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養老改元1300年祭基本構想 .
資料4 養老改元1300年祭基本構想(案) 1.はじめに 今を遡ること約 1300 年前、奈良時代の女帝・元正(げんしょう)天皇は、西暦 717 年に 養老の地へ行幸され、当地の美泉をご覧になった後、元号を「霊亀(れいき)」から「養老」 に改元されました。この出来事は、奈良時代の基本史料である「続日本紀(しょくにほん ぎ)」にも記されています。また、養老町には、古くから「滝の水がお酒になった」という 「十訓抄(じっきんしょう) 」等から広まった親孝行の孝子(こうし)物語が今に語り継が れており、この物語の由来となったのが、元正天皇による「養老改元」と言われています。 これらのことは、現在の養老町の成り立ちに強い影響を与えており、私たちは、これま で孝子物語に基づく親孝行の精神を大切にし、誇りとしてきました。今後は、この貴重な 歴史や文化を再認識し、次世代に継承するとともに、元号を町名に取り入れている数少な い地方自治体の一つとして、全国に向け、更なる情報を発信し続けていくことが求められ ます。 こうした中、本町では 2017 年(平成 29 年)、養老改元から 1300 年という記念の年を迎え ます。町では、この養老改元 1300 年という節目を、養老町がさらに発展、飛躍する契機と とらえ、地域住民や各種団体、事業者等との協働による「養老改元 1300 年祭」を開催し、 県内外からの交流人口の拡大や地域活性化を図っていきます。そして、この「養老改元 1300 年祭」が単なる記念イベントで終わることなく、2017 年以降も地域力に下支えされたイベ ントとして継続・発展していくように取り組みます。 本町では、現在、「新生養老まちづくり構想」に基づき、ふるさとの貴重な歴史や文化、 自然などの地域資源を有効に活用した新しい夢あるまちづくりを進めています。また、岐 阜県においても「清流の国ぎふ」づくりの一環として、広域観光の推進に重点が置かれて います。このため、 「養老改元 1300 年祭」の事業計画づくり等においては、県はもとより、 近隣市町、元正天皇ゆかりの地などに協力・連携を求めながら進めていきます。 1 2.事業の基本的な考え方 ◆目的・趣旨 次の3つを目的にイベントを開催し、町内外に向けて情報発信します。 1.【祝祭】 元正天皇の養老行幸と「養老改元」の歴史的意義を学び、2017 年(平成 29 年)に養 老改元 1300 年を祝います。 2.【歴史・文化の再認識、新たな魅力の創出】 養老改元から 1300 年の歴史と伝統に培われた「養老」ならではの文化等を再認識し、 次世代に継承するとともに、町民等の発意や協働による「新しい養老の文化・魅力」を 創造する契機とします。 3.【交流連携】 長年の歴史の中で築いてきた関わりを基に、町内での交流のみならず、元正天皇ゆか りの地や名瀑・清流の地等との連携や交流を深め、広域的な取り組みを進めます。 ◆全体テーマ(基本理念) 「人と歴史が響きあい 若さあふれる 四季のまち 養老」 ・イベントと地域づくりの連動を前提としたテーマを設定します。 ○4 つのキーワード ・イベントと地域づくりの方向性を明確にするために、 「養老」から導き出される 4 つ のキーワードを設定します。 養老 ↓ ① 絆 ・・・町民(人) ・孝子伝説・家族の絆“愛の詩” ② 歴史・・・元正天皇・養老改元・聖武天皇・奈良時代 ③ 健康・・・若さ・長寿・ウォーキング・スポーツ・温泉・食 ④ 自然・・・四季・養老の滝・菊水泉・養老公園・養老山系 これまでの養老町の観光振興は、 「親孝行の孝子伝説(絆)」の舞台となった養老の滝や養 老公園といった「自然資源(自然)」の活用が中心であり、「歴史」はあまり取り上げられて おらず、「健康」には特に意識が向けられずにいました。 そこで今回は、 「歴史」 「絆」 「自然」の 3 つを結んでストーリーを構築し、加えて元正天 皇が「老いを養う若返りの水」と仰せになったことから「若返り」=「健康」 (特に、高齢 者の健康づくり)もアピールしていきます。 2 ◆事業の基本構成 養老改元 1300 年祭の一環として実施する事業を、以下の3つに区分します。 ○実行委員会(町を含む)主催事業[シンボル事業] 実行委員会等が企画する事業 ○町民(地域や各種団体、企業等)主催事業 地域や各種団体等が養老改元 1300 年祭の趣旨に基づき新たに開催する事業で、内容によ り町が支援する事業 ○協賛事業 地域や各種団体等が養老改元 1300 年祭に協賛して開催する事業、及び既存事業に冠を付 けて開催する事業 ◆事業の実施方針 1.事業の実施については、この基本構想に沿ったものとします。 2.事業の実施は、養老公園内に限らず、町全域を会場とし、必要に応じて町外を会場と することもできるものとします。 3.事業実施の期間は、平成 29 年 3 月から 12 月までとします。なお、養老改元 1300 年 祭の周知を図るため、平成 28 年まで毎年プレイベントを開催します。 4.事業の運営・実施にあたっては、官民一体となった実行委員会方式を採るほか、公募 委員等を登用し、事業のアイデアは広く町民からも募るものとします。 3.その他 ◆推進体制 養老改元 1300 年祭は、町内外の各種団体等と養老町で構成する実行委員会が主催しま す。また、各事業を協議・実施するための専門部会を設置します。 養老町(行政)においては、庁内の関連部・課と連携を図るため、庁内運営委員会(部・ 課長級)や庁内推進会議(係長級)を設置します。 ◆広域連携 養老改元 1300 年祭という名前の大きさに見合う事業を展開するためにも、また、記念 イベントだけでなく地域づくりや観光振興を含めた持続可能な事業展開を図る上でも、養 老町単独ではなく、岐阜県はもとより、近隣市町や元正天皇等ゆかりの市町村等との広域 連携が必要です。 また、広域連携にあたっては、従来の大同団結型の広域連携ではなく、対等な立場での 個別連携を図ることで、より現実的な成果をめざします。 3