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工学設計Ⅲ オプティミスト(OP)級セーリングヨットの帆走性能

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工学設計Ⅲ オプティミスト(OP)級セーリングヨットの帆走性能
工学設計Ⅲ
OP級セーリングヨットの帆走性能
機械工学科
4EM1‐02 池尻 真樹
4EM2‐18 小池 優
4EM3‐02 安藤 聡志
指導教員:増山 豊 教授
緒 言
全長約2.3mのOP(オプティミスト)
級セーリングヨットの帆走性能
↓
回流水槽を用いた模型試験
+
速度予測プログラム(VPP)
から明らかにする.
OP級セーリングヨット
† OP級セーリングヨットとは…
・安定性が良い ・操船が容易
→子供向けのヨット入門艇
実船
† 諸元
全長[m]
2.31
全幅[m]
1.13
排水量[㎏]
35
喫水線長さ[m]
2.175
喫水線深さ[m]
0.786
セール面積
3.3
模型船
† 諸元
製作した1/3模型船
(センターボード:最大長さ)
全長[m]
0.77
全幅[m]
0.38
排水量[㎏]
1.3
喫水線長さ[m]
0.725
喫水線深さ[m]
0.262
セール面積
−
模型船(試験条件)
† 船体
センターボード:1/2
センターボード:なし
† センターボード
試験装置
† 回流水槽及び模型船
† 改良した支持装置
斜航角の回転中心
ヒール角の角度設定
ピッチの回転中心
3分力計の計測方向
直立直進抵抗試験
† 試験条件
流速:0∼1.2m/s
舵角:0°
斜航角:0°
センターボードの長さ:最大長さ
:1/2
:なし
直立直進抵抗試験
直立直進抵抗試験
直立直進抵抗試験
流速と抵抗の関係
2.5
抵抗[N]
2
1.5
1
0.5
CB (最大長さ)
CB (1/2)
CBなし
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
流速[m/s]
1
1.2
1.4
抵抗係数とフルード数の関係
0.014
0.012
抵抗係数
0.01
0.008
0.006
CT(CB:最大長さ)
CT(CB:1/2)
CT(CBなし)
CF
0.004
0.002
0
0
0.1
0.2
0.3
フルード数 Fn
0.4
0.5
舵角試験
† 試験条件
流速:1.0m/s
舵角:0°∼±40°
斜航角: 0°∼15°
センターボードの長さ:最大長さ
:1/2
:なし
流れ方向
δ
舵角試験
舵に作用する流体力係数
† x軸方向
† y軸方向
X R '=
YR ' =
XR
1
ρ S VB 2 LD
2
YR
1
ρ S VB 2 LD
2
† z軸周りのモーメント NR '=
VB:艇速
NR
1
ρ S VB 2 L2 D
2
L:喫水線長さ D:喫水線深さ
舵に作用する流体力係数
† x軸方向
XR '
CXδ =
sinαR sinδ
† y軸方向
YR '
CYδ =
sinαR cosδ
† z軸周りのモーメント NR '
CNδ =
sinα R sinδ
αR:有効舵角 δ:舵角
舵に作用する流体力係数
C Xδ
CYδ
C Nδ
センターボード最大長さ
-9.524×10-2
-1.360×10-1
1.381×10-1
センターボード1/2
-9.127×10-2
-1.357×10-1
1.370×10-1
センターボードなし
-1.108×10-1
-1.551×10-1
1.583×10-1
流体力係数と舵角の関係
(センターボード最大長さ)
0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
-40
-30
-20
-10
0
10
-0.02
-0.04
-0.06
-0.08
斜航角0°
δ[deg.]
XR' 実験値
YR' 実験値
NR' 実験値
XR' 計算値
YR' 計算値
NR' 計算値
20
30
40
流体力係数と舵角の関係
(センターボード1/2)
0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
-40
-30
-20
-10
0
10
20
-0.02
-0.04
-0.06
-0.08
δ[deg.]
斜航角0°
XR' 実験値
YR' 実験値
NR' 実験値
XR' 計算値
YR' 計算値
NR' 計算値
30
40
斜航試験
流れ方向
† 試験条件
流速:1.0m/s
舵角:0°
斜航角:0°∼±15°
センターボードの長さ:最大長さ
:1/2
:なし
β
斜航試験
模型船に作用する流体力係数
† x軸方向
† y軸方向
′
XH
XH =
1
2
ρVB LD
2
′
YH
YH =
1
2
ρVB LD
2
† z軸周りのモーメント
′
NH =
VB:艇速
NH
1
ρVB 2 L2 D
2
L:喫水線長さ D:喫水線深さ
流体力係数と斜航角の関係
(センターボード最大長さ)
-15
-10
0.200
0.020
0.150
0.015
0.100
0.010
0.050
0.005
0.000
0.000
-5
0
-0.050
YH'
5
10
15
-0.005
-0.100
-0.010
-0.150
-0.015
-0.200
β[deg]
-0.020
XH'
NH'
流体力係数と斜航角の関係
(センターボード1/2)
-15
-10
-5
0.200
0.020
0.150
0.015
0.100
0.010
0.050
0.005
0.000
0.000
-0.050
0
5
10
15
-0.005
-0.100
-0.010
-0.150
-0.015
-0.200β[deg]
-0.020
YH'
XH'
NH'
流体力係数と斜航角の関係
(センターボードなし)
-15
-10
0.200
0.020
0.150
0.015
0.100
0.010
0.050
0.005
0.000
0.000
-5
0
-0.050
5
10
-0.005
-0.100
-0.010
-0.150
-0.015
-0.200
-0.020
β[deg]
YH'
15
XH'
NH'
センターボード長さによるNH の違い
0.020
β
0.010
0.000
-15
-10
-5
0
-0.010
CB最大長さ
CB1/2
-0.020
CBなし
β[deg]
5
10
15
流体力微係数
XH = X
'
'
VV
V + X φφφ + X
'2
'
YH = YV V + Yφ φ + Y
'
'
'
'
2
'
VVV
N H = N V + N φφ + N
'
'
V
'
'
'
VVVV
V
'4
V + Y 'VVφV ' 2φ + Y 'VφφV 'φ 2 + Y 'φφφ φ 3 '
VVV
'3
V +N
'3
'
VVφ
V φ + N 'VφφV 'φ 2 + N 'φφφφ 3
'2
V:横流れ速度
φ:ヒール角
センターボード最大長さの流体力微係数
Xvv=
0.115
Yv=
-0.563
Nv=
-0.122
Xvvvv=
-2.141
Yφ=
0.003
Nφ=
-0.063
Xφφ=
0.027
Yvvv=
1.912
Nvvv=
0.534
Xvφ=
0.000
Yvvφ=
0.145
Nvvφ=
-0.249
Yvφφ=
0.593
Nvφφ=
-0.270
Yφφφ=
-0.032
Nφφφ=
0.356
センターボード1/2の流体力微係数
Xvv=
0.059
Yv=
-0.247
Nv=
-0.058
Xvvvv=
-0.820
Yφ=
-0.032
Nφ=
1.276
Xφφ=
1.028
Yvvv=
0.324
Nvvv=
0.325
Xvφ=
0.000
Yvvφ=
1.613
Nvvφ=
-0.172
Yvφφ=
1.858
Nvφφ=
2.068
Yφφφ=
0.164
Nφφφ=
1.087
定常帆走評価
† 模型試験の結果→定常帆走性能を求める
セーリングヨットは,定常帆走状態であっても
風下にヒールをし,横流れしながら舵を切って走る →艇速,ヒール角,横流れ角,舵角を求める
セーリングヨットの釣合関係
見かけの風向
見かけの風
斜航角
推進力
セール横押し力
横流れ抗力
抵抗
復原モーメント
ヒールモーメント
帆走状態の記号
γT:真風向 γ:相対風向
U T:真風速 U :相対風速
A
A
VB:艇速 β:斜航角
δ:舵角
φ:ヒール角
釣合方程式
x軸方向のX力
1
1
2
2
( X H ' + X R ' ) ρ SV B LD + X S ' ρ AU A S A = 0
2
2
y軸方向のY力
1
1
2
( Y H ' + Y R ' ) ρ S V B LD + Y S ' ρ AU
2
2
2
A
SA = 0
x軸まわりのKモーメント
3
1
1
2
2
2
( K H '+ K R ' ) ρ SVB LD + K S ' ρ AU A S A 2 − ∆GM sin φ = 0
2
2
z軸まわりのNモーメント
3
1
1
2 2
2
( N H ' + N R ' ) ρ SV B L D + N S ' ρ AU A S A 2 = 0
2
2
定常帆走性能
釣合方程式より,
・艇速VB
・横流れ角β
・ヒール角φ
・舵角δ
が求まる.
→真風速のもと,真風向で帆走するときの定常
状態が予測できる.
VPP (Velocity Prediction Program)
† 解析条件
真風速:5m/s
真風向:40°∼180°
センターボードの長さ:最大長さ
:1/2
セールデータ:アスペクト比1のセールデータを使用
(Marchaj より)
VPP結果(ポーラーダイアグラム)
† センターボード1/2
† センターボード最大長さ
Polar Diagram (VB [m/s])
-90
Polar Diagram (VB [m/s])
2.5
2.5
2.0
2.0
1.5
1.5
1.0
1.0
0.5
0.5
90
0.0
180
-90
90
0.0
180
VPP結果(帆走状態量)
† センターボード最大長さ
† センターボード1/2
10
10
5
5
0
0
30
60
90
120
150
-5
0
30
60
90
横流れ角 (deg)
ヒール角 (deg)
舵角 (deg)
艇速 (knot)
-15
相対風向
120
150
-5
-10
-10
-20
180
[deg]
[deg]
0
横流れ角 (deg)
ヒール角 (deg)
舵角 (deg)
艇速 (knot)
-15
-20
相対風向
180
横流れ角と艇速
6
センターボード:1/2
5
2.2
4
艇速
横流れ角β
2.4
センターボード:最大長さ
3
2
1.8
2
センターボード:最大長さ
1.6
1
センターボード:1/2
0
40
50
60
70
真風向
80
90
1.4
40
50
60
真風向
70
80
90
Vmg比較
1.5
1
Vmg [m/s]
0.5
0
-0.5
0
30
60
90
120
-1
-1.5
-2
真風向
CB長
CB半
150
180
結 言
† 模型試験より,船体に作用する抵抗及びモー
メントが明らかになった.
† センターボート別による流体力の比較ができ
た.
† OP級セーリングヨットの帆走性能が明らかに
なった.
ご清聴ありがとうございました
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