...

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻

by user

on
Category: Documents
25

views

Report

Comments

Transcript

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
人間環境学専攻
Human and
Engineered
Environmental
Studies
http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp
人間−人工物−自然環境
ダイナミックな複雑系の解明に挑む
超高齢化社会の到来、低炭素社会への要請。複雑に絡みあう、様々な今日的課題の解決を目指して。
自由闊達な気風が息づく柏キャンパスを拠点に、多様な分野のエキスパートが知を結集し、
学融合の精神のもと、旧来の枠組では実現し得なかった領域横断的な研究に日々挑んでいます。
物質系専攻
基盤科学研究系
先端エネルギー工学専攻
複雑理工学専攻
大学院新領域創成科学研究科
基盤情報学専攻
生命科学研究系
先端生命科学専攻
メディカルゲノム専攻
柏キャンパス 新領域環境棟
写真提供(株)
川澄建築写真事務所
自然環境学専攻
海洋技術環境学専攻
環境システム学専攻
環境学研究系
人間環境学専攻
社会文化環境学専攻
国際協力学専攻
サステイナビリティ学教育プログラム
情報生命科学専攻
産業環境学分野
環境情報マイクロシステム学分野
オーミクス情報センター
研究科附属施設
バイオイメージングセンター
ファンクショナルプロテオミクスセンター
革新複合材学術研究センター
P.7
保坂 寛/教授、佐々木 健/教授、森田 剛/准教授
アメニティー科学分野
P.8
鳥居 徹/教授
複雑環境システムシミュレーション分野
生涯スポーツ健康科学研究センター
P.7
大和 裕幸/教授、稗方 和夫/准教授
P.8
奥田 洋司/教授、陳 昱/准教授、着任予定講師
健康スポーツ科学分野
P.9
石井 直方/教授、福崎 千穂/特任准教授
人間環境情報学分野
P.9
山田 一郎/教授、割澤 伸一/准教授
生活支援工学分野
P.10
鎌田 実/教授、小竹 元基/准教授、二瓶 美里/講師
人間エネルギー環境学分野
P.10
飛原 英治/教授、党 超鋲/准教授
低炭素工学システム学講座
P.11
宗像 鉄雄/客員教授、染矢 聡/客員准教授
グローバルエネルギー工学講座
P.11
浅野 浩志/客員教授、渡邊 裕章/客員准教授
人間・人工物・社会がますます密接かつダイナミックに作用する環境の時代。人間環境学専攻では、これらの要素が有機
的に結びつく学理を追究するため、工学、情報学、環境学に及ぶ幅広い分野で研究を行っています。人間に直接的にかかわ
る様々な問題を解決するためには、問題の多角的な分析ならびに基盤となる学術の統合化が必要です。具体的には、設計技
術、情報技術、制御技術、計測技術、シミュレーション技術等の先端技術を組み合わせることで、環境に生じる諸問題を多
角的に分析し、さらに人類全体の共有地である環境を積極的に活かすための科学と技術について研究しています。
2 |人間環境学専攻
CURRICULUM
カ
人間環境学専攻の
カリキュラム
工学、医学、社会科学から、
芸術、スポーツまで。
幅広いバックグラウンドを持つ指導陣
が協力して教育を行い、
他に類をみない多彩でユニークな
カリキュラムを実現しています。
リ
キ
ュ
ラ
ム
講義一覧
【人間環境学専攻】
【ヘルスサイエンス教育研究プログラム】
■環境エネルギーシステム学特論
□臨床医学概論A・B
■人間エネルギー環境基礎論
□生体情報論B
■メディア環境設計論
□人間機能支援システム学
■生体内部環境のバイオメカニクス
□生体医工学概論
■環境情報機器特論
□=ヘルスサイエンス教育プログラム履修者
■最適システム設計論
のみ受講可
■環境メカトロニクス特論
■人間人工環境特別講義Ⅰ・Ⅱ
■生体情報論A
■健康・スポーツ科学講義
■適応生理科学特論
■人工物工学特論
■情報マイクロシステム
■環境アメニティ特論
■生体信号計測・解析論
■ニューロエンジニアリング
■知識情報処理特論
【環境マネジメントプログラム】
◇サステイナビリティ論
◇環境プランニング基礎論
◇環境ビジネス論
◇環境経済学
◇環境システム学概論
◇自然環境学概論
◇社会文化環境学概論
◇持続可能な社会のビジネスと金融
◇プロジェクトマネジメント特論
■システムプランニング
■人間環境情報ウェアラブルセンシング
■低炭素工学システム学特論
■環境シミュレーション学特論Ⅰ・II
■人間環境設計演習
■生活支援工学特論
■振動音響環境学
人間環境学専攻では、人間、人工物、環
医学部出身の教授を擁し、医工学に関す
ラムです。環境技術を総合的に学習、構想、
境が有機的に結びつく学理を追究し、“環
る特色ある教育研究を行うとともに、本学
開発し、技術移転、起業することに関心を
境の世紀”に対応できる学生の養成を目指
医学系研究科・附属病院との共同研究を通
もつ方を対象としています。
した教育プログラムを用意しています。新
じて、先端医療開発研究クラスターにも参
環境問題の生じる構造や、その技術的、
領域創成科学研究科内で最も多彩なカリ
加しています。
社会的解決方法の全体像を理解することに
キュラムであり、人間と人工物に対する幅
また、新領域創成科学研究科附属施設
「生
より、環境配慮型の社会の潤滑油になるさ
広い知識をもち、環境を俯瞰することに
涯スポーツ健康科学研究センター」と連携
まざまな事業を発掘し、遂行できる能力を
よって知を創成することのできる人材育成
し、高齢社会における健康問題に幅広く取
養成していきます。
を目指します。
り組んでいく体制を整え、高齢社会のわが
「環境プランナー」
(環境省所轄 地球環
カリキュラムには、人間環境学専攻独自
国において、新たな産業創出に貢献できる
境財団認定)の資格を取得できます。
の
「ヘルスサイエンス教育研究プログラム」
人材を育成していきます。
のほか、環境学研究系の各専攻から横断的
医工学、生体、スポーツ科学などの知識
に選択できる「環境マネジメントプログラ
を体系的に学習でき、修了者には修士(科
ム」を用意しています。
学)または博士(科学)の学位が授与され
医工学、生体、スポーツ科学を体系的に
ます。
ヘルスサイエンス教育研究プログラム
環境技術を総合的に研究
健康やスポーツ、それを支える科学技術
環境マネジメントプログラム
にわたる新たな融合領域を担う人材を養成
経済やビジネス、文化、社会などの多方
する医工連携の教育研究プログラムです。
面から、環境技術について研究するプログ
人間環境学専攻| 3
事例1●次世代の公共交通システムを産学官連携で開発
オンデマンドバスが社会を創る
大和裕幸・産業環境学分野 教授、稗方和夫・産業環境学分野 准教授
近年、日本では個人の移動には、たいて
手作業に任せると運用コストが大きくなり、
帯電話システムを利用するので、予約受付・
いの場合マイカーを使います。一方で、多
採算性を満たせなくなります。そこで、本
運行管理にかかる人的コストは軽減されま
くの地方で公共交通は衰退の一途をたどっ
研究室ではこのような利便性と低コスト運
す。さらに、運行システムは1ヵ所で管理
ています。鉄道やバスが廃止された地域で
用を両立するようなシステムを研究開発し
するので、複数地域でこのシステムを運用
は、とくに高齢者を中心とした住民の移動
ました(図1)
。
しても、地域ごとのコストも大幅に下げる
が困難になっています。しかし、個人のニー
ことができます。
ズに合った移動手段があれば、日常の用務
本システムは、2008 年 10 月からの柏
オンデマンドバス
管理システム
や買い物、通院など、さまざまな活動が無
理なく行え、地域の人々とのつながりも再
生し、地域社会は元気を取り戻すでしょう。
本研究室では、地域の方が便利に移動で
きる手段として、新しいオンデマンド交通
システムを研究 ・ 開発し実証実験を行って
います。
オンデマンド交通とは、予約をして乗り
キャンパス周辺の実証実験をはじめ、全国
GPS
乗客(パソコン)
予約
案内
予約受付
運行計画作成
運行指示
運行情報
20ヵ所以上での実証運行が行われ、実際
の利便性が高まっています。図2の小型バ
スは主に朝夕の多数の通勤者の輸送に、図
3のタクシーは日中を中心としたさまざま
乗客(携帯電話)
オンデマンドバス
図1 東大オンデマンドバスシステムの構成
な行き先の利用者の輸送に使用されました。
実証実験地域の中には、電気バスや BDF
(Bio-Diesel Fuel; 使用済みてんぷら油を
合いにより運行する交通手段です。路線バ
開発したシステムでは、ある予約を受け
改質したディーゼル燃料)車両を用いると
スのように経路や時刻表はあらかじめ決め
ると、その予約に最適な車両を選び、その
ころもあり、CO2、燃費・施設利用効率の
ずに、利用者の希望乗降地・時刻によって
車両の運行計画に新しいルートを挿入して、 面からも環境負荷軽減に効果が上がるで
予約された経路に沿って運行します。
予約者・車両への連絡までを自動で行いま
しょう。
オンデマンドバスでは、ランダムに発生
す。従来の類似システムと異なるのは、ゆ
このようなオンデマンドバスが普及する
する利用者を乗合いの形で乗車させて、大
とり時間という概念を用いて、到着時刻が
ことで、高齢者にやさしく外国人にも使い
幅な待ち時間・遅れなどを生じない運行計
遅れないようにしていることです。また、
やすい、ドアツードアの安全で安心な移動
画を立てなければいけません。運行計画を
予約・運行は基本的にインターネットや携
が実現します。そして、病院の診療予約・
通院やショッピングモールへの往復などさ
まざまなサービスと連携することで、都市
内の暮らし方も変化し、さらに豊かな社会
の創出につながります。
本研究は、大学(研究・開発)、企業(シ
ステム製作)と運輸事業者(運行)、そして
システムの主役である地域が有効に連携す
ることで生まれる、産学官連携研究の一例
といえます。
図2 オンデマンドバス実験車両(バス)
4 |人間環境学専攻
図3 オンデマンドバス実験車両(タクシー)
PROJECTS
研究事例
事例2●超高齢社会の克服と低炭素社会実現を目指した社会実験
明るい低炭素社会を拓く都市変革プログラム
飛原英治・人間エネルギー環境学分野 教授
21 世紀の私たちは、超高齢社会の克服
ケージ化を行い、全国・世界の各地への普
システムの開発が必須と考え、(1) 太陽熱
と低炭素社会の実現という二大課題に直面
及展開を期するものです。
利用吸収式冷房システム (2) 太陽熱利用デ
しています。
以下の6つの研究グループが千葉県、柏
シカントハイブリッド空調システム (3) 太
わが国が国際社会に向けて打ち出した
市、三菱総合研究所の協力を得て、本プロ
陽熱利用エジェクタ 2 元空調システム――
「温室効果ガスを 2020 年までに 1990 年
グラムを推進しています。括弧内はグルー
という 3 つの技術の開発とフィールド試験
比で 25%削減する」という目標達成のた
プリーダーです。
を計画しています。
めには、低炭素化技術の導入をいちだんと
① エネルギーグループ(飛原英治/代表)
現在、太陽エネルギーといえば太陽光発
加速させなければなりません。一方、超高
② モビリティグループ(新領域・堀洋一教授)
電のみが注目されがちですが、小さな屋根
齢社会が経済社会を停滞・縮小させる方向
③ 植物医科学グループ(農学生命・難波成任教授)
面積でも多く集熱できる太陽熱は、今後の
に働けば低炭素社会実現のブレーキとなる
④
都市計画グループ(空間情報・浅見泰司教授)
半面、拡大する高齢者層が積極的に社会に
⑤ 農業・緑地計画グループ(新領域・横張真教授)
大学では多くの基礎科学に基づく低炭素
参画・貢献し、さらには低炭素化の担い手
⑥ 情報システムグループ(工学系・岡本孝司教授)
化技術が研究開発されています。それらを
として重要な役割を果たすようになれば、
①~③は「グリーン社会インフラの強化」
社会に普及していくにあたり、既存の制度
持続的成長の可能性を持った「明るい」低
として中核の技術開発であり、④ ⑤ は「世
が隘路となり、実施困難なことが数多くあ
炭素社会実現の途が拓けてきます。
界をリードする環境先進都市創り」におい
ります。これを克服するには、図1に示す
本プログラムは、高齢者が自律協調する
て必須の制度改革への取り組みです。また、
ように、規制を緩和したうえで、関係者の
「明るい」低炭素都市の創造に向けて、新
普及が期待されています。
⑥は気候変動に社会が対応するために必須
協力を得て社会実験を実施し、その有効性
技術の開発を行うとともに、柏の葉キャン
の基盤技術です。
を実証するとともに、社会システムの改革
パスタウンにおいて統合的な実証実験を行
例えば、エネルギーグループでは、自然
を行っていく契機にしなければなりません。
います。必要な社会システム改革の方向を
エネルギーを活用して飛躍的に省エネ性を
本プロジェクトは、このようなシナリオ
明らかにするとともに、「明るい」低炭素
向上させたヒートポンプの開発を行ってい
に基づいて、図 2 のような統合的な社会実
都市のモデル化、および成果情報のパッ
ます。太陽熱の利用を拡大するには、冷房
験を実施していきます。
基礎科学
低炭素化技術
統合的な低炭素化の実証実験
社会実装
デマンド交通
エコハウス エコモビリティ
社会実験
植物医
統合情報
ネットワーク
市民農園
太陽熱利用
ヒートポンプ
パーソナル
電機自動車
研究
開発
摘要
援農
エコアグリ
スマートグリッド
定着
柏の葉キャンパスタウン
(近郊都市)
コミュニティカフェ
ネットワーク
センター
期待される成果: 技術開発 + 社会システム改革 ⇒ 成果情報のパッケージ化・社会モデルの全国展開
図1 低炭素技術の社会実装のシナリオ
図2 統合的社会実験のイメージ
人間環境学専攻| 5
VLOAIBCOE R O
A FT OARLI U
E SM N I
O
B
O
G
か
ら
の
メ
ッ
セ
ー
ジ
自動車の予防安全技術のひとつである、居眠り運転防止技
現在、MTI という日本郵船の研究子会社で研究員として働
術の開発を行っています。これは、運転者の生体信号や動作、
いています。主に船舶の省エネや安全運航にかかわる研究開
顔の表情などから眠気を検出し、運転者が居眠りに陥らない
発に取り組んでいます。
ような支援を行う技術です。そのなかで、私が担当している
大学院在籍当時は、ヒューマンモデリングの技術を利用し
のは運転者の顔の表情から眠気を検出する技術の開発です。
たチーム操船作業の安全性評価について研究を行っていまし
在籍中にも、居眠り運転防止技術の研究を行っていました
た。現在と同じ船という分野を扱っていましたが、新しく覚
が、その経験は現在の仕事の基盤としてたいへん役に立って
えるべきことは多く、日々勉強にいそしんでいます。一方で、
います。また、頻繁に行われていた研究発表や先生方との研
統計解析や情報技術に関する知識、英語など、研究のなかで
究ミーティングは、企業の研究員として働く今でも日常的に
培った基本的なスキルが非常に役立っています。このような
行われていることであり、学生時代に場数を踏んでおいてよ
スキルは、自分が関心を持つテーマを見つけ、貪欲に研究に
かったと思うことも少なくありません。大学院で専門性の高
取り組むなかで、自然と獲得できるものです。
い研究に打ち込んだ経験は、将来的にどのような道に進むに
ぜひ、多彩でユニークな研究室が集まった人間環境学専攻
しても、とても大きな自信と指針になることと思います。在
で、自分が興味を持つテーマを見つけ、研究の面白さを堪能
学生および進学を志望される皆さん、
しながら、グローバルに活躍できる
ぜひこれからも日々の研究活動
人材へと成長してほしいと思い
に没頭してください。
ます。
株式会社デンソー 基礎研究所 研究員
株式会社 MTI 研究員
蜂須賀知理
角田 領
2002年慶應義塾大学環境情報学部卒業/2004
年東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課
程修了/2007年東京大学大学院新領域創成科
学研究科博士課程修了
2003 年東京大学工学部卒業/ 2005 年東京大
学大学院新領域創成科学研究科修士課程修了/
2008 年東京大学大学院新領域創成科学研究科
博士課程修了
※所属等は取材当時のものです。
進路状況
毎年、修士課程修了者は50人程度、博士課程修了者は10人程度です。
修士課程修了者のうち1割程度が博士課程に進学するほか、その多くは、幅広い分野の機関、企業に就職しています。
さまざまな分野で活躍する先輩たちが、あなたを応援しています。
近年の就職先の例
電機・精密機器
ソニー/パナソニック/日立製作所/日立ハイテクノロジーズ/日立メディコ/日立アプライアンス/東芝/東芝メディ
カルシステムズ/三菱電機/NEC/住友電工/キヤノン/ニコン/富士通/ファナック/セイコーエプソン/富士ゼ
ロックス/キーエンス/日本光電/東京精密/シーメンス・ジャパン/ABB/LGエレクトロニクス ほか
自動車・機械
トヨタ自動車/デンソー/本田技研工業/マツダ/三菱重工業/日本精工/ダイキン工業/ブリヂストン/IHI/コマ
ツ/クボタ/牧野フライス製作所 ほか
鉄鋼・材料・医薬・
その他製造
JFEスチール/新日鉄住金/東レ/旭硝子/宇部興産/富士フイルム/大正製薬/和光純薬工業/富山小林製薬/ロ
シュ・ダイアグノスティックス/ヤマハ/パイロット/ヤクルト ほか
建設・プラント
日揮/千代田化工建設/東洋エンジニアリング/JFE エンジニアリング/日立プラントテクノロジー/日本海洋掘削/
鹿島/日比谷アメニス/青木茂建築工房 ほか
運輸・エネルギー
JR東日本/JR西日本/JR東海/西武鉄道/ANA/日本航空インターナショナル/日本郵船/東京電力/九州電
力/大阪ガス ほか
情報・通信
NTT 東日本/NTTデータ/NTTドコモ/NTTコミュニケーションズ/NTT研究所/ソフトバンク/ヤフー/グー
グル/サイバーエージェント/アクセス/日本IBM/日本アイビーエム・ソリューション・サービス/日本オラクル/日
本SGI/パナソニック システムソリューションズ ジャパン/インプレスホールディングス/プロメティック・ソフトウェ
ア/トレンドマイクロ/ガイアックス/ウィングル ほか
コンサルティング
野村総合研究所/JSOL/豊田中央研究所/アクセンチュア/アーサー・D・リトルジャパン/アビームコンサルティ
ング/日本エル ・シー ・エー/日本経営 ほか
金融・その他サービス
日本生命保険/第一生命保険/三菱東京UFJ銀行/みずほ銀行/りそな銀行/ゆうちょ銀行/中央三井信託銀行/日
興シティホールディングス/ゴ-ルドマン・サックス証券/JPモルガン証券/BNPパリバ証券/三菱商事/三井物産
/住友商事/電通/博報堂/楽天/ディー・エヌ・エー/ベネッセコーポレーション/インテリジェンス/ボイジャー/
ポケモン ほか
大学・研究機関・官公庁
東京大学/神戸大学/横浜国立大学/放送大学/神奈川工科大学/産業技術総合研究所/海陽学園/流通経済大学付
属柏高校/UR都市機構/医薬品医療機器総合機構/日本体育協会/福岡市役所/ Bangladesh Atomic Energy
Commission ほか
6 |人間環境学専攻
CAREER OPTIONS
LABORATORIES
産業環境学分野
Industrial Information Systems
IT による新産業の創出を目指す
大和 裕幸
現代社会は、高度情報通信社会であり計算機ネットワークの上に活動の主体が分散し協
YAMATO Hiroyuki • 教授
調する時代です。新しい情報基盤の有効な活用によって、既存の産業を改変し、また従来
1954 年東京都生まれ。東京大学大学院
工学系研究科船舶工学専攻博士課程修
了、工学博士。航空宇宙技術研究所、
NASA等を経て現職。専門は産業環境学、
設計工学。今後の高齢化社会や環境・エ
ネルギー問題などには、これまでにない
新しい産業を創出することで解決を図る
必要があります。I T を用いて産業知識
を再構成し、ソリューションを作り出す
ことが最重要課題です。
にない産業を創出するための検討を行うのが産業環境学です。
具体的には、製品のメンテナンス・ライフサイクルを考慮した情報プラットフォームの
開発、先端的センサによる製品計測に基づくプロセス改善、物流シミュレーションに基づ
く輸送機関設計、
知識システムによる設計支援、
オンデマンドバスの開発といった研究テー
マに取り組んでいます。また、産業環境学は本質的に学問の融合です。例えば工学と情報
稗方 和夫
技術、経済と経営、情報技術と文学、産業個別の知識など、従来別々に研究教育されてき
HIEKATA Kazuo • 准教授
たものを統合し産業環境学として体系づけること自体も重要な研究課題と考えています。
1974 年神奈川県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科環境海洋工学専攻修士課
程修了、博士 ( 工学 )。日本IBM、東
京大学大学院工学系研究科助教を経て現
職。専門は設計工学、情報システム。
産業現場における先端的な情報技術の活
用を支援しています。情報システムを開
発し、情報システムから得られるデータ
により産業環境を改善する方法論の構築
を目指します。
http://www.nakl.t.u-tokyo.ac.jp
柏にて実証実験中のオンデマンドバス
環境情報マイクロシステム学分野
開発したオープンソースソフトウェア“ShareFast”
Environmental Information Microsystems
情報センシングのためのメカトロニクスとダイナミクス
保坂 寛
情報通信、センシング、メカトロニクスを基盤技術として、ユビキタス情報機器を用い
HOSAKA Hiroshi • 教授
た環境情報ネットワークの構築を進めています。デバイスを極限まで小型化するとともに、
1956 年東京都生まれ。東京大学大学院
工学系研究科精密機械工学専攻修士課
程修了。電電公社 ( 現 NTT) を経て現職。
博士(工学)。専門は機械力学、センサネッ
トワーク。
未来の機械は周囲情報を収集し、人と環
境に自らを適合させます。私たちは、力
学、統計、アルゴリズムを武器にこれを
実現します。
入力情報を多様化して、あらゆる自然、人間、人工物に装着することを狙っています。端
末は、センサ、エネルギー源、CPU、無線デバイスからなり、自然界の情報をネットワー
クに取り込むための最小機能をもった素子です。当研究室の学生は、ダイナミクス、メカ
トロニクス、生体計測、情報処理などの基礎知識の習得と、以下の研究に従事します。
●形状記憶圧電アクチュエータ ●人体を信号伝送路とするワイヤレス Personal Area
佐々木 健
Network ●人体および自然物の微小振動を電気エネルギーに変換するマイクロ発電 ●
SASAKI Ken • 教授
バーチャルリアリティ機器を利用したスイッチ操作感覚の設計と評価 ●自動車運転中の
1957 年神奈川県生まれ。東京大学工学
系研究科精密機械工学専攻修士課程修
了。日本電気(株)等を経て現職。博士(工
学 )。専門はメカトロニクス、信号処理。
技術は人類の生存と繁栄のための知識体
系です。知的探求心とともに生活感覚や
遊び心も大切にしたいと思います。
無拘束心拍周期計測 ●モバイル通信網を用いる位置探査と位置データマイニング ●環
境にやさしい非鉛圧電材料
http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp
森田 剛
MORITA Takeshi • 准教授
1970 年埼玉県生まれ。東京大学大学院
工学系研究科精密機械工学専攻博士後期
課程修了、博士 ( 工学 )。理化学研究所、
スイス連邦工科大学、東北大学を経て現
職。専門は強誘電体応用デバイス。
本気で楽しむ。これってけっこう難しい
ことです。充実した学生生活を楽しめる
ように一緒に頑張りましょう。
10
MH
z
ジャイロ型発電機
z
MH
10
人体を伝送路とする通信システム
人間環境学専攻| 7
LABORATORIES
アメニティ科学分野
Environmental Amenities
人に優しいデバイス技術の開発
鳥居 徹
アメニティ科学分野では、MEMS 技術やメカトロニクス技術を基盤技術として下記分
TORII Toru • 教授
野の研究を行っています。
1955 年東京都生まれ。東京大学農学部
農業工学科卒業、同大学院工学系研究科
産業機械工学修士課程修了。自動車メー
カ、農学系助手などを経て現職。博士(農
学)。専門は微小流体素子を中心とした
MEMS デバイス。
本研究分野では、工学と農学との融合を
もとに人と環境に優しいデバイス技術の
開発を目指しています。
(1) 微小流体デバイス応用 (2) Lab on a Chip デバイス (3) 農業用デバイス
具体的なテーマは以下となります。新しいフラットパネルディスプレイを目指した電子
ペーパーの研究、食品、医療応用ならびに土壌環境浄化のための機能性マイクロカプセル
生成法に関する研究、食品工場、植物工場における生菌数計測などの環境計測デバイス、
農作物のヘルスケアー管理行うためのオンサイトヘルスケアーデバイス、拡散係数などの
食品物性計測用デバイス、デジタルフルイディクス関連デバイス
これらの研究を通じて、サステナビリティ、QOL 向上を図ることを目指し、人に優し
いデバイス技術の開発を行っています。
http://www.dt.k.u-tokyo.ac.jp
機能性マイクロカプセルに関する研究
複雑環境システムシミュレーション分野
電子ペーパーに関する研究
Simulation of Complex Environmental Systems
先端Simulationで人間環境問題を解く
奥田 洋司
計算科学および先端 IT 技術を活用して、人間と環境の複雑問題にチャレンジしています。
OKUDA Hiroshi • 教授
「マルチシナリオシミュレーション (MS) 研究室」では、人工物の機能や導入評価シナリ
1962 年福井県生まれ。東京大学大学院
工学系研究科原子力工学専攻博士課程修
了、工学博士。ひと・社会・環境との関
わりの中で人工物の価値を定量化する
「人工物シミュレータ」を一緒に作って
みませんか? アイデアや作業の経過を
緻密に記録できる人、楽観的な人が向い
ています。
オを修正・再構築できるシミュレータの開発を目指しており、先進的スパコン上での実問題
応用シミュレーションによるグリーンイノベーション創出のために次の研究を進めています。
(1) 環境エージェント設計と低炭素社会構築への応用 (2)並列有限要素解析システム Front
ISTR の開発と産業応用 (3) 次世代エクサスケール計算機システムに向けた HPC 基盤
「複雑系シミュレーション (CS) 研究室」では、複雑系の離散ミクロモデルの構築および
陳 昱
それを用いたシミュレーションの研究を進めており、金融市場、コロイド、腫瘍の発生と
CHEN Yu • 准教授
成長を複雑系の典型例として、3 つの研究方向を設けています。
1967 年中国上海市生まれ。上海交通大
学動力機械工学科卒業。東京大学大学院
工学系研究科システム量子工学専攻博士
課程修了、博士 ( 工学 )。専門は複雑系
のモデル化とシミュレーション。
物理システムであれ人間社会システム
であれ、複雑系のモデル化とシミュレー
ションの研究を一緒に楽しみましょう!
(1)マルチエージェント協調進化ゲームによる金融市場の解析 (2) 離散運動論モデルを用
いた複雑流体のシミュレーション (3) セルベースがんのモデル化とシミュレーション
http://www.multi.k.u-tokyo.ac.jp、http://www.scslab.k.u-tokyo.ac.jp
着任予定講師
MS 研究室で開発されているマルチシナリオシミュレータ
8 |人間環境学専攻
CS 研究室で行われている複雑系のシミュレーション
LABORATORIES
健康スポーツ科学分野
Sports Science for Health and Activity
人間の未知なる可能性を科学する
石井 直方
高齢社会における生活の質(Quality of Life; QOL)を向上させるうえで、個人が身体
ISHII Naokata • 教授
を自由に活動させることの価値が高まっています。また、高齢者も受動的な福祉に甘んじ
1955 年東京都生まれ。東京大学理学部
生物学科卒業、東京大学大学院理学系研
究科修了、理学博士。専門は筋生理学、
身体運動科学。
これまで、力学的環境への筋の適応機構
の解明と、その応用としての新たなト
レーニング法の開発に携わってきまし
た。筋に限らず、生命の基本的メカニズ
ムの解明や、新規技術の開発につながる
研究ができればと思っています。
ることなく、積極的な生き方や活動に取り組むことが求められるようになってきました。
そのためには、中高齢者の積極的な体力の維持増進が必要となります。そこで本分野では、
中高齢者それぞれの健康状態やライフスタイルを考慮しながら、安全かつ効果的で継続し
やすい運動の方法を研究開発することを目指し、以下の課題に取り組んでいます。
(1) 運動に関わる身体機能の生理学的メカニズムの研究 (2) 筋・脳機能のメカニズム
福崎 千穂
に基づく新規運動・トレーニング方法の開発 (3) 呼吸循環機能のメカニズムに基づく新
FUKUSAKI Chiho • 特任准教授
規運動・トレーニング方法の開発(例えば低酸素・高酸素環境を応用したトレーニング方
1970 年神奈川県生まれ。東京大学大学
院教育学研究科身体教育学コース博士課
程修了、博士 ( 教育学 )。東洋英和女学
院大学助教授を経て現職。専門は運動生
理学。
高酸素や低酸素環境への生体応答の研究
を行う傍ら、高齢者や身障者への水中運
動を指導。運動や環境変化などの刺激を
上手に用いながら、身体機能の維持向上
を図る方法の開発を目指しています。
法)(4) 新規トレーニング機器の開発(例えばスプリントトレーニングマシン)
(5) 健康
の維持増進のための栄養学的サポートシステム
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/hss/
加圧ウォーク実験
人間環境情報学分野
等速性筋力測定
Human and Environment Informatics
快適で安全安心な社会をセンサと情報技術で実現する
山田 一郎
人類危急の課題であるグローバルな環境問題の解決や生活環境の革新に向けて、情報通
YAMADA Ichiro • 教授
信技術と融合したセンシング技術をいかに活用するかが重要です。我々は、革新的なセン
1949 年愛知県生まれ。1974 年、東京
大学大学院工学系研究科・機械工学専攻
修士課程修了、工学博士。NTT 研究所、
東京大学大学院工学系研究科教授を経て
現職。専門は生活環境 IT(センサおよび
センシングシステム)、運動制御。
技術は世の中で使われてこそ意味があ
る。人間環境情報学の研究を通して、環
境問題の解決やライフスタイルの革新に
貢献したいと思います。
サベース情報ネットワークシステムのあるべき姿を提示して、安心・安全で快適な生活環
境の実現とグローバル社会の持続的発展に貢献します。具体的には以下に示すハードウェ
アおよびソフトウェアの要素技術と、これらを融合したセンシングシステムの研究開発に
取り組みます。
ハードウェア要素技術の研究として、新しい検出原理のナノ・マイクロセンシングデバ
割澤 伸一
イスを開発し、これらのセンシングデバイスをウェアラブルシステムあるいは携帯情報端
WARISAWA Shin'ichi • 准教授
末に組み込みます。ソフトウェア要素技術の研究として、生活環境のモニタリング手法、
1966 年広島県生まれ。東京大学工学部
機械工学科卒業、東京大学工学系研究科
修了、博士 ( 工学 )。東京工業大学精密
工学研究所助手、東京大学工学系研究科
講師、准教授を経て現職。その間 MIT 客
員研究員。専門は、ナノメカニクス、ナ
ノ・マイクロ加工、生産システム、医療
支援システム、生産文化。
人を幸せにしようとする想いが社会貢献
できる研究に結びつくと信じています。
人間の行動や思考プロセスの分析・可視化手法、人の感情や周囲環境の伝達・表現手法を
開発します。
http://www.lhei.k.u-tokyo.ac.jp
ウェアラブルヘルスケアシステム
ナノメカニカル振動子
人間環境学専攻| 9
LABORATORIES
生活支援工学分野
Assistive Technology
社会に役立つ実学の実践と科学的アプローチ
鎌田 実
本研究分野では、高齢化、個別化、高度技術化、グローバル化などの社会変化に合わせ
KAMATA Minoru • 教授
て変遷する人間の生活を、生活の質と人生の質の観点から捉え、生活に関連する全ての学
1959 年神奈川県生まれ。東京大学大学
院工学系研究科舶用機械工学専攻博士課
程修了、工学博士。専門は、車両工学、
福祉工学。人と機械、人と社会のかかわ
りについて興味を持っており、超高齢社
会における課題を解決し、世界の模範と
なるような社会システム、生活環境など
を工学的アプローチにより作り上げてい
くことを目指しています。
問の知見を統合し、新たな支援技術の開発・社会システムの構築・政策提言を行うことで、
学術の進展と社会への貢献を図ることを目的としています。
研究内容は、支援技術に関する設計論、解析・モデリング、機器開発および支援機器のデ
ザインから高齢者のモビリティ、社会実装までを広範囲にカバーしています。人間の行動
や運動・認知・生理・心理特性の理解やヒューマンインタラクションの研究を通して、フィー
小竹 元基
ルドベースの社会に役立つ実学の実践を目指しています。高齢社会総合研究機構コンソー
SHINO Motoki • 准教授
シアムやナショナルプロジェクト、ユーザグループ、企業とのコラボレーションを通して、
1974 年和歌山県生まれ。東京農工大学
大学院工学研究科機械システム工学専攻
博士課程修了、工学博士。専門は、機械
力学、アシスティブテクノロジー。人間
のもつ機能・能力・感性に基づくインター
フェイスの高度化、ヒューマンインタラ
クティブな場面におけるエラー発生要因
の解明に関する研究を行い、快適な生活・
移動を可能とする機械設計、技術の確立
を目指しています。
国内の生活支援工学分野の中核となる研究活動を行っています。また、アシスティブテク
ノロジーやジェロンテクノロジーを展開する研究機関と国際的な研究交流があります。
http://www.sl.t.u-tokyo.ac.jp
二瓶 美里
NIHEI Misato • 講師
宮城県生まれ。早稲田大学大学院生命理
工学専攻博士課程修了、博士(工学)。国
立障害者リハビリテーションセンター研
究所等を経て現職。専門は、人間・生活
支援工学、アクセシブルデザイン。真に
人に有用な機器を提供するために、工学
の枠組みを超えて、生活や人生そのもの、
人と支援機器の関わりを様々な観点から
紐解き、人や社会に役立つ支援システム
を提案することを目指しています。
自動車安全関連
支援技術関連
人間エネルギー環境学分野
Energy Environment
環境に調和したエネルギー技術を創造する
飛原 英治
オゾン層の破壊、PM2.5 などの大気汚染、地球温暖化問題などが顕在化し、その解決
HIHARA Eiji • 教授
に対して一刻の猶予も許されない状況となっています。環境問題を解決するためには、大
1954 年広島県生まれ。東京大学大学院
工学系研究科機械工学専攻博士課程修
了、工学博士。専門はエネルギー環境学。
温暖化防止のためには、民生部門のベス
トミックスエネルギーシステムの導入や
環境負荷の小さい冷凍空調システムの普
及が重要です。ノンフロン化などの革新
的冷凍空調技術に関する基盤技術の確立
により、持続的社会の実現を目指してい
ます。
量生産、大量消費社会からリサイクル社会への転換、エネルギー資源のさらなる有効利用
など、新しい技術イノベーションにより、これまでの社会を変革し、環境に配慮した持続
的発展が可能な社会を形成する必要があります。
本分野では、環境に調和し人間の快適性も損なわないエネルギーの利用技術を創造する
ことを目指し、身近な空調技術に注目して機械要素技術研究からエネルギーシステム全体
党 超鋲
の研究に至るまで、エネルギー利用技術について総合的に研究を行っています。 DANG Chaobin • 准教授
(1) 太陽熱を利用した空調システム (2) 潜熱処理と顕熱処理を分離した空調システム
1973 年中国四川省生まれ。中国北京航
空航天大学飛行機設計および応用力学学
科卒業。東京大学大学院工学系研究科機
械工学専攻博士課程修了、博士 ( 工学 )。
専門は熱工学、冷凍工学。
高換算圧流体の流動沸騰及び超臨界流体
の伝熱特性の解明に注目し、理論解析モ
デルの構築と自由界面数値計算手法の開
発を行っています。新しい発想による伝
熱促進手法についても考案中。
(3) 低 GWP 冷媒ヒートポンプ (4) マイクロチャンネルを利用した高性能小型熱交換器
(5) 吸湿性に優れたデシカント材料の研究
http://www.hee.k.u-tokyo.ac.jp
太陽熱利用高効率ヒートポンプシステム
10 |人間環境学専攻
マイクロ・ミニチャンネル熱交換器の開発
LABORATORIES
低炭素工学システム学講座
Green Energy Innovation
革新的な低炭素社会システムの創発
宗像 鉄雄
低環境負荷で持続的な社会システム実現に資するため、熱流体の計測技術とシミュレー
MUNAKATA Tetsuo • 客員教授
ション技術の開発、これら最先端技術を用いた熱流体システムの基礎研究およびこれらの
1961 年福島県生まれ。豊橋技術科学大
学工学部エネルギー工学課程卒業、東京
大学大学院工学系研究科舶用機械工学専
門課程博士課程修了、工学博士。産業技
術総合研究所エネルギー技術研究部門副
研究部門長。専門は伝熱工学。
新エネ・省エネの機器やプロセスにおけ
る熱・物質移動現象の解明と制御を通し、
低炭素社会構築に向けた次世代型エネル
ギーシステムの開発を目指しています。
技術を社会に繋げるための応用研究に取り組んでいます。( 独 ) 産業技術総合研究所と協
力し、将来不可欠であり開発が急務とされている高効率な中小規模分散型エネルギーシス
テムや自然エネルギー利用など、低炭素社会実現を目指したグリーンイノベーションを推
進します。また、中小規模分散電源用の固体酸化物型燃料電池システム、未利用熱有効利
用のための蓄熱・熱輸送システム、エネルギーキャリアとして水素を用いる水素システム
染矢 聡
の総合的な開発などを通じて、将来を見据えた低炭素社会システムの探求を行います。
SOMEYA Satoshi • 客員准教授
(1) 熱流体の計測技術とシミュレーション技術の開発およびこれらを用いた高効率熱流
1971 年山口県生まれ。東京大学工学部
原子力工学科卒業、工学博士 ( 工学系シ
ステム量子工学専攻 )。産業技術総合研
究所上級主任研究員。専門はレーザー・
蛍光・燐光を利用した光学計測 ( 流れの
定量可視化計測 )、各種エネルギー技術。
情熱・優しさ・忍耐~大学院に自分をか
ける志に全力で応えます。好きな言葉は
「今生 ( 根性 )」。
体システム開発 (2) 未利用熱有効利用のための蓄熱・熱輸送システム開発 (3) 燃料電
池システムおよび水素システム開発
http://lcs.k.u-tokyo.ac.jp, http://unit.aist.go.jp/energy/
熱流体システムの基礎・応用研究
グローバルエネルギー工学講座
統合型水素利用システム
Global Energy Systems
次世代エネルギーシステムを創造する
浅野 浩志
地球温暖化は、単一技術の開発と普及だけでは防止できません。環境負荷の小さいエネ
ASANO Hiroshi • 客員教授
ルギー生産技術、使いやすく効率的なエネルギー利用技術、低炭素社会へ誘導する社会シ
1960 年岐阜県生まれ。東京大学大学院
工学系研究科電気工学専攻修士課程修
了、博士 ( 工学 )。専門はエネルギーシ
ステム工学。
技術と経済の両面から次世代エネルギー
システムの在り方とその実現方法を研究
し、グローバルな問題の解決に資する人
を輩出していきたいと考えています。
ステムの構築、国際的視野からの環境政策など、多面的な取り組みを強化する必要があり
ます。本分野では ( 財 ) 電力中央研究所と協力し、低炭素社会を実現するために社会シス
テムを変革し、エネルギーセキュリティと環境保全を両立させる技術をグローバルな視点
から研究し、グローバルに活躍できる人材を養成することを目的とします。
学生は、技術と社会経済双方の側面から熱力学、流体力学、電力システム、経済学の基
渡邊 裕章
礎知識を習得し、次世代エネルギーシステムを対象とする以下の研究に従事します。
WATANABE Hiroaki • 客員准教授
●太陽光発電や風力発電の大量普及時の需要調整メカニズムの設計 ●蓄エネルギー機
1972 年神奈川県生まれ。京都大学大学
院工学研究科機械理工学専攻博士後期課
程修了、博士 ( 工学 )。専門は、流体工学、
熱工学。
エネルギーセキュリティと地球環境保全
を両立させる次世代エネルギーシステム
の実現に向けて、流体工学や熱工学を基
盤として、グローバルな視点から革新的
な技術開発に貢献する研究を進めていき
たいと思っています。
能とスマート機器の制御 ● CO2 回収型石炭ガス化複合発電(IGCC)システムの特性評
価●グローバルエネルギーモデルによる低炭素型エネルギー技術の普及戦略
http://www.ges.k.u-tokyo.ac.jp
需要家機器の制御による電力系統の運用を安定化させる仕組み
石炭ガス化炉とガスタービン燃焼器の性能の数値シミュレーションによる評価
人間環境学専攻| 11
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
人間環境学専攻
Department of Human and Engineered Environmental Studies,
Graduate School of Frontier Sciences,
The University of Tokyo
入試に関する情報の詳細は、大学院募集要項および入試案内書をご参照ください。これらの書類の入
手方法や、入試説明会の詳しい開催日程については、東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学
専攻ホームページ(http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp)で、最新情報をご案内しています。
人間環境学専攻の研究室では、随時、見学や質問を受け付けています。個別の研究内容の詳細に興味
がある方は、研究室ホームページをご参照のうえ、各担当教員までお気軽にお問い合わせください。
■ 入試に関するお問い合せ先:
東京大学大学院新領域創成科学研究科 人間環境学専攻事務室
〒 277-8563 千葉県柏市柏の葉 5-1-5 東京大学柏キャンパス新領域環境棟2階
TEL:04-7136-4601 FAX:04-7136-4602 E メール:contact
(受付時間:土・日・祝日を除く 10:00 ~ 12:00、13:00 ~ 16:30)
■ 人間環境学専攻ホームページ:
http://www.h.k.u-tokyo.ac.jp
■ 交通のご案内:
東京大学
柏キャンパス
情報生命科学実験棟
新領域環境棟
新領域基盤科学実験棟
海洋観測機器棟
物性研究所研究実験棟
新領域基盤棟
新領域生命棟
新領域事務室 (1階 )
宇宙線
研究所
物性研究所本館
総合研究棟
大気海洋研究所
生協柏店・カフェテリア
食堂 ( プラザ・憩い )
駐車場
駐車場
守衛所
柏図書館
正門
東大西
東大前
東大前
東大西
柏の葉公園北
国立がんセンター
柏の葉公園北
柏 I.C.
常 磐 自 動 車 道
01
25分
柏
キャンパス
野田
7分
柏キャンパスへのアクセス:
つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」よりバス約 10 分、
「東大前」「東
大西」下車
又は JR 常磐線「柏駅」よりバス約 25 分、「東大前」「東大西」下車
船橋駅
5分
京成船橋駅
浜松町駅
30 分
羽田空港から
49 分
京成本線特急
成田空港から
至 船橋
至 水戸
西船橋駅
3分
秋葉原駅
東京
モノレール
羽田空港から
49分
京成本線特急
30 分
東京
モノレール
浜松町駅
JR常磐線
国 道 6 号( 水 戸 街 道 )
18 分
徒歩
京成船橋駅
至 上野
JR柏駅
JR山手線
内回り
5分
徒歩
JR山手線
内回り
10分
船橋駅
南流山駅
JR
総武線
至 東京
8分
JR
武蔵野線
33 分
つくばエクスプレス
号
16
西口
上野駅
10 分
柏の葉キャンパス駅
柏の葉
キャンパス駅
国 道
つくばエクス
プレス
8分
エクスプレス
流山
おおたかの森駅
至 つくば
柏たなか駅
国立がんセンター
03
10
つくば
線
東武野田線
JR常磐線快速
29分
柏の葉
公園
東武
至 秋葉原
JR柏駅西口
29分
十余二
工業団地
東武バス西柏 (江戸川台駅東口行)
「東大前」「東大西」下車
江戸川台駅
東武バス西柏 (流山おおたかの森駅東口行)又は
(江戸川台駅東口行)「東大前」「東大西」下車
柏キャンパス
東武バス西柏 (柏の葉公園経由国立がんセンター行)
「東大前」「東大西」下車
柏キャンパス
成田空港から
2014.04
Fly UP