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保育所整備の手引き

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保育所整備の手引き
保育所整備の手引き
-整備希望の皆様へ-
-平成25年11月版-
横浜市こども青少年局
保 育 所 整 備 課
-
は
じ
め
に
-
〇
〇
この手引きは、保育所整備にあたって基本的な事項について要約したものです。
この手引きは、原則として作成時点(表紙記載)の内容で整理しています。法令や予算
等の関係で、今後、変更になる場合があります。4ページと 10 ページの一部について、
26 年7月時点の情報に更新しています。
〇 整備計画にあたっては、関係法令等を精査するとともに、こども青少年局、関係機関
と十分打ち合わせをする必要があります。
目
次
第1章 保育施設等の概要
1 保育所とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2 横浜市における保育資源の種類と定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
第2章 保育所の設置
1 設置認可について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
2 事業主体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
3 整備・設置認可の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
4 定員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
5 施設の設備、床面積等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
6 整備経費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
7 整備にあたっての留意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
8 保育所整備Q&A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
9 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
第3章 保育所の運営
1 保育内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
2 職員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
3 保育時間・特例保育等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
4 運営費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
5 保育所の経理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
6 保育所の給食・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
第4章 参考資料
1 横浜市の認可保育所の設備及び運営の基準(まとめ)・・・・・・・・・・・15
2 横浜市民間保育所設置認可等要綱・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
3 横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例(抜粋)・・・・・・25
4 児童福祉法(抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
5 児童福祉法施行規則(抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
6 厚生労働省関係通知(抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
7 保育所経営の会計に関する事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72
8 新設保育所の経理についての注意事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・76
9 保育所地域子育て支援事業について(ご案内)・・・・・・・・・・・・・・77
10 関係法令等・問合せ先一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・79
第1章
1
保育施設等の概要
保育所とは
保育所とは保護者が働いていたり、病気などのために家庭で保育できないお
子 さ ん を 、保 護 者 に 代 わ っ て 保 育 す る 児 童 福 祉 施 設 で す( 児 童 福 祉 法 第 3 9 条 )。
横浜市において保育所を設置する場合、横浜市長の認可が必要です(同法第
3 5 条 )。保 育 所 の 設 置 は 、周 辺 地 域 の 待 機 児 童 数 や 就 学 前 児 童 数 、近 隣 の 保 育
所等の配置状況や入所状況などを考慮し、総合的に審査しますので、設置を計
画する場合は、事前に「こども青少年局保育所整備課」に問い合わせ、相談を
してください。
<保育所への入所方式>
(1)情 報 提 供
(横 浜 市 か ら の 提 供 )
①入所申込み(希望先明記)
横浜市(各区)
保護者
②保育要件の確認と
入所の応諾※
(事業主体)
【公法上の利用契約】
⑥費用負担(市徴収)
⑤保育費用に要する
経費の支弁
【保育の
実施委託契約】
(ただし民間保育所)
(1)情 報 提 供
(保育所からの提供)
保育所
保育に欠ける児童
③入所
(運営主体)
④保育
※希望者が定員を超える場合は市が選考します。
※ 認 定 こ ど も 園 の 認 定 を 受 け た 施 設 は 、保 育 所 で あ っ て も 、利 用 者 と 施 設 の 直 接 契 約 に な
るなど、上記の入所方式とは異なります。
3
2 横浜市における保育資源の種類と定義
保育所
(児童福祉法第39条)
市 立 (H26.7.1現在)
88施設
定員
(公設民営2か所含む)
8,279人
615施設
定員 51,552人
上記数には、認定こども園(幼保連携型)※の
15施設
(H26.6.1現在)
家庭的保育事業
NPO等を活用した家庭的
保育事業(本市要綱・市認定)
43施設
(H26.6.1現在)
横浜保育室(本市要綱・市認定)
148施設
(H26.6.1現在)
4施設
小規模保育モデル事業
(本市要綱・市認定)
認可外保育施設
(定員848人) を含む。
52人
家庭保育福祉員(市認定)
(児童福祉法第6条の3)
民 間 (H26.7.1現在)
定員
527施設
43,273人
(H26.6.1現在)
162施設
一般認可外保育施設
(H25.4.1現在)
81施設
事業所内保育施設
(H25.4.1現在)
26施設
ベビーホテル
(H25.4.1現在)
282施設
幼稚園
(学校教育法第1条)
私立幼稚園預かり保育
(本市要綱・市認定)
種 別
保育所
【整備・設置認可:こども青少年局保育所整備課】
定員
210人
定員
374人
定員
4,988人
定員
70人
入所児童数
3,064人
入所児童数
1,148人
入所児童数
325人
(休園1を含む)
入園児童数
58,427人
(H26.5.1現在)
(H25.5.1現在)
156施設
4,759人
(H26.5.1現在)
(H25.12実績)
定 義
日々、保護者の委託を受けて、保育に 欠け るそ の乳 児ま たは 幼児 を保 育す るこ とを 目的 とす
る施設。
【運営:各区、こども青少年局保育運営課】
家庭的保育事業
家庭保育福祉員
【各区、こども青少年局保育運営課】
NPO等を活用した
家庭的保育事業
【各区、こども青少年局保育運営課】
認可外保育施設
横浜保育室
【新規認定:こども青少年局保育所整備課】
【運営:各区、こども青少年局保育運営課】
小規模保育モデル事業
【こども青少年局保育運営課】
一般認可外保育施設
【各区、こども青少年局保育運営課】
事業所内保育施設
【各区、こども青少年局保育運営課】
ベビーホテル
【各区、こども青少年局保育運営課】
幼稚園
【神奈川県※】
私立幼稚園預かり保育
【こども青少年局子育て支援課幼児教育係】
保育士または研修を受けて市町村の認 定を 受け た「 家庭 的保 育者 」が 、自 宅等 で児 童を 保育
することを目的とした事業
市長の認定を受けた福祉員が、保護者 の委 託を 受け て、 保育 に欠 ける 低年 齢児 を家 庭的 な雰
囲気の中で保育する制度。
(昭和35年12月事業開始、平成22年4月法制化)
NPO法人等の保育に関するノウハウ を活 用し 、保 護者 の委 託を 受け て、 複数 の保 育者 が、
保育に欠ける低年齢児を家庭的な雰囲気の中で保育する制度。
(平成22年9月事業開始、横浜市単独事業)
保育所以外の保育施設であって、行政庁による設置認可を受けていないものの総称。
3歳未満児の待機児童の解消、認可保 育所 で対 応し きれ ない 多様 な保 育ニ ーズ への 対応 、保
護者負担の軽減などを目的に、横浜市 が独 自に 定め る設 備や 保育 水準 を満 たす 施設 を「 横浜
保育室」として認定した認可外保育施設。(平成9年7月事業開始、横浜市単独事業)
平成27年4月から始まる子ども・子育 て支 援新 制度 にお ける 「小 規模 保育 事業 」を 先取 りで
実施する、横浜市が独自に認定し助成 をお こな う3 歳未 満児 を対 象と した 認可 外保 育施 設。
(平成26年4月事業開始)
認可外保育施設のうち、本市が援護費 を交 付し てい ない もの であ って 、事 業所 内保 育施 設お
よびベビーホテル以外のもの。
企業・病院などが、従業員を確保する ため に、 福利 厚生 施設 の一 環と して 設置 して いる 従業
員のための保育施設。
認可外の保育施設であって、夜間保育 、宿 泊を 伴う 保育 、ま たは 時間 単位 で一 時預 かり のい
ずれかを行っているもの。
幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする施設
市長の認定を受けた私立幼稚園が、保 育を 必要 とす る園 児又 は弟 妹園 児に 対し 、幼 稚園 の正
規教育時間を含み日中11時間以上(土曜日は8時間以上)の保育を実施する制度。
【 】=所管・問い合わせ先
※認定こども園(幼保連携型)
認定こども園は、幼稚園・保育所等のうち、「就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能」と「地域におけ る子 育て
支援を行う機能」を備える施設で、神奈川県が認定 した 施設 です 。幼 保連 携型 は、 幼稚 園と 保育 所が とも に認 可を 受け てい
て、両者が連携して一体的な運営を行う形態です。(この他の形態として幼稚園型、保育所型、地方裁量型があります。)
4
第2章
保育所の設置
1
設置認可について
就 学 前 児 童 数 の 推 移 や 待 機 児 童 数 、保 育 所 の 整 備 状 況 や 他 の 整 備 計 画 の 有 無
などを考慮し、認可の可否について判断します。
2
事業主体
横浜市では、新たに保育所を設置認可する場合の事業主体は、原則として、
社会福祉法人等の法人格を有する者としています。
3
整備・設置認可の方法
新たに保育所を整備するには、次のような整備手法があります。事業者の募
集については、横浜市のホームページで案内しますので、ご確認ください。
(1)自主財源整備
横浜市からの整備費補助を受けずに保育所を整備するものです。地
域の保育ニーズ等の状況により設置認可の可否を判断しますので、整
備を検討される方は、早めに御相談ください。
(2)建設費の補助を受ける建物建設による整備
事業者が確保した用地において、横浜市からの建設費補助を受けて
保育所を整備するもので、対象は社会福祉法人等に限ります。地域の
保育ニーズや予算等の状況を踏まえ、外部委員による審査を経て整備
の可否を判断します。
(3)改修費の補助を受ける内装改修による整備
事 業 者 が 確 保 し た 既 存 建 物 に お い て 、横 浜 市 か ら の 内 装 整 備 費 補 助 を
受 け て 保 育 所 を 整 備 す る も の で 、全 て の 法 人 を 対 象 と し て い ま す 。地 域
の 保 育 ニ ー ズ や 予 算 等 の 状 況 を 踏 ま え 、外 部 委 員 に よ る 審 査 を 経 て 整 備
の可否を判断します。
(4)市有地等有償貸付による整備
横 浜 市 が 確 保 し た 用 地 を 社 会 福 祉 法 人 等 に 有 償 で 貸 し 付 け 、当 該 法 人
が 横 浜 市 か ら の 建 設 費 補 助 を 受 け て 保 育 所 を 整 備 す る も の で す 。事 業 者
を公募し、外部委員による審査を経て事業者を決定します。
4
定員
定 員 は 6 0 人 以 上 が 原 則 で す が 、地 域 の 保 育 ニ ー ズ や 設 置 場 所 の 状 況 に よ り 、
60人未満とする場合(P49参照)もあります。
5
5
施設の設備、床面積等
(1)設備の基準
保育所の設備には、乳児室又はほふく室、保育室又は遊戯室、屋外遊
戯場、医務室、調理室(隔壁で区画すること)及び便所が必要です。そ
の基準は、横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例(以
下 「 基 準 条 例 」 と い い ま す 。)( P 2 5 参 照 ) に よ り ま す 。
(2)床面積
定 員 や 一 時 保 育 の 有 無 、用 地 上 の 制 約 な ど に よ り 、実 際 の 面 積 は 異 な り
ま す が 、市 有 地 貸 付 に よ る 整 備 や 既 存 建 物 の 改 修 に よ る 整 備 の 目 安 は 以 下
のとおりです。
【市有地貸付による整備事例】
(子育て支援スペースや一時保育室を設けるため、延床面積は大きくなります。)
建設用地
定 員
延床面積
建物構造等
面積規模
60人
約 1 ,0 0 0 ㎡
約550㎡
鉄筋コンクリート造2階建て
90人
約 1 ,5 0 0 ㎡
約750㎡
鉄筋コンクリート造2階建て
120人
約 2 ,0 0 0 ㎡
約900㎡
鉄筋コンクリート造2階建て
【既存建物の改修による整備事例】
定
員
延べ床面積
50人
約300㎡
60人
約400㎡
90人
約550㎡
(3)保育室等
乳児室又はほふく室は、0・1歳児1人につき3.3㎡以上、保育室
又 は 遊 戯 室 は 、2 ~ 5 歳 児 1 人 に つ き 1 .9 8 ㎡ 以 上 の 面 積 が 必 要 で す 。
これらの面積は、有効面積(内法面積から造付け・固定造作物を除い
た面積)で算出します。
(4)屋外遊戯場(園庭)
満2歳以上の幼児1人につき3.3㎡以上の専用の屋外遊戯場が必要
です。ただし、基準の専用面積を確保できない場合、近隣の公園等で不
足分を補うことができ、市長が特に必要と認めた場合については、基準
面積の2分の1を限度に専用の面積を減ずること等があります。
(「 横 浜 市 民 間 保 育 所 設 置 認 可 等 要 綱 第 6 条 及 び 第 6 条 の 2 」 P 1 6 参 照 )
※ ピロティーなど、屋根、天井があり建築面積に含まれる場所は、屋外
遊戯場としては認められません。
※ 用地が不足し、地上に利用可能な場所がない場合に限り、屋上に屋外
遊戯場を設置することもできますが、その場合には、便所、水飲み場、
及 び 防 災 上 の 設 備 の 設 置 が 必 要 で す 。( 注 :「 横 浜 市 民 間 保 育 所 設 置 認 可
等要綱第7条」P18参照)
6
(5)駐車場
送迎に車を利用する保護者が増加しています。近隣地域と交通問題
を生じさせないよう、設置場所の状況により自動車による送迎が見込
まれる場合には、十分な駐車スペースの確保が必要です。市有地貸付
による保育所では、定員の1割程度の台数を確保しています。
※ 駐車場を設ける場合は、福祉のまちづくり条例により1台以上を車
いす使用者対応とする必要があります。
6
整備経費
(1 ) 建 物 建 設 に よ る 整 備
・設計費:概ね建築費の3~5%程度
・ 建 築 費 : 303,000 円 / ㎡ (*)程 度 、 内 装 に 多 く の 木 材 を 使 用 し た り 、 円
形の遊戯室を整備するなど特注のものが必要となる設計、デザインに
すると建設コストが上昇します。
(*)過 去 の 実 績 か ら 算 出
・工事監理費:工事費の約2~3%程度です。
・大型遊具:すべり台など大型遊具が必要ですが、施設の規模や屋外遊
戯場の状況により異なります。
・備品:テーブルやイス、調理器具、コピー機、パソコンなどです。
≪整備費の実績例≫
整 備 費
定員60人
定員90人
208,509
225,225
(単位:千円)
定員120人
325,250
※ 上 記 の 整 備 費 は 、平 成 2 4 年 度 建 設 費 等 補 助 事 業 に お け る の 実 績 で す 。構 造
や立地により大きく変動しますので、あくまで参考値としてください。
※ 補 助 の 対 象 事 業 と し て 整 備 す る 場 合 は 、横 浜 市 社 会 福 祉 協 議 会 と 独 立 行 政 法
人福祉医療機構との協議により資金の借入ができる場合があります。
(2)改修による整備
・設計費:概ね改修工事費の3~5%程度
・建物の改修費:規模や改修内容により異なりますが、横浜市の補助制
度 を 用 い た 過 去 の 事 業 例 か ら す る と 、 3,000 万 円 ~ 5,000 万 円 で す 。
・工事監理費:改修工事費の約2~3%程度です。
・賃貸借物件の場合は、他に契約保証金、賃借料等が必要です。
7
7
整備にあたっての留意事項
保 育 所 は 児 童 福 祉 法 に 定 め る 児 童 福 祉 施 設 で あ り 、建 築 基 準 法 や 横 浜 市 福 祉
のまちづくり条例などの法令で、点字ブロックの設置や階段幅、廊下の幅員に
ついて一般の建築物に比べ厳しい条件が課されています。そのため、保育所の
整備にあたっては、基準条例や各種通知に加え、これらの法令についても留意
が必要です。詳しくは、各関係法令を参照してください。
な お 、児 童 の 健 康 及 び 安 全 面 か ら シ ッ ク ハ ウ ス 対 策 を 行 う と と も に 建 材 に つ
いてはノンアスベスト材のものを使用します。
参考までにいくつか留意点を示しておきます。
(1)改修に伴う用途変更
共 同 住 宅 等 を 改 修 し て 保 育 所( 児 童 福 祉 施 設 )を 整 備 す る 場 合 は 、建
築基準法第87条に基づく用途変更の届出が必要です。
(2)採光及び換気のための開口部の確保
乳 児 室・保 育 室 な ど は 、部 屋 ご と に 、床 面 積 の 5 分 の 1 以 上 の 採 光 要
件(十分な採光が可能な窓の設置)を満たす必要があります。
○ 建 築 基 準 法 第 28 条 、 同 施 行 令 第 19 条
○基準条例第5条第2項
(3)移動等円滑化経路の確保
高 齢 者 、障 害 者 等 の 移 動 等 の 円 滑 化 の 促 進 に 関 す る 法 律( バ リ ア フ リ
ー 法 )及 び 横 浜 市 福 祉 の ま ち づ く り 条 例 に よ り 、施 設 を 円 滑 に 利 用 で き
るよう、以下の基準を満足するよう整備します。
〇 移 動 等 円 滑 化 基 準 ( 令 第 10~ 23 条 /条 例 第 21~ 24 条 /条 例 施 行 規 則 別 表 )
〇 移 動 等 円 滑 化 経 路 ( 令 第 18、 21 条 /条 例 施 行 規 則 別 表 )
(4)保育室を2階以上に設ける場合の要件
保 育 室 等 を 2 階 以 上 に 設 け る 場 合 に は 、基 準 条 例 に 基 づ い て 必 要 な 設
備 を 備 え る 必 要 が あ り ま す 。ま た 、保 育 室 を 2 階 に 設 け る 場 合 、3 階 に
設 け る 場 合 、4 階 以 上 に 設 け る 場 合 で 、必 要 な 設 備 に は 違 い が あ り ま す 。
児 童 の 安 全 性 等 防 災 上 の 観 点 か ら 、保 育 室 は 低 層 階 に 設 け る こ と が 原 則
と な っ て い ま す 。以 下 の 基 準 の ほ か 必 要 な 設 備 は 、基 準 条 例 第 42 条( P
28)をご覧ください。
・ 耐 火 又 は 準 耐 火 建 築 物( 建 築 基 準 法 第 2 条 第 9 号 の 3 に 規 定 す る
ロを除く)であること。
・ 2 方 向 避 難 が で き る こ と( 常 用 階 段 と し て 屋 内 階 段 又 は 屋 外 階 段
を1以上設けること、また、避難用として屋内階段、待避上有効な
バルコニー、屋外傾斜路若しくはこれに準ずる設備又は屋外階段を
1 以 上 設 け る こ と 。)
8
8
保育所整備Q&A
保 育 所 整 備 事 業 を 進 め て い く 中 で 、事 業 主 体 の 方 か ら よ く い た だ く 質 問 と そ
の回答をまとめました。
Q
幼稚園とはどう違う
のか。
A
保育所は児童福祉法に基づいて設置される児
童福祉施設で、保護者の委託を受けて保育に欠 け
る乳幼児を保育することを目的としています。
幼稚園は、学校教育法に基づいて設置される 教
育施設です。
Q
横 浜 市 と 国 と で は 、保
育 所 の 設 備・運 営 に 関
する基準に違いがあ
るのか。
A
乳児室又はほふく室、屋外遊戯場の設置基準 や
保育士の配置基準に違いがあり、横浜市で保育 所
を設置・運営する場合は、横浜市の基準を満たす
必 要 が あ り ま す 。( P 1 5 参 照 )
Q
現在運営している認
可外の保育施設を認
可保育所へ移行させ
たいのだが。
A
認可保育所の設置は、周辺地域の待機児童や 保
育ニーズの状況などを総合的に勘案して、判断 し
ます。設備面、運営面においては、基準条例を満
たす必要があります。
なお、保育所への入所要件の確認及び入所者 選
考は、各区役所において行いますが、その結果、
現在契約されている方が入所できない場合があ
ります。
Q
2方向避難の確保の
考え方は。
A
保育所の児童の安全確保の観点から、横浜市 建
築基準条例第6条の規定に基づいて、各保育室 等
から建物出口に至る経路を2以上確保するほか、
原則として全ての保育室等に2以上の出口を設
置するようにしてください。
また、保育室等を2階以上に設ける場合には、
基準条例に基づいて必要な設備を備える必要が
あ り ま す 。( P 2 8 参 照 )
Q
給食等の調理は保育
所の調理室で行わな
ければならないのか。
A
保育所内の調理室を使用して調理してくださ
い。ただし、満3歳以上の幼児に対する食事の提
供 に つ い て は 、 特 例 が あ り ま す ( 基 準 条 例 第 43
条 )。 ま た 、 調 理 業 務 を 第 三 者 に 委 託 す る こ と は
で き ま す 。( P 1 4 参 照 )
Q
保育所の調理室につ
い て 、隔 壁 で 区 画 す る
こ と と あ る が 、具 体 的
にはどんなことに留
意したらよいか。
A
衛生的で安全な給食を提供し、また感染症等の ま
ん延を防ぐため、調理室と調理室以外の部分は、
随時オープンになっている箇所がないよう、区 画
してください。なお、換気ができる設備としてく
ださい。
9
9
その他
(1)子ども・子育て支援新制度
一 人 ひ と り の 子 ど も が 健 や か に 成 長 で き る 社 会 を 目 指 し て 、 平 成 27 年
4月から子ども・子育て支援新制度がスタートする予定です。保育所も
この制度の対象となっており、従来からの認可手続に加えて、新制度に
おける公費の給付対象となるための確認手続が必要になります。
詳しくは、横浜市のホームページをご覧ください。
( http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/shien-new/)
( 2 ) 保 育 所 整 備 に お け る 木 材 の 積 極 的 な 活 用 ( 平 成 26 年 7 月 加 筆 )
横浜市では、地球温暖化の防止、循環型社会の形成、水源のかん養等
の た め 、 平 成 26年 4 月 に 「 横 浜 市 の 公 共 建 築 物 に お け る 木 材 の 利 用 の 促
進に関する方針」を定め、木材の積極的な活用を図ることとしています。
保育所の整備に当たっては、建物の木造化や、天井、壁、床などの内
装に木材を活用する“木質化”に積極的に取り組んでいただきますよう
お願いします。
詳しくは、横浜市のホームページをご覧ください。
( http://www.city.yokohama.lg.jp/kenchiku/archi/wood-timber/)
(3)エコ保育所
環境に配慮した取組を行っている保育所を「よこはまECO保育所」
として認証しています。認証の条件となる取組事例は、太陽光や風力な
どの自然エネルギーの活用、省エネ機器や節水機器の導入、緑化の実施、
使用電力のピークカットなどがあります。
認証を受けた保育所に、認証プレート(図1)を交付しています。
詳しくは、横浜市のホームページをご覧ください。
( http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/incubator/eco/jigyosha.html)
図1
「よこはまECO保育所」の認証プレート
10
第3章
1
保育所の運営
保育内容
保育所における保育は、乳幼児の最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に
増進することに最もふさわしいものでなければなりません。
ま た 、「 児 童 福 祉 施 設 の 設 備 及 び 運 営 に 関 す る 基 準 」 に 規 定 さ れ る と お り 、
児童福祉施設は、最低基準を超えて、常に、その施設及び運営を向上させなけ
ればならなりません。
以下の事項にご留意いただき、保育の質の向上に努めてください。
( 1 ) 保 育 所 の 運 営 に あ た っ て は 「 保 育 所 保 育 指 針 ( 平 成 20 年 3 月 28 日
厚 生 省 労 働 省 告 示 第 141 号 )」 に 沿 っ た 運 営 が 必 要 で あ る こ と 。
( 2 )本 市 が 策 定 し た 保 育 施 策 に つ い て 、積 極 的 な 取 り 組 み に 努 め る こ と 。
(3)地域における子育て支援のため、その社会的な役割を認識し、区役
所等関係機関と連携し、行動すること。
(4)少なくとも5年に1回は、福祉サービスの第三者評価を受審し、そ
の結果を公表すること。
(5)苦情を受け付けるための窓口を設置する等、利用者やその保護者か
らの苦情に迅速かつ適切に対応するための措置を講ずること。
(基準条例第20条)
2
職員
保育所には、保育士、嘱託医及び調理員が必要です。保育士については児童
の 年 齢 毎 に 配 置 基 準 が 定 め ら れ て い ま す 。( 横 浜 市 は 運 営 費 の 加 算 に よ り 、 配
置 基 準 を 上 乗 せ し て い ま す 。) ま た 、 調 理 員 の 必 要 数 は 保 育 所 の 定 員 に よ っ て
異なります。
児童:保育士の配置基準
年
齢
横 浜 市 基 準 (国 基 準 )
0歳児
3:1
3:1
1歳児
4:1
6:1
2歳児
5:1
6:1
3歳児
15:1
20:1
4歳児以上
24:1
30:1
調理員の配置基準
定
員
必要数
40人以下
1人
41人以上150人以下
2人
151人以上
3人
※嘱託医の選定については、横浜市医師会にお問い合わせください。
11
3
保育時間・特別保育等
(1)開所日
日曜日、国民の祝日及び年末年始を除いた日が開所日となります。
(2)保育時間
月曜日から金曜日までは、長時間保育も含め、7時30分から18
時30分までの11時間以上が原則ですが、地域の保育ニーズに合わ
せて、時間延長サービスも行っていただきます。
また、土曜日についても、地域の保育ニーズに応じて長時間保育を
行ってください。
〔参考〕
平日の原則保育時間は8時間であり、時間帯は保育所で定めることが
できます。土曜日については、横浜市長時間保育実施要綱により原則
保育時間が午前8時30分から午後0時30分と決まっています。
7:00
7:30
時間延長
サービス
8:30
長時間保育
16:30
原 則 保 育 時 間
18:30
長時間保育
20:00
時間延長
サービス
(3)産休明け保育、障害児保育
産 休 明 け 保 育 、障 害 児 保 育 を 地 域 の ニ ー ズ に 応 じ て 行 っ て い た だ き
ます。
(4)定員外入所
施設の基準及び地域の保育ニーズに応じて積極的に対応していた
だ き ま す 。( 保 育 所 へ の 入 所 円 滑 化 に つ い て ( 平 成 10 年 2 月 13 日 児
保 第 3 号 厚 生 省 児 童 家 庭 局 保 育 課 長 通 知 ))
(5)一時保育
一 時 保 育 と は 、保 護 者 等 の パ ー ト 就 労 や 疾 病 、入 院 等 に よ り 一 時 的
に家庭での保育が困難となる場合や、保護者の育児不安の解消を図
り 、負 担 を 軽 減 す る た め に 児 童 を 保 育 す る 制 度 で 、積 極 的 に 対 応 し て
いただきます。
(6)地域交流・地域子育て支援
地 域 に 開 か れ た 保 育 所 を 目 指 し て 、各 保 育 所 の 実 情 に 応 じ て 、遊 戯
室 や 園 庭 等 を 地 域 に 開 放 し た り 、園 児 と 地 域 の 高 齢 者 や 児 童 等 と の 交
流等を行っています。
近 年 、特 に 在 宅 で 子 育 て を 行 う 家 庭 へ 支 援 が 必 要 と さ れ て お り 、施
設 開 放 、育 児 講 座 、交 流 保 育 な ど の 事 業 を 積 極 的 に 行 っ て い た だ き ま
す 。 (「 保 育 所 地 域 子 育 て 支 援 事 業 に つ い て( ご 案 内 )」P 7 7 参 照 )
12
4
運営費
保 護 者 が 負 担 す る 保 育 料 は 横 浜 市 に 納 付 さ れ 、保 育 所 の 運 営 費 は 横 浜 市 か ら
支払われます。運営費は事業費、人件費、管理費から成ります。保育所の定員
規模や入所児童の年齢区分、施設長の設置・未設置の認定等により保育単価が
異なります。
なお、本市があらかじめ認めた延長保育料、実費徴収(幼児の主食代、延長
保育サービスの実施に伴う夕食代・おやつ代等)以外の費用負担を保護者に求
めないでください。
<年間運営費の目安額>(平成25年度基準による概算)
定員
年間運営費
60人
87,819,240円
90人
118,120,380円
120人
147,192,720円
5
保育所の経理
保育所の会計は国の通知により定められた処理方法に従っていただきます。
特に保育所運営費の使途については、一定の制限が課されますので、予め、御
確認ください。
(「 保 育 所 経 営 の 会 計 に 関 す る 事 項 」 P 7 2 参 照 )
13
6
保育所の給食
給 食 業 務 に つ い て は 、 基 準 条 例 ( 第 13 条 、 第 14 条 ) に 基 づ き 、 実 施 し て く
ださい。
(1)調理室の設置について
調理室については、衛生面、作業動線を考慮した設備とするため、
設 計 の 段 階 で そ の 園 の 所 在 地 を 所 管 す る「 区 福 祉 保 健 セ ン タ ー 生 活 衛
生課」にご相談ください。
(2)給食調理業務を外部委託する場合
・委託を受ける業者の方は食品衛生法の営業許可が必要となります。
・調理施設は、定められた施設基準に適合した内容で整備していただ
く必要があります。
・調 理 業 務 を 委 託 す る 場 合 は 、
「保育所における調理業務の委託につい
て 」( P 4 7 参 照 ) に 基 づ き 、 実 施 し て く だ さ い 。
(3)各種届出
提出書類
給食開始届出書
営業許可申請書
(外部委託の場合のみ)
提出者
保育所の設置者
委託業者
提出先
その園の所在地を所
管 す る「 区 福 祉 保 健 セ
ンター生活衛生課」
※申請又は届出方法に関することや、予定する給食調理業務が食品衛
生法の営業許可に該当するかどうかが不明の場合は、その園の所在
地 を 所 管 す る「 区 福 祉 保 健 セ ン タ ー 生 活 衛 生 課 」に ご 相 談 く だ さ い 。
※開園時に「直営」の届出をして、その後に外部委託に変更する場合
は、その時点で食品衛生法の営業許可が必要となりますので、変更
前にその園の所在地を所管する「区福祉保健センター生活衛生課」
にご相談ください。
14
第4章
○
参考資料
横浜市の認可保育所の設備及び運営の基準(まとめ)
根拠法令:横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例、横浜市民間保育所設置認可等要綱など
項 目
内
容
設 備 基 準
〇 乳児又は満2歳未満の幼児を入所させる保育所
備 考
【国基準】
乳児室
1.65㎡/人
ほふく室
3.3㎡/人
保育室等
〇 満2歳以上の幼児を入所させる保育所
(2歳以上)
保育室又は遊戯室、屋外遊戯場、調理室、便所を設けること
1.98㎡/人
保育室又は遊戯室 1人につき1.98㎡以上
屋外遊戯場
1人につき3.3㎡以上(代替措置:設置認可等要綱第6条) 屋外遊戯場
3.3㎡/人
保育室又は遊戯室に保育に必要な用具を備えること
(2歳以上)
○ 2階以上に設ける場合は、避難階段その他所定の要件を備える
乳児室又はほふく室、医務室、調理室、便所を設けること
乳児室又はほふく室 1人につき3.3㎡以上
乳児室又はほふく室に保育に必要な用具を備えること
建物構造
常 用
施設・設備
(各区分ごと
に1以上設 避難用
ける)
職
員
〇 保育士、嘱託医、調理員を置く
保育士の数
保 育 時 間
保 育 内 容
保護者との
連
絡
目
的
2階
耐火建築物
準耐火建築物(イ)
屋内階段
屋外階段
屋外階段
屋外傾斜路等
屋内(避難)階段
バルコニー
0歳児
1歳児
2歳児
3階
耐火建築物
4階以上
耐火建築物
屋内(避難)階段
屋外階段
屋外階段
屋外傾斜路等
屋内(避難)階段
屋内(避難)階段
屋外(避難)階段
屋外(避難)階段
〔児童:保育士〕
3:1
4:1
5:1
3歳児
4歳児
5歳児
15:1
24:1
24:1
〇 1日8時間を原則
〇 保育内容
健康状態の観察、服装等の異常の有無の検査、自由遊び及び昼寝、健康診断
〇 常に密接な連絡をとること
〇 保育の内容等について、理解及び協力を得るよう努めること
〇 明るくて衛生的な環境において、素養があり、適切な訓練を受けた職員の
指導により、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成する
構造設備の
一 般 原 則
〇 施設の目的を達成するために必要な設備を設けなければならない
〇 採光、換気等の保健衛生及び危害防止に十分な考慮を要する
非 常 災 害
〇
〇
〇
〇
軽便消火器等消火用具を設置する
非常口その他非常災害に必要な設備を設置する
非常災害に対する具体的計画を樹立する
避難及び消火訓練は少なくとも毎月1回
職 員 の
一 般 要 件
〇 健全な心身を有し、児童福祉事業に熱意のある者であって、できる限り児童
福祉事業の理論及び実際について訓練を受けた者
衛 生 管 理
〇 設備、食器等は衛生的な管理に努め、衛生上必要な措置を講じる
給
〇 必要な栄養量の含有、予め作成された献立に従う
食
【国基準】
0歳
3:1
1歳
6:1
2歳
6:1
3歳 20:1
4歳 30:1
5歳 30:1
消 防 法
消 防 法 令
入 所 者 の
健 康 診 断
〇 学校保健法に準じた健康診断(入所時及び年2回以上)
〇 記録及び必要な措置
学校保健法
職 員 の
健 康 診 断
〇 調理員については、綿密な注意を払う
労働安全衛
生法
内 部 規 定
の 設 定
〇 入所者の処遇、その他施設の管理についての重要事項について規程
法 定 帳 簿
〇 職員、財産.収支及び入所している者の処遇の状況を明らかにする帳簿
15
横浜市民間保育所設置認可等要綱
制
定 平成 18 年 1月 24 日福子施第 248 号(事業本部長決裁)
最近改正 平成 25 年 3月 29 日こ保整第 1868 号(局長決裁)
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は、児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号。以下「法」という。
)第 35 条第4項の規
定に基づく保育所(以下「保育所」という。
)の設置認可(以下「設置認可」という。
)及び設置の
変更等について、児童福祉法施行規則(昭和 23 年厚生省令第 11 号)に定めるもののほか、基準及
び手続その他必要な事項を定めることにより、適正な設置認可等を行うことを目的とする。
(設置認可の基本方針)
第2条 保育所の設置認可に当たっては、保育所入所待機児童数、人口数、就学前児童数及び延長保
育等多様な保育ニーズに対する需要や、地域の現状及び将来の動向などを調査し、その必要性を審
査するものとする。
(設置経営主体)
第3条 保育所の設置経営主体(以下「設置者」という。
)は、原則として社会福祉法(昭和 26 年法
律第 45 号)の規定に基づいて設立認可された社会福祉法人とする。ただし、第 12 条各号に掲げる
基準に適合する場合にあっては、社会福祉法人以外の法人を設置者とすることができる。
2 暴力団経営支配法人等(横浜市暴力団排除条例(平成 23 年 12 月横浜市条例第 51 号)第2条第5
号に規定する暴力団経営支配法人等をいう。
)は、保育所の設置者となることができない。
(定員)
第4条 保育所の定員は、設置者と市長が協議して決定し、原則として就学前の全ての年齢の児童を
対象とする。ただし、次の各号に掲げる場合は、特定の年齢の児童を対象とすることができる。
(1) 保育所分園を設置する場合
(2) 中心となる保育所があり、特定の年齢の児童以外の受け入れが可能な場合
(3) 地域の保育ニーズから、保育所の受け入れ年齢を特定の年齢の児童のみを対象とすることが適
当な場合
(各年齢別入所児童数)
第5条 保育所の各年齢別の入所児童数は、地域の保育ニーズを考慮して、定員の範囲内で本要綱に
定める建物、設備及び職員配置に関する基準を遵守の上、設置者と市長が協議して定めるものとす
る。
(建物・設備基準)
第6条 保育所の構造及び設備は、横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例(平成 24
年 12 月横浜市条例第 60 号。以下「条例」という。
)
、建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)
、消防
法(昭和 23 年法律第 186 号)
、バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関す
る法律(平成 18 年法律第 91 号)
)
、横浜市建築基準条例(昭和 35 年 10 月横浜市条例第 20 号)及
びその他関連法令の定めのほか、次の基準による設備を有しなければならない。
(1) 基準設備・面積等
設備区分
乳児室又はほふく室
基準設備・面積等
0歳児及び1歳児1人当たり 3.3 ㎡以上とする。
16
医務室
静養できる機能を有すること。事務室等との兼用も可とする。
保育室又は屋内遊戯室
2歳児以上1人当たり 1.98 ㎡以上とする。
屋外遊戯場
2歳児以上1人当たり 3.3 ㎡(児童が実際に遊戯できる面積)
以上とする。ただし、市長が特に認めた場合は付近の公園、広
場、寺社境内等で代えることができる。この場合にあっては、
専用の屋外遊戯場を基準面積の2分の1以上、又は、プール遊
び等のできる場所を確保することとする。
調理室
定員に見合う設備及び面積を有し、隔壁で区画すること。
便所
定員に見合う設備及び面積を有していること。
乳児室、ほふく室、保育室及び屋内遊戯室の面積は有効面積で算出し、その他の面積は壁芯面
積で算出すること。
(2) 機能充実等のための付加的設備
施設整備に当たっては、機能充実等のために、可能な限り次のような設備、スペース等を確保
するように努めること。
ア 子育て相談のためのスペース
イ 一時保育のためのスペース
ウ 地域子育て支援のためのスペース(食事室との兼用も可とする。
)
(3) 遊具等
保育室及び屋内遊戯室には、保育に必要な遊具を備えるとともに、医務室には必要な医薬品等
を常備すること。
(屋外遊戯場の基準面積の緩和を受ける場合の要件)
第6条の2 前条第1号に規定する「専用の屋外遊戯場を基準面積の2分の1以上」を確保する場合
においては、次の各号に掲げる要件をすべて満たさなければならない。
(1) 土地の確保が困難で保育所と同一敷地内に条例に規定する広さの屋外遊戯場を設けることが困
難であること。
(2) 公園、広場、寺社境内等が、当該保育所から児童の歩行速度で概ね5分程度の範囲内で到着で
きる距離に1か所以上あること。
(3) 公園、広場、寺社境内等が、条例に規定する面積を有し、屋外活動に当たって安全が確保され、
かつ、保育所からの距離が日常的に幼児が使用できる程度で、移動に当たって安全が確保されて
いること。
(4) 前号に規定する屋外活動に当たっての安全確保のため、当該公園、広場、寺社境内等に活動上
危険な場所がないこと。
(5) 第3号に規定する移動に当たっての安全確保のため、明らかに危険な場所を通らないこと及び
移動の引率は必ず複数で行うこと。
(6) 当該公園、広場、寺社境内等は、所有権等を有する者が本市又は公共的団体のほか、地域の実
情に応じて信用力の高く、保育所による使用が安定的かつ継続的に確保されると認められる主体
であること。
2 前条第1号に規定する「プール遊び等のできる場所」を確保する場合においては、次の各号に掲
げる要件をすべて満たさなければならない。
(1) 駅から概ね 300m以内に設置される保育所であること。
(2) 前項各号の要件を満たすこと。
17
(3) プール遊び等ができる場所を、当該保育所の近接地、バルコニー、屋上等に概ね 30 ㎡確保する
こと。
(4) 屋外活動や移動の安全を確保するため、第9条に定める保育士配置基準に追加して人員を配置
すること。
(5) 事業計画段階において「屋外活動に関する計画書」を、運営開始までに「屋外活動マニュアル」
を作成し、実践すること。
(屋上に屋外遊戯場を設ける場合の基本方針)
第7条 耐火建築物においては、用地が不足するなど地上に利用可能な場所がない場合に限り、建物
の屋上を屋外遊戯場として利用することができる。ただし、屋上に屋外遊戯場を設ける場合におい
ては、条例第 42 条第5号の規定によるほか、次の各号に掲げる条件を付すことができる。
(1) 保育所保育指針(平成 20 年厚生労働省告示第 141 号)に示された保育内容の指導が、効果的
に実施できるような環境とするよう配慮すること。
(2) 屋上施設として、便所、水飲み場等を設けること。
(3) 防災上の観点から次の点に留意すること。
ア 当該建物が耐火建築物の場合に限り、かつ、職員、消防機関等による救出に際して支障のな
い程度の階数の屋上であること。
イ 屋上から地上又は避難階に直通する避難用階段が設けられていること。
ウ 屋上への出入口の扉は、特定防火設備に該当する防火戸であること。
エ 油その他引火
性の強いものを置かないこと。
オ 屋上の周囲には金網を設けるものとし、その構造は上部を内側にわん曲させる等、幼児の転
落防止に適したものとすること。
カ 警報設備は屋上にも通ずるものとし、
屋上から非常を知らせる設備についても設置すること。
キ 消防機関との連絡を密にし、防災計画等について指導を受けること。
(分園の設置)
第8条 「市有地等貸付による保育所分園の整備について(平成 16 年3月4日副市長決裁)
」及び「保
育所分園の設置運営について」
(平成 10 年4月9日児発第 302 号)に定める要件を満たす場合、本
園と分園の一体的な運営の確保を前提に分園を設置することができる。
2 分園を設置しようとする者は、基本計画の段階等、事前に市長に協議しなければならない。
(職員配置基準等)
第9条 職員配置等については、次の基準によらなければならない。
(1) 施設長
健全な心身を有し、児童福祉事業に熱意があり、常時(1日6時間以上かつ月 20 日以上を基本
とする勤務をいう。
)実際にその施設の運営管理の業務に専従できる者(他の施設の施設長又は職
員との兼務などは、無給であっても認められない。
)であって、できる限り児童福祉事業の理論及
び実際について訓練を受けた者。
なお、小規模保育所及び夜間保育所の施設長は、保育士の資格を有する者であること。
また、新たに設置認可を受けた保育所については、市長が特に認めた場合を除き、運営開始後
3年間は施設長を変更しないこと。
(2) 保育士
ア 保育士配置基準
0歳児3人につき1人以上、1歳児4人につき1人以上、2歳児5人につき1人以上、3歳
児 15 人につき1人以上、4歳以上児 24 人につき1人以上とする。
18
イ 保育士配置数の算出方法
保育士の数は、各年齢の児童数を年齢別保育士配置基準数で除し、小数点1位(小数点2位
以下切り捨て。
)まで求め、各々を合計し、小数点以下を四捨五入したものとする。
(3) 調理員
ア 給食の提供
給食は、原則として施設職員により調理し提供するものとするが、
「保育所における調理業務
の委託について」
(平成 10 年2月 18 日児発第 86 号)に定める要件に適合する場合は調理業務
を委託することができる。
イ 調理員配置基準
調理員は、定員 40 人以下の保育所については1人以上、定員 41 人以上 150 人以下の保育所
については2人以上、
定員 151 人以上の保育所については3人以上を配置しなければならない。
ウ アの規定により、調理業務の全部を委託する施設にあっては、調理員を置かないことができ
る。
(4) 嘱託医
嘱託医を置くこと。
(保育時間・休園日)
第 10 条 保育所の保育時間は原則として1日 11 時間以上とし、
市長と協議のうえ決定する。
ただし、
横浜市民間保育所等用地等貸付要綱(平成9年 12 月4日福保推第 239 号)により、市有地等の貸
付を受けて設置された保育所は原則1日 13 時間以上の開所とする。
2 休園日は、日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和 23 年法律第 178 号)第2条及び第3条に規定
する休日並びに 12 月 29 日から1月3日の間とする。ただし、休日・年末年始保育実施園はこの限
りではない。
(保育内容)
第 11 条 保育所における保育は、次の各号に基づき、乳幼児の最善の利益を考慮し、その福祉を積極
的に増進することに最もふさわしいものでなければならない。
(1) 保育所の保育は、
「保育所保育指針」に基づき実施すること。
(2) 本市が策定した「今後の重点保育施策(方針)
」
(平成 15 年7月)及び「今後の重点保育施策の
推進策に関する報告書」
(平成 15 年9月)の施策について、積極的な取り組みがなされるよう努
めること。
(3) 地域における子育て支援のため、その社会的役割を認識し、区役所等関係機関と連携し、行動
すること。
(4) 保育所は、条例第 47 条及び横浜市における保育所の業務の質の評価に関する要綱(平成 25 年
4月1日こ保運第 3683 号)の定めるところにより、福祉サービス第三者評価を受審し、公表する
こと。ただし、本市補助金を受けて設置した保育所については、運営開始後3年以内に福祉サー
ビス第三者評価を受審し、公表しなければならない。
第2章 社会福祉法人以外の者による設置認可
(審査基準)
第 12 条 社会福祉法人以外の法人から保育所の設置認可に関する申請があった場合は、
次の各号の基
準により審査するものとする。
(1) 保育所を経営するために必要な経済的基礎を有し、次に掲げるア及びイのいずれも満たすもの
であること。
ア 保育所の経営を行うために必要なすべての物件について所有権を有し、若しくは本市等から
19
貸与若しくは使用許可を受け、又は第 17 条及び第 18 条に規定されている要件を満たしている
こと。
イ 保育所の年間事業費の 12 分の1以上に相当する資金を、普通預金、当座預金等により有して
いること。
(2) 経営者(設置者が法人である場合にあっては、当該法人の経営に携わる役員とする。以下同じ。
)
が社会的信望を有すること。
(3) 次に掲げるア及びイのいずれにも該当するか、又はウに該当すること。
ア 施設長等については、保育所等(保育所、横浜保育室、保育所以外の児童福祉施設及び幼稚
園をいい、認可外保育施設を除く。
)において2年以上の勤務経験を有する者、又はこれと同等
以上の能力を有すると認められる者であること。
イ 社会福祉事業の知識経験を有する者、保育サービスの利用者(これに準ずる者を含む。
)及び
施設長等を含む運営委員会(保育所の運営に関し、当該保育所の設置者の相談に応じ、又は意
見を述べる委員会をいう。
)を設置すること。
ウ 経営者に、保育サービスの利用者(これに準ずる者を含む。
)及び施設長等を含むこと。
(4) 保育所を経営する事業に関し、不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相
当の理由がある者(申請者の資質及び社会的信用の面から適切な業務運営が期待できないことが
当初から明らかな者をいい、児童福祉法第 59 条第3項に基づく業務の停止等を命じられ、同条第
1項に基づく報告徴収に対して虚偽の報告等を行い、又はこれらに類する行為を行ったことがあ
る者などをいう。
)でないこと。
(5) 財務内容が適正であること。この場合において、直近の会計年度において、保育所を経営する
事業以外の事業を含む当該主体全体の財務内容について、3年以上連続して損失を計上している
場合若しくは直近の2年連続して損失を計上している場合又は法人及びその代表者等が公租公課
を滞納している場合は、少なくとも財務内容が適正であることには当たらないこと。
(認可の条件)
第 13 条 社会福祉法人以外の法人に対して保育所の設置認可を行う場合は、
次の各号に掲げる条件を
付すことができる。
(1) 条例の規定及び保育所の健全な経営を維持するために設置者に対して必要な報告を求めた場合、
これに応じること。
(2) 収支計算書又は損益計算書において、保育所を経営する事業に係る区分を設けること。
(3) 保育所を経営する事業については、
「社会福祉法人会計基準の制定について」
(平成 12 年2月
17 日社援第 310 号)に定める資金収支計算書及び資金収支内訳表を作成するとともに、当該資金
収支内訳表については、
「社会福祉法人会計基準の制定について」
(平成 12 年2月 17 日社援第 310
号)に定めるところにより保育所の各施設ごとに経理区分を設けること。また、併せて、当該経
理区分ごとに、積立預金の累計額を記載した明細表(以下「積立預金明細表」という。
)を作成す
ること。
(4) 市長に対して、毎会計年度終了後3か月以内に、法人会計に係る貸借対照表、収支計算書又は
損益計算書、キャッシュフロー計算書等並びに、次に掲げる書類に、保育所を経営する事業に係
る現況報告書を添付して提出すること。
ア 前会計年度末における貸借対照表
イ 前会計年度の収支計算書又は損益計算書
ウ 前号に定める保育所を経営する事業に係る前会計年度の資金収支計算書及び資金収支内訳表
エ 前号に定める保育所を経営する事業に係る前会計年度末における積立預金明細表
20
(既設保育所に対する指導)
第 14 条 この要綱の施行前に設置認可を受けた保育所に係る社会福祉法人以外の法人については、
市
長は前2条に掲げる基準等を満たすよう指導しなければならない。
第3章 不動産の貸与を受けて設置する保育所の特例
(不動産の貸与を受けて設置する保育所の設置認可の基本方針)
第 15 条 待機児童の解消や多様な保育サービスが図られると市長が認める場合には、
当該保育所の用
に供する不動産について本市以外の者から不動産貸与を受けて保育所を設置することができる。
(設置主体)
第 16 条 前条に規定する保育所の設置者は次のいずれかである者とする。
(1) 既に第一種社会福祉事業(社会福祉法第2条第2項第2号から第5号までに掲げるものに限
る。
)
又は第二種社会福祉事業のうち保育所若しくは精神障害者社会復帰施設を経営する事業を行
っている社会福祉法人(以下「既設法人」という。
)
(2) 新たに保育所を運営して1年未満の社会福祉法人
(3) 社会福祉法人以外の法人
(地上権・賃借権の登記)
第 17 条 貸与を受けている土地又は建物については、地上権又は賃借権を設定し、かつこれを登記し
なければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合など、安定的な事業の継続性の確
保が図られると認められる場合は、地上権又は賃借権の登記を行わないことができる。
(1) 不動産の貸与を受けて保育所を設置する場合に、当該建物の賃貸借期間が賃貸借契約において
10 年以上とされている場合。ただし、前条2号の法人は除くものとする。
(2) 貸主が、地方住宅公社若しくはこれに準ずる法人、又は地域における基幹的交通事業者等信用
力の高い主体である場合
(その他)
第 18 条 その他、次の各号に掲げる基準に適合するものとする。
(1) 賃借料は、地域の水準に照らして適正な額以下であるとともに、安定的に賃借料を支払い得る
財源が確保されていること。また、賃借料及びその財源が収支予算書に計上されていること。
(2) 社会福祉法人以外の法人が不動産の貸与を受けて保育所を設置する場合、
前号の財源とは別に、
当面の支払いに充てるための1年間の賃借料に相当する額と1千万円(1年間の賃借料が1千万
円を超える場合には当該1年間の賃借料相当額)の合計額の資金を安全性があり、かつ、換金性
の高い形態(普通預金、定期預金、国債等)により保有していること。ただし、1千万円(1年
間の賃借料が1千万円を超える場合には当該1年間の賃借料相当額)については、地上権・賃借
権の登記、
賃貸借契約期間の長さ等施設使用の安定性の高さ、
当該主体の総合的な財政力の高さ、
これまでの施設の経営・運営実績等過去の安定性の高さ等を勘案し、賃貸施設であっても安定的
な事業経営が認められる場合には、2分の1を下回らない範囲内で当該額を減額することができ
る。
(3) 保育所運営費から賃借料を支出する場合は「保育所運営費の経理等について」
(平成 12 年3月
30 日児発第 299 号)及び「積立預金の目的外使用及び当期末支払資金残高の取り崩し、並びに保
育所運営費の充当にかかる事前協議」事務取扱要綱により行うこと。
第4章 建設費等の補助を受けないで整備する保育所の事前相談等
(事前相談)
第 19 条 保育所を設置経営しようとする法人は、設置認可事務を円滑に行うため、市長に相談(以下
「事前相談」という。
)を行うものとする。
21
2 事前相談は、
「児童福祉施設(保育所)設置認可事前相談書」
(第1号様式)を指定された期日ま
でに市長に提出して行うものとする。
(審査)
第 20 条 市長は前条の規定に基づき提出された事前相談書に関して、
第2条に規定する設置認可の基
本方針に従い、事業化の必要性を審査するものとする。
2 市長は審査の結果を「児童福祉施設(保育所)設置認可事前相談結果通知書」
(第2号様式)によ
り申請者に通知するものとする。
(事前協議)
第 21 条 市長は審査の結果、事業化の必要性を認めた場合、事業計画書を添付した保育所設置認可事
前協議書(第3号様式)を提出させ、設置認可についての事前協議を行うものとする。ただし、本
市より補助金の交付を受けて保育所を整備しようとする者はこの限りではない。
2 事前協議は、
「保育所設置認可事前協議書」
(第3号様式)を指定された期日までに市長に提出し
て行うものとする。
3 市長は協議の結果を「保育所の設置認可に関する事前協議について(通知)
」
(第4号様式)によ
り申請者に通知するものとする。
第5章 認可及び認可内容変更手続
(設置認可申請)
第 22 条 認可保育所を設置しようとする法人は、児童福祉法施行規則第 37 条第2項に基づき、
「児童
福祉施設(保育所)設置認可申請書」
(第5号様式)に必要な書類を添付して、市長へ設置認可の
申請をするものとする。
2 区長は設置認可について、意見を付することができる。
(設置認可)
第 23 条 市長は、前条の規定に基づき申請された保育所の設置認可に関して、速やかにその内容を審
査し、認可の可否を申請者に対して通知しなければならない。
2 市長は審査の結果、当該保育所の設置経営を認可する場合は次の各号に掲げる設置経営主体ごと
に「児童福祉施設(保育所)設置認可通知書」により、申請者に通知するものとする。
(1) 社会福祉法人で、他に認可保育所を経営して1年以上の経験のあるも の(第6号様式)
(2) 社会福祉法人として新たに保育所を経営するもの及び他に認可保育所を経営して1年未満のも
の(第7号様式)
(3) 社会福祉法人以外で、他に認可保育所を経営して1年以上の経験のあるもの(第8号様式)
(4) 社会福祉法人以外で、新たに認可保育所を経営するもの及び他に認可保育所を経営して1年未
満のもの(第9号様式)
3 市長は審査の結果、当該保育所の設置経営を認可しない場合は「児童福祉施設(保育所)設置不
認可通知書」
(第 10 号様式)により、申請者に通知するものとする。
(内容変更の手続)
第 24 条 認可内容の変更をしようとする者は、児童福祉法施行規則第 37 条第5項及び第6項並びに
第 50 条の2に基づき「児童福祉施設(保育所)内容変更届」
(第 11 号様式)に必要な書類を添付
して、期限までに市長へ届け出なければならない。
2 市長は前項の届を受けたときは、
「児童福祉施設(保育所)内容変更届受理通知書」
(第 12 号様式)
により申請者に受理を通知するものとする。
(廃止又は休止に関する協議)
第 25 条 保育所の廃止又は休止を行おうとする者は、廃止又は休止をしようとする日以前、相当期間
22
の余裕をもって市長に協議しなければならない。
2 建物等について国又は市の補助がなされた保育所を廃止しようとするときは、あらかじめ文書を
もって市長あてに協議しなければならない。
(廃止又は休止の手続)
第 26 条 保育所を廃止又は休止しようとする者は児童福祉法施行規則第 38 条第2項に基づき、前条
に定める協議後、
「児童福祉施設(保育所)廃止(休止)承認申請書」
(第 13 号様式)に必要な書
類を添付して、市長に提出するものとする。
2 市長は、前項の申請を受けたときは、内容を審査のうえ、廃止又は休止を承認する場合は「児童
福祉施設(保育所)廃止(休止)承認通知書」
(第 14 号様式)により、承認しない場合は「児童福
祉施設(保育所)廃止(休止)不承認通知書」
(第 15 号様式)により、申請者に通知するものとす
る。
第6章 事業改善措置等
(改善命令等)
第 27 条 市長は、法第 46 条第3項の規定に基づき、設置認可を受けた保育所の設備又は運営が条例
等の関係法令が規定する水準に達しない場合には、設置者に対して期限を定めて必要な改善を勧告
し、さらに設置者がその勧告に従わず、かつ、児童の福祉に有害であると認められるときは、期限
を定めて必要な改善を命ずることができる。
(事業の停止)
第 28 条 市長は、保育所設置者が前条の改善命令に従わないときは、法第 46 条第4項の規定に基づ
き、本市児童福祉審議会の意見を聴き、設置者に対してその保育所の事業の停止を命ずることがで
きる。
(設置認可の取消し)
第 29 条 市長は、保育所設置者が前条の事業停止命令に従わず、他の方法により運営の適正を期しが
たいときは、法第 58 条に基づき認可の取り消しを行うことができる。
第7章 その他
(その他)
第 30 条 保育所の設置認可に関して必要な事項は、
この要綱及び次に掲げる通知等によるほかこども
青少年局長が別に定める。
(1) 小規模保育所の設置認可等について(平成 12 年3月 30 日児発第 296 号)
(2) 夜間保育所の設置認可等について(平成 12 年3月 30 日児発第 298 号)
附 則
この要綱は、平成 18 年1月 24 日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 18 年2月 24 日から施行する。ただし、第 30 条の改正規定は平成 18 年4月1日
から施行する。
附 則
この要綱は、平成 18 年6月5日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 19 年4月 10 日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 20 年3月 26 日から施行する。
附 則
23
この要綱は、平成 21 年3月 18 日から施行する。ただし、第7条、第 11 条の改正規定は、平成 21
年4月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 22 年1月 21 日から施行する。
附 則
この要綱は、平成 23 年1月 31 日から施行する。
附 則
(施行期日)
1 この要綱は、平成 24 年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この要綱の施行の際現に存する保育所及び平成 25 年3月 31 日までに設置認可される保育所につ
いては、当分の間、この要綱による改正後の横浜市民間保育所設置認可等要綱第6条第1号に定め
る乳児室又はほふく室の基準設備・面積等は、同号中「3.3 ㎡」とあるのは「2.475 ㎡」とする。
附 則
この要綱は、平成 25 年4月1日から施行する。
24
横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例(抜粋)
制
第1章
定
平成 24 年 12 月横浜市条例第 60 号
総則
(趣旨)
第1条
この条例は、児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号。以下「法」という。)第 45 条第
1項の規定に基づき、児童福祉施設(都道府県が設置するものを除く。以下同じ。)の設備
及び運営に関する基準(第3条及び第4条において「最低基準」という。)を定めるものと
する。
(定義)
第2条
この条例における用語の意義は、法の例による。
(最低基準の目的)
第3条
最低基準は、児童福祉施設に入所している者が、明るく衛生的な環境において、素養
があり、かつ、適切な訓練を受けた職員(児童福祉施設の長を含む。以下同じ。)の指導に
より、心身ともに健やかにして、社会に適応するように育成されることを目的とする。
(最低基準の向上)
第4条
市長は、最低基準を常に向上させるよう努めるとともに、横浜市児童福祉審議会条例
(平成 12 年2月横浜市条例第5号)第1条第2項の横浜市児童福祉審議会の意見を聴き、そ
の監督に属する児童福祉施設に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるよ
うに勧告することができる。
2
児童福祉施設は、最低基準を超えて、常にその設備及び運営を向上させなければならない。
3
最低基準を超えて、設備を有し、又は運営をしている児童福祉施設においては、最低基準
を理由としてその設備又は運営を低下させてはならない。
(児童福祉施設の一般原則)
第5条
児童福祉施設には、法に定めるそれぞれの施設の目的を達成するために必要な設備を
設けなければならない。
2
児童福祉施設の構造設備は、採光、換気その他の入所している者の保健衛生及びその者に
対する危害防止に十分な考慮を払って設けられなければならない。
3
児童福祉施設においては、入所している者の人権に十分配慮するとともに、一人一人の人
格を尊重して、その運営を行わなければならない。
4
児童福祉施設の運営に当たっては、地域社会との交流及び連携を図り、児童の保護者及び
地域社会に対し、当該運営の内容を適切に説明するよう努めなければならない。
5
児童福祉施設においては、その運営の内容について自ら評価を行い、その結果を公表する
よう努めなければならない。
(非常災害の対策)
第6条
児童福祉施設においては、消火器等の消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備
を設けるとともに、非常災害に対する具体的な計画を立て、これを踏まえた不断の注意及び
訓練をするよう努めなければならない。
2
前項の訓練のうち、避難及び消火に対する訓練は、少なくとも毎月1回行わなければなら
ない。
(児童福祉施設の設置者及び職員の一般的要件)
25
第7条
児童福祉施設の設置者は、横浜市暴力団排除条例(平成 23 年 12 月横浜市条例第 51
号)第2条第2号の暴力団、同条第4号の暴力団員等、同条第5号の暴力団経営支配法人等
又は同条例第7条の暴力団員等と密接な関係を有すると認められる者であってはならない。
2
児童福祉施設に入所している者の保護に従事する職員は、健全な心身を有し、豊かな人間
性及び倫理観を備え、児童福祉事業に熱意のある者であって、できる限り児童福祉事業の理
論及び実務について訓練を受けたものでなければならない。
(職員の知識及び技能の向上等)
第8条
児童福祉施設の職員は、常に自己研鑽に励み、法に定めるそれぞれの施設の目的を達
成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。
2
児童福祉施設においては、職員に対し、その資質の向上のための研修の機会を確保しなけ
ればならない。
(他の社会福祉施設を併せて設置するときの設備及び職員の基準)
第9条
児童福祉施設は、他の社会福祉施設と併せて設置されるときは、必要に応じ当該児童
福祉施設の設備及び職員の一部を当該社会福祉施設の設備及び職員と兼ねさせることができ
る。ただし、入所している者の居室及び各施設に特有の設備並びに入所している者の保護に
直接従事する職員については、この限りでない。
(入所した者を平等に取り扱う原則)
第 10 条
児童福祉施設においては、入所している者の国籍、信条、社会的身分又は入所に要す
る費用を負担するか否かによって、差別的な取扱いをしてはならない。
(虐待等の禁止)
第 11 条
児童福祉施設の職員は、入所中の児童に対し、法第 33 条の 10 各号に掲げる行為その
他当該児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。
(懲戒に係る権限の濫用禁止)
第 12 条
児童福祉施設の長は、入所中の児童に対し法第 47 条第1項本文の規定により親権を
行う場合であって懲戒するとき、又は同条第3項の規定により懲戒に関し当該児童の福祉の
ために必要な措置を採るときは、身体的苦痛を与え、人格を辱め、その他その権限を濫用し
てはならない。
(衛生管理等)
第 13 条
児童福祉施設に入所している者の使用する設備、食器等及び飲用に供する水について
は、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2
児童福祉施設においては、感染症及び食中毒が発生し、又はまん延しないように必要な措
置を講ずるよう努めなければならない。
3
児童福祉施設(助産施設、保育所及び児童厚生施設を除く。)においては、入所している
者の希望等を勘案し、身体の清潔を維持することができるよう、適切に入所している者を入
浴させ、又は清しきしなければならない。
4
児童福祉施設には、必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、その管理を適正に行
わなければならない。
(食事)
第 14 条
児童福祉施設(助産施設を除く。)に入所している者に食事を提供するときは、当該
児童福祉施設内で調理する方法(第9条の規定により、当該児童福祉施設の調理室を兼ねて
いる他の社会福祉施設の調理室において調理する方法を含む。)により行わなければならな
い。
26
2
児童福祉施設に入所している者に食事を提供するときは、その献立は、できる限り変化に
富み、入所している者の健全な発育に必要な栄養量を含有するものでなければならない。
3
食事は、前項の規定によるほか、食品の種類及び調理方法について栄養並びに入所してい
る者の身体的状況及び嗜好を考慮したものでなければならない。
4
調理は、あらかじめ作成された献立に従って行わなければならない。ただし、少数の児童
を対象として家庭的な環境の下で調理するときは、この限りでない。
5
児童福祉施設においては、児童の健康な生活の基本としての食を営む力の育成に努めなけ
ればならない。
(入所した者及び職員の健康診断)
第 15 条
児童福祉施設(児童厚生施設及び児童家庭支援センターを除く。次項及び第3項にお
いて同じ。)の長は、入所した者に対し、入所時の健康診断、少なくとも1年に2回の定期
健康診断及び臨時の健康診断を学校保健安全法(昭和 33 年法律第 56 号)に規定する健康診
断に準じて行わなければならない。
2
児童福祉施設の長は、前項の規定にかかわらず、次の表の左欄に掲げる健康診断が行われ
た場合であって、当該健康診断がそれぞれ同表の右欄に掲げる健康診断の全部又は一部に相
当すると認められるときは、同欄に掲げる健康診断の全部又は一部を行わないことができる。
この場合において、児童福祉施設の長は、それぞれ同表の左欄に掲げる健康診断の結果を把
握しなければならない。
児童相談所等における児童の入所前の健康診断
入所した児童に対する入所時の健康診断
児童が通学する学校における健康診断
定期又は臨時の健康診断
3
第1項の健康診断をした医師は、その結果に関し必要な事項を母子健康手帳又は入所した
者の健康を記録する表に記入するとともに、必要に応じ入所の措置又は助産の実施、母子保
護の実施若しくは保育の実施の解除又は停止その他の必要な手続を行うことを児童福祉施設
の長に勧告しなければならない。
4
児童福祉施設の職員の健康診断に当たっては、特に入所している者の食事を調理する者に
ついて綿密な注意を払わなければならない。
(給付金として支払を受けた金銭の管理)
第 16 条
乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設又は児童自立支援
施設の設置者が、入所中の児童に係る児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23
年厚生省令第 63 号。以下「省令」という。)の規定により厚生労働大臣が定める給付金(以
下この条において「給付金」という。)の支給を受けたときは、給付金として支払を受けた
金銭を次に掲げるところにより管理しなければならない。
(1)
当該児童に係る当該金銭及びこれに準ずるもの(これらの運用により生じた収益を含む。
以下この条において「児童に係る金銭」という。)をその他の財産と区分すること。
(2)
児童に係る金銭を給付金の支給の趣旨に従って用いること。
(3)
児童に係る金銭の収支の状況を明らかにする帳簿を整備すること。
(4)当該児童が退所した場合には、速やかに児童に係る金銭を当該児童に取得させること。
(児童福祉施設の管理規程)
第 17 条
児童福祉施設においては、次に掲げる事項のうち必要な事項についての規程を設けな
ければならない。
(1)
入所する者の援助に関する事項
(2)
その他施設の管理についての重要事項
27
(児童福祉施設に備える帳簿)
第 18 条
児童福祉施設には、職員、財産、収支及び入所している者の処遇の状況を明らかにす
る帳簿を整備しておかなければならない。
(秘密保持等)
第 19 条
児童福祉施設の職員は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族
の秘密を漏らしてはならない。
2
児童福祉施設においては、職員であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利
用者又はその家族の秘密を漏らすことがないように必要な措置を講じなければならない。
(苦情への対応)
第 20 条
児童福祉施設においては、その行った援助に関する入所している者又はその保護者等
からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口の設置その他の
必要な措置を講じなければならない。
2
乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、情緒障害児短期治療施
設及び児童自立支援施設においては、前項の必要な措置として苦情の公正な解決を図るため
に、苦情の解決に当たってこれらの施設の職員以外の者を関与させなければならない。
3
児童福祉施設においては、その行った援助に関し、当該助産の実施、母子保護の実施又は
保育の実施、措置等に係る都道府県又は市町村(特別区を含む。以下同じ。)からの指導又
は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4
児童福祉施設においては、社会福祉法(昭和 26 年法律第 45 号)第 83 条の運営適正化委員
会が行う同法第 85 条第1項の規定による調査にできる限り協力しなければならない。
第5章
保育所
(設備の基準)
第 42 条
(1)
保育所の設備の基準は、次のとおりとする。
乳児又は満2歳に満たない幼児を入所させる保育所には、乳児室又はほふく室、医務室、
調理室及び便所を設けること。
(2)
乳児室又はほふく室の面積は、乳児又は前号の幼児1人につき 3.3 平方メートル以上と
すること。
(3)
乳児室又はほふく室には、保育に必要な用具を備えること。
(4)
満2歳以上の幼児を入所させる保育所には、保育室又は遊戯室、屋外遊戯場(市長が特
に認めた場合にあっては、保育所の付近にある屋外遊戯場に代わるべき場所を含む。次号
及び附則第7項において同じ。)、調理室及び便所を設けること。
(5)
保育室又は遊戯室の面積は前号の幼児1人につき 1.98 平方メートル以上、屋外遊戯場の
面積は当該幼児1人につき 3.3 平方メートル以上とすること。
(6)
保育室又は遊戯室には、保育に必要な用具を備えること。
(7)
乳児室、ほふく室、保育室又は遊戯室(以下この号において「保育室等」という。)を
2階に設ける建物はア、イ及びカに掲げる要件に、保育室等を3階以上に設ける建物はイ
からクまでに掲げる要件に該当するものとすること。
ア
建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)第2条第9号の2の耐火建築物又は同条第9号
の3の準耐火建築物(同号ロに該当するものを除く。)であること。
イ
保育室等が設けられている次の表の左欄に掲げる階に応じ、同表の中欄に掲げる区分
ごとに、それぞれ同表の右欄に掲げる施設又は設備が1以上設けられていること。
28
階
2階
区分
常用
避難用
施設又は設備
1
屋内階段
2
屋外階段
1
建築基準法施行令(昭和 25 年政令第 338 号)第 123 条第1項各号又
は第3項各号に規定する構造の屋内階段。ただし、同条第1項の場合
においては、当該階段の構造は、建築物の1階から2階までの部分に
限り、屋内と階段室とは、バルコニー又は付室を通じて連絡すること
とし、かつ、同条第3項第2号、第3号及び第9号を満たすものとす
る。
2
待避上有効なバルコニー
3
建築基準法第2条第7号の2の準耐火構造の屋外傾斜路又はこれに
準ずる設備
3階
常用
4
屋外階段
1
建築基準法施行令第 123 条第1項各号又は第3項各号に規定する構
造の屋内階段
避難用
2
屋外階段
1
建築基準法施行令第 123 条第1項各号又は第3項各号に規定する構
造の屋内階段。ただし、同条第1項の場合においては、当該階段の構
造は、建築物の1階から3階までの部分に限り、屋内と階段室とは、
バルコニー又は付室を通じて連絡することとし、かつ、同条第3項第
2号、第3号及び第9号を満たすものとする。
2
建築基準法第2条第7号の耐火構造の屋外傾斜路又はこれに準ずる
設備
4階
常用
3
屋外階段
1
建築基準法施行令第 123 条第1項各号又は第3項各号に規定する構
以上
造の屋内階段
2
避難用
ウ
建築基準法施行令第 123 条第2項各号に規定する構造の屋外階段
建築基準法施行令第 123 条第2項各号に規定する構造の屋外階段
イに掲げる施設及び設備が避難上有効な位置に設けられ、かつ、保育室等の各部分か
らその一に至る歩行距離が 30 メートル以下となるように設けられていること。
エ
保育所の調理室(次に掲げる要件のいずれかに該当するものを除く。)以外の部分と
当該調理室の部分が建築基準法第2条第7号の耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法
施行令第 112 条第1項の特定防火設備で区画されていること。この場合において、換気、
暖房又は冷房の設備の風道が、当該床若しくは壁を貫通する部分又はこれに近接する部
分に防火上有効にダンパーが設けられていること。
(ア)
スプリンクラー設備その他これに類するもので自動式のものが設けられていること。
(イ)
調理用器具の種類に応じて有効な自動消火装置が設けられ、かつ、調理室の外部へ
の延焼を防止するために必要な措置が講じられていること。
オ
保育所の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料にしていること。
カ
保育室等その他乳幼児が出入りし、又は通行する場所に、乳幼児の転落事故を防止す
る設備が設けられていること。
29
キ
非常警報器具又は非常警報設備及び消防機関へ火災を通報する設備が設けられている
こと。
ク
保育所のカーテン、敷物、建具等で可燃性のものについて防炎処理が施されているこ
と。
(設備の基準の特例)
第 43 条
次に掲げる要件を満たす保育所は、第 14 条第1項の規定にかかわらず、当該保育所
に入所している満3歳以上の幼児に対する食事の提供について、当該保育所外で調理し、搬
入する方法により行うことができる。この場合において、当該保育所は、当該食事の提供に
ついて当該方法によることとしてもなお当該保育所において行うことが必要な調理のための
加熱、保存等の調理機能を有する設備を備えるものとする。
(1)
幼児に対する食事の提供の責任が当該保育所にあり、その管理者が、衛生面、栄養面等
の業務上必要な注意を果たし得るような体制及び調理業務の受託者との契約内容が確保さ
れていること。
(2)
当該保育所又は横浜市の栄養士により献立等について栄養の観点からの指導が受けられ
る体制にあることその他栄養士による必要な配慮が行われること。
(3)
調理業務の受託者を、当該保育所における給食の趣旨を十分に認識し、衛生面、栄養面
等において調理業務を適切に遂行できる能力を有する者とすること。
(4)
幼児の年齢及び発達の段階並びに健康状態に応じた食事の提供、アレルギー、アトピー
等への配慮、必要な栄養素量の給与等により幼児の食事の内容、回数及び時機に適切に応
じることができること。
(5)
食を通じた乳幼児の健全育成を図る観点から、乳幼児の発育及び発達の過程に応じて食
に関し配慮すべき事項を定めた食育に関する計画に基づき、食事を提供するよう努めるこ
と。
(職員)
第 44 条
保育所には、保育士、嘱託医及び調理員を置かなければならない。ただし、調理業務
の全部を委託する施設にあっては、調理員を置かないことができる。
2
保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上、満1歳以上満3歳に満たない幼児おお
むね6人につき1人以上、満3歳以上満4歳に満たない幼児おおむね 20 人につき1人以上
(認定こども園(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律
(平成 18 年法律第 77 号。以下「就学前保育等推進法」という。)第7条第1項の認定こど
も園をいう。)である保育所(以下この項において「認定保育所」という。)にあっては、
幼稚園(学校教育法の規定による幼稚園をいう。以下同じ。)と同様に1日に4時間程度利
用する幼児(以下この項において「短時間利用児」という。)おおむね 35 人につき1人以上、
1日に8時間程度利用する幼児(以下この項において「長時間利用児」という。)おおむね
20 人につき1人以上)、満4歳以上の幼児おおむね 30 人につき1人以上(認定保育所にあ
っては、短時間利用児おおむね 35 人につき1人以上、長時間利用児おおむね 30 人につき1
人以上)とする。ただし、2人を下ることはできない。
(保育時間)
第 45 条
保育所における保育時間は、1日につき8時間を原則とし、乳幼児の保護者の労働時
間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長がこれを定める。
(保育の内容)
第 46 条
保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容
30
については、省令の規定により厚生労働大臣が定める指針に従うものとする。
(業務の質の評価等)
第 47 条
保育所における業務の質の評価等については、第 32 条の規定を準用する。この場合
において、同条中「第 37 条」とあるのは、「第 39 条」と読み替えるものとする。
(保護者との連絡)
第 48 条
保育所の長は、常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等
について当該保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。
(公正な選考)
第 49 条
就学前保育等推進法第 10 条第1項第4号の私立認定保育所は、就学前保育等推進法
第 13 条第2項の規定により読み替えられた法第 24 条第3項の規定により当該私立認定保育
所に入所する児童を選考するときは、公正な方法により行わなければならない。
(利用料)
第 50 条
法第 56 条第3項の規定による徴収金及び就学前保育等推進法第 13 条第4項の保育料
(以下この条において「徴収金等」という。)以外に保育所が徴収金等に係る乳幼児につい
て提供するサービス(当該徴収金等を支払う保護者等の選定により提供されるものを除く。)
に関し当該保護者等から利用料の支払を受ける場合にあっては、当該利用料の額は、当該サ
ービスの実施に要する費用を勘案し、かつ、当該保護者等の家計に与える影響を考慮して定
めなければならない。
附
則
(施行期日)
1
この条例は、平成 25 年4月1日から施行する。
(経過措置)
5
この条例の施行の日前から存する保育所の建物(同日以後に全面的に改築されたものを除
く。)に対する第 42 条第2号の規定の適用については、当分の間、同号中「3.3 平方メート
ル」とあるのは、「2.475 平方メートル」とする。
(特例幼保連携保育所の特例)
6
認定こども園の要件を定める条例(平成 18 年神奈川県条例第 65 号)第3条各号に掲げる
要件を満たす運営を行うために設置後相当の期間を経過した幼稚園(その運営の実績等によ
り適正な運営が確保されていると認められるものに限る。)と幼保連携施設(就学前保育等
推進法第3条第3項の幼保連携施設をいう。以下同じ。)を構成するように保育所を新たに
設置し、又は移転させる場合における当該保育所(以下「特例幼保連携保育所」という。)
の保育室又は遊戯室(これらを満3歳以上の幼児の保育の用に供するものに限る。)につい
ては、当該幼保連携施設の園舎の面積(乳児又は満2歳に満たない幼児の保育の用に供する
乳児室、ほふく室その他の施設設備の面積及び満2歳以上満3歳に満たない幼児の保育の用
に供する保育室、遊戯室その他の施設設備の面積を除く。)が次の表の左欄に掲げる学級数
の区分に応じて、それぞれ同表の右欄に掲げる面積以上であるときは、当分の間、第 42 条第
5号の規定を適用しないことができる。
学級数
7
面
積
1学級
180 平方メートル
2学級以上
320+100×(学級数-2)平方メートル
特例幼保連携保育所の屋外遊戯場については、当該特例幼保連携保育所が構成する幼保連
31
携施設の屋外遊戯場及び運動場の面積が、次の表の左欄に掲げる学級数の区分に応じて、そ
れぞれ同表の右欄に掲げる面積と満2歳以上満3歳に満たない幼児につき第 42 条第5号の
規定により算定した面積とを合算した面積以上であるときは、当分の間、同号の規定を適用
しないことができる。
学級数
8
面
積
2学級以下
330+30×(学級数-1)平方メートル
3学級以上
400+80×(学級数-3)平方メートル
特例幼保連携保育所であって、満3歳以上の幼児につき第 44 条第2項に規定する数の保育
士を確保することが困難であるものに対する同項の規定(満3歳以上の幼児に関する部分に
限る。)の適用については、当分の間、幼稚園の教員免許状を有する当該特例幼保連携保育
所が構成する幼保連携施設の職員(当該特例幼保連携保育所の設置又は移転の後に新たに採
用された者を除く。)であって、保育士となる資格の取得に努めており、その意欲、適性及
び能力等を考慮して市長が適当であると承認したものは、保育士とみなす。
9
前項の規定による市長の承認の有効期間は、その承認をした日から3年とする。
10
前項の規定にかかわらず、附則第8項の規定による市長の承認については、当分の間、相
当期間にわたり保育士を確保することが困難である場合に限り、その有効期間を6年とする
ことができる。
11
附則第6項から前項までの規定は、認定こども園の要件を定める条例第3条各号に掲げる
要件を満たす運営を行うために設置後相当の期間を経過した保育所(その運営の実績等によ
り適正な運営が確保されていると認められるものに限る。)と幼保連携施設を構成するよう
に幼稚園を新たに設置し、又は移転させる場合における当該保育所について準用する。この
場合において、附則第8項中「当該特例幼保連携保育所の」とあるのは、「当該保育所と幼
保連携施設を構成する幼稚園の」と読み替えるものとする。
32
児童福祉法(抜粋)
昭和 22 年 12 月 12 日
法 律 第
注
164 号
平成 25 年6月 14 日法律第 44 号改正現在
〔児童福祉施設の設置〕
第 35 条
国は、政令の定めるところにより、児童福祉施設(助産施設、母子生活支援施設及び
保育所を除く。)を設置するものとする。
②
都道府県は、政令の定めるところにより、児童福祉施設を設置しなければならない。
③
市町村は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項
を都道府県知事に届け出て、児童福祉施設を設置することができる。
④
国、都道府県及び市町村以外の者は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事
の認可を得て、児童福祉施設を設置することができる。
⑤
児童福祉施設には、児童福祉施設の職員の養成施設を附置することができる。
⑥
市町村は、児童福祉施設を廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止又は休止の日
の1月前までに、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
⑦
国、都道府県及び市町村以外の者は、児童福祉施設を廃止し、又は休止しようとするとき
は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の承認を受けなければならない。
〔保育所〕
第 39 条
保育所は、日日保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育するこ
とを目的とする施設とする。
②
保育所は、前項の規定にかかわらず、特に必要があるときは、日日保護者の委託を受けて、
保育に欠けるその他の児童を保育することができる。
〔私立児童福祉施設に対する補助〕
第 56 条の2
都道府県及び市町村は、次の各号に該当する場合においては、第 35 条第4項の
規定により、国、都道府県及び市町村以外の者が設置する児童福祉施設について、その新設
(社会福祉法第 31 条第1項の規定により設立された社会福祉法人が設置する児童福祉施設
の新設に限る。)、修理、改造、拡張又は整備(以下「新設等」という。)に要する費用の
4分の3以内を補助することができる。ただし、1の児童福祉施設について都道府県及び市
町村が補助する金額の合計額は、当該児童福祉施設の新設等に要する費用の4分の3を超え
てはならない。
(1)
その児童福祉施設が、社会福祉法第三十一条第一項 の規定により設立された社会福祉法
人、日本赤十字社又は公益社団法人若しくは公益財団法人の設置するものであること。
(2)
その児童福祉施設が主として利用される地域において、この法律の規定に基づく障害児
入所給付費の支給、入所させる措置又は保育の実施等を必要とする児童、その保護者又は
妊産婦の分布状況からみて、同種の児童福祉施設が必要とされるにかかわらず、その地域
に、国、都道府県又は市町村の設置する同種の児童福祉施設がないか、又はあってもこれ
が十分でないこと。
33
②
前項の規定により、児童福祉施設に対する補助がなされたときは、厚生労働大臣、都道府
県知事及び市町村長は、その補助の目的が有効に達せられることを確保するため、当該児童
福祉施設に対して、第 46 条及び第 58 条に規定するもののほか、次に掲げる権限を有する。
(1)
その児童福祉施設の予算が、補助の効果をあげるために不適当であると認めるときは、
その予算について必要な変更をすべき旨を指示すること。
(2)
その児童福祉施設の職員が、この法律若しくはこれに基づく命令又はこれらに基づいて
する処分に違反したときは、当該職員を解職すべき旨を指示すること。
③
国庫は、第1項の規定により都道府県が障害児入所施設又は児童発達支援センターについ
て補助した金額の3分の2以内を補助することができる。
〔大都市等の特例〕
第 59 条の4
この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地
方自治法第 252 条の 19 第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第 252 条の
22 第1項の中核市(以下「中核市」という。)並びに児童相談所を設置する市として政令で
定める市(以下「児童相談所設置市」という。)においては、政令で定めるところにより、
指定都市若しくは中核市又は児童相談所設置市(以下「指定都市等」という。)が処理する
ものとする。この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関す
る規定として指定都市等に適用があるものとする。
(以下省略)
34
児童福祉法施行規則(抜粋)
昭和 22 年3月 31 日
厚 生 省 令 第 11 号
注
平成 25 年1月 18 日厚生労働省令第4号改正現在
〔児童福祉施設の設置認可の申請〕
第 37 条
法第 35 条第3項に規定する厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
(1)
名称、種類及び位置
(2)
建物その他設備の規模及び構造並びにその図面
(3)
運営の方法
(3)の2
経営の責任者及び福祉の実務に当る幹部職員の氏名及び経歴
(4)
収支予算書
(5)
事業開始の予定年月日
②
法第 35 条第4項の認可を受けようとする者は、前項各号に掲げる事項を具し、これを都道
府県知事に申請しなければならない。
③
前項の申請をしようとする者は、次に掲げる書類を提出しなければならない。
(1)
設置する者の履歴及び資産状況を明らかにする書類
(2)
保育所を設置しようとする者が法人である場合にあっては、その法人格を有することを
証する書類
(3)
④
法人又は団体においては定款、寄附行為その他の規約
法第 35 条第3項の届出を行った市町村は、第1項第2号若しくは第3号に掲げる事項又は
経営の責任者若しくは福祉の実務に当たる幹部職員を変更しようとするときは、あらかじめ、
都道府県知事に届け出なければならない。
⑤
法第 35 条第3項の届出を行った市町村又は同条第四項の認可を受けた者は、第1項第1号
又は第3項第2号に掲げる事項に変更があつたときは、変更のあつた日から起算して1月以
内に、都道府県知事に届け出なければならない。
⑥
法第 35 条第4項の認可を受けた者は、第1項第2号若しくは第3号に掲げる事項又は経営
の責任者若しくは福祉の実務に当たる幹部職員を変更しようとするときは、都道府県知事に
あらかじめ届け出なければならない。
35
○
厚生労働省関係通知(抜粋)
(1)児童福祉施設最低基準の一部改正について・・・・・・・・・・・・・・・・
37
(2)児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令の施行について・・・・・・・
42
(3)社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針に
ついて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
44
(4)保育所における調理業務の委託について・・・・・・・・・・・・・・・・・
47
(5)小規模保育所の設置認可等について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
49
( 6 )「 小 規 模 保 育 所 の 設 置 認 可 等 に つ い て 」 の 取 扱 い に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
51
(7)保育所分園の設置運営について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
52
(8)幼稚園と保育所の施設の共有化等に関する指針について・・・・・・・・・・
55
(9)保育所運営費の経理等について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
57
( 10)「 保 育 所 運 営 費 の 経 理 等 に つ い て 」 の 取 扱 い に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
65
( 11)「 児 童 福 祉 法 に よ る 保 育 所 運 営 費 国 庫 負 担 金 に つ い て 」 通 知 の 施 行 に つ い て ・
67
36
厚生労働省通知
○児童福祉施設最低基準の一部改正について
平 成 14 年 12 月 25 日 雇 児 発 第 1225008 号
各都道府県・各指定都市・各中核市民生主
管 部 (局 )長 宛
厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知
児童福祉施設の整備充実については、かねてより格別の御配慮をいただいているところで
あるが、今般、別紙のとおり児童福祉施設最低基準の一部を改正する省令(平成14年12
月25日厚生労働省令第168号)が公布され、平成15年1月1日より施行されることと
なったところである。
保育所の設置基準については、「児童福祉施設最低基準の一部改正について」(昭和43
年児発第19号厚生省児童家庭局長通知)により行われているところであるが、今般の省令
改正に伴い、同通知を廃止し、新たに下記のとおり定め、平成15年1月1日から適用する
こととしたので、御留意の上、関係方面への周知方御配慮願いたい。
なお、この通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項に規定
する技術的な助言である。
記
第1
1
改正の要点及び趣旨
保育所の整備に当たっては、昭和42年に児童福祉施設最低基準(昭和23年厚生省
令第63号。以下「設備運営基準」という。)第32条が改正されて以来、一定の防災
上 の 構 造 設 備 を 具 備 す る 場 合 に は 、保 育 室 又 は 遊 戯 室 を 2 階 以 上 に 設 け ら れ る こ と と し
ているところであるが、保育所設置に係る制度改正、都市部等における保育需要の高ま
り等を受け、保育室及び遊戯室のほか、乳児室及びほふく室を2階以上に設ける事例や
需要が増加していることにかんがみ、保育所における火災事例の分析、防災関係規制の
合理化等を踏まえ、保育所の設備基準を改正することとしたこと。
2
今回の改正は、従前の保育所の設備基準の有する安全性の水準を前提としつつ、保育
所設置に係る多様な選択肢を認めるものであること。
第2
1
保育所の設備基準について(設備運営基準第32条第8号)
総則
(1)乳児室、ほふく室、保育室又は遊戯室(以下「保育室等」という。)を1階に設け
る場合については、従前と変わりないこと。
(2)保育室等は、特別の理由のない場合は、1階に設けることが望ましいこと。
なお、児童福祉施設の建物等については、設備運営基準に適合し、建築基準法等の
関 係 諸 規 定 に 適 合 す る 必 要 が あ る こ と は 言 う ま で も な い と こ ろ で あ る が 、特 に 保 育 室
等 を 2 階 以 上 に 設 け る 場 合 は 、乳 幼 児 の 特 殊 性 に か ん が み 、防 災 設 備 の 一 層 の 向 上 に
努めるとともに、設備運営基準第6条による避難訓練の実施、消防機関の協力の確保
等に万全を期するよう指導されたいこと。
ま た 、保 育 室 等 に 火 気 を 使 用 す る 設 備 又 は 器 具 が 設 け ら れ て い る 場 合 は 、階 数 に か
か わ ら ず 、設 備 運 営 基 準 第 6 条 第 1 項 に 基 づ き 、乳 幼 児 の 火 遊 び 防 止 の た め に 必 要 な
進入防止措置を講じるよう努めること。
(3)保育室等を2階以上の複数階に亘り設ける場合の基準については、その保育所の構
造設備のすべてについて最も高い階に設ける場合の基準が適用されること。
37
(4)保育室等を1階に設ける場合や屋上に屋外遊戯場を設ける場合においても、2方向
避難の趣旨を踏まえ、通常の歩行経路のすべてに共通の重複区間があるときにおける
当該重複区間の長さに配慮されたいこと。
2
保育室等を2階に設ける場合の要件については、次の点を留意されたいこと。
(1)イについて
保育所の建物は、建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第9号の2に規
定 す る 耐 火 建 築 物 又 は 同 条 第 9 号 の 3 に 規 定 す る 準 耐 火 建 築 物( 同 号 ロ に 該 当 す る も
のを除く。)であることを要し、従来の簡易耐火建築物等に相当する同号ロに規定す
る準耐火建築物によることは認められないこと。
(2)ロについて
(ア)階段については、常用の階段として、屋内階段又は屋外階段を1以上設ける必要
があること。
また、避難用の階段として、屋内階段、待避上有効なバルコニー、屋外傾斜路若
しくはこれに準ずる設備又は屋外階段を1以上設ける必要があること。
(イ)(ア)の避難用の屋内階段は、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)
第123条第1項各号又は同条第3項各号に規定する構造としなければならない
こと。ただし、建築基準法施行令第123条第1項の場合は、併せて同条第3項第
2号、第3号及び第9号を満たす特別避難階段に準じた構造とする必要があるこ
と。
(ウ)(イ)の特別避難階段に準じた屋内階段の設備は、屋内と階段室との間に階段室
への煙の直接的な侵入を防ぐための次の要件を満たすバルコニー又は付室を有す
るものであること。この場合、バルコニー又は付室は、保育室等が設けられている
階と避難階との間にある全ての階に設置されていること。
・バルコニー及び付室は、階段室以外の屋内に面する壁に出入口以外の開口部を設
けないこととし、開口部を除き、耐火構造の壁で囲むこと。
・付室の天井及び壁の室内に面する部分は、仕上げを不燃材料でし、かつ、その下
地を不燃材料で造ること。
・屋内からバルコニー又は付室に通ずる出入口には建築基準法施行令第112条第
14項第2号に規定する構造の特定防火設備を設けること。
(エ)待避上有効なバルコニーは、「都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律
等 の 施 行 に つ い て 」( 平 成 5 年 住 指 発 第 2 2 5 号 ・ 住 街 発 第 9 4 号 建 設 省 建 築 指 導
課長、市街地建築課長通知)等を踏まえ、次の要件を満たす構造とする必要がある
こと。
・バルコニーの床は準耐火構造とすること。
・バルコニーは十分に外気に開放すること。
・バルコニーの待避に利用する各部分から2m以内にある当該建築物の外壁は準耐
火構造とし、開口部がある場合は防火設備とすること。
・屋内からバルコニーに通じる出入口の戸の幅は0.75m以上、高さは1.8m
以上、下端の床面からの高さは0.15m以下とすること。
・バルコニーの待避に利用する部分の面積は、その階の保育室等の面積の概ね1/
8以上とし、幅員概ね3.5m以上の道路又は空地に面すること。
な お 、待 避 上 有 効 な バ ル コ ニ ー は 、建 築 基 準 法 上 の 直 通 階 段 に は 該 当 し な い た め 、
建築基準法施行令第120条及び第121条に基づき、原則として保育室等から
50m以内に直通階段が設置されていなければならないこと。
38
(オ)待避上有効なバルコニーは、一時的に待避し、消防隊による救助も期待するもの
で あ り 、特 に 設 備 運 営 基 準 第 6 条 に よ る 避 難 訓 練 の 実 施 、消 防 機 関 の 協 力 の 確 保 等
に万全を期するよう指導されたいこと。
(カ)屋外傾斜路に準ずる設備とは、非常用滑り台をいうものであること。
(キ)屋外傾斜路は建築基準法第2条第7号の2に規定する準耐火構造とし、かつ、乳
幼児の避難に適した構造とする必要があること。
(ク)屋外傾斜路、これに準ずる設備及び屋外階段は、十分緩やかな傾斜とし、踊場の
面積、手すりの構造、地上に接する部分の状況等について、乳幼児の避難に際して
転倒、転落等の事故の生じないよう安全確保に留意されたいこと。
(3)へについて
保育室等、廊下、便所、テラス等乳幼児が通行、出入りする場所には、乳幼児の転
落を防止するため金網、柵等を設け、又は窓の開閉を乳幼児が行なえないようにする
等の設備が必要であること。
また、階段については、乳幼児が1人で昇降しないよう降り口に乳幼児が開閉でき
な い 柵 を 設 け る 等 、乳 幼 児 の 転 落 防 止 に 十 分 留 意 す る ほ か 、乳 幼 児 が 通 常 出 入 し な い
事 務 所 等 の 場 所 に つ い て も 、誤 っ て 乳 幼 児 が 立 ち 入 る こ と の な い よ う 留 意 す る よ う 指
導されたいこと。
3
保育室等を3階に設ける場合の要件については、次の点を留意されたいこと。
(1)ロについて
(ア)階段については、常用の階段として、屋内階段又は屋外階段を1以上設ける必要
があること。
また、避難用の階段として、屋内階段、屋外傾斜路若しくはこれに準ずる設備又
は屋外階段を1以上設ける必要があること。
(イ)(ア)の常用の屋内階段については、建築基準法施行令第123条第1項各号又
は 同 条 第 3 項 各 号 に 規 定 す る 構 造 と し な け れ ば な ら な い こ と 。ま た 、避 難 用 の 屋 内 階
段 に つ い て は 、 2 の ( 2 ) (イ )及 び (ウ )と 同 様 で あ る こ と 。
(ウ)屋外傾斜路は建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造とすること。なお、乳
幼児の避難に適した構造とする必要があることに留意すること。
(2)ハについて
(ア)階段について、避難上有効な位置に設置されなければならないこととされている
の で 、階 段 を 複 数 の 保 育 室 等 の そ れ ぞ れ に 配 置 す る 等 に よ り 、一 方 の 階 段 附 近 で 火 災
が 発 生 し た 場 合 等 に 、他 の 階 段 が 使 用 で き な く な る よ う な 事 態 が 生 じ な い よ う 留 意 す
る必要があること。
(イ)保育室等からの迅速な避難に資するため保育室等から階段のうち1つの階段に至
る 距 離 は 、3 0 メ ー ト ル 以 下 と し な け れ ば な ら な い こ と 。こ の 場 合 、距 離 は 直 線 距 離
で な く 、歩 行 距 離 を い う も の で あ り 、実 際 の 測 定 は 、保 育 室 等 の 最 も 遠 い 部 分 か ら 行
なうこととなること。
(ウ)階段は、乳幼児の避難に適したものであることを要するので、踏面、けあげ、手
すり、踊場等が避難の際に、乳幼児の安全を確保し得るようなものであること。
(3)ニについて
(ア)類焼又は保育所内の火気を取り扱う調理室からの延焼を防止するため、保育所の
調理室以外の部分を調理室の部分から防火区画で区画すること。
ただし、調理室にスプリンクラー設備等又は外部への延焼防止措置を施した自動
消火装置が設置されている場合は、調理室以外の部分との防火区画を設けなくても
39
よいこと。この場合、設備運営基準第6条第1項に基づき、乳幼児の火遊び防止の
ために必要な進入防止措置を講じること。
な お 、保 育 所 の 調 理 室 以 外 の 部 分 を 当 該 建 物 の 保 育 所 以 外 の 部 分 か ら 防 火 区 画 で
区画することについては、建築基準法施行令第112条第13項の規定によるこ
と。
(イ)スプリンクラー設備については、消防法施行令(昭和36年政令第37号)第1
2 条 に 定 め る と お り と し 、ま た 、ス プ リ ン ク ラ ー 設 備 に 類 す る も の で 自 動 式 の も の
は 、「 パ ッ ケ ー ジ 型 自 動 消 火 設 備 の 性 能 及 び 設 置 の 基 準 に つ い て 」( 昭 和 6 3 年 消
防 予 第 1 3 6 号 消 防 庁 予 防 課 長 通 知 )に 規 定 す る パ ッ ケ ー ジ 型 自 動 消 火 装 置 等 と す
ること。
(ウ)(ア)の自動消火装置とは、対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火
気 器 具 等 の 取 扱 い に 関 す る 条 例 の 制 定 に 関 す る 基 準 を 定 め る 省 令( 平 成 1 4 年 総 務
省令第24号)第11条に定める「自動消火装置」をいうこと。
また、その構造は、調理用器具の種類に応じ、次に掲げる装置から適切なものを
選 択 し な け れ ば な ら な い こ と と し 、 外 部 へ の 延 焼 防 止 措 置 と し て 、「 火 災 予 防 条 例
(例)について」(昭和36年自消甲予発第73号消防庁長官通知)に基づき、不
燃材料で造った壁、柱、床及び天井で区画し、防火設備又は不燃材料(ガラスを除
く。)製の扉を設けることとすること。
・レンジ用簡易自動消火装置(「フード等用簡易自動消火装置の性能及び設置の基
準について」(平成5年消防予第331号消防庁予防課長通知)参照)
・フライヤー用簡易自動消火装置(同通知参照)
・レンジ・フライヤー用簡易自動消火装置(同通知参照)
・フード・レンジ用及びフード・フライヤー用簡易自動消火装置(同通知参照)
(エ)強火力の火気設備を設けた厨房は、建築基準法上火気使用室として取り扱われ得
ること。
(オ)防火区画は、耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法施行令第112条に規定す
る 特 定 防 火 設 備 で 区 画 す る こ と を 要 し 、し っ く い 壁 等 は 認 め ら れ な い こ と 。
(カ)暖房設備等の風道が壁等を貫通する部分又はこれに近接する部分には、当該部分
から出火を防止するため、有効にダンパーを設ける必要があること。
(4)ホについて
保育所の各室、廊下等の室内に面する部分の仕上げは、不燃材料でしなければなら
ないこと。
(5)ヘについて
2の(3)と同様であること。
(6)トについて
(ア)非常警報器具又は非常警報設備は、保育所内に火災の発生を報知する設備であっ
て、鐘、ベル等の設備を設ける必要があること。
( イ )消 防 機 関 等 へ 火 災 を 報 知 す る 設 備 と し て は 、電 話 が 設 け ら れ て い れ ば 足 り る こ と 。
(7)チについて
保育所内での火災の発生を防止するため、カーテン、敷物、建具等で可燃性のもの
に対しては、薬品による防炎処理を施すこと。
4
保育室等を4階以上に設ける場合の要件については、次の点を留意されたいこと。
(1)ロについて
(ア)階段については、常用の階段として、屋内階段又は屋外階段を1以上設ける必要
40
があること。
また、避難用の階段として、屋外階段を1以上設ける必要があること。
(イ)(ア)の階段は、屋内階段の場合は建築基準法施行令第123条第1項各号又は
同 条 第 3 項 各 号 に 規 定 す る 構 造 と し 、屋 外 階 段 の 場 合 は 、同 令 同 条 第 2 項 各 号 に 規
定する構造としなければならないこと。
(2)ハからチまでについて
3の(2)から(7)までと同様であること。
5
屋外遊戯場は、地上に設けるものが通例であるが、耐火建築物においては、屋上が利
用 で き る こ と に 伴 い 、用 地 が 不 足 す る 場 合 は 、地 上 に 利 用 可 能 な 場 所 が な い 場 合 に 限 り 、
屋上を屋外遊戯場として利用することも考えられること。ただし、屋外遊戯場の性格に
かんがみ、屋上に屋外遊戯場を設ける場合においては、設備運営基準第32条第6号の
規定によるほか、次の点につき十分指導されたいこと。
(1)保育所保育指針に示された保育内容の指導が、効果的に実施できるような環境とす
るよう配慮すること。
(2)屋上施設として、便所、水飲場等を設けること。
(3)防災上の観点から次の点に留意すること。
( ア ) 当 該 建 物 が 耐 火 建 築 物 の 場 合 に 限 り 、か つ 、職 員 、消 防 機 関 等 に よ る 救 出 に 際 し て
支障のない程度の階数の屋上であること。
(イ)屋上から地上又は、避難階に直通する避難用階段が設けられていること。
(ウ)屋上への出入口の扉は、特定防火設備に該当する防火戸であること。
(エ)油その他引火性の強いものを置かないこと。
(オ)屋上の周囲には金網を設けるものとし、その構造は上部を内側にわん曲させる等
乳幼児の転落防止に適したものとすること。
(カ)警報設備は屋上にも通ずるものとし、屋上から非常を知らせる設備についても配
慮すること。
(キ)消防機関との連絡を密にし、防災計画等について指導をうけること。
6
その他
(1)積雪地域において、屋外階段等外気に開放された部分を避難経路とする場合は、乳
幼児の避難に支障が生じないよう、必要な防護措置を講じること。
(2)人工地盤及び立体的遊歩道が、保育所を設置する建物の途中階に接続し、当該階が
建 築 基 準 法 施 行 令 第 1 3 条 の 3 に 規 定 す る 避 難 階( 直 接 地 上 へ 通 ず る 出 入 口 の あ る 階 )
と認められる場合にあっては、設備運営基準の適用に際して当該階を1階とみなして
差し支えないこと。この場合、建築主事と連携を図ること。
(3)既存の建物を改修して床面積が100㎡以上の保育所を設けようとする場合にあっ
ては、児童福祉法とは別に、建築基準法第87条に基づく用途変更の届け出が必要で
あること。
別紙
略
41
厚生労働省通知
○児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令の施行について
平 成 12 年 8 月 22 日 障 第 615 号 ・ 老 発 第 598 号 ・
児 発 第 707 号
各 都 道 府 県 知 事・各 指 定 都 市 市 長・各 中 核 市 市 長 宛
厚 生 省 大 臣 官 房 障 害 保 健 福 祉 部・老 人 保 健 福 祉 局 ・
児童家庭局長連名通知
先般、社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律(平成12年
法律第111号。以下「改正法」という。)が成立し、平成12年6月7日に施行されたこ
とに伴い、今般、児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令(平成12年厚生省令第1
12号。以下「改正省令」という。)が公布され、平成12年9月1日から施行されること
となったが、その実施に当たっては、下記の事項に留意するとともに、事業者等に対する周
知につき、特段の御配慮をお願いしたい。
な お 、事 業 者 等 が 苦 情 解 決 に 取 り 組 む に 当 た っ て の 具 体 的 な 方 法 に 関 す る 指 針 に つ い て は 、
「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針について(
」平
成 1 2 年 6 月 7 日 障 発 第 452 号 、社 援 第 1352 号 、老 発 第 514 号 、児 発 第 575 号 大 臣 官 房 障 害
保健福祉部長、社会・援護局長、老人保健福祉局長、児童家庭局長連名通知)により別途通
知されているので、留意されたい。
なお、この通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定
に基づく技術的な助言であることを申し添える。
記
1
苦情への対応に関する児童福祉施設最低基準等の一部改正について
(1)改正の趣旨
改正省令における苦情への対応に関する事項の改正の趣旨は、今般、改正法による改
正後の社会福祉法において、社会福祉事業の経営者や都道府県社会福祉協議会に置かれ
る 運 営 適 正 化 委 員 会 ( 以 下 、「 運 営 適 正 化 委 員 会 」 と い う 。) に よ る 苦 情 の 解 決 に つ い て
の規定が整備されたことを踏まえて、児童福祉施設最低基準(昭和23年厚生省令第6
3 号 )、 養 護 老 人 ホ ー ム の 設 備 及 び 運 営 に 関 す る 基 準 ( 昭 和 4 1 年 厚 生 省 令 第 1 9 号 )、
知 的 障 害 者 援 護 施 設 の 設 備 及 び 運 営 に 関 す る 基 準( 平 成 2 年 厚 生 省 令 第 5 7 号 )、身 体 障
害者更生援護施設の設備及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第54号)並びに
精神障害者社会復帰施設の設備及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第87号)
( 以 下「 児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 等 」と い う 。)に お い て 、施 設 の 経 営 者 に 対 し て 、利 用 者
等から苦情に適切に対応するための必要な措置を採ることを義務づけること等により、
利用者等に実際にサービスを提供している施設において、第一義的に苦情の適切な解決
を図ろうとするものであること。
(2)苦情の申出人の範囲
今回の省令改正によって児童福祉施設最低基準等に基づきその苦情に対して施設にお
いて必要な措置を講じなければならないこととされた者には、入所者等本人のほか、本
人の苦情を代弁する家族及び代理人を含むものであること。
また、これらの者のほか、児童福祉施設については「保護者等」が、また、知的障害
者援護施設については「保護者」が位置付けられているところである。児童福祉施設最
42
低基準における「保護者等」には、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条に
規定する保護者のほか、以下のような者も含まれ得るものであることに留意されたい。
①
児 童 が 施 設 に 入 所 し て い る 等 児 童 と 別 居 し て い る た め 、現 在 は 児 童 を 監 護 し て い
ない親権者
②
施設入所した児童に親権者がいない等により未成年後見人に選任された者
(3)必要な措置の内容
児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 等 に お い て 規 定 さ れ た「 窓 口 を 設 置 す る 等 の 必 要 な 措 置 」と は 、
具体的には、
①
施設長が苦情受付担当者を指名する等苦情受付の窓口を決めること
②
施設内における苦情解決のための手続の明確化
③
苦情受付の窓口及び苦情解決の手続の入所者及び施設職員等に対する周知等の
措置である。
②における「苦情解決のための手続」としては、
・
入所者等からの苦情を受け付ける。
・
苦情を受け付けた者が、苦情内容及び当該入所者等の意向等の確認を行う。
・
苦 情 を 受 け 付 け た 者 が 、受 け 付 け た 苦 情 及 び そ の 対 応 状 況 等 を 施 設 長 等 苦 情 の
解決に責任を持つ者に報告する。
・
苦情申出人と苦情の解決に向けて話し合う。
・
苦情を申し立てた入所者等に対して、苦情への対応内容について通知する。
等の手順が想定される。
また、手続の明確化の方法としては、施設内の規定への記載等が想定される。
さ ら に 、③ の 周 知 の 方 法 と し て は 、施 設 内 の 分 か り や す い 場 所 に 掲 示 す る こ と や 、
入所時等の機会をとらえ、入所者等に直接説明すること等が想定される。
2
知的障害者デイサービスセンターの法定化に伴う知的障害者援護施設の設備及び運営に
関する基準の改正について
(省略)
3
特別養護老人ホームの入所者が運営適正化委員会に苦情を申し立てた場合の取扱いにつ
いて
(省略)
43
厚生労働省通知
○社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針について
平 成 12 年 6 月 7 日 障 第 452 号 ・ 社 援 第 1352 号 ・
老 発 第 514 号 ・ 児 発 第 575 号
各 都 道 府 県 知 事・各 指 定 都 市 市 長・各 中 核 市 市 長 宛
厚 生 省 大 臣 官 房 障 害 保 健 福 祉 部 長・社 会・援 護・老
人保健福祉・児童家庭局長連名通知
社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律(平成12年6月7
日法律第111号)の施行に伴い、社会福祉法第82条の規定により、社会福祉事業の経営
者は、常に、その提供する福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努め
なければならないものとされます。
そこで、新たに導入される苦情解決の仕組みが円滑に機能するよう、福祉サービスを提供
する経営者が自ら苦情解決に積極的に取り組む際の参考として、苦情解決の体制や手順等に
ついて別紙のとおり指針を作成しましたので、貴管内市町村(指定都市及び中核市除く)及
び関係者に周知をお願いします。
なお、当該指針については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1
項の規定に基づく技術的助言として通知するものです。
また、社会福祉法第65条の規定により、厚生大臣が利用者等からの苦情への対応につい
て必要とされる基準を定めることとされたこと等に伴う対応については、児童福祉法、身体
障害者福祉法、知的障害者福祉法等に基づく各施設の設備運営基準の改正等を検討している
ところであり、追って通知する予定です。
(別紙)
社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針
(対象事業者)
社会福祉法第2条に規定する社会福祉事業を経営する者とする。
また、上記以外の福祉サービスを提供する者等についても、本指針を参考として、苦情
解決の仕組みを設けることが望まれる。
1
苦情解決の仕組みの目的
○
苦 情 へ の 適 切 な 対 応 に よ り 、福 祉 サ ー ビ ス に 対 す る 利 用 者 の 満 足 感 を 高 め る こ と や 早
急な虐待防止対策が講じられ、利用者個人の権利を擁護するとともに、利用者が福祉サ
ービスを適切に利用することができるように支援する。
○
苦情を密室化せず、社会性や客観性を確保し、一定のルールに沿った方法で解決を進
めることにより、円滑・円満な解決の促進や事業者の信頼や適正性の確保を図る。
2
苦情解決体制
(1)苦情解決責任者
苦情解決の責任主体を明確にするため、施設長、理事等を苦情解決責任者とする。
(2)苦情受付担当者
○
サービス利用者が苦情の申出をしやすい環境を整えるため、職員の中から苦情受付
担当者を任命する。
○
苦情受付担当者は以下の職務を行う。
44
ア
利用者からの苦情の受付
イ
苦情内容、利用者の意向等の確認と記録
ウ
受け付けた苦情及びその改善状況等の苦情解決責任者及び第三者委員への報告
(3)第三者委員
苦 情 解 決 に 社 会 性 や 客 観 性 を 確 保 し 、利 用 者 の 立 場 や 特 性 に 配 慮 し た 適 切 な 対 応 を 推
進するため、第三者委員を設置する。
○
設置形態
ア
事業者は、自らが経営するすべての事業所・施設の利用者が第三者委員を活用で
きる体制を整備する。
イ
苦情解決の実効性が確保され客観性が増すのであれば、複数事業所や複数法人が
共同で設置することも可能である。
○
第三者委員の要件
ア
苦情解決を円滑・円満に図ることができる者であること。
イ
世間からの信頼性を有する者であること。
(例示)
評議員(理事は除く)、監事又は監査役、社会福祉士、民生委員・児童委員、大学
教授、弁護士など
○
人数
第三者委員は、中立・公正性の確保のため、複数であることが望ましい。その際、
即応性を確保するため個々に職務に当たることが原則であるが、委員相互の情報交換
等連携が重要である。
○
選任方法
第三者委員は、経営者の責任において選任する。
(例示)
○
○
ア
理事会が選考し、理事長が任命する。
イ
選任の際には、評議員会への諮問や利用者等からの意見聴取を行う。
職務
ア
苦情受付担当者からの受け付けた苦情内容の報告聴取
イ
苦情内容の報告を受けた旨の苦情申出人への通知
ウ
利用者からの苦情の直接受付
エ
苦情申出人への助言
オ
事業者への助言
カ
苦情申出人と苦情解決責任者の話し合いへの立ち会い、助言
キ
苦情解決責任者からの苦情に係る事案の改善状況等の報告聴取
ク
日常的な状況把握と意見傾聴
報酬
第三者委員への報酬は中立性の確保のため、実費弁償を除きできる限り無報酬とす
ることが望ましい。ただし、第三者委員の設置の形態又は報酬の決定方法により中立
性が客観的に確保できる場合には、報酬を出すことは差し支えない。
なお、かかる経費については措置費等により支出することは、差し支えないものと
する。
3
苦情解決の手順
(1)利用者への周知
施 設 内 へ の 掲 示 、パ ン フ レ ッ ト の 配 布 等 に よ り 、苦 情 解 決 責 任 者 は 、利 用 者 に 対 し て 、
45
苦情解決責任者、苦情受付担当者及び第三者委員の氏名・連絡先や苦情解決の仕組みに
ついて周知する。
(2)苦情の受付
○
苦情受付担当者は、利用者等からの苦情を随時受け付ける。なお、第三者委員も直
接苦情を受け付けることができる。
○
苦情受付担当者は、利用者からの苦情受付に際し、次の事項を書面に記載し、その
内容について苦情申出人に確認する。
ア
苦情の内容
イ
苦情申出人の希望等
ウ
第三者委員への報告の要否
エ
苦情申出人と苦情解決責任者の話し合いへの第三者委員の助言、立ち会いの要否
○
ウ及びエが不要な場合は、苦情申出人と苦情解決責任者の話し合いによる解決を図
る。
(3)苦情受付の報告・確認
○
苦情受付担当者は、受け付けた苦情はすべて苦情解決責任者及び第三者委員に報告
す る 。た だ し 、苦 情 申 出 人 が 第 三 者 委 員 へ の 報 告 を 明 確 に 拒 否 す る 意 思 表 示 を し た 場
合を除く。
○
投書など匿名の苦情については、第三者委員に報告し、必要な対応を行う。
○
第三者委員は、苦情受付担当者から苦情内容の報告を受けた場合は、内容を確認す
るとともに、苦情申出人に対して報告を受けた旨を通知する。
(4)苦情解決に向けての話し合い
○
苦情解決責任者は苦情申出人との話し合いによる解決に努める。その際、苦情申出
人又は苦情解決責任者は、必要に応じて第三者委員の助言を求めることができる。
○
第三者委員の立ち会いによる苦情申出人と苦情解決責任者の話し合いは、次により
行う。
ア
第三者委員による苦情内容の確認
イ
第三者委員による解決案の調整、助言
ウ
話し合いの結果や改善事項等の書面での記録と確認
なお、苦情解決責任者も第三者委員の立ち会いを要請することができる。
(5)苦情解決の記録、報告
苦 情 解 決 や 改 善 を 重 ね る こ と に よ り 、サ ー ビ ス の 質 が 高 ま り 、運 営 の 適 正 化 が 確 保 さ
れる。これらを実効あるものとするため、記録と報告を積み重ねるようにする。
ア
苦情受付担当者は、苦情受付から解決・改善までの経過と結果について書面に記
録をする。
イ
苦情解決責任者は、一定期間毎に苦情解決結果について第三者委員に報告し、必
要な助言を受ける。
ウ
苦情解決責任者は、苦情申出人に改善を約束した事項について、苦情申出人及び
第三者委員に対して、一定期間経過後、報告する。
(6)解決結果の公表
利用者によるサービスの選択や事業者によるサービスの質や信頼性の向上を図るた
め 、個 人 情 報 に 関 す る も の を 除 き「 事 業 報 告 書 」や「 広 報 誌 」等 に 実 績 を 掲 載 し 、公 表
する。
46
厚生労働省通知
○保育所における調理業務の委託について
平 成 10 年 2 月 18 日
児 発 第 86 号
各都道府県知事・各指定都市・各中核市市長宛
厚生省児童家庭局長通知
保 育 所 に お け る 調 理 業 務 に つ い て は 、こ れ ま で 施 設 の 職 員 に よ り 行 わ れ る も の と さ れ て い
た が 、地 方 分 権 推 進 委 員 会 の 第 2 次 勧 告 の 指 摘 等 を 踏 ま え 、給 食 の 安 全 ・ 衛 生 や 栄 養 等 の 質
の 確 保 が 図 ら れ て い る こ と を 前 提 と し つ つ 、保 育 所 本 来 の 事 業 の 円 滑 な 運 営 を 阻 害 し な い 限
り に お い て 、左 記 の 事 項 に 留 意 の 上 、調 理 業 務 の 委 託 を 認 め る こ と と し 、平 成 1 0 年 4 月 1
日 か ら 適 用 す る こ と と し た の で 、適 切 な 実 施 を 期 す る よ う 、貴 管 下 市 区 町 村 及 び 保 育 所 に 対
し周知徹底及び指導方よろしくお願いしたい。
なお、本通知に従い調理業務の委託を行う施設のうち、全ての業務を委託する施設にあっ
て は 、児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 等 の 一 部 を 改 正 す る 省 令 (平 成 1 0 年 厚 生 省 令 第 1 5 号 )第 1 条
により、調理員を置かないことができるものである。
記
1
調理業務の委託についての基本的な考え方
保育所における給食については、児童の発育段階や健康状態に応じた離乳食・幼児食や
アレルギー・アトピー等への配慮など、安全・衛生面及び栄養面等での質の確保が図られ
るべきものであり、調理業務について保育所が責任をもって行えるよう施設の職員により
行われることが原則であり、望ましいこと。しかしながら、施設の管理者が業務上必要な
注意を果たし得るような体制及び契約内容により、施設職員による調理と同様な給食の質
が確保される場合には、入所児童の処遇の確保につながるよう十分配慮しつつ、当該業務
を第三者に委託することは差し支えないものであること。
2
調理室について
施設内の調理室を使用して調理させること。したがって、施設外で調理し搬入する方法
は認められないものであること。
3
栄養面での配慮について
調理業務の委託を行う施設にあっては、保育所や保健所・市町村等の栄養士により献立
等について栄養面での指導を受けられるような体制にあるなど栄養士による必要な配慮が
なされていること。したがって、こうした体制がとられていない施設にあっては、調理業
務の委託を行うことはできないものであること。
4
施設の行う業務について
施設は次に掲げる業務を自ら実施すること。
ア
受託事業者に対して、1の基本的な考え方の趣旨を踏まえ、保育所における給食の
重要性を認識させること。
イ
入所児童の栄養基準及び献立の作成基準を受託業者に明示するとともに、献立表が
当該基準どおり作成されているか事前に確認すること。
ウ
献立表に示された食事内容の調理等について、必要な事項を現場作業責任者に指示
を与えること。
エ
毎回、検食を行うこと。
47
オ
受託業者が実施した給食業務従事者の健康診断及び検便の実施状況並びに結果を確
認すること。
カ
調理業務の衛生的取扱い、購入材料その他契約の履行状況を確認すること。
キ
随時児童の嗜好調査の実施及び喫食状況の把握を行うとともに、栄養基準を満たし
ていることを確認すること。
ク
適正な発育や健康の保持増進の観点から、入所児童及び保護者に対する栄養指導を
積極的に進めるよう努めること。
5
受託業者について
受託業者は次に掲げる事項のすべてを満たすものであること。
ア
保育所における給食の趣旨を十分認識し、適正な給食材料を使用するとともに所要
の栄養量が確保される調理を行うものであること。
イ
調理業務の運営実績や組織形態からみて、当該受託業務を継続的かつ安定的に遂行
できる能力を有すると認められるものであること。
ウ
受託業務に関し、専門的な立場から必要な指導を行う栄養士が確保されているもの
であること。
エ
調理業務に従事する者の大半は、当該業務について相当の経験を有するものである
こと。
オ
調理業務従事者に対して、定期的に、衛生面及び技術面の教育又は訓練を実施する
ものであること。
6
カ
調 理 業 務 従 事 者 に 対 し て 、定 期 的 に 、健 康 診 断 及 び 検 便 を 実 施 す る も の で あ る こ と 。
キ
不当廉売行為等健全な商習慣に違反する行為を行わないものであること。
業務の委託契約について
施設が調理業務を業者に委託する場合には、その契約内容、施設と受託業者との業務分
担及び経費負担を明確にした契約書を取り交すこと。
なお、その契約書には、前記5のア、エ、オ及びカに係る事項並びに次に掲げる事項を
明確にすることと。
ア
受託業者に対して、施設側から必要な資料の提出を求めることができること。
イ
受託業者が契約書で定めた事項を誠実に履行しないと保育所が認めたとき、その他
受託業者が適正な給食を確保する上で支障となる行為を行ったときは、契約期間中で
あっても保育所側において契約を解除できること。
ウ
受託業者の労働争議その他の事情により、受託業務の遂行が困難となった場合の業
務の代行保証に関すること。
エ
受託業者の責任で法定伝染病又は食中毒等の事故が発生した場合及び契約に定める
義務を履行しないため保育所に損害を与えた場合は、受託業者は保育所に対し損害賠
償を行うこと。
7
その他
(1)保育所全体の調理業務に対する保健衛生面・栄養面については、従来より保健所等に
よる助言・指導をお願いしているところであるが、今後とも保健所や市町村の栄養士の
活用等による指導が十分に行われるよう配慮すること。
(2)都道府県知事又は指定都市若しくは中核市市長は、適宜、前記2から6までの条件の
遵守等につき必要な指導を行うものとすること。
48
厚生労働省通知
○小規模保育所の設置認可等について
平 成 12 年 3 月 30 日
児 発 第 296 号
各都道府県知事・各指定都市市長・各中核市
市長宛
厚生省児童家庭局長通知
注
平 成 12 年 3 月 31 日 児 発 第 394 号 改 正 現 在
保 育 所 の 設 置 認 可 等 の 取 扱 い に つ い て は 、 「保 育 所 の 設 置 認 可 等 に つ い て 」( 昭 和 3 8 年 3
月19日児発第271号)により、また、このうち小規模保育所に関しては、併せて「小規
模保育所の設置認可等について」
( 昭 和 5 7 年 8 月 2 4 日 児 発 第 7 1 3 号 。以 下「 児 発 第 7 1
3 号 通 知 」と い う 。)に よ り 行 っ て き た と こ ろ で あ る が 、今 般 、保 育 所 の 設 置 認 可 に つ い て は 、
「保育所の設置認可等について」
( 平 成 1 2 年 3 月 3 0 日 児 発 第 2 9 5 号 。以 下「 児 発 第 2 9
5 号 通 知 」と い う 。)に よ り 行 う こ と と し 、ま た 、小 規 模 保 育 所 の 設 置 認 可 等 の 指 針 に つ い て
も下記のとおり改めたので、これらにより小規模保育所の設置認可等について適切にお取り
扱い願いたい。
記
第1
1
小規模保育所の設置認可の指針
6 0 人 未 満 の 定 員 の 保 育 所( 以 下「 小 規 模 保 育 所 」と い う 。)の 設 置 認 可 申 請 に つ い て
は、児発第295号通知の「1
地域の状況の把握」に基づき検討した結果、当該申請
に係る保育所の定員を60人以上とすることが困難であること、当該地域について20
人以上の保育需要が継続すると見込まれること及び他に適切な方法がないことを確認の
上、以下の要件に適合することを審査し、小規模保育所として設置認可を行って差し支
えないものであること。
(1)当該保育所の設備及び運営については、児童福祉施設最低基準(昭和23年12月
2 9 日 厚 生 省 令 第 6 3 号 )そ の 他 法 令 等( 以 下「 児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 等 」と い う 。)に
定めるところに適合するものであること。
(2)保育所・その他所在地等が次のいずれかに該当するものであること。
①
市部又はその周辺の要保育児童が多い地域に所在し、かつ、保育の実施による入
所児童のおおむね4割以上は3歳未満児を入所させることとしている保育所。
ただし、定員21人以上の小規模保育所にあっては、3歳未満児の割合は、おおむ
ね3割以上で差し支えないこと。
②
過疎地域自立促進特別措置法(平成12年法律第15号)第2条第2項の規定に
より内閣総理大臣が公示した過疎地域をその区域とする市町村内の地域等に所在す
る保育所。
③
3歳未満児を保育の実施による入所児童のおおむね8割以上、かつ、このうち乳
児は保育の実施による入所児童の1割以上、入所させることとしている保育所。
(3)定員は20人以上であること。
(4)施設長は、保育士の資格を有し、直接児童の保育に従事することができるものを配
置するよう努めること。保育士その他の職員については、児童福祉施設最低基準等に定
めるところにより所定数を配置すること。
2
小規模保育所に対する費用の支弁については、
「児童福祉法による保育所運営費国庫負
49
担金について」
( 昭 和 5 1 年 4 月 1 6 日 厚 生 省 発 児 第 5 9 号 の 2 )に 定 め る 保 育 単 価 が 適
用されること。
ただし、定員20人及び21人から30人までとする小規模保育所については、各々
特別保育単価が適用されるものとし、毎年度別途通知するものであること。
第2
実施期日等
この通知は平成12年3月30日から施行し、児発第713号通知はこの施行に伴っ
て廃止する。
なお、第1の1は、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(平
成11年法律第87号)による改正後の地方自治法(昭和22年法律第67号)第24
5条の4に規定する技術的な勧告に当たるものである。
50
厚生労働省通知
○「小規模保育所の設置認可等について」の取扱いについて
平 成 12 年 3 月 30 日
児 保 第 11 号
各都道府県・各指定都市・各中核市民生主管
部(局)長宛
厚生省児童家庭局保育課長通知
注
平 成 14 年 5 月 21 日 雇 児 発 第 0521001 号
今 般 、平 成 1 2 年 3 月 3 0 日 児 発 第 2 9 6 号「 小 規 模 保 育 所 の 設 置 認 可 等 に つ い て 」
(以下
「 児 発 第 2 9 6 号 通 知 」と い う 。)が 施 行 さ れ た と こ ろ で あ り 、こ の 取 扱 い に つ い て は 、次 の
事項に留意願いたい。
1
児発第296号通知の第1の1の「当該地域について20人以上の保育需要が継続す
ると見込まれること」とは、認可申請の時点では20人以上の保育需要がなくても、認
可した日以後において20人となる見込みが確実である場合を含むものであること。
2
児 発 第 2 9 6 号 通 知 の 第 1 の 1 の (2)の ② に 掲 げ る 地 域 に は 、旧 地 域 改 善 対 策 特 別 措 置
法(昭和57年法律第16号)第1条に掲げる対象地域及び過疎地域に準ずる地域を含
むものとするものであること。
3
小規模保育所の保育単価については、定員20人及び21人から30人までのものに
ついて別途通知による小規模保育所に係る各々の保育単価が適用され、その他の小規模
保育所のうち、定員31人から45人までの保育所にあっては保育所運営費国庫負担金
交付基準の保育単価表の45人までの区分の保育単価が、定員46人以上の保育所にあ
っては、46人から60人までの区分の保育単価が、各々適用されるものであること。
4
昭和57年8月24日児福第21号「小規模保育所の設置認可等の取扱いについて」
は廃止する。
なお、この通知の1及び2については、地方分権の推進を図るための関係法律の整備
等に関する法律(平成11年法律第87号)による改正後の地方自治法(昭和22年法
律第67号)第245条の4に規定する技術的勧告に当たるものである。
51
厚生労働省通知
○保育所分園の設置運営について
平 成 10 年 4 月 9 日 児 発 第 302 号
各都道府県知事・各指定都市市長・
各中核市市長宛
厚生省児童家庭局長通知
注
平 成 21 年 7 月 9 日 雇 児 発 0709 第 6 号 改 正 現 在
保育行政の推進については、かねてより特段のご配慮を煩わしているところであるが、今
般、都市部等における待機児童の解消や過疎地域等における入所児童の減少等に対応するた
め、別紙のとおり「保育所分園設置運営要綱」を定めたので、その適正かつ円滑な運営を図
ら れ た く 通 知 す る 。な お 、本 通 知( 別 紙 の 7 を 除 く 。)は 地 方 自 治 法( 昭 和 2 2 年 法 律 第 6 7
号)第245条の4に規定する技術的な勧告に当たるものである。
また、分園を設置した場合は、設置した日から1月以内に、別紙様式により当省へ報告さ
れるようお願いする。
本 通 知 の 施 行 に 伴 い 、平 成 1 2 年 6 月 8 日 児 発 第 5 8 2 号 の 5 厚 生 省 児 童 家 庭 局 長 通 知「 分
園を設置した保育所に係る保育単価について」は平成21年3月31日限りで廃止する。
(別
紙)
保育所分園設置運営要綱
1
目的
保 育 所 分 園 は 、児 童 福 祉 法( 昭 和 2 2 年 法 律 第 1 6 4 号 )の 規 定 に 基 づ く 保 育 所 に 分
園 を 設 置 す る こ と に よ り 、認 可 保 育 所 の 設 置 が 困 難 な 地 域 に お け る 保 育 の 実 施 を 図 る こ
とを目的とする。
2
設置経営主体
分 園 の 設 置 及 び 経 営 主 体 は 、 本 体 と な る 保 育 所 ( 以 下 、「 中 心 保 育 所 」 と い う 。 ) を
設置経営する地方公共団体、社会福祉法人等とする。
なお、保育所を現に経営していない主体が分園を設置することは認められない。
3
定員規模
1 分 園 の 規 模 は 原 則 と し て 3 0 人 未 満 と す る が 、中 心 保 育 所 の 規 模 や 中 心 保 育 所 と の
距離等を勘案して一体的な運営が可能であれば30人以上とすることができる。
4
職員
中 心 保 育 所 と 分 園 の い ず れ も が 、児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準( 昭 和 2 3 年 厚 生 省 令 第 6 3
号 。以 下「 設 備 運 営 基 準 」 と い う 。 )第 3 3 条 に 規 定 す る 職 員 を 配 置 す る こ と と す る が 、
嘱 託 医 及 び 調 理 員 に つ い て は 、中 心 保 育 所 に 配 置 さ れ て い る こ と か ら 分 園 に は 置 か な い
こ と が で き る こ と と す る 。分 園 に お い て も 入 所 児 童 の 安 全 を 確 保 す る 観 点 か ら 常 時 2 名
以上の保育士を配置することとする。
5
設置・管理・運営
(1)
設置について
分園の設置については、地域の実情を勘案し、1に定める目的に照らして適切に
設 置 す る も の で あ る こ と 。な お 、同 一 敷 地 内 に 設 置 さ れ て い る も の は 分 園 と は 認 め
られないこと。
52
(2)
管理・運営について
①
分 園 の 管 理・運 営 は 、中 心 保 育 所 の 所 長 の も と に 中 心 保 育 所 と 一 体 的 に 施 設 運
営 が 行 わ れ る も の と し 、中 心 保 育 所 と 分 園 と の 距 離 に つ い て は 、通 常 の 交 通 手 段
に よ り 、3 0 分 以 内 の 距 離 を 目 安 と す る 。な お 、児 童 の 処 遇 や 保 護 者 と の 連 絡 体
制 等 を 十 分 確 保 し て 、中 心 保 育 所 と 分 園 の 開 所 時 間 に 差 を 設 け る こ と が 可 能 で あ
ること。さらに、構造、設備及び職員配置の観点から十分な機能を有している、
又 は 他 の 社 会 福 祉 施 設 等 と の 連 携 体 制 が 整 備 さ れ て い る 場 合 に あ っ て は 、分 園 が
夜 間 保 育( 夜 間 保 育 所 の 設 置 認 可 等 に つ い て( 平 成 1 2 年 3 月 3 0 日 児 発 第 2 9
8 号 )1 ( 6 )の と お り 開 所 時 間 を 原 則 と し て 概 ね 1 1 時 間 と し 、お お よ そ 午 後 1
0時までとすることをいう。)を行うことが可能であること。
②
「 地 方 公 共 団 体 が 設 置 す る 保 育 所 に 係 る 委 託 に つ い て 」( 平 成 1 3 年 3 月 3 0
日 雇 児 発 第 1 0 号 )に 基 づ く 委 託 に 関 す る 指 針 に 即 し て 公 立 保 育 所 の 分 園 を 他 の
主体に委託することが可能であること。
③
中 心 保 育 所 に お い て 定 員 内 の 受 入 れ 枠 が あ る に も か か わ ら ず 、分 園 で の 受 入 れ
を 意 図 的 に 行 う こ と が な い よ う に す る こ と 。た だ し 、利 用 者 の 居 住 地 付 近 に 中 心
保 育 所 が な い 等 や む を 得 な い 事 由 が あ る と き は 、前 段 で 言 う「 分 園 で の 受 け 入 れ
を意図的に行うこと」には該当しないこととする。
④
分 園 を 設 置 し て い る 保 育 所 の 入 所 の 円 滑 化 に つ い て は 、中 心 保 育 所 と 分 園 の 定
員 規 模 を 合 算 し た 定 員 に よ り 、 「 保 育 所 へ の 入 所 の 円 滑 化 に つ い て 」 (平 成 1 0
年 2 月 1 3 日 児 保 第 3 号 厚 生 省 児 童 家 庭 局 保 育 課 長 通 知 )を 適 用 す る こ と 。
6
構造及び設備
(1) 設 備 運 営 基 準 に お け る 取 扱 い
構 造 及 び 設 備 は 、中 心 保 育 所 と 分 園 の い ず れ も が 、児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 を 満 た し
て い る こ と と す る が 、調 理 室 及 び 医 務 室 に つ い て は 中 心 保 育 所 に あ る こ と か ら 設 け な
いことができることとする。
(2) 留 意 す べ き 事 項
①
調 理 室 及 び 医 務 室 に 関 し て ( 1 )後 段 の 取 扱 い と す る 場 合 に あ っ て は 、中 心 保 育 所
の調理室の能力を十分勘案して衛生上及び防火上不備が生じることのないよう留
意し、また分園において医薬品を備えること。
②
分 園 が 夜 間 保 育 を 行 う 場 合 は 、仮 眠 の た め の 設 備 及 び そ の 他 夜 間 保 育 の た め に 必
要な設備、備品を備えていること。
③
これらに対応するため、各分園の運営に対して「特別保育事業の実施について」
( 平 成 2 0 年 6 月 9 日 雇 児 発 第 06 090 01 号 ) の 「 休 日 ・ 夜 間 保 育 事 業 実 施 要 綱 」に
よ り 夜 間 保 育 推 進 事 業 、「 待 機 児 童 解 消 促 進 等 事 業 実 施 要 綱 」に よ り 保 育 所 分 園 推
進事業として補助できるものである。
7
費用の支弁及び費用徴収
分 園 を 設 置 す る 保 育 所 に 係 る 費 用 の 支 弁 に つ い て は 、中 心 保 育 所 、分 園 そ れ ぞ れ の 定
員規模による定員区分を適用し、以下の通り行うものとする。
(1) 分 園 に 係 る 費 用 の 支 弁 に つ い て
定 員 規 模 2 0 人 及 び 2 1 人 か ら 3 0 人 の 分 園 に つ い て は 、「 小 規 模 保 育 所 の 設 置 認
可 等 に つ い て 」 (平 成 1 2 年 3 月 3 0 日 児 発 第 2 9 6 号 厚 生 省 児 童 家 庭 局 長 通 知 。 以
下 、 「 児 発 第 2 9 6 号 通 知 」 と い う 。 )の 第 1 の 2 た だ し 書 に お い て 適 用 す る こ と と
し て い る 別 途 通 知 に よ る 小 規 模 保 育 所 に 係 る 各 々 の「 基 本 分 保 育 単 価 」及 び「 民 間 施
設 給 与 等 改 善 費 加 算 額 」に そ れ ぞ れ 1 0 0 分 の 8 5 を 乗 じ た 額 ( 1 0 円 未 満 切 り 捨 て )
53
と し 、 定 員 規 模 3 1 人 以 上 の 分 園 に つ い て は 、 「児 童 福 祉 法 に よ る 保 育 所 運 営 費 国 庫
負 担 金 に つ い て 」( 昭 和 5 1 年 4 月 1 6 日 厚 生 省 発 児 第 5 9 号 の 2 。以 下 、「交 付 要 綱 」
と い う 。)の 第 3 に 定 め る 各 々 の「 基 本 分 保 育 単 価 」及 び「 民 間 施 設 給 与 等 改 善 費 加 算
額 」に そ れ ぞ れ 1 0 0 分 の 8 5 を 乗 じ た 額 (1 0 円 未 満 切 り 捨 て ) に よ り 支 弁 を 行 う も
の と す る 。そ の 他 の 加 算 に つ い て は 、中 心 保 育 所 と 分 園 の 定 員 規 模 を 合 算 し た 定 員 区
分のよる加算額を基本分保育単価に加算する。
(1) 中 心 保 育 所 に 係 る 支 弁 に つ い て
中 心 保 育 所 の 定 員 規 模 に よ り「 児 発 第 2 9 6 号 通 知 」の 第 1 の 2 た だ し 書 に お い て 適
用することとしている別途通知による小規模保育所に係る各々の「基本分保育単価」
及び「民間施設給与等改善費加算額」を適用し行うこととする。その他の加算につい
ては、中心保育所と分園の定員規模を合算した定員区分による加算額を基本分保育単
価に加算する。
(2) 費 用 徴 収 に つ い て
費 用 の 徴 収 に つ い て は 、い ず れ の 場 合 に お い て も 交 付 要 綱 の 第 4 に よ り 行 う も の と す
る。
(3) 留 意 す べ き 事 項
①
(1)、(2) に よ り 算 出 し た 中 心 保 育 所 と 分 園 の「 基 本 分 保 育 単 価 」及 び「 民 間 施 設 給
与 等 改 善 費 加 算 額 」の 合 計 額 が 、中 心 保 育 所 と 分 園 の 定 員 規 模 を 合 算 し た 定 員 区 分 に
よ る「 基 本 分 保 育 単 価 」及 び「 民 間 施 設 給 与 等 改 善 費 加 算 額 」を 下 回 る 場 合 は 、中 心
保 育 所 と 分 園 の 定 員 規 模 を 合 算 し た 定 員 区 分 に よ る「 基 本 分 保 育 単 価 」及 び「 民 間 施
設給与等改善費加算額」を支弁することとする。
② 中心保育所、分園それぞれにおいて定員規模を超えて受け入れた児童に係る費用の
支 弁 に つ い て は 、中 心 保 育 所 と 分 園 の 定 員 規 模 を 合 算 し た 定 員 区 分 を 適 用 し 、交 付 要
綱の第3により行うものとする。
③ 中心保育所、分園それぞれの定員規模による定員区分を適用した児童が、月途中に
お い て 中 心 保 育 所 と 分 園 の 間 で 異 動 し た 場 合 、中 心 保 育 所 と 分 園 そ れ ぞ れ に お い て 交
付要綱の第3の4算式2及び3により算定した額により行うものとする。
④ 定員が19人以下の分園は、中心保育所と分園を合算した定員区分を適用し、交付
要綱の第3により行うものとする。
8
土地及び建物の取扱い
分 園 の 土 地 及 び 建 物 に つ い て は 、設 置 主 体 が 所 有 権 を 有 し て い る か 、又 は 国 若 し く は
地 方 公 共 団 体 か ら 貸 与 若 し く は 使 用 許 可 を 受 け て い る こ と を 原 則 と す る が 、次 の 要 件 を
満 た す 場 合 に は 、国 又 は 地 方 公 共 団 体 以 外 の 者 か ら 貸 与 を 受 け た も の で 差 し 支 え な い も
のとする。
(1) 継 続 的 か つ 安 定 的 に 事 業 が 実 施 で き る 程 度 の 期 間 に つ い て 、そ の 地 上 権 又 は 賃 借 権
を設定し、かつ、これを登記しなければならないこと。
た だ し 、事 業 実 施 に 合 わ せ 、登 記 を 行 う こ と が で き な い 特 別 の 事 情 が あ る 場 合 に お
い て 、分 園 に お け る 事 業 運 営 が 困 難 と な っ た 場 合 に 中 心 保 育 所 に お い て 保 育 を 行 う こ
とができることなど適切な対応がとられている場合はこの限りではない。
(2) 賃 借 料 が 適 正 な 額 で あ り 、 そ の 賃 借 料 を 支 払 い 得 る 確 実 な 財 源 が あ る こ と 。 な お 、
賃 借 料 に つ い て は 、「 保 育 所 運 営 費 の 経 理 等 に つ い て 」( 平 成 1 2 年 3 月 3 0 日 児 発
第299号)の規定により充てることができるものである。
別紙様式
略
54
厚生労働省通知
○幼稚園と保育所の施設の共用化等に関する指針について
平 成 10 年 3 月 10 日 文 初 幼 第 476 号・児 発 第 130 号
各 都 道 府 県 知 事・ 教 育 委 員 会・各 指 定 都 市 市 長・教 育
委員会・各中核市市長・教育委員会宛
文部省初等中等教育・厚生省児童家庭局長連名通知
注
平 成 17 年 5 月 13 日 17 文 科 初 第 262 号 ・ 雇 児 発 第 0513003 号 改 正 現 在
幼稚園と保育所の今後の在り方については、近年における少子化の進行、共働き家庭の一
般化などに伴う保育ニーズの多様化等を背景として、地方分権推進委員会第1次勧告(平成
8年12月)において、地域の実情に応じた幼稚園・保育所の施設の共用化等、弾力的な運
用を確立することが求められました。
このような状況を踏まえ、文部省と厚生省は共同して、国民の多様なニーズに対応できる
よう、望ましい運営や施設の在り方を幅広い観点から検討するため、平成9年4月に「幼稚
園と保育所の在り方に関する検討会」を発足させました。
この検討会においては、当面、幼稚園と保育所を合築し、併設し、又は同一敷地内に設置
するに当たっての施設の共用化等に関する取扱いを中心に検討を行い、この度、別紙のとお
りこの指針を取りまとめましたので、貴職におかれては管下の市町村その他関係者に周知徹
底の上、適切に指導し、幼児教育・保育の充実に一層の御配慮をお願いします。
(別
紙)
幼稚園と保育所の施設の共用化等に関する指針
1
目的
多様なニーズに的確に対応できるよう、幼稚園と保育所の施設・運営の共用化、職員の
兼務などについて地域の実情に応じて弾力的な運用を図り、幼児教育環境の質的な向上を
推進し、共用化された施設について保育の内容等運営が工夫され、有効利用が図られるこ
とを目的とする。
2
内容
(1) 幼 稚 園 及 び 保 育 所 に つ い て 、 保 育 上 支 障 の な い 限 り 、 そ の 施 設 及 び 設 備 に つ い て 相 互
に共用することができる。
(2) 共 用 化 さ れ た 施 設 に つ い て 必 要 と さ れ る 基 準 面 積 は 、 原 則 と し て 、 そ れ ぞ れ 幼 稚 園 設
置基準、児童福祉施設最低基準により幼児数を基に算定するものとする。
ただし、この方法によることが適切でないと認められる場合には実情に即した方法に
より算定するものとする。
共用部分については、原則として幼稚園及び保育所の各々の専有面積により按分して
管理する。
(3) 幼 稚 園 と 保 育 所 が 共 用 化 さ れ て い る 施 設 に お け る 職 員 の 数 に つ い て は 、 そ れ ぞ れ 幼 稚
園設置基準、児童福祉施設最低基準により算定するものとする。
(4) 幼 稚 園 及 び 保 育 所 に 備 え ら れ え い る 園 具 ・ 教 具 ・ 用 具 に つ い て 、 幼 稚 園 及 び 保 育 所 は
相互に使用することができる。
(5) 幼 稚 園 と 保 育 所 が 共 用 化 さ れ て い る 施 設 に お い て は 、 教 育 ・ 保 育 内 容 に 関 し 、 合 同 で
研修を実施するように努める。
(6) 施 設 設 備 の 維 持 保 全 、清 掃 等 の 共 通 す る 施 設 管 理 業 務 に つ い て 一 元 的 な 処 理 に 努 め る 。
(7) 共 用 化 指 針 に よ り 共 用 化 さ れ た 施 設 に お け る 幼 稚 園 児 及 び 保 育 所 児 の 合 同 活 動 並 び に
55
幼稚園及び保育所の保育室の共用化については、平成17年5月13日付け17文科初
第262号・雇児発第0513003号「共用化指針により共用化された施設における
幼稚園児及び保育所児の合同活動並びに保育室の共用化に係る取扱いについて」別紙1
の共用化指針により共用化された施設における幼稚園児及び保育所児の合同活動並びに
保育室の共用化に関する指針(以下「合同活動指針」という。)にしたがって実施する
ものとする。
なお、この場合において、合同活動指針2(1)⑤により合同活動を行う幼稚園児及
び保育所児それぞれの定員数で按分して管理することとされた共用化された保育室のう
ち、当該按分された面積については、上記(2)の専有面積とみなすことができるもの
とする。
56
厚生労働省通知
○保育所運営費の経理等について
平 成 12 年 3 月 30 日
児 発 第 299 号
各都道府県知事・各指定都市市長・
各中核市市長宛
厚生省児童家庭局長通知
注
平 成 24 年 3 月 30 日 雇 児 発 0330 第 20 号 改 正 現 在
保 育 制 度 に つ い て は 、 平 成 10 年 4 月 施 行 の 改 正 児 童 福 祉 法 に よ っ て 、 入 所 方 式 が 措 置 制
度から利用者による選択利用方式とされ、需要に即した保育サービスの提供が利用者の選択
によっても促進される仕組みとされたほか、都市部における待機児童の動向に見られるよう
に幅広い保育需要が顕在化するなど、制度をめぐる状況が変化しているところである。こう
した状況に対応していくためには、地域の動向に配慮しながら、保育サービスの量の拡大及
び質の確保を図るとともに、保育所運営の効率化・安定化を進める必要があることから、今
般 、保 育 所 運 営 費 等 の 経 理 に つ い て 、下 記 の と お り の 取 扱 い を 行 う こ と と し 、平 成 19 年 度 分
の運営費等から適用することとしたので、貴管下関係機関及び各保育所に対し、周知徹底方
お願いする。
本通知に定める運営費等の弾力運用は、適切な施設運営が確保されていることを前提とし
て認められるものである。したがって、認可保育所及び保育制度に対する信頼と期待に十分
に 応 え て い く た め に は 、保 育 所 に お い て は 適 切 な 保 育 を 実 施 す る こ と が 求 め ら れ る と と も に 、
併せて、行政庁においては指導監査の一層の徹底が求められるところであるので、本通知中
「5
運営費等の経理に係る指導監督」について特に配意願いたい。
な お 、「 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 の 制 定 に つ い て 」 (平 成 23 年 7 月 27 日 雇 児 発 0727 第 1 号 、
社 援 発 0727 第 1 号 、 老 発 0727 第 1 号 )の 3(2)に よ り 、 従 来 の 会 計 処 理 に よ る こ と と し て い
る 社 会 福 祉 法 人 の 運 営 す る 保 育 所 へ の 適 用 は 、な お 従 前 の 例 に よ る こ と が で き る も の と す る 。
記
1
運営費の使途範囲
(1)
保 育 所 運 営 費 (「 児 童 福 祉 法 に よ る 保 育 所 運 営 費 国 庫 負 担 金 に つ い て 」 (昭 和 51 年 4
月 16 日 厚 生 省 発 児 第 59 号 の 2。以 下「 交 付 要 綱 」と い う 。)の 第 1 の 1 に 規 定 す る 運 営
費 を い い 、 私 立 認 定 保 育 所 (交 付 要 綱 の 第 1 の 2 に 規 定 す る 私 立 認 定 保 育 所 を い う 。 )に
お い て は「 就 学 前 の 子 ど も に 関 す る 教 育 、保 育 等 の 総 合 的 な 提 供 の 推 進 に 関 す る 法 律 」(平
成 18 年 法 律 第 77 号 。 以 下 「 就 学 前 保 育 等 推 進 法 」 と い う 。 )第 13 条 第 2 項 の 規 定 に 読
み 替 え ら れ た 児 童 福 祉 法 (昭 和 22 年 法 律 第 164 号 )第 51 条 第 5 号 に 規 定 す る 保 育 料 額 を
控 除 し た 額 を い う 。以 下 単 に「 運 営 費 」と い う 。)の う ち 人 件 費 は 、保 育 所 に 属 す る 職 員
の給与、賃金等保育所運営における職員の処遇に必要な一切の経費に支出されるもので
あり、管理費は、物件費・旅費等保育所の運営に必要な経費に支出されるものであり、
事 業 費 は 、保 育 所 入 所 児 童 の 処 遇 に 直 接 必 要 な 一 切 の 経 費 に 支 出 さ れ る も の で あ る こ と 。
(2)
(1)に 関 わ ら ず 、人 件 費 、管 理 費 又 は 事 業 費 に つ い て は 、保 育 所 に お い て 次 の 要 件 の す
べてが満たされている場合にあっては、各区分にかかわらず、当該保育所を経営する事
業に係る人件費、管理費又は事業費に充てることができること。
①
児 童 福 祉 法 (昭 和 22 年 法 律 第 164 号 )第 45 条 第 1 項 の 基 準 が 遵 守 さ れ て い る こ と 。
②
保育所運営費国庫負担金に係る交付基準及びそれに関する本職通知等に示す職員の
配置等の事項が遵守されていること。
③
給与に関する規程が整備され、その規程により適正な給与水準が維持されている等
57
人件費の運用が適正に行われていること。
④
給食について必要な栄養量が確保され、嗜好を生かした調理がなされているととも
に、日常生活について必要な諸経費が適正に確保されていること。
⑤
入 所 児 童 に 係 る 保 育 が 保 育 所 保 育 指 針 (平 成 20 年 3 月 28 日 厚 生 労 働 省 告 示 第 141
号 )を 踏 ま え て い る と と も に 、処 遇 上 必 要 な 設 備 が 整 備 さ れ て い る な ど 、児 童 の 処 遇 が
適切であること。
⑥
運営・経営の責任者である理事長等の役員、施設長及び職員が国等の行う研修会に
積極的に参加するなど役職員の資質の向上に努めていること。
⑦
その他保育所運営以外の事業を含む当該保育所の設置者の運営について、問題とな
る事由がないこと。
(3)
(1)に 関 わ ら ず 、 運 営 費 に つ い て は 、 (2)の ① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 を 満 た す 保 育 所
にあっては、長期的に安定した施設経営を確保するため、以下の積立資産に積み立て、
次年度以降の当該保育所の経費に充てることができること。
①
人 件 費 積 立 資 産 (人 件 費 の 類 に 属 す る 経 費 に か か る 積 立 資 産 )
②
修 繕 積 立 資 産 (建 物 及 び 建 物 付 属 設 備 又 は 機 械 器 具 等 備 品 の 修 繕 に 要 す る 費 用 に か
かる積立資産)
③
備 品 等 購 入 積 立 資 産 (業 務 省 力 化 機 器 を は じ め 施 設 運 営 費・経 営 上 効 果 の あ る 物 品 を
購入するための積立資産)
なお、各積立資産をそれぞれの積立目的以外に使用する場合は、事前に貴職に協議を
求め、審査の上適当と認められる場合は、使用を認めて差し支えないこと。
(4)
(1)に 関 わ ら ず 、 別 表 1 に 掲 げ る 事 業 等 の い ず れ か を 実 施 す る 保 育 所 で あ っ て 、 (2)の
①から⑦までに掲げる要件を満たすものにあっては、当該事業を実施する会計年度にお
い て 、 運 営 費 を (2)に 掲 げ る 経 費 又 は (3)に 掲 げ る 積 立 資 産 へ の 積 立 支 出 に 加 え 、 民 間 施
設 給 与 等 改 善 費 (以 下「 民 改 費 」と い う 。)と し て 加 算 さ れ た 額 に 相 当 す る 額 の 範 囲 内 で 、
同一の設置者が設置する保育所に係る別表 2 に掲げる経費等に充てることができること。
また、別表 2 の 3 の保育所の施設・設備整備のための積立支出については、保育所の拠
点 区 分 (当 該 拠 点 区 分 に お い て サ ー ビ ス 区 分 を 設 定 し て い る 場 合 に は 、「 積 立 金 ・ 積 立 資
産 明 細 書 」の 摘 要 欄 に サ ー ビ ス 区 分 名 を 記 載 す る こ と )に「 保 育 所 施 設・設 備 整 備 積 立 資
産積立支出」の科目を設けて行い、貸借対照表の固定資産の部に「保育所施設・設備整
備積立資産」を、純資産の部に「保育所施設・設備整備積立金」をそれぞれ設けて行う
ものとすること。
また、この保育所施設・設備整備積立資産を同一の設置者が設置する他の保育所の施
設・設備に充てようとする場合は、事前に貴職に協議を求め、審査の上、適当と認めら
れる場合は、使用を認めて差し支えないこと。
な お 、民 改 費 相 当 額 を 別 表 2 に 掲 げ る 経 費 等 に 充 当 す る 社 会 福 祉 法 人 (「 社 会 福 祉 法 人
が 経 営 す る 社 会 福 祉 施 設 に お け る 運 営 費 の 運 用 及 び 指 導 に つ い て 」 (平 成 16 年 3 月 12
日 雇 児 発 第 0312001 号 )に お い て 、 1 の (4)に つ い て の み 要 件 を 満 た さ な い 法 人 に つ い て
定める民改費の管理費として加算された額に相当する額のみの弾力運用を行うものを除
く 。)に つ い て は 、
「 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 の 制 定 に つ い て 」(平 成 23 年 7 月 27 日 雇 児 発
0727 第 1 号 、 社 援 発 0727 第 1 号 、 老 発 0727 第 1 号 )に 定 め る 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 に
基づいて経理処理を行うこと。
(5)
(4)に 掲 げ る 弾 力 運 用 に 係 る 要 件 を 満 た し た 上 で 、さ ら に 、保 育 サ ー ビ ス の 質 の 向 上 に
関する下記の①及び②の要件を満たすものにあっては、当該事業を実施する会計年度に
おいて、民改費として加算された額に相当する額の範囲内で、同一の設置者が運営する
58
子 育 て 支 援 事 業 (児 童 福 祉 法 (昭 和 22 年 法 律 第 164 号 )第 6 条 の 3 第 2 項 に 規 定 す る 放 課
後児童健全育成事業、同条第 3 項に規定する子育て短期支援事業、同条第 5 項に規定す
る養育支援訪問事業、同条第 6 項に規定する地域子育て支援拠点事業及び同条第 7 項に
規 定 す る 一 時 預 か り 事 業 並 び に 児 童 福 祉 法 施 行 規 則 (昭 和 23 年 厚 生 省 令 第 11 号 )第 19
条 に 規 定 す る 事 業 を い う 。)に 係 る 別 表 3 に 掲 げ る 経 費 及 び 同 一 の 設 置 者 が 運 営 す る 社 会
福祉施設等「
( 社会福祉法人が経営する社会福祉施設における運営費の使用及び指導につ
い て 」(平 成 16 年 3 月 12 日 雇 児 発 第 0312001 号 、社 援 発 第 0312001 号 、老 発 第 0312001
号 )別 表 3 に 掲 げ る 施 設 を い う 。 )に 係 る 別 表 4 に 掲 げ る 経 費 等 に 充 て る こ と が で き る こ
と。
ま た 、 当 該 会 計 年 度 に お い て 、 運 営 費 の 3 か 月 分 (当 該 年 度 4 月 か ら 3 月 ま で の 12 か
月 分 の 運 営 費 額 の 4 分 の 1 の 額 )に 相 当 す る 額 の 範 囲 内 ((4)の 民 改 費 相 当 額 分 を 含 む 。 )
まで、運営費を同一の設置者が設置する保育所に係る別表 5 に掲げる経費及び同一の設
置者が実施する子育て支援事業に係る別表 3 に掲げる経費等に充てることができること。
な お 、同 一 の 設 置 者 が 実 施 す る 子 育 て 支 援 事 業 へ の 充 当 額 は 、拠 点 区 分 (当 該 拠 点 区 分
に お い て サ ー ビ ス 区 分 を 設 定 し て い る 場 合 に は 、サ ー ビ ス 区 分 。以 下 同 じ 。)を 設 定 し て
いる場合には、当該年度の支出に充当するため施設拠点区分から当該拠点区分へ繰り入
れ支出し、拠点区分を設定していない場合には、当該支出額について書類により整理す
ること。
①
社会福祉法人会計基準に基づく資金収支計算書、事業区分資金収支内訳表、拠点区
分資金収支計算書及び拠点区分資金収支明細書又は学校法人会計基準に基づく資金収
支計算書及び資金収支内訳表もしくは企業会計による損益計算書及び「保育所の設置
認 可 等 に つ い て 」(平 成 12 年 3 月 30 日 児 発 第 295 号 )に 定 め る 貸 借 対 照 表 (以 下「 計 算
書 等 」 と い う 。 )を 保 育 所 に 備 え 付 け 、 閲 覧 に 供 す る こ と 。
②
毎年度、次のア又はイが実施されていること。
ア
「 福 祉 サ ー ビ ス 第 三 者 評 価 事 業 に 関 す る 指 針 に つ い て 」 (平 成 16 年 5 月 7 日 雇 児
発 第 0507001 号 、 社 援 発 第 0507001 号 、 老 発 第 0507001 号 )に 基 づ き 、 (5)に 基 づ く
弾 力 運 用 を 行 う 運 営 費 に 係 る 保 育 所 の 第 三 者 評 価 (以 下 「 第 三 者 評 価 」 と い う 。 )を
受審し、その結果についても公表を行い、サービスの質の向上に努めること。
イ
「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針に
つ い て 」 (平 成 12 年 6 月 7 日 障 第 452 号 ・ 社 援 第 1352 号 ・ 老 発 第 514 号 ・ 児 発 第
575 号 )に よ り 、入 所 者 等 に 対 し て 苦 情 解 決 の 仕 組 み が 周 知 さ れ て お り 、第 三 者 委 員
を設置して適切な対応を行っているとともに、入所者等からのサービスに係る苦情
内容及び解決結果の定期的な公表を行うなど、利用者の保護に努めること。
(6)
(1)に 関 わ ら ず 、 運 営 費 に つ い て は 、 (5)に 掲 げ る 弾 力 運 用 に 係 る 要 件 を 満 た す 保 育 所
にあっては、長期的に安定した施設経営を確保するため、以下の積立資産に積み立て、
次年度以降の当該保育所の経費に充てることができること。
①
人件費積立資産
②
保 育 所 施 設・設 備 整 備 積 立 資 産 (建 物・設 備 及 び 機 器 器 具 等 備 品 の 整 備・修 繕 、環 境
の改善等に要する費用、業務省力化機器をはじめ施設運営費・経営上効果のある物品
の購入に要する費用、及び増改築に伴う土地取得に要する費用に係る積立資産)
な お 、各 積 立 資 産 に つ い て そ れ ぞ れ の 目 的 以 外 に 使 用 す る 場 合 は 、事 前 に 貴 職 (当 該 保
育 所 の 設 置 主 体 が 社 会 福 祉 法 人 又 は 学 校 法 人 で あ る 場 合 は 理 事 会 )に お い て 、そ の 使 用 目
的、取り崩す金額、時期等を十分審査の上、当該保育所設置主体の経営上やむを得ない
ものとして承認された場合については使用して差し支えない。
59
2
私立認定保育所における保育料の取扱い
(1)
私 立 認 定 保 育 所 に お け る 就 学 前 保 育 等 推 進 法 第 13 条 第 4 項 の 保 育 料 (以 下 「 保 育 料 」
と い う 。)に つ い て は 、原 則 と し て 当 該 私 立 認 定 保 育 所 の 人 件 費 、管 理 費 及 び 事 業 費 に 充
てられるものであるが、
「1
運 営 費 の 使 途 範 囲 」の (2)① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 の 全 て
が満たされた上で、当該私立認定保育所の事業活動資金収支差額に資金残高が生じ、か
つ、当期資金収支差額合計に資金不足が生じない範囲内において、人件費積立資産、修
繕積立資産、備品等購入積立資産及び保育所施設・設備整備積立資産に積み立てる他、
以下の経費に充てることができること。
①
当該私立認定保育所を設置する法人本部の運営に要する経費
②
同 一 の 設 置 者 が 運 営 す る 社 会 福 祉 法 (昭 和 26 年 法 律 第 45 号 )第 2 条 に 定 め る 第 1 種
社会福祉事業及び第 2 種社会福祉事業並びに子育て支援事業の運営、施設設備の整備
等に要する経費
③
同 一 の 設 置 者 が 運 営 す る 公 益 事 業 (子 育 て 支 援 事 業 を 除 く )の う ち 事 業 規 模 が 小 さ く
社会福祉事業を推進するために保育所の運営と一体的に運営が行われる事業及び介護
保 険 法 (平 成 9 年 法 律 第 123 号 )に 定 め る 指 定 居 宅 サ ー ビ ス 事 業 等 の 運 営 に 要 す る 経 費
(2)
(1)に よ り 積 み 立 て た 各 積 立 資 産 を そ れ ぞ れ の 目 的 以 外 に 使 用 す る 場 合 に 取 扱 い に つ
いては、運営費と同じ取扱いとすること。
3
前期末支払資金残高の取扱い
(1)
前期末支払資金残高の取り崩しについては、事前に貴職に協議を求め、審査の上適当
と認められる場合は、使用を認めて差し支えないこと。
なお、前期末支払資金残高については、自然災害その他止むを得ない事由によりその
取崩しを必要とする場合又は取り崩す額の合計額がその年度の取崩しを必要とする施設
に 係 る 拠 点 区 分 の 事 業 活 動 収 入 計 (予 算 額 )の 3% 以 下 で あ る 場 合 は 事 前 の 協 議 を 省 略 し
て差し支えないこと。
(2)
前 期 末 支 払 資 金 残 高 に つ い て は 、 1(5)の 要 件 を 満 た す 場 合 に お い て は 、 あ ら か じ め 貴
職 (当 該 保 育 所 の 設 置 主 体 が 社 会 福 祉 法 人 又 は 学 校 法 人 で あ る 場 合 は 理 事 会 )の 承 認 を 得
た上で、当該施設の人件費、光熱水料等通常経費の不足分を補填できるほか、当該施設
の運営に支障が生じない範囲において以下の経費に充当することができる。ただし、③
の 公 益 事 業 の 運 営 に 要 す る 経 費 へ の 繰 入 れ は 、当 該 施 設 の 前 期 末 支 払 資 金 残 高 の 10% を
限度とする。
なお、当期末支払資金残高は、運営費の適正な執行により適正な保育所運営が確保さ
れた上で、長期的に安定した経営を確保するために将来発生が見込まれる経費を計画的
に積み立てた結果において保有するものであり、過大な保有を防止する観点から、当該
年 度 の 運 営 費 収 入 (私 立 認 定 保 育 所 に お い て は 運 営 費 収 入 及 び 保 育 料 収 入 の 合 計 額 )の
30% 以 下 の 保 有 と す る こ と 。
①
当該保育所を設置する法人本部の運営に要する経費
②
同 一 の 設 置 者 が 運 営 す る 社 会 福 祉 法 (昭 和 26 年 法 律 第 45 号 )第 2 条 に 定 め る 第 1 種
社会福祉事業及び第 2 種社会福祉事業並びに子育て支援事業の運営、施設設備の整備
等に要する経費
③
同 一 の 設 置 者 が 運 営 す る 公 益 事 業 (子 育 て 支 援 事 業 を 除 く )の う ち 事 業 規 模 が 小 さ く
社会福祉事業を推進するために保育所の運営と一体的に運営が行われる事業及び介護
保 険 法 (平 成 9 年 法 律 第 123 号 )に 定 め る 指 定 居 宅 サ ー ビ ス 事 業 等 の 運 営 に 要 す る 経 費
4
(1)
運営費及び保育料の管理・運用
運 営 費 及 び 保 育 料 (以 下 「 運 営 費 等 」 と い う 。 )の 管 理 ・ 運 用 に つ い て は 、 銀 行 、 郵 便
60
局等への預貯金等安全確実でかつ換金性の高い方法により行うこと。
(2)
運営費等の同一法人内における各施設拠点区分、本部拠点区分又は収益事業等の事業
区分への資金の貸付については、当該法人の経営上やむを得ない場合に、当該年度内に
限って認められるものであること。
なお、同一法人内における各施設拠点区分、本部拠点区分又は収益事業等の事業区分
以外への貸付は一切認められないこと。
(3)
(2)の 規 定 に か か わ ら ず「 就 学 前 の 子 ど も に 関 す る 教 育 、保 育 等 の 総 合 的 な 提 供 の 推 進
に関する法律第 3 条第 1 項第 4 号及び同条第 2 項第 3 号の規定に基づき、文部科学大臣
と 厚 生 労 働 大 臣 と が 協 議 し て 定 め る 施 設 の 設 備 及 び 運 営 に 関 す る 基 準 」 (平 成 18 年 8 月
4 日 文 部 科 学・厚 生 労 働 省 告 示 第 1 号 )の 第 1 の 一 で 定 め る 幼 保 連 携 型 認 定 こ ど も 園 で あ
る場合は、保育所及び幼稚園の設置者が同一法人等でない場合でも、保育所における運
営費等の当該幼保連携型認定こども園を構成する幼稚園事業部分への貸付について、幼
稚園を設置する法人の経営上やむを得ない場合において、運営費の適正な執行により適
正な保育所運営が確保されたうえで、当該年度内に限って認められるものであること。
5
運営費等の経理に係る指導監督
運営費等の経理に係る指導監督については、社会福祉施設に対する指導監督に係る関係
通知と併せ、以下の点を徹底されたいこと。
(1)
設置者から提出された計算書等及び現況報告書については、厳正に審査確認を行うこ
と。特に、計算書等については、各事業区分、拠点区分ごとの審査はもちろんのこと、
各事業区分、拠点区分間及び経年の整合性についても審査を徹底されたいこと。なお、
経理の審査に際しては、
「1
運 営 費 の 使 途 範 囲 」の (2)① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 が 充 足
されているかどうかを併せて確認すること。
(2)
設置者から提出された計算書等が以下のいずれかに該当する場合については、別表 6
の収支計算分析表の提出を求め、
「1
運 営 費 の 使 途 範 囲 」か ら「 4
運営費及び保育料の
管 理 ・ 運 用 」 ま で に 示 さ れ た 事 項 の 遵 守 状 況 を 確 認 す る こ と 。 特 に 、「 1
運営費の使途
範 囲 」の (2)① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 が 充 足 さ れ て い る か ど う か を は じ め 入 所 児 童 の 処
遇の状況を十分に確認すること。
①
1 の (4)に よ る 別 表 2 の 経 費 等 へ の 支 出 の 合 計 額 が 民 改 費 加 算 額 を 超 え て い る 場 合
②
1 の (5)に よ る 別 表 3 及 び 別 表 4 の 経 費 等 へ の 支 出 の 合 計 額 が 民 改 費 加 算 額 を 超 え て
いる場合又は別表 3 及び別表 5 の経費等への支出の合計額が運営費の 3 か月分に相当
する額を超えている場合
③
保育所に係る拠点区分から、
「1
運 営 費 の 使 途 範 囲 」か ら「 4
運営費及び保育料の
管理・運用」までに定める以外の支出が行われている場合
④
運営費等に係る当該会計年度の各種積立資産への積立支出及び当期資金収支差額合
計 が 、 当 該 施 設 に 係 る 拠 点 区 分 の 事 業 活 動 収 入 計 (決 算 額 )の 5% 相 当 額 を 上 回 る 場 合
(3)
入所児童の処遇等に不適切な事由が認められる場合には改善計画を徴する等により速
やかに当該事由の解消が図られるよう強力に指導すること。これら入所児童の処遇等に
係る指摘事項について、改善措置が講じられない場合は、改善措置が講じられるまでの
間で貴職が必要と認める期間、民改費の管理費加算分若しくは人件費加算分又はその両
者を減ずること。ただし、遡及適用は行わないこと。
(4)
入所児童の処遇に影響を及ぼすような悪質なケース等の場合には、新規入所児童の委
託の停止、既入所児童に対する施設の変更の勧奨、事業の停止、施設認可の取消等につ
いても検討すること。また、事案の内容に応じて、以上の措置に加え、当該不祥事の関
係者はもちろんのこと、設置主体の責任者、施設管理者等の責任を明確にし、関係者の
61
氏名の公表等も検討すること。
この際、特に必要と認められる場合には、事前に保育所に連絡することなく児童福祉
法 第 46 条 第 1 項 に 規 定 す る 調 査 を 行 う こ と も 考 慮 さ れ た い こ と 。
6
その他
本通知中に示した使途等に係る取扱いは、運営費等について適用されるものであり、運
営費等以外の収入については適用されないものであること。
なお、運営費等以外の収入のうち、厚生労働省の所管する補助事業に基づく補助金等に
つ い て は 、 そ の 事 業 に 応 じ 、 補 助 金 等 に 係 る 予 算 の 執 行 の 適 正 化 に 関 す る 法 律 (昭 和 30 年
法 律 第 179 号 )そ の 他 の 関 係 法 令 及 び 当 該 事 業 の 補 助 要 綱 等 に 示 さ れ た 要 件 の 適 用 が あ る
ものであること。
別表1
1
「 保 育 対 策 等 促 進 事 業 の 実 施 に つ い て 」 (平 成 20 年 6 月 9 日 雇 児 発 第 0609001 号 。 以 下
「 雇 児 発 第 0609001 号 」と い う 。)に 定 め る 延 長 保 育 促 進 事 業 及 び こ れ と 同 様 の 事 業 と 認 め
られるもの
2
「 平 成 23 年 度 子 育 て 支 援 交 付 金 の 交 付 対 象 事 業 等 に つ い て 」 (平 成 23 年 9 月 30 日 雇 児
発 0930 第 1 号 。 以 下 「 雇 児 発 0930 第 1 号 」 と い う 。 )に 定 め る 一 時 預 か り 事 業
た だ し 、 当 分 の 間 は 平 成 21 年 6 月 3 日 雇 児 発 第 0603002 号 本 職 通 知 「『 保 育 対 策 等 促 進
事業の実施について』の一部改正について」以前に定める一時保育促進事業の要件を満た
していると認められ、実施しているものも含むこととされること
3
乳児を 3 人以上受け入れている等低年齢児童の積極的な受入れ
4
雇 児 発 0930 第 1 号 通 知 に 定 め る 地 域 子 育 て 支 援 拠 点 事 業 の セ ン タ ー 型 又 は こ れ と 同 様 の
事業と認められるもの
5
集 団 保 育 が 可 能 で 日 々 通 所 で き 、 か つ 、「 特 別 児 童 扶 養 手 当 等 の 支 給 に 関 す る 法 律 」 (昭
和 39 年 法 律 第 134 号 )に 基 づ く 特 別 児 童 扶 養 手 当 の 支 給 対 象 障 害 児 (所 得 に よ り 手 当 の 支 給
を 停 止 さ れ て い る 場 合 を 含 む 。 )の 受 入 れ
6
雇 児 発 0930 第 1 号 通 知 に 定 め る 家 庭 支 援 推 進 保 育 事 業 又 は こ れ と 同 様 の 事 業 と 認 め ら れ
るもの
7
雇 児 発 第 0609001 号 通 知 に 定 め る 休 日 保 育 事 業 又 は こ れ と 同 様 の 事 業 と 認 め ら れ る も の
8
雇 児 発 第 0609001 号 通 知 に 定 め る 病 児 ・ 病 後 児 保 育 事 業 又 は こ れ と 同 様 の 事 業 と 認 め ら
れるもの
9
雇 児 発 第 0609001 号 通 知 に 定 め る 特 定 保 育 事 業 又 は こ れ と 同 様 の 事 業 と 認 め ら れ る も の
別表2
1
保 育 所 の 建 物 、 設 備 の 整 備 ・ 修 繕 、 環 境 の 改 善 等 に 要 す る 経 費 (保 育 所 を 経 営 す る 事 業 に
必要なものに限る。以下 2 及び 3 において同じ。)
2
保育所の土地又は建物の賃借料
3
以 上 の 経 費 に 係 借 入 金 (利 息 部 分 を 含 む 。 )の 償 還 又 は 積 立 の た め の 支 出
4
保育所を経営する事業に係る租税公課
別表3
1
子育て支援事業を実施する施設の建物、設備の整備・修繕、環境の改善及び土地の取得
等 に 要 す る 経 費 (子 育 て 支 援 事 業 に 必 要 な も の に 限 る 。 以 下 2 に お い て 同 じ 。 )
2
1 の 経 費 に か か る 借 入 金 (利 息 部 分 を 含 む 。 )の 償 還 又 は 積 立 の た め の 支 出
62
別表4
1
社 会 福 祉 施 設 等 の 建 物 、設 備 の 整 備・修 繕 、環 境 の 改 善 、土 地 の 取 得 等 に 要 す る 経 費 (社
会福祉施設等を経営する事業に必要なものに限る。以下 2 及び 3 において同じ。)
2
社会福祉施設等の土地又は建物の賃借料
3
以 上 の 経 費 に 係 る 借 入 金 (利 息 部 分 含 む 。 )の 償 還 又 は 積 立 の た め の 支 出
4
社会福祉施設等を経営する事業に係る租税公課
別表5
1
保 育 所 の 建 物 、設 備 の 整 備・修 繕 、環 境 の 改 善 、土 地 の 取 得 等 に 要 す る 経 費 (保 育 所 を 経
営する事業に必要なものに限る。以下 2 及び 3 において同じ。)
2
保育所の土地又は建物の賃借料
3
以 上 の 経 費 に 係 る 借 入 金 (利 息 部 分 含 む 。 )の 償 還
4
保育所を経営する事業に係る租税公課
別表6
平成
年度収支計算分析表
収入
科目
1 保 育 所 運 営 費 収 入 (民
改費加算分を除く。)
(1)
人 件 費 (民 改 費 加 算
分を除く。)
(2)
管 理 費 (民 改 費 加 算
分を除く。)
(3)
事業費
2 保育料収入
3 私的契約利用料収入
4 国庫補助事業に係る経
常経費補助金収入
5 人件費積立預金取崩収
入
6 修繕積立預金取崩収入
7 備品等購入積立預金取
崩収入
8 保育所施設・設備整備
積立預金取崩収入
支出
金額
(円 )①
科目
14 人 件 費 支 出
(1)
職員俸給
(2)
職員諸手当
(3)
非常勤職員給与
(4)
退職共済掛金
(5)
法定福利費
15 事 務 費 支 出
(1)
福利厚生費
(2)
旅費交通費
(3)
研修費
(4)
消耗品費
(5)
器具什器費
(6)
印刷製本費
(7)
水道光熱費
(8)
燃料費
(9)
修繕費
(10)
通信運搬費
(11)
会議費
(12)
広報費
(13)
業務委託費
(14)
手数料
(15)
損害保険料
(16)
賃借料
(17)
雑費
63
金額
(円 )②
差引過△
不足額
(① - ② )
16 事 業 費 支 出
(1)
給食費
(2)
保健衛生費
(3)
保育材料費
(4)
水道光熱費
(5)
燃料費
(6)
消耗品費
(7)
器具什器費
(8)
賃借料
(9)
雑費
17 人 件 費 積 立 預 金 積
立支出
18 修 繕 積 立 預 金 積 立
支出
19 備 品 等 購 入 積 立 預
金積立支出
2 0 保 育 所 施 設・設 備 整
備積立預金積立支出
9 当期資金収支差額合計
21 当 期 資 金 収 支 差 額
(欠 損 金 )
合計
1 から 9 までの小計
14 か ら 21 ま で の 小 計
22 固 定 資 産 取 得 支 出
10 保 育 所 運 営 費 収 入 の
のうち施設の整備等
うち民改費加算分
に係る支出
11 国 庫 補 助 事 業 に 係 る
23 土 地 ・ 建 物 賃 借 料
施設整備補助金収入
24 22 及 び 23 の 経 費 に
12 国 庫 補 助 事 業 に 係 る
係る借入金利息支出
設備整備補助金収入
25 22 及 び 23 の 経 費 に
13 22 及 び 23 の 経 費 に 係
係る借入金償還支出
る積立預金取崩収入
26 22 及 び 23 の 経 費 に
係る積立預金積立支
出
27 租 税 公 課
10 か ら 13 ま で の 小 計
22 か ら 27 ま で の 小 計
合
計
合
計
* 14 か ら 27 の 経 費 等 に 係 る 借 入 金 収 入 が あ る 場 合 に は 、 そ の 受 入 額 に つ い て
も収入の欄に計上すること。
64
厚生労働省通知
○「保育所運営費の経理等について」の取扱いについて
平 成 12 年 3 月 30 日
児 保 第 12 号
各都道府県・各指定都市・各中核
市 民 生 主 管 部 (局 )長 宛
厚生省児童家庭局保育課長通知
注
平 成 24 年 3 月 30 日 雇 児 保 発 0330 第 3 号 改 正 現 在
本 日 、平 成 12 年 3 月 30 日 児 発 第 299 号「 保 育 所 の 運 営 費 の 経 理 等 に つ い て 」(以 下「 児 発
第 299 号 通 知 」と い う 。)が 施 行 さ れ た と こ ろ で あ る が 、こ の 取 扱 い に つ い て は 、次 の 事 項 に
留意されたい。
な お 、「 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 の 制 定 に つ い て 」 (平 成 23 年 7 月 27 日 雇 児 発 0727 第 1 号 、
社 援 発 0727 第 1 号 、 老 発 0727 第 1 号 )の 3(2)に よ り 、 従 来 の 会 計 処 理 に よ る こ と と し て い
る 社 会 福 祉 法 人 の 運 営 す る 保 育 所 へ の 適 用 は 、な お 従 前 の 例 に よ る こ と が で き る も の と す る 。
記
1
児 発 第 299 号 通 知 の 前 文 に お い て 「 適 切 な 施 設 運 営 が 確 保 さ れ て い る 」 と は 、 施 設 の 運
営 状 況 に つ い て 、児 発 第 299 号 通 知 の 1 の (2)の ① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 す べ て が 満 た さ
れていることをいうこと。
2
児 発 第 299 号 通 知 の 1 の (2)に お い て「 人 件 費 、管 理 費 又 は 事 業 費 」と は 、保 育 所 を 経 営
す る 事 業 に 係 る 経 費 で あ っ て 、「 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 の 運 用 上 の 取 扱 い 等 に つ い て 」 (平
成 23 年 7 月 27 日 雇 児 総 発 0727 第 3 号 、社 援 基 発 0727 第 1 号 、障 障 発 0727 第 2 号 、老 総
発 0727 第 1 号 )に 定 め る 別 紙 1「 社 会 福 祉 法 人 会 計 基 準 適 用 上 の 留 意 事 項 (運 用 指 針 )」中 、
別添 3 の資金収支計算書勘定科目において事業活動による支出に設けられている科目のう
ち 、 児 発 第 299 号 通 知 別 表 6 の 収 支 計 算 分 析 表 に お い て 、 そ れ ぞ れ 人 件 費 支 出 、 事 務 費 支
出及び事業費支出として掲げた科目を指す。
3
児 発 第 299 号 通 知 の 1 の (2)の ③ に お け る「 適 正 な 給 与 水 準 」の 判 断 に 当 た っ て は 、次 の
ような事項に留意されたいこと。
(1)
正規の手続きを経て給与規程が整備されていること。
(2)
施設長及び職員の給与が、地域の賃金水準と均衡がとれていること。
(3)
初任給、定期昇給について職員間の均衡がとれていること。
(4)
一部職員にのみ他の職員と均衡を失する手当が支給されていないこと。
(5)
各種手当は給与規程に定められたものでありかつ手当額、支給率が適当であること。
4
新たに保育所を経営する事業を行う設置者については、概ね 1 年間程度資金計画及び償
還 計 画 を 着 実 に 履 行 し て い る 場 合 に 、 児 発 第 299 号 通 知 の 1 の (4)か ら (6)ま で に 関 し て 、
既に保育所を経営している他の設置者と同様の取扱いが認められること。
5
児 発 第 299 号 通 知 の 1 の (3)及 び (4)並 び に 3 の (1)に 関 し て 、各 積 立 資 産 を そ れ ぞ れ の 積
立目的以外に使用する場合又は前期末支払資金残高を取り崩して使用する場合は、使途範
囲 が そ の 施 設 の 運 営 や 入 所 児 童 の 処 遇 に 必 要 な 経 費 又 は 同 通 知 1 の (4)に よ る 別 表 2 に 係 る
経 費 等 で あ れ ば 、取 崩 し を 認 め て 差 し 支 え な い こ と 。
「その施設の運営や入所児童の処遇に
必要な経費」とは、具体的には、次のような事例が考えられること。
(1)
人件費、光熱水料等通常経費の不足分の補填
(2)
建物の修繕、模様替え等
(3)
建物附属設備の更新
65
(4)
省力化機器並びにソーラーシステム、集中冷暖房、給湯設備、フェンス、スプリンク
ラー、防火設備等の設備の整備
(5)
花壇、遊歩道等の環境の整備、その施設の用に供する駐車場、道路の舗装等
(6)
登所バス等の購入、修理等
な お 、児 発 第 299 号 通 知 1 の (6)に 関 し て 、目 的 以 外 に 使 用 す る 場 合 と は 、保 育 所 施 設 ・
設備整備積立資産を同一の設置者の当該保育所以外の社会福祉施設等「
( 社会福祉法人が経
営 す る 社 会 福 祉 施 設 に お け る 運 営 費 の 運 用 及 び 指 導 に つ い て 」(平 成 16 年 3 月 12 日 雇 児 発
第 0312001 号 、 社 援 発 第 0312001 号 、 老 発 第 0312001 号 )別 表 3 に 掲 げ る 施 設 を い う 。 )の
新 築 又 は 増 改 築 に 係 る 経 費 (土 地 取 得 費 を 含 む 。 )に 充 当 す る 等 法 人 の 経 営 上 や む を 得 な い
場合に限られるものであること。
6
児 発 第 299 号 通 知 の 4 の (1)に お け る「 安 全 確 実 で か つ 換 金 性 の 高 い 方 法 」と し て 、銀 行 、
郵便局、農業協同組合等への預貯金のほか、国債、地方債、信託銀行への金銭信託等元本
保障のある方法が考えられるが、株式投資、商品取引等リスクが大きいものは認められな
いこと。
7
児 発 第 299 号 通 知 の 別 表 2 に お い て「 保 育 所 の 建 物 、設 備 の 整 備・修 繕 、環 境 の 改 善 等 」
と は 、保 育 所 の 建 物 (保 育 所 を 経 営 す る 事 業 を 行 う 上 で 不 可 欠 な 車 庫 、物 置 及 び 駐 車 場 等 を
含 む 。)及 び 建 物 附 属 設 備 の 整 備 、修 繕 並 び に 模 様 替 、並 び に 、入 所 者 処 遇 上 必 要 な 屋 外 遊
具、屋外照明、花壇、門扉塀の整備等の環境の改善を指し、土地取得費や保育所以外の建
物・設備の整備、修繕等は含まないこと。
8
児 発 第 299 号 通 知 の 別 表 3 に お い て 「 子 育 て 支 援 事 業 を 実 施 す る 施 設 の 建 物 、 設 備 の 整
備・修 繕 、環 境 の 改 善 及 び 土 地 の 取 得 等 」と は 、子 育 て 支 援 事 業 を 実 施 す る 施 設 の 建 物 (子
育 て 支 援 事 業 を 行 う 上 で 不 可 欠 な 車 庫 、物 置 及 び 駐 車 場 等 を 含 む 。)及 び 建 物 附 属 設 備 の 整
備、修繕並びに模様替、並びに、事業対象者の処遇上必要な屋外遊具、屋外照明、花壇、
門扉塀の整備等の環境の改善や土地の取得を指し、子育て支援事業を実施する施設以外の
建物・設備の整備、修繕等は含まないこと。
9
児 発 第 299 号 通 知 に よ り 運 営 費 の 使 途 等 の 取 扱 い が 改 め ら れ た こ と に 伴 い 、 施 設 設 置 法
人への寄付を前提に幹部職員の給与額を設定して当該幹部職員がその一部を当該法人に寄
付することにより施設整備等に係る借入金の償還を進めるといった事例があった場合には
これが速やかに解消されるよう、指導等において配慮すること。
66
厚生労働省通知
○「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金について」通知の施行について
昭 和 51 年 4 月 16 日
厚 生 省 発 児 第 59 号 の 5
各都道府県知事・各指定都市市長宛
厚生省児童家庭局長通知
注
平 成 24 年 4 月 5 日 雇 児 発 0405 第 15 号 改 正 現 在
標記について、本日別途厚生事務次官通知「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金に
つ い て 」(以 下「 交 付 要 綱 」と い う 。)が 施 行 さ れ た と こ ろ で あ る が 、こ れ が 実 施 に つ い て は 、
次によることとし、その適正なる運用を図られたく通知する。
お っ て 、昭 和 50 年 4 月 7 日 厚 生 省 発 児 第 57 号 の 6「「 児 童 福 祉 法 に よ る 保 育 所 措 置 費 国 庫
負担金について」通達の施行について」は廃止する。
第1
保育単価及び支弁額について
1
保育単価について
保 育 単 価 の 構 成 は 、 地 域 差 を 8 区 分 、 定 員 規 模 別 を 15 区 分 、 年 齢 別 を 乳 児 、 1~ 2 歳
児 、 3 歳 児 及 び 4 歳 以 上 児 の 4 区 分 と し 、 こ の 額 (基 本 分 保 育 単 価 )に す べ て の 保 育 所 に
ついて児童用採暖費加算額、民間施設給与等改善費、除雪費、寒冷地手当の支給地域に
所在する保育所にあっては、寒冷地加算、北海道に所在する保育所にあっては事務用採
暖費加算額、単身赴任手当加算費が承認された保育所にあっては単身赴任手当加算費、
施設機能強化推進費が承認された保育所にあっては施設機能強化推進費、特別保育事業
等を実施する保育所にあっては事務職員雇上費の加算及び主任保育士の専任加算がそれ
ぞれ行われ、また、これらによる年齢別保育単価に各月初日の年齢別入所児童数を乗じ
て 得 た 額 と 、月 途 中 入 退 所 が あ る 場 合 に は そ の 入 所 児 童 数 を 乗 じ た 合 算 額 (私 立 認 定 保 育
所 (就 学 前 の 子 ど も に 関 す る 教 育 、 保 育 等 の 総 合 的 な 提 供 の 推 進 に 関 す る 法 律 (平 成 18
年 法 律 第 77 号 )第 10 条 第 1 項 第 5 号 に 規 定 す る 私 立 認 定 保 育 所 を い う 。 以 下 同 じ 。 )に
あ っ て は 、同 法 第 13 条 第 2 項 の 規 定 に よ り 読 み 替 え ら れ た 児 童 福 祉 法 (昭 和 22 年 法 律 第
164 号 。以 下「 法 」と い う 。)第 51 条 第 5 号 に 規 定 す る 保 育 料 額 を 控 除 し た 額 と す る 。)
によって、その月の支弁額の算定が行われるものであること。
児童用採暖費加算については、その保育所の所在する地域が一般職の職員の給与に関
す る 法 律 等 の 一 部 を 改 正 す る 法 律 (平 成 16 年 法 律 第 136 号 )の 施 行 (平 成 16 年 10 月 28
日 )前 の 国 家 公 務 員 の 寒 冷 地 手 当 に 関 す る 法 律 第 1 条 に 定 め る 地 域 に よ り 、そ の 適 用 す べ
き加算額を異にするのでその該当級地等を確認のうえ、あらかじめ関係市町村及び保育
所に連絡しておかれたいこと。
年齢別保育単価に含まれている職員構成は、所長のほか、保育士については乳児 3 人
に つ き 1 人 、 1~ 2 歳 児 6 人 に つ き 1 人 、 3 歳 児 20 人 に つ き 1 人 、 4 歳 以 上 児 30 人 に つ
き 1 人 (た だ し 、定 員 90 人 以 下 の 施 設 に お い て は 、こ の 定 数 の ほ か 1 人 加 算 )並 び に 調 理
員 等 に つ い て は 2 人 (定 員 40 人 以 下 の 保 育 所 に お い て は 1 人 、 定 員 151 人 以 上 の 保 育 所
に お い て は 3 人 )と さ れ て い る の で こ れ を 充 足 す る こ と 。
なお、前記のほか非常勤の保育士が配置されていること。
2
(1)
所長の設置又は未設置の認定について
保育単価については、その保育所の長が各月の初日において欠員又は無給であると
きは、その人件費を控除した未設置の保育単価が適用されるが、この設置又は未設置
であるかどうかの認定は、その保育所を管轄する都道府県知事又は指定都市若しくは
67
中核市の市長が行うこととし、おおむね次の基準によられたいこと。
ア
その所長が児童福祉事業に 2 年以上従事した者又はこれと同等以上の能力を有す
ると認められる者で、常時実際にその保育所の運営管理の業務に専従し、かつ有給
のものである場合に限り、設置の単価を適用すること。
イ
したがって私立保育所において、2 以上の施設若しくは他の事業と兼務し、保育
所長としての職務を行っていないものは欠員とみなして未設置の単価を適用するこ
と。
(2)
保育所長の欠員補充に伴い新たに所長設置の保育単価を適用するにあたっては、都
道府県知事又は指定都市若しくは中核市の市長は、その保育所の設置者からその旨の
申 請 (保 育 所 名 、所 長 設 置 の 保 育 単 価 の 適 用 年 月 日 、所 長 と な る 者 の 氏 名 、年 齢 、児 童
福 祉 事 業 に 従 事 し た 期 間 、 給 与 等 を 記 載 し た 履 歴 書 等 )を 徴 し 、 前 記 (1)の 基 準 に 適 合
しているときは所長設置の保育単価の適用の決定を行い、欠員補充された日の属する
月 の 翌 月 (月 初 日 に 欠 員 補 充 さ れ た 場 合 は そ の 月 )か ら 所 長 設 置 の 保 育 単 価 の 適 用 承 認
を行うこととする。
都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の市長は、所長設置の保育単価が適用さ
れ て い る 保 育 所 に つ い て は 、申 請 又 は 指 導 監 査 等 を 通 じ て そ の 状 況 を 把 握 し 、(1)の 基
準 に 適 合 し な く な っ た 場 合 に は 、 (1)の 基 準 に 適 合 し な く な っ た 日 の 属 す る 月 の 翌 月
(月 初 日 に (1)に 適 用 し な く な っ た 場 合 は そ の 月 )か ら 未 設 置 の 単 価 の 適 用 を 行 う こ と
とする。
3
民間施設給与等改善費の承認等について
交 付 要 綱 に 定 め る 民 間 施 設 給 与 等 改 善 費 (以 下 「 民 改 費 」 と い う 。 )の 加 算 額 の 承 認 等
は、その保育所を管轄する都道府県知事又は指定都市若しくは中核市の市長が行うこと
とし、その基準及び事務処理は次によられたいこと。
(1)
交付要綱に定める民改費の加算率の適用は、職員 1 人当り平均勤続年数を基礎とし
て次表によるものとすること。
加算率の区分
(ア )
職員1人当たりの
平均勤続年数
内訳
人件費
管理費
加算分
加算分
10%
2%
12%加算分
10年以上
10%加算分
7年以上10年未満
8%
2%
8%加算分
4年以上
6%
2%
4%加算分
4年未満
2%
2%
7年未満
算 定 の 対 象 と な る 職 員 は 、そ の 保 育 所 に 勤 務 す る す べ て の 常 勤 職 員 (嘱 託 職 員 等 の
非 常 勤 職 員 を 除 く 。)と す る こ と 。た だ し 、常 勤 職 員 以 外 の 者 で あ っ て も 、1 日 6 時
間 以 上 か つ 月 20 日 以 上 勤 務 し て い る 者 に あ っ て は 、こ れ を 常 勤 と み な し て 算 定 す る
こと。
(イ )
個々の職員の勤続年数の算定に当たっては、現に勤務する保育所における勤続年
数 、当 該 職 員 の そ の 他 の 社 会 福 祉 施 設 (現 に 勤 務 す る 施 設 以 外 の 施 設 で あ っ て 、社 会
福 祉 法 第 2 条 に 定 め る 施 設 の う ち 、保 護 施 設 、老 人 福 祉 施 設 (軽 費 老 人 ホ ー ム 、養 護
老 人 ホ ー ム 及 び 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム に 限 る )、婦 人 保 護 施 設 、児 童 福 祉 施 設 、障 害 児
通 所 支 援 事 業 (施 設 を 必 要 と す る も の に 限 る 。 )を 行 う 事 業 所 、 障 害 者 支 援 施 設 、 障
害 福 祉 サ ー ビ ス 事 業 (施 設 を 必 要 と す る も の に 限 る 。 )を 行 う 事 業 所 、 盲 人 ホ ー ム 、
68
視 聴 覚 障 害 者 情 報 提 供 施 設 並 び に 福 祉 ホ ー ム )に お け る 通 算 勤 続 年 数 、児 童 福 祉 法 第
12 条 の 4 に 定 め る 施 設 に お け る 勤 続 年 数 、「 就 学 前 の 子 ど も に 関 す る 教 育 、 保 育 等
の総合的な提供の推進に関する法律」に定める認定こども園における勤続年数及び
医 療 法 に 定 め る 病 院 、診 療 所 、介 護 老 人 保 健 施 設 、助 産 所 に お け る 勤 続 年 数 (保 健 師
又 は 看 護 師 に 限 る 。 )を 合 算 す る も の と す る 。
(ウ )
そ の 保 育 所 の 職 員 1 人 当 り 平 均 勤 続 年 数 は (ア )に よ り 算 定 し た 全 職 員 の 合 算 総 勤
続 年 数 を 算 定 の 基 礎 と な っ た 職 員 数 に よ り 除 し て 得 た 年 数 (6 月 以 上 の 端 数 は 1 年 と
し 、 6 月 未 満 の 端 数 は 切 り 捨 て る こ と 。 )を い う こ と 。
(エ )
前 記 職 員 1 人 当 り 平 均 勤 続 年 数 の 算 定 は 、当 該 年 度 の 4 月 1 日 現 在 に お い て 行 い 、
その年度の途中においてその職員の異動があっても適用の変更は行わないものであ
ること。
(2)
入所児童の処遇等に不適切な事由が認められ、改善措置が講じられない場合は、改
善措置が講じられるまでの間で貴職が必要と認める期間、民改費の管理費加算分若し
くは人件費加算分又はその両者を減ずるものであること。ただし、遡及適用は行わな
いこと。
(3) 「 保 育 所 運 営 費 の 経 理 等 に つ い て 」(平 成 12 年 3 月 30 日 児 発 第 299 号 児 童 家 庭 局 長
通 知 )の 5 の (2)の 結 果 、
「1
運 営 費 の 使 途 範 囲 」か ら「 4
運営費及び保育料の管理・
運用」までに定める以外の支出が行われていた場合には、4 月分から翌年 3 月分まで
の間、民改費全額について加算を停止するものとすること。
(4)
ま た 、加 算 を 停 止 し た 施 設 で あ っ て も 、
「 保 育 所 運 営 費 の 経 理 等 に つ い て 」(平 成 12
年 3 月 30 日 児 発 第 299 号 児 童 家 庭 局 長 通 知 )の 別 表 1 に 掲 げ る 事 業 等 の い ず れ か を 実
施 す る 保 育 所 で あ っ て 、同 通 知 の 1 の (2)の ① か ら ⑦ ま で に 掲 げ る 要 件 を 満 た す も の に
ついては、民改費が加算されたものと仮定して、同通知の別表 2 に掲げる経費等への
充当を行って差し支えないこととする。
(5)
民改費は、そもそも余剰がなく給与改善等に支障を来すおそれのある民間施設にお
ける、公・私施設間の職員給与格差の是正などを目的としており、配当に対して支出
が行われている保育所については、対象とならないものであること。
(6)
都 道 府 県 知 事 又 は 指 定 都 市 若 し く は 中 核 市 の 市 長 は 、市 町 村 長 (指 定 都 市 及 び 中 核 市
の 市 長 を 除 く 。 以 下 同 じ 。 )に 保 育 所 の 設 置 者 か ら 別 紙 (1)に 定 め る 申 請 書 を 取 り ま と
め さ せ (指 定 都 市 及 び 中 核 市 の 市 長 は 直 接 、保 育 所 の 設 置 者 か ら 申 請 書 を 徴 す る こ と 。)、
いずれかの加算率の適用に該当するかの承認を行い、市町村長に通知する措置を講ず
ること。市長村長は、その内容を保育所の設置者に通知すること。
4
保育所事務職員雇上費の加算について
交 付 要 綱 の 第 3 の 2 の (9)に 定 め る 事 務 職 員 雇 上 費 の 加 算 に つ い て は 、次 に 掲 げ る 子 育
て支援交付金対象事業及び保育対策等促進事業等のいずれかを実施する保育所に加算す
るものとする。
(1)
延 長 保 育 促 進 事 業 実 施 保 育 所 及 び 延 長 保 育 自 主 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 20 年 6 月 9 日
雇 児 発 第 0609001 号 本 職 通 知 「 保 育 対 策 等 促 進 事 業 の 実 施 に つ い て 」 に 定 め る 要 件 に
適合するもの及びこれと同等の要件を満たして自主事業として実施しているもの。)
(2)
一 時 預 か り 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 23 年 9 月 30 日 雇 児 発 0930 第 1 号 本 職 通 知 「 平 成
23 年 度 子 育 て 支 援 交 付 金 の 交 付 対 象 事 業 等 に つ い て 」 に 定 め る 要 件 に 適 合 す る も の
(対 象 児 童 は 、事 業 開 始 月 (年 度 当 初 か ら 事 業 を 開 始 す る 場 合 は 、4 月 又 は 5 月 )に お け
る平均対象児童が 1 人以上いること。)
た だ し 、 当 分 の 間 は 平 成 21 年 6 月 3 日 雇 児 発 第 0603002 号 本 職 通 知 「『 保 育 対 策 等
69
促進事業の実施について』の一部改正について」以前に定める一時保育促進事業の要
件を満たしていると認められ、実施しているものも含むこととされること。
(3)
病 児 ・ 病 後 児 保 育 事 業 実 施 保 育 所 及 び 病 児 病 後 児 保 育 自 主 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 20
年 6 月 9 日 雇 児 発 第 0609001 号 本 職 通 知 「 保 育 対 策 等 促 進 事 業 の 実 施 に つ い て 」 に 定
める要件に適合するもの及びこれと同等の要件を満たして自主事業として実施してい
るもの。)
(4)
乳 児 が 3 人 以 上 入 所 し て い る 保 育 所 (月 の 初 日 に お い て 乳 児 が 3 人 以 上 入 所 し て い る
月から年度を通じて加算。)
5
主任保育士の専任加算について
交 付 要 綱 の 第 3 の 2 の (10)に 定 め る 主 任 保 育 士 の 専 任 加 算 に つ い て は 次 に 掲 げ る 子 育
て支援交付金対象事業及び保育対策等促進事業等を複数実施する保育所に加算するもの
とする。
(1)
延 長 保 育 促 進 事 業 実 施 保 育 所 及 び 延 長 保 育 自 主 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 20 年 6 月 9 日
雇 児 発 第 0609001 号 本 職 通 知 「 保 育 対 策 等 促 進 事 業 の 実 施 に つ い て 」 に 定 め る 要 件 に
適合するもの及びこれと同等の要件を満たして自主事業として実施しているもの。)
(2)
一 時 預 か り 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 23 年 9 月 30 日 雇 児 発 0930 第 1 号 本 職 通 知 「 平 成
23 年 度 子 育 て 支 援 交 付 金 の 交 付 対 象 事 業 等 に つ い て 」 に 定 め る 要 件 に 適 合 す る も の
(対 象 児 童 は 、事 業 開 始 月 (年 度 当 初 か ら 事 業 を 開 始 す る 場 合 は 、4 月 又 は 5 月 )に お け
る平均対象児童が 1 人以上いること。)
た だ し 、 当 分 の 間 は 平 成 21 年 6 月 3 日 雇 児 発 第 0603002 号 本 職 通 知 「『 保 育 対 策 等
促進事業の実施について』の一部改正について」以前に定める一時保育促進事業の要
件を満たしていると認められ、実施しているものも含むこととされること。
(3)
病 児 ・ 病 後 児 保 育 事 業 実 施 保 育 所 及 び 病 児 病 後 児 保 育 自 主 事 業 実 施 保 育 所 (平 成 20
年 6 月 9 日 雇 児 発 第 0609001 号 本 職 通 知 「 保 育 対 策 等 促 進 事 業 の 実 施 に つ い て 」 に 定
める要件に適合するもの及びこれと同等の要件を満たして自主事業として実施してい
るもの。)
(4)
乳 児 が 3 人 以 上 入 所 し て い る 保 育 所 (月 の 初 日 に お い て 乳 児 が 3 人 以 上 入 所 し て い る
月から年度を通じて加算。)
6
保育単価の予算措置等について
保 育 単 価 は 、児 童 福 祉 法 第 45 条 第 1 項 の 基 準 を 維 持 す る の に 必 要 な 最 低 の 経 費 で あ る
から、市町村においては必要な予算措置を行い、所定の保育単価による支弁額を各月必
ず支弁するよう厳正に指導されたいこと。したがって都道府県知事は、毎年度当初にお
いて、管下市町村の予算書抄本を徴する等、その市町村における支弁予定額を確認し、
適切なる指導を加えられたいこと。
なお、この費用の性質にかんがみ、各月初日の入所児童については当月分は遅くとも
その月中に精算支弁するように、月途中入退所については市町村の実情、施設の運営等
を勘案しながら支弁するよう指導されたいこと。
第2
1
徴 収 金 (保 育 料 )基 準 額 に つ い て
交 付 要 綱 の 第 4 に 定 め る 徴 収 金 (保 育 料 )基 準 額 の 算 定 に つ い て は 、 市 町 村 に お い て 適
正かつ簡明に行えるよう各月初日の入所児童の属する世帯を課税額等の状況に応じ区分
し、それぞれ入所児童 1 人当たりの基準額をさだめていること。
入所児童の属する世帯の課税額等の確認については、関係機関との連携を密にして、
誤りなきを期するよう指導することはもちろんであるが、各市町村における各階層区分
の確認の適否は、直ちに国庫負担に重大な影響をもたらすこととなるので、指導監査等
70
を通じて、とくにこの点の状況を厳密に監督することとされたいこと。
2
その世帯の階層区分の認定については、その児童と同一世帯に属して生計を一にして
い る 父 母 及 び そ れ 以 外 の 扶 養 義 務 者 (家 計 の 主 宰 者 で あ る 場 合 に 限 る 。 )の す べ て に つ い
て、それらの者の課税額の合計額により行うものであること。
ただし、私立認定保育所については、その児童と同一世帯に属して生計を一にしてい
る 父 母 及 び そ れ 以 外 の 法 第 24 条 第 2 項 に 規 定 す る 保 育 の 実 施 に 係 る 児 童 の 保 護 者 (家 計
の 主 宰 者 で あ る 場 合 に 限 る 。)の す べ て に つ い て 、そ れ ら の 者 の 課 税 額 の 合 計 額 に よ り 行
うものであること。
3
その世帯の階層区分の確認は次によられたいこと。
ア
被保護世帯の確認は、福祉事務所等において行うこと。
イ
前年度分市長村民税の課税状況の確認は、その市町村の市町村民税主管課の資料等
に基づいて行うこと。
ウ
前年分の所得税の課税状況の確認は、その市町村の市町村民税主管課又は税務署に
おいて行うこと。
エ
アからウまでによって確認した場合においては、その確認方法、確認年月日、税額
等を保育児童台帳の相当の欄に記載し、確認者の印を押印すること。
なお、課税状況の確認を証明書を徴して行うこととしている場合においては、その
課税額がない場合においてもその旨の証明書を徴すること。
オ
前年分の所得税の課税状況を把握するにあたって 1 月ないし 3 月の間においてはそ
の確認が困難な場合もあるので、前々年分の課税状況により階層を決定するものであ
ること。
第3
保育所における運営費の経理について
保育所における運営費の経理については、別に定めるところによること。
71
保育所経営の会計に関する事項
保育所を経営する場合は、運営主体の法人種別に係わらず、次の要綱、要領、通知等に基づいて、会計処理を
行います。
横浜市保育所運営費経理等取扱要綱(以下「取扱要綱」という。)
横浜市保育所運営費経理等取扱要綱事務取扱要領(以下「取扱要領」という。)
保育所運営費の経理等について【児発第299号 局長通知】(以下「児発第299号」という。)
「保育所運営費の経理等について」の取扱いについて【児保第12号 課長通知】(以下「児保第12号」という。)
「保育所運営費の経理等について」の運用等について【児保第21号 課長通知】(以下「児保第21号」という。)
社会福祉法人会計基準【社会福祉法人会計基準の制定について平成23年7月27日局長連名通知】(以下「会計基準」という。)
社会福祉法人における入札契約等の取扱いについて【社援施第7号 課長通知】(以下「社援施第7号」という。)
「保育所運営費等の弾力運用に係る事前協議」事務取扱要領(以下「事前協議要領」という。)
※この資料は、平成23年7月27日に制定された会計基準をもとに作成しています。平成12年2月17日制定の
旧会計基準による会計処理を行っている場合は、適宜読み替えをしてください。
1 社会福祉法人会計基準に基づいた処理(経理規程・帳簿の整備等)
(1)
経理規程
① 経理規程を作成すること(社会福祉法人の場合は、理事会の承認が必要)。
内容については、基本的には社会福祉法人モデル経理規程を参考に作成すること。
② 会計年度は、4月1日から翌年3月31日までとすること。
③ 法人本部(本社)と保育所は、原則として別拠点区分にすること。
また、複数保育所(施設)を経営している場合は、それぞれに拠点区分を設けること。
④ 小口現金限度額を定めること(利用実態に合わせて、基本的には10万円程度)。
⑤ 勘定科目については、経理規程の別表等で適切に定めること。
⑥ 経理規程の変更をする場合には、理事会で承認を得ること。
社会福祉法人以外の場合は、それぞれの内部規程等に従って、適切に改訂を行うこと。
(2)
予算
① 予算を適切に作成すること(予算の範囲内で支出するよう、適切に補正予算等も作成すること)。
社会福祉法人の場合は、定款及び経理規程の定めに従い編成し、理事総数の3分の2以上の同意を得るこ
と。
② 拠点区分ごとに予算編成し、資金収支計算書に準拠して作成すること。
(3)
帳簿
① 主要簿(総勘定元帳・会計伝票※1)は、必ず作成すること。
※1 会計伝票は、仕訳伝票または仕訳日記帳を用意すること。
② 補助簿(固定資産管理台帳、基本金台帳、寄附金品台帳等※2)を、該当資産等がある場合には作成するこ
と。
※2 補助簿については、経理規程にて定めてあるものを適切に用意すること。
③ 全ての取引を記録すること(「収入は収入」「支出は支出」として扱い、原則として簿外処理は行わないこと)。
収支のもれ、資金移動のもれ、通帳残高と帳簿残高が合わないこと等がないようにすること。
④ 領収書等証ひょうを、適切に整理・保存すること。
⑤ 会計帳簿は、10年間保存すること。決算書は、永久保存すること。【社援施第7号】
(4)
管理
① 保育所ごとに会計責任者を任命し、辞令を交付すること。
② 出納職務を行う職員が会計責任者と別にいる場合には、出納職員を任命し、辞令を交付すること。
72
2 適切な会計処理(経理規程で定められている処理等)
(1)
期中の処理
<支出>
① 金銭の支払いの際は、領収書等の証ひょうに基づいて行い、会計責任者の承認(印)を得ること。
② 現金で支払う旅費・交通費や人件費がある場合は、金銭受取者の領収印をもらうこと。
③ 旅費・交通費に係る出張記録等を適切に保存すること(タクシー、プリペイド式の乗車券等)。
④ 会計処理は、整然かつ明瞭に記録すること(不明瞭な出納を行わない、購入物品の記録を正確に残す等)。
⑤ 保育所に関わらない経費は、施設会計からは支出しないこと(法人本部経費等)。
<収入>
① 金銭の収入(雑収入等)については、領収書を発行し、会計責任者の承認(印)を得ること。
② 現金収入は、経理規程に従って、速やかに金融機関に預け入れること。
③ 寄附金収入がある場合は、寄附受納に際し、原則として寄附申込書を受け、寄附金品台帳を作成し、領収書を
発行すること。
現物による寄附がある場合も同様に取扱い、時価換算して収入計上すること(但し、消耗品等は換算不要)。
④ 金銭の収納に際して、実費の徴収簿(金銭収受日と金銭入金日を記載)を作成し、収支を施設会計に反映させ
ること。また、領収書の控えを適切に保存すること。
例)延長保育費用、一時保育費用、主食代、写真代等
(2)
月末の処理
① 月次試算表を拠点区分別に作成し、理事長(代表者等)へ提出し、承認(印)を得ること。
月次試算表は資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表等、会計基準の決算書に準じて作成すること
(但し、設置主体が社会福祉法人以外の場合は、独自のものでも差し支えない)。
② 現金残高を確認すること(金種表等の作成)。
③ 現金残高及び預金残高と帳簿残高を適切に照合すること。
④ 月次試算表上の資金収支計算書の支払資金残高が、貸借対照表上の「流動資産―流動負債(引当金等を除
く)」と一致すること。
(3)
契約【社援施第7号】
① 100万円を超える契約は、契約書を作成すること(×注文書、×注文請書、×契約申込書)。
② 次の金額を超える場合は、原則として入札により契約すること。
(1) 工事又は製造の請負…250万円
(2) 食料品・物品等の買入れ…160万円
(3) 上記(1)、(2)に掲げるもの以外(委託契約、リース契約等)…100万円
③ 上記の①、②とも金額は、購入単価ではなく、合計金額で判断すること。
特定の相手方への委託料等は、年間支出額で判断すること。
(合計金額が100万円を超える場合は入札及び契約締結が必要)
④ 入札によらない契約をする場合にも、見積合わせを行い、適正価格を判断すること。
⑤ 原則として、契約の自動更新は認められないので、適宜契約内容を見直すこと。
(4)
固定資産、減価償却、国庫補助金等特別積立金
① 建物、車両、物品等で耐用年数が1年以上、かつ、1個若しくは1組の金額が10万円以上の資産(※)は、固定
資産に計上し、減価償却をすること。
注) 「修繕」とは原状回復(ほぼ全く同じ状態に戻す)のこと。
工事により、10万円以上(※)の付加価値を付けた場合、その部分は固定資産計上が必要(資本的支出)。
② 減価償却の残存価格は、平成19年3月31日以前取得のもので、かつ、耐用年数到来時においても使用し続
けている有形固定資産については、取得価格の10%(※)を経過後、備忘価格1円まで償却を行うこと。また、
平成19年4月1日以降取得のものは、残存価額はゼロとし、償却累計額が、当該資産の取得価格から備忘価
格(1円)を控除した金額に達するまで償却を行うこと。
※ 社会福祉法人以外については、運営主体の種別により、各々の会計基準によっても差し支えない。
③ 共同募金や横浜市等から補助(金)を受けて、何らかの固定資産を購入した場合には、その補助(金)額を国庫
補助金等特別積立金として計上すること。
④ 国庫補助金等特別積立金の取り崩しは、当該固定資産の減価償却に応じて行うこと(残存価額はゼロ)。
73
3 運営費の取扱い(弾力運用等)
保育所運営費は、取扱要綱、個別通知(児発第299号)等により、使途等が制限されています。ここでは概略を記
載しますので、詳細につきましては、要綱・通知等をご確認ください。
保育所運営費については、保育に関わる経費に使用し、保育に関わらない経費に対しては支出しないこと。保育
所運営費の管理運用にあたっては、それが公費を主たる財源としていることからも特に適正を期してください。
(1)
弾力運用
<要件>【取扱要綱】【取扱要領】【児発第299号】【児保第12号】
・ 運営主体が、他都市にて認可保育所を1年間経営(×認証保育園、×横浜保育室、×無認可保育所等)
・ 市内で認可保育所の経営が2年目
※ 上記のどちらかに該当する場合、取扱要綱に記載されている一定条件をクリアすれば、弾力運用が可能となり
ます(設置から1年間が経たない間は保育所運営費から弾力運用は認められません)。
<弾力運用で支出できるもの>【取扱要綱】【児発第299号】
一定の要件を満たした場合に以下の経費等に充当できる。
保育所の建物、設備の整備・修繕、保育所土地取得費、環境の改善等に要する経費
保育所の土地又は建物(保護者用駐車場も含む)の賃借料(敷金、礼金、更新料等も含む)
借入金(利息部分を含む)の償還又は積立のための支出
保育所を経営する事業に係る租税公課(個人立の保育所に課せられる所得税や営利法人立の保育所の場合
に課せられる法人税等)
⑤ 子育て支援事業を実施する施設の建物、設備の整備・修繕、環境の改善等に要する経費及び当該経費に係
る借入金(利息部分を含む)の償還又は積立のための支出
⑥ 社会福祉施設の整備費等
◎
①
②
③
④
(2)
前期末支払資金残高【取扱要綱】【取扱要領】【児発第299号】【児保第21号】【事前協議要領】
◎ 一定の要件を満たした場合に以下の経費等に充当できる(但し、社会福祉法人は理事会の承認、その他の法
人は横浜市保育運営課と事前の協議が必要。自然災害等の止むを得ない事由や、取り崩す合計額が当該施
設に係る拠点区分の経常収入計(予算額)の3%以下である場合は、事前協議の省略可)。
◎ 事前協議を行う際は、資金の使途内容や資金の額、積算の根拠等を明確にすること。
① 通常経費の不足分(当該施設の人件費、光熱水費の不足等)
② 法人本部の運営経費(人件費、事務費の中で、保育所の運営に関する経費に限る)
③ 第1種社会福祉事業及び第2種社会福祉事業並びに子育て支援事業の運営、施設設備の整備等に要する経
費
④ 公益事業のうち事業規模が小さく社会福祉事業を推進するために保育所の運営と一体的に運営が行われる事
業及び介護保険法に定める指定居宅サービス事業等の運営に要する経費
(3)
貸付・運用等【取扱要綱】【取扱要領】【児発第299号】【児保第21号】
① 保育所ごとに口座を設ける等、法人本部や他事業資金と運営費等を明確に区分し経理をすること。
② 運営費の管理・運用については、元本の保証された預貯金、国債、地方債、信託銀行への金銭信託等により
行い、株式投資、商品取引等元本保証のないものは認められないこと。
③ 「運営費等の入っている通帳(流動資産)」と「積立預金(固定資産)」は、別口座とすること。
④ 同一法人内の保育所以外の拠点区分(本部や認可保育所以外の施設等)への貸付は、経営上やむを得ない
場合で、かつ当該年度内に返済が確実な場合以外行わないこと。また、施設長等への貸付は行わないこと。
⑤ 同一法人内の他の認可保育所への貸付も、当該年度内に精算すること。
(4)
横浜市への事前協議【取扱要綱】【事前協議要領】
「積立金を積立目的以外に使用する場合(社会福祉法人は除外)」「他園の整備費用に保育所施設設備整備
等積立金を使用する場合」、「前期末支払資金残高を取り崩して使用する場合(社会福祉法人は除外)」等に
は、横浜市保育運営課に事前協議すること。
74
4 決算(運営費通知、会計基準に従った処理等)
(1)
①
②
③
④
⑤
⑥
(2)
決算整理等
残高証明書と帳簿残高を確認すること。
未収金、未払金等の明細を作成し、領収書等の証ひょう類を整備すること。
通常の支出の、領収書や請求書等の証ひょう類の紛失・二重計上がないことを確認すること。
高額の買い入れや工事等の際には、入札書類や見積書及び契約書等を確認すること。
運営費の弾力運用等、充当制限を確認すること。
主要簿(総勘定元帳・会計伝票)と決算書の内容が合致すること。
附属明細書の作成
基本財産及びその他の固定資産の明細書、借入金明細書、補助金事業収益明細書、事業区分間及び拠点
区分間繰入金明細書等を適切に作成すること。
(3)
財務諸表等の作成
財産目録、資金収支計算書、事業活動計算書、貸借対照表等を適切に作成すること。
上記(2)で作成した各明細書と、財務諸表等の内容が合致すること。
※ 「財産目録はすべての資産及び負債につき、その名称、数量、金額等を詳細に表示するもの」と
定義されており(会計基準第7章第1)、財産目録上で詳細にしていない資産や負債については、
別途明細表等を作成するなどして、内容を示す必要があります。
(4)
積立金(人件費、修繕、備品等購入、保育所施設・設備整備)【取扱要綱】【取扱要領】等
①
②
③
④
長期的に安定した経営を確保するために、将来発生が見込まれる経費を計画的に積み立てること。
各積立金は、運営費とは別口座で管理すること。
各積立金に対応する預金を、適切に確保すること。
積立金を目的外で取り崩す場合には、社会福祉法人の場合は、理事会の承認を得ること。その他の法人は事
前に横浜市保育運営課に協議書を提出すること。【取扱要綱】【児発第299号】【事前協議要領】
(5)
当期末支払資金残高の取扱い【取扱要綱】【児発第299号】【事前協議要領】
長期的に安定した経営を確保するために、将来発生が見込まれる経費を計画的に積み立てた結果保有するも
のであり、過大な保有を防止する観点から、当該年度の運営費収入の30%以下であること。(適宜月次試算表
等で確認し、超過が見込まれる場合は、適切に積立金に積み立てること。その結果として前期末支払資金残高
を取り崩す場合は、必要に応じて横浜市に協議書を提出すること。)
(6)
収支計算分析表の提出【取扱要綱】【児発第299号】
「運営費に係る当該会計年度の各種積立預金への積立支出及び当期資金収支差額の合計額が、当該施設に
係る拠点区分の経常収入計(決算額)の5%相当額を上回る場合」等は、横浜市に収支計算分析表を提出する
こと。
(7)
監事監査及び理事会の認定 作成した決算書については、監事監査及び理事会の認定を受けること。
社会福祉法人以外の場合は、それぞれの内部規程等に従って、適切に作成すること。
法人として適切に作成され、一度確定した決算書については、事後勝手に修正しないこと。
(8)
計算書類(決算書)の備え付け
計算書類(決算書)は、各事務所に備え、閲覧に供すること。
(9)
現況報告書【児発第295号】
所轄庁の指示に従って、提出すること(社会福祉法人以外は定められた期限までに横浜市保育所整備課へ提
出)。
75
新設保育所における経理についての注意事項
1 認可保育所開設1年目に運営費から支出できないもの
「横浜市保育所運営費経理等取扱要綱事務取扱要領(以下「取扱要領」という。)」第3条第3項により、新たに保育所を経営する事業を行う設置者
については開所後1年間、運営費の使途について制限がされています。(2年目以降は適切な施設経営をしている場合にのみ弾力運用が認められます。)
具体的には次の表のとおり、建物、設備の整備その他の初度調弁費や土地又は建物の賃借料、借入金の償還金、租税公課等を運営費から支払うことができません。
(「横浜市保育所運営費経理等取扱要綱」(以下「取扱要綱」という。)第2条第4項から第6項までの弾力運用ができません。)
ただし、設置者に(横浜市の内外を問わず)他の認可保育所の経営実績が1年以上あり、適切な施設経営をしている場合には、当期資金収支差額
にマイナスを生じない範囲で、次の表のとおり運営費の弾力運用が認められます。
※ 弾力運用の概要(適切な施設運営をしていない場合は2年目以降であっても認められません。)
保育所経費等
(「取扱要綱」第2条
第4項)
社会福祉施設等の整備費
(「取扱要綱」第2条第5項)
条 件 ①児童福祉施設最低基準を遵守等 ①児童福祉施設最低基準を遵守等
②計算書等(注1)を公表し、第三者評
価の受審または苦情解決の仕組み(注
2)が周知されており第三者委員を設置
していること
限度額 民改費
①児童福祉施設最低基準を遵守等
②計算書等(注1)を公表し、第三者
評価の受審または苦情解決の仕組み
(注2)が周知されており第三者委員
を設置していること
民改費
運営費の3か月分(民改費枠の支出を
含む)
使 途 ①保育所の建物、設備の整備・修 ①社会福祉施設等の建物、設備の整備・ ①保育所の建物、設備の整備・修繕、
繕、環境の改善等に要する経費 修繕、環境の改善、土地の取得等に要す 環境の改善、土地の取得等に要する経
る経費(社会福祉施設等を経営する事業 費(保育所を経営する事業に必要なも
に必要なものに限る。以下②及び③にお のに限る。以下②及び③において同
じ。)
いて同じ。)
76
②保育所の土地又は建物の賃借料 ②社会福祉施設等の土地又は建物の賃借 ②保育所の土地又は建物の賃借料
料
③①、②の経費に係る借入金(注 ③①、②の経費に係る借入金(注3)の
3)の償還又は積立のための支出 償還又は積立のための支出
同一の設置者が運営する
子育て支援事業
(「取扱要綱」第2条第5項)
保育所経費等
(「取扱要綱」第2条第5項)
①児童福祉施設最低基準を遵守等
②計算書等(注1)を公表し、第三者評
価の受審または苦情解決の仕組み(注
2)が周知されており第三者委員を設置
していること
積立預金の積立
(「取扱要綱」第2条第6項)
①児童福祉施設最低基準を遵守等
②計算書等(注1)を公表し、第三者
評価の受審または苦情解決の仕組み
(注2)が周知されており第三者委員
を設置していること
運営費の3か月分(民改費枠の支出を含 なし
む)
①子育て支援事業を実施する施設の建
①人件費積立預金
物、設備の整備・修繕、環境の改善及び
土地の取得等に要する経費(子育て支援
事業に必要なものに限る。以下②及び③
において同じ。)
②①の経費に係る借入金(注3)の償還
又は積立のための支出
②保育所施設・設備整備積立預金
③①、②の経費に係る借入金(注3)
の償還又は積立のための支出
④保育所を経営する事業に係る租 ④社会福祉施設等を経営する事業に係る ④保育所を経営する事業に係る租税公
税公課
租税公課
課
(注1)表中「計算書等の公表」とは、次の書類を保育所に備え付け、閲覧に供していることをいいます。
(ア)改正後の社会福祉法人会計基準(平成23年7月27日雇児発0727第1号等別紙。以下「新会計基準」という。)により会計処理を行っている場合
資金収支計算書、事業区分資金収支内訳表、及び拠点区分資金収支明細書
(イ)改正前の社会福祉法人会計基準(平成12年2月17日社援第310号別紙。以下「旧会計基準」という。)により会計処理を行っている場合
資金収支計算書及び資金収支内訳表
(注2)表中「苦情解決の仕組み」については、入所者等からのサービスに係る苦情内容及び解決結果の定期的な公表を行うなど、利用者の保護に努めていることをいいます。
(注3)表中「借入金の償還」については、独立行政法人、公益法人及び民間金融機関等、他法人からの借入金に限り認められます。
法人本部、若しくは施設長や法人理事長などの個人からの借入金の償還には充てられません。(根拠:取扱要領第4条第1項第5号)
(注4)施設整備時の資金計画において、当初の借入金の金額から変更を生じた場合は実績ベースでの資金計画及び償還計画表を提出してください。
2 保育所の区分経理及び他事業への資金充当
(1)保育所運営費と、その他の本市からの助成を区分して計上すること。
(2)「取扱要綱」及び「取扱要領」で認められた使途以外に、運営費を支出することはできません。
3 社会福祉法人会計基準に定める財務諸表等の作成について
社会福祉法人以外の設置者が運営する認可保育所においても、新会計基準又は旧会計基準のいずれかに基づき次の書類を作成することが求められます。
(根拠:取扱要綱第6条第1項)
(新会計基準により会計処理を行う場合)財務諸表(資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表)、附属明細書、財産目録
(旧会計基準により会計処理を行う場合)資金収支計算書及び資金収支内訳表、事業活動収支計算書及び事業活動収支内訳表、貸借対照表、財産目録
保育所地域子育て支援事業について(ご案内)
保育所は児童福祉法及び保育指針の中で、地域における子育て支援を積極的に行うように努めること
が求められており、地域子育て支援における保育所の役割は大きなものになっています。
横浜市では、各保育所が地域に向けて実施する子育て支援を一層推進していただくため、育児講座の
開催や施設(保育室、遊戯室、園庭等)開放等の取組に対して補助金を交付しています。
この補助金をご活用いただき、保育所地域子育て支援スペース等を使った取組を積極的に展開いただ
けますよう、お願いいたします。
●保育所地域子育て支援事業補助金
補助対象事業には、次の2つのメニューがあります。保育所ごとにいずれか1つのメニューを選
択していただき、そのメニューに含まれる全ての事業について、それぞれ規定回数以上実施しなけ
ればなりません。
各保育所からの申請書類を各区で審査し、補助の承認、不承認を決定します。
➢補助対象事業のメニュー、補助金額、基準回数
メニュー
1
2
事業の組合せ(実施メニュー)
実施回数の基準
育児講座
年1回以上
交流保育
年3回以上
施設の地域開放
年30回以上
育児講座
年3回以上
交流保育
年3回以上
施設の地域開放
年12回以上
補助金額の上限額
15万円
15万円
➢実施メニューの目的
育児講座 保育所の特性を生かして実施する講座を通じて、保護者が子育てに関する理解を
深めることにより、子育ての不安や悩みの解消及び地域の育児力の向上を図ると
ともに、他の事業につながっていく機会となることを目的として実施する。
交流保育 子育て中の保護者とその児童が、保育所入所児童と交流することを通じて、保護
者が子どもの育ちや子育てに関する理解を深めることにより、子育ての不安や悩
みの解消及び地域の育児力の向上を図るとともに、他の事業につながっていく機
会となることを目的として実施する。
施設の
保育所の保育室、遊戯室及び園庭等の施設を、子育て中の保護者とその児童等が
地域開放 集い、相互に交流する場として継続的に提供し、子育て中の保護者の閉塞感、孤
立感を緩和することにより、子育ての不安や悩みの解消及び地域の育児力の向上
を図るとともに、他の事業につながっていく機会となることを目的として実施す
る。
➢手続き
区福祉保健センターにおいて、毎年3月頃に、翌年度の補助金交付申請を受け付けます。申請内容を
審査の上、補助金の交付を決定します。
● 参考(地域子育て支援スペースの設置について)
地域における子育て支援を積極的に行うための場所(地域子育て支援スペース)を設置する場合に、
望まれる形態としては次のような項目があります。
・ 可能な限り保育所の他の諸室から独立した配置(諸室を通らない等)であること。
・ 地域子育て支援スペースにトイレ、手洗い、授乳コーナーの機能が整備されていること。
77
● 参考(育児支援センター園、保育所子育てひろば私立常設園)
その他、市内には常設(園庭開放を週3日以上開催等)で地域子育て支援の場を提供している保育所
があります。
➢育児支援センター園
市立保育所のうち市内24園(各区1~3園)で実施。
➢保育所子育てひろば私立常設園
私立保育所のうち市内9園(鶴見、神奈川、西、港南、旭、金沢、戸塚、栄、泉区)で実施。
「育児支援センター園」及び「保育所子育てひろば私立常設園」では、地域子育て支援事業を専任で
行う「専任従事者」を配置し、育児相談や子育て情報の提供など、地域の子育て家庭に対する支援を行
っています。
●事業についてのお問い合わせ
横浜市こども青少年局 子育て支援課
TEL 671-2705
E-Mail:[email protected]
●次のアドレスから要綱・申請書様式を入手することができます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kodomo/shien/youkou.html
78
≪主な関係法令・通知等≫
名
称
横浜市民間保育所設置認可等要綱
横浜市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例
児童福祉法
児童福祉法施行令
児童福祉法施行規則
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準
児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令の施行について
児童福祉施設最低基準の一部改正について
社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕
組みの指針について
保育所における調理業務の委託について
保育所の設置認可等について
「保育所の設置認可等について」の取扱いについて
不動産の貸与を受けて保育所を設置する場合の要件緩和について
国又は地方公共団体以外の者から不動産の貸与を受けて既設法人
が通所施設を設置する場合の要件緩和について
小規模保育所の設置認可等について
「小規模保育所の設置認可等について」の取扱いについて
保育所分園の設置運営について
幼稚園と保育所の施設の共有化等に関する指針について
保育所運営費の経理等について
「保育所運営費の経理等について」の取扱いについて
「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金について」通知の施
行について
保育所保育指針について
分 類
横浜市要綱
横浜市条例
法律
政令
省令
省令
厚生労働省通知
厚生労働省通知
参考添付
あり
あり(抜粋)
あり(抜粋)
厚生労働省通知
あり
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
あり
建築基準法(及び関係例規)
横浜市建築基準条例
横浜市福祉のまちづくり条例
横浜市福祉のまちづくり条例施行規則
法律・政令・省令
横浜市条例
横浜市条例
横浜市規則
※参考文献
あり(抜粋)
あり(抜粋)
あり
あり
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
厚生労働省通知
あり
あり
あり
あり
あり
あり
厚生労働省通知
あり
厚生労働省通知
保育所運営ハンドブック【中央法規出版株式会社】
≪問合先一覧≫
内
容
保育所の整備について
保育所の運営について
認可外保育施設の届出について
バリアフリー法について
横浜市福祉のまちづくり条例につ
いて
所
管
横浜市こども青少年局
保 育 所 整 備 課
横浜市こども青少年局
保
育
運
営
課
横浜市こども青少年局
保
育
運
営
課
横 浜 市 建 築 局
建
築
審
査
課
(建築・宅地指導センター)
横 浜 市 建 築 局
建
築
環
境
課
(建築・宅地指導センター)
79
電話番号
045(671)2398
045(671)3564
045(671)2399
045(210)9857
045(210)9928
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