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JAPAN 投資家が長い人生のための資産形成への 一歩を踏み出すために 日本においては、2015 年が 2 回目となるブラックロック・グローバル・インベスター・パルス・サーベイ ( 投 資 家 動 向 調 査 )は、世 界 2 0 か 国 約 3 万 1, 0 0 0 人 の 投 資 家を対 象に行われた投 資 家 動 向 調 査 で あり、本レポートでは、日本人が自身の資産運用やリタイアメント(退職)に向けた準備などについて、 どのように考えているか調査 ・分析しています。 日本では高齢化が急速に加速しています。1960年時点の平均寿命は68歳でしたが2015年の平均寿命は 85歳と17年も延びています。このことは喜ばしいことである一方、 リタイアメント後の生活が延びることを 意味しており、 これまで以上にリタイアメントに向けた資産形成を真剣に考える必要があります。日本人は 快適なリタイアメント後の生活を迎えるためにも、現状をしっかり認識し、 リタイアメント資金の形成に 向けて投資の第一歩を踏み出す必要があります。 本調査は、日本の個人 1,000 名( 25 歳~ 74 歳、男性 480 名、女性 520 名。金融資産 1,000 万円以上のマス富裕層 442名を含む)を対象に調査を実施しました。グローバルでは世界20カ国3万1,139人を対象に同様の調査を実施し、 日本の投資家意識の調査のみならずグローバルとの比較が可能な調査となっています。なお、日本以外の対象国は、 米国、カナダ、 メキシコ、 コロンビア、ブラジル、チリ、英国、スペイン、 ドイツ、イタリア、フランス、ベルギー、オランダ、 スウェーデン、中国、インド、香港、シンガポール、台湾となっています。 本資料はブラックロック・ジャパンが情報提供を目的として作成されたものであり、特定の金融商品取引の勧誘を目的とするものではありません。 2 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 5つのポイント 今回の調査を通して、日本人が長い人生のための資産形成への第一歩を踏み出すために 重要な点として浮かび上がったのは次の5点です。 日本人は2014年の調査と同様、 グローバルと比較して「自身の将来の経済状況」に対して悲観的であるが、 「何をリスクと感じるか」に関しては過去1年間で大きな変化が見られる 日本人の現預金の保有比率(金融資産における構成比)は、理想的だと考えている比率よりずっと高く、 預貯金偏重の傾向は依然として強い 投資を行っている日本人は、分散されたポートフォリオで資産運用を行っているが、金利上昇への備えに 対しては積極的とはいえない 約半数の日本人がリタイアメント後の資金について不安を抱いているが、その準備はグローバルよりも 遅れているため、目的にあった運用商品やサービスの拡充や理解促進が求められる ファイナンシャル・アドバイザーやテクノロジーの活用により、資産運用の状況は 大幅に改善される傾向があり、その活用が、日本人のリタイアメントに向けた資産 形成への準備を促す鍵となる可能性が高い JAPAN | SECOND EDITION 3 グ 2015年の世界景気は底堅く推移した一方で、依然として 7 割以上の日本人が、将来の自身の経済状況に対して 悲観的です。この比率は、グローバル平均の 41 %と て悲観的であ に対し る」 状況 と回 済 年) 経 5 1 答 0 2 の し ( 本 来 た 日 ) 年 5 将 1 0 2 ル( バ ー ロ 率 比 の 人 「あ な た の グローバルと比較して依然として悲観的な 日本人の投資家心理 比較して、大きな開きがあります。また、悲観的であると 回答した日本人の比率は、昨年からほとんど変化して いません。 一方で、 日本人が将来の経済状況において何をリスクと 感じるかに関しては、過去1年間で大きな変化が見られ ました。 (次ページ) 日本 % 71 72% 2014 ( 自身の将来の経済状 況に 対して悲観的に考えている 日本人は依然として多い。 グローバル 年) ( % 41 41% 2014 年) 調査対象:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人のうち、当該質問に回答した人 4 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 何をリスクと感じるかは、昨年から大きく変化 円安が進んだことで、生活必需品の価格が上昇傾向にある日本では、将来のリスク要因として、 「生活費の上昇」をあげる人が2014年と 比較して最も多く増加しました。 一方で、2014 年は日本人の約半数( 49 %)が「自国経済の状況」を挙げていましたが、2015 年の結果は37 %と12 %低下しました。 この傾向は日本だけのものでなく、 グローバルで見ても同様の傾向となっています。また、 「増税/税制」についても、2014年の消費税の 8%の消費税率が定着したと考えられることから、日本人における比率は低下しました。 引き上げから1 年が経過して、 日本人が依然として将来の自身の経済状況に不安をいだいている一方で、世の中の動向を感じ取り、徐々にインフレへの警戒を 強めていることは、重要な変化であると思われます。 あなたの将来の経済状況のリスクと思われる要素は? 51% 日本 2015 2014 52% 49% 44% グローバル 2015 54% 2014 42% 37% 40% 35% 27% 20% 35 32% 30% 22% ガソリン/エネルギー価格 36% 22% 20% 13% 自国経済の状況 38% % 生活費の上昇 増税/税制 インフレ・物価上昇 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人のうち、当該質問に回答した人 JAPAN | SECOND EDITION 5 預貯金を好む傾向は依然として強く 理想とは大きく乖離 現在の金融資産の保有状況 預貯金のみ保有し、 投資を行っていない日本人は46%と 日本 グローバル 44% 53% 46% 33% 日本 グローバル 投資を行っている 人の比率 グローバルと比較して 13 %高く、依然として、預貯金 偏重の傾向は続いています。また、金融資産における グローバルの 現預金の比率は、 日本人の平均は69%と、 平均より10%高い結果となりました。 さらに、本調査で、日本人に理想的な預貯金の保有 比率を聞いたところ、平均で 41 %となり、実際の保有 とは、大きな乖離があります。 比率(69%) 多くの日本人にとって、現状の現預金の比率は理想と 大きな開きがあるため、その状況を改善するためには、 投資に関する一層正しい理解を身につける必要があり そうです。 現預金のみ保有している 人の比率 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人 6 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 約7割を占める日本人の現預金比率 日本人の金融資産の構成比を見てみると、約 7 割を 現在保有している金融資産の構成比は? ※構成比が小さいものは表示しておりません。 日本 グローバル 現預金が占めています。この比率はグローバルと比較 して約1割高く、貯蓄から投資の流れはまだ本格化して いないようです。 日本はこの 1 年、長い間見られなかった生活必需品 などの物価上昇 (インフレ)を経験しています。 69% 59% 株式 (投資信託/ETF含む) 17% 15% 債券 (投資信託/ETF含む) 4% 6% 2% 7% 現預金 今後、 本格的なインフレの時代がおとずれると、 現預金は 必ずしも安全資産とはいえません。日本人にとって経済 状況の変化を捉え、 これまで以上に資産構成を真剣に 見直す時期がきているといえます。 不動産 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人のうち、当該質問に回答した人 JAPAN | SECOND EDITION 7 貯蓄を行う目的に、具体的なライフイベントへの備えをあげる日本人は少ない 貯蓄を行う目的として最も多かった回答は 「不測の事態への備え」、次いで多かったのが「リタイアメント資金」 となりました。 一方で、 教育資金や住宅資金を目的とする人の比率は、あまり大きくありませんでした。 日本人は、将来に対する不安が高いため、具体的なライフイベントに対する備えよりも、不測の事態への備えとして預貯金を確保し、 少しでも安心感を得ようとしているのかもしれません。 貯蓄を行う目的は? (複数回答) 不測の事態への 備え 日本 56% リタイアメント 資金 医療費 余暇 教育資金 住宅資金 54% 30% 27% 18% 11% 調査対象地域:日本 分析対象者数:日本人1,000人のうち、当該質問に回答した人 8 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 投資に対する理解の深さは、グローバルと大きく異なる 貯蓄から投資への流れがなかなか進まない日本において、 「投資はギャンブルみたいなもの」と考えている人は約 6 割と過半数を 占めました。 グローバルでも半数以上が同じように考えています。 「高いリターンを得るためには、 リスクを取らなくてはならない」との 一方で、 「長期の資産形成を真剣に考えている」との回答は35%、 グローバルと比較すると、かなり低い比率となっています。 回答は19%と、 日本人が、預貯金から投資へ少しでも多くの資産を振り向けるためには、投資に対する正しい理解を深めていくことが重要であることが、 浮き彫りになる結果となりました。 投資をどのように考えていますか? (複数回答) 日本 グローバル 62 % 59 % 投資はギャンブル みたいなもの 53 % 長期の資産形成を 真剣に考えている 35 % 34% 高いリターンを得るためには、 リスクをとらなくてはならない 19 % 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人のうち、当該質問に回答した人 JAPAN | SECOND EDITION 9 投資を行っている日本人の多くは、 様々な資産に投資している。 投資信託、NISAを利用していますか? 預貯金のみを保有している人の比率が高い日本人 NISA ですが、すでに投資を行っている人の半数以上は、投資 NISAを 活用している 信託やN I SAのメリットを理解し、 活用しているようです。 さらに、投資対象は、自国の株式や債券に留まらず、 海外の資産やマルチアセット型に分散投資している 投資家も多く見られました。 54% 51% 10 ページから15 ページは、投資を行っている日本人の 実態を分析するために、日本人の回答者 1,000人の中で、 「投資を行っている」と回答した436 名の回答を元に分析 しています。 投資信託に 投資している 調査対象地域:日本 分析対象者数:436人(日本人で投資を行っている人) 10 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 投資対象は、外株、外債、不動産からマルチアセットまで多岐にわたる。 投資信託に投資をしている日本の投資家に、実際に保有している投資信託の種類を聞くと、日本株の比率が最も高くなっているものの、 約3割が、外国株、外国債券、不動産投資信託を保有しています。 また、ひとつの投資信託で複数の資産に分散投資を行うことができるマルチアセット型の活用も広がっているようです。 現在保有する投資信託の種類は何ですか? 国内債券 58% 18% 外国債券 29% 外国株 日本株 30% マルチアセット 28% 26% 不動産投資信託 (REIT) 調査対象地域:日本 分析対象者数:日本人で投資を行っている436人のうち投資信託を保有していると回答した235人 JAPAN | SECOND EDITION 11 今後、追加したい資産としては、株式を選択した投資家が最も多い 今後 12ヶ月で新規または追加購入しようと思っている商品としては、株式を選んだ回答者の比率は、日本の投資家においては46 %と 最も多く、 債券の13%を大きく上回りました。 一方で、 預貯金を増やそうと考えている投資家の比率は、27%とそれほど大きくありませんでした。 日本人の預貯金の比率がもともと高いこともありますが、日本の投資家の間では、 より投資を拡大しようという姿勢が見られます。 今後12ヶ月で新規または追加購入しようと思っている 貯蓄/投資商品はどれですか? 預貯金 (複数回答) 日本 27% 株式 (投資信託/ETF含む) 46% 債券 (投資信託/ETF含む) 13% 調査対象地域:日本 分析対象者数:436人(日本人で投資を行っている人) 12 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 低い手数料や取引の利便性への ニーズが高い 売買を行う上で、金融機関に対して求めるサービス として、66 %の日本の投資家が「低い手数料」を選択 66% 低い手数料 しました。 その次に多かった回答としては、 「インターネット、 スマート フォンでいつでも取引が出来る」 との回答でした。 投 資 の 選 択 肢 が 広 がる中 、投 資 家 は手 数 料 などの コストや、テクノロジーを使った取 引 の 利 便 性へ の 関心を高めているようです。 売買を行う上で 求めるサービスは、 次のうちどれですか? 42% インターネット、 スマートフォンで いつでも取引が 出来る (複数回答) 29% 豊富な商品 ラインアップ 26% ホームページや セミナーでの商品や 市場に関する 情報提供 24% ファイナンシャル・ アドバイザーによる 説明 調査対象地域:日本 分析対象者数:436人(日本人で投資を行っている人)のうち、当該質問に回答した人 JAPAN | SECOND EDITION 13 ジュニアNISAを検討している人は多いとはいえない 約6割の投資家は2016年よりスタートするジュニアNISAについて認識はしているようです。 しかし、 ジュニアNISAを利用する、または利用を検討していると答えた人は、合わせて約2割と多いとはいえない状況です。投資家層の 拡大を考えると、幅広い層に対してジュニアNISAのメリットの理解促進を図る必要があると思われます。 ジュニアNISAの利用予定について 8% ジュニアNISAの 利用を検討している 12% 42% ジュニアNISAは知ってはいるが、 利用の予定はなし ジュニアNISAを 利用する予定 38% ジュニアNISAを知らない 調査対象地域:日本 分析対象者数:436人(日本人で投資を行っている人) 14 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 多くの投資家が、金利上昇への備えに積極的ではない 今後 12ヶ月で金利が上昇した場合に、資産構成を変更する予定だと答えた日本の投資家は39 %に留まり、半数以上が、 「 資産構成を 変えない」 、または、 「 分からない」と回答しています。 また、 資産構成を変更する予定と答えた人の約半数が、投資する商品として預貯金を選択しました。 将来、日本において長く続いた超低金利が終わりを告げ、同時に物価上昇も進むような状況が訪れれば、預貯金の実質的な価値が 目減りすることが想定されるため、より積極的な金利上昇への備えを検討することも重要な選択肢であるといえるでしょう。 今後12ヶ月で金利が上昇した場合、 資産構成を変更しますか? 今後12ヶ月で金利が上昇した場合、 どの商品に投資しますか? 預貯金 いいえ 39% はい 46% 14% 株式 (株式投資信託/ ETF含む) 債券 (債券型投資信託/ ETF含む) マルチアセット型 ファンド 日本 わからない 調査対象地域:日本 分析対象者数:436人(日本人で投資を行っている人) ※整数表示する際の小数点以下の処理の影響で、整数表示の合計が 100 %になっておりません。 53% 32% 10% 6% 調査対象地域:日本 分析対象者数:日本の投資家436人のうち金利が上昇した場合に資産構成を 変更する予定と答えた人170人 JAPAN | SECOND EDITION 15 リタイアメントに対する準備は、 グローバルよりも遅れている 日本もグローバルも同様に、約半数の回答者がリタイアメント後の資金に不安を抱いています。一方で、早く準備を始める必要性や 必要な資金への理解、 リタイアメント資金の準備状況は、グローバルと比較すると、大きな遅れが見られます。 50% 50% リタイアメント (退職) に対して どのように考えるか。 (複数回答) 日本 48% グローバル 35% 48% 36% 26% 14% 資金が底を ついてしまうか心配 リタイアメント資金の 準備の開始が遅すぎた のではないかと心配 リタイアメントに 必要な金額は 理解している リタイアメント資金は 準備できている 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人 16 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) リタイアメントに向けて早くから資産運用を始めるべきとの見方は少ない リタイアメントに向けた資産運用を始めるのにふさわしい年齢に関して質問すると、29 歳までに開始するのがふさわしいと答えた 20 %、39 歳までと答えた人の合計が 47 %となりました。 日本人の合計が 前頁のように、リタイアメント資金の準備ができていると答えた日本人がグローバルよりも大幅に下回っていることを考えると、 少しでも早く準備を始めることへの理解を深めることが重要であるといえるでしょう。 リタイアメントに向けた資産運用を始めるのにふさわしい年齢は? 20歳未満 60歳以上 2% 20歳~29歳 日本 18% 2% 30歳~39歳 27% 40歳~49歳 31% 50歳~59歳 20% 調査対象地域:日本 分析対象者数:1,000人、無回答者を除く JAPAN | SECOND EDITION 17 リタイアメント後の所得を得る方法としてインカム収入を選択した人の比率は少ない リタイアメント後も年金以外の収入源を確保する必要があります。医療技術や生活水準の向上などで、考えていたリタイアメント期間が 延びる可能性も十分あります。 リタイアメント後の取得を得る方法として約 1/4 の日本人が株式や債券からのインカム(利子・配当・分配金)収入と回答していますが、 比率としては高いとはいえません。日本人はリタイアメント後も、もっと投資と向き合う必要がありそうです。 リタイアメント後の所得を得る方法は? インカム (利子・配当・分配金) を 得られる株式や債券への投資 日本 26% 預貯金からの利息 24% 年金保険の購入 19% 調査対象地域:日本 分析対象者数:日本人1,000人のうち、当該質問に回答した人 18 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) リタイアメント後の年間受け取り金額が 把握できるか、が重要視されている リタイアメント資金の形成に向けた投資信託を検討 する際には、年間の受け取り金額を把握したい、 という ニーズが高く、 リスクを抑えることや運用会社が信頼 13% 退職時に どれくらいの金額に なっているかが わかる できるかなどを大きく上回りました。 一方、 最も多かった回答は「わからない」でした。 日本におけるリタイアメント資金の準備状況がグロー バルに追いついていくためには、そのための商品の 品揃えやアドバイスなどのサービスが拡大し、理解が リタイアメント (退職)後の 資金形成に向けたファンドを 検討するにあたり、 最も重要な点は何ですか? 22 % 年間の予想受け取り 金額がわかる ※構成比が小さいものは表示しておりません。 広がることが重要であると言えるでしょう。 8% 運用会社が 信頼できる 13% リスクを抑えるため、 投資対象が幅広く 分散されている 36% わからない 調査対象地域:日本 分析対象者数:1,000人 JAPAN | SECOND EDITION 19 ファイナンシャルアドバイザーや テクノロジーの活用がリタイアメント準備拡大の鍵 我々は本調査によって、多くの日本人が長い人生のための資産 準備の一歩を踏み出したり、準備を積極化するために重要なテーマが 浮き彫りになったと考えています。それは、金融機関などのファイ ナンシャル・アドバイザーや、テクノロジーを活用した情報収集が ファイナンシャル・アドバイザーの利用状況別の 投資家心理/投資行動 利用している 活性化されることです。 日本において、ファイナンシャル・アドバイザーを活用したことが ある人は、約2割とグローバルの約5割と比較すると少ないものの、 41% 31% 51% 80% 42% 16% 71% 52% 14% ファイナンシャル・アドバイザーを利用している日本人の資産や 投資に関する状況は、大幅に改善しています。 利用していない また、 テクノロジーの活用も、 グローバルと比較すると少ない一方で、 投資を行っている日本人は、テクノロジーを駆使して情報収集を 行い、それを投資にしっかり活かしている姿も浮き彫りになって います。 日本人がより分散された資産運用に向かうために、 これらの活用が 活性化されることが重要であると言えるでしょう。 20 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 20% 将来について 楽観的 投資に関する 資 産 に お ける リタイアメント 理想的なリタ 知識はある 現預金の比率 に向 けて 貯 蓄 イアメントを を行っている 迎える自信が ある 調査対象地域:日本 分析対象者数:1,000人 投資家の間ではデジタルの活用が 広がっている 日本においても、いまやパソコンやタブレット、スマート フォンなどのテクノロジーの活用は広がっていますが、 デジタル機器を使って過去3ヶ月に行ったことは? (複数回答) 資産管理や投資においては、日本以外の人の方が、 より 積極的に活用しているようです。 グローバル 一方で、 日本人でも投資を行っている人に関しては、7割 以上が、預貯金や投資商品の情報収集、銀行口座の 日本 日本 (投資家) 53% 預貯金や投資商品の情報収集 41% 71% 46% リタイアメント資金のチェック 17% 30% 84% 銀行口座の管理・取引 59% 77% 55% 家計の予算/費用の管理 30% 41% 35% 株式や債券などの投資商品の売買 30% 63% 53% 投資状況のチェック 36% 75% 管理・取引、投資状況のチェックを行っており、デジタル 機器を駆使して、それを投資に活かしている姿が浮き 彫りになっています。 ファイナンシャル・アドバイザーの活用と同様、 「わから ない」から踏み出せない、 といった状況に変化をもたらす ために、デジタルを積極的に活用することは有効であると 言えるでしょう。 調査対象地域:グローバル 分析対象者数:グローバル 31,139人、日本 1,000人,日本の投資家 436人(日本人で投資を行っている人) JAPAN | SECOND EDITION 21 より良い資産形成のための 5つのステップ まず、自分自身のこととして考える 他人事のように考えてしまいがちな資産形成ですが、まず、 しっかりと自分の将来に向き合い、自分自身のことと して考えることが重要です。 専門家のアドバイスを受けるか、ご自身で行うかはその手段にすぎません。あなた自身のお金をどのように使い、 蓄え、投資するか、 じっくりと考えて判断を下すことがあなたの将来を決める第一歩です。 少しでも早くアクションを起こす 快適なリタイアメント後の生活を送るための鍵のひとつが、投資に対する情報収集や理解を深めるための準備な どを少しでも早く始めることです。早期であればあるほど、資産形成の目的を達成できる可能性が高まります。 22 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 投資における本質を追求する 「高いリターンを得るためには、リスクを取らなくてはならない」と考える日本人は少数派ですが、投資目的に よっては、リターンに見合ったリスクをとることも選択肢に加えた方が適する場合もあります。投資はリスクが あって怖い、という理由で目を背けるのではなく、投資における様々な本質を追求することが重要です。 リタイアメント後の資産形成の計画をたて、定期的に見直す 海外と比較すると、日本人はリタイアメント資金の準備が遅れがちです。快適な老後を送るために、資産形成の ゴールを設定し、定期的に見直しましょう。 アドバイスや情報を求める ファイナンシャル・アドバイザーを利用している日本人は、 していない人と比べると、資産形成のプランニングが 大幅に進展しています。さらに、投資を行っている日本人は、テクノロジーを駆使して情報収集を行い、それを 投資に活かしています。まずは、金融機関などのファイナンシャル・アドバイザーや、テクノロジーを活用して情報 収集をしてみましょう。 JAPAN | SECOND EDITION 23 本調査について 本調査は、日本の個人 1,000 名( 25 歳~ 74 歳、男性 480 名、女性 520 名。金融資産 1,000 万円以上のマス富裕層 442 名を含む)を 対象に調査を実施しました。グローバルでは世界 20カ国 3 万 1,139 人を対象に同様の調査を実施し、日本の投資家意識の調査のみ ならずグローバルとの比較が可能な調査となっています。なお、日本以外の対象国は、米国、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、 チリ、英国、スペイン、 ドイツ、イタリア、フランス、ベルギー、オランダ、スウェーデン、中国、インド、香港、シンガポール、台湾と なっています。 すべてのデータの出所:ブラックロック・インベスター・パルス・サーベイ(投資家動向調査)、調査期間2015 年 8月 24 BLACKROCK GLOBAL INVESTOR PULSE SURVEY (JAPAN) 投資信託に係るリスクについて 投 資 信 託 の 基 準 価 額 は 、組 入 れられ て いる有 価 証 券 の 値 動 き の 他 、為 替 変 動による影 響 を 受 けます 。これらの 信 託 財 産 の 運 用 により生じた 損 益 はす べ て 投 資 者 の 皆 様 に帰 属します 。した がって 、投 資 信 託 は 元 金 および 元 金 からの 収 益 の 確 保 が 保証されているものではなく、基準価額の下落により投資者は損失を被り、元金を割り込むことがあります。また、投資信託は 預 貯 金と異 なります 。また 、投 資 信 託 は、個 別 の 投 資 信 託 毎に投 資 対 象 資 産 の 種 類や 投 資 制 限 、取 引 市 場 、投 資 対 象 国 等 が 異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)を ご覧ください 。 手数料について 弊社が運用する公募投資信託については、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただきます。 ■ 直接ご負担いただく費用 お申込み手数料:上限 4.32 %(税抜 4.0 %) 解約手数料:ありません。 信託財産留保額:ファンドによっては、信託財産留保額がかかる場合もあります。 投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容をご確認ください。 ■ 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 信託報酬:上限 2.56824 %(税抜 2.378 %)程度 ■ その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。 (その他の費用については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。) ※リスク及び手数料の詳細につきましては、投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認ください。 JAPAN | SECOND EDITION 25 重要事項 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、特定の金融商品取引の勧誘を目的とするものではありません。本資料は 弊社が信頼できると判断した資料・データ等により作成しましたが、その正確性および完全性について保証するものではありません。 また、本資料中のコメントはアンケート結果に基づく弊社の見解であり、本資料を利用したことによって生じた損失等について、 弊社はその責任を負うものではありません。さらに、本資料に記載されたデータや分析は作成日現在の弊社の見解であり、今後の 経済動向や市場環境の変化、あるいは金融取引手法の多様化に伴う変化に対応し、予告なく変更される可能性があります。 ブラックロックについて ブラックロックは、革新的な運用ソリューション、世界の市場や投資に関する洞察、先進的なリスク/ポートフォリオ分析に関する サービスを提供しています。世界各国の個人のお客様から、世界の大手金融機関、政府など機関投資家のお客様まで、全ての 投資家のお客様の投資目標の追求をサポートいたします。ブラックロックは世界最大 * の受託者として、お客様のためにのみ業務を 行っています。お客様からの預かり資産は 4.65 兆米ドル **となっています。 *出所:P&I/タワーズワトソン・グローバル500リサーチ&ランキング2014 ** 資産残高は2015 年12月末時点 本資料の著作権は、ブラックロック・ジャパン株式会社に帰属し、全部又は一部分であってもこれを複製・転用することは社内用、社外用を問わず許諾されていません。 ©2016 BlackRock Japan Co., Ltd. All rights reserved. iShares ®( iシェアーズ ® )およびBlackRock ®(ブラックロック® )はブラックロック・インクおよび米国 その他の地域におけるその子会社の登録商標です。他のすべての商標、サービスマーク、または登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。 本資料におけるブラックロックとは、ブラックロック・インク、ブラックロック・ジャパン株式会社(以下、 「弊社」という。)を含むそのグループ会社を指します。 ブラックロック・ジャパン株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第375号 加入協会 / 一般社団法人 日本投資顧問業協会、一般社団法人 投資信託協会、日本証券業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 ウェブサイト www.blackrock.com/jp 〒100-8217 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 丸の内トラストタワー本館