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こひつじ舎便り No.18

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こひつじ舎便り No.18
平成23年 1月19日発行
こひつじ舎だより
通巻第18号
1度読んで、3度ためになる! ピアが語る、こひつじの 声!
平成23年(2011年)
1月19日発行
第18号
Kohitujiya
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ya
-ya
安心して生きがいをもって地域で生活できる
自尊心をもって生きる
助け合える仲間がいる
目 次
P1 これからなりたい自分像
P1 やさしい記憶
宮澤知世
田中敦子
P3 こひつじ舎アンケート
P4 Color’s
編集部
林 智徳
これからなりたい自分像
宮澤知世
自分は今まで人の目ばかり気にして評価されることだけに生きてきた。
でも違う。
人には人の感情がある。
どんな人でも・・・。
だから、人の感情を自分の思うようにするなんてできない。
いいじゃない。悪口、言われようが、変に思われようが。
自分だって、たくさんの感情を人にぶつけてきたではないか。
もう恐れることはない。
人にどう思われようが、私は、わたし。
自分のことを大切にして、人から評価されることを期待する人生は、終わりにしよう。
やさしい記憶
田中敦子
先日、久しぶりに訪れた洋食屋で洋風のおじや、リゾットを食べた。そのときある思いがよみ
がえって、とても切ない思いがした。これはわたしの闘病の記憶に基づくものではあるが、決し
てマイナスなものではない。現在という時間を構成する、大事なものだ。こひつじ舎に通う以前
の話である。
わたしを支えてくれた人々が、わたしに関する様々な出来事を覚えているというのに、わたし
はつらいことのほとんどを忘れてしまっている。都合がよくていやになるときがあるが、それで
いいんだろうなと思うときもある。いやなことを全部きっちり覚えていたら、きっとつらくて生
きていくのが大変だろうから。
1
平成23年 1月19日発行
こひつじ舎だより
通巻第18号
ある時期、わたしは拒食症のような状態になっていて、食べ物を受けつけなかった。まともに
食べられず、そのときサポートしてくれていた人をすごく心配させた。料理の出来ない彼は一生
懸命考えていろんなものを用意してくれたが、やっぱり食べられなかった。
はっきり覚えているのが、とろろそば。以前食べることができたのでコンビニで買ってきてく
れたのだが、それを目の前に出された瞬間、訳もなくものすごい嫌悪感が湧いてきた。なにか心
ない言葉を言ったと思う。あとから湧いてきた強い罪悪感がいまだに忘れられない。後にそのと
きのことを謝ったが、そんなことはごく小さなことだ、と言ってくれた。でもわたしにとっては、
あのときの怒りに似た感情はきっとこれからも忘れない。
そして、あまりに食べないわたしを心配して、彼がわたしを内科につれて行き、点滴を受けら
れるよう手配してくれた。すぐには受けられず、看護師さんから「コンビニのおにぎり 1 個でも
違うのよ」としばらく栄養指導をされ、それが食べられないから来ているのに、とわたしはいら
いらするばかりだった。しかし、点滴を受けるときになって、
「わたし治るんですか」と募る不
安を口にして泣き出してしまったわたしを、先生や看護師さんは「大丈夫よ!!」と温かく声を
かけてくださった。その後点滴を打ってもらい、いつの間にか寝ていたような気がする。
終わった後は体が楽になり、なんとなく元気が出たような気がしたので、その日の夕食は最初
に触れた洋食屋に行き、かぼちゃのリゾットを食べてみた。一口食べてみたら、すごく美味しい
と思えた自分に驚いた。実際そのリゾットがおいしいかったのだろうが、気分も良かった。点滴
で一時的に元気になったのだとしても、自分の元気なときがどういう状態かを久しぶりに体感し
た気がした。
そのとき「食べられる」ということのすばらしさを知った。今もときどき、忘れがちなそのこ
とを思い出す。食べられなかったあの時期は、このすばらしさを知るためにあったのかもしれな
い。
もうひとつ、半分夢なのではないかと疑うときがあるのだが、忘れられない記憶がある。
それは急性期に実家の新潟で静養していたときのことだ。ひとりでは寝られず、両親と川の字
になって寝ていた。常に涙が止まらないような日々だった。その一方で感情が停止し、何を見て
も何も感じないような、今思えば不思議な日々だった。
ある日、母が朝早くわたしを車で 15 分ほどのある場所へつれて行ってくれた。それは隣町の
ひまわり畑だった。田んぼの休耕地を使って夏場ひまわりを植えているのである。
生まれたての太陽に顔を向けて咲き誇るひまわりは、感情の止まったわたしの心に引っかかっ
た。
「ああ、きれいだな」と思った。緑の木々を見ても、美しい花々を見ても何も思わない状態
だったというのに。
ぼんやりとした頭に、母の姿とひまわりがある風景が焼きついた。
書き出してみると、さまざまな記憶が、わたしひとりだけではなく、わたしを支えてくれる人
によって構成されていることに気づく。それは生きるということがひとりでは成り立たないとい
うことを示していると思う。
周りの人々に、感謝。生きていることに、感謝。
ありがとう。
2
平成23年 1月19日発行
こひつじ舎だより
通巻第18号
こひつじ舎アンケート
寒い冬が近づいてきていますね。そんな冬についてのアンケートです。
Q1 あなたの冬の過ごし方は?
・カーペット
・家で DVD や TV を見て過ごしています。
・愛犬との散歩、夏場を乗り切る為の体力作り( ジョギング、ゴルフの練習 )
・友達と遊んだり、デートしたりしていましたが、今年は本でも読みます。
・良く休むこと。
・寝る
・暖かくして、ゆっくり休む。
・多摩川に行ってジョギングする。
・雪を見に行く。
・時代劇を見てすごす。
・くつ下をいっぱいはいて、寒さ対策に力をそそいでいます。
・みかんたべて、コタツにあたってすごす。
・散歩と音楽鑑賞
・とにかく重ね着をします。万全の体制で外出をして、外の空気を吸います。
・東京の冬はそんなに寒くないので、晴れている日は元気に出かけます。地元の新潟は、みんな
車移動です。
・ごろごろ寝ています。
・こたつの中で、ゆっくりすごすことができる。
・みかんたべて、コタツにあたってすごす。
Q2 冬に食べると元気になれる食べ物を教えて下さい。
・スキヤキ
・みかん、ナベ料理を作って食べます。
・しょうが、ニンニク、玉ねぎ、
・・・体温を上げて血行を良くする。 寄せ鍋
・アイス。温かい部屋の中で尐しまどを開けて、冷たい風を感じながら温かい空間にいるのは
幸せ。
・うなぎなど。
・鍋
・しょうが、さつまいも、みかん。
・キムチ
・キムチ鍋
・ミカン ・みかんを食べると元気がでる。
・生姜
・おもち( いそべ焼き ) ・もちをたくさん食べれば元気になれる。
・部屋をポカポカにして(← これがポイント)
、アイスクリームを食べる。ぜいたくですよ。
3
平成23年 1月19日発行
こひつじ舎だより
Color’s
通巻第18号
林 智徳
色をつけよう 人生というキャンパスに・・
君の思った通りの色でいいんだ
たぶん思った通りの色にはならないだろう
だけど だけど だけど
色を重ねるんだ!!
思った通りにならなかった色の上に
色を重ねるんだ!!
あきらめない!! もうふりむかない!!
思った通りの色にならなくても
色をつけよう。 人生というキャンパスに
(注)
生きて行くという事は、人生というキャンパスに色をつけていくことのような気がします。
たとえ思った通りの色にならなくとも・・・
この曲には、メロディーがついていますが、録音したテープが紛失中でメロディーがわかりませ
ん。
新しくメロディーをつけ直そうかな( 笑い )
こひつじ舎だより 第18号
平成23年 1月19日発行
編集後記
新年、平成23年の幕が開きました。皆さん、良い年を迎えられたことと
拝察します。
私は、平成16年の6月から、こひつじ舎を利用していますが、当時は今
のセブンイレブンの2階に作業所があり、別に石鹸などを販売している店舗
があるという体制でした。数年の間に環境は大きく変化しましたが、私自身
は、まだリカバリーしているにはほど遠く、新年早々から反省しています。
最近は、WRAP(元気回復行動プラン)や、IPS(インテンショナル・
ピアサポート・意図を持ったピアサポート)などの活動に個人的に取り組ん
Kohitujiya
でいます。皆さんは、どのような目標をお持ちでしょうか。
最後に、こひつじ舎だよりの発行が遅れたことをお詫びします。今年もよ
ろしくお願いします。
(饗場哲夫)
〒182-0007 東京都調布市菊野台1-17-5 TEL 042-488-4433
社会福祉法人 巣立ち会
指定障害福祉サービス事業所 こひつじ舎
E-mail アドレス
kohitujiya@sudachikai.eco.to
ホームページ アドレス http://sudachikai.eco.to
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