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I. 国際学研究科博士前期課程の概要

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I. 国際学研究科博士前期課程の概要
I.
国際学研究科博士前期課程の概要
1 . 専 攻 と 教 育 研 究 領 域
国 際 社 会 研 究 専 攻
入 学 定 員
1 0 人
教 育 研 究 領 域 : 地 球 社 会 形 成 研 究
海 域 ア ジ ア ・ 太 平 洋 研 究
陸 域 ユ ー ラ シ ア 研 究
国 際 文 化 研 究 専 攻
入 学 定 員
1 0 人
教 育 研 究 領 域 : 地 球 文 化 形 成 研 究
環 太 平 洋 研 究
環 大 西 洋 研 究
国 際 交 流 研 究 専 攻
入 学 定 員
1 0 人
教 育 研 究 領 域 : 国 際 交 流 研 究
国 際 貢 献 研 究
2 . 国 際 学 研 究 科 博 士 前 期 課 程 の 理 念 と 目 的
宇 都 宮 大 学 大 学 院 国 際 学 研 究 科 ( 修 士 課 程 ) は 1 9 9 9 年 4 月 ,国
立 大 学 唯 一 の 国 際 学 部 を 基 礎 に ,「 国 際 社 会 研 究 専 攻 」( 入 学 定
員 1 0 人 ) 及 び 「 国 際 文 化 研 究 専 攻 」( 入 学 定 員 1 0 人 ) の 2 専
攻 を も っ て 開 設 さ れ ま し た 。
冷 戦 後 の 世 界 は , グ ロ ー バ リ ゼ ー シ ョ ン と ロ ー カ リ ゼ ー シ ョ
ン が 同 時 進 行 し , 国 際 化 ・ グ ロ ー バ ル 化 ( 地 球 化 ) が 伸 展 す る
一 方 , 異 な る 国 家 間 , 民 族 間 相 互 の 社 会 ・ 文 化 シ ス テ ム へ の 対
立 や 摩 擦 が 拡 大 し , 環 境 悪 化 , 富 と 貧 困 の 偏 在 , 人 口 増 大 と 資
源 涸 渇 等 , 国 家 の 枠 を 越 え て 緊 急 に 解 決 し な け れ ば な ら な い 問
題 が 山 積 し て い ま す 。本 研 究 科 は こ う し た 現 状 を ふ ま え て ,「 地
球 社 会 形 成 」「 地 球 文 化 形 成 」 の 観 点 か ら 「 国 際 学 」 と い う 新
た な 学 際 的 ・ 総 合 的 な 教 育 研 究 分 野 を 開 拓 し , 広 い 視 野 と 深 い
分 析 力 ・ 理 解 力 を 備 え た 国 際 的 な 高 度 専 門 職 業 人 を 養 成 す る こ
と を 目 的 と し て い ま す 。
国 立 大 学 唯 一 の 国 際 学 研 究 科 と し て , こ の 間 の 実 績 は 国 際 的
に も 評 価 さ れ , 本 研 究 科 は 2003 年 9 月 , 国 際 学 関 連 の 国 際 的
学 術 組 織 APSIA( the Association of Professional Schools of
International Affairs 国 際 問 題 大 学 院 連 合 ) へ の 加 盟 を 認 め ら
れ ま し た 。 ま た , 2004 年 4 月 に は , 国 際 交 流 ・国 際 貢 献 に 寄 与
し う る 人 材 の 養 成 へ の 内 外 の ニ ー ズ に 応 え る た め , 第 3 の 専 攻
と な る 「 国 際 交 流 研 究 専 攻 」( 入 学 定 員 1 0 人 ) が 設 置 さ れ ま し
1
た 。
特 に 9 . 11 以 降 , 民 族 紛 争 ・ 地 域 紛 争 が さ ら に 複 雑 化 し て 国
際 テ ロ の 危 険 と 米 国 の ユ ニ ラ テ ラ リ ズ ム が 顕 著 と な り , 国 連 の
役 割 が 再 検 討 さ れ る な か で , 市 民 と し て 能 動 的 に 国 際 交 流 ・ 国
際 協 力 に 関 わ り , 豊 か で 多 様 な 地 球 社 会 ・ 地 球 文 化 形 成 に 貢 献
す る た め , 自 ら 課 題 を 探 求 し , 理 論 的 ・ 実 践 的 に 解 決 す る 日 本
発 信 型 の 能 力 が 求 め ら れ て い ま す 。 本 研 究 科 は , 3 つ の 専 攻 に
お け る 教 育 研 究 と そ の 総 合 を 通 じ て ,APSIA の 目 的 で も あ る 政
府 ・民 間 ・非 営 利 3 部 門 に お け る 国 際 的 な 高 度 専 門 職 業 人 の 養 成
に 努 め ま す 。
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球
に , 国 際 学 研 究 科 博 士 後 期 課 程 の 設 置
に 伴 い , 修 士 課 程 は 博 士 前 期 課 程 と な り ま し た 。
2
国際学研究科博士前期課程概念図
学部卒業生
外国人留学生
社会人
国際貢献活動経験者
入学
国際社会研究専攻
国際文化研究専攻
国際交流研究専攻
定員 10名
定員 10名
定員 10名
・グローバル共生の視点に基
づく国際問題の的確な分析
能力・異文化理解能力
・調査分析能力と問題解決能力
・コミュニケーション能力
・読解能力
・情報処理能力
•日本から発信する市民 レベル
の実践的国際交流・貢献能力
・組織運営能力
・起業能力(アントレプレ ナー
シップ)
・企画・提言能力
・日本語教授能力
修 了
高度専門職業人の養成
行政機関の国際交流部門・社会文化事業等担当者,国際交流機関・団体職員,
青年海外協力隊・国際NGO・NPO等の指導者・企業者・職員
海外大学等の教育研究従事者,日本語教育従事者,
国内外民間企業の国際部門・企画部門等担当者
博士後期課程進学者,海外の大学院への留学
3
3.教員組織
教員の研究分野と研究テーマ
国際社会研究専攻
(地球社会形成研究講座)
今 井
直
教
授
国際法学・国際人権法学/国際人権保障システムの展開と機能,国際人
権法の国内適用
佐 々 木 史 郎
教
授
人文地理学・東アジア地誌/日韓生活文化の地理学的研究,韓国地誌
中
村
祐
司
教
授
行政学・地方自治論/政策過程研究,政府・市場・市民の相互関係論
永
茂
教
授
情報科学/コンピュータ情報ネツトワーク
マリー・ケオマノータム
教
授
産業社会学・地域社会学/日本における外国人労働者問題,タイの開発
倪
と地域社会
阪 本 公 美 子
准教授
社会開発論/地域研究(アフリカ)
,開発と文化,市民社会の多様性
清 水 奈 名 子
准教授
国際機構論・国際関係論/国連安全保障体制の機能と発展
高
橋
菜
准教授
環境国際協力論/地球環境ガバナンス
古
村
学
講
地域社会学・観光社会学・環境社会学/離島・中山間地域における住民
若
師
生活の研究
ス エ ヨ シ ・ ア ナ
講
師
経済科学/ラテンアメリカ社会論,ラテンアメリカ経済論,在日ペルー
人労働者問題
国際文化研究専攻
(地球文化形成研究講座)
市 川 裕 見 子
教
授
比較文学/ヨーロッパ近代文学と明治以降の日本文学との比較研究
佐 々 木 一 隆
教
授
英語学・言語学/言語普遍性と英文法,日英語比較,英語学習への英文法
研究の寄与
高
際
丁
澄
雄
教
授
イギリス文学・文化論/18世紀イギリスの詩と音楽
貴
連
教
授
比較文学・日本文学・韓国文学/近代日本における外国文学の変容とそ
の影響,東アジアの中の日本文化
中
村
真
教
授
感情心理学・社会心理学/感情コミュニケーションの規定要因
渡
邉
直
樹
教
授
ドイツ文化・思想/ヨーロッパ啓蒙主義/レッシング
田
口
卓
臣
准教授
フランス文化・思想/18世紀ヨーロッパ思想・文学,西洋近現代思想
米
山
正
文
准教授
アメリカ文学/19世紀ロマン主義
大
野
斉
子
講
師 「ロシア文化/ロシア文学/表象文化論/ロシアーフランス比較文化」
4
国際交流研究専攻
(国際社会交流研究講座)
磯 谷
玲
教
授 経済学・国際経済論/アメリカにおける金融システムと実態経済との関係
重 田 康 博
教
授
国際NGO論,グローバル・ガバナンス論/カンボジアのNGO,NGO
とODAのパートナーシップ,グローバリゼーションにおけるNGOの
役割
田 巻 松 雄
教
授
国際社会論・地域社会論/日本の下層問題,人の国際移動,外国人児童
生徒教育
友 松 篤 信
教
授
国際開発協力論/NGO論,ODA論,農業農村開発,教育開発,
国際文化交流
松 尾 昌 樹 准教授
地域研究(中東)/湾岸アラブ諸国の国民統合の歴史的展開
(国際文化交流研究講座)
柄 木 田 康 之
教
授
文化人類学/アジア太平洋の社会変動と文化的アイデンティティ
松 井 貴 子
教
授
日本文化,比較文化,日本文学/日本文化の伝統と近代化,近代日本の
西洋受容,俳句の詩学,文学と美術の相互影響,文化の同質性と異質性
松 金 公 正
教
授
東洋史,中国・台湾宗教社会史/台湾植民地史,日中文化交流史
湯
教
授
英語音声学/音響音声学
澤
伸
夫
アンドリュー・ライマン
准教授
応用言語学,英語教育学/二言語併用,多文化主義政策,東西比較文化研究
髙
准教授
日本語学/日本語の構造,日本語の歴史
バーバラ・モリソン
講
師
日本文学,英文学/ジェンダー論,カルチュラル・スタディーズ
松
講
師
東アジア国際政治(史)・現代中国政治・国際政治学/中国をめぐる
山
村
道
史
代
紀
国際政治史,アジア冷戦史,米中ソ関係,中国政治外交
宇都宮大学留学生・国際交流センター
梅 木 由 美 子
教
授
日本語教育学/日本語教育プログラム,到達目標と評価
吉 田 一 彦
教
授
一般言語学・教育学・言語哲学/日本語の機能語研究と教育への応用・
対照言語研究
鎌 田 美 千 子
准教授
日本語教育学・応用言語学/言語習得研究,言語教育研究,日本語能力測
定及び評価
戚
傑
准教授
教育学・対照言語学/教育改革理論と評価論,多文化教育及び日本語教育
に関する研究
講 師(兼担・兼 任) 平成25年度「担当科目」と(所属等)
矢 野 正 広
他
「国際NPO起業論」(とちぎボランティアネットワーク事務局長)他
5
Ⅱ.履修と研究
1.修了の要件
国際学研究科博士前期課程を修了するためには,次の要件を満たす必要があります。
単位の修得:授業科目を細則に従って履修し,30単位以上修得すること
修士論文
:指導教員の指導に従って修士論文を作成し,審査に合格すること
最終試験
:修士論文の内容を中心とした口述試験に合格すること
修了した者に,
「修士(国際学)
」の学位が授与されます。
(
「宇都宮大学学位規程」
)
2.修業年限
標準修業年限は2年です。ただし,次のような特例があります。
○長期履修学生制度
この制度は,職業を有していることなどによって標準修業年限(2年)で修了することが困
難な場合,最長4年にわたり計画的に履修することができる制度です。この制度が適用されて
いる期間(長期履修期間)の授業料の総額は,同一年度入学者の標準修業年限の授業料の総額
と同じになります。例えば入学時からこの制度を利用して4年間の長期履修期間を設定した場
合には,2年間の授業料を4年間に分割して納入します。
(1)入学前に申請する場合
入学年度開始前の3月の入学手続き期間中までに申請します。この場合,長期履修期間と
して,4年または3年を設定することができます。
(2)在学中に申請する場合
1年次の2月末日までに申請します。この場合,長期履修期間は残りの修学年数1年の2
倍にあたる2年となります。
(3)長期履修期間の変更
長期履修期間を変更する場合には,延長については許可されている長期履修期間の終了す
る月の前月末までに,短縮する場合は修了を予定する月の前月末までに長期履修期間変更願
を提出してください。
長期履修学生制度の対象となる条件,在学期間など詳しいことは,巻末の関係諸規程(以下「規
程」という。
)p.34「宇都宮大学大学院長期履修学生規程」及び規程 p.36「長期履修学生に
関する申合せ」を参照してください。
3.指導教員
指導教員(主任指導教員及び副指導教員)を2人とする複数指導体制をとっています。指導教
員は,学生の研究及び論文指導に当たるほか,学生生活の助言も行っています。学生は常に履修
6
状況等について密接に連絡をとるよう心がけてください。
4.授業科目の履修方法
授業科目の履修は,「宇都宮大学大学院学則」及び「宇都宮大学大学院国際学研究科細則」に
従って行います。
(1)履修の届出
授業科目の履修にあたっては履修登録を当該学期の授業開始後2週間以内に行わなければ
なりません。どの授業科目を履修すべきかについて,指導教員に相談し指導を受けなければな
りません。特に,他の専攻,他の大学院,他の研究科及び学部の授業科目を履修しようとする
場合には十分な指導を受け,事前に届出の手続きが必要です。
(2)各専攻における履修方法
国際社会研究専攻
国際社会特別研究
選択科目
6単位(必修)
(指導教員による研究指導)
24単位
選択科目24単位の中に,指導教員が必要と認めて履修した「他専攻,他の大学院等の科
目」の単位を12単位を限度に算入することができます。(詳しくは,国際学研究科細則別
表1の履修方法(規程 p.23)を参照)
〔例〕
自専攻授業科目修得単位数12 + 他専攻授業科目修得単位数12
=24単位
自専攻授業科目修得単位数14 + 他大学院授業科目修得単位数10
=24単位
自専攻授業科目修得単位数 12
+
(他専攻授業科目修得単位数+他大学院授業科目修得単位数)12
=24単位
国際文化研究専攻
国際文化特別研究
選択科目
6単位(必修)
(指導教員による研究指導)
24単位
選択科目24単位の中に,指導教員が必要と認めて履修した「他専攻,他の大学院等の科
目」の単位を12単位を限度に算入することができます。(詳しくは,国際学研究科細則別
表1の履修方法(規程 p.23)を参照)
〔例〕
自専攻授業科目修得単位数12 + 他専攻授業科目修得単位数12
=24単位
自専攻授業科目修得単位数14 + 他大学院授業科目修得単位数10
=24単位
自専攻授業科目修得単位数 12
+
(他専攻授業科目修得単位数+他大学院授業科目修得単位数)12
国際交流研究専攻
国際交流特別研究
6単位(必修)
(指導教員による研究指導)
7
=24単位
国際学臨地研究
8単位(必修)
(詳しくは,
「(5)授業科目概要(p.12)」および「国際
学臨地研究実施要領(規程 p.33)」を参照)
選択科目
16単位
選択科目16単位の中に,指導教員が必要と認めて履修した「他専攻,他大学院等の科目」
の単位を8単位を限度に算入することができます。(詳しくは,国際学研究科細則別表1の
履修方法(規程 p.23)を参照)
〔例〕
自専攻授業科目修得単位数
8
+
他専攻授業科目修得単位数
8
=16単位
自専攻授業科目修得単位数 10
+
他大学院授業科目修得単位数 6
=16単位
自専攻授業科目修得単位 8 +
(他専攻授業科目修得単位・他大学院授業科目修得単位)8
=16単位
(3)教育方法の特例(夜間・休日開講)
社会人学生に大学院設置基準第14条に定める教育方法の特例を適用します。
社会人学生で教育上特別の必要がある場合は,研究計画と履修計画を考慮し,特別の時間帯,
土・日曜日,夏季・冬季休業期間などに授業又は研究指導を行うことがあります。さらに,必
要に応じてインターネットを活用し,在宅又は職場においても履修上の相談・質疑を行うこと
ができます。
(4)授業科目一覧
国際社会研究専攻
授
業
科
目
単
位
1単位時間数
必修科目(専攻共通科目)
国際社会特別研究
6
選択科目
環境国際協力論
4
15
開発と地域変動
4
15
情報化社会と行政法
4
15
国際人権論
4
15
情報ネットワーク論
4
15
国際経済と金融
4
15
比較政策研究
4
15
国際機構法
4
15
経済統合論
2
15
経済開発と社会開発
4
15
環日本海生活風土論
4
15
東南アジアの開発と地域社会
4
15
タイの開発と地域社会
4
15
8
アジア太平洋のグローバル化と伝統文化
4
15
ラテンアメリカ社会論
4
15
現代中国政治論
4
15
東アジア農村社会の構造
4
15
現代西アジア論
4
15
2
15
2
15
2
30
4
15
2
15
Methodologies of English
Dissertation Writing (S)
Methodologies of English
Dissertation Writing (L)
選択科目(研究科共通科目)
フィールドワーク実習
国際学総合研究A
英語圏文化論
国際学総合研究B
国際文化研究専攻
授
業
科
目
単
位
1単位時間数
必修科目(専攻共通科目)
国際文化特別研究
6
選択科目
比較現代文化論
4
15
表象文化論と現代
4
15
芸術文化構造論
4
15
近代西欧文学とその影響
4
15
言語普遍性と英文法研究
4
15
人間の感情と動機づけ
4
15
国際英語コミュニケーション論
4
15
国際文化保護論
2
15
アメリカと多文化主義
4
15
現代日本語特論
4
15
日本文化研究
4
15
中国文化研究
4
15
東アジアの文学と文化研究
4
15
東アジア交流史研究
4
15
ヨーロッパ思想構造研究
4
15
イギリス文化変容過程研究
4
15
フランス文化の伝統と変容
4
15
ドイツ現代文化研究
4
15
9
アメリカ文化研究
4
15
2
15
2
15
2
30
4
15
2
15
Methodologies of English
Dissertation Writing (S)
Methodologies of English
Dissertation Writing (L)
選択科目(研究科共通科目)
フィールドワーク実習
国際学総合研究A
英語圏文化論
国際学総合研究B
国際交流研究専攻
授
業
科
目
単
位
1単位時間数
必修科目(専攻共通科目)
国際交流特別研究
6
国際学臨地研究
8
選択科目(専攻共通科目)
国際NPO起業論
2
15
国際NPO管理論
4
15
国際ボランティア論
4
15
東アジアの文学と文化研究
4
15
東アジア交流史研究
4
15
現代東南アジア交流論
4
15
東アジアの国際関係と地域
4
15
村落開発と共同体
4
15
イスラム社会と国際関係
4
15
海域アジア・オセアニアの地域変容
4
15
アメリカ経済と資本市場
4
15
ラテンアメリカ社会論
4
15
環日本海生活風土論
4
15
国際貢献論
4
15
国際行動とコミュニケーション
4
15
国際人権論
4
15
国際都市問題論
4
15
現代日本語特論
4
15
日本文化研究
4
15
国際英語コミュニケーション論
4
15
選択科目
10
比較現代文化論
4
15
日本語から見る英語論
4
15
日本語教育特論
2
15
国際交流と日本語教育
2
15
多文化教育論
2
15
国際文化保護論
2
15
日本語論述表現法
2
15
日本語教育実践
2
30
言語教育論
4
15
ジェンダーとアイデンティティ
4
15
2
15
2
15
2
30
4
15
2
15
Methodologies of English
Dissertation Writing (S)
Methodologies of English
Dissertation Writing (L)
選択科目(研究科共通)
フィールドワーク実習
国際学総合研究A
英語圏文化論
国際学総合研究B
11
(5)授業科目概要
国際社会研究専攻
(地球社会形成研究)
環境国際協力論
(高橋 若菜) 4単位
地球環境問題を巡る国際協力の諸様相を,政治学的視点から考察することを目的とする。地球環境問題
を巡る国際協力の歴史的経緯について基礎知識を養ったうえで,政治学上の概念や研究方法を用いて当該
課題について論じた先行研究を読解する。
開発と地域変動
(古村 学) 4単位
現代社会においては,もっとも周縁に位置する社会であってもグローバリゼーションの影響を強く受け
ている。この事情は先進国であっても途上国で あっても変わることはない。本科目では,観光開発や自然
保護活動などのグローバルな現象が,周縁に位置するローカル社会にたいして,どのような影響を与えて
いるのか,そして,そのことはローカルな社会に生活する人々にとって,どのような意味を持っているの
かを考察する。その上で,単純に開発による近代化を称賛するのではなく,批判的な視点から物事を見る
力を養うことを目的としている。
情報化社会と行政法
( 未 定 ) 4単位
未 定
国際人権論 (今井 直) 4単位
今日人権問題は,一国の国内問題にとどまらない。国連や地域的国際機構,あるいはNGOの活動に見
られるように,国際社会はもはや重大な人権侵害問題を放置しない。日本も含めて,国際人権法が定める
ような客観的基準からその国の人権状況は評価され,人権のあり方を変える契機となる。本授業では,国
内および国際レベルで国際人権法を実践的に活用するための知識・理論の習得をめざす。
情報ネットワーク論
(倪 永茂) 4単位
今日の情報化社会において,情報ネットワークシステムはコミュニケーションの基盤となりつつあるイ
ンターネットとして広く利用されている。本授業では,国際社会の相互理解の新しい手段の一つとして情
報ネットワークシステムを捉え利用の現状と問題点及び将来における可能性についてさまざまな角度から
考察する。
国際経済と金融
(磯谷 玲) 4単位
今日の世界経済の大きな特徴は相互連携の強まりである。現在大きな問題となっているのは投機的な資
金の動きであり,アジア地域にも大きな影響を与えてきた。その中軸をなす米系多国籍銀行・機関投資家
の行動を理解するためにはその国際的な活動のみに着目するだけでは不十分で,国内業務も含めた総体を
対象とする必要がある。このような観点から本講義では米系金融機関特に商業銀行の収益動向,金融自由
化への対応(証券業務への進出問題を含む),銀行業務・証券業務のあり方等について考察する。
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比較政策研究
(中村 祐司) 4単位
中央政府や地方政府が提供する公共サービスが,国内社会のみならず,グローバルな形で国境を越え,
既存の制度やシステムの大幅な変容・転換をもたらす時代に入っている。NGOやNPO,企業,市民セクター
といった多様な諸アクター間の調整や協力を実現する政府のガバナンス(統治)能力が問われているのであ
る。政府を含む諸アクター間の個別政策過程における資源(リソース)をめぐる競合の動態を,比較研究の
視点から明らかにしていきたい。
国際機構法
(清水 奈名子) 4単位
現代世界においては所与の制度として認識されている多くの国際機構は,20世紀になって初めて世界
に登場し,増加していった新しい「現象」である。本科目は,国際機構の法制度をめぐる歴史,実施体制,
および理論についての体系的な研究書を教科書として使用することで,国際連盟や国際連合といった普遍
的な国際機構だけでなく,欧州連合(EU)や欧州審議会などの地域機構の法制度に関する具体的諸問題
を考察すると同時に,「国際機構現象」を理論的に理解する力を養うことを目的としている。
経済統合論 (星野 郁) 2単位
今世界では,WTOなどを通じてグローバルな貿易や投資の自由化が進む一方で,相次ぐFTA(自由
貿易協定)締結の動きに見られるように地域経済統合も活発化している。一時期まで地域経済統合は,世
界的レベルの多角的な貿易・投資の自由化にとって障害になりかねないと見られていたが,今や両者が一
体となる形で自由化やルール作りが進展している。本授業では,こうした地域経済統合の現状とその背景
にある要因を,EU(欧州連合)の事例を中心に解説し,他の地域経済統合のケースも参照しながら,今
後の課題や展望について言及する。
経済開発と社会開発
(阪本
公美子) 4単位
従来の経済成長優先の「開発」は,人間にとって様々な弊害をもたらして来たことから,人間
優先的な開発分野を重視した社会開発の重要性が,徐々に認識されるようになってきた。本講義
では,経済開発・社会開発・貧困などの概念を再検討するとともに,関連する他の地球規模や足
元の社会に展開する問題群の現状を,足元の生活と関連付け概観する。次に,これらの枠組みを
理解した上で,興味の集中するテーマについて,具体的な地域を事例として実証研究を行う。
(海域アジア・太平洋研究)
環日本海生活風土論
(佐々木 史郎) 4単位
環日本海地域一帯は,文化・歴史的背景の近似性から「東北アジア」としてくくることも可能であるが,
日本海との関係による風土的な特性に着目すると,かなり顕著な地域的多様性が認められる。この授業で
は,環日本海地域における生活様式の地域的な展開と交流の軌跡を風土的な背景との関連で比較考察する。
その際,農村部を中心とした伝統文化の領域だけに対象を限定せず,現代の都市的生活にみられる事象
も取り上げていきたい。
東南アジアの開発と地域社会
(田巻 松雄) 4単位
経済のグローバル化に伴って,就労目的で国境を越える人の移動が大規模に展開している。労働者の大
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半は,出稼ぎ労働者あるいは「不法就労者」などとして,受入国の下層労働市場に組み込まれる。本講義
では,下層労働市場に焦点を当てながら,国際労働力移動の背景と意味について検討する。東南アジア全
体の動向をみながら,送出国としてフィリピン,受入国として日本,台湾,韓国を取り上げる。
タイの開発と地域社会
(マリー・ケオマノータム) 4単位
タイは日系企業の進出などにより急激に工業化が進み,バンコクをはじめとするタイの都市を中心に,
急激な工業化・都市化とこれに伴って深刻な都市問題が発生している。その実態を明らかにし,政府によ
る地域社会開発政策との関連もふまえながら,地域社会の変容と住民の対応について考察する。
アジア太平洋のグローバル化と伝統文化 (柄木田 康之) 4単位
脱植民地期のアジア太平洋社会では,新興国家としての国民的アイデンティティの創出,伝統文化の創
出,国際移民のホスト社会における民族的アイデンティティの創出など,文化の政治をめぐる現象がしば
しば見出される。ここではアジア太平洋の伝統の政治をめぐる文化人類学的議論を通して途上国に特徴的
な社会変動過程を考察する。
ラテンアメリカ社会論
(スエヨシ・アナ)
4単位
このコースでは,現在のラテンアメリカ社会が抱える大きな問題として,「貧困と不平等」に焦点を当
てて講義する。市場志向型経済のなかで,各国政府は貧困と不平等の問題に十分に対応できていない。こ
のような状況のなかで,ラテンアメリカとカリブ海諸国では,どのような国民の反応や集合的行動が起き
ているかについて解説する。これらの国々では,貧しい状態や社会的に不利な立場に置かれている人々は,
平和的手段(移住,インフォーマル・セクターでの労働,市民社会運動)や暴力的手段(テロリズム,ゲ
リラ,暴力,犯罪,麻薬密売)を使って,「貧困と不平等」現実に対処しようとしている。そのダイナミ
クスと問題点が追究される。
(陸域ユーラシア研究)
現代中国政治論
(松村 史紀) 4単位
いま中国は,グローバルな大国としての地位を与えられようとしている。この授業では,国内政治体制と
国際社会のなかの中国という二つのテーマを主題にして進められる。いずれのテーマについても,「歴史」
と「理論」の両者を重視する。特に,国内政治については「比較政治」の視座を,国際社会については「国
際政治」の視座が必須である。最初は,文献の講読から始め,最終的には各自で研究発表を行ってもらう。
東アジア農村社会の構造 (未 定) 4単位
現代西アジア論
(松尾 昌樹)
4 単位
従来から保守的・非民主的な政治・社会体制が批判の対象とされつつ,近年になって急速な社会変化を遂
げている湾岸アラブ諸国に注目し,その政治・社会体制に対する理解を深めることを目的とする。西アジア
における民族主義・権威主義体制.などをキーワードに,特に湾岸アラブ諸国の政治・社会体制を分析する理
論的枠組みを検討する。
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Methodologies of English Dissertation Writing (S)
(戚
傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing dissertations or other
large academic projects in English. Lectures will be arranged topically, with a view to familiarizing
students with the most representative styles of writing and publishing in English. The purpose of
this course is also to help students get to know the styles used for presenting research results in
English.
Methodologies of English Dissertation Writing (L) (戚 傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing
dissertations or other large academic projects in English. Lectures will be arranged
topically, with a view to familiarizing students with the most representative styles of
writing and publishing in English. The purpose of this course is also to help students
get to know the styles used for presenting research results in English.
(研究科共通科目:フィールドワーク実習,国際学総合研究A,Bは最後に示してある。)
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国際文化研究専攻
(地球文化形成研究)
比較現代文化論
(アンドリュー・ライマン) 4単位
世界の現代文化は,日本のような単一文化(Monoculture)型,欧米の多文化(Multiculture)型とに大別でき
るが,多文化は,さらに,アメリカ,英国に代表される異文化融合型(Melting Pot Type)とカナダ,オー
ストラリアに代表される異文化共存型(Cultural Stew Type)とに分けられる。これらの文化的特質を個別
に研究するとともに,国際理解,国際交流,国際協力の観点から,相互に比較して論じる。
表象文化論と現代
(未 定)
4単位
未 定
芸術文化構造論
(大野 斉子) 4単位
この授業では,文学や芸術作品の社会的側面に目を向け,作品はいかにして古典になるのか,共同体の
構築にどのような役割を果たすのかというテーマを扱います。題材としてロシアの文学作品を取り上げま
す。実際に作品にふれ,その受容史を紐解きながら,作品とメディアの関係,受容とイメージの再生産な
どについて考察を深めます。受講者が文学・芸術作品に対する多角的な視点を獲得すること,またロシア
に限らず,様々な芸術作品が社会で果たす役割について独自の観点を得ることを目指します。
近代西欧文学とその影響 (市川 裕見子)
4単位
明治初年以来,日本文学は近代西欧文学の圧倒的な移入と,その影響下に展開してきたと言える。しか
しその有様は,個々の作家の環境,資質,力量に応じて異なった性格を見せてきた。本講義では,その内
容について解析し,かつその意味するところについて考える。
言語普遍性と英文法研究 (佐々木 一隆)
4単位
言語の本質を解明することは地球文化を理解するために必要である。特に世界の言語の様相や母語獲得
の不思議を説明するには,言語の多様性を把握しながらも普遍性を捉えていくことが重要である。本授業
では,このような言語普遍性の追求という観点から,生成文法理論に基づく英文法研究を取り上げ,英語
以外の言語とも比較をしながら,文構造の多様性と普遍性について論じる。また,外国語学習のための英
文法も考察する。
人間の感情と動機づけ
(中村 真) 4単位
感情と動機づけは人間に普遍的に備わる特性であり,生物としての人間の基盤を支えるとともに,思考,
推論,言語,道徳,社会性,愛着など人間性の諸側面の背景となっている。このような感情と動機づけに
対して,近年その生理学的側面から個人的側面,さらには社会的側面にわたる包括的視点から検討が行わ
れるようになった。この授業では,このような社会生理心理学的な観点から,特にコミュニケーションに
おける感情と動機づけの役割について考察する。
国際英語コミュニケーション論 (湯沢 伸夫) 4単位
現代社会で世界共通語となっている英語が,各地域でどのような発音・語彙・文法等の言語学的特徴を
持っているかを,具体例を通して観察し,その諸特徴を論じる。また,文化内容やグローバリゼーション
などの社会言語学的な問題も論じる。
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国際文化保護論
(未
定)
2単位
(環太平洋研究)
アメリカと多文化主義
(米山 正文) 4単位
アメリカ合衆国における,多様なエスニシティと「人種」に焦点をあてる。「主流」といわれるイギリ
ス系,少数派のユダヤ系,アイルランド系,アジア系,アフリカ系,ヒスパニック系などの文化・歴史を
分析する。個々の集団の特徴だけでなく,共通点や相互影響についても考察する。授業は各自に報告して
もらい,それをもとに討論していく。
現代日本語特論
(髙山 道代) 4単位
変化過程にある現代語の諸現象は偶発的に生じたものではなく,しかるべきメカニズムをもとに変化し
てきたものと考えられるが,この授業ではこういった言語現象の背景にあるメカニズムを考えることに重
きをおく。同時代の生きた言語を対象化し,それを体系的に教授していくには,使用言語に対する深い洞
察力と総合力が必要となる。教えることと洞察・分析することは表裏一体の行為であり,現代日本語に対
する客観的な洞察・分析力を養うことが授業の目標となる。
日本文化研究
(松井 貴子) 4単位
日本文化について,伝統文化の継承と断絶という観点から,関連文献の講読と実技を含む演習を通して
理解を深める。
(必要に応じて,プレゼンテーションとディスカッションを行う。)そして,西洋受容を経
た日本の近代化の特質について考察し,柔軟な発想と論理的な思考力,豊かで正確な表現力を身につけて
日本研究を進めることをめざす。
中国文化研究
(松金 公正) 4単位
中華世界を周辺地域から見た場合の文化論をいかなるフレームワークで構築するべきかについて,講義
と討論,資料と論文の精読,そして院生からの中国文化にかかわる諸問題についての発表等を交えながら
検討を加える。特に,「近代化」といった視点から中国文化における「伝統」や「歴史」を理解するため
に,文献資料にとどまらず,近年のフィールドワークの成果を取り入れ,理論と実証を兼ね備えた中国文
化研究を探究する。
東アジアの文学と文化研究 (丁 貴連)
4単位
今年度のテーマは〈世界の中の日本文学・日本文化―村上春樹を中心に〉です。
日本では「韓流」が定着していますが,海外では日本の漫画やアニメ,映画,食文化,J-POP,小
説といった現代日本文化が幅広く受けられています。そこで本授業では,今や海外における日本文化の代
表と知られる村上春樹を中心に,日本の現代文化が世界の若者に受け入れられるようになった背景につい
て考察します。
東アジア交流史研究
(松金
公正) 4単位
国際社会においてその役割を高めつつある現代中国と日本との間には,過去の歴史的関係を含めて多様
な問題が存在する。本授業では,中国を東アジアの中心として取り扱うのではなく,東アジアの一文化地
域として捉え直し,特に「台湾」に焦点をあて,日本や欧米とどのような政治・経済・文化交流がなされ
てきたのかについて検討し,今後どのように展開していくかについて,実質・実地ベースで交流を進める
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ための視角を醸成したい。
(環大西洋研究)
ヨーロッパ思想構造研究 (渡邉 直樹)
4単位
近代ヨーロッパ思想を形成した啓蒙主義者たちの精神と活動を現代の視点から批判的に再検討し,それ
が有する普遍性を総合的に考察する。そのさい,方法論として,宗教・神学分野において独自の思想を深
化させたドイツ啓蒙主義を中心としつつ,フランス,イギリスのそれも比較対象とする。また,日本の近
代化の思想基盤としての啓蒙主義も考察対象とする。
イギリス文化変容過程研究 (高際 澄雄)
4単位
イギリスは,18世紀から19世紀にかけて,政治においては民主主義,経済においては自由貿易,社
会においては市民社会といった普遍的価値を創出することに成功し,グローバリゼーションにいち早く対
応することができた国である。本授業では,新しい観念が形成された背景,および文化の変容過程を時代
を追って調べ,最終的に「地球時代」の文化問題に見通しを得ることを目指す。
フランス文化の伝統と変容 (田口 卓臣)
4単位(隔年開講)
17世紀から現代までのフランスおよびフランス語圏諸国の文化について「旅行」「移民」「植民地」
などの視点から考察する。例えば,フランス生まれの思想家,芸術家などが,他者との出会いを通して,
どのように自己変容・自己認識したのか。また,フランスに暮らす異邦人が,そこでどのような問題を抱
えているのか。「フランス文化」を手がかりにして,「他者との出会い」の問題について理解を深める。
フランス文学・思想研究(田口卓臣)4単位
(隔年開講)
17世紀から18世紀にいたるフランスの文学と思想の相関関係について,開講のたびごとに一定のテーマと
視点を設定したうえで検証する。具体的には,17世紀に関しては,古典主義演劇,アカデミー・フランセー
ズ,オネットム,サロン,自由思想,モラリストなど,また18世紀に関しては,フィロゾフ,旅行記,『百
科全書』,小説,雄弁術,ジャーナリズムなどの問題が挙げられる。
ドイツ現代文化研究
アメリカ文化研究
( 未定
) 4単位
(米山 正文) 4単位
アメリカ合衆国の文化を歴史的な観点から捉えることを目指す。具体的には,先住民とヨーロッパ系移
民との文化の衝突,先住民の同化政策,清教徒の宗教文化,独立革命と国家理念,南北戦争と南部の対抗
文化,奴隷制とアフリカ系アメリカ人の多様な文化,帝国主義,公民権運動と多文化主義への道,フェミ
ニズム運動など,さまざまな領域から,合衆国の文化的アイデンティティの形成過程を分析する。
Methodologies of English Dissertation Writing (S)
(戚
傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing dissertations or other
large academic projects in English. Lectures will be arranged topically, with a view to familiarizing
students with the most representative styles of writing and publishing in English. The purpose of
this course is also to help students get to know the styles used for presenting research results in
18
English.
Methodologies of English Dissertation Writing (L) (戚 傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing
dissertations or other large academic projects in English. Lectures will be arranged
topically, with a view to familiarizing students with the most representative styles of
writing and publishing in English. The purpose of this course is also to help students
get to know the styles used for presenting research results in English.
(研究科共通科目:フィールドワーク実習,国際学総合研究A,Bは最後に示してある。)
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国際交流研究専攻
(専攻共通)
国際学臨地研究
(各指導教員) 8単位
日本発信型の実践的国際交流・貢献能力を養成する必修科目である。指導教員は,学生の研究計画によ
り実施機関(交流協定締結校,NGO・NPO,公的機関)等を選定し,事前・事後指導及びeメールやeラー
ニングによる遠隔指導を行う。学生は,受入を承諾した機関等で研究時間120時間(現地滞在15日~20日間
相当,1ないし複数機関で複数回実施も可)の臨地研究を行い,修了証明書と成果報告書を提出して単位
の認定を受ける。
国際NPO起業論
(重田康博,矢野正広,吉田ユリノ,楠
利明) 2単位
世界には貧困,環境,人権など様々な問題がある。その問題を解決するためにNPOが世界で活動して
いる。そのNPOは,どのように設立され起業されているのだろうか。
本授業では,栃木のNPO,国際協力,国際交流に関わるNPOに焦点をあて,それぞれの団体におけ
る起業の方法と活動,国際貢献と地域貢献の事例について学ぶ。講師には,とちぎボランティアネットワ
ーク,シャプラニール架け橋の会,アジア学院など栃木及び宇都宮でNPO/NGOとして活動している
方々を招聘し,栃木の国際NPOの起業の基礎とその事例を学ぶことを目標とする。
国際NPO管理論
(重田 康博) 4単位
国際 NPO 管理論とは何か,NPO のマネージメントやアカウンタビリティを通じて,国際 NPO の管理を学
ぶ。NPO のマネージメントについては,P.F.ドラッガーの『非営利組織の経営』を読んで P.F.ドラッガー
を読んで,彼の理論を理解します。また,国際 NPO のマネージメントの文献を読んでその実践を把握する。
国際 NPO のアカウンタビリティについては,いくつかの文献を読み,その理論と現場での実践を学びます。
さらに,アカウンタビリティのセルフ・チェックを行い,体験を通してアカウンタビリティを学習します。
国際ボランティア論
(重田 康博) 4単位
国際ボランティアとして重要な担い手である国際NGOについて学ぶ。国際ボランティア論とは何か,
開発支援(緊急人道支援,平和構築,参加型開発,日本のNGOの事例),国際NGOと政府のパートナ
ーシップ(外務省など支援,連携,対話),国際NGOの政策提言(アドボカシー,ロビング,キャンペ
ーン,国際NGOオックスファム,日本のNGOの事例など),国際ボランティアの具体的なプロジェク
トを想定して論じ,国際ボランティア活動を考察することを目標とする。NGO(昨年度はアジア学院)
を訪問し,フィールド・ワークを実施する。
(国際交流研究)
東アジアの文学と文化研究 (丁 貴連)
4単位
今年度のテーマは〈世界の中の日本文学・日本文化―村上春樹を中心に〉です。
日本では「韓流」が定着していますが,海外では日本の漫画やアニメ,映画,食文化,J-POP,小
説といった現代日本文化が幅広く受けられています。そこで本授業では,今や海外における日本文化の代
表と知られる村上春樹を中心に,日本の現代文化が世界の若者に受け入れられるようになった背景につい
て考察します。
東アジア交流史研究
(松金
公正) 4単位
国際社会においてその役割を高めつつある現代中国と日本との間には,過去の歴史的関係を含めて多様
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な問題が存在する。本授業では,中国を東アジアの中心として取り扱うのではなく,東アジアの一文化地
域として捉え直し,特に「台湾」に焦点をあて,日本や欧米とどのような政治・経済・文化交流がなされ
てきたのかについて検討し,今後どのように展開していくかについて,実質・実地ベースで交流を進める
ための視角を醸成したい。
現代東南アジア交流論
(未 定) 4単位
未 定
東アジアの国際関係と地域 (松村 史紀)
4単位
いま東アジア地域の国際環境は,大きな変動を迎えているように見える。近年,中国が著しい経済成長
を背景に,各分野でプレゼンスを高めていることが,最大の原因の一つだろう。他方,この地域には第二
次大戦後つくられた古い枠組みも残されている。アメリカを中心に形成された二国間同盟の制度は,その
代表格であろう。いま起きている状況を深く理解するためには,「新しさ」と「古さ」を総合的に理解す
るための「理論」的な発想と「歴史」的な視座が必須である。この授業では,「理論」と「歴史」に関す
る文献の講読,研究発表を通じて,東アジア地域の国際関係を考えていきたい。
村落開発と共同体
(未定)
4単位
イスラム社会と国際関係 (松尾 昌樹)
4単位
近年のアメリカおよび国際社会から中東諸国に対してなされる民主化要求は,今後の中東諸国の政治・社
会状況の変更をせまるのだろうか。
「国際社会の中のイスラム社会」をテーマに,アラブ諸国を主たる対象と
して,この問題に対する理解を深める。今年度は,
「アラブ」や「イスラム」という枠組みに注目する予定で
ある。
海域アジア・オセアニアの地域変容
(柄木田 康之)
4単位
オーストロネシア諸語を基層とする海域アジア・オセアニアの村落社会は国家への編入,国内国際移民
を通して世界システムと結びついている。本講義では村落レベルの調査に基づく報告を検討し,地域社会
と世界システムの接合,変容を対象とする方法論の修得を目指す。受講生は,事例研究に基づき,センサ
ス,村落調査,ライフヒストリーの収集等の調査手法を組み合わせた,地域変容を対象とする研究計画を
作成する。
アメリカ経済と資本市場 (磯谷 玲) 4単位
グローバル経済に大きな影響力を持っているアメリカ経済のシステムを理解するためには,アメリカ人
の思考・行動様式,政治システム等,経済システムにとどまらず,社会的・文化的システムを理解する必
要がある。このような観点から,経済学の文献のみならず,広く“分配”に関する文献を扱う。また,New
York Times, Wall Street Journal等の生きた資料を用い,アメリカ経済における資本市場の位置づけや機能
等を考えていきたい。
ラテンアメリカ社会論
(スエヨシ・アナ)
4単位
このコースでは,現在のラテンアメリカ社会が抱える大きな問題として,「貧困と不平等」に焦点を当
てて講義する。市場志向型経済のなかで,各国政府は貧困と不平等の問題に十分に対応できていない。こ
のような状況のなかで,ラテンアメリカとカリブ海諸国では,どのような国民の反応や集合的行動が起き
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ているかについて解説する。これらの国々では,貧しい状態や社会的に不利な立場に置かれている人々は,
平和的手段(移住,インフォーマル・セクターでの労働,市民社会運動)や暴力的手段(テロリズム,ゲ
リラ,暴力,犯罪,麻薬密売)を使って,「貧困と不平等」現実に対処しようとしている。そのダイナミ
クスと問題点が追究される。
環日本海生活風土論
(佐々木 史郎) 4単位
環日本海地域一帯は,文化・歴史的背景の近似性から「東北アジア」としてくくることも可能であるが,
日本海との関係による風土的な特性に着目すると,かなり顕著な地域的多様性が認められる。この授業で
は,環日本海地域における生活様式の地域的な展開と交流の軌跡を風土的な背景との関連で比較考察する。
その際,農村部を中心とした伝統文化の領域だけに対象を限定せず,現代の都市的生活にみられる事象も
取り上げていきたい。
(国際貢献研究)
国際貢献論 (友松 篤信) 4単位
国際貢献活動で遭遇する諸問題を取り上げ,Catalyst(国際社会の変化を誘発する人)やファシリテー
ターの理念・思想・行動を,実践的な立場から考察する。履修生には事前の文献読解,討論への参加,パ
ワーポイントでのプレゼンテーションが求められる。(テキスト:「第三世界の農村開発」明石書店)
国際行動とコミュニケーション (中村 真) 4単位
ジャパニーズスマイルと呼ばれる日本人の表情のように,何気ない表情や話し方が,国際社会における
異文化とのコミュニケーションにおいて重大な誤解のきっかけとなることがある。この授業では特に表情
と感情に焦点を当てて,その普遍性と文化差について検討しつつ,国際社会でのコミュニケーション行動
における非言語的コミュニケーションの問題について考察する。
国際人権論 (今井 直) 4単位
今日人権問題は,一国の国内問題にとどまらない。国連や地域的国際機構,あるいはNGOの活動に見
られるように,国際社会はもはや重大な人権侵害問題を放置しない。日本も含めて,国際人権法が定める
ような客観的基準からその国の人権状況は評価され,人権のあり方を変える契機となる。本授業では,国
内および国際レベルで国際人権法を実践的に活用するための知識・理論の習得をめざす。
国際都市問題論
(田巻 松雄) 4単位
経済のグローバリゼーションは,各国の産業及び都市構造を大きく変容させている。この傾向は,経済
と政治の管理機能が集中するグローバル都市で著しい。本授業では,グローバル都市における都市下層問
題を検討する。都市下層に注目する最大の理由は,経済のグローバリゼーションや「世界都市化」に伴う
問題性が都市下層(社会)に凝縮されているからである。複合的な都市問題の理論的な解明並びに実践的
な課題解決を探る。
現代日本語特論
(髙山 道代) 4単位
変化過程にある現代語の諸現象は偶発的に生じたものではなく,しかるべきメカニズムをもとに変化し
てきたものと考えられるが,この授業ではこういった言語現象の背景にあるメカニズムを考えることに重
きをおく。同時代の生きた言語を対象化し,それを体系的に教授していくには,使用言語に対する深い洞
察力と総合力が必要となる。教えることと洞察・分析することは表裏一体の行為であり,現代日本語に対
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する客観的な洞察・分析力を養うことが授業の目標となる。
日本文化研究
(松井 貴子) 4単位
日本文化について,伝統文化の継承と断絶という観点から,関連文献の講読と実技を含む演習を通して
理解を深める。
(必要に応じて,プレゼンテーションとディスカッションを行う。)そして,西洋受容を経
た日本の近代化の特質について考察し,柔軟な発想と論理的な思考力,豊かで正確な表現力を身につけて
日本研究を進めることをめざす。
国際英語コミュニケーション論 (湯澤 伸夫) 4単位
現代社会で世界共通語となっている英語が,各地域でどのような発音・語彙・文法等の言語学的特徴を
持っているかを,具体例を通して観察し,その諸特徴を論じる。また,文化内容やグローバリゼーション
などの社会言語学的な問題も論じる。
比較現代文化論
(アンドリュー・ライマン) 4単位
世界の現代文化は,日本のような単一文化(Monoculture)型,欧米の多文化(Multiculture)型とに大別でき
るが,多文化は,さらに,アメリカ,英国に代表される異文化融合型(Melting Pot Type)とカナダ,オー
ストラリアに代表される異文化共存型(Cultural Stew Type)とに分けられる。これらの文化的特質を個別
に研究するとともに,国際理解,国際交流,国際協力の観点から,相互に比較して論じる。
日本語から見る英語論 (佐々木 一隆) 4単位
国際交流・国際貢献をする際には英語の運用能力が求められる。そのような英語の運用能力を得るため
には,第一に英語の文法知識を広くかつ深く身につけていることが大切である。本授業では,日本からの
発信をめざして,日本語および日本語話者という視点から,英語の統語構造,談話構造,意味機能などを
中心に考察する。また,学習すべき文法知識についても検討する。
日本語教育特論
(梅木 由美子) 2単位
この授業では,多様化する日本語教育にふさわしい教育プログラムとはどのようなものかを,先行研究
や先行例の検証,教材分析等を行いながら研究し,日本語教育機関等でのコース責任者となれるような知
識・経験を養う。授業参加者による実践,議論を重視し,特に日本語教育の現場にいる者の参加を期待す
る。
多文化教育論
(戚 傑) 2単位
本講義は,グローバル化・ボーダレス化が進む今日において,異なる民族や文化背景を持つ人々が共に
暮らす社会のあり方と,その実現を確固たるものにするための教育の有り方について探求するものである。
本講義では,多文化教育の理論や方法論を探求するとともに,日米欧における多文化教育の共通点・相違
点が生まれた社会的・歴史的背景について考える。
国際交流と日本語教育
(吉田 一彦) 2単位
本講義は,言語・学習・教育・人間を対象としたさまざまな研究領域の成果に学び,各受講者が自身の
研究テーマとの関連で,現今の国際社会において〈日本語で意思疎通する〉ことの意義を明確にすること
をねらいとする。そのための学習活動として,意思疎通の手段としての言語記号の考察,学習項目の対照
言語学的検討,教材の文化論的検討を行う。海外へ出てネイティブの日本語教師となることを予定してい
23
る者,及び,帰国後に自国学習者に日本語を教えたいと考える留学生に対し,ひとつの問題発見・問題解
決の場,そして,国際交流の場を提供する。何語であれ外国語学習と真剣に取り組んだ経験のある人を歓
迎する。
国際文化保護論
(未定) 2単位
日本語論述表現法
A (吉田 一彦) 2単位
本講義は,日本語で学術的なレポートや論文を作成するために必要な知識と表現技術を身につけること
を目的とする。A では,1)論理学の基礎とそれを応用した論述法,および,2)明瞭であいまいさのな
い文章の作成法を主たる内容とする。1については日本語母語話者の受講者と非母語話者の受講者とで異
なる点はないが,2については異なる目標設定をする。受講には,自分自身の経験や関心事など,よく知
る事柄について不自由なく文章表現ができる程度の作文力が必要不可欠である。また,研究者として日本
語コミュニケーション能力向上を真剣に考えない人には向かない。A と B とは内容が重複しないので,両
方受講して継続学習することもできる。
日本語論述表現法B
(吉田 一彦) 2単位
本講義は,日本語で学術的なレポートや論文を作成するために必要な知識と表現技術を身につけること
を目的とする。B では,1)科学的思考法・探究法と論述との関連,2)論述に役立てるべき言語表現技
術を主たる内容とする。1については日本語母語話者の受講者と非母語話者の受講者とで異なる点はない
が,2については異なる目標設定をする。受講には,自分自身の経験や関心事など,よく知る事柄につい
て不自由なく文章表現ができる程度の作文力が必要不可欠である。また,研究者として日本語コミュニケ
ーション能力向上を真剣に考えない人には向かない。A と B とは内容が重複しないので,両方受講して継
続学習することもできる。
日本語教育実践
(梅木 由美子) 2単位
本講義は,将来日本語教育に携わる希望のある学生や,既に教育経験のある学生を対象にこれまでに学
んだ専門知識や教育現場での経験を踏まえて,学習者の募集から授業計画,授業に至るまでのプロセスを
実践し,効果的な日本語指導法やクラス運営の方法を学ぶ。
本講義では,学生は宇都宮大学に在籍している外国人留学生・研究員等の中から募った学習者を対象に
日本語クラスを開設し,コースデザイン,教案の作成・検討,授業の実践・見学授業後の講評等の活動を
行う。これらの活動は受講生の人数にもよるが,原則としてグループで行う。
言語教育論 (鎌田 美千子) 4単位
本授業では,関連する諸研究を概観し,言語教育のあり方や課題について考察する。人間が言語をどの
ように理解し産出しているのか,また言語がどのように習得されるのかを踏まえ,言語教育研究を展開し
ていく上で重要となる理論と応用について理解と認識を深める。また,外国語/第二言語としての日本語
の習得や,日本語と母語としない子どもたちの教科学習に必要な学習言語に関する問題についても取り上
げる。
24
ジェンダーとアイデンティティ (モリソン・バーバラ)
4単位
ジェンダーと言うのは,現在,非常に人気のある言葉といっていいだろう。でも,具体的にどういうふ
うに理解すればいいのか?それからジェンダーと性差ではどういう違いがあるのか。その上,日本文化か
ら影響を受けた「女らしさ」と「男らしさ」とアメリカ文化から影響を受けた「女らしさ」と「男らしさ」
では違いも含めて,それぞれのイメージを研究する。「女だからこうしなきゃいけない」,「男だからこ
うしなきゃいけない」の「こう」はこの授業で特に注目する。
Methodologies of English Dissertation Writing (S)
(戚
傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing dissertations or other
large academic projects in English. Lectures will be arranged topically, with a view to familiarizing
students with the most representative styles of writing and publishing in English. The purpose of
this course is also to help students get to know the styles used for presenting research results in
English.
Methodologies of English Dissertation Writing (L) (戚 傑)2 単位
This course is designed to provide an introduction to methodologies of writing
dissertations or other large academic projects in English. Lectures will be arranged
topically, with a view to familiarizing students with the most representative styles of
writing and publishing in English. The purpose of this course is also to help students
get to know the styles used for presenting research results in English.
(研究科共通科目:フィールドワーク実習,国際学総合研究A,Bは最後に示してある。)
25
研究科共通
フィールドワーク実習
(佐々木 史郎)
2単位
人文地理学的な課題に即した特定地域において,実際にフィールドワークを体験させることにより,調
査技法やデータ整理方法への習熟を図るとともに,国内外で自ら実地調査を行う際の応用力を養うことを
目的とする。調査の課題や対象地域の設定,現地での観察・測定・聞き取り等によるデータ収集,地図の
活用などの過程をとくに重視していきたい。
国際学総合研究A(英語圏文化論)
4単位
(佐々木 一隆 米山正文 アンドリュー・ライマン 高際 澄雄 バーバラ・モリソン 市川 裕見子
湯澤 伸夫)
英語圏には,アメリカ合衆国,イギリス,カナダ,オーストラリア,ニュージーランドなどの先進国が含ま
れるため,世界に大きな影響力をもっている。
本授業では,英語圏文化の諸側面を,共時的および通時的に考察し,その問題点を明らかにするとともに,
これからの課題について考える。本授業は7人の教員のティームティーチングによって行われる。
第1回
第 2-5 回
全員による討議
佐々木一隆教員 英語の発展と World Englishes
第 6-9 回 米山正文 文学や評論,映画などにおけるアメリカ合衆国の文化
第 10-14 回
アンドリュー・ライマン教員 Multiculturalism and English as a Global Language
第 15-18 回
高際澄雄教員 イギリス文化の形成
第 19-22 回
バーバラ・モリソン教員 Some aspects of rhetoric
第 23-26 回
市川裕見子教員による授業 英語圏文化とシェークスピア
第 27-30 回
湯澤伸夫教員 音声学からみた英語
第 31 回
全員による討論
国際学総合研究B(国際化における言語と文化) 2単位
(友松篤信(代表),梅木由美子,松井貴子,鎌田美千子,高山道代,湯澤伸夫,吉田一彦)
平成 24 年度のテーマとして,「国際化における言語と文化」を取り上げる。国際化における言語と
文化のあり方や意味さらには変容などの問題や状況を,国際的・学際的な観点から検証する試みである。
具体的には,日本語と日本文化を中心に,日本の社会や文化・学術の状況,国際的な文脈から,各教員
の独自の視点を提示していく。
本授業は,講義が公開授業として一般に開放されるが,本研究科院生には演習を加えることによって,カ
リキュラムに沿ったきめ細やかな指導が行われるよう配慮している。詳しくはシラバスを参照されたい。
開講時期は 2012 年 10 月~12 月。担当とテーマは以下の通り。
1梅木由美子教員「日本語を通して知る日本」
2松井貴子教員「世界の中の日本人—諺を読みなおす」
3鎌田美千子教員「外国語としての日本語をめぐって」
4友松篤信教員「グローバル人材の言語と文化」
5高山道代教員「近代日本と日本語」
6湯澤伸夫教員「英語の多様性」
7吉田一彦教員「人が2言語以上を話すことの意義」
26
(6)教育職員免許状の取得について
所要基礎資格(中学校教諭・高等学校教諭一種免許状)を有し,本研究科において,教育職員
免許法及び同法施行規則に定める所定の授業科目を履修した者は,中学校教諭,高等学校教諭専
修免許状を取得することができます。
各専攻で取得できる専修免許状の種類及び教科は次のとおりです。
国際社会研究専攻
◎中学校教諭専修免許状(社会)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
環境国際協力論
4
開発と地域変動
4
社
国際人権論
4
会
情報化社会と行政法
4
の
国際経済と金融
4
教
比較政策研究
4
科
国際機構法
4
に
経済統合論
2
経済開発と社会開発
4
東南アジアの開発と地域社会
4
アジア太平洋のグローバル化と伝統文化
4
ラテンアメリカ社会論
4
現代中国政治論
4
東アジア農村社会の構造
4
現代西アジア論
4
関
す
る
科
目
24
27
◎高等学校教諭専修免許状(地理歴史)
免
地理歴史の教科に関する科目
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
24
環日本海生活風土論
4
東南アジアの開発と地域社会
4
アジア太平洋のグローバル化と伝統文化
4
東アジア農村社会の構造
4
現代西アジア論
4
アメリカと多文化主義
4
イスラム社会と国際関係
4
海域アジア・オセアニアの地域変容
4
◎高等学校教諭専修免許状(公民)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
公民の教科に関する科目
24
環境国際協力論
4
開発と地域変動
4
国際人権論
4
情報化社会と行政法
4
国際経済と金融
4
比較政策研究
4
国際機構法
4
経済統合論
2
経済開発と社会開発
4
現代中国政治論
4
現代西アジア論
4
28
国際文化研究専攻
◎中学校教諭専修免許状(英語)
◎高等学校教諭専修免許状(英語)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
英語の教科に関する科目
24
近代西欧文学とその影響
4
言語普遍性と英文法研究
4
国際英語コミュニケーション論
4
アメリカと多文化主義
4
イギリス文化変容過程研究
4
アメリカ文化研究
4
比較現代文化論
4
表象文化論と現代
4
国 際 学 総 合 研 究 A( 英 語 圏 文 化 論 )
4
29
国際交流研究専攻
◎中学校教諭専修免許状(社会)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
国 際 NPO 管 理 論
4
国際ボランティア論
4
東アジアの文学と文化研究
4
東アジア交流史研究
4
現代東南アジア交流論
4
東アジアの国際関係と地域
4
村落開発と共同体
4
イスラム社会と国際関係
4
関
海域アジア・オセアニアの地域変容
4
す
環日本海生活風土論
4
る
国際貢献論
4
科
国際行動とコミュニケーション
4
目
国際人権論
4
国際都市問題論
4
国際文化保護論
2
国 際 学 総 合 研 究 B( 国 際 化 と 日 本 )
2
社
会
の
教
科
に
24
30
◎高等学校教諭専修免許状(地理歴史)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
地理歴史の教科に関する科目
24
東アジアの文学と文化研究
4
東アジア交流史研究
4
現代東南アジア交流論
4
村落開発と共同体
4
イスラム社会と国際関係
4
海域アジア・オセアニアの地域変容
4
環日本海生活風土論
4
国際文化保護論
2
◎高等学校教諭専修免許状(公民)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
公民の教科に関する科目
24
国 際 NPO 管 理 論
4
国際ボランティア論
4
東アジアの国際関係と地域
4
国際貢献論
4
国際行動とコミュニケーション
4
国際人権論
4
国際都市問題論
4
国 際 学 総 合 研 究 B( 国 際 化 と 日 本 )
2
31
◎中学校教諭専修免許状(英語)
◎高等学校教諭専修免許状(英語)
免
科目
許
法
授業科目及び単位
最低修得単位
英語の教科に関する科目
24
国際英語コミュニケーション論
4
比較現代文化論
4
日本語から見る英語論
4
多文化教育論
2
アメリカ経済と資本市場
4
ラテンアメリカ社会論
4
イギリス文化変容過程研究
4
アメリカ文化研究
4
国 際 学 総 合 研 究 A( 英 語 圏 文 化 論 )
4
32
5.修士論文及び最終試験
修 士 論 文 の 作 成 に は 標 準 で 2 年 を 要 し ま す 。1 年 次 か ら 2 年 次 に か け て の 作 成 過
程を以下に示します。
○1年次
(1)入学当初に,研究指導計画書(研究目的,研究内容,研究方法をまとめたも
の)を指導教員に提出します。
(2)後期において,修士論文の一部となるべき研究成果をまとめ,指導教員の指
導を受けます。
○2年次
修士論文を提出して,課程を修了するためには,2年次において以下のような
手続き,発表などが必要です。
(1)特別研究の履修
2年次当初に各専攻において「特別研究」を履修登録して指導教員に履修登
録確認票を提出し,修士論文提出まで定期的に指導教員の指導を受け,6単位
を履修します。
(2)学位論文題目届
修 士 論 文 を 提 出 し よ う と す る と き は ,そ の 年 度 の 5 月 2 0 日 ま で に「 学 位 論
文題目届」を指導教員を経て提出しなければなりません。ただし,その日が,
土曜・日曜又は休日に当たるときは,翌日となります。
この学位論文題目届けは,一度提出していても,その年度内に修士論文を提
出しなかった場合には,年度ごとに改めて提出する必要があります。
論文題目は,指導教員と相談の上,その承認を得なければなりません。
(3)修士論文中間発表
「学位論文題目届」を提出した者は,6 月中旬に修士論文中間発表を行いま
す。この中間発表は,修士論文提出のための必要条件であり,必ず行わなけれ
ばなりません。
以前に中間発表を行ったが修士論文は提出しなかった場合,改めて中間発表
を 行 う 必 要 は あ り ま せ ん 。た だ し ,論 文 の 題 目 や 内 容 が 大 幅 に 変 わ る 場 合 に は ,
再度中間発表を行う必要があります。
(4)修士論文の提出
修士論文本体4部と別綴りの要旨1部を「学位論文提出届」とともに指導教
員を経て修学支援課国際学部係(国際学部担当)に提出します。
修士論文の提出期限は,1月11日(9月修了の場合は,7月10日)午後
5時(時間厳守)までです。ただし,その日が,土曜・日曜又は休日に当たる
ときは,翌日の午後5時(時間厳守)までです。
33
(5)修士論文作成要領
(以下の記述は,
「 大 学 院 国 際 学 研 究 科 修 士 論 文 作 成 要 領( 平 成 14 年 4 月 24 日
国 際 学 研 究 科 委 員 会 決 定 )」 に も と づ い て い ま す 。
・用紙サイズ
A4サイズ
・縦書き,横書きの別
指導教員の指示による
・執筆枚数
目 次 ・ 図 表 を 除 き , 本 文 は 24,000 字 以 上 と し , 要 旨 は 2,000 字 程 度
と す る 。英 語 で 執 筆 し た 場 合 は ,日 本 語 に 翻 訳 し た 際 に 本 文 が 24,000
字以上となる分量とする。ただし,要旨はいずれも日本語とする。
・手書,ワープロ使用の別
研究分野により,ワープロ使用困難なものを除き,原則として,ワー
プロを使用する。
・要旨の書き方
2,000 字 程 度 と し , 使 用 言 語 は 日 本 語 と す る 。 本 文 と 一 緒 に 製 本 す る
場 合 は , 要 旨 の ペ ー ジ は i , ii 等 の ロ ー マ 数 字 小 文 字 を 用 い , 本 文
は1,2などの算用数字を用いて示す。
なお,要旨は本文以外に別綴で1部表紙をつけて提出する.
・製本等
論 文 は ,正 本( 1 部 ),副 本( 3 部 )と し ,指 導 教 員 の 指 示 に 従 っ て 製
本する。
・注の付け方
指導教員の指示による。
・参考文献リストの書き方
指導教員の指示による。
・提出部数及び添付資料
製本した正本1部,副本3部,別綴の要旨1部。正本は公開する。ピ
デオテープやCD,DVD等を資料として添付することができる。
・本文の使用言語
指導教員の指示により,日本語か英語を選択する。
34
・表紙・扉の書き方
表紙・扉の書き方は,次に示すとおり
修 士 論 文 扉 見 本 ( 横 書 )( 左 綴 )
修 士 論 文 表 紙 見 本( 縦 書 )
(右綴)
(下段
日本語)
英語)
宇都宮大学大学院国際学研究科
国際○○研究専攻
学籍番号
氏
名
二〇xx年度
論文題目(上段
国際学研究科修士論文
国際学研究科修士論文
論文題目(日本語)
宇都宮大学大学院国際学研究科
国際○○研究専攻
学籍番号
氏
名
20xx 年 度
論文題目(英語)
・要旨の表紙
論 文 の 表 紙 に 準 じ ,「 国 際 学 研 究 科 修 士 論 文 要 旨 」 と 表 示 す る 。
(6)修士論文の審査及び最終試験
修士論文の審査は,主査1名及び副査2名の教員が行います。主査は指導
教員が務め,副査は各専攻会議で選考の上,研究科委員会で決定します。審
査の結果,修士論文が「合」と認められたときには,主査・副査による最終
試験が行われます。最終試験は,修士論文の内容を中心とした口述試験で行
います。
(7)修士論文の公開
「合」となった修士論文は,研究科内で公開されます。修了後は論文題目
が附属図書館ホームページ上のリストに載ります。学内外から,閲覧の希望
が寄せられることがあります。
(8)修士論文最終発表
修士論文が「合」となった場合,修士論文最終発表会で発表を行います。
2月下旬に開催されます。
35
6.学問上の倫理問題と論文執筆に際しての注意事項
修士論文やレポートの執筆に際しては,以下のような学問上の倫理問題と関連事項
に十分留意してください。なお,ここでは各専攻に共通する一般的な注意事項を取り
上げています。専門分野ごとの詳しい倫理基準や引用方法などは,指導教員からの指
導を受けながら,それぞれの学会が定めている倫理規程等を各自で参照するようにし
てください。
○学問上の倫理問題について
今日,内外の多くの学会において,学問上の倫理問題に対応するための「倫理
規程」が制定されるようになっています。その背景には,研究対象となる個人の
情報の保護にみられるような,基本的人権への配慮が強く求められるようになっ
たことがあります。また,インターネットの普及により,ネット上の情報の剽窃
行為(いわゆるコピー・アンド・ペースト)が容易に行われる環境が出現してい
ること,そしてそれに伴う著作権保護の必要性が認識されるようになっているこ
とも関係しています。
本研究科において研究に従事するすべての学生には,この倫理問題を明確に認
識し,研究遂行上問題となる行為には十分注意するように強く求めます。それは
倫理的な要請のみに由来するのではなく,学術性および専門性を確保するうえで
重要な問題であるためです。
○不正行為について
論文やレポートの執筆に際して,研究成果の捏造,改ざん,盗用又は剽窃等を
行った場合は,すべて不正行為となり,厳正な処分の対象となりますので,十分
に注意してください。
・「 捏 造 」: 存 在 し な い デ ー タ , 研 究 成 果 な ど を 作 成 す る こ と 。
・「 改 ざ ん 」: 研 究 資 料 , 研 究 機 器 ま た は 研 究 過 程 を 変 更 す る 操 作 を 行 い , デ ー タ
研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工するこ
と。
・「 盗 用 又 は 剽 窃 」: 他 の 研 究 者 の ア イ デ ィ ア , 分 析 , 解 析 方 法 , デ ー タ , 研 究 成
果,図表,写真,論文又は用語を,当該研究者の了解又は適
切な表示なく流用すること。
○引用方法について
論文では,自分と他人の意見を区別しなければなりません。他人の意見を断り
なくそのまま使うことは剽窃にあたり,著作権上の問題にもなります。直接的な
引 用 (「
」内に原文のまま引用する場合)であるか,間接的な引用(引用者が
要約する場合)であるかを問わず,引用の出所を註などを用いて必ず明記してく
だ さ い 。ま た ,他 の 文 献 や 資 料 で 使 わ れ て い る 図 表 や 写 真 の 転 載 を 行 う 場 合 に も ,
著作権や肖像権に十分配慮しなければなりません。場合によっては,著作権者か
36
らの許諾が必要となることもあります。
具体的な引用方法等は,専門分野ごとに異なりますので,指導教員から指導を
受けるようにしてください。
○基本的人権等への配慮
論文やレポート執筆のための研究に当たっては,基本的人権に配慮して行わな
ければなりません。また原則として,研究対象者に対しては,研究過程や成果の
公 表 方 法 等 に つ い て 予 め 十 分 な 説 明 を 行 い ,同 意 を 得 る 必 要 が あ り ま す 。さ ら に ,
研究のために収集したデータや個人情報は,個人情報保護法を踏まえて,適正に
保護することが必要です。
○参考資料
具体的な倫理規程の内容や引用方法については,以下の学内関係資料も参照す
るようにしてください。
・「 宇 都 宮 大 学 国 際 学 部 研 究 論 集 投 稿 倫 理 要 項 」( 平 成 21 年 )
・
〃
執 筆 要 領 」( 平 成 21 年 )
・「 国 立 大 学 法 人 宇 都 宮 大 学
研 究 活 動 に お け る 不 正 行 為 に 関 す る 取 扱 規 程 」( 平
成 19 年 規 程 第 22 号 ・ 同 45 号 )
・
「国立大学法人宇都宮大学
ヒトを対象とする研究に関する倫理規程」
( 平 成 20 年 規 程
第 19 号 )
37
Ⅲ.勉学及び研究のための施設
1.博士前期課程大学院生共同研究室
前期課程大学院生共同研究室は,A棟2階及びC棟5階にあります。学生証を
カ ー ド キ ー と し て 入 室 し ま す 。ド アは オ ー ト ロ ッ ク で す 。出 ると き に 中 に 学 生証
を 置 き 忘 れ な い よ う に 注 意 し て く だ さ い 。学 生 証 は A 棟 及 び C 棟 入 り 口 の カ ー ド
キーとしても使用できます。したがって,この部屋は夜間,土曜・日曜及び休日
にも利用することができます。
学内LANに接続しているパソコン,プリンタ,コピー機が備えてあります。
学内LAN経由で国立情報学研究所のデータベースを利用することができます。
(次の附属図書館の項参照)
コ ピ ー 機 は 大 学 院 生 用 コ ピ ー カ ー ド ( 年 間 コ ピ ー 枚 数 制 限 有 )で コ ピ ー す る こ
と が で き ま す 。( コ ピ ー カ ー ド は こ の 部 屋 の コ ピ ー 機 に の み 使 用 で き ま す 。)
2.国際学部コモンルーム
国際学部コモンルームは,B 棟2階にあります。国際学部学生,国際学研究科
大学院生,国際学部教職員が利用できる部屋です。自習,昼食,研究会,会合な
ど に 利 用 で き ま す 。利 用 時 間 は 月 曜 日 か ら 金 曜 日 の 午 前 8 時 5 0 分 か ら 午 後 4 時
3 0 分 ま で で す 。 正 規 の 時 間 以 外 ( 土 ・ 日 曜 日 及 び 休 日 を 含 む 。) に 利 用 す る 場
合は,事前に国際学部事務室へ使用願いを提出し許可を得てください。
3.附属図書館
附 属 図 書 館 の 開 館 時 間 は , 授 業 期 間 中 の 平 日 は 9: 00~ 20: 00, 土 曜 ・ 日 曜 祝
日 は 11: 00~ 17: 00 と な っ て い ま す 。 休 業 期 間 中 は , 平 日 9: 00~ 17: 00, 土
曜 ・ 日 曜 祝 日 は 11: 00~ 17: 00 で す 。 た だ し , 臨 時 に 休 館 し た り , 開 館 時 間 が
変更になったりすることがありますので,図書館ホームページで確認して下さい。
図書館のホームページには,研究に必要な資料を探すのに便利な,いろいろな
コ ン テ ン ツ が 用 意 さ れ て い ま す 。 ま ず は , 学 内 蔵 書 検 索 ( OPAC) で 宇 都 宮 大 学 に
あるかどうかを検索します。さらに他大学や国会図書館,県内の公共図書館の検
索 が で き ま す 。学 内 に 求 め る 資 料 が な い 場 合 は ,図 書 館 相 互 協 力( ILL)に よ り ,
コピーや現物を取り寄せることができます。ただし,費用は利用者負担となって
います。
国 立 情 報 学 研 究 所 (NII)で は , 全 国 の 1 ,000 機 関 以 上 の 図 書 館 等 と 連 携 し て ,
目録所在情報サービス・情報検索サービス・電子図書館サービス等のさまざまな
サービスを提供していますが,それらを統合した学術コンテンツ・ポータルが
[GeNii]( ジ ー ニ イ ) で す 。 [GeNii]で は 5 つ の デ ー タ ベ ー ス を ま と め て 横 断 検 索
できます。各データベースについて紹介します。
【 Webcat Plus】
全国の大学図書館や国立国会図書館の所蔵目録,電子書籍データベースなど本
に関する様々な情報源を統合して検索できます。
【 論 文 情 報 ナ ビ ゲ ー タ [CiNii]( サ イ ニ ィ )】
38
[CiNii]で は [CiNii Articles]と [CiNii Books ]の 二 つ の サ ー ビ ス を 提 供 し て い ま
す。
・ [CiNii Articles]
学協会刊行物・大学研究紀要・国立国会図書館の雑誌記事索
引データベースなど,学術論文情報を検索の対象とする論文データベース・サー
ビスです。本学は機関定額制契約をしていますので,学内の端末からなら,無料
一 般 公 開 さ れ て い る 論 文 に 加 え ,「 定 額 ア ク セ ス 可 能 」 の 論 文 本 文 ま で 自 由 に 利
用できます。
・ [CiNii Books]
全 国 の 大 学 図 書 館 等 が 所 蔵 す る 本( 図 書 ・ 雑 誌 )の 情 報 を 検 索
で き ま す 。 た だ し , [GeNii]で の 統 合 検 索 に [CiNii Books]は 含 ま れ ま せ ん 。
【 科 学 研 究 費 補 助 金 デ ー タ ベ ー ス [KAKEN] ( カ ケ ン )】
文部科学省及び日本学術振興会が交付する科学研究費補助金により行われた研
究 の 当 初 採 択 時 の デ ー タ ( 採 択 課 題 ), 研 究 成 果 の 概 要 ( 研 究 実 績 報 告 , 研 究 成
果 概 要 ), 研 究 成 果 報 告 書 及 び 自 己 評 価 報 告 書 を 収 録 し た デ ー タ ベ ー ス で す 。
【 学 術 研 究 デ ー タ ベ ー ス ・ リ ポ ジ ト リ [NII-DBR] 】
[NII-DBR]に は ,「 経 済 学 文 献 索 引 デ ー タ ベ ー ス 」, 「 日 本 独 文 学 会 文 献 情 報 デ
ータベース」, 「日本におけるスラブ地域研究文献データベース」, 「文化財科
学 文 献 デ ー タ ベ ー ス 」, 「 日 本 に お け る 中 東・イ ス ラ ー ム 研 究 文 献 デ ー タ ベ ー ス 」,
「中央アジア研究文献目録」, 「ロシア外交史料館日本関連文書目録データベー
ス」, 「社会学文献情報データベース」, 「地理学文献データベース」, 「日本
ア メ リ カ 研 究 文 献 情 報 デ ー タ ベ ー ス 」, 「 東 南 ア ジ ア 関 係 文 献 目 録 デ ー タ ベ ー ス 」
等の研究に必要な多くのデータベースがあります。
【 学 術 機 関 リ ポ ジ ト リ ポ ー タ ル [JAIRO]( ジ ャ イ ロ )】
日本の学術機関リポジトリ(大学等の研究機関が,その知的生産物を電子的形
態で集積・保存し無料で公開するために設置する電子アーカイブシステム)に蓄
積された学術情報(学術雑誌論文,学位論文,研究紀要,研究報告書等)を横断
的に検索できます。
ま た ,宇 都 宮 大 学 電 子 図 書 館 ペ ー ジ( http://www.lib.utsunomiya-u.ac.jp/uudl/)
からは本学で利用可能なオンランサービスについての情報を提供しています。主
なものをご紹介します。
【電子ジャーナル】
海 外 で の 自 然 科 学 系 の 雑 誌 が 中 心 で す が , 約 7,000 タ イ ト ル の 学 術 雑 誌 の フ ル
テキストをオンラインで読むことが出来ます。また,国内の雑誌については主に
先 述 の [CiNii Articles]で は ,学 協 会 や 大 学 等 の 研 究 機 関 で 発 行 さ れ て い る 刊 行 物
を読むことが出来ます。
【データベース】
朝 日 新 聞 社 の 記 事 デ ー タ ベ ー ス [聞 蔵 II for ビ ジ ュ ア ル ], 法 情 報 総 合 デ ー タ ベ
ー ス [D1-Law.com], 学 術 雑 誌 の 評 価 デ ー タ ベ ー ス [Journal Citation Reports]な
どが利用できます。
【 宇 都 宮 大 学 学 術 情 報 リ ポ ジ ト リ (UU-AIR)】
本学の研究紀要等の教育研究成果物を読むことが出来
39
4.総合メディア基盤センターのアカウントで利用できる端末室
大学院生は総合メディア基盤センターのアカウントを取得可能です。このアカ
ウ ン ト の ID と パ ス ワ ー ド で , 総 合 メ デ ィ ア 基 盤 セ ン タ ー 及 び 各 学 部 の 端 末 室 に
設 置 さ れ て い る PC が 利 用 で き ま す 。 端 末 室 の PC で は , Microsoft
Office, イ
ンターネット,メールなどを利用することができ,英・独・仏・中・露・タイ・
韓・スペイン・ポルトガルの各言語に対応しております。
端 末 室 は ,総 合 メ デ ィ ア 基 盤 セ ン タ ー の 他 ,基 盤 教 育 C 棟 5 階「 国 際 学 部 端 末
室 」, 教 育 学 部 A 棟 2 階 「 計 算 機 演 習 室 」, 農 学 部 棟 1 4 号 館 1 階 「 学 生 控 室 」,
農 学 部 棟 1 4 号 館 2 階 「 パ ソ コ ン 演 習 室 」, 附 属 図 書 館 2 階 「 コ ン ピ ュ ー タ 室 」
に あ り ,授 業 な ど で 使 用 し て い る 時 間 以 外 は 自 由 に 利 用 す る こ と が で き ま す 。各
端 末 室 の 利 用 規 程 を 遵 守 し て 利 用 し て く だ さ い 。 資 源 と 経 費 の 節 減 の た め に ,プ
リントは極力控えて電子媒体で保存するよう心掛けてください。
総 合 メ デ ィ ア 基 盤 セ ン タ ー の メ ー ル サ ー ビ ス に つ い て は ,上 記 の 端 末 あ る い は ,
研 究 室 の LAN に 接 続 さ れ て い る PC で 使 え る ほ か ,Web メ ー ル シ ス テ ム( uumail)
が導入されているので,学外からも利用できるようになっています。
5.大学会館
大学会館には,トークルーム(会議室)など研究会,会合に利用できる部屋,
講演会などに利用できる多目的ホールがあります。
大学会館内の生協店舗では,文具,OA用品,簡易製本用表紙などが販売され
ています。簡易製本機も置かれています。
40
Ⅳ.諸手続と相談
1.諸手続・諸証明書
○学生証
学 生 証 は ,本 学 学 生 で あ る こ と の 証 明 書 で あ る と と も に ,磁 気 カ ー ド に な っ
ており,次の場合に使用します。
・夜間,休日に国際学部建物に入る際の「カードキー」として
・ 国 際 学 研 究 科 博 士 前 期 課 程 大 学 院 生 共 同 研 究 室( C 棟 5 階 )の 入 室 の 際 の
「カードキー」として
・ 附 属 図 書 館 の 入 館 の 際 及 び 図 書 資 料 の 館 外 貸 出( 自 動 貸 出 装 置 )を 受 け る
際
・「 在 学 証 明 書 」「 修 了 見 込 証 明 書 」「 学 割 証 」 を 証 明 書 自 動 発 行 機 で 取 得 す
る際
紛 失 し た 場 合 に は ,他 人 に 使 用 さ れ る 場 合 が あ り ま す の で ,速 や か に 再 交 付
の手続きをしてください。
○授業料
授業料は,年額分を前期(4月~9月)と後期(10月~翌年3月)の2回
に分けて,口座振替の方法で納付していただくことになります。
口座振替額は,半期分授業料と口座振替手数料(1回あたり105円)の合
計額となります。
本学では,口座振替手数料を学生又は学資負担者にご負担していただくこと
としておりますので,ご理解の程よろしくお願いいたします。
授業料の口座振替手続時期は,前期分は5月下旬頃,後期分は11月下旬頃
を予定しておりますので,各口座振替手続月の中旬頃までに,上記口座振替額
相当の預金残高を当該預金口座に確保してください。
○自動車入構許可書
通学には,原則として公共交通機関を利用することとなっていますが,やむ
を 得 ず 自 家 用 車 を 利 用 し な け れ ば な ら な い 場 合 は ,4 月 の 定 め ら れ た 申 請 期 間
に 理 由 を 付 し て 申 請 し ,自 動 車 入 構 許 可 証( カ ー ゲ ー ト 用 パ ス カ ー ド )の 交 付
を受けてください。その際,駐車料金(年額3,500円/台(パスカード代込
み )) が 必 要 で す 。
( 詳 し く は , 学 務 部 修 学 支 援 課 に 問 い 合 わ せ く だ さ い 。)
○健康診断
4月に全学生の定期健康診断が実施されます。就職,進学,奨学金交付など
で,健康診断書が必要なときのためにも,必ず受診してください。
なお,保健管理センターでは,健康相談,カウンセリング,応急処置などを
行っています。必要に応じて相談してください。
41
○休学・復学について
①休
学
病 気 そ の 他 の 理 由 で ,引 き 続 き 3 か 月 以 上 修 学 で き な い と き は ,
「 休 学 願 」を
提 出 し 学 長 の 許 可 を 得 て 下 さ い 。手 続 き を と る 前 に 保 証 人 等 と よ く 相 談 す る と
ともに指導教員及び修学支援課教務係(国際学部担当)に相談してください。
休 学 す る こ と と な っ た 場 合 は ,授 業 料 の 納 入 ,奨 学 金 の 異 動 手 続( 学 生 支 援
課 ),図 書 館 の 貸 出 し 図 書 の 返 却 を 必 ず 済 ま せ て か ら ,「 休 学 願 」を 休 学 を 希 望
する月の前々月末日までに修学支援課に直接持参してください。
②復
学
休学期間が終了したとき,または,休学期間中において休学の理由が消滅し
た 場 合 は ,「 復 学 願 」 を 提 出 し , 学 長 の 許 可 を 得 て 復 学 す る こ と が で き ま す 。
「 復 学 願 」も ,復 学 を 希 望 す る 月 の 前 々 月 末 日 ま で に 修 学 支 援 課 に 直 接 持 参
してください。
※ 退学について
病気または,やむを得ない事情により退学したいときは,手続きをとる前に
保 証 人 等 と よ く 相 談 す る と と も に 指 導 教 員 及 び 修 学 支 援 課 国 際 学 部 係( 国 際 学
部担当)に相談してください。
退 学 す る こ と と な っ た 場 合 は ,授 業 料 の 納 入 ,奨 学 金 の 返 還 手 続( 学 生 支 援
課 ),図 書 館 の 貸 出 し 図 書 の 返 却 を 必 ず 済 ま せ て か ら ,「 退 学 願 」を 提 出 し 学 長
の 許 可 を 得 て く だ さ い 。 な お ,「 退 学 願 」 は 修 学 支 援 課 に 直 接 持 参 し て く だ さ
い。
※ 各種証明書の発行について
下 記 の 証 明 書 を 必 要 と す る 場 合 は , 修 学 支 援 課 国 際 学 部 係 ( 国 際 学 部 担 当 ),
保健管理センターに申し込んでください。
在学中に発行する証明書
「 成 績 証 明 書 」「 免 許 状 取 得 見 込 証 明 書 」「 健 康 診 断 書 」
な お , 次 の 証 明 書 は ,「 証 明 書 自 動 発 行 機 」 で 取 得 で き ま す 。
「 在 学 証 明 書 」「 修 了 見 込 証 明 書 」「 学 割 証 」
修了後に発行する証明書
「 修 了 証 明 書 」「 成 績 証 明 書 」「 単 位 修 得 証 明 書 」
※ 海外渡航
語学研修・旅行・ボランティア等のため海外に渡航する際は,必ず事前に,
「海外渡航届」を修学支援課に提出してください。
42
2.諸手続等一覧
※ 提出(申込)期限が,土・日,休日に当たる場合は,それ以前の窓口業務時間内に申込むようにしてください。
種
類
提
出
先
提 出 時 期
休学願
退学願
備
(申込時期)
(担当部課)
考
休 学 を 要 す る 時 (引 き 続 き 3
用紙は,担当係にあります。なお,
か 月 以 上 休 む 時 )休 学 を 希
病 気 に よ る 場 合 に は ,診 断 書 が 必 要
望する月の前々月末日まで
です。
退学希望のとき
係 員 に 相 談 し ,指 示 に 従 っ て く だ さ
い。
復学希望のとき
復学願
用紙は,担当係にあります。
復 学 を 希 望 す る 月 の
前々月末日まで
修学支援課
学証再交付願
紛 失 し た と き ,速 や か に
用紙は,担当係にあります。
写真を添えて提出してください。
住所変更届
用紙は,担当係にあります。
改姓(名)届
変 更 し た と き ,速 や か に
保証人変更届
用紙は,担当係にあります。
新保証人の印鑑が必要です。
保証人住所変更届
用紙は,担当係にあります。
海外渡航届
海外渡航の約1週間前
履修登録(写)
毎学期授業開始後
用 紙 は ,当 係 に あ り ま す 。前 ・ 後 期
2 週間以内
提出してください。
成績証明書
厳封が必要な場合申出てください。
自動発行機
旅客運賃割引証
一 人 年 間 10 枚 ま で
在学証明書
自動車入構許可証
修学支援課
毎年 4 月
アルバイトの紹介
生
随時
協
随時
健康診断書
使用日の 3 日前
救急箱・計測器
学生教育研究災害障害保険
授業料免除願
申 込 書 は ,保 健 管 理 セ ン タ ー に あ り
ます。
随時
部 活 動・実 習 等 で 必 要 な 場 合 は 貸 出
た だ し ,使 用 日 の 3 日 前
しをします。
被障害時
届 出 の あ っ た 物 は ,学 生 支 援 課 に 一
落し物
盗難・交通事故
申請手続きは,別途掲示します。
求人票により紹介します。
健康相談(応急処置)
保健管理センター
申請用紙は,当係にあります。
その都度
時保管されます。
学生支援課
その都度掲示する。
奨学生願書
43
用紙は,申請説明会で配布します。
死亡届
修学支援課
外国人留学生一時出
留学生・国際
国届
交流課
死亡時
その都度
用紙は,担当係にあります。
Ⅴ.その他
1.教育訓練給付講座の指定について
国 際 学 研 究 科 国 際 社 会 研 究 専 攻 は ,平 成 1 5 年 度 以 降 の 入 学 生 を 対 象 に ,ま た ,
国 際 交 流 研 究 専 攻 は ,平 成 1 7 年 度 以 降 の 入 学 生 を 対 象 に ,厚 生 労 働 大 臣 指 定 の
教育訓練給付講座として認定されました。
教育訓練給付制度は,研究科修了後に,住所を管轄するハローワークに教育訓
練 給 付 金 の 支 給 手 続 き を 行 う こ と に よ り 給 付 金( 上 限 1 0 万 円 )が 支 給 さ れ る 制
度です。
本制度を利用できる方は,雇用保険の一般被保険者または一般被保険者であっ
た 期 間 が 3 年 以 上 の 方( ただ し ,初回 に 限 り ,1 年 以上 の 者 )で す 。詳細 は ハ ロ
ーワークにお問い合わせください。
2.国際学研究科の大学院生に対する大学からの諸連絡等について
大学から大学院生に対する諸連絡等は,研究科所定の掲示板及び電子メール等
を利用して行います。
44
Ⅰ
国際学研究科博士後期課程の概要
1.専攻と入学定員
国際学研究専攻
入学定員
3人
2.国際学研究科博士後期課程の理念と概要
市民が社会のあり方について自由に議論し,合意を形成して広く
社会に意思表示し,公的な制度や政策決定に影響を及ぼす社会空間
は ,「 公 共 圏 」 と 呼 ば れ ま す 。 近 年 , 国 家 間 の 利 害 対 立 の た め に 解 決
できない南北問題などグローバルな課題を,国家の枠を超えて取り
組む動きが顕著になってきました。この運動の担い手は国家を超え
て活動する多様な文化をもつ市民・市民組織です。本研究科は,こ
れら市民・市民組織が活動する公共圏を「多文化公共圏」と規定し
ます。多文化公共圏では,市民・市民組織が国家,民族,宗教,言
語などの違いを超える自由なコミュニケーションを通じて合意を形
成し,トランスナショナルな課題の解決に取組んでいます。
本博士後期課程は,多文化公共圏を以下の三つの観点から教育研
究します。
①グローバル・ガバナンス:多文化公共圏を維持するための制度
や仕組み
②国際協力:多文化公共圏の形成に必要な人的・物的資源の配分
の在り方と方法
③多文化交流:多文化公共圏形成のための相互文化交流の在り方
本博士後期課程は,この教育研究を通して,多文化公共圏の形成
にかかわる課題設定,企画立案,実施の組織的管理を行う指導的高
度専門職業人を養成します。
1
国際学研究科博士後期課程の教育と研究
博士前期課程修了者
社会人
外国人留学生
国際貢献活動経験者
入
学
1年次前期
国際学基礎演習
特別研究Ⅰ
1年次後期
トランスナショナル
な課 題 設 定 ・学 際
的 アプローチ
学位論文 の作成
計 画 の指 導
専 門 的 知 識 の修 得
国際学基盤研究
特別研究Ⅱ
投 稿 論 文 の指 導 ・学
位 論 文 の概 要 指 導
国 際 学 リサーチ演 習
学 際 的 アプローチ・
多元的情報収集
国際学臨地研究
学 際 的 アプローチ・
多元的情報収集
2年次
3年次
特別研究Ⅲ
学 位 論 文 の作 成 指 導
修了
指導的高度専門職業人の養成
国 際 機 関 職 員 ・ 国 際 NGO/NPO職 員 , 企 業 ・ 自 治 体 国 際 部 門 職 員 , 研 究 者
2
3.教員組織
教員の研究分野と研究テーマ
国際学研究専攻
教 員 名
いま
い
今 井
なか
むら
直
ゆう
むら
よう
た
やす
お
まさ
や
玲
なか
まこと
むら
中 村
し
経済学・国際経済論/アメリカにおける金融システムと実態経済との関係
真
よん
倪
な
な
情報科学/コンピュータ情報ネットワーク
こ
清 水 奈名子
たか
はし
髙
わか
な
橋 若 菜
スエヨシ アナ
まつ
かね
きみ
もと
く
み
まき
環境国際協力論/地球環境ガバナンス
経済科学/ラテンアメリカ社会論,在日ペルー人労働問題
東洋史・中国仏教史/中国・台湾宗教社会史,台湾植民地史,日中文化交流史
こ
阪 本 公美子
た
国際機構論・国際関係論/国連安全保障体制の機能と発展
まさ
松 金 公 正
さか
感情心理学・社会心理学/感情コミュニケーションの規定要因
も
永 茂
みず
地域研究(中東)/湾岸アラブ諸国の国民統合の歴史的展開
あきら
磯 谷
にー
国際協力NGO論,政府開発援助(ODA)論/グローバル・ガバナンス論,開発教育
き
松 尾 昌 樹
いそ
地球環境科学・自然災害科学/地球環境保全
ひろ
重 田 康 博
まつ
行政学・地方自治論/政策過程研究,政府・市場・市民の相互関係論
いち
中 村 洋 一
しげ
国際法学・国際人権法学/国際人権保障システムの展開と機能,国際人権法の国内適用
じ
中 村 祐 司
なか
研 究 分 野 / 研 究 テ ー マ
ただし
まつ
社会開発論/地域研究(東アフリカ農村), 開発と文化,ジェンダー
お
田 巻 松 雄
国際社会論・地域社会論/日本の下層問題,人の国際移動,外国人児童生徒教育
マリー ケオマノータム 産業社会学・地域社会学/タイの開発と地域社会,タイの都市問題
から き
た
やす
ゆき
柄木田 康 之
とも
まつ
あつ
文化人類学/アジア太平洋の社会変動と文化的アイデンティティ
のぶ
友 松 篤 信
国際開発協力論/NGO論,ODA論,途上国農業開発
未
知的財産権/知的財産権,職務発明,特許,共同研究,契約,交渉等のリスクマネジメント
定
まつ
むら
こ
むら
まつ
い
ふみ
のり
松 村 史 紀
まなぶ
古 村
学
たか
き
丁
いち
ゆ
み
ぎわ
すみ
やま
まさ
なべ
イギリス文学・文化論/スモレットの文明論と小説
ふみ
米 山 正 文
わた
比較文学論/ヨーロッパ近代文学と明治以降の日本文学との比較研究
お
高 際 澄 雄
よね
比較文学・日本文学・韓国文学/近代日本における外国文学の受容とその影響,東アジアの中の日本文化
こ
市 川 裕見子
たか
日本文化・比較文化・日本文学/日本の伝統と近代化,近代日本の西洋受容,文化の同質性と異質性
りょん
貴 連
かわ
村落社会学・知識社会学/日本の離島・中山間地域における人々の生活とグローバルな現象の影響
こ
松 井 貴 子
ちょん
東アジア国際政治(史)・現代中国政治・国際政治/中国をめぐる国際政治史,アジア冷戦史,米中ソ関係,中国政治史
なお
アメリカ文学/19世紀ロマン主義
き
渡 邉 直 樹
ドイツ文化・思想/ヨーロッパ啓蒙主義,ゲーテ自然科学
ライマン アンドリュー
応用言語学,英語教育学/二言語併用,多文化主義政策,東西比較文化研究
さ
さ
き
かず
たか
佐々木 一 隆
ちー
戚
傑
か ま
だ
み
教育学・対照言語学/教育改革理論と評価論,多文化教育及び日本語教育に関する研究
ち
こ
鎌 田 美千子
よし
だ
かず
うめ
き
ゆ
み
き
し
ざわ
おお
の
湯 澤
のぶ
お
伸 夫
とき
日本語教育学/レベル別指導内容と評価
ろう
佐々木 史 郎
ゆ
一般言語学・教育学・言語哲学/日本語の機能語研究と教育への応用・対照言語研究
こ
梅 木 由美子
さ
応用言語学・日本語教育学/言語教育研究,言語習得研究,日本語能力測定及び評価
ひこ
吉 田 一 彦
さ
英語学・言語学/言語普遍性と英語研究,日英語比較,英語学習への英語研究の寄与
じぇ
こ
大 野 斉 子
た
ぐち
たく
み
たか
やま
みち
よ
田 口 卓 臣
人文地理学・東アジア地誌/日韓生活文化の地理学的研究,韓国地誌
英語音声学/音響音声学
ロシア文化/ロシア文学/表象文化論/ロシアーフランス比較文化
フランス文化・思想/18世紀ヨーロッパ思想・文学,西洋近代思想史
髙 山 道 代
日本語学/日本語の構造,日本語の歴史
モリソン バーバラ
日本文学,英文学/ジェンダー論,カルチュラルスタディーズ
3
Ⅱ
履修と研究
1.博士後期課程における教育課程の特色
(1)複数教員の指導体制採用による学際的教育研究
この目的のために,主任指導教員 1 名,副指導教員2名(グローバル・ガバナンス,国際
協力,多文化交流の教育研究分野から充てる)
,コーディネーター教員 1 名(セミナーの運
営管理)が参加するジョイント型セミナー「国際学基礎演習」により,研究に学際的な観点
を与えます。
(2)インターンシップやフィールドワークによる多元的な情報収集
この目的のために,
「国際学リサーチ演習」と「国際学臨地研究」が同時期に開講され,
「国
際学リサーチ演習」で修得した調査手法がインターンシップやフィールドワークで実践され
ます。その後,ワーキング・ペーパーの提出が求められます。
(3)教員・院生が協同する多文化型研究環境の形成
この目的のために,「国際学基礎演習」では,専門分野や視点の異なる参加者間での学際
的な討論と啓発が可能となります。そのことにより,教員・院生が協同する多文化型研究環
境が形成されます。
(4)社会人に配慮した柔軟な教育方法
社会人学生に対しては,夜間,土曜日,日曜日に開講し,仕事の関係で出席できない場合
は,テレビ電話会議システムによる参加を認めます。
社会人は,これまでの実務で蓄積した研究業績から一次資料を作成しワーキング・ペーパ
ーをまとめます。研究テーマと整合性があれば,「国際学臨地研究」4単位が認定されます
(現役学生に対しては,国際機関,行政,NGO等と共同してインターンシップ,フィール
ドワークを義務づけ,実務能力や研究能力を涵養します)
。
(5)博士論文を3年間で完成させる研究プロセス管理
3年間で博士論文を完成するように指導します。そのため,学位論文計画書(1年次12
月),第一次発表(2年次10月),第二次発表(3年次5月),博士論文(3年次9月予備
審査,12月本審査)の指導により,3年一貫の研究プロセス管理を行います(「特別研究
Ⅰ」
「特別研究Ⅱ」「特別研究Ⅲ」
)。
博士論文の審査は5名の審査員(教授3名以上)と外部審査員1名の6名が行います。こ
の外部審査員による審査とレフリー付き学会誌への投稿論文(掲載受理)により博士論文の
水準を確保します。
4
2.修了要件
(1)本研究科に3年以上在籍し,所定の単位(16単位以上)を修得し,必要な研究指導を受
けた上,学位論文の審査及び最終試験に合格することとします。
(2)16単位のうち「特別研究Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ」
(6単位)
,
「国際学基礎演習」
(2単位),
「国際学
リサーチ演習」
(2単位),
「国際学臨地研究」
(4単位)は必修であり,
「国際学基盤研究」
(2
単位)は授業科目群からの選択必修です。
3.学位及び英訳名称
本研究科博士後期課程を修了した者には,
「博士(国際学)
」の学位を授与します。
学位の英語表記は,
「Doctor
of Philosophy
in
International
Studies
」です。
4.博士後期課程の教育
宇都宮大学大学院国際学研究科博士後期課程の教育
前
期
後
期
1 国際学基礎演習(2単位) 国際学基盤研究
年
論文提出にいたる手順
○指導教員・副指導教員の決定
(授業科目群から2単位)
次
(4月)
特別研究Ⅰ(1単位) ○所属学会の決定
(4月)
○学位論文計画書の提出(12月)
○リサーチ演習実施計画書提出
国際学リサーチ演習
(4月)
2 (2単位)
○第一次発表
年
次
国際学臨地研究(4単位)
(10月)
○ワーキングペーパー提出
(2月 15 日)
特別研究Ⅱ(2単位)
○学会誌への投稿
(3月まで)
○第二次発表
(5月)
○予備審査の博士論文提出(9月)
○本審査の博士論文提出(12月)
3
年
・第1回学位審査委員会
特別研究Ⅲ(3単位)
・口述または筆記による最終試験
次
・第2回学位審査委員会
○学位授与
(3月)
(必修16単位以上)
5
5.授業科目の履修方法
授業科目の履修は,「宇都宮大学大学院学則」及び「宇都宮大学大学院国際学研究科細則」
に従って行います。
(1)履修の届出
授業科目の履修にあたっては履修登録を当該学期の授業開始後2週間以内に行わなけれ
ばなりません。どの授業科目を履修すべきかについて,指導教員に相談し指導を受けなけれ
ばなりません。特に,他の専攻,他の大学院,他の研究科及び学部の授業科目を履修しよう
とする場合には十分な指導を受ける必要があります。
(2)履修方法
関係諸規程「国際学研究科細則の別表2」の履修方法を参照し履修すること。
(3)教育方法の特例(夜間・休日開講)
社会人学生に大学院設置基準第14条に定める教育方法の特例を適用します。
社会人学生で教育上特別の必要がある場合は,研究計画と履修計画を考慮し,特別の時間帯,
土・日曜日,夏季・冬季休業期間などに授業又は研究指導を行うことがあります。さらに,
必要に応じてインターネットを活用し,在宅又は職場においても履修上の相談・質疑を行う
ことができます。
(4)長期履修学生制度
この制度は,職業を有していること等による修学の困難さに対して,標準修業年限(3 年)
を超えて一定期間(最長 6 年)にわたり計画的に教育課程を履修し課程を修了することがで
きるものです。教育課程表や履修すべき総単位数は 3 年で修了するものと同じですから,単
年度の時間的負担は相当軽減されることになります。
長期履修学生として認められますと,通常 3 年の大学院修了年限のところを,例えば 6 年
間で修了することができます。この間の授業料は,3 年度分を 6 年度に分割して納入するこ
とになります。すなわち,3 年間(6 学期)の授業料を 6 年間(12 学期)に分割して納めて
いただくために,年当たりの負担額は少なくなります。
(但し,授業料が改定された場合は,
改定後の金額を基に再計算されます。
)
長期履修学生として認められるためには,宇都宮大学長に必要書類を添付の上,申請して
許可を得ることが必要となります。申請期間は,以下のとおりです。
(1)
新規申請
ア.入学時に申請する場合……入学年度開始前の3月の入学手続き期間中まで
イ.在学中に申請する場合……長期履修開始前年度の 2 月末日
(2)
長期履修期間の変更
長期履修期間を変更する場合には,延長については許可されている長期履修期間の終
了する月の前月末までに,短縮する場合は修了を予定する月の前月末までに長期履修期
間変更願を提出してください。
本制度に関する問い合わせは,修学支援課(電話)028-649-5084 までお願いします。
6
(5)授業科目一覧
授業科目
グローバル・ガバナンス
国際学基盤研究
科目名
担当教員
単位
国際人権保障論
2
今 井
直
国際政治学
2
未
定
ネットワーク・ガバナンス分析論
2
中 村 祐 司
地球環境ガバナンス論
2
中 村 洋 一
地球環境政治論
2
高 橋 若 菜
国際NGO論
2
重 田 康 博
湾岸アラブ諸国国民統合論
2
松 尾 昌 樹
国際経済学
2
未
定
現代アメリカ金融仲介機関論
2
磯 谷
玲
対人コミュニケーション研究論
2
中 村
情報ネットワーク研究
2
倪
国際制度論
2
清水 奈名子
ラテンアメリカ経済論
2
スエヨシ アナ
現代中国農村社会構造論
2
未
日台交流史研究
2
松 金 公 正
東アフリカ社会開発論
2
阪 本 公美子
国際下層問題論
2
田 巻 松 雄
タイ都市社会研究
2
マリー ケオマノータム
海域アジア・オセアニア文化人類学
2
柄木田 康 之
国際開発協力論
2
友 松 篤 信
知的財産権論
2
未
東アジア国際関係史
2
松 村 史 紀
日本村落社会とグローバリゼーション
2
古 村
日本文学比較文化論
2
松 井 貴 子
日韓比較文学研究
2
丁
日欧比較文学論
2
市 川 裕見子
イギリス文化変容研究
2
高 際 澄 雄
アメリカ文化形成論
2
米 山 正 文
ドイツ文化思想研究
2
渡 邉 直 樹
ドイツ現在文化研究
2
未
文化コミュニケーション研究
2
ライマン アンドリュー
言語普遍性と英語研究論
2
佐々木 一 隆
多文化教育研究
2
戚
言語教育研究
2
鎌 田 美千子
現代日本語論
2
吉 田 一 彦
日本語教育学研究
2
梅 木 由美子
真
永 茂
定
国際協力
多文化交流
7
定
学
貴 連
定
傑
韓国文化地理研究論
2
佐々木 史 郎
英語音声学と音響音声学
2
湯 澤 伸 夫
表象文化研究
2
大 野 斉 子
フランス思想・文学論
2
田 口 卓 臣
日本語文法史
2
髙 山 道 代
ジェンダー・パースペクティヴズ
2
モリソン バーバラ
国際学基礎演習
2
国際学リサーチ演習
2
国際学臨地研究
4
特別研究 Ⅰ
1
特別研究 Ⅱ
2
特別研究 Ⅲ
3
指 導 教 員
(6)授業科目概要
国際学研究専攻
(グローバル・ガバナンス)
国際人権保障論
(今井 直) 2単位
今日人権問題は国連等における国際人権保障システムの機能を前提として考察しなければならない。そ
こでは国際人権法が適用され,国家だけでなく,NGOが地球市民社会を代表する形で重要な役割を果たして
いる。本授業ではまず,そうした国際人権保障システムを実践的に活用するために必要な知識と理論を確
認した上で,国際人権保障システムがどのように機能しているかを多角的に分析,検討する。また,日本
の人権問題も取り上げ,国際人権法の観点からそれらの問題に接近し,同時に国際人権保障システムが問
題の解決・改善にどう影響を及ぼしているのかも検証してみたい。
国際政治学 (未 定) 2単位
未 定
ネットワーク・ガバナンス分析論 (中村
祐司) 2単位
立案,決定,実施,評価といった一連のあらゆる政策ライフサイクルにおいて,関連の諸アクターが織
りなすネットワーク形成と,これを制御・統御するという意味での適切なガバナンスが追求されなければ
ならない。講義では政策ネットワーク論をめぐる従来の理論研究を提示した上で,諸アクター間関係(組
織間関係)に注目することの研究上の有用性について説明する。そして,各アクターの保有するリソース
(資源)の活用から生じるネットワークをめぐるガバナンスの動態に焦点を当てたスポーツ政策領域等を
対象とした実証研究にもとづいた知見を提示する。
地球環境ガバナンス論
(中村 洋一) 2単位
地球環境問題は,基本的には地球の営みとしての自然活動の場としての地球環境と,そこに居住してい
る人間との係わりから派生する諸問題である。人間活動が未成熟であった時代は,人間活動が地球環境に
8
重大な影響を与えることはまれであった。しかし,現代社会では,人間の活動のあるものは大規模となり,
地球の様々な自然現象が重大な影響を受け,結果として自然環境が変遷しつつある,あるいは将来大きく
変遷する状況となっていることが認識されつつある。
こうした地球環境問題への対応の方策は,個々人の活動のレベル,地域社会から国家,あるいは大陸や
地球全体,人類全体という,それぞれのレベルに至るまで,かなり多様である。これに係わる学問領域も
多様で,これまで確立されていた単一的な専門領域をこえて,新しい視点に立つ学際的な科学,学問が模
索されている。
本講義では,こうした状況を踏まえ,地球環境の過去,現在,未来の変遷を,具体的な事例を取り上げ
て検証する。さらに,環境科学と自然災害科学の視点から,こうした地球環境問題を考察し,地球環境の
保全方法を明らかにする。併せて,地球環境保全について,地域社会,国家,あるいは国家間での対応の
現況にも言及する。
国際NGO論
(重田 康博) 2単位
21世紀の人類は,開発,環境,人権,平和といった地球的規模の問題に直面している。これらの問題を
解決するために,めざましい勢いで台頭している国際NGOの役割が今日の国際社会で注目されている。
本講義では,国際NGOの活動について,NGOの概念,特徴,起源と歴史,発展の流れ,先進国・途上
国・日本のNGO活動,さらに国際NGOの具体的活動事例として,緊急援助,平和構築,参加型開発,
NGOと政府とのパートナーシップ(政府によるNGO支援),開発教育,政策提言・国際政策(市民)
キャンペーン,NGOへの参加方法を取り上げて検証する。
湾岸アラブ諸国国民統合論 (松尾 昌樹)
2単位
湾岸アラブ諸国の政治・社会変動とそれに対抗する体制維持システムを,石油収入の増加や諸外国から
の民主化要求等によって生じる伝統的紐帯原理の崩壊という解体要因と,歴史教育を通じた政府主導によ
る国民統合政策という結合要因の二つの側面から,地域研究および歴史社会学の手法で考察する。本授業
の目的は,受講者がこの地域の政治・社会変動の仕組みを理解し,これを分析する手法を獲得し,他地域
への応用を可能とすることにある。授業は研究書や現地の一次資料をもとに行う。
国際経済学(未
定) 2単位
未 定
現代アメリカ金融仲介機関論
(磯谷 玲) 2単位
金融は経済資源配分の主たる手段であり,多文化公共圏をめぐって必須となる経済資源の配分方法やそ
の課題に関する深い理解を獲得することが本講義の目標である。本講義では二つの側面から分析を行う。
一つは,規制・制度の側面である。「銀行と証券の分離」に典型的に示される様に銀行および広義の金融
業は現在においても様々な規制の下におかれており,金融仲介機関を分析・理解する上では規制・制度の
理解が不可欠である。もう一つは,根元的な余資の保有部門である家計部門の資産選択・資産蓄積行動で
ある。本講義では,家計の選択する諸資産種類に関連した制度的枠組み,特に各資産に対する保険プログ
ラムの意義・課題について取り扱う。
対人コミュニケーション研究論 (中村 真) 2単位
対人コミュニケーション研究の分野で,特に表情を媒体にした感情のコミュニケーションに焦点を当て
9
る。感情コミュニケーションの汎文化的な側面と文化依存的な側面との両面について理解を深め,対人コ
ミュニケーション場面で生じる具体的な問題の解決策について受講生が自ら検討することのできる力を養
成することを目指す。
情報ネットワーク研究
(倪 永茂) 2単位
インターネットに見られるように,情報ネットワークはわれわれの社会に様々な影響を与えている。一
方,不正アクセスや,ネットワーク経由での個人情報流出は深刻な社会問題をも引き起こしている。本講
義では,情報工学・通信技術の観点から,情報ネットワークの現状および不正アクセスの手口やその攻撃
手法,P2P技術による情報共有の可能性とその危険性,暗号セキュリティの将来性等の問題点を事例研
究として分析する。そのことによって,受講生に情報ネットワークの課題と可能性を明らかにする。
国際制度論(清水 奈名子)
2単位
国際機構や国際条約などの明文化された規範を基礎とする制度のみでなく,多様な形態をとる国際レジ
ームや,非政府組織(NGO)の国際規範形成に与える影響等も研究対象に含めつつ,現代世界における国際
的な規範の形成過程と制度の特性を研究する。既存の学問分野である国際法学,国際機構論,国際関係論,
国際政治学,国際レジーム論,構築主義的規範形成論等の枠組みや分析方法を横断的に用いつつ,従来の
国家中心的な枠組みを超えて,非国家主体を含めた多様な主体の関係性を取り込むことが可能な新たな規
範・制度研究の方法と視座を,国際学として開拓することを目的としている。
地球環境政治論
(高橋 若菜) 2単位
地球環境保全のための国際的取組みの進展度合いは,地域や国レベルで,またイシュー毎に,大きく異
なっている。授業では,グローバルな国際関係との関わりの中で,アクター,利害,制度,理念等のダイ
ナミクスな関連性が,地球環境保全にむけた取組みの進展あるいは後退にどのような影響を及ぼすのかを
考察する。また主要各国の国内政策形成・実施についても比較政治学的視点から取り扱う。
ラテンアメリカ経済論(スエヨシ アナ)2単位
This course aims to examine the main economic trends observed in Latin American countries in
the last twenty years. The adoption of Washington Consensus policies following the purest
neoliberal fundamentals at the beginning of the nineties, the rise of neo-structuralism as an
Alternative to cope with poverty alleviation and income inequality right after the arrival of
the new millennium, and the emerging influence of China in the region as both trade partner and
trade rival since the last decade, will be analyzed.
(国際協力)
現代中国農村社会構造論 (未 定) 2単位
未 定
日台交流史研究
(松金 公正) 2単位
日本と台湾の交流の歴史について,文化的側面から考察する。とくに日本による台湾植民地支配に起因
10
する日台仏教間の接触・交渉の歴史について,主に異文化接触によって生じた文化変容の動態を捉えるケ
ーススタディという観点から考察を加える。「仏教」は,日台双方に共通して存在する宗教のひとつであ
るが,双方の仏教は,名称こそ同一であるものの,それぞれの地域の文化的影響を深く受けており,僧侶
の生活習慣から仏教の社会的位置づけに至るまで様々な差異が存する。本講義では,このような日台仏教
の差異が,いかなる歴史的経緯や社会的背景の差異より生じたものかを探ることを主眼とする。なお,講
義は,日台双方の一次資料に基づき,歴史学的手法による分析を中心に進めることとし,議論の対象は植
民地時期を中心とするが,受講者の興味に合わせ戦後・現代にまで及ぶ。
東アフリカ社会開発論
(阪本
公美子)
2単位
従来の経済開発の反省から重視されるようになった社会開発の視座から,東アフリカに焦点を当て,その
現状分析,各アクターの取り組み,人々の生活や認識に関して,講義を通して理解を深める。第一に,東アフ
リカの社会開発・貧困データ・資料の収集・分析方法について指導を行い,東アフリカの社会開発について
その変容や地域間格差等を分析する。第2に,東アフリカの社会開発に携わる国際機関・政府・NGO等の活
動について現地資料を用い,その動向を把握する。第3に,人々の生活や社会開発に関する認識を理解する
ために,スワヒリ文化,アフリカ・モラル・エコノミー,内発的発展をはじめとする東アフリカの歴史的経緯
や社会・文化的規範について研究する。講義内容の重点については,受講生の関心に合わせて調整する。
国際下層問題論
(田巻 松雄) 2単位
世界に遍在する下層問題の実態把握に努めると共に,下層問題を統一的に把握する方法や理論的な枠組
みについての認識を深める。下層としては,主にホームレス,非正規外国人労働者に注目する。日本の国
際貢献のあり方についても議論する。講義,文献講読,質疑を取り混ぜて行う。まず,下層の概念規定と
実態把握に努める。概念規定では,「社会的排除」が焦点となる。欧米と第三世界の両方における下層の
実態に迫る。次に,下層問題の近年の動向を「グローバル化」との関連を中心に講義を行う。その上で,
受講者が特定の課題を設定し,質疑を通じて理解の深化を図る。個別の下層問題を個別に取り上げるので
はなく,遍在する下層問題を統一的に把握する視点と枠組みを追究したい。
タイ都市社会研究 (マリー ケオマノータム) 2単位
急激な工業化・都市化が進行し,深刻な都市問題を抱えているバンコクを対象に,地域社会の変容とそ
こでの住民の主体的な対応について論じる。具体的には,カナカマカーン・チュムチョン(地域委員会)
と呼ばれる住民組織に注目し,地域社会開発政策などの政策動向もふまえながら,スラム地域,市街地,
新興住宅地,郊外住宅地,公団住宅地域という地域類型ごとにその実態を明らかにする。従来,タイ都市
社会についてはタイ人の個人主義的傾向のみが強調され,地域をベースにする住民組織の存在は看過され
てきたが,この授業では,そうしたステレオタイプな見方への反証を試みるとともに,地域類型(=階層
構造)ごとにタイ都市社会にみいだされる新たな「共同性」の在り方を考えていきたい。
海域アジア・オセアニア文化人類学
(柄木田 康之)
2単位
オーストロネシア語を基層とする,海域アジア・オセアニア島嶼域の文化人類学的理論研究,民族誌的
研究を講義する。島嶼域の小規模社会の伝統的社会経済構造と環境への適応の民族誌的研究の精査をする
と同時に,植民地化と対抗運動,貨幣経済と贈与交換の並存,グローバル化とローカル・アイデンティテ
11
ィの形成等の歴史人類学的研究を検討する。これにより受講生は地域の小規模社会と世界システムの双方
を視野に入れた分析概念と民族誌的調査法を修得する。
国際開発協力論
(友松 篤信) 2単位
国際開発協力の課題と方法について,国家開発計画や開発行政などの行政的側面,二国間援助と多国間
援助の動向,資金協力と技術協力の特徴,ODA(政府開発援助)とNGO(非政府組織)の連携,住民
と国際協力専門家の関係などの援助論的側面,ODAとNGOの開発手法,開発への住民参加,農業や地
場産業の振興などの開発論的側面から検討する。
知的財産権論
(未定) 2単位
未 定
東アジア国際関係史(松村 史紀)2単位
現代東アジア地域の国際関係の基本構造は,二つの大きな戦争によって形作られている。一つは第二次
世界大戦,もう一つは冷戦である。この二つの経験が結び合って,地域秩序の基礎は構成されている。例
えば,中国は第二次大戦の勝者として「五大国」の一員(国連安保理の常任理事国)になったが,同時に
冷戦によって中台分断へと至った。また朝鮮半島は戦後独立はしたが,冷戦によって南北分断を経験した。
さらに日本は敗戦国として平和憲法を成立させたが,冷戦下,日米同盟が結ばれた。今日,東アジア情勢
は大きく変動し,中国が世界大国として台頭しつつあるが,この基礎的構成だけは大きく変わることがな
い。そこで,「第二次大戦」と「冷戦」という二つの経験がいかに結節したのかを史的考察することによ
って,東アジア国際関係の成り立ちをとらえ直す。考察や分析の方法は,主に三つである。(1)アジア
冷戦史研究の批判的検討。(2)マルチ・アーカイヴァルな史的分析(特に,米国,中国,旧ソ連の公文
書を利用)。(3)事例研究(特に,第二次大戦と冷戦が結節している事例を選び,その成立過程を史的
分析する)。
日本村落社会とグローバリゼーション (古村 学) 2単位
「僻地」や「田舎」と呼ばれる日本の村落社会においても、グローバリゼーションの影響は大きい。モノ・
ヒト・カネの流れはもちろん、そこに住む人々の考え方や行動にも大きな影響を与えている。そのため、現
在の村落社会は、外部からイメージされるような固定した一枚岩の存在ではなく、多様かつ複雑な社会とな
っているのである。社会学や人類学などの学問分野において、日本をはじめとした村落社会を研究するため
には、この多様かつ複雑な社会を理解していかなければならない。そのためには、現地を深く知るためのフ
ィールド・ワークは不可欠であるが、それと同時に積み上げられてきた学問の成果に対する見識も不可欠で
ある。これらの学問成果を理解しなければ、地域社会を見る目は平板なものとなり、批判的な視点から見る
ことはできないからである。そこで、本講義では、社会学・人類学・思想史などの古典を読むことにより、
複雑な日本村落社会を批判的に読み解く力を養成することを目的としている。
(多文化交流)
日本文学比較研究論
(松井
貴子) 2単位
日本文学と,それを取り巻く文化事象について比較文学比較文化の視点から考察を加える。日本を中心
12
とした文学と文化のつながり,相互の影響関係に注目し,日本以外の国々,文学以外の多様な分野を包括
する広い視野に立って,複眼的に対象を把握するための思考訓練を行う。多彩な文化現象が現れ,文学作
品が成立した時代の動きや社会状況,そして,それらが様々に受け継がれてきた歴史性にも目を向けて,
日本人の美意識や人生観,思想,価値観などを探り,日本の伝統と近代化の特質を明らかにすることをめ
ざす。
日韓比較文学研究
(丁 貴連) 2単位
本授業では,西洋文学の圧倒的な影響下で成立した日本近代文学が韓国や中国,台湾など東アジア地域
の近代文学に及ぼした影響関係を分析する。対象となる作家及び作品は,明治期日本の文学的現実にあっ
て社会を嚮導してきたワーズワースやモーパッサン,ツルゲーネフなどの西洋文学と,その影響を強く受
けた国木田独歩をはじめとする日本近代文学,そして日本近代文学に強く影響された韓国の近代文学であ
る。西洋から日本,そして韓国へという日欧韓の比較の視点を通して,西洋文学の一方的な受信者とされ
る日本近代文学が,実は韓国の近代文学に多大な影響を及ぼしているという日本近代文学の「媒介者」と
しての顔を浮き彫りにする。
日欧比較文学論
(市川 裕見子) 2単位
近代ヨーロッパ文学は,古代ギリシャ・ローマおよびキリスト教思潮を始めとする諸々の文化,文学伝
統を受け継ぎ,かつ影響を受けつつ,なお近代社会の確立に伴う抜本的な状況,体制の変化を背景に生成
発展を見た。そして明治以降の日本近代文学は,その圧倒的な影響のもと,古代,近世の文学伝統を継ぎ
つつも,多大な変容をせまられ,かつ発達した。両者の生成発展の過程を明らかにしながら,同等の問題
意識を持ちつつ,個々の具体的作品に即してこれを考察する。
イギリス文化変容研究
(高際 澄雄) 2単位
イギリス文化がグローバル化の原動力となり得た原因を,16 世紀から 19 世紀の他文化の流入とイギリ
ス文化の変容に求め,具体的な諸問題についての講義と考察を行う。特に,18 世紀後半に起こったアメリ
カ大陸問題へのイギリス側の対応,および異文化の影響に焦点を置き,新文化創造における,対立と包摂
の役割について研究する。大学院生に,イギリス国内におけるカルタヘナ遠征に関する論争,および諸航
海記を調査させ,それに基づいてイギリス文化の展開にどのような意義があったかを講義し,地球文化創
造への寄与の仕方について考察する。
アメリカ文化形成論
(米山
正文) 2単位
アメリカ合衆国はもともと英国の13植民地の独立から始まった。よって,その国民文化は植民地時代
から形作られているといえるだろう。特に,独立革命期には「国民化」ともいうべきイデオロギーや感情
の構造が形成されていったと考えられる。本授業は,独立から建国期の文化的ナショナリズムに焦点を絞
り,主に文学を材料にしながら,アメリカ合衆国の主流文化の形成過程を分析する。
ドイツ文化思想研究
(渡邉
直樹) 2単位
ドイツ 18 世紀の啓蒙主義思想の展開と特徴を G.E.レッシングの批評と文芸活動に基づいて講義する。
神学研究から転じて文学や劇に関する理論と実践,芸術論,言語論,宗教・神学批判,古典研究,批評・
13
論争にいたるまで多彩なレッシングの活動を彼と関連ある J.Chr.Gottsched, F.Nicolai,M.Mendelssohn,
J.M.Goeze,J.W.Goethe らの活動と,またフランスやイギリスの啓蒙主義者らのそれとも比較しつつ検証す
る。こうした具体的分析を踏まえつつ,レッシングの啓蒙主義の独自性をドイツ社会と思想の展開史から
明らかにする。
ドイツ現代文化研究
(未 定) 2単位
未 定
文化コミュニケーション研究
(ライマン
アンドリュー) 2単位
This course aims at addressing the need for more balanced and practical cultural learning in order
to raise students’ awareness levels and develop real intercultural communicative competence.
Applying ethnographic research methods students are taught about how to explore and interact with
other cultures locally. By approaching difference as a resource rather than as a barrier and by
engaging in ethnographic research through observation, participation, interviews, surveys,
interaction with others and reflection on discoveries, learners will develop their own world views
as well as the skills they require to communicate.
言語普遍性と英語研究論 (佐々木 一隆)
2単位
多文化交流について考察するには,文化を内包している言語に着目することが有効である。そして,こ
のような性質をもつ言語を研究する場合,すべての言語に共通する普遍的性質を仮定した上で,個別言語
の特徴を捉えていくことが重要である。本授業では,このような言語普遍性の考えに照らして,英語とい
う個別言語を統語構造,意味機能,意味と形式の対応関係,コミュニケーションの観点から論じていく。
また,英語と日本語などの言語比較や,外国語教育についても取り上げる。最後に,博士論文につながる
ような小論文を提出させて評価する。
多文化教育研究
(戚
傑) 2単位
世界中で経済のグローバル化・ボーダレス化が進むにつれ,民族・文化等がより強く意識されるように
なってきている。本講義では,異なる民族や文化背景を持つ人々が共に暮らす社会のあり方と,その実現
を確固たるものにするための教育の有り方について探求し,更に多文化教育の理論や方法論,日米欧にお
ける多文化教育の共通点・相違点が生まれた社会的・歴史的背景についても考察する。
言語教育研究
(鎌田 美千子) 2単位
言語の教育のあり方とその課題について主として言語理解と言語産出を軸に考察するとともに,外国語/
第二言語習得を促進させるためにどのような教育・学習が有効であるかを考える。また,第二言語習得,
子どもの言語発達,教授法をはじめ,関連領域の研究論文等を通じて具体的事例の検討を行い,言語に関
わる諸問題に対応する解決方法を探る。
現代日本語論
(吉田 一彦) 2単位
本講義は,日本語及びその他の言語の文典や研究法を論じた書の批判から始め,再発見された言語観や
現象をみる視点を,複数の異なる言語の間および異なる先行研究の間で比較・対照する。そこから,1)
14
それが個別の言語研究の中にどう活用されるか,2)言語哲学や教育理念とどう関連性を持ち得るか,3)
言語現象の研究・外国語としての教育,多言語・多文化状況の諸問題,言語政策など,受講者自身の研究
課題とどう接点を持つか,という3つの方向で展開する。
日本語教育学研究
(梅木 由美子) 2単位
この授業では,今日における日本語教育学とはどのようなものかを考えるために,理論的な側面と実践
的な側面を論じる。すなわち,理論的な側面として,日本語教育に関わる第二言語習得などの言語学習理
論や20世紀後半に生まれたさまざまな教授理論について,検証を加えながら概観し,外国語教育として
位置づけられる日本語教育を考える。また,実践的な側面として,日本語教育の現場と関わりの深いカリ
キュラム・デザイン,初級から上級までの学習内容とそれに基づく到達目標の設定など,実践的側面につ
いて,国内外の例を挙げて検証・考察する。
韓国文化地理研究論
(佐々木 史郎) 2単位
韓国を対象地域とした文化地理学研究の諸領域のうち,とくに先行研究の蓄積の多い民家研究を中心と
して,研究史および研究動向の把握,研究課題と研究方法の検討,関連領域の展望などを行い,当該分野
もしくはその隣接諸分野の研究実践に応用できる知識と方法を獲得させることを目標とする。授業では,
風土論・文化地域区分論・文化伝播論・文化生態論等の立場からの研究について,邦文・英文文献のほ
か,韓国文化歴史地理学会・大韓地理学会・大韓建築学会・韓国文化人類学会等,韓国内の関連諸学会の
研究例を参照し,その内容を論評しながら討議を行う。
英語音声学と音響音声学 (湯澤 伸夫)
2単位
英語の音声の特徴を科学的に多方面から学ぶ。学習項目は,音声波形,スペクトルグラム,母音と子音の
音響学,音声産出,プロソディ,表記法,社会音声学,音声合成,音声認識,音声獲得,脳神経機能,音
声物理学,知覚音声学,実験音声学,音声教育などである。こうした学習により,英語の音声研究に関す
る総合的な知識と技術を身に付け,学生自らが研究をするめることができるような強固な基礎固めを行う。
表象文化研究
(大野 斉子)
2単位
社会の変革と文化の受容・超克の相関関係を近現代のロシアを題材に考察する。
ロシアは近代化の過程でヨーロッパ文化を積極的に取り入れたがそれは一方的な受容にとどまらなか
った。ロシア知識人は,西欧とロシアのはざまで新たなロシアのあり方を模索し,そこで展開された思想
や作品に社会主義文化や現代世界を予感させるきわめて先進的なものが見られる。この授業では 18 世紀か
ら 20 世紀に至る文学,思想の著作や絵画などの表象を読み解きながら,近現代に大きく変化を遂げたロシ
アの精神史を探る。
フランス思想・文学論
(田口
卓臣)
2単位
フランスは数世紀に渡ってヨーロッパの文化史を牽引する思想家・文学者・芸術家を輩出してきた。唯
名論(中世),
「エセ-」
・諷刺文学(ルネサンス),キリスト教神学・古典主義演劇(17 世紀),啓蒙思想・
リベルタン思想(18 世紀)
,ロマン主義文学・モダニズム批判(19 世紀)
,シュルレアリスム運動・構造主
義・ポスト構造主義(20 世紀)
。この文化的伝統のなかで継承・展開されてきた思想の可能性とその諸条
15
件を踏まえたうえで,パリ・ソルボンヌ大学に代表される実証的な文献精読の方法を中軸に据えて,文化
研究,テクスト論,構造主義的修辞分析,ポスト構造主義以降の言説分析の方法を取り込みながら,個々
の具体的な作品に即した考察を行う。
日本語文法史
(髙山 道代)
2単位
主に古代中央語の文法に焦点をあてながら,現代日本語との対照により,通時的な視点から言語の差異
と類似性とを探る。形態素および単語の機能における類似性/差異については古代語,現代語どちらか一
方の視点からだけでは捉えられない側面が多く存在する。本授業では古代語と現代語の文献調査をとおし
て双方向的な視点から言語変容の背景について考察する。
ジェンダー・パースペクティヴズ(モリソン
バーバラ)
2単位
This course is designed to explore the connection between feminist theory and practice, to
illuminate the centrality of the intersection of gender identities with other socially and
culturally produced identities, and to investigate women’s issues and gender issues in global
context. We will be reading texts that demonstrate the myriad ways in which women’s activism and
agency have, and continue to, challenge dominant discourses on agency, subjectivity, culture,
politics, authority, religion, and society.
Wherever possible, students are encouraged to bring in their own field of interest to the
classroom so that as a class we can examine how technologies of gender and sexuality are used
to refer to the practices through which categories of difference are produced and deployed in
order to structure relationships of power in institutions as well as in particular social and
historical contexts.
16
(7)博士後期課程における博士論文(含
予備論文)作成要領
1)和文または英文で作成する。
2)用紙は A4版(縦書き・横書き)とする。
3)表紙には,図―1または図―2,図―3のように論文題目等を記載する。
4)論文はワード・プロセッサで作成する。
5)予備論文は並製本(ソフトカバー)して提出する。
6)博士論文は並製本(ソフトカバー)して提出する。
7)予備論文(参考書類等を含む)ならびに博士論文の提出部数については「課程博士の学位
申請要領」を参照のこと。
図―1
背表紙
博
和文(横書き)
表
紙
博
士
論
文
論
文
題
目
士
論
文
論
文
題
目
20xx年3月
二
〇
x
x
年
宇都宮大学国際学研究科博士後期課程
三
国際学研究専攻
月
学籍番号
氏名
氏
名
17
図―2
和文(縦書き)
表
紙
背表紙
博
士
論
博
文
士
宇
都
論
論
論
宮
文
文
文
大
題
題
学
学
目
目
研
国
究
際
二
専
学
〇
攻
研
x
国
際
氏
学
究
二
x
名
籍
科
〇
年
番
博
x
三
号
士
x
月
後
年
期
三
氏
課
月
名
程
18
図―3
背表紙
英文の場合
表
紙
TITLE
TITLE
by
Name
Student ID Number
Department of International Studies(Doctor ’s Program)
Graduate School of International Studies
Utsunomiya University
Name
A Dissertation
submitted to the Graduate School of International Studies
Utsunomiya University
in partial fulfillment of the requirements
for the degree of
Doctor of Philosophy in International Studies
March 20x x
March 20x x
19
Ⅲ
勉学及び研究のための施設
1.博士後期課程大学院生共同研究室
博士後期課程大学院生共同研究室は,A 棟2階にあります。
学生証をカードキーとして入室します。ドアはオートロックです。出るときに
中に学生証を置き忘れないように注意してください。
学 生 証 は A 棟 入 り 口 の カ ー ド キ ー と し て も 使 用 で き ま す の で ,博 士 後 期 課 程 大
学院生共同研究室は夜間,土曜・日曜及び休日にも利用することができます。
学内LANに接続しているパソコン,プリンタが備えてあります。
学内LAN経由で国立情報学研究所のデータベースを利用することができます。
(次の附属図書館の項参照)
コ ピ ー 機 は 大 学 院 生 用 コ ピ ー カ ー ド ( 年 間 コ ピ ー 枚 数 制 限 有 )で コ ピ ー す る こ
とができます。
な お ,コ ピ ー 機 は A 棟 1 階 の 印 刷 室 及 び A 棟 2 階 の 博 士 後 期 課 程 大 学 院 生 共 同
研究室にあります。
2.国際学部コモンルーム
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中 「 2 . 国 際 学 部 コ モ ン ル ー ム 」( p . 3 8 ) を 参 照
3.附属図書館
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中 「 3 . 附 属 図 書 館 」( p . 3 8 ) を 参 照
4.総合メディア基盤センターのアカウントで利用できる端末室
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中「4 .総 合メ デ ィ ア 基 盤 セ ン タ ー の ア カ ウ ン ト で 利 用で
き る 端 末 室 」( p . 4 0 ) を 参 照
5.大学会館
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中 「 5 . 大 学 会 館 」( p . 4 0 ) を 参 照
Ⅳ
諸手続と相談
1.諸手続・諸証明書
○学生証
○授業料
○自動車入構許可書
○健康診断
○休学・復学
○退学
○各種証明書の発行
○海外渡航
20
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中 「 Ⅳ . 1 . 諸 手 続 ・ 諸 証 明 書 」( p . 4 1 ) を 参 照
2.諸手続等一覧
博 士 前 期 課 程 の 便 覧 中 「 Ⅳ . 2 . 諸 手 続 等 一 覧 」( p . 4 3 ) を 参 照
Ⅴ
その他
国際学研究科の大学院生に対する大学からの諸連絡等について
博士前期課程の便覧中「Ⅴ.2.国際学研究科の大学院生に対する大学からの
の 諸 連 絡 等 に つ い て 」( p . 4 4 ) を 参 照
21
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