており、凄まじい闘志をむき出しにしていました。僕はようやく現
場へ到着しましたが里利架君の豹変振りに思わず唖然としてしまい
ました。同時に出撃したスコール君とルーネス君も完全に真っ青で
す。
﹁おい、ここにいるのってたしか里利架だよな?﹂
﹁間違いないな、大人しい男の娘だって楓から聞いたんだけどこん
なに凶暴だったのかよ!?﹂
まさに今の里利架君は凶暴の魔獣といってもいいほど恐ろしいく
らいの豹変振りでした。一体どうして里利架君がこんなにも恐ろし
い性格の持ち主になってしまったのかまだ分かりませんでした。
﹁元サッカー経験者を甘く見るんじゃねえよ! こっちは色々と修
羅場を経験してんだよ、お前らと違ってな!﹂
パウンダリアンにまたしても凄まじいけりを食らわせた里利架君
の強さはまったくと言ってもいいほどの恐ろしさを感じてしまった
僕。この恐ろしさは何処から出てくるのか⋮⋮。
﹁すげえな⋮⋮! まるで毘沙門天の再来じゃないかよ!﹂
﹁いいや、阿修羅王じゃないか?﹂
279
スコール君とルーネス君はパウンダリアンを攻撃しながら里利架
君の恐ろしさに酔いしれていました。
もはや今の里利架君には敵なしというより触らぬ神にたたりなし
と言ってもいいでしょう。
﹁このままあの世へ送ってやるぜ! 覚悟しやがれ悪党!﹂
パウンダリアンの残りが少なくなった事を確認した里利架君は得
意の必殺シュートをパウンダリアンに炸裂させるのでした。
﹁すげえ必殺シュートじゃないかよ! まるで花火みたいだぜ!﹂
バッツ君が見たとおり、里利架君の必殺シュートは花火の如く8
色が綺麗に光り輝いていました。
そしてパウンダリアンは里利架君の必殺シュートを喰らっていき、
この世から姿を消していきました。
﹁やはり凄いな∼、里利架君って﹂
そう考える僕でしたがこの夜、沙綾ちゃんが泣きながら失禁して
be
continued−−−
いる情報をキャッチしたのでした。
−−−to
280
36−1
里利架君の活躍によってパウンダリアンを無事に倒した僕達でし
たがその夜、僕の家にホームステイしている沙綾ちゃんがおかしく
なっていると聞きました。
僕は沙綾ちゃんの所へ様子を見に行ってみると⋮⋮。
﹁沙綾ちゃん、一体どうしたの!?﹂
僕が沙綾ちゃんの様子を見に行った時には彼女は既に失禁してお
り、瞳から大粒の涙がこぼれていました。一体どうしたのか僕が聞
いてみると⋮⋮。
﹁私、あの時の里利架君が怖くなった⋮⋮! 何故か両手を血で汚
して冷たい恵美を浮かべる彼の表情が私の脳裏に焼きつくの!﹂
沙綾ちゃんはパウンダリアンとの戦闘の様子をTVで見ていまし
た。
きっと沙綾ちゃんはあの時の里利架君の豹変振りに恐怖を感じて
いたのか、僕に抱きつきます。よほど里利架君の事で頭が一杯にな
ったのでしょう。
﹁沙綾ちゃん!?﹂
﹁私怖いの! あの時里利架君は楽しそうに笑っていた! でもあ
の時は悪魔みたいに他の人を苦しめる事を楽しんでいる悪魔みたい
だった!﹂
沙綾ちゃんが言う事は間違っていないし筋はあっています。
281
だってあんなに優しかった里利架君が急に性格が豹変して暴れだ
しているのですから普通の人が見たら誰だって怖くなってしまうは
ずです。
それが沙綾ちゃんが恐れていた事でしょう。
﹁大丈夫だよ沙綾ちゃん。里利架君はきっと沙綾ちゃんに対して力
を振るう事はしないと思うんだ。誰だって自分の中にもう一つの自
分があるはずだから里利架君はそれを出しているはずなんだ﹂
﹁でも私、どうすれば里利架君の本当の心に近づけるの⋮⋮!?﹂
その沙綾ちゃんの質問に対して僕は答えることが出来ずにいまし
た。
be
continued−−−
正義とは悪だけを倒せばいいのか、僕はどうしたらいいの?
−−−to
282
36−2
﹁楓君、沙綾ちゃんの事は大体分かったよ。ところで今日の戦闘は
勝ったのはいいんだけどちょっと後味悪かったよね?﹂
﹁すみません慶輔さん。こんなくだらない相談に乗って貰って⋮⋮﹂
沙綾ちゃんが落ち着いて眠りに着いた後、僕は慶輔さんの泊まっ
ているホテルへ相談にやってきたのです。里利架君の豹変振りを恐
れてしまった沙綾ちゃんが少し心配になってしまったので慶輔さん
にその事を話したのでした。
﹁大体悪と戦うって考えている里利架君の事は間違っていないと思
うんだよ。後は周りの人間がどう受け止めるかが問題だよ﹂
﹁そうですか⋮⋮﹂
慶輔さんもどうやらこう答えるしかなかったみたいです。里利架
君がこう豹変してしまうのは悪に対する怒りから来るのか、それと
も何かに取り付かれてしまっているのか問題となっていました。
この答えは里利架君と通じて見つけるしかないみたいです。
﹁ねえシフォンさん。昨日の戦闘で感じた里利架君の魔法力はどう
いう感じだった?﹂
翌日、僕はシフォンさんに里利架君の魔法力について相談してい
ました。彼女なら里利架君について分かっているんじゃないかなと
考えました。
﹁あの時の里利架君はまるで餓えた獣みたいに暴走しているような
283
感じがしてきたわ。難しく言えば里利架君の中にもう一つの里利架
君が目覚めてしまったみたい﹂
そう感じているシフォンさんでしたが僕は里利架君の心から苦し
みをかき消すかのように力を振舞っている感じがしてきたのです。
ひょっとして僕の考えすぎではないかなとみんなは言うでしょう、
でも僕は里利架君がこのような状態が続いてしまったら僕達にも影
響するんじゃないかなと考えているのです。
特に沙綾ちゃんは里利架君の事が好きみたいなのでとても心配で
す。
でもこんなことを考えている時ではないのは分かっています。
タナトスデビルを何とかしなくてはいけません。
be
continued−−−
﹁この状態だと里利架君、何かを失うような感じがするな∼﹂
−−−to
284
36−3
自室の中で僕は里利架君のことで頭が一杯でした。
僕は里利架君の戦い方に問題があると言っているのではなく、こ
のままだったら何かを失うような気がするような予感がするんです。
あの時の里利架君はとても助かりましたが何かを憎むような怒り
の気迫がしてきているのです。
後は里利架君の本心しだいでしょう。
﹁でも一体どうすれば里利架君の心は鋭くなくなるんだろう?﹂
そう考えている僕にアリエルさんが話しかけてきました。
﹁だったら里利架君ともう一度話してみたら? あの子だってきっ
と悪気があってやってるわけじゃないでしょう?﹂
﹁それもそうだね。明日の始業式が終わったら話してみるよ。里利
架君の事もちゃんと理解しておきたいからね﹂
もうすぐ夏休みも終わって二学期が始まろうとしていました。明
日からいつも通りの学校生活になる訳ですからちゃんと里利架君と
話し合っておこうかなと思いました。
﹁里利架君、ちょっといいかな?﹂
﹁楓君、どうしたの?﹂
僕は始業式が終了して下校時間になり、思い切って里利架君に声
を掛けてみました。 少しでも里利架君の本心が聞きたかったから。
285
﹁里利架君に戦いの事を聞きたかったんだよ。君は一体何のために
戦っているのかをね?﹂
﹁僕が戦う理由?﹂
そして僕は里利架君に質問したかった事を聞いてみました。
be
continued−−−
﹁里利架君、君は誰を守りたい?﹂
−−−to
286
37−1
﹁里利架君、君は守りたい人はいないのかい? 沙綾ちゃんの事は
どう思ってる?﹂
﹁守りたい人?﹂
僕は里利架君に単刀直入でその質問をして見ました。彼は一体ど
んな考えで悪と戦っているのか、沙綾ちゃんの事をどう思ってるの
か知りたくなったのです。
﹁里利架君は確かにオーファンの契約者として戦ってくれたのは嬉
しかった。でも僕はあの時、里利架君が悪に対する憎しみだけで戦
っているようにしか思えなかったんだよ﹂
﹁僕が悪に対する憎しみで?﹂
彼に素直な感じを言葉で聞かせた僕でしたが、まだその答えは見
つかっていないみたいです。里利架君が守りたいと思う物が自分で
見つけるのを願いながら。
﹁僕は最初にアリエルさんのミニスカ失禁を見た時、何をやってい
るのか分からなかった。でもその光景を見続けている間に心臓がド
キドキして彼女の事を守りたいと言う願いを込めるようになったん
だ。里利架君も沙綾ちゃんの事を見ている時そう思うはずなんだ﹂
﹁僕があの娘を?﹂
その思いはきっと里利架君に伝わるはずだと思うんです。ただ単
にタナトスデビルや悪の心を持った者を倒すだけでは機械や戦闘機
と同じだと思うんです。
287
守りたい人がいるから戦える、里利架君にもそれを分かってほし
かったのです。
﹁だから里利架君も考えて欲しいんだ。もうこれ以上沙綾ちゃんが
悲しませないようにすればどうすればいいのか、本当の戦いの意味
を﹂
﹁楓君⋮⋮﹂
ちょうどその時、また警報が鳴り響きました。
﹁皆さん、また館山市に怪しげな怪獣が九重方面に出現しました!
住民の皆様はできるだけ遠くへと避難してください!﹂
﹁また現れやがったか⋮⋮! 今度は豪快にぶちのめしてやる!﹂
それを聞いた里利架君はまたしても豹変を始めました。そして彼
はナイトドールを召喚して九重のほうへ向かっていくのでした。
﹁まって里利架君! これだけじゃ意味が無いんだ、大切な人が怪
我したら勝利の無駄になるんだ!﹂
be
continued−−−
僕の声は里利架君に届きませんでした。
−−−to
288
37−2
悪に対する憎しみだけで戦おうとする里利架君に対して僕は正反
対な気がしてきました。今のまま里利架君は戦いを続けたとしても
何か失ってしまうような気がしてきたんです。
ただ敵を倒すだけでは駄目だという事をちゃんと里利架君に教え
ないと駄目だと思ったのです。
﹁まって里利架君! それだけじゃ駄目だってば!﹂
﹁戦う気が無い奴は引っ込んでろ! そんな甘い考えじゃ昔の俺み
たいにいつかやられるだけだって気づけよな!﹂
完全に里利架君は悪に対する怒りで自分自身を失っていました。
僕はそれを恐れてしまっていたのでどうにかならないか迷います。
﹁こんな戦いじゃいつかは自滅するんだ! それを分かってくれ、
里利架君!﹂
﹁俺の戦いは俺が決める! だから余計な口出しは無用だぜ!﹂
丸で里利架君は怒りと憎しみに取り付かれてしまっているみたい
です。もうこうなってしまったら里利架君の怒りが消えるのを黙っ
て見ていろというのでしょうか?
僕は里利架君にどういえばいいのか分かってませんでした。
﹁姿を見せたなタナトスデビル! お前等は俺が全員ぶちのめして
やる!﹂
姿を見せたのはマカロンの姿をしたマカロスというタナトスデビ
289
ルでした。
動きもスピードもかなり上に行くような感じがしています。
﹁待って里利架君! ここは慎重にやらないと怪我するよ!﹂
僕は里利架君にそう忠告しましたが、彼はそれを省みずにマカロ
スに対して必殺シュートを繰り出しました。マカロスは運悪く、里
利架君の必殺シュートを喰らいます。
﹁どうだ、このまま次行くぜ!﹂
里利架君は怖気つく様子も無くただ勇猛にマカロスに対して必殺
シュートを繰り出すばかりです。
この力は悪に対する怒りから出てくるのでしょうか?
そう考えているとマカロスが里利架君に対して猛スピードで突っ
込んできました。
﹁里利架君、後ろ!﹂
僕がそう忠告すると里利架君は旋風脚でマカロスを撃墜させるの
でした。
﹁元サッカー関係を舐めるんじゃねーよ! お前らとは違って鍛え
be
continued−−−
方は半端じゃねーんだよ!﹂
−−−to
290
37−3
とてつもない里利架君の能力は僕の心を凍らせるほど凄い物でし
た。まさか蹴り一つでマカロスを倒してしまうなんて思いも知りま
せんでした。
﹁さあ、このまま一気に倒しちまうぞ!﹂
﹁里利架君、くれぐれも油断しないで! まだマカロスは勢いを消
していないから!﹂
僕が総理利架君に忠告している間にマカロスが一気に突進を仕掛
けてきました。それに気づいた僕はかわそうとしましたがマカロス
のスピードは余りにも速く、あと少しの所で直撃を喰らう所までき
ていましたが間一髪の所で里利架君が必殺シュートでマカロスを葬
りました。
﹁全く、人に忠告している暇があるんなら自分の身を守れよな!﹂
里利架君に忠告されてしまっているなんて僕もまだまだです。何
としてもこれからも成長していかなくてはいけませんね。
こうなったら僕もドキドキパワーでマカロスを切り倒してしまい
ましょう!
﹁このドキドキパワーでマカロスをたたっきろう! 里利架君、一
気に勝負を決めよう!﹂
﹁了解だ、気を抜くなよ楓!﹂
たまにはこういう里利架君も方を並べるのもいいかな、そう考え
291
ている僕でした。
確かに今の里利架君を沙綾ちゃんが見たら怖くなるかもしれませ
ん。でもこれもまた館山だけでなく世界中の平和を悪の魔の手から
守る為に手段と考えてもいいかもしれませんね。
﹁喰らえ∼、これが俺と楓の⋮⋮﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
僕は里利架君と一緒に必殺シュートを同時に行い、マカロスに食
らわせました。
そして僕と楓君が放った必殺シュートはマカロスの身体を見事貫
きました。
﹁やったぜ楓! 俺達の完全勝利だ!﹂
﹁その通りだよ里利架君! また一つ、大切な何かを守れたんだよ
!﹂
大切な何かを守る⋮⋮、それが今の僕と里利架君が求めていた答
えかもしれません。
continued−−−
たとえそれが今、みんなに伝わらなくてもいつか伝わる。そう僕
be
は信じたいです。
−−−to
292
38−1
マカロスとの戦いに勝利した僕と里利架君、翌日は学校でお互い
に理解しあう努力をして生活していきました。もちろんアリエルさ
ん達やセシルさん、フリオニール君達も一緒です。
そしてまたしても一人、僕と里利架君の強力な仲間が増えました。
﹁楓君に里利架君、今日もサッカーで体力トレーニングしようぜ!﹂
彼の名前はグルジア国籍のヴァン・レビシュビリ君、サッカー大
好きの熱血少年です。もちろん彼も軍師尿水によって選抜されたエ
ロス・マギガのメンバーの一人です。
ちなみに彼は氷河騎士レイディの契約者です。
﹁ヴァン君、今日もよろしく頼むよ!﹂
﹁OK! 俺が勝ったらアリエルさん達のミニスカ失禁写真コピー
してくれよ!﹂
今日も張り切ってヴァン君と一緒にサッカーで心と身体を鍛えて
ゆきました。こういった仲間との交流をかねて僕達は仲間との絆を
強くしていったのです。
そして訓練が終わるといつも通りに家で夕食タイムです。僕の家
ではアリエルさん達4人とその他の失禁魔法少女達12人がたくさ
んホームステイしています。
ちなみに僕はアリエルさんとシフォンさん、リオナさんとテスラ
さんと一緒の部屋で寝ているのでした。
﹁じゃあお休み、楓君。今日はじっくりと眠りましょう?﹂
293
﹁分かってるって。余り無理しないで頑張るよ﹂
今日はアリエルさんとお休みのキスをして眠りに付きました。で
きればこういう日が毎日続けばいいのにと願う僕でしたが平和にな
ってしまったらもう彼女達とお別れをしなくてはならないと考えて
しまうと何故か悲しくなってしまう感じがします。
﹁精一杯彼女達に館山での生活を楽しんでもらうように頑張らなく
ては!﹂
そう誓う僕でしたが翌日、とんでもない事実が発覚してしまった
事を放課後、僕を職員室に呼び出した相良先生の口から飛び込んで
きました。
﹁大綾魅君、落ち着いて聞いて頂戴!﹂
その言葉を聞いた僕はつばを飲みました。
﹁先生!?﹂
﹁たった今、デビルロマイアという組織が脅迫状が届いて来たのよ
continued−−−
! 失禁魔法少女全員とナイトドールを我々に渡せと書いてあるわ
!﹂
be
何ですって!?
−−−to
294
38−2
﹁デビルロマイアが本格的に動き出した? 本当なんですか相良先
生!?﹂
﹁ええ、私もさっきの職員会議でこの脅迫状が届いた事を知ったば
かりなの。どうやらあなた達エロス・マギガを徹底的に潰すみたい
よ!﹂
デビルロマイアが本格的に動き出した事を相良先生から聞いた僕
はいまだに信じられない状態でした。 ただでさえタナトスデビル
の猛攻が激しくなっていると言うのにまた敵が増えるなんて流石の
僕達も困り果ててしまいます。
﹁相良先生、その脅迫状と言う文は何処にありますか?﹂
﹁現物は校長先生が管理しているけどコピーなら私が持ってるわ。
大綾魅君、心して読んで頂戴ね?﹂
そういわれた僕は相良先生から脅迫状と思われる書状のコピーを
手にとって鹿と目にとおしました。
その文の内容は失禁魔法少女全員と全てのナイトドールをデビル
ロマイアに寄越して館山市の住民をデビルロマイアの下で働かせろ、
さもなければ改造人間の連中に館山市の人間達を虐殺させると言う
物でした。
﹁もしかしてデビルロマイアの目的は館山市への征服なのでしょう
か?﹂
﹁いいや、奴等の目的は大天城君の殺害と世界中の住民を服従させ
るつもりだわ。何たってデビルロマイアのトップは里利架君の両親
295
とHIGASHI帝国学園の教師達なんですから﹂
HIGASHI帝国学園、初めて聞く学校の名前ですがこれは一
体何の学校でしょうか?
念の為僕は相良先生に聞いてみました。
﹁相良先生、HIGASHI帝国学園と言うのはどういう物なんで
すか?﹂
﹁関東一、いいや、世界で有名な名門学校なんだけど裏では臓器密
売や野球賭博など汚い悪事ばかりやってるわ。それだけじゃなく成
績の悪い子供を殺したりしてるから悪行高い連中ばかりよ?﹂
なんて恐ろしい学校なのでしょうか?
be
continued−−−
まさに悪魔と言ってもいいでしょう。
−−−to
296
38−3
相良先生から衝撃的な事実を聞いてしまった僕。
その内容は里利架君の両親がデビルロマイアのトップである事、
その下にはHIGASHI帝国学園が色々と悪事を働きながら里利
架君に対していじめを行っていた事でした。
僕は奴等が里利架君に対してやってきた事に完全に怒りを覚えて、
頭があったまるように爆発しそうな感じがしてきました。しかもH
IGASHI帝国学園、そしてデビルロマイアのトップが里利架君
の両親だったなんて衝撃的過ぎる事実も発覚してしまったのですか
らなんだか複雑な表情です。
僕はなぜ里利架君が急に豹変する正確を持っているのかようやく
理解できる感じがしてきました。きっと悪逆無道を繰り返す両親や
HIGASHI帝国学園に対する怒りから来るのかと思ったわけで
す。
︵何という事だ、まさかデビルロマイアのトップが里利架君の両親
だったなんて!︶
きっと里利架君も過去の心の傷が急に痛み出したと思うんです。
何せ彼は実の親に虐待されただけじゃなく学校ではいじめに会った
のですから。
僕は里利架君の心の傷をどうすれば癒せるのか考える事にしまし
た。
ちょうどそこにテスラさんがやってきました。
﹁相良先生、 私達もなるべく里利架君と交流するよう心がけます
よ?﹂
297
﹁テスラさん。あなたも軍師尿水からHIGASHI帝国学園の事
を聞いたのね?﹂
相良先生にそう聞かれたテスラさんははいと言わんばかりに首を
縦に振った後、今までの事を話したのでした。
﹁なるほどね、里利架君は悪に対する怒りを感じると性格が完全に
変化しちゃうのね﹂
﹁里利架君は転入して来た沙綾ちゃんと同じクラスなんです。彼の
事は彼女から色々と聞いていますから大体の事は分かります﹂
そう言い張るテスラさんでしたが一つだけ心配している事があり
ます。
それは相良先生の口から聞かされます。
﹁テスラさん、あなた本当に里利架君の事は大丈夫なの? 下手し
たらあなたも豹変した里利架君に暴行されるかも知れないわよ?﹂
確かに里利架君は怒ると怖そうですので下手したらアリエルさん
や他の仲間達に危害を加えてしまうかもしれません。何とかそこは
気をつけたいのですが⋮⋮。
﹁大丈夫です、いざと言う時には私の失禁魔法で里利架君を眠らせ
ますから!﹂
テスラさん、そういってくれるのはありがたいんだけど先生の前
be
continued−−−
でミニスカ失禁するのはやめてね?
−−−to
298
39−1
いよいよ本格的に動き出したデビルロマイアは僕達に失禁魔法少
女全員とナイトドールを渡さなければ改造人間を利用して館山市の
住民達を虐殺すると言う脅迫状が届いた事をエロス・マギガのメン
バー全員に話しました。
﹁なんて連中なんだデビルロマイアは! 館山市の住民を殺された
くなかったら失禁魔法少女のみんなと全部のナイトドールを渡せだ
って!?﹂
﹁ふざけんなっての! そう簡単に俺達童貞の最愛なるヒロインズ
を渡せるかってんだ!﹂
スコール君とバッツ君もデビルロマイアの卑劣なやり方に対して
怒りを隠せません。こんな卑劣な脅しに対して怒らない方が不思議
です。
こんな酷い脅迫など許されるはずがありません。
そんなみんなを余所にセシルさんが僕に話しかけてきました。
﹁ねえ楓君、私達の事を心配してくれるのはありがたいんだけど自
分の事を優先にしてね? もうこれ以上誰も傷ついて欲しくないか
ら﹂
﹁ありがとうセシルさん。でもデビルロマイアの卑劣な脅迫だけは
絶対に負けたくないんだ。だから僕も精一杯戦うから!﹂
後はデビルロマイアとタナトスデビルから館山市と失禁魔法少女
達を守り、奴等を倒すための準備をするだけです。まずは軍師尿水
と一緒に作戦会議、これから決めるのはどうやって奴らを叩くかで
299
す。
﹁恐らくデビルロマイアは改造人間を大量に連れてきて我々を完膚
なきままに叩き潰すだろう。一斉に相手をするのはいくらなんでも
お前達ではキリが無かろう。ナイトドールである程度体力を消耗さ
せて失禁魔法少女のミニスカ失禁で止めを刺す。それでよいか?﹂
﹁了解です!﹂
その言葉にみんなは大賛成みたいです。
改造人間の力は僕達人間より大きな力を持っており、巨大ロボッ
トを2台撃破してしまうほどと言う強さを持っていると聞きます。
そこで軍師尿水は一人ずつ改造人間とさしで勝負して、体力が尽き
た頃には失禁魔法で止めを刺すという作戦です。
ここで問題なのはみんなの実力では改造人間と戦えるのかです。
いくらナイトドールを持っているとは言え改造人間より弱かった
らこの作戦は失敗して、アリエルさん達がデビルロマイアの手に渡
ってしまいます。
そこで僕はある提案を行うのでした。
﹁みんな、この前手に入れた八犬士の玉覚えてる? あれを使えば
僕達は必殺魔法が使えるというんだ。もしできればみんなのアイデ
アで必殺魔法を考えないか?﹂
﹁必殺技か! なかなかいいアイデアじゃないか楓!﹂
フリオニール君の言うとおりに、どうやらこのアイデアは上手く
行くみたいです。
さらにアリエルさん達も僕の方を見つめてこうお願いしたのです。
﹁楓君、私達もナイトドールを作ってあなた達と一緒に戦うわ!﹂
﹁アリエルさん!?﹂
300
−−−to
be
continued−−−
301
39−2
何とアリエルさんが自分のナイトドールを作って僕達と一緒に戦
うと行って来たので唖然となりました。確かにアリエルさんのナイ
トドールは開発されていません。
そんなもの一体誰が作ると言うのでしょうか?
﹁アリエルさん、君達はデビルロマイアから身柄を狙われてるんだ
よ? 君が出てきたらとても危険な状態に巻き込まれるんだよ!?﹂
﹁分かってるわ。だからこそ私は楓君と一緒に戦いたいの! 私は
楓君と一緒にいるだけで自分の心がドキドキしてくるの!﹂
それに続いてシフォンさんとリオナさんとテスラさんも続きまし
た。
﹁私達はあなたの事を魔法神ラグナに紹介された時、私の心がそれ
以上にないドキドキを感じたの!﹂
﹁この想いは誰にも渡せないくらいの本物よ!﹂
﹁だから私もあなたと一緒に戦わせて!﹂
彼女達の言葉を聞いた僕はある質問しました。
﹁ところでアリエルさん達ってナイトドール操縦できるの?﹂
﹁もちろんできるわ! あなたにアルティミシアを託した時の事を
覚えてる? あなたに出会う前は私達がアルティミシアを操縦した
んだから!﹂
アリエルさん、愚問をしてしまい申し訳ありませんでした⋮⋮。
302
僕がアルティミシアに初めて乗った時、あなたに全てを教えてもら
ったんでしたっけ。
﹁ところでアリエルさんやシフォンさんのナイトドールってもうで
きてるのかい?﹂
フリオニール君の質問に対して軍師尿水はこう答えました。
﹁彼女達のナイトドールはこれから魔法神ラグナと相談して開発す
る。お前達はこれからタナトスデビルとデビルロマイアの改造人間
との戦いに備える事を考えろ﹂
その言葉の後、軍師尿水から各ゲームの必殺技の情報が記されて
いる資料を手渡された僕達は自分達の部屋へ向かうのでした。
﹁さあ、これから大きな戦いへと向かうわけだからみんなで強くな
ろうよ!﹂
be
continued−−−
﹁そうだな、これ以上あいつらの好きにはさせるわけには行かない
からな﹂
−−−to
303
39−3
僕達はもうこれ以上タナトスデビルやデビルロマイアの連中に失
禁魔法少女達を好きにさせる訳にはいかないので一生懸命に必殺魔
法の開発に取り組みました。
﹁必殺魔法って色々あるけどなかなか決められないのが現状だよね
∼!﹂
﹁迷っちゃうね。こんなにも必殺技があるって言う事はじっくり考
えろって事かな?﹂
軍師尿水から手渡された資料を見て頭をこんがらせているセリス
さんとマリアさん。きっとたくさんの必殺技の中から決められない
でしょう。
これは一息では決められそうにありません。
﹁とは言ったものの、こんなに多くの数があるならなかなか決めら
れそうにないからな﹂
﹁どれにしようかなと考えるだけで何年も掛かりそうだからな﹂
エッジ君とイングス君も余りにも多さに対して迷ってしまうほど
でした。
一体どうすれば決まるのか、そう考えていると里利架君が一言み
んなに対して言ったのでした。
﹁だったらさ、自分の武器に合わせた必殺技を決めてそこから自分
並にアレンジすればいいんじゃないかな? 自分が持っている武器
と技の相性を考えていけば決まると思うんだ﹂
304
﹁里利架君!?﹂
その言葉に反応したのがクラウド君でした。
﹁確かにその通りだ。いくら好きな技を選んでも武器との相性が悪
かったら意味が無いしな﹂
﹁もしくは自分の考えで技をアレンジすれば問題ないし!﹂
スコール君とルーネス君も納得のいく表情でした。そしてみんな
はお互いに資料を取ってじっくり考え始めるのでした。
﹁こうしちゃいられないわ。みんなを守るためにも一生懸命パワー
アップさせなくちゃ!﹂
﹁このままナイトドールの性能に頼っていたらデビルロマイアに負
けるからね!﹂
マリアさんとセリスさんも一生懸命に資料に目を通しております。
そこでユウナさん達新八犬士がやってきました。
﹁みんな、頑張ってるじゃない。私達もその資料を見せてちょうだ
いな﹂
﹁ああ、ユウナさん達もじっくり考えた方がいい。ナイトドールの
性能に頼っていたら絶対に命を落とすかもしれないぞ?﹂
そんなユウナさんにイングス君も忠告を行うとムスタディオ君は
こう答えます。
﹁安心してくれ、俺達も館山だけじゃなくこの世界を守る為に強く
なろうと決めてるんだ。その決意がなかったらここには来ていない﹂
305
be
continued−−−
まさに頼もしい言葉の後、僕達はじっくり資料を見続けるのでし
た。
−−−to
306
40−1
デビルロマイアが本格的に動く事を知った僕達は必殺魔法を完璧
に使えるように放課後、ナイトドールの操縦訓練に励む毎日を送っ
ています。
そして失禁魔法少女のみんなはそれにプラスして失禁魔法の強化
を行っていました。
既に彼女達のナイトドールは開発されており、後は彼女達の魔法
がどれだけパワーアップすればいいのかです。もうこれ以上デビル
ロマイアの好きにさせる訳には行きません。
﹁これでエロス・マギガメンバーの手元にナイトドール召喚カード
が渡ったわけだな?﹂
﹁はい、みんなの気持ちしだいでナイトドールは簡単に動かせる事
ができるはずです。後は失禁魔法少女のみんながどれだけ頑張って
くれるかですね﹂
僕は軍師尿水に訓練の様子を報告をしていました。みんなは館山
市を守る為に頑張っているのですから軍師尿水に安心していただか
なくてはいけません。
ここで負けたらすべて終わってしまうのですから。
﹁ちょうどいい、お前に内海堂真と言う男の情報を教えておこう﹂
﹁セナさんから聞いています。確か失禁魔法少女を一度誘拐して世
界制服を行った人ですよね?﹂
そう僕は軍師尿水に聞いてみるのでした。
この男のおかげで失禁魔法少女は色々と拷問されてしまい、特に
307
沙綾ちゃんは激しい性的虐待や薬を色々飲まされてしまい下半身の
自由が失われてしまったのです。
出も里利架君のおかげで沙綾ちゃんの傷ついた心は徐々に回復し
ていくみたいです。
﹁その通りだ。でもそれだけじゃない、奴はHIGASHI帝国学
園の教師で、里利架に因縁を持った人物でもあるんだ。ひょっとし
たら内海堂は里利架を狙っているかも知れん﹂
﹁何ですって!?﹂
それを聞いた僕は唖然としていました。
まさか里利架君の因縁の相手がいただなんて想像もしていなかっ
たからです。
﹁軍師尿水、これからはきちんと警戒していきましょう!﹂
そして館山市の警報が流れてきました。
﹁皆さん、多くのテロリストが館山市役所まで迫ってきています。
皆さんはできるだけ離れてください!﹂
それを聞いた僕は立ち上がるのでした。
﹁軍師尿水、これは!?﹂
be
continued−−−
﹁ああ、間違いない。デビルロマイアだ!﹂
−−−to
308
40−2
いよいよデビルロマイアが館山市役所へ襲撃を開始したと言う情
報をキャッチした僕達エロス・マギガは急いでナイトドールを召喚
して追撃へと向かうのでした。
あの中には内海堂がきっといると思います。
﹁いよいよデビルロマイアが動き出したんですね。気を引き締めて
いかないと大変な事になります!﹂
﹁我々にとっては初陣だ。みんな、今まで訓練した通りに動くんだ
!﹂
クラウド君とイングス君達にとってはナイトドールでの初陣とな
ります。
彼らは今までエロス・マギガとしてのメンバーで訓練を積んで来
たのですから期待できる戦力として頼りにしている所です。ぜひ、
館山を守る要となって欲しいです。
﹁奴等はきっと僕達を潰すために汚い手を使ってくるはずだ。何と
してでも追い払う事を考えて!﹂
﹁了解だぜ楓!﹂
里利架君も性格をチェンジさせて気合を入れております。
僕達が館山市役所までやってきた所で、ラムザ君はなにやら見つ
けたみたいです。
﹁楓君、あそこにいるテロリストはもしかしてデビルロマイアじゃ
ないか?﹂
309
﹁間違いない、奴等だ! 人質を無理矢理連れて行こうとしている
!﹂
僕はデビルロマイアのテロリストだと思われる人物が住民を無理
矢理連れ出そうとしている所を確認した後、ドキドキライフルでテ
ロリストに向けて発射しました。
﹁喰らえ、ドキドキライフル! その人を放せ!﹂
見事、ドキドキライフルの銃弾はテロリストの頭を打ち抜きまし
た、しかしテロリストは何事もなかったかのように立ったままだっ
たのです。
﹁何で倒れねえ!? 確かに頭を撃ちぬかれたら即一撃なのによ!﹂
﹁まさか、本当に化け物がいるってのか?﹂
バッツ君とカイン君も納得のいかない表情でした。
そこで、僕達の宿敵だと思われる男の声が聞こえてきました。
﹁フフフ、その程度の攻撃では死なないように改造されているんだ
よ。何せ改造人間はタナトスデビルの細胞と液体金属で作られてい
るのだからね﹂
僕の目の前に現れた男、間違いなく奴でした。
それはセナさんの口で明かされます。
be
continued−−−
﹁あなたは、内海堂真!﹂
−−−to
310
40−3
いよいよ姿を現した僕達の宿敵と思われる内海堂真。
奴がデビルロマイアの筆頭と言ってもいいほどのレベルの高い人
間でしょう。
﹁お前が内海堂真、一体何が目的なんだ!? 失禁魔法少女のみん
なを誘拐して住民のみんなにアンナ酷い事をするなんて何を考えて
いるんだ!?﹂
すると内海堂は不気味な笑みを浮かべながらこう答えるのでした。
﹁フフフ、決まってるさ、この世界の愚者達を教育するのさ。今に
時代に必要なのは暴力・破壊・傲慢・冷酷・憎悪・執念・欲望・狂
気と言う見えない8本の剣だ。弱者は強者のために幸せを捧げ、愚
者は永遠に強者の所有物として生きる義務があるんだよ﹂
﹁何を勝手な事を! そんな事、私達が許すと思って!?﹂
その言葉にレフィアさんは怒りの言葉を内海堂にぶつけていきま
す。
﹁そんな事はどうでもいい。弱者が生きている限りこの世界は永遠
に平和にならない。だから全ての弱者はこの世界から永久に排除し
なくてはいけないんだよ﹂
その言葉に対してアーシェさん、リノアさん、オヴェリアさん、
ローザさんが言葉で反論します。
311
﹁これの何処が平和のためだと言うんですか!? あなたがやって
いるのはただのエゴです!﹂
﹁自分達の理想のために多くの人達を犠牲にするなんてそんな事は
絶対に許さない!﹂
﹁いずれにせよ、あなたに全ての弱い人を裁く権利はありません!﹂
それでも内海堂は冷酷な表情を崩さずに僕達のほうを見下しなが
ら言葉を吐き捨てます。
﹁君達はまだ分かっていないようだ。弱者は生まれた時点で強者の
道具として生きる義務がある。僕達は弱い人間を支配して正しき世
界を作るのさ﹂
﹁何が新しい世界だ! そんなのお前のエゴじゃないかよ!﹂
その言葉に対してバッツ君は怒りを露にしました。
﹁やれやれ、今日は君達に彼らの強さを体験してもらおう。そう、
最強と言われるデビルロマイアの改造人間の力を、ね﹂
やぶの ふみこ
内海堂の言葉の後、フランケンシュタインみたいな顔を持った女
性が姿を見せるのでした。
それは僕達のナイトドールと同じ大きさでした。
いしぐろ さとこ
﹁どんな敵だろうと、俺様がぶち抜いてやる!! この藪野典子様
がな∼!﹂
ながの ゆきこ
﹁覚悟しな、クソ野郎ども! この石黒智子さまがあのよへおくっ
てやるぜ!﹂
﹁哀れな童貞達よ。愚かであればあるほど、この永野有紀子の前で
めぐろ たえこ
屍になるな﹂
﹁この目黒多恵子の武勇、止められる物なら止めて見なさ∼い!﹂
312
しばた よしこ
﹁この柴田嘉子が甘美なる死の調べ⋮⋮奏でてやろう!﹂
そして5人の女性は一斉に僕達のほうへ襲い掛かってきました。
﹁何だよこの5人のアバズレ女は! まるでフランケンシュタイン
じゃないかよ!﹂
﹁これじゃあ、不気味すぎるぜ!﹂
エッジ君とカイン君が唖然とする中、僕達の後ろから何か聞こえ
てきました。
be
continued−−−
﹁楓君! ここは俺たち5人に任せてくれないか!?﹂
−−−to
313
41−1︵前書き︶
﹁erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団とエロ魔法
少女達の不思議な戦争∼﹂をご覧の皆様方、お初目に掛かる。
雪の坂だるま次郎と申す物でござる。
それがしはエロス・マギガとデビルロマイアの対決の語り部を担当
させていただくでござる。
どうか皆様、よろしくお頼み申す!
314
41−1
さあさあ、この回からエロス・マギガの童貞少年&失禁魔法少女
対デビルロマイアの改造人間の一大決戦バトル開幕でござる!
第1戦はデビルロマイアから藪野典子、石黒智子、永野有紀子、
目黒多恵子、柴田嘉子というアバズレ女改造人間5人衆でござる。
この改造人間達はただの人間とは思うことなかれ。
エロス・マギガの面々が乗っているナイトドールの性能と同じく
らいの力の持ち主で巨大化することができると言うのだから、たま
げた能力の持ち主達でござる!
対するエロス・マギガ側は以下の5人でござる。
﹁さあ、お前等みたいなアバズレ女共は俺のキックで成敗してやる
ぜ!﹂
1人目はヴァン・レビシュビリ、グルジア国籍のサッカー愛好家
であり、キックボクシングの使い手でござる。搭乗するナイトドー
ルは氷河騎士ウァレッタでござる。
﹁悪いけどおたくらはここで終わりだ。楓君にこれ以上迷惑かけら
れないからね﹂
2人目はアーヴァイン・ベナユン、イスラエル国籍のスナイパー
であり、火炎騎士パンドラの契約者でござる。その腕前はマリア嬢
と互角にござる。
ちなみに前回のお話で楓殿に声を掛けたのもこのアーヴァイン殿
でござる。
315
﹁それじゃあ∼、あなた達の悪行はここで打ち抜くからね!﹂
3人目はアルバニア国籍のパンネロ・ウイカニ嬢、アーヴァイン
殿と同じくスナイパーで雷神騎士エリスの契約者でござる。ちなみ
に視力は楓殿が通う中学で1番でござるから甘く見ることなかれ。
﹁あたしの鉄拳であんた達をぶっ飛ばすから覚悟しなさい!﹂
4人目はキプロス国籍のユフィ・アレクサンドル嬢、突風騎士カ
サンドラの契約者でマーシャルアーツを始めとする格闘技の使い手
でござる。見た目とはうわ腹にとてつもない怪力の持ち主で素手で
アナコンダやインドゾウを拳一撃で倒してしまうと言う伝説がある
から要注意でござる。
﹁この私の舞でその歪んだ根性、打ち払います!﹂
5人目はルクセンブルク国籍のティファ・シュベール嬢、日本舞
踊が得意な水流騎士ファラウォンの契約者でござる。その魔法の鉄
扇はどんな硬い物でも真っ二つにしてしまうほどの威力があるから
気をつけされたし!
以上、この5人がデビルロマイアとの第1回バトルを繰り広げい
たす。
be
continued−−−
次回、バトルスタートでござる!
−−−to
316
41−2
遂に最初のエロス・マギガとデビルロマイアの改造人間の真剣勝
負一本目、まずは館山市役所での対決は5対5のバトルからスター
トでござる。
最初に仕掛けて来たのは柴田嘉子でござった。
奴はいきなり自分の周囲に空飛ぶ手裏剣を召喚して回転させるの
でござった。それだけで攻撃しているのか分からぬ読者もいるでご
ざろう。しかし、ここからが奴のすごい所でござる!
﹁フハハハハハ! 手裏剣竜巻を食らえ∼!﹂
何と、手裏剣が分身してヴァン殿のほうへ超高速で突進していっ
たのでござった!
そう、この柴田嘉子は手裏剣を自由自在に操る事ができるのでご
ざる!
﹁そんな攻撃、喰らうわけには行かない!﹂
このまま当たるのかと思ったその時、ヴァン殿のウァレッタが百
烈拳で柴田の手裏剣を全て殴り落としてしもうた。柴田にとっては
思わぬ誤算だったでござろうか。
しかし、次に攻撃を仕掛けて来たのは永野でござる。
﹁勉強の仕方、教えてやるよ!﹂
永野は100本の投げナイフを一斉にエロス・マギガの5人に対
して正確に当てるかのごとく、烈火の如く高速で投げ申した。もう
317
読者の方はご存知でござろう、永野の特技は投げナイフでござる。
それを確認したのは鋭い目で鉄扇を構えたティファ嬢でござる。
﹁この程度の攻撃じゃあ私の鉄扇に勝てると思わないで! あなた
達を倒すために今まで厳しい訓練を積んで来たんだから!﹂
その鉄扇の一撃は全てのナイフを払い落としてしまったのでござ
った。まるで竜巻が起こったかのごとく、素晴らしい一撃がエロス・
マギガの面々を守った天晴れな攻撃でござった!
しかし、まだまだデビルロマイアの攻撃は続くのでござった!
﹁おらおら∼! てめえらの腐った命、俺様がぶち抜いてやるぜ∼
!﹂
何と藪野が自分の身体の中に仕組まれた無数のガトリング砲を発
射させたのでござった。この数のガトリング砲なら絶対に当たると
読者の皆様は思うでござろう。
だがしかし、この方のおかげで期待は外れる事になろうと誰が想
像したでござろうか!
﹁甘い甘い! そんな安物のガトリング砲じゃ俺達のナイトドール
は倒れないぜ?﹂
何とアーヴァイン殿のマジカルバリアが藪野の射撃を完全にガー
ドしたのでござった!
流石の藪野もこれにはお手上げでござろうか!
﹁クソ野郎共、この爆弾を喰らいな!﹂
次に石黒は100kgを超えると思われる巨大な爆弾を召喚して
318
エロス・マギガの面々に向かって投げて来たのでござった。恐らく
あの巨大な爆弾はかわしきれずに喰らうと思うでござろう。
しかし、この後に起こるのは予想外の事でござった!
﹁こんな物、あたしの鉄拳で跳ね返してやるんだから! もうこれ
以上あんた達に館山の平和を壊させはしないわ!﹂
何と、ユフィ嬢の鉄拳が石黒の100kgにも及ぶ爆弾を宇宙の
果てまで飛ばしてしもうた。この特技は危険だから良いこのみんな
は真似する事なかれ!
﹁おのれ∼、こうなったら我々の最凶の技を見せてやるから覚悟す
るがいい!﹂
遂に柴田の堪忍袋の緒が切れ申した。
be
continued−−−
この後、どうなるかは次の機会までしばし待たれよ!
−−−to
319
41−3
遂に堪忍袋の緒が切れてしもうた柴田はいきなり無数の緑色のシ
ャボン玉を召喚して中に浮かせたのでござった。一体何を始めよう
と思うのか、訳の分からないエロス・マギガの面々でごさる。
﹁ふふふふふ、貴様達にも闇の極意を見せてやろう⋮⋮!﹂
何といきなりこの緑のシャボン玉は館山市内に目掛けて急降下し
ていくのでござった!
そして柴田の口からとんでもない言葉が飛び込んで来たのでござ
った!
﹁このシャボン玉は中に毒ガスが入っている。あれを市民が吸った
ら完全にあの世行きだ!﹂
﹁何ですって!?﹂
ティファ嬢も驚きを隠せない表情を見せ付け申した。
人が死ぬほどの強力な毒ガスを館山市民が吸ったらこの街は壊滅
になるでござろう!
﹁そんな事はさせない、これ以上お前達のような歪んだ心を持った
人間達が罪のない人達を犠牲になるのは許せないぜ!﹂
そこですかさずアーヴァイン殿は柴田に向かってライフル射撃を
行い申した。しかし、その射撃は運悪く目黒にガードされるのでご
ざった。
320
﹁強い人間は弱い人間を、優秀な人間は勉強しない子供や親に反抗
する子供をいじめる権利があるのよ∼。そこの所は分かってちょう
だいな∼!﹂
耳に響く目黒の残酷な台詞、これを耳にした者は頭が来るはずで
ござろうか。いくらそれが事実だとしても心を傷つける事をするの
は言語道断でござる!
その言葉を聞いたユフィ嬢は怒りを露になさった!
﹁許せない、こんな事で人を傷つける事を楽しむなんてあなた達は
本物の人間じゃないわ、悪魔よ!﹂
﹁何度でも言え! 俺達は力ある者の正当なる復讐を継げたいだけ
だ! お前等クズ共には分からないだろうな、無能な餓鬼共に泣か
された力ある者達の悲しみがな∼!﹂
藪野の啖呵を切り捨てるかのようにヴァン殿の言葉が切り裂くの
でござる。
﹁それはお前達の勝手な理屈だ! この世界は輝かしい学歴だけが
全てじゃない。頭の良さだけが良い訳じゃない! 人には自由に生
きる権利があるんだ!﹂
それに続いたのは魔法で毒ガスを全て吸収しているティファ嬢と
ユフィ嬢でござった。
﹁暴力しなければ、精神的に傷つけてもOKなんて誰が決めたのよ
? 結局あなた達は自分勝手な理屈でそういう子供達に対してスト
レスぶつけているだけじゃない!﹂
﹁あたしはもうこれ以上あんた達の子育てゴッコなんかに付き合っ
てられない。だからここで倒させてもらうわ!﹂
321
すると、エロス・マギガのメンバーが一斉に魔法力の覚醒を始め
もうした!
まばゆい光が5人を包み込んだのでござった! ﹁な、何だこの光は∼!﹂
驚く柴田にヴァン殿の言葉が炸裂するでござる!
be
continued−−−
﹁思い知れ、俺たちの愛と義のブレイブハートを!﹂
−−−to
322
42−1
遂に怒りのパワーが覚醒したヴァン殿達は魔法力が一気に上がり、
更なる武の高みへと一気に加速を始めたのでござった。必殺魔法の
訓練を積んで来たエロス・マギガの真骨頂が今まさに発揮されよう
としたのでござった。
﹁行くぞ、お前達に俺達の愛と義のブレイブハートを見せてやるぜ
∼!﹂
最初に動き出したのはヴァン殿でござる。勢いよく必殺魔法が柴
田に炸裂しようとしていた頃でござった。
﹁まずは俺から行くぜ! 必殺、マグナムダイアモンド!﹂
ヴァン殿は自分の周囲に漂う炎を呼び出し、そこから炎の手裏剣
を発射したのでござる!
この手裏剣のスピードは新幹線の2倍と思われたし。
﹁おのれ∼! 我も行くぞ! 必殺、百烈旋風脚!﹂
対する柴田は回転回し蹴りをヴァン殿が放った手裏剣に対して1
秒に100回を繰り出して打ち落とそうとしたのでござった。しか
し、この柴田の努力は思わぬ結果になって帰って来たのでござった!
﹁ぎゃあああああああ!﹂
何とヴァン殿の手裏剣がいきなり曲がって柴田の頭上に刺さった
323
のでござった!
これを喰らった柴田は思わぬ大ダメージを受けたのでござる。
﹁次はコイツを喰らってもらうぜ! ヒートゲイザー!﹂
次にヴァン殿は武器であるヨーヨーをムチ状にして伸ばし、柴田
に向けられて投げられたヨーヨーの軌道上に爆炎を起こして柴田を
天の果てまで飛ばしたのでござる!
まずは柴田を戦闘不能にさせたのでござった!
﹁あたしの鉄拳の真骨頂を見せてあげるわ。覚悟しなさい!﹂
﹁上等だ! てめえの命をぶち抜いてやるぜ!﹂
ガトリング砲を乱射する藪野に対してユフィ嬢はアッパーから巨
大な竜巻を発生させて薮野のほうに向けて飛ばしたのでござる。こ
の竜巻はどんな重いものでも簡単に弾き飛ばしてしまうのでござる!
﹁受けてみなさい、スパイラルトルネード﹂
この竜巻は藪野のガトリング砲の銃弾を全て飲み込んで無力化さ
せたのでござる。ちなみにこの竜巻からはかまいたちが発射できる
事になっており、藪野に対して斬撃が可能でござる。
﹁ぐわああああああ!﹂
﹁これはおまけ! サイクロンウィンチェスター!﹂
そしてユフィ嬢は藪野の所まで高速で飛んでいき、接触した所で
百烈パンチを繰り出してサマーソルトキックで〆た跡にストレート
を突き出した後に竜巻を発生させたのでござった!
324
﹁こんちきしょ∼!﹂
藪野は天に飛ばされてしまった所でティファ嬢が必殺魔法の準備
be
continued−−−
をなさったのでござった!
−−−to
325
42−2
ヴァン殿とユフィ殿の活躍で柴田と藪野をぶっ飛ばしたエロス・
マギガの面々は目黒と石黒に狙いを定めて勝負を決定付けようとし
たのでござった。
特にティファ殿は鉄扇を広げて目黒に視線を向けているのでござ
る。
﹁やれやれ、失禁魔法少女を色々甚振ってやろうと思ったんだけど
いないからがっかりだわ∼。仕方ないから魅力のない女の子で我慢
しようかしら∼﹂
﹁何度でも言いなさい! 私はセシルちゃんやティナちゃんみたい
に可愛い女の子じゃなくても構わないわ! 外見に魅力がなくても
人間はやって良い事と悪い事の区別ができていれば問題ないんだか
ら!﹂
ティファ嬢の啖呵が響くと同時に目黒は触手の先についてるドリ
ルで襲い掛かって来たのでござる。
ちなみにこのドリルはダイアモンドでも簡単に穴が開くから気を
つけるべし!
﹁私は∼、勉強しない子や反抗期の子供を虐殺すればそれでいいの
∼。な・に・せ、私達はえらばれし超人だから∼!﹂
﹁だからって人の幸せを壊していい理由にならないはずよ! あな
た達のやってる事は外道以下だわ!﹂
そしてティファ嬢は水を纏った扇子を払ってシャボン玉を目黒に
向けて飛ばしたのでござった。
326
その速さは168km、違法スピードを出している暴走車と同じ
速さでござる。
﹁あま∼い! こんな早いだけの飛び道具だけじゃ私のドリルは敗
れないのよね∼!﹂
﹁ならばこれでどうかしら? バブルライジング!﹂
何とティファ嬢の放ったシャボン玉が風車の刃となって目黒の身
体を切り刻んでしまったござる。
当然、目黒は大きなダメージを受け申した。
﹁なんて凄い技なの∼! まるで私が負けているみたいじゃな∼い
!﹂
﹁もうこれ以上あなた達に館山の平和を壊させはしないわ⋮⋮。喰
らいなさい、アクアブラスター!﹂
ティファ嬢は鉄扇を振り、正面につむじ風を発生させて目黒の身
体を泡だらけにしたのでござった。そして目黒の身体についている
泡は徐々に大きな爆発を起こしたのでござった!
﹁熱いのは∼、嫌いなの∼!﹂
最後の爆発が起こった後、目黒は天に飛ばされてしまったのでご
ざった!
最後はアーヴァイン殿とパンネロ嬢、石黒と永野のスナイパー同
be
continued−−−
士の対決が待っていたのでござった!
−−−to
327
42−3
遂に最初の戦いは大詰めを迎えており、アーヴァイン殿とパンネ
ロ嬢、そして石黒と永野のスナイパー同士の戦いが行われようとし
ておった。まさに意地と意地のぶつかり合いでござろうか。
﹁この一撃であんたらを沈めてやるよ。俺は頭の良さで人を見下す
性格の持ち主は気に入らないんだ﹂
﹁だから私達の銃弾は必ずあなた達の脳を打ち抜くから﹂
アーヴァイン殿とパンネロ嬢の冷たい台詞が石黒と永野の耳に響
き申す。この言葉を聞いてくるだけで背筋を凍らせてしまう読者様
も大勢いるでござろうか。
﹁クソ野郎共! 後悔する暇もなく射殺してやるから安心しな!﹂
﹁もうこれがお前達は仲間との今生の別れになるかもしれないから
挨拶はしなくていいのか?﹂
この2人の挑発に屈することなくアーヴァイン殿とパンネロ嬢は
銃先をあの2人に向けるのでござった!
﹁いいや、お前らはここで終わるんだ。何せ俺達は愛と儀のブレイ
ブハートを持った魔法騎士なのだから!﹂
﹁その通り、あんた達をここで打ち抜くわ!﹂
そして2人の銃先から弾丸が発射されたのでござった!
弾丸は真っ直ぐに石黒と永野の頭上に向かっていくのでござった。
328
﹁なかなかやるじゃないか、クソ野郎共!﹂
﹁こっちが本当の射撃と言う物を教えてやるよ!﹂
しかし、運悪くかわされもうした。
それに負けずと石黒と永野も射撃を開始したのでござる。
﹁クソ野郎共! これでも喰らってあの世へ行きな!﹂
﹁お前達の命はここで終わる。覚悟しな!﹂
石黒と永野のライフルから発射される銃弾はすかさずアーヴァイ
ン殿とパンネロ嬢に向かって飛んでいったのでござるが、信じられ
ない事が起こったのでござった!
﹁だから言っただろ? お前達はここで終わるんだってね﹂
何と石黒と永野のライフルが急に大爆発したのでござった!
それだけではなく、奴等が放った銃弾も途中で消えたのでござる。
﹁きさまら∼! 一体何をしたんだ!﹂
状況を理解できない永野に対してアーヴァイン殿は説明したので
ござる。
﹁お前達が銃弾を発射した瞬間に俺が魔法のカードでお前らの銃に
時間を止めて爆発するように小細工しておいたのさ! だからお前
らの銃は爆発して当然!﹂
﹁おのれクソ野郎が∼!﹂
石黒と永野は爆発と同時にはるか天へと飛ばされ申した!
こうしてエロス・マギガの勝利で第一戦のバトルは幕を閉じたの
329
でござる!
be
continued−−−
一件落着の所でしばしのお開き∼!
−−−to
330
43−1
僕達エロス・マギガのメンバー達は最初のバトルを制してからの
翌日、僕達の学校でデビルロマイアに関する情報を校長先生の口か
ら全校集会で聞かされました。
﹁デビルロマイアが再びこの館山市をいつ襲撃するか分かりません。
皆さんも気をつけて生活するようにしてください﹂
校長先生の言葉をはいと言わんばかりに全生徒は首を縦に振るの
でした。僕もいつデビルロマイアやタナトスデビルと戦えるように
準備だけはしておくつもりです。
もうこれ以上誰も傷ついて欲しくないですから⋮⋮。
﹁そこでエロス・マギガのメンバーである生徒は前に出てきてくだ
さい﹂
何といきなり校長先生から指名を受けた僕達エロス・マギガの全
メンバーは驚きを隠せない状態でした。一体校長先生は何を話すと
言うのでしょうか?
︵校長先生⋮⋮。一体何を話すつもりかな?︶
この後、校長先生は意外な言葉を全校生徒の目の前でとんでもな
い事をいいました。
﹁皆さん、しばらくエロス・マギガのメンバーはしばらく学校に来
れなくなってしまいます。何故なら千葉県警からエロス・マギガの
331
援軍を求められているため、派遣する事になったからです﹂
以外と言う以外な言葉に全校生徒は納得できない表情で、相良先
生も何を言っているかわからない状態で校長先生に質問しました。
﹁校長先生、これは一体どういうことですか!? エロス・マギガ
は館山市を守るための正義のヒーロー軍団ですよ!? 何故千葉県
警の援軍として派遣なさったんですか!?﹂ するとそこで何者かが学校の体育館に入ってきました。
﹁それは僕が説明いたします!﹂
be
continued−−−
入って来たのは慶輔さん達とシド指令とドーガ長官と言う方々で
した。
−−−to
332
43−2
僕達の学校の体育館にいきなり姿を見せた慶輔さん達とシド指令
とドーガ長官。彼らは一体何を言おうとしているのか、僕には理解
できていませんでした。
そこで相良先生は慶輔さんに質問を開始しました。
﹁一体どうしてエロス・マギガのみんなは千葉県警に対して援軍に
向かう事になったのですか? 本来、援軍を頼むなら日本の自衛隊
や他の軍隊に依頼するのがスジと言う物でしょう!?﹂
相良先生の言う事はもっともです。普段、大きな事件があったと
きには自衛隊や他の軍に対して援軍を頼むのが常識でしょう。僕達
が行ってしまったら館山は誰が守ると言うのでしょう?
﹁それはタナトスデビルとデビルロマイアが館山市だけではなく、
世界各地で暴走を開始したからなんです。もう既に137カ国が被
害を受けているんです﹂
そう慶輔さんが答えると佳恵さんがそれに続くかのように言葉を
発しました。
﹁その裏には世界各国の政府や教育委員会や各県庁などがデビルロ
マイアと同盟を組んで失禁魔法少女を我が物にしようと企んでるみ
たいなんです。自衛隊や他の国の政府に頼もうとしたのですが、ど
れも断られてしまい、私達はそれを阻止するためにエロス・マギガ
のみんなに援軍を頼むしかなかったんです﹂
333
それでも相良先生は納得がいかないようです。
﹁だからって彼らが抜けてしまったら館山は一体誰が守ると言うん
ですか!?﹂
﹁任せておけ、手は打ってある!﹂
そこで軍師尿水が乱入していきなり台詞を言ってきました。手は
打ってあるというのですが、これは一体どういうことでしょうか?
﹁手は打ってあるって?﹂
﹁館山市の住民に失禁魔法少女のおしっこを飲ませて魔法力を宿ら
せるのです。これを飲んだ物は急激に体の能力が上昇して魔法が使
用可能になる﹂
なんて凄い失禁魔法少女のおしっこの威力なんでしょう。この恐
ろしさはとんでもない事になってしまうかもしれません。
﹁そう言う事です、相良先生。彼等にはしばらく会えませんが納得
していただけますか? これは館山市だけでなく、世界中の危機な
んです。彼らエロス・マギガはデビルロマイアの魔の手から世界の
平和を守る為に戦う事を誓ってもらわなくてはいけないんです﹂
﹁校長先生⋮⋮﹂
ようやく相良先生は納得してくださったみたいです。
﹁大綾魅楓君、学校にはしばらく戻れないと思いますが、世界中の
平和をデビルロマイアの魔の手から守る事を約束していただけます
か?﹂
﹁了解です!﹂
334
−−−to
be
continued−−−
335
43−3
ここは富浦市ICの前にある﹁とみうら
枇杷倶楽部﹂と言う道
の駅。僕達エロス・マギガは千葉県警を通してデビルロマイアの討
伐に向かうのでした。
最初に攻略するのは東京の高尾山でデビルロマイアが立てた砦と
決まっています。
発車するバスで僕達は学校のみんなとひとまずのお別れを惜しみ
ながら出発しようとしました。
﹁楓、必ずデビルロマイアを倒して童貞を卒業しろよな!﹂
﹁帰ってきたらたくさん猥談しような!﹂
流石の僕も緊張してきますが、男子生徒が一番悲しんでいたのが
アリエルさん達を筆頭にした失禁魔法少女達とのしばしのお別れで
した。
﹁アリエルちゃん、帰ってきたらミニスカ失禁また見せてクレよな
!﹂
﹁セシルちゃんもセナちゃんもたくさんミニスカ失禁見せてくれる
よな?﹂
どうやら館山市のマイヒロインズのしばしの別れを一番惜しんで
いるみたいです。失禁魔法少女達は男子生徒の悲しみを癒すかのよ
うにミニスカ失禁を見せるのです。
﹁ほら、もうこれで悲しまないでね? このおしっこの匂いを思い
出せば力は湧いてくると思うから!﹂
336
アーシェさんの言葉を胸に、男子生徒は気合を爆発させるかのよ
うに大喜びです。よほど失禁魔法少女のミニスカ失禁を見れて嬉し
いでしょうね。
これはもう館山市の名物と言ってもいいでしょう。
﹁じゃあ、もうバスに乗るぞ∼!﹂
フリオニール君の言葉を合図に僕達エロス・マギガはいよいよデ
ビルロマイア討伐に向かうのでした。古里館山とはしばしのお別れ
となるまでもうすぐです。
﹁それじゃあ軍師尿水にベグレム教官、行って来ますね!﹂
軍師尿水もベグレム教官も笑顔で挨拶してくださいました。
﹁館山は気にせずに遠慮なくデビルロマイアと戦ってまいれ!﹂
﹁もし寂しくなってしまったらセナのおっぱい揉んでみろ! そう
すれば館山を思い出すから!﹂
この後、セナさんの踵落しがベグレム教官に炸裂したのです。
そして僕達エロス・マギガの旅立ちの時がやってきました。
be
continued−−−
﹁じゃあ、みなさん。館山を頼みます!﹂
−−−to
337
44−1
﹁なんてこった! 出発してからいきなりデビルロマイアの襲撃を
喰らうなんてとんだ災難だぜ!﹂
時は午前11時、場所は京成国府台駅前のインターチェンジでご
ざる。何故フリオニール殿がナイトドールを召喚しているのかとい
うと、デビルロマイアの人間が襲撃を開始したのでござる。
こういち
今回、襲撃して来たのはご覧の面々でござる!
はたの
﹁キキキ、さ∼、お前らはこの波多野幸一が皆殺しだ∼!﹂ この怪しげな雰囲気丸出しで夜叉の如く来るっているのは波多野
幸一。狂気に満ちており、他人を苦しめる事が大好きな性根が腐っ
た下衆野郎でござる。
ねばしたかし
﹁俺様が根橋隆だ! 覚えとけ、俺様の顔を覚えとけ、この野郎!﹂
完全に凶暴なイメージ丸出しの上半身の男の名前は根橋隆、怪力
の持ち主で槍の達人でござる。
なかがわつとむ
﹁この中川努の敵はこの世にゃいねえか!﹂
かなり派手な衣装で豪快に鎖鎌をぶん回しているのは中川努、恐
るべき殺人マシーンでござる。
こづか あがた
﹁デビルロマイアを支える若き才⋮⋮、それがこの小塚阿形だ!﹂
338
天才を豪語して、見た目は頭悪そうな容姿をしているのは小塚阿
形。自称天才を名乗っている恐ろしいくらいの狂信者でござる。
かたの こうすけ
﹁いいぜ、この片野幸助が相手してやる。⋮⋮かかってきな!﹂
いい男と思われるこの男は片野幸助、とても危ないいい男でござ
る。以上が今回のデビルロマイアの襲撃して来た面々でござる!
﹁こっちは高尾山の砦を攻略するために急いで東京に向かわなくち
ゃいけないのに∼!﹂
あせるマリア嬢でござったがこの後、やつらに対抗する面々が参
上いたす。
﹁いい加減にしなさい! これ以上悪さすると私達がミニスカ姿で
おしっこ漏らすわよ!﹂
何とアーシェ嬢、リノア嬢、レフィア嬢、オヴェリア嬢が波多野
達の頭上で空を飛んでミニスカ失禁で攻撃しているではござらんか!
いきなりエロス・マギガの奇襲攻撃が炸裂したのでござった!
おしっこ塗れの波多野達はこの奇襲攻撃には意外な展開だったで
ござろうか!? ﹁キキキ、なかなかやるじゃないか! だったら我々も切り札を出
させてもらうぞ!﹂
波多野の台詞の後、大きな足音がズシンと響き渡ったのでござっ
た。しばらく経った時、エロス・マギガの面々はとんでもない光景
を見てしまうのでござった!
339
こばやしよしふみ
﹁ブヒ∼! この小林義文が貴様達を潰してやるんだ∼!﹂
be
continued−−−
何と、怪獣らしき巨人級の男が現れたのでござった!
−−−to
340
44−2
いきなり姿を見せた巨大怪獣型の改造人間小林義文。そのおぞま
しさはこの世の物とは思えないほどであり、まさに悪意の塊となっ
た人間の姿をした悪魔と言っていいほどでござった。
この男の狂気にアーシェ嬢達4人の失禁魔法少女は一体どう立ち
向かうのでござろうか?
﹁いくら巨大な体していたって私達の失禁魔法で成敗してやるんだ
から! 覚悟しなさい!﹂
そういってアーシェ嬢はミニスカ失禁した後に、おしっこの水溜
りで不死鳥を生成してそこから赤いロングソードを小林の所に向か
って飛ばしていくのでござった。
ちなみにこれは失禁魔法であり、ナイトドールに乗ってる時は使
用できないのが欠点でござる。
失禁魔法少女達のナイトドールにも必殺魔法はあるので安心して
欲しいでござる。
﹁ぶひ∼!﹂
﹁これが私の失禁魔法のひとつ、グリムソンブレイドよ!﹂
どうやらアーシェ嬢の放たれた剣は小林に刺さったみたいでござ
る。続いてリノア嬢もミニスカ失禁しておしっこの水溜りで氷のド
ラゴンを生成して小林の所まで飛んでいき、それに巻きつくのだっ
た。
﹁砕けなさい! フローズンサーペント!﹂
341
氷のドラゴンは爆発して小林にダメージを与えたのでござる。次
はレフィア嬢がミニスカ失禁しておしっこの水溜りから雷のカッタ
ーがどんどん生成されてゆくのでござった。
﹁これで終わりですわよ、ライトニングスラッシュ!﹂
雷のカッターは小林の身体を切り刻んでいき、どんどんダメージ
を与えていく中でオヴェリア嬢がミニスカ失禁しておしっこの水溜
りから風車を生成していくのでござる!
﹁吹き飛びなさい、エアロバースト!﹂
風車はぐるぐる回り竜巻を発生させて小林の方へと進んでいき、
風によるダメージを与えるのでござった。そして小林に全ての失禁
魔法がヒットして倒れたかのように思われたのでござったのだか、
予想だにしない出来事が起こるのでござった!
﹁ぶひ∼! 僕は無敵なんだブヒ∼!﹂
何と小林はダメージを受けているにもかかわらずに平気で立ち上
がっているのでござった。しかも傷が完全に回復してあるのでござ
った!
﹁そんな∼!?﹂
be
continued−−−
アーシェ嬢も納得の行かない表情、これは一体どう言う事でござ
ろうか?
−−−to
342
44−3
何と小林はアーシェ嬢達の失禁魔法を喰らってしまったにもかか
わらず、ダメージを回復して無事に元の状態に戻っていたのでござ
った。
納得のいかないリノア嬢は一気に青ざめるのでござる。
﹁どうなってるの!? あれだけ失禁魔法を喰らっているのにダメ
ージを回復できるなんて!?﹂
﹁生憎僕の肉体は改造手術によって魔法合金が埋め込まれており、
すべての外的要因が遮断されているんだブヒ∼。攻撃によるダメー
ジも、夏の暑さも冬の寒さも感じないんだブヒ∼﹂
信じられない小林の台詞にオヴェリア嬢は驚くのでござった。
﹁何ですって!?﹂
﹁だから僕はお前達とは違って勉強しない子供を殺したり頭の悪い
奴を罪悪感を感じないで始末できるんだぶひ∼! だからこんな事
しても⋮⋮﹂
そして小林はズボンを下ろして女性に見せてはいけない物を見せ
てしまうのでござった!
﹁ちょっとあなた何考えてるのよ∼!﹂
﹁罪悪感は感じないんだブヒ∼!﹂
その事にレフィア嬢は突っ込みを入れるのでござる。
343
﹁そこは感じなさいまし!﹂
隙を見つけたかのように根橋がアーシェ嬢に対して棍棒による格
闘攻撃を開始したのでござる!
﹁てめえ、よそ見している暇はあるのか? あるのかこの野郎!﹂
渾身の一撃がアーシェ嬢に炸裂しようとしたその時、何者かがそ
れをガードしたのでござった!
その正体は⋮⋮!?
﹁悪いけど、あなたはここで終わりだ。そう、この美しいバラの如
くにね﹂
それはラムザ殿の大陰騎士カサンドラ、バラのような棘の付いた
鞭が根橋の棍棒攻撃をガードしたのでござった。その後ろにはカイ
ン殿の天空騎士オリーブ、アルクゥ殿の天后騎士リングレイがお互
いの武器を構えて待っていたのでござった。
﹁こんなデカ物を使って女の子4人を攻撃しようと考えるなんて言
語道断!﹂
﹁覚悟してください、あなた達を倒すことにためらいは感じません
!﹂
この力強い台詞に対して波多野も気合が入ったのでござった!
﹁キキキ、お前達に地獄を見せてやろう⋮⋮! さあ、かかってこ
い!﹂
344
−−−to
be
continued−−−
345
45−1
ラムザ殿にカイン殿、アルクゥ殿が国府台でのバトルに参戦する
とは一体誰が想像したのでござろうか。根橋もこの出来事には誤算
だと感じたでござろうか!?
﹁何者だ、てめえら一体、何者だこのやろう!?﹂
﹁決まってるだろ? 正義の味方だよ、お前達を倒すために闇の世
界からやってきたんだよ!﹂
カイン殿がいきなりキザと思われる台詞を根橋に対して決めるの
でござった。それに続いてラムザ殿とアルクゥ殿も言葉を発したの
でござった。
﹁お前達の行為は人々の心を汚す醜い行為だ。ここで僕が美しく葬
ろう﹂
﹁もうこれ以上あなた達の歪んだ欲望を広げるわけには行きません
!﹂
そこで波多野も負けずといわんばかりに言葉を返すのでござる!
﹁キキキ、貴様達をこのまま地獄へと送ってやろう!﹂
その台詞の後に波多野は妖術で泥人形と幽霊を召喚してリノア嬢
に襲い掛かって来たのでござる。それらはリノア嬢にしがみ付くと
おっぱいを吸ったりスカートの中を舐め回すと言う破廉恥行為に走
ったのでござった!
346
﹁いや∼! 何なのよこの人形達は∼!﹂
﹁リノア∼!﹂
その様子を見つめていたカインは思わず叫ぶのでござった。この
泥人形と幽霊の破廉恥行為はアーシェ嬢、レフィア嬢、オヴェリア
嬢にも及んだのでござった!
﹁助けて∼!﹂
﹁私のおっぱい吸わないでくださいまし∼!﹂
﹁いや∼、恥ずかしいから見ないで∼!﹂
これは何とけしからん光景でござろうか、まるで泥人形と幽霊は
餓えた野獣の如くアーシェ上たちに破廉恥行為を繰り出していると
は驚いた事。まさに絶体絶命の危機といった所でござろうか。
﹁キキキ、このままお前達の精神を壊してくれようか!﹂
波多野はこのまま鎖鎌でアーシェ嬢を切り刻もうとしたその時、
ラムザ殿のバラの鞭が波多野に炸裂したのでござった!
﹁そうはいかない! お前をここで倒してアーシェ達の心を開放し
てもらう!﹂
それに続いてカイン殿の三節昆、アルクゥ殿のヌンチャクによる
攻撃が波多野に炸裂!
﹁お宅のセクハラ攻撃を見ていたら俺の怒りが燃えてきたぜ!﹂
﹁こんな卑劣な行為を許す訳には行きませんね!﹂
いよいよ大進撃が始まろうとしていたのでござった!
347
−−−to
be
continued−−−
348
45−2
遂にラムザ殿とカイン殿にアルクゥ殿の力が本領発揮されていき、
波多野に対する闘争心をむき出しにしていくのでござった。そして
小林もどんどん士気を上げていくのでござった。
﹁ぶひ∼! まずはお前達をぶち殺してあの娘共をじっくりいたぶ
ってやるんだ∼!﹂
﹁そうはさせませんよ。あなたはここで僕達エロス・マギガに倒さ
れるのです!﹂
アルクゥ殿のヌンチャクの連続攻撃が小林の頭部にヒットした後
に回し蹴りで〆た後に、カイン殿が三節昆を豪快に回しながら小林
を攻撃していくのでござった。
﹁俺達の正義はお前等のような悪を倒すためにあるんだ。どんなに
汚い手を使っても俺達は決して負けはしない、それが俺達、童貞男
子の心意気だ!﹂
その言葉の後に小塚がバズーカ砲をラムザ殿に対して発射して来
たのでござった!
﹁フフフ、この小塚が強者だと教えてやろう!﹂
﹁果たしてどうかな?﹂
しかし、バズーカ砲の銃弾はラムザ殿のバラの鞭によってバラバ
ラに切り刻まれて完全に攻撃が失敗したのでござった。
349
﹁な、何∼!?﹂
﹁さてと、僕達の失禁魔法少女達を解放させるためにあなたを葬ら
せてもらう!﹂
そこでラムザ殿はバラの鞭を長く伸ばして小塚のところまでダッ
シュで近づいた後に、バラの鞭を高速で振るって攻撃を1000回
繰り出したのでござった。
﹁ぐわああああああ!﹂
﹁これが僕の必殺魔法だ、ローリングニードル!﹂
次にラムザ殿はバラの鞭を前方に大きく振った後に巨大な真空波
を大量発生させて小塚の所へ飛んでいくのでござる。
﹁終わりだ、シュツルムタービランス!﹂
その巨大な真空波は小塚の体を切り刻んでいき、天へと向かって
飛ばされていくのでござった。
﹁この小塚が、この小塚が∼!﹂
小塚が再起不能になったあと、今度はカイン殿が小林に対して三
節昆による必殺魔法を炸裂させ琉事を決意したのでござる。まさに
怒涛の必殺タイムでござる!
﹁行くぞこのデカ物! これ以上お前の好きにはさせないぜ!﹂
be
continued−−−
﹁ぶひ∼! 頭の悪いやつは皆殺しだ∼!﹂
−−−to
350
45−3
いよいよ小林に必殺魔法を繰り出す5秒前となったカイン殿の闘
志はMAX状態に近い感じがしてきたのでござる。まさに大逆襲が
始まりそうな感じがしてきたのでござった!
﹁行くぜデカ物! これ以上お前らに世界の平和を怖させはしない
ぜ!﹂
﹁ぶひ∼! 貴様はこのまま僕が叩き潰すんだブヒ∼!﹂
小林は超突猛進の如くカイン殿に向かって突撃を繰り出していく
中、アルクゥ殿はヌンチャクを頭上に回して竜巻を起こしているの
でござった!
﹁受けてもらいますよ、トルネードフェザー!﹂
アルクゥ殿のヌンチャクから竜巻が発射されていき、小林の巨体
を包み込んでしまったのでござった。
﹁ぶひ∼! このまま負けるなんて嫌だブヒ∼!﹂
こうして小林の巨体は天へと飛ばされてしまったのでござった。
カイン殿の三節混は既に金色のオーラを纏っており、根橋に対して
必殺魔法で攻撃しようとしていたのでござった!
﹁行くぜ∼、これが俺の必殺魔法! ジャイロスクリューだ!﹂
カイン殿は三節昆を上下左右に豪快に回して真空波を大量に発生
351
させて根橋、波多野、片野へと飛ばすのでござった!
﹁何∼、負けるのか!? この俺が負けるのか!?﹂
﹁お前、やるな⋮⋮!﹂
﹁ぐわ∼!﹂
この技を喰らってしまった3人は大空へと天高くぶっ飛ばされて
しまうのでござった。この瞬間、カイン殿の必殺魔法が決まり、こ
の戦いに勝利したのでござった。
まさに一発逆転でござった!
﹁やったわね、ラムザ君! それにカイン君もアルクゥ君も!﹂
駆けつけてきたのは麗奈嬢、よほどの勝利が嬉しかったでござろ
うか。
しかし、彼らは大事な事を忘れていたのでござる。
﹁そういえばアーシェ達は!?﹂
﹁大丈夫、もう慶輔が救出してバスに乗り込んでるよ﹂
be
continued−−−
とりあえず一件落着でござった!
−−−to
352
46−1
カイン君達3人が波多野を撃破して僕達エロス・マギガを乗せた
バスは東京都庁に到着して会議室へと向かっていったのでした。都
庁のロビーで合流した慶輔さんの上司であるシド指令は色々起こっ
た事を僕達に話してくれたのでした。
﹁君達がタナトスデビルと戦っている間に世界各国のお偉いさんが
色々と日本政府に無茶な要求を押し付けてきたんだよ。HIGAS
HI帝国学園を廃校させた償いの謝罪動画を投稿、世界各国の資金
援助と物質を寄越さなければ日本を総攻撃するってね﹂
﹁何だよそれ、これじゃあただのかつ上げじゃねーかよ!﹂
バッツ君が怒るのも無理はなかったです。HIGASHI帝国学
園が潰れたくらいで謝罪の動画の投稿と世界各国に資金を援助した
り物質を寄越さないと攻撃するって事は脅迫だと思います。
僕だったら絶対嫌です。
﹁世界のお偉いさん達は一体何を考えているのかしら⋮⋮。雁首揃
って無力の人達に対してあんな脅迫染みた真似するなんて許せない
わ!﹂
流石の佳恵さんも怒りを隠せません。他の外国の人達だって自分
の国のお偉いさんがこんな卑劣すぎる真似している事を知ったら悲
しむに決まってます。
手助けして欲しい事だったら分かりますが、脅迫される事は別で
す。
そこでちょうど会議室のドアの前に着きました。
353
﹁みんな、会議室に着いたぞ∼!﹂
僕達は会議室のドアが開いた事を確認すると、中に入っていくの
でした。
するとそこに、ドーガ長官と言う白い犬が経っていたのでした。
﹁エロス・マギガの諸君、よく来てくれた。まあ、とりあえず席は
たくさん用意しているから楽に座りなさい﹂
﹁君達には明後日、高尾山にあるデビルロマイアが作った巨大要塞
を攻略してもらうからそれの作戦会議を含めて話しておこう﹂
そう僕達は席に着席した後、ドーガ長官からこれからの予定を話
してくれました。
﹁みんな、もう既に慶輔から聞いていると思うがデビルロマイアが
世界中の政府達から資金援助を受けて日本各地を制圧しようとして
いる。やつらの目的はただ一つ、HIGASHI帝国学園を潰した
日本政府への復讐だろう﹂
﹁HIGASHI帝国学園!? 里利架が通っていた学校の事か!﹂
フリオニール君の疑問めいた言葉にシド指令ははいと言わんばか
りに首を縦に振るのでした。 ちょうどその時、マリアさんが思わぬ疑問と思われる言葉を発し
ました。
﹁でも一体どうしてHIGASHI帝国学園が潰れたのをきっかけ
で世界各国はデビルロマイアを資金援助したのかしら?﹂
そこでドーガ長官が急展開と思われる言葉を発しました。
354
﹁里利架君の身体に流れている血は魔法力を他の人に宿らせる能力
があるんだ。彼の両親はその力を私利私欲のために利用する事を考
be
continued−−−
えたから彼を殺そうとしたんだ﹂
−−−to
355
46−2
﹁里利架君の両親は私利私欲のために彼を殺そうとした!?﹂
﹁それ本当なんですか、シド指令!?﹂
余りにも衝撃過ぎた新事実にバッツ君とクラウド君も思わずシド
指令に駆け寄りました。シド指令はそうだよと言わんばかりに首を
縦に振るのでした。
﹁信じられない⋮⋮! 己の欲望のために自分の子供を犠牲にする
なんて!﹂
﹁こんなの、人間のすることじゃないわ!﹂
マリアさんとセリスさんも思わず怒りがこみ上げてきました。い
くら自分の欲望のために親が子供を殺そうとするなんてこんな酷い
事、許されるはずがありません。
思わず僕も怒りを覚えてしまいました。
﹁里利架君⋮⋮﹂
ずっと里利架君を見つめる僕でしたが、テスラさんは里利架君に
声を掛けるのでした。
﹁里利架君、大丈夫? 辛い事を思い出したでしょう?﹂
﹁いいんです、僕は元々不幸になって当然な事だったのですから。
お気遣い感謝いたします﹂
やはり心のどこかに痛みがあるのでしょう、ちょっと気になりま
356
す。
そんな中、セシルさんがシド指令に質問してみたのでした。
﹁シド指令、高尾山の様子はどうなってますか?﹂
﹁今のところ、大きな動きはないみたいだ。どちらにしろ君達には
2日後にここを攻略してもらうからこの後じっくり身体を休ませて
この作戦のために会議を行いたい。今日はこのくらいにして明日の
会議は朝の10時集合でOKかな?﹂
このシド指令の言葉に僕達は首を縦に振った後、ユウナさんが一
番大事な質問をしたのでした。
﹁シド指令、私達は何処に宿泊すればいいんですか!?﹂
その質問に対してドーガ長官が答えるのでした。
﹁大丈夫だ、こんな事もあろうかと大型飛空挺、天使特急ラファエ
ルを開発しておいたんだ。あそこには遊戯施設やレストラン、緊急
病院などが建築されているから君達は今日からこのラファエルで宿
泊してもらう。いいかな?﹂
遊戯施設やレストラン、おまけに緊急病院が付いている飛空挺な
んて生まれて初めての体験です!
なんて凄い飛空挺なんでしょうか、恐るべし魔法技術!
﹁ちなみに個人部屋は和・洋・中そろった作りになってる。特に男
子はいざと言う時に美少女メイドをつけるからじっくり過ごしてく
れ﹂
ドーガ長官、いくらなんでもサービスしすぎでは?
357
−−−to
be
continued−−−
358
46−3
飛空挺ラファエルの中で生活する事になった僕達エロス・マギガ
は艦内の中をある程度で回った後に、生活班だと思われる個室へと
入っていきました。
シド指令が可愛い女の子のメイドさんをつけてあるというので、
僕は部屋にある通信機を使ってメイドさんを呼ぼうとしました。
﹁すみませんが僕の部屋にメイドさんを、﹂
通話している最中に誰かが通信を切断してしまいました。僕が後
ろを振り向こうとしたときに物凄い寒気がしてきました。凍りつい
た表情のまま後ろを向いてみると⋮⋮。
﹁あ、アリエルさんにシフォンさん、それにリオナさんにテスラさ
ん!?﹂
何とアリエルさん達4人が物凄い剣幕の表情で怒りのオーラを出
しながら僕の方を見つめていました。
それを見た僕は恐ろしさの余り、身体をガタガタ成らせながら彼
女達に声を掛けてみました。
﹁ど、どうしたの⋮⋮!?﹂
﹁楓君、私達がいるのに何でメイドさん呼んでるのかな? もしか
して、私達じゃ物足りないって言うの!?﹂
リオナさんの声に対して慌てて首を横に振る僕でしたが、時既に
遅しでした。
359
﹁い、いや⋮⋮。僕はシド指令が可愛い女の子のメイドさんは一体
どういうものか見てみたいかな∼と思ったからさ⋮⋮﹂
﹁問答無用! 私達よりメイドさんを選んだ罰、受けてもらいます
からね!﹂
テスラさんがそういうと、アリエルさん達はミニスカ失禁した後
におしっこの水溜りから触手が生成されていき、僕の身体に巻きつ
いてきました。
﹁ちょ、ちょっと待って!﹂
﹁だ∼め! 楓君、今日は許しませんからね!﹂
こうして僕は一晩中、アリエルさん達のおしっこの触手でお仕置
きされていったのでした。
一方その頃、スコール君達男子勢はメイドさんを呼んだのですが
⋮⋮。
﹁何∼!? 君達男の娘だったのか!?﹂
﹁はい、私達、肉体は男でも心は少女ですから安心してくださいね
!﹂
メイドさんの正体は男の娘だったので衝撃を受けていた所でした。
﹁今夜はたっぷり楽しんでくださいね?﹂
﹁男の娘はマジ勘弁して∼!﹂
男子達は男の娘の圧倒的な魅力に悲鳴を上げて一夜を過ごしまし
たとさ。
360
−−−to
be
continued−−−
361
ヒロインズ紹介です!
こんばんわ、里見ケイシロウです。
本作﹁erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団とエ
ロ魔法少女達の不思議な戦争∼﹂をご覧の皆様、いかがお過ごしで
しょうか?
今回は番外編としてMG慶輔から移籍してきた12人の失禁魔法
少女とハズプリから参戦しているセナちゃんの紹介をイラストを合
わせて紹介していきたいと思います。
1.セシル・スケテルンブルク 作 あまねこ様
<i132820|9217>
オランダ国籍の失禁魔法少女です。私はメインヒロインらしき黒
髪ロングで決めて貰おうかなと考えました。洋服はオランダの国旗
に合わせて赤と白で設定しています。
普段は優しいのですが怒らせると物凄く恐ろしいヒロインにして
いきたいです。
2.ティナ・アルデルヴァイレルト 作 あまねこ様 <i132821|9217>
ベルギー国籍の失禁魔法少女です。最初は青の髪色にしてもらお
うと思ったんですが某アニメキャラとかぶってしまうので黒に変更
させていただきました。
服装はベルギーの国旗をイメージした設定です。
362
3.セナ・シュバインシュタイナー 作:あまねこ様
<i132824|9217>
ハズプリのヒロインであるドイツ国籍の失禁魔法少女です。髪の
色のせいか年増すっぽく見えてしまうかも知れませんがヒロインさ
は失っておりません。
4.アーシェ・イヴァンシュイッツ 作:mick様
<i135450|9217>
オーストリア国籍の失禁魔法少女です。胸が大きいせいかかなり
セクシーさが大分強くなってきています。やはり巨乳でしょうか?
5.リノア・ノルトベイト 作:mick様
<i135451|9217>
ノルウェー国籍の失禁魔法少女です。髪型はストレートな感じで
仕上げようとしたのですが、サイドテールも付け加えようかなと思
ったんですよ。
ちょっとエロさがこの娘が1番じゃないでしょうか?
6.オヴェリア・ミハイロフ 作:mick様
<i135452|9217>
ブルガリア国籍の失禁魔法少女です。この子のセクシーさはスク
363
ールガーディガンのせいか幼いイメージと一緒に強いみたいです。
胸が大きく見えるせいかな?
7.レフィア・パンティリモン 作:季良様
<i143932|9217>
ルーマニア国籍の失禁魔法少女です。お嬢様言葉を使う娘ですが
ちょっと大人っぽいですね。
網タイツのせいかな?
8.ファリス・カーレンベルク 作:季良様
<i143931|9217>
デンマーク国籍の失禁魔法少女です。ツインテールは幼いイメー
ジを想像する人が多いでしょうが、私はこの子から明るいイメージ
が強く感じています。
9.ローザ・シェルストーム 作:季良様
<i143933|9217>
スウェーデン国籍の失禁魔法少女です。表情がちょっとクールさ
を感じていますけど心は温かい娘だと私は信じております。
10.クルル・パパトプーロス 作:ここうおこ様
<i143766|9217>
364
ギリシャ国籍の失禁魔法少女です。スカートがちょっと長いです
が、エロい失禁を必ず見せてくれると思います。
11.リルム・センデロス 作:ここうおこ様
<i143767|9217>
スイス国籍の失禁魔法少女です。元気そうなイメージが付いてい
ますが決してやかましい所はないと思いますよ?
12.リディア・ウォルターズ 作:こじ様 <i143929|9217>
アイルランド国籍の失禁魔法少女です。この緑は自然を愛する少
女のイメージです。
13.アルマ・レヴァンドフスキ 作:こじ様
<i143930|9217>
ポーランド国籍の失禁魔法少女です。大人しそうな瞳から何故か
心を奪われてしまいそうです。
もうメロメロです!
いかがでしたでしょうか?
私は残りの失禁魔法少女のイラストを描いて下さる人を探してい
る最中です。
もし見つかったらまたお知らせいたします!
365
それでは∼!
366
47−1
ようやく高尾山の砦攻略戦を明日に控えた僕達エロス・マギガは
作戦会議の参加して攻撃ルートの確認を念入りに行っていたのでし
た。今日の会議で一番心配している表情を見せているのはアリエル
さんでした。
﹁このままじゃデビルロマイアが好き放題やらされますよ! 何と
しても高尾山の砦の攻略法を今日中に見つけておかないと!﹂
そこで佳恵さんはアリエルさんに対して言葉をかけました。
﹁落ち着いてアリエル。雑兵はあたしたちが片付けるとして⋮⋮、
一番大事なのはデビルロマイアの戦力をどれだけ削る事だよ﹂
しかし、明日の攻略戦で麗奈さんは不安で一杯でした。
﹁できれば大きな武器で一斉に片付ける事ができればいいんだけど
な∼﹂
﹁はいは∼い、麗奈さん!﹂
そこで元気よく手を上げたのがアルマさんとリディアさんでした。
﹁どうしたの、2人共?﹂
﹁私とリディアの失禁魔法であの分厚い要塞を簡単にぶち壊してみ
せますよ?﹂
﹁こういうの、やってみたかったんですよ!﹂
367
アルマさんとリディアさんの言葉は自身が見えてそうですが広海
さんはちょっと納得のいかない表情で2人に声を掛けたのでした。
﹁でも大丈夫なのか? 君達の魔法だけじゃあの大きな砦はそう簡
単に壊す事はできないかもしれないんだぞ?﹂
﹁大丈夫、デビルロマイアからみんなの命を守るためだもん!﹂
﹁それに私達、失禁で色々と困っている人達を助けたわけだし今回
も絶対に成功させてみせます!﹂
自信満々のアルマさんとリディアさんでしたが、はっきりいって
僕もアルマさんとリディアさんが失禁魔法少女の宿命を背負ってい
る所がちょっと心配でした。
他の人達に気遣う余り、色々と背負い込んじゃってる事があると
思うんですよね。
﹁じゃあアルマにリディア、頼んだよ!﹂
﹁任せて慶輔!﹂
アルマさんが慶輔さんの頬にキスをしたところを見た麗奈さんは
be
continued−−−
ちょっとテンパってました。
−−−to
368
47−2
﹁あれがシド指令がいっていたデビルロマイアの連中が建設した高
尾山の砦か∼。思った以上にデカイなこれ!﹂
﹁一体どうすればこんなにでかく作れるんだ∼?﹂
いよいよ高尾山の砦の攻略する日がやってきて、アルマさんとリ
ディアさんの失禁魔法で攻撃する事を決めた僕達エロス・マギガは
それに備えてラファエルで待機していました。
高尾山の砦の大きさにジタン君もティーダ君も驚くばかりです。
﹁アルマとリディアの失禁魔法が砦を攻撃したら僕達もそれに続い
て総攻撃を開始して一気に叩く。それでいいかな?﹂
﹁了解です、慶輔さん﹂
慶輔さんの作戦の指示で僕達は彼女達の失禁魔法の後に総攻撃を
仕掛けることが決まりました。この戦いで僕達のこれからの明暗が
別れるわけですから失敗はできるわけがありません。
﹁もしデビルロマイアの改造人間がいたら私達もナイトドールで迎
え撃つわよ、いいわね?﹂
佳恵さんの指示に僕は首を縦に振り、アルマさんとリディアさん
の失禁魔法が砦に大きなダメージを与える事を期待しながら待機す
るのでした。
﹁アルマさんとリディアさん。きっとうまくいくかな?﹂
﹁楓君大丈夫よ、あの2人の失禁魔法はどんな硬い物でも破壊する
369
ほどの威力を持ってるから﹂
アリエルさんはそう地震ありそうな気持ちで僕に話しかけてきま
した。
そういえばアリエルさんはセシルさんやティナさん達と同じ芸能
事務所で失禁魔法少女のアイドルとして活躍している事を思い出し
たのでした。
そして彼女達は不老不死のサキュバスである事を。
﹁じゃあみんなで2人の事を信じるしかないみたいだね﹂
﹁うん。絶対アルマとリディアなら大丈夫だよ!﹂
そう語り合う僕達でしたが、スコール君が慌てて僕の所へやって
きました。
﹁楓、高尾山の砦が植物だらけになって身動きがとれないらしいぞ
!﹂
﹁なんだって!?﹂
それを確認するために僕はスコール君からビデオカメラを見せて
もらいました。
be
continued−−−
そこに写っていたのは朝顔の蔦だらけになってしまった砦の姿で
した。
−−−to
370
47−3
僕は朝顔の蔦だらけになってしまった砦を見て驚愕してしまいま
した。
一体高尾山に何が起こっているのか分かっている人はこの時点で
誰もいませんでした。ひょっとしてこれはアルマさんとリディアさ
んが失禁魔法の効果なのか、いまだに分からないままです。
﹁一体どうなってるんだよこれ!? 高尾山の植物の霊が怒りだし
て砦に攻撃していると言うのか!?﹂
﹁これ、どう見てもありえないだろ!?﹂
フリオニール君もバッツ君も信じられないほどびっくりな表情を
浮かべており、瞳を丸くしながら驚くのでした。この大きな建物が
蔦だらけになってしまっているのだから驚くのに無理はないです。
そこでセシルさんが僕達の会話に途中参加するかのように説明を
開始したのです。
﹁これはアルマとリディアの失禁魔法かしらね﹂
﹁何ですって!?﹂
その言葉を聞いた僕は思わずセシルさんに駆け寄って詳しい説明
を請求しました。
﹁セシルさん、これは一体どういうことなの!?﹂
﹁アルマの失禁魔法はおしっこを浴びた対象物を巨大化させる事が
できるわ。リディアの失禁魔法はおしっこを浴びた対象物を植物の
種に変身させる事ができるのよ。高尾山の蔦は2人の失禁魔法が重
371
なったからこのような状態にする事が出来るんだよ﹂
なんて恐ろしい失禁魔法なんだ、彼女達を敵に回したら間違いな
く命を落としているでしょう。なるべく彼女達を敵に回さないよう
にいたしましょう。
﹁あれ? 砦が徐々に崩れ落ちてきてるわよ?﹂
ユウナさんが指差した方向を見てみると砦が徐々に崩れ落ちてき
ています!
上のほうを見てみるとアーシェさんとリノアさんがミニスカ失禁
しているではありませんか。これは一体どういうことなのか、ティ
ナさんが説明してくれました。
﹁アーシェとリノアの失禁魔法ね。おしっこを浴びた相手や物を発
火させるのがアーシェの失禁魔法。氷付けにしてしまうのがリノア
の失禁魔法よ!﹂
これまたなんて恐ろしい失禁魔法少女の力でしょうか!
しかし、この後に思いもよらない出来事が僕達を待っていました。
﹁慶輔、デビルロマイアの改造人間がラファエルの方に向かってき
てるぞ!﹂
be
continued−−−
﹁何だって? みんな、ナイトドールの召喚準備だ!﹂
−−−to
372
48−1
高尾山の砦をアルマ嬢とリディア嬢の失禁魔法で一部を破壊した
のもつかの間、今度はデビルロマイアの改造人間が楓殿達エロス・
マギガの面々が乗っているラファエルの方に向かってきたのでござ
った。
今回襲って来たのはこの面々でござる!
﹁恥知らずの小童が⋮⋮。貴様等全員この場で処刑じゃ!﹂
やまかわ ひろみ
山川博美、頑固な正確でとんでもない怪力を持つのだが弓の腕前
は一流だから要注意人物でござる。
﹁この戦に、俺達デビルロマイアの誇りをかける!﹂
やました まさと
山下正人、大酒飲みで有名な槍の名手でその力はデビルロマイア
で一番の腕前だと言われておるがアル中なのが玉に瑕でござる。
﹁エロス・マギガ、そして失禁魔法少女⋮⋮! 貴様達だけは必ず
⋮⋮、俺の刃で引き裂く。引き裂いてやる⋮⋮!﹂
なかざわくろうど
中沢蔵人、この危ない優男は切れるととんでもないブチ切れっぷ
りを発揮する憎悪に狂ったどうしようもない人間でござる。
﹁エロス・マギガ! 最後は俺自身の剣で決めてやるぜ!﹂
ふじかつたいすけ
藤勝泰助、この巨大な剣を持ったギャンブル依存症の男は剣術に
優れた体力の持ち主で相手の行動力を見極めるのが得意でござる!
373
﹁エロス・マギガ! お前達は俺達の脇役としての務めを果たさせ
てもらおうか!﹂
もりしょうた
森翔太、バイクの腕前はかなりあるものの、目立つ事しか考えて
いないため困った性格を持った男でござる。
﹁さて、お前達の命の稼ぎ時が到来したか!﹂
いちむらこうたか
市村工高、この冷静すぎる男は鋭く冷たい瞳と巨大な斧を得意と
する武人の中の武人でござる。
以上が今回の敵でござる。
﹁こうなったらお前達を許す訳にはいかないな、罪のない人達を苦
しめている事に罪悪感を感じていないなら尚更だ!﹂
﹁覚悟しろよ悪党! このままお前らを宇宙の果てへとぶっ飛ばし
てやるぜ!﹂
﹁そしてあなた達の悪事を完全に阻止させてもらいます!﹂
エロス・マギガの面々からはイングス殿にエッジ殿、そしてクラ
ウド殿が立ちはばかったのでござる。
be
continued−−−
さあ、今回も派手にバトルが開始されるでござる!
−−−to
374
48−2
6人の改造人間との高尾山バトルの幕開けを告げたのは中沢の大
量のナイフ投げでござった。その数は10000本に及ぶ大量と言
うべき数でござった。
﹁フハハハハハ! 貴様を苦しめてやろうか!﹂
﹁そうはさせない!﹂
そこでイングス殿は武器である棍棒を回転させて中沢のナイフを
次々と弾き返してしまうのでござった。そこですかさず森が巨大な
ハンマーでイングス殿を攻撃しようとしたのでござったのだが⋮⋮。
﹁このままやられる俺達だと思うなよ? お前達はこのまま強者で
ある俺達に負けるのだからな!﹂
素早い動きでクラウド殿が武器の鎖鎌で運よくガードしたのでご
ざった。この素早い反応に対して森も相当な怖気ついてしまった出
ござろうか。
﹁そうはさせません。あなた達の野望はここで絶たれるのです!﹂
﹁言ってくれるじゃねえか! だったら俺も博打をひとつやらせて
もらうぜ!﹂
その様子を見つめていた藤勝がバズーカ砲を取り出してイングス
殿に向けて発射されたのでござる。
﹁お生憎様だな! 俺はこういう魔法も使えるんだ!﹂
375
何とエッジ殿がブラックホールを発生させて藤勝のバズーカ砲の
銃弾を消してしまったのでござった。
これはびっくり仰天といった所でござろうか!
﹁おのれ∼! これでどうじゃ∼!﹂
﹁この一撃で決めさせてもらおう!﹂
次に山川が怪力を生かしてクラウド殿に向かって岩を投げつけよ
うとしたのでござる。それと同時に市村が槍を回転させてエッジ殿
を攻撃しようとしたのでござった。
﹁この2人の攻撃にはかわす事はできまい!﹂
このまま喰らってしまうのでござろうか!?
ちょうどその時、黄金水が6人の頭上に降ってきたのでござった。
﹁な、なんじゃこりゃ∼!﹂
エッジ殿が上を見た途端、何かを確信したのでござった。
そう、天からミニスカ失禁を6人の改造人間に食らわせているロ
ーザ嬢、ファリス嬢、クルル嬢にリルム嬢でござる。
be
continued−−−
﹁ありがとな、みんな!﹂
−−−to
376
48−3
ローザ嬢達のミニスカ失禁のおかげで何とか体制を整えることが
できたクラウド殿達は藤勝達に逆襲攻撃を開始しようとしていたの
でござった。
既にナイトドールのENはチャージされており、ダメージは回復
されていくのでござる。
それを確認した藤勝達は一気に攻撃しようとしたのでござった。
﹁こうなったら一か八かで大博打してみるか!﹂
﹁おう! ここまでやるってんならとことんやらないとな!﹂
そこで森は何やら大きな小型爆弾らしき物を取り出したのでござ
る。一見、何も変哲のない小型爆弾らしいのだがこの後の市村の言
葉でとんでもない事実が発覚したのでござる。
﹁この爆弾は毒ガスがたくさん入っている! これが爆発したらお
前達だけじゃなく高尾山に住んでいる住民達も全滅だぞ!﹂
﹁何ですって!? そんな事したら虐殺と言うレベルじゃないわよ
!?﹂
ファリス嬢も思わず顔を青ざめるのでござった。
いくらなんでも毒ガスを使うのはあまりにも惨いやり方で卑劣で
ござる!
﹁一体何のためにあなた達はこんな事をしようとしているんですか
!﹂
377
そこで山川は思いもよらない一言を放ったのでござる!
﹁決まっているだろう? 我々デビルロマイアはこの国の腐った愚
民共を虐殺して新たに作り直すのだ! そう、これは新たなる教育
じゃ!﹂
その言葉に続いて中沢、山下も続くのでござった。
﹁俺達は勉強もしない、親の指示に従わない子供達を甘やかす日本
政府が許せないのだ! だから俺達はこの国の人間を虐殺して新た
なる教育を開始するのだ!﹂
﹁そう、全ては立派な大人を作り上げるためだ!﹂
それを聞いたイングス殿の反撃の言葉が放たれるのでござった!
﹁何を勝手な事を! お前達は人の命を奪う事が正しいと言うのな
らそれは許されない! この世界には色々な人間がいるんだ、例え
それがお前達が憎む対象であってもその命を奪う権利はない!﹂
続いてエッジ殿とクラウド殿も⋮⋮。
﹁この世界はルールもちゃんと守ってる奴だっているんだ! ルー
ルを守らない奴がいたら正しい心を持った人間がそれを正すのが筋
ってやつだろ!﹂
﹁いずれにせよ、あなた達にその者達を裁く権利はありません! だからルールは存在するんです!﹂
しかし、連中にはその言葉が通じないようでござる。
﹁本当に困った連中だぜ。お前らの甘さがある限りこの世の中は正
378
しくならねえよ!﹂
be
continued−−−
果たしてこの戦いの行方はいかに!?
−−−to
379
49−1
さてさて、バトルの行方はクラウド殿達がローザ嬢達のミニスカ
失禁のおかげでナイトドールのダメージとEN回復して藤勝たちに
怒りのメッセージを飛ばした所からスタートでござる。
しかし、先に先制したのは森でござった。森は巨大ハンマーを頭
上で回転させながらエッジ殿のほうへと向かっていったのでござっ
た!
﹁決意を口にする事はいいことだ! ならばその覚悟は本物かどう
か、ためさせてもらおうか!﹂
森の巨大ハンマーがエッジ殿に直撃を食らおうとしたその時、思
わぬ出来事が発生したのでござる。
何とファリス嬢のおしっこで生成されたナイトドールの分身たち
が森の攻撃を受け止めたのでござった。
﹁甘く見ないでよ? 私達失禁魔法少女は世界の危機を2回も救っ
てるんだからね!﹂
そう、ファリス嬢はロリカイザー13世とサドマゾ12世の魔の
手から世界の平和を守りぬいた正義のスーパーヒロインであり、今
をときめく失禁魔法少女でござる!
﹁失禁魔法少女め⋮⋮、俺のこの手で貴様達を葬ってやる!﹂
中沢は大量の投げナイフをファリス嬢に向かって妖術を使って飛
ばして来たのでござる。
380
そこですかさずクルル嬢の失禁魔法が炸裂、おしっこで生成され
た巨大ゼリーボールが中沢の投げナイフを弾き飛ばしてしまったの
でござる。
﹁そう簡単に私達を倒せると思わないで! あなた達の歪んだ野望
を洗い流すために私達のミニスカ失禁は存在してるんだから!﹂
その後に山川はロケットランチャーを取り出してイングス殿に向
けて発射したのでござった。
﹁恥知らず共が⋮⋮、このまま消え落ちろ!﹂
﹁そうはいかないわよ!﹂
リルム嬢のミニスカ失禁からゼリー状の触手が生成されて山川の
ロケットランチャーの銃弾をかき消していき、そのままカウンター
攻撃を炸裂させたのでござる!
﹁ち、とんでもない強さを持った奴らに出会うなんてとんだ貧乏籤
を引いちまったぜ! このまま相手になってやるぜ!﹂
be
continued−−−
藤勝もどうやら腹を決めた所でござった!
−−−to
381
49−2
藤勝もいよいよ腹を決めてクラウド殿と決戦を挑んでこようとし
ていたのでござった。
もうこうなったら激しい戦闘は避けられない事でござろうか。
﹁さあ、俺達はもう覚悟を決めたんだ。こうなったらとことんやら
せてもらおうぜ!﹂
﹁上等だぜ、俺達だってお前等みたいな悪党を許す訳にはいかない
ぜ!﹂
バッツ殿の覚悟も大きいような物でござる。このまま一気に戦い
の中盤へともつれ込もうと藤勝に対して敵意を見せ付けるのはもは
や当たり前でござろう!
意地と意地のぶつかり合いが期待される展開になるのはもはや想
像がつくでござろう。
﹁ふ、このまま負ける俺達だと思うなよ?﹂
巨大ハンマーが炎を纏い始めてこのまま突進攻撃を行う森でござ
る。
﹁このまま貴様達を苦しみを味あわせて俺達の勝利を見つめさせて
やる!﹂
中村はガトリング砲を乱射しまくるのでござった。
﹁お前達の命、私が貰い受ける!﹂
382
市村は棍棒を振り回して特攻を仕掛けて来たのでござった。
﹁貴様等全員皆殺しじゃ∼!﹂
山川は弓矢を乱れ打ちして来たのでござった。
それらの攻撃をクラウド殿は完全に見切っており、必殺魔法の準
備をしていたのでござった。
﹁僕達はあなた達みたいに人の心を失った者達に負けるわけにはい
きません! この世界には愚か者と言われる人間も確かにいます、
でもそれだけが理由だけで裁きを下す権利は誰にもないんです!﹂
﹁勉強しない、外見がキモイ、馬鹿だからといってそいつに対して
カズの暴力で始末しようと言う考えが気にくわねえ!﹂
エッジ殿も怒りを露に始めたのでござった。
それに対して藤勝は⋮⋮。
﹁くだらねえな! ココは戦場だぜ? こんな弱者共の味方をして
いる余裕はあるのか?﹂
﹁僕達は童貞だから弱者の味方をしなければいけないんです! 例
え、周りから愚かと思われてもあなた達に対する怒りだけは絶対に
be
continued−−−
譲りません! だから僕はあなた達を切り捨てます!﹂
−−−to
383
49−3
藤勝に対して闘志をあらわにしたクラウド殿とファリス嬢達、こ
の戦いもいよいよ大詰めを迎えようとしていたのでござった。
ファリス嬢達の失禁魔法のおかげでナイトドールのダメージは完
全に回復したのでござったのだが後は闘志がどれだけ大きくなった
のかが問題でござった。
﹁僕達はあなた達を切ります! あなた達がやってるのはただの弾
圧なんです!﹂
﹁ふ、そうやって命を無駄にしてこんな汚い性癖を持ったメス犬共
と一緒に運命を共にするつもりか?﹂
森の台詞を聞いたファリス嬢の何かが切れてしまったようでござ
る!
しかもファリス嬢は怒りのオーラを体全体から出しており背中か
ら悪魔の翼を生成しているではござらんか!
﹁ちょっと待ちなさいよ? 誰が汚い性癖ですって∼? ミニスカ
失禁は可愛い女の子だけ許された愛と萌えの魔法なのよ!?﹂
﹁それをただの汚い性癖ですって!? 童貞男子の夢を何だと思っ
てるのよ!﹂
ローザ嬢もお怒りの様子でござった。この2人から流出される怒
りのオーラは物凄い気迫を感じさせ、激しい力が爆発しそうな予感
がしてきたのでござった!
﹁なんじゃこの激しい怒りのオーラは∼!?﹂
384
﹁教えてあげるわ⋮⋮。例え性癖を持った人間だろうが頭が悪かろ
うがそうやって傲慢な態度で見下すのは⋮⋮﹂
ローザ嬢のスカートから大量のおしっこが流れてきているのでご
ざった。もう既にローザ嬢の魔法力は既に覚醒を始めていたのでご
ざった!
これはもう勝負ありといっておこうか!
﹁も、もしかしてこれが⋮⋮。失禁魔法だと言うのか!?﹂
﹁最低な事よ!﹂
ローザ嬢のおしっこから巨大なシャボン玉が生成されて藤勝達の
ほうへと飛んでいったのでござる!
それを藤勝達に当たるとシャボン玉は一気に爆発して言ったので
ござった!
﹁あ∼れ∼!﹂
この爆発を喰らった藤勝達全員は空の方へと飛んでいったのでご
ざった。
その瞬間、クラウド殿達の勝利が決まった瞬間でござった!
﹁ふ∼、一件落着って感じかしらね?﹂
be
continued−−−
高尾山の攻略、これにて閉幕でござる!
−−−to
385
50−1
﹁クラウド君、君のおかげで高尾山の砦は無事に破壊されたみたい
だね!﹂
﹁お礼を言われる事はやってないです。ただ、人としての最低限を
実行した、ただそれだけです﹂
ラファエルのロビーにて、藤勝達との戦いを制したクラウド君を
ねぎらう僕達。この勝利のおかげでデビルロマイアの戦力を少し幻
滅させる事ができたのでした。
でもこれからが大変です、僕達エロス・マギガは世界各地に広が
ったデビルロマイアとタナトスデビル、それらを支援する世界各国
の政府の軍隊と戦わなければいけないのです。
それは慶輔さんの質問から始まりました。 ﹁ところで広海、世界各地のデビルロマイアの様子はどうなってる
んだ?﹂
﹁今の所、一番危ないのは鎌倉の長谷地区だな。シド指令が放った
スパイによるとあそこはデビルロマイアのテロリスト達が核ミサイ
ルや武器などを隠し持っているみたいだ﹂
思わぬ衝撃的な広海さんの情報でした。もし、事実だとしたら鎌
倉の住民達に対する許しがたい行為であり、とても危険な行為です。
何としても見つけ出してやつらの隠し持っている武器を消滅させ
たいものです。
﹁でも一体、何ゆえ鎌倉なんかに核ミサイルなんか隠し持っている
んだ?﹂
386
﹁恐らくデビルロマイアの連中は鎌倉の街並みの雰囲気を利用して
警察にばれずに核攻撃をしているんじゃないのか!?﹂
スコール君とルーネス君の会話は恐ろしい想像をさせるものでし
た。
鎌倉の長谷寺や鎌倉大仏が核ミサイルの攻撃によって燃えてしま
うことを想像してしまうだけで心が凍り付いてきそうになってしま
いました。
何としても阻止しなければと言う気持ちになる僕。
﹁こんな平和な鎌倉に核ミサイル持ち込んでくる奴は許しておかな
いな。何としても鎌倉の街並みを捜索して核ミサイルを見つけない
とな!﹂
﹁了解ですわ!﹂
レフィアさんも気合が入る一方、里利架君が一人空の方を見てい
ました。
そこで僕は彼に話しかけました。
﹁どうしたんだい、里利架君﹂
﹁楓君、何故人はこんなに愚かな行為を繰り返してしまうのかな?﹂
いきなりの彼の質問に僕はなんて答えたらいいのか分かりません
でした。
僕はなんて答えたらいいのか考えているとバッツ君が駆け込んで
とんでもない情報を口にしたのでした。
be
continued−−−
﹁みんな大変だ! 鎌倉駅で毒ガスがばら撒かれたそうだ!﹂
−−−to
387
50−2
﹁鎌倉駅に大量の毒ガスがまかれているって!? それは本当なの
か!?﹂
﹁ああ、デビルロマイアの連中が犯人らしいぜ! あいつら、本格
的に動きやがったらしいぞ!﹂
鎌倉駅に大量の毒ガスがばら撒かれている情報をキャッチした僕
はあわただしい気持ちになって、バッツ君の話を聞きました。沙綾
ちゃんも心配そうにその情報を聞いてます。
﹁鎌倉の人達、大丈夫だよね?﹂
﹁大丈夫だよ沙綾ちゃん、きっと僕達が魔法力を使えば助かるはず
だよ!﹂
里利架君もそういって沙綾ちゃんを安心させていました。
でもこれからが心配です。鎌倉市に大量の毒ガスがまかれている
からいつ死者が出てきてもおかしくないし、毒ガスの影響が何処ま
で進んでいくのか心配です。
せめて鎌倉の人達が無事ならそれでいいのですが⋮⋮。
﹁とりあえず鎌倉の人達を助けに行きましょう、早くしないと死者
が出てきてしまうわ!﹂
麗奈さんはそう言っているのですが大きな問題があります。それ
はマリアさんの一言からです。
﹁でもこのまま助けに行ったら私達まで毒ガスを吸ってしまいます
388
! ナイトドールで救出しようとしても建物の中に閉じ込められて
いる人を助けられません!﹂
確かに生身の人間である僕達が毒ガスをばら撒かれている鎌倉市
に直接行ったら毒ガスを吸ってしまう可能性だってあります。ナイ
トドールに乗りながら救出しようとしても建物の中の人を救出でき
なくなってしまいます。
入り口とナイトドールの大きさが全く違うのですから。
﹁せめて毒ガスを防ぐ事ができれば何とかなると思うんだけど⋮⋮﹂
頭を痛める佳恵さんでしたが、レフィアさんとオヴェリアさんが
一言話かけました。
﹁佳恵さん、私達の失禁魔法であの毒ガスを何とかします!﹂
be
continued−−−
﹁だからここは私達に任せてください!﹂
−−−to
389
50−3
レフィアさんとオヴェリアさんが失禁魔法で鎌倉市の毒ガスを止
めてしまうと言うのです。
でも彼女達に鎌倉市の毒ガスを防ぐ事ができると言うのでしょう
か?
﹁レフィアさんにオヴェリアさん。鎌倉の毒ガスだよ? もしかし
たら身体に後遺症が付くかもしれないよ? 最悪の場合、死に至る
事だってあるんだよ!?﹂
﹁大丈夫ですわ、楓君。私は不老不死のサキュバスですわよ。毒ガ
スごときで私達は屈する事はありませんわよ!﹂
﹁だから私達を信じて、ね?﹂
そう自信たっぷりに言葉を語るレフィアさんとオヴェリアさんで
したが、相手は鎌倉市にばら撒かれている毒ガスです。彼女達が大
丈夫でも住民達はそうは行きません。
﹁でもあなた達の失禁魔法が毒ガスを無効にする事なんてできるの
?﹂
﹁大丈夫です!﹂
そして僕達は毒ガスがばら撒かれている鎌倉市へ向かいました。
既に鎌倉の街は毒ガスで空気が汚れており、僕達はガスマスクを
つけたまま捜査に挑みました。
﹁じゃあレフィアにオヴェリア。後は頼んだよ?﹂
﹁OK、任せてくださいましね﹂
390
レフィアさんとオヴェリアさんは相変わらずの悪魔をイメージし
たミニスカ姿でした。
これだけ毒ガスが回っていると言うのにガスマスク無しで立って
いられるなんてさすが失禁魔法少女ですね。
﹁それじゃあ2人共、頼んだわよ!﹂
佳恵さんの言葉の後、レフィアさんとオヴェリアさんはお互いに
向き合い、おっぱいを揉みながらキスを始めました。
そして2人のスカートからおしっこが大量に流れてきており、足
元には大きな水溜りができていました。
この後、僕達は物凄い光景を見てしまいました!
﹁見て、毒ガスがレフィアちゃんとオヴェリアちゃんのおしっこに
吸収されてるよ!﹂
何と毒ガスが2人のおしっこの水溜りにどんどん吸収されていき、
空気が綺麗になっていくのでした。
それだけではなく、その水溜りから光り輝くシャボン玉が次々生
成されていきました。
︵楓君、このシャボン玉は毒ガスの影響で苦しんでいる人達に飲ま
せてあげて。これはエリクサーと同じ効果を持ってるから回復する
はずよ?︶
︵ありがとう、レフィアさん!︶
僕はこのシャボン玉を毒ガスで苦しんでいる人達が入院している
病院へとむかいました。
391
−−−to
be
continued−−−
392
51−1
オヴェリアさんとリノアさんの失禁魔法のおかげで毒ガスに苦し
められた鎌倉市の人々は徐々に回復していき、街の影響もすっかり
よくなっていきました。お陰で僕達も一安心です。
病院のロビー内では回復していった住民達が元気に言葉を交わし
ていました。
﹁ありがとうオヴェリアさんにレフィアさん。2人の失禁魔法がな
かったら鎌倉市の人達は苦しんでいる最中だったわよ﹂
﹁良かった∼、もうちゃんと回復してるのね!﹂
元気な住民の姿にオヴェリアさんはとても嬉しそうでした。
自分達の失禁魔法のおかげで毒ガスに苦しめられた鎌倉の人達に
回復をもたらす事ができたのですから。難しく言えば一石二鳥と言
った所かな?
そこで僕は慶輔さんの姿が見えなかったのでリオナさんに質問し
てみました。
﹁ところで慶輔さんはどうしたの? さっきから姿が見えないんだ
けど?﹂
﹁自分達は鎌倉市を捜査するって言って市内へ向かったわよ?﹂
この時期にデビルロマイアの捜査だなんてまさにあの人らしいや。
﹁どうだ、広海。デビルロマイアの人物だと思われる人影の情報は
まだ見つかっていないか?﹂
﹁全く見つかってない。目撃情報さえもないし、噂話すら聞かない﹂
393
慶輔さんは広海さんや佳恵さんと麗奈さんを連れて鎌倉市内にデ
ビルロマイアに関する情報を探していたのでした。しかし、情報は
まだ見つかっていないままでした。
﹁慶ちゃん、もしかしてデビルロマイアは住民の群れに紛れ込んで
武装をこっそり製作していることってないかな?﹂
﹁それはそうだけど無暗に職務質問したら千葉県警の恥だからね。
じっくり探すとしようか﹂
4人はこのまま鎌倉市内の捜査を再開しようとしたその時、何や
ら大きな動きがあったようです。
﹁オイ、大変だ! 鎌倉アルプスの方にテロリストと思われる人物
が何人か入っていったぞ!﹂
﹁おまけにたくさんの銃や覚醒剤を持っていたわよ!﹂
この住民の声を聞いた慶輔さんは急に表情を変えました。
continued−−−
﹁何だって!? こうしちゃいられない、僕達も鎌倉アルプスの方
be
へと行こう!﹂
﹁了解!﹂
−−−to
394
51−2
慶輔さん達はたくさんの武器を持ったデビルロマイアのテロリス
トと思われる人達が鎌倉アルプスの方へと逃げていったと言う情報
を耳にして、その人物達を追うかのように鎌倉アルプスへと向かっ
ていきました。テロリストは一体何を企んでいるのか、慶輔さんは
それが心配だったそうです。
﹁慶輔、もしかしてあいつら鎌倉市に毒ガスをばら撒いた連中じゃ
ないの!?﹂
﹁確かにそうだ、あいつらを捕まえてデビルロマイアの情報を聞き
出そう!﹂
慶輔さん達はテロリストを一生懸命追っているのですが、連中の
逃げ足が速くてなかなか捕まえる事ができません。苦しい状況です。
ちょうどそこで麗奈さんが一言。
﹁慶ちゃん、こうなったら私の必殺魔法であのテロリストの逃げ足
を捕まえるわ!﹂
﹁ああ、任せるよ麗奈!﹂
そこで麗奈さんは弓矢を取り出して逃げるテロリスト達の足元に
対して狙いを定めて矢を放ちました。
その矢は何と、追尾性を持っているようで明後日の方向に向かっ
ていたのですがテロリスト達が左に曲がると矢もそれに合わせて曲
がったのです。
それだけではありません。その矢は分身して他のテロリストにも
ヒットしました。
395
﹁よし、このままあいつらを捕まえてデビルロマイアの情報を聞き
出そう!﹂
慶輔さんがこのままテロリストを捕まえようとしたその時、緊急
事態が発生しました!
﹁慶輔・オルダインディーナ、僕の計画を邪魔してもらっては困る
な﹂
﹁この声は、内海堂真!﹂
何とデビルロマイアの内海堂が慶輔さんの目の前に姿を見せたの
でした。相変わらず内海堂は冷酷なる笑みを浮かべたまま慶輔さん
に冷たい瞳を向けていたのでした。
﹁あんた、鎌倉市に毒ガスをばら撒いたでしょ!?﹂
﹁ご名答、佳恵・イーゲルシュダイン。邪魔な弱者を一気に葬り去
りたかったんだけど君達が来てしまったから予定が狂ったよ﹂
be
continued−−−
どうやら内海堂は何か大きな事を企んでいるみたいです。
−−−to
396
51−3
慶輔さんの目の前に姿を見せた内海堂は一体何を企んでいるのか
⋮⋮。佳恵さんは内海堂にその目的と野望の理由を聞いてみるので
した。
﹁内海堂、あんたは一体何を考えてるのよ!? 多くの人達を苦し
めて人達の心を縛り付ける目的は何なの!?﹂
﹁決まってるだろう? 僕達デビルロマイアはこの日本という国を
新しく教育するんだよ﹂
日本を新しく教育する、内海堂の言っている事は全く理解できな
い慶輔さん達でした。
鎌倉市に毒ガスをばら撒くのが何処が教育だと言うのでしょうか?
﹁何を言っている? お前達がやっていることはただの虐殺じゃな
いか! 力あるものが弱い人を苦しめると言うのがお前が言う新し
き教育だと言うのか!?﹂
﹁この世界は甘すぎたんだよ! この国はゆとり教育によって完全
にたるんできているんだ。だから僕が暴力・破壊・傲慢・冷酷・憎
悪・執念・欲望・狂気と言う見えない剣で弱者を切り捨てて強者を
守るのだよ!﹂
その言葉に対して麗奈さんの怒りが遂に爆発です。
﹁こんなの教育なんかじゃないわ! 一番大事なのは力や障がいの
あるなしなんかじゃない! 正しい心を持っていることが大切なの
! あなたみたいな人に間違いを起こしたり気づけない人を裁く権
397
利なんかないわ!﹂
﹁フフフ、随分と言ってくれるじゃないか! もう君達のようなヒ
ーロー気取りの浅はか者の出番はもうないんだよ、だからここで消
えてもらおう!﹂
内海堂の後ろにはデビルロマイアの改造人間が複数いました。
そして内海堂は逃げるかのごとく、この場を立ち去ったのでした。
﹁待て内海堂! お前にはまだたくさん聞きたい事があるんだ!﹂
﹁フフフ⋮⋮。それが聞きたかったら彼らを倒してからにするんだ
ね!﹂
襲い掛かってくる改造人間に対して慶輔さん達はナイトドールを
召喚して立ち向かおうとしたその時、思わぬ援軍がやってきたので
した!
﹁慶輔さん! 今から援護するわよ!﹂
﹁その声は奏ちゃん!﹂
﹁里菜ちゃんに柚木ちゃんに由紀ちゃん!﹂
be
continued−−−
何と4人の失禁魔法少女がやってきたのでした!
−−−to
398
52−1
さあさあ、今宵のバトルは鎌倉アルプスでの戦いにござる!
我らエロス・マギガからは慶輔殿と広海殿、佳恵嬢に麗奈嬢。そ
して援軍に龍造寺奏嬢と南部里菜嬢、最上柚木嬢に尼子友紀嬢が参
上いたした!
﹁慶輔さん、私も全力で戦います! 安心してください!﹂
奏嬢が乗るナイトドールは正義騎士コルツフット、高い攻撃力が
魅力でござる。
﹁広海さん! サポートは私に任せてください!﹂
里菜嬢が乗るナイトドールは戦車騎士イヴィー、素早い動きが得
意であり、機動力の高いのが売りでござる。
﹁佳恵さん! あいつらに私達の力を見せ付けてやりましょう!﹂
柚木嬢が乗るのは節制騎士ソプレイズ、シールドとバリア機能が
ついている防御力に優れた期待でござる!
﹁麗奈さん! こうなったら全力で行きます!﹂
友紀嬢が乗るのは愚者騎士オレガノ、遠距離攻撃が物凄い機体で
ござる!
そして対するデビルロマイア側の改造人間は以下の面々でござる!
399
ともあき
﹁俺を楽しませる事ができる奴は、ここにもおらんか⋮⋮﹂
くぼ
デビルロマイアの1人目は久保智明、怪しげな笑みを浮かべる忍
者のような男でござる!
﹁さあさあ、戦う闘志のある者は傾いて見せよ! これより始まる
のは、漢と男の喧嘩祭りよ!﹂
はらしまかずあき
2人目は原島和明、暴走族風のヤンキー風の侍男でござる。
﹁悪いな、雑魚も馬鹿もお呼びじゃあない! 黙って俺の剣でやら
れてろ!﹂
かけもとりゅういち
3人目は掛本龍一、エリート風に見えるがとんでもない強さを見
せている男でござる。
﹁己をあざむき、敵をわたる⋮⋮、我の魔術をとくと味わうがいい﹂
たてまつ けんじ
4人目は立松健二、御輿に乗ってお供のロボットに指示を出して
いる男でござる。
﹁己を弁えぬ者共、せめて身の程を知れ!﹂
たけなか えみり
5人目は竹中恵美里、女王様気取りの高飛車な正確が玉に瑕でご
ざる!
﹁デビルロマイアの志を胸に、この者たちとともに戦います!﹂
すずむら ゆか
6人目は鈴村由佳、上品な正確とはうわ腹にかなりの強さを誇る
女でござる。
400
﹁デビルロマイア再興! そのために、私は闘う!﹂
たけもと まちこ
7人目は武本町子、男勝りの女でござる!
﹁この世に住み着く失禁魔法少女よ。この私がお相手いたそう!﹂
とのいけ るい
8人目は外池瑠衣、可憐な乙女でなおかつ豪腕でござる!
以上が今回のバトルメンバーでござる!
be
continued−−−
それではデュエ∼ル開始!
−−−to
401
52−2
鎌倉アルプスでの戦いがいよいよスタートでござる!
最初に仕掛けたのは外池と鈴村の2人の攻撃でござった。外池は
日本刀で慶輔殿に奇襲攻撃を仕掛ければ鈴村は弓で佳恵嬢と麗奈嬢
に遠距離攻撃を仕掛けて来たのでござった!
﹁これが、お前達を切り落とす刀と言う物だ!﹂
﹁この弓であなた達を射抜きます!﹂
しかし、柚木嬢がミニスカ失禁で慶輔殿のアルカードの分身を生
成してこの両者の攻撃を防ぐかのように体当たりを開始でござる。
﹁そうはさせないわ! あなた達の野望はここで打ち砕くんだから
ね!﹂
﹁やるな失禁魔法少女! だが、これで終わりだ!﹂
そこで掛本は巨大なブーメランを取り出して柚木嬢に向かって投
げて来たのでござった!
﹁きゃああああ!﹂
﹁柚木ちゃん!﹂
柚木嬢が掛本のブーメランを喰らった事を確認した麗奈嬢はすぐ
さま怒りの炎を燃やすのでござった。
﹁よくもやったわね! このお礼は倍にしてやらせてもらうわよ!﹂
402
麗奈嬢は弓矢を掛本に狙いを定めて乱れ撃ちを開始、その様子を
見た立松はすぐさまお供のロボットに対して指示を出したのでござ
る。
﹁者共、あの物の弓矢をガードしてまいれ!﹂
そのお供のロボット達は麗奈嬢の弓矢をガードしたのでござった。
その後に掛本は投げナイフを麗奈嬢にむけて投げたのでござる。
﹁さっきは余計な事をしてくれたものだ、これでどうだ!﹂
その投げナイフは見事麗奈嬢にヒットしたのでござった。
﹁麗奈さん!﹂
﹁失禁魔法少女よ、お主の相手はこの我じゃ﹂
友紀嬢がそれを確認して麗奈嬢を助けに言ったのでござったのだ
が、竹中の鉄扇によって妨害されてしもうた!
﹁く、何てことだ!﹂
まさにバトルの序盤というべき所でござろうか!
be
continued−−−
慶輔殿に試練がやってきたのでござった!
−−−to
403
52−3
鎌倉アルプスでの戦いは慶輔殿にとっては絶体絶命のピンチとな
ってしもうた。
デビルロマイアの改造人間達によって猛攻を喰らっている慶輔殿
達のダメージは既に半分以上となってしまったのでござった。
奏嬢や里菜嬢、柚木嬢と友紀嬢失禁魔法少女達は既にナイトドー
ルのHPがゼロになってしまいカードとなってしまったのでござる。
しかも彼女達は気絶したままでござる。
﹁参ったな⋮⋮。改造人間達にここまで苦戦させられるなんて思わ
なかった﹂
﹁これじゃあ私達、完全に袋のネズミね⋮⋮﹂
慶輔殿と麗奈嬢も傷だらけのナイトドールを何とか操縦できる物
のENがそろそろ底を尽きようとしているのでござった。
このまま行けばデビルロマイアの勝利が近づくのは子供が見ても
分かるのは百も承知。しかし、慶輔殿の正義が燃え尽きない限りエ
ロス・マギガには奇跡を起こすチャンスはまだあるはずでござろう
か。
﹁何としてでも⋮⋮。逆転のチャンスがあればいいんだけどね⋮⋮﹂
﹁でも肝心なのはどうやって探すかが問題だな⋮⋮﹂
佳恵嬢と広海殿も逆転の方法を考えているのだったがなかなか見
つからずにいたのでござった。
そこで掛本のバズーカ砲が慶輔殿達に向けられて発射されたので
ござる。
404
﹁まだ無駄口叩いていやがったのか。しばらくそこでくたばってろ
!﹂
見事全員ヒットして後ろのほうへと吹き飛ばされてしまったので
ござった。
ナイトドールのHPはもう僅かとなってしまい、慶輔殿のダメー
ジは大きくなっていく一方でござった。
﹁く、このまま僕達は逆転のチャンスがないまま負けるのか⋮⋮!
?﹂
﹁さて、次は我じゃ﹂
次に竹中の鉄扇攻撃が慶輔殿達に炸裂して中へと吹き飛ばされて
しまった。
このダメージはかなり大きいはずでござった。
﹁まだ生きておったか、しぶとい物よ。フフフ﹂
幸い、慶輔殿のヒーリング機能が発動して撃墜されなかったのが
救いでござった。しかし、鈴村の弓矢が慶輔殿達に向かって発射さ
れようとしていたのでござった。
﹁これで終わりです! 覚悟しなさい!﹂
鈴村が矢を放とうとしたその時、この場所に異変が起こったので
ござった!
﹁な、何だこれは!? 我々の体が硬いクリームに包まれてるでは
ないか∼!﹂
405
何と改造人間の体には地講油らしき液体が巻かれているではござ
らんか!
この固めのクリーム状の液体には流石の改造人間でも身動き取れ
ないでござろう!
﹁一体何が起きてるのじゃ∼!﹂
竹中の言葉の後に慶輔殿は奏嬢のほうを見てみると何かが起きて
いるのか確信したのでござった。
﹁みんな⋮⋮!﹂
何と奏嬢のスカートからおしっこが流れてきており、デビルロマ
イアの改造人間達の体を包み込んで身動きをとれなくしていたので
ござった。
そう、彼女達は失禁魔法を発動していたのでござった!
be
continued−−−
﹁こうなったら何が何でも勝たなくっちゃ!﹂
−−−to
406
53−1
デビルロマイアの改造人間達は里菜嬢達失禁魔法少女のおかげで
おしっこでできたクリーム状の液体によって身動きが取れない状態
となってしもうた。この後の展開はもうこれでお分かりでござろう!
そう、慶輔殿の必殺魔法タイムでござる!
﹁動けぬ∼! これはどうなっているのじゃ!﹂
﹁これがお前達が見下していた愚かな人間の底力だ! どんなに欠
点がたくさんあった人間だって決められたルールを守っていれば幸
せに生きる権利がある! それが理解できないお前達にそれを裁く
というのなら僕達がお前達を裁く!﹂
その瞬間、慶輔殿のアルティメットエクスカリバーが光り輝いて
一気に魔法力を覚醒させたのでござった。そして慶輔殿はまず始め
に掛本のところへとダッシュしていくのでござった!
﹁まずはお前から裁く、覚悟してもらう!﹂
掛本は慶輔殿が迫ってきているのを確認したのでござったが、里
菜嬢のおしっこでできたクリーム状の金属らしき物に捕まっている
ため、身動きが取れなかったのでござった。
満月の竜巻
﹁ルーナ・トルナード!﹂
慶輔殿がアルティメットエクスカリバーを振り落とした瞬間、掛
本に向かって金色の真空波が真っ直ぐに飛んでいったのでござった。
そして運悪く掛本はこの技を食らってしまうのでござった。
407
﹁おのれ∼、余計な真似を!﹂
次に慶輔殿は久保に向かって猛ダッシュしていき、アルティメッ
トエクスカリバーの一閃を食らわせるのでござった。
しかし、ここからが凄かったでござった!
﹁お前にはこれを受けてもらう、フィアンマータ・グランフィア!﹂
慶輔殿はアルティメットエクスカリバーを豪快に10000回以
上久保に残撃を開始したのでござる。その残撃は1秒間に100回
続いたのでござった。
そして佳恵嬢は竹中に向かってダッシュして来たのでござった。
﹁あんたにはこれを喰らってもらうわよ! 喰らいなさい、グライ
ンドスラッシュ!﹂
佳恵嬢は竹中に無数の突きを繰り出した後、セイブザクイーンに
力を集めてそれを前方に向けて銃を撃つかのように解き放ったので
ござった。
﹁次はコイツよ、エルドーラトライデント!﹂
次に佳恵嬢は竹中に対してセイブザクイーンで星の形を描いた後
に、無数の星型のエネルギー弾をとばしたのでござった!
﹁おのれ∼、覚えておれ!﹂
これを食らった竹中は大ダメージをもらったのでござる!
そして次は広海殿の出番でござる。
408
−−−to
be
continued−−−
409
53−2
続いて広海殿と麗奈嬢が必殺魔法を披露する時がやってきたので
ござった!
まずは広海殿が外池と立松、原島に目掛けてダッシュしていった
のでござった!
﹁まずはこれを受けてもらう、タービランスファング!﹂
広海殿は双剣を両手で回転させて真空波を発生させて、この3人
の肉体を自由きままに切り刻んでいったのでござった。その真空波
は菊の花をイメージしており、まさに可憐な物でござった。
﹁ぬおおおおおおお! これが漢の技か、なかなかやるではないか
!﹂
﹁まさか、このような策があったとは⋮⋮!﹂
唖然する原島と立松でござったがそんな余裕はないと分かったの
はこの後の外池の台詞でござった。
﹁何だこの鳳凰は!?﹂
外池の目線には巨大な鳳凰が3人の所へと猛スピードでダッシュ
してきたのでござった。しかも思わぬ火炎を纏っており、今でも爆
発しそうな雰囲気でござる。
﹁受けてみるがいい⋮⋮、グリムソンフェニックス!﹂
410
その鳳凰は翼から炎の弓矢を発射して3人に対して乱射攻撃を繰
り出して来たのでござった。
流石のこれは大ダメージを食らうしかなかったでござる。
﹁次は私よ!﹂
そして麗奈嬢は8本の矢を鈴村と武本に向かって発射したのでご
ざった。
﹁何なのよこの矢は!? 虹色の弓矢が襲ってくるじゃないのよ!
?﹂
その8本の矢は虹色を描くかのように美しく輝いていたのでござ
る。この美しき矢は飛行機雲を描きながら次々と鈴村と武本の肉体
を突き刺していったのでござる。
﹁これで終わりよ、レインボーアロー!﹂
この矢は大爆発を起こして鈴村と武本に大ダメージを与えていっ
たのでござる。
そして里菜嬢達失禁魔法少女が遂に目を覚まして覚醒を果たした
のでござる!
﹁さてと、最後は私達よ!﹂
ミニスカ失禁を発動させている里菜嬢、この戦いの最後を締めく
be
continued−−−
くろうとしていたのでござった。
−−−to
411
53−3
いよいよ鎌倉アルプスでの戦いも大詰めとなってきており、里菜
嬢達の美しいミニスカ失禁が光り輝いておった。改造人間達に正義
の鉄槌が下されるのも時間の問題でござろうか。
﹁あなた達の歪んだ根性は私達のミニスカ失禁で洗い落としてあげ
るから覚悟しなさい!﹂
里菜嬢達のおしっこから巨大なスライムらしき物体がどんどん生
成されてきて改造人間達の所へと向かって来たのでござった。
﹁何なんだ、この巨大なスライムは∼!?﹂
﹁このスライムは物体を飲み込むと爆弾に変身する事が可能だから
あなた達を倒すことが可能よ!﹂
なんと恐ろしい里菜嬢の失禁魔法でござろうか。こんな巨大なス
ライムの飲み込まれて爆発するとしたら想像以上の惨劇が期待して
しまう読者もいるでござろう。
﹁さあ、私達の失禁魔法で潔くその腐った根性を洗い流しなさい!﹂
﹁ぬおおおおおおおお!﹂
原島の雄叫びもむなしくスライムは改造人間達の方へと向かって
いき、それらを飲み込んでいったのでござった。
﹁ぐ、ぐるじいいいいいい!﹂
﹁さあ、これであなた達は終わりよ!﹂
412
そしてスライムは爆弾へと姿を変えて完全に改造人間達を閉じ込
めてしもうた。
既に爆発までのカウントダウンも始まっていて、慶輔殿の勝利が
近づいてきておったそうな。
﹁私達の愛と義のブレイブハート、今こそ舞い上がれ! エナジー
フレア!﹂
改造人間を飲み込んだスライムは爆発して天高く舞い上がったの
でござった!
そして改造人間達は空へ飛ばされてしまったのでござる!
﹁よし、僕達の勝ちだ!﹂
この戦い、慶輔殿の勝ちでござった。
be
continued−−−
こうして、鎌倉アルプスのバトルは幕を閉じたのでござった。
−−−to
413
54−1
鎌倉アルプスでのバトルに勝利した慶輔さん達と里菜さん達は僕
達のところへと合流してきました。シド指令とドーガ長官もやって
来たので僕達は鎌倉の観光を満喫する事になりました。
怪我人の介護や町の復興作業はシド指令とドーガ長官の部下達に
任せています。
﹁本当にいいんですか? シド指令やドーガ長官に怪我人の手当て
と町の復興作業に任せて僕達だけで鎌倉観光だなんて⋮⋮﹂
﹁安心して楓君。シド指令とドーガ長官は回復魔法が得意だからこ
の程度の仕事は出来るはずだよ﹂
慶輔さんはそう言っていますが僕はどうしても心配で仕方ありま
せんでした。
いくら街の復興に怪我人の世話、回復魔法があるとは言え重い仕
事を2人でこなすなんてとてもとは言いませんがかなり大変だなん
て想像をしていたのです。
﹁今はあの2人を信じて僕達は戦闘でたまったストレスを解放して
楽しもうじゃないか!﹂
そう言う慶輔さんは既に楽しそうな表情を浮かべていました。こ
の人は完全に鎌倉の観光がしたかっただけじゃないのかなと佳恵さ
んは後で語ってました。
﹁それにしても鎌倉の街って意外とおしゃれなんだよね。歴史のあ
る街だって聞かされたけど街に住んでいる人達って心も成長して次
414
の世代へと伝えてゆくんだよね﹂
僕と一緒に同行していたリオナさんはそう語るのでした。彼女は
僕の事を心配しているせいか鎌倉の観光に無理矢理付いて来たので
した。
﹁確かにそうだよ。大きく成長しているのは人だけじゃない。心も
街を愛する気持ちも成長していくんだ。それはあの建物を見れば分
かると思うよ?﹂
慶輔さんが指差した方向を見てみるとそこにはヨーロッパ風の建
築物がずらりと立ってたのでした。
そこはレストランで外国人が経営していたのでした。これは鎌倉
を愛した外国人がその気持ちを次世代に伝えたいから異国の地で働
こうかなと考えたって慶輔さんが言っていました。
﹁僕も他の国に行って見たいです。そして何かを学んでみようと思
いました。何せ街を愛する気持ちは誰だってあるはずなんです﹂
be
continued−−−
﹁その心意気、大事だよ﹂
−−−to
415
54−2
私はセシル・スケテルンブルク。
慶輔が鎌倉アルプスでの戦いでデビルロマイアの改造人間との戦
いで勝利したおかげでシド指令とドーガ長官がやってきて私達エロ
ス・マギガのメンバーに2日間のお休みをくれました。
﹁流石シド指令、私達に2日間のお休みをくれるなんて太っ腹じゃ
ない。おかげで鎌倉の街並みを観光を許してくれたし﹂
﹁じゃあ今日はとことん鎌倉見物と行きましょうか!﹂
楽しそうなアーシェとレフィアに対してティナは気を引き締める
かのような言葉を放つのでした。
﹁言っておくけど私達はデビルロマイアやタナトスデビルと戦うた
めに旅に出ているのよ。これは遊びじゃなく戦争だという事を忘れ
ないでね!?﹂
﹁そう怒るなよティナ。誰だって休みたいんだからこの2日間だけ
でも大目に見てやろうぜ?﹂
バッツ君は言葉でティナの気持ちを落ち着かせようとしてくれた
らしいんですけど、ティナの頑固さはこれでも効きそうにありませ
んでした。誰よりも真面目そうなティナでしたけど本当は彼女だっ
て一人の女の子として自由が欲しかったかもしれないのです。
何せ彼女も失禁魔法少女の前に一人の女の子なのですから。
︵ティナ⋮⋮︶
﹁セシルちゃん、心配は要らないわ。ティナちゃんだって休むべき
416
所は休む事は分かってると思うの。だから今はそっとしてあげよう
?﹂
麗奈さんが語るようにティナだってそのことは分かっていると思
うんです。だってティナは誰一人責任感が強い女の子なのですから
⋮⋮。
そう感じるのは私だけじゃないかもしれません。
﹁おい、見てみろよ。向こうに綺麗な紅葉があるぜ!﹂
この声はフリオニール君でした。
彼の指差した方向を見てみると、綺麗な紅葉がおちているではあ
りませんか。
﹁そう言えば秋の季節だからもう紅葉が目立つ時期だよね﹂
私はフリオニール君のところへ移動するのでした。
be
continued−−−
今日は私もティナも紅葉を満喫する事にしました。
−−−to
417
54−3
鎌倉の街並みの観光を楽しんでいる僕はセナさんと一緒に長谷寺
のカフェでお茶をしていました。
応援に駆けつけてくれたアセルスさんも一緒です。
﹁アセルスさんでしたっけ? 確かセナさんと一緒にやって来たっ
て言う⋮⋮﹂
﹁うん、セナちゃんのマネージャーもやってるの。よろしくね、楓
君﹂
ボーイッシュなイメージを持っているアセルスさんに対して僕は
まるで男の子だと思い込んでしまいました。このような女の子がセ
ナさんとイチャラブしているって言うから凄いです。
これが百合と言う物でしょうか?
﹁まさかアセルスさんとセナさんって百合関係だったなんて思いも
よりませんでしたよ﹂
﹁フフフ、こう見えても私はセナちゃんのミニスカ失禁を何度も見
て心を癒されたんだからね?﹂
自信満々に語るアセルスさんでしたが、僕はセナさんとアセルス
さんの百合関係がとても羨ましく感じてしまいました。きっと女の
子同士でも好きな人と一緒に過ごせるのがとても嬉しい事だと感じ
ているみたいです。
﹁やはりね、好きな人と過ごす時が一番嬉しいと思うの。楓君もそ
ういう時だってあるでしょう?﹂
418
アセルスさんにそういわれた僕はアリエルさんやシフォンさん、
リオナさんにテスラさんの表情を思い出してしまいました。僕は彼
女達に初めて会った時、いきなりナイトドールに乗って敵と戦った
事を当時の記憶を頼りにセナさんとアセルスさんに語りだしました。
彼女達のミニスカ失禁を見てしまった時、僕の心臓がドキドキと
物凄い鼓動で動いてしまった事を話しました。
﹁僕も色々とありました。彼女達に出会えていなかったら僕はどう
しようもない童貞男子になっていました。でもようやく女の子の体
と心を通じ合う喜びを感じられるようになりましたよ﹂
﹁それは良かったね。楓君も将来結婚する事は考えてる?﹂
突然びっくりした質問に対して僕は飲んでいたコーヒーを吹かせ
てしまいました。
結婚だなんていきなり何を言っているのか分かりませんでした。
﹁いいや、僕はまだ結婚する気はないよ! だって僕、中学生だし
!﹂
﹁そっか、私は結婚とはもう無縁なんだよね⋮⋮﹂
アセルスさんは何を言っているのかわかりませんでした。そのう
ち、僕は言っている事を理解できるようになるのは時間が掛かりま
せんでした。
﹁実はセナちゃん、不老不死のサキュバスになってしまったのよ。
サドマゾ12世との戦いで敵にエロい魔法をかけられてしまってセ
ナちゃんは重度の精神病になってしまったの﹂
あまりにも重過ぎるアセルスさんの言葉はは僕の心を凍らせてし
419
まうほどでした。それと同時に僕は言葉を言おうとしても言えない
状態がしばらく続きました。
﹁それでセナちゃんの心を回復させるには肉体を最強の不老不死サ
キュバスに魔法で改造させるしかなかったの。そのおかげでセナち
ゃんは心を回復させる事ができたけど怪我も病気しない身体、つま
り不老不死と言う重い代償を払ってね﹂
﹁アセルスさん⋮⋮。どうしてあなたはそこまで僕に教えてくれた
んですか?﹂
そしてアセルスさんが返した言葉は⋮⋮。
be
continued−−−
﹁あなたが失禁魔法少女を愛しているからかな?﹂
−−−to
420
55−1
﹁あなたが失禁魔法少女を愛しているからかな?﹂
﹁それってどういう事ですか?﹂
アセルスさんの言葉に僕は何を答えたらいいのかわかりませんで
した。
僕が知らないうちにアリエルさん達やセシルさん達失禁魔法少女
の事を本気で愛してしまったのかと、自分自身に質問していました。
アセルスさんの言うとおり、僕は本気で失禁魔法少女の事を愛し
てしまったのかもしれません。
こんな可愛い女の子が不老不死のサキュバスで、ミニスカートを
履いて失禁する事を楽しんでいるのですからそれを見てしまった時、
ドキドキしてしまうのですから。
﹁楓君はもう気づいてしまっているんでしょう? アセルスさん達
だけじゃなくてセシルさんや美織さん達の事だって⋮⋮﹂
﹁でも僕はまだ⋮⋮﹂
こうしている間に僕はランチを終わらせて由比ヶ浜海岸を一人歩
いていました。
もしアセルスさんの言うとおり、僕は既に失禁魔法少女のみんな
を愛してしまっているのかなと考えるようになってしまっていまし
た。
人を愛して心を通じ合う、何処まで大切なのか僕は悩んでいまし
た。
︵もしどれか一人好きになったら、一体僕は誰を愛したらいいのだ
421
ろうか⋮⋮。たくさんの人を愛するのってこんなに難しいんだね︶
失禁魔法少女の中から愛していいのは一人だけ⋮⋮、その答えが
見つからずに海岸にしゃがんで空を見つめていると誰かが僕に話し
かけてきました。
﹁君、大綾魅楓君だよね?﹂
声の主は19歳くらいの大学生の男性でした。
﹁そうですけどあなたは?﹂
be
continued−−−
﹁僕は織田聖。美織の彼氏って事かな?﹂
−−−to
422
55−2
僕の目の前に姿を見せた織田聖さんと名乗った男性、美織さんの
彼氏だと言うから少し驚きました。
一体僕に何か用があるのでしょうか?
﹁大綾魅楓君だよね? 君の事は美織から聞いているよ。ナイトド
ールに乗ってタナトスデビルと戦っている事を、そしてデビルロマ
イアという組織から罪のない人達を守っている事をね﹂
﹁美織さんから?﹂
そういって聖さんは首を縦に振った後に一枚の写真を取り出して
見せたのでした。その内容は美織さんがミニスカ失禁しながら聖さ
んとキスしているという内容でした。
﹁これは美織の失禁姿のブロマイド、かなりのプレミア物なんだ。
二度と浮気しないようにって、美織に持たされているんだよね﹂
﹁聖さん、僕に何のようですか?﹂
こう質問した僕に対して聖さんはこう答えました。
﹁単刀直入に言おう。君は大切な人の為に戦おうとした事はあるか
な?﹂
この質問を聞いた僕は全く理解できていませんでした。いつもは
タナトスデビルやデビルロマイアを倒すために戦っていた僕でした
が、それを聞かれて頭が真っ白になりました。
423
﹁聖さん、一体何を?﹂
そして聖さんは僕に対して色々と語りました。
﹁僕と美織が出会ったのは高校の入学式当日で通学途中だった。美
織は3人の男に絡まれている所を見た僕はじっと見守っていたんだ
けど彼女はミニスカートからおしっこを出してそいつらの精気を吸
収してしまったんだ。その直後に僕は彼女と初めて言葉を交わした﹂
﹁それが美織さんとの出会い⋮⋮﹂
その言葉に対して僕はただ耳を傾けるのでした。
﹁そして美織は僕に対して自分が不老不死のサキュバスだという事
を公表した。もちろん最初は戸惑ってしまったけど美織の可愛さに
引かれて付き合うようになった。でもロリカイザー13世が襲って
来た時、美織達は何度もピンチになってしまった。その時僕はそう
思った。彼女の笑顔を守りたいと﹂
真剣に語る聖さん、まるで自分の事を語り継いでいるみたいでし
た。
﹁僕もちょっと興味あります。聞かせてもらっていいですか?﹂
聖さんは色々と語ってくれたのでした。
初めて失禁魔法少女を好きになった当時の事、そして聖さんのこ
れから。
continued−−−
その時僕は聖さんがナイトドール所持者だと言う事はまだ知りま
be
せんでした。
−−−to
424
55−3
聖さんは色々と僕に美織さんとの思い出を話してくれました。
﹁最初、美織のミニスカ失禁を初めて見た時は思わず体が凍りつく
ほど震えてきたよ。でも美織の失禁を見つめているたびに心が温ま
るようになっていき、お互いに愛し合うようになっていったんだよ﹂
﹁聖さん、あなたも女の子の失禁を愛するようになったんですか﹂
その言葉は聖さんが美織さんのミニスカ失禁を見つめる事を楽し
むようになったきっかけになったと言ってもいいほどでした。美織
さんに対する、いや、ミニスカ失禁する女の子を愛する気持ちが芽
生えてきたのかもしれません。
﹁僕は美織のミニスカ失禁を見るたびに心が強くなって来たと思っ
てる。だからこそ美織達のような女の子達を守る為に強くなろうと
思った﹂
そして聖さんは懐からカードらしき物を取り出して僕に見せたの
でした。
﹁聖さん、もしかしてあなたも!?﹂
﹁ああ、世界騎士オーレンダーの契約を魔法神ラグナにしてもらっ
たんだ。好きな人を守るためなら何処までも強くなる覚悟だ﹂
その言葉はまるで騎士道精神を心得た人間のようでした。
まるで僕とは偉い違いです。
425
﹁でも本当にいいんですか? 童貞みたいな僕みたいに戦いに明け
暮れる運命に巻き込まれるかもしれないんですよ!?﹂
﹁戦う覚悟があれば童貞だろうがリア充だろうが関係ない。お互い
に守る為に戦う義務があるから人間は初めて大きく成長できると思
う﹂
聖さんの言葉を聞いた僕でしたがこの後、思いもよらぬ事態が!
be
continued−−−
﹁楓君大変よ! 草津温泉で衛星落しが行われているわよ!﹂
−−−to
426
56−1
﹁慶輔さん、草津で衛星落としが行われているって本当ですか!?﹂
﹁ああ、正確に言えばピロー落としだね。もう既に負傷者が300
0人も出ているよ!﹂
僕と聖さんはリオナさんからその情報を聞いた後に慶輔さんから
詳しい事を聞きました。
﹁俺達が夕食を食い終わった後にその情報をテスラから聞いたんだ
よ! そしたらデビルロマイアがピロー落しを行っていると言うか
ら驚いたぜ!﹂
フリオニール君もいまだに信じられないと言わんばかりの表情で
す。僕達が鎌倉での休日を満喫している間にこんな痛ましいニュー
スを知ってしまったら出撃せざるをえません。
一刻も早く草津へ行きたい気持ちでした。
﹁今すぐ草津へ行きましょう、これ以上犠牲者が出てしまったら取
り返しの付かない事になってしまいます!﹂
﹁一刻も早くデビルロマイアの悪行を止めなくては!﹂
ユウナさんとエアリスさんも心を痛めながら慶輔さんに訴えかけ
ているのでした。これなら慶輔さんも首を縦に振ると思われたので
すが⋮⋮。
﹁気持ちは分かるけど今は駄目だ﹂
﹁ええ!?﹂
427
突如慶輔さんの口から開かれた意外な言葉。
それは一体どういうことでしょうか?
﹁ちょっと慶ちゃん、どうして出撃が駄目なの!? 草津でデビル
ロマイアがピラー落としをやってるのよ!?﹂
﹁さっきデビルロマイアとの改造人間の戦闘を終えたばかり。今は
戦闘準備を行って戦力を蓄えておくんだ。さっきシド指令の連絡で
草津に助っ人を向かわせていると連絡があった。今はその助っ人に
任せるんだ。いいね?﹂
その言葉はシド指令を信頼している慶輔さんの固い意志が見えて
いました。
そして館山では軍師尿水が新たなる7人の騎士を僕達の所へと向
かわせていようとしていました。
continued−−−
﹁それでは、大綾魅楓を助けてやってくれ。頼むぞ、新たなる7人
be
の騎士達よ!﹂
−−−to
428
56−2
群馬県の草津温泉でピロー落としがデビルロマイアの手によって
行われているのを聞いた僕達でしたが、慶輔さんが7人の新たなる
戦士が草津へ向かっていると言うのです。
﹁草津に7人の戦士が向かっていると言うのは本当なのか?﹂
﹁ああ、シド指令とドーガ長官がさっき連絡があって草津のピロー
落としが終わり次第、僕達エロス・マギガに合流するという事だ。
今は彼らに全てを任せて僕達は草津に向けて戦力を整えておくんだ
!﹂
どうやら慶輔さんは草津に7人の助っ人に任せて今のうちに準備
をしておくと言う考えですね。
こうして僕達は草津に向かってナイトドールの整備や補給を行い
ました。
﹁草津の人達、きっと大丈夫だよね楓君?﹂
﹁大丈夫だよ沙綾ちゃん、きっと慶輔さんの事だからきっと優秀な
助っ人を用意してくれているに違いないよ。今は慶輔さんの言葉を
信じて僕達はナイトドールの整備と物質補給を開始しよう?﹂
車椅子の沙綾ちゃんも草津の人達が心配みたいです。デビルロマ
イアに捕まって性的虐待された挙句に下半身の自由を失ってしまっ
た彼女にとってこの事はとてもショックみたいです。
その証拠に彼女の瞳から大粒の涙が。
﹁きっと沙綾ちゃんも心配なんだね?﹂
429
﹁ごめんなさい楓君、私だって失禁魔法少女の一人としてしっかり
しなきゃいけないのは分かってるの。でも今回のこれだけは⋮⋮﹂
こんな酷い事を平気でやってのけるデビルロマイアは完全にどう
かしています。
衛星の部品であるピローを平和な街に落とすのですから。
﹁沙綾ちゃん⋮⋮、ちょっといいかな?﹂
﹁里利架君?﹂
突如駆けつけたり利架君、僕は彼が沙綾ちゃんの事を心配してい
るみたいに思ってました。
﹁沙綾ちゃんは草津の人達の事心配?﹂
﹁うん⋮⋮、こんなの人間のすることじゃない! だって草津には
色々な人がいるんでしょう? 中には私みたいに体に障がい持って
いる人だっているし勉強できないからっていじめられている人もい
るのに⋮⋮!﹂
ミニスカートからおしっこを流し始めた沙綾ちゃん、きっと悲し
さと心の痛みが嫌と言うほど味わっているのでしょう。まだ12歳
の女の子にとってはあまりにも酷すぎです。
車椅子なら尚更です。
﹁沙綾ちゃん⋮⋮!﹂
﹁!?﹂
なんといきなり里利架君が沙綾ちゃんの唇を奪いはじめたではあ
りませんか!
これは一体どういうつもりでしょうか?
430
−−−to
be
continued−−−
431
56−3
いきなり沙綾ちゃんの唇にキスをした里利架君、その意外な展開
に僕も唖然としてしまっています。
一体里利架君はどうしてしまったのでしょうか?
﹁ちょっと里利架君!?﹂
しばらく経った後、ようやく里利架君は沙綾ちゃんの唇を離して
しまいました。
﹁ごめん沙綾ちゃん、僕は君の事を完全に愛してしまったみたいな
んだ。もし僕の行いによって君の心に不快を感じたならこの刀で僕
の首をはねてくれないか?﹂
﹁里利架君!?﹂
そういって里利架君は沙綾ちゃんに名刀へし切り長谷部を手渡し
たのでした。きっと里利架君の行いのせいで沙綾ちゃんに精神的苦
痛を受けてしまった事を覚悟して死を決めたのでしょう。
﹁いきなりこんな事をされたって嫌だと言われる事は覚悟の承知の
上。僕は君に対する愛を示したかった。それでも嫌なら﹂
﹁そんな事ないよ!﹂
沙綾ちゃんは思いを告白するかのように里利架君の事を抱きしめ
始めました。
そしてもう一度里利架君とキスをしたのでした。
432
﹁私はあなたに出会って初めて人を愛する本当の喜びを初めて知っ
たの! そしてあなたを守りたくて本気で戦いたいと願った! だ
から里利架君と一緒に戦いの旅路へと歩きたい!﹂
﹁沙綾ちゃん⋮⋮。僕も初めて女の子を愛した⋮⋮﹂
2人のキスは次の戦いの戦地へ移動するまで続いたみたいです。
この2人ならきっと大丈夫でしょう。
﹁僕も戦うよ里利架君、勝つためじゃなく大切な人を守る為に﹂
be
continued−−−
そう誓った僕でした。
−−−to
433
57−1
ここは草津温泉街、デビルロマイアによってピロー落としの真っ
最中でござる。
既にけが人が多数出ており、全ての建物は全壊している所でござ
った。
﹁チキショウ、なんてこった! まさかここまで被害が及んでるの
かよ!﹂
そう嘆いていたのはゼル・ポルベリーノ、リヒテンシュタイン国
籍の少年で楓殿と一緒のクラスの留学生でござる。ちなみに彼も童
貞。
﹁落ち着こうよ! まずは住民の人を助ける事と落ちてくるピロー
を破壊する事を二手に分けましょう!﹂
﹁嘆くのは後、まずは草津温泉街の危険を取り除くのが先!﹂
続いてゼル殿に言葉を発したのはウェールズ国籍のパロム・ベイ
ルとポロム・ベイルの双子の姉妹、長めのツインテールがパロム嬢
でセミロングがポロム嬢でござる。
しかし、容赦なくピローはどんどん草津温泉街へと落ちてゆくの
でござった。 ﹁そうはさせないわ!﹂
魔法でピローを素早く吸収させたのはマルタ国籍の留学生、セル
フィ・ブリッファ嬢でござる。幸い、怪我人は出なかったものの建
434
物は破壊されてしもうた。
そこで指示を出したのがアゼルバイジャン国籍の留学生、リュッ
ク・ジャワトフ嬢が指示を出したのでござった。
﹁ガイ、ギルバード、あなた達で怪我人を安全な場所へ移動させて
!﹂
そこで素早く行動したのがモルトバ国籍の留学生であるギルバー
ド・ビタイオーリとサンマリノ国籍の留学生のガイ・スロボフ殿で
ござった。
2人は魔法を発動させて残された住民を手レポートさせたのでご
ざる。
﹁これで住民は何とか助けた、後はここの黒幕を探して速攻に叩く
わよ!﹂
﹁ほほう、それはいい心がけ。そんなおぬしらに戦の心得を伝授し
てやろう﹂
be
continued−−−
パロム嬢が振り向くとピロー落としの黒幕が姿を現したのでござ
った!
−−−to
435
57−2
いきなり姿を見せた改造人間、まさにパロム嬢の行く手を阻むか
のように立っておった。
そこですかさずゼル殿がダッシュして格闘攻撃を繰り出して来た
のでござる。
﹁どきやがれ! 俺達はお前等を倒して草津温泉街を助けなきゃい
あまみやかずひろ
けないんだよ!﹂
﹁天宮和弘の槍で、お前達にあの世への道を切り開くぜ!﹂
大きな槍を持った改造人間がゼル殿の行く道を阻んでおった。流
石のゼル殿も上手く突破できそうになかったでござろう。
そこですかさずポロム嬢がバズーカ砲で天宮を攻撃してゼル殿の
フォローをなさった!
﹁ゼル、今のうちにナイトドールの召喚準備を!﹂
﹁相分かった!﹂
こうしてゼル殿がナイトドールの召喚の準備に向かってパロム嬢
はこの場を何とか魔法で潜り抜けたのでござった。しかし、問題は
これからでござる。
デビルロマイアの改造人間はいまだに草津温泉街の中にいるので
ござる。
いずみ ひでお
﹁この泉秀雄が、心胆寒からしめる武勇を見せてくれよう!﹂
デビルロマイアの改造人間はあまりにも癖のある強者ぞろい、ま
436
さに尽忠報友と言ったところでござろうか。
ふかた まさひろ
ずし
けいこ
﹁深田雅弘、この身がどうなろうとも、勝利を掴む!﹂
﹁雅弘⋮⋮、義も仁も関係ない。逗子恵子はお前のために、死のう
⋮⋮﹂
これはなんとも強力なメンバーでござろうか、パロム嬢とポロム
嬢にとってはこのような強敵と戦うのは初めてでござろう。
﹁もうこれ以上あなた達の好きにさせる訳にはいかない!﹂
﹁さあ覚悟しなさい、私達の強さを思い知ってもらうわよ!﹂
こうして7人はナイトドールの召喚に成功!
be
continued−−−
さてさて、この戦いはどう切り抜こうか?
−−−to
437
57−3
いよいよ草津温泉街で改造人間達との戦いに突入したエロス・マ
ギガの新メンバー達。
彼らのナイトドールがいよいよお目見えとなるのでござる。
﹁さあ、草津を焼いた罪を償ってもらうからね!﹂
パロム嬢のナイトドールは冥王騎士ヴァルヴァ、格闘に優れたパ
ワータイプで近距離攻撃を筆頭にバランスの取れた機体でござる。
﹁ここまで来たからにはあなた達の好きにはさせないわ!﹂
ポロム嬢は海王騎士ヴァレッタ、双子の姉であるパロム嬢とは違
ってスピードタイプの遠距離攻撃が得意のナイトドールでござる。
﹁それじゃあ、遠慮なくやらせてもらうよ!﹂
リュック嬢の火星騎士リンエッジはブーメランや手裏剣などの投
げ武器を得意としており、防御力が高いナイトドールでござる。
﹁僕もお前達の悪行を見過ごすわけにはいかない!﹂
ギルバード殿の水星騎士エルベアはナギナタをメインにリーチの
ある攻撃を得意としており、パワーとスピードのバランスが取れて
いるナイトドールでござる。
﹁お前達はここで終わりだ。覚悟してもらう﹂
438
ガイ殿の木星騎士ワルバンはヌンチャクや棍棒などの装備の他に
格闘術を駆使した攻撃が得意なナイトドールでござる。
﹁さあ行くぜ! お前等みたいな悪党を許しておけるかよ!﹂
ゼル殿の金星騎士セヴィアンヌはパワーとスピードによる攻撃を
主に射撃も使いこなせてしまうと言う優れたナイトドールでござる。
﹁私達であなた達の悪事を止めます!﹂
セルフィ嬢の土星騎士ジムルグはエロス・マギガのメンバーで唯
一MAP兵器を2つ持っている切り札と言うべきナイトドールでご
ざる。
これがエロス・マギガのナイトドールでござる!
be
continued−−−
さて次からいよいよバトルスタートでござる。
−−−to
439
58−1
いよいよ草津温泉街のバトルの幕開けとなった今回のお話。
今回、新エロス・マギガのメンバーとデビルロマイアの改造人間
との戦いはピローの落下を防がなくてはいけないパロム嬢にとって
はかなりハードだと思われるでござる。
それではバトルスタートでござる!
﹁では、まずは一味行きましょうか!﹂
先手を取ったのは泉の日本刀による連続抜刀斬撃でござる。
その刃はかなり大きな物であり、狙われているセルフィ嬢にとっ
てはかなり手ごわい攻撃でござる。しかし、装備されていたシール
ドによってガードされたのでござる。
﹁そうはいかないわよ、こっちだってあなた達を叩き潰すためにち
ゃんと備えはしてあるんだからね!﹂
﹁やれやれ、そう簡単に行かない、か﹂
そこで天宮がガイ殿に対して槍による豪快な攻撃を繰り出して来
たのでござる。
﹁天下無双の槍、とくと味わえ!﹂
﹁ならば俺も切り札を使わせてもらう!﹂
何とガイ殿は無数のナイフを天宮に向かって投げて来たのでござ
る。それらは天宮の肉体に次々と刺さっていくのでござった。
440
﹁ぐおおおおお!﹂
﹁そしてこれが俺の技だ﹂
そしてガイ殿は棍棒を回転させながら天宮に攻撃を繰り出すので
ござった。この後、ガイ殿の必殺魔法が天宮に対して発動なされた
のでござった。
﹁喰らえ、タービランスローリング!﹂
ガイ殿は金色のオーラを纏った棍棒を回転させながら天宮を攻撃
し続けた後に豪快に振り下ろしたのでござる。その一撃は天宮に大
ダメージを与えたのでござる。
﹁俺はもう誰にも止められん!﹂
次に深田が巨大なバズーカ砲をパロム嬢に対して発射。
﹁こんな射撃攻撃は私達に対して効かないよ!﹂
深田が放ったバズーカ砲はパロム嬢の日本刀によって真っ二つに
されてしまったでござる。
そこで深田は次にマシンガンを取り出して発射したのでござる。
﹁まだだ、まだ倒れるなよ深田!﹂
︵雅弘、今度はお前の大志を私の右腕で支えて見せよう︶
逗子もすかさずハンドガンでパロム嬢に対して攻撃、そこでポロ
ム嬢がマジカルバリアでガードしたのでござる。
﹁もうこれ以上あなた達の好きにはさせないわ!﹂
441
−−−to
be
continued−−−
442
58−2
草津温泉街のバトルはますますヒートアップしていく中、ゼル殿
とギルバード殿とリュック嬢は落下してくるピローの破壊に専念し
ていたのでござった。
ゼル殿はチェーンウイップ、ギルバード殿はナギナタ、リュック
嬢は手裏剣でピローを次々と破壊していったのでござった。
﹁一体どれだけピロー落下して来るんだよ!? いくつあっても壊
しきれないぜ!﹂
﹁ゼル、その怒りはこんな事を考えたデビルロマイアにぶつけるべ
きです。あいつらは人の命をなんとも思ってないのですから﹂
﹁あいつらには本当に頭くるわ! 草津には無実の人達が住んでい
るのにこんな事をするだけじゃなく自分より弱い人間の心を弄ぶな
んて!﹂
怒りの表情を隠せない3人でござったが、ピローはどんどん落下
していくのでござる。そうすれば3人の体力も徐々に消化されてい
き、やがて力付く事になるでござろう。
﹁出来れば大きな魔法を使えれば楽になれるんだけど、そう上手く
はいきませんよね﹂
ギルバード殿の言うとおり、彼らは大きな魔法が使えないのでナ
イトドールの武器でピローを破壊するしかないのでござる。
﹁こうなったら意地でもナイトドールの武器でピローを破壊するし
かないぜ!﹂
443
ゼル殿の言葉をきっかけで士気を上げていくギルバード殿とリュ
ック殿は草津温泉街の人達を守るべく闘志を燃やすのでござる。
ピローが尽きるのが先か、3人が尽きるのが先か真剣勝負の瀬戸
際と言ってもいいでござろう。
﹁これ以上失禁魔法少女だけ任せるわけにはいかないぜ。俺達も覚
悟を決めて戦うんだ!﹂
次々と降ってくるピローに対してナイトドールの武器攻撃で破壊
する3人、しかしいくら破壊してもピローはまだまだ底を尽きない
状態でござる。
もはや体力が尽きる寸前まで来ておりもうした。
﹁一体何処までピローあるんだよ! このままじゃあ俺達がくたば
っちまう!﹂
﹁せめて、大きな魔法が使えたらな∼!﹂
ちょうどその時、巨大なロケットがリュック嬢の所へ飛んで来た
のでござった。
﹁何だこのロケットは!?﹂
そして次の瞬間、ロケットから竜巻が発生してピローを吹き飛ば
してしもうた!
リュック嬢はなにかを確信したようでござる。
be
continued−−−
﹁このロケットの中は、ひょっとしてオヴェリア!?﹂
−−−to
444
58−3
いきなり姿を見せたロケットからオヴェリア嬢が出てきたのでご
ざる。
リュック嬢はさっきの竜巻の正体はオヴェリア嬢の失禁魔法によ
る物でござった。
﹁オヴェリア、助けに来てくれたのね!﹂
﹁うん、慶輔がマジカルロケットを貸してくれたおかげで私だけ草
津温泉街へ行くことができたの!﹂
3人にとって願ってもない援軍でござった。オヴェリア嬢の失禁
魔法のおかげでピローはどんどん空へと戻っており、宇宙でバラバ
ラに砕け散っていくのでござる。
そこでオヴェリア嬢の口からさらに嬉しい知らせが飛び込んで来
たのでござった。
﹁後、パロムの所に織田聖と大河新久朗と言う男性2人が援軍とし
て来てくれてるわよ、頑張って!﹂
﹁コイツはありがたい、こうなったらとことんピローを破壊して草
津の人達を救おうぜ!﹂
協力の援軍のおかげでゼル殿の士気も上がってきており、オヴェ
リア嬢の失禁魔法もどんどん威力が覚醒していくのでござる。
﹁お前達は一体何者だ!?﹂
一方、泉達と戦っているのは大河新久朗、そして織田聖殿がナイ
445
トドールに乗ってパロム嬢の助っ人として参戦を果たしていたので
ござる。
新久朗殿のナイトドールは巨塔騎士アヴェル、聖殿のナイトドー
ルは世界騎士オーレンダーでござる。
共にパワーとスピードのバランスが取れた機体であり、射撃と格
闘もできるものでござる。
﹁僕達はお前達のような心に悪を持つ者を裁くためにやってきたん
だ、これ以上お前達の悪事を許しはしない!﹂
﹁ふ、ならばこの勢いを断ち切るとしましょうか!﹂
泉は神久朗殿にむかってダッシュした後に大きな斬撃を繰り出し
た後に真空波を発生させたのでござる。しかし、神久朗殿はマジカ
ルバリアを発生させてガードをしていたのでござった。 ﹁そんなもの、効きはしない!﹂
﹁ならば俺の槍で貫くのみ!﹂
そこで天宮は槍で神久朗殿のバリアを貫こうとしたのだがやはり
通じなかったでござる。
﹁お前達がいくら束になったってこのバリアは砕ける事はない、こ
のバリアは僕達の想いその物なんだ!﹂
﹁そして僕達は大切な人を護るために戦い続ける!﹂
聖殿のマジカルサーベルが光を纏って大きな剣へと姿を変えたの
でござった。そして聖殿は豪快に振り回して巨大な光弾を発射させ
て深田達を吹き飛ばしてしもうた。
﹁まさか、俺達が負けるとは﹂
446
この一撃でエロス・マギガの勝利が決まったでござった。それと
be
continued−−−
同時に草津温泉街のピローは無事に全滅したのでござった!
−−−to
447
59−1
草津温泉街のピローは7人の助っ人の活躍で全滅させる事ができ、
何とか住民達の安全を守る事ができました。幸い、死者が出なかっ
た事は宜しいのですが街は既に前回と言ってもいいほどの壊滅状態
でした。
現場に着いた僕達は草津温泉街の復興作業に取り掛かり、怪我人
の手当てと同時に乗りこなしたのであった。
﹁全く酷い事をするもんだぜ、デビルロマイアの連中は人の心を持
たないのかな?﹂
﹁あいつらに何を言っても無駄だから俺達が何とかするしかないぜ。
童貞だろうが頭の悪い奴だろうが生きている人間だからこんな事は
やったらいけないことぐらい分かるはずだぜ?﹂
バッツ君とフリオニール君もデビルロマイアの悪行に理解できな
いようです。連中のおかげで多くの人が住む家を失ったり、大怪我
をしてしまったのだから許せるはずがありません。
それは僕も同じです。
﹁相良先生に軍師尿水、大丈夫かな?﹂
そう考えている僕にスコール君とルーネス君が偵察から戻ってき
ました。
﹁楓君、ちょっといいか?﹂
﹁偵察に行って来た俺達はとんでもない写真を住民からもらって来
たんだ。デビルロマイアに関する情報なんだ﹂
448
それを聞いた僕は一旦耳を疑い、彼等の話を詳しく聞いてみる事
にしました。
﹁デビルロマイアに関する情報?﹂
﹁あいつらが麻薬工場を設けているらしいんだ。この写真と地図が
その証拠らしいんだ!﹂
それを聞いて僕はスコール君から写真と地図を貰ってその目で確
かめてみると、そこには東京ドームらしき建物が山の上に建築され
ており、その入り口から大量のトラックが出入りされている風景が
のっていました。
﹁ひょっとしてこの写真に載ってる建物がデビルロマイアの麻薬工
場なのか!?﹂
﹁間違いない、どうやらあの建物の中でデビルロマイアは大量の麻
薬を作ってるみたいだ。後で慶輔さんにこの写真を見せようぜ?﹂
その夜、僕は例の写真を慶輔さんと佳恵さんに見せて詳しい事情
を話しました。
﹁なるほどね、楓君の言っている事は理解できた。デビルロマイア
は麻薬を作っているらしいんだね?﹂
﹁楓君、あなたの協力に感謝させてもらうわ。ありがとう﹂
その言葉の後に僕はこう言い返しました。
﹁はい、スコール君とルーネス君から貰った写真はあくまでも住民
が撮ったものだそうです。詳しい事はあそこへ直接行く方が良いか
も知れません﹂
449
慶輔さんにこう提案してみましたが、彼はこの写真を見てなにや
ら怪しい所を探しているようでした。
﹁思えばデビルロマイアはこんなにトラックを持ってきて本当に麻
薬を大量に作る必要があるのかな? ひょっとしたらそれ以外の物
を作ってるかもしれないな﹂
﹁考えすぎよ。麻薬工場だって言ってるんだからそれだけしかない
でしょう?﹂
そんな中、マリアさんが慌てた表情を見せて僕達のところへやっ
てきました。
﹁慶輔さん、大変です!﹂
﹁マリアちゃん、一体どうしたんだ!?﹂
この後のマリアさんの口からとんでもない言葉が飛び込んできま
した!
﹁草津病院で麻薬中毒になった子供達が大勢運び込まれて来たって
情報が流れてきました!﹂
﹁何ですって!?﹂
マリアさんの言葉を聞いた僕達に衝撃が走りました。
一方、草津の森林でセシルさんとティナさんに何か異変が起きて
いました。
﹁ああ⋮⋮、この力は一体!?﹂
﹁私達の体に何が起こってるの?﹂
450
何と2人のミニスカートから虹色のおしっこが流れてきており、
光り輝く球状の宝石らしき物体が精製されておりました。
be
continued−−−
これは一体どうしたのでしょうか?
−−−to
451
59−2
何と草津の病院で麻薬中毒となってしまった患者さんが大勢運ば
れて来たと言う情報を聞いた僕達エロス・マギガの一部のメンバー
は大至急病院へと向かいました。
そこで待っていたのは病院内のロビーが麻薬中毒で苦しんでいる
人達で一杯になっている光景でした。
﹁何だよこれ、まるでテロが起きたみたいになってるじゃねえかよ
この病院!﹂
﹁全く酷い物です⋮⋮!﹂
この光景を見たエッジ君とクラウド君は信じられないと言うほど
の表情を隠しきれないみたいです。こんなに麻薬中毒で苦しんでい
る人達が病院のロビーで一杯になっているんですから無理もありま
せん。
﹁ところでこの病院にお医者様はどれくらいいるのですか!?﹂
マリアさんの質問に対して病院のスタッフが質問に答えました。
﹁だいてい23人くらいです。患者さんはこの病院に1200人程
度もいるんですけど治療が間に合うかどうか分かりません。他の病
院の医者も応援で駆けつけてくれる事にはなってるんですが⋮⋮﹂
23人の医者に対して1200人も麻薬中毒者がいるのなら犠牲
者がいつ出てもおかしくありません。
もはや時間の問題と言ってもいいくらいです。
452
﹁何かいい方法は見つからないのか⋮⋮!?﹂
﹁できれば医者がもう少し来てくれれば何とかなるんですが⋮⋮﹂
イングス君とラムザ君も完全に迷っています。このままだと犠牲
者が出てしまいます。
﹁みんな見てみろよ、何か虹色のシャボン玉がたくさん病院内に入
ってきてるぞ?﹂
カイン君が言うとおり、虹色のシャボン玉がたくさん病院内に進
入してきました。そこでアルクゥ君がこの虹色のシャボン玉の中か
ら何かを感じているみたいです。
﹁このシャボン玉から優しい光と何かを癒すオーラを感じる⋮⋮!﹂
そのシャボン玉は急に光を放ち、病院内に対して虹色のオーラを
撒き散らして来たのでした。 ﹁なんだろう、このオーラを見ていると何故か心が癒されるような
感じがする⋮⋮!﹂
﹁ええ、まるで何か優しさを感じています!﹂
イングス君とラムザ君が言葉を発したその時、麻薬中毒で苦しん
でいる人達の表情が和らぎを見せ始めてきたのです。
﹁麻薬中毒で苦しんでいる人達が急に静かになった!?﹂
﹁もしかしたらあの光とオーラのおかげかもしれない、速やかに調
べてもらってみよう!﹂
453
その光が放たれてから翌日、応援に来てくれた医者達の調べによ
ると1200人の人達から麻薬による症状は全く見当たらなくなっ
ていると言う知らせをエッジ君から聞きました。
﹁麻薬による症状を持った人は全て消えたみたいだぜ!﹂
一部の医者の話によればこのような奇跡はいまだに経験した事が
ないとのことです。
一体何故、麻薬中毒の人達が急に1200人も出てきたのか全く
理解できていません。
﹁こんなに麻薬中毒者が出て来た事は明らかにおかしい!﹂
﹁俺もだ。あの麻薬工場から一体どうやって1200人に麻薬が出
回ったんだ!?﹂
そこで一人の住民が僕達に話しかけてきました。
be
continued−−−
﹁もしよかったら情報を提供させて欲しいのですが⋮⋮﹂
−−−to
454
59−3
突然、僕達に情報を提供すると言う言葉を口にした一人の住民。
その人の口からはとんでもない事実が明かされて来たのです。
﹁いきなり家に入ってきて注射を打たれた!?﹂
﹁はい、気づいたら病院にいました。すると親戚の者が家の財産が
全て奪われてしまったと言う知らせを聞きました⋮⋮﹂
なんという皮肉な情報に僕は思わず唖然とした表情を露にしてし
まいました。
﹁きっとデビルロマイアの仕業よ⋮⋮! あいつらはお金目当てで
草津に住んでいる人を麻薬で殺そうとしたのよ!﹂
﹁何処まで卑怯なの!?﹂
デビルロマイアの仕業だと思われるやり方に対してクルルさんと
リルムさんも怒りを隠しきれないみたいです。人の命と財産を身勝
手な理由で奪うなんて許していいわけありません。
﹁でも待ってくれ。一体どうして麻薬なんか使う必要があるんだ?
お金が欲しいならすぐさま家の主を殺害すればいいだけのことじ
ゃないか﹂
﹁確かにそうだ。わざわざそんな事しても時間が掛かるだけなのに
さ﹂
スコール君とルーネス君が疑問を持つのに無理はないです。
家に住んでいる人を殺害すれば楽に財産を奪う事だってできるは
455
ずなのに、一体どうしてお金を奪うのに覚醒剤を使用するにか、僕
達にとって最大の疑問でした。
そこでリディアさんが駆けつけてとんでもない情報を聞かせたの
でした。
﹁みんな大変よ! デビルロマイアが宇都宮で暴動を起こしてるわ
!﹂
﹁何だって!?﹂
まさかデビルロマイアが宇都宮と言う場所で暴動を起こしている
とは思いもよりませんでした。リディアさんと一緒にいたファリス
さんの口からさらにとんでもない情報が!
﹁その中に麻薬中毒になってしまった宇都宮の住民達も含まれてる
わ!﹂
﹁それってどういうこと!?﹂
その言葉を聞いたフリオニール君は何かを理解したようです。
﹁分かったぞ⋮⋮! あいつらが覚醒剤を住民に利用した理由が!﹂
﹁フリオニール君、どういうこと!?﹂
そこでフリオニール君は理解した事を口にしました。
﹁あいつらは住民達を暴走させて街を破壊するために覚醒剤を利用
したんだ! こうすれば俺達もうかつに手出しは出来ないしあいつ
らは大きな盾を手に入れた事になる!﹂
﹁なんてこった!﹂
まさにデビルロマイアの思わぬ知恵が働いた動きです。
456
相手が住民なら僕達も迂闊に手出しはできません。
be
continued−−−
﹁こうなったらラファエルに戻ってこれからの事を考えましょう!﹂
−−−to
457
60−1
デビルロマイアの覚醒剤を利用しての暴動を起こしている事は分
かりました。
これを知った僕達エロス・マギガはますます奴らの暴挙を許せな
くなり、心と体が奴らに対する怒りで一杯になりました。こんな酷
い事を繰り返す奴等は絶対に許す訳にはいきません。
まず始めにやらなくてはいけないのは草津に存在している麻薬工
場の破壊と宇都宮市の暴動の鎮圧です。それらをどうするのかみん
なで話し合っています。
﹁草津の麻薬工場の破壊と宇都宮市の暴動の鎮圧を2つ同時にこな
す為、そして草津の病院で住民達の介護と防衛をするために部隊を
3チームに分ける。理由は一足早く被害に遭う人をこれ以上出さな
いためだ﹂
慶輔さんの提案で部隊を3チームに分ける事にしたそうですが、
これからは広海さんの口から部隊編成の説明が行われようとしてい
ます。
﹁まずは草津の麻薬工場強襲チームには僕と佳恵、フリオニールに
スコールとルーネスにバッツ、ユウナちゃんとキスティスちゃんと
エリアちゃんとエアリスちゃん。それに楓君と里利架君と沙綾ちゃ
ん、アリエルちゃんにリオナちゃん、シフォンちゃんにテスラちゃ
ん。以上が草津の麻薬工場の襲撃メンバーね!﹂
﹁リーダーは慶輔とあたしで行くわよ﹂
どうやら僕は慶輔さんと一緒に草津の麻薬工場を強襲するみたい
458
です。
﹁次に宇都宮の暴動鎮圧メンバーは広海をリーダーにしてマリアち
ゃんとセリスちゃん、ムスタディオ君とディリータ君にジタン君と
ティーダ君、助っ人の7人で行って貰う﹂
﹁了解!﹂
新しく入ったメンバー7人が宇都宮の暴動鎮圧メンバーみたいで
す。
﹁最後に草津病院の警備と介護メンバーは麗奈をリーダーに大神兄
妹と大河君と真歩に聖君、ヴァン君とアーヴァイン君とパンネロち
ゃんとティファちゃんとユフィちゃん、残りの失禁魔法少女でいっ
てもらいます﹂
これだけの魔法騎士がいるのだから草津病院の人達は安心して治
療に専念できると思います。
﹁出発は明日の朝10時、それまでに支度をしてくださいね!﹂
いよいよ初めてのグループ分けの戦いの火蓋が切って落とされよ
be
continued−−−
うとしていました!
−−−to
459
60−2
グループの配置も決まり、出撃準備に取り掛かっているエロス・
マギガのメンバーを余所に僕とアリエルさんはデビルロマイア討伐
のためにもう一度アリエルさん達4人と慶輔さんで最後の確認を行
っていました。
﹁それじゃあ作戦会議だ。まず僕と佳恵で魔法で周囲の警備兵を攻
撃した後に楓君と里利架君はアリエルちゃんとシフォンちゃんと一
緒に中から潜入して各フロアに爆弾を仕掛けるんだ﹂
﹁仕掛けた後にフリオニール君とバッツ君、後でユウナちゃんとエ
リアちゃんで強行突破。爆弾が爆発したら残りのメンバーは突撃を
開始。そこでリオナちゃんとテスラちゃんで失禁魔法のサポートを
よろしく。群馬県警が来るまで持ちこたえるようにお願いね!﹂
慶輔さんと佳恵さんも真剣な表情で僕達に作戦の説明をしてくれ
たので分かりやすかったです。
悪を許さず、みんなが暮らす平和な街を守ろうとする2人の熱き
言葉に僕とアリエルさんはただ心を打たれるばかりです。きっと広
海さんと麗奈さんも同じだったはずだと思うのです。
﹁ところでナイトドールはいつごろ召喚しましょうか?﹂
﹁君達全員が脱出したら一斉にナイトドールを召喚するんだ。そこ
でデビルロマイアの警備兵を一気に叩く。改造人間も一緒に出てく
るからそれも忘れないようにね﹂
改造人間、僕達エロス・マギガが何度か戦った相手ですがこれだ
けはどうしても無視できない相手です。何としても奴等の暴徒を阻
460
止しなければなりません。
﹁改造人間を無視する訳にはいかない、僕達のナイトドールは確か
に強くなったけどデビルロマイアはどんな汚い手を使ってくるか分
からないからね。警戒を怠らないように!﹂
﹁了解!﹂
be
continued−−−
作戦開始はもうすぐです!
−−−to
461
60−3
いよいよ作戦開始まで翌日と控えたこの日、僕達はアリエルさん
達と一緒に草津の麻薬工場へ向かう前に森林の星空を見つめて作戦
の成功を祈っていました。
﹁この作戦、きっと成功するよね?﹂
﹁ああ、草津の人達を救う為に絶対に成功させなければいけないん
だ。もはや失敗は許されない﹂
シフォンさんの言葉の後に僕は首を少しうなずきました。
この作戦は成功させる気でいるので、慶輔さんの言葉を聞いた僕
達はこの戦いの意味を少しずつ理解できるようになり、大切な何か
に気づく所まで来ていました。
﹁楓君はそう言ってくれるけどもし巻けたらこの時点でみんなの幸
せが全て消えるんだね⋮⋮﹂
不安な言葉を口にするリオナさんでしたが僕は逆にみんなの幸せ
を絶対に守ろうとする気持ちがどんどん強くなっていきました。
その証拠にアリエルさん達のスカートからおしっこが流れてきて
いるのです。きっと緊張と恐怖で失禁してしまったのでしょうか。
涙を流しながら語りかけるアリエルさん。
﹁楓君、私怖いの⋮⋮。もし負けたらみんなが死にそうになるんじ
ゃないかなと不安で一杯なの! そう考えてると体の震えが止まら
なくなるの!﹂
﹁アリエルさん!﹂
462
僕はたまらずにアリエルさんを強く抱きしめるのでした。
﹁楓君⋮⋮!﹂
﹁きっと僕達は今まで以上に強くなれるはずだよ! いや、ならな
ければいけないんだ! この世界には色々な人達が住んでいるから
命を大切にして欲しいから戦うんだ、例え童貞でも変態な人間だろ
うが関係ない!﹂
思わず僕の口から今まで以上の言葉が飛び出てきました。
そして遂に僕は⋮⋮。
﹁僕はアリエルさん達の事を愛してる! それだけじゃない、学校
のみんなも他の失禁魔法少女のみんなも僕の大切な人だよ! それ
は見た目が綺麗だからじゃない、心が美しいからみんなを愛したん
だ!﹂
思わず本当の僕の気持ちを打ち明けたのでした。
﹁私達も楓君の事を愛してるわ⋮⋮! それだけじゃない、他のみ
んなも楓君の事を愛してると思う!﹂
﹁だからきっとあなたの事を大切にしたいと言う気持ちが繋がって
るんだわ!﹂
シフォンさんとテスラさんもこの言葉を口にした後に僕はそっと
アリエルさんの唇にキスをしたのでした。
︵みんな⋮⋮!︶
この後僕はシフォンさん、リオナさん、テスラさんとキスを交わ
463
be
continued−−−
してしまいました。
−−−to
464
61−1
﹁それじゃあ作戦開始よ。準備はいいかしら?﹂
﹁了解です。この作戦、絶対成功させます!﹂
いよいよ僕達のグループの作戦がスタートしました。
草津の森林に存在する麻薬工場を破壊して麻薬中毒で苦しむ人達
を解放しなくてはいけません。
﹁デビルロマイアの連中は麻薬の恐ろしさを何もわかってないわ!
あの人達は何も躊躇いもなく人の命を奪おうとするんだから!﹂
﹁全く、あの連中の考えは理解できない! 人達はあんた達の所要
物じゃないって事を理解してないのかしら!?﹂
ユウナさんとキスティスさんもデビルロマイアの強引なやり方に
怒りを隠しきれない状態でした。こんな人の命が失われるかもしれ
ないのに連中は人の命を何と思ってるでしょうか?
全くもって理解に苦しみます。
﹁とりあえず僕達が今言えるのは人の命が失われるのを許す訳には
いかないと言う事。なんとしてもこの麻薬工場を破壊して宇都宮の
暴動に合流しないとね﹂
慶輔さんもこの作戦に気合を入れているみたいです。
ようやく草津の麻薬工場に着いた僕達。そこで慶輔さんは前に立
てた作戦の内容を確認するために最終調整を行いました。
﹁それじゃあ僕と佳恵が周りの警備兵を攻撃している間に楓君と里
465
利架君はアリエルちゃんとシフォンちゃんと一緒に中に爆弾を仕掛
けて爆破させて﹂
﹁任せてください!﹂
この作戦はきっと僕達の腕に掛かってる、そう感じている僕達。
﹁4人が出てきたら全員ナイトドールを召喚して一気に叩くわよ!﹂
be
continued−−−
この作戦、絶対に失敗はできないです!
−−−to
466
61−2
ようやく草津の麻薬工場に侵入した僕と里利架君、そしてアリエ
ルさんとシフォンさん。
外の周辺は慶輔さんと佳恵さん率いる残りのメンバーが警備兵を
攻撃しているので突入しているのを阻止している模様です。僕達4
人は工場内全ての部屋に時限爆弾を仕掛けてもう二度と覚醒剤や麻
薬が作れないように破壊しなくてはいけません。
全てはこれ以上罪のない人達を苦しませないようにするためです。
この思いで僕達は全ての部屋に時限爆弾を仕掛けています。
﹁もうこれ以上あの連中に好き勝手やらせるわけにはいかないぜ⋮
⋮!﹂
﹁里利架君、覚醒するとこういう性格になるんだ⋮⋮﹂
シフォンさんも思わず覚醒した里利架君に対してちょっとドン引
きしているみたいです。
﹁さ、早く時限爆弾を仕掛けてこの施設を破壊しちまおうぜ!﹂
﹁里利架君、もう少し落ち着こうか?﹂
彼に対してアリエルさんは落ち着くように言葉をかけましたが、
こうして入られない時期がやってきてしまいました。
﹁侵入者だ∼!﹂
何と警備兵が僕達を見つけて大勢で囲んでしまったのでした!
467
﹁しまった∼! まさか工場内に警備兵がいたなんて構想外だ!﹂
するとそこで里利架君が前に出てきて⋮⋮。
﹁やれやれだぜ。こうしている間にも俺を怒らせようとする連中が
居やがるのか﹂
﹁ちょっと里利架君!?﹂
すると里利架君の全身から黒いオーラが出てきており、既に鬼神
と言ってもいいほどの雰囲気となっていたのでした。僕も思わず鳥
肌がたちました。
﹁てめえら全員哀れすぎて呆れるぜ⋮⋮。だからこの大天城里利架
がじきじきにぶち倒す﹂
そして次の瞬間、里利架君の魔力が解放されました。
彼の背中から悪魔の翼が生成されてそこから暗黒のレーザーが発
射されました。
﹁里利架君の魔力なのこれ!?﹂
そして暗黒のレーザーが警備兵達を全て倒したことを確認した里
利架君はこう言い放つのでした。
﹁消えな、お呼びじゃねえぜ﹂
be
continued−−−
アリエルさんとシフォンさんは恐怖で失禁してしまっていました。
−−−to
468
61−3
里利架君のおかげで何とかピンチをしのぎって工場の機械に小型
時限爆弾を仕掛けた僕とアリエルさんとシフォンさん。
警備兵との戦闘中の慶輔さん達も今の所は大きな所に変わりはな
いと連絡を受けました。
後は爆弾を爆発させて慶輔さんと合流するだけです。
﹁よし、ほとんど爆弾は仕掛けたね。残りのフロアにもありったけ
の爆弾仕掛けて慶輔さんのところへ合流しよう!﹂
﹁また改造人間がいるかも知れねえしよ。こうなったらぶっ叩くま
でだぜ!﹂
里利架君もさっきの魔力を覚醒させたばかりにも関わらずにいつ
も以上の気合を見せています。その証拠に僕の鳥肌が目立つくらい
に立ってしまっており、アリエルさんとシフォンさんのスカートか
らおしっこが大量に流れてきています。
そんな中、全てのフロアに爆弾を仕掛け終わりました。
﹁よ∼し、これで全て爆弾を仕掛け終わった。後は慶輔さんのとこ
ろへワープ魔法を使って合流しよう! アリエルさん!﹂
﹁分かったわ、任せて!﹂
アリエルさんは僕達を慶輔さんのところまで魔法でワープさせま
した。
﹁みんなご苦労、怪我はない?﹂
﹁大丈夫だ、俺の魔力で敵は全て倒したぜ!﹂
469
慶輔さんと合流した僕達は作戦終了を報告しておきました。
そして草津の麻薬工場を爆破する時がやってきました。慶輔さん
の合図で麻薬工場は木っ端微塵となっていき、跡形もなく崩れ去っ
て行きました。
﹁ふう∼、これで一安心だな∼!﹂
﹁麻薬工場があったなんて思いも知らなかった。もう草津に普通の
日常が戻る訳だな﹂
フリオニール君とバッツ君も安心した表情を見せているようです。
しかし、この後のスコール君とルーネス君の言葉で裏返ってしまう
事になります!
﹁おい、あそこにいるのって⋮⋮!﹂
﹁改造人間だよな!?﹂
continued−−−
僕達の後ろに改造人間達がいるのを知ったのはこの言葉の3秒後
be
の事でした。
−−−to
470
62−1
草津の麻薬工場を破壊した途端に改造人間と遭遇した楓殿率いる
エロス・マギガ一向。
ようやく施設を爆破したエロス・マギガの面々はこのピンチをど
う乗り切っていくのでござろうか!?
﹁なんてこった、やっと麻薬工場を爆破したのに改造人間との戦い
になるなんてついてないぜ!﹂
﹁全く、こっちはいい迷惑だ!﹂
スコール殿とルーネス殿もこの展開に怒りを隠しきれないみたい
でござった。施設爆破と改造人間との戦いの連続して巻き込まれた
のだから仕方ないでござろう。
﹁でもこうしちゃいられないわ! 改造人間を倒さないとまた草津
の街が危険にさらされちゃうわ!﹂
ユウナ殿の言うとおり、この連中を野放しにしてしまったら草津
の街どころか日本中の街が破壊されてしまいデビルロマイアに日本
を好きにされてしまうのでござる!
こうなってしまったら元も子も無くなるでござる!
﹁やれやれだぜ、改造人間を作るなんてデビルロマイアは本当に最
低野郎の寄せ集めだな﹂
そこで覚醒した里利架殿が殺気のオーラを100%引き出して改
造人間に戦いを挑もうとしていたのでござった!
471
まさに決死の覚悟と言ってもいいでござろう、この闘志は誰にも
真似できないと言って良いほどでござる!
﹁け、てめえらクズ共ごときに負ける俺様だと思うなよ!﹂
まつだ けい
そんな里利架殿に立ち向かったのは改造人間の一人、松田圭と言
う覚醒剤中毒者でござる。既に奴の表情は狂気に満ちており、この
世の人間ではないと言ってもいいほどの狂信者でござる。
﹁来いよ最低野郎。てめえはこの俺大天城里利架がじきじきにぶち
のめしておくぜ﹂
﹁上等だ⋮⋮! 掛かって来いよ!﹂
そのほかのメンバーにも麻薬中毒者の改造人間が次々と襲い掛か
って来たのでござった!
もちだ かなこ
﹁ガニー! この持田加奈子様が貴様らを皆殺しにしてやるガニー
!﹂
be
continued−−−
さあ、白熱のバトル開始でござる!
−−−to
472
62−2
遂に改造人間との戦いが始まったでござる!
里利架殿は松田圭とのサシでの戦いに挑み、その他のメンバーは
持田率いる麻薬中毒者となった改造人間達の攻撃を受けているので
ござる!
﹁まずはてめえの顔面をぶち抜く!﹂
﹁やれるもんならやってみろや、俺様は世界最強の男なんだからよ
∼!﹂
里利架殿のマジカルソードが松田の胴体を切り抜こうとしたのだ
が運悪くかわされてしもうた。松田は里利架殿の後ろに素早く回り
込んで回転回し蹴りを繰り出したのでござる。
﹁喰らいな、クズが!﹂
﹁ぐわあああああ!﹂
運悪く喰らってしまった里利架殿でござったが、すかさず体勢を
立て直してマジカルソードを持ち直すのでござる。まだまだ倒れて
いないのでござった。
﹁まだまだだぜ⋮⋮、この程度で終わると思うなよ!﹂
﹁け、口だけは一人前じゃねえか!﹂
そこですかさず松田の両腕から巨大な光弾が発射されて里利架殿
に向けられて飛んでいったのでござる。それを確認した里利架殿は
すかさず交わそうとしたのでござったのだが⋮⋮。
473
﹁残念だったな、この光弾は追尾性なんだよ!﹂
里利架殿が避けた方向に向かって飛んでいき、それを喰らってし
もうた。
﹁ぐわあああああ!﹂
このまま里利架殿はダウンしてしもうた。
﹁ざまあねえな! 所詮この世は強い奴だけが生きていい時代にな
ったのさ! 弱い奴は強い物にいじめられ、そして殺されるしかな
いのさ!﹂
しかし、里利架殿は立ち上がってきて反論を申したのでござった!
﹁弱い奴は強い奴に殺されるのがどうりだといいてえのか? 結局
てめえは町の中で群れているクズと変わりはねえ。まして傲慢な態
度で自分より弱い奴を虐げようと考えるてめえなら尚更だ!﹂
﹁何度でもいいやがれ∼! これがこの世の掟って奴だ∼!﹂
松田がこのまま里利架殿に突撃を繰り出したのだが⋮⋮。
﹁やっぱりてめえは地上最低のクズだぜ。もう哀れすぎて、何も言
えねえぜ!﹂
里利架殿の一閃が松田に炸裂!
﹁ぎゃあああああああ!﹂
474
be
continued−−−
この松田は空へ弾き飛ばされてしもうたのでござった!
−−−to
475
62−3
松田を撃破した里利架殿に続いて楓殿達は残りの改造人間達との
戦いに挑むことを余儀なくされておうた。どちらも覚醒剤中毒者で
あり、曲者ぞろいばかりでござる。
﹁ガニー! 醜い者は切り刻むガニー!﹂
巨大なハサミでユウナ嬢やキスティス嬢を攻撃しているのは持田
加奈子、醜い姿をした人を見ると思わず敵意をさらけ出してハサミ
で切り刻もうとするとんでもない習性を持った危ない女でござる。
ユウナ嬢とキスティス嬢は何とか持田のハサミ攻撃に耐えている
のでござったがエリア嬢とエアリス嬢の攻撃で何とかしのいだので
ござる。
﹁見た目の醜さで価値を自分以下と決め付けているあなたのほうが
醜いわ!﹂
﹁姿が醜いのは罪じゃないわ。自分の憎悪を弱い人間に対してぶつ
けるのが罪よ!﹂
2人のマジカルバズーカによる射撃攻撃が持田の肉体にダメージ
を与えているのでござった。
﹁ガニー! 貴様らのような醜いクズ共に負けないんだガニー!﹂
﹁そうはいかない、あなたにはここで逝ってもらうわ﹂
エリア嬢は武器であるマジカルシザースで持田を斬撃を繰り出せ
ば、エリア嬢がマジカルダガーで持田に攻撃をしたのでござる。
476
﹁ガニニニニ∼! こうなったら貴様達を葬ってやるガニ∼!﹂
﹁おっと、そうはいかないぜ!﹂
﹁お前はここで終わるんだ!﹂
そこでスコール殿とルーネス殿が駆けつけてきたのでござった。
スコール殿はマジカルランス、ルーネス殿はマジカルハルバート
で持田に対して武器格闘攻撃を繰り出しているのでござった!
﹁自分のために他人を傷つけたらどういう運命に辿る事になるのか﹂
﹁俺達が教えてやるよ!﹂
スコール殿とルーネス殿は2人同時に持田に向かってダッシュし
た後にお互いに交互しながら移動すると同時に一閃を繰り出してい
たのでござる。
すなわち、これは合体必殺魔法でござる!
﹁喰らえ∼! これが俺達の!﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
合体必殺魔法が終わると持田は天へ飛ばされてしもうた。
﹁ガニ∼!﹂
一方、バッツ殿とフリオニール殿はもう一人の改造人間に対して
手を妬いておったそうな。
﹁にゃあああああああ!﹂
たぐち ともみ
この鋭い爪を持った改造人間は田口知美、まるで化け猫みたいな
477
女でござる。しかし、この戦いはもうすぐ終わろうとしていたので
ござった。
﹁よし、このまま一気に片付けちまおうぜ!﹂
﹁了解だ、人の心を捨てた奴に容赦する必要ないからな!﹂
バッツ殿は武器であるマジカルサーベルで田口を豪快に斬り続け、
フリオニール殿はマジカルナックルを筆頭に格闘攻撃で田口にダメ
ージを与えるのでござった。
﹁オラオラ∼、俺達の愛と義のブレイブハートを舐めんなよ!﹂
最後はバッツ殿の豪快なジャンピングアッパーで〆たのでござっ
た!
﹁よし、作戦終了!﹂
慶輔殿が田口が戦闘不能になった事を確認すると作戦終了を宣言
be
continued−−−
したのでござった!
−−−to
478
エロファン用語集
いつもエロファンを読んでくださって真にありがとうでござる!
ここで本作に出てきたいくつかの用語をこの回にて解説させても
らうでござる。
それでは始めさせていただく!
1.ナイトドール
楓殿や慶輔殿達が乗っている魔法力で機動しているファンタジー
な巨大リアルロボットでござる。
普段はカードの中で封印されておるがタナトスデビルやデビルロ
マイアなどの敵が出現した時は魔法力を消費して召喚するのでござ
る。
ちなみにナイトドールのHPが0になると姿が消滅して元のカー
ドに戻ってしまうのでござる。
再び出撃するには24時間カードを触れずにしておかなければな
らないのでござる。
2.魔法騎士
ナイトドールを操縦するために必要なライセンスでござる。
その資格を得るには女の子のムフフなシーンを見て一定以上、ド
キドキする必要があるのでござる。そうすれば魔法力が宿るように
なって魔法騎士の契約をする事が出来るようになるのでござる。
3.失禁魔法少女
479
アリエル嬢やセシル嬢、そして美織嬢達の種族でござる。
彼女達はミニスカ失禁する事で異性の精気を消失させたり、尿の
硬さや形の変化を自由に操る、尿に火や氷などの属性をつけて相手
に攻撃する事が可能になるのでござる。
条件は10代の女の子限定で美少女サキュバスの契約が必要があ
るのでござる。
ただし、美少女サキュバスになってしまうと以下のデメリットが
付いてしまうでござる。
・年を取る事ができなくなり、肉体が老化されない。
・死亡する事ができない。
・火傷や事故による大怪我や切断レベルの傷を負ったとしてもた
った10秒で再生される。
・子供を生むことができない。
・いくら食べても太らない。
・肉体的苦痛を感じる事ができない。
4.タナトスデビル
館山市に突如現れた楓殿が戦った謎の危険生物で、悪霊が生み出
した悪魔と噂されており、いまだにその正体が不明でござる。
今回はここまでとさせていただくでござる。
それでは次回の用語集で!
480
63−1
ここは宇都宮市街の国道道路でござる。
ここでデビルロマイアの連中が暴動を繰り返して破壊や暴力を繰
り返して罪のない人達を己の欲を満たすために虐げたり大切な物を
奪っているのを行っているのでござる⋮⋮、はずでござった。
﹁ぐわああああああ! なんだこれは∼!?﹂
﹁お、俺の体が⋮⋮、腐ってゆく!﹂
改造人間達の肉体に以上をきたしており、次々と戦意を失ってお
る者や逃げてゆく者もおったそうな。
その原因は彼女達の存在でござった!
﹁美織ちゃん⋮⋮。もっと激しく私のおっぱい揉んでよ⋮⋮!﹂
﹁セシルさん、もうこれ以上は無理です⋮⋮! 凄いテクニックだ
からフラフラしちゃってます! 立ってお漏らししながらキスして
るんだからこれだけが精一杯です!﹂
何とセシル嬢や美織嬢を筆頭に8人の失禁魔法少女が激しい百合
をしながらミニスカ失禁しておったのでござった。この光景を見た
改造人間達は性感帯を直撃して戦意を無くして逃げようとしたので
ござったのだが⋮⋮。
﹁ひえ∼、何だこのおしっこは!? 手の形となって俺達を追って
来るぞ∼!﹂
おしっこの水溜りは手の形となって改造人間達を追跡したのでご
481
ざる。
その間にセシル嬢と美織嬢はお互いにおっぱいを揉んでキスをし
てミニスカ失禁を繰り出すのでござったのだった!
アーシェ嬢とリノア嬢は空を飛んでお互いにおっぱいを揉みなが
らキスをして、ミニスカ失禁をしたのでござる。2人のおしっこは
氷の手裏剣や鳳凰へと姿を変えて改造人間へと向かっていったので
ござった。
﹁ウホ、いい女!﹂
﹁見とれてる場合じゃねえ! 今のうちに逃げなきゃ殺されちまう
!﹂
改造人間は逃げ始めるのであったが時既に遅しであり、失禁魔法
を喰らった直後に動きを封じられてしまったのでござる!
そして改造人間の肉体が溶け始めて宝石へと姿を変えたのでござ
る。
そう、セシル嬢達の失禁魔法を喰らってしまった改造人間達は彼
女達のおしっこと融合してしまったのでござる。
﹁凄いじゃないかよ! まるで奇跡の魔法だぜ!﹂
ジタン殿もこの魔法にただただ驚くばかり。
﹁俺達も負けてられんわ。みんな、行くで!﹂
be
continued−−−
ティーダ殿も気合が入って襲撃を開始したのでござる!
−−−to
482
63−2
セシル嬢と美織嬢のエッチな百合による失禁魔法に余ってデビル
ロマイアの改造人間達は次々と彼女達のおしっこと融合して宝石へ
と姿を変えていったのでござった。
ジタン殿とティーダ殿の合図でエロス・マギガの一行は改造人間
達を追い詰めていたのでござった!
﹁もう逃がさないわよ、観念しなさい!﹂
﹁さてと、お前達の逃げ足をどう封じようかな?﹂
マリア嬢とムスタディオ殿、2人のスナイパーが改造人間達の足
を狙い撃ちして逃げ足を封じておけばディリータ殿は手を狙って反
撃チャンスを見事封じてしまったのでござる。
﹁ナイス、マリア! 今度は私の妖術で攻撃するわよ!﹂
今度はセリス嬢がマジカルナイフを取り出して空中に飛び上がり、
超大量のマジカルナイフを一斉に発射して改造人間達に浴びせるの
でござった!
﹁さてと、俺もそろそろ本気を出させてもらうぜ!﹂
今度はカイン殿がマジカルヨーヨーを取り出して改造人間を目掛
けて攻撃を開始したのでござる。
改造人間に向かって突進しながらエネルギーを纏わせたヨーヨー
から光弾を乱射して周囲の敵を貫き吹き飛ばしてしもうた。
483
﹁やるじゃないかカイン! じゃあ僕もいくよ!﹂
今度はラムザ殿がバラの鞭を豪快に振り回した後にニードルのよ
うな飛び道具が発射されて来たのでござった。このニードルらしき
飛び道具は改造人間達の全身に向かって発射されたのでござった!
﹁うわあああああああ!﹂
怯えている改造人間達でござったがセシル嬢とティナ嬢の失禁魔
法で作られたシャボン玉が次々と改造人間達に向かって飛んでいき、
次々と融合されていくのでござった!
﹁よし、このままいけば宇都宮の暴動は収まるはずだ!﹂
be
continued−−−
もうすぐ勝利は目前となったのでござる!
−−−to
484
63−3
いよいよ宇都宮の暴動も制圧寸前まで来て、この戦いの決着まで
あと少しとなった所でござる。
エロス・マギガの面々はこのまま一気に攻撃の勢いをさらに増し、
決着をつけようとしていったのでござった。
﹁このまま一気に決着をつけて暴動を鎮圧させるぞ!﹂
﹁了解!﹂
広海殿の士気を上げる言葉とともにジタン殿の気合が上昇させて
いくのでござる。それに続いてティーダ殿とアルクゥ殿も魔法力を
一気に覚醒させたのでござる。
﹁俺も奴らを一気にぶっ倒してやりたくなったで!﹂
﹁同感です。こんな連中は一刻も早く討たなくてはいけません!﹂
エロス・マギガの怒涛の最終奇襲攻撃の先手をきったのは完全武
装したマリア嬢による一斉射撃でござった。マリア嬢のナイトドー
ルの肩パーツには既にキャノン砲、両足パーツには追尾性ミサイル
が装備されていたのでござった。
﹁ここからは派手に行かせて貰うわ、覚悟なさい!﹂
一斉射撃が行われた後、パロム嬢とポロム嬢の合図で助っ人達が
改造人間達に向かって突撃していくのでござった。7人のナイトド
ールは既に魔法力が上がっており、士気も満タンになっておったそ
うな。
485
﹁みんな行くわよ、一斉攻撃を開始するわよ!﹂
﹁OK! あんな連中さっさと倒そうぜ!﹂
そんな中、ムスタディオ殿がなにやら巨大なキャノン砲を取り出
しておった。
﹁みんな、このマジカルビックキャノン砲で一斉にあいつらを倒す
ぜ! 後はコイツに任せてみんなは後ろに後退してくれ!﹂
そうしてみんなは後ろに下がりムスタディオ殿のキャノン砲に隠
れた後、彼は遂に発射したのでござる!
﹁頼むぞ、ムスタディオ!﹂
﹁了解だ!﹂
ビックキャノン砲は改造人間の群れに発射されておった!
そして、射撃が終わると⋮⋮。
﹁おい見ろよ! 改造人間が次々と融合されてゆくぞ!﹂
ゼル殿の言葉通り、改造人間全てが宝石へと変化してゆくのでご
ざる。
この瞬間、宇都宮の暴動が制圧されていくのでござる!
﹁ようやく宇都宮の暴動が制圧されるな。このまま警戒を怠るなよ、
みんな!﹂
そして舞台は草津の病院へと変わるでござる。
しかし、ここでも危険が迫っていたのでござる!
486
−−−to
be
continued−−−
487
64−1
草津の病院に残ったエロス・マギガの残りの面々はいきなり襲撃
して来た謎の強敵に悪戦苦闘していたのでござった。その正体は何
とエイリアンでござる。
デビルロマイアの改造人間やタナトスデビルとは違って新たなる
強敵が現れたのでござる。
﹁まさかこんな新しい敵が姿を見せるなんて思わなかったよ!﹂
﹁僕もだよ、タナトスデビルやデビルロマイアの改造人間とは訳が
違うね!﹂
聖殿と新久朗殿も初めて見る敵に戸惑いを隠せない様子でござる。
倒してもまた出て来る、その繰り返しが何度も行われておうた。
﹁兄さん、早くあいつらを倒してあれを何とかしないと⋮⋮!﹂
﹁ああ、分かってる! 俺達には時間がない⋮⋮!﹂
伊吹殿と朱里嬢も焦りが見え始めている理由は1つ、エイリアン
の群れの後ろに存在している気味の悪いスライムの存在でござる。
しかもそのスライムはファリス嬢や愛理嬢達、残りの失禁魔法少
女達が捕まっているのでござる。
さらに中にいるエイリアンにおっぱいを吸われたりお尻に変な物
を突きつけられたりとやりたい放題でござった!
﹁いや∼ん、そこは触らないで∼!﹂
﹁駄目∼、性感帯を感じちゃう∼!﹂
488
ローザ嬢とファリス嬢もご覧の有様でござる。
﹁失禁魔法少女のみんな、今すぐ助けに行くから!﹂
真歩嬢もマジカルガトリングガンで対抗しようとしたその時、空
から何か降ってきたのでござる!
﹁そうはさせまへんで∼。わての粛清のためにあんたらはここでお
陀仏してもらうで!﹂
be
continued−−−
その正体は何とクラゲらしき巨大な宇宙人でござった!
−−−to
489
64−2
いきなり姿を見せたくらげみたいな宇宙人が今回の失禁魔法少女
達にセクハラを行っている真犯人と言ってもいいでござろう。何よ
りエイリアン達を指揮っているのでござるから間違いはないはずで
ござる。
﹁わての名はオルトロスやで∼! 野望のためにこの娘達のおっぱ
いを舐め回したる! さてと、この女子達をどう料理してやろうか
の∼!﹂
オルトロスの醜い野望を聞いたエロス・マギガの面々は怒りを隠
せないでござる。お仲間がこんな事をされて見せられたら頭に来な
い人間はいないでござろう。
﹁あのセクハラエイリアンがファリスちゃんやリディアちゃん達に
対してあんな事をしてるのね! いくらなんでも許せないわ!﹂
﹁全くだわ! これを見て頭に来ない人なんていないわ!﹂
真歩嬢と朱里嬢も怒りを見せる中、宇宙人オルトロスは傲慢な言
葉でクルル嬢とリルム嬢のおっぱいを徐々に吸い始めていくではな
いか、全く持ってうらやまけしからんな状態が続いていくのでござ
る。
﹁このセクハラ宇宙人め! この命に代えてもお前を倒すぞ!﹂
﹁もう逃がさないからな!﹂
聖殿と新久朗殿も怒りのままオルトロスへと向かっていくのでご
490
ざった。
こうなってしまったら既に時間の問題、果たしてこの戦いの行方
はどうなってしまうのでござろうか?
﹁いや∼ん、感じちゃうわ∼!﹂
﹁壊れちゃう∼!﹂
果たしてファリス嬢やリルム嬢の性感帯は持つのでござろうか?
be
continued−−−
この戦い、まさに絶体絶命でござる∼!
−−−to
491
64−3
ファリス嬢達失禁魔法少女達が巨大スライムの中でセクハラエイ
リアンにおっぱいを吸われたりお尻を撫でられている間に聖殿と新
久朗殿を筆頭にエイリアンを攻撃してゆくエロス・マギガメンバー。
もう既にクルル嬢とリルム嬢は性感帯を完全にKOされて気を失
ってしもうた。
﹁クルルちゃん、リルムちゃん!﹂
﹁朱里、2人はまだ気を失っているだけだ! 俺達は一刻も早くエ
イリアン達を全滅させてあのふざけた宇宙人を倒すんだ!﹂
伊吹殿と朱里嬢もセクハラエイリアンに対して聖剣で切り倒して
いるのでござったがオルトロスがどんどんエイリアンを召喚して彼
らの行く手を阻んでいたのでござる。
﹁フハハハハハハ! お前らも大人しく負けを認めたらどうや! これで分かったやろ? 戦いっちゅーもんは頭のいい奴が勝つんや
!﹂
この言葉を聞いたヴァン殿とアーヴァイン殿の何かが切れだした
のでござる。
﹁ふざけるな! お前がやってる事は失禁魔法少女達に精神的苦痛
を与えて自分の性欲を満たそうとしているだけじゃないか!﹂
﹁許せないな、こういう傲慢をかまして自分の欲望を満たそうとす
る奴は!﹂
492
しかし、オルトロスは何も反省する事はなく、挑発をかまして来
たのでござる。
﹁お前等の言葉など雑音程度の犬ぼえ以下や! 童貞ごときにワテ
の事を倒せると思ったら大間違いやで! 女は肉奴隷として働いた
らええねん!﹂
そこですかさずユフィ嬢とパンネロ嬢とティファ嬢の怒りが大爆
発をなさった!
﹁あなたは女の子の体を何だと思ってるの!?﹂
﹁失禁魔法少女も世界中の女の子もあなたの道具じゃないのよ!?﹂
﹁分かってるの? あなたのせいで女の子達が心の傷を一生背負う
事になるんだよ!?﹂
それでもオルトロスは全く顔色を変えることはなかったでござる。
﹁は! お前らみたいな頭の悪い奴の言葉など聞く耳もたんわ!﹂
しかし、オルトロスの後ろから何か飛んで来たのでござる!
﹁ぐわあああああああ!﹂
﹁やれやれだぜ、てめえの腐った欲望には吐き気が出るぜ!﹂
be
continued−−−
何と里利架殿が駆けつけてきたのでござった!
−−−to
493
65−1
﹁里利架君、来ていたのか!?﹂
﹁やれやれだな、草津の麻薬工場を破壊して戻ってきてみればこん
な野郎が攻めて来たとはよ!﹂
突如姿を見せたのは里利架殿、彼は草津の麻薬工場へ向かってい
ったはずだったでござったのだがどうやって草津の病院へと駆けつ
けてきたのでござろうか?
﹁うわ∼、なにすんねん! わての頭を掴んだら死んでまうやろ!﹂
﹁てめえは何も分かっちゃいねえ。どんな理由があっても人を傷つ
けていい理由なんてないんだぜ?﹂
里利架殿は片手でオルトロスを後ろの方向へとブン投げたのでご
ざる。
そこでセクハラエイリアンがすかさず里利架殿に奇襲攻撃を行っ
たのでござったが、当の里利架殿は表情を崩さずにただマジカルソ
ードを取り出したのでござった!
﹁さあ∼、あのブチ切れ野郎をしばいたれ∼!﹂
﹁腐った根性を持った敵に情けをかける俺じゃあないぜ。怪我をす
る覚悟はできているって事で判断させてもらうぜ!﹂
こうして里利架殿はマジカルソードでセクハラエイリアンを全員
切り倒してしもうた!
﹁なんやと∼!﹂
494
﹁凄いじゃないか里利架君! このまま一気にアイツを倒すんだ!﹂
すかさずオルトロスは次のエイリアンの群れを召喚してエロス・
マギガのメンバーに攻撃を命じたのでござる!
﹁さあお前達、あの生きる価値の無い童貞小僧共を皆殺しにするん
や!﹂
その瞬間、里利架殿の魔法力が一気に覚醒を果たして凄まじいオ
ーラに包み込まれたのでござる。
﹁てめーの負けだ。てめーは生き物に対して言ってはいけない事を
いった。その時点でアウトだぜ﹂
﹁何を言うてんねん! 戯れ言はあの世でいいや!﹂
しかし、里利架殿の怒りの必殺魔法フラグは折れないままでござ
った!
﹁人の命はダイアモンドより価値は高いんだぜ。それを勝手に価値
を下げる権利は誰にもねえ! 例え、馬鹿な奴だろうが童貞だろう
がな!﹂
里利架殿はオルトロスを掴んで草津の空へと移動した後、そこか
らオルトロスを下に叩きつけた後にさらに念動力で引き寄せた黒い
光弾を次々に落とすのでござった!
be
continued−−−
﹁消えな、人の命を勝手に弄ぶ野郎はお呼びじゃねえぜ!﹂
−−−to
495
65−2
里利架殿の活躍でオルトロスに大ダメージを与える事に成功した
エロス・マギガ。
しかし、オルトロスは往生際の悪さを表現するかのようにお供の
セクハラエイリアンを呼び出してエロス・マギガのメンバーに攻撃
を命じたのでござった!
﹁こうなったらあの醜い童貞共を蹴散らしてこの戦いに勝利するで
∼!﹂
特攻を仕掛けるエイリアン達に対してヴァン殿、アーヴァイン殿、
パンネロ嬢、ユフィ嬢、ティファ嬢が反撃を開始!
﹁お前達にはこれ以上好き勝手させない! 例え頭が悪くても童貞
でも人の命を奪う権利はないんだ!﹂
ヴァン殿のキックボクシングの技が次々とセクハラエイリアンを
殴り飛ばし、豪快な蹴りで蹴り落としてゆけば⋮⋮。
﹁さてと、おたくらの心臓か脳天を撃ち抜こうとしますか!﹂
アーヴァイン殿が射撃でエイリアン達の脳と心臓を無数撃ち抜け
ば⋮⋮。
﹁あんた達みたいな心を腐らせて人を虐げるような連中に欠ける情
けはないからね! 覚悟なさい!﹂
496
ユフィ嬢は得意の格闘術でセクハラエイリアン達を次々と倒して
いったのでござる。
﹁あなた達のような輩にこれ以上罪のない人達を傷つけさせはしま
せん!﹂
ティファ嬢の鉄扇が風を起こしてセクハラエイリアンを吹き飛ば
してしもうた。
﹁さ∼、どんどん狙い撃つわよ!﹂
パンネロ嬢はライフルでセクハラエイリアンを次々と攻撃を開始
なさった。この攻撃に対して次々とセクハラエイリアンが倒れてい
くのを見て慌てるオルトロス。
﹁何でコイツら強いんや!?﹂
﹁ならば、教えてしんぜましょう!﹂
そこで真歩嬢の声が響いて来たのでござる。
﹁なんやと!?﹂
﹁あなたにとってエロス・マギガのメンバー達は変態趣味を持った
悪童としか見えないでしょう。でも彼らは可愛い女の子のミニスカ
失禁を見て童貞男子との絆を深め、友情を築いていったのです!﹂
続いて聖殿の声が響いて来たのでござる。
﹁例え童貞だろうが馬鹿だろうがそれだけの理由で人を見下したお
前の負けだ! 観念しろ、オルトロス!﹂
497
be
continued−−−
エロス・マギガの正義の鉄拳が炸裂しようとしていたのでござっ
た。
−−−to
498
65−3
オルトロスのセクハラ大作戦はあっけなくエロス・マギガの必殺
魔法によって失敗まで追い詰められてしもうた。このままエロス・
マギガの必殺魔法の餌食になってしまうのはもはや時間の問題。
﹁観念しろオルトロス! お前の逆襲はこれで終わりだ!﹂
﹁年貢の納め時よ、覚悟なさい!﹂
気合の入ったヴァン殿とティファ嬢の闘志がさらに目立ち始めた
のをきっかけに里利架殿の怒りの魔法力がさらに覚醒を始めたので
ござった。
﹁こうなったらてめーに取って置きの必殺魔法をお見舞いしてやる
から覚悟しな!﹂
そこで里利架殿はルーラーソードを召喚して自分の周りを回転さ
せた後、オルトロスのほうへと向かっていったのでござる。
﹁な、なんやと∼!?﹂
﹁俺のグレートな必殺魔法、その目に焼き付けておきな!﹂
里利架殿の周囲の剣はオルトロスの肉体を回転しながら交互に切
り刻んだ後、マジカルソードを長い光のオーラを纏わせて派手に振
り下ろして豪快に攻撃したのでござる!
﹁これが俺の必殺魔法、ギガンティックデッドエンドだ∼!﹂
﹁ひょえ∼!﹂
499
この技を喰らったオルトロスは天へ弾き飛ばされていったのでご
ざる。
アーヴァイン殿とティファ嬢は残りのセクハラエイリアンを撃破
して失禁魔法少女を無事に救出したのでござった。
﹁やれやれ、一時はどうなるかと思ったわよ。まさか里利架君の必
殺魔法があんなにも凄かったなんてね∼!﹂
﹁本当に凄いなあいつ。俺達も負けていられないぜ!﹂
be
continued−−−
一安心するヴァン殿とユフィ嬢でござった。
−−−to
500
66−1
草津と宇都宮の戦闘を終えた僕達はラファエルで次の事を決める
ための会議を開いていました。
ただし失禁魔法少女のみんなは草津や宇都宮の激戦で傷ついた住
民達や警察官や自衛隊のみんなを魔法で回復させるために席を外し
ています。
﹁草津と宇都宮の戦闘ではご苦労だったね、みんな。これからどう
すればいいかみんなで決めよう﹂
﹁デビルロマイアの連中は日本全土を攻撃する事は分かっているは
ず。問題は次を何処に攻撃するかだわ﹂
慶輔さんと佳恵さんの言葉通り、デビルロマイアは次を何処に攻
撃するかまだ分かっていません。
僕は最悪の場合、奴らが館山市を無差別攻撃する事を考えていま
した。
︵もしかしたらデビルロマイアはタナトスデビルと一緒に館山市を
攻撃するんじゃないかな? 僕達は奴等の攻撃を何度か食い止めて
来たんだからね︶
そこで偵察から戻って来たパロムさんが慌てて息を切らし、汗だ
くの状態で慶輔さんにとんでもない報告をしてきたのでした。
﹁みんな大変よ! たった今デビルロマイアが世界中の人達を洗脳
して日本を攻撃準備していると言う脅迫状が国会議事堂に届いたみ
たいよ!﹂
501
﹁何ですって!?﹂
世界中の人達がデビルロマイアの奴等に道具として扱われている
みたいです。
これは一体どうなってしまったのでしょうか?
﹁パロム、これは一体どういうことなの!?﹂
﹁世界各地で街中の人達が失踪していると言うニュースが大量に発
生しているみたいなの! もしかしたらデビルロマイアが誘拐して
その人達を戦闘ロボットに改造しているみたいだわ!﹂
その言葉を聞いた麗奈さんは何か理解できたみたいです。
﹁分かったわ⋮⋮! デビルロマイアは住民達を誘拐して私達が戦
った改造人間を作っているんだわ!﹂
﹁そうか、どうやら戦力に自信があったわけか!﹂
なんて惨い事でしょうか、普通に生活している住民を利用して自
分達の欲望を満たそうとするなんていくらあっても許されない事で
す。
こんなの人間のする事ではありません!
そこで慶輔さんのスマホから着信が入りました。
﹁シド指令ですか!?﹂
﹁慶輔君、たった今タナトスデビルが日本各地に出現しているらし
い! 世界各国の自衛隊と警察が応援として来てくれるんだけどな
be
continued−−−
かなか手が回らないみたいだ! 大至急みんなで応戦を頼むよ!﹂
−−−to
502
66−2
﹁みんな、タナトスデビルが日本各地で出現したそうだ!﹂
﹁それ本当ですか、慶輔さん!?﹂
慶輔さんの話によると日本各地に館山で戦ったタナトスデビルが
出現したと言う衝撃的な言葉を聞いた僕はいまだに信じられない状
態です。
いまさらになってタナトスデビルが出現したのはどうしてなのか
僕はまだ理解できていませんでした。
﹁でもいまさらタナトスデビルが出てきたのは一体どうしてなの!
?﹂
﹁分からないわ⋮⋮!﹂
マリアさんとセリスさんもご覧の表情で何も信じられない状態で、
どうすればいいのか分からずにいるみたいです。タナトスデビルの
出現は予想以上でした。
﹁迷いっている場合じゃないよみんな! 一刻も早くタナトスデビ
ルを壊滅させなくちゃ!﹂
里利架君の言うとおり、一刻も早く日本各地に現れたタナトスデ
ビルを倒さなくてはいけません。
そこで慶輔さんのスマホからまたしても着信音が鳴り響きました。
﹁もしもし、ドーガ長官ですか!?﹂
﹁慶輔か? すぐに東京駅前広場に来てくれないか!? 皇居を始
503
めとした山手線内の施設がタナトスデビルの攻撃で被害を受けてい
るんだ!﹂
その言葉を聞いた慶輔さんはすぐさまにドーガ長官から詳しい事
を聞きだした後に通信を切って事情を僕達に説明したのでした。
﹁タナトスデビルが皇居を攻撃している!?﹂
﹁それだけじゃない、迎賓館や新宿御苑や明治神宮も攻撃を喰らっ
ているらしいんだ! まだ被害は大きくないけどタナトスデビルは
これからも増えるみたいだ!﹂
まさに東京が大ピンチとなったと言ってもいいくらい、これだけ
の施設がタナトスデビルの魔の手が迫っているのだからいつまでも
じっとしているわけにもいきません。
そこで麗奈さんがひとつ提案してきました。
﹁慶ちゃん、エロス・マギガのメンバーを現場の数に合わせて分断
しましょう! 少しでもメンバーわけして1つずつ叩くべきだわ!﹂
﹁そうだな! ここは少しでも同時奇襲と行こう。ただし、失禁魔
法少女のみんなはラファエルで待機だ!﹂
慶輔さんの提案に対して聖さんは納得できていないです。
﹁慶輔さん、どうして美織達がラファエルで待機なんですか? 彼
女達の魔法がないとタナトスデビルとの戦いに不利になります!﹂
﹁聖君、セシル達はラファエルの山の手上空から失禁魔法を発動し
てそれぞれのメンバーの援護をしてもらうんだ。要するに遠くの位
置から援護してもらうんだよ﹂
そう言う事だったのか、まさに慶輔さんの作戦だったんですね。
504
﹁それじゃあ、各メンバーの攻撃場所を説明するよ! よく聞いて
ね!﹂
be
continued−−−
慶輔さんの口から説明されたのでした。
−−−to
505
66−3
タナトスデビルを追撃するためのグループはご覧の通りになりま
した。
ちなみに失禁魔法少女のみんなはラファエルに乗り込んで上空か
ら失禁魔法で各グループの援護を行うためメンバーには入っていま
せん。
1.皇居
・大綾魅楓=皇帝騎士アルティミシア
・慶輔・オルダインディーナ=暗黒騎士アルカード
・織田聖=世界騎士オーレンダー
・大河新久朗=巨塔騎士アヴェル
・真歩・ネルモント=悪魔騎士ソプレイズ
・大天城里利架=魔王騎士オーファン
・大神伊吹=月光騎士コロッサス ・大神朱里=明星騎士サイクロプス
・パロム・ベイル=冥王騎士ヴァルヴァ
・ポロム・ベイル=海王騎士ヴァレッタ
・ギルバード・ビタイオーリ=水星騎士エルベア
・ガイ・スロボフ=木星騎士ワルバン
・ゼル・ポルベリーノ=金星騎士セヴィアンヌ
2.迎賓館
・広海・ナイガンハルマス=死神騎士アーライ
506
・佳恵・イーゲルシュダイン=女神騎士アレクサンダー
・麗奈・フローラジェルダン=妖精騎士アイリス
・フリオニール・コエントラン=獅子騎士レッドアイ
・スコール・マンジュキッチ=天蝎騎士ルシフェル
・ルーネス・バンダノビッチ=双魚騎士ブランド
・マリア・グルシャコフ=水瓶騎士グランピュータ ・セリス・エルディンク=山羊騎士ゴルガル
・バッツ・クズマノビッチ=騰蛇騎士ロザリオ
3.新宿御苑 ・クラウド・ジュシャーク=勾陳騎士ザンダー
・ラムザ・ビアニッチ=大陰騎士カサンドラ
・カイン・リンベルスキー=天空騎士オリーブ
・アルクゥ・ミレフスキー=天后騎士リングレイ
・エッジ・モイサンデル=大陰騎士ドルビー
・イングス・ハムシーク=貴人騎士ジェダ
・セルフィ・ブリッファ=土星騎士ジムルグ
・リュック・ジャワトフ=火星騎士リンエッジ
4.明治神宮
・ユウナ・シェンベラス=犬塚騎士ガルーダ
・キスティス・ヴァニンス=犬川騎士フォーミラ
・エリア・ピーロヤ=犬山騎士ブレイズ
・エアリス・ムヒタリャン=犬飼騎士セレナード
・ジタン・シグソールソン=犬田騎士カルマ
・ティーダ・ボルタチェフ=犬江騎士レイディ
・ディリータ・グルンガロフ=犬坂騎士ギルトール
・ムスタディオ・ヨベディッチ=犬山騎士ガルガトラ
507
・ヴァン・レビシュビリ=氷河騎士ウァレッタ
・アーヴァイン・ベナユン=火炎騎士パンドラ
・パンネロ・ウイカニ=雷神騎士エリス
・ユフィ・アレクサンドル=突風騎士カサンドラ
・ティファ・シュベール=水流騎士ファラウォン この編成でタナトスデビルの追撃に向かいます。
be
continued−−−
ちなみに僕は既に皇居へと向かっています。
−−−to
508
67−1
皇居に出現したタナトスデビルを追撃するためにナイトドールを
召喚した楓殿一行の目の前にはプリモーネの大群が迫っておったの
でござる。
このタナトスデビルは楓殿が初めて戦ったタナトスデビルでござ
る。
﹁まさかプリモーネと再び戦うなんてね⋮⋮﹂
﹁楓君、この悪魔の事を知っているのか?﹂
聖さんにそう質問された僕は首を軽く縦に振ってそうですと呟き
ました。
思えば僕以外のメンバーはプリモーネを見るのが初めてで、緊張
しているみたいです。あいつらが僕の闘いの原点だという事を思い
出したのでした。
﹁みんな、プリモーネが迫ってきていますよ!﹂
﹁それじゃあいきましょう!﹂
パロムさんとポロムさんの言葉通り、プリモーネが僕達の所まで
やってきているのですかさず特攻を仕掛ける僕と里利架君。
﹁全く、あいつらの意味不明な破壊攻撃にはこまったもんだぜ。こ
こでぶちのめしておけば何か分かるかも知れねえしよ﹂
﹁気をつけて行動してくれよ里利架君。あいつらは改造人間より強
いかもしれないから伸張にね﹂
509
新久朗さんの言葉を余所に既に里利架君はプリモーネを10匹、
マジカルソード一本だけで撃墜させてしまっていました。まさに恐
ろしい里利架君の覚醒でした。
そこですかさず伊吹さんと朱里さんが襲い掛かって来たプリモー
ネを反撃したのでした。
﹁これ以上あいつらの好きにさせたら俺達の立場は危なくなる! 負けられないぞ!﹂
伊吹さんのナイトドールは月光騎士コロッサス、アルテマウェポ
ンという長い剣で戦う機体で、すぴードとパワーが優れているよう
です。
﹁兄さん、あんまり深追いはしないでよ!? 私達が負傷したら沙
綾に殺されるからね!﹂
朱里さんのナイトドールは明星騎士サイクロプス、オメガウェポ
ンという日本刀に似た刀で軽めに作られており、軽々に動きやすい
みたいです。
そこでパロムさんとポロムさんが伊吹さんと朱里さんの攻撃を援
護するかのように必殺魔法を繰り出しました。
﹁私達だって双子なんだから負けていられないわよ!﹂
﹁そうそう、お互いに協力し合いましょう!﹂
パロムさんは自分の周りに手裏剣の形をした光弾を無数に生成し
て、プリモーネの大群に投げつけました。それを喰らったプリモー
ネ達は思わずうずくまってしまいました。
ポロムさんの左手から召喚された無数のナイフが大蛇のように連
なり、プリモーネ達に襲い掛かると一気に大爆発を起こしました。
510
﹁やるじゃないか二組の双子!﹂
﹁まさに双子カーニバルだな!﹂
ガイ君とゼル君も伊吹さん達の武勇にただ唖然とするばかりだっ
たらしく、里利架君がその2人に声をかけました。
﹁見とれている暇があったら少しは手を動かしな。失禁魔法少女の
説教を喰らいたいのか?﹂
それを聞いた2人はすぐさまプリモーネの所へ向かいました。
﹁里利架を怒らせないほうがいいなこりゃ﹂
ギルバード君はプリモーネにスタンガンワイヤーで攻撃しながら
be
continued−−−
この光景を見ていたのでした。
−−−to
511
67−2
プリモーネの討伐を開始した僕達はすぐさまにマジカルサーベル
を取り出してプリモーネの群れに突撃を開始しました。
﹁皇居をこれ以上奴らの好きにさせない! みんな、一斉攻撃を開
始だ!﹂
﹁OKだぜ楓君、あいつらに好き勝手やられたらヒーローとしてカ
ッコがつかないしな!﹂
そう言ってゼル君はマジカルトンファーを華麗に取り出してプリ
モーネに豪快な連続攻撃を繰り出したのでした。
﹁中々やるじゃないかゼル! それじゃあ僕も豪快にやっつけてし
まおうか!﹂
ギルバード君はマジカルロケットランチャーを乱射してプリモー
ネの群れを攻撃すれば・・・・・・。
﹁後は俺に任せてもらおうか﹂
ガイ君はマジカルバズーカでプリモーネを攻撃したのでした。
それでもプリモーネは数が全く減る様子がなかったのでした。
﹁中々数が減らないなんて一体どうなってるんだ?﹂
そこでガイ君はある一つの提案を口にしたのでした。
512
﹁みんな、楓君にアリエル達のミニスカ失禁写真を転送するんだ。
奴のドキドキパワーを向上させて必殺魔法を発動させるんだ!﹂
その言葉の後、僕のナイトドールのコクピットのメインモニター
がアリエルさん達のミニスカ失禁画像が一杯になったのはまもなく
の事でした。
﹁うわああああああ! このどきどきがたまらなーい!﹂
僕の周囲にはたくさんの剣が生成されて、それらがプリモーネの
be
continued−−−
群れを攻撃したのでした。
−−−to
513
67−3
プリモーネの数は僕の必殺魔法によってだいぶ数が減ってきてお
り、このまま行けば僕達の勝利は確実と言うところまで来ています。
﹁楓君、後は僕と新久朗に任せてくれないか?﹂
﹁了解です!﹂
そこで聖さんと新久朗さんが前に出てきて、プリモーネの群れに
対してなにやら始めようとしていました。
﹁新久朗、援護を頼んだよ!﹂
﹁了解だ聖!﹂
新久朗さんはマジカルガトリングバスターを取り出せば、聖さん
はマジカルツインランサーを装備していました。
新久朗さんが射撃を開始した瞬間に聖さんはプリモーネの群れに
対して超高速で突撃していきました。
﹁受けてもらうよ、ガトリングフレア!﹂
新久朗さんが放ったマジカルガトリングバスターの銃弾はプリモ
ーネの群れに直弾する直前、一気に大爆発を起こしてしまいました。
さすがのプリモーネ達も思わず大ダメージです!
﹁次は僕の番だ! マッシヴサイクロン!﹂
聖さんはマジカルツインランサーを豪快に回転させながら三日月
514
の真空波を大量発生させてプリモーネ達を切り刻んでゆきました。
﹁すげーな! この二人のコンビネーションは中々のものだぜ!﹂
﹁じゃあシメは楓君にやってもらおう﹂
そして僕のメインモニターにはセシルさんとティナさんがエッチ
な百合をしながらミニスカ失禁している画像が流れてきてまたして
もドキドキパワーが覚醒を始めてしまいました。
﹁このドキドキはもう止まらなーい!﹂
僕のナイトドールから金色の光弾が天に向けられて発射されて、
それが地面につくと一気に大爆発を起こしました。
その瞬間、プリモーネの全滅が確認されました。
﹁よし、この戦いは終わったぜ!﹂
しかし慶輔さんが何やら見つけたようです。
﹁まだこの戦いは終わっていないぞ!﹂
慶輔さんの言葉の後にどこから怪しげな声がしてきました。
continued−−−
﹁その通りだエロス・マギガ。お前達にはたっぷりと刺激を味わっ
be
てもらおう﹂
−−−to
515
68−1
皇居に出現したプリモーネを全滅させる事に成功したエロス・マ
ギガのメンバー達でござったがまたしても新たなる脅威が出現して
しまったのでござる。
何と、またまた新たなる改造人間が楓殿達の目の前に出現したの
でござった!
ごとうつかさ
﹁ふふふ、この後藤宰がお前達に美しい刺激を味あわせてやろう!﹂
あらいあゆみ
﹁タナトスデビルを倒して自惚れたか。わらわが勝者、おぬし達は
おおとも けんじ
敗者。もう一度、この荒井歩がわからさねばなるまいな?﹂
﹁この大友健二が戦の真髄を伝授してやろう﹂
いきなり姿を見せた妖しげな改造人間達はどれも曲者ぞろいのメ
ンバーでござった。
しかし、これでもくっしないのが我がエロス・マギガのメンバー
でござる!
﹁やはり姿を見せたな改造人間! お前達がプリモーネを蘇らせた
のか!?﹂
﹁いいや、彼等はお主達に雪辱を果たすために自ら地獄から蘇った
のじゃ!﹂
楓殿の質問に対してそう語る荒井でござったのだが連中はなにや
ら隠し事をしているみたいでござる。
そこで慶輔殿が改めて質問をして見たのでござった。
﹁じゃあタナトスデビルはお前達が開発したのか?﹂
516
﹁違うがタナトスデビルは我らの同志じゃ。そう、お主達のような
力のない童貞共をこの世から抹殺するためにの∼!﹂
その荒井の言葉に対してゼル殿とギルバード殿が激しく反論した
のでござる。
その怒りはとても凄まじい物でござった。
﹁お前等、童貞だからって人の命を奪おうと考えてるのかよ!? そんな事、俺たちが見逃すと思ったら大間違いだぜ!﹂
﹁いくら頭がいいからって何をしてもいいと思うな!﹂
その言葉に対して反論したのが後藤でござった。
﹁ふははははは! 強い人間の刺激は誰にも止める事はできないの
だよ。例え、権力や法律であってもね!﹂
﹁許せない⋮⋮! 人の心を何だと思ってるの!?﹂
パロム嬢が怒りを見せる通り、奴等の傲慢さは頭が来るものでご
ざる!
be
continued−−−
そして遂にバトルが始まるのでござった!
−−−to
517
68−2
後藤と荒井、そして大友の改造人間達がエロス・マギガの面々に
襲い掛かってきてバトルスタートとなったでござる。しかし、この
3人はとんでもない強さを発揮して来たのでござる。
攻撃してはあっけなくかわさせてしまい、とてつもない攻撃が楓
殿達に炸裂させてきたのでござる。
﹁さあ∼、お前達にはどんな刺激を味わってもらおうかな?﹂
﹁下らんな、お前達の強さとはこの程度か。よくもそれで生き残っ
てこれたものじゃな﹂
﹁お主等の戦はまだまだ真髄を極めておらんようじゃな﹂
楓殿達のナイトドールは既にボロボロ状態となっており、意識も
消えかけてしまう寸前まで追い込まれてしもうた。流石の楓殿達も
ピンチの状態となってしまってはドキドキパワーが発揮できずにい
たのでござった。
﹁まだまだここで終わるわけにはいかないんだ⋮⋮!﹂
﹁ふふふ、おぬしたちの希望など所詮その程度のようなものじゃ!
大人しく死んでおけば苦しまずにすんだのじゃ。そうすれば童貞
と言う言葉から開放されたのにの﹂
その言葉に楓殿は僅かな言葉で反論を開始したのでござる。
﹁童貞でも⋮⋮、人間なんだ! 人生を楽しむ権利がある!﹂
﹁なるほどな、それがお主の戦の真髄か。なかなかのようであった
が相手が悪かったみたいじゃな﹂
518
そこで大友はレーザービームを楓殿に発射したのでござる。楓殿
はこれを喰らって気を失ってしまったのでござる。
﹁楓君、しっかりして!﹂
﹁安心するがいい。お前達にも痛みがすぐに快感を感じるようにし
てやろう。そうすれば童貞なお前達でも救われるであろう﹂
そう語っている後藤でござったがこの後、思わぬ出来事が起こっ
てしまうのでござる。
﹁なんじゃこりゃ∼! 空から黄色い液体が降ってきておるではな
いか∼!﹂
その言葉通りであり空から黄色い液体が雨のように降ってきてお
り、荒井達の肉体を臭い液で汚してしまったのでござる。
そして次の瞬間、黄色い液体を浴びた荒井達の肉体が溶け始めた
のでござる!
﹁ぎゃあああああああ! 熱いよ∼!﹂
これは一体どう言う事かと言うと、慶輔殿は何かを確信したよう
でござった。
﹁もしかしてこれは⋮⋮!﹂
一方ここはラファエルのとある一室の中。
失禁魔法少女のみんなが魔法陣を敷いてお互いに手をとってミニ
スカ失禁を発動していたのでござった。ミニスカートから流れるお
しっこで濡れている彼女達が乗っかっている魔法陣の上にはおしっ
519
この水溜りが大きく出来上がっていたのでござる。
︵楓君⋮⋮!︶
be
continued−−−
涙を流して楓殿の勝利を願っているアリエル嬢でござった。
−−−to
520
68−3
後藤達にボコボコにされて大ピンチの楓殿達だったがいきなり雨
のように降って来た黄色い液体のおかげで何とか切り抜けそうでご
ざる。そのおかげで荒井達の肉体は溶けて爆発を起こしたのでござ
った。
﹁もしかしてこれは一体⋮⋮?﹂
慶輔殿の予想は大体が正解でござったのだ。
その正体はラファエルの一室で魔法陣の上でミニスカ失禁してい
る失禁魔法少女がおしっこをラファエルの下から流しており、荒井
達を攻撃していたのでござったのだ。
簡単に言えば彼女達の失禁魔法が発動していたのでござった。
﹁ありがとうアリエルさん⋮⋮! この戦いは絶対に勝って見せる
!﹂
失禁魔法のおかげで楓殿のドキドキパワーが徐々に上昇していき、
必殺魔法がいつでも発動できるようになっていったのでござったの
だ!
ここまで来れば逆転の可能性が出てきたのでござった。
﹁さあ、頼んだぜ楓君! 一気にこいつらを必殺魔法で倒してやれ
!﹂
﹁あいわかった!﹂
そこで楓殿の背中には既に剣でできた翼が生成されており、空を
521
自由に飛びまわろうとしておったそうな。まるで更迭の天子みたい
だったそうであると慶輔殿の後日談でござる。
﹁さあいくぞ! これが僕の必殺魔法だ!﹂
楓殿は剣の翼から金色のレーザーを数本発射して後藤達に攻撃し
た後に大きな光弾を天に生成してそれも後藤達に向けて投げてしも
うた!
﹁受けてみろ、エクスキュージョンガイスト!﹂
楓殿の渾身の必殺魔法が後藤達に対して炸裂、溶け始めた後藤達
はこのまま消滅してしもうた。
この瞬間、楓殿達の勝利が確定したのでござる。
﹁やったな楓君、これで皇居は救われたんだな!﹂
﹁でも戦いはこれで終わりじゃない、山の手内のタナトスデビルが
be
continued−−− 全滅した後でもデビルロマイアの連中を完全に叩くまで終わらない
んだ﹂
−−−to
522
69−1
迎賓館に出現したタナトスデビルを討伐するために広海殿率いる
エロス・マギガのグループは慎重に行動していったのでござった。
いまだにタナトスデビルらしき姿を見かけられていない佳恵嬢と
麗奈嬢の目から真剣な雰囲気が感じておったそうな。
﹁やはりこう言う所にはいつタナトスデビルが出現してもおかしく
ないよな?﹂
﹁もう警備の人達は既にタナトスデビルによって戦闘不能になって
しまったそうよ。私達も警戒していかないとタナトスデビルに手玉
を取られるわよ﹂
バッツ殿とマリア嬢の言葉はいつタナトスデビルが来てもおかし
くないと言ってもいいほどでござる。
何せ応戦に来てくれた各国の軍隊を全滅させてしまったほど凄ま
じかったのだったから。
﹁おや、何処から悲鳴が聞こえて来たぞ!﹂
﹁間違いない、噴水の方から声がしたのは確かだ!﹂
フリオニール殿とスコール殿は噴水の方から誰かの悲鳴が聞こえ
て来たようでござった。もしかしたらタナトスデビルが他の人を襲
っているに違いない、そう考えているのでござろう。
そう思って噴水へ向かった広海殿達一行が目にしたのはとんでも
ない光景でござる。
﹁何だありゃ!? モンブランらしきタナトスデビルが戦闘機を食
523
ってやがるぞ!﹂
ルーネス殿が言った通り、楓殿が一度全滅させたタナトスデビル
の1つであるマローナが各国の戦闘機を捕食してしまっていたので
ござった!
﹁化け物かよこいつは! まるでこの世のものとは思えねーな!﹂
﹁ぼやいても仕方ないぞ、こいつらが明らかに迎賓館を襲撃してい
るのは確かだ。さっさと倒すぞ!﹂
バッツ殿の言葉に続いて広海殿が指示を出したのでござる。
しかし次の瞬間、思いもよらぬ出来事が!
﹁広ちゃん、噴水からタイヤキンが出てきたわよ!﹂
﹁何だと!?﹂
be
continued−−−
噴水からタイヤキンが無数匹出でてきてしもうた!
−−−to
524
69−2
迎賓館に現れたマローナとタイヤキンの軍団に囲まれてしもうた
広海殿のグループはまさに絶体絶命のピンチでござる。
﹁こうなったらやるしかないぜ、さあいくぞ!﹂
﹁了解!﹂
バッツ殿の言葉の後に広海殿達は一斉にマローナとタイヤキンに
対して奇襲攻撃を開始したのでござった。ようやく戦闘開始でござ
る!
﹁まずは私からいくわよ、マジカルアロー高速連続撃ち!﹂
麗奈嬢はマジカルアローでタイヤキンとマローナの急所を連続で
素早く狙い撃ちをして動きを封じると共に大きなダメージを与えた
のでござる。
そこで続いたのが佳恵嬢のセイブザクイーンによる攻撃でござっ
た。
﹁これ以上迎賓館の施設を壊させるわけにはいかないから速攻で終
わらせるわよ! こいつらの好きにさせるわけにはいかないわ!﹂
佳恵嬢のセイブザクイーンがタイヤキンとマローナを次々と切り
裂いてゆくのでござる。
次にフリオニール殿とバッツ殿が見せてくれたのでござった。
﹁何が何でもお前等の思い通りになると思うなよ!?﹂
525
﹁この世界は俺達がいる限り悪が栄える事はないんだぜ!? だか
ら今日は派手にいかせてもらうぜ!﹂
フリオニール殿がマジカルファングをつけた格闘術でタイヤキン
とマローナを殴り飛ばせばバッツ殿がマジカル三節混でそれらを吹
き飛ばしてしもうた。なんとも疾風怒濤の攻撃でござろうか。
﹁行くぞスコール! 俺達で迎賓館を守るんだ!﹂
﹁OKだ! このまま罪のない人達がやられていくのを見ているわ
けには行かないぜ!﹂
ルーネス殿はハルバートを頭上で回転させて竜巻を作り出してそ
の時に発生した風圧でタイヤキン達を竜巻の中に巻き込んだ後に強
烈な一撃を食らわせると、スコール殿は蜻蛉切を肩に担ぎ、独楽の
様に回転しながらたマローナにダメージを与え、最後に決めの斬撃
を加えて止めを刺すのでござった。
かっこよく攻撃をしていったのでござったがマリア嬢とセリス嬢
はとんでもない敵に会ってしまったようでござる。
﹁やらないか?﹂
﹁ちょっと何なのよこいつ!﹂
﹁まるで変質者みたいじゃない!﹂
be
continued−−−
なんとショートキングが姿を見せていたのでござった!
−−−to
526
69−3
マリア嬢とセリス嬢が見つけたタナトスデビルは以前楓殿が館山
で戦ったショートキングでござった。
このショートキングは人間の言葉を使うことができる唯一のタナ
トスデビルだから覚えている読者の皆様方もいらっしゃるでござろ
うか?
﹁良かったのかい、ホイホイ付いてきちまって。俺は何でも食っち
まうタナトスデビルなんだぜ?﹂
﹁ちょっとなんでタナトスデビルが人間の言葉を使ってるのよ!?
まるで摩訶不思議の物語じゃないのよ!﹂
セリス嬢が驚くのもつかの間、ショートキングは瞳の先から太目
の白く輝くビームを数発、マリア嬢とセリス嬢に向かって発射して
来たのでござる。
﹁嬉しい事言ってくれるじゃないの。それじゃあとことん甚振って
やるからな﹂
﹁なんて凄いのよこのタナトスデビルは!?﹂
マリア嬢とセリス嬢は何とかビームをかわす事ができたもののシ
ョートキングの能力に唖然とするばかりでござった。一方広海殿と
その他のメンバーは勢いを増してきたタイヤキンとマローナの群れ
に少々てこずっておった。
一体どうして急に勢いが増してきたのか理解できずにいたのでご
ざる。
527
﹁何で急にタイヤキンとマローナは勢いがすごくなってきやがった
!?﹂
﹁そんなものわからねーよ!﹂
フリオニール殿とバッツ殿もタイヤキンとマローナの勢いの増加
に戸惑っておったそうで、苦戦を強いられているのでござった。
もしこの状態が続いたら広海殿達は潰されてしまうのでござろう
か。
一方セリス嬢はトランプ手裏剣でショートキングの手足を切り落
とそうとしたのでござったのだが全くダメージは愚か、傷1つ付け
る事ができないでいたのでござる。
﹁ちょっと何なのよこいつ!? まるでこっちの攻撃が全く役に立
っていないじゃないのよ!﹂
それでもマリア嬢は狙撃でショートキングの脳天を狙撃したので
ござるが⋮⋮。
﹁来てみろよ、きっといい気持ちだぜ?﹂
﹁狙撃が全く通じない!?﹂
何と素手でマリア嬢の銃弾を弾き返してしもうたのでござる!
このままマリア嬢とセリス嬢はショートキングに一矢報いる事が
できないのかと思っていたその時でござった!
﹁マリア、空から紅葉と雪の結晶がたくさん降ってきたわよ!?﹂
﹁え∼!?﹂
それは広海殿も確認したのでござる。
528
be
continued−−−
﹁これはアーシェとリノアの失禁魔法なのか!?﹂
−−−to
529
70−1
いきなり降って来た大量の紅葉と雪の結晶の正体は広海殿は知っ
ておったそうな。
﹁これはアーシェとリノアの失禁魔法じゃないか!﹂
﹁広海、知っているの?﹂
佳恵嬢の質問に対して広海殿はリノア嬢とアーシェ嬢の失禁魔法
だという事を説明をなさった後、エロス・マギガの全ナイトドール
が回復が発生したのでござる。
しかし、突然の変化はこれだけではなかったのでござった!
﹁この紅葉と雪の結晶⋮⋮、見ていると心がドキドキして勇気が沸
いてくる!﹂
﹁ああ、こんな暖かい気持ちは久しぶりに感じて来た!﹂
ルーネス殿とスコール殿も一気に気迫を感じるようになってきて、
魔法力が一気に上昇して来たのでござる。そして周囲のタイヤキン
とマローナは⋮⋮。
﹁見てみろ、タイヤキンとマローナが急に弱り始めて来たぞ!﹂
﹁ひょっとして紅葉と雪の結晶のおかげかな?﹂
バッツ殿とフリオニール殿がタイヤキンとマローナの弱体化を確
認した後に武器を取り出せば⋮⋮。
﹁もうこれで私達も戦えるわね!﹂
530
麗奈嬢もマジカルアローを装備なおしたのでござる。
一方にマリア嬢とセリス嬢は⋮⋮。
﹁ああ、次は⋮⋮、シャンパンだ﹂
﹁ショートキングが急に弱りだしたわよ!?﹂
﹁間違いないわ⋮⋮、アーシェとリノアの失禁魔法で作られた紅葉
と雪の結晶のおかげかもしれないわね!﹂
一気に士気が上がったマリア嬢とセリス嬢はお互いの武器を取り
出して反撃の狼煙を上げようとしておったそうな。
﹁もうこれで私達を止める事はできないというわけね﹂
﹁そういうこと、さくっとやっつけましょう!﹂
一方ラファエルではアーシェ嬢とリノア嬢がお互いにエッチな百
be
continued−−−
合をしながらミニスカ失禁をしておったそうな。
−−−to
531
70−2
アーシェ嬢とリノア嬢の失禁魔法のおかげでナイトドールのダメ
ージが回復して反撃のチャンスを得た広海殿達はこの勢いでタイヤ
キンとマローナへ奇襲攻撃を開始なさった!
﹁よし、この気を利用してタイヤキンとマローナを一気に全滅させ
るぞ!﹂
﹁了解!﹂
まず広海殿が聖剣アークエッジで全身を炎でまとって空中で一回
転しながらタイヤキンの群れに跳び込み、回転で勢いをつけた光を
纏った豪快な斬撃で切り倒してしもうた。
それに続いたのが佳恵嬢でござる。
﹁私の必殺魔法、あなた達にも味わってもらうから覚悟なさい!﹂
佳恵嬢は光を纏ったセイブザクイーンの懺悔機で発生した真空波
でマローナの群れを数回斬り刻んだ跡に後ろに回って十字架を6個
召喚させて、最後に召喚した6つの十字架から敵を追尾する光弾を
射出するのでござる。
﹁私も続いて攻撃させてもらうわよ!﹂
麗奈嬢はマジカルアローを空に向かって発射してタイヤキンの群
れの頭上に光の矢を無数に降りそそがせた後、最後にタイヤキンの
群れの真下に矢の形をした巨大な光の一撃を食らわせてしもうた。
532
﹁ここまできたんなら、カッコつけなきゃ損だよな!﹂
フリオニール殿は拳による乱れ攻撃の後に旋風脚の連続攻撃をマ
ローナに繰り出せば⋮⋮。
﹁当たり前だ! この世界の滅亡の危機が間近に迫ってるんだぜ!
?﹂
バッツ殿はマジカルバンブーを回転させて先から光弾を発射して
タイヤキンの群れに直撃させてしもうた。流石のタイヤキン達もひ
とたまりではいかなかったでござろう。
﹁さあ、このまま一気に勝負をつけて迎賓館を開放するわよ!﹂
マリア嬢とセリス嬢の士気も高まった所でショートキングに迫っ
be
continued−−−
てきておったそうな。
−−−to
533
70−3
迎賓館での戦いもいよいよクライマックスを迎えようとしておっ
た。
マリア嬢とセリス嬢はショートキングに対して覚醒させた魔法力
で怒涛の攻めを喰らわせようとしており、この戦いの決着をつけよ
うとしていたのでござる。
﹁さあ、もうこれ以上好きにさせないわよ。覚悟なさい!﹂
マリア嬢はショートキングの両腕と両脚を連続で精密射撃を行い、
確立にダメージを与えたのでござる。何故ショートキングはかわす
事ができなかったのか、それはマリア嬢の台詞からでござる。
﹁私の魔法でショートキングの時間を止めたからかなりダメージを
与える事ができたはず。コイツは私の魔法力がきれない限り時間が
止まったままだから一斉に攻撃しても大丈夫のはずよ﹂
﹁道理でマリアの射撃がよくなるはずだったわね。じゃあ私も必殺
魔法でとど絵mを指させてもらおうかしら!﹂
セリス嬢はトランプをショートキングに対して投げ出して、ヒッ
トして刺さった後に魔法力を利用して大爆発を起こしたのでござっ
た。
﹁よし、こいつは時が動いた瞬間に大ダメージを与えているはずだ
わ!﹂
﹁それじゃあ時よ、動き出せ!﹂
534
そして時間停止の魔法が解除された後にショートキングは完全に
ダメージを受けていた結果、大爆発を起こしていったのでござった。
そしてタイヤキンとマローナの群れに対して手を焼いていた広海
殿達も⋮⋮。
﹁よし、迎賓館に姿を見せていたタナトスデビル達は完全に全滅し
たぞ!﹂
ようやく戦いの決着を着いていたのでござった!
﹁これで迎賓館はもうタナトスデビルから開放されたけど戦いはま
だ続いているのよね﹂
be
continued−−−
﹁その通りよ。まだデビルロマイアがいることを忘れないようにし
ないとね﹂
−−−to
535
71−1
ここは新宿御苑、江戸時代に信州高遠藩主内藤家の屋敷があった
この地にタナトスデビルが現れたのは記憶に新しい事でござる。
クラウド殿はサーチングマシーンを使ってタナトスデビルがどこ
にいるのか探しているのでござったが⋮⋮。
﹁だめだ∼! 何処を探してもタナトスデビルの姿が見つからない
よ!﹂
﹁まだ来たばかりだから仕方ないさ。もう少し探してみるとしよう
か﹂
ラムザ殿も落ち着きを見せる中、新宿御苑の空の空気の温度がど
んどん下がってきて寒さが目立ってきており申した。
﹁もしかしてお化けが出てきたりって訳無いよね?﹂
﹁ちょっとセルフィ、不謹慎だからそんな事言わないでよ! 私達
はタナトスデビルが見つかり次第、戦闘になるんだからね!﹂
リュック嬢の厳しい言葉がセルフィ嬢に響く中、イングス殿が何
かを見つけたようでござる。
﹁みんな、ちょっとこっちに来てくれないか?﹂
﹁どうしたんだイングス?﹂
その呼びかけに駆け寄った一同はイングス殿のところへ向かって
みたのでござる。
そして一向はとんでもない物を見てしまったのでござった。
536
﹁これって合成麻薬と注射器じゃないか! 一体どうしてこんな場
所にこんな物が!?﹂
﹁もしかしてデビルロマイアが住民相手に利用したのか!?﹂
明らかに新宿御苑で合成麻薬と注射器が落ちてあるなんてありえ
ない事でござる。
このような場所で法律に反する物が落ちてあったとしたら大問題
でござる。
﹁これってやばくないか!? もしマスコミがその事を知ってニュ
ースで公開したらきっと日本は大変な事になっちまうぞ!﹂
﹁一刻も早くこんな場所に物騒な物を捨てた犯人を見つけなくては
!﹂
カイン殿とラムザ殿が捜索を開始しようとしたその時、エッジ殿
がこの場所に何か異変が起きていたのに気づいてしもうた!
﹁みんな、俺がいいって言うまで息をするな!﹂
一行がエッジ殿の指示で息を止めると、エッジ殿はなにやら煙球
らしき球状の物体を地面に投げつけると言葉をかけたのでござる。
﹁よし、もういいぞ!﹂
﹁エッジ、ここに一体何が起こっているというんだ?﹂
ようやく息を再開したイングス殿はエッジ殿に事情の説明を要求
したのでござる。
﹁この場所に毒ガスがまかれているんだ。俺がさっき投げたボール
537
のような物は毒ガスの効果をなくす魔法力が込められている奴なん
だ。だからみんなには毒ガスの効果はないから安心してくれ!﹂
その言葉を聞いた一行でござったのだがひとつだけ重大な問題が
思いついてしまったのでござる!
﹁もしかして新宿御苑の中にいる人が毒ガスでやられているんじゃ
ないかしら!﹂
﹁だとしたら大変よ! 急いで全員救出して助けなきゃ!﹂
セルフィ嬢とリュック嬢の言葉通り、毒ガスがばら撒かれている
新宿御苑の中に人が残っていると言うのなら大変でござる!
急いで救出しなくてはならないのでござった!
be
continued−−−
﹁今はタナトスデビルより新宿御苑の中の人を助けるのが先だ!﹂
−−−to
538
71−2
﹁ようやくこれで全員救出したわね?﹂
﹁デビルロマイアって一体何処まで人の命を弄べば気が済むの?﹂
セルフィ嬢とリュック嬢の頑張りで新宿御苑の人達を見事に救出
に成功したエロス・マギガ一行。
一方で新宿御苑の中に毒ガスを盛り込んだ真犯人を見つけるため
にイングス殿とカイン殿は施設中をタナトスデビルに警戒しながら
捜索を開始したのでござった。
﹁デビルロマイアの連中は完全にどうかしてやがる! こんな惨い
事をしやがるなんて許せないぜ!﹂
﹁全くだ。私達のような童貞と呼ばれる人間を駆除するなら連中は
何でもするだろう﹂
こんな惨い事をするなんてきっと怒りを感じる人は大勢いるでご
ざろう。
何せ多くの人達が使う有名な施設を毒ガスをばら撒いて来たので
ござるから許せないと思う方は大勢いるでござろう。それはエロス・
マギガの面々も同じでござる。
﹁一刻も早く犯人を探し出して毒ガスで苦しめられてしまった人を
手当しないとな!﹂
﹁その通りだぜ! こんなもん、人間のする事じゃないぜ!﹂
できれば一刻も早く毒ガスのばら撒き犯を見つけ出して捕まえた
い所だったでござろうか、タナトスデビルが現れたら戦闘に入る可
539
能性だってあるのでござる。
油断は許されないからさぞ大変でござる。
﹁万が一タナトスデビルが出現したらすぐに反撃ができるように操
作モードはオートにしておこう。何せ犯人とタナトスデビルが協力
しているかもしれないからな﹂
﹁了解だぜ。タナトスデビルにやられて犯人逃がしましたってなっ
たら申し訳が立たん﹂
そんな言葉を交わしている間にカイン殿はイングス殿の後ろに何
かがいる事に気づいたのでござった。
﹁イングス! 後ろに誰かがいるから横に避けろ!﹂
そういってイングス殿が横にジャンプするとカイン殿は魔法光弾
を発射して後ろの何かを攻撃したのでござった。
﹁コイツはタナトスデビル!?﹂
そう、後ろの正体は何と楓殿が戦った事があるタナトスデビルの
be
continued−−−
ひとつ、ガトールでござった。
−−−to
540
71−3
イングス殿とカイン殿の目の前に姿を見せたのは何とタナトスデ
ビルのガトールでござった。
この強敵の思わぬ再登場に大ピンチの2人でござったのだが⋮⋮。
﹁あいつがかえでが言っていたガトールか。確か防御力が高いって
いってたよな?﹂
﹁そういうタイプは素早さで対抗した方がいい。撹乱させるぞ、カ
イン!﹂
イングス殿とカイン殿はすぐさまナイトドールを召喚してガトー
ルに対して撹乱をかねた素早さによる2機同時攻撃を開始したので
ござった。これならスピードが速くてガトールが混乱すると思った
だろう。
しかし、ガトールの防御が全く硬くてなかなかダメージを与えら
れずにいたのでござった。
﹁なんて丈夫なボディなんだよこいつ! まるで月とすっぽんじゃ
ないかよ!﹂
﹁まずいな。火力の高い射撃は温存しておいて挌闘で何とかしてお
かねば⋮⋮!﹂
そう考えているイングス殿でござったのだがカイン殿のナイトド
ールに何かが超高速で体当たりしてきて突き飛ばされてしもうた。
生憎カイン殿のダメージはあまり高くなかったそうな。
﹁ちきしょ∼! 一体誰が高速体当たりをかました奴は!﹂
541
﹁カイン、正体はまたしてもタナトスデビルだ! こいつの名前は
ドナーティといって慶輔さんが戦ったタナトスデビルだ!﹂
カイン殿に体当たりをしてきたのはタナトスデビルのドナーティ
で、慶輔殿が初めて館山にやってきて最初に戦った相手でもござっ
た。奴は体当たりが得意のナイトドールでござる。
しかも後ろにはドナーティの大群が間近に迫っておったそうな。
﹁何だよこれは!? こんなにドナーティがたくさんいるのかよ!
?﹂
﹁いくらこのような数では我々でも歯が立たないぞ!﹂
しかし、この言葉を裏切るような出来事が起こったのはそれから
まもなくのことでござった!
﹁イングス、カイン! 助けに来たぞ!﹂
﹁エッジにアルクゥ! 助かったぞ!﹂
be
continued−−−
エッジ殿とアルクゥ殿が駆けつけてきたのでござった!
−−−to
542
72−1
エッジ殿とアルクゥ殿が援軍に駆けつけて少しは有利になったイ
ングス殿とカイン殿でござったがドナーティとガトールの大群相手
に何処までやれるかが問題でござった。
まず始めにエッジ殿が巨大な手裏剣をガトールの群れに投げた後、
物凄い光景が目に見えてしもうた!
﹁何だこの手裏剣は!? 分身しているだと∼!?﹂
カイン殿の言葉通り、何とエッジ殿が投げた手裏剣は分身してガ
トール全員に刺さってダメージを与えてしまったのでござる。これ
は一体どう言う事でござろうか?
﹁この手裏剣は俺の魔法力を触った物に宿らせる事ができるレザー
グローブをはめて投げたからこういう事ができるんだぜ!﹂
﹁なるほどな!﹂
エッジ殿が余裕な態度で説明しているとドナーティが高速体当た
りをイングス殿に向かって仕掛けてきたのでござった。そこでアル
クゥ殿がマジカルグレイブを取り出して⋮⋮。
﹁そう簡単に僕達の仲間をやらせないよ!﹂
光を纏ったマジガルグレイブを豪快に頭上で回転させるアルクゥ
殿はドナーティのボディをこうも感単に真っ二つにしてしまったの
でござる。
まさに可憐なアルクゥ殿の必殺攻撃でござろうか。
543
﹁私達も負けていられないぞ、カイン!﹂
﹁了解だぜ、イングス!﹂
カイン殿はマジカルジャベリン、イングス殿はマジカルリボルバ
ーを装備して体勢を立て直すと、ドナーティの群れに突っ込んで来
たのでござる。
﹁ここは私に任せてアルクゥとエッジはガトールを頼む!﹂
イングス殿はマジカルリボルバーをドナーティの群れに乱射して
確実に動きを止めれば⋮⋮。
﹁お前等のお陰で逆転する方法を見つけることができそうだぜ!﹂
カイン殿はマジカルジャベリンを豪快に振り回して真空波を大量
派生させてドナーティを切り刻んでいくのでござった。
﹁よ∼し、このまま一気に決着をつけますか!﹂
be
continued−−−
戦いの風向きはカイン殿に向けられてきおった。
−−−to
544
72−2
戦いの風向きは完全にイングス殿の方へと向けられて一気に逆転
勝利を狙えるところまできておった。
すでにイングス殿の魔法力は最高潮に達しており攻撃開始を待つ
だけでござった。
﹁私達の魔法力は完全に上がってきている! このまま一気に逆転
するんだ!﹂
﹁了解だ!﹂
まず始めに動いたのはエッジ殿でござった。
エッジ殿はドナーティの群れに超高速で突っ込んで忍者刀を三日
月を描くように振り回して真空波を発生させてドナーティの群れを
切り刻んだのでござった。
﹁じゃあ今度は僕の番だ!﹂
アルクゥ殿は両手に赤い稲妻を纏わせてそのままドナーティの群
れに超高速で突撃した後に雷の光弾をゼロ距離で発射していったの
でござった。
﹁中々やるじゃんか、俺も皆に目立った活躍させて貰おうか!﹂ カイン殿はマジカルジャベリンから青い炎を吹き出させてドナー
ティの群れに対して放射を開始したのでござった。
﹁では私がドナーティに引導を渡す!﹂
545
イングス殿はマジカルハンマーを取り出してドナーティの群れに
突っ込んだ後に華麗に振り回して大ダメージを与えた後に右手から
黒い光弾を投げつけて大爆発を起こしてドナーティ達を全滅させた
のでござった。
﹁ドナーティは全滅させた。後はガトールだけだぜ!﹂
この勢いでイングス殿の士気は最高潮に盛り上がっていき残った
ガトールの群れに向けられておった。
be
continued−−−
新宿御苑の戦いの幕切れはもうすぐでござった。
−−−to
546
72−3
ドナーティを全滅させたイングス殿達の残る敵はガトールのみと
なり、新宿御苑の戦いに幕を閉じようとしておった。
﹁残るはガトールのみ! こいつらを倒せば新宿御苑はクリアだ!﹂
﹁ああ、こいつらを倒して毒ガスにやられた人達を助けないとな!﹂
エッジ殿とカイン殿は気合いを入れてガトールの群れを撃破しよ
うとしておった。
しかしガトールは装甲が高くて分厚いタナトスデビルでござる。
しかし、今の彼らにはそれは関係なかったのでござった。
﹁お前等には悪いがこの戦いは勝たせて貰うぜ! 今の俺達には待
っている人達がいるんでな!﹂
エッジ殿は無数の爆弾を投げつければ、カイン殿は左手から黒い
レーザービームを発射していったのでござった。
﹁もうこれ以上お前達の好きにはさせない!﹂
﹁私達は新宿御苑を開放させるためにお前達を倒す!﹂
アルクゥ殿はマジカルグレイブを豪快に振り回してガトールを豪
快に切り刻めば、イングス殿はマジカルハンマーでガトールを攻撃
していったのでござった。
﹁よし、ガトールの数はだいぶ数が減ってきたな。このまま一気に
逆転しようぜ!﹂
547
﹁いや、その必要は無いようだぜ?﹂
カイン殿が声を上げた瞬間、空から金色の光を纏った花びらが降
ってきたのでござる。
その花びらはガトール達を溶かしていったのでござった。それら
を見つめていたカイン殿とイングス殿は確信していたのでござった。
﹁もしかしてこれって美織ちゃんと愛理ちゃんの失禁魔法じゃない
か!?﹂
﹁ああ、そうだな。きっと我々を助けてくれたんだ!﹂
その瞬間に新宿御苑の戦いは幕を閉じたのでござる。
イングス殿のスマホから着信がやってきたのでござる。
﹁セルフィかい?﹂
﹁新宿御苑の毒ガスを受けた人達は病院で治療受けてるわ。美織ち
ゃんと愛理ちゃんの失禁魔法のお陰で回復しているみたい﹂
こっちも安心だそうな。
be
continued−−−
﹁後は他の皆が無事に任務を終わらせてくれることを祈ろう﹂
−−−to
548
73−1
明治天皇と昭憲皇太后を御祭神とする明治神宮。
内苑には日本各地や朝鮮半島・台湾からの献木365種約12万
本が計画的に植えられた木が大自然の如く立っているこの場所でエ
ロス・マギカとタナトスデビルのバトルのステージとなる事は一体
誰が想像したでござろうか。
ユウナ嬢とエアリス嬢は明治神宮の森林を懸命に探しており、途
方に暮れる寸前でござった。
﹁おっかしいな∼。確かこのあたりにタナトスデビルを見かけたと
言う目撃情報が入ったんだけどな∼﹂
﹁落ち着いて探しましょう。きっとタナトスデビルも時が経てば自
ら姿を見せると思いますから﹂
既に捜索を開始して2時間、タナトスデビルの消息はいまだにつ
かめぬままであり、このまま時間が過ぎていくばかりの状態が続く
のでござった。
ちょうどその時、キスティス嬢とエリア嬢がユウナ嬢のところへ
と急ぎ足で駆けつけてきたのでござった。なにやらとんでもない情
報が入ったのでござろう。
﹁ユウナ∼、とんでもない情報が入ったわよ!﹂
﹁とにかく聞いて欲しいの!﹂
その声にユウナ嬢とキスティス嬢が反応して首を傾けたのでござ
る。
549
﹁どうしたのよ2人共!? 一体何があったというの!?﹂
﹁もしかしてタナトスデビル!?﹂
エアリス嬢の不安は見事に的中したのかこの後にキスティス嬢の
台詞でござった。
﹁その通りよ! タナトスデビルが明治神宮の境内に入ってきて暴
れまくってるのよ!﹂
﹁何ですって!?﹂
この後、明治神宮の境内にフルティアンヌが警察相手に暴走して
be
continued−−−
いる事を知ったのが10分後の事でござった。
−−−to
550
73−2
明治神宮の境内に出現したタナトスデビルの正体はフルティアン
ヌでござった。
しかも数が半端なくてヴァン殿やパンネロ嬢もてこずっており、
ティファ嬢もかなり苦戦を仕入れられているようでござる。
﹁なんて数なんだよ、このフルティアンヌって奴は無限に増え続け
てるんじゃないよな!?﹂
﹁だとしたらこっちの気力とエネルギーが持たないわ!﹂
圧倒的な数を誇るフルティアンヌに対してジタン殿とティーダ殿
は根気よく戦いの姿勢を見せて何とか踏ん張ってみるもののなかな
か数は減らずにおった。
﹁参ったな⋮⋮! 俺達が倒れるまでもうすぐになっちまったみた
いだぜ!﹂
﹁同感、こんな数で攻めてきよったら俺等もたまったもんじゃない
わ!﹂
弱音が目立ち始めた所でユフィ嬢の声が明治神宮に響き渡ってき
よった。
﹁しっかりしてよ! 私達が倒れたら誰がみんなの幸せを守るのよ
!?﹂
その言葉でムスタディオ殿とディリータ殿は何とか気合を入れな
おして再び立ち上がるのでござった。
551
﹁そうだよな⋮⋮、ここで諦めたらセナにまたぶん殴られちまうか
らな!﹂
﹁ありがとな、ユフィ! これで俺達はまだまだ戦えそうだぜ!﹂
気合を入れなおした所でヴァン達を筆頭にエロス・マギカの面々
はフルティアンヌの大群に特攻を仕掛けていったのでござる。
﹁よし、俺達も向かうぞ! あの2人だけに全てを任せる訳にはい
かない!﹂
﹁そうだよね、あいつらを叩くのが私達の役目なんだから!﹂
ヴァン殿とパンネロ嬢も一斉にフルティアンヌに一斉に特攻を開
始して撲滅を図ったのでござったが⋮⋮。
﹁ぐわあああああああ!﹂
フルティアンヌの数が多すぎたのか、やはり完膚なきままに叩き
のめされてしもうた。
参ったような表情を見せざるを得なくなってしもうたエロス・マ
ギカのメンバー達。
﹁ち、ちきしょう⋮⋮!﹂
be
continued−−−
このままやられてしまうのでござろうか!?
−−−to
552
73−3
完膚なきままフルティアンヌに叩きつぶされてしもうたジタン殿
一行、まさに絶体絶命の危機を迎えておった。
ナイトドールのダメージは大きく受けており装甲は完全に壊れか
けてきておった。
﹁このままやられるしかないのか? 何もできないまま負けるのか
よ!?﹂
﹁でもこんなところで終わるのだけはごめんだ!﹂
ジタン殿とムスタディオ殿もかなりのダメージを受けているにも
かかわらず立ち上がろうとしておるのでござった。しかし、受けて
しもうたダメージが大きすぎたのでござった。
﹁駄目だ! 体の方にもダメージが行ってやがるぜ!﹂
﹁でも俺達は負けるわけにはいかない! 皆の心がこれ以上苦しま
ないようにしなくてはならないんだ!﹂
ダメージのお陰でナイトドールの操作が全くできないジタン殿一
行には敗北の二文字が脳裏によぎってきたのでござる。そしてフル
ティアンヌが速攻で体当たりを仕掛けてきたのでござった!
﹁しまった! フルティアンヌが体当たりを仕掛けてきやがった!﹂
﹁でも今の私達が受けたダメージの回復には時間がかかるからまと
もに動けそうにならない!﹂
あまりのダメージでまともに動けないエロス・マギカの面々は絶
553
体絶命の危機でござった! そう思った矢先、何かが起こったのでござった!
﹁マジカルバズーカ、発射!﹂
﹁マジカルガトリングバスター、発射!﹂
なんとユウナ嬢とキスティス嬢が援護射撃でフルティアンヌを攻
撃していったのでござった。
﹁ユウナにキスティス! 来てたのか!﹂
﹁待たせたわね、皆のために紗綾ちゃんの失禁魔法で作ってくれた
回復薬をこっちに渡すわ!﹂
そう言ってキスティス嬢はジタン殿達に回復薬を渡してフルティ
アンヌを再び攻撃を開始したのでござった。
そこに遅れてエリア嬢とエアリス嬢が援軍としてやってきたので
ござる。
be
continued−−−
﹁皆が回復している間に私達で攻撃するわよ!﹂
−−−to
554
74−1
ヴァン殿達が回復している間にユウナ嬢達が変わりにフルティア
ンヌの討伐を開始したのでござった。
既に気力も最高潮に達しており、気合も十分入っておった。
﹁さあいくわよフルティアンヌ! ヴァン君達に代わって私達があ
なた達を成敗するわよ!﹂
そこでユウナ嬢はマジカルガトリングバスターでフルティアンヌ
の群れに乱射による射撃攻撃を開始したのでござる。かなりの数な
のでかわしきれないと思っておったが⋮⋮。
﹁ガードされた!?﹂
何とヴァン殿の目の前でフルティアンヌがバリアーを展開させて
銃弾を完全にガードされてしまったではござらんか。しかしユウナ
嬢は余裕の表情を崩さなかったのでござる。
﹁大丈夫、この後の展開を良くみてみて!﹂
何とフルティアンヌのとなりに大きなブラックホールが発生して
おったではござらんか!
これは一体どういうことなのか!?
﹁ユウナの攻撃をガードしている間に私がマジカルカードを使って
フルティアンヌの群れから50kmの先にあるブラックホールを召
喚したんです。あのブラックホールはタナトスデビルしか吸い込ま
555
ないからみんなは安心してください!﹂
﹁なるほど! そうすれば俺たちのところにも被害が出ないで済む
って訳か!﹂
エアリス嬢の説明を聞いて一安心のジタン殿でござったがまだフ
ルティアンヌは次々に増えていたので油断ができない状況でござっ
た。しかし、それをひっくり返したのがエリア嬢でござった。
﹁この魔法のカードでフルティアンヌの群れを全滅させる事ができ
る!﹂
そこでエリア嬢はフルティアンヌの群れ全体に魔法のカードの力
を利用してブラックホールへとテレポートさせてしもうた!
そこですかさずブラックホールはフルティアンヌの群れを全て飲
み込んでしもうた!
﹁よし、これでフルティアンヌは全滅したわよ!﹂
﹁油断はしないで! まだ敵は迫ってきてる!﹂
be
continued−−−
エリア殿の目線の先にはクレプリアの群れが出てきておった。
−−−to
556
74−2
フルティアンヌを全滅させたのも束の間、今度はクレプリアの群
れがエロス・マギカの面々に姿を見せたのでござった。まさに激戦
といった感じでござろう。
﹁やはりまだタナトスデビルが潜んでいたのね! 次から次へとよ
くやるわね!﹂
﹁連中に何を言っても無駄よ! こうなったら徹底的に叩くわよ!﹂
そこでキスティス嬢とユフィ嬢はお互いの武器を装備してクレプ
リアの群れに特攻を仕掛けて来たのでござった。その後ろではムス
タディオ殿とパンネロ嬢がマジカルスナイパーライフルで援護をし
ておった。
﹁私とムスタディオがクレプリアの急所を射撃するからみんなはあ
いつらの胴体を完全に攻撃して!﹂
﹁了解!﹂
ムスタディオ殿とパンネロ嬢のライフルの銃口が火を吹いている
間にユウナ嬢の合図でクレプリアの群れに突撃を開始したのでござ
る。
﹁私の舞は誰にも止めることは不可能よ!﹂
ティファ嬢の鉄扇がクレプリアを華麗に切り裂きながら優雅に舞
をくりだぜば⋮⋮。
557
﹁俺達だって負ける訳にはいかないんだ! みんなの幸せを誰より
も願っているのは俺達童貞男子なのだから!﹂
ヴァン殿の必殺シュートがクレプリアの胴体を貫き、高層ビルの
一角に突き飛ばせば⋮⋮。
﹁童貞だろうがエロだろうが関係ないわ! この世界はみんなが住
んでいるから幸せに生きる権利がある!﹂
ユフィ嬢の気合と根性が詰まった挌闘攻撃がクレプリア達に炸裂
させるのでござった。
エロス・マギカの面々は自分より弱い者の幸せを守るためにたく
ましく戦い抜き、誰よりもみんなの幸せを願っていたのだから強く
なれたのでござろう。
﹁さあ、これ以上罪のない人間を虐げるというのなら俺達が相手に
なるぜ!﹂
be
continued−−−
﹁いっとくけど俺らは金輪際容赦はせえへんで﹂
−−−to
558
74−3
群れ上がるクレプリアに対して本気の力を出して来たジタン殿と
ティーダ殿は凄まじい怒涛の攻めを繰り出して来たのでござった。
もうこの2人はまさに鬼神の如くと言ってもいいでござろう。
﹁オラオラ∼! 俺達の必殺魔法を受けてみやがれ!﹂
﹁こいつから逃げられると思ったら大間違いやで﹂
ジタン殿はマジカルサーベルを素早く振り回して光弾を発射させ
てクレプリア達に攻撃をすれば、ティーダ殿はマジカルブーメラン
を8個投げつけてそこからレーザーを発射させたのでござった。
それに続いてアーヴァイン殿もマジカルスナイパーライフルでク
レプリアを射撃攻撃を行ったのでござった。
﹁悪いけどこの戦いは僕達の勝ちだ! 何せ僕達は正義だけじゃな
く全ての幸福のために戦ってるんだからね!﹂
それに続いてエアリス嬢がマジカルハンドガンでクレプリアを攻
撃したのでござる。
﹁みなさん、このまま一気に攻めてこの戦いを終わらせましょう!﹂
﹁了解! このまま一気に人種差別を繰り返すタナトスデビルを切
り捨てちゃいましょうか!﹂
ユウナ嬢がダッシュした後に炎を纏ったマジカルサーベルでクレ
プリアを8回連続斬り付ければ⋮⋮。
559
﹁こいつらにはあの世で自分達が犯した罪を償わせてやりましょう
か!﹂
キスティス嬢はマジカルウィップでクレプリアを巻き付けて空に
放り投げれば⋮⋮。
﹁もうこれ以上誰にも悲しい思いをさせたりはしない! 苦しみを
生み出す者は私達が消滅させる!﹂
エリア嬢はマジカルカードの力で聖水の雨を明治神宮の境内に降
らせてクレプリアの群れを攻撃させて勝負あり。タナトスデビルは
明治神宮から消滅してしまい、エロス・マギカの勝利が決まったの
でござった!
﹁やった∼! 俺達の勝利だ∼!﹂
﹁みんな、慶輔さんからラファエルの所まで来てくれって指示が来
be
continued−−−
たわよ。さあ、撤収しましょう!﹂
−−−to
560
75−1
ようやく戦いも終わり、失禁魔法少女の皆と合流した僕達はラフ
ァエルの会議室でこれからの事を話し合っていました。
僕は皆が受けた心と体のダメージがいまだに癒えていないか心配
でした。
﹁みんな、もうダメージの方は大丈夫かな?﹂
﹁全く問題ないって言いたい所だけどもう少し時間が欲しいわ。今
回の戦いは完全に激しかったから体力の回復ができればいいんだけ
ど⋮⋮﹂
マリアさんの言う事は分かっています。もしまたバトルになって
しまったらまだ体の疲れが癒えていない状態で戦うことになり、力
尽きて倒れてしまうかも知れません。
﹁今と言ったら休憩が欲しいって事でいいかな?﹂
﹁さすが慶輔さん、考えている事が分かるんですね﹂
慶輔さんの鋭い読みに僕はただ唖然とするばかりです。
そこで駆け付けてきてくれたシド指令とドーガ長官がラファエル
の会議室にやってきたのでした。
﹁じゃあみんなはラファエルのロビーにある娯楽施設で体力を回復
させる事に専念しなさい。私達で被害を受けた施設の復興作業を進
めておくからさ﹂
﹁それから我々に頼もしい味方が今ここに来ているんだ。今から紹
介しよう﹂
561
その言葉の後に見知らぬ人影が4人入ってきたのです。
姿を見せたのは上半身裸でタイツ一丁の頭の薄い40代後半の男
性と熊の子供とひよこ、そして海坊主でした。
﹁いよおおおおおおおお! 俺が天才科学者のルゲイエだああああ
ああ!﹂
﹁ちょっとなんですかこの人!? 科学者と言うより変質者じゃな
いですか!?﹂
ルゲイエと名乗ったこの人の異常と言うべきテンションにただ唖
然とするばかりの僕。そこでルゲイエ博士がタイツを脱ごうとして
⋮⋮。
﹁おい、お前はまだ男気が足りていないようだな! だったら俺が
気合いを入れてやるからケツ出しておけ!﹂
そこですかさずセシルさんの失禁魔法が炸裂。セシルさんの尿で
できた触手がルゲイエ博士をぶっ飛ばしたのでした。
﹁ルゲイエ博士、今度楓君に乱暴な事をしたら失禁魔法だけじゃな
くナイトドールの武器でその首切り落とすからね?﹂
﹁は、ハイ﹂
恐ろしいオーラと共にセシルさんの触手が僕達を凍り付かせたの
でした。
﹁皆さん初めましてでふ。私は邪眼特急ジャックポットの艦長を務
めているリナルドという小熊でふ。その隣の不細工なひよこがデッ
シュと言う奴でふ﹂
562
﹁余計なことを言うなや艦長!﹂
そして最後に海坊主が紹介しました。
﹁私はヤン、ただの料理人アル。主に料理長を務めさせて貰うアル﹂
be
continued−−−
どれもみんな頼もしい人達ばかりです。
−−−to
563
75−2
ラファエルの天井ブリッジで夜空を見つめていた僕と里利架君と
紗綾ちゃん。外の空気はまるで涼しい風が吹いており、美しい星々
が綺麗に輝いておりました。
﹁こんなに綺麗な星空を見つめている事になったのはいつぐらいか
な?﹂
﹁里利架君は今までどうしていたの?﹂
里利架君と紗綾ちゃんはまるでお似合いのカップルみたいに楽し
く会話しているみたいです。
二人の様子を見つめる僕の近くにアリエルさんとシフォンさんが
やって来ました。
﹁楓君、里利架君と紗綾ちゃんと一緒に外にいたんだね﹂
﹁探しちゃったよ。楓君ったら知らない間にどこか行っちゃうんだ
もん﹂
その言葉に対して僕は頭を下げながら心で二人に謝罪しました。
﹁それにしても綺麗だよね。楓君も館山の城山公園で星空を見つめ
ている時が何度かあったんでしょ?﹂
﹁うん、辛い時があったときには城山公園の星空を眺めているんだ
よ。心を癒やすその時が来るまでにね﹂
人は誰でも辛い事があってもいいと思うんです。誰だって心は傷
付いてしまったら辛いだろうし、それを抱えたまま大人になってし
564
まったらきっと前向きに生きていけないはずなのです。
そしてデビルロマイアのせいで車椅子の体となってしまった紗綾
ちゃんも同じだと思うんです。
﹁里利架君、私は初めて貴方に会った時の瞳は悲しそうな記憶に溺
れているように見えた。でも今は違う。貴方は心の花を咲かせてみ
んなの支えになろうと頑張ってる﹂
﹁紗綾ちゃん、僕も君に出会って初めて女の子の事が知りたくなっ
てしまったかも知れない。君を見つめる度に胸の鼓動が暴走してし
まいそうだ﹂
その瞬間に紗綾ちゃんのスカートからオシッコが滝のように流れ
てきて足をずぶ濡れにさせて地面に大きな水溜まりを作っていった
のでした。紗綾ちゃんは里利架君の言葉を聴いて嬉しさの余り失禁
してしまったのでしょう。
﹁うわ∼! ごめんよ紗綾ちゃん、なんか僕は非道い事言っちゃっ
たみたいだ!﹂
﹁いいの里利架君、私は貴方の言葉が嬉しかった、ただそれだけ⋮
⋮﹂
すると紗綾ちゃんの瞳から涙が出てきてしまったのでした。里利
架君はそれを見て顔を赤くしたのでした。
﹁紗綾ちゃん、こんな僕を許してくれるのかい?﹂
﹁ええ、貴方なら私の全てを触らせてあげてもいいよ⋮⋮!﹂
そして紗綾ちゃんは里利架君のそばまで近づいてきて彼の肉体に
しがみついて唇にキスをしたのでした。
足が動かない紗綾ちゃんは里利架君を踏み台にして何とか立ち上
565
がると、今度は里利架君が紗綾ちゃんのおしっこ塗れのミニスカー
トをめくりました。
紗綾ちゃんはブルマー丸出しのまま里利架君に言葉を囁きました。
﹁里利架君、そこまでしなくていいよ⋮⋮。どうせすぐまたお風呂
入るんだから﹂
﹁でもおしっこ塗れのミニスカートを乾かさなきゃ⋮⋮!﹂
里利架君と紗綾ちゃんは激しく抱き合い、キスを続けたのでした。
be
continued−−−
そう、夜が明けるまで。
−−−to
566
75−3
里利架君と沙綾ちゃんがラファエルの展望ブリッジで愛し合って
いる頃、セシルさんはティナさんとセナさんと一緒にエンジンのお
掃除を行っていました。
﹁ラファエルにも色々とお世話になったわね。まだまだ戦いは続く
んだからちゃんと綺麗にしておかなきゃ!﹂
﹁そうだよね。楓君達が戦っている間にラファエルが撃墜されてし
まったら元も子もないからね﹂
セシルさんとティナさんが一生懸命掃除を行っている中、セナさ
んは魔法のカードでエンジンが壊れている所を回復させているので
した。
︵お願い、直って! 壊れてしまうのはもうたくさんなの!︶
セナさんがどんなに魔法のカードを利用してもエンジンの壊れて
しまった部分はなかなか直りませんでした。そんなセナさんを慶輔
さんが声を掛けました。
﹁セナちゃん、後はエンジニア専門に任せて君はもう休んで。セシ
ルとティナには先に休ませると僕の方から伝えておくから﹂
﹁慶輔さん、ごめんなさい⋮⋮。私、何も役に立てなかったみたい﹂
慶輔さんの言葉の後にセナさんはこの場を後にするのでした。
果たしてセナさんは一体何を背負っているのでしょうか?
567
﹁私だけじゃ誰も助ける事できないの!? 一体私は何を守ればい
いの!?﹂
ドリンクバーで悲しみにくれながらミニスカ失禁してしまってい
るセナさんはとても辛そうでした。
ラファエルの破損した部分を見て自分の未熟さを思い知ったので
しょう。
﹁セナちゃん、どうかしたの!?﹂
﹁アセルスさん⋮⋮!﹂
セナさんの隣にやって来たのはアセルスさんでした。
その隣には慶輔さんの姿が見えていました。
﹁セナちゃんはずっと一人で何かを背負い込んでいたんだね﹂
その言葉はセナさんにとって辛すぎた一言でした。
彼女は失禁魔法少女としての宿命をたった一人で背負い込んでい
たようです。
﹁ごめんなさい慶輔さん、こんな事のためにくだらない話に付き合
ってもらって⋮⋮﹂
﹁大丈夫だよ、気にしないで。一人で何でも背負い込んでいるセナ
ちゃんが気になっただけだよ﹂
そう、セナさんは失禁魔法少女としての宿命を一人で抱え込んで
いたのでした。
それがどれだけセナさんを苦しめていたか、エロス・マギカの一
人である慶輔さんも分かっていないはずがありません。
そんなセナさんを助けたのはこの人でした。
568
﹁セナちゃん、私もあなたを支える一人だという事を忘れないで。
たとえどんなに辛くても私やみんながあなたの背負っているものを
軽くできるなら何でもするわ﹂
﹁アセルスさん⋮⋮!﹂
セナさんの支えであるアセルスさん。
be
continued−−−
彼女は誰よりもセナさんの事を理解しているみたいです。
−−−to
569
76−1
デビルロマイアが今しばらく動きを見せないため、僕達エロス・
マギカは3日間の休息を貰ってナイトドールの整備をしたり、自由
時間として過ごす事になりました。
僕はとりあえずアーシェさんとリノアさんが三鷹の森林公園へ行
く予定らしいのでそれに同行してみる事にしました。
﹁ごめんね楓君、私達の我侭で貴重な時間を潰してもらって﹂
﹁構わないよアーシェさん。僕もちょうどアリエルさん達以外の人
と交流したかったからさ、こういう機会を待っていたんだよ﹂
アリエルさん達4人が来てから他の女の子と会話する機会が無か
ったから少しだけ嬉しいかもしれません。そう考えている僕でした。
﹁でもアリエル達と過ごして来たんだから女の子と会話するのを慣
れてきたんじゃない?﹂
﹁ハハハ、確かにそうだよね﹂
リノアさんの言うとおりでした。
最初は女の子と手を繋ぐどころか、まともに会話した事なかった
からアリエルさん達4人に出会ってからそういうのにドキドキしな
いでやれるようになってしまった僕でした。
僕はバスに乗って三鷹の森林公園へとむかいました。 公園の中は見事な森林が広がっており、ここは東京都は思えない
ほど自然が当たりに広がっていました。本当に美しいです。
﹁やはり自然の中で過ごすのが一番ね∼! まるで心が癒されるみ
570
たいだわ∼!﹂
﹁そうだよね! 都会じゃメッタに過ごせない機会だよね!﹂
アーシェさんとリノアさんの会話に入り来る感じで僕は2人に質
問して見ました。
﹁2人は館山に来る前にどんな仕事をしていたの?﹂
﹁私達はロリカイザー13世と戦って勝った時に失禁アイドルとし
て活動を始めたの。それからしばらくした後にセナちゃんが住んで
いるドイツでサドマゾ12世が反乱を起こしてこれを打ち倒したの﹂
﹁そこでセナちゃんが加わった後にアセルス達が加入して彼女達と
一緒に失禁系アイドルとして活躍しているってわけ﹂
なるほど、そう言う事なのか。この話で僕が分かった事はただ一
つ、彼女達は失禁する事を楽しむ変態少女だけじゃなく、正義のた
めに悪と戦うヒロインと言う事。
どんな性癖を持った人間でも差別はNGですね。
﹁あれ? こんな所に怪我をしている子猫が倒れているわ!﹂
リノアさんが指差した方向を見ると小さな子猫が前足から血を流
しているではありませんか!
これは大変です!
﹁この怪我は一体どうしたんだ!?﹂
﹁多分木の枝に引っかかったんだわ。この出血じゃ歩けそうに無い
から私とリノアの失禁魔法で回復させなくちゃ!﹂
そういうとアーシェさんとリノアさんはミニスカートからおしっ
こを放出させてそのおしっこから紅葉と雪の結晶を生成して子猫の
571
傷口を消毒させた後に止血させたのでした。
失禁魔法の凄さを改めて知った瞬間でした。
﹁さあ、子猫ちゃん。もうこれであなたの怪我は完全に回復してい
るはずだよ﹂
リノアさんがそう言って子猫は向こうの所へと去っていきました。
そこで僕はドキドキとなった状態で彼女達に声を掛けると⋮⋮。
﹁アーシェさん、リノアさん⋮⋮。そろそろ他の場所へ行こうか?﹂
be
continued−−−
こうして僕達は人目の届かない場所へ行きました。
−−−to
572
76−2
僕は失禁魔法を利用したアーシェさんとリノアさんを連れて公園
の森林地帯へと逃げ込みました。
アーシェさんとリノアさんが失禁してしまった所を他の人に見ら
れて、彼女達が失禁魔法少女だと言う事がばれるのを恐れたためで
す。
﹁とりあえずスカートが乾くまでこの森林で隠れてて。僕はバケツ
と水を買って来るから!﹂
﹁その必要はないよ楓君﹂
そこでアーシェさんが急いでコンビニへ向かおうとした僕の左腕
を掴み、自分の顔を僕の顔面の寸前まで迫ってきて⋮⋮。
﹁ちょ、ちょ、ちょっとアーシェさん!?﹂
﹁楓君⋮⋮、私達はこういう事に慣れてるのもう分かってるでしょ
?﹂
いきなりアーシェさんは僕の唇にキスを始めたのをきっかけにリ
ノアさんが僕の手を掴んで自分の大きなおっぱいを揉ませて来たの
でした。
その瞬間、僕の心臓が完全に暴走してきました。
﹁や、ヤバイ! 今ここでドキドキパワーが上がってきたらとんで
もない事になってしまう!﹂
﹁私達は望んでミニスカ失禁しているから大丈夫だよ。こうしてい
ると恥ずかしさで心があったまるし胸の中がドキドキしてくるの。
573
ミニスカ失禁は女の子の不思議な魔法なんだから!﹂
そう語るリノアさんの言葉を聞くだけで僕の顔が赤く染まり始め
て心が萌えてきました。
﹁アーシェさん、リノアさん、そこまでされたら僕はもう何を言わ
れてもどうにもならないよ⋮⋮!﹂
﹁あなたは何も考えなくていい! ただ女の子のミニスカ失禁を見
てドキドキするのを感じてくれるだけでいいの!﹂
アーシェさんのキスがますます強くなると同時に、僕の左手が彼
女のミニスカートを捲っていた事に気づかないままでいました。
﹁アーシェさん、ごめん⋮⋮!﹂
﹁大丈夫よ、チアガールのアンスコだから気にしないで? だから
be
continued−−−
今はあなたの体と心を癒す事を考えて、ね?﹂
−−−to
574
76−3
アーシェさんとリノアさんと一緒に三鷹の森林公園で充分森林浴
した僕はラファエルに戻ってみんなと一緒にいつも通りの生活を過
ごしていました。館山にいる軍師尿水の事も気になりますがデビル
ロマイアがいつ襲ってくるか分からないので気を引き締めていまし
た。
﹁館山のみんな、大丈夫かな?﹂
﹁軍師尿水の話だと世界中の人達がタナトスデビルと戦うためにや
って来たみたいだよ。ベグレム教官の指導も受けてるって﹂
パロムさんとポロムさんの会話を聞いて一安心した僕の所にフリ
オニール君がやって来て1冊の本を見せてくれました。
﹁楓君、この有名RPG知ってるか?﹂
﹁これってラストファンタジアの攻略本じゃないか! 何でフリオ
ニール君が持ってるんだよ!﹂
フリオニール君が持ってきた本は有名のRPGラストファンタジ
アの攻略本だったのです。でもこれを僕に見せてどうしようという
のでしょうか?
﹁なあ楓君、このRPGのまねをして俺達もこのゲームのジョブの
技を習得してみないか!?﹂
﹁ええ!? そんな事できるの∼!?﹂
何とラストファンタジアのジョブシステムをまねてナイトドール
575
のスキル強化と僕達のレベルアップを図ろうとしていたのでした!
そこでルゲイエ博士が僕達の会話を飛び入りする形でやって来ま
した。
﹁ああ、可能だ! お前等の魔法力と失禁魔法少女の尿を利用すれ
ばお前達もラストファンタジアのジョブをマスターだって簡単だ!﹂
﹁みんなには俺から話しておくぜ。楓君は格闘ゲームの必殺技辞典
でも読んで必殺魔法を考えてくれよ﹂
﹁あ、ああ﹂
be
continued−−−
ゲームのまねをしてレベルアップ何て可能なのでしょうか?
−−−to
576
77−1
フリオニール君の提案で僕達のナイトドールにもラスとファンタ
ジアのジョブシステムを搭載させてみようと言うので、僕達はその
攻略本を読みまくっていました。
ゲームの物真似で本当にナイトドールのスキルアップなんかでき
るのか、とても不安でした。
﹁本当にラスファンのまねで私達のナイトドールがスキルアップす
るのかしら?﹂
﹁楽しそうじゃない、ゲームの力がこの世界を救うんだよ!? そ
の賭け、あたしは乗ったよ!﹂
マリアさんの呆れかけた言葉に対して、ユフィさんはとても楽し
そうに期待していました。
一体フリオニール君はどの様な訓練法でナイトドールをパワーア
ップさせるのでしょうか?
﹁それじゃあフリオニール、この訓練法を説明してくれ!﹂
﹁まず始めに得意な武器のグループに分かれてくれ。剣術が得意な
人は青のフロア、槍や斧など長い武器が得意な人は赤のフロア、銃
や飛び道具系の人は黄色のフロア、挌闘術の得意な人は緑のフロア、
その他の武器の人は紫のフロア、最後に失禁魔法少女は金のフロア
へ移動してくれ﹂
フリオニール君の指示でエロス・マギカの面々はそれぞれ得意武
器のフロアに移動して整列を開始したのでした。ちなみに僕は剣術
が得意から青のエリアに行きました。
577
ちなみに慶輔さんと里利架君も一緒です。
﹁フリオニール君、その後は一体どうすればいいのかな?﹂
﹁そしてこの本に書いてある戦い方を各自読んでくれ﹂
フリオニール君からエロス・マギカのメンバー一人ずつに一冊の
本を手渡されました。
それは各ジョブの戦い方講座と言うラストファンタジアのもう一
冊の攻略本でした。
﹁なるほど、この本には剣術なら騎士系ジョブ、銃を使う人間なら
スナイパー系ジョブの戦い方が書いてるのね?﹂
﹁その通りだ。このスキルを習得すれば俺達の心とスキルがひとつ
になってどんな敵にも負ける気がしないはずだ。俺達はみんなの力
をひとつに合わせてタナトスデビルを倒してきた。さらにもっと絆
を深めていけばその力はもっと大きくなる。そうだろ?﹂
フリオニール君の言葉にはみんなの幸せを守りたい、そう感じる
be
continued−−−
事ができたのでした。
−−−to
578
77−2
フリオニール君の提案した訓練を開始して既に2時間が経過して、
僕と里利架君は既にナイトの戦い方を覚えかけておりました。剣術
もある程度体に叩き込まれてきました。
﹁里利架君、なかなかの剣裁きだけど踏み込みが甘いよ!﹂
﹁了解しました! それじゃあ行きますよ聖さん!﹂
里利架君は聖さんとマンツーマンで剣術の特訓を行っており、僕
も新久朗さんと一緒に剣術でのスパーリングを行っていました。
﹁楓君、遠慮なく行くんだ! 君も大切な物があれば簡単に苦難を
乗り越える事ができるはずだ!﹂
﹁了解です! このままどんどん行きますよ!﹂
その様子を見た慶輔さんは笑顔で佳恵さんと語り合うのでした。
﹁この景色を見ると何故か僕達が始めて剣を持った日を思い出すね﹂
﹁最初は怖かったけどシド指令やドーガ長官に色々と警察官として
の心得を教わったからこうして今があるんだよね。みんなの心を守
る事が本当の警察官の仕事だと言う事だって﹂
慶輔さんの話によると人は最初から強かったわけじゃなく、誰か
に守ってもらったり、何かを教わったからこそこうやって強くなる
事ができると言う事です。
その気持ちは僕も同じです、童貞だった僕はアリエルさん達が色
々と僕に女の子の体を触れる事の楽しさを教えてくれたからここま
579
で来れた事を思い出したのでした。
﹁人は出会いや別れをたくさん経験するたびに強くなるってドーガ
長官が言っていたよね。私達もこうやって強くなれたんじゃない?﹂
﹁そうだよね。僕達も大切な人を守る為に戦わなくちゃね!﹂
本当の強さを目指すために慶輔さんも訓練を開始しようとしてい
ました。
きっと今の僕達ならどんな事があってもエロス・マギカのメンバ
be
continued−−−
ーとして戦えるような気がしてきました。
−−−to
580
77−3
フリオニール君の提案した訓練のおかげで僕達はそれぞれ得意の
武器を生かしたジョブの戦い方を少しずつマスターしていき、お互
いの仲間の連携を意識できるようにしていきました。
その訓練の後に僕はスコール君とルーネス君、マリアさんとセリ
スさんと一緒に晩餐を共にするのでした。その会話の内容はそれぞ
れの得意ジョブがほとんどでした。
﹁楓君、ナイトの戦い方はどの様な感じだったんだ?﹂
﹁仲間がピンチになったらすかさずバリアつきで代わりに攻撃をガ
ードしてくれたりとか、味方が攻撃すると同時に攻撃したりする事
ができるみたいなんだよね﹂
僕がそう語るとスコール君とルーネス君がどの様な戦い方を学ん
だのか詳しく語ってくれたのでした。
﹁俺とルーネスの場合、槍を使って空高くジャンプする事によって
上空からの奇襲攻撃の戦い方を学んだんだ。後はアルクゥのマジカ
ルグレイブも同じ攻撃が可能なんだ﹂
﹁その他に敵のバリアを無効化する戦闘方法を身に付けることがで
きたんだ。これである程度の肉弾戦はできるようになったんだ﹂
続いてマリアさんとセリスさんの戦い方を語ってくれました。
﹁私はパンネロやアーヴァイン、ムスタディオと一緒に連続精密射
撃を覚える事ができたの。このおかげである程度の近距離の敵が間
近にきても攻撃は可能だわ﹂
581
﹁私は相手の武器や敵機のパーツを盗む戦い方を生み出す事ができ
た。これでタナトスデビルの生命力や敵機の戦力も大幅にダウンで
きると思うの﹂
僕だけではなく、みんなの絆の強さと負けない心もだんだん強く
なってきているんだなと僕自身感じるようになって来ました。どれ
も頼もしく感じています。
そしてこの後、セリスさんから意外な情報を耳にしました。
﹁そんな中、失禁魔法少女のみんなは攻撃魔法や回復魔法だけじゃ
なく召喚魔法も使えるようになったみたいだわ﹂
﹁セリスさん、それ本当なの?﹂
まさかアリエルさん達が召喚魔法をマスターしたらしいのです。
それは一体どういうものなのか、見てみたくなりました。
その時、慶輔さんが会話に入り込んでくるかのように僕に声を掛
けてみました。
﹁楓君、明日休日の最終日だろ? もしよかったら僕達と一緒に新
しいナイトドールの武器になる商品を買いにいかないか?﹂
﹁それを買って何にするんですか?﹂
この後慶輔さんの口から意外な言葉が。
be
continued−−−
﹁これを買ってルゲイエ博士にナイトドールの武器に改造してもら
うのさ!﹂
−−−to
582
78−1
慶輔さんに誘われて僕は新宿にある護身用具店へ向かい、ナイト
ドールの新しいサブウェポンの材料を購入するためにやってきまし
た。
﹁色々な護身用グッズが揃ってるじゃないかよ。このような物が作
られているから自分の大切な物を守る意識が強まるって奴だよな﹂
﹁確かにその通りだよバッツ君、この世界に住んでいる人達の意思
がここまで強くさせたんだよ﹂
慶輔さんの言葉通り、人は誰でも最初から強いわけではありませ
ん。どうすれば自分の身や大切な友達を悪の手から守れるのか考え
る事を続けたら誰でも強くなれるはずです。
体だけではなく、心も。
﹁それにしても、デビルロマイアやタナトスデビルを筆頭に何で戦
争を繰り返す奴等が後を絶たないんだろうな。一番大事なのは多く
の武力だけじゃなく誰かを思いやる心だって言うのによ!﹂
エッジ君の愚痴が僕の心をグサリと刺さり、少し心が痛くなりま
した。それに続いてパロムさんとポロムさんが言葉を述べてきまし
た。
﹁自分より弱い人を傷つけても心が痛まない人の考えは全く理解で
きないわ!﹂
﹁責めて人達を危険な物から守るために武力を使ってくれたらいい
のに⋮⋮﹂
583
その気持ちは完全に分かります。
例え何も理由無く化学兵器を罪の無い人達に対して利用して何か
を奪うなんて事があったら誰だって許せない気持ちになります。
そんな時に頼りになるのは武力でもなく化学兵器でもなく、温か
い心を持った人の優しさだと思うんです。誰だって悲しい気持ちは
嫌に決まっています。
﹁それじゃあ自分が気に入った護身用具を早めに購入してルゲイエ
博士にナイトドールの武器に改造してもらおう!﹂
慶輔さんの言葉の後に僕達はありったけの護身用具を購入してラ
ファエルにあるルゲイエ博士のラボに持って帰りました。もちろん
リナルドとデッシュも一緒です。
﹁なるほど、この護身用具をナイトドールの専用武器として改造し
てスケールアップをしておくと言う考えなんでふな﹂
﹁ちょっと面白そうやけど果たして上手くいくんかこれ?﹂
ちょと心配そうだけど後はルゲイエ博士に全てをかけるしかあり
ません。
﹁どうですかルゲイエ博士。これらをセシルの魔法力たっぷり入っ
た尿を使ってナイトドールの強化アイテムを開発できませんか?﹂
﹁任せろ! 俺はいつだって大きな伝説を作って来た! ナイトド
ールの強化アイテムや失禁魔法少女達のグラビア写真集だろうが俺
が作ってやるよ!﹂
調子のいいルゲイエ博士でしたが後ろで怒りのオーラを体にまと
って恐ろしいくらいの笑顔でいるセシルさんとティナさんが後ろで
584
立っている事に気づきませんでした。
be
continued−−−
この後、ルゲイエ博士はセシルさんとティナさんに半殺しにされ
ました。
−−−to
585
78−2
﹁できたぞ∼! お前達が買った護身用具でナイトドールの強化パ
ーツを作る事に成功だ∼!﹂
﹁本当ですかルゲイエ博士!?﹂
ルゲイエ博士はそう自慢するかのように僕達エロス・マギカの面
々に報告をしてくれました。ルゲイエ博士の後ろには8つの玉がガ
ラスの箱に入れられているのでした。
﹁ちょっと待って、もしかしてこれが私達が買った護身用具で作っ
たナイトドールの強化パーツですか?﹂
﹁その通りだ、お前達の分もちゃんと量産してあるから安心しろ!﹂
納得の行かないパロムさんでしたが、この後のルゲイエ博士の言
葉はちょっと不思議と思わせるほどのものでした。
﹁実はこれをナイトドールの一部に装着すると色々な効果が追加さ
れる奴だ。攻撃力が上がったり射程距離が上がったりとステータス
を上昇させる奴とバリアや自動回復だってできるものもあるぞ!﹂
﹁そうだったのか、それを早く言ってくれよ! 俺達あと少しの所
であんたの事を疑っちまうだろうが!﹂
そう語るエッジ君でしたが、早速僕達はその8つの玉の効果をビ
デオで確認してみる事にしました。
﹁赤い玉は攻撃力を上げる奴で、青がスピードをあげる、緑が防御
力を上げるのね﹂
586
﹁白がバリアを張ってくれたり、黒がHPとENを回復させるのか﹂
﹁黄色が射程距離を上げたり、紫が障がい物を無視して移動できる
もので灰色が敵のステータスを下げるのか﹂
ビデオを確認してそれぞれのステータスを確認したリュックさん、
イングス君、アルクゥ君。
どうやらルゲイエ博士の腕前は確かな物です。
﹁さすがルゲイエ博士、ここまでナイトドールの強化パーツを開発
してしまうなんてとても凄いや!﹂
﹁楓君、あの人はちょっと危ないけど何か頼りになりそうだわ。こ
のままルゲイエ博士にエロス・マギカのみんなと一緒に活動してく
れないかな?﹂
リオナさんの言葉に対してクラウド君が呆れた表情で会話に入り
込んできました。
﹁いや、それは期待薄だと思いますよ?﹂
﹁クラウド君、それは一体どういうこと?﹂
この言葉の意味が分かるのはその後の事でした。
﹁この変態科学者! よくも私のスカートの中を盗撮しまくったわ
ね∼!﹂
そこにはセナさんを始め失禁魔法少女のみんなが怒りのオーラを
引き出してきたのでした。
一体どうした事か。
﹁一体どうしたの!?﹂
587
﹁この人に私達のスカートを小型カメラで盗撮されたのよ!﹂
そう語るティナさんでした。もう彼女達の怒りはとんでもなく燃
え上がっており、さすがの僕も背筋が凍り付きそうでした。
be
continued−−−
そしてこの後、ルゲイエ博士は彼女達に完膚なきまま叩きのめさ
れました。
−−−to
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78−3
僕達エロス・マギカは強化パーツとフリオニール君の訓練のおか
げで何とかパワーアップに成功する事ができました。後はデビルロ
マイアを突き止めて連中を叩くだけです。
そんな僕はアリエルさんと一緒に東京湾を眺めているため新木場
へとやって来ていました。
﹁アリエルさん、僕はみんなのおかげで大きく変わったような気が
することは分かった。童貞の男子は僕だけじゃないって事、そして
変態趣味を持っていようが正しき心を持っていれば自由に生きる権
利があるって事を学ぶ事ができた﹂
﹁そうでしょう? これが命と言う物なのだから。楓君もきっとそ
の事を理解してくれていると信じてたよ﹂
既にアリエルさんの瞳から大粒の涙が溢れてきており、ミニスカ
ートからおしっこが流れてきているのでした。失禁して自分の気持
ち落ち着かせるために、悲しみを溶かしているアリエルさんでした。
﹁でも僕はアリエルさんや慶輔さん、聖さん達に出会えて本当に幸
せだったよ。みんなのおかげで大切な人のために戦う事がどれだけ
大切か理解できたんだから﹂
﹁楓君、私も同じ。私達は全ての人達の命を守る為に失禁魔法少女
として戦っているのだからその思いは決して誰にも折らせたりしな
いわ。あなたと出会えたから私達は失禁プレイを楽しめたり、大切
な人のために戦う事を学ぶ事ができたの﹂
気づいたら僕はアリエルさんの事を抱きしめていたのでした。
589
それと同時に僕のドキドキがまた始まったのでした。
﹁アリエルさん、今日みたいに君と一緒にドキドキできるように早
く完全勝利して館山に帰ろう!﹂
﹁うん、館山は私達にとって大切な故郷だからね!﹂
そう誓って僕は完全勝利して館山に帰ってくることをアリエルさ
んに約束して誓いの唇にキスをしました。
﹁みんな、大変でふ∼!﹂ その翌日、僕達はリナルドから日本各地にデビルロマイアの改造
be
continued−−−
人間が暴動を起こしている事を聞いたのでした。
−−−to
590
79−1
リナルドさんから日本各地にデビルロマイアの改造人間が暴れま
わっていると言う情報を聞かされた僕達は急いでラファエルのミー
ティングルームに集合しました。
﹁リナルドさん、改造人間達は何処で暴れているか分かりますか?﹂
﹁ちょっと待ってでふ。今から現場のデータを書類にした奴を見せ
るからそれで確認して欲しいでふ﹂
そこでリナルドさんは手に持っていた書類とそれに関連する新聞
の記事を僕達に見せてくれました。
﹁そんな⋮⋮! ここまでデビルロマイアの魔の手がそこまで迫っ
ているなんて⋮⋮!﹂
日本各地で暴動を起こしているデビルロマイアの記事を見た僕達
は唖然としてしまいました。
︽デビルロマイアの改造人間が暴れている場所リスト︾
・大雪山国立公園︵北海道︶
・八甲田山︵青森県︶
・十和田八幡平国立公園︵秋田県︶
・仙台東照宮︵宮城県︶
・銀山温泉︵山形県︶
・会津若松城︵福島県︶
・佐渡島︵新潟県︶
591
・松本城︵長野県︶
・御岳昇仙峡︵山梨県︶
・駿河湾︵静岡県︶
・名古屋城︵愛知県︶
・称名滝︵富山県︶
・兼六園︵石川県︶
・関ヶ原町︵岐阜県︶
・琵琶湖国定公園︵滋賀県︶
・金閣寺︵京都府︶
・大阪城︵大阪府︶
・東大寺︵奈良県︶
・神戸市︵兵庫県︶
・鳥取砂丘︵鳥取県︶
・厳島神社︵広島県︶
・岡山城・後楽園︵岡山県︶
・鳴門海峡︵徳島県︶
・讃岐国分寺︵香川県︶
・道後温泉︵愛媛県︶
・角島大橋︵山口県︶
・小倉城・小倉城庭園︵福岡県︶
・吉野ヶ里遺跡︵佐賀県︶
・雲仙普賢岳︵長崎県︶
・阿蘇山︵熊本県︶
・別府温泉︵大分県︶
・高千穂峡︵宮崎県︶
・桜島︵鹿児島県︶
・首里城︵沖縄県︶
﹁こんなに被害を広げてやがるのかあいつら!﹂
﹁全く持って信じられないぜ!﹂
592
連中が既にここまで被害を広げているのだからバッツ君とエッジ
君が怒るのも無理はありません。
そこに割り込んでくるかのようにマリアさんが言葉を発してきま
した。
﹁ちょっと待った! デビルロマイアって改造人間の寄せ集め何の
はずでしょう!? 日本各地で暴動を起こす事ができるなんていく
らなんでも戦力が多すぎない!?﹂
確かにデビルロマイアの主力は改造人間のみのはず。こんなに戦
力が多く所持していると聞いた僕はある事を思い出したのでした!
﹁もしかして世界中の人達を誘拐して改造人間にしているんじゃ!
?﹂
﹁それは一体どういう事だ楓君!?﹂
イングス君の質問を答えるかのように答えたのが慶輔さんでした。
﹁デビルロマイアの連中が世界の人達を誘拐している事は前に聞い
ているはずだ。連中はそれらを改造して自分の戦力を蓄えているか
ら大きくなっている事は確かだと思う﹂
慶輔さんの言葉を聞いている僕達の後にデッシュさんが慌てた表
情を見せて息を切らせながら会議室に割り込んできました。
﹁みんな大変やで∼!﹂
﹁デッシュ副長、どうしたんでふか?﹂
この後、デッシュさんから背筋を凍らせる言葉が僕達の耳に飛び
593
込んできました。
﹁世界各国の政府が日本討伐の為に各国中の悪党を派遣してデビル
ロマイアの援軍としておくっとるんや!﹂
﹁何ですって!?﹂
be
continued−−−
僕たちにとって衝撃的な発言でした。
−−−to
594
79−2
デッシュさんの情報によると世界各国の政府がマフィアや暴走族
を始めとした悪党を集めてデビルロマイアに派遣していると言うと
いうのです。これは一体どういうことでしょうか?
﹁デッシュさん、これは一体どういうことなの!?﹂
﹁恐らく世界各国はHIGASHI帝国学園を潰した日本政府に復
讐するためにこのような業を起こしたんやと思うで! 多分デビル
ロマイアの戦力の回りが多いのはこのせいやと思うんや!﹂
まさか世界各国のお偉いさん達の目的はHIGASHI帝国学園
の復讐だった事が以外にも思っていませんでした。そこで僕はHI
GASHI帝国学園の事を慶輔さんに聞いてみる事にしました。
﹁慶輔さん、HOGASHI帝国学園の事について分かっています
か?﹂
﹁ああ、あの学校は偏差値がまぎれも無く高かったから世界中で有
名な名門校だったんだ。しかし裏では教師と生徒達が臓器密売や覚
醒剤の輸入や殺人を繰り返していたのさ。そこで日本政府はHIG
ASHI帝国学園の教師や生徒達を逮捕して廃校を決定しておいた
のだ﹂
なんて恐ろしい学校なのでしょうか。
こんな恐ろしい事ができる学校の人間は完全に恐ろしく、人のや
る事じゃないと完全に思ってしまったのでした。決してこんな事は
認めていいはずがありません。
こんな事をしても憎しみが増えるだけだというのに⋮⋮。
595
﹁信じられないわ⋮⋮! こんなの数の暴力じゃない!﹂
さすがの佳恵さんも怒りを抑えきれないみたいです。
﹁佳恵、お前の激怒したい気持ちは分かるけど今はそれどころじゃ
ない。日本各地で暴動を起こしている改造人間を止めないと日本は
確実に滅んでしまうぞ﹂
﹁そうだったね。まずはそれをみんなで話し合って決めなきゃ﹂
広海さんの言うとおり、今はデビルロマイアの改造人間の暴動を
何とかしなくてはいけません。
もうすでに世界の危機がいつ起きてもおかしくないのですから。
そこで慶輔さんは僕に声をかけました。
﹁こうなったらエロス・マギカのメンバーのそれぞれの戦力を分け
て戦うしかない。じゃあ早速その会議を行うからいいかな、楓君?﹂
﹁了解です、慶輔さん﹂
continued−−−
世界は完全に歪み始めている、僕はそう危機を感じている事に気
be
づいたのでした。
−−−to
596
79−3
日本各地で暴れているデビルロマイアの改造人間の暴動を止める
ために僕達エロス・マギカは戦力をそれぞれの地方に分けて戦う事
にしたのでした。
何故そうなったかというと1つずつ攻略したら他の場所の被害が
拡大する事が問題になってしまうからです。
その間に世界各国の国際警察と各レジスタンスの皆さんに時間を
稼いで貰ってます。
会議の結果、このような編成に決まりました。
まずは北海道と東北地方のグループは福島、宮城、山形、岩手に
秋田、青森と北海道の順に攻略していきます。編成されたメンバー
はご覧のとおりです。
・大綾魅楓=皇帝騎士アルティミシア
・アリエル・ポリンティーラ=女教騎士ステラ
・シフォン・パンナロッタ=恋人騎士デルタ
・リオナ・フォンディアンヌ=審判騎士アルビレオ
・テスラ・ベルモンド=隠者騎士タイガーアイ
・セシル・スケテルンブルク=天秤騎士ダルダニア
・ティナ・アルデルヴァイレルト=乙女騎士シャローン
・セナ・シュバインシュタイナー=教皇騎士ボーデ
・慶輔・オルダインディーナ=暗黒騎士アルカード
・真歩・ネルモント=悪魔騎士ソプレイズ
・広海・ナイガンハルマス=死神騎士アーライ
・佳恵・イーゲルシュダイン=女神騎士アレクサンダー
・麗奈・フローラジェルダン=妖精騎士アイリス
・徳永沙綾=太陽騎士フランシャード
597
・大天城里利架=魔王騎士オーファン
続いて中部地方は新潟からスタートして長野、山梨、静岡、愛知、
岐阜の順番で攻略します。
そのメンバーは以下の通りです。
・大神伊吹=月光騎士コロッサス ・大神朱里=明星騎士サイクロプス
・織田聖=世界騎士オーレンダー
・大河新久朗=巨塔騎士アヴェル
・大友美織=運命騎士アディル
・佐竹愛理=魔術騎士ルメックス
・竜造寺奏=正義騎士コルツフット
・南部里菜=戦車騎士イヴィー
・最上柚木=節制騎士ソプレイズ
・尼子友紀=愚者騎士オレガノ
・ギルバード・ビタイオーリ=水星騎士エルベア
・ガイ・スロボフ=木星騎士ワルバン
・ゼル・ポルベリーノ=金星騎士セヴィアンヌ
・セルフィ・ブリッファ=土星騎士ジムルグ
北陸・近畿地方は富山からスタートして石川、滋賀、奈良、京都、
大阪、兵庫の順でデビルロマイア討伐に向かいます。そしてこれが
メンバーです。
・アーシェ・イヴァンシュイッツ=朱雀騎士グラリス
・リノア・ノルトベイト=青龍騎士グル
・レフィア・パンティリモン=玄武騎士サーラ
・オヴェリア・ミハイロフ=白虎騎士ポルタ
・マリア・グルシャコフ=水瓶騎士グランピュータ 598
・セリス・エルディンク=山羊騎士ゴルガル
・フリオニール・コエントラン=獅子騎士レッドアイ
・スコール・マンジュキッチ=天蝎騎士ルシフェル
・ルーネス・バンダノビッチ=双魚騎士ブランド
・パロム・ベイル=冥王騎士ヴァルヴァ
・ポロム・ベイル=海王騎士ヴァレッタ
・リュック・ジャワトフ=火星騎士リンエッジ
中国と四国は鳥取からスタートして岡山、香川、徳島、愛媛、広
島、山口の順に攻略します。
メンバーはご覧の編成になります。
・アルクゥ・ミレフスキー=天后騎士リングレイ
・バッツ・クズマノビッチ=騰蛇騎士ロザリオ
・クラウド・ジュシャーク=勾陳騎士ザンダー
・ラムザ・ビアニッチ=大陰騎士カサンドラ
・カイン・リンベルスキー=天空騎士オリーブ
・エッジ・モイサンデル=大陰騎士ドルビー
・イングス・ハムシーク=貴人騎士ジェダ
・ファリス・カーレンベルク=勾陳騎士ドガ
・リディア・ウォルターズ=巨蟹騎士ローレライ
・クルル・パパドプーロス=人馬騎士リリィ
・リルム・センデロス=磨羯騎士トゥインクルスター
・ローザ・シェルストーム=磨羯騎士サウザント
・アルマ・レヴァンドフスキ=双児騎士グー
最後は九州・沖縄ですが福岡から始まり、佐賀、長崎、熊本、大
分、宮崎、鹿児島、沖縄と行きます。
メンバーはご覧のとおりです。
599
・ユウナ・シェンベラス=犬塚騎士ガルーダ
・キスティス・ヴァニンス=犬川騎士フォーミラ
・エリア・ピーロヤ=犬山騎士ブレイズ
・エアリス・ムヒタリャン=犬飼騎士セレナード
・ジタン・シグソールソン=犬田騎士カルマ
・ティーダ・ボルタチェフ=犬江騎士レイディ
・ディリータ・グルンガロフ=犬坂騎士ギルトール
・ムスタディオ・ヨベディッチ=犬山騎士ガルガトラ
・ヴァン・レビシュビリ=氷河騎士ウァレッタ
・アーヴァイン・ベナユン=火炎騎士パンドラ
・パンネロ・ウイカニ=雷神騎士エリス
・ユフィ・アレクサンドル=突風騎士カサンドラ
・ティファ・シュベール=水流騎士ファラウォン これからますます激しい戦いが予想されるでしょう。
だからと言って僕達エロス・マギカは負けるわけにはいきません、
何故なら僕達は全ての人達の自由を守る為に戦っているからです。
例え勉強ができなくてもそれを差別して弾圧する事は許されない、
僕はそう考えています。
be
continued−−−
編成も決まりました。後は改造人間を叩くだけです!
−−−to
600
80−1
各部隊メンバーの振り分けも決まって明日には各戦闘配置に付か
なくてはいけません。
僕はそのための準備をアリエルさん達と一緒に行っているのでし
た。これからの戦いに備えておかなくてはいけません。
﹁いよいよ明日は日本各地にデビルロマイアとの決戦が始まるから
みんなとはしばらく会えないんだよね。寂しくなっちゃうけど仕方
ないよね﹂
﹁でも頑張ってデビルロマイアだけじゃなく世界各国の政府を陰で
操っている黒幕の存在が分かったからそれも叩かなくちゃ!﹂
これは僕達エロス・マギカの問題だけではありません。世界各国
の人達がデビルロマイアや身勝手な大人達やお偉いさん方の餌食に
なってしまうかもしれないのです。
そうならないために僕達はこの戦いに全てを賭けなくてはいけな
いのです。
﹁僕もいつまでも童貞男子のままではいけないことは分かってる。
それだけではなく、フリオニール君達も童貞から一人の男として立
ち向かおうとしているんだ。だからこそ、デビルロマイアは絶対に
止めなきゃ!﹂
﹁楓君、気持ちは分かるけど無理だけは絶対にしないでね? あな
たが倒れたら悲しむのはあなたを愛する全ての人だという事を忘れ
ないで﹂
心配そうに見つめるテスラさんの瞳はやけに輝いて見えてしまい
601
ました。
きっと僕の事が心配になってしまったのでしょう。
﹁テスラさん、君の事も守って見せるから。だから安心して戦って
ね?﹂
﹁ありがとう、楓君。この戦いは絶対に負けられないね﹂
僕はそう語るテスラさんに対して唇にキスをしたのでした。
みんなの幸せと戦いに勝利して館山に帰ってくることを約束した
のでした。
﹁楓君、きっといい男子になりそうだね﹂
be
continued−−−
慶輔さんはこっそり僕の方を見ているのでした。
−−−to
602
80−2
いよいよ明日はそれぞれのグループに分かれて日本各地に出現し
たデビルロマイアの改造人間を討伐するために僕達はナイトドール
の最終調整を行っていました。
﹁いよいよ明日だな。楓君、必ず改造人間を倒したらみんなと集ま
ってデビルロマイアと世界中のお偉いさんとの戦いに決着を付けよ
うぜ!﹂
﹁そして全ての決着がついたらみんなで館山に帰るんだ。もうすぐ
俺達は高校受験があるからな﹂
バッツ君とエッジ君の言葉からはすでに戦いが全て終わったこと
を考えている事が分かりました。
来年には僕もいよいよ高校受験なのでできるだけこの戦いを早め
に決着を付けるつもりでいます。
﹁分かってるよ。僕だってアリエルさん達と一緒にこの館山で過ご
していきたいと思ってる。あの時彼女達がいなかったら僕は一生童
貞のままだったからね﹂
﹁それは俺達も一緒だよ﹂
僕の言葉の後にフリオニール君がうしろからこえをかけてきたの
でした。そして後ろにはスコール君とルーネス君の姿も。
﹁君達も来てたのか﹂
﹁楓君、言っておくが童貞だったのは俺達もだぜ。アリエルさんを
始め失禁魔法少女には俺達の希望の種を育てて貰ったからな﹂
603
﹁俺達はアリエルさん達のミニスカ失禁のお陰で色々と強くなれた
から。何せ彼女達の失禁は希望の種を育てる聖水なんだからな!﹂
その言葉で僕はアリエルさん達と戦ってきた事を思い出していた
のでした。彼女達の失禁のお陰でどれだけ胸をときめかせてくれた
のか今になって考えると感謝しきれません。
﹁僕はアリエルさんに色々と教えて貰った。童貞だろうが変態だろ
うが関係ない。大切なのは命を守りたい気持ちが強く持っているこ
と。そして敵は悪事を働く人間の邪悪なる心だと言う事をね﹂
﹁それが童貞男子の正義だって事﹂
もう僕達の言葉には迷いはありません。
だからこそ戦い抜いてみんなの幸せを守ると言う約束を果たした
いのです。
be
continued−−−
そしてもう一度アリエルさん達と一緒に失禁プレイを楽しむため
に。
−−−to
604
80−3
いよいよデビルロマイアの改造人間を討伐するため各グループ出
発の日がやって来ました。僕達のグループは最初に福島県の会津若
松市へ向かいます。
﹁楓君、アリエルさん達の事を頼んだぜ?﹂
﹁失禁魔法少女は俺達童貞男子の永遠のアイドルだからな﹂
フリオニール君とバッツ君の声を聴いて気持ちが引き締まる僕で
したが、それでも臆することなく瞳を彼らに向けるのでした。
﹁君達もくれぐれも気をつけてよ。改造人間を倒したらデビルロマ
イアと世界各国の政府関係者達と戦わなくてはいけないんだから﹂
そう言っている僕でしたが、今からデビルロマイアと戦う彼らの
事が心配でした。何せ相手は僕達の宿敵の一部なのですから。
そんな中テスラさんが彼らに言葉をかけるのでした。
﹁みんな、これからはこの中で一番激しい戦いになるからくれぐれ
も自分に体を大事にしてね?﹂
そう語るテスラさんにバッツ君が駆け付けて来たのでした。
﹁大丈夫だぜ! 辛くなったらテスラさんのミニスカ失禁を思い出
せばいい話だぜ!﹂
﹁バッツ君⋮⋮!﹂
605
テスラさんを優しく抱きしめるバッツ君。彼の瞳からは強くたく
ましい戦士の輝きが見えていました。
そんな中、各グループのメンバーはそれぞれの移動戦艦に乗り込
んでいったのでした。
ラファエルの飛行ターミナルにはリナルドさんとデッシュさんが
出迎えに来ていました。
﹁それじゃあまずは改造人間をしばいてくるでふ!﹂
﹁じゃあみんな、頼んだで!﹂
僕達を乗せた飛行船はそれぞれの決戦へと向かっていきました。
だんだんラファエルが小さくなっていくのをこの目で確認するこ
とができました。
continued−−−
﹁必ず改造人間を倒してこの世界を救うんだ! そしてみんなで館
be
山に帰ろう!﹂
−−−to
606
81−1
ここは福島県会津若松市に位置する会津城でござる。
この場所でデビルロマイアの改造人間が無抵抗の人達に対して暴
力を振るったり建物を破壊すると言う暴虐を繰り出しておった。
よしかわのぼる
﹁キミも困ったちゃんだね∼! この吉川暢が快楽をたっぷりと味
もりたかゆき
あわさせてあげるよ!﹂
せきぐちかずひろ
﹁我が鈴の音、この森隆幸が聴かせてくれようぞ⋮⋮!﹂
﹁この関口和弘の命、貴様等にくれてやろう!﹂
何ともおぞましい改造人間の暴虐ぶりがこの会津若松城に響く罪
亡き人達の悲鳴をよそに伝わってきているではござらんか。
まさに鬼畜と言ってもいいでござろう。
ちょうどそこに紗綾嬢のナイトドールがやって来たのでござった。
まさに疾風怒涛の早さでござろうか。
﹁そこまでよ! もうこれ以上貴方達の好きにさせないわよ!﹂
﹁失禁魔法少女の一人がやって来おったか、ならばこれを使わせて
貰おうか﹂
すると森は懐から巨大なカプセルを取り出して紗綾嬢の方へ投げ
つけてきおったのでござった。
するとカプセルから巨大な亡霊が出現したではござらんか。
﹁ふふふ、この娘に性的快楽をたっぷりと味あわさせておくれ﹂
その亡霊は紗綾嬢のおっぱいめがけて突進していき、猛ダッシュ
607
を開始したのでござる。
そして次の瞬間、巨大な亡霊は紗綾嬢のおっぱいをしゃぶり付い
て吸い始めたのでござった!
﹁いやあああ⋮⋮! 何なのよこのお化けは!﹂
﹁この亡霊は直接相手の肉体を触れる事が可能なのさ! 肉体を玩
具にされている今の君みたいに精神的苦痛を与えることだって可能
なのさ﹂
何とけしからん亡霊なのでござろうか。
紗綾嬢のおっぱいを完全に玩具にしてしまってる巨大な亡霊はま
さにカオスでござる!
﹁さてと、このままあの娘を落としてしまおうか!﹂
﹁来ないでえええええ⋮⋮!﹂
もうすでに恥ずかしさの余りミニスカ失禁をしてしまってる紗綾
嬢はこのまま落ちてしまうのか、そう思ったその時でござった!
﹁待ちなさい! これ以上紗綾ちゃんに破廉恥な事をさせないわよ
!﹂
一瞬の光の矢が巨大な亡霊を見事に打ち抜いてしまったのでござ
る。紗綾嬢が矢が放たれた方向を見てみるとそこには失禁魔法少女
であるセシル嬢、ティナ嬢、セナ嬢の姿が!
﹁てめー、よくも俺の女に手を出してくれたじゃねえか。この後始
末はきっちりさせて貰うぜ!﹂
覚醒した里利架殿も駆け付けてきて戦いが始まるのでござった!
608
−−−to
be
continued−−−
609
81−2
会津若松城バトルの沈黙を破ったのは沙綾嬢を玩具にされてしま
った怒りで覚醒した里利架殿の怒りの必殺魔法の一撃でござった。
里利架殿はマジカルソードを豪快に振る下ろした後に巨大な光弾
を発射したのでござる。しかし運悪く吉川がバリア装置でガードさ
れてしもうた。
﹁ふふふ、なかなかやるじゃな∼い! さすがこの娘の王子様って
感じかな?﹂
﹁余計な口は閉じてな。これ以上沙綾にくだらねー事をしたら命は
無いと思いな﹂
ますます里利架殿の怒りのオーラが凄く感じているように背筋を
凍らせている楓殿でござった。
︵里利架君、くれぐれも無茶だけはしないでくれよ?︶
そんな楓殿の心配を余所に里利架殿を援護するかのようにセシル
嬢がミニスカ失禁した後、その一部から光の宝石を無数精製して森
の所へと超高速で飛ばしたのでござった。
﹁喰らいなさい、ダイアモンドホーリー!﹂
しかし森はそれに気づいておらず、後ろからセシル嬢の失禁魔法
を喰らってしもうた。
﹁ぐはああ! なかなかやるな⋮⋮!﹂
610
それに続いてティナ嬢がミニスカ失禁して尿の水溜りから真っ黒
い槍を2本生成させた後にそれを吉川に向かって交差するような軌
道で飛ばすのでござる。
しかし、吉川はその存在に気づいておらずにこれを喰らってしも
うた。
﹁今度は私の番よ! ダークダブルスピア!﹂
﹁ぎゃあああああ!﹂
それを確認した関口がバズーカ砲で里利架殿を発砲をしかけたの
でござったがセナ嬢の失禁魔法によって作られた金色のバリアシー
ルドによって見事ガードされてしもうた!
﹁もうこれ以上あなた達の好きに出来ると思ったら大間違いだよ!﹂
﹁小娘め、なかなかやるではないか!﹂
そんな中、里利架殿は吉川に対して格闘ラッシュを繰り広げてい
たのでござったが⋮⋮。
﹁隙だらけだぜ! お前の攻撃は確かにいいものだが感情に任せす
ぎだ!﹂
一人の男がいきなり後ろから里利架殿のナイトドールの頭部を目
掛けて旋風脚を繰り広げたのでござる。
﹁里利架君!?﹂
﹁く、誰だてめーは!?﹂
そこで一人の男はこう名乗ったのでござった。
611
きくち たけお
be
continued−−−
﹁俺の名前は菊池武雄! 今からお前に黒星をつける男の名前だ!﹂
−−−to
612
81−3
いきなり姿を見せた菊池と名乗った改造人間は里利架殿に旋風脚
を食らわせてきおった。
この菊池の凄まじい戦闘能力を見た慶輔殿と真歩嬢はとてつもな
い恐ろしさを感じておったそうな。
﹁慶輔お兄様、この男の戦闘能力はかなり凄いみたいですよ!﹂
﹁分かってる、これは流石に手ごわそうだ!﹂
すかさず里利架殿は立ち上がって菊池に猛攻を仕掛けようとした
のでござったが⋮⋮。
﹁甘いんだよ! お前の攻撃なんか目をつぶってでもかわせるぜ!
何せお前の心から憎しみが感じる事ができるからな!﹂
﹁てめー、これ以上口を動かしたらその口ごとぶちのめすぜ!﹂
里利架殿の斬撃は菊池に丸々とかわされてゆき、徐々に焦りが見
え始めてきおった。
それを見かねた広海殿は里利架殿を魔法で眠らせて無理矢理下げ
たのでござる。
﹁里利架、今のお前じゃこの男の相手は無理だ! 悪いけど撤退し
てもらうぞ!﹂
﹁うわあああああ!﹂
退場した里利架殿に代わって慶輔殿と真歩嬢が菊池の相手を務め
たのでござる!
613
﹁里利架君の変わりに僕と真歩が相手になる。覚悟してもらうぞ!﹂
﹁あなたのような乱暴者にこの世界を好きにはさせません!﹂ その2人の事を見つめた菊池もようやく本気を出そうとしていた
のでござった。
﹁さてと、役者が変わったぐらいで驚く俺じゃないぜ! お前達も
この戦いで倒してやるから覚悟しな!﹂
慶輔殿の後ろにはアリエル嬢がミニスカ失禁を発動させて、楓殿
のドキドキパワーを覚醒させておった。楓殿の必殺魔法とアリエル
嬢の失禁魔法での援護をいつでもできるようにしておったそうな。
それを確認した吉川が笑いながらアリエル嬢に語りかけたのでご
ざった。
﹁フフフ、君達が噂の失禁魔法少女か。こんな恥ずかしい姿を晒し
て自分の性癖を満たそうと言うのかい?﹂
するとアリエル嬢は冷たい言葉で吉川に言い返したのでござる。
﹁言っておくけど私がミニスカ失禁してるのは自分の性癖を満たす
ためじゃないわ。あなたの腐った根性を洗い流す女の子だけが使え
る失われし禁断の魔法だからよ!﹂
するとアリエル嬢のおしっこが球状に変化して吉川の後ろにいた
ロボット兵士の所へと飛んでいったのでござる。ロボット兵士はそ
の球状をまともに喰らってしまうのでござった。
しかし次の瞬間、吉川はとんでもない光景を目にしたのでござる。
614
﹁何だって!? ロボット兵士脳でだけが残ってる!?﹂
そしてアリエル嬢は冷静な言葉で自分の力の説明を開始したので
ござる。
﹁私達は失禁した後におしっこを自由に操ったり姿を変形できるけ
どそれだけじゃないわ。そのロボット兵士は球状に変形した私のお
しっこを浴びた瞬間に魔法空間へばら撒かれた後に1億分の1に切
り刻まれたわよ?﹂
簡単に言えばアリエル嬢のおしっこに引っ掛かった部分が消滅す
るという物でござる。そして次の瞬間、何とアリエル嬢のスカート
から細かく切り刻まれたロボット兵士の残骸が落ちて来たではござ
らんか!
﹁恐るべし、失禁魔法少女!﹂
その隣にはリオナ嬢がシフォン嬢とテスラ嬢と一緒にミニスカ失
禁を行って魔法の準備をしておった。
﹁慶輔さん、真歩さん! サポートは任せてください!﹂
﹁ありがとうアリエルさん!﹂
be
continued−−−
さてさて、この戦いはどうなる事やら。
−−−to
615
エロファン何でもコーナー!
里見ケイシロウ︵以下里︶﹁こんばんわ∼、さとみんこと作者の
里見ケイシロウでございます! みなさま、﹃erotic fa
ntasia ∼童貞魔法騎士団とエロ魔法少女達の不思議な戦争
∼﹄をご覧になってくださってますでしょうか?﹂
リナルド︵以下リナ︶﹁里見先生、こんなこと言ってる場合じゃ
ないでふよ! 今回からエロファンについて解説しようと言う企画
を言ったのはあんたでふよ!﹂
デッシュ︵以下デ︶﹁はよせんとエロファンを読んでくださって
る皆様に本作品を魅力を語る時間が無くなるから急いでや!﹂
里見﹁はいはい分かりました! 今回はナイトドール搭乗時に着
るパイロットスーツについて説明しましょう!﹂
リナ﹁本文では出てきていないけどナイトドール専用のパイロッ
トスーツは膝まで伸びている黒い陣羽織にYシャツに黒いネクタイ
じゃないでふか。しかも金色の龍の刺繍までついてるしまるで暴走
族みたいでふ﹂
デ﹁しかもボトムスは男性は黒のジーンズ、女性はロールアップ
デニムにホットパンツにキュロットとはなかなかやな﹂
里見﹁フフフ、これだけじゃ驚いてもらっては困る! 失禁魔法
少女のパイロットスーツを見てごらん?﹂
616
リナ﹁うおおおおおお! なんて凄い事を考えているんでふか作
者! トップスは金色のラインが入った黒いブレザーに白いYシャ
ツに黒いリボンタイ、ボトムスは白いレースが付いた金色ラインが
付いた黒いミニプリーツスカートに黒いハイソックスじゃないでふ
か! これが失禁魔法少女のパイロットスーツなんでふか!?﹂
デ﹁里見さん、これは一体どういう考えでこんな事を思いついた
ん?﹂
里見﹁失禁魔法少女達のパイロットスーツはできるだけ失禁の後
を残さないように洗濯時のコスト削減を考えてこのようにしたんだ。
スカートの下は汚れが目立たないように黒色のレオタードを着用さ
せて、さらにレースのネグリジェを装着しているように見えるが防
水性となっているため、軽めの洗濯で綺麗になると言う事も考えた
んだ﹂
ルゲイエ博士︵以下ルゲ︶﹁ぬおおおおおおお! さすが変態作
家里見じゃねーか! 俺の性欲も倍になってきやがったぜ!﹂
里見﹁ちょっとルゲイエ博士!? こんな所で全裸にならないで
!﹂
ルゲ﹁早速失禁魔法少女の肉体のよさを味あわせてもらうとする
か!﹂
∼大変見苦しい光景となっているためしばらくお待ちくださ
い。byさとみんTV∼
里見﹁いや∼、皆様大変見苦しい光景を見せてしまって本当に申
617
し訳ないです。この場をお借りしてお詫びいたします﹂
リナ﹁ところでエロファンはいよいよ日本を舞台にエロス・マギ
カとデビルロマイアの対決が始まった所なんでふね﹂
デ﹁あいつらは改造人間やから人の心を捨て去り自分達より弱い
相手を甚振る事で快楽を味わうようになった連中やから楓君がきっ
と始末してくれるで!﹂
里見﹁そんなわけでこれからも﹃erotic fantasi
a ∼童貞魔法騎士団とエロ魔法少女達の不思議な戦争∼﹄をよろ
しくお願いいたしますね∼!﹂
リナ﹁ちゃんと性感帯を鍛えておいてくださいでふ!﹂
618
82−1
里利架殿に代わって慶輔殿と真歩嬢が菊池との決戦に挑む事にな
って早3分、凄まじい攻撃によって生み出される金属音が会津若松
城内に響き始めてきおった。
まさに意地と意地の決戦が始まったのでござる。
﹁なかなかやるじゃないか! だが、俺の武勇に追いつくのはまだ
まだ先だな!﹂
﹁そうやって人を陥れようとしたって無駄だ! 僕達の怒りがお前
を打つ!﹂
慶輔殿の言葉は菊池の傲慢な態度に釘をさすかのように鋭く言い
放たれたのでござったのだが、関心の菊池はまだまだ怖気つく気は
無い様でござる。
﹁あなたみたいな改造人間はこれ以上暴れさせるわけにはいきませ
ん! ここで打たせていただきます!﹂
﹁やれるものならやってみるがいい! 我が武勇はそう簡単に錆付
きはせぬぞ!﹂
真歩嬢は仕込み杖で関口に斬りかかっておるのだが力が不足して
いるかのように全くビクともしなかったのでござる。そして関口の
肝を冷やす事ができたのが、その10秒後でござった。
﹁隙ありだよ、スタージュエルジャッジメント!﹂
﹁何だと!?﹂
619
アリエル嬢のおしっこでできたダイアモンドやラピズ・ラズリな
どの宝石の光弾が関口に向かって飛んで来たのでござった。しかし
関口は運よくガードしたのでござったが⋮⋮。
﹁まだまだ私達の失禁魔法はこれだけじゃないわよ!﹂
﹁むむむ、これは一体!?﹂
リオナ嬢の言葉通り、関口が周りを見てみるとテスラ嬢のおしっ
こでできた触手のトラップが回り中に
仕掛けられているではござらんか!
﹁もうこれで私達はあなた達の動きを手に取るように探知できるわ
! 受けてみなさい、半径20mスタージュエルジャッジメント改
め、アルティメットマジカルステラエボリューションを!﹂
その言葉の後に関口に対して無数の宝石の光弾が猛スピードで飛
んで来たのでござった!
もはや関口は⋮⋮。
﹁ぐわああああああああ!﹂
be
continued−−−
完全に避けきれずに食らってしまいリタイアとなってしもうた。
−−−to
620
82−2
関口が落ちて残るは森と吉川、菊池だけとなってしまったのでご
ざる。
もう既にエロス・マギカ側の闘志は完全に燃え上がってきており、
菊池達を追い込もうと言う勢いだけが残っておるのでござった。
今、菊池と戦ってる慶輔殿と真歩嬢もそれは同じでござった。
﹁これでお前達は圧倒的に不利になったはずだ! この勢いでお前
を落とす!﹂
﹁俺も舐められたもんだ! まさか仲間を落とされるとは前代未聞
の感じという事はこのことだったのか!﹂
菊池はまさに仲間を落とされて絶体絶命の危機に関しておるでご
ざろう。そんな男にセシル嬢とティナ嬢の失禁魔法が容赦なく襲い
掛かってくるのでござった。
﹁もうこれであなた達の悪事はおしまいよ、覚悟しなさい!﹂
﹁あなた達の腐った根性、私達が洗い流してあげるわ!﹂
2人のおしっこで精製された宝石の光弾が菊池に向かって高速で
飛んでいく一方、アリエル嬢とリオナ嬢のおしっこでできた触手が
吉川と森に対して高速で攻撃を行っておったそうな。
﹁ははは∼! 君達の攻撃はスローリー過ぎるから簡単に避けられ
ちゃうんだよね∼!﹂
﹁甘い⋮⋮!﹂
621
流石のシフォン嬢とテスラ嬢もこの2人の恐るべき身体能力に唖
然としてしまったのでござろうか。
完全に手も足も出ない状態が続いてしまったのでござった。
﹁それでも私達は絶対に負けない! 何せ私達には何としても守ら
なくてはいけない人達がいる! 叶えなくてはいけない願いと果た
さなくてはいけない約束があるんだから!﹂
﹁だから私達はここで諦めるわけにはいかないんだから!﹂
be
continued−−−
守るべきものを持ったアリエル嬢達の執念は実るのでござろうか
!?
−−−to
622
82−3
吉川と森、そして菊池の怒涛なる攻撃はエロス・マギカの面々を
完全に苦しめておったそうな。もはや連中の勢いは止まる所を知ら
ないといってもいいほどでござった。
﹁なんて速さなの!? この人達、まるで超人じゃない!﹂
﹁その通りさ、何せ僕達は地上最強のデビルロマイアの改造人間だ
からね∼!﹂
吉川の傲慢さに思わずイラついてしまったテスラ嬢。
﹁いい加減にしなさいよ!? あなた達は弱い物をいじめて楽しい
かもしれないけどいじめられる方は凄く苦しいんだからね!﹂
﹁我が鈴の音、戦場に響かせん⋮⋮﹂
そう構わず森は武器の棍棒を振り回してテスラ嬢のほうへと突進
していったのでござった。
﹁そうはさせないわよ! あなた達の悪事は私達失禁魔法少女が打
ち砕くんだから!﹂
セシル嬢の失禁魔法によって作られたおしっこでできた触手のオ
ブジェが森の攻撃を完全にガードしてしもうた!
﹁何!?﹂
﹁いくら頭がいいからって何をしてもいいと思ったら大間違いよ!
この世界にはあなた達のような傲慢な人間達だけの物じゃないん
623
だからね!﹂
ティナ嬢のおしっこでできた矢が森と吉川を追尾するという失禁
魔法が炸裂したのでござった!
﹁ぐわああああああああ!﹂
﹁そ、そんな∼!?﹂
森と吉川はティナ嬢の失禁魔法を喰らってしまい、空の方へと突
き飛ばされてしもうた。
そして慶輔殿と真歩嬢は菊池との戦いにますますヒートアップし
ていったのでござる。
﹁まだまだ、お前達の強さはこの程度か!?﹂
﹁言ってくれるじゃないですか! もうすぐあなたは私達の武勇の
恐ろしさを思い知る事になります!﹂
真歩嬢の言葉はまさに現実になろうとしていったのでござった。
そうとは知らずに菊池は何も感じないかのように攻撃を繰り出して
おった。
﹁そうは言ってもどうやって逆転するつもりだ!? お前達の考え
はそうやって言葉で俺を陥れるつもりなんだろう!?﹂
﹁いいや、これは現実になる! お前の周りを見てみろ!﹂
そういって菊池は周りを見てみると急に表情を青ざめてしもうた。
何と菊池の周りにはマジカルウイルスが無数存在しておった!
﹁な、なんじゃこりゃ∼!﹂
﹁お前が僕に対して攻撃している間にこの召喚獣を呼び出していた
624
んだ! そう、テレパシーでお前に気づかれないようにな!﹂
何と恐ろしい慶輔殿のファインプレーでござろうか、まさに冷静
さを失わずに好機を逃さなかった人間にしかできない行動でござる!
﹁さあみんな、遠慮なくいくんだ!﹂
そこですかさずマジカルウイルスの鉄拳がすかさず菊池に炸裂し
たのでござった!
﹁オラオラオラオラオラ∼∼∼∼∼∼!﹂
﹁ぐわああああああああああ!﹂
これを喰らった菊池は天に飛ばされてしもうた!
﹁楓君、もうこれで福島はステージクリアだよね!?﹂
﹁ああ、僕達は勝ったんだ!﹂
be
continued−−−
そして次は新潟へと部隊が変わるのでござる∼!
−−−to
625
83−1
楓殿が福島での激戦を行っている間に新潟の佐渡島では怪しげな
人形による怪事件によって住民はともかく応援にやってきた各国の
自衛隊が大怪我を負うなどの被害を受けているのでござった。
そこでデビルハンターである伊吹殿と朱里嬢が調査に速攻で向か
ったのでござった。
﹁怪しげな人形が住民達や自衛隊の皆様を襲うなんてなんて不気味
なのかしら⋮⋮。兄さん、もしかしてデビルロマイアの仕業じゃな
いかしら?﹂
﹁それもそうだけど何より大切なのはこれ以上被害を増やさないと
いう事だ。見つけたら速攻で始末するぞ﹂
大神兄妹はデビルハンターとして通常では姿が見えない悪魔が見
える体質を持っており、人々を脅かす悪魔と戦う専門の職業につい
てるのでござった。
仕事でドイツに向かった大神兄妹はセナ嬢と沙綾嬢が知り合いと
なったために失禁魔法少女と縁を持つようになったのでござる。
﹁他のみんなも一応協力してくれるって言うけど本当に大丈夫かし
ら?﹂
﹁朱里、みんなの事を疑うのはよせ。沙綾の友達だからきっと何が
あっても大丈夫に決まってるさ。そのためのエロス・マギカなんだ
からな﹂
伊吹殿の言葉を聞いた朱里嬢はすっかり仲間を信じるという事を
思い出したのでござった。
626
﹁ごめんなさい兄さん、沙綾の友達だから彼らが負けるはず無いよ
ね?﹂
そんな会話をしているとき、何処から悲鳴が聞こえて来た。
﹁きゃああああああ!﹂
﹁この悲鳴、美織ちゃん!?﹂
どうやらその声は美織嬢の様でござった。伊吹殿と朱里嬢はすぐ
さま悲鳴が聞こえて来た場所へ向かったのでござったのだが⋮⋮。
﹁兄さん、何処から大きな足音が!﹂
﹁もしかして、例の怪しげな人形か!?﹂
そこで二人が足音が途絶えるまで待機してみるととんでもない光
景が目に飛び込んで来たのでござった!
﹁待ちなさいよこの変質者!﹂
﹁よくも私達にあんな酷い事をしたわね∼!﹂
何と美織嬢と愛理嬢が怒りの表情を上げながら駆けていったので
ござった。
しかもミニスカ失禁しながら⋮⋮。
﹁美織ちゃんに愛理ちゃん!?﹂
﹁一体どうしたんだ!?﹂
そして2人は伊吹殿を見ると急に泣き出したのでござった!
627
﹁私達、怪しげな人形におっぱいを揉まれたのよ∼!﹂
﹁私達のおっぱいは聖だけの物なのに∼!﹂
そんな中、遂に今回の敵が姿を見せたのでござった!
be
continued−−−
﹁ギャハハハハハハ! お前達のおっぱいはしかと味あわせてもら
ったぜ!﹂
−−−to
628
83−2
﹁グヘヘヘへ! さてと次はお前らの尻をなでまくってやるぜ∼!﹂
﹁こいつよ∼! 私達のおっぱいを揉んだ怪しげな人形は!﹂
遂に姿を見せた例の怪しげな人形は美織嬢と愛理嬢のおっぱいを
揉んだと言う破廉恥な大罪を犯していたのでござった!
まさにけしからんと言ってもいいほどの人形でござろうか!
﹁もしかしてコイツ、タナトスデビルか!?﹂
﹁いいや、この人形は俺の分身だぜ。いくらお前らがこのボディを
破壊しても本体である俺の肉体を倒さない限りコイツは何度も再生
するからな∼! ハハハハハ!﹂
どうやらこの怪しげな人形は本体と呼ぶ改造人間を倒さない限り
機動は停止しないみたいでござる。
なんて恐ろしい能力なのでござろうか!
﹁要するにこの人形を操ってるのはデビルロマイアの改造人間、別
の場所にいるって事ね!﹂
﹁こうなったらナイトドールを召喚してコイツの本体を探し出して
叩くぞ!﹂
伊吹殿はナイトドールを召喚して人形の本体である改造人間を探
し出そうとしたのだが⋮⋮?
﹁そうはいかん、お前らはここで俺様に倒されるんだからな!﹂
629
人形は伊吹殿に対してナギナタで攻撃を開始、そこで朱里嬢はオ
メガウェポンで応戦を開始したのでござる!
﹁そうはいかないわよ! あなた達の悪事をこれ以上見過ごすわけ
にはいかないわ!﹂
それに続いて美織嬢と愛理嬢のナイトドールが人形に攻撃を開始
したのでござった!
﹁さっきはよくもやったわね!﹂
﹁この借りはキッチリ返して貰うから覚悟なさい!﹂
それでもこの人形は全く表情を見せることなく攻撃を続行してい
たのでござったのだが⋮⋮。
﹁あれ? この人形急に動きが止まったわよ?﹂
﹁これは一体どういうことなんだ?﹂
急に動きがピタリと止まってしまったのでござる。朱里嬢と伊吹
殿が人形の身に何が起きているのか全く理解できないでおった。
その答えはすぐそこまで来ておった。
﹁ひええええええええ!﹂
佐渡島の森林で何かを見つけたのは聖殿と神久朗殿でござった。
2人はこの人形を操ってる改造人間を追い詰めておった。
﹁お前が人形を操って住民や外国の自衛隊の人達を強襲して美織達
に手を出した事は分かってるんだ!﹂
﹁もうとぼけても無駄だぞ! 僕達はマジカルギアでお前の居場所
630
be
ふじよしたくろう
continued−−−
を突き止めたんだ! 覚悟しろ、藤吉卓朗!﹂
−−−to
631
83−3
﹁さあ観念しろ藤吉! お前の妖術で人形を操って美織達に危害を
加えていた事はもう分かってるんだ!﹂
﹁おのれ∼! 俺様の楽しみを奪った以上、ただで済むと思うなよ
!﹂
遂に美織嬢のおっぱいを揉んだ人形を操っていた張本人、藤好を
追い詰めた聖殿と新久朗殿。もはや二人の魔法力はすでにヒートア
ップして藤吉を包み込もうとした勢いでござった。
﹁もうお前はここで終わりだ、覚悟しろ!﹂
﹁そう簡単に俺様はくたばらん、さあ行け我が下僕達よ! あいつ
らを真っ先にして八つ裂きにするのだ∼!﹂
藤吉の号令で一気に人形の兵士達が聖殿と新久朗殿に襲い掛かっ
て来たのでござったが2人は表情を変えずに武器を取り出して攻撃
を開始したのでござる。
﹁そのような攻撃は僕達には通用しないぞ!﹂
聖殿はマジカルロケットランチャーで人形達を射撃攻撃で粉微塵
に破壊してしまえば⋮⋮。
﹁観念するのはお前のほうだ藤吉!﹂
新久朗殿はマジカルバズーカ砲で人形達の胴体を吹っ飛ばしてし
もうた。
632
﹁おのれ∼! こうなったら俺様が相手をしてやる!﹂
そこで藤吉は往生際が悪い所を見せるかのようにロケット砲を取
り出して聖殿達のナイトドールに攻撃を開始したのでござったが⋮
⋮。
﹁そんなものは通用しない、何故なら僕達のナイトドールは美織や
愛理達とのお漏らしによる絆で結ばれているんだから!﹂
運悪くガードされてしまったのでござった。
﹁何が絆だ∼! お前達みたいな生きる価値の無い童貞共なんかに
負ける俺様だと思うなよ∼!﹂
そこで藤吉は手榴弾を投げつけて最後の意地を見せようとしたの
でござったのだが⋮⋮。
﹁童貞でも生きる権利はあるんだ! その存在を否定しているお前
自信の歪んだ考えが間違っているんだ!﹂
﹁命は誰だって一番重いんだ! その重さを理解できないお前こそ
が本物の愚か者だ!﹂
そして2人の鉄拳制裁が藤吉に炸裂!
﹁ぐわあああああああああ!﹂
藤吉はかわす事もできずに喰らって天へと飛ばされてしもうた。
﹁ようやく勝ったね、聖君﹂
633
﹁ああ、どんな事があっても人の命を奪おうとする事なんて許され
るはずが無いよ。何せ命があるから地球はここまで進化できるんだ
から⋮⋮﹂
この後聖殿達は伊吹殿から美織嬢達の無事が確認されたのでござ
った。
be
continued−−−
そして次の舞台は富山でござる!
−−−to
634
84−1
ここは富山県の称名滝、350mという日本一の落差を誇る四段
構成の滝でござる。エロス・マギカの面々は滝見台の所まで改造人
間の行方を捜していたのでござった。
﹁恐らくここに改造人間の隠れ家があるんでしたっけ?﹂
﹁ええ、この称名滝に潜んでいるのは確かだわ。もしかしたらタナ
トスデビルもここに潜んでいるかもしれないわ﹂
パロム嬢の言葉にそう答えるマリア嬢でござったのだが、いまだ
に改造人間を発見できていないという事が何よりも焦りを加速させ
ておったそうな。
こんな美しい所に改造人間が本当にいるのか、エロス・マギカの
面々はそう考えていた時にアーシェ嬢が何か提案を差し伸べたので
ござった。
﹁とりあえず私達失禁魔法少女は滝の近くまで探してみるよ。そう
すれば早く改造人間が見つかるかもしれないでしょう?﹂
フリオニール殿もここにタナトスデビルや改造人間がいるだなん
て想像したくなかったはずでござる。
﹁できればここで改造人間との戦いを避けたいんだけどな﹂
その言葉を聞いて頭を痛めるスコール殿とルーネス殿であった。
﹁気をつけてよ? タナトスデビルが潜んでいる時だってあるんだ
635
からね?﹂
﹁じゃあ行って来るわね﹂
こうしてアーシェ嬢失禁魔法少女は称名滝に向かったのでござる。
﹁う∼ん、称名滝の側までやってきたのはいいんだけど改造人間が
いないみたいだね∼。確かにラファエルの会議室で情報を聞いたん
だけどな∼﹂
アーシェ嬢の言うとおり、称名滝には何処にも改造人間の姿は見
えなかったのでござる。
この情報はデビルロマイアが流したガセネタだったのか、もしく
はどこかに隠れているだけなのか、そう考え始めたリノア嬢でござ
った。
レフィア嬢もこの自然の美しさに見とれているばかりでござる。
﹁それにしても本当に称名滝は綺麗ですわね∼。こんな所にデビル
ロマイアがいると言う話がまるで嘘であって欲しいくらいですわ∼
!﹂
その時、称名滝の湖から巨大な怪物の姿が見てきたのでござった。
それを目で確認したのはオヴェリア嬢でござった!
﹁みんな、アナコンダのロボットが出てきたわよ!﹂
その名の通り、怪物の姿はロボットのアナコンダでござった。し
かも顔の部分だけフランケンシュタインみたいに機械に埋められて
いる以外はまさしく本物でござった。
そのアナコンダは素早くアーシェ嬢達に襲い掛かって⋮⋮。
636
﹁きゃああああああ!﹂
be
continued−−− 豪快に飲み込んでしまったのでござった∼!
−−−to
637
84−2
アーシェ嬢達4人は跡形もなくロボットのアナコンダに丸呑みさ
れてしまったのでござる。そのアナコンダの後ろに次々と別のアナ
コンダ達がやって来たのでござった。
一番最後に大きなヘリコプターが着陸して一人の女性が降りて来
たのでござる。
﹁失禁魔法少女は始末する事ができたのですね?﹂
﹁その通りだぜ。どうだい、俺が改造した巨大アナコンダの実力は
? このリモコン1つだけで失禁魔法少女を倒す事ができたんだぜ
?﹂
それに続いて科学者風の男が降りて来たのでござった。どうやら
先ほどの女性とは相棒らしき関係同士なのでござろうか。
﹁ええ、アナコンダをサイレントストーカーを飲ませて巨大化させ
たのが勝利の決め手でした。あのお方が開発した覚醒剤ですもの、
利用価値がありましたね﹂
女性が取り出したのは白い粉が入った小さな瓶でござる。この小
さな瓶に入った白い粉の正体が明かされるのはこの男の台詞でござ
る。
﹁このサイレントストーカーは失禁魔法少女のおしっこを我がデビ
ルロマイアの科学班が回収してそこから合成麻薬と混合して開発し
たんだよな。まさか合成麻薬と失禁魔法少女の尿を混ぜて作った奴
がとんでもない効果を見せてくれるなんて思いも知らなかったぜ﹂
638
﹁なるほど、それでわざわざ外国から動物を無暗に捕獲して私達を
倒すための兵器に改造なさったのですわね?﹂
何とレフィア嬢の声が2人の耳に響いて来たではござらんか。そ
こで2人は周りをキョロキョロしてレフィア嬢の声を探して見たの
でござったのだが⋮⋮。
﹁何∼!? 後ろにいたのか!?﹂
男が後ろを振り向くとアナコンダに飲み込まれたアーシェ嬢達が
ミニスカ失禁しながら微笑んで立っていたではござらんか!?
これは一体どう言う事でござろうか?
﹁馬鹿な、一体どうしてアナコンダに飲み込まれたお前達がここに
立っているんだ!?﹂
そこですかさずアーシェ嬢が種明かしを見せたのでござった。
﹁あのアナコンダが飲み込んだのは私達のおしっこで生成した分身
よ。もうお腹の中で溶けてるはずだけどね。私達が仕掛けた罠にま
んまと嵌ってくれたおかげで色々と手間が省けたわ﹂
それに続いてレフィア嬢、リノア嬢、オヴェリア嬢が2人に言葉
を浴びせたのでござった。
﹁あなた達がアナコンダを改造して住民達や他の国の自衛隊の人達
を強襲させたのはもう知ってますわよ?﹂
﹁そこで私達はわざわざ何も知らない振りをして失禁魔法で作った
偽者を生成してあなた達が姿を見せる機会を待ってたのよ。あなた
達に罠を仕掛ける感じでね﹂
639
ながお あきひこ
えづれ すみこ
﹁さてと、あなた達の目的を話してもらいましょうか? 江連澄子
be
continued−−−
さんと長尾明彦さん?﹂
−−−to
640
84−3
遂に自分達が仕掛けた罠で改造人間である江連と長尾を突き止め
ることに成功したアーシェ嬢達は連中にその目的を着てみる事にし
たのでござる。
﹁我々の目的はできの悪い人間達を虐殺してこの世界を作り直す、
それが目的なのだ!﹂
﹁そうすれば世界は優れた人間の見になり、力無き者の居場所はな
いと知らしめてやるのです。そう、あなた方の様な童貞男子を味方
している貴女方処女共をこの世から抹殺するためにね!﹂
なんとも頭が悪い人間は生きるなと言わんばかりの連中の目的を
聞いたリノア嬢とオヴェリア嬢は怒りを爆発させたのでござる。
﹁なんて事を⋮⋮。あなた達は人の命を何だと思ってるの!?﹂
﹁この世界も住民達もあなた達の道具じゃないのよ!﹂
しかし江連と長尾は悪びれる様子も無くただ傲慢な言葉を撒き散
らすだけでござった。全く持って愚かとしか言わんばかりと思わせ
る態度でござった。
﹁何度でも言うがいい、これがデビルロマイアの使命なのだからな
∼!﹂
﹁それを現実にするのが私達なのです﹂
何処までも身勝手なデビルロマイアに対してアーシェ嬢とレフィ
ア嬢の怒りの魂に火をつけたようでござった!
641
﹁分かってますの!? あなた方卑劣な輩のせいでみんながどれだ
け苦しめられているのか!?﹂
﹁それでもあなた達は世界を正すと言うの!?﹂
そんな中、江連の指を鳴らした音と同時に後ろから巨体のいいガ
ラの悪そうな男がやってきたのでござる。どうやら連中の切り札と
いってもいいくらいでござろう。
かとう ただゆき
﹁その通りです。だからこそあなた達はこの加藤忠行と言う人間に
倒されてもらいます﹂
﹁言っておくがこいつは殴られても痛みを感じないように肉体全て
は液体金属でできているからくれぐれも気をつけるんだな!﹂
殴られても痛みを感じない、なんて恐ろしいデビルロマイアの技
術でござろうか!
﹁お前等、覚悟しろよこの野郎!﹂
be
continued−−−
恐ろしき戦いはまもなく始まろうとしていたのでござる!
−−−to
642
85−1
﹁覚悟しろオラア! てめえら全員ぶっ殺してやるからな!﹂
﹁そうは問屋はいかないわよ! あなたみたいな淫獣はここで殺処
分してやるんだからね!﹂
加藤のキレまくった言葉に臆せずに風の刃を繰り出すと言う失禁
魔法を繰り出したオヴェリア嬢でござったがすかさず奴にかわされ
てしもうた。
﹁こんなもん寝てても避けられるんだよ、調子来いてんじゃねえぞ
オラア!﹂
﹁なんて頭の中が異常な奴なの!? まるで完全に狂信者じゃない
!﹂
アーシェ嬢の言うとおりこの加藤と言う改造人間はキレる事しか
しないと生きられないと言わんばかり、感情に身を任せたまま戦っ
ておった。
これでは狂信者といってもいいほど頭の中が異常と言われてもお
かしくなかったのでござる。
﹁悲しい人ですわね。あなたは感情に身を任せる事しかできないの
なら攻めて私の失禁魔法で楽にしてあげますわ﹂
するとレフィア嬢は自分のおしっこを固めた後にそれを光弾状に
して加藤に向けて発射したのでござる。ヒットしたのでござったが
加藤はまだ立ったままでござった。
643
﹁狂犬と呼ばれた男を舐めるんじゃねーぞてめえ! この俺の真の
恐ろしさをとくと味わいやがれ!﹂
すると加藤の背中から触手が現れてアーシェ嬢達に襲い掛かって
来たのでござる。そう、これが加藤の恐ろしき戦闘能力なのでござ
った。
そこで諦めないで対抗するのがレフィア嬢、何と自分のおしっこ
を糸状にして加藤の周りに張り巡らせる事で結界を張っておったの
でござる!
﹁いいえ、ここであなたは終わるのです! この世に弱者を虐げる
事しか考えていない者のエゴは通用しませんわよ!﹂
加藤の触手がレフィア嬢の結界に当たってしまい、そこから大き
な雷が発射されて来たのでござる。どうやらこの結界こそがレフィ
ア嬢の失禁魔法のトリガーだったのでござろう。
﹁さあ、もうこれ以上悪事できないように私が成敗いたしますわ!﹂
be
continued−−−
レフィア嬢の決死の失禁魔法が炸裂したのでござった!
−−−to
644
85−2
レフィア嬢の失禁魔法が加藤に炸裂しようとしておった。その内
容はレフィア嬢のおしっこがつきの形をしたブーメランへと姿を変
えて雷を纏ったまま加藤に向かっていく物でござる。関係で称名滝
でのバトルはますます過激になり始めてきおったため、もうこうな
ってしまったら修羅場はもう免れないでござろう。 ﹁あなたのような感情に身を任せたまま暴力を振舞う者を野放しに
するわけには参りませんわ!﹂
﹁やってみろオラア! 俺は無敵の狂犬と呼ばれた漢だぞ!﹂
加藤の暴走した精神はまさに狂犬にふさわしい暴走ぶりでござっ
たのかアーシェ嬢達の心は既に凍り付こうとしておった。まさに恐
怖を締め付けると言った戦いがここで繰り広げておった。そんな中、
レフィア嬢だけが怖気つくことなく加藤に立ち向かうのでござった。
レフィア嬢の勇気は加藤の狂った精神を打ち砕き、他のみんなに反
撃のチャンスを与えるきっかけとなるのでござろうか?
﹁例えあなたに勝利の可能性があったとしてもその暴走した心があ
る限り私達はそれを認めるわけにはいきませんわ! この世界はみ
んなが住んでいる場所、あなただけのものではありませんのよ!﹂
﹁クズ女が、てめーの説教はもううんざりだぜ!﹂
加藤の肉体がレフィア嬢の失禁魔法によって徐々にダメージを与
えていくのでござったが、加藤がなかなか倒れないのでますますヒ
ートアップして来たのでござる。あれだけダメージを受けたにもか
かわらずにまだ立てるとは加藤もなかなかの男でござろう。
645
﹁もう認めなさい、あなたの心はもう既に汚れてるからもう勝ち目
はありませんわ!﹂
﹁黙れ∼! 俺はこの世界で一番の男になってやるんだ! ここで
終わってたまるかよ!﹂
加藤がそう叫ぶその時、空から不死鳥と氷のシャンデリア、風車
が加藤に向かって飛んで来たのでござる。アーシェ嬢とリノア嬢、
オヴェリア嬢の失禁魔法が発動した事に気づかない加藤は避ける事
もできずにまともに喰らってしまい、奥の方へと吹き飛ばされてし
もうた。
﹁いい加減にしなさいよ! あなたがやっている事はただの憂さ晴
らしじゃない!﹂
﹁この世界はあなたに何も悪い事はしていないはずだよ!? それ
なのに一体どうして全てを憎むの?﹂
﹁どちらにせよあなたにみんなを苦しめる権利はありません!﹂
この言葉は加藤の胸に突き刺さろうとしておった。
﹁黙れよ! 俺様は誰にも認めてもらえなくて全てに捨てられ、一
人で彷徨った! 俺に全てを破壊するデビルロマイアにこの勝利を
be
continued−−−
ささげてやるんだよ!﹂
−−−to
646
85−3
レフィア嬢と加藤の戦いはもうすぐクライマックスを迎えようと
しておった。怒りのみで戦う加藤の精神はもう既に狂信者と言って
もいいほど歪んでおった。
﹁ぶち殺してやるオラア! てめーら全員な!﹂
﹁もうこれ以上憎しみで戦うと言うのなら私も全力で相手になりま
すわ!﹂
レフィア嬢は背中に揚羽蝶の翼を生成して加藤に対して失禁魔法
で対抗し始めたのでござった。まさに狂信者を打ち落とさんと言わ
んばかりのレフィア嬢は闘志が凄かったのでござる。
﹁あなたの相手はレフィアだけじゃないよ!﹂
するとアーシェ嬢も不死鳥の翼を背中に生成して火の失禁魔法で
加藤に攻撃を開始し始めたのでござる。その内容はおしっこで火の
手裏剣を生成して加藤に向かって投げ飛ばすのでござった。
その失禁魔法を加藤はまともに喰らってしまったのでござったが
まだ立ち上がったままでござる。
﹁オラー! 俺様を舐めるなよこのやろう!﹂
既に加藤の体力は限界を超えていたのでござったが奴の中の怒り
と憎しみがカバーしており、生命力を維持しているのでござろうか。
これだけ喰らってもまだ立てるとはなんとも驚いた事。
647
﹁もうあれだけ傷ついていると言うのにまだ戦うつもりなのですの
⋮⋮!? 哀れとしか言い様がありませんわ、ならば私の魔法で安
らかに眠らせますわね!﹂
するとレフィア嬢はミニスカ失禁した後におしっこの触手で加藤
の体内に入れ込んで来たのでござる。
﹁うらああああ! 俺はまだ⋮⋮!﹂
﹁もうあなたは十分に戦いましたわ⋮⋮!﹂
レフィア嬢がそう呟いた瞬間、加藤の肉体はおしっこと融合して
宝石と化してしまったのでござった。
﹁リノア、長尾と江連は?﹂
﹁あいつらの姿は見えていないわ。レフィアが戦っている間に逃げ
たんだと思うの﹂
周りをよく見てみると長尾と江連が消えていたのに気づいたそう
でござる。きっとレフィア嬢の失禁魔法の恐ろしさに怖気ついてし
まったのでござろう。
﹁どうする、このままアイツらの事を追いかける?﹂
﹁その必要はないわ、逃げた連中は無視してフリオニールに報告し
て次の戦場へと向かいましょう﹂
レフィア嬢はこの戦いを終えた後、宝石となってしまった加藤の
亡骸をずっと見つめていたのでござった。そして次の舞台は鳥取へ
be
continued−−−
と移るのでござる。
−−−to
648
86−1
日本海海岸に広がる広大な砂礫地で有名な鳥取砂丘、ここでデビ
ルロマイアの改造人間が暴動を起こしていると聞いているのでその
原因を探しているのはラクダに乗ってるバッツ殿達でござる。
空には真っ赤な太陽がぎらぎら真っ赤に燃えており、真夏の如く
夕焼け空が広がっておった。
﹁この鳥取砂丘はまるでサウジアラビアの砂漠みたいなような物だ
な。空は暑いせいか熱気が凄すぎるよな∼!﹂
﹁ええ、それにしても日本にもこんな神秘的なところがあるんです
ね∼。こんな場所でデビルロマイアが暴れているなんて想像したく
もないですよ﹂
ラムザ殿の言うとおり鳥取砂丘は日本で一番の海岸砂丘なので、
ここでデビルロマイアが暴れていると聞いたらエロス・マギカのみ
んなは一体どう思ったのでござろうか。
﹁あれだけ探してもデビルロマイアが見つからないなんておかしく
ないかしら?﹂
﹁そうだよね。こんなに綺麗な夕焼けが見れるんだから少しは楽だ
よね﹂
ファリス嬢の言うとおり、夕焼けを見れているのだから唯一の救
いと言っても言いでござろう。アルマ嬢が持っている温度計は既に
50度をさしていたのでござる。
﹁嘘でしょ∼! もうこんなに気温が上がってるじゃない! ちょ
649
っとローザ、失禁魔法でこの温度を下げてよ∼!﹂
﹁だ∼め! 失禁魔法は戦いのために魔力を温存しておくの!﹂
そんなごたごたが続く中、リディア嬢が時計を取り出して時刻を
知ろうとしたとき、とんでもない事実が発覚したのでござった!
﹁ねえ、ラクダに乗り始めた時って確か午後3時だったよね?﹂
﹁はい、そうですけど? もうすぐ﹂
そして次の瞬間、信じられない事を耳にする一同でござった!
﹁今、午後9時を回ってるんですけど∼!?﹂
﹁何だって∼!?﹂
仰天するアルクゥ殿でござったがそんな時間になるまで鳥取砂丘
を探し回っていた事にまったく気づかなかったのはエロス・マギカ
のみんなにとって完全な過失と言ってもいいでござろう!
しかし、こんな時間まで太陽が沈んでいない事に疑問を持たなか
ったのは誰もいなかったのが痛かったのでござる!
﹁それにしても午後9時になってもどうして太陽は沈まないのよ!
?﹂
﹁俺に聞くな∼!﹂
be
continued−−−
これは一体どういうことか!?
−−−to
650
86−2
午後9時のはずなのに何故か太陽は沈んでおらずに真っ赤に燃え
ているのは完全に異常でござった。一体どうなっているのか全く理
解できていないエロス・マギカの面々でござったが動こうとしたの
でござったが徐々に上がっていく熱帯夜の気温によって指揮が鈍っ
ておった。
﹁ちきしょ∼! 何で午後9時なの太陽は沈まないどころか真っ赤
に燃えてるわけ∼!?﹂
﹁こんなの完全に異常じゃんか! 一体こんな異常な事を起こして
いる原因は何処にあるんだよ!﹂
バッツ殿とカイン殿は事の重要さが理解できないまま原因を探し
ておったが熱帯夜のせいか、暑さによって集中力が落ちそうになっ
ておった。そして太陽は沈まないどころか西からどんどん上がって
いくのでござる。
﹁ちょっとこの太陽どうなってるのよ∼!﹂
ファリス嬢も何が起こってるのかまったく理解できないまま混乱
している素振りを見せていると今度は小さな隕石が発射されてきた
のでござった。
﹁何だよこれ∼! この太陽完全に化け物じゃねーか!﹂
﹁まずいな⋮⋮! このままだと僕達は完全に全滅だ!﹂
太陽の謎の暴走により、カイン殿とラムザ殿の警戒心が強まって
651
いく中、リディア嬢が魔法を使って偶然見かけた人が隠れる事がで
きるほどの大きな岩に穴を開けたのでござる。
﹁みんな、この穴倉に身を潜めて! 暑さをしのいでこれからの事
を考えましょう!﹂
こうして穴倉に身を潜めたバッツ殿一行はしばらく太陽の暴走を
見過ごすまで待機することを決めたのでござった。リディア嬢の正
確な判断で何とか危機はしのげたのでござった。
﹁あの太陽、もしかしてデビルロマイアの仕業じゃないかしら?﹂
﹁どうしてそんな事いえるんだ?﹂
突然アルマ嬢の口から放たれた言葉に疑問を抱いたイングス殿の
質問に答えるかのようにローザ嬢は真剣な表情で答えたのでござる。
﹁あの異常気象はこれまで起きなかったはずでしょう? もし考え
るとしたらデビルロマイアが何かの装置であの太陽を操っているん
だと思うわ。それしか考えられないわ﹂
﹁でも一体どうやって調べるんだ? 外に出るんだとしても小さな
隕石の餌食になったり熱帯夜でやられる可能性だってあるんだぜ?﹂
バッツ殿の言うとおり、隕石と暑さによって倒れてしまう可能性
だってあるのだから迂闊に外に出るのは危険でござる。そんな中、
アルクゥ殿がアイポットで何かしらの画像を見ていたのでござる。
﹁アルクゥ、何見てるの?﹂
﹁これは僕の魔法で作った小さな小型飛行カメラで外の様子を見て
いるんだよ。何かこの原因を見つかるのかなと思ってね﹂
652
その言葉を聞いたバッツ殿はアイポットのほうへと顔を近づけた
のでござる。
﹁へ∼、アルクゥの奴がこんな事できるなんて意外だな∼!﹂
﹁まーね﹂
しかし、この後のクルル嬢とリルム嬢の言葉で機転がやってきた
のでござる。
﹁やっと分かったわ、この太陽の暴走の原因﹂
﹁どうして今まで気づけなかったのかしら。まさに迂闊だったわ!﹂
その言葉を聞いたカイン殿は驚いた表情で2人に質問してみたの
でござる。
﹁分かった!? どういう事だよ!﹂
﹁答えはもうすぐ分かるわ。みんな、あの椰子の木を見てて!﹂
そう言ってクルル嬢は失禁魔法で宝石の光弾を生成して椰子の木
へと発射したのでござる。
﹁スタージュエルスプライツ!﹂
be
continued−−−
そして空間に風穴が開いたのがしばらくの事でござった。
−−−to
653
86−3
失禁魔法によって鳥取砂丘の空間にヒビが入った事が確認したエ
ロス・マギカ一行はその場所へと接近していったのでござる。そう、
空間にヒビが入った理由は正体が鏡だったのでござった。
﹁なるほどね∼、こうなっていた訳か﹂
その瞬間に太陽の暴走は収まり、空はようやく星が輝く夜空へと
姿を変えたのでござった。そして次の瞬間、鏡の壁から何者かが出
てきたのでござる。それは眼鏡をかけたぜい肉が目立つまるまる太
った男だったのでござる。
みやきあきら
﹁お前達はエロス・マギカか! 何故この宮木明様の完璧な太陽茹
で殺し戦法を見破ったんだ!?﹂
何故自ら宮木と名乗った男の作戦を見破る事ができたのか、その
説明を行ったのは冷静さを取り戻したラムザ殿とカイン殿でござっ
た。
﹁お前はマジックミラーを利用して僕達の行動を尾行しながらあの
太陽の装置で攻撃を行っていたのだろう。誰にも気づかれないよう
に警戒したのは良かったが一つだけ弱点があった事が分かっていな
かったようだな﹂
﹁お前の姿を隠していたマジックミラーにあの椰子の木が写ってい
たんだよ。鏡に映された椰子の木の陰は反対に伸びるんだからな!﹂
その通り、鏡に映るものはリアルの世界とは全く逆の方に映るか
654
ら椰子の木の陰も逆に映っていたから簡単に見破る事ができたので
ござった!
そしてすぐさまナイトドールを召喚して攻撃を開始したのでござ
った。
﹁ひ、ひえ∼!﹂
﹁さてと、後はこの男の後始末だけだな∼!﹂
カイン殿の怒りのオーラが最高潮に達して魔法力が覚醒をし始め
た頃、後ろから失禁魔法少女達の悲鳴が聞こえて来たのでござった!
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁どうした!?﹂
イングス殿が振り向いてみると何とゾンビ達が失禁魔法少女達に
おっぱいを揉むなどスカートの中に手を突っ込むなど破廉恥な攻撃
をしているではござらんか!
その後ろには何者かが立っておった!
ほんごう くみこ
﹁童貞共め⋮⋮、貴様達の活躍はこの本郷久美子の眼中の中で終わ
be
continued−−−
りを告げるのじゃ﹂
−−−to
655
87−1
突如姿を見せた本郷久美子と言う改造人間は失禁魔法少女達をゾ
ンビ達に強襲させていきなりバッツ殿達に宣戦布告を仕掛けてきお
った。あれから10分、その戦いは幕を開けて両雄は凄まじい攻撃
を見せおった。
﹁ほほう、なかなかやるではないか。だが、ここまでじゃ!﹂
本郷は怪しげな術で地面からゾンビを召喚してクラウド殿に対し
て総攻撃を仕掛けてきおったが、すかさずマジカル三節昆でカウン
ター攻撃を行い見事撃退したのでござった。
﹁そうはいきません、僕達にも意地はあります。それを忘れないよ
うに!﹂
続いてエッジ殿が手裏剣を投げてゾンビを攻撃して、イングス殿
はマジカルヌンチャクでゾンビ達を倒してゆくのでござった。
﹁こんな物で俺たちを止められると思ったら大間違いだぜ、改造人
間!﹂ ﹁エロス・マギカの武勇を甘く見てもらっては困るな!﹂
その隙を見て宮木はリモコンで太陽を操作して隕石をエロス・マ
ギカの面々に降らせたのでござる。それを確認したローザ嬢がミニ
スカ失禁した後におしっこで巨大なゼリーの塊を生成してその隕石
の衝撃を防いだのでござった。
656
﹁何∼!? 俺様の攻撃パターンが∼!﹂
﹁もうこれ以上あなた達の好きにさせるわけにはいかないわ! 覚
悟なさい!﹂
どうやら本郷と宮木の両者も強さを発揮してきており、エロス・
マギカの面々もただではすまなくなりそうな雰囲気になってきおっ
た。この戦いに何か起きなければよいのだが⋮⋮。
﹁喰らいやがれ! 魔法力で熟練されたこの俺のナギナタ捌きを!﹂
﹁こしゃくな、この妖術でおぬしを葬ってくれよう、それが嫌なら
わらわを倒してみよ!﹂
カイン殿のナギナタが本郷に切りかかるが妖術で防がれてしもう
た。手に汗握る戦いはさらに激しさを増すばかりでござる。
be
continued−−−
﹁この戦い、勝ってやるから覚悟しろよ!﹂
−−−to
657
87−2
本郷とカイン殿の攻撃が衝突している頃、自力でセクハラゾンビ
の攻撃を何とか脱出したローザ嬢は宮木が操っている太陽の装置を
破壊するために攻撃を開始したのでござる。
﹁よくもこの太陽で私達を茹でさせようとしたわね! この借りは
キッチリかえさせてもらうから覚悟しなさい!﹂
﹁何という事だ、この俺がここまで追い込まれると言う事は相当や
ばいと言う事か! ならばとっておきの奇策を使わせてもらおうか
!﹂
そこで宮木はすぐさまベルらしき機械を取り出してそれを鳴らし
たのでござる。その後に大きな体で筋肉マッチョの改造人間が姿を
見せたのでござった。
たかなし なつき
﹁頼んだぞ! あの失禁魔法少女をお前の怪力でぶち倒してやって
くれ!﹂
﹁ぶもおおおおおおお! 俺は高梨夏季、お前を俺の怪力で倒す!
言っておくがこう見えても女だ!﹂
何と恐ろしい改造人間でござろうか、怪力を武器にローザ嬢を倒
そうとするその力はもはや只者ではござらんと言ってもよいでござ
ろう。
﹁なるほど、要するに力付くで私達を倒そうと言う魂胆ね。でも戦
いに勝つのは力の強さではなく大切な物を守るために戦う気持ちの
強さだと言う事を教えてあげるわ!﹂
658
﹁減らず口を! このまま殴り殺す、覚悟するがいい!﹂
そう言って高梨はローザ嬢に殴りかかろうとしておったが、すぐ
さまローザ嬢の失禁魔法で作られたシャボン玉の爆弾が高梨の動き
を止めようとしておった。
﹁甘く見ないで、女の子のおしっこは悪の心を溶かす不思議な力を
持ってるんだから!﹂
﹁俺の怪力を舐めるなよ!﹂
高梨はシャボン玉爆弾の爆発を喰らってるにも関わらずにダメー
ジを気にしないでローザ嬢に向かって特攻を仕掛けてきているのだ
からまさに化け物でござろう。
︵何なのコイツ⋮⋮、あれだけダメージを受けているのにまだ動け
ると言うの!?︶
そう考えている間に高梨はすぐさま突進を仕掛けてきたのでござ
る。もはやローザ嬢の所まであと少しといったと言うべきでござろ
うか。
﹁ぶもおおおおおおお! 死ねー!﹂
︵や、やられる! もうこうなったら一か八かで失禁魔法で対抗す
るしかない!︶
ローザ嬢は失禁魔法で触手を生成して高梨に攻撃しようとしたの
でござったが⋮⋮。
﹁受けてみなさい! ヴァニッシングボール!﹂
659
いきなり金色に光り輝く大きな光弾が高梨に向かって体当たりを
してきおった。高梨はそれを喰らってしまい吹き飛ばされたと思っ
たらとんでもない光景がローザ嬢の目に飛び込んで来たのでござっ
た!
﹁これは一体どういうこと!? 首しか残っていないじゃない!﹂
何と腕と足、胴体が全て消えており生首しかないではござらんか。
あの黄金の光弾は一体どういう物なのか全く理解できないローザ嬢
でござったが⋮⋮、光弾からリディア嬢が出てきたのでござった。
﹁安心してローザ、あの筋肉猛牛女は私の失禁魔法で一億分の一に
分解して魔法空間に飛ばしたわ﹂ ﹁リディア、これってもしかしてあなたの魔法力が覚醒したの!?﹂
ローザ嬢の質問に対してリディア嬢は笑顔で首を縦に振るのでご
ざった。
﹁それにしても本当に良かったよ。もう少し遅かったらローザがあ
の女にやられる所だったんだよね﹂
﹁でも安心している場合じゃないよ。あの本郷と言う女を何とかし
ないと!﹂
be
continued−−−
そう、2人にはまだ本郷という難敵が待っておったのでござった。
−−−to
660
87−3
いよいよ本郷の攻撃は勢いを増していき、エロス・マギカの面々
の精神力を大幅に削ろうと言う所まで来ておったのでござった。果
たして本郷の攻撃に耐える事ができるのか、そこがエロス・マギカ
の勝負どころでござった。
﹁なかなかやるではないか、だがどう足掻いてもお前達童貞共はこ
こで滅びる運命を覆す事はできぬ。大人しく運命を受け入れるがよ
い﹂
﹁お断りだ! お前が何を言おうが俺達は絶対に諦めない!﹂
﹁俺達には守りたい人達や果たさなければいけない約束があるんだ
! 全ての戦いを終わらせて失禁魔法少女達と一緒に失禁プレイを
楽しむ日が来るまで俺達は戦うんだ!﹂
バッツ殿とエッジ殿の力強い言葉が本郷の耳に響かせるのでござ
ったが、まだ戦いは終っておらんかった。本郷の攻撃がまだ終って
おらんかったのでござる。
﹁お前達ももうそろそろ夢を見る時間は終わりを告げる時がきたの
じゃ。潔く観念して死を持って敗北を悟るのじゃ﹂
﹁そんな運命、真っ平ごめんだぜ!﹂
そう言って反撃を繰り返すカイン殿、まだまだ攻撃の手を緩める
ことなく必死に本郷が繰り出すよう術に喰らいつくのでござった。
﹁受け入れぬと言うのなら我が手によって三途の川を渡るがよい﹂
﹁その台詞、このままにして返させてもらうぜ!﹂
661
諦めずに妖術を繰り出す本郷に対して、すかさずカイン殿は手裏
剣を投げて本郷に隙を作らせる作戦に出たのだがガードされてしま
ったのでござる。
﹁まだ分からぬのか? お前達のような力無き大罪人はデビルロマ
イアによって裁きを受ける定めがある。もうこれは覆す事はできぬ
ぞ﹂
﹁いいや、俺達はやって見せる! お前は俺達がただの童貞だと思
っているから自分より弱い人間を見下す事しかしないんだ!﹂
﹁その証拠に、俺達の負けない闘志、逃げない勇気、諦めない意思
をお前に見せてやる!﹂
その言葉の後、カイン殿とエッジ殿は巨大な手裏剣を生成して本
郷に投げつけて来たのであった。その手裏剣の数は無数に増え続け
て数え切れないほどでござった!
﹁何じゃと、これがお主達の秘められた力だというのか⋮⋮!?﹂
﹁俺達の愛と義のブレイブハートを喰らえ∼!﹂
その無数の手裏剣は本郷に向けられて投げられて来たのでござっ
た。そして本郷の肉体は無数の手裏剣によって一部を斬りつけられ
ていったのでござる。
﹁く、お前達の運命はわらわを倒しても変わらぬぞ。例え世界が認
めてもな!﹂
しかし、本郷は立ち上がりテレポートですかさず逃げてしまった
のでござった。
662
﹁待ちやがれ! まだ勝負は付いてねーぞ!﹂
﹁追う必要はない、それよりこれ以上デビルロマイアが潜んでいな
いか鳥取砂丘を捜索するんだ。奴とはいずれ決着を付ける時が来る。
今は次のエリアの攻略が先だ!﹂
be
continued−−−
鳥取砂丘のステージ攻略はこれにて終了でござる!
−−−to
663
88−1
こくらじょう
小倉城は、現在の福岡県北九州市小倉北区にあった日本の城でご
ざる。この城は戦国時代最後の合戦である大坂の陣で活躍した毛利
勝永の父親が立てたのでござった。
そこで改造人間の脅威に立たされたのはジタン殿とティーダ殿で
ござる。既に2人のナイトドールはボロボロの状態になっており、
空には雨が降って追った。
﹁チキショウ、何だよこいつの戦闘能力は∼!﹂
﹁こいつ、今までの敵とは桁違いやないか⋮⋮﹂
そんな2人を余所に一人のデビルロマイアの改造人間が高らかに
声を上げていたのでござる。
うえはらあい
﹁命が消えるその刹那の表情⋮⋮。ああ、たまらない! もっとこ
の上原愛にあなた達が苦しむ所を見せて頂戴!﹂
この改造人間はどうやら他人が苦しむ表情を見ることで快楽を得
ると言う危ない趣味を持っておるようでござったがそれよりもっと
たかはしまさひろ
危ない改造人間がおった!
おおとも けんじ
﹁お前らの命はぁ、この高橋雅弘様のもんだ∼!﹂
﹁この大友健二の覚悟をとくとみよおおおおぉ!﹂
どちらにしてもこれは危なそうな連中ばかり、かなり曲者がそろ
った敵の面々でござろうか。そんな中、ジタン殿とティーダ殿の後
ろにはユウナ嬢とエアリス嬢が控えなのだろうか待機しておった。
664
﹁ねえエアリス、まだ出撃は駄目なの!? あの2人あんなにやら
れてるんだよ!?﹂
﹁今はあの2人にかけましょう。彼らならきっと失禁魔法少女のサ
ポート無しで大丈夫のはずですから!﹂
ジタン殿達のグループは失禁魔法少女が一人も存在していないと
言う短所がござった。しかし、エアリス嬢によるとこのグループは
とんでもない潜在能力が持っているというのであった。
﹁何せこのグループはあれがありますから大丈夫ですよ、ユウナ﹂
﹁それはいいんだけど⋮⋮﹂
be
continued−−−
果たしてあれとは?
−−−to
665
88−2
傷だらけのまま上原達に立ち向かってゆくジタン殿とティーダ殿
でござったが、なかなかダメージが思ったより酷く、回復が間に合
っていない状態でござる。
﹁ジタン、お前のナイトドールのHPはどれくらいあまっとる?﹂
﹁まあ大体30パーセントぐらいって感じだな。そろそろあれが発
動しないとヤバイのは分かってるけど無暗にあいつらを出撃させた
ら戦力の回復が二度手間になるからな﹂
あの2人が傷だらけになってまで上原達に戦いを挑んだのは先の
事を考えて行動しているつもりなのでござろう。その信念が言葉か
ら伝わってきているのはもはや2人の身体から湧き出てくる闘志の
仕業と言っても良いでござろうか。
﹁さ∼て、あなた達の悲鳴はどんな素敵な音色がするのかしら∼!﹂
怪しげな妖女の雰囲気をイメージしながら狂気をさらけ出す上原
は完全に精神を暴走させておった。こうなってしまったら人間は終
わりだからこうなるわけにはいかないでござる。
﹁ティーダ、こうなったらあのクズを完膚無きままに叩き潰すぞ!﹂
﹁了解や。俺もこう言うゲスは生かしておかん。はっ倒しておくわ
!﹂
その瞬間、ジタン殿とティーダ殿のナイトドールが金色に光り輝
いておった!
666
﹁もしかしてこの美しさは⋮⋮!﹂
﹁そう、これはミスティックドライブと言う奴だぜ! これからお
前らのような悪党を葬るための俺達の究極の魔法なんだぜ!﹂
そして遂にユウナ嬢とエアリス嬢が出撃を果たし、ミスティック
ドライブを発動させておった。
﹁この奥義を使えるのは私達のような童貞男子と深い絆で結ばれて
いる命の重さを知っている人間だけよ!﹂
﹁私達はあなた方のような人間に負けたりはしません!﹂
be
continued−−−
まさに反撃が始まろうとしておった。
−−−to
667
88−3
いよいよミスティックドライブの発動が現実になってきおった。
ジタン殿とティーダ殿の闘志が小倉城の雨空を彩るように金色のオ
ーラとなって光り輝いていたのでござった。
﹁このドキドキが高鳴る鼓動となって俺達の闘志を覚醒させるんだ
ぜ!﹂
﹁お前らはあまりにも心を悪に染めよった。その報いはキッチリ受
けてもらうで!﹂
それに続いてユウナ嬢とエアリス嬢が上原に対して宣戦布告を行
ったのでござった。
﹁これさえあればあなた達の根性を思いっきりブッ叩く事が出来る
わ!﹂
﹁覚悟してください、私達はあなた達を処分する事に躊躇いと迷い
はありません!﹂
しかし、上原は高橋と大友と一緒に意味不明の挑発を繰り返すの
でござった。
﹁もっとあなた達の悲鳴を聞かせて頂戴、その表情が刹那の冷たさ
で彩るまで!﹂
﹁おもしれえええええ! お前らも俺の手で永遠に眠らせてやるぜ
!﹂
﹁ワシの奥義をとくと見よ∼!﹂
668
そんな中、ジタン殿はマジカル三節昆を楯状に振り回して竜巻を
発生させたのでござる。
﹁まずは俺がいくぜ! これまでの仕返しをキッチリさせてもらう
からな!﹂
﹁うふふ、まずはあなたの死に顔を見せてもらおうかしら∼!﹂
そこで上原が日本刀を取り出してジタン殿に切りかかったのでご
ざったが、素早く交わしてしもうた。
﹁そうはいかないぜ! お前らにはまだまだ仕返ししてないんだか
らな!﹂
先ほど発生させた竜巻が上原に襲い掛かって、ティーダ殿がそれ
を確認した後、マジカルツインセイバーで切りかかってきたのでご
ざった。
﹁そんなに悲鳴が聞きたいんならあの世の果てで妄想してるがええ﹂
﹁あ∼はははははは!﹂
完全に大きなダメージを与えたジタン殿とティーダ殿、まだまだ
be
continued−−−
勝負は始まったばかりでござった。
−−−to
669
89−1
本格的に小倉城でのバトルが激しくなってきており、ジタン殿と
ティーダ殿の気迫が徐々に上がってきておった。それを見た上原達
の狂気も上がって来たのでござる。
﹁さあ行くぜお前等! 俺達の愛と義のブレイブハートを見せてや
るぜ!﹂
﹁俺らを止められるとおもったっら大間違いや。お前らの野望はこ
こで終いや﹂
そんな2人を余所に上原は大きな鎌で、高橋は拳で、大友は妖術
でジタン殿とティーダ殿に対して総攻撃を開始したのでござった。
それを見たユウナ嬢とエアリス嬢はバリアシールドを生成してそれ
らをガードしたのでござった。
﹁何じゃと?﹂
﹁このマジカルバリアは攻撃をガードするだけじゃなくその力を吸
収して自分の魔法力へと変えることができるの﹂
﹁もうこれで貴方達が私達に対抗できる物はありません﹂
それでも上原の狂気は衰えるどころかますます強くなってゆくば
かりでござった。
﹁フフフ、この狂気に勝ろうする大きな力を持った物に会えるなん
て久し振りね。どうやって葬ってやろうかしら?﹂
そう言って上原はユウナ嬢達に向かってマシンガンを乱射してい
670
ったのでござった。
﹁何だったら俺も真の必殺魔法を見せてやるよ!﹂
その後ジタン殿の右手が紫色のオーラが纏ったのでござる。それ
からまもなくティーダ殿とユウナ嬢とエアリス嬢にも同じ様子がお
きたのでござる。
﹁お前等にもこの力の恐ろしさを思い知ってもらうわ﹂
﹁そして己が犯した罪の重さを十分知りなさい!﹂
﹁これが私達の愛と義のブレイブハートです!﹂
be
continued−−−
4人はその右手から竜の光弾を発射したのでござった。
−−−to
671
89−2
魔法力を覚醒させて、闘志を燃やし尽くしきっている4人の右手
から龍の光弾が発射され、上原達に向かって飛んでいったのでござ
った。
﹁受けてみやがれ、俺達の愛と義のブレイブハート!﹂
その光弾は上原達に直撃した後に直接巻きついてきて動きを封じ
た後にユウナ嬢が何やら魔法陣らしき模様を地面に生成して何かが
召喚されたのでござる。
﹁まだまだ終わりじゃないわよ! あなた達の悪の野望を完全に打
ち砕くまで私達は倒れないんだから!﹂
何と召喚されたのは大砲が装備された大量の幽霊船でござった。
それらは上原達に向かって大砲が発射されようとしており、この戦
いの最大の見物となりそうな勢いでござった。
﹁ふふふふ、この勢いはまさに最高だわ∼! そこに悲鳴を浮かべ
たらどんな最高な惨劇が繰り広げられるのかしら∼!﹂
﹁ひひひひ! お前達をこのまま八つ裂きにしてやるから覚悟しろ
や∼!﹂
﹁我が覚悟、ご覧あれ!﹂
改造人間の3人もこの幽霊船の攻撃を阻止すんとするために強襲
攻撃を仕掛けてきたのでござったのだが焼け石に水という言葉がよ
く分かるのがこの後の展開でござった。
672
﹁なんだああああああ! 俺達の攻撃があの巨大な大砲の射撃によ
って弾き返されちまった∼!﹂
高橋の肉体が巨大な大砲の一斉射撃によって焼かれてしもうた。
まさに真っ赤に燃える隕石の如く、闇を焼く炎といった感じでござ
ろうか。
﹁私達の魔法力があなた達の悪の心を焼き尽くすために天を貫いて
昇華を果たしたのよ! もうこれであなた達は私達に勝る物はなく
なったわ!﹂
﹁そして私達はあなた達の野望を打ち砕く夜叉となります! 覚悟
してください!﹂
エアリス嬢がマジカルスピアを華麗に振り回して竜巻を発生させ
て上原達に向かって飛ばしたのでござる。上原達は避けようとした
ものの、運悪く飲み込まれてしもうた。
﹁まだまだだぜ。ここからが本当の俺達のダメ押しだぜ﹂
be
continued−−−
﹁それじゃあいくで。とどめや!﹂
−−−to
673
89−3
﹁覚悟しな悪党、俺達の必殺魔法でこの戦いに決着をつけてやるぜ
!﹂
﹁これでお前達も御終いや、往生せえ!﹂
ジタン殿とティーダ殿の周りには12本の剣が回転しながら周囲
に召喚されておった。それは和風のイメージが強まっているから日
本刀と言った方が良いでござろう。
﹁なんじゃこの剣は!﹂
﹁この12本の剣は俺達の魔法力によって召喚された物だ! これ
が俺達の究極の必殺魔法だ!﹂
12本の剣の中からジタン殿に天羽々斬が、ティーダ殿には童子
切安綱が握られており、既に怒りのオーラが纏われておったそうな。
﹁さあ行くぜ! 俺たちの愛と義のブレイブハートを見せてやるぜ
!﹂
そしてジタン殿とティーダ殿が一気に上原達に切りかかり、真空
波を発生させて上原達に大ダメージを与えた後にジタン殿は数珠丸
恒次に、ティーダ殿は鬼丸国綱に持ち替えたのでござった。
﹁まだまだや。ダメ押しはこれからや!﹂
そこでもすかさず豪快に振り回して上原達に斬り付けた後にジタ
ン殿は姫鶴一文字を、ティーダ殿は大般若長光を持ち替えたのでご
674
ざる。
﹁抜かすなよティーダ! まだまだ俺達の魔法はこれからなんだか
らな!﹂
そこでも2人の息の合ったコンビネーションは完全にできており、
豪快な斬撃を繰り出した後にジタン殿は獅子王に、ティーダ殿は雷
切に持ち替えたのでござった。
﹁わかっとる。失禁魔法少女が頑張っておるんやからヘマはせん!﹂
綺麗な斬撃が決まった後でもジタン殿とティーダ殿の勢いは止ま
らなかったのでござった。すぐさまジタン殿は七支刀を、ティーダ
殿は天叢雲剣へと持ち替えたのでござる。
﹁なかなかやるじゃん! 一気に決めちまおうぜ!﹂
﹁了解や!﹂
ド派手に上原達に斬撃を食らわせた2人でござったが、最後の締
めに取り掛かろうとしておった。既にジタン殿はへし切長谷部、テ
ィーダ殿は斬鉄剣を持ち替えておった。
﹁喰らいやがれ! これが俺達の﹂
﹁愛と義のブレイブハートや!﹂
綺麗な斬撃を上原達に食らわせて豪快な必殺魔法が決まったので
ござる。上原達はこれを喰らったと同時に天へと飛ばされてしもう
たのでござる。
﹁やったわね! これでここは安全よね!﹂
675
﹁次は佐賀県へと向かいましょう!﹂
be
continued−−−
ここの戦いはこれにて終わり。次は宮城県へと舞台へ移るのでご
ざる。
−−−to
676
90−1
仙台東照宮は伊達忠宗の願い出により、慶安2年︵1649年︶
8月から工事をはじめ、承応3年︵1654年︶3月に完成した神
社でござる。今ここにデビルロマイアの改造人間の奇襲攻撃から東
照宮を守る為にアリエル嬢とテスラ嬢がミニスカ失禁しながら百合
キスして失禁魔法で対抗なさっておった。
﹁アリエル⋮⋮。もっと激しく私を犯して⋮⋮!﹂
﹁分かったわよテスラ⋮⋮﹂
この様子を見て現を抜かしている改造人間を余所に2人のおしっ
こから慶輔殿のナイトドールの分身が次々と生成されていくのでご
ざった。それらは改造人間達に奇襲攻撃を行っておった。
﹁ぬおおおおおおおお! これがミニスカ失禁しながらの百合キス
か∼! た、たまらんぞ∼!﹂
﹁俺のあれが固くなってきやがったぜ!﹂
改造人間達が次々とアリエル嬢とテスラ嬢のサービスショットに
見とれている間に分身は攻撃を開始して改造人間達に攻撃を食らわ
せておった。
﹁フフフ、改造人間達も私達の失禁魔法にてこずってるみたいだわ。
このまま私達で改造人間達を全滅させましょうか?﹂
﹁そうだね。デビルロマイアも私達の失禁魔法に苦戦しているみた
いだしね﹂
677
そんな会話をしている間にボスクラスの改造人間がアリエル嬢と
テスラ嬢の側まで近づいてきておった。どうやらコイツが総大将み
たいでござる。
ふじた しん
﹁勝った勝った∼! この藤田紳様がいる限りデビルロマイアの勝
利は揺るがんぜ! 失禁魔法少女なんざ一ひねりだ!﹂
その声を聞いたアリエル嬢とテスラ嬢は藤田という男の声を聞い
た後にその方向へと首を向けたのでござった。そいつの様子を見た
アリエル嬢は⋮⋮。
﹁何なのよこの男!? まるで頭の螺子が外れた人間じゃない!﹂
﹁どうやらこの男がボスみたいだよ! コイツ、なにやらできるみ
たい!﹂
藤田の強そうな台詞が耳に響くのでござる。
be
continued−−−
﹁勝った勝った∼! 俺様が失禁魔法少女を一ひねりしてやるぜ!﹂
−−−to
678
90−2
藤田と名乗った改造人間の男が仙台東照宮の暴動の首謀者のよう
でござる。アリエル嬢とテスラ嬢はすぐさま奴の存在を確認して恐
ろしい殺気を感じ取っておった。
﹁この人、かなり怪しいわ⋮⋮!﹂
﹁仕方ないよ⋮⋮。デビルロマイアの改造人間だから怪しい性格持
ったっておかしくないわよ﹂
アリエル嬢とテスラ嬢の会話の後に藤田は棍棒を頭上で豪快に回
転させて突撃をしてきたのでござる。
この勢いは誰にも止められなさそうでござった。
﹁勝った勝った! 俺様の武勇をとくと味わいやがれ∼!﹂
﹁来たわね、私達の愛と義のブレイブハートで追い返してあげるか
ら覚悟なさい!﹂
テスラ嬢はそれを確認した後に失禁魔法を発動させておしっこで
生成された12本の剣で藤田に向けて発射したのでござった。それ
を確認した藤田は交わそうとしたのでござったのだが⋮⋮。
﹁ぐわああああ! なかなかやるじゃないか!﹂
﹁信じられない! 12本の剣を喰らってもまだ立ってられるなん
て化け物だわ!﹂
藤田はまともに喰らってしまい、ダメージを受けていたのだがま
だ立っていられるのが確認されたのでござった。これだけ剣が刺さ
679
っているにもかかわらず立っているだなんて普通なら考えられない
事でござる。
﹁テスラ、ここはひとまず速攻で攻めましょう!﹂
﹁了解! こいつを野放しにしてしまったら被害がますます大きく
なっていくわ!﹂
そこでアリエル嬢とテスラ嬢は百合キスしながらミニスカ失禁し
た後におしっこでシャボン玉を生成して、それを藤田の視界が妨げ
る事ができるほどたくさん作られたのでござった。
﹁勝った勝った! このまま俺様の突撃で一気に殲滅させてやるぜ
!﹂
棍棒でシャボン玉を次々と壊してゆく藤田。その勢いはアリエル
嬢とテスラ嬢のところまで突撃していき、すぐ目の前まで来ておっ
た。
﹁まずい! もう既に近くまで来ているわ!﹂
be
continued−−−
果たして、この後どうなるのか⋮⋮!
−−−to
680
90−3
藤田の勢いはますます強くなっていき、失禁魔法で作られた視界
を妨げるシャボン玉を次々と破壊されてしまったのでござった。し
かも藤田は目の前に迫ってきているのでもはやアリエル嬢達がやら
れるのは時間の問題まで来ておった。
﹁このままじゃやられる∼!﹂
アリエル嬢がそう感じた、その時でござった!
﹁そうはさせない! アリエルさんは僕が守って見せる!﹂
何と楓殿のナイトドールが藤田の攻撃をドキドキソードで攻撃を
受け止めたのでござったのだ。まさに危機一髪と言った感じでござ
ろうか。
﹁ナイスだ楓君! 後は僕と佳恵に任せて君はアリエルちゃんとテ
スラちゃんと一緒にこの場を離れるんだ!﹂
﹁ありがとうです、慶輔さん! こっちの方は任せます!﹂
こうして楓殿はアリエル嬢とテスラ嬢を連れて向こうの山まで避
難をするかのように逃げ込んだのでござった。慶輔殿と佳恵嬢に全
てを託して⋮⋮。
﹁大丈夫、アリエルさんにテスラさん⋮⋮?﹂
楓殿は恐怖で体を震わせているアリエル嬢とテスラ嬢はすぐさま
681
楓殿を見つめて思わず抱きしめてしもうたのでござる。よほど怖か
ったのだろうか、スカートからおしっこが流れてきておった。そこ
には魔法力が宿っておらず、ただ綺麗な水が流れるかのように二人
の足元を流れるのでござった。
﹁ありがとう楓君⋮⋮。もうこれで大丈夫だから﹂
﹁ひとまずミニスカ失禁してれば気持ちは落ち着くわ﹂
涙を流しながら言葉を呟くアリエル嬢とテスラ嬢に対して楓殿は
思わず2人を抱きしめようとしたのでござったのだが⋮⋮。
﹁待って楓君!﹂
﹁アリエルさん!?﹂
急にアリエル嬢が楓殿の事を拒み始めたのでござる。そのわけを
聞こうとした楓殿に対してテスラ嬢は理由を話したのでござった。
﹁今私達失禁してるんだよ? このまま楓君が私達に触ってしまっ
たらあなたの体がおしっこ塗れになってしまうんだよ?﹂
﹁それでもいいよ! 僕はがあなた達のおかげで女の子の体に触れ
る楽しさを知ったんだ!﹂
そして楓殿はアリエル嬢とテスラ嬢を抱きしめたのでござった。
これほどまでにない心の温かさ、愛する気持ちを力強く⋮⋮。
﹁もう怯えなくてもいいんだ! みんなのおかげで童貞だった僕は
女の子と心を通じ合う勇気が持てたんだから!﹂
﹁楓君⋮⋮!﹂
アリエル嬢とテスラ嬢が気持ちが落ち着くまで楓殿はずっと2人
682
continued−−−
を抱きしめたのでござった。そして藤田との決戦に挑んだ慶輔殿と
be
佳恵嬢は⋮⋮。
−−−to
683
91−1
藤田と対峙する事になった慶輔殿と佳恵嬢は一気にナイトドール
の魔法力を覚醒させて装備している武器をむき出したのでござる。
もうこの戦いは激戦が避けられないでござろう。
﹁勝った勝った! たかがメンバーが変わったくらいで俺の闘志は
さびる事はない!﹂
﹁そうはいかない、僕達はお前のような輩を野放しにするわけには
いかないんだ!﹂
そういって慶輔殿は12本の剣を召喚して藤田に向けて飛ばした
後、そこからレーザーが発射されたのでござる。そのレーザーは当
然藤田へと向かっていったのでござった。
﹁このレーザーは俺には効かん!﹂
﹁そうかな? このレーザーは他にも秘密があるんだ!﹂
余裕に回避した藤田でござったがそのレーザーは急に角度を変え
て藤田の脳へと直撃させたのでござった。これを喰らってしまった
藤田は後ろの方へと吹き飛ばされたのでござった。
﹁ぐわああああああ!﹂
﹁このレーザーはお前がロックオンされた時に既に追尾性へとモー
ドが変わっていたんだ! そのレーザーを喰らったお前にはもう一
つ特殊な能力が開放されてるんだ!﹂
その言葉を聞いた藤田は立ち上がろうとした時、急に異変が起こ
684
ってしまったのでござる。
﹁な、何だ⋮⋮!? 急に目眩がしてきたぞ∼?﹂
藤田はいきなり体をフラフラさせて戦えない状態になってしもう
たのでござった。その理由を慶輔殿は種明かしをするかのように正
確に理由を教えたのでござった。
﹁お前はレーザーの中に入っていたマジカルウイルスの進入を許し
たから体調不良がもう起きているはずだ! これでお前はもう力を
完全に出す事はできないんだ!﹂
﹁く、なんてこった!﹂
﹁ここはあたしが決めてやるから覚悟しなさい!﹂
そこで佳恵嬢がセイブザクイーンを取り出して藤田に対して特攻
を仕掛けて強烈な武器攻撃を繰り出して来たのでござる。当然藤田
は大ダメージでござる。
﹁く、ここまでなのか俺は∼!﹂
﹁よし、このまま止めを刺すぞ佳恵!﹂
止めを刺そうとしたとき、後ろから射撃攻撃がしてきおった。慶
輔殿は運悪く攻撃を喰らってしもうた!
﹁慶輔!﹂
﹁一体誰だ!?﹂
後ろを振り向くと怪しげな雰囲気を繰り出した改造人間が姿を見
せておった。
685
be
ひらい ひであき
continued−−−
﹁ブヒヒヒ、この平井秀秋がぶち殺してあげるから覚悟なさ∼い!﹂
−−−to
686
91−2
﹁ぶひひひひ、たっぷりと甚振ってあげるから覚悟しなさ∼い、童
貞男子共!﹂
平井の怪しげな笑い声を上げると、怪しげなオーラを身に纏って
おった。その周囲にはタナトスデビルのクレプリアまでもが平井の
所へと集まってきおった。
﹁クレプリアまで∼!? もしかしてコイツ、タナトスデビルまで
操れちゃうの?﹂
﹁その通り、私はこのように色々なタナトスデビルを我が人形にし
て今までの戦いに勝って来たのですよ∼!﹂
その言葉の後に平井は自分の巨体を生かして慶輔殿に向かって突
進攻撃を仕掛けてきおった。そこで慶輔殿はマジカルシ−ルドを敷
いて平井の超突猛進をガードしたのでござったが⋮⋮。
﹁何だコイツ、かなりのパワーじゃないか!﹂
﹁ぶひひひひ! 私の怪力はダイアモンドだって破壊できてしまう
んですよ∼!﹂
クレプリアに平井の巨体はまさに強烈な攻撃でござった。慶輔殿
がしいたシールドが既にヒビが入っているのでござったのだから油
断大敵でござろう。
﹁こうなったら2人同時で破壊するしかないわ!﹂
﹁勝った勝った∼! これで俺達の力を合わせて童貞共を倒せるぜ
687
∼!﹂
しかし、藤田が勢いよく棍棒を回して佳恵嬢に対して物凄い攻撃
を繰り出して来たのでござった。
﹁ああああああ!﹂
﹁ブヒヒヒ、ちゃんと勉強しないからこうなるのです。勉強しない
子供には絶望の未来が相応しい。あなた達のような童貞は一緒に地
獄へと送ってあげるから安心して死になさ∼い!﹂
平井はクレプリアと共に佳恵嬢に対して超突猛進を繰り出して来
たのでござった。佳恵嬢は先ほどの藤田による攻撃でかなりダメー
ジを受けているのでろくに移動できずにおった。
﹁佳恵、今僕が12の剣で援護させるから!﹂
﹁やれやれだぜ。このまま黙っていようと思ったんだが見てられな
くなったぜ﹂
その声を聞いた佳恵嬢が後ろを振り向くと里利架殿の姿があった
のでござった。しかも魔法力を覚醒されているからまさに逆転のシ
be
continued−−−
ナリオが始まろうとしておった。
−−−to
688
91−3
ようやく姿を見せた里利架殿の魔法力は覚醒を果たして今すぐ藤
田と平井に殴りかかってもいいと言わんばかりの雰囲気でござった。
﹁ようやく童貞共の援軍がやって来ましたね∼! 貴方達にも私の
怪力でなぶり殺してあげましょう!﹂
﹁じゃあ早速近づかせて貰うぜ。そうしないとてめー等をぶちのめ
せないんでな﹂
その言葉の後に里利架殿は超高速で平井に近づき、マジカルセイ
バーで斬り倒そうとしたのでござった。
﹁フフフッ、飛んで火に入る夏の虫とはこう言うことを言うのです
よ!﹂
平井はすぐさま武器の棍棒で里利架殿を攻撃しようとしたのでご
ざったがすぐさまかわされてしまったのでござった。まさに刹那の
一瞬と言うべき神業と言ったところでござろう。
﹁そんな誰でもかわせそうな攻撃で俺を倒そうだなんて10年早い
ぜ!﹂
里利架殿はすぐさま平井の首をめがけて旋風脚を仕掛けてきおっ
た。それをかわすことができなかった平井は完全に大ダメージを受
けてしまったのでござった。
﹁てめーはこの大天城里利架が直々にぶちのめさせて貰うぜ!﹂
689
﹁やれるならやってみなさ∼い! あなたごときに生きる価値のな
い童貞男子に負けるはずがありません!﹂
平井は棍棒を取り出して里利架殿に攻撃を繰り出そうとしたのだ
がそれは披露どころか返り討ちに遭う事が理解できたのがそれから
まもなくの事でござった。
﹁おらあ!﹂
﹁ぶひひひひ∼! これは何としたことか!﹂
平井は里利架殿の鉄拳を喰らった後に精神を攪乱させたのでござ
った。そこからが里利架殿の時間となったのでござった。
﹁てめーの肉体をこのまま木っ端みじんに破壊してやるぜ!﹂
里利架殿はマジカルセイバーを豪快に振り回して平井の肉体を切
り刻み始めたのでござる。
﹁ぶひひひひ∼!﹂
﹁これでてめーは終わりだぜ!﹂
最後はアッパーカットで平井を空へと飛ばしてしもうた。
﹁な、なんて強さだ!﹂
その様子を目撃した藤田はすぐさま拳銃を取り出したのでござっ
たが里利架殿に気づかれて⋮⋮。
﹁拳銃を使うなんててめーは地上最悪のチンピラだな。てめーのヤ
キは金じゃあ払えねーぜ!﹂
690
里利架殿は12本の剣を取り出して藤田に向かって投げ出したの
でござった。そして藤田はこれをまともに食らって完全停止となっ
てしまったのでござった。
﹁ヤキの、領収書だぜ﹂
里利架殿は自分のサインが入った白紙を藤田に投げつけたのでご
be
continued−−−
ざった。こうして仙台での戦いは幕を閉じたのでござった。
−−−to
691
92−1
長野県松本城。ここにデビルロマイアの改造人間が暴動を起こし
ていると言う情報をキャッチした大神兄妹と聖殿と新久朗殿。彼等
は現地に向かって奴らの行方を追ってきたのでござったが⋮⋮。
﹁駄目だわ⋮⋮。デビルロマイアの事は全く知らないと言う人がほ
とんどだわ﹂
﹁あいつら、一体何処に潜んでるんだ?﹂
朱里嬢と聖殿はあまりにも情報が無いため、捜索を断念しようと
考えておった。これだけ探しても情報が無いと言うのならこのよう
な事になってしまうのは当然のこと。
﹁ところで失禁魔法少女のみんなはどうしてるんだ?﹂
﹁あの子達はホテルで休んでるよ。この前の戦いで色々と力を消費
してしまったからね﹂
聖殿の言葉から見れば美織嬢達の事を気遣うのが見えてきおった。
これから起こると言う戦いに備えておくのが聖殿の考えでござろう
か。
﹁とりあえずもう少しだけこの周りを捜索してみようか。もしかし
たら何か情報を得られるかもしれないからさ﹂
﹁そうね。何も得られなかったからってすぐ諦めるのは良くないか
らね﹂
新久朗殿の提案に朱里嬢も納得したかのように松本城へと向かっ
692
ていったのでござった。デビルロマイアの行方は一体何処に織るの
でござろうか。
﹁聖達、大丈夫かしら? デビルロマイアの情報が入り次第、出撃
するって言ってたけど本当に連中はいるのかな?﹂
﹁大丈夫よ美織、聖の他に大神さん達や新久朗君がいるんだもの。
彼らならデビルロマイアを見つけてくれるはずよ﹂
美織嬢の心配を余所に愛理嬢の言葉が語られるのでござる。ひょ
っとして愛理嬢は聖殿がデビルロマイアの情報を持って帰ってくる
事を信じているのでござろう。
﹁私達は聖の指示が入ったら出撃だからナイトドールの整備でもし
ておきましょう。万が一の時に備えて、ね?﹂
柚木嬢がそう語りかけたその時でござった。
﹁大変よみんな!﹂
﹁どうしたの友紀!?﹂
慌てた表情を露にした友紀嬢が勢いよくふすまを開けた瞬間、思
わぬ情報を口にしたのでござった。
﹁デビルロマイアの改造人間が暴走族を率いて長野市内に向かって
be
continued−−−
きているみたい!﹂
−−−to
693
92−2
﹁改造人間が暴走族を率いて長野市へと向かってるですって!?﹂
﹁うん、まずはあいつら松本城を目掛けてここを荒らしてから長野
市へ向かうみたい! 多分その情報は私達の事を混乱させるための
デマかも知れないとガイ君が言ってた!﹂
友紀嬢から語られる情報は何と衝撃的な事だったのでござろうか。
デマごときに隙を作らせてしまった事はかなりの痛手だったのかも
知れぬ。
﹁こうなったら聖達が危ないわ! 私達も松本城へ向かって聖達を
助けましょう!﹂
一方松本城では大神兄妹達がいきなり現れた暴走族たちに対して
苦戦を強いられておった。しかもその全てが改造人間だった事が何
よりもショックが大きかったでござろう。
﹁なんてこった! まさか暴走族も改造人間だったなんてあまりに
も衝撃的すぎるだろ!﹂
﹁嘆いてる暇はないわ! 取り敢えずこいつ等はここを荒らした後
に長野市内を荒らすみたいだから何としても叩かなくっちゃ!﹂
朱里嬢がそう言葉を発した後に新久朗殿はすぐさま12本の剣を
生成してそれらを装備して暴走族に斬りつけたのでござった。
﹁聖君、こいつ等は僕が押さえておくから君は後ろから必殺魔法を
頼む!﹂
694
﹁ああ、分かってる!﹂
すぐさま聖殿は魔法力を覚醒させて両手を天に掲げて自分の周り
に青い炎を纏わせたのでござった。そして青の炎を暴走族の群れに
光弾の形をして発射したのでござった。
﹁新久朗君、テレポーテーションだ!﹂
すぐさま新久朗殿はテレポーテーションで逃げ込んで青の炎の光
弾を暴走族が喰らうかのように仕向けたのでござった。
﹁ナイスだ聖君!﹂
﹁続けて私達も行くわよ!﹂
伊吹殿はアルテマウェポンを光らせて暴走族の群れにダッシュし
ていき、朱里嬢はオメガウェポンを黒い雷を纏わせて暴走族の群れ
にダッシュしたのでござった。
﹁行くわよ! 私達の愛と義のブレイブハート、その目に刻め!﹂
伊吹殿と朱里嬢は豪快な斬撃を暴走族に繰り出したのでござった。
まさに美しすぎる技でござる。
be
continued−−−
﹁さあ、このまま決着を付けるぞ!﹂
−−−to
695
92−3
長野市内を目指す改造人間の横暴を阻止するため伊吹殿達はナイ
トドールで応戦しておった。その勢いで改造人間達は次々と倒され
ていき、疾風怒濤の如くの強さを発揮しておったのでござった。
﹁この勢いで決着をつけるぞ!﹂
しかし、そんな彼らに待ったをかけた男がいたのでござった!
さかい かんいち
﹁我は酒井寛一、この世界を覆う光なるぞ。童貞男子達よ、滅ぶべ
し﹂
スキンヘッドの仏教風の男が暴走族達を率いているようでござっ
た。しかもこの男、頭の光のせいかほとんどの視界が光り輝いて見
えるようになっておったのでござった。この酒井、ただならぬ曲者
と言うより光物と言った方が良くは無いかと言わんばかりである。
﹁なるほど、あの光り輝くハゲがこいつらを率いてるのか!﹂
﹁頭のせいでほとんど視力が妨げられてるから気をつけて戦ったほ
うがいいわ!﹂
ゼル殿とセルフィ嬢も気を引き締めて警戒すると、酒井の頭の光
が徐々に強くなっていき、視界がほとんど役に立っていないと言わ
んばかりと言う状態になってしもうた。
視界が封じられたらひとたまりも無いと判断したせいか伊吹殿は
すぐさま退却を命じたのでござった!
696
﹁みんな、これじゃあ戦いにならないからひとまず退却だ! 視界
が封じられたら俺達はおしまいだ!﹂
﹁ちょっと待った! こいつらを野放しにしたら長野市は破壊され
るんだぜ?﹂
ゼル殿の言うとおり、この輩を放置したら長野市内が破壊される
のは確実でござる。ただでさえ危険な存在の改造人間なのだから尚
更でござる。しかし、酒井の頭の光のせいで視界がほとんど使えな
い状態になってしまっているためエロス・マギカの面々は戦闘が全
く不利になってしまったのでござる。
﹁何とかならないんですか∼!?﹂
﹁気持ちは分かるんだけど視界が全く見えないんじゃ話にならない
わ! ここはひとまず作戦を練り直しましょう!﹂
朱里嬢がそう語っていると何やら大きなシャボン玉が現れたので
ござった。そのシャボン玉は伊吹殿達のほうへと向かっていき、触
れるとぱちんと割れて言ったのでござる。
その瞬間、伊吹殿達の体が黄金色に輝いて体に異変が起きたので
ござった。
﹁みんな! このシャボン玉のおかげで俺の瞳が酒井の光を感じな
くなってはっきり見えるようになったぞ!﹂
﹁本当だ! 酒井の光をガードしてくれたんだ!﹂
伊吹殿がシャボン玉が現れた方向を見てみるとそこには美織嬢と
愛理嬢がミニスカ失禁しながら百合キスをしていたのでござった。
2人のおしっこでできた水溜りからシャボン玉が生成されていると
ころを見た伊吹殿はそれが失禁魔法だという事をこの眼で確認した
のでござった。
697
﹁ありがとう美織ちゃんに愛理ちゃん⋮⋮! この戦いに勝って見
せる!﹂
continued−−−
2人のミニスカートから流れるおしっこの水溜りに勝利を誓う伊
be
吹殿でござった。
−−−to
698
93−1
﹁ありがとう美織ちゃんに愛理ちゃん! この力に託された思いは
決して無駄にしないわ!﹂
美織嬢と愛理嬢の失禁魔法によって酒井の光をガードされたエロ
ス・マギカのメンバー達は一斉に魔法力を覚醒させて闘志を回復さ
せたのでござった。もうこれでエロス・マギカのメンバーを止めら
れる事はできなくなったのでござる。
﹁滅するがいい、童貞男子共よ!﹂
﹁いいや、ここで滅びるのはお前だぜ酒井!﹂
そこでゼル殿は酒井の所へダッシュしていき、格闘術を炸裂させ
たのでござった。魔法力を覚醒させたゼル殿の格闘術はもはや電光
石火と言わんばかりの凄まじさと威力が目でわかるようになってお
り、この戦いの幕開けの序章でござろう。
﹁僕達も続いていくよ、ガイ!﹂
﹁了解だ。十分に暴れさせてもらう!﹂
ギルバード殿はマジカルバトルスティックを豪快に振り回して酒
井に棒術による連続攻撃を食らわせば、ガイ殿はマジカルヌンチャ
クを華麗に回転させて酒井に怒涛の一撃を食らわせたのでござった。
﹁次は私の番よ、覚悟しなさい!﹂
セルフィ嬢はマジカルダブルスティックを1つに繋げてそれを振
699
り回して酒井に攻撃を食らわせた後に両手からレーザービームを発
射したのでござる。酒井は一気にこれを食らって後ろへと吹き飛ば
されてしもうた。
﹁よし、この勢いで酒井に止めを刺すぞ!﹂
﹁童貞男子達よ⋮⋮。この報いを受けるが良い﹂
すると酒井は身体全体にビームを発射してきたのでござる。伊吹
殿達はかわそうとしたのでござったのだがそのビームのスピードは
凄まじく、避ける事もできずにそれを喰らってしまったのでござっ
た。
﹁こ、これが酒井の真の強さだというのか!?﹂
﹁極楽へと墜ちよ﹂
be
continued−−−
このままやられてしまうのでござろうか。
−−−to
700
93−2
酒井の強さが発揮されたのでござった。その力に圧倒されてしま
い多くのダメージを受けてしまったエロス・マギカ一行は早くも窮
地に立たされてしもうた。
﹁まさか、コイツがここまで強さを発揮するなんて思いも知らなか
ったぜ!﹂
﹁強すぎるわ⋮⋮!﹂
ゼル殿とセルフィ嬢も急に強くなった酒井の攻撃によってダメー
ジを受けてしまったせいか、怖気ついてしまったところがその強さ
に唖然としていたのでござった。もはやこの強さは絶対に侮れない
でござろう。
﹁童貞男子達よ、滅せよ!﹂
そこで酒井は頭から脅威なスピードを誇る光弾を発射してきたの
でござった。その攻撃も伊吹殿達は避ける事もできずにこれを喰ら
ってしまったのでござった。
﹁ぐわあああああああ!﹂
このダメージは大きく、伊吹殿達のナイトドールも既に大きく破
壊されてしまった部分がかなり目立ち始めたのでござった。
﹁このままだと俺達は負けてしまう! 何か手を打たなくてはいけ
ないな⋮⋮!﹂
701
﹁何か、何か方法はあるはずです!﹂
ギルバード殿は冷静に考えて周りを見渡したのでござった。酒井
の強さに対抗できる何かを探しているのでござろう。そう、対抗で
きる何かを。
﹁これはもしかしてタンクローリー?﹂
そこでギルバード殿は1台のタンクローリーに注目したのでござ
った。そして彼は自分の装備を確認して酒井に対抗できる方法を探
しておったそうな。今の彼に装備しているのはマジカルバーナーと
タイフーンだけでござった。
︵もしかしてあれができるかもしれない!︶
酒井によって壊滅寸前まで追い込まれた伊吹殿はもはや袋のネズ
ミと化しておった。このまま酒井の餌食となってしまうのでござろ
うか。
﹁死を持って快楽へと墜ちよ﹂
﹁俺はまだ負けるわけには行かない⋮⋮! 行かないんだ!﹂
そういった後に酒井の頭上から何かが落ちてきたのでござる。
﹁タンクローリーだ!﹂
何とギルバード殿がタンクローリーを担いだまま酒井の頭上に急
降下で落下して来たのでござる。境を挟むかのように着地するとタ
ンクローリーは点火して、ギルバード殿はマジカルバーナーでその
タンクローリーを焼き始めて、タイフーンでその火の勢いを強くし
702
たのでござったのだ。
﹁ナイスだギルバード! これで酒井はあのダメージのおかげで光
を使うことができないはずだ!﹂
﹁みんな、このまま酒井に止めをさしてください!﹂
be
continued−−−
一発逆転のシナリオが今、完成されそうでござった。
−−−to
703
93−3
ギルバード殿のタンクローリー攻撃による機転を利かせた戦法に
より、酒井は全身に大火傷による大ダメージにより光による攻撃が
全く使えなくなってしもうた。誰が見ても完全に流れはエロス・マ
ギカに風向きが変わったと言われてもおかしくない状況でござった。
﹁童貞男子達よ⋮⋮。滅せよ!﹂
﹁俺達は滅びたりなんかしない! 童貞と呼ばれている世界中の男
子達に心を磨く事で女の子に心を開いてもらう事ができるって教え
るまではな!﹂
伊吹殿の誓いの言葉が童貞男子達の存在を認めずに破壊しようと
する酒井の耳に響いたのでござったが時既に遅し、もう既に奴は殺
戮マシーンへと成り下がっておった。
﹁童貞男子よ、滅せよ!﹂
﹁そんなに滅びが見たいんなら、地獄でてめえの滅びる所をみな!﹂
ゼル殿は覚醒させた魔法力を存分に利用して超高速の格闘技ラッ
シュで酒井にダメージを与えていったのでござった。先ほどの凄ま
じさより、ますます激しい必殺魔法が炸裂した瞬間でござった。
﹁朱里、次は俺達でいくぞ!﹂
﹁ええ、分かったわ兄さん! 沙綾も頑張ってるんだから私も負け
ていられないわ!﹂
伊吹殿と朱里嬢も魔法力をお互いの剣に纏わせて身体全身を金色
704
のオーラに包まれて猛スピードを出して酒井に斬りかかったのでご
ざった。超高速と言わんばかりのスピードを出し切った2人はまさ
に神速を超えた闘志がこの目に写ったように見えたのでござる。
﹁凄い凄い! この2人のスピードはかなりのオーラが見えそうで
見えないけど何かを感じるようだわ!﹂
﹁僕も分かる、誰かを守りたいと言う強い決意と覚悟が僕達にも感
じる事ができる!﹂
セルフィ嬢とギルバード殿もあの2人の神速の攻撃を見た時、大
切な何かを守り抜く決意を感じた事ができたはずでござる。もう既
に分かってるはずでござったのだろう。
ちょうどその時、空から大量の剣が飛んできているではござらん
か!
﹁これは美織ちゃんと愛理ちゃんの失禁魔法だぜ!﹂
﹁ああ、彼女達もきっと僕達と一緒に何かを守る為に戦っているん
です! 例え離れていても聖さんの気持ちが彼女達の心に秘めこん
であるからこのような魔法が使えるんですよ!﹂
ゼル殿とギルバード殿も納得した後にその剣は酒井に向かって急
降下して、串刺しにしてしもうた!
﹁滅せよ⋮⋮﹂
こうして酒井はその件に刺されたまま息絶えてしもうた。そして
その剣は残りの暴走族にも突き刺してしもうたのでござったのだ。
この瞬間、エロス・マギカの勝利が決まったのでござった。
﹁よし、俺達の勝利だ!﹂
705
伊吹殿は勝利を確信した瞬間、拳を点に向けてこう叫んだのでご
ざった。この後の問題は朱里嬢の口から聞かされたのでござる。
﹁兄さん、勝利したのはいいんだけど町の復興はどうするのかしら
?﹂
松本城を見ると、エロス・マギカの面々が戦った爪あとがキッチ
リ残ってしまったのでござった。どれも壊滅に近い状態でエロス・
マギカの面々に責任があるのでござったが1人の者によってそれは
解消されたのでござった。
﹁安心してください。本社が責任を持って復興作業いたします﹂
﹁失礼を承知として聞きますがあなたは?﹂
その男は名詞を取り出して自己紹介を始めたのでござった。
﹁私は豪州で建築作業会社の社長を務めている者です。もう既に材
料と人員は確保しております﹂
その社長の後ろには大勢の男達がずらりと並んでおった。
﹁松本城の周りは我々が直して起きます﹂
﹁あなた達は安心してデビルロマイアを倒してくださいませ﹂
その言葉を聞いた聖殿は思わず安心しきった笑顔を見せたのでご
ざった。
﹁復興作業はお任せします。その代わりデビルロマイアの討伐は任
せてください!﹂
706
異国の心正しき者達が強い絆で結ばれようとした瞬間でござった。
be
continued−−−
さてさて、次は石川県の兼六園へと舞台は移動でござる!
−−−to
707
94−1
ここは石川県の兼六園と言う名の日本庭園。岡山市の後楽園と水
戸市の偕楽園と並んで、日本三名園の一つに数えられる石川県の名
所中の名所でござる。フリオニール殿とマリア嬢はデビルロマイア
の改造人間を探すべく捜索を開始しておった。
﹁こんな美しい日本庭園にデビルロマイアの連中が悪さをしている
だなんて信じたくないな∼﹂
﹁情報が入ってしまったんだから仕方ないわよ。とりあえず被害が
出ないように手分けして捜索しましょう。アーシェ達だって失禁魔
法で捜索してくれてるんだから﹂
ひょっとしたら日本三大庭園と呼ばれた兼六園で悪事を働くデビ
ルロマイアを想像するだけで寒気がしてきたのでござろう。でも情
報を知ってしまった以上、確かめないといけないわけだからそこが
正義のヒーローの泣き所でござろう。
﹁それにしても本当に綺麗な日本庭園だな。まるで俺達人間に失い
かけた何かを思い出させてくれる感じがするぜ﹂
﹁賛成、世の中お金で心が汚くなってしまった奴ら多すぎるぜ。ヤ
ミ金とか麻薬中毒者とかね﹂
スコール殿とルーネス殿もこの様な世の中になってしまったこと
に心を痛めているかも知れないでござる。犯罪者が増える度に力無
い者達が涙を流す羽目になってゆくからみんなの心が歪んだり傷付
いてしまうのだろうか。
708
﹁でも一番許せないのは自分より弱い人間や生物を私利私欲を満た
すために利用したり快楽目的で傷付ける連中だよ。一体世の中どう
なってるんだ?﹂
そう語るフリオニール殿でござった。
﹁みんな大変だよ!﹂
そこで駆け付けてきたのがリュック嬢でござった。彼女は慌てた
表情を浮かべながら息を切らしていたのか顔を赤くしていたのでご
ざった。一体何が起こったのでござろうか?
﹁リュック、どうしたんだ!?﹂
﹁爆破テロよ、兼六園の後ろにある海岸でデビルロマイアとテロリ
ストが暴れ回ってるって情報が入ったわ!﹂
まさに信じられない情報でござった。兼六園の周辺でデビルロマ
イアとテロリストが爆破テロを実行していたなんて予想外だったで
ござろう!
﹁こうなったら俺達も出撃するぞ! アーシェ達失禁魔法少女も連
れてきてくれ!﹂
﹁了解!﹂
be
continued−−−
まさにバトルの予感がしてきたのでござった。
−−−to
709
94−2
兼六園の裏側の海岸に出現した改造人間と爆破テロリストを追い
かけるためにフリオニール殿は速攻で現場へ向かったのでござった。
そこで待ち受けたのは爆弾や兵器を持った大勢のテロリスト集団と
改造人間の群れでござった。
﹁こいつ等が兼六園の周辺を爆破した連中なのね!﹂
﹁こうなったらナイトドールを召喚して速攻で叩くしかないわ!﹂
マリア嬢とセリス嬢の言葉の後にエロス・マギカの面々はナイト
ドールを召喚してこの連中に対抗を開始したのでござる。
﹁さあ行くぞ! 兼六園をこれ以上破壊させるな!﹂
﹁了解だぜ!﹂
まず始めに攻撃したのはスコール殿でござった。蜻蛉切を豪快に
振り回してテロリスト集団を次々と殴り落としておった。
﹁さあ、この俺の蜻蛉切から逃れると思うなよ! お前達の悪行は
今日ここで終わるんだからな!﹂
﹁やるなスコール! 俺だって負けていられないな!﹂
続いてルーネス殿がマジカルハルバートを豪快に振り回してテロ
リスト集団を次々と殴り飛ばしていきおった。それに怖じ気ついた
のかテロリスト集団は後ろへと下がりはじめておった。
﹁私達から逃げられると思ったら大間違いよ!﹂
710
﹁すでに貴方達の命運は尽きたわ!﹂
マリア嬢のスナイピングで次々とテロリスト集団を撃ち落として
行き、セリス嬢のトランプ投げ攻撃がテロリスト達に炸裂しておっ
た。そこで改造人間達がフリオニール殿に突撃を開始したのでござ
ったが⋮⋮。
﹁お前達のような破壊と暴力を繰り返し、弱い人間や学力が無い事
を理由で全ての者を支配しようとする奴は俺は許さない! 俺達の
力を思い知って貰うぞ!﹂
フリオニール殿は魔法力を一気に覚醒させた後に改造人間達の所
へダッシュしていき、左手に金色のオーラを纏わせた後に⋮⋮。
﹁愛と義のブレイブハートでお前達を葬ってやるぜ!﹂
床に叩き付けて爆発を発生させて、テロリスト達を一気に吹き飛
ばしてしもうた。
﹁じゃあ後は私達にお任せ!﹂
アーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢とオヴェリア嬢はミニスカ失
禁しながら百合キスをかわしておった。4人のおしっこの水溜まり
はテロリスト達が倒れているところまで大きくなっていき、そこか
ら触手が生成されてテロリスト達を捕まえて次々と連中をオシッコ
の水溜まりへ飲まれていきおった。
﹁まだ油断はするな! ここにボスクラスの改造人間がいるはずだ
!﹂
711
フリオニール殿がそう忠告するとどこから声が聞こえてきおった。
﹁フハハハハ! よくぞここまで辿り着いたな、童貞男子達よ!﹂
be
continued−−−
そこには一人の男が立っておった。
−−−to
712
94−3
おむら ゆうた
﹁フハハハハハ! この尾村優太様がお前達のような童貞男子と失
禁魔法少女を葬ってやろう!﹂
﹁お前がこの連中を率いていたのか。今すぐこんなテロ行為を止め
るんだ!﹂
突如姿を見せたのは尾村と言う怪しげな改造人間でござった。こ
の男の高々とした態度から見ると自分はとても強いんだと言わんば
かりの傲慢さで明らかに他の人間を見下したのがはっきり分かるの
でござる。
﹁フハハハハハ! 聞くがいい童貞男子に失禁魔法少女! 俺はこ
の世界に住み着いている弱者共を皆殺しにして新たなる世界を作り
出して歴史を生まれ変わらせるのが目的なんだ!﹂
﹁何を勝手な事を! 結局あんたは自分より弱い人間や子供達を虐
殺したいだけなんでしょう!?﹂
強気な台詞で言い返したセリス嬢でござったが尾村の傲慢さと人
を見下した態度は何があっても治りそうな感じがしなかったのでご
ざった。最早これは病気のレベルではないでござろう。
﹁フハハハハハ! お前達の必殺魔法や失禁魔法なぞ俺の荒波に流
し込んでやるぜ!﹂
﹁上等じゃないの! あんたみたいな傲慢な人間は脳天を直撃させ
てノックアウトよ!﹂
マリア嬢がマジカルスナイパーライフルを構えた後に尾村はハリ
713
センを取り出して攻撃を開始したのでござった。
﹁フハハハハハ! 俺の大波、お前達にかわせるかな!?﹂
﹁行くぞ尾村! お前達の身勝手な野望によって犠牲になった人達
の心の無念、今こそ晴らす!﹂
そう言ってスコール殿は蜻蛉切で尾村のハリセンを受け払いした
のでござった。
﹁フハハハハハ! どうした童貞男子達よ! お前達の強さはこの
程度か!?﹂
さすがのスコール殿も尾村の性格には腹ただしく感じたそうでご
ざった。尾村の傲慢さが目立っているから頭に来ないのが異常でご
ざる。そこですかさずセリス嬢がトランプ投げ攻撃を繰り出して尾
村の動きを止めようとしたのでござったが⋮⋮。
﹁フハハハハハ! こう見えても俺はガードはちゃんとできてるぞ
!﹂
きっちりガードされてしもうた。この戦いはかなり激戦の予感を
be
continued−−−
感じさせるのでござった!
−−−to
714
95−1
﹁フハハハハハハ! この俺の強さに怖気付くがいい!﹂
﹁お断りよ! あんたみたいな悪党なんかに降参するつもりは無い
んだから!﹂
尾村の傲慢さにセリス嬢は強気な言葉で言い返した後に魔法力を
覚醒させて金色のオーラを纏ったトランプを投げつけて来たのでご
ざった。尾村のような腹ただしく感じる言葉を聞かされたエロス・
マギカのメンバーの怒りは完全に頂点を達してストレスが貯まって
いる筈でござろう。
﹁セリス、あまりアイツの挑発に乗るな! 俺達を油断させるため
に挑発を繰り返して、我を忘れて怒りに任せたところを狙ってくる
から冷静さを忘れるな!﹂
﹁って言ってもさ∼、コイツの傲慢すぎる言葉にはもううんざりな
んですけど∼!﹂
ルーネス殿はセリス嬢にそう言い聞かせているのでござったがス
コール殿のほうは完全に我慢ならない状態になってしまったのでご
ざった。こんな言葉を長々聞いていたら腹が立ってくるのは当たり
前でござる。
﹁何とかしてアイツを黙らせる方法は無いのか!?﹂
﹁私も何とかして狙撃で狙おうとしてるんだけどアイツの言葉のせ
いで集中できないわ!﹂
フリオニール殿の焦りを現実にするマリア嬢のお手上げの言葉。
715
ここまで来てしまったらもはや戦いにならないといっても言いでご
ざろうか。
﹁もうこれ以上アイツを喋らせたら私達の精神が壊されてしまうわ
!﹂
﹁この一撃でアイツを仕留めて見せるんだから!﹂
パロム嬢とポロム嬢は手裏剣と投げナイフを尾村に対して投げて
攻撃しようとしたのだが奴に全て弾き返されてしまったのでござっ
た。
﹁フハハハハハハ! 甘いぞ、この程度など寝てても避けられるか
はじき返されるぜ!﹂
︵俺達⋮⋮。もしかしてコイツの心理的作戦に!?︶
この尾村の馬鹿笑いのせいでみんなの集中力が完全に切れ掛かっ
ておる事に気づいてしまったフリオニール殿。もはや負けるのは時
間の問題という所まできてしもうた。
﹁この野郎、いい気になりやがって!﹂
be
continued−−−
スコール殿の弱気さが目立ち始めてきおった。
−−−to
716
95−2
腹ただしい尾村の馬鹿笑いのせいで集中力が切れかけておったエ
ロス・マギカのメンバー達は何とか体勢を立て直そうとするのでご
ざったが尾村の攻撃によってなかなか立て直す事ができずにおった。
﹁フハハハハハハ! お前達の決意と覚悟はこんなものか∼?﹂
﹁チ、チキショウ!﹂
流石のフリオニール殿も尾村の馬鹿笑いに我慢なら無いせいか、
魔法力の覚醒がいまひとつの状態が続いておった。もしこのままだ
と全滅の可能性だってあるのだから何とか手を打ちたい所でござる。
﹁もうこのままあいつに負けるの!?﹂
﹁私達、何もできないまま!?﹂
完全にパロム嬢とポロム嬢は諦めモードに突入しておったが⋮⋮。
﹁2人共諦めないで! 私達は館山を出る前からデビルロマイアを
倒すために軍師尿水の厳しい訓練だって耐えてきたじゃない! そ
れを思い出して!﹂
リュック嬢の台詞が2人を勇気付けるのでござった。しかし、尾
村の馬鹿笑いのせいで精神が完全に壊れかけたパロム嬢とポロム嬢。
そして⋮⋮。
﹁フハハハハハハハ! これでお前達は終わりダー!﹂
717
尾村はミサイルを乱射して来たのでござった。
︵駄目だ、もうやられる!?︶
しかし、この後の展開でフリオニール殿の予想は外れるのでござ
った。何と紅葉、雪の結晶、花びら、葉っぱが尾村が放ったミサイ
ルを完全に切り落としてしまったのでござった。
﹁何∼!? この俺の攻撃が完全にガードされただと∼!?﹂
この瞬間、尾村の表情が初めて暗くて青ざめた表情を見せてしま
ったのでござった。ドウシテコウナッタかと言うともう皆様はお分
かりでござろう!
﹁アーシェちゃん達の失禁魔法だよ!﹂
be
continued−−−
そう語るリュック嬢でござった。
−−−to
718
95−3
アーシェ嬢達の失禁魔法のおかげで精神が回復されて、ナイトド
ールのダメージもあっという間に修理されてしもうた。この様子を
確認した尾村の表情もご覧のとおりに凍り付いてしまったのでござ
る。
﹁な、何という事だ∼!﹂
もう既にフリオニール殿の精神は完全に回復されており、勇気が
どんどん覚醒を果たしておるではござらんか。もう尾村の馬鹿笑い
には屈せずにもう戦えるはずでござる!
﹁さあみんな行くぞ! これで俺達は尾村の馬鹿笑いなんか屈せず
に戦えるはずだ!﹂
フリオニール殿の言葉を区切りにエロス・マギカのメンバー達は
一斉に尾村への攻撃を開始、尾村に仕返しをするかのように怒濤の
攻めを見せるのでござる。既に彼等は尾村に対する怒りを爆発させ
ながら魔法力を覚醒させたのでござった。
﹁尾村! 今までの借りを返させてもらうぜ!﹂
スコール殿は今までやられた分をやり返すかのように蜻蛉切を1
秒に100万回の突き攻撃を尾村に食らわせて確実にダメージを与
えれば⋮⋮。
﹁もうこれでお前は俺達に対する攻撃はできないはずだ! 覚悟し
719
な、尾村!﹂
ルーネス殿は尾村に対する怒りを示すかのように一気に魔法力を
開放しながら頭上で斧を回転させると同時に巨大な竜巻を発生させ
て、尾村に目掛けて発射したのでござった。逃げようとした尾村で
ござったが時既に遅し、完全に飲み込まれてしもうた。
﹁そ、それは駄目∼!﹂
﹁スコールにルーネス、ナイスよ!﹂
その尾村の頭上に狙いを定めたのはマジカルスナイパーライフル
を構えているマリア嬢でござった。今まで傲慢な馬鹿笑いを聞かさ
れて、精神をおかしくされたマリア嬢の怒りはもう誰にも消せない
でござろう。
﹁喰らいなさい!﹂
マリア嬢のマジカルスナイパーライフルの銃口から弾丸が発射さ
れたのでござる。その銃弾からは尾村の馬鹿笑いのせいで精神的ダ
メージを与えられた怒りが篭っているかのように真っ直ぐ尾村に向
かって超高速で飛んでいったのでござる。
﹁最後は私達の愛と義のブレイブハートでとどめよ!﹂
そう語ったのはアーシェ嬢であり、リノア嬢とレフィア嬢、そし
てオヴェリア嬢と一緒にミニスカ失禁を発動させておった。彼女達
のおしっこから光り輝く美しい鳳凰が作られておったそうな。
﹁受けて見なさい、私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
720
オヴェリア嬢の台詞が放たれたこの瞬間、尾村は鳳凰の特攻を受
けて天まで飛ばされてしもうた。傲慢な馬鹿笑いが目立った愚かな
男の見事な負け戦はきっとエロス・マギカの面々は忘れはしないで
ござろう。
﹁愚かな奴め。己の傲慢さが身を滅ぼした事に気づかなかったとは
な﹂
ここで石川県の戦いは一件落着でござる。
be
continued−−−
次回の戦場は岡山県でござる!
−−−to
721
96−1
ここは岡山県の後楽園。岡山藩主の池田綱政が岡山郡代官である
津田永忠に命じて建築させて、1687年に着工し14年もかけて
作ったもので1700年に完成した日本3大庭園の1つでござる。
なんと言ってもこの後楽園の総面積は133,000平方メート
ルもあるのが特徴であり、東京ドームの約3倍あるのでござる。そ
の地を訪れているのは血相を変えているクルル嬢とリルム嬢でござ
った。
よく見てみると1人の小型の男、いわゆるデビルロマイアの改造
人間を追いかけておった。
﹁待て∼! この女の敵∼!﹂
﹁よくも私達にあんな事をやってのけたわね!﹂
何ゆえクルル嬢とリルム嬢はこのように血相を変えているのか時
を遡ること30分前の事でござる。
﹁何とか後楽園までやってきたわね。このマジカルギアで改造人間
を探し出しましょう!﹂
﹁クルル、私も一緒に行くわ。デビルロマイアの魔の手はすぐ側ま
で来ているかもしれないわ﹂
クルル嬢とリルム嬢はデビルロマイアの魔の手がこれ以上大きく
ならないように懸命に改造人間の捜索を開始したのでござる。デビ
ルロマイアの改造人間達はクルル嬢とリルム嬢だけでなくエロス・
マギカや全ての罪の無い人間達の敵になりかけているのは誰もが分
かっている事。
722
何としても奴らの野望はここで食い止めて不幸が大きくならない
ように心がけるクルル嬢とリルム嬢でござったが⋮⋮!
﹁きゃあああああ!﹂
﹁いや∼ん!﹂
何と後ろからいきなりクルル嬢とリルム嬢のおっぱいが何者かに
鷲掴みされておるではござらんか。かなり丁寧な手さばきで優しく
揉む様な感触にクルル嬢とリルム嬢の性感帯が直撃を受けてしまい、
失禁してしまったのでござった。
しまだ ゆうすけ
﹁叫んでよ! この島田雄介が君達失禁魔法少女を落としてあげる
んだからさ!﹂
﹁この悪魔! よくも私達の大事なおっぱいを!﹂
﹁許さない、絶対に倒してあげるんだから!﹂
2人はおしっこで濡れたスカートを履いたまま島田のあとを追っ
たのでござる。
be
continued−−−
こうして今現在にいたるのでござった。
−−−to
723
96−2
公衆の前でおっぱいを鷲掴みされた挙句に性感帯を刺激され失禁
してしまったクルル嬢にリルム嬢。この怒りは狂気と欲望にまみれ
ていった真犯人である島田に向けられていったのでござる。
﹁女の敵∼!﹂
﹁覚悟しなさい、あなただけは私達の手で抹殺してやるんだから!﹂
烈火の如く燃え上がる2人の怒りはそう簡単に消える事はなかろ
う。何せ公の場であんな破廉恥な事を島田にされてしまったのだか
ら凄く恥ずかしかったのでござろうか。
﹁もっと叫んでよ! そして君達の怒りをもっと僕に見せてよ!﹂
狂気に満ちた島田の欲望はもはや誰が見ても異常と言うほどのレ
ベルでござった。こうなってしまったら人間終わっているといって
もいいほどおぞましい感じがするのは間違い無いでござろう。
2人が島田を追いかけているとラムザ殿とイングス殿が既に立ち
回っていたのか、島田の前に立ちはばかったのでござった。
﹁そこまでだ。欲望に狂った改造人間!﹂
﹁これ以上、お前の悪事を見過ごすわけにはいかない! 覚悟して
もらおうか!﹂
そう言って2人はマジカルソードを取り出して強行突破を心がけ
た島田に攻撃を開始、一気に島田を捕まえる作戦に出たのでござる。
724
﹁僕の欲望を邪魔すると言うなら、死ぬしかないよね!﹂
島田も負けずといわんばかりに懐からチェーンソーを取り出して、
ラムザ殿とイングス殿に切りかかったのでござった。そしてお互い
の武器がぶつかり合った瞬間に激しい攻防戦が繰り広げられたので
ござる。
﹁お前の心はバラにしがみ付く醜いハエそのものだ! 欲望にまみ
れたお前では僕達を倒すことは不可能だという事を知るがいい!﹂
﹁我々エロス・マギカはお前のような自分の快楽を満たすために他
の女の子を虐げる輩を許す人間は1人もいない!﹂
2人の正義感溢れる言葉が島田の耳に鳴り響いて来たのでござる。
ラムザ殿はクルル嬢とリルム嬢の心を守れなかった責任感、イング
ス殿は悪魔の魔の手からこの世の全ての人間を守り抜きたい思いで
島田に切りかかっているはずでござる。きっとその思いは他のメン
バー達も同じのはずでござろう。
﹁はははは! 僕の欲望を邪魔する奴はどんな痛い目を見るか教え
てあげるよ!﹂
そこで島田の背中から追尾ミサイルが10個発射されて、ラムザ
殿とイングス殿の頭上目掛けて飛んでいったのでござる。それに気
づいたラムザ殿はすぐさまテレポートで回避してローズウィップで
島田の首を狙ってみたのでござったが⋮⋮。
﹁これでも喰らえ!﹂
﹁甘いよ!﹂
何とラムザ殿に巨大な電流が流れて来たのでござった!
725
﹁ぐわあああああああ!﹂
運悪く大ダメージを食らってしまったラムザ殿、立ち上がること
be
continued−−−
ができるでござろうか?
−−−to
726
96−3
ラムザ殿は島田の電撃攻撃を喰らって大ダメ−ジを受けてしまっ
たのでござった。その隙に島田はガトリング砲を取り出してイング
ス殿に向けて射撃攻撃を開始したのでござる。
イングス殿はそれに気づいてマジカルバリアーを張ったのでござ
る。
﹁僕の目の前で死ぬ事を光栄に思わせてあげるよ!﹂
﹁そうはいかない、私達にはまだお前達という悪の手から全ての人
達の幸せを守る使命が残されているから負ける訳にはいかないんだ
!﹂
そう強く島田に自分達の思いと使命感が積もった言葉を浴びせる
イングス殿から、みんなの幸せを守りたい気持ちと負けられない理
由がある事を示したい気持ちが徐々に伝わってきているのでござっ
た。
ここまで来ればもうイングス殿の闘志はもう既に最高潮に達して
いるに違いないでござる。
﹁フハハハハハ! まだ分からないみたいだね! どんなに頑張っ
ても勉強しない子供達と一緒に死ぬ未来が待っているというのにさ
!﹂
﹁だが、そんな未来は私は認めない! 人は誰だって幸福を求める
権利があるのだ! それを否定したり妨害する事は人として恥ずべ
き事だと知れ!﹂
そこでイングス殿はナイトドール召喚カードを取り出して天にか
727
ざしたのでござる。そこからイングス殿の愛機が光臨して来たので
ござる。
﹁ふふふふふ、このロボに乗って僕と闘うというのかい? 上等じ
ゃないか、その決闘に挑んでやるよ!﹂
島田が巨大化してイングス殿のナイトドールの戦いに挑もうとし
た時、聞き覚えのある2人の女の子の声が聞こえて来たのでござる。
﹁言っておくけど、あなたの相手はイングスだけじゃないわよ!﹂
﹁クルルとリルム、それにラムザにあんな酷い事をしたあなたにこ
の報いを受けてもらうから覚悟なさい!﹂
何とローザ嬢とリディア嬢がナイトドールを召喚して島田の前に
立ちはばかったのでござる。イングス殿にとっては頼もしい援軍の
到着でござろうか!
﹁この僕に戦いを挑もうとした事を後悔させてあげるよ! そして
地獄に落ちる瞬間を迎えさせてあげるよ!﹂
﹁やれるものならやってみなさい! あなたの様な悪党は私のお漏
らしでその腐った肉体ごと溶かしてあげるんだから!﹂
be
continued−−−
岡山を舞台にした戦いが幕を開けるのでござった!
−−−to
728
97−1
いよいよイングス殿はリディア嬢とローザ嬢と一緒に改造人間と
して覚醒した島田との決戦に挑む事になったのでござる。イングス
殿達の魔法力は島田に対する怒りによって最高潮の凄まじさを発揮
しようと言う所まで来ておった。
﹁さあ行くぞ島田! お前にこれ以上、後楽園を好きにさせるわけ
には行かない!﹂
﹁僕を倒すと言うのかい!? やってみせてよ!﹂
そこで島田は一気にイングス殿に対して特攻を仕掛けていったの
でござったがローザ嬢が失禁魔法を発動させておったので完全にガ
ードされてしもうた。それはローザ嬢のおしっこからシャボン玉と
なってイングス殿を守る大きな壁となったのでござる。これには島
田も流石に白旗を揚げるしかなかったのでござろうであったが⋮⋮。
﹁なかなかやるじゃないか! でも僕だって君達を倒す用意はちゃ
んとしてるんだよ!﹂
すると島田の後ろから大勢の戦闘ロボットが続々と姿を見せてき
てローザ嬢とリディア嬢に対して射撃攻撃を開始したのでござる。
しかし、運良くに彼女達はすぐさまテレポートで逃げる事に成功し
たのでござった。
﹁そんな攻撃で私達を止められると思わないで! あなた達のよう
な悪党ごときに手間取る私達じゃないんだから!﹂
﹁これ以上罪の無い人たちを傷つけると言うなら容赦はしないから
729
!﹂
そこでリディア嬢とローザ嬢は魔法のステッキを取り出してそこ
から金色のビーム光線を数発発射してきたのでござる。その光線は
真っ直ぐに島田の脳に向かって飛んでいき、素早いスピードを飛び
出しておった。
﹁ふ、その攻撃で僕に勝とうなんて100年早いよ!﹂
しかし島田は避けようとしたのでござったが、自分の体に異変が
起きている事に気づいたのでござる。
﹁何∼、僕の体が動かない!﹂
良く見てみると島田の足元に水あめのような液体が絡まっておっ
たのでござる。これは一体どう言う事でござろうか?
﹁これは私とローザのおしっこを魔法力を宿らせて水あめ状にした
ものだよ! しばらくあなたは身動きとることはできないから!﹂
何と素晴らしいリディア嬢とローザ嬢のファインプレイでござろ
うか。島田はこのような状態で戦う事はおろか、彼女達に攻撃する
事ができなくなってしまったのだからもう観念するしかないはずで
ござった。
しかし、この後の展開で思わぬ強敵が参上したのでござる!
﹁ブヒ∼! 失禁魔法少女め、今日こそお前達を倒してやるブヒ∼
!﹂
﹁この声はまさか、小林義文!﹂
730
何と市川で倒したはずの小林義文がドシドシと足音立てながらこ
っちに向かって来たのでござる。その光景を見ているイングス殿は
全く信じられない状態でござった!
be
continued−−−
﹁ふはははははは! これで形勢逆転だ!﹂
−−−to
731
97−2
﹁失禁魔法少女共め∼! 今日こそお前達を根絶やしにしてやるブ
ヒ∼!﹂
﹁お前は小林義文! 一体どうして市川で楓君に倒されたお前がこ
こに来ているんだ!?﹂
何と市川で楓殿に倒されたはずの小林義文が島田の援軍として岡
山の地に参上して来たのでござる。しかも全裸で腐った肉体を表現
するかのごとく、ハエが飛び散っているのでござった!
﹁しかもコイツ、完全に肉体が腐ってるじゃないのよ!﹂
﹁それどころか精神も腐りかかってる!﹂
リディア嬢とローザ嬢も悪魔と化した醜い肉体を持った小林の欲
望に塗れた執念にドン引きしてしまうのでござる。そんな彼女達を
無視して小林は暴走しかけた言葉を語り始めるのでござった。
﹁僕はお前達のような生きる価値の無い人間達を抹殺して、日本を
優れた人間達のみが住む事が許される国にするんだブヒ∼! そう、
弱者は全て僕達が葬るんだブヒ∼!﹂
﹁あなた、何処まで腐ってるの!? そのような残虐行為を行う権
利なんか誰にもないわ!﹂
﹁人の命は失われたらもう元には戻らないわ! それを理解しない
あなたなんか人間を名乗る資格は無いわ!﹂
リディア嬢とローザ嬢の怒りが小林の言葉を焼き消すかのように
魔法力を覚醒させたのでござる。そして次の瞬間、リディア嬢とロ
732
ーザ嬢は水と木の葉の光弾を小林に向けて発射したのでござる。
﹁ぶひ∼! こんな攻撃で僕は倒せない事を教えてやるブヒ∼!﹂
何と小林はお腹のぜい肉でそれらの光弾を弾き返してしまったの
でござる。その後に島田はガトリング砲を取り出してリディア嬢と
ローザ嬢に対して攻撃を開始したのでござる。それを見ていたイン
グス殿はマジカルバトルスティックを取り出して、島田のガトリン
グ砲の銃弾を回転させながら打ち落としていったのでござった!
﹁ローザにリディア! この男は私に任せて君達は小林を頼む!﹂
﹁了解よ、イングス!﹂
するとイングス殿はマジカルバトルスティックを回転させたまま、
島田の所へと奇襲攻撃を仕掛けてきたのでござった。素早いイング
ス殿の攻撃は島田の視界を混乱させるのに十分でござった。
﹁何なんだよ、この素早さは!﹂
﹁お前には理解できまい、私達はお前のような悪に対する怒りと大
切な人達を守りぬきたいという願いが力の糧となっている事を! お前のような心を腐らせた男に私を倒せると思うな!﹂
イングス殿の言葉からは悪を許さずに大切な人達を守りぬきたい
という思いが感じられるようになってきておった。もはやイングス
殿は魔法力を完全に覚醒させたといっても言いでござろう。
﹁受けてみるがいい、私の愛と義のブレイブハートを!﹂
イングス殿はマジカルバトルスティックを旋風させて、光をまと
わせた後に光弾を発射させて島田に強力な必殺魔法を食らわせたの
733
でござる。
﹁そ、そんな馬鹿な∼!﹂
この一撃を喰らった島田は天に飛ばされてしまったのでござった。
﹁さあ、後はあなただけよ!﹂
be
continued−−−
残るは小林となったのでござった!
−−−to
734
97−3
島田は必殺魔法を繰り出したイングス殿によって倒されてしまっ
たので残る敵は小林となったのでござる。しかし、悪臭を放つ小林
の肉体にローザ嬢とリディア嬢はどう立ち向かうのか最大の問題で
ござった。
﹁行くぞブヒ∼!﹂
﹁さあ勝負よ! これ以上あなたに悪事を働かせるわけには行かな
いわ!﹂
ローザ嬢も大切な者を守る為に覚悟を決めて小林との戦いに挑む
つもりでおった。その気持ちはリディア嬢も同じでござった。何故
なら悪の魔の手から全ての人達の自由を守る為に戦うのが、エロス・
マギカとしての使命があるのでござる。
﹁私達は大切な人達を守る為にあなたのような悪党を倒す義務があ
るわ! だから私達は倒れるわけにはいかないわ!﹂
﹁ほざけブヒ∼! この世界は暴力・破壊・傲慢・冷酷・憎悪・執
念・欲望・狂気によって作り直されるべきなんだブヒ∼! だから
お前達はここで僕が殺すんだブヒ∼!﹂
小林の体からうじ虫がころころと落っこちてきてローザ嬢とリデ
ィア嬢の所まで猛ダッシュしてきたのでござった。しかし良く見る
とこのうじ虫、何やら普通のとは違うみたいでござる。
﹁リディア! この小林の肉体から出てきたうじ虫、改造されてい
るみたいだよ!﹂
735
﹁何ですって!? もしかしてデビルロマイアの改造技術って奴!
?﹂
その説明は小林の口から開かれたのでござった。
﹁ブヒヒヒ! このうじ虫は追尾性ミサイルと同じ原料でできてい
るからお前達がどこまで逃げても捕まるまで負い続けるんだブヒ∼
! それからこのうじ虫には核爆弾が入ってるから爆発したらお前
達は終わりブヒ∼!﹂
﹁ええ∼!? そんな馬鹿なことってアリ!?﹂
なんて恐ろしいデビルロマイアの改造技術でござろうか。もしこ
のまま捕まって爆発したら岡山市どころか日本全体が焼け滅ぼして
死の海と化してしまうのでござる。うじ虫の爆発だけは絶対に回避
して小林を叩かなくてはいけなくなってしまったのだからローザ嬢
とリディア嬢は表情を青ざめると思ったら⋮⋮。
﹁それがどうしたと言うの? 私達がそんな改造技術なんかに怖気
つくと思ってるわけ?﹂
﹁何∼!? お前達は自分達の立場が分かってるのかブヒ∼? こ
のうじ虫は核爆弾が入ってるんだぞブヒ∼? 捕まったら爆発して
日本は終るんだぞブヒ∼?﹂
ローザ嬢のクールすぎる言葉に戸惑う小林でござったがその真実
はリディア嬢の口から明らかにされるのでござった。
﹁そんなに信じられないと言うのなら、私達の足元を見てみなさい
よ!﹂
リディア嬢に言われて小林が彼女達の足元を見てみると、とんで
736
もない光景が映っておった。なんとリディア嬢とローザ嬢のミニス
カートから流れてきているおしっこによってうじ虫たちが徐々に飲
み込まれておるではござらんか!
﹁なんじゃこりゃ∼! お漏らしごときにうじ虫が飲まれているだ
と!?﹂
﹁私達が発動させている失禁魔法は飲み込んだ物体を魔法空間に引
きずり込んでバラバラに切り裂いた後に粉微塵にさせて消滅させて
るのよ。もうこれであなたが用意した核爆弾は使用不可能だよ!﹂
その言葉を聞いた小林は完全に表情を凍らせてしまったのでござ
った。そこでリディア嬢とローザ嬢はこの戦いの締めを行おうとし
たのでござる。
﹁じゃあローザ、ここは私達で小林に止めを刺しましょう⋮⋮﹂
﹁ええ、分かったわよ。リディア﹂
妙に色っぽくなったローザ嬢とリディア嬢の背中に悪魔の翼が生
成されていき、ミニスカートからおしっこが流れ出した後に、お互
いのおっぱいを揉みながら百合キスしたのでござった。
﹁な、何だこれは∼!?﹂
2人のおしっこは小林の方へと向かっていき、それが小林の方へ
届くと飴細工のようにその肉体を包んでしまったのでござる。そし
て⋮⋮。
﹁あなたはこれで終わりよ。大人しく魔法空間でバラバラになるが
いいわ﹂
737
小林の肉体はこのまま魔法空間へと弾き飛ばされ、そのままバラ
バラになったのは3分後の事でござった。そのジャム状の亡骸はリ
ディア嬢とローザ嬢が次にミニスカ失禁した時に出てきたのは別の
話でござる。
﹁ようやく終ったか⋮⋮﹂
be
continued−−−
次の舞台は佐賀県でござる!
−−−to
738
98−1
ここは佐賀県に存在する吉野ヶ里遺跡、およそ50ヘクタールに
わたって残る弥生時代の大規模な環濠集落跡で知られる場所でござ
る。この場所でデビルロマイアの改造人間達が暴動を起こしている
と言う情報をキャッチしたムスタディオ殿とパンネロ殿、アーヴァ
イン殿が捜査に取り出したのでござった。
﹁参ったな∼。ここにデビルロマイアの改造人間を目撃したと言う
情報が入ったんだけどなかなか見当たらないな﹂
﹁まあ、焦っても仕方ないだろ。ここはじっくり観光客気分でこの
風景を眺めながら楽しんでいこうよ﹂
ムスタディオ殿の不安を吹き飛ばすかのようにアーヴァイン殿は
能天気な言葉をかけてきたのでござったが、パンネロ嬢の一喝を喰
らったのでござる。
﹁ちょっとアーヴァイン、そんな悠長な事言わないで! そうして
いる間にも改造人間達が暴れているかもしれないのよ!﹂
パンネロ嬢の言うとおり、観光気分で楽しんでいる間に改造人間
達が見知らぬ所で暴走を繰り出している可能性があるのでござる。
悪の魔の手から罪なき人達を守る使命を持っているエロス・マギカ
にとってはどうしても実現させてはならない事でござる。
だからこそ、エロス・マギカのみんなは悪に敗北する事は許され
ないのでござる。
﹁そうだな、ここでデビルロマイアを見逃したら慶輔さんに何を言
739
われるか分からないな。真面目に捜索を開始しようか﹂
アーヴァイン殿はそう気持ちを切り替えたのでござったが、ムス
タディオ殿は浮かない表情を露にするのでござった。どうやらパン
ネロ嬢の事が気にかかるようでござる。
︵パンネロの奴、もしかして失禁魔法少女がいない分の重荷まで背
負ってないか?︶
確かに九州討伐のグループは失禁魔法を利用できるメンバーがい
ないため、その分の重荷がパンネロ嬢だけでなく他のみんなにも重
圧が掛かっているはずでござろう。何とかその重荷を軽くしてあげ
たいムスタディオ殿でござったがこれができるのは簡単のはずでは
ないでござる。
︵こんな時、楓君や慶輔さんがいたら何て言えばいいのかな?︶
難しい表情を浮かべるムスタディオ殿の中から思わぬ悩みが出て
きたのでござった。ユウナ嬢やキスティス嬢もきっと同じ思いのは
ず、そう考えているムスタディオ殿でござったが⋮⋮。
﹁きゃああああああああ! 空からテロリストが降ってきたわよ∼
!﹂
﹁逃げろ、みんな!﹂
住民達の叫び声を聞いたムスタディオ殿はすぐさま表情を変えて、
悲鳴が聞こえた場所へとすぐさま向かっていったのでござる。それ
に続いてパンネロ嬢とアーヴァイン殿も後からついてきたのでござ
る。
740
﹁さっきの悲鳴、もしかしてデビルロマイアの改造人間が姿を見せ
たのか!?﹂
﹁ああ、間違いないだろう! テロリスト達の事と言ったら改造人
間だと言っても良いだろう!﹂
ムスタディオ殿とアーヴァイン殿の表情は既に緊張が見え始めて
いたのでござった。それを感じ取ったパンネロ嬢は何かを覚悟した
かのように2人に声を掛けたのでござる。
﹁行きましょう! 例え失禁魔法少女がいなくても私達はどんなに
敵が強かろうが罪の無い人達の幸せを守る為に戦わなくてはいけな
いのだから!﹂
この声を聞いたムスタディオ殿はちょっと安心したみたいでござ
った。
be
continued−−−
︵パンネロ、どうやら迷いが吹っ切れたみたいだな!︶
−−−to
741
98−2
吉野ヶ里遺跡に出現したテロリスト達はデビルロマイアの改造人
間だと思っているアーヴァイン殿達はすぐさま悲鳴が聞こえた場所
へ向かっていったのでござる。そこでディリータ殿とジタン殿とテ
ィーダ殿も合流して6人となったのでござった。
﹁確かここら辺あたりだったな!? テロリストによって悲鳴が聞
こえて来たのは!﹂
﹁もしそうだったら急いで叩かないと被害がどんどん大きくなっち
まう! 早く終らせようぜ!﹂
ディリータ殿とジタン殿もテロリストの正体を知りたい一新で現
場へと向かうのでござった。吉野ヶ里遺跡は佐賀県の有名な観光地、
もしデビルロマイアの改造人間によって破壊されてしまったら佐賀
県のイメージダウンは免れないでござろう。一刻も早くテロリスト
を叩き、吉野ヶ里遺跡を守らなくてはならないエロス・マギカの面
々でござった。
しかし敵はどれくらいいるのか分かっておらず、戦力はどのよう
になっているのか分からないままでござった。
﹁敵はどれくらいの戦力を持っているのか分からない。ムスタディ
オはアーヴァインとパンネロと一緒に遠くへと隠れてくれ﹂
ディリータ殿がムスタディオ殿達スナイパーにこのような指示を
送ったのは敵が姿を見せた時に、援護射撃ができるようにしておく
ためだったでござろう。スナイパーは近距離の敵を攻撃するのは不
得意なのでござる。
742
﹁ディリータ、もうすぐテロリストが暴れている場所につくぞ!﹂
﹁OK! さあ、みんな。準備はいいか!?﹂
6人の視界の先にはテロリストだと思われる改造人間が無数人た
っておった。どうやらこの者達が今回のテロの真犯人でござろう。
﹁よし、あいつらを速攻でたたくぞ!﹂
be
continued−−−
決戦はもうすぐでござる!
−−−to
743
98−3
いよいよ吉野ヶ里遺跡を襲撃したテロリスト達との遭遇を果たし
たエロス・マギカの面々はお互いの武器を装備して攻撃を開始した
のでござる。
﹁そこまでだ! もうこれ以上お前等の好きにはさせないぜ!﹂
﹁覚悟しな! ここでお前達の悪行は終わりだぜ!﹂
ディリータ殿はマジカルブーメランをテロリスト達に投げつける
とジタン殿はマジカルカッターを投げつけたのでござる。テロリス
ト達はそれに気づかずに喰らってしまいダメージを受けたのでござ
る。
﹁うわああああああああ!﹂
﹁お前等、俺達が来たからには観念する覚悟してきいや﹂
ティーダ殿はマジカルクロスボウでテロリスト達を攻撃していく
のでござる。それらの攻撃にはテロリスト達から罪のない人達を守
り、吉野ヶ里遺跡の破壊を阻止すると言う決意が込められておった。
流石にテロリスト達もこの攻撃には耐えられないはずだったのでご
ざったが、まだ攻撃は続いておった。
﹁俺達スナイパーチームの活躍も忘れてもらってちゃ困るぜ!﹂
ムスタディオ殿を筆頭にスナイパーチームがテロリスト達を精密
射撃の連続攻撃を食らわせていたのでござる。きっと彼等もデビル
ロマイアや全ての悪を許せない気持ちがいっぱいでござろう。
744
﹁さあ出て来いよ、お前達改造人間の薄汚い悪の野望は俺達が打ち
砕いてやるからよ!﹂
そうテロリスト達に言い聞かせるディリータ殿でござったが、何
処からボスクラスの声が聞こえて来たのでござった。この声が今回
のテロの首謀者でござろう。
しのはらさとる
﹁よく来たな童貞男子ども! 最前線で、武を示すがこの篠原諭の
生き様よ!﹂
﹁なるほどな、お前がこの連中のボスって訳か! じゃあ早速悪い
けど速攻でお前を倒させてもらうぜ!﹂
そういってジタン殿はナイトドールの召喚カードを取り出してナ
イトドールを出現させたのでござる。
﹁面白いぜ。お前等全員、ぶっ飛ばしてやらああああっっっ!﹂
be
continued−−−
吉野ヶ里遺跡の激闘のゴングが響き渡るのでござった!
−−−to
745
99−1
吉野ヶ里遺跡に現れたテロリストを率いていたのは篠原と名乗っ
た改造人間の男でござった。奴は吉野ヶ里遺跡の破壊を企んでいる
みたいで、その障害となるエロス・マギカの排除を企んでいるよう
でござる。
﹁さあ来いや童貞男子共! 全員俺の拳銃の餌食にしてやるぜ!﹂
﹁そうはさせるかよ! お前のような悪党に叩き潰されるのは真っ
平ごめんだぜ!﹂
そう言ってディリータ殿はマジカルナギナタを取り出して篠原の
所まで近づいて、数回斬り付けたのでござった。この神速と言って
もいいほどのディリータ殿の連続攻撃は篠原に脅威の大ダメージを
与えるはずでござった。
﹁ふはははははは! 気合が足りんぞ、小僧!﹂
そこで篠原は何も無かったかのようにディリータ殿のマジカルナ
ギナタ攻撃を弾き返して、ディリータ殿を後ろの方向へと吹き飛ば
してしもうた。そこですかさずジタン殿はそれを確認した後にディ
リータ殿に向かって叫びだしたのでござった。
﹁ディリータ!﹂
﹁俺に構うな! 篠原は次にお前達を狙ってるかもしれないから警
戒を怠るな!﹂
ディリータ殿の忠告もまもなく、篠原はティーダ殿に向かってキ
746
ャノン砲を取り出して発射したのでござった。それを確認したティ
ーダ殿はすぐさまかわしたのでござったが⋮⋮。
﹁しまった⋮⋮。回避している最中に篠原の奴が俺の左足を狙い撃
ちしよったわ⋮⋮!﹂
﹁どうだああああああ! これが俺の生き様よ!﹂
まさに篠原の神業でござろう、ティーダ殿が回避している間に篠
原は別の場所を狙撃していたとは他のメンバーも想像できなかった
でござろう。
﹁なかなかやる見たいじゃない、篠原の奴。こうなったら私達も狙
撃で攻撃した方がよくない?﹂
﹁流石に俺もそう思っていた。あいつを野放しにしたらディリータ
達が危ないぜ!﹂
そう言ってムスタディオ殿達は狙撃の準備を開始したのでござっ
た。当然狙うのは篠原の急所などでござった。
︵さて、この賭けは吉と出るか、凶と出るか⋮⋮!︶
be
continued−−−
ムスタディオ殿の賭けは成功するのでござろうか?
−−−to
747
99−2
篠原に対して精密狙撃攻撃を行う事を決めたムスタディオ殿達は
気づかれぬように狙いを篠原の急所に定めておった。その眼差しは
本物のスナイパーその物でござる。
﹁それじゃあアイツの急所をじっくり狙うぞ、いいな!?﹂
﹁了解!﹂
篠原は今の所、ムスタディオ殿が自分に対して精密射撃を行おう
としている事に気づかないままディリータ殿達を完膚なきまま攻撃
しておるようでござる。完全に篠原はディリータ殿に対して夢中に
なっていたため、ムスタディオ殿は自分達の精密射撃が有利になり
かけておった瞬間を計りきった所でマジカルスナイパーライフルの
トリガーを引いたのでござる。
﹁よし、狙いは完璧! いっけええええええ!﹂
銃口から放たれた銃弾は真っ直ぐに篠原の急所へと飛んでいった
のでござった。もうすぐ銃弾は篠原の急所を貫いてこの戦いは勝利
する事になったはずでござった、しかし⋮⋮。
﹁甘いぜえええええ! この程度で俺は倒れはしないぜ!﹂
﹁かわした!? そんな巨体にも関わらずに!?﹂
何とし野原は素早い回避で銃弾を避けてしまったのでござった。
まさかディリータ殿に対して攻撃することに夢中になっていた巨体
の篠原が素早く動けるとは思いもしなかったでござろう。
748
﹁そ、そんなのありかよ∼!?﹂
﹁それじゃあ、遠慮なくぶっ飛ばしてやらあああああああ!﹂
そこで篠原は両手をキャノン砲へと変形させてムスタディオ殿達
に対して攻撃を開始したのでござる。避けようとしたムスタディオ
殿達でござったが、あまりにも直進が早かったため避け切れなかっ
たのでござった。
﹁ぐわああああああああ!﹂
﹁ここでお前らは終わりだぜ!﹂
こうして篠原は巨大な爆弾を取り出してムスタディオ殿やディリ
ータ殿達に対して投げつけようとしたのでござった。既にムスタデ
ィオ殿のダメージは完全に深手をおっており、回避することが出き
るのか分からない状態でござった。
﹁チ、チキショウ⋮⋮、俺達はここで終わりなのか!?﹂
篠原が爆弾を投げようとしたその時でござった。シャキーン、と
言う音と共に篠原が持っていた爆弾が真っ二つになってしもうた。
﹁な、なんじゃこりゃ∼!?﹂
﹁もうこれ以上私達の仲間を傷つけさせはしません!﹂
be
continued−−−
なんとマジカルサーベルを持っていたエアリス嬢でござった!
−−−to
749
99−3
篠原の爆弾を真っ二つに切り裂いたのは、魔法力を覚醒させたエ
アリス嬢とその愛器のナイトドールでござった。既にエアリス嬢の
ナイトドールは背中にこの世の物とは思えないほどの美しい蝶の翼
が生成されており、手元には金色に輝くマジカルリボンソードが装
備されておった。
﹁お前かあああああ! この俺の武勇を壊そうとする奴は∼!﹂
﹁私は全ての悪を破壊する騎士の一人、愛と義のブレイブハートの
名の下にあなたを成敗します!﹂
そう言ってエアリス嬢は篠原の下へと猛ダッシュで近づいた後に
豪快な斬りつけを3秒に10000回を食らわせた後に、マジカル
リボンソードを豪快に振り下ろして真空波を発生させたのでござる。
﹁ぐわあああああああ!﹂
﹁まだまだよ! これからあなたに一撃を受けてもらうわ!﹂
次にエアリス嬢は篠原に対してサマーソルトキックを繰り出した
後に、百烈ミドルキックを炸裂させたのでござる。まさに電光石火
と言うべきエアリス嬢の一撃怒涛の攻撃でござろうか。
﹁エアリス⋮⋮、そこまで強かったとは思わなかったぜ⋮⋮!﹂
﹁まさかこんな力があるなんて意外だったな﹂
ジタン殿とディリータ殿が唖然とするのも無理はなかろう。何せ
エアリス嬢が叩き潰している相手は自分達を完膚なきまま叩き潰さ
750
れかけた篠原なのだから。
そこでパンネロ嬢は何かを語りかけるように口を開いたのだった。
﹁やっぱり、失禁魔法少女にならなくても女の子って強くなる事が
できるんだよね⋮⋮﹂
﹁パンネロ、どうしたん?﹂
ティーダ殿はパンネロ嬢に何かあったのか聞いてみると、彼女は
語り始めたのでござる。
﹁セシルちゃんやセナちゃんは私と違ってスタイルがいいからミニ
スカ失禁してもOKなんだよね? 私も彼女達みたいに失禁魔法が
使えるようになりたかったけど、結局は無理だったね﹂
﹁でもパンネロはパンネロのままがええ。人は最初から誰だって特
別な存在じゃあらへん。個人は誰かのまねをしたら自分の価値を失
うことになってまうで﹂
ティーダ殿がそう語っている間にエアリス嬢は篠原を倒しておっ
たそうな。このまま佐賀県の戦いは幕を閉じる事になったのでござ
った。
﹁パンネロ、ちょっといいかしら?﹂
戦いが終わったその夜、宿舎の外を冷やす涼しい夜の風に吹かれ
ているパンネロ嬢に語りかけたのはエアリス嬢でござった。どうや
ら悩めるパンネロ嬢に何か言いたそうな雰囲気でござった。
﹁エアリス?﹂
﹁あなたはセシルちゃんやティナちゃんみたいに失禁魔法少女にな
りたいって言ってたけど、あなたはあなたの方が良いわ﹂
751
やはりパンネロ嬢はティーダ殿と同じ意見だった事を予想付いて
おった。誰かの真似をしていたら自分の価値を失ってしまい、本当
の自分を失ってしまう。彼女もそう理解していたでござろう。
﹁やっぱり、私はスタイルの無い方がいいのかな?﹂
﹁当然よ! だってあなたはあなたのほうが一番よ!﹂
エアリス嬢の言葉を聞いて一安心した所で次の物語の舞台へと移
be
continued−−−
る前に館山の様子を見てみよう。
−−−to
752
Phase100−1 揺れ動く桜
私は大綾魅楓君の担任を勤めている相良響子、数学を受け持って
いる26歳の中学教師です。
楓君達がデビルロマイアの魔の手から世界を守る為に戦いを出て
から一ヶ月、私達は他の先生方や日本政府の皆様のサポートを借り
て館山市の防衛をしっかり勤めている事ができています。世界中の
レジスタンスの皆様が館山市の危機を聞いてきて、ここにやって来
てくれた事が唯一のありがたい事でした。
﹁皆様、館山市をタナトスデビルから守ってくださってありがとう
ございます! もう私達はなんて言ったらいいのか分からないくら
い感謝しています⋮⋮!﹂
﹁気にしないで下さい。悪いのはタナトスデビルの存在を無視して
HIGASHI帝国学園の敵討ちしか考えていない世界各国のお偉
いさんと教育連合、そして国際連邦です﹂
フランス人のレジスタンスメンバーの言うとおり、今の世界各国
は教育連合と国際連邦がHIGASHI帝国学園を潰した日本政府
への復讐を企んでいるせいで、罪の無い人達が次々と洗脳されて改
造人間にされたり、色々と日本への制裁と言う名の悪事を働いてい
るのが多いのです。
こうして私達もこれ以上国際連邦の身勝手な制裁を防ぐために、
軍師尿水の指導の下で世界中のレジスタンスの皆様に量産型ナイト
ドールの操縦指導して反撃のチャンスをうかがっているのです。
そして私達は今夜から館山市の秋祭りである物産品を販売する事
を決めたので、その会議を行いました。 ﹁相良先生、いかがでしょうか? なかなかの絵画力でしょう!﹂
753
﹁校長先生、これってもしかしてあの有名なイラストレーターの方
々や布団メーカーがセシルちゃんや美織ちゃんのミニスカ失禁の抱
き枕や内輪を作ってくれたのですか!?﹂
それはセシルちゃんや美織ちゃん達の失禁魔法少女がミニスカ失
禁しているイラストが描いてある抱き枕や内輪を生産して、販売す
る事だったのです。彼女達は不老不死のサキュバスなのは私達も知
っていますが、彼女達の美しい心とスタイルにミニスカ失禁を楽し
む志が男性達のハートをゲットしてしまったため、今では館山市の
スーパーアイドルとなったのでした。
﹁とても素晴らしいイラストじゃないですか! 彼女達のミニスカ
失禁のおかげでこんなに人々の絆を繋げる事ができてしまうなんて
まさに奇跡です!﹂
﹁彼女達の正しき心と美しいミニスカ失禁が暴力によって苦しめら
れている子供達や障がいのある方を救うなんて夢みたいです!﹂
他の先生方を彼女達のミニスカ失禁に心を奪われていきました。
きっと彼女達もただ性癖を満たすだけじゃなく、全ての悪を洗い流
すためにミニスカ失禁をしているんじゃないかな、と私は思ってい
ます。
﹁秋祭り、楽しみですね!﹂
そして秋祭り当日、たくさんの人々が館山市へやってきてくれま
した。レジスタンスの皆様がタナトスデビルの警戒を行ってくださ
っている間に秋祭りは無事に実行されていきました。
﹁凄い人達ですね∼! 他の外国の人達も来日してくださっていま
すよ!﹂
754
﹁とても賑やかですね!﹂
多くの人達がこの秋祭りを楽しんでくれたのも嬉しいですが、何
よりの一番の収穫は失禁魔法少女達のグッズがたくさん売れている
事でした。うちの生徒達の報告によると販売開始から4時間で全て
売切れてしまったと言うのです!
この快進撃は祭りが終る明後日まで続き、さらに私達には嬉しす
ぎる報告が届いたのでした。
﹁え∼!? 失禁魔法少女の抱き枕を商品として販売させてくれな
いかですって!?﹂
何と千葉県のアニメグッズ生産会社から失禁魔法少女のグッズを
販売させてほしいとの連絡がありました。その理由は失禁魔法少女
達のミニスカ失禁している表情に心を打たれてしまった人達がネッ
トを通じてたくさん出て来たと言うのです。
﹁ええ、その売り上げを自動養護施設に寄付して暴力で傷ついた障
がいのある子供達の心を癒すために使ってもらいましょう! 彼女
達の美しいミニスカ失禁が勇気と希望を与えるように!﹂
校長先生は張り切ってその企画を承諾してミニスカ失禁グッズは
発売開始から1ヶ月で飛ぶように売れました。全ては上手く行くと
思っていました。
﹁相良先生、大変です!﹂
be
continued−−−
ある日、とんでもないことが起こっていました!
−−−to
755
100−2
失禁魔法少女グッズの発売開始から商品が飛ぶように売れるよう
になってから2週間後、それは朝の職員会議で起きました。私がそ
れを知ったのは校長先生の一言です。
﹁実は皆さん、先日国際連邦のトップから我が校と失禁魔法少女グ
ッズを製作している生産会社から手紙が届きました﹂
﹁その内容は?﹂
私が恐る恐る校長先生にその手紙の内容を尋ねて見たら、背筋が
凍るほどのものでした。
﹁失禁魔法少女グッズの販売を今すぐ中止しろとの事です﹂
﹁何ですって!?﹂
それを聞いた職員室の先生方は信じられないと言わんばかりの表
情を浮かべたり、ショックを隠せない様子を見せる先生もいました。
それもそのはず、メーカーさんも彼女達のミニスカ失禁の美しさを
ようやく知ってくれたのに国際連邦の方々がそれを阻止しようとし
ているなんて悲しかったです。
思いもよらぬ手紙の内容を聞いた私は校長先生に詳しい内容を聞
いてみる事にしました。
﹁校長先生、その手紙の内容を詳しく教えてください!﹂
﹁確かに失禁魔法少女は館山市に出現したタナトスデビルやデビル
ロマイアを撃退してくれたスーパーヒロインなのは理解しています。
されどミニスカートをはいて失禁するイラストを販売するのはあま
756
りにも不衛生で未成年の教育によろしくないと言う事で販売を中止
する様に命令する事にしたとの事。応じなければ館山市を170ヶ
国の軍隊を率いて総攻撃するそうです﹂
その恐ろしい内容を聞いた先生方の反論が職員室に響き始めまし
た。
﹁そんな!? 彼女達はR18レベルのエロなんて使用していない
のに! ミニスカ失禁グッズを販売しただけで国際連邦のお偉いさ
んにエロス・マギカの事を悪く言われなくてはいけないのですか!
?﹂ ﹁我々はこんな性癖趣味を持っている人達でも地球で生きている人
間である事を教えたいだけなのに!﹂
﹁売り上げは養護施設に寄付しようと思っていたのに何を考えてい
るんだ国際連邦は!﹂
それを落ち着かせたのは教頭先生の言葉でした。
﹁とりあえず落ち着きなさい! まだ我々の事は間違ってる事が知
れ渡ったとは決まっていません!﹂
﹁でも教頭先生!?﹂
押さえきれなくなった私は遂に感情を込めた言葉を口にしたので
した。
﹁みんな落ち着いてください! 国際連邦の言いなりになったらエ
ロス・マギカのみんなが今まで頑張って来た事が無駄になってしま
うんですよ!? それでもいいんですか!?﹂
それを機に職員室は成熟に包まれていきました。
757
﹁そうだ⋮⋮、我々は虐待や数々の暴力で肉体と心を傷つけられた
障がいのある方や子供達を助けるためにミニスカ失禁グッズの製作
を始めたんだ!﹂ ﹁ここで諦めたら今まで彼らがやってきたことはなんだったんだ!﹂
先生達がようやく口を開いたのをきっかけに私はある決意をしま
した。
﹁これはしたり、みんなの言う通りです。こんな私達の頑張りを否
定されたまま黙っているわけにはいきませんわ! その決意を国際
連邦の皆様に返書に記しましょう!﹂
そこで軍師尿水が入ってきました。
﹁その作戦、乗らせてもらおう。このような命令に従ったらエロス・
マギカの名折れじゃ。相良先生、あなたにその返書を書いていただ
く、よろしいかな?﹂
﹁了解です! 私達には愛と義のブレイブハートがあります! 例
え何億人の軍隊が攻めて来ようとも私達エロス・マギカは負けはい
たしません!﹂
その夜、私は軍師尿水の指導の下で国際連邦の皆様に対して返書
を書きました。
全ては身勝手な大人と暴力から障がいのある人や何も力を持たな
be
continued−−−
い子供達を守る為に⋮⋮!
−−−to
758
100−3
私は軍師尿水の指導の下、国際連邦の人達に対して返書を書きま
した。
それがこの内容です。
﹃一つ、エロス・マギカの件、そこもとにおいて種々雑説申すにつ
いて、国際連邦の皆様御不審の由﹄
地球連邦の皆様は我々エロス・マギカに関する様々な情報に大変
不快を持っておられるとの事。無理も無きことながら、真実はいず
れお耳に入る事となりましょう。我らのスーパーヒロインである失
禁魔法少女の行動が不潔とは真に心外。失禁魔法は乱暴を繰り返す
愚か者の魔の手から罪無き人々を守るための手段。そしてもう一つ
は心に傷を負ってしまった性癖趣味の人達の心を癒すための遊戯。
そうたびたび禁止されてしまったら、一体どのようにこのような輩
の成敗と心の助けができましょう。それをもってエロス・マギカに
不法行為ありとは被害妄想も甚だしい。発言した浅はか者を産んだ
親の顔が見てみたいものでございます。
教育の改善として失禁魔法少女グッズの製作販売を停止せよとの
仰せなれど、今までみんなが幸せに暮らすように戦って来たエロス・
マギカに所属している生徒達の気持ちは一体何だったのでございま
しょう。エロス・マギカは天下に知れた正義の心を持った寄せ集め。
もとより下心など一切ございません。
良い年した教育者関係の皆様を始め、世界各国の政府のトップと
もあろう皆様がいじめられる方が悪いと思し召しとは驚いたこと。
759
正常な心をお持ちになったお方とかねて敬っておったは、とんだ勘
違いでござろうか。
障がいを持った子供達や方々を乱暴に扱ったり、肉体的暴力や罵
倒などで肉体的苦痛と精神的苦痛を与えることが盛んになっている
件に至っては、まことに結構な暴虐ぶりでございますなあと申し上
げる他なし。世界中のお偉いさまの方々が、心が腐った輩なんぞに
操られて裏があるとは何とも嘆かわしい限りです。
われらエロス・マギカがミニスカ失禁を楽しんでいるとおとがめ
なれど、これは童貞男子の萌え要素の遊びにて凶悪犯罪者が覚醒剤
やオレオレ詐欺にうつつを抜かす連中よりはまし。このような者に
情けは御無用。我々エロス・マギカは同人作者を始め、それらを専
門とするネット小説ユーザーや読者など多くの方々と交流を接して
おります。されどこの方々がひとつの場所に大勢集まったくらいで
モラル、モラルとほざき立てるは、ごく一部の心が腐った大人の方
々のみ。よほどの精神病を患っている方々と見受けられます。
もし我々の作品に嫌悪の心があればブラウザを閉ざし、何も言わ
ずにその場から立ち去るのが道理。誰が見ているSNSやツイッタ
ーなんかでこの方々の作品の悪口を書き込むなど大馬鹿者の所業に
ございます。どちらが正しいかは、誰が見ても明明白白。
当節は、自分の子供への教育やしつけのためならば、従うつもり
が無いと判断されれば、手を上げたり乱暴な言葉で罵倒するのが流
行りのようでございます。されど、このような子供達の心を傷つけ
る行為を正当な教育として認めるなど言語道断。障がいを持った子
供を筆頭に、多くの方々の心に消えない傷跡ができてしまい、生き
る楽しみが失われます。
760
乱暴者を利用して、傲慢な考え方を改めないというならば、失禁
魔法少女グッズの販売停止などもってのほか。果たしてエロス・マ
ギカに非があるのか、世界中のお偉い様の方々に裏表がおありなの
か、すべては天の沙汰を待つ所となりましょう。
重ねて申し上げます。我々エロス・マギカは障がいを持った人達
や子供達の自由、色々な性癖趣味を楽しむ方々の権利を守る為に身
勝手なお偉い様の方々や狂信者と乱暴者を成敗する志を持った寄せ
集め。もし、これ以上我々の活動に抗議や妨害をなさると言うのな
ら、ツイッターやSNSでその方々を侮辱する輩や暴力を振るう狂
信者達や障がいを持った子供達や一生懸命働く人達を傷つける乱暴
者共と一緒に、愛と義のブレイブハートの名の下に正々堂々、成敗
させていただきます!
相良響子
その翌日、返書は無事に国際連邦の皆様へ届けられました。この
後に私達は国際連邦の皆様方と戦うことになりますが、しばらくの
後の話です。
be
continued−−−
そして物語は楓君が山形へと戦いの舞台へ移すお話です。
−−−to
761
Phase101−1 暗闇に咲き誇るチューリップ
山形県尾花沢市にある銀山温泉は銀山川の両岸に、大正から昭和
初期にかけての建築旅館が立ち並ぶのが有名でござる。冬の時期に
なると綺麗な雪化粧が見れるから温泉マニアにはうってつけの温泉
街でござる。
﹁里利架、寒くなって来たからもう温泉に入りましょう?﹂
﹁ごめんよ沙綾。このままだったら君の体が凍るからね﹂
外は今、凍てつく冬をイメージするかのように雪が降っており、
里利架殿と沙綾嬢が銀山温泉街をラブラブな雰囲気を引き出しなが
ら散策を楽しんでおった。なんて羨ましいカップルでござろうか、
まるで建物に積もっている雪が溶けてしまいそうなほどアツアツカ
ップルでござる。
﹁ふふふ、このまま里利架と一緒に混浴できたらどれだけ幸せなの
かな?﹂
﹁分からないよ。僕だって沙綾のおっぱいを見つめるたびにあった
まっちゃうよ!﹂
このような会話を聞くたびにきっと2人はお似合いのカップルを
超えておるでござろう。その様子だと2人の愛はきっと暖かくてや
さしい物になるはずでござる。
﹁そういえば慶輔さん達はどうしてるのかな?﹂
﹁楓君達と一緒に銀山温泉街の隣にある山奥でデビルロマイアの検
索みたい。何だか隠し財産を隠している噂をマジカルギアの情報モ
762
ードを利用して入手したみたいなんだってさ﹂
どうやら慶輔殿はマジカルギアを利用してデビルロマイアの悪事
の源を突き止めたようでござる。流石は慶輔殿、動きに抜かりは無
く見事な物でござる。その器の大きさに里利架殿はきっと大きな力
の眼差しとなるはずでござる。
﹁今は慶輔さんの事を信じて僕達は体を休めようか。沙綾だって早
くあったまりたいよね?﹂
﹁もう里利架ったら、私のおっぱいであったまりたいんじゃないの
?﹂
そのようないまどきにカップルみたいな会話が銀山温泉街に響い
ていたのでござった。この幸せはきっと永遠の愛を生み出す事にな
るでござろう。
﹁こいつら⋮⋮、こんな恐ろしい物まで作っていたのか!?﹂
be
continued−−−
その隣の山では慶輔殿はデビルロマイアの秘密を見つけたようで
ござった。
−−−to
763
101−2
銀山温泉の隣の山奥で慶輔殿が見つけた真実はとても恐ろしい光
景でござった。何とデビルロマイアの連中はこの山の中に臓器密売
と覚醒剤生産の工場を作っておったのでござる!
﹁ま、まさか⋮⋮。デビルロマイアは覚醒剤を作っていたのか! それに臓器密売をしていたとは!?﹂
﹁信じられないわ⋮⋮! もはやあいつらは既に人間じゃなくなっ
てるわ!﹂
佳恵嬢も信じられないでござろう。覚醒剤に臓器密売という重い
犯罪までやってのけるとはもはや悪魔の所業、このような惨い事が
できる状態となってしまったら既にデビルロマイアの連中は人間の
心を捨てていると言っても間違いないでござろう。
﹁許せない、デビルロマイアの連中がこのような重罪レベルの犯罪
を平気で行うようにここまで腐っていただなんて!﹂
﹁もはやこの人達は人として外れてるわ!﹂
シフォン嬢とテスラ嬢もデビルロマイアの悪行に言葉を失いつつ
も怒りを露にしておったそうな。このような光景を見せられてしま
ったら、頭にくるのも無理はないでござる。
このような惨い行いを繰り返すデビルロマイアがますます許せな
くなる真実でござる。
﹁さあ、こうなったらナイトドールを召喚してこのようなおぞまし
い施設は早く破壊してしまおう。もうこれ以上犠牲になる人達を増
764
やすわけにはいかないからね﹂
慶輔殿の言うとおり、この様な惨い行いができる場所を破壊しな
い限りデビルロマイアの野望の犠牲になる人達がどんどん増えてい
く事となろう。それどころか日本だけではなく、世界中の人達がデ
ビルロマイアの野望の犠牲になってしまうのは確かでござる。
﹁そうですね、この様な犯罪を繰り返す場所はさっさと失禁魔法で
葬るのが一番です。さあリオナ、百合キスでこの場所を消滅させる
わよ!﹂
アリエル嬢がリオナ嬢と一緒に百合キスからのミニスカ失禁魔法
でここを溶かそうとしたその時、セナ嬢の悲鳴が聞こえて来たので
ござった!
﹁きゃああああああ!﹂
﹁セナちゃん!?﹂
真歩嬢が振り向くと、妖しげな改造人間がセナ嬢に対して痴漢行
為をしているのでござった!
﹁ククク、やはり失禁魔法少女を犯すと胸がときめくぜえ∼!﹂
この妖しげな改造人間の正体は一体何者でござろうか、慶輔殿が
名前を聞いてみると⋮⋮。
まるやままさひろ
﹁セナちゃんを離せ! 貴様、一体何者なんだ!?﹂
﹁俺の名は丸山雅弘、貴様等童貞男子共に地獄を見せるためにやっ
てきたぜえ!﹂
765
be
continued−−−
この男、只者では無いそうでござる!
−−−to
766
101−3
セナ嬢を強姦していきなり姿を見せたのは丸山と言う改造人間で
ござった。しかもこの男、怪しげな性格と共にかなり暴力的な雰囲
気が漂っているからかなり要注意を祓っているみたいでござる!
﹁グヘヘヘヘへ、俺様は美少女が苦痛の表情を見足り、泣き声を聞
くと胸がときめくのさあ! こういう美少女を泣かせると俺様の魂
の獣が暴れだしそうだぜ!﹂
﹁貴様、何処までセナちゃんを泣かせれば気が済むんだ!?﹂
号泣するセナ嬢に対して欲望の牙を向ける丸山に対して怒りの表
情と共に言葉を投げつける広海殿。しかし、丸山は止める様子は無
く、ただセナ嬢に対して欲望の牙でセナ嬢の肉体をなめ尽くしてい
るのを楽しみ続けるでござった。
この丸山の表情の心がドス黒い暗闇の如く、欲望をむき出した獣
を思わせるそぶりでござった。この様子を見ていると何故か腹正し
く思ってしまう慶輔殿でござった。
﹁貴様、一体何の権利があってこの様な残酷な犯罪を繰り返してい
るんだ!?﹂
﹁決まってるだろう!? 俺達は腐りきった日本という国を作り直
して新たなる世界の幕開けを告げるのさ!﹂
新たなる世界の幕開け、その言葉は一体何を意味するのか。どう
してもきになる様でござったが、ひとまず佳恵嬢がその説明を丸山
に要求したのでござる。
767
﹁新たなる世界の幕開けですって!? これは一体どう言う事なの
!?﹂
﹁それはお前達のような頭の悪い奴や何をやっても駄目な奴をこの
世から消去して、地球を優れた人間のみ住む事を許された場所にす
るのダア! 何せ無能は生きたって無駄だから俺様が綺麗さっぱり
財産を奪って掃除するのさ!﹂
要するに丸山が言っている掃除とは勉強しない、親に逆らう子供
を虐殺して、それから財産を奪って地球を優れた人間だけ住む事が
許された世界に作り変えると言う事でござろう。いくらマイナス部
分がたくさんあるとは言え虐殺していい事と考えるのは言語道断!
﹁あなたは人の命を何だと思ってるの!?﹂
﹁この世界に住んでいる人達はあなた達の道具じゃないのよ!﹂
丸山の言葉を聞いたアリエル嬢とリオナ嬢の怒りが爆発している
にも関わらず、丸山はお構い無しに傲慢な言葉を繰り出して力無き
者を弾圧する姿勢を見せるのでござった。
﹁ヒャハハハハハハ! 何度でも言えや! 力無き者は俺達のよう
な力のある奴にいじめられながら死ぬのが運命なんだよ!﹂
﹁この機に及んでまだそんな事を言ってるの!?﹂
﹁分かってるの!? あなたのせいでみんながどれだけ苦しんでる
か!?﹂
もう怒りを抑えきれないシフォン嬢とテスラ嬢。もはや戦いは避
けられない状態になってしまいそうな事になりそうなのがこの後の
展開でござる。
﹁さあ、かかって来いよ! 力無き者は俺達強者にいじめられ、殺
768
される運命にある事を教えてやる!﹂
巨大化した丸山の挑発に連れられて、エロス・マギカの面々はナ
イトドールを召喚したのでござった!
﹁その傲慢さ、許せない! 私達のミニスカ失禁で洗い流してあげ
be
continued−−−
るから覚悟しなさい!﹂
−−−to
769
Phase102−1 殺戮のマリーゴールド
丸山が巨大化してエロス・マギカのメンバー達に強襲を仕掛けて
きたのでござった。それと同時にナイトドールを召喚したエロス・
マギカのメンバー達も戦いの準備は終わり、決戦の開幕を告げるの
でござった。
﹁ひゃはははははは! さあ、童貞共行くぜ!﹂
﹁行くぞ! もうこれ以上お前達の好きにはさせないぞ!﹂
慶輔殿のアルティメットエクスカリバーの攻撃が丸山の急所を狙
ったのでござったが、運悪くガードされてしまい反撃を食らったの
でござる。幸い、ダメージは大きくなかったから戦闘不能には陥っ
てなかったのござった。
﹁弱いぜ童貞男子! お前等じゃあ俺様に勝てないぜえ!﹂
﹁よくも慶ちゃんをやったわね! この弓であなたを打ち抜くわ!﹂
麗奈嬢の弓が丸山の急所を目掛けて真っ直ぐに飛んでおったが、
丸山に気づかれて斬り払いされてしもうた。その後丸山は麗奈嬢に
対して超高速の回転ドロップキックを食らわせて、後ろの方へと吹
き飛ばしてしまったのでござる。ますますの威力でござった。
﹁なんて威力だ! ますますコイツの勢いが力付いていくじゃない
か!﹂
﹁こうなったら私と広海で速攻で切りかかるわよ! 援護をお願い
ね、真歩!﹂
770
そこで広海殿と佳恵嬢は丸山に対して超高速ダッシュで近づいて
お互いの武器による攻撃を繰り出して来たのでござった。流石の丸
山もこれには音を上げると思ったが⋮⋮。
﹁ふはははははは! その程度の攻撃で俺様が音を上げると思った
かあ?﹂
何と丸山は何もダメージを受けておらずピンピンとしておった。
しかもまだまだやれると言わんばかりの勢いで恐ろしいほどの闘志
をむき出しておった。
﹁何だコイツは!? 化け物か!?﹂
﹁その通りだぜ! 俺様の肉体は世界最強なんだよオオオオ!﹂
こうして丸山は超高速でダブルら里アットを佳恵嬢と広海殿に食
らわせたのでござった。この一撃はエロス・マギカの精神に大きな
ダメージを与える一撃となったのでござる。
﹁ふはははははははは! さあ、こびやがれ∼!﹂
be
continued−−−
このまま丸山に負けてしまうのでござろうか!?
−−−to
771
102−2
丸山の圧倒的な強さは慶輔殿達が掛かっても完全にダメージを与
える事ができないほどの強烈な物でござった。真歩嬢を始めに失禁
魔法少女達は魔法力を覚醒させるためにミニスカ失禁と百合キスを
開始したのでござったが、丸山に気づかれてしまい、バズーカ砲を
発射してきたのでござった。
﹁よりによって失禁魔法で俺を倒そうってのか!? 甘いぜえ!﹂
﹁気づかれた!? みんな下がって!﹂
そこでセシル嬢はおしっこでバリアを生成して、丸山が放ったバ
ズーカ砲の銃弾を完全にガードしてしまったのでござる。この後、
ティナ嬢の怒りが丸山に炸裂したのでござる。
﹁何所まで罪のない人達を苦しめれば気が済むの!? この世界に
人達は貴方達の所有物なんかじゃないのよ!﹂
﹁何度でも言え! 俺達は頭の悪い人間共を虐殺できればそれでい
いのよ! 何せ俺達は神すら恐れる天う下のデビルロマイアなのだ
からな!﹂
何とも許しがたい丸山の傲慢な考えに怒りを隠せないエロス・マ
ギカの面々でござったが、奴に対する攻撃法法が全く見当たらない
ものでどうすれば良いのか分からなくなったのでござった。
﹁一体どうすれば良いんだ⋮⋮。あいつの強さを超える力があれば
良いんだけど⋮⋮﹂
772
そう悩む広海殿でござったが丸山は容赦なくエロス・マギカ達に
襲いかかろうとしておった。そんな中、セシル嬢だけは全く冷たい
表情を浮かべたまま、丸山に対して向けておった。
そのセシル嬢の表情は見ているだけで背筋が凍り付いてしまう程
の恐ろしさでござる。
﹁私達を倒すですって? やれるものならやってみなさいよ?﹂
﹁上等だぜえ、このまま一気にお前達を全滅させて、ってええええ
えええ!?﹂
丸山はセシル嬢を見つめた瞬間、表情を青ざめて仰天してしまっ
たのでござった。何とセシル嬢はミニスカ失禁して慶輔殿のナイト
ドールをたくさん生成させていたのでござった。
﹁何でこんな芸当ができるんだ! もしかしてお前達が本物の化け
物か!?﹂
﹁あなたは私達失禁魔法少女を怒らせた。その報いを受けて貰うだ
けだよ。私達が貴方のような腐った人間の事を放置すると思う?﹂
セシル嬢のおしっこでできた慶輔殿のナイトドールの分身が丸山
に迫ってきておった。今の丸山はさっきまでの勢いが完全に消えて
しもうた。
﹁ななななな、なんでこの様な展開になったんだ!?﹂
﹁さてと、このまま貴方を日本海の藻屑にしてあげるから覚悟なさ
い!﹂
慶輔殿のナイトドールの分身が丸山に襲い掛かってきて、このま
ま完膚なきまま叩きつぶしてしもうた。セシル嬢の大胆な失禁魔法
による山形での逆転勝利でござった。
773
﹁ナイスだよセシル! 貴方のお陰でようやく勝つことができたわ
!﹂
﹁慶輔、早く里利架君の所へ行きましょう。きっと紗綾ちゃんと一
緒にお風呂でも入ってるわよ﹂
セシル嬢の一言を区切りに慶輔殿達は山形での戦いをしめくくっ
be
continued−−−
たのでござった。ちなみに丸山は日本海の底へ沈められたそうな。
−−−to
774
102−3
セシル嬢の失禁魔法によって丸山は倒され、慶輔殿は里利架殿と
沙綾嬢が待っている宿舎へと向かったのでござった。もう既に彼ら
の体力はボロボロの状態となっており、もう歩くのがやっとの状態
でござった。
﹁里利架君、沙綾ちゃん。ちゃんと待っててくれてるかな?﹂
﹁大丈夫だ。俺達が山形で丸山と戦っている事を知らなかったんだ
からきっと待ってるはずだろう﹂
広海殿の言葉の通り、里利架殿と沙綾嬢は丸山の事を知らなかっ
たので宿舎で待っているはずだから温泉でも入っているはずでござ
る。あのラブラブな2人だから、この寒い時期だから仲良く混浴温
泉にでも入っているはずでござる。
そんな2人を心配するかのように佳恵嬢はこう提案してみたので
ござった。
﹁ねえ、この後里利架君と沙綾ちゃんと一緒にどっか食べに行きま
しょうよ! ちょうどあの2人もお腹空いているはずだからさ!﹂
﹁その通りだね。戦いの一時を過ごそうか!﹂
ちょうどその頃、里利架殿と沙綾嬢は屋外のベンチの上でお互い
の体を寄せ合って温泉以上の温度を暖めあったのでござる。まるで
一組のカップルが当たり前の時を過ごすかのようでござる。
﹁里利架、できればこのままあなたと一緒に深い眠りに尽きたいん
だけどまだ駄目なんだよね⋮⋮﹂
775
﹁あいつらが、みんなの幸せを破壊している限り僕達は戦わなくて
はいけないんだ。これが僕達エロス・マギカの運命なんだから﹂
そう語る里利架殿でござったが沙綾嬢もその覚悟はできているみ
たいでござった。もうこれ以上デビルロマイアの野望のために犠牲
になる人達が増えるのは許せない事と、どんなに辛くてもこういう
輩がいる限り戦わなくてはいけない覚悟を示さなくてはならない事
は沙綾嬢も同じ気持ちでござった。
もう後は戻れない所まで来ているのは2人は分かっているのでご
ざる。
﹁でも今は体と心を休めよう。まだ僕達は全ての悪を叩いていない
のだから﹂
﹁そうするわ。里利架と一緒ならもう何も怖くないから私を抱きし
めて欲しいな﹂
その言葉の後に里利架殿は沙綾嬢のおっぱいを揉みながらキスを
したのでござる。沙綾嬢の暖かくて柔らかい肉体を味わった里利架
殿は山形の雪が熱で溶けてしまいそうな勢いで一夜を過ごしたので
ござった。
ちなみに周りは沙綾嬢がミニスカ失禁魔法を発動させていたので
全く気づかれていなかったとの事でござる。
﹁沙綾、戦いが終わったら今まで以上に君を抱きしめるから!﹂
﹁その言葉、信じてるよ。里利架!﹂
be
continued−−−
さてさて、次の舞台は山梨県でござる!
−−−to
776
Phase103−1 見つめ続ける向日葵
山梨県甲府地方に存在する昇仙峡、ここは1953年には特別名
勝に指定されている甲府が誇る観光地でもあり荒川上流に位置する
渓谷でござる。秋になると紅葉がたくさん実るのでお客様がたくさ
ん来るのは有名でござる。
﹁愛理、デビルロマイアの改造人間の情報は見つかった?﹂
﹁駄目、全く改造人間の気配すら感じないわ﹂
平成百景にも選ばれている昇仙峡でデビルロマイアの捜索をして
いるのは美織嬢と愛理嬢でござった。ここでもデビルロマイアの改
造人間達が暴れていると言う情報をキャッチしたので2人は速攻で
現場だと思われる昇仙峡へと急いだのでござる。しかし、今でも全
く手がかりが見つからないまま時だけが過ぎようとしておった。
そこで聖殿と新久朗殿がやって来て2人に声を掛けてきたのでご
ざった。
﹁美織に愛理、情報は入ったかい?﹂
﹁何か分かった事は無いの?﹂
その声に美織嬢と愛理嬢は首を横に振って申し訳無いと言わんば
かりの表情を見せるのでござった。
﹁あれだけ探してもまだ見つかっていないわ。やはり昇仙峡は観光
地だから上手く隠れてるのかな?﹂
﹁ひょっとしてデマに踊らされてるのかな?﹂
777
あれだけ探しても発見できなかったからきっとどこかに潜んでい
る可能性だってあるはずだと思う聖殿はそう考えているのでござっ
た。最悪の場合、手に入れた情報はデマの可能性だということもあ
るのだから改めて危機感を感じてしまう美織嬢と愛理嬢でござった。
﹁とりあえず一旦宿舎に戻ろう。また何か情報が入ったら現場に直
行すればいいじゃないか﹂
﹁このまま悩んだって仕方ないよ。ここは一先ず一息入れようよ﹂
そう言葉をかける聖殿と新久朗殿でござったが、思わぬ展開に発
展してしまうのはこの後の事でござった。遠くの方から女の子の声
が聞こえて来たのでござる!
﹁大変です∼! 修学旅行に来ている女の子達が変な顔をした男達
にセクハラされています∼!﹂
この声を聞いた聖殿の表情が険しくなり始めてその娘から詳しい
ことを聞くため近づいたのでござる。普段の聖殿とは思えぬほど鋭
い行動力でござった。
﹁すみません、変な顔をした男達はどこにいますか!?﹂
﹁覚円峰のほうです∼!﹂
聖殿は一気に美織嬢達へ言葉をかけるのでござった。
﹁覚円峰の方へと向かうぞ!﹂
be
continued−−−
また1つ、戦いの予感をさせるのでござった!
−−−to
778
103−2
昇仙峡の覚円峰のところに変な顔をした怪しげな男達が修学旅行
に来ていた女子高生達に対してセクハラを行っていたという情報を
キャッチした聖殿達は急いで現場へと向かったのでござった。変な
顔といったら間違いなくデビルロマイアの改造人間と思ってもよい
でござろう。
それぞれのメンバー達の想像がそう直感させている時、遠くの方
から火山が噴火したかのような爆発音がはっきり分かるかの如く各
個人の耳に響いてきたのでござった。それはまるで大砲が大きなお
城を攻撃したかのような音でござる。
しかも肉眼で分かるかのように覚円峰の一部分が火だるまになっ
ているのがはっきり分かっておった。それに関してはまだ彼等は確
認できていなかったのでござる。
﹁この爆発音、もしかしてデビルロマイアが本格的に動き出したの
か!?﹂
﹁このままだったら女の子達が危ないわ、急ぎましょう!﹂
美織嬢の言うとおり、このままだったら改造人間達に襲われてい
る女の子達がもっと危険な目に遭うかもしれないのでござる。最悪
の場合、殺人までいってしまうかも知れないと危機感を感じたメン
バー達は急いで覚円峰の所まで向かうのでござった。この様な横暴
なデビルロマイアのやり方にかきむしりたいほどの怒りを思えた聖
殿達の心から消える事の無い心の業火が燃えているような感じがし
てきたのでござった。
﹁デビルロマイアの奴等、何処まで汚いんだ!﹂
779
﹁許せない、人の心を何だと思ってるの!?﹂
新久朗殿と愛理嬢がマグマのような怒りを心の中で燃えている間
に、デビルロマイアの改造人間達に捕まってしまっている女の子達
は心の傷が一生消えないといわんばかりの破廉恥行為を恥辱に満ち
るまでされてしまっているかも知れないのでござる。そう考えてい
るとますます怒りが火山のように吹き出てくるメンバー達でござっ
たが、今はその時ではないと分かっておった。
メンバー達は怒りを纏わせたまま覚円峰へと辿り着いたのでござ
った。
﹁出て来いデビルロマイア! お前達が覚円峰を爆発させたんだろ
!?﹂
﹁年貢の収めどころよ、覚悟なさい!﹂
聖殿と美織嬢が周りを見渡しながら叫びだすのでござる。何も罪
の無い女の子達を誘拐してセクハラをしただけではなく、覚円峰を
爆破したのだから激しい怒りを感じるのは無理もないでござろう。
ちょうどその時、何処からか男の声がしてきたのでござった。
﹁ヒャーッハッハ、待ってたぜえ! 童貞男子と失禁魔法少女!﹂
﹁誰だ!? 姿を見せろ!﹂
その声を聞いた新久朗殿は正体を見せる事を要求して来たのでご
ざったが、声の主は姿を見せる気配は無かったのでござる。その代
わり、メンバー達にある指示を出したのでござった。
﹁まあそう慌てるなって。いい物を見せてやるからお前等の後ろを
見てみな!﹂
780
いい物を見せてやると言う言葉に反応した聖殿達は後ろを見てみ
ると、全身が電気を感じたようにびりっと震えるような感じを受け
るほどのショックを受けてしまったのでござった。
何と捕まったセクハラを受け続けたと思われる女の子達が衣服を
ボロボロの状態にして、十字架に貼り付けられていたのでござった。
既に心が壊れてしまい、蝋人形みたいに何も言わない状態となって
しまった女の子達を見てしまった美織嬢と愛理嬢はショックを受け
てしまったせいか、その場にしゃがみ込んで失禁してしもうた。既
にミニスカートはおしっこでずぶ濡れになってしもうた。
ながい たくろう
﹁貴様∼! 一体どこにいるんだ!?﹂
﹁フフフ、俺様の名前は永井卓朗! この日本を新しく作り変える
男だぜ!﹂
be
continued−−−
聖殿の目の前に姿を見せた男はそう名乗ったのでござる。
−−−to
781
103−3
いきなり姿を見せた永井と言う男は、聖殿達を見つめた直後に狂
気した喜びと欲望に満ちた悪意を心の中に宿らせた表情をあらわに
したのでござった。きっとエロス・マギカに会う事ができた喜びと
美織嬢と愛理嬢のミニスカ失禁させた事を楽しむ気持ちで一杯にな
っているのでござろう。
聖殿と新久朗殿は永井を見つめながらただただ激怒するのでござ
った。
﹁貴様⋮⋮、一体何の権利でこの様な事をしたんだ!? 人の心を
持っていないのか!?﹂
﹁罪悪感を感じないのか!? お前のせいで心と体が犠牲になった
女の子達がここにたくさんいるんだぞ!﹂
﹁フフフ、いい加減に認めたらどうだ!? お前達のような存在は
俺達強者の玩具として生きた方が幸せだという事をな!﹂
そんな2人の怒りを水で掻き消すかのように永井は、傲慢な表情
を浮かべながら笑い声を上げていたのでござる。きっと2人の事だ
けでなく、このような状態になってしまった女の子達と美織嬢と愛
理嬢を見下すのが楽しくて仕方がないのでござろう。
この様な暴虐を行う永井の事が許せない気持ちを抑えられない新
久朗殿と聖殿は怒りのままに永井を切り刻もうと武器を取り出して
近づいたのでござったが⋮⋮。
﹁ふざけるな! 僕達は誰かの玩具として生きるつもりなんか無い
!﹂
﹁人は誰だって自由に生きる権利があるんだ! お前如きの便所虫
782
なんかにみんなの幸せを壊させるわけには行かない!﹂
その攻撃は永井に当たったかに見えたのでござったが、運悪くテ
レポート能力で回避されてしまったのでござる。永井の神業と言わ
れる様な恐るべき能力に言葉を失ってしまった聖殿と新久朗殿は心
の中で心臓に氷水を注ぎ込まれたように驚くのでござった。
﹁フハハハハハハハ! まだわからねえのかよ!? お前等は俺達
のような強い奴に玩具として扱われるほうが幸せだって事によお!﹂
﹁そんな人生を過ごすなんて僕達は認めてたまるものか! だから
こそ、僕達はお前のような輩が許せないんだ!﹂
聖殿と新久朗殿は自分の正義を信じるかのようにナイトドールの
召喚カードを取り出して、愛機を召喚したのでござった。全ては己
の傲慢さを改めない永井に引導を渡さんがために。
﹁行くぞ永井! お前に僕達の愛と義のブレイブハートを見せてや
る!﹂
be
continued−−−
自分達の正義を示すための戦い、今始まろうとしておった。
−−−to
783
Phase104−1 いがみ合う鈴蘭
聖殿と新久朗殿のナイトドールが永井の悪行を止めるために昇仙
峡の覚円峰に姿を現し、これから始まろうとする戦いに挑もうとし
ておった。昇仙峡では夕焼けの下で涼しい風が吹き始めて、森林は
風の吹き始めと共にさらさらと、音を鳴らしておった。
その沈黙を破るかのように永井は両手から巨大ビームを新久朗殿
と聖殿に向けて発射してきたのでござった。このビーム砲は勢い良
く、真っ直ぐに飛んでいったのでござる。
﹁ひゃははははは! これでも食らえや!﹂
﹁そんなもの、当たりはしない!﹂
聖殿と新久朗殿は軽々と回避した後にお互いの武器を取り出して
永井に攻撃を開始したのでござる。聖殿はマジカルダガーで、新久
朗殿はマジカルツヴァイハンダーで永井の肉体を切り刻む攻撃を開
始したのでござる。この一撃は涼しい風の爽やかさを切り刻んでし
まうほどの凄まじさで、まるで風車が超高速で回りだしてしまった
かと思われるような光景でござった。
﹁この一撃でお前の悪行を止めてやる!﹂
﹁もうこれ以上お前を自由にはさせはしない!﹂
しかし永井は完全にガードしてると同時に、全くダメージを受け
たかの様子を見せる事無く、余裕な態度で聖殿と新久朗殿を見下す
かのように冷たい視線を浴びせると同時に相手を怒らせるのを狙っ
た余裕の挑発をかますのでござった。まるで狂った悪魔が永井の心
に取り付かれているかのようでござった。
784
﹁もう終わりかよ! まだまだ戦いはこれからだってのにざまあね
ーな!﹂
﹁お前は、何処まで人を見下せば気が済むんだ!﹂
この後、聖殿と新久朗殿の怒りがますます溢れてゆき、ますます
戦いの激しさを大きくさせるのでござった。もうこうなってしまっ
たら2人と永井による激しい攻撃の連続と同時に怒りと狂気のぶつ
かり合いは避けられないでござろう。
どちらかが倒れるまでこの戦いは続くかもしれないから、ますま
す目が放せなくなってくるでござろう。
一方、ショックを受けている美織嬢と愛理嬢は女の子達の変わり
果ててしまった姿を見てショックから立ち直れない状態が続いてお
った。女の子達を助けることができず、無力な自分達が顔から火が
出るほど恥ずかしく、悲しいのでござろう。
﹁うう⋮⋮、ごめんなさい、みんな!﹂
﹁私達に、もっと力があれば⋮⋮!﹂
果たして悲しみに溺れてしまった美織嬢と愛理嬢に復活の兆しは
be
continued−−−
見えてくるのでござろうか?
−−−to
785
104−2
永井の手によって変わり果ててしまった女の子達の姿を見てしま
った美織嬢と愛理嬢の悲しみはとても深い物でござった。その証拠
に尻もち付きながらミニスカ失禁してしまった後と彼女達のお尻か
ら流れてきているおしっこの大きな水溜りが何よりも今の2人を物
語っておった。その水溜りには紅葉の葉っぱが悔しさと恥ずかしさ
に心を染めてしまった彼女達に話しかけるかのようにポツリと浮か
んでおった。
﹁どうして、こんな事になったの!? 私達がまだ失禁魔法少女と
してまだ未熟だと言うの?﹂
﹁こんなの、酷すぎるよ⋮⋮!﹂
いくら自分達が未熟だと言っても失敗を恥じ、起きてしまった悲
劇に悲しみを暮れてばかりでは何も解決はしない。それは彼女達も
分かっておるはずでござった。
しかし、今回起こってしまった悲劇は美織嬢と愛里嬢の心の傷を
大きく広げてしまったのでござった。
そこで伊吹殿と朱里嬢がその悲劇の光景を目にした後にこの場へ
とやって来たのでござった。
﹁なんて酷い事を⋮⋮! こんなの人間のすることじゃない!﹂
﹁まるで惨劇だわ! いくらなんでもこれはやりすぎだわ!﹂
伊吹殿と朱里嬢はこの光景を目にした後、悲しみのせいで無力化
してしまっている美織嬢と愛理嬢の方へと目を向けたのでござる。
しかも美織嬢と愛里嬢のショックは2人が想像しているより大きな
786
物でござった。何とか立ち直らせてあげたいと願った伊吹殿と朱里
嬢でござったが、ひとまず声を掛けることにしたのでござる。
﹁立って美織ちゃんに愛理ちゃん! こんな所で悲しみに負けてい
る場合じゃないだろう!﹂
﹁大切な人を守る為に戦うって決めたんでしょう!? あなた達は
もうエロス・マギカの一員なんだから、みんなの幸せを守る為にも
う一度立ち上がって!﹂
伊吹殿と朱里嬢に肩をゆすられながらその言葉を聞いた美織嬢と
愛里嬢の瞳からもう一度輝きを取り戻したのでござった。大切な人
を守る為に戦う、その言葉が美織嬢と愛理嬢の闘志に再び正義の魂
と愛する心に勇気溢れる炎が纏って来たのでござろう。そして美織
嬢と愛里嬢のおしっこでできた水溜りには次々と紅葉と銀杏の葉っ
ぱが落ちてきているのでござる。
そして次の瞬間、紅葉と銀杏の葉っぱが金色の光を纏って美織嬢
と愛里嬢の周りを飛び回って背中にくっ付いて金色の蝶の翼へと合
体していったのでござった。
﹁ごめんなさい、私ってまだまだ未熟だったよ。大切な人達を守る
為に戦うってエロス・マギカのみんなに約束したんだよね⋮⋮﹂
﹁ありがとう、伊吹さんに朱里さん。2人の言葉のおかげで私達は
大切な事を思い出す事ができたよ!﹂
金色の蝶の翼を背中につけた美織嬢と愛理嬢はこの世に存在しな
いくらいの美しくて可愛い天使みたいでござった。この2人の覚醒
した姿を見た伊吹殿と朱里嬢は心のそこから胸が激しく波打ち膝が
訳もなく、心の中の驚きで心臓が激しく動悸する表情を見せたので
ござる。
もう美織嬢と愛理嬢は完全に魔法力を覚醒させたみたいだから怖
787
い物は無いはずでござろう。
そんな2人に伊吹殿はこう語ったのでござる。
﹁じゃあ2人共、ナイトドールの召喚カードを取り出して。聖君と
新久朗君を助けるんだ!﹂
﹁OK!﹂
もうあの2人を恐れるものは無いはずだから聖殿と新久朗殿はき
っと助けることができるはず。
be
continued−−−
伊吹殿はそう確信しているのでござった。
−−−to
788
104−3
遂に魔法力の覚醒を果たした美織嬢と愛理嬢はナイトドールを召
喚して、永井と戦っている聖殿と新久朗殿の援護へと向かったので
ござる。当然伊吹殿と朱里嬢も一緒にナイトドールを召喚して美織
嬢と共に向かっていったのでござる。
ようやく永井の姿を見かけた愛理嬢は翼のパーツから羽の形をし
た小型ナイフを、永井に向けて雨のように降らせるのでござった。
﹁そこまでよ! あなたの悪事は私達のミニスカ失禁で洗い流すわ
よ!﹂
﹁何∼!? これが噂の失禁魔法だと言うのか!? いってえええ
えええ!﹂
愛里嬢の背中のパーツから発射された小型ナイフが、永井の全身
にブサリと刺さり続けたのでござる。永井の全身は針に体を刺され
る痛みが、心がかきむしるかのように苦しみだすほど伝わっておっ
た。
この愛里嬢の羽根型ナイフはセクハラされて変わり果ててしまっ
た女の子を助けられなかった自分の無力さを悲しみながら恥じて、
その原因を作った永井に対する氷が一瞬に溶けてしまうほどの業火
となった怒りが宿っておったのでござった。自分自身の心の傷を洗
い流すかのように愛里嬢のスカートの中からエメラルドの宝石みた
いに輝くおしっこが流れてきていたのでござる。
﹁チ、チキショウ! このまま俺様がまけるというのか、ありえね
ええええ﹂
﹁今度は私の怒りの失禁魔法を喰らってもらうわよ!﹂
789
すると美織嬢のマジカルロッドが光りだして、それを天に掲げる
と12の剣が空から降ってきたのでござった。その剣は美織嬢の周
りをぐるぐると回転していき、徐々に分身していくと美織嬢の体が
赤いオーラを纏い始めていくのでござる。
﹁何だこの技は!? 質量を持った武器だと言うのか!?﹂
﹁そう、この必殺魔法はあなたに心と体を汚された女の子の痛みと
それを守る事ができなくて恥ずかしさと悲しみに溺れていた私の怒
りそのものよ!﹂
12の剣とその分身は永井に向かって真っ直ぐに飛んでいき、強
襲攻撃を繰り出して言ったのでござる。12の剣とその分身は欲望
に心を歪ませて、破壊を繰り返す永井に罰を与えるかのようにその
肉体を切り刻んでいったのでござる。その光景を見た美織嬢は頬に
大粒の涙を流しながらミニスカ失禁してしまったのでござった。そ
の瞬間、美織嬢と愛里嬢の心から贖罪から開放されたのでござった。
﹁さあ、聖君と新久朗君! 君達で止めを刺すんだ!﹂
﹁了解です!﹂
その言葉の後に聖殿と新久朗殿の体から金色のオーラが纏われて、
魔法力の覚醒が一気に行われていたのでござった。まるで電光石火
のように動き回る聖殿と新久朗殿は天使となったみたいでござる。
﹁受けてみろ、これが僕達の⋮⋮﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
この台詞の後に、聖殿と新久朗殿の一閃が永井に炸裂したのでご
ざった。その直後に永井の肉体は灰となって昇仙峡のそよ風と共に
790
消えていったのでござる。
哀れな欲望と共に散っていった永井の亡骸が消えた瞬間、エロス・
マギカの勝利が決まったのは良かったのでござったが、後味悪い物
となってしまったのでござった。
﹁聖⋮⋮、私達何も彼女達にできなかった!﹂
聖殿に抱きつくと同時に号泣する美織嬢。
よほど自分達の無力さに後悔する彼女達に何を言えばいいのか分
からなかった聖殿は美織嬢の頭を優しくなでる事しかできなかった
のでござった。
﹁セクハラを受けた女の子達は甲府市の病院に運ばれたそうよ、兄
さん。2∼3日経てば精神は回復するみたいだわ﹂
﹁これで美織ちゃん達の償いは終ったのかな?﹂
美織嬢と愛理嬢はミニスカ失禁しながら聖殿の胸の中で泣き続け
たのでござった。
be
continued−−−
次の舞台は滋賀県でござる。
−−−to
791
Phase105−1 溺れるブルーサルビア
滋賀県にある琵琶湖を中心とした国定公園である琵琶湖の湖北を
デビルロマイアの行方を追っているのはパロム嬢とポロム嬢でござ
る。彼女達は仲の良いウェールズ国籍の双子の姉妹でいつもやる事
は2人一緒でござった。琵琶湖の近くにデビルロマイアがテロを開
始したという情報をキャッチしたフリオニール殿はパロム嬢とポロ
ム嬢に捜索を依頼したのでござる。
しかし、肝心な情報は何一つキャッチできずにいたのでござった。
﹁ここの周りをあれだけ探しても何一つ情報入っていないなんてお
かしいわよね? 確かにマジカルギアに改造人間が琵琶湖周辺をう
ろついている証拠写真を撮っているのに﹂
﹁ひょっとして私達の事を警戒してどこかに隠れ家を作ってるんじ
ゃないかな? 大きな草や植物がたくさんある場所に地下室を開発
して悪事の準備をしていると思うよ?﹂
確かのポロム嬢の言うとおり、たくさんの草が生えている場所に
隠れ家である地下室を作れば誰かに目撃されない限り悪事の準備が
できると言う物。そうすればエロス・マギカの目を気にせずに悪事
の準備を楽にできてしまうから何としても捜索の目を警戒しなけれ
ばならない、それがポロム嬢の考えでござった。
そんな中、リュック嬢がパロム嬢達の側へとやって来たのでござ
った。
﹁パロム、ポロム。デビルロマイアの情報見つかった?﹂
﹁駄目。私達2時間もマジカルギアを使って連中の行方を捜してい
るんだけど全く手がかり無しだよ﹂
792
パロム嬢はもう白旗を上げるかのようにくたびれた様子を見せな
がら首を横に振ってそう語るのでござった。2時間も捜索を続けて
全く情報が無かったのだから双子の姉妹もさすがに精神的に来てい
る筈でござろう。もしこのままデビルロマイアが別の場所に現れて
悪事をしているとしたら最悪の事態となるのは間違い無いでござる。
そんな中、パロム嬢のスマホから着信が入ったのでござった。
﹁はい、パロムです!﹂
﹁パロムか!? フリオニールだけど今すぐリュックと一緒に俺達
の所まで来てくれ! 琵琶湖の湖北周辺に氷の城が出てきたんだ!﹂
﹁え∼!?﹂
湖北に氷の城ができた、フリオニール殿からその情報を聞いたパ
ロム嬢は頭を真っ白にしてしまったのでござる。漫画やアニメの世
界ではあるまいしそのような馬鹿げた話があるわけが無いと思って
いたのでござったが、一つだけ見当がつく事があるのでござった、
それは⋮⋮。
︵もしかしてデビルロマイアがまた何かをやったのかしら!?︶
﹁とにかく俺達の所まで合流してくれ!﹂
そういってフリオニール殿は通信の電源を切った後、パロム嬢は
スマホの電源をオフにして会話の内容をポロム嬢とリュック嬢に伝
えたのでござった。その情報を聞いたポロム嬢とリュック嬢は信じ
られないといわんばかりの表情を隠しきれない状態になってしまっ
たのでござった。
﹁湖北に氷の城ができたですって!?﹂
﹁間違いないの、パロム!?﹂
793
そう聞かれたパロム嬢は首を縦に振って、フリオニール殿から送
られたマジカルギアの画像モニターを見せたのでござった。完全に
紛れも無く氷の城が建っていた写真が彼女達の瞳に写っていたので
ござる。
ポロム嬢とリュック嬢は信じられないと言わんばかりにこの様な
夢みたいな光景をただただ見詰めているばかりでござった。
﹁これ本当に存在しているなんて夢みたい!﹂
﹁私の予測だとデビルロマイアの仕業だと言ってもいいわ。もしか
したらこの中に改造人間達が悪事の支度をしているんじゃないかと
思ってるの。みんな、このままフリオニール達と合流するけどいい
?﹂
その言葉を聞いたポロム嬢とリュック嬢は首を縦に少し振ってパ
ロム嬢を見つめたのでござった。もしパロム嬢の予測通り、デビル
ロマイアの秘密基地だったら許しがたい事でござる。
パロム嬢はデビルロマイアが許せないから、戦う気持ちがあるの
でござった。その気持ちはポロム嬢とリュック嬢も同じはずでござ
る。
﹁それじゃあ行くわよ!﹂
be
continued−−−
その先には激戦の予感がしてきたのでござった。
−−−to
794
105−2
湖北の方角に氷の城ができたと言う情報を聞いたパロム嬢達はす
ぐさま現場へと向かっていったのでござる。既に現場ではフリオニ
ール殿達が到着しておった頃には、パロム嬢達の目の前に巨大な氷
の城が見知らぬ間に堂々と建築されておったのでござったので思わ
ず面々は信じられないと言わんばかりの表情で心の中で驚いたので
ござった。
﹁これってアニメやゲームの世界じゃないよな!?﹂
﹁間違いない、俺達は滋賀県で紛れも無く知らない間に建築された
氷の城を見ているんだ⋮⋮!﹂
スコール殿とルーネス殿も圧倒的な大きさを持った氷の城にただ
ただ唖然とした表情で見つめるばかりでござる。いきなり氷の城が
建築されたと噂を聞いて行ってみたら本当に現実だったから驚くの
も無理はなかったのでござろう。その光景に納得できない人物が一
人おった。
﹁この芸当ができるのはデビルロマイアの連中よ! 奴らは氷を悪
事に使っているのに間違いないわ!﹂
そう、ノルウェー国籍のリノア嬢でござる。
雪国で有名なノルウェーはスノーボードやスキーなどのウィンタ
ースポーツが盛んになっており、そこで育ったリノア嬢にとって雪
は大切な物でござった。そのような物がデビルロマイアの悪事に利
用されるとはリノア嬢にとって耐え難い苦痛となる真実でござる。
すでにリノア嬢の体から怒りのオーラが射出されており、周りは
795
魔法力によって雪が積もってきたのでござった。
﹁ちょっとリノア落ち着きなさいって! デビルロマイアの事が許
せないのは分かるけどまだ魔法力を覚醒させるのは早いわよ!﹂
﹁とりあえずお城の中を捜索してみましょうよ! もしここで何か
あったらみんなで対応すれば良いだけの話しだし!﹂
マリア嬢とセリス嬢もリノア嬢の怒りを静めようとしたのでござ
ったが周りの気温は−40℃まで下がってしまっているため、もは
や焼け石に水でござった。
すでにフリオニール殿達の体はリノア嬢の魔法力によって氷結を
始めたのでござった。
﹁と、とりあえず中に入りましょう⋮⋮﹂
一行は氷の城の中に入ったのでござった。
be
continued−−−
果たして一体何があるのでござろうか。
−−−to
796
105−3
とりあえず氷の中の潜入を開始したフリオニール殿達でござった
が、室内の気温は−40度だったので全員の体が凍りつきそうにな
ってきたのでござる。ただし、リノア嬢だけは寒さに強いせいか何
とも無かったみたいでござる。彼女はノルウェーで育ったためか、
ミニスカ姿でもこのような寒さにはきっと慣れているはずでござろ
う。
﹁リノア寒くないの∼? 私達はすでに血管の中の血液が凍りつく
って言うのに∼!﹂
﹁ノルウェーではこの様な寒さでも大丈夫よ! もしどうしても寒
さに耐えられなかったら言って。私のおっぱいで暖めてあげるから﹂
リノア嬢がそう言うと自分の大きなおっぱいを袋に入ったスイカ
みたいに揺らすのでござった。男性にとって大きなおっぱいは目の
保養どころか、とても嬉しいクッションになりそうでござる。それ
を見つめていたフリオニール殿は思わず生唾を飲んでしまうほど、
男性陣にとってはリノア嬢のおっぱいがとてもおいしそうに見えて
しまったのでござろう。
﹁リノア∼、気持ちは嬉しいけど私はノーサンキューでお願いね。
もしこれが私達の口に当たったら窒息しかねないから﹂
セリス嬢の言うとおり、もしリノア嬢のおっぱいが口や鼻に当た
ったら窒息してしまうかもしれないでござる。大きなおっぱいは男
性にとって目の保養になるかもしれないけど、使い道を誤ったら人
の命を奪いかねない凶器になるかもしれないのでござるから注意が
797
必要でござろう。
そんな中、スコール殿が向こうの方角に何かを見つけたようでご
ざる。
﹁おい見ろよ! 向こうの部屋に氷付けにされている人達がいるぞ
!﹂
その方を全員が見てみると、氷付けにされている人達がカプセル
の中で眠らせているのが目に飛び込んで来たのでござった。何と惨
い光景を見てしまったリノア嬢はショックのあまり、表情を凍りつ
かせて膝をついてしまったのでござった。
今までの逞しいリノア嬢とは全くの別人と言ってもいいほど、か
なりへこんでしまったようでござる。
﹁な、なんて酷い事を⋮⋮! こんなの、人間のすることじゃない
!﹂
ショックで失禁してしまったリノア嬢は悲しみに溺れてしまった
のでござった。そんなリノア嬢をアーシェ嬢が抱きしめたのでござ
った。
﹁しっかりしてリノア! 私達がこんな酷い事をした奴を倒してこ
の人達を助ければいいだけの話なんだから!﹂
懸命にリノア嬢を勇気付けるアーシェ嬢でござったが、何処から
なおゆき
男の声が聞こえて来たのでござった。
えびはら
﹁虫けら共め、この海老原直行の商売道具を目撃しているとはいい
度胸だな!﹂
﹁お前は一体何者だ!?﹂
798
ルーネス殿がそう尋ねると、海老原と名乗った男は自分の正体を
名乗ったのでござった。
﹁俺はデビルロマイアの海老原、この様な弱者共を虐殺して世界を
生まれ変わらせるのだ!﹂
﹁その人達は一体何のために氷付けにしたんだ!?﹂
すると海老原は傲慢な態度で自分の野望を語りだしたのでござる!
﹁この弱者共は臓器密売のために必要な大事な商品だ。この弱者共
は何も力を持たずに生きる価値の無いクズ共だから殺しても何も罪
になるまい!﹂
この言葉を聞いたパロム嬢とポロム嬢は怒りを露にしたのでござ
る!
﹁そんなの駄目に決まってるでしょう! あんた達がどれだけ弱者
と決め付けても同じ命を持った生き物なんだよ!﹂
﹁自分達のために人を殺す事を躊躇わないあなた達の方が異常よ!﹂
あれだけの怒声を聞いても海老原の表情はクールさを失う事はな
かったのでござる。まさに心はすでに人の物ではなく、悪魔と化し
ていったのでござった。
﹁貴様等がどれだけ怒りをさらしても無駄だ! 何せ強い物だけが
生きることが許される時代へと生まれ変わるのだからな!﹂
すると海老原の肉体がワープした事を確認されると、フリオニー
ル殿もワープしたのでござる。
799
﹁そんな事は俺が許さない! 例え生きる価値が無くったって諦め
なければチャンスは巡って来る時はやって来るんだ! その手伝い
be
continued−−−
をするのが俺達の仕事だ!﹂
−−−to
800
Phase106−1 雪と花菖蒲
﹁虫けら共め、ここで貴様達の命を奪ってデビルロマイアの勝利を
決定付けてやる!﹂
突如姿を消した海老原は巨大化して氷の城の外に出て、そこから
ナイトドールを召喚したエロス・マギカの面々をバズーカ砲で攻撃
しようとしておったのでござる。そこである事に気づいたフリオニ
ール殿は海老原に、ある事を気づいたので海老原に質問をしたので
ござる。
﹁お前は俺達を攻撃した後に氷の城に捕まっている人達を殺すつも
りなのか!?﹂
﹁無論だ、弱者達の命を奪った後に臓器を他のブローカーに売り飛
ばしてデビルロマイアの新たなる教育を開始するのがあの方の目的
だ! 何せ力無き者は俺達のような強き者の幸せの為に犠牲になる
義務があるのだからな!﹂
そう言って海老原はバズーカ砲をフリオニール殿に向かって発射
して先制攻撃を行ったのだが、運よくマリア嬢がマジカルシールド
でガードしたのでござる。そこですかさずセリス嬢がマジカルトラ
ンプを手裏剣の如く投げて、海老原の肉体をかすかに切刻もうとし
たのでござったが⋮⋮。
﹁何ですって!? ガードされた!?﹂
﹁虫けらめ、この程度の攻撃で俺が喰らうと思っているのか? そ
の様な考えしかできないクズは虫けらいかだという事を教えてやる
!﹂
801
海老原がすかさずチェーンでセリス嬢を攻撃して来たのでござっ
たが、フリオニール殿がすぐさまセリス嬢をかばって海老原に対し
てこう一喝したのでござる。
﹁虫けらはどっちだ!? お前は自分より弱い人間の心を苦しめて、
快楽を満たしているだけじゃないか! 誰にも優しくすることがで
きない奴が人間を名乗るな!﹂
﹁この様な台詞をほざきおって⋮⋮! 覚悟はできているだろうな
!?﹂
次の瞬間、何と海老原の両手から鎖がどんどん出てきて、メデュ
ーサの頭みたいな怪しげな動作を見せて来たのでござる。なんとも
おぞましい動作にフリオニール殿も表情を凍らせたのでござる。
﹁何だコイツ!? まるで悪魔じゃないか!﹂
be
continued−−−
﹁覚悟しろ虫けら共! 貴様達は極刑だ!﹂
−−−to
802
106−2
﹁覚悟しろ虫けら共! 貴様達をこのままこの琵琶湖の藻屑にして
やる!﹂
﹁やれるものならやってみなさいよ! 私達はあんたみたいな暴力
魔なんかに屈したりはしないわ!﹂
セリス嬢の啖呵が響く中、海老原の真の力の前にボロボロになっ
てしまったエロスマギカの面々。もはやフリオニール殿達のナイト
ドールは目立つほどの傷跡が凄まじく、体力が限界と言ってもいい
ほど消耗しておったのでござる。
そんな中ルーネス殿は心の中でこう思っておったそうな。
︵こんな時にリノアが立ち直ってくれれば⋮⋮!︶
そのリノア嬢というと、まだ氷の城の中で氷付けにされてしまっ
た人達の目の前でいまだに号泣しておった。しゃがみこんで失禁し
てしまってるリノア嬢にとっては、あまりにも残酷な運命に思わず
心を痛めてしまい、よほどショックを受けてしまっているみたいで
ござる。
流石のアーシェ嬢も涙を流せずにいられなくなり、リノア嬢の方
を軽く手を伸ばすのでござった。
そしてレフィア嬢とオヴェリア嬢も⋮⋮。
﹁リノア、この戦いが終わって氷付けにされている人達が解放され
たらみんなであの人達に謝ろう?﹂
﹁もう少し早くアイツの悪行に気づけなかった私達の責任ですわ﹂
﹁だからお願い、立ち上がって⋮⋮!﹂
803
その声がリノア嬢に届くと願う3人でござったが、いまだに彼女
の心の悲しみが消えないままでござる。 一体どうすればいいのか、
そう考えているその時でござった。
﹁何なの⋮⋮!? リノアのおしっこの水溜りから青く光る雪の結
晶が浮かび上がって出てきてるわ!﹂
オヴェリア嬢が言葉を発したように、リノア嬢のおしっこの水溜
りから雪の結晶が浮かび上がってきて外の方へと向かっていくので
ござる。一体リノア嬢の体に何が起こっているのかアーシェ嬢も分
からないままでござった。
これはもしかしてリノア嬢の魔法力が覚醒を果たしたのか、それ
とも誰かの仕業なのか。まだ誰もその事実を知らなかったのでござ
る。
﹁もしかしてこれは一体⋮⋮!?﹂
レフィア嬢がそう語っていると、何処から見知らぬ声が聞こえて
きたのでござる。まるでこの世に住んでいる人とは思えないほどの
美しい女性の声でござった。
﹁これはリノアのミスティック・ドライブの封印が解かれた証です。
そして失禁魔法少女達である貴女達にもこの封印を解除しましょう﹂
その声が終った瞬間にアーシェ嬢とレフィア嬢とオヴェリア嬢が
見知らぬ間にミニスカ失禁してしまっておった。その失禁は滝の如
く流れてきており、足元の水溜りには炎と雷と風をイメージする光
の紋章が浮かび上がって来たのでござる。彼女達はそれに気づいた
のは失禁から5秒の事で、瞳から涙がこぼれてきており、顔も赤く
804
なり始めたのでござった。
﹁不思議だわ⋮⋮。この失禁は何故か心が安らぐ感じになってきて
る⋮⋮﹂
﹁こうしている間にも他のみんなは私達に優しくしてくれたっけ?﹂
﹁なんだか恥ずかしいけど、嬉しくなってきちゃった⋮⋮﹂
しかし、彼女達は恥らうこともなく、ただ笑顔でいるのでござっ
た。そしてようやく、ミニスカ失禁は女の子だけが許された愛の魔
法だという事を⋮⋮。
﹁この失禁は貴女達の秘められた力を超える力を生み出す瞬間とな
るのです。さあ、心のまま気持ちを込めて叫ぶのです!﹂
リノア嬢もこの声を聞いて立ち上がり、アーシェ嬢達とアイコン
タクトを取った瞬間にこう叫んだのでござった!
﹁﹁﹁﹁今日もエロスな君にミスティック・ドラ∼イブ!﹂﹂﹂﹂
そして次の瞬間、4人のナイトドールが召喚されておしっこの水
溜りが混ざり合うと同時に新たなる姿を変えたナイトドールが誕生
したのでござった!
be
continued−−−
﹁さあ、戦うのです! 炎と氷、雷と風の失禁天使少女よ!﹂
−−−to
805
106−3
﹁くたばれ、虫けら共!﹂
﹁そうはいくか! お前達のような悪党如きにみんなの幸せを壊さ
せるわけにはいかない!﹂
罪の無い人達の幸せを守る為に海老原の凶刃に立ち向かうフリオ
ニール殿達でござったが、奴の強さが半端ではなかったため徐々に
ダメージを受けながらでの戦いを強いられていたのでござる。海老
原の狂気が琵琶湖周辺の生き物達が感じているようになって、空気
が重くののしかっておった。
スコール殿の蜻蛉切による攻撃とルーネス殿の斧攻撃も海老原に
全く通じず。
このままでは全滅の可能性がでてきてもおかしくなかったのでご
ざった。
﹁チキショウ! こいつの弱点はなんか無いのか!?﹂
﹁いくらなんでも強すぎるじゃんか!﹂
スコール殿とルーネス殿も嘆く中、海老原の疾風怒濤の攻撃が次
々とエロス・マギカのメンバー達に襲い掛かったのでござる。パロ
ム嬢とポロム嬢、リュック嬢のナイトドールはスピードがあるため、
ダメージを受けずにすんでいるのが幸いでござった。
﹁みんな、私とパロムが海老原をスピードで撹乱させるからその隙
を突いて必殺魔法を食らわせて!﹂
﹁了解だ! 頼んだぞ、リュック!﹂
806
こうしてリュック嬢はパロム嬢とポロム嬢と一緒に海老原の戦意
を引き裂くためにスピードで撹乱させる作戦を決行したのでござっ
た。
しかし、海老原にはその事が分かっていたみたいで追尾性ミサイ
ルを発射したのでござった。
﹁虫め、ちょこまかと俺の周りを飛び回るな!﹂
しかし、海老原の追尾性ミサイルはある人物達によって斬り払い
されたのでござった!
﹁そこまでよ、もうあなたの好きにはさせないわ!﹂
何と失禁天使へと進化したアーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢と
オヴェリア嬢でござる。
金色のミニプリーツスカートに網タイツ、悪魔の翼にタンクトッ
プブラといった服装だったので男性人達にとっては目に毒といって
もいいほどでござる。 この様な展開は海老原も想像できていなかったのでござろう。
﹁虫けら共め、いい気になっていられるのもここまでだ!﹂
﹁もう私はあなたの言葉を聞くつもりは無いわ! 氷付けになった
人達の怒りを思い知ってもらうわよ!﹂
リノア嬢はその台詞の後にミニスカ失禁して、おしっこで三日月
の形をした氷の刃を生成して海老原の方へと飛ばしていったのでご
ざる。その刃は海老原の肉体をチェーンソーで切り裂くかのように
切刻んでいったのでござる。
﹁ぐわああああああ! おのれ虫けら共め∼!﹂
807
﹁まだまだ続きますわよ! これでも喰らいなさいまし!﹂
レフィア嬢はミニスカ失禁した後に魔法力を利用して、おしっこ
を雷の力を宿らせて手裏剣を生成したのでござる。その手裏剣は海
老原の方へと飛んでいき、真っ直ぐに海老原の肉体へと刺さったの
でござった。
そして、アーシェ嬢とオヴェリア嬢が百合キスしながらミニスカ
失禁したのでござった。
﹁今こそ響け、私達の愛と義のブレイブハート!﹂
﹁そして、私達に勝利と加護を!﹂
2人のおしっこが混ざり合った瞬間、大きな卵が生成されてそこ
から、赤と緑の龍が生まれて来たのでござる。まるで神秘的な美し
さで、見ているものが誰でも魅了する美しさでござった。
﹁なんじゃこりゃあああああああ!﹂
2匹の龍は口から炎を吐いて、海老原の肉体を完膚なきままに焼
き尽くしたのでござった。そして海老原の肉体は灰となって風と共
に琵琶湖の藻屑へと姿を変えていったのでござる。
この瞬間、リノア嬢たちの勝利が決まったのでござった。
﹁やったあああああ! 俺達の勝利だぜ!﹂
この後の某人物の話によると、氷付けにされた人達は滋賀県の大
きな病院に運ばれて、治療を受けて回復したそうな。
この戦いで一番ダメージを受けたリノア嬢は戦いが終わった後で
も部屋で1人泣き続けたそうな。
次回の戦いは香川県でござる!
808
−−−to
be
continued−−−
809
Phase107−1 悪夢のマツバボタン
さぬきこくぶんじ
讃岐国分寺は、香川県高松市に建てられた真言宗御室派の寺院で、
四国八十八箇所霊場の第八十番札所でござる。741年に聖武天皇
が発した国分寺建立の詔により日本各地に建立されたとされ、当寺
もその頃の創建と推測されるのは地元に住んでいる人はご存知のは
ず。
この様な場所にデビルロマイアの改造人間達が悪事を行っておっ
たのでござる。
くぼた としあき
﹁この窪田敏明様の戦をとくと味わいやがれ!﹂
﹁この卑怯者め! この僕の美しき魔法で貴様を葬ってやる!﹂
窪田と言う改造人間が讃岐国分寺の境内を破壊して住民達の無差
別攻撃を開始したのでござる。幸い、ラムザ殿が駆けつけてきたお
かげで何とか魔法力による加護で死者人は出ていなかったのでござ
った。
ナイトドールを召喚したラムザ殿と窪田は讃岐国分寺の外で激し
い決闘を繰り広げていたのでござった。
どちらもかなりのダメージを受けておったので、激戦だったこと
は間違いなかったでござろう。
﹁小僧、なかなかやるじゃねえか! これこそ、俺様が求めていた
強い男よ!﹂
﹁僕はお前のような破壊しか知らない男が気に食わないだけだ! だから僕はお前を倒す!﹂
破壊と暴力を繰り返す窪田にとってバラのような美しい心を持っ
810
たラムザ殿はまさに標的のようでござる。まるで獲物を眼中に収め
たライオンの如く、窪田の目は既に獣の魂が眠りから醒めて追った。
そんな窪田にラムザ殿はローズウィップで撹乱攻撃を繰り出して
おった。
﹁面白いぜ! お前の事、なかなか気に入ったぜ!﹂
﹁そんな褒め言葉が通じると思うな! 僕はお前のような罪の無い
人達の幸せを壊そうとする獣が許せない、ただそれだけだ!﹂
ラムザ殿の怒りがどんどん舞い上がっていく中、窪田の獣の如く
の強さがますます激しくなっていくのでござる。さすがのラムザ殿
もそれを感じたのか、攻撃を中断して後ろに下がったのでござった。
﹁この男、なんて強さなんだ!﹂
﹁さあ、ここからは男同士のタイマンだ!﹂
be
continued−−−
この勝負の行方はますますわからなくなってきておった。
−−−to
811
107−2
讃岐国分寺で決戦を繰り広げているラムザ殿と窪田の怒涛の攻撃
がぶつかり合う中、丸亀城で何か事件が起きていた。何と丸亀城の
周辺にとんでもない敵が現れたのでござる!
﹁ガニ∼! 汚れた物は全て私のハサミで八つ裂きだガニ∼!﹂
﹁覚悟なさい、この蟹女! もうこれ以上あなたの好きにさせない
わよ∼!﹂
その正体は市川で楓殿にボコボコにされた持田加奈子が再びエロ
ス・マギカの前に姿を見せたのでござった。醜い女のリターンマッ
チに挑んだのはファリス嬢とアルマ嬢でござった。
﹁あなたが一体何のために私達の前に姿を見せたのかは聞かないけ
ど、これ以上罪の無い人達を傷つけると言うならこの場で成敗する
わよ!﹂
﹁ガニ∼! 貴様達のようなションベン臭いメス犬はここで切り殺
すガニ∼!﹂
そういって持田ははさみを大きな音で鳴らしてファリス嬢とアル
マ嬢を威嚇するのでござったが、この様な脅しに負けずといわんば
かりに魔法力を覚醒させたのでござった。香川県でもう一つの決闘
が開始されたのでござった。
﹁まずは私からいくガニ∼! 貴様達の命を刈り取ってやるガニ∼
!﹂
812
持田はハサミをブーメランのように投げて来た後、背中のパーツ
から巨大レーザーを発射したのでござる。この同時攻撃を行えばい
くら失禁魔法少女でも回避できない持田の考えでござったのだろう。
しかし、持田の考えは完全に外れる事になったのはそれからの事
でござった。
﹁こんな低レベルの攻撃なんか!﹂
﹁私達の失禁魔法には通用しないわよ!﹂
ファリス嬢とアルマ嬢は既にミニスカ失禁しており、おしっこで
触手を生成させてもちだの同時攻撃をガードしていたのでござる。
これを見ていた持田は相当悔しい表情を見せていたのでござった。
﹁ガニ∼! 卑怯だガニ∼! 正々堂々と勝負しろガニ∼!﹂
この言葉を聞いたファリス嬢は完全に怒りを爆発させたのでござ
る。体から怒りの雷が吹き出ており、外の空気は既に冷たく風が吹
いていたのでござる。
﹁正々堂々!? あなたこそ自分より弱い人を無暗に切刻んだり、
傲慢な態度で見下すことがあなたの正々堂々と言う物なの!?﹂
﹁あなたは自分より弱い人間を傷つける事を楽しんで、気に食わな
い人に対して怒りをぶつけて来た。そのような事しかできないあな
たなんかに勝利を掴む資格なんか無い!﹂
アルマ嬢の怒りが爆発して、魔法力の覚醒を始めたのでござった。
持田も必死に抵抗を開始したのでござったが、どう見てもファリス
嬢とアルマ嬢の怒りが勝っていることは誰が見ても分かる事でござ
った。
813
﹁貴様等全員皆殺しだガニ∼!﹂
be
continued−−−
香川県のもう一つの決闘が幕を開けたのでござった。
−−−to
814
107−3
讃岐国分寺で決闘を繰り広げているラムザ殿と窪田の両者は、い
まだに決着がつかないままで傷だらけの体と機体が目立ち始めてい
る最中でござった。激しい攻撃のぶつかり合いに両者は勝負を譲ら
ないと言った感じでござろうか。
﹁僕にも譲れない所がある! 例えお前に倒されてもそれだけは渡
しはしない!﹂
﹁面白そうだな! ならばお前を倒してそれを奪おうとするか!﹂
窪田も負けずとハンドガンでラムザ殿を狙い撃ちしたのでござっ
たが、ローズウィップで弾丸を切り落としてしまったのでござった。
まさにラムザ殿の武勇が窪田が驚くほど、最高潮に達したと言って
もいいほどの動きでござった。
そこですかさずラムザ殿はローズウィップを前に引き出して窪田
の肉体を巻き付けて動きを封じようとしたのでござったが⋮⋮。
﹁これでどうだ!﹂
﹁甘いぜ! その程度の攻撃では俺様を捕らえる事など出来んぞ!﹂
窪田は棍棒でラムザ殿のローズウィップを弾き返すと、すぐさま
特攻を仕掛けてきた後にアッパーカット100連発を食らわせたの
でござった。運悪く、ラムザ殿は大きなダメージを受けると同時に
後ろへと吹き飛ばされてしまったのでござった。
﹁く、このままでは僕は負けてしまう!﹂
﹁さあ、このまま決着といこうぜ!﹂
815
一方、丸亀城で持田と戦っているファリス嬢とアルマ嬢は失禁魔
法で何とか戦況を有利に進めていこうと考えておったが、持田の疾
風怒濤の攻撃にガードし切れない状態が続いておった。既に持田の
攻撃をガードするだけで精一杯の2人の魔法力は既につきかけよう
としておった。
﹁ガニ∼! 醜い物は全て切刻んで殺すんだガニ∼!﹂
﹁そんな事させないわ! あなたは見た目だけで醜いと判断してい
るだけ!﹂
﹁本当の人間と言うのは心の美しさを見つける事ができる人の事を
言うの。それができないあなたこそ完全に醜い下等生物だわ!﹂
持田の見た目で醜いと判断する卑劣な考えに怒りを感じたファリ
ス嬢とアルマ嬢の言葉は心が美しい人だと言わんばかりといっても
いいほどでござった。
しかし、当の本人には全く聞く耳持たず。馬に念仏を思わせるほ
どの超突猛進でファリス嬢とアルマ嬢を攻撃するのでござる。
﹁黙れガニ∼! 私はお前達のような害悪の存在が許せないんだガ
ニ∼!﹂
讃岐国分寺と丸亀城、2つの決戦場でエロス・マギカは大ピンチ
be
continued−−−
を迎えようとしておった。
−−−to
816
Phase108−1 咲き乱れる紫陽花
讃岐国分寺での決闘は窪田が百烈アッパーをラムザ殿に食らわせ
たため、一気に勝負が付くと言ってもいいほどの展開まで進んで来
たのでござる。もう既にラムザ殿のナイトドールは大破寸前の所ま
で来てしまい、魔法力も尽きかけて来たのでござった。
﹁さてと、どう止めを刺してやろうか!?﹂
﹁まだだ、僕達はまだ負けるわけにはいかないんだ! お前達のよ
うな身勝手な輩から罪の無い人達の幸せを守る使命があるんだ!﹂
まだまだ闘志を消さないラムザ殿でござったが、窪田の勢いの攻
撃はとどまることを知ることもなく、回転回し蹴りを100連続で
食らわせるのでござった。この技を受けてしまったラムザ殿は完全
に戦闘不能寸前まで追い詰められてしまったのでござった!
もうラムザ殿の機体はボロボロの状態になってしまったのでござ
る。
﹁これでクライマックスだぜ! 俺様の渾身の一撃、受けてみやが
れ!﹂
﹁くっ、ここまでなのか!?﹂
窪田の真っ直ぐに勢いのある正拳突きがラムザ殿に向かって繰り
出されようとしていたのでござる。ラムザ殿は回避しようにも、受
けてきたダメージが余りにも大きすぎたため、小指を動かすのがや
っとと言うところでござった。
既に窪田の正拳突きがラムザ殿のすぐそこまで来ているのでござ
る。
817
﹁くたばりやがれ!﹂
しかし、ラムザ殿をもうすぐたおすことができると言うこの窪田
の期待は簡単に裏切られてしまうのでござった。その正拳突きは巨
大なシャボン玉と大きな葉っぱによってガードされてしまったので
ござった。
この様な展開はさすがの窪田も予想はできていなかったそうでご
ざる。
﹁どうなってやがる!﹂
その正体をラムザ殿は分かっておった。
ラムザ殿がある方向を見てみるとそこにはミニスカ失禁して、お
しっこでシャボン玉と葉っぱを生成して窪田の正拳突きをガードさ
せたローザ嬢とリディア嬢の姿があったのでござる。 ラムザ殿にとって頼もしい援軍が参上したのでござった。
﹁そこまでよ! もうこれ以上貴方の好きにさせないわよ!﹂
﹁そして私達が貴方を倒す! 覚悟なさい!﹂ 彼女達の姿を確認した窪田はすかさず声を高らかに上げたのでご
ざる。
﹁お前等が噂の失禁魔法少女か! 会いたかったぜ!﹂
それに屈さずにローザ嬢とリディア嬢は反撃せんと言葉を返すの
でござる。
﹁今になっても強気な姿勢を見せたって無駄よ!﹂
818
﹁私達の失禁で貴方の腐った根性を洗い流してやるわ!﹂
ラムザ殿の援軍に参上した彼女達の勢いはとても凄まじいもので
ござった。
﹁ガニ∼! 貴様は一体何者だガニ∼!﹂
一方、丸亀城でもファリス嬢とアルマ嬢にとって頼もしい味方が
参上したのでござる。お互いの武器で持田のハサミをガードしてい
る2人がそうでござる。
﹁てめえのワガママにはもう聞いていられねーぜ!﹂
﹁あなたは僕達が倒します、みんなの平和のために!﹂
be
continued−−−
バッツ殿とアルクゥ殿が参上したのでござった。
−−−to
819
108−2
讃岐国分寺にラムザ殿の助っ人として参上したローザ嬢とリディ
ア嬢の失禁魔法が、窪田に炸裂しておった。その内容はローザ嬢と
リディア嬢のおしっこが混ざり合った瞬間に、宝石の如く緑色に光
り輝く触手が窪田に対して奇襲攻撃を繰り広げていると言う内容で
ござった。
この失禁魔法は窪田さえもなかなかガードできずにいたのでござ
った。
﹁なかなかやるじゃねえか! 俺様をここまで追い詰めるとは流石
のエロス・マギカのメンバーだな!﹂
﹁当たり前よ! ラムザを徹底的に痛めつけたあなたは絶対に許さ
ないんだから!﹂
あまりにも熱くて激しいリディア嬢の怒りが讃岐国分寺の空気を
焼き尽くすかのように、窪田に対して血相を変えて魂をぶちまける
のでござる。普通の人間だったら恐れて尻尾を巻いて逃げるのでご
ざったが、窪田は怖気つく事を見せないどころかますます闘志を燃
やしてきたのでござった。
これは死闘を演じる気配がしてきたのでござる。
﹁やはり戦いはそうこなくっちゃなあ! お互いに死力を尽くして
からこそ楽しめると言うもんだぜ!﹂
﹁私達はあなたのような輩からみんなの幸せを守る義務を果たすた
めに戦ってるわ。あなたみたいに他の人を苦しめる事を楽しんでる
人が許せないわ!﹂
820
その言葉の後に窪田はすかさず拳から光弾を発射されたのでござ
る。ローザ嬢とリディア嬢に向かって真っ直ぐ飛んでいき、もうす
ぐしたらぶつかりそうになる所まで来ておった。
しかし、それに屈するローザ嬢とリディア嬢ではなかったのでご
ざった。
すぐさまミニスカ失禁して、おしっこバリアを生成したのでござ
る。見事に窪田の鉄拳はガードされてしまったのでござった。
﹁まさかここまでやるとはな! まあいい、お前等の実力が分かれ
ば問題ないぜ、この勝負はお預けだ!﹂
﹁待ちなさい!﹂
ローザ嬢はそうは言う物の窪田は讃岐国分寺から完全に姿を消し
てしまったのでござる。テレポーテーションで逃亡を図ったのでご
ざろう。
そんなローザ嬢にリディア嬢は声をかけたのでござった。
﹁追わなくていいの? あいつを逃したらまた被害が広がっちゃう
よ?﹂
﹁あいつとはまた戦うから大丈夫よ。今はダメージを負ったラムザ
を助けるのが先決よ﹂
be
continued−−−
窪田とはまた戦う、そう感じるローザ嬢でござった。
−−−to
821
108−3
丸亀城ではファリス嬢とアルマ嬢の助っ人としてバッツ殿とアル
クゥ殿が持田との決戦に挑んでおった。 2人は超突猛進攻撃を回
避しながらお互いの武器で持田を攻撃していくと、ファリス嬢とア
ルマ嬢の様子をテレパシーで確認しているのでござる。持田のハサ
ミ攻撃で恐ろしい思いしたのだから、心配するのは当然でござろう
か。
﹁ガニ∼! 私の邪魔をする奴は皆殺しだガニ∼!﹂
まさに持田の精神が暴走を開始して、エロス・マギカの面々を皆
殺しにしようと言う残虐な考えが芽生えて来たと言ってもいいでご
ざろう。持田の狂った表情と狂気を見かねたのか、アルクゥ殿が強
烈な言葉を放ったのでござった。
﹁勝手な事を言うな! お前みたいなクズがいるから何も力を持た
ない人達が心を痛める日々が続いたりするんだ!﹂
それに続いてバッツ殿が持田に対して強力な一撃と言ってもいい
ほどの言葉を放ったのでござる。
﹁大体てめえは醜い物を抹殺しているつもりだろうが結局は自分か
ら見て醜いと判断した奴を勝手に怨んでるだけじゃねえか! そん
な奴が俺達に勝てるはずがないぜ!﹂
持田の心をありったけの魂を言葉の槍でブサリと指したバッツ殿。
このような醜い性格を持った人間は絶対に破滅する、バッツ殿は持
822
田に対してそう言いたかったのでござろう。
それに対して持田が激高してハサミをブーメランのように投げて
来たのでござる。
﹁ガニ∼! これ以上私を侮辱するならこのまま八つ裂きにしてや
るガニ∼!﹂
﹁そうはいくか! 俺達はてめえみたいな心を腐らせた輩を倒すた
めに戦ってるんだ!﹂
バッツ殿のマジカルトンファーが金色の光を纏い始めて、持田の
所までダッシュで近づいて来たのでござる。そこからバッツ殿は挌
闘攻撃ラッシュを持田に食らわせたのでござった。
バッツ殿の闘志はまさに不死鳥の如く、燃え上がっていたのでご
ざる。
﹁喰らいやがれ! これが俺達の愛と義のブレイブハートだ!﹂
バッツ殿が最後の一閃を炸裂させた後に、持田は天へと飛ばされ
ていったのでござった。
この瞬間、エロス・マギカの勝利が決まったのでござる。
﹁やったな、これでファリスとアルマも安心してくれると言うやつ
だぜ﹂
﹁バッツにアルクゥ∼!﹂
そこでファリス嬢とアルマ嬢がやってきたのでござった。どうや
ら持田のハサミに怖気づいてしまったのか、まだミニスカ失禁した
ままでござった。
﹁良かった⋮⋮、2人共怪我はなかった?﹂
823
﹁大丈夫よ。おまけにまだ失禁が終ってないから近づいちゃ駄目だ
よ?﹂
この後一同は宿舎へ向かっていったのでござった。
be
continued−−−
次は熊本県でござる!
−−−to
824
Phase109−1 風が吹く時のタンポポ
日本の九州中央部である熊本県阿蘇地方に位置する活火山で気象
庁による常時観測火山に指定されているのでござる。熊本県民にと
ってはシンボルの一つして有名のため、日本全国にもその名は知れ
渡ってるのは誰もが知ってる事でござるのはお分かりでござろう。
この阿蘇山でデビルロマイアの改造人間が暴動を起こしているの
で、すぐさま現場に向かったのはヴァン殿とティファ嬢でござった。
改造人間達はガソリンを使って阿蘇山の植物を放火してしまおうと
企んでおった。
﹁逃げるなよ! 阿蘇山の自然を焼き払おうだなんて俺達がゆるさ
ねえからな!﹂
﹁あなた達の悪事もここまでです! 大人しく観念なさい!﹂
ヴァン殿はマジカルヌンチャクで改造人間達の手に持っているガ
ソリンの缶を払い落としてしまえば、ティファ嬢は扇子で改造人間
の足元を攻撃して逃げられぬように移動手段を潰していくのでござ
った。この勢いで改造人間は次々とヴァン殿とティファ嬢によって
次々と倒されていくのでござった。
﹁ティファ、あいつらには必ずボスがいるはずだからある程度倒し
たらボスを探そう!﹂
﹁了解よ、ヴァン! 私も同じ事を考えたわ!﹂
勢い良く改造人間達を次々と倒してゆくヴァン殿とティファ嬢で
ござったが、改造人間の数があまりにも多かったためキリが無かっ
たので体力がつき始めたのでござる。ある程度の数の改造人間を倒
825
したヴァン殿とティファ嬢でござったが、そろそろ手助けがほしい
と感じるようになるのでござった。
このままだと2人共は体力が切れて動けなくなってしまうでござ
ろう⋮⋮。
﹁く、このままだと俺達はジリ貧だぜ!﹂
﹁せめてみんなと一緒に行動するべきだったわね!﹂
そう語り合っていると、改造人間達の頭上に大型の爆弾が大量に
降ってきて、着地と同時に起きた爆発と共に次々と散り始めたでは
ござらんか!
ヴァン殿とティファ嬢が爆弾の方向を見つめてみると、ユフィ嬢
とパンネロ嬢でござった。2人は爆弾を改造人間達に上空から投げ
つけて来たのでござった。
﹁待たせたわね、ヴァン、ティファ! 私達も協力するわよ!﹂
﹁そういう事よ! 援護は任せて!﹂
be
continued−−−
彼らにとって頼もしい助っ人でござった。
−−−to
826
109−2
ユフィ嬢とパンネロ嬢も加わり、勢いづいたヴァン殿とティファ
嬢はすぐさま改造人間達の群れを攻撃して、一気に勝負に出ようと
しておった。ヴァン殿のマジカルヨーヨーが改造人間達の手足を攻
撃すれば、ティファ嬢のマジカルファンが改造人間達の顔面に強烈
な一閃を食らわせたのでござる。
それに続いてパンネロ嬢はマジカルスナイパーライフルで改造人
間の脳を直接撃ち抜けば、ユフィ嬢の空手による挌闘攻撃が改造人
間達に炸裂したのでござった。
これはもう疾風怒濤の勢いと言ってもいいほどでござる。
﹁まだまだ! このままじゃ俺達を止めることはできないぜ!﹂
﹁でもこいつらを率いている人間を見つけないとこの戦いが長引く
わ! 速攻で見つけましょう!﹂
ユフィ嬢の言うとおり、この部隊を率いている人間を見つけるた
めに攻撃の手を緩めないと決めたヴァン殿達でござったが、いくら
改造人間を倒しても、なかなか出てこなかったのでござった。
一体この部隊を率いているのは誰なのか⋮⋮。
﹁駄目だわ! いくら改造人間を倒してもこの部隊のリーダー格が
出てこないわ!﹂
﹁こうなったら俺達が直接探しにいこう! きっと敵も焦りを感じ
るようになっているはずだ!﹂
ヴァン殿はすぐさまに改造人間を全滅させるために必殺魔法を炸
裂させようとした時、何処からか見知らぬ声がしてきた。
827
﹁我々は強者、おぬし達は弱者。どうやら体で覚えなければ理解で
きないようであるな﹂
﹁その声はまさか、この部隊を率いている人ね! 姿を見せなさい
!﹂
その声は傲慢な性格をした女性の声でござった。
あらい あゆみ
﹁童は荒井亜由美、おぬし達を抹殺にきたぞ!﹂
continued−−−
遂に姿を見せたボス、戦いの序曲が切って落とされようとしたの
be
でござった!
−−−to
828
109−3
突如姿を見せた荒井と言う女はヴァン殿達を冷たい目で見下して、
心のどこかに悪魔らしき物を潜めていると言わんばかりの表情を浮
かべておった。このような恐ろしい女にあった事がなかったエロス・
マギカの面々は鳥肌が立ちそうになってしまったのでござる。
この戦いは苦戦が強いられそうになった事は間違いないでござろ
う。
﹁おぬし達がどれだけ足掻こうとわらわの勝利は揺るがぬぞ。潔く
降伏するがよい﹂
﹁誰がお前如きに降伏なんかするかよ! 俺達は大切な人達の為に
お前らと戦う義務があるんだ!﹂
ヴァン殿が必死に荒井の言葉を否定すると、ユフィ嬢も負けずと
いわんばかりに荒井に対して猛烈な言葉でヴァン殿の後に援護攻撃
を行ったのでござった。
﹁あなたの様な暴力と破壊を繰り返す心の醜い輩なんかにこの世界
を渡すわけにはいかない!﹂
﹁フフフ、ここまで足掻くと言うつもりか。ならばお主等に我々デ
ビルロマイアの目的を話してやろう﹂
デビルロマイアの目的、その言葉にぴんと来たパンネロ嬢は荒井
の話を聞くことにしたのでござった。しばらく荒井の口からは色々
と語りかけて来たのでござる。
﹁あなた達の目的?﹂
829
﹁我々デビルロマイアはこの世界を優れた人間達が住むことだけ許
される様にするのが目的じゃった。かつてHIGASHI帝国学園
の目的だった夢を叶える為に! だが日本政府がHIGASHI帝
国学園を潰したせいでこの世界は力なき者が住みついて腐りかけて
おる。だから我々はこの様な人間を虐殺して世界を新しく作り出す
のじゃ!﹂
その様な目的があったとは思いも知らなかったでござろう。いく
ら世界を作り直すからといって連中が行って来た行為は断じて許さ
れる事はない行為でござる。
その言葉の後にパンネロ嬢が力強く反論したのでござった。
﹁だからと言って無差別虐殺や破壊行為が許されるわけじゃない!
あなたがやっているのは気に入らない事や不満のある物に対して
苛立ちをぶつけているだけだわ!﹂
﹁やはりこう答えるか、ならば戦いで決着をつけるしかないか! わらわが正しいか、お主達が正しいかをな!﹂
be
continued−−−
今まさに激闘がはじまろうとしておった!
−−−to
830
Phase110−1 怪しげなるベロニカ
いよいよ阿蘇山でのバトルが開始されたのでござった。荒井は強
力な妖術で幽霊を召喚してヴァン殿達を攻撃したのでござったが、
当のヴァン殿達は自分達の武器で幽霊を次々と切り倒していくので
ござる。
ヴァン殿はマジカルヨーヨーに先に刃を生成して幽霊達を切り裂
けば、ユフィ嬢はマジカルナックルの先に爪を生成して幽霊達に挌
闘攻撃を繰り出したのでござった。
﹁なかなかやるではないか、わらわもこのまま終るつもりは無いぞ
!﹂
﹁そうはいかないぜ! 俺達はみんなの幸せを守る為にお前を倒す
!﹂
ヴァン殿はそう言ってマジカルヨーヨーを荒井に向かって攻撃を
繰り出したのでござったが、当の荒井はテレポーテーションで攻撃
を回避したのでござる。
その次に荒井は妖術で地下からゾンビを召喚したのでござった。
﹁ふふふ、わらわの次の手をかわせまい!﹂
﹁やってみせるわ、私達はどんな時だっていくつもの試練を超えて
来たんだから!﹂
パンネロ嬢はマジカルスナイパーライフルでゾンビ達の頭部を次
々と撃ち落して、荒井の戦力を削り続けたのでござる。それに続い
てティファ嬢はマジカルファンでゾンビ達の胴体を真っ二つに切り
倒してしまったのでござった。
831
その怒涛の攻撃は荒井の妖術を今でも勝ち倒そうと言う勢いでご
ざった。
しかし、荒井はまだ余裕を見せていたのでござった。
﹁ここまでやるとはたいした物じゃ。ならばお主達にわらわの最強
の妖術を見せてやろうではないか!﹂
そこで荒井は杖を地面に叩きつけて回り全体に黒いオーラを召喚
したのでござる。その黒いオーラは次々と黒いナイトロボットが生
成されてきたのでござる。
まるで召喚魔法と言わんばかりのものでござった。
﹁なんなんだ、この騎士ロボットは!?﹂
﹁このロボット達はわらわの最強の妖術によって作られたものじゃ。
お主達のような貧弱者を一気に殲滅することが可能じゃ!﹂
そこでユフィ嬢は挌闘攻撃を騎士ロボットに対して繰り出したの
でござったが⋮⋮。
﹁たああああああ!﹂
何と素早い動きで回避してユフィ嬢に対してカウンター攻撃を食
らわせたのでござった。まさに一瞬の隙を見逃さなかったカウンタ
ー攻撃でござる。
﹁ユフィ!﹂
be
continued−−−
﹁さあ、覚悟するが良い! 今度はお主達が絶望を見届ける番じゃ
!﹂
−−−to
832
110−2
地面からゾンビを召喚した荒井は既にエロス・マギカの面々を叩
き潰す事しか考えておらんかった。もうこうなってしまったら全力
で戦うしかない、ヴァン殿達は決死の覚悟でゾンビ達を倒して荒井
を一足早く倒す為に魔法力を覚醒させたのでござる。
この戦いはますます目が放せなくなってきておった。
﹁ゾンビ共に俺達の愛と義のブレイブハートを止められると思うな
! お前にも悪の心を持った奴はどういう結末を迎える事になるか
教えてやる!﹂
﹁やれるものならやってみるがいい! さあ我が僕達よ、奴らを葬
り去るのだ!﹂
ゾンビ共はすぐさまヴァン殿に対して奇襲攻撃を開始、一気にし
とめる作戦だったかもしれないがヴァン殿には全てお見通しでござ
ったようである。ヴァン殿はマジカルヨーヨーでゾンビ達の手足を
攻撃して身動きが取れないようにしたのでござる。
すると一部のゾンビがバズーカ砲でヴァン殿を狙い撃ちしようと
したのでござったが、パンネロ嬢が素早くマジカルスナイパーライ
フルで対応した為。、何とかヴァン殿は危機を乗り越えたのでござ
った。
﹁言っておくけどあなたに敵対する人間はヴァンだけじゃないわよ
!﹂
﹁館山や他の街の人達もあなたの野望の犠牲になっているんだから
ね!﹂
833
それに続いてユフィ嬢とパンネロ嬢もゾンビ達に対して攻撃を開
始。ユフィ嬢は素早い動きと技量の大きさが積もった挌闘攻撃でゾ
ンビ達をなぎ倒せば、パンネロ嬢も正確なスナイピングでゾンビ達
の頭上を撃ち抜くのでござった。
それに続いてティファ嬢もマジカルファンでゾンビ達の肉体を切
刻んだのでござった。
﹁荒井、あなたの悪事はここで打ち射止めます、覚悟してください
!﹂
﹁ならばやって見せるがいい! お主達がどれだけ愚かな存在なの
か、わらわが召喚した核ミサイルで証明してやろうぞ!﹂
遂に荒井は妖術で核ミサイルを召喚してヴァン殿達に向けて放た
れようとしたのでござる。
それを見つめていたヴァン殿達は思わず表情を青ざめてしまった
のでござる。いくらなんでも核ミサイルを切ってしまったら阿蘇山
どころか九州全体が火の海でござるので決断が早まられるのでござ
った。
﹁何で核ミサイルが召喚できるんだ!?﹂
﹁これで分かったであろう。わらわは目的の為なら何だってやる覚
be
continued−−−
悟がある。それを見せてやろうぞ!﹂
−−−to
834
110−3
いよいよ本気を出した荒井の妖術はヴァン殿の想像を超える物で
あり、核爆弾が召喚されて決断と判断力が示される場面でござった。
見逃したり切り捨てれば九州は爆発で消滅、魔法で消そうと思って
もまだ覚醒にいたっていない為、ヴァン殿達は迷っておった。
﹁こんなにたくさんの核爆弾をどうすれば削除できるんだ!?﹂
﹁いくらなんでも私達の魔法力じゃこんなにたくさんの核爆弾は消
せないよ!﹂
パンネロ嬢の言うとおり、今の魔法力では核爆弾を消せるほどの
威力が使える必殺魔法を持っていないため、絶体絶命の危機に立っ
ておるのでござった。何とか逆転の近道を探したいのでござったが、
核爆弾は時間が進むにつれてヴァン殿達に迫って来たのでござる。
もしこのままだったら九州は火の海どころか完全に消滅するとい
っても言いでござろう。
﹁フハハハハハハ! もうこれでお前達は終わりじゃ、観念するが
いい!﹂
﹁チキショウ、ここまでかよ!﹂
核爆弾がヴァン殿達の側まで来ようとして、もうすぐ九州消滅フ
ラグが成立しようとした、その時でござった!
﹁テレポーテンプテーション!﹂
聞き覚えのある声と同時に荒井と召喚された核爆弾がこの場から
835
消えてしまったのでござる。まさに奇跡といった感じである。その
瞬間、絶体絶命の危機から救われ、ヴァン殿達はこの戦いに勝利し
たのでござった。一体何が起こっているのか、ユフィ嬢が周りを見
渡してみると、上空からジタン殿がボバリングをしていたのでござ
った。
﹁ジタン、これは一体どういうことなんだ!?﹂
訳が分かっていないヴァン殿はジタン殿に説明を要求したのでご
ざる。そこでジタン殿は軽々と説明を行ってくれたのでござった。
﹁俺達は軍師尿水から魔法力を覚醒させるアイテムを利用して荒井
とその核爆弾をティナのおしっこの中へテレポートさせたんだよ。
今頃荒井と言う女はティナのおしっこの中で粉微塵になってるはず
だぜ﹂
﹁ちょっと待って! 核爆弾も一緒なんでしょう!? もしかした
らティナも一緒に爆発するんじゃないの!?﹂
なんて凄いジタン殿の魔法力でござろうか。しかしユフィ嬢の説
明どおり、このままだったらティナ嬢も爆発する恐れがあると思っ
ていたのでござったが、ジタン殿は平気な顔で説明を続けたのでご
ざる。
﹁大丈夫、ティナのおしっこは触れた物を蒸気だろうが放射線だろ
うが何でも消滅させちまうんだ。だからみんなは安心しなよ﹂
﹁そっか∼、それなら大丈夫よね﹂
安心したユフィ嬢でござったが、ティファ嬢がなにやら提案した
のでござった。
836
﹁でもせっかくジタンのおかげで勝ったんだから阿蘇山の自然を回
復させましょう。ここも随分と汚れているんだから﹂
こうして阿蘇山での戦いは幕を閉じたのでござる。
be
continued−−−
次は秋田県でござる!
−−−to
837
Phase111−1 殺意とバーベナ
きりたんぽが生まれた秋田県に位置する国立公園である十和田八
幡平国立公園は青森県・岩手県・秋田県にまたがり、十和田湖周辺
と八幡平周辺の火山群を包括しているのが最大の特徴でござる。
その美しい湖の上をナイトドールを利用して空を飛んでいるのは
慶輔殿と広海殿でござった。2人は情報収集でこの湖の中でデビル
ロマイアの連中が空中要塞で色々と何かしていると言う情報を聞い
たのでござる。それを確かめる為に色々と探してみたのでござった
が⋮⋮。
﹁全く空中要塞らしき物が見つからないな∼。もしかして潜水艦に
変身してるんじゃないかな?﹂
﹁慶輔、いくらなんでもマイペース過ぎじゃないか? まあ確かに
ここまで広い湖をあれだけ探しても見つからなくて焦るのはわかる
んだが⋮⋮﹂
捜索から3時間、空中要塞を見つける事ができない2人は焦りど
ころか落ち着いた会話をこなせるほど余裕があったのでござる。こ
れはきっと2人は佳恵嬢や麗奈嬢と共に戦って来た中だから、この
ような会話ができると言う物でござろう。
その様な会話が進んでいく中、慶輔殿の通信に誰か入ってきたよ
うでござる。
﹁こちら慶輔、どうしましたか?﹂
﹁慶輔さん、アリエルですけどすぐに北の方角へ来てください! 捜していた空中要塞が見つかりました!﹂
838
このアリエル嬢の台詞を聞いた慶輔殿はすぐさま表情を変えて、
ありえる嬢の言葉の真意の確認を行ったのでござった。
﹁それは本当なのか!?﹂
﹁今シフォンとテスラが中に入って調査を行っています。何かあっ
たらまた通信を入れますので!﹂
そう言ってアリエル嬢は通信を切ったのでござる。すぐさま慶輔
殿は広海殿に報告をして北の方角へと向かったのでござった。
﹁早い所彼女達と合流しよう! もしかしたらまた何か分かる事が
あるかもしれない!﹂
﹁ああ、俺もデビルロマイアの悪事を止めたい所だ。彼女達が危険
な目に遭っていないか不安だ、急ごう!﹂
一方、空中要塞の中ではシフォン嬢とテスラ嬢が潜入捜査を開始
したのでござったが、広海殿の不安が見事的中したのでござる。
何とゾンビのような改造人間達におっぱいを吸われたりスカート
の中に顔を突っ込まれたりエロいことをされてしまったのでござっ
た!
﹁いや∼ん、私、もう漏らしちゃう∼!﹂
﹁駄目∼! 私の中のエロスが暴走しちゃう!﹂
そして性感帯を刺激されたシフォン嬢とテスラ嬢は失禁してしま
ったのでござる!
それを横で見ていた1人の男。
︵さあ、かかって来い童貞男子共よ! 貴様達に我がデビルロマイ
アの力を見せてやろう!︶
839
−−−to
be
continued−−−
840
111−2
十和田湖に出現した空中要塞の潜入操作をしていたシフォン嬢と
テスラ嬢がデビルロマイアの改造人間達に破廉恥なセクハラ攻撃を
されてミニスカ失禁してしまったのでござったが、一足早くセシル
嬢とティナ嬢、セナ嬢が助けに来たのでござった。
彼女達はすぐさま炎の魔法で改造人間達を焼き倒した後に、失禁
魔法で消滅させたのでござった。
﹁シフォンにテスラ! もう大丈夫だよ、怪我は無い!?﹂
﹁ええ、この空中要塞はデビルロマイアの連中が建設したみたい。
あいつらはこの近くで悪事を働くと思うわ!﹂
そう語るシフォン嬢でござったが、改造人間の体の一部を剥ぎ取
ったセシル嬢はここの改造人間に隠された秘密を知ってしまったみ
たいでござる。それはセシル嬢が自分達が倒した改造人間の様子を
思い出して、体の一部を見つめ直した時の事、何かを感じた事を口
にしたのでござった。
﹁ねえ、この改造人間達から魔法力を感じなかった?﹂
﹁そういえば⋮⋮、この改造人間から凄まじい魔法力を感じたわ!﹂
魔法力は普通、ナイトドールと契約した人間のみだけ使える普通
の力。でも何故かデビルロマイアの改造人間から魔法力を感じるの
はとてもおかしな事でござった。
一体どうして改造人間から魔法力を感じて来たのか、全く理解で
きないセシル嬢達でござった。
841
﹁もしかして改造人間もナイトドールの契約をしてるのかな?﹂
﹁いやいや、いくらなんでもラグナだって悪党なんかにナイトドー
ルを渡さないでしょう﹂
シフォン嬢とテスラ嬢もそう考えてしまうのでござったが、何よ
りも一番気になったのがデビルロマイアの連中はどの様にして魔法
力を手に入れたのかでござった。もしかしてデビルロマイアの裏に
は強力な協力者がいるのか、そう考えていたその時でござった。
﹁フフフ、この魔法力はヴァルダー総帥から授かった物。お前達の
ような心が腐った物には扱えぬ物よ!﹂
﹁何者なの、姿を見せなさい!﹂
何処からか聞こえて来た声は男のものでござった。ティナ嬢は正
体を知る為に声の主を探しながら首をキョロキョロさせるのでござ
る。
おざわ きいち
﹁我は小沢喜一。この世の弱を滅する者だ﹂
50の男性と思われる改造人間が姿を見せたのでござった。どう
be
continued−−−
やら奴が秋田県で暗躍しているデビルロマイアの改造人間でござろ
う。
−−−to
842
111−3
シフォン嬢達の前にいきなり姿を見せた小沢と名乗る改造人間が
秋田県のボスと言ってもいいでござろう。どうやらこの小沢は凄ま
じい殺気を放っており、気が抜いたら一瞬でやられそうな雰囲気を
引き出すのが得意みたいでござる。
あの男の言葉を聞くだけで、背筋が凍ってしまうと感じているの
は誰もが思う事でござろう。
﹁な、なんて恐ろしいオーラを放ってるの、この男は!?﹂
﹁この人、本当に改造人間なの!?﹂
ティナ嬢とセナ嬢も小沢の恐るべき力に圧倒されて恐怖でミニス
カートからおしっこを勢い良く流してしまったのでござる。恐怖に
よる失禁でござろう。
この小沢、これだけの恐るべきオーラを発しているのは一体何で
できているのか、その時は全く理解できていないセシル嬢でござっ
た。
﹁小娘共よ、お前達のような不良品はこの世界から消えるべき存在
なのだ。したがってお前達には今から我の力によってその存在を消
滅させる!﹂
この台詞の後に小沢は自分の回りに亡霊を召喚して、セシル嬢達
に対して奇襲攻撃を仕掛けさせたのでござった。
その奇襲攻撃は素速い行動でシフォン嬢達のおっぱい目掛けて突
っ込むと、分身を行ったのでござる。そしてテスラ嬢やセシル嬢の
おっぱいにも奇襲を行ったのでござる。
843
﹁いや∼ん! 私達の性感帯が壊れちゃう!﹂
﹁雌犬共よ、己の無力さを知るがいい!﹂
小沢の妖力がどんどん強くなっていき、周りの空気が徐々に黒い
オーラによって包まれていくと、セシル嬢とティナ嬢も恐怖でミニ
スカ失禁してしもうた。小沢の妖力が次第に大きくなっていくと、
亡霊達の数もたくさん増えていくのでござった。
﹁この人の恐ろしさ、まるで半端じゃない!﹂
﹁このまま闇に落ちよ!﹂
小沢の言葉の後、大きな爆発音が響くのが確認されたのでござっ
た。その爆発がおきた場所を確認すると慶輔殿と広海殿のナイトド
ールが現れたのでござった!
be
continued−−−
﹁やはり貴様か、慶輔・オルダインディーナ!﹂
−−−to
844
Phase112−1 嵐の中のカスミソウ
﹁そこまでだ! お前達デビルロマイアがここで悪事を働こうとし
ている事は分かってるんだ!﹂
﹁大人しく、セシル達に乱暴は止めて自分が犯した罪を認めて自首
するんだ!﹂
いよいよ小沢を追い詰めた慶輔殿と広海殿はナイトドールの魔法
力を覚醒させて、セシル嬢達の救助へと実行しようとしたのでござ
る。その周りには、小沢が召喚した亡霊達が未だにセシル嬢に対し
ておっぱいを揉む、スカートの中を覗き込むといった破廉恥行為を
繰り返しておった。
しかし小沢は、慶輔殿と広海殿のナイトドールに怖気つく事はな
く、武器の棍棒を振り回して﹁叩き潰す﹂と言わんばかりの武勇を
見せ付けるのでござった。
﹁我も甘く見られたものよ。まさかお前達のような心の甘さが抜け
出せない者にここまで追い詰められるとはな﹂
﹁当然だ、お前達のような罪の無い人間を苦しめているところを見
逃すわけが無いだろう!﹂
慶輔殿の怒りの魂が周りの亡霊を焼き尽くすかの如く、一気に心
を燃やして小沢に対して強烈な言葉をかけたのでござった。そんな
時でも小沢は冷静な表情で、慶輔殿のナイトドールを見つめたまま
冷静さを保ったまま言葉を放った。
﹁だが、お前達がここで終る事には変わりはない。弱者は全て滅び
て強者の力の糧となる事がこの世の新たなる秩序なのだ! お前達
845
が弱者を助ける限り、この世は救われる事はない!﹂
﹁黙れよクズ野郎! てめえみたいな暴力で自分より弱い人間を従
わせる事しか考えない人間にほざかれる筋合いはないぜ!﹂
その後ろから慶輔殿に聞き覚えのある声が小沢に対して反論を示
したのでござった。
その正体はナイトドールと共に現れた里利架殿でござる。しかも
楓殿と沙綾嬢もナイトドールと一緒に参上したので、慶輔殿と広海
殿が完全に有利になったのでござった!
﹁やはり、我の考えが理解できぬか⋮⋮﹂
﹁当たり前だ! 人の心をなんとも思ってないお前のような人間を
無視できるものか!﹂
﹁私はこれ以上、誰も悲しい思いをさせる人達を増やすわけにはい
かないの!﹂
楓殿と沙綾嬢の力の篭った言葉が小沢に対して鳴り響いたのでご
ざった。
その台詞を跳ね返すかのように小沢は力強い妖術を繰り広げて、
覚醒を果たすのでござった。
﹁ならば我の力を見せてやろう!﹂
be
continued−−−
秋田県での戦いが今、始まったのでござる!
−−−to
846
112−2
﹁行くぞ、僕達の正義がお前を倒す!﹂
﹁ならば来るがいい、弱者よ!﹂
秋田県での戦いは慶輔殿のソードレーザーによるオールレンジバ
スターフォーメーションで幕を開けたのでござった。発射されたレ
ーザーは小沢の肉体を当て続けたのでござったが、どれも蚊に刺さ
れた程度のダメージを与える事しかできずに致命傷には至らなかっ
たのでござる。
そこですかさず小沢は棍棒を回転させて慶輔殿に攻撃を開始、ア
ルティメット・エクスカリバーでガードをした慶輔殿でござった。
﹁く、このままでは奴を倒せないのか!?﹂
﹁お前の腕は認めよう。だが、今のお前では我を倒す事などできぬ
!﹂
小沢の棍棒攻撃が勢い良く慶輔殿に炸裂して、体勢を立て直すと
広海殿に向かって特攻を仕掛けるのでござった。それに気づいた広
海殿はマジカルアロンダイトで小沢の攻撃を弾き返すと、ミドルキ
ックで小沢を弾き飛ばすのでござる。そこですかさず沙綾嬢はミニ
スカ失禁魔法を発動させてゼリー状のおしっこで小沢の身動きを封
じたのでござった。
﹁今よ、里利架! あの男は私の失禁魔法で身動きを封じたからそ
の間に必殺魔法を叩き込んで!﹂
﹁了解だぜ!﹂
847
そこですかさず里利架殿はマジカルサーベルに巨大なオーラを纏
わせてこのまま小沢に対する強烈な一閃を食らわせたのでござった。
もうこれで小沢は大きなダメージを受けたはずだから一気に止めを
刺そうとした里利架殿、その考えは未遂に終る事となったのでござ
った。
何と小沢がいきなり消えてしもうたのでござった!
﹁フフフ、一体何処を見ているのだ!?﹂
後ろから小沢の声がしてきたのでござった。
慶輔殿が振り向くと、沙綾嬢の失禁魔法で小沢が立っている光景
が目に写っていたのでござった!
﹁馬鹿な! 沙綾ちゃんの失禁魔法で身動きを封じられたはず!﹂
﹁その程度の魔法など我には通じぬ! この一撃を受けてみるがい
い!﹂
小沢の両手から大きな黒いオーラが集まってきて、だんだんそれ
は大きな光弾となってきたのでござった。そして、この光弾は慶輔
殿に向かって飛んで来たのでござった!
そこで慶輔殿はマジカルバリアを展開して小沢の攻撃をガードし
ようとしたのでござったが、光弾はすぐ側まで来ておった。マジカ
ルバリアが張られるまで、時間がどれだけあるのか問題でござる。
﹁やられる! マジカルバリアだ、慶輔!﹂
﹁わかった!﹂
マジカルバリアが張られたのは良かったのだが時既に遅し、慶輔
殿はこの攻撃を完全に受けてしまったのでござった。
この爆発音と共に大きな煙が小沢の視界を覆っており、何も見え
848
ない状態になっているにも関わらず、動く事を止めなかったのでご
ざった。慶輔殿の屍を探そうとしたのでござろう。 しばらくしたら何処から女の子の声が聞こえて来たのでござった。
﹁そこまでよ! あなたはここで終るんだから覚悟しなさい!﹂
ようやく煙が晴れて視界が見えるようになってきた頃、小沢の目
continued−−−
に衣装が新しくなったセシル嬢達失禁魔法少女が覚醒を果たした姿
be
でござった。
−−−to
849
112−3
新たな衣装に身を包んで、魔法力の覚醒も今まで以上に強まった
セシル嬢達。ミニスカ失禁も勢い良く発動しており、小沢に対して
叛逆の狼煙を上げるような勢いで追い詰めるのでござる。
後ろに慶輔殿達も控えており、小沢にとっては絶望的な展開とな
ってしまったのでござった。
﹁さあ覚悟しなさい! 貴方の悪事は私達のミニスカ失禁で洗い流
してやるんだから!﹂
﹁小ざかしい小娘達よ、今ここで敗北者の末路を辿るがいい!﹂
小沢はすぐさま妖術で亡霊を召喚したのでござったが、アリエル
嬢のミニスカ失禁魔法でその亡霊達は打ち倒されるのでござった。
その内容はアリエル嬢のおしっこの水溜りから触手が生成されて亡
霊を具し刺しにしてしまうと言うインパクトが溢れる物でござった。
﹁もうこの手は完全に対策は考えてあるわ! 次は私達の番よ!﹂
するとアリエル嬢とシフォン嬢は百合キスしながらミニスカ失禁
を始めたのでござった。2人のおしっこが混ざり合った時、青と赤
の龍が生成されて小沢に向かって飛んでいくのでござった。
小沢が逃げようとしたのでござったが時既に遅し。2匹の龍が小
沢の肉体に巻きついて動きを封じたのでござった!
﹁むぐぐ⋮⋮、これでは全く動けんではないか!﹂
﹁もう貴方に勝ち目はないわ! 大人しく観念して潔く負けを認め
なさい!﹂
850
小沢はまだまだ負けずといわんばかりに、亡霊を召喚してアリエ
ル嬢達に対して奇襲攻撃を開始したのでござったが、テスラ嬢とリ
オナ嬢の失禁魔法によって消滅させられたのでござる。
テスラ嬢とリオナ嬢のおしっこによって生成された触手が亡霊た
ちを吸い込んでしまったのでござった。
そこで慶輔殿と広海殿が必殺魔法の準備を始めたのでござる。
﹁もう僕達はお前の悪事を許しはしない!﹂
﹁この必殺魔法で終らせるぞ!﹂
慶輔殿と広海殿はそれぞれ12の剣を召喚して小沢に対して必殺
魔法による猛攻を仕掛けるみたいでござる。その剣達は小沢に向か
って超高速で飛んでいき、小沢の肉体を次々と刺していくのでござ
った。
﹁ぐはああああ! ば、馬鹿な!﹂
﹁受けてみろ、これが僕達の愛と義のブレイブハートだ!﹂
慶輔殿と広海殿は2人同時に斬って斬って斬りまくり、最後に1
2の剣によるレーザーオールレンジ攻撃で〆たのでござった。そし
て小沢はこれを喰らって天へと飛ばされたのでござった!
﹁お、おのれえええええ!﹂
﹁やったね、僕達の勝ちだ!﹂
この瞬間、慶輔殿の勝ちになったのでござった。
今回の逆転勝利でまた一つ強さを手に入れたセシル嬢達失禁魔法
少女のみんなでござろう。
851
﹁慶輔、まだ俺達の戦いは終わっていない。急いで次の場所へ向か
おう!﹂
﹁でもその前に秋田市内の復興作業を手伝うのが先だよ﹂
be
continued−−−
次の部隊は静岡県でござる!
−−−to
852
Phase112−1 潮風に吹かれるペチュニア
駿河湾のフェリーに乗っているのはギルバード殿、ガイ殿、ゼル
殿にセルフィ嬢でござる。
この近くにデビルロマイアの改造人間達が日本平で暴動を起こし、
施設を破壊していると言うのでていると言う情報を聞いて、4人で
その鎮圧へと向かっていくのでござる。ちなみに他のメンバー達は
いざと言う時のために宿舎で待機中との事でござる。フェリーの上
で燃え上がっている日本平を見つめている4人でござった。
﹁みんな、日本平までもう少しだからそろそろ戦闘準備はいいかし
ら?﹂
﹁問題ないぜ。今すぐでも暴れに行きたい所だが、ガイとギルバー
トのコンディションがちょっと低いから今は待つしかないな﹂
ゼル殿があの方向を見てみると、船酔いしているガイ殿とギルバ
ード殿の姿が見えているではござらんか。実はこの2人は船が大の
苦手であり、3分も立たないうちに酔ってしまうのはほとんどでご
ざった。
セルフィ嬢は何とか2人に気合を入れるのでござったが⋮⋮。
﹁2人共しっかりして! もうすぐデビルロマイアとの戦いがある
って言うのにこんなコンディションでどうするのよ∼!﹂ ﹁静かにしてくれ⋮⋮。俺は今でも自分との戦いに精一杯なんだぜ
⋮⋮﹂
﹁同じく⋮⋮﹂
その言葉に対してもガイ殿とギルバード殿は士気を低下させたま
853
までござった。もしこのままデビルロマイアの決戦に挑んだら敗北
は間違いないでござろう。
﹁セルフィ、もしこうなったら美織と愛理から貰った魔法の香水を
使うしかないぜ﹂
そういってゼル殿は美織嬢と愛理嬢から貰った魔法の香水を取り
出したのでござる。ゼル殿によればこれで色々な病気や怪我が治る
という事なので、2人の船酔いも治ると思ったのでござろう。
そこでセルフィ嬢はガイ殿とギルバード殿に魔法の香水を掛けた
のでござった。
それから30分後⋮⋮。
﹁心配かけてすまなかったな! この香水のおかげで船酔いにはも
うなれたぜ!﹂
﹁同じく!﹂
あっさりと回復してしまったガイ殿とギルバード殿でござったが、
一体何が起こったのでござろうか?
﹁まさかあの香水が美織さんや愛理さんのおしっこでできた物だっ
たなんて意外だったわね﹂
﹁まあこれでデビルロマイアとの戦いに準備はできたから良しとし
ようぜ﹂
be
continued−−−
戦いはすぐそこでござった!
−−−to
854
112−2
ようやく日本平の久能山東照宮へと到着したガイ殿達はすぐさま
デビルロマイアによって作り出されたゾンビ達の襲撃を受けて、白
兵戦での特攻を余儀なくされてしもうた。ギルバード殿とリュック
嬢はマジカルハンドガンでゾンビ達を攻撃しては、ゼル殿は挌闘攻
撃でゾンビの猛攻を耐え忍んでいれば、逃げ遅れた人はいないか肉
眼で捜索していたのでござった。
今現在、東照宮にいるのはゾンビ達とガイ殿達一行のようでござ
った。
既に東照宮はゾンビ達の手によってあちこち火が燃え上がってい
たのでござる。
﹁チキショウ! このゾンビ達はどれだけ破壊を繰り返せば気が済
むんだよ!?﹂
﹁でもデビルロマイアの連中は私達の行動が気に食わないでしょう
ね! だったら勝利するまで足掻くまでよ!﹂
その言葉を気にリュック嬢とゼル殿の攻撃がどんどん強くなり、
ゾンビ達の数が徐々に減っていくと思われたのでござったが、余り
にも数が多すぎたのでござった。倒しても数が増えていくばかりな
のでござる。
さすがのギルバード殿もかなり焦りが見え始めたのでござった。
﹁まだ数が増え続けてるよ! これじゃあいくら倒したってきりが
ないよ!﹂
﹁まだだ。勝機は必ずやって来るはずだ。それまでの辛抱だ﹂
855
ガイ殿のお陰で何とか踏ん張れたギルバード殿でござったが、疲
労と精神の限界がここまできておった。
ここで倒れてしまうのも時間の問題でござった。
そう考えるギルバード殿でござったが、この後に救いの種がやっ
て来たのでござった。
﹁これは一体何なんだ!?﹂
何と金色に光り輝く液体が降り注いで、これを浴びたゾンビ達が
どんどん体を溶かしていくのでござった。
これは一体何なのか、ガイ殿は全てを知っておった。そう、彼女
達が助けに来た証なのでござった。
﹁柚木ちゃんに奏ちゃん! 貴女たちだったのね!﹂
そう、柚木嬢と奏嬢が失禁魔法でゾンビを葬ったのでござった。
彼女達はいつだってミニスカ失禁でいろいろな人を助けてきたか
ら、ガイ殿にとってはまさに正規のヒロインでござった。
be
continued−−−
﹁ありがとう、2人とも!﹂
−−−to
856
112−3
柚木嬢と奏嬢のミニスカ失禁魔法のおかげでゾンビ達を殲滅させ
ることに成功したガイ殿達は、この日本平に暴動を引き起こした人
物を探しておった。しかし、いくら根気強く探してもなかなか見つ
からずにいたのでござった。
﹁絶対どこかにいるはずだぜ、日本平に暴動なんか起こしやがった
野郎は!﹂
﹁捕まえたらキッチリお灸を加えなきゃね! そうしないとまた悲
しい思いをしてしまう人が増えてしまうんだから!﹂
ゼル殿とリュック嬢が愚痴をこぼしている間に上空から何かが降
ってきたのでござった。どうやら小さな隕石で漬物石と同じ大きさ
の物だったから、ガイ殿達は簡単に回避する事ができたのでござっ
た。
もしかしてデビルロマイアの仕業か、そう思うゼル殿でござった。
﹁何だよこれ!? もしかしてデビルロマイアの仕業かよ!?﹂
﹁そうね。もし自然で起きているとしたらあまりにも偶然過ぎるわ
!﹂
リュック嬢の言うとおり、何も情報や予測無しで小さな隕石が何
度の落ちてくるなんて普通としてはありえない事でござる。悪い予
感を感じたのか、柚木嬢と奏嬢は何やら物凄い悪意を感じ取ったよ
うでござる。
これは日本平の暴動を起こした人物だと思われるほどでござった。
857
﹁ひょっとしたら大きな敵と遭遇するかもしれないわ! 油断はし
ないでね、みんな!﹂
﹁分かってる! 僕達も何かを守る為に戦ってるんだ!﹂
柚木嬢の言葉を胸に決意を改めるギルバード殿でござったが、日
本平のテロを起こした張本人は未だに見つからないままでござった。
もう少し回りを探してみようと思っていたゼル殿が東の方向へと進
もうとしたその時でござった!
﹁最強の武、見せ付けてやるぜ!﹂
﹁うわ∼!﹂
何といきなり巨大なサッカーボールが見知らぬ男の声と共にゼル
殿達に向かって、日を纏いながら超高速スピードで飛んで来たので
ござった。無事にかわす事ができたのでござったが、それと同時に
この事件の首謀者を見つける事ができたのでござった。
いわもとじゅんじ
﹁なるほどね、アイツがこの事件の犯人って訳か﹂
be
continued−−−
﹁俺の名は岩本順次! お前達童貞共を倒すぜ!﹂
−−−to
858
Phase113−1 火の如くのアネモネ
ようやく姿を見せた日本平のテロの張本人は、岩本と言う名前の
改造人間の筋肉ムキムキで体育系のイメージが強い男でござった。
この岩本の誇らしきリーダーシップがゾンビ達を率いて日本平東照
宮を丸焼きにしたのでござった。
その男の姿を見た途端に柚木嬢と奏嬢の表情が急に険しくなり、
日本平でのテロが許せなかったのか怒りの言葉を岩本にぶつけるの
でござった。
﹁あなたのお陰でどれだけの人が傷ついたのか分かってるの!?﹂
﹁この世界は貴方達だけのものじゃないのよ!﹂
そんな言葉を物ともせずに岩本は余裕な言葉で言い返すのでござ
る。奴は全く悪びれる様子はない、そう感じる一同でござった。
﹁いいや、この俺の火の如くの攻めで日本を変えるのさ。いいや、
変えてやる! 何せ俺はお前等如きの下等生物を叩きのめすんだか
らな!﹂
そう言って岩本は武器である長刀を豪快に頭上で回転させてガイ
殿の方へと突っ込んできたのでござった。ガイ殿はマジカルチェー
ンで切り払おうとしたのでござったが⋮⋮。
﹁甘いぜ! こんな安い攻撃じゃあ俺の火の如くの攻めは防げない
ぜ!﹂
﹁グワアアアアアア!﹂
859
思わず火の如くの攻めを岩本から喰らってしまったガイ殿は後ろ
の方へと突き飛ばされてしもうた。このダメージはかなり大きく、
回復までには時間がかかりそうでござった。
﹁こうなったら私達も一気に総攻撃を仕掛けるわよ! ギルバード
にゼル、付いてきて!﹂
セルフィ嬢の後に続いたゼル殿とギルバード殿はお互いの武器で
岩本に攻撃を仕掛けて来たが、岩本の鍛えられた体には全く通じず、
まんまと弾き返されてしまったのでござる。すかさずマジカルナイ
フで岩本を仕留めようとしたリュック嬢の攻撃もあっさりとかわし
てしもうた。
﹁なんて強さなの? まるで化け物だわ!﹂
﹁この男、まさに強すぎるわ!﹂
柚木嬢と奏嬢は恐怖の余り失禁してしまい、ミニスカートからは
大量におしっこが流れてきて、足下には大きな黄金色の水溜まりが
できたのでござる。
しかしそれは彼女達の失禁魔法であり、水溜まりからは巨大なシ
ャボン玉が生成されており、岩本の方へと向かって飛んでいったの
でござる。
﹁この様な攻撃なぞ今すぐ切り払ってやるぜ!﹂
岩本が長刀でシャボン玉を斬り捨てようとしたその時でござった!
ドカーンと言う大きな音と同時にそのシャボン玉は大爆発を起こ
して、岩本の肉体を火達磨にしてしもうた。
﹁ぐわあああああ!﹂
860
be
continued−−−
﹁どう? これが私達の愛と義のブレイブハートよ!﹂
−−−to
861
113−2
柚木嬢と奏嬢の失禁魔法を喰らった岩本はかなりのダメージを受
けて、回復までには時間がかかりそうでござる。
その隙を突いてセルフィ嬢達は一斉に必殺魔法で止めを刺そうと
しておった。
﹁覚悟なさい、日本平を焼き払ったツケはタップリ払って貰うから
ね!﹂
その勢いでセルフィ嬢は魔法力が宿ったナイフを数本岩本に向か
って投げたのでござる。ナイフからは黄金色のオーラを纏っており、
やがてそれは不死鳥へと姿を変えたのでござる。
﹁ぐわあああああ!﹂
﹁続いて僕の番だ、いくぞ!﹂
ギルバード殿はマジカルチェーンを金色のオーラを纏わせて岩本
に連続攻撃を仕掛けてきたのでござる。岩本はそれを回避しようと
したのでござったが、運悪く攻撃を食らってしもうた。
﹁まだまだいくぜ! ここからが俺の時間だぜ!﹂
ゼル殿は手足首に金色のオーラを纏わせて岩本に格闘攻撃を食ら
わせるのでござった。岩本のダメージはますます広がっていくだけ
で、もはや墜ちるのは時間の問題でござった。
柚木嬢と奏嬢の失禁魔法によって作られたシャボン玉の爆弾も岩
本に目掛けて飛んでいき、爆発してダメージを与えたのでござる。
862
﹁なかなかやるな! だったらこれでどうだ!﹂
岩本の瞳から巨大なレーザーを発射してリュック嬢のほうへと向
かっていくのでござる。そのレーザーの勢いはますます大きくなっ
ており、セルフィ嬢が避けられる事はできないほどのスピードとな
っておった。
もうすぐの距離で喰らう寸前まで来た、その時でござる。
﹁貴様の好きにはさせん!﹂
何とガイ殿がセルフィ嬢の代わりに岩本のレーザーを受けてしも
うた!
幸いマジカルプロテスという魔法を発動させて致命傷は避けたの
でござったが、ダメージが大きいのは間違いないでござろう。
それの様子は柚木嬢と奏嬢も確認済みでござる。
﹁ガイ、どうして⋮⋮!?﹂
﹁決まっているだろう、お前達にもしもの事があったら楓君達に申
し訳がたたん﹂
そう語るガイ殿でござったがあまりにもダメージが大きすぎる為、
これ以上は戦闘不能と判断されてしもうた。こうなったら残りのメ
ンバーで戦うしかないでござる。
be
continued−−−
まさに絶体絶命!
−−−to
863
113−3
ガイ殿が岩本のレーザー光線に対して戦闘不能になるほどの大ダ
メージを受けてしまったのをきっかけにますます窮地に追い込まれ
てしまったエロス・マギカ。このまま行けば岩本の勢いがますます
大きくなってしまい、日本平東照宮が完全に丸焼けになってしまう
のは確かでござる。
そうはさせまいと言わんばかりにセルフィ嬢とギルバード殿はお
互いの武器で岩本に対して連続攻撃を仕掛けていったのでござった
が⋮⋮。
﹁まだまだ! この程度では火の如くの俺は倒れないぜ!﹂
﹁コイツ⋮⋮、好き勝手言いやがって!﹂
ゼル殿とセルフィ嬢の魔法力も徐々に底を尽いて行き、魔法力で
の攻撃を繰り出していった為か体力も減りつつあったので、危うく
なっていったのでござる。その隙を突いて岩本はなぎなたを豪快に
回転させてゼル殿とギルバード殿とセルフィ嬢に対して切りかかっ
たのでござった。
﹁どうだ! この俺の火の如くの攻めは決してガードできないぜ!﹂
﹁ぐわああああああ!﹂
柚木嬢と奏嬢も失禁魔法で岩本に対して攻撃を仕掛けていくので
ござったが、勢いづいた岩本に対して全く通じずに見切られてしも
うた。
反撃に出た岩本は柚木嬢と奏嬢に対して物凄いカウンターを食ら
わせたのでござった。
864
﹁きゃああああああ!﹂
﹁どうだ!? この俺の火の如くの攻撃は誰にも避けられないぜ!﹂
思わず大ダメージを食らってしもうた柚木嬢と奏嬢も既に戦闘不
能まで近い状態まで来ており、岩本にいつ止めを刺されてもおかし
くない状態でござった。既にエロス・マギカの面々は立ち上がる事
ができるメンバーは今現在おらずに岩本に止めを刺される状態でご
ざる。
﹁さあ、この俺の火の如くの攻めのフィナーレだ!﹂
﹁チ、チキショウ⋮⋮!﹂
岩本が豪快にナギナタを振り回し始めたその時、岩本の頭上から
金色の液体が水道の蛇口みたいに降りかかってきたのでござる。リ
ュック嬢が上を見てみると、美織嬢と愛理嬢がミニスカ失禁しなが
ら百合キスをしているのでござった。しかもお互いのおっぱいを揉
みながらという男性陣にとっては嬉しいシチュエーションでござっ
た。
﹁ぬおおおおおおおお! なんじゃこりゃああああああ!﹂
﹁間違いない、これは美織ちゃんと愛理ちゃんの失禁魔法だ!﹂
そしてもう一つに聖殿と新久朗殿のナイトドールが岩本の目の前
に姿を見せて魔法力を覚醒させたのでござる。お互いにマジカルサ
ーベルを取り出して岩本に切りかかろうとしたのでござる。
﹁お前達の悪事はもうこれ以上悪化させるわけにはいかない!﹂
﹁僕達の愛と義のブレイブハートでお前を打つ!﹂
865
聖殿と新久朗殿のマジカルサーベルが大きな金色のオーラを纏い
始めた頃に岩本をお互いに切りまくった後に2人同時の一閃で岩本
を切り捨ててしまったのでござった。
岩本の肉体は真っ二つになってしまい、絶命となってしもうた。
﹁みんな、大丈夫!?﹂
美織嬢はすかさず傷だらけのセルフィ嬢の側まで駆け寄って来た
のでござる。自分のダメージを気にする事はなく笑顔で美織嬢を見
つめるリュック嬢でござったが、戦いが終わって一安心と言う感じ
があったのでござろう。
﹁援護ありがとね、美織ちゃんに愛理ちゃん。もう私達はダメージ
が行き過ぎてヘトヘトだけどね∼!﹂
そう言ってるセルフィ嬢に対して美織嬢と愛理嬢は失禁魔法でリ
ュック嬢達のダメージを回復させたのでござった。戦いの爪痕は彼
女達のミニスカ失禁によって消えようとしておった。
be
continued−−−
次の部隊は京都府でござる!
−−−to
866
Phase114−1 古き都とスイートアリッサム
京都が誇る世界遺産である金閣寺と言われる臨済宗相国寺派の寺
は、建物の内外に金箔を貼った3層の楼閣建築である事で有名でご
ざる。毎年たくさんの観光客が訪れる金閣寺には色々な歴史が楽し
めると言う物でござる。
﹁こんな歴史のある建物の側にデビルロマイアの改造人間達が悪事
を働いているのね? この様なみんなが集まる場所でテロか何かを
やろうとしてるんでしょう?﹂
﹁フリオニールの情報だと深夜にデビルロマイアの改造人間達が姿
を見せて金閣寺の周辺の施設を次々と放火しているみたいだわ﹂
そう会話しているのは金閣寺周辺をパトロールしているアーシェ
嬢とリノア嬢でござる。デビルロマイアの悪事の噂を耳にしていた
フリオニール殿から彼女達2人の他にレフィア嬢とオヴェリア嬢に
も京都のもう一つの人気観光スポットである清水寺にも調査を依頼
していたのでござった。
清水寺にもデビルロマイアが深夜に悪事を働いていると言う情報
もフリオニール殿は耳にしていたのでござった。
﹁それにしても以外だわ∼、まさかデビルロマイアがこの様な場所
に目をつけるなんてね﹂
﹁そんな事より京都の人達がデビルロマイアの悪事の犠牲になるの
を防がなきゃ! あいつらならまた罪のない人達を傷つける事をし
かねないからね!﹂
そう語るアーシェ嬢とレフィア嬢でござったが、すぐこの後の展
867
開でとんでもない事件の被害を受けることになろうとは思いもよら
なかったのでござる。
それは清水寺の売店で聞き込みをしている最中でござった。
﹁すみません、この近くに怪しげな人達がうろついている情報とか
ないですか⋮⋮?﹂
﹁⋮⋮﹂
アーシェ嬢が尋ねている老婆は何も言わないままうつぶせていた
のでござった。リノア嬢が老婆の側に近づこうとしたその時でござ
った!
﹁おばあさ∼ん、何か情報でも⋮⋮、ってきゃあ!﹂
何とリノア嬢のスカートの中が謎の触手が進入して来たのでござ
ったのだ!
すやま ひろみち
しかもこの謎の触手の出先を見てみると老婆の下半身が謎の化け
物となっておったのでござった!
﹁もしかしてデビルロマイアの仕業なの!?﹂
﹁YO、YO、その通りだYO! お前達はこれから俺様陶山弘道
の玩具になるんだYO!﹂
何処から出てきた男の声、どうやらデビルロマイアの改造人間で
ござろう。
﹁何ですって、もしかして貴方が京都の人達を苦しめた張本人だっ
たのね!﹂
﹁そうだYO! だからお前達失禁魔法少女には俺様の玩具として
なってもらうんだYO!﹂
868
そこでアーシェ嬢にも触手が襲い掛かってきて、身動きが取れな
くなってしまっただけではなく、おっぱいを吸われたりスカートの
中をいじりまくられるのでござった!
なんとも破廉恥な襲撃でござろうか!
be
continued−−−
﹁YO、YO! デビルロマイアの勝利だYO!﹂
−−−to
869
114−2
金閣寺の売店でアーシェ嬢とリノア嬢が陶山率いるゾンビ集団の
触手によって身動きが取れないまま誘拐されてしもうた。フリオニ
ール殿とスコール殿とルーネス殿がパロム嬢の報告を聞きつけてナ
イトドールに乗って駆けつけてきたのでござったが、既に回りはゾ
ンビの集団に囲まれていたのでござった。
金閣寺の周辺はゾンビの大群で一杯となっており、アーシェ嬢と
リノア嬢は陶山の隣にある折の中に閉じ込められていたのでござっ
た。
﹁報告は全て聞いた。大人しくアーシェとリノアを還して、もう二
度と悪事を働かないと誓ってもらおうか!﹂
﹁お断りだYO! 俺様はデビルロマイアの全てを背負って戦って
るんだからそう簡単に負ける訳にはいかないんだYO!﹂
陶山の言葉は明らかにふざけた態度であり、フリオニール殿達の
怒りを燃やすかのような感じがしてきたのでござった。それに触発
されたかのようにスコール殿とルーネス殿が痺れを切らせた獣の如
く、武器を取り出して陶山に言葉をぶつけたのでござった。
﹁なるほどな、自分達の目的の為ならみんなの都合は知ったこっち
ゃないって事か!﹂
﹁そんなものはただの暴力だ! 決して幸福の道しるべなんかじゃ
ない!﹂
その後に陶山はガトリング砲を取り出してフリオニール殿達に発
砲して来たのでござる。3人はその様子を確認すると急いでマジカ
870
ルバリアをはって銃弾をガードしたのでござった。
﹁なかなかの腕前とは対したもんだYO! 次はこれで決めちゃう
YO!﹂
次に陶山は巨大な手榴弾を数個投げつけてきて、真っ直ぐにフリ
オニール殿達に向かって飛んでいくのでござったが、ルーネス殿が
あっけなく切り払ってしまったのでござる。
﹁こうなったら奥の手だYO!﹂
往生際の悪い陶山は凝りもせずにバズーカ砲をフリオニール殿達
に向かって発射してきたのでござったが、スコール殿がその銃弾を
串刺しにしてしもうた!
﹁これで分かっただろう、どんなに心に悪意を持ったお前が大きな
戦力を率いても俺達を倒すことはできないんだ。観念して己が犯し
た罪を認めろ!﹂
﹁ちきしょう! こうなったら失禁魔法少女をまとめて爆破させて
やるYO!﹂
陶山が爆弾のスイッチを押そうとしたその時、地面から赤色と青
色の触手が飛び出て来たのでござる。遠くの方を見るとアーシェ嬢
とリノア嬢がミニスカ失禁魔法で触手を生成していたのでござった!
しかも2人共物凄いオーラを体から引き出しているのでござった。
﹁さっきはよくも私達にあんな恥ずかしい拷問をやったわね!﹂
be
continued−−−
﹁この借りはかえさせてもらうわよ、覚悟なさい!﹂
−−−to
871
114−3
遂に怒りを爆発させて魔法力を覚醒させたアーシェ嬢とリノア嬢
はミニスカ失禁魔法を発動させて、おしっこの水溜りから赤と青の
触手を生成させて、陶山に対して完膚なき叩き潰す意思を露にして
いたのでござる。既に2人の体からは怒りのオーラが湧き出してお
り、陶山にとって絶望的な展開となっておった。
﹁なんて恐ろしいオーラだ! でも俺様にはまだ切り札があるんだ
YO!﹂
陶山がそう言うと懐から何やら怪しげなスイッチを取り出して、
それを押すと周囲から量産型戦闘ロボットがたくさん出てきたので
ござる。しかし、怒りで魔法力を覚醒させたアーシェ嬢とリノア嬢
にとってはこの様な輩にはもはや敵ではなかったのでござった。
﹁どんなにあなた達が近づいてこようとも私達を止められると思わ
ないで!﹂
アーシェ嬢のおしっこでできた触手が先の方がとがった鉛筆の如
く鋭くなっており、戦闘ロボット達の胴体を分裂して次々と貫いた
後に、その触手は戦闘ロボットを捕食してしもうた。
ますます恐ろしくて狂気溢れるアーシェ嬢のミニスカ失禁魔法に
陶山は怖気づくどころかまだ強気の表情を見せながら戦闘ロボット
に指示を出したのでござった!
﹁早くあのビッチ共を抹殺するんだYO!﹂
﹁やれるものならやってみなさいよ! そう簡単に私達は倒せない
872
んだからね!﹂
次にリノア嬢のおしっこでできた触手が戦闘ロボット達を次々と
串刺しにしていった後に触手で捕食してしもうた。これによって陶
山はもう成す術もない状態になってしもうた。
﹁そ、そんな∼!﹂
﹁さあ、次でラストよ!﹂
アーシェ嬢とリノア嬢はお互いにおっぱいを揉みあってミニスカ
失禁を発動させた後に不死鳥と龍が生成されていき、陶山に向かっ
て飛んでいったのでござった。
﹁NO∼!﹂
陶山はそれを避ける事もできずに直撃を食らって、天へと飛ばさ
れてしもうた。
﹁やったね、アーシェにリノア! 一発逆転じゃないか!﹂
﹁いいや、まだだ! レフィアとオヴェリアが清水寺で起きたデビ
ルロマイアの暴動に立ち向かってる! あそこにはマリアとセリス
が応戦にいってるはずだ!﹂
フリオニール殿の言葉通り、まだ清水寺でのテロ行為が発生して
いるのでござった。
be
continued−−−
果たしてその運命は?
−−−to
873
Phase115−1 腐った猛獣とラベンダー
京都の有名な観光スポットである清水寺で無抵抗な一般人に対し
て暴虐な無差別虐待を行っているデビルロマイアの改造人間達に立
ち向かっているのはミニスカ失禁魔法で対抗しているレフィア嬢と
オヴェリア嬢でござる。マリア嬢とセリス嬢の援護もあってか、改
造人間達の攻撃によるダメージはある程度の軽傷で済んだのでござ
ったが、なかなか手ごわい相手である事に間違いはなかったのでご
ざる。
たに なおき
その連中を率いているのは⋮⋮。
くぎむらすみのぶ
﹁クカカ! この谷直貴様の爪で貴様達の命を引き裂いてやるぜ!﹂
﹁釘村墨信の牙を交わすことができるか!?﹂
何と猛獣と言わんばかりの図体のデカさを誇り、危なっかしい雰
囲気を漂わせる男2人が清水寺での暴動の首謀者のようでござる。
2人の破壊力と殺気も激しいせいか、緊張が走りだすレフィア嬢と
オヴェリア嬢でござった。
﹁確かにあなた達の破壊力は認めるわ。でも私達は失禁魔法少女の
誇りをかけてあなた達を倒して見せるわ!﹂
﹁覚悟してくださいまし! 私達はあなた方を倒すのにもう躊躇い
はしませんわ!﹂
オヴェリア嬢とレフィア嬢の覚悟を示した言葉を最後に、谷は戦
闘ロボットに対して彼女達への攻撃を命令したのでござった。
﹁クカカ! お前達、この子娘共を豪快に葬ってやれ!﹂
874
すると戦闘ロボット達は一斉に奇襲攻撃を開始、素早いスピード
でレフィア嬢とオヴェリア嬢の周りを囲みだしたのでござったがそ
れは無駄に終わる事になったのでござる。
﹁その程度のチームワークで私達を止めようとしたって⋮⋮﹂
﹁そうはいきませんわよ!﹂
レフィア嬢とオヴェリア嬢のミニスカ失禁魔法がその恐ろしさを
露にしたのでござる。おしっこは飴細工の如くに先の尖った触手へ
と姿を変えて、戦闘用ロボットの胴体を無数回刺していったのでご
ざる。
そして胴体を貫かれた戦闘用ロボット達は2人のおしっこの触手
によって捕食されていったのでござった。まさに怒りの失禁魔法で
ござる。
﹁クカカ! 次は俺様の本気を見せてやるぜ!﹂
﹁我が奥義の牙、受けるが良い!﹂
谷と釘村はようやく本気を見せたのでござる。
be
continued−−−
失禁魔法少女と改造人間の戦いが清水寺でも、始まろうとしてお
った。
−−−to
875
115−2
清水寺での戦いは遂に幕を開けるのでござった。
そのオープニングを飾ったのがレフィア嬢とオヴェリア嬢のミニ
スカ失禁魔法。先ほどの触手ではなくて、次々と慶輔殿や楓殿のナ
イトドールを完全に再現したままのオブジェを大量に生成して谷と
釘村に襲い掛けさせたのでござる。
オブジェは総攻撃を仕掛けたと同時に、谷と釘村はそれを迎え撃
つかのようにチェーンソーやマシンガンを装備してそのオブジェを
破壊し始めたのでござった。
﹁クカカ! この様な玩具如きに負ける俺様じゃあないぜ!﹂
﹁愚かな、我が牙に敗れる己の未熟さをのろえ!﹂
この勢いで谷と釘村は次々とオブジェを破壊してゆき、勢い新た
にレフィア嬢とオヴェリア嬢に対して猛攻を開始したのでござる。
その攻撃をガードするためにレフィア嬢とオヴェリア嬢は自分達の
おしっこで魔法障壁を生成して見事ガードに成功。さらにミニスカ
失禁を発動させて、今度は12の剣を生成したのでござる。この1
2の剣は周りに姿を見せた戦闘ロボット達を八つ裂きにしていった
後におしっこの触手が捕食していったのでござった。
﹁もうこれで私達の失禁魔法は止める事はできないわよ!﹂
﹁さあ、覚悟してくださいまし! もう私達の怒りは最高潮ですわ
よ!﹂
それに負けずといわんばかりに谷は大量の手榴弾とガトリングガ
ンを取り出しておしっこバリアを貫こうと心得たのでござったが、
876
マリア嬢の精密射撃によって手榴弾とガトリングガンは破壊されて
しまったから、それは失敗に終ったのでござった。
﹁行っておくけどエロス・マギカは失禁魔法少女だけの部隊じゃな
いわよ!﹂
それに続いてセリス嬢は大量の包帯を釘村に投げてぐるぐる巻き
に包んだ後に、妖術の炎を召喚してそれを燃やした後にマジカルス
ピアで攻撃を繰り返したのでござる。
運悪く釘村に大ダメージが炸裂してしもうた。
﹁私達もいることを忘れずに!﹂
そうしている間に戦闘ロボットが次々と姿を見せてきたのでござ
ったが、それは彼女達にとっては大丈夫でござった。
﹁御覧なさいませ、これが私達の﹂
﹁愛と義のブレイブハートよ!﹂ 12の剣が戦闘ロボットをバラバラに引き裂いたのでござった。
be
continued−−−
残るは谷と釘村だけになったのでござる。
−−−to
877
115−3
谷と釘村を追い詰めたレフィア嬢とオヴェリア嬢でござったが、
魔法力は既にそこを尽きる所まで来ておったので止めをさせるかが
問題となってきておった。
マリア嬢とセリス嬢も残った戦闘ロボットを相手にしているので
援護は難しい状態でござる。
﹁クカカ! お前達のような小娘共に負ける俺達だと思ったか!?﹂
﹁失禁魔法少女達よ、我が刃の糧となり、闇の如く朽ち果てよ!﹂
谷と釘村も勢いを取り戻したらしく、レフィア嬢とオヴェリア嬢
の側まで近づいてきておった。失禁魔法で対抗したのでござったが、
魔法力が消えかけた失禁魔法では、谷と釘村に止めを刺すどころか
再びダメージを与える事ができるのか、問題でござった。
そう考えている間に、2人の強敵が近くまで迫ってきておった。
﹁お願い、私とレフィアのおしっこ! あの2人を止めるだけの力
を頂戴!﹂
谷と釘村の攻撃がレフィア嬢とオヴェリア嬢のおしっこでできた
触手を切り払おうとした、その時でござる。何者かが手裏剣とクナ
イを投げつけて谷と釘村の攻撃を弾き返してしまったのでござった。
オヴェリア嬢がその方向を見てみるとパロム嬢とポロム嬢が駆け
つけてきてくれたのでござった。
﹁パロムとポロム!?﹂
﹁間に合った、怪我はない!?﹂
878
﹁待ってて、軍師尿水が回復アイテムの力を使うから! それで魔
法力が一気に全回復するはずよ!﹂
ポロム嬢は不思議な形をした杖を天にかざすと、レフィア嬢とオ
ヴェリア嬢の体が金色に光り輝き始めて、背中に天使の翼が生成さ
れたのでござった。そして2人のおっぱいの先から金色の光線が渦
を描くかのように回りだしていたのでござった。
﹁ありがとうポロム! おかげで私達の魔法力が生まれ変わってる
みたい!﹂
﹁これなら谷と釘村に対抗できますわ!﹂
レフィア嬢とオヴェリア嬢のおっぱいの先は今でもレーザー光線
を発射しそうになってきたのでござった。それは2人の魔法力が更
なる覚醒を果たし、みんなを守りたいと言う信念が宿り始めた証で
ござった。
﹁クカカ! とうとう怖気つきやがったか!﹂
﹁ならば我が牙で安らかに眠るがいい!﹂
谷と釘村が迫って来た所で、レフィア嬢とオヴェリア嬢の新たな
る魔法が封印を解かれたのでござった!
﹁喰らいなさい!﹂
﹁私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
レフィア嬢とオヴェリア嬢のおっぱいから巨大なビーム光線が発
射されて、谷と釘村の肉体を焼き払ってしまったのでござった。や
がて2人は清水寺の風と共に塵となった肉体と共に京都の空へと消
えていったのでござった。
879
﹁やった! レフィアとオヴェリアのおかげで京都での戦いは終わ
ったわ!﹂
﹁でも清水寺と金閣寺の修理をやるからまだ離れるわけにはいかな
いわよ。それにまだ怪我人がたくさん出てきているからその人達の
手当てもしなきゃ!﹂
ようやく京都での戦いに幕を下ろす事となったのでござった。
be
continued−−−
次は徳島でござる!
−−−to
880
Phase116−1 欲望渦巻くマーガレット
徳島県の鳴門海峡は播磨灘と紀伊水道を結ぶ海峡であり、多くの
観光客が尋ねる徳島が誇る名所でござる。なんと言っても見物は渦
潮であり、その迫力はとてつもない物でござる。
そんな鳴門海峡を移動している船のデッキに立っているのはエッ
ジ殿とクラウド殿、リディア嬢とローザ嬢でござる。4人は鳴門海
峡にデビルロマイアの隠れ家があるとレジスタンスから聞いている
ので、その調査に出発したのでござった。
その途中に渦潮を見ている4人はデビルロマイアの事は忘れてい
る所でござった。
﹁この様な渦潮って本当に綺麗よね∼!﹂
﹁そうだよな! 北欧では雪しか見てなかったから海もなかなかい
いじゃんか!﹂
エッジ殿とローザ嬢は北欧生まれでござった為、海に関する景色
とは全く無縁だったから渦潮を見るのは初めてでござった。まさに
自然を満喫しながらの調査は楽な物としか言う他は無かったのでご
ざろうかと言わんばかりに呆れるアルクゥ殿とリディア嬢でござっ
た。
﹁2人共さ∼、デビルロマイアの捜索を忘れたら本当に困るよ∼!
?﹂
﹁私達は遊びに来てるんじゃないのよ! お願いだから真面目にや
って!﹂
そんな言葉を無視するかのように2人は渦潮を見つめているばか
881
りでござる。もはや戦いのストレスから開放されたかの様な雰囲気
になってしまっているようでござった。
何も言えなくなってしまったアルクゥ殿とリディア嬢を見て、後
をつけてきたラムザ殿が2人に声を掛けてきたのでござる。
﹁別にいいじゃないか、戦いばかりで心が休めなかったんだからし
ばらくはそうしてもらおう。このくらいだったら大目に見てやろう
じゃないか﹂
﹁でもデビルロマイアはいつ襲ってきてもおかしくないわ。この様
子だったらやられてしまうわ!﹂
そんな悠長な事は言ってられないと主張するリディア嬢でござっ
たが、ラムザ殿はリディア嬢の性格を見抜くかのような台詞を口に
したのでござった。
﹁リディア、君は怒りっぽいみたいだから心を休めた方がいい。そ
の方が戦いに有利になる。君のような可愛い女の子には怒りに染ま
った心は似合わないよ﹂
﹁ラムザ、私だって分かってる。自分の心にだけはどうしても逆ら
えないんだよね﹂
リディア嬢はスカートの裾を握りながらそう呟くと顔を静に沈め
たのでござった。よほどリディア嬢は失禁魔法少女としての重い責
任を感じているとラムザ殿は考えているのでござった。
何とかしてリディア嬢の心を和らげてあげたいと考えているラム
ザ殿でござったが、何も考えることはできなかったのでござる。ど
うしたらいいものか。
﹁きゃああああああ!﹂
﹁この悲鳴はアルマか!?﹂
882
船の中からアルマ嬢の悲鳴が聞こえて来た瞬間、エッジ殿とロー
ザ嬢の表情が急に険しくなり始めたのでござった。アルマ嬢は何か
を見つけたのか、誰かに襲われてしまったのかどちらかでござろう。
嫌な予感がする中、ラムザ殿は船の中へと駆け足で入り込んだの
でござった。
﹁アルマ、どうしたんだ!?﹂
自分達が待機していたのか、バッツ殿とイングス殿はアルマ嬢の
悲鳴が聞こえて来た場所へ向かって来たのでござった。2人共はア
ルマ嬢の身に何が起こったのか理解できずにいたのでござる。どう
やらレストランの目の前に事件は怒ってしまっているようでござっ
た。
駆けつけてみると、アルマ嬢は体をガタガタ震わせながら廊下に
へたり込んで失禁していたのでござった。それは恐怖による失禁で、
ミニスカートがおしっこ塗れになってしまい、足元は大きな黄色い
水溜りができていたのでござった。
それだけではなく、クルル嬢とリルム嬢は顔を真っ青にしながら
ミニスカートからおしっこを垂れ流していたのでござった。
﹁クルルにリルム!? 何が起こったの!?﹂
恐怖失禁している彼女達に事を尋ねてみたアルクゥ殿でござった
が既に時遅し、彼女達は気を失ってしまったのでござった。アルク
ゥ殿はこの先のレストランに何が起こってしまったのか、そっと中
を覗いてしまった瞬間に言葉を失ってしまったのでござる⋮⋮。
﹁これは⋮⋮!?﹂
﹁アルクゥ!? 一体何があった!?﹂
883
イングス殿はアルクゥ殿に何を見たのか尋ねて見るが、この場の
雰囲気から警報が流れてきている感じがしてきたのでござる。それ
を確認しようとするイングス殿とバッツ殿はそっとレストランの中
を覗き込もうとしていたのでござった。
しかし、アルクゥ殿が絶句が﹁レストランの中を覗くな﹂と天か
らの最終警告だった事は誰が予想していたでござろうか!?
イングス殿とバッツ殿が部屋の中に瞳を向けた瞬間、信じられな
い光景が!
﹁何だよ、この惨い光景は!?﹂
何と観光客達の肉体が石化しており、巨大化した1人の改造人間
によって捕食されていたのでござった!
石化した観光客の肉体は無残にも改造人間の口の中で粉々となっ
ており、床の下は石灰が散らばっていたのでござった!
いとう ゆきお
﹁この伊藤幸雄はァ、全てヲ破壊するゥウウ!﹂
be
continued−−− 恐ろしさが増す戦いの予感がしてきたのでござった。
−−−to
884
116−2
観光船のレストランで伊藤と言う改造人間が客船に乗っている乗
客を石化させて捕食していると言う物凄い光景を見てしまったイン
グス殿達の体に戦慄が走ってしもうた。その証拠にアルマ嬢とクル
ル嬢とリルム嬢は恐怖で失禁してしまい、表情を青ざめながら体を
ガクガクと震えさせているのでござった。
もはやこの空気には恐怖と殺戮しか残っていなかった。
﹁ムウウゥゥ、誰ダアアアアァァァァ! 俺ノ邪魔ヲしようトシテ
イル奴ハアアアアァァァァァ!﹂
伊藤はこちらの気配に気づいたのか、イングス殿達の方向を見向
いた瞬間にレストランから出てきたのでござった。ラムザ殿と伊藤
の目が合った瞬間、この空気は異常としか思えないほどの戦慄の予
感が物凄く感じさせて来たのでござる。
﹁お前がこの乗客達を虐殺したのか!?﹂
﹁その通りダアアアアァァァァァ! 俺ハデビルロマイアノ改造人
間トシテ、この国の全ての物ヲ破壊スルウウゥゥゥゥ! 邪魔スル
奴ハ全て殺スウウウウウゥゥゥゥゥゥ!﹂
なんとも身勝手な伊藤の主張と言いたい所だがあまりにも空気が
恐怖と戦慄が混ざりきっている為、言い返す事ができるのはごく一
部のメンバーだけとなっておった。それが可能だったのはラムザ殿
だった。
﹁何を身勝手な事を! お前達がやっている事はただの虐殺だ! 885
その様な輩如きに世界を世直しを語る資格などない!﹂
﹁言ワセテオケバアアアアアァァァァァァ! マズハ貴様カラ血祭
リダアアアアァァァァァ!﹂
そう言って伊藤は懐から何やら妖しげな銃を取り出してラムザ殿
に向かって、狙いを定めたのでござった。ラムザ殿はその怪しげな
銃を見た瞬間、何やら理解をしたようでござる。
﹁もしかして、この銃で乗客を石化させて殺して来たのか!﹂
﹁ソウダアアアアァァァァァ! ダカラコソ、貴様達ハ皆殺しダア
アアァァァァァ!﹂
伊藤の銃から奇妙なレーザーが発射されて、当たった障がい物は
次々と石化されておった。この光線に当たったらもはやこれまでと
悟ったラムザ殿はマジカルバリアを張って対抗を開始したのでござ
る!
そして伊藤はさらに巨大化してこの乗客戦から飛び降りてきたの
でござった。
﹁ナラバコノ船ゴトお前達ヲコノ鳴門海峡ニ沈メテヤルウウウウゥ
ゥゥゥゥゥ!﹂
﹁そうはさせないわ! 貴方のような海の美しさを知らない人間に
この世界を好きにはさせない!﹂
何とローザ嬢がエッジ殿と一緒にナイトドールで出撃しているで
はござらんか。もはや伊藤の虐殺振りが許せなくなってきたのでご
ざろう。
﹁覚悟しやがれ! 海を汚したらどうなるか、俺が身をもって教え
てやるぜ!﹂
886
−−−to
be
continued−−−
887
116−3
鳴門海峡で姿を見せたローザ嬢とエッジ殿のナイトドールは伊藤
にとって自分の野望の障害となったでござろう。しかし、あの2人
にとって伊藤は海を汚す害悪としか思っていなく、全ての人を苦し
めている存在でしかなかったのでござった。
﹁俺ノ邪魔ヲスル奴ハァァァァァ、全テ殺スゥゥゥゥゥゥ!﹂
﹁やれるものならやってみやがれ! てめーみたいな暴力で解決で
きない奴に負ける俺達エロス・マギカじゃないからな!﹂
そういってエッジ殿はマジカル手裏剣を伊藤に向かって数枚投げ
つけて、それを分身させてきたのでござる。伊藤はそれを回避しよ
うとしたのでござったが、あまりにも手裏剣の数が多すぎた為でま
んまと喰らってしまったのでござる。
それに続いてローザ嬢もミニスカ失禁した後におしっこで水流を
発生させて、伊藤の肉体を海に流し込んでしまったのでござった。
﹁あなたの様な海の美しさを理解せずに破壊する事しか考えない輩
にこの世界を好きにする資格なんかないわ! このまま鳴門海峡の
藻屑へとなりなさい!﹂
ローザ嬢のおしっこでできた激しい水流は伊藤の肉体を刃の如く
切り裂いていくのでござったが、なかなかダメージを与える事がで
きなかったのでござった。
それどころか伊藤は自力で海から脱出してバズーカ砲を発射して
きたのでござる。
888
﹁オノレエエエエェェェェェェ! コノママ焼キ殺シテクレルワァ
ァァァァァァ!﹂
バズーカ砲の弾丸がローザ嬢目掛けて真っ直ぐに飛んで来たので
ござったが、何者かによってそれは弾き返されてしもうた。
何とそこには船の展望デッキから失禁魔法を繰り出して来たリデ
ィア嬢とファリス嬢でござった!
﹁許さない⋮⋮、人の命をなんだと思ってるのよ!﹂
﹁貴方は一度壊したらもう二度と戻らないものを壊したのよ! 分
かってるの!?﹂
既に2人の瞳から大粒の涙が流れてきており、ミニスカートから
おしっこが流れてきておった。その足元にできた金色の水溜りから
は触手が生成されており、それで伊藤のバズーカ砲を切り払ってい
ったのでござった。
﹁オノレエエェェェェェェ! 邪魔スルナアアアァァァァァァァ!﹂
﹁そうはいかないわ! 貴方はここで私達の失禁魔法で倒すわ!﹂
be
continued−−−
この怒りと悲しみの戦いが遂に幕を開けたのでござった!
−−−to
889
Phase117−1 沈まぬローズマリー
本格的の伊藤との戦いが徳島県の鳴門海峡で始まってから約30
分、ローザ嬢とエッジ殿とファリス嬢にリディア嬢はますます激し
い必殺魔法を繰り出しては、伊藤のしぶとい攻撃に耐えてきたので
ござった。
ナイトドールのダメージも大きくなってきており、いつ倒れるか
は時間の問題でござった。
﹁コノママ押し倒してヤルゥゥゥゥゥゥゥ!﹂
﹁そうはいくものですか! 今の私達は怒りによって魂が燃え尽き
る限界を超えたわ!﹂
ファリス嬢の怒りと悲しみが魔法力の限界を超えさせた証拠とし
て失禁魔法の威力もますます覚醒しており、おしっこで伝説の魔獣
ミドガルズオルムが生成できるようになっておった。
﹁例え私達が変態趣味のある人間と言われても心と魂まで悪魔に売
ったりはしないわ!﹂
﹁誰かを傷つける事に慣れてしまったら既にそれは人間なんかじゃ
なくなってる、あなたはそれを分かっていない!﹂
ファリス嬢とリディア嬢の魂が篭った言葉は伊藤の考えている事
を否定しており、誰かが傷つけられる事が一番悲しい事だと理解し
ている女の子の正しき主張でござった。
﹁貴様達ノ腐った理想ナド俺が破壊スルぅぅぅぅぅぅぅ!﹂
﹁そんな事はさせねーよ! 例え俺達がやってる趣味は変態でも地
890
球と言う星の中で生きている人間である事にかわらねえ!﹂
﹁いくら変態趣味を持った人間だろうが成績が悪かろうが貴方にそ
の人達を捌きを与えたり差別する権利などない!﹂
エッジ殿とローザ嬢の力強い言葉該当の耳にダメージを与えた後
に、一気に魔法力を覚醒させたのでござった。もうこうなったら誰
も彼らを止める事はできないでござろう。
そしてあの2人が飛び降り参加してきて、戦いはますますヒート
アップしたのでござった!
﹁僕達は変態趣味を持った人間だろうが成績が低い子供だろうが、
その心を傷つけたりはしない!﹂
﹁もし俺達が裁くとしたらお前のようなすぐに暴力で解決しようと
したり、その人たちの趣味や頑張っている事を侮辱しようとしてい
る最低野郎だ!﹂
ラムザ殿とバッツ殿が魔法力を覚醒させたナイトドールで出撃し
ていたのでござる。
be
continued−−−
もうこれで怖い物はなくなったのでござった!
−−−to
891
117−2
魔法力を覚醒させたラムザ殿とバッツ殿も加えた戦いは最終ステ
ージへと移行しており、エロス・マギカと伊藤の決着もそろそろ着
くはずでござろうか。その証に伊藤は既に士気を低下させるどころ
かエロス・マギカの圧倒的な覚醒に押されてしもうた。
﹁ば、馬鹿な、この俺ガ押されているダトォォォォォ!?﹂
﹁そうだ、お前はここで僕達の愛と義のブレイブハートに負けるん
だ!﹂
そう言ってラムザ殿はローズウィップを華麗に振り回して伊藤に
目掛けて攻撃した後に、ぐるぐる巻きにして動きを封じた後にバラ
の棘を発生させて、大きなダメージを与えたのでござる。その後に
伊藤を後ろへと振り投げた後に、ローズウィップを横に1回転しな
がらバラの棘を飛ばしたのでござった。
伊藤は完全に避ける事はできずにダメージを受けてしまったので
ござる。
﹁お前に命を奪われた人達の怒りを受けてみやがれ!﹂
その後にバッツ殿はマジカルナギナタを豪快に振り回して、金色
のオーラを纏ったあとに伊藤目掛けて投げつけたのでござる。伊藤
に当たった後にマジカルナギナタはブーメランの如くバッツ殿の手
に戻ってきて、右手を天に向かって振りかざし、二発の隕石弾を落
としてきた後に、隕石弾が落ちると地面に衝撃波が広がるのでござ
った。伊藤は回避できずにまともに受けるのでござる。
892
﹁これが私の愛と義のブレイブハートよ、覚悟なさい!﹂
徳島の戦いの締めを勤めるのはローザ嬢の失禁魔法でござった。
既に彼女の足元の水溜りから大量の蛇が生成されて、伊藤を目掛け
て進んでいったのでござる。
﹁グワアアアアアアア!﹂
﹁この蛇は毒を持っているから貴方でも簡単に殺す事ができるわ!
今まで貴方に殺された人達の怨み、思い知りなさい!﹂
この蛇は伊藤に噛み付いてじわじわとダメージを与えていき、伊
藤に食われて死んでいった人達を助ける事ができなかった彼女達の
悔しさと悲しさを晴らすばかりに失禁魔法の威力がいつもの倍に覚
醒していたのでござった。
ローザ嬢の心は怒りの炎が燃え上がっていたのでござる。
﹁この私の怒り、喰らいなさい!﹂
そしてローザ嬢がそう叫ぶと伊藤に噛み付いていた蛇は大爆発を
起こして、悪の心に染まりつくした空気を焼き尽くしていたのでご
ざる。
それと同時に塵となった伊藤の肉体は冷たい潮風と一緒に鳴門海
峡の海へと落ちていったのでござった。
be
continued−−− この戦いは悲しい幕引きとなってしもうた。
−−−to
893
117−3
徳島から少し離れた無人島でエッジ殿は伊藤に食われた観光客達
の墓標を作ってあげていたのでござった。いくら気づかなかったと
は言え、ヒーローとヒロインが伊藤の暴虐を見つけずに殺してしま
ったのは明らかにエロス・マギカの責任でござる。
その罪は思った以上に重いものでござった。
﹁私のせいだよね、もっと早く伊藤の悪事に気づいていればこんな
悲惨な結果にならなかったんだ⋮⋮﹂
アルマ嬢はかなり心にダメージを背負ったまま、散っていった人
達の墓標にわびるかのように呟いたのでござった。最初アルマ嬢は
見た時はどんな風で恐ろしい思いしながら伊藤の暴虐を見つめてい
たのだろうか、そう考えるとかなり背筋が凍ってしまうはずでござ
る。
しかし、ローザ嬢はそんなアルマ嬢にギュッと抱きしめながら涙
を流して言葉を発したのでござった。
﹁もう止めてよアルマ! 私がもっとリディアの言うとおりを理解
していればこんな事にはならなかったの! 全部私がいけないの!﹂
その後ろで後悔の涙を流し続けるリディア嬢とファリス嬢、心が
壊れかけたまま墓標の前でうなだれてしまっておるクルル嬢とリル
ム嬢。やがて彼女達は悲しみの余り、失禁してしまったのでござっ
た。
贖罪と後悔だけがこの空気だけしか残っておらず、ラムザ殿とバ
ッツ殿もただこの景色を見つめる事しかできないでいたのでござっ
894
た。
﹁この調子だと、立ち直るのはまだまだ先だな⋮⋮﹂
﹁全くだぜ。あんな惨い光景を見せちまったんだ。心に傷がある限
りリディア達は戦う事はできないと思うぜ?﹂
リディア嬢達を見つめていると何やら彼女達に異変が起きていた
のでござった。
何と彼女達のおしっこから金色の星型の宝石が何個か生成されて
きたのでござる。
﹁これは一体!?﹂
その様子を見つめていたラムザ殿はリディア嬢たちに何が起こっ
ているのか理解できずにいたのでござった。すると何処から見知ら
ぬ女性の声が聞こえて来たのでござった。
︵これはスタークリスタル、死した魂達が魔法力が詰まった宝石と
なって貴方達の力となるものです︶
﹁俺達の新たなる力!?﹂
謎の声に反応したバッツ殿は何がどうなっているのか理解できず
にいたのでござる。何故この星型の宝石が新たなる力となるのか⋮
⋮。
︵失禁魔法少女達は死した者達を見つめるたびに貴方達の力となっ
てその魂を生みなおすのです。その輝きは散っていった命が彼女達
の失禁によって再び生を受けたのです︶
﹁マジで!?﹂
895
リディア嬢の悲しみの失禁で生み出された星の宝石、そして新た
なる生の命の輝き。後にエロスマギカにとって大きな力となるのは
その後の話でござる。
be
continued−−− 次のステージは長崎県でござる。
−−−to
896
Phase118−1 崩れかけのラナンキュラス
長崎県の島原半島中央部にある火山で千々石カルデラの外輪に位
置する雲仙普賢岳。
この山が火山によって大きな注目を集めてしまった事は皆様もお
分かりでござろうか。この地を訪れているのはユウナ嬢とキスティ
ス嬢、エリア嬢にエアリス嬢でござる。
目的はデビルロマイアの改造人間がここで悪事を働いている所を
聞いてるので、その調査としてこの雲仙普賢岳へと訪れているので
ござった。
﹁そうですか⋮⋮。分かりました∼﹂
しょぼくれた表情を浮かべたユウナ嬢が雲仙普賢岳に位置する売
店を後にしたところをキスティス嬢がすかさず声を掛けたのでござ
る。一体何を聴くことができたのでござろうか。
﹁ユウナ、情報何か手に入った?﹂
﹁いいえ、まだ何も見つからなかったよ。調査開始してから2時間
経っても情報入っていないなんて惨め過ぎるよね﹂
この言葉を聞いたエアリス嬢とエリア嬢も深刻な表情を浮かべた
まま、ユウナ嬢を見つめていたのでござる。確かに情報が一つも入
らなかった事がかなり痛かったのだが、いつまでも落ち込んでいる
わけにはいかないから立ち直ってほしいと言う願いが籠もっていた
に違いなかったでござろう。
﹁そんな事ない。これから時間をかけてでもいいからデビルロマイ
897
アを叩くべき﹂
﹁そうですよ。見つからなかったら私達が根気良く探せばいいだけ
の話だし、きっと誰かが情報を持ってきてくれるはずですよ!﹂
そうは言うものの、ユウナ嬢は責任の重さに耐えられずについつ
いへこんでしまうのでござった。
ヒーローとはどれだけ責任が重くて、大変な仕事なのか学んでい
くような気がしたのでござる。ユウナ嬢もこの責任を感じながら成
長していくような気がしてきたエアリス嬢でござった。
﹁ユウナさん、私達もできるだけ協力しますからそんなに落ち込ま
ないで。誰だって上手くいかない時だってありますよ﹂
﹁そう言ってくれると助かります﹂
こうしてユウナ嬢が元気を取り戻していくと、偵察を始めようと
したその時でござった。
﹁きゃあああああああ! ゾンビ集団が雲仙普賢岳に強襲して来た
ぞ!﹂
その声尾を聞いたユウナ嬢達はすかさず真剣な表情へと変えて、
悲鳴が聞こえて来た方向へと瞳を向けたのでござる。その光景は無
数のゾンビ達が観光客に対して無差別攻撃を繰り出していく物でご
ざる。
ユウナ嬢達はすかさずナイトドール召喚カードを取り出して来た
のでござる!
be
continued−−−
﹁こうしちゃいられないわ! さっさと救出作業開始だよ!﹂
−−−to
898
118−2
雲仙普賢岳に姿を見せたゾンビ集団は次々と観光客に対して無差
別攻撃を開始、ユウナ嬢達4人はナイトドールを召喚して救出作業
に向かったのでござる。ゾンビ達の攻撃はとても凄まじく、一般人
の力では太刀打ちできないほどでござった。
﹁てやあああああ!﹂
﹁これ以上あんた達の好きにはさせないわ!﹂
ユウナ嬢はマジカルブーメランをゾンビ達に向けて投げて、忍者
刀でゾンビ達を斬りつければキスティス嬢はマジカルバンブーを利
用して棒術をゾンビ達にお見舞いしたのでござる。
そこでエリア嬢はマジカルシザースでゾンビ達の肉体をメッタ刺
しにすれば、エアリス嬢はマジカル三節昆で華麗なる挌闘攻撃をゾ
ンビ達に炸裂させたのでござった。
﹁それにしてもこのゾンビ達を率いてるのはデビルロマイアの改造
人間!?﹂
﹁そうかも知れません! こうなった事はあの連中が関わっている
事に間違いないでしょう!﹂
﹁そうかもしれないわね、この様な魔物まで率いているみたいだか
ら余ほどまで私達の事を憎んでいるみたいだよ!﹂
そう語っていると、骨だけの恐竜がユウナ嬢達に襲い掛かって来
たのでござる。それを目撃したユウナ嬢達はすかさずそれぞれ注意
力を高めるのでござる。
この様な強敵には初めて会うユウナ嬢達でござったが平和を賭け
899
た戦いなのでそうは言っていられないのでござった。
﹁こうなったら速攻であのデカブツ叩いてこの事件の犯人と対面と
行きましょうか!﹂
ユウナ嬢はすかさず恐竜に対して投げナイフを投げて恐竜を遠距
離攻撃した後に、忍者刀で近距離で斬りつけたのでござる。恐竜の
ダメージは蚊に刺されたほどのダメージを与えたのは良いのだが、
まだ恐竜は動けたみたいなのですかさずカウンターを仕掛けてきた
のでござった。
﹁そうはさせないわよ! これ以上あんた達の悪事を許す訳には行
かないのよ!﹂
キスティス嬢は棒術で恐竜の動きを止めようとすると同時に、か
すかなダメージを与えようとしておった。少しでもダメージを与え
ておけば動きが鈍くなり、戦いが自分達になると言うのがキスティ
ス嬢の考えでござろう。
しかし恐竜はダメージを全く感じていないのか、ピンピンした動
きでこちらの攻撃と動きをガードしておった。もはや獣のような動
きでもう全を振るっておったが、それはすぐ終わる事となった。
その後に恐竜の頭にバズーカ砲が直撃して肉体が完全にバラバラ
になったのでござった。
﹁みんな、大丈夫!?﹂
﹁パンネロだったのね、助かったわ!﹂
何とパンネロ嬢がバズーカ砲で援護してくれたのでござった。ユ
ウナ嬢にとって、なんともありがたい友の援護射撃でござった。
そして何処から見知らぬ声がしてきたのでござった。
900
﹁なかなかやるじゃねーか。お前等みてーな命知らずな奴ぁ、嫌い
じゃないぜ﹂
﹁誰なのよ!﹂
そこには謎の男が立っていたのでござる。
さかづめのりあき
be
continued−−−
﹁俺様は坂詰憲明、喧嘩しに来たぜ!﹂
−−−to
901
118−3
いきなり姿を見せた坂詰と言う男はこのテロ行為を楽しんでいる
ような感じでござった。この怪しげな雰囲気の中、ユウナ嬢は坂詰
に対して質問してみたのでござる。
﹁答えなさい、貴方達の目的は一体何なの!?﹂
﹁決まっているさ、この世界をぶっ壊して新しい世界を作るのさ!
もっとも俺様は喧嘩が出来ればそれでいいんだがな∼!﹂
なんて恐ろしき坂詰の気迫と信念でござろうか。あれだけ無実な
人を襲っておいて自分のためだけに生きようとするのは流石のユウ
ナ嬢も切れずにはいられなかったのでござる。
この様な輩が許せない気持ちはキスティス嬢達も一緒でござった。
﹁許せない! あれだけ無実な人を襲っておいて自分の欲望を満た
す為に好き放題しようと言うの!?﹂
﹁人間なんてそんなもんだ! 憎い相手がいれば好きなだけ相手を
憎み続ける、壊したい物があればそれを壊すまで探し続ける!﹂
その言葉はユウナ嬢達にとって許せない発言でござった。
いくら自分のためとはいえ、無関係な観光客に対して無差別攻撃
を仕掛けるなんて言語道断、決して人として許されない事でござる。
こんな暴力で解決しかできない男が世界を作り直すだなんてユウナ
嬢達にとってはとても我慢なら無かったのでござろうか。
そんな坂詰に対してキスティス嬢は言葉をぶつけるのでござった。
﹁世界を作り直すとか言っているけどあんたがやっているのはただ
902
の暴力行為じゃない! その様な人間が私達の世界を好きにされる
なんて真っ平ごめんだわ!﹂
﹁怒りに任せた奴がこの俺に挑もうとするのか、なかなか悪くない
展開だぜ!﹂
全く悪びれる様子の無い坂詰の態度に対してエリア嬢とエアリス
嬢は我慢なら無かったのか魔法力を覚醒させてしまったのでござっ
た。
﹁貴方は欲望を満たす為に罪の無い人達を苦しめ続けた。私はそれ
が許せない﹂
﹁だから私達はここで貴方を討ちます! 暴力で作られる平和なん
か偽者に過ぎないんです!﹂
それを確認した坂詰は大きな槍を豪快に振り回してユウナ嬢達を
挑発して来たのでござる。どうやら坂詰はユウナ嬢達に対して戦い
を仕掛けるつもりでござろう。
負けまいとユウナ嬢も魔法力を覚醒させて忍者刀を手元に回転さ
せたのでござる。
﹁さあいくわよ! これ以上貴方の好きにさせるわけにはいかない
んだから!﹂
be
continued−−−
長崎でのバトルが今、はじまろうとしておった!
−−−to
903
Phase119−1 荒れ狂うチューリップ
いよいよ坂詰との決戦が火ぶたを切り、ユウナ嬢達にとって大き
な戦いが訪れたのでござる。坂詰の狂気に圧倒されがちであったが、
何とか魔法力のお陰で精神を安定出来たユウナ嬢達でござった。
﹁ハハハッ! やっぱり喧嘩は派手じゃなきゃあ楽しくねえよなあ
!﹂
﹁そうやって人の命を弄べるのもここまでよ! あんたのような獣
には徹底的に痛めつけてやるんだから!﹂
キスティス嬢の棒術が坂詰に繰り出されてきたのだが、簡単に回
避され続けていたため、焦りを感じたのでござる。そこですかさず
パンネロ嬢がバズーカ砲で坂詰の頭上を狙ってみたのでござったが、
運悪くこれも回避されてしもうた。
そして坂詰に運悪くカウンター攻撃を食らい、ユウナ嬢と同じく
後ろへと吹き飛ばされてしまったのでござった。
﹁命知らずな俺様にこんな攻撃は通用しねえぜ! もっと魂を込め
て楽しまねえとな!﹂
﹁さっきから黙って聞いていれば好き勝手言って!﹂
ユウナ嬢は怒りの火が付いたのか、自分の周りに分身を生成して
坂詰に対して奇襲攻撃を仕掛けて来たのでござる。
坂詰はそれを確認すると巨大な棍棒で次々と弾き返してきたので
ござる。まさに坂詰の恐ろしさが表に出てきたと言ってもよいほど
の強さでござる。
そしてユウナ嬢の分身を全て倒した坂詰は棍棒でユウナ嬢を後ろ
904
へと吹き飛ばしてしもうた。
﹁さてと、喧嘩の楽しみの本番へと行くか!﹂
坂詰が懐から爆弾を取り出してきた瞬間にエリア嬢はマジカルチ
ェーンで坂詰の手元にある爆弾を破壊しようとしたのでござったが
⋮⋮。
﹁おっとお! 喧嘩の楽しみはこれからだぜ! まだまだ終わりっ
て訳にはいかねーな!﹂
そう簡単に回避されてしもうた。
﹁このままじゃやられる⋮⋮﹂
そう危機感を感じたエアリス嬢はマジカル三節混を回転させて竜
巻を発生させた坂詰に攻撃したのでござったが、坂詰に回避されて
しもうた。
そしてエアリス嬢とエリア嬢は坂詰のカウンター攻撃の餌食とな
り、もろに直撃を受けて大ダメージを受けてしまったのでござる。
﹁ハハハッ! これじゃあ喧嘩は楽しむことはできないぜ!﹂
be
continued−−−
圧倒的な坂詰に対して策はないのでござろうか?
−−−to
905
119−2
圧倒的な強さを見せ付ける坂詰に対して全く歯が立たなくなって
しまったユウナ嬢達。
もう既に機体はボロボロで、魔法力も多く消費してしまった為か
立っているだけで意識が朦朧してしまう場面がいくつもあったので
ござった。このままだったら坂詰に勝つ事はできないと分かってい
る事はユウナ嬢にとって一番理解しなければいけない事でござった。
﹁さ∼て、この喧嘩は何処まで続くかな!?﹂
﹁このままだったら負ける⋮⋮!?﹂
エアリス嬢もさすがのこの状況では絶望的な雰囲気に飲み込まれ
てしまっている事に気づいたのか、真っ青な表情を見せたのでござ
った。この坂詰に対して恐れを抱いているのか、この先の未来の絶
望を感じてしまったのかどちらかは不明でござった。
でもどうする事もできないユウナ嬢でござったが、何やら一つの
ボタンを押してきたのでござった。
﹁誰が貴方なんかに負けるものですか! そうやって暴力で他の人
を苦しめる事を平気で楽しんでいる輩なんかに負けるわけにはいか
ないんだから!﹂
﹁そうだよなああ! 負けられない理由があるからこそ、喧嘩は楽
しめると言う物だぜ!﹂
坂詰はこの気に及んでまだ戦いを楽しんでいると言った感じの雰
囲気でござった。しかし、ユウナ嬢達は自分の楽しみのために他の
人を傷つける坂詰が許せなかったのでござった。
906
人は誰だって心の痛みを受けてしまったらなかなか修復できない
物。しかし、坂詰は喧嘩を楽しみたいと言う理由で他の人達に対し
て無差別攻撃をしただけでなく、ユウナ嬢達に対してまで限度を超
えた攻撃を繰り出して来たのでござった。
こんな事許していいはずはないとキスティス嬢は思うのでござっ
た。
﹁人を傷つけて楽しんでいる人を私達が許すと思ってる!? エロ
ス・マギカは人種差別や無差別攻撃を絶対に許さない人達が集まっ
た世界最強の騎士団なんだからね!﹂
﹁言うじゃねーか! だったらこれからの喧嘩もますます楽しくな
りそうだなあ、オイ!﹂
坂詰がそういい終わったとき、後ろから真空波が飛んで来たので
ござったが坂詰はそれを華麗に交わしたのでござる!
そこにいたのはムスタディオ殿とディリータ殿でござった!
﹁そんなに喧嘩がしたいなら俺達が相手になってやる!﹂
﹁その代わり、お前にはここで散ってもらうからな!﹂
2人の魔法力も一気に覚醒を果たしており、今でも坂詰に襲い掛
かっていきそうな勢いでござった!
﹁ムスタディオにディリータ! 来てくれたんだ!﹂
be
continued−−−
﹁ユウナ、後は俺達に任せてくれ! こんな最低野郎は速攻で倒す
からさ!﹂
−−−to
907
119−3
ディリータ殿とムスタディオ殿が援軍として参上してくれたので、
ユウナ嬢達にとっては頼もしい仲間がやってきてくれた事にはとて
もうれしい事でござった。
坂詰はそれを見てさらに狂気を増していくのでござった。
﹁ハハハ、この世界には喧嘩が好きな奴等がたくさんいるんだなあ
!﹂
﹁言ってろ、お前のような腐れ外道を許さない奴等がこの世界には
たくさんいるんだよ!﹂
ディリータ殿はそう言うが、坂詰は全く悪びれる様子を見せずに
ただ挑発するだけでござる。ユウナ嬢達のボロボロになったナイト
ドールを見たムスタディオ殿は怒りの言葉を坂詰にぶつけるのでご
ざった。
﹁言っとくが俺はお前のような人を痛めつけて心が痛む態度を見せ
付けない奴を絶対に許さないからな!﹂
﹁そうこなっくっちゃあな! これでこそ、喧嘩は楽しめるという
ものだ!﹂
坂詰はお得意な棍棒を振り回してディリータ殿に襲い掛かって来
たのでござったが、ムスタディオ殿の精密射撃が坂詰の棍棒を見事
破壊したのでござる。これで坂詰の戦力も一気に低下させる事に成
功したかと思ったら⋮⋮。
﹁まだまだだぜ! 喧嘩はどちらかが死ぬまで続く物なんだぜ!﹂
908
﹁なんてこった! あいつの精神が完全に暴走しやがってる!﹂
坂詰は怖気づく様子を見せる事はなく、精神を暴走させて拳に黒
いオーラを纏わせたのでござった。どうやら拳一つでディリータ殿
とムスタディオ殿のナイトドールに挑むと言うのでござろう。
しかし、いくら坂詰とは言え2機のナイトドールに挑むのはあま
りにも無謀でござる。焼け石に水と言わんばかりの結末が待ってい
るとは誰もが想像付くと言うのでござろう。
﹁ひゃははははは! さあ、喧嘩を楽しもうぜ!﹂
﹁悪いな、こっちは戦いを楽しんでいる余裕はないんだよ! 俺達
には大切な人がいるから戦うのさ!﹂
ムスタディオ殿の精密射撃が坂詰の脳天に直撃して、致命傷を追
わせた後にディリータ殿はマジカルサーベルで坂詰の首を切り落と
してしもうた!
﹁そんなに戦いたいんだったら、地獄の鬼に相手をしてもらいな!﹂
その瞬間、ユウナ嬢達の勝利が決まったのでござった。ムスタデ
ィオ殿は傷ついたユウナ嬢達に声を掛けたのでござった。
﹁随分と凄い怪我じゃないか。帰ってきたら手当てと修理を手伝っ
てやるから手を出しなよ﹂
﹁ありがとう、ムスタディオ﹂
戦いを終えたユウナ嬢達はすぐさま宿舎へと帰っていったのでご
ざった。
次は岩手県でござる!
909
−−−to
be
continued−−−
910
Phase120−1 殺戮のスイートピー
岩手県にある標高1917mの山である早池峰山は六角牛山、石
上山と共に﹁遠野三山﹂と呼ばれるのは地元の人は知っているはず
でござる。この山は日本100名山にも選ばれているからかなりの
登山者が尋ねてきているから岩手県の観光スポットでござる。
そこでデビルロマイアの暴動が起きているので対応に向かってい
るのは慶輔殿と里利架殿、そして楓殿でござった。3人はデビルロ
マイアの戦闘ロボットと戦闘中でござった。
﹁楓君に里利架君、あまり深くまでは追うな! あくまでもこいつ
らを操っている人物を叩いておけばいいんだから!﹂
﹁了解です、慶輔さん!﹂
慶輔殿はアルティメット・エクスカリバーで戦闘ロボットを真っ
二つに切り裂いていけば、楓殿はドキドキソードで戦闘ロボットを
次々と八つ裂きにしていったのでござった。
戦闘ロボットの数は肉眼で数え切れないほどでござったが、その
心配は無用と言わんばかりに里利架殿が魔法力を覚醒させた状態で
マジカルソードを豪快に振り回した後に戦闘ロボットをメッタ刺し
にしていったのでござった。
﹁やれやれだぜ。この程度の強さで俺達エロス・マギカに戦おうっ
てのが気にいらねーな﹂
﹁里利架君、あまり無茶はするなよ! 危なくなったら敵がいない
所に伏せて回復を忘れないように!﹂
そう語る慶輔殿は戦闘ロボットの攻撃を華麗にスルーしながら豪
911
快にアルティメット・エクスカリバーで見事に攻撃していったので
ござる。遠距離の敵にはマジカルソードビーム・オールレンジバス
ターで次々と戦闘ロボットの急所を打ち抜いていたのでござった。
﹁慶輔さん、僕と里利架君はまだ戦えます! だからあまり無茶は
しないで!﹂
﹁了解だ! でも危ないと思ったらすぐに戦闘エリアから離れて佳
恵達とマジカルチェンジするんだ!﹂
マジカルチェンジとは戦闘エリアに出撃しているメンバーと控え
のメンバーの入れ替え交代システムでござる。サッカーで言えば選
手交代と同じだから1人のナイトドールがボロボロになったとして
も控えのメンバーと入れ替える事ができるのでござる。
﹁一体ここでは何が起きてるんだ!?﹂
﹁決まってるじゃねーか! デビルロマイアの奴らが俺達を叩き潰
す為にわざと悪事を起こしてるんだよ!﹂
be
continued−−−
どうやらこの戦いは何か裏がありそうでござった。
−−−to
912
120−2
早池峰山の外で待機している佳恵嬢と麗奈嬢、広海殿と真歩嬢は
静かに慶輔殿の連絡を待っておった。そんな彼らを余所にアリエル
嬢失禁魔法少女達は楓殿の事を心配しながら祈りを捧げていたので
ござった。
既に彼女達の体からは金色のオーラが纏われており、背中には揚
羽蝶の翼が生成されておった。
﹁あの子達、よほど楓君の事を心配してるのね⋮⋮﹂
﹁そうだな。慶輔が着いているとは言え、やはり心配なのは分かる
ような気がするんだけどな﹂
佳恵嬢と広海殿もアリエル嬢達の様子が何度も気になってるせい
か、ずっと彼女達を見つめていたのでござった。楓殿を心配してい
る姿が全く可愛く感じてしまうのでござったが、真歩嬢が何やらア
リエル嬢に近づいている何かを見つけたようでござる。
良く見てみると、デビルロマイアが開発したゾンビ兵達でござっ
た。
﹁まさかデビルロマイアの魔の手がここまで来ているなんて!﹂
﹁出撃しましょう! このままアリエル達を危険な目に遭わせる訳
にはいきませんわ!﹂
佳恵嬢と真歩嬢がゾンビ兵達がアリエル嬢を強姦しようとしてお
ったが、セシル嬢達の心の声が佳恵嬢の頭の方に聞こえて来たので
ござった。
それは広海殿と真歩嬢にも聞こえてきたのでござった。
913
︵心配要らないわ。このような兵士は私達だけで十分よ?︶
﹁って、ええええええ∼!?﹂
次の瞬間、真歩嬢は驚きを見せてしまったのでござる。
何と彼女達はミニスカ失禁した後に、おしっこで巨大な龍を生成
してゾンビ兵達を次々と貪り食いつくしていったのでござる。まさ
に失禁魔法が一皮向けたと思われる瞬間、普通の人が見れば間違い
なくトラウマとなってしまう光景でござったが、彼女達にとって、
これが正義の意思を表現できる方法なのでござろう。
﹁この娘達ならあんな方法で敵を倒すなんて考えるでしょうね﹂
﹁そうだな、後はアリエル達に任せて俺達は慶輔からの連絡を待つ
としよう﹂
失禁魔法少女たちのおしっこでできた龍は容赦なくゾンビ兵達を
食い尽くしていったのでござったが、セシル嬢とティナ嬢、セナ嬢
の瞳から冷たい目線がゾンビ兵達に向けられていたのでござる。
﹁これ以上私達を怒らせたらどうなるか⋮⋮﹂
﹁分かってるわね?﹂
流石に恐ろしさを混ざった言葉を放つセシル嬢とティナ嬢。もは
や彼女達の怒りを止める事は絶対に不可能でござろう。
continued−−−
こうしてゾンビ兵達はまんまとおしっこの龍で全滅してしまった
be
のでござった。
−−−to
914
120−3
早池峰山での戦いは慶輔殿の活躍で戦闘ロボット達の数はだいぶ
減ってきており、楓殿や里利架殿でも簡単に殲滅できると言ったと
ころまできておった。しかし、この戦力を率いている敵の大将の存
在が気になっていたのでござった。
﹁それにしてもこいつ等は誰が率いてるか分かるか、楓?﹂
﹁僕も同じだよ。その数を戦力として持っているんだったら相当な
強さを持った敵だと思う﹂
冷静に話し合いながら戦闘ロボット達を豪快に斬り捨てる楓殿や
里利架殿はもはや魔法力の覚醒はとても凄い所まできておった。後
はこの戦力を率いている敵を見つけ出して叩くのみでござるが、中
々姿を見せないでいたので困りかけておった。
﹁確かにこの様な戦力を持った敵は相当な強さを持ってると思う。
でも僕達の強さを確かめるためにわざと身を隠してるんじゃないか
な?﹂
﹁ああ、そうかも知れねーな。出てきたらぶちのめせばいいだけだ
しよ﹂
そんな時、何処から怪しげな声が聞こえてきたのでござる。
﹁ここまでやるとは俺様も想像できなかったぜ! こうなったら何
が何でもお前等をぶっ殺してやるぜ!﹂
﹁何者だ!?﹂
915
慶輔殿が声をしてきた方向を見てみると一人の男が姿を見せてき
たのでござった。
どうやらこの部隊を率いていた改造人間のようでござる。
たむら つねひさ
﹁俺様は田村恒久だ! 俺達の邪魔をすり奴は片っ端からぶっ殺し
ておくから覚悟しておけ!﹂
﹁やれやれだ。こんな獣が俺達と戦うのか、全く腐った世の中にな
ったもんだぜ﹂
そう里利架殿は言い捨てると田村と呼ばれた改造人間は棍棒を豪
快に振り回して慶輔殿を挑発してきたのでござった。
﹁死にたい奴は、俺様にいえ! いくらでも俺様がぶっ殺してやる
ぜ!﹂
﹁そうはいかない、僕達には大切な人を護り世界を救うんだ! だ
からこそ、僕達はここで負けるわけにはいかないんだ!﹂
楓殿のドキドキソードが金色の光を纏い、魔法力が一気に覚醒を
果たしたのでござる。そして田村との決戦がいよいよ開幕を迎える
のでござった。
﹁受けてみろ、僕達の愛と義のブレイブハートを!﹂
be
continued−−−
今、決戦の火蓋が切って落とされたのでござった!
−−−to
916
Phase121−1 いつか降る雨とシクラメン
早池峰山での戦いは田村と慶輔殿達で始まったのでござった。
田村の戦力は巨大な金棒と大量の戦闘ロボットでござったが、慶
輔殿達のナイトドール3機のみでござった。
しかし、魔法力はまだ完全に覚醒していなかったのでござったた
め苦戦は強いられる可能性は極めて高かったのでござる。
﹁さあお前等、片っ端からあの3人をぶっ殺せ!﹂
﹁やれやれ、まだこんなガラクタで俺を倒そうってのか。まあいい、
てめーはこの大天城里利架が徹底的にぶちのめしておくぜ!﹂
すると里利架殿はマジカルファングナックルで戦闘ロボット達の
頭部を殴りつぶしていき、バラバラに引き裂いていったのでござっ
た。そこで田村は拡散バズーカで里利架殿に対して遠距離射撃で攻
撃を開始したのでござった。
﹁そんなもんで俺を止められると思ったら大間違いだぜ!﹂
里利架殿は田村の拡散バズーカ砲を綺麗に回避した後に旋風脚を
10回連続で田村に喰らわせたのでござった。それを喰らった田村
は後ろへと吹き飛ばされてしまったのでござった。
﹁中々やるじゃねえか! お前等、こいつ等の動きを止めろ!﹂
すると戦闘ロボット達は里利架殿を巻き込むかのように素速い動
きで翻弄させ始めたのでござる。この様な動きに対して里利架殿は
混乱を始めたのでござる。
917
﹁野郎⋮⋮。こしゃくな真似しやがって⋮⋮!﹂
﹁里利架君、待ってて!﹂
楓殿はマジカルソードレーザーオールレンジバスターで戦闘ロボ
ット達を次々と攻撃していき、里利架殿を助けたのでござった。
その次の瞬間、田村は遂にしびれを切らせたのか金棒を振り回し
て里利架殿に襲い掛かったのでござった。
﹁こうなったら俺様が直々ぶっ殺してやるぜ!﹂
﹁そうはいくか! お前如きに僕達の大切な仲間をやらせはしない
!﹂
慶輔殿がマジカルバスターレーザーライフルを田村に向かって発
射したのでござった。しかし田村はそれを喰らう直前にガードして
後ろに下がった後に懐から何か爆弾らしき物を取り出して楓殿に対
して投げつけたのでござった。
﹁こうなったらお前等をぶっ殺す切り札を使わせて貰うぜ!﹂
﹁こんな爆弾で俺達を倒せる⋮⋮!﹂
里利架殿が爆弾を弾き返そうとした瞬間に爆発が起きて、楓殿達
にダメージを与えて後ろへ吹き飛ばしたのでござった。
そして慶輔殿はこの爆弾が普通の爆弾とは違う事に気づいたので
ござった。
﹁これは放射能爆弾!? まさか、核爆弾を縮小に改造していたの
か!?﹂
﹁その通りよ! 核爆弾を取り寄せた俺様の仲間が開発した物だぜ
! これでお前等は放射能の影響で確実に死ぬわけだぜ!﹂
918
なんて恐ろしい核兵器の改造武器でござろうか。いくらナイトド
ールでも放射能汚染ではどうすることもできないはず。
﹁てめーは何処まで汚い手を使えば気が済むんだ!? 俺達をつぶ
すために早池峰山の観光客に対する無差別攻撃だけじゃなく核兵器
の使用までやりやがるのか!?﹂ ﹁お前は人の命と自然の生き物をなんだと思ってる!? こんな事
をしたらどれだけの命が失われるのか分かってるのか!?﹂
里利架殿と楓殿の言葉を聴いても田村は何とも思わぬ言葉を返し
てきたのでござったもの
﹁何度でも言え! この世界は勝った奴が正しいんだぜ!﹂
﹁お前は⋮⋮、この気に及んでまだそんな事を言うのか!?﹂
慶輔殿が怒りの声を上げたその時、空から金色に光り輝く液体が
優しく降り注いだのでござった。その液体を浴びた楓殿と里利架殿
と慶輔殿のナイトドールが優しさに包まれたかのように光り輝き始
めたのでござった。
﹁これはもしかし⋮⋮!﹂
﹁楓君! 私達も戦うわ!﹂
何と天使の羽を付けたアリエル嬢とシフォン嬢、セシル嬢にティ
ナ嬢がミニスカ失禁して、楓殿達の魔法力を覚醒させたのでござっ
た!
﹁慶輔、私達の失禁魔法で放射能汚染の効果を無力化させたから遠
慮なく戦って!﹂
919
﹁感謝するよ、セシル!﹂
be
continued−−−
まさに逆転のチャンスが生まれる瞬間でござった!
−−−to
920
120−2
田村が放った放射能入りの核爆弾はセシル嬢達の失禁魔法によっ
てまんまと無効化されてしまい、一気に魔法力が覚醒された慶輔殿
達によって立場は逆転されそうになったのでござった。この勢いを
利用して、セシル嬢とティナ嬢は別の失禁魔法を田村に対して発動
させたのでござる。
その内容はおしっこで多くの短剣を生成させて、田村に対して真
っ直ぐに豪快なスピードで襲い掛かると言う物でござった。
﹁慶輔、私が田村を攻撃している間に貴方は必殺魔法で追い討ちを
お願いね!﹂
﹁了解だ! セシル達はこのまま田村の動きを封じてくれ!﹂
すかさず慶輔殿はマジカルダガーをセットして、セシル嬢の失禁
魔法を喰らっている田村目掛けて投げつけたのでござる。当然、田
村は回避する事ができずに頭に刺さったままダメージを受けてしま
ったのでござった。しかし、その後にマジカルダガーが大爆発を起
こして田村のダメージはさらに大きくなってきたのでござった。
﹁おのれえええええ!﹂
﹁よし、楓君に里利架君! 今こそアイツに止めを刺すんだ!﹂
慶輔殿にそう言われた楓殿は里利架殿と一緒にお互いの武器を取
り出して、全身を金色のオーラに包み込んで田村の方へと一気に近
づいて来たのでござる。
そしてゼロ距離になった時点で楓殿と里利架殿の拳が田村目掛け
て放たれたのでござった。
921
﹁僕達は大切な人が生きてくれている限り、絶対に負けるわけには
いかない!﹂
﹁俺達がいる限り、お前らのような悪党に勝利はやってこねーぜ!﹂
連続で素早く田村に炸裂させた楓殿と里利架殿の拳は、まるで彗
星のように早くて見た事もなかったくらいの美しい輝きを放たれて
いたのでござった。
﹁ぐわああああああああ!﹂
﹁受けてみろ、これが僕達の愛と義のブレイブハートだ!﹂
楓殿と里利架殿のジャンピングアッパーカットが田村に炸裂させ
て、その肉体を天へと飛ばしてしもうた。その技が終ると、楓殿と
里利架殿のナイトドールが元の状態に戻ってしまったのでござった。
その瞬間、早池峰山での戦いは終わりを告げたのでござった。
﹁楓君に里利架君、大丈夫だった!?﹂
﹁アリエルさんにシフォンさん!?﹂
楓殿がアリエル嬢の声が聞こえて来た方向を見てみると、シフォ
ン嬢と共に駆けつけたアリエル嬢の姿が見えてきたのでござった。
しかもシフォン嬢の手には何やら手紙を持っていたのでござった。
﹁シフォンさん、この手紙は一体?﹂
﹁宿舎の人達から私達に届けてほしいって渡されたのよ。あて先は
どこも書いていないから誰だか分からないわ﹂
早速手紙を読んでみた楓殿たちでござったが⋮⋮。
922
﹁こ、これは⋮⋮!?﹂
︻大綾魅楓君へ、八甲田山から大雪山国立公園にて君達との決戦を
希望する。まずは八甲田山へ来てもらう。もし拒否するなら君達の
大切な物を奪わせてもらう。もう一度言う、八甲田山へ来てもらい
be
continued−−−
たい。byデビルロマイア一同︼
−−−to
923
120−3
いよいよ目的地がはっきりした楓殿達のグループでござったが、
宿舎の側から離れた森林の湖でアリエル嬢とシフォン嬢、リオナ嬢
にテスラ嬢が不安な表情を浮かべたままベンチに腰掛けていたので
ござる。
そんな彼女達4人に楓殿が里利架殿と沙綾嬢を連れて尋ねて来て
おった。
﹁アリエルさん達じゃないか、そんな所で腰掛けてどうしたの?﹂
﹁楓君⋮⋮!?﹂
そう楓殿が言葉をかけるとアリエル嬢達4人は楓殿の方向へ顔を
向けたのでござる。既に彼女達の瞳には大粒の涙がこぼれて来たの
で、楓殿と里利架殿は一瞬ドキッとしてしまったのでござった。
﹁どうしたんですか、アリエルさんにシフォンさん!?﹂
﹁リオナさんにテスラさんまで!﹂
そして彼女達は楓殿に躊躇いもなく抱き付いて来たのでござった。
一体彼女達に何が起こっているのか、全く理解できないでいた楓殿
たちでござった。
﹁私達、貴方に出会ってから初めて気づいた! 私達は楓君が傷つ
いた瞬間、悲しみに押しつぶされそうになるのを!﹂
﹁でも私達、貴方が死ぬ事を想像してしまうと怖さがとてつもなく
襲ってくるの!﹂
924
アリエル嬢とシフォン嬢がそこまで追い詰められてしまっている
のがはっきり分かって来た楓殿でござった。しかしどうすればいい
のか、何をしてやれるのか考えている時間すら全くなかったのでご
ざった。
﹁お願い楓君⋮⋮! しばらくここであなたの中で私達を置いて⋮
⋮!﹂
﹁せめて夜が明けるまででいいから⋮⋮!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢がそう訴えた次の瞬間、沙綾嬢がリオナ嬢の
胸をいきなり鷲掴みした跡に唇にキスしたのでござった。
﹁沙綾ちゃん⋮⋮!?﹂
﹁リオナさん、そんな時はミニスカ失禁しながら女の子同士でエロ
スな百合をしましょうよ⋮⋮!﹂
すると沙綾嬢とリオナ嬢のミニスカートからおしっこが流れてき
てしまい、顔が林檎みたいに赤くなって来たのでござった。リオナ
嬢と沙綾嬢の性感帯が大きな刺激と百合から溢れる甘さに一杯とな
ってしまったのでござろう。
それに続いて里利架殿はテスラ嬢のおっぱいを揉んで抱きしめて
キスをした後、テスラ嬢のミニスカートからもおしっこが大量に落
ちて来たのでござった。テスラ嬢はいきなり里利架殿の刺激的な行
動のせいで失禁してしまったのでござろう。
そして里利架殿はテスラ嬢にキスを終えた後にこう呟いたのでご
ざる。
﹁怖くなったらおしっこ漏らして心を落ち着かせましょうよ。これ
は貴女達のような可愛くて心の綺麗な女の子だけの権利なんですか
ら﹂
925
そしてすかさずにこの様子を見つめた楓殿は何かを抱えて我慢し
ているアリエル嬢とシフォン嬢のおっぱいを強く揉んでこう呟いた
のでござった。
﹁アリエルさん、シフォンさん、もう我慢しなくていいんだよ! もうみんなは十分に戦って来たんだから!﹂
その言葉を聞いたアリエル嬢とシフォン嬢のミニスカートからお
しっこが流れて来たのでござる。彼女達も嬉しさのあまり、失禁し
てしまったのでござった。
﹁ありがとう楓君⋮⋮!﹂
﹁全ての戦いが終わったらまたみんなでエロスな事をしましょう⋮
⋮。約束よ!﹂
そして2人は楓殿の頬にキスをしてそっと瞳を閉じたのでござっ
た。
彼女達のおしっこで出来た大きな水溜りからは美しい星空と月が
綺麗に写っていたのでござった。
﹁みんな、必ずもう一度エロスな事をしよう!﹂
楓殿はテントを張って布団の中で優しく眠るアリエル嬢たちにそ
be
continued−−−
う約束をしたのでござった。
−−−to
926
Phase121−1 毒に飲まれた千日草
愛知県に存在する名古屋城は戦国時代、織田信長の生誕の城だっ
た那古屋城の周辺に徳川幕府によって普請された城として有名でご
ざる。日本100名城に選定されており、国の特別史跡に指定され
ている事は皆様もご存知のはずでござる。
そんな名古屋城の周囲でデビルロマイアの人間達が毒ガスを撒い
ている事件が発生して柚木嬢と奏嬢、里菜嬢と友紀嬢がその調査を
しているのでござった。幸いな事に死者は今のところは出ておらず、
軽傷者が数100人しか出ていないのが救いでござった。
それでも彼女達の怒りは収まる事はなかったのでござった。デビ
ルロマイアがたくさんの観光客を毒ガスを利用して苦しめたのが許
せなかったのでござる。
﹁許せないわ⋮⋮! あんなたくさんの人達を毒ガスで苦しめるな
んて!﹂
﹁デビルロマイアは一体人の命をなんだと思ってるのよ!?﹂
里菜嬢と友紀嬢の怒りが未だに収まっている様子はなく、さらに
熱くなってきておった。後から来て、その様子を見ていた美織嬢と
愛理嬢が彼女達の怒りを言葉で静めようとしておった。
﹁そんな事言ったって仕方ないよ。一番大事なのはこれ以上被害が
出ないように犯人を見つける事だよ﹂
﹁だから今は我慢して。デビルロマイアの事が許せないのは私達も
一緒よ﹂
その言葉を聞いた里奈嬢と友紀嬢は怒りを静めて冷静さを取り戻
927
すと、美織嬢と愛理嬢に対して謝罪を行ったのでござった。どうや
ら怒りだけでは事件を解決させる事はできないと判断したのでござ
ろう。
﹁ごめん、美織。私ったら怒り狂いすぎたかもしれないわ﹂
﹁そうだよね。今は犯人を見つける為に私達が冷静にならなきゃね﹂
ようやく2人が理解してくれた所で、遠くの様子が見えていた柚
木嬢が何やら怪しげな落し物を見つけたようでござった。良く見て
みると血塗られた鍵らしき物が道路に落ちていたのでござる。
﹁待ってみんな。鍵が落ちてるわ﹂
美織嬢が血だらけの鍵が落ちている場所まで近づいて、鍵を拾っ
たのでござった。良く見てみると、﹃管理室﹄の鍵のようでござる。
柚木嬢と奏嬢は管理室の鍵についている血痕の存在が気になって
いたのでござった。
﹁この鍵についている血痕、もしかして管理室に何かあったんじゃ
ないかな!?﹂
﹁嫌な予感がするわ、名古屋城の中に入って急ぎましょう!﹂
be
continued−−−
とてつもなく、嫌な予感がしてきたのでござった。
−−−to
928
121−2
急ぎ足で名古屋城へと向かった美織嬢達の表情はとてつもなく不
安な表情を隠しきれずにおった。血痕が付いた管理室の鍵は新たな
る事件の予感がしてきたのでござった。
ようやく名古屋城の入り口へと辿り着いた美織嬢達、そこで信じ
られない光景を目にしたのでござった。
﹁ハ⋮⋮! これは一体!?﹂
その光景を見てしまった愛理嬢は思わず口を両手で押さえてしま
ったのでござる。何と石化した警備員が全身粉々になってしまって
いるではござらんか!
この様な光景を見てしまった愛理嬢のショックはとても大きかっ
たようでござる。
﹁一体誰がこんな非道い事したのよ! この人達が何をしたという
の!﹂
﹁許せない、私だけならともかく何も罪のない人達をこの様に殺す
なんて!﹂
奏嬢と里奈嬢も思わず涙を永してしもうた。いくら石化したとは
言え、胴体を破壊してしまったら死亡者と同じ扱いとなってしまう
のは間違いないと思ってしまったのでござろう。
この様な酷いやり方を平気で行うデビルロマイアがますます許せ
なくなってきた美織嬢でござった。もはや悲しんでいる時間は無い
事は彼女達も知っておった。
929
﹁みんな、このまま名古屋城の管理室へ向かおう。きっと誰かが私
達を待っているはずだから﹂
美織嬢は泣きたい事を我慢しながら名古屋城へと入っていったの
でござった。全てはデビルロマイアの悪事を止めて、これ以上罪の
ない人達が犠牲にならないように。
そう思いながら愛理嬢はこの怒りを胸の中に閉じ込めていったの
でござった。
﹁美織、このまま管理室に向かいましょう! 毒ガスによる影響は
あまり効果が薄いみたいだから大丈夫だと思うの!﹂
﹁管理室の鍵を使うわよ! アイツ等の事だからきっと誰かを監禁
していると思うわ!﹂
そう言って美織嬢は管理室へついた瞬間に急いで鍵を使って管理
室のドアを開けるのでござる。ようやく管理室を開けた瞬間、彼女
達の瞳にはとてつもない光景を目の辺りにしてしまったのでござる。
最早これはパンドラの箱としか言いようがない光景でござった。
﹁うう⋮⋮!﹂
美織嬢達が見た光景、それは石化された無数の人達が丸焼きとな
って消し炭のように焦げ尽くしてしまった物でござる。その光景を
見てしまった美織嬢達は何かが切れたかのようにミニスカ失禁して
しまったのでござった。既に彼女達のミニスカートと太腿はおしっ
こでずぶ濡れとなっており、足下には黄色い水溜まりができてしま
ったのでござった。
﹁こんなの、非道すぎるよ! どうしてこの人達が誰かの悪事の犠
牲にならなければいけないの!?﹂
930
悲しむ柚木嬢でござったが、後ろから怪しげな男の声が聞こえて
きたのでござった。
﹁ようやく会えたね。この日を楽しみにしていたよ、失禁魔法少女
!﹂
﹁!?﹂
美織嬢が振り向くとそこには仮面を付けた二人組の男が立ってい
おおつ よし
たのでござった。そして男は彼女達に自分の名前を名乗り出たので
くさじまこうえい
ござった。
のり
﹁私は草島光栄。この人間共を始末した一人だ。そして彼が大津義
則、戦術的な部分を極めた男だ﹂
be
continued−−−
この二人組、ただ者ではないみたいでござる。
−−−to
931
121−3
草島と大津と言う仮面をつけた2人組みの男が美織嬢達6人の目
の前に姿を見せたのでござった。どうやらこの二人が名古屋城の毒
ガスをばら撒いた犯人と言ってもいいでござろう。
﹁あなた達が罪のない人達を苦しめる目的で名古屋城に毒ガスをば
ら撒いたのね⋮⋮? 許せない!﹂
﹁何度でも言ってくれたまえ。我々はこの日本に住み着いた害虫を
駆除して全て新しくしなくてはならない。そう、HIGASHI帝
国学園の先生達が目指していた物を実現させるためにね﹂
人を傷つけておいて自分達の理想を実現させる。そう自慢してい
る草島に対して堪忍袋の緒が切れた感じで柚木嬢が怒りの言葉をぶ
つけるのでござる。
﹁それの何処が理想だと言うのよ! あなた達は自分が気に入らな
い相手を叩き潰そうとしているだけじゃない!﹂
﹁やれやれ、尿道だけじゃなく頭の中も壊れているとは困ったお嬢
さんじゃないか。大津、尿道が彼女達に引導を渡してやってくれな
いか?﹂
泣いている柚木嬢を見た草島は大津に対してそう言葉をかけた後
に、日本刀を取り出して邪悪なオーラを体全体に引き出していたの
でござる。
﹁我が魔道を持って、デビルロマイアを勝利に導かん⋮⋮!﹂
932
どうやらこの大津と言う男はとてつもない力を持っており、美織
嬢達にとっては危ない強敵になる事は危ない存在になる事は間違い
ないでござろう。
大津は怪しげな妖術でゾンビ達を召喚して美織嬢に襲い掛かった
のでござる。余りにも数が多くて、苦戦が強いられそうに見られた
のでござったがそれは間違いであった事が分かるのはしばらくたっ
た事でござる。
﹁あんた達なんか、これだけで充分よ!﹂
美織嬢の怒りの声と共に触手がゾンビ達の胴体を貫いてきたので
ござった。それは美織嬢達のスカートから流れて太股を伝ってるお
しっこで作られた触手であり、足下のおしっこの水溜まりからも触
手は生成されていたのでござった。
美織嬢達は怒りと悲しみで魔法力を覚醒させたのでござった!
﹁成る程ね、まるで女の子らしい魔法じゃないか﹂
﹁どんな理由があっても私達は貴方達を絶対に許さない! 命は殺
してしまえばそこで終わりなのよ!﹂
美織嬢達の背中からは悪魔の翼が生成されていき、先が鋭くとが
ったしっぽが生えてきたのでござった。 最早これがミニスカ失禁によってサキュバスの力が目覚め始めた
証でござろう。
﹁悪魔の娘よ、闇へと落ちよ⋮⋮!﹂
﹁貴方達のような悪魔に魂を売った連中なんかと一緒にしないで!
私達は心だけは人間そのものなんだから!﹂
今ここで悲しみと怒りの戦いが名古屋城内で幕を開けたのでござ
933
った。
−−−to
be
continued−−−
934
Phase122−1 汚れちまったヒガンバナ
草島と大津との決戦に挑む美織嬢は、失禁魔法のみでこの戦いに
勝つというのだから物凄い闘志を胸に秘めているといっても良いで
ござろう。あのようなデビルロマイアの悪事を目にしているのだか
ら怒らずにいられなかったはずでござろうか。
そんな美織嬢は大津と草島に対しておしっこで生成されたニード
ルを飛ばすのでござった。
﹁あなた達に苦しめられた人達の怒りを思い知らせてあげるわ!﹂
﹁娘よ、このまま闇へと墜ちよ⋮⋮!﹂
大津は怪しげな妖術で美織嬢のニードルを次々とはじき返して言
ったのでござったが、愛理嬢がおしっこで生成されたピアノ線の如
く鋭い触手で大津の肉体をぐるぐる巻きにしようとしたのでござっ
たが⋮⋮。
﹁この触手はそう簡単には逃げられないわよ!﹂
﹁おっと、我々の邪魔をしようとしたってそうはいかないよ!﹂
草島は巨大なカッターで愛里嬢のおしっこ触手を簡単に切断して
しまい、あっという間に反撃のチャンスを潰してしもうた。そこで
草島はロケットランチャーを取り出して美織嬢達に対して射撃を行
おうとしたのでござる。
﹁それじゃあ、今度は我々の番と行こうか!﹂
次に大津が妖術で人魂を召喚して美織嬢達に対して飛ばして来た
935
のでござる。美織嬢は避ける事もできずにこの人魂による攻撃を喰
らい、身動きが取れなくなってしもうた。
その他の失禁魔法少女達も運悪く攻撃を喰らってしまい、身動き
が取れなくなったのでござる。
﹁小娘、闇に滅せよ!﹂
﹁黙りなさいよ⋮⋮、貴方達のせいでどれだけ人の命が奪われたと
思ってるのよ! この世界は貴方達だけのものなんかじゃないわ!﹂
そう力強く怒りの言葉を口にする美織嬢でござったが、草島はゾ
ンビをたくさん召喚してきたのでござる。そのゾンビ達は美織嬢達
に対しておっぱいを揉んだり、スカートの中に首を突っ込んだりと
色々と破廉恥行為を繰り出して来たのでござった!
﹁いやああああああ!﹂
﹁さてと、このまま君達の心を壊させてもらうよ!﹂
草島が注射器を取り出して美織嬢に差し込もうとしたその時、一
つの光弾が草島の注射器を破壊して来たのでござった!
﹁く、誰だ⋮⋮!?﹂
﹁これ以上お前達に僕達の大切な人を苦しめさせるわけにはいかな
い!﹂
美織嬢が光弾が発射された方向を見てみると、聖殿と新久朗殿に
伊吹殿と朱里嬢がナイトドールで参上したのでござった!
しかも魔法力が一気に覚醒し始めたのでござった!
﹁さあ、お前達には美織達を苦しめた報いを受けてもらうぞ!﹂
936
−−−to
be
continued−−−
937
122−2
﹁朱里、お前は大津の妖術を封印してくれ! 俺は草島を叩く!﹂
﹁分かったわ! くれぐれも武器攻撃に気をつけてね!﹂
聖殿と新久朗殿、そして大神兄妹が名古屋城にやって来て既に1
0分が経過。草島と大津の攻撃に立ち向かっているのは大神兄妹、
伊吹殿は草島の拳銃による攻撃をかわしながら対抗すれば、朱里嬢
は大津の妖術をオメガウェポンで対抗していたのでござった。
そして聖殿と新久朗殿は美織嬢達を安全な場所へと移動させるた
めに名古屋城の外へと出てきたのでござる。少し離れた所で非難し
た聖殿の隣には美織嬢と愛理嬢が涙を流しながら眠っていたのでご
ざった。スカートは既におしっこまみれとなっており、洋服は胸を
揉まれた後が目立っていたのでござった。
﹁もう大丈夫だよ、美織。ずっと怖かったよね⋮⋮。そして悔しか
ったよね?﹂
瞳を閉じて眠る美織嬢と愛理嬢はまるで大泣きした後に眠る子供
のような寝顔でござった。良く見てみるとその表情はまるで悲しそ
うな表情であり、安心できる事は何もなかったのでござった。
﹁美織、こうやって君が悲しそうな事があると泣いた後に悲しそう
な心のまま眠っていたよね? 今まで失禁魔法少女として戦ってき
たから一番辛い事だって乗り越えてきたんだよね?﹂
聖殿の手には美織嬢と愛理嬢の手をギュッと握り締めていたので
ござった。今まで彼女達は守るべきはずであった罪のない人達を守
938
る事ができずに、心をボロボロにされてしまったのは悔しいのは当
たり前でござろう。何より一番辛いのは草島と大津によって命を落
としてしまった人達でござる。
聖殿はデビルロマイアに突っかかりたい所でござったが、愛する
人達がこのような状態になってしまったため、大神兄妹に託すしか
なかったのでござった。
そんな中、新久朗殿が聖殿の側へ近づいて来たのでござった。
﹁聖君、彼女達はようやく安全な場所へと避難させたよ。念のため
マジカルバリアを張ったからデビルロマイアは近づいてこないと思
うよ?﹂
﹁ありがとう、新久朗君。ある程度落ち着いたら美織と愛理を彼女
達のほうへと移動させるよ﹂
こうして新久朗殿は聖殿の側へ近づいていき、眠っている美織嬢
と愛理嬢を見つめたのでござる。新久朗殿はどんな思いで美織嬢と
愛理嬢の事を見つめているのでござろうか?
﹁聖君、確か美織ちゃんと愛理ちゃんは君が高校の入学式の時に知
り合ったんだよね?﹂
﹁そうだよ。初めて美織のミニスカ失禁見た時は思わず体が震えて
きたよ。それだけで性欲に歪んだ男子達の精気を奪っていくんだか
らね﹂
聖殿は新久朗殿に美織嬢と愛理嬢と出会った時の事を話し始めた
のでござった。まるで昔話の時のようにゆっくりと語りながら⋮⋮。
﹁でもそれから美織ちゃんと付き合い始めたのかな?﹂
﹁最初は付き合う事を躊躇ったけど会話してくるたびに美織の優し
さが忘れられなくてね。そうして何度か繰り返しているといつの間
939
にか僕は美織と付き合うようになったんだよね﹂
聖殿から語られる言葉は美織嬢との大切な思い出だったから、こ
の様な事が語る事ができるんだなと新久朗殿は改めて感じるのでご
ざった。
︵大神兄妹⋮⋮、聖さん達との思い出が消える事にならないように
早くあの2人を叩いてくださいね?︶
be
continued−−−
新久朗殿は大神兄妹に名古屋での戦いの勝利を託すのでござった。
−−−to
940
122−3
伊吹殿と朱里嬢は草島と大津との決戦に挑んでおったが、苦戦を
強いられておりなかなか勝ち目が見えずにいたのでござった。ある
程度の攻撃は簡単に回避できそうなのでござったが、大津と草島の
体力はあまりにも高すぎた為、決着がつかない状態が続いたのでご
ざった。
傷だらけの伊吹殿と朱里嬢に草島と大津の改心の一撃が放たれよ
うとしておった。
﹁驚いたよ。まさか失禁魔法少女の仲間である君達がここまで我々
と互角に戦うとはね﹂
﹁この一撃で闇へと墜ちよ⋮⋮!﹂
その瞬間、伊吹殿と朱里嬢の姿が消えて名古屋城の室内が煙だら
けとなり、草島と大津の視界が全く見えなくなってしまったのでご
ざった。この煙の正体は何者かが放った煙球のようでござった。
﹁これは一体何が起こったと言うんだ⋮⋮!?﹂
全く何が起こったのか理解できない草島は周りを手探りで探して
みた所、何も見つける事ができなかったのでござった。ちょうどそ
の時、伊吹殿と朱里嬢にとって聞き覚えのある声がしてきたのでご
ざった。
﹁この煙球は必殺魔法の一つ、スモークボムだ。しばらくは煙だら
けになるが、命には別状はない﹂
﹁まさか、もう一人仲間がいたのか⋮⋮!?﹂
941
その煙の中から聞こえて来たのはガイ殿でござった。それだけで
はなくて、ギルバード殿とゼル殿とセルフィ嬢も大神兄妹の頼もし
い助っ人として援軍の参戦でござった。
﹁僕達の事も忘れないで貰いましょうか!﹂
﹁その通りだぜ! 言っておくけど失禁魔法少女の仲間は俺達だけ
じゃないぜ!﹂
﹁全て彼女達を愛する人達と心の絆で結ばれているのだから!﹂
全く姿が確認できない草島と大津は彼らの声しか聞こえず混乱し
ておったが、ガイ殿達の魔法力が一気に覚醒を始めておった。今ま
で美織嬢や大神兄妹を虐げ続けた2人でござったが、今まさにその
報いを受けようとしておった。
﹁さあ、受けてみるがいい! 俺達の愛と義のブレイブハートを!﹂
煙が消えかけてきた頃、ガイ殿とギルバード殿とセルフィ嬢の両
手から金色の光が纏い始めてきたのでござる。やがてそれは大きく
なっていき全身から勇気があふれると、既に光弾が生成されておっ
た。
その光弾は草島と大津に向かって飛んでいき、その肉体を焼き尽
くしていったのでござった。
﹁ば、馬鹿な∼! この我々が負けるというのか∼!?﹂
﹁闇へと墜ちる⋮⋮﹂
2人の肉体は見事に消えて、ガイ殿の参戦により名古屋城での戦
いは見事勝利を収めたのでござった。ようやく掴んだ勝利に伊吹殿
と朱里嬢は安心した表情を見せ始めたのでござった。
942
﹁良かった⋮⋮、一時はどうなるかと思ったけどガイ君が来てくれ
たおかげで助かっちゃったわ﹂
﹁気にしないでくれ。俺達は美織達の心を虐げたあの2人が許せな
かった。ただそれだけだ﹂
その翌日、名古屋城は現地の警察と外国のレスキュー隊によって
毒ガスの影響はなくなり、犠牲になってしまった人達の遺体は家族
の元へと帰っていったのでござった。
それと同時に聖殿の元へ一通の手紙が届いたのでござる。
be
continued−−−
︻全ての決着をつけるために関ヶ原町へ来い︼と⋮⋮。
−−−to
943
Phase123−1 しびれるイベリス
奈良にある華厳宗大本山の寺院で、大仏がある事で有名な東大寺
の周辺にとんでもない暴動がデビルロマイアの改造人間達によって
起こってしもうた。その内容とはゾンビ達や戦闘ロボット達を率い
て東大寺周辺を粗大ゴミで埋め尽くそうとすると言う人として許さ
れない行為でござる。
簡単に言えば東大寺の周りに粗大ゴミを不法投棄して奈良のイメ
ージを悪くしてしまうと言う物でござる。
﹁あいつら、有名な奈良の大仏様に向かって不法投棄しようとする
なんて何て事を考えてやがる!?﹂
﹁どう見てもデビルロマイアの連中は狂ってやがるぜ!﹂
スコール殿とルーネス殿が一気にゾンビや戦闘ロボットを叩きの
めすと、フリオニール殿が一気にマジカルナックルで次々と粗大ゴ
ミを破壊していったのでござった。東大寺での不法投棄など絶対に
許してはならないので、彼等も気合が入るでござろう。
しかし、アーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢とオヴェリア嬢はも
っと凄かったのでござった。
﹁まさかこの有名な東大寺なんかに不法投棄しようだなんて考えて
いないよね?﹂
﹁奈良の大仏様の前で粗大ゴミ捨てたりしたらどうなってるか分か
ってるわね?﹂
彼女達のミニスカートからおしっこが流れてきて、そこから触手
が生成されているのは普段の事。しかし、その攻撃方法がとんでも
944
なく進化していったのでござった。
﹁言っておきますけど私達、マジできれてますわよ?﹂
﹁泣いたって許さないからね?﹂
おしっこの触手が敵を捕らえてぐるぐる巻きにしてしまうと、触
手の先から長くて硬い注射針のような物を出して捕まえた敵の体の
一部に穴を開けて進入して、自分のおしっこを注射器のように注入
する。それをされた敵の身体を突き破ってナイトドールのコピー人
形が生まれるというものでござる。
そのコピー人形達はゾンビ達や戦闘ロボットが出てくるたび、ど
んどんフリオニール殿達の戦力となっていくのでござった。
﹁全く、あの娘達を怒らせたら恐ろしくなるわね﹂
﹁まあ、こっちの戦力が増えてきているから助かっちゃうけど敵が
哀れに見えてくるわね﹂
マリア嬢とセリス嬢も彼女達の恐ろしさを改めて実感するのでご
ざる。それにしても一体誰が東大寺の不法投棄を考えたのか、それ
be
continued−−−
がこの戦いの謎でござる。
−−−to
945
123−2
東大寺で起きたデビルロマイアの改造人間が起こした不法投棄テ
ロの討伐に挑むフリオニール殿達は気合を入れた必殺魔法で次々と
戦闘ロボット達を破壊していったが、アーシェ嬢達の方がとんでも
ない恐ろしさの失禁魔法を繰り出しておった。その内容はおしっこ
の触手が敵を捕らえてぐるぐる巻きにしてしまうと、触手の先から
長くて硬い注射針のような物を出して捕まえた敵の体の一部に穴を
開けて進入して、自分のおしっこを注射器のように注入する。それ
をされた敵の身体を突き破ってナイトドールのコピー人形が生まれ
るという内容でござった。
その凄まじい彼女達の失禁魔法はマリア嬢とセリス嬢さえも恐怖
を感じさせるほどでござった。
﹁よし、このまま一気にこのテロの首謀者を探して東大寺の人達を
救出するんだ!﹂
﹁了解だぜ! このままあいつらの好きにさせたら東大寺を作って
くれた人達に申し訳ないからな!﹂
スコール殿とルーネス殿が次々と戦闘ロボットを破壊していく中、
アーシェ嬢達の怒りのオーラがますます大きくなっていくのでござ
った。もはや彼女達の怒りは神さえも震わせるくらい、凄まじい物
でござった。
﹁フリオニール、ここは私達に任せてくれるかしら? こんな惨い
テロ行為を行った悪党を私達の失禁魔法で成敗したいのよ﹂
﹁あ、ああ⋮⋮!﹂
946
既にアーシェ嬢達の怒りのオーラが奈良の空を突き出ており、フ
リオニール殿は拒否したら殺されると思ってしまったのだろう。物
凄い怒りをフリオニール殿は感じてしまっている為、恐ろしくなっ
てしまったのでござろう。
﹁まずいな⋮⋮。このまま俺達はアーシェ達に逆らえるような気が
しないぞ⋮⋮﹂
異常と思われるアーシェ嬢達の怒りは全く持って敵に回した苦内
といわんばかり、ルーネス殿はそう考えているのでござった。間違
って、怒らせたりしたら今の彼女達を敵に回したら自分達の命は無
いと言ってもいいでござろう。その証拠に彼女達は笑顔でいながら
ドス黒いオーラを引き出していたのでござった。
ちょうどそこに何処から男の声が聞こえて来た。
﹁やっと来たじゃないか、失禁魔法少女とそのおまけ!﹂
﹁もしかして、アイツが粗大ゴミテロの犯人か!﹂
フリオニール殿が声の方向を見上げるとそこには一人の改造人間
の姿が見えてきたのだった。その男は傲慢さを自慢しながらエロス・
マギカの事を見下していたのでござった。
ふじさわわたる
﹁お前は一体何者だ!?﹂
﹁俺様は藤沢亘、この世界を変える男だぜ!﹂
be
continued−−−
どうやらこの男がアーシェ嬢達を怒らせた人物であった。
−−−to
947
123−3
不法投棄テロの主犯は藤沢と言う改造人間の男でござった。この
ような改造人間は一体何のために東大寺での粗大ゴミテロを起こし
たのか、この藤沢の口から開かされそうになったのでござる。
﹁答えろ! お前は一体何のために東大寺での粗大ゴミテロを起こ
したんだ!?﹂
﹁決まっているだろう? 俺達は古き物を壊して新しき日本という
国を作るのだ!﹂
このような藤沢の言葉は全く理解できずにいるスコール殿とルー
ネス殿は改めて頭を悩ませておった。藤沢が言う古き物を壊して新
しき物を作る、この言葉は一体どういう意味なのか考えている最中
だった。
ひょっとしたら連中は今住んでいる人達を皆殺しにして自分達の
都合のいい日本にしようというのかと、考えてしまうエロス・マギ
カのみんなでござったが⋮⋮。
﹁新しき日本を作るですって? あんな罪のない人達を苦しめてお
いて良くそんな自分の理想をかなえようとする根性もてるわね!﹂
そんな言葉を発したのはオヴェリア嬢でござった。彼女のおしっ
こで生成された触手は今でも戦闘ロボット達を引きちぎったり、そ
の残骸や粗大ゴミをどんどん飲み込んでいったのでござる。恐るべ
きオヴェリア嬢の怒りはもう完全にMAXとなっていたのでござる。
それだけではなく、アーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢の怒りも
とても恐ろしく感じて来たのでござった。もはや彼女達の怒りは誰
948
にも止められそうになかったのでござった。
﹁何度でも言え! 弱い奴は頭のいい奴の奴隷として生きてりゃい
いんだ! HIGASHI帝国学園の先生方だってこの様な生き方
で勝ち続けて来たんだからな!﹂
﹁そんな生き方認められるわけないでしょう! 人間は貴方達の玩
具じゃないのよ!﹂
その様な言葉を聞いても藤沢の態度は変わらず、知らん顔の表情
を見せつけていったのでござった。それどころかどんどん傲慢さが
酷くなっていく一方でござった。
﹁フハハハハハ! それがどうした! 弱い人間など生きる価値な
ど無い! 強きものの踏み台としてその役目となるのが掟よ!﹂
﹁許さない⋮⋮! あなたみたいな狂信者は残飯か害虫以下よ!﹂
リノア嬢の失禁でフリオニール殿の魔法力がますます上昇してい
き、奈良での戦いが始まろうとしておった。もう既に戦闘状態へと
突入しておった。
﹁さあかかってこい! 弱い奴は強い者の踏み台だと言う事を教え
てやる!﹂
﹁やってみなさいよ! あなたみたいな卑劣漢なんか私達の失禁魔
法で葬ってやるんだから!﹂
﹁今のあなたは刑務所すら生温いですわ!﹂
be
continued−−−
今、怒りと傲慢の対決が幕を開けたのでござる!
−−−to
949
Phase124−1 葬りのゼラニウム
いよいよ東大寺での不法投棄テロの主犯である藤沢との決戦が幕
を開け、フリオニール殿の必殺魔法が戦闘ロボットに炸裂したので
ござる。それに続いてアーシェ嬢達の失禁魔法によって作られたお
しっこの触手は戦闘ロボットをどんどん捕食していくのでござった。
それでも藤沢の傲慢な態度は変わる事はなかったのでござる。
﹁どうだ、お前らもよ∼く分かっただろう! 力なき者は悲惨な人
生を送るしかないって事をな!﹂
﹁そうはさせない! 例えお前達が自分より弱い人間を虐殺しよう
としても俺達がそれを阻止するぞ!﹂
その気合が入ったルーネス殿の言葉の後にスコール殿の蜻蛉切が
次々と戦闘ロボットを切り捨てていき、エロス・マギカのみんなの
闘志を燃えあげようとしておった。この勢いは全ての悪を切り払い、
力を持たない人間を守り抜こうとする思いが奈良の空に伝わってお
った。
確かに藤沢の言うとおり、弱い人間は強い物の為に踏み台にされ
てしまうかもしれない。でも弱い人間だって幸せに生きる権利と自
由の特権だってあるのだとスコール殿は考えているのでござろう。
そんな中、マリア嬢はスナイパーライフルで戦闘ロボットを次々
と撃ち抜き続けていき、藤沢に強烈な言葉を浴びせたのでござった
が⋮⋮。
﹁あなたにとって自分より弱い人間は踏み台かもしれないけど、そ
の人間だっていいところだってあるはずよ! それを認めず、自分
の欲望の為に殺そうとするあなたの方が異常よ!﹂
950
﹁好きなだけ言え! そんな弱い奴らに味方するお前等に輝かしい
未来などない!﹂
そこで藤沢はゴミを持った戦闘ロボットを次々と召喚して、フリ
オニール殿に対して総攻撃を開始。粗大ゴミはフリオニール殿に向
かって投げられて来たのでござった。しかし、リノア嬢の失禁魔法
が粗大ゴミをまとめて始末してしまうのでござった。
その内容はリノア嬢のおしっこの水溜りから−10000℃の冷
気が粗大ゴミを凍らせて落下させて、アーシェ嬢のおしっこででき
た火の爆弾が次々と灰にしてしまったのでござる。レフィア嬢とオ
ヴェリア嬢の失禁魔法が粗大ゴミの灰を奈良の空へ飛ばしてしまう
のでござった。
﹁もう一回言って見なさいよ? 今の台詞﹂
﹁今まで甘く見ていたけど、この様な傲慢な台詞を聞かされた以上、
あなたにはたっぷりと苦しんでもらわなきゃね!﹂
遂にアーシェ嬢とリノア嬢の怒りが頂点を越えて、体全体にドス
黒いオーラを引き出して背中に悪魔の翼を生成させたのでござった。
遂に怒りのサキュバスが姿を見せたのでござった!
そしてレフィア嬢にオヴェリア嬢も⋮⋮。
﹁もう逃がしませんわよ? 今まで私達をコケにした報い、受けて
もらいますわよ!﹂
﹁いまさら謝ろうとしたってもう手遅れだからね! あなたはもう、
人としてやってはいけない事を繰り返したのだから!﹂
be
continued−−−
怒りの逆襲が今、始まろうとしておった!
−−−to
951
124−2
アーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢にオヴェリア嬢の怒りが遂に
天を貫いて魔法力が恐ろしくなるほどの覚醒を果たしたのでござっ
た。その証拠に彼女達のミニスカートからおしっこが大量に流れて
きてそこからシャボン玉が生成されてきたのでござった。そしてシ
ャボン玉はしばらく経ってから龍と鳳凰の姿へと買えたのでござる。
﹁さてと、あなたはどうやって葬ってやろうかしら?﹂
﹁ふふふ、俺にはまだお前等は生きる価値がない人間だという事を
証明できる切り札がまだあるんだぜ、ってあれ? 右腕が動かない
⋮⋮!?﹂
どうやら藤沢は自分の体に異常が起きている事に気づいてしまっ
たようでござる。戦闘ロボットを予防として召喚スイッチを取り出
そうとした時、自分の右腕が全く動かなくなってしまったのでござ
る。それどころか右腕の触感と感覚が全く無くなっておったのだ。
良く見てみると、なんと藤沢の右腕が腐りかけていたのでござっ
た。一体何が起こっているのか、その理由を説明したのはリノア嬢
でござった。
﹁私の失禁魔法であなたが気づかない内に、私のおしっこをあなた
の肉体にこっそり注入したの。小さくて見えない針の触手だったか
ら全く痛みがなかったでしょ?﹂
﹁た、確かに⋮⋮!?﹂
藤沢はようやく自分がどの様な運命を辿る事になったのか、悟り
だしたみたいでござった。しかし、解き既に遅し。アーシェ嬢達の
952
怒りは完全にMAXとなっており、手の施しが無い様と言ってもい
いほど凄まじい勢いで魔法力を覚醒しきっておった。
この様な状態になってしまったからにはもう藤沢は逃げるか死ぬ
まで戦うしか残っていなかったのでござった。
﹁ち、ちきしょう! こうなったらいったん出直して⋮⋮!﹂
﹁いっとくけどもうあなたには逃げ道なんてありませんわよ? も
う既にあなたの逃走ルートは完全にシャットアウトしましたわよ!﹂
藤沢が逃げようとした道には既に量産型ナイトドール達が封鎖し
ており、完全に逃げられないようにして折ったのでござった。もは
や藤沢の逃げる道はなくなり、選ぶ道はただ一つ、ここでアーシェ
嬢達に粛清される事を選ぶしかなくなったのでござった。
それでも藤沢は悪あがきで逃げようとしたのでござったが、もは
や手遅れでござった!
﹁そ、そんな!? 俺はデビルロマイアのエースになる男! こん
な所で終るわけが、﹂
﹁黙りなさい! あなたは地獄すら生温いわ!﹂
藤沢に止めが遂に放たれたのでござった。おしっこでできた龍と
鳳凰は藤沢に向かって真っ直ぐ飛んでいき、当たると大爆発を起こ
して綺麗に奈良の粗大ゴミ達を一斉に焼き払ったのでござった!
この瞬間、エロス・マギカの勝利が決まったのでござった!
﹁自然を汚した報いを受けなさい!﹂
be
continued−−−
レフィア嬢の決め台詞が決まったのでござった!
−−−to
953
124−3
ようやく東大寺での戦いに勝利したアーシェ穣達4人は宿舎の森
林で夜の冷たい風を浴びていたのでござった。今回の戦いの最中、
自分達の心に怒りの炎を掻き消すかのように彼女達はだんだんと普
通の表情を取り戻していったのでござった。
ようやく安心しきっていたのか、彼女達はまたミニスカートから
おしっこを流してしまっていたのでござった。この戦いで一番怒り
を燃やしていたのは彼女達だったのだからよほどストレスがたまっ
ていたのでござろう。その証拠に瞳から涙を流していたのでござっ
た。
﹁私、ゴミと聞いてあの頃を思い出したよ⋮⋮﹂
﹁そうだよね、やはり過去は変えることはできませんわよね?﹂
アーシェ嬢とレフィア嬢の会話を聞いていたかのようにパロム嬢
とポロム嬢がアーシェ嬢の側までやってきたのでござった。先ほど
の台詞が気になったのか、2人の表情はやけに驚いた様子でござっ
た。
﹁ねえアーシェ、さっきの言葉は一体どういうことなの?﹂
﹁もしかして過去に何かあった? 今日の戦闘だってアーシェ達は
凄く怒ってたし⋮⋮﹂
パロム嬢とポロム嬢の心配していた表情を見て、この言葉を聞い
たリノア嬢は最早全て話すことしかなかったようでござった。せめ
て自分達が抱えて来た事を理解してほしいようでござる。
954
﹁ごめん、私達の見苦しい所を見せちゃって。実は私達はサキュバ
スになる前、セシル達と同じ捨て子だったんだ﹂
﹁え∼!? それ本当なの!?﹂
余りにも衝撃的なリノア嬢の告白にポロム嬢はただただ驚くばか
りでござった。そんなリノア嬢の告白はまだまだ続くばかりでござ
った。
﹁私達はセシルやティナと同じ捨て子で鹿島の児童施設に拾われて
12人同時に育ったの。そこで失禁プレイに出会ったのがPCサイ
トだった。始めは恥ずかしさと心の痛みで一杯だったけど、何度か
続けていくたびに心の暖かさを感じる事ができたの﹂
次に告白したのは悲しそうな表情を見せているアーシェ嬢でござ
る。
﹁不老不死のサキュバスとなった私達は高校生になって美織ちゃん
達と出会って友達になったの。ドイツでもセナちゃんと仲間になっ
て失禁魔法少女として多くの仲間と共に戦った事で私達とその仲間
との絆が強くなって来た﹂
﹁聖さんと新久朗さんに慶輔さんですよね?﹂
パロム嬢の質問にオヴェリア嬢は首を縦に振った後に悲しそうな
顔をしてそっと小さな声で呟き始めたのでござった。パロム嬢が心
配してくれた優しさによって、どうやら自分が抱えて来た心の苦し
みに耐え切る事ができなくなってしまったようでござった。
﹁私、捨てられた子供の気持ちが分かるから今回の戦いは怒りに任
せて戦っちゃった⋮⋮。こんなガサツな女の子は誰だって引くわよ
ね?﹂
955
その瞬間、オヴェリア嬢の唇がいきなりパロム嬢の唇がハヤブサ
の如く、飛んで来たのでござった。
﹁パロム!?﹂
﹁それでいいんだよ⋮⋮! だってあなた達は愛しい人に裏切られ
たり、捨てられた人の心の痛みを理解しているんだもの! だから
軽蔑するわけないじゃない!﹂
それを見ていたポロム嬢はリノア嬢の唇にキスをしたのでござる。
そのポロム嬢の唇は温かくて優しく、甘い味が心までしてくるので
ござった。
﹁だからもっと自分に自信を持って! 貴女達は失禁魔法少女とし
ての誇りを持って!﹂
﹁ありがとう、ポロム!﹂
be
continued−−−
甘い百合キスを見つめてきた所で次回の舞台は愛媛県でござる!
−−−to
956
Phase125−1 静かなるナスタチウム
ここは愛媛県の道後温泉であり、小説をよく読む方にとっては夏
目漱石の小説﹃坊つちやん﹄にも描かれ、代表的な観光地としては
有名である事は皆様はご存知だろうか?
この愛媛県の有名な温泉街でとんでもない事件に巻き込まれてい
るのが、ファリス嬢とローザ嬢でござる。その内容は、デビルロマ
イアの改造人間達が旅館内に宿泊している10代の女子高生達に対
しておっぱいやスカートの中を覗き込むと言うセクハラまがいの破
廉恥な性的暴力を振るい続けていたのでござった。それを聞いたフ
ァリス嬢とローザ嬢は激怒して主犯者を探していたのでござったが
⋮⋮!
﹁いや∼ん! 私のおっぱい揉まないで∼!﹂
﹁駄目∼、私のスカートの中の臭いなんて嗅いだら∼!﹂
遭えなく返り討ちに遭ってしまい、色々とセクハラされ続けてし
もうた。反撃しようにも運悪く性感帯に直接刺激が与えられた為、
身動きどころか精神を安定できずにおったのでござった。
このままではデビルロマイアの改造人間達に色々と好き放題され
てしまうのは確実に事実。何とかして逆転して道後温泉の女子達を
救出しなくてはいけないのでござる。
﹁あ∼ん! もうこうなったら失禁魔法で反撃したいんだけど刺激
が強すぎて動けない∼!﹂
﹁こわれちゃう∼!﹂
ファリス嬢とローザ嬢の性感帯を襲う刺激はますます深くなって
957
いく一方で、敗戦状態まで後一歩の所まで来ておった。このまま負
けるのかなと思ったら⋮⋮。
﹁この2人を離しやがれ! 悪党!﹂
﹁お前らのような性根が腐りきった奴等にこの2人は渡すわけには
いかないぜ!﹂
なんとバッツ殿とエッジ殿が応戦として、手裏剣と投げナイフを
投げて攻撃しながら参上したのでござる。しかも魔法力を覚醒させ
たままの状態で参戦してくれた為、力強いといってもいいほどでご
ざった。
その手裏剣のおかげでファリス嬢とローザ嬢はセクハラ攻撃から
解放されたのでござった。
﹁ありがとう、バッツにエッジ!﹂
﹁このまま改造人間に攻撃を開始しましょう!﹂
その瞬間、ファリス嬢とローザ嬢の魔法力が上がって、戦闘準備
が整えてしまったのでござる。今ここで戦闘が開始されようとして
おった。既にエッジ殿とバッツ殿のナイトドールは召喚されておっ
た。
﹁さてと、お前らには色々と悪事を働いていたわけだが俺達が来た
からにはここまでだぜ!﹂
﹁遠慮なく成敗させてもらう。覚悟はできてるよな?﹂
be
continued−−−
改造人間達を成敗する戦いの火蓋は、切って落とされたのでござ
った!
−−−to
958
125−2
バッツ殿とエッジ殿の援護攻撃によって、改造人間達のセクハラ
攻撃から解放されたローザ嬢とファリス嬢はすぐさまミニスカ失禁
して、おしっこの触手を生成して改造人間達に逆襲の攻撃を開始し
ようとしておった。2人の今までのお返しと言わんばかりの失禁魔
法が改造人間達に襲い掛かろうとしておった。
﹁さっきはよくも私達の心を砕く真似をしたわね! いつもより1
00倍の仕返しをさせてもらうわ!﹂
﹁それから貴方達の悪巧みも潰させてもらうからね! 覚悟なさい
!﹂
そしてローザ嬢とファリス嬢の逆襲が始まると同時に、エッジ殿
とバッツ殿もお互いの武器を取り出して改造人間達に向かって切り
かかろうとしておった。エッジ殿はマジカルブーメランで改造人間
達を斬りつければ、バッツ殿はマジカルヌンチャクで改造人間達に
素早い連続攻撃を食らわせていたのでござった。
そしてローザ嬢とファリス嬢はおしっこでできた触手を最大限に
伸ばした後、そこからレーザービームを発射して改造人間達に遠距
離攻撃を食らわせたのでござった。
﹁ファリスにローザ! 俺達がこいつらの動きを封じておくからお
前達は遠距離攻撃でどんどんやっちまえ!﹂
﹁ここは絶対にお前等を守ってやるから安心してくれよ!?﹂
エッジ殿とバッツ殿の優しくて熱い言葉がファリス嬢とローザ嬢
の心を逞しく成長させて、絆と言う名の見えない力を作りだしてい
959
くのでござった。最早この様子を見れば敵達の士気が下がる一方で、
逃げようとしてももう既に手遅れとなってしまうでござろう。
この気迫を纏ったエロス・マギカの面々は鬼に金棒と言った感じ
でござろう。
﹁さあ、これ以上悪い事を繰り返すなら私とローザがミニスカ姿で
天からおしっこ漏らすわよ!﹂
輝かしい気迫を見せたファリス嬢に最早躊躇いと迷いは消えてお
ったのでござった。闘志あふれる彼女達の姿を見ていたイングス殿
とラムザ殿は安心して、側から見つめておったのでござった。
﹁エッジ、バッツ。このまま勝って楓君達を安心させてくれよな?﹂
﹁頼んだぞ⋮⋮。ファリス、ローザ!﹂
心から祈る2人の気持ちに答える為にファリス嬢とローザ嬢はバ
be
continued−−−
ッツ殿とエッジ殿と一緒に闘志燃やして戦うのでござった。
−−−to
960
125−3
魔法力を覚醒させたエッジ殿とバッツ殿、そしてローザ嬢とファ
リス嬢の目の前にすでに敵はなかったのでござった。圧倒的な必殺
魔法で次々と打ち倒してゆくエッジ殿とバッツ殿に対して、美しい
失禁魔法で敵を飲み込んでゆくローザ嬢とファリス嬢。
﹁さてと、このまま押し切って敵の大将を捕まえるぞ!﹂
﹁賛成だぜ、あんな惨い考えを実行する奴を許す訳には行かないか
らな!﹂
次々と敵を倒してゆく彼らに対して敵達は無暗に突っ込んで奇襲
攻撃を仕掛けてきたのでござったが、それは無駄に終わってしまう
のでござる。ファリス嬢とローザ嬢のおしっこでできたシャボン玉
が戦闘ロボットと改造人間たちを次々と飲み込んでいき、量産型ナ
イトドールへと姿を変えてゆく。それはどんどん増殖していき、戦
闘ロボット達へと襲い掛かってくるのでござった。
﹁この力は私達だけが生み出してるわけじゃない! みんなの悲し
みと苦しみが私達の心へと伝わって戦う闘志へと変えたの!﹂
﹁どんなにあなた達が偉大な力を持ったって私達の心に愛と義のブ
レイブハートがある限り、エロス・マギカに敵はいない!﹂
どんな困難だってみんなで力を合わせる事ができたから今までの
戦いだって勝つことが出来た彼女達にとって、このような戦いは真
剣勝負そのもの。負けるわけにはいかないと言うような気迫が愛媛
の空気に伝わって来たのでござった。何せエロス・マギカには勝利
の報告と一緒に帰りをを待っている人達、彼らの助けを必要として
961
いる人達、そして何より無罪の人達を傷つけて楽しんでいる輩が世
界中にいるから彼らの責任は大きいのでござる。
いかに強敵が来ようとも負けられないのがエロス・マギカの宿命
なのでござる。
﹁俺達はいつだってお前らのような身勝手な輩を倒して来た! 自
分のためでもなく誰のためでもない! 心が歪んだお前らが許せな
いからだ!﹂
﹁例え世界中が俺達を叩こうとしても最後の一瞬まで戦い続けるぜ
! 何せ俺達は天下無敵の童貞男子と失禁魔法少女が集まったエロ
ス・マギカのメンバーなんだからな!﹂
決意の言葉を口にしながら、バッツ殿とエッジ殿が魔法力を引き
たけかわひろゆき
出しながら戦闘ロボットと改造人間を切刻んでいくと、何処から見
知らぬ声が!
be
continued−−−
﹁せいせいっ! この竹川弘幸に降伏せいっ!﹂
−−−to
962
Phase126−1 乾いた叫びとクレマチス
道後温泉で女子高生達を誘拐しようとした暴動の主犯だと思われ
る竹川と言う男がファリス丈たちの目の前に現れて、いきなり奇襲
攻撃を仕掛けてきたのでござった。バッツ殿の起点のおかげで何と
か回避できたのでござったが、竹川は攻撃して来たと思いきや訳の
判らない言葉を繰り返して来たのでござった。
﹁せいせいっ! この国の未来の為に大人しくこの俺様にやられろ
∼!﹂
﹁こいつ、何を言ってやがるんだ!? この国の未来とか訳の分か
らない事を言ってくるなんて完全に異常だぜ!﹂
この異常な竹川の発言を聞きながら、エッジ殿は次々と竹川の攻
撃をかわしておった。竹川が何を言っているのかまったく理解でき
ないエッジ殿でござったが、その言葉の意味がわかるようになって
くるのはすぐこの後の事でござった。
色々と竹川の攻撃をかわしているバッツ殿達でござったが、もう
一人の男の声が響いて来たのでござった。
﹁竹川ちゃ∼ん、一旦攻撃やめてあげて。この童貞男子共と失禁魔
法少女達に僕達の目的を話しておきたいからさ∼﹂
﹁せいせいっ!﹂
その男の声を従うかのように竹川は攻撃を中断して後ろへと下が
っていったのでござった。ローザ嬢が声が聞こえて来た方向を見て
みると、そこにチャラチャラした男が立っておった。
963
こうたにまなぶ
﹁エロス・マギカの諸君、この神谷学が君達にたっぷりと教えてあ
げるよ! できの悪い人間達は僕達デビルロマイアのような天才な
人間によって粛清される運命から逃れられない事をね!﹂
神谷と名乗る男から推理すると、自分より頭の悪い人を殺してデ
ビルロマイアの行動を正当化するかのようにそれを勝てにしようと
いうのでござろう。それを許すまじと言わんばかりにバッツ殿とエ
ッジ殿は、怒りを爆発させたかのように怒号を撒き散らしたのでご
ざる。
﹁何処まで腐ってやがるてめえは! 自分の行動を正当化させてま
でそんなに弱い物いじめを正しくさせたいのかよ!﹂
﹁お前等は人間でも神様でもねえ! 心を醜くして欲望をさらけ出
しているただのクズ野郎だ!﹂
﹁何度でも言ってちょうだいな! 僕達はできの悪い子供達や迷惑
な老害共を駆除できればそれでいいのさ!﹂
その言葉を無視したかのように神谷はエロス・マギカの事を見下
すかのように挑発を繰り出して来たのでござった。最早神谷は人間
ではなく、人間の姿をした心を欲望で汚した悪魔といった方が正し
いでござろう。神谷は既に、魂を悪魔に売ってしまったのだとエッ
ジ殿はそう確信するのでござった。
そんな中、神谷の言葉を聞いて心を痛めたのか、ローザ嬢とファ
リス嬢は涙を流しながら怒りをぶつけるのでござった。
﹁あなたの様な弱い物いじめを正当化して自分の欲望を満たそうと
する悪魔みたいな人間は許せない!﹂
﹁こんな正当化は絶対許さない! 誰だって幸せに生きる権利はあ
るわ!﹂
964
そしてミニスカ失禁を発動させておしっこで剣や槍などのオブジ
ェを作って今でも神谷に向かって襲い掛かろうとするような勢いで
ござった。この怒りはまさに図りきれないといった感じでござった。
﹁それじゃあパーティー開始と行こうか! 竹川ちゃ∼ん!﹂
﹁せいせいっ! 覚悟しろお前等!﹂
be
continued−−−
非道を止める為の戦いが今始まろうとしておった。
−−−to
965
126−2
﹁それじゃあ、アゲアゲで倒しちゃうよ∼!﹂
﹁せいせいっ! 童貞男子共よ、覚悟!﹂
神谷と竹川の強力な連携攻撃をガードしつつ、反撃を繰り返して
るバッツ殿でござったが、未だに大ダメージを与える事はできずに
おった。エッジ殿も加勢しておるのでござるが、竹川と神谷の身体
能力の凄さゆえに大ダメージを与える事もできずにおった。
一方ファリス嬢とローザ嬢は失禁魔法で作った剣や槍で戦闘ロボ
ット達を次々と切り捨てて、竹川と神谷の援護を阻止して来たので
ござった。
﹁こうなったら全てなぎ倒してやるんだから!﹂
﹁もう貴女達を倒すのに躊躇いはないわ、覚悟なさい!﹂
エロス・マギカの面々の怒りは愛媛の冷え切った空気を焦がすの
に時間は掛からなかったはず。竹川と神谷に対して反旗を翻すには、
疾風怒濤の攻撃と言わんばかりのバッツ殿とエッジ殿の素早い連続
攻撃で十分でござった。得にローザ嬢とファリス嬢は凄まじい怒り
だけでなく、もうこれ以上悪事のせいで苦しい思いしてほしくない
と言わんばかりの願いを籠もった失禁魔法で次々と戦闘ロボットを
倒していったのでござった。
﹁さすが童貞男子達じゃな∼い! こうなったら僕も秘密兵器出し
ちゃうよ∼!﹂
神谷は懐から何かのスイッチを取り出して、エロス・マギカの面
966
々に何やら警告を出しているみたいでござった。エッジ殿は何やら
それに気づくと、不安が一気によせあげてきたのでござる。
﹁てめえ、このスイッチは何だ!?﹂
﹁そんなに知りたかったら教えてあげるよ! これは君達が今立っ
ている愛媛の道後温泉の下に核爆弾を仕掛けておいたのさ。それが
爆発したらどうなるかな∼?﹂
軽々しく言葉を放つ神谷は最早悪魔と化している事を悟ったバッ
ツ殿は怒りをさらに加速させて、神谷に言葉をぶつければ、ローザ
嬢とファリス嬢も思わず怒りを爆発させたのでござった!
﹁自分が何をしているのか分かってんのか!? こんな物を爆発さ
せたら愛媛だけじゃなく、四国全体が吹き飛ばされるんだぞ!﹂
﹁あなたは自分さえ良ければ人の命を簡単に失われてもいいと思っ
てるの!?﹂
﹁日本を潰す為に、そこまでするというの!?﹂
そんな言葉に屈せずに神谷は軽々しい挑発を繰り返して来たので
ござる。神谷には最早、バッツ殿の言葉は聞こえていないようであ
り、この日本という国を破壊しようと言うのでござろう。
もし、核爆弾が爆発させたら愛媛だけではなく、四国全体が火の
海になってしまうのは確実であり、大勢の人が死んでしまうのは間
違いないでござろう。
﹁さ∼て、このまま君達には地獄で僕達デビルロマイアの華麗な活
躍を見物してもらおうかな∼?﹂
﹁や、やめろおおおおおお!﹂
神谷の手はスイッチを押そうとしておった。このまま四国は火の
967
海と化して、大勢の人達が犠牲になってしまうのか、そう考えてい
るバッツ殿達でござったが⋮⋮。
﹁そうはさせない、この国の美しさを知らないお前達に勝利を得る
資格はない!﹂
﹁もうこれ以上、貴方達の好きにさせるわけにはいかないわ!﹂
﹁な、何∼!?﹂
まさにこれは夢と言うべきでござろうか、奇跡が起きたというべ
きなのでござろうか。ラムザ殿とリディア嬢がナイトドールで出撃
して、神谷のスイッチを切り払って、リディア嬢が失禁魔法で溶か
してしまったのでござった。
be
continued−−−
この戦いの行方はさらに分からなくなってきたのでござった。
−−−to
968
126−3
ラムザ殿とリディア嬢が参戦してくれたお陰で愛媛県の核爆弾被
害は完全になくなり、形勢逆転しやすくなったバッツ殿とエッジ殿
も魔法力を覚醒させたのでござった。竹川と神谷にとっては絶体絶
命のピンチに追い詰められて、一気に逆転されてもおかしくなかっ
たでござる。今までの非道を見て、怒りを抑えきれなくなったリデ
ィア嬢も失禁魔法で竹川と神谷に攻撃を開始しようとしておった。
﹁どんな理由があっても貴方達のような人の命を軽く弄んでる輩は
絶対に許さない! このまま私のミニスカ失禁で完膚なきまま叩き
つぶしてやるわ!﹂
リディア嬢のスカートから流れるおしっこからは既に大量のシャ
ボン玉が生成されており、竹川と神谷に向かって飛んでいきそうな
勢いがあったのでござった。リディア嬢の全身は怒りのオーラが放
たれており、愛媛の空気を焼き尽くす勢いが感じられたのでござっ
た。そして⋮⋮。
﹁さてと、君達には女の子達を誘拐して乱暴な事をしようと考えた
報いを受けて貰おうか!﹂
ラムザ殿のローズウィップが徐々に長くなっていき、鋭い棘が次
々と出てきたのでござった。今までデビルロマイアがやって来た悪
行を見て、さすがのラムザ殿も怒りを抑える事ができなかったので
ござろう。ラムザ殿の薔薇のように美しい心は、怒りの業火によっ
て真っ赤に美しく燃え上がろうとしておった。
969
﹁ハハハッ、この様な言葉で僕達を倒せると思っているみたいだね
え! こいつは傑作だ、タップリと心を折ってやろうじゃな∼い!﹂
﹁せいせいっ! お前達はここで終わりだ!﹂
竹川と神谷が動き出した瞬間、リディア嬢とラムザ殿の何かが切
れだしたのでござった。その証拠にリディア嬢のおしっこで生成し
たシャボン玉は長くなり始めて神谷に対して奇襲攻撃を開始して、
ラムザ殿はローズウィップで竹川に対して連続高速攻撃を繰り出し
たのでござった。
シャボン玉は神谷に当たった後、大爆発を起こしてダメージを与
えるのでござった。
﹁受けてみるがいい! これが僕達の⋮⋮﹂
﹁愛と義のブレイブハートよ!﹂
その言葉の瞬間、空から極太のレーザーが雨の様にたくさん降っ
てきて竹川と神谷に対して直撃大ダメージを与えたのでござった!
そして竹川と神谷は空へと飛ばされてしまったのでござった。
﹁やったぜ! ラムザとリディアのおかげで勝ったぜ!﹂
﹁ありがとう、これで助かったわ!﹂
感謝の言葉を述べるエッジ殿とローザ嬢はすぐさまラムザ殿とリ
ディア嬢の側へとやってきたのでござった。ようやく勝利したから
一安心できると思ったのでござったが⋮⋮。
﹁もうっ! 4人だけで無理しすぎだよ!﹂
﹁悪い悪い! ローザとファリスが余りにも怒り狂うからほっとけ
ないんだよね∼! そうそう、リディアみたいにな!﹂
970
怒るリディア嬢を余所に軽々しいエッジ殿の言葉が飛んで来たの
でござる。リディア嬢の怒りっぽさにはまだまだなれそうでなれな
いような4人でござった。
be
continued−−−
次は大分県に出撃でござる!
−−−to
971
Phase127−1 地獄に堕ちるパンジー
別府温泉は大分県別府市中心部の温泉街の名称で、源泉数、湧出
量ともに日本一を誇るのは有名でござろう。特に血の池地獄という
ものが観光客の心を掴んでしまうのが別府温泉の長所でござる。
﹁それにしても凄い湯気じゃないか。まるで本物の地獄に行ってし
まったような気がするよ﹂
﹁でも気を抜かないでね。私達はデビルロマイアの行方を追ってい
るんだからね!﹂
ヴァン殿とパンネロ嬢はこの血の池地獄でデビルロマイアの行方
を追っていたのでござった。この別府温泉で何者かが麻薬の売買を
していると言う情報を得たのでその調査に向かったのがヴァン殿と
パンネロ嬢、それにユフィ嬢にティファ嬢にアーヴァイン殿でござ
る。
調査開始から2時間が経過していき、それらしき情報は全く見つ
からなかったのでござった。
﹁あれだけ探しても麻薬のブローカーがいないなんて全くのガセネ
タじゃないの?﹂
﹁そうね∼、温泉街で麻薬の売買なんてする人いるのかしら?﹂
﹁全くだとは言いたいけど、頭のいい悪党だったらやりかねないか
もね﹂
ユフィ嬢とティファ嬢は嘆く仲、アーヴァイン殿は余裕を持って
冗談をかましているのでござったが、ヴァン殿とパンネロ嬢は真剣
な表情で血の池地獄の周辺を見渡して追った。麻薬の売買ブローカ
972
ーを見つけるために必死でござる。
もし、麻薬の売買ブローカーを見つけなければ何も知識の無い人
が麻薬に手を出してしまい、精神を崩してしまうかもしれないので
ござる。それを防ぐ為には何としても麻薬のブローカーを倒さなく
てはならないのでござる。そう必死で探しているヴァン殿とパンネ
ロ嬢でござったが⋮⋮。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁大変だ∼! 男が包丁を持って狂ったかのように暴れているぞ∼
!﹂
その声を聞いた一同の表情が急に切り替わったのでござる。ユフ
ィ嬢はすぐさま情報を得る為に一般人のところへとやって来て色々
と聞き出したのでござる。
そこで得た情報によると近くの旅館で暴れているとの事。
﹁やはり、噂通りに麻薬のブローカーが潜んでいたってのか!﹂
﹁このような観光地にあんな愚かしい犯罪を繰り出すなんてどうか
してるわね! ここは温泉を楽しむ場所なのに!﹂
﹁麻薬売る奴も使う奴も許せない⋮⋮!﹂
怒り狂うエロス・マギカの面々はすぐさま男が暴れている場所へ
と向かうのでござる。このような輩を許せないのはヴァン殿達も同
じでござった。
be
continued−−−
何せ麻薬は人の心を破壊して、死を呼ぶ危険な物でござる。
−−−to
973
127−2
麻薬ブローカーを捕まえる為に大分県の別府温泉へとやってきた
ヴァン殿達でござったが、近くの旅館前に覚醒剤中毒者らしき男が
暴れていると言う情報をキャッチ。速攻で現場へとたどり着いた一
行を待っていたのは、包丁を持って観光客に対して無差別攻撃を繰
り返している男の存在でござった。周囲には傷だらけのまま、助け
を待っている観光客で一杯でござる。
この男の表情をよく見ると、狂った目をして顔色が青ざめていっ
たのでござった。どうやらこの男が情報で聞いた覚醒剤中毒者のよ
たくや
うでござる。速攻であの男を取り押さえようとしたヴァン殿でござ
ったが⋮⋮。
こひるいまき
﹁俺に触るなああああああ! 俺は、世界最強の男、小比類巻卓也
だぞおおおおおお!﹂
﹁ヴァン、危ない!﹂
小比類巻という男はヴァン殿が近づいて来た瞬間に包丁を振りか
ざしたのでござったが、アーヴァイン殿の射撃範囲だったのですぐ
さま精密射撃で包丁は弾き返されたのでござる。往生際が悪いと言
わんばかりの小比類巻はすぐさまアーヴァイン殿に対して殴りかか
って来たのでござったが⋮⋮。
﹁そうはさせないよ! 覚醒剤の恐ろしさを全く知らないあなたは
もう私達に勝てないわ!﹂
﹁馬鹿にしやがってええええええ! ぶち殺してやるうううううう
!﹂
974
パンネロ嬢が小比類巻の腕を打ち抜いて大ダメージを与えるので
ござったが、まだまだ動けるぞと言わんばかりにパンネロ嬢に頭突
きを喰らわせようとしたのでござった。そこで素早く反応したのが
ティファ嬢でござった。
﹁愚かなる狂信者よ⋮⋮。あなたの呪われた命をここで終らせまし
ょう⋮⋮!﹂
ティファ嬢の周りには桜の花びらが舞い出しており、魔法力が覚
醒を始めたのでござった。そしてティファ嬢は一気に小比類巻の方
へとダッシュしていき⋮⋮。
﹁ぐわあああああああ!﹂
﹁喰らいなさい⋮⋮、これが私の愛と義のブレイブハートよ!﹂
ティファ嬢はマジカルファンを使って神速な連続攻撃を小比類巻
に食らわせた後に、両手から青い炎を纏った扇子を吹っ飛んだ小比
類巻に向かって飛ばしたのでござる。当然小比類巻は喰らってしま
い、肉体もろども爆発と共に空へと吹き飛ばされてしまったのでご
ざった。
ようやく一件落着かなと思ったら、ヴァン殿はまだ納得できてい
なかったのでござる。
﹁このような男が現れたとするとブローカーが近くにいるはず。探
さなきゃ!﹂
﹁待ってヴァン! こんな所に手紙が落ちてるわ!﹂
なんとパンネロ嬢が指差した所を見てみると手紙が落ちておった。
アーヴァイン殿が拾って読んでみるとそう書いてあったそうな。
975
我々デビルロマイアはこれから宮崎県と鹿児島県へ総攻撃を開始
する。阻止したければ由布院の温泉街へと来い。その時に全てを話
してやる。byデビルロマイア
﹁もしかしてこれってまさか!?﹂
be
continued−−−
﹁間違いない、俺達に対する挑戦状だ!﹂
−−−to
976
127−3
謎の手紙によって湯布院の温泉街へとやって来たヴァン殿達でご
ざったが、またしてもデビルロマイアの戦闘ロボの奇襲攻撃を受け
る事になってしもうた。それでもヴァン殿達は魔法力を引き出して、
次々と戦闘ロボを撃破していったのでござった。
ティファ嬢はこの戦闘ロボを率いている人間は何処にいるのか肉
眼で探していたのでござった。
﹁湯布院のどこかにこの手紙を出した人物がいるはずだわ⋮⋮。じ
っくり探さなくっちゃ﹂
もしかしたらどこかに隠れてこちらの隙を見て攻撃を開始するか
も知れないと思っているティファ嬢の警戒は真剣そのものであり、
一瞬でも気が抜けない状態が続いておった。このまま進んで早くこ
の手紙の真実を知りたいヴァン殿でござったが⋮⋮。
﹁ヴァン、後ろに下がって!﹂
パンネロ嬢が血相を変えてライフルを発射、ヴァン殿はすぐさま
後ろに下がり、パンネロ嬢が発射した方向を見てみるとそこに戦闘
ロボットが倒れておった。どうやらヴァン殿の隙を突いて攻撃しよ
うとしていたのでござろう。
﹁すまなかったパンネロ。お陰で助かったぜ﹂
﹁本当に無事でよかったわ。一刻を争うところだったんだからね?﹂
﹁な、何じゃこりゃ∼!?﹂
977
ヴァン殿の無事を安心した一行でござったが、ユフィ嬢が何やら
とんでもない物を見つけたかのように驚愕した表情を浮かべながら
絶叫したのでござった。
﹁こんな所に巨大な戦艦!?﹂
一行が目にした物、それは巨大な戦艦が湯布院の温泉街を飛んで
いるというもの。その戦艦から一人の男が降りてきたのでござった。
﹁よく来たな、童貞男子共とそのお供﹂
﹁何者なのあなたは? もしかして別府温泉で麻薬を売っていたの
は貴方ね!﹂
そして男はユフィ嬢の質問に答えるかのように言葉を返したので
ござった。
たかひさこうすけ
﹁いかにも。全てはデビルロマイアの勝利のため、この高久康介、
負けぬ、負かさぬ、負けさせぬ!﹂
﹁やはりそうだったのね! 貴方が覚醒剤と麻薬を売ったお陰でど
れだけの人が苦しめられたと思ってるの!?﹂
最早怒りを隠せなかったティファ嬢の言葉からは既に闘志が溢れ
ておった。よほど覚醒剤を売りつけたあの高久という男が許せない
のでござろう。
﹁このままお前達を野放しにしてしまったら我々の暴力による支配
が危うくなり、世界の危機が大きくなるだろう。そのために国際連
邦は子供達の精神を管理して新たなる教育を成し遂げなければなら
ないのだ﹂
﹁ふざけるな! お前達はただ自分が気に入らない物に対してヒス
978
テリーを起こしているだけじゃないか! そんな暴力で解決させよ
うとする奴に教育をする資格なんかあるものか!﹂
﹁そんな輩が子供達の教育に口出ししているところが気に入らない
ね。この世界に力で全てを押しつける事はもう終わってるのさ!﹂
怒りがこもったヴァン殿とアーヴァイン殿の言葉が高久に突き刺
さったが、当の本人は全く心を痛めていないようでござる。それど
ころか真剣な表情で言葉を返してきたのでござった。
﹁どうやらお前達では我々の理想が理解できぬようだな。ならばこ
こで斬り捨てるのみ!﹂
be
continued−−−
湯布院の戦いが切って落とされたのでござる。
−−−to
979
Phase128−1 ボロボロのキンセンカ
高久との決戦が開始されて既に20分が経過して、ヴァン殿達の
ナイトドールはかすかなダメージを負ってしまっておったが、何と
か高久の猛攻をしのいでおった。対する高久は爆弾やバズーカ砲な
どの重力武器でヴァン殿達に対して攻撃を行っておった。
わずかな攻防が繰り広げられていくなか、時の流れと共に熱くな
っていく空気だけが大分の街を包んでいたのでござった。
﹁この程度の攻撃には我には通用せん、諦めるがいい﹂
﹁お断りだ! お前のような暴力主義者如きにみんなの幸せを壊さ
れるのが許せないんだよ!﹂
ヴァン殿が賢明に高久に対して力強い言葉を放ってきたが、戦い
を続行してきたせいか、徐々に体の痛みが広がってきたのでござっ
た。このまま戦いを続行していればヴァン殿のダメージは物凄く大
きくなってしまうのは確かでござる。
でも無差別攻撃を繰り返し、麻薬のブローカーまでやっている高
久の悪行を思い出す度に体の痛みを忘れてしまうヴァン殿の精神力
はとても凄い物でござる。だからこそ、自分より弱い人間の幸せを
護りたいと言う願いが強くなってきたのでござろう。
その気持ちはユフィ嬢やアーヴァイン殿も同じでござった。
﹁この爆弾を喰らうがいい!﹂
そう言って高久は時限爆弾を懐から取り出して、ヴァン殿達に対
して投げつけてきたのでござった。それを確認したティファ嬢はマ
ジカルファンで時限爆弾を真っ二つにしてしまい、パンネロ嬢は高
980
久の腕を精密射撃して、腕を使用できなくさせてしまったのでござ
った。
最早これで勝負ありとティファ嬢がそう思った、その時でござっ
た。
﹁まだまだだ! この高久、それぐらいの事で落ちはしない!﹂
何と高久は邪悪なるオーラを全身から放って、一気にダメージを
回復させたのでござる。その瞬間にエロス・マギカの面々は肝を冷
やしてしまったのでござる。なんて恐ろしき高久の戦闘能力なので
ござろうか、一度与えたダメージをこのまま回復させてしまうなん
てまさに化け物と言ってよいでござろうか。
﹁この回復量の多さ、化け物かよ!﹂
﹁気をつけろみんな、この戦いは危険な運命に呑み込まれてるぜ!﹂
怖気づくアーヴァイン殿に警戒をさらに強くするヴァン殿。この
ような戦闘能力を持った改造人間は今まであった事がなかった彼ら
にとってはまさに修羅場となってしまったのでござろう。
しかし、ここで負けてしまったらデビルロマイアにこの日本を好
きにされてしまうのでなんとしても高久の悪行を阻止しなくてはな
らないのでござる。
﹁負けるわけにはいかないんだ⋮⋮! 俺達には勝利を信じて帰り
be
continued−−−
を待っている人達がいるんだ!﹂
−−−to
981
128−2
高久の猛攻を何とかしのいだヴァン殿達でござったが、ナイトド
ールは既にボロボロまで達しており、体力も魔法力も底を尽き掛け
ておった。高久の猛攻が続くとしたら、ヴァン殿達の体力がなくな
ってしまい、ナイトドールも大破をしかねないでござろう。
﹁ちっきしょう! 高久の野郎、なんてタフな肉体の持ち主なんだ
よ!﹂
﹁早くあいつを止めないと大分県が麻薬中毒者で一杯になっちゃう
よ!﹂
アーヴァイン殿とユフィ嬢が焦りを見せ始める中、高久はすかさ
ず爆弾を投げるのでござった。ティファ嬢の華麗な舞によって起き
た真空波が爆弾を切り裂いて無効化させたのでござったが、それが
できるのは後僅かでござろう。最早ティファ嬢のナイトドールも肉
体も限界に近づいて来たのでござった。
しかし、今のティファ嬢はその様な事を気にしている余裕はなか
ったのでござる。ここで負けてしまったら大分県だけでなく、この
世界が麻薬付けになってしまうため、どうしても勝たなくてはいけ
なかったのでござった。麻薬は自分の人生を滅ぼしてしまう恐ろし
き薬だという事をみんなに教える為に⋮⋮。
﹁はああ、はあ、まだ私達は負けるわけにはいかないんだから! 楓君に出会ってセシルちゃんやセナちゃんのミニスカ失禁を見て性
癖の素晴らしさを学ぶ事ができた。だから、まだ私達は負けられな
いのよ!﹂
982
気合が入ったティファ嬢の言葉は体力が切れる寸前だと言うのに
ここまで言い返せるのはきっと楓殿に出会って生まれ変わる事がで
きた自分自身がいたからでござろう。楓殿や里利架殿、アリエル嬢
達との出会いによって楽しい毎日が過ごせる自分がどれだけ幸福だ
ったか、ヴァン殿達もきっと同じ気持ちだったはずでござる。
そんな彼らに高久が手榴弾を大量に投げようとしたのでござった。
﹁もうそろそろお前達の命は尽きるだろう、この一撃で安らかに眠
るがいい。お前達にもきっと天の迎えが来るだろう﹂
﹁誰がそんな事させるものか! 俺達にはまだまだ倒れるわけには
いかないんだ!﹂
ヴァン殿の言葉の後、手榴弾を投げようとした高久の目の前に何
やら突風が吹いて来たのでござる。その勢いで高久は手榴弾を落と
してしまい、突如現れたブラックホールによって吸い込まれてしま
ったのでござった。その光景を見たヴァン殿は何かを予感させたの
でござった。
﹁これはディリータとムスタディオ!?﹂
be
continued−−−
﹁待たせたな、みんな!﹂
−−−to
983
128−3
﹁ば、馬鹿な! まだこのような事ができる奴がいたのか!?﹂
高久が投げた爆弾を無効化して、突如ヴァン殿達の目の前に姿を
見せたのはディリータ殿とムスタディオ殿でござった。ディリータ
殿の居合いが爆弾を切り落とした後に、ムスタディオ殿のブラック
ホールバズーカで残骸を吸収して、高久の攻撃に苦しんでいるヴァ
ン殿達を救出したのでござった。
思わぬ援軍がやってきた高久にとって一気にピンチとなってしも
うた。
﹁さあ行くぞ! 今までの戦いを勝ち抜いてきた俺達の誇りを見せ
てやろうぜ!﹂
﹁分かってるわ! もうこれ以上、身勝手な理屈でたくさんの人達
を困らせてなるものですか!﹂
ヴァン殿とユフィ嬢の魔法力が一気に覚醒を果たして、体全体に
金色の光り輝くオーラが纏われておった。まるで金色の不死鳥がヴ
ァン殿とユフィ嬢に対して力を貸して、誰かを守りたいと願い続け
て来た2人の気持ちに答えたかのようでござった。こうなった以上、
絶対に負けるわけにはいかなかったのでござる。
﹁おのれ∼! まだまだ足掻くと言うわけか!﹂
﹁当たり前だ! お前らのようなクズがいるからみんなは苦しい思
いをしていくんだ!﹂
ヴァン殿は高久の所まで高速ダッシュしていき、顔面目掛けて旋
984
風脚をかませば、ユフィ嬢は一気にジャンプして垂直キックを高久
に食らわせるのでござる。魔法力も一気に覚醒を果たしているので
威力はなかなかの物でござった。
﹁お、おのれ∼! 我々デビルロマイアは絶対に負けぬ、負かさぬ、
負けさせぬ!﹂
﹁その傲慢さがこの世界に悲劇を生み出してるんだよ!﹂
ディリータ殿の鉄拳が高久に炸裂した後、ムスタディオ殿がすか
さずスナイパーライフルで高久の脳天に狙いを定めたのでござる。
もう既にとどめの一撃を炸裂させようとしておった。
﹁お前のような人を苦しめて心が痛まないと言う奴にこの世界に居
場所はない! 暴力亡者は闇へと落ちろ!﹂
引き金が引かれて、発射された光弾は超高速で高久の所まで飛ん
でいき、脳天を貫きだしたのでござった。まさに怒りの一撃が高久
に炸裂した瞬間でござった。
﹁ば、馬鹿な⋮⋮!﹂
﹁そうやって自分より弱い人間を見下すからこのような運命になる
のさ!﹂
﹁このまま魂の牢獄へと堕ちなさい!﹂
高久が倒れた瞬間に、勝利を確定させたヴァン殿はすぐさま大分
市へ向かいだしたのでござった。きっとまだこの町に覚醒剤を売ろ
うとしているデビルロマイアの改造人間がいるのでござろう。
﹁高久は倒したけど、まだまだ手放しじゃあ喜べないわね﹂
﹁まだまだ覚醒剤を売ろうとする奴がいる。俺達はそいつらを根絶
985
やしにしてから次のステージへ向かおう!﹂
be
continued−−−
次は青森県でござる!
−−−to
986
Phase129−1 バラバラの金盞花
青森県のほぼ中央に存在している日本の脊梁奥羽山脈の北端であ
る八甲田山は、青森市の南側にそびえる複数火山の総称で日本百名
山の一つでござる。この土地に訪れる登山客もかなり多く、青森県
を代表する観光スポットとしても有名でござる。その場所でエロス・
マギカとデビルロマイアの決闘が始まろうとしておったのでござっ
た。
﹁まさかこんなにデビルロマイアの戦闘ロボットがこんなにたくさ
んいるなんて思いもしなかったわ!﹂
﹁こっちはあの手紙を送った人物の正体が知りたいだけなのに∼!﹂
﹁こうなったら私達の失禁魔法で倒してしまいましょう!﹂
先陣を切ったのはセシル嬢とティナ嬢とセナ嬢でござった。楓殿
達よりナイトドールで出撃した3人は戦闘ロボットを見かけた瞬間
にミニスカ失禁をして、魔法力を開放したのでござった。戦闘ロボ
ット達がセシル嬢に対して特攻攻撃を仕掛けてきたのでござったが、
運が尽きた事を悟ったのがそれからすぐこの後のことでござった。
﹁さてと、貴方達のような破壊者はじっくり懲らしめなくっちゃね
! 私を怒らせたらどうなるか、思い知らせてあげる﹂
笑顔とは裏腹に怒りのオーラを体から引き出していたセシル嬢の
足元に広がっているおしっこの水溜りからは星の形をした刃物らし
き物体が生成されて飛んでいき、その星型の刃は次々と戦闘ロボッ
トを切り裂いていったのでござる。セシル嬢の失禁魔法はとてつも
なく恐ろしく磨かれていった様でござった。
987
﹁貴方達のような根性が腐った輩は放置するわけにはいかないわ!﹂
ティナ嬢のおしっこの水溜りは黒いオーラが放出されていき、そ
れが戦闘ロボットの所まで届くとおしっこの水溜りへと引き釣り込
まれていき、飲み込まれてしまったのでござった。それからティナ
嬢のおしっこの水溜りから戦闘ロボットの頭部パーツのみ飛びだし
て来たのでござった。
﹁私達はもう誰にも止められないわよ! 大切な人を守りぬくため
に戦って来たんだから!﹂
セナ嬢のおしっこの水溜りから尖った触手が生成されて、戦闘ロ
ボット達の胴体を貫いていき、その残骸を飲み込んでしまうのでご
ざる。まさに一瞬の隙を突いた失禁魔法でござった。
誰よりの大切な人達の為に戦って来た彼女達の気迫が青森の冷え
切った空気を焼き尽くしていくのでござった。最早彼女達を止める
be
continued−−−
術はもうないと言っても良いでござろう。
−−−to
988
129−2
セシル嬢達が先人を気って戦闘ロボット達に失禁魔法を繰り出し
ている最中にアリエル嬢達4人もまた、デビルロマイアの改造人間
達の襲撃を受けてしまっておった。しかし、アリエル嬢達はそんな
状況にも関わらず、ミニスカ失禁を発動させて魔法力の覚醒を果た
させておった。
彼女達のおしっこの水溜りから金色に輝く剣や槍が生成されてお
ったのでござる。
﹁さあ、覚悟しなさい! 私達はもうこれ以上あなた達を倒す事に
もう躊躇いはないんだからね!﹂
剣と槍が次々と改造人間達に向かって飛んでいく中で、アリエル
嬢はおしっこで大きな龍を生成して改造人間達を切刻んでいくので
ござった。アリエル嬢の怒りが八甲田山の空気を燃やして、改造人
間達を恐怖に陥れたのでござる。最早アリエル嬢の力は誰かを守り
ぬきたいと願う気持ちと、悪を絶対に許さないと言う執念が強まっ
て来たのでござろうか。
﹁貴方達のような自分勝手な理屈でみんなを不幸にする事は絶対に
許さない!﹂
シフォン嬢はおしっこで蜘蛛の糸らしき様なワイヤーを生成して、
改造人間達の動きを封印した後におしっこで宝石を精製してそれを
改造人間達に向かって飛ばすのでござった。改造人間達は回避する
ことができずに、ただその失禁魔法を喰らうのみとなってしもうた。
シフォン嬢の誰かを守りぬき、悪を倒したいと言う思いは八甲田山
989
の空気を焼き払う事となろう。
﹁私達は絶対に勝つ! 私の大切な仲間と人達が待っている場所へ
笑顔で帰るために!﹂
リオナ嬢のおしっこが氷を纏った聖なる竜巻となって、底から冷
気を飛ばして改造人間達を凍らせていったのでござった。そして凍
ってしまった改造人間達はテスラ嬢のおしっこで生成された炎を纏
った不死鳥によって⋮⋮。
﹁もうこれ以上貴方達の身勝手な理屈でみんなを苦しい思いなんて
させないんだから! 私達の怒りは誰にも止めさせはしない!﹂
その身を焼かれて、高熱によって目玉が転げ落ちて、肉体がどろ
どろに溶け始めたのでござる。しばらく経ってから骨が焦げ始めて、
炭のように粉々に砕けていったのでござった。
﹁みんな、ここまで強くなっていたんだね⋮⋮。僕達も負けていら
れないよ!﹂
﹁やれやれだぜ。こうなったら俺も奴らをぶちのめすために魔法力
を引き出さなきゃな﹂
楓殿と里利架殿は襲い掛かってきた戦闘ロボットの大群を豪快に
斬り捨てていったのでござる。
be
continued−−−
一方慶輔殿は宿敵の一人との対面を果たしておった。
−−−to
990
129−3
セシル嬢が八甲田山で戦闘ロボットと戦っている間、慶輔殿はあ
る宿敵との面会を果たしていたのでござった。どうやらこの手紙を
送って来たのがこの人物のようでござった。
おざわ きいち
﹁お前がこの手紙を僕の所に届けて来たのか!?﹂
﹁左様、この小沢喜一の力を見せ付けてやろうと思ってな。お前達
のような弱者には我の魔術は敗れまいて⋮⋮﹂
この小沢と名乗る男、あれだけの殺気を出している様なので只者
ではないと言う事だけは確か。恐るべきオーラを体から出し切って
いる様子だったので慶輔殿は少し、怖気ついていると思われるので
ござった。
﹁お前達は一体何が望みだ!? あれだけみんなを苦しめて何を得
ようと言うんだ!﹂
﹁知れた事、弱者をこの世から抹殺してこの世界を新しく作り出す
のが我々の目的だ。お前のような力無き者ではこの世界の日本を守
りきる事はできん!﹂
小沢の悪意が混じりこんだこの言葉を、このような事は認めない
といわんばかりと慶輔殿は力強く否定したのでござった。耳が痛く
なったのか、その心はまるで怒りに燃えていたような気がしたので
ござった。
﹁確かに僕達は力のない弱者かもしれない⋮⋮。でも僕達はお前の
ような心を悪で染めつくした人間の存在を認めはしない! みんな
991
の幸せを守るのが僕達エロス・マギカの役目だからだ!﹂
それに続いて佳恵嬢、麗奈嬢が怒りの言葉を小沢にぶつけたので
ござった。
﹁それの何処が新しい世界の製作だと言うのよ! あんたがやって
るのはただの虐殺じゃないのよ!﹂
﹁どんな理由があってもあなたに全ての人の運命を決める権利なん
かないはずよ!﹂
しかし、その様な言葉は小沢にとっては無意味な物でござった。
それどころか、慶輔殿に対して強気な体制を見せ付けたような感じ
を思わせる動きを行っておった。
﹁やはりこの程度の言葉しか出せずにおるのか。ならば仕方あるま
い、この先は拳同士での戦いに決着をつけるしかあるまいな﹂
﹁やはりそうやってお前は暴力で全てを押し付けるつもりなのか!
? そんな事は許さない!﹂
慶輔殿は一気に魔法力を覚醒させて小沢に闘志をぶつける言葉を
口にしたのでござった。もうこうなってしまったからには戦いで決
着をつけるしかなかろう。
﹁来るがいい小童。我の魔術の恐ろしさを見せてやろう⋮⋮﹂
be
continued−−−
いよいよ青森の土地での戦いが幕を開けたのでござった!
−−−to
992
Phase130−1 光る星とユリオプスデージー
青森の土地での決戦が幕を開けて、死闘の幕開けを語るかのよう
に小沢の妖術が繰り出されて来たのでござる。大切な物を守る為に
負ける事が許されない慶輔殿は、恐ろしくなるくらいの真剣な眼差
しを持ったまま闘志を引き出して、一気に小沢に切りかかったので
ござった。この戦いに賭ける気持ちがあるのは広海殿も同じ、大切
な物を守る為に戦う気持ちが強まっているのでござろう。
﹁このままお前の悪事を阻止する! もうこれ以上誰かを泣かせる
わけにはいかないんだ!﹂
﹁愚かな⋮⋮。このまま死を受け入れると言うのか﹂
小沢の妖術で作られた人魂から放たれた光線は真歩嬢のナイトド
ールに対して飛んでいくのでござる。しかし、真歩嬢はマジカルシ
ールドを取り出して光線を完全にガードしてしまうのでござった。
恐ろしい小沢の攻撃は何とも破壊力が高くて侮れないほどの威力
であった事に間違いはないでござろうか。その妖術を喰らってしま
ったら命が危ないのは間違いないでござろう。
﹁気をつけろ真歩! この男が使われる妖術の威力は半端じゃない
ぞ!﹂
﹁分かってます! 奴の攻撃にはちゃんと警戒しておきます!﹂
広海殿の忠告を聞いた真歩嬢は改めて威力の高さを見せ付けた小
沢の妖術に対して警戒を強めていったのでござる。あれだけ恐ろし
い妖術だったのだから気をつけないといけない事をちゃんと分かっ
ているはずでござろう。
993
﹁弱者よ、このまま我らの野望の糧となるがいい﹂
﹁そうはいかない! 僕達には勝利を信じて待っている人がたくさ
んいるんだ! だからこそ、負けるわけにはいかないんだよ!﹂
小沢の言葉を力強く否定した慶輔殿は、このまま一気に叩き潰す
と言わんばかりに、猛ダッシュしながらナイトドールのエネルギー
チャージをさせながら魔法力を引き出していくのでござる。きっと
大切な人を護りたいと言わんばかりの思いで、この力が慶輔殿に宿
ったのでござろう。猛獣の如く、慶輔殿の闘志は真っ赤に燃え上が
っていたのでござった。
それに続いて佳恵嬢と麗奈嬢も魔法力を引き出していくのでござ
った。
be
continued−−−
﹁さあ行くぞ小沢! もうこれ以上お前の好きにはさせないぞ!﹂
−−−to
994
130−2
小沢との戦いは中盤に入ってから約2時間という所で慶輔殿達の
魔法力も徐々に上がっていき、とてつもない気迫が目立ち始めるよ
うになったのでござる。この勢いで小沢を叩き、破壊されてしまっ
た八甲田山の一部を何とか修復していきたいと願う慶輔殿達の願い
が、ナイトドールに届いたのでござろうか。
セシル嬢も闘っている中、どうしても負けるわけにはいかない慶
輔殿の怒りの矛先は小沢に向けられたのでござった。
﹁愚か者共め、己達の未熟さを知るがいい!﹂
﹁その様な言葉で僕達の心の鎧を砕けると思うな! 大切な人達と
過ごす場所へ勝利と共に戻ると誓ったのだから負けられないんだ!﹂
楓殿も里利架殿や沙綾嬢と共に、ドキドキパワーを覚醒させて邪
心を覚醒させつつある小沢との決戦に途中参加したのでござったが、
彼等も小沢の冷酷な破壊活動に腹を立てて、許せない気持ちが風船
のように膨らんで来たのでござろう。その証拠に体全体から魔法力
によって生成されたオーラが湧き出て来たのでござった。
﹁喰らうがよい、我が妖術の真髄を!﹂
﹁来たわね! 私達だって今まで大切な場所に住んでいる仲間達と
の約束を果たす為に勝ってきたんだからそう簡単に倒せるとは思わ
ないでね!﹂
佳恵嬢はすぐさまセイブザクイーンで小沢の妖術で作られた戦闘
ロボットを次々と切り捨てていき、すぐさま小沢の場所まで零距離
までダッシュして攻撃を繰り広げようとしたのでござったが、小沢
995
は佳恵嬢の攻撃を当たる寸前に来た所でテレポーテーションでかわ
して、すぐさま慶輔殿の後ろまで来てしまったのでござる。そして
すぐさま、小沢は刀を抜いて慶輔殿に切りかかったのでござった!
﹁その程度の腕で我に挑もうなどとは愚かな⋮⋮!﹂
慶輔殿が小沢が刀を抜く寸前を確認したのも時既に遅し、強烈な
一撃が慶輔殿に炸裂。その勢いで小沢は広海殿と佳恵嬢、麗奈嬢と
続いて強力な一閃を食らわせてしまったのでござる。思わぬ大ダメ
ージを受けてしまった4人は一気に大ピンチへと転落してしまった
のでござった。
﹁ば、馬鹿な!?﹂
﹁な、なんだって!?﹂
﹁しまった!﹂
それを確認した楓殿達は信じられない表情を浮かべており、怖気
づく寸前まで来てしもうた。得に里利架殿は怒りの表情を見せ始め
ていたのでござる。
﹁てめえ⋮⋮、随分と汚い真似してくれるじゃねーか! この借り
は必ず返すぜ!﹂
﹁小童め、己の器の儚さを知れ!﹂
小沢が刀を抜こうとした時、沙綾嬢の背中から金色と黒の蝶の翼
が生成されて、ミニスカ失禁をしたのでござる。この不思議な光景
は楓殿や里利架殿、慶輔殿達の今まで受けたダメージが回復されて
きたのでござった。不思議で美しい光景はまさに神秘的な表情を浮
かべている沙綾嬢にとっては相応しい物でござる。
996
﹁お願い、みんな! 私達の勝利を信じて帰りを待っている人達の
為にもう一度立ち上がって!﹂
be
continued−−−
この願いは慶輔殿達に届くのでござろうか?
−−−to
997
130−3
﹁お願いみんな! 館山で私達の帰りを待っている人達と約束した
事を思い出して!﹂
﹁まさか、この娘は秘められた力が隠されていたと言うのか!?﹂
小沢が驚きを隠せない表情を見せているように、沙綾嬢は背中に
蝶の翼を生成させてミニスカ失禁した後にみんなの傷ついた体とナ
イトドールを完全に回復させただけでなく、一気に魔法力を回復さ
せたのでござった。このような展開は奇跡としか言いようがなかっ
たでござろう。
﹁信じられないわ⋮⋮。このような不思議な光が私達の事を守って
くれているなんて⋮⋮!﹂
﹁全くだな。俺達も誰かに守られていると分かったら敵に負ける気
がしなくなるよ﹂
佳恵嬢と広海殿もこの奇跡の出来事のおかげで力がどんどん沸い
てきたようでござる。それは慶輔殿や麗奈嬢も同じで不思議な力に
守られているおかげで勇気があふれている状態となったのでござっ
た。小沢にやられてしまっていたダメージもすっかり回復されてお
り、完全に戦えるようになっておった。
﹁もうこれでお前のような悪の心を持った人間なんかに負ける気が
しない! 覚悟してもらうぞ!﹂
﹁ならば、我の術でもう一度暗闇へと落とすまでよ!﹂
小沢は妖術で爆弾をあちこち生成して慶輔殿に対して奇襲攻撃を
998
行ったのでござる。魔法力を完全に覚醒、ダメージを回復させた慶
輔殿にとっては、このような攻撃はもはや簡単にかわせる攻撃とし
か見えていなかったようでござる。すぐさま小沢が突っ込んでくる
事を確認した慶輔殿は一瞬で姿を消してしまったのでござった。そ
れは瞬きする暇もないほどの出来事でござった。
﹁まさか、奴は化け物か⋮⋮!?﹂
﹁何処を見ているんだ、僕はここだ!﹂
すぐさま小沢の後ろへと回り込んでいた慶輔殿はすかさずアルテ
ィメット・エクスカリバーに光のオーラを纏わせて、目では追いき
れない速さの連続攻撃を繰り返してきたのでござる。この勢いはま
るで神速を超えた速さであり、韋駄天の如くの怒濤の攻撃でござっ
た。小沢は当然、この攻撃を喰らうしかなかったのでござる。
﹁まだだ、この程度で我を倒せると思うなかれ⋮⋮!﹂
﹁いいや、お前はここで終わるんだ。この世界にお前の居場所は存
在することは許されない!﹂
慶輔殿はすぐさまマジカルレーザーソードバスターの威力を最大
限に引き出して小沢にオールレンジ攻撃を開始したのでござった。
このレーザーによる最大限の威力は小沢に致命傷を与える事がで
きたのは十分でござった。
﹁な、何故だ⋮⋮!? 我が力無き者に負けるというのか!﹂
﹁お前は自分の力に溺れて弱い人達を見下し続けた。傲慢な心を捨
てずに暴力を振るい続けた時点で負けていたんだ!﹂
レーザーを受けていた小沢の肉体は塵となって青森の土地へと散
っていったのでござる。慶輔殿は冷たい言葉を塵となった小沢の肉
999
体にそう言い放ったのでござった。
﹁みんな、セシル達も既に戦いを終えたって連絡が入ったわ。急い
で次の場所へ向かいましょう﹂
﹁その前に八甲田山の焼けた部分を修復しよう。戦った責任はきち
んととろう﹂
be
continued−−−
慶輔殿は佳恵嬢の言葉にそう返したのでござった。
−−−to
1000
Phase131−1 危なすぎたアルメリア
徳川家康と石田三成がこの地、関ヶ原で天下統一を目指して雌雄
を決する戦いを繰り広げたのが今から400数年前の事であり、こ
の戦いで勝利した家康は天下への登り道へと駆け寄って江戸幕府に
よる平和を気づいていったのでござったが、それから400数年の
時を得て再び戦が始まろうとしておった。
デビルロマイアが作り出したセクハラゾンビ達が関ヶ原町に住ん
でいる女の子達を襲い始めておったのでござった。聖殿と新久朗殿、
美織嬢達はすぐさまナイトドールを召喚して関ヶ原町へ女の子達の
救助へと向かうのでござる。
﹁このセクハラゾンビ! これ以上無関係の女の子にセクハラする
のなら私達がミニスカ姿で天から失禁するからね!﹂
美織嬢はセクハラゾンビの群れの上からミニスカ失禁して、おし
っこを大量に流し込んでセクハラゾンビ達を飲み込んでいったので
ござった。そしてセクハラゾンビ達は美織嬢のおしっこによって融
合されて宝石へと姿を変えたのでござる。それに続いて愛理嬢と奏
嬢もミニスカ失禁してセクハラゾンビ達を飲み込んで、宝石を生成
していったのでござった。
﹁一体徳川家康公の天下の始まりの場所でこんなテロ行為を考えた
の誰なのよ!?﹂
﹁しかも女の子達を誘拐しようと言う考え、許せないわ!﹂
最早彼女達の怒りは頂点に達していたのでござる。この関ヶ原と
言う戦場だった地でテロ行為だけでなく、女の子達を誘拐しようと
1001
するなんてどう考えても許せない行為、悪事を重ねるといったらも
うこれしか考えられないと思っていたのでござった。それは聖殿の
口から放たれたのでござる。
﹁こんな事を考えるのはデビルロマイアしかいないよ! あいつら
は自分の欲望の為なら人だって傷つける連中なんだから!﹂
﹁全く、あいつらは一体何処まで自分の目的を果たす為なら多くの
人を傷つければ気が済むんだよ!?﹂
新久朗殿の言うとおり、デビルロマイアの悪行にはもううんざり
しており、怒りが収まらない状態でござった。こんな悪行を重ねら
れたら誰だってストレスが貯まる一方でござろうか。
﹁聖、もうこうなったら私達の究極の魔法で一気にセクハラゾンビ
を叩きましょう!﹂
こうして美織嬢は聖殿の側まで近づいて来た途端に背中から悪魔
の翼を生成していったのでござる。美織嬢はすぐさまサキュバスへ
と変身して聖殿の唇にキスしながらミニスカ失禁したのでござった。
そして美折嬢の体から放出されたおしっこはすぐさま水飴みたいに
肥大化していき、大蛇へと姿を変えてセクハラゾンビ達に襲い掛か
って来たのでござった。
そのおしっこの大蛇はセクハラゾンビ達を次々と捕食していった
のでござった。
﹁もう許さないから! 女の子を欲望で襲おうとしたらどうなるか
be
continued−−−
思い知らせてあげるわ!﹂
−−−to
1002
131−2
美織嬢と愛理嬢の失禁魔法によってセクハラゾンビ達はおしっこ
と融合して宝石へと姿を変えていったのでござる。女の子を誘拐し
て、己の欲望を満たすために悪行を繰り返してきたのでデビルロマ
イアに対して怒りを露わにしていたのでござった。この様な悪行を
されて心が犠牲になってしまった人達の悲しみを増やさないために
も美織嬢の決意は強くなっているのでござろう。
﹁もう私達の失禁魔法は誰にも止める事はできないわ。貴方達の身
勝手な悪行で心を犠牲になった人達の怒りを思い知って貰うから覚
悟なさい!﹂
美織嬢の怒りは関ヶ原町の空気を焼き尽くすのには最早時間の問
題でござった。失禁魔法によって生み出された大蛇は次々とセクハ
ラゾンビ達を貪り食っていったのでござる。まるで修羅となった少
女の活躍によって関ケ原町は激しい修羅場と化していったのでござ
った。
﹁美織、僕達も続くよ!﹂
﹁もうこれ以上罪のない人達が傷付けられるところを黙って観てい
るわけにはいかない!﹂
聖殿と新久朗殿もマジカルソードを取り出して次々とセクハラゾ
ンビ達を斬ったのでござった。彼等の怒りも関ケ原町の冷え切った
空気を焼き尽くしていったのでござる。全てはデビルロマイアの悪
行から自由と平和を守るために戦う事しか考えられないでござろう。
1003
﹁美織、愛理! 私達も続くわよ!﹂
﹁私達だってエロス・マギカの一員なんだからこの戦いにかけるわ
!﹂
奏嬢と里奈嬢も失禁魔法で剣と槍を生成して、セクハラゾンビ達
を次々と攻撃を繰り返していくのでござる。最早彼女達の心は悪事
によって心を傷付けられる人達を増やしたくない一心でござろうか。
そんな心を持ったエロス・マギカの面々だからここまで戦えるので
ござろう。その証拠に彼女達のミニスカートから流れるおしっこは
とてつもない輝きを放っていったのでござる。
﹁さあ覚悟なさい! 私達はどんな理由があっても罪のない人達を
苦しめる貴方達を絶対許さない!﹂
﹁もう僕達はお前達の悪行を見逃すわけにはいかない! みんなの
自由と平和を守るためにお前達を倒す事にもう躊躇いはない!﹂
美織嬢の怒りは悪行を繰り返すデビルロマイアの面々に向けられ
be
continued−−−
ていたのでござった。もう今の美織嬢を止めることは不可能でござ
ろうか。
−−−to
1004
131−3
美織嬢の失禁魔法は怒りの力によって威力が強くなっていき、セ
クハラゾンビ達を次々と葬っていったのでござる。この勢いはもは
や誰が見ても恐れを抱く事になってしまうのは明々白々、決して今
の美織嬢を止める事は困難と言ってもいいでござろう。
﹁もう今更謝罪しようとしたって無駄よ! 今に私達は凄く怒って
るんだから!﹂
そう言って美織嬢は失禁魔法で次々とセクハラゾンビ達を倒して
いき、怒りによる魔法力の勢いを増していったのでござる。今の美
織嬢を見れば怒りの心によって修羅とかしたのは確実でござろう。
﹁美織、このまま一気にセクハラゾンビ達を殲滅させましょう!﹂
﹁分かってるわ、そのために力を貸して、愛理!﹂
美織嬢と愛理嬢はお互いに近づいて、零距離になった後におっぱ
いを揉みながら百合キスした後にミニスカ失禁したのでござった。
2人のおしっこは金色に光り輝く宝石へと姿を変えていき、セクハ
ラゾンビ達の方向へと向かって飛んでいったのでござる。当然かわ
すこともできずにただ、この失禁魔法を喰らうしかなかったのでご
ざった。
﹁凄いな、美織ちゃんに愛理ちゃん。こんな魔法を使えるなんて!﹂
﹁彼女達は失禁サキュバスだからね。僕と付き合ってから魔法力も
だんだん強くなってきたからね﹂
1005
聖殿と新久朗殿は改めて美織嬢と愛理嬢の失禁魔法の恐ろしさを
感じるのでござった。彼女達のスタイルの良さを生かしてからこそ
の失禁魔法でござろう。
彼女達の魅力は誰よりも凄まじい物であるからこそ、失禁魔法少
女としての使命は重く感じることができる、そう聖殿と新久朗殿は
考えていたのでござろう。
﹁新久朗君、僕達も頑張って皆の平和のためにセクハラゾンビ達を
倒そうか!﹂
﹁もちろんだよ!﹂
聖殿と新久朗殿はマジカルソードでセクハラゾンビを次々と斬り
捨てていき、徐々に勢いを増していくのでござる。この決意は決し
て折れる事はないでござろう。
﹁美織、どうかセクハラゾンビを全滅するまで私の体を温めて⋮⋮
!﹂
﹁もちろんだよ愛理! みんなが安心できるように戦いましょう﹂
美織嬢と愛理嬢のミニスカ失禁しながらの百合キスはセクハラゾ
be
continued−−−
ンビが全滅するまで続いたそうな。
−−−to
1006
131−4
美織嬢の失禁魔法によってセクハラゾンビ達は徐々にその数を減
らしており、壊滅まで後少しと言ったところまで来ておった。聖殿
と新久朗殿のマジカルソードによる攻撃も勢いを消さないままでい
たので尚更でござろう。
﹁このままいけばセクハラゾンビ達は間違いなく全滅だろうな。美
織達も失禁魔法の威力も衰えてきていないし﹂
﹁でもまだ油断はできないよ聖君、セクハラゾンビ達を送り込んだ
張本人がまだ姿を見せていないんだ﹂
新久朗殿の言うとおり、まだ関ケ原町にセクハラゾンビ達を送り
込んだ張本人の姿が見えていないのでござる。一刻も早くボスを見
つけなければ長期戦は必須、体力と魔法力も限界になってしまうで
ござろう。
﹁美織達だっていつまでも失禁魔法を使えるわけじゃないんだ。一
刻も早くボスを捕まえなきゃ!﹂
新久朗殿が語っている時、何処から見知らぬ男の図太い声が聞こ
えてきたのでござる。どうやらボスのようらしいでござろう。
﹁ククク、貴様達も我が術の餌食にしてやろうかな?﹂
﹁一体何者だ!? 姿を見せろ!﹂
その声の主は新久朗殿達がいる後ろの方へと姿を見せたのでござ
った。聖殿の目には怪しげな妖術使いの姿をした謎の男の姿でござ
1007
った。
はばら いちろう
﹁我は羽原一朗、この世の全ての弱者を葬る者ぞ⋮⋮!﹂
﹁もしかしてお前が関ケ原町にセクハラゾンビ達を召喚したのか!
?﹂
羽原と名乗った男は怪しげな表情を浮かべて簡単な説明を、聖殿
に開始したのでござった。
﹁全ては強き者達が弱者共を利用して虐げる権利を作るための行い。
そう、力による支配を我々デビルロマイアが作り出すのだ!﹂
﹁ふざけるな! そんな権利誰が認めるものか! お前達がやって
るのはただの我が儘じゃないか!﹂
新久朗殿の怒りの声をかき消すかのように羽原はあっさりと斬り
捨ててしまったのでござった。
﹁さあ認めるのだ、弱者共の心は強き者の幸福の糧となる事をな。
貴様達が何を言っても我々デビルロマイアには通用しない!﹂
﹁勝手な事を、そんな暴虐は許さない!﹂
be
continued−−−
羽原に対する怒りがどんどん強くなっていくのでござった。
−−−to
1008
Phase132−1 危うく散る椿
羽原と名乗った男はすぐさま妖術で怪しげな人形を操って聖殿と
新久朗殿に奇襲攻撃を繰り出していくのでござったが、マジカルソ
ードで次々と斬り捨てていったのでござる。しかし羽原も諦めずに
巨大な弾丸のロボットを操って聖殿に対して大ダメージを与えよう
としたのでござったが⋮⋮。
﹁我が妖術で貴様達を操ってやろうぞ!﹂
﹁そのような戦術如きに僕達を止められると思うな! お前のよう
な人を傷付けても心が痛まない人間とは違うんだ!﹂
聖殿のマジカルソードが弾丸ロボットに対して攻撃を喰らわせた
のでござったが、弾丸ロボットは未だに無傷でござった。この様な
装甲が厚いロボットはきっと初めてではなかろうかと言わんばかり
の丈夫さであり、見ただけで背筋が凍ろうとしてしまうのは無理も
無い事でござった。
﹁なんて分厚い装甲なのよ!? これじゃあほとんどの格闘攻撃が
通用しないじゃない!﹂
﹁諦めるがいい! 貴様達にはこの妖術を打ち破ることはできまい
!﹂
羽原の言うとおり、この様な装甲が厚いロボットと戦うのは初め
てであり、できる限りの対策を考えなくてはならなかったのでござ
った。しかもこのロボットは大きさもかなりあるため、早く対策を
考えないと苦戦は免れないのはたしかでござる。 一体どうすればあの巨大なロボットの装甲を打ち破る事ができる
1009
のか、聖殿は考えるしかなかったのでござった。周りの量産型ロボ
ットは美織嬢と愛理嬢の失禁魔法によって次々と倒されていくので
ござった。
﹁美織⋮⋮。こうなったらもっと激しく漏らしましょう!﹂
﹁言われなくても分かってるわ。私のおっぱい揉みながら激しくキ
スしてよ、愛理!﹂
美織嬢と愛理嬢のミニスカ失禁しながらの百合キスは多くの敵を
魅了してしまったのでござる。可愛くて胸の大きい女の子2人がミ
ニスカートはいて失禁しながら百合キスしているのだから、見とれ
てしまうのは無理も無い事でござった。彼女達の魅力的なスタイル
は男性から見たら視線を釘付けにしてしまうのは間違いないでござ
る。その間に聖殿と新久朗殿は体勢を立て直して再び攻撃を開始し
たのでござった。
﹁あのロボットにも必ず弱点はあるはずだ! 今はそれを探そう!﹂
﹁了解!﹂
聖殿と新久朗殿の逆襲は巨大な弾丸ロボットの弱点を探す事から
be
continued−−−
始まったのでござった。
−−−to
1010
132−2
羽原が召喚した弾丸ロボットの弱点を探るべく、新久朗殿と聖殿
は戦闘しながら分析を開始したのでござる。攻撃を回避しながらの
分析の為、一つの油断も許されないまま戦いに挑むのでござった。
﹁聖、私達も失禁魔法で援護するから今のうちにこのロボットの弱
点を調べて!﹂
﹁できるだけ動きは抑えておくから!﹂
柚木嬢と友紀嬢も失禁魔法で弾丸ロボットの動きを止めてくれて
いるのでござったが、今の彼女達の失禁魔法では動きを遅くするだ
けで精一杯でござった。それでも聖殿と新久朗殿は必死に量産型ロ
ボットの攻撃を回避しながら弾丸ロボの弱点を調べていたのでござ
った。美織嬢と愛理嬢の失禁魔法で量産型ロボットを次々と破壊し
ていったのでござる。
﹁あなた達に聖と新久朗君の邪魔はさせないわよ!﹂
﹁私達は大切な人達の替える場所を守る為に戦ってるわ! だから
私達は負けられないの!﹂
美織嬢と愛理嬢のおしっこでできた爆弾が次々と量産型ロボット
を溶かしていく中、聖殿はマジカルレーザーバスターで戦闘ロボッ
トを攻撃していくのでござる。やはり美織嬢と愛里嬢の負担を軽く
させる為でござろう。そして次の瞬間、弾丸ロボットの動きに何か
異変があった様でござった。
﹁聖君、弾丸ロボットの動きが急に弱まってきた!﹂
1011
﹁何だって!?﹂
聖殿が見上げてみると、なんと弾丸ロボットの動きが完全に停止
してしまったのでござった。一体何が起こってしまっているのか、
理解できずにいたのでござったが⋮⋮。
﹁聖、あの弾丸ロボットはどうやらバッテリーが切れたみたいだよ
!﹂
美織嬢が語っているかのように弾丸ロボットから湯気が出てきて
おり、動きも悪くなってきておったのでござった。良くみてみると
一部の機械モニターからバッテリー切れの表示が書いてあったので
ござる。
﹁な、何∼!? こんな大事な所でバッテリー切れだと∼!?﹂
﹁もしかしたら逆転のチャンスかもしれないぞ! みんな、一気に
アイツを叩くぞ!﹂
急なアクシデントに見舞われた羽原を余所に逆転のチャンスが訪
れた聖殿はすぐさま魔法力を覚醒させたのでござった。勝利への近
be
continued−−−
道はすぐそこにあるのでござる。
−−−to
1012
132−3
﹁さっきはよくもやってくれたわね! 思う存分暴れさせて貰うわ
よ!﹂
弾丸ロボットのバッテリーが上がりすぎて動きが完全に止まって
しまったので、美織嬢の失禁魔法が炸裂したのでござる。それによ
って弾丸ロボットは美織嬢のおしっこを大量に浴びてアイスクリー
ムみたいにドロドロと溶けていったのでござった。こうなってしま
った羽原は凍り付くしかなかったのでござる。
﹁な、何と言うことだ! これでは我の妖術が思うぞん分発揮でき
んではないか!﹂
﹁女の子達を誘拐して苦しめようとした報い、この場で受けて貰う
から覚悟なさい!﹂
愛理嬢は失禁魔法で蒸気を発生させて金色のクリスタルを次々と
生成した後に、羽原の方へと飛ばしていったのでござる。羽原は回
避する事ができずに、直撃を受けてしまい後ろへと飛ばされていく
のでござった。そしてすかさず柚木嬢と里奈嬢の失禁魔法が羽原に
炸裂したのでござる。その内容はおしっこを羽原のいる方へと飛ば
して、鎖みたいに巻き付いた後に大爆発を起こすという物でござっ
た。
﹁ま、まさか⋮⋮、我が負けると言うのか!﹂
﹁そうだ、お前は僕達の怒りによってここで終わるんだ!﹂
聖殿と新久朗殿はマジカルソードに金色のオーラを生成して、猛
1013
ダッシュしていったのでござった。2人は羽原に近づいた後に強力
な連続攻撃を繰り出してきたのでござった!
﹁受けてみるがいい、これが僕達の﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
最後の一閃が羽原に炸裂した後、豪快な爆発が発生して羽原の肉
体が完全に消滅したのを確認した聖殿でござった。その視界からは
綺麗な青空が広がっており、太陽の日差しが聖殿の勝利を祝福して
いたのでござった。
﹁ようやく関ヶ原での戦いが終わったわね﹂
﹁聖、これからどうするの?﹂
美織嬢が聖殿に話しかけてきたその時、強力な竜巻が出現してき
たのでござった!
﹁な、なんだこの竜巻は!?﹂
聖殿は運悪く竜巻に呑み込まれてしまったのでござった。これか
be
continued−−−
らの聖殿は一体どうなることやら。
−−−to
1014
Phase133−1 天駆けるアイスランドポピー
豊臣秀吉の居城であり、戦国時代の終焉の舞台となった歴史の風
潮であった大坂城は、今でも多くの人を戦国時代の浪漫を引き継が
せているのでござった。この戦国時代最後の戦場の舞台で、エロス・
マギカとデビルロマイアの戦いが大きな雷と風のささやきによって
幕を開けようとしていたのでござる。デビルロマイアの改造人間が
大坂城の周りを暴動を開始したため、アーシェ嬢とリノア嬢が失禁
魔法で火の玉と雪の結晶を生成して戦っていたのでござる。
﹁もうこれ以上改造人間の好きにさせるわけにはいかないわ!﹂
﹁なんとしても、私達の手でデビルロマイアの悪行からみんなを守
らないと⋮⋮!﹂
次々と襲い掛かってくる改造人間達はアーシェ嬢とリノア嬢の失
禁魔法によって倒されていき、完膚なきまま倒されていく光景が当
たり前のように見えてきたのでござったため、アーシェ嬢とリノア
嬢が放った失禁魔法はみんなの幸せを守りたいと言う気持ちが強ま
っているせいか、魂をこめた一撃を繰り出す事ができるのでござろ
うか。今の彼女達を止めるのは困難といっても良いほどでござる。
﹁やるじゃないか、アーシェにリノア! 俺達も負けていられない
ぜ!﹂
﹁肉弾戦は俺達に任せて2人は失禁魔法を繰り出しておいてくれ!
改造人間達は近づけさせないからさ!﹂
スコール殿とルーネス殿もお互いの武器を取り出して、改造人間
達を切り捨てていく中、フリオニール殿は得意のマーシャルアーツ
1015
で改造人間達に挌闘攻撃を食らわせていたのでござる。やはり、フ
リオニール殿も幸せを身勝手な人間のせいで壊されてしまうのが我
慢ならなかったのでござろうか。この気迫は誰から見ても今まで以
上の強さを繰り出しているのは明々白々でござった。
﹁気を抜くなよみんな! 俺達は慶輔や楓君達と一緒に館山へ帰る
って誓ったんだからな!﹂
﹁分かってますわ! こんな所で負ける気はまったくありませんわ
!﹂
﹁そのためにはデビルロマイアの悪事をなんとしても阻止しなくっ
ちゃ!﹂
レフィア嬢とオヴェリア嬢も失禁魔法で竜巻と雷を生成して改造
人間達を次々と葬り、大切な人達を守りたいと言う気持ちを露にし
ていったのでござる。この思いはエロス・マギカのみんなだけでな
く、戦う事ができない人達や、遠くから離れている人達も同じ気持
ちでござろう。大切な仲間達との約束を果たす為に、懸命に戦うエ
ロス・マギカのメンバーはまさに摩利支天のような動きを見せてい
たのでござった。
﹁さあ、受けてみろ!﹂
be
continued−−−
この願いはきっと尽きる事はないでござろう。
−−−to
1016
133−2
大坂城で暴れているデビルロマイアの改造人間達を一掃している
アーシェ嬢とリノア嬢の失禁魔法はますます威力が上がっていき、
負けられない理由を背負っていると言う気迫が込められていたので
ござる。その気持ちは同じく、一生懸命戦っているフリオニール殿
やスコール殿にルーネス殿も同じでござった。
﹁負けられるものか! 俺達はお前達のような悪事を行っても心が
痛まない輩が許せないんだ!﹂
﹁もうこれ以上誰かを悲しませるつもりはないんだからな!﹂
﹁ってな訳で俺達は本気で戦わせてもらうから覚悟しろよな!﹂
その勢いに続いてレフィア嬢とオヴェリア嬢の失禁魔法も威力を
どんどん上げていき、次々と改造人間達を葬っていくのでござる。
やはり彼女達もデビルロマイアの悪行を許せないと言う気持ちが強
まっていくような感じがしてきたよりも、誰かを守りたいと言う願
いが籠もったのかもしれないのでござろう。
そんな中、改造人間達の勢いが急に弱まっていくのがフリオニー
ル殿の肉眼で確認されたのでござった。
﹁あいつら⋮⋮、一体どうしたんだ!?﹂
次の瞬間、改造人間達は急に苦しみだした仕草を見せて地面に倒
れこんでしまったのでござる。一体何が起こっているのか理解でき
ないエロス・マギカの面々であったがその直後に信じられない光景
を目のあたりにしてしまったのでござった。それの始まりは青ざめ
た表情をあらわにしたリノア嬢の一言からでござった。
1017
﹁ちょっと、改造人間のお腹からエイリアンが出てきたわ!﹂
なんと改造人間のお腹が爆発を起こして中からエイリアンらしき
究極生命体が出現してきたのでござった。その他の改造人間達から
も同じ光景が見られていき、次々とエイリアンが改造人間のお腹の
中から出てきたのでござる。しかもこの後、エイリアン達は改造人
間の亡骸を食べて巨大化していったのでござった!
﹁ちょっと、これってもしかしてデビルロマイアが新しく作り出し
たモンスター!?﹂
﹁一体この光景はどうなってますの!?﹂
アーシェ嬢とレフィア嬢が驚愕する仲、エイリアン達はすぐさま
エロス・マギカの面々に強襲して来たのでござる。フリオニール殿
はそれを確認した後に体勢を立て直して追撃を開始したのでござっ
た。
﹁とにかくこのエイリアンを叩くぞ! みんな、準備はいいな!?﹂
いきなり改造人間の中から出現した大量のエイリアン、この光景
は一体、誰が仕組んだ罠なのでござろうか。この戦いはいつもの倍、
be
continued−−−
激しくなりそうな予感がしてきたのでござった。
−−−to
1018
133−3
いきなり改造人間からエイリアンが出てきて、大人数で襲い掛か
って来たため、苦戦を仕入れてきたエロス・マギカの面々は焦りを
出し始めたのでござる。しかもこのエイリアンは体力や攻撃力、防
御力も全てトップクラスの性能を持っておったのでござる。奇襲を
受ける側のエロス・マギカの問題はフリオニール殿達の挌闘で攻撃
していた為、体力の消耗が激しくなっており、どんどん動きが衰え
て来たのでござった。
﹁参ったな⋮⋮! このまま行けば間違いなくジリ貧になっちまう
ぜ!﹂
﹁こうなったらアーシェ達を全力で守って失禁魔法に賭けるしかな
い、行くぞ!﹂
フリオニール殿はルーネス殿の言葉の後に魔法力を出し切ってエ
イリアン達に攻撃を開始したのでござる。しかし、フリオニール殿
の今の攻撃ではエイリアンを倒す事は出来ず、失禁魔法を繰り出し
ているアーシェ嬢達に近づかせないようにするのが精一杯でござっ
た。それに続いてルーネス殿とスコール殿もお互いの武器でエイリ
アンを攻撃していくのでござった。
アーシェ嬢達の失禁魔法もエイリアンを攻撃しており、完璧には
倒す事はできなかったのでござったが、自分達の距離を離すのには
十分でござった。アーシェ嬢のおしっこでできた紅葉はエイリアン
を爆発で吹き飛ばして、リノア嬢のおしっこでできた氷の刃はエイ
リアンの肉体を切刻んでいくのでござった。レフィア嬢のおしっこ
でできた雷とオヴェリア嬢のおしっこでできた風車が大きな雷を纏
った竜巻で電気攻撃を繰り出していったのでござった。
1019
﹁負けられない⋮⋮、館山で出会った人達が私達の勝利と帰りを待
ってるんだから!﹂
﹁そのためにもあなた達を倒して私達は前を進むの!﹂
するとアーシェ嬢達のおしっこが金色に光り輝き、巨大な鳳凰が
生成されていき、エイリアン達に対して紅蓮の炎を発射してその肉
体を焼き尽くしたのでござった。まるで不思議を超えた美しき失禁
魔法が大坂の空気を焼き尽くしたのでござる。そして鳳凰がその姿
を消した時、エイリアン達は全滅したのをみんなの肉眼で確認でき
たのでござった。
エロス・マギカのみんなが安心しきった矢先、何処から図太い男
の声が聞こえて来たのでござる。スコール殿がキョロキョロと探し
てみると、一人の男が大坂城の天辺に立っていたのでござった。
﹁ふ、まさか俺様が作ったエイリアンを倒すとは見事な物だ。まあ
いい、この悪運強いクソ度胸だけは認めてやろう⋮⋮!﹂
﹁誰だ!?﹂
そして男は名乗りを上げたのでござる。
だいごしゅうへい
be
continued−−−
﹁俺様は醍醐秀平、お前達に地獄を見せる男だ!﹂
−−−to
1020
Phase134−1 迫り来るトリカブト
いきなり姿を見せた醍醐と言う男は、とても気性が荒いイメージ
が目立って狂気をたくさん宿らせている危なさそうなイメージを印
象付ける恐ろしい存在でござった。その恐ろしさを引き出すイメー
ジに負けずといわんばかり、アーシェ嬢は醍醐に怒りの言葉をぶつ
けるのでござった。
﹁あなたが大坂城にエイリアンを奇襲攻撃させたのね!? そのせ
いで何も罪のない人達が犠牲になるところだったのよ!﹂
﹁ふ、まだこんな雑魚愚民の味方をするというのか。生きる価値の
ないゴミ人間を助けても何もいい事がないと言う事にまだ気づいて
いないようだな!﹂
何と腹正しい醍醐の自分より弱い人間を見下す台詞はリノア嬢と
レフィア嬢を激怒させるには十分でござった。このような台詞を聞
かされて頭に来ない奴はいないといわんばかりの激しい怒りがリノ
ア嬢とレフィア嬢の心を激しく燃やしておったのでござった。
﹁そうやってあなたは自分より弱い人を見下して快楽に浸るつもり
なの!?﹂
﹁もうあなたは人間ではなく、人の姿をした外道の心を持った悪魔
ですわ!﹂
激しい怒りを醍醐にぶつける2人の言葉からは、自分より弱い人
間を見下して甚振る事を正しいと考えている醍醐を許せない気持ち
が強まってきており、何よりこの様な台詞を聞かされる自分達の心
の痛みに耐え切れないのでござろう。その証拠に2人のスカートか
1021
らおしっこが流れてきてるのでござった。
﹁愚かな奴等め、こんな下らないクソつまらない正義感を持ってい
なければ楽に暮せるようになった物を⋮⋮。それをこんな雑魚共な
んかに人生捧げやがって﹂
﹁黙れよ! お前のような腐った奴がいるからみんなの心が犠牲に
なってゆくんだ! だから俺達はみんなの命を守る為に楓君達と一
緒にエロス・マギカの一員として戦うと決めたんだ!﹂
スコール殿の怒りが激しく燃え上がり、醍醐に対して許せないと
言わんばかりの熱い言葉を握り拳を作りながら聞かせるのでござっ
た。最早この様な言葉を聞いて醍醐の傲慢さが許せないと感じるの
は誰が聞いても明々白々、みんなの心に怒りの感情があふれ出して
くるのはそう時間が掛からなかったのでござる。
﹁やはりこんなクソつまらない正義感を捨てられないと言うのか⋮
⋮。ならば生きる価値のない奴は死ぬ運命から逃れない事だという
事を学ばせてやるぜ!﹂
そういって醍醐は指を鳴らした後に、先ほど戦ったエイリアンを
大量に呼び出したのでござった。その数は先ほど戦った時より倍あ
ったので怖気づくと思っていた醍醐でござったが⋮⋮。
﹁そんなエイリアン如きで俺達を倒せると思うな! 今の俺達はお
前に対する怒りで守られているんだからな!﹂
be
continued−−−
フリオニール殿の怒りの拳がどんどん魔法力を覚醒させたのでご
ざった。
−−−to
1022
134−2
他人を見下した台詞を吐きながらエイリアンを召喚してエロス・
マギカのみんなに奇襲攻撃を繰り出させた醍醐に対するリノア嬢と
レフィア嬢の怒りは、ミニスカ失禁という形で表しておった。心の
痛みに耐える事ができずに悲しみに溺れている時間は無く、失禁魔
法でスコール殿とルーネス殿と一緒にエイリアンを倒していく事だ
けを考えていたのでござる。
﹁どうした!? お前等が自慢なのはクソつまらない正義感と下ら
ない魔法だけか!?﹂
﹁黙りなさい⋮⋮! 私達はあなたと違って誰かを傷つけたり何か
を奪う真似なんてしないんだから!﹂
人を見下した言葉を繰り出している醍醐に対する怒りを露にしな
がら失禁魔法でエイリアン達を次々と焼き払っていたのでござった
アーシェ嬢でござったが、その内容はおしっこで出来た炎の三日月
がブーメランみたいに飛び回った後に、分身して敵を切り裂くと言
う物でござった。怒りの矛先を醍醐に向けているアーシェ嬢の悲し
みはとてつもなく深く、今でも溺れそうでござったが、今は醍醐を
倒す為にそんな事している余裕はなかったのでござった。
そこでリノア嬢はミニスカ失禁した後におしっこで氷の女王を生
成して冷気のブレスでエイリアンを次々と凍らせていくのでござる。
やはりリノア嬢も醍醐の人を見下した態度に対して静かな怒りを許
す事ができずに、魔法力を覚醒させるのでござった。
﹁あなたみたいな傲慢な態度で人を見下す態度は許せません!﹂
﹁ほざいてろ! お前らのようなクソつまらない正義はここで崩れ
1023
るんだからな!﹂
醍醐は次々とエイリアンを召喚してエロス・マギカの心を切り倒
そうとしたのでござったが、ここでもオヴェリア嬢の失禁魔法によ
って倒されていくのでござる。その内容はおしっこから竜巻を発生
させて敵を目掛けて突進していき、飲み込んだ所で切り刻むという
ものでござった。きっと醍醐の傲慢な態度を許せなくて怒りが抑え
きれなくなったのでござろう。
﹁クソ正義もここまでだ! こうなったら俺の手で決着をつけてや
るぜ!﹂
醍醐は痺れを切らせたのか、チェーンソーを取り出してフリオニ
ール殿に奇襲攻撃を開始したのでござる。挌闘が得意なフリオニー
ル殿に狙いを定めたのでござろうか。
﹁そうはさせないわ! もうこれ以上あなたの好きにさせるわけに
はいかないんだから!﹂
﹁何!?﹂
アーシェ嬢は失禁魔法で醍醐のチェーンソーを焼き尽くしてしま
い、手足を焼いたのでござる。もうこうなってしまったら万事休す
でござる。
﹁さあ、多くの人を見下した報いを受けてもらおうか!﹂
ルーネス殿の斧が醍醐に向けられていたのでござる。もう誰にも
業火の如く燃え上がったエロス・マギカの怒りは消える事はないで
ござろう。
1024
−−−to
be
continued−−−
1025
134−3
アーシェ嬢の失禁魔法によって手足を焼かれた醍醐のダメージは
相当大きい物であり、簡単に回復させるには不可能な状態になって
しまったのでござった。それを好機にすると言わんばかりフリオニ
ール殿は魔法力を覚醒させて、一気にこの戦いを終わらせようとし
ておったのでござる。
﹁さあ受けてみるがいい、俺達の愛と義のブレイブハートをな!﹂
﹁クソつまらない正義に溺れた奴に負けるだと!?﹂
そこでフリオニール殿はマジカルナックルに金色の炎を纏わせて
軽くジャンプしながら醍醐に向かって正拳突きを突き出しながら突
進していくのでござる。それを醍醐にヒットした後、両足首を赤い
稲妻を纏わせてサマーソルトキックを8回連続で喰らわせたのでご
ざった。
﹁グワアアアアア!﹂
﹁まだまだいくぜ、俺達の天誅タイムはこれからだぜ!﹂
それに続いてスコール殿は炎を纏った蜻蛉切を頭上で豪快に振り
回して炎の竜巻を発生させて、醍醐に向かって飛ばしたのでござっ
た。この攻撃を喰らった醍醐は後ろへと大きく吹き飛ばされたので
ござる。しかし、致命傷と言うところまではいかなかったのでござ
った。
﹁まさかここまでやるとはな!﹂
﹁そうだ、お前達が悪の心を持っている輩がいる限り俺達は戦い続
1026
ける! これが俺達の正義だ!﹂
ルーネス殿は斧を氷を纏わせて醍醐の所までダッシュしていき、
豪快に振り下ろした後に醍醐に対して連続攻撃を繰り出したのでご
ざった。さすがの醍醐もこれには参ったようでござった。
﹁俺が負けるだと!?﹂
﹁そうよ、あなたが見下していた人間の怒りの力によって負けるの
よ!﹂
ミニスカ失禁したリノア嬢のおしっこから氷の龍が生成されて醍
醐の方へと向かって突進してきたのでござる。龍は醍醐をとらえる
と巻き付きながら大爆発を起こしたのでござった。
﹁フフフ、この俺が負けるとはな﹂
﹁当たり前だ。俺達がお前みたいに自分より弱い人間を見下す輩如
きに負けるわけないだろう!﹂
致命傷を負った醍醐に対してきつめの言葉を放ったスコール殿、
それでも醍醐は言葉を投げ吐き出したのでござる。
﹁お前等は心で俺に勝ったと思ってるだろうな。だが覚えておけ!
お前等を憎む人間達が次に出てくると言う事を、そしてその憎悪
は次の誰かに引き継がれる事をな!﹂
そして次の瞬間、醍醐の肉体は完全に消滅していき、大坂城の敵
は全て消えたのでござった。ようやく大坂城での戦いは終わりを告
げたのでござった。
﹁分かってる、だからこそ俺達は戦うんだ﹂
1027
そうつぶやいているフリオニール殿の瞳から熱く燃える闘志が宿
be
continued−−−
っていたのでござる。
−−−to
1028
Phase135−1 祈り続けるシュウメイギク
広島県の世界遺産である厳島神社は﹁安芸の宮島﹂とも呼ばれ日
本三景の1つに数えられているのは最早皆様はご存知の通り、多く
の観光客が訪れているのは毎年の事でござる。そんな有名な場所へ
やって来たのは厳島神社で何デビルロマイアがテロ行為を行ってい
ると言う情報を受けたため、それの行方を追っているローザ嬢とフ
ァリス嬢、アルマ嬢にリルム嬢でござった。
﹁それにしても一体デビルロマイアは何を考えてるのよ!﹂
﹁全く、あいつらには理解できないわ! こんな有名な場所で悪事
を働こうとするなんて!﹂
アルマ嬢とリルム嬢の怒りもごもっとも、この様な場所を襲おう
とするデビルロマイアに対する不満は腫れ上がってくるばかりで全
く理解に苦しむ状態でござる。何より許せないのは自分より弱い人
間達を虐げても全く心を痛まない態度ばかり取る事に対して腹を立
てているのでござった。そんな彼女達を余所にローザ嬢とファリス
嬢は何やら考えているようでござった。
﹁もしかしてデビルロマイアはこの世界を頭のいい人達をたくさん
生み出そうと考えてるんじゃないかな?﹂
﹁だからと言って虐殺や暴力など許されるはずがないわ。勉強が出
来ていようが姿が醜かろうが人は人である事に変わりはないんだか
ら﹂
最早ファリス嬢はどんな理由があったって人を傷つける事は許さ
れない事を知っているようでござる。例えとんでもない性癖を持っ
1029
ていようが、成績が悪かろうが命を持った人間を裁く権利は誰にも
ない事を理解しているようでござる。とにかくみんなが安心して暮
せる世の中を作りたいと願うローザ嬢でござった。
﹁一刻も早くデビルロマイアの悪行を阻止してみんなが幸せに暮ら
せる世の中を作りましょうよ。それが私達エロス・マギカの使命な
んだから!﹂
気合が入るファリス嬢でござるが、デビルロマイアを見つけなけ
れば意味が無いため捜索を再開しようとしたのでござった。それに
続いてアルマ嬢とリルム嬢も一から気合を入れなおしてファリス嬢
に続いたのでござった。しかし、次の瞬間⋮⋮。
﹁ちょっと、今の爆発音何なの!?﹂
﹁物凄い爆発音だったよね!? みんな大丈夫かしら!?﹂
いきなりファリス嬢とローザ嬢の耳に豪快な爆発音が頭の中を揺
らすような感じで響いて来たのでござる。どうやら誰かがテロ行為
を始めたようでござるが、もしかしたらこのテロを起こしていると
したらもう考えられるのは一つの真実でござろう。
﹁もしかしたらデビルロマイアの連中が暴れだしたんじゃないかし
ら!?﹂
﹁間違いないよ! 東の方向に聞こえたから行ってみようよ!﹂
be
continued−−−
ローザ嬢とファリス嬢の予感は事件が見えていたのでござった。
−−−to
1030
135−2
いきなり巨大な爆発音を聞いてしまったファリス嬢達は何が起こ
っているのか分からない表情をしたまま爆発音がした方向へと向か
い、この出来事の真相を確かめに向かったのでござる。爆発音の後
の先には何が起こっているのか、一体どれくらい人が傷ついてしま
ったのか、見に行かない方がいいと広島の空の風が囁いていた感じ
がするのでござったが、それが心配だったローザ嬢はその事しか頭
になかったので現場に向かわない訳にはいかなかったのでござった。
﹁ファリス、もしかして人が死んでるって事はないよね!?﹂
﹁それよりもデビルロマイアを止める事だけを考えて! もしくは
犠牲になる人が無くなる事を考えて!﹂
ファリス嬢の指示を聞いたローザ嬢達は駆け足で現場に向かいな
がら犠牲者がいない事を祈り続けたのでござった。徳島で見てしま
った惨劇の光景をフラッシュバックしてしまう事があったのでござ
ったが、過去を振り返る事より今の爆発音の先を調べる事だけを考
えていたのでござる。もうこれ以上デビルロマイアの悪事によって
多くの人達が命を落とすと言う所が想像したくなかったローザ嬢で
ござった。
﹁一体何処まで人を傷つければ気が済むのよ、デビルロマイアの人
達は!﹂
﹁これ以上罪のない人達が死んだら絶対に許さないんだから!﹂
アルマ嬢とリルム嬢もデビルロマイアに対して怒りの矛先を向け
たのでござったが、今はそんな事をしている場合じゃなかったので
1031
ござる。こうしている間にも新たなるテロが発生して犠牲になって
しまった人が増えてしまう可能性だってあるのだから油断はできな
い状態でござった。もうこれ以上犠牲になってしまう人達が増えな
い事を祈りながらデビルロマイアの悪事を止めるのが今の彼女達の
できることでござった。
﹁ファリス、あの空き地から煙が出てるわよ!﹂
その空き地を見てみると煙が出てきたのが確認されたのでござっ
た。それだけではなく、あの空き地には大量の木やゴミが燃やされ
ていたのでござったから、どう見ても何か企んでいるかのような考
えみたいでござる。ファリス嬢は試しにあの空き地に近づいて、失
禁魔法で鎮火した後によく調べる事にしたのでござる。しかし、こ
の行動が彼女達を悲しみの底へと落とされてしまうのでござった。
﹁こ、これは一体⋮⋮!?﹂
﹁ひ、酷い⋮⋮! 一体どうしてこんな事を!?﹂
ショックの余りへたり込んでミニスカ失禁してしまうファリス嬢
達。彼女達が見た光景とは無数人の焼死体であり、色が完全に灰色
となってしまっており肉は全て炭のような物体と化してしまってし
まったのでござった。この様な光景を見てしまったらショックを受
けてしまうのは確実でござった。
そんな中、アルクゥ殿とラムザ殿とクラウド殿がファリス嬢達の
後を追うかのようにここへとやって来たのでござった。
﹁ファリス、一体何が起こったんだ!?﹂
﹁ローザ、しっかりするんだ!﹂
﹁アルマにリルム! この空き地に爆発が起こったみたいけど何を
見たんだ!?﹂
1032
ファリス嬢はショックの余りで喋る事ができないため、何が起こ
っているのか分からなかったのでござったが、イングス殿がそれを
クラウド殿達に説明したのでござる。
﹁みんな見てみろ! この焼けた後にたくさんの焼死体が転がって
いるぞ!﹂
﹁なんて酷い事を! 小さな子供まで焼き殺されているじゃないか
!﹂
イングス殿の言葉に反応したラムザ殿はその様子を見て愕然した
のでござる。まるでゴミのように積もった焼死体を見てしまったた
め、こうなる事は当然でござろう。
﹁これを見て解っただろう! さあ、お前達の欲望をさらけ出すが
いい!﹂
﹁弱者に対する同情など捨てよ。ただ、傲慢のままに動け﹂
底で2人の男の声がしてきたので、イングス殿は名前を名乗るの
を要求して来たのでござった。
みやもと かずと
﹁何者だ、お前達は!?﹂
たなべ ようへい
﹁俺は宮本一登、欲望のままに生きる男だ!﹂
be
continued−−−
﹁私は田鍋洋平、冷酷のままに生きる男なり⋮⋮﹂
−−−to
1033
135−3
﹁もしかしてお前達がこの人達を焼き殺したのか!?﹂
﹁その通りだ。弱い人間は強い人間の幸福に糧となるために生きる
のだ。お前達が肉と魚を食べる時と同じでな﹂
突如姿を見せた宮本と田鍋という2人の男はこの焼死体の山を作
った事を告白して、冷酷な言葉をエロス・マギカの耳に悪魔の囁き
の如く、響かせたのでござる。まさにこの2人は最早完全に悪魔と
化したと言ってもいいでござろう。その表情は既に悪魔の心を持っ
た人間と言わんばかりと冷酷な表情を見せており、エロス・マギカ
の面々を見下す感じて見つめていたのでござる。
﹁一体どうしてこんな事を! お前達は何の権利があってこの様な
残酷な事をしたんだ!?﹂
﹁決まっているだろう、強者の権利だ!﹂
ラムザ殿の怒りを込めた質問を宮本は自分が正しいと言わんばか
りの傲慢さを込めた言葉とエロス・マギカのみんなを見下すような
眼差しを見せ付けてきたのでござる。イングス殿はとうとう怒りを
抑える事ができずに田鍋と宮本に対して測りきれないほどの怒号を
飛ばしてきたのでござった。
﹁ふざけるな! お前達は自分達の目的のために無関係の人達を焼
き殺しただけじゃないか! そのような権利が許されるわけがない
だろう!﹂
﹁だが我々は弱者を殺す権利をこの世界で唯一持っているのだ。弱
者は強き人間達の踏み台として死ぬ事によって価値が上がる事を潔
1034
く認めるのだ﹂
この様な言葉に対してアルクゥ殿は遂に怒りを爆発させたのでご
ざる。
﹁そんな事許されると思うのか!? ファリス達を見てみろ! お
前達が罪のない人達を焼き殺したせいでミニスカ失禁しながら悲し
みに沈みかけてるんだぞ! そのような女の子を悲しませても心が
痛まないのか!?﹂
ファリス嬢達のスカートから流しているおしっこの上には命を落
としてしまった人達の悲しみが描かれているかのように焼死体から
できた灰が風に揺られてまるで灯籠流しのように乗っかっておった。
今でもファリス嬢達は瞳から大粒の涙をこぼしており、地面にへた
り込んでいるままでござった。
﹁愚かなお前達だ。この様な人間を救っても誰も感謝されないこと
に気づかないとはな! その程度の正義しか持たない輩には未来が
無い事を知れ!﹂
﹁そうはできません。これ以上悲しみを広げさせないために僕達は
誰も死なせるわけにはいきません。誰かのために多くの人が犠牲に
なる世界は誰にも認める権利などないんです!﹂
クラウド殿の怒りの叫びと共にナイトドールが召喚されてこの戦
be
continued−−−
いの幕開けを告げるのでござる。
−−−to
1035
Phase136−1 吼えるコリウス
広島の厳島神社で激闘の幕開けを迎えたエロス・マギカの面々は
田鍋と宮本の恐るべき攻撃をかわしながら2人の悪行に対する怒り
に対して心をひそかに燃やしておったのでござる。あれだけ罪のな
い人達を焼き殺したのだから怒り狂うのも無理はないのでござった
が、ここでデビルロマイアを好き放題させたらまた犠牲者を増やし
てしまう事になるので、何としてもこの戦いだけは勝たなくてはい
けなかったのでござった。
﹁もうこれ以上お前達の悪事を許す訳にはいかない! この場で倒
させてもらうぞ!﹂
﹁愚か者め、この様な正義を持ったとしても我々に勝てると思って
いるのか?﹂
超突猛進で突っ込んでくるアルクゥ殿に対して田鍋は妖術で地下
からゾンビの大群を召喚したのでござったが、イングス殿がマジカ
ルロケットランチャーで大幅に蹴散らしていったのでござる。最早
焼死体を見せられたイングス殿の心には田鍋と宮本に対する怒りで
溢れ切っている事となろう。
﹁お前達にこの世界を好きにする資格などない! 我々エロス・マ
ギカはみんなの期待と夢を乗せて戦っているんだ!﹂
﹁そうだ! 僕達は世界から見放されても誰かの幸せを守る為に戦
わなくてはいけないんだ!﹂
熱き魂と冷酷な心がぶつかり合う広島の空気はまさに戦火が広が
っていき、怒りと憎しみが混ざり合うエロス・マギカの魂が悪の野
1036
望を打ち砕こうとしておったのでござる。最早この戦いはお互いの
力がなくなるまで続くとなろう。
﹁雑魚共よ、お前達の無力さを思い知るがいい!﹂
そういって宮本はガトリングガンを取り出してアルクゥ殿に対し
て連続射撃攻撃をくりだそうとしておったが、エッジ殿がマジカル
手裏剣でガトリングガンの銃弾を弾き返したのでござった。
﹁やり方が汚いんだよお前達は! いつも自分より弱い人間を利用
して使い済みになったら殺すなんて!﹂
﹁覚えておけ、力なき者が幸せを得る資格はない! 強き者の幸福
のためにその身を犠牲にするのだ!﹂
なんて身勝手な宮本の主張でござったが、今のエロス・マギカの
面々には宮本に対して怒りをぶつける時間はなく、何としてもこの
戦いの決着をつけなければならなかったのでござる。
﹁そんな身勝手な理由で弱い人達が犠牲になるなんておかしすぎる
よ!﹂
be
continued−−−
アルクゥ殿の怒りが燃え上がった瞬間でござった⋮⋮。
−−−to
1037
136−2
アルクゥ殿が怒りによって魔法力を覚醒させた中、ファリス嬢達
は未だにショックを隠せずに悲しみの涙を流したままへたり込んで
いたのでござった。この心の痛みは余りにも大きく、なかなか修復
されるのに時間が掛かりそうな予感がしてきたのでござる。
﹁私、また多くの人を守れなかった⋮⋮﹂
この様子だとまだ戦う気力が十分に発揮できないだけでなく立ち
直る事はできない状態であり、焼死体をあれだけ見てしまったのだ
からこうなる事は分かっていたが、彼女達のショックは大きいよう
でござる。このままだと怒りを覚醒させたアルクゥ殿達が田鍋と宮
本に負けてしまう可能性が出てきてしまうのでござる。何とかして
立ち直らせたい所でござったが、まだそれは可能ではなかったので
ござった。
﹁アルマ、ファリス、ローザ、リルム!﹂
そんな彼女達を見かけたのが駆けつけてきたリディア嬢とクルル
嬢でござった。既に2人の瞳から焼死体が大量に映っており、目の
前を疑っている所でござった。
﹁なんて惨い事を⋮⋮! こんなの、人間のする事じゃないよ!﹂
﹁みんな、いつまでへこんでるのよ! あなた達が立ち上がらなか
ったらイングス達はどうなるのよ!﹂
唖然とするクルル嬢を余所にリディア嬢は4人を何とか立ち上が
1038
らせようとしたのでござったが、未だに悲しみがいえない状態が続
いておった。あれだけ焼死体を見つめてしまった4人のショックは
相当大きいようでござったが、なかでもリディア嬢の秘めた怒りは
相当激しいものでござった。
そんななか、リディア嬢を見つめてようやく言葉を発したファリ
ス嬢でござった。
﹁リディア、私⋮⋮。誰かを守る事できなかった、また私達の罪が
大きくなったよ!﹂
﹁馬鹿な事を言わないで! 私達は一体何のために戦って来たと思
ってるのよ! もうこれ以上楓君や他の誰かを悲しい思いさせるの
!?﹂
怒りと共に瞳から大きな涙を流してミニスカ失禁してしまってい
るリディア嬢も悲しみに包まれていき、ファリス嬢達に今まで自分
達が何のために戦ってきたのか問いかけるのでござった。もうこれ
以上誰かを悲しませないようにする事だけが一番大事だとファリス
嬢達に訴えをかけるリディア嬢。その想いに答えるかのようにロー
ザ嬢はリディア嬢を見つめて言葉を発したのでござった。
﹁ごめんリディア⋮⋮。私が間違ってた! 私達もう一度戦うわ!﹂
﹁ようやく思い出してくれたのね! 信じてよかったわ⋮⋮、あな
たの事を!﹂
もう既にファリス嬢達の心には絶望が消え、希望がわずかに芽生
え始めていたのでござる。既に魔法力の覚醒が始まっており、勇気
溢れる瞳を宿らせていたのでござった。
﹁戦おう、誰かの悲しみを消すために!﹂
1039
−−−to
be
continued−−−
1040
136−3
怒りを爆発させて魔法力を覚醒させたアルクゥ殿は田鍋と宮本が
召喚したゾンビ達や戦闘ロボット達に対して怒涛の攻撃を繰り出し
ていたのでござった。しかし、数が全く減らずにいたので苦戦が強
いられており、イングス殿やラムザ殿も対応しておった。
﹁全くなんて数なんだ! これじゃあいくら魔法力を覚醒させた私
達でもキリが無さ過ぎる!﹂
﹁それでも戦わなくてはならない! 僕達はみんなの希望を背負っ
ているから負けるわけにはいかないんだ!﹂
こんな状況になっても負ける事が許されないイングス殿達はみん
なの希望を背負っている為、勝たなければいけないという執念が強
くなって来たのでござる。正義の心を持ったイングス殿達だからこ
そ、負けられないと言う気持ちが強まってきており、どんなにダメ
ージを受けても全く気にしないようになってしまったのでござった。
﹁負けるわけにはいかないんだ! 例えどんなに辛い事があっても
僕達はみんなの気持ちを背負ってきてるんだ!﹂
﹁愚か者め! どれだけ足掻いてもお前達のような正義感を持った
寄せ集め如きに未来などない!﹂
﹁ただ、冷酷に死ぬがいい!﹂
宮本と田鍋の挑発にも負けずといわんばかりにアルクゥ殿は必殺
魔法を繰り出して来たのでござる。かなりダメージを受けて来たの
でござったが、その大きさはかなり広がってきているだけではなく、
魔法力を消費過ぎた為かいつ倒れてもおかしくない状態となってし
1041
まっていたのでござった。
﹁魔法力が尽きる⋮⋮! このままだと完全に負けてしまう!﹂
﹁それでも、僕達は負けるわけにはいかないんだ!﹂
負けずといわんばかり戦って来たラムザ殿とクラウド殿でござっ
たが、そろそろ魔法力が尽きる限界まできておったのでござる。そ
の隙を突いて田鍋と宮本が一斉に奇襲攻撃を繰り出してきたのでご
ざる。
﹁愚かな魂よ、せめて安らかに眠れ﹂
﹁このまま一気に殲滅してくれるわ!﹂
アルクゥ殿に向かって2人は突撃してきたのでござったが、1つ
の巨大なゼリー状のボールによって完璧にガードされてしまったの
でござった。この芸当ができるのは彼女達しかいないでござろう。
﹁ファリス! それにローザ達も助けに来てくれたのかい!?﹂
クラウド殿が確認するとそこにはミニスカ失禁しながら空を飛ん
でいたファリス嬢達の姿があったのでござる。彼女達は失禁魔法に
よってイングス殿を助けたのでござった。
﹁みんな、私達が失禁魔法でゾンビ達を叩くから田鍋と宮本を倒し
て!﹂
﹁分かった、協力に感謝するよ!﹂
be
continued−−−
このまま逆転のチャンスを掴む事ができるでござろうか!?
−−−to
1042
136−4
﹁みんな、私達はもう大丈夫よ! 私に構わずあの2人を倒して!﹂
﹁分かってる、みんなの気持ちを無駄にはしない!﹂
ファリス嬢のミニスカ失禁魔法も無事に復活を遂げていよいよ逆
襲の狼煙を上げる事に成功したアルクゥ殿達はますます勢いを増し
ていき、ゾンビ達や戦闘ロボット達を次々と倒していくのでござっ
た。大切な人を守りたいと言う願いと悪を絶対に許さないと言う怒
りの心の魂がアルクゥ殿やクラウド殿達の力となって、戦う勇気を
与えたのでござろうか。
この勢いに怖気ついたのか、田鍋と宮本はありったけの爆弾を取
り出してイングス殿に対して投げて来たのでござったが、簡単に切
り払ってしまったのでござる。
﹁もうこれ以上私達は負ける事はない! みんなの気持ちが一つに
なっている限り、私達は倒れる事はない!﹂
﹁その通り! 必ず勝って館山に帰ってくると僕達はみんなに約束
したんだ⋮⋮!﹂
イングス殿とアルクゥ殿の必殺魔法が田鍋と宮本に対して炸裂す
る中、ファリス嬢達の失禁魔法がゾンビ達と戦闘ロボット達に対し
て容赦なく攻撃していったのでござる。館山の人達とかわしたかっ
て帰ってくると言う約束を果たす為、全員の魔法力はそれほどまで
にない威力を発揮していったのでござった。
﹁なんて強さだ、この様な弱者がここまで発揮できる理由があると
いうのか!﹂
1043
﹁恐るべし、童貞少年、そして失禁魔法少女!﹂
宮本と田鍋もこのエロス・マギカの面々に対して怖気付く事しか
できないでいるのでござった。この様な怒涛の必殺魔法に対する攻
撃を見てしまったからにはこうなってしまうのは確かでござろう。
﹁僕達にはみんなの幸せを守る使命があるから負けるわけにはいか
ないんだ!﹂
﹁あなた達に誰かの幸せを壊す権利などありません! だから僕達
があなた達を討ちます、あなた達のやっている事は誰かを不幸にさ
せるのです!﹂
アルクゥ殿とクラウド殿の魔法力がこれほどまでにないくらい覚
醒を果たしており、まるで鬼神の如くと言ってもいいほどの強さが
発揮されそうになったのでござる。もうこうなったら誰にも止める
事はできないでござろう。
﹁おのれ∼! 図に乗るな弱者どもよ!﹂
﹁冷酷に消し去るまで⋮⋮!﹂
宮本と田鍋が一斉にアルクゥ殿とクラウド殿に襲い掛かった時点
でこの戦いに終焉を決定付けてしまったのでござった。既に魔法力
を覚醒させた2人にとって田鍋と宮本は最早敵ではなくなっていた
のでござる。
﹁これが僕達の⋮⋮、﹂
﹁愛と義のブレイブハートだああああああ!﹂
アルクゥ殿とクラウド殿の一閃が田鍋と宮本に炸裂して2人の悪
意と肉体を天に飛ばしてしまったのでござった。広島での戦いを終
1044
わらせる一撃が炸裂した瞬間でござった。
﹁やった∼! 勝ったわね⋮⋮、私達!﹂
﹁でもデビルロマイアの犠牲になってしまった人達を増やしてしま
った罪を償わなければならない⋮⋮。そのためには前へと進んでい
くしかないんだ﹂
イングス殿の言葉はひたすら前へと進んでいくしかない、そう予
be
continued−−−
感させるのでござった。
−−−to
1045
Phase137−1 流れて来たプリムラ
宮崎県屈指の観光名所である高千穂峡は高さ80m∼100mに
も達する、柱状節理の断崖が7キロにわたって続く壮大な渓谷であ
り、何よりも一番の魅力は真名井の滝であり、美しい滝を目当てに
訪れる観光客が毎年尋ねていることで有名でござる。その様な自然
あふれる場所で大事件が発生したと言う情報を聞いてやって来たの
がボートで周りを見回しているユウナ嬢、キスティス嬢、エリア嬢、
エアリス嬢でござる。
﹁全く、一体誰がこのような自然溢れる場所に毒ガスばら撒いたの
よ!﹂
キスティス嬢が言うとおり、高地穂峡に毒ガスが何者かがばら撒
かれており大量の魚達の死骸が滝のところまで大量に流れ着いてし
まっているのでござる。自然溢れる観光地とは思えないほど凄まじ
い光景を目にしてしまったユウナ嬢とエアリス嬢は思わず自分の目
を何度も疑ってしまうのでござった。
﹁こんな事、人間のする事じゃないよ! あんな自然あふれる場所
に毒ガスを使って生き物を虐殺するなんて!﹂
﹁一体どうしてこんな惨い事を思いつくのでしょう⋮⋮?﹂
自然溢れる観光地に対して毒ガスをばら撒くのは確かに言語道断、
最も一番許せないのは例え虐殺を含めた世界征服だとしても、何も
罪のない動物達や植物達まで巻き込む事だった事だとキスティス嬢
は心で思っていたのでござる。この様な自分達より弱い生き物まで
犠牲にする輩に対する怒りがますます強くさせていくのでござった。
1046
﹁許せない、生き物の命を虫けら扱いする奴⋮⋮﹂
﹁もしこんな惨い事をする事を考えている連中と言ったらデビルロ
マイアしかいないわ!﹂
エリア嬢とキスティス嬢が考えている事は最早デビルロマイアの
事しか思いつくことはなかったのでござった。この様な惨い事を平
気で出来る連中といったら奴等しかいない、そう考えていたのでご
ざった。
﹁そんな事より早くデビルロマイアの連中を探して高千穂峡の修復
を行いましょう! これ以上遅くなってしまったらまた犠牲者が出
てしまいます!﹂
﹁そうね、あいつらを早く叩いて一刻も早く高千穂峡を助けないと
ね!﹂
そう語り合っている間に後ろの方角から何やら水に大きな石が落
ちてきたような音が大きく聞こえて来たのでござる。エリア嬢がそ
の方向に視線を傾けるとそこには銭湯ロボットが姿を見せたのでご
ざった!
﹁やはり、そう簡単にいかないわね!﹂
﹁だったら、こいつらには速攻で退場願いましょうか!﹂
ユウナ嬢はナイトドールを召喚して戦闘に入ったのでござる。宮
be
continued−−−
崎県が誇る自然溢れる観光地での戦いが幕を開けるのでござった!
−−−to
1047
137−2
高千穂峡の水流から姿を見せた戦闘ロボット達はいきなりユウナ
嬢達に対して奇襲攻撃を開始、意外な展開で宮崎県でのバトルの前
座が開始されたと同時に、速攻でナイトドールを召喚したユウナ嬢
達はすぐさまカウンター攻撃を開始、応戦に出たのでござる。一部
の戦闘ロボットはすぐさまユウナ嬢達の攻撃で落ちてしまったもの
の、まだ数が半分以上もあったのでござった。
﹁これだけの数が相手だと私達も苦戦しそうだわ!﹂
﹁でも負けるわけにはいかないわ! 私達にはみんなの未来を守る
と言う使命があるんだから!﹂
ユウナ嬢はマジカルガトリングバスターで戦闘ロボットの胴体を
打ち抜いた後にマジカルサーベルで近づいて来た戦闘ロボットを一
刀両断してしまったのでござる。館山の人達と交わした勝ってみん
なの所へ戻ってくると言う約束を守る為、ユウナ嬢の闘志は他の誰
よりも熱く燃え上がっていたのでござった。しかし、それはユウナ
嬢だけでなく、キスティス嬢達も同じ気持ちでござった。
﹁私達だって負けてられないわよ! 絶対にデビルロマイアに勝っ
て館山へと帰ってくるんだから!﹂
﹁みんなとの約束を果たす為に、この戦いは負けるわけにはいかな
い!﹂
﹁だから私達は戦います! もうこれ以上誰かを悲しませるわけに
はいかないんです!﹂
キスティス嬢のマジカルチェーンウィップが戦闘ロボット達の胴
1048
体にダメージを与えれば、エリア嬢がマジカルシザースで戦闘ロボ
ットを真っ二つに切り捨てて、エアリス嬢がマジカルステッキで華
麗な棒術で戦闘ロボットを倒していくのでござる。自然を汚して自
分達の目的を邪魔する人達を虐げる事に心を痛まないデビルロマイ
アの連中によほど許せないと言う気持ちが強まって来たのでござろ
う。
戦闘ロボットの数はユウナ嬢達の怒涛の責めによって徐々に数は
減ってきているものの、かなり大量を消費してしまった為、かなり
キツイ状態となってしまったのでござる。このままではいつ倒れて
もおかしくないといってもいいほどの窮地に経たされてしまったの
でござった。
﹁参ったわ⋮⋮。ま、まさか、ここまで体力を消耗してしまうなん
て⋮⋮!﹂
﹁でも負けるわけにはいきません⋮⋮、私達に生きがいを教えてく
れた楓君との信頼を裏切るわけにはいきませんから⋮⋮!﹂
キスティス嬢とエアリス嬢の体力も底を尽き掛ける寸前まで来て
しまったようでござる。でも今のエロス・マギカの面々は必ず生き
て館山に帰ってくると言う約束があったため、負けるわけにはいか
なかったのでござる。
﹁これで私達、終るの⋮⋮?﹂
ユウナ嬢の意識がもうろくして来た瞬間、戦闘ロボットが奇襲攻
撃を一斉に繰り出してきたのでござる。この攻撃を見たユウナ嬢達
はかわそうとしたのでござったが、突如どこからか放たれた一発の
銃弾が戦闘ロボットにヒットしたため難を逃れたのでござった。
﹁もしかしてこれは⋮⋮!﹂
1049
﹁待たせたね、ユウナ﹂
be
continued−−−
アーヴァイン殿が援軍として参上したのでござった。
−−−to
1050
137−3
ユウナ嬢達の体力が底を尽きかけた時、アーヴァイン殿の銃弾が
戦闘ロボットの胴体を打ち抜いて次々と撃墜していくのでござる。
ユウナ嬢にとっては頼もしい援軍であり、信頼していた仲間が助け
に来てくれるということはどれだけ素晴らしい事なのか、ユウナ嬢
は今それを感じているのでござった。
﹁助かったわアーヴァイン! もうこれで私達を止める事はできな
いわね!﹂
﹁お礼を言うなら彼らにも言ってくれないか? 内緒でユウナ達の
後を追って何かあった時に助けられるように提案したのは彼らなん
だしさ﹂
アーヴァイン殿が右手をかざしたし方向に目を向けてみると、そ
こにはムスタディオ殿とディリータ殿の姿が見えていたのでござっ
た。最早ユウナ嬢にとっては信頼できる仲間が3人も援軍に来てく
れたおかげで戦いが有利となり、最高に頼れる仲間達と戦える喜び
を手にしたため勇気があふれてきたのでござった。
﹁一気に高千穂峡の戦闘ロボットを全滅させてボスの顔を拝見とい
きましょうか!﹂
﹁その通りだぜ! もうこれ以上デビルロマイアにでかい顔をさせ
るわけにはいかないからな!﹂
アーヴァイン殿とムスタディオ殿のマジカルスナイパーライフル
による強力な精密射撃が戦闘ロボットに炸裂した後にディリータ殿
の神速なる一閃が戦闘ロボットの胴体を真っ二つに切り裂いていく
1051
のでござる。 エロス・マギカの人の命を守りたい思いが見えない
力を引き起こす原因となって、弱き者を守る牙へと覚醒させたので
ござった。こうなってしまった彼らを止めるのは困難といってもい
いほど、エロス・マギカの勢いは凄まじい物へと変わっていくので
ござった。
﹁もう誰にも俺達を止めさせはしない! 館山の人達と生きて帰っ
てくると約束した以上勝たなくっちゃな!﹂
﹁全くだぜ! デビルロマイアみたいな悪党如きにこの世界を好き
にさせるわけにはいかないからな!﹂
アーヴァイン殿とムスタディオ殿のマジカルスナイパーライフル
の銃口はしばらくの間、火を噴くのを止める事はなかったのでござ
る。2人の銃口から放たれる銃弾はエロス・マギカのみんなの帰り
を待っている館山の人達だけでなく、世界中の弱き者達を守るため
に見えない魔法の盾となっていくのが分かるのでござった。よほど
負けられない気迫が籠もっているのでござろうか。
﹁エロス・マギカ⋮⋮、貴様を討たねば泰平の世は訪れん!﹂
何といきなり鎧を着けた男がエロス・マギカの面々に姿を現した
のでござる。どうやらこの男が放つ気迫はとても凄まじく、殺気を
物凄い勢いで体中から溢れさせていたのでござった。
わたなべこういち
﹁何者だ!?﹂
be
continued−−−
﹁俺は渡辺浩一、権力にしがみ付く猫共を抹殺する為に参上仕った
!﹂
−−−to
1052
Phase138−1 痺れ出すアカンサス
突如姿を見せた渡辺と言う鎧を着けた男の凄まじい殺気はユウナ
嬢達の魔法力と互角に戦えそうな雰囲気だった為、思わず警戒して
しまうエロス・マギカの面々でござったが、怖気づく暇もなくすぐ
さま武器を構えるのでござった。ここまで来てしまったら最早死闘
は避けられない、そう考える一同でござった。
﹁あなたが高千穂峡に毒ガスをばら撒いたのね! 一体どうしてこ
んな酷い事を!?﹂
﹁決まっているだろう、権力にしがみ付いている猫共をこの世から
なくして新しき世を作り出すのだ!﹂
あれだけ虐殺をしておいて新しき世を作るとほざきたてる渡辺に
対してアーヴァイン殿は納得が遺憾といわんばかりにマジカルスナ
イパーライフルで射撃を行ったのでござる。その銃弾は渡辺の日本
刀の攻撃によって運悪く切り払ってしまったのでござった。
﹁納得できないな! いくら新しい世の中を作る為に自分より弱い
人を犠牲にするなんてさ!﹂
﹁これがこの世の掟、生き残るのは強き者のみ。弱き者は死すべし
!﹂
どうやらこの渡辺と言う男は自分より弱い人間を虐殺する事しか
考えていないらしく、残酷な心を持った悪党のようでござる。その
様な台詞を聞いてエリア嬢はすぐさま怒りの言葉と共に渡辺に対し
てマジカルシザースで切りかかったのでござったが、これも切り払
われてしまったのでござった。
1053
﹁許さない、人の命を何だと思ってるの?﹂
﹁弱者に命を持つ資格なし、そしてそれの味方をする貴様達も同じ
事。大人しく強者の幸福の糧となるがいい!﹂
そこで渡辺は懐からボタンを取り出してスイッチを押してミサイ
ルを発射させたのでござる。そのミサイルはユウナ嬢の方向へと向
かって飛んで来たのでござったが、ディリータ殿が全て切り落とし
てしまったのでござった。
﹁だからと言ってお前らの虐殺行為を許す訳にはいかないな! 罪
のない人達を犠牲にするやり方に俺達は頭にきてるんだからな!﹂
﹁ようやく本気を出したか。ならば俺とお前達、どちらかが倒れる
か真剣勝負だ!﹂
そういって巨大な刀を抜く渡辺に対して魔法力を覚醒させるユウ
ナ嬢達。この展開は宮崎県での死闘の幕開けを告げるのには十分な
動きでござった。
﹁だったら私達も本気でいくわよ! もうこれ以上あなたの様な悪
党なんかにこの世界を好きにさせるわけにはいかないわ!﹂
be
continued−−−
死闘が今、始まろうとしておった。
−−−to
1054
138−2
渡辺との死闘が幕を開けたと同時にムスタディオ殿とアーヴァイ
ン殿はマジカルスナイパーライフルによる精密射撃で攻撃すれば、
ディリータ殿は居合い抜きで渡辺に攻撃を開始したのでござる。し
かし、いずれも渡辺に対するダメージは小さく、致命傷には至らな
かったのでござった。
﹁コイツ、まるで武人じゃない! 私達の攻撃を受けても立ってい
られるなんて!﹂
﹁どうやら徹底的に攻撃しないと駄目みたいだわ⋮⋮! こうなっ
たらとことん攻撃してやるわよ!﹂
ユウナ嬢とキスティス嬢が言葉を呟いている間にエリア嬢はマジ
カルシザースで渡辺に斬りかかれば、エアリス嬢もマジカルリボン
で渡辺の身動きを封じる為に全身を強くまきつけるのでござる。こ
うしている間にキスティス嬢はマジカルマシンガンで渡辺に容赦な
く射撃攻撃を繰り出してきたのでござった。
﹁これだけ攻撃を続けているなら⋮⋮!﹂
﹁いずれダメージは大きくなるはず!﹂
﹁それでも駄目だったらまた繰り返すのみ!﹂
しかし怒涛の攻撃もむなしく空振りに終わり、渡辺が受けたダメ
ージは致命傷を与えると言う所までいかずに渡辺はエアリス嬢のマ
ジカルリボンを引きちぎったのでござる。それでもユウナ嬢はマジ
カルソードで身動きを取り戻した渡辺に対して連続攻撃を素早く繰
り出して来たのでござった。
1055
﹁もうこれ以上私達は止まる訳にはいかないわ! あなたを倒して
この戦いを終わらせるんだから!﹂
﹁小娘め、身の程を知るがいい!﹂
渡辺は日本刀でユウナ嬢に斬りかかるのだが、ディリータ殿が間
一髪で切り払ったのでござった。その後にムスタディオ殿とアーヴ
ァイン殿が援護射撃で渡辺の腕を打ち落とそうとしたのでござった
が、運悪くかわされてしもうた。しかしこの後にエリア嬢がマジカ
ルシザースの一閃が渡辺に対してクリーンヒットしたのでござった。
﹁あなたの様な人の命を弄ぶ輩は許さない!﹂
﹁ぬかったか⋮⋮。ならば俺の全力を見せてくれようか⋮⋮!﹂
そこですかさず渡辺は手裏剣をエリア嬢に投げつけて来たのでご
ざったが、ユウナ嬢がマジカルソードで完全に斬り払ったのでござ
った。この時点でユウナ嬢の魔法力は完全に覚醒を果たしており、
渡辺の殺気を完全に上回っておったのでござる。
﹁私達の力が完全にあなたを上回っている今、もう誰にも私達を止
める事はできない!﹂
be
continued−−−
﹁だから、覚悟してもらうからな!﹂
−−−to
1056
138−3
高千穂峡で激戦を繰り広げているユウナ嬢は魔法力を最高潮に覚
醒させて、渡辺との戦いに決着をつけようとしておったのでござる。
この魔法力の覚醒による勢いは死神や悪魔を恐れてもおかしくない
と言っても良いほどであり、渡辺も怖気つき始めたのが何よりも証
拠でござった。
﹁おのれ⋮⋮、このような力を秘めた人間がいたとは、なんて恐ろ
しき光景なのだ!﹂
﹁当たり前よ! 私達は大切な人を守るために戦ってるんだから!﹂
ユウナ嬢の言葉を合図にエリア嬢とキスティス嬢も覚醒させた魔
法力を利用して渡辺に対して連続攻撃を繰り出して来たのでござる。
エリア嬢はマジカルシザースを豪快に振り回して渡辺に対して連続
での素早い振り回し攻撃を繰り出して来たのでござった。これを喰
らった渡辺は後ろへと吹き飛ばされた後にキスティス嬢が放ったマ
ジカルチェーンによって体をぐるぐる巻きにされた後に強力な爆発
魔法を喰らい、一気に大ダメージを受けてしまったのでござった。
﹁あなたの様な人間にこの世界の未来を語る資格などない!﹂
﹁だから私達の愛と義のブレイブハートがあんたの野望を打ち砕く
から!﹂
その隙を見たムスタディオ殿とアーヴァイン殿は渡辺が後ろへと
吹き飛ばされている間にマジカルスナイパーライフルで狙いを定め
て射撃の準備をしておった。渡辺が地面に落下する直前まで来た所
を確認すると二人のマジカルスナイパーライフルの銃口が火を噴い
1057
たのでござった。
﹁あんたには悪いけど、ここで終ってもらうよ!﹂
﹁何せ俺達には全ての悪党を倒して館山に帰るって楓君との約束が
あるんだからな!﹂
渡辺が銃弾を喰らった後にユウナ嬢は素早くジャンプして、体か
ら光り輝くオーラを引き出して来たのでござった。そしてマジカル
ソードを取り出して渡辺に近づいて⋮⋮。
﹁受けてみなさい、私の愛と義のブレイブハートを!﹂
﹁ぐわああああああああ!﹂
ユウナ嬢の高速連続攻撃を喰らった渡辺は天高く空に吹き飛ばさ
れてしまったのでござった。この時を持って高千穂峡の戦いは幕を
閉じて、多くの命の無念が晴れた瞬間を迎えたのでござる。
﹁やったな、ユウナ!﹂
﹁戦いは終わったけど私達の宮崎県での任務は終わっていないわよ。
まずは復興作業を開始するわよ﹂
ユウナ嬢は毒ガスによって命を絶たれたすべての生き物の死骸を
見つめていたのでござった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
3日が経って千葉県警の会議室ではドーガ長官とシド指令が相良
先生を向かえて何やら報告を開始していたのでござる。机の上には
今まで楓殿達が戦っていた様子を映し出されていた写真が並べてい
たのでござった。
1058
﹁相良先生、これが楓君達の戦いの様子です﹂
﹁いよいよこの日本を舞台にした作戦は終盤を迎えています。楓君
達は北海道、美織ちゃん達は沖縄、ユウナちゃん達は鹿児島、フリ
オニール君達は兵庫、ファリスちゃん達は山口でデビルロマイアと
退治すると言う連絡を受けています﹂
その報告を受けた相良先生は安堵の表情を浮かべると同時に、楓
殿達を気遣うかのようにこれからの不安を口にするのでござった。
﹁そうですか、でも楓君達はデビルロマイアに勝利できるでしょう
か?﹂
﹁大丈夫ですよ相良先生! 彼等はいつだってエロスな勇気と愛で
どんな戦いだって勝てたじゃないですか!﹂
そう勇気付けるのは楓殿の勝利を信じている同僚の教師でござっ
た。その言葉を筆頭にどんどん自信を持って楓殿の勝利を信じる声
が聞こえてきたのでござる。
﹁失禁魔法少女達のミニスカ失禁のおかげで生きる楽しさを教えた
り、世界中の方々に命の大切さを学ばせる事ができたんです!﹂
﹁必ず勝ちます! 何たって楓君達は館山が誇る世界の英雄なんで
すから!﹂
その言葉を聞いて相良先生の表情が徐々に和らげていくのでござ
る。幾つもの戦いを勝ち続けてきた楓殿だからきっと勝って帰って
来てくれると信じる事が出来たかもしれないでござった。
﹁そうですね、楓君のおかげで失禁魔法少女のみんなと一緒に楽し
い毎日を送り出す事だってできたんです! 楓君のドキドキパワー
1059
とミニスカ失禁魔法があればどんな敵だって勝てるはずですよ!﹂
そう語る相良先生の瞳から楓殿の勝利を願っている涙の光が見え
始めたのでござる。
︵楓君、アリエルちゃん達と一緒に必ず館山に帰ってきてね⋮⋮!
be
continued−−−
信じてるわよ、あなたのエロスな奇跡がこの世界を救う事を!︶
−−−to
1060
Phase139−1 とろけるノースポール
日本の九州南部と鹿児島県の鹿児島湾にある桜島は世界中で有名
な火山であり、毎年多くの観光客が訪れるこの大地で今にもエロス・
マギカと決戦を迎えるデビルロマイアの男達の姿があったのでござ
る。彼等は桜島の中央にあるアジトの会議室で色々と資料を見つめ
ふくながけんいち
ながら対策を練っていたのでござった。
その中心人物と言えるのが福永健一、スキンヘッドにデカイ図体
が目立つ男こそ、この舞台のボス的存在でござる。大勢の奴の仲間
が奴の言葉に耳を傾けていたのでござった。
﹁いいか、この連中が我々と戦うメンバーだ! 守りは俺に任せて
お前達は奴等を叩くのだ! 一蓮托生、我らの志は一つぞお!﹂
﹁やはりこの様な色気のない女の子達と野郎共と戦うのか。出来れ
やすお
ばミニスカ失禁魔法を使う巨乳美少女達と戦いたいんだがね﹂
ささき
そう文句を愚痴っているのは佐々木靖男、福永の仲間の一人、そ
してスナイパーの一人でもありかなりの女好きでござる。どうやら
ユウナ嬢やキスティス嬢の魅力の無さに残念がっていたようで、失
禁魔法少女との戦いを望んでいたようでござる。
﹁佐々木、そう文句を言うな。この連中を倒して失禁魔法少女を奇
襲すればいいだけの話だ。俺は誰にも容赦する気は無いがな﹂
いわむら みずき
愚痴る佐々木を言葉でなだめている冷酷な男の名前は岩村瑞樹、
冷酷なスナイパーであり、どんな敵にも容赦しない性格は誰からも
恐れる事は間違いないでござろう。奴から放たれる冷酷なオーラは
この空気を名一杯包んでいたのでござった。
1061
そんな会話が続いていくなか、福永のスマホから発信音が鳴り響
き、奴はそれに反応して対応したのでござる。
﹁どうした!?﹂
福永は通信相手の声を聞いては黙ったままにしており、そのやり
取りはしばらく続いたのでござる。しばらくしてから通信を切った
福永は血相を変えて仲間達に声を掛けたのでござる。
﹁お前達、エロス・マギカの面々がやって来たぞ! 戦支度をしろ
!﹂
﹁さてと、俺達の活躍が来たようだな。さっさと終らせて失禁魔法
少女との戦いを挑ませてもらおうか!﹂
その声を聞いた一同は戦支度を開始、これから始まる決戦に挑も
うとしておった。
continued−−−
﹁今に見ておれ、エロス・マギカ! 貴様達をそう簡単には極楽へ
be
と行かせんぞ!﹂
−−−to
1062
139−2
デビルロマイアとの決戦に挑もうとしているジタン殿とティーダ
殿一行は桜島の入り口で戦闘ロボット達の奇襲攻撃を受けていたの
でござったが、みんなの攻撃によってその場をしのぐ事はできたの
でござった。
事が起きたのは高千穂峡の戦いからの翌日、デビルロマイアから
の果たし状を受け取ったジタン殿は桜島にて待つとの事で至急に向
かったのでござった。
﹁全く、宮崎の復興作業が終ってからデビルロマイアの連中から果
し状が来るなんて思いもよらなかったぜ!﹂
﹁文句はデビルロマイアに言った方がええ。あいつらは俺達を叩き
潰す為に何でもやる連中やからな﹂
ジタン殿とティーダ殿はお互いの武器で戦闘ロボットを攻撃して
いき、次々と出てくる敵をなぎり倒していくのでござる。デビルロ
マイアのやる事にいい加減に腹が立ってきたジタン殿でござったが、
何よりもみんなの幸せを守る事と、楓殿と交わした約束を果たす事
しか頭に無かったのでござった。その証拠にジタン殿の魔法力は徐
々に上がってきているのでござる。
﹁あいつらに文句を言ってやりたいけど気を抜いたら俺達がやられ
ちまうからな!﹂
﹁その通りね。一刻を争う状況だから何としても負けられないわね
!﹂
それに続いてヴァン殿とティファ嬢も気合の入った攻撃で戦闘ロ
1063
ボットを次々と倒していき、お互いの仲間を守りながら進んでいく
のでござる。戦闘ロボットの奇襲攻撃を何度も経験したヴァン殿と
ティファ嬢にとってはこの程度の敵では相手にならなくなってきた
のか、いつもの攻撃がより強力になってきたのでござった。やはり
デビルロマイアの事が許せないと言う気持ちが強まってきているの
でござろうか。
﹁あいつらも本気を出してきたんだから俺達もそれに対応した力を
引き出さないとやばいな!﹂
﹁その通り、ここで負けたらしゃれにならんからな!﹂
ムスタディオの射撃攻撃に続いてディリータ殿の居合い抜きが戦
闘ロボットの胴体を切り倒していき、疾風怒濤の攻めに勢いづかせ
ていたのでござる。最早デビルロマイアの本気が見え始めている頃
だから何としても勝たなくてはいけないという気持ちが渦巻く中、
今の彼等にはそれに屈せずにどんどん力を見せているのでござった。
勝利するまで諦めないという気持ちを持ち続ける事を学んだ彼らに
とってはこの程度の敵は最早楽勝でござろう。何より今の彼等には
楓殿との約束を果たす事だけが唯一守るべき物でござった。
﹁みんな、デビルロマイアの連中が姿を見せるまで絶対に気を抜か
ないで!﹂
﹁私達は何としてもこの戦いに勝たなくてはいけません! エロス・
マギカには幸せを守る使命がある事を忘れないで下さい!﹂
ユウナ嬢とエアリス嬢の言葉がエロス・マギカの士気を高々に上
げていくのでござった。この戦いに勝利してみんなの幸せを守る、
be
continued−−−
今はそれを果たす事だけが彼等を動かしていくのでござった。
−−−to
1064
139−3
桜島で戦闘ロボットと戦っているユウナ嬢達は次々と撃破してい
きながら前へと進んでいったのでござる。少しずつ勢いを増してい
くユウナ嬢達でござったが、デビルロマイアに対する怒りも上がっ
てきており、連中の悪行をたくさん目にしてきたのだからそうなる
のは当たり前でござろう。
﹁あと少し、みんな頑張って! この勢いを維持すればデビルロマ
イアの連中は姿を見せるはずよ!﹂
﹁分かってる! もうこれ以上あいつらの悪行を許す訳にはいかな
いぜ!﹂
ジタン殿も徐々に魔法力を上げていき、戦闘ロボットに怒涛の攻
撃を繰り出していきながら前に進んでいくのでござる。ジタン殿が
放つ魔法光弾からは大切な仲間を守りながら、館山の人達とかわし
た約束を果たす為に戦いたいと言う気持ちが込められておったので
ござった。何としても勝たなくてはいけない戦いだから、闘志が燃
え上がってきたのでござった。
﹁俺達も負けてられないぜ! ここでくたばったら楓君達に申し訳
が立たなくなるからな!﹂
﹁一人で何でも背負い込もうとするなよ、ムスタディオ! 俺達だ
って楓君と交わした約束を果たす為に戦っている事を忘れないでく
れよ!﹂
アーヴァイン殿とムスタディオ殿のマジカルスナイパーライフル
が銃口から火を吹くと同時に、弾丸が発射されて戦闘ロボットの胴
1065
体を打ち抜いていくのでござる。最早この銃弾はもう誰にも負けな
いといわんばかりの威力を引き出しながらの発射でござった。
しばらく経ってから、エリア嬢が何やら感じているようでござっ
た。
﹁ユウナ、誰かが私達の側まで近づいてくる気配がする!﹂
﹁もしかして、デビルロマイアなの!?﹂
ユウナ嬢も気配を感じた頃、いきなり地面が爆発を起こしてきた
のでござった。幸い、オートテレポーテーションと言う魔法を利用
して回避できたのでござったが、大きな爆発音が耳に響きながら、
灰色の巨大な煙が視界を覆っていたのでござった。
﹁いきなり地面が爆発だなんてちょっと反則じゃないのか!?﹂
﹁愚痴っても無駄や。あいつらは俺達を潰す為にはどんな汚い手を
使ってくるからな!﹂
ジタン殿とティーダ殿がいきなりの爆発音に驚く暇を見せずに言
葉を発していると一人の男の声が聞こえて来たのでござる。ユウナ
嬢が声を下方向を見てみると、初めて見る福永の顔が見えてしまっ
たのでござった。
﹁これ以上お前達に極楽へ行かせる訳にはいかん! 大人しく我々
の刃の錆になるがいい!﹂
﹁もしかしてコイツがボスなの!?﹂
be
continued−−−
決戦まであと少しでござった。
−−−to
1066
Phase140−1 消え行くフウセンカズラ
﹁さてと、この一撃で黙らせるとするか!﹂
﹁きゃあ!﹂
福永との戦いに突入したユウナ嬢達、お互いの力を出し合った戦
いの幕開けは佐々木のスナイピングがパンネロ嬢の足元に炸裂した
所から始まったのでござる。幸いに回復魔法でダメージは回復した
ものの、この戦いはまだまだ油断は出来ない状況がこれからも続き
そうな予感がしてきたのでござったためか、ジタン殿とティーダ殿
がお返しといわんばかりと両手からビームを福永に向かって発射し
てきたのでござった。
﹁さっきはよくもパンネロにダメージを与えてくれたじゃねーか!
お返しさせてもらうぜ!﹂
﹁こうなったらお前等をとことん痛めつけてやるから覚悟せえや﹂
﹁小僧共が、甘いわ!﹂
このビーム砲は福永に向かって素早い動きで真っ直ぐに飛んでい
ったのでござったが、運悪く福永に回避されてしまい、奇襲攻撃を
仕掛けられてしもうた。当然ジタン殿とティーダ殿は回避する事は
できずにダメージを受けてしまうのでござった。後ろに吹き飛ばさ
れた2人は立ち上がることも出来ずにただ倒れているところを見つ
めていた岩村はマシンガンで止めを刺そうとしていたのでござった。
﹁例えお前達が瀕死だろうが俺は勝つために殺す事を躊躇わないぜ。
怨むなよ?﹂
﹁そうはさせないわよ!﹂
1067
﹁ジタンとティーダをやらせるわけにはいかないんだからね!﹂
岩村がマシンガンの引き金を引いて銃弾が発射された後にユウナ
嬢がマジカルバリアを発展させて、銃弾を弾き返すとキスティス嬢
がマジカルチェーンによる遠距離攻撃で岩村のマシンガンを破壊し
てしまったのでござった。思わぬ援護防御とカウンターに戸惑う岩
村でござったが、ユウナ嬢とキスティス上に興味を持ったようでご
ざる。
﹁なかなかやるじゃないか、どうやらエロス・マギカの女は失禁魔
法少女だけじゃないみたいだな﹂
そう呟く岩村でござったが、後ろからディリータ殿が居合いの構
えをしている事に気づかないまま一息しようとしておったのだが佐
々木の銃弾がそれに対して放たれた為、気づく事ができたのでござ
った。
﹁ほう、まだエロス・マギカにはこの様な芸当ができる人間がいた
とはな﹂
﹁言っておくけどこの芸当ができるのは彼等だけじゃないわよ!﹂
そこでティファ嬢がマジカルファンによる奇襲攻撃を岩村に対し
て素早く繰り出してきたのでござったが、佐々木の銃弾によって運
悪くガードされてしまったのでござった。そしてティファ嬢は左腕
に大きなダメージを受けてしまい、流血が止まらない状態になって
しまったのでござる。
﹁ふ、女の子相手に容赦できないなんて俺もまだまだ甘いな﹂
﹁そ、そんな⋮⋮!﹂
1068
しかしこの後にヴァン殿がマジカルトンファーで佐々木に対して
超高速で突っ込んできて、疾風怒濤の連続攻撃を繰り出してきたの
でござる。急な攻撃に対して佐々木は回避する事もできずに、手痛
い攻撃を何度も喰らった後に後ろへと弾き飛ばされてしまったので
ござった。
﹁よくもティファにダメージを与えたな! この借りはきっちりさ
せてもらうぞ!﹂
﹁く、俺もまだまだだな⋮⋮!﹂
be
continued−−−
まだ、この戦いの行方は見えていないのでござった。
−−−to
1069
140−2
ヴァン殿の攻撃を筆頭に桜島での戦いはますますヒートアップし
てきており、どちらが勝ってもおかしくない状況になってくるのは
時間の問題でござる。両者とも怒涛の攻撃を見せたのでござったが、
なかなか勝負が決まるほどの一撃は見当たらない物の、目が放せな
いほどの展開を見せていたのでござった。
﹁こいつらなかなかやるじゃないか! まるで獣が暴れ始めた時っ
て感じかな?﹂
﹁だったら、俺達も獣になるまでだぜ!﹂
ジタン殿とムスタディオ殿も気合が入り、福永に対して総攻撃を
開始すれば、エリア嬢もマジカルシザースで佐々木を目掛けてダッ
シュしながらの連続攻撃を繰り出していたのでござった。この容赦
ないエリア嬢の攻撃に佐々木はまたしても大ダメージを受けてしま
うのでござる。
﹁ハハハ、まさか連中がここまでやれるとはな。俺もまだまだだな﹂
﹁ならばこのまま修羅となりて、この戦いに終止符を打つまでよ!﹂
そういって福永は懐から爆弾を取り出して、ユウナ嬢に目掛けて
豪快に投げ出したのでござる。その光景を見つめていたヴァン殿は
回転浴びせ蹴りで福永が投げた爆弾を蹴り返して、空へと飛ばして
爆発させたのでござった。思わぬヴァン殿のファインプレーに福永
はただ、呆然とするまでだったのでござった。
﹁な、なんだと⋮⋮!﹂
1070
﹁いつまでもお前達の思い通りになると思ったら大間違いだぞ! 俺達には大きな責任があり、果たさなくてはいけない約束があるか
ら負けられないんだからな!﹂
その言葉の後に岩村はロケットランチャーを取り出してヴァン殿
に対して射撃攻撃を開始したのでござる。そのことにヴァン殿はま
だ気づいていなかったのでござった。
﹁お前達の正義感はなかなかの物だ。だが、詰めがもう少し甘かっ
たな﹂
﹁!?﹂
ヴァン殿が気づいた頃にはもう時既に遅し、ロケットランチャー
の弾丸はもう既に零距離まで近づいてきており、回避できずにダメ
ージを受けて後ろへ吹き飛ばされてしまったのでござった。その威
力を目にしたエアリス嬢はすかさずヴァン殿に向かって駆け足で移
動したのでござった。
﹁ヴァン、しっかりして!﹂
﹁俺は大丈夫だから⋮⋮、あいつらを倒してくれ!﹂
そういっている間に岩村はまたしてもロケットランチャーでエア
リス嬢に向けて攻撃を開始、真っ直ぐに飛ぶ弾丸は標的となる獲物
に向かって飛んでいくのでござったが⋮⋮。
﹁もうこれ以上お前等の好きにさせるかよ! 楓君と交わした約束
を果たす為に負けるわけにはいかないんだからな!﹂
遂に魔法力を覚醒させたジタン殿がその真骨頂を見せると言わん
ばかりか、背中に蝶の翼を生成して金色のオーラを全身かだ引き出
1071
していたのでござる。それに続いてティーダ殿もジタン殿と同じ状
態となって覚醒を果たしていたのでござった。
﹁お前らのような悪党はいっぺん死んだ方がええわ。覚悟しときや﹂
﹁何をほざくか、こうなったら総力戦でいくしかないわ!﹂
力を燃やす福永達の気合がさらに上がってきており、死闘はます
ます目が放せない状況になってきたのでござる。もうこうなったら
be
continued−−−
お互いが倒れるまで終わる事はないでござろう。
−−−to
1072
140−3
﹁行くぜみんな! これが俺達の日本でのラストミッションだから
最後はド派手にかっこつけるぞ!﹂
﹁分かってるわ! 最後は私達の魔法力も全てコイツらにぶつけま
しょう!﹂
ジタン殿とティーダ殿の魔法力が覚醒を果たして一気に福永達に
対して総攻撃を開始しようとした時、ユウナ嬢達全員も魔法力を最
大に覚醒を果たしたのでござった。これを見て焦りを出し始めた福
永達は懐からガトリング砲を取り出してジタン殿を攻撃しようとし
たのでござったが、最早手遅れであり、全ての銃弾はディリータ殿
の切り払いによって全て防がれてしまうのでござった。
﹁この程度の攻撃は全て俺達にとっては雑な物にしか見えないぜ!
これでお前達の俺達に対する対策カードは全て失った!﹂
﹁後はお前達が俺達に倒されるのを待つのみだぜ! 俺達の愛と義
のブレイブハートによってな!﹂
ムスタディオ殿とアーヴァイン殿のマジカルスナイパーライフル
の銃口が火を噴いて福永達に一斉射撃を繰り出してきたのでござる。
回避しようとした福永達でござったが、エアリス嬢のマジカルリボ
ンが福永達の足元に絡みついたため、身動きが取れないようになっ
ていたので思わず完全に喰らってしまったのでござった。
﹁な、なに∼!? もしかしてこれが魔法力だというのか!?﹂
﹁その通りです、私達の怒りとみんなを守りたいと言う願いがここ
まで強くしたのです! だからもう貴方達の悪意なんかに負けたり
1073
はしません!﹂
デビルロマイアの悪意に対する怒りと館山の人達と交わした約束
を果たすと言う願いがエロス・マギカのみんなをここまで強くした
のは誰が見ても分かるはずでござろう。もう誰にも彼等を止める事
はできないと悟るはずでござろうか。
それを象徴するのはジタン殿とティーダ殿の覚醒を果たした魔法
力によるこの戦いの幕を閉じる一撃が炸裂しようと言う所でござっ
た。
﹁お前等には分からないだろうな! 俺達は館山で大切な人達に出
会い、それを守りたいと言う願いによって強くなれる事を学んだん
だ!﹂
﹁だから俺らは負けられないんや。例え誰かに否定されてもな!﹂
そしてジタン殿とティーダ殿に両手には巨大な剣が握られていた
のでござった。これは魔法力によって生み出されたものである事は
間違いないでござろう。
﹁守りたい者だと!?﹂
﹁そしてお前等にも教えてやる! 誰かを愛する気持ちはどんな悪
意にだって負ける事は無いという事をな!﹂
2人の強力な一撃は巨大な剣から放たれる一閃によって福永達の
肉体を天へと吹き飛ばしていき、悪意に染まった桜島の空気を一気
に焼き尽くしていったのでござった。
﹁なにいいいいいいいい!?﹂
﹁ぐおおおおおおおおお!﹂
1074
一閃が終わると、福永達が消えているのを確認したユウナ嬢達は
櫻島での戦いが終わっている事を感じていたのでござった。ようや
く九州メンバー達の任務は終了したのでござった。
﹁ハア、ハア⋮⋮。もうこれで俺達は勝ったんだよな⋮⋮!﹂
﹁そうだよ、ジタンにティーダ。貴方達の力のおかげで私達は勝っ
たんだよ?﹂
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
あの戦いから翌朝、櫻島での戦いから一夜明けた朝の事でござる。
ジタン殿が宿舎の入り口に届いたエロス・マギカ宛の手紙を手にし
た事から、思いもよらない事実が発覚したのでござった!
﹁何だって!? 館山市が⋮⋮!﹂
その手紙には、信じがたい内容が書かれているようでござったの
か、ジタン殿と同じくその手紙を目に通したユウナ嬢もまたどこか
暗い表情を見せているのでござる。そして同じくこの手紙を目に通
していたエリア嬢の表情は窺えないようであり、エアリス嬢はうつ
むいて頬を真っ青に染めているのでござった。
一体何が起こっているのか、彼等が本当の真実を知るのはこれか
be
continued−−−
らの事でござった。
−−−to
1075
Phase141−1 流れ出すヤグルマギク
首里城は沖縄県に存在して、かつて海外貿易の拠点であった那覇
港を見下ろす丘陵地にあった城跡でござる。国宝としても有名でも
あり沖縄が誇る歴史溢れる建物でもあるため、観光客もたくさん来
ているのは有名な話でござるが、ここでもエロス・マギカとデビル
ロマイアとの決戦が始まろうとしているのでござった。
﹁待ちなさい! もうこれ以上あなた達を野放しにするわけにはい
かないわ!﹂
﹁大人しくデビルロマイアの情報を喋ってもらうからね!﹂
関ヶ原町で発生した竜巻によって沖縄県の首里城へと飛ばされて
しまった美織嬢と愛理嬢はしんがりを勤めているデビルロマイアの
戦闘ロボットを見つけて、それの追撃を開始したのでござる。
﹁伊吹さんに朱里さん、ここは頼みます!﹂
﹁OKだ、任せてくれ!﹂
伊吹殿と朱里嬢もお互いの武器で戦闘ロボットの攻撃を弾き返し
ながら聖殿と新久朗殿の血路を切り裂いていくのでござった。
﹁聖君に新久朗君、俺と朱里が戦闘ロボットの相手をするから逃げ
たロボットの追撃を頼む!﹂
﹁あいつらを追えばきっとデビルロマイアの人間が潜んでいるはず
よ!﹂
その言葉を聞いた聖殿と新久朗殿は首を縦に振って美織嬢と愛里
1076
嬢の後を追ったのでござる。その他にもギルバード殿とガイ殿、セ
ルフィ嬢とゼル殿も一緒に戦闘ロボットの群れに対して攻撃を開始
したのでござった。
﹁ガイ、こうなったら僕達だけでこの戦闘ロボット達を倒そう!﹂
﹁無論、そのつもりだ﹂
ギルバード殿はマジカル三節混で戦闘ロボットの群れを次々とな
ぎ倒していけば、ガイ殿はマジカルヌンチャクで戦闘ロボット達を
しばき倒していくのでござる。
﹁お前達は罪のない人達を傷つけすぎた﹂
﹁この償いはきっちりして貰うからね!﹂
この攻撃はデビルロマイアの悪事を色々と見ていたため、その怒
りに対して徐々に威力が増していくのでござった。セルフィ嬢とゼ
ル殿も得意の挌闘術で戦闘ロボット達に大きなダメージを与えなが
ら次々と吹き飛ばしていくのでござった。
﹁こんな所で負けちまったら楓君に合わせる顔が無いから絶対に勝
つぞ、セルフィ!﹂
﹁了解だよ! 私達も頑張って倒していこう!﹂
楓殿と交わした約束を果たす為に負けるわけにはいかないと言わ
んばかりの怒涛なる攻撃を見せ付けているゼル殿達の気迫は沖縄の
悪意に満ちた空気を焼き尽くすかのようでござった。最早彼等には
迷いなどく、ただ約束を果たして弱い人間達を守り抜きたい願いに
よって戦い続けるだけでござろうか。
︵聖君に新久朗君、後は任せたよ!︶
1077
be
continued−−−
朱里嬢はただ、聖殿の無事を祈るだけでござった。
−−−to
1078
141−2
次々と戦闘ロボットを撃破しながら前へと進んでいく新久朗殿と
聖殿、それに美織嬢と愛理嬢は闘志を燃やしながらデビルロマイア
の人間を探していくのでござったが、未だに発見できずにいたので
ござる。彼らの目に写っているのは戦闘ロボットの群れでござる。
﹁一体何処まで戦闘ロボットが出てくるわけ!? これじゃあキリ
が無いわ!﹂
﹁だったら、私達の奥の手を使いましょう!﹂
美織嬢はそう言うと、愛理嬢のおっぱいを鷲掴みしながらその唇
にキスをした後にミニスカ失禁したのでござる。そのおしっこの水
溜りは風の刃へと姿を変えて、戦闘ロボット達の群れへと高速で飛
んでいき、次々と切り裂き続けたのでござった。
﹁美織達の失禁魔法が戦闘ロボットを倒してゆく間に僕達はデビル
ロマイアの人間達を探そう!﹂
そう言って新久朗殿は聖殿と一緒に駆け足でその場を美織嬢と愛
理嬢にまかせて、デビルロマイアの人間を探しに首里城の近くの森
林へと、捜索に向かったのでござった。美織嬢と愛里嬢の失禁魔法
は戦闘ロボットが全滅するまで続いていたそうな。
﹁一体どこにいるんだ⋮⋮! デビルロマイアの人間達は!﹂
﹁あいつらは自分達が一体何をやっているのか分かってるのか! そんな惨い事しても何も得られる物は無いと言うのに!﹂
1079
聖殿と新久朗殿はデビルロマイアの残虐行為を目にし続けてきた
のだから、このような事をしても心が痛まない輩に対する怒りが強
まっていくのでござる。だからデビルロマイアをもうこれ以上無視
してはいけない、放置してはいけないと言う信念が強くなっていき、
彼等を誰かを守りたい気持ちを強くさせるのでござろう。
﹁あいつらは一体どうしてこんな惨い事ができるのかは分からない
⋮⋮。でもこんな事をしている連中は絶対に許してはいけないと言
う事だけは理解している!﹂
﹁もうこれ以上悲しみが広がらない為には僕達がデビルロマイアを
叩くしかない! だからこそ、僕達には負ける事だけは許されない
んだ!﹂
2人のこれ以上にない魔法力が覚醒していき、沖縄県の邪悪なる
空気が徐々に焼かれ始めていくのでござる。きっとデビルロマイア
の悪行が許せない気持ちが強くなり、怒りが2人の体に纏い始めて
きたのでござろう。
﹁行こう聖君! 僕と君でこの戦いに終止符を打つんだ!﹂
﹁分かってる、美織達と一緒に館山へと帰るんだ! これは楓君と
be
continued−−−
かわした約束でもあるんだ!﹂
−−−to
1080
141−3
聖殿と新久朗殿が首里城の周りを駆け回っている間に戦闘ロボッ
トがいきなり強襲してきた為、魔法力を覚醒させてお互いの武器で
攻撃していくのでござる。
﹁またこんなに戦闘ロボットが襲いかかってきたのか!﹂
﹁でも私達は負けるわけにはいかないわ、行きましょうか!﹂
多くの戦闘ロボット達が襲い掛かってきているのでござったが、
楓殿や美織嬢と愛理嬢達との固い絆によって心を強くした聖殿と新
久朗殿にとっては最早敵ではなくなってしまったのでござったため、
軽々と戦闘ロボットを切り倒してしまうのでござった。
﹁これ以上お前達の好きにはさせない。今の僕達はもう誰にも止め
させはしない!﹂
﹁美織ちゃんや楓君達と一緒に勝って館山に帰ってくるって約束し
たんだから負けるわけにはいかない!﹂
美織嬢や愛理嬢、そして楓殿達と一緒に戦ってきた2人にとって
この程度の敵の遭遇はなんとも無く、簡単にこなせなくてはならな
いミッションでござる。何故なら美織嬢達の愛によって守られてお
り、誰よりも人の命を大切にすると言う気持ちが徐々に育ち始めて
いるため、戦う勇気が身に付いたのでござる。
﹁聖、新久朗君! 私達も今からあなた達に合流するわ!﹂
そんな2人に柚木嬢と友紀嬢、奏嬢に里菜嬢が合流してきたので
1081
ござった。背中に悪魔の翼を身に着けた彼女達はミニスカ失禁して
おしっこの触手を生成した後に、戦闘ロボットを次々と串刺しにし
ていくのでござる。
﹁ありがとう、奏に里菜! おかげで何とかなりそうだよ!﹂
﹁こうなったら一気に殲滅させましょう! デビルロマイアの戦力
を少しでも削っておかなきゃ!﹂
里菜嬢達の失禁魔法を筆頭に聖殿と新久朗殿は戦闘ロボットを次
々と葬っていき、阿修羅の如くの強さを沖縄の夜空に見せ付けてい
くのでござった。この様な強さを見せられては、誰が見ても怖気づ
いてしまうのは確かでござろうか。怒涛の攻めを見せている間に戦
闘ロボット達は殲滅していくのでござった。
﹁後はデビルロマイアの連中を探すだけだ! 一刻も早く見つけて
沖縄を救うんだ!﹂
﹁了解よ! あいつらを野放しにしておけないわ!﹂
聖殿が言葉を述べた後に、何処からか男女の声が聞こえて来たの
でござった。この声を聞いて何が起きているのか理解できない聖殿
が声がした方向を首に向けてみると、6人の男女の姿が堂々と姿を
かわむら
見せつけていたのでござる。どうやら沖縄で暴動を起こしているデ
ビルロマイアの人間が見つかったのでござろう。
たくま
うめだ まさみ
﹁童貞男子共、デビルロマイアをなめた事を後悔せい! この川村
琢磨が成敗してくれるわ!﹂
﹁どうやらあなた達童貞男子と失禁魔法少女は、この梅田政美が教
えづれ すみこ
育しないとダメなようですね﹂
﹁この江連寿美子は屈しません! 必ず貴方方エロス・マギカを討
ち果たして見せます!﹂
1082
かきうちれん
さこだ せつこ
﹁祈りを力に! この迫田節子が物凄いものを見せてあ∼げ∼る∼
!﹂
ひろはしだいすけ
﹁へっ、この垣内蓮に狙われたのが、お前達の運の尽きだぜ!﹂
﹁この広橋代助の標的になったことが、運の尽きでしたね﹂
どれを見ても強力そうな雰囲気を放つ強敵ばかりでござったが、
今の聖殿達にとってはまさに敵無しといった所でござろう。今の聖
殿達の勇気はとても凄まじく、輝かしい物であるのだから。
﹁お前達がこの様な暴動を起こしたのか⋮⋮!﹂
﹁戦う前にどうして僕達を沖縄へ飛ばしたのかじっくり聞かせても
らうぞ!﹂
be
continued−−−
今まさに激しい予感がしてきたのでござった。
−−−to
1083
Phase142−1 戦いまくるドングリ
いきなり姿を見せた川村率いる6人の男女はとても個性が強く、
曲者と言ってもいいほどの武勇を持っているようでござる。何とな
く美織嬢と愛理嬢が恐怖で失禁してしまうほどには十分な威力でご
ざった。
﹁お前達のような色気づく精神を持った輩は徹底的にしばいてやる
から覚悟せい!﹂
﹁そうはいかないわよ!﹂
なんと美織嬢はおしっこで触手を生成して川村が放ったバズーカ
砲による攻撃を完全に切り払ってしまい、愛理嬢のおしっこででき
た剣や槍が川村に対して奇襲攻撃してきたのでござった。
﹁そう簡単に俺を倒せると思うな!﹂
﹁私達がそう簡単に恐怖失禁すると思ってる? この魔法で貴方達
の悪意を消滅させてあげるわ!﹂
2人は恐怖でミニスカ失禁していたのではなく、川村の攻撃に備
えていて失禁魔法を発動していたのでござる。その剣と槍は梅田の
超音波攻撃によって見事ガードされてしまったのでござった。
﹁このような下品な魔法を使う美少女は初めて見ました。だったら
私はエレガントな攻撃で貴方達に徹底的にダメージを与えてあげま
しょう!﹂
そう言って梅田は巨大なブーメランを数個投げて美織嬢と愛理嬢
1084
に向かって飛ばしてきたのでござったが、駆けつけてきた伊吹殿と
朱里嬢の切り払いによって不発に終わったのでござった。
﹁エロス・マギカを甘く見ないでね! こう見えても私達は律儀な
性格なのよ!﹂
﹁分かったらおとなしく俺達にやられるんだな!﹂
この様な奇襲攻撃を何度も経験してきた伊吹殿と朱里嬢にとって
は楽すぎる攻撃と言ってもいいでござろう。
﹁失禁魔法少女は館山市のみんなの心を癒やしたり悪の邪心を洗い
流す力があるんだ!﹂
﹁それを下品と言う奴は許さないわよ!﹂
そこですかさず垣内と広橋は弓矢による攻撃を伊吹殿と朱里嬢に
開始、もの凄い勢いで矢は飛んでいき、2人は全く気づかないまま
でござるが⋮⋮。
﹁そんなことは絶対にさせない! 私達はみんなと一緒に館山に帰
るって約束したんだから!﹂
なんと奏嬢のミニスカ失禁魔法で作った竜巻が広橋と垣内の矢を
はじき飛ばしたのでござった。これには広橋と垣内も驚きを隠せな
い状態になってしまったのでござった。
﹁なかなかやるじゃないか、俺達をここまでコケにするとは恐れ入
ったよ﹂
﹁では次から本気で行きましょうか﹂
それに続いて川村と迫田も爆弾を投げて美織嬢と愛理嬢に対して
1085
一斉に攻撃を開始したのでござった。
﹁さあ、ここからがお前等と俺らの戦じゃあ!﹂
﹁貴方達のような童貞とエロ魔法少女は徹底的にお仕置きしてあげ
るから覚悟なさ∼い!﹂
be
continued−−−
まだ死闘は始まったばかりでござった。
−−−to
1086
142−2
川村と迫田の爆弾攻撃はとても凄まじく、美織嬢と愛理嬢のおし
っこバリアで半減するので精一杯でござった。聖殿と新九郎殿がマ
ジカルソードで何とか切り払うものの、多少のダメージは受けてし
まうが、戦闘不能には至っていなかったのでござった。
﹁次は私の番です、覚悟しなさい!﹂
すると江連がチェーンを伸ばして伊吹殿と朱里嬢をめがけて特攻
攻撃を開始してきたのでござったが、奏嬢と里菜嬢のおしっこレー
ザーがこれを打ち払うのでござる。何とかこの攻撃を凌いだエロス・
マギカの面々はすぐさまカウンターを開始したのでござった。
﹁まずは僕から行くぞ!﹂
﹁上等じゃあ! タイマンなら絶対に負けんぞお!﹂
聖殿のマジカルソードが川村の拳を攻撃していくのでござったが、
ダメージを与えることができずに格闘攻撃によるカウンターをもろ
に喰らって後ろへ吹き飛ばされてしまうのでござった。何とか体勢
を立て直したい聖殿でござったが、迫田がバズーカ砲で聖殿に対し
て射撃攻撃を行おうとしていたのでござった。
﹁これでも喰らってあの世へと行きなさ∼い!﹂
﹁そうはさせない!﹂
何とか新九郎殿がマジカルソードで迫田のバズーカ砲を切り捨て
たため、無事に聖殿を守りだしたのでござる。そこですかさず美織
1087
嬢はミニスカ失禁を開始しておしっこで手裏剣を生成して川村と迫
田に攻撃を開始したのでござった。
﹁さっきはよくも聖を攻撃したわね! このお礼はきっちりさせて
もらうから覚悟しなさい!﹂
美織嬢のおしっこ手裏剣はすぐさま飛びかかるものの、垣内と広
橋の爆弾付きの矢によって全て破壊されてしまったのでござった。
﹁甘過ぎるぜ。その程度の考えなど俺達はすぐ分かるんだよ﹂
﹁我々も甘く見られた物ですね。こうなったら戦という物を教えて
やりましょうか﹂
すると垣内と広橋の爆弾付きの矢が次々と美織嬢達に向かって放
たれていき、次々とダメージを受けさせていったのでござった。そ
して爆弾付きの矢による攻撃が終わった頃には聖殿は完全にボロボ
ロとなってしまったのでござった。
﹁フフフッ、私達を甘く見ているからこうなるのよ?﹂
﹁さてと、この止めはどうしましょうか?﹂
迫田と梅田が徐々に迫っていく中、美織嬢と愛理嬢が完全に戦意
を喪失してしまい、気絶したのでござった。
﹁そ、そんな⋮⋮!﹂
﹁さてと止めじゃあ! 覚悟せえ!﹂
川村が爆弾を投げようとした時、地面がいきなり陥没始めて川村
達はそこに落ちてしまうのでござった。しかも川村達が落ちた先に
はぬるぬるとした液体が地面にへばりついていたのでござった。
1088
﹁何なのよこれは! 動けない!﹂
迫田が言うようにこの液体は川村達の身動きが取れなくさせてい
たのでござった。その事態を理解するのはこの後の事でござった。
﹁これは私達の失禁魔法の一つ、貴方達の動きを封じるために由紀
が失禁魔法で生成された液体よ!﹂
なんとそこには悪魔の翼をつけた柚木嬢が空を飛んでいたのでご
ざった。そのイメージはまさにサキュバスそのものでござった。
﹁何じゃと! これは一体どうなっているんじゃ!?﹂
﹁貴方達が美織と戦っている間に由紀は失禁魔法で地面を掘ってい
たの。もちろんこの液体も由紀のおしっこでできているから貴方達
の肉体はとろけだすわよ?﹂
まさにこの言葉通り川村達の肉体は溶け出しており、完全に戦闘
不能になろうとしておった。そして柚木嬢はミニスカ失禁して川村
達に自分のおしっこを浴びせ始めたのでござった。
﹁ば、馬鹿な!﹂
﹁さてと、地獄の鬼達にたっぷり教育してもらいなさい!﹂
柚木嬢のおしっこを浴びて川村達の肉体は完全に消滅、沖縄での
戦いを制したのでござった。
﹁柚希ちゃんちょっと怖すぎるわ﹂
朱里嬢も冷や汗を流してしまうのでござった。
1089
−−−to
be
continued−−−
1090
142−3
やっとの思いで川村達を倒した美織嬢達は沖縄県警の皆様と一緒
に首里城周辺の復興作業を手伝っていたのでござる。あれだけデビ
ルロマイアが暴動を繰り出していたのだから、愛理嬢や奏嬢も相当
頭にきている事は間違いないでござろうか。
﹁それにしてもデビルロマイアの連中って一体何を考えているのか
しら? 世界の教育って言ってる割にはただの破壊じゃない!﹂
﹁そんな事を考えたってしょうがないよ。今はこれ以上被害が広が
らない事を祈りましょうよ﹂
愛理嬢が言う通り、デビルロマイアの暴虐を止めてこれ以上被害
が広がらない事を考えるのが第一。いくらデビルロマイアを倒して
も犠牲者が出てしまったら勝利の意味が無くなってしまうのだから。
﹁後は楓君と合流してこれからどうするか考えよう。軍師尿水の話
だとタナトスデビルや世界各国のお偉いさん達と戦わなきゃいけな
いらしいからさ﹂
﹁それマジですか!?﹂
伊吹殿の言葉に驚きを隠せなかったゼル殿は思わず仰天した声を
上げて伊吹殿を見つめ返したのでござった。
軍師尿水の話だとミニスカ失禁同人誌の販売を拒否したせいで世
界のお偉い様方の怒りを買ったらしく、何やらの制裁を考えている
との事。もはやこれは館山市の絶体絶命と言ってもいいほどの大問
題でござった。
1091
﹁デビルロマイアにタナトスデビル、それから世界各国のお偉い様
方と戦わなきゃいけないんですね⋮⋮。ちょっと複雑ですね﹂
﹁だいたい何でミニスカ失禁が違法だなんて誰が決めたのよ! 女
の子のエロスな表情を見て喜んでいる男子達の夢を叶えてあげてる
って言うのに!﹂
お偉い様方の意味なき考えに全く理解できずに怒りを表す由紀嬢
でござったが、朱里嬢は何やら考えながら空を見つめていたのでご
ざる。
﹁ねえ、こういう性癖を持った女の子や男性達だって同じ地球で生
きている人間なんだよって世界に教えたらどうかしら?﹂
﹁朱里さん、良い事言いました!﹂
この朱里嬢の言葉を聞いたリュック嬢はピンときた表情を浮かべ
ていたのでござる。こういう性癖を持った女の子や男性だって同じ
人間なのだから誰にも裁く権利はないはず、この様な性癖を味わう
ことは決して罪じゃないと世界中に教えればきっと分かってくれる
はずだとそう考えたのでござった。
﹁だったらみんなでその事を世界に教えてあげようよ! きっと私
達がきちんと説明すればみんな分かってくれるはずだよ!﹂
﹁世界中を相手にした説得か、なかなか良いじゃないか!﹂
美織嬢と聖殿が嬉しそうに提案した時、新九郎殿が青ざめた表情
でこちらにやってきたのでござる。
そして彼の口から信じられないほどの情報を耳にした時、その空
気は絶望へと包みこまれるのでござった。
﹁みんな聞いてくれ! 館山市が⋮⋮!﹂
1092
まだ知らなかった。既に彼等は全てを奪われ、悲しみの扉を開け
be
continued−−−
る運命にたたされていることを。
−−−to
1093
Phase143−1 枯れ果てた紅葉
山口県下関市にある観光名所のひとつである角島大橋は海士ヶ瀬
戸に架かる橋であり、角島へいける手段の一つでもあるのでござる。
この下には美しい海が広がっており、晴れた日には綺麗な青空が広
がっている為、観光客の心を掴むのは持って来いでござろう。
そんな角島大橋でエロス・マギカのラムザ殿、カイン殿、イング
ス殿、エッジ殿がデビルロマイアの戦闘ロボットとの戦いに挑んで
いたのでござった。戦闘ロボットの数は余りにも多くて苦戦が強い
られるかと思いきや、彼等は一ひねりしてしまうほど次々と倒して
しまうのでござる。
﹁やれやれ、こんな所でデビルロマイアの奇襲攻撃を受けるなんて
思いもよらなかったよ﹂
﹁全くだぜ! あいつらの悪行には頭にくる事ばかりだ!﹂
ラムザ殿とカイン殿の言葉通り、デビルロマイアの悪行にはほと
んど悪の業と言ってもいいほどであり、許せないくらい怒りが燃え
上がってきているのでござる。楓殿や館山の人達との約束を果たす
為に、それを力に代えて戦っているのだから、どんな敵にだって負
ける訳にはいかないのでござった。
しかし、襲い掛かってきているのは戦闘ロボットだけではなく、
時限爆弾による空中投下やマシンガンによる遠距離攻撃をしてくる
ヘリコプターが強襲してたのでござる。そこでエッジ殿はクナイを
投げてそのヘリコプターに向かって攻撃して、イングス殿はマジカ
ルレーザーボムで撃ち落していくのでござった。
﹁やはりこの様な戦法で勝負に出てきたか! デビルロマイアもな
1094
かなか頭を使うものだな!﹂
﹁奴等は私達に邪魔されてきたんだから相当な覚悟で来ているはず
だ。気を抜くなよ、みんな!﹂
イングス殿の檄を元に一斉に怒涛の攻撃を見せるラムザ殿達は戦
闘ロボットやヘリコプターなどの強襲攻撃を物ともせずに次々と攻
撃を繰り出していくのでござったが、なかなか数が減らないでいた
為、苦戦が続いておった。
︵それにしてもなんて凄い数なんだ⋮⋮! このまま戦っていたら
体力が尽きて僕達は倒れてしまうのは間違いないだろう⋮⋮︶
このままではイングス殿達の体力が尽きてしまうのは誰が見ても
分かる事、何とか手を打たねばなるまいと考えていたラムザ殿でご
ざったが⋮⋮。
﹁みんな、一旦後ろに下がって!﹂
突然空から聞こえて来たファリス嬢の声。ラムザ殿が上を見てみ
ると、ローザ嬢と一緒に魔法力を覚醒させながら空を飛んで悪、魔
の翼をつけながらミニスカ失禁していたファリス嬢の姿が見えたの
でござった。
その光景を目にしたラムザ殿はすかさず彼女達の失禁魔法が来る
事を確信したのか、イングス殿達と一緒に後ろへ下がったのでござ
る。
﹁全ての悪に染まりし者達よ、エロスな魔法で⋮⋮﹂
﹁光なき闇へと堕ちなさい!﹂
ローザ嬢とファリス嬢のミニスカートからおしっこが滝の如く、
1095
大量に流れてきたのでござる。その量は大洪水くらいまで大きくな
ってきており、戦闘ロボット達を角島大橋の外へとおしっこの大洪
水で流してしまったのでござった。
その威力を目のあたりにしたラムザ殿は思わず唖然とするばかり
でござった。
﹁なんて凄い失禁魔法なんだ⋮⋮﹂
﹁お待たせラムザ。このまま一気にデビルロマイアが待っている角
島灯台公園へ目指しましょう!﹂
ローザ嬢の言うとおり、デビルロマイアの人間達は角島灯台公園
にいると言う情報をキャッチしていたのでござった。この角島灯台
公園が決戦の場となるのは間違いないでござろう。
﹁ありがとうローザ。おかげで助かったよ﹂
be
continued−−−
﹁さてと、俺達も急いで角島灯台公園へと向かおう!﹂
−−−to
1096
143−2
﹁大丈夫ですか、しっかりして下さい﹂
﹁もう大丈夫ですから安心して﹂
角島大橋でイングス殿達がデビルロマイアとの戦いに挑む前日、
アルマ嬢とリディア嬢は下関市街の周辺で怪我人の手当てを行って
いたのでござった。エロス・マギカの面々が山口県に入る3日前に、
デビルロマイアは下関市街を無差別攻撃を繰り返していき、ここに
住んでいる人達を傷つけていたのでござる。
﹁こんな事をするデビルロマイアは完全に悪魔だわ。私達ならまだ
しも無関係の人達を容赦なく攻撃するなんて許せない!﹂
﹁酷すぎる⋮⋮。こんなの、人間のする事じゃないよ!﹂
デビルロマイアによって破壊された下関市街と、怪我人が出てい
る無残な光景を見ていたクルル嬢とリルム嬢はとても悲しい気持ち
になっており、今までに無い心の悲しみを表していたのでござった。
この様な破壊された街並みを見つめて悲しまない人がいるのが異常
だと改めて分かったような気がしてきたのでござった。
もし館山市がこの様な光景になってしまったら自分たちはどうす
れば良いのか考えるべきだと、クルル嬢は考えていたのでござった。
﹁デビルロマイアを倒さない限りこの様な光景を見続けなければい
けないのかな?﹂
﹁こうならないように一刻も早くこの戦いを終わらせてみんなが安
心して暮らせるようにしましょう。私達の失禁魔法で、ね?﹂
1097
もうこれ以上悲劇を繰り返さないでほしいと願う彼女達でござっ
たが、デビルロマイアに勝てるようにするためにはみんなが団結し
なくてはならない事には変わりはなかったのでござる。みんなの気
持ちがバラバラになってしまったら勝利どころかみんなが安心して
暮らせる毎日が壊れてしまうのだから。
アルマ嬢はある程度の作業を終わらせていたその時、一匹の子猫
が怪我人のそばにやってきたのでござった。痩せ細って衰弱したい
たため、何か食べる物を探していたのでござろう。
﹁あら、あなたもデビルロマイアの悪行の被害を受けてしまったの
ね?﹂
そう言ってアルマ嬢はその猫を抱きかかえて少し離れた場所へ移
動してきたのでござった。そこでリディア嬢もすかさずアルマ嬢に
ついていくかのように追っていくのでござる。
﹁ねえアルマ、この猫は野良猫じゃないかしら? このこ、首輪を
していないし﹂
リディア嬢の言う通り、この子猫は首輪をしていなかったため、
天涯孤独の身となってしまったのでござろう。なんて悲しい事でご
ざろうか。
﹁じゃあボランティア団体の人に預かって貰いましょうよ。その人
達だったらちゃんと面倒見てくれるだろうし!﹂
﹁うん、その方が一番だね﹂
しばらく子猫はボランティア団体の施設の人達に預けられる事に
なり、飼い主が見つかるまで引き取ると連絡を受けたアルマ嬢は一
安心したのでござる。もうこれ以上悲しい思いをして欲しくないと
1098
願う彼女達でござった、が翌日。事は思わぬ展開へと進んでしまっ
たのでござった。
それが分かったのは翌朝、預かった子猫が行方不明になってしま
ったと言う連絡をボランティアの人達から聞いたリディア嬢とアル
マ嬢は、すぐさま施設へと向かうのでござる。
﹁一体どうしてあの猫ちゃん、姿を消したのかな!?﹂
﹁でもボランティアの人達は餌をあげた昨日の夜はちゃんといたっ
て言ったんでしょう? あんなに弱っていたのに⋮⋮﹂
確かにあんなに痩せ細って衰弱した子猫が再び簡単に動けるのは
あり得ないこと。一体どうして姿を消してしまったのかは全く理解
できない彼女達でござった。
そんな彼女達にクラウド殿とアルクゥ殿が駆けつけてきたのでご
ざる。
﹁アルマ、話は全て聞かせて貰ったよ。あの子猫は確かにボランテ
ィアの施設に引き取られたんだよね?﹂
クラウド殿の質問に対して首を縦に振るアルマ嬢。もしかしてあ
の子猫の身に何かあったのか、最悪の予感が的中するかもしれなか
ったのでござった。
その現実となる言葉は施設に入ろうとした時、一人の女性の悲鳴
によって明らかになろうとしておった。
﹁きゃあああああ!﹂
余りにも高い声の悲鳴に驚きを隠せなかった4人は、すぐさま施
設に入って、話を聞こうとしたのでござる。施設に入った瞬間に、
一人の女性が顔を青ざめてガクガクと体を震わせていたのが見えて
1099
いたのでござった。
﹁どうしたんですか!? 一体何が起きているのですか!﹂
すると女性は人差し指をある部屋の方向を指さして口をぶるぶる
と震えながら言葉をしゃべろうとしたのでござったが無理があった
みたいでござる。どうやらその部屋はキッチンのようでござったが、
この女性はきっとこの先にある物を見てはいけないと言わんばかり、
手を震わせながら彼等を止めようとしたのでござったが無理があっ
た。
この空気には既に聞こえない警報サイレンが鳴り響いているにも
関わらず、キッチンに入ろうとしたのでござった
﹁もしかしてこの中に何かあったんじゃないのか!?﹂
そう語るクラウド殿でござったが、この女性の震えた姿を目にし
た時点で彼等に対する最終警告である事に気づかなかった。
そして次の瞬間、ついに彼等は見てはならない物を見てしまった
のでござった!
﹁な⋮⋮、これは⋮⋮!?﹂
なんとその光景とは電子レンジの中に黒焦げになって死んでいる
昨日の子猫の姿でござった。それを見たアルマ嬢は思わずショック
で倒れ込んでしまう寸前となってしまった。
be
continued−−−
﹁そ、そんな⋮⋮!﹂
−−−to
1100
143−3
突如の無残な出来事の光景を目のあたりにしたリディア嬢は思わ
ぬショックを受けてしまったようであり、それらはアルクゥ殿達も
同様でござった。何せ昨日保護した子猫が電子レンジの中に焼死体
となって発見されたのだから、ショックするのに無理はないでござ
ろう。
﹁そんな⋮⋮! 一体どうしてこんな酷い事を!﹂
﹁これは完全な悪行だ! 人間のする事を完全に離れている!﹂
アルクゥ殿とクラウド殿もこの様な残酷な悪行に怒りを隠せない
様子。こんな事が平気でできる人物といったら考える事は一つでご
ざろう。
﹁もしかして、デビルロマイアの仕業じゃないのか!? このよう
な事を平気でできるのはあいつらしか考えられないよ!﹂
﹁だとしたら、許せない! 罪の無い生き物を自分達の欲望を満た
す為に、殺すだなんて!﹂
アルクゥ殿の言葉の後に、リディア嬢も怒りの炎を燃やして、デ
ビルロマイアに対する敵意を露にしている間に、クラウド殿がなに
やら電子レンジの前に手紙らしき物を見つけたのでござる。
﹁この手紙なんだろう?﹂
アルクゥ殿が手紙らしき物を拾って、広げて読んでみるととんで
もない内容が書いていたらしく、驚愕した表情を見せてしまったの
1101
でござる。
﹁大人しくデビルロマイアに降伏しろ。さもなければこの子猫と同
じ運命を辿る事になるぞ、って書いてあるよ!﹂
どうやらこれはデビルロマイアの仕業だと言う事は理解できた。
後はデビルロマイアはどこにいるかであったのはいいんだけど、ど
のような方法で探すかが問題となっていたのである。
﹁問題はデビルロマイアをどうやって見つけるかだね。施設の人に
何か情報を得てみようかな?﹂
﹁いいや、その必要はないみたいだ! あいつらは角島灯台公園で
待っているって書いてあるよ!﹂
アルクゥ殿の言葉通り、他のメンバーが読んで見ると﹃もし戦う
のであれば角島灯台公園でお前達エロス・マギカを待っている﹄と
書いてあるのが確認されていたのでござる。デビルロマイアはここ
での決戦を望んでいる様子でいるようである。
そこでリディア嬢は怒りの炎を燃やしながら、ある決意をしたの
でござる。
﹁みんな、角島灯台公園へ向かいましょう! もうこれ以上、この
子猫みたいに犠牲となる生き物を増やさないようにするにはデビル
ロマイアを倒すしかないわ!﹂
﹁でもイングス達に相談した方がいいんじゃないのかな? 勝手な
行動は控えた方がいいと思うんだけど⋮⋮﹂
クラウド殿の言うとおり、団体活動をしている時に勝手な行動を
して、他のメンバーに迷惑をかけるのは許されない事。どんな理由
があったとしても、それは許される理由になるとは限らないからで
1102
あるのだ。
そんな所でアルクゥ殿のスマホに連絡が入ったので、本人が出て
みる事にした。
﹁はい、アルクゥですけど?﹂
﹃アルクゥか!? エッジだ! たった今デビルロマイアから脅迫
状が猫の焼死体と一緒に俺達の元へと送られてきたから、イングス
とラムザ、それにカインで先に行くから、お前は準備ができ次第出
撃してくれ!﹄
通信相手先のエッジ殿の言葉を聞いたアルクゥ殿は、すかさずさ
っき起こった出来事の様子を話したのでござる。
﹁僕も同じ事があった! 角島灯台公園であいつらがいるのは分か
ったよ!﹂
﹃とりあえず俺達は先に行くぜ! 頼んだぞ!﹄
この言葉を最後にアルクゥ殿は通信を切って、さっきエッジ殿と
話した内容を報告して、みんなに出撃の用意を頼んだのでござる。
﹁⋮⋮という訳なんだ。みんな、出撃の準備をお願い!﹂
﹁了解よ! こうなったらとことん叩いてやるんだから!﹂
be
continued−−−
みんなの怒りの炎は完全に燃え上がってきたのでござった。
−−−to
1103
Phase144−1 切刻まれた銀杏
角島大橋で先行してデビルロマイアとの戦いに挑んでいたイング
ス殿達は、戦闘ロボット達とヘリコプターを次々と撃破していき、
前へと進んでいくのである。ファリス嬢とローザ嬢の失禁魔法のお
かげで、何とかなったイングス殿であったが、このままデビルロマ
イアとの決戦を挑もうとしたのでござった。
﹁全く信じられないほどの数が出てきているなんて、思いもよらな
かったよな。流石に俺達も体力が底を尽きるかも知れんな﹂
﹁でも私達は勝たなくてはいけない。もうこれ以上、誰かが犠牲に
なる事は許されるはずが無いんだ!﹂
﹁そうだよな⋮⋮。楓君達と約束したもんな⋮⋮、必ず勝って館山
に帰るってね﹂
その言葉を聞いてエッジ殿は、改めて自分達が戦っている理由を
思い出したのだった。館山市だけでなく、悪の魔の手からこの世界
全てを守り抜くと言う使命がどれだけ重いのか、改めて感じたので
ござる。
そんな中、デビルロマイアの戦闘ロボットがまたしても襲い掛か
ってきたのでござった。
﹁全く、本当に懲りない連中だぜ! そうやって暴力で従わせよう
としたって憎しみしか集まらないのが分からないのかよ!﹂
﹁だったら、徹底的に叩き潰すまでだ!﹂
バッツ殿とラムザ殿の華麗なる攻撃が戦闘ロボットやヘリコプタ
ーを次々と撃墜していき、これからの戦いのために士気を上げてい
1104
くのでござる。この様な武勇を見せ付ければきっとデビルロマイア
の連中も、怖気づく事は間違いないだろうと、ラムザ殿はそう考え
ているのであった。
ある程度撃破していった彼等の耳元に突如、女性の声がしてきた
のでござる。
﹁そこまでだ、童貞男子達と失禁魔法少女達よ!﹂
﹁どこだ!? 姿を見せやがれ!﹂
バッツ殿はその声の主を探すかのように、首をキョロキョロと振
っていると、見知らぬ女性が4人立っていたのである。どうやらこ
の女達がラムザ殿達と戦う相手になる事は間違いないでござろう。
﹁お前達か!? この様な暴動を起こしたり、無関係の生き物を殺
して僕達を脅迫したのは!﹂
一人の女性がそのとおりと言わんばかりに、首を縦に振ると一人
ずつ、自ら名乗りを上げたのでござった。
みずの あさり
ほその みほ
﹁私は水野朝里! お前達を雷の剣で切刻んでやろうか!﹂
かわて ますみ
﹁この細野美穂がお前達に、負けはせぬ!﹂
せきど しょうこ
﹁川手真澄があなた達に悪夢を見せてあげる﹂
﹁さあ、この関戸祥子が相手だ!﹂
なんて恐ろしい女達の気迫であろうか、彼等の戦いが幕を開けよ
be
continued−−−
うとしたのでござった。
−−−to
1105
144−2
﹁さあ行くぞ! お前達に戦闘と言う物を見せてやるぞ!﹂
﹁何だコイツら! めちゃくちゃ強そうだぞ!﹂
角島灯台公園で待っていたのは、水野率いる豪傑な女達の容赦な
き攻撃の数々であり、アルクゥ殿も流石にこの様な攻撃を味わうの
は、初めてのようでござった。彼女達が放つ容赦なき攻撃の数々は、
イングス殿達の動きを捉えるものであり、大きな痛みが伝わるほど
である。
何とか反撃に出たいラムザ殿でござったが⋮⋮。
﹁その程度? 私達も安く見られた物だわ﹂
﹁何だと!? まさか、ってこれは一体⋮⋮!?﹂
すかさず川手が妖術で毒ガスをばら撒いて、イングス殿達にダメ
ージを与えてきたのでござった。しかもこの毒ガスはナイトドール
の耐久力とその他の機関にもダメージを与えているようであり、か
なり強力な攻撃といってもいいほどである。絶体絶命のピンチとな
る寸前まで来てしまったラムザ殿達は何か言い方法は無いのかと、
持ちこたえながら考えていたのであった。
そんなラムザ殿に対して、細野が巨大なハンマーを持って、襲い
掛かって来たのでござる。
﹁童貞男子よ、己の器を知れ!﹂
﹁何だって!?﹂
回避しようとしたラムザ殿ではあったが、時既に遅し。細野の豪
1106
快な一撃がラムザ殿のナイトドールを思いっきり吹き飛ばして、ダ
メージを与えたのでござった。この様な恐ろしい一撃を見てしまえ
ば、背筋が凍りつくほどの恐ろしさを味わってしまうのは間違いな
いだろう。
﹁なんてもの凄い威力だ⋮⋮。こうなったら慎重に戦うしかない!﹂
イングス殿もこの一撃を見て、改めて警戒しながら戦うのでござ
ったが、まだ水野達を捕らえることはできずにいたのだ。せめて一
矢報いたいところでござったが、なかなか難しいようである。
そんな中、関戸が両手にダイナマイトらしき爆弾をカイン殿に向
かって、無数個を素早い手さばきで投げつけてきたのである。
﹁愚か者め、己の未熟さを知るがいい!﹂
﹁そうはいくかよ! お前達のような悪党なんか許すつもりはさら
さらないんだからな!﹂
カイン殿はマジカル長刀を回転させて、関戸が投げてきた爆弾を
素早く切り落としてしまったのでござる。まだまだ意地を見せたい
カイン殿の執念が実った瞬間だろう。
そこでカイン殿はすかさず反撃に出ようとしたのであったが⋮⋮。
﹁カイン、後ろに下がって!﹂
聞き覚えのある声を聞いたカイン殿は素早く、後ろへジャンプし
た後に、とんでもない光景が目に飛び込んできたのでござる。なん
とレーザー光線が雨のように降ってきて水野達の肉体を攻撃してき
たのでござった。
﹁もしかしてアルマか!?﹂
1107
カイン殿が上を見てみると、背中に悪魔の翼を生成しているリデ
ィア嬢とアルマ嬢だった。しかしカイン殿は2人のスカートの中の
黒いショーツが気になって仕方がないようでござった。
﹁もしかして君達が今の魔法を使ったのか!?﹂
﹁その通りよ! 私達のおっぱいからレーザー光線が発射できるよ
うになったのよ!﹂
be
continued−−−
まさにとんでもない失禁魔法少女の覚醒でござった。
−−−to
1108
144−3
リディア嬢とアルマ嬢の新しき覚醒された力によって何とか事を
得たラムザ殿達でござったが、水野達の猛攻が来るか分からないの
は、まだ事実。その状態を機に、バッツ殿は一度、体勢を立て直す
事にしたのである。
﹁こうしている間に俺達も体勢を立て直すぞ!﹂
﹁分かってる、いつ攻撃が来ても回避できるようにしておかなきゃ
ね!﹂
そういってアルクゥ殿は回復魔法を利用して、一気に体勢を立て
直しておくのだった。ここまで来れば、アルマ嬢とリディア嬢と一
緒に、水野達と互角に戦えるはずであろう。
﹁まさか余計な娘によって邪魔をされるとは、たいしたシナリオだ﹂
﹁ならば、狂った部分は修正すればいいだけの話、正々堂々と勝負
してくれる!﹂
水野と細野が特攻を仕掛けてきたのでござったが、アルマ嬢とリ
ディア嬢のおっぱいレーザーが発射されて、見事に水野と細野の脚
にヒットして、その動きを止める事に成功。その隙を突くかのよう
に、バッツ殿はマジカル手裏剣で水野と細野に、遠距離攻撃を行っ
たのである。
﹁もうこれ以上お前達のような悪党を野放しにはできないぜ! こ
こで一気に始末させて貰うからな!﹂
﹁おのれこしゃくな! このまま葬ってやろうぞ!﹂
1109
川手はバッツ殿に向かって投げナイフを投げて、攻撃したのでご
ざったが、リディア嬢のお尻からビームが発射されて、その投げナ
イフは、見事に打ち落とされてしまうのであった。関心の一撃が炸
裂した瞬間でござる。
クラウド殿はマジカルバズーカキャノンで関戸に対して、射撃攻
撃を開始、一気に殲滅をはかった。回避しようとした関戸は⋮⋮。
﹁そうはいかないわ。貴女達は罪のない生き物を犠牲にし続けた。
その報いを受けて貰うわ!﹂
リディア嬢の失禁魔法によって生成された触手によって、その身
動きを封じるかにように、ぐるぐる巻きにされてしまったのだ。そ
してマジカルバズーカキャノンをもろに喰らってしまうのでござっ
た。
﹁く、なんて奴らだ⋮⋮、あそこまで我々を追い詰めるとは!﹂
﹁私達はどんな敵にだってエロスな勇気と希望によって守りたい人
のために戦ってきた。己の自己満足のために他の人の自由を破壊し
ようとした貴方達に私達は倒せない!﹂
リディア嬢の失禁魔法はさらに続くかのように、おしっこの触手
は剣や槍へと姿を変えて、一気にとどめを刺そうとしたのである。
それに続いてラムザ殿とバッツ殿も魔法力を覚醒させて一斉攻撃の
準備を、始めたのでござった。
﹁受けて見ろ! これが愛と義の﹂
﹁ブレイブハートだ!﹂
1110
皆の強力な一斉攻撃が炸裂、水野達は回避する事ができずに受け
てしまい、華麗な爆発と共に天へと駆け上っていくのだった。
﹁己覚えておけ!﹂
be
continued−−−
角島灯台公園の戦いは見事に幕を閉じたのでござった。
−−−to
1111
144−4
ようやく水野達を退けたラムザ殿達であったが、決して喜べると
言うほどの、勝利ではなかったみたいであった。施設のキッチンの
電子レンジで焼死してしまった子猫の墓を立てて、その冥福を祈っ
ていたのである。
﹁デビルロマイアめ、いくら自分達の野望を果たすからといってあ
んな小さな生き物を犠牲にしやがって、ゆるさねえぜ!﹂
﹁僕達が怒っても何も始まらないよ。デビルロマイアやタナトスデ
ビルを倒さない限り、この悲しみはいつまで経っても終わらないん
だ。だから僕達は戦うんだ﹂
バッツ殿の怒りをなだめるかのように、ラムザ殿は言葉で落ち着
かせている中、アルマ嬢とリディア嬢は悲しみの余りミニスカ失禁
してしまい、子猫の墓の周りには、彼女達のおしっこでできた黄金
色の湖が完成していたのであった。
そんな彼女達を心配していたのが、悲しみな表情でその光景を見
つめているイングス殿であった。
︵もうこれ以上犠牲になる命を増やさないためには、なんとしても
デビルロマイアを叩かなくては!︶
そう決意している間に、黄金色のおしっこの湖に何かが起きたの
でござった。そこから魔法の書が出てきて、イングス殿の手元に届
いてきたのである。どうやらこの魔法書には大切な何かが書いてあ
るかもしれないとイングス殿は感じるのでござった。
1112
﹁これは、失われし禁断の魔法書⋮⋮!? 一体どうしてアルマと
リディアのおしっこで生成されたんだ?﹂
何が起きているのか全く理解できないイングス殿は試しにこの魔
法書を開いて、読んでみたのでござったが、何やら不思議な呪文が
書いてあったのである。どうやら失禁魔法少女に関する事が書いて
あるみたいであった。
﹁失禁魔法少女の力が覚醒したとき、それに近づいてこう叫ぶべし、
今日もエロスな君にミスティック・ドラ∼イブと⋮⋮?﹂
これは一体何が書いてあるのか理解できなイングス殿を横目に、
駆けつけてきたアルクゥ殿が驚愕な情報を口にしたのでござる。
﹁皆大変だよ! 館山市が⋮⋮館山市が!﹂
その情報を聞いたとき、一同は凍り付いてしまったのだった。そ
して彼等には、予想を遙かに超えた悲しみの底に叩き落とす絶望が
be
continued−−−
待っている事に気づいていなかった。
−−−to
1113
Phase145−1 切り裂いたマツボックリ
兵庫県の神戸市は、港街を含めた全ての街並みが美しくできてお
り、夜景もとても綺麗で観光客の心をつかめてしまうほどの観光ス
ポットとして有名でござる。その美しい街並みでデビルロマイアが
暴走族を率いて、次々と無差別攻撃をしていたので、パロム嬢とポ
ロム嬢とリュック嬢がそれに対抗していたのであった。
﹁全く、一体どうして暴走族なんて乱暴な事をするのかしら!?﹂
﹁こんな事したって、かっこよくもないし、自分達の立場を悪くす
るだけだって言うのに!﹂
﹁あいつらのやってる事、完全に理解できないわ!﹂
デビルロマイアの行動は全て、完全なる暴力行為であり、パロム
嬢とポロム嬢とリュック嬢を怒らせるには十分であった。この様な
罪の無い人を傷つけたり、街を破壊しようとしている行為は許され
る行為ではなく、明らかに暴力行為である。このような許せない行
為を繰り返すデビルロマイアに対する怒りは、ますます3人をの心
を燃やすばかりであった。
﹁パロム、ポロム、リュック! 危ないから後ろに下がってて!﹂
彼女達3人の後ろにはアーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢にオヴ
ェリア嬢の姿があった。3人はアーシェ嬢の指示に従って後ろに下
がった後、アーシェ嬢達のおっぱいからビーム砲が発射されて、暴
走族風の改造人間達を一掃に葬ってしまうのである。アーシェ嬢失
禁魔法少女のみんなは、おっぱいからビーム砲が発射できるように
なったため、戦力も強くなってきたのでござった。
1114
しかし、暴走族風の改造人間は次々と強襲を仕掛けてきたので、
アーシェ嬢達は対抗を余儀なくされたのであったが、フリオニール
殿達が駆けつけた為、事なきを得たのであった。
﹁アーシェ、肉弾戦は俺達に任せてくれ!﹂
フリオニール殿のマジカルバンブーで改造人間達を可憐な棒術で
次々と倒していき、悪意で染まった神戸市の空気を焼き尽くす。ま
さに業火をまとったフリオニール殿の怒涛の攻撃でござった。
﹁リノア、くれぐれも前に出すぎるなよ!﹂
スコール殿の蜻蛉切による槍攻撃が改造人間の胴体を貫き、心臓
を刺していき、烈火のごとくの強さを引き出していた。恐ろしさを
引き出したスコール殿の槍が炸裂した瞬間である。
﹁レフィア、大人しく後ろに下がってろ!﹂
ルーネス殿のマジカルハルバートが改造人間達の首を豪快に切り
落としていき、他の敵を恐怖に落としいれていくのである。怒涛の
攻撃が改造人間にヒットした瞬間、ルーネス殿の脅威が改造人間に
伝わった瞬間でもあった。
﹁オヴェリア、後は私とセリスに任せて!﹂
マリア嬢のスナイピング攻撃が改造人間達の脳を撃ち抜いた後に、
セリス嬢のトランプ手裏剣が改造人間達の皮膚を切り刻んでいった。
2人の可憐なる攻撃が綺麗に決まった瞬間である。
﹁さてと、後はデビルロマイアの人間を探すだけだ!﹂
1115
−−−to
be
continued−−−
1116
145−2
暴走族風の改造人間達を次々と葬っていくフリオニール殿達であ
ったが、まだまだデビルロマイアの人間が見えていなかったので、
この戦いが終わる事にはまだ時間が掛かる事を心で悟っていたのだ。
あれだけの数である改造人間達は無実の街を破壊したり、住民達を
無差別攻撃したりしているのだから、許せるはずが無かった。
﹁許せない⋮⋮。この様な破壊を繰り返す連中がこの世界にいるの
よ!﹂
リノア嬢の怒りの失禁魔法が、魔法力を覚醒させながら、冷気を
凝縮して氷の剣を作り、前方に向けて飛ばしていく。そして剣は改
造人間達の胴体を貫きながら、その肉体を氷付けにしていくのでご
ざった。リノア嬢の誰かを守りたいと言う願いが、この力を引き寄
せたのでござろう。
﹁貴方達のやってる事は既に人間のする事じゃないわ!﹂
アーシェ嬢の怒りが魔法力を覚醒させて、失禁魔法を繰り出して
来たのでござる。アーシェ嬢のスカートからおしっこでできた炎を、
扇状に撒き散らし、触れた瞬間に吹き飛ばしてから火炎放射を叩き
こむと言う豪快な技が改造人間達に炸裂。アーシェ嬢の怒りが魔法
力を覚醒させたのだろう。
﹁腐ってるわ⋮⋮。あなた達は、身も心も!﹂
オヴェリア嬢の失禁魔法が怒りを表すかのようにその真髄を見せ
1117
始めた。それは、オヴェリア嬢のおしっこが風の刃へと姿を変えて、
上下を合わせる感じで回転していき、改造人間達に向かって肉体を
切刻んでゆくのであった。まさにオヴェリア嬢の魂の一撃といって
もいいでござろうか。
﹁あなた達を絶対に許しませんわ! だから私達は全力で行きます
わ!﹂
レフィア嬢の怒りは天を貫き、魔法力を覚醒させる事に成功した。
おしっこに電気を纏わせて、それを鞭のように改造人間達に攻撃し
た後に、球状の電磁結界を発生させて、補足した改造人間達を強烈
な電撃で爆破するという豪快な失禁魔法を見せ付けたのでござった。
見事な究極と言えるレフィア嬢の失禁魔法でござろう。
﹁後はデビルロマイアの人間を探すだけだ! みんな、警戒を怠る
なよ!﹂
そうしている間に一人の子供がフリオニール殿に向かって、助け
を求めるかのようによろよろしながらこちらへやって来た。どうや
らその子供は体中を怪我しており、デビルロマイアにやられてしま
ったのだろう。
﹁待ってて! 今私が行くから!﹂
リノア嬢がその子供を助けようとしたその時⋮⋮!
﹁何だと!?﹂
スコール殿が一瞬、この後に起きてしまった出来事の光景を目に
してしまい、目を疑ってしまった。何と一人のバイクに乗った男が、
1118
その子供をバイクで撥ねて、即死させてしまったのだ!
ときつ のぶゆき
﹁なんて惨い事しやがる⋮⋮!? 相手はまだ子供なんだぞ!﹂
﹁運命よ、道を空けよ! ここは時津信幸が進む道だ!﹂
be
continued−−−
その子供をひき殺したこの男、只者ではないようだ。
−−−to
1119
145−3
無実の子供をバイクでひき殺した時津という男は、只者ではない
と言う事である事に気づいていたフリオニール殿は、改めて時津に
対する警戒を強めたのである。あれほどまで恐ろしい殺気を放つ時
津であったが、アーシェ嬢達失禁魔法少女だけは、怒りの表情を浮
かべていたのだった。先ほど、子供をバイクでひき殺した事が、許
せないのだろう。
﹁一体どうしてこんな事を⋮⋮!? あなたは自分のためなら他の
人の命はどうなってもいいと言うの!?﹂
﹁諦めろ、己が生き残る為なら、他の命は関わらないのが掟と言う
物だ。弱き者は死す、それが運命というものだ﹂
時津の言葉に腹を立てたのか、リノア嬢とレフィア嬢とオヴェリ
ア嬢の怒りが最高頂点に達して、とてつもない魔法力の覚醒を、時
津に見せかけたのであった。それと同時に彼女達の瞳から、悲しみ
に耐えられなくなったのか、大粒の涙が流れて来た。
﹁自分達の目的の為に、あんな小さな子供を殺すなんて⋮⋮、許せ
ない!﹂
﹁あなたは悪魔そのものだわ⋮⋮!﹂
﹁自分が何をやっているか分かってますの!? これはもう取り返
しのつかない重罪なのですよ!?﹂
﹁この世界に生きる人達はあなたの道具じゃないのよ!﹂
この様な弱い命をそう簡単に破壊してしまう時津のような悪党に
対する怒りは許せない気持ちが強まってきているのはフリオニール
1120
殿も同じであった。先ほどの惨い光景を見て、頭にこない人間など、
いるはずがなかった。
﹁とにかくお前がやった事は許さない! ここで俺達がお前を倒す
ために、一気に掛からせてもらう!﹂
﹁いいだろう、俺もお前達を斬りたいと思っていたところだ。真剣
勝負と行こうか!﹂
神戸市での決戦が幕を開けようとしていたのでござった。
1121
Phase146−1 燃え尽きる笹の葉
いよいよ時津との戦いに挑むフリオニール殿達であったが、その
他の5人の男達が時津の助っ人として参上した為、苦戦が強いられ
る様子であった。どれも強力な攻撃が得意そうな人物ばかりで、エ
ロス・マギカの面々を苦しめる事が、できそうな連中ばかりだった。
きたの けんいちろう
﹁この北野健一郎が、見事な死に花、咲かせて見せようではないか
!﹂
北野と名乗った男は、冷静で冷酷な男のイメージが強まっており、
フリオニール殿の武勇を上回るかもしれない強さを持った男。気を
つけなければ、武勇が高い者でも、一撃で命を落とすであろう。
おちあい たかし
﹁この時を待っていた⋮⋮さあ! デビルロマイアの未来は、この
落合高志がブチ開けるぞ!﹂
落合と名乗った男は、気合と熱血成分がたくさん入っており、ル
ーネス殿の怪力さえも簡単にはじき返してしまうほどの武勇を持っ
ていた。侮ったら、一瞬の隙を突いてくるみたいで、要注意な男で
ある。
かじ あきら
﹁これぞ鍛冶明が求めた究極の戦、存分に楽しむとしようか!﹂
鍛冶と名乗った男は、いく戦の強さを蓄えていそうな武人らしき
強さを極めているようであり、マリア嬢やセリス嬢でも、油断して
いたらやられてしまう可能性は高いだろう。恐ろしき男の強襲は、
まさに要注意である。
1122
よしのまもる
﹁この吉野守の武、今こそ天へ捧げん⋮⋮!﹂
吉野と名乗る男の強さは、スコール殿の槍術を持ってでも、そう
簡単に倒す事はできずにいることは、きっと間違いないだろう。
すぎもと たくま
﹁この杉本琢磨が気高く、強く、美しく! 戦を彩ってみせる!﹂
杉本と名乗る男の美しさは、可憐な容姿とは裏腹に、恐るべき武
勇と知能を持っているようであり、アーシェ嬢達も簡単に恐怖失禁
してしまうであろう。なかなか侮れない相手である。
その連中の攻撃は、既にフリオニール殿達を苦戦させている物で
あり、アーシェ嬢を恐れさせてしまったのでござった。
﹁い、いや∼! こ、来ないで∼!﹂
﹁この好機、決して逃しはせん!﹂
流石の北野の武勇には、リノア嬢が恐怖でミニスカ失禁してしま
うほど、とてつもない強さを見せ付けたようである。北野の槍がリ
ノア嬢の側までやってきた時、遂に⋮⋮。
﹁残念だけど、この勝負はあなたの負けよ!﹂
何とリノア嬢のおしっこから矢が生成されて、北野の槍を弾き飛
ばした跡に、このまま肉体を切刻んでしまったのだ。リノア嬢は恐
怖失禁していたのではなく、既に魔法を発動していたのだった。
﹁まだまだ俺達は負ける訳にはいかない、行くぞ!﹂
この勝負、見過ごすわけにはいかないでござろう。
1123
−−−to
be
continued−−−
1124
146−2
リノア嬢の失禁魔法によってダメージを受けた北野であったが、
致命傷とは行かずに、まだ動けるみたいである。
﹁次は私の番よ。これで決めるからね!﹂
それに続いてアーシェ嬢が、おしっこで炎をまとった触手を生成
して、北野に対して連続攻撃を仕掛けようとしたのであったが、杉
本によって切り払いされてしまった。後一歩の所で北野を仕留める
事ができたのに惜しい展開であった。
﹁私の覚悟を甘く見ないでもらいましょうか!﹂
﹁甘いぜ! その程度で俺達がくたばると思うなよ!﹂
スコール殿が杉本の後ろをついて、蜻蛉切の連続攻撃を仕掛けて
きた。運悪く杉本は、この連続攻撃を食らってしまい、後ろへ吹き
飛ばされたのだった。
﹁この失禁魔法で締めますわよ!﹂
﹁私達の愛の魔法、受けてみなさい!﹂
ミニスカ失禁したレフィア嬢とオヴェリア嬢のおしっこが、それ
ぞれ風の刃と雷のエネルギー弾へと姿を変えて、杉本に向かって飛
んでいくのである。この一撃が杉本に炸裂したと思ったが、時津の
長刀が豪快に切り落としたのだった。
﹁その程度で終わりか? お前達の武力はこの程度か?﹂
1125
時津の恐ろしいオーラが彼女達を包み込んでいくのである。彼女
達は思わず、恐怖で失禁してしまい、身動きが取れなくなってしま
ったのだ。
﹁な、なんて恐ろしいの?﹂
﹁し、信じられない強さだわ!﹂
﹁こんな奴らに私達⋮⋮﹂
﹁勝てるのかしら⋮⋮?﹂
へたり込んで顔面を涙塗れにしているアーシェ嬢達を見て、その
隙を突いて落合と吉野と鍛冶が一斉に突撃を繰り出してきた。絶好
の好機と言わんばかりの勢いが、アーシェ嬢達に襲いかかってきた
のだ。
﹁神が与えたこの好機、物にして見せよう!﹂
﹁それでは一回、決めて見せようか!﹂
﹁この好機、逃せないぜ!﹂
3人の怒濤の攻撃が、アーシェ嬢達に対して炸裂しようとしたそ
の時、フリオニール殿の両手から剣が射出されてきそれを吉野達に
向かって発射されたのだ。回避できなかった3人は全く気づかずに
それを喰らって、後ろへと吹き飛ばされたのだった。
﹁もうこれ以上アーシェ達をやらせはしない! この戦いは俺が決
めてやる!﹂
﹁面白くなってきたな。では、その言葉を期待させて貰おうか!﹂
時津のオーラがさらに強まると同時に、フリオニール殿の魔法力
が、完全に覚醒されたのである。もはや意地と意地のぶつかり合い
1126
が始まってしまったのだろう。
﹁言っとくけど、貴方達に怒ってるのはフリオニールだけじゃない
わよ!﹂
﹁私達も忘れないでね!﹂
continued−−−
マリア嬢とセリス嬢も本気の力を引き出して、魔法力を覚醒させ
be
るのだった。
−−−to
1127
146−3
フリオニール殿に続いて、マリア嬢とセリス嬢も魔法力も覚醒を
果たして、時津に対する戦力へと変わり始めていたのだった。もう
既にアーシェ嬢達の魔法力も覚醒を始めていたのだった。
﹁もうこうなったら速攻で方をつけさせて貰うからな!﹂
﹁面白い、やってみるがいいさ!﹂
そういって時津はナギナタを豪快に振り回して、フリオニール殿
に向かって猛攻を開始、それを目にしたスコール殿はすかさず横槍
を入れるかのように、蜻蛉切を時津に突き出したのだった。
それをまともに受けた時津は後ろへ吹き飛ばされ、思わぬ大ダメ
ージを背負うこととなったのであった。
﹁俺達は童貞でも善悪の判断は正しくできるつもりだ! お前等み
たいに自分達の快楽のために、他の人の幸せをブチ壊そうとする奴
は許せないんだよ!﹂
﹁減らず口を! このまま息の根を止めてやろうか!﹂
スコール殿の言葉の後に、鍛冶が勢いつけて、スコール殿に向か
って、ガトリングガンを発射して遠距離攻撃しようとしたのだが、
ルーネス殿のマジカルハルバートの豪快な一閃で、ガトリングガン
を壊してしまった。
﹁お前等にとって失禁魔法少女は汚くて下品なビッチ女だと思って
るだろうな。でも俺達は彼女達のミニスカ失禁によって、心を何度
も癒やされてきたり、女の子を愛する喜びを教えてくれたんだ!﹂
1128
ルーネス殿の言葉の後にマリア嬢が、マジカルスナイパーライフ
ルで落合に向かって、精密射撃を繰り出そうとしておった。
﹁私は色気はないけど、性癖行為を愛する女の子達の夢を壊そうと
する奴は許せないの﹂
マリア嬢は冷酷な言葉の後に、引き金を引いた。そして銃口から
火が噴かれると同時に、弾丸が落合に向かって真っ直ぐ、素早く飛
んでいった。
﹁例え真面だろうが、性癖を持っていようが、他の人に対して迷惑
かけない限り、私達は他の人を虐げたりなんかしないわ!﹂
セリス嬢の言葉と同時に杉本達に包帯がグルがル巻きにされて、
身動きが取れないようにしたのだった。マリア嬢が放った銃弾は、
落合の頭を撃ち抜いてしまったのだった。
そして、フリオニール殿の両手から黒い炎が纏われ始めて、背中
に天使の翼が生成されたのである。どうやらこの一撃で時津達にと
どめを刺すようだ。
﹁お前達に多くの命を裁く権利などない! 例えいろいろな性癖趣
味を持った人間だとしても、地球という星の中で暮らす命である事
には代わりないんだ! それはいつまでも変わらない!﹂
フリオニール殿は両手から黒い炎のドラゴンを発射して、時津達
に向かって飛ばし始めたのだ。その黒いドラゴンは、時津達に着弾
すると、一斉に大爆発を起こして、その肉体を黒い炎で葬ってしま
ったのだった。
1129
﹁誰にも人の自由を奪う権利なんてない。俺達は力なき人の心を操
り、自分達の都合のいいように仕向ける事は絶対に認めない!﹂
﹁そんな歪んだ理屈、私達のミニスカ失禁で洗い流してやるんだか
ら!﹂
黒い炎で焼かれる時津達の遺体に向かってそうつぶやくフリオニ
ール殿とアーシェ嬢、彼等は館山市に悲しき運命が迫ってきてしま
be
continued−−−
った事を軍師尿水から聞いたのはその翌日の事だった。
−−−to
1130
Phase147−1 砕け散るサザンカ
﹁それにしても北海道ってこんなに寒かったとは、思いも知らなか
ったけど⋮⋮﹂
﹁アリエルさん達の失禁魔法のおかげで、何とか凍死しないですん
だよ﹂
北海道中央部にある日本最大の国立公園である大雪山国立公園を
捜索しているのは楓殿と里利架殿、慶輔殿。そしてアリエル嬢にセ
シル嬢、ティナ嬢にセナ嬢でござった。余りにも寒さの余り、体を
冷やしてしまう面々であったが、アリエル嬢達のミニスカ失禁魔法
で作られた足湯温泉のおかげで、身も心もポッカポッカに温まって
来たのである。この様なトンデモ魔法によって、無事に捜索できる
楓殿達だったが、何としてもデビルロマイアの連中を見つけて、奴
らの野望を聞かなければいけなかったのであった。
﹁全く、あいつらは一体何を考えてるんでしょうね、慶輔さん﹂
﹁里利架君、怒りたい気持ちは分かるけどさ、体を休める事も覚え
なきゃ駄目だよ。何たって最初は完璧じゃないんだから﹂
慶輔殿の言うとおり、最初は未熟な物ばかりでござるが、失敗を
繰り返すおかげで何度も学べる機会を得る事ができて、そこから学
んでいくのが一番大事な事。時には体を休まないと、取り返しのつ
かない大怪我や病気になってしまう時だってあるのだ。
そんな中、ティナ嬢はある二匹を見つけたようである。
﹁あのキツネ達、なんだか怪我しているみたいだわ﹂
1131
セシル嬢が良く見てみると、二匹のキツネは怪我をしているみた
いだったので、すぐさまセナ嬢はキツネの親子に近づいたのである。
﹁どれどれ∼、このキツネの親子の怪我の原因は何かな?﹂
セナ嬢が怪我をしたキツネの親子を手にとって詳しい怪我の様子
を確かめようとしたその時、慶輔殿が何かに気づいたようで、大き
な声で叫びだしたのだ。
﹁セナちゃん、このキツネの親子から離れるんだ!﹂
慶輔殿はマジカルダガーをキツネの親子に向かって投げ出した。
そしてマジカルダガーは二匹のキツネの頭に刺さりだしたのだ。
﹁ちょっと慶輔さん!? なんて酷い事をするんですか!?﹂
﹁楓君、このキツネは怪我しているんじゃない! デビルロマイア
によって殺人ゾンビに改造されているんだ!﹂
楓殿は慶輔殿の言っている事が全く理解できていないようだった
が、アリエル嬢はマジカルスコープでこのキツネを見て、何か気づ
いたようである。
﹁楓君、このキツネ達が流している血から殺人ウイルスが検出され
てるわ!﹂
﹁何ですって!?﹂
セシル嬢が眼で確認すると、何とキツネから何ら課のオーラが射
出されており、再び立ち上がって、セナ嬢に襲いかかろうとしてい
たのだった。
1132
﹁きゃああああああ!﹂
﹁そうはさせないよ!﹂
里利架殿はマジカルソードでキツネを切り捨てて、跡形も無く魔
法で葬り去ったのだった。
﹁楓君、しばらく大雪山国立公園の周りを捜査してみないか? ど
うやらデビルロマイアが近くにいるみたいだ﹂
﹁そうだね。これ以上犠牲になる動物を増やさない為にもね﹂
be
continued−−−
楓殿の怒りは既にデビルロマイアに向けられていたのだった。
−−−to
1133
147−2
どうやらデビルロマイアは自然の動物を利用して、楓殿達に対し
て精神攻撃を開始してきたようである。この様な輩をもはや野放し
にするわけにはいかないと判断した慶輔殿は、大雪山公園の周辺を
詳しく調査する事にしたのであった。
﹁デビルロマイアめ、とうとうここまでするか、僕達を陥れるため
に﹂
﹁あいつ等の事だ。また卑劣な手を使う事を考えているみたいだか
ら気をつけないとな﹂
広海殿もデビルロマイアの卑劣な行為に対する怒りを露わにする
中、佳恵嬢が何やら見つけたようである。
﹁みんな、あの雪でできた建物があるわ。どうやら妖しいわ﹂
佳恵嬢が見つけた雪でできた建物、何やら怪しげがあるみたいら
しく、調査することにした慶輔殿であった。
﹁もしかしたらデビルロマイアに関する情報があるかもしれないぞ。
ちょっと皆を呼んで調査しよう﹂
慶輔殿はすかさずスマホで、楓殿達を呼んでこの雪でできた建物
の調査をしてみることにしたのだった。この中にデビルロマイアの
情報が入ってることを信じてる慶輔殿は、慎重に調査する事を心掛
けるのである。
1134
﹁それにしても凄い寒さだよね。一体誰がこの中に建物を作ったの
かしら?﹂
﹁きっとデビルロマイアが何か悪巧みをするために立てたんだよ!
あいつ等は私達を潰すために何だってやるからね﹂
セシル嬢の心配をよそにそう呟くティナ嬢はデビルロマイアの仕
業だと考えていたのである。きっと楓殿達を潰すために、何か作戦
を立てているかもしれないとセナ嬢は考えていたのだった。
そこでセシル嬢は何か気配を感じていたようである。
﹁何か私達に近づいてくるわ!﹂
よく耳を澄ませてみると、足音が聞こえてきたのだった。それは
とてつもなく大きくて、複数いるかのように聞こえてきたのだった。
﹁もしかして、セクハラゾンビじゃないかしら?﹂
セナ嬢が予想したとおり、一同が目を向けると、デビルロマイア
のセクハラゾンビの群れが底まで来ていたのだった。どうやら慶輔
殿達は、デビルロマイアの強襲を受けてしまったようである。
﹁もしかして俺達、罠にはまったんじゃないのか!?﹂
﹁それはどういう事ですか、広海さん!?﹂
楓殿の質問に対して広海殿は簡単に説明を開始したのである。
﹁恐らくデビルロマイアは俺達を誘き寄せるためにこの建物を建築
して、セクハラゾンビを大量に配置したんだ。そうすれば興味を持
ち始めた俺達に対して強襲できるからな!﹂
1135
そんな広海殿をよそに、失禁魔法少女達が一斉に出てきて、何や
ら事を始めるようである。
﹁慶輔、この様な輩は私達に任せて!﹂
そういうセシル嬢はミニスカートからおしっこを流してきて、足
下に黄色い水たまりを作っていたのだった。それに続いてアリエル
嬢やティナ嬢達もミニスカ失禁を始めたのだった。
﹁私達のミニスカ失禁で、エロスな勇気と一緒に、﹂
﹁遙か彼方へと飛んでいけ!﹂
彼女達のおしっこの水溜まりから、竜の形をした触手が生成され
て、セクハラゾンビ達の頭部を次々と噛み砕いていくのである。そ
して全滅が確認されると、この建物は一気に溶け出してきたのだっ
た。
﹁さてと、僕達はここから脱出しましょうか!﹂
そう言って慶輔殿はテレポーテーションでこの建物を脱出して、
建物が、失禁魔法で溶けていくのを見届けていくのだった。
continued−−−
そして楓殿は目の届かないところでデビルロマイアの気配を感じ
be
たのだった。
−−−to
1136
147−3
楓殿はテレポーテーションで、氷の建物を脱出してからというも
のの、デビルロマイアの魔の手が迫ってきている事を感じていたの
である。何か不吉な事が起きなければよいのだがと考えていたのだ
が、その考えは的中する事となった。
﹁慶輔、お前のスマホに着信入ってないか?﹂
﹁ホントだ。一体誰だろう?﹂
慶輔殿がスマホの着信に応答してみると、宿舎でシフォン嬢達と
一緒に待機している麗奈嬢の声がしてきたのである。一体何が起こ
っているのか、慶輔殿が会話を開始してみると⋮⋮。
﹁麗奈じゃないか。一体どうしたんだ?﹂
﹁慶ちゃん、沙綾ちゃん達がデビルロマイアが作った魔物に襲われ
てるの!﹂
この緊急事態を聞いてすぐさま慶輔殿は、麗奈嬢から詳しい情報
を聞き出して、通信をきった後に楓殿達に詳しい説明をしたのだっ
た。その事を聞いた里利科殿は性格を100℃変えて、怒りのオー
ラを体から引き出したのだった。
﹁野郎⋮⋮、俺の女に手を出すなんていい度胸してるじゃねーか。
こうなったら徹底的にぶちのめしておくか﹂
﹁もしかしてリオナさんやテスラさんも襲われているんじゃ⋮⋮﹂
すぐさま不安が走り出した楓殿と里利架殿はすぐさま宿舎へとテ
1137
レポーテーションで向かったのだった。それに続いてセシル嬢達も
宿舎に向かってテレポーテーションで飛んだのであった。
﹁シフォンさんにリオナさん、テスラさんは大丈夫かな?﹂
﹁もし沙綾の身に何かあったらデビルロマイアをぶちのめす!﹂
怒り狂う2人は宿舎の側まで来ていたのだったが、次の瞬間にと
んでもない光景を見てしまったのだった!
﹁いや∼ん! 里利架!﹂
なんと沙綾嬢が十字架に貼り付けられて、セクハラゾンビにおっ
ぱいを吸われていたのだった。しかもシフォン嬢やリオナ嬢、テス
ラ嬢までおっぱいを吸われてしまっていたのである。
﹁てめー、俺にぶちのめされる覚悟はできてるだろーな?﹂
﹁こんな光景を見せられて頭にくる奴はいない!﹂
楓殿と里利科殿はすぐさま魔法力を覚醒させて、お互いの武器を
取り出したのであった。
すぐさま速攻でセクハラゾンビ達を斬りかかり、シフォン嬢達を
助けるための戦いの幕を開けるベルを鳴らしたのだった。
be
continued−−−
﹁お前達は僕達の大事な人の心を傷つけた! その償いをして貰う
ぞ!﹂
−−−to
1138
147−4
おっぱいを吸われてしまっている沙綾嬢達のピンチを救うため、
魔法力を一気に覚醒させた楓殿と里利架殿は、一気にセクハラゾン
ビ達を必殺魔法で葬っていったのだった。
楓殿は青い炎を周囲に発生させて、そこから不死鳥を生成してセ
クハラゾンビ達に向かって飛ばした後に、大爆発を起こしてダメー
ジを与えるという物。里利架殿は赤い稲妻を周囲に発生させて、そ
れを鞭のように伸ばして、セクハラゾンビ達に連続攻撃を食らわせ
るという物であった。
﹁もうこれ以上お前達に、僕と里利架君の大切な人を傷つけさせは
しない!﹂
﹁人の女に手を出す野郎は、この大天城里利架が徹底的にぶちのめ
す!﹂
2人の怒りの必殺魔法がセクハラゾンビ達に炸裂して、怒濤の攻
撃ラッシュに入ったのである。もうこうなってしまったら、誰もあ
の2人を止める事はできないであろう。
﹁里利架、助けてくれたのね!﹂
﹁沙綾、よく頑張ったな!﹂
必殺魔法を終えた里利科殿はすぐさま沙綾嬢の体に縛られている
鎖を破壊して、無事に解放を成功させるのである。そしてこの後に
2人はお互いの唇を重ね合わせて、瞳を閉じたのである。まさに二
人の愛が少しでも強まってきたと思った瞬間であろう。
1139
﹁里利架君、後は僕に任せて!﹂
楓殿はドキドキソードを豪快に回して、セクハラゾンビ達に向か
って突進していき、素早い連続斬りを繰り出してきたのだった。こ
の様な剣裁きは、まさに誰にも真似できないだろうか。
﹁シフォンさん! それにリオナさんにテスラさん! 大丈夫!?﹂
ようやく楓殿は、シフォン嬢達を無事に救出できたのだった。そ
れにしても一体どうしてデビルロマイアがここを襲撃してきたのか、
未だに謎が解決されないままだった。
楓殿がそう考えているうちに慶輔殿達が到着したのだった。
﹁楓君達、怪我はない?﹂
﹁何とか大丈夫です﹂
be
continued−−−
怪しげな攻撃を繰り返すデビルロマイア、まだ勝負はつかないで
あろう。
−−−to
1140
147−5
慶輔殿が駆けつけてきた所で、シフォン嬢達はセクハラゾンビ達
の猛攻から解放させる事に成功した楓殿達。とりあえず安全な場所
へと避難させるために、佳恵嬢が用意した消えるコテージの中に、
おっぱいを座れて心の傷を受けてしまったシフォン嬢達を非難させ
るのでござった。
﹁それにしても何処まで酷い事をすれば気が済むのよデビルロマイ
アは! まるで完全に無法者じゃない!﹂
﹁そう怒るなよ。俺達だってあいつらのやっている事が許せないん
だからさ﹂
佳恵嬢の怒りをなだめる広海殿であったが、今まで連中がやって
きた事は既に悪魔の所業と言うべきところまで来ており、腹正しい
事ばかりであった。既にエロス・マギカの怒りは煮えきっており、
今での感情を奴らにぶつけたいほど、腹を立てていたのだった。
﹁とにかく、デビルロマイアを止めなければこの悲しみは終る事は
ないだろう。僕達は引き続き、大雪山を見て回ることにしようか﹂
慶輔殿がそう語る時、それは起きた。
﹁な、何なの!? この大きな爆発音は!?﹂
セナ嬢が口にした通り、彼等の耳元に大きな爆発音がびっくりす
るほどに響いてきて、地面が揺らぐ事を感じたのでござった。この
爆発音は何処から来ているのか、まだ分かっていなかったのである。
1141
﹁もしかして、どこかテロが起きたのか!?﹂
﹁まさか、デビルロマイアじゃ!?﹂
慶輔殿とセシル嬢の不安が、この空気をますます悪くさせるので
ある。ここまで最悪な出来事が起こってしまったら戦いは避けられ
ない、一同がそう思っている時、この不安は的中するのであった。
﹁何あれ!? デビルロマイアの戦闘ロボットじゃない!﹂
最早現実になろうとは誰が想像したのであろうか。麗奈嬢が口に
した通り、デビルロマイアの戦闘ロボットの群れがこちらにやって
きたのではないか!
﹁何、爆弾だと!?﹂
いきなり戦闘ロボットは胴体から爆弾ミサイルを、慶輔殿達に向
かって発射してきたのだ。すかさず麗奈嬢はマジカルアローで爆弾
ミサイルを打ち抜いて、それを無へと消滅させたのだった。
﹁慶ちゃん! もうこうなったらデビルロマイアの仕業だと考えて
もいいわ! 戦いましょう!﹂
﹁分かってる! あいつらを叩くにはそれが一番だからね!﹂
デビルロマイアの悪事を切り捨てると言わんばかり、アルティメ
ット・エクスカリバーを抜刀する慶輔殿の瞳は、既に怒りの炎が纏
be
continued−−−
われていたのだった。
−−−to
1142
147−6
突如襲って来た戦闘ロボットの猛攻を、何とか魔法力を覚醒させ
て戦っている楓殿達であったが、その数は計り知れないくらい多す
ぎため、未だに殲滅できないでいたのである。このまま戦い続けた
ら、いずれ体力が尽きてしまい、やられてしまう可能性だって来て
しまいそうになったのであった。
﹁それにしても凄い数ね! いくら戦ってもキリが無いくらいよ!﹂
﹁どれだけあいつら戦力を持ってるんだ!? 後どれくらい戦って
も俺達の体力が底をつきそうだ!﹂
佳恵嬢と広海殿は物凄い数の戦闘ロボットを相手に、ギリギリの
魔法力を引き出して戦うのが精一杯である。もしこのままの状態が
続いたら確実に負けると考えた慶輔殿はセシル嬢達を見つめて、あ
る秘策を考えたのか、とんでもない事を言い始めたのであった。
﹁セシル、ティナ、セナ、アリエル! 君達の失禁魔法を強力にす
るために楓君にできるだけドキドキさせる事をやってみてくれない
か!?﹂
﹁ちょっと慶ちゃん、いきなりなんて事を言うのよ!﹂
その言葉に麗奈嬢は信じられないと言わんばかりと、自分の耳を
疑うのであったが、セシル嬢達は本気で慶輔殿の作戦に従うつもり
であったようだ。
﹁分かったわ、やってみるね!﹂
﹁僕も、出来るだけやります!﹂
1143
そこですかさずセシル嬢は楓殿に対して、自分のおっぱいを楓殿
の顔面に押し付けながらミニスカ失禁してしまうのだっだ。そのお
しっこから、無数の剣が数本生成されて、戦闘ロボット達の方へと
向かって飛んでいくのであった。そして予想通り、その剣は戦闘ロ
ボット達の胴体をグサリと刺していくのである。
﹁な、なんて凄いんだよこれ⋮⋮!﹂
唖然とする広海殿であったが、楓殿のドキドキを加速させる出来
事はこれだけで終わりではなかった。次にセナ嬢とアリエル嬢、テ
ィナ嬢が楓殿の目の前に自分達のおっぱいを押し付けながら、ミニ
スカ失禁してしまったのである。そのおしっこからは巨大なブラッ
クホールが生成されて、戦闘ロボット達を吸い込んでいくのであっ
た。
﹁し、信じられない⋮⋮! まさか、あそこまでやるなんて⋮⋮﹂
思わず佳恵嬢も唖然とするばかりである。この恐ろしいほどの失
禁魔法は、今までに見た事が無く、とてつもなく物凄かったであろ
う。
﹁ふ、やるじゃあないか。流石は失禁魔法少女だな!﹂
﹁何者だ!﹂
突如聞こえて来た見知らぬ男性の声が聞こえてきて、楓殿が声が
してきた方向を見てみると、10人の男女が姿を見せてきたのであ
った。そして、その中の一人が自分の名前を名乗りだしたのであっ
た。
1144
ながた としゆき
be
continued−−−
﹁俺様は永田敏行! デビルロマイアの忍者だぜ!﹂
−−−to
1145
Phase148−1 傷だらけのサボテン
突如姿を見せた永田という男が率いる10人の群れは、どう見て
も只者ではないようなのは確かであり、かなりの強敵である事に間
違いないであろう。それを機に次々と男女が自らの名前を名乗り始
めてきたのだった。
いのこしじゅん
﹁この猪越純があなた達エロス・マギカを倒してみせますよ﹂
猪越と名乗る男は、可憐な舞を見せつけながらエロス・マギカの
面々を挑発してきたのである。明らかにティナ嬢に視線を送ってい
こうじ
たのだから、殺気は満タンであろう。
えばと
﹁この江波戸浩司が、徳川に祟りをなすこの村正で、貴様達エロス・
マギカの首を必ずとってみせよう!﹂
江波戸と名乗る男は、村正を取り出して、セシル嬢に対して宣戦
布告をしてきたのである。奴はセシル嬢の失禁魔法に対して警戒を
行っているのは確かだ。
みつはししげる
﹁この三橋茂様が、お前等エロス・マギカを倒してやる。決してハ
ッタリじゃないぜ?﹂
三橋と名乗る男は、銃の狙いをセナ嬢に向けていたのだから、失
禁魔法を封じる気でいたのだろう。
おおたにくにひこ
﹁この大谷国彦の覚悟は、とうの昔にできてるんでな!﹂
1146
大谷と名乗る男は、アリエル嬢に対して生々しい態度で挑発を繰
り出していくのであった。
はやしだよしのぶ
﹁この林田義宣の怪力見せてやらあ!﹂
林田と名乗る男は、自慢の怪力でティナ嬢を怖気つかせようとし
たのである。失禁魔法の威力を恐れているのか、それとも失禁魔法
を見る事を望んでいるのか⋮⋮。
おおた ゆういちろう
﹁喧嘩上等! この太田悠一郎にぶっ飛ばされたい奴ぁ、掛かって
来やがれぇ!﹂
太田と名乗る男は自分の強力をセナ嬢に見せつけていた。
たきしまあい
﹁この滝嶋藍がお前達エロス・マギカを倒してやるよ!﹂
滝嶋と名乗る女は、銃口をセシル嬢に向けて、挑発を繰り出して
いたのである。
しむら けいた
﹁この志村啓太の一刀、全てはデビルロマイアの繁栄のため⋮⋮!﹂
志村と名乗る男は、冷たい視線を慶輔殿に対して向けていたので
ある。
ふじしろ しげみ
﹁あなた達を倒せば、藤代茂美の止まった時間が動き出すの⋮⋮﹂
藤代と名乗る女は明らかに、楓殿に対して興味を持ち始めたよう
である。
﹁参ったな⋮⋮、こんな連中が相手なのか⋮⋮!﹂
1147
﹁ぼやいている場合じゃないよ広海! あいつらを倒して、この大
雪山を助けるんだ!﹂
be
continued−−−
死闘、今ここで開幕である!
−−−to
1148
148−2
いよいよ幕を開けた北海道でのバトルは慶輔殿のマジカルレーザ
ーライフルとマジカルドラグレイアによる一斉射撃から始まり、死
闘の開幕を告げる火蓋が切って落とされた。
﹁デビルロマイア、お前達が犯した罪を償わせてやる!﹂
﹁そんな態度による脅しなど、我々には通用しませんよ?﹂
猪越はハリセンを巨大化させて、慶輔殿が放ったレーザー砲を切
り払った後に、爆弾を楓殿に向かって投げつけたのである。そこで
里利架殿がマジカルソードで、爆弾をはじき返したのである。
﹁そんなつまらねー攻撃で俺達を倒せると思ったら大間違いだぜ﹂
﹁やりますね。ならば私もやり方を変えましょうか﹂
そこで猪越は何やら両手を天に掲げて、怪しげな呪文を唱え始め
た。一体何の攻撃をするというのか、まだ何も理解できない里利架
殿である。
﹁さてと、私の究極の攻撃を受けていただきましょうか!﹂
なんと地面から植物の姿をした触手が出てきて、セナ嬢とセシル
嬢のお尻をめがけて、強襲してきたのである。どうやら彼女達のス
カートの中を攻撃しようというのだろう。
﹁あなたの考えている事は全て分かってるわ!﹂
﹁お望み通り、私とセナちゃんでドキドキの失禁魔法で葬ってあげ
1149
るから覚悟なさい!﹂
セシル嬢とセナ嬢はお互いにキスをしておっぱいを揉んで、ミニ
スカ失禁をしてしまうのである。おしっこから巨大な風車が生成さ
れて、猪越が召還した植物の触手を滅多切りにしてしまったのだっ
た。セナ嬢とセシル嬢のトンでも攻撃が炸裂した瞬間だった。
﹁何だと!?﹂
﹁じゃあ次は俺様だぜ! 覚悟しな失禁魔法少女!﹂
そこで太田が自慢の怪力を生かして、巨大な岩を豪快に持ち上げ
て、広海殿に向かって豪快に投げてきたのである。しかし、ティナ
嬢の失禁魔法によってその巨大な岩は、闇の力が纏われたおしっこ
の水溜まりに引き寄せられて、闇の中へと飲み込まれてしまったの
だった。
﹁いつまでも自分達の思う通りに事が動くと思ったら大間違いだよ
! こう見えても貴方達に対する怒りでいっぱいなんだから!﹂
﹁じゃあ次は俺の番だな?﹂
滝嶋はすかさず、バズーカ砲を取り出して、麗奈嬢に向けて発射
しようとしていた。その瞳はまさに狩人そのものであったが、まだ
滝嶋は麗奈嬢の恐ろしさを知らないままである。
﹁そこ!﹂
﹁何だって!?﹂
なんと滝嶋の右腕がそれに素早く反応した麗奈嬢が放った矢によ
ってぶっささっていたのだった。まさに神業と言うべき麗奈嬢の弓
術であろうか。
1150
be
continued−−−
﹁さて、次は我々が行こうか!﹂
−−−to
1151
148−3
何とかデビルロマイアの猛攻を凌いできた慶輔殿達であったが、
林田と大谷が一斉にセシル嬢の所へと強襲しかけてきたため、まだ
まだ油断はできずにいた。
﹁さてと、このまま一気に倒してしまおうか!﹂
﹁俺の自慢の怪力をみせてやらあ!﹂
しかしセシル嬢は、それを怖じ気付く様子は見せないで、ミニス
カ失禁して、おしっこでたくさんの剣を生成していたのである。そ
の剣は明らかに、林田と大谷の方へと飛んでいき、セシル嬢の怒り
が燃え上がってきたことを示していたのだった。
そして剣は林田と大谷の肉体を具し刺しにしたのである。
﹁グワアアアアア!﹂
﹁言っとくけど、私を怒らせたらこれ以上じゃ済まないわよ?﹂
そして剣は大爆発を起こして、林田と大谷に大ダメージを与えた
のであった。まさにセシル嬢を怒らせたら、恐ろしい目に遭うこと
が理解できたかのようになった一面だった。
そんなセシル嬢をよそに、江波戸が村正を取り出して、アリエル
嬢に対して奇襲を仕掛けたのである。
﹁失禁魔法少女、お主の首、拙者が貰い受ける!﹂
﹁そうはさせるかよ! もうこれ以上お前達に大切な人を傷つけさ
せるものか!﹂
1152
楓殿が魔法力を覚醒させて、アリエル嬢を村正の強靱から守り抜
いたのである。まさに危機一発であった。
﹁今度は僕達がお前達に正義の鉄槌を下す番だ!﹂
すると楓殿の背中から天使の翼が生成されて、体中に金色のオー
ラが溢れ出してきたのである。楓殿はそのままジャンプして、翼か
ら金色の黒いレーザーを発射して、江波戸に対して一斉攻撃を繰り
出したのである。
﹁その程度の技など、かわしてみせようぞ!﹂
しかし、あえなく回避されてしまい、攻撃は不発に終わった、が
しかし、思わぬ展開が待っていた。
﹁そこまでだぜ、これ以上てめーを暴れさせるわけにはいかないん
でな!﹂
なんと里利架殿のマジカルソードが江波戸の胴体を切り裂いたの
である。渾身の一撃が炸裂したと同時に、里利架殿の魔法力は一気
に覚醒を始めたのだった。
﹁ここまで来たからには私も完全に本気を出させて貰うわよ!﹂
セナ嬢はミニスカ失禁した後に、おしっこを触手状態にして、江
波戸に向かって連続攻撃を繰り出したのである。
﹁まさか、ここまでやるとは⋮⋮﹂
まさにエロス・マギカの大逆集が始まった瞬間であった。
1153
−−−to
be
continued−−−
1154
148−4
﹁この一撃を受けてみるがいい!﹂
﹁さてと、このままカウンター攻撃をやりますか。やられっぱなし
だとカッコつかないしな!﹂
慶輔殿の猛攻が続く中、志村と三橋の射撃による一斉攻撃をセシ
ル嬢に対して行われた。運悪く右足にダメージを受けてしまったセ
シル嬢であったが、大した事はなかったみたいで、すぐさま右足の
ダメージは回復されたのであった。そして、セシル嬢は失禁魔法で
反撃を開始したのである。
その内容はおしっこをシュプリンクラーのように噴射して、その
おしっこから光の光線を乱射するというとんでもない技である。
﹁まさか私に傷を負わせてただで済むと思ってないわよね?﹂
﹁悪いなお嬢さん、俺達は戦いになると、負けず嫌いが100倍に
なる体質なんだよ!﹂
そう言って三橋はハンドグレネード弾でセシル嬢に対して射撃攻
撃を開始したのであったが、ティナ嬢の失禁魔法によって造られた
ブラックホールが、その攻撃を吸収してしまうのであった。
﹁もうこれ以上貴方達に汚れなき幸せを壊させはしないわ!﹂
それに続いてセナ嬢も失禁魔法で志村に対して、奇襲攻撃を開始
したのである。その内容はおしっこで自分の体を包み込み、敵に対
して高速で飛んでいき、体当たりをしようという物である。セナ嬢
の体当たりを喰らったデビルロマイアの戦闘ロボット達は、体の一
1155
部を削り取られてしまい、真っ二つになったり、バラバラに刻まれ
てしまうと言う物まであった。
﹁この程度の攻撃など、私達の失禁魔法ではじき返せるんだからね
!﹂
﹁ならば我も、本気の技を見せてやろう!﹂
そこで志村は爆弾を取り出して、セナ嬢に向けて投げつけたので
ある。もしこれを喰らってしまったら、体を骨の髄まで焼かれてし
まい、跡形もなく消えてしまうだろう。
﹁そんな事はさせない! 人には誰だって自由に生きる権利がある
んだ!﹂
しかし慶輔殿がマジカルドラグレイアによるオールレンジ攻撃が
三橋に炸裂させるのである。
﹁なかなかやるじゃねーか、この戦いにかける気持ちが高ぶってき
たという訳か﹂
continued−−−
セナ嬢に対する挑発を繰り出してきた三橋、まだ戦いは終わらな
be
いでござろう。
−−−to
1156
148−5
﹁うふふふ、このような戦いになると私の心が動き出すの⋮⋮﹂
慶輔殿が疾風怒濤の攻撃を繰り出していると、藤代が怪しげな妖
術で、何やら地面から不気味な雰囲気をした植物モンスターが現れ
たのである。この様な不気味モンスターを見たのは初めてのようで、
慶輔殿は思わず警戒心を強くしたのである。
﹁まさか、この様な魔物を召喚してくるなんて思いもよらなかった
な⋮⋮!﹂
﹁さあ、私の止まった時間が再び動きだす為に、何としてもこの戦
いに勝つのよ!﹂
藤代の合図で植物モンスターは、口から巨大な種のようなものを
慶輔殿に向かって、発射して来たのだった。すかさず慶輔殿は魔法
力を引き出して、マジカルバリアを生成して、その種を弾き返した
のである。
﹁このような攻撃もできるのか⋮⋮﹂
﹁でも、私の止まった時間の中で眠っている間に、貴方達のような
敵の心が見えるようになったの。だからもう、私を止められないわ﹂
その言葉の後に、植物モンスターは触手を伸ばしてきて、それを
アリエル嬢やセシル嬢にティナ嬢、セナ嬢のほうへと伸ばしてきた
のである。そして触手はアリエル嬢達をぐるぐる巻きにして捕まえ
てしまい、どこかへときえてしまったのである!
1157
﹁きゃああああああ!﹂
﹁アリエルさん! セシルさん、ティナさん!﹂
思わずセシル嬢の叫び声を聞いた楓殿はすぐさま植物のモンスタ
ーを叩きに向かったのだが、三橋の妨害により、その場を動けずに
いたのである。
﹁おっと、ここから先は行かせるわけにはいかねーな! 通りたけ
れば、この俺様を倒していきな!﹂
一方その頃、植物モンスターによって捕まったアリエル嬢達は、
暗闇の空間へと飛ばされてしまっていたのだった。しかも彼女達は
十字架に貼り付けにされており、身動きが取れなくなってしまって
いたのである。
﹁一体これはどうなってるの!?﹂
﹁分からないわ⋮⋮。私達はあの植物に捕まったまま、気を失って
いたんだっけ?﹂
セナ嬢が周りを見下ろしていると、リオナ嬢やテスラ嬢にシフォ
ン嬢、沙綾嬢が十字架に貼り付けにされながら眠りについている光
景が目に見えていたのである。
﹁シフォン、リオナにテスラ! 沙綾ちゃん!﹂
しかし、セナ嬢が呼びかけても反応が無かった。このような光景
は一体どの様にして起こったのか、全く理解できない状態が続いた
のだが、ようやく藤代がテレポーテーションしながら姿を見せたの
である。
1158
﹁ここは時が止まった闇の中。あの娘達は私の術で眠らせたのよ?﹂
﹁あなた、一体何をするつもりなの!?﹂
叫びだすセナ嬢を余所に、藤代はセシル嬢のスカートの中に手を
入れてきたのである。そして藤代の手は、セシル嬢のスカートから
お尻をなでながら、おっぱいにキスをしたのである。
﹁ちょっとあなた何をするのよ!﹂
﹁貴女の考えてる事は分かってるわ。快楽に溺れる事を望んで、闇
に落ちる事を願っていた。そうでしょ?﹂
その言葉を拒否するかのように、セナ嬢は言葉を返そうとしたの
であったが⋮⋮。
﹁あなたなんかと一緒にしないで! 私達はただ、快楽を満たす為
に失禁魔法少女になったんじゃない! 命の大切さと、人を愛する
喜びを教える為に失禁魔法少女になったんだよ!﹂
セナ嬢のスカートにも、怪しげな触手が侵入してきて、お尻を舐
め始めて、もう一つの触手はおっぱいを吸い始めたのだった。
﹁いやあああああ!﹂
﹁さあ、共に闇へと堕ちましょう?﹂
be
continued−−−
藤代の凶刃がセナ嬢に向けられてきた。
−−−to
1159
148−6
セナ嬢達が藤代にセクハラされている間に、楓殿達は永田達によ
る奇襲攻撃によって、なかなか助けに行けない状態が続いていたの
であった。その威力は、慶輔殿達がなかなか手が出せずに、回避す
るだけで精一杯と言う所であった。
﹁そらそら∼! この程度の実力で俺達を倒そうだって? 笑わせ
るぜ!﹂
永田は手裏剣やクナイなどを慶輔殿に投げつけてきて来ているた
め、余裕を持った表情を浮かべているのである。余りにも早いスピ
ードで飛んでくる手裏剣は、よく見なければ交わせないといわんば
かりのレベルだったため、いつもより集中していなければいけない
楓殿であった。
その隙をようやく見つけたのか、里利架殿はマジカルリボルバー
キャノンライフルを取り出して、永田を目掛けて発射したのである。
﹁もうこれ以上てめーの好きにはさせるわけには、いかねーぜ!﹂
しかし、江波戸の村正による一閃でその銃弾は真っ二つにされて
しまって、攻撃が完全に防がれてしまったのである。この様な展開
は、里利架殿も想像はできていなかったであろう。
﹁お主はこの村正で、切り落として見せようぞ!﹂
江波戸の一閃が里利架殿に炸裂しようとしたその時、何処からか
矢が飛んできて、江波戸の村正を打ち砕いてしまうのであった。慶
1160
輔殿が矢が飛んで来た方向を見てみると、麗奈嬢がマジカルアロー
を発射した所が確認されたのである。
﹁慶ちゃん、私が援護するから思いっきり戦って!﹂
麗奈嬢の後ろには広海殿と佳恵嬢の姿が見えていたのである。お
互いの武器を取り出して、魔法力を高めて来た3人の参戦は、慶輔
殿にとって、どれだけ頼もしいか。
﹁すまないな、3人共! それじゃあ頼りにさせてもらうぞ!﹂
慶輔殿はあるティメット・エクスカリバーを取り出して、魔法力
の覚醒を徐々に始めていったのである。一刻も早く、アリエル嬢達
を助けたい一心であった為、真剣な表情を浮かべていたのである。
﹁へへ、やっと本気を出して来たな!﹂
﹁さあいくぞ、もうこれ以上お前達の好きにさせるわけには行かな
い!﹂
慶輔殿はアルティメット・エクスカリバーに金色の炎を纏わせて、
永田のところまでダッシュして、それを豪快に15回連続で豪快に
斬りつけたのだった。回避する事もできなかった永田は、大きなダ
メージを15回連続でかなり受けてしまったのである。
﹁まだまだ! これからが僕達の時間だよ!﹂
楓殿はドキドキソードを一気に魔法力を纏わせて、それを一気に
振り下ろすと、三日月形の光弾が発射されて志村と大谷に向かって
飛んでいった。
1161
﹁がはあああ!﹂
﹁な、なんだと!?﹂
思わず志村と大田には猛スピードで飛ぶ光弾を回避できないで喰
らってしまい、大ダメージを受けてしまったのであった。このよう
なダメージは志村と大田にとってはかなり痛いといってもいいだろ
う。
﹁さてと、てめーらは俺がじきじきにぶちのめす!﹂
里利架殿は魔法力を一気に覚醒させて、天高くジャンプ。そこで
空中で両手から、金色のビーム砲を一斉発射して残りの6人に対し
て豪快な攻撃を食らわせたのである。まさに里利架殿の強烈な一撃
だっただろう。
﹁さてと、ここからは僕の番だ! 覚悟してもらおうか!﹂
最後に慶輔殿は止めを刺すといわんばかりか、背中のマジカルド
ラグレアを一気に魔法力を注ぎ込んで、永田達に対して、一気にオ
ールレンジ射撃を繰り出してきたのであった。そのレーザーからは
当然回避する事はできずに、永田たちは喰らった直後の爆発によっ
て、天へと飛ばされてしまうのであった。
﹁おのれ∼!﹂
慶輔殿達は、この戦いには勝ったものの、セシル嬢達を助けに行
be
continued−−−
かなければいけなかった。
−−−to
1162
148−7
セシル嬢達は藤代の妖術によって召喚された触手は、彼女達のス
カートの中に突っ込んで、お尻を触ったり、おっぱいを吸ってたり
していたのである。このような攻撃によって、セシル嬢達の心の痛
みは膨れ上がり、瞳から涙があふれてきたのである。
﹁いやああああ⋮⋮﹂
﹁もっと心が壊れた声を聞かせて頂戴? あなた達の肉体は汚れた
ままの方が美しいのだから﹂
藤代の怪しげな言葉を耳にしている間にセシル嬢達は性感帯を直
撃されて、ミニスカ失禁してしまったのだった。触手の威力が強ま
ったせいなのか、それともセシル嬢達の心が壊れてしまったのか、
分からずのままであった。
﹁あなたは⋮⋮、女の子に対してこんな破廉恥な事をして心が痛ま
ないの!?﹂
﹁ふふふ、怒りに燃える瞳もまた、美しいわね⋮⋮﹂
セナ嬢の怒りの言葉に対する藤代の態度は既に、女の子の心を食
い物にする悪魔と化してしまっていたため、空気が恐ろしいくらい、
冷たくなってしまっていた。このような破廉恥行為を繰り返す藤代
に対するセシル嬢の怒りは、他の人の心を燃やすほどであり、この
空気が焦がしてしまうほどである。
そうしている間に、触手は彼女達の肉体に、性感帯による直撃を
繰り出していたのである。
1163
﹁ああああああ!﹂
﹁さあ、このままあなた達を終わりの無い快楽へと招待してあげる
わ!﹂
藤代の魔の手がセナ嬢のスカートの中に伸びて、襲い掛かろうと
したその時、大きな爆発音が響いてきたのである。そして、聞き覚
えのある声がしてきたのであった。
﹁そこまでだ! もうこれ以上お前達の悪事を許すわけにはいかな
い!﹂
セシル嬢の瞳から、楓殿の姿が見えてきたのである。それだけで
はなく、広海殿や麗奈嬢に佳恵嬢の姿も見えていたのであった。
﹁ふふふ、貴方達もこの悪夢の中へと落ちてきたのね?﹂
その言葉に反応した慶輔殿は、怖じ気付くこともなく正々堂々と
反論を翻した。
﹁お前達がこの世界を滅ぼそうとしたって僕達がいる限り、そんな
身勝手な事はさせない! お前を倒して、この世界に安らぎを取り
戻す!﹂
力強い言葉が、エロス・マギカの皆の闘志を燃やしており、誰か
を守りたいと言う願いを強くさせるのであった。楓殿達は藤代を倒
す事にもはや躊躇いはなかった。
﹁それじゃあ一緒に闇へと落ちましょう? もう二度と覚めない悪
夢を見ながらね﹂
﹁そんな言葉に屈したりはしない! みんなと一緒に館山市に勝利
1164
の報告と共に帰ってくるって約束したんだ!﹂
be
continued−−−
約束を果たすための戦いが、今始まろうとしておった。
−−−to
1165
148−8
ようやくアリエル嬢達を見つけることができた楓殿であったが、
彼女達は既に心をたっぷり傷つけられてしまい、精神病にされかけ
る寸前まで来ていた。その光景を見てしまった楓殿達の怒りは完全
に萌えてきたのだった。
﹁許せない⋮⋮! よくもアリエルさん達を!﹂
いよいよ藤代と激突まで来た楓殿達は、魔法力を覚醒させた状態
で攻撃を開始しようとしたとは対抗に、藤代は妖術でアリエル嬢達
を誘拐した植物モンスターを召喚したのである。その光景を見た楓
殿は血相を変えて、ドキドキソードに魔法力を纏わせて、それに切
りかかったのである。
まさに激突した瞬間であった。 ﹁お前達がアリエルさんやセシルさんをさらって心を傷つけ続けた
のか! ここまで来たからにはもう許さないからな!﹂
﹁ならば、あなた達にも悪夢を見せましょう。そして、共に黒き記
憶へと堕ちましょう?﹂
楓殿の怒りが一気に燃え上がり、ドキドキソードを豪快に振り回
して、植物モンスターを一気に切り落としてしまったのである。こ
の勢いは誰にも止められそうに無く、周囲に楓殿の恐ろしさを伝わ
るには十分であった。
﹁その程度の敵など、僕の敵じゃない!﹂
﹁言っておくが、てめーの敵は楓だけじゃないぜ!﹂
1166
そういって里利架殿はマジカルバスターブレードを取り出して、
植物モンスターを次々と切り倒していくのである。沙綾嬢をさらわ
れただけでなく、心を傷つけられた真似をされたのだから、碇が燃
え上がってきているのは当然であろう。
愛する仲間や大切な人の心を傷つけられてきた楓殿や里利架殿の
怒りは、まさに業火よりも熱い物であり、誰にも消せないほどの強
さが見えてきたのであった。
﹁フフフ、このままあなた達の強さを闇に落としましょうか﹂
藤代はすぐさま、闇の力の妖術でまたしても植物モンスターを大
量に召喚してきたのである。その数は数え切れないほどであり、視
界がたくさん埋まるほどだったが、怒りに燃える楓殿と里利架殿に
とっては障害ですらなかった。
﹁この程度で止まる僕達じゃない! 大切な人達を守りぬくために
僕達はこれからも強くなるって約束したんだ!﹂
﹁だからこそ、てめーは俺達が直々にぶちのめす!﹂
楓殿と里利架殿の魔法力が最大級までに覚醒を果たして、一気に
この戦いを終わらせようとしていたのである。楓殿と里利架殿の全
身から、金色のオーラが引き出されてきており、それが2本の剣へ
と姿を変えて、2人の手元に渡ったのである。
﹁この大いなる覇王の魔法剣がある限り、僕達エロス・マギカに敗
北などない!﹂
﹁だったら俺は、偉大なる契約の騎士剣で、てめーをぶちのめすぜ
!﹂
1167
大いなる覇王の魔法剣と偉大なる契約の騎士剣、この2本の剣か
ら放たれる強い正義の光が、この空気を包み込む邪悪なる気配を焼
き尽くしたのである。楓殿と里利架殿の怒りが、まさに天を貫こう
としたのである。
﹁受けてみろ、これが僕達の⋮⋮﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ!﹂
楓殿と里利架殿のお互いの最強の剣による一閃から、真空波がた
くさん発射されて、植物モンスターと藤代の首を切り倒してしまっ
たのである。藤代の首が地面に落ちて、植物モンスターの死骸が灰
となって消えた瞬間、北海道の戦いは幕を閉じたのである。
﹁あの2人、またまた覚醒し始めたな⋮⋮﹂
﹁いや、まだまだこれからだよ。僕達はまだまだ多くの悲しみと戦
わなくてはいけないんだから﹂
慶輔殿と広海殿はその光景を目にしたまま、こう呟きながら大雪
be
continued−−−
山を後にしたのであった。
−−−to
1168
148−9
ようやく北海道での死闘を終えて、宿舎に戻って来た楓殿達であ
ったが、アリエル嬢やセシル嬢の心の痛みをケアするために、混浴
風呂で暖まっていたのである。
﹁アリエルさん、セシルさん、もう大丈夫?﹂
﹁心配かけてごめんね楓君。もう私達は大丈夫だから⋮⋮﹂
そう言ってアリエル嬢は、楓殿の唇にキスをして、瞳から涙をこ
ぼし始めたのだった。あれほどさっきの戦いであんな酷い破廉恥行
為をされたのだから、心の痛みがまだ癒やされてないのだろう。
﹁もうでようか。部屋に戻ってこの後の事を考えなくっちゃね﹂
楓殿は混浴風呂から出た後に、宿舎の部屋に戻って、シフォン嬢
とリオナ嬢とテスラ嬢と一緒にベランダから星空を眺めていたので
ある。戦いを終えて、体を癒やしている楓殿達の瞳には、無数の星
が輝く夜空が映っていたのである。
﹁凄い綺麗な星空ね。相良先生もきっとどこかでこの星空を見てる
かな?﹂
﹁きっと大丈夫だよ。相良先生は僕達の事を認めていたじゃないか﹂
シフォン嬢の質問に、そう笑顔で答える楓殿であったが、やはり
館山の皆が気になってしまうようである。故郷の皆の無事を祈る一
同だったが、やはりデビルロマイアの魔の手が伸びてきてるのか心
配であった。
1169
その心配が大きくなったのか、テスラ嬢は不安な表情を隠しきれ
ずに涙を流すのだった。
﹁でも皆の事が心配だわ⋮⋮、もし何かあったら私⋮⋮!﹂
その様な可憐な少女が不安になっているのを見ている楓殿は思わ
ずドキドキの鼓動を発動させてしまうのである。いたたまれなくな
った楓殿はついに⋮⋮。
﹁テスラさん!﹂
思わずテスラ嬢のおっぱいを掴んで、唇にキスをしたのだ。その
瞬間にテスラ嬢は、楓殿の大胆な行動に、驚いてしまったのかミニ
スカ失禁してしまうのである。彼女のおしっこは、太股を金色の液
体で光り輝かせて、世空の無数の星を写しているのである。
﹁楓君⋮⋮!?﹂
﹁テスラさん、不安になった時は我慢しないでミニスカ失禁した方
がいいと思うんだ。これはテスラさんみたいな可愛い女の子だけが
許される愛の魔法だと僕は思ってる﹂
楓殿の言葉に嬉しくて涙を流すテスラ嬢、この言葉はきっと楓殿
が本当の騎士へと成長した証であった。その光景を目にしたアリエ
ル嬢とシフォン嬢とリオナ嬢も楓殿に愛を要求したのである。
﹁私も館山の皆の事を考えるだけで不安になってくるの﹂
﹁この胸の痛みを解放されたかった⋮⋮﹂
﹁だから楓君、私達を抱いて?﹂
彼女達もミニスカ失禁しながら楓殿の方を見つめていたのである。
1170
思わず楓殿はドキドキを押さえきれずに彼女達のおっぱいを順番に
揉み始めたのである。キスしながら。
﹁今夜だけはアリエルさん達を抱いていたい!﹂
そう抱きしめる楓殿、しかし翌日に彼等は軍師尿水から知ってし
まった。館山市に最大の悲劇が発生してしまった事を。
﹁そんな⋮⋮!? 館山市が!?﹂
be
continued−−−
﹁嘘ですよね、軍師尿水!?﹂
−−−to
1171
Phase149−1 悲劇を呼ぶクリスマスツリー
館山に起きてしまった悲劇、それはユウナ嬢達が鹿児島県での戦
いに挑む直前の事である。
﹁ミス相良。この前は随分とふざけた手紙を送ってくれたじゃない
か﹂
﹁我々もここまであなたにコケにされたのは初めてだ。まさか、ミ
ニスカートで失禁する少女のブロマイドやグッズを販売して町興し
とは、下品な行いにもほどがある!﹂
楓殿が通っている中学校の校長室に相良先生と校長先生が世界中
のお偉い様の質問攻めにあっていたのであった。あの時出した手紙
によって、世界中の人達を怒らせてしまった為、こうして来日して
相良先生を追い詰めているのであった。
﹁あれはこのような趣味を持った人達との交流を深める為に、我が
校が提案した物です! 決して卑猥とか不潔な表現じゃありません
!﹂
﹁こう見えても、あれのおかげで館山市は街並みを明るくしている
んです!﹂
他の先生達も必死にお偉いさん達を説得してみたのであったが、
彼等は先生達の言葉に納得をするわけでもなく、激高するばかりで
あった。
﹁何を自分勝手な事を! このおかげで未来の子供達の教育に悪影
響を与えたらどう責任はとるつもりだ!?﹂
1172
﹁どうやらあなた方は自分達の事しか考えられないようだな!﹂
それでも負けずと相良先生は、自分達が今までやって来たことは
間違っていないと言わんばかりに、お偉いさん方に必死に言葉で訴
えるのであった。
﹁ミニスカ失禁は、異性との交流が今までできなかった男性方に希
望を与える愛の魔法なんです! 決して悪影響を与えるためじゃあ
りません!﹂
﹁どこまでふざければ気が済むのだ!﹂
その言葉の後に、楓殿の同級生や先輩後輩が次々と校長室にやっ
て来たのである。そして、お偉いさん方に言葉で言い返してしまう
のだった。
﹁ふざけてるのはどっちだ! 住民達から高い税金取り上げて自分
達の幸せを作り上げてるくせに!﹂
﹁しかもあんた達は困っている人の声を無視して言い訳ばかりして
るじゃないか!﹂
﹁どうせあんた達は都合のいいように住民達を操ることしか考えて
いないんでしょ? ミニスカ失禁してるアリエルちゃんを見る楽し
さを必死に教えてる楓君の方が余程立派よ!﹂
その様な言葉を聞いて、お偉いさん方の一人であるインドの大統
領は、とうとう痺れを切らせたのか、武装した軍隊兵士を呼び出し
てきたのである。
﹁やれやれ、しつけの悪い飼い犬はやはり処分しなくてはいけませ
んね﹂
﹁そうやって暴力で解決しようとするのか! やはりあんた達が一
1173
番汚いぞ!﹂
そして、インドの大統領は右手を挙げて、兵士達に指示を出した
のだった。
﹁この飼い犬達を処分しなさい﹂
この合図で、兵士達が持っていたマシンガンの銃口から銃弾が発
射されて、楓殿達のクラスメイト達の体を貫いたのである。
﹁みんな!﹂
be
continued−−−
﹁思い知りましたか、ミス相良? 我々に刃向かうとどういう目に
遭うか﹂
−−−to
1174
149−2
突如インドの大統領の命令によって、楓殿の中学校の生徒達が、
インド軍によって大量虐殺されてしまうと言う、悲惨な光景を見つ
めてしまった相良先生のショックは、立ち上がる事ができないほど、
大きかったようだ。何しろ自分達の教え子が見知らぬ誰かに殺され
る光景を見つめてしまったのだから、こうなってしまう事は当然だ
ろう。
﹁相良先生、何をしてるんだ!?﹂
﹁私の教え子が⋮⋮!﹂
そこでルゲイエ博士が相良先生の側に駆けつけて声を掛けてきた。
﹁ルゲイエ博士! 早くしないとインドの兵達が強襲してきます!﹂
﹁分かってる! 俺は相良先生を連れてここから脱出する!﹂
迫り来るインド軍の猛攻から逃げるかのように、ルゲイエ博士は
相良先生を抱きかかえたまま連れて、学校から脱出したのだった。
何とか生き残った生徒達と一緒に逃げたためか、インドの兵士達は
ルゲイエ博士の行方を追っているのだが、逃げ足が速かったせいか、
簡単に見つからなかったのである。
﹁全く、一体何考えてんねん! いきなり自分達が納得のいくよう
に動かないからって虐殺はないやろ!﹂
﹁デッシュ副長、傲慢な人間の一部なのだからこんなクズに何を言
っても無駄でふよ。力を持った人間は間違った理想を掲げると耄碌
するんでふから﹂
1175
デッシュ副長もリナルド艦長もインド軍の虐殺に対して心を痛め
たまま、怒りの言葉を述べたのだったが、心配しているのは相良先
生の事だった。生徒達が虐殺されてしまったショックを抱えている
みたいだから、どう答えたらいいのか分からなかった。
そこでリナルド艦長は相良先生に声を掛けてみることにしたのだ
ったが⋮⋮。
﹁相良先生、教え子の件は残念だったでふ。まさかインドの大統領
があんな暴虐行為を繰り出して来た事は意外だったでふ﹂
﹁リナルド艦長⋮⋮、ごめんなさい。私、勇気ある子供達を育てる
親御さんの力になりたくて教師になったの。それなのに⋮⋮! こ
んな事になるんだったら、あの時死んでおけばよかった!﹂
悲しみにくれる相良先生。
心の傷を背負ってしまった彼女に何ができるのか、そう考えてい
るリナルド艦長とデッシュ副長だったが、ルゲイエ博士が相良先生
の肩を両手でつかんで声を上げたのである。
﹁馬鹿な事を言うのはよせ! あんたが死んだら楓達や残された生
徒達はどうなる!? 死んだ人間の分まで、生きてエロの楽しさを
教えるのが今生きている俺達の使命の筈だろ!?﹂
﹁ルゲイエ博士⋮⋮!﹂
相良先生の瞳から流れる涙は、もう既に枯れてしまっていたのだ
った。
今まで苦楽を共にしてきた自分の教え子達の死を見つめてしまい、
もうあれだけ悲しんだのだから、ここまで泣き続けてしまったのは
当然であろう。
きっと苦しかったに違いない。
1176
﹁とりあえず、生き残る方法を考えるでふ。話はそこからでふよ、
相良先生﹂
しかし、館山で起きた悲劇はこれだけでは終わる事はなかった。
be
continued−−−
その事はまだ、相良先生は知らなかった、いや、分かっていなか
ったのだ。
−−−to
1177
149−3
悲しみにくれていた相良先生はルゲイエ博士の檄で何とか立ち直
って、これからどうするか考える事にした。もうこれ以上、生徒達
が無駄な血を流さないようにする為にはどうすればいいのか、相良
先生はリナルド艦長達と会議をしていたのである。
﹁相良先生、もうこうなったらあの世界中のお偉いさん方を叩くし
かないでふ。楓達が帰ってくるまでに何とか戦力になる生徒を選抜
して量産型ナイトドールで戦わせるしかないでふな﹂
﹁ちょっと待てや艦長! いくらなんでもこれは酷とちゃうか!?
もう既に半分以上も楓君の中学校は犠牲者出してんやぞ!?﹂
リナルド艦長の提案に反対するデッシュ副長を余所に、相良先生
は感情をむき出しにして、言葉を述べたのである。あの時の悲しい
記憶を引き出しながら⋮⋮
﹁リナルド艦長、もうこれ以上生徒達を苦しい思いさせたくありま
せん! だったら私がナイトドールに乗ってあの人達を止めて見せ
ます!﹂
﹁無茶言うなや相良先生! あれはゲームとは違って魔法力が覚醒
していない人間が使いこなすには難しいんやで!﹂
リナルド副長の言うとおり、魔法力で動ごくナイトドールを一般
人が乗っても、無免許運転と同じ行為であり、とても危険である。
この様な危険が及ぶ行為は何としてもやめるべきだとリナルド副
長は相良先生に語っていたのであったが、相良先生の決意はもう固
まっていたようである。
1178
﹁それが駄目なら、何か私に戦う力を下さい! もう誰にもこんな
悲しい思いはさせたくないんです!﹂
﹁参ったな∼、一体どうすればいいんやろか⋮⋮﹂
﹁やれやれ⋮⋮。ここは一先ず、僕が何とかするしかないか﹂
相良先生の熱心なお願いに対して悩むリナルド副長に、魔法神ラ
グナが久しぶりと言わんばかりと、この会話に乱入して来たのだっ
た。
﹁あなたはもしかして、魔法神ラグナですか!?﹂
﹁いかにも! 楓君達を魔法騎士としてスカウトしたのもこの僕さ
! なんといっても僕はナイトドールを設計して材料を集めただけ
なんだけどね!﹂
軽々しい挨拶を交わしたラグナだったが、相良先生はこのような
神様を見るのは初めてであった為、固まってしまったようだ。そん
な相良先生をラグナは見つめながらこう言葉を放つのである。
﹁ま、まさか本当に神様がいたなんて⋮⋮!﹂
﹁相良先生、あなたの望み通りに新しい仲間を連れて来たよ!﹂
ラグナが言葉を掛けると、一人の老人が入ってきたのである!
﹁お初目に掛かる! ワシは水戸黄門の守護精霊、味噌校門と申す
!﹂
味噌校門と名乗る謎の老人だったが、これは一体どうなってるの
か?
1179
−−−to
be
continued−−−
1180
149−4
突如姿を見せた味噌校門という老人は、何とあの水戸光圀の守護
精霊といっているのだから、驚きを隠せない相良先生とリナルド艦
長とデッシュ副長。このような歴史ある人物が、守護精霊となって
現代の世界に現れたのだから、びっくりするのは当然だろう。
﹁信じられないわ⋮⋮! あの水戸黄門様が守護精霊となって私達
の住んでいるところに現れるなんて!﹂
﹁まあ、魔法神ラグナに会って、守護精霊にしてもらえたんじゃか
らな。何せ女子の制服が可愛いってラグナから聞いたんじゃけどな
!﹂
何と呆れた裏話であろうか。
はなの舌を伸ばしながら語る味噌校門に対して、このような復活
劇の裏にこのような話があったとはリナルド艦長達も唖然とするし
かなかったのである。全く持ってルゲイエ博士とデッシュ副長も呆
れるしかなかったのであった。
﹁ちょっと待てよ∼! 歴史上の人物がこんな情けない復活の裏側
があるなんて考えられないだろ∼!﹂
﹁まあ、とりあえずこのような裏側はいいとして、安全な場所へと
移動しましょう!﹂
相良先生が提案して、移動を開始しようとしたその時、急に味噌
校門の表情が険しくなってきて、両手から雷のビームが発射された
のである。そのビームの発射された先は、何と相良先生であった!
1181
﹁渇!﹂
﹁ちょっと味噌校門!?﹂
校門様の雷ビームを食らった相良先生は、完全に黒焦げになって
しまうのである。
その様子を見かけたルゲイエ博士は、激怒しながら相良先生に味
噌校門に殴りかかろうとしたのであったのである。
﹁オイ、ちょっと待てやあんた! いきなり何しやがるんだ!? 相良先生にいきなり雷を浴びせやがって!﹂
﹁おっさん、とりあえずご隠居を離してくんねーか? 後で理由は
分かるからよ!﹂
﹁はいな! ルゲイエはん、放したりや!﹂
突如ルゲイエ博士の後ろからイケメンの男が姿を見せたので、デ
ッシュ副長はルゲイエ博士を落ち着かせて、校門様を離させたので
あった。その後にリナルド艦長はイケメンに名前を尋ねてみること
にしたのだった。
﹁失礼でふが、おたくは何者でふか?﹂
﹁俺はスケさんと言って、ご隠居と同じく守護精霊なんだ。隣にい
る筋肉ムキムキの大男がカクさん、コイツも守護精霊なんだ﹂
﹁カクさんでござる。これからもよろしく頼み申す!﹂
スケさんの隣にいたカクさんにも挨拶をしたリナルド艦長であっ
たが、いよいよ校門様は相良先生に意外な言葉を放ったのである!
﹁さて、もうワシの目をごまかす事はできんぞ! お主がこの前、
相良先生を殺害してリナルド艦長達を騙そうとした事はもう既に知
っておる!﹂
1182
相良先生を殺害した、と言う言葉に信じられない表情を隠せ無か
ったリナルド艦長達。
そしてこの後、スケさんとカクさんの口からも信じがたい事実が、
語られたのである。
﹁それからてめえは、世界中の大統領や住民達も殺して、楓君達が
魔法神ラグナからナイトドールを貰う前に、そいつを魔法神ラグナ
から奪う為にタナトスデビルを生成して、館山を強襲させやがった
な!﹂
﹁しかもお主は自分の部下達を、大統領達に変身させて館山市民達
を追い詰めるために、武力制裁を実行させたでござるな!﹂
その瞬間に相良先生の姿から邪気が出てきて、グロいモンスター
に化け始めたのであった。
いきなり相良先生がグロいモンスターに変身したのだから、ルゲ
イエ博士たちの精神にかなり来たようである。しかも相良先生が殺
されたと言うことにまだ、ショックが隠しきれないようである。
﹁そんな馬鹿な! 相良先生が死んだだと!?﹂ ﹁残念だけどそれは事実でござる! お主方が知ってる相良先生は、
ご隠居が倒した偽者によって殺されているのでござる!﹂
﹁ようやくお出ましになりましたな! ルガヴィの一人、タナトス・
シヴァ!﹂
﹁フハハハハハハ! その通り、相良先生を殺してエロス・マギカ
be
continued−−−
を潰そうとしたのは私だ!﹂
−−−to
1183
149−5
味噌校門一行の手によって、相良先生が殺され、ルガヴィという
団体の存在を知ってしまったリナルド艦長達は未だに信じられない
と言わんばかりの表情を見せていた。今、相良先生に化けていたタ
ナトス・シヴァと言う新たなる敵の存在が、一同の目を奪われてい
たのである。
﹁フハハハハハ! よくも私の正体を暴いた物だな!﹂
﹁演技をやるなら上手くやるんだな! てめえの体から邪悪なるオ
ーラが体から溢れていたんだよ!﹂
スケさんの言葉の後に、カクさんが言葉でタナトス・シヴァを追
い詰めたのであった。
﹁もう既にお主達の部下は他の仲間3人が成敗したと言う連絡が入
ったでござる。さ、大人しくお縄を頂戴いたす!﹂
追い詰められてしまったタナトス・シヴァは性懲りも無く、他の
部下であるグロいモンスターを召喚して、味噌校門一向に攻撃を命
じたのである。
﹁こうなったらお前達であいつらをぶち殺すのだ!﹂
校門様、スケさんにカクさんはお互いの武器を取り出してタナト
ス・シヴァの部下であるグロモンスターに攻撃を開始したのである!
﹁やむを得ませんな! スケさん、カクさん。懲らしめておやりな
1184
さい!﹂
﹁その言葉を待ってたぜ、ご隠居!﹂
スケさんは手に持っているナギナタを豪快に振り回しながら、タ
ナトス・シヴァの部下達を次々と切り捨ててしまった。恐るべきス
ケさんのナギナタ捌きであった。
﹁では、覚悟を!﹂
カクさんは巨大なハリセンを勢いよく振り回しながら、タナトス・
シヴァの部下達をぶっ飛ばしていくのである。カクさんの怪力がよ
く分かる光景であった。
﹁では、私もいきますぞ!﹂
校門様は杖を棍棒の如く、華麗に振り回してタナトス・シヴァの
部下達を次々と可憐に倒していった。
部下達が全滅すると、タナトス・シヴァは悪あがきのように、ガ
トリングガンを取り出して校門様達に対して攻撃を行おうとした。
﹁おのれ∼! もうこれ以上お前達にやられてたまるか∼!﹂
その時、簪と風車と3色団子がいきなり飛んできて、タナトス・
シヴァの頭に刺さったのである。
﹁ぐわあああああああ! なんだこれはああああ!?﹂
ルゲイエ博士が飛んで来た方向を見てみると、そこに3人の男女
が姿を見せていたのである。そして彼等はお互いの名前を名乗り出
たのである!
1185
﹁そこまでよ、タナトス・シヴァ! あなた達ルガヴィの野望はか
げろうお銀改め、蝋燭お銀が成敗するわ!﹂
﹁これ以上悪さするなら、うっかり八兵衛改め、もっこり八兵衛が
お仕置きするでやんす!﹂
﹁風車の矢七改め、火車の矢七がお相手いたそう!﹂
その言葉を聞いたルゲイエ博士は校門様に彼等は一体何者か、聞
いてみる事にした。
﹁校門さん、彼等は一体誰なんだ?﹂
﹁安心しなされルゲイエ博士。彼等はワシの仲間であり、守護精霊
be
continued−−−
じゃ。ワシらと同じ、ラグナによってこの世に蘇ったのじゃ﹂
−−−to
1186
149−6
もっこり八兵衛に蝋燭お銀、火車の矢七が校門様の助っ人として
参戦してくれたので、大きな手助けを手に入れたルゲイエ博士はタ
ナトス・シヴァに対して宣戦布告を行うのである。
﹁タナトス・シヴァ! もうこれ以上館山市に災いをもたらさせん
ぞ! そして俺は相良先生や楓の同級生達を殺したお前だけは絶対
に許さん!﹂
﹁愚かな下衆な人間め! 貴様など、一ひねりだ!﹂
タナトス・シヴァは両手から冷気の光線を発射して来たが、校門
様がバリアを張ってくれたので、何とかここはガードに成功したの
である。そこですかさずお銀が忍者刀で、タナトス・シヴァの背中
を切刻んだのである。
﹁館山市を潰そうとした報い、受けてもらうわよ!﹂
﹁ぐぬぬぬぬ∼!﹂
尾銀が攻撃を繰り出した時、タナトス・シヴァはかすかなダメー
ジを与える事ができたみたいである。この隙を着いて、もっこり八
兵衛と矢七がお団子方爆弾と風車を投げて、タナトス・シヴァに対
して射撃攻撃を繰り出したのだった。
﹁館山市民達の怒りを受けてみろでやんす∼!﹂
﹁拙者の一撃、受けてみよ!﹂
タナトス・シヴァは避ける事もできないで、完全に喰らってしま
1187
い、今度はお腹に刺さってしまうのである。このダメージは流石の
タナトス・シヴァも参るはずであろう。
﹁おのれ∼! こうなったら何が何でもお前達をこの世から抹殺し
てやるぞ∼!﹂
﹁そうはいきませんぞ! 館山市に住んでいる罪の無い人達の命、
そなたにうばわさせる訳にはいきませんぞ!﹂
校門様はスケさん達5人と一緒に空を飛んで、不死鳥の形をした
炎に包まれながら、タナトス・シヴァに向かって飛んでいくのであ
った。
﹁受けてみやがれ! これが俺達の、﹂
﹁愛と義のブレイブハートでござる!﹂
5人が一気にタナトス・シヴァに向かって速攻で体当たりを食ら
わせたのである。
この怒涛の必殺技と言うべき攻撃を喰らってしまったタナトス・
シヴァは跡形も無く砕け散ろうとしていた。
﹁ば、馬鹿な⋮⋮、この私が下衆な人間達に負けるだと!?﹂
﹁人を見下した時点でお主は負けていたのでござる! 力とは、弱
き者を守る為に存在するのでござる!﹂
カクさんの言葉の後に、タナトス・シヴァの肉体は粉々に砕け散
り、館山の空気と共に散っていたのである。勝利を確信したルゲイ
エ博士はお銀にある事をお願いしたのである。
﹁すまないが、相良先生の死体は何処にあるんだ?﹂
﹁ごめんなさいね、ルゲイエ博士。今案内するからついてきてくれ
1188
be
るかしら?﹂
−−−to
continued−−−
1189
Phase150−1 滅び行く門松
ルゲイエ博士達はお銀に連れられて、相良先生の遺体がある巨大
戦艦ユグドラシルの一室へとやって来たのである。ここでルゲイエ
博士達は、傷だらけで物言わぬ死体へと変わり果ててしまった相良
先生の姿を見つめていたのだった。
﹁ごめんよ相良先生⋮⋮。俺があの時、タナトス・シヴァの変装を
見破っていれば、こんな事にはならなかった!﹂
﹁ホント申し訳ない事をしてしまったでふ⋮⋮﹂
涙ぐむルゲイエ博士とリナルド艦長だったが、八兵衛が慰めの言
葉をかけるのである。
﹁2人とも、自分を責めるのはやめるでやんす。あの事はもう誰に
も見抜けないのは仕方ない事でやんすよ﹂
そう慰められたリナルド艦長は八兵衛に感謝の気持ちを伝えるか
のように、軽く頭を下げる。八兵衛の気遣いが、彼等の心を温めて
くれればいいのだが⋮⋮。
そこで校門様が口を開いたのだった。
﹁このままデビルロマイアやルガヴィを見過ごすわけにはいきませ
んぞ。何としても奴らの陰謀を阻止しなければ相良先生の時の二の
舞ですぞ﹂
この言葉の後にスケさんが質問するかのように言葉を発する。
1190
﹁でも一体どうやってルガヴィを見つけるんだ? あいつらは他の
人に化ける能力を持ってるって言うじゃねえか﹂
﹁その件に関しては問題ない。お前達にはこの腕時計を装着して貰
う﹂
横から割り込んできた軍師尿水の手元には、きちんと綺麗におい
てある腕時計が並べられていたのである。どこから見ても普通の高
級腕時計のようだが⋮⋮。
﹁軍師尿水、これは一体?﹂
﹁この腕時計はルガヴィの能力を持った物を見つけるために、タナ
トス・シヴァの死体の一部を利用して改造した物だ。これをつけた
らルガヴィを見つける事ができるはずだ﹂
こうして腕時計はルゲイエ博士達の手元に渡り、ルガヴィとタナ
トスデビル、デビルロマイアの対策を考える決意を固めたのだった。
もうこれ以上悲しみを増やすわけにはいかない、そう考えるリナル
ド艦長だった。
﹁後他の生徒達をジャックポットとユグドラシルに避難させた方が
ええな。またルガヴィが襲ってくる可能性だってあるし﹂
﹁そうだな。館山の住民達も連れてこようぜ。戦艦なら安全だから
よ﹂
そう語り合うリナルド艦長とルゲイエ博士だったが、一人のメイ
ドが一室の中に慌てた表情を露わにしながら駆け込んできたのだっ
た。
﹁大変です∼! ルゲイエ博士にリナルド艦長!﹂
﹁一体何があった!?﹂
1191
ルゲイエ博士がこのメイドに何かあったか尋ねてみたが、次の瞬
間、これ以上にない悲劇がルゲイエ博士達の耳に飛び込んできたの
である!
﹁館山市に核爆弾が投下されまして、街中が火の海へとなってしま
いました!﹂
be
continued−−− ﹁な、何だと∼!?﹂
−−−to
1192
150−2
メイドから聞かされたとんでもない情報の内容とは、館山市に核
爆弾が落とされたというもの凄いものであった。幸いにユグドラシ
ルには、マジカルバリアが張られていたため、何とか無事だったも
のの、館山市の状態が気になっていたリナルド艦長だった。
﹁館山市の皆は無事でふか!?﹂
﹁ええ、シド指令とドーガ長官がテレポーテーションで幕張町にあ
るラバナスタ幕張まで避難させました。今のところ死傷者は出てい
ないと言うことです﹂
思わぬ展開を迎えてしまったようである。
まさか館山市に核爆弾が落とされて、火の海にされることは予想
にもしなかった事であろう。リナルド艦長達も急な大事件には、頭
が真っ白になってしまったはずだ。
そこでデッシュ副長は、メイドに楓殿達の事を聞いてみるのであ
る。
﹁楓君やエロス・マギカのみんなはその事知ってるんか!?﹂
﹁軍師尿水が各エリアのメンバーに報告してます! あと2日に館
山へ戻ると言うことです!﹂
その報告を聞いて安心するルゲイエ博士だったが、この事が原因
で楓殿に何か心に傷ができてしまわないか、それだけが心配してい
たのだった。
なぜこの様になってしまったのか、リナルド艦長はだいたいの見
当はついていたのである。
1193
﹁きっとルガヴィの連中が、部下達に館山市へ原爆を落とさせたん
でふ! あいつらは世界中のお偉い様から権力を奪ってるから好き
放題のしまくりでふ!﹂
﹁あいつら⋮⋮、どこまで汚いんだ!﹂
右手に握り拳を作って怒りを燃やすルゲイエ博士をよそに、校門
様が何やら提案を示すかの様に口を開く。
﹁こうなったらライブレーターでルガヴィを調べましょうぞ!﹂
﹁賛成だ! あいつらの弱点を調べて、俺達で一気に叩き潰してや
ろうぜ!﹂
スケさんは士気を上げる言葉をしたのはいいのだが、お銀はそれ
に抗議するかのように、言葉を発する。
﹁でもちょっと待って! ルガヴィを叩きに行っている間にデビル
ロマイアが襲ってきたらどうするの!? 私達は多くの敵勢力を相
手にしているのよ!?﹂
確かにその言葉の通り、エロス・マギカの皆はタナトスデビルや
デビルロマイアとの敵勢力と戦っている。ルガヴィを一方的に叩い
ても館山市にデビルロマイアが襲ってきたら、大ピンチどころじゃ
なくなるのだ。
﹁せめてエロス・マギカの皆が戻ってきたら我々でルガヴィを倒す
事に専念できるのだが⋮⋮﹂
そうしている間に八兵衛が慌てた表情でリナルド艦長達に近づい
てきたのだった。
1194
be
continued−−−
﹁大変でやんす∼! 幕張にルガヴィの一人が出現したでやんす∼
!﹂
−−−to
1195
150−3
幕張にルガヴィの一人が姿を見せたと言う情報を耳にしたルゲイ
エ博士達は、リナルド艦長の千巻であるジャックポットで幕張へと
向かい、シド指令から携帯で現地の情報を聞きだしたのである。
ちなみにユグドラシルは、シド指令が設置しておいた人工機能シ
ステムによってオート運転となっているから、誰も乗っていない状
態で移動が可能なのである。
﹁ルガヴィめ、罪の無い人達を苦しめる為に一体何処までやるつも
りなんだ!?﹂
﹁あいつらもよほどエロス・マギカのみんなが気に入らないんでふ
ね。何を考えてるのかは分からないけど、やっている事は許されな
いのいは分かりまふ﹂
ルゲイエ博士もリナルド艦長もジャックポットの艦長室で、ルガ
ヴィに対する愚痴をこぼしている間に、ドーガ長官から連絡を受け
ていたのである。デッシュ副長は応答して、ドーガ長官に幕張の状
況を説明してもらったのだった。
﹁ドーガ長官、幕張はどうなっとんねん!?﹂
﹁タナトス・イフリートというルガヴィの化け物が、暴れ回ってい
るのだが、今のところ死傷者は出ていない! でもこのままだと幕
張も壊滅してしまうのは確かじゃ!﹂
ルガヴィの暴虐っぷりはもはやデビルロマイアと同じであり、エ
ロス・マギカの皆を苦しめてくる事は間違いないだろう。あれだけ
暴れてきているのだから、この暴虐にどれだけ腹を立ててきたか、
1196
ルゲイエ博士は感じ取っていたのだ。
そしてデッシュ副長はドーガ長官からさらに詳しく、幕張の様子
を聞いていたのである。
﹁長官、今のところ戦えるメンツはおるんか!?﹂
﹁世界各国のレジスタンスと警察官が応戦に来てくれたのはいいん
だが、負傷者が増えてきている! 館山に核爆弾を落とされた直後
で悪いのだが、早いところ頼む!﹂
こうしてドーガ長官は携帯の電源を切った後にデッシュ副長は、
今の幕張の様子をルゲイエ博士達に伝えたのだ。
﹁負傷者が増えてきたのはかなりまずい! 俺達も速攻でタナトス・
イフリートを倒すぞ!﹂
﹁任せなされ! この様な輩はワシが成敗いたそう!﹂
ジャックポットは幕張に向かって高速で飛んでいくのだった。も
うこれ以上悲しみが増えないように戦う決意は誰も同じだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
﹁シド指令、館山から避難して来ている人や幕張町民達を避難させ
る場所はまだあるのか?﹂
﹁参ったな、ラバナスタ幕張はもう人がいっぱいだからな。最悪の
場合、ユグドラシルのワープシステムを発動させて無人島に避難さ
せよう! ある程度の食料を持たせるから!﹂
総合巨大病院であるラバナスタ幕張は、マジカルフィールドでル
ガヴィの攻撃をガードされていたのであったが、もう受け入れる人
数は満タンとなってしまっているため、限界になってしまった。
1197
もう避難者が現れても、受け入れることはできないのだ。
﹁ドーガ長官、こうなったら我々も参戦しよう。このまま幕張を死
人の山にしたら慶輔君がガチギレするからね!﹂﹁でもいいのか?
ジャックポットと一緒にやってくるユグドラシルの指揮を執る人
物がいないだろう!?﹂
そんなドーガ長官の心配を安心させるかのように、一人の初老の
男性とメイドの女性がやってきた。
﹁ご安心下さい。もう既に救いの神と姫君達がやって来ます。シド
指令はユグドラシルの指揮をお願いします﹂
﹁申し訳ないがお宅のお名前は?﹂
シド指令はその男性に名前を聞いてみると、彼は自分の名前をメ
イドと一緒に名乗り出た。
﹁私はラバナスタ幕張の院長の執事を務めさせていただいてるカイ
エンと申します﹂
﹁同じくラバナスタ幕張の院長のメイドを務めておりますアリシア
と申します。以降、お見知りおきを﹂
自己紹介の後にドーガ長官はその言葉の意味を、カイエンと名乗
った初老の執事に求める。
﹁救いの神と姫君達とは一体どういう事だ?﹂
﹁このモニターをご覧下さいませ。あの方々が幕張に来て下さった
のです!﹂
アリシアと名乗った女性が携帯テレビの画面を見てみると、そこ
1198
に安心する画像が映し出されていたのだった!
﹁タナトス・イフリート! もうこれ以上幕張を焼かせはしない!﹂
﹁てめーの事は軍師尿水から色々と聞いてるぜ。俺達がいない間に
随分と好き放題やってくれたじゃねーか﹂
そこには魔法力を覚醒させた楓殿と里利架殿、そしてフリオニー
ル殿やバッツ殿、聖殿や新九郎殿のナイトドールが幕張の大地にた
っているのだった。隣にはアリエル嬢達失禁魔法少女達24人がミ
ニスカ失禁して、おしっこのミサイルを生成していた。 そう、エロス・マギカのメンバー達が帰ってきたのだった!
﹁シド指令、ユグドラシルが到着しました。指揮をお願いできます
か? 無論、私とアリシアもユグドラシルの搭乗員として力になり
ます﹂
be
continued−−−
﹁是非頼むよ。こうなったら負けられない戦いになるぞ!﹂
−−−to
1199
150−4
幕張でタナトス・イフリートとの戦いに挑む楓殿と里利架殿の魔
法力は覚醒を始めており、24人の失禁魔法少女達も、ミニスカ失
禁しておしっこのミサイルを生成していたのだった。
楓殿と里利架殿のナイトドールには、黄金に輝くオーラが放出さ
れており、気迫がこもっていたのである。
﹁くくく、貴様らが噂のエロス・マギカの面々か。小便垂らしてい
るばかりの小娘どもと一緒だったとは、とても驚きだ!﹂
頭にくる発言を繰り返すタナトス・イフリートは、明らかに楓殿
と里利架殿を挑発しながら見下しているようである。
﹁やれやれだぜ。てめーも一回、痛い目に遭わなきゃ解んねー見て
ーだな﹂
﹁ならば僕達の魔法で倒す!﹂
楓殿は覇王の魔法剣を持ちながら、タナトス・イフリートの所ま
でダッシュで駆けつけた後に、数回タナトス・イフリートの肉体を
切り刻んだ。しかし、タナトス・イフリートは全くダメージを受け
ていないようだ。
﹁どうした、お前の力はこの程度か?﹂
﹁じゃあ次は俺だぜ! やられても文句は言わねーよな!?﹂
里利架殿はタナトス・イフリートの所までジャンプして、契約の
騎士剣を豪快に振り下ろしたのだったが、タナトス・イフリートに
1200
素早くかわされてしまったのである。
﹁お前達の攻撃など、最早赤子の動きと同じよ!﹂
﹁だったらこれはどうかしら?﹂
そこでセシル嬢は、自分のおしっこミサイルをタナトス・イフリ
ートに向かって発射して、おっぱいからビームレーザーをタナトス・
イフリートめがけて発射したのである。
その攻撃を確認したタナトス・イフリートは、バリアを張ってそ
れを防いだ。
﹁甘いな。その程度の攻撃で我を倒せると思うな!﹂
﹁いいえ、私達は貴方を倒すためにここにいるんだよ!﹂
美織嬢の言葉の後、タナトス・イフリートの周囲に蜘蛛の巣らし
き糸のトラップが生成されており、奴の動きを完全に封じていたの
である。
﹁私達のおしっこは魔法力が宿っているから、このようなトラップ
を作ることができるわ。貴方の様な輩には決して見破れないわ!﹂
その言葉の主はティナ嬢である。
そしてアーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢とオヴェリア嬢はミニ
スカ失禁しながら空を飛んでいるのである。
﹁私達の愛と義がたっぷり入った失禁魔法、たっぷり味わいなさい
!﹂
水しぶきとなって幕張の空を舞っているアーシェ嬢とリノア嬢、
レフィア嬢とオヴェリア嬢のおしっこは、炎の刃や氷の矢、雷の銃
1201
弾に風の刃へと姿を変えて、タナトス・イフリートの方へ飛んでい
くのだった。
そしてそれらはタナトス・イフリートに当たって、後ろへと吹き
飛ばしてしまったのである。
be
continued−−−
﹁やるな小娘共よ! 勝負はこれからだぞ!﹂
−−−to
1202
150−5
タナトス・イフリートにダメージを与えた楓殿一行は、さらに攻
撃の手を緩める事なく、猛攻を仕掛け続けていたのであった。
﹁くらいな。てめーには地獄すら生温すぎるぜ!﹂
﹁小癪な事を申してくれるではないか! ならば貴様には地獄へと
送ってくれるわ!﹂
里利架殿の契約の騎士剣によるラッシュ攻撃は、疾風怒濤と相応
しく、可憐な技でタナトス・イフリートに対してダメージを与えた
のである。そこからティナ嬢の失禁魔法が炸裂したのである。
その内容は、おしっこで短剣を生成して、タナトス・イフリート
目掛けて飛ばすという物。奴は回避する事もできずに、モロに喰ら
ってしまった。
﹁どう? これで私達の恐ろしさが解ってきたでしょう?﹂
﹁まだまだ我は倒れん! 必ず貴様達をこの場で葬ってやろうでは
ないか!﹂
往生際の悪いタナトス・イフリートは、口からビーム砲を発射し
て、ティナ嬢を攻撃しようとしたのだが、セシル嬢とセナ嬢のミニ
スカ失禁から生成されたおしっこシールドによってガードされてい
た。
幸い、ティナ嬢には何も怪我はなかった。
﹁もうこれ以上貴方なんかに私達の大切な人を奪わせないんだから
!﹂
1203
﹁覚悟なさい。貴男にはたっぷりと自分が犯した罪を後悔して貰う
からね!﹂
彼女達が勢いを増してきてもタナトス・イフリートは、怖じ気付
く様子を見せずに、セシル嬢に対して突撃で攻撃しようとしたので
ある。
﹁小娘共よ! 私の技で、この世に生まれた事を後悔させてやろう
!﹂
タナトス・イフリートの爪攻撃がセシル嬢に炸裂しようとしたそ
の時、一本の剣がそれをはじき返したのである。
セシル嬢がある方向を見てみると、そこには慶輔殿のナイトドー
ルが魔法力を覚醒させた状態で、やって来たのである。
﹁そこまでだタナトス・イフリート! 貴様には、館山市を絶望に
落とした罪を償って貰う。死をもってな!﹂
楓殿に頼もしい助っ人が増援としてやって来た様であり、タナト
ス・イフリートに鉄槌を下す時が近づいてきた。
それだけではなく、慶輔殿の後ろにはフリオニール殿とバッツ殿、
ユウナ嬢のナイトドールが魔法力を覚醒させた状態でやって来てる
のだった。
﹁こざかしい連中よ! まだ死に急ぐ者がここまで増えたようだな
!﹂
﹁ならば貴様が死の旅路へと送ってやる!﹂
逆転の時が、やって来たようである。
1204
−−−to
be
continued−−−
1205
150−6
慶輔殿やユウナ嬢、フリオニール殿とバッツ殿が援軍として参上
してくれたお陰で、何とかタナトス・イフリートを倒せる可能性が
出てきた楓殿達エロス・マギカであったが、奴はまだ致命傷を負っ
ていないため、油断はできなかった。何とか戦いを優位に進めたい
慶輔殿であるが⋮⋮。
﹁みんな、まだ奴は致命傷といえるダメージを負っていないから油
断は禁物だ! このまま一気にタナトス・イフリートを叩くんだ!﹂
﹁了解!﹂
そこでユウナ嬢はタナトス・イフリートの後ろに回ってマジカル
トンファーで素早い連続攻撃を食らわせるのである。タナトス・イ
フリートもこの連続攻撃にはさすがに回避する事もできずに、食ら
うしかなかったようだった。
﹁おのれええええ! 余裕な表情を見せられるのもここまでだ!﹂
﹁それはどうかしら? これから酷い目を見るのはあなたのほうよ
!﹂
その様子を見つめていたローザ嬢がミニスカ失禁しており、おし
っこでガラスの円盤を生成していたのだった。その円盤はタナトス・
イフリートに向かって高速で飛んでいき、奴の肉体を切り刻みなが
ら華麗に舞っていたのだった。そこから太陽の光を増幅、そして収
束させて光線として発射したのである。
それに追い打ちするかのように、ファリス嬢がミニスカ失禁した
後に、おしっこでどろを生成して、ボール状となってタナトス・イ
1206
フリートに向かって発射したのであった。この技をまともに食らっ
たタナトス・イフリートが受けたダメージはかなり大きく、致命傷
まであと少しといったところまで大きくなっていた。 ﹁ぐわああああああああ! だが、戦いはまだまだ!﹂
﹁あいつ、まだやるってのか!?﹂
バッツ殿はすかさずマジカルヌンチャクでタナトス・イフリート
が放った銃弾を次々と切り払いしていけば、フリオニール殿はマジ
カルハンブーでタナトス・イフリートに連続攻撃を食らわせたので
ある。
﹁何だと!? エロス・マギカの小娘達は化け物なのか!?﹂
﹁まだこれで終わりだと思うなよ! 俺達には物凄い仲間達がいる
限り、負ける事はないんだから!﹂
最後に慶輔殿がマジカルドラグレアを発展させて、レーザーによ
るオールレンジアタックを展開させた後に、アルティメット・エク
スカリバーの豪快な連続攻撃を繰り出してきたのだった。
これらを食らったタナトス・イフリートは致命傷と言われるダメ
ージを受けてしまい、肉体を幕張の冷たい風と共に灰となって飛ば
されてしまうのである。
﹁終わった⋮⋮。でもこれから楓君達は大きな悲しみと向き合わな
くてはいけないんだな﹂
be
continued−−−
戦いの後に厳しい現実が待っている事を慶輔殿は感じていたので
あった。
−−−to
1207
Phase151−1 魂を呼ぶストロベリー 幕張での死闘を終えた楓殿達はユグドラシルとジャックポットで
核爆弾で火の海となってしまった館山へ帰郷を果たして、物言わぬ
相良先生やクラスメイト、街の人達との悲しみの対面を果たしてい
たのだった。もちろん、楓殿達の家族も核爆弾の攻撃によって、命
を落としていたのだった。
ルガヴィが世界中のお偉い様に化けて、核兵器で館山を攻撃した
事は、軍師尿水から聞かされているため、悲しみに暮れるエロス・
マギカであった。
﹁こんなの酷いよ⋮⋮! どうして性癖趣味を持っただけで殺され
なくてはいけないのよ!?﹂
﹁このような人達だって、ちゃんとした命を持った人間なのに⋮⋮
!﹂
アーシェ嬢とレフィア嬢もこの様な酷い光景となってしまった館
山を見つめながら涙を流していたのである。短い時とはいえ、多く
の人達や友達と過ごした大切な場所が核爆弾によって焼き尽くされ
てしまったのだから、悲しい気持ちになるのは当然であろう。
しかし、楓殿の悲しみは想像以上に深かった。何せ自分の両親が、
核爆弾によって焼き殺されてしまったのである。アリエル嬢達も楓
殿の家にホームステイしていたのだから同じ悲しみに暮れていたの
である。
﹁ごめんよ、父さん、母さん⋮⋮。僕が力がないせいでルガヴィに
殺されてしまう運命を辿らせて⋮⋮﹂
﹁おじさま、おばさま、本当にごめんなさい!﹂
1208
﹁ううううう⋮⋮。あああああああああん!﹂
シフォン嬢は涙ながらに楓殿の両親の亡骸に謝罪すれば、テスラ
嬢はへたり込んでミニスカ失禁しながら号泣していたのである。自
分達を受け入れてくれた楓殿の両親が、よほどルガヴィに殺されて
しまったのが悔しかったのだろう。
そんな楓殿に対して校門様は、肩を叩いてこう呟いたのである。
﹁楓殿、元気を出しなされ。この責任は誰の物ではありませんぞ。
あれは完全に仕方のない事です﹂
﹁でも僕は⋮⋮、大切な人を失いました⋮⋮﹂
校門様の心ある言葉は楓殿の心を、救ってくれると信じてその光
景を見つめているスケさんとカクさんは楓殿の心配する気持ちを徐
々に強めていくのである。中学生の男子が世界の命運を握る戦いに
挑んでいる最中に大切な家族や友達を殺されてしまったのだから、
悲しい気持ちになるのは間違いなかったはずである。
﹁やはり、家族を亡くす気持ちはとてもショックでござるな⋮⋮﹂
﹁ああ、急に永遠の別れをされちまったらたまったもんじゃないぜ。
せめて楽しい思い出をたくさん作っておいてから逝くべきだよな﹂
このような悲しみがもうこれ以上起こって欲しくないと願うスケ
さんとカクさんだったが、セシル嬢達もまた、館山で出会った友達
be
continued−−−
との突如の永遠の悲しみに暮れていたのである。
−−−to
1209
151−2
家族を失ってしまった楓殿の悲しみはとてつもなく大きい物であ
ったが、館山で出逢った友達を失ってしまったフリオニール殿やセ
シル嬢も悲しみにおぼれかけてしまっていた。
﹁すまない皆、俺達がもっと早くデビルロマイアを倒していれば、
皆を助けられたのに⋮⋮!﹂
﹁本当にごめんなさい⋮⋮﹂
いくら後悔と謝罪を述べても悲しみは消える事はないのは2人も
解っていた。だからと言って死んだ人達が生き返る事もないし、全
ての悪が裁かれる事はないのだ。
﹁ルガヴィ、私達の大切な人達を奪った存在⋮⋮。絶対許さない!﹂
﹁何があってもあいつらは私達が潰してやるんだから!﹂
パロム嬢とポロム嬢もデビルロマイアとの戦いでボロボロになっ
てしまっているにも関わらず、ルガヴィに対する怒りを燃やしてい
たのである。
そんな彼女達を見て、お銀は声をかけたのであった。
﹁パロムちゃんにポロムちゃん、貴女達の気持ちは分かるけど憎し
みでは戦っては駄目よ? 今の貴女達では必ず自分自身を破滅させ
るから、それを忘れないで?﹂
お銀の言葉に心を温められたパロム嬢とポロム嬢であったが、こ
こから先の戦いに憎しみを溺れる事がないのを祈るだけであった。
1210
怒りと憎しみで戦っても戦いには勝てない。そう感じて欲しいと願
うお銀だった。
﹁どうして私達の大切な人達が殺されなくてはいけないの? あの
人達は一体何をしたというの!?﹂
﹁こんな事、惨すぎるよ!﹂
ユウナ嬢とキスティス嬢もこの様なやり方に悲しみを露わにして
いた。何も罪のない人達がなぜ殺されなければいけないのか、理解
に苦しんでいたのである。
﹁2人とも、取り敢えずお茶でも飲んで心を休ませるでやんす。気
持ちは分かるけど、憎しみに任せたままだといつかは自滅するでや
んす﹂
そう言ってお茶と3色団子をユウナ嬢とキスティス嬢に差し出す
八兵衛。どうか彼女達に怒りと憎しみに溺れる事がないようにして
欲しいと願う八兵衛であった。
﹁チキショウ! ルガヴィの奴等め、一体何が目的でこんな惨い事
をしやがったんだ!?﹂
﹁せめて俺達だけでアイツ等をぶっ飛ばしてやりたいぜ!﹂
怒りを抑えきれないスコール殿とルーネス殿は急に立ち上がって、
武器を取った光景を目にしたルゲイエ博士は彼等に声をかける。
﹁お前等、一体何処へ行こうってんだ!?﹂
﹁決まってるだろ、ルガヴィの連中をぶち殺す!﹂
怒り狂うスコール殿に対してスケさんは思わず止めに入った。
1211
﹁無茶を言うな! こんな体で何ができるってんだ!?﹂
今のエロス・マギカの面々はデビルロマイアとの連戦を日本中で
繰り広げていたため、体と心がボロボロになっていたのである。こ
の様な状態でルガヴィの連中と戦ったら間違いなく自殺行為だと言
ってもいいだろう。
﹁黙れよ! あんたらに何が分かると言うんだ! 何も罪のない人
達矢俺達がせっかくできた友達が殺されて怒り狂う訳にはいかない
だろうが!﹂
﹁分かっていないのはお主達じゃ!﹂
突如2人の耳に聞こえてきた校門様の一喝に驚いた一同であった
が、続いて心配かねた八兵衛が言葉をかける。
﹁今の2人を見て、殺された館山の皆やクラスメイト達が喜ぶと思
うでやんすか!?﹂
スコール殿とルーネス殿の心にぐさりと刺さるこの言葉の後にカ
クさんがさらに言葉をかける。
﹁今のお二方がやっているのはただの復讐でござる! 拙者の言葉
ではないが、怒りと憎しみで戦い続けたらいつかは自滅するでござ
るぞ!﹂
さらに心配して駆けつけたお銀もそれに続く。
﹁悔しいのは貴方達だけじゃないのよ! 皆誰も今何をするべきか
考えて行動するのが優先だと言う事を理解して!﹂
1212
最後に矢七が2人に声をかける。
﹁ご自愛なされ。館山市の皆が愛したお主達の命を無駄にしていい
はずはないでござんす。耐える事も戦いの一つですぞ!﹂
be
continued−−−
この言葉に大人しくなった2人であった。
−−−to
1213
151−3
城山公園から核爆弾によって焼き尽くされた館山町を見つめてい
るローザ嬢とファリス嬢、クルル嬢にリルム嬢の4人の瞳から大粒
の涙があふれてきたのである。せっかくできた第二の故郷が、この
様な焼け野原になってしまっては、悲しくなる事は当たり前であろ
う。
﹁こんなの酷すぎるよ⋮⋮! どうして館山市がこの様な目に合わ
なくてはいけないのよ!﹂
﹁デビルロマイアとルガヴィの連中、許せない!﹂
クルル嬢とリルム嬢の怒りの矛先は、既にデビルロマイアとルガ
ヴィへと向けられていたのだった。
この様な核爆弾を使った大量虐殺に対して、大切な人を奪われて
しまい、怒りを爆発させない人はいないと感じている彼女達である
が、自分達の無力さがこの様な結果を招いてしまった事を悔やんで
いるようである。
﹁私達にもっと力があればみんなを助けられたのに⋮⋮!﹂
﹁それなのにどうして、ルガヴィは一体こんな酷い事を!?﹂
ファリス嬢とローザ嬢の悔しさはあまりにも大きく、どんな事を
されても癒されないほどの心の傷を負わされてしまったようである。
出会う事ができた大切な友達が、この酷いやり方によって大量虐殺
の犠牲になってしまったのだからきっと悔しくて、自分達の無力さ
が許せないのだろう。
そんな彼女達を心配してきたのか、マリア嬢とセリス嬢が訪ねて
1214
きたのであった。
﹁こんなところに来ていたんだ。探してたわよ?﹂
﹁貴女達の事だから、きっと悲しんでると思っていたんだけど、や
はりそうだったのね?﹂
その言葉を聞いて少し安心する4人だったが、マリア嬢の言葉に
よって優しさを感じるようになったのである。その事は彼女達にと
って当たり前のことだった。
﹁どうしてここがわかったの?﹂
﹁だって、あなた達のおしっこの匂いが城山公園の側まで来てるん
だもの。あなた達のおしっこは普通の人達とは違って魔法力が宿っ
ているのは知ってるでしょう?﹂
ローザ嬢が足元を見ていると、彼女達の足元を、ミニスカートか
ら失禁してしまったおしっこの湖ができていた事を理解していたの
である。どうやら悲しみすぎて、ミニスカ失禁してしまったのだろ
う。
﹁やはり、ずっと苦しい思いしてきたのね? 貴女達の事だから、
自分自身を責めていたんだなと思ってたのよ?﹂
﹁だって、こんなにおしっこを大量におもらししちゃってるんだも
の。フフフ、失禁魔法少女だから仕方ないか﹂
﹁やはり、これって私達の悪い癖だよね?﹂
その様な言葉を聞いて少し微笑んだファリス嬢は、恥ずかしそう
に顔を赤くしたのだった。
失禁魔法少女達の弱点は、感情が高ぶった状態になると、おしっ
こを貯める事ができなくなってしまうのは悪い癖だったのだが、こ
1215
れも彼女達の最大の魅力かも知れないだろう。
﹁でもこれもあなた達の魅力かも知れないね。ミニスカ失禁は館山
市が誇る最大のアイドルたちの愛の魔法だからね!﹂
一刻も早く彼女達の心の太陽を照らしたい。
be
continued−−−
そう願うマリア嬢だった。
−−−to
1216
151−4
焼け野原となった館山市を歩き回っているのはヴァン殿とパンネ
ロ嬢である。
大切な第二の故郷を焼き払われてしまい、悲しみに暮れる二人で
あったが、いつまでも下を向いているわけにはいかず、何とかして
も立ち直る切っ掛けを探したいと願うのである。
﹁いったいどうしてこんな酷い事を平気でするんだよ、ルガヴィの
奴ら!?﹂
﹁私達は性癖趣味を持った人達も、ちゃんとした人間だという事を
教えたいだけなのに! こんなやり方、許せないよ!﹂
たまに苛立ちを見せているのだが、こんな事をしても犠牲になっ
てしまった人達は帰ってくることはないのは2人も理解していた。
でもデビルロマイアやルガヴィといった強敵との連戦を迎える事に
なると考えると、困難を前に、全滅しそうな予感がしてきたのであ
る。
﹁パンネロ、もしかしてあそこにいるのって美織ちゃん達じゃない
か?﹂
﹁本当だ、何してるんだろう?﹂
しばらく歩いていると、北条海岸の方向を見てみると、美織嬢と
愛理嬢、奏嬢に里奈嬢の姿があったのだった。一体何をしているの
か、ヴァン殿とパンネロ嬢は近づいて聞いてみることにしてみた。
﹁美織ちゃん、いったい何をやってるんだ?﹂
1217
﹁ヴァン君⋮⋮﹂
するといきなり美織嬢はパンネロ嬢に抱き着き始めたののをきっ
かけに、それに続いて愛理嬢と奏嬢はヴァン殿に抱き着いてきたの
である。
﹁ちょっと美織ちゃん!?﹂
﹁ごめんなさい、パンネロちゃん⋮⋮! 私達、悔しくて恥ずかし
いの! 大切な人達を守る事ができずに、館山市を焼かれたのが⋮
⋮、楓君に謝らなきゃ!﹂
よほど楓殿に対して罪悪感を感じたのか、美織嬢のスカートから
大量のおしっこが流れ始めていたのである。悲しみに耐える事が出
来ずにとうとう、ミニスカ失禁してしまったのであろう。
それに続いて愛理嬢達もミニスカ失禁してしまい⋮⋮。
﹁楓君、きっと私達の事を恨んでるよね? だって私達がもっと早
くデビルロマイアを倒していれば館山を救えたかもしれないのに⋮
⋮!﹂
﹁愛理ちゃん、それは違うよ! 俺達はあの時、デビルロマイアの
卑劣な手にてこずっていたから仕方ない事だよ!﹂
愛理嬢の贖罪をかき消すかのように言葉を必死にかけるヴァン殿
であったが、愛理嬢達の悲しみは想像以上に大きくて、普段の人が
見ても図り切れないほどであった。
﹁でも私達のせいで館山市は焼かれたんだよね!?﹂
﹁美織!﹂
その声に聞こえていたヴァン殿が声をした方向を振り向くと、聖
1218
殿が立っていたのである。
美織嬢はすぐさまパンネロ嬢から離れて、聖殿のほうへと近づい
ていたのである。
﹁聖、来てたんだ⋮⋮﹂
﹁美織、この戦いが終わったら僕達と一緒に楓君に謝ろう? そう
すればきっと楓君も理解してくれるから!﹂
そう言って聖殿は美織嬢の体を優しく抱きしめながら、唇にキス
をしたのである。
そして美織嬢はまたしてもミニスカ失禁してしまうのだった。
﹁もうこれ以上、だれかを悲しませないようにするためには俺達が
なんとかしなきゃな!﹂
be
continued−−−
心の中でそう誓うヴァン殿であった。
−−−to
1219
151−5
夜の8時を回った頃、伊吹殿と朱里嬢はシド指令とドーガ長官達
と協力して、館山市民達の墓を作っていたのである。遺体は既にカ
イエンとアリシアが、火葬してくれたので、納骨がほとんど終了し
ていたのだった。
﹁すまないね、伊吹君と朱里君。まさか館山がこの様な大虐殺に会
うとは思いも知らなかっただろう﹂
﹁気になさらないで下さい。俺も朱里もルガヴィの存在を気にする
ことができなかったからこれが起きても仕方なかったんです﹂
伊吹殿の言葉をしかと受け止めるシド指令。
最早ルガヴィが引き起こした大量虐殺に対する怒りは全く感じる
ことはなく、ただ伊吹殿を気遣うだけであった。
﹁それにしても一体ルガヴィとは一体何者なんですか? デビルロ
マイアと同じく私達の敵とは分かっているのですが⋮⋮﹂
﹁軍師尿水が調べた情報によるとタナトスの邪心を生み出す悪霊の
王がいるみたいなんだ。どうやらその人物がルガヴィを産み出した
んだろう﹂
ドーガ長官の報告に感謝するかのように、伊吹殿と朱里嬢は軽く
頭を下げるのだった。
それにしてもこの様な虐殺行為は余りにも惨い物だったので、二
度と起きて欲しくないと願うカイエンとアリシアだった。
﹁シド指令、アリエル様とシフォン様、リオナ様にテスラ様、セナ
1220
様をお呼びいたしました﹂
﹁そうか、すまなかったね。カイエン執事﹂
カイエンの後ろにはアリエル嬢とシフォン嬢、リオナ嬢にテスラ
嬢とセナ嬢の姿が見えていた。一体何をしようというのか、伊吹殿
がシド指令に質問して見たのだが⋮⋮。
﹁シド指令、彼女達に一体何をさせるつもりなんですか?﹂
﹁まあ見ててよ。今からあれをやるから﹂
そう言ってシド指令がいいよと言わんばかりにアリエル嬢達5人
に、墓標の前に立たせたのである。そして彼女達は祈るかのように
瞳を閉じた次の瞬間、ミニスカートから大量のおしっこが流れ出し
てきたのだ。
そう、彼女達はミニスカ失禁しているのだった。
﹁ちょっとシド指令、これは一体なんですか!?﹂
﹁これはアリエル様達失禁サキュバスしかできない聖水の儀式と申
します。散っていった人達の魂が綺麗に浄化されて、天へと召され
る事を願う儀式です﹂
代わりに説明してくれたカイエンの言葉に驚きを隠せない朱里嬢
であったが、この様な儀式があるなんて知らなかっただろう。
彼女達のミニスカ失禁が死んでしまった魂を綺麗にすると言う力
が入っていただなんて信じられなかっただろう。
﹁でも彼女達、こう見てると可愛いよな⋮⋮﹂
伊吹殿も安堵な笑みを浮かべていると、彼女達が作ったおしっこ
に水溜まりから、光り輝く金色の人魂が出てきたのである。
1221
その数は一個だけじゃなくたくさん出てきて、夜空に昇るような
感じで、空を飛んでいくのであった。
﹁この人魂は?﹂
﹁安心下さい。これはアリエル様達のおしっこによって浄化された
魂が天に昇っていくのです。これが現れたと言う事は、魂が綺麗に
なって天国へ行けると言われてるんです﹂
今度生まれる時は、幸せに生きて欲しい。
be
continued−−−
そう魂達に祈る朱里嬢だった。
−−−to
1222
151−6
焼け野原をと変わり果てた館山を眺めていたアーシェ嬢とリノア
嬢に対して、慶輔殿は何も言う事が出来ずにただ、黙って見つめて
いるばかりである。よほど、新しくできた自分達の居場所がルガヴ
ィの手によって焼かれてしまったのが余程悔しいのであろう。
﹁今の僕に何かできる事はないのか? 佳恵、君だったらどうする
?﹂
そんな慶輔殿の声に対して、佳恵嬢は意外な言葉で返してきたの
である。
﹁あんたは一体どうしたいのよ慶輔? 珍しく人に頼るなんて珍し
いじゃない﹂
この言葉に対して慶輔殿は、全くどうすることもできなかったの
だ。
佳恵嬢と長く付き合っていた慶輔殿に対しての答えが、この様な
言葉が返ってくるとは思っていなかったのだから、少し驚いている
のだろう。
﹁意外だよ。佳恵がこんな事を言ってくるなんて思いもよらなかっ
たよ﹂
﹁だってさ、普段のあんただったら速攻で声をかけるでしょ? 意
外なのはこっちのほうよ﹂
佳恵嬢も長い付き合いだから慶輔殿の特徴は、ちゃんと理解して
1223
るようであり、言いたい事は分かっているつもりだったから、それ
は同じだったのだろう。
慶輔殿と佳恵嬢も、似た者同士だったと、言いたいところだろう
か。
そんな慶輔殿も、館山市の無残な姿を改めて、見回してみたのだ
った。
﹁それにしても酷い姿になったものじゃないか。たった一つの核爆
弾が一つ、落ちただけで館山市がこの様な風景になってしまうんだ
からな﹂
﹁悪党レベルの人間だけじゃなく、酷い事する悪魔が存在していた
なんて、思いも知らなかったでしょうね﹂
新たな敵となったルガヴィ。
それはデビルロマイアやタナトスデビルと言った、今まで戦って
きた未知なる敵の存在が、また一つ増えてきたと言うべきところで
あろう。何しろ、今の戦力では間違いなく負けてしまう事は誰が見
てもそう思ってしまうと感じる慶輔殿であった。
﹁佳恵、このままの僕達じゃ間違いなく負けてしまう。個人の戦闘
能力や失禁魔法だけじゃ、ルガヴィやこれから出会う敵に勝てる気
がしないと思うんだ﹂
﹁そうね。今の私達じゃ、ルガヴィと互角に戦えるかしら?﹂
そんな2人だったが、空から金色に光り輝く5個のコインが降っ
てきたのである。
そのうちの4個のコインは慶輔殿にわたって、1個は佳恵嬢の手
元に渡ったのであったが、このコインの正体は全く理解できないで
いたのであった。
1224
﹁慶輔、もしかしてこのコインは一体何なの?﹂
﹁さあ、僕にもよく分からないよ⋮⋮﹂
慶輔殿と佳恵嬢がコインをよく見てみようとした次の瞬間、コイ
ンの光が一気に強くなりだした。
﹁ちょっとこの光は一体!?﹂
﹁これはいったいどういう事なんだ!?﹂
be
continued−−−
そして慶輔殿と佳恵嬢はその光と共に、どこか消えてしまうので
あった。
−−−to
1225
Phase152−1 生まれ変わるドライフルーツとドライフ
ラワー
謎のコインの光によって姿を消してしまった慶輔殿と佳恵嬢の行
方は、周りが宇宙空間らしき場所へと飛ばされていたのである。よ
うやく気付いた慶輔殿は、改めて謎の空間の場所を見渡してみるの
であった。
﹁この場所は一体どこなんだ!? それにあのコインは一体何を表
していたんだ?﹂
その慶輔殿に続いて、佳恵嬢も近づいてきて、この場所の謎を語
り始めたのである。
﹁慶輔、もしかしてこの場所は謎のコインによって飛ばされたんじ
ゃないの?﹂
﹁う∼ん、それはそうかもしれないな∼。でも一体謎のコインは誰
が作ったんだ?﹂
そう悩む慶輔殿と佳恵嬢であったが、ちょうどそのころ、聞き覚
えのある声が2人の耳に大きく響いてきたのである。声が聞こえて
きた方向をよく見てみると、エロス・マギカのメンバー全員であっ
た。
﹁慶輔さんに佳恵さん、無事だったんですね?﹂
﹁楓君に里理架君、ひょっとして君達も謎のコインの光に飛ばされ
てしまったのか?﹂
その言葉を聞いたアーシェ嬢は首を軽く縦に振った後に、レフィ
1226
ア嬢は手元から何かを取り出してきたのである。それは慶輔殿の前
に現れた同じ姿をしたコインであり、彼らも慶輔殿と同じように、
謎のコインの光によって、謎の空間に飛ばされてしまったのであろ
う。
﹁でも一体ここはどこなんだ? あのコインのせいで俺達は死にま
したって訳じゃないよな?﹂
﹁それはないよ。何か方法を見つければまた元の場所に戻れるしさ﹂
カイン殿の不安を吹き消すかのように言葉をかけるアルクゥ殿だ
ったが、この空間とコインの正体がまだわかっていないので、謎は
深まるばかりだ。
みんなが頭を痛めて悩んでいる時、どこからか謎の声がみんなの
耳に響いてきた。
﹁さあ、集いなさい。命と心を守る騎士達よ⋮⋮。エロを愛する御
旗の元に⋮⋮﹂
この謎の声にアルマ嬢とリルム嬢は完全に驚きを隠せずに首をキ
ョロキョロとさせてしまうのである。
﹁この声はもしかして神様って訳じゃないよね?﹂
﹁お化けとかやめてよ!?﹂
その声の主は、楓殿が視線を前に送った時に、発覚したのである。
よく見てみると、神秘的な衣裳を身に纏った女性の姿であった。
﹁私はカリ・ユガ。あなた方にその力を試させて貰うためにマジカ
ルジュエルで無の試練空間へと招待しました﹂
﹁何ですって!?﹂
1227
−−−to
be
continued−−−
1228
152−2
突然、コインの光によって謎の空間に飛ばされたエロス・マギカ
の面々の前に姿を見せたカリ・ユガと名乗る女性。彼女の体からは、
何故か神秘の力を感じさせる、金色のオーラが解き放たれていたの
で、エロス・マギカの面々は、彼女から神秘の力を感じ取っていた
のだった。
﹁貴女は一体何者なんですか? 何のために僕達をここへ連れてき
たんですか?﹂
﹁私はあなた達に、真のエロスを極めるのにふさわしいか、そして
あなた達の中にある正義をどれだけ持ってるかどうかを確かめるた
めにここへ連れてきたのです。そう、このクリスタルヘヴンはこれ
を示す場所でもあるのです﹂
真のエロスと楓殿達の中の正義を試すと言ったカリ・ユガの言葉
に対して頭の疑問マークが、なかなか離れなかったエロス・マギカ
の面々であったが、その中の一人であるスコールがカリ・ユガに対
して質問を唱えたのである。
﹁ちょっと待った! 俺達の真の正義を試すだって!? いったい
何をさせようというんだよ?﹂
そしてカリ・ユガは杖らしき物を取り出して、楓殿達に対して何
やら光の光線らしき物を飛ばしてきたのである。そしてカリ・ユガ
は説明するかのように、言葉を橋続けたのであった。
﹁それは簡単な事です。あなた達が心の闇を打ち払い、真のエロス
1229
を極める事ができるかどうか試すのです﹂
﹁何を言ってるんだよあんたは!?﹂
バッツ殿が疑問を聞いてみると、カリ・ユガは質問をしてきたの
である。
﹁では最初の問いを出しましょう。なぜあなた方はミニスカ失禁や
おっぱいモミモミばかり、こだわるのですか? 他にも、エロスな
楽しみがあるのにそれ以外はエロではないというのですか?﹂
その問いにバッツ殿は沈黙してしまったのであった。
何せ、どうしてミニスカ失禁やおっぱいモミモミしかエロスな遊
びしかしないのか、答える事が出来なかったのだから。自分が好き
な事に一生懸命何はいいことなのだが、好きになったきっかけがな
ければ意味がないのだから、どうする事もできなかった。
﹁⋮⋮﹂
﹁あなた達にとっては、ミニスカ失禁とおっぱいを揉んだり、スカ
ートの中を眺める事しかエロスしかないというのですか?﹂
カリ・ユガに対する問はまたしても難しいものである。
そして、その答えに口を開いたのは⋮⋮。
﹁それは簡単だよ。この3つが、俺達中学生でも安心して楽しめる
エロスだからだ!﹂
be
continued−−−
﹁フリオニール!?﹂
−−−to
1230
152−3
﹁その三つは俺達のような少年が安全で安心して楽しめるエロスだ
からだ! それ以上のエロスは心に害を与えて、取り返しのつかな
い悲しみがついてしまうからなんだ!﹂
カリ・ユガの問いに速攻で答えてしまったフリオニール殿の瞳は、
光り輝くかのように、闘志がみなぎっていたのである。フリオニー
ル殿の強い意志は、誰にも挫く事はできそうになく、とてもたくま
しいものだった。
﹁ではあなた達は、これからも未成熟なエロスを感じる事を永遠に
続けるというのですか?﹂
﹁それでも構わないです。ここにいるみんなは正しいエロスと間違
ったエロスを区別する事ができるから、エロス・マギカと名乗る事
が許されているんです!﹂
その言葉を口にしたクラウド殿は強い意志をむき出しにした声を
上げたのを合図に、クルル嬢とリルム嬢からカリ・ユガに対するミ
ニスカ失禁に対する情熱の言葉が巻き起こった。
﹁私達はミニスカ失禁で色々な性癖趣味を持った人達と固い絆を持
つ事ができました! この様なエロスが、私達の情熱を強く燃やす
事を信じてるから、戦えるんです!﹂
﹁そのようなエロスを望まない人達に対して、私達は強引にエロス
を強要したりなんかしません! 私達は、この様な性癖趣味を持っ
た人達に希望を持ってもらうために、失禁魔法少女になったのです
!﹂
1231
その強い言葉を聞いたカリ・ユガはまだ問いかける事をやめる事
はなかった。
﹁そのエロスが原因で、例え世界から見放される事になったとして
も、あなた達は自分達のエロスを貫き通すというのですか?﹂
エロス・マギカの真の強さが一つとなり、瞳の奥からあふれる勇
気が燃え上がるかのように逞しくなっていくのを感じる楓殿。それ
に勢いをつけるかのようにアーシェ嬢、リノア嬢、レフィア嬢、オ
ヴェリア嬢の言葉が響き渡るのであった。
﹁世界から見放されてもかまいません! 私達と同じ志を持った人
達との絆があれば、戦えます!﹂
﹁貴女には普通の女の子しか見えないけど、私達にも性的趣味を選
ぶ権利だってあるんです!﹂
﹁周りがどんなに文句を言ってもその道を進み続けますわ﹂
﹁エロスを望まない人を強引に誘わず、他に迷惑をかけたりはしな
い。それがエロス・マギカの掟です!﹂
この様な言葉によってカリ・ユガは瞳を赤くして、素敵な微笑み
をみせたのである。
﹁それを聞いて安心しました。貴方達のような正しきエロスの精神
と魂を持った騎士達なら、超必殺技を伝授する事ができます。その
代わり、エロスを望まない人を無理矢理エロスの世界を引きずり込
まない。そして他人に迷惑をかけずにエロスを楽しむ事を約束しま
すか?﹂
その問いにエロス・マギカの面々は首を強く縦に振るのだった。
1232
最早疾しき事はないみたいだ。
be
continued−−−
﹁では貴方達に、超必殺技を伝授いたしましょう⋮⋮﹂
−−−to
1233
Phase153 楓編 進化を告げた動植物園
楓殿はカリ・ユガに超必殺技を貰う為に一人、暗闇の世界へと辿
り進んでいた。
まるでこの世界は、跡形もなく黒い空間が広がっていたためか、
どこを歩いているのか、自分の姿も見えないでいたので理解できる
はずがなかった。
︳︳この世界はどうなっているのか。
楓殿はどう伝えていいかわからないまま考えていると、しばらく
した距離の方向から、金色に光り輝くコインが飛んでいるのが見え
てきたのである。
全く暗くて周りが見えていなかった楓殿の視界は、徐々に光を取
り戻して、普通に動けるほどの速さを取り戻すと、コインの方へと
走り出していくのである。
この光はひょっとして、自分達の戦いの運命を決める事になるの
か、それとも悲劇的な結末を導く道標なのか、コインの場所へ行か
なければ全てが理解できないままであった。
﹁これは僕達の場所へいきなり姿を見せたコインじゃないか。あれ
は何が込められてるんだろうか?﹂
そう考えている楓殿であったが、走り出したスピードが速くなっ
ていく度に、突如暗闇の部分から光り輝く何かが姿を見せ始めたの
である。
その正体はナイトドールに乗って初めて戦ったプリモーネ、タナ
1234
トスデビルである。
︵プリモーネ!? もしかして、カリ・ユガが召喚したのか?︶
その姿を確認した楓殿は魔法力が覚醒されて、大いなる覇王の魔
法剣を取り出していた事に気付いたのであった。
ナイトドールに乗っていないのに、どうして大いなる覇王の魔法
剣が持てるのか、全く理解できないまま考えていると、プリモーネ
が襲い掛かってきたのである。
︵そんな事を考えている場合じゃない! とりあえずコイツを倒し
てあのコインの所まで行かなきゃ!︶
楓殿は光を纏い始めた大いなる覇王の魔法剣を構えて、踏み込み
と同時に豪快に大いなる覇王の魔法剣を振り下ろした後に、20回
連続で真空刃を発生させながら剣を豪快に降る攻撃を繰り出した。
そして楓殿はあるがままに叫んだ。
﹁喰らえ! ブライトステイル!﹂
その叫び声と共にプリモーネは消滅してしまったのであった。
そして楓殿が息する暇もなく、またしても次のプリモーネが姿を
見せて楓殿に対して強襲攻撃を繰り出してきたのだった。
楓殿はそれを怖気つくことなく、軽くステップを踏み出した後に、
大きくジャンプしたのである。
﹁限界まで飛ばすんだ! リングディスチャージ!﹂
1235
光を纏った楓殿が空中で、ドリルのごとく錐揉み回転蹴りを繰り
出すという超必殺技をプリモーネに炸裂させて、簡単に倒してしま
ったのだった。
安心できる事はなく、別のプリモーネが出てきたのである。
それでも楓殿は苦痛な表情を見せずに、プリモーネに対して特攻
を仕掛ける。
楓殿はプリモーネに突っ込んだ後に剣を振り上げて、プリモーネ
を打ち上げた後にジャンプして、上下左右を飛びながら一線を食ら
わせて、プリモーネの体をバラバラに引き裂いて、倒したのである。
﹁可憐に切り刻む! マーク・オブ・クルセイド!﹂
そう叫んだ楓殿であったが、別の距離からサイダリアンの群れが
召喚されたのを確認したのである。
徐々に光を取り戻していった楓殿は、アリエル嬢と出会った時み
たいに、ドキドキしている自分自身に気付いたのであった。
楓殿の頭の中には、ミニスカ失禁しているアリエル嬢の姿が映り
だしていたのである。
︵このドキドキは、初めてアリエルさんのミニスカ失禁を見た時と
同じ⋮⋮。でも今は姿を見えなくても、アリエルさんの失禁してい
る事を思い出せば⋮⋮!︶
そして楓殿は剣を天に捧げて、その周りに突風を発生させた。
﹁大いなる風よ、今我の御旗の元に! エンジェルブレイド!﹂
その掛け声とともに、無数の剣が突風と一緒にサイダリアンの方
へと向かって突っ込んできて、サイダリアン達に刺さっていくので
1236
ある。
これで一部のサイダリアン達は倒れたのだが、まだ全滅していな
かった。
﹁まだ、僕は負けられないんだ! ヘブンゲイザー!﹂
楓殿がそう叫ぶと共に、天から巨大な金色のレーザーが降ってき
て、着弾と共に大爆発を起こして大ダメージを与えるのだった。
そしてサイダリアンは残りわずかとなった。
﹁これが僕達の愛と義のブレイブハートだ! フレアバンガード!﹂
楓殿の両手から、虹色に輝く光の銃弾が無数に発射されて、着弾
と共に大爆発を起こしてサイダリアン達を一気に葬った。もうどう
やらサイダリアンはいないみたいだ。
そして楓殿は一気にコインを目指して走ろうと思ったのだが、コ
インが消えており、周りの空間がいつの間にか金色に代わっていた
のだった。
﹁大綾魅楓、貴方のエロスによる力を見せていただきました。どう
やら貴方の力は大切な人を守り、自分が愛する性を貫く意識がある
ようですね﹂
﹁はい、どんな事があってもそれだけは止めません。これが僕のエ
ロスですから!﹂
be
continued−−−
超必殺技を習得した楓殿は、迷いはなかったみたいだ。
−−−to
1237
大綾魅楓の超必殺技。
タイプa 格闘タイプで一人だけ攻撃可能で魔法力の消費が全くな
い。
・ブライトステイル=踏み込みと同時に豪快に大いなる覇王の魔法
剣を振り下ろした後に、20回連続で真空刃を発生させながら剣で
豪快に切りつける。
・リングディスチャージ=光を纏った楓が空中で、ドリルのごとく
錐揉み回転蹴りを繰り出す。
・マーク・オブ・クルセイド=楓が敵に突っ込んだ後、剣を振り上
げて打ち上げた後にジャンプして、上下左右を飛びながら強力な一
閃を食らわせて肉体をバラバラにする。
タイプb 魔法タイプで複数攻撃可能。ただし、魔法力を大幅に消
費してしまう。
・エンジェルブレイド=突風を起こした後に無数の剣が敵に対して
突っ込んでくる。
・ヘブンゲイザー=空から巨大なレーザーが発射、着弾すると爆発。
・フレアバンガード=両手から虹色の球が放たれる。当たると爆発
を起こして敵にダメージを与える。
1238
153 里理架編
︵この空間は一体何なんだろうか?︶
里理架殿は暗闇の宇宙空間をさまよっていたのである。
何も見えない空間を一人さまよいながら歩き続けていたため、ど
れだけ歩いてきたのか自分でも解らないくらいまで来ていたそうで
あった。決して誰にも頼る事もできない状況の中であった里理架殿
は、決して誰にも頼る事は考えなかった。
そうした時点で、自分自身が自分に負けたという事を認める事に
なってしまうからだった。
それでは沙綾嬢を守る事も出来ず、大切な人を守る事が出来ない
事になってしまうのは確かであるが、それを避けるために里理架殿
は自分自身でこの答えを探してるのだ。
しばらくすると、里理架殿の視界にはかすかな光が見えてきた。
よく見つめてみると、慶輔殿と同じコインが、金色に光り輝いて
いるのが見えたのであった。
︳︳一体どうして慶輔さんと同じコインがある?
里理架殿がそう考えていると、タナトスデビルの一つであるサイ
ダリアンが襲い掛かってきたのだった。
そして里理架殿はすぐさま魔法力を覚醒させて、偉大なる契約の
騎士剣を取り出してサイダリアンに斬りかかろうとしていた。
﹁やれやれだぜ。こんな状況でまだ戦えってのか。てめーはこの大
1239
天城里理架が直々にぶち倒す!﹂
里理架殿はサイダリアンに対して、ダッシュして剣を鞭状に変化
させて振り回した後に、豪快な一閃をかますという超必殺技を食ら
わせるのである。
﹁喰らいな! これが俺の、マウンドセイバーだ!﹂
里理架殿の熱い叫びと共に、サイダリアンはまず一つ倒された。
しかし里理架殿にはわかっていたのだ。別のサイダリアンがもう
一匹、里理架殿の目の前に姿を見せて襲い掛かろうとしていたこと
を。
﹁消えな、今の俺にはこんなところで立ち止まってるわけにはいか
ねーんだよ! 喰らいやがれ、フラッシュアンドジャスティス!﹂
里理架殿はサイダリアンに対して、剣に魔法力を込めてのジャン
プ前転斬りを繰り出した後に、思い切り振りまくるという超必殺技
を食らわせて、葬った。
魂がこもった熱き言葉を放った里理架殿であったが安心する暇も
なく、別のサイダリアンが出現して襲い掛かってきた。
それでも里理架殿は、体からあふれてくるとてつもないオーラに
ふさわしい闘志を見せていたのだった。
﹁ここからは派手にぶちかますぜ! アトミックイレイザー!﹂
里理架殿は見えない光の壁から敵に対して強襲攻撃を命中させた
後に、四方八方からテレポートしつつ斬り倒すと言う技を炸裂させ
た。
1240
この技を食らったサイダリアンは完全に葬られたのだが、今度は
たくさんのドナーティが襲い掛かってきたのである。数え切れない
ほどの数が里理架殿に襲ってきた。
しかし、それでも里理架殿の闘志は消えなかった。
﹁まだこんなもんで俺の心は折れたりはしねーぜ! 行くぜ! ブ
レイス・ルミナス!﹂
里理架殿は目の前に、青い炎の渦の飛び道具を作り出してまっす
ぐに飛ばした後に、そこから探検を無数発射してきた。それらはド
ナーティの群れにクリティカルヒットしてきたのだった。
﹁続いて次はコイツだぜ! フレアバースト!﹂
続いて里理架殿は、全身に炎を纏った剣を地面から召喚して、上
昇中に回転しながら火の玉を乱射して、空中から突っ込み爆発を起
こすという技を炸裂させる。
それらを食らったドナーティたちは喰らって消滅していき、残り
はあと僅かとなった。
﹁最後はど派手に行くぜ! メテオエクスプロージョン!﹂
里理架殿は巨大な隕石を空から降らせて、着弾と共に大きな爆発
を起こしてそれらを焼き尽くす技を繰り出してドナーティを全滅さ
せた。
ようやく戦いという名の試練が終わった後に、空間は金色に染ま
り始めていった。
里理架殿はすべての力を出し切った後にカリ・ユガの姿を確認し
たのである。
1241
﹁大天城里理架、あなたの怒りを見せていただきました。その力は
誰かを守るための物ですか?﹂
﹁そうです。僕は沙綾ちゃんの事を思うだけで強くなれる気がしま
す。だから僕は戦います﹂
そしてカリ・ユガは里理架殿に対して忠告したのである。
﹁デモ里理架。怒りに任せては必ずあなた自身に自滅を招きます。
それを忘れないように﹂
be
continued−−−
この言葉を聞いた里理架殿の瞳は、迷いがなかった。
−−−to
1242
153 慶輔編
4つのコインによってこの空間に飛ばされてしまった慶輔殿であ
ったが、自分自身を超えるこの好機がやってきたのである。何せ、
超必殺技を習得するために、ドナーティが襲ってきたのだから。
魔法力を覚醒させた慶輔殿はアルティメット・エクスカリバーを
手に持ってドナーティの群れに立ち向かったのである。もうこうな
ったら慶輔殿の戦いにかけるしかないだろう。
﹁この戦い、必ず勝って僕は僕自身を超えるんだ!﹂
慶輔殿の体から、金色のオーラが出始めてきたのをきっかけに、
疾風怒濤の攻撃が、ドナーティに炸裂し始めていたのであった。
軍神と相応しい力を手に入れようとしている慶輔殿の瞳は既に、
修羅と羅刹を超えた意思が見え始めており、もう誰にも止められそ
うにないと言う所まで来たのである。
﹁まずは一つ! |デモーニオ・リヴァルサ!﹂
慶輔殿は背中に悪魔の翼を生やして、超高速でドナーティに接近
して、黒いオーラを纏わせた剣でドナーティを打ち上げた後に、空
中を蹴ってドナーティに高速で接近して、剣ですれ違い様に10回
連続上下左右に一閃するという荒業を見せた。
それを食らったドナーティは見事に空中でその命を散らした。
しかし、慶輔殿は次に襲い掛かってきているドナーティをこの目
1243
で確認して、速攻で接近をしてきたのであった。
﹁次に二つ! ステッラ・トルナード!﹂
漆黒の星を描くかのように回転切
慶輔殿はアルティメット・エクスカリバーに光のオーラを纏わせ
て、空中から斜め下に向かって
りで特攻攻撃をするのだった。
それを食らったドナーティは体をバラバラにして、散っていくと、
次のドナーティが慶輔殿に対して強襲攻撃を仕掛けてきたのだった。
﹁三つ! アンジェロ・ルオータ!﹂
慶輔殿は真空刃を発生させた斬撃を繰り出した後に、豪快にアル
ティメット・エクスカリバーを振り回して、ドナーティに強烈な一
撃を繰り出したのである。
この攻撃でドナーティは全て倒された。
しかし安心する事はまだない。次のタナトスデビルであるガトー
ルの大群が、慶輔殿のすぐそばまで来ているのだから。
そんな慶輔殿の闘志はますます燃え上がってきて、魔法力の強み
もさらに上回ってきたのであった。
﹁四つ、テストーネ・リヴァルサ!﹂
慶輔殿は、右手を天に向かって振りかざし、2発の隕石弾を落と
した後に地面に衝撃波を走らせて、周囲にダメージを与えたのであ
る。
ガトールの一部は完全にノックアウトされて、数は減ってきたの
1244
である。
それでも慶輔殿の勢いは止まる事はなかった。
﹁五つ! モルテ・エレジーア!﹂
慶輔殿は暗黒の波動弾を乱射して、ガトールの群れに対して風穴
を開けて、倒してしまったのである。
この様な攻撃を食らったガトールは倒されていき、残り少なくな
ってしまったのだ。
﹁六つ! アウグスターレ・コーロ!﹂
慶輔殿の全身から、音符がたくさん出てきて、魔法力で共振・増
幅させ、360度の同心円状に音波を広げていって、ガトールを全
滅させてしまうのである。
丁度ガトールの全滅が確認された後に、カリ・ユガが慶輔殿の前
に姿を現したのであった。
﹁慶輔・オルダインディーナ。あなたの正義を見せて頂きました。
それ程の力があなたを強くしたという事がわかりました﹂
﹁ええ、僕は大切な物を守りたいんです。もうこれ以上、誰かを悲
しませたくありませんから⋮⋮﹂
瞳に悲しみが宿っていた慶輔殿の言葉から、誰かを愛する気持ち
が伝わってきているのを確認したカリ・ユガであった。
﹁貴方の力は決して憎しみに囚われないようにしてください。それ
ができないと貴方の心を破壊する事になります﹂
1245
be
continued−−−
そう慶輔殿に忠告したカリ・ユガであった。
−−−to
1246
153 失禁魔法少女編
慶輔殿が超必殺技を習得している頃、24人の失禁魔法少女達は
コインの目の前まで来ていたのである。
それに続いてフリオニール殿達12人の男子達も、失禁魔法少女
達の後ろへと続いていたのだった。
今来ているのはスコール殿、ルーネス殿、ジタン殿、ティーダ殿、
クラウド殿、バッツ殿、アルクゥ殿、イングス殿、エッジ殿、ラム
ザ殿であった。
﹁この様なコインが俺達に、超必殺技を教えてくれるというのか?
カリ・ユガは一体何を考えてる?﹂ ﹁まさか、魔法力が眠ってるわけじゃねえよな?﹂
バッツ殿とエッジ殿も、このコインの正体が全く分からずに、た
だそれを見ているだけだった。
セシル嬢とティナ嬢も、このコインの謎が全く分からずにいたの
である。
丁度その頃、どこから怪しげな声が聞こえてきたようである。
その声をキャッチしたのは、ティーダ殿であった。
﹁皆気をつけろや。何処から敵が襲ってくるかもしれへん。このあ
たりに近づいてくるで﹂
﹁何だって!? まさか、このコインを守ろうとする奴がいるとい
うのか?﹂
1247
そう聞いたフリオニール殿は、すぐさま魔法力を引き出して、マ
ジカルナックルを取り出したのである。
戦いの予感がしてきたのだろうか、スコール殿や他の面々も魔法
力で武器を取り出したのであった。
この空気に危ない予感を感じていたフリオニール殿達であったが、
その嫌な予感が的中したのがその後の事であった。
﹁キャアアアアア!﹂
突如聞こえてきた美織嬢の叫び声を聞いて驚きの表情と共に、首
を声の方向に向けたクラウド殿とラムザ殿。
しかし彼等はとんでもない光景を目にしてしまう。
それは、失禁魔法少女達全員が巨大な幽霊達におっぱいを揉まれ
たり、スカートの中に触手を入れられてお尻を触られるという悲惨
な光景だった。
﹁放してえ! 私達、こんな事されるために失禁魔法少女になった
んじゃないのに!﹂
﹁どうして私達だけこんな目に遭わなければいけないのよ!?﹂
アルマ嬢とリディア嬢も、悲痛な叫びを上げているのだが、幽霊
達のセクハラ攻撃は止まる事はなく、とうとう性感帯に刺激が耐え
られなくなり、彼女達は失禁してしまうのであった。 心の痛みに必死に耐えているセシル嬢達に何もできずにいたフリ
オニール殿達だったが、バッツ殿が何かを思い出していた。
﹁そうだ、あの時貰った魔法書に何か書いてあったかも知れない!
1248
彼女達を助ける方法が書いているはずだ!﹂
そう言ってデビルロマイア日本討伐の時に貰った魔法書を取り出
して、開いてみたバッツ殿。しかし、書いてあったのは意外なない
ようであった。
﹁なんだこれ!? 俺達が館山に来ている間に楓君と一緒に遊んだ
格ゲーやRPGの魔法の技の解説じゃんか!﹂
﹁一体どうなってんだよこれ!?﹂
期待を膨らませたエッジ殿とジタン殿であったが、とんだ内容に
失望感を持ってしまい、怒りを露わにしてしまった。
するとティーダ殿が何やら言葉を言い放った。
﹁もしかしたらこの技や魔法の解説を読んで、俺等で何か技を生み
出せっと言ってるんやと思う﹂
﹁それはどういう事!?﹂
そしてティーダ殿は、自分の考えを口にした。
﹁俺等がその技を真似したら、ただ技を盗んだだけ。カリ・ユガは
この技や魔法の解説書を見て、自分達だけの超必殺技を考えろと言
ってるんとちゃう?﹂
﹁成る程ね。確かに真似だったら誰でもできるな﹂
そう納得していると、失禁魔法少女達にセクハラしていた幽霊達
は姿を消しており、ようやく彼女達はセクハラ拷問から解放された
のだった。
その様子を確認したクラウド殿とアルクゥ殿は彼女達の方へと近
1249
づいた。余程彼女達を心配していたのだろう。
﹁大丈夫ですか!? もうこれだけ体力を消耗したんじゃないかと
心配していたんですよ!﹂
﹁ごめんねアルクゥ、もう大丈夫よ?﹂
そう笑顔で答えるアリエル嬢だったが、大量のおしっこが彼女達
の足下に流れてきており、黄色い湖ができていたのだった。
﹁要するに、俺達は自分で技を生み出せと魔法書とカリ・ユガから
課題を与えられているんだ﹂
﹁だったら、やってやろうじゃないか﹂
フリオニール殿とラムザ殿はそう理解していると、クラウド殿は
セシル嬢達に心配そうに声をかけた。
﹁セシルさん、貴方達は休んだ方が良いです。この状態で試練を受
けるなんて無理です﹂
﹁大丈夫よ、私達だって失禁魔法を強くしろと言うんでしょう? だったら、戦うまでよ!﹂
その表情は正に闘志を纏った勇者そのものであった。
そしてガトールの大群が攻めてきた。
﹁さあ、理解したところで、課題クリアと行こうか!﹂
be
continued−−−
フリオニール殿の合図と共に、一斉に攻撃を始めた一行であった。
−−−to
1250
153 聖と新九郎編
暗闇の空間の中で、タイヤキンを相手に、ただ技を磨き続ける聖
殿と新九郎殿であったが、まだ技が熟成されないでいたのである。
タイヤキンは何度倒しても、ただ出てくるばかりで、他のメンバ
ー全員も、この戦いで全てを出し切ってしまうところまで来ていた
のである。
﹁どれだけタイヤキンを倒しても、また出現してくるなんて、ここ
は無限の地獄なのか!?﹂
﹁こんなんで僕達は本当に強くなれるの∼!?﹂
弱気な姿勢が目立ち始めてきた2人であったが、マリア嬢とセリ
ス嬢の檄が、その雰囲気を吹き飛ばしておった。
﹁弱気になったらダメよ! もしここで諦めたら、死んでいった館
山市の人達の気持ちはどうなるのよ!?﹂
﹁聖さんと新九郎さんも、美織ちゃん達が守り続けた物を守る為に
戦ってるんでしょう!? だったら、ここで諦めたらダメよ!﹂
その檄のおかげで何とか踏ん張れそうになった聖殿と新九郎殿で
あるが、タイヤキンの攻撃がまだまだ激しくなってきた。
そんなタイヤキンに対してアーヴァイン殿とムスタディオ殿の精
密射撃が、タイヤキンの息を止めていたのである。
﹁全く、カリ・ユガもこんな過酷な試練をよこしてくれたもんだ!﹂
1251
﹁この様な試練はすぐ手を抜くと、俺達の命が危ないからな。何と
してもこの修行をクリアしないとね!﹂
そんなタイヤキンであったが口から毒ガスを吐いて、聖殿と新九
郎殿に対する行動妨害を試みたのであったが、全てユウナ嬢が放っ
たマジカルハンブーの回転攻撃によって無効化されてしまうのであ
る。
最早エロス・マギカの皆は、タナトスデビルを簡単に倒せてしま
うくらいの心の進化を遂げているみたいに強くなっている。
正に真の覚醒を果たしていくユウナ嬢達であった。
﹁私達の最強の武勇は、もう誰にも止められない!﹂
﹁誰が相手だろうが私達は必ず勝ってみせるから!﹂
キスティス嬢とエリア嬢の闘志が、この闇空間で燃え上がろうと
していくのである。一撃必殺の技が今、心の封印から眠りから覚め
ようとしていた。
﹁喰らいなさい!﹂
﹁私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
一同の体が金色に光り輝いた瞬間、タイヤキン達は体を燃やし尽
くされて、この場で全滅していくのだった。
丁度そこにカリ・ユガが姿を見せるのである。
﹁貴方達の絆の強さをみせていただきました。この眠れる力を呼び
覚ましたのは貴方達の努力が、覚醒を果たすという役割を果たした
のです﹂
1252
聖殿と新九郎殿が、真の力に目覚める一方、カリ・ユガは何やら
魔術を発動したのであった。
﹁この力を発揮できるのは貴方達の心の進化次第です。怒りだけで
は何も守ることはできないと言う事は忘れないで下さい﹂
﹁約束します。だから貴女は空から僕達を見守っていて下さい﹂
聖殿のこの言葉の後に、エロス・マギカの皆は元の世界へと戻っ
たのだった。
1253
Phase154−1 遥かなる青春と初雪桜
カリ・ユガの試練を無事に終えたエロス・マギカの面々は、核爆
弾によって犠牲となった館山市に住んでいた人達の埋葬と納骨の作
業を手伝っていたのであった。
いまだにエロス・マギカの面々のその悲しみはとても深く、心に
傷が残っている事は間違いないだろう。
﹁相良先生、学校のみんな⋮⋮。どうか安らかに眠って下さいませ。
みんなが愛した失禁魔法少女達は僕達エロス・マギカがしっかり守
ります﹂
﹁だから、天国で安らかに眠って下さい⋮⋮﹂ 相良先生の墓標の前でそう誓う楓殿と里理架殿の瞳から大粒の涙
が⋮⋮。
自分達の好きな事を一番理解してくれた人が、ルガヴィによって
殺されてしまったのだから悲しくない訳がなかった。この様な悲し
みはもう二度と起きてほしくはない、そう祈る楓殿だった。
﹁楓君や里理架君達はきっと辛い思いをしてるんじゃないだろうな
⋮⋮﹂
﹁今、僕達ができる事はルガヴィやタナトスデビルを倒して、デビ
ルロマイアと決着をつけるのが一番大事だよ。この戦争を終わらせ
るのは、僕達しかいないんだから﹂
そう語り合う佳恵嬢と慶輔殿は、悲しみに暮れるエロス・マギカ
の面々を見て、切なさそうに見つめていたのである。こんな悲しみ
を広げたルガヴィ、これからエロス・マギカを苦しめようとするデ
1254
ビルロマイアやタナトスデビルが許せない気持ちが強まってきたの
だろう。
そんな中、アリエル嬢とシフォン嬢は瞳から涙を流し、ミニスカ
失禁しながらキスをしていたのであった。
しかし、これはただのミニスカ失禁と百合キスではなく、おしっ
この水たまりを、金色に光り輝く星のような結晶が浮かんでいたの
であった。
これは一体どういうことなのだろうか?
﹁アリエルちゃんとシフォンちゃんの周りに綺麗な花が咲いてるわ
!﹂
リュック嬢が言ったとおりに、彼女達のおしっこの水溜りから、
地面から出てきてその花を咲かせたのだった。
この様な美しさに言葉を失ったセルフィ嬢は、こう語るのだった。
﹁もしかしてこの花は、相良先生やクラスのみんなの魂を彼女達の
失禁魔法で宿らせた証じゃない?﹂
﹁そうかも知れないな。彼らはこれからも花となって、館山市を守
り抜くんだろうね﹂
館山市の夜空が、綺麗な星達が光り輝く下で行われたアリエル嬢
とシフォン嬢の、魂の蘇生の儀式は心を浄化させるような気がして
きたのだった。
それに続いて美織嬢は愛理嬢に、セシル嬢はティナ嬢におっぱい
を揉みながら百合キスをしてきたのである。彼女達も性感帯を刺激
されてミニスカ失禁してしまったのだった。
そして、彼女達が作ったおしっこの水溜りを泳ぐ星の結晶から、
綺麗な花が咲き誇ったのだった。
1255
be
continued−−−
︵みんなありがとう⋮⋮! 必ずこの戦いを終わらせるよ!︶
−−−to
1256
154−2
核爆弾の襲撃によって、館山市が焼け野原になってしまってから
早二ケ月が経過して、楓殿達は復興作業に取り組みながら、戦闘訓
練をこなす毎日を送っていたのであった。
もう誰も死なせはしないという気迫が、楓殿達の心に強く刻まれ
ていくのであった。
︵相良先生や館山のみんなの分まで、僕達は生きてみせる! そし
て、この戦いを終わらせるんだ!︶
誰もが強くなるために、必死に頑張ってる中、この男の激も久し
ぶりに聞こえたのである。
﹁お前達、気合を入れろ! これ以上セナのスカートの中みたいに
腐るのが嫌だったら、必死に戦う姿勢をこの俺に見せてみろ!﹂
﹁てめえええええええええ!﹂
ベグレム教官の下ネタ交じりの激に対して、ぶちぎれるセナ嬢。
それを抑えるのが、イングス殿やアルクゥ殿の役目となっており、
かなり激しい毎日を送っていたのである。
﹁落ち着いてセナちゃん! あれはベグレム教官の言葉のあやだよ
!﹂
﹁君の気持はわかったからとりあえず日本刀を置くんだ!﹂
そして訓練が終わると、楓殿達は心を休めるために学校の下で宿
泊していたのであった。
1257
住んでいた家は、核爆弾によって全壊してしまい、思い出の物や
両親の写真や大切な部屋も、跡形もなく消滅してしまったのである。
エロス・マギカのみんなだって頑張っているのに、一人だけ悲し
んでいるわけにはいかない。それが今の楓殿の考えている事であっ
た。
その日の夜の教室、そんな楓殿に対して、リオナ嬢とテスラ嬢は
心配そうに声をかけてきたのであった。
﹁楓君、もしかして一人だけ無理しようとしていない?﹂
﹁完全に疲れ切ってる表情してたわよ?﹂
彼女達の心配に笑顔で答える楓殿であったが⋮⋮。
﹁大丈夫だよ。こんなにみんなが頑張ってるのに、僕だけ悲しんで
いるわけにはいかないからね。あまり心配しないで?﹂
そうは言っているものの、言葉の中に何かを背負い込んでいるの
が聞こえているようであった。
楓殿の言葉を聞いていたかのように、アーシェ嬢とレフィア嬢が
楓殿の方へと近づいてきた。どうやら、その様子を見つめていたよ
うであった。
﹁本当は完全に無理してるんじゃない?﹂
﹁言葉はそう言ってるけど、行動や表情を見れば、楓君が嘘言って
る事ぐらい分かりますわよ?﹂
その言葉を聞いてしまった楓殿の心に、ちくりと大きな針が刺さ
ったような表情をしてしまったのであった。完全に図星だったよう
であったようである。
1258
﹁そう見える?﹂
﹁あたり前じゃない。私達がエロス・マギカを結成してから長い付
き合いのつもりよ?﹂
そう言ったアーシェ嬢はいきなり楓殿に対して、キスをしてきて、
レフィア嬢は自分のおっぱいを揉ませた後にアーシェ嬢と一緒に、
ミニスカ失禁してしまったのである。
﹁!?﹂
﹁楓君はいつも自分を犠牲にして、誰かを守ろうとするのが良くあ
るわ。でも他の皆だって誰かを守りたいという気持ちだってあるん
だよ?﹂
アーシェ嬢の温かい言葉は、楓殿の心を暖かく包み込んでおり、
今まで苦しかった楓殿自身を癒やすみたいであった。
そしてリオナ嬢とテスラ嬢も失禁魔法で楓殿の心を癒やすのであ
る。
be
continued−−−
﹁楓君、皆がいるから安心して? 1人だけ辛い思いする事はない
から﹂
−−−to
1259
154−3
ようやく楓殿の心の傷が癒されているころ、学校の裏側では慶輔
殿とリノア嬢が、夜空の星達を見つめている最中であり、この様な
綺麗な光景はきっと死んでしまった館山市のみんなも見ているはず
だと、慶輔殿はそう思っている事であろう。
慶輔殿の心には、きっとリノア嬢のような可愛い女の子がこれ以
上悲しい思いをさせない様にするためには、この戦いを終わらせて、
みんなで幸せになる方法を探すという事を考えているだろう。
︵リノア⋮⋮。近くで見ると、可愛く成長してるものだな∼!︶
リノア嬢を見て、顔を赤くしながら胸をときめかせる慶輔殿であ
ったが⋮⋮。
﹁ちょっと慶輔∼! リノアの事ばかり見て顔を赤くしてたでしょ
∼!﹂
丁度そこにオヴェリア嬢が割り込んできて、慶輔殿をおちょくっ
てきたのだった。
さすがの慶輔殿も気まずい雰囲気になったせいか、違うと言わん
ばかりに首を横に振りつつければ、リノア嬢も、恥ずかしそうに顔
を赤くしてしまった。
﹁もう、慶輔ったら何考えてたのよ∼!﹂
﹁いやいや、何も考えてなんかないって!﹂
1260
久しぶりに明るい表情を出した会話が、館山市に戻ってきたよう
な感じだった。
核爆弾が落ちてきて以来、悲しみで一杯になってしまった館山市
であったが、リノア嬢とオヴェリア嬢の楽しそうな声が聞こえてく
るのは嬉しい感じになると思っていた慶輔殿である。
﹁でもこんなに楽しく会話ができたのは久しぶりだね。今まで戦っ
ていたばかりだから、よほど心が安らげたんじゃないかな∼﹂
そう語る慶輔殿であったが、今度はリノア嬢が⋮⋮。
﹁でも、相良先生や死んだ人達はもう館山には帰ってこないんだよ
ね⋮⋮?﹂
余りにも悲しすぎるリノア嬢の口から出てきた、館山市のみんな
との別れを認めなければいけない言葉。
子供のように泣きじゃくるリノア嬢はこの言葉の後に、悲しみに
耐える事が出来ずにミニスカ失禁してしまうのであった。
ルガヴィの核爆弾攻撃の影響は、エロス・マギカの心を大きく傷
つける事は確かであった。
そんなリノア嬢に慶輔殿は⋮⋮。
﹁しばらく目を閉じて、リノア﹂
いきなりリノア嬢の唇にキスをして、それに続くかのようにオヴ
ェリア嬢は、リノア嬢のおっぱいを揉み始めたのである。
リノア嬢の失禁はますます大きくなっていき、足元には黄色い水
溜りができると同時に、雪の結晶が浮かび上がってきたのだった。
﹁慶輔⋮⋮?﹂
1261
﹁リノア、僕は館山市の皆の分まで生きるつもりだ。だからこそ、
僕は皆を守って、この戦いに勝って、館山市の思い出を作り続ける
つもりだ﹂
慶輔殿の熱い言葉が、リノア嬢の心を動かせたのだった。
色々な悲しい思いや、辛くて苦しい戦いを勝ち抜いてきたから、
この自信が出て来たのだろう。
そしてオヴェリア嬢もリノア嬢の手を取り、自分のおっぱいを揉
ませる事によって、性感帯を刺激させてミニスカ失禁したのである。
﹁リノア、これ以上にない勝利を目指しましょう?﹂
be
continued−−−
オヴェリア嬢の優しさによって嬉しい気持ちになったリノア嬢だ
った。
−−−to
1262
154−4
夜になった館山市の沖ノ島で、ジタン殿とティーダ殿が何やら、
語り合う姿を見せていた。
そして2人の手元には、ある写真を持っていた。
﹁館山市に来て、これだけ楽しい思い出ができていたなんて、思い
もよらなかったよな﹂
﹁俺等も、あの核爆弾のせいで何もかも無くなってしまうとは、予
想がつかなかったで﹂
どうやら楓殿の中学に留学した思い出の写真のようだ。
振り返ってみても、楓殿や里利架殿と楽しく過ごした思い出の地
である館山は、彼等にとって大切な場所であったはず。それを核爆
弾によって焼かれてしまったから、彼等の怒りは相当来てるはずだ。
そんな彼等の会話に割り込むかのように、リュック嬢とセルフィ
嬢が近づいてきたのであった。
﹁やっぱりここにいたんだ。せっかく軍師尿水から差し入れを貰っ
てきたのに、2人がいなかったから探しちゃったよ﹂
﹁2人ともお腹空いたでしょ? せっかくだから一杯やろっか﹂
セルフィ嬢から差し入れの袋を受け取ったジタン殿はありがとう
と言わんばかり、首を縦に振り、笑顔で返した。
﹁見事に館山は焼けて、何もかも無くなっちまったな。この前まで
楽しい居場所だったはずの館山がまるで昨日の事みたいだ﹂
1263
﹁責めて、皆だけは助かって欲しかった。建物は作り直せるけど、
人の命はそうはいかないからね﹂
ジタン殿に声をかけたリュック嬢の言葉通り、失われた命はもう
戻る事はなく、大切な人の場所へ帰っては来ないのだ。だからこそ、
今を生き抜いて欲しかった。
沖の島を流れる波の音から、皆と楽しく過ごした思い出の日々が、
思い出される様な気がしたティーダ殿であった。そんな様子を、セ
ルフィ嬢はずっと眺めていた。
﹁それにしても立派な満月やな。俺等もこの満月みたいに、逞しく
なりたいもんやな﹂
﹁でもその前に、タナトスデビル、デビルロマイアとの決着をつけ
て、ルガヴィをぶっ潰す。俺達がやんなきゃいけないのはそれだぜ﹂
そう語り合うティーダ殿とジタン殿であったが、セルフィ嬢が明
るい声でこう叫んだのだ。
﹁それじゃあ、エロス・マギカの新たなる結束を目指して乾杯しま
しょうか!﹂
﹁ああ、望むところだ! もうこれ以上アイツ等の好きにさせるわ
けにはいかないからな!﹂
そう決意して、缶ジュースで乾杯を行ったジタン殿達、この戦い
を終わらせる事を強く願っていたのである。
﹁さてと、今日はここで俺達は一泊するわ。館山の満月を、じっく
り見ておきたいからな﹂
﹁じゃあ私達もつきあっても良いかな?﹂
1264
それにジタン殿はO.K.と言うばかりに首を縦に振った。
今夜は楽しい夜を過ごせるようだ。
1265
154−5
その夜、鶴谷八幡宮を見回っていたのはディリータ殿とムスタデ
ィオ殿。
彼等2人は館山が焼け野原になっていても、肝心のパトロールだ
けは怠る事はなく、館山を愛する気持ちだけは崩れはしなかったの
であった。
﹁館山が焼けちまってから、この神宮も随分と静かになったもんだ
ぜ﹂
﹁全くだな。毎年の秋に、ここで大きな祭りがあったのに、こうな
っちまってからもうできそうにないんだな⋮⋮﹂
この鶴谷八幡宮では、毎年の秋に大きなお祭りが行われている事
を知っていた二人。
お祭りの時期が近づくにすれ、その周辺で準備や宣伝にこの地域
は忙しくなるため、館山の人達は大忙しになってしまうのであった。
館山が核爆弾によって壊滅してしまい、もうお祭りで賑わう人達
の姿が見れなくなると、寂しさを感じてしまうようになってきた2
人であった。
﹁できればもう一度、楓君達とお祭りに行ってみたかったぜ﹂
﹁館山がこうなってしまったら、もうお祭りの復活どころじゃなく
なるだろうな⋮⋮﹂
急に暗くなってしまったムスタディオ殿とディリータ殿であった
が、館山が焼けてしまっては、お祭りどころじゃなくなり、この地
1266
は死の大地へと変わってしまうかもしれない。
絶望的な会話に割り込んできたのが、ユウナ嬢とキスティス嬢、
エリア嬢の3人が、希望の言葉をかけてきたのであった。
﹁だったらさ、私達がこの戦いを終わらせて、世界中の人達を集め
てお祭りやればいいじゃない!﹂
﹁そうすれば、世界中の人達は館山の凄さを、きっと理解してくれ
るわよ!﹂
﹁やってみる価値はあると思う﹂
この様な言葉は、館山を絶望から救う、希望の助け舟になるかも
しれないと確信するムスタディオ殿とディリータ殿である。
もし実現できれば、世界に館山を宣伝できて、いろいろな人達が
館山の凄さにひかれてやってくるかもしれない。そういう希望が湧
いてきたのであった。
それを実行するためには、やらなければいけないことがあった。
﹁もしこれが可能なら、俺達はデビルロマイアと決着をつけなくて
はいけないな!﹂
﹁勝って、戦争を終わらせてやるんだ! どんな敵が襲ってきても、
俺達は負けはしない!﹂
この様な最高の希望を叶えるために、負ける事は出来ないと悟っ
た彼等は勇気が湧いてきたのである。
そして境内のおみくじを見て、ユウナ嬢はある提案を出したので
あった。
﹁ちょっとさ、おみくじを引いてみようよ!﹂
そう言っておみくじを引いてみた彼等であったが⋮⋮。
1267
﹁ちょっとなによこれ∼! 大凶じゃない!﹂
しかし、今のディリータ殿にはそれはどうでもいい事であった。
﹁だったら、俺達がそれをはねのけてやるんだぜ! 奇跡を、見せ
てやろうじゃないか!﹂
そう言ってディリータ殿は大凶のおみくじを、ライターで燃やし
て空へと飛ばしていったのだった。
be
continued−−−
全ては、みんなとの幸せを守り抜くために⋮⋮。
−−−to
1268
154−6
館山の焼け野原から3ケ月目の朝を迎えたこの日、楓殿はエロス・
マギカのみんなを連れて相良先生やクラスのみんなが眠っている墓
標の前に集合して、デビルロマイアとの決着とルガヴィの討伐を、
この手に誓ったのであった。もう悲しみの様子は全く見えていなか
った。
﹁相良先生、みんな⋮⋮。必ずデビルロマイアやタナトスデビル、
ルガヴィを倒してきます!﹂
﹁そして、館山を守って見せます!﹂
楓殿や里理架殿の言葉が、みんなの決意が一つになってきた事を
証明して見せた。
もうこれ以上、楓殿やエロス・マギカのみんなが悲しい思いをさ
せないために戦う事を、みんなの墓標の前で約束している事を、校
門様達がしっかりと見つめてくれているのであった。
︵その意気ですぞ、楓殿! みんなの勇気とエロスがあれば、必ず
勝てますぞ!︶
そこで偵察に行ってくれていた乳母車の弥七ともっこり八兵衛が、
戻って来ていた。
﹁ご隠居、デビルロマイアの内海堂の居場所と、ルガヴィの情報が
わかりました!﹂
﹁どうやらあいつ等は、イタリアのローマにいるみたいで、そこか
ら世界各地で暴れているルガヴィと、自分の部下に指示を送ってい
1269
るみたいでやんす!﹂
意外な場所にいたデビルロマイアのリーダーである男が、こんな
遠い所へといるなんて思いもよらなかった校門様であったが、今の
楓殿ならやってくれると信じているみたいであった。
﹁なるほど、デビルロマイアはイタリアに潜んでいたのであったか
∼。でも大丈夫じゃ! 今回はエロス・マギカだけではなく、シド
指令達と軍師尿水、そして我々も一緒に行くからの∼!﹂
﹁それは本当でござるか、ご隠居!?﹂
そんな校門様の言葉の後に、驚きを隠せないカクさん。
﹁それに、今まで倒したデビルロマイアの人間達がパワーアップし
たっていうじゃねえか。しかもルガヴィのサポート付きでよ! そ
れらの情報は何か聞いてねーか?﹂
さすがの八兵衛と弥七もこれだけは分からないみたいであり、首
を横に振ったのであった。
そこでお銀が言葉を発したのであった。
﹁内海堂は世界各地で暴れているのは、楓君達と決着をつけるため
なんでしょう? そこまで追い詰められてるのね﹂
﹁でも今のデビルロマイア達は、ルガヴィやタナトスデビルの力を
手にしているから総力戦で来るつもりじゃ。この戦いは厳しい物に
なるのは間違いない!﹂
校門様がスケさん達に言葉をかけている間に、シド指令が集合の
言葉をかけてきたのであった。
1270
﹁じゃあエロス・マギカのみんな、明日には出発するから今日のう
ちに支度を頼みますよ!﹂
﹁まず我々が向かうのはアメリカのアラスカだ! みんな、気合を
入れてくれるよう、頼んだぞ!﹂
その声に力強く答えるエロス・マギカの面々。
︵ようやく世界を舞台に最後にして、最大の戦いが始まるんだね?︶
︵この戦いは、必ず勝ってみせる!︶
この誓いを胸に、エロスマギカは翌日、アメリカのアラスカへと
旅立っていくのであった。
be
continued−−−
そして、最後にして最大の戦いが幕を開けようとしていた。
−−−to
1271
500回更新記念スペシャル。エロファン誕生秘話!
里見ケイシロウです。皆様、本作である﹁erotic fan
tasia ∼童貞魔法騎士団とエロ魔法少女達の不思議な戦争∼﹂
を楽しく読んでくださっていますでしょうか?
私自身、2014年12月30日に連載をスタートさせて早一年
になってしまいましたが、500話まで更新できるだなんて思いも
知りませんでした。
ここまで来れたのは皆様のおかげだと思っていますし、これから
読んでくださる人達にも感謝をするつもりです。ここまで本当に感
謝します。
今回は、エロファンの制作秘話をお話ししようと思っています。
では早速、語っていこうかなと思います。
質問.1 なぜエロファンを書こうかなと思ったのですか?
前作、﹁ハズプリ﹂の評価があまりにも乏しかったので、これを
生かした好きな物を作ろうかなと考えているころ、処女作である﹁
MG慶輔﹂を思い出しました。
この作品は元お気に入りユーザーに侮辱されて書けなくなってし
まったのですが、それを失禁少女シリーズに移行して新たに作り直
そうかなと思いました。
でも、MG慶輔修正版と言っても受けがなさそうなので、ファン
タジー溢れる題名にしようかなと思ったので、今の題名にしました。
質問.2 キャラクターの生成術を教えて!
1272
私は某大作RPGのキャラに現役サッカー代表選手の名字を合成
して開発しています。
グラフィックはPCギャルゲーの画像をイメージしています。
何せ私には専門の絵師様がいないという弱点があるのです⋮⋮。
質問.3 どのようにして、ストーリーを考えてるの?
スパロボプレイヤーとして、いろいろな場所でロボットバトルを
書いていくつもりです。
でも、これでは空きが出てしまうので、サービスショットシーン
やお笑いシーンを取り入れています。
何が何でもストーリーの一方通行は私にはできません。
質問.4 これからエロファンはどうなる?
世界を舞台にデビルロマイアやルガヴィの決戦を予定しています。
まずはアメリカのアラスカを攻略するつもりです。
私としては、一日1000文字以内で納めるつもりです。
読み手の負担も考えてるので⋮⋮。
質問.5 あなたにとってエロとは?
私はミニスカ失禁・おっぱいモミ・百合キス・スカート捲りしか、
正しいエロだと考えています。
これ以上のエロは、心に悪影響を与えて、取り返しのつかないこ
とになってしまうので⋮⋮。
エロを望まない人達に対して、強引に誘わず、押し付けたりしな
いのが、真のエロい人間と私は考えています。
最後に一言、私はこういう変態クズ作者ですが、地球という星の
1273
下で生きている人間です。
私だけではなく、エロい人間だからと言ってその人を差別するの
だけはやめてください。 エロだろうがなかろうが、人間の一人だという事は変わらないの
で⋮⋮。
エロファンを読んで、命と心の重さを知っていただけたら幸いで
す。
1274
Phase155−1 海を越えるハンバーグ
いよいよエロス・マギカは海を渡って、世界中で暴れだしている
デビルロマイアを倒すために、最初の決戦の場であるアメリカのア
ラスカへと旅立っていたのである。
ラファエルのミーティングルームで、エロス・マギカのメンバー
全員が、これからの戦いの会議を行っていたのである。
﹁さてさて、これから世界を舞台に我々は戦うのだが、厳しい戦争
になる事は間違いない。君達には今まで戦ってきた魔法力を思い出
して、この戦争に挑んでほしい!﹂
﹁わかってますよ! もうこれ以上あんな奴等なんかに皆の幸せを
破壊させるわけにはいきません!﹂
ドーガ長官の檄に、気合いを入れた答えで返事をしたルーネス殿
の闘志は、完全に燃え上がっているみたいである。
これならいくらデビルロマイアがやって来ても大丈夫のはずだ。
そんな中、楓殿は体を覚醒剤を打たれたみたいに、ブルブルと震
えさせてるアリエル嬢とシフォン嬢を見つめていた。きっと、彼女
達が心配で、いても経っていられなくなったのだろう。
楓殿がアリエル嬢とシフォン嬢に声をかけようとしたその時、里
利架殿と沙綾嬢が、楓殿に声をかけてきた。
﹁楓君、アリエルとシフォンの所に行くんでしょう? 僕と沙綾も
一緒に良いかな?﹂
﹁いいよ。大勢いた方が彼女達も助かると思うんだ﹂
1275
こうして楓殿達は、アリエル嬢とシフォン嬢を連れて、ラファエ
ルのシャワールームへと連れて行ったのだった。
﹁ごめんなさい楓君、私とシフォンがこんな恥ずかしい姿を晒して
いるにも関わらずに声をかけて貰うなんて⋮⋮﹂
頭を下げるアリエル嬢に対して、楓殿はいいよといいながら笑顔
で返すのである。これをきっかけに彼女達の心が楽になればいいの
だが⋮⋮。
でも楓殿の不安はそれだけではなかった。
デビルロマイアの内海堂が、何故エロス・マギカの皆を直接狙わ
ないで、異国の人達を狙う事に腹を立てていた。
この様な悲しい出来事はもう起きて欲しくない気持ちが強くなっ
ていた。
﹁アリエルさん、シフォンさん⋮⋮。本当に大丈夫ですか?﹂
﹁心配しないで沙綾ちゃん。戦う時になったら、しっかり働くから
安心して?﹂
そんな会話に混ざるかのように、後ろから聞き覚えのある声が聞
こえてきた。
﹁アリエルさん、あなただけが全てを背負う必要は無いんだ﹂
﹁私達も全力でエロス・マギカの一員として戦うつもりよ?﹂
楓殿達が振り向くと、伊吹殿と朱里嬢がそこにやって来たのであ
る。どうやらアリエル嬢とシフォン嬢が心配になったのだろう。
1276
﹁伊吹さんに朱里さん⋮⋮﹂
﹁俺と朱里は、全く力が無かったから沙綾を下半身不随と言う障害
を持った女の子にしてしまった。この罪はいくら償いが終わったと
しても償いきれない﹂
伊吹殿が言う通り、自分自身が部外ないせいで、沙綾嬢が車椅子
の体にされたのだから、罪の意識はあると思う。
でも一番大切なのはデビルロマイアやルガヴィを早く倒して、沙
綾嬢のような美少女が若いうちに、人生を狂わせない様にする事だ
と、解ってるみたいだ。
﹁お兄ちゃん、私は皆に黙っていたことがあるの⋮⋮﹂
沙綾嬢が口にしようとした瞬間、伊吹殿が声を上げる。
﹁解ってるよ。お前は不老不死の失禁サキュバスになったんだろう
be
continued−−−
? これから生まれる子供達を、悪の手から守る為に﹂
−−−to
1277
155−2
﹁不老不死の失禁サキュバスになっただって!?﹂
﹁それは一体どういう事なの!?﹂
伊吹殿が言った事を、全く理解できなかった楓殿と里利架殿は、
改めて沙綾嬢に詳しい内容を聞いてみた。
そして沙綾嬢は、瞳から大粒の涙を流しながら全て話す決意をし
たのである。
﹁私、館山が核爆弾を落とされたと聞いて、本当に悔しかったの。
それは全て私が車椅子の体になったせいだと自覚してる﹂
﹁それは違うよ! 全て君のせいなんかじゃ無いよ!﹂
沙綾嬢を必死に言葉をかける里利架殿であったが、最早彼女が背
負ってしまった十字架は、大きすぎたようだ。
何せ核爆弾で館山の人が、大勢死んでしまったのだから。
﹁私は必死にこの罪を償いをするために、死ぬ事ができない不老不
死の失禁サキュバスにしてと、ラグナ様におねだりしたの﹂
﹁どうしてそんな事を!? これは何を意味するか解ってる!? 君は永遠に生きていられるかも知れないけど、僕達や他の皆は死を
迎えて一緒に過ごせる時間が限られるんだよ!?﹂
確かに楓殿が言う通り、不老不死は永遠の苦しみを意味する事で
あり、楓殿が死を迎えても、セシル嬢やアリエル嬢達失禁サキュバ
スは永遠の時を生きなければならないのだ。
1278
楓殿は一体どうして沙綾嬢が、ここまで罪を償おうとするのが全
く理解できなかった。それは痛みや苦しみ、悲しみを永遠に味あわ
なければいけない事を意味するのだから。
﹁でも安心して。彼女達失禁サキュバスの肉体は、再生機能をちゃ
んと整備されてるし、永遠に病気や怪我などのダメージは全く受け
ないから﹂
声がしたので、後ろ振り向くとそこに魔法神ラグナの姿があった
のである。
﹁ラグナ様、一体どうして沙綾ちゃんに不老不死の肉体に改造した
んですか!? 沙綾ちゃんに永遠の痛みと苦しみを味わえと言うの
ですか!?﹂
﹁大丈夫だよ。失禁サキュバスの肉体と視力や聴力と言った体の機
能には再生機能もついてるし、姿の美しさも永遠に保たれるんだ。
正に宇宙一最強のヒロインじゃないか﹂
その言葉を聞いて、里利架殿はマジギレして、ラグナに殴り掛か
ろうとしたので、楓殿は必死に止めたのである。
﹁ふざけんな! こんなのが世界最強なんていえるかよ! てめー
が都合のいいように、人の肉体をチート改造しただけだろうが!﹂
﹁里利架君落ち着いて!﹂
その会話を盗み聞きしていたイングス殿やアルクゥ殿も、信じら
れないと言わんばかりの表情で、この場に近づいてきた。
それに続いてユウナ嬢やキスティス嬢、エアリス嬢にティファ嬢
も⋮⋮。最初に質問したのはイングス殿とアルクゥ殿だった。
1279
﹁魔法神ラグナ⋮⋮。失礼ですが先ほどの会話を楓君や里利架君達
の後を追って聞かせていただきました。先程仰っていた沙綾ちゃん
の件は本当なんですか?﹂
﹁もしかして、失禁魔法少女達全員もあなたによって不老不死のサ
キュバスにさせたのですか!?﹂
そこでラグナは軽くハイと言わんばかりに首を縦に振り、全てを
話した。
﹁その通りだよ。失禁魔法少女の皆は僕の力で、作り上げた最強の
女の子達さ。って言っても捨て子だった女の子達を永遠の命と、最
強の魔法力を持たせて、肉体を改造させただけなんだけどね!﹂
﹁貴方は人をなんだと思ってるの!? アリエルちゃん達は貴方の
プラモデルなんかじゃないのよ!﹂
ラグナの言葉を聞いたユウナ嬢の怒りはごもっともである。
何せラグナは普通の女の子達の肉体を自分好みの姿にして、とん
でもない能力を持った不老不死の失禁サキュバスに、黙って改造し
てしまったのだから。
﹁何度言っても構わないよ。僕は世界最強のヒロインズを作り上げ
ただけだからね﹂
﹁そうやって開き直るんですか!? 貴方のせいでセシルさんやア
リエルさんがどれだけ苦しい思いする事になるか解ってるんですか
!?﹂
激高するエアリス嬢であるが、ある程度時間が経った所ででアリ
エル嬢とシフォン嬢が止めに入った。
﹁いいんです。エアリスさん﹂
1280
﹁これは全て、私達の運命なんだから﹂
そんな彼女達にキスティス嬢とティファ嬢が言葉を放つ。
﹁でもアリエルにシフォン、本当にそれで構わないというの!?﹂
﹁頭に来ないの!? ラグナは貴女達の肉体をチート改造したのよ
!?﹂
そこでアリエル嬢は悲しみの涙を流しながら、ミニスカ失禁して、
おしっこで剣や武器を生成したのである。
﹁もしこの力が無かったから、私はただの醜い女の子として死んで
いた⋮⋮。だから私は後悔なんかしていない﹂
﹁セシルやティナも、同じだと思うから⋮⋮﹂
この光景を見て何も言えない状態となってしまったイングス殿達
であったが⋮⋮。
be
continued−−−
彼女達の決意はもう固まっていたようである。
−−−to
1281
155−3
﹁そんな! 失禁魔法少女のみんなが不老不死のサキュバスだって
!?﹂
﹁それってマジかよ!?﹂
セルフィ嬢とゼル殿が驚く通り、楓殿と里理架殿の報告により、
失禁魔法少女のみんなが、魔法神ラグナによって不老不死の存在に
されていた事を知らされていたのであった。
余りにも強烈すぎる信じられない事実に、この空気はただ、重く
のしかかるだけであった。
﹁それにしても魔法神ラグナって酷くない!? いくらなんでも罪
のない女の子達を、自分好みの設定を押し付けて不老不死の存在に
するなんて!﹂
﹁全く持って、こんなの人間のする事じゃないぜ!﹂
リュック嬢とヴァン殿も、魔法神ラグナが失禁魔法少女のみんな
にした事に対する怒りを隠せずにいたのであった。それもそのはず
であろう。
不老不死になってしまったら、痛みと苦しみ、悲しみを永遠に受
け続けなければいけないという運命から、どう足掻いても逃げられ
ないのだ。全く持って、酷い話だ。
﹁まあ、こう見えても僕は地上最強のヒロイン軍団を作ったんだか
らさ、何も文句はないでしょう?﹂
﹁黙れや、この最低野郎!﹂
1282
会議室の防音システムを通じて、ティーダ殿の怒声が響き、同時
に恐怖に包まれた空気が巻き起こった。
そこでジタン殿が出てきた。
﹁俺達の事はいい。でもセシルやティナ、失禁魔法少女達の肉体を、
不老不死にした真実を隠していた事だけは許さない!﹂
﹁じゃあどうしろというのさ?﹂
ラグナの言葉の後に続くかのように、フリオニール殿が言葉を発
しながら攻めよってきた。
﹁お前はこれからどうしたいんだ? セシル達のように都合のいい
女の子達を増やして、チートハーレム軍団を作りたいのか、世界中
の住民達を苦しめる悪を滅ぼしたいのか、どっちだ?﹂
﹁それは君達次第だね。僕が決める事じゃないよ﹂
そんなラグナに対して、スコール殿がこの会話に割り込んできた
のである。
﹁手を貸せ。お前にも少し、正義の心があるんだろう?﹂
﹁でも、僕は君たちに魔法力を与えてナイトドールを作っただけし
かできないよ?﹂
そんなスコール殿に対してマリア嬢とセリス嬢が声をかけてくる。
﹁ちょっと、この時期に及んでラグナの事を利用するつもりなの?﹂
﹁これは悪魔に魂を売ってると言ってもいいほどの選択なのよ?﹂
確かにその言葉通り、これは悪魔に魂を売る事を意味しており、
1283
スコール達を不老不死にしてしまう可能性だってあるのだ。こうな
ってしまったらラグナの思い通りとなる。
それでもフリオニール殿は⋮⋮。
﹁こうしないと駄目なんだ。俺達は既に、悪魔を見てきたんだから、
それを超える力が必要なんだよ。多くの悪と戦うからわかるだろう
?﹂
be
continued−−−
一行を乗せたラファエルは、間もなくアラスカに到着しようとし
ていた。
−−−to
1284
Phase156−1 纏わりつく冷麦
大自然が溢れるアラスカ州にやって来たエロス・マギカ一行は、
アラスカクルーズを楽しむ観光客に紛れながら、デビルロマイアと
ルガヴィの行方を捜していたのである。
船に乗っているジタン殿とティーダ殿の目線は既に、アラスカの
大きな雪山に心を奪われていたようである。
﹁まさか、この様な雪山で最初の決戦地となるとはな﹂
﹁この様な綺麗な大地を、あいつ等謎に壊させたりはさせん。必ず
守ったるで﹂
2人の闘志は既に、デビルロマイアの悪意に向かって、怒りの矛
先を向けていたのである。
館山市を核爆弾に焼かれる原因を作ったデビルロマイアとルガヴ
ィを、絶対に許せない気持ちが、徐々に強くなっていくような気が
してきた。
そんな彼等を、リノア嬢が心配そうに見つめていたのである。
︵2人共⋮⋮。あまり無理はしないでね?︶
アラスカの自然に心を奪われていく観光客をよそに、悪事を働こ
うとするデビルロマイアとルガヴィの連中を叩こうとするジタン殿
とティーダ殿の心の負担を少しでも和らげてあげたら⋮⋮。
リノア嬢はそれだけしか考えていなかった。
アラスカの冷たい風が、リノア嬢のミニスカを捲っていたその時、
いきなり大きな爆発音がこの船に衝撃を与えていた。
1285
﹁ちょっと、この爆発音は一体なんだ!?﹂
ジタン殿がびっくりした表情を見せて、首をキョロキョロとして
いたその時、リノア嬢が何かを見つけてしまったようである。
﹁我はタナトス・ラムゥ。この世界を滅ぼし、新たなる神の領域を
造る者なり!﹂
﹁コイツ⋮⋮、ルガヴィか!﹂
ようやく、ルガヴィと思われる人物を目撃したジタン殿の怒りが、
急に燃え上がってきて、魔法力を覚醒させ始めた。それに続いてテ
ィーダ殿も自分の武器を取り出したのである。
しかし、敵はそれだけではなかった。
﹁エロス・マギカ! 今度こそてめえらをぶち抜いてやるぜ!﹂
﹁さあ、エロス・マギカの童貞男子達よ、出てきなさ∼い! この
目黒様がた∼っぷりと苦しめてあげるわ∼!﹂
何と、倒したはずのデビルロマイアの改造人間の薮野と目黒が姿
を見せてきた。
しかもこの2人は、前回と戦った時よりもパワーアップしている
みたいであり、それを証拠づけるかのように、邪悪なる大きなオー
ラが、自分達の体から感じていたのである。
﹁俺達はここにいるぜ! まさか、こんなところでお前らと再び対
決する事になろうとは、思いもよらなかったぜ!﹂
﹁しかもルガヴィと手を組んでおったとはな。だったら今度こそ、
完全に叩き潰したるわ!﹂
1286
その2人の光景を見たタナトス・ラムゥは、いきなり雷ビームを
発射してきたが、リノア嬢のミニスカ失禁魔法によって生成された
氷のバリアによって、ガードされた。
﹁ふむ、この様な技を使う小娘がおったとはな!﹂
﹁もうこれ以上貴方達に、みんなの幸せを壊させません! だから、
be
continued−−−
私達が叩きます!﹂
−−−to
1287
156−2
アラスカでジタン殿とティーダ殿、リノア嬢と薮野と目黒、そし
てタナトス・ラムゥの対決が始まったのを機に、世界を舞台にした
デビルロマイアとルガヴィの大決戦の開幕を告げるのであった。
その開幕を告げる必殺技を繰り出したのはリノア嬢の失禁魔法で
ある。
その魔法の内容は、リノア嬢のミニスカ失禁で流れているおしっ
こで生成した棒状のトラップを、敵の周りに半径20m張り巡らさ
せ、中央の敵へ一斉におしっこで生成した青い宝石を飛ばすという
ものであった。
﹁蒼き宝石よ、私の思いと共に! ブルーサファイア・エクスキュ
ージョン!﹂
その青い宝石は着弾すると、一気に冷気が解放されて、ぶつかっ
た物を氷で閉じ込めてしまうというおまけ付きであった。
その技をかわした薮野と目黒は、すかさず手からビーム法を発射
して、ジタン殿にカウンター攻撃を開始したのである。
﹁俺達はおわらねえぞ! てめえの命をぶち抜くまではな!﹂
﹁さあ、私に華麗な悲鳴を聞かせてちょうだ∼い!﹂
リノア嬢の失禁魔法によって生成されたおしっこバリアによって
そのビーム砲はガードされたため、ジタン殿とティーダ殿はマジカ
ルバズーカでカウンターを開始したのである。
1288
﹁このまま負けてられんわ! 一気にしばいたろか!﹂
しかし、目黒が種痘で、バズーカ砲の銃弾を真っ二つに叩き切っ
たため、そのカウンターは不発に終わった。と思いきや、リノア嬢
が次の失禁魔法を薮野と目黒に対して繰り出してきたのである。
その内容は紐状になったリノア嬢のおしっこが、薮野と目黒の体
内をめがけて突進していき、体に命中すると巻き付いて、冷気を発
動させてダメージを与えるというものである。
﹁私の氷の魔法で、エロスの力を思い知ってもらいます! ブリザ
ートキャリバー!﹂
﹁ぐわあああああああ!﹂ 薮野と目黒はかなりのダメージを受けてしまったが、まだまだ致
命傷は受けていなかった。
思わず反撃しようとした薮野と目黒であったが、まだ地獄は終わ
っていなかった。
﹁まだ私のエロスな失禁魔法は終わりじゃありません! もうこれ
以上、あなた達にみんなの幸せを壊させたりはしません!﹂
薮野と目黒はガトリングガンで攻撃を開始したのであったが、こ
れは無駄に終わる事となった。
すでに空中を飛んでいるリノア嬢の背中には、氷でできた天使の
ような翼が生成されており、ミニスカ失禁しながら、おしっこで氷
のシャンデリアを生成していた。
﹁まだまだ終わりじゃないわよ∼!﹂
﹁いいえ、あなた達の悪事は終わりです! この技で、あなた達を
倒します! レイシングフローズン!﹂
1289
そのシャンデリアは薮野と目黒の頭上に落ちてきて、2人に大き
なダメージを与える事に成功したのであった。
この技で倒れると思ったら⋮⋮。
﹁まだまだ終わりだと思うなよ!﹂
﹁私達は欲望によって守られているからこんな芸当だって出来ちゃ
うのよね∼!﹂
何と立ち上がって、自分がダメージを受けた部分を完全に回復さ
せてしまったのであった!
その脅威を目にしたジタン殿とティーダ殿は、まだ怖気づく様子
はなかった。それどころか、怒りの表情を浮かべながら闘志を燃や
していたのであった。
﹁この程度で終わると思うなよ! お前らに殺された館山の人達の
怒りがまだ消えていないんだからな!﹂
﹁お前ら、ここで倒したるわ!﹂
be
continued−−−
まだまだ戦いは終わらなさそうである。
−−−to
1290
156−3
リノア嬢の失禁魔法でダメージを受けた薮野と目黒は、完全に自
己修復を行って、ジタン殿とティーダ殿はすぐさま体勢を立て直し
て、攻撃を開始した。
ジタン殿はマジカル三節混、ティーダ殿はマジカルヌンチャクで
お互いの戦いに挑んだのである。
﹁今まで俺達の弱点は、使う武器を固定していなかったから格闘戦
の攻撃がいまいちだった。でもカリ・ユガの訓練によって俺達の使
う武器を固定する事が出来たんだ!﹂
﹁それを今、お前らに見せたるわ!﹂
薮野は、ジタン殿に対して目から破壊光線を発射してきた。
しかし、ジタン殿はすぐさま回避して、マジカル三節混を素早く
頭上に回転させた後に、炎を纏わせながら、小さく突進しながら豪
快に10回振り下ろしたのである。
﹁これでも喰らいやがれ! サラマンダーファング!﹂
﹁この程度の技で俺様が倒れると思うなよ!﹂
この技を食らった薮野であったが、まだまだ倒れる様子はなく、
怖気づくところは見せないで、ジタン殿を倒そうとしていたのであ
った。
そして薮野は口から炎をはいて、ジタン殿に攻撃を開始。
﹁やはりそう来たかよ!﹂
﹁死にさらせ∼!﹂
1291
ジタン殿は、リノア嬢の失禁魔法で生成された氷の盾で、その炎
をガードした後に、マジカル三節混の先に雷を纏わせた後に、伸ば
して100回連続で素早く攻撃してしまった。
余りにも早すぎた攻撃に対して、薮野はなすすべもなく、食らっ
てしまい、後ろへと吹き飛ばされてしまうのであった。
それでも薮野は怒りをあらわにして、特攻しながらパンチを繰り
出していったのだが、ジタン殿は全く怖気つく様子はなかった。
それどころか、勇気が溢れるそぶりを見せていたのである。
﹁やっぱりてめえは何も分かっちゃいねえな! どんなに勉強がで
きていようが、自分自身の心を憎悪で汚したら、そいつは既に負け
てるんだよ! 人の自由を奪う権利なんか誰にもない。だがお前ら
は怒りと憎しみに任せて、その自由を奪おうとした!﹂
ジタン殿は三節混を回転させて、先から光のボールを次々と発射
して、薮野めがけて飛んで行ったのである。そのボールは動きが素
早かったため、薮野はかわすこともできずに喰らってしまうばかり
であった。
﹁ぐわあああああ!﹂
﹁これでとどめだ! 地獄で鬼達にしごいてもらえ!﹂
ジタン殿の協力の一閃が、薮野に炸裂した瞬間、その邪悪な肉体
は邪心と共に消えていったのであった。
今度こそ薮野は死の旅路へと向かったのである。
﹁あばよ、先に地獄で待ってな。暴力欲に取りつかれた悪党の居場
1292
be
continued−−−
所はどこにもないんだよ!﹂
−−−to
1293
156−4
薮野がジタン殿のマジカル三節混の格闘術によって倒され、残る
のは目黒とタナトス・ラムゥとなった。
ティーダ殿はマジカルヌンチャクを取り出して、目黒に向かって
素早い動きを見せながら、奇襲攻撃を仕掛けてきたのであった。
それに対抗するかのように目黒は、自分の両手をゴムのように伸
ばして、鉄拳による攻撃を開始したのであった。狂気に満ちた目黒
は、すでに人ではなかった。
﹁きゃははははは∼! さあ、この私の必殺の鉄拳を、かわせるも
のならかわしてみなさ∼い!﹂
﹁何のこれしき! お前のようなクズ女の攻撃は全て跳ね返したる
で!﹂
目黒の鉄拳攻撃によって、ヌンチャク攻撃をはじき返されたティ
ーダ殿は後ろに下がって、ヌンチャクを素早く振り回して、三日月
の形をした真空刃を大量に起こしたのである。
﹁これでも喰らえ! インビジブルムーン!﹂
その技を確認した目黒は、ティーダ殿が放った真空刃を華麗な動
きで回避して、すぐさま口から豪華を発射して、ティーダ殿にカウ
ンター攻撃を仕掛けた。
﹁今度は私の番よ∼! この業火に耐えてみせなさ∼い!﹂
﹁そんなもん、とっくに見切ったるわ!﹂
1294
そこでティーダ殿はヌンチャクを豪快に振り下ろして、目黒の口
から出てきた炎をかき消すと、ダッシュした後に肘打ちを食らわせ
た後に、そこからパンチやキックなどのラッシュ攻撃を食らわせた
後に、目黒を放り投げて、ヌンチャクに巨大な光を纏わせて、振り
下ろして大ダメージを与えた。
﹁受けてみいや、ホーリーガイスト!﹂
﹁ぎゃああああああ!﹂
その技を食らった目黒は、豪快に後ろへ吹き飛ばされていく。
しかし目黒は、すぐさま立ち上がって、自分の髪の毛をゴムのよ
うに伸ばした後にティーダ殿の喉をめがけて飛んでいくのであった。
﹁これで私を倒そうと思ったわね? でもまだまだあま∼い!﹂
﹁甘いのはお前の方や!﹂
その言葉を聞いた目黒は思わず叫びだす。
﹁何ですって!?﹂
ティーダ殿はすぐさまヌンチャクを乱れ打ちして目黒の髪の毛攻
撃を打ち払った後に、すぐさまジャンプして三角跳びから突っ込み、
目黒にヌンチャクによる一閃を食らわせた後に分身して、そのまま
ヌンチャク攻撃を食らわせたのである。
﹁ぎゃあああああ!﹂
その技を食らってしまった目黒の肉体は、アラスカの空の上で爆
発してしまい、醜い命を散らせてしまったのであった。
1295
狂気に満ちた目黒の最後であった。
be
continued−−−
﹁自分が犯した罪を、地獄の鬼共に詫びろや﹂
−−−to
1296
156−5
薮野と目黒を倒したリノア嬢達、残るはタナトス・ラムゥのみと
なったが、奴の能力はとても半端ではなかったようである。何故な
ら、両手から放たれる雷光線はリノア嬢の氷の失禁魔法を打ち消し、
ジタン殿とティーダ殿が喰らっただけで感電してしまうのだから。
この様な威力をどうすれば対処できるのか、それが今の問題であ
った。
﹁コイツの威力、まるで化け物じゃないかよ!﹂
﹁だったら、徹底的に戦って、弱点を見つけたら速攻で叩くまでや
!﹂
懸命に戦う事を決めたティーダ殿であったが、タナトス・ラムゥ
の戦闘能力は、彼らの予想を超えた強さを持っていたようであり、
なかなか手ごわそうであった。
しかも、先ほど受けたダメージが残ったまま戦う状態となってお
り、かなり苦戦していたのである。
このまま勝ち目はなくなったとしても、奴を野放しにしてしまっ
たらもっと被害が出てしまう可能性が高くなってしまうため、何と
かして勝たなくてはいけないと感じるティーダ殿であった。
﹁どうした貴様ら! 威勢が強いのは口だけか!?﹂
﹁コイツ⋮⋮、好き放題言いやがって!﹂
タナトス・ラムゥの傲慢なセリフは、ジタン殿の心にイラつきを
1297
覚えさせるには、十分と言ってもいいほどである。この様な言葉を
聞かされては、さすがに頭にくるであろう。
﹁こうなったら、私が徹底的に奴の動きを封じるわ!﹂
リノア嬢はミニスカ失禁魔法で、おしっこの氷のミサイルを発射
して、タナトス・ラムゥに対して射撃攻撃を開始。しかし、タナト
ス・ラムゥはその攻撃が来ることを予想をしていたのか、雷ビーム
でそれを消してしまったのだった。
﹁この程度の攻撃など、全く効かぬわ!﹂
﹁そんな!﹂
もはやコイツにはなす術がないのか︳︳
彼ら3人の頭の中にはそう聞こえてきた、その時であった。
﹁だったら、僕達2人の力なら、かわせるか!?﹂
タナトス・ラムゥの耳に響いてきたこの声は、彼らの聞き覚えの
ある声だった。
あの2人が来てくれたことを実感したジタン殿は、すぐさまこの
声が聞こえてきた方向に、首を向けたのである。
﹁僕の大いなる覇王の魔法剣による必殺魔法と︳︳、﹂
﹁俺の偉大なる契約の騎士剣で、てめーをぶちのめすぜ!﹂
この声は楓殿と里理架殿の声であり、究極の剣を持ったままタナ
トス・ラムゥに必殺魔法を食らわせてしまったのであった。
これらのダメージは奴を倒せるほどまでにはいかなかったものの、
1298
ジタン殿達からしてみれば頼もしい援軍に変わりはない。
楓殿と里理架殿の魔法力が覚醒を果たして、タナトス・ラムゥに
強烈な言葉を浴びせ始めた。
﹁もうこれ以上お前に、全ての幸せを壊させたりはしない!﹂
be
continued−−−
﹁覚悟しな。てめーに俺達の一撃を1000発叩き込むぜ!﹂
−−−to
1299
156−6
タナトス・ラムゥの脅威と言える戦闘能力に苦しむジタン殿達に
対して、楓殿と里理架殿が援軍として来てくれたのである。魔法力
も覚醒を果たしており、最強の剣を手にした2人はまさに、自分自
身を超えた強さを持っていると言ってもいいほどである。
この様な頼もしい助っ人が来てくれたおかげで、安心した表情を
見せたリノア嬢。
﹁ありがとう2人とも、ちゃんと助けに来てくれたんだ!﹂
﹁安心してリノアさん。奴は僕と里理架君だけで倒すから﹂
そう言って楓殿は剣を構えたまま、タナトス・ラムゥに突進を仕
掛けた後に、剣を豪快に振り続けて、ダメージを与え続けた。
そこから里利架殿が、ジャンプからの急降下でタナトス・ラムゥ
に強力な一閃を喰らわせた後に、必殺魔法をヒットさせた。
﹁なかなかやるではないか! だが我もまだ負けてはいられん!﹂
そこですかさずタナトス・ラムゥはガトリング砲を取り出して、
楓殿と里利架殿に向けて、一斉射撃を喰らわせようとしたのだった
が、魔法力を覚醒させたリノア嬢の失禁魔法によって生成された、
おしっこの氷シールドによって、はじき返された。
そのガードによって、タナトス・ラムゥに好きができているのを
見逃さなかった楓殿と里利架殿は、すぐさま葉っぱの魔法を繰り出
1300
して、追い打ちをかけた。
﹁グワアアア!﹂
﹁逃げようったってそうはいかねーぜ。てめーを倒さねえと傷つく
人間が、必ずこの世界にいるんでな!﹂
これにより、かなりのダメージを受けており、最早戦闘不能まで
追い込まれたタナトス・ラムゥは、窮地に追い込まれた。
祖にとどめを刺すのは、リノア嬢の失禁魔法だった。
﹁エロスな勇気と愛の力、思い知って下さい! アイスインフェル
ノ!﹂
触手へと姿を変えたリノア嬢のおしっこが、冷気と共に タナト
ス・ラムゥに襲い掛かり、その肉体をぐるぐる巻きにした後に、冷
気による爆発を起こしたのであった。
﹁馬鹿なああああ! このルガヴィである私が負けるだと!?﹂
その台詞を最後にタナトス・ラムゥの肉体は大爆発を起こして、
アラスカの空へと散っていくのである。
be
continued−−−
﹁消えな。てめーのようなクズの居場所はどこにもねーんだよ﹂
−−−to
1301
Phase157−1 燃え尽きるフライドポテト
タナトス・ラムゥを撃破した楓殿達は、その件をシド指令に報告
するためにラファエルのラウンジへとやって来たのである。
既に楓殿の魔法力は元通りになっており、体はボロボロの状態の
ままだったが、疲れた表情はみせていなかった。
﹁取り敢えずご苦労だった。後は次の指示が入るまでに体を休めて
おきなさい。今慶輔君が、ワシントンの方へ調査に向かってるから﹂
﹁もしかして、連中がここに姿を見せていたんですか!?﹂
楓殿はこの言葉を聞いて、驚きを隠せなかったが、ドーガ長官は
取り敢えず体を休めるように指示を出した。
取り敢えず楓殿は、自分の体を休めるために、ラファエルの自室
へ向かう事にしたのであった。
心配そうに楓殿を見つめていたアリシアは、楓殿を気遣う姿勢を
みせるかのように、後を追うと言わんばかり、ドーガ長官に声をか
けた。
﹁私、楓様に何かお食事をお持ちいたしますね﹂
﹁そうしてくれると助かる。せめてアリエル君達にも誘ってあげて
くれないかな?﹂
自室に戻った楓殿は、椅子に腰掛けたままノートを見つめており、
何かを思い出していたのだった。
どうやら学校のノートみたいである。
1302
︵もう皆と勉強することはないんだな⋮⋮︶
皆の事を守れなかった楓殿の未熟さを、噛みしめるかのように、
切ない表情を見せる楓殿。
丁度その時、誰かが楓殿の自室に入ってきたのだった。
﹁楓君、ちょっといいかしら?﹂
﹁アルマさんにクルルさん? それにリルムさん、一体どうしたん
ですか?﹂
楓殿が声をした方向を見てみると、そこにはアルマ嬢とリルム嬢、
クルル嬢の姿があった。
﹁楓君、先程の戦いで心がボロボロになっていないか心配してたん
だよ﹂
﹁そうだったんだ。ごめんなさい、心配かけさせて﹂
そう言葉を流す楓殿であったが、クルル嬢はそんな楓殿が心配に
なったのかじっと見つめていたのだった。
﹁でもよかった。楓君が無事に戦いから帰ってきたからほっとした
よ﹂
﹁そうだったね﹂
楓殿は彼女達に椅子を出して、腰掛けさせると何か語り出した。
﹁もう館山を発って4日だね。皆の事を守れなかった悔しさが、今
の僕を蝕んでるよ﹂
﹁私もよ。あの時の心の痛みが今でも残ってる﹂
1303
そう語るアルマ嬢だったが、館山が核爆弾で焼かれてしまった当
時の心の痛みは、今でも消えない心の傷となって存在してるのだか
ら、思い出すだけで苦しくなるだろう。
人の心は、少しでも心に苦痛を感じると、それが癒やされるまで
時間が掛かるのは当たり前のこと。最悪の場合、一生治らないかも
知れないのだ。
﹁でも、改めて感じるよ。私達って、大切な場所さえ守れずに、こ
うやって自分自身を傷つける事しかできなかったんだよね⋮⋮﹂
悲しみに暮れてしまったアルマ嬢のスカートから、おしっこが大
量に流れてきた。リルム嬢とクルル嬢も同じであった。
悲しみに耐える事ができずにとうとうミニスカ失禁してしまった
のだろう。
﹁でも悔しいよ! 私達を温かく迎えてくれた人達が殺されるのを
黙って知る事しかできなかったなんて!﹂
そんな悲しみを語りだすクルル嬢であったが、楓殿のドキドキが、
最高潮に達したらしく、思わずクルル嬢を抱きしめてキスをしたの
だった。
﹁楓君!?﹂
﹁クルルさん、もうこれ以上自分たちだけで悲しみの責任を背負う
のはやめましょう。僕も全ての苦しみを破壊するために戦うから﹂
そしてアルマ嬢とリルム嬢も楓殿に抱きついてきた。
1304
﹁ごめんなさい楓君⋮⋮﹂
﹁責めて今日だけでも貴方の腕の中でいさせて⋮⋮﹂
楓殿は彼女達の心を癒やすために、自分のベットの中で、一夜を
過ごしたのだった。
そして翌日、慶輔殿とスコール殿、ルーネス殿、ファリス嬢とロ
ーザ嬢が、石黒と永野と柴田、それにタナトス・タイタンとワシン
be
continued−−−
トンで激突するという情報が、楓殿達に飛び込んできたのだった。
−−−to
1305
157−2
ワシントンの市街地で、慶輔殿はルーネス殿とスコール殿、ロー
ザ嬢にファリス嬢と一緒に捜索をしていたところ、思わぬ強敵のリ
ターンマッチに挑む事となってしまったのであった。
その強敵とは、柴田と石黒に長野、そしてタナトス・タイタンの
4名であった。
﹁ようやく会えて嬉しいぜ、くそ野郎ども! さあ、勝負と行こう
か!﹂
﹁ちょっとあんた! こんな暴動起こしていったい何が楽しい訳!
?﹂
この様な石黒の横暴さに、さすがのファリス嬢もお冠のようであ
ったが、連中から湧き出てくるどす黒いオーラが、彼らの闘志に火
をつけたのである。
非道を繰り返すデビルロマイアのやり方に、怒りが込みあがって
きたのであろう。
﹁こんなやり方で世界を変えようとしているけど、あんたらの傲慢
さを治すのが優先じゃないの?﹂
﹁呆れたもんだよ。なにがなんでも頭が良ければすべて許されると
思ってるとはね﹂
スコール殿とルーネス殿が呆れた表情で、石黒に強烈な批判の言
葉をかけるが、永野の強気な姿勢が、この場の空気に修羅場を予感
させたのだった。
1306
﹁黙るがいい、童貞共! 勉強しない子供達を虐殺して新しい世界
の幕開け、そして真の平和の始まりを告げる時がやって来たのだ!﹂
そんな言葉に屈せずにファリス嬢は怒りを隠せなくなり、強力な
言葉が口に出てきた。
﹁じゃあ逆に聞くけど、強引に勉強させる事って、こんなの完全な
虐待じゃないのよ! そんな横暴な教育で新しい世界を作れると思
ってるわけ? こんな歪んだ心を持った人間に、自分の子供を預け
る愚かな親がどこにいるわけ?﹂
﹁黙れ∼! 我々の新たなる世界の幕開けは誰にも邪魔はさせんぞ
!﹂
永野が銃を持って、ファリス嬢に狙いを定めて狙撃しようとした
瞬間、どこから白いレーザーが発射されてきて、その銃を破壊して
しまった。
慶輔殿は、そのレーザーの正体を知っていたのであった。
﹁セシル、君なのかい!?﹂
﹁慶輔、私とティナとセナちゃんも戦うから安心して!﹂
そこにはセシル嬢とティナ嬢、セナ嬢が魔法力を覚醒させた状態
でこの場に立っていたのである。
﹁くそ野郎ども! こうなったらまとめてぶっ倒してやるからかか
ってきな!﹂
そんな言葉に屈せずにセシル嬢、ティナ嬢、セナ嬢の強気なセリ
フが出てきた。
1307
﹁何でも暴力で解決させようとするあなたみたいなアバズレに、教
育を語る権利などないわ!﹂
﹁こうなったら一回死んでみた方がいいわね!﹂
be
continued−−−
﹁覚悟なさい! あなた達の腐った野望は私達の失禁魔法で倒しま
す!﹂
−−−to
1308
157−3
いよいよワシントンでの決闘が始まった。
まず初めに慶輔殿とファリス嬢、ローザ嬢が柴田との決戦に挑ん
だのである。
﹁死をもって、我の血肉となるがよい⋮⋮﹂
﹁お断りよ! 誰があなたみたいな暴力魔の体の一部になるもんで
すか!﹂
ローザ嬢は柴田の言葉を否定した後に、ファリス嬢が失禁魔法で
反撃を開始した。
﹁いっけ∼! クリスタルインフェルノ!﹂
その内容は、おしっこでできたダイアモンドのようなミサイルで、
柴田に向かって追尾していくというものである。あまりにも大きい
サイズだから、必ず当たるだろうと確信していたファリス嬢であっ
たが⋮⋮。
﹁愚か者め、そのような技は我には通じぬ﹂
﹁何ですって!?﹂
あっさりと切り払ってしまい、余裕な表情を見せながら、どす黒
いオーラを引き出していくのである。
この様な恐ろしき光景を目にしたローザ嬢は、体をぶるぶると振
るわせて、ミニスカートからおしっこを勢いよく流してきたのであ
る。
1309
そんなローザ嬢に、慶輔殿は声をかけたのであった。
﹁しっかりローザ! この様な悪党ごときに恐怖する事はないよ!﹂
﹁うん、わかってるよ!﹂
何とローザ嬢は、自分のミニスカートから流してきたおしっこで、
シャボン玉を生成して、柴田めがけて飛んでいくと、そのシャボン
玉は円盤型へと姿を変えたのである。
そこからローザ嬢は、おっぱいからビーム光線を発射して、それ
は例の円盤へと向かっていった。
﹁お願い、当たって! アクアサンシャイン!﹂
ローザ嬢の祈りが通じたのか、柴田の顔面にレーザーはヒットし
て、かなりのダメージを与えたのであった。それに追い打ちをかけ
るかのように、慶輔殿がアルティメット・エクスカリバーで柴田を
切り刻んでいくのであった。
﹁僕達の怒りを受けてみろ!﹂
そこで慶輔殿はある程度柴田を切り刻んだ後に、デモーニオ・リ
ヴァルサを叩きこんでいった。
これを食らってしまった柴田は、すかさずカウンター攻撃と言わ
んばかりに口から炎を吐き出していくのである。
﹁我の奥義を食らうがよい!﹂
﹁そうはさせないよ! マリンスクリュー!﹂
そこですかさずローザ嬢は、ミニスカ失禁によって流れてきたお
しっこで生成した水流を起こした水の塊を、柴田めがけて飛ばして
1310
きたのである。
と思いきや、それは柴田が吐いた炎をそのおしっこの塊で消した
のだった。
﹁何!?﹂
﹁もうこれ以上貴方の好きにはさせないんだからね!﹂
be
continued−−−
ローザ嬢の闘志が、ワシントンの空を燃やしていくのであった⋮
⋮。
−−−to
1311
157−4
ローザ嬢の失禁魔法を筆頭に、次々と必殺魔法と失禁魔法を繰り
出す慶輔殿とファリス嬢であったが、柴田に回避されてばかりであ
った。
﹁もう逃がさないからね! クエイクゲイザー!﹂
ファリス嬢はミニスカ失禁した後に、おしっこの水溜りから巨大
なボール状の石を生成して、柴田めがけて発射してきたのだが、軽
々と柴田に回避されてしまう。
﹁これでどうだ! テストーネ・リヴァルサ!﹂
慶輔殿は柴田に向かって、テストーネ・リヴァルサを放ったが、
またしても柴田に回避されてしまうのであった。この女は一体どう
なっているのか、全く理解できていなかった慶輔殿であった。
﹁愚かな生き物達よ、このまま闇の中へ葬られるがよい!﹂
柴田は闇の力を利用して、黒い鎌をたくさん生成して、慶輔殿と
ファリス嬢とローザ嬢に向けられて飛んでいく。しかし、慶輔殿の
魔法力を最大級に発したバリアによってガードされてしまったので
ある。
﹁もうこれ以上、お前のような悪党なんかにみんなの幸せを壊させ
たりはしない!﹂
1312
勢いよく慶輔殿の必殺魔法が柴田にダメージを与える事に成功し
たのはいいのだが、ローザ嬢とファリス嬢が、柴田の魔術によって
災難に遭ってしまったのが分かったのは、しばらくしてからの事で
あった。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁いやあああああああ!﹂
︳︳一体どうしたのか!?
慶輔殿は、悲鳴が聞こえてきた方向を見てみると、セクハラゾン
ビ達におっぱいを揉まれたり、スカートの中に顔を突っ込まれてい
るローザ嬢とファリス嬢の姿があった。
この様な痛々しい光景を見せられてしまった慶輔殿であったが⋮
⋮。
﹁まさか、貴様が召喚したのか!﹂
﹁左様。貴様も精神の苦しみを受けるがいい!﹂
激怒する慶輔殿をよそに、そう言って柴田は両手からビーム砲を
発射してきたのである。 ﹁そんなもの、僕には通用しない!﹂
魔法バリアでガードする慶輔殿であったが、ファリス嬢とローザ
嬢を助けなければいけないという気持ちが強まってきているため、
魔法力が落ちてきたのである。
﹁どうした、獣よ? 貴様の魔法力が落ちてきてるぞ?﹂
﹁く、このままだとどうすればいいんだ!?﹂
1313
ローザ嬢とファリス嬢の事が心配になって来てる慶輔殿であった
が、次の瞬間、とんでもない光景を目にしてしまうのである。
﹁ふざけた暴力も大概にしやがれ! このクズ女!﹂
﹁この声は、ファリス!?﹂
慶輔殿が目にした光景、それはなんと、ファリス嬢のスカートか
ら内臓らしき化け物が出てきたのである。しかも、ファリス嬢の性
格が完全に変わってると来たものだから、さすがの慶輔殿も真っ青
であった。
﹁てめえ、俺だけじゃなくローザまでにセクハラしやがったんだか
ら覚悟はできてんだろうな!?﹂
be
continued−−−
恐ろしき光景となってしまった。
−−−to
1314
157−5
﹁覚悟しろよてめえ! 俺の目の前でローザのおっぱいを揉んだら
どうなるかわかってんだろうな!?﹂
﹁もしもし、ファリスさん!?﹂
スカートの下から内臓らしき醜い化け物を輩出しているだけでな
く、性格も豹変してしまってるから、さすがの慶輔殿も表情を真っ
青にするしかなかった。
こんなに可愛い女の子があんな状態になってしまってるのだから、
背筋が凍る状態になってしまうのは当たり前だろう。
﹁醜い娘よ、我の奥義で逝くがいい⋮⋮!﹂
﹁それはこっちのセリフだ! てめーをこのままワシントン上空に
突き飛ばすから覚悟しろオラあ!﹂
ファリス嬢の内臓らしき化け物から、無数の触手が湧き出てきて
おり、柴田の方へと猛スピードで向かってきたのである。
しかし、それだけではなかった。
何と、その触手の先から毒ガスらしき霧状の物があふれだしてき
たのであった。
﹁喰らいやがれ! シェイディーミスト!﹂
この様な技を見た瞬間、慶輔殿は何やら思い出したのである。
それは慶輔殿がこの戦いに出撃する前から30分れいな嬢との会
話の内容を思い出していたのである。
1315
︵慶ちゃん、ローザとファリスを出撃させる時、絶対にローザにセ
クハラさせない様にしてね? こうなるとファリスがとんでもない
状態になっちゃうから⋮⋮︶
この言葉の意味がようやく理解できた慶輔殿は、もはや唖然とす
るばかりである。
︵なるほど⋮⋮。麗奈が言ってたのってこれだったか⋮⋮︶
こうなってしまったらもう慶輔殿では止められない。
そんなファリス嬢は、怒りに身を任せたまま、失禁魔法を繰り出
してきたのである。
﹁まだまだ! ファルコンペンタグラム!﹂
今度は触手が勢いよく暴れるように、柴田の方へと猛スピードで
飛んでいき、鞭のように柴田の肉体を打ち付けてきたのであった。
﹁ぐわああああああ!﹂
この技を食らった柴田のダメージはとてつもなく大きく、思わず
後ろへ大きく吹き飛ばされていった。
それでもファリス嬢の怒りは消える事はなかった。
﹁てめえ、ローザの事をいたぶった罪はこれで終わりだと思うなよ
!?﹂
﹁まだ我は負けぬ⋮⋮!﹂
柴田は往生際が悪いと思われてもおかしくないと言われんばかり、
1316
両手からビーム砲を発射してきて、ファリス嬢に喰らわせようとし
たのだったが⋮⋮!
﹁これでも喰らえ! フレアファントム!﹂
ファリス嬢は触手の一部を大量に飛ばして、柴田目掛けて飛んで
きた後に、それを全て爆発させたのだった。
﹁何故、この娘の力は消えぬ⋮⋮!﹂
﹁てめえみたいな心と魂を悪魔に売った人間とは違うんだよ! 俺
達は大切な人と場所を守るという使命があるんだよ!﹂
その技を食らった柴田は、肉体を爆発させて、その命をワシント
ンへと散らしていった。
be
continued−−−
ワシントンの第一ラウンドはファリス嬢の怒りの勝利だった。
−−−to
1317
157−6
慶輔殿が柴田を倒したその頃、スコール殿は永野と熾烈な一騎打
ちを繰り広げていたのである。
強力な銃撃を繰り広げる永野に対して、スコール殿は蜻蛉切によ
る格闘攻撃で対抗していた。
﹁童貞男子よ、またここで貴様と戦う事になろうとはな! ここで
決着をつけるぞ!﹂
﹁上等だ! ここでお前を倒して全ての悲しみを消してやる!﹂
その言葉の後に永野は銃弾を10発放ってきたが、スコール殿の
可憐な蜻蛉切の回転術によって弾き返された。
スコール殿はその後に、蜻蛉切を前に突き出して、永野を目掛け
て突っ込んだのだった。そして永野の所まで来たスコール殿は、蜻
蛉切の突きを一秒一千万回連続で繰り出すという必殺魔法を、永野
に炸裂させた。
﹁さあ、この技を喰らえ! コメットゲイザー!﹂
﹁く、なかなかやるじゃないか! だが、私はこの程度では倒れん
ぞ!﹂
永野はその技を食らったにも関わらず、まだ起き上がってきたの
で、スコール殿は蜻蛉切を回転させて、縦に飛ぶ竜巻を発生させた。
﹁だったらこれでどうだ!? ジェノサイドスクリュー!﹂
1318
その竜巻は永野目掛けて突進していき、永野を包み込んだ後に、
ジャンプして蜻蛉切の豪快な一閃喰らわせた。
これで永野は倒れると思ったが⋮⋮。
﹁まだこの程度で私を倒せると思うなよ? 何せ私は、世界最強の
力を手にしたのだからな!﹂
まだ倒れてなかった。
この女に弱点はないのかと思ったスコール殿だった。
﹁なんてタフなんだこいつは! まるで化け物じゃないか!﹂
﹁これで分かっただろう。勉強しない人間を裁くには、大いなる力
が必要だと言う事をな!﹂
何とも身勝手な永野の言葉だろうか。
いくら勉強しない子供が許せないからと言って、その命を奪おう
とする考えは言語道断。
そんな事は決して認められるはずがないと考えるスコール殿だっ
た。
﹁何を身勝手な事を! そんな権利が認められると思ってるのかよ
!﹂
﹁認められなければならないのだ! 勉強しない子供は既に呪われ
てるのだからな! だから我々は汚れた魂を裁く権利を持つ者でな
ければならんのだ!﹂
その言葉の後に、永野に向かってたくさんの剣と矢と手裏剣が飛
んできた。
その方向を見てみたスコール殿が見てみると、セシル嬢とティナ
1319
嬢が、魔法力を覚醒させて、ミニスカ失禁魔法を発動させていたの
であった。
﹁汚れてるのは貴女の精神よ! 結局は貴女が気に入らない存在に
対して暴力を振るいたいだけでしょう!?﹂
﹁貴女は何もかも呪われてるわ! そんな人間に誰かを裁く権利な
んかない!﹂
セシル嬢とティナ嬢の熱き言葉が永野に響き渡る。
﹁ならば、ここで決着をつけようではないか! 私とお前達、どち
be
continued−−−
らか正しいかをな!﹂
−−−to
1320
157−7
セシル嬢とティナ嬢が応戦に駆けつけて来てくれたお陰で、何と
か戦いが有利になったスコール殿であったが、いまだに永野がまだ
致命傷を負っていないことに、変わりはなかった。
その原因は、永野自身がとてつもないほどの自己修復機能を持っ
ているため、ダメージを与えてもすぐに回復してしまうのである。
スコール殿はこの永野の能力に対抗するため、セシル嬢とティナ
嬢の失禁魔法と同時に攻撃をすることを思いつくのである。そうす
れば永野の自己修復に対抗ができて、勝てるような気がしたからだ
ろう。
﹁こうなったら一斉に必殺魔法を繰り出すぞ! セシル、ティナ。
頼むな!﹂
﹁任せて。私とティナもこんなアバズレに丁度腹を立てていたんだ。
思いっきり失禁魔法を喰らわせてやりたいわ!﹂
そう言ったセシル嬢はミニスカ失禁して、おしっこの水溜りから
白く光るエネルギー弾を生成して、それを分身させて永野の方向に
向けて飛ばすのである。
それはある程度の距離が進んだ後に、大きく爆発していったので
ある。
﹁まずはこれよ! スプリンクルエクスプロージョン!﹂
セシル嬢の失禁魔法を喰らった永野は、大きく後ろへと吹き飛ば
されていき、わずかながら大きなダメージを食らってしまった。し
1321
かし、それだけで終わる事はなく、ティナ嬢が失禁魔法を繰り出し
てきたのであった。
﹁次は私の番だよ! ジャッジメントブレイザー!﹂
ティナ嬢はすぐさまミニスカ失禁して、おしっこの水溜りで無数
の十字架を生成して、そこから追尾性のある黒いレーザーを発射し
てきた。その技を回避しようとした永野は、すぐさまダッシュしよ
うとしたのであったが、間に合う事はなく、食らってしまうのであ
った。
﹁おのれ∼! まだまだこの程度で倒れると思うなよ! 私のはま
だ切り札があるのだ!﹂
永野はスコール殿に向かって、両手から巨大なビーム砲を発射し
てきた。
それを確認したスコール殿はすぐさま蜻蛉切を回転させて、シー
ルドを生成させてそのビーム砲を消してしまった。しかし、この後
にとんでもない展開が待っていた。
いきなり後ろの方から何やら大きな足音が聞こえてきた。
︵この足音ってもしかして⋮⋮!?︶
振り向くと、何とセシル嬢とティナ嬢がセクハラゾンビ達におっ
ぱいを揉まれたり、スカートの中を覗き込まれてるではないか!
﹁どうだ、これでこの娘は失禁魔法を使う事は出来まい!﹂
︵もしかして、俺がガードしている間に永野が召喚したのか!?︶
急いでセシル嬢とティナ嬢を助けようとしたスコール殿であった
1322
が、2人の口から意外な言葉が出てきた。
﹁その程度の攻撃で私達が悲鳴上げると思ってる?﹂
﹁言っておくけど、そんな事したって無駄だよ?﹂
笑顔で答えるセシル嬢とティナ嬢。
自分達が何を言ってるのか、全く理解できない永野であった。
﹁馬鹿な!? この娘達の頭はどうなってるんだ∼!?﹂
be
continued−−−
そして、彼女達はミニスカ失禁してしまった。
−−−to
1323
157−8
セクハラゾンビに破廉恥行為されているにも関わらず、笑顔でミ
ニスカ失禁しているセシル嬢とティナ嬢は、とてつもない魔法力を
覚醒させていたのであった。
﹁ほら、好きなだけ私達にセクハラしなさいよ?﹂
﹁あなた達はそれがしたかったんでしょう? 私達は構わないよ?﹂
しかし、2人のおしっこの水溜りから触手がたくさん生成されて
いき、先は口開いていたのであった。
まるで、この触手はこの世の物とは思えないほどの化け物のイメ
ージであり、吐き気どころか、見ているだけで気を失う所でもあっ
た。
﹁まさか、これがこの娘達の真の力だというのか!﹂
﹁ただし、私達に殺される覚悟があるならね!﹂
セシル嬢がそういうと触手は、セクハラゾンビの頭の一部をかみ
砕いて、そのまま飲み込んでしまったのである。この様な恐ろしき
光景を見てしまった永野の士気は、一気に下がってしまったのであ
る。
﹁お、おのれ∼! まだ私は負けてはいないぞ!﹂
﹁こんな状況でもまだいうのね?﹂
ティナ嬢の言葉の後に、触手は次々とセクハラゾンビ達を捕食し
ていき、その数は徐々に減っていくのである。彼女達の怒りのオー
1324
ラが、段々と大きくなっていくのである。
﹁今度はあなたの番よ? 当然、覚悟はできてるわね?﹂
セシル嬢の笑顔と怒りのオーラが同時に出てきているため、表情
と心の中が一致していないという恐ろしい光景を見てしまった永野
は、とうとう混乱してしまい、特攻を仕掛けていった。
﹁こうなったら貴様達を一気に倒してくれるわ∼!﹂
﹁言っておくけど、倒されるのは貴女の方よ?﹂
セシル嬢がそう言うと、触手は永野を鞭で攻撃するかのように、
全身を強く打って浮かせると、スコール殿が魔法力を覚醒させて、
蜻蛉切の先を光り輝かせたのである。
﹁最後は俺自身が締めさせて貰うぜ! 喰らいな! ヴァニッシン
グスパイラル!﹂
蜻蛉切がドリルのように高速回転を繰り返して、それを永野の心
臓を貫いて、致命傷を与えたのである。
この戦いの行方を決めつける一撃であった。
﹁なぜ、人間を超えた私が負けるのだ!?﹂
﹁お前は人間を超えたんじゃない! 人として大切な何かを失った
んだ!﹂
スコール殿の言葉の後に、永野の肉体は炎に包まれて、灰となっ
た。憎しみに包まれた女の最後であった。
1325
−−−to
be
continued−−−
1326
Phase158−1 そびえ立つオムライス
今度はルーネス殿と石黒の決闘である。
ルーネス殿のマジカルハルバートに対して、石黒は肉体を改造し
た全身のガトリング砲による攻撃を繰り出していった。
﹁喰らいなくそ野郎共! こいつを喰らって地獄に落ちな!﹂
﹁お断りだぜ! 俺達は死んだ館山の人達との約束を果たすために
戦い続けるんだ!﹂
石黒の射撃攻撃は、セナ嬢のミニスカ失禁魔法によって生成され
たバリアシールドによって弾き返された。
それに隙を見て、ルーネス殿はマジカルハルバートを頭上に回転
させて巨大な竜巻を発生させて、石黒を吸い込んだ後に豪快にジャ
ンプした。
﹁これでどうだ!? ロアリングネイル!﹂
ルーネス殿は豪快にマジカルハルバートを振り下ろして、石黒に
対して強力な一閃を繰り出したのである。
この大きな技をまともに食らった石黒のダメージは大きかったよ
うである。
﹁くそ野郎が、まだ戦いはこれで終わりじゃねーぞ!﹂
こう言って石黒は、自分の体の中に仕込まれていたミサイルラン
チャーをルーネス殿に向かって発射したのであった。
1327
しかし、セナ嬢の失禁魔法も、負けずと言わんばかりの威力を繰
り出していった。
﹁もう誰も死なせない! セイントファルコン!﹂
セナ嬢のおしっこから黒い真空刃が生成されて、それを菊の花の
ごとくつなぎ合わせて、石黒が放った銃弾をミキサーみたいに切り
刻んでいくのであった。
﹁ルーネス君、お願い!﹂
﹁任せておけセナ! 俺の一撃でこいつを倒す!﹂
そこでルーネス殿は、マジカルハルバートを縦に回転させながら
石黒の方へと突っ込んでいった。
﹁これが俺の全てだ! セインツブレード!﹂
石黒の所まで来ると、ルーネス殿は豪快な一閃を乱舞するかの如
く、30回連続で決めてみせた。
﹁くそ野郎め、俺の次の手で決めてやるよ! 覚悟しな!﹂
石黒は上半身を回転させて、全身にチェーンソーを取り出してき
て、そのままルーネス殿に向かって突っ込んできた。
しかしセナ嬢が、 おしっこのリボンで仕掛けたトラップによっ
てその攻撃を無効にしたのだった。
﹁これでどうかしら? 貴女のような心の醜い輩如きに負ける私達
じゃないって事、理解できたかしら?﹂
﹁く、くそ野郎が!﹂
1328
そしてルーネス殿の強力な必殺魔法が、石黒に炸裂しようとして
いたのだった。
﹁残念だけど、これで終いにさせて貰うぜ! ミカエルブレイド!﹂
ルーネス殿のマジカルハルバートが、光り輝くオーラに包まれて、
それを一気に振り下ろしたのであった。
﹁ぎゃああああああ!﹂
その技を食らってしまった石黒は、完全に縦真っ二つに切断され
て、その命を終わらせたのである。
be
continued−−−
﹁お前みたいな傲慢な性格で他人を見下す人間が俺達に勝てると思
うなよ!﹂
−−−to
1329
158−2
﹁柴田と石黒に永野は僕達が倒した! あとはタナトス・タイタン
! お前だけだ!﹂
あの3人を倒した慶輔殿は、とうとうタナトス・タイタンを追い
詰める事に成功したのであった。
奴の戦闘能力はいまだに知られていないため、油断はできない状
況であるが、この戦いは大きな激戦になる事は間違いないだろう。
﹁とにかくお前の切り札はもうないはずだぞ! さあ、おとなしく
観念しろ!﹂
そして、タナトス・タイタンの体が急に光り輝きだした。
﹁な、なんだコイツ!? 急に体が光り輝いてきたぞ!﹂
﹁もしかして、奴の切り札がまだあったのか!?﹂
スコール殿とルーネス殿は、いったい何が起こっているのか、訳
が分からなかった。
柴田や石黒はもう倒されたはずなのに、タナトス・タイタンは一
体何を考えているのか、それだけが慶輔殿達が理解できないところ
であった。
しばらくして、タナトス・タイタンの方に何か異変が起きた。
何と、タナトス・タイタンの体が、大きな煙が出てきたのである。
﹁煙だって!? コイツ、いったいどうなってるんだ!?﹂
1330
ルーネス殿がしばらく見てみると、どこから見知らぬ女性の声が
聞こえてきた。
どうやら50代前半みたいだ。
﹁アハハハハハハハハ! アハハハハハ!﹂
しかも狂気を混ぜた笑い声がしてきたので、ファリス嬢とローザ
嬢もさすがに背筋を凍らせて、表情を青ざめてしまった。
﹁何なのこの声!?﹂
﹁気持ち悪い!﹂
その声の正体がわかるようになるのは、しばらくしてからの事で
ある。
煙が全て消えて、その姿を見せてきたのである。
それはとてもグロテスクな姿であり、見ているだけで吐き気がし
そうな容姿であったのだ。
﹁この声はもしかして、タナトス・タイタンの正体なのか!?﹂
﹁その通りよ! 私がタナトス・タイタンの正体であり、本物の柴
田良子よ!﹂
何と衝撃な事実であろうか、まさか柴田良子はもう一人いたとは
思いもよらなかった慶輔殿であっただろう。この様な展開は全く予
想はできていなかったようだった。
﹁まさか、さっき俺が倒したのは⋮⋮!?﹂
﹁あれは私達デビルロマイアが制作したクローン人間よ! あなた
達のような童貞男子達に少しでも戦力を奪うためにね!﹂
1331
なんて信じられない真実だろうか。
デビルロマイアのクローン技術を所持しているとはいえ、ここま
で進化しているとは、さすがのエロス・マギカのみんなも驚愕して
しまっているだろう。
﹁クローン人間だって!? じゃあ、俺達が今まで倒してきたデビ
ルロマイアの改造人間は⋮⋮?﹂
﹁あなた達が日本各地で倒した改造人間は全てクローン人間! そ
の記憶のデータもちゃんと引き継ぎも完了してるわ!﹂
そう語り続ける柴田であったが、慶輔殿は質問してみた。
﹁じゃあ、館山市に核爆弾を落とさせたのも、お前だったのか!﹂
﹁その通り、世界中の首相を殺害して、それに化けて核爆弾を落と
させたのは私よ! 全てはあなた達を倒して新しき世界の幕開けを
be
continued−−−
告げるためにね!﹂
−−−to
1332
158−3
柴田の口から聞かされた真実によって、驚愕となってしまうエロ
ス・マギカのメンバー達。
こんな悪魔に魂を売った人間達のために、館山の人達や相良先生
が殺されたなんて、思いもよらなかったはずに違いはないだろうか。
絶対に許せないという怒りの信念が、慶輔殿達を支配していたの
だった。
﹁許せない⋮⋮。自分達の目的のために、館山の人達を殺すなんて
⋮⋮!﹂
﹁何度でも言いなさい! この世は勉強しない、親に反抗する子供
達に未来など不要! それらを裁く権利を持つ者が、我々デビルロ
マイアよ!﹂
もはや柴田の言葉からは、人としての心は既になく、悪魔に魂を
売った者としか言ってもいいだろうと確信したエロス・マギカ一行。
自分勝手な目的のために館山の人達を焼き殺したデビルロマイアの
連中に対する怒りが、より大きく燃え上がってきた。
ローザ嬢とファリス嬢の瞳から、大粒の涙を流しながら、怒りの
言葉を柴田にぶつけた。
﹁許せない⋮⋮。人の命を何だと思ってるの!?﹂
﹁貴女は既に悪魔だわ! 人間なんかじゃない!﹂
そんな言葉が聞こえてきても、柴田の傲慢なる悪魔の笑みは消え
る事はなかった。
1333
﹁諦めなさい! あなた達の心が腐った連中ごときに幸せを掴む権
利はもうないのよ! 幸せとは全ての力を手に入れ、そして弱者を
憎む事で得られる強気者だけがつかめる権利よ! そう、暴力・破
壊・傲慢・冷酷・憎悪・執念・欲望・狂気こそがこの世界を新しく
作り出すのよ! 私は、英雄の資格を得た人間なのだから!﹂
しかし、慶輔殿の口から強い言葉が出てきた。
﹁それで本物の正義だって? 笑わせるな柴田! 他の人の大切な
自由を破壊する正義に何の意味がある? 人間は正義を失った瞬間
から英雄ではなくなるんだ! お前のように正義を失い、自分より
弱い人の幸せを憎み始めた瞬間からすでに、人間としての権利を放
棄していたんだ!﹂ それに続いてスコール殿が言葉を発した。
﹁この世界に歪んだ理想を叶える資格なんてあるものか! 英雄の
資格は与えられる物じゃななく、正しい自分の心と力で掴む権利な
んだ! 悪魔に魂を売ってまで手にした正義なんてニセモノだ! お前は悪魔に飼われているペットなのさ!﹂
それでもめげずに柴田は傲慢な態度を続けたのである。
﹁愚かな人間共よ! 己の無力さを教えてあげるわ! そして学ぶ
be
continued−−−
がいいわ。弱き者は、強き者の所有物だという事をね!﹂
−−−to
1334
158−4
本物の柴田との決戦を迎えようとしていた慶輔殿は、狂気に満ち
ていた言葉を耳にしながら、攻撃を開始していたのである。
﹁諦めなさい! どう足搔こうと貴方達が進むのは絶望その物よ!﹂
﹁それでも僕達は諦めない! 例えどんなに険しい道でも勇気を失
わなければ道は開けるんだ!﹂
慶輔殿のアルティメット・エクスカリバーが柴田の左腕を攻撃す
れば、スコール殿は、蜻蛉切で柴田の左足を攻撃したのである。
﹁そういうわけだアバズレ女! お前のような狂信者如きに俺達が
負けると思うなよ!?﹂
﹁そんな事はどうでもいいわ! 何せ貴方達は世界最強の1人であ
る私に負けるのだから!﹂
柴田には大きなダメージを与えることはできずにいた頃、ローザ
嬢とファリス嬢のミニスカ失禁魔法が炸裂したのである。
﹁ストーンクリーム!﹂
﹁ハイドロファントム!﹂
ファリス嬢はおしっこで粘土のような塊を生成して、それを柴田
目掛けて飛ばすという魔法を、ローザ嬢はスカートからドリルのよ
うなおしっこビームを発射するという失禁魔法を炸裂させた。
しかし、これらは柴田にヒットさせたのはいい物の、余りダメー
1335
ジは少なくて、倒す事はできなかった。
﹁どんなに足搔こうとしても貴方達が負ける事に変わりはないのよ
! 絶望へと続く道しるべをしてあげるわ!﹂
すると柴田は、両手から無数の触手を引き出してきて、ローザ嬢
とファリス嬢のところへと猛スピードで襲い掛かってきた。
そして触手は彼女達二人の手足を縛り、おっぱいを吸い始めたの
だった。
﹁アハハハハハ! さあ苦しみなさい! 心も体も、今日ここで私
に破壊されるのよ!﹂
その様な破廉恥行為の後に、慶輔殿は魔法力を覚醒させて、ファ
リス嬢とローザ嬢を縛ってる触手を斬り捨てようとしたのだったが
⋮⋮。
﹁何だって!? アルティメット・エクスカリバーが通用しないだ
って!?﹂
何とアルティメット・エクスカリバーで切り倒そうとしても、触
手は全くびくともせず、完全に無傷だったのだ。
﹁その程度の攻撃など今の私には通用しないわ! これで分かった
でしょう、貴方達と私のレベルは完全に違う事が!﹂
ここでも柴田は、傲慢な言葉を繰り出してきた。
この悪魔みたいな女を、どうすれば倒せるのか、今はそれしか考
えられない慶輔殿だった。
1336
しかもファリス嬢とローザ嬢の身動きが取れないだけでなく、辱
めをされてるのだから、焦りが出て来てもおかしくなかった。
そこで柴田が口からビームを発射しようとしたその時、白い矢が
飛んできたのである。
飛んできた方向に視線を預けてみると、何とセシル嬢とティナ嬢
とセナ嬢がミニスカ失禁魔法で、おしっこの矢を生成して柴田に攻
撃したのだった。
﹁随分と勝手な事を言ってくれるじゃない? 貴女みたいな傲慢な
悪魔なんかに私達がひれ伏すと思ってるわけ?﹂
セシル嬢の口から放たれる恐ろしさを引き起こす言葉は、柴田の
精神を焼き尽くし始めていた。
﹁オノレエエエ! またしても邪魔をするつもり!?﹂
﹁言っておくけど、私達は貴女の傲慢な性格にマジギレだからね?﹂
ティナ嬢の体から怒りのオーラが見えて来れば。
﹁もうこれ以上貴女の腐った精神を野放しにしておく訳にはいかな
いわ!﹂
セナ嬢もまた、魔法力を覚醒させて、怒りを燃やし尽くそうとし
ていた。
﹁オノレエエエ! こうなったらまとめて倒してやるわ!﹂
エロス・マギカと柴田、正にここから、意地と意地のぶつかり合
1337
be
continued−−−
いの幕開けだった。
−−−to
1338
158−5
とうとう柴田の本領が発揮されようとしたところで、エロス・マ
ギカの総攻撃が開始されようとしたのだった。
まず始めに、慶輔殿のアルティメット・エクスカリバーが柴田の
頭部を攻撃を開始した。
﹁この連続攻撃で決めてやる! 行くぞ!﹂
﹁まだまだよ! 世界最強の1人である私はここで負けるわけには
いかないわ!﹂
柴田のダメージはかなり行っており、かなり攻撃が効いているみ
たいであった。
﹁もう観念しろ。お前の負けはもうすぐ来ているんだ!﹂
﹁黙りなさい虫けら! 私達デビルロマイアは、正義のために勉強
しない子供達に復讐しているのよ!﹂
ルーネス殿の言葉を否定するかのように、往生際が悪い台詞を吐
き続ける柴田であったが、そこでスコール殿の言葉による追い打ち
が攻めてきた。
﹁何を言うか! お前の言っている正義は自己満足の暴力と我が儘
だけだ! お前の弱点はただ一つ、怒りと憎しみを押さえきれない
事だ!﹂
そこでセシル嬢とティナ嬢の言葉が柴田に容赦なく襲い掛かって
きた。
1339
﹁貴女の言う正義は自分が気に入らない者に対して、暴力で負かそ
うとしているだけじゃない! その時点で貴女はただの弱虫よ!﹂
﹁今の貴女は怒りと憎しみに任せて、誰かに対する八つ当たりだわ
! そんな事を正当化する人間に、正義を語ったり主張する資格は
ないわ!﹂
それでも柴田の暴走は止まる事はなく、セシル嬢とティナ嬢に対
して猛攻を仕掛けようとしていたのである。
﹁ならば私の手で、本当の正義を証明させてみるわ!﹂
柴田は触手による攻撃を開始したが、そこで思わぬ人物の登場で
あった。
﹁貴女の正義には欠けている物がある! そして貴女には人として
足りない物がある!﹂
何とセナ嬢の大切な女性であるアセルス嬢が、ナイトドールに乗
って参上したのであった!
しかもマジカルバリアで柴田の攻撃をシャットダウンしていたの
だった。
﹁アセルスちゃんかい!?﹂
﹁慶輔さん、私も女王騎士パラメキアで戦う事を決めました! 私
もこれ以上、館山の二の舞はもう嫌ですから!﹂
大切な人をこれ以上傷つくのを見たくないと誓った乙女の決意は、
もはや躊躇いは見えていなかったようであった。
皆の幸せを守りたいと願っている彼女の瞳は正に正義の光が宿っ
1340
ていたのであった。
﹁もうこれで分かっただろう柴田! 大切な人や、自分の知らない
誰かの幸せを守る決意がある人間を本当の正義なんだ!﹂
﹁何を身勝手な事を!﹂
熱き魂が混ざった慶輔殿の言葉を無視して、柴田は全身からミサ
イルを発射してきた。
しかし、アセルス嬢のナイトドールが、マジカルシールドを生成
して、このミサイルをガードしたのだった。
すぐさまセシル嬢とティナ嬢がミニスカ失禁しながら百合キスを
したのだった。そのおしっこの水溜まりから、蝶や蝙蝠などの生物
のような形をした爆弾へと姿を変えたのだった。
それらはすぐさま柴田の方へと向かっていって、猛スピードで突
っ込んできた。
﹁ぎゃああああああ! 世界最強の1人である私が負けるの!? 私はまだ倒れるわけにはいかない、弱者と愚者を全て虐殺して、優
れた者だけが許される国を、この手で創るのよおおおおおお!﹂
その技を食らった柴田の肉体は、愛の炎に焼かれてきワシント
ンの空へと散っていった。
﹁貴女は間違ってる。暴力で創られた世界は存在していいわけがな
be
continued−−−
い。正しい心を持った人達によって世界は創られるんだよ?﹂
−−−to
1341
158−6
﹁セナちゃん! ようやく、あなたに再び会えたんだね!﹂
﹁アセルスさん、今までナイトドールの修行に行ってたんだ⋮⋮﹂
ようやくセナ嬢とアセルス嬢の感動の再会を果たしていた。
アセルス嬢は、デビルロマイアによる日本討伐作戦前に、セナ嬢
の前から突如姿を消していたのは、魔法界でナイトドールの修行を
行っていたのであった。
アセルス嬢が、館山市が核爆弾による総攻撃を受けた事を知った
のは、修行を終えてからの事であった。
﹁ごめんなさいセナちゃん、私がもう少し早くナイトドールの修行
を終えていたら、館山は焼かれずに済んだのに⋮⋮﹂
﹁アセルスちゃんのせいじゃないよ。悪いのは館山に核爆弾を落と
したデビルロマイアだよ。気にする事じゃない﹂
そうアセルス嬢に語り掛ける慶輔殿であったが、館山を焼かれて
しまった後悔と悔しさが、いまだに残ってるアセルス嬢であった。
そんな彼女に対してセナ嬢は⋮⋮。
﹁アセルスさん、もうこれ以上何も言わないで⋮⋮。これはすべて
私の責任でもあるんだから﹂
それを機に、エロス・マギカのメンバー達が一斉にアセルス嬢の
方へと集まってきた。
1342
﹁君がアセルスって娘か∼! 可愛いボーイッシュじゃないか!﹂
﹁まるで天使みたいで綺麗ですわ∼!﹂
ラムザ殿とレフィア嬢が、アセルス嬢の可愛いらしい魅力に惹か
れてしまいそうでござった。
こんな綺麗なボーイッシュな娘がエロス・マギカの面々に加わっ
てくれたのだから、こんなに嬉しい事はないだろう。
きっと相良先生が生きてくれていたら、この様な光景をどんな感
想を述べてくれているのだろう。
﹁さあ、もう疲れただろうみんな。もう寝なさい﹂
﹁了解です﹂
慶輔殿の言葉で、エロス・マギカのメンバー達はそれぞれの部屋
に戻っていたのであった。
﹁アセルスさん、帰って来てくれてありがとう。心配したけど、私
達の力になってくれるために頑張ってたなんてとても嬉しかったよ
!﹂
﹁うん、私もセナちゃんと戦えることができてうれしいよ!﹂
そんな感動の再会を果たした二人の乙女は、月の下で熱き唇のキ
スを交わしたのであった。
この美しい乙女のキスは、まるで暖かくて甘い物語を、描いてい
るみたいであった。
﹁じゃあ、今夜は私達失禁魔法少女の部屋へ案内するわね。一緒に
語り合いましょう!﹂
﹁うん、楽しみだね!﹂
1343
セナ嬢はアセルス嬢を連れて、アリエル嬢達の所へと連れて行っ
たのである。
シフォン嬢やテスラ嬢とリオナ嬢は、アセルス嬢に初めて会うの
だから、とても嬉しそうであった。
﹁貴女がアセルスちゃんね? ホントにボーイッシュな女の子だよ
!﹂
﹁まるで可愛い男の子みたいで逞しそうね!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢も、すっかりアセルス嬢の魅力に虜になって
しまったのであった。
その褒め言葉に対して、アセルス嬢は顔をリンゴみたいに赤く染
めて、照れてしまったようである。
﹁じゃあ今夜はたっぷりと語り合いましょうね!﹂
しかし、ここで意外な人物が登場したのであった。
﹁お前がアセルスか。丁度いい、このベグレムがお前のセナ達失禁
魔法少女のスカートの中みたいに腐った根性を鍛え直してやるから
覚悟しておけ!﹂
アセルス嬢の型を取って語りだすベグレム教官であったが、セナ
嬢達の怒りのオーラがまっさかに燃えていたのであった。
﹁あんたはいつも一言多いのよ!﹂
セナ嬢はベグレム教官の頭部めがけて旋風脚を食らわせる。
1344
﹁しかもなんで勝手に部屋に入ってくるのよ!﹂
アセルス嬢のローリングソバットがベグレム教官のおなかにヒッ
ト。
﹁さっさと出てけこの変態!﹂
シフォン嬢とリオナ嬢、テスラ嬢の一斉の失禁魔法がベグレム教
be
continued−−−
官に炸裂させたのであった。
−−−to
1345
158−7
今夜はアリエル嬢達5人はアセルス嬢を迎えて、一夜を過ごすこ
とになったようである。
アセルス嬢も、この様なガールズトークに加わるのは初めて見た
いで、とてもわくわくしているようだった。
﹁アリエルさんって本当に胸が大きいんだよね。私もセナちゃんみ
たいな魅力があったら、一緒に失禁魔法で戦えたのに⋮⋮﹂
﹁アセルスさん、そこまで真似する必要ないよ。アセルスさんには
自分しか持っていない魅力があるはずだから、それを生かした方が
いいよ﹂
かなり為になるアリエル嬢の言葉だったようだが、アセルス嬢の
本音はやはり、セナ嬢のミニスカ失禁魔法が一番のお気に入りだろ
う。
﹁私みたいな男気混ざった女にミニスカ失禁する資格なんかないの
は分かってる。でも私だってセナちゃんのミニスカ失禁を見て心を
癒やされる権利はあってもいいと思うんだ﹂
﹁分かるよ。それは私達失禁魔法少女しかできない事だから、アセ
ルスさんの気持ちに答えられただけで嬉しくなるわ﹂
そうアセルス嬢に語りかけるシフォン嬢であったが、どうやら彼
女達の本命は楓殿みたいである。
﹁私達はラグナに不老不死の失禁サキュバスの肉体と、ナイトドー
ルを貰った。そして楓君に出会って、本当の意味でミニスカ失禁を
1346
楽しむ喜びを学んだ﹂
﹁でも今はミニスカ失禁は失敗じゃなくって、美しい女の子の権利
だと、私達は思ってる﹂
切ない瞳を浮かべてそう語るリオナ嬢とテスラ嬢、彼女達の思い
がアセルス嬢の耳に響き渡る。
﹁私としては、こんな性癖を持った人間でも、同じ命を持った生物
だと皆に理解して欲しいの。女の子のミニスカ失禁は心の苦しみを
洗い流す魔法だって事を﹂
そう語るアセルス嬢に対して、アリエル嬢はあるお願いをしてみ
た。
﹁ねえアセルスさん、セナちゃんだけじゃなく、私達のミニスカ失
禁で癒してあげようか?﹂
﹁本当にいいの!? でも貴女達には楓君がいるんじゃ⋮⋮﹂
そこでセナ嬢がアセルス嬢に;心配しないでと言わんばかりの表
情を浮かべながら声をかけた。
﹁遠慮しないでよ! 貴女は既にエロス・マギカのメンバーなんだ
から好きなだけ見てもいいんだよ?﹂
﹁そっか、じゃあお願いしてもいいかな?﹂
アセルス嬢がそう言うと、アリエル嬢達はすぐさまブレザーのミ
ニスカ姿になって、ミニスカ失禁を開始したのである。
彼女達のミニスカから流れる温かいおしっこ、そこから出て来て
いる湯気と、足下にできている黄金色の水溜まりが、アセルス嬢の
心を癒していったのだ。
1347
この様なドキドキする光景を見たアセルス嬢は、きっと胸をとき
めかせてるだろう。
﹁セナちゃん、ありがとう﹂
﹁アセルスさんも、これからもよろしくね?﹂
continued−−−
セナ嬢のおっぱいを揉みながら、アセルス嬢は彼女の唇にキスを
be
したのだった。
−−−to
1348
158−8
ここはラファエルの一室である失禁魔法少女専用のトイレ、通称
﹁失禁部屋﹂。ここで失禁魔法少女の皆がミニスカ失禁を楽しむと
いう貴重な部屋である。
勿論男性も入ることは可能だが、用を足すのは厳禁となっている
ため、失禁サキュバスにボディタッチはOKである。
ここでリノア嬢とローザ嬢、ファリス嬢がミニスカ失禁プレイし
ている最中であった。
﹁お疲れ様、ファリスにローザ﹂
﹁リノアもお疲れ様。ルガヴィの猛攻に何とか耐えられて良かった
じゃない﹂
そうねぎらい合うリノア嬢とファリス嬢。戦いを終えた彼女達の
表情は、安堵の優しさが見えてきたのであった。
そんな彼女達の後ろに三つの怪しい影が迫ってきたのであった。
﹁何安心しきった表情してるのよ! こっちはどれだけ冷や汗かい
たんだからね!﹂
後ろから彼女達のおっぱいを鷲摑みしてきた三つの影の正体は、
アーシェ嬢、レフィア嬢、オヴェリア嬢であった。
どうやら彼女達の事を心配してきたようだった。
﹁ちょっとアーシェ、いきなり何するのよ!﹂
1349
﹁いきなり強力な失禁魔法を繰り出すなんてびっくりしたわよ! ジタン君とティーダ君がいなかったら、貴女は速攻で藪野と目黒に
やられてたんだからね!﹂
リノア嬢に叱責しながら彼女のおっぱいを揉むアーシェ嬢。
そしてリノア嬢は性感帯を刺激されてミニスカ失禁してしまうの
だった。
次に不満をぶちまけたのはファリス嬢のおっぱいを揉んでいるレ
フィア嬢だった。
﹁もうファリスったら、ローザがセクハラされたぐらいで、あんな
グロい化け物を自分のスカートから出すなんて、見た時気味が悪か
ったですわ! それを見た聖さんと新九郎さん、ホントに吐いちゃ
ったんですのよ!﹂
﹁ごめんレフィア。ローザは私にとって大切な存在なんだよ⋮⋮﹂
どうやらファリス嬢も自分の悪い癖がある事に自覚しているみた
いである。かなりへこんでいるのが見えてきた。
最後の愚痴はオヴェリア嬢だった。
彼女はローザ嬢のおっぱいを揉みながらこう叱責していたのだっ
た。
﹁ローザもローザよ! 貴女がちゃんと警戒していなかったからフ
ァリスがガチギレしたんだからね。分かってる?﹂
﹁ごめんオヴェリア⋮⋮﹂
そしてとうとうファリス嬢とローザ嬢はミニスカ失禁してしまっ
た。余程おっぱい揉まれすぎたのか、性感帯を刺激されたのだろう。
1350
﹁ウフフ、ようやく反省してくれたみたいだね。お仕置きした甲斐
があったよ﹂
﹁じゃあ私達もミニスカ失禁しちゃいますわ!﹂
アーシェ嬢とレフィア嬢もまた、ミニスカ失禁プレイを開始した
のであった。
continued−−−
その翌日、サンフランシスコで小林と持田が暴れている情報が入
be
ったのであった。
−−−to
1351
Phase159−1 憎み合うカニコロッケ
前の戦いで倒したはずの小林と持田と言う暴走怪獣のような改造
人間が、サンフランシスコで暴動を繰り出しているという情報が、
ラファエルの会議室にいるエロス・マギカ全員に伝わった。
すぐさま慶輔殿はリナルド艦長に、詳しい情報を聞いてみるので
あった。
﹁リナルド艦長! サンフランシスコでの被害はどうなってるんだ
!?﹂
﹁待っててでふ! 今映像を映すでふ!﹂
リナルド艦長が映像を映し出すと、エロス・マギカはとんでもな
い光景を目にしてしまうのである。
何と小林と持田が、サンフランシスコの街並みを破壊したり、警
察官や住民を好きなだけ虐殺するという、酷すぎる光景であった。
これを見たエロス・マギカの面々はさすがに怒りを覚えたと感じ
られるのは、カイン殿とバッツ殿の言葉だった。
﹁デビルロマイアの奴ら⋮⋮! 館山だけでなく、他の世界まで破
壊しようってのかよ!﹂
﹁あいつら、どこまで腐ってやがるんだ!﹂
暴走する2匹の光景は、まさに破壊神と言うべき相応しい光景で
あった。
何としてもあの2匹の暴走を止めたい一行は、モニターを見つめ
て作戦を立てようとしたその時、スケさんとカクさんが何か見つけ
たようだった。
1352
﹁おい、なんか今の改造人間、もう一人いねーか?﹂
﹁どうやらこの他にあと2人いるみたいでござる! 小林と持田の
隣にいるのがそうでござる!﹂
慶輔殿がよく見てみると、見た事のない改造人間がもう2人暴れ
ていたのが確認されたのである。
﹁どうやら丸坊主の男と猫型の女みたいだぜ!﹂
﹁コイツはちょっと狂暴すぎるね﹂
ムスタディオ殿とアーヴァイン殿もこの様な凶暴モンスターと化
した人間を見て、唖然とするばかりだったが、どうやら闘志が湧き
上がってくるみたいだった。
しかし、それに対して、物凄い怒りを燃やしてしまっている人物
がここにいたのである。
その人物の怒りが確認できてしまったのが、あのおなじみの音が、
ラファエルの会議室に響き渡ってきたのであった。
﹁あれ、美織ちゃんに愛理ちゃん⋮⋮。もしかして、ミニスカ失禁
してない?﹂
よく見てみると、美織嬢と愛理嬢が怒りのオーラを引き出してお
り、背中の悪魔の翼を生成されていて、ミニスカ失禁していたので
あった。
これは萌えと言うより、恐ろしいといった感じであった。
しかし、美織嬢と愛理嬢は、笑顔でエロス・マギカのみんなに話
しかけてきたのであった。
1353
﹁みんな、今日の夕飯は私達に任せてもらっていいかしら?﹂
﹁献立はとんかつとカニ鍋でいいかしら?﹂
しかも彼女達のおしっこから、チェーンソーや包丁らしき刃が生
成されていたのであった。
おそらく、館山の核爆弾の件で、デビルロマイアに対する怒りと
憎しみがたまっているのだろう。
﹁ちょっと、そこはひとまず慶輔さん達に相談して⋮⋮﹂
そう彼女達に対してアルクゥ殿は言葉をかけたのだったが⋮⋮。
﹁でもみんなだってデビルロマイアの非道を知ってるわけでしょ?﹂
﹁私達にも戦う権利があるから構わないよね?﹂
be
continued−−−
マジで怖そうだ⋮⋮。
−−−to
1354
159−2
ここはサンフランシスコ。
デビルロマイアの改造人間の中で、巨大な装甲を持った小林と持
田の暴走は、通行人を容赦なく食い散らかして、施設を次々と破壊
していったのであった。
もはやサンフランシスコは地獄絵図となってしまったのである。
﹁ブヒ∼! 頭の悪い奴は全て皆殺しだブヒ∼!﹂
﹁ガニ∼! 醜い物は全て八つ裂きにするガニ∼!﹂
この様な怪物はまるで豚とカニの共演と言ってもいいのだが、あ
れだけ人々を苦しめて、虐殺してきたのだから、見ているだけでぞ
っとしてしまうだろう。
こんな残酷な光景はどのようにしたら表現したらいいのか、普通
の人は何も言う事は出来ないだろう。
﹁ブヒ∼! 虐殺だブヒ∼!﹂
﹁ガニ∼! 粛清だガニ∼!﹂
もはや小林と持田は、怪獣以上の暴走っぷりをあらわにしている
ようだった。
このままあの2匹によって、サンフランシスコの街並みはすべて
破壊されてしまうだろうと、住民達がそう思っていたその時、天か
ら剣がたくさん降ってきた。
﹁ブヒ∼!﹂
﹁ガニ∼!﹂
1355
小林と持田も不思議な現象によって、頭部にわずかなダメージを
受けてしまった。
しかし、住民の一部がよく見てみると、そこには美織嬢と愛理嬢
がミニスカ失禁魔法を発動させて、剣をたくさん生成していたのだ
った。
﹁そこまでよ悪党。これ以上暴動を繰り返したら、どうなるか分か
ってるわよね?﹂
﹁言っておくけど、失禁魔法だけじゃ済まさないからね?﹂
しかも彼女達のオーラが、怒りの炎を纏っているかのように、体
全身から湧き出ていた。
あれだけエロス・マギカのみんなから大切な場所や友達、そして
家族を奪ったデビルロマイアの悪行には、さすがの美織嬢と愛理嬢
もお冠だろう。
﹁黙れ痴女共め∼! 貴様達のようなクズは切り刻んでやるガニ∼
!﹂
その言葉を聞いた美織嬢と愛理嬢はついにカチンときたのである。
﹁なるほどね∼! あなた達は人を見下すほどの余裕があるって訳
ね?﹂
﹁言っておくけど私達は、あなた達に全てを奪われてるからマジで
ガチ切れだからね?﹂
もはや美織嬢と愛理嬢の怒りは既に天元突破を達成するには時間
は必要ないだろう。
1356
﹁ブヒ∼! 貴様らのようなクズはこの手で葬ってやるんだブヒ∼
!﹂
﹁ガニ∼! 痴女共め! 皆殺しだガニ!﹂
その言葉に対して美織嬢と愛理嬢はカチンと切れた。
﹁痴女ですって!? 私達は失禁魔法少女よ!﹂
﹁貴女みたいな腐れ外道はきっちりお仕置きしないとね!﹂
be
continued−−−
もう修羅場は逃れられないだろう。
−−−to
1357
159−3
小林と持田の猛攻を開始したのをきっかけに、美織嬢と愛理嬢の
失禁魔法が炸裂したのである。
﹁これでも喰らいなさい! スパイラルサーペント!﹂
美織嬢は小林に対して、おしっこで巨大な蛇を生成して、それを
自分の周りに回転させて竜巻を発生させた。その竜巻が小林めがけ
て突っ込んでいき、飲み込むと、真空刃が発生してその肉体を切り
刻んだ。
﹁ブヒ∼!﹂
﹁これでどうかしら!?﹂
次に巨大な蛇が、小林めがけて突進していった。
そして小林の所まで近づくと、その肉体に巻き付いて、大爆発を
起こしてダメージを与えたのだった。
﹁ガニ∼! このまま調子に乗っていられるのも今のうちだガニ∼
!﹂
﹁やれるものならやってみなさいよ! スプレットフレア!﹂
愛理嬢のおしっこからシャボン玉をたくさん生成されて、持田に
向かって猛スピードに突進していくと、最初の一個が持田に当たっ
てロックすると、それを機に無数のシャボン玉が持田に襲い掛かり、
爆発を起こしてダメージを与えたのであった。
1358
﹁どう、これで私達がガチでキレてる事が理解できたかしら?﹂
﹁ブヒ∼! このままで終わると思うなブヒ∼!﹂
諦めずに小林が巨体を生かして、美織嬢にめがけて超突猛進を開
始したのであったが、それは無駄に終わるのが分かるのは、すぐそ
の後の事だった。
﹁フレイムビュート!﹂
小林の前に、炎の鞭が蛸の足のように襲い掛かってきて、小林に
対して、連続攻撃を仕掛けてきたのだった。その攻撃を食らってし
まった小林は大きく後ろへと吹き飛ばされてしまったのである。
その正体は由紀嬢が失禁魔法で炎の鞭を生成して、美織嬢の援護
を行っていたのである。
﹁そこまでよ! 貴方の様な根性が腐った輩は野放しにはできない
わ!﹂
﹁ブヒ∼! 貴様もクズ共の味方なのか∼!﹂
それを見た持田は、由紀嬢に対して巨大バサミで切り刻むために
奇襲攻撃を開始したのである。
﹁ガニ∼! 粛清してやるガニ∼!﹂
﹁そうはさせないわよ! ディバインブレード!﹂
今度は持田に向かって無数の十字架が天から降ってきて、着弾す
ると大爆発を起こして持田にダメージを与えたのであった。
その正体は柚木嬢が失禁魔法で持田に対して攻撃を行っていたの
である。
強力な援軍が2人、美織嬢と愛理嬢の所にやって来たのだった。
1359
﹁さてと、あなた達には私達から全てを奪った罪を償ってもらおう
かしら?﹂
﹁当然、覚悟はできてるんでしょうね?﹂
彼女達の怒りのオーラが、サンフランシスコの空気を包んでいた
のである。
be
continued−−−
逆襲の時がやって来たのだった。
−−−to
1360
159−4
﹁俺も⋮⋮、俺も⋮⋮、戦うんだぞおおおお!﹂
由紀嬢と柚木嬢が小林と持田に対して攻撃を開始しようとしたそ
の時、突如どこからか一人の男の声が、聞こえてきたのである。よ
たくや
く耳を澄ませてみると、これはどうやら狂った男みたいである。
こひるいまき
﹁この小比類巻卓也が、デビルロマイアの大物になるんだぞおおお
お!﹂
この声を聴いた美織嬢の表情はすぐさま怒りのオーラによって、
凄まじい恐ろしさが漂ってきたのであった。そして小比類巻と名乗
った男の姿が、彼女達の方へと向かってきたのである。
﹁まさか、もう一匹現れるなんて意外だったわね⋮⋮!﹂
﹁でも、今の私達を止める術はあると思わないでね?﹂
小比類巻と言う、とんでもない男が姿を見せているにもかかわら
ず、柚木嬢と由紀嬢の怒りがますます燃え上がってるのである。も
うこうなってしまったら戦い抜くしかないだろうかと、考える美織
嬢であったが、さらにもう一つ、またまたとんでもない奴が姿を見
せたのである。
たぐち ともみ
﹁にゃあああああああ! 田口友美参上だにゃああああああ!﹂
今度は田口と言う、大きな爪を持った巨大な改造人間の女が、美
織嬢の前に姿を見せてきたのであった。
1361
どうやらコイツも、小比類巻と同じく、危険な改造人間と言って
もいいだろうと思っている美織嬢であったが、この様な危ない連中
を相手にどう戦うのか、今は分からないままであった。
危険な改造人間が4人になったところで、美織嬢達も魔法力を覚
醒させて、お互いの力をぶつけるかのような勢いで、失禁魔法を繰
り出すのであった。
美織嬢達のおしっこから聖剣が生成されて、それを小比類巻の方
へと向かって猛スピードで飛んでいくのである。
それが小比類巻に近づくと、回転してその肉体を切り刻む。
しかし、小比類巻のダメージは大きくなかったから、まだ致命傷
までには至らなかったのだった。
﹁まさか、こんな奴が私達の強敵になるなんて思わなかったわ!﹂
﹁こうなったら、とことん私達の怒りの失禁魔法で倒してやるしか
ないわね!﹂
美織嬢と愛理嬢がそう言った瞬間、由紀嬢と柚木嬢が、おしっこ
で触手を生成して改造人間達の身動きを封じるために巻き付けよう
としたのである。
しかし、小林の肉体があまりにも肥大化過ぎて、持田の肉体が固
すぎて、小比類巻と田口は動きが速すぎたため、失敗に終わったの
だった。
﹁にゃああああ! 我々は無敵だにゃあああああ!﹂
こいつらは只者じゃなさそうだ。
1362
−−−to
be
continued−−−
1363
159−5
余りにも激しい暴走っぷりを見せつける小林達に対して、魔法力
を覚醒させた美織嬢達の失禁魔法が炸裂してから数時間が経過。
未だに勝負の行方は分からない状況であり、美織嬢達の体力は徐
々に減ってきていったのである。
失禁魔法を連発してしまった事が原因だろう。
﹁全く⋮⋮、こんなにしぶとい悪党は初めてだわ⋮⋮!﹂
﹁ここで決着をつけようとしても、なかなかつかないんだよね!﹂
愛理嬢と由紀嬢も焦りが目立ち始めて、集中力が徐々に緩んでき
たのであったのは確かだけど、もしこのまま小林達が一気に本気の
攻撃を出してきたら、全員叩き潰されるのは間違いはなかった。
何としても猛攻が来る前に勝負を終わらせたい美織嬢であったが
⋮⋮。
﹁もうこうなったら私達の本気の失禁魔法を繰り出してやるんだか
ら!﹂
﹁ブヒ∼! 僕達は世界最強の一人だブヒ∼!﹂
﹁ガニ∼! 我々を止める事はできんガニ∼!﹂
小林と持田の特攻が美織嬢と愛理嬢に襲い掛かろうとして来てお
り、小比類巻と田口の強襲攻撃が柚木嬢と由紀嬢に仕掛けられよう
としてきたのだった。
しかし、美織嬢の失禁魔法で作られたおしっこのシャボン玉爆弾
による爆発が、それらの攻撃を防いだのである。小林達はこの爆発
でダメージを受けたのである。
1364
﹁にゃあああああ!﹂
﹁俺は、こんなところで終わる男じゃないんだぞおおおお!﹂
これを機に、小林達の猛攻が続いていくのである。
美織嬢達の失禁魔法によって作られたバリアで、何とか小林達の
攻撃を防いだのはよかったのだが⋮⋮。
﹁そんな⋮⋮! このままだったら私達負ける!?﹂
ついに美織嬢達の魔法力が尽きて、そのまま倒れこむ寸前に来て
しまった。
ナイトドールも傷だらけであり、腕を動かすだけで精いっぱいと
いう所まで体力は落ちてしまったのである。
﹁もうダメ⋮⋮! 動けないよ!﹂
﹁ここで諦めたら、館山の人達の無念が晴れない⋮⋮!﹂
小林の攻撃が美織嬢に炸裂しようとしたその時である。
何者かが、小林の攻撃をはじき返してカウンター攻撃を炸裂させ
たのであった。
﹁ブヒ∼! いったい何者だ∼!﹂
美織嬢がその先を見てみると、クルル嬢とリルム嬢が失禁魔法を
発動させていたのであった。
﹁もうこれ以上貴方達の好きにさせるわけにはいかないわ!﹂
be
continued−−−
﹁あなた達には自分が犯した罪の重さを知ってもらうわよ!﹂
−−−to
1365
159−6
クルル嬢とリルム嬢が参戦に来てくれたお陰で戦いが有利になっ
てきた美織嬢達は、小林達の猛攻を防ぐかのように、クルル嬢とリ
ルム嬢と一緒に覚醒した失禁魔法で次々と攻撃していくのだった。
なんとかしてこの戦いの決着をつけたいと願う美織嬢達の体力は
減ってきていることに変わりはなかった。
﹁みんな、あまり無理はしないでね!﹂
リルム嬢がそう言葉をかけると、小比類巻の突撃による猛攻が愛
理嬢に襲い掛かってきたのであったが、美織嬢のおっぱい光線によ
るカウンター攻撃によってそれは無駄に終わるのであった。
﹁うきいいいいいい!﹂
﹁そんな攻撃したって無駄よ! 私達の心は既に怒りで燃え上がっ
てるんだからね!﹂
美織嬢の言葉の後に、彼女達の消費していた体力が一気に回復し
ており、ますます魔法力が覚醒を果たしていたのである。彼女達の
真の力が一気に解放されようとしていたのである。
﹁あなた達のような暴力でみんなの事を悲しませる悪党ごときに負
ける私達じゃないわよ!﹂
﹁私達のミニスカ失禁は悪の心を洗い流して、傷ついたみんなの心
を癒す私達の愛と勇気の魔法なんだから!﹂
柚木嬢と由紀嬢の魔法力も覚醒を果たして、小林達の悪意をかき
1366
消すかのように勇気溢れるオーラを、体全体から湧き出していたの
であった。
この様な覚醒を果たした美織嬢達にはもう迷いはないと言っても
いいだろう。
﹁ガニ∼! 醜い痴女共め∼!﹂
﹁ブヒ∼! 皆殺しだブヒ∼!﹂ 小林と持田が突進を仕掛けてきたその時、筋肉ムキムキな天使が
現れて小林と持田を天へと送り飛ばした後に、光による爆発による
ダメージを与えたのである。
﹁この光の輝きよ、邪悪なる歪みを破壊せよ! ヘブンズビッグバ
ン!﹂
それはリルム嬢の失禁魔法であり、その筋肉ムキムキの天使は彼
女のおしっこで作られた光の爆弾であったのだ。それに続いて小比
類巻と田口も同じ失禁魔法を食らわせて、大きなダメージを与えた
のである。
﹁にゃあああああ!﹂
﹁うき∼! 皆殺しだ!﹂
そこでクルル嬢のミニスカートからおしっこが流れてきており、
やがて水色に光り輝く12個の十字架へと姿を変えていくのであっ
た。そして12個の十字架からは、水色のレーザー光線が発射され
たのであった。
﹁邪悪なる魂よ、裁きの光を浴びて天に滅せよ! ホーリージャッ
ジメント!﹂
1367
その光輝く光線を食らった小林達の肉体は焼けて、サンフランシ
スコの塵へと化していった。
この瞬間に、美織嬢達の勝利が決定したのである。
﹁終わったわね⋮⋮。今回の敵はかなり危なかったわね﹂
そう胸をなでおろす美織嬢であったが、まだお話は終わってなか
った。
愛理嬢が何やら持っていたのである。
﹁じゃあ今夜はとんかつとカニ鍋にしましょうか!﹂
﹁ねえ愛理ちゃん⋮⋮、それって小林と持田の生首だよね⋮⋮!?﹂
リルム嬢がそう質問すると愛理嬢は両手に持っている物を持ち上
げてハイと言いながら首を縦に振る。
そう、小林と持田の首を持っていたのである。
﹁じゃあお腹空いたし帰ろっか!﹂
be
continued−−−
﹁いや、さすがにそれはまずいでしょ!﹂
−−−to
1368
159−7
﹁美織君達、サンフランシスコでの戦いはご苦労だったよ﹂
﹁はい、クルルとリルムのおかげで勝てました﹂
小林と持田を打ち取った美織嬢達はすぐさまラファエルへと帰還
して、戦いが終わった事をシド指令に報告していたのである。
あれだけの戦いをしてきたのだから、よほど体力を消耗していた
はずだと考えていたシド指令であったが⋮⋮。
﹁それにしても小林と持田の生首を手に入れたのはいいんだけど、
使い道はあるのかな?﹂
丁度そこにカイエンとアリシアがやって来た。
﹁では、その生首から小林と持田のDNAをコピーして、ナイトド
ールの強化を行いましょう。各ステータスが向上するはずですから、
明日から作業を開始して3日までには終わらせるよう、メカニック
ロボに設定を行っておきます﹂
﹁では美織様、夕飯の支度ができていますのでロビーにお越しくだ
さいませ。皆様もお待ちしてます﹂
美織嬢達はアリシアにロビーに案内されているところを見ていた
シド指令とドーガ長官はほっと一息した後に一言口にしたのだった。
﹁今日の夕食、アリシア君に任せておいてよかったよ。あのまま美
織君に任せていたら小林達の死体を食べさせられるところだった⋮
⋮﹂
1369
﹁こんな食事はもう御免だからな﹂
丁度夕食を終えた美織嬢は愛理嬢と一緒にラファエルの禁断百合
ルームでミニスカ失禁しながら百合キスを楽しんでいたのである。
しかも、お互いの相手のおっぱいを揉みながら。
ようやく一息入れた美織嬢は、館山の事を思い出していたのであ
った。
﹁美織、館山の事を思い出してる?﹂
﹁うん、私もあの町があんなふうになってしまった事が今でも納得
できてないよ⋮⋮。私の心の傷はまだ完治できてない﹂
それもそうだろう。
美織嬢達を受け入れてくれた館山市が核爆弾で焼かれてしまった
せいで、どれだけエロス・マギカのみんなの心に傷を負ってしまっ
たのか、今でもデビルロマイアを許せないのである。
もし一刻も早くデビルロマイアを倒さなければまた、館山市みた
いに焼け野原にしてしまう可能性だってあるのだ。
﹁でも今は私達の心の傷を癒す事に専念しましょう?﹂
﹁うん、分かってる。もう悲しい思いをしたくないからね﹂
そして美織嬢と愛理嬢は再び、ミニスカ失禁しながら百合キスを
始めたのである。
彼女達のおっぱいはお互いの手でもまれており、足元の水溜りは
金色に光り輝いていたのだった。
﹁シド指令! ラスベガスで暴動が起きてるって本当ですか!?﹂
翌日、麗奈嬢の声がラファエルの会議室で響き渡ったのだった。
1370
−−−to
be
continued−−−
1371
Phase160−1 色ずく海老天ぷら
ラファエルの会議室に、またしても緊急事態と思われる事件が発
生したのだった。
今度はラスベガスで富浦で倒したはずの波多野と小塚が、ルガヴ
ィのタナトス・リヴァイアサンと共に暴動を開始しているとのこと
である。
﹁シド指令、今度はラスベガスで波多野と小塚が暴動を起こしてる
って本当ですか?﹂
﹁ああ、あの2人はルガヴィによって強化されているから相当な強
さを持っているから注意してかかってくれ。すでにユウナ君とキス
ティス君とエリア君がラスベガスに向かってる﹂
事の重大さを理解した楓殿はすぐさまラファエルのモニターに映
し出されているラスベガスの街並みを見つめて、どこまで被害が大
きくなってるのか確認していた。
﹁そんな⋮⋮、ここまで被害が大きくなっていたなんて⋮⋮!﹂
﹁もはや地獄だわ⋮⋮!﹂
余りにも地獄絵図と化したラスベガスは、デビルロマイアの手に
落ちたと言ってもいいほどであった。
奴らの悪行によって苦しめられている人々を助けるために、楓殿
はすぐさまラスベガスへ向かいたいところであったが⋮⋮。
﹁待って楓君! 大勢で出たらラファエルが手薄になってしまうわ
よ!﹂
1372
﹁今はユウナさん達にかけましょう!﹂ リオナ嬢とテスラ嬢に止められてしまった。
こうなってしまった以上、ユウナ嬢達を信じるしかないと悟った
楓殿であった。
﹁今のところ復活しているのは波多野と小塚だけですか?﹂
﹁いいや、カイエンの情報によるとデビルロマイアの軍隊も近づい
ているとの事だ! 我々は迂闊に人を出せないから今はユウナ君達
の魔法力に賭けるしかない!﹂
もしかしたら波多野と小塚には強力な力を身に着けているかもし
れない、そう考えるとユウナ嬢達のみに危険が迫ってきているかも
しれないと想像してしまう楓殿である。
そこでエッジ殿とカイン殿が声を上げてきた。
﹁俺がラスベガスへ行くよ! もし小塚と言う奴がすごい力持って
たらユウナ達じゃ危ないだろ?﹂
﹁俺もだ! デビルロマイアの連中をもうこれ以上野放しにしたく
ないからな!﹂
そんな彼らに対してシド指令が信じられないと言わんばかりの表
情をしながら⋮⋮。
﹁本当にいいのかい!?﹂
﹁だったら俺と麗奈と佳恵も行きますよ。それだったら問題ないで
しょう?﹂
広海殿がそう提案してくれた時点で、どうやらシド指令は彼らの
熱意に負けたようだった。
1373
﹁じゃあ5人とも、ユウナ君達の援護を頼んだよ!﹂
continued−−−
﹁任せてくれ! もうこれ以上デビルロマイアを許すわけにはいか
be
ないからな!﹂
−−−to
1374
160−2
広海殿と佳恵嬢に麗奈嬢と共にラスベガスへと向かったカイン殿
とエッジ殿。
ユウナ嬢達が先に波多野と小塚との戦いに挑んでいるため、時間
が惜しい状態となっているのだが、そこにデビルロマイアの戦闘ロ
ボットが襲い掛かってきたのである。
そこで佳恵嬢が先方で、戦闘ロボットに攻撃を仕掛けてきたのだ
った。
﹁まずは私から行くわよ! サンフラッシュ・ストリンガー!﹂
佳恵嬢は、ダッシュしながらのセイブザクイーンによる100回
連続での突き攻撃を戦闘ロボット達に繰り出して、その体を蜂の巣
にしてしまうのであった。
素早い動きによる佳恵嬢の必殺魔法が炸裂したのである。
その後に麗奈嬢が矢の先に炎を纏わせた状態で、矢による射撃攻
撃を連続で行うのであった。
﹁この一撃で決めてみせるわ! フレイムアロー!﹂
麗奈嬢の正確な弓矢による攻撃が、戦闘ロボットの胴体を次々と
打ち抜いていくのである。
それに続くかのように、広海殿がマジカルブーメランを取り出し
て、戦闘ロボットの方へと投げ出したのであった。
そこから無数の真空刃が放たれて、戦闘ロボット達をバラバラに
してしまうのであった。
1375
﹁これでどうだ! エアロブレイザー!﹂
華麗に決まった広海殿の必殺魔法であったが、残りの戦闘ロボッ
トの群れが広海殿に迫ってきたのだった。
そこでカイン殿とエッジ殿が魔法力を覚醒させた状態で、戦闘ロ
ボットの前に出てきたのである。
﹁広海さん、後は俺達に任せてください!﹂
﹁こんな下等生物は俺達が軽くひねってやりますから!﹂
戦闘ロボット達が迫ってきた時点で、カイン殿は小型スピアを、
エッジ殿は手裏剣を無数に投げつけたのだった。そのスピードは魔
法力の影響によってとてつもない状況となっていたのである。
﹁行くぞ共宴奥義!﹂
﹁ライトニングファングレイン!﹂
エッジ殿とカイン殿が投げるスピアと手裏剣から、蒼き稲妻の光
による魔法力が纏われており、戦闘ロボット達の胴体を爆発させて
いくのだった。
まさにカイン殿とエッジ殿の魔法力を覚醒させた共宴奥義と言っ
たところだろう。
﹁よし、これで戦闘ロボットは全滅したな!﹂
﹁急ぎましょう広海さん! もうこれ以上、ユウナ達の負担を大き
くさせるわけにはいきませんから!﹂
戦闘ロボット達の全滅を確認した広海殿達は、すぐさまラスベガ
スへと向かったのであった。
もうこれ以上、無駄な血が流れるのを阻止するために⋮⋮。
1376
−−−to
be
continued−−−
1377
160−3
﹁キ・キ・キ。貴様達の心をへし折ってやろう!﹂
﹁この小塚の優れた才能を見せてやろう!﹂
一足早くラスベガスへとたどり着いたユウナ嬢とキスティス嬢と
エリア嬢は、波多野と小塚の怪しげな妖術に耐えながら、お供の戦
闘ロボットに攻撃を繰り出していた。
激しい眩暈や頭痛に苦しむ3人であったが、何とか戦闘富農には
陥っていなかった。
﹁まさか⋮⋮、あの2人があんな妖術を覚えていたなんて思いもよ
らなかったよ!﹂
﹁ルガヴィの手によって、パワーアップしていたとはいえ、そこま
で強くなっていたなんて!﹂
ユウナ嬢とキスティス嬢も、波多野と小塚の妖術に苦戦はしてい
るものの、何とか戦闘ロボットを倒していくだけの力は残っていた。
しかし、自分達の体力の限界がもう近づいているのは、彼女達自
身も知っていた。
﹁もう、これ以上はやらせない! ミラージュサンシャイン!﹂
エリア嬢がマジカルシザースをブーメランのように、豪快に投げ
て、次々と戦闘ロボットを切り捨てていくと同時に、そのマジカル
シザースからビーム光線が発射されて、戦闘ロボットを倒していく
のである。
その必殺魔法が決まっていったのはいいのだが、まだあの2人の
1378
方が有利である事に変わりはなかった。
﹁キ・キ・キ。貴様達の体力は我が妖術が奪っているぞ∼!﹂
﹁この小塚の優れた妖術によって貴様達は最期を迎えるのだ!﹂
そんな言葉に負けすと言わんばかりに、キスティス嬢は苦しんで
いる自分の体に鞭を打って、強烈な言葉を波多野に食らわせたので
ある。
﹁いくら頭がいいって何をしてもいいなんて理屈はないんだからね
! こう見えても私達はあんた達の悪行に腹を立ててるんだから!﹂
﹁何度でも言え! 貴様達は我が優れた妖術に負ける事に変わりは
ないのだ!﹂
そしてついに、ユウナ嬢の何かが切れだした。
﹁いいえ、私達はあなた達の様な、みんなの幸せを壊して心が痛ま
ない人間達なんかに負けたりはしないわ! もうこれ以上、この世
界を悲しみに溺れさせはしないんだから!﹂
﹁キ・キ・キ。無駄な悪あがきを! ならばここで仲良く死ぬがい
い!﹂
波多野は、両手から巨大なビーム砲をユウナ嬢達に向けて発射し
てきた。
それを確認したユウナ嬢達は回避しようとしたのだが、体力が妖
術によって尽きかけていたのである。
︵ダメ⋮⋮、もうこれ以上動けないかもしれないわ!︶
ユウナ嬢達の意識が朦朧としていく中、波多野のビーム砲がまっ
1379
すぐに飛んでいく。
ユウナ嬢達に直撃しようとしたその時、何かがそのビーム砲をガ
ードしたのである。
﹁何∼!?﹂
﹁一歩遅かったな! もうお前達の悪行はここまでだぞ!﹂
be
continued−−−
広海殿が魔法力を覚醒させた状態で参上、強力な助っ人が現れた。
−−−to
1380
160−4
広海殿達が駆けつけてくれたお陰で、安心して戦う事ができるよ
うになったユウナ嬢達。
後は波多野と小塚を叩くのみであったが、周りの戦闘ロボットが
徐々に迫ってきていたので、中々この戦いに終止符を打てなさそう
であった。
それでも佳恵嬢は次々と戦闘ロボットをセイブザクイーンで斬り
倒していくのだった。
﹁あんた達がどれだけ戦力を蓄えたって無駄よ! 私達は楓君の住
んでいる街を核爆弾で燃やした事が、許せないんだから!﹂
いつもより強い魔法力が、佳恵嬢の体に宿り始めている事をかす
かに感じた広海殿と麗奈嬢は、すぐさま手持ちの武器で、戦闘ロボ
ットを倒し始めたのである。
﹁麗奈、俺達も佳恵に続いてあいつらを徹底的にたたくぞ!﹂
﹁了解! カインとエッジはユウナ達の援護をお願い!﹂
戦闘ロボットを攻撃し始めた麗奈嬢の指示を受けたカイン殿とエ
ッジ殿は、すぐさまユウナ嬢の方へと向かい、波多野と小塚との戦
いに挑むのだった。
﹁キ・キ・キ。まだここに愚かなドブネズミがいたとはな!﹂
﹁ならばこの小塚の優れた才能で貴様達を葬ってやろう!﹂
波多野と小塚がロケットランチャーでカイン殿とエッジ殿を攻撃
1381
したのであったが、キスティス嬢のマジカルツインランサーで全弾
引き返してしまった。
﹁いいえ、ここであんた達は倒されるのよ! 私達の力の源はあん
た達のような悪党に対する怒りと、エロスを愛し合うみんなとの絆
なんだから!﹂
その瞬間にユウナ嬢達の体が回復を始めて、魔法力をわずかなが
ら蓄えていったのである。
それはまるで、人間に踏まれた植物が魔法の力で再生されていく
かのようであり、見えない力が宿い始めていったと言ってもいいだ
ろう。
波多野は信じられないと言わんばかりの表情で、この様子を見て
いた。
﹁何だと∼! この様な娘がこんな力を持っていたのか!﹂
﹁お前には解らないだろうな。たとえいくら頭が良かろうが、やっ
ていい事と悪い事の区別のつかない人間に対して容赦しないのが俺
達の正義だ!﹂
カイン殿の言葉が、ラスベガスの空気を熱くさせると⋮⋮。
﹁勉強や高収入だけが全てじゃない! お前らの正義は自分達を正
当化して、気に入らない物を破壊しようとする、我儘ほざいてる幼
稚な下等生物だ!﹂
エッジ殿の勇気がラスベガスの冷たい風を燃やしていくのである。
﹁貴様達はどうやら死にたいみたいだな! ならばこの小塚の優れ
た才能を見つめながら死んでいくがいい!﹂
1382
continued−−− ﹁そうはいくかよ! 俺達の愛と義のブレイブハートでお前を倒し
be
てやるよ!﹂
−−−to
1383
160−5
いよいよカイン殿達と波多野と小塚の対決が始まった。
波多野はバズーカ砲での射撃攻撃、小塚は戦闘ロボットを召喚し
ての一斉射撃攻撃に対して、カイン殿はマジカルジャベリンでの格
闘攻撃、エッジ殿はマジカル忍者刀二刀流での格闘攻撃を繰り出し
ていったのだった。
﹁さあ、俺達の攻撃を見せてやるから覚悟しろ!﹂
﹁キキキ、苦しみながら殺してやるぞ∼!﹂
カイン殿はマジカルジャベリンで、前方に突進しながらの月攻撃
を1秒間に100回連続での攻撃を波多野に食らわせる。
﹁この技でお前を倒してやる! コメットフレグランス!﹂
﹁ぐわあああああああああ!﹂
そこで青い炎を纏ったエッジ殿が、体全体を横に回転させて、縦
に高速回転しながらマジカル忍者刀による攻撃を、波多野に食らわ
せた。
﹁これで決めるぞ! ファングブレイザー!﹂
﹁なにいいいい!﹂
しかし、この技の後に、小塚は自分が召喚した戦闘ロボットに一
斉射撃を繰り出してきたのだった。
その光景を見つめていたエリア嬢は、すぐさまマジカルバリアを
発展させて、その攻撃を完全にガードさせたのである。
1384
﹁私達はまだ負けるわけにはいかないの! あなた達に殺されてし
まった楓君の家族と、館山の人達の敵を討つために、私達は修羅を
斬る鬼となる!﹂
それに続いてユウナ嬢とキスティス嬢の怒りが燃え上がり、ラス
ベガスの空気を焼き尽くしたのである。
﹁あなた達は自分達の欲望のために罪のない人達を苦しめようとし
ている! 私達は、それが許せない!﹂
﹁私達はどんどん強くなる! 私達の怒りで、あなた達の悪行を斬
るために!﹂
そして彼女達の魔法力の覚醒が、始まったのである。
全ては、この世界を悲しみに染め上げて、欲望と暴力による支配
を企んでいるデビルロマイアの人間達に対する怒りを一つにまとめ
るために。
﹁キキキ、ここでお前達は死ぬ事に変わりはないんだ! どう足掻
いてもお前達が到着するのは絶望だけだぞ!﹂
﹁せめてもの手向けだ、お前達をこの小塚の優れた戦術で地獄へと
送ってやろう!﹂
波多野は鎖を取り出して豪快に回せば、小塚はガトリング砲を取
り出して攻撃を開始すれば⋮⋮。
﹁もう俺達は負ける事は許されないんだ! お前等を倒して、この
世界の正しき光を取り戻すんだ!﹂
ようやく覚醒を果たしたエロス・マギカのメンバー達の魔法力。
1385
be
continued−−− ここまで来たら、決意と覚悟を決めて戦うしかないだろう!
−−−to
1386
160−6
波多野と小塚の攻撃にも何とか耐える事が出来て、反撃のチャン
スをつかみかけたカイン殿とエッジ殿は、ユウナ嬢達の力を借りて、
一斉に攻撃を開始したのだった。
まずユウナ嬢が、マジカル薙刀を回転させて、青い竜巻を発生さ
せて戦闘ロボットを、次々と吹き飛ばしたのである。
﹁受けてみなさい! スプレットハリケーン!﹂
次にキスティス嬢はマジカル三節混を前に突き出した後に、大き
な爆炎を発生させて、戦闘ロボットを次々と焼き払った。
﹁これでどうかしら!? フレアスピニング!﹂
エリア嬢は、ダッシュしながらマジカルシザースを豪快に振り回
して、真空刃を発生させて、戦闘ロボットの胴体を次々と真っ二つ
にしてしまったのである。
﹁これで決めてみせる。サイクロンスラッシュ!﹂
彼女達の必殺魔法が、波多野と小塚の悪事を切り裂こうとするよ
うに、戦闘ロボット達を破壊していくのであった。まるで今の彼女
達は、摩利支天を思わせるかのような戦闘能力を発揮しており、誰
かを守ろうとする決意を見せつけていたのである。
﹁キキキ、これで勝ったと思うなよ∼!﹂
﹁貴様達を、華麗に葬ってやるぞ!﹂
1387
波多野と小塚の一斉射撃が、ユウナ嬢達に向かって炸裂しようと
したその時、カイン殿とエッジ殿の魔法力が覚醒を果たして、巨大
な手裏剣とクナイを発生させて、その攻撃を無効化したのだった。
﹁お前らごときに俺達の仲間をやらせるかよ!﹂
﹁もう大切な人が殺される悲しみはたくさんだぜ!﹂
その2人の凄まじい魔法力を目にした2人は、表情を青ざめてし
まった。
それでも諦めが悪いと思われても仕方がないと言われんばかりと
ガトリング砲を取り出して、最後の攻撃を開始したのであった。
﹁キキキ、貴様らごときに負ける我らデビルロマイアではないわ∼
!﹂
﹁我々は優れた力を持ったもの! 負けるなんてありえん!﹂
しかし、時すでに遅し。
周囲はカイン殿とエッジ殿の魔法力によって、無数の剣が大量に
空から降ってきたのである。
﹁受けてみやがれ! 俺達の愛と義のブレイブハートを!﹂
﹁そして究極の共宴奥義を!﹂
その大量の剣は、雨が降るかのように、波多野と小塚をめがけて
急降下してきた。
そして波多野と小塚に剣が大量に刺さり、致命傷を負わせたので
ある。
﹁キキキ⋮⋮﹂
1388
﹁す、優れた私が⋮⋮﹂
その後、大きな爆発が発生して、波多野と小塚の肉体を完全に消
滅させたのである。
be
continued−−−
ラスベガスでの戦いは、これにて終幕を迎えたのであった。
−−−to
1389
Phase161−1 死を呼ぶビーフシチュー
﹁そうか、波多野と小塚を倒したのはいいんだけど、タナトス・リ
ヴァイアサンを逃がしてしまったのか﹂
﹁面目ないです。俺達がもう少し波多野と小塚を叩いていれば奴を
しとめる事は出来たのですが⋮⋮﹂
ラファエルの艦長室でシド指令にそう報告する広海殿。
あの戦いの最中に、戦闘ロボットの群れを抹殺していた広海殿で
あったが、運悪くタナトス・リヴァイアサンに逃げられてしまうの
である。
こればかりは広海殿を責めるわけにはいかないと判断したドーガ
長官は、今回は見逃す事にしたようである。
﹁広海、今日はもう休みなさい。佳恵と麗奈もご苦労だった。タナ
トス・リヴァイアサンはまたの機会があったら仕留める事にしよう﹂
そう言われた広海殿達はすぐさま自室へと戻る事にしたようであ
る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
﹁全く、デビルロマイアとの戦いはますます激しくなるばかりだな﹂
そう言ってドーガ長官はワインボトルを取り出して、グラスにワ
インを注ぐのである。
今日の戦いで疲れてしまった広海殿の事が心配になってきたのだ
ろうか、よほど擦切った瞳をしていたドーガ長官だった。
1390
﹁しばらくは慶輔君達にも頑張ってもらわないといけませんから、
我々は彼らを信じましょう。もっとも、彼らの気持ちの整理がつい
ていればの話ですが⋮⋮﹂
シド指令もワイングラスを手にとって、語り始める。
よほどデビルロマイアとの戦いに、気合を入れたいところだが、
慶輔殿の心の整理がついているのか、それだけが気がかりのようで
ある。
なにせ、悪事を働いているデビルロマイアとの戦いがこれまで以
上に続いているわけだから。
﹁一番大事なのは、館山の被害の二の舞を防ぐ事です。もうこれ以
上、あんな悲劇が起こらないようにしないといけませんからね﹂
﹁分かってるさ。そのためのエロス・マギカなんだからな﹂
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
そしてその夜、ラファエルの禁断の部屋でミニスカ失禁しながら
百合キスを楽しんでいるアルマ嬢とリディア嬢、それにクルル嬢と
リルム嬢の姿があった。
彼女達の魅力あふれる太ももから流れるおしっこは、悲しみを癒
す聖水の如く光り輝いており、足元の水溜りは電気の光が映し出さ
れていた。
﹁ウフフ⋮⋮。もうアルマったら激しいんだから⋮⋮﹂
﹁リディアだってこんなにスカートを濡らしちゃって﹂
そんな彼女達を見つめる一つの怪しい影。
そこからは、彼女達を憎んでいるのか、殺意と思われる邪悪なオ
1391
ーラが引き出されていたのである。
︵ククク、今のうちに楽しんでおくがいいわ! 貴様達は我々が倒
すのだから!︶
その怪しげな影が、ミニスカ失禁を楽しんでいるアルマ嬢達の方
へと近づいてきた瞬間、何かが近づいてきたのである。
﹁そこまでですよ! 貴方がタナトス・リヴァイアサンの正体だと
いう事はもう分かってるんです!﹂
そこにはアルクゥ殿が影にマジカル・グレイブを突き出していた
のである。
後ろには、ラムザ殿とクラウド殿がお互いの武器を持って、控え
ていたのであった。
︵何⋮⋮!?︶
﹁ラスベガスでの戦いに参加していなかったエロス・マギカのメン
バーを暗殺するために広海さんから逃げたんでしょう? 貴方をお
びき寄せるためにアルマ達には、この様な芝居してもらったんです
から﹂
﹁もう逃がしませんよ! タナトス・リヴァイアサン。いや、オリ
be
continued−−−
ジナルの目黒多恵子!﹂
−−−to
1392
161︲2
まさかラファエルの一室にタナトス・リヴァイアサンことオリジ
ナルの目黒が、忍び込んでいたとは思いも知らなかっただろう。
むしろアルマ嬢達の罠にハマってしまった目黒自身が信じられな
いだろう。
﹁なぜ、私がここに忍び込んだのが分かったの!?﹂
﹁貴女が広海さんが戦っている間に、発信器をつけてあなたの行動
を監視させてもらったんですよ。しばらく見ていたけど、まさか僕
の仲間が倒した目黒多恵子がクローンだったなんて思いもよりませ
んでしたよ﹂
目黒の疑問に対して簡単に説明したクラウド殿の冷静さは、まさ
に正確さを露わにしていたのであった。
エロス・マギカの鋭い読みが当たっていたとは、さすがの目黒も
度肝を抜いてしまっただろう。
﹁さすがはエロス・マギカね。でもあなた達の様な心が腐った人間
共に負ける我々ではないわよ! 力なき者を全て虐殺して、この世
界を新しく作り直すのが我々の使命よ!﹂
﹁やはり、オリジナルはこの前の柴田とは言い、とことん性格が狂
ってるみたいだな! 頭のいい権力者は他の人の心を苦しめると言
う欠点があるって聞いてるけど、あなたみたいにそこまで異常だと
は思わなかったよ!﹂
ラムザ殿のキツイ言葉が、目黒に響き渡るが、目黒本人はその事
を気にしておらずに、ただ自分の理想と傲慢さを狂信者みたいに語
1393
り述べるだけだった。
﹁黙りなさい! 私はミニスカ失禁と言うこの世界を腐らせる現況
を作ったあなた達が許せないだけよ! 私達デビルロマイアは、あ
なた達を裁く権利を持つ事が許された唯一の教育団体組織よ!﹂
﹁何を勝手な事を! 館山市を核爆弾で攻撃して、その住民を殺し
ておいて、自分がやって来た事を正当化するなんて許せない!﹂
アルクゥ殿の言うとおり、もはや目黒だけでなく、デビルロマイ
ア全てが歪んでいるとは言ってもいいだろう。恐ろしいほどの狂気
を持った人間を見てきたエロス・マギカのみんなにとっては、許せ
ない存在である事に違いはないはず。
﹁とにかくあなた達の存在はここで抹殺するわ! この世界が新し
く、力持った人間達のみが住む事だけが許される楽園にするために
ね!﹂
﹁そんな事が許されると思ったら大間違いです! 貴女には今まで
やって来た事の報いを受けて頂きます!﹂
そう言ったアルクゥ殿は自分が持っていた武器を取り出して、目
黒に斬りかかったのである。
﹁これ以上、貴様の歪んだ精神を野放しにさせるわけにはいかない
!﹂
﹁覚悟して下さい! 貴女を倒して、この世界の悲しき運命を正し
てみせます!﹂
逃げる目黒を追いかける3人だったが、まだ決戦は終わらないみ
たで、今度はラスベガスの森林へとやって来た。それを追って、ア
ルマ嬢とリディア嬢、クルル嬢にリルム嬢もやって来たのである。
1394
﹁まさか、デビルロマイアの人間が忍び込んできたなんて思いも寄
らなかったけど、こんな腐った人間が釣れたなんてね!﹂
﹁しかもあの他人を見下した傲慢な態度、許せない!﹂
リディア嬢とクルル嬢の怒りもますますヒートアップ。
いくら新しい世界を作るとはいえ、こんな他人を見下した態度を
とって、自分より弱い人間の存在を邪険に扱おうとする輩など、許
せないだろう。
それはアルマ嬢とリルム嬢も同じだった。
﹁そうやって自分のために人を傷つける人を見逃す事なんてできな
いからね!﹂
﹁同感! そうやってエラそうな態度をとる人って大体精神が腐っ
てるとしか思えないよ!﹂
彼らがやるべきことはまず一つ、目黒を打ち倒す事であった。
be
continued−−−
もう既に、激戦の予感がしてきたのであった。
−−−to
1395
161−3
目黒を追いかけていたアルクゥ殿達は、ラスベガスの森へと入っ
ていったのである。
素早い動きで追撃をかわしていった目黒の執念はとても凄かった
のだが、彼女から体から流れてきている邪悪なる欲望の執念が、も
っとすごかった。
﹁あの女⋮⋮、どこまで人の心を弄べば気が済むんだ!﹂
﹁こんな悪魔みたいな女、絶対に許せないわ!﹂
クラウド殿とアルマ嬢も、暴力欲に取りつかれて破壊を楽しむ目
黒の存在が、許せないという心が強くなってきたのだった。あれだ
け人を見下した発言だけでなく、傲慢な態度を見せられたら心の苦
痛が大きくなってきているに違いがなかった。
こんな人間は絶対に許せない気持ちが徐々に強くなってきてるア
ルクゥ殿達であった。
﹁きゃはははははは! 捕まえる物なら捕まえて御覧なさい! あ
なた達のような生きる価値のない人間にできる物ならね!﹂
﹁こういうセリフを吐く人間、許せない!﹂
リディア嬢も目黒の言葉の暴力に耳を傷めた様子であり、こんな
暴言を吐き続ける輩に対する、アルクゥ殿達の怒りはますます強く
なってきているのだった。
目黒に対する怒りが徐々に強くなってきている中、ついに目黒が
動き出した。
1396
﹁ならば、この技であの世へ行くがいいわ∼!﹂
﹁なんの!﹂
目黒が両手に仕組まれたガトリングガンを発射したのであったが、
リディア嬢の失禁魔法によって生成された植物のおしっこバリアに
よってガードされた。
その後にアルクゥ殿は猛ダッシュして、目黒をマジカルグレイヴ
で斬りかかった。
﹁さあ、観念してもらいましょうか!﹂
﹁ちょこざいな! 優れた者は敗北と言う字には似合わないのよ!﹂
アルクゥ殿の攻撃をガードした目黒であったが、後ろでアルマ嬢
が失禁魔法で触手を生成していることに気付かなかったため、不意
打ち攻撃を食らってしまうのである。
触手が目黒の肉体を鞭のように攻撃していき、かなりのダメージ
を与えたのであった。
﹁ぎゃあああああああ!﹂
﹁よくも私達を侮辱した言葉を吐きまくったわね! 怒りがこもっ
た私達の魔法を受けてみなさい!﹂
﹁覚悟なさい! このアバズレ女! もうこれ以上貴女の好きには
させないからね!﹂
そこでクルル嬢とリルム嬢はミニスカ失禁して、おしっこで星と
剣の形をした爆弾を生成して、それを目黒に向かって発射していく
のだった。
これを食らった目黒のダメージは大きくなっていくのである。
﹁おのれ∼! こうなったら私の本気を見せてあげるわよ!﹂
1397
be
continued−−−
﹁じゃあ、私の失禁魔法であなたを葬ってあげるわ!﹂
−−−to
1398
161−4
かなり大きいダメージを受けた目黒は、往生際が悪いと思われて
もおかしくないばかりで、ガトリング砲を懐から取り出して、アル
クゥ殿に対する連続射撃を行った。
﹁力無い人間はクズと同じよ! このまま私達の野望の犠牲になっ
て、死んでいくがいいわ!﹂
﹁お断りよ! 何で私達が貴女が作り出した世界を認めなきゃいけ
ないのよ!﹂
クルル嬢はおしっこで生成した星形の手裏剣を飛ばして、目黒が
放ったガトリングガンの銃弾を全てガードしたのである。
その銃弾はすぐさまクルル嬢のおしっこの中へと飲み込まれてい
った。
﹁く、なんて連中なの!? これじゃあ私の見せ場がないわ!﹂
﹁もう貴女はここで終わるのよ! この世界を滅ぼそうとする輩は
私達エロス・マギカが成敗してやるんだから!﹂
リルム嬢の鋭い言葉のナイフが目黒の心に突き刺さる。
それでも目黒は諦めようとしないで、体に仕掛けられたガトリン
グ砲を一気に発射したのであった。
﹁キャハハハハハ! 新しい世界を作り出すために、私は貴方達を
この世から抹消して日本という国だけではなく、世界の外国の人間
達を暴力で支配してやるんだから!﹂
1399
あの様子だと、目黒の心の醜さは誰が見てもはっきり分かると言
ってもいいだろう。
こんな狂気を発してる人間を見てしまえば吐き気と寒気がする人
がいるかも知れない。でも一番理解しなくてはいけないのは、人と
して生きるため大切な事は、肉体的や言葉の暴力を振るう愚かさや、
人の自由を奪う卑劣さをちゃんと理解していることだろう。
﹁そう簡単に負ける私達だと思わないで! 貴方達デビルロマイア
に館山市を焼かれた怒りと悲しみが、未だに残ってるんだからね!﹂
そう言ってリルム嬢は、失禁魔法によって生成された赤い宝石の
シールドで、目黒の銃弾を全てガードしたのだった。
そこですかさずリディア嬢が、失禁魔法で生成したおしっこの向
日葵の花の形をしたカッターで、目黒を追尾させて襲いかかるのだ
った。
﹁確かに私達はこんな変態趣味を持ってるけど、貴方達のように自
分より弱い人を暴力で傷つけたり、己の都合で心を操ったりしない
んだから!﹂
﹁ギャアアアアア! 私達は正義のために戦ってるのよ!﹂
そんな目黒の言葉を、ラムザ殿は簡単に斬り捨ててしまうのであ
る。
﹁何を言うか! お前がやってるのは自己満足の暴力と、見かけだ
けで人の価値を判断しているだけだ!﹂
続いてアルクゥ殿が目黒に言葉をかけてきた。
﹁僕達エロス・マギカはこんな性癖を持った人でも命ある生き物だ
1400
と教えるために戦ってる! 怒りと憎しみで自分より弱い人を暴力
で傷つける事を楽しんでるお前とは違うんだ!﹂
最後にクラウド殿の言葉が目黒に炸裂!
﹁貴女は言葉の暴力で、相手を傷つけて苦しんでいる人を見て楽し
んでいる輩と同じです! この世界に住んでいる人は貴女のサンド
バッグじゃないんです!﹂
﹁おのれ∼! このまま貴様達全員八つ裂きにしてやるから覚悟な
さい!﹂
目黒の両手の爪が邪悪なオーラを纏って、殺意をエロス・マギカ
be
continued−−−
の皆に向けたのだった。
−−−to
1401
161−5
﹁童貞男子共め∼! 私は正義のために戦ってるのよ∼!﹂
﹁ここまで暴走してるのか⋮⋮! 哀れな奴め!﹂
目黒の両手の爪が、鋭く大きくなっていったため、もはや人間ど
ころか獣と化していったのだった。
精神を暴走させた目黒の恐ろしさを体感しているアルクゥ殿達で
あったが、負けられない気持ちによって、何とか自我を保たれてい
たのである。
ここまで来たのなら、後は全力で目黒を倒すのみだろう。
﹁まずは私から行くわよ! ローリングホーリー!﹂
﹁死ねええええええ! クズ共め!﹂
まずはクルル嬢がミニスカ失禁して、おしっこの十字架を生成し
て、それを目黒に向けて猛スピードで飛ばしていくのである。
そのような光景が見えているにも関わらず目黒は爪を立てながら、
クルル嬢に対して猛スピードの強襲攻撃を仕掛けてきたが、その巨
大な十字架にぶつかって更なるダメージを受けてしまったのだった。
﹁今度はあなたがみんなを苦しめた報いを受ける番よ、覚悟なさい
! スピリットフラワー!﹂
リルム嬢はミニスカ失禁して、おしっこの花型手裏剣を無数生成
して、目黒に向けて飛ばす。
それを確認した目黒は回避しようとしていたのだが、追尾性があ
ったため、完全にその失禁魔法を喰らってしまうのだった。
1402
﹁まだ、私はこんなところで負けるわけにはいかないわ! 力無き
者を排除して、この世界を完全に優れた者の楽園にするまでは!﹂
ようやく目黒の体力が尽きかけようとしたところまで来たのだが、
往生際が悪いと言われんばかりの強襲攻撃をアルクゥ殿に仕掛けて
きたのだったが、アルマ嬢とリディア嬢のミニスカ失禁魔法が同時
に炸裂しようとしていた。
アルマ嬢はおしっこで蜘蛛の糸を生成して、リディア嬢はおしっ
この花の爆弾を生成して、2人はそれを目黒に向けて飛ばすのだっ
た。
﹁スピニングホールド!﹂
﹁ヴァニッシングフラワー!﹂
そしてこれらの失禁魔法を喰らった目黒の肉体は、爆発と同時に
灰となって燃えていくのだった。
そして目黒はラスベガスの森林で儚く散っていくのだった。
﹁醜い心を持った女の最後だったね⋮⋮﹂
﹁愚かな奴め、力で作られた平和など、偽りだというのに⋮⋮﹂
悲しむアルマ嬢達4人はミニスカ失禁しながら、地面にへたり込
んだのだった。きっと力に取り憑かれた目黒の暴走ぶりに心を痛め
てしまったのだろう。
﹁アルマにリディア、僕達もラファエルに戻ろう。こんなところに
長居は無用だ﹂
﹁クルルもリルムも、ね?﹂
1403
そしてラファエルに戻ったアルクゥ殿はシド指令にその戦いを報
告していたのだった。
﹁すまないな。まさか君達に余計な手間を欠けさせてしまう事にな
ろうとはね﹂
﹁気になさらないで下さい。これは誰もが予想出来なかった事が起
きてしまったんですから﹂
continued−−−
きっとアルクゥ殿は、醜い心を持った人間の哀れさを学んだに違
be
いないだろう。
−−−to
1404
161−6
翌日、目黒を討ち果たした後、カナダのバンクーバーにある紅葉
の森林公園へと向かっていたエロス・マギカ。
秋になるとその森林公園は、綺麗な紅葉がたくさん実ってきて、
観光客がたくさんやって来る事で有名であった。
その途中での出来事の話である。
﹁紅葉か∼。楓君達と一緒に林間学校で行った常陸太田市の事を覚
えてる?﹂
﹁当たり前じゃない。相良先生の事を忘れるわけないよ。だって私
達のミニスカ失禁を認めてくれた大事な人だったんだから﹂
秘密の部屋で語り合っているのはアーシェ嬢とオヴェリア嬢だっ
た。その中央でじっくり聞いてるのはレフィア嬢。
どうやら彼女達は懐かしの思い出話をしているみたいだった。
﹁私達にとってこの林間学校は、楓君との絆を深められた学校行事
でしたわね⋮⋮。でもそんな思い出を作る事はもう出来ないのです
わね⋮⋮﹂
悲しみに溺れながらミニスカ失禁してしまうレフィア嬢の瞳は既
に、光り輝く大粒の涙が溢れるのである。
エロス・マギカのメンバーには、館山を核爆弾で焼かれた怒りと
悲しみが癒えていない状態で戦ってきたから、心の抑えが効かなく
なってしまうのもおかしくはなかった。
心の痛みと悲しみはどれ位経っても、簡単には癒える事はないか
1405
ら、無理は禁物だろう。
誰かが悲しむだけで、心を痛めてしまう人だっているし、悔しさ
をにじませる人だっているのだから。
﹁でも余り無理はしないでね? 楓君も悲しい事を押さえきれない
事だってあるんだからね?﹂
﹁ありがとうアーシェ⋮⋮。少し楽になりましたわ﹂
そう言ってアーシェ嬢に百合失禁キスを交わしたレフィア嬢だっ
たが、悲しみはまだ癒えてないようだった。
そんなレフィア嬢を心配したのか、オヴェリア嬢は次の瞬間に大
胆な行動をとった。
﹁レフィア!﹂
﹁ちょっとオヴェリア!?﹂
オヴェリア嬢はレフィア嬢の体を激しく抱きしめて、そのまま2
人で床に倒れ込んだのだった。
オヴェリア嬢の大胆さに言葉を失うレフィア嬢だった。
﹁一人で悲しまなくったっていいんだよ! 泣く時も笑う時も、失
禁魔法少女の皆でミニスカ失禁すればいいんだよ! だから、貴女
の苦しみも私に分けて⋮⋮?﹂
そしてオヴェリア嬢はミニスカ失禁しながら、何かを爆発させた
獣みたいに、レフィア嬢のおっぱいを揉みまくるのだった。
レフィア嬢に対するオヴェリア嬢の性感帯が暴走してしまったの
だろう。
﹁あああ、オヴェリア⋮⋮﹂
1406
﹁レフィア、次の目的地までに皆で汚れましょう? 私達のミニス
カ失禁という愛の魔法で⋮⋮﹂
心が壊れる寸前まで来てしまっているレフィア嬢。
そしてアーシェ嬢はミニスカ失禁しながらオヴェリア嬢のおっぱ
いを揉み始める。性感帯を刺激してしまったのだろう。
﹁もう私達、汚れてるかも知れないわね⋮⋮。エロスの絆という物
に﹂
be
continued−−−
3人のサキュバス失禁魔法少女の怪しい百合は、しばらく続きそ
うだ。
−−−to
1407
161−7
カナダへと向かうラファエルの一室でセシル嬢とティナ嬢が、ミ
ニスカ失禁しながら百合キスをしていたのだった。
﹁セシル、もっと汚して?﹂
﹁ティナもね? まだ先はあるんだから心を休めておかないと﹂
今の2人は館山市を焼かれた悲しみから癒されたい一心なのか、
いつもより激しい百合キスだった。
未だにデビルロマイアの悪行がまだ進んでるとはいえ、これから
の戦いもまだまだ過酷となるのだから、今のうちに心の安らぎを与
えておきたいのだろう。
﹁もう館山市が核爆弾で焼かれてから何日経つかな? 私達の心に
突き刺さるよ﹂
﹁ティナ、気持ちは分かるけど今は自分の心を癒やすのに集中しよ
う。私達が悲しみに潰されたら元も子もないから﹂
もうこれ以上、館山市みたいに火の海と化す街並みが増えないよ
うにしたいと願う彼女達の気持ちも、だんだん強くなってきてるみ
たいだ。
デビルロマイアを許せないのは確かだが、何としてもこれ以上、
住んでいる街を焼かれる悲しみを増やさないのが一番大事だから。
そんな彼女達も、心の安らぎが必要なのかも知れない。
﹁ティナ、これ以上悲しみを増やさないために戦う事しかないのは
分かってる。でも今は⋮⋮﹂
1408
﹁私達の心を癒やす事だけを考えればいいんでしょ!?﹂
そんな彼女達の会話に割り込んだのはファリス嬢とローザ嬢であ
る。いきなりの彼女達の出現に驚いたセシル嬢とティナ嬢。
﹁ファリスにローザ!?﹂
﹁ごめんねセシルにティナ。ファリスがどうしても2人と話したい
から来ちゃった⋮⋮﹂
驚くティナ嬢に対して頭を下げるローザ嬢だったが、セシル嬢は
全く気にしていなかったみたいだった。
﹁それよりもファリスとローザは大丈夫なの? 見た感じだと余り
無理してる様に見えるんだけど⋮⋮﹂
セシル嬢の口からその言葉が出て来た瞬間、2人の表情が一気に
沈んできた。
﹁やはりそう見える⋮⋮? だって私達のもう一つの故郷が核爆弾
で壊されたんだよ⋮⋮? 無理しないわけないよ!﹂
﹁やはり、デビルロマイアの事が許せない⋮⋮! どうして館山の
皆が犠牲にならなければいけないのよ!﹂
悲しむファリス嬢と怒りを露わにするローザ嬢は、瞳から大きな
涙を流していた。そして彼女達は感情を抑えきれずにミニスカ失禁
してしまっていた。
そんな彼女達をセシル嬢とティナ嬢は、熱く引き留めた。
﹁もう悲しまなくったっていいんだよ? 私達も悲しみを受け止め
て戦うから﹂
1409
﹁だからもうこれ以上苦しまないで、ね?﹂
セシル嬢はファリス嬢に、ティナ嬢はローザ嬢にミニスカ失禁し
ながら百合キスをしたのだった。
be
continued−−−
悲しみを流すための百合キスはまだ続くだろう。
−−−to
1410
Phase162−1 溺れるチーズフォンデュ
カナダのバンクーバーにある紅葉森林公園へとやって来たエロス・
マギカの面々は、デビルロマイアの連中を探していた。伊吹殿と朱
里嬢は、聖殿と新九郎殿と一緒に調査へと進んでいったのだったが、
未だに手掛かりはなし。
﹁こんなに綺麗な紅葉が実ってるなんて本当に奇跡だね∼!﹂
﹁できれば、館山の紅葉も見たかったよ﹂
新九郎殿の言うとおり、館山では全く紅葉を見る機会がなかった
ため、これがきっかけで実現できたのは嬉しい。だが、デビルロマ
イアの連中が見知らぬ場所で悪事を行ってる可能性だってあるので
まだまだ気が抜けないのだ。
﹁でもまだ沙綾は館山市の皆の事を気にしてるみたいなの⋮⋮。一
応美織ちゃん達が面倒を見てくれてるけど、心の傷が癒えるまでに
時間が掛かるわね﹂
﹁朱里、そう心配するなよ。沙綾も里利架君とよく付き合ってたか
ら、何とか頑張れると思うぞ?﹂
伊吹殿と朱里嬢は、義妹の沙綾嬢が心配になっているみたいであ
る。いくら車椅子の身体障がい者とはいえ、年頃の女の子とは変わ
りないから、元気でいてくれればいいと考えてるみたいだ。
沙綾嬢の大きな機転はやはり里利架殿の存在である事は間違いな
かっただろう。既にあの2人は、心が赤い糸で結ばれていると思う
から、ベストカップルと思ってもいいだろう。
1411
﹁伊吹さんに朱里さん、沙綾ちゃんの事は里利架君に任せて僕達は
デビルロマイアを捜索しましょう。もう二度と核爆弾を使わせない
ようにしないとね﹂
そう言葉にする新九郎殿であったが、伊吹殿と朱里嬢の心は、自
分達が不甲斐ないせいで沙綾嬢の身体を歩けなくしてしまったのだ
からその責任を感じているようだった。
でも今はデビルロマイアを倒す事だけを考えるのが精一杯だろう。
﹁沙綾ちゃん、紅葉が綺麗だよ!﹂
﹁里利架君、本当に大丈夫なの? 戦いが続いていたから疲れてる
んじゃない?﹂
森林公園の周辺を、シド指令から休暇を貰っていた沙綾嬢と里利
架殿が、散歩をしていたのだった。
風と共に飛んでいった紅葉の落ち葉が、沙綾嬢のミニスカに転が
り込んでいったのである。
﹁気にしないでよ。僕は沙綾ちゃんの力になりたくてこうしてるん
だからさ。何度でもね﹂
﹁ありがとう⋮⋮﹂
こうして沙綾嬢は悲しそうな表情を里利架殿にみせたのである。
これは一体どういう事なのか⋮⋮。
﹁沙綾ちゃん?﹂
be
continued−−−
﹁館山市の皆は許してくれるかな?﹂
−−−to
1412
162−2
突如悲しげな表情を里利架殿に見せてしまった沙綾嬢の瞳からは、
大きな涙が宝石みたいにこぼれ落ちていた。
彼女は一体どうしたというのか、里利架殿は訳が分からない状態
となったのである。
﹁沙綾ちゃん?﹂
﹁私達が不甲斐ないせいで館山市の人達が殺されたことには変わり
ないんだよね? この罪は一生かけて償わなければいけないのかな
?﹂
余りにも意外な沙綾嬢の言葉にドキッとなった里利架殿は、何を
答えればいいのか分からずにいた。例え誰かのせいで幸せを壊され
たとしても、幸せを壊した者を恨み続けろと、答えてもいいのか迷
うだろう。
だけどそんな事をしたって一度失った物は元通りになる可能性は
きわめて低い事は、里利架殿だって分かっていたはずだ。
﹁沙綾ちゃんのせいじゃないよ! 悪いのは核爆弾を使ったデビル
ロマイアだよ!﹂
﹁里利架君、それは分かってる! でも、私達がもっと早く気づい
ていれば館山市が焼かれずにすんだんだよね!?﹂
未だにその心の傷は癒えてない里利架殿と沙綾嬢。
どんなに罪の意識を持っても、過去を変える事なんて出来ないか
ら、前だけを見て進んでいくことしか道はなかった。
もうこれ以上大事な人を悲しませる出来事は起きて欲しくないか
1413
ら。そう考えた里利架殿は⋮⋮。
﹁沙綾ちゃん⋮⋮﹂
沙綾嬢の唇にキスしたのだった。
もう里利架殿の心は、沙綾嬢の心を傷つける要因を全てこのキス
で消してあげたいと願う気持ちで一杯だった。
そう考えると沙綾嬢に対する気持ちがもう止まらなくなってしま
い、芝生に寝転んだのである。
その後沙綾嬢は里利架殿のキスで性感帯を直撃してしまい、ミニ
スカ失禁してしまったのだった。
芝生は沙綾嬢のおしっこを吸い続けており、スカートは尿塗れと
なっている。
﹁里利架君がキスするからまたおしっこ漏らしちゃった⋮⋮。でも
これが私達の愛の証かも知れないね﹂
﹁それでも僕達は戦う事を選んだ。悲しみを全て消し去るために﹂
そして里利架殿は沙綾嬢のおっぱいを強く揉み始めたのである。
尻餅をついていた沙綾嬢のお尻の部分に出来た水溜まりは、カナダ
の夜の月を描いていたのだった。
continued−−−
こんなカナダで過ごす夜は、たまにも良いかも知れないと思う里
be
利架殿であった。
−−−to
1414
162−3
﹁またお前らのような童貞小僧と戦う事ができてうれしいぜ! こ
の前の戦いでは負けたが、今度は勝ってみせるぜ!﹂
﹁覚悟しろ、さあ覚悟しろ小僧共!﹂
捜査から3時間が経過して、伊吹殿達はようやくデビルロマイア
の中川と根橋を見つけて、ナイトドールを召喚して戦闘を開始した
のであった。あの2人は依然と戦った時よりも、激しい力を手に入
れたせいか、伊吹殿達の攻撃にもビクともしないようだったので、
最初から苦戦しているみたいである。
﹁この一撃を受けてみろ!﹂
﹁なんのおお!﹂
奴らの言葉が伊吹殿の耳に響いた後に、新九郎殿は中川に対して
マジカルロングソードで斬りかかるのだが、持っていた棍棒でその
一撃を弾き返した中川だった。普通の人だったら、この怪力を見せ
つけられると、怖気づいてしまうはずだったが、勇気を出して真剣
な瞳で戦場に立っている中川と根橋をじっと見つめる伊吹殿達だっ
た。
恐れている暇はない事は分かっている。
その理由はただ一つ、彼らがやるべき事は中川と根橋を倒す事だ
けしかなかったからだ。今ここで奴らを野放しにしてしまったら、
館山市のような惨劇が、いや、それ以上に最悪な悲劇が起こってし
まうかも知れないからである。
1415
﹁さあ、お前等も降伏した方が身のためだぜ? このまま戦っても
自分自身を傷つける事は分かってるだろ?﹂
﹁ふざけるな! お前達のおかげでどれだけの人の命が犠牲になっ
たと思ってる!?﹂
伊吹殿の怒りの声が、中川の挑発を弾き返した後に、朱里嬢がさ
らにその言葉を上乗せしたのだ。
﹁分かってるの!? あなた達のせいで、どれだけ館山市に悲しみ
が広がってしまったのか⋮⋮!﹂
﹁悔しかったら倒して見ろ! 俺様を倒して見ろこの野郎!﹂ 朱里嬢の言葉をかき消すかのように、根橋が超突猛進張りの奇襲
攻撃を仕掛けてきたと同時に、冷静な表情を根橋に見せつけていた
聖殿は、マジカルサーベルでその奇襲攻撃に対抗したのである。
まるで真剣勝負と言ったところか、お互いの武器で響き合う金属
音がこの対決を物語っていたのである。
﹁こんな悲しみを増やすのはもうたくさんだ! 僕達の力でお前達
の野望を破壊してみせるぞ!﹂
﹁やれるのか? そんな事やれるのかおい!﹂
そう聖殿に言い聞かせる根橋だったが、選択するべき答えはただ
一つしかなかった。
﹁やってやるよ⋮⋮! 僕達エロス・マギカを甘く見ていた事をお
前達に後悔させるなら、神にでも悪魔にだって化けてやるよ!﹂
その瞬間、聖殿の魔法力が一気に覚醒を始めていたのである。
もうここまで来たら全力で戦うしかないだろう!
1416
−−−to
be
continued−−−
1417
162−4
中川と根橋の猛攻はいまだに続いており、魔法力を覚醒させた伊
吹殿達の必死の抵抗も続いていたのだが、勝負の行方はまだまだ分
からないままである。聖殿達も必死に攻撃を食らわせているのであ
るが、まだまだ決着をつけるほどのダメージを与える事が出来ずに
いたのだった。
﹁く、なかなかやるじゃないか! まさか俺達もこのままやられる
んじゃないかなと思ったけど、まだまだだな!﹂
﹁さあ、次はどうしたいか! やってみろ!﹂
挑発が飛び交う中、聖殿と新九郎殿の魔法力による攻撃が中側と
根橋に炸裂する。もう負けられない戦いが続く中、心は既に傷だら
けとなっていくのであった。
﹁もう僕達は負けるわけにはいかないんだ! あの様な悲しみを広
げるお前達は絶対に許さない!﹂
﹁ここまで来たからにはお前達は倒す!﹂
それに続いて伊吹殿と朱里嬢も、魔法力を覚醒させて、中側と根
橋に対して連続攻撃を繰り広げたのだった。
﹁覚悟しろデビルロマイア! 俺達はお前達を倒すのに躊躇うわけ
にはいかない!﹂
﹁館山市を焼き払った罪を償って貰うわよ!﹂
そんな連続攻撃に対して、中側と根橋はお互いの身体能力を生か
1418
して、その攻撃を弾き返していった。
﹁その程度の攻撃で俺達を倒すつもりか!?﹂
﹁どうした!? もう終わりか? もう終わりかオイ!﹂
それでも伊吹殿達の攻撃は終わる事はなかった。
館山市を焼き払ったデビルロマイアに対する怒りが、伊吹殿達に
しっかりと心に焼き付かれており、今でも心に傷ができていたのだ
った。
でも、だからと言っていつまでも悲しんでいるわけにはいかない。
奴等を倒さない限り、この様な悲しみが続くかも知れないのだから。
﹁さあ、決着をつけようか! 俺達とお前達、どちらか勝者に相応
しいかをな!﹂
中川がロケットランチャーを取り出して、伊吹殿に対して攻撃を
行おうとしたその時、金色の火の鳥が飛んできて、中川に金色の炎
による攻撃を炸裂させた。
﹁何∼!?﹂
その攻撃を見てあっと驚く根橋。
しかし、伊吹殿はその攻撃は一体誰が行っているのか、分かって
いるみたいである。
﹁沙綾、それに里利架君も!﹂
朱里嬢が見た方向には、何と失禁魔法を発動させている沙綾嬢と
里利架殿の姿が、見えていたのだった。
1419
﹁やれやれだぜ。こんなクズがまだ残ってたとはよ﹂
be
continued−−−
﹁遅れてごめんね! 私達も戦うから!﹂
−−−to
1420
162−5
﹁まさか、また隠し玉があったとは思いも寄らなかったぜ!﹂
﹁上等だ! かかってこい!﹂
沙綾嬢と里理架殿が伊吹殿達の援軍として来てくれたため、戦い
が有利になった。
中川と根橋も、諦めずに戦闘ロボットを召喚して、一斉射撃攻撃
を開始したのだが、沙綾嬢のおしっこバリアによって完全にガード
されたのだった。
﹁そんな攻撃、私達には通用しないよ! あなた達によって焼き払
われた館山市の怒りが、まだ消えてないんだからね!﹂
﹁ナイスだ沙綾! このまま失禁魔法でカウンターして、戦闘ロボ
ットを全滅させるんだ!﹂
伊吹殿の指示で沙綾嬢は、魔法力を覚醒させてミニスカ失禁によ
って自分のミニスカートから流れてきているおしっこで銀色の竜を
生成して、それを戦闘ロボットの群れに向かって猛スピードで飛ば
すと、一気に大爆発を起こして、戦闘ロボットを全滅させたのであ
る。
魔法力によって大きな力を発揮させる事ができた沙綾嬢の心は既
に、館山市を焼き払っただけでなく、相良先生達を無残に殺したデ
ビルロマイアの悪行に対する怒りによって、その心は燃えていたの
であった。仲間である楓殿の大切な場所を守れなかった悔しさが、
沙綾嬢を強くしたのであろう。
1421
﹁なかなかやるじゃねーか! こうなったら俺達も本気を出すか!﹂
﹁覚悟しろ、さあ覚悟しろ!﹂
中川と根橋は、棍棒をもって沙綾嬢に奇襲攻撃を仕掛けてきたの
だが、素早く反応した伊吹殿と朱里殿によってガードされてしまう
のである。大切な義妹を守りたいという二人の願いが、奴らの執念
に勝ったのである。
﹁そんな事はさせない! もうお前達に俺達の大切な人を傷つけさ
せたりはしない!﹂
﹁私達はあなた達を倒して、悲しみを全て破壊して見せるんだから
!﹂
伊吹殿と朱里嬢の一閃が、中川と根橋に炸裂した瞬間、沙綾嬢の
おしっこが一斉に空に飛びあがって、銀色の星達を描くかのように
宝石へと姿を変えた後に、光り輝いたのである。
そしておしっこでできた小さな宝石は、中川と根橋に向かって急
降下してきたのだった。
﹁まさか、これが究極の失禁魔法だと言うのか!?﹂ ﹁ぬおおおおおおおお!?﹂
そして、沙綾嬢の背中に天使の翼が生成されて、宝石たちが強く
光りだして、一斉に爆発を起こして中川と根橋の肉体を焼き始めた
のである。
﹁これが私の愛と義のブレイブハ−トよ! コスモスプラッシュ!﹂
激しく光り輝く爆風の中で、中川と根橋の肉体は、バンクーバー
の空気の中へと消えていったのだった。
1422
その瞬間に、エロス・マギカの勝利が決まったのだった。
﹁ようやく終わった⋮⋮。今回の敵もかなり危ない奴らだったけど、
沙綾の失禁魔法が無かったら俺達は負けていたのかもしれない﹂
伊吹殿の言葉を聞いて穂と胸をなでおろす沙綾嬢だったが、まだ
このような戦いが何回続くかわからないのである。そう、デビルロ
be
continued−−−
マイアは既に、逆襲のシナリオを描き始めているのだから⋮⋮。
−−−to
1423
162−6
﹁お疲れ様です。沙綾ちゃん﹂
﹁ありがとうアリエルさん。今回の戦いはちょっと激しすぎたから
体力完全に使い切る寸前まで来ちゃった﹂
禁断の部屋で沙綾嬢をねぎらっているアリエル嬢から優しさが見
えていたのだった。何と言っても沙綾嬢の失禁魔法によって、戦い
の勝利を摑むことが出来たのだからそれ位なら良いだろう。
﹁ふふふ、じゃあ沙綾ちゃんには私達からご褒美あげなきゃね!﹂
後ろから声をかけてきたシフォン嬢がそう言うと、沙綾嬢のおっ
ぱいを両手で揉みながら、百合キスを始めたのだった。沙綾嬢はそ
っと瞳を閉じて、性感帯を刺激したのか、ミニスカ失禁してしまっ
ていた。
﹁シフォンさん、ご褒美は嬉しいけど、嬉しいけどちょっと刺激が
強すぎたみたい⋮⋮﹂
﹁いいんだよ? 女の子同士の権利なんだから﹂
リオナ嬢が会話に割り込むかのように、沙綾嬢に近づいてくると、
彼女の手を取って自分のおっぱいを揉ませたのである。そんな彼女
も刺激を強く受けたのか、ミニスカ失禁したのである。
そしてアリエル嬢とテスラ嬢も⋮⋮。
﹁もう私も沙綾ちゃんに色々としたくなっちゃった!﹂
﹁じゃあ、こうなったら私達で漏らしましょうか!﹂
1424
そしてアリエル嬢とテスラ嬢もミニスカ失禁しながら、沙綾嬢に
百合キスをしながら、おっぱいをもみ合うのだった。順番に。
﹁こんな癒しも何度かしてきたけど、楓君と一緒にやりたかったな。
彼をドキドキさせて、もっとエロスを味あわせてあげたいよ﹂
﹁そうだよね。楓君は私達の恋人と言っても良いかな?﹂
その言葉の後に、沙綾嬢が口を開いた。
﹁じゃあ私は里利架君とドキドキしたいな!﹂
﹁え∼! もしかして沙綾ちゃん、里利架君と出来てる!﹂
テスラ嬢の図星を指された言葉の後に、必死に言葉を覆す沙綾嬢
の顔は既に赤く染まってたもの
﹁違いますよ! 里利架君には色々と感謝してるんです!﹂
﹁感謝?﹂
頭にハテナマークを浮かべたアリエル嬢だったが、沙綾嬢は色々
と説明を説明した。
﹁里利架君は私が車椅子の体になった時からずっと私の力になって
くれたんです。戦う時も、一緒に遊ぶ時も、いつだって私の側にい
たのが里利架君でした﹂
﹁成る程ね、そんな感じだったのか。通りで恋人みたいな雰囲気だ
ったから出来てると勘違いしちゃったよ﹂
思わず苦笑いを浮かべるシフォン嬢であったが、沙綾嬢はアリエ
ル嬢達に質問してみるのだった。
1425
be
continued−−−
﹁じゃあ、皆は楓君の事をどれ位愛してます?﹂
−−−to
1426
162−7
﹁アリエルさん達はどれくらい楓君の事を愛してるんです?﹂
﹁ちょっと沙綾ちゃん!?﹂
沙綾嬢の突然のびっくりするほどの質問に対して、心臓をドキッ
とさせてしまったアリエル嬢達は、言葉を詰まらせた状態となって
しばらくうつむいたのだった。
この様な質問には、一体どうやって答えればいいのか、分からな
くなってしまったのだろう。
﹁そんな事急に言われても何を言うのか期待してるわけ?﹂
﹁怒ってるのなら謝ります。簡単に心に棘が刺さる質問はするべき
じゃありませんね!﹂
慌てた表情をあらわにした沙綾嬢は、完全に混乱してしまうよう
な質問をアリエル嬢達にしてしまった事を、後悔と反省しているよ
うであった。いくら気になる事でも、簡単に口にしてはいけないと
いう事を、沙綾嬢は学んだだろう。
﹁でも、私達も楓君の事をたくさん愛してるのは確かに事実よ。色
々と彼と苦楽を共にして、絆を超えた友情が愛情へと変化したから、
私達は彼を見つめるたびにドキドキしてきたの⋮⋮﹂
﹁アリエルさん⋮⋮﹂
真剣な表情で沙綾嬢の質問に答えてしまうアリエル嬢であった。
楓殿と最初に出会った失禁魔法少女がアリエル嬢達4人だっただ
ろうか、彼の事は詳しく知っているつもりであっても、まだまだ知
1427
らない所があるみたいなので、気にしてしまう時もあるはずだろう。
いくら不老不死の失禁サキュバスとはいえ、心は思春期の女の子
であることは間違いないだろう。
﹁沙綾ちゃん、例え私達は楓君を愛しているとしても、彼の心まで
拘束したりしないわ。それは愛じゃなくて、暴力だもの﹂
﹁アリエルさん、大人なんですね⋮⋮﹂
こういう綺麗な言葉を使えるアリエル嬢の事を、沙綾嬢は素敵な
失禁魔法少女だと改めて思ってしまうのだったが、自分の魅力では
彼女に追いつくのは無理だと分かってしまったようだ。
でも今は、デビルロマイアとの戦いを終わらせて、新しき未来を
生きる人達のために、助け舟の役をやらなければいけないのが今の、
エロス・マギカであるのだ。
﹁大丈夫よ、沙綾ちゃんだって少しずつだけど、女の子としての魅
力はまだまだ成長買いがあるわよ?﹂
シフォン嬢はそう言って、ミニスカ失禁しながら沙綾嬢の唇に、
キスをしたのである。
それに続いてアリエル嬢とリオナ嬢もテスラ嬢のほっぺにキスを
しながらミニスカ失禁したのだった。
﹁甘くて臭い、この夜をまた過ごせたらいいね⋮⋮﹂
﹁私もよ、沙綾ちゃん﹂
be
continued−−−
そしてエロス・マギカはメキシコへと舞台を移すのだった。
−−−to
1428
Phase163−1 風に揺れる冷ややっこ ここはメキシコの首都であるメキシコシティー。
ヴァン殿とムスタディオ殿が、この国の大都会の中で、デビルロ
マイアの改造人間達の捜索を行っていたのだった。どうやら奴らが
このメキシコシティーで、子供達に対する毒ガステロや覚せい剤売
買、さらに臓器密売などの過酷な犯罪行為を受けていると、エロス
マギカの面々はシド指令からの報告を受けていたのだった。
﹁全く、デビルロマイアの奴らは子供達に対して麻薬売買とか始め
やがったのかよ!﹂
﹁あいつら、どこまで腐ってやがる! そうまでして俺達をつぶし
たいのか!﹂
怒りを隠せない2人だったが、ここで文句を言っても事件が解決
するわけではないので、捜索を続ける事にしたようだ。こんな酷い
犯罪行為を、弱い人間や、罪のない子供達に行うなんてどう考えて
も許されない事なので、怒りが溜まってもおかしくはない。
こんな事を繰り返すデビルロマイアを倒して、一足早く平和を取
り戻したいと願いながら戦うしかなかったのだ。そう、もう二度と
館山市の様な悲劇は起きてはならないのだから。
﹁こんな悲劇を防ぐためにはデビルロマイアを倒すしかないのは分
かってる。俺達で出来ることをやってこうぜ?﹂
﹁任せておけ。アイツ等をぶっ叩くのは俺達に決まってるんだから
さ! 気楽に行こうぜ﹂
ムスタディオ殿が向こうのビルを見つめながら、ラファエルに連
1429
絡をしようとしたその時、聞き覚えのある女の子らしき声が聞こえ
てきた。
﹁ヴァン、ムスタディオ! 何か情報は入った?﹂
﹁アーシェにレフィア。それにオヴェリア!﹂
振り向くと、アーシェ嬢とレフィア嬢とオヴェリア嬢の3人がす
ぐ側まで来ていたのである。
彼女達も、メキシコシティーでの調査を行っていたのだった。
﹁全く何も情報は入ってきてねーぜ。やはりこんな大都会じゃ、デ
ビルロマイアはいないんじゃねーかな?﹂
﹁でもシド指令がここで事件が多発している事は、ヴァン達も聞い
たでしょう? とにかく軍師尿水が作ったマジカルギアで捜索しま
しょう?﹂
アーシェ嬢が嘆くヴァン殿に対してそう呟いた時、それはすぐに
起きた。
突如大きな爆発音が皆の耳に響いてきたのだった。
﹁な、なんだこの爆発音は!? もしかして自然災害なのか!?﹂
﹁あの向こうのビルの方よ。急ぎましょう!﹂
オヴェリア嬢が向こうのビルの方向を指さして、皆にそう言った
のだった。よく見ると、そのビルの窓から、煙が出て来たのだった。
﹁ひょっとしてデビルロマイアの仕業じゃないか!?﹂
﹁間違いないな! 急ごうぜ!﹂
慌てて現場に向かう5人だった。
1430
−−−to
be
continued−−−
1431
163−2
爆発が発生した高層ビルへとやって来たアーシェ嬢達5人であっ
たが、その時の爆発によって発生した煙によって、視界を少し防が
れてしまっていたのである。
何とか、マジカル・ギアのお陰で自分達の安全を守られているの
だが、油断はできない状態だった。
﹁何だよこれ!? すげー煙が目立ってるじゃんか!﹂
﹁まるで震災の街並みみたいだな! デビルロマイアめ、ここまで
してまで俺達を潰したいのかよ!?﹂
ヴァン殿とムスタディオ殿も、この様な爆破事件を起こしたデビ
ルロマイアに対する怒りを隠せずにいたのだが、アーシェ嬢とレフ
ィア嬢はそれ以上の怒りを見せていたのだった。
﹁許せない⋮⋮! 人の命を簡単に弄ぶなんて!﹂
﹁この連中はまさにこの世の悪魔ですわ!﹂
あれだけの悪事を働いてまで、これ以上に罪のない人達を悲しま
せようというのだから、もはや人の心を亡くしているのは間違いな
いだろう。一刻も早く、デビルロマイアの悪事を止めて、この戦い
を終わらせたいと願うヴァン殿であったが、どこから子供の泣き声
が聞こえてきた。
﹁この声って子供達の声じゃないか!?﹂
﹁だいぶ近いぞ! まずはこの周りを探してみよう!﹂
1432
ムスタディオ殿が周りを首をキョロキョロして探してみると、大
きなドアがある事を肉眼で確認したのである。しかもこのドアはセ
ーフティーロックがかかっているため、この中に子供達が閉じ込め
られていると、予測しているヴァン殿であった。
﹁もしかして、このドアの向こうに閉じ込められていないか!?﹂
﹁しかもセーフティーロックじゃないかよ! これじゃあ簡単に開
きそうにないぞ!﹂
まさか、便利なセーフティーロックが時には、不便なものになる
なんて思いも寄らなかっただろう。
こうなったら自力でこのドアをぶち抜くしかないと考えていたム
スタディオ殿であったが⋮⋮。
﹁待って! こういうドアは私達に任せて!﹂
そう言ってアーシェ嬢はミニスカ失禁した後に、おしっこでドリ
ルミサイルを生成したのである。レフィア嬢とオヴェリア嬢もそれ
と同じことをしていたのだった。
﹁失禁魔法少女にはこういう魔法だって⋮⋮!﹂
﹁できるんだからね!﹂
そのおしっこドリルミサイルは、セーフティーロックされていた
ドアを簡単にぶち抜いてしまった。
ムスタディオ殿は唖然する暇はないと言わんばかりに、その中へ
入っていった。
﹁助かったぜアーシェ達! このまま子供達を救出しようか!﹂
1433
しかし、ヴァン殿はある事に気付いてしまった。
﹁おい、ちょっと待って! この子供の声、テープレコーダーによ
るものじゃないか!﹂
思わず耳を疑ってしまったその他のメンバーが近づいてみてみる
と、地面には再生しっぱなしのテープレコーダーが置いてあった。
しかもそのテープレコーダーからは、子供達の泣き声が録音されて
いたので、思わず罠に嵌ったと気づくのであった。
﹁そんな⋮⋮!? 罠だったの!?﹂
﹁チキショウ! なんてこった!﹂
ショックを受けるオヴェリア嬢に悔しさを見せるヴァン殿。
しかしその後に、思わぬ人物が姿を見せるのであった。
﹁ようやく見つけたぞ、失禁魔法少女と童貞男子! 今日こそ貴様
達を殺してやる⋮⋮!﹂
﹁お前は中沢蔵人! 生きていたのか!﹂
その人物とは、エロス・マギカに一回倒された中沢蔵人の姿であ
った。
もしかしてこの男が今回の爆破事件を起こしたのか⋮⋮、と考え
るヴァン殿だったが、中沢はこの目的を語りかけてきたのは、その
後の事である。
﹁その通りだ。俺は貴様達に前回負けた屈辱を晴らすために、この
メキシコシティーで爆破テロを起こしたのだ! 何せ俺は今、お前
達を倒す力を手に入れたのだからな!﹂
1434
そう言って、ナイトドールを召喚するヴァン殿達に対して、妖術
を発動させる中沢。
﹁なるほどな。今回の事件はお前の仕業だったんだな!﹂
﹁この事を知ったからにはあなたを生かしておくわけにはいかない
わ!﹂
be
continued−−−
いよいよ決戦の火ぶたが切られようとしていたのであった。
−−−to
1435
163−3
ついに幕を開けたメキシコシティーでの決戦。
アーシェ嬢達5人は、中沢の憎しみの炎による攻撃を喰らおうと
していたのだったが、何とか失禁魔法で持ちこたえているのである。
﹁ふはははは! 貴様達も苦しめ! 憎しみで生まれたこの俺の紅
蓮の炎でな!﹂
﹁何を勝手な事を! 貴方の様な身勝手な殺人鬼を野放しにする私
達とは思わないで!﹂
中沢が放つ憎しみの炎の攻撃に対して、アーシェ嬢のミニスカ失
禁魔法によって生成されたおしっこの不死鳥が、ガードしていた。
その反撃としてレフィア嬢のミニスカ失禁によって生成されたおし
っこの電気触手が、中沢を攻撃していった。
﹁いつまでもあなた方の様な悪党の思い通りに動くと思ったら大間
違いですわよ! 私達のミニスカ失禁魔法であなた達を成敗します
わよ!﹂
しかし、当の中沢はレフィア嬢の攻撃を回避しながら、傲慢な態
度でエロス・マギカの事を見下すせりふを吐いてばかりいたのだっ
た。
﹁貴様達の様な虫けら共には醜い死が相応しい! 貴様達にもこの
地獄の炎の恐怖を味合わせてやる!﹂
中沢の炎による攻撃がどんどん強くなっていき、ヴァン殿とムス
1436
タディオ殿に襲い掛かってきたのである。しかし、ヴァン殿はマジ
カルブーメランの遠距離攻撃で、ムスタディオ殿はマジカルスナイ
パーライフルの精密射撃で、その攻撃を弾き返したのであった。
その激しさは、まだ勝負は始まったばかりだと言うのに白熱とし
ていた展開が見えていたのは、気のせいかと、疑問を疑うほどであ
る。
﹁いいえ、ここで消えるのはあなたの方よ! 憎しみで戦おうとし
ている人間なんかに負ける私達なんかじゃないわ!﹂
﹁そうやって自分より弱い人を見下す人間の居場所はありませんわ
!﹂
オヴェリア嬢のミニスカ失禁魔法が中沢に向かって、発動してい
た。
その内容はオヴェリア嬢のおしっこで生成された風車が、中沢に
向かって飛んでいくというとんでもない失禁魔法である。その風車
は中沢の肉体を切り刻んでいった。
それに続いてレフィア嬢のおしっこで生成された雷の矢が、中沢
の両腕に向かって飛んでいき、見事に打ち抜いたのである。
﹁ぐわあああああ!﹂
﹁さあ認めろ! お前は負けたんだ! 自分自身の憎悪によって汚
染された醜い心と、己自身に立ち向かえない自分の弱さに!﹂
ムスタディオ殿が中沢の頭に向かって精密射撃を行おうとしたそ
の時、大きな雷がムスタディオ殿を直撃してしまった。
﹁何が起こったの!?﹂
﹁失禁魔法少女! 俺との決着も忘れないでもらおうか!﹂
1437
何と中沢と同じく、エロス・マギカに倒されたはずの森の姿が戦
闘ロボットと一緒に参上していたのであった。しかも前とは別に、
パワーアップしているみたいである。
﹁なんてこった、こんな時に増援かよ!﹂
be
continued−−−
この戦い、簡単に終わる事はないようだ。
−−−to
1438
163−4
﹁さてと、ここからは俺の時間とさせて、前の戦いでの借りを返さ
せてもらおうか!﹂
中沢が森の後ろに下がった後にアーシェ嬢達はさらに警戒したの
だが、戦闘ロボットが無数襲ってきたのだった。必殺魔法で次々と
戦闘ロボットを撃破していったのはいいのだが⋮⋮。
﹁倒せる物なら倒してみろ! 俺達は館山市を焼いたお前達に対す
る怒りで一杯なんだ!﹂
﹁ふ、感情に任せて戦うのはまるで戦闘経験が浅い子供だな!﹂
森はムスタディオ殿の精密射撃を軽々と回避しながら、バイクで
ムスタディオ殿に体当たりをかましてきた。当然ムスタディオ殿は
大きなダメージを受けたと同時に、後ろの方向へと大きく飛ばされ
てしまった。
﹁ムスタディオ!﹂
﹁そんな! なんて強さなのよ!﹂
森の信じられないほどの強さを目にしたディリータ殿とアーシェ
嬢は、その光景を見てムスタディオ殿の心配すると同時に、奴の強
さに唖然としていたのである。その光景を見ている暇の無い様であ
るオヴェリア嬢はすぐさま、おしっこの風車を森に飛ばして攻撃し
たのである。
﹁この程度で倒れる私達だと思わないで! あなた達の様な悪党が
1439
存在しているだけで許せない!﹂
﹁なかなかの魔法だ! だが、まだまだ甘いな!﹂
森はその失禁魔法を金属バットで次々と弾き返した後に、オヴェ
リア嬢に対してバイクで突撃攻撃を食らわせたのである。後ろに大
きく弾き飛ばされたオヴェリア嬢のダメージはとても大きかったも
のだった。
﹁この外道! よくもオヴェリアを!﹂
レフィア嬢はおしっこで生成された触手と雷で森を攻撃しようと
したのであったが、軽々と回避されてしまった後に、またしてもバ
イクで体当たりされてしまうのである。この攻撃によって受けたダ
メージはあまりにも大きすぎたようである。
﹁どうしたエロス・マギカ! お前達が得意のはどうしようもない
くらいの性欲だけか!?﹂
﹁この野郎! さっきから黙って聞いていれば好き放題言いやがっ
て!﹂
ディリータ殿の高速居合が森に炸裂させようとしたのだが、森は
軽々とスピードを生かして回避した後に金属バットで、ディリータ
殿を連続で攻撃していった。
﹁どうだ! これでこの世に存在していいものは力と頭脳ある者だ
けだという事が分かっただろう!﹂
﹁ち、ちきしょう!﹂
そう言っている森が、倒れているディリータ殿にとどめを刺そう
としたその時、巨大な雪の結晶が森めがけて猛スピードで飛んでい
1440
くのである。
間一髪で回避した森だったが、その巨大な雪の結晶はまだたくさ
ん飛んできたのである。
﹁何!? まさかここにも失禁魔法少女がいるのか!﹂
﹁その通りよ! 貴方の様な自分より成績の低い人や、弱い人を見
下している輩なんかに勝利を掴む資格などないわ!﹂
その声を聴いたアーシェ嬢は、声の主が分かった瞬間にその姿の
持ち主を見つめた。アーシェ嬢が見つめていた方向には失禁魔法を
発動させて、おしっこで雪の結晶を生成していたリノア嬢の姿があ
った。
しかも中沢の生首を、リノア嬢のおしっこで生成された触手で繋
がれていたのだ。
﹁まさか、中沢を倒したのか!?﹂
﹁あなたは私達を怒らせた。その報いを受けてもらうわよ!﹂
be
continued−−−
リノア嬢の怒りが覚醒を果たしていた。
−−−to
1441
163−5
中沢の首を打ち取ったリノア嬢の失禁魔法の威力は、この空気を
恐ろしさでいっぱいになってしまうほど凄い物である。まるで恐怖
の魔女が邪悪なオーラを纏って覚醒したかのような雰囲気だと、ム
スタディオ殿達が思ってしまうのは無理もないであろう。
﹁さてと、あなたにはどの様な報いを受けてもらおうかしら?﹂
﹁なかなかの殺気だな! だが、この戦いは力と頭脳のある者だけ
が弱者と愚か者を裁く権利があるとお前に教えてやろう!﹂
森はバイクでリノア嬢に突っ込んできたのだが、その攻撃はすぐ
に無駄だと分かるのはその瞬間である。
何とリノア嬢の地面が、スケートリンクみたいに氷が張られてい
たので、森はバイクに乗ったまま滑って転んでしまうのである。
﹁ぐわああああ! これは貴様のおしっこなのか、失禁魔法少女!﹂
森がそうリノア嬢に対して語った瞬間、地面の氷の冷たさが大き
くなってきているのが確認され始めたのである。ムスタディオ殿は
この時にリノア嬢がマジギレしている事に気付いていたのだった。
﹁マジでやばいぞ! リノア嬢が本気で怒ってるぞ!﹂
﹁ああ、今の俺でも一目見ればわかるぞ!﹂
しかし、マジギレしているのはアーシェ嬢とレフィア嬢にオヴェ
リア嬢も同じであった!
1442
﹁あなた達がやっているのはこの世界に住んでいる人達を、暴力で
自分達の都合のいいようにしているだけじゃない!﹂ ﹁私達の心には今でも館山市をあなた達に核爆弾で焼かれた怒りと
悲しみが残ってますわ!﹂ ﹁この怒りの一撃で、あなた達の悪事を止めてみせるんだから!﹂
魔法力を覚醒させて、目をペンライトの如く光らせたアーシェ嬢
達4人は、人間とは思えないスピードで森に近づき⋮⋮。
﹁な、なんだとおおおお!?﹂
﹁少なくともあなたは私達の仲間の大切な人を焼き殺した!﹂
アーシェ嬢は、おしっこで無数の炎の剣を生成して、それを真っ
直ぐに飛ばして森に突き刺せば⋮⋮。
﹁ガハ!?﹂
﹁貴方の様なクズがいるからみんなの心に悲しみができたりするの
よ!﹂
オヴェリア嬢はおしっこで無数の風の剣を生成して、それを回転
させて竜巻を発生させて森を包んで吹き飛ばすと⋮⋮。
﹁私達の大切な場所を焼かれた怒りの恐ろしさ、あなたならわかり
ますわよね⋮⋮?﹂
﹁にぎゃああああ!﹂
レフィア嬢はおしっこの雷の鞭で、森を数回叩きつけたのである。
この様な疾風怒濤を思わせる失禁魔法の連続攻撃の威力にムスタ
ディオ殿とヴァン殿は唖然とするばかりである。
そして、必殺の一撃魔法ショーのフィナーレの瞬間が訪れようと
1443
していた。
﹁この怒りの一撃、あなたにも味合わせてあげるわ! 受けてみな
さい、私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
氷の翼を生成して空を飛んでるリノア嬢はおしっこで、氷のシャ
ンデリアを生成して森の頭上に落としてしまった。当然の如く森は
そのシャンデリアの下敷きになってしまった。
﹁ぐわあああ!﹂
﹁レイシング・ブリザード!﹂
リノア嬢がそう叫んだ瞬間に大きな爆発を発生させて、森を焼き
払ってしまうのである。
be
continued−−−
こうして、メキシコシティーの戦いは幕を閉じたのである。
−−−to
1444
163−6
森を倒したリノア嬢は、すぐさまラファエルの艦長室にいたシド
指令に今回の戦いを報告していた。凄まじい失禁魔法で森を撃破し
たリノア嬢は、いつもの大人しい女の子になっていた。
﹁以上で報告を終わります。シド指令、私はこれにて失礼させてい
ただきます﹂
﹁ご苦労だったリノア君。禁断の部屋でローザ君とファリス君とリ
ディア君が休んでいるはずだから、君も顔を出しておいた方が良い﹂
シド指令がそう言うとリノア嬢は、笑顔で軽く頭を下げた後に艦
長室を退室していった。さっきまで森との激しい戦闘を繰り広げて
いたので、酷く疲れていたのかなと心配していたシド指令だったが、
余計な心配みたいである。
﹁シド指令、デビルロマイアの動きがますます激しくなってきたか
ら油断は出来ない状況になってきたな﹂
﹁そうだな。取り敢えず今は失禁魔法少女達に心の疲れをとって貰
おう﹂
シド指令はそうつぶやくと、懐から新しくできあがった一枚の写
真を撮りだしていた。
﹁館山が焼けてしまってもうどれ位経つのかな?﹂
﹁さあどうだろうか。これにはちょっと考えてはいなかったよ﹂
そう言って、テーブルに座っていたドーガ長官はワインにグラス
1445
を注いで、飲み干していく。
﹁今の皆は、相良先生や館山市の皆が殺されてしまった事を今でも
悲しんでいるだろうな﹂
﹁大丈夫だ。失禁魔法少女達によるミニスカ失禁が彼等の心を癒や
してくれるだろう﹂
リノア嬢はようやく禁断の部屋へと入っていった。
そこにはお互いのおっぱいを揉み合いながらミニスカ失禁と百合
キスしているローザ嬢とファリス嬢、リディア嬢とアルマ嬢の姿が
あった。
﹁お疲れ様、リノア。さっきまで戦っていたから余程疲れていたん
じゃない?﹂
﹁ありがとうアルマ。じゃあ早速私にもミニスカ失禁しながら百合
キスをしてよ。もう私、性感帯が壊れそうになっちゃった﹂
そう言ったリノア嬢はミニスカ失禁した後に、体をよろめかせて
顔をリンゴみたいに赤く染めるのだった。そんな彼女に対してリデ
ィア嬢は唇にキスをして、アルマ嬢はおっぱいを揉み始めたのであ
る。
﹁ふふふ、今夜も楽しく心を癒やしてね?﹂
continued−−−
今夜もまた、失禁魔法少女による危険な百合キスが始まろうとし
be
ていたのだった。
−−−to
1446
163−7
尻もちをついたリノア嬢のミニスカ失禁をきっかけに、今宵も失
禁魔法少女達の百合キスの晩餐が始まろうとしていたのである。ア
ルマ嬢とリディア嬢も、そんなリノア嬢に対して、彼女のおっぱい
に対してキスを始めたのであった。
﹁アルマにリディア⋮⋮、いきなり激しすぎるよ! もうこれ以上
やったら私壊れちゃうよ!﹂
﹁今は壊れたっていいでしょう? もう戦いは終わったんだから﹂
この禁断の部屋はもう既に、心を餓えた野獣の牢獄と化していっ
た。
ローザ嬢とファリス嬢もリノア嬢のおしっこでぬれた太ももを舐
め回し始めて、性感帯をそっと感じさせるようにしていくのである。
﹁ふふふ、リノアったらもうこんなに性感帯を刺激されてるんだね。
もう太ももがおしっこ塗れじゃないのよ﹂
﹁だってみんなが激しく私の体をあんな事するからでしょう!?﹂
リンゴのように顔を赤く染めているリノア嬢も性感帯の刺激を受
けながら語りだすが、アルマ嬢達の心の勢いはとどまる事はなかっ
た。まずはリディア嬢がリノア嬢に百合キスを始めたと同時に、ミ
ニスカ失禁をしてしまったのである。
﹁でもリノアだってこのミニスカ失禁は不老不死の失禁サキュバス
の権利だという事は分かってるはずでしょう? だったら問題はな
いでしょう?﹂
1447
﹁それはそうだけど⋮⋮﹂
困っているリノア嬢であったが、アルマ嬢がその隙をついてリノ
ア嬢のおっぱいを鷲掴みして、百合キスを開始したと同時にミニス
カ失禁を開始、ミニスカートからおしっこが滝のように流れてきて
おり、太ももから湯気がたくさん出てきたのであった。アルマ嬢は
性感帯の刺激を抑える事が出来なくなり、精神の限界が来てしまっ
たのだろう。
﹁私達は美織ちゃんやセナちゃん達に出会ってミニスカ失禁で色々
な人達の心を癒してきた。これからも傷ついた人たちの心を癒すた
めにミニスカ失禁を続けるんだから!﹂
ファリス嬢とローザ嬢も、順番にリノア嬢の唇にキスをしてミニ
スカ失禁してしまうのである。
やはり彼女達も、リノア嬢がアルマ嬢とリディア嬢と百合キスし
ているのを見て性感帯が覚醒してしまったのであろう。
そんな彼女達のやり取りを見ているかのように、3人の人影が中
に入ってきた。
﹁リノアだけずる∼い! 私達もミニスカ失禁しながら百合キスし
たいな∼!﹂
﹁っていうか私達もねぎらって∼!﹂
﹁嫌だとは言いませんわよね?﹂
アーシェ嬢にレフィア嬢、オヴェリア嬢が乱入してきて、今夜も
熱い百合キスとミニスカ失禁が期待できそうな夜を過ごせそうな気
がしてきた。
その期待に応えるかのように、アルマ嬢がレフィア嬢に百合キス
と乳揉みしながらのミニスカ失禁をしているのであったため、ドキ
1448
ドキしそうな展開が見えてしまっている。
﹁アルマったら激しいですのね。楓君だったら完全にドキドキパワ
ーを覚醒してしまう可能性が出てきますわね﹂
﹁でもアリエルがいるからね∼。私達は他の人をドキドキさせちゃ
おうよ!﹂
楓殿の名前が出てきた瞬間に、アリエル嬢達の存在がいかに楓殿
にとって大切だったのか、改めて考えていた。どれだけ楓殿はアリ
エル嬢やシフォン嬢と固い絆で結ばれているのか、さすがの彼女達
も白旗を上げるしかなかっただろう。
でも今は、百合キスとミニスカ失禁で楽しみを味わう事を専念す
るしかないだろう。
﹁今回のバトルでは私達も色々と魔法力を消費しちゃったからね∼
! もうくたくただよ!﹂
﹁じゃあ私達が色々と癒してあげるわよ! 用意はいいかしら?﹂
ファリス嬢はそう言うと、アーシェ嬢の唇にキスをして、おっぱ
いを揉み始める。
するとファリス嬢とアーシェ嬢のスカートからおしっこが大量に
流れてきて、足元に大きな水溜りができていた。今までの苦しみと
悲しみを絞り出すかのように、性感帯を刺激され失禁してしまった
のだろう。
﹁ふふふ、こんな夜を過ごせたのは何日振りかな∼?﹂
﹁私は数えてなかったからわからないよ∼!﹂
ローザ嬢とオヴェリア嬢もお互いのおっぱいを揉み合いながらミ
ニスカ失禁と百合キスをしていたのである。彼女達の太ももは既に
1449
おしっこ塗れとなってしまっており、湯気があちこちと発生してい
た。
今夜もまた、熱い百合キスはまだ続くだろう。
be
continued−−−
そして次の舞台はコスタリカである。
−−−to
1450
Phase164−1 森林に埋もれるカレーライス
サル達が元気に動き回るコスタリカの森林カフェで、アーヴァイ
ン殿とパンネロ嬢は資料を広げて今後の対策を絞っていた。何やら
デビルロマイアがこのコスタリカで、テロらしき悪行を行っている
らしく、暴動を繰り出しているとの事であった。
﹁全くデビルロマイアめ! こんな自然あふれる場所で悪行をして
るのか!﹂
﹁怒るのは戦闘中だけにしましょうよ。ここで大声を上げたらお客
様に迷惑がかかるでしょう?﹂
確かにこの森林カフェは一般客が使っているのだから、こんなと
ころで大声を上げたら言語道断であり、大迷惑になってしまうのは
間違いない。そんな中、遅れてやってきたリュック嬢とセルフィ嬢
もこの会話に入り込んでくる感じで言葉を述べ始める。
﹁それにしてもデビルロマイアは何でこんなところで悪事を働くの
かな? 大都市だったらおかねがたくさんあるはずなのに⋮⋮﹂
﹁もしかしてコスタリカに徳川埋蔵金を超えるお宝があったりして
∼!﹂
その様な会話をしていたその時、店の中から信じられない放送を
耳にしたのである。
﹁皆さん、この付近に暴動らしきテロ行為が発生しました! 大至
急、ここから脱出して安全な場所へと非難してください!﹂
1451
この放送を聞き、アーヴァイン殿達の目つきが急に変わり、店の
外へと出たのである。
﹁もしかしてデビルロマイアがまた暴動を起こしたのか!?﹂
﹁全く、とんでもない連中ね!﹂
こうして一行はナイトドールを召喚して、現場へと向かうのであ
った。
﹁コスタリカで暴動が発生した! 僕達も急いで現場へと向かい、
デビルロマイアを迎え撃つんだ!﹂
その一方で慶輔殿は佳恵嬢と広海殿と麗奈嬢を連れて、ナイトド
ールを召喚して暴動が起きた現場へと向かっていくのであった。し
かも朝起きた直後だったので、コンディションがただままならぬ状
態だったので、全力で戦うのが難しい状態である。
﹁全く、なんでこんな時に悪事を働くわけよ!﹂
﹁そんな事言ってる場合じゃないでしょう!? もしこれ以上人が
犠牲になったら私達の責任なんだよ!?﹂
麗奈嬢の言うとおり、館山市で多くの人が犠牲になってしまった
出来事を経験してしまっているエロス・マギカの面々はデビルロマ
イアに対して、激しい怒りを感じ始めているのである。
もうこれ以上犠牲者を出したくないと願っているエロス・マギカ
の面々は、逃げは許されなかった。
be
continued−−−
﹁待ってろ、デビルロマイア! お前達の悪事は僕達が打ち砕く!﹂
−−−to
1452
164−2
コスタリカの街並みで起こった暴動の現場へとナイトドールで移
動する慶輔殿達4人はすぐさまアーヴァイン殿と合流して、シド指
令から状況を聞いていた。
﹁慶輔君、今のところコスタリカの暴動はデビルロマイアの戦闘ロ
ボットが数十台いるとの事だ! 怪我人はもう既に10人も出てい
るから、できるだけ討伐を頼んだよ!﹂
﹁任せてください! シド指令は僕達が討伐を終えた後に怪我人の
治療ができるように準備をよろしくお願いいたします!﹂
通信を切った後に慶輔殿は、ナイトドールの加速装置を最大限ま
で上げて、暴動発生場所へと向かうのである。しかし、リュック殿
が遠くの距離から何やら見つけているようであった。
﹁慶輔さん、あそこの方に煙が出てきていませんか?﹂
﹁もしかして、デビルロマイアはここで暴動を起こしているのか!
?﹂
考えられる事はそれだけしかなかった。
あの場所で煙が出てきているという事は、デビルロマイアが悪事
や暴動を起こしているのは間違いはなかったと思っている慶輔殿。
もはや奴らを倒すのに躊躇う必要はないと確信はできていたので
ある。
﹁慶輔さん、デビルロマイアの連中が暴動を起こしている場所が分
かったから、奴らにもう手加減はする必要はありませんよね!?﹂
1453
﹁勿論だ、館山市を焼かれた怒りはいまだに残ってるはずだ。この
まま一気に攻め込もう!﹂
セルフィ嬢の質問に対して、慶輔殿はそう答えた後にみんなに号
令をかけて、煙が立っている場所へと向かっていくのであった。
一刻も早く、デビルロマイアが大きな被害を与える事を阻止する
ために⋮⋮。
﹁やれやれ、コスタリカにはよほど大したものはないから、この博
打は俺の負け当然だな﹂
﹁さてと、早く終わらせて一杯やるか!﹂
コスタリカの暴動の犯人は、以前慶輔殿達によって倒されたはず
の藤勝と山下の姿があった。しかも奴らは依然と戦った時よりも妖
力を蓄えており、さらなる強力な精神を持っていたのである。
﹁ところでエロス・マギカの奴らはまだ来ないのか? もうそろそ
ろ来てはいいはずであるぞ?﹂
﹁あいつらめ、今度来たら葬ってやるわ!﹂
しかも市村と山川の2人も、前より強くなったと言わんばかり、
強力なオーラを引き出しているのだった。
﹁さてと、今度の博打も色々とありそうだからな!﹂
be
continued−−−
こいつらはますます強力な強敵となりそうである。
−−−to
1454
164−3
藤勝はコスタリカの首都を暴れている戦闘ロボットの指揮を取っ
ており、あちこちの施設を破壊しまくっていたのである。もはや既
に街並みは壊れかけており、人民達は傷だらけのまま道路に倒れこ
んでいたのであった。
﹁ははは、愚民共め! 傷だらけのまま倒れてきておるぞ!﹂
﹁こうなったらエロス・マギカの連中を探して、八つ裂きにしてく
れようぞ!﹂
山下と山川がエロス・マギカを倒したい一心なのか、それとも士
気が高ぶっているのか、興奮している様である。その様子を確認し
た藤勝は、冷静な判断と落ち着いた表情で言葉をかけた。
﹁まあ待てお前等。俺達がこれだけ暴れたんだからきっと怒りをこ
もった表情ですっ飛んでくるだろうさ。それまでこいつらを傷めつ
けて、デビルロマイアの恐ろしさを教えてやろうぜ﹂
﹁招致、周りを見回してみよう。きっと奴等がここまで来ているか
もしれん﹂
藤勝の言葉に反応して、山下、山川、市村は周囲を見渡している
と、何かが近づいているような音が聞こえてきたのか、首をキョロ
キョロしていた。しかもその音は、かなり速い速度で接近している
らしく、この異変は藤勝本人の耳にも入ってきた。
﹁もしかして奴らが到着してきたんじゃないのか!?﹂
1455
聞こえてきた音は、どこかの機械が猛スピードで攻めてきている
かのようである。山下の言葉通り、その予想は現実になってしまう
事が確認したのが、すぐその後の事だった。
﹁やはり来たか、エロス・マギカ!﹂
﹁このまま嬲り殺してくれるわ∼!﹂
その機械が猛スピードで近づいてくる音と同時に、連中が驚く暇
もなく、8機のナイトドールが、藤勝達に対して奇襲攻撃を仕掛け
てきた。エロス・マギカがやって来た事を、ついに奴らはこの目で
確認したのである。
﹁一斉攻撃だ、全員突撃!﹂
﹁OK!﹂
1機のナイトドールが雷を身にまとった瞬間、突撃してきたのを
きっかけに次々とナイトドールが突撃を仕掛けてきた。
﹁このまま一斉射撃!﹂
﹁OK!﹂
その号令と共に放たれたマジカルレーザーライフルから放たれた
レーザー砲は、烈火のごとく戦闘ロボットの半数を撃破していくの
である。そしてすぐさま、藤勝達の目の前に慶輔殿が集結した。
﹁お前達がコスタリカで暴動を起こしているのはもう分かってるん
だ! おとなしく罪を認めて自首するんだ!﹂
﹁ふ、俺達がこんな戦いようがある博打を放棄すると思うかい?﹂
慶輔殿の言葉に怖気つく様子を見せずに言葉で言い返す藤勝を筆
1456
頭に、山下達にはもはや闘志がみなぎってきたのである。どうやら
慶輔殿達と戦う気満々だろう。
﹁エロス・マギカ! 今度こそ貴様達を八つ裂きじゃ∼!﹂
﹁お前等を殺した後の酒はきっと極上の味がするだろうな!﹂
﹁おとなしく我々の野望の犠牲となってもらおうか、エロス・マギ
カ!﹂
山川、山下、市村の声を聴いた慶輔殿はそれに負けずと言葉を返
してきた。
﹁その程度の脅しに僕達は負けるつもりはない! これ以上悲劇が
繰り返されないようにお前達をここで打ち取らせてもらうぞ!﹂
be
continued−−−
コスタリカでの激闘が開幕した。
−−−to
1457
164−4
﹁さあ行くぞ! お前達を倒して、この悲しみを消してみせる!﹂
﹁面白くなってきやがった! その博打、勝ってやるよ!﹂
コスタリカで幕を開けた藤勝との第二ラウンドは、慶輔殿のマジ
カルレーザーライフルの乱れ打ちから始まった。華麗に回避する藤
勝に対して、麗奈嬢はマジカルアローの正確な射撃攻撃で狙い撃つ
のであったが、山下の棍棒で弾き返されてしまう。
﹁俺の実力はまだこんなもんじゃねえ!﹂
﹁ならば、当たるまで撃つわよ!﹂
佳恵嬢はマジカルスパークボムを大量に投げつけて、戦闘ロボッ
トを次々と撃破していくのだが、山川がどんどん戦闘ロボットを妖
術で召喚しているのできりがない状態が続いていくのでだった。さ
すがの佳恵嬢もこれだけ数を出されたらきりがないはずだろう。
﹁者ども∼! このゲスな輩を叩き殺せ∼!﹂
﹁やってみなさいよ! こっちはあんた達の悪行によってできた怒
りで一杯なんだから!﹂
そんな彼女達の後ろでは、市村の棒による連続攻撃によって苦戦
を強いられているアーヴァイン殿とパンネロ嬢が傷だらけの状態で
市村に攻撃を仕掛けていった。すぐに銃弾も底をついてしまった事
は言うまでもなく、その隙をつかれた2人は市村の疾風怒濤の攻撃
を受けて後ろに飛ばされる。
しかもセルフィ嬢とリュック嬢も瀕死のままである。
1458
﹁童貞男子達よ、勉強不足であるお前達には戦う力が残されてはい
ない。おとなしく降伏するがいい﹂
市村のセリフの後にリュック嬢は力強く否定しながら立ち上がる。
﹁確かに私達は勉強していないから学力もないし、あんた達みたい
な連中に敵わないかも知れない。それは私達も分かってる⋮⋮。﹂
そしてセルフィ嬢も痛みに耐えながら立ち上がって怒りの言葉を
市村にぶつける。
﹁私達はいくらでも侮辱しても構わない。でも、性癖趣味を持って
いるだけで、その人の人権と自由を否定したり、言葉の暴力で傷つ
ける事だけは許さない! たとえどんなに無謀だとしても、自殺行
為だとしても、自分達の快楽のためにその人達を傷つけるあなた達
は、絶対に認めない!﹂
彼女達の言葉から、精神がぼろぼろの状態で傷だらけのナイトド
ールを起こしながら、自分も力の限り戦うと言った自分の気持ちと
魂の叫びが見え始めた勇気ある姿勢に、偽りはなかった。
﹁例え、お前達が勝ったとしても、お前達を受け入れてくれる世界
はないかも知れんぞ。それでも戦うのか?﹂
市村の言葉と共に、再び戦闘ロボットが襲い掛かってきたが、ア
ーヴァイン殿とパンネロ嬢はマジカルスナイパーライフルを剣代わ
りにして、一線を食らわせる。
﹁それでも僕達は戦う! 絶対に、お前達を倒してその野望を打ち
1459
抜くからな!﹂
﹁そのために、私達は戦ってきたのよ!﹂
be
continued−−−
この戦いはますます熱くなりそうである。
−−−to
1460
164−5
戦いが始まって二時間が経過していまだに決着がつかず。
慶輔殿達は藤勝達の猛攻を何とかしのいでいたのだが、魔法力が
どんどん消耗していったため、いつ倒れるかわからない所まで来て
いたのである。
﹁く、このままいってしまったら僕達の魔法力が尽きてしまう! 何とかしなくては!﹂
﹁慶輔さん、このまま私がフォローします!﹂
セルフィ嬢のマジカルフレイルによるフォローによって何とか戦
闘ロボットの強襲を撃墜していった慶輔殿であったが、魔法力が尽
きかけていた状態だったため、あまり満足に攻撃できないでいた。
それでも何とか倒されないで戦う力は残っていたため、大事には至
らなかった。
﹁このままあのゲスな連中を叩き殺すのじゃ∼!﹂
﹁そんな事させません!﹂
山川が戦闘ロボット達に指示を出している中、麗奈嬢がマジカル
アローで戦闘ロボットの頭部を次々と打ち抜いていくのであったが、
そちらも魔法力を徐々に消費していったため、いつ倒れてもおかし
くない状態まで弱っていくのである。
しかし、リュック嬢のマジカルモーニングスターによる格闘攻撃
のお陰で、麗奈嬢の体力は何とか無駄な消耗を防げたのだった。
1461
﹁どうするのよ∼!? このまま戦ったら私達の魔法力が完全に無
くなってマジで倒れるわよ!?﹂
﹁心配するな佳恵! 何とか戦っていけば必ず勝機は見えてくるは
ずだから諦めるな!﹂
嘆いている佳恵嬢にそう言い聞かせる広海殿だったが、こちらも
魔法力を消耗しきっているため、倒れる寸前まで踏ん張れるだけで
精一杯の状態。もしこのまま長引いたら間違いなく負けるのは当然
だろう。
﹁ハ、このままだと俺達の勝ちだな! そろそろ博打の大勝負と行
くか!﹂
藤勝は何やら巨大なボールを持っていたのを、セルフィ嬢が肉眼
で確認したのだが、この後の山下の言葉で一気にエロス・マギカた
ちを絶望へと叩き込むのだ。
﹁お前達に館山市を焼いた核爆弾の威力を味合わせてやろう! そ
して地獄の鬼達と一杯やるんだな!﹂
﹁核爆弾だって!?﹂
その言葉に驚くアーヴァイン殿であったが、こんな卑劣な行為を
何も躊躇いもなく行おうとするデビルロマイアの行動に怒りを隠せ
ないのが本音だった。
﹁滅びよ、童貞共よ﹂
﹁やめろおおおお!﹂
藤勝がその核爆弾を投げ始めたところでもはや万事休すであり、
敗北感を覚えた慶輔殿達は完全に青ざめてしまった。このまま館山
1462
市と同じ悲しい記憶が蘇ってしまうのかと思ったその時、どこから
か光と闇のビーム砲が発射された。空が夜になっているためなのか
はっきりと肉眼で確認できて、しかもそのビームは徐々に大きくな
りつつあった。
そしてこのビーム砲は核爆弾を焼き尽くしてしまうのだった。
﹁もうこれ以上貴方達に私達の大切な人を殺させはしないわよ!﹂
﹁覚悟なさい! あなた達を叩き潰すのにもう私達はためらわない
からね!﹂
慶輔殿達には聞き覚えのあるこの声、その予感は的中した。
それを決定づけるがごとく、魔法力を覚醒させて天使と悪魔の翼
を生成させたセシル嬢とティナ嬢が、ミニスカ失禁しながらコスタ
リカの戦場へと降臨したのである。
﹁ようやく姿を見せたな失禁魔法少女!﹂
﹁このまま貴様達を八つ裂きにしてくれるわ!﹂
一体どうしてセシル嬢とティナ嬢が助けに来てくれたのか判らな
いパンネロ嬢は困惑していた。
︵一体どうしてあの2人は私達を助けに来てくれたの?︶
だが、彼女達の失禁魔法が覚醒しているという事に、この後気付
く事になる。
ティナ嬢がミニスカ失禁して足元におしっこの水溜りを広げた後
に、何やら映像が映し出された。
﹁何∼!? 我々の今までの戦いが映し出されているではないか!﹂
﹁私達の失禁魔法は見えない所で別の場所の様子を映し出す事もで
1463
きるし、録画だってできるんだから! もう言い逃れはできないわ
よ!﹂
そしてセシル嬢はおしっこで12の剣を生成した後に、笑顔のま
ま怒りのオーラを体から引き出したのである。
be
continued−−−
﹁さてと、慶輔たちを苦しめた罪、たっぷり償ってもらおうかしら
!?﹂
−−−to
1464
164−6
セシル嬢とティナ嬢が助けに来てくれたお陰で、慶輔殿に逆転の
チャンスが訪れた。
彼女達の失禁魔法によって、戦闘ロボット達は次々と倒されてい
き、あっという間に藤勝達だけとなってしまうのであった。こうな
ったら、全力で逆転勝利を目指していくだけとなった。
﹁ここまで来たらお前達を倒して、ここでの決着をつけさせてもら
うぞ!﹂
﹁こうなっちまったらとことんやるぜ。何せ俺達はこういう博打も
数が数え切れないほどやってるんだからよ!﹂
藤勝もセシル嬢とティナ嬢の参戦によって、どうやら本気を出し
てきたようであり、山川と山下も気合を入れて慶輔殿達に対して、
バズーカ砲で攻撃したのだが、セシル嬢のおしっこバリアでガード
されたのだ。
﹁そこまでだよ! 今度はあなた達が苦しみを受ける番だよ!﹂
セシル嬢のおしっこはやがて巨大な三日月形の刃へと姿を変えて、
山下と山川の持っている武器を斬り倒してしまい、市村の胴体を真
っ二つに斬り飛ばしてしまったのである。
﹁市村!?﹂
﹁よそ見している暇はあるの!? あなた達の死期はもう間近に迫
ってるんだよ!﹂
1465
ティナ嬢はおしっこでとがった触手を生成して、山川と山下に向
かって高速で無数の触手を飛ばして攻撃を開始。その触手は山川と
山下の体中を貫いていくのである。
﹁うがあああああ!﹂
﹁がああああああ!﹂
触手の一部が巨大な口を持った化け物へと変化して、山川と山下
を貪り食ってしまった。
﹁な、なんて恐ろしい失禁魔法だよこれ⋮⋮!?﹂
ティナ嬢の恐ろしさが交わった失禁魔法の威力に、アーヴァイン
殿は思わず背筋を凍らせてしまったのだが、慶輔殿の視線は既に藤
勝をとらえていた。
﹁藤勝! もうこれで残るのはお前だけだぞ!﹂
﹁上等だ! この博打、勝たせてもらうぜ!﹂
藤勝が日本刀を引き抜いた瞬間に、慶輔殿はアルティメット・エ
クスカリバーに魔法力を宿らせたのである。どうやらここで、藤勝
との決着をつけるみたいだ。
﹁さあ行くぞ!﹂
慶輔殿は人間とは思えないほどのスピードで藤勝に近づいた後に、
アルティメット・エクスカリバーによる斬撃を100回以上攻撃し
た後に、強力な一閃を食らわせると言う必殺魔法を藤勝に炸裂させ
る。
1466
﹁これが僕達の、愛と義のブレイブハートだ!﹂
﹁ぐおおおおおおおおお!﹂
その後、慶輔殿は両手から巨大なビーム砲を発射して、藤勝の肉
体を完全に消滅させたのだった。
﹁これでお前はもう終わりだ⋮⋮﹂
be
continued−−−
慶輔殿の冷たい言葉で、コスタリカでの戦いは終幕を迎えたのだ
った。
−−−to
1467
164−7
ラファエルに戻ってきた慶輔殿達はすぐさま会議室でドーガ長官
に、戦いが終わった事を報告していた。
﹁コスタリカの戦いはこれで終わりました。僕達も色々とダメージ
を受けましたが、藤勝達を倒せたのが、唯一の幸いです﹂
﹁ご苦労だったね。後の事は我々に任せて、君は少し休んだ方がい
い﹂
シド指令にそう言われた慶輔殿はすぐさま会議室を後にした。
ドーガ長官はその慶輔殿をみつめて、何かを思い出すかのように
語りだすのである。
﹁この慶輔を見たら、彼が初めてナイトドールに乗った事を思い出
すな﹂
﹁そうですね。きっと楓君達もこうやって大きくなっていくんでし
ょうね﹂
一方その頃、セシル嬢とティナ嬢は禁断の部屋でミニスカ失禁と
百合キスをしながら、戦いによって消費した自分の心と体を癒して
いたのである。
﹁もう、ティナったら激しすぎて性感帯が刺激されちゃうわよ∼!﹂
﹁ふふふ、そういうセシルだって体が震えてるじゃない!﹂
お互いにおっぱいを揉みながらでの失禁魔法少女達による夜の楽
しみなのだから、こういう時もあるはずだろう。やはり、女の子同
1468
士でのスキンシップはとてもいいものだと感じる瞬間だった。
﹁セシルちゃんにティナちゃん、今日の戦いお疲れさま!﹂
﹁美織ちゃんに愛理ちゃんじゃない! わざわざ声をかけに来てく
れてありがとう!﹂
しばらく経ってから美織嬢と愛理嬢が、禁断の部屋に入ってきた。
セシル嬢とティナ嬢の危ないスキンシップを見て自分達もやりた
くなってきたのかは置いといて、戦いのねぎらいをしてきたのだろ
う。
﹁今日も2人の失禁魔法は素敵だったわよ∼! 私達も危うく恐怖
失禁しそうだったよ!﹂
﹁もう、怖がらなくったっていいじゃないの! 私達は正義のエロ
ス・マギカなんだから!﹂
そう言ってセシル嬢は美織嬢におっぱいを揉みながら百合キスを
始めた。すると美織嬢は性感帯を刺激されたのか、ミニスカートか
らおしっこを大量に流してきたのである。
﹁セシルちゃんったら本当に百合キスが上手だよね∼!﹂
﹁そういう美織ちゃんだって、前よりミニスカ失禁がエロくなって
るよ﹂
美織嬢のミニスカ失禁が、セシル嬢の心を癒している間にティナ
嬢と愛理嬢がミニスカ失禁と百合キスをしていたのである。とても
女の子らしい可愛い演出である。
﹁今夜はじっくり私を癒してね?﹂
1469
be
continued−−−
そして翌日、事態は急速に事を迎えた。
−−−to
1470
Phase165−1 刻みかけられたミートスパゲティ
﹁慶輔、それって本当なの?﹂
﹁キューバの自衛隊基地でデビルロマイアが現れた事?﹂
一夜明けて、佳恵嬢と麗奈嬢が何かを知らせた慶輔殿に質問をし
てきた。
﹁ああ、これが校門様からもらった証拠の動画だよ﹂
隠密行動中である校門様一向からもらった動画をみんなに見せる
慶輔殿。
どうやら行動中のキューバでデビルロマイアの強襲をキューバの
自衛隊基地が受けているという情報は、エロス・マギカのみんなに
ラファエルの会議室が大激震するほどの衝撃が起こった。
﹁なあ、これって暴れているのは泉と天宮じゃないか!?﹂
﹁コイツらって草津で戦ったやつでしょ!?﹂
バッツ殿とセリス嬢は動画を見終わった後、動画に移っていた男
達の一部の事を思い出して、草津で戦った時の事を振り返ったので
ある。運良く彼等には、草津で戦った時の事を覚えていたので、簡
単に振り返る事が出来たのである。
﹁泉と天宮がキューバで暴れているのは分かった! 他にデビルロ
マイアの連中はいないかしら?﹂
慶輔殿から受け取った動画に眼を通したマリア嬢は、眼を見開い
1471
て他の人間を探していると、予想していた人物を見つけたのだった。
﹁この後ろにいるのって、加藤忠行っていう男じゃないかしら!?﹂
﹁何ですって!?﹂
その言葉を聞いたレフィア嬢はすぐさま、動画に瞳を向けてよく
見てみると、ありえない事が起きてしまった事に気付いてしまった
のだった。
﹁間違いありませんわ⋮⋮。加藤忠行です﹂
﹁レフィアさん、コイツの事を知ってるのか?﹂
ガイ殿は信じられないと言わんばかり、きょとんとしているレフ
ィア嬢に対して質問をすると、彼女は丁寧に説明したのだった。
﹁あの男は富山県で私の失禁魔法で倒したのですが、まだ生きてい
たなんて思いも寄りませんでした⋮⋮。でも、どうして死んだはず
の人間がここにいるかなんてまだわかりません⋮⋮﹂
﹁おそらくレフィアが戦った加藤忠行はクローンだろう﹂
軍師尿水が会話に割り込んでくるかのように、こう述べた。
﹁クローンだって!? でも一体何のためにあんな男のクローンを
使ったんだ!?﹂
﹁おそらくレフィアちゃんに加藤のクローンと戦わせて、奴に対す
るライバル心を持たせる事で、彼女と本物と戦う時に有利に仕向け
たんじゃないかなと思うでふ。この光景を見ればレフィアちゃんも
へこむんじゃないかなと考えたんだと思うでふ﹂
リナルド艦長がそう言葉を述べると、レフィア嬢は気持ちを切り
1472
替えてシド指令にお願いしたのだった。
﹁シド指令、私もキューバに行きます!﹂
﹁レフィア君、頼んだよ! それからアーシェ君にリノア君にオヴ
ェリア君。彼女のサポートを務めてやってくれないか!﹂
﹁フリオニールにスコールにルーネス。それからラムザ、君達もつ
いてきてやってくれ﹂
名前を呼ばれたメンバーが首を縦に振った瞬間、キューバでの戦
be
continued−−−
闘が幕を開けようとしていた。
−−−to
1473
165−2
キューバの自衛隊基地から響いたのは爆発音と自衛隊員たちが放
つ銃声と非難していた一般人の悲鳴であり、そこにいたのは草津で
戦った泉と天宮、以前レフィア嬢が倒したはずの加藤だった。
﹁ぶっ殺してやるぞクズ共!﹂
﹁加藤もなかなかの武勇ぶり、我々も負けずにひと暴れいたそうか
!﹂
その泉と天宮が攻撃しているのは、キューバの政府が自費で制作
した新型戦車と、1000人を超える自衛隊員達と警察官である。
しかし泉と天宮、加藤の前では月とスッポンと言わんばかりであり、
簡単に半分倒されてしまった。
﹁何手奴らだ、ものすごく強いじゃないか!﹂
﹁コイツら、完全に化け物だ!﹂
さすがのキューバの自衛隊員達も、泉と天宮と加藤の攻撃力に、
恐ろしさを感じてしまってるようだ。
﹁もうすぐ奴等もやってくるはずだ。その間にこの弱者共を殺して
資金稼ぎと行こうか!﹂
﹁承知だ。俺の天下の無双の槍を味合わせてやろう!﹂
天宮は体に縛られていた巨大な槍を取り出して、それを頭上で回
転させた後に、自衛官達を軽々と首をはねていくのだった。まさに
恐ろしさを感じさせる豪快な天宮の槍技だった
1474
﹁さてと、このまま一気にこいつらを全滅させてやろうか!﹂
﹁そんな事はさせない!﹂
どこからか聞こえてきた声に泉はびっくりする事もなく、自分達
の敵がやって来た事を確信したかのように、落ち着いたセリフを呟
くのだった。
﹁フ、どうやら奴らが来たみたいだな﹂
そしてバラの棘が空から無数泉に向かって降ってきたのだが、泉
は日本刀の一振りだけで棘を全て切り払ってしまったのだった。
﹁まだこれだけじゃないからね!﹂
紅葉の炎の弾が空から降ってきて、着弾と共に無数の炎の塊が周
囲に飛び散った後に、青色の巨大な一閃がデビルロマイアの戦闘ロ
ボット達の群れの周りを駆け巡った。
﹁このまま焼け落ちちゃえ!﹂
その炎の塊は瞬く間にデビルロマイアの戦闘ロボット達を倒して、
天宮の槍攻撃を行わせるのに十分だった。そしてすぐさま、フリオ
ニール殿を筆頭に8人の騎士達が泉の目の前に集結したのである。
泉は彼らの怒りが籠った表情を見た途端、目を見開いたと同時に、
草津で戦った時のメンバーが違うかもしれないが、今まで見た技を
見て確信した。
﹁ようやく姿を見せたか、失禁魔法少女にエロス・マギカ!﹂
1475
泉は笑みを浮かべた瞬間に、日本刀をフリオニール殿に向けたの
だった。
﹁俺達はお前達の野望の内容などに興味はない。でもその野望のた
めに多くの人達の犠牲をしてきた事と、楓君の大切な人達を核爆弾
で焼き殺した事だけは許さない!﹂
怒りの表情を露にしたフリオニール殿に対し、泉と天宮に恐怖心
は全然なかった。それどころか、闘志を心に込めた表情を見せたの
である。
﹁散っていった弱者のために戦うか。それも一興!﹂
﹁ならば、俺の槍攻撃と共にお前の想いを貫いてやる!﹂
泉と天宮の悪意のこもった台詞に、アーシェ嬢はカチンときたと
同時にミニスカ失禁で炎を生成し始めたのだった。
﹁あなた達は人の命を何だと思ってるの!?﹂
それに続いてオヴェリア嬢とリノア嬢はミニスカ失禁で魔法弾を
生成しながら怒りのこもった言葉を続けた。
﹁みんなの命はあなた達の道具なんかじゃないのよ!﹂
﹁あなた達の野望のせいでみんなはどれだけ悲しい思いしてきたか
分かってる!?﹂
風の刃と氷のナイフが生成されたと同時に、天宮は戦う気満々と
言わんばかりに、巨大な槍を失禁魔法少女達に向けて強烈な言葉を
ぶつけた。
1476
﹁ならばお前達と俺達が、強者にふさわしいかここで決着をつけて
やろうか!﹂
最後は頼もしい男性陣達がその言葉に対抗した。
﹁呆れたおっさんだな! じゃあ聞くけど暴力で自分より弱い人達
を傷つけてるあんたらは強者だと言うの?﹂
﹁こんな歪んだ精神の持ち主が理想を持ってるだなんて信じられな
いんだけど!﹂
﹁お前達は心の美しさを忘れている!﹂
奇麗事同然の台詞の数に、耳が痛くなった表情を見せない泉だっ
たが、それどころか余裕な表情を見せつける。
﹁お前達の心の強さが我々と戦うのにふさわしいかも知れんな! さてと、この世界に生き残るのは我々とお前達、どちらかな?﹂
だがそれも負けずと言わんばかりに、フリオニール殿は武器を懐
から取り出した。
﹁それでも俺達は戦い続ける! 例え、俺達は世界から見放されよ
うとしてもお前達の様な悪の心を持った人間達が、罪のない人達を
傷つけている限り、俺達は諦めない!﹂
そう言ってフリオニール殿は、魔法力を覚醒させた状態で、体全
体から金色のオーラを引き出してきた。
﹁さあ、今こそ雌雄の時ですわ! あなた達の悪事、私達のミニス
カ失禁で葬り去りますわよ!﹂
﹁どうやらその時のようだな! 我が奥義を味わえ!﹂
1477
be
continued−−−
キューバでの戦いが幕を開けるのだった。
−−−to
1478
165−3
﹁もう許さないぞデビルロマイア!﹂
﹁お前達の悪事をここで打ち破ってやるからな!﹂
いよいよ幕を開けたキューバでの決戦。
まず初めに距離をとったスコール殿とルーネス殿が、戦闘ロボッ
トを召喚して強襲を仕掛けてきた泉に切りかかろうとしたが、泉は
予想もつかない攻撃に出た。
﹁では、まずは一つ! 目にものを見せてやろう!﹂
泉のの持っているガトリング砲から無数の銃弾が放たれ、それが
スコール殿とルーネス殿に直撃して、わずかなダメージを与えてし
まったのである。それでも気にしないでスコール殿とルーネス殿は
泉を攻撃しようとしたのだが⋮⋮。
﹁ちょっとなんだよこれ!﹂
﹁動きが全く鈍くなってきやがるぞ!﹂
彼等のナイトドールの速度が遅くなってしまっており、この隙を
突いて、泉はフリオニール殿に猛攻を仕掛けてきたのだった。
泉の猛攻によってダメージを受け続けたフリオニール殿であった
が、覚醒した魔法力によってダメージは半減されていたのだった。
そんなフリオニール殿を助けるためにリノア嬢はミニスカ失禁魔法
で氷の手裏剣を生成して、泉に攻撃しようとしたのだったが⋮⋮。
﹁クズが! 調子に乗んな!﹂
1479
加藤が、猛攻でリノア嬢の手裏剣を簡単に破壊した。
﹁まさかお前達がここまでやるとはな、ならばこの俺の天下無敵の
槍でお前達の闘志を貫いてやろう!﹂
天宮はエロス・マギカの事を知っていたのだろうか、リノア嬢に
対して、槍を豪快に振り回して威嚇した後、槍をリノア嬢に向けて
挑発を開始したのである。そんな中でレフィア嬢がミニスカ失禁し
た後に、おしっこで雷の鞭を生成して加藤の動きを止めようとした。
﹁加藤忠行! 私の魔法であなたを再び葬りますわよ!﹂
すると、雷の鞭は加藤の胴体に向かって激しい攻撃が開始された。
﹁なめるなよこの野郎!﹂
﹁そうはいかない! お前達の野望を美しく葬る!﹂
ラムザ殿のバラの鞭が加藤に対して大きな攻撃を食らわせた後に、
オヴェリア嬢がミニスカ失禁魔法で風のプロペラを生成していた。
﹁ラムザ! 私もコイツを攻撃させて!﹂
﹁頼む、加藤は必ずレフィアを攻撃するつもりだから、完全に動き
を止める!﹂
ラムザ殿はオヴェリア嬢を見ると、加藤がリノア嬢とレフィア嬢
に襲い掛かろうとしているところが見えた。一度レフィア嬢に倒さ
れたとはいえ、加藤の暴力による戦闘能力は予想以上だった。
すると刃物が地面に突き刺さるような音が聞こえてきたので、振
り返るとそこには天宮が、心の闘志を覚醒させながら、槍を地面に
1480
突き刺していた。
﹁ここにも失禁魔法少女がいたのか。ならば、お前達にも天下無双
の槍を食らわせてやろう!﹂
﹁言ってくれるじゃないか! 僕達の心に館山市を焼かれた怒りが
まだ残ってる事は分かってるだろうな!?﹂
ラムザ殿の怒号が、キューバの空を通じて天に届けられた時、魔
法力を覚醒を告げる瞬間が見えてきたのである。この戦いはますま
be
continued−−−
す熱くなってきたのだった。
−−−to
1481
165−4
ラムザ殿の怒りと共に、バラの鞭が泉に向かって襲い掛かるのだ
ったが、泉は日本刀で切り払った後に速攻で強襲を仕掛けた。何と
かラムザ殿はリノア嬢の失禁魔法によってガードされたのだったが、
未だに泉にダメージを与えるような攻撃はできなかった。
﹁まだあいつらに大きなダメージを与える事はまだできていない!
このまま一気に攻めかかるぞ!﹂
﹁了解よラムザ! あいつ等だけは許しておけないから全力で行く
から!﹂
そう言ってリノア嬢は失禁魔法で氷の矢を生成した後にそれを泉
に向かって飛ばしていくのであったが、本人に斬り払いされていく
のである。
﹁フ、まだまだ甘いな!﹂
﹁この様な連中に、こんな強い乙女達が存在していたとはな。なら
ば、このまま戦わせてもらおうか!﹂
泉と天宮はリノア嬢の失禁魔法の威力に自分達に対する怒りを感
じたのか、彼女に対する警戒心を強くして言ったようであったが、
加藤は全く気にしておらずにレフィア嬢だけを狙っているようだっ
た。
﹁ぶっ殺すぞおらあ!﹂
﹁加藤忠行! あなたとの決着、ここでつけますわよ!﹂
1482
レフィア嬢のおしっこで生成された雷の鞭は加藤の肉体に素早く
攻撃しており、わずかながらダメージを与えていったのだった。し
かし、肝心な事にまだ致命傷を与えるほどのダメージは届いていな
かった。
加藤の中にあるレフィア嬢の怒りが、加藤自身を守ってるのだろ
う。
﹁なんてしぶとい連中なんだ! このままじゃらちが明かないよ!﹂
﹁この加藤ってやつが一番厄介だな! レフィアの失禁魔法を喰ら
ってもまだ立てるなんてさ、まるで化け物じゃないか!﹂
フリオニール殿とスコール殿が考えている事はただ一つ。
それは泉と天宮豪傑二人を倒して、あの加藤と言う化け物をいか
に倒すかという事だろう。何せ加藤はレフィア嬢の失禁魔法を喰ら
っても、まだ立てているどころか、暴れまわってるのだから。
﹁なめんじゃねーぞこの野郎!﹂
﹁貴様の様な狂犬には勝利など与えるわけにはいかない! ここで
散ってもらう!﹂
ラムザ殿はバラの花びらをカッターのように鋭くした状態に加藤
に向かって飛ばしたのだが、かすり傷どころか、ダメージは全く受
けていなかった。そしてラムザ殿に向かって、奇襲攻撃を繰り出し
てきたのだった。
﹁ぶっ殺すぞおらあ!﹂
﹁しまった!﹂
加藤のアッパーカットがラムザ殿にヒットしようとした瞬間、別
の方向から矢が飛んできて、加藤のこぶしを貫いたのだった。
1483
﹁そこまでだよ! もうあなたには思い通りにはさせないから!﹂
﹁アリエル!?﹂
be
continued−−−
何とそこには、失禁魔法で鋼鉄の矢を生成していたアリエル嬢の
姿があった。
−−−to
1484
165−5
アリエル嬢のミニスカ失禁魔法のお陰で、泉達の猛攻を少しだけ
止める事が出来たエロス・マギカの一行は、その隙を狙って必殺魔
法のラッシュを行った。
﹁感謝するよアリエル! この戦いは絶対に勝ってみせるよ!﹂
ラムザ殿はバラの茎を巨大化させて、泉に向けて連続で攻撃する
と言う必殺魔法を喰らわせた。
この必殺魔法を喰らった泉のダメージはかなり大きいようであり、
隙ができたのかすぐさまアーシェ嬢の失禁魔法が炸裂する寸前まで
来ていた。
﹁今度は私の番よ! 覚悟なさい!﹂
アーシェ嬢はミニイスカ失禁した後に、おしっこで火の鳥を生成
してそれを泉に向かって飛ばし、着弾と同時に大きな爆発を起こし
たのだった。そこでルーネス殿がマジカルハルバートを頭上で回転
させて、巨大な竜巻を発生させたのである。
﹁今度こそお前を倒してキューバに平和をもたらすぜ!﹂
その竜巻は泉を飲み込んだ事を確認したルーネス殿は、泉の所ま
でジャンプして強烈な一閃を食らわせるのだった。その後にミニス
カ失禁して、風のプロペラを生成していたオヴェリア嬢がすぐさま
泉に狙いを定めていた。
1485
﹁この一撃で、あなたを倒してみせる!﹂
オヴェリア嬢は風のプロペラを泉に向かって飛ばした後に、奴の
肉体を切り刻み続けたのだった。
これらを食らった泉は後ろへと大きく突き飛ばされてしまうので
ある。
﹁なかなかの技の持ち主だったな⋮⋮。お前達の武勇は本物と見た
! ならばこの泉が、心肝寒からしめる必殺剣を見せてくれよう!﹂
そこで泉が日本刀を豪快に3回連続で振り回して、三日月の真空
刃を発射させて、ラムザ殿達に飛ばしたのだ。ラムザ殿は回避しよ
うとしたのだったが、あまりにも早すぎるため、クリーンヒットし
てしまった。
﹁みんな!﹂
﹁お前も、俺の槍の餌食となるか!﹂
その光景を見つめて悲痛な表情を浮かべているアリエル嬢にたい
して、天宮が零距離まで近づいてきて、豪快に槍で連続攻撃をして
きたのである。
﹁きゃあああああああ!﹂
﹁天下無双の槍を特と味わえ!﹂
天宮の槍がアリエル嬢に攻撃しようとした瞬間、どこからレーザ
ービームが飛んできた。
﹁もしかしてこれって慶輔さん!?﹂
﹁その通りだよアリエル! 僕と君で奴らを倒すんだ!﹂
1486
ちなみにレフィア嬢は狂犬とした加藤といまだに激戦中である。
﹁覚悟なさいまし! あなたは私の手で倒しますわ!﹂
be
continued−−−
﹁この野郎! ぶっ殺してやる!﹂
−−−to
1487
165−6
慶輔殿の参戦により、泉達との戦いがますます有利になったエロ
ス・マギカ。
泉達の猛攻を確認した慶輔殿はすぐさまマジカルドラグレアバー
スト・フルドライブを発射して、見事カウンター攻撃を食らわせる
事に成功したのであった。
﹁ラムザ君達が随分と世話になったみたいだな。お前達にはきっち
りお礼をさせてもらうとしよう!﹂
﹁なかなかの腕前のある男と見た! その武勇を切り刻ませてもら
おうか!﹂
泉は日本刀で、天宮は巨大な槍で慶輔殿に襲い掛かったのであっ
たが、アリエル嬢がミニスカ失禁魔法で生成したおしっこバリアに
よってガードされた。その隙をついていたスコール殿が蜻蛉切を豪
快に回転させて、泉と天宮に対して連続攻撃を食らわせるのだった。
﹁さっきはよくもやってくれたな! 慶輔さんが来てくれたからに
はこの戦いは絶対に勝たせてもらうからな!﹂
﹁望むところだ! 俺達とお前達、どちらか生き残るのにふさわし
いか、決着をつけようか!﹂
天宮はダメージを気にせずと言わんばかりの勢いで、バズーカ砲
を装備してスコール殿に攻撃を仕掛けてきたのである。精神を集中
させているスコール殿に対して、この攻撃は無駄だと言っているか
のように、簡単に切り払ってしまうのである。
1488
﹁ここまでやるとは大したものだ! だが、これが相手ならどうか
な!?﹂
今度は泉が手に持ってるスイッチを押した後、マシンガンを持っ
た戦闘ロボットがたくさん召喚されて、一斉射撃を開始してきた。
さすがにこれは回避できないだろうと誰もが思ったのだが⋮⋮。
﹁そんな攻撃で私達が倒れるとは思わないで! 私達には楓君の大
切な人を守れなかった償いをしなくてはならないのだから!﹂
アーシェ嬢がミニスカ失禁魔法でおしっこで炎の竜巻を生成して、
それをかき消してしまうのである。すぐさまリノア嬢がおしっこの
氷の矢を生成して、泉と天宮に攻撃していくと、アリエル嬢が天使
の羽を生成して、光の剣で、泉達を切り裂いた。
﹁ぐはああああああ! これが失禁魔法少女達の威力か⋮⋮!﹂
﹁ここにも俺と同じく修羅を行く者がいるとは⋮⋮﹂
その言葉を否定するかのように、慶輔殿は反論しながらアルティ
メット・エクスカリバーに魔法力を貯めて、斬りかかった。
﹁僕達は修羅なんかじゃない! みんなの願いを背負って、大切な
人達を守り抜くために戦う道を選んだ寄せ集めだ!﹂
すぐさまアルティメット・エクスカリバーで泉達を切り裂いた後、
大爆発を発生させたのである。泉と天宮の肉体は、キューバの空へ
と燃え上がり、散っていった事を意味していた。
そしてもう一つの戦いも⋮⋮!
﹁終わりですわ! 貴方の様な亡霊は、もうこの世にいてはいけま
1489
せんわ!﹂
﹁ぐわあああああああああ!﹂
レフィア嬢のミニスカ失禁魔法によって、加藤の肉体は空へと散
っていったのだった。
be
continued−−−
キューバでの戦いは、ようやく幕を下ろしたのだった。
−−−to
1490
165−7
泉達を撃破した慶輔殿達はすぐさまラファエルに戻って、シド指
令達にその報告をしていたのである。
﹁ようやく泉達を倒す事に成功しました。もう既にアーシェ達の体
はボロボロになる寸前ですので、もう休ませてもらってもいいでし
ょうか?﹂
﹁そうか、だったら⋮⋮﹂
余りにも激しい戦いだったため、慶輔殿達の体力はもう既に限界
に近い状態だった事をきつかったのか、ドーガ長官はすぐさまキュ
ーバの海岸でバーベキューでの夕食会が行われている事を知らせた
のだった。
﹁海岸でバーベキューの夕食会ですか!? じゃあさっそく足を運
んでみますね!﹂
そう言って慶輔殿はすぐさまラファエルの艦長室を後にした。
きっと海岸でのバーベキューは、みんなで過ごす時間が多くなる
からこういう機会は貴重なのだと考えている慶輔だった。楽しい夜
になるはずだろう。
﹁こういう楽しい夕食は戦いのひと時として過ごすのもいいかもし
れんな﹂
﹁そうですね。ボロボロの状態で次のステージに行ったら、戦いが
不利になってしまいますから﹂
1491
キューバの海岸で行われているバーベキューの夕食会に足を運ん
だ慶輔殿の前に、ユウナ嬢とキスティス嬢が迎えに来てくれたので
ある。今日の戦いの勝利の貢献者を待っていたのだろう。
﹁慶輔さん、待ってましたよ! みんなもう楽しみに待ってたんで
すから!﹂
﹁お腹空いてるでしょ? 飲み物とお肉、持ってきましょうか?﹂
そんな気遣いに大丈夫だよと言った慶輔殿は、みんなが楽しく食
事している風景をしばらく見ていた。
まず最初に目が合ったのは、焼き肉にガブリついてるゼル殿が、
リュック嬢に怒られてる光景だった。
﹁ちょっとゼル! まだ食べてない人だっているんだからそんなに
がっつかないで!﹂
﹁やめろって! だって好きなだけ食っていいってカイエンさんと
アリシアさんが言ってるんだぜ?﹂
そこで割り込んだのがセルフィ嬢である。
﹁そういう問題じゃないの! 私達のマナーが問われてるんだから
ね!﹂
この光景を見てみると、この時期が昔あったんだなと心で懐かし
さを悟る慶輔殿であった。そして次に目が入ってきたのが、飲みな
がら騒いでるヴァン殿とアーヴァイン殿である。
﹁ハハハ! こんなに楽しい夜を過ごしたのは常陸太田市でのキャ
ンプ以来だろうな∼!﹂
﹁あの時は相良先生や学校のみんながいてくれたから、すっげー楽
1492
しめたよね!﹂
相良先生の言葉を聞いた慶輔殿は、楓殿から彼女はミニスカ失禁
で交流することの楽しさを認めてくれた人物である事を話していた
のを思い出していた。今は亡き相良先生であるが、きっとこの光景
を天から見守ってくれているだろう。
そんな光景を見つめていた慶輔殿であったが、後ろからいきなり
誰かが抱き着いてきた。
﹁もう慶輔ったらみんなが楽しくやってるのに一人でしょんぼりし
てるの!?﹂
慶輔殿の顔に大きなおっぱいがくっついてきた。その持ち主はア
ーシェ嬢だった。
﹁アーシェ!?﹂
﹁だったらさ、私達と一緒に楽しい事しようよ!﹂
そう言ってアーシェ嬢は慶輔殿の手を取って、どこかへ連れ去っ
てしまうのである。
be
continued−−−
リノア嬢にレフィア嬢、オヴェリア嬢も一緒で⋮⋮。 −−−to
1493
165−8
アーシェ嬢達4人に連れられて、大きなヤシの実がある別の海岸
へとやって来た慶輔殿だったが、彼女達からド派手なサプライズが
ある事に全く気付いていなかった。
﹁アーシェにリノア⋮⋮。一体どうした、ってええ!?﹂
﹁慶輔、今度は私達が癒しの魔法かけるわね?﹂
何とアーシェ嬢達4人が一斉にミニスカ失禁を始めたのだった。
この刺激な光景を目にしてしまった慶輔殿は、顔を赤く染まるほ
ど完全に心臓をドキドキさせてしまったのである。こんな可愛い女
の子が刺激させる行動に出ているのだから、ドキドキしてしまうの
は当然の事だろう。
﹁でも、一体どうして!?﹂
﹁私達、初めて美織ちゃん達の街にやってきて一緒に戦った時から
慶輔の事が好きだった⋮⋮。だからもう、この気持ちだけはもう我
慢したくないの!﹂
慶輔殿にそう訴えるリノア嬢の瞳から涙がこぼれ始めてきたのだ
った。きっと慶輔殿に対する恋心が、徐々にリノア嬢の胸に突き刺
さっている事だろう。この思いはきっとアーシェ嬢達も、同じ思い
をしているはずだったはず。
﹁だから私達にも、あなたを想う権利を頂戴! もうこれ以上、我
慢なんかしたくないの!﹂
1494
そう言って慶輔殿はアーシェ嬢の側へと近づいて、おっぱいを揉
み始めて唇にキスを始めたのだった。
﹁僕も同じだよ⋮⋮。セシル達の失禁魔法を見るたびに、この気持
ちがドキドキしてきて、心にひびが入りそうになって来たんだ⋮⋮﹂
アーシェ嬢のミニスカ失禁が勢いよく続いており、気が付いたら、
足元に大きな湖ができていたではないか。よほど慶輔殿に対する気
持ちが、強くなってきたのだろう。
そこでレフィア嬢が、慶輔殿に近寄ってきたのである。
﹁慶輔、私もあなたの事を思ってましたわ⋮⋮。もう私、あなたの
事だけでもう⋮⋮、漏れそうになってしまいますわ!﹂
レフィア嬢のミニスカ失禁も、土砂降りみたいに激しくなってい
き、彼女の綺麗な生足も尿塗れとなってしまっている。ここまで来
ているとしたら、慶輔殿に対する気持ちに押しつぶされていたのだ
ろう。
そんな彼女に対して慶輔殿はおっぱいを揉みながらキスしたのだ
った。
﹁レフィア、苦しくなったら僕の事を頼ったっていいんだよ? こ
れからも君達の事を守り尽すよ﹂
リノア嬢とオヴェリア嬢も、ミニスカ失禁がさらに激しくなって
きたので、もうとどまる事は知らないようだった。
﹁慶輔、あなたがいてくれなかったら私⋮⋮﹂
﹁完全におかしくなってたよ⋮⋮﹂
1495
そんな彼女達を慶輔殿は優しく抱き留めて、頭をなでてやるのだ
った。
﹁そうだね⋮⋮。僕も君達に出会えて本当に幸せだったよ⋮⋮﹂
優しく彼女達を受け止める慶輔殿だったが、今度の舞台はブラジ
ルへと変わるのだった。この戦いはとんでもないバトルが待ってい
be
continued−−−
る事を知らずに⋮⋮。
−−−to
1496
Phase166−1 邪悪なるビーフストロガノフ
﹁全く、夜に目が覚めちまったから喉が渇いたね∼﹂
﹁何を言ってるのよ、あれだけブラジルの焼肉店でたくさん食べた
んでしょ? そうなるに決まってるじゃない﹂
ラファエルの廊下で小さな声で語りながら歩くローザ嬢とファリ
ス嬢の後ろに、リディア嬢がそれを見つめながら眠い目をこすって
いたのである。
現地入りしたブラジルの巨大都市であるサンパウロの焼肉店にて、
エロス・マギカのメンバー全員がたくさん食事をしていたため、夜
中に喉を乾いた状態になってしまったため、売店で飲み物を買う羽
目になっていた。さっきよりラファエルの室内の温度が増してきた
関係で、飲み物をたくさん買っておこうかなと考えているローザ嬢
とファリス嬢である。
﹁ファリスちゃん、何買うの?﹂
﹁私はオレンジジュース﹂
売店まで歩いていると、ローザ嬢が誰かにぶつかってしまったよ
うだ。
﹁すみませんでした、ってカクさん!?﹂
言いかけてローザ嬢は固まってしまった。ぶつかった相手がカク
さんらしく、そのうえスケさんともっこり八兵衛、それからお銀ま
でいたのだから、明らかに申し訳のない表情をしてしまったローザ
嬢とファリス嬢。
1497
﹁これは失礼したでござる。ローザ殿にファリス殿、お怪我は?﹂
﹁全く大丈夫です⋮⋮﹂
カクさんを見て怖くなってしまい、震える足取りで後ずさりする
ローザ嬢だったが、スケさんは手を取り出して、ローザ嬢に差し伸
べる。
﹁無理すんなって。女の子は俺の様なイケメンに甘えておくものだ
ぜ?﹂
﹁ちょっとスケさん、カッコつけすぎ!﹂
思わずスケさんに注意するお銀の後に、もっこり八兵衛がローザ
嬢に何か質問してみる。
﹁今日はエロス・マギカのみんなであの焼き肉店に行ったんでやん
すか?﹂
﹁はい、今日の焼肉店、みんなで行ったから美味しかった!﹂
その代わりに応えたファリス嬢の笑顔に癒されるスケさんだった。
﹁ははは、女の子の笑顔に全く弱い俺なんだよな!﹂
そう言ってスケさんが懐から取り出したのは3本の赤いバラのキ
ャンディーであり、見るからにはとても高級だった。それをローザ
嬢とファリス嬢、リディア嬢に渡した。
﹁スケさん、本当に私達にくれるんですか!?﹂
﹁構わないよ。君達のような女の子には笑顔が似合うぜ!﹂
﹁ありがとうスケさん!﹂
1498
キャンディーを貰った彼女達はとても嬉しそうにスケさんにお礼
を言い終わった後に、どこから大きな声が聞こえてきた。
﹁ローザ殿∼! とんでもない事が起こりましたぞ∼!!﹂
﹁この声って校門様!?﹂
リディア嬢が声が聞こえてきた方向を見てみると、校門様が大き
な声で走ってきた。
﹁ご隠居! 一体どうしたでやんすか!?﹂
﹁っていうか今深夜だからそんなに物騒な声立てないで!﹂
﹁みんなに迷惑するでござる!﹂
今、自分たちがいる場所の時刻は深夜であり、みんなが眠りにつ
いている頃。こんな時間帯で大声を出して走るなんて言語道断であ
る。しかし、校門様はそれどころじゃないという表情を見せている
のだから、何か起こっているに違いないだろう。
﹁それよりどうしたんですか?﹂
﹁その件に関しては拙者が答えるでござんす!﹂
突如校門様の後ろからやって来た矢七は、何かを報告しようとし
ていた。それを確認した途端、彼女達の表情はさらに険しくなった。
いや、どこか納得しているような表情を浮かべていた。
﹁もしかして何かあったんですか!?﹂
﹁ええ、とんでもない事実が分かったでござんす!﹂
とんでもない事実、これは一体何を意味するのだろうか⋮⋮?
1499
﹁いったい何が⋮⋮?﹂
﹁ええ、実は⋮⋮﹂
矢七は周囲に聞こえないように彼女達に小さな声で知らせる。そ
れは、彼女達にとって、信じられないと言うほどの内容だったため、
表情を青ざめて⋮⋮。
﹁弥七さん⋮⋮﹂
リディア嬢達は弥七から聞かされた情報を一時は処理できなかっ
たせいか、全てを理解した瞬間に頭の中がパニックを起こしてしま
う。
﹁それマジですか∼!?﹂
﹁お静かに! ここで大声で騒がれたらみんなの体力に影響が出る
でござんす!﹂
﹁あ、すみません⋮⋮﹂
あやまりつつも、やはり彼女達の頭の中は混乱していた。
﹁で、で、でも、これって真実の情報なんですか!?﹂
﹁間違いないでござんす。ご隠居と一緒にその証拠を取ってきたで
ござんす!﹂
一度は倒したはずのデビルロマイアの外池達12人がブラジルに
やって来てるなんて思いもしなかっただろう。その事実を知ったリ
ディア嬢はいまだに信じられない様子である。
﹁リディア殿、お主達に証拠を見せたいのだがよろしいですかな?﹂
1500
﹁証拠?﹂
そういうと校門様は懐からスマホを取り出して、ある画面をリデ
ィア嬢に見せようとしている。その画面とは、﹁ツイート﹂と称さ
れる140文字以内の短文の投稿を共有するSNSの情報サプリで
ある﹁シャベッター﹂と言う物であり、普通の人達が情報交換とし
て利用する便利なサプリである。それには画像の投稿も可能である。
校門様によると、その証拠がシャベッターの中に外池がエロス・
マギカの悪い噂を書き込みしているらしいのだ。
﹁リディア殿、ローザ殿、ファリス殿。よろしいですかな?﹂
不意に校門様が口を開いた後に弥七が言葉をかける。
﹁これから見せる外池が投稿した書き込みとシャベッターの画像と
書き込みは、本来ならローザ殿の様な失禁魔法少女には絶対見せら
れない物であり、非常に大ショックを受ける可能性が強すぎるから
心して見て欲しいでござんす﹂
どうやら、これから校門様がリディア嬢達に回覧させようとして
いる外池が投稿したシャベッターの書き込みは、かなりヤバイもの
らしいそうだ。
﹁はい、いつでもいいですよ。校門様﹂
心を落ち着かせたファリス嬢は、意を決してゆっくりと校門様に
向かって頷いた。
﹁それではいきますぞ! いいですな、リディア殿にファリス殿、
ローザ殿!﹂
1501
校門様に名を呼ばれたリディア嬢は、校門様のスマホの画面に顔
を近づける。
﹁ちなみに校門様のスマホは日本製でござんす﹂
校門様曰く、カメラの技能を使いこなすのに3日で済んだとの事。
だけど、なぜデビルロマイアの人間が12人もブラジルにいるの
だろうかと考えるもっこり八兵衛を尻目に、校門様は次々とスマホ
を捜査していくのだった。校門様のスマホを操作するテクニックに
は、ローザ嬢も凄いと心の中でいうしかなかった。そして校門様は、
ようやく外池がシャベッターで投稿したエロス・マギカに関する書
き込みをローザ嬢達に見せる。
﹁これが外池が書き込んだお主達の記事ですぞ!﹂
そう言って校門様は、彼女達に関するシャベッターの記事を開く。
その顔を見た瞬間、ローザ嬢達は固まっってしまい、怒りのオー
ラが体から湧き上がってきたのである。
﹁ちょっと、これが外池と言う女がシャベッターで投稿した私達に
関する記事?﹂
そのローザ嬢達の怒りはついに頂点に達する。
﹁何よこれ!? マジ腹が立つんですけど∼!﹂
ブラジルで響くファリス嬢のの大絶叫だったが、後日知ることに
なるのだが、さすがにラファエルの防犯設備ということもあってか、
防音補強が施されていたため、みんなには聞こえなかったそうであ
1502
る。
﹁嘘でしょ⋮⋮!?﹂
あまりにも外池の書き込みは外道すぎたのか、リディア嬢のショ
ックは激しく動揺してしまうのも無理はない。なぜなら、外池がシ
ャベッターで投稿した記事の内容とは⋮⋮。
﹃ローザとファリスと言うクズ女がおっぱい揉みながらミニスカ履
いておしっこ漏らしてるんですけど∼。ってゆうかこいつら頭おか
しすぎてマジキモイんですけど∼!﹄
何と百合キスとミニスカ失禁しながらお互いにおっぱいを揉んで
いるローザ嬢とファリス嬢の画像付きで、誹謗中傷されていると言
う物だった。
be
continued−−−
ローザ嬢達には余りにも悲しすぎる事実だった⋮⋮。 −−−to
1503
166−2 翌日、ラファエルで外池が投稿したと思われるシャベッターの記
事を、みんなで見ていた。
﹃このセシルとティナって女がミニスカ失禁しながら百合キスして
るんだけどさ∼、マジキモイんだけど! 絶対将来結婚できないね
!﹄
﹁何なのよこれ∼!﹂
余りにも酷いシャベッターでのコメントに心を痛めるセシル嬢。
﹃あのアーシェとリノアって女がおっぱい揉み合いながらおしっこ
漏らしてるんですけど∼、マジで馬鹿じゃないの、この雌犬どもは
!﹄
﹁何ですって!?﹂
アーシェ嬢は眼を見開いて、思わず真っ赤に染まった怒りの表情
を見せれば⋮⋮。
﹃クルルとリルムって女がおしっこ漏らしながらレズってるんだけ
ど、マジありえなくね!? コイツラマジで害虫以下やな!﹄
﹁許せない⋮⋮! 酷すぎるよ⋮⋮!﹂
悲しみで思わず両手を口元に沿えるリルム嬢。
﹃それにしてもこの女どもを愛してるってほざいてる男は完全に脳
みそ腐ってるな! もうほんとにこの女だもの仲間は生きる価値な
1504
し!﹄
﹁何だと∼!?﹂
カイン殿を初めとする、外池我當k上したと思われるシャベッタ
ーの書き込みを見ていた全員が絶句した。
﹁あの外池ってやつ! ふざけやがって!﹂
﹁ちょっと落ち着いてよカイン!﹂
﹁今僕達が動いたってなにも意味ないだろ!﹂
アルクゥ殿とラムザ殿が気を落ち着かせようとしても、当分は収
まらないだろうと思われるほど、カイン殿が極限まで取り乱すのも
無理はない。完全な悪意と思われる外池が書き込んだシャベッター
のコメントに、エロス・マギカのメンバー達がマジギレしてしまっ
たのだから⋮⋮。
そして、これを見ていたシド指令達も⋮⋮。
﹁参ったな⋮⋮。みんなにホテル代を渡しておくべきだったね⋮⋮
!﹂
余りにも不甲斐ない自分自身を後悔していたのである。
﹁外池達がシャベッターでエロス・マギカを誹謗中傷しているです
って!?﹂
﹁真ですか、校門様!﹂
校門様はこの記事をローザ嬢達に見せた後、完全なる悪質のある
書き込みと判断し、大急ぎでシド指令達にそれを報告するためにラ
ファエルの指令室に駆け込んだのだ。運良くそこには、朝食を終え
た慶輔殿達が集合していた。
1505
﹁この書き込みはきっと、エロス・マギカのみんなを陥れるための
作戦だと間違いはありますまい! 一刻も早くあの外池と言う女を
打ち取らなければ取り返しのつかない事になりますぞ!﹂
校門様から受け取ったスマホに眼を通した慶輔殿は、眼を見開い
た。
﹁まさか、僕達を陥れるためにここまでやるのか!﹂
﹁どこまで汚いのよ、あいつらは!﹂
﹁いったいどうしてこんな事を!?﹂
声を震わせる慶輔殿と佳恵嬢と麗奈嬢が、許しがたいシャベッタ
ーの記事に激怒するのも無理はないだろう。何せこれらの書き込み
は、全てエロス・マギカのみんなに対する悪意のある誹謗中傷なの
だから。
﹁マジで酷すぎるだろ⋮⋮!﹂
さらにスケさんとカクさんは、ショックを受けて寝込んでしまっ
たローザ嬢達の様子も話してくれた。その事を聞いた慶輔殿はます
ます怒りを燃やすのである。
﹁まさかここまで、デビルロマイアの悪行が進んでいたなんて⋮⋮
!﹂
﹁あいつらもとうとう本気を出してきやがったか⋮⋮!﹂
完全に誰もが予想だにしなかったであろうこの展開は、もはやエ
ロス・マギカのみんなには付いていけなかったと思われたが、ここ
で広海殿が一つの疑問に気付いた。
1506
﹁ちょっと待てよ? 外池って何か雰囲気変わってないか?﹂
﹁確かに、前と戦った時は綺麗な女性みたいな言葉遣いだったよね
?﹂
不意に立ち上がった広海殿は、再びシャベッターの書き込みを見
つめ、思っていた疑問を口にした。
﹁前と戦った時の外池って、クローンだったのか?﹂
be
continued−−−
そう感じてしまう慶輔殿であったが、謎はまだまだあるようだ。
−−−to
1507
166−3
﹁セシルにティナ! ここにいたのか!﹂
セシル嬢とティナ嬢は、聞き覚えのある声が聞こえた方向を向く
と、エッジ殿とカイン殿、それにアルクゥ殿がアイポットを持って
現れた。何やら彼女達に伝えたい事があるみたいだ。
﹁エッジとカインじゃない、一体どうしたの?﹂
﹁お前らにちょっと見せておきたいものがあるんだ﹂
アイポットを持っていたエッジ殿の表情はどこか明るいようであ
ったが、反対にアルクゥ殿の表情は、窺えないようであり、俯いた
まま顔を真っ青に染めているように見えていたため、何やら何か言
えない情報を持っているようだった。
﹁失禁魔法少女のみんなには黙っておこうかなと思ってたんだけど、
やはりいう事にしたんだよ﹂
﹁お前ら、心してこのシャベッターの記事を読んでみろ﹂
予測できるとしたらデビルロマイアの外池が、先日シャベッター
で投稿した失禁魔法少女達に対する暴言だろう。セシル嬢がいった
い何が起こっているのか尋ねようとした瞬間、アルクゥ殿が衝撃的
な事実を投下したのである。
﹁この前行った焼き肉店で、デビルロマイアの掛本達が潜入してこ
こでバイトテロをやっていたらしいんだよ。その様子を知らせる書
き込みがシャベッターで投稿されているんだ!﹂
1508
﹁え∼! まじで!?﹂
ティナ嬢は投げ渡されたアイポットを受け取り、それをセシル嬢
と一緒にシャベッターの記事を再生してるとその内容は、カイン殿
とアルクゥ殿の言うとおりであり、物凄い写真と書き込みが彼女達
の目に飛び込んできたのだった。
﹁ほら、証拠だぜ﹂
﹁僕達が食事していた時、掛本達は裏で僕達に色々とやらかしてい
るみたいなんだよね﹂
﹁あいつらは俺達にばれないようにして、バケツの水に霧吹きされ
たご飯や、残飯が入ったお好み焼きを食わされたみたいなんだ﹂
﹁ちょっと嘘でしょ∼!?﹂
カイン殿達はそれぞれ、あの時行った焼き肉店の裏側で、デビル
ロマイアの連中が色々と裏でこっそり嫌がらせ行為を行っているよ
うだと、セシル嬢とティナ嬢に話すのだった。
﹁体調は何となく大丈夫だったけどな、精神的苦痛を受けてしまっ
てるから当分出撃は半分のメンバーになるらしいぜ?﹂
﹁これはちょっときついよね⋮⋮﹂
もはやデビルロマイアを許す必要もなくなったのだろうか、セシ
ル嬢はこれまでに見たシャベッターの書き込みをもう一度余すこと
なく回覧したが、ティナ嬢に対しては、この様な行動をとっていた
デビルロマイアの連中を見つけられなかった事に関して、後悔で頭
を抱えそうになった。
﹁なんて事なの⋮⋮! 私達が楽しんでいる間にデビルロマイアに
気付かなかったなんて⋮⋮!﹂
1509
そして、アルクゥ殿とエッジ殿は頭を悩ませながら、これから一
体どうするべきか考えているのである⋮⋮⋮。
﹁でも一体どうやってこの記事を投稿した奴を捕まえればいいのか
な?﹂
﹁それにしてもこの事をセナが知ったら、マジでキレそうだからま
だ言ってないんだ。セナはこういう悪ふざけが嫌いだからな﹂
この事をセナ嬢が知ったらマジでキレるからこのシャベッターの
件を報告するのは難しいと言うのが、カイン殿も難しいようである。
﹁デビルロマイアが、シャベッターで失禁魔法少女達のミニスカ失
禁を侮辱している事は絶対にセナに言わない様にしよう! 俺がセ
ナの事を何とかごまかすからさ!﹂
シャベッターの書き込みに対して取り乱し始めたのか、次第にカ
それ
を確認すると、全員その場で顔を青
イン殿がセナに対する心配を口にするや否や、セシル嬢達は、とあ
る方向に目線を向けて
ざめてしまうのであった。
﹁それにアセルスが知るとマジでやばそうだからな! デビルロマ
イアのシャベッターで失禁魔法少女達を侮辱した件は俺達だけで何
とかするしかないぜ!﹂
それに気付かずにペラペラとしゃべり続けるカイン殿。
﹁ねえカイン君、それって本当なの!?﹂
﹁そうなんだよ。どうやらデビルロマイア達はシャベッターで失禁
魔法少女達を精神的に苦しめようとしているから、セナとアセルス
1510
が知ったらマジでやばいからこの件は彼女達には絶対に内緒で頼ん
だ⋮⋮﹂
カイン殿が移した視線の先にはそのセナ嬢とアセルス嬢本人達が
目の前にいたのである。
完全にばれてしまった。
﹁ねえ、これってデビルロマイアの外池っていう女が書き込みした
んだよね!?﹂
﹁あ、ああ⋮⋮﹂
この悪質な書き込みを見て許せないのか セナ嬢とアセルス嬢の
体から怒りのオーラを撒き散らしていた。もう既に魔法力が覚醒を
始めていた。
﹁悪いけど私出かけてくるわね?﹂
﹁言っておくけど今日の夕飯はいらないから﹂
エッジ殿はセナ嬢とアセルス嬢に質問してみると⋮⋮。
﹁ちょっと、2人共どこ行くんだよ!?﹂
﹁決まってるでしょ? 私とセナちゃんのミニスカ失禁を侮辱した
外池と言う女を⋮⋮﹂
﹁八つ裂きにしてぶち殺してやるのよ!﹂
高速化したセナ嬢とアセルス嬢はすぐさま、ナイトドールを召喚
してブラジルの首都であるブラジリアへと急行した。
﹁ねえ、セナちゃんとアセルスちゃん⋮⋮。マジで怖くない?﹂
﹁ああ⋮⋮。さすがに回りを確認しなかった俺達の責任だからな⋮
1511
⋮﹂
﹁こんな事言ってる場合じゃないよ! 早く彼女達の怒りを鎮めな
きゃ!﹂
﹁その通りだな! じゃあ俺達も魔法力でナイトドールを召喚しよ
う!﹂
シド指令にも支給されたナイトドール償還カードでナイトドール
を召喚したカイン殿とエッジ殿は、すぐにセナ嬢とアセルス嬢の追
跡を開始した。その様子を見届けたセシル嬢とティナ嬢は、もはや
呆然とするしかなかった。
同じ魔法力を覚醒したナイトドールでも、やはり実力の差であろ
うか、カイン殿とエッジ殿はセナ嬢とアセルス嬢に追いついた。た
だし、ブラジリアの上空と言うギリギリのタイミングで、エロス・
マギカの主力メンバーであるセナ嬢とアセルス嬢は、色んな意味で
の強さを誇ため、背後からしがみついて止める以外、術はなかった
カイン殿とエッジ殿だった。
﹁セナ∼、少し落ち着けって!﹂
﹁アセルスも気を静めろ! 今ここで下手に動いたら思わぬ反撃喰
らうんだぞ!﹂
それでも彼女達の怒りは収まる事はなかった。
﹁それならそれで尚のこと、私の失禁魔法で抹殺してくれる!﹂
﹁私もあの外池と言う女をぶち殺しておかなきゃ気がすまないわ!﹂
﹁だからまだ早いんだって!﹂
どうやらあの書き込みはセナ嬢とアセルス嬢の逆鱗に触れてしま
ったようだ。
1512
﹁ドーガ長官助けて!﹂
﹁シド指令助けて!﹂
be
continued−−−
もうどうしようもない展開まで来てしまった。
−−−to
1513
166−4
セナ嬢とアセルス嬢の怒りは、ナイトドールを利用しても抑えら
れないほどであり、烈火のごとくで怒りのオーラを引き出していく
のである。デビルロマイアによって、シャベッターで自分達が今ま
でやって来た事を、侮辱されたのだからそうなる事は無理もないだ
ろう。
﹁出てこいや外池! あんたみたいなクズ女がエロス・マギカの愛
を侮辱しやがって! 私とアセルスさんのミニスカ失禁で作られる
愛を何だと思ってやがる!﹂
﹁貴女だけは絶対に許さない!﹂
もはや手が付けられないほどの怒りっぷりは、エッジ殿とカイン
殿が真っ青な表情を見せるほど、物凄い物である。
丁度その時、どこから敵らしき声が挑発するかのように聞こえて
きた。
﹁ハハハハハハ! やはりこんな変態痴女は速攻で抹殺しなくっち
ゃね∼!﹂
﹁この声は、もしかしてシャベッターで失禁魔法少女達を侮辱した
奴か!﹂
駆けつけてきたラムザ殿とバッツ殿が、声が聞こえてきた方向を
見てみると、12人の男女が空を浮かんでこちらを見下すかのよう
な笑みを浮かべていたのだった。
﹁さすがはエロス・マギカだな! こんな変態行為に命を懸けるな
1514
んて馬鹿じゃないの!?﹂
﹁何者だ、お前達は!?﹂
予想すら全く出来なかった12人の強敵の登場にまたしてもビッ
クリ仰天のエロス・マギカの面々だったが、自分達の行動をシャベ
ッターで侮辱された事に関しては、怒りを隠せずにいた。
﹁あなた達だけは絶対に許さない! この報いを受けてもらうわよ
!﹂
そしてアセルス嬢もその新しい凶悪な敵の邪悪さに怒りを燃やし
ているのか、瞳をキラキラと輝かせれば、セナ嬢も怒りのオーラを
引き出しながら、魔法力の覚醒を進んでいくのである。
﹁私達はあんた達の様な害虫を駆除するために参上したわよ! よ
∼く聞きなさい!﹂
赤色の怪獣に変身した一人の少女の邪心に満ち溢れた叫び声を合
図に、12人の名乗り口上が始まったのである。それぞれこの世の
ものとは思えないほどの怪物に変身していくのである。
﹁赤のルガヴィ、外池!﹂
﹁青のルガヴィ、掛本!﹂
﹁黄色のルガヴィ、武本!﹂
﹁緑のルガヴィ、竹中!﹂
﹁紫のルガヴィ、久保!﹂
﹁オレンジのルガヴィ、川村!﹂
﹁白のルガヴィ、鈴村!﹂
﹁黒のルガヴィ、原島!﹂
﹁灰色のルガヴィ、立松!﹂
1515
﹁茶色のルガヴィ、海老原!﹂
﹁ピンクのルガヴィ、田鍋!﹂
﹁水色のルガヴィ、永井!﹂
その名前を聞いた瞬間、カイン殿は何かを思い出したのである。
﹁ひょっとして、俺達が戦ったお前らは、クローンだと言うのかよ
!﹂
﹁その通りよ! ヴァルダー総帥を始めとする世界中のお偉い様か
ら資金を提供してもらって、クローン人間を生成して改造したのが、
あんた達が戦った私達よ!﹂
なんて恐ろしい事実を知ってしまったのだろうか。こんなクロー
ン技術が進んでいたなんて誰かが想像できたのだろうか?
﹁じゃあ、あんた達はここで死んでもらうから覚悟なさい!﹂
be
continued−−−
外池のバズーカ砲が火を噴こうとした瞬間、魔法陣が発生した!
−−−to
1516
166−5
外池が放ったバズーカ砲は、魔法陣から姿を見せたフリオニール
殿の必殺魔法によって、完全に切り払われてしまうのであった。そ
の様子を見た強敵の一人である原島は、フリオニール殿に挑発を行
う。
﹁ハハハ、またここに大馬鹿者がやって来たか! これで容赦なく
お前等を叩き潰せば俺達の苦労が減るって訳だな!﹂
﹁そうはいくか! お前達が館山を核爆弾で焼き払った償いをして
もらうからな!﹂
フリオニール殿の怒りに満ちた気迫に、原島と久保は驚きを隠せ
なかったのか、マシンガンで攻撃したが、スコール殿の蜻蛉切によ
る攻撃で全弾切り払われる。
﹁言っておくけど、お前らのやっている事が許せないのは俺達だけ
じゃないぞ!﹂
﹁どんな事があっても俺達はお前等を許すわけにはいかない!﹂
スコール殿の後ろに姿を見せたルーネス殿は、斧を回転させて外
池に対する言葉の威嚇で怖気つかせようとした後に、アーシェ嬢と
リノア嬢が姿を現せる。
﹁もう逃がさないわよ! ここであなた達を倒して全ての決着をつ
けるから覚悟なさい!﹂
﹁いつまでもあなた達の思惑通りになると思ったら大間違いよ!﹂
1517
その2人の言葉の後にレフィア嬢とオヴェリア嬢もそこに出現し
て、外池の姿を見た彼女達は、状況を察した後に魔法力を覚醒させ
る。
﹁よくもシャベッターで私達のミニスカ失禁を侮辱しましたわね!﹂
﹁この償いはきっちりしてもらうからね!﹂
彼女達の怒りの言葉が放たれても、久保と掛本は強気な姿勢を見
せたのだが、この後やって来たファリス嬢とローザ嬢の言葉が飛ん
でくる。
﹁てめえ、よくもシャベッターで好き放題言ってくれたじゃねーか
よ! 俺達の事を怒らせたらどうなるか、覚悟はできてんだろーな
!﹂
﹁もう逃がしません! あなた達は私達が成敗いたします!﹂
その言葉を聴き、竹中と武本は傲慢な態度で挑発を繰り出してく
る。
﹁何を馬鹿な事を! この世界を汚してるのはあんた達のおしっこ
でしょ!?﹂
﹁こんな性癖を持ったあんた達が世界を救おうっての!? マジあ
りえないんだけど!﹂
思わずファリス嬢とローザ嬢は怒りを覚醒させて、それぞれのナ
イトドールの性能を簡単に限界を超えさせてしまうのであった。
﹁もうこれであなた達を倒せるわ!﹂
ローザ嬢が冷静な表情になり、ミニスカ失禁魔法で生成した紫の
1518
矢を竹中に向かって発射した後に、ファリスがミニスカ失禁で生成
した触手で武本を攻撃する。
そのとき、セナ嬢の瞳に映っていたのは⋮⋮。
﹁もしかして、バッツ君とクラウド君まで来てくれたのね!?﹂
救援に駆けつけてくれたバッツ殿とクラウド殿に驚いた。
﹁セナ、どうやら落ち着いてくれたな﹂
﹁こいつらは僕が倒しますから安心して下さい﹂
それだけではなく、イングス殿とラムザ殿、エッジ殿とカイン殿
がナイトドールで来てくれた。
﹁一時はどうなるかと思っていたけど、間に合ってよかった!﹂
﹁後は僕達に任せるんだ!﹂
﹁君とアセルスはアリエル達と楓君と一緒に避難するんだ!﹂
﹁さあ、早く!﹂
そして原島、久保、鈴村も、その言葉を聴いて挑発を繰り返して
きた。
﹁無駄話してる暇あるのか? お前らの危機はもう既に迫って来て
るんだぞ?﹂
﹁命が惜しくないみたいだな!﹂
﹁このままあんた達をこのブラジルで葬っちゃおうか!﹂
﹁やれるものならやってみなさいよ!﹂
魔法力を覚醒させたクルル嬢とリルム嬢が3人の言葉を切り捨て
る。
1519
﹁あなた達は必要以上に罪のない人達を苦しめ続けてきました。そ
の行いは私達の心の怒りを覚醒させるのと同じ事です。だから、館
山市のみんなを焼き殺しただけでなく、他のみんなを苦しめようと
するあなた達を討つ為に、私達は心を一つにします!﹂
その言葉に援軍としてやってきたアルマ嬢とリディア嬢が続く。
﹁覚悟してもらうわよ! もうこれ以上貴方達を倒すのにもう躊躇
わないからね!﹂
﹁どんな理由があっても私達はあなた達のやって来た事は許さない
!﹂
立松の口から発せられた、挑発と思われる言葉。
﹁ハ、こんな程度で俺達に挑もうなど片腹痛いわ!﹂
﹁それでも私達はあなた達を倒します! あなた達のやっている事
はこの世界を悲しませる事です! 身勝手な大人の欲望で流された
館山市の涙に誓って!﹂
﹁あなた達のしている事は自分より弱い人達を泣かせる事です! それはみんなの心に消えない傷を造る事です! だから、私はあな
た達のやっている事を認めるわけにはいきません!﹂
セシル嬢とティナ嬢が外池達に反論を述べる。
﹁私はみんなの悲しみで塗り固められた明日を認めたくない! だ
から、私は戦います! 明案の心の自由を守りたいから!﹂
アーシェ嬢もそれに続く。そして、マリア嬢とセリス嬢の言葉に
続き、ついにブラジルを舞台にした大勝負の幕が開けるのだった!
1520
﹁たとえあなた達が私達より強い存在だとしても、この様な悪行を
許すわけにはいかないわ!﹂
﹁あなた達は自分達の欲望を満たすために多くの人を傷つけた! その償いをしてもらうためにこの勝負は負けないんだから!﹂
そこでアーシェ嬢が〆る。
﹁さあ、正々堂々の勝負よ! これ以上みんなを悲しませるわけに
はいかないわ! 覚悟してもらうからね!﹂
be
continued−−−
いよいよブラジルでの大勝負の幕開けが行われていたのだった!
−−−to
1521
166−6
いよいよ幕を開けたブラジルでの死闘は、外池のナイフによる連
続攻撃から始まるのだった。
アーシェ嬢に斬りかかった外池だったが、リノア嬢のミニスカ失
禁魔法によってガードされており、外池の肉体は一気に氷点下−3
0度まで下がっていくのだった。
﹁きゃあああああ! まさか、こんな芸当ができるの!?﹂
﹁その通りですわ! 私達がミニスカ失禁を楽しんでいる痴女だか
らと言って甘く見ていると痛い目に遭いますわよ!﹂
レフィア嬢の失禁魔法による雷の刃が、そばにやって来た竹中と
掛本を切り裂いたのだった。その結果、竹中と掛本は皮膚が八つ裂
きにされ、出血多量と呼ばれてもおかしくないほどの大ダメージを
受けてしまう。
﹁クズ共め∼! 貴様達だけは絶対に許さんぞ!﹂
﹁こうなったら、秘密兵器を出すしかないね!﹂
秘密兵器と言う言葉を聴き、そうはさせまいとミニスカ失禁魔法
で風の刃を生成したオヴェリア嬢は、アーシェ嬢とアイコンタクト
を交わし、バッツ殿とクラウド殿を中心に正四角形になるかように
それぞれ4方向に展開した。
﹁お前達のこれ以上好き放題はやらせるわけにはいかない!﹂
しびれを切ったバッツ殿が、マジカルレーザーライフルバスター
1522
をガトリングガンのように乱射し、竹中と掛本に致命傷を与えるよ
うに喰らわせると同時に、手足を打ち抜こうとする。
﹁やはりそう来たか!﹂
﹁お前達の攻撃はワンパターンすぎるよ!﹂
﹁なるほどね、これじゃあ童貞と言われても仕方ないな!﹂
既に久保と原島と立松が妖術で大きな壁を生成して、バッツ殿の
銃弾を完全に防御していた。
もはやこのような展開になってしまったら、逆転できるはずがな
いと判断したフリオニール殿は、すぐさま体勢を立て直すように指
示を出す。
﹁このままだとまずい! いったん体勢を立て直すんだ!﹂
そして再び外池がナイフによる攻撃を開始。クルル嬢とリルム嬢
の今まで自分達がやって来た事を、外池にシャベッターで侮辱され
た怒りは大きく、魔法力の覚醒は問題なく発動していくものの、こ
のまま戦ったら逆転される事は間違いない。
既に彼女達の心は、外池に対する憎しみに染まっていくのである。
﹁今度はあんた達の腐ったスカートの中をシャベッターで侮辱しま
くってあげるから感謝なさい! アハハハハ、こんな胸に体脂肪を
くっつけた醜い雌犬は気も過ぎるわね!﹂
﹁この女、言わせておけば!﹂
もはやカイン殿まで、外池に対する怒りが伝染しており、その間
に原島はガトリングガンでフリオニール殿を攻撃していくのである。
﹁ついでにお前達が愛する失禁魔法少女達の恥ずかしいお宝写真を
1523
盗撮して、その画像を既にシャベッターで投稿してやったぜ! さ
てと、フォロワーはどれくらい増えるかな!?﹂
﹁何ですって!?﹂
田鍋が用意したVTRモニターには、失禁魔法少女達がミニスカ
失禁しながら百合キスしている画像がたくさん貼られていた。その
残酷な行動が失禁魔法少女達を失意のどん底に叩き落したかもしれ
ない。
﹁これで分かっただろう! お前等みたいな変態野郎は一生腐った
街並みでじゃれ合っていればいいんだよ! まさにお前達の幸せは
猫に小判、豚に真珠ってやつだぜ!﹂
﹁ギャ∼ッハッハッハッハッハ!﹂
﹁まさかここまでシャベッターによる侮辱が張り巡らされていたと
は!﹂
このまま田鍋たちの言葉を受け入れるしかないのか、そう考えて
いたフリオニール殿だったが⋮⋮。
﹁勝手な事を言わないで! ミニスカ失禁は暴力によって傷ついた
童貞男子のみんなの心を癒す愛の魔法なんだから!﹂
﹁どこにいるのよ! 出てきなさいよ!﹂
この声はセシル嬢の声かと全員がそう思った瞬間、空から金色の
雫が降ってきて、やがて宝石のように固くなっていき、金色の光が
ブラジルの空を照らし始めたのだった。
﹁まさか、どうしてあんた!?﹂
﹁セシルにティナ!﹂
1524
そう、悪魔の翼を生成して、ミニスカートから金色のおしっこを
流し始めているセシル嬢とティナ嬢が、ミニスカ失禁魔法を発動し
て、魔法力の覚醒をさらに強くしたのだった。
﹁デビルロマイア、たとえあなた達がどれだけ私達の事をシャベッ
ターで侮辱しようが、私達はミニスカ失禁は絶対にやめないわよ!
例え変態趣味を持った人でも、同じ地球に住んでいる生物である
事に変わりはないのよ! 性癖を持った人達を害虫呼ばわりしたあ
なた達は絶対に許さない⋮! そして私達は何より!﹂
一区切り置いて、目を赤色に染め上げたセシル嬢とティナ嬢は、
ミニスカ失禁魔法を発動させておしっこで無数の剣を生成して⋮⋮。
﹁SNSを利用して変態趣味を持っている人達の心と行動を!﹂
﹁ぎゃあああああ!﹂
無数の剣の一部は掛本の肉体をめった刺しにすれば⋮⋮。
﹁悲しませたり傷つける事を、自分達の快楽のためにやっている事
が!﹂
﹁ぎゃあああああ!﹂
無数の剣の一部は原島の手足を貫けば⋮⋮。
﹁一番ムカつくし、許せないのよ!﹂
﹁ぎゃああああ!﹂
無数の剣の一部は外池の腹をメッタ刺しにしてしまった。
この失禁魔法の威力を見たフリオニール殿達は完全に唖然とする
中、川村は往生際の悪い行動をしようとするのである。
1525
﹁貴様ら∼! 僕達デビルロマイアの事を馬鹿にしやがって! 僕
達は正義のためにお前達の様な変態童貞共を排除しようとしてるん
だぞ!?﹂
﹁何を言いやがる! お前達が言う正義は自分勝手な暴力だぜ!﹂
﹁何だと!?﹂
川村の怒りの一言は、エッジ殿の魂が籠った怒声でかき消された。
そして、さらにエッジ殿は思いの丈をデビルロマイアにぶつけまく
った。
﹁お前達の弱点はただ一つ、気に入らない物に対する怒りが強すぎ
た事に自覚が持てていない事だ!﹂
それにスコール殿が続く。
﹁お前達は気に入らない人物の行動が目立つようになると力づくで
それを妨害する事に夢中になる! そして都合が悪くなると怒りに
身を任せて自分自身を正当化しようとする。怒りと憎しみが制御で
きないのがお前達の弱さだ!﹂
次にルーネス殿が言葉をデビルロマイアに語り掛ける。
﹁それに比べて楓君は興味のない趣味を持った他の人に対して何も
文句言おうとしたり、関わろうとしないし、ちゃんとスルーできる
! そして自分が好きな事に誇りを持つ事が出来るんだ!﹂
最後はラムザ殿が強烈な言葉を語りかける。
﹁楓君達とお前達の器の違いがこれで分かっただろう! お前達は
1526
be
continued−−−
この周りをうろついている小物レベルの悪党と変わりないんだ!﹂
−−−to
1527
166−7
エロス・マギカ側の士気は最高潮に達しており、外池達に大打撃
を与える事に成功したのを機に、必殺魔法の攻撃ラッシュが幕を開
ける。
﹁貴様ら調子になるなよ! 俺達が本気になれば貴様らなどイチコ
ロだからな!﹂
永井がナイフを持ってラムザ殿に強襲してきたが、それは無駄な
事に終わる事が分かるのがすぐその後の出来事だった。ラムザ殿は
すぐさまバラの鞭を取り出して、永井が持っているナイフを叩き落
とした後に、可憐なスピードで猛攻撃を繰り出した。
﹁お前達の悪意など、僕達の闘志を砕く事などできない! お前達
が館山市のみんなに与えた痛みはこんなものじゃない!﹂
バラの棘が永井の肉体を刺し込んでおり、わずかながら大ダメー
ジを与えていく。そしてラムザ殿はある呪文を唱えて、永井を刺し
込んでいるバラの棘を爆発させたのだった。
﹁ぎゃああああああ!﹂
﹁あの世で館山市のみんなに詫びろ!﹂
永井の肉体が燃えて灰になった後に、海老原が巨大なハンマーで
セシル嬢とティナ嬢に向かって突撃を開始。奇襲攻撃を仕掛けてき
たようである。
1528
﹁ゴミの分際で調子に乗りやがって∼!﹂
﹁そうはいくかよ! 俺達は館山市のみんなを焼かれた怒りで一杯
なんだよ!﹂
スコール殿が蜻蛉切で海老原の喉を貫いて、簡単のその生命を奪
ってしまった後に、その肉体を炎の魔法で焼き払ってしまう。
﹁こうなったら、一斉で突撃だ∼!﹂
立松を筆頭に、残りの連中がセシル嬢とティナ嬢に向かって突撃
を開始したのであったが、時すでに遅し。もう既にアーシェ嬢とレ
フィア嬢、リノア嬢とオヴェリア嬢が百合キスしながらミニスカ失
禁しており、おしっこで巨大な剣が生成されていたのである。
﹁さあ、受けてみろ悪党ども!﹂
﹁これが俺達の⋮⋮!﹂
﹁愛と義のブレイブハートだ∼!﹂
その巨大な剣は外池達の方へと向かって、その地点に到着すると、
巨大な爆発を起こして、外池達の肉体を焼き払って消滅させたので
ある。
be
continued−−−
この瞬間、エロス・マギカの勝利が訪れたのだった。
−−−to
1529
166−8
外池達を倒したセシル嬢達24人はすぐさまラファエルに戻って、
戦いが終わった事をシド指令に報告していたのだった。
﹁ご苦労だったね。まさかシャベッターで君達を誹謗中傷していた
のが本物の外池達12人だったとはね﹂
﹁全く、今の人達はSNSのモラルとマナーを知らなすぎますよ!
こういう輩がいるから性癖趣味を持った人達が色眼鏡で見られる
んです!﹂
外池達のモラルのない行動にはセシル嬢とティナ嬢もカンカンに
怒っていたのだが、中でも心配しているのはこの行動のせいでぶち
ぎれしたセナ嬢とアセルス嬢だろう。ドーガ長官の話によると、慶
輔殿が発明した薬によって安心に眠っているとの事。
﹁とにかく君達も休んだ方がいい。もしあれをプレイ希望だったら
例の場所はいつでも開けておくから﹂
﹁ありがとうございます!﹂
セシル嬢はそれを聞いた瞬間に、ティナ嬢と一緒に指令室を立ち
去り、例の場所へと嬉しそうに向かうのであった。よほどストレス
が溜まっているのだろうと、ドーガ長官はそう考えているのである。
﹁フ∼、やはりここが一番だよね! 失禁魔法少女達の癒しの場と
言ってもいいでしょうね!﹂
セシル嬢とティナ嬢は禁断の部屋で百合キスしながらミニスカ失
1530
禁プレイを楽しんでいるのである。
もはやこの場所は失禁魔法少女達の憩いの場となっており、ラフ
ァエルで名物となっているからさぞ、彼女達もストレスが解消され
るだろう。
﹁ミニスカ失禁プレイと百合キスは私達の権利なのだから、誰にも
文句は言わせないわよ!﹂
﹁もうリルムったら激しすぎ!﹂
クルル嬢のおっぱいを揉みながらミニスカ失禁しているリルム嬢
も、外池のモラルない行動のせいでストレスが溜まっているようで
あり、激しいミニスカ失禁みたいである。
﹁リディア⋮⋮。私もう我慢できないよ!﹂
﹁アルマ⋮⋮、私もだよ!﹂
アルマ嬢とリディア嬢も、相当我慢していたのか物凄い勢いでミ
ニスカ失禁しながら百合キスしていたのだった。足元には金色の水
溜りが広がっているのであった。
﹁あれ? アーシェ達はまだ来ていないの?﹂
セシル嬢はアーシェ嬢6人の姿が見えていない事に気付くと、周
りをキョロキョロしているのである。
﹁あれ? ここにいたじゃない!﹂
ティナ嬢がベランダで眠っているアーシェ嬢達の姿が見えていた。
しかもかわいい寝顔を浮かべながらおねしょしていたため、ミニ
スカートの部分がおしっこ塗れとなっており、股間の部分に水溜り
1531
be
ができていた。
−−−to
continued−−−
1532
166−9
アーシェ嬢達6人が寝ながらミニスカ失禁していたため、セシル
嬢とティナ嬢は何やら考えているみたいである。彼女達が眠ってい
る中、こっそりと近づいてくる。
﹁そ∼れ、いっただき!﹂
﹁きゃああああ!﹂
セシル嬢はこっそりとアーシェ嬢のおっぱいを激しく揉み始めた
頃、アーシェ嬢はびっくりして起き上がったと同時に、百合キスを
開始。そしてセシル嬢とアーシェ嬢は再びミニスカ失禁をしてしま
うのである。
﹁フフフ、うまくいったわね﹂
﹁ちょっとやめてよ! せっかく眠っていたのに、また目が覚めち
ゃったじゃないのよ!﹂
このセシル嬢のドキドキする行動には、さすがのアーシェ嬢もび
っくりしたようである。
続いてティナ嬢はレフィア嬢に百合キスをした瞬間にミニスカ失
禁してしまっている。
﹁もう、ティナったらいきなりは勘弁願いますわ﹂
﹁いいじゃない⋮⋮、もう戦いは終わったんだから﹂
外池達によって心に大きな傷を負わされた失禁魔法少女のみんな
であったが、バトルが終われば性癖趣味を楽しむ女の子となってい
1533
たのである。このくらいの楽しみだったらこういうひと時を過ごす
のも構わないと考えているセシル嬢だった。
﹁たまにこういう光景を見てると、相良先生達の事を思い出します
ね⋮⋮。彼女達のミニスカ失禁がその悲しみを癒してくれたらいい
のに﹂
﹁難しいでしょう。失った命の痛みを忘れる事はそう簡単にできる
物じゃありませんよ﹂
バーでそう語り合っているのは、クラウド殿とラムザ殿である。
2人は相良先生達の事を思い出していたのか、何故かさみしげな
表情を浮かべており、グラスの中の飲み物が切なさそうに見えてい
たのである。
﹁楓君達だったら、きっと前を向いてデビルロマイアと戦う道を選
んでいたでしょうね﹂
﹁館山市が焼かれてしまったと聞いた時、一番苦しかったのは楓君
でしょう。自分の故郷を核爆弾で攻撃されて、大切な人を失ったと
なると、相当な悲しみが襲い掛かりますから、その気持ちは分かっ
てあげないと駄目だと思うんです﹂
そう語るラムザ殿の視線は、グラスに向けられており、まるで楓
殿の悲しみを描いているようである。そして彼らは、まだブラジル
にもう一つの邪心がある事に気づいていなかった。
be
continued−−−
それはリオデジャネイロに存在していた。
−−−to
1534
Phase167−1 溺れるマルゲリータ
楓殿とアリエル嬢達、美織嬢達を筆頭にした残りの失禁魔法少女
達、大神兄妹と新九郎殿と聖殿と里理架殿は、ただいまリナルド艦
長のジャックポットでリオデジャネイロへと進行中である。ユウナ
嬢達新八犬士やヴァン殿達5人衆やセルフィ嬢達7人も同行してい
るのであった。
﹁ねえねえ、あのデビルロマイアを率いているのって内海堂と言う
男だったんだよね?﹂
﹁セナちゃんはあの男に拉致監禁されたんでしょ?﹂
その移動の最中で話題に上がったのは、セナ嬢を筆頭にした失禁
魔法少女達を拉致監禁したデビルロマイアの筆頭である内海堂と言
う男についてであった。
﹁なるほどね⋮⋮。デビルロマイアは内海堂がトップって訳か⋮⋮﹂
﹁ますます戦いが激しくなってきてやがるな⋮⋮﹂
食堂でその話を聞いていたのは、ゼル殿とギルバード殿であり、
これから語られるであろう内海堂の全てについて、緊張しているよ
うだ。
﹁すまないがちょっといいかな?﹂
ここでセルフィ嬢を筆頭に、ヴァン殿、パンネロ嬢、アーヴァイ
ン殿と言ったメンバー達がゼル殿とセナ嬢の会話に割り込んできた
のである。
1535
﹁内海堂の事、私達にも教えてよ!﹂
﹁あいつとは私達も戦う事になるんだから知っておいた方がいいよ
ね?﹂
言われてみればそうだと呟くセナ嬢。この面々で内海堂の存在を
知っているのは失禁魔法少女達くらいであり、エロス・マギカのメ
ンバー達の一部は内海堂の事を知らないのだ。
﹁分かったわ。じゃあ聞いてもらってもいいかしら?﹂
セナ嬢は掻い摘んで内海堂に拉致監禁された時の記憶を語った。
﹁私達は失禁アイドルとして仕事をしている時、謎の覆面達によっ
て催眠ガスを噴射してきたの。そこで私達は眠らさせられて、内海
堂の所へと拉致監禁されてしまったのよ。そこで冷酷な笑みを浮か
べながらアイツは私達に対して拷問され続けたのよ⋮⋮﹂
それに続いたのが美織嬢である。
﹁私の場合はおっぱいを複数の男性達に揉まれたけど、何とか失禁
魔法で駆除はできたんだけど、精神的苦痛が半端じゃなかったんだ
よね⋮⋮。でも慶輔さん達に助けてもらった時は本当に嬉しかった
わ∼!﹂
さらに愛理嬢が救出された直後の様子を語る。
﹁私達は不老不死の失禁サキュバスだけど、1週間ぐらい病院に入
院した後に、楓君の中学に編入して学校生活をもう一度エンジョイ
してきたくなったから色々と楽しい思いさせてもらったわ﹂
1536
次に奏嬢が館山に対する思い出の言葉を述べてきた。
﹁楓君達の住んでいる館山ってなかなかいい場所だったよね! あ
そこは海がきれいだし、お魚も美味しいし、街の人達は良い人だっ
たね。でも、核爆弾が落ちてきたと聞いた時は本当に悲しかったと
同時に、デビルロマイアに対する怒りが急激に溢れてきたよ⋮⋮﹂
その後に里菜嬢が相良先生達との思い出を語りだす。
﹁相良先生達と学校のみんなと一緒に夏祭りを楽しんだり、林間学
校に行った事が一番の思い出だった。後、楓君が黙ってセリスさん
とマリアさんと一緒に夏祭り行った時、セシル達にお仕置きされた
と聞いた時は本当に大爆笑だったわね。彼女達本当にカンカンだっ
たからね﹂
それらを聞いていた柚木嬢が懐かしむ。
﹁あの頃が懐かしいよ。楓君と色々と楽しい思い出を作った街を焼
き払ったデビルロマイアには相当の報いを受けさせるために戦いま
しょう!﹂
その言葉にエアリス嬢とリュック嬢が賛成する。
﹁その通りです。もうこれ以上館山市の様な悲劇を繰り返さないた
めにも私達が還付無きままにデビルロマイアを叩き潰しましょう!﹂
﹁私達の力を、あいつ等に見せつけてやりましょう!﹂
そう語り合う彼らを乗せたジャックポットはいよいよ、リオデジ
ャネイロに到着だ!
1537
−−−to
be
continued−−−
1538
167−2
リオデジャネイロを目指しているエロス・マギカの一部のメンバ
ー達であるが、デビルロマイアの連中がクローンを作っている事は
面々は承知のはずである。彼等はすでに本物の柴田や目黒と対峙し
てきたのだから、こんな戦いが予想されるに違いないだろう。
それを予感させるのはリオデジャネイロの森林で、酒盛りをやっ
ている若者の群れの会話で明らかになった。
﹁ひゃははははは! エロス・マギカの奴らのデータは既に俺達の
クローンが取ってくれたからな!﹂
酒を飲みながら馬鹿げた大笑いをしているのはオリジナルの泉で
あり、恐らくキューバで戦ったのはあの男のクローンだろう。泉が
手に持っているのは、恐らく自分達のクローンが楓殿達との戦いで
入手したデータだと思われる。
﹁それにしてもあいつ等って女の子のお漏らしが武器なんだろ!?﹂
﹁マジキモ過ぎ! ありえなくね!?﹂
オリジナルの天宮と逗子も、そのデータを見て大笑いしているの
だが、どこかで余裕を見せられる理由があるはずだっただろう。そ
れを様子づけるかのように、オリジナルの菊池が泉に何かを支持し
てみた。
﹁じゃあ泉、﹂片足で立ってみろよ!﹂
﹁ほらよっと!﹂
1539
泉が片足で立ってみると、3秒もしないうちによろけながら倒れ
こんでしまうのだった。あれだけ飲酒しているのだから、こうなる
のは当然の事である。
﹁じゃあ、こうなったらいつものあれ行くか!﹂
﹁その言葉、待ってました!﹂
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
﹁ちょっと、いきなりどうしたの!?﹂
リオデジャネイロの街並みを捜索していた聖殿と美織嬢は突然の
大きなぶつかった音を聞いた瞬間に、心臓が飛び出るくらいに驚い
た。その音が聞こえた方角に視線を向けると、横断歩道の外で血を
流している住民が2∼3人倒れているのが見えていた。
どうやらひき逃げ事件らしい。
﹁美織! 聖!﹂
﹁奏、それに里菜!﹂
自分達の名を呼ぶ2人の女の子の声の正体は、共にリオデジャネ
イロを捜査していた奏嬢と里菜嬢であり、さっきの大きな音に響い
たのだろう。
﹁今のぶつかった感じがする大きな音はなんだかわかる!?﹂
﹁もしかして、ひき逃げ事件じゃないか!?﹂
ようやく聖殿はひき逃げ事件が起きた場所へと近づいてみると、
車にはねられたと思われる住民は既に息を引き取っていた。その光
景を見てしまった美織嬢はショックで失禁してしまったのだが、お
1540
しっこの水溜りからその事件が起きる5分前の映像が流れてきた。
﹁ひょっとしてこの映像は、ひき逃げ事件の犯人の映像があると言
うのか!?﹂
﹁何ですって!﹂
すぐさま奏嬢と里菜嬢は、美織嬢のおしっこの水溜りに映ってる
犯人らしき映像を見つめていたが、この後に衝撃的な事実が発覚す
る。
﹁もしかして、あの男が運転する乗用車が、ひき逃げ事件を起こし
たのか!﹂
その内容は、ひき逃げ事件を起こしたとされている男とその他の
人物3人が飲酒していたと言う物であった。簡単に言えば飲酒運転
だった。
﹁この男ってまさか、泉じゃないのか!?﹂
このひき逃げ事件を起こしたのが、オリジナルの泉である事を、
be
continued−−−
エロス・マギカのみんなが知ったのはその翌日の事だった。
−−−to
1541
167−3
リオデジャネイロで起こったひき逃げ事件の犯人はオリジナルの
泉達と言う情報は、エロス・マギカのメンバー達の間でも、その衝
撃的な情報は広がっていた。
﹁なんでこんな酷い事しやがるんだ!﹂
﹁完全に人間じゃないぞ!﹂
カイン殿とエッジ殿も、デビルロマイアの酷いひき逃げ事件の様
子を美織嬢の失禁魔法によって映し出された映像を通して一部始終
を見ていたのである。
﹁それにしても俺達と戦った泉達が、クローンだったなんて思いも
知らなかったな﹂
フリオニール殿だけでなく、エロス・マギカのみんなも映像を通
して目の当たりにした泉達のひき逃げ事件と飲酒運転に、わずかな
怒りをあらわにする事を得なかったらしい。
﹁こんなの許せないよ! ドライバーだったら飲んだら乗るな、乗
るなら飲むなが常識のはずなのに!﹂
﹁身勝手な野郎だな! こういうのに限って腹がたつ事件が起きる
んだよな!﹂
﹁ちょ∼っとタンマ!﹂
バッツ殿の言葉の後にカイン殿が続いた矢先にリュック嬢が割っ
て入ってきた。
1542
﹁どうしたセルフィ?﹂
﹁もしかして、泉だけじゃないんじゃない?﹂
エアリス嬢もその会話の中に入る。
﹁もしかして、他のオリジナルのデビルロマイアの人間もいる可能
性があるってことですか?﹂
﹁確かにそうだな。柴田や目黒の例があったからな﹂
﹁だとしたら、いったい誰がひき逃げ事件を起こした連中を率いて
いるんだ?﹂
しかしこの後、もっこり八兵衛が割り込んできた途端の報告によ
って、この話はさらに大きくなる事になった。
﹁大変でやんす! またしてもリオデジャネイロでひき逃げ事件が
30件も起きたでやんす!﹂
﹁何ですって!?﹂
be
continued−−−
今回の戦いはますます過酷な予感がしてきた。
−−−to
1543
167−4
﹁シド指令、何かあったんですか!?﹂
﹁佳恵君、ようやく来てくれたか﹂
ラファエルの司令室には緊急事態の指示によって集合したのだが、
佳恵嬢をはじめとした伊吹殿と朱里嬢、里理架殿と沙綾嬢が既にや
ってきていたが、慶輔殿が最後に到着した事で、ある程度のメンバ
ーが揃った事をシド指令が来ているメンバーを見渡すと、リオデジ
ャネイロで起きているひき逃げ事件と飲酒運転を切り出した。
﹁君達には知っていると思うんだけど、今リオデジャネイロで飲酒
運転とひき逃げ事件が多発してるんだ。大体誰が起こしているか、
みんなは想像ついてるよね?﹂
シド指令は、美織嬢の失禁魔法に映っていた映像から映し出され
たのは、、泉が飲酒運転を行っており、次々と人をはねていくと言
う酷い物であった。あまりにも殺戮だと思われる泉の行動は、さす
がの佳恵嬢も怒りを隠せなかった。
﹁あいつら⋮⋮、いったいどこまでやる事が汚いの!?﹂
﹁全くだ。館山のみんなを焼き払っただけじゃ物足りないと言うの
か!?﹂
広海殿も腹を立てているみたいだ。
﹁そういえば聖君達が泉が飲酒運転で人を撥ね続けた映像を見たっ
て言ってた!﹂
1544
﹁その中に男が3人もいた!﹂
﹁考えられるのは泉以外の人間も飲酒運転やってるって事だよね!﹂
ユウナ嬢とキスティス嬢、エリア嬢がそう語り合っている間に映
像は意外な一面を見せる。
﹁泉の後ろにいる男、覚せい剤やってないか!?﹂
ヴァン殿だけでなく、泉の後ろの席に座っている男のとんでもな
い行動に言葉が出なかったエロス・マギカの面々。一体覚せい剤も
やっていたなんて想像はつかなかったかもしれないだろう。
﹁確かにその通りだな。もしかしたら覚せい剤中毒者も戦うかも知
れないから危険は免れないな﹂
﹁でも驚くのはまだ早い。この後の映像を見てみてくれ﹂
ドーガ長官の意味深な言葉は、この後の展開で理解する事になる
とは誰が予想しただろうか。
﹁おい、ちょっと待て! 後ろに暴走族までいるじゃねーか!﹂
﹁本当だ! 余りにも多すぎる数じゃないかよ!﹂
カイン殿が指差した位置とリュック嬢の目線の先が交わる場所に
は、バイクに乗って飲酒運転しているたくさんの暴走族が数千人存
在していた。
﹁なんて数だよ! いくらなんでもこの光景は異常じゃんか!﹂
﹁飲酒ドライバーに覚せい剤中毒者、おまけに暴走族までどこまで
戦力持ってるんだよアイツら!﹂
1545
カイン殿とバッツ殿の信じられない言葉は、ドーガ長官の次の一
言で、あっさりと核心に迫ってしまっていた。
﹁どうやら連中は反日本連盟の援助によって資金を得ているらしい
んだ﹂
﹁マジで∼!?﹂
be
continued−−−
全員が眼を見開き、心の中でそう叫んでいた。
−−−to
1546
167−5
シド指令の説明を受けるカイン殿達であったが、ユウナ嬢とキス
ティス嬢、エリア嬢はリオデジャネイロの飲酒運転とひき逃げ事件
がまた発生したという情報を聞いたため、出撃していた。
﹁何としてもデビルロマイアの飲酒運転による虐殺を止めなきゃ!﹂
その一方で、数分遅れて美織嬢とアリエル嬢もまた、シフォン嬢
と愛理嬢とともに自分のナイトドールを操り、現場へと向かってい
た。しかも、就寝の最中の出動と言う都合の悪い中でのタイミング
だった。
﹁こんな時にデビルロマイアがまた事件を起こすなんて!﹂
﹁一体何を考えているか解らないけど、デビルロマイアがやって来
たことは明らかに虐殺に近いわ! 連中を止めないとまたしても被
害が大きくなってしまうわ! 取り返しのつかない事になる前に決
着をつけましょう!﹂
手段と目的を選ばず、新しい世界を作り出すために勉強しない子
供達を皆殺しにしようと考えているデビルロマイアのやり方にユウ
ナ嬢も怒り気味だっが、彼女ら以上に怒っていたのは里利架殿と沙
綾嬢、それに楓殿だった。
特に沙綾嬢は、自分の体から怒りのオーラを引き出しているため
か、魔法力を覚醒していたため、もはやその怒りはリオデジャネイ
ロの冷たい夜の空を真っ黒焦げにしてしまいそうなほどであった。
﹁絶対許さない! 人の命を弄ぶ貴方達だけは!﹂
1547
﹁デビルロマイア、てめーはこの大天城里利架が直々にぶちのめす
!﹂
楓殿もそれに対して、ためらいはなかった様に言わんばかりか、
一気に魔法力を覚醒させたのだった。
﹁ここまで来たら完膚なきままアイツ等を倒すしかない!﹂
﹁任せて楓君!﹂
その時、楓殿の後ろを移動中である美織嬢のスマホから着信が入
ってきた事を確認した美織嬢はすぐさまナイトドールをオート操作
モードにして、着信に出た。
﹁みんな、たった今校門様もリオデジャネイロも人達を避難させて、
ジャックポットに待機している。住民の安全は彼等に任せてるから
お前達はデビルロマイアの追撃を頼むぞ!﹂
そこで楓殿が質問すると、リナルド副長がそれに答える。
﹁デビルロマイアの戦力とかはどうですか?﹂
﹁予想以上にたくさんでてきおったわ! 念のために他のメンバー
も出撃準備させておくから! でもまだ時間は掛かるから先陣は任
せるで!﹂
そうしてくれるのはありがたいのだが、今は感心している場合じ
ゃない。デビルロマイアが飲酒運転で次々と住民達を攻撃してるの
だから、早く止めないと取り返しのつかない事になる。
﹁犯人は分かってるか?﹂
﹁恐らくオリジナルの泉だと思います。その他の敵も来ているはず
1548
ですから、警戒はしておくよう、僕も念入りに指示を出しておきま
す﹂
﹁分かった! 我々もできる限りの援軍を送るようにリナルド艦長
に伝えておく。その代わり先陣は頼んだぞ!﹂
﹁了解です! 何かあったらまた連絡して下さい!﹂
楓殿が通信を切ったと同時に皆はナイトドールのスピードの出力
を最大に高めた。
﹁よし、現場は近いからこのまま一気に全速全身、突撃するぞ! ユウナさん、あなたは先陣を切り、飲酒ドライバーを撃退を頼みま
す! キスティスとエリアは僕と一緒に錯乱攻撃です!﹂
﹁OK!﹂
be
continued−−−
この戦いは激しくなりそうだ。
−−−to
1549
167−6
リオデジャネイロ付近にて響き渡る鳴り止まぬバイクの爆音は、
すでに街並みにはデビルロマイアの戦闘ロボットが暴動を発生させ
ており、街並みを壊滅状態に陥れてしまっている。
﹁ひゃはははは! 町を破壊するのってこんなに楽しいとは思わな
かったぜ!﹂
リオデジャネイロの住民達の悲鳴に、大津と深田は大喜びだった。
﹁さてと、頭の悪い奴を皆殺しにするぞ!﹂
住民達は建物の物陰に隠れながら逃亡していたが、すでに泉と天
宮の標的となっていた。その証拠に奴らはスナイパーライフルで逃
げる住民の姿を狙い撃ちにしていようとしていたが、この後予想で
きなかった展開が待っていた。
﹁何だこの液状のシールドは!?﹂
﹁もしかして、エロス・マギカのクズ共か!﹂
オリジナルの後藤の言葉に反応して泉と天宮が周囲を見渡してみ
ると、確かに何かが近づいているような音が聞こえてきた音は、不
思議な感覚で接近しているようだった。この異変は他のデビルロマ
イアの人間達も気付いていた。
﹁ようやく失禁魔法少女達のお出ましか!﹂
1550
それは、何かの魔法が放たれる音のようにも聞こえた。
﹁あいつらが来るのか。上等だ、皆殺しにしてやるぜ!﹂
﹁さあ、かかってきやがれ!﹂
大津と深田の闘志は、この後の展開で崩れる事になった。
﹁喰らいなさい! 私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
どこからか聞こえてきた可愛い女の子の声に、連中がその声の主
を探している間もなく、空から黄色い液体が、雨のように降ってき
た。
﹁何だと!?﹂
そしてその液体は巨大な剣へと姿を変えて、戦闘ロボットを豪快
に切り裂いた。
﹁もう逃がさないぞデビルロマイア!﹂
そして巨大なエネルギー弾が泉達の方へと放たれてきたと同時に、
黒の一閃が彼らの周りを駆け巡った。
﹁この一撃、お前達に食らわせてやる!﹂
その一閃は瞬く間に戦闘ロボットを簡単に壊滅させてしまった後
に、エロス・マギカのメンバー達が泉達の前に集結した後、連中は
彼等の顔を見た途端、目を見開いた。どうやら奴等は、データ通り
の容姿だと確認したのか、中央にいる少年の顔を見て確信した。
1551
﹁お前達がエロス・マギカか! 一発焼きを入れてやるからかかっ
てきな!﹂
その言葉を聞いた楓殿は力強いセリフを泉達に聞かせた。
﹁いいや、ここで終わるのはお前達、デビルロマイアだ!﹂
﹁何だと!? ここまで来たからには死ぬ覚悟は駅てるんだろ?﹂
﹁言っておくが、俺達はめちゃくちゃつえーぞ!﹂
泉達はいくら相手が童貞達とはいえ、これほど豪快な戦闘能力を
持っていた事に驚きを隠せなかったらしく、あえて挑発で返すので
ある。
﹁そんなものは興味ない! 僕達はお前達が飲酒運転や暴走行為、
挙句に覚せい剤をやっていた事が許せない!﹂
そこで遅れてやって来た慶輔殿が、泉達に対して魂が籠った言葉
をぶつけて、自らの闘志を示すかのように、魔法力を覚醒させる。
﹁これがミスティックドライブと言う奴か!﹂
﹁こんな妖術なんかで俺達を倒そうってわけ? 笑わせるぜ!﹂
﹁もうそろそろお前達はここで俺達に倒される!﹂
﹁そういうわけだ。遺言がある奴は俺達が聞いてやるよ!﹂
数々の挑発を聴き、ジタン殿とティーダ殿は僅かに目を見開く。
﹁あれだけ犯罪時見た事をやりまくっていたくせに、よくこんな口
が利けるな!﹂
﹁お前ら、一回ここで死んだほうがええわ!﹂
1552
思わず泉達は振り向いて、怒りの炎を燃やすジタン殿とティーダ
殿を見つめると同時に、懐から何かを取り出して、それを慶輔殿達
にみせる。
﹁お前等だって人の事言えるのか!?﹂
泉が明らかにエロス・マギカのみんなを見下した表情になり、彼
等に対してある写真を放り投げた瞬間に、ユウナ嬢が素早い動きで
キャッチする。その写真の内容とは⋮⋮。
﹁ちょっとなによこれ!?﹂
思わず他のキスティス嬢とエリア嬢もその写真を見つめると同時
に、同じように驚いた。
﹁セシルちゃんとティナちゃんの失禁ブロマイドが落書きされてる
じゃない!﹂
﹁いったいどうしてこんな酷い事が!?﹂
﹁許せない⋮⋮!﹂
その答えは泉達の言葉を聴けば、至ってシンプル。
﹁こんな事していたら誰だってキモイって言われるのは当たり前の
事なんだよ!﹂
﹁それを趣味でやっているなんてお前ら相当のクズだな!﹂
﹁こんな性癖趣味を持っているなんてマジ受けるよ!﹂
そしてこの言葉を聞いていた慶輔殿も、わずかながら怒りの炎を
燃やし始めていた。
1553
﹁文句があるなら好きなだけ言えよ。てめーらみたいな虫けらが、
自分達の優れた所を盾にして罪のない人達を傷つけて喜んでいるほ
うよかはマシなつもりだぜ!﹂
里理架殿は豪快な言葉で、泉達の挑発を切り捨ててしまった。
﹁あんたたち最低すぎるわ! 虫けらに限って自分達が虫けらだと
気づいていないという事がよくわかるわ!﹂
キスティス嬢の言葉にユウナ嬢とエリア嬢が続く。
﹁それにお酒を飲んだ人が車を運転する。それって人としてやっち
ゃいけない事だよね!?﹂
﹁それを平気でやっている事に対して反省しないなんて、あなた達
は腐ってる!﹂
﹁決まってるだろ? 俺達はお前らの様なバカな存在を葬り去るた
めにやって来たんだ!﹂
天宮の姿の怪人の口から発せられた、エロス・マギカを見下す言
葉。
﹁お前等みたいに無実の人達を傷つける事を楽しんでいる輩に人権
を持つ資格はない!﹂
﹁やって良い事と悪い事の判断ができなければ人間名乗るな!﹂
ムスタディオ殿とディリータ殿が泉に一喝すれば⋮⋮。
﹁それに一番汚れているのはお前らの魂と心だぜ!﹂
ヴァン殿もそれに続き、エアリス嬢と慶輔殿の言葉を最後にリオ
1554
デジャネイロの戦いが幕を開けるのだった!
﹁もうこれ以上、あなた達に心の甘い汁を飲ませるわけにはいきま
せん!﹂
be
continued−−−
﹁この罪、地獄で償え!﹂
−−−to
1555
Phase168−1 砕けるカツ丼
リオデジャネイロ付近での戦いが開幕した頃、フリオニール殿は
ラファエルに近づいてきたデビルロマイアの戦闘ロボットの大群相
手にバトルを繰り広げていたが、セシル嬢達の失禁魔法による連続
攻撃により、完全にエロス・マギカ側が比較的優勢である事は確か
だが、まだ数100機しか撃破できていなかった。
それでも、フリオニール殿はリオデジャネイロで戦っている里理
架殿達の勝利を信じて、次々と戦闘ロボット達を撃破していくので
ある。
﹁その程度で私達を止められると思ったら大間違いだよ!﹂
リディア嬢のミニスカ失禁魔法によって生成されたおしっこの触
手が、戦闘ロボットの中へと侵入していき、そこから大きな花を咲
かせて撃破していく。
﹁俺達だってこの世界で生きている生物なんだ! お前達に好き勝
手やらせないからな!﹂
﹁リオデジャネイロで戦っている里理架君のバトルの邪魔はさせな
いよ!﹂
エッジ殿の巨大な手裏剣と、ラムザ殿のバラの鞭が戦闘ロボット
を攻撃していくと同時に、リノア嬢が失禁魔法を発動させて、おし
っこを戦闘ロボットに発射して戦闘ロボットを凍らせる。
﹁てめえらのようなクズがいるから、この世界で一生懸命働いてい
る人達が涙を流す羽目になるんだ!﹂
1556
﹁こんな人達を泣かせるあなた達は絶対許さない!﹂
﹁お前達は僕達の大切な人達を焼き殺した!﹂
﹁俺達の怒りは今、最高潮に満ちてる!﹂
﹁それをあなた達に味わってもらうから!﹂
カイン殿、マリア嬢、アルクゥ殿、バッツ殿、セリス嬢の必殺魔
法が炸裂し、リノア嬢の失禁魔法によって凍りついた戦闘ロボット
達は、姿を粉々にされてブラジルの空気へと消えていく。
﹁このまま一気に反撃しようぜ!﹂
﹁ちょっと待った!﹂
このまま一気にエロス・マギカの逆襲開始かと思いきや、フリオ
ニール殿がそこに静止をかけた後、彼の視線の先には巨大な隕石が
降ってきた。
﹁この隕石、只者じゃないから気を付けろ!﹂
﹁マジで!?﹂
巨大な隕石から蛸の姿をしたタナトスデビルが姿を見せた。その
姿を見た途端、失禁魔法少女達の怒りが一気に膨れ上がり、体から
怒りのオーラを発動させてしまうのである。
﹁久しぶりやな失禁魔法少女! またお前等をセクハラしに来たで
∼!﹂
﹁あなたはオルトロス!﹂
エロス・マギカのみんなに響いた邪悪な心を持った者のような声
は聞き覚えのある声で、以前失禁魔法少女達にセクハラしまくった
草津で戦ったオルトロスであった。
1557
この様な輩が来たという事は失禁魔法少女達にリターンマッチを
挑んできたと言うのか。
﹁お前はオルトロス、なぜここにいるんだよ!?﹂
﹁決まってるやろ! 失禁魔法少女の連中に復讐しに来たんや﹂
こんなくだらないオルトロスの復讐劇に付き合っていられないと
判断したカイン殿は、すぐさまマジカルロケットランチャーをオル
トロスに向けて発射した。
﹁さっさと消えろ、この変態蛸!﹂
﹁この世界にはお前のようなクズの居場所はねーんだよ!﹂
﹁この世界は僕達が守る、そう決めたんだ!﹂
この後、エッジ殿とアルクゥ殿の必殺魔法が炸裂!
﹁そんな攻撃など、わてには通用せえへんで!﹂
しかし、オルトロスは華麗なステップですべて回避してしまう。
﹁あなたには草津で色々と世話になったわね! この前の借りを返
させてもらうから!﹂
その瞬間にアーシェ嬢は失禁魔法を発動させ、おしっこで紅葉を
生成して、それをオルトロスに飛ばす。
﹁言っておくけど、あなたの事を許せないのはアーシェだけじゃな
いわよ!﹂
リノア嬢の失禁魔法は、おしっこで巨大なリュウを生成して、そ
1558
れをオルトロスに向けて発射するようなものだった。こんな恐ろし
い失禁魔法なんか喰らったらいくらオルトロスでもひとたまりもな
いはず。
﹁失禁魔法少女もなかなかの甘さやで!﹂
しかし、オルトロスはこの失禁魔法を軽々と華麗なステップでか
わしてしまい、エロス・マギカのみんなを挑発を開始。
﹁ひゃはははは! パーティーの開始やで!﹂
be
continued−−−
こいつは只者じゃないようだ。
−−−to
1559
168−2
オルトロスが姿を見せた一方、楓殿と里理架殿は泉が召喚した戦
闘ロボット達の攻撃でてこずっており、空と地上からの連続攻撃を
何とか耐えていた。
﹁オラオラ∼! このままいくとお前等をミンチにしちまうぞ!﹂
﹁そうはいくか! 僕達の心は既にお前達に対する怒りで燃え上が
ってるんだ!﹂
﹁やれやれだぜ。虫けらみてーな連中はさっさとぶちのめしておき
たい所だが、中々難しいな!﹂
リオデジャネイロ周辺に楓殿と里理架殿の怒声が響く中、エロス・
マギカのメンバー達の肉眼には数えるのが苦痛になってしまうほど
大量に展開されている戦闘ロボットの群れが、いくら撃破しても全
然数が減らない展開が続いており、ジタン殿とティーダ殿は相当な
精神的苦痛を味あわされていた。
﹁マジかよ⋮⋮!﹂
﹁シャレにならんわ、こんなの!﹂
まるで工場から出荷されたロボットを思わせるかのような戦闘ロ
ボットの突撃に、エロス・マギカのみんなが手も足も出ない状況だ
った事を確信されたのが、地上にも上空にも戦闘ロボットで埋め尽
くされおり、見るのが嫌になってしまうほどだった。
﹁こんなガラクタ、俺達がぶっ壊してやるぜ!﹂
1560
ディリータ殿のマジカルスナイパーライフルの銃声が響いた瞬間、
美織嬢の失禁魔法によって生成された無数のナイトドールの分身が、
戦闘ロボット達を引き裂く。
﹁みんな、このまま一気に右左へと移動して!﹂
みんなの通信越しに、突然通信回線越しに極めて愛理嬢の指示が
鳴り響いたと同時に、青龍・朱雀・白虎・玄武の姿をした巨大な人
形が、一気に20機以上の戦闘ロボットをフルボッコにしてしまう。
それは愛理嬢の失禁魔法によって、おしっこで生成された巨大化す
る人形であり、手足のように指示を出して攻撃させるのが可能だっ
た。その超絶と言われるほどの失禁魔法に、他のみんなはただ偶然
と唖然するばかりだった。
﹁なかなかやってくれるなあ!﹂
﹁でもさすがにこれだけは失禁魔法とやらには敵わないだろ?﹂
懐から泉が取り出したものとは、毒ガスが入った瓶だった。
﹁もしかしてお前達、これをリオデジャネイロにばらまくつもりか
!﹂
﹁あったりまえよ! 俺達はお前等の様な害虫を駆除する正義の味
方よ!﹂
もし、この瓶が割れてしまったらリオデジャネイロの街並みどこ
ろか、自然に生きている動物にまで気概が加わってしまう。何とし
ても阻止したい慶輔殿であったが⋮⋮。
﹁やめろ∼!﹂
1561
be
continued−−−
泉はその瓶を投げようとした。
−−−to
1562
168−3
泉が毒ガスの瓶を空に投げた瞬間、慶輔殿の叫びが響いた。
﹁やめろー!﹂
﹁もう遅いんだよ! お前等の様な変態害虫はここで死ぬべきだぜ
!﹂
せめてこの毒ガス入りの瓶だけでも回収しようと考えていた慶輔
殿だったが、瓶は空高く浮いており、未だにその勢いで地面につこ
うとしていた。しかし、あまりにも距離がありすぎたため、キャッ
チできるには難しい。
﹁さあ、このままお前等あの世行だぜ!﹂
瓶が地面につこうとしたその時、意外な展開が起きてしまった。
﹁な、何∼!?﹂
目を天にして仰天する天宮の視線に映っていたもの、それは美織
嬢がミニスカ失禁魔法を発動させて巨大な磁石が生成されて瓶を引
き付けたのである。そして瓶と磁石がくっついた瞬間、巨大な大蛇
へと姿を変えていくのである。
﹁あなた達は歪んでるわ! 悲しみを広げる原因はもうこれ以上増
やすわけにはいかない!﹂
﹁小娘め∼! ここまでいられるのも今のうちだぞ!﹂
1563
天宮が美織嬢に向かって突っ込んできたが、愛理嬢がミニスカ失
禁魔法で多くのナイフを生成して天宮に向かって飛ばした。
﹁この失禁魔法はあなた達に全てを奪われた人達の怒りよ!﹂
﹁ぎゃああああああああ!﹂
天宮は完全に回避できないで、全てのナイフを喰らってしまい、
全身をメッタ刺しにされた後に、巨大な爆発とともにリオデジャネ
イロで散っていくのである。
そして泉と他のメンバー達がその光景を見て、顔を真っ青にして
しまい、逃げようとした。
﹁な、なんて恐ろしさだ!﹂
﹁逃げようたってそうはいかないわよ! あなた達には楓君の大切
な人達を核爆弾で焼き殺した罪を償ってもらうんだから!﹂ そして美織嬢が失禁魔法で光の矢を生成して、それを泉達に向か
って発射したのである。
﹁ぎゃあああああ!﹂
泉達は矢に脳を打ち抜かれた後に爆発してリオデジャネイロで散
っていくのだった。
﹁好き勝手やって罪のない人達を殺した報いだ。あの世でお前達が
奪った命たちに詫びろ﹂
冷たい言葉を泉達が爆発した跡に放った慶輔殿。そして、フリオ
ニール殿達はオルトロスに対して苦戦を強いられているのである⋮
⋮。
1564
−−−to
be
continued−−−
1565
168−4
慶輔殿が戦っている最中、フリオニール殿の目の前に姿を見せた
オルトロスは、触手で失禁魔法少女達のスカートの中とおっぱいを
舐め回して、その心を徹底的に苦しめていた。しかもフリオニール
殿達の周りにはタナトスデビルのクレプリアが召喚されていたため、
中々助けに行けない。もはやオルトロスの怒涛のセクハラ攻撃は、
なす術はなかった。
﹁そんな⋮⋮、失禁魔法少女達がオルトロスに捕まったよ!﹂
﹁オルトロス、てめえ! どこまで腐ってやがる﹂
﹁お前の様な男の名を汚す奴は許さない!﹂
さすがのアルクゥ殿とバッツ殿とラムザ殿も怒りが抑えきれない
状態となってしまい、魔法力が徐々に上がってきている。
﹁みんな、私達はいいからオルトロスを倒して!﹂
﹁でもそれじゃあ失禁魔法少女のみんなが⋮⋮!﹂
アルクゥ殿の心配をよそにオルトロス討伐を託すセシル嬢だった
が、やはり自分達の心に迷いがあるみたいだ。でも今は躊躇ってい
る場合じゃない。
﹁お願い! コイツを野放しにしたら世界中の女の子がコイツの性
欲の犠牲になっちゃう!﹂
﹁分かってる!﹂
身構えたスコール殿がオルトロスに対して奇襲攻撃を仕掛けてき
1566
た。
﹁そんなもんでワイを止められると思うなかれ! お前ら、やった
れや!﹂
クレプリアの大群もオルトロスの采配を思わせる指揮の元で突撃
を開始した瞬間、ラムザ殿が一気に魔法力を覚醒させてバラの鞭を
豪快に100回連続で攻撃する必殺魔法を繰り出す。
﹁お前のような心を腐らせた者に勝利する資格などない!﹂
﹁ワイの切り札はそれだけやないで!﹂
どうやらオルトロスは他にも秘密兵器らしきものを用意していた
らしい。
﹁気を付けろみんな! オルトロスの野郎はまだ何かを隠し持って
るみたいだぞ!﹂
﹁OK! それを使う前に叩くまでだぜ!﹂
カイン殿とエッジ殿も警戒するを得なくなったと判断したのか、
お互いの武器に魔法力を纏わせる。
﹁好きなだけ言えや! 腐った変態行為を好むレズ魔法少女にワイ
が負けるわけないやろ!﹂
﹁何!?﹂
︵腐った変態行為を好むレズ魔法少女︶と言う言葉を聴いた途端、
失禁魔法少女達の体が金色に光りだす。
﹁おいちょっと待て! 今なんて言ったお前!?﹂
1567
カイン殿の質問に、オルトロスは再び復唱した。
﹁望むなら何度でもいうたる! 腐った変態行為を好むレズ魔法少
女なんか負けへんわ!﹂
聞き間違いではなかった事を確認したエロス・マギカのみんなは、
この後とんでもない事が起こる事を確信した。オルトロスの態度次
第で。
﹁あなた、その発言はすぐに撤回したほうがいいわよ。失禁魔法少
女のみんなにとってはそれは禁句だから﹂
しかし、セリス嬢のその忠告をするまもなく、失禁魔法少女達は
テレポーテーションでオルトロスの後ろへとまで歩み寄った。どう
やら、時すでに遅しである。
﹁これはレズなんかじゃないわよ!﹂
﹁なんやて!?﹂
アーシェ嬢はミニスカ失禁魔法を発動させて、おしっこで炎の剣
を生成して、オルトロスに飛ばす。
﹁ミニスカ百合失禁と言う私達の美と心の癒しよ!﹂
﹁なんやて!?﹂
そして残りの失禁魔法少女達はおしっこで触手を生成して、オル
トロスを鞭で叩くように、連続で豪快に攻撃を繰り出す。
﹁なんてこった⋮⋮!﹂
1568
continued−−−
余りにもオルトロスの愚かすぎる失言にフリオニール殿は呆れる
be
しかなかった。
−−−to
1569
168−5
﹁よくもやりおったな! お前等には、たっぷりとせっかんしたる
で!﹂
オルトロスと戦っているフリオニール殿達であったが、突如彼等
の耳に何かが聞こえたようであり、それも女の子のうめき声と言っ
た違和感を感じ取ったエロス・マギカの面々は急速上昇し、その出
所を探る。
﹁この声はまさか、オルトロスの中から聞こえてきてるのか?﹂
﹁とりあえず精神を聞いてみよう!﹂
魔法力を集中し、先ほどの声が出ている場所を探してみるアルク
ゥ殿とイングス殿。
﹃ここはどこなの!?﹄
﹃体が勝手に!?﹄
﹃もうやめて!﹄
﹃誰か、助けて下さい!﹄
﹃きゃあぁぁ!!!﹄
たくさんの女の子の叫び声を聞いたアルクゥ殿とイングス殿は、
スマホを開いて他のメンバー全員に一斉回線を繋いだ後、叫び声が
聞こえてきた。
﹁皆さん、大変です! どうやらオルトロスの体の中に複数の女の
子達が、人質として囚われているみたいです!﹂
1570
﹁マジかよ!?﹂
思いも寄らない通信には全員が耳を疑ったのは無理もない。
何せ、エロス・マギカの攻撃の盾とするためにオルトロスの体の
中に女の子達が人質として囚われているのだから、どうすればいい
のか分からなくなってしまう。
﹁もしかして、オルトロスの奴は俺達の攻撃の盾を用意していたっ
てことか!﹂
﹁あの野郎! どこまでも汚いぜ!﹂
エッジ殿とスコール殿も、オルトロスの汚いやり方に腹を立てて
いるようだった。
﹁ちょっと待った! オルトロスの奴、何か様子がおかしくないか
!?﹂
その話に待ったをかけたのは、意外にもルーネス殿だったが、脳
裏に引っかかってしまう展開を見せるのはこの後の事だった。
﹁おい見てみろ! オルトロスの奴が時限爆弾になってるぞ! し
かもあいつから邪悪な妖気を感じる!﹂
﹁何だって!? もしかしてアイツ、デビルロマイアに改造されて
いたのか!﹂
クラウド殿の肉眼による捜査の結果、まさかの結果に行き着いて
しまった。
﹁ようやく理解できた! オルトロスは草津で俺達と戦った後にデ
ビルロマイアの奴らに改造されていたんだ。デビルロマイアはオル
1571
トロスを捨て駒として利用するだけでなく、俺達とあの女の子を道
連れにするためにこの様な作戦を思いついたんだ!﹂
フリオニール殿の発言を聞いてその場に居た一同が言葉を失って
しまった瞬間、ここに絶望の空気が流れてきた。
﹁俺達が攻撃しないでこのままいったら、爆発を迎えてデビルロマ
イアの作戦勝ちだ。何とか解除方法を見つけないと!﹂
何とか解除方法を考えているアルクゥ殿だったが、ラムザ殿の解
析でさらにとんでもない事実が発覚する事になってしまうのは、こ
の後の事。
﹁いいや、そう簡単にいかないみたいだ!﹂
オルトロスの周辺を見渡してみたルーネス殿であったが、とんで
もない光景を見てしまっているようだった。その光景は、他のみん
なも同じである。
﹁オルトロスの周りにあんなたくさんの戦闘ロボットが強襲してき
てる! こいつらをまともに戦っていたら爆発の時間がやってきて、
リオデジャネイロが完全に火の海になってしまう!﹂
﹁そんな! ようやく逆転できると思ったのにこんなのありかよ!﹂
﹁ようやくセシル達が戻って来たのに!﹂
余りにも過酷な展開に全員が攻撃を戸惑うのも無理はない。オル
トロスは時限爆弾に改造されているだけでなく、人質である女の子
達を殺すための捨て駒になっているのだから。
﹁どうすれば助かるんだ!?﹂
1572
−−−to
be
continued−−−
1573
168−6
オルトロスが時限爆弾に改造されて、攻撃を戸惑ってしまうエロ
ス・マギカであったが、このまま時が過ぎていくのを待つしかない
のかと思ったその時だった。
﹁待ちな! まだ勝負は終わったわけじゃないぜ!﹂
﹁こっ、この声は!?﹂
どこかで聞いたことのあるこの声は、その予感を的中するかのよ
うに、リオデジャネイロの空から馬に乗ったスケさんとカクさんが
現れたのだった。まさに危機一髪での頼もしい味方の惨状だった。
﹁スケさんにカクさん!?﹂
﹁無事で何よりでござる! 今から助太刀いたす!﹂
一体どうして輔さんとカクさんが助けに来てくれたのか判らない
フリオニール殿は困惑していのだったが、この後に起死回生のチャ
ンスが訪れている事に気付くのはすぐ後の事。
背中に刀を携えているスケさんが颯爽と降り立った後、カクさん
が豪快に馬から飛び降りるのを見た瞬間、一気にエッジ殿の気合が
舞い上がる。
﹁助かるぜスケさんにカクさん! このままだったら俺達はマジで
危なかった!﹂
﹁喜ぶのは後だぜ! 今は女の子が入ってる時限爆弾に改造された
オルトロスを止めるのが先だぜ!﹂
1574
そう言ってスケさんが背中の日本刀を引き抜いた瞬間、お銀と弥
七が空から舞うように参上した。
﹁私達が周りの雑魚を叩くから!﹂
﹁お主達はスケ殿とカク殿と一緒にオルトロスを止めるでござんす
!﹂
周りをよく見ると戦闘ロボットがたくさん襲い掛かって来ていた。
2人の言葉を聞いたスコール殿は魔法力を覚醒させて蜻蛉切を豪快
に振り回す。
﹁お銀さんに弥七さん! 戦闘ロボットの相手は任せるぜ!﹂
﹁オルトロスを止めてくれでござんす!﹂
その言葉と同時に、お銀と弥七が戦闘ロボット討伐へと向かった
瞬間、スケさんとカクさんの体から不可思議なオレンジ色の輝きが
放たれていたのを見たイングス殿は声をかけるかのように忠告を開
始。
﹁あまり無暗に攻撃しないでください! オルトロスの中には女の
子達が人質に囚われてるんです!﹂
﹁その心配はないぜ。後ろをよく見てみな!﹂
スケさんの意味深な言葉にマリア嬢はきょとんとしたのだが、セ
リス嬢のびっくりした言葉を聴いた瞬間、奇跡が起きているのを知
る事になる。
﹁あれ!? オルトロスの中にいた女の子たちの反応がないわよ!
?﹂
﹁マジで∼!?﹂
1575
クラウド殿がオルトロスの中を精神捜査してみると、女の子たち
の反応が消えていたのである。
﹁こっちでやんす!﹂
声のした方向を向くとそこに居たのは校門様と八兵衛、その傍に
はオルトロスの中にいたはずの女の子が存在しているではないか。
これは一体どうなってるのか?
﹁校門様に八兵衛さん!?﹂
アルクゥ殿が信じられない表情を見せている間に、校門様は特殊
武器を持ちながら種明かしをした。
﹁マジカルスマホを使ったのじゃ!﹂
﹁これの特殊能力は赤外線に人や物に向けると魔法力が発動してワ
ープさせることができるでやんす!﹂
なんて凄いアイテムなのだろうかと思った一同をよそに、スケさ
んとカクさんが必殺技を発動させた。
﹁くらいな! これが俺達の⋮⋮﹂
﹁愛と義のブレイブハートでござる!﹂
日本刀と鉄拳の同時攻撃からの中段蹴りと同時一閃と言う、一撃
be
continued−−−
必殺の3連続攻撃でオルトロスを葬ったのだった。
−−−to
1576
168−7
オルトロスを倒したエロス・マギカは己達の体を癒すためにブラ
ジリアのホテルへと宿泊していた。あれだけ魔法力を消費してしま
ったのだから相当疲れが来ているはずだ。
﹁とりあえずみんなはこのホテルで十分体を癒しておきなさい。2
日後には物質補給が終了次第に次の目的地であるナイジェリアへと
出発するから﹂
﹁了解ですドーガ長官﹂
ドーガ長官の言葉に敬礼で返す慶輔殿をよそに、セシル嬢達はす
ぐさまホテルのとなりにある海岸へと向かっていく。既に空は黒く
染まっており、無数の星達が一杯輝く。
﹁さてと、私達は私達で体を十分癒しましょうか!﹂
海岸の浜辺でしゃがみ込むセシル嬢は既に失禁しており、ティナ
嬢におっぱいを揉まれていたのである。ミニスカートは既におしっ
こ塗れであり、座り込んだ下には金色の水溜まりが出来ていていた。
﹁セシル、今日は色々とお疲れ様でした。今日はじっくり楽しみま
しょう!﹂
そういうティナ嬢もミニスカ失禁しており、セシル嬢にキスを始
めていた。もう彼女達の性感帯は限界を超えてしまっているだろう。
﹁ふふふ、こうしていると私達ってどうかしている女の子みたいだ
1577
ね﹂
木の陰でミニスカ失禁しているアーシェ嬢とレフィア嬢、リノア
嬢とオヴェリア嬢も今宵の宴を楽しんでいたのである。彼女達が作
った足下にある大きな水溜まりには星達が映し出されている。
﹁でもこんな性癖趣味を持った女の子だって世界を救う事だって出
来るんだと言う事を証明してやりましょう!﹂
﹁そうだよね。ミニスカ失禁は清く美しく正しい女の子の愛の魔法
だって事みんなに分かって欲しいな﹂
そしておしっこの水溜まりは徐々に魔法力が纏い始めて、8色に
光り輝くシャボン玉が生成されてゆく。そのシャボン玉は空に浮か
び上がってブラジリアの夜空を綺麗に彩っていくのだった。
﹁どうか私達のミニスカ失禁で全ての悪を洗い流してしまうように
この世界の悲しみも洗い流しましょう!﹂
﹁せめて、世界中の少女達が性欲の犠牲にならないようにしなくっ
ちゃね!﹂
そう笑顔で答えるオヴェリア嬢。
be
continued−−−
彼女達のミニスカ失禁による宴は今夜も続きそうだ。
−−−to
1578
168−8
一方その頃、みんなが泊まっている宿舎から少し離れた森林で、
ファリス嬢を筆頭にした失禁魔法少女達が今宵の宴を楽しんでいる
最中であった。
﹁ローザ、今日はよく頑張ったわね﹂
﹁はうううう∼! ファリスちゃんあんまり強く揉まないで!﹂
ファリス嬢におっぱいを揉まれているローザ嬢は性感帯を強く刺
激されていたせいかミニスカ失禁してしまっていた。そしてファリ
ス嬢もスカートをめくられた状態で失禁してる。
﹁別に構わないでしょ? 私達失禁魔法少女はこうやってみんなと
の絆を強くしてきたんだから﹂
﹁そりゃそうだけど⋮⋮﹂
それでもファリス嬢の勢いは留まる事は無かったというから凄か
ったから、もはや肉食獣みたいだった。
﹁リディア⋮⋮、私もう疲れてきたからこのまま眠ってもいいよね
?﹂
﹁構わないよアルマ。その代わり私はあなたの胸の中で眠るから﹂
そう言ってミニスカ失禁しながら語りあるリディア嬢とアルマ嬢
は、百合キスしたまま眠りにつく。それはとなりにいるクルル嬢と
リルム嬢も同じである。
1579
﹁お休みクルル﹂
﹁リルムもね。明日からまた頑張れるように今は眠ろう﹂
彼女達はスカートをおしっこ塗れにしながら瞳を閉じて眠りにつ
く。黄色い水溜まりには今宵の夜空が移り出されていたのである。
﹁お休み、みんな﹂
be
continued−−−
そして今度の舞台はナイジェリアである。
−−−to
1580
168−9
リオデジャネイロでの激闘が終わって一夜明けたこの日、ラファ
エルは次の目的地であるナイジェリアの最大経済都市ラゴスへと向
かっていく。シド指令によればルガヴィの一人がラゴスの市場で何
か暴動を起こしているみたいなのだ。
﹁やばい、いつの間にか朝になっちゃってるか。仕方ないな、あれ
だけリオデジャネイロで凄いバトルをやって魔法力を消費したから
な﹂
時刻は午前7時を回っており、慶輔殿がゆっくりと体を起こした。
リオデジャネイロで泉達と激しい激闘を繰り広げた事もあったのか、
その疲れがまだ残っていたのか、まだ眠そうな表情である。
﹁もう7時か、やはりまだまだ眠いな﹂
すると、ノックしてきたセシル嬢も目を覚ましたのか、すぐ慶輔
殿の部屋に入ってくる。
﹁慶輔、まだ疲れてない?﹂
﹁この声はセシルか。もう起きて大丈夫なのか? あれだけ魔法力
を消費したんだろ?﹂
いつもの言葉を交わした慶輔殿は部屋のカーテンを勢いよくあけ
た後に一気に部屋全体に、太陽の光が広がってきた瞬間、セシル嬢
はそのまぶしさに思わず目を細めた。
1581
﹁シド指令から聞いたよ。ナイジェリアの経済都市であるラゴスで
ルガヴィがまた悪事を働いてるんでしょ?﹂
﹁その通り。今度はかなり危ない強敵らしい﹂
﹁わかった。念のために戦闘準備だけはしておくわね﹂
慶輔殿に言われてセシル嬢も納得した後、2人はすぐさまテーブ
ルの椅子に腰かけて窓の景色を眺め、まどろんでいた時、背後のド
アをノックする音が。
﹁もしもし、どちら様ですか?﹂
﹁慶輔いるんでしょ? 佳恵だけど入るわよ?﹂
﹁構わないけどどうしたんだ?﹂
許可を得て部屋に入ってきた佳恵嬢だったが、リオデジャネイロ
での決闘後に復興作業を手伝っていた事もあってか、寝不足気味で
あった。しかし、佳恵嬢の後ろでパソコンの不規則な音が部屋の中
に響いていた音で眠気が吹っ飛んだ佳恵嬢がその方向を振り向いて
みると、いつの間に起きていたのか、広海殿がノートパソコンを使
い、何やら調べものをこなしていた。
﹁広海、一体何を調べてるんだろ?﹂
ふと、慶輔殿は疑問を感じたのか、広海殿に視線を向けた。
﹁慶輔、迷惑をかけてしまったみたいですまなかった﹂
﹁広海、一体何を調べていたんだ?﹂
﹁昨日シド指令が言っていたラゴスの事件。どんな事が起きている
のか気になっていたんだ﹂
広海殿のパソコンのモニターには、ラゴスの市場とその隣にある
1582
草原の画像が別々に表示されていた。
﹁それでラゴスでどんな事件が起きているのか気になってるんです
ね?﹂
﹁ご名答だセシル﹂
そこでセシル嬢がモニターを覗き込んだ時、ある記事に目が留ま
った。
﹁広海さん、ラゴスの最新ニュースをちょっと開いてみて下さい!﹂
セシル嬢に言われて広海殿はキョトンとしたが、とりあえず言わ
れたとおりにしてみると、ラゴスで起きている事件が一目でわかっ
た事になるのはこの後の事である。
﹁セシル、気になってるのはラゴスのニュースなのか?﹂
﹁はい、ちょっと開いてみて下さい!﹂
そのニュース記事の文章の中に、とんでもない内容が書き込まれ
ている事を知ってしまった。
﹁何だって∼!?﹂
いきなりラファエルで発生した慶輔殿達の大絶叫によって、失禁
魔法少女達がロビーで朝食をとっている最中にこの大絶叫を聞いて
びっくりしてミニスカ失禁してしまったのはこの後に知ったそうだ。
﹁そ、そんな馬鹿な! これってマジありえないでしょ!?﹂
﹁ああ、これは完全に認めるしかないよ!﹂
1583
あまりにも内容が衝撃的すぎたのか、佳恵嬢が激しく動揺してい
たのは無理もない。なぜなら、ラゴスで起きていた事件とは。
﹁何で倒したはずの小林義文が何人も増えてるのよ! しかも住民
を捕食してるし!﹂
夢なら今すぐ覚めてと言わんばかりの表情である佳恵嬢は、そう
念じるかのようにしばらくの間パニック状態になっていた。
﹁もしかして、この前戦った小林はクローンなのか?﹂
be
continued−−−
そう感じる慶輔殿だった。
−−−to
1584
Phase169−1 腐ったミートドリア
﹁ナイジェリアのラゴス市街地で小林義文がたくさん出現して観光
客の女の子達を襲撃しているだって?﹂
ラファエルのカフェテリアにて、慶輔殿からの報告を受け取って
いたドーガ長官は、疑問を感じながら凝視した。
無理もない。いくら誤報の可能性がある事だとしてもアメリカで
倒したはずの小林が再び現れるなんて考えてもおかしな話だから。
﹁そんな馬鹿な! 小林は以前俺達が持田や田口と一緒にアメリカ
で倒したはずだろ? それなのに何でナイジェリアでたくさん出て
来たんだよ!﹂
﹁僕も最初にこの記事を読んだ時はさすがに目を疑った。しかしこ
う言ったニュースが流れてきていることは小林のクローンが大量に
生産されている可能性だってある﹂
この報告を聞いていたスコール殿もさすがに疑問を感じた。
アメリカで倒したはずの小林が何人もナイジェリアに出現して観
光客の女の子達を襲撃しているニュースが流れてきた時点で、そう
考えるしかない。
﹁もし小林がたくさん出現しているのが真実だとしたら、俺達のほ
うで何か調べてみないか?﹂
﹁でもさスコール、それってデビルロマイアによるデマかも知れな
いし、もしそれで僕達が下手に動いたら一気に大ピンチになるかも
知れないんだよ?﹂
1585
アルクゥ殿の言う通り、この事件は何か裏があるかも知れないの
で、簡単に真実を聞き出すのは難しそうだ。
そんな彼等にアリエル嬢が一言話しかけてきた。
﹁ドーガ長官、ここは私に任せて頂けませんか?﹂
﹁アリエルにシフォン、それにテスラやリオナ?﹂
彼女達4人の突然の申し出に、ドーガ長官も困惑した。
確かに誤報だとしても、この場合は現地に行って自分の目で確認
したほうが得策かも知れないが、相手も相手だからデビルロマイア
の仕掛けた罠だと考えると、アリエル嬢のようなおっぱいが大きく
て可愛い女の子には危険かと思う。
﹁小林のクローンが観光客の女の子を襲撃しているって事は性的犯
罪が起きている可能性だってあるわけでしょう? だったら尚更だ
わ﹂
﹁例え誤報だとしても女の子が性的犯罪の犠牲になることを阻止し
ないとね﹂
もし小林が性的犯罪を起こしている事が真実だった場合、被害に
遭った女の子が一生消えない古傷ができてしまい、取り返しのつか
ない事になる。
恐らくアリエル嬢達が考えているのは、心の傷を何日も抱え込ん
でいればその分深くなり、次第に苦しくなってしまうと言うことだ
ろう。
﹁それに女の子達の体が性的犯罪者の性欲を満たす玩具にされるな
んて許せない。私達は失禁魔法少女としてその女の子達の身代わり
となってその心を守りたいんです﹂
﹁安心して下さい。私達は不老不死の失禁サキュバスだからおっぱ
1586
いを揉まれたりスカートの中を見られたくらいで負けたりはしませ
ん!﹂
﹁アリエルにシフォン、君達に任せるよ!﹂
彼女の説得は一理あると判断したドーガ長官は、その言葉を信じ
るかのように決断を下した。
﹁じゃあアリエル、シフォン、リオナ、テスラ。君達にラゴス市街
地の調査を頼む! もし小林と思われるクローンを見かけたら連絡
を!﹂
﹁了解です!﹂
be
continued−−−
そう言ってアリエル嬢達はラファエル後にした。
−−−to
1587
169−2
ラゴスのスラム街で小林と思われる人物を捜索しているアリエル
嬢達4人は楓殿と里理架殿、新九郎殿と聖殿と一緒に捜索している。
楓殿の話によると、こんな変質者は女の子達だけで危険だと判断し
たとの事。
﹁やはり、小林義文のクローンが開発されていたなんていまだに信
じられないな﹂
﹁ほんとだよね。私達が倒した敵が現れるなんて思いも寄らなかっ
たよ﹂
聖殿とリオナ嬢がそう語り合っていた、その時だった。
﹁何!? この爆発音は!?﹂
ここから遠くはなかった距離から突如大きな爆発音が聞こえてき
た後、弾けたようにエロス・マギカのみんなは外に飛び出して、ベ
ランダから周囲を見渡すとすぐに爆発場所を見つけてしまった。
エロス・マギカはすぐさまその爆発場所に移動した。
﹁なんて事なの! こんな近くに大きな爆発の跡があるよ!﹂
﹁もしかして、デビルロマイアがここまでやって来たのか!?﹂
﹁こうなったら現場へ行くしかないよ! もしかしたら小林義文の
量産型が現れてるかもしれないし!﹂
爆発が起きていた現場にはすでに多くの報道陣と自衛隊が駆けつ
けていたため、アリエル嬢達は失禁魔法を発動させて大きなシャボ
1588
ン玉を生成した後に、それに乗って移動する。爆発が起きた場所で
あるラゴスの高級マンションはすでに火の海と化しており、怪我人
が数人出てきてしまっているようだ。
しかし、事件はそれだけではなく、先ほどの爆発音の影響ですで
にマンションの大半が吹き飛んでしまい、瓦礫が周辺に飛び散って
いた。
﹁ここで重大な情報が手に入りました! 自衛隊の人達によると丸
々太った数人の同じ顔をした男達がホームステイにやって来ていた
女子高生達を誘拐してしまったという事です! 今、ナイジェリア
警察が捜索を開始しているとの事!﹂
突如リポーターの口から発された言葉を聞いたアリエル嬢達は、
すぐさま行動に移した。
﹁もしかして小林義文のクローン達じゃないのか!?﹂
﹁しかもホームステイにやって来ていた女子高生達を誘拐したって
言ってたよね!?﹂
もし、小林のクローンだとしたら無視する訳にはいかない。
何せ女子高生が誘拐されて、心に一生消えない傷ができてしまう
事をされてしまう可能性だってあるのだから、急いで小林を捕まえ
なくてはならない。
﹁やれやれだぜ。こんなクズがまだ残っていやがったのか。ならば、
徹底的にぶちのめすまでだぜ!﹂
﹁こうしてはいられないわ! 何としても早く小林のクローンを止
めないと!﹂
﹁大至急追跡するんだ!﹂
1589
エロス・マギカのみんなはアイコンタクトで合図を交わし、魔法
力を覚醒させた瞬間にナイトドールを召喚して、小林を追跡するた
めに、炎の海と化したラゴスの道路に突っ込んだ。ナイトドールの
おかげで、楽々と強行突破できたのは良いものの、爆発の影響で温
度が急上昇となり、コクピットはサウナとなっていた。
﹁なんて温度なんだ! これじゃあ僕達が倒れてしまうよ!﹂
﹁まだ決まったわけじゃない! 急いで小林を追って女子高生達を
救出するんだ!﹂
その時、テスラ嬢がナイトドールのマジカルセンサーを使ってラ
ゴス周辺の現状を調べていると、とんでもない事実が明らかになっ
た。
﹁みんな、周りにデビルロマイアの戦闘ロボットがたくさん近づい
てるわ!﹂
﹁もしかして、僕達の事に気付いたのか!?﹂
﹁となると、戦闘は避けられないって事か!!﹂
﹁上等だ。全員ぶちのめすまでだぜ!﹂
聖殿と新九郎殿、里理架殿がその言葉を聞いている間に、彼らの
肉眼が近づいてきてる戦闘ロボット達の姿を映し出されている。も
しかすると、アリエル嬢達の足止めかも知れないと感じた聖殿は危
機迫るタイムリミットを気にしながら、すぐさま戦闘ロボットの群
れに攻撃を開始した。
﹁急いでここを突破しないと小林のクローン達が女子高生達を食い
物にしてしまう! 速攻でケリをつけるぞ、みんな!﹂
そう言って楓殿の猛攻撃が開始された。迫りくるタイムリミット
1590
be
continued−−−
を感じながら⋮⋮。
−−−to
1591
169−3
ラゴスの市街地に無限に出てくるデビルロマイアの戦闘ロボット
達に対して猛攻を仕掛けてきたエロス・マギカだったが、次々と撃
破していくもののなかなか数が減らない。8人しかいないせいか、
デビルロマイアの戦力の数があまりにもすごいため、明らかにアリ
エル嬢達の失禁魔法はまだ勢いはあったが、どんなに頑張って撃墜
しても、何度となく湧き上がってきたため、いくら失禁魔法を炸裂
させてもきりがない。
﹁こんなに凄い戦力、初めてだわ!﹂
無限の軍勢と表現しても差し支えないほどのものであったせいか、
いくら楓殿と里理架殿のコンビネーションは良いと言えど、魔法力
が切れてしまったら元も子もないと言ってもいいくらいに、敵の戦
力に押されていっていた。
﹁こんなにたくさん敵が出てきてるなんて⋮⋮!﹂
﹁やれやれだぜ。こうなったら、徹底的にぶちのめすぜ!﹂
余りの数の多さに、楓殿と里理架殿の精神に戦慄が走ってきたと
同時に、ミスティック・ドライブで戦闘ロボットを次々と撃破して
いくアリエル嬢達の失禁魔法も、威力が弱まってきたのを感じる。
やはり、デビルロマイアの戦力が多すぎるせいか、こうなってしま
うのは確実だろう。
﹁このままだと僕達が持たない!﹂
﹁あと5人くらい援軍が来てくれたらいいんだけど⋮⋮﹂
1592
この戦況が続くとしたら、このままではいずれ倒れてしまうかも
知れないのは確か。
体力がそろそろ限界に近づこうとしたその時であった。
﹁聖! そこから離れて!﹂
﹁この声は美織!﹂
突如美織嬢の声が聞こえてきたことを確認した聖殿は、声が聞こ
えてきた方向に首を向けて、美織嬢達の他に愛理嬢や奏嬢、里菜嬢
に柚木嬢と由紀嬢の姿が彼らの肉眼に映し出されていた。しかも、
真歩嬢と大神兄妹と沙綾嬢の姿もあった。
﹁それに愛理達も大神さん達まで来てくれたんですね!﹂
﹁聖君、今から俺達もこの戦いに参戦するぞ!﹂
﹁沙綾、お前まで来てくれたのか﹂
﹁里理架、無事でよかったわ!﹂
お互いに無事を確認したのもつかの間、戦闘ロボット達の勢いが
ますます激しくなってきていたため、も猛攻を仕掛けてきた。
﹁美織ちゃんと愛理ちゃん、戦闘ロボット達に失禁魔法をお願いで
きる?﹂
﹁了解です! 小林義文のクローン達が女子高生達を誘拐して心を
傷つける行為を繰り出すと言うのなら、魔法力を覚醒させるのに躊
躇いません!﹂
﹁じゃあ、さっそく始めちゃって!﹂
そして美織嬢と愛理嬢はお互いにおっぱいを揉み合いながらミニ
スカ失禁しながら百合キスを開始。するとおしっこがスライム状態
1593
になって、数本の剣へと姿を変えてしまった。
﹁喰らいなさい、これが私達の﹂
﹁愛と義のブレイブハートよ!﹂
be
continued−−−
戦闘ロボット達に向かって飛んでいき、切り刻んでしまうのであ
った。
−−−to
1594
169−4
美織嬢と愛理嬢の失禁魔法のお陰で戦闘ロボット達は完全に全滅
してしまった。
あれだけ多くの数だったのに、今ではそれが嘘と思わせるように
静かな状態となってしまっていた。
﹁これで戦闘ロボットは全滅したわね﹂
﹁それでは、急いで小林達のクローンを追いかけましょう! あい
つらを止めなければ取り返しのつかない事になってしまうわ!﹂
柚木嬢と由紀嬢の言葉が聞こえた瞬間、朱里嬢が突如ストップを
かけた。
﹁ダメ! みんな動かないで!﹂
﹁朱里さん、急にどうしたんですか!?﹂
愛理嬢が心配して彼女のところに駆け寄るのだが、よく見ると沙
綾嬢のスカートからおしっこが大量に流れてきており、足元にでき
ていた水溜りから何かが映し出されていた。
﹁これって沙綾ちゃんの失禁魔法ですか!?﹂
﹁沙綾の失禁魔法はサイコメトリーみたいに他の場所で起きた出来
事を映し出されるの。どうやら小林は逃げる途中で毒ガスをばらま
いてるみたいだわ!﹂
すると、沙綾嬢が震える声ではっきりと言った。
1595
﹁毒ガスがもうすぐやってくる!﹂
﹁もしかして毒ガスって!?﹂
﹁みんな、動くな!﹂
伊吹殿の危機感積もらせた一言と共に、周囲から紫色の霧がエロ
ス・マギカに襲い掛かってきた。
エロス・マギカ一行がその場に伏せた次の瞬間、沙綾嬢のおしっ
こからブラックボールが生成されて、その霧を吸い込んでしまう。
﹁いや⋮⋮!﹂
直後に楓殿は真上を見上げた瞬間に、何かを見つけた。
﹁お前達が毒ガスをばら撒いたのか!?﹂
楓殿だけでなく、里理架殿もその影を見ていたようだ。どうやら
その影は、エロス・マギカのメンバー達に対して持っていた毒ガス
で攻撃しようとした事を目論んでいたようで、悪い予感が予想通り
の形で的中したと言ってもいいほどだった。
﹁やはり、てめーが俺達の今回の敵だったか⋮⋮。道理で邪悪なる
ドス黒い空気を感じると思ったぜ!﹂
﹁だったらちょうど私達の都合がいいわ。あなた達を倒して誘拐さ
れた女子高生達を返してもらうわよ!﹂
それを目撃した里理架殿と美織嬢は、その影が放っている邪悪な
オーラを感じ取っているのか、愛理嬢とアリエル嬢達も後ずさりす
るほど、この邪悪なる漢字は異常と言うほどのものと言ってもおか
しくはなかった。
1596
﹁この邪悪なる感じを持っていたのはお前だったのはもう分かった。
ある程度の事は慶輔さんから聞いている﹂
﹁そして小林のクローンを生産していたのもあなただったのね!﹂
そして聖殿と楓殿の言葉を最後に、その影との戦いが幕を開けよ
うとしていた。
﹁僕達はもうお前の姿を確認した! 後はここでお前を叩くだけだ
!﹂
﹁覚悟してもらおうか、本郷久美子に上原愛!﹂
1597
169−5
小林のクローンを追っていた楓殿の前に姿を見せたのは突如姿を
見せた上原と本郷であり、どうやらこの2人が小林量産事件の黒幕
だったようである。
﹁まさか、貴様達がここまで追いかけてくるとは思わなかったぞ﹂
﹁それじゃああなた達の恥ずかしい姿を見せて頂戴!﹂
それから間もなく上杉と本郷がデビルロマイアの戦闘ロボットを
召喚して、楓殿達に対して強襲攻撃を仕掛けてきたのである。当然
の事、楓殿達はすぐさま追撃態勢を取り始めて、戦闘ロボットを叩
き始めた。
﹁お前達がそのような汚い手を使ってくる事は僕達も予想済みだ!
だったら、こっちも切り札を使わせてもらうぞ!﹂
楓殿は懐から4枚のカードを取り出し、魔法力を覚醒させる。
﹁さあ、これでどうだ!﹂
4枚のカードはすぐさま減歩、朱雀、白虎、青龍へと姿を変えて、
上原と本郷が召喚した戦闘ロボットに対して総攻撃を仕掛ける。し
かし、上原と本郷はまだ余裕な表情を崩さないでいた。
﹁なるほどな。それが貴様達の切り札か﹂
﹁いいわあなた達! ますますあなた達の恥ずかしい所が見たくな
ってきたわ!﹂
1598
ますます冷酷な表情を浮かべる本郷と上原に対して、アリエル嬢
が何かをしビラせたのか、失禁魔法を発動させる。
﹁そんなに恥ずかしい姿が見たかったら好きなだけ見せてあげるわ
! ただし、私達に倒される覚悟があるならね!﹂
アリエル嬢のおしっこからは紫色の宝石がたくさん生成されてい
き、本郷と上原に向かって超高速で飛んでいく。それに対して上原
と本郷は魔法のバリアを張り出すのである。
アリエル嬢の失禁魔法はそのバリアによって完全にガードされて
しまったのだった
﹁アハハハハ! ますます貴女達を犯したくなってきたわ!﹂
しかしすかさず聖殿と新九郎殿がマジカルソードで上原と本郷に
対して斬りかかってきた。
﹁まだまだ! エロス・マギカの真骨頂は失禁魔法だけじゃないぞ
!﹂
﹁その通り。僕達も忘れないで貰おうか﹂
余りにも激しい聖殿と新九郎殿の斬りかかりは、上原達のバリア
を破壊するのに十分だった。
﹁なかなかやるではないか小僧。だが、この程度で勝利したと思っ
てはおるまいな﹂
本郷の後ろにはセクハラゾンビ達が欲望渦巻く牙をむきだしにし
てアリエル嬢達に襲い掛かってきたのだった。
1599
﹁セクハラゾンビだって!?﹂
﹁お前達の弱点は失禁魔法少女が犯されると正しい判断ができなく
なるという弱点は既に知っておる﹂
そしてセクハラゾンビ達は容赦なくアリエル嬢達のスカートの中
be
continued−−−
を潜り込んだり、おっぱいを揉み始めた。
−−−to
1600
169−6
セクハラゾンビ達の強襲によってアリエル嬢達4人はおっぱいを
揉まされたり、スカートの中を潜られるなどの精神的攻撃を喰らわ
されていた。もしこうなってしまったら失禁魔法は使えない状態で
聖殿達は戦わなくてはならない。
﹁クズが⋮⋮。こんな事見せられて頭に来ない奴はいねーぜ!﹂
﹁ならば己達の未熟さを認めろ。この貧弱さが貴様達の敗北へと
導くのだからな﹂
明らかに放たれた本郷の言葉は、聖殿達を見下した事を露わに
している事は確かであり、すでに彼らの心は怒りに燃やされ、何も
できずに上原の攻撃をただ受けるのみであった。
﹁ハハハハハハ! もっといい悲鳴で泣いて頂戴な!﹂
﹁このまま僕達はやられるのか!?﹂
上原が聖殿に強烈な攻撃を繰り出していた丁度その時、空から
十字架の爆弾が降ってきて、戦闘ロボットを次々撃破していく。
﹁もしかしてこの攻撃は伊吹さんに朱里さん!?﹂
新九郎殿の脳裏に過った予感は当たっていた事を決定づけるか
のように、一行が空を見てみると、奈伊吹殿と朱里嬢のナイトドー
ルが空を浮かんでいた。十字架の爆弾を発射していたのは彼等であ
る事を明かされるのはスケさんとカクさんの口からだった。
1601
﹁何やってやがるんだお前等! 可愛い女の子が敵の攻撃によっ
て大ピンチになってるってのによ!﹂
﹁拙者が助太刀いたすから今のうちに体勢を立て直すでござる!﹂
﹁スケさんにカクさん! 強力感謝いたします!﹂
伊吹殿と朱里嬢だけでなく、スケさんとカクさんの他にも校門
様とお銀、八兵衛も合流して、一気に上原達を叩き、アリエル嬢達
を助ける準備に取り掛かった。あれだけ彼女達の心を傷つける行為
をした上原達に対して制裁を下す事を、もはや躊躇いはなかった。
﹁それでは皆さん、思う存分懲らしめておやりなさい!﹂
﹁了解でやんす!﹂
八兵衛は懐から団子の形をした時限爆弾を取り出した後に、そ
れを上原達に対して投げつけた。その爆弾が上原に当たった後に大
きな爆発が起こった。
﹁ぎゃあああああ!﹂
かなりのダメージを与える事は出来た事を確認した八兵衛はす
ぐさまガトリングガンを取り出して、周りの戦闘ロボット達にも攻
撃を開始して、援護する機会を処断していく。そして上空から弥七
が巨大な風車を本郷に対して数本投げつけてきた。それが地面に着
地すると、開店したのを同時に真空刃を発生させて本郷の肉体を切
り裂く。
﹁喰らうでござんす!﹂
﹁ぐわああああああ!﹂
弥七の放った必殺技は完全に本郷に大ダメージを与える事は出
1602
来たが、まだ致命傷まではいってない。何とかしてあと一押しでき
ればいいのだが⋮⋮。
﹁だったら私に任せて!﹂
お銀は蝶の姿をしたエネルギー弾を発射して、リボン上の武器
で上原と本郷に対して強力な連続攻撃を繰り出す。それに輔さんの
日本刀による攻撃と、カクさんの格闘術が上原と本郷に炸裂した。
﹁これだけ繰り出せば、致命傷はいくはずよ!﹂
﹁了解でござる!﹂
お銀の超のエネルギー弾が上原達に被弾した後、強力な爆発を
発生させた。
﹁サクサク行かせてもらうぜ!﹂
﹁この拳で、正義の志を示すでござる!﹂
﹁さあ、覚悟しなさい!﹂
上原と本郷が受けたダメージは、エロス・マギカの想像を明らか
に超えており、バランスを崩し、後ろに倒れこんだ。そこですかさ
ず校門様がバズーカ砲でとどめを刺そうとした
﹁それでは一気にこの勝負、勝たせてもらいますぞ!﹂
﹁このまま一気に頼むぜ、ご隠居!﹂
完全にとどめを刺そうとしたその時、セクハラゾンビ達と一緒
にアリエル嬢が突如姿を見せた謎の底なし沼に飲まれてしまったの
だ。 1603
﹁アリエルさん!?﹂
be
continued−−−
この勝負の行方はどうなるのか⋮⋮。
−−−to
1604
Phase170−1 光り輝くたこ焼き
突如姿を見せた底なし沼に飲まれてしまったアリエル嬢達4人は、
何もない宇宙空間の様な星が無数に光り輝いており、真っ暗闇の所
で気を失った状態で倒れている。そこに一人の魔法の杖らしき物を
持っている少年が近づいてきたのだった。
﹁やはり、倒れている女の子を見ていると可愛いものだな。あの大
綾魅楓が童貞から進化する日も近いんじゃないかな﹂
少年がアリエル嬢のおっぱいを揉んでいると、その周りを飛んで
いるかぼちゃの人形が呆れた声を出しながら声をかける。
﹁そんな事言ってる場合じゃないだろウネ。あの子達にあれを渡す
ためにここへ連れてきたんだろ?﹂
﹁分かってるよマトーヤ。僕だってあの子達の体を触れる事を遊び
でやってるわけじゃないさ﹂
ウネと呼ばれた少年は、マトーヤと呼んだかぼちゃの人形にそう
言葉をかけた後に、後ろの方向へと首を向けてみるとその視線には、
星のカーペットの上で死んだように眠っているセシル嬢を筆頭にし
た失禁魔法少女達全員の姿が映っていたのである。
﹁それにしても世の中完全にいかれちやがった。勉強しないくらい
で悪と決めたり、親の言う事を聞かないくらいで制裁を下そうとす
る輩が増えてきたな﹂
﹁権力を持った人間は簡単に心が歪んでくるから仕方ない事だよ。
HIGASHI帝国学園の教師みたいに狂った奴が自分より弱い奴
1605
を支配するようになったんだから﹂
ため息交じりにウネの口からそう言葉が出てきたのを機に、マト
ーヤは口から何か写真らしき物を吐き出してみた。それを受け取っ
たウネ。
﹁でも本当に全て話すつもりか? |エロス・マギカのヒロインズ
︽失禁魔法少女のみんな︾が聞いたら絶対にショックを受けるぜ?﹂
﹁本気さ。あの娘達が真実を知らせるのは早い方がいい。今のエロ
ス・マギカのレベルではデビルロマイアを滅ぼす事は出来ない。そ
してヴァルダーと言う真の黒幕の存在の事もね﹂
ウネの口から飛び出てきた信じられない真実。
まさかデビルロマイアの上のヴァルダーと言う敵の存在、そして
デビルロマイアの人間達と言う真実は、まさに大きい衝撃を与えそ
うだった。
そんな中、一人の女性がウネに近づいてくる。
﹁ウネ、ラゴスでの戦いが終わったわよ。エロス・マギカが上原と
本郷をタソスことに成功したみたいだよ?﹂
﹁じゃあ、彼らを連れてこようか。その真実を知らせるためにね﹂
be
continued−−−
ウネが持っていた杖が光りだした。
−−−to
1606
170−2
目を覚ました途端に周囲の異変に気づいたセシル嬢達失禁魔法少
女はゆっくりと顔を上げて、周りを見渡してみると、そこは綺麗な
星がたくさん輝いている真黒な世界にいる事に気付く。
﹁ここは一体どこなの!? どうして私こんな所にいるのよ!﹂
﹁僕が君達を呼んだんだよ。どうしても渡したい物と伝えなくては
いけない事があるからね﹂
突如聞こえてきた声に、セシル嬢は見渡してみても何も見えなか
ったので首を動かして、声の主を探していると、背後から2つの影
が近づいているのを感じたので、振り返ってみるとそこには、ウネ
と言う少年とマトーヤと言うかぼちゃの人形がいた。その姿を見た
途端、セシル嬢の胸の奥に眠っていたドキドキする気持ちが高まっ
てきた。
︵私の胸の中がドキドキしている。これは一体⋮⋮!?︶
﹁僕はウネ。そして彼はマトーヤ。今の君達の失禁魔法と魔法力だ
けじゃヴァルダーと言う真の敵には勝てないからね﹂
そこでウネの口からセシル嬢に告げられた、ヴァルダーと言う真
の敵の存在、エロス・マギカのみんなは初めて聞く名前かも知れな
い。しかしセシル嬢はヴァルダーと言う言葉を聞いた瞬間に、心臓
にチクリと刺さる感じを直感した。
﹁ウネ、彼女は何かを感じているみたいだぜ?﹂
1607
その言葉に、ウネは確信に満ちた表情でセシル嬢にこう告げた。
﹁ドキドキを感じるかいセシル? 何せ君達を不老不死の失禁サキ
ュバスに転生させたのは魔法神ラグナと僕だから﹂
﹁え!?﹂
ウネの余裕を持った表情の口から語られて、今までの中で衝撃的
な真実をぶつけられたセシル嬢は信じられない表情を露わにする。
﹁失禁魔法は僕とラグナが開発した真のエロスを敵に味合わせるた
めのオリジナル魔法だ。それを使いこなせる素質を持った24人の
少女を偶然見つけた。その一人がセシル、君だよ﹂
﹁私が⋮⋮?﹂
今までミニスカ失禁の楽しさを味わってきたセシル嬢のドキドキ
している心は、ドキドキしているたびに大きくなってゆく魔法力を
感じたせいか、ミニスカ失禁してしまっていた。恐らく、セシル嬢
の心の中に魔法力が抑えられなくなってきてしまったのだろう。
そこでウネが真剣な表情で真実を暴露するかのように口を開いた。
﹁君達は20年前にヨーロッパで大人気だったアイドルグループと
して活躍していた。その人気はテレビや雑誌、各メディアに世界中
から番組のオファーが届くのは当たり前だった。でも、マスコミの
せいで君達が秘密にしていた事を暴露されてしまい、芸能界を追放
された君達は数日に自ら命を絶った﹂
それにマトーヤが続く。
﹁その秘密とは、ミニスカート履いて女の子同士でキスをしながら
失禁した自分達の写真をネットや写真を秘密に売っていたんだろ?﹂
1608
﹁うう⋮⋮﹂
前世の記憶をようやく思い出せたセシル嬢はその言葉に何も言う
事が出来なくなり、自らの行いを認める事しかできなくなったのだ
ろう。
﹁罪悪感と後悔は感じる必要ないよ。お陰で失禁魔法を使える少女
を探す手間が省けたからね。でも君達はお金じゃなく、性癖趣味を
持った人間でも、幸せに生きる権利があるって主張したかったんで
しょう?﹂
﹁すべて分かってたんですね?﹂
ウネの言葉を否定できなくなったセシル嬢はもはや反論する気は
なくなってしまった模様。
誰にも言えない自分達だけの楽しみをばらされた彼女の心の傷は
深かったみたいだ。
﹁それで美織ちゃん達とアリエル達と別々の場所でミニスカ失禁を
楽しむ童貞男子を探していたんだろ?﹂
マトーヤの言葉の後にウネは、セシル嬢の心の傷に触れる事を覚
悟したかのように言葉を発した。
﹁セシル、今の君は他の彼女達と一緒に慶輔・オルダインディーナ
に思いを寄せているみたいだね? それはロリカイザー13世と戦
った時からかな?﹂
慶輔・オルダインディーナに思いを寄せていると言う言葉を聞い
たセシル嬢の心が一瞬に大きく高鳴った。女の子の人生の中で最も
最大の心の変化であった。今のセシル嬢の脳裏に浮かんだのは、温
1609
かく見守るように手を伸ばす慶輔殿の温かい笑顔であり、心が安ら
ぐための物だった。
﹁うん、その通りだよ? 私は美織ちゃんを通じて慶輔に出会う事
が出来た。ロリカイザーやサドマゾとの戦いの後に失禁アイドルと
しての活動を楽しみにしてくれたのが慶輔だった⋮⋮。私達は慶輔
と一緒に幸せな時間を過ごしたかった﹂
﹁分かるよ。アリエル達が楓君と、セナがアセルスと愛し合うのと
一緒なんでしょ?﹂
そして、セシル嬢は感情が壊れたのか瞳から涙をこぼし始めた。
﹁でも⋮⋮、今の私達は、いいえ、私には慶輔と両思いの資格なん
かない。失禁魔法少女としての使命がある限り、私はもう悪と戦う
性癖を持ったサキュバスとして生きるしかないの! だから私はも
う、慶輔と両想いじゃなくてもいい!﹂
その悲痛な叫び声はこの空間に力強く響いてきた後に、勢いよく
自分の下へ駆け寄ってきたかのような衝撃と共に不意に背後から誰
かに抱きつかれたセシル嬢。
﹁お願いだからもう一人でそこまで追い込まないで!﹂
be
continued−−−
その正体はティナ嬢、後ろには10人の失禁魔法少女の姿があっ
た⋮⋮。 −−−to
1610
170−3
震えるティナ嬢に抱き着かれていたセシル嬢の声と震える体は、
今までため込んでいた慶輔殿の気持ち全てが集まっており、今でも
ちぎれそうである。それは他の失禁魔法少女達も同じであり、瞳か
らは大粒の涙が⋮⋮。
﹁どうして⋮⋮!?﹂
﹁私達は慶輔と一緒に戦ってきた事で固い絆で結ばれる大切さを学
んで来たでしょう? それなのに一人だけ心の苦しみを抱えていた
なんて⋮⋮﹂
背後に感じたティナ嬢の愛しい声と抱きしめられた華奢な腕は情
熱が籠っていたため為、セシル嬢はこのまま黙っておくことしかで
きずにいた。ティナ嬢はセシル嬢に抱きついたまま、今までの懺悔
にも似た独白を口にし始めた。
﹁ずっと苦しんでいたんだね? でもそれは私達も同じだよ⋮⋮。
慶輔に想いを寄せる資格はないと思っていた⋮⋮。でもこれは自分
自身を苦しめるだけだってわかったの﹂
独白するたびに強くなってゆくセシル嬢を抱きしめるティナ嬢の
腕は溜め込んでいた慶輔殿に対する気持ちを吐き出す事すら忘れて
しまった彼女の苦しみを受け止める余裕すらなく、受け入れる相手
すら一人もいないとなれば、その重圧は計り知れないほどである。
そしてセシル嬢は震える右手で、ティナ嬢の腕を握り返す。
﹁みんなもそれと同じなの?﹂
1611
﹁当たり前じゃない! だって私達は慶輔から色々と教わってきた
はずでしょう!?﹂
アーシェ嬢は自分の思いをぶつけるかのように、セシル嬢に言葉
をぶつける。その後にゆっくりセシル嬢に近づいてきたリノア嬢の
顔は、涙で溢れ頬は真っ赤に染まっており、溜め込んでいた感情が
爆発する寸前まで来ている事を証明するかのようにミニスカートか
らおしっこが流れてきた。とうとう感情を抑えきれずに失禁してし
まったのだろう。
﹁じゃあ、セシルは今まで慶輔に教わって来た事を無駄にしてもい
いっていうの?﹂
リノア嬢の言葉を聞いて、自分だけは慶輔殿にその気持ちをかな
えられることはないと思っていたセシル嬢の気持ちは、はっきりと
表情に出ていた。オヴェリア嬢もレフィア嬢も、あふれだした慶輔
殿に対する思いを隠しきれずに、ミニスカ失禁で表現されていた。
﹁本当にこれからも慶輔の事、想ってくれるよね?﹂
お願いに似たローザ嬢の言葉が合図となって⋮⋮。
﹁うん、当たり前じゃない!﹂
そして彼女達はようやく思いを一つにして、固い絆の輝きを取り
戻すのである。
﹁ありがとうみんな! こんな嬉しい事、今まで以上にないよ!﹂
﹁私もだよセシル!﹂
1612
セシル嬢は失禁魔法少女になってからは、もう慶輔殿の事を片思
いする事は許されないと思っていたのだろう。そして、もう戦う事
しかなかったはずである。しかし、彼女は仲間達との言葉でようや
く御あんお子としての権利を持っている事がようやくわかった。
﹁じゃあ、君達にこれをあげよう。失禁魔法少女の新しい武器、そ
して衣装12セットだ﹂
﹁この力で、お前達の好きな男と一緒に戦ってやれ。それもお前達
の権利なんだからな﹂
彼女達はウネとマトーヤがくれた新アイテムを受け取る。そして
金色の光に包まれた失禁魔法少女達は新しいコスチュームを身に着
けて、さらなる力を手にしたのだった。
﹁ありがとう、ウネさんとマトーヤ!﹂
﹁そんな君達に情報だ。上原と本郷を倒したエロス・マギカのみん
なはカメルーンで小林達とルガヴィの連中と戦ってるところだ﹂
急な緊急事態かも知れなかったが、今のセシル嬢達に迷いはなか
った。
﹁分かりました! 必ず戦って勝って、愛する人を守って見せます
!﹂
﹁よし、決まりだな!﹂
be
continued−−−
彼女達の強さの輝きが、今一つになろうとしているのである。
−−−to
1613
170−4
深夜となった。失禁魔法少女がウネとマトーヤに連れ去られてい
る間に、他のエロス・マギカのメンバーはカメルーンの大草原へと
やってきて、量産型小林のクローン達を追い詰めていく。急いで逃
げる小林のクローン達はリュック嬢とセルフィ嬢の追撃を逃げ切っ
ている。
﹁待ちなさい! もうこれ以上女子高生達に破廉恥な真似はさせな
いわよ!﹂
﹁おとなしく降伏して自分達が犯した罪を償いなさい!﹂
しかし、深夜のカメルーンの大草原ゆえか自然の多さが目立つ風
景のせいで回りが全く見えておらず、小林のクローンの強力なカウ
ンター攻撃による追撃がほとんどである。視界も全く悪くなってお
り、マジカルスナイパーライフルが武器のマリア嬢、パンネロ嬢、
アーヴァイン殿とムスタディオ殿の精密射撃も全く機能していなか
った。
﹁これじゃあうまく狙えないぜ!﹂
﹁小林のクローンって性能がすごいのね!﹂
小林のクローン達の動きは人間とは思えないほどのスピードと防
御力を持っていたため、全くダメージを与える事が出来ないエロス・
マギカ。
﹁こんな性能の良すぎる連中が敵なんて冗談じゃないぜ!﹂
﹁急いで女子高生達を助けなきゃ取り返しのつかない事になるぞ!﹂
1614
﹁何としてもこいつらを早く倒さなくては!﹂
ゼル殿の連続格闘攻撃、ギルバード殿の超音波攻撃、ガイ殿の爆
弾による連続攻撃による一斉攻撃で何百体と召喚された戦闘ロボッ
ト達が一気に一掃されたりと、カメルーンの大草原で300機相当
という多くの数に致命傷を負わせたせいか、小林のクローン達を追
い込め安くなったのは言うまでもない。それでもパロム嬢とポロム
嬢の手裏剣とクナイ投げによる攻撃が小林のクローン達を追い詰め
てゆく。
﹁いくらあんた達が逃げたって無駄よ!﹂
﹁こっちにはあなた達に被害を受けた人達の怒りと言う武器がある
んだから!﹂
こちらはフリオニール殿とユウナ嬢を中心とした部隊であり、ス
コールの蜻蛉切からは赤い稲妻を纏ったエネルギーボールが、ルー
ネス殿のマジカルハルバートからは三日月の形をした巨大なビーム
砲が数個発射されて、ジタン殿のマジカル三節混からも巨大な竜巻
が発射されて、さらに他のメンバー達の肩パーツからもマジカルガ
トリングガンが射出されて、一斉に射撃攻撃を開始。
それらの攻撃は小林のクローン達にわずかなダメージを与えてい
くのだった。 ﹁いいか! 今のお前等はダニだ! この地球で最も腐った生き物
だ!﹂
﹁貴様達がこれ以上迷惑をかけると言うならセシル達の下着をお前
等の○○の中に突っ込むから覚悟しておっていて!﹂
ジタン殿とティーダ殿のいかにも悪ふざけに似た挑発に対し、セ
リス嬢とユウナ嬢が魔法力を覚醒させた鉄拳制裁を炸裂させてツッ
1615
コミを入れる。
﹁やめなさい! 私達のイメージが悪くなるでしょ!﹂
﹁みんなの命がかかっているっていうのに悪ふざけしないで!﹂
be
continued−−−
二人の頭に、二つのコブが出来ていた。
−−−to
1616
170−5
﹁流石に今のはふざけすぎたな。もうこうなったらまじめにあいつ
らを叩くとしますか!﹂
﹁もう二度とあいつらの鉄拳制裁を喰らうのは御免やからな﹂
ジタン殿とティーダ殿は懐からマジカルカードを2個取り出した
後に、魔法力を使用してマジカルカードの眠られた力を引き出し、
今まで見た経験のない不思議な召喚獣を投入してきた。青い光を解
き放つギリシャ神話に出てきそうな巨大な銀色の翼を持ったドラゴ
ンゾンビと、巨大なハエの様な昆虫モンスターであるインセクトプ
レデタだった。
﹁いつの間にこんな強力な召喚獣カードを開発していたのよ?﹂
キスティス嬢もさすがに豪快な召喚獣の登場には予想外と言うか、
全く知らない秘密兵器が開発されていた事実に戸惑いを隠せずにい
られなかった。
﹁もしかして、軍師尿水が言っていたジタンとティーダが開発した
秘密兵器って⋮⋮﹂
﹁エリア、知ってるの?﹂
そこに何かを思い出したのは、エアリス嬢の質問に対して答えた
エリア嬢である。どうやらエリア嬢はこの召喚獣の事を以前から知
っているみたいだった。
﹁ラゴスに来る前からジタンとティーダは軍師尿水と一緒にマジカ
1617
ルクリスタルを使って何かを開発していたようだったけど、この召
喚獣のカードを開発していたのね!﹂
﹁あの2人⋮⋮。そこまで成長を遂げていたとは大したものだな!﹂
ジタン殿とティーダ殿の完璧に召喚獣カードを開発してしまった
事にフリオニール殿が驚く一方、思わず驚きを隠せない状態となっ
てしまったリュック嬢とセルフィ嬢も愕然であり、その状況を見て
いたアルクゥ殿とラムザ殿も複雑そうな表情を浮かべて大方の事情
を察した。
﹁もしかして、慶輔さんがやっていたゲームのモンスターをモデル
にしてないか?﹂
ラムザ殿の一言を聞き、全員が首を縦に振りながら納得した後に
小林のクローン達が一斉攻撃を開始する。
﹁あいつら、性懲りもなく襲い掛かってきやがったぜ!﹂
﹁だったら俺達の力で返り討ちにするまでだぜ!﹂
小林のクローン達がナイフを取り出して強襲してきた事を確認し
たディリータ殿とムスタディオ殿は取り出したマジカルベルを振っ
て超音波を発して小林のクローン達に精神攻撃を繰り出す。その音
波をまともに喰らった小林のクローン達は頭痛を起こすほどの精神
的ダメージを受けてしまったのか、地面にうずくまる。
﹁どうやら効いてみるみたいだよ!﹂
﹁今がチャンスよ! ここでカウンターを決めましょう!﹂
ダメージを受けた小林のクローン達の隙を逃さなかったエロス・
マギカのメンバー達は、キスティス嬢の号令を始めに、強襲攻撃を
1618
繰り出す。
﹁よし、このまま決めちまうぞ!﹂
しかし、この後に予想だにしなかった事が起きてしまう。
﹁待て! みんな伏せろ!﹂
エッジ殿が声をあげた瞬間、上空からたくさんのミサイルが発射
されてきており、それらはエロス・マギカのメンバー達を追尾して
いた。
﹁やばい、もう駄目か!?﹂
ミサイルが迫ってきているその時である。
﹁そこまでよ!﹂
いきなり大きなシャボン玉が巨大なバリアとなって、ミサイル達
を完全に溶かしてしまい、エロス・マギカのメンバー達を守り抜い
た!
﹁失禁魔法少女のみんな! 無事だったのね!﹂
何と失禁魔法少女達がミニスカートから流れているおしっこでシ
ャボン玉を生成していたのだった。
そして彼等は確信した。
﹁セシルちゃん達が帰って来てくれた!﹂
1619
−−−to
be
continued−−−
1620
170−6
﹁みんな、帰って来てくれたのね!﹂
﹁当たり前だよ。大切な仲間が戦っている時に私達だけ何もしない
訳にはいかないもの﹂
失禁魔法を炸裂させている失禁魔法少女達のを見て嬉しい悲鳴を
上げているのはパンネロ嬢。それにこたえたのは、氷の剣を持ちな
がら−1000℃のおしっこで青い三日月のブーメランを生成して
小林のクローン達を攻撃しているリノア嬢である。それに続いて雷
の剣を持ちながら30,000ボルトのおしっこで、電撃触手を生
成して攻撃しているレフィア嬢が言葉をつづける。
﹁上原と本郷は倒したのでしょう?﹂
﹁ああ、楓君と里理架君が倒してくれたよ!﹂
しかし、この後エロス・マギカのみんなに地獄から帰って来た男
達のリターンマッチが待っていた事を知ったのはそれから間もなく
の事だった。
﹁ようやく見つけたぞ失禁魔法少女! その首を頂戴つかまつる!﹂
﹁お前は時津! 大阪で倒されたはずじゃなかったのかよ!﹂
その正体は依然リディア嬢達が大阪城の周辺で倒したはずの時津
と言う男である。まさかの敵が再びエロス・マギカの目の前に姿を
見せたのは大きな脅威となるだろう。
﹁この男から邪悪なるオーラを感じるぞ! 気を付けないと俺達が
1621
やられる!﹂
﹁分かってる! 流石の俺達も本気を出さないとやられるからな!﹂
エッジ殿とバッツ殿も倒したはずの敵とのリターンマッチ開始の
前に、想わぬプレッシャーを感じる事を余儀なくされていた。
﹁でも今は失禁魔法少女のみんなが帰って来てくれたから大丈夫だ
!﹂
﹁そうだよな、みんながいるんだからこの戦いは勝てる!﹂
アルクゥ殿とクラウド殿の余裕を持った台詞が、この後に全て絶
望に落とされるのはわずか3秒後の事。
﹁全ての同志達よ! 我に続け!﹂
時津がそう叫んだ次の瞬間、またまた倒したはずの強敵達が姿を
見せ始めたのである。
﹁待たせたな失禁魔法少女! 今度こそお前等をボコボコにしてや
るから覚悟しろよな!﹂
﹁さてと、今度こそお前達に俺達の本気を見せてやるか。決してハ
ッタリじゃないぜ?﹂
﹁今度こそあなた達に勝ってみせますよ。童貞男子達?﹂
﹁ようやく俺様の出番か! 待ちくたびれたぜ!﹂
﹁エロス・マギカ! 今度こそお前を倒す!﹂
最初に名乗りを上げたのは、慶輔殿に倒されたはずの滝嶋、三橋、
猪越、林田、太田の5人。エロス・マギカの復讐に燃えてるらしい。
﹁失禁魔法少女! 今度こそこの村正でお前達を殺してみせよう!﹂
1622
﹁今度こそお前達を倒そうという気合はとっくの昔にできてるんで
な!﹂
﹁大輪の花が咲く頃に、貴方達を殺してみせるわ﹂
﹁ちょいと印を結べば、こんなものよ!﹂
﹁霧の如く忍び寄る﹂
次に江波戸、大谷、藤代、永田、志村がエロス・マギカのみんな
に挑発を行った。今度こそ楓殿達を倒してみせると言う気迫が伝わ
ってきている。
﹁美しき戦いを始めましょう!﹂
﹁失禁魔法少女を倒すまで俺は死ねないんだよ!﹂
﹁復讐の準備はできた、後は失禁魔法少女達を倒すのみ!﹂
﹁エロス・マギカ、お覚悟を!﹂
﹁お前達の復讐の機会は訪れたか!﹂
最後は杉本、落合、鍛冶、北野、吉田と言った猛勇達がエロス・
マギカのメンバー達を討ちとろうとする勢いを見せており、物凄い
勢いを放ちそうである。
﹁なんて数だよ! これじゃあ俺達がやられちまう!﹂
余りにも多い自分達に対する復讐者に、ゼル殿も若干怖気づいて
きた。
﹁怖気づいたか。ならば、この者達も追加いたそう!﹂
さらに追い討ちをかけるように、時津は懐からほら貝を取り出し
て、それを噴くとデビルロマイアの戦闘ロボット達を召喚してきた。
1623
﹁上等じゃねえか! まとめてしばいてやるぜ!﹂
﹁どんな事があっても僕達は負けるわけにはいかないんだ!﹂
be
continued−−−
今ここで、悪夢のリターンマッチが開幕を告げるのだった。
−−−to
1624
170−7
カメルーンの大草原で、エロス・マギカは時津の猛攻を受けてし
まった。
﹁そらそら∼! これでも喰らいな、童貞男子共!﹂
﹁この攻撃、回避するものならしてみやがれ!﹂
林田と太田の格闘攻撃が、ゼル殿とギルバード殿に炸裂した。ま
さに強烈な連続攻撃は激しいと言わんばかりのものだった。
﹁勝負はまだまだこれからだぜ! 次にお前等にお見舞いするのは
コイツだ!﹂
﹁この精密射撃は誰にも回避された事ないんだぜ? 言っておくが、
マジだからな!﹂
﹁この一撃が、お前達に敗北を与える!﹂
さらに追い討ちをかけるかのように三橋と大谷と江波戸の一斉に
よる射撃攻撃が、セルフィ嬢とリュック嬢とガイ殿に炸裂。これら
を食らった3人は後ろに大きく吹き飛ばされてしまい、かなり大き
なダメージを受けてしまった。
﹁そんな⋮⋮、なんて強さなの!?﹂
﹁こいつら、前より強くなってないか!?﹂
エアリス嬢とヴァン殿の疑問に対して、時津は簡単な事で回答し
たのである。
1625
﹁決まっておろう、お前達を倒すために我々は地獄から這い上がっ
てきた。そしてお前達を倒すのに、それだけの力を手に入れた事は
自信をもって言わせてもらおう!﹂
﹁コイツ、口だけじゃないってのかよ!﹂
この時津の言葉を機に、藤代と滝嶋がパロム嬢とポロム嬢に猛攻
を仕掛けてくる。
﹁エロス・マギカ! 今度こそお前等をボコボコにして、この世界
をぶっ壊してやるから覚悟しろよ!﹂
﹁せめてあなた達が苦しまないように、安らかに殺してあげるわ﹂
怒涛の攻撃に何とかマジカルバリアで防ぐパロム嬢とポロム嬢だ
ったが、あまりにも激しい攻撃だったため、バリアは破壊されてし
まい、これを喰らってしまうのである。それに続いて落合と杉本と
北野が一斉に強襲攻撃を仕掛けてきた。
﹁ならばこの一撃で決めてくれてやるよ!﹂
﹁この一撃で、決めてみせよう!﹂
﹁この間合い、貰う!﹂
しかし、失禁魔法少女達の華麗な失禁魔法で対応して、その猛攻
を防いだ。
﹁そんな攻撃で私達を倒せるなんて思ってないよね?﹂
﹁言っておくけど、私達の怒りはまだまだこれからだからね?﹂
アーシェ嬢とリノア嬢の新しく生まれ変わった失禁魔法がエロス・
マギカを守る盾となっていた。
もはや彼女達の新たなる力は既に覚醒を果たしており、悪を許さ
1626
ないと言う気持ちがエロス・マギカのみんなに伝わってきている。
そして、新しい力を手に入れた味方がこの後登場する事になると
は誰が思っていただろうか。
﹁何、風が強くなってきている?﹂
いきなり大きな風が吹いてきたと思いきや、上空から金色の粉が
霧雨のように降ってきたではないか。しかし、この霧雨は魔法力が
宿っているようであり、不思議な力を感じさせていた。そして、天
空から4つの影が飛び出した。
﹁お待たせ! 僕達も新しい力を手に入れたから戦うよ!﹂
慶輔殿の掛け声と共に巨大なレーザーが無数降ってきて、デビル
ロマイアの戦闘ロボット軍団の半分の数を消滅させてしまった。
﹁これはもしかして⋮⋮﹂
﹁慶輔・オルダインディーナか!﹂
その言葉通り、新たな力を手にした慶輔殿達4人が天空から降臨
be
continued−−−
してきたのだった。
−−−to
1627
170−8
﹁さあ、覚悟してもらおうデビルロマイア! 僕達の新しいナイト
ドールでお前達を倒す!﹂
﹁みんなは私と佳恵ちゃんに続いて!﹂
慶輔殿達4人のナイトドールには、背中には金色の不死鳥と思わ
せる翅のパーツが付け加えており、区別が出来るとすればそれぞれ
青、赤、黄、緑のリボンをしている事と、魔法力の影響なのか、そ
れぞれの周りにアゲハチョウ、オオスズメバチ、カブトムシ、小鳥
のサポートメカがついているという事である。
﹁慶輔さん、いつの間にそのナイトドールをパワーアップさせたん
だ!?﹂
﹁みんなにこっそりとね。そんな事よりデビルロマイアをせん滅さ
せるよ!﹂
進化を遂げた慶輔殿のナイトドールには、フリオニール殿達も驚
くと共に少々怖気づいたようであり、広海殿と佳恵嬢、麗奈嬢の魔
法力もいつの間にか覚醒させていた。よく見てみると、いつもとみ
て何も変わっていないように見えるが、心の強さが誰よりも一番と
強くなっているのが分かる。
﹁ようやく役者がそろいやがったか。戦いは面白くなきゃ意味ない
からなあ!﹂
﹁それじゃあ、派手に戦おうとするか!﹂
﹁招致!﹂
1628
林田と大谷の言葉を合図に、デビルロマイアの人間達が攻撃を開
始して、恐るべき邪心と邪悪なる気迫を感じさせる事ができる能力
の持ち主だけあって、とても人間とは思えないほどの身のこなしと
戦闘テクニックでエロス・マギカをを翻弄するだけでなく、物凄い
猛攻を仕掛けてきた。
﹁この程度の猛攻で私達に勝とうなんて思っていないよね?﹂
﹁私達を怒らせた大証は高くつくわよ!﹂
ローザ嬢とファリス嬢の、おしっこで宝石を生成して、それらを
敵に高速でぶつけると言う失禁魔法が炸裂した。そのダメージを食
らったのは江波戸と太田である。
﹁何だと!? 失禁魔法少女は化け物だと言うのか!?﹂
﹁上等だ、返り討ちにしてやるよ!﹂
その後にセシル嬢とティナ嬢のおしっこから三日月型のカッター
が生成されて、それらは大谷と志村に向かって高速で飛んでゆく。
﹁喰らったか⋮⋮。だが、まだ勝負は終わっていない!﹂
﹁まだ、我は倒れぬ!﹂
しかし、時津と北野がエロス・マギカ全員に対してロケットラン
チャーで攻撃しようとしているのを確認された。
﹁これで決めさせてもらおう。悪く思うな﹂
﹁覚悟するがいい!﹂
もはややれれるかと思っているアルクゥ殿とイングス殿であった。
1629
﹁ここまでなのか!?﹂
﹁そんな、まだ館山市のみんなとまだ約束を果たしていないのに!
?﹂
銃弾が発射されるかと思ったら、時津と北野が持っていたロケッ
トランチャーがいきなり爆発したのである。
﹁やれやれだぜ。まだてめーらみてーなクズがまだいやがったとは
な﹂
﹁みんなお待たせ!﹂
声が聞こえてきた方向を見てみると、魔法力を覚醒させた楓殿と
里理架殿が、偉大なる契約の剣と大いなる覇王の剣デビルロマイア
の連中に強烈な一撃を炸裂。
﹁もしかしてこいつらはに立ち向かおうと言うのか!﹂
﹁面白そうだな。こういう無謀な戦いに挑む奴は嫌いじゃない﹂
﹁それじゃあ楽しませてもらおうか!﹂
予想もつかなかった展開に、余計に闘志を燃やす林田と大谷と滝
嶋。
﹁もうこれ以上みんなに悲しい思いをさせはしない。そのためにデ
ビルロマイア、お前達を倒す!﹂
楓殿の言葉の後に多数の戦闘ロボットと小林のクローン達が襲い
掛かってきたが、里理架殿は手に持った大いなる覇王の剣ですぐに
応戦して、ブンブンと振り回しながら小林のクローン達を弾き飛ば
すのは良かったのだが、あまりにも数が多すぎたため、まだ奇襲攻
撃が続いた。
1630
﹁数が多すぎる! これじゃあ楓君と里理架君の魔法力が切れてし
まう!﹂
すぐに魔法力が切れてしまう可能性があるのは言うまでもなく、
楓殿と里理架殿の隙を見逃さなかった永田はガトリングガンで攻撃
した。
﹁おらおら∼! 隙だらけだぜ!﹂
しかしその攻撃はかばったクラウド殿とラムザ殿が代わりにダメ
ージを受けて後ろに飛ばされてしまう。
﹁やはりお前等はその程度だな。これで分かっただろう、俺達とお
前達の器の差が!﹂
その林田の言葉に対して楓殿は⋮⋮。
﹁勝手に僕達を敗者と決めつけるな!﹂
﹁何だと!?﹂
魂が籠った言葉で反論。
﹁僕達は⋮⋮、僕は世界を変えたいと願っているわけじゃない! ただ、誰かが身勝手な輩のせいですべてを奪われ苦しめられるのが
許せないだけだ。世界を変えるのが本当にできると思うのか? 僕
はそれほど傲慢じゃない!﹂
傷だらけのナイトドールの出力を安定させながら、自分も力の限
り戦うと言った自分の言葉に偽りはなかった。その証として、傷が
1631
徐々に癒えていき、楓殿の魔法力が不思議にも上がってきた。
﹁ほざいてろ! お前等みたいな変態野郎共に世界中が認められる
わけないだろ!﹂
滝嶋の言葉と共に、再び戦闘ロボットが襲い掛かってきたが、楓
殿は偉大なる契約の剣で次々と切り裂いていった。
﹁お前達は自分達より弱い人間を都合のいいように従わせようとし
ている! 暴力や犯罪を何も躊躇いもなく行っている下等生物だ!
恥ずかしくないのか、犬になりさがっている自分が! 人間とし
ての誇りはないのか!?﹂
﹁やかましいぜ! 消えな!﹂
いきなり楓殿の言葉が輝きを発したかと思いきや、その勢いで時
津達が一気に吹き飛ばされた。
﹁何だと!?﹂
﹁この魔法力は化け物かよ!﹂
﹁ち、なかなかやるじゃねえか!﹂
be
continued−−−
この力はますます強くなっていくのである。
−−−to
1632
170−9
﹁お前達の様な人の心を弄ぶ奴は許さない! 僕の怒りで、全ての
悪を破壊する!﹂
楓殿の覚醒した魔法力は、時津達の戦闘能力を完全に上回った状
態となり、誰にも止める事の出来ない勢いを増していった。遥かに
強い意志と思いが、楓殿の覚醒を導いており、エロス・マギカのみ
んなを勝利へと導こうとする決意が強くなってきていた。
﹁勢いだけでこの戦いに勝てるなんて思わない事だ!﹂
立ち上がった時津が楓殿に対して奇襲攻撃を仕掛けてきたが、楓
殿は大いなる契約の剣で一振りさせた後に、巨大な真空刃を発生さ
せて時津にダメージを与える。
﹁僕達の旅はまだこれからなんだ! だから、こんなところで立ち
止まるわけにはいかない!﹂
﹁随分と言ってくれるじゃねーか! ならばこいつならどうかな?﹂
そこで林田は巨大なバズーカ砲で楓殿に対して射撃攻撃を開始し
たのであったが、アリエル嬢の失禁魔法によるおしっこバリアよっ
て、その攻撃はガードされてしまった。
﹁そんな攻撃で私達の思いを消す事ができると思わないで!﹂
﹁やりやがったな! だったらコイツでお前をボコボコにしてやる
ぜ!﹂
1633
滝嶋は爆弾を大量にエロス・マギカのみんなに対して豪快に投げ
た後、戦闘ロボット達の奇襲攻撃を指示したのだが、リオナ嬢とテ
スラ嬢の失禁魔法が炸裂。おしっこから生成された星の爆弾は、次
々と戦闘ロボット達を爆破していくのである。
﹁あなた達は色々な罪のない人達を傷つけてきた!﹂
﹁今度は私達がその苦しみを味わう番だからね!﹂
そこで江波戸は精密射撃を繰り出してきた。
﹁ハハハ! これでも喰らってあの世へ逝きな!﹂
﹁そうはさせませんよ!﹂
シフォン嬢のおしっこがダイアモンドを生成していき、江波戸の
銃弾を狙い撃ちしていく。まさに一審攻防と言ってもいいだろう。
﹁やはりな、一筋縄でいかないのは覚悟していた。ならば、次の戦
いで決着をつけよう!﹂
﹁何をする気だ!?﹂
時津は怪しげな杖を懐から取り出して、楓殿達が立っている場所
continued−−−
を白く光らせた。その光が消え去ると、周りには誰もいなくなって
be
しまった⋮⋮。
−−−to
1634
Phase171−1 対決する麻婆豆腐
時津達によってどこかへと飛ばされてしまった楓殿達の行方は、
朝が明ける砂漠の大地が知っているようである。ここの気温は肌で
暑さを感じるくらいであり、砂漠の真ん中で楓殿達は倒れているの
だった。
﹁うん⋮⋮、ここは一体どこかな?﹂
起き上がった楓殿はまず初めに周りを見渡していると、その視界
には遥かなる砂漠の大地と真っ赤に燃える灼熱の太陽の姿がある。
それに続いて他の仲間達も起き上がってきた。
﹁楓君大丈夫かい? 時津って男にやられたみたいだけど﹂
﹁まさか、時津って男に一本取られちまったな⋮⋮﹂
﹁それにしてもここは一体どこなんだよ∼!﹂
﹁あいつら、要らん事してくれるよな全く!﹂
時津のやった事に対して怒り心頭だったアルクゥ殿、ルーネス殿、
バッツ殿、エッジ殿だったが、ここまで信じられない展開に傾くと
は予想外だったようである。謎の光によって見知らぬ場所へと飛ば
されてしまったから、その分怒りが強くなってきた。
﹁俺達にはこんな事している暇はないってのによ! デビルロマイ
アにはもううんざりだぜ!﹂
特にジタン殿に至ってはデビルロマイアのやる事が全く理解でき
ないと思っていたため、今まで以上の余計な頭痛を感じざるを得な
1635
かったようだ。
﹁それにしてもここは暑いな﹂
楓殿達と一緒に起き上がってきたティーダ殿も、この大地の気温
の高さに悩まされているみたいだ。
﹁ところで失禁魔法少女達は今どうしてるんだい?﹂
﹁彼女達は別の場所に飛ばされてしまったらしい⋮⋮。僕が起きた
頃、どこにもいなかったんだよ﹂
クラウド殿とラムザ殿は失禁魔法少女のみんなを心配しているみ
たいだと言うまでもない。
﹁とにかくここは何処なのか分かる物がある場所を探してみよう﹂
﹁シド指令達とも連絡は取らなきゃいけないし⋮⋮﹂
﹁迷ってる暇はないわ! 急ぎましょう!﹂
フリオニール殿、マリア嬢、セリス嬢もこの場所は一体どこなの
か、素早い対応で行動を起こそうとしていた。しかし、この気温の
高さに一同はやられそうだ⋮⋮。
be
continued−−−
﹁それにしてもここマジ暑くね!?﹂
−−−to
1636
171−2
ここは一体どこなのか、何か手掛かりを探していたエロス・マギ
カだったが⋮⋮。
﹁何だ!?﹂
いきなりの銃声が響いたと思ったらエロス・マギカの近くで数箇
所が爆発してきたため、みんなは驚くのを隠せなかったため、あま
りにもいきなりの出来事に驚かざるを得なくなった楓殿達。さらに、
彼の側にいたフリオニール殿もこの出来事にはビックリしてしまう。
﹁もしかして、デビルロマイア!?﹂
さらに東の方向から、アフリカの民族楽器の音色を髣髴とさせる
メロディーが響きだしてくる。
﹁チキショウ! いったい何処から撃ってきやがった!﹂
弾が飛んできた通路のほうへジタン殿が瞳を向けると、そこには
猪越の姿があり、その方向を見た途端に固まってしまったアルクゥ
殿とクラウド殿が徐にジタン殿と同じ視線を向くと、すぐにその状
況を察した。
﹁やはり、まだ自分達の立場が分かっていませんでしたか﹂
﹁猪越、それは一体どういうことだ!?﹂
楓殿とエロス・マギカのみんなも異変を感じその方向に視線を向
1637
けてみると、早速マシンガンや手りゅう弾を使った様子が伺える時
津を先頭に、先ほど戦っていた北野や杉本、大谷や志村などのデビ
ルロマイアの連中がぞろぞろと現れてきたのだ。
﹁ここはエジプトだ。お前達の事を倒すためにこの場所を選んだの
さ﹂
その時津の傍らにはアフリカの民族楽器であるバラフォンを鳴ら
しながら前を見据えて歩く永田の姿があり、先ほどから流れ続けて
いるメロディーはバラフォンの音色であるようだ。
﹁さてと、今度はお前達をどのように倒してやろうかな!﹂
セネガルやギニアの方では音の高さは普通で打面もフラットだが、
ブルキナファソとガーナの方では音の高さは低く打面もカーブして
いる物もあり、木片の下に共鳴用のヒョウタンをぶら下げているの
は共通しているが、ヒョウタンに穴を開けてクモの分泌物を取り付
けているものもあるらしい。
そこで時津の口から言葉が出てきた。
﹁お前達の人生の最後の場所へ飛ばされた気分はどうだ?﹂
﹁お前は一体何を企んでる!?﹂
楓殿の声の中には怒りも含まれており、彼の後ろにはラムザ殿や
アルクゥ殿の姿を見える。そんな彼らに対して林田と三橋の言葉が
出てきた。
﹁お前等も自分の性欲を満たすために犬へと成り下がりやがったか、
哀れだな!﹂
﹁こんな悪趣味を生きがいにしているとは、呆れて物も言えん!﹂
1638
その言葉を楓殿と聖殿が簡単に切り捨てる。
﹁お前達みたいな悪魔に魂を売って、自分達より弱い人間を憎んで
いる輩には解らないだろう。アリエルさんのミニスカ失禁には、人
々の傷ついた心を癒す魔法が込められてるんだ!﹂
﹁人の趣味を悪く言う輩に僕達が文句言われる筋合いはない! ど
んな趣味を持ったとしてもこの地球で生きる命である事に変わりは
ない! 自分達が気に食わない人間を排除する事しか考えていない
お前達の方こそ害悪だ!﹂
お互いの意見が衝突を繰り返す事によって、熱も大きくなり周囲
に飛び火してしまえは思わぬ形で散り、怒りのダイナマイトに点火
される事はよくある事だ。
﹁ならば、こうなったら戦いで決着をつけようじゃないか!﹂
それは、滝嶋のその思わぬ方向転換でもたらされる事になろうと
は誰が予想しただろうか。
﹁そしてここでお前等がどれだけ性欲に餓えた害獣に近づいてる事
を証明してやる! 汚れた血はこのエジプトで浄化されるがいいさ
!﹂
その一言は、エロス・マギカが最も許せない言葉である事を滝嶋
は知らず、楓殿の怒りを買ってしまう事になる。
﹁勝手な事を言うな! 僕達は性欲を満たすためじゃなくってエロ
スを真剣に楽しむためなんだ!﹂
1639
そう滝嶋に言いつけて、楓殿が大いなる契約の剣を取り出そうと
したその時であった。
﹁勝手な事を言わないで!﹂
﹁未だに童貞である人達を言葉の暴力で傷つける事がどれだけ愚か
なのか⋮⋮﹂
﹁何も分かってないくせに!﹂
﹁知った風な口を叩かないで!﹂
後ろからアリエル嬢、リオナ嬢、シフォン嬢、テスラ嬢がミニス
be
continued−−−
カ失禁して、おしっこで剣を生成して滝嶋に攻撃を開始した。
−−−to
1640
171−3
滝嶋に失禁魔法を喰らわせたアリエル嬢の左頬に、ダイアモンド
の輝きを放っている涙がこぼれており、その可憐な姿は楓殿の脳裏
に叩きつけられた。それだけではなく、リオナ嬢とシフォン嬢とテ
スラ嬢も瞳から涙を流しながら失禁魔法を発動させていたため、フ
リオニール殿の性感帯に強力な刺激を与えていた。
﹁アリエルさん⋮⋮﹂
﹁確かにこれは強力な失禁魔法だけど⋮⋮﹂
﹁おっぱいが揺れているだけじゃなく、涙まで見せてくれるなんて﹂
﹁いくらなんでもこれは刺激強すぎるだろ!﹂
余りにも刺激が強すぎるサービスショットの演出にエロス・マギ
カのメンバー達は思わずつばを飲み込む。
﹁流石にこれはまずいだろ!?﹂
バッツ殿でさえ、これに関しては完全な予測はできていたものの、
アリエル嬢達の涙を流しながらの失禁魔法の破壊力に、思わずドキ
ドキしてしまう。
﹁ちきしょ∼! いきなりこんな強力な魔法なんてありかよ!﹂
ゆっくりと起き上がり、殴られた激痛が響く全身を押さえながら、
ゆっくりと体勢を立て直す滝嶋であったが、失禁魔法の威力におび
える余裕はなかった。
1641
﹁私達は大切な人や世界中の人達を守るためにこんな恥ずかしい姿
をさらす覚悟だってあるわ! あなた達みたいに人を傷つける悪党
になるくらいならみんなの前でミニスカ失禁した方がマシよ!﹂
﹁何だと!?﹂
爆発したアリエル嬢達の怒りは、先ほどの失禁魔法による制裁だ
けでは済まないようであり、まだまだ言葉が続きそうである。
﹁失禁魔法少女になった私達はミニスカ失禁で色々な人達の心を癒
す喜びを知った! 悪魔に魂を売ったあなた達と一緒にしないで!﹂
アリエル嬢の怒りは、誰かに自分達だけの楽しみを否定される苦
痛と言う何よりも一番嫌いなシチュエーションに出くわしているた
め、怒りが消える事は全くない様である。
﹁どうせお前等の事だ! 世界中の人間に自分達はこんな醜態をさ
らしている美少女を見るのが趣味だと、自らの性癖をアピールして
るんだろ!?﹂
﹁黙れよ、クズが!﹂
林田の言葉の後に放たれた今まで沈黙を保っていた里理架殿の一
言は、さらにデビルロマイアに危機感を掻き立てる。
﹁言ってくれるじゃねーか!﹂
そこに、カイン殿とイングス殿も言葉を入れてきた。
﹁俺達はエロス・マギカの人間だ! だからこそ野放しにしておく
わけにはいかない! 失禁魔法少女のミニスカ失禁は私利私欲のた
めに存在しているのではない! 天が定める愛と義のために使うべ
1642
き力なんだ!﹂
﹁自分達より弱い人間を虐げるため、いや、世界中の弱者を虐げる
ためだけに力ある者は戦ってはならないのだ!﹂
さらにラムザ殿もデビルロマイアのやり方を否定する。
﹁お前達は己の私利私欲で暴力を振るおうとしている! それを外
道と言わずしてなんというのだ!﹂
﹁何度でも言え! この世は力がある奴だけが勝つんだよ!﹂
暴力や傲慢さが目立っているがゆえに、他人の幸せを破壊するこ
とを喜ぶと言うシチュエーションもまた、デビルロマイアにとって
の大きな力の源となっているようだ。
﹁いいえ、ここで負けるのはあなた達よ!﹂
﹁どこだ!﹂
またしてもデビルロマイアを否定する声がが聞こえてきた。空を
continued−−−
見てみると、そこにはセシル嬢達失禁魔法少女達が金色の天使の翼
be
を広げていた。
−−−to
1643
171−4
﹁セシルさんとティナさん、それに美織さん達まで!?﹂
ようやく姿を見せたセシル嬢を筆頭にした残りの失禁魔法少女達
が姿を見せたので、エロス・マギカの戦力はすべて出そろった。
﹁いったいどうやってここが分かったの!?﹂
セシル嬢達がこのエジプトにやって来た事はマリア嬢もいまだに
信じられないようである。
﹁俺達が連れてきてやったぞ!﹂
セシル嬢の後ろに姿を見せたのは校門様一向である。
﹁校門様、無事だったんですか!﹂
﹁無論、軍師尿水が制作したマジカルセンサーがあったから居場所
が分かりましたぞ!﹂
どうやらエロス・マギカの支えとなってきた校門様も戦力へと成
長してくれたみたいだ。
﹁もうこれであなた達は失禁魔法少女達の力があるから時津達と互
角に戦えるはずよ! 後はあなた達が全力を出すだけだわ!﹂
﹁感謝します、校門様!﹂
頼もしい力が続々と増えた事でエロス・マギカの勇気がますます
1644
大きくなってきており、それに怯むことなく発せられたのは、大谷
と林田の言葉だった。
﹁集まったのはいいが、お前等は失禁魔法少女の力に頼ってばかり
の根性で戦えるのか?﹂
﹁どうせお前等の事だから傷ついたら失禁魔法少女達に慰めてもら
おうなんて考えてるんじゃねーのか!? そんなものじゃあ、俺達
みたいに真の正義のヒーローを名乗る事は出来ないぜ!?﹂
フリオニール殿の心の中で、刃に似た鋭いものが刺さったのを感
じたが、そこですかさず楓殿と里理架殿が強気な発言で言い返す。
﹁だからと言って自分が気に食わないものを切り捨てる事が唯一の
対抗策だなんて僕は許さない! 誰もがみんな腐っているわけじゃ
なく、そうじゃない人だってたくさんいるんだ! 暴力を利用しな
くてもどこかに解決策があるはずだ!﹂
﹁俺達は今まで多くの悪党と戦ってきたけど、てめーらみてーな外
道ぶりを見て頭に来ない奴はいねーぜ。もう俺はてめーらをぶちの
めす事に躊躇いはねーぜ!﹂
楓殿と里理架殿の言葉はデビルロマイアの心を締め付けるには十
分すぎる効果があったため、怒りと痛みを感じたスコール殿とルー
ネス殿は続いて反論する。
﹁自分達より弱い人間を虐げといて何が正義だ! お前達の言って
いる正義などお前等にとって都合のいい言い訳でしかない! 自分
より心が弱い人を所有物として扱うために正義の名を利用し作り出
した世の中など言語道断! 何でも暴力で解決しようとするお前等
にヒーローを名乗る資格などあるものか!﹂
﹁暴力を振るっておいて真のヒーローだって? 笑わせるなデビル
1645
ロマイア! 憎しみを自分の力で抑える事が出来ない正義に何の意
味がある? 人間は心の清潔さを失った瞬間から人間ではなくなる
んだ! お前達のように心の清潔さを失い欲望で心を汚した瞬間か
らすでに人間としての権利を放棄していたんだ! この世に自分よ
り弱い人間を利用する資格なんてあるものか! ヒーローの資格は
強い人間だけにしか与えられる物じゃなくって正しい人達のための
義務なんだ! 暴力を借りて手にした正義なんてニセモノであり、
おまえは家畜以下の存在なのさ!﹂
その次に答えたのはセリス嬢だ。
﹁あなた達デビルロマイアは自分の都合で暴力による粛清を起こそ
うとしている! それを愚行と言わずしてなんというのよ!﹂
かつて自分もまたその言葉を象徴する悲しみを味わったがゆえ、
その悲しさはとても大きいものであったのかそんな被害者の言葉す
ら、デビルロマイアの面々は聴く耳を持たなかった。
﹁呆れたもんだ! そうまでして自分の性癖を正当化したいのかお
前ら!?﹂
﹁黙れ!﹂
禁句同然の罵言をとうとう言ってしまった林田に対する楓殿の怒
りは、もはや誰も手を付けられない状態にあった。マジカルビーム
マグナレアの銃弾が顔面スレスレで通り過ぎたのが、その証である。
﹁あなた達は絶対に許さない!﹂
﹁私達の失禁魔法で、その心を浄化させてあげるから覚悟なさい!﹂
アーシェ嬢とリノア嬢の怒りが頂点に達したのか、ミニスカート
1646
から滝のようにおしっこが流れ出してきた。
﹁フ、どうやら戦う事でしか決着をつけるしかないな﹂
そして、ついに時津の刃の矛先は、エロス・マギカに向けられる
のであった。
﹁上等だ! このまま勝ってお前達を潰してやるよ!﹂
be
continued−−−
ついに決着の時が来た!
−−−to
1647
171−5
いよいよ始まったエジプトでの時津達との決戦。そのオープニン
グを飾ったのは、エロス・マギカ側はフリオニール殿とスコール殿
とルーネス殿と言うメンツであり、北野と杉本の格闘技と重装備型
の武装勝負の対決である。最初の熱き戦いは、エジプトの首都であ
るカイロのスラム街で繰り広げられていた。
﹁うなれ蜻蛉切! 決してデビルロマイアを逃がすな!﹂
﹁甘い!﹂
スコール殿の蜻蛉切と北野の刃がぶつかり合う度、ほぼ互角の戦
いが続いた事を物語っていた事を、その戦いを見つめていた夜中の
満月が知るのみだろう。
﹁童貞達よ、覚悟!﹂
ルーネス殿から距離が保たれた瞬間に放たれた杉本のショットガ
ンの銃弾は、ものすごいスピードで勝負を一気に決める気迫を感じ
ていたが、それをルーネス殿のマジカルハルバートが軽く切り払う。
﹁そんなもの、俺達に通用するなんて考えてないよな?﹂
その様子を離れたところで見ていたフリオニール殿は、杉本から
遠く離れた距離から超大量のマジカルダガーを一斉に発射して杉本
と北野に強力なダメージを与えた。
﹁この勝負は貰うぞ!﹂
1648
その時にとっさに電磁ロッドを乱れ打ちして切り払いを試みた杉
本と北野だったが、あっさりと全てクリーンヒットしてしまい、全
ての武装は真っ二つに折れてしまったと同時にそのロッドをこぼし
てしまった杉本と北野に一瞬の隙が生まれた。
﹁小癪な!﹂
それでも北野は懐からボウガンを取り出してフリオニール殿に向
かって射撃攻撃したのだが、スコール殿の蜻蛉切が、そのボウガン
の矢を切り払った。
﹁これでどうだ! 俺達の愛と義のブレイブハートを甘く見たお前
達の負けだ!﹂
﹁ぐはああ!﹂
そしてスコール殿は蜻蛉切を豪快に振り回した後に杉本と北野に
対して1秒に10000回の突き攻撃を10回連続で食らわせる。
その技を喰らってしまった杉本と北野は後ろへと大きく突き飛ばさ
れた。
﹁さあ観念しろ!﹂
﹁お、おのれ童貞男子達め!﹂
そこでスコール殿が追い打ちをかけるために奴らに近づこうとし
たその時、どこから容赦のない射撃攻撃が飛んできた。
﹁スコール、危ない!﹂
フリオニール殿はすぐさま庇うかのようにマジカルバリアを発生
1649
させて、その射撃攻撃をガードしたのである。一体誰が攻撃をして
きたのか分かるのは、この後の事だった。
﹁チキショウ、いったい誰だ!﹂
﹁フフフ、君達の相手はこの吉川が相手をしてあげるよ!﹂
そして吉川と名乗った男がフリオニール殿達の目の前に姿を見せ
たのだった。
奴は会津若松で慶輔殿達と戦ったデビルロマイアの一人である。
﹁この関口も、忘れないでもらおう!﹂
﹁この鈴の音を、再び貴様達の耳に!﹂
何と関口と森も姿を現したのである。
﹁お前達は確か、慶輔さんと楓君と戦ったデビルロマイアの人間な
んだな!﹂
﹁その通りよフリオニール!﹂
そこに声をかけてきたのは援軍としてやって来た真歩嬢だった。
﹁前は戦った時は簡単に負けたけど、今度はそうはいかないよ∼!﹂
﹁覚悟はいいか、童貞男子達よ!﹂
be
continued−−−
厄介な事になってしまった。
−−−to
1650
171−6
森や関口、吉川の乱入によってフリオニール殿達に圧倒的に不利
な状況となってしまったが、彼等の闘志は低下する事はなかった。
﹁随分と勝手な事を言ってくれるじゃん! だったら、お前等全員
倒して北野と杉本の息の根を止めるまでだよ!﹂
﹁童貞男子達よ、貴様達に死を!﹂
そこで森は鈴の形をした爆弾をフリオニール殿に向けて投げたの
だが、すかさずルーネス殿がマジカルハルバートで切り払う。豪快
に武器を振り回す音が風のように、耳に響いてきたことがその証拠
だ。
﹁全く、デビルロマイアの人間は一体何の権利があって他の人の幸
せを壊そうとするのか理解できないぜ!﹂
﹁まだ分からないかな? 頭の悪い人間や力のない人間は人権など
ないんだよ!﹂
吉川の口から放たれた明らかに弱者に対する暴言であったが、そ
れをスコール殿が簡単に切り捨てると同時に、蜻蛉切を吉川に振り
落とす。
﹁お前等、人間を何だと思ってやがる! 人の命を見下すような事
をして心が痛まないのか!﹂
﹁甘いね! この世は力のある者が生き残るのさ!﹂
吉川は反論の後にマシンガンでスコール殿に対して乱射による射
1651
撃攻撃を行う。フリオニール殿がマジカルバリアを展開してその攻
撃はガードされたのは良かったが、すぐさま関口がバズーカ砲で攻
撃を開始した。
﹁童貞男子達よ、汚れた心と共に散れ!﹂
そのバズーカ砲の攻撃でフリオニール殿のバリアは割れてしまい、
魔法力が底を尽きる寸前まで来た途端に、ビルの下に避難した。
﹁フリオニール、大丈夫か!?﹂
﹁ああ、なんともないけど俺の魔法力がもうそろそろ底を尽きる。
回復するのにじゃ勘がかかるから何とかなりそうか?﹂
そのフリオニール殿の質問に対して首を縦に振るスコール殿とル
ーネス殿であったが、次はどうすればいいのか分からないでいた。
しかし丁度その時、フリオニール殿のスマホから着信が入ってきた。
﹁もしもし、フリオニールですけど?﹂
﹁アーシェよ! 今から地図を転送するから赤い点が発生している
地点までダッシュして!﹂
アーシェ嬢の声の後に、フリオニール殿のスマホに今いる地点の
地図が転送されてきた。よく見ると、地図の一部に赤い点がついて
いるではないか。
﹁なるほど、ここへ行けばいいのか! アーシェ、ありがとな!﹂
﹁そんな事より、気を付けて移動してよ! 吉川は戦闘ロボットを
連れてみんなを探しているみたいだから!﹂
通信を切って、周りを見渡してみると、そこには戦闘ロボットを
1652
率いてフリオニール殿を探している吉川の姿があった。
﹁何となく俺達を探しているみたいだな⋮⋮﹂
﹁よし、今のうちにあの地点へと移動するぞ!﹂
フリオニール殿達は、見つけて追いかけている戦闘ロボットを振
be
continued−−−
り切る感じで、急いで例の地点へと向かうのだった。
−−−to
1653
171−7
アーシェ嬢が指定したポイントの場所へ急いで駆け抜けるフリオ
ニール殿達は、戦闘ロボットの猛攻を何とかしのいでいた。しかし、
いくらしのいでも鉢の様にたくさんの数で押し寄せてくる戦闘ロボ
ットだったため、逃げ切るのは時間の問題だった。
﹁あともう少しでアーシェが指定した場所につくぞ!﹂
スコール殿がそう言葉を放つと、杉本と北野がその後を追うかの
ように強襲を仕掛けてきた。
﹁逃がさんぞ童貞共!﹂
﹁貴様達の命運はもう尽きたと知るがいい!﹂
ルーネス殿のマジカルハルバートの攻撃で、その猛攻を切り払っ
ている間に指定ポイントに到着したようだ。後は次の指示を待つだ
けとなったのだが⋮⋮。
﹁指示されたポイントまで来たのはいいんだけど、この後どうすれ
ばいいんだよ∼!?﹂
ポイントまで来たのはいいのだが、フリオニール殿達の目の前に
は戦闘ロボット達が迫ってきており、早くしないとやられてしまう
展開まで来てしまってもおかしくなかった。
﹁ここまでなのか!?﹂
1654
丁度その時、吉川達3人と杉本と北野が強襲攻撃を仕掛けてきた。
﹁エロス・マギカ、覚悟!﹂
連中の強襲攻撃を喰らいそうになったその時、いきなり横方向に
大きな竜巻が飛んできて、杉本達を飲み込んだ。
﹁ぐわあああああ!﹂
そして次の瞬間、杉本達の足場が大きく崩れだしてしまい、大き
な穴へと落ちるように落下したのである。そして着弾と同時に大き
な石が水につかる音がしてきた。
﹁何と、ここは下水道だったのか!?﹂
どうやら杉本達は下水道に落下したようであり、水の方へと落ち
てしまったのだった。しかし、驚くのはまだこれからである。
何と杉本達が落ちた下水はクリーム状になっており、身動きが取
れない様になっていたのだった。
﹁なんだこれは、地溝油だと!?﹂
地溝油とは、中国で社会問題化している再生食用油であり、工場
などの排水溝や下水溝に溜まったクリーム状の油の事である。それ
がエジプトにあったとは、関口も納得のいかない様子だった。
﹁馬鹿な!? なんでこんなところに中国で問題になっている地溝
油があるんだ!?﹂
﹁それは地溝油じゃなく、私達の愛がたっぷり詰まったおしっこだ
よ﹂
1655
森の声に反応したのはリノア嬢の声であり、彼女はアーシェ嬢と
レフィア嬢とオヴェリア嬢と一緒に背中に翼を生やして、ミニスカ
失禁しているではないか。地溝油だと思われた謎の液体の正体は、
彼女達の魔法力が詰まったおしっこだったのだ。
﹁もしかして、お前達の失禁魔法だったのか!?﹂
﹁ええ、私達の失禁魔法は色々なカテゴリーがありますわ。この様
な芸当ができるのは私達だけだけど﹂
レフィア嬢の言葉と同時に溢れる殺意のある笑顔は、もはや戦慄
が混ざっており、今まで以上に恐ろしさを感じているようだ。
﹁でも安心して。あなた達の肉体はクリーム状になっている私達の
おしっこと融合してジュエルへと姿を変えるから﹂
オヴェリア嬢の口から放たれる冷酷の言葉に、思わず絶望感を感
じる吉川だったが、この後出てくるアーシェ嬢の一言で、この戦い
に幕が下りた。
﹁あなた達の様な汚れた悪党は私達のミニスカ失禁で浄化してあげ
るわ!﹂
そしてこの後、杉本達はアーシェ嬢のおしっこによって宝石へと
be
continued−−−
姿をかえられたのだった。
−−−to
1656
Phase172−1 激突する五目チラシ
続いてエロス・マギカのマリア嬢とムスタディオ殿、パンネロ嬢
にアーヴァイン殿、デビルロマイア側は三橋、大谷、猪越という射
撃が得意なスナイパー同士の対決であり、戦いの開始から射撃経験
を多く体験してきたマリア嬢達4人に対して、デビルロマイアの3
人が不利な状況ではないかと言われていたのだが、そんな予想を裏
返すかのように、激しい射撃バトルを見せていた。
﹁動きが遅すぎますね!﹂
﹁その程度で俺達に勝とうってのか、笑わせるぜ!﹂
猪越はバズーカ砲で精密射撃を行っていたのだったが、その銃弾
は美織嬢の失禁魔法によって生成されたおしっこの巨大オブジェに
よって銃弾は弾き返された。
﹁こんな攻撃が通用すると思わないで! 私達の心にはあなた達に
全てを奪われた怒りが籠ってるんだから!﹂
﹁なかなかやるなこの小娘!﹂
﹁流石は失禁魔法少女だぜ!﹂
それに対して強力な一発を放つも、美織嬢はすぐさまテレポート
で回避して、すぐさま失禁魔法でダイアモンドを生成して猪越達に
高速で飛ばす。
﹁この距離なら確実に行ける!﹂
さらにムスタディオ殿のマジカルスナイパーライフルからホーミ
1657
ング弾が放たれ、大谷に全弾命中させた後に、愛理嬢の失禁魔法に
よって生成された手裏剣がクリーンヒットした。
﹁ち、なかなかやるな!﹂
電磁のこぎりにも似た強烈な切り刻みによるダメージは、大谷に
強烈な致命傷を与えたと言ってもいいほどの威力である。辛うじて
意識を保つも、膝をつくピンクであったが、これを追いうちの機会
と言わんばかりに、パンネロ嬢はマジカルスナイパーライフルの精
密射撃モードを選択した。
﹁このまま一気に行くわ!﹂
掛け声と共にライフルの銃口から銃弾が放たれた瞬間、ムスタデ
ィオ殿の魔法力が覚醒した。
﹁俺達もこの星で生きている生命なんだ! お前達に負けるわけに
はいかないんだよ!﹂
斜め上からムスタディオ殿が放った銃弾が迫ってくるのを機に、
この瞬間しかないと見たマリア嬢は、銃弾を放つ。
﹁これで決めさせてもらうわよ!﹂
マジカルスナイパーライフルを構えた後に魔法力を覚醒させて、
大谷目掛けて強力な銃弾を放ったマリア嬢。しかし、大谷の防御も
空しく、その銃弾を受けてしまい、右腕を打ち抜かれてしまう。
﹁ぎゃああああ!﹂
1658
姿勢が崩れた大谷はそのまま落下して、背中から倒れてしまった
その瞬間、すでに失禁魔法を発動させて、おしっこで手裏剣を生成
していた愛理嬢が、大谷に向けてそれを大量に飛ばして攻撃してい
たのである。
﹁この勝負は貰ったわよ!﹂
﹁まだまだ勝負は終わりませんよ!﹂
しかし、この失禁魔法は猪越のガトリングガンの銃弾によってす
べて撃ち落されてしまい、勝負の行方はまだまだ分からなくなって
しまうのである。
しかし、この後とんでもない人物が姿を見せるのである。
﹁さあ、失禁魔法少女! 俺と喧嘩しようじゃねーか!﹂
be
continued−−−
その人物とは坂詰であった。
−−−to
1659
172−2
﹁ちょっと、なんでこんな奴が出現してるわけ!?﹂
﹁そんな事はどうでもいいじゃねーか! それよりも失禁魔法少女
と喧嘩させてくれよ!﹂
突然の乱入者によって、戦いの行方が分からない状態になってし
まったエロス・マギカの面々は、完全に納得のいかない様子である。
猪越や大谷に三橋と言った曲者だけで苦戦してきたのだから、もは
や青ざめてしまうはずだ。
﹁坂詰殿、失禁魔法少女を倒すのはあなたに任せましたよ?﹂
﹁ガッテン承知だ! この喧嘩は俺様が勝たせてもらうぜ!﹂
そう言って坂詰は美織嬢と愛理嬢に猛スピードで奇襲攻撃を仕掛
けてきたのだが、逆に美織嬢と愛理嬢の失禁魔法によって返り討ち
に合う事になった。
﹁近づかないで! あなたみたいな腐った人間なんかに負けないん
だから!﹂
﹁人の心の痛みを忘れた輩なんかに負けはしないわ!﹂
美織嬢と愛理嬢のおしっこで作られた巨大な盾が坂詰の猛攻をし
のいで、ムスタディオ殿に反撃のチャンスを作っていたのである。
その隙をついて、ムスタディオ殿はマジカルスナイパーライフルの
銃弾を坂詰の足元を狙ったのだったが⋮⋮。
﹁甘いぜ! こんなへぼい銃弾じゃ俺様を倒せないぜ!﹂
1660
﹁チキショウ!﹂
坂詰のタフなる体力にはマリア嬢もただ唖然とするばかりだった
が、すかさず美織嬢と愛理嬢の失禁魔法を炸裂させる。
﹁だったらこれでどうかしら?﹂
﹁さっきのとは威力が上がってるからね!﹂
2人のおしっこが混ざり合うと、鋭い棘がついた触手へと変わり、
坂詰に対して連続攻撃を繰り出してきたのである。そして坂詰に強
力なダメージを与えたのだった。
﹁ぐぎゃあああああ!﹂
﹁もうこれ以上貴方の好きにはさせないわよ!﹂
そこですかさずマリア嬢のマジカルスナイパーライフルの銃弾を、
すかさず発射した。
﹁そうはいきませんよ! まだまだ勝負は続くのですから!﹂
何と猪越が拳銃の銃弾で、マリア嬢の銃弾をうち落としてしまう。
﹁何だと!?﹂
思わず驚くムスタディオ殿だったが、大谷と三橋のマシンガンに
よる攻撃が容赦なく襲ってきた。
﹁悪く思うなよ? 俺達も負けられない理由があるのさ!﹂
﹁おとなしく負けてもらうぜ? お前等には悪いけどな!﹂
1661
こんな挑発にもめげずに、美織嬢と愛理嬢の失禁魔法はますます
威力が上がってきたのだった。
デビルロマイアに痛めつけられた人達、そして全てを奪われた人
be
continued−−−
達の怒りと悲しみを背負いながら。
−−−to
1662
172−3
美織嬢と愛理嬢の失禁魔法がムスタディオ殿の銃弾と共に、坂詰
と猪越と大谷に炸裂していく中、既にエジプトの空は大きな月のペ
ンダントが綺麗に飾られている。この戦いの行方を知っているのは
この月かも知れないだろう。
﹁まだまだこの喧嘩は十分楽しめそうだな! ここでお前等を倒し
ておこうかな!﹂
﹁そうやって傲慢な態度をとっていられるのも今のうちだからね!﹂
そこですかさず援軍として参上した奏嬢が、里菜嬢と柚木嬢と由
紀嬢と一緒にに失禁魔法を繰り出してきたと同時に、猪越達の一斉
射撃が大幅に続いた。それに続くかのように、坂詰は自分の肉体を
鉄の如く固くして、美織嬢に強襲を仕掛けてきた。
﹁美織!﹂
﹁分かってるわ!﹂
美織嬢は、おしっこで巨大は氷壁を生成して坂詰の猛攻を何とか
しのぐと、おしっこの触手でカウンター攻撃を開始。その攻撃で坂
詰にわずか等ダメージを与える事が出来た。
﹁なかなかやるじゃねーか失禁魔法少女! だったら、コイツはど
うかな!﹂
そこで三橋は、懐から手榴弾を取り出して愛理嬢の方へと豪快に
投げつけた。そして愛理嬢の足元に手榴弾が着地した瞬間に、大き
1663
な爆発が起こって、美織嬢達を吹き飛ばしたのである。
﹁あいつら⋮⋮、こんな物まで持っていたなんて!﹂
﹁ならば、私達も豪快に行くまでよ!﹂
マリア嬢とパンネロ嬢も三橋に向かって精密射撃を繰り出してき
た。
﹁お前等がそれくらいの闘志を持っているのなら戦う価値があるっ
てもんだ!﹂
﹁エロス・マギカ、こうなったら正々堂々と勝負しようか!﹂
大谷と三橋が棍棒で、マジカルスナイパーライフルの銃弾を弾き
返すと、マリア嬢に対して連続攻撃を繰り出してくる。接近戦が不
得意なマリア嬢達にとっては防御ができるはずもなく、思わぬ大ダ
メージを喰らってしまう。
﹁お前等の好きにはさせないぜ!﹂
ムスタディオ殿が精密射撃を行おうとしたところで、坂詰の回し
蹴りが炸裂。それをまともに食らってしまったムスタディオ殿は大
きく吹き飛ばされるのだった。
﹁やはり、強い者同士でやる喧嘩は楽しいな!﹂
坂詰の口から放たれた言葉は、ムスタディオ殿とアーヴァイン殿
にとっては心の痛みを増加させて、怒りの炎を点火させるには十分
と言ってもいいほどの言葉である。そこでムスタディオ殿とアーヴ
ァイン殿の魔法力が一気に覚醒を果たしたのである。
1664
﹁人の命を何とも思ってない野郎なんかに負ける俺達だと思うなよ
!﹂
﹁いくら自由だからって人の心を痛めつける事を楽しんでるなんて
許せないな!﹂
be
continued−−−
この怒りは天を貫きそうだ。
−−−to
1665
172−4
﹁さてと、お前達には僕達を怒らせた報いを受けてもらわないとな
!﹂
﹁ひゃははははは!﹂
アーヴァイン殿の怒りの銃弾が三橋と大谷に向かって放たれたが、
坂詰が間一髪で棍棒でその銃弾を切り払ってしまった。この恐ろし
さを感じさせる坂詰の一撃は、ムスタディオ殿達に恐怖を感じさせ
るには十分なはずであったが⋮⋮。
﹁まだまだこんな程度じゃ俺達の怒りは終わらないんだよ! お前
等は俺達の大切な人を奪ったんだからな!﹂
それでもムスタディオ殿の怒りは燃え尽きようともせずに、銃弾
を発射し続けた。
﹁ならば、俺達もひと暴れするか!﹂
﹁そういう事だ、悪く思うなよ!﹂
大谷と三橋がマシンガンでムスタディオ殿を攻撃したのだが、ア
ーヴァイン殿とパンネロ殿がマジカルバリアを張って攻撃を防いだ
後にマリア嬢が精密射撃によるカウンターを行った。
﹁この程度で私達は負けないわよ! あなた達には自分達が犯した
罪の償いをしてもらうからね!﹂
この怒りが籠った銃弾には大谷と三橋に強力なダメージを与える
1666
には十分ではあり、魔法力を覚醒させたマリア嬢はもう誰も止めら
れそうはなかった。
﹁そうでなくっちゃ俺もお前等と戦う楽しみが増えるってもんだ!
とことんやろうか!﹂
そう言って坂詰はムスタディオ殿に強襲を仕掛けてきたが、パン
ネロ嬢の精密射撃が坂詰の足元に炸裂したのである。
﹁いつまでも自分達だけが特別だと思ったら大間違いよ!﹂
﹁ぐわあああああ!﹂
足元に強力なダメージを受けた坂詰が地面に転がっている間にパ
ンネロ嬢がもう一発銃弾を発射した。
﹁この一発で、この戦いを終わらせる!﹂
﹁ぎゃああああああ!﹂
坂詰の脳天にパンネロ嬢の銃弾が炸裂して、この命を抹殺してし
まった。
﹁このまま地獄で亡者や鬼達と喧嘩してるんだね﹂
坂詰の亡骸を見つめながらアーヴァイン殿は例刻に語り掛けるの
である。
﹁そんな事言ってる場合じゃないよ! 美織ちゃんと愛理ちゃん達
が坂詰の攻撃を受けてどこかに飛ばされたじゃない!﹂
﹁急いで探さないと!﹂
1667
パンネロ嬢とマリア嬢が慌てた言葉を口から放っている間に、三
橋と大谷と猪越が一斉射撃を繰り出してきた。
﹁お前等、人の心配をしている余裕はあるのかよ!?﹂
﹁しまった!﹂
奴らが放った銃弾がマリア嬢達に襲い掛かろうとした瞬間、地面
から大きな水流が飛んできた。
﹁みんなお待たせ! 失禁魔法少女ただいま参上だよ!﹂
continued−−−
何と美織嬢と愛理嬢達が失禁魔法を発動させながら地面から出て
be
きたのである!
−−−to
1668
172−5
﹁今度はあなた達が裁きを受ける番よ! 私達のミニスカ失禁でエ
ロス・マギカのみんなを怒らせた報いを受けてもらうから覚悟なさ
い!﹂
﹁随分とカッコつけた言葉を言ってくれるじゃねーか! ならば、
このまま俺達に負けても文句は言えないぜ!?﹂
美織嬢がおしっこでブレードカッターを生成して三橋に攻撃して
いくのだが、三橋本人はマシンガンでそれを打ち抜いていくのだっ
たが、愛理嬢がおしっこの触手で三橋の他に猪越と大谷に対して攻
撃を開始しようとしている。
﹁それでも私達は負けるわけにはいかないわ! もうこれ以上、あ
なた達の手によって失う命を増やすわけにはいかないから!﹂
﹁ぐおおおおおおお!﹂
3人の足元に愛理嬢のおしっこでできた触手がまとわりつき、徐
々にその肉体を飲み込んでいくのである。
﹁ば、馬鹿な!? 奴らの失禁魔法がここまで進化をしているとは
!﹂
﹁私達の失禁魔法を進化させたのはあなた達が持っている悪の心に
対する怒りよ! あなた達は私達の大切な人達と帰るべき故郷を奪
い続けた!﹂
涙を流す美織嬢が怒りの言葉を三橋の耳に聞かせれば⋮⋮。
1669
﹁私達は名声やお金が欲しいから戦ってるんじゃない! あなた達
の様な輩からみんなの幸せを守るためよ!﹂
愛理嬢が失禁魔法を繰り出しながら怒りを奴らにぶつけるのだっ
た。
﹁そんな事をしてもあなた達が失ったものは戻りませんよ? どん
なに公開や反省を繰り返しても時間は元通りにはならない、それは
あなた達も分かっているはずでしょう?﹂
﹁分かってるわよ、その位! だからこそ、私は失禁魔法少女とし
て戦う道を選択したのよ!﹂
そして愛理嬢のおしっこは3人の肉体を徐々に飲み込むと同時に
それを溶かしてゆく。
﹁もう俺達は悲劇を繰り返さないようにお前等のような悪党を許す
わけにはいかない!﹂
﹁私達の戦いはあなた達みたいな悪の心がある限り終わりはない!﹂
ムスタディオ殿とマリア嬢が力強く言葉をぶつけた後に大谷が疑
問を述べる。
﹁それって永遠に戦い続けるって事だろ!? 自分達の自由を犠牲
にするだけだぜ?﹂
﹁黙りなさい! 私達失禁魔法少女は心を通じ合わせた人達と一緒
にミニスカ失禁を楽しむだけで十分幸せなのだから!﹂
美織嬢の怒りと共に、三橋達3人の肉体は爆発して、愛理嬢のお
しっこの中で溶けていくのだった。
1670
﹁私達は失禁魔法少女として、女の子の肉体を触れ合う楽しさを教
えるだけで、十分よ!﹂
戦いが終わった後に、美織嬢はミニスカ失禁しながら涙を流しな
be
continued−−− がらしりもちをついたのである。
−−−to
1671
Phase173−1 衝突する中華丼
続いてラムザ殿とアルクゥ殿とクラウド殿の3人の男性陣と、フ
ァリス嬢とローザ嬢、アルマ嬢とリディア嬢の失禁魔法少女に対し
て、永田を中心とした江波戸と林田に大田と言った面々によるスピ
ードタイプ対決となったこの戦いは、ローズウィップを装備して得
意のスピードによる攻撃を併せた優雅な動きで戦うラムザ殿と、巨
大なハンマーで襲い掛かる林田の一騎打ちで幕を開ける。
お互いの武器がぶつかり合う度に響く金属音が、エジプトの街並
みに聞こえてきた。
﹁お前達のような心が見にくい輩に僕を倒しえると思うな!﹂
﹁上等だぜ! 俺様の怪力でぶっ飛ばしてやるぜ!﹂
その戦いは互角と入れるほどの物凄い内容であり、ラムザ殿の華
麗なる連続攻撃を林田の巨大ハンマーが弾くたびに散らす金属音が
名勝負だと言う事を証明しているだが、どのくらい経っているのか、
エジプトの空気が知っているみたいである。
﹁体育会系を甘く見るなよ小僧! お前等みたいな童貞男子とは鍛
え方が違うんだよ!﹂
﹁そうはいくか! 僕達は失禁魔法少女と共にエロスな魔法ですべ
ての人達の心の傷を癒すために戦ってる! お前達の悪事を許すわ
けにはいかない!﹂
ラムザ殿の力強い言葉が、林田に炸裂する。
﹁お前等こそ、そんな腐った正義で本当に守るべきものを守れると
1672
でも? ならば、俺達はそれを破壊するために次の一手を考えねば
ならんな!﹂
﹁暴力に歪んだ獣がその言葉を言うのは意外だな!﹂
ラムザ殿はそう言って、林田から距離を取ってマジカルローズナ
イフを投げつける。
﹁この素早いナイフ投げなら貴様にはよけきれまい!﹂
﹁小僧、なかなかやるな!﹂
林田はそれに負けずと言わんばかりに巨大ハンマーを豪快に回転
させてそれを切り払うと、ラムザ殿に向かって強襲攻撃を仕掛ける。
﹁来たか! ならば、僕もこの一撃で仕留める!﹂
ラムザ殿のローズウィップから放たれた棘がたくさんついた強力
な一閃が、林田の腕にダメージを与える。
﹁受けてみろ、ローズファング!﹂
これがヒットした後に、ラムザ殿は素早く林田の後ろへと回り込
む。
﹁何だと!?﹂
そしてその上昇後の落下を利用して豪快な蹴りを炸裂させた。
﹁喰らうがいい! スパイラルローズ!﹂
﹁ぐはああ!﹂
1673
ラムザ殿の強力な蹴りが炸裂した後に、ローザ嬢とファリス嬢が
ミニスカ失禁魔法を発動させて、それぞれ手裏剣と苦無をたくさん
生成しており、ローザ嬢は青紫の雷を、ファリス嬢は赤紫の炎をそ
れぞれのミニスカートからおしっこと共に出している。
﹁私達のエロスを侮辱した罪と楓君の故郷を焼き払った罪!﹂
﹁今ここで償って貰います!﹂
ローザ殿は手裏剣を、ファリス嬢は苦無を林田にたくさん投げつ
ける。
﹁これが私達の共宴奥義!﹂
﹁パープルストリーム・ブリッツウーヴァ!﹂
強力なダメージを受ける羽目になった林田は、すぐさま後ろに下
がり、江波戸とバトンタッチした。
﹁エロス・マギカ! 今日こそその首、もらい受ける!﹂
﹁やれるものならやってみなさいよ! 私達、マジで凄く怒ってる
んだから!﹂
be
continued−−−
この勝負の行方は、エジプトの空が知っている事になるだろう。
−−−to
1674
173−2
﹁失禁魔法少女、覚悟!﹂
﹁その言葉、あんたにそのまま返すわよ!﹂
江波戸の日本刀による連続攻撃に対して、ファリス嬢はミニスカ
失禁魔法によって生成されたおしっこの触手でその攻撃を弾き返し
ていくのだった。しかし、江波戸の攻撃は熟練者の様に鋭い剣さば
きが、ファリス嬢のおしっこの触手を切り払い続けてゆく。
﹁ファリス、僕も協力するからそのまま攻撃を続けるんだ!﹂
﹁僕達が力を合わせればこの戦いに勝てるはずだ!﹂
クラウド殿とアルクゥ殿がお互いの武器を取り出して江波戸に攻
撃をしていくと同時に、アルマ嬢とリディア嬢が失禁魔法を発動さ
せておしっこと同時に強力な毒ガスを江波戸に向かって排出した。
﹁どんな絶望があっても、私達は絶対に諦めないから!﹂
﹁だから覚悟しなさい! 私達はあなた達を壊滅させる事にもう躊
躇いはないからね!﹂
その言葉を否定するかのように江波戸は強力な一閃を放ち、アル
クゥ殿達の攻撃を弾き返してしまうと、アルマ嬢とリディア嬢の排
出した毒ガスを切り払う。
﹁笑止! こんな妖術など、赤子の騙しに過ぎぬ!﹂
思わぬ攻撃に怖気づくかのように、この光景を見て表情を青ざめ
1675
るアルマ嬢とリディア嬢であったが、ラムザ殿が素早い動きによる
連続攻撃を江波戸に炸裂させる。
﹁ならば、この連続攻撃はどうかな!?﹂
この素早いローズウィップの連続攻撃を何とか切り払っている江
波戸であったが、徐々に体力を奪われていき、動きが鈍くなってい
く。
﹁なかなかやるではないか、エロス・マギカ!﹂
﹁当り前さ! お前達に全てを奪われた怒りが今でも僕達の心に籠
ってるんだからな!﹂
この戦いの中ではラムザ殿の心に宿っているデビルロマイアに対
する怒りがますます強まってる。
﹁お前達の悪事を止めて、僕達は真の平和を取り戻す! それがエ
ロス・マギカの真の願いだ!﹂
それに続いてアルマ嬢とリディア嬢も失禁魔法で生成されたおし
っこのミサイルで連続攻撃を江波戸に行う。
﹁私達はまだ希望を捨てていないわ!﹂
﹁諦めない勇気を持っていれば奇跡は起こる! 私達はそう信じて
るんだから!﹂
まだこの戦いで全てをかける気でいるアルマ嬢達の闘志は、エジ
プトの空を熱くさせる感じがしてくるのである。
﹁死ぬ気で我に挑むか。ならば、それに対する戦いを繰り広げるの
1676
み!﹂
−−−to
be
continued−−−
1677
173−3
失禁魔法で江波戸に総攻撃を仕掛けるアルマ嬢とリディア嬢であ
ったが、中々ヒットしないためか、戦いの行方が全く分からない状
態になってしまってる。
﹁この刃で、お前達の命に終止符を打つ!﹂
﹁そうはさせないわよ! みんなの心を守るために私達失禁魔法少
女は存在してるんだから!﹂
江波戸の刀があの2人の失禁魔法を次々と打ち払っていたため、
苦戦を余儀なくされたエロス・マギカであったが、何とか魔法力の
お陰で戦力は保たれている。
そんな状況にも関わらず、アルクゥ殿のマジカルグレイヴが江波
戸に攻撃を行っていたのだった。
﹁もう誰も罪のない人の幸せを壊す権利なんか存在してはいけない
んだ!﹂
﹁そう言うならば、お前達が口だけではないと言う証拠をこの剣で
示してみるがいい!﹂
江波戸の刀がアルクゥ殿のマジカルグレイヴに当たるたびに豪快
な金属音が乱れるかのように、エロス・マギカの戦いを彩るかのよ
うに響いてきた。この一戦はお互いの力が消えるまで戦うしかない
ようである事はみんな知ってるはずだ。
﹁だったら私達も大切な人達の願いを守るためにあなたを倒す!﹂
﹁この世界に潜む邪悪な心は、私達の失禁魔法で洗い流して、みん
1678
なを守る!﹂
アルマ嬢とリディア嬢は、失禁魔法でおしっこで巨大な壁を生成
して増援としてやって来た戦闘ロボットの援護射撃を完全に防御し
ていた。このおかげで何とかアルクゥ殿に余計なダメージは受けず
に済んだ。
﹁何と強力な魔法だな! こうなったら俺様も一気に攻撃するか!﹂
﹁そんな事は、﹂
﹁させません!﹂
太田が勢いよくチェーンソーでアルクゥ殿に斬りかかろうとした
のだが、ファリス嬢とローザ嬢が失禁魔法を発動させて、地面に接
着剤の様になったおしっこを太田の足元に生成して、身動きをとれ
なくしようとしたのだが⋮⋮。
﹁ハハハ! そんな攻撃なんかでこの俺を止められると思ったか!﹂
太田は手榴弾を投げて、おしっこの接着剤を一気に燃やしてしま
う。そうなった瞬間に、ファリス嬢とローザ嬢の作戦負けかと思っ
たら⋮⋮。
﹁いいえ、ここで終わるのはあなたの方よ!﹂
﹁こんな程度で、私達は終わりません!﹂
おしっこの触手が、江波戸に対して連続攻撃を食らわせたのだ。
このまま一気に勝負を決めようと思った矢先、太田が突撃をローザ
嬢に行おうとする。
﹁ここでお前等を叩き潰してやるぜ!﹂
1679
﹁やれるものならやってみろ!﹂
ラムザ殿のローズウィップが太田の動きを止める。
﹁覚悟しなさいよデビルロマイア!﹂
be
continued−−−
この戦いはますます熱くなりそうだ。
−−−to
1680
173−4
ローザ嬢とファリス嬢、アルマ嬢とリディア嬢の失禁魔法によっ
て作られたおしっこの手裏剣と苦無、触手が江波戸に対して攻撃し
ていったのだが、林田と太田が豪快な攻撃で打ち消していく。それ
に苛立ちを目立たせたのか、彼女達のおしっこから悪魔の手が生成
されていく。
﹁簡単に私達を倒せるなんて思わないでよね! こう見えても物凄
く怒ってるんだから!﹂
﹁来るか! ならばこの場で切り捨てるのみ!﹂
怒りを露わにしてミニスカ失禁魔法で強力な刃を生成して林田に
攻撃するリディア嬢も、少しずつ魔法力の覚醒が始まりつつあった。
江波戸達が館山だけでなく、世界中の罪のない人達を苦しめようと
する魂胆が許せない気持ちが強くなってきたのだろうか。
そこでアルクゥ殿がマジカルグレイヴで江波戸に斬りかかろうと
したのだが、太田の巨大ハンマー攻撃によって完全にガードされて
しまった。
﹁お前、なかなかやるな!﹂
﹁当たり前だ! 僕達はお前達によって出会った友達や先生、楓君
は両親と大切な人を奪われたんだ!﹂
﹁その怒りが今でも僕達の心に生きている事を忘れないでもらおう
か!﹂
そこですかさずラムザ殿のローズウィップが太田の後頭部に直撃
を喰らおうとしたのだったが、太田本人は間一髪のところで回避し
1681
て、ラムザ殿に豪快な蹴りを食らわせる。ラムザ殿は大きく後ろの
方向へと吹き飛ばされてしまうのである。
﹁この程度か、大した事ないんだな!﹂
﹁言ったな! 後悔しても許さないからな!﹂
この言葉に逆鱗を触れた動きを見せるかのようにアルクゥ殿が林
田に向かって強力なダッシュによる連続攻撃を行ったのだが、完全
にガードされてしまう。
﹁言っておくけど、あなた達の悪行によって苦しめられた人達の怒
りはこの程度じゃないからね!﹂
ファリス嬢はおしっこで巨大なカッターを生成して林田に炸裂し
て、その怒りによる失禁魔法は大きなダメージを林田に与える事に
成功。
﹁小娘、まさかこんな程度でこの世界を救えるって考えはないだろ
うな!?﹂
﹁貴様、どういうことだ!﹂
ラムザ殿が林田に対してそう問い詰める。
﹁お前等は自分達がまだ子供だからってこんな吐き気のするような
性的趣味を語り合う事を楽しんでるだろうが、それを拒絶する人間
が見たらなんて説明するつもりだ!? まさか未成年だから自由だ
なんて答えは通用しないぜ?﹂
﹁未成年だから、経験しなくてはならない事があるんです! アリ
エルさん達の失禁魔法は、言葉の暴力によって傷ついた弱い人の心
を癒し、悪の心を洗い流す力があるんですから!﹂
1682
胸に強力なとげが刺さるような林田の質問に対して、強気で言い
返すクラウド殿であったが、林田の言葉はますます強くなってきた。
﹁それを大人になっても続けると後悔する事になるぞ?﹂
﹁後悔する覚悟はできています。っていうかしません! 女の子の
be
continued−−− 失禁は、愛の魔法なんですから!﹂
−−−to
1683
173−5
林田との戦いもいよいよ終盤となって来ていたため、アルマ嬢と
リディア嬢の魔法力も覚醒を果たしており、失禁魔法の威力も少し
づつ上がっていく。おしっこで生成された触手の本数も増えてきて
いるのが何よりも証拠であり、林田達を徐々に追い詰めていく。
﹁なかなかやるじゃねーか! だが、いつまでも失禁魔法に頼って
いられるかな!?﹂
﹁失禁魔法少女はどんな敵にも負けない美しい少女のみが使う事が
許される最強の魔法なんです! あなた達の様な輩なんかに破る事
はできません!﹂
アルクゥ殿の言葉は、エロス・マギカの士気を上昇させ、林田達
に怒りをぶつけるには十分だった。それに続くかのようにクラウド
殿が林田に強襲攻撃を仕掛けてきたのだった。
﹁ハハハ! お前等もこんな性癖趣味をみんなに見せびらかして楽
しいか!? どうやらお前等の頭はマジで腐ってるな!﹂
﹁好きなだけ言えばいいさ! 罪のない人達を虐殺して喜んでいる
お前達よりよっぽどましだ!﹂
ラムザ殿はその言葉と同時にローズウィップの連続攻撃を太田に
対して行い、奴に対して強力なダメージを少しずつ与える。
﹁なかなかいい気迫じゃねーか! だが、この程度の怒りで本当に
世界が救えるっていうつもりかよ!﹂
﹁いいえ、私達が救います! もうこれ以上、誰かを悲しませたく
1684
ないから!﹂
そう言ったのは、天使の翼を広げてミニスカ失禁しながら空を飛
んでるリディア嬢だった。彼女のおしっこから蔦が生成されていき、
その先には綺麗な花が咲き誇っていく。
﹁何だと!? もしかしてこれが究極の失禁魔法だと言うのか!﹂
﹁そう、私達の失禁魔法は悪の心を打ち破るためならどこまでも強
くなるんです!﹂
その花から強力な銃弾となった種が発射され、林田達に襲い掛か
った後にその肉体を豪快に焼き尽くす。
﹁ぎゃああああああ!﹂
﹁私達の怒りを思い知りなさい!﹂
その肉体の数々は、冷たい風に吹かれた後に灰となってはかなく
消え去ったのだった。
be
continued−−−
この瞬間、林田達との戦いは幕を閉じた⋮⋮。
−−−to
1685
Phase174−1 燃えまくるチャーシュー麺
狂戦士と狂信者と言う二つのつながりを持つのは、エロス・マギ
カでは里理架殿と新九郎殿であり、デビルロマイア側では滝嶋と永
田と志村と藤代の事であった。
﹁てめーはこの大天城里理架が徹底的にぶちのめす!﹂
﹁その狂気こそ、私の力の糧となるのよ∼!﹂
やはりそう言うこともあってか、里理架殿の怒りと藤代の狂気が
混ざった戦いはまさに真剣勝負そのものであり、後ろでは沙綾嬢が
ミニスカ失禁魔法でおしっこのワイヤーで、藤代めがけて連続で攻
撃しようとするものの、滝嶋が巨大な爆弾を投げつけてきたため、
この援護攻撃は失敗に終わる。
﹁そんなもんで俺達に勝てると思うなよ!﹂
﹁だったらこれでどう!?﹂
一筋縄ではいかない沙綾嬢と滝嶋の実力は、常識を超えた大激戦
となりつつあったため、セシル嬢とティナ嬢も失禁魔法を発動させ
ておしっこでできたダイアモンドを無数個滝嶋に飛ばしてくる。
﹁沙綾ちゃん援護は任せて!﹂
﹁私達が攻撃している間に里理架君と新九郎君は滝嶋を叩いて!﹂
新九郎殿が、マジカルサーベルとマジカルソードを交差させた後
に強力なビーム砲を放ち、滝嶋は負けずとその攻撃をすんでのとこ
ろで回避すると同時に、バズーカ砲を発射。
1686
﹁お前等の変態さは今日で終わりにしてやるぜ!﹂
﹁いいえ、エロス・マギカは負けません!﹂
﹁僕達はまだ、負けるわけにはいかないんだ! お前達に全てを奪
われた人達の悲しみをかき消すまで!﹂
新九郎殿がマジカルソードを構えて超巨大ビームを放とうと構え
た後に、それを見た里理架殿が、契約の剣を構えて再び藤代に強力
な攻撃鵜を開始すると、里理架殿の体から金色の光が放たれるので
ある。
﹁ちょっと、なんだよこれ!?﹂
そして、新九郎殿は超巨大ビーム砲を藤代に向かって発射され、
里理架殿も不死鳥型のエネルギー弾を発射した。
﹁これで終わらせる!﹂
﹁これで、てめーをぶちのめす!﹂
ところが、藤代が放った妖力のバリアが生成され、跳ね返って来
て自分の傍にまで飛んできた。
﹁そんな馬鹿な!? 跳ね返ってきた!?﹂
後ろに回り込んだ里理架殿が同じことをしても、結果は同じであ
り、反撃するどころか返り討ちを受けてしまった里理架殿と新九郎
殿。
﹁ふふふ、私の妖術いかがかしら?﹂
1687
武器を構えて、言葉を放つ藤代。ジリジリと精神を追い詰める里
理架殿と新九郎殿にとって、これ以上被害が大きくならないように
そろそろ決着をつけたくもある緊迫した状況となっている。
﹁こうなったら、とことんぶちのめす!﹂
﹁僕達は負けるわけにはいかないんだ!﹂
そして、その時は来た。
﹁マジカルファンネロッサ!﹂
﹁マジカルビームマグナレア!﹂
お互いの一斉射撃による銃撃が豪雨のように乱れ打ちされ、沙綾
嬢もそれに続いて失禁魔法でダイアモンドを生成して、それをたく
さん藤代に向かって飛ばすのであった。
﹁私達の怒りを思い知りなさい!﹂
﹁ならば、あなたにも地獄の片道切符を!﹂
お互いの必殺技が炸裂した後に全く動かない沙綾嬢と藤代だが、
やがて藤代の妖力が消滅と共に倒れた後に決着が付いた事を確信し
た沙綾嬢は、倒れた藤代を目にして里理架殿に声をかける。
﹁里理架、藤代は私が倒したわ!﹂
﹁すまねーな!﹂
しかし、この光景を見ていた滝嶋は思わぬ怒りを露わにしていた。
﹁ちっきしょー! このままで終わると思うなよ!﹂
﹁それは私のセリフよ!﹂
1688
be
continued−−−
沙綾嬢のミニスカ失禁は、ますます輝きを増していく。
−−−to
1689
174−2
藤代を倒した沙綾嬢はすぐさま失禁魔法で無数のダイアモンドを
生成して滝嶋に対して発射した。
﹁もう私達を止められると思わないで!﹂
﹁このやろー! ボコボコにしてやるから覚悟しろ!﹂
滝嶋はすぐさまバリアを展開しておしっこで生成されたダイアモ
ンドを完全にガードしきった後にバズーカ砲を発射して、強力なカ
ウンターを開始。それを見ていた里理架殿が素早く移動して、その
攻撃をガードした。
﹁やれやれだぜ。てめーみたいなクズは一回ぶちのめさねーと気が
済まないぜ!﹂
﹁隙ありだぜ! コイツでも喰らいな!﹂
そこで永田が強力なナイフ投げ攻撃を開始して、里理架殿に向か
って鋭いナイフが投げられてきたのだが、新九郎殿の強力な一振り
がそれを弾き返すのである。
﹁そんな攻撃、通用しないぞ!﹂
﹁甘い⋮⋮!﹂
新九郎殿の後ろから、志村が静かに忍び込んできて強力な一撃を
繰り出す。かわす事が出来なかった新九郎殿は強力なダメージを受
けてしまう。
1690
﹁新九郎!﹂
﹁おっと、よそ見している暇はあるのか!?﹂
そこですかさず永田が里理架殿に向かって爆弾を投げてきて、か
すかながらにダメージを与えた。
﹁ち⋮⋮!﹂
﹁さてと、お前等からボコボコにしてやろうかな! その後にお前
等の失禁魔法少女達を完全に犯してやるからよ!﹂
滝嶋が邪悪な笑みを浮かべてバルカン砲を沙綾嬢に向かって発砲
しようとしているところを見た里理架殿はすぐさま怒りで魔法力を
覚醒させる!
﹁やろう⋮⋮!﹂
﹁そして認めさせてやる! 力なき者は強い者の犠牲になる義務が
あるって事をな!﹂
その言葉を聞いた新九郎殿が先ほど受けたダメージの痛みを押し
切りながら、立ち上がって反論した。
﹁だからと言って弱い人や力のない人の希望を奪うと言うのか!﹂
﹁その通りさ! 力こそが正義なのさ!﹂
滝嶋が沙綾嬢に対して発砲を開始しようとした瞬間、とんでもな
い事が起こる!
﹁そうはさせないわよ!﹂
﹁ぐわあああああ!﹂
1691
何と滝嶋が持っていたガトリング砲が急に爆発した後に、無数の
宝石が滝嶋に向かって飛んでいき、連続でダメージを与える。
﹁さっきは里理架君と新九郎君を痛めつけたわね!﹂
﹁この代償は払ってもらうから覚悟なさい!﹂
何とクルル嬢とリルム嬢がミニスカ失禁魔法を発動させながら参
be
continued−−−
上したのであった。
−−−to
1692
174−3
新九郎殿と里理架殿が苦戦している中、クルル嬢とリルム嬢がミ
ニスカ失禁しながら滝嶋に奇襲攻撃を仕掛けてきた。おしっこで生
成されたたくさんのナイフが滝嶋に向かって飛んできており、回避
できずにその肉体を傷つけられてしまう。
﹁チキショウ! お前ら調子に乗りやがって!﹂
﹁この一撃であなたの悪事を止めてみせるわ!﹂
この強力な失禁魔法によって強烈なダメージを受けてしまった滝
嶋はまだ、反撃の要素が全く見当たらなかった。体全体に大きなダ
メージを受けている以上、中々動く事ができないはずだ。
﹁今のあなたには体全体に強力なダメージを受けているから動けな
いはずよ!﹂
﹁このままあなたを打ち落としてみせるから覚悟なさい!﹂
今まで以上にない魔法力を覚醒させたクルル嬢とリルム嬢は、館
山の人達の思いを乗せて戦うかのように、失禁魔法を容赦なく滝嶋
に食らわせている。大切な人達を守れなかった悔しさとデビルロマ
イアに第二の故郷を焼かれた悲しみが、彼女達を強くさせたのだろ
う。
﹁甘い!﹂
そんな彼女達に志村が日本刀でクルル嬢を攻撃したのだが、里理
架殿が間一髪のところでその攻撃をガードしたのだった。まさに間
1693
一髪と言う所であろう。
﹁まだまだこんなところでくたばる俺達じゃねーぜ。てめーをぶち
のめしておかなきゃ、気が進まないんでな!﹂
﹁言ってくれるねえ! じゃあとことんやり合おうか!﹂
そんな中、永田が手裏剣を投げてきて、里理架殿にけん制を仕掛
ける。
﹁僕達はまだ終わるわけにはいかないんだ! みんなが笑顔を迎え
られる日々を取り戻すまで、負けられないんだ!﹂
しかし、新九郎殿がその攻撃をマジカルソードで弾き返してしま
うのである。まだまだ勝負の行方が分からなくなってきた。
﹁さっきはよくもやってくれたじゃんか! お返しに俺が行くぞ∼
!﹂
滝嶋も負けずと言わんばかりにキャノン砲を取り出して、クルル
嬢とリルム嬢に対して攻撃を繰り広げたのだが、里理架殿の覇者の
剣によって切り払う事となる。
﹁そんなもんで俺達に勝てると思うんじゃねーぜ﹂
﹁まだまだ! コイツも喰らえ!﹂
そこで滝嶋はロケットランチャーでリルム嬢を攻撃した。
﹁こんなところであなたみたいな悪党なんかに負けるわけにはいき
ません! だから私は勝ちます!﹂
1694
リルム嬢のミニスカ失禁魔法によって生成されたおしっこの触手
が滝嶋の砲撃を切り払う。
be
continued−−−
﹁さあ、覚悟して下さい!﹂
−−−to
1695
174−4
滝嶋達に完璧なとどめを刺そうとしているクルル嬢とリルム嬢は、
おしっこのナイフや爆弾をたくさん生成している。もうすぐ滝嶋が
打たれるのは時間の問題となっている。
﹁この一撃であなたを討ちます! 覚悟して下さい!﹂
﹁なめるなよ! 俺達デビルロマイアはお前等みたいな変態共なん
かに負けないんだよ!﹂
そう諦めない滝嶋はガトリング砲でクルル嬢とリルム嬢に対して
攻撃をしてきたのだが、里理架殿の覇王の剣による一振りによって
弾き返される。
﹁そんなもので俺達を倒そうなんて考えたりしねーよな?﹂
里理架殿がそう言葉を語っている間に志村が静かな猛ダッシュで
奇襲攻撃を仕掛けてきた。そして里理架殿の後ろまでやって来た志
村は日本刀で里理架殿に対して強力な一閃を繰り出そうとした。
﹁甘い!﹂
﹁そう来ると思ったよ!﹂
志村の一閃は、新九郎殿のマジカルソードによってガードされて
しまい、周りに強力な金属音が響いてきた。新九郎殿の魔法力が一
気に覚醒を果たしており、どんどん気迫を感じさせる勢いまで来て
いたため、志村にとって余程恐れを感じてしまうほどだった。
1696
﹁この気迫、お前の闘志が覚醒したと言うのか⋮⋮!?﹂
﹁そうだ、僕達の思いは誰にも砕ける事は出来るはずがないんだ!
なぜなら、みんなの願いと約束が僕達を強くさせてるからだ!﹂
志村と滝嶋はすぐさま後ろへと引き下がり、永田が手裏剣を投げ
たのを合図に一斉射撃を開始した。
﹁カッコいい事言ってくれるねえ! この戦い、ますます楽しめる
事ができそうだぜ!﹂
﹁いいえ、この戦いはもう終わらせます、私達の手で!﹂
クルル嬢とリルム嬢のミニスカートから流れてくるおしっこによ
って生成される多くの剣が永田達に向かって飛んでいく。
﹁これってもしかして⋮⋮!?﹂
﹁この2人の究極の失禁魔法だと言うのか!?﹂
連中の予想は最悪な感じで的中する事が分かったのはすぐ後の事
だった。おしっこの剣が滝嶋達の肉体を次々と切り刻んでいき、グ
シ刺しにしてしまっている。
﹁あなた達は楓君から大切な人達や帰るべき場所を奪った⋮⋮!﹂
﹁そしてまた世界中の人達を苦しめようとしている! だからこそ、
許せない!﹂
そしてクルル嬢とリルム嬢のおしっこが混ざり合った瞬間、巨大
な剣が生成されて、滝嶋達めがけてその一閃を繰り出す。そして滝
嶋達は見事、真っ二つになってしまった。
﹁やったね!﹂
1697
be
continued−−−
この勝利はエロス・マギカにとって大きな一歩となった。
−−−to
1698
Phase175−1 叫びだすチンジャオロース そして今回の戦いの大トリである慶輔殿と楓殿、アリエル嬢とシ
フォン嬢にリオナ嬢にテスラ嬢であるエロス・マギカ側と時津率い
る鍛冶と落合、吉田と言ったデビルロマイアの面々。完全に王将戦
と言った感じと言ったようにふさわしい戦いが幕を開けようとして
いた。
﹁さてと、楓君準備はいいか!?﹂
﹁慶輔さんいつでも行けます!﹂
ちなみに、佳恵嬢と広海殿と麗奈嬢と真歩嬢が慶輔殿の後ろに援
護組として控えており、時津達は助っ人として藤田と平井と言うか
つてエロス・マギカに倒された凶悪な敵が参戦した。少しでもエロ
ス・マギカの戦力を減少させるための、時津が考えた戦略のようだ。
﹁勝った勝った! この戦いは俺様が貰ったぜ!﹂
﹁ブヒヒヒ! エロス・マギカの童貞共、今度こそ失禁魔法少女達
と一緒に葬ってあげるから覚悟なさ∼い!﹂
その瞬間、平井と藤田は巨大なハンマーを取り出して慶輔殿に向
かって奇襲攻撃を繰り返す。それに負けずと慶輔殿はアルティメッ
ト・エクスカリバーでその奇襲攻撃を弾き返してしまう。しかし、
人の命の重みを誰よりも理解している慶輔殿と力に溺れる平井と藤
田の違いなのか、その行方は簡単にみられることはないのかとドタ
バタと展開させるような急な動きにも、物語は全く動じる事はない
だろう。
1699
﹁ブヒヒヒ! 己の未熟さを悟りなさ∼い!﹂
﹁勝った勝った! この一撃で決めてやるぜ!﹂
背負ってる物が大きく、守るために戦う慶輔殿と大切な人達を守
るために戦ってきた楓殿だったが、戦い方も動き方も、光と影の戦
いと言うべきだろうかと言わんばかりに、藤田と平井の猛攻は続く
ばかりだ。
﹁この時津って人、前より強くなってる!?﹂
そんな中、アリエル嬢達4人は時津達との決戦に挑んでおり、時
津達の強力になった連続攻撃に手間取ってしまってる。それに続い
て吉田と鍛冶も強力な連続攻撃で、彼女達が失禁魔法で生成したお
しっこのバリアを完全に破壊する寸前まで来ていた。
﹁この人達の強さはどこまで来てるの!?﹂
その答えは、非常にシンプルだったと言わんばかりに時津が声を
出す。
﹁それはお前達が今まで失禁魔法に頼り過ぎて本物の武神の心得を
得ていないからだ。そしてお前達は自分の都合のいい時だけ自分が
やって来た事を正当化するために相手を言葉で痛めつけようとして
きたから、お前達の心ががけっぷちに落ちたのさ!﹂
大切な人を守りたいと願うという事は誰でもそう思うのは当たり
前であり、その気持ちは強すぎても弱すぎてもダメで、かと言って
拘りすぎるのは以ての外。それは、失禁魔法に頼り過ぎ失禁魔法少
女達の唯一の弱点でもあったのだ。
1700
﹁何ですって!?﹂
﹁これがお前達失禁魔法少女達と俺達の器の違いだ! 己のスタイ
ルと美貌に過信を持ちすぎたお前達は其処等中の小物と変わらない
のさ!﹂
自分達の生きがいを否定され、弱点まで指摘されたと感じたアリ
エル嬢達の怒りはとどまるところを知らなかったらしく、最大の大
博打に出る。
﹁これで私達の人生を否定した報いを受けさせてあげるわ!﹂
アリエル嬢の失禁魔法の中でも最大の威力を誇る一撃必殺という
べきか、おしっこのダイアモンドが無数生成されて、時津に向かっ
てたくさん飛んでくる。
﹁やはりそう来たか!﹂
時津はすぐさま薙刀を豪快に回転させてアリエル嬢に向かって突
進。
﹁喰らいなさい、私達の愛と義のブレイブハートを!﹂
感情が高ぶったアリエル嬢の叫びと共に、100倍に跳ね上がっ
た失禁魔法によって生成されたおしっこのダイアモンドが高速で放
たれた後に、その弾が至近距離に近づくや否や、時津も薙刀を豪快
に振り回し続ける。そして次の瞬間であった。
﹁まだまだ甘いな!﹂ 時津は薙刀でアリエル嬢のダイアモンド弾を切り捨てて、刃にそ
1701
のエネルギーを吸収させてしまう。
﹁そそんな⋮⋮!﹂
アリエル嬢は心の奥でありえないと言う驚愕の表情を浮かべるし
かなかった。
﹁この程度で、勝利できるとは思わない事だ!﹂
薙刀を構えた時津は、その目つきを今までよりも鋭くさせて、物
凄い勢いでアリエル嬢に斬りかかる。
﹁俺からのお仕置きの一撃、そして!﹂
100倍に増幅された時津の攻撃力が、アリエル嬢に襲い掛かる。
be
continued−−−
﹁これはお前達が今まで失禁魔法に頼り続けた代償だと思え!﹂
−−−to
1702
175−2
慶輔殿達が時津率いる部隊と戦っている最中、ジタン殿とティー
ダ殿は襲い掛かってきた小林達のクローン達の奇襲攻撃を受けてし
まっており、悪戦苦闘の中で応戦していた。リュック嬢とセルフィ
嬢も、彼らのフォローを行ってくれているお陰で、何とか前線は保
たれている。
﹁慶輔さんが戦っているっていうのに、俺達がやられたらたまった
もんじゃないぜ!﹂
﹁全くやで。こんな連中やっつけてサッサと楓君を助けなあかんか
らな﹂
分かってはいるが、小林のクローン達はエロス・マギカのみんな
に対して総攻撃を仕掛けているため、ますます魔法力を高めて特攻
を仕掛けるヴァン殿とキスティス嬢だったが、やはり複数の相手に
無謀だったようである。
﹁こんな数じゃあ、突撃って訳にもいかないか!﹂
﹁大勢には無理だったわね⋮⋮﹂
キスティス嬢は無限に湧いて出てくる小林のクローンの大軍に太
刀打ちできないままの状態でこのまま突撃したら、みんなの魔法力
も尽きてしまうのが見えてきているようだ。
﹁でもこの状態を何とかしないと、楓君達を助けに行けなくなるよ
!﹂
﹁みんな、戦いながら方法を考えて!﹂
1703
パロム嬢とポロム嬢のいうとおり、小林のクローン達の勢いを止
める事が出来なくなると、ますますこちらとて無事では済まなくな
る事が見えてきているのは百も承知のようだ。何とかして小林のク
ローン達を全滅させないと楓殿達が危なくなってしまうのは確かだ
ろう
﹁楓君達の危機が迫っている中、こうしてチマチマ小林のクローン
達と戦っていたら良知が明かなくなる。俺が特攻を仕掛けてこのデ
ビルロマイアの家畜をせん滅させる!﹂
命がけの特攻を仕掛けようとするガイ殿をユウナ嬢が止める。
﹁無茶を言わないで! 相手はこんなに大勢の数なんだよ!?﹂
﹁それに私達全員は体力と魔法力を大幅に消費してしまってるメン
バーがたくさんいるんだよ!﹂
﹁こんな状態で行ったって、またコイツラにズタズタにされちゃう
だけよ!﹂
キスティス嬢とエリア嬢の言葉に、この会話を聞いていたエアリ
ス嬢とゼル殿が賛同する。
﹁ガイさん。気持ちはわかるけど、今は個人が生き残る事を考えて
!﹂
﹁お前が倒れたら、それを知った楓君はどうなると思う!? 体力
と魔法力が回復しきっていないお前を、そのまま放っておけない。
大切な仲間なら尚更だ!﹂
そこで一つ、ギルバード殿が何かを取り出す。
1704
﹁こんな時の為に、このブラックホール爆弾を用意したんだ! み
んな、下がってて!﹂
ギルバード殿がブラックホール爆弾を空に向かって投げた後に、
その爆弾から巨大なブラックホールが発生、小林のクローン達はま
んまと吸い込まれてしまった!
﹁うおー! こんなに凄い魔法兵器があるなんて聞いた事がないよ
!﹂
﹁まさに奇跡だね!﹂
どんどん吸い込まれてゆく小林のクローン達はやがて、エジプト
の大地に全て消え去った瞬間、駆けつけてきた八兵衛の口から凶報
が届けられることになる!
﹁みんな大変でやんす! 楓君達が時津と言う男にやられたでやん
す!﹂
be
continued−−−
﹁何ですって!?﹂
−−−to
1705
175−3
楓殿が時津達に敗れたと言う一方を耳にしたユウナ嬢達は、我が
耳を疑ったまま、楓殿達が戦っていたところまで駆けつけていく。
もちろん八兵衛の案内でやって来たものの、ユウナ嬢が探している
が楓殿達の姿が全く見えていなかった。
﹁八兵衛さん、本当にここで楓君は戦っていたんですよね!?﹂
﹁いくら探しても楓君達の姿が見えないんだけど⋮⋮﹂
﹁もしかして、探している間にやられてしまったとか⋮⋮!﹂
キスティス嬢とエリア嬢が心配そうにしていると、八兵衛はあた
りを見渡してみるのであったが⋮⋮。
﹁おっかしーでやんす。確かに楓君はここで時津の野郎と戦ってい
たのは事実、っていったー!﹂
いきなり八兵衛の後頭部へ拳骨が飛んできた。八兵衛が振り向く
と若干煤だらけとなったスケさんとカクさん、お銀に弥七が立って
おり、八兵衛を殴ったのはスケさんだったのか、彼は頭に欠陥を浮
かばせながら右手の握りこぶしを震わせていた。
﹁てめー! 俺達は救急車を呼んで来いって言ったのに何でエロス・
マギカのみんなをここに連れてきたんだ!﹂
どうやら八兵衛の聞き違いが発生したようだった。
﹁まあ、ご隠居が気を利かせて119番を呼んだから助かったのは
1706
いいけど⋮⋮﹂
﹁もう少し遅かったら楓君達は死んでたんだからね!﹂
﹁まあ、今は体調は安定しているのはいいのだが⋮⋮﹂
スケさんと同様に静かに怒るカクさんと、派手に怒ってる様子の
お銀と弥七であったが、校門様の緊急防護策でどうにか最悪の事態
は避ける事が出来たのだが、その痛みはしばらくは払えなさそうだ。
﹁まあ、楓君はジャックポットの医療室で現地のお医者様に治療を
受けた後に病院へ送るのはいいのだが、八兵衛のうっかりさは手が
焼けるわい﹂
校門様も咄嗟の事だった故、少し疲れた様子だ。
﹁面目ないでやんす⋮⋮﹂
be
continued−−−
さすがに自分に非があるため素直に謝る八兵衛だった。
−−−to
1707
175−4
﹁ところで楓君達はラファエルの医務室にいるんでしょ!?﹂
リュック嬢が楓殿達の安否を心配しながら大慌てするものの、校
門様が落ち着いた対応でその質問に答えるのだった。
﹁大丈夫じゃ。ラファエルで応急処置を行った後に近くの病院で治
療させるから安心なされよ﹂
校門様がそう語った後に、リュック嬢達は他のメンバー達と一緒
にラファエルへと向かうのである。
﹁楓君! 大丈夫ですか!?﹂
そこには魔法力の覚醒が完全に失われて、自分の体が傷だらけに
なりつつある痛々しい姿で別途に寝込んでいる楓殿達の姿があった。
リュック嬢達がその姿を確認して楓殿達の元へと駆け寄ると、スケ
さんやカクさんもその後に続く。
﹁楓君、物凄い傷だらけじゃないですか!﹂
エアリス嬢がいち早く楓殿に声をかけ、心配そうにその瞳を見つ
める。
﹁ごめんねみんな⋮⋮。藤田と平井を倒せる寸前まで来たんだけど、
時津の必殺技で僕達やられちゃったよ⋮⋮﹂
1708
楓殿はリュック嬢とエアリス嬢の瞳に視線を向けた後に焦点が合
わない瞼をこじ開けようとしたのだが、体が思うように動かない事
に気づいた。その状況を理解すると共に、途方もない悔しさと悲し
さが、楓殿の胸の奥からこみ上げてきたのか、表情が少しずつ悲し
い表情になってきた。
﹁みんなにも迷惑かけたね﹂
完膚なきまま叩きのまされた楓殿の言葉に答えたのはセルフィ嬢
だった。
﹁そんな事ないよ楓君! あなたが無事に生きてくれただけで十分
だよ﹂
セルフィ嬢のずっしりとした暖かい言葉に対して、楓殿のに耳に
聞こえていた。楓殿にとって死ぬほど嬉しく、最も経験した状況だ
った。
﹁本当に御免なさい﹂
後悔しているところを見せたくなかったのか、嗚咽が漏れ始めた
楓殿は、まだ動く右腕で両目を覆った。
﹁そんな事気にしてるんじゃねーよ! また時津が姿を見せたらボ
コボコにしてやれば良いじゃんか!﹂
﹁今は体を休めることだけを考えて、ね?﹂
ゼル殿とエリア嬢は、楓殿にかけてあげる言葉が見つからず、謝
罪を続ける楓殿の姿を、その言葉の後には無言で見つめるしかでき
なかったようであり、そっと瞳を閉じてしまう。
1709
そんな中、フリオニール殿が楓殿に声をかけた。
﹁楓君、今は辛いかも知れないけどさ、動けるようになったらアリ
エルさんやシフォンさんの所に行ってあげたらどうかな? 彼女達
もきっと、楓君の支えが必要だと思うんだ﹂
そこでキスティス嬢は八兵衛に失禁魔法少女の居場所を尋ねてみ
ると⋮⋮。
﹁八兵衛さん、失禁魔法少女のみんなは何処ですか?﹂
﹁上の階の部屋で休んでるでやんす。今は麗奈さんが付きっ切りで
看病してるはずでやんす﹂
その一方を耳にしたリュック嬢は、他のメンバー達と一緒に楓殿
のところに駆け寄る。
﹁良かったわね楓君! 後でアリエルさん達に会いに行きましょう
よ!﹂
﹁きっと喜ぶよ!﹂
﹁これで一安心だね!﹂
しかしこの後、意外な急展開が待ち構えていた。
﹁ごめん、今の僕にはアリエルさん達の支えになれない⋮⋮﹂
﹁楓君、一体どうしちまったんだよ!?﹂
何と楓殿の口から漏れたのは、想像より遥かに戦意を失ってしま
い、今でも闘志が完全に消失してしまいそうな言葉だった。
﹁時津と言う男は、僕達と戦った以前より物凄く強くなっているの
1710
が分かった今、どうすれば勝てるかなんて考えられないよ。僕は完
全にアリエルさんのミニスカ失禁魔法がないと何もできないクズに
成り下がった!﹂
﹁しっかりしてよ楓君! そんなの君らしくないよ!﹂
最早以前の楓殿とは全くの別人だと、みんなはそう感じているの
は無理もない。
﹁童貞に過ぎなかった僕と今の時津とは全く違うんだ。今まで僕は
みんなの支えになって見せたけど、時津に負けた今の僕ではアリエ
ルさん達は完全に幻滅してると思う! 時津に負けた僕は、もうア
リエルさんのミニスカ失禁を見る資格はもうないと思うんだ!﹂
﹁ふざけんなてめー!﹂
その瞬間、この場にいたエロス・マギカ全員が、時が止まったか
のような恐怖の光景に見舞われた。隣にいた里利架殿が怒りを大爆
発させて楓殿の頬に全力の鉄拳を食らわせたのだ。それだけ今の里
利架殿は大激怒しているのだと感じるエロス・マギカ全員。
﹁俺は、てめーの態度と発言に対して頭にきた事は今日で初めてだ
ぜ!﹂
﹁里利架君!﹂
リュック嬢が止めに入ったのだが、シド指令によって制止させら
れる。
﹁待って、ここは里利架君に任せるんだ﹂
﹁時津のやろうに負けたのはてめーだけじゃねーぜ! 一緒に戦っ
た慶輔さんや新九郎だって、あの野郎にぶちのめされて今のてめー
と同じ気持ちなんだよ! もうしわけないってきもちはてめーだけ
1711
じゃねーんだ!﹂
﹁里利架君⋮⋮﹂
里利架殿に与えられた頬の痛みはやがて、その怒りと共に楓殿の
心に強く蝕んでゆく。
﹁てめーは一体失禁魔法少女と一緒に戦って何を学んできたんだ!
? ミニスカ失禁の楽しさより、人の命の尊さと心の重さを学んで
きただろうが! デビルロマイアのクズ共は俺達がそれ以上に強く
なってぶちのめせば良いだけの話だろーが! てめーはたった一度
の敗北で今までやって来たことをなかったことにすんのか!?﹂
それは、里利架殿がエロス・マギカとして学んだり体験した事、
館山市を核爆弾で焼かれて悲しさを感じたこと。自身の相棒であり
仲間である楓殿の思いと願いと孤独に怯えていた自分を救ってくれ
た里利架殿の想いであった。
﹁ここでてめーが失禁魔法少女を支えてやらないと、誰が失禁魔法
少女を救うんだ!? 今まで助けて貰った分、助けるのが男の役割
だろ!?﹂
﹁里利架君⋮⋮﹂
魂が籠もった言葉と声を荒げ、胸倉を掴んで楓殿の眼を真っ直ぐ
見ながら言葉をぶつける里利架殿の目は、それまでエロス・マギカ
としてではなく、一人の男としてのものであった。
﹁てめーはたった一度の敗北で逃げるのかよ!? 今は失禁魔法少
女を愛する一人の男として支えろ! 嫌われても良いから!﹂
エロス・マギカのメンバーとしてではなく、失禁魔法少女を愛し
1712
た一人の人間として彼女達の支えになる。
be
continued−−−
今の楓殿にできるのか、その答えはまだ知る事はないだろう。
−−−to
1713
175−5
時津に敗れ、自信喪失状態となってしまった楓殿は、里理架殿の
魂が籠った言葉によって失禁魔法少女達の支えになろうと決めたの
だった。里理架殿に言われたのではなく、失禁魔法少女を愛する一
人の男としての行動でもあった。
︵アリエルさん⋮⋮、こんな僕を許してくれるのかな?︶
時津の方が強くなったとはいえ、言い訳の効かない敗北を喫して
しまった楓殿の表情は複雑な物である。
︵でも、もしもアリエルさん達に軽蔑されたら僕はどうすればいい
のかな?︶
そんな事を考えているうちに失禁魔法少女達が止まっている部屋
の寸前へとやってきた楓殿であったが、まだ不安な気持ちは解消で
きずにいたのだったが、その手は既にドアをノックしていたのだっ
た。
﹁アリエルさんにセシルさん、楓だけど⋮⋮﹂
恐る恐る言葉を放つ楓殿であったが、次の瞬間。
﹁いいよ楓君、入ってきて⋮⋮﹂
ドアの向こうからアリエル嬢の声が聞こえてきたので、楓殿はド
アノブを軽く回して、扉を開けて入った後に、意外な光景が目に飛
1714
び込んできた。
﹁アリエルさん、このミニスカ衣装は一体!?﹂
何と、アリエル嬢達失禁魔法少女は新しいコスチュームに身を包
んでいた。その内容はガーターストッキングにそれぞれの色が入っ
たラメが入ったミニスカートに、へそ出しルックの様なセクシーさ
が溢れるトップスであった。
﹁軍師尿水が私達のために作ってくれたんだ。あなたみたいな心を
傷ついた男子の癒しになるようにって⋮⋮、セクシーさが交わって
るでしょ?﹂
そう言ってシフォン嬢は自分のスカートを捲りあげて、漆黒のブ
ルマーを楓殿に見せつける。どう見ても普通の男の子にとってこの
光景は目に困る物であるから、思わず首を後ろに向ける。
﹁ダメだよシフォンさん! こんな急に刺激的な事なんかしちゃ!﹂
﹁ダメよ! こうしないと貴方の心の傷が癒されないでしょう!﹂
そう言ってシフォン嬢は楓殿の両手を手に取って、自分のおっぱ
いを楓殿に揉ませるのであった。すでにシフォン嬢は性感帯を刺激
されて、ミニスカートかおしっこを流してしまっている。
﹁でも⋮⋮﹂
﹁今は自分の事だけを考えて! 嫌な事は思い出さないで!﹂
そこでリオナ嬢とテスラ嬢は楓殿の左右の頬におっぱいをくっつ
けて、ミニスカ失禁してしまうのだった。顔は赤く染まっており、
足元は既に黄色い液体の湖が生成されている。
1715
﹁さあ楓君、自分の素直な気持ちと想いをさらけ出して!﹂
be
continued−−−
そしてアリエル嬢はミニスカ失禁しながら楓殿にキスをしたので
ある。
−−−to
1716
175−6
ミニスカ失禁しながら楓殿の体にくっつこうとするアリエル嬢と
シフォン嬢とリオナ嬢とテスラ嬢は、自分の衣装であるミニスカー
トの後ろを捲りあげて黒いブルマを露出させて、楓殿のドキドキを
加速させる。
﹁アリエルさん⋮⋮、君は其処までして僕の事を⋮⋮!﹂
﹁今は何も言わないで楓君。あなたの傷ついた心を癒すのは私達失
禁魔法少女の役目なのだから⋮⋮﹂
そう言ってアリエル嬢は楓殿の唇にキスをした後に、自分のおっ
ぱいを楓殿の手を取って揉ませるのであった。そして性感帯の刺激
に耐えられなくなったアリエル嬢は再び失禁をしてしまうのである。
﹁どう楓君。少しは心の痛みが和らげたかしら?﹂
﹁何も言う事ないよアリエルさん。僕の事を心配してくれているの
は嬉しかったよ。でもこうやって自分達の恥ずかしい姿を晒してま
でここまでする必要があるの?﹂
その質問に対して、未だにミニスカ失禁しているリオナ嬢が答え
るのだった。
﹁当り前じゃない。私達は失禁魔法少女だよ? ミニスカ失禁とス
カート捲りや乳揉みと百合キスは好きな人や心に傷を負った男の子
を癒す愛の魔法なんだよ?﹂
リオナ嬢のおっぱいは楓殿の右顔面を完全に埋め尽くしてしまい、
1717
柔らかい感触が楓殿の心を徐々に癒していくのである。これで楓殿
の心の痛みは少し癒えたのだろう。
﹁本当に嬉しかったよ。まさかアリエルさんがここまで僕の事を心
配してくれるなんてね。出会った時はさすがに強い刺激に襲われる
感覚だったけど、なれるたびに楽しみになって来て仕方ないよ﹂
﹁とても嬉しいわ楓君。私達も失禁魔法少女としての誇りが役に立
ったみたいね﹂
テスラ嬢がそう言うと、ミニスカ失禁しながら楓殿の唇にキスを
して、自分のおっぱいを楓殿に揉ませるのであった。とても柔らか
いテスラ嬢のおっぱいは楓殿の性感帯を刺激させるのに十分だった。
﹁みんなの体を触ってると何だか僕の心臓が暖かくなる⋮⋮。ドキ
ドキが止まらないよ!﹂
﹁ふふふ、楓君のドキドキした表情素敵よ?﹂
アリエル嬢もミニスカ失禁しながら楓殿の耳元にそっと囁くので
あった。そうやっている間に新しいコスチュームに身を包んだセナ
嬢が楓殿の所にやって来たのである。
be
continued−−−
﹁アリエル、次は私の番だね﹂
−−−to
1718
175−7
楓殿の目の前に新しいコスチュームを身に包んだセナ嬢が姿を見
せた。その姿はラメの入ったミニスカートと胸の大きさを強調した
魔法少女風のトップスと言う物であり、この様な演出にはさすがの
楓殿も驚きを隠せないようである。
﹁セナさん、その姿は一体⋮⋮!?﹂
﹁楓君の心の治療のために新しいコスチュームを着てみたんだけど、
どうかな?﹂
そう言ってsな嬢はスカートの後ろを捲りあげて、漆黒のブルマ
ーを露出しているところを楓殿に見せつけた後、滝の様に失禁して
しまった。
﹁もしかしてミニスカ失禁で!?﹂
﹁その通りだよ。私も失禁魔法少女としての役目を果たすだけだか
ら、楓君は私のお尻に自分の胸を当ててね?﹂
急な大胆過ぎるセナ嬢の発言に思わずドキッとしてしまう楓殿は、
すぐさまこの場を立ち去ろうとしたのだが⋮⋮。
﹁ダメ! ちゃんとセナちゃんから心の治療を受けて!﹂
﹁アセルスさん!?﹂
何とアセルス嬢が楓殿の右腕をしっかりと掴んでいたではないか。
しかもアセルス嬢の表情は真剣な少女そのものである。突然のアセ
ルス嬢の訴えに楓殿ははその言葉に答えることはなかった。セナ嬢
1719
のミニスカ失禁は、受け入れられないと言うのかと、考えてしまっ
たアセルス嬢。
﹁もしかして、時津に負けた事、引きずったままなの?﹂
﹁アセルスさん?﹂
口を開いたアセルス嬢の言葉に、楓殿は顔を上げた。
﹁やはりそうだったんだ。あの時の責任感、感じてるのね!﹂
楓殿の表情がより一層慌ただしくなった。あの時の敗戦の責任感
と言う言葉は、今の楓殿にとってのNGワードだった。思わず胸が
きゅんとした事を感じた楓殿は、居ても立ってもいられなったのか
不意にアセルス嬢の腕を振りほどく。
﹁だってセナちゃんはアセルスさんの恋人だろ? いくらなんでも
そんな事許されるわけないだろ!﹂
声を低くして冷たく言い放った言葉にアセルス嬢は少しびびった。
普段より違った楓殿の裏の顔を見たような雰囲気に駆られても、ア
セルス嬢は再び楓殿の腕をつかむ。それでも楓殿は自室から立ち去
ろうとしたが、すぐにその歩みはアセルス嬢の声で止められる事と
なる。
﹁じゃああなたはこの心の傷を抱え込んで戦いに挑むつもりなの!﹂
目の前に手を差し伸べようとしている人から逃げるというのは古
傷を背負っているものが大抵はそうするパターンであるが、忘れよ
うとすればするほどだんだん切り離せなくなってくるものだ。しか
し、楓殿みたいに心だけでなく、体も傷だらけになっているならな
1720
おさらだ。
﹁僕は何も抱えて﹂
﹁抱えてるわ﹂
楓殿の否定の言葉をピシャリと遮ったアセルス嬢は、楓殿が動き
が止まった事を確認して後ろから歩み寄り、楓殿の手をとってそれ
を硬く握った。
﹁誰でも辛い記憶を持っているのはごく普通の事なの! 辛い記憶
を抱え込んだまま戦いに挑んでもまた時津にやられるだけだわ! 今ここでセナちゃんからの治療を受けないと貴方は絶対に取り返し
のつかない事になる。だからセナちゃんの心の治療を受けて! あ
なた自身、取り返しのつかない事になってしまう前に!﹂
悲しそうなアセルス嬢の顔を見た途端に自分の心すらも苦しくな
った楓殿は首を横に振った。
﹁ごめんなさいアセルスさん⋮⋮﹂
そう言って、楓殿はセナ嬢の側にやってきて、彼女のお尻をなで
be
continued−−−
ながら唇にキスをする。
−−−to
1721
175−8
セナ嬢の唇とおっぱい、そしてミニスカ失禁しているお尻を味わ
っている楓殿のドキドキは、ますます激しくなってきている。セナ
嬢の美しい肉体が自分の側に迫ってきているのだからこうなってし
まうのは仕方ないであろう。
﹁セナさん、やはりアセルスさんの方がよかったんじゃない? ど
ちらかと言うとセナさんとアセルスさんは百合カップルじゃない﹂
﹁今は失禁魔法少女としての役目を果たしているだけ。アセルスさ
んの事は気にしなくていいよ?﹂
そう言ってセナ嬢はミニスカ失禁しながら楓殿の唇にキスをして、
自分のおっぱいを楓殿の顔面に押し付けてきた。思わず楓殿もドキ
ドキが加速し始める。
﹁ちょっとセナさん! いくらなんでもこれは刺激が強すぎるよ!﹂
﹁でも楓君の心を癒すのはこれしかないんだよ? だからちゃんと、
私達の愛の失禁魔法を受け取って、私達の気持ちを味わってね﹂
セナ嬢はミニスカ失禁してしまった後、楓殿は思わずセナ嬢のお
尻をなでまわしてしまった。セナ嬢のお尻は失禁中だったため、ス
カートがおしっこ塗れとなってしまう。
﹁ごめんセナさん⋮⋮。スカートを汚しちゃったよ﹂
﹁いいのよ楓君。私の肉体を気に入ってくれたからとても嬉しいの。
だからもっと私のおしっこをあなたの心で汚してほしいな⋮⋮﹂
1722
セナ嬢がそう言うと楓殿の手は、セナ嬢のお尻をなでまわし続け
ており、足元はセナ嬢のおしっこによって作られた湖が出来上がっ
ていた。その湖は金色に光り輝いており、眩しさを纏っているのだ
った。
﹁やばいな⋮⋮もうこれ以上ドキドキする事が出来なくなりそうだ
よ⋮⋮﹂
﹁まだ駄目よ楓君。あなたのドキドキする力は完全に覚醒を果たし
ていないはずだよ?﹂
セナ嬢がそう言うと、楓殿の後ろから新しいコスチュームに身を
包んだ美織嬢と愛理嬢が姿を見せる。
﹁楓君、まだあなたのドキドキは覚醒を果たしていないわ!﹂
﹁今度は私達があなたの心をドキドキさせる番だよ!﹂
セナ嬢から離れた楓殿は、美織嬢と愛理嬢に腕を掴まれてしまう。
そして二人は両膝を軽く曲げた後に壊れた水道みたいにミニスカー
トからおしっこが流れてきたのだった。ミニスカ失禁である。
﹁楓君、今は戦いの事は忘れて⋮⋮﹂
﹁私達の肉体を味わう事だけを考えてね?﹂
be
continued−−−
美織嬢と愛理嬢のおっぱいが楓殿に襲い掛かってきた。
−−−to
1723
175−9
美織嬢と愛理嬢はミニスカ失禁しながら楓殿の顔面におっぱいを
くっつけて、両膝を軽く曲げて楓殿の腕をつかんでいた。既に楓殿
の視界は美織嬢と愛理嬢の甘くて酸っぱいおしっこの匂いが染みつ
いた湯気で覆われているのだった。
﹁美織さんに愛理さん、聖さんの事はいいんですか? もしあの人
が見たら凄い怒りますよ?﹂
﹁安心して。今の私達は聖の恋人じゃなく失禁魔法少女の一人だか
ら﹂
﹁今は戦いの事は忘れて私達の肉体を味わう事に専念して?﹂
美織嬢と愛理嬢のおっぱいの感触とおしっこの香りが今の楓殿の
心を熱く燃やしており、ドキドキの加速を速めていたのである。こ
の様な甘くて危険な刺激を味わい続けていたら、きっと楓殿の心臓
はドキドキしたままになってしまうだろう。
﹁今の楓君はとても好きよ? こんなドキドキを感じさせる強さが
秘められてるんだもの﹂
﹁フフフ、きっと今の聖だったら楓崑の事を羨ましがっちゃうかな
? 今のうちに誘惑してしまおうかしら?﹂
美織嬢と愛理嬢の甘い言葉に思わぬドキドキの加速をさらには止
めてしまう楓殿だったが、彼女達の甘い心の治療はその程度では終
わらなかった。美織嬢は楓殿の両手を取って自分のおっぱいの所ま
で動かして、それを揉ませてしまうのだった。
1724
﹁美織さん、ちょっとそれはまずいんじゃ⋮⋮!?﹂
﹁こんな可愛い女の子の体を触る事が出来るんだよ? ちゃんと癒
されてくれなきゃ嫌よ?﹂
そう言って美織嬢はミニスカ失禁しながら楓殿の唇にキスをして、
そっと瞳を閉じる。こんな可愛い女の子が自分のおっぱいを揉ませ
ながらキスしてきたのだから、楓殿は思わずドキドキが止まらない
状態となってしまう。そして美織嬢は楓殿の肉体を開放した後に、
愛理嬢へと移した。愛理嬢はミニスカ失禁した後に楓殿の両手を取
って自分のおっぱいを揉ませると、唇に激しくキスをしながら瞳を
閉じる。
﹁どうかしら楓君。私達の肉体の味は?﹂
﹁ありがとう愛理さん。もうお陰で十分ドキドキさせられたよ⋮⋮﹂
楓殿がそう言うと、美織嬢と愛理嬢は再びおっぱいを楓殿の顔面
にくっつける。
﹁美織ちゃん、そろそろ私達の番だよ?﹂
突然後ろから聞こえてきた声の正体はセシル嬢であり、ティナ嬢
も一緒であった。
﹁愛理ちゃん、そろそろ私達にも楓君の精神のケアをさせてよ!﹂
be
continued−−−
そこにはアーシェ嬢とレフィア嬢、リノア嬢にオヴェリア嬢の姿
があった。
−−−to
1725
175−10
突如楓殿の目の前に姿を見せたセシル嬢とティナ嬢は、新しいコ
スチュームに身を包んでいたのだった。しかも後ろからついてきた
アーシェ嬢やリノア嬢、レフィア嬢にオヴェリア嬢も同じである。
胸の大きさを強調した魔法少女風のトップスに光り輝く素材で作ら
れたミニスカートにガーターのパンストと言ったものだから、楓殿
のドキドキがさらに加速してしまうほどだった。
﹁ふふふ、楓君もこういう服装の女の子の体に癒されたいよね? 本当は私達が楓君の体に刺激を与えて色々と癒したいのが本音なん
だよね﹂
﹁でもセシルさんは慶輔さんの事が好きなんじゃ⋮⋮﹂
その言葉を聞いたセシル嬢はいきなり楓殿に抱き着いて、自分の
おっぱいを楓殿の顔面にくっつけてしまうのである。いきなりの仕
打ちにドキッとなってしまった楓殿であったが、今度はティナ嬢が
楓殿を後ろから抱き着いて、自分のおっぱいを楓殿の背中にくっつ
ける。
﹁今は失禁魔法少女としての役割を果たしているところだから気に
しなくてもいいよ。恋する女の子でも、傷ついた仲間がいる限りは
一人の戦士としての役割を果たす義務がある。そうでしょ?﹂
ティナ嬢がそう言うとセシル嬢と一緒にミニスカ失禁してしまい
ながら、楓殿の唇にキスをしてきたのだった。
﹁ちょっとティナさん!?﹂
1726
﹁楓君も心がボロボロの状態になってるんだから遠慮なんかしなく
てもいいんだよ? 今は体を休める事だけ考える事があなたの最優
先なんだから﹂
ティナ嬢の言葉はとても甘く、楓殿の心をとろけさせるには十分
であった。その証拠にセシル嬢とティナ嬢が失禁によって生成され
たおしっこの水溜りは金色に光り輝いていたのである。
﹁こう見えても私、心は肉食系なのよ? だから楓君も遠慮しない
で私達の肉体味わってね?﹂
セシル嬢は自分のおっぱいを楓殿に揉ませるとまたまたミニスカ
失禁してしまっていた。セシル嬢とティナ嬢の甘いミニスカ失禁は
楓殿の性感帯を痛めつけるには十分だった。
﹁こんな危険すぎる癒やしは初めてでしょう楓君? もうすっかり
ドキドキが加速してくるのが分かるよ﹂
﹁あなたのことをドキドキさせるのが楽しいわ。だから、もっと私
達の肉体を味わってね?﹂
セシル嬢とティナ嬢のミニスカ失禁は、まだまだ終わりを告げる
のはないと思っていた頃、アーシェ嬢とリノア嬢、レフィア嬢とオ
ヴェリア嬢もミニスカ失禁してしまっていた。
be
continued−−−
﹁楓君、これで最後の仕上げだよ?﹂
−−−to
1727
175−11
﹁最後の仕上げだよ、楓君。まずは私からだよ?﹂
ミニスカ失禁してしまっているアーシェ嬢は、すぐさま楓殿に近
づき、自分のおっぱいを楓殿の胸に当てて唇にキスをした。そのキ
スによって、楓殿のドキドキがますます強くなっていき、もう止ま
らなくなる寸前まで来ている。
﹁アーシェさん。そこまでして僕にこんな事をしてくれるの?﹂
﹁当り前だよ。傷ついた人を私達のミニスカ失禁で癒すのが、私達
の使命だもの。だからあなたも私達の肉体で心を癒されてね﹂
そう言ってアーシェ嬢は楓殿の手を取って自分のおっぱいを揉ま
せ始める。アーシェ嬢は性感帯の限界が来てしまったのか、壊れて
しまった水道の如く、ミニスカ失禁してしまっていた。既にアーシ
ェ嬢の足元には金色の水溜りが生成されており、ミニスカートも、
その中にはいていた漆黒のブルマーもおしっこ塗れとなってしまっ
た。
﹁アーシェさんのおっぱいって本当に大きいんだね⋮⋮。しかも柔
らかくて、揉むたびにドキドキしてきちゃうよ⋮⋮﹂
﹁ふふふ、失禁魔法少女は全員不老不死の失禁サキュバスだからね。
あなたが触れるたびに私もドキドキしてくるんだよ﹂
大きくて柔らかいアーシェ嬢のおっぱいは楓殿の心をドキドキさ
せるには十分であり、こんな可愛い女の子の体を触る事が出来るな
んて、きっと楓殿は幸せを十分味わった事だろう。そして異性の仲
1728
間に自分の体を触れてくれる喜びも、アーシェ嬢は味わっている事
だろう。
﹁楓君、私のおっぱいを揉んでドキドキしてくれたかな?﹂
﹁アーシェさんの柔らかくて大きいおっぱい、なんだか癖になりそ
うだよ⋮⋮。僕もこのままアーシェさんの肉体をとことん味わいた
くなってきたよ﹂
そう言うと楓殿はアーシェ嬢のおっぱいにキスをした。
﹁楓君、そんなに刺激の強い事されたら私の性感帯がおかしくなる
よ!﹂
既にアーシェ嬢は性感帯の刺激に耐える事が出来ずにミニスカ失
禁してしまっている。その様子を見ていたリノア嬢はすぐさまアー
シェ嬢を引き離して、楓殿に自分のおっぱいを揉ませるのだった。
﹁リノアさん!?﹂
be
continued−−−
﹁楓君、今度は私の番よ。今から私の肉体をちゃんと味わってね?﹂
−−−to
1729
175−12
楓殿はリノア嬢のおっぱいを揉んでおり、それに続いてリノア嬢
の唇にキスをしていた。それが原因でリノア嬢は性感帯に刺激が走
って来たのか、ミニスカ失禁してしまっていたのだった。
﹁楓君の手は大きくて暖かいんだね。私の心がもう既に温まってる
わ﹂
﹁リノアさんにそう言ってもらえると僕もドキドキしてきちゃうよ﹂
リノア嬢のおっぱいを揉み続けていた楓殿の手はもう止まる事は
なかった。既に楓殿はリノア嬢の美しくて冷静さを交えた優しさの
虜となっていたため、止めようとしても止める術はなく、ただリノ
ア嬢の肉体を味わうばかりであった。
﹁リノアさんのおっぱいも大きかったんだね⋮⋮。失禁魔法少女っ
てこんなに魅力の多い女の子の職業だったなんてまた詳しい事知っ
ちゃったね﹂
﹁そうでしょう? でも楓君には失禁魔法少女の魅力をもっと知っ
てほしいのが本音なんだよね。だから、私の肉体をもっと味わって
!﹂
リノア嬢はその言葉を言い終わると、楓殿の唇にキスしたと同時
に、またしてもミニスカ失禁してしまう。
﹁リノアさん⋮⋮﹂
﹁楓君に会えて本当によかったわ。あなたみたいな女の子の体に触
れる喜びを知ってくれる人は滅多にいなかったから、とても嬉しか
1730
った﹂
リノア嬢の足元にはおしっこの湖ができており、その上には魔法
力が纏われているのか、雪の結晶が次々と生成されて、おしっこの
湖に浮かんでいる。
﹁本当に僕でいいの? やはり慶輔さんの方がよかったんじゃ⋮⋮﹂
﹁安心して、その事は慶輔から頼まれてるから。こう見えても慶輔
はあなたの事を心配してたのよ?﹂
真っ直ぐなリノア嬢の瞳に思わず顔を赤く染めてしまう楓殿だっ
たが、もはやドキドキは止まる事は知らなかったのである。この様
な可愛い女の子に見つめられると、楓殿は思わず照れてしまう。
﹁でも楓君には私の失禁魔法で特別にドキドキさせてあげるわね﹂
するとリノア嬢のおしっこから氷の結晶が飛んできて、楓殿の周
りに飛び始めたのだった。そしてこの雪の結晶はやがて金色に光り
始めた。
﹁どう、綺麗でしょう?﹂
﹁本当に凄いやりノアさん!﹂
そこでレフィア嬢の声が聞こえてくる。
﹁リノア、そろそろ代わって下さいまし!﹂
be
continued−−−
﹁分かってるよ、レフィア!﹂
−−−to
1731
175−13
リノア嬢の次にレフィア嬢が楓殿に近づいてきて、その手を取っ
て自分のおっぱいを揉ませた後にミニスカ失禁してしまった。よほ
ど楓殿の事を考え続けていたのか、自分の理性をコントロールでき
ずに性感帯の刺激を受け続けたのだろうか、彼女の足元は既におし
っこの水溜りができている。
﹁楓君、私の肉体をちゃんと味わってくださいまし﹂
﹁分かってる。レフィアさんが折角誘ってくれたんだからじっくり
満喫させて下さい﹂
レフィア嬢の痺れるくらいのおっぱいの大きさと柔らかさに思わ
ずドキドキとなってしまう楓殿だったが、甘くて酸っぱいレフィア
嬢のおしっこの匂いに虜となってしまっていた。
﹁もう楓君ったら心と体も正直な人なんですね﹂
﹁男子だから仕方ないよ。それにレフィアさんみたいな綺麗な体に
おっぱいも大きくて柔らかいから誰だってそうなるに違いないよ﹂
こういって楓殿はレフィア嬢のおっぱいを揉み続けている自分の
手を優しくしていき、彼女の性感帯にじっくりと刺激を与えてゆく。
レフィア嬢のミニスカートと漆黒のブルマは完全におしっこ塗れと
なってしまい、太もももおしっこでびしょ濡れとなっている。
﹁こんなシチュエーションは楓君も何度も味わってますわよね? 私のミニスカ失禁魔法はいかがです?﹂
﹁もうドキドキが止まらないよ⋮⋮。レフィアさんのおっぱいとミ
1732
ニスカ失禁が僕の心を熱く燃やしてるんだから﹂
楓殿はたまらずにレフィア嬢の唇にキスをして、手を彼女のお尻
に向けて移動させてスカートを捲り、ブルマを露出させた後にお尻
を優しくなでる。この様な楓殿の手つきにレフィア嬢は思わず性感
帯を刺激させて失禁してしまう。
﹁もう楓君ってば⋮⋮。刺激が強すぎますわよ﹂
﹁いいんだよ。こういう事を楽しんでいけば心はきっと繋ぐからさ﹂
レフィア嬢のおしっこの水溜りは金色の光によって強い輝きを放
っており、楓殿の姿を照らし続けていた。楓殿はすっかりレフィア
嬢の心を簡単に奪ってしまったようである。
﹁レフィアさん、また戦いが終わったらミニスカ失禁プレイしまし
ょう⋮⋮﹂
﹁ええ、約束ですわよ?﹂
そこでオヴェリア嬢が楓殿に向かってやってくる。
be
continued−−−
﹁さてと、最後は私よ?﹂
−−−to
1733
175−14
レフィア嬢の前に姿を見せたオヴェリア嬢は、楓殿の側に近づい
た途端に、楓殿の両手を取って自分のおっぱいを揉ませ始める。そ
れと同時に性感帯に激しい刺激を受けたオヴェリア嬢はミニスカ失
禁してしまうのだった。
﹁楓君、私の肉体をたっぷり味あわせてあげるわよ﹂
﹁オヴェリアさん⋮⋮。ありがとう﹂
楓殿とオヴェリア嬢の距離はだんだんと近づいていき、まるで恋
人が抱きしめ合う瞬間になろうとしていた。そして楓殿はオヴェリ
ア嬢の肉体の甘い香りを、風に揺られながら味わっていた。
﹁ドキドキしてきた? 失禁魔法少女達の恥ずかしいところを見る
のはあなただけの特権だから、遠慮なく味わってね﹂
﹁うん、そうさせて貰うよ。僕もオヴェリアさんの巨乳とミニスカ
失禁を今のうちに味わっておきたいよ﹂
すると楓殿はオヴェリア嬢のおっぱいにキスをした途端に両手で
彼女のスカートを捲り上げて中にはいていたブルマを露出させた後
にお尻をなで回した。オヴェリア嬢は楓殿の行動によって性感帯に
刺激を激しく受けてしまい、失禁してしまった。
﹁嬉しいな。楓君みたいな人に私の肉体をたっぷり味わってくれる
なんてね。もう私がドキドキして来ちゃうよ﹂
﹁オヴェリアさんみたいな可愛くてスタイルが良い女の子だったら
何度でも抱きたくなるよ!﹂
1734
楓殿はオヴェリア嬢の唇にキスをして、おっぱいをしっかり両手
で揉みまくった。オヴェリア嬢の足下に広がってるおしっこの水溜
まりは、風のせせらぎと共に優しく揺れていたのだった。
﹁約束よ楓君。戦いが終わったらまた、私達の肉体を味わってね?﹂
﹁約束するよ。今度はみんなまとめて味わいたいな﹂
そして今度の戦いの舞台は南アフリカ共和国である事を知ったの
be
continued−−−
はその翌日、またしてもデビルロマイアの復讐が始まった。
−−−to
1735
Phase176−1 逆襲のフライドポテト 南アフリカの首都であるケープタウン付近にて響き渡る、デビル
ロマイアの鳴り止まぬ銃声と爆弾によって地元の警察官と住民が道
路で横たわっており、既に惨劇の場と化し、血の海が広がっていた。
それを引き起こしているのは楓殿に倒されたデビルロマイアの人間
達だった。
﹁さてと、このまま全員血祭りにしてやろうか!﹂
以前楓殿に倒された松田の表情は、狂信者のように狂っている。
﹁そしてこいつらの財産も頂くとするか!﹂
負傷した住民達は物陰に隠れようとしたのだったが、デビルロマ
イアの戦闘ロボットの攻撃を喰らうのを運命づけされていたようだ
った。戦闘ロボットは住民達に容赦ない狙撃攻撃を繰り返すと、息
の根が止まったことを確認すると、現金を全て奪ってしまうのだっ
た。
﹁コイツはいい儲けだぜ! 金を稼ぐのにこんなに簡単だったなん
ていい時代になったもんだぜ!﹂
同じく楓殿に倒された尾村も見事復活を果たしており、悪事を働
いている最中にどこから声が聞こえてきたようである。
﹁気を付けろお前ら! 奴らがやってくるぞ!﹂
1736
長尾の言葉に反応して江連と島田と丸山の3人は周囲を見渡すと、
確かに何かが近づいているような音が聞こえたみたいであり、かな
り速い速度で接近しているように感じた。この異変は松田も気付い
ていた。
﹁いったいどこから出てきやがる!?﹂
何かの機械の音のようにも聞こえた。
﹁エロス・マギカの奴等、パワーアップしてやって来たんじゃない
だろうな!?﹂
﹁なんだって!?﹂
丸山の予想は、最悪の形で的中する事になったのはしばらく経っ
てからの事である。
﹁もう逃がさないぞデビルロマイア!﹂
どこからか聞こえてきた声に、連中がびっくりする間もなく、四
方八方から巨大なビーム砲が出てきた。
﹁波動砲だと!?﹂
その波動砲の射撃攻撃により、デビルロマイアの戦闘ロボットは
簡単に倒されてしまうのである。
﹁ここからは俺達の時間だぜ!﹂
赤色のエネルギー弾が周囲に飛び散った後に、漆黒の一閃が南ア
フリカの空気を駆け巡った。
1737
﹁覚悟してもらいます!﹂
その一閃はデビルロマイアの人間達の肝を冷やすのに十分だった。
﹁ようやくおいでなすったか、エロス・マギカ!﹂
そしてすぐさま、エロス・マギカのみんなが丸山の目の前に集結
したのを確認した松田は、みんなの顔を見た途端、目を見開いた。
あの時とはメンバーが違うかもしれないが、中央にいる少楓殿の顔
を見て確信した。
﹁まさか、こんなところで再会できるとは思わなかったぜ!﹂
覚えていてくれていたことを確信したのか、楓殿は笑みを浮かべ
た。
﹁お前達には以前、煮え湯を飲まされてきたが今度はそうはいかん
! 前回の屈辱を味あわされたから今回は勝たせてもらうから覚悟
しろ!﹂
挑発の表情を露にした長尾に対し、エロス・マギカのみんなは恐
怖心は全然なかった。
﹁そんな挑発なんかに俺達が怖気つくと思ったら大間違いだぜ!﹂
﹁心と体も、俺達は一つとなってここまで強くなれたんだからな!﹂
ゼル殿とガイ殿の余裕のこもった台詞に、尾村は思わず余裕な態
度を見せつけてくる。
1738
﹁ふははははは! 今のお前達に俺様に勝てるかな?﹂
それでも負けずに、エロス・マギカの言葉は止まる事はなかった。
﹁許せないんだよ! そうやって自分達より弱い人達を痛めつけて
楽しんでるのが!﹂
﹁お前等のようなクズがいるからまじめに働いている人達が涙を流
す日々が続くんだ!﹂
アルクゥ殿が怒れば、カイン殿の熱血が籠った言葉も一味違うよ
うであり、嫌味も含まれた雰囲気に島田も大笑い。
﹁こんな強さで俺達に勝てるのか!?﹂
その言葉を否定したのはリーダー格の慶輔殿と広海殿だった。
﹁エロス・マギカの絆の力を甘く見たら痛い目を見る事になるぞ!﹂
﹁大人しくお前達が犯した罪を認めろ! そうすれば命だけは助け
てやる﹂
エロス・マギカのみんなから放たれる奇麗事同然の台詞の数に、
江連も耳が痛くなった。
﹁そうやって調子に乗っていられるのも今のうちだ!﹂
それもお構いなしに、慶輔殿はアルティメット・エクスカリバー
を懐から取り出した。
﹁あなたは、生命も世界も何もわかってはいない! 私達失禁魔法
少女達はあなた達みたいな人と戦います! もう暴力による支配な
1739
んてみんなは望んでいないんです!﹂
そう言ってセシル嬢は、マジカルロッドをアルティメットモード
に覚醒させて器用にそれを片手で回した後に、決めポーズをした。
﹁行くぞデビルロマイア! 今まで受けた僕達の怒りをお前達にぶ
つけてやる!﹂
be
continued−−−
﹁愚か者め! 今こそ自分達の未熟さを学ぶがいい!﹂
−−−to
1740
176−2
楓殿に倒されたはずの松田が南アフリカで信じられないほどの復
活を果たしており、住民に対するテロを行っていた。その情報を聞
きつけたエロス・マギカはすぐさま南アフリカへと向かい、すぐさ
ま追撃を開始したのである。松田の他に江連と長尾も、とても改造
人間の身体能力、また前と戦った時より思えないほどの驚異的な戦
闘能力を発揮しているため、圧倒的な気迫に思わずエロス・マギカ
は押されそうになったが、何とか戦線は持っている。
﹁こいつら、もしかして前より強くなってないか!?﹂
﹁ここまで来たんだ。あいつらも必死になっているんだろうさ!﹂
﹁でも俺達だって負けてはいられない!﹂
ゼル殿、ギルバード殿、ガイ殿も必死な表情で戦いに挑む。
﹁この程度の強さで俺達を倒すだって?﹂
﹁馬鹿も休み休み言え! 俺達も以前より強くなってるんだぜ!﹂
﹁所詮お前等は虫けらと同じだ! このまま南アフリカの空気の下
で散って行け!﹂
なんともいえない狂気と欲望が松田達を包んでおり、そんな彼ら
をよそにエロス・マギカの攻撃はますますヒートアップしていた。
﹁あいつらが必至なのはわかってる⋮⋮。でも俺達はここで負ける
わけにはいかないんだ!﹂
﹁館山市の様な悲劇をもうこれ以上繰り返させない!﹂
1741
﹁そのためなら俺達は血を流す事だって躊躇わない! 俺達の怒り
を思い知らせてやる!﹂
イングス殿、カイン殿、バッツ殿の3人はナイトドールの武器取
り出した後に松田の側まで超高速で近づいた。
﹁このまま一気にあいつを叩くぞ!﹂
﹁了解だ!﹂
イングス殿がマジカルナギナタで松田に斬りかかった時、合図を
したカイン殿とバッツ殿はばらばらの位置に散らばったと同時に、
困惑する江連と長尾を確認したエロス・マギカのメンバー達は隙を
つき、マジカルビームマグナレアを構えた。
﹁ここで一気に一斉射撃!﹂
﹁任せておけ!﹂
その言葉と同時にエロス・マギカみんなが持っていたマジカルビ
ームマグナレアのブラスターの銃口から、レーザーによるエネルギ
ーボールが放たれた。それが松田達に命中したと同時に、一気に天
にまで届かんばかりの巨大な花火に早変わりした瞬間に、しかもそ
れは10秒もしないうちに大爆発した。圧倒的な戦闘能力に、南ア
フリカの住民達も唖然とした。
﹁素晴らしい攻撃じゃな∼!﹂
﹁おじいさん、感心してないで逃げますよ!﹂
しかし、想鳴ぬ事態が発生。
﹁やばいぞ! 戦闘ロボットが俺達に向かって大軍で出てきたぞ!﹂
1742
﹁何だって!?﹂
慶輔殿がそう言葉を放つと、後ろを振り向くと戦闘ロボットが大
量に慶輔殿の方へと向かってきたのだった。
﹁ならば、このまま葬り去ってしまおうか!﹂
慶輔殿はマジカルドラグレッサのエネルギーをMAXにして、戦
be
continued−−−
闘ロボットに向かって巨大なビーム砲で、それを全滅させたのだっ
た。
−−−to
1743
176−3
慶輔殿は一気にマジカルドラグレッサのビームエネルギーを解放
して一斉射撃し、全ての戦闘ロボットを焼失させるのだった。
﹁なんて力だ!?﹂
﹁こんな大量の戦闘ロボットを一瞬で!?﹂
他のエロス・マギカのメンバーはいくら慶輔殿の魔法力がMAX
状態とはいえ、これほど強力なビーム砲で戦闘ロボット達を全滅さ
せた事に驚きを隠せなかった。
﹁みんな、このまま一気に松田を叩くぞ!﹂
慶輔殿そこで声をかけた後に、呼びかけでエロス・マギカのメン
バー全員がそこへと集合した後に、松田達の目の前に立ちはばたか
る。その一団の姿を見た長尾は状況を察した。
﹁やはり来たか、エロス・マギカ!﹂
﹁よくぞここまでたどり着いたな。だが、お前達はここで後悔する
事になる!﹂
﹁何せお前達は最強の我々に殺されるからだ!﹂
﹁せめてもの慈悲だ。苦しまずに殺してやろう!﹂
その言葉を聴き、セシル嬢とティナ嬢は僅かに目を見開く。
﹁もしかしてこの殺気!?﹂
﹁人間じゃなくなってる!?﹂
1744
思わず二人は振り向いて、邪悪なオーラを纏う長尾達を見つめた
後に、それぞれの共通デバイスで例のデータを確認する。
﹁やはりな。どういう事か理解できたよ﹂
そんな中、フリオニール殿が納得した表情になり、いきなりエロ
ス・マギカのメンバーが乗っているナイトドールに例のデータを送
信した。そのデータを、ローザ嬢が真剣な表情で見つめていると、
信じられないデータ内容が表示されていたのである。
﹁もしかしてこのデータって⋮⋮、ヴァルダーって人によってパワ
ーアップ手術を受けていたの!?﹂
思わず他のメンバー達もその画面を見つめると、同じように驚い
た。
﹁じゃあ今まで倒したデビルロマイアの目連中が強くなっていたの
も!﹂
﹁ヴァルダーってやつの仕業だったのか!﹂
スコール殿とルーネス殿が、その驚きの目をフリオニール殿に向
ける。
﹁でもフリオニール、そのデータをどうやって知ったんだよ!?﹂
その答えはフリオニール殿の言葉を聴けば、至ってシンプルだっ
た。
﹁校門様一向がデビルロマイアの本拠地から盗撮でその事を調べて
1745
くれたんだ。デビルロマイアの人間達がヴァルダーと言う人物によ
ってさらに改造されていたんだよ﹂
﹁何だって!?﹂
そして長尾達も、痺れを切らしたのか挑発を繰り返す。
﹁虫けら共め! このまま生まれてきた事を後悔させてやろう!﹂
﹁貴様達はここで、無駄に死ぬ事を運命づけられている!﹂
﹁悪夢に負けた事を悔いながらすぬがいい!﹂
﹁そうはいきません!﹂
セシル嬢が長尾達の言葉を切り捨てると、ティナ嬢が負けずと言
わんばかりに言い返す。
﹁たとえあなた達が私達に勝っていても、あなた達が罪のない人を
虐げる限り私達は諦めたりしないわ! 私達の使命はあなた達から
みんなの幸せを守る事なのだから!﹂
その言葉にファリス嬢とローザ嬢が続く。
﹁あんた達の最大の罪は、自らの力に溺れて他人まで不幸に巻き込
もうとした事よ!﹂
﹁あなたの傲慢な言葉なんて聞くつもりはありません! だけど、
一つだけ言っておきます! 失禁魔法少女は、ミニスカ失禁でみん
なの傷ついた心を癒す使命を持った戦士の一人です!﹂
﹁哀れなもんだな! そんな変態趣味で楽しみを味わえないなんて
よ!﹂
松田の口から発せられた、相手を見下す言葉にエロス・マギカの
みんなはいかにも冷静だった。
1746
﹁無駄口を叩いてる暇があるのか! この腐れ外道が!﹂
﹁お前等みたいな連中にみんなの幸せを渡すわけにはいかない! お前等の欲望は俺達が根絶する!﹂
ガイ殿とゼル殿が奴らに力いっぱい反論。
﹁そして、あなたを倒します! みんなの未来を守るために!﹂
美織嬢もそれに続くと、ジタン殿とティーダ殿の言葉の後にエロ
ス・マギカが啖呵を切るのだった。
﹁そういう風に訳のわからない傲慢な我儘で逆恨みを続ける。そん
な屁理屈に屈する気もサラサラないね!﹂
be
continued−−−
﹁他人を逆恨みして、人の心を虫けらのように扱うお前は俺達の手
で倒す!﹂
−−−to
1747
176−4
エロス・マギカの怒涛なる攻撃によって、いよいよ戦いが過激化
し始めていた南アフリカでの大激戦は、恐る恐る光景となってゆく。
﹁エロス・マギカ! 人数が多いからって戦いに勝てると思ったら
大間違いだという事を教えてやるよ!﹂
松田は核爆弾でエロス・マギカのみんなに攻撃を開始したのだが、
セシル嬢とティナ嬢とセナ嬢の失禁魔法によって阻止される。
﹁ダイアモンドスプラッシュ!﹂
﹁ジュエルメテオ!﹂
﹁クリスタルスラッシュ!﹂
やはり失禁魔法の威力は計り知れずであり、エロス・マギカの闘
志がこれでもかといわんばかりに上昇していたこの状況であり、一
旦は追い詰めておく寸前にやって来たと思った戦局も一気に押し返
されても、松田達の狂気は次第に高まっていくばかり。
﹁ひゃははははは! まだお前等の悪夢は終わってないんだぜ!?﹂
﹁このまま一気にボコボコにしてやるよ!﹂
攻撃の最中に、見苦しいと言われるばかりの狂気をさらけ出す島
田と長尾は既に人間の心はなかった。
﹁なかなかやってくれるじゃないか。でも僕達だって黙ってるわけ
にはいかないんだよ!﹂
1748
ラムザ殿もローズウィップを振り回してバラの棘を無数飛ばす必
殺魔法を繰り出せば⋮⋮。
﹁お前等の見苦しい憎悪を狂気は嫌と言うほど見てきたが、これま
でとは思わなかったぜ! だからお前等はここで廃棄処分してやる
よ!﹂
バッツ殿はマジカルトンファーを豪快に振り回して真空刃を発生
させて、長尾にヒットしたのを確認すると、一気に猛ダッシュして
素早い格闘による連続攻撃を繰り出した。 ﹁ぐはああ!﹂
﹁この一撃で、お前等をもう二度と悪事の出来ないようにしてやる
よ!﹂
ジタン殿が松田に向かって猛ダッシュしてマジカルダガーで松田
の肉体を豪快に切り付け続ける。
﹁暴力に頼り続ける者は必ず破滅の奈落へ堕ちる事と知れ!﹂
﹁己の欲のために暴虐を繰り返す者の運命を教えてやる!﹂
ジタン殿とバッツ殿の魔法力は既に覚醒を果たしており、今まで
経験した悲しみを背負って戦う覚悟が、この戦いで締め出されてい
た。まるで今の二人には大切な人達と過ごした約束を果たすために
戦う闘志が見えてきている。
﹁こんなところで負けたら今まで勝ってきた事が無駄になってしま
うわ!﹂
﹁何としてもあなた達を倒して、この世界を守る!﹂
1749
そこに、エリア嬢とキスティス嬢の必殺魔法が炸裂する。疾風怒
濤と思われる猛攻はまさに、エロス・マギカとしての役目を果たそ
うとする強い意志が見えてきた。
﹁お前達の野望は俺達が駆逐してやるから覚悟しな!﹂
﹁言っておくが、ただで済むと思うなよ!﹂
ガイ殿とギルバード殿が一斉攻撃でけん制する。
﹁流石はガイさんとギルバードさん。頼りになるわね!﹂
﹁ここで私達も負けてはいられません。何とかこの連中を撃破して
デビルロマイアを倒さなくては!﹂
ファリス嬢とローザ嬢も、希望を捨てずに失禁魔法でデビルロマ
イアの戦闘ロボットを次々と葬っていくのだった。戦闘ロボット達
は次々と灰になってゆくのである。
﹁あまり無理はするなよ、ファリスとローザ﹂
武器を構えなおしながらゼル殿が言葉を返す。
﹁それでも、それでも私達は生きる! そして、みんなの自由を守
る! ミニスカ失禁を愛する人達の先にある可能性と未来を私達は
信じたいんです!﹂
ローザ嬢の口から出てきた言葉は、ミニスカ失禁を愛する人達の
be
continued−−−
可能性を信じて、みんなの自由を守る覚悟が語られていた。
−−−to
1750
176−5
怒涛の攻撃を繰り返すエロス・マギカのみんなだったが、油断し
たらとてつもない逆転がある事を忘れてはならないと言う気迫が、
今の彼等に存在している。
﹁フレイムスプライツ!﹂
﹁アクアボルゲーノ!﹂
﹁クエイクファランクス!﹂
﹁バスターアイス!﹂
﹁ノクタールダークネス!﹂
アーシェ嬢、ローザ嬢、ファリス嬢、リノア嬢、ティナ嬢の失禁
魔法が松田が召喚した戦闘ロボットを次々と撃破していく。今現在
のデビルロマイアの連中にとってもその失禁魔法の威力は当然知っ
ており、その戦い方も今まで学んできているはずだが、狂気と憎悪
で対抗しているのだった。
﹁流石失禁魔法少女、性癖趣味を自分達の武器にするやり方は中々
だな!﹂
失禁魔法少女達の恐ろしさを改めてこの目で確認した松田だった
が、改めて目の当たりにした彼女達のミニスカ失禁とその戦いに関
心を寄せると、長尾と江連が失禁魔法少女達に向かって射撃攻撃を
開始。
﹁いくら失禁魔法少女とはいえ、このまま黙っているわけにはいか
んな!﹂
1751
﹁ならば、我々が勝利するのは頭脳が優れた者がこの戦いを制する
ものだと教えてやるか!﹂
それぞれの銃弾が発射されたのを確認したユウナ嬢とキスティス
嬢とエリア嬢は、お互いの武器でその銃弾を切り払ってしまった。
﹁あなた達に平和な暮らしを奪われた館山市の怒り、私達が代わり
にぶつけてやるから覚悟なさい!﹂
﹁行くわよデビルロマイア! ミニスカ失禁魔法と私達の怒りが何
を生むか、今日こそたっぷりと教えてやるわよ!﹂
﹁もう逃がさないわよデビルロマイア! あなた達の野望、正面か
ら叩き潰してあげるから!﹂
それに続いて楓殿が契約の剣を取り出して松田に斬りかかる。
﹁覚悟しろデビルロマイア! 僕は戦争を起こす者を絶対に許さな
い!﹂
それに続いて慶輔殿がマジカルドラグレッサのフルパワーを発射
する。
﹁僕達の答えは既に決まっている。僕はエロス・マギカのナイトド
ールの契約者だ! 世界の歪みを生みだす者は僕達が破壊する! be
continued−−−
今の僕達は止められない!﹂
−−−to
1752
176−6
再び魔法力を覚醒させた失禁魔法少女達と戦闘ロボットのますま
すヒートアップしており、その弾幕に紛れてスコール殿とルーネス
殿も大暴れしている一方で、リュック嬢とセルフィ嬢も今までの怒
りをぶつけるかのような戦闘能力を発揮していた。
﹁このまま一気に叩く!﹂
﹁任せておけ。あんな連中は俺達の力で叩き潰してやる!﹂
﹁みんな、援護は頼んだぜ!﹂
カイン殿とラムザ殿とイングス殿が一斉に戦闘ロボットの群れを
格闘攻撃で倒していけば⋮⋮。
﹁お前達のようなクズがいるからまじめに頑張ってる人達が苦しい
思いをする羽目になるんだ!﹂
﹁お前らここで一回死んだほうがええわ﹂
﹁お前等の命なんか、10円にもなりはしないぜ!﹂
エッジ殿とジタン殿とティーダ殿の皮肉さが炸裂。
﹁このまま一気にエロスな風に飛ばされなさい!﹂
﹁せめて、あなた達にエロスな慈悲を⋮⋮!﹂
クルル嬢とリルム嬢の失禁魔法が戦闘ロボット達を次々と葬って
ゆく。
﹁いくらなんでも目的が正しいからって何でもやっていいと思った
1753
ら大間違いよ!﹂
﹁あなた達みたいな人達にみんなの未来は渡しません!﹂
﹁館山市民の怒り、私達の失禁魔法でぶつけさせてもらうからね!﹂
アーシェ嬢とリノア嬢とレフィア嬢の失禁魔法による連続攻撃で
さらに一掃すると、戦闘ロボットの数々は少なくなってゆく。おそ
らく、アーシェ嬢達の失禁魔法による魅力に惚れすぎた下心のある
男が容易に近づいたら確実に致死傷を受けるかもしれないのは確か
で、彼女達のおしっこで完全に溶けてしまった戦闘ロボット達の残
骸があちらで見えた。
﹁このまま一気に行かせてもらうぞ!﹂
慶輔殿はその後にアルティメットエクスカリバーを豪快に回転さ
せて戦闘ロボットを斬り倒してゆく。魔法力や館山市民の思いの力
を使って、その戦闘能力を活用することが出来るのが、ナイトドー
ルの最大の特徴でもあるゆえ、その戦い方も様々である。
﹁なかなかやるじゃねーか! 楽しみになって来たぜ!﹂
そこに松田の狂気が響いた。
﹁覚悟しろデビルロマイア! 館山市民の怒りを味合わせてやるか
ら!﹂
慶輔殿の叫び声と共に、再び戦闘ロボットが強襲を開始すると、
そこに広海殿の草薙の大剣が魔法力を纏わせて豪快な炎を召喚する
be
continued−−−
と、戦闘ロボット達を焼き払った。
−−−to
1754
176−7
﹁私達の愛の失禁魔法を受けてみなさい!﹂
エロス・マギカの強力な兵器として猛威を振るっていた失禁魔法
の威力は、次々とデビルロマイアの戦闘ロボットを次々と斬り捨て
てゆく。そして楓殿のドキドキは次々と魔法力となっており、全員
の心は一つとなりつつあった。
﹁楓君、フォローは私達に任せて!﹂
﹁雑魚の相手は俺達がやるから敵将戦は任せるからな!﹂
﹁必ずこの戦いに勝って時津を倒すんだ!﹂
﹁その前にこの戦闘ロボットを何とかしないとな!﹂
﹁だったら楓君に続いて俺達も突撃だ!﹂
楓殿に負けじとリュック嬢とゼル殿、そしてギルバード殿とガイ
殿とヴァン殿もその後に続く一方で増援として現れたデビルロマイ
アの戦闘ロボットの大軍を相手に戦うのだが、油断していたセシル
嬢が戦闘ロボット達の強力な一撃を受けてしまう。
﹁きゃあ!﹂
そこに追い討ちの戦闘ロボット達の攻撃が迫ってきたが、ティナ
嬢の失禁魔法が発動して、おしっこで生成されたとがった触手が戦
闘ロボットをメッタ刺しにしてしまう。
﹁よくもセシルを! 覚悟なさい!﹂
1755
それに続いて、慶輔殿がマジカルドラグレッサのフルチャージオ
ールレンジ射撃が、戦闘ロボット達を次々と焼き払って、一気に魔
法力を覚醒させながら敵陣を切り裂く。
﹁セシル、怪我はないかい?﹂
﹁大丈夫だよ慶輔﹂
ふと慶輔の目線に何かが飛び込んできた。それはセシルが先ほど
の攻撃を受けて吹き飛ばされた際、彼女のナイトドールから零れ落
ちた強化パーツだった。
﹁セシル、この強化パーツは?﹂
織田瓜、五三桐、徳川葵と言う家紋の画がそれぞれ描かれた金色
の3枚のシールであり、慶輔殿はその強化パーツには見覚えがあっ
たようである。
﹁もしかして、館山市が核爆弾を落とされた時に亡くなった女の子
が大事に持っていたものかい?﹂
慶輔殿がそのシールを見て数刻の後、セシル嬢は口を開く。
﹁うん、あの女の子はこのシールが一番の宝物だったの。私が駆け
つけてきた時はもう手の施しようがなかったから⋮⋮。息絶える直
前にこれをお守りに私に託してくれたの﹂
﹁このシールは魔法力をいつもの倍より多くさせる事が出来るのか
⋮⋮﹂
そのシールの隠された威力を感じ取った慶輔殿の脳裏に館山市が
核爆弾で攻撃されて、楓殿に全てを託して亡くなった相良先生の姿
1756
がくっきりと浮かんだ。隠された魔法力を秘めたシールの力のお陰
で、今まで戦って来れたセシル嬢の姿を思い出しながら、慶輔殿は
ある決断を下す。
﹁セシル、このシールを僕に譲ってくれないか?﹂
﹁どうして!?﹂
その申告に戸惑ったセシル嬢だったが、誰かを守るために戦い、
デビルロマイアの凶悪な野望によって散っていった館山市のみんな
との約束を果たそうとする慶輔殿の視線は、まさに騎士の誇りが宿
っていると判断したセシル嬢は、安心して託せると思う寸前だ。
﹁僕は君達や楓君とエロス・マギカのみんなを守って、この戦いを
終わらせたいと思ってる。僕の力で時津に勝つことはできない。君
の力を支えてきたそのシールがどうしても必要なんだ。だから、僕
の事を信じてはくれないか!?﹂
﹁うん、いいよ。でもその代わり、絶対に大怪我だけはしないでよ
⋮⋮!? あの女の子は私達の仲間が無事に戦ってくれる事を祈っ
ていたんだからね⋮⋮!?﹂
シールの力によって守られたセシル嬢の瞳から流す涙は、誰かを
守りたいと願っている慶輔殿の気持ちを信じて、シールを慶輔殿に
譲った。そして、新たな願いが芽生えた事を確認し、南アフリカの
be
continued−−−
街並みをかける慶輔殿を見つめていた。
−−−to
1757
Phase177−1 いがみ合うチキンソテー
セシル嬢の強化パーツを貰った慶輔殿が向かったのは、ケニアの
大草原であった。その後ろにはフリオニール殿とセナ嬢がついてき
ていたのである。
﹁この殺気は⋮⋮!﹂
﹁もしかして慶輔さん、何か感じたんですか?﹂
慶輔殿が感じた殺気は、かつて倒した事のあるあの男の様なもの
であった。
﹁久しいな、慶輔・オルダインディーナ!﹂
慶輔殿の名前を力強く呼んだ一人の男の正体は、かつて北海道で
倒した事があり、先の戦いで失禁魔法少女を打ち倒した時津の物で
あった。
﹁やはり貴様だったのか、時津!﹂
﹁その通りだ。今度こそ貴様に引導を渡すつもりだ﹂
デビルロマイアの切れ者である時津は、かつて慶輔殿と楓殿が北
海道の激戦で倒したはずなのだが、さっきの戦いでアリエル嬢を打
ち負かしたのだった。その時津がケニアの大草原で再び慶輔殿と合
いまみえる事となった。
﹁慶輔さん、もしかしてこの男がアリエルを⋮⋮!?﹂
﹁その通りだ。この男は完全に危険だ!﹂
1758
フリオニール殿にとっては、初対面にあたるが、やはり慶輔殿は
いつもとは違う時津の何かを感じ取っていたようだ。
﹁やはり貴様も気づいていたか、我が極めしこの力を﹂
やはりセナ嬢もあの時戦っていた時より、危険に満ちた時津から
流れている物を感じてしまっていたのか、表情も少しばかり険しく
なる。
﹁この様な奴と、慶輔さんは戦ってたんだな?﹂
﹁ああ、でも僕が会った時より強くなってる可能性がある!﹂
フリオニール殿を警戒させるためにあえて言葉を厳しくする慶輔
殿。
﹁ではまず誰から我の相手だ?﹂
﹁もしかしてこいつ、俺達を挑発してるのか?﹂
これに続いたのが、ようやく慶輔殿達に追いついたカイン殿であ
る。
﹁だったら、俺がアイツをぶった切るぜ!﹂
﹁待て! 今のアイツに近づいたら危険だ!﹂
この後に続いたルーネス殿が斬りかかろうとしたのだが、時津の
危険性を感じたバッツ殿に止められてしまう。さらにファリス嬢と
ローザ嬢が駆けつけてきた。
﹁慶輔が言ったとおり時津のパワーは前より強くなってるんだよ!
1759
例えあなた達の力が上がったとしても南アフリカで戦ってるみん
なが揃わないとこいつには勝てない!﹂
﹁アリエルが一撃でコイツに倒されたところは見たでしょう!?﹂
その言葉にルーネス殿がハッとした。確かに時津のパワーアップ
はルーネス殿の他にファリス嬢とローザ嬢も、この身で確認してい
るのだから。
﹁なんてこった! 時津と戦うのは南アフリカの連中の結果待ちっ
てこと!?﹂
﹁その通りだルーネス。ここはしばらく時津に詳しい話をしてもら
おう﹂
フリオニール殿の提案に対して時津に詳しい事を聞き出す事にし
たようであり、慶輔殿が時津に対して質問を述べる。
﹁お前は一体誰からその力を貰ったんだ?﹂
be
continued−−−
﹁悪の王ヴァルダー、お前達にとっては初めて聞く名前だろう﹂
−−−to
1760
177−2
﹁その質問は私が答えてやろう。心して聞くがいい﹂
そこにさらなる恐怖を感じさせる謎の声は、慶輔殿がそれまで聞
いたことのない幽霊らしき人物の声だった。謎の声を聞き、時津の
表情が僅かにほころぶのを確認した慶輔殿だったが、何かを知って
いそうな素振りだったため、嫌な予感しかしなかった。
﹁お主だったか、まあ良い。入ってくるがいい﹂
その言葉と共に、時津の背後から幽霊が出てきた。
﹁何だよこれ! 幽霊じゃんか!﹂
カイン殿がびっくりするにも無理はない。青白い装甲のロボット
が青年の姿を模ったと表現すべき姿だっであり、外見だけで言えば、
一般が見た幽霊とほぼ同じ姿ほどと思っていたのだが、魔導士の様
な幽霊だったため、珍しい姿である。
﹁もしかして、新たなる敵!?﹂
動揺する慶輔殿の言葉に、幽霊は数刻の間を置いて口を開いた。
﹁私はガーランド。この世界を悪を纏める者の一人である﹂
悪を纏める者と名乗るには想像が遥かに遠すぎるとしか思えない
ほどの展開であり、その次の瞬間に時津が突拍子のない一言を告げ
1761
た。
﹁ガーランド、我々の肉体を修正と改良してくれた事を感謝する﹂
﹁構わんよ。壊れた物は治せばいいだけの事だ﹂
壊れた物を治すと言う言葉に思わずびっくりするルーネス殿。
﹁修理だって!? もしかしてこの幽霊はこんな事もできるっての
か!?﹂
﹁この人達、一体どこまで謎が多いのよ!?﹂
そこでガーランドがそっと口を開くのだった。
﹁ならばお前達にもその謎の答えを聞かせてやろう。少しもったい
ないがな﹂
﹁答えろ! その謎と言う物は何だ!?﹂
慶輔殿がガーランドに迫る一方、後ろから何者かが強襲してきた。
﹁クカカ! ならば俺様が貴様らにその答えを教えてやる!﹂
﹁俺様達はお前等が使っている魔法力を逆利用したのさ! そこで
エヴィルクォーツを一緒に合成させたんだよ!﹂
何と以前倒したはずの谷と久保田が襲い掛かってきた。
﹁エビルクォーツ?﹂
﹁それは全ての悪意と棄てられたもの達の執念が集まった事ででき
た結晶みたいなものだ﹂
ガーランドが放ったその言葉は一体何なのか⋮⋮。
1762
−−−to
be
continued−−−
1763
177−3
﹁人の心には善と悪がそれぞれ二つに分かれている。良い事をすれ
ば悪い事を行う人間も必ず入る。エビルクォーツは悪の人間の行い
によって苦しめられたすべての生き物の恨みと憎しみが物体化され
て誕生したものだ。デビルロマイアの者達はエビルクォーツによっ
て肉体も心も完全なる究極悪となって生まれ変わったのだ﹂
﹁エビル⋮⋮、邪悪なる心の意味か﹂
その大いなる力がデビルロマイアの連中を覚醒させたと言う事実
に、エロス・マギカのメンバー達は言葉を失う。
﹁やはり、それがお前達の戦力と言うわけか﹂
そこにガーランドがさらなる言葉を投げかけた。
﹁それだけではない。お前達が戦ったタナトスデビルは人間達が捨
てたゴミをエビルクォーツと一体化させて我々が生成したのだ﹂
﹁もしかして、そのヴァルダーって奴がやったのか!?﹂
カイン殿の言葉に対してガーランドが口にした答えは衝撃を与え
るのである。
﹁その通りだ。ヴァルダーは私の同志でもある﹂
﹁やはりそうだったのか⋮⋮!﹂
ガーランドの言葉はエロス・マギカのみんなに衝撃を与えるには
十分だった。何せデビルロマイアの他に凶悪な敵の存在がはっきり
1764
分かっただけでなく、タナトスデビルの誕生した理由がはっきり分
かったのだから。自分達はそんな数の敵と戦っていたとは今まで自
覚を持っていなかったと感じるエロス・マギカの面々であった。
﹁でもお前達は一体何のために館山市を狙ったんだ!?﹂
﹁それは魔法神ラグナが失禁魔法少女24人を利用して大綾魅楓を
最強のナイトドールの契約者としようとしたから阻止する必要があ
ったからだ。でも我々が目を付けた頃にはすでに契約されていたか
らあの者の勇気を落とすために核爆弾を落下させたのだ﹂
﹁何ですって!? そのために館山市の人達の命を犠牲にしたって
いうの!?﹂
何としても許しがたいガーランドの言葉にまたしても全員が眼を
見開いた後、時津は今現在この場所でこの後に起こる最大の危機に
ついて語り始め、エロス・マギカのみんなはその信じがたい事態に
驚愕することとなったのである。
﹁もうすぐこの世界に大きな戦争が起こるだろう。館山市だけでな
く、世界中の都市が核爆弾の業火によって消滅する﹂
﹁今の言葉、本気なのか!?﹂
もちろんその言葉に怖気づくには無理もなく、エロス・マギカは
怒りの爆発寸前まで到達せざるを得なかった。特に慶輔殿に関して
は。
﹁どれだけ多くの血と涙を流させれば気が済むんだ!?﹂
世界中のみんなを守りたいと願っていたエロス・マギカにとって
重すぎる現実。アリエル嬢や失禁魔法少女と一緒に色々な事をやっ
ていけると信じていたにも関わらず、悪夢の予告を耳にしてしまっ
1765
た。そんな時津に対して慶輔殿は質問を開始。
﹁その目的は一体なんだ!?﹂
重みがこもっていたその言葉に対し、ガーランドも真剣な口調で
答えた。
﹁弱者の精神を管理する。と言ったらどうするつもりだ?﹂
﹁そんなの僕が許さない!﹂
ガーランドの冷静な一言は、後で駆けつけてきた楓殿の大激怒の
一言でかき消された。
﹁私達は生きます! 生きて私達に出来る事を精一杯やります! それが私達の生きている意味なんです! あなたの言う悪意に僕は
負けるわけにはいきません!﹂
﹁私は信じますわ! 愛と義の絆が何かを変える力になる事を! だから負けませんわよ! あなた方の否定した方法で私達はみんな
の自由を守ってみせます!﹂
﹁悪意を打ち破るために力を集めます! だから、私達はここで負
けるわけにはいかないんです!﹂
﹁ミニスカ失禁で全ての邪悪を洗い流すために! そして、あなた
方を倒して愛を守ってみせます!﹂
後から駆け付けたアーシェ嬢、レフィア嬢、リノア嬢、オヴェリ
ア嬢が否定の声を上げたのを合図に、楓殿の体からガーランドに対
する怒りが巻き起こったと同時に魔法力が覚醒した。
﹁そんな勝手な理屈は私が許さない!﹂
﹁自分勝手なエゴなんて許せるものですか! 世界はあなた達のも
1766
のではない事を知ってもらいます!﹂
ファリス嬢とローザ嬢も、この状況を見て怒りに付いた様子であ
り、アルマ嬢、リルム嬢、リディア嬢、クルル嬢も⋮⋮。
﹁エロス・マギカは邪悪な心を許さない! あなただけは私の手で
倒すから覚悟なさい!﹂
﹁自由を奪うあなた達のやり方は人間を家畜にするのと同じだから
私は邪悪な心を認めない! そんなひどいやり方の作る偽りの平和
なんて認めてはいけないんです!﹂
﹁負けてたまるものですか! 私は全て命を守るためにあなたを許
しません!﹂
﹁だから、あなたを討ちます! あなたのやってきた事はみんなの
be
continued−−−
心を滅ぼす事なんです!﹂
−−−to
1767
177−4
ケニアに向かったエロス・マギカの残りのメンバー達と松田率い
るデビルロマイア、両軍合わせてその参戦人数350人以上となっ
たこの南アフリカの首都ケープタウン、今まで以上の超絶大バトル
まで発展したのは想像するに難くない。
﹁さあお前ら! 死にたい奴からかかってきやがれ!﹂
﹁そんな言葉で俺達を倒せると思うなよ!﹂
ただそれゆえか、どことなく被っているところや強力な攻撃が展
開されているところも少なからずであり、ジタン殿とティーダ殿が
攻撃を繰り出すときに偶然セリフが重なったりすれば、魔法力が覚
醒するたびにお互いの気力が上がってゆく。
﹁お前達がどんなに数が増えようと俺達は負けない!﹂
﹁そしてこの戦いは勝ってみせる!﹂
ゼル殿とギルバード殿の必殺魔法と連続攻撃が合わさって強力な
攻撃になったりするのも繰り返す事が多かった。
﹁あなた達の卑怯な手は私達の愛と義のブレイブハートが打ち砕く
わ!﹂
広海殿の連続格闘攻撃を筆頭に佳恵殿と麗奈殿の遠距離攻撃、ム
スタディオ殿達スナイパーによる一斉射撃、ユウナ嬢達の神速攻撃
によって松田に召喚された何百体の戦闘ロボットが一気に一掃され
たり、とにかくデビルロマイアの戦闘ロボットだけでも300機相
1768
当という大きな数が犠牲になった成果、エロス・マギカの攻撃力は
少なくとも常識の想像を遥かに超えていたのは言うまでもない。
﹁負けるわけにはいかない! 俺達は館山市のみんなとの約束を絶
対に果たす!﹂
こちらはヴァン殿とリュック嬢を中心とした陣営であり、パンネ
ロ嬢のマジカルスナイパーライフルからは強力な銃弾が発射され、
セルフィ嬢の魔法力からは強力な爆弾が魔法力によって生成されて、
それぞれ戦闘ロボットの群れに強力なダメージを負わせていくので
ある。次々とテンションが上がっていくエロス・マギカの横には⋮
⋮。
﹁俺もサクッとあいつらを倒してさっさと失禁魔法少女達の盗撮ビ
デオを見てやるぞ!﹂
﹁やめんかい!﹂
マジカルガトリングバスターを乱射するルゲイエ博士のいかにも
悪ふざけに等しい叫びに対し、リナルド艦長とデッシュ副長が得意
のハリセンチョップを炸裂させてツッコミを入れる。
﹁そんな事ばかりしているから失禁魔法少女のみんなに半殺しにさ
れるんでふよ!﹂
﹁全く、少しはエロス・マギカのメンバーとしてに自覚を持って貰
わんと困るで!﹂
be
continued−−−
ルゲイエ博士の頭に、2つのコブが出来ていた。
−−−to
1769
177−5
﹁フハハハハ! このままお前達の精神がボロボロに破壊されるま
で徹底的に痛みつけてやるから覚悟しろ!﹂
松田は懐からガトリングガンを取り出し、それまで見た事のない
疾風怒濤の攻撃を繰り出してきた。どこかのTVドラマに出てきそ
うな銀行強盗と、ゲームに出てくる凶悪犯罪者の様な攻撃だった。
﹁あいつ、一体どこまで他人を苦しめようとすれば気が済むんだ!
?﹂
さすがにムスタディオ殿もこの怒涛の攻撃は予想外と言うか、全
く歯が立たないように見えたのだが、その後の展開で立場が逆転す
る事となる。
﹁こうなったら、軍師尿水が作ってくれた例の秘密兵器を使うしか
ないか⋮⋮﹂
﹁どういう事だ?﹂
そこに割り込んだのは、松田の攻撃を何とか耐え忍んでいたディ
リータ殿だった。
﹁失禁魔法少女のおしっこで作られた超強力な毒ガスだ。魔法力が
入ってるから俺達は完全に無害だから大丈夫だ!﹂
﹁おいおい、それってまずくねーか?﹂
超強力な秘密景気が作られていたと言う真実にムスタディオ殿が
1770
驚く一方、思わず息をのんでしまったユウナ嬢も愕然して、その状
況を見ていた長尾も複雑そうな表情を浮かべて大方の事情を察した。
﹁愚か者め、こんなに早く切り札を見せるとどうなっているか分か
るだろ?﹂
その一言を聞き、ディリータ殿は大丈夫だと言う表情を見せつけ
る。
﹁分かってるさ。だからこそ、ここで切り札を使おうとしてるんだ
よ!﹂
﹁ならば、こうなったら攻撃を加えておかねばならんな﹂
先手を取った長尾は取り出したシンバルを叩きまくって超音波を
発生させて、ユウナ嬢に精神ダメージを与える。
﹁いやあああああああ!﹂
それだけではなく、キスティス嬢とエリア嬢も長尾の超音波攻撃
によって頭痛を引き起こして精神ダメージを受けてしまった。 ﹁ここで一気に息の根を止めてやる!﹂
ダメージを受けたユウナ嬢達の隙を逃さなかった江連が両腕のロ
ケットパンチでさらに追い討ちをかけようとしたその時、思いも寄
らない事態が!
﹁腐れ外道が!﹂
﹁そうはさせんでござんす!﹂
1771
高速で飛んでくるロケットパンチは既にような嬢達の目前まで近
づいていたのだが、目の前に複数の人影が飛んできた。
﹁何だと!?﹂
しかもそれらの人影はこの様な展開を感知していたのか、ついに
その姿を見せる。その姿は、エロス・マギカのメンバーがよく知っ
ている面々だった。
﹁スケさん、カクさん! 思う存分懲らしめておやりなさい!﹂
﹁ガッテン承知だぜご隠居!﹂
﹁その拳で正義を貫くでござる!﹂
何とスケさんとカクさんがエロス・マギカの助っ人として登場し
たのである。
﹁デビルロマイアの連中を思う存分痛めつけてやるでやんす!﹂
﹁もうあなた達の好きにはさせないから覚悟なさい!!﹂
﹁この悪意、打ち破るでござんす!﹂
﹁この軍師尿水の智謀を特と味わうがよい!﹂
﹁腐れ外道め、お前等の腐った根性を叩きのめしてやるから覚悟し
ろ!﹂
何とも頼もしい助っ人が姿を見せたところで、エロス・マギカの
be
continued−−−
面々は安どの表情を見せる。
−−−to
1772
177−6
﹁くくく、お前等みたいな貧弱な奴らが出てきたところでお前等の
負けは変わりはない! 生きてきた事を後悔させてやる!﹂
松田の狂気と欲望の声と共に、デビルロマイアの戦闘ロボット達
が一斉に動き出した。
﹁そう簡単にやられはしない! 俺達はお前等に館山市を焼かれた
怒りによって守られてるんだからな!﹂
﹁覚悟しなさい! 私達はもうあなたを倒す事に躊躇いはないから
ね!﹂
伊吹殿と朱里嬢がそうはさせんと言わんばかりで、アルテマウェ
ポンとオメガウェポンと言う強力な騎士剣での連続攻撃を皮切りに、
スケさんとカクさんがそれぞれの火薬兵器を取り出して、怒涛の攻
撃を開始したのであった。
﹁ここまでやるって言うんなら付き合ってやるよ!﹂
﹁正義の拳を受けてみるでござる!﹂
それに続いてユウナ嬢とキスティス嬢、エリア嬢とエアリス嬢が
マジカルビームバスターキャノンを取り出して自身の魔法力を大放
出させて強力な一斉射撃を繰り出す。
﹁私達の愛の力を見せてあげる!﹂
﹁もう逃がさないから覚悟なさい!﹂
﹁この一撃で決めてみせる!﹂
1773
﹁もう私達は負けません! そして諦めもしないし逃げません!﹂
続いてヴァン殿のスピードを生かした分身攻撃とギルバード殿の
手裏剣攻撃、セリス嬢の魔術による連続攻撃に加え、マジカルバズ
ーカを手に取ったゼル殿とパロム嬢とポロム嬢の連続射撃で戦闘ロ
ボット達に連続ダメージ。
﹁せっかくここまで来たんだ。勝たなきゃな!﹂
﹁うん、あいつらに徹底的に制裁を加えなきゃね!﹂
さらにダメージを受けて身動きが取れなくなっているところで全
員で奇襲攻撃。戦闘ロボット達を次々と葬ってゆく。
﹁悪いけど、まだ終わりじゃないんだ!﹂
﹁俺達の怒りの必殺技を食らわせてやる!﹂
それと同時に、ムスタディオ殿とディリータ殿がマジカルスナイ
パーライフルとマジカルトンファーで松田に対して強力な同時攻撃
を食らわせる。
﹁やってくれるじゃねえか! だが、いつまで調子に乗っていられ
るかな!﹂
﹁決まってるだろ? お前等がこの世界から消滅するまでだよ!﹂
ゼル殿が跳び上がって、マジカルナックルに仕込まれた毒入りの
爪で松田の脳を一突きし、全ての神経を麻痺させた後に、ユウナ嬢
達がお互いの必殺魔法で松田を徹底的に痛めつける。
﹁こ、この毒は一体⋮⋮!?﹂
﹁これはブラックマンバが持っている毒液だ! この毒にやられた
1774
お前は全身に毒が周り死を迎える! もう勝ち目はない!﹂
松田が毒を盛られている間にできた隙を突いたユウナ嬢達が固有
武器の必殺魔法で一気に大ダメージを与えた後に、魔法力を覚醒さ
せたティファ嬢が、マジカルファンで華麗な一閃を食らわせる。
﹁この一撃であなたの命に終焉を!﹂
﹁ぎゃあああああ!﹂
長尾と江連も、ユフィ嬢とガイ殿の必殺魔法で動きを封じられて
いた。
﹁この必殺魔法は悪意を染め上げたお前に見破る事は出来ん!﹂
至近距離まで跳びかかってきたユフィ嬢が、至近距離でマジカル
ビームマグナレッサを発射して、長尾と江連の足を狙い撃ちにして
be
continued−−−
移動できなくさせてしまったのだった。
−−−to
1775
177−7
﹁俺達はお前達を倒して楓君達を助けなきゃいけないんだよ!﹂
﹁だからこそ、お前達と言う障害を乗り越えて勝利を掴む!﹂
﹁そして、この世界を救ってみせる!﹂
ヴァン殿とアーヴァイン殿とムスタディオ殿の奇襲攻撃と、マリ
ア嬢のスナイパー射撃で追い討ちして、一気に戦闘ロボットの群れ
が次々と砕かれたと同時に爆発によって消滅してゆく。魔法力を覚
醒させた怒涛の総攻撃に、デビルロマイアは完全に窮地へと陥れて
しまった。
﹁このままアイツを一斉に叩く! みんな突撃だぜ!﹂
ディリータ殿の合図と共に、エロス・マギカのメンバー達が固有
武器を構えて、松田達にとどめを刺そうとしていた。
﹁館山市のみんなの怒りを思い知れ!﹂
ゼル殿が拘束の格闘攻撃による乱舞系の必殺魔法を江連に炸裂さ
せて、ある程度ダメージを与えた後に金色のオーラを身にまといな
がらジャンピングアッパーで〆る。
﹁お、おのれえええええ!﹂
ゼル殿の必殺魔法によって江連は炎に包まれて、その肉体を南ア
フリカのそよ風に揺られて灰となり、消滅した。
1776
﹁次は俺達の番だぜ!﹂
﹁この命、狙い撃ちさせてもらうよ!﹂
それに続いてアーヴァイン殿とムスタディオ殿が長尾の急所をめ
がけてマジカルスナイパーライフルの銃弾を発射させて、見事急所
にヒットした。
﹁ぐはあああ!﹂
その長尾に対してユウナ嬢とキスティス嬢が魔法力を覚醒させて、
一気に突っ込んだ。
﹁ここまで来たんだから、この戦いに勝たなきゃね!﹂
﹁同感!﹂
そして2人同時に格闘攻撃を長尾に食らわせて、魔法力を覚醒さ
せて一気に長尾の肉体を燃やしてゆく。
﹁この間合い、貰う!﹂
そして、いつの間にか長尾の背後にいたエリア嬢が、2人の怒涛
の連続射撃の後にマジカルチェーンで追撃して、長尾の肉体を徹底
的に痛めつける。そのおかげでエリア嬢の魔法力の流出を最小限に
留められたため、何とか後ろへ引き戻る事ができる。そしてエアリ
ス嬢は長尾にとどめの一閃を炸裂させた。
﹁これで終わりです!﹂
そして次の瞬間に、ユウナ嬢の豪快な必殺魔法が決まり、長尾は
完全に南アフリカの空気へと消えていくのだった。
1777
﹁おのれ∼!﹂
松田もいよいよ完全に窮地に追い込まれたため、焦りを隠せずに
エロス・マギカのみんなへと特攻を仕掛ける。
﹁さてと、コイツに完全なとどめを刺してやろうぜ!﹂
﹁了解!﹂
ヴァン殿の言葉を聴き、ユウナ嬢の脳裏に一つの技が浮かんだ。
﹁それじゃあ、豪快に決めちゃおう!﹂
﹁ラストはカッコ良くね!﹂
ティファ嬢とユフィ嬢もそれを承諾。
﹁みんな、ぶっつけ本番だけど大丈夫だよな!﹂
﹁無論、そのつもりだ!﹂
その瞬間に全員が同時に松田の方へと向かっていき、金色の光の
オーラを纏い続ける。そして、魔法力を覚醒させた状態で全員で両
手から巨大なエネルギーボールを発射させる。
﹁これが俺達の愛と義のブレイブハートだぜ!﹂
﹁最後は豪快に決めてみせる!﹂
﹁みんなの思いを背負っている俺達を倒せると思うなよ!﹂
﹁この力の恐ろしさを味あわせてあげる!﹂
﹁そしてあの世で館山市のみんなに詫びなさい!﹂
その直後にユウナ嬢を中心に大回転し、松田は巨大な炎に飲み込
1778
まれてしまった。
﹁ぎゃああああああ!﹂
エロス・マギカのぶっつけ本番による合体攻撃になす術もなく、
松田は肉体を業火に焼かれて、肉体を散らせていくのだった。
﹁よし、このまま一気に楓君を助けに行くぞ!﹂
ユウナ嬢のアイディアによって、見事な作戦勝ちを得たエロス・
be
continued−−−
マギカは楓殿の方へと向かう。
−−−to
1779
Phase178−1 閉ざされた春巻き
南アフリカでの戦いが終焉しつつある頃、ついにケニアで慶輔殿
達とデビルロマイアが激突。しかし、ガーランドは自らは戦おうと
はせず、かつての敵を召喚したのである。
﹁お前達の相手となるのはこの者だ。せいぜい努力を続けるがよい﹂
﹁クカカ! お前達を闇に葬りにやって来たぜ、エロス・マギカ!﹂
﹁童貞男子、そして失禁魔法少女達よ。我が智謀の牙で潔く散るが
よい!﹂
その正体とは谷と釘村であり、前より戦った時よりも戦闘能力が
上がってきていると感じた慶輔殿だった。そして、小沢も姿を見せ
ており、戦闘ロボットを召喚して楓殿に襲い掛かってきた。
﹁さあ覚悟するがいいエロス・マギカ! お前達に我の恐ろしさを
見せてやろうぞ!﹂
アリエル嬢の失禁魔法で戦闘ロボットの群れが次々に撃破され、
楓殿はすかさず魔法力を覚醒させて間髪いれずに戦闘ロボットを蹴
散らすと同時に、スコール殿とルーネス殿も負けじと、その後に次
いで専用武器で戦闘ロボットを撃破する。
﹁あなたの歪んだ精神を私の失禁魔法で洗い流してあげる!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢のミニスカ失禁魔法によって生成されたおし
っこの不死鳥が虹色の爆発弾を放ち、戦闘ロボットを焼き払ってし
まった。
1780
﹁このまま一気に決めさせてもらうよ!﹂
アルクゥ殿のマジカルグレイヴの回転捌きが、戦闘ロボットの胴
体を次々と切断して、セシル嬢とティナ嬢がミニスカ失禁魔法で、
戦闘ロボットの残骸を次々と自分達の足元に広がっているおしっこ
の湖へと飲み込んでゆく。
﹁私達のミニスカ失禁魔法であなた達の邪悪さを浄化してあげるわ
!﹂
﹁そしてあなた達の野望を打ち砕く!﹂
そして戦闘ロボット達はますます失禁魔法で散っていき、その戦
力は半分以下となって、小沢達に殴りかかろうとしていた。
﹁後はあの3人をぶっ飛ばして時津との対決に挑もうぜ!﹂
﹁伏せろ!﹂
このまま一気に小沢との対決かと思いきや、バッツ殿がそこに静
止をかけた。エッジ殿の頭上の先には、巨大なミサイルと複数の銃
弾が飛んできた。
﹁これはデビルロマイアの仕業だな!﹂
﹁もしかして、デビルロマイアの伏兵はまだいたのかよ!﹂
何かが高速で近づいてくる感じをしたバッツ殿であったが、ミサ
イルによって聞こえていた轟音は極めて速いテンポで大きくなった
瞬間に、そのミサイルが大爆発を起こした。
﹁マジカルバリア!﹂
1781
セシル嬢が失禁魔法でマジカルバリアを生成した後に、ミサイル
から謎の男が姿を見せた。よく見てみると、以前エロス・マギカが
以前倒した男達であった。
﹁久しぶりだな、エロス・マギカ! 今度こそお前達を深紅の血に
染め上げてやるぜ!﹂
その男の声の正体は岩本であり、美織嬢達の失禁魔法によって倒
されたはずの男であった。そして、さらに聞き覚えのある男の声が
してきた。
﹁今度こそお前達を俺の武で倒してやるぜ!﹂
﹁篠原だと!?﹂
エロス・マギカのみんなの視線に以前倒した篠原の姿が映った瞬
間に驚愕の声を上げた同時に、篠原はガトリング砲を乱射してきた。
﹁ぶっとばしてやらあああああ!﹂
セシル嬢のおしっこバリアで何とかその攻撃をガードはできたも
be
continued−−−
のの、この戦いは長くなりそうである。
−−−to
1782
178−2
岩本達はエロス・マギカのみんなに対して、毒ガスや時限爆弾の
乱射などの凶悪な攻撃方法を繰り返してきている。下手をしたら大
怪我だけでなく、命を落としかねないため、セシル嬢達やフリオニ
ール殿の表情も険しくなっていた。
﹁さあ、お前達の魂も深紅に染めてやろう!﹂
﹁あなた達、一体どこまで人の命を弄べば気が済むの!?﹂
一瞬で怒りをあらわにしたのか、ローザ嬢はミニスカ失禁魔法で
おしっこの巨大な刃を生成して岩本達に斬りかかってくる。
﹁俺の武で、お前を地獄へ送ってやるぜ!﹂
そこで篠原が巨大なバズーカ砲を発射してローザ嬢がミニスカ失
禁魔法で作ったおしっこの刃を簡単に砕いてしまった。それと同時
にローザ嬢は後ろへと大きく飛ばされてしまう。
﹁きゃああああ!﹂
﹁ローザ!﹂
すぐさまファリス嬢がおしっこの触手でローザ嬢を無事にキャッ
チ。
﹁それにしてもあの篠原って奴を何とかしないと、パワーで押され
ちまう! 長期戦になるぞ!﹂
﹁こっちがパワーなら、私達は女の子の魅力を生かした武器で対抗
1783
するまでよ!﹂
沙綾嬢が前に出てミニスカ失禁魔法でおしっこのつららを生成し
た後に、篠原の急所をめがけて超高速で飛ばすのである。しかし、
篠原のパワーが強すぎたせいなのか、おしっこのつららは簡単にカ
ウンター攻撃によって壊されてしまった。
﹁弱いぜ、貴様ら!﹂
﹁これが駄目なら、俺達の連携を生かして総攻撃だぜ!﹂
フリオニール殿もアルクゥ殿やエッジ殿との連携攻撃で応戦する
のだが、篠原のスピードは見た目とは裏腹にあったため、完全に回
避されてしまってなかなか当たらない。
﹁オラオラ∼! お前達をこのまま肉団子にしてやるぞ!﹂
篠原の容赦ない連続射撃攻撃は、フリオニール殿達の肉体を完全
に命中させてダメージを与えていくのだった。
﹁私のミニスカ失禁魔法であなたを討ちます!﹂
リノア嬢はミニスカ失禁魔法でおしっこの氷の結晶をたくさん生
成して、それを手裏剣の如く篠原めがけて飛ばしていく。 ﹁ついでだから私の失禁魔法も持っていきなさい!!﹂
﹁あなたの悪事は今日で終わりだよ!﹂
リディア嬢とアルマ嬢はミニスカ失禁魔法で、おしっこの鞭を生
成して篠原に強烈な猛攻を仕掛けるが、篠原の大きすぎる防御力の
せいで、あまり大きなダメージを与える事が出来なかった。
1784
﹁無駄だ! この俺の武はどんな攻撃でも通用はしないぜ!﹂
be
continued−−−
この戦い、かなり総力戦になるだろう。 −−−to
1785
178−3
セシル嬢のミニスカ失禁魔法が篠原に命中した瞬間、カウンター
として篠原がエロス・マギカのメンバー達に対してバズーカ砲を大
乱射した後に、岩本のガトリング砲から縦横無尽に放たれる無数の
強力な銃弾は、効果範囲が真正面の180度全域である。
﹁おらおら∼! このままお前達はお陀仏だぜ!﹂
篠原の強力な攻撃に、セシル嬢とフリオニール殿も回避できずに
完全に食らってしまう。
﹁きゃあああああ!﹂
大きなダメージを受けってしまったエロス・マギカのみんなは、
それでも負けずと言わんばかりと諦めずに立っていたのだが、小沢
が強力なエネルギーボールを発射してきた。
﹁童貞男子達よ、己の無力さを思い知るがいい!﹂
そのエネルギーボールは追尾性を持っていたためか、回避したと
思ったら素早い動きでエロス・マギカのみんなを追いかけてきて、
息切れが目立ったところで被弾してしまい、大きなダメージを受け
てしまう。
﹁ぐわああああああ!﹂
強力なダメージによってスコール殿とルーネス殿は一気に後ろま
1786
で吹き飛ばされた後に、そのまま倒れこんでしまった。この強力な
攻撃を喰らってしまったメンバーの殆どが、ダメージを大きく受け
てしまい、動けずに倒れこんだ。
﹁この程度か、貴様達の強さは偽物だったみたいだな!﹂
この光景を見ていた岩本は、傷つき倒れるエロス・マギカのみん
なを見つめながら挑発を繰り出してきた。その後に篠原がとどめを
刺そうとしたのだが、慶輔殿のアルティメット・エクスカリバーが
切り払ってしまう。
﹁たとえ僕達の強さが誰かに認められなくても、誰かが理不尽な暴
力で泣かされている限り⋮⋮、僕達は戦う事を絶対にやめない!﹂
﹁それが後で後悔すると言うのならいつでもしてあげるわよ。あん
た達がこの世界から消滅するならね!﹂
﹁俺達は誰かに感謝されるために戦うんじゃない! お前達の様な
輩が自分より弱い存在を苦しめているから戦うんだ!﹂
﹁だから私達は絶対にあなた達を認めない! もうこれ以上、みん
なの幸せが壊されるのはもう見たくないから!﹂
それに続いて佳恵嬢と広海殿と麗奈嬢がダメージの痛みに耐えな
がら立ち上がって、篠原に対して強力な言葉を浴びせる。それに続
いてアーシェ嬢がダメージを負っているにも関わらずナイトドール
を起動させて立ち上がって、怒りの形相を向けた。後から立ち上が
ってきたリノア嬢とレフィア嬢とオヴェリア嬢も、堪忍袋の緒が切
れたのか、非常に怒っていた。
﹁あなた達が何者であるかなんて、どうでもいいわ! 館山市だけ
じゃなく、世界中のみんなを苦しめようとしているあなた達は、私
達が倒すべき敵だよ!﹂
1787
﹁あなた達のやろうとしている事はただ暴力と言う鎖につながれた
首輪につながれているだけです! 私達はあなた達の歪んだ理想よ
りも、みんなで生きてゆく未来を求めます!﹂
﹁デビルロマイア! あなた達だけは私達の手で止めますわよ! そして、教えてあげましょう、世界を変えるために犠牲にしてもい
い人なんかこの世に存在してはいけないという事を!﹂
﹁失った生命は修復したり作り直す事は不可能です! それが理解
できないような輩はエロス・マギカのみんなと私達のミニスカ失禁
魔法が成敗します!﹂
その瞬間、エロス・マギカのナイトドールから眩い輝きが発せら
れた。
﹁だからこそ、私達はあなた達を絶対に許しません!﹂
﹁あなた達がこの世界を潰そうと言うのなら、私達が相手になって
もらいます!﹂
﹁だから覚悟して下さい! 私達はみんなの平和を守るためならば、
修羅となります!﹂
アルマ嬢とクルル嬢とリルム嬢がそう言い放った瞬間、先ほどの
攻撃でダメージを受けたナイトドールが完全に回復してしまった。
それどころか全ての機能が上昇して、魔法力が覚醒したのである。
﹁これがミスティック・ドライブ!?﹂
﹁クカカ! この戦い、楽しくなって来たぜ!﹂
エロス・マギカの力が完全に覚醒した今、この戦いの行方はさら
be
continued−−−
に分からなくなってきた!
−−−to
1788
178−4
怒りが頂点に達したセシル嬢やティナ嬢の魔法力の覚醒は、まさ
に天を突き破ってもおかしくないと言う感じである。この光景は怒
りの魂を燃やす女神の如くであった。
﹁デビルロマイア。たとえ館山市を焼いた事を世界中が許したから
と言っても、あたしは絶対にあんた達を許さないから!﹂
﹁館山は楓君と出会って、世界中の男性達にミニスカ失禁と百合キ
スを見つめる楽しさをみんなに伝えようと決めた私達の第二の故郷
なんです!﹂
﹁そして私達は亡くなった館山市のみんなと約束したんだから⋮⋮
! もうこれ以上館山市の悲劇を繰り返さないように、あなた達み
たいな悪党を絶対に叩き潰すって!﹂
﹁だから私達は!﹂
一区切り置いて、目を鋭くさせたファリス嬢とローザ嬢とクルル
嬢とリルム嬢は、天高くジャンプして背中から金色の翼を生成させ
てミニスカ失禁しながら⋮⋮。
﹁たとえ世界から見放されようとも!﹂
﹁ぐはああ!﹂
ファリス嬢は錐揉み回転しながらのドロップキックを小沢に食ら
わせていく。
﹁誰かに感謝されなくても!﹂
﹁ぎゃああああ!﹂
1789
ローザ嬢は回転回し蹴りを岩本に食らわせる。
﹁後悔する事になっても!﹂
﹁があああああ!﹂
クルル嬢は水平キックを谷に繰り出す。
﹁戦い続けるんだから!﹂
﹁ぎゃあああ!﹂
リルム嬢は回転回し蹴りとかかと落としからのキック攻撃による
ラッシュ攻撃からのサマーソルトキックと言う、究極と言われるべ
きの連続攻撃で釘村を一気に吹き飛ばした。美しいミニスカ失禁と
同時に繰り出される彼女達の連続攻撃は野次馬達の心を奪うには十
分だった。
﹁おや? この声は一体⋮⋮﹂
ふと、慶輔殿の耳元に何かが聞こえてきた。それはやがて大きく
なっていき、みんなが聞こえるほどの大きさへと変わる。
﹁この声ってもしかしてルゲイエ博士!?﹂
この声の主はルゲイエ博士の物であり、何かに乗っているようで
ある。ルゲイエ博士が乗っている乗り物はバイクの様なものであり、
空に浮かぶことができるみたいだ。
﹁お前ら∼! 俺も仲間に入れろ!﹂
﹁ルゲイエ博士!﹂
1790
その後ろには軍師尿水とシド指令、ドーガ長官の姿が見えた。
﹁我々も仲間として参上するよ!﹂
﹁お前達は思いっきり戦いなさい!﹂
するとルゲイエ博士が乗っていた乗り物が巨大なスーパーロボッ
トへと変形したではないか。
﹁ルゲイエ博士、あんたまさか⋮⋮!?﹂
カイン殿の予想していた事が当たっていた事が分かるのはこの後
の事だった。
﹁みんな、このスーパーロボット兵器、超人特急ヴェグナガンがあ
る限り、エロス・マギカは無敵だよ!﹂
﹁援護は任せておきな!﹂
﹁これはマジでスゲー!﹂
be
continued−−−
思わぬ援軍がエロス・マギカの元へとやって来た。
−−−to
1791
178−5
突如姿を見せた超人特急ヴェグナガンを操作しているのはルゲイ
エ博士と校門様一行であり、エロス・マギカのみんなもびっくりし
た表情を隠せない。ナイトドールの大きさをしのぐこんな巨大ロボ
ットが知らない間に開発されていただなんて楓殿は思いも寄らなか
っただろう。
﹁ルゲイエ博士、この巨大なロボットはいつの間に作ったんですか
?﹂
﹁こっそりお前達が戦っている間に切り札を用意するために開発を
進めておいたんだよ! 切り札としていつでも利用できるようにな
!﹂
楓殿の質問に対してルゲイエ博士がそう答えると、岩本が超特急
でヴェグナガンに向かって飛んできた。
﹁ならばこの俺がお前達の秘密兵器とやらを深紅に染め上げてやろ
うぞ!﹂
﹁そうはさせるかってんだ!﹂
スケさんがそう言うと、ヴェグナガンの手から巨大なビームソー
ドが出てきて、岩本に対して攻撃を開始。岩本は突っ込む事しか考
えていないせいか、まともに食らってその肉体を消滅させてしまっ
た。
﹁何だこのロボットは!?﹂
﹁この性能と強さは化け物だと言うのか!﹂
1792
谷と釘村もこのヴェグナガンの強さに驚くが、小沢は戦闘ロボッ
ト達を召喚してヴぇぐながんを攻撃させるのだが⋮⋮。
﹁下僕共よ、このロボットを倒すのだ!﹂
﹁そうはさせないでござる!﹂
カクさんの言葉の後にヴェグナガンの目からビームが発射されて、
簡単に戦闘ロボット達を全滅させてしまった。まさに究極兵器と呼
ぶのにふさわしいロボットの威力であった。
﹁それでは最後の仕上げ、行きますぞ∼!﹂
校門様の叫びの後、ヴェグナガンの全身が強く光りだし、谷達の
方向へと向かって前進。篠原がガトリング砲を取り出してヴェグナ
ガンを攻撃したのだが⋮⋮。
﹁そんな攻撃、ヴェグナガンには通用しないでやんす!﹂
ヴェグナガンの周りには強力な魔法バリアが敷かれており、篠原
のガトリング砲による攻撃を完全に防いでしまっていた。
﹁これがヴェグナガン⋮⋮!﹂
﹁楓君、後は任せるでござるぞ!﹂
﹁了解です!﹂
カクさんの言葉の後に、楓殿は魔法力を覚醒させて頭上に巨大な
ブラックホールを生成していた。それはこの戦いに全ての決着がつ
く事を意味していた。
1793
﹁館山市を焼いたおまえ達は絶対許さない! その報いを今受けて
もらう!﹂
楓殿はそのブラックホールを小沢達めがけて投げつけた。
﹁うわああああ!﹂
そして小沢達はブラックホールに飲まれてこの世から逝ってしま
うのである。
﹁これがおまえ達の力か。全て見させて貰った﹂
﹁時津、後はおまえだけだ!﹂
フリオニール殿が時津を追い詰めようとしたのだったが、時津本
人はそこから一瞬でその姿を消した。
﹁消えただと!?﹂
ケニアでの戦いはここで幕を閉じる。
しかし、翌日に時津本人からオーストラリアのシドニーで待って
be
continued−−−
いるという書状が届くのである。
−−−to
1794
Phase179−1 蕩けるチーズカツ
ラファエルの自室で一人休んでいる楓殿であったが、ヴェグナガ
ンの強力な戦闘能力に驚きを隠せなかったのか、あの頃を思い出し
ていた。
﹁なんて恐ろしい強さを持っているんだ、あのロボットは。まるで
僕たちの強さを上回ってるじゃないか﹂
楓殿達はただでさえデビルロマイアの人間達さえてこずってしま
っていたのだ。エロス・マギカの戦闘能力をもっと上げなければい
けないと感じた楓殿だった。
ちょうどその時、楓殿の部屋の扉からノックする音が聞こえてき
た。
﹁はい、どなたですか?﹂
楓殿がそう答えてドアを開けると、そこにいたのはファリス嬢と
ローザ嬢の姿が見えたのである。
﹁楓君お疲れ様。今回の戦いでは色々と疲れたでしょう﹂
﹁せめてオーストラリアに着くまで私達と色々と語りましょう﹂
﹁うん、僕もそう考えていたんです。誰か抱きたいって考えていた
ところだ⋮⋮、ってやばい!﹂
2人の言葉に思わず首を縦に振る楓殿だったが、すでに視線が胸
元の方へといってしまっていた。もう完全に自分自身の本能が目覚
め始めてしまっている。
1795
﹁ごめんなさい、ファリスさんとローザさん。こんな事言ってしま
っったら流石に幻滅するよね?﹂
するとファリス嬢は楓殿の手を取り、自分のおっぱいをも揉ませ
ながらキスし始めたのである。思わぬファリス嬢の行動にドキッと
してしまう楓殿だった。
﹁ううん、私嬉しいの。楓君が色々と女の子について興味を抱いて
くれたみたいだから、私達もその気持ちに応えたくなるんだよ!﹂
嬉しそうなファリス嬢の表情を見つめる楓殿だったが、彼女はす
でにミニスカートからおしっこを大量に放出していた。どうやら嬉
しすぎて失禁してしまったようだ。
﹁ファリスさん、僕は貴女達のような失禁魔法少女について興味を
持ち始めてしまったみたいです。これもミニスカ失禁見とれてばか
りいたからかな?﹂
﹁うん、ミニスカ失禁は心と体の綺麗な女の子の権利なんだから!﹂
それは好きな男子を口説くテクニックなのか、彼女達のような美
少女の性癖なのか未だに理解できなかった楓殿であるが、美少女の
ミニスカ失禁を見つめているのが喜びだと分かってしまったようで
ある。
そして楓殿はファリス嬢の大きくて柔らかいおっぱいを揉み続け
ている間に心をドキドキさせている。
﹁本当に柔らかいな、ファリスさんのおっぱいは。まるでロミオと
ジュリエットの恋が叶った展開みたいだよ﹂
﹁でも今は自分の心を安らぐ事だけを考えて欲しいな。もうあなた
1796
と私達はみんなで一つなんだから﹂
気がついたらおしっこ塗れとなっていたミニスカートごとファリ
ス嬢のお尻を撫で回していた楓殿だった。
ファリス嬢の体を触れる事で喜びを感じてしまってる楓殿の心の
continued−−−
ドキドキはまだ終わりそうにないだろう。次はローザ嬢が控えてい
be
るのだから。
−−−to
1797
179−2
楓殿は、ファリス嬢の体を触れる事を楽しんでいるところを見て
いたローザ嬢は、すぐさま楓殿の方へと向かっていくのだった。
﹁楓君、ファリスちゃんだけじゃなくて、私も⋮⋮!﹂
﹁ローザさん!? ちょっと顔面におっぱいが⋮⋮!﹂
ローザ嬢の大きくて柔らかいおっぱいが楓殿の顔面にくっついて
おり、ファリス嬢も自分のおっぱいも楓殿の顔面にくっつけてしま
うのである。そのお陰で楓殿の性感帯が完全に刺激されて、ドキド
キが大きくなっていくのである。
﹁もう、こんなに大きなおっぱいがくっついたらドキドキするのが
しばらく収まりそうにないよ⋮⋮﹂
﹁でも戦いから離れている時くらいはいいでしょう? 誰だって休
みたい時だってあるんだから﹂
ファリス嬢がそう語ると、楓殿の手は既にローザ嬢のお尻をなで
まわすのである。それに刺激を受けてしまったのか、ローザ嬢のス
カートから大量におしっこが流れてきてしまっている。
﹁楓君、もう私達のミニスカ失禁十分に味わってくれたかな?﹂
﹁うん、でもまだ満足できないのが本音なんだ。僕はこれからもこ
ういう経験はしておきたいと思う﹂
本心を語った楓殿の心を感じたのか、ローザ嬢は思わず楓殿の手
を取って自分のおっぱいを揉ませるのであった。ローザ嬢のミニス
1798
カ失禁は以前にも強くなっており、足元が大きな水溜りができてい
るのであった。
﹁それを聞いて安心したわ。私は楓君みたいな女の子の体の魅力を
理解してくれている人に出会えてよかったと思ってるわ﹂
﹁そう言ってくれると嬉しいよ。僕はこれからもローザさんみたい
なミニスカ失禁魔法少女のみんなと一緒に戦っていきたいと思って
るんだ。だから、今日だけはこのままでいさせてくれないかな?﹂
そして楓殿とローザ嬢は瞳を閉じて、唇にキスをしたのである。
足元に広がっているローザ嬢のおしっこには無数の星空が映ってい
た。
﹁でも不思議だよね。女の子の体を触れていると今まで受けてきた
心の痛みを忘れる事が出来るような気がするんだ。それもローザさ
んのミニスカ失禁のお陰かな?﹂
﹁それは楓君の事を見つめていた神様が助けてくれたからだと思う
んだ。私だって心が苦しい状態で戦えるはずがないわ。だからこそ、
こういう時間が必要だって神様が手助けしてくれたんだよ﹂
楓殿に抱きしめられているローザ嬢がそう語ると、ファリス嬢と
一緒に楓殿の顔面に再びおっぱいをくっつけると、一緒にミニスカ
失禁したのであった。周りは既に湯気が周囲を飛んでおり、表情も
赤く染まってしまっているのである。
﹁ありがとう、ファリスさんにローザさん﹂
be
continued−−−
今夜は熱い夜となりそうだ。
−−−to
1799
179−3
ファリス嬢とローザ嬢と暑い夜を過ごしている最中である楓殿だ
ったが、思わぬ来客がやって来ていた。
﹁貴女達だけずるいじゃない。楓君と一緒に楽しい事やるなんて﹂
﹁私達だって彼に自分達の体触って貰う権利くらいあるよね?﹂
姿を見せたのはクルル嬢とリルム嬢、それにアルマ嬢とリディア
嬢だった。どうやらファリス嬢とローザ嬢を追ってきたみたいであ
る。
そしてクルル嬢は楓殿の姿を確認した瞬間にミニスカ失禁して、
おしっこの触手を生成して彼を巻き付けた後に、自分の所へと引き
寄せる。
﹁今度は私達の肉体を味わってね楓君。あなたなら女の子の体を触
れる喜びを理解してくれる人だって事を信じてたわよ﹂
﹁クルルさん⋮⋮。そういわれると照れるよ。僕だって女の子の体
を触れる喜びをまだ完全に理解していないのに⋮⋮﹂
その言葉の後にクルル嬢は楓殿の両手を取って、自分のおっぱい
を揉ませると同時に、楓殿の唇にキスをしたのである。その瞬間、
クルル嬢のミニスカ失禁がさらに強く激しくなっていった。
﹁でも楓君だってこういう経験は何度もしているから大体は分かっ
てきているでしょう?﹂
﹁まあ、確かにね。でも何故か物足りないと言ったら失礼かもしれ
ないけどね﹂
1800
そして楓殿はすぐさまクルル嬢のお尻をなでまわした後にクルル
嬢の瞳をじっと見つめてゆく。
﹁楓君、もしかしてあなたはもう童貞クリアしたって言ってもいい
んじゃないかな?﹂
﹁それは一体どうして?﹂
楓殿はその疑問に問いかけるが、クルル嬢はすぐさな楓殿に人差
し指を乗っけて言葉を放つ。
﹁あなたは女の子の体を触れるたびに心が大人になっていくのを感
じてるはずだよ? 私はその事について色々と分かってるんだよ﹂
﹁クルルさん、まだ僕は彼女達の事を愛しきれていないのが本音な
んだ。僕もまだ心はチェリー色が残ってるからまだ童貞から脱して
いないんだよね﹂
そして楓殿は再びクルル嬢のおっぱいを両手で揉みまくったので
continued−−− ある。暖かいクルル嬢のおっぱいの感触は、楓殿の心を癒やすのに
be
十分であった。
−−−to
1801
179−4
クルル嬢の肉体を味わっていた楓殿であったが、今度はリルム嬢
の失禁魔法で生成された触手によって、彼女のおっぱいを揉みまく
っているのであった。
﹁楓君、このまま私の肉体を触って心を癒やされてね?﹂
﹁分かってる。リルムさんのおっぱいは大きくて柔らかい感触が僕
の心を温めてる﹂
楓殿もリルム嬢のおっぱいを揉んでいるうちにドキドキしている
回数がどんどん上がってきている。リルム嬢もそのおかげでどんど
ん顔を赤く染めていき、ミニスカ失禁が激しくなっていき、足下に
は黄金水の水たまりができている。
もう本能が制御できなくなってしまったのか、2人はキスを始め
ている。
﹁もうリルムさんの体ってどうして優しい感触がするんだろう? これも僕の心が溶け始めているのかな?﹂
﹁それは楓君が私達失禁魔法少女の心が一つになってきてる証拠だ
よ。私達のような激しい性癖を持った女の子は綺麗になっていくた
びに心が強くなるような気がするの⋮⋮!﹂
リルム嬢の瞳はすでに涙を流れてきて輝きを放ってきている。
﹁リルムさん、僕も貴女達みたいな綺麗な女の子が失禁魔法少女で
よかったと思います。こう言う可愛くて綺麗な女の子が失禁の性癖
を持っていると聞いたらドキドキしてしまいます﹂
1802
﹁ありがとう楓君。あなたに会えて本当によかったよ!﹂
リルム嬢のミニスカ失禁がますます増えていく事によって、楓殿
はリルム嬢のおっぱいを揉みながら、キスしていくのだった。
﹁リルムさん、あなたの体に触れるたびに僕の心の痛みがだいぶ和
らげてきました。あなたのミニスカ失禁のおかげかもしれません﹂
﹁当たり前じゃない。ミニスカ失禁は綺麗な女の子の愛の究極魔法
なんだからね!﹂
そう言ってリルム嬢は楓殿の顔面におっぱいをくっつけると、楓
be
continued−−−
殿はリルム嬢のお尻をおしっこ塗れのスカートの上から撫で回すの
だった。
−−−to
1803
179−5
既にリルム嬢の肉体を味わっていた楓殿だったが、今度はアルマ
嬢のおっぱいを揉んでいたのである。アルマ嬢は既にミニスカ失禁
しており、足元は金色の湖ができていたのだった。
﹁楓君、女の子のおっぱいを揉み続けた気分はどう?﹂
﹁うん、心が癒やされる感じがしてきたよ。まるで恋人同士になっ
た気分だよ﹂
その言葉で顔をリンゴみたいに赤く染めたアルマ嬢は、楓殿の唇
にキスをして、ミニスカ失禁をさらに強くして、周囲をおしっこの
湯気でいっぱいにしたのである。
その勢いに乗って楓殿はアルマ嬢のお尻をなでると同時に、おし
っこ塗れになった彼女のスカートを絞り出している。
﹁でもアルマさん、やはり慶輔さんの方がよかったんじゃないかな
? 恋人じゃない僕とこんな事しても後悔してるんじゃ﹂
﹁するわけないじゃない! あなたは私達の大切な仲間なんだよ!
そんな人に自分の体を触れてくれる私は今、完全に幸せなんだか
ら!﹂
熱い言葉を放ったアルマ嬢の魂の叫びは、楓殿の心に大きく突き
刺さる。自分の心を赤い糸で繋げる女の子の存在はどんなに貴重な
のか、楓殿は今感じようとしていた。
﹁そうだよね⋮⋮。僕はあなた達失禁魔法少女に出逢って、初めて
人を心から愛する喜びを感じたんだ。だからもうこれ以上は誰も悲
1804
しい思いをして欲しくない。だから僕は戦い続ける!﹂
﹁でも忘れないで楓君⋮⋮。あなたのそばには私達がいる事を⋮⋮。
だから戦う時も、楽しい思いする時は一緒だよ?﹂
この言葉は楓殿の心を大きくさせる事となるだろう。
﹁でも今はこのままでいさせて? 僕もまだあなたの事を知り尽く
していないんだ﹂
﹁そう言ってくれると嬉しいな。私もあなたに体を触れさせる甲斐
があったよ﹂
そして楓殿はアルマ嬢のおっぱいを揉みながらキスをしたのだっ
た。アルマ嬢のミニスカ失禁の勢いはさらに大きくなって、太もも
be
continued−−−
をおしっこでずぶ濡れにさせているのだった。
−−−to
1805
179−6
アルマ嬢のおっぱいを揉み続けた楓殿は、リディア嬢の肉体の触
れ合いを楽しんでいた。楓殿は両手でリディア嬢のおっぱいを揉ん
でいるのだが、彼女は性感帯を刺激されているのか大量に失禁して
しまっており、ミニスカートとソックス、自分の太ももをおしっこ
でずぶ濡れにして、足下におしっこの水たまりを作っていた。
﹁楓君、女の子の体を上手に触ってくれるなんて嬉しいよ。私の性
感帯がもうボロボロになってきちゃった﹂
﹁だってリディアさんがあまりにも可愛すぎるから思わず僕も本能
が制御できなくなっちゃうよ﹂
リディア嬢の魅力は完全に楓殿の心を捕らえており、彼の心の欲
望を引き起こしていた。まるで今の楓殿はリディア嬢魅力あふれた
可愛さと大きくて柔らかく、そして暖かいおっぱいにしがみつく子
犬みたいだ。
﹁どうしてだろう⋮⋮。なぜかリディアさんのおっぱいを触れてい
るだけで心が浄化されてるみたいだよ﹂
﹁私、ようやく手に入れたみたいだよ。あなたの心を抱きしめる勇
気を⋮⋮。まるで私は楓君の恋人みたいだね!﹂
リディア嬢はその言葉を言った後に楓殿の唇にキスをしたのであ
る。
そしてリディア嬢の足下に広がっているおしっこの水たまりから
綺麗な花が沢山咲き始めたではないか。もしかしたら失禁魔法が発
動したのでと疑問に思う楓殿。
1806
﹁リディアさん、これはもしかして⋮⋮﹂
﹁私の失禁魔法が発動しちゃったのかな? 自分でもよく分かって
ないけど時々ミニスカ失禁する時に魔法力も一緒に出ちゃうんだよ
ね﹂
舌を出して苦笑いするリディア嬢だったが、楓殿はそれを気にし
ないでリディア嬢のおっぱいを揉み続けた。
﹁そんなことは全く気にしないから大丈夫だよ? だってリディア
さんはとても可愛いし、心が綺麗だもん﹂
﹁楓君⋮⋮﹂
この気持ちに曇りはないようだ。
﹁楓君、お邪魔するわよ?﹂
be
continued−−−
そこには柚木嬢と奏嬢、理奈嬢と由紀嬢の姿があった。
−−−to
1807
179−7
ファリス嬢のミニスカ失禁を思う存分に味わった楓殿であったが、
奏嬢の熱いミニスカ失禁付きのキスが待っており、楓殿の両手は彼
女の大きいおっぱいを揉んでいたのである。奏嬢の魅力のとりこに
なってしまっている楓殿だった。
﹁奏さん、もっとあなたの体に触れて、あなたの事をもっと知りた
いよ。このままあなたに心を奪われていったままになりたいな⋮⋮﹂
﹁私もよ楓君。あなたに体を触れてもらう度にどんどんドキドキし
てきちゃうよ!﹂
奏嬢の足元は既に金色の湖ができており、ミニスカートがおしっ
こ塗れとなっていて、そこから出てくる湯気が楓殿の周囲を温めて
いるのであった。奏嬢は楓殿に自分のおっぱいを揉まれるたびにド
キドキしながら、ミニスカ失禁していくのだった。
﹁奏さんのおっぱいを揉むたびにこんなにドキドキしてきたよ⋮⋮。
奏さんのおっぱいが柔らかくて、唇も甘いからもうこれ以上、僕の
本能が抑えられないよ⋮⋮﹂
﹁じゃあ、私もこのまま楓君に心と体を触れてもらおうかな?﹂
その言葉の後に、楓殿の手は奏嬢のお尻をなでており、彼女のお
しっこによる暖かい温もりは楓殿の心を温めているのである。奏嬢
は顔を赤くしながら楓殿の頭を持っていた。
﹁じゃ奏さん。このままあなたと一緒にこの空気を温めてしまいま
しょうか?﹂
1808
﹁大歓迎よ! 私も美織や愛理、セシルやティナみたいにあなたに
私の魅力を味わってほしいと考えていたんだ!﹂
そして再び楓殿と奏嬢はお互いにキスをした。
﹁ふふふ、僕は完全にこの瞬間だけ奏さんの恋人になった気分だよ。
このまま時が遅くなって、魔法力の覚醒を高めておきたいね﹂
﹁もう楓君たら、罪な人なんだね。このまま私にもドキドキさせて
よね?﹂
そして楓殿は奏嬢のおっぱいを揉み続けて、激しいキスをしてい
く。
奏嬢の性感帯は完全に楓殿の情熱によって破壊されていくのであ
る。
﹁楓君、もしよろしかったら今夜だけ恋人になってあげようか?﹂
﹁ごめん、僕はその他に思っている人がいるんだ。でも今は奏さん
の体を触れる事に専念してあげるね﹂
奏嬢は残念そうな表情を浮かべながら、楓殿に自分のおっぱいを
be
continued−−−
揉ませながらミニスカ失禁していた。
−−−to
1809
179−8
﹁ふふふ、楓君は女の子の扱い方がとても上手になったわね﹂
﹁それは里菜さんがとても可愛くて、こんな立派なスタイルしてる
んですから、僕もこうなるに決まってるじゃない﹂
楓殿は両手で里菜嬢のおっぱいを揉んでおり、優しくて甘いキス
を交わしていた。既に里菜嬢はミニスカ失禁しており、足元には黄
金の湖が発生して、その暖かさで湯気が出ているのである。
﹁でも楓君は美織や愛理だってこんな事やっていたんでしょう? 今度は私の番だから思いっきり楽しみましょう?﹂
﹁勿論そのつもりです。僕も里菜さんのおっぱいとその全てをたく
さん触れておきたいですよ﹂
里菜嬢のおっぱいの柔らかさと暖かさ、そして優しさの虜となっ
てしまった楓殿は、すかさず彼女の魅力に惹かれていく。こんな可
愛くてスタイルの良い女の子の体を触れる事ができる幸せを体感し
ているのだから、嬉しくないはずがなかった。
思わず心が癒やされる喜びを感じた楓殿は、里菜嬢のおしっこで
濡れまくったスカートの上からお尻を触った。
﹁もう楓君、そこまで急がなくったって私はあなたを否定したりし
ないわよ?﹂
﹁それでもいいんだ。僕はこれからも失禁魔法少女のみんなの体を
触れて、大切な仲間達と一緒に戦い続けたいんだよ! そのために、
僕は里菜さんにこうして触れる喜びを知って貰いたいんだ!﹂
1810
楓殿は里菜嬢の唇を優しくキスをしながらおっぱいを揉みまくっ
た。そして里菜嬢は再びミニスカ失禁してしまった。 ﹁楓君。もし戦いが終わっても、私の体を触れてくれる? そして
あなたのそばにいてもいいかしら?﹂
﹁勿論だよ! 里菜さんみたいな可愛い女の子を触れる事ができる
なら、構いません!﹂
be
continued−−−
そして楓殿は熱く優しく、里菜嬢を抱きしめるのだった。
−−−to
1811
179−9
理奈嬢と熱いキスを交わした楓殿を待っていたのは、柚木嬢との
ミニスカ失禁というおまけ付きのキスであった。
﹁ようやくこの時がやって来たわね楓君。あなたに私のおっぱいを
揉んでもらえる事を考えていたら、性感帯が緩んで来ちゃったよ﹂
﹁僕もですよ柚木さん。あなたみたいな綺麗で可愛い女の子の体を
触れる事がどんなに嬉しいのか、何度も味わってきたんですから﹂
柚木嬢にキスをしている楓殿は、思わず彼女のおっぱいを揉み続
けた。足下に広がっている柚木嬢のおしっこの水溜まりが、楓殿に
自分達の体を触れて貰った喜びを感じている事を物語っていた。
﹁でも不思議ですね。何度も女の子のおっぱいを触っていたのに、
どんどん女の子のおっぱいを触りたくなってきたのは気のせいかな
?﹂
﹁あなたも私達と同じだよ。エロスと言う見えない絆によって心と
体が赤い糸で結ばれているんだよ⋮⋮﹂
柚木嬢の言葉は、楓殿の心を大きく和らげるには十分であり、大
切な事を思い出せる様な気がしてきた。普段、女の子の体を触れる
のは許されないのだが、こうやって心を通わせればこれも許される
ような気がしてきた。
﹁できれば私、楓君にもっと早く知り合って、こういう事をやって
おきたかったな。そうすれば聖と一緒に触れ合う事ができたんだけ
どね﹂
1812
﹁でもこうやって僕は柚木さんのおっぱいを揉みまくる事ができて
いますし、ミニスカ失禁を見られていますよ。早かろうが遅かろう
が関係ないんです。大事なのは出逢う事ができた事です﹂
柚木嬢のおっぱいを揉み続けながら語る楓殿の瞳は、明らかに正
しい言葉を語っている男子そのものだった。
﹁そうだよね。あなたに私のおっぱいを揉んでくれてる事の幸せを
味わっておかなきゃ。失禁魔法少女としてじゃなく、一人の女の子
としてね﹂
﹁柚木さん、戦いが終わったらこうやっておっぱいを揉み続けても
構わないよね?﹂
be
continued−−−
その問いに柚木嬢は当たり前だよと言わんばかりに、首を縦に振
った。
−−−to
1813
179−10
﹁この時を待ってたよ楓君。やっと私はあなたに全て触れてもらえ
るね﹂
﹁僕もですよ。由紀さんの全てをじっくり味わっておきたいな﹂
柚木嬢とふれたった楓殿は、由紀嬢のおっぱいを揉み続けていた。
それによって性感帯の刺激を耐える事ができなくなってしまったの
か、由紀嬢はミニスカ失禁してしまっており、足元に黄金の水溜ま
りができていた。
﹁私ね、あなたに出会った時からあなたとこうする事を夢見ていた
の。だから私の全てをちゃんと触れてね?﹂
﹁分かってます。由紀さんの心を味わっておきたいです。まだ僕は
これからも失禁魔法少女のみんなとこうやって触れ合っておきたい
な﹂
由紀嬢の柔らかくて大きいおっぱいは、楓殿の心を楽しませるに
は十分であり、彼女の魅力を感じさせるには十分だった。そんな魅
力を持った楓殿の喜びを密かに感じる事であろう。
そして楓殿は由紀嬢のスカートをめくってお尻をなでながら唇に
キスをしたのである。
﹁このまま時間が止まればいいのに、時は残酷なんだよね⋮⋮﹂
﹁でも今はデビルロマイアを倒さなくっちゃ。また戦いが終わった
ら、由紀さんのおっぱいを揉み続けたいな﹂
その言葉を聞いた由紀嬢は嬉しくなったのか、またミニスカ失禁
1814
してしまったのだった。
﹁嬉しいな楓君。戦いが終わった時が楽しみになってきたよ!﹂
熱い抱擁を交わす楓殿と由紀嬢だったが、そして次の舞台である
be
continued−−−
オーストラリアへと向かっていた。
−−−to
1815
Phase180−1 崩壊する担々麺
時津を追ってエロス・マギカのみんなはいよいよオーストラリア
のシドニーへとやって来ていた。のはいいのだが、いきなりデビル
ロマイアの戦闘ロボットが襲撃を仕掛けてきたため、慶輔殿を始め
としたメンバー達が追撃を開始していた。
﹁デビルロマイアの奴らの悪行には手を焼かせてくれるぜ! 館山
市を焼かれた俺達に対する精神的追い打ちをそんなにしたいのかよ
!﹂
﹁同感だな! あの悪党共は手加減なしで攻めまくるからな!﹂
愚痴を言いながら戦闘ロボットを得意の格闘攻撃で破壊していく
ゼル殿とガイ殿であったが、リュック嬢とセルフィ嬢はそれよりも
怒っていた。余程、残酷なやり方を繰り返すデビルロマイアが許せ
ないのだろう。
﹁あいつら、人の命と心を何だと思ってるのよ!﹂
﹁全くだわ! 自分達より弱い人達に対してどれだけ残酷な事をし
ているのか尋ねてみたいものだわ!﹂
ここまでエロス・マギカのみんなが戦闘ロボットを半分以上の数
を叩き潰そうとしたその時、突如爆発音がしてきた。この音の大き
さは、戦っていたキスティス嬢が攻撃を中断してしまうほどの大き
さだった。
﹁ちょっと、この爆発音は何なの!?﹂
1816
ユウナ嬢が突如聞こえた爆発音の方向を見てみると、そこに建て
られているビルから大きな煙が出てきていた。しかも、他のメンバ
ー達が肉眼で確認できるほどの距離だったため、場所はすぐ分かる
事ができたのである。
﹁もしかして、失禁魔法少女のみんなが待機しているびるじゃない
か!?﹂
﹁まさか、デビルロマイアのテロ行為だというのか!?﹂
ムスタディオ殿とディリータ殿は何かを確認するかのように、ラ
ファエルのブリッジから外に飛び出してみると、ビルの周りからデ
ビルロマイアがテロ行為で爆弾を投げつけているのが目に飛び込ん
できた。その後、ムスタディオ殿とディリータ殿はすぐさま自機ナ
イトドールを召喚して、その現場に向かう。
﹁こうしちゃいられないぜ! あいつらの目当ては失禁魔法少女だ
というなら俺達が迎え撃つまでだ!﹂
﹁同感だな! あいつらの卑劣なやり方にはもう頭に来ていたとこ
ろだ!﹂
﹁僕も行くよ。もうこれ以上、大切な人を傷つけられるところはも
う見たくないから!﹂
すでにアーヴァイン殿が助っ人として、自機ナイトドールを召喚
して駆けつけてくれていた。そして彼らはマジカルエンジンを利用
して、現場へと直行していく。
﹁参ったな⋮⋮! ここまでテロの爪痕が残っちまってるのか!﹂
火災場所はこのビルのみであり、先ほどの爆発音の影響か、すで
にビルの大半が炎に包まれて、煙で視界が悪くなっているようであ
1817
る。しかし、ここで重大な事実が何かを思い出したムスタディオ殿
の口から発せられた。
﹁思い出したぞ! あのビルは失禁魔法少女宿泊しているホテルだ
って慶輔さんが言っていた!﹂
﹁本当なのかムスタディオ!?﹂
これを耳にしたアーヴァイン殿は、すぐさま懐からマジカルギア
を取り出して、何かの機能を発動させた。
﹁これを使って失禁魔法少女のみんなをサーチする! 簡単に言え
ばGPS機能と一緒だ!﹂
﹁なるほどな⋮⋮。いいアイデアだ!﹂
be
continued−−−
こうして3人は燃え上がるビルへと突入したのだった。
−−−to
1818
180−2
炎の勢いがまだ届いていないシドニーの高級ホテルの11階以降
の上の階の一室には、逃げ遅れていた宿泊客達も若干残っており、
大混乱となっていた。不運にもそれに見舞われてしまったファリス
嬢とローザ嬢は、失禁魔法で脱出ルートを確保するために、炎から
出てきた有害の煙から宿泊客を守るためのバリアを生成している。
﹁デビルロマイアの勢いがここまで来ているなんて⋮⋮!﹂
﹁何としてもここを守らなきゃ!﹂
ファリス嬢とローザ嬢は魔法力を覚醒させると、周囲を見渡しな
がら、失禁魔法をさらに発動させて魔法バリアを作った。視界が有
害を持っている白い煙で覆われそうになっている事に気付いたファ
リス嬢は、宿泊客を連れて脱出しようとしたが、ここは高級ホテル
の11階にいることを思い出したのだった。
︵参ったな、ここって高級ホテルの11回なんだっけ!? みんな
を連れて脱出したいけど、私達の魔法力が持たなくなってしまう⋮
⋮!︶
自分達が持っている魔法力と、アーシェ嬢達の存在が気がかりに
なったローザ嬢は、テレパシーを利用してその場所を探してみる事
にした。
︵アリエル、みんな⋮⋮。お願いだから無事でいて!︶
そうしている間に煙が濃くなっていき、魔法力もだんだん薄れて
1819
きて、魔法バリアの効果も薄くなってきている。
﹁誰か、助けて∼!﹂
宿泊客が叫ぶたびに口の中に入ってくる濃い煙は、視界もぼんや
りして叫ぶ力すらも奪っていくようであり、とても危険な状態に近
づいているのは確かである。
﹁足音が聞こえてきたよ、ファリス!﹂
そんな中、ローザ嬢が遠くから足音を聞き、誰かが来ているのを
認識した。エロス・マギカのみんなか、あるいは見知らぬ誰かが助
けがきたのかはどうでもよかったため、宿泊客達を助けてくれる事
だけを願ったファリス嬢だった。
﹁いったい誰なの!?﹂
ところ変わって救助活動のために侵入していたアーヴァイン殿と
ムスタディオ殿とディリータ殿は、現在11階部分を調べながら周
囲を見渡していた時、突如どこからか叫び声が。
﹁誰か助けて∼!﹂
それを聞いたムスタディオ殿は立ち止まって、マジカルギアでそ
の声の出元を探したのだった。
﹁この声って、このホテルの宿泊客の子供じゃないか!?﹂
﹁間違いないな。あまり動くと煙を吸い込んじまう可能性があるか
らよく聞こえたら動くぞ!﹂
﹁誰か助けて∼!﹂
1820
再び耳を澄まして、今度ははっきりと聞こえたのか、3人は眼を
合わせて行動に出る。
﹁この声の出元は分かったのか?﹂
﹁どうやらあっちの部屋のようだ!﹂
声のした場所に向かってゆっくり移動を続けると、だんだん声が
近くなってきたのか、ムスタディオ殿は警戒を強めていく。あまり
派手に動くと急に動いた炎にあたってしまう可能性があるからだ。
﹁誰か助けて∼!﹂
声がはっきりと聞こえてきた部屋にやってきたディリータ殿は、
魔法力を覚醒させて⋮⋮。
﹁間違いない! ビンゴだ!﹂
このドアはこじ開けようにも、その鍵がとても頑丈そうに見えた
ため、押しても引いてもびくともしないと判断したディリータ殿は
必殺魔法でこじ開けると決めたようだ。
﹁よし、思いっきりやれ、ディリータ!﹂
﹁承知だ!﹂
ディリータ殿は掌より巨大な気弾を放つという豪快な必殺魔法を、
ドアに向かって放った。それを2∼3発ドア目掛けて炸裂させた後
に、ドアに一発の蹴りでも壊せるくらいにもろくさせてしまった。
﹁よし、これならいけるぞ!﹂
1821
﹁合点承知だ!﹂
ムスタディオ殿の予想通り、蹴りだけでドアは粉々になってしま
った後に、勢いで部屋に入り込めると、
一組の家族が煙を少し吸ってしまっているのが確認された。
﹁もう大丈夫だからしっかり!﹂
ディリータ殿が気絶しかけている家族全員の体を揺さぶられ意識
を覚醒させると、ようやく目を覚ましてくれた事を確認したのであ
る。
﹁もしかして、あなた方が助けてくださったのですか!?﹂
安心しきったのか、家族全員がムスタディオ殿達に対して土下座
でお礼したのであった。
﹁ありがとうございました! おかげで私達家族は助かりました!﹂
ひたすらに土下座でのお礼を言った家族にディリータ殿とアーヴ
ァイン殿も困り顔になってしまったが、とりあえず魔法でこの場を
脱出させる事にした。
﹁じゃあ、俺達が魔法でこの場所からテレポートで安全な場所へと
飛ばしますよ!﹂
そう言ってムスタディオ殿がその家族をテレポートさせると、彼
らが立っているところの後ろから、聞き覚えのある女の子の声が二
人分聞こえてきた。
1822
﹁ディリータにムスタディオ!﹂
﹁それにアーヴァインまで!﹂
﹁ローザにファリス! 無事だったのか!?﹂
振り向くと、そこに居たのはローザ嬢とファリス嬢であり、どう
やら家族を救出している間にここへと駆けつけてきたようだ。ムス
タディオ殿とアーヴァイン殿はそう考えていたのだが、予想もしな
い言葉がローザ嬢の口から発せられた。
﹁観光客は私達の失禁魔法で脱出させたわ。どうやらデビルロマイ
アがこのホテルに時限爆弾を仕掛けているみたいだからみんな急い
で脱出して!﹂
﹁なんだって!?﹂
この信じられない言葉に思わず青ざめるムスタディオ殿だったが、
迷わずに冷静な判断で言葉を発する。
﹁青ざめてる場合じゃないな! 急いで脱出してデビルロマイアの
奴らを蹴散らそう!﹂
﹁了解です!﹂
そこでディリータ殿はすぐさまマジカルギアを取り出して、何か
を調べていた。 ﹁どうやらこのビルの地下室にデビルロマイアは爆弾を仕掛けてい
るみたいだな。ここに行って爆弾を解除したほうが安全だし、やっ
てみる価値はあると思うぜ?﹂
﹁言われてみればそうだな⋮⋮。そのほうが完全に安全だしね﹂
納得のいく表情を見せるアーヴァイン殿であったが、今は会話し
1823
ている暇はなかった。
﹁そんな事している場合じゃないでしょう!? 火事による煙のせ
いでどんどん視界が悪くなってるんですよ!﹂
﹁それはそうだな! さっさと爆弾を解除しに行きますか!﹂
このままいくと大きな被害が出るのは当たり前。そう感じたムス
be
continued−−−
タディオ殿はすぐさま爆弾が仕掛けられているところへと向かうの
であった。
−−−to
1824
180−3
﹁ファリスにローザ、爆弾はまだ見つかってないのか!?﹂
﹁うん、今ディリータとムスタディオが一生懸命探しているんだけ
ど、戦闘ロボットが邪魔をしてなかなか捜査が進まないの! この
ままだと、時間が来てもおかしくないわ!﹂
慶輔殿とローザ嬢の連絡を聞き、佳恵嬢と麗奈嬢は目を見開いた。
﹁慶輔、今ディリータ達が潜入しているホテルに爆弾が仕掛けられ
てるって本当なの!?﹂
﹁ああ、間違いない。今ムスタディオが送ってくれたデータによる
と、地下室にあるみたいなんだ﹂
慶輔殿の言葉に、血が引くような感覚に見舞われた佳恵嬢と麗奈
嬢だったが、これだけ大きくて高級なホテルだから、部屋数は予想
以上に多いのは分かっていた。地下室にある爆弾にたどり着けるの
は、とても圧倒的に不利と思えたが、思いも寄らない連絡が入って
きた。
﹁みんな、私だ!﹂
﹁シド指令、いったいどこにいるんですか?﹂
﹁爆弾が仕掛けられている地下室にやってきた! 軍師尿水にマジ
カルギアで捜査してもらったからここにつくことはできた。爆弾処
理は私に任せておいて、君はファリス君達に早く脱出するよう言っ
て、住民たちの安全を核をしてやってくれないか?﹂
爆弾を処理してくれるというシド指令の言葉を聞いた慶輔殿だっ
1825
たが、カイン殿の言葉でさらなるピンチが待っていた事を知ること
になる。
﹁慶輔さん、デビルロマイアの戦闘ロボットがラファエルにかぎつ
けてきたぞ!﹂
戦闘ロボットの奇襲という情報を聞いただけで背筋が凍ってしま
ったにもかかわらず、アルクゥ殿の言葉から、さらに驚愕の事実が
判明した。
﹁しかも上空からでデビルロマイアのヘリコプターがやって来て、
爆弾を落としてるんです!﹂
その言葉を聞いて分かっていることはただ一つ、それはシドニー
の都市がデビルロマイアのテロの犠牲になりかけているという事で
あった。しかし、今の慶輔殿に背筋を凍らせている暇はなく、どう
すればデビルロマイアの魔の手からシドニーを守る事を考えなけれ
ばいけないのである。
﹁どうするんだ慶輔、このままだったらシドニーの都市がデビルロ
マイアの牙にやられるぞ!﹂
言葉を聴いた慶輔殿はついに言葉を開く。
﹁よし、僕達も出撃だ。デビルロマイアをもうこれ以上このままに
するわけにはいかない!﹂
それを聞いた真歩嬢は反論した。
﹁ちょっと待ってくださいお兄様! 救出に向かっているファリス
1826
ちゃんたちはどうするんですか!?﹂
﹁大丈夫、彼女達には失禁魔法がある。それにデビルロマイアを放
置したらシドニーは壊滅してしまう!﹂
真歩嬢の言葉をよそに、慶輔殿はすぐさまナイトドールがしまっ
てある格納庫へと向かう。
﹁爆弾処理はシド指令に任せて僕達はデビルロマイアを叩くぞ!﹂
シド指令が必ず、爆弾を処理してくれることを信じて、慶輔殿は
be
continued−−−
出撃するのであった。
−−−to
1827
180−4
ホテルの地下室で爆弾処理に挑んでいるシド指令であったが、白
煙がわずかながらから確実に濃くなってきている周囲や、デビルロ
マイアの戦闘ロボット達による強襲がやってきたのだが、お供して
いた聖殿や新九朗殿、大神兄妹の奮闘によって何とか最悪のシナリ
オは回避できた。
しかし、肝心な爆弾処理はまだである。
﹁参ったね⋮⋮。爆弾処理はそんなに難しいとは思わなかったな﹂
時間が迫るたびに不安がやってくる中、軍師尿水が何かを取り出
した。
﹁シド指令、こうなったら失禁魔法少女のおしっこでできた魔法の
水を使ったらどうだ。これなら魔法の効果で爆弾の爆発は防げるは
ずだ﹂
﹁おお、それはありがたい﹂
ところ変わってここはムスタディオ殿達とファリス嬢とローザ嬢
がいる廊下。
地下室へ向かっている彼らであったが、突如聞こえてきた背後か
らの声を聞き、目を見開いたファリス嬢が振り向いてみると、そこ
に居たのは美織嬢と愛理嬢だった。
﹁美織に愛理、一体どうしたのよ!﹂
﹁爆弾処理はシド指令がやってくれるっていうからみんなはここか
ら脱出してって慶輔さんからの伝言よ! あなた達は急いで脱出し
1828
て!﹂
﹁これはありがたいぜ。さすがはシド指令だな!﹂
その伝言を聞いたディリータ殿は早歩きで通路を突き進んで脱出
ルートを探したが、煙が濃くなる一方で視界が悪化し、美織嬢と愛
理嬢も失禁魔法でバリアを生成して、視界を守るというのがやっと
と言う状況になってきた。
﹁ムスタディオ、どこにいるんだ!?﹂
﹁この声は!﹂
聞き覚えのある少年の叫びを聞き取ったアーヴァイン殿はその方
向に向かってみると、﹁4649﹂のナンバーが書かれた扉にたど
カインだ! ちょうど今から観光客を助けようと思った
り着いた。
﹁俺だ!
んだが、ドアが壊れたらしくてなかなか脱出できなかったんだ。ド
アを開けてくれ!﹂
カイン殿の叫びはこの扉の向こうから聞こえた。
﹁なるほどな。このドアを破壊すればいいんだな!?﹂
﹁下がってろカイン。俺がこのドアをぶち壊してやるからできるだ
け遠くに離れてろ!﹂
ムスタディオ殿は、マジカルスナイパーライフルを取り出して、
狙いをドアに向かって発砲した。
﹁マジカルスナイパー術!﹂
1829
強力な魔法の弾丸が放たれ、いとも簡単に扉を破壊してしまい、
部屋の中が確認できるようになった。その扉の向こうには、怖がっ
ている10台の女の子20人が居た。
﹁もう安心していいぜ! 今俺達が助けてやるからな!﹂
ファリス嬢が真っ先に一人の少女の下へ向かい、体を揺すった。
﹁うあああああ⋮⋮?﹂
少女の瞳はファリス嬢を写しており、ローザ嬢もその少女に声を
かけた。
﹁もう安心してください。私達がついていますからね?﹂
﹁それじゃあ、さっそく魔法で外に出してやるぜ﹂
そう言ってムスタディオ殿は魔法陣を召喚して、その少女達をテ
レポーテーションで外に送ってしまうのである。
だが、危機はすでにそこまで迫っている事に変わりはなく、安心
している場合じゃない。突如ローザ嬢のスマホから、着信音が鳴り
響いた事に気づいた本人はすぐにそれを対応した。
﹁ローザ、もう脱出できそうか?﹂
﹁まだ安心できる状態じゃないわ。デビルロマイアの戦闘ロボット
がまだうろついているみたいなの!﹂
その言葉通り、ファリス嬢達の周りには戦闘ロボットの大群が部
屋中をうろついており、今に見つかったら戦闘となり、最悪の場合
は戦闘中に大爆発してしまうという可能性だってあるのだ。
1830
﹁こうなったら一か八かの賭けに出ようぜ!﹂
ムスタディオ殿の言葉を聞いたファリス嬢達は、先ほどの銃弾に
よって破壊された窓の下を見下ろしてみると、予想以上の高さに絶
句してしまうのであった。ローザ嬢は恐る恐るこの状況からする今
後の展開をムスタディオ殿に聞いてみると⋮⋮。
﹁ねえムスタディオ⋮⋮。まさかここから飛び降りるなんて言わな
いわよね?﹂
﹁そのまさかだ。このビルの上から失禁魔法で脱出するんだ。でき
るよな、ローザにファリス?﹂
ちょうどその頃、ムスタディオ殿の魔法によって脱出した少女達
を保護したラムザ殿とルーネス殿は、外からホテルを見上げたその
時、2人の眼に信じられない光景が飛び込んだ。
その内容はビルから飛び降りようとしているところであった。
﹁ムスタディオの奴、いったい何考えてんだあのバカ!﹂
ムスタディオ殿の行動にただならぬ不安を察知した2人は上を見
上げてみると、その眼にもファリス嬢とローザ嬢が失禁魔法を発動
させているの姿が映った。
﹁ちょっと、無茶はダメだってば∼!﹂
戦闘ロボットと闘いながら階段で駆け下りる時間が無いとすれば、
もはやそれしか方法が無かったと、ムスタディオ殿は考えていた事
だろう。しかし、これは自殺行為であるのは百も承知であるはず。
﹁今ラファエル呼ぶから待ってろ!﹂
1831
確実に助からないと、その光景を見つめていた全員が絶望してい
たその時だった。
﹁ちょっとファリスとローザ、いったい何をしようとしてるの?﹂
ファリス嬢とローザ嬢はアイコンタクトを交わし、自分達が降り
てくるであろう地点を確保した光景を見つめているアルクゥ殿。
﹁もしかして、失禁魔法でクッションを作ろうっていうのか!?﹂
﹁しかもぶっつけ本番で!?﹂
その瞬間、最上階15階の一室から3人の人影が飛び降りたと同
時に、ファリス嬢とローザ嬢のおしっこが巨大なスライムをたくさ
ん生成して、道路に落ちていった。周囲から悲鳴が飛び交う中、カ
イン殿は急速落下してくるムスタディオ殿の人影をみつめるだけだ
った。
﹁私達の失禁魔法、見せてあげるわ!﹂
それと同時に、ファリス嬢とローザ嬢のおしっこが混ざり合い、
巨大なシャボン玉を生成してムスタディオ殿達を包み込んだ。
﹁おい、みろ! シャボン玉に包まれた子供達がスライムの上に落
下したぞ!﹂
住民が指をさした先は、先ほどの急速落下とは打って変わったゆ
be
continued−−−
るやかなスピードで落ちてくるムスタディオ殿達があった。
−−−to
1832
180−5
﹁まさか、失禁魔法でボバリングするつもりなのか!?﹂
﹁いくら何でもぶっつけ本番でやるなんて危険すぎる!﹂
ムスタディオ殿が落下ポイントと思われる場所に向かうと、そこ
にはアルクゥ殿達が備えており、この様子をしかと見守っていた。
すると、カイン殿が懐から小さなカプセルを取り出した。
﹁こうなったら黙ってるわけにはいかねえ! 俺も一肌脱ぐぞ!﹂
カイン殿は、懐にあるスイッチを押してムスタディオ殿に向かっ
てカプセルを投げると、目の前に巨大なマットが現れると、それと
同時にシャボン玉に包まれて上から落ちてきた3人が運良くそのマ
ットの上に落ちてきた。その速度は粉雪が降ってくる速度とさほど
変わらなかった。
﹁サンキューなカイン。おかげで何とか助かったぜ!﹂
ムスタディオ殿は自分達が助かった事を知り、ほっと胸をなでお
ろしたのはよかったのだが⋮⋮、そんな彼に⋮⋮。
﹁いって∼!﹂
自分に対して後頭部への拳骨を浴びせた影の方向へ、ムスタディ
オ殿が振り向くと怒りをあらわにした表情を見せたカイン殿、バッ
ツ殿、クルル嬢、リルム嬢、アルマ嬢が立っていた。どうやらムス
タディオ殿を殴ったのはカイン殿だったのか、彼は右手の握りこぶ
1833
しを震わせていた。
﹁お前な∼! 自分達の身が危ない気持ちはわかるけどさ∼、ファ
リスとローザにぶっつけ本番で失禁魔法使わせんな!﹂
さすがにこれにはお怒り状態であるカイン殿。
﹁成功したのはよかったけど、もし失敗していたらあえなくあの世
行きだったぜ?﹂
﹁もう、本当に見てられなかったんだからね!﹂
﹁思わず心臓止まるところだったんだから!﹂
カイン殿と同様に呆れながら怒るバッツ殿と、肝を冷やしたクル
ル嬢とリルム嬢であるが、ファリス嬢とローザ嬢のぶっつけ本番の
失禁魔法が成功したのはいいが、ムスタディオ殿に対する批判はし
ばらくは消えなさそうだ。
﹁お願いだからちゃんとした判断してよね! そんな時はシド指令
に救出頼めばいいじゃない!﹂
アルマ嬢も咄嗟の事だった故、少し疲れた様子だ。
﹁ごめん⋮⋮﹂
さすがに自分の判断に危険の可能性があるため素直に謝るムスタ
ディオ殿。
﹁とりあえず、今はシド指令が爆弾を解除してくれているはずだか
ら、みんなは念のために安全な所へ避難して!﹂
﹁まあ、シド指令は何とかしてくれてると思うんだけどね﹂
1834
そんな彼らに対して指示を出すラムザ殿とクラウド殿。
﹁あとはシド指令に任せるしかないな﹂
﹁とりあえず俺たちは観光客を救出できたとしただけで良しとする
か﹂
ディリータ殿が宥めていたそのとき、緊急警報が再び鳴り響いた
瞬間、市内放送でとんでもない事実が聞かされる。
﹃皆さん、このビルはもう少しで爆発するかもしれません! ここ
からできるだけ離れてください!﹄
情報を聞いたエロス・マギカのメンバー達の背筋が一瞬凍りつい
てしまい、その現場に居合わせた現場周辺の市民たちもまた慌てて
しまうのであった。
﹁シド指令!﹂
﹁間に合わなかったのか!﹂
そして運命の時を待っているかのように、息を飲みながらビルを
見つめるアルクゥ殿。
﹁あれ? ビルが爆発しないよ?﹂
なんとビルが崩壊するどころか、爆発するところも見えなかった
のである。
﹁これは一体どういう事なんだ!?﹂ 1835
何も理解できていないところで、ムスタディオ殿のスマホから着
信が入り、さっそく対応した。
﹁もしもし? ムスタディオ殿ですけど?﹂
﹁ムスタディオ君か、爆弾処理は成功だよ!﹂
その瞬間、ムスタディオ殿の表情がやわらげたのである。
﹁本当ですか!? それってもう安心していいって事ですよね?﹂
﹁ああ、すぐラファエルに戻ってくれないか?﹂
その言葉を聞いたムスタディオ殿は着信を切ってみんなにその事
be
continued−−−
を知らせるのであった。
−−−to
1836
180−6
﹁シドニーでのテロ阻止作戦終了お疲れ様﹂
﹁とにかくあなた達が無事でよかったわ﹂
ラファエルに帰還したムスタディオ殿達は、自分達が語ったシド
ニーでの様子を報告した。
﹁それにしてもデビルロマイアは一体何を考えてこんなテロを起こ
しているんだよ!﹂
報告を聞いたエロス・マギカのみんなは、怒りが隠せない様子で
あった。もし、相良先生の時みたいに自分たちの大切な人や友達が
その事件の犠牲になってしまったらどれだけ悲しいか、改めて思い
知った事だろう。
﹁とにかくこれでシドニーは無事だったってわけね﹂
﹁もうこんな悲しい思いをだれにもさせないように僕達もしっかり
しないとね﹂
アルクゥ殿の意見にみんなは賛同することにしたのはいいが、さ
っきから気になっていた事をエッジ殿が口にした。
﹁それにしてもルゲイエ博士達の姿が見えないな。一体どうしたん
だ?﹂
﹁エアーズロックに向かってます。何やらデビルロマイアの行動を
耳にしたという事をおっしゃっておりました﹂
﹁念のために軍師尿水様とリナルド艦長にデッシュ副長、校門様一
1837
向も同行しております﹂
カイエンとアリシアは丁寧な言葉で教えてくれたのだった。大方、
大発見をして、失禁魔法少女達をギャフンと言わせてやろうと必死
なのかなと、思っているエロス・マギカ。
﹁全く、ルゲイエ博士の考えには恐れ入るよ﹂
バッツ殿も思わず呆れ口調になってしまう。
﹁とりあえずルゲイエ博士が無事に戻ってくる事だけを祈りましょ
う。あの人は悪い人じゃないと思うから⋮⋮。たぶん﹂
﹁わかるぜその気持ち﹂
そう語り合うエロス・マギカ一同だった。
1838
180−7
﹁は、ハ∼ックション!
いか﹂
ちょっと寒気がしたような⋮⋮。気のせ
そう言い聞かせて、エアーズロックで捜索を再開したのはルゲイ
エ博士だった。
﹁全く、ルゲイエ博士ったら夜遅くまで作業するから風邪ひくんじ
ゃねーか?﹂
そんなルゲイエ博士に呆れながら言葉を述べたのは校門様と一緒
にを遂行していたスケさんである。エアーズロックの周辺にて、リ
ナルド艦長デビルロマイアが何やら怪しげな行動をしているという
情報を聞いて、すぐさま直行してきたのだが、これといって大した
証拠は手に入らずじまいとなっていた。
そんな捜索をしている彼らに何やら大きな物を、お銀が見つけた
ようだ。
﹁ねえみんな、これって何かの宝石じゃないかしら?﹂
その言葉に、ルゲイエ博士は作業を中断してお銀の側へと近づく。
どうやらお銀が見つけたのは謎の宝石のようであり、普通の宝石
店では見たことのない物であった。その証拠に金色に光輝く宝石が、
ルゲイエ博士達を照らしているのであった。
﹁なんでやんすかこの宝石? もしかしてどこかの一流企業が作っ
た新製品の玩具でやんすか?﹂
1839
﹁そんなわけねーだろ!﹂
あれだけ金色の光をまとっているのだから、少なからず人の手で
作られたものではないと、間違いないだろう。
﹁怪しいですな⋮⋮。もしかしてこれはデビルロマイアが開発して
いる新兵器の可能性もありますぞ!﹂
校門様が語った通り、既にエアーズロックの周辺にはデビルロマ
イアの目撃情報が入っており、連中が開発している新兵器がそこに
落下している可能性だってあるかもしれないのだ。もしこの校門様
の言葉通りだったら、一気にピンチになってしまうこともあるから
だ。 ﹁校門様、ここはひとまずラファエルに戻って調べてみるというの
はどうだ?﹂
軍師尿水の言葉の通り、校門様はひとまず考えた末にこう言葉を
語った。
﹁もしかしたらこれはデビルロマイアの新兵器の可能性もあります
な。ひとまずこれをラファエルに持ち帰ってみんなで調べる事にい
たそう﹂
この宝石はいったい何なのか、校門様がラファエルに戻ろうとし
たその時、空から巨大なビーム砲が校門様めがけて飛んできた。
﹁ご隠居、危ない!﹂
スケさんがすかさずマジカルビームバリアで何とかガードしたの
1840
はいいが、この後に思わぬ人物が登場した事を知る事になる。
﹁ふふふ、なかなかいい努力をしているな﹂
be
continued−−−
﹁てめーは時津!﹂
−−−to
1841
180−8
運悪く時津と遭遇してしまったルゲイエ博士は、エアーズロック
の周辺がデビルロマイアの布陣が敷かれていると言うを知ってしま
う。
﹁まさか、お前らがここを支配しているのか!?﹂
﹁その通りだ。それにお前達にはわが野望の障害となるため、ここ
で消えてもらおう﹂
そう言って時津は刀を抜いてルゲイエ博士に切りかかろうとして、
それを確認した校門様は同じく杖で時津に殴りかかろうとした。
﹁時津とやら、いくらお主の野望とはいえ、罪のない人達を犠牲に
しようとする考えは許しませんぞ!﹂
﹁その程度で我に勝とうとは思わない事だ。己の無力さをここで知
るがいい!﹂
そしてお互いの武器が鳴り響く音が、エアーズロックの周辺に鳴
り響くと、スケさんとカクさんが時津に対して強襲を仕掛けてきた。
それを察知したかのように戦闘ロボット達が襲い掛かってきた。
﹁俺達が無力だかどうか、戦ってから言いな!﹂
﹁たとえお主の事が真だとしても、諦めるエロス・マギカではござ
らんぞ!﹂
世界中の人達に、もうこれ以上悲しい思いをしてほしくないと思
っているはずである楓殿に報いるために、スケさんとカクさんの攻
1842
撃はいつもより高ぶっていた。自分達の目的のためならば、なんで
も破壊するデビルロマイアの考えに対する怒りはスケさんとカクさ
んも同じだった。
﹁ふ、今なら遺言を聞いてやってもいいぞ?﹂
館山市を核爆弾で焼かれたと聞いた時、楓殿を始めエロス・マギ
カのみんなはどれだけ悲しい思いや、悔しさを味わってきたのかと
考えると時津と闘う事を選ばずにはいられなかったスケさんとカク
さん。
﹁てめー、もしかして楓君達の幸せになる権利まで奪う事かんがえ
てねーだろうな!?﹂
スケさんの重みがこもっていたその言葉に対し、時津も冷酷な口
調で答えた。
﹁YESだと言ったらどうする?﹂
continued−−−
﹁もちろんてめーをぶっ倒す! 今までてめーに酷い事された仕返
be
しも含めてな!﹂
−−−to
1843
180−9
﹁さてと、まずはお前達を闇に葬ろうか﹂
﹁そうはいくかよ!﹂
時津の冷酷な言葉に対して聞き覚えのある声が、時津に対して返
された。スケさんとカクさん達の立っている位置を振り向くと、そ
こには5人の勇者が姿を見せていた。
﹁お前達はエロス・マギカ。来ていたのか﹂
その勇者というのはヴァン殿とパンネロ殿、ユフィ嬢とティファ
嬢にアーヴァイン殿だ。
﹁お前達がヴァルダーという奴の手下だという事はわかってるんだ
!﹂
﹁やれやれ、全てはお見通しだという事か﹂
苦笑いする時津に対してヴァン殿が怒りをあらわにする。
﹁こんな惨い事を罪のない人達に対して行うなんて、お前には良心
と言う物は無いのかよ!﹂
その様なドスの効いたセリフに対しても時津は冷酷な態度を崩さ
ない。
﹁答えろ! お前は一体何の権利があってみんなの幸せを破壊しよ
うとしているんだ﹂
1844
アーヴァイン殿の言葉に時津は冷酷な態度で彼等を見下すように
言葉を放つ。
﹁お前達は自分達の無力さを知らなすぎる。だから我がそれを教え
たまでだ。人はどれだけ強くなると言っても、どうする事も出来な
い時がある事に気づいたのではないか?﹂
﹁何を勝手な事を、だからって破壊する事はないじゃないか!﹂
時津に対する怒りが続々と増えたのをきっかけに、エロス・マギ
カの怒りはますます収まらなくなっており、容赦なく発せられたの
は、時津の冷酷な言葉だった。
﹁ではなぜお前達は己自身の間違いに気付いても改善しようとしな
い? それにお前達が作ろうとしているのは自分達の楽しみを守ろ
うとしている都合のいい世界じゃないのか?﹂
﹁自分勝手なところもいいところだぜ! お前らは自分達がよけれ
ば他人は見捨てるというのか!﹂
ヴァン殿の胸の中で、刃に似た鋭いものが刺さったのを感じさせ
るには十分だった。しかし時津は⋮⋮
be
continued−−−
﹁その行為が後悔する事を呼ぶ災いとなってもか?﹂
−−−to
1845
180−10
﹁やはりお前達は正義という名の家畜にすぎないか。己が行ってい
る事を正当化するとはな﹂
時津との決戦に挑む直前となったルゲイエ博士達の表情は、まさ
に背筋が凍るほどの空気が伝わっており、恐る恐ると言っても感じ
になっている。
﹁ふざけるなよ! 楓君や慶輔さん達じゃこの世界を救えるには足
らなかったってのかよ! それにお前達が館山市を核爆弾で焼いた
時、いったい何を考えていたのかは知らないが、楓君や失禁魔法少
女のみんなを悲しませた取ったツケは払ってもらう!﹂
﹁お前が僕達の生きがいを否定するのなら、僕達はお前と戦う! 僕達が前に進む先に待っているのが絶望なら、僕達の心に秘めてい
る愛と義のブレイブハートでそれを乗り越えてみせる!﹂
ヴァン殿とアーヴァイン殿の言葉は、時津の精神を締め付けるに
は十分すぎる効果があるのだが、それでも時津はさらにエロス・マ
ギカに問いかける。
﹁後悔はしないのか?﹂
﹁当たり前です! あなたの野望や考えている事なんて聞くつもり
はありません! だけど、一つだけ言っておきます! エロス・マ
ギカのみんなこそが私の宝物です! 確かに悲しい事は嫌いだけど、
エロス・マギカを信じている人達は、私達に勇気をくれる大切なも
のです! 私達の館山を、あなた達から守るために!﹂
1846
その言葉に答えたのは、ティファ嬢だ。
﹁面白い! 全てを失った者達と強き者の対決、じっくりと楽しま
せてもらおうか!﹂
﹁望むところだ! もう俺達は負けたり、逃げたり、諦めない! それが俺達エロス・マギカの愛と義のブレイブハートだ!﹂
そう言ってヴァン殿は華麗にマジカルステッキを振り回して決め
ポーズを決めてみせる。
﹁もう私達はあなた達を倒すのにためらいはしません!﹂
ティファ嬢も華麗にマジカルファンを振り回す。
﹁そういうわけだ時津! お前らのような悪党がいるから、自分達
より弱い人達が泣かされる事を、じっくりと教えてやるからな!﹂
be
continued−−−
いざ、決戦の時だ。
−−−to
1847
180−11
﹁覚悟はいいかお前達。こうなったらもう後戻りはできんぞ?﹂
槍を取り出した時津が挑発するのに対して、スケさんとカクさん
は闘志を燃やした表情を浮かべて、時津に言葉を言い返すのである。
﹁そんなもんは百も承知だぜ!﹂
﹁拙者はすでにその覚悟はできているでござる!﹂
スケさんとカクさんが時津に対して超高速ダッシュで攻撃してい
くのに対して、時津の槍がその攻撃をはじき返すと同時に発生した
火花が大きく弾けたのを合図に、一斉に必殺魔法を繰り出すヴァン
殿とティファ嬢の後ろで、アーヴァイン殿が援護攻撃で精密射撃を
繰り出す。
﹁そんな射撃はこれで防いでくれるわ!﹂
その援護攻撃と精密射撃は、時津が召喚した戦闘ロボット達が捨
て身で防いでしまった。
しかも戦闘ロボット達は、時津の魔術によって性能を大幅に上げ
られており、一撃を食らっても耐えられるようになっているのであ
った。ヴァン殿達にとって大きな誤算だった事に間違いないだろう。
﹁時津の奴、戦闘ロボットを使って、俺達の攻撃をガードしやがっ
たぜ!﹂
﹁やはり、奴の頭脳はけた違いだという事かしら?﹂
﹁だったら、こっちも頭脳を使って攻撃するまでだわ!﹂
1848
﹁了解だぜ!﹂
そこでヴァン殿達は魔法力を使って自分達の姿を消して、時津に
ばれないように近づく。
﹁隙ありだ!!﹂
時津にサマーソルトキックを食らわせようとしたヴァン殿であっ
たが、運悪く時津に槍でガードされてしまう。
﹁いい攻撃だな。だが、まだまだ甘い!﹂
﹁ぐわああ!﹂
あまりにも大きなダメージを受けてしまったヴァン殿。
この戦いは人縄ではいかないみたいだ。
﹁どうした? お前達の強さと言うのはこの程度だったのか?﹂
﹁笑わせるなよ! お前らには館山市を焼き払った罪を償ってもら
うからな!﹂
アーヴァイン殿はすかさず精密射撃を乱射したのだったが、時津
に簡単に回避され、ティファ嬢のマジカルファンの攻撃もはじき返
される。
﹁ふ、お前達の攻撃には迷いが見えてくるぞ?﹂
﹁言わせておけば⋮⋮!﹂
一方ここはオーストラリアのブリスベンで、デビルロマイアの人
間達によるテロ行為が発生していた。
1849
﹁エロス・マギカ! あの時の恨みを晴らさせてもらうわよ!﹂
そこにいるのはゾンビとなっていった外池の姿があった。
それだけではなく、掛本や久保と言ったデビルロマイアの人間達
もゾンビと化しており、戦闘ロボットを率いて攻撃をしていた。
そんな連中にアリエル嬢とシフォン嬢が失禁魔法で戦闘ロボット
を攻撃して、リオナ嬢とテスラ嬢が失禁魔法でバリアを張って、戦
be
continued−−−
闘ロボットの攻撃から市民たちを守っていった。
−−−to
1850
180−12
﹁エロス・マギカ! 今度こそお前達を倒して我々の復讐を果たさ
せてもらう!﹂
﹁あの時はボロ負けしたが、今度はそうはいかん。我々はお前達を
倒すために地獄から這い上がってきたのだからな!﹂
その言葉に答えたのは、以前楓殿にボコボコにされて倒された掛
本と久保であった。
しかもあの2人は何者かの手によって、顔面が機械となっており、
肉体が完全にサイボーグとなっていたのであった。どうやら復讐心
が完全に取りつかれてしまってるみたいだ
﹁やはりね⋮⋮。どうやらあれはヴァルダーって奴の仕業と言って
もいいわね﹂
﹁どういう事だ、ティナ?﹂
何かを感じ取ったティナ嬢に対して、フリオニール殿は問いかけ
てみる。
﹁さっきから、あの連中から邪悪な怨念が感じられるのよ。ヴァル
ダーと言う人間によって魔法で改造されたんでしょうね﹂
﹁やはりそうか⋮⋮。どうりでキナ臭いと思ったぜ!﹂
﹁これはかなり厄介だな﹂
奴らから感じる邪悪なオーラは、エロス・マギカにとって脅威な
存在になるのは間違いないようで、かなり難しい戦いとなるのが予
想されるようだ。
1851
でもここで引き下がるわけにはいかないセシル嬢達だった。 ﹁どうやらこの連中は肉体だけじゃなく、根性も完全に腐ってるみ
たいだね。この場で私達の失禁魔法で浄化させましょうか?﹂
﹁その通りだな。こいつらはもう人としての価値はもう失ってるみ
たいだから徹底的にやっちまおうぜ!﹂
スコール殿も蜻蛉切を取り出して、セシル嬢の言葉に異存はない
といわんばかりに魔法力を覚醒させる。
その言葉を機に、クルル嬢とリルム嬢の失禁魔法がさく裂した。
﹁ヴァニッシングブレイス!﹂
﹁サーペントフラワー!﹂
その失禁魔法が、戦闘ロボット達を切り捨てていき、外池を徐々
に追い詰めていき、スコール殿の士気を上昇させてゆく。それに続
いてアーシェ嬢にリノア嬢、レフィア譲渡オヴェリア上の失禁魔法
も戦闘ロボット達を葬ってゆく。
﹁バーニングメ−プル!﹂
﹁ブリザードコンフューズ!﹂
﹁エレックトライアングル!﹂
﹁トルネードブレイザー!﹂
ゾンビと化した外池達を見て、哀れと思ってしまったのか、彼女
たちの失禁魔法の威力が上がっていると同時に、僅かながらの慈悲
を感じられる。 ﹁みんな、このまま一気に突っ込むぞ!﹂
1852
be
continued−−−
この戦いも激戦の予感がしてきた。
−−−to
1853
180−13
まずは先陣を切ったカイン殿が、マーシャルアーツにも似た格闘
ラッシュを見せながら豪快な竜巻を巻き起こして、同じくゾンビ化
してよみがえったと思われる生田に強力なダメージを与える。
﹁もうお前らは地獄の底で腐ってろ!﹂
続いてリディア嬢のリボンバトンを使ったチアガールのテクニッ
クらしき格闘術と失禁魔法を合わせた攻撃で、戦闘ロボット達を自
分のおしっこで溶かしてゆくのであった。
﹁あなた達には思いっきり館山市のみんなを焼き殺した罪を償って
もらいます!﹂
可憐な美しい技と同時に、地面から綺麗な花の蕾が出てきた。や
がてそれは大きな花となって、戦闘ロボット達を貪り食ってしまっ
た。
﹁私達の思いはもう誰にも否定させはしません!﹂
そこにリノア嬢の失禁魔法によって発生した氷のミサイルが、戦
闘ロボット達に向かって攻撃させた後、巨大な氷の結晶を発生させ
て、相手の動きを完全に封じる。
﹁砕け散りなさい!﹂
リノア嬢はミニスカ失禁した後に、氷の塊を発生させて、それを
1854
戦闘ロボット達にものすごいスピードでぶつける。
﹁これならいける! みんな、この勢いを続けるんだ!﹂
それは館山市のみんなを核爆弾で焼け殺されてしまったエロス・
マギカの怒りと悲しみが詰まった、怒涛なる必殺魔法だった。
﹁もうこれ以上俺達を止められると思うなよデビルロマイア!﹂
スコール殿の怒りもヒートアップして、魔法力の覚醒も開始され
て、戦闘ロボット達を次々と切り倒してゆく。
﹁援護は任せてスコール!﹂
﹁攻撃は任せたわよ!﹂
スコール殿の援護を機敏に行うマリア嬢とセリス嬢も、魔法力の
覚醒も済んでいる。
﹁お前ら全員、地獄へ送ってやるからな!﹂
エッジ殿も得意の奇襲攻撃で戦闘ロボット達を次々と葬り去り、
エロス・マギカのみんなの士気を上げていくのである。
﹁みんなの怒りと悲しみが僕達の心に響いてくる⋮⋮!﹂
﹁俺も初めてだよ。彼らがそこまで怒ってるのを見たのも﹂
慶輔殿と広海殿も彼らの怒涛の攻撃を見て思わず言葉を失ってし
まうのである。
それもそのはず、今までたまっていたデビルロマイアに対する怒
りの一部が、ここで解放され始めているのであるのだから。 1855
﹁あそこまで戦えるところを見たら私達も負けていられないわよ!﹂
﹁慶ちゃん、私達も出撃を開始しよう!﹂
﹁みんなの未来を守りましょう! 亡き人達の思いをのせて、ね?﹂
佳恵嬢と麗奈嬢と真歩嬢も気合を入れて魔法力を覚醒させて、カ
イン殿達に続いた。
be
continued−−−
この先の戦いはいったいどうなる事やら⋮⋮。 −−−to
1856
180−14
﹁行くぞみんな! あいつらに俺達の力を見せてやろうぜ!﹂
一方こちらは、アーヴァイン殿とムスタディオ殿を率いて、突撃
を繰り出すヴァン殿とディリータ殿であり、戦闘ロボット達を一気
に殲滅させる。
﹁まだまだいけるわよ! みんな、気を抜かないでね!﹂
かたやこちらは数少ないエロス・マギカの女子スナイパーの一人
であるパンネロ嬢であり、戦闘ロボットの足元を狙い打って、敵の
動きを低下させてゆく。それに続いてアルマ嬢達が失禁魔法でとど
めを刺す感じで、戦闘ロボットの息の根を止めるという大胆な戦法
である。
﹁受けてみなさい! 私達の究極の失禁魔法を!﹂
アルマ嬢のミニスカ失禁魔法によって生成された金色のシャボン
玉が、戦闘ロボット達を包み込んで、その中で溶かしてしまう。他
の戦闘ロボット達がアルマ嬢を襲おうとしたのだが、ヴァン殿とテ
ィファ嬢と、ディリータ殿の連続攻撃によって阻止されてしまった。
﹁甘いんだよ! もうお前達の動きは完全に見切ってるんだからな
!﹂
﹁もうこれ以上あなた達に、みんなの大切なものを奪わせないわ!﹂
﹁そして、世界中のみんなを苦しめてきた報いを受けてもらおうか
!﹂
1857
それに加えて、ローザ嬢とファリス嬢がミニスカ失禁魔法で戦闘
ロボット達を次々と葬る。
﹁覚悟してください! もうあなた達は絶対に許しません!﹂
﹁いくら数が多いからって私達を止められると思ったら大間違いだ
からね!﹂
彼女達の失禁魔法は、デビルロマイアに対する怒りによって覚醒
されているのである。
﹁俺達も負けてらんねーな!﹂
﹁じゃあ僕達も一気に頑張っちゃおうか!﹂
﹁同感だね! こんな悪党達に好き勝手やらせるわけにはいかない
からね!﹂
カイン殿とアルクゥ殿、クラウド殿も魔法力を覚醒させて戦闘ロ
ボット達を倒してゆく。
﹁やはりすごいよみんな!﹂
真歩嬢も前々から、見たことのないエロス・マギカのみんなの戦
闘力だとは思っていたが、デビルロマイアの怒りに対するものだっ
たとは思わなかった。しかし、伊吹殿と朱里嬢はそれを気にするば
かりか、納得の表情でこれらを見つめながら、戦闘ロボット達を倒
してゆく。
﹁みんなだって、デビルロマイアの悪行に対する怒りでいっぱいな
んだ! 俺達も頑張らなきゃな!﹂
﹁私達だって、戦える事を証明させなきゃね!﹂
1858
﹁私も援護するから二人は思う存分戦って!﹂
沙綾嬢の失禁魔法の援護によって思う存分戦い続ける伊吹殿と朱
里嬢も、士気が上がったままだった。
﹁私達もデビルロマイアを叩いて、みんなの幸せを守らなきゃね!﹂
﹁今の私達ならわかるわ! みんなは憎しみじゃなく、大切な人た
ちを守るために戦ってるんだね!﹂
その視線には、魔法力の覚醒によって、新たなコスチュームを見
に包んだセシル嬢とティナ嬢の姿が見えている。
﹁さあ行きましょう! もうこれ以上、悲劇を繰り返さないために
!﹂
﹁そして、館山のみんなの悲しみを解き放つためにね!﹂
セシル嬢とティナ嬢も、心を一つにして、デビルロマイアに立ち
be
continued−−−
向かうのであった。
−−−to
1859
180−15
カイン殿の猛攻に続いたのはパロ無常とポロ無常であり、武器で
あるマジカルロングソードとマジカルリボルバーを持って、敵をか
く乱させながら戦闘ロボット達を葬っていき、後ろから後に続いて
いるガイ殿やギルバード殿に指示を出している。それに続いてリデ
ィア嬢とアルマ嬢も、失禁魔法で戦闘ロボット達を倒してゆくので
ある。
﹁よし、このままいけば何とかなるよね﹂
﹁この勢いを何とか続けなきゃいけないからみんな、気を抜かない
で!﹂
﹁わかってるさ。デビルロマイアの連中には腹が立っているからね﹂
﹁無論、あいつらを許せないのはお前達だって同じだろ?﹂
戦闘ロボット達に奇襲を仕掛けながら、アルマ嬢とリディア嬢の
失禁魔法の援助を利用して敵陣を切り裂いてゆくパロム嬢とポロム
嬢であったが、その後ろにクラウド殿とエッジ殿が続いてきた。
﹁よし、いっけえええええええ!﹂
敵を切り捨てながら、魔法力を覚醒させるエッジ殿に対して、思
わぬ驚きを見せるパロム嬢とポロム嬢だった。
﹁エッジって、ここまで魔法力凄かったっけ?﹂
﹁でも、敵を蹴散らしてくれているんだから結果オーライってこと
でいいじゃん﹂
1860
エッジ殿が敵を蹴散らしている間に、向こうの果てから何とかピ
ンチを切り抜けてきたイングス殿とジタン殿とティーダ殿が無事に
到着してきた。
﹁援護する! パロムとポロムは敵陣に突っ込んでくれ!﹂
﹁了解!﹂
そこでパロム嬢とポロム嬢は魔法力で、自分の体力を回復させた
後に、全身に金色のオーラを身にまとって敵陣に突っ込んでいった。
﹁さあ、かかってきなさいデビルロマイア!﹂
﹁あなた達の野望は私達がやっつけてあげるわ!﹂
彼女達から感じられる魔法力は、みんなの事を守りたいという願
いが込められている事は言うまでも無いのは承知しており、できれ
ばこのまま勝利を迎えてほしいと願っているイングス殿だった。
﹁彼女達も体力を回復させたな﹂
﹁リディア、アルマ。このまま失禁魔法であいつらを蹴散らしてく
れないかな?﹂
いうまでもなく、彼女達は失禁魔法で戦闘ロボットを葬り続けて
いく。
﹁言われなくてもそうするつもりよ! 私達はデビルロマイアの連
中を許すつもりはないわ!﹂
﹁もう誰も悲しい思いをしてほしくないから、私達は失禁魔法で戦
うわね!﹂
彼女達をそう語りながら、失禁魔法で戦闘ロボットを葬り去って
1861
いく。
be
continued−−−
﹁そうだな、この戦いは絶対に勝つぞ!﹂
−−−to
1862
180−16
リディア嬢とアルマ嬢が失禁魔法で戦闘ロボット達を葬っている
間に、後からやって来た美織嬢と愛理嬢、そして柚木嬢と由紀嬢、
奏嬢と里菜嬢が失禁魔法でセクハラゾンビを成敗している。その付
近には、先ほど出現したゾンビ化となった竹中と海老原の姿もあり、
逆襲を込めて援護射撃を開始してきた。
﹁失禁魔法少女、今度こそ貴様たちに復讐してやるぞ!﹂
﹁黙りなさい! 私達の第二の故郷である館山市を、核爆弾で焼い
たくせに!﹂
﹁大切な人達を失った私達の怒りを受けてみなさい!﹂
大切な人達をデビルロマイアに奪われた怒りと悲しみがこもった
美織嬢と愛理嬢の失禁魔法の威力は半端なものじゃなかった。その
光景を見つめていた聖殿と新九朗殿は思わず唖然とする。
﹁まさか、美織と愛理の失禁魔法の威力がとことん上がって来てる
なんて思いも知らなかったよ﹂
﹁僕達も負けてはいられないよ。こうなったら美織ちゃん達に続こ
うよ!﹂
その言葉を合図に特攻攻撃を開始する聖殿と新九朗殿。
﹁美織、僕達が突っ込むからみんなは失禁魔法で回りの敵を頼むね
!﹂
その言葉に反応したのは奏嬢だった。
1863
﹁気を付けてね、聖に新九朗君!﹂
﹁ありがとう奏ちゃん!﹂
奏嬢の失禁魔法の援護攻撃を軸に、聖殿達の奇襲攻撃が開始され
た。
﹁失禁魔法少女! お前達を倒して俺達の復讐を開始させてもらう
から覚悟しろ!﹂
﹁それはこっちのセリフだ! お前達は僕達の大切な人達を傷つけ
た報いを受けてもらうからな!﹂
be
continued−−− 怒りと恨みがぶつかり合う戦いが、今始まろうとしている。
−−−to
1864
180−17
﹁みんな気を付けて! デビルロマイアのゾンビ化した人間達はこ
れだけではないみたいだよ?﹂
﹁わかってる! 見つけ次第、叩き潰すよ!﹂
里菜嬢の通信を聞いた新九朗殿であったが、一度は倒したはずの
デビルロマイアの人間たちがなぜ、復活できたのかは疑問であった。
﹁どう考えたって、ヴァルダーと言う男がこいつらを生き返らせた
んだと思うよ。みんなの話によると、あの男がデビルロマイアを裏
で操っているんじゃないかな?﹂
﹁想像したくはないけど、タナトスデビルもこいつが作ってるんじ
ゃねーか?﹂
ジタン殿とティーダ殿も、この様な芸当ができるのは、ヴァルダ
ーと言う男がデビルロマイアを操っているという事だけが想像でき
ていてもおかしくはなかった。
﹁でも今は考えるのはやめて、こいつらをぶっ叩いて、ルゲイエ博
士達を助けなきゃな!﹂
﹁その通りだね。あの人危なっかしいから僕達がしっかりしなくっ
ちゃね!﹂
アルクゥ殿の言葉を合図に、カイン殿のマジカルランサーが、戦
闘ロボット達を一気に切り倒してゆく。
﹁同感だね! 今の僕達はデビルロマイアの相手だけで精一杯だっ
1865
てのに、面倒ごとが増えたら元も子もないからな!﹂
クラウド殿も納得したかのように、マジカルハンマーで、戦闘ロ
ボット達を次々と投打して破壊していく。そしてある程度戦闘ロボ
ット達をかたずけたクラウド殿達は⋮⋮。
﹁さてと、デビルロマイアの人間達をもう一度葬り去ろうか!﹂
﹁賛成! あいつらには地獄でもう一度反省してもらおう!﹂
ラムザ殿も士気が上がった状態で魔法力を覚醒していった。
﹁スプリンクルフレア!﹂
﹁ヴァニッシングブレイス!﹂
﹁ロアリングサンダー!﹂
﹁ディバインストーム!﹂
一方、別の方角に一度倒された田辺と松田が再び姿を見せて、ア
ーシェ嬢達と交戦していた。連中の猛攻はとてもすさまじく、思わ
ず失禁魔法で対抗せざるを得なくなってしまうほどである。
﹁ひゃははははははは!﹂
﹁失禁魔法少女共、ここで会ったのが百年目! 今こそ我が恨みを
晴らさせてもらおうか!﹂
﹁何を勝手な事を、私達の故郷を核爆弾で破壊したくせに!﹂
田辺の挑発に対して怒りを覚えるアーシェ嬢が失禁魔法で、セク
ハラゾンビを葬っていく。その一方でリノア嬢とレフィア嬢の周り
には、一度は倒された森と中沢が復活して、戦闘ロボット達を召喚
しながら決死の特攻を仕掛けてきた。
1866
﹁今度こそ復讐してやるぞ、失禁魔法少女達よ!﹂
﹁前は惜しくも負けたが、今度はそうはいかんぞ! 今こそこの恨
み、晴らさせてもらおうか!﹂
恐ろしさを感じさせる特攻に対して恐怖を抱くリノア嬢とレフィ
ア嬢であったが、その特攻が無駄になってしまうことがわかるのは
これからの事である。
﹁みんな、こいつらの相手は俺が引き受けるぞ!﹂
ふとそこに、ムスタディオ殿が乱入して、言葉を発してきた。
﹁ムスタディオ君、本当に大丈夫なの!?﹂
﹁こいつらは前と闘った時より強くなってるわよ! 気を付けて!﹂
﹁俺の射撃テクニックは前より上がってるから安心してくれ!﹂
すると、ムスタディオ殿は懐からガトリング砲とバズーカ砲を引
っ張り出して、狙いをセクハラゾンビたちの群れへと定めていった。
その眼光の輝きは凄まじく、普通ではありえないほどだ。
﹁それじゃあ、乱れ撃たせてもらうぜ!﹂
そしてムスタディオ殿がそう叫ぶと、ガトリング砲とバズーカ砲
の銃口から強力な銃弾が発射されて、セクハラゾンビ達の群れへと
飛んで行った。
﹁なんだって!?﹂
そして、その銃弾を食らってしまったセクハラゾンビ達は、爆発
とともに跡形もなく消え去ってしまい、静かな静寂だけが残ってし
1867
まうのであった。この恐ろしい射撃テクニックは森と中沢も唖然と
してしまったのである。
﹁じゃあみんな、こいつらに対する仕上げを一斉にやるぞ!﹂
そしてムスタディイオ殿の後ろにはディリータ殿やアーヴァイン
殿と言った頼もしい仲間たちが集まって来ていた。
﹁な、何∼!?﹂
思わぬ増援に対して中沢と森は表情を青ざめるしかなかった。
﹁デビルロマイア、今度こそお前達を成敗してやるわよ!﹂
﹁もう逃がしませんよ。覚悟してください!﹂
ユウナ嬢とエアリス嬢を先頭に、エロス・マギカの助っ人達は逆
襲の準備を整えていた。
﹁おのれ∼! まだここで終わりだと思うなよ!﹂
﹁我々の復讐はまだ終わらんぞ!﹂
大慌てした中沢と森はすぐさま戦闘ロボット達とセクハラゾンビ
達を500体召喚して応戦したのだが⋮⋮。
﹁もうたくさんだデビルロマイア! 今までお前達が痛めつけてき
た人達の怒り、受けてみやがれ!﹂
﹁みんなの生命はみんなのものだ! 誰かの許可をもらって生きる
なんてことは絶対させない!﹂
﹁もうこれ以上あなた達に酷い事はさせない! 未来は私達が守っ
てみせる!﹂ 1868
﹁貴様らごときに負けるものか! 俺はお前らの腐った根性を完全
に根絶やしにするまで止まらないぞ!﹂
﹁貴様のような連中にみんなの幸せを渡すわけにはいかない! 貴
様の野望は俺達が抹殺する!﹂
﹁覚えておけデビルロマイア! これが、館山市のみんなからもら
った希望や未来を願う心ってやつだっ!﹂
怒りが詰まったエロス・マギカの目の前に戦闘ロボット&セクハ
ラゾンビ500体は必殺魔法によって葬り去ってしまった。
﹁な、なんですと∼!﹂
あっさりと自分達が召喚したロボット達を一掃されてしまったこ
とに、大声を上げて驚くしかない中沢と森。そしてこの後、奴らが
continued−−−
エロス・マギカの必殺魔法によってふたたび倒されたのはしばらく
be
の後の話だった。
−−−to
1869
180−18
﹁もう逃がさないわよ、覚悟なさい!﹂
戦闘ロボット達に対して、おしっこの酸性雨を食らわせているの
は魔法力を覚醒させた沙綾嬢である。
﹁沙綾、あまり無理するなよ!﹂
﹁いざという時に私達がいるからね! その時は私達が必死に援護
してあげるから!﹂
伊吹殿と朱里嬢もお互いの武器を手に取って、沙綾嬢を襲おうと
しているセクハラゾンビ達を次々と切り捨てていき、次第に士気を
上げていく。
﹁もう私達は迷わないわ! 館山市のみんなの思い、消させるわけ
にはいかないんだからね!﹂
伊吹殿と朱里嬢が猛攻を仕掛けていく中、リルム嬢は左手にマジ
カルエンゼルロッドを装備して、頭上に華麗に回転させ、ミニスカ
失禁した。そしてそのおしっこで星の形をしたブレードを生成して、
それをセクハラゾンビの群れへと飛ばしていく。
﹁私の愛と義のブレイブハートを受けてみなさい!﹂
リルム嬢のマジカルエンゼルロッドが、失禁によってできたおし
っこの水たまりに宿った彼女の魔法力に反応し、周囲に金色のオー
ラが発生する。すると、赤と白のローブを身に纏ったリルム嬢は騎
1870
士風の衣装に変身した。背中には白いマントが装備されている。
﹁リルムちゃん、もしかしてその姿は?﹂
﹁失禁魔法少女の新しい力が宿ったみたいなんです。今の私、魔法
力のおかげで心が燃え上がってますよ!﹂
笑顔で朱里嬢にそう答えるところを見つめていた伊吹殿は数秒ほ
ど考えて、口を開いた。
﹁でも、魔法力の消費も激しくなるんじゃないか?﹂
﹁いいえ、失禁魔法を使用するたびに魔法力がどんどん上がってい
く感じがするんですよ!﹂
エロス・マギカとして一緒に戦ってきた伊吹殿であったが、リル
ム嬢の精神の進化を感じ取っていたようだ。しかし、いまだにセク
ハラゾンビ達が大勢残っていたという問題がいまだに解決されてい
ない。
﹁ところであの大勢のセクハラゾンビどうやって攻略しましょうか、
兄さん?﹂
﹁こんな数じゃあいくら何でも俺達だけじゃきりがないな⋮⋮﹂
さすがに伊吹殿と朱里嬢だけでは埒が明かないのは事実だ。例え
全員切り倒しても、また出てくる可能性だってあるのだから、いく
らなんでも体力を無駄に消費できない状況に追い込まれている。
﹁ちょっと待てよ、この大量のセクハラゾンビの群れは!?﹂
﹁いくら何でも数が多すぎるだろこれ!﹂
後からやって来たゼル殿とギルバード殿も、あのセクハラゾンビ
1871
達の多さに、唖然とするばかりである。
﹁そうなのよ∼! こんなに数が多かったら私達も全員は対処でき
ないわ!﹂
﹁参ったな⋮⋮﹂
そこでリルム嬢はすぐさまミニスカ失禁して、おしっこでガラス
のビー玉みたいなのを生成して、それをセクハラゾンビの群れの方
に飛ばした。すると⋮⋮。
﹁すげー! ビー玉に当たったセクハラゾンビ達が爆発していくじ
ゃねーかよ!﹂
﹁これが進化した失禁魔法なんですね!﹂
リルム嬢の進化していく失禁魔法に、ゼル殿とギルバード殿もた
be
continued−−−
だただ唖然とするばかりだ。
−−−to
1872
180−19
﹁セシル、ティナ。君達はあのセクハラゾンビのせん滅を頼む!﹂
慶輔殿の指示をうけたセシル嬢とティナ嬢がセナ嬢と一緒に動き
出した。まずはセシル嬢のミニスカ失禁で発生したおしっこの水た
まりから剣が大量に生成されて、それがセクハラゾンビの群れに飛
んでき、刺していけば、ティナ嬢はミニスカ失禁で発生したおしっ
この水たまりでセクハラゾンビ達を吸い込んでいくのである。
﹁今度は私が行くわよ∼!﹂
続いてセナ嬢がミニスカ失禁でおしっこの水たまりを発生させて、
そこから職種を生成して、セクハラゾンビ達に対して強烈な打撃攻
撃を繰り返す。強力な失禁魔法によってセクハラゾンビ達の群れは
徐々に少なくなっていき、エロス・マギカの士気が上がっていくの
であった。
﹁このままならいけるわ!﹂
﹁みんな、この勢いでデビルロマイアを片付けるぞ!﹂
﹁了解!﹂
ルーネス殿はその言葉の後に、マジカルハルバートを頭上で豪快
に回転させた後に、巨大な竜巻を発生させてセクハラゾンビ達を吹
き飛ばしていく。
﹁ナイスだルーネス!﹂
1873
続いてスコール殿が蜻蛉切を豪快に振り回して、セクハラゾンビ
の群れに突っ込んでいき、それらを豪快に蜻蛉切で切り捨てていく
のであった。
﹁スコール、その調子で頼むわね!﹂
アーシェ嬢はミニスカ失禁魔法で炎の紅葉を発生させて、それを
戦闘ロボットの群れに飛ばしていき、容赦なく燃やし尽くしていっ
た。
﹁増援としてやってきた戦闘ロボットの群れの相手は俺達が引き受
けるぜ! 他のみんなは一足早くルゲイエ博士たちのところへ向か
ってくれ!﹂
フリオニール殿がそう叫ぶと、クラウド殿とアルクゥ殿が特攻を
仕掛けて、このエリアから脱出を心がけてみたのだが、また戦闘ロ
ボットの群れが増援としてやってきた。
﹁そうやって無駄な増援を呼ぼうとしてるわけね!﹂
﹁でもそんな事したって無駄なんだから!﹂
そうしてファリス嬢はミニスカ失禁魔法で苦無を、ローザ嬢は手
裏剣を生成してセクハラゾンビ達と戦闘ロボットの群れに対して投
げつけて、一気に葬っていくのだった。
be
continued−−−
﹁さあ、ルゲイエ博士を助けに行くぞ!﹂
−−−to
1874
180−20
ちょうど同じ頃、時津との決戦に挑んでいたルゲイエ博士や校門
様一向達も、戦闘ロボットの増援に手を焼いていたものの、ヴァン
殿やティファ嬢の必殺魔法によって何とか難を乗り越えた。
﹁その程度で我に挑もうとは、愚かな﹂
﹁そうやってクールに吐き捨てられるのも今のうちだぞ∼!﹂
ルゲイエ博士がマジカルバズーカで時津めがけて射撃攻撃を仕掛
けたのだが、時津にあっさりと切払いされてしまい、そこから強烈
なカウンター攻撃を食らってしまう。
﹁ぐわあああああああ!﹂
当たり前の事だが、そのカウンターをまともに受けたルゲイエ博
士は後ろに大きく突き飛ばされてしまう。このダメージはかなり大
きいようだ。
﹁よくもルゲイエ博士をやったわね!﹂
﹁この借りは返させてもらうぞ!﹂
アーヴァイン殿とヴァン殿が必殺魔法で時津に郷愁を仕掛ければ
⋮⋮。
﹁言っておくけど、俺達はお前らのやり方には完全に頭来てるんだ
!﹂
﹁この償いはきっちりしてもらうでやんす!﹂
1875
魔法力を覚醒させたスケさんの連続剣術と、もっこり八兵衛の射
撃攻撃が続いたのを機に、もはや怒りモードMAXも同然の状況の
校門様一向。
﹁なかなかやるな!﹂
時津もその武勇にただ納得のいく表情を見せるだけである。
﹁次は私の番よ!﹂
それに続くかのようにお銀が手裏剣と苦無を無数本自分の周りに
召喚して、時津の方へと飛ばしていく。
﹁食らいなさい!﹂
﹁いい攻撃だ。だが、まだまだ甘い!﹂
しかし、その攻撃は時津の豪快な一撃によって、切払いされてし
まうのであった。
﹁そんな!? お銀さんの攻撃まではじき返されるのかよ!﹂
﹁これはまずいでやんす!﹂
﹁お前達にはこれでも食らってもらおう!﹂
そして時津は妖術で戦闘ロボットを召喚して、校門様一向に対し
て強襲を仕掛けようとした。
﹁さあ、お前達にこの恐怖を耐えられるかな?﹂
﹁そうはさせません!﹂
1876
突如聞こえてきた聞き覚えのある声。ヴァン殿が声が聞こえてき
た方向を見てみると、いつの間にか駆けつけてきた美織嬢と愛理嬢、
奏嬢に里菜嬢と柚木嬢と由紀嬢6人が姿を見せていたのであった。
ルゲイエ博士にとっては強力な援軍の参上であった。
﹁さてと、今こそ館山市のみんなの敵を取らせてもらうわよ!﹂
﹁覚悟なさい!﹂
そして彼女達の失禁魔法が、戦闘ロボット達を葬っていくのであ
った。
﹁今度こそ、あなた達の野望を阻止させて見せるわ! 覚悟しなさ
い!﹂
﹁面白い。ならばお前達の武勇を見せてもらおうか!﹂
be
continued−−−
ようやく本当の戦いが始まろうとしていた。
−−−to
1877
Phase181−1 絶望のオムライス
いよいよエロス・マギカと時津との決戦が本格的に始まった。
時津が圧倒的な強さを見せつける一方、美織嬢と愛理嬢の失禁魔
法によって生成された無数の剣が、戦闘ロボット達をめった刺しに
すると、ヴァン殿とアーヴァイン殿が時津に対して、猛攻を仕掛け
てゆく。
しかし、どれも時津に対して大きなダメージを与えることはなか
った。
﹁なんて強さだよあいつ! これじゃあ俺達がいくらいたってかな
わないじゃねーかよ!﹂
﹁でもだからと言ってあいつを野放しにするわけにはいかない!﹂
﹁こうなったら相打ち覚悟で俺達も攻撃を仕掛けるぞ!﹂
決死の覚悟でカイン殿とアルクゥ殿とスコール殿は時津に特攻を
仕掛ける。その間に里菜嬢は早速テレパシーを使って他のメンバー
に連絡を取れば、後ろに控えていた奏嬢は、魔法力で時津の戦力を
解析する。
﹁みんな、時津の戦力はあまり少ないみたいよ! このままいけば
勝てるわ!﹂
この言葉を聞いたフリオニール殿はすぐさま魔法力を発動させて、
時津に対して強力な必殺魔法を食らわせようとしていた。
フリオニール殿の両手には強力な魔法力で生成された緑色の炎が
生成されている。
1878
﹁下がれみんな! あいつに強力な必殺魔法を食らわせる!﹂ その言葉を受け取ったのようにヴァン殿とティファ殿が、すぐに
フリオニール殿の援護に動き出す。しかしその前に、戦闘ロボット
達が立ちはだかる。
﹁これ以上俺達に立ちはばたかるというのなら⋮⋮﹂
﹁問答無用で切り倒す!﹂
ラムザ殿とルーネス殿のお互いのメイン武器による連続攻撃が、
戦闘ロボット達を次々と葬ってゆく。
﹁そこまでよ! もうあなた達を倒すのにためらいはないわよ!﹂
さらにリノア嬢の失禁魔法が、周りの気温を−180℃にまで下
げて、戦闘ロボット達を凍らせてゆく。
﹁私だって、この戦いに負けられないんだから!﹂
﹁覚悟しなさいよ! 私達本気で怒ってるんだから!﹂
アーシェ嬢も失禁魔法で戦闘ロボットを焼き尽くせば、オヴェリ
ア嬢の失禁魔法が戦闘ロボット達の亡骸を宙に飛ばしてゆく。
﹁このまま一気に決めますわよ!﹂
レフィア嬢の失禁魔法によって生成された巨大な雷が戦闘ロボッ
ト達に強力なダメージを与えていく。
﹁これで終わりにしてやるよ!﹂
1879
そしてムスタディオ殿の強力な精密射撃がさく裂。戦闘ロボット
達が次々と撃ち抜かれていくのであった。
﹁なかなかやるな。まだこの戦は終わらんぞ!﹂
be
continued−−−
時津の冷静なセリフがエロス・マギカの闘志を燃やしていく。
−−−to
1880
181−2
ますますヒートアップしていく時津との決戦。
まずはファリス嬢の失禁魔法で作られた手裏剣とローザ嬢の失禁
魔法で作られた苦無による遠距離攻撃に合わせて、ムスタディオ殿
の射撃がマジカルスナイパーライフルから発射。時津にヒットした
ものの、致命傷まではいかなかった。
﹁なかなかやるな! だが、これでどうだ!﹂
それに続いてバッツ殿、スコール殿、ルーネス殿、ラムザ殿の必
殺魔法が時津に炸裂。
﹁お前のような悪党をここに野放しにさせない!﹂
﹁悲しみの連鎖を断ち切るために、お前はここで倒す!﹂
﹁だからこそ、負けられない!﹂
﹁そしてこの戦いに終止符を!﹂
4人の怒りと悲しみを兼ねた、文字通りの一斉攻撃は時津にダメ
ージは与える事は出来たが、完全に仕留めるにはまだまだである。
完全にガードされてしまった。
﹁これで終わりか。ならば次は我の番だ、行くぞ!﹂
すると時津は巨大な刀を取り出して、エロス・マギカに切りかか
ろうとしたのを確認したフリオニール殿はマジカルバリアを生成し
た。そしてリディア嬢とアルマ嬢が時津に対して突撃を行う。
1881
﹁これ以上はあなたの好きにはさせません!﹂
﹁あなた達が自分達の野望のために破壊を繰り返そうったってそう
はいかないんだから!﹂
しかし、その突撃は謎のバリアによってはじき返される。
﹁アルマとリディアの突撃がはじき返された!?﹂
アルクゥ殿の青ざめた表情を見せる中、時津の揚力らしきものが、
この空気を包み込んでいた。しかし、これは思わぬ惨劇の開幕にす
ぎなかった。
﹁気を付けてみんな! 奴から何か恐ろしい力を感じるわ!﹂
﹁なんだって!?﹂
キスティス嬢の言うとおり、時津の体から何かを感じ取っている
様子を見つめているジタン殿。
﹁それはやばいじゃねーか! 今すぐあいつを止めなきゃ!﹂
﹁このままだと俺達の負けだぜ!﹂
ゼル殿とギルバード殿が魔法力を覚醒させて時津を止めようとし
たが、時すでに遅しである。
﹁この世の恐ろしさを、知るがいい!﹂
時津がそう言った瞬間、巨大な刀の一振りが放たれた瞬間、この
世の終わりを告げる表現しがたいといってもいいほどの、とてつも
ない一撃でオーストラリア国内を巻き込む大爆発が起こった。
1882
﹁な、なんだよこれ!?﹂
遅れてきた楓殿とアリエル嬢や慶輔殿達10人が目にしたものは、
be
continued−−−
焼け野原となったオーストラリア大陸全般であった。
−−−to
1883
181−3
この光景はまさに絶望と言ってもいいだろう。
何せ、オーストラリアの大陸半分が完全に焼け野原の跡と化して、
目が入る周り全てが煙に包まれていた状態となっているからだ。
﹁なんて事なの⋮⋮! こんな事が起きてしまうなんて!﹂
﹁セシル、ティナ⋮⋮! いったいどこへ行ってしまったの!?﹂
アリエル嬢とシフォン嬢がそう呼ばずしてなんとするこの目の前
の現実は信じられないようであり、時津の強力な一撃によってエロ
ス・マギカとルゲイエ博士が消滅してしまい、墓標のように突き刺
さったエロス・マギカのみんなの武器が、空しく刺さっている。楓
殿達の大切な仲間が急に消えてしまった事実に、動揺が隠せない慶
輔殿と佳恵嬢だった。
﹁これは全て、時津がやったのか!?﹂
﹁とにかくみんなはいったいどこに行ったのよ!?﹂
﹁わからない⋮⋮! 私もこんな光景信じられないよ!﹂
麗奈嬢と真歩嬢も愕然としてしまい、こんな惨劇が再び起きるな
んて信じられなかった。
そんな彼らをあざ笑うかのように、戦闘ロボットが奇襲攻撃を仕
掛けてきた。
﹁とにかく愕然になるのはまだ早い! まずはこいつらを蹴散らし
てから、みんなの捜索を始めよう!﹂
﹁あいつら⋮⋮! こんな状況にもお構いなしなのね!﹂
1884
そう言って慶輔殿はアルティメット・エクスカリバーを取り出し
て、戦闘ロボットを切り捨ててゆく。
﹁こんな時にみんながいてくれたらいいのに⋮⋮!﹂
﹁アリエルさん、きっとみんなは無事だよ! とにかくこいつらを
倒そう!﹂
みんなはきっと無事だと信じている楓殿はマジカルロングソード
を取り出して、襲い掛かってきた戦闘ロボットを攻撃していった! ︵お願いみんな⋮⋮。どうか無事でいて!︶
祈りながら弓を弾く麗奈嬢も深刻な表情を隠せない状態となって
いる。あのような光景を見てしまった以上、士気が落ちてしまうと
思われていたのだが⋮⋮。
﹁みんなを見つけたいけど、まずはこいつらを何とかしなくっちゃ
!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢も失禁魔法で戦闘ロボットを葬っていくのだ
が、みんなの安否が心配みたいで、心の中にわずかな隙を見せてし
まっている。
﹁今は信じられないかもしれないけど、戦うしかないわ!﹂
﹁わかってる! みんなはきっと無事だと信じてるわ!﹂
﹁同感だよ!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢の言葉の後にセナ嬢も失禁魔法で戦闘ロボッ
トを葬っていく。
1885
﹁猛攻を耐えしのげば僕達の勝ちだ! それまでの辛抱だぞ!﹂
﹁それは言うけどな⋮⋮、この量は完全に異常だぜ!﹂
広海殿のその言葉通り、楓殿達の視界には物凄い戦闘ロボットの
大群が迫って来ていた。
﹁これってまさかの大ピンチってやつ!?﹂
﹁こんな事言ってる場合じゃないよ! いくらなんでも私達じゃこ
の量は絶対に無理だよ!﹂
仲間たちが消えてしまった楓殿達にとってこの危機はまさに絶望
的だった。
もはや、ここで負けを認めざるを得ないのかと思ったその時。
﹁慶輔お兄様! ここから少し離れてください!﹂
後ろから真歩嬢の声が聞こえてきた。しかも彼女のナイトドール
の方のパーツには巨大なキャノン砲が整備されていた。
﹁超魔法波動砲、発射!﹂
その瞬間、真歩嬢の肩のキャノン砲から超巨大レーザーが発射さ
be
continued−−−
れて、戦闘ロボット達を一斉に葬った。
−−−to
1886
181−4
真歩嬢が持ってきたショルダーキャノンから放たれた巨大なビー
ム砲によって、戦闘ロボット達はあっけなく葬られ、簡単に全滅さ
せてしまうのであった。この恐る恐る最強の最終兵器の威力に対し
て、楓殿達はただ単に唖然とするばかりであった。
﹁真歩、こんな武器一体どこから持ってきたんだよ!?﹂
﹁まさか、俺達が知らない間に開発していたのか!?﹂
余裕な表情を見せている真歩嬢に対して、慶輔殿と広海殿が質問
してみた。
﹁慶輔お兄様、そんな事よりセシルちゃん達を探さないと⋮⋮!﹂
﹁そうだったな⋮⋮。じゃあセシルを探そう! 佳恵と麗奈は住民
達の非難の救助を頼む!﹂
佳恵嬢と麗奈嬢が慶輔殿の声で、南の方向へと向かっていくので
ある。そして慶輔殿と楓殿達はすぐさまセシル嬢達の行方を捜して
いた。
﹁みんな、無事でいてくれ!﹂
慶輔殿達が捜索を開始して3時間が経過して、未だにエロス・マ
ギカのみんなの行方はいまだに知れずであり、姿どころか、情報す
らなかった。
﹁みんな⋮⋮、本当にどこへ行ってしまったの!?﹂
1887
アリエル嬢も苦痛な表情を隠せないまま、ただ焼け野原となった
オーストラリアの中、自分達の大切な仲間の行方を探すのみである。
もしこのまま会える事はないのかなと思うと、心が悲しくなるばか
りだ。
ちょうどその時だった。
︵この魔法力のざわめつきは、いったい何所からなの!?︶
その中で何か魔法力らしき気配を感じたリオナ嬢は、胸騒ぎを隠
せなかったようであり、それを広海殿が見ていたのである。
﹁どうしたんだ、リオナ?﹂
リオナ嬢が立っている場所の足元をよく見れば、地面からクリス
タルらしき物が数個、生成されており、優しくて甘い香りがしてき
ている。
どうやら慶輔殿はこれを見て何かを感じたようである。
﹁慶ちゃん、もしかしてこれって⋮⋮!?﹂
﹁感じる! これはセシル達失禁魔法少女達とエロス・マギカの他
のメンバー達の魔法力だ!﹂
その言葉通り、慶輔殿はリオナ嬢の足元から出ているクリスタル
とオーラから、エロス・マギカのみんなの魔法力を感じているよう
であり、みんなはここにいることを確信したみたいだ。
しかし、どうしてみんなはこの地面の下にいるのか疑問であった。
﹁地震だ!﹂
1888
しかし、次の瞬間、突如大きな地震が襲ってきた。楓殿は魔法で、
今ここにいるメンバー達を空に浮かばせて揺れをしのがせた。
﹁どうやらあの下のままにいたら俺達が危なかったな⋮⋮﹂
﹁ちょっと、あれ見て!﹂
突如聞こえてきた麗奈嬢の驚いたような声。彼女の視線を合わせ
てみてみると、クリスタルのようなお城が地面から出てきたのだっ
た。
そのお城の先を見てみると⋮⋮。
﹁セシルに美織⋮⋮!?﹂
﹁それにティナやアルマまで!?﹂
なんと失禁魔法少女のみんなが十字架に張り付けられて寝小便を
垂らしながら眠っていたのである。そのおしっこからクリスタルが
生成されていた。
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continued−−−
これは一体どういうことなのか!?
−−−to
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181−5
突如姿を見せたクリスタルでできた城の最上階にセシル嬢達失禁
魔法少女達が十字架に張り付けにされて、ミニスカ失禁しながら眠
っていたのだった。彼女達のおしっこによって生成された小さなク
リスタルは、何かを伝えるかのように、光を放っていた。
﹁このクリスタルの光って一体⋮⋮!?﹂
﹁わからない⋮⋮。もしかしてこれもセシル達の眠られた光かな?﹂
楓殿がそのクリスタルに触れようとした瞬間、彼の頭の中に何か
を訴えるような心の声がしてきた。
︵楓君聞こえる? 私達の心の声が⋮⋮︶
︵セシルさん!?︶
セシル嬢の心の声を聞き取った楓殿。その声から苦痛と悲しみを
感じ取っており、時津との戦いに何か起こっているのかと不安にな
ってしまっていた。
︵いったいどうしてこんなお城に!?︶
︵私達は時津の一撃を食らってしまった後にナイトドールに大きな
損傷を受けた後に、精神を壊されてこのような形で眠らされて動け
ないの⋮⋮。私達のおしっこで作ったマジカルクリスタルを持って、
この城に侵入して!︶
︵わかってる! けど、他のみんなが︶
セシル嬢の心の声を聴いている楓殿が理解していることはただ一
1890
つ、彼女達が助けを求めているという事。しかし、他のみんなはい
ったいどこへ行ってしまったのか、まだわかっていない。
﹁でもちょっと待って! フリオニールやルーネス達が見当たらな
いんだけど!?﹂
﹁それなら心配いらないみたいだよ?﹂
慶輔殿がそう指をさしていると、地中に埋もれているジャックポ
ットが、白旗を上げていた。
﹁もしかしてみんながいるんじゃないかな?﹂
﹁ああ、間違いない! たった今通信が入って来て、フリオニール
達の無事が確認されたぞ!﹂
広海殿の声を聴いた楓殿は思わずうれしい表情を上げる。
﹁本当ですか広海さん!?﹂
﹁ああ!﹂
そして慶輔殿は楓殿に声をかける。
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continued−−−
﹁楓君、僕と君でセシル達を助けよう!﹂
−−−to
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クリスタルのお城へと侵入した楓殿達一行は、セシル嬢を助ける
事だけを考えていないのか、迫りかかってくる敵を物凄い勢いで倒
していくのであった。それもそのはず、大切な人が捕らわれており、
楓殿の怒りは最高潮に達しているのだ。
﹁これ以上セシルさん達を悲しませてたまるものか! デビルロマ
イア、お前達だけは絶対に許さない!﹂
﹁だから僕達は全力でお前達を倒す! みんなが笑顔で明日を迎え
られるために!﹂
楓殿と慶輔殿のデビルロマイアに対する怒りと、セシル嬢達を大
切に思う気持ちは、彼女達も同じである事である。
﹁行くわよデビルロマイア! あなた達には私達の大切な人達を痛
めつけた報いを受けてもらうわ!﹂
﹁私達は負けはしない! 私達の大切な人達と共に生きていく場所
を守り抜くために!﹂
アリエル嬢とシフォン嬢の失禁魔法が襲い掛かる敵を次々と葬っ
ていき、それに続いてリオナ嬢とテスラ嬢の失禁魔法も次々と炸裂
させていく。そしてセナ嬢は後からやって来たアセルス嬢と一緒に
敵を件で倒してゆく。
﹁アセルスさん、私達の愛で⋮⋮﹂
﹁わかってるよセナちゃん!﹂
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二人の愛の力が、みんなの魔法力を覚醒させて、迫りかかる敵を
倒していき、お互いに思いあう力を高めてゆく。そして、この願い
は彼らの大切な人達へと届けられることとなる。
﹁ようやく着いた! この部屋の中にセシル達失禁魔法少女達がい
るんだね!﹂
セシル嬢達が捕らわれていると思われる最上階の一室のドアの前
に到着した楓殿達であったが、周りを見た限りでは頑丈そうにでき
ているドアみたいであり、簡単には開けられないようだ。
﹁でもこのドアは頑丈そうだね⋮⋮﹂
﹁そんな事言ってる場合じゃないよね! 彼女達は私達の助けを待
ってるんだから!﹂
こうして佳恵嬢はセイブザクイーンを取り出して、ドアをこじ開
けようとしたその時だった。
﹁あれ? このドアって鍵空いてね?﹂
﹁マジで!?﹂
なんともあっけない展開に一目唖然となってしまった⋮⋮。
﹁これなら僕達にとって好都合だ!﹂
そして慶輔殿はセシル嬢が捕まっている部屋へと入っていく。
﹁セシルさん!﹂
こうして楓殿は失禁魔法少女達との再会を果たした。
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−−−to
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continued−−−
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﹁ま、まさかこんな様子になっていたなんて!﹂
﹁う、うそでしょ!?﹂
ようやく失禁魔法少女達との再会を果たした楓殿達であったが、
麗奈嬢と真歩嬢が真っ青な表情を浮かべている通り、とてつもない
光景を目にしてしまうのである。なんと、彼女達は巨大なクリスタ
ルの中で眠っているという痛々しい光景のものだった。
﹁まさか、この城の魔力がセシル達をむしばんでいたなんて!﹂
﹁どうにかならないのかよこれ!?﹂
佳恵嬢と広海殿もクリスタルに閉じ込められて眠っているセシル
嬢達を見て、痛々しい表情を隠せずにはできなかった。楓殿も信じ
られない様子であり、慶輔殿は歯を食いしばっていた。
こんな状態でどうやって助ければいいのかわからない彼らであり、
もはやこれまでなのか⋮⋮と感じさせる。
﹁そんな⋮⋮!?﹂
﹁こうなってしまったら僕達じゃセシル達を助けられないのか!?
もうどうしようもないのか!?﹂
万事休す、そんな雰囲気が楓殿達を包み込む中、アリエル嬢達が
物凄い声を発する。
﹁楓君、まだ諦めるのは早いわよ! まだ道はあるわ!﹂
﹁そうですよ! 私達はどんな事だって、これでピンチを潜り抜け
1895
て、脱してきたじゃない!﹂
慶輔殿が声の方向を見てみると、アリエル嬢とシフォン嬢がミニ
スカ失禁をしており、おしっこでシャボン玉を生成していた。その
シャボン玉はセシル嬢達を包んでいるクリスタルの方へと向かって
飛んでいき、それが当たると、水しぶきはクリスタルを溶かしてい
った。
﹁もしかして、失禁魔法でセシルを助けるつもり!?﹂
﹁はい、私達はこれが絶望を乗り越える唯一の手段だと思ってます
!﹂
﹁これでセシル達を助けますから、後は楓君と慶輔さんにお任せし
ますね!﹂
リオナ嬢とテスラ嬢の言葉の後に楓殿と慶輔殿が一斉に魔法力を
覚醒を始める。それ以上に見た事もない威力は、既に彼らの限界を
超えていたのだった。
﹁もうこれ以上、誰かの心を犠牲にさせるわけにはいかない!﹂
﹁ええ、僕達はどんな敵が来ようとも、それに勝って見せます!﹂
二人の魔法力が、この空気を包み始めた後にセシル嬢達を包んで
いたクリスタルが溶け始めていき、彼女達を開放していく。やがて
すべてのクリスタルが溶けると、セシル嬢達は地面に着地した。
﹁よかった⋮⋮。一時はどうなるかと思ったわ﹂
佳恵嬢がそうつぶやくが安心できる状態じゃない。まだ彼女達は
まだ眠りから覚めないままだ。
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﹁もしこのまま、眠ったまま何てことはないよね?﹂
﹁いいえ、僕が奇跡を起こします!﹂
麗奈嬢が不安をつぶやく中、楓殿がセシル上に近づいて⋮⋮。
﹁楓君、いったい何をするつもりなの!?﹂
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continued−−−
なんと、楓殿はセシル嬢にキスをしたのであった。
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ようやくクリスタルのお城から他の失禁魔法少女達を救出した楓
殿達であったが、未だにセシル嬢達は眠っているままだ。そこで楓
殿はある行動を開始。
﹁ちょっと楓君!?﹂
その行動に度肝を抜く佳恵嬢。なんと眠っているセシル嬢に対し
て、いきなり楓殿はキスをしながらおっぱいを揉み始めた。
﹁こうすればセシルさんの意識は回復してくれるはずです。僕達は
失禁魔法少女達のミニスカ失禁を見て、心を癒されたり、人として
だけではなく生物としての大切さを学びました。だからセシルさん
達も、僕の絆に気づいてくれたら目を覚ますと思うんです!﹂
楓殿の熱き言葉を耳にする慶輔殿達は、もうこうなってしまった
ら彼に任せると判断したのか、首を縦にうなずいた。楓殿の事を信
じる事を選択したようだ。
︵セシルさん、聞こえますか? 今僕とあなた達失禁魔法少女達の
絆が存在しているのを信じているなら、あなたはきっとみんなのと
ころに戻って来てくれるはずです!︶
そしてアリエル嬢もミニスカ失禁しながら背中に天使の翼を付け
て、空を飛び、おしっこを他の失禁魔法少女に振りかける。
︵ティナ、アーシェ⋮⋮! お願いだから私たち、そして楓君のと
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ころに戻ってきて! みんなあなた達の帰りを待ってるんだよ!︶
それに続いてシフォン嬢とリオナ嬢とテスラ嬢もミニスカ失禁し
て他の失禁魔法少女に振りかけていくのである。彼女達の温かいぬ
くもりが、この空気を包んでいくのである。
︵みんな⋮⋮、私達は館山市と同じ悲劇を繰り返さないように、デ
ビルロマイアを倒す事を約束したじゃない!︶
︵もうこれ以上、悲しみを増やさないためには楓君と他のみんな、
それにあなた達の力が必要なんだよ!︶
︵思い出して! 楓君と私達で、デビルロマイアの魔の手からみん
なを守るために戦っていった日々を!︶
楓殿とアリエル嬢達の熱き言葉と情熱は、セシル嬢達を目覚めさ
せるための絆である事は間違いないだろう。諦めずにセシル嬢達を
思い続ける楓殿⋮⋮。
﹁もしかして、今の僕達じゃあ駄目なの!?﹂
﹁どうしようもないっていうのか!?﹂
そんな彼らに慶輔殿のスマホから着信が入ってきた。
﹁はい、慶輔ですが⋮⋮﹂
﹃慶輔君かい? シドだが彼女達をいったんラファエルの秘密の部
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屋へワープさせてみたらどうかな?﹄
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PDF小説ネット発足にあたって
http://ncode.syosetu.com/n4575cl/
erotic fantasia ∼童貞魔法騎士団と
エロ魔法少女達の不思議な戦争∼
2017年3月27日20時49分発行
ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。
たんのう
公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ
うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、
など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ
行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版
小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流
ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、
PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル
この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。
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