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次世代無線通信技術を支えるテラヘルツ・マイクロ波の設計と電磁環境測定

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次世代無線通信技術を支えるテラヘルツ・マイクロ波の設計と電磁環境測定
陳 春平 准教授 ■ キーワード
■ 工学部 ■ 電気電子情報工学科
超高速無線回路、テラヘルツ、マイクロ波、平面回路、電磁環境測定
光・テラヘルツ・電磁波を用いた高周波領域での無線通信と光通信の回路の研究、
特に、UWB情報家電・無線LAN、RFタグなどのユビキタス情報通信のための超広帯
域・超高速高周波回路の開発に向けて、FDTD法、3D FD-BPM等の計算機シミュレー
研究概要
ション・ソフトウェアの開発および実際の回路作製・測定・評価に関する研究を
ハードとソフトの両面から研究を進めています。また超広帯域(UWB)・超高速受
動回路の実現に向けて、UWBバンドパスフィルタの合成理論の確立、チップ間光イ
ンタコネクション技術、人工的フォトニック結晶デバイスの開発、外部へ電磁波の
放射や漏れといった人間環境への新たな問題の解明に取り組んでいます。
図1 多層薄膜・フォトニック結晶導波路の伝送特性と応用例
L 1=7.3mm
x
L 2=7.0mm
#4
z
#3
W
W
'
#1
y
W=0.56mm
W'=0.79mm
d=0.635mm
d
#2
Electric Field Color Display
Branch-line 3dB Hybrid Circuit
図2 マイクロストリップ3 dB ハイブリッド回路とFDTD結果・測定電界分布
0
-10
Magnitude(dB)
-20
-30
-40
-50
|S 11|
|S 21|
-60
Mesurement results
S imulation results
-70
-80
F ield M apping S ystem
11
22
33
44
55
66
77
88
10 11
11 12
12 13
13 14
14
99 10
Frequency(GHz)
F ield intensity
図3 電磁界測定とマイクロストリップ超小型UWBフィルタの周波数特性
S S ystem S ystem
本研究では、真のモノのインターネット(Internet of Things、IoT)社会の実現に緊
密にかかわる第5世代無線通信(5G)や、車の自動運転や、ワイヤレスロボット技
研究の
特徴・比較・
優位性
術などを支える高周波・高速回路の効率的な設計を目指しています。実際のシステ
ムに利用可能なマイクロ波・ミリ波・テラヘルツ回路の構造及び回路を合成するた
めの理論手法を提案するとともに、次世代無線通信システムの仕様を満たす実際回
路の設計を行っています。また、誘電体材料や、電波吸収体の材料パラメータの評
価に関する研究も行っております。
応用研究
次世代無線通信技術を支えるテラヘルツ・
マイクロ波回路の設計と電磁環境測定
基礎研究
応用研究
今 後 の 展 望
今までまだ開拓されていない光とマイクロ波の中間にある周波数領域―テラヘルツ波は
光の直進性と電波の波動性を兼ね備えているため、超高速無線通信、製薬、生物、医療、
セキュリティ、宇宙などの分野への新応用が期待されています。我々の研究室は今まで
の高周波回路の経験を生かして、テラヘルツ領域における導波技術(フィルタ、ハイブリッ
ド、電力分配器、スイッチ、マッチング回路など)、特に3Dプリンターによるフォトニッ
ク回路の開発、エネルギーの無線電力伝送や車衝突防止技術などの研究に組んでいきた
いと考えております。
MESSAGE
I N F O R M A T I O N
所属学会:電子情報通信学、電気学会、IEEE
マイクロ波・ミリ波・テラヘルツ波領域における
導波技術を理論と実際の両面から研究してまいりまし
た。フィルタ、ハイブリッド、電力分配器、スイッチ、マッ
チング回路などの回路構造の提案のみならず、合成/設計理
論文:
1.「Synthesis Scheme for Wideband Filters
Consisting of Three-Coupled-lines Including
the Cross-Coupling Between Non-Adjacent
Lines」(共著)2015/11
論の研究も行っております。任意の仕様を満たす回路/製品
2.「急しゅんなスカート特性を持つ減衰極を
の迅速な設計や、新たな回路/製品の開発などは我々のグ
有する平行結合型広帯域バンドパスフィル
ループの強みですので、企業様と連携して、実際製品の
開発に貢献できればと思っております。また、誘電体
材料、電波吸収体の材料定数の評価に関する課題
においても、企業様との共同研究ができれ
タの設計」(共著)2015/11
3.「テラヘルツ帯金属フォトニック結晶を用
いた電磁波回路の伝送特性」
(共著)
2014/07
4. 開放端同軸プローブによる高損失試料/生
体の材料定数測定事例」(共著)2014/03
ばと思っております。
問い合わせ先:産官学連携推進課 神奈川県横浜市神奈川区六角橋3-27-1 TEL:045-481-5661(代) [email protected]
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