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エネルギー教育調査普及事業報告書
平成22年度 エネルギー教育調査普及事業報告書 平 成 2 3 年3月 公益財団法人 日本生産性本部 エネルギー環境教育情報センター < 目 次 > Ⅰ.エネルギー教育調査普及事業の概要 1.エネルギー教育調査普及事業とは ······························ (1)(2) 2.平成22年度エネルギー教育推進会議・ 地域先行拠点大学・地域拠点大学研究実践テーマ一覧 ········· (3) 3.推進会議、地域先行拠点大学、地域拠点大学 最終報告書書式 ········· (4) Ⅱ.平成22年度エネルギー教育調査普及事業報告書 【エネルギー教育推進会議】 1.北海道・東北地区 ···················································· 1 2.関東・甲信越地区 ··················································· 17 3.中部・北陸・近畿地区 ··············································· 25 4.中国・四国地区 ····················································· 35 5.九州・沖縄地区 ····················································· 56 【地域先行拠点大学】 1.岩手大学 ··························································· 83 【地域拠点大学】 1.桜美林大学 ························································· 94 2.倉敷芸術科学大学 ·················································· 104 3.宮崎大学 ·························································· 139 Ⅰ.エネルギー教育調査普及事業の概要 1.エネルギー教育調査普及事業とは 事業の目的 地域特性を活かしたエネルギー教育の実践・研究、普及・啓発及び地域におけるエネルギー教育関係者の組織 化などを進め、次世代層がエネルギー全般に関する関心と理解を深め、将来においてエネルギーに対する適切 な判断と行動をするための基礎を構築することを目的として実施されるもので、その中核となっていただく機 関を、 「エネルギー教育推進会議」 、 「地域拠点大学」 、 「地域先行拠点大学」 として資金助成を含めた各種支援を 行っていく。 エネルギー教育推進会議とは エネルギー教育推進会議とは、全国エネルギー教育推進連絡会議と北海道・東北、関東・甲信越、中部・北陸・ 近畿、中国・四国、九州・沖縄の5つの地区エネルギー教育推進会議により構成され、各々下記のような役割を 持つ。 <全国エネルギー教育推進連絡会議の役割> ①全国レベルでの方針策定 ②各地区エネルギー教育推進会議の進捗状況の確認 ③各地区エネルギー教育推進会議の評価および必要な助言・指導 <全国エネルギー教育推進連絡会議の構成> 教育委員会、校長会、エネルギー関連企業・団体、文部科学省等 ・平成22年度全国エネルギー教育推進連絡会議委員 (委員長) 玉川大学学術研究所 特任教授 山極 隆氏 (委 員) 全国市町村教育委員会連合会 事務局長 相上 興信氏 全日本中学校長会 事務局長 青柳 修治氏 NPO法人あすかエネルギーフォーラム 顧問 秋庭 悦子氏 全国高等学校長協会 事務局長 小栗 洋氏 全国連合小学校長会 事務局長 小滝 岩夫氏 電気事業連合会 広報部部長 佐藤 英俊氏 日本エネルギー環境教育学会 会長 長洲 南海男氏 石油連盟 総務部広報グループ長 橋爪 吉博氏 社団法人日本ガス協会 製作・PR グループマネージャー 三宅 大助氏 文部科学省初等中等教育局 課長補佐 山田 素子氏 (50 音順) <地区エネルギー教育推進会議の役割> ①エネルギー教育の普及啓発のため、教材、資料、情報の提供、講師の派遣、コンサルティング、公開授業など の実施 ②各地区の特性を活かした教材・カリキュラムの開発、エネルギー教育に関する実態調査の実施 ③地域交流会議の開催 ④「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの募集と地区審査 ⑤教員および教員養成課程の学生を対象とした研修会および施設見学会の各 1 回以上の開催 <地区エネルギー教育推進会議の構成> 代表者を中心として、地域拠点大学、地域先行拠点大学、エネルギー教育実践校、教育委員会、校長会、エネル ギー関連企業・団体等の関係者 i (1) <地区エネルギー教育推進会議の研究実践期間> 平成21年度から平成23年度までの3ヵ年 地域拠点大学とは エネルギー教育調査普及事業の目的を達成するために、大学を中心とした研究会を設置し、今後のエネルギー教 育推進のための実践的な研究に取り組む大学 <地域拠点大学の役割> ①研究実践のための組織作り ②研究実践の推進 ③エネルギー教育推進会議への積極的な協力 <研究実践支援期間> 平成20年度選定校: 3大学 研究実践期間:平成20年度から平成22年度までの3ヶ年度 地域先行拠点大学とは 地域拠点大学としての 3 ヵ年の研究実践活動に優れた大学が継続して地域先行拠点大学として選定され、研究成 果の外部への発信、ネットワークの拡大を進めると同時に、他の地域拠点大学への助言を行う大学。 <地域先行拠点大学の役割> ①研究計画書の作成 ②研究・実践活動の発展と地域社会への普及 ③地域拠点大学の活動への助言 ④エネルギー教育推進会議への積極的な協力。 平成20年度選定校: 1大学 研究実践期間:平成20年度から平成22年度までの3ヶ年度 エネルギー教育推進会議・地域拠点大学・地域先行拠点大学に対する支援内容 ○教材、資料の提供 ○専門家・講師の派遣 ○その他実践に関するコンサルティング ○研究実践費上限 ・地区エネルギー教育推進会議 1 地域あたり 上限420万円 ・地域拠点大学 1大学あたり上限315万円/年度 ・地域先行拠点大学 1大学あたり上限157.5万円/年度 (金額は、全て税込み) ※地域拠点大学および地域先行拠点大学の募集は、平成20年度をもって終了しております。 ii (2) 2.平成22年度エネルギー教育推進会議・地域先行拠点大学・地域拠点大学研究実践テーマ一覧 大学名 研究実践テーマ 1 北海道・東北地区 北海道・東北地域におけるエネルギー教育の連携ネットワークの構築とエネル ギー教育プログラムの実践 2 関東・甲信越地区 関東甲信越の特色を活かしたエネルギー教育の実践促進と普及啓発 3 中部・北陸・近畿地区 関係機関との密接な連携によるエネルギー環境教育の実践モデルの構築 4 中国・四国地区 新しい学習指導要領・教科書に準拠したエネルギー教育の普及 5 九州・沖縄地区 知識・体験・認識を重視したエネルギー教育推進指導者養成モデルの構築と九 州・沖縄地区研究実践体制ネットワークの拡大・強化 1 岩手大学 エネルギー環境学習のための岩手広域連携ネットワーク構築と楽しんで学べる体 験学習ツール開発を通したESD実践 1 桜美林大学 大都市近郊地域の特性に対応したエネルギー環境教育プログラムの開発と実践拠 点の構築 2 倉敷芸術科学大学 山陽地域におけるエネルギー環境教育ネットワーク支援プログラム 3 宮崎大学 “どげんかせんといかん”宮崎に根差したエネルギー・環境教育に関する実践的 研究 (3) ⅲ 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 研究実践報告書 地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 3ヵ年の 研究実践テーマ 平成22年度に おける目標 研究実践体制 (4) Ⅰ.今年度の具体的な活動状況を記述してください。(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、 イベント、報道・マスコミ関係の実績など) ※全ての項目について中間活動報告書に記載した 分も記載してください。 <地区推進会議>※日時、場所、内容等 ○第1回○○地区エネルギー教育推進会議 日 時: 場 所: 内 容: ○第2回○○地区エネルギー教育推進会議 日 時: 場 所: 内 容: ○第3回○○地区エネルギー教育推進会議 日 時: 場 所: 内 容: ○第4回○○地区エネルギー教育推進会議 日 時: 場 所: 内 容: <各種ワーキンググループ活動>※日時、場所、内容等 ○ 日 場 内 時: 所: 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 場 内 時: 所: 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: (5) <出前授業> ※日時、場所、テーマおよび内容、対象、人数等 1. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 2. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 3. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 4. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 <その他イベント> ※日時、場所、内容、参加者等 1.イベント名: 日 時: 場 所: 内 容: 参加者: 名 2. イベント名: 日 時: 場 所: 内 容: 参加者: 名 3.イベント名: 日 時: 場 所: 内 容: 参加者: 名 (6) <資料、副教材等の作成> 1.名 称: 対 象: 部 数: 2.名 称: 対 象: 部 数: 3.名 称: 対 象: 部 数: <マスコミ関係実績> ※資料、副教材等の名称、その対象、作成部数 ※媒体名、月日、掲載内容 1.媒体名: 月 日: 内 容: 月 日 月 日 月 日 月 日 月 日 月 日 2.媒体名: 月 日: 内 容: 3.媒体名: 月 日: 内 容: 4.媒体名: 月 日: 内 容: 5.媒体名: 月 日: 内 容: 6.媒体名: 月 日: 内 容: <その他> ※特記事項があれば記述してください (7) Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果について、そ の自己評価を記述してください。 ①.各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 ・他地区の成果やノウハウについて、活用した事例など ②.各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 ・本年度、各地区のエネルギー教育推進会議のネットワークを拡大した事例など ③.地域交流会議の開催 ・地域交流会議の内容や成果について ④.教員対象研修会および施設見学会の開催 ・小学校、中学校、高等学校の教師および大学の教育学部・教員養成課程の学生等を対象とした教員対象研修会および施設 見学会の開催実績の全て ⑤. 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 ・「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの募集告知および地区審査について Ⅲ.今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上、ご記入ください) 以 (8) 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(先行拠点大学) 大学名 研究代表者氏名 連絡担当者氏名 連絡先 研究実践テーマ 平成22年度の 位置づけ 研究実践体制 (9) Ⅰ.今年度の活動状況を具体的に記述してください。 (研究会、ワーキンググループ、出前授業・イベント、教材作成、情報提供、報道・マスコミ実績、推進会議への 協力、地域拠点大学への支援等を具体的にご記入ください。対象が実践校の場合、学校名の後ろに<実践校>と ご記入ください。また、写真や画像等を適宜貼り付けて記述してください) ※全ての項目について中間活動報告書に記載した分も記載してください。 <研究会の活動実績> ※日時、内容、会場、参加人数等 ①研究会の活動実績 ○第 1 回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第 2 回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第3回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第4回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: <ワーキンググループの活動実績> ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 ※日時、内容、会場、参加人数等 容: <出前授業・イベント等の活動実績> 1. 日 時 場 所 テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 ※日時、内容、会場、参加人数等 (10) 2. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 3. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 4. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 5. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 6. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 名 名 名 名 <エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績> 1. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 2. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 3. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 3. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: (11) ※資料、副教材の名称、対照、作成部数 4. 名 内 対 称: 容: 象: 部 数: <報道・マスメディア関係実績> 1. 媒体名: 月 日: 内 容: 2. 媒体名: 月 日: 内 容: 3. 媒体名: 月 日: 内 容: 4. 媒体名: 月 日: 内 容: ※媒体名、月日、掲載内容 <エネルギー教育推進会議への協力実績、地域拠点大学への支援実績> <その他> ※特記事項があれば記述してください。 Ⅱ.研究実践の達成状況について ※今年度の位置づけを振り返り、どの程度達成されたのか、また 3 ヵ年の研究実践を通して明らかになった課題 と結果、達成状況について詳しく記述ください。 ①本年度 ②6年間(地域拠点大学、地域先行拠点大学の活動を通じて) (12) Ⅲ.6年間の活動における下記の各観点別に見た研究成果とその評価について ① 関係機関や地域社会との連携について ② 地域の小・中・高校へのリーダーシップまたは連携について ③ 指導者等の人材の育成について ④ 研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について(WEB 等も含む) ※情報発信をした媒体、WEB の場合は URL をご記入ください。 Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み(なるべく具体的に) Ⅴ.貴大学の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上ご記入ください。 ) 以上 (13) 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(拠点大学) 大学名 研究代表者氏名 連絡担当者氏名 連絡先 研究実践テーマ 平成22年度の 位置づけ 研究実践体制 (14) Ⅰ.今年度の活動状況を具体的に記述してください。 (研究会、ワーキンググループ、出前授業・イベント、教材作成、情報提供、報道・マスコミ関係実績、推進会議への協 力等を具体的にご記入ください。対象が実践校の場合、学校名の後ろに<実践校>とご記入ください。また、写真や画 像などを適宜貼り付けて記述してください)※全ての項目について中間活動報告書に記載した分も記載してください。 <研究会の活動実績> ※日時、内容、会場、参加人数等 ○第1回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第2回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第3回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: ○第4回○○大学エネルギー教育研究会 日 時: 場 所: 内 容: <ワーキンググループの活動実績> ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: ○ 日 時: 場 所: 内 容: <出前授業・イベント等の活動実績> 1. 日 時 場 所 テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 ※日時、内容、会場、参加人数等 ※日時、場所、テーマ及び内容、対象、人数等 (15) 2. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 3. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 4. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 5. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 6. 日 時: 場 所: テーマおよび内容: 対象および人数 : 名 名 名 名 名 <エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績> 1. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 2. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 3. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: 4. 名 称: 内 容: 対 象: 部 数: (16) ※資料、副教材の名称、対象、作成部数 <報道・マスメディア関係実績> 1. 媒体名: 月 日: 内 容: 2. 媒体名: 月 日: 内 容: 3. 媒体名: 月 日: 内 容: 4. 媒体名: 月 日: 内 容: 5. 媒体名: 月 日: 内 容: 6. 媒体名: 月 日: ※媒体名、月日、掲載内容 内 容: 7. 媒体名: 月 日: 内 容: <エネルギー教育推進会議への協力実績> <その他> ※特記事項があれば記載してください (17) Ⅱ.研究実践の達成状況について ※今年度の位置づけを振り返り、どの程度達成されたのか、及び 3 ヵ年の研究実践を通した明らかになった課題 と結果、達成状況について詳しく記述ください ①今年度 ②3年間 Ⅲ.下記の各観点別に見た研究成果とその評価について ① 関係機関や地域社会との連携について ② 地域の小・中・高校へのリーダーシップまたは連携について ③ 指導者等の人材の育成について ④ 研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について(WEB 等も含む) ※情報発信をした媒体、WEB の場合は URL をご記入ください Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み(なるべく具体的に) Ⅴ.貴大学の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上ご記入ください) (18) 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 研究実践報告書 北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 八戸工業大学 藤田 成隆 北海道大学 杉山憲一郎 3ヵ年の研究実 北海道・東北地域におけるエネルギー教育の連携ネットワークの構築とエネルギー教育プ ログラムの実践 践テーマ 1.北海道・東北地区の連携による社会科副読本の作成(岩手県・青森県・山形県)・実践 (北海道・福島県)の推進とエネルギー環境教育実践による児童の変容を客観的に評価 する手法の試行(北海道・東北地域のエネルギー教育実践校)と全国モデルとしての情 報発信、及びエネルギー教育の実践に必要なネットワーク (特にエネルギー教育実践 校の先生同士の情報交換) の運用・充実化 2.小学校における新学習指導要領に対応したエネルギー教育に関する具体的な教育支援 平成22年度に (学習指導案の作成・普及や出前授業等)及び小学校4年社会科「健康なくらしと町づ おける目標 くり」の選択教材として「ガス」の指導案及び副読本の作成、中学校における学習指 導要領に対応したエネルギー教育に関する教育支援については「はじめてのエネルギ ー教育 授業展開例集」(中学・高校)の分析と活用を通して学習指導案等の試作、中 核リーダー教員の育成 3.教材に関する情報収集・教材改良、小学校・中学校向け e-Learning システムの構築 等による情報ポータルサイトのコンテンツの充実ならびに各機関のエネルギー教育 情報サイトとの連携構築 1.「北海道・東北地区エネルギー教育推進会議」は教育機関、行政機関、エネルギー関 連企業・研究所、マスメディアにメンバーおよびオブザーバーとして参加を依頼し、 この組織を中心にエネルギー教育の情報提供および普及活動を行う。 2.北海道・東北地区は広域であるため、エネルギー教育調査普及事業における地域先行 拠点大学としての実績を持つ八戸工業大学と北海道大学がそれぞれ東北地域、北海道 地域の中心として地域特性を活かした活動を継続しつつも、連携をとりながら両地域 のエネルギー教育の実践促進や普及活動を行い、全国モデルとなりえる情報の発信を 目指す。 北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 研究実践体制 八戸工業大学 八戸工業大学エネルギー環境教育協議会 北海道大学 北海道大学エネルギー教育研究会 教育機関 連携大学 山形大学 やまがたエネルギー環境教育研究会 関連自治体の教育委員会 いわき明星大学 いわき明星大学エネルギー環境教育研究会 秋田大学 秋田エネルギー教育研究会 東北大学 エネルギー環境教育研究会 小・中・高校校長・教諭 北海道エナジートーク21 北海道経済産業局 東北経済産業局 オブザーバー 岩手大学 いわてエネルギー環境教育ネットワーク エネルギー関連企業関係者 エネルギー教育関係団体 マスメディア関係者 エネルギー環境教育情報センター … 北海道電力株式会社、東北電力株式会社、日本原燃株式会社 等 … 東北原子力懇談会 等 … 日本教育新聞社 … 事務局 1 北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 【常任委員】 藤田 成隆 八戸工業大学学長(代表者) 杉山 憲一郎 北海道大学大学院工学研究科教授(代表者) 橋本 都 青森県教育委員会教育長 梶浦 仁 北海道教育庁学校教育局義務教育課長 鳥居 正年 北海道エナジートーク21専務理事 小笠原 正典 青森県小学校長会会長 今村 哲史 山形大学大学院教育実践研究科教授 東 之弘 いわき明星大学科学技術学部教授 安部 桂司 北海道経済産業局総合エネルギー広報室長 山家 一郎 東北経済産業局総合エネルギー広報室長 【オブザーバー】 馬場 雅嗣 大高 和史 福地 裕明 江波 恒夫 高木 浩一 川崎 宣政 平田 文夫 坂田 義成 田村 充治 川本 清 信山 克義 花田 一磨 金﨑 高子 大槻 典彦 北海道電力(株)広報部グループリーダー 東北電力(株)広報・地域交流部課長 東北原子力懇話会企画部長 日本原燃㈱広報・地域交流室 広報部長 岩手大学工学部准教授 日本教育新聞社企画調査室 北海道大学エネルギー教育研究会総括委員 北海道大学エネルギー教育研究会委員 八戸工業大学基礎教育研究センター教授 八戸工業大学基礎教育研究センター准教授 八戸工業大学工学部准教授 八戸工業大学工学部講師 北海道経済産業局総合エネルギー広報室長補佐 東北経済産業局総合エネルギー広報室長補佐 Ⅰ.今年度の具体的な活動状況を記述して下さい。(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、イ ベント、報道・マスコミ関係の実績、各種エネルギー教育授業への協力(教員セミナー等) ) <地区推進会議> ○第1回北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年6月1日14:00~15:30 ・場 所:東北経済産業局会議室 ・内 容:平成22年度北海道・東北地区推進会議事業の説明 等 ○第2回北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年9月11日15:30~17:00 ・場 所:仙台商工会議所会議室 ・内 容:平成22年度北海道・東北地区推進会議事業の進捗状況説明、地区推進会議交流会議について ○第3回北海道・東北地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成23年2月7日10:00~12:00 ・場 所:八戸工業大学会議室 ・内 容:平成22年度北海道・東北地区推進会議事業の進捗状況説明、地区推進会議交流会について <各種ワーキンググループ活動> 【北海道地区】 ○小学校部会・中学校部会 ・日 時:平成22年6月29日18:30~21:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:パッケージプログラム(小学校版改訂版・中学校版)作成に関する打合せ 小学校4年社会科ガス指導案・副読本作成に関する打合せ 2 ○小学校部会 ・日 時:平成22年7月7日18:30~21:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:日本エネルギー環境教育学会全国大会での発表資料に関する打合せ 児童の変容に関する質問紙に関する打合せ ○小学校部会 ・日 時:平成22年7月26日18:30~21:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:日本エネルギー環境教育学会全国大会での発表資料に関する打合せ ○北見地域会議 ・日 時:平成22年7月27日18:30~20:30 ・場 所:北見工業大学会議室 ・内 容:教員向けセミナーの北見開催に関する打合せ、「原子力・放射線セミナー」開催周知と出席要請 等 ○小学校部会 ・日 時:平成22年7月31日~8月1日 ・場 所:長崎大学 ・内 容:日本エネルギー環境教育学会全国大会での発表(小学校での原子力・放射線教育の実践、児童 の変容に関する統計手法を用いた評価について、パッケージプログラム CD 版作成と普及手法) ○小学校部会 ・日 時:平成22年11月4日18:30~21:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:パッケージプログラム(改訂版)の授業実践に関する打合せ ○小学校部会 ・日 時:平成22年12月3日14:00~17:00 ・場 所:函館市立柏野小学校 ・内 容:ガス副読本の原稿内容に関する打合せ ○中学校部会 ・日 時:平成22年12月6日18:30~21:30 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:パッケージプログラムの授業実践を踏まえた内容見直しに関する打合せ ○小学校部会 ・日 時:平成23年1月17日15:30~20:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:パッケージプログラム(改訂版)の授業実践に基づく指導案改訂内容に関する打合せ ○小学校部会 ・日 時:平成23年1月24日20:00~21:30 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:ガス副読本の最終原稿に関する検討会 ○中学校部会 ・日 時:平成23年1月25日18:30~22:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:パッケージプログラム指導案の最終検討会 ○小学校部会 ・日 時:平成23年2月10日18:30~23:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:ガス副読本の最終原稿に関する検討会 ○中学校部会 ・日 時:平成23年2月17日18:30~22:00 ・場 所:北海道経済産業局会議室 3 ・内 容:パッケージプログラム指導案の最終検討会 ○小学校部会 ・日 時:平成23年2月21日 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:4年社会科ガス指導案・テスト問題等に関する最終検討会 【東北地区】 ○青森県版エネルギー教育副読本作成WG ・日 時:平成22年12月9日 ・場 所:八戸工業大学学長室 ・内 容:青森県版エネルギー教育副読本の打合せ(情報収集、内容検討) ○青森県版エネルギー教育副読本作成WG ・日 時:平成22年12月24日 ・場 所:八戸工業大学基礎教育センター会議室 ・内 容:青森県版エネルギー教育副読本の打合せ(草案提出) ○青森県版エネルギー教育副読本作成WG ・日 時:平成23年1月12日 ・場 所:八戸工業大学基礎教育センター会議室 ・内 容:青森県版エネルギー教育副読本の一次案の中間報告 ○青森県版エネルギー教育副読本作成WG ・日 時:平成23年2月21日 ・場 所:八戸工業大学社会連携学術推進室 ・内 容:青森県版エネルギー教育副読本の一次案の調整 ○青森県版エネルギー教育副読本作成WG ・日 時:平成23年3月11日(予定) ・場 所:八戸工業大学社会連携学術推進室 ・内 容:青森県版エネルギー教育副読本の総括 <出前授業> 1.・日 時:平成22年4月17日 ・場 所:山形県立山形工業高等学校 ・テーマおよび内容:「低炭素社会の到来に備え、工業技術者として為すべき事は何か」(出張講義) ・対象および人数 :高校生約30名 2.・日 時:平成22年5月26日 ・場 所:いわき市立小名浜第一小学校 ・テーマおよび内容:5年生(地球温暖化と新エネルギー) ・6年生(日本のエネルギー)「環境エネルギ ー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立小名浜第一小学校5・6年生122名 3.・日 時:平成22年6月4日 ・場 所:いわき市立中央台東小学校 ・テーマおよび内容:6年生「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立中央台東小学校6年生80名 4.・日 時:平成22年6月11日 ・場 所:いわき市立中央台東小学校 ・テーマおよび内容:5年生「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立中央台東小学校5年生67名 5.・日 時:平成22年6月23日 ・場 所:いわき市立小名浜第一小学校 ・テーマおよび内容:5年生「環境エネルギー教育授業」(エネルギー実験教室・燃料電池自動車試乗) ・対象および人数 :いわき市立小名浜第一小学校5年生51名 4 6.・日 時:平成22年8月5日 ・場 所:八戸工業大学 ・テーマおよび内容:「青森のエネルギー」と題した講義 ・対象および人数 :私立八戸工業大学第二高等学校生徒約10名 7.・日 時:平成22年9月7日 ・場 所:いわき市立平第一小学校 ・テーマおよび内容:5、6年生「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立平第一小学校5・6年生165名 8.・日 時:平成22年9月7日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび内容:いわき市立石住中学校2、3年生「環境エネルギー教育授業」(講義・エネルギ ー実験教室・燃料電池、バイオ自動車試乗体験) ・対象および人数 :いわき市立石住中学校2・3年生8名 9.・日 時:平成22年9月7日 ・場 所:野辺地町立野辺地小学校、野辺地町立若葉小学校 ・テーマおよび内容:「野辺地町エネルギー・環境教育実践事業」 エネルギー、環境に関する体験学習の実施 ・対象および人数 :小学生約140名 10.・日 時:平成22年9月10日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび内容:いわき市立中央台北中学校1年生「環境エネルギー教育授業」(講義・エネルギー 実験教室・燃料電池、バイオ自動車試乗体験) ・対象および人数 :いわき市立中央台北中学校1年生162名 11.・日 時:平成22年9月22日 ・場 所:いわき明星大学・フラワーセンター ・テーマおよび内容:双葉町立双葉南小学校「環境・エネルギー教育授業、いわき市フラワーセンター 見学サポート」 ・対象および人数 :双葉郡双葉町立双葉南小学校5年生34名 12.・日 時:平成22年9月30日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび内容:郡山市立多田野小学校5年生「環境エネルギー教育授業」(講義・エネルギー実験 教室・燃料電池、バイオ自動車試乗体験) ・対象および人数 :郡山市立多田野小学校5年生32名 13.・日 時:平成22年9月30日 ・場 所:いわき市立中央台南中学校 ・テーマおよび内容:いわき市立中央台南中学校「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立中央台南中学校1年生200名 14.・日 時:平成22年10月5日 ・場 所:いわき市立小名浜東小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立小名浜東小学校5年生70名 15.・日 時:平成22年10月6日 ・場 所:いわき市立中央台南小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立中央台南小学校5年生72名 16.・日 時:平成22年10月13日 ・場 所:いわき市立久之浜第一小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立久之浜第一小学校5年生15名 5 17.・日 時:平成22年10月15日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」(講義・エネルギー実験教室・エコ自動車体験) ・対 象:いわき市立中央台東小学校5年生 ・対象および人数 :いわき市立中央台東小学校5年生70名 18.・日 時:平成22年10月19日 ・場 所:いわき市立小名浜第一小学校 ・テーマおよび内容:「エネルギー教育実践校全国公開発表」 19.・日 時:平成22年10月21日 ・場 所:いわき市立久之浜第二小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立久之浜第二小学校4・5・6年生15名 20.・日 時:平成22年11月8日 ・場 所:いわき市立好間中学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 ・対象および人数 :いわき市立好間中学校全学年300名 21.・日 時:平成22年11月10日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび対象:「環境エネルギー教育授業」(講義・エネルギー実験教室体験・大学見学) ・対象および人数 :福島市立岡山小学校6年生86名 22.・日 時:平成22年11月11日 ・場 所:浪江町 ・テーマおよび内容;「環境エネルギー教室」 23.・日 時:平成22年11月24日 ・場 所:いわき市立藤原小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義) ・対象および人数 :いわき市立藤原小学校5年生36名 24.・日 時:平成22年11月30日 ・場 所:いわき明星大学 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業視察」 (講義・エネルギー実験) ・対象および人数 :東京都武蔵野市小学校校長会11名 25.・日 時:平成22年12月20日 ・場 所:岩手県立千厩高等学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義) ・対象および人数 :岩手県立千厩高等学校 2年生140名 26.・日 時:平成23年1月25日 ・場 所:いわき市立小名浜東小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義) ・対象および人数 :いわき市立小名浜東小学校5年生70 名 27.・日 時:平成23年1月28日 ・場 所:いわき市立中央台南小学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義) ・対象および人数 :いわき市立中央台南小学校5年生72名 28.・日 時:平成23年2月21日 ・場 所:いわき明星大学 6 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義・エネルギー実験・エコ自動車試乗体験) ・対象および人数 :いわき市立久之浜第二小学校4・5・6年生15名 29.・日 時:平成23年2月21日 ・場 所:福島県立平工業高等学校 ・テーマおよび内容:「環境エネルギー教育授業」 (講義・エネルギー実験・エコ自動車試乗体験) ・対象および人数 :福島県立平工業高等学校 1年生281 名 <その他イベント> 特になし 【東北地区】 1.イベント名:平成22年度大学電気系教員協議会及び電気工学教育研究集会でのパネル討論 ・日 時:平成22年7月29日 ・場 所:八戸グランドホテル ・内 容:第2分科会「高大連携による多様な大学教育の在り方」でのパネル発表 ゆりかごから墓場まで;電気とエネルギーが学べる環境づくり 2.イベント名:ふくしま環境・エネルギーフェア2010 ・日 時:平成22年10月2日~3日 ・場 所:ビッグパレットふくしま ・内 容: 県民一人一人の気づきと行動を促し、温暖化対策に関する県民意識の醸成を図る 3.イベント名:浪江町環境エネルギー教室 ・日 時:平成22年11月11日 ・場 所:浪江町 ・内 容:「環境エネルギー教育授業」(講義) ・参加者:100名 4. イベント名:会津若松市こども環境教室 ・日 時:平成22年11月13日 ・場 所:会津若松市北会津支所 ・内 容:「環境エネルギー教育授業」 (講義・エネルギー実験・エコ自動車試乗体験) ・参加者:30名 5. イベント名:環境エネルギー教育講演会 ・日 時:平成23年1月27日 ・場 所:日本大学東北高等学校 ・内 容:「環境エネルギー教育」 ・参加者:日本大学東北高等学校 1年生80名 <資料、副教材等の作成> 【北海道地区】 1.・名 称:小学校4年社会科副読本「北海道のガスのはなし」(指導案・テスト問題) ・対 象:小学校4年児童及び教員 ・部 数:1,000部 7 等 2.・名 称:教育課程に位置付けられたエネルギー環境教育パッケージプログラム(中学校編・試作版) ・対 象:中学校教員 ・部 数:3,000部 【東北地区】(予定) 1.・名 称:あおい森のエネルギー物語~先生のためのエネルギー読本~(仮題) ・対 象:小学校教員 ・部 数:2,000部 2.・名 称:ふくしまの電気とエネルギー ・対 象:小学生、中学生 ・部 数:4,000部 <マスコミ関係実績> 【北海道・東北地区の連携】 1.・媒体名:日本教育新聞 ・月 日:平成22年7月5日 ・内 容:第1回北海道・東北地区エネルギー教育推進会議開催内容 2.・媒体名:日本教育新聞 ・月 日:平成22年10月11日 ・内 容:北海道・東北地区推進会議地域交流会議開催内容 3.・媒体名:電気新聞 ・月 日:平成22年11月2日、11月11日、11月15日、12月2日 ・内 容:エネルギー教育賞受賞校に関する記事(北海道・東北地区から7校入賞) 【北海道地区】 1.・媒体名:読売新聞(道内版)、北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年4月28日 ・内 容:エネルギー教育実践校・札幌市立美香保小学校及びエネルギー教育実践校実践校シ ニア校・私立藤女子中学高等学校が平成21年度省エネコンテストでの受賞(経済 産業大臣賞・資源エネルギー長官庁賞)を札幌市長に報告 2.・媒体名:朝日新聞(道内版) ・月 日:平成22年6月19日 ・内 容:エネルギー教育実践校シニア校・私立藤女子中学高等学校での省エネを意識した授 業実践とそれによる生徒のエネルギー・環境問題への意識的取り組み(活動)の紹介 (省エネコンテスト入賞関連取材) 3.・媒体名:電気新聞 ・月 日:平成22年7月1日 ・内 容:札幌市立美香保小学校での放射線に関する授業実践(パッケージプログラムの指導案) 4.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年7月6日・12日、8月17日・20日・26日、 10月21日・27日 ・内 容:平成22年度エネルギー教育実践校北海道地区認定校の紹介と以降学校毎に実践内 容等の紹介(南郷小・北園小・宮の森小・東川下小・真駒内曙中・扇山小) 5.・媒体名:東奥日報 ・月 日:平成22年7月30日 ・内 容:大学電気系教員協議会(10.7.29)での高大教育連携分科会の様子の紹介 6.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年8月2日 ・内 容:7月25日に開催された日欧教育フォーラムで札幌市立美香保小学校の授業実践が 紹介されたことと実践内容の紹介 8 7.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年8月2日 ・内 容:7月25日に開催された日欧教育フォーラムで札幌市立美香保小学校の授業実践が 紹介されたことと実践内容の紹介 8.・媒体名:北海道新聞 ・月 日:平成22年11月12日 ・内 容:札幌市立美香保小学校がエネルギー教育賞最優秀校を受賞したことと同校の取り組 み内容の紹介 9.・媒体名:北海道新聞 ・月 日:平成22年11月28日 ・内 容:札幌市こども環境コンテスト2010受賞校決定(小学校・中学校の上位各2校のう ち、小学校2校、中学校1校がエネルギー教育実践校) 10.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年12月2日 ・内 容:函館市立柏野小学校(トライアル校)での電気自動車を教材とした授業実践の紹介 11.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成22年12月15日 ・内 容:12月11日に開催された「エネルギー環境教育実践セミナーin 北見」の紹介 12.・媒体名:月間「エコチル」(小学生向け環境教育用新聞) ・月 日:平成22年12月号 ・内 容:エネルギー環境教育特集として、パイロット校札幌市立南郷小学校、トライアル校札幌市立 宮の森小学校の取り組み内容を紹介 13.・媒体名:電気新聞 ・月 日:平成23年1月14日 ・内 容:1月11日に開催された「エネルギー環境教育実践セミナーin 札幌」の紹介 14.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成23年1月20日 ・内 容:1月11日に開催された「エネルギー環境教育実践セミナーin 札幌」の紹介 15.・媒体名:北海道通信日刊教育版 ・月 日:平成23年1月28日 ・内 容:札幌市こども環境コンテスト2010受賞校の市長報告会(小学校・中学校の上位各2校のう ち、小学校2校、中学校1校がエネルギー教育実践校) 16.・媒体名:広報さっぽろ ・月 日:平成23年2月号 ・内 容:札幌市立美香保小学校がエネルギー教育賞最優秀校を受賞したことと同校の取り組み内容の 紹介 17.・媒体名:日本教育新聞社 ・月 日:平成23年2月21日 ・内 容:1月11日に開催された「エネルギー環境教育実践セミナーin 札幌」の紹介 【東北地区】 1.・媒体名:日本教育新聞社 ・月 日:平成22年7月12日 ・内 容:効果的なエネルギー・環境教育、~青森県内のエネルギー・環境教育の実践紹介~ 2.・媒体名:日本教育新聞社 ・月 日:平成22年7月12日 ・内 容:第13回「エネルギー・環境教育シンポジウム」を開催、グローバルな視点からのエネ ルギー・環境教育 3.・媒体名:れぢおん青森 ・月 日:平成22年7月号 9 容:【時の言葉】エネルギー・環境問題への取り組み、八戸工業大学学長 藤田成隆 4.・媒体名:デーリー東北 ・月 日:平成22年9月11日 ・内 容:環境守る大切さ学ぶ、野辺地・3小学校5年、各種実験を体験 5.・媒体名:東奥日報 ・月 日:平成22年9月12日 ・内 容:うちわで風力発電だ、3校児童、エネルギー学ぶ 6.・媒体名:東奥日報 ・月 日:平成22年8月31日 ・内 容:七戸・小中で環境教育策定委が初会合、「手引書」作成へ 7.・媒体名:いわき民報 ・月 日:平成22年6月1日 ・内 容:小名浜一小でエネルギー学習 いわき明星大東教授の授業で 8.・媒体名:福島民報 ・月 日:平成22年6月25日 ・内 容:新エネルギー学ぶ 小名浜一小で「教育授業」 9.・媒体名:いわき民報 ・月 日:平成22年8月10日 ・内 容:電気自動車に試乗 教員免許更新講習 いわき明星大 東洋システムの協力で 10.・媒体名:福島民報 ・月 日:平成22年8月10日 ・内 容:教員免許更新講習 電気自動車試乗も 明星大 11.・媒体名:いわき民報 ・月 日:平成22年10月20日 ・内 容:エネ教育実践校全国大会 小名浜一小児童が成果発表 今後も学校全体で授業継続 12.・媒体名:福島民報 ・月 日:平成22年11月7日 ・内 容:エネルギー環境学ぶ いわき明星大教授が「講義」 13.・媒体名:福島民友 ・月 日:平成22年11月12日 ・内 容:新エネルギー考える 久之浜二小で学習会 14.・媒体名:福島民報 ・月 日:平成22年11月24日 ・内 容:エネルギー研究したよ 中央台東小教育研修会 15.・媒体名:福島民友 ・月 日:平成22年11月30日 ・内 容:エネルギー教育研(いわき明星大) 「元気大賞」記念賞を受賞 環境講座 普及に尽力 16.・媒体名:朝日新聞 ・月 日:平成22年12月 8日 ・内 容:エネルギーの未来は 17.・媒体名:福島民報 ・月 日:平成22年12月16日 ・内 容:「元気大賞」10周年記念賞を受賞 環境のまちづくり貢献 いわき明星大学エネルギー教育研究会 ・内 <その他> 特になし 10 【北海道・東北地区の連携】 1.イベント名:北海道・東北地区エネルギー教育推進会議交流会 ・日 時:平成22年7月31日19:00~21:00 ・場 所:長崎市内 ・内 容:日本エネルギー環境教育学会全国大会での発表に関する意見交換、エネルギー環境教育の 実践に関する意見交換 等 ・参加者:26名 2.イベント名:北海道・東北地区エネルギー教育推進会議交流会 ・日 時:平成22年9月10日19:00~21:00 ・場 所:仙台市内 ・内 容:北海道・東北地区のエネルギー教育実践校の実践研究に関する意見交換 等 ・参加者:19名 Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果について、そ の自己評価。 ①.各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 (他地区の成果やノウハウについて、活用した事例など) 【北海道地区】 ○日時:平成22年10月23日 概要:中部・北陸・近畿地区主催の電源立地地域分科会に参加し(2名派遣)、小学校編パッケー ジプログラムの中から「原子力・放射線」に関する指導案・授業実践について発表を行い、 全国への情報発信に活用した。 ②.各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 (本年度、各地区のエネルギー教育推進会議のネットワークを拡大した事例など) ○東北地区の推進会議委員について、東北6県でのきめ細かな活動や実践校支援を行うため、委員が不在 だった秋田県で元拠点大学の秋田大学から推進会議委員に参画いただいた。 ○北海道・東北地区エネルギー教育実践校での統計手法を用いた児童変容に関するアンケート調査の実施 本アンケート調査については、平成22年7月3日に北海道・東北地区の実践校の先生方に調査趣旨 や手法等の説明を行った結果、9校の協力が得られた。これにより地域間の連携が強化され、ネット ワークの拡大にも繋がっていくものと思われる。 なお、調査(実践前(22年8月末)と実践後(23年1月末))については現在分析中で、結果は2月25 日に取りまとめ、別途報告を行うこととしている。 ③.地域交流会議の開催 (地域交流会議の内容や成果について) ・日 ・場 ・内 時:平成22年9月11日10:00~15:20 所:仙台商工会議所会議室 容:全体会議(推進会議事業の説明、改訂エネルギー基本計画の説明、実践校事例発表) 校種別会議(小学校と中学校・高等学校の2グループで開催) ・成果等:小学校は授業実践に関する意見交換や事例紹介等を行い、各校の実践に反映すること、児童変 容に関するアンケート調査についても各校が協力することが話し合われた。 中学校・高等学校は実践事例発表を基に意見交換等を行い、教科専任の基での効果的な実践に ついて話し合いを行った。 ④.教員対象研修会および施設見学会の開催 ・小学校、中学校、高等学校の教師および大学の教育学部・教員養成課程の学生等を対象とした教員対象研修会および施設 見学会の開催実績の全て 11 【北海道地区】 1.先生方のためのエネルギー統計研修 ・日 時:平成22年6月2日、6月9日、9月1日、9月8日の4回18:30~20:30 ・場 所:北海道経済産業局第一会議室 ・内 容:児童の変容を客観的に評価するための教育統計研修 ・参加者:延べ77名(定員20名) 2.先生方のためのエネルギー施設見学会 in 函館 ・日 時:平成22年8月17日(火)8:30~12:50 ・場 所:北海道ガス(株)函館みなと工場、太平洋セメント(株)上磯工場 ・内 容:道内唯一のLNG基地及び都市ガス製造設備見学、太平洋セメント(株)が NEDO 支援を受け 取り組んでいる廃熱発電システム見学や企業における CO2削減の取り組みの説明 ・参加者:21名 3.パッケージプログラム(小学校版・中学校版)指導案に関する研究会 ・日 時:平成22年9月18日18:00~21:00 ・場 所:北海道大学工学部セミナー室 ・内 容:パッケージプログラム(小学校版・中学校版)指導案の検討及び中核教員の育成 ・参加者:23名 4.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナー in 北見 ・日 時:平成22年12月11日10:30~15:15 ・場 所:北見工業大学総合研究棟多目的講義室及びロビー ・内 容:特別講演、エネルギー教育実践校実践事例発表(小学校1校・中学校1校)、教材開発に関する ワークショップ ・参加者:47名 5.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナー in 札幌 ・日 時:平成23年1月11日9:30~16:10 ・場 所:北海道経済産業局会議室 ・内 容:講演(2本)、エネルギー教育実践校実践事例発表(小学校2校・中学校1校)、パネルディスカ ッション ・参加者:92名 6.先生方のためのエネルギー施設見学会 in 札幌 ・日 時:平成23年1月12日8:50~14:30 ・場 所:北海道電力(株)藻岩発電所・中央給電司令所、(株)北海道熱供給公社札幌駅南口エネルギーセ ンター ・内 容:天然ガスを活用したコージェネレーションシステム、CO2排出の少ない再生エネルギーを活用 した発電システム、需給状況や需給に合わせた発電所の運用等の理解 ・参加者:46名 【東北地区】 1.教員免許状更新講習(選択領域) ・日 時:平成22年8月7日9:00~17:30 ・場 所:いわき明星大学 ・内 容:講習名「環境エネルギー教育」、環境エネルギー教育の重要性、地球環境問題の現状、福島県 の自然環境、生物と環境の関わり、日本のエネルギーの現状、これからのエネルギー実験とエ コ自動車体験、認定試験 ・参加者:(定員)50名 2.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナー in 東北 ・日 時:平成22年9月4日13:00~16:00 ・場 所:下北文化会館 ・内 容:講演「エネルギー・環境の最新情報」、放射線を取り入れた模擬授業の教材紹介、日常の授業 をベースにした実践事例 12 ・参加者:20名 3.先生方のためのエネルギー施設見学会 in 葛巻 ・日 時:平成22年9月18日 ・場 所:くずまき高原牧場、森のこだま館・森の館ウッディ ・内 容:岩手県葛巻町における自然エネルギー利用の取り組みの説明ならびに各種施設見学 ・参加者:13名 4.原子力・放射線に関する教育職員セミナー ・日 時:平成22年11月19日・12日 ・場 所:八戸工業大学 大会議室 ・内 容:新学習指導要領に準拠した学校教育での実践セミナー ・参加者:36名 (予定) 5.先生のためのエネルギー施設見学会 in 六ヶ所 ・日 時:平成23年3月14日9:45~17:45 ・場 所:六ヶ所村次世代エネルギーパーク ・内 容:六ヶ所村で整備されている多様なエネルギー施設等の見学 ・参加者:30名(募集定員) ⑤. 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 (「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの募集告知および地区審査について) 【北海道地区】 ・北海道経済産業局ホームページへ募集告知を掲載 (掲載日:平成22年7月28日、延べアクセス件数:253件) ・エネルギー教育実践校(小学校、シニア校含む)19校に対し、働きかけを行った。 ・平成22年12月27日北海道地区審査会開催(委員3名) 【東北地区】 ・東北地区審査員として県内小学校教員および本推進会議オブザーバーの2名で審査を行った。 Ⅲ.今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 【北海道・東北地区の連携】 1.小学校4年社会科副読本の東北地区での作成支援 ①岩手県・山形県版の作成については、作成に関わって下さる先生方の発掘等が難航したこと等 から岩手県版は完成に至っておらず、山形県版は作成には至らなかった。次年度以降、地区 委 員を中心に教育委員会等にも働きかけ、地元の先生方の発掘(社会科)により、どのような 作成環境の整備を行えばよいかの検討が必要。 2.エネルギー環境教育実践による児童の変容を統計を用いて客観的に評価する方法の試行 ①平成22年度エネルギー教育実践校9校の協力を得て、アンケート調査を実施。児童変容の数 値化を図ると共に、エネルギー環境教育の有用性を客観的に評価するより質問項目等の検討 を行うことができた。 3.北海道・東北地区の学校の取り組みを支援するためのネットワークの構築等 ①広域な両地域の実践校の先生方の交流を図るため機会を捉えて交流会を開催(7/31、9/10、 3/12)し、実践研究の活性化や推進会議事業に関して意見交換を行った。特に、小学校での 統計手法を用いたアンケート調査の意義等に理解を頂き、9校の協力を得て効果測定を行え たことは地域間連携の強化やネットワークの拡大に繋がっていくものと思われる。 ②ポータルサイトに北海道・東北地区で作成した教材やセミナー、施設見学会等の情報を掲載し、 より多くの情報共有化を図った。 4.その他 ①推進会議委員・オブザーバー等を中心に、地域のエネルギー教育実践校の実践支援や交流会で の意見交換を積極的に行ったこと等により、第5回エネルギー教育賞(日本電気協会主催)にお 13 いて、北海道・東北地区から小学校5校、中学校1校、高校1校 合計7校が入賞を果たし た。 ②7月25日に東京で開催された「日欧教育フォーラム」で、中部・北陸・近畿地区エネルギー 教育推進会議代表 京都教育大学教授 山下宏文先生との連携により、国内のエネルギー教育 実践事例として北海道・東北地区管内の札幌市立美香保小学校での取り組み(パッケージプロ グラム・社会科副読本)を紹介いただき、9月26日NHK教育テレビ「TVシンポジウム」で その様子が放映された。 【北海道地区】 1.小学校社会科副読本の実践校54校への支援と次年度の実践校拡大に向けた情報発信 ①実践校54校に対しては4年児童への副読本の配布のほか、授業実践に必要な資料等を納めた CD、先生方用に「日本のエネルギー2010」を提供。また、必要に応じて教員向けにエネル ギーに関する情報提供を行った。 現在、実践後アンケートによると、約7割の学校で社会科に位置付けた取り組みを行い、子供 達の興味・関心も高かったとの報告を得ている。また、副読本は理科や総合的な学習の時間で も活用をしており、次年度以降の活用を希望する学校が大多数であった。アンケート結果につ いては取りまとめを行い別途報告予定。 ②推進会議委員として参画していただいている北海道教育委員会との連携から、北海道内の学校 を対象とした「北海道環境学習フェア2010」(8/31)で副読本の情報提供を行ったほか、 北海道町村教育委員会連合会との連携から、「教育長部会研修会」(10/27)で副読本の情報 提供を行った。 2.小学校版パッケージプログラムの実践積み上げと改良及び小学校4年社会科の「ガス」の指導 案・副読本の作成 ①小学校編パッケージプログラムについては、エネルギー教育実践校を中心に実践を行い、内容 の見直しについての議論を踏まえ、指導案の改訂を行った。 ②北海道立教育研究所附属理科教育センター(6/11)や後志教育研修センター(5/13)を訪 問し、研究機関でのエネルギー教育研修の実施や資料配付等について打合せを行い、情報提供 の機会を紹介頂いている。 ③ガスの副読本については、作成して頂く先生方を中心に施設見学会や検討会議を行い、2月末 に副読本が完成。併せて指導案・テスト問題も作成。 3.中学校編パッケージプログラムの試作・実践 ①中学校版パッケージプログラムは、理科・社会科・技術科・家庭科で指導案を作成、授業実践 を踏まえ内容の見直しを行い、試作版を作成した。 4.中核リーダー教員の育成 ①パッケージプログラム指導案を作成した教員を教員向けセミナー等の講師として活用(12/ 11北見セミナーで2名、1/11札幌セミナーで2名、1/22釧路勉強会2名、2/4函館 勉強会1名)。 市町村教育委員会が実施する研修会等の講師として参画する教員については、可能な限りエネ ルギー環境教育の視点を入れた研修を行っていただいた(8/2札幌市小学校教員向け環境教 育研修会)。 ②日本エネルギー環境教育学会(7/31~8/2、長崎大学)、施設見学会(8/17、函館市)、 原子力・放射線セミナー(8/28~8/29、札幌市)、パッケージプログラム(小学校編・中 学校編)指導案研修会(9/18、札幌市)等への積極的参加を促し、知見を深めて頂くと共に全 国の動向を踏まえた活動を意識して頂いた。 【東北地区】 新学習指導要領において、これまでよりもエネルギー教育の重要度が高くなっていることから、 数多くの副読本が発刊されている。これらの副読本をより効果的に活用するために今年度は「電気」 に関するエネルギー読本を発刊した。これは、小学校3~6年生で学ぶ「電気」や発電の仕組み、 青森県のエネルギー関連施設の紹介などを網羅し、先生方が子どもたちを指導する際に活用してい 14 ただくことを目的としている。 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント 【北海道・東北地区の連携】 ①小学校4年社会科副読本の東北地区での作成支援 ・作成手法(各県版とするかエリア版とするか)、作成に関わって下さる地元の先生方の発掘等を 含め、地域の実態に合わせた作成に向けて検討を行う。 ②エネルギー環境教育実践による児童の変容を統計を用いて客観的に評価する方法の試行 ・平成22年度の分析結果を基に、より有効な質問紙の作成を検討した上で、再度、評価を試行。 エネルギー環境教育の有用性を客観的に評価する手法の確立を目指す。 ③北海道・東北地区の学校の取り組みを支援するためのネットワークの構築等 ・広域な両地域の実践校の先生方の交流を図るため機会を捉えて交流会を開催し、実践研究の活 性化や推進会議事業に関して意見交換を行う。 ・東北地区は東北六県という広域の中で実践を行なっているが、研究実践体制や活動内容の状況 が異なっているため、地区推進会議とは随時に情報収集や意見交換を行う必要がある。そのた めに、東北地区をさらに北東北、南東北などに分割して近隣の県にてサポートする体制をとる 等より密度の濃い連携が必要である。 ・ポータルサイトに北海道・東北地区で作成した教材やセミナー、施設見学会等の情報を掲載し、 情報共有化を図る。 【北海道地区】 ①義務教育9年間での継続したエネルギー環境教育の取り組み支援 ・小学校編については、22年度の指導案改訂を踏まえ、全指導案について改訂版による実践を 行い、より使いやすい内容にして完成させる。 ・中学校編については、指導案の実践に基づく内容見直しに加え、教科連携を踏まえた新規指導 案の作成を行う。 ・小・中学校が相互の学習内容を踏まえ、系統的な授業実践が行なえるよう、小学校編・中学校 編を統合した冊子を作成する。 ②小学校4年社会科副読本「電気」「ガス」の実践に向けた支援と情報発信 ・「電気」の副読本を活用した授業実践校を今年度の54校から80校程度に拡大し、中核都市で の授業実践の促進を図る。 ・「ガス」の副読本を活用した授業実践校の発掘を行い、小学校4年社会科でエネルギーに関する 学習に取り組む学校の拡大を図る。 ③日本エネルギー環境教育学会、他地区推進会議の研修会等に積極的に参加し、情報の発信に努め る。 ④中核リーダー教員の育成 ・道内中核都市において教育委員会が主催する研修会等でエネルギー環境に関する研修会を実施 するよう働きかけると共に、講師として中核リーダー教員を推薦する。 【東北地区】 ①情報ポータルサイトのコンテンツ拡充 ・平成22年度の結果としては、イベント等のアナウンスと報告、エネルギーに関する実験用教 材の資料のアップロード、関連各所へのリンク等のコンテンツの充実化が挙げられる。情報ポ ータルサイトの内容のさらなるボリュームアップのため、平成23年度にはエネルギー環境教 育情報センターや東北経済産業局等との連携を密にし、積極的な情報発信を図っていく必要が ある。 ・エネルギー教育に関するアンケート調査で要望が多く出されていた、学年に応じた教材・資料 の情報や事例の紹介について、情報ポータルサイトの活用により情報共有を行う。 ②エネルギー教育関係行事の開催・参加 ・平成23年度も今年度に引き続き、エネルギー教育関連行事の主催・共催を実施する。 ・可能であれば、各所で開かれるエネルギー関連のイベントで出展等を行い、エネルギー教育の 15 普及活動を行う。 ③出張授業・体験学習の実施 ・東北地区においては、各県にエネルギー教育の拠点を形成し、地域の学校の要望に応えること ができるようにする組織が必要となる。 ④小学校・中学校向け e-Learning システムの構築 ・平成22年度は、 ・エネルギー教育に関する e-Learning 教材について調査を行い、「子ども eco 検定」のテキ ストとなっている朝日新聞社の「地球教室」を入手した。 ・次年度以降の e-Learning 教材の作成のため、題材となりうる eco 検定についてオブザー バーが受験・合格した。 といったことがなされたが、サーバの準備に時間を要したため、e-Learning システムの完成 には至らなかった。オブザーバーに e-Learning システム構築の経験者がいるため、次年度速 やかにシステム構築を行う。 Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード ・エネルギー利用の歴史 ・暮らしとエネルギー ・バイオマス ・燃料電池 ・放射線 ・省エネルギー ・教材開発 ・理科 ・総合学習 ・地域や家庭との連携 ・施設見学 ・太陽光発電 ・その他新エネルギー ・地球温暖化 ・社会科 ・外部講師の活用 ・風力発電 ・原子力発電 ・海外のエネルギー事情 ・技術・家庭科 ・体験学習 以 16 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 3ヵ年の 研究実践報告書 山梨大学 島崎 洋一 関東甲信越の特色を活かしたエネルギー教育の実践促進と普及啓発 研究実践テーマ 平成22 年度のキーワードは「実践」である。 本地区の基本方針である地域特性を踏まえてエネルギー環境教育の新しい可能性を追 究することを前提とする。平成21年度に確立された推進会議の運営、データベースの収 集、学習プログラムの開発、エネルギー・マイスターの派遣を継続する。非実践校(新規 開拓)、実践校(内容充実)、シニア校(継続性確保)の学校段階別を考慮して実践を行い、 さらなるエネルギー教育の普及啓発に貢献できるように努める。 主な活動の定量的な目標は以下のとおりである。 1. 推進会議の運営および連携強化 平成22年度に → 推進会議4回開催、地域交流会議1回開催、エネルギー教育推進提案集発行 おける目標 → 関係機関訪問5件、関係機関とのイベント共催や後援5件 2. データベースの拡充や更新 → WG 開催3回、Web データベースの更新 3. 施設を活用したプログラム提案 → WG 開催3回、プログラムの開発3件 4. エネルギー・マイスターの派遣 → 派遣件数10件 5. 児童生徒のエネルギー教育実態調査 → 山梨県小中高別に計300、他県で計600 6. エネルギー・環境問題新聞スクラップ作品コンクール → 応募件数20件 7. 教員研修会の開催 → 1回以上の開催80名 8. 施設見学会の開催 → 1回以上の開催40名 研究実践体制 17 Ⅰ.今年度の具体的な活動状況(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、イベント、報道・マス コミ関係の実績など) <地区推進会議> ○第1回関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年5月14日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:平成21年度の活動総括、平成22年度の実践プラン ○第2回関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年8月22日16時-17時 ・場 所:都市センターホテル ・内 容:地域交流会議の総括、実践プランの進捗状況 ○第3回関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年12月17日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:実践プランの進捗状況 ○第4回関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成23年2月18日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:平成22年度の総括、平成23年度の計画、エネルギー・環境問題新聞スクラップ作品コンク ールの審査 <各種ワーキンググループ活動> ○第1回エネルギー教育データベース WG ・日 時:平成22年5月21日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:実践プラン、児童生徒対象のアンケート調査、データベースの公開方法 ○第1回山梨エネルギー環境教育研究会 ・日 時:平成22年6月3日19時-21時 ・場 所:山梨大学 ・内 容:推進会議の活動状況、やまなし環境学習プログラム策定 ○第2回エネルギー教育データベース WG ・日 時:平成22年6月11日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:データベースの公開方法、新聞スクラップ作品コンクールの内容 ○第1回エネルギー学習プログラム WG ・日 時:平成22年7月1日11時30分-13時30分 ・場 所:川崎市内 ・内 容:地域特性を活用した学習プランの作成 ○第1回エネルギー教育イベント開催 WG ・日 時:平成22年7月12日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:施設見学会、教員研修会、地域交流会の内容 ○第2回エネルギー学習プログラム WG ・日 時:平成22年8月10日16時30分-18時30分 ・場 所:川崎市内 ・内 容:神奈川県の学習プランの作成 ○第2回山梨エネルギー環境教育研究会 ・日 時:平成22年8月10日19時-21時 ・場 所:山梨大学 ・内 容:推進会議の活動状況、やまなし環境学習プログラム策定 18 ○第1回エネルギー教育データベース・エネルギー学習プログラム合同 WG ・日 時:平成22年10月29日19時-21時 ・場 所:エネルギー環境教育情報センター ・内 容:学習 WG の動向、データベース WG の動向、下半期の活動内容 ○第3回山梨エネルギー環境教育研究会 ・日 時:平成22年12月9日19時-21時 ・場 所:山梨大学 ・内 容:推進会議の活動状況、やまなし環境学習プログラム策定 ○第3回エネルギー学習プログラム WG ・日 時:平成23年1月29日16時30分-18時30分 ・場 所:川崎市内 ・内 容:神奈川県の学習プランの作成 ○第1回山梨エネルギー環境教育研究会エネルギー工作教室ワーキング ・日 時:平成23年2月14日18時-21時 ・場 所:山梨大学 ・内 容:エネルギー工作教室の引継ぎ <出前授業> 1.・日 時:平成22年7月4日12時-17時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:山梨県立甲府昭和高等学校(エネルギー教育実践シニア校) ・テーマおよび内容:やまなしの環境とエネルギー ・対象および人数 :高校生と保護者100名 2.・日 時:平成22年7月8日14時-17時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:山梨県立桂高等学校 ・テーマおよび内容:やまなしのエネルギー大作戦 ・対象および人数 :高校生100名 3.・日 時:平成22年7月27日15時-16時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:山梨県発電総合制御所夏休みエネルギー教室 ・テーマおよび内容:やまなしのエネルギー大作戦 ・対象および人数 :小学生4,5,6年生30名 4.・日 時:平成22年9月3日9時-12時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:千代田区立九段小学校 ・テーマおよび内容:振動で動くおもちゃ ・対象および人数 :小学4年生55名 5.・日 時:平成22年10月13日13時-15時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:南房総市立丸山中学校 ・テーマおよび内容:身近な素材を使って発電 ・対象および人数 :中学3年生40名 6.・日 時:平成22年11月13日9時-12時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:山梨県発電総合制御所クリーンエネルギーフェスティバル ・テーマおよび内容:発電体験 ・対象および人数 :小学生・保護者100名 7.・日 時:平成22年11月21日9時-16時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:山梨県立科学館 ・テーマおよび内容:発電体験 ・対象および人数 :小学生・保護者・教員300名 8.・日 時:平成23年1月13日8時-10時 ・場 所:長野県立小海高等学校(エネルギー教育実践校) ・テーマおよび内容:エコクイズ ・対象および人数 :高校3年生47名 19 9.・日 時:平成23年1月27日10時-12時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:甲府市立湯田小学校 ・テーマおよび内容:発電に関する体験学習 ・対象および人数 :小学校6年生35名 10.・日 時:平成23年2月1日10時-13時 地区独自のエネルギー・マイスター派遣 ・場 所:甲府市立相川小学校 ・テーマおよび内容:相川小学校エネルギー教室 ・対象および人数 :小学校3年生79名、全校児童150名 <その他イベント> 1.イベント名:子ども霞ヶ関見学デー ・日 時:平成22年8月18日・19日 10時-16時 ・場 所:経済産業省本館 ・内 容:ソーラーバッタをつくろう!!! ・参加者:小学生100名・保護者100名 2. イベント名: エネルギー子どもワークショップ in 川崎2011 ・日 時:平成23年2月19日 9時-13時 ・場 所:川崎市立大戸小学校 ・内 容:発表会 ・参加者:生徒406名、教育関係者50名 <資料、副教材等の作成> 1.名 称:「日本のエネルギー2010」の掲載図抜粋 ・対 象:エネルギー教育実践校関係者 ・部 数:関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議ホームページ掲載 2.名 称:地図掲示板を用いたエネルギー関連施設のデータベース更新 ・対 象:エネルギー教育実践校関係者 ・部 数:関東・甲信越地区エネルギー教育推進会議ホームページ掲載 3.名 称:エネルギー環境教育学習プログラム ・対 象:エネルギー教育実践校関係者 ・部 数:700部 4.名 ・対 ・部 称:関東・甲信越地区エネルギー教育推進提案集 象:エネルギー教育実践校関係者 数:230部 <マスコミ関係実績> 1.・媒体名:NHK、日本テレビ、テレビ朝日、日刊工業新聞 ・月 日:平成22年8月18日 ・内 容:子ども霞ヶ関見学デーの様子 2.・媒体名:山梨日日新聞 ・月 日:平成22年7月30日 ・内 容:新エネの効率的利用めざす ※エネルギー教育地域拠点大学の事業で購入した1人乗り電気自動車が掲載(山梨大学) 20 3.・媒体名:山梨日日新聞、NHK 甲府 ・月 日:平成22年10月6日 ・内 容:やまなし環境学習プログラムの試行授業 ※本地区推進会議の事務局である山梨エネルギー環境教育研究会の活動内容が掲載 4.・媒体名:NHK 甲府 ・月 日:平成22年10月26日 ・内 容:幼稚園での環境学習 <その他> 1. 平成22年度、地区推進会議の事務局を務める山梨エネルギー環境教育研究会は、山梨県の やまなし環境学習プログラム策定を受託した。テーマは太陽光発電などの自然エネルギーで あり、小学校中学年版、小学校高学年版、中学校版のそれぞれ3コマ分の指導案を総合学習 の位置づけにより開発した。 2. 平成22年11月30日午後に東京ガス本社で開催された日本エネルギー学会主催のセミ ナー「省エネルギーの実効を上げるために、政策、生活、教育からの提案」において、教育 の立場から、講演者、パネル討論者として参加し、首都圏の80名の参加者に対して地区推 進会議の現状を報告した。 Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果についての自 己評価 ①.各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 (他地区の成果やノウハウについて、活用した事例など) 全国推進会議、日本エネルギー環境教育学会などの機会を通じて、各地区ブロックの関係者とは情報交換 を行っている。特に、北海道・東北地区が行っている各地域の特色を踏まえた「でんきの副読本」の作成 は、地域特性の視点を重視する関東・甲信越地区にとって参考になった。また、電気新聞のエネルギー教 育優秀賞を受賞している長岡市立長岡第四小学校の平成22年度研究発表会に参加した。この小学校では、 エネルギーを題材にしたプレゼンテーションなど、「ことばの力」を育成する取り組みを重視しており、 その内容は今後の推進会議の運営や実践校への働きかけに参考となるものであった。 ②.各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 (本年度、各地区のエネルギー教育推進会議のネットワークを拡大した事例など) 「エネルギー子どもワークショップ2011 in 川崎」の参加により、川崎市を中心とする小学校の関 係者と交流を深めることができた。 日本エネルギー学会主催のセミナー参加により、東京農工大学、横浜国立大学、東京大学、電気通信大学 の関係者とエネルギー教育を題材に交流を持つことができた。 ③.地域交流会議の開催 ・日 時:平成22年8月22日10時-15時30分 ・場 所:都市センターホテル ・内 容:資源エネルギー庁担当者の講演、学校段階別の事例発表と情報交換、交流会 ・参加者:64名 ④.教員対象研修会および施設見学会の開催 1.山梨県総合教育センター環境教育研修会 地区独自のエネルギー・マイスター派遣制度を利用 ・日 時:平成22年8月16日14時-16時 ・場 所:山梨県立科学館 ・内 容:電気自動車の試乗、やまなしのエネルギー環境教育 21 ・参加者:60名 2.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 東京 ・日 時:平成22年8月29日10時-16時30分 ・場 所:パナソニックセンター東京 ・内 容:教科別・教材活用に関するワークショップ ・参加者:34名 主催 3.理科とエネルギー教育研修会 後援 (主催:東京都中学校理科教育研究会) ・日 時:平成22年11月27日10時-16時30分 ・場 所:東京電力横浜火力発電所 ・内 容:新学習指導要領に対応した理科ワークショップ ・参加者:40名 4.先生方のためのエネルギー施設見学会 in 東京 主催 ・日 時:平成22年8月23日10時-16時30分 ・場 所:東京電力南横浜火力発電所、東京ガス根岸工場、横浜みなとみらい21熱供給 ・参加者:37名 5.先生方のためのエネルギー施設見学会 in 千葉 主催 ・日 時:平成22年12月24日9時-16時 ・場 所:極東石油工業千葉製油所、関東天然瓦斯開発茂原鉱業所名 ・参加者:13名 ⑤. 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 (「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの募集告知および地区審査について) 地区推進会議の関係者4名が作文コンクール事前審査60名分をそれぞれ行った。 Ⅲ.今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 主な活動内容別に示す 1.推進会議の運営および連携強化 → 推進会議4回開催、地域交流会議1回開催、エネルギー教育推進提案集発行 → 関係機関訪問5件、関係機関とのイベント共催や後援5件 推進会議を4回開催し、実践プランの進捗状況を常任委員により確認した。8月に地域交流会を実施し、実 践校関係者と情報交換を行った。小学校の参加人数が中高に比べて多いこと、トライアル校とパイロット校 のすみ分けなど、運営方法に工夫が必要である。エネルギー教育を実施する教員の意識づけ、教科の壁、負 担感、推進会議の役割など、推進に関する前提条件を再考する必要がある。年度末にエネルギー教育推進提 案集を発行することができた。 また、日本エネルギー学会主催のセミナーを通じて、東京農工大学、横浜国立大学など、首都圏の大学関 係者とエネルギー教育に関する意見交換を行うことができた。さらに、子ども霞ヶ関見学デー、山梨県総合 教育センター環境教育研修会、東京都の理科とエネルギー教育研修会の開催など、昨年度に比べて、イベン トの共催や後援なども増加している。 2.データベースの拡充や更新 → WG 開催3回、Web データベースの更新 WG を2回開催し、ホームページの地図掲示板を用いたエネルギー関連施設のデータベースを更新している。 今後は、地区独自のエネルギーデータベースの拡充を図る予定である。 3.施設を活用したプログラム提案 → WG 開催3回、プログラムの開発3件 WG を3回開催し、神奈川県のエネルギー関連施設(火力発電所、製鉄所など)を活かした小学校社会科のエ 22 ネルギー学習プログラムを4件作成し、年度末に冊子として発行することができた。 4.エネルギー・マイスターの派遣 → 派遣件数10件 目標どおり10件の派遣を実施することができた。地区独自のマイスター派遣リストの提示方法や教科との 関係をわかりやすくする余地がある。 5.児童生徒のエネルギー教育実態調査 → 山梨県小中高別に計300、他県で計600 次世代層のエネルギー・環境問題に対する情報源、知識、行動、認識、展望を把握するため、小学生201、 中学生410、高校生669、大学生91の合計1、371のデータを得ることができた。調査を実施する にあたり、地域拠点大学の桜美林大学と連携を図ることができた。 6.エネルギー・環境問題新聞スクラップコンクール → 応募件数20件 9月に応募を開始し、1月を締切とした結果、27件の応募があった。審査の結果、最優秀賞1件、優秀賞 5件、奨励賞1件を選出した。これらの優秀作品をエネルギー教育フェア2011で掲示する予定である。 募集開始が当初の予定より遅くなってしまったが、毎日の新聞購読が伴う継続性の高い企画として、来年度 も開催を予定している。 7. 教員研修会の開催 → 1回以上の開催80名 推進会議が主催団体として8月に1回開催し、37名の参加があった。ただし、後援や協力の形式では、東 京電力株式会社、東京都中学理科教育研究会、山梨県教育委員会などと連携を図り、教員研修会を開催する ことができた。 8. 施設見学会の開催 → 1回以上の開催40名 推進会議が主催団体として2回開催し、50名の参加があった。開催にあたり、旧地域先行拠点大学の東邦 大学と連携することができた。 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント これまでの実績を踏まえることを前提とする。他の地区との交流も深めるように努める。 1. 地区推進会議の運営および継続性の確保 2. エネルギー教育実践校との連携強化やネットワーク化 地域交流会議、教員セミナー、施設見学会などを通じて、実践校との連携強化に努める。 川崎市や練馬区などの先進地域のネットワーク化をモデルケースとして取り上げる。 3. エネルギー環境学習プログラムの実践および改訂 今年度に作成した小学校社会科のプログラムを実践した後、改訂をする。 新たに原子力をキーワードとした小中連携のプログラム作成を検討する。 4. 地区独自のエネルギー・マイスターの派遣 学校教育のみではなく生涯学習の視点も含めることを検討する。 5. エネルギー・環境問題新聞スクラップ作品コンクールの開催 6. 日本エネルギー環境教育学会第6回全国大会(山梨大学)の活用 Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上、ご記入ください) ・ 暮らしとエネルギー ・太陽光発電 ・燃料電池 ・原子力発電 ・省エネルギー ・ 地球温暖化 ・教材開発 ・社会科 ・総合学習 ・地域や家庭との連携 ・ 外部講師の活用 ・体験学習 23 ホームページアドレス http://energy.js.yamanashi.ac.jp/kanto/ 24 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 中部・北陸・近畿地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 3ヵ年の 研究実践報告書 京都教育大学 山下宏文 関係機関との密接な連携によるエネルギー環境教育の実践モデルの構築 研究実践テーマ ・中部・北陸・近畿地区におけるエネルギー環境教育の研究・推進のためのネットワーク の拡大 平成22年度に ・フレームワークに基づくエネルギー環境教育の実践 おける目標 ・エネルギー教育実践校との連携 <運営委員会> 山下宏文(京都教育大学教授) 伊佐公男(仁愛大学教授) 丹沢哲郎(静岡大学教授) 山田綾(愛知教育大学教授) 橋場隆(原子力安全システム研究所上席研究員) 山本照久(兵庫県加古川市教育委員会指導主事) 河野卓也(滋賀大学附属中学校教諭) <オブザーバー> 関西経済連合会、関西電力、大阪ガス、福井県環境・エネルギー懇話会 電気新聞、 近畿経済産業局、中部経済産業局、中部経済産業局北陸支局 研究実践体制 近畿支部推進会議 ・ 山下宏文(代表) ・ エ ネル ギー環 境 教育 関西ワークショップ ・ 京 都教 育大学 エ ネル ギー教育研究会 ・ 近 畿中 学校エ ネ ルギ ー環境教育研究会 ・ 大学・研究機関 ・ 近 畿の エネル ギ ー教 育実践校 ・ 教育委員会 ・ 関連企業・団体 北陸支部推進会議 ・ 伊佐公男(代表) ・ 北陸支部研究会 ・ 福井大学エネルギー教 育研究会 ・ 理科教育ワークショッ プ研究会 ・ 大学・研究機関 ・ 北陸のエネルギー教育 実践校 ・ 教育委員会 ・ 関連企業・団体 25 中部支部推進会議 ・ 丹沢哲郎(代表) ・ 岐阜聖徳学園大学(寺 田光宏) ・ 常葉学園大学 (旧地域拠点大学) ・ 静岡大学エネルギー 教育研究会 ・ 中部エネルギー&環 境学習セミナー ・ 大学・研究機関 ・ 中部のエネルギー教 育実践校 ・ 教育委員会 ・ 関連企業・団体 Ⅰ.今年度の具体的な活動状況(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、イベント、報道・マス コミ関係の実績など) <地区推進会議> ○第1回中部・北陸・近畿地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年6月29日18:00~20:00 ・場 所:法華クラブ京都会議室 ・内 容:平成22年度の活動計画 他 ○第2回中部・北陸・近畿地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年9月18日15:30~17:30 ・場 所:京都リサーチパーク ・内 容:平成22年度の活動状況の報告 等 ○第3回中部・北陸・近畿地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成23年2月14日17:30~19:30 ・場 所:法華クラブ京都会議室 ・内 容: 平成22年度の活動状況と成果 等 <地域交流会議> ○地区交流会議 ・日 時:平成22年9月18日10:00~15:20 ・場 所:京都リサーチパーク ・内 容:「中部・北陸・近畿地区エネルギー教育推進活動について」 山下宏文 「2030年に向けたエネルギー政策」 経済産業省資源エネルギー庁 実践校事例発表 小学校 中学校 高等学校 学校段階別(小・中・高)地域交流会議 小林俊夫氏 ○中部支部交流会(参加者24名) ・日 時:平成22年12月4日13:00~17:00 ・場 所:コンベンションルーム AP 名古屋.名駅 ・内 容:交流会 発表者 杉山雅信(藤枝北高校) 板倉信博(静岡大学附属浜松小学校) 西尾崇(名古屋経済大学高蔵高等学校中学校) 間瀬智広(高浜市立翼小学校) 橋本昌典(瀬戸市立深川小学校) 平賀伸夫(三重大学教育学部) ミッドランドスクウェアの見学会 まとめ 26 ○近畿支部・北陸支部合同交流会 (参加者50名) ・日 時:平成23年1月22日10:00~16:00 ・場 所:京都教育大学 ・内 容:「エネルギー環境教育の動向と課題」山下宏文 エネルギー教育実践校の取り組み発表と意見交換 発表校 日野市立桜谷小学校(H22)堺市立西百舌鳥小学校(H22)南丹市立殿田中学校(H22) 京都府相楽東部広域連合立和束中学校(H20) 京都市立竹田小学校(H20) 長岡京市立長岡第四小学校(H20)京都教育大学附属桃山小学校(H17シニア) 長岡京市立長岡第四中学校(H22)京都市立洛陽工業高等学校(H20) 大阪府立西淀川高等学校(H20)同志社高等学校(H21)兵庫県立北須磨高等学校(H21) 早稲田摂陵中学校・高等学校(H16シニア) 講評 伊佐公男 <支部研究会活動> 中部支部 平成22年 6月27日 名古屋駅構内 今年度の中部地区活動計画の検討 4名 平成22年 8月 7日 山梨大学 日本理科教育学会にて研究成果発表 2名 平成22年 9月12日 広島大学 日本教育学会にて研究成果発表 4名 平成22年10月22日 岐阜市内 岐阜県域における今後の活動内容の検討 4名 平成22年12月 5日 浜岡原発見学会・原子力学習会 静岡大学学生を中心に25名参加 ・三重県理科・エネルギー研究会定例研究会 2ヶ月に1回、土曜日の14時から17時 北陸支部 ○北陸支部研究会(ふくいエネルギー環境学習会と合同開催) ・日 時:平成22年5月28日18:30~21:10 ・場 所:福井大学工学部1号館1110S講義室 ・内 容:「エネルギー環境学習研究会の活動を振り返って」 エネルギー環境教育学会学会誌巻頭言から 仁愛大学教授 伊佐公男(支部代表) 活動を通じて得られたこと、これからできること 福井大学教授 葛生伸 ・出席者:16名 ○北陸支部研究会(ふくいエネルギー環境学習会と合同開催) ・日 時:平成22年7月10日13:30-17:05 ・場 所:福井大学文京キャンパス総合研究棟総合小1講義室 ・内 容:<講演> 「日本人が知らない石油・天然ガスの真実と国際理解」 日本海洋石油資源開発(株)中本亮一氏 「放射線に対する人々の受け止め方」 ㈱原子力安全システム研究所 北田淳子氏 <実践報告>・社会科におけるエネルギー環境教育の授業づくり用教材の開発について 27 兵庫県加古川市教育委員会 山本照久 ・出席者:18名 ○北陸支部研究会(ふくいエネルギー環境学習会と合同開催) ・日 時:平成22年9月10日18:30~21:20 ・場 所:福井大学総合研究棟総合小1講義室 ・内 容:「中学校における放射線教育」 ・放射線展の結果から:関西原子力懇談会 西村健氏 ・中学校における放射線学習の実践 上志比中学校教諭 小鍛冶優氏 ・出席者:15名 ○北陸支部研究会(ふくいエネルギー環境学習会と合同開催) ・日 時:平成22年12月10日18:30~21:00 ・場 所:福井大学総合研究棟総合小1講義室 ・内 容: 講演「中学校におけるエネルギー環境教育の実践に見る課題と方向性の一考察」 -福井大学教育地域科学部附属中学校教諭 塚田勝利氏 その後、参加者の近況報告と意見交換 ・出席者:14名 近畿支部 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年4月24日13:30~17:00 ・場 所:大阪梅田富士ビル3階B会議室 ・内 容:<講演> 「電気事業の歴史とこれからの電力経営」 関西電力株式会社秘書室 西村 陽 氏 「発電の歴史と今後の方向性について」 関西電力株式会社秘書室 長谷川友安 氏 <実践報告> 「エネルギー環境教育における行政との連携:兵庫県加古川市の実践から」 兵庫県加古川市教育委員会指導主事 授業案(エネルギー教育フェア公開授業で実施)の紹介 山本照久 橋場 隆 ・出席者:32名 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年5月29日13:00~17:00 ・場 所:梅田エステートビル5階会議室 ・内 容:<講演>「原子力発電の歴史と今後の展望」 <原子力発電徹底討論> <実践報告> SNW 代表幹事 金氏 顯 氏 対話者 金氏顯&松永一郎(SNW※対話幹事) 原子力発電に関する導入教材の紹介 ・出席者:23名 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年7月17日13:30~17:00 28 氏 氏 ・場 所:梅田エステートビル5階会議室 ・内 容:<講演>「ビル・建物の省エネ設計等について」 関西電力株式会社お客さま本部 土山公平氏 「製鉄産業の歴史と今後のエネルギー環境戦略」 神戸製鋼環境防災部 下里比佐志氏 <実践報告>どうする日本のエネルギー - 社会的事象の関連性を協働で考察することにより社会認識を深める- 福井大学教育地域科学部附属中学校教諭 塚田勝利氏 ・出席者:25名 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年10月2日 ・場 所:梅田エステートビル5階会議室 ・内 容:<講演>東レのエネルギー環境関連の取り組み 東レ㈱マーケティング企画室 佐々木康次氏 <実践報告>原子力発電に関する中・低学年用ビジュアル教材の試作 ㈱原子力安全システム研究所 上田宜孝氏 ・出席者:17名 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年11月27日13:30~17:00 ・場 所:梅田エステートビル5F 会議室 ・内 容:<実践報告> 大人と小学校の先生のための「電気に関する工作・実験教室」の実践報告 兵庫県立東播工業高校 森本雄一教諭 <講演>セブン&アイグループのエネルギー環境戦略 ㈱セブン&アイ・ホールディングス 総務部 伊藤利彦 氏 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年12月18日14:00~17:30 ・場 所:梅田エステートビル5階会議室 ・内 容:<報告>理科の達人先生海外視察報告 東京都葛飾区立亀有中学校 瀬田栄司校長 大阪教育大学附属天王寺中・高等学校 廣瀬明浩教諭 <講演>ヤマト運輸の満足創造経営 ヤマト運輸㈱関西支社 CSR 推進担当 矢倉健三氏 ・出席者:19名 ○近畿支部研究会(エネルギー環境教育関西ワークショップと合同開催) ・日 時:平成22年2月19日10:00~13:00 ・場 所:梅田エステートビル5階会議室 京都府立南丹高等学校 一木 博 教諭 ・内 容:<実践報告>京都府立南丹高等学校における実践 <講演>石油業界におけるエネルギー環境戦略 石油連盟広報グループ長 橋爪 吉博 氏 ・出席者:18名 <電源立地地域分科会> ・日 時:平成22年10月23日13:00~19:30 ・場 所:京都教育大学 A1講義室 ・内 容:<各地域における原子力発電にかかわる取り組みの報告> 29 北海道の放射線・原子力教育について 三木直輝教諭・福岡翼教諭 中学校社会科における原子力発電の実践 福井大学教育学部附属中学校 塚田勝利教諭 高等学校における原子力発電の実践 兵庫県北須磨高等学校 壺井宏泰教諭 <基調講演> エネルギー・環境問題~原子力の役割~ 原子力学会シニアネットワーク運営委員 林 勉氏 <教員とシニアネットワークとの意見交換>5グループ ① 原子力発電の理解に必要な知識は何か、どこまで学ぶべきか ②海外の原子力事情 ③ 原子力発電と温暖化防止 ④安全性とリスク ⑤原子力発電の展望 ・参加者:48名 <教員対象研修会> 1. 京都市環境教育研究会 ・日 時:平成22年6月8日19:00~20:30 ・場 所:京都市総合教育センター ・内 容:講演「エネルギー環境教育の理念と教科とのかかわり」(山下宏文) ワークショップ「電気の実験」(橋場隆) ・参加者:30名 2. 資源・エネルギー・環境教育フォーラム(共催) ・日 時:平成22年6月26日13:00~17:00 ・場 所:関西電力神戸支店大会議室 ・内 容:講演「エネルギー問題 三つの基本認識」 龍谷大学名誉教授 松井賢一氏 研究報告「教科で進める教材の開発」東京都練馬区立中村西小学校教諭 鈴木真氏 パネル討論「教科で進めるエネルギー環境教育とは」 山下宏文(京都教育大学教授) 戸田信示(神戸市教育委員会指導主事) 石原淳(東 京都板橋区立中台小学校教諭) 中村俊哉(東京学芸大学大学院生) 高谷美保(兵 庫県加古川市立平岡中学校教諭) 小鍛冶優(福井県永平寺町立上志比中学校教諭) ・参加者:40名 3. 大阪市教育センターの夏休み中の環境教育研修 ・日 時:平成22年8月23日14:00~17:00 ・場 所:大阪市教育センター研修室 ・内 容:講演「エネルギー環境教育の理念と教科とのかかわり」(山下宏文) エネルギー環境教育のための体験的研修(吉光司氏) 「電気エネルギーの正体を探ろう -どのように作られ・使われているの-」 ・参加者:30名 30 4.美浜町エネルギー環境教育セミナー(共催) ・日 時:平成22年8月27日13:00~17:30 ・場 所:美浜中学校メディアホール ・内 容:<基調講演>大阪市立新東三国小学校教諭 原田誉一氏 <実践報告>長岡市立長岡第四小学校 滋賀大学附属中学校 <体験学習>遊びと運動のエネルギーと体 省エネの実測 電気を届ける仕組み ・参加者:100名 5.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 福井 ・日 時:平成22年11月25日14:00~17:00 ・場 所:福井県生活学習館「ユー・アイふくい」多目的ホール ・内 容:<基調講演>エネルギー教育の意義と実践のヒント 北陸電力エネルギー科学館サイエンスプロデューサー 戸田一郎氏 <実践事例発表> 小学校 長岡京市立長岡第四小学校 福井県坂井市立長畝小学校 中学校 川崎市立枡形中学校 福井大学附属中学校 ・参加者:85名 <施設見学会> 1.エネルギー関連施設見学会 ・日 時:平成22年8月6日 ・場 所:(株) エフピコ中部リサイクル工場 サンヨーソーラーアーク ・内 容:プラスチック容器のリサイクル工場の見学(エフピコ) 太陽光発電及び自然エネルギーの利用・活用の見学(ソーラーアーク) ・参加者:19名 2.大学生対象のエネルギー関連施設見学 ・日 時:平成22年8月10日 ・場 所:中部電力浜岡原子力発電所 ・内 容:大学生対象の発電所見学会 ・参加者:30名 3.エネルギー関連施設見学 ・日 時:平成22年8月20日~21日 ・場 所:パナソニックエコテクノロジーセンター サントリープロダクツ高砂工場 関西電力大河内発電所 生野銀山史跡 ・内 容:企業おけるエネルギー戦略の実地見学と揚水発電所の見学 ・参加者:29名 4.先生のためのエネルギー施設見学 in 関西 ・日 時:平成22年11月13日9:00~18:00 ・場 所:エルパークおおい「おおいり館」 (PR 館) 関西電力大飯発電所 ・内 容:原子力発電所の見学 ・参加者:20名 <講師派遣> 1.・日 時:平成22年10月21日18:00~19:30 ・場 所:京都教育大学 B4講義室 ・内容及び講師:大学院の授業における講義 「原子力発電の基礎+α」 関西電力京都支店 加藤啓之氏 31 放射線 ・対象および人数:京都教育大学大学院教育学研究科社会科教育専修1回生 2.・日 時:平成23年2月16日・17日 ・場 所:福井県上志比中学校 ・内容及び講師:放射線の関する理科の授業 原子力安全システム研究所 3.・日 時:平成23年2月23日10:50~12:00 ・場 所:長岡京市立長岡第四小学校 ・内容及び講師:「子どもの参画計画」発表会へのゲスト参加 京都教育大学 山下宏文 原子力安全システム研究所 橋場 8名 橋場 隆氏 隆氏 <その他イベント> ○イベント名:第7回小学生・中学生のためのエネルギー活用作品コンテスト ・日 時:平成22年11月13日~14日 ・場 所:京都教育大学附属桃山小学校ランチルーム ・内 容:身近なエネルギーを活用した作品コンテスト 13日 審査・展示 14日 作品展・表彰式 ○イベント名:小学生による原子力発電所立地の地域住民からの意見聴取会 ・日 時:平成22年12月17日 ・場 所:福井県三方郡美浜町 ・内 容:小学校6年生が美浜町を訪れ地域住民から原子力発電に対する意識を聞き取る ・参加者:長岡京市立長岡第四小学校第6学年児童 70名 ○イベント名:ぎふ・ちゅうでん・ストップ!地球温暖化防止教室 ・実施校:岐阜聖徳学園大学教育学部附属小学校 ・実施対象:小学校5・6年生87名 第1回「地球温暖化って何?」 平成22年10月14日 第2回「電気のあるくらし」 平成22年11月11日 第3回「日本のエネルギー事情と地球温暖化」 平成22年12月2日 第4回「できることから始めよう!」 平成23年2月14日 <資料、副教材等の作成> 1.・名 称:エネルギー環境教育ブックレット2 ・対 象:教員他 ・部 数:600部 ・内 容:エネルギー環境教育の意義と性格 エネルギー環境教育の実践 山下宏文(京都教育大学) [講演録]いまこそエネルギー環境教育を! 山下宏文(京都教育大学) 32 小学校3年生における「形を変えるエネルギー」の実践-エネルギー概念の形成に向けて- 立花禎唯(高槻市立大冠小学校) 場づくりの工夫で無理なく進めるエネルギー環境教育 平岡信之(京都教育大学附属桃山小学校) 科学技術科の創設によるエネルギー環境教育の実践-科学的な知識をもとに自ら判断し実践しよ うとする態度と能力の育成のために- 河野卓也 澤田一彦 保木康宏 (滋賀大学教育学部附属中学校) 中学校社会科公民的分野におけるエネルギー環境教育の授業づくり用教材の開発と実践 山本照久(加古川市教育委員会)髙谷美保(加古川市立平岡中学校) 高等学校「公民科」におけるエネルギー・環境教育の一実践 高田敏尚(京都教育大学附属高校) 2.名称:「第7回小学生・中学生のためのエネルギー活用作品コンテスト」まとめ冊子 部数:500部 <その他> Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果について、そ の自己評価 ①.各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 ・立地地域分科会における実践発表を北海道地区に依頼し、発表者を地区予算によって派遣してもらっ た。 ②.各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 ・中部支部の活動において、支部全県(静岡、愛知、三重、岐阜)における拠点を設定できた。 (拠点-静岡大、愛知教育大、三重大、岐阜聖徳学園大学) ・奈良・和歌山(近畿支部)、石川・富山(北陸支部)の4県のネットワークへの組み込みが、引 き続き課題となっている。 ③.地域交流会議の開催 ・地区全体の交流会議(1回)の他に、支部ごとに実践校等の発表交流会(中部支部1回、北陸・近畿 支部合同1回)を開催し、実践校同士の実践結果の交流、情報交換ができるようにした。こうした機 会の設定は、推進会議と実践校、実践校同士の連携を深めるうえで、極めて意義があった。 ・北陸・近畿支部合同の発表交流会において、北陸からの参加がなかったことが課題となった。 ④.教員対象研修会および施設見学会の開催 ・教育委員会等との連携による研修会を6回開催した。 (参加者 計285名) 連携先-京都市環境教育研究会、関西電力神戸支店・神戸市教育委員会、大阪市教育委員会、 美浜町教育委員会、福井県教育委員会・福井市教育委員会 ・教員対象の施設見学会を3回(参加者68名)と教員養成大学学生対象の施設見学会を1回(参 加者30名)開催した。 ⑤. 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 ・地区より審査員を4名選出し、審査を行った。 33 Ⅲ.今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 ・ネットワークの拡大に引き続き努力する必要がある。 ・実践校との連携により、実践校の実践レベルの向上を図ることが重要と考える。 ・実践校の実践レベルの向上とともに、実践校にまだいたらない学校への働きかけが必要である。 ・地区における実践校への応募を働きかけていきたい。 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント ・これまでの活動を継続していくことが求められる。 ・立地地域分科会は、全国的な規模により開催しているが、次年度ではその成果をまとめたい。 ・支部ごとの実践発表交流会を継続して行いたい。 ・3年間の成果のまとめとして、エネルギー環境教育ブックレット3の刊行を予定しているが、 そこで学校全体としてのエネルギー環境教育の実践モデルを提示したいと考えている。 Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード ・教材開発 ・地域や家庭との連携 ・外部講師の活用 ・施設見学 以 34 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 中国・四国地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 3ヵ年の 研究実践報告書 高知工科大学 八田 章光 新しい学習指導要領・教科書に準拠したエネルギー教育の普及 研究実践テーマ 平成22年度に おける目標 研究実践体制 (推進会議) 1.推進会議の成果や活動を、中国四国全県へ普及する方策を検討する。 2.エネルギー教育実践校、特にトライアル校への地域からの応募を促進し、初年度に 作成した地域独自のエネルギー教育カリキュラムを実践する。 3.教員研修(エネルギー教育の教員対象研修会、教員向けのエネルギー施設見学会を 含む)を複数地域で実施し、教員の関心を高め、資質を向上する。 4.スクールサミット(旧称こどもサミット) 、プレサミットを倉敷で開催する。 5.各地域のエネルギー教育協力者を発掘し、講師養成研修を実施、講師の紹介・派遣 の体制を構築する。 6.地域交流会議を開催し、教材・カリキュラム、講師派遣を実践校へ普及するととも に実践校の要望を集約する。 7.推進会議の活動を地域へ普及し、各学校で活用されるように、各地域の教育委員会 や学校への働きかけを検討する. 8.推進会議のホームページを充実し、成果や活動を PR するとともに、エネルギー教 育に関する情報提供に務める。 9.旧拠点大学の各地域におけるエネルギー教育を支援する。 10.「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの実施支援。 【中国・四国地区エネルギー教育推進会議】 <代表> 八田 章光(高知工科大学システム工学群電子・光系 教授) <委員> 秋重 幸邦(島根大学 教育学部 教授) 浅居 雄一(新日本石油(株)中国支店総務グループ マネージャー) 岡谷 英明(高知大学教育学部 准教授) 桜井 正治(中国電力(株)広報環境部門 マネージャー) 蔦岡 孝則(広島大学大学院教育学研究科 教授) 松尾 健司(中国環境パートナーシップオフィス 事務局長) 八束 典子(四国環境パートナーシップオフィス 所長) 山本 健治(倉敷芸術科学大学生命科学部 教授) 山本 聡 (四国電力(株)広報部エネルギー広報グループ 副リーダー) <オブザーバー> 中国経済産業局、四国経済産業局、(社)中国地方総合研究センター地域計画研究部、 公益財団法人 日本生産性本部・エネルギー環境教育情報センター、他 35 研究実践体制 (組織) 【ワーキンググループの構成と活動目標】 以下の4つのワーキンググループを組織し地区全体の活動を推進する。 ・教材・カリキュラム WG(広島大学、他) 新しい指導要領に準拠したエネルギー教育の教材、カリキュラムを開発する。3年 間で小中高の連携した指導案を作成し、一般公開するとともに実践校で活用する。 ・教員研修 WG(島根大学、他) 新しい指導要領に準拠した教材、カリキュラムを普及するため、各地域で教員研修 を開催する。 ・こどもサミット WG(高知大学、倉敷芸術科学大学、他) 学校でのエネルギー教育成果を子供たちが発表する機会として「こどもサミット」 を開催する。 ・講師派遣 WG(高知工科大学、他) 太陽電池や原子力発電など学校だけでは対応が難しい先端的な内容について、専門 講師を派遣する。各地域で専門講師を確保し学校へ紹介する。 【各地域のエネルギー教育支援活動】 下記5つの組織で、各地域のエネルギー教育を支援する。具体的には地域の学校へ出前 授業の実施、地域のエネルギー環境イベントへの出展を行う。 中国地域エネルギー教育研究会(広島大学) 島根地域エネルギー教育研究会(島根大学) 山陽地域エネルギー教育研究会(倉敷芸術科学大学、~H22年度拠点大学) 高知大学エネルギー環境教育研究会 高知工科大学エネルギー科学教育研究会 研究実践体制 (WG メンバー) 【教材・カリキュラム WG】 広島大学を中心に広島、岡山の学校教諭を委員に加えて、学校現場で無理なく取り組む ことができ、エネルギー教育に活用できるカリキュラムを開発する。 座 長 蔦岡 孝則 広島大学大学院教育学研究科 教授 副座長 金沢 緑 海田町立海田東小学校 元校長 委 員 生田 一人 東広島市立高屋西小学校 校長 髙山 学 岡山市立芳泉小学校ひばり分校 教諭 村中 政文 岩国市立麻里布小学校 教諭 森岡 美智子 広島市立福木小学校 主幹教諭 中田 晋介 広島大学附属小学校 教諭 石井 信孝 広島大学附属三原小学校 教諭 佐伯 貴昭 熊野町立熊野東中学校 教諭 井上 純一 広島大学附属中・高等学校 教諭(生物) 平賀 博之 広島大学附属福山中・高等学校 教諭(地学) 平松 敦史 広島大学附属中・高等学校 教諭(化学) 山下 雅文 広島大学附属福山中・高等学校 教諭(物理) 顧 問 角屋 重樹 国立教育政策研究所 基礎研究部長 古賀 信吉 広島大学大学院教育学研究科 教授 竹下 俊治 広島大学大学院教育学研究科 准教授 林 武広 広島大学大学院教育学研究科 教授 オブザーバー 竹原 俊明 中国経済産業局資源エネルギー環境課 総括係長 渡里 司 社団法人 中国地方総合研究センター 主任研究員 石田 貴久 中国電力株式会社 広報・環境部門 藤本 裕亮 公益財団法人 日本生産性本部 ・エネルギー環境教育情報センター 研究員 36 【教員研修 WG】 島根大学を中心に組織し、広島大学や中国地域エネルギーフォーラムの協力も得て、必 要に応じて中四国の各地域やブロック外の専門家にも協力を得る。 代表 秋重幸邦 (島根大学教育学部教授) 会計 塚田真也 (島根大学教育学部助教) 顧問 重松宏武 (山口大学教育学部准教授) 「山陰の地域に根ざしたエネルギー環境教育」授業担当者:秋重他大学教員7名 小学校教諭 釜田美紗子(島根大学教育学部附属小学校) 中学校教諭 増田史朗 (島根県吉賀町立六日市中学) 高校教諭 福田豊 (島根県立矢上高等学校) 【こどもサミット WG】 これまで毎年こどもサミットを開催してきた実績のある高知大学が中心に企画し、現在 拠点大学として活動している倉敷芸術科学大学を会場とし、同大学が運営にあたる。 代表 岡谷 英明 (高知大学教育学部准教授) 副代表 山本 健治 (倉敷芸術科学大学教授) 委員 伏見 泰治 (倉敷芸術科学大学) 委員 八田 章光 (高知工科大学教授) 委員 野村 武志 (南国市立大篠小学校教諭) 委員 松木 公宏 (香南市立野市小学校教諭)、その他 【講師派遣 WG】 高知工科大学が中心となり、各県でエネルギー環境教育関連の講師派遣を実施する実務 担当者と連携し、地域の人材を活用する体制を構築する。 代表 八田 章光 (高知工科大学 システム工学群) 委員 出口 幹雄 (新居浜工業高等専門学校) 山本 聡 (四国電力(株)広報部エネルギー広報グループ) 浅居 雄一 (新日本石油(株)中国支店総務部) 松尾 健司 (中国環境パートナーシップオフィス) 八束 典子 (四国環境パートナーシップオフィス) 藤本 豊實 ((株)アドバンテック 経営企画部 事業開発 G) 真鍋 豪 (エコロジー・エネルギー・フォーラム) 西崎 正明 (藤崎電機(株)) 伊藤 伸一 (三電計装(株)) 西岡 邦彦 (イーアンドイー(株)) 山本 善樹、梶谷 洋輝(四国ガス(株)) オブザーバー 中島 郁 (松山市環境部環境事業推進課) 朝倉 和子 (四国経済産業局 エネルギー対策課) Ⅰ.今年度の具体的な活動状況(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、イベント、報道・マスコミ関係 の実績など) <地区推進会議> ○第1回中国・四国地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:6月26日 14:00~16:00 ・場 所:岡山コンベンションセンター/401会議室(岡山市) ・内 容:平成22年度活動計画・年間スケジュールについて、中国・四国地区の課題について、他 ○第2回中国・四国地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:12月26日 9:30~11:30 ・場 所:島根大学教育学部棟/212研修室(松江市) ・内 容:平成22年度中国・四国地区推進会議活動進捗報告・意見交換、他 37 ○第3回中国・四国地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:2月12日 15:30~16:45 ・場 所:ヘルスピア倉敷/フィットネスルーム2(倉敷市) ・内 容:平成22年度中国・四国地区推進会議活動の総括・意見交換、他 <各種ワーキンググループ活動> 【教材・カリキュラム WG】 平成21年度に作成した小学校理科のカリキュラム改訂、及び中学校カリキュラムの作成を行った。 ○第1回教材・カリキュラム WG 会議 ・日 時:平成22年4月10日 13:00~14:15 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:平成22年度の活動内容・年間計画について協議した。 ○第1回教材・カリキュラム WG(小学校部会)会議 ・日 時:平成22年4月10日 14:30~16:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:平成22年度の活動計画を策定し,小学校カリキュラムの活用と改訂について協議した。 ○第1回教材・カリキュラム WG(中・高等学校部会)会議 ・日 時:平成22年4月10日 14:30~16:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:平成22年度の活動計画を策定し,中学校カリキュラムの作成について協議した。 ○第2回教材・カリキュラム WG 会議 ・日 時:平成22年7月3日 10:00~12:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:中学校カリキュラムの単元構成(案)及び小学校カリキュラムの改訂について協議した。 ○第2回教材・カリキュラム WG(中・高等学校部会)会議 ・日 時:平成22年11月11日 10:00~12:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:これまでに作成した中学校カリキュラム(案)について協議し,修正・追加等について検討した。 ○第3回教材・カリキュラム WG 会議 ・日 時:平成22年12月11日 10:00~12:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:今年度各部会で作成した「エネルギー教育のための小中高連携カリキュラム」(小学校理科) 平成22年第2版,及び「エネルギー教育のための小中高連携カリキュラム」(中学校理科) 平成22年第1版の内容について協議し,修正・追加等について検討した。その結果,大枠で 上記2つのカリキュラムについて承認した。語句等の修正後,2月に完成予定。また,来年度 作成予定の(高校理科)カリキュラムの構成について協議した。 ○第2回教材・カリキュラム WG(小学校部会)会議 ・日 時:平成22年12月26日 9:30~11:30 ・場 所:島根大学教育学部 ・内 容:平成22年度改訂の小学校カリキュラムについて協議し,最終版を決定した。また,平成23 年度改訂に向けて,他教科との関連性を関連図として取り入れること等について検討した。 38 ○第3回教材・カリキュラム WG(中・高等学校部会)会議 ・日 時:平成23年2月5日 13:00~14:00 ・場 所:広島大学附属中・高等学校 ・内 容:平成22年度中学校カリキュラム(第1版)について協議し,最終原稿を決定した。また,平 成23年度作成予定の高等学校カリキュラム,及び中学校カリキュラム(発展カリキュラムを 含む第2版)について,その概要と活動日程等を検討した。 H21年度成果物 「エネルギー教育のための小中高連携カリキュラム(小·中学校学校理科) 」 39 【教員研修 WG】 島根大学教育学部を中心にエネルギー教育の教員研修を企画、実施した。 ○第1回教員研修ワーキンググループ ・日 時:平成22年7月2日 18:00-19:00 ・場 所:島根大学教育学部 ・内 容:年度計画について ・主席者:秋重、塚田、福田、釜田 ○第2回教員研修ワーキンググループ ・日 時:平成22年10月12日 15:30-17:00 ・場 所:島根大学教育学部 ・内 容:教員研修会及び施設見学会のスケジュールと内容について ・出席者:秋重、塚田、藤本(エネルギー教育情報センター) ○第3回教員研修ワーキンググループ ・日 時:平成22年12月4日 11:00-13:00 ・場 所:島根大学教育学部 ・内 容:小学校6年理科「電気の利用」における電熱線の利用について ・出席者:秋重、塚田、釜田、現職教員1 ○第4回教員研修ワーキンググループ ・日 時:平成22年12月18日 15:00-17:00 ・場 所:島根大学教育学部 ・内 容:小学校6年理科「電気の利用」における電熱線の利用について ・出席者:秋重、塚田、釜田、福田 ○教員を目指す学生を対象とした研修会 ・日 時:平成22年11月20日 13:00-16:00 ・場 所:島根大学教育学部多目的実験室 I ・内 容:エネルギー教材の開発 「力のエネルギー科学塾」 ・出席者:秋重が講師、学生8名が受講 ○教員を目指す学生を対象とした研修会 ・日 時:平成22年12月24日 13:00-15:30 ・場 所:島根大学教育学部多目的実験室 I ・内 容:エネルギー教材の開発 「電気のエネルギー変換塾」 ・出席者:塚田が講師、学生14名が受講 ○島根大学の教養教育で3年生対象に授業を開講 ・日 時:平成22年10月1日 ~平成23年1月31日の毎週火曜の 10:15-11:45 ・場 所:島根大学 ・内 容:「山陰の地域に根差したエネルギー環境教育」 という講義題目で、エネルギーリテラシー教 40 育とエネルギー教材や小学・中学における社会科、理科、家庭科などの教科の中でのエ ネルギー教育を紹介する。 ・出席者:秋重(代表)、大谷、松本、加藤、多々納、北川、高橋の7人がオムニバスで講義、 学生35人が受講 【こどもサミット WG】 倉敷芸術科学大学(拠点大学~H22年度)と協力して、中国・四国の広域で企画し、「スクールサミ ット」と改称して、プレサミット(7月)と本サミット(2月)を開催した。 ○第1回子どもサミットワーキンググループ ・日 時:平成22年4月27日 15:00-17:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 ・内 容:子どもサミット実施に向けて ・予算等についての調査、・名称について (スクールサミットとして行う) ・プレサミットの開催(7月)、 ・スクールサミットの開催(2月11日に決定) <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 倉敷芸術科学大学 山本 健治 高知工科大学 八田 章光 高知大学 岡谷 英明 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○第2回子どもサミットワーキンググループ ・日 時:平成22年7月31日 ・場 所:水島港まつり中央会場 ・倉敷芸術科学大学 ・内 容:スクールサミットについての打合等 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 倉敷芸術科学大学 山本 健治、 高知大学 岡谷 英明 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○スクールサミット ・日 時:平成23年2月12日 11:00-16:00 ・場 所:ヘルスピア倉敷 ・内 容:ポスター展示、体験ブース、研究発表 ・参加者:(児童・生徒)呉市立長迫小学校19 名、井原市立荏原小学校25名、三豊 市立下高瀬小学校15名、福山市立加 茂小学校24名、尾道市立原田小学校 12名、尾道市立高見小学校25名、 広大附属福山中・高等学校10名、岡 山県立水島工業高校3名、その他推進 会議メンバー、一般参加者をあわせて 254名 41 ※参加を予定していた高知県南国市立大篠小学校児童156名と愛媛県立宇和島水産高校生徒6名、 他は雪で高速道路が閉鎖となったため、参加を断念した。 【講師派遣 WG】 松山市の「サンシャインプロジェクト」と連携して、松山市内の小学校へ太陽光発電の専門講師を紹介、 派遣する出前授業、及び、高知県青年会議所が企画するエネルギー環境イベントのための講師養成セミナ ーを開催した。「サンシャインプロジェクト」のソーラー博士出前授業で使用する共通内容のパワーポイ ントを作成し、松山市が管理して各学校での授業準備を担当した。また、光電池、ソーラーカー、手回し 発電、ソーラーパネルをもちいた実験セットを2セット用意し、1セットを愛媛大学工学部に管理を依頼 し、出前授業の際に愛媛大学の学生が実験の準備、及び授業での実演を担当する体制を整えた。 ○エネルギー環境教育専門講師養成セミナー ・日 時:平成22年6月6日 10:00~16:00 ・場 所:高知工科大学/A257実験室(高知県香美市) ・内 容:講義と質疑、実験教室、電子紙芝居の内容検討、他 ・参加者: 講義:八田 章光、実験:福永 和豊、森本 健太、美馬 宏之 受講者:高知県青年会議所 アカデミー委員会 11名 ○第1回講師派遣ワーキンググループ会議 ・日 時:平成23年2月20日 13:00~15:00 ・場 所:松山総合公園管理棟3階 レクチャールーム(松山市) ・内 容:平成22年度の活動総括と23年度の計画について、他 ・参加者:八田 章光、梶谷 洋輝、田窪 俊彦、西岡 邦彦、西崎 正明、藤本 豊實、山本 善樹、 中島 郁、加藤 喜三、朝倉 和子、青木 聡伸、溝渕 佑介、大西 政綱 ○地域の専門講師による講師派遣 WG の出前授業→出前授業の欄を参照 <出前授業> 【講師派遣 WG】WG の研修で育成した講師を派遣する事業として行った出前授業 1.・日 時:平成22年6月29日 9:30~11:30/13:55~15:35 ・場 所:松山市立中島小学校/八坂小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」 による出前授業 ・対象および人数:講義:八田 章光 実験 TA:溝渕 佑介、左海 泰貴、松木 智志 講師派遣WG関係者 ・受講者: 中島小学校4年生21名、教員2名、 八坂小学校4年生19名、教員2名 2.・日 時:平成22年7月15日 10:30~12:10/13:50~15:30 ・場 所:松山市立荏原小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株)) 学生 TA:溝渕 佑介、中山 洋太郎(高知工科大) 、渡辺 佑磨、大西 政綱(愛媛大) 講師派遣 WG:出口 幹雄(新居浜高専)、藤本 豊實(アドバンテック) 、 中島 郁、加藤 喜三(松山市) ・受講者:荏原小学校4年生75名、担任その他教員数名 42 3.・日 時:平成22年10月18日 8:40~10:10/10:40~12:10/14:00~15:30 ・場 所:松山市立清水小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株))、藤本 豊實(アドバンテック)、 出口 幹雄(新居浜高専) 学生 TA:溝渕 佑介(高知工科大)、 渡辺 佑磨、大西 政綱、山本 武、河野 奈城(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市)) ・受講者:清水小学校4年生3クラス計83名、担任その他教員数名 4.・日 時:平成22年11月18日 10:30~12:10 ・場 所:新居浜市立垣生小学校 ・テーマおよび内容:講師派遣 WG による出前授業 ・対象および人数:講師:藤本 豊實(アドバンテック) 、 学生 TA:溝渕 佑介、松木 智志(高知工科大) 、 ・受講者:垣生小学校4年生2クラス計45名、担任その他教員数名 43 5.・日 時:平成22年11月18日 8:35~10:15 19日 8:35~10:15、10:35~12:15、 13:15~14:55 ・場 所:松山市立道後小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株))、 八田 章光(高知工科大学)、西岡 邦彦((株)イーアンドイー)、 橋田 祥和、松田 朋彦(四国ガス) 学生 TA:河野 奈城、渡部 佑磨、山本 武、神野 康弘(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市) ・受講者:道後小学校5年生4クラス約120名、教員数名 6.・日 時:平成22年11月26日 13:15~15:15 ・場 所:香南市立夜須小学校 ・テーマおよび内容:夜須小エネルギーフェスティバル2010 講師派遣 WG による出前授業「太陽光発電」 ・対象および人数:講師:西岡 邦彦(イー・アンド・イー(株))、 学生 TA:松木 智志、小路 紘史(高知工科大学) ・受講者:夜須小学校5年生31名、教員2名、保護者20名 7.・日 時:平成23年1月11日 9:00~9:30 ・場 所:本山町立本山小学校 ・テーマおよび内容:講師派遣 WG による出前授業(始業式におけるソーラーパネル完成披露) ・対象および人数:講師:間 徹(大旺新洋(株)) ・受講者:本山小学校全校児童106名、教職員、他 8.・日 時:平成23年2月10日 8:35~10:15、10:35~12:15 ・場 所:松山市立高浜小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株))、 学生 TA:岡 大介、金子 淳一(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市) ・受講者:高浜小学校6年生2クラス66名、教員数名 9.・日 時:平成23年2月14日 8:35~10:15、10:35~12:15、 13:15~14:55 ・場 所:松山市立湯山小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株))、出口 幹雄(新居浜高専) 学生 TA:辰巳 隆二、二宮 政浩(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市) ・受講者:湯山小学校4年生3クラス98名、教員数名 10.・日 時:平成23年2月20日 9:30~11:00 ・場 所:帝人(株)松山事業所 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:八田 章光(高知工科大学) 学生 TA:大西 政綱、岡 大介(愛媛大)、溝渕 佑介(高知工科大) 講師派遣 WG:田窪 俊彦(CELCO SOLAR ENERGY(株) )、西岡 邦彦(イーア ンドイー(株))、西崎 正明(藤崎電機(株))、藤本 豊實((株)アドバンテック)、 44 山本 善樹、梶谷 洋輝(四国ガス(株))、中島 郁、加藤 喜三(松山市) ・受講者:帝人サッカースクール小学生21名、監督他 11.・日 時:平成23年3月1日 8:35~10:15、10:35~12:15、 13:15~14:55 ・場 所:松山市立浮穴小学校 ・テーマおよび内容:松山市「サンシャインプロジェクト」による出前授業 ・対象および人数:講師:山本 善樹、梶谷 洋輝(四国ガス)、藤本 豊實(アドバンテック) 学生 TA:大西 政綱、神野 康弘(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市) ・受講者:浮穴小学校4年生3クラス99名、教員数名 12.・日 時:平成23年3月6日 13:30~15:00 ・場 所:松山総合公園(松山市朝日ヶ丘1丁目1633-2) ・テーマおよび内容: 『見よう・知ろう・太陽光発電』総合公園に設置されている太陽光発電システム(1 0kW)を見学し、その仕組みや利用について話を聞いたり体験をして学ぶ。松山 市がNPO法人「愛媛生態系保全管理」へ運営委託している事業「都市環境学習 センター運営事業」の経費で開催する。講師派遣 WG の「サンシャインプロジェ クト」による出前授業として講師と TA を手配。 ・対象および人数:講師:藤本 豊實(アドバンテック) 学生 TA:大西 政綱、岡 大介(愛媛大学工学部) 講師派遣 WG:中島 郁(松山市)、加藤 喜三(松山市) ・受講者:一般小学校(申込)20名、保護者20名 【島根地域エネルギー教育研究会】 1.・日 時:平成22年5月21日 2時限 ・場 所:島根県立松江東高校 ・テーマおよび内容:「エネルギーについて考えよう」 ・対象および人数:講師:塚田真也(島根大学教育学部助教) ・受講者:高校2年生10人、教員他 【高知大学エネルギー環境教育研究会】 1.・日 時:平成22年5月15日 9:00~12:00 ・場 所:若草幼稚園 ・テーマおよび内容:エネルギー環境教育参観日 ・対象および人数:園児および保護者 約110名 2.・日 時:平成22年6月13日 8:00~11:30 ・場 所:野市小学校 ・テーマおよび内容:エネルギー環境教育フェスティバル ・対象および人数:小学生及び保護者 約200名 3.・日 時:平成22年8月4日 10:00~12:00 ・場 所:旭小学校 ・テーマおよび内容:児童倶楽部における環境授業 ・対象および人数 :小学生30名 4.・日 時:平成22年11月10日 8:00~12:00 ・場 所:吉良川小学校 ・テーマおよび内容:環境劇の上演及び環境授業 45 ・対象および人数:学生14名(高知大学こどもの森)、参加小学生80名 5.・日 時:平成22年11月26日 13:00~15:30 ・場 所:舟入小学校 ・テーマおよび内容:エネルギー環境教育フェスティバル ・対象および人数:小学生及び保護者 約20名 6.・日 時:平成23年2月16日 9:00~12:00 ・場 所:田野幼稚園 ・テーマおよび内容:エネルギー環境教育参観日 ・対象および人数:園児および保護者 約30名 【高知工科大学エネルギー科学教育研究会】 1.・日 時:平成22年6月8日 14:25~15:55 ・場 所:高知工科大学 ・テーマおよび内容:「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数 :高知県立山田高校2年Ⅱ型理数科16名 2.・日 時:平成22年6月13日 10:00~11:30 ・場 所:香南市立野市小学校 ・テーマおよび内容:「野市小学校環境フェスティバル」にて学生による「人力発電」の講座 ・対象および人数 :野市小学校児童21名、担当教員1名、保護者等約20名 3.・日 時:平成22年7月6日 14:05~15:55 ・場 所: 高知県立高知小津高校 ・テーマおよび内容:SSH スーパー物理「物理のエネルギーと地球環境の問題」/八田 ・対象および人数 :理数科2年生40名 4.・日 時:平成22年7月20日 8:50~9:40 ・場 所:香川大学附属高松中学校 ・テーマおよび内容:時事通信社 環境とエネルギー懇談会講演「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数:高松中学校3年生121名 5.・日 時:平成22年11月1日 15:45~16:55 ・場 所:高知県立高知工業高校 ・テーマおよび内容:「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数:進学コース2年生・3年生 計58名 46 6.・日 時:平成22年11月10日 8:00~12:00 ・場 所:室戸市立吉良川小学校 ・テーマおよび内容:環境省「平成22年度地球温暖化防止に係る国民運動におけるNPO.NGO等の 民間団体とメディアとの連携支援事業」に採択された KUTV テレビ高知のイベン ト、「エネルギー科学実験およびエネルギーと地球環境」への出前授業 ・対象および人数 :学生6名(高知工科大学)参加小学生80名、他 7.・日 時:平成22年11月26日 13:30~15:30 ・場 所:香美市立舟入小学校 ・テーマおよび内容: 『エネルギーをつくろう、人力発電体験講座』 エネルギー科学実験および授業 講師:福永 和豊(高知工科大学電子・光システム工学科4年生) TA:森本 健太、谷脇 雅文、左海 泰貴(高知工科大学) ・対象および人数 :舟入小学校児童20名、教員2名、保護者10名、他 8.・日 時:平成22年11月26日 13:15~15:15 ・場 所:香南市立夜須小学校 ・テーマおよび内容:夜須小エネルギーフェスティバル2010 「エネルギーをつくろう、人力発電体験講座」 ・対象および人数:講師:溝渕 佑介(高知工科大学大学院学生) 学生 TA:中山 洋太郎、森本 晃(高知工科大学) 受講者:夜須小学校4年生27名、保護者15名、教員2名、他 9.・日 時:平成22年12月6日 13:50~15:40 ・場 所:土佐町立土佐町中学校 ・テーマおよび内容:ブルーバード訪問教育「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数 :中学3年生31名、他 10.・日 時:平成22年12月9日 14:25~16:15 ・場 所:高知県立南中学高等学校 ・テーマおよび内容:工大連携出前授業「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数 :南高校2年国際科学科物理選択生13名、他 11.・日 ・場 時:平成22年12月10日 10:50~12:40 所:高知県立四万十高等学校 47 ・テーマおよび内容:ブルーバード訪問教育「エネルギーと地球環境」/八田 ・対象および人数 :四万十高校自然環境コース2年生12名、他 12.・日 時:平成23年1月13日 8:30~12:30 ・場 所:高知市立第四小学校 ・テーマおよび内容:環境活動支援センター えこらぼの紹介による学生の出前講座 「人力発電でわかるエネルギーと地球環境」 ・対象および人数 :講師:溝渕 佑介(高知工科大学大学院) 学生 TA:森本 健太、松木 智志、小路 紘史、福永 和豊(高知工科大学) 受講者:第四小学校6年生1組34名、2組34名、担任その他教員数名、他 13.・日 時:平成23年2月28日 13:45~15:35 ・場 所:高知市立第4小学校 ・テーマおよび内容:「エネルギーと地球環境」の中学校向け授業と実験実演 ・対象および人数 :講師:八田 章光、学生 TA:森本 健太、松木 智志(高知工科大学) 受講者:大栃中学校全校生徒39名、教員数名、他 <その他イベント> 1.・イベント名:うちエコ応援団キックオフイベント(FM高知) ・日 時:平成22年6月27日 10:00~17:00 ・場 所:イオンモール高知 南コート(高知市) ・内 容:学生による人力発電体験コーナー出展 ・参加者:一般買い物客対象、参加人数不確定 2.・イベント名:みんなで絵描こう!夢電車-エコに向かって走れ- ・日 時:平成22年7月18日 10:00~15:00 ・場 所:土佐電気鉄道(株)本社桟橋車庫(高知市) ・内 容:高知県青年会議所(講師派遣 WG 研修参加者)によるエネルギー実験実演と講義 ・参加者:小学生、保護者約50名 3.・イベント名:RKC 高知放送「すこやか2010」 ・日 時:平成22年7月24、25日 10:00~15:00 ・場 所:ぢばさんセンター(高知市) ・内 容:学生による手回し発電体験コーナー出展 ・参加者:イベント来場者親子連れ22,000名、体験コーナー来場者数は不確定 4.・イベント名:中国・四国地区プレスクールサミット ・日 時:平成22年7月31日 ・場 所:水島スクールサミット(エネルギーと地球環境[中国・四国地区プレスクールサミット]) ・テーマおよび内容:エネルギー環境学習の成果をステージ上で発表・観賞 ・対象および人数 :主として、中国・四国地区から小学生児童約100名と保護者約50名 5.・イベント名: 平成22年度中国・四国地区 地域交流会議 ・日 時:平成22年9月4日 10:00~15:00 ・場 所:岡山コンベンションセンター/407会議室他(岡山市) ・内 容:講演、および意見交換会 ・参加者:実践校・シニア校関係者48名 6.・イベント名:あけぼの祭(高知西高校文化祭) ・日 時:平成22年9月17、18日 終日 48 ・場 所:高知県立高知西高校(高知市) ・内 容:同校科学部生徒による自転車人力発電体験コーナー展示 ・参加者:全校生徒約820名、人力発電コーナー参加者は不確定 7.・イベント名:香美市環境フェア ・日 時:平成22年10月3日 終日 ・場 所:八王子健康福祉プラザ(高知県香美市) ・内 容:学生による自転車人力発電体験コーナー展示 ・参加者:一般参加者約300名、展示コーナー来場者数不確定 8.・イベント名:安芸桜ケ丘高校・高知工科大学環境教育セミナー ・日 時:平成22年10月28日 9:00~16:00 ・場 所:高知工科大学 ・内 容:エネルギー環境に関する研究室実習、地球環境とエネルギーの講義/四国電力、他 ・参加者:安芸桜ケ丘高校環境エネルギー科2年生16名 9.・イベント名:青少年のための科学の祭典 ・日 時:平成22年12月5日 8:00~17:00 ・場 所:高知大学 ・内 容:エネルギー体験ブースの出展 ・参加者数:来場者小学生・中学生・高校生及び保護者 約800名、ブース来場者数不確定 10.・イベント名:第3回えこらぼの文化祭 ・日 時:平成23年1月15日 10:00~16:00 ・場 所:こうち男女共同参画センター「ソーレ」 ・テーマおよび内容:「がんばれ人間発電所」出展 ・対象および人数:発電体験約50名 <資料、副教材等の作成> 【教材・カリキュラム WG】 1.・名 称:エネルギー教育のための小中高連携カリキュラム (中学校理科)第1版 ・対 象:中学校理科 ・部 数:50部 ※地区推進会議ホームページで公開 2.・名 称:エネルギー教育のための小中高連携カリキュラム (小学校理科)第2版 ・対 象:小学校理科 ・部 数:50部 ※地区推進会議ホームページで公開 【四国電力(株)】<実践費外> 3.・名 称:地球環境とエネルギー 「エネルギー教育用指導解説書」(中学校版) ・対 象:中学校理科、社会科、技術・家庭科 ・部 数:約2,000部 ※四国内全中学校へ各3部配付 49 <マスコミ関係実績> 1.・媒体名:愛媛新聞 ・日 時:平成22年7月2日 ・内 容:専門講師による出前授業 八坂小学校 (松山サンシャインプロジェクト) 2.・媒体名:KUTV(テレビ高知)※ ・日 時:平成22年10月から1月、全日5:00~25:00、150本 ・内 容:環境守り隊の TV 広告 啓発スポット放送「大学生の想い」 :環境劇や環境授業、実験などを実施している現役の大学 生の熱い想いやアイデアを15秒の啓発コマーシャルにしてCO2削減を具体的に紹介 3.・媒体名:KUTV(テレビ高知)※ ・日 時:平成22年12月14日 10:36~10:52、16:18~16:33(再) ・内 容:吉良川小学校における高知大学と高知工科大学の取り組み ※環境省「平成22年度 地球温暖化防止に係る国民運動におけるNPO・NGO等の民間団体とメデ ィアとの連携支援事業」に、KUTV ならびに NPO 環境の杜の事業が採択され、いずれも旧拠点大学 である、高知大学エネルギー環境教育研究会の取り組み(子どもの森)と高知工科大学エネルギー科 学教育研究会の取り組みを中心に事業がなされることとなった(龍馬さん CO2削減維新ぜよ!環 境劇に託したわたしたちの熱い想い)。 4.・媒体名:山陽新聞 ・日 時:平成23年2月13日 ・内 容:スクールサミット(倉敷芸術科学大学) <その他> 1.技術系学生のためのエネルギー施設見学 ・日 時:平成22年9月~12月、5回 ・内 容:四国電力伊方発電所、松山保安研修所、他の見学会を、物質環境システム工学科、電子・光シ ステム工学科の学生、及び全学1、2年生を対象に行った。 2.人力発電・手回し発電教材の開発とイベント出展 内容:地域の NPO(環境の杜こうち、えこらぼ) などと連携し、各種のイベントに自転車人力発電 やワット数のわかる手回し発電機を出展して、参 加者に発電量の定量的な体験の機会を提供した。 また、今後学校教育で普及、活用が見込まれる手 回し発電機の発電量を簡便に測定、表示する教材 を新居浜工業高等専門学校と高知工科大学で共同 開発した。 50 Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果についての自己評価 ① 各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 他地区との連携で具体的な活動は行っていない。教材・カリキュラム WG で作成し、一般向けに Web 公開 したカリキュラムについては、地域を越えて引き合いがあり、他地区でも活用されることが期待される。 また、こどもサミット(今年度スクールサミット)については、他地区の教員が見学に訪れており、他 地区での企画・開催が望まれる。他地区でこどもサミットを開催する場合には、協力したい。 ② 各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 中国・四国地区のうち拠点大学などを中心とした活動ネットワークのない、鳥取、岡山、山口、香川、 徳島、愛媛でのエネルギー教育ネットワーク構築が課題であるが、具体的な拠点がないため、容易でな い。愛媛については、松山市が講師派遣 WG の活動中心となり、市の環境課が教育委員会に働きかけ、太 陽電池関連の企業やエネルギー関連企業と連携するネットワークが形成されてきた。また新居浜、西条 でもキーパーソンがえられたため、今後は持続的な活動が期待できる。 ③ 地域交流会議の開催 地域交流会議は実践校が多く集まることから、地区での連携を強めるチャンスである。今年度は、教材・ カリキュラム WG で作成した、地区独自のカリキュラム(小学校理科)を活用すること、及び、倉敷で開 催するこどもサミットに参加することを、多くの実践校へ積極的にはたらきかけを行った。その結果、 倉敷のこどもサミットは多数の学校から参加が得られ、盛況で実りあるイベントとなった。 ④ 教員対象研修会および施設見学会の開催 1.イベント名:教師のためのエネルギー環境教育セミナーin 高知 ・日 時:平成22年12月11日 13:00~16:40 ・場 所:高知工科大学 ・内 容:講演『学校におけるエネルギー環境教育』 WS-1小学校:社会科、理科 WS-2中学・高校:社会科、理科 ・参加者:学校教員、教育関係者、大学生など 45名 2.イベント名:教師のためのエネルギー環境教育セミナーin 島根 ・日 時:平成22年12月26日 13:00~17:00 ・場 所:島根大学 ・内 容:講演 『学校におけるエネルギー環境教育』 模擬授業(小学校理科:3コマ) ・参加者:学校教員、教育関係者、大学生など 33名 51 3.イベント名:先生方のためのエネルギー施設見学会in島根・岡山 ・日 時:平成22年12月27日 9:00~19:30 ・乗車場所:松江駅、倉敷駅 ・見学先:中国電力(株)水島火力発電所、岡山ガス(株)築港工場 ・参加者:学校教員、教育関係者、大学生など 27名 4.【高知工科大学】 ○イベント名:教員免許状更新講習「電気の基本とエネルギー環境問題」 ・日 時:平成22年8月5日 9:00~16:30 ・場 所:高知工科大学 ・内 容:新学習指導要領に盛り込まれた、小学校理科のエネルギーや電気に関する実験の演習と、電 気やエネルギーを学ぶ上で、背景となるエネルギー環境問題についての講義 ・参加者:学校教員 6名 5.【四国電力】 ○イベント名:エネルギー・環境教育セミナーin 徳島 ・日 時:平成22年7月27日 10:30~16:30(セミナー) 28日 9:00~16:00(施設見学) ・場 所:ヨンデンプラザ徳島 ・内 容:「新学習指導要領とエネルギー教育」他 ・参加者:小中学校教員及び教育関係者 セミナー100名 見学会40名 6.【四国電力】 ○イベント名:エネルギー・環境教育セミナーin 新居浜 ・日 時:平成22年7月29日 9:30~14:30 ・場 所:愛媛県総合科学博物館 ・内 容:「これからのエネルギー教育」他 ・参加者:小中学校教員及び教育関係者 150名 ⑤ 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 作文コンクールについて、各地域でエネルギー教育に取り組んでいる学校に募集告知(チラシの配付)を 行った。地区審査については、予備選考された作品のうち、中国・四国地区の作品について、推進会議の 主要な委員4名で審査を行った。 52 Ⅲ.今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 【今年度目標とした10の項目と、各項目に対する成果】 1.推進会議の成果や活動を、中国四国全県へ普及する方策を検討する。 → 成果としての小学校理科のカリキュラム、及びこどもサミットを中四国全域へ普及させるべく活動 を行った。カリキュラムは実践校などで実施され、内容についてのレスポンスも得られており、次 年度以降の改善につながる。こどもサミット(スクールサミット)は盛況で、他地区への波及も期 待される。講師派遣 WG による太陽光発電の出前授業は、これまで拠点ネットワークのなかった愛 媛県での活動波及に大きな成果が得られた。 2.エネルギー教育実践校、特にトライアル校への地域からの応募を促進し、初年度に作成した地域独自の エネルギー教育カリキュラムを実践する。 → 実践校への応募促進はそれほどの効果は上らなかった。地域のカリキュラム普及については、項目1 の通り、実践校での活用を促した。 3.教員研修(エネルギー教育の教員対象研修会、教員向けのエネルギー施設見学会を含む)を複数地域で 実施し、教員の関心を高め、資質を向上する。 → 教員対象の研修会は、島根大学教育学部の学生を中心に開催した。また、教員向けセミナーや教員免 許状更新講習においてもエネルギー教育関連の講座を開設した。 4.スクールサミット(旧称こどもサミット) 、プレサミットを倉敷で開催する。 → 中国・四国地区全域対象として倉敷芸術科学大学の所有するヘルスピア倉敷を会場として開催した。 雪のため四国からの高速道路が閉鎖され、四国の学校(約160名)が参加を断念したものの、参加 者は256名で盛況、かつ成果の多いイベントとなった。 5.各地域のエネルギー教育協力者を発掘し、講師養成研修を実施、講師の紹介・派遣の体制を構築する。 → 松山市環境課の「サンシャインプロジェクト」と連携し、松山市内の小学校へ講師派遣し、出前授業 を行った。松山市による学校との調整、講師との調整、愛媛大学学生による実験準備、実演など、次 年度も持続できる体制を構築した。 6.地域交流会議を開催し、教材・カリキュラム、講師派遣を実践校へ普及するとともに実践校の要望を集 約する。 → 地区交流会議を開催し、地区独自の教材カリキュラム、講師派遣体制、こどもサミットなどの情報を 実践校に提供し、活用を促した。また実践校の要望を集めた。 7.推進会議の活動を地域へ普及し、各学校で活用されるように、各地域の教育委員会や学校への働きかけ を検討する. → 各地域で活動をすすめる上で教育委員会への働きかけが重要であるが、イベントの後援申請や学校へ の案内以外での、エネルギー教育全般での働きかけはできなかった。 8.推進会議のホームページを充実し、成果や活動を PR するとともに、エネルギー教育に関する情報提供 に務める。 → ホームページは全体を業者のデザインで更新したが、内容を更新することができなかった。教材・カ リキュラム WG の小学校理科のカリキュラムを掲載した。 9.旧拠点大学の各地域におけるエネルギー教育を支援する。 → 各地区のエネルギー教育研究会などの活動を引き続き支援し、多くの出前授業などで成果が得られた。 10.「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールの実施支援 → 作文コンクールの作品公募 PR に協力し、地区審査を行った。 53 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント 旧拠点大学をコアとする各地域の活動に加えて、4つのワーキンググループによる教材・カリキュラムの 開発、教員研修の開催、こどもサミットの開催、専門講師の派遣はいずれも当初の目的に沿って、活動をす すめ、ほぼ期待した成果が得られている。次年度も計画に沿ってワーキンググループの活動を持続し、より 活発にしていくことが重要である。 一方、従来拠点大学のなかった地域にエネルギー教育を普及することは、未だ手探り状態であり、最終年 度も具体的に成果の期待できる方策は見えていない。各地域には地域独自の人材、団体があり、一律に企画 した方策では、軌道に乗せることは難しい。また従来の拠点大学が行ってきたような地域のエネルギー教育 ネットワークづくりに、他県の大学や中国・四国という大きな枠組みから取り組むのは容易ではない。 地域のネットワーク形成の成功事例として、講師派遣 WG による松山市環境課の取組みが挙げられる。こ の場合、拠点は必ずしも大学である必然性はなく、行政や NPO でも可能であることがわかる。要は活動の鍵 を握る人材、キーパーソンの発掘が重要であり、そのためには地道に様々な方法で、各地域にアプローチを 続けていくしか無さそうである。これらの経験から、従来の拠点大学の制度や予算を復活させることが必要 とは考えにくい。拠点大学だけでは、同じ失敗も多く、必ずしも地域のネットワークを構築できないで終わ ることもある。 次年度以降の方向性として、地域推進会議の大きな枠組みで、普及のすすんでいない各地域に目を配り、 各地域のなかで活動する人材、地域内をつなぐネットワークの拠点をある程度見いだして、推進会議がアド バイスしながら各地域におけるエネルギー教育の組織・体制の構築を行うことが望ましいと考える。必ずし も拠点大学にはこだわらず、各県にエネルギー教育ネットワークを形成するための人材発掘と、ネットワー ク形成支援のための予算を措置することが望まれる。 具体的な推進会議活動地域の拡張として、 ①岡山県:拠点大学がH22年度で終了する倉敷芸術科学大学の継続的支援の可能性として、H22年度 に引き続いて、同大学でのこどもサミット(スクールサミット)開催が考えられる。また、岡山 市の岡山理科大学が応用物理学会の活動として教員研修に取り組んでおり(応用物理学科中国・ 四国支部、リフレッシュ理科教室)、倉敷芸術科学大学とも姉妹校であることから、連携して岡 山・倉敷地域のネットワーク構築が望まれる。 ②山口県:山口大学教育学部は、広島大学・島根大学との連携もあり、新たな拠点形成の可能性がある。 宇部市地球温暖化対策ネットワークとは、人力発電機の開発で高知工科大学と協力実績がある。 これらの人材を結ぶネットワーク形成が期待される。 ③香川県:徳島県:講師派遣 WG による出前授業が、愛媛県(松山市地域、西条・新居浜地域)と高知県で 普及してきており、香川県、徳島県の太陽光パネル設置業者への働きかけが望まれる。徳島県で は当初から WG メンバーの企業があり、また香川では地球温暖化防止活動推進員で、専門講師派 遣に関心のある方に声をかけており、新年度早々に養成講座の開講を計画する。四国経済産業局 が中心となり、香川県・徳島県の両地域で学校への紹介・調整を担うことができる NPO や行政窓 口を模索する必要がある。 ④鳥取県:現在までのところ、具体的な拠点、活動方向、キーパーソンが見えていない。 情報発信として地区推進会議のホームページの充実を掲げ、ホームページの体裁とイベントカレンダーの 入力システムを外部業者に委託して構築した。しかし、実際にイベントや活動成果をアップする手間をかけ ることはできず、今年度はまともな運用には到らなかった。常勤である必要はないが、週1回程度のペース で、ホームページを専門で世話してくれる人材を確保しないと、タイムリーな更新や内容の充実はできない。 次年度はホームページ管理者を確保することを優先したい。 また、活動成果をホームページで紹介したり、報告書にまとめることを考慮した、活動報告書の書式を整 備したい。手間をかけずに必要な情報をピックアップし、整理するシステムが必要である。簡単な作業でそ のままホームページへ転載、公開できることを前提に、報告書、会議録などの各種フォーマットを整えたい。 54 Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード 太陽光発電、風力発電、原子力発電、地球温暖化、教材開発、理科、社会科、技術・家庭科、 地域や家庭との連携、外部講師の活用、体験学習、施設見学 以 55 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 エネルギー教育推進会議 地区名 九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 代表者氏名 3ヵ年の 研究実践テーマ 研究実践報告書 九州女子大学 中村 重太 知識・体験・認識を重視したエネルギー教育推進指導者養成モデルの構築と九州・沖縄地区研究実 践体制ネットワークの拡大・強化 以下が、年度当初にかかげた本地区推進会議の目標である。 本年度は、本事業の2年次であり、研究実践協力校を中心として「エネルギー環境教育」に 関心を持つ学校教育関係者(各県市教育委員会、学校教師)間のネットワークをしっかりと作 り上げることを主なねらいとする。そのためには、関心のある学校・教師・保護者や地域等の 発掘と、 「エネルギー環境教育」に関する彼等の理解及び認識を確かなものにするための学習 会や教材研究講習会、及び公開授業等の開催を充実する。 この場合、各会の講師には、学校現場の実践者を起用し、エネルギー実践指導者の養成をね らう。 本年度の主要な目標を、次にあげる。 1. 「地区推進会議」の開催 この会議は、催しものが行われる期日に併せて、大学所在の地域で開催する。 2.指導者養成モデルの策定とその試行 3.教員対象研修会や施設見学会の計画・実施 4.エネルギー環境教育カリキュラムの作成(教材の工夫・開発を含めて検討) 平成22年度に おける目標 5.各地域でのネットワークの構築(公開研究授業の実施や「エネルギー環境教育」の学習会 及び教材研究講習会の開催を通して) 6.平成22年度報告書の作成(総括と平成23年度に向けての課題の検討) (沖縄地区)上記の地区目標に加えて、沖縄地区は独自に次の目標をあげている。 ・九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議に参加し、情報を共有化するとともに、連携を強化 する。 ・沖縄地区推進会議を4回開催する。 (昨年度は地区推進会議の正式のスタートが遅れたため、 2回の開催となった) ・昨年度1回実施した教員対象の研修会、 「教師のためのエネルギー環境教育ワークショップ 」を年3~4回実施する。 (延べ参加人数:80名) ・昨年度と同様、小中高及び大学生を対象にエネルギー関連施設見学会を実施するとともに、 新たな見学先を開拓する。 (活性汚泥処理施設、石炭混焼用木材チップ工場、ゴミ発電所、 浄水場など) ・県内で開催されるイベントに大学生を参加させて、エネルギー環境教育教材の紹介や他県を させる等、実践的に学ばせる。 ・エネルギー教育実践校及び研究協力校との連携強化、及び研究協力校を新規に開拓する。 56 九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 <常任委員> 中村重太(九州女子大学教授) 清水洋一(琉球大学教授) 平尾健二(福岡教育大学准教授) 湯地敏史(宮崎大学講師) 藤本登(長崎大学准教授) 九州電力 西部ガス 〈オブザーバー〉 推進会議開催県の教育委員会、九州経済産業局、沖縄総合事務局、九州経済連合会九州エ ネルギー問題懇話会、エネルギー教育実践校等 沖縄地区推進会議 九州地区推進会議 ・清水洋一(代表) ・中村重太(代表) ・沖縄エネルギー・環境教育研究会 ・九経連九州エネルギー問題懇話会 ・大学(各地域のエネルギー環境教育 ・沖縄県地球温暖化防止活動推進セン ター 研究会) ・沖縄のエネルギー教育実践校 ・九州のエネルギー教育実践校 ・沖縄県立総合教育センター ・マスコミ(新聞、テレビ) ・九州地区教育委員会(福岡県、福岡 ・関連企業・団体(沖縄電力、沖縄ガ ス、南西石油など) 市、北九州市、長崎県、宮崎県の教 ・マスコミ(新聞、テレビ) 育委員会) ・関連企業・団体(九州電力、西部ガ ・関連NPO ス、九州環境管理協会など) 研究実践体制 (各支部(地域)の推進会議は、エネルギー教育に直接関わる研究・実践組織や団体のメ ンバー、及び専門家等で構成する) ○各地域の教育委員会 ○各地域内の学校 ○エネルギー教育地域拠点大学 ○エネルギー教育実践校 ○エネルギー関連企業・団体 (九州電力、沖縄電力、西部ガス、沖縄ガスなど) ○その他(西日本新聞社、琉球新報社、沖縄テレビなど) (沖縄地区) エネルギー環境教育を推進するために、九州・沖縄地区推進会議と連携し、情報 の共有化を図りながら、沖縄地区推進会議を開催し、エネルギー教育実践校・研究 協力校の活動報告や意見・情報交換を行うとともに、教員対象の研修会の開催、エ ネルギー施設見学会支援、出前実験・授業の実施、研究授業の支援活動等を行う。 沖縄地区エネルギー教育推進会議の役割を担うために、琉球大学教育学部・工学部、 農学部の教員、エネルギー教育実践校及び研究協力校の教員、環境政策関連の行政 関係者、電力・石油・ガス等のエネルギー企業、温暖化対策協議会や NPO、新聞・ テレビ等のマスコミ関係者から成る「沖縄エネルギー・環境教育研究会」のもとで、 以下の研究・実践を行う。 1)地域におけるエネルギー環境教育の普及・啓蒙活動 2)小中高・大学におけるエネルギー環境教育の研究実践 3)エネルギー環境教育のネットワークの拡大・強化 4)エネルギー環境教育の人材育成 57 Ⅰ.今年度の具体的な活動状況(推進会議、テーマ別ワーキング、出前授業、イベント、報道・マスコミ 関係の実績など) <地区推進会議> (九州地区推進会議) ○第1回九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年5月23日 ・場 所:福岡市 ・内 容:1)平成21年度第3回全国エネルギー教育推進連絡会議の議事報告 2)平成22年度第1回全国エネルギー教育推進連絡会議の議事報告(教員対象研修会や施設見 学会や地区推進会議に委譲されることなど) 3)平成22年度各地区エネルギー教育推進会議の年度方針について(年間行事と研究実践費の 配分方針及び研究実践費外予算の配分について) 4)平成22年度九州・沖縄地区の活動計画と予算、年間スケジュールについて 5)本地区における課題について(教育委員会をオブザーバーとすることについて) 6)その他(平成22年度日本エネルギー環境教育学会が長崎大学で開催されることについて) ○第2回九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年8月19日 ・場 所:福岡市 ・内 容:1)平成22年度九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議活動進捗状況について(各地域 の活動報告及び今後の行事予定について共催となる宮崎大学でのフェア案について) 2)研究実践費外予算の配分について追認 3)その他(運営委員の交代について、研究実践費や実績は今年度から地域毎に管理する ことについて、次回の地区推進会議は宮崎で11月20日に開催) ○第3回九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成22年11月20日 ・場 所:宮崎大学 ・内 容:1)「平成22年度九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議活動進捗報告」の承認 について 2)後半期の各地域の活動計画について ○第4回九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議 ・日 時:平成23年3月2日 ・場 所:福岡市 ・内 容:1)「平成22年度九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議研究実践報告書」の承認につ いて 2)平成23年度九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議研究実践計画の概要について (沖縄地区推進会議) ○第1回沖縄エネルギー・環境教育研究会(沖縄地区エネルギー教育推進会議) ・日 時:平成22年12月9日(木) ・場 所:琉球大学・50周年記念館 ・内 容:沖縄地区エネルギー教育実践校及び研究協力校の活動報告、講演会及び意見・情報交換等 ○第2回沖縄エネルギー・環境教育研究会(沖縄地区エネルギー教育推進会議) ・日 時:平成23年2月17日 58 ・場 ・内 所:琉球大学・50周年記念館 容:沖縄地区エネルギー教育実践校及び研究協力校の活動報告、講演会及び意見・情報交換等 <各種ワーキンググループ活動> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に、以下に報告する。 (九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議事務局関係) ○教育委員会や関係団体への挨拶・説明等(訪問者 ・平成22年4月6日 ○糸島市立二丈中学校 中村重太代表) 有田校長(4月21日の出前授業の打合せ及びソーラー システム等の学校施設の見学) ・平成22年4月14日 ○熊本大学教育学部 ○玉東町立木葉小学校 田口浩継准教授(地区推進会議の説明と事業への協力依頼) 一井武幸校長(熊本県の小中学校におけるエネルギー教 育の現状に関する情報収集) ・平成22年5月12日 ○熊本県教育委員会義務教育課長、主幹、指導主事(本地区推進会議の組織と任 務及び本年度の活動への協力依頼) ・平成22年5月12日 ○福岡県教育委員会義務教育課主幹指導主事(平成21年度の支援協力に対する お礼と本年度の協力依頼) ・平成22年5月12日 ○福岡市教育委員会学校教育課主任指導主事(2名) (同上) ・平成22年5月14日 ○北九州市教育委員会指導第一課長、指導主事(同上) (福岡県エネルギー環境教育研究会) ○福岡県エネルギー環境教育研究会第1回運営委員会 ・日 時:平成22年7月4日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:平成22年度の研究会の運営方針、予算の検討 ○福岡県エネルギー環境教育研究会第1回実践委員会 ・日 時:平成22年7月4日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:平成22年度の研究会の運営方針に基づく実施内容の検討 ○福岡県エネルギー環境教育研究会第2回実践委員会 ・日 時:平成22年12月4日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:今年度前半の活動内容の確認とこれからの実施内容の検討 ○福岡県エネルギー環境教育研究会第2回運営委員会 ・日 時:平成23年3月2日 ・場 所:ホテルクリオコート博多 ・内 容:平成22年度の研究会の活動および決算報告、来年度の活動方針について 59 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 日本エネルギー環境教育学会の第5回全国大会を開催するために、長崎大学エネルギー環境研究会が中心と なり実行委員会を9月までに5回開催した。また、サイエンスワールド(大学・企業によるイベント)やエ コクッキング(研究会主催:メール会議)を開催するための実施会議や、長崎市等が実施する教員研修やイ ベントに協力するための会議を適宜実施した。さらに、教員セミナーを実施するために長崎県技術教育研究 会や対馬市技術教育研究部会と6~8月、11~1月に会議を行った。 ○日本エネルギー環境教育学会長崎大会実行委員会 ・日 時:平成22年4月12日、5月31日、7月5日、7月31日、 9月31日 17:00-19:00 ・場 所:長崎大学教育学部 ・内 容:日本エネルギー環境教育学会長崎大会実行委員会 ○九電子ども科学研究室実行ワーキング ・日 時:平成22年5月7日、6月18日、7月14日、9月30日 16:00-19:00 8月20日~25日は一日 ・場 所:長崎大学教育学部 ・内 容:九電子供科学研究室打合せ、教材製作 ○サイエンスワールド実施ワーキング ・日 時:平成22年7月22日、9月8日、9月24日、10月5日、 10月15日 12:10~12:45 ・場 所 :長崎大学教育学部 ・内 容 :サイエンスワールド打合せ ○佐世保市・長崎市環境教育事業実施ワーキング ・日 時:平成22年4月20日、28日、5月27日、6月29日、10月4日 平成23年1月21日など ・場 所:長崎大学教育学部、佐世保市環境課 ・内 容:佐世保市エコフェスタ、長崎市エコライブ・フェスタ、環境教育教員研修などの打合せ ○出前授業実施ワーキング ・日 時:平成22年8月6日、11月5日、9日 ・場 所:島原市立有明中学校、長崎市立稲佐生学校 ・内 容:出前授業打合せ 16:00~17:00 (宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議) 宮崎地域は、宮崎大学が委嘱を受けている「エネルギー教育調査普及事業」(地域拠点大学)が最終年度に 当たっていたので、本地区推進会議との共催総合行事として11月20日に「2010エネルギー教育フェ ア in 宮崎」を担当、開催した。 60 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 教育委員会や関係団体の会議に出席して、諸行事の説明及び支援依頼等を行った。 ○・日 時:平成22年5月6日 ・場 所:沖縄県庁 ・内 容:アジェンダ21県民会議・3部会合同会議に出席し情報及び資料収集を行う ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月18日 所:琉球大学教育学部附属小学校 容:エネルギー教育実践校への応募支援について ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月21日 所:琉球大学工学部 容:工学部・海洋バイオマス PJ 成果の教材化について打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月22日 所:那覇市・沖縄県男女共同参画センター・てぃるる 容:日本環境教育学会第21回大会・環境教育セミナーにおいて、エネルギー教育に関する実践 報告 ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月25日 所:琉球大学教育学部 容:エコドライブ講習会について JAF と打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月26日 所:琉球大学教育学部附属中学校 容:エネルギー教育実践校への応募支援について ○・日 ・場 ・内 時:平成22年5月27日 所:沖縄県庁 容:アジェンダ21県民会議に出席し情報及び資料収集を行う ○・日 ・場 ・内 時:平成22年6月12日 所:南部工業高校 容:こどもの国イベント・「こどもサイエンスフェスタ沖縄」(7/17~18)について打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年6月29日 所:うるま市石川地域活性化センター・舞天館 容:第23回環金武湾地球温暖化対策地域協議会(主に LRT について勉強会) ○・日 ・場 ・内 時:平成22年7月4日 所:南部工業高校 容:琉球大学教育学部附属小学校におけるエネルギー関連の出前授業について打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年7月12日 所:沖縄県公衆衛生協会 容:気候アクションセンターおきなわとの連携について打合せ 61 ○・日 ・場 ・内 時:平成22年8月1日 所:長崎大学 容:日本エネルギー環境教育学会・第5回全国大会にて研究実践報告(3件)を行う ○・日 時:平成22年10月23日 ・場 所:那覇市・県立武道館アリーナ棟 ・内 容:第34回沖縄の産業まつりにて、パネル展示及びソーラーカープロジェクトに関するステージ プレゼンを行う ○・日 ・場 ・内 時:平成22年11月4日 所:うるま市石川地域活性化センター・舞天館 容:第24回環金武湾地球温暖化対策地域協議会 (主に「沖縄県-ハワイ州とのクリーンエネルギー協力」について勉強会) ○・日 ・場 ・内 時:平成22年12月17日 所:中城村立津覇小学校 容:海洋エネルギーに関する出前授業・実験(1/13~14)について第1回打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年12月18日 所:沖縄県立南部工業高校 容:教師・学生対象セミナー(「グリーンチャレンジャー教室」(12/25~26開催)について 打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成22年12月22日 所:うるま市立宮城中学校 容:海洋エネルギーに関する出前授業・実験について打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成23年1月6日 所:中城村立津覇小学校 容:海洋エネルギーに関する出前授業・実験(1/13~14)について第2回打合せ ○・日 ・場 ・内 時:平成23年2月7日 所:琉球大学 容:教師対象セミナー(エネルギー環境教育実践事例報告及び電子オルゴール製作ワーク ショップ)について打合せ <出前授業> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に、以下に報告する。 (福岡県エネルギー環境教育研究会) 1.・日 時:平成22年4月21日 ・場 所:糸島市立二丈中学校 ・テーマおよび内容:実験講義「エネルギーって何?」 身近な事象を挙げてエネルギーとその変換を説明し、自分の生活とエネルギーの 関係を考えさせ、エネルギーへの関心を喚起した。 ・対象および人数:中学校1、2、3年生 合計267名 62 2.・日 時:平成22年7月9日 ・場 所:福岡市立香椎小学校 ・テーマおよび内容:ペットボトル稲の植え付けと日本の農業生産とエネルギー利用について 総合学習や理科の教材として開発した栽培教材「ペットボトル稲」を紹介し、苗 の植え付け指導を行った後で、日本の農業技術とそれに関わるエネルギーについ ての授業を行った。 ・対象および人数:小学校5年生 100名 3.・日 時:平成22年9月13日 ・場 所:福岡市立照葉小学校 ・テーマおよび内容:ペットボトル稲の開花観察と太陽エネルギーからお米ができる仕組み イネの開花の観察を行い、籾の成長に対する太陽エネルギーの貢献について話した。 ・対象および人数: 小学校5年生 60名 4.・日 ・場 時:平成22年11月22日 所:福岡市立香椎小学校 ・テーマおよび内容:「お米の脱穀精米と農業機械の発達の歴史など」 「ペットボトル稲」の精米作業を機械を用いて実演、指導し、活動の後に、農 業機械の発達とエネルギーのかかわりと、田んぼの生み出す食のエネルギーに関 する授業を行った。 ・対象および人数:小学校6年生 100名 5.・日 ・場 時:平成22年11月30日 所:大牟田市立明治小学校 ・テーマおよび内容:電気のしくみとエネルギー、エネルギーの活用 発電や身の回りの電気のしくみを解説し、電気エネルギーを活用した教材を紹介 した。 ・対象および人数:小学校6年生 100名 6.・日 ・場 時:平成22年11月30日 所:私立香椎幼稚園 ・テーマおよび内容:お米は元気の源(エネルギー) 園庭で育てたもち米の脱穀~精米作業を機械を用いて実演、指導すること、およ び食べ物のもつエネルギーと健康や身の周りの環境との関係を分かりやすく伝 えるための寸劇「太陽戦隊オコメレンジャー」行った。 ・対象および人数:園児・保護者 70名 7.・日 時:平成23年2月7日 ・場 所:福岡市立照葉小学校 ・テーマおよび内容:ペットボトル稲の試食とお米のもつエネルギー 総合学習「私のペット稲の収穫祭(会食会)」に参加し、この授業の中で、イネが 太陽エネルギーを受けて CO2を固定し、おコメを生産するプロセスを説明し、 それを食べることで、我々は生きていること、ならびに、化石燃料とのエネルギ ー源の共通性、重要性について解説した。 ・対象および人数:小学校5年生 60名 63 8.・日 ・場 時:平成23年2月21日 所:北九州市立曽根東小学校 ・テーマおよび内容:発電のしくみと私たちのくらし 小型火力発電モデルを用いて、発電のしくみを解説し、発電と CO2のつながり、 CO2と温暖化のつながり、さらに食事と排水のつながりにまでに展開させ、人間 のくらしをみつめ、私たちにできることについて考えさせた。 ・対象および人数:小学校5年生 60名 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1. ・日 時:平成22年7月2日 10:25~12:00 ・場 所:長崎市立滑石小学校 ・テーマおよび内容:第1回省エネ教室 自らの生活をふりかえり、エネルギー消費の無駄を考える。 ・対象および人数:小学6年生 70名 2. ・日 時:平成22年10月8日 14:05~15:40 ・場 所:鹿児島市立西陵小学校 ・テーマおよび内容:環境やエネルギーの視点から生活をふりかえろう! 衣食住を EF や LCA の視点から見直し、水の浄化実験や発電体験を通じて、エ ネルギー消費と環境のつながりを考える。 ・対象および人数:小学5年生 120名 3. ・日 時:平成22年4月23日、5月7日、14日、12月17日、 平成23年2月18日 13:00~15:00 ・場 所:長崎大学教育学部 ・テーマおよび内容:燃料電池に関する講義と実習 ・対象および人数:長崎県立工業高校3年生 4名 4. ・日 時:平成22年10月25日 10:30~11:30 ・場 所:長崎大学教育学部 ・テーマおよび内容:ロボット製作とエネルギーのお話 ・対象および人数:時津町立時津北小学校訪問授業(4年生)8名 5. ・日 時:平成22年10月27日 13:30~14:30 ・場 所:長崎県立島原工業高校 ・テーマおよび内容:工業高校生が挑むエネルギー教育教材の開発 エネルギーの基本から自転車や燃料電池等の教材開発のポイント ・対象および人数:電気科2年生40名 6. ・日 時:平成22年11月16日 10:30~12:10 ・場 所:長崎市立稲佐小学校 ・テーマおよび内容:豊かさについて考えよう! 学校が実施している省エネ等のエネルギー環境教育学習の意味づけを行う。 ・対象および人数:小学6年生70名 64 7. ・日 時:平成22年11月17日 ・場 所:長崎市立滑石小学校 ・テーマおよび内容:第2回省エネ教室 学校の生活をふりかえり、エネルギー消費の無駄を考える。 ・対象および人数:小学6年生70名 8. ・日 時:平成22年12月20日 13:25~15:25 ・場 所:長崎県立佐世保工業高校 ・テーマおよび内容:私たちの暮らしとエネルギー・環境問題 高速増殖炉や今後のエネルギー全般の内容を講演 ・対象および人数:電気科1~3年生120名 9. ・日 時:平成23年1月12日 14:35~15:25 ・場 所:熊本県立鹿本商工高校 ・テーマおよび内容:環境問題と私たちの暮らし 環境問題とエネルギー消費の関係や原子力や新エネルギーについて講演した。 ・対象および人数:電気科・電子機械科・機械科2年生100名 10.・日 ・場 時:平成23年2月28日 10:25~12:10 所:(長崎市)精道小学校(女子部) ・テーマおよび内容:電気の作り方・使い方を知り、私たちにとって大切なものを見つけよう! ・対象および人数:小学6年生21名 11. ・日 時:平成23年3月2日 10:25~12:00 ・場 所:長崎市立滑石小学校 ・テーマおよび内容:第3回省エネ教室 社会で行われている省エネルギー活動を知ろう。 ・対象および人数:小学6年生70名 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1. ・日 時:平成22年4月21日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオマスエネルギーについて(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:東京都立園芸高校2年生 50名 2. ・日 時:平成22年8月15日 ・場 所:琉球大学 ・テーマおよび内容:平成22年度琉球大学公開講座 講座名:「おもちゃ作りを通して学ぶ地球温暖化防止親子講座」 ・対象および人数:小学4年生~6年生及び保護者の12組、24名 3. ・日 時:平成22年8月22日 ・場 所:琉球大学 ・テーマおよび内容:平成22年度琉球大学公開講座 講座名:「おもちゃ作りを通して学ぶ地球温暖化防止親子講座」 ・対象および人数:小学4年生~6年生及び保護者の10組、20名 65 4. ・日 時:平成22年8月30日 ・場 所: 琉球大学教育学部附属小学校 ・テーマおよび内容:小学校4年理科の授業において、エネルギーと電気について授業 ・対象および人数:小学4年生 112名 5. ・日 時:平成22年9月27日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオマスエネルギーについて(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:長野県立長野工業高校2年生 40名 6. ・日 時:平成22年9月28日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオマスエネルギーについて(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:群馬県立館林高校2年生 30名 7. ・日 時:平成22年10月18日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオマスエネルギーについて(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:茨城県立土浦第二高校2年生 25名 8. ・日 時:平成22年10月19日 ・場 所:琉球大学教育学部附属中学校 ・テーマおよび内容:沖縄の未来のエネルギーについて ・対象および人数:附属中学校2年生 12名 9. ・日 時:平成22年11月7日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオマスエネルギーについて(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:東京都立品川エトワール女子高校2年生 40名 10. ・日 時:平成22年12月20日 ・場 所:沖縄県立沖縄工業高校 ・テーマおよび内容:沖縄県のエネルギー事情及びバイオエタノールに関する講義・実験 ・対象および人数:沖縄工業高校1年生 15名 11. ・日 時:平成23年1月13日、14日 ・場 所:中城村立津覇小学校 ・テーマおよび内容:海洋エネルギーに関する出前授業・実験 ・対象および人数:津覇小学校5年生 25名 12. ・日 時:平成23年1月17日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:エネルギー教育特別講義(うるま市平安座島のエネルギーと島の暮らし) ・対象および人数:大学生・社会人 30名 66 13. ・日 時:平成23年2月24日 ・場 所:那覇市立松川小学校 ・テーマおよび内容:ひまわりから電気を作ろう (社会人講師活用型教育支援プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:小学6年生 110名 14. ・日 時:平成23年3月4日(金) ・場 所:琉球大学教育学部 ・テーマおよび内容:バイオエタノールに関する講義・実験(教育 GP プロジェクトの出前授業) ・対象および人数:立命館高校2年生 8名 <その他イベント> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に、以下に報告する。 (福岡県エネルギー環境教育研究会) 1.イベント名:福岡県環境教育学会第13回年会 ・日 時:平成22年8月7日 ・場 所:九州女子大学 ・内 容:年会テーマを「環境教育の新しい展開~エネルギー環境教育への期待~」として、大学教 授による講演や NPO 法人代表、学校教員、福岡県及び北九州市職員によるパネルディス カッションを設けた。その他、パネル発表も設けた。 ・参加者:一般市民及び学生 217名 2.イベント名:ふくおかで学ぼう アカデミックカフェ 「茶碗一杯のごはんから見えるエネルギー、そして環境」 ・日 時:平成22年10月7日 ・場 所: イムズ(福岡市天神) ・内 容:一般市民を対象に、お茶碗1杯のおコメの生産に関わる太陽エネルギー、生産から加工、 さらに流通にかかるエネルギーについて解説した。 ・参加者:一般市民 30名 3.イベント名:2010エネルギー教育フェア in 宮崎 ・日 時:平成22年11月20日 ・場 所:宮崎大学 ・内 容:福岡地域から2テーマを出展 ・手回し発電によるピンボールカートゲームコーナー ・発電の実体験モデルの展示 ・参加者:一般市民 200名以上 4.イベント名:むなかた恊働大学 第12回 「食にまつわるエネルギー環境教育」 ・日 時:平成23年1月23日 ・場 所:福岡教育大学 ・内 容:協働大学を聴講する一般市民を対象に、お茶碗1杯のおコメの生産に関わる太陽エネルギ ー、生産から加工、さらに流通にかかるエネルギー、フードマイレージ、カーボンニュー トラルについて解説した。 ・参加者:一般市民 35名 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1.イベント名:日本エネルギー環境教育学会第5回全国大会 ・日 時:平成22年7月31日~8月1日 67 ・場 所:長崎大学教育学部 ・内 容:特別講演「生物の目から世界を考える」栗林慧(生物生態写真家)、基調講演「持続可能な 社会への移行シナリオ―高齢化社会,資源・環境問題と日本の役割―」中原豊(三菱総合 研究所副社長執行役員) 、パネル討論会「エネルギー環境教育における地域力の活用」藤本 久美(九州電力株式会社)、芦塚信也(佐世保市役所)、菅洋一(NPO 法人環境カウンセリ ング協会長崎)、中村重太(九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議) 、宮下哲夫(大牟田 市立明治小学校)を企画・実施し、ワークショップ(7件)と一般講演79件(口頭発表 60件、ポスター発表9件)が行われた。 ・参加者:一般教員等含めて合計 254名 2.イベント名:中学生ものづくり教室 ・日 時:平成22年8月23日~24日 9:00~17:00 ・場 所:島原市立有明中学校 ・内 容:島原市内の現職教員(技術・家庭科、社会科各1名)の研修も兼ねて、木材を利用した箱 づくりと自立型ロボットを用いた省エネ型ロボットの製作を行った。 ・参加者:現職中学校教員と中学生 15名 3.イベント名:九州電力子ども科学研究室 in ハウステンボス、鷹島小学校 ・日 時:平成22年8月27日15:00~15:50、9月13日13:30~15:30 ・場 所:ハウステンボス多目的室、松浦市立鷹島小学校体育館 ・内 容:教育学部の教員と学生が九州電力の事業に協力し、エネルギーや環境の科学実験教室を開 催した。 ・参加者:一般親子 350名、70名 4.イベント名:エコクッキング2010 ・日 時:平成22年9月27日 10:30~15:00 ・場 所:メルカ築町・西部ガスクッキングスタジオ ・内 容:教育学部の教員と学生を対象にエコクッキングの意味をエネルギーや環境の視点から説明 し、調理実習を行った。 ・参加者:教育学部生 28名 5.イベント名:サイエンスワールド2010 ・日 時:平成22年9月23日 10:00~16:00 ・場 所:長崎大学教育学部 ・内 容:親子を対象にした科学啓発イベントを開催し、環境・エネルギーゾーンを担当した。 ・参加者:保険登録者数615名、推定参加者1000名 6.イベント名:長崎市エコライフ・フェスタ ・日 時:平成22年10月16日 10:00~16:00 ・場 所:長崎市水辺の森公園 ・内 容:長崎市環境課が企画した親子を対象にした科学啓発イベントに出展協力を行った。 ・参加者:来場者数3.7万人、推定参加者200名 7.イベント名:サイエンスワールド2010 in 上五島 ・日 時:平成22年10月30日 10:00~15:00 ・場 所:石油備蓄記念会館2F 大会議室 ・内 容:親子を対象にした科学啓発イベントを開催し、環境・エネルギーゾーンを担当した。 ・参加者:推定参加者300名 68 8.イベント名:子どもエコリーダー研修会 ・日 時:平成23年3月26、30日 13:00~16:00(予定) ・場 所:長崎市市民会館(予定) ・内 容:小学4~6年生を対象にしたエコリーダー養成講座を開催。 ・参加者:児童30名(予定) (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1.イベント名:こどもサイエンスフェスタ沖縄 ・日 時:平成22年7月17日~18日 ・場 所:沖縄市こどもの国 ・内 容:パネル展示及びソーラーカー展示 ・参加者:200名 2. イベント名:Eco アイランドフェスタ2010 ・日 時:平成22年7月23日~24日 ・場 所:沖縄コンベンションセンター展示棟 ・内 容:パネル展示、ソーラーカー展示及びステージ発表 ・参加者:300名 3.イベント名:第14回識名っ子まつり ・日 時:平成22年9月26日 ・場 所:那覇市立識名小学校 ・内 容:パネル展示、エネルギー教材の紹介や体験コーナー ・参加者:200名 4.イベント名:第34回沖縄の産業まつり ・日 時:平成22年10月22日~24日 ・場 所:那覇市奥武山公園・県立武道館 ・内 容:パネル展示、エネルギー教材の紹介や体験コーナー及びステージ発表 子ども科学教室(模型ソーラーカー製作・実験) ・参加者:600名(子ども科学教室は30名) 5.イベント名:おきなわアジェンダ21・県民環境フェア in とみぐすく ・日 時:平成22年10月31日 ・場 所:豊見城市・道の駅豊崎 ・内 容:パネル展示、エネルギー教材の紹介や体験コーナー ・参加者:300名 6.イベント名:2010那覇市環境フェア ・日 時:平成22年11月14日 ・場 所:那覇メインプレイス ・内 容:パネル展示、エネルギー教材の紹介・体験コーナー及び模型ソーラーカー工作教室 ・参加者:200名(工作教室20名) 7.イベント名:エネルギー教育フェア in 宮崎 ・日 時:平成22年11月20日 69 ・場 所:宮崎大学 ・内 容:パネル展示、エネルギー教材の紹介や体験コーナー ・参加者:100名 8.イベント名:「教師と企業が創る理科授業」の成果報告会 ・日 時:平成23年2月24日 ・場 所:宜野湾マリン支援センター ・内 容:小学校の5・6年生を対象に実施した理科授業の成果報告 ・参加者:50名 <資料、副教材等の作成> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に、以下に報告する。 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1.・名 称:サイエンスワールド2010解説集 ・対 象:参加者及び近隣学校 ・部 数:600部 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1.・名 称:沖縄エネルギー・環境教育研究会のチラシ ・対 象:一般 ・部 数:200部 2.・名 ・対 ・部 称:子ども科学教室チラシ 象:小学生と保護者 数:30部 3.・名 ・対 ・部 称:沖縄県のエネルギー事情について 象:一般 数:100部 <マスコミ関係実績> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に、以下に報告する。 (福岡県エネルギー環境教育研究会) 1.・媒体名:西日本新聞朝刊 「総合学習 達人に学ぶ~教授が「エネルギー」講義」 ・月 日:平成22年4月22日 ・内 容:糸島市立二丈中学校の総合学習「達人に学ぶ」において、1~3学年毎(合計267名)に 「エネルギーって何?」というテーマで教材を一部を変えつつ講義を行った様子の写真とそ の内容等が掲載された。 2.・媒体名:糸島新聞 「科学実験に興味津々~二丈中で総合学習~」 ・月 日:平成22年4月29日 ・内 容:上記1の糸島市立二丈中学校の講演の内容を、生徒が演示実験を行っている場面の写真や生 徒の感想などを含めて掲載された。 (宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議) 1.・媒体名:宮崎新聞 ・月 日:平成22年11月21日 ・内 容: 「環境にやさしいエネルギー学ぶ~宮崎大で、工作教室も~」と題して、本事業の任務の一環 としての行事であることの紹介の後に、催し物の一部内容の紹介が掲載された。 70 2.・媒体名:読売新聞「宮崎」地域版 ・月 日:平成23年2月15日 ・内 容:11月20日に開催した「2010エネルギー教育フェア in 宮崎」について (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1.・媒体名:長崎新聞 「日本エネルギー環境教育学会開催」 ・月 日:平成22年8月 1 日 ・内 容:長崎大学で開催された日本エネルギー環境教育学会第5回全国大会のパネルディスカッショ ン等の内容が紹介された。 2.・媒体名:電気新聞 「エネ環境教育学会-九州電が取組み紹介-小学生向け模擬授業実践」 ・月 日:平成22年8月3日 ・内 容:長崎大学で開催された日本エネルギー環境教育学会第5回全国大会の九州電力の模擬授業な どが紹介された。 3.・媒体名:長崎放送 NBC ラジオ・スキッピー ・月 日:平成22年9月22日 ・内 容:ラジオの生放送で本推進会議が共催しているサイエンスワールド2010の事前告知が放送 された。 4.・媒体名:長崎放送 報道センターNBC ・月 日:平成22年9月23日昼前 ・内 容:本推進会議が共催しているサイエンスワールド2010の様子(発電体験や照明器具比較実 験、水素ロケット発射体験など)が放送された。 5.・媒体名:テレビ長崎 KTN KTN スーパーニュース ・月 日:平成22年9月23日夕方 ・内 容:本推進会議が共催しているサイエンスワールド2010の様子(発電体験や水素ロケット発 射体験など)が放送された。 6.・媒体名:長崎国際テレビ NIB news every ・月 日:平成22年9月23日夕方 ・内 容:本推進会議が共催しているサイエンスワールド2010の様子(発電体験や水素ロケット発 射体験など)が放送された。 7.・媒体名:長崎新聞夕刊 「科学っておもしろい!」 ・月 日:平成22年9月24日 ・内 容:本推進会議が共催しているサイエンスワールド2010の様子(人工雲や真空など)が掲載 された。 8.・媒体名:長崎新聞 「環境行動楽しく学ぶ」 ・月 日:平成22年10月17日 ・内 容:長崎市環境課と連携して実施したエコライフ・フェスタの実験風景や内容が掲載された。 9.・媒体名:読売新聞 「エコを考えるイベント!」 71 ・月 日:平成22年10月17日 ・内 容:長崎市環境課と連携して実施したエコライフ・フェスタの実験風景や・内 容が掲載された。 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1.・媒体名:沖縄タイムス 「環境理解へ学び探る」 ・月 日:平成22年5月25日 ・内 容:教諭ら9人実践報告 2.・媒体名:琉球新報 「持続可能社会目指す」 ・月 日:平成22年5月26日 ・内 容:教諭ら実践報告やシンポ 3.・媒体名:沖縄タイムス 「エコと電気・中高生が授業 ・月 日:平成22年9月2日 ・内 容:ソーラーカー製作チーム沖縄 琉大附属小」 4.・媒体名:琉球新報 「エコ+物作り関心持って」 ・月 日:平成22年9月5日 ・内 容:チーム沖縄出前授業 5.・媒体名:琉球新報 「E3、手動発電に関心」 ・月 日:平成22年10月24日 ・内 容:子どもたちの関心を引いた産学官技術連携展の「ミニ・オープンキャンパス」=県立武道館 アリーナ棟、第34回沖縄の産業まつり 6.・媒体名:沖縄タイムス 「エコ・サンタ」 ・月 日:平成22年11月15日 ・内 容:「エコ・サンタ」なり手を募集・環金武湾協議会 7.・媒体名:琉球新報 「環境企業連携でアジア展開を」 ・月 日:平成22年11月24日 ・内 容:総合事務局職員報告 8.・媒体名:沖縄タイムス 「琉大が出前授業・潮汐発電を学ぶ」 ・月 日:平成23年1月19日 ・内 容:中城・津覇小の出前授業 9.・媒体名:琉球新報 「交通を通しエネルギーを学ぶ・ソーラーカー体験に歓声」 ・月 日:平成23年2月21日 ・内 容:チーム沖縄クバサキ高校で出前授業 10.・媒体名:沖縄タイムス(ワラビー)「ペダルこいでゴー」 ・月 日:平成23年2月27日 ・内 容:自転車で人も地球も元気・マナー守り安全に 72 Ⅱ.下記の平成22年度各地区エネルギー教育推進会議年度方針の各項目別に見た成果とその自己評価 ①. 各地区エネルギー教育推進会議相互の連携の強化 ○昨年度(21年度)の諸行事への取組が年度の半ばを過ぎていたので準備不十分であったことを反省し、 且つ、2年次に当たる本年度の地区課題が第1回全国エネルギー教育推進連絡会議で、昨年の課題が一部 変更になったことに伴い、地区推進会議を早急に開催して、各地域の活動始動を促したことは、本年度の 諸活動の取り組みに有効だった。 ○全国5地区の推進会議との相互の連携は、全国エネルギー教育推進連絡会議の後に設けられた「代表者 会議」で情報交換を行ってきたが、具体的な連携は持てなかった。 ○本地区エネルギー教育推進会議では、総合行事として11月20日に宮崎大学で「2010エネルギー 教育フェア in 宮崎」を共催し、九州地区の関係者が互いに出展を行い、親睦を図るとともに各地域の情 報を交換した。例えば、福岡県エネルギー環境教育研究会では、他地域の取り組みで参考になるものを 取り入れ、出展でいただいた情報を基に基礎となる教材を購入して改良に取り組んでいるし、沖縄地区 では、福岡教育大学が開発した手回し発電機を用いたゲーム機教材に習って、次年度独自に製作し、沖 縄地区で開催されるイベント等で活用したいと計画している。 ②. 各地区エネルギー教育推進会議のネットワークの拡大 ○研究実践費外の一部行事を、推進会議の構成大学外の地域でも開催することにして、本地区推進会議のネ ットワークの拡大を図った。その一つは、熊本大学の教員によって教員対象セミナーを開催したことであ る。これは、熊本大学では教育学部の4教科5名の教員によって熊本大学エネルギー環境教育研究会が発 足し、セミナーの開催に漕ぎつけたが、それ以前に推進会議事務局が熊本県教育委員会に本地区推進会議 の組織の説明とエネルギー教育の重要性の説明を行ったことが功を奏したと評価している。熊本大学では 来年度本推進会議のメンバーへの加盟を検討している。 ○佐賀県では、県内の教員や教員志望の学生を対象にして、エネルギー施設の見学を企画、実施したこと を機に、佐賀大学でも、県内に原子力発電所を抱える関係で慎重な姿勢をとる教員がいる中に、本推進 会議に関心を持つ教員が情報提供を要請してきたり、教科教育研究会から、教員対象のエネルギー教育 研修会を来年度に佐賀県で開催するよう協力支援を申し出てきたりしていて、九州地区におけるネット ワークの拡大・充実が期待される。 ○本年度は、本地区推進会議のオブザーバーでもある九州経済連合会の「九州エネルギー問題懇話会」の 理解と協力を得て、この懇話会が平成12年度から九州各県の教育委員会等の協力を得て開催してきて いる「九州教職員ネットワーク意見交換会」を共催で行うことができるようになった。そこでは、本推 進会議の運営委員2名が講師を務めて、各県のエネルギー環境教育に関心を持つ優れた教員と実践面で の意見交換や討議を行う中に、強い協力支援関係が築かれてきていて、その成果は大きい。この関係は、 本地区推進会議がテーマとして掲げているエネルギー教育推進指導者養成モデルの構築に大きく関与し てくるであろうと期待している。 ○各地域のエネルギー環境教育研究会でも、実践委員を通してのネットが拡大してきているようであり、 福岡県エネルギー環境教育研究会では、研究会の実践委員内での連携がなされるようになったと評価し ている。例えば、現職教員のリクエストによって、運営委員である NPO が出前授業に出るようになって、 それを研究会がサポートするといった形で、大学が主ではないネットワーク内での積極的な協力活動が 行われたり、福岡県環境教育学会と共催して、「環境教育の新しい展開~エネルギー環境教育への期待 ~」をテーマとした年会を開催したりして、エネルギー環境教育の重要性を広報してきている。 ○沖縄地区では LRT(次世代路面電車)の導入について調査・研究や講演活動などを行っている NPO の 73 協力によって、エネルギー環境教育の内容の充実を図ることができた。 ③.地域交流会議の開催 本年度の九州・沖縄地区地域交流会議は、下記のように開催した。 ○平成22年度九州・沖縄地区地域交流会議(福岡) ・日 時:平成22年8月19日 ・場 所:福岡市 ・内 容: 1)主催者挨拶 2) 「九州・沖縄地区エネルギー教育推進活動について」九州女子大学教授 中村重太 3) 「2030年に向けたエネルギー政策~新たな「エネルギー基本計画」の策定について~」 経済産業省資源エネルギー庁総合政策課 調査広報室室長補佐 池田繭樹氏 4)実践校事例発表 ①仙台市立貝森小学校 ②秦野市立東中学校 ③鹿児島県立加治木工業高等学校 5)学校段階別交流会(小・中・高合同)司会:長崎大学教育学部准教授 藤本登 この会議の小学校及び中学校の実践校事例発表では、本地区内の学校が選定できなかった悔しさが 運営委員には残ったが、他地区の実践の状況を学ぶに当たっては大変に有意義であった。エネルギ ー教育実践校事業の広報やそれらとの協力支援関係が充分に構築されていない現状が反省された。 ④.教員対象研修会および施設見学会の開催 ○本年度は、昨年度の取りかかりが遅かったことを反省し、特に、研究実践費外の教員対象研修会と施設見 学会の開催の分担と予算の配分には早急に取りかかり、新たな受入れに支障が起こらないように努めた。 幸いに、各地域の理解と了承がスムースに得られたし、この場合の一部行事を、推進会議の構成大学外の 地域でも開催することにして、本地区推進会議のネットの拡充を図ることにした。具体的には教員対象研 修会を熊本県内の教員を主対象に開催し、また、施設見学会を佐賀県内の教員を主対象としてそれぞれ開 催することにして、関係教育委員会や教科研究会会長への本事業の説明及び支援要請に奔走した。幸いに 快諾を得ることができ、後述のように、前者は11月6日に熊本大学教育学部で、後者は電力会社の協力 を得て12月12日に水力発電所と地熱発電所を見学できた。 ○学校教育現場におけるエネルギー環境教育の普及・推進は、教員のエネルギー環境教育の重要性の認識と 正しい知識・理解の習得、及びエネルギー環境教育の実践への取りかかりにかかっている。大学教員や専 門家の児童生徒への出前授業の有効性・有用性を否定するものではないが、それ以上に学校教員の認識と 自覚が、エネルギー環境教育を学校現場に根付かせ、発展させる必要な条件と考えている。従って、本地 区では研究実践費外の教員対象研修会を多く開催してきた。この場合、参加者数の成果ではなく、学習成 果の上がる少人数の研修会を多く開催してきた。 ○施設見学会については、イベントの後半を研究会が継続的に行っているセミナー(ワークショップ) と協同して行うことで、参加した教員・学生が1日、エネルギー環境教育についていろいろな体験 を含みながら学習効果を上げることがでるよう企画して好評を得た。 以下に、九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議が行った教員対象研修会と施設見学会を挙げる。 <教員対象研修会> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に報告する。 (九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議事務局関係) 1.熊本県教育委員会管理職研修会 ・日 時:平成22年6月2日(水) ・場 所:熊本県教育庁 ・対象:熊本県教育委員会管理職 74 ・内 容:熊本県教育委員会の管理職研修会において、「学校教育における環境教育の在り方」をテーマ に九州女子大学の中村重太教授が講演し、その中で学校教員がエネルギーを視野に含めた環境 教育の重要性とその理念を教師が確立することの必要性を述べた。 ・参加者:公立幼稚園、小学校、中学校の管理職 280名 2.九州教職員ネットワーク(九州エネルギー問題懇話会主催、共催事業) ・日 時:(第1回)平成22年8月17日、18日 (第2回)11月13日 ・場 所:福岡ガーデンパレス、都久志会館 ・内 容:九州各県より参加した教員(小学校:理科、社会科、中学校:理科、社会科、技術・家庭科) に対して、エネルギー環境教育の必要性を講演し、先進校の事例発表と質疑応答を行ったり、 具体的な授業計画づくりを行った。 ・参加者:(第1回)30名、(第2回)21名 (注)詳しくは、下記の(長崎大学エネルギー環境教育研究会)の7および9を参照) 3.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 熊本 ・日 時:平成22年11月6日 ・場 所:熊本大学教育学部 ・内 容:熊本大学教育学部の理科、社会科、家庭科及び技術科の4教科5名の教員によって組織 された熊本大学エネルギー環境教育研究会が主催して行ったものであり、内容は、九州・ 沖縄地区エネルギー教育推進会議代表の中村重太教授が「学校におけるエネルギー環境 教育実践の現状と支援体制」について講話し、引き続いて熊本大学の4名の教員によっ て各学科におけるエネルギー環境教育の進め方の講義とエネルギー変換教材のワークシ ョップが行われた。 ・参加者:26名 4.2010エネルギー教育フェア in 宮崎 ・日 時:平成22年11月20日 ・場 所:宮崎大学教育文化学部 ・内 容:これは、九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議の総合行事として、宮崎大学 宮崎県地 域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議の協力によって共催で実施したものであり、 多くの参加団体の協力を得て好評であった。これは翌日の宮崎新聞に報道されただけでな く、平成23年2月15日付けの読売新聞「宮崎」地域版にも記事が掲載された。本地区 推進会議の構成大学からのそれぞれ出展に加えて、宮崎県地域エネルギー・環境教育ネッ トワーク推進会議からは、NPO 法人ひむかおひさま共和国による「ソーラーカー製作教 室」や宮崎ハマユウ会「アルコールロケット製作教室」、九州電力㈱によるエネルギー出 前授業による実験等様々イベントブースにより、来場者にとても喜んでもらえた催しとな った。 ・参加者:261名 (福岡県エネルギー環境教育研究会) 1.第1回ふくおかエネルギー環境教育セミナー ・日 時:平成22年7月4日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:エネルギー環境教育実践のためのヒントとなるいろいろな教材づくりや実験ならびに、教員と 大学が連携する方法の提示 ・参加者:27名 75 2.久留米市技術科教員研修 ・日 時:平成22年8月9日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:ペットボトル稲の紹介とそれを利用した食を対象とした太陽エネルギー変換、エネルギー環境 教育の発想について解説 ・参加者:15名 3.教員免許更新講習「初心者のための学校における作物栽培基礎」 ・日 時:平成22年8月10日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:講習の4時限目にペットボトル稲の紹介とそれを利用した食を対象とした太陽エネルギー 変換、エネルギー環境教育の発想について解説 ・参加者:小学校・中学校技術科教員 29名 4.福岡教育大学原子力セミナー「原子力シニアネットワーク対話 in 福岡2011」 ・日 時:平成23年2月16日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:大学講義「くらしと電気」へのジョイントイベントとして、原子力発電の役割と今後の展開に ついてグループ別対話や発表を行い、参加者の原子力エネルギーへの理解を深めた。 ・参加者:小学校・中学校教員を目指す学生・大学院生、大学教員、教育関係者 35名 5.第9回教材開発シンポジウム ・日 時:平成23年3月5日 ・場 所:福岡教育大学技術センター ・内 容:エネルギー教育を含む技術教育関連の教材開発の講演および事例発表 (日本産業技術教育学会九州支部との共催) ・参加者:中学校技術科教員、教員を目指す学生・大学院生、大学教員 50名 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1.教員免許更新講習「エネルギー環境教育(体験型学習法によるスキルアップ)」 ・日 時:平成22年6月10日 ・場 所:長崎大学教育学部 ・内 容:エネルギー環境教育で必要な学習方法としての体験型学習法を紹介し、暮らしから考える環境 に関する講義や風力発電機の製作、エネルギー最新事情についての講義を行うと共に、研究会 で開発した教材の紹介を行った。 ・参加者:小学校・中学校・高等学校教員 4名 2.大村地区技術科教員研修会 ・日 時:平成22年7月7日 13:30~16:30 ・場 所:長崎県大村市立桜が原中学校 ・内 容:中学校技術科の授業において、エネルギー変換を中心とした授業実践力の向上を図るために、 ロボットを用いた授業の提案・実習(省エネ型ロボットの計測と制御)を行った。 ・参加者:8名 3.佐世保市学校版環境 ISO 教員研修会(長崎大学エネルギー環境教育研究会後援事業) ・日 時:平成22年7月27日13:00~16:30 ・場 所:佐世保市労働福祉センター・中会議室2 ・内 容:佐世保市内の小・中学校の教員を対象に学校でのエネルギー消費量の動向を示した上で、省エ ネ実践の意義をワークショップで確かめさせた。 76 ・参加者:80名 4.長崎市環境教育研修(長崎大学エネルギー環境教育研究会後援事業) ・日 時:平成22年7月30日9:00~16:30 ・場 所:長崎大学教育学部32番教室 ・内 容:長崎市内の小・中学校の教員を対象に学校でのエネルギー消費量の動向を示した上で、省エネ 実践を含めたエネルギー環境教育の意義をワークショップで確かめさせた。 ・参加者:12名 5.佐賀県教育センター短期研修:小・中総合的な学習の時間講座(教科等と連動する授業づくり) (九州エネルギー問題懇話会連携事業) ・日 時:平成22年8月3日 13:00~16:10 ・場 所:佐賀県教育センター ・内 容:総合的な学習の時間のテーマとして、エネルギーや環境を題材に、ワークショップ、演示実験 と講義を行うことで、授業作りの目的とポイントを説明した。 ・参加者:20名 6.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 長崎 ・日 時:平成22年8月11日 9:30~16:30 ・場 所:長崎大学教育学部 SCS 教室 ・内 容:中学校技術科の授業において、エネルギー変換を中心とした授業実践力の向上を図るために、 スマートグリッドを題材とした学習内容の提案(基調講演:エネルギー変換と情報に関する技 術)、ロボットを用いた授業の提案(エネルギー変換に関する技術、計測と制御) 、授業実践報 告(エネルギー変換と生物育成に関する技術) 、LED の教材化(講義と実習)、総合討論を行 った。 ・参加者:51名 7.九州教職員ネットワーク(第1回)(九州エネルギー問題懇話会主催、共催事業) ・日 時:平成22年8月17日 13:00~17:00、8月18日 7:50~15:00 ・場 所:福岡ガーデンパレス(1日目)、玄海エネルギーパーク(2日目) ・内 容:1日目は、九州各県より参加した教員(小学校:理科、社会科、中学校:理科、社会科、技術・ 家庭科)に対して、エネルギー環境教育の必要性を講演し、先進校の事例発表と質疑応答を行 った。2日目は玄海エネルギーパークの施設見学会を行った。 ・参加者:30(1日目)、17名(2日目) 8.北九州市環境教育研修(長崎大学エネルギー環境教育研究会後援事業) ・日 時:平成22年8月26日 13:00~15:15 ・場 所:北九州市エコタウンセンター ・内 容:北九州市内の小・中学校の教員を対象に学校でのエネルギー消費量の動向を示した上で、省 エネ実践を含めたエネルギー環境教育の意義を説明した。 ・参加者:45名 9.九州教職員ネットワーク(第2回)(九州エネルギー問題懇話会主催、共催事業) ・日 時:平成22年11月13日 13:00~17:00 ・場 所:都久志会館 ・内 容:九州各県より参加した教員(小学校:理科、社会科、中学校:理科、社会科、技術・家庭科) に対して、エネルギー環境教育実践の状況や課題と工夫などに関して情報交換した後、各教科 に分かれて、具体的な授業計画づくりを行った。 77 ・参加者:21名 10.佐賀市学校版環境 ISO 教員研修会(九州エネルギー問題懇話会連携事業) ・日 時:平成23年1月25日 14:10~15:20 ・場 所:佐賀市エコプラザ清掃工場管理等2F ・内 容:佐賀市内の小・中学校の教員を対象に学校でのエネルギー環境教育に資する情報提供として、 実験や教材提示、講演を行った。 ・参加者:52名 11.教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 対馬<研究実践費外> ・日 時:平成23年2月16日 13:00~16:30 ・場 所:豊玉文化会館小会議教室 ・内 容:中学校技術科・理科の授業において、エネルギー変換を中心とした授業実践力の向上を図るた めに、スマートグリッドを題材とした学習内容の提案(基調講演:エネルギー変換と情報に関 する技術)、ロボットを用いた授業の提案(エネルギー変換に関する技術、計測と制御)、授業 実践報告(エネルギー変換と生物育成に関する技術)、霧箱の製作と放射線の測定(実習)、総 合討論を行った。 ・参加者:9名 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1.日本材料学会・第17回九州支部技術懇話会 ・日 時:平成22年8月28日 ・場 所: 琉球大学工学部 ・内 容:「地方で展開しているエコ問題に関して」講演 ・参加者:40名 2.教師・学生対象セミナー ・日 時:平成22年12月25日~26日 ・場 所:沖縄県立南部工業高校 ・内 容:教師・学生対象セミナー(「グリーンチャレンジャー教室」 )~省エネルギー技術と物づくり に関する専門家の講話、講義及びソーラーカー製作に関するワークショップ~ ・参加者:25名 3.教師対象セミナー ・日 時:平成23年2月26日 ・場 所:琉球大学教育学部 ・内 容:教師対象セミナー(エネルギー環境教育実践事例報告及び電子オルゴール製作ワークショップ) ・参加者:20名 <施設見学会> 本地区推進会議を構成する各地域の研究会毎に報告する。 (九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議事務局関係) 1.教員・学生のためのエネルギー施設見学会 ・日 時:平成22年12月12日 ・場 所:九州電力女子畑水力発電所(日田市)、九州電力八丁原地熱発電所(大分県九重町) ・内 容:主として佐賀県の教員と教員養成系大学の学生を中心にして、上記二つの発電所を見学し、九 州管内の多くの発電所がいろいろな形で電力を生産して、それをいかに調整して生産部門や家 庭等に配電しているかを実地に学んだ。また、移動中のバスの中では、前福岡教育大学長の大 78 後忠志教授に「未来のエネルギー~プラズマと核融合~」と題して、大変に分かりやすい講演 をいただいた。 ・参加者:25名 (福岡県エネルギー環境教育研究会) 1.小中学校教員を目指す学生のためのエネルギー施設見学会 ・日 時:平成22年7月2日 ・場 所:九州電力天山揚水発電所、九州電力生物資源研究センター(電化農業試験場) ・内 容:福岡教育大学教育学部中等技術専攻、初等技術ものづくり選修、環境教育コースの3つのコー スに所属する学部生総勢54名が佐賀地区の発電施設、さらに電力を効率よく生物生産に活か す研究を行っている電化農業試験場を見学し、エネルギーの生産からエネルギーの利用に関す る最先端の技術について学んだ。 ・参加者:54名 2.教員・学生のためのエネルギー施設見学会 in 福岡 (第2回ふくおかエネルギー環境教育セミナー) ・日 時:平成22年12月4日 ・場 所:エコロの森(玄海組合立古賀清掃工場) ・内 容:エネルギー消費の最終出口である、清掃工場を見学するとともに、エネルギー環境教育実践の ためのヒントとなる実践案作りをグループ別に行い、発表しながら相互理解を深めた。 ・参加者:24名 (長崎大学エネルギー環境教育研究会) 1.日本エネルギー環境教育学会第5回全国大会施設見学会 ・日 時:平成22年8月2日 ・場 所:①端島(軍艦島)、②三菱長崎造船所・三菱歴史資料館、③松島火力発電所・変電所、ハウス テンボス ・内 容:3つの見学コースを企画し、学会参加者から希望者を募り、見学会を実施した。なお、③につ いては、九州電力株式会社の協力を得た。 ・参加者:53名(①32名、②10名、③10名) 2.九州電力(株)玄海原子力・松浦火力発電所施設見学会 ・日 時:平成23年2月22日 7:00~19:00 ・場 所:玄海原子力発電所、玄海エネルギーパーク、松浦火力発電所 ・内 容:長崎大学教育学部技術科の学生を中心に、日頃の関連講義(エネルギー論や機械工学概論Ⅱ) や2月18日に開催した事前学習会に参加した学生を中心に、九州電力株式会社の協力の下、 施設見学を実施し、原子力やエネルギーに関する学習を深めた。 ・参加者:26名 (沖縄エネルギー・環境教育研究会) 1.BDF 精製設備の見学会 ・日 時:平成22年10月22日 ・場 所:西原町・村吉ガス圧接工業 ・内 容:那覇市自治体から回収した廃食用油からの BDF 精製設備の見学会 ・参加者:喜瀬武原中学校生徒及び教員 8名 2.BDF 精製設備の見学会 ・日 時:平成22年12月20日(月) 79 ・場 所:西原町・村吉ガス圧接工業 ・内 容:那覇市自治体から回収した廃食用油からの BDF 精製設備の見学会 ・参加者:琉球大学教育学部学生及び教員 7名 ⑤. 「私たちのくらしとエネルギー」作文コンクールへの協力 九州・沖縄地区のこのコンクールへの応募状況は芳しくなく、このコンクールに関する広報の不十分さを 反省している。来年度は、推進会議や意見交換会だけでなく、広く教員対象セミナーや出前授業、及び施 設見学会等、機会ある度に広報に努めたい。 ところで、この審査に当たっては、3名の地区推進会議関係者が担当したが、彼らからは審査員として 審査にかかわって、このコンクールの概要を知り、地域の子どものエネルギーに関する考えについて知る ことができたとの感想をもらっている。なお、担当が出なかった地区からも来年度は広報、審査ともに協 力するとの連絡をもらっている。 Ⅲ 今年度の活動を振り返っての課題の成果・取り組み状況 ○本地区推進会議が主テーマとして掲げている、エネルギー教育を推進する小、中、高等学校の教員の発掘 と彼等の養成に関しては、大きな成果をみるにはいたっていない。この養成モデルとしては、先ず人材の 発掘及び選定、教員対象研修会や授業研究会等への研修派遣、授業の実践とその報告、教員対象の教材研 修会等での発表や講師の補助役、あるいは講師を務めえるようになる、一連の過程を構想している。この ために必要な経費を本地区事務局予算に計上して、人材の発掘・選定を行ってきたが、数名の選定及び派 遣しかできなかった。昨年度末開催の「教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 福岡」では、 小、中、高等学校の教員を講師に招き、教師による教師のための研修会を開催したが、本年度は、選定し た講師を宮崎大学でのエネルギー教育フェア in 宮崎に出展講師として、また、熊本大学での教員対象実 践セミナーにオブザーバーとして参加させたり、「九州教職員ネットワーク意見交換会」に学習参加して いただいてグループ活動のファシリテーターを務めてもらったりしたが、具体的に出前授業やセミナーで の講師として活躍してもらう機会はなかった。また、選定された教師間のネットワークがまだできていな い。 ○このエネルギー教育推進の現職教員指導者の選定に関して、教育委員会の理解・支援を得ることや大学教 員を探してその組織化を図ることは、計画通りに進んできていると評価しているが、そこには学校の現職 教員が置かれている立場的問題が重く存在する。例えば、選定した教師が教務主任や研究主任などの重要 な任務を持っているため、平日は勿論のこと祝日や週末といえども学外行事に参加しにくいこと、教員が 異動によってエネルギー教育の実践研究ができない環境に置かれてしまうことなど、現職教員の指導者へ の養成には問題が多い。 ○大学においては、関連教科の教員に呼びかけて組織化し、出前授業の講師として派遣したり、自ら出展教 材を工夫開発して演示講師として出向いたりしていて、大学教員の指導者養成は着実になされている。 それらの大学教員は、教員養成課程の学生を推進会議の諸活動に動員したり、自分の開講授業の中にエネ ルギー環境教育を導入したりして、将来の教員の資質の向上に努めており、また、教員免許状更新講習で はエネルギー環境教育を指導内容として取り上げるなど、現職教員の養成にも努めている。 ○福岡では、現職教員の授業や大学教員の出前授業に、必要な教材や教具を貸し出す制度を大学に設けてお り、それを通して教員の研修を支援しているし、長崎では、現職教員の授業だけでなく、学生が行う教育 実習の授業や補助講師を務める出前授業にも、また、行政が実施するイベントに参加する NPO 等にも教 材を貸し出すなどして、エネルギー環境教育の普及を支援してきている。 ○九州・沖縄地区におけるエネルギー教育研究実践のネットワークづくりに関しては、現在の地区推進会議 の構成4大学以外にも、本年度は、近県の熊本大学及び佐賀大学に関わることができ、来年度の教員対象 セミナーや施設見学会の開催への協力を得ることができているのは成果である。これには九州経済連合会 エネルギー問題懇話会と共催した「九州教職員ネットワーク」の存在が大きい。 80 しかし、エネルギー教育実践校との連携については、各地域のエネルギー環境教育研究会ごとにすすめて きているが、九州地区としての情報交換や教員の派遣等は十分とは言えず、次年度の課題である。 ○沖縄地区エネルギー教育研究会からは、次のような報告が出ている。 ・エネルギー環境教育のネットワーク強化・拡大を目指し、エネルギー教育実践校への応募支援(小学校 1校、中学校3校)を行った。小学校1校が採択された。 ・開発したエネルギー教材や資料を活用し、県外からの修学旅行生を対象に出前授業・実験を実施した。 (6つの高等学校2年生:受講生は合計で約200名)。 ・環境関連イベントへ対応できる学生スタッフの養成は軌道に乗りつつある。また、社会人ボランティアス タッフの協力が得られるようになってきた。 ・エネルギー環境教育のネットワークを維持するには、元エネルギー教育実践校や教員との連携協力関係を 如何に維持するか、工夫が必要である。 ・出前授業などを通して、引続き研究協力校を開拓していく。 ・小・中学生を対象にしたエネルギー関連施設の見学会の開催が少なかった。 ○今年度に関しては、次のような問題点の指摘も出ている。 大学教員は、他にも多くの仕事を抱えている現状があり、各種イベントの企画実行は時間的にも物理的に も困難を伴っている。特に、別枠で新たに加わった教員対象研修会と施設見学会については、参加人数の ノルマが課せられていて、プレッシャーがかかった上でのイベント開催を余儀なくされ、今年度の当初の 計画案にないことを行う中で、本計画の遂行にも少なからず影響を及ぼしたのではないか考えている。 Ⅳ.2年間の実績・課題を踏まえての次年度以降の活動のポイント ○九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議としては、本事業の研究実践テーマであるエネルギー教育推進指 導者の養成に努めてきて、大学教員や教員養成課程の学生の養成にはそれなりの成果を見ることができる が、現職教員の中から指導者を養成するモデルの構築は、当初構想した姿を達成することが覚束なくなり、 関係者が等しく悩んでいる。来年度は現職教員の養成に関しての問題点を抽出し、その問題解決に向けて の打開策を検討することに方針を変えたいと考えている。 ○九州・沖縄地区におけるエネルギー教育推進のネットワークの拡大・強化は、ある程度の成果を得てきた と考えるが、来年度は熊本大学が組織した研究グループに施設見学会の企画を依頼したり、佐賀県では教 員対象のセミナーの開催を予定して、あわせて研究会の組織化を呼びかける予定でいる。 なお、鹿児島県と大分県への関わりは、年度当初に関係者と話し合いの機会を持つことになっている。 ○本年度の取り組みで紹介したように、本地区推進会議の運営委員でもあるエネルギー関係企業やオブザー バーの九州経済連合会及び九州経済産業局の熱心な支援を得ていくつかの事業を共催させていただいて いることに関しては、今後もその協力支援体制を保持して、ますます進展させていきたい。 ○本地区推進会議としては、4大学を中心としてそれぞれ研究会を設けて、エネルギー環境教育の普及促進 に努めてきており、多くの催しを企画実施して成果を上げてきていると評価している。しかし、一方、こ の事業が発展するにつれて、大学教員等の仕事量が増えたり、限られた予算を有効に活用する策に悩まさ れたりして、地域の関連事業と連携して催し物をすすめなければならない状況になってきて、そのための 事務局スタッフや教材開発の予算の不足が問題化してきている。多くの場合、大学教員が関係事業との交 渉や手続を行うなどの事務処理に追われて、忙しくなってきている現状である。 (本地区推進会議のメンバーの宮崎大学が、本年度でエネルギー教育調査普及事業(地域拠点大学事業) が終了するので、本地区での予算配分はまずます苦しい状況になる。来年度のさらなる活動の発展に減速 要因とならないか懸念される。) 81 ○沖縄地区からは、次のような報告がなされている。 ・県内で開催される環境フェア等での普及啓発活動は年中行事として定着している。今後とも更に、出展内 容の充実を図っていく。 ・教員対象の施設見学会は未だ実施できていない。教育委員会との連携を強化し、協力関係が得られるよう 働きかけていく必要がある。 ・昨年度1回、今年度は2回、教員・大学生対象の研修会を開催することができた。次年度は研修会の回数 を増やすとともに、内容の充実・拡大を図りながら、研究会の年間行事として定着させていく。 ・昨年からの課題である研究会の事務局体制が依然として弱い。諸連絡や日程調整、書類整理などの事務処 理を分担できるスタッフの参加が必要である。 Ⅴ.推進会議の研究実践に該当するキーワード ・暮らしとエネルギー ・太陽光発電 ・その他新エネルギー ・原子力発電 ・ISO 関連 ・教材開発 ・技術・家庭科 ・総合学習 ・外部講師の活用 ・体験学習 ・バイオマス ・省エネルギー ・理科 ・地域や家庭との連携 ・施設見学 ・燃料電池 ・リサイクル ・社会科 以 82 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(先行拠点大学) 大学名 研究代表者氏名 藤 連絡担当者氏名 井 岩 手 大 学 克 己 (岩手大学長) 高 木 浩 一 エネルギー環境学習のための岩手広域連携ネットワーク構築と 研究実践テーマ 楽しんで学べる体験学習ツール開発を通した ESD 実践 平成 22 年度の位置づけは,先行拠点としての活動の総括と新たな展開である。次 世代の教育で必要なのは,①創造性の教育,②環境教育,③心の教育である。これ らの3つのキーワードとエネルギー学習をどのように関係付け,新しい指針を出し ていけるか,原体験教育,ESD などの関係性をクリアーにして,さらにそれらのキー 平成22年度の ワードと,3年間の活動との関係性を明確にしておくことも次の展開を模索する上 位置づけ で重要になる。さらに活動総括をもとに,文部科学省が実施している現代 GP や教育 GP への応募,独立行政法人科学技術振興機構(JST)の地域の科学舎推進事業「地域 科学技術理解増進活動推進事業」やサイエンスパートナーシップ(SPP)事業などへ の展開を志向する。 研究実践体制 【拠点・岩手大学(代表:藤井克己学長)】 高木浩一 (幹事・工学部電気電子・情報システム工学科) → 全体の総括,雑務 梶原昌五 (教育学部理科教育講座) → 環境教育指導 山口 明,小山 猛 (工学部)井上祥史, 宮川 洋一(教育学部技術科)→ 教材開発,教育実践 吉田等明 (情報メディアセンター) → Web 活用検討 今井 潤,早川浩之 (地域連携推進センター) → ネットワーク拡充・連携の検討 大西庸一 (財務部調達管理課),小川鈴子 (非常勤事務員) → 事務補助,会計 【矢巾町教育委員会】, 【葛巻町教育委員会】 ,【盛岡市教育委員会】 , 【奥州市教育委員会】 山野目博則 (矢巾東小学校) → シニア校,エネルギー環境教育の実践 柴内宏充 (葛巻小学校) → シニア校,エネルギー環境教育の実践 宮野光一 (杜陵小学校) → 実践校,エネルギー環境教育の実践 和田成枝 (水沢小学校) → 実践校,エネルギー環境教育の実践 加藤 正 (黒沢尻工業高等学校) → 実践校,エネルギー環境教育の実践 尾形祐一 (千厩高等学校) → 実践校,エネルギー環境教育の実践 菊地雅彦 (雫石小学校) → エネルギー環境教育の実践 皆川洋子 (成田小学校) → エネルギー環境教育の実践 【盛岡市子ども科学館】 山口 晋,尾崎尚子 → イベントや研修会の協力 【盛岡市環境学習交流センター】 佐々木 明宏,石川 明穂 → イベントや研修会の協力 【葛巻森と風のがっこう】 黍原 豊 → イベントや研修会の協力 【岩手県教育委員会】 菊池広親,木村克則,岩井 昭 → 教員向け研修会の協力 【岩手県総合教育センター】 菅原尚志,村上 弘,高橋 剛 → 教員向け研修会の協力 【花巻市教育委員会】 帷子 誠 → 出前授業や教育実践の協力 【久慈市教育委員会】 佐藤孝之 → 出前授業や教育実践の協力 【岩手県環境生活部】 山谷紀彦,小林英世 → イベント協力 【岩手県企業局】駿河弘美(経営総務室) → 教材の情報提供,イベント協力 【東北電力株式会社】三上勝子(盛岡営業所)→ 教材の情報提供,イベント協力 【拠点大学】湯地敏史 (宮崎大学) → 実践での連携 【先行拠点大学】藤田成隆 (八戸工業大学),東 之弘 (いわき明星大) → 実践での連携 【文部科学省科学技術政策研究所】浦島邦子 (環境・エネルギーユニットリーダー) → 情報提供 【ケニス株式会社】笠木俊一,村田直之,青木大河 → 教材の情報提供,イベント協力 【エネルギー環境教育情報センター】登坂哲朗 → 実践上のアドバイス 83 Ⅰ.今年度の活動状況を具体的に記述してください。 (研究会,ワーキンググループ,出前授業・イベント,教材作成,情報提供,報道・マスコミ実績,推進会議への協力,地域 拠点大学への支援等) <研究会の活動実績> ①研究会の活動実績 1.運営指導委員会第1回会議(SSH 事業) ・日 時:6月19日 ・場 所:岩手県立水沢高等学校会議室 ・内 容:水沢高校の SSH 事業の実施を中心に意見交換を行った 2.筑波大学エネルギー教育研究会での教員研修 ・日 時:7月22~23日 ・場 所:筑波大学 ・内 容:現教職員研修会の講師「エネルギーと地球環境~小学校3-6で学ぶエネルギー」 3.22年度大学電気系教員協議会及び電気工学教育研究集会でのパネル討論 ・日 時:7月29日 ・場 所:八戸グランドホテル ・内 容:第2分科会「高大連携による多様な大学教育の在り方」でのパネル発表 ゆりかごから墓場まで;電気とエネルギーが学べる環境づくり 4.日本エネルギー環境教育学会での実践活動の報告 ・日 時:7月31日~8月2日 ・場 所:長崎大学 文教キャンパス教育学部 ・内 容:第5回全国大会での実践活動の報告 5.盛岡市教研物理班研修会 ・日 時:7月27日 ・場 所:岩手大学附属中学校 第一理科室 ・内 容:「エネルギーと地球環境~小学校 3-6 で学ぶエネルギー」で理科教員向けの研修会を実施 6.22年度授業力向上研修会(免許状更新講習;岩手県教育委員会) ・日 時:7月28日 ・場 所:岩手県立総合教育センター ・内 容:「中学校理科:小中の系統性に配慮したエネルギー領域の指導について」で研修 7.いわてエネルギー環境教育講演会(INS 夏季講演会) ・日 時:8月28日 ・場 所:岩手大学 MIU 中会議室 ・内 容:エネルギー・環境・教育をテーマとした講演会を開催 8.平成 22 年度東北学院中高一貫教育会議 IT 委員会主催講演会(中高大連携事例勉強会講師) ・日 時:11月18日 ・場 所:東北学院中学校・高等学校 ・内 容:ゆりかごから墓場まで;電気とエネルギーが学べる環境づくり 9.第4回 北東北 SSH 高校意見交換会(企画・ファシリテート) ・日 時:1月24日 ・場 所:岩手大学地域連携センター会議室 ・内 容:北東北の理科教育関係者が集まって,教育に関する情報交換を行う 10.運営指導委員会第2回会議(SSH 事業) ・日 時:1月19日 ・場 所:岩手県立水沢高等学校会議室 ・内 容:水沢高校の SSH 事業の実施を中心に意見交換を行った 84 11.全国生涯学習フォーラム分科会「環境との共生」運営委員会会議(第1回) ・日 時:1月20日 ・場 所:葛巻町役場教育委員会会議室 ・内 容:生涯学習における環境・エネルギー学習の位置づけなどの意見交換 12.第1回 南東北 SSH・SPP 高校意見交換会(企画・ファシリテート) ・日 時:2月11日 ・場 所:東北大学片平キャンパス ・内 容:北東北地区でのSSH活動,高大連携の紹介 13.全国生涯学習フォーラム分科会「環境との共生」運営委員会会議(第2回) ・日 時:2月14日 ・場 所:葛巻町役場教育委員会会議室 ・内 容:生涯学習における環境・エネルギー学習の位置づけなどの意見交換 <出前授業・イベント等の活動実績> 1. ・日 時:4月18日 ・場 所:盛岡市こども科学館 ・テーマおよび内容:科学技術週間 科学実験教室「かみなり実験教室」 ・対象および人数 :小学生90名 2. ・日 時:6月10日 ・場 所:盛岡市立好摩小学校 ・テーマおよび内容:学習出前講座「エネルギー環境体験学習と工作」 ・対象および人数 :児童と保護者80名 3. ・日 時:6月17日 ・場 所:青森県立三本木高等学校 ・テーマおよび内容:特別講義(大学連携セミナーSSH 事業)「研究リテラシー入門」 ・対象および人数 :1年生40名 4. ・日 時:6月29日 ・場 所:岩手大学附属小学校 ・テーマおよび内容:科学実験教室「エネルギー環境体験学習と工作」 ・対象および人数 :4年児童と保護者180名 5. ・日 時:8月7日 ・場 所:岩手大学 MIU 中会議室 ・テーマおよび内容:上田4丁目町内会子ども会 理科実験教室「エネルギー環境体験学習と工作」 ・対象および人数 :児童と保護者40名 6. ・日 時:8月21~22日 ・場 所:イオン盛岡ショッピングセンター ・テーマおよび内容:イーハトーブ科学と技術の学校 ブース展示と工作教室 ・対象および人数 :家族連れ約1,000人 7. ・日 時:9月4~5日 ・場 所:盛岡市アイスアリーナ ・テーマおよび内容:住まいとエネルギーフェスタでのサイエンスショー「エネルギーと雷」や工作 教室(ソーラーカー) ・対象および人数 :約20,000人 85 8. ・日 時:9月5日 ・場 所:盛岡市アイスアリーナ ・テーマおよび内容:住まいとエネルギーフェスタでのサイエンスショー「エネルギーと雷」 ・対象および人数 :約20,000人 9. ・日 時:9月9日 ・場 所:滝沢村立柳沢中学校 体育館 ・テーマおよび内容:キャリア教育支援でのミニミニサイエンスショー 「エネルギーとキャリア教育支援;大学の職場ってどんなところ?」 対・象および人数 :1~3年16名 10. ・日 時:9月18~19日 ・場 所:北上総合体育館 小アリーナ ・テーマおよび内容:北上工業匠祭 ブース展示と工作教室 ・対象および人数 :約13,000人 11. ・日 時:10月7日 ・場 所:くずまき高原牧場,岩手こども環境研究所(森と風のがっこう),葛巻町立葛巻中学校, エコ・ワールドくずまき風力発電所 ・テーマおよび内容:岩手大学セミナー 体験学習および講義(SSH 事業) 「体験学習;環境と共生;食,エネルギーの循環と人間の生活」 ・対象および人数 :青森県立三本木高校1年40名,附属中学校2年80名 12. ・日 時:10月27日 ・場 所:青森県立八戸西高等学校 物理室 ・テーマおよび内容:出前授業「電気エネルギーとその産業応用」 ・対象および人数 :1,2年30名 13. ・日 時:10月28日 ・場 所:葛巻町立葛巻小学校<実践校> ・テーマおよび内容:出前授業 体験実験と工作「エネルギー体験とカチャカチャ発電工作」 ・対象および人数 :6年34名 14. ・日 時:11月7日 ・場 所:盛岡市こども科学館 ・テーマおよび内容:11月は家族で科学を楽しもう~科学館でサイエンスな日曜日~(JST) 「かみなりな,日曜日」 ・対象および人数 :家族連れ120名 15. ・日 時:11月14日 ・場 所:盛岡市こども科学館 ・テーマおよび内容:11月は家族で科学を楽しもう~科学館でサイエンスな日曜日~(JST) 「ロボットな,日曜日」 ・対象および人数 :家族連れ120名 16. ・日 時:11月20日 ・場 所:久慈湊小学校 ・テーマおよび内容:久慈市中央公民館家庭教育事業(家庭教育セミナー) 「カミナリ先生のわくわくエコサイエンス教室」 ・対象および人数 :久慈湊小学校5・6年 69 名と保護者 40 名 86 17. ・日 時:11月21日 ・場 所:盛岡市こども科学館 ・テーマおよび内容:11月は家族で科学を楽しもう~科学館でサイエンスな日曜日~(JST) 「水素な,日曜日」 ・対象および人数 :家族連れ120名 18. ・日 時:11月24日 ・場 所:矢巾東小学校<実践校> ・テーマおよび内容:6年総合学習(3・4校時 総合学習_発電体験と新エネルギー) ・対象および人数 :矢巾東小学校6年生 105 名 19. ・日 時:11月27日 ・場 所:水沢高校物理室 ・テーマおよび内容:平成 22 年度 SSH 特別講義② 「自在に形を変えるエネルギー電気;環境,バイオ分野への応用」 ・対象および人数 :水沢高校2年生,38 名 20. ・日 時:11月28日 ・場 所:盛岡市こども科学館 ・テーマおよび内容:11月は家族で科学を楽しもう~科学館でサイエンスな日曜日~(JST) 「エコな,日曜日」 ・対象および人数 :家族連れ120名 22. ・日 時:12月23日 ・場 所:岩手大学盛岡市産学官連携研究センター ・テーマおよび内容:ひらめき☆ときめきサイエンス「エネルギー環境がっこう」 ・対象および人数 :児童・生徒30名,保護者約15名 22. ・日 時:2月12日 ・場 所:岩手山青少年交流の家 ・テーマおよび内容:ヤングリーダーズ国際研修 in いわて 2010「循環型社会と持続可能性」 ・対象および人数 :国内外の大学生10名 <エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績> 1. ・名 称:改訂版 エネルギー環境学習工作教材集 ・内 容:工作や教材の紹介 ・対 象:小・中学校 ・部 数:2,000部 87 <報道・マスメディア関係実績> 1. ・媒体名:東奥日報 ・月 日:2010年6月18日 ・内 容:青森県立三本木高校での大学連携セミナー(SSH)の出前授業の様子 2. ・媒体名:東奥日報 ・月 日:2010年7月30日 ・内 容:大学電気系教員協議会(10.7.29)での高大教育連携分科会の様子の紹介 3. ・媒体名:岩手日報 ・月 日:2010年9月10日 ・内 容:滝沢村立柳沢中学校でのキャリア教育講座のサイエンスショーの様子 <エネルギー教育推進会議への協力実績,地域拠点大学への支援実績> ○ 北海道・東北ブロックエネルギー教育推進会議 ・日 時:9月4日 ・場 所:青森県むつ市 下北文化会館 ・内 容:22年度「教師のためのエネルギー環境教育実践セミナーin 東北」でファシリテータ <その他> とくになし Ⅱ.研究実践の達成状況について ①本年度 本年度のねらいは,初年度に広域連携構築,2年目に広域連携を活用しての教育実践と展開したことを 踏まえての,先行拠点としての活動の総括と新たな展開の施策を打ち出すことであった。その目的達成と して,1)小中高大一環エネルギー環境学習プログラムの策定とその実施,2)教材の利便性改善・人材 育成活動の継続,3) 教育実践の継続と啓蒙活動実施,4)北東北ネットワーク構築といわて地域ネッ トワークの拡充と情報発信,5)活動の総括と次の展開である。以下,この5項目に分けて目的の達成度 に対する報告を行う。 1)小中高大一環エネルギー環 科学レベル 境学習プログラムの策定とその 実施: 昨年度まで,拠点大学 研究成果授業など (SSH高・高大連携) (啓蒙) 出前授業やテキスト作成 (小中学校・教育委員会) および先行拠点大学として5年 間取り組み,1)未就学児童や 小学校低学年,2)小学校中高 学年団および中学校,3)高校 (身近) 理科実験・工作教室 (科学館・子供会など) 幼稚園 および大学を対象として,授業 や理科教室を (低学年 科学実験教室・ 講演会(科学館・ 大学など) 理科実験・サイエンスボラン ティア(科学館など) 中学年 高学年) 中学校 小学校 時間 高校 大学・県民 (児童保護者など) 図1 子供の成長に対するエネルギー環境学習普手法と科学レベルの関係 88 教材集その2の作成(2010.3 発刊) 4年 電気の働き 光? 電気・運動 5年 電流の働き 電気? 磁気・運動・熱 6年 電気の利用 相互変換・蓄電 図2 エネルギー環境学習教材集の表紙と目次の一部 図3 教材集の目次(小学校高学年用) 行うための教材開発,学習プログラムの開発を行ってきた。それらは,我々の研究会(いわてエネルギ ー環境教育ネットワーク;INEEE)独自の教材集として,これまでも教材集や実験ボックス活用集とし て発刊してきた。今年度は最終年になるため,これまでの開発プログラムを,生涯学習のマップへの位 置づけなどの形で整理した。それを図式化したものを図1に示す。図1の上で,先に述べた,1)小学 校低学年までのバッチは,科学館や PTA との連携で,理科教室や工作教室の形で,場を学校以外に設定 して実施するようなプログラムとした(出前教室 1, 5, 6, 7, 8, 10, 14, 15, 17, 20, 21)。2)小 学校中高学年団および中学校は,学校現場が新学習指導要領に沿った授業が実施しやすいように,教材 開発(教材作成1;図2,3)や出前教室(出前教室 2, 4, 9, 13, 16, 18)および研修会(研究会 2, 5, 6, 8)などを実施した(図4) 。3)の高校生に対するプログラムは,SSH(スーパーサイエンス ハイスクール)や SPP(サイエンス・パートナーシップ・プログラム)として学習プログラムを開発し, 研究会で教員向けに紹介するとともに(研究会 1, 3, 9, 12),出前授業の形で,高校に出向く形でも実 施した(出前教室 3, 11, 12, 19)。大学生に対しては,サービスラーニングの位置づけと,ESD とリ ンクさせたプログラムを作成し,国内外の大学生を集めて授業を行った(出前教室 22)。これらの取り 組みのいくつかは,新聞やテレビなどを通じて報道された。 2)教材の利便性改善・人材育成活動の継続: 昨年度までに開発した教材を活用して,岩手県内外で 教員研修などの人材育成を行った。昨年度までに開発したエネルギー実験ボックスも,昨年同様に教員 向けの研修会(研究会 2, 5, 6, 8)や,出前授業(出前教室 2, 4, 9, 13, 16, 18),各種工作・理科 教室(出前教室 1, 5, 6, 7, 8, 10, 14, 15, 17, 20, 21) などで活用した。教材の利便性の改善として,岩手県で作成 した学習プログラムや教材などは,北海道・東北エネルギー 教育推進会議や北海道経済局のホームページ (http://www.hkd.meti.go.jp)以外に,東京電力のホームページ (http://www.tepco.co.jp/eco/communication/education/ index-j.html)にも掲載し,多くの人が利用できるように工夫 した。県外の教員研修は,宮城県で2回(研究会 8, 12) ,茨 城県で1回になる(研究会 2)。これらも,ネットワークが確 89 図5 SSH 高大連携授業の様子の一例 (2010.6.17 三本木高校) 実に広がった成果になる。 3)教育実践の継続と啓蒙活動実施: 昨年度までに開発し た教材を活用して,広い地区での体験型教育を実践した。エ コカーゴは,昨年度同様,岩手県沿岸部など遠方まで出かけ, エネルギー・環境関連のイベントなどで利用されている。開 発したエネルギー実験ボックスも,多くの出前授業(出前教 室 2, 4, 9, 13, 16, 18),各種工作・理科教室(出前教室 1, 5, 6, 7, 8, 10, 14, 15, 17, 20, 21)などで活用した。 啓蒙活動としても,講演会(研究会 7)や大学教員向けの研 図6 ヤングリーダーズ国際研修 (2011.2.12 いわて国際青年の家) 修会のパネラーとしてエネルギー教育の実践などの紹介(研究会 3, 4)など行った。 4)北東北ネットワーク構築といわて地域ネットワークの拡充と情報発信: 岩手県内は,前年度に引 き続き,岩手県内を北上川沿いの4地区(二戸・葛巻,盛岡,花巻・北上,水沢・一関),沿岸4地区(久 慈,宮古,釜石,気仙)のコア機関の創出やネットワーク拡充を行った。ここは昨年度報告した活動と 同様に,北上川沿いは,地区1は,カシオペア環境研究会,田中館愛橘記念館,森と風のがっこう,地 区2は,盛岡市こども科学館,環境学習交流センター,地区3は,黒沢尻工業高校,4は,一関高専お よび千厩高校との連携で行った。沿岸地区は,NPO 団体や行政主体のものづくりネットワークなどの連 携や情報交換を行いつつ,エコカーゴ(NPO 環境パートナーシップいわて主体で)などを活用して,広 域活動を行った。情報発信は,メディア等と連携して,活動をニュースなどで取扱ってもらい,県民へ の啓蒙へ務めた(報道実績 1, 2, 3)。北東北では,特に青森県,秋田県の教育委員会とも連携し,SSH に3校ほど高校が採択されるにいたった。採択のみでなく,SSH 科学教育の立ち上げをエネルギー教育 中心に行った(出前教室 3, 11, 12;図7)。このほか情報発信は,ML や Web(イーハトーヴの科学 の学校 http://www.ihatov-science.jp/)を活用して行った。 5)活動の総括と次の展開: 人のつながりのみでなく,実践教育に必要となる諸経費も,有機的な つながり(フォワードでなくクロスリンク型)となるように,多方面の資金も導入できる仕組みを構 築することを目的として,多方面からの運営 資金導入を試みた。その結果,三井物産環境 基金 (2008 年度 第 2 回 活動助成),JST 地域の科学舎推進事業(地域活動支援),日本 学術振興会(JSPS)ひらめき☆ときめき サ イエンス事業,などへ採択された。これらは, 先行拠点で構築した連携を核として,関係者 でプロジェクト的に立ち上げて提案したもの となる。これらの採択により,ネットワーク 内にプロジェクト的なコアが創生され,新た な活動に結び付いた。今後は,ESD・環境人 材育成を基調としたプロジェクトの立ち上げ を考えている。 図7 三本木高校の SSH 授業の様子(東奥日報 2010.6.18) 90 ②6年間(地域拠点大学,地域先行拠点大学の活動を通じて) 3年間を通しての研究の目的は,エネルギー環境学習のための岩手広域連携ネットワークの構築と, そのネットワークを利用した,広域でのエネルギー環境学習の実践と,これまでの拠点活動の実績を拠 点大学で利用できる方法を開発し,実践実績へとつなげることである。3年間の切り分けとして,2年 目は,初年度に構築したネットワークや各地域のハブ機関と連携した教育実践,教材開発,ネットワー ク拡充などであった。前述のように,ある程度の目的は達成されたように考えている。特に,教育委員 会との連携を活用した人材育成面の実践は,連携が確立しつつあり,恒常的な活動へ向けて大きく前進 したように考えている。総仕上げとして,図1に示したマップ全体に対して,ネットワークを活用しつ つ展開した。この活動をもとに,次のステップとして,1)ESD・エネルギー環境人材創出,2)科 学リテラシー教育,3)キャリア教育としての展開を計画している。これらの一部は,すでにネットワ ークやプログラムを構築し,実施しつつある。これらの成果の一部は,次年度岩手県で実施される,全 国生涯教育フォーラムの中で紹介される予定(研究会 11, 13)である。 Ⅲ.6年間の活動における下記の各観点別に見た研究成果とその評価について ① 関係機関や地域社会との連携について 拠点大学として活動した3年間で,岩手県でエネルギー教育を実施するためのネットワーク構築を行 った。ネットワークは,県教委および市教委,学校,大学,科学館,電力会社などの従来型の連携にプ ラスして,環境パートナーシップいわて,森と風のがっこうなどの NPO と連携できていることが,い わてのネットワークの特徴となる。先行拠点の3年間で,このネットワークを,1)岩手全域をカバー できるものとする,2)北東北へ拡張する,3)広域地域間連携を構築することを目指した。先行拠点 としての実践として,特に人材育成で必要な,岩手県教育委員会,各市町村の教育委員会,岩手県総合 教育センターなどとの連携は拡張され,恒常的な研修会を開催できるまでに至った。他県との連携も進 み,青森県の教育委員会との連携(SSH 八戸北高等学校の運営委員委託など),北海道経済産業省北海 道経済産業局との連携(教材の共有化など),山形の実践校と連携など展開できた。活動として,新学 習指導要領への対応に力を入れたため,ケニスなどの教材会社や教育委員会との連携が深まったのも, 先行拠点活動へ展開してからの特徴になる。連携構築については,着実に,実績があがったように判断 している。 ②研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について(WEB 等も含む) 連携は,全体としては小学校を中心に進めてきた。連携(授業等)の回数は,小学校が5回,中学校1 回,高校が4回などとなる。リーダーシップに関しても,岩手県の教員免許更新講習会の実施を中心に, 県内外の教員向け研修会講師を務めるなど,先行拠点大学としての役割は,十分に果たせているように 判断している。また,日本以外にタイや中国の学生に対しても,エネルギー環境の研修会を実施する, また高校に対しては,SPP(サイエンス・パートナーシップ・プログラム)や SSH(スーパー・サイエ ンス・ハイスクール)などの事業を通じ,連携およびリーダーシップをとっている。これらの活動の内 容は,全国大学電気系教員研修会でパネラーとして紹介し,新聞にも取り上げられている(図8)。 ③指導者等の人材の育成について 先の項目のリーダーシップの部分でも述べたように,研修会やイベントへの教育学部の学生などの参加 により,エネルギー環境のスキルの高い教員や,インタープリター的な動きのできる学生の育成など, 試みた。いっしょに活動した学生は,大学院へ進学後,教育委員会との連携で理科教育支援委員として, 91 多くの小学校へ出向き,授業を行うなど,着 実に成果は上がったように考えている。 ④研究成果等の地域および関連学会等への情 報発信について(WEB 等も含む) 研究成果の情報発信は,1)新聞・TV での 情報発信,2)学会誌への投稿や関連学会で のエネルギー環境学習特集号の企画,3)成 果 物 の 配 布 , 4 ) Web で の 情 報 公 開 (http://ineee. iwate-u.ac.jp/)の形で進めてい る。 ○新聞・ニュースなどでの情報発信: 実施 したイベントは,新聞やテレビニュースに, 積極的に取り上げてもらうように働きかけ た。他の機関が実施する際も,積極的に情報 を流し,メディアに取り上げやすくして,特 に県内での啓蒙を試みている。これまで数多 く新聞やテレビニュースなどで報道されて いる。新聞メディアと活用した活動の紹介な ど,情報発信も行っている。 図8 大学電気系教員協議会のようす(東奥日報 2010.7.30) ○学会誌への投稿や関連学会でのエネルギー環境学習特集号の企画: 関連学会への情報発信では,エ ネルギー環境教育学会での講演は毎年行っており,その他,電気学会研究会資料などで,エネルギー環 境教育の習の連携などに関する記事を掲載している。加えて,電気学会教育研究技術委員会委員として, 電気学会論文誌での教育特集号を企画し,その中でエネルギー環境学習・地域連携などを特集のひとつ のトピックに取り上げている。電気学会論文誌の特集号は 2010 年2月で行われ,エネルギー教育関連 でも,数件の論文が掲載されている。 ○成果物の配布: 昨年度からの取り組みの成果物に,新学習指導要領に対応した「電気エネルギー実 験ボックス」の開発とその活用集の編集がある。実験ボックスは,現在 30 セットそろえており,研修 会や出前授業などで利用している。これらは実践校への貸し出しや,パンフレットを用いた案内などを 行っている。また,開発した教材活用集は,また北海道経済産業省北海道経済産業局のホームページ (http://www.hkd.meti.go.jp)や東京電力のホームページ(http://www.tepco.co.jp/eco/communication/edu cation/ index-j.html)からもダウンロードできるようになっている。 Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み(なるべく具体的に) 先行拠点として3年間取り組み,おおよそは申請時の計画に従い実施した。すなわち,平成 20 年度で立 ち上げ,平成 21 年度に拡充した広域ネットワークや開発した教材やエコカーゴを利用して,本年度は多 くの学校などで体験型の学習を実施・展開していくと同時に,活動の総括と新たな展開を検討した。申請 当初より,次世代の教育で必要なのは,①創造性の教育,②環境教育,③心の教育と考え,これらの3つ のキーワードとエネルギー学習をどのように関係付け,新しい指針を出すか,原体験教育,ESD などの関 係性をクリアーにして,さらにそれらのキーワードと,3年間の活動との関係性を明確にすることなどを 92 行った。この活動をもとに,次のステップとして,1)ESD・エネルギー環境人材創出,2)科学リテラ シー教育,3)キャリア教育としての展開を計画している。これらの一部は,すでにネットワークやプロ グラムを構築し,実施しつつある。さらに活動総括をもとに,独立行政法人科学技術振興機構(JST)の 地域の科学舎推進事業(地域ネットワーク構築など)や,現在も実施しているサイエンス・パートナーシ ップ・プログラム(SPP)事業などへの展開することを考えている。 Ⅴ.貴大学の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上ご記入ください。 ) ・暮らしとエネルギー ・太陽光発電 ・風力発電 ・燃料電池 ・その他新エネルギー ・省エネルギー ・地球温暖化 ・教材開発 ・理科 ・総合学習 ・地域や家庭との連携 ・体験学習 以上 93 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(拠点大学) 大学名 桜美林大学 研究代表者氏名 秀島 武敏 連絡担当者氏名 片谷 教孝 大都市近郊地域の特性に対応したエネルギー環境教育プログラムの開発と 研究実践テーマ 実践拠点の構築 3ヶ年の計画の中では、20年度が準備段階と基盤づくり、21年度が計画全体の中核 的な位置づけであったのに対して、22年度は最終的な成果のとりまとめおよびその公開 と、今後の拠点としての活動継続のための土台づくりの期間と位置づけられる。 平成22年度の 拠点大学としての活動期間が終了して、その時点で拠点としての機能が終息してしまっ たのでは、これまでの活動の意味が失われるばかりでなく、元来の拠点大学事業の趣旨に 位置づけ 反することになる。その認識に基づいて、いかにして今後の継続的な活動を可能とするこ とができるかを考え、そのための体制と運営方法を作り上げていくことに取り組む。これ が22年度の最重要課題と言ってもよいという認識のもとに、研究実践を行った。 1.実施体制 町田市(教育委員会・環境保全課) 桜美林大学エネルギー環境教育研究会 桜美林大学(事務局) (株)東京エネルギーリサーチ 研究実践体制 相模原市(教育委員会・環境対策課) 市民グループ、NPO 等 2.学内体制 1)今年度より秀島教授を代表とすることとした。また環境省出身の藤倉教授が着任した ため、メンバーに追加した。他は変更なく、以下のメンバーを中心として活動した。 秀島武敏(教授、環境研究所長) :物理化学、生体化学 坪田幸政(教授):気象学、交通環境学、理科教育担当 宮脇亮介(教授):天体物理学、理科教育担当 片谷教孝(教授):環境化学、エネルギー学 伴野英雄(教授):生態学 藤倉まなみ(教授):環境政策学、環境行政学 森 厚 (准教授):流体力学、理科教育担当 榮田厚彦(准教授):数理科学、量子物理学 根本泰雄(准教授):固体地球物理学、理科教育担当 藤川まなみ(准教授) :環境社会学 3.研究会メンバー(学外メンバーのみ記載) ・佐藤道幸、池田仁人(相模女子大学) ・竹村泰典(桜美林高校)、小尾靖(相武台高校)、中村俊哉(虹ヶ丘小学校) ・中村文子、尾関弘子((株)東京エネルギーリサーチ) ・笠木信一、柏崎敦、青木大河(ケニス(株)) ・小池ひとみ(小山田地域子ども教室実行委員会) ・田嶋恭平(上智大学大学院)、飯塚太郎(桜美林大学学生) 94 Ⅰ.今年度の活動状況 (研究会、ワーキンググループ、出前授業・イベント、教材作成、情報提供、報道・マスコミ関係実績、推進会議への協 力等) <研究会の活動実績> ○第1回桜美林大学エネルギー環境教育研究会 ・日 時:2010年11月4日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:新たな太陽光焦熱器工作教材の開発状況の報告とディスカッション ・参加人数:10名 ○第2回桜美林大学エネルギー環境教育研究会 ・日 時:2011年2月8日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:小学校社会科におけるエネルギー環境教育プラン ・話題提供者:中村俊哉(川崎市立虹ヶ丘小学校) ・参加人数:9名 中村教諭の講演 ディスカッション風景 ○第3回桜美林大学エネルギー教育研究会 ・日 時:2011年2月28日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:都市熱環境モデルを利用した空調エネルギー需要の空間分布推計の試みとその応用 ・話題提供者:上野賢仁(崇城大学) ・参加人数:11名 上野准教授の講演 ディスカッション風景 <ワーキンググループの活動実績> ※日時、内容、会場、参加人数等 ○学内 WG ・日 時:2010年4月14日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:年間活動計画、出前授業実施計画と分担、イベント開催計画等の協議 95 ○学内 WG ・日 時:2010年5月12日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:5月19日開催出前授業(小山田小学校)の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2010年6月9日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:夏休み中のイベント開催の日程調整および内容の協議、絵画コンテストの準備に関する協 議 ○学内 WG ・日 時:2010年7月14日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:7月31日・8月1日のイベント開催の準備及び広報に関する協議 ○学内 WG ・日 時:2010年7月28日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:7月31日・8月1日の イベントの作業分担の最終確認、8月24日の出前授業(小山 田小学校)の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2010年9月8日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:第1回研究会の日程調整、内容の協議。天体観測会の日程協議。 ○学内 WG ・日 時:2010年10月13日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:11月4日開催の研究会の事前打合せ、11月12日開催の天体観測会の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2010年11月10日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:11月12日開催の天体観測会の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2010年12月8日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:ソーラーオーブン教材開発に関する打合せ ○学内 WG ・日 時:2011年1月12日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:第2回研究会および第3回研究会の事前打合せ、2月18日出前授業(大阪市立姫里小学 校)の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2011年1月26日 96 ・場 ・内 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 容:2月16日出前授業(小山田小学校)の事前打合せ ○学内 WG ・日 時:2010年2月9日 ・場 所:桜美林大学理化学館 S102会議室 ・内 容:報告書執筆分担に関する打合せ、2月16日および18日の出前授業に関する確認 <出前授業の活動実績> ※日時、場所、テーマ及び内容、対象、人数等 1.出前授業(1) ・日 時:2010年5月19日 ・場 所:町田市立小山田小学校(町田市地域こども教室事業「里っ子クラブ」主催) ・テーマおよび内容:当初予定は自然観察を通じたエネルギー教育であったが、当日雨天となったた め、実験室内において「昆虫の運動とエネルギー」をテーマに、授業と実験を 行った。 ・対象および人数 :小学校1~6年生の計27名(ボランティアの保護者を含まず) 木場准教授の指導風景 昆虫の運動の観察 2.出前授業(2) ・日 時:2010年8月24日 ・場 所:町田市立小山田小学校(町田市地域こども教室事業「里っ子クラブ」主催) ・テーマおよび内容:ふしぎな算数遊びとエネルギー ・対象および人数 :小学校1~6年生の計18名および保護者12名 3.出前授業(3) ・日 時:2011年2月16日 ・場 所:町田市立小山田小学校(町田市地域こども教室事業「里っ子クラブ」主催) ・テーマおよび内容:磁石とエネルギー ・対象および人数 :小学校1~6年生の計34名(ボランティアの保護者を含まず) 4.出前授業(4) ・日 時:2011年2月18日 ・場 所:大阪市立姫里小学校 ・テーマおよび内容:①圧電素子による LED 点灯のしくみとその工作 ②風力発電のしくみと現状および紙工作による風車模型の製作 ・対象および人数 :小学校6年生の2クラス計75名 97 圧電素子を用いた工作の解説 子供たちの工作風景 風力発電のしくみの解説 子供たちの工作風景 <イベント等の活動実績> 1.公開イベント ・日 時:2010年7月31日・8月1日 ・場 所:桜美林大学理化学館 ・テーマおよび内容:夏休みこども理科・エネルギー教室 理科実験を通じてエネルギー問題に関心を持たせることを目的として、種々の メニューを用意し、来場者に実際に手を動かしていただくことを中心とした。 また授業形式でエネルギーについて学ぶ場も設けた。 ・対象および人数:小学生を中心に約120名(付添の保護者を含まず) カードゲームマイアースのプレー風景 子供たちの作ったカード 98 植物とエネルギーの授業風景 植物とエネルギーの授業風景 自転車発電と手回し発電による鉄道模型 自転車発電と手回し発電による鉄道模 2.高校生向け環境科学講座 ・日 時:2010年7月31日・8月1日 ・場 所:桜美林大学理化学館 ・テーマおよび内容:オゾン層と紫外線の科学~地球環境問題の考え方 太陽光エネルギーのうち、紫外線として地球に到達する分がオゾン層でどのよ うに吸収され、オゾン層の変動によって紫外線到達量がどう変化するのかを学 んだ。 ・対象および人数:31日19名、1日9名の計28名 3.サマーサイエンスキャンプ ・日 時:2010年8月18日~20日(2泊3日の合宿形式) ・場 所:桜美林大学理化学館(宿泊は近隣のビジネスホテルを利用) ・テーマおよび内容:地球温暖化シミュレーション「NASA の気候モデルにチャレンジ」 地球上のエネルギー消費量の増大がどのように温暖化に影響しているのか、ま た今後どう影響する可能性があるのかを、気候モデルを用いたシミュレーショ ンで解明することを試みた。 ・対象および人数:全国から応募して選抜された高校生12名 4.霞が関こども見学デー ・日 時:2010年8月18日・19日 ・場 所:経済産業省本館 ・テーマおよび内容:紙工作による風車の作成 ・対象および人数:小学生を中心に、約500名がブースに来場 99 風車の工作風景 完成した風車の試運転 5.神奈川県教育センター教員研修 ・日 時:2010年8月27日 ・場 所:桜美林大学理化学館 ・テーマおよび内容:①オゾン層の科学 ②環境とエネルギーをテーマとした体験的な学習活動(実習を含む) ・対象および人数:中高教員20名 6.絵画コンテスト ・日 時:2010年9月15日締切 ・場 所:郵送による応募受付 ・テーマおよび内容:「みらいのエネルギー」をメインテーマとして、応募者の自由な発想による絵 画を募集。 ・対象および人数 :宮崎大学との共催で実施し、小中学生あわせて150名強の応募があった。 2010年3月実施分の 入賞作品 2010年3月実施分の入賞作品 今回実施分の入賞作品 7.天体観測教室 ・日 時:2010年11月12日18時より ・場 所:桜美林大学理化学館屋上天体ドーム ・テーマおよび内容:夜空の星と月を観察しよう ・対象および人数:小学生17名、中学生6名、高校生1名、大人10名 8公開イベント ・日 時:2011年3月26日(予定) ・場 所:桜美林大学理化学館 ・テーマおよび内容:春休みこども理科・エネルギー教室 理科実験を通じてエネルギー問題に関心を持たせることを目的として、種々の 100 メニューを用意し、来場者に実際に手を動かしていただくことを中心とする。 また授業形式でエネルギーについて学ぶ場も設ける。 ・対象および人数:小学生を中心に約100名(付添の保護者を含まず)を想定 <エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績> 1.実験教材 ・名 称:手作りの燃料電池教材 ・内 容:拠点大学である宮崎大学で開発された教材のアイデアを活かし、廃物利用によって安価な 実験教材を開発した。 ・対 象:小学校高学年、中学生、高校生 ・部 数:実験教材のため、該当なし 手作りの燃料電池教材 2.実験教材 ・名 称:紙工作による太陽光焦熱器 ・内 容:ソーラークッカー等の既存教材に頼らず、子供が自分で簡単な工作により、焦熱器を作る ことができる実験教材。温度上昇の様子を温度計で追跡する実験を行うことができる。 ・対 象:小学校中学年、小学校高学年、中学生、高校生 ・部 数:実験教材のため、該当なし 紙工作によって製作したソーラーオーブン(温度上昇の実験中) <報道・マスメディア関係実績> 今年度は残念ながら実績がなかった。 <エネルギー教育推進会議への協力実績> 1.会議への出席 以下のとおり関東甲信越地区推進会議および地域交流会にオブザーバーとして出席し、地区内の拠点 大学の立場から意見を述べた。 101 ・5月14日:推進会議に1名出席 ・8月22日:地域交流会に2名出席 ・12月17日:推進会議に1名出席 ・2月18日:推進会議に1名出席 2.推進会議の調査研究への協力 島崎代表が中心となって実施されたアンケート調査に協力し、本学付属高校、付属中学校、近隣の 小中学校に依頼して調査を実施した。 <その他> とくになし Ⅱ.研究実践の達成状況について ①今年度 ・イベント開催等の対外的な啓発活動については、出前授業の訪問先が増えなかったという面はある ものの、概ね当初の計画に沿って実施することができた。 ・実験教材の開発については、新規の2件を加えることができ、目標を達成することができた。 ・次年度以降、拠点大学の活動期間を終えた後の独自のエネルギー教育普及活動を継続するための体 制づくりについては、ほぼ当初の想定レベルを達成することができた。 ・今年度開始時点で重要課題と位置付けていた教育プログラムの開発および評価については、十分に 達成することができなかった。 ・同じく重要課題と位置付けていた e-learning 開発については、概念設計段階に留まり、実際のシ ステム開発試行の段階まで進むことができなかった。 ・地域との連携の強化の柱である市民団体との交流については、予備的なコンタクト段階に留まった。 ②3年間 ・イベント開催等の対外的な活動は、3年間を通じて積極的に取り組んだ成果が上がり、特に大学周 辺の小学校では、よく知られた行事のレベルまで到達できたと考えている。 ・出前授業については、近隣の3小学校のほか、東京都内、神奈川県内、さらには大阪市内にも対象 校を広げることができたものの、対象校の数は目標に届かず、広報の不足等の問題が解消できなか ったことが原因と考えられる。 ・教材開発については、実験・工作の教材については目標を十分にクリアすることができたが、教育 プログラム開発と e-learning 開発については、目標を達成することができなかった。これらにつ いては、人的体制の不足が主な要因と考えられるため、今後大学独自の活動の中で達成を図ってい きたい。 ・地域との連携については、近隣小中学校とのパイプはある程度作ることができたと考えているが、 市民団体とのパイプ作りは、まだ初期段階にとどまった。もとより大学と地域の連携は、エネルギ ー教育の枠にとどまらない重要課題であるので、次年度以降も積極的に取り組んでいく必要がある。 Ⅲ.下記の各観点別に見た研究成果とその評価について ① 関係機関や地域社会との連携について ・前項でもふれたように、行政の環境部門や教育委員会等の組織との連携はある程度達成できたもの の、市民団体との連携が十分に達成できなかった。この点は大きな反省材料といえる。 ・原因の1つとして、本学からの情報発信の不足が挙げられる。専用の HP を開設せず、大学 HP 上 での広報のみを行ってきたことなど、改善すべきであった点が複数あるので、今後の活動の中で改 善を図りたい。 102 ② 地域の小・中・高校へのリーダーシップまたは連携について ・周辺の小中学校には何度も訪問し、イベントやコンテストへの参加依頼や、出前授業の案内などの 広報活動を行ってきた。 ・その結果、活動の存在はかなり知られるようになったものの、具体的な連携活動に至る例は多くは なかった。そのため、強いリーダーシップを発揮するレベルには至らなかったものと自己評価して いる。 ・今後活動を継続していく中で、地域の学校とのパイプを強化しつつ、リーダーシップを発揮できる ように努める必要があると認識している。 ③ 指導者等の人材の育成について ・本学が実施する種々の教員研修において、本プロジェクトで開発した教材や、購入・整備した機器 類を活用してきた。 ・それらを通じて、近隣のみならず全国の教員に対して、エネルギー教育の指導者としての資質向上 に貢献できたものと自己評価している。 ・今後も同様の活動を継続することによって、より幅広い貢献を実現することができると考えている。 ④ 研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について(WEB 等も含む) ・平成20年度はエネルギー環境教育学会で1件の発表を行った。 ・21年度と22年度は、発表の材料はあったが、日程が学内行事や研修会と重複したため、発表す ることができなかった。 ・web 上での発信は、行事案内が大半という状況にとどまったため、今後活動を継続する中で、専 用 HP の開設を含め、積極的に対応したいと考えている。 Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み(なるべく具体的に) ・関東甲信越地区推進会議には、21年度から毎回オブザーバーとして参加し、連携を図ってきた。 ・特に22年度には、アンケート調査の共同実施という形で、具体的な後援を行った。 ・23年度以降は、本学独自の活動としてもこの事業の継続を図る予定であるので、関東甲信越地 区推進会議とも連携を継続することによって、活動の強化、拡大を図りたいと考えている。 ・具体的には、2011年8月開催のエネルギー環境教育学会(山梨大学)への協力、調査研究活 動の共同実施、エネルギー教育フェアへの出展等の活動を予定している。 Ⅴ.貴大学の研究実践に該当するキーワード(別紙を参照の上ご記入ください) ・暮らしとエネルギー ・太陽光発電 ・風力発電 ・燃料電池 ・原子力発電 ・省エネルギー ・リサイクル ・ゴミ問題 ・環境汚染 ・地球温暖化 ・緑化 ・生態系 ・教材開発 ・理科 ・総合学習 ・地域や家庭との連携 以 103 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(拠点大学) 大学名 倉敷芸術科学大学 研究代表者氏名 山 本 健 治 連絡担当者氏名 小 山 悦 司 研究実践テーマ 山陽地域におけるエネルギー環境教育ネットワーク支援プログラム 山陽地域エネルギー環境教育研究会総合WG活動とスクールサミットの充実 拠点大学三ヵ年度の締め括り年度として、研究会活動の一層の充実を図り、また家庭と 学校教育の接点を地域社会に求めた。 昨年度(高知)開催の子どもサミット≪エネルギーと地球環境~中国・四国子どもサミ ット≫を発展させ、今年度は水島港まつりの幕開け日7月31日に≪エネルギーと地球環 境~中国・四国みずしまサミット≫として水島市街地栄地区で開催(市民・学校関係者・ 児童・生徒の前でプチこども街中サミットを開催)、2月12日に活動総まとめ版として 拠点大学の関連施設を会場とし、本番スクールサミットを開催することにした。 拠点大学と連携関係にあった学校では、個別のテーマごとに検討・実践していたこれま での活動をその計画立案の段階から総合的に検討すべき時期に来ている。小学校での新学 習指導要領に沿った実践は総仕上げ、またはマイナーな軌道修正の段階に差し掛かる。新 しい学校のカリキュラムの流れ図に再検討を加えたり、中学校での実践にその反省を生か したりする活動に連動する番である。中学校ではいよいよ新学習指導要領に沿った指導体 平成22年度の 制がスタートする。エネルギー教育として本格化するには二、三年かかるとみられる。 このような時期に、これからエネルギー教育の行動を起こそうとする学校やグループも 位置づけ 行動できるようにと、今年度の「山陽地域エネルギー環境教育研究会」のワーキンググル ープ活動に柔軟性を持たせた。すなわち、エネルギー教育の取り組みが少数の実践校だけ に止まることがないよう、また地域社会と家庭も巻き込み幅広い活動が盛り上がるよう、 研究会活動の一年目の新体制を敷いた。具体的にみると『エネルギーと地球環境こどもサ ミット』を倉敷市内水島地区(プチサミット)で開催したのは、一般市民や児童・生徒の 耳目に触れる夏まつり街中サミットとする意図からである。これを土台にした年度末スク ールサミットでは、地域拠点大学総まとめ版らしく、中国・四国地区から多くの児童と生 徒がエネルギー教育の成果を発表するために集うことを願った。これは過去二ヵ年度の研 究会体制の敷居を低くしたものである。 「山陽地域エネルギー環境教育研究会」の活動をワーキンググループのレベルでも近寄 りやすくした。大学と実践校による個別の活動となっていたものを、一部一般校も交えた 実践活動にまで普遍化したい。二ヵ年度の成果をこの場面で有効に活用する。WG での討 議例として、新学習指導要領の実践計画や効果の検証、中学や高校へつながる実践端緒の 事例、地域での教育活動事例、新教材開発例や教育プログラム案の紹介、または水島プレ サミット・本番スクールサミットの活動の検討と検証などが考えられた。 104 【実践ネットワーク】 [教育プログラム開発部門] ・社会 WG(1)・生活 WG(2) ・生物 WG(3)・物質 WG(1) ・総合学習 WG(1) ・芸術系 WG(1~多数※) (上記倉芸科大、これに民間 1~2、小中高校5~6の協力 計15~見込) ※ 大学生数十名 [ 教 材 開 発 部 門 ] ・製鉄(個=1予) ・電気自動車 WG(大1+企2) ・BDF(高=1) ・太陽光発電(NPO=1) ・発電・電源・送電(企=1・県 職=1予) [ 教 育 普 及 部 門 ] ・連携(学校・行政・企業等) ・企画(シンポ・講演会等) ・調査(アンケート等)1 ・情報発信(HP 作成等)2 (倉芸科大3を含め7人) (WG 以外は学習会を経て職 場で援用、 発信;計 ~7人) 基 礎 研 究 部 門 山陽地域エネルギー環境教育研究会 実 践 研 究 部 門(連携) 教育機関:各地の教育委員会による協力 (岡山県・岡山市・倉敷市・・・高梁市・井原市・広島県・福山市・・・) 社会教育機関:備中県民局、県立児童会館、ライフパーク倉敷等と の情報交換、公民館・町内会等地域との連携 行政機関:岡山県環境政策課 研究実践体制 経済産業省中国経済産業局資源エネルギー環境部 倉敷市事業との連携:「新エネルギービジョン」平成17~26年度を 通して;「クール倉敷アクションプラン」平成22年度~(市地球温暖 化対策室)等 民間事業所・その他の連携:中国電力株式会社、㈱三菱自動車 水島工場ほかエコカー・ディーラー、たたら士、倉敷青年会議所、倉 敷の自然を守る会など 学習・見学会等:JFE スチール㈱西日本工場、岡山県企業局西之浦 浄水場太陽光発電システム、山田養蜂場風力発電施設、京セラ、中 国電力水島火力発電所・島根原子力発電所等、その他の水 島コンビナート内エネルギー産業部門 【拠点・倉敷芸術科学大学】 川上雅之(副学長・生命科学部健康科学科)エネルギー環境教育運営委員会会長 岡田賢治(生命科学部・生命科学科)→生物系WG 岡 憲明(生命科学部・生命科学科)→社会系WG 梶浦文夫(生命科学部生命動物科学科)→Web活用検討・教育普及系WG 川邊誠一郎(生命科学部生命動物科学科)→生物系WG 小山悦司(産業科学技術学部IT科学科)→総合的学習WG・連絡担当 塩飽直紀(産業科学技術学部起業経営学科)→社会系WG 妹尾 護(生命科学部健康科学科)→生活系WG 内藤 整(生命科学部健康科学科)→生物系WG 中川浩一(芸術学部メディア映像学科)→芸術系WG・教育普及系WG 吉田繁子(生命科学部健康科学科)→生活系WG 山本健治(生命科学部生命動物科学科)→研究代表・全体の総括・物質系WG 105 (ただし、系・WG名称は固定的なものではない) 亀井秀人 事務局長→資材管理責任 片岡良平 事務局次長→資材運用の検討 國上巧一(教育研究支援センター)→企画連携の検討、渉外 伏見泰治(教育研究支援センター)→会計・資材の運営、渉外 上野久美子(教育研究支援センター)→ネットワーク拡充、データ活用 内田(非常勤事務)→データ活用の検討・資料編集 【地域の各教育委員会】→学校支援への協力等 【倉敷市温暖化対策室】→市の温暖化対策ビジョン政策と民意について意見交換等 【学校関係】 森 泰治・坪井輝明(岡山県立水島工業高等学校)→BDF燃料エネルギー教育の実践 高橋浩樹(広島県福山市立加茂小学校)→実践校、エネルギー環境教育の実践 山成益之・藤井孝行(岡山県井原市立荏原小学校)→実践校、総合的学習等の実践 平賀博之・丸本 浩・山下雅文(広島大学附属福山中・高等学校) → 同上 金沢 緑(エリザベト音楽大学)→新課程エネルギー教育研究・理科等の指導 馬場弘明(広島商船高等専門学校)→エネルギー環境教育の実践 高山 学(岡山市立芳泉小学校ひばり分校)→新課程理科・総合的学習等の実践 福島 浩(島根県飯南町立頓原小学校)→実践校、エネルギー環境教育の実践 村上忠君(広島県尾道市立原田小学校)→実践校、社会・算数・総合的学習等の実践 【行政関係】経済産業省中国経済産業局・資源エネルギー環境部の方々 【地域】川相勝(日本刀鑑定士)→ 古代たたら製鉄実演会・実践紹介における連携 【エネルギー環境教育情報センター・中国電力】石田貴久・藤本亮裕→情報提供 【ケニス株式会社】笠木、渡辺、田積ほか各氏→教材の情報提供、イベントへの協力 (以上、順不同・敬称略) Ⅰ.今年度の活動状況 ≪研究会の活動実績≫ ○今年度は、研究会会員による実践報告と討議すべてを総合WG会議において実施している。昨年度と一 昨年度にそれぞれ二回ずつ開催された研究会(実践発表会)での実質審議に相当する。したがって○総合 ワーキンググループ<統合された研究会>の項を参照。 ≪ワーキンググループの活動実績≫ ≪山陽地域エネルギー環境教育研究会運営委員会≫ ・日 時:2010年(平成22年)6月4日 ・場 所:午後12時30分 ・内 容:本年度活動の主軸として、昨年度まで実施してきた研究会の実質審議をWG会合において、 具体的なテーマをもって実践する。教員によるエネルギー教育の実質討議または審議は、各校 または各組織の構成員による、経験をもとにした発展をめざすものとする。 ・方針採択(研究発表会の統合): 昨年度と一昨年度にそれぞれ二回ずつ開催した研究会(実践発表会)での実質審議に当たる部分 106 は、今年度は討議すべてを「総合WG会議」において実践報告研究会会員により実施することとし た。この総合WG会議では、具体的なテーマを設定して定期的に実施する(○総合ワーキンググル ープの項参照)。従来不定期に開かれていた系別WG会合も必要に応じて持つ。ただ、児童や生徒 による学習成果の発表の機会としてはスクールサミットで受け継ぐ。スクールサミットは、すべて の発表が児童・生徒だけによる学習成果発表会の形式で実施し、7月と2月の二回に分けて、それ ぞれ集中的に行うこととした(○スクールサミット・ワーキンググループと○イベントの項参照)。 <出席者・委員>山陽地域エネルギー環境教育研究会委員 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター ≪山陽地域エネルギー環境教育研究会ワーキンググループ活動等≫ ≪統合された研究会≫ ○第一回総合ワーキンググループ(公開エネルギー教育WG) ・日 時:平成22年6月19日 10:00~12:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 本館1F 多目的室 ・内 容:テーマ「本年度エネルギー教育実践を推進するために」 ・第1回公開ワーキンググループ会議開会宣言と趣旨説明が なされ、議題が確認された。 ・「地球環境スクールサミット」における参加予定校から、エネルギー教育の一環として「ボルタの 電池」、「くだもの電池」などを教材とする取組事例などの紹介がなされた(荏原小学校・山成)。 ・中国電力から学校への出張授業の状況と活用されているDVD教材や模型の紹介がなされ(中国電 力・石田)、これらは様々な方式の発電の仕組みをイメージするのに貢献していることが理解され た。また拠点大学からも製作した二つのアニメーション教材の使用法に関する説明があった。 <議題> 1.エネルギー教育のねらいについて 2.教材について(山成、石田、山本) 3.スクールサミットについて 4.その他 <出席者・委員> 井原市立荏原小学校 山成 益之<パイロット校> 井原市立荏原小学校 三宅 孝之 エネルギー環境教育情報センター 藤本 裕亮 エリザベト音楽大学 金沢 緑 中国経済産業局 山形 智幸 中国経済産業局 竹廣 智治 中国電力株式会社 石田 貴久 広島商船高等専門学校 馬場 弘明 福山市立加茂小学校 瀬尾 恵子<実践校> 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治(敬称略、順不同 以下同様) ○第二回総合ワーキンググループ(公開エネルギー教育WG) ・日 時:平成22年7月17日 10:00~12:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 本館1F 多目的室 ・内 容:テーマ「授業研究」 ・「電気のはたらき」(小4・理科)授業研究事例報告 福山市立加茂小学校(高橋浩樹)より、4年生98人が光電池と乾電池を動力源とするハイブリ ッド・ミニカーの可能性を知り製作する過程を通じて、エネルギー有効利用の意義を学ぶという教 育活動の事例報告があった。ふつうの授業から後日、ディーラーの技術者による出前授業を設定し、 生徒によるミニカー紹介と本物 のHB車の学習とをセットにし たエネルギー教育の実践であっ たと説明がなされた。新聞記事 には、物づくりとエネルギー教 育の両方の意義について解説が なされていた(中国新聞7/15、 読売新聞7/16)。 なお、拠点大学から同校への 支援活動では「エネルギーの原 理」に沿った体験的関心を持た せる教育指導で3年間お手伝い を進めた経緯がある。≪火力が 仕事をして動力をつくり、動力が(仕事をして)発電し、その電気エネルギーが光や熱のエネルギ ーをつくり… その逆過程等々≫ ・「風のはたらき」(小2・生活科)授業研究 小学校2年生対象の「風のはたらき」に関連して、資料『生きる力』小学校理科新指導要領対 応表に、風によって物が動いたり太陽によって物が温まったりする日常的な現象をいつもとは異な る角度で捉え追求することによってエネルギーが変換するというイメージに導かれるとある。風や 光のエネルギーについての見方や考え方を持つことが重要という指示である。これらについての児 童の理解には、「エネルギーの原理」に沿った、体験と言葉を交えた学習の場を設けるのが有効で あるとの着眼点が解釈された(山本)。 ・スクールサミットのミニ版(プレサミット・7月) 開催に備え、交通手段等の確認がなされた。 ・その他 次回の予定など <議題> 1.授業研究報告「電気のはたらき」 3.スクールサミットについて 2. 同上 「風のはたらき」 4.その他 <出席者・委員> エリザベト音楽大学 金沢 緑 福山市立加茂小学校 高橋 浩樹<実践校> 中国経済産業局 山形 智幸 飯南町立頓原小学校 福島 浩 <実践校> 中国経済産業局 竹原 俊明 倉敷芸術科学大学 山本 健治 広島商船高等専門学校 馬場 弘明 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○第三回総合ワーキンググループ(公開エネルギー教育WG) ・日 時:平成22年10月23日 14:00~17:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 本館1F 多目的室 ・内 容:テーマ「授業研究」 ・本年度2月(平成23年)開催予定のスクールサミットについて サミットの規模(参加予定校数や児童・生徒数など)の見通しに関する報告 ・「総合的な学習の時間」と「算数」 、「理科」および「社会」の横断的・探究的な学習 尾道市立原田小学校(村上忠君)から、同校の実践校としての活動を踏まえた上記の報告があ った。まず同校の算数科の実践での工夫が紹介された。ブドウ畑への設置を想定した光発電パネル の太陽光に垂直な面積を児童が計算した結果、学習意欲の向上につながる教育的効果があった。そ れに関連して社会科と算数の中でのエネルギー教育が話題になった。地域特産のブドウの売り上げ 収益と売電収益がほぼ等しく、同じ面積が関連づけられることは児童の強い関心を引き起こした。 上記は、学校によりエネルギー教育を位置づける中心的教科・科目や方法に、教師の個性や地域の 特色が作用する好例である、と同時に、真剣に取り組めば中心的教科に学校差が出やすい等々の討 議がなされた。また、わが国でのエネルギー教育の発展の方向は、教師にとっては当面指導要領に 沿って取り組むのが無難であるにしても、徐々により多くの教科と科目に浸透させていくのが効果 的である。出席者の興味は、その推進の原動力または方法論にも向いていた。 ・エネルギーと周辺のことば・概念について~難と易の原因となる「示強性」と「示量性」~ 小学二年生での「風のはたらき」の単元指導に関連して標記の紹介があった。「平易な示量性の量」 と「エネルギーの原理」の活用を意識してエネルギー教育を実践すると、その場面での教育 的課題がクリアーされ易い。風や水の流れが持つエネルギー(正確には運動量)は量と速さの積な ので、低学年では量のはたらきだけ抽出して指導すれば分かりやすく関心を引き出しやすい。同時 に、将来の中学や高校の学習への教科の縦糸と教科間の連携である横糸にとってもプラスに作用す ると解説された(拠点大・山本)。これに呼応して社会と算数で、複数の量を扱う際に割り算より も掛け算の方が児童・生徒に理解され易い事例があり、教師には教育目標の背景にあるエネルギー とその周辺の概念の理解が重要である等々の経験則が紹介された。 <議題> 1.授業研究報告「電気のはたらき」 2.授業研究報告「風のはたらき」 3.スクールサミットについて 4.その他 <出席者・委員> 尾道市立原田小学校 村上 忠君 福山市立加茂小学校 高橋 浩樹 飯南町立頓原小学校 福島 浩 <以上、いずれも実践校> 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局> 倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○第四回総合ワーキンググループ(公開エネルギー教育WG) ・日 時:平成22年12月18日 14:00~16:30 ・場 所:倉敷芸術科学大学 本館1F 多目的室 ・内 容:テーマ「学校におけるエネルギー教育の発展をめざすために(集約を含めて)」 ・これまでのWG(第1回~第3回)を振り返ってミニ総括 前回までに学校、事業所または拠点大学から報告された取り組み事例や話題提起のなかには、およ そ次のような内容が含まれていた。 ( )部分は主要な話し手、その他の部分は研究代表者による。 荏原小学校でのエネルギー教育と環境教育の授業は、個別の教科・科目から抜け出し、主とし て総合的な学習の時間を活用して実践している(山成)。いろいろな電池の学習は、郷土の水車の 製麺など様々な目的への動力利用の歴史の学習とつながりがある。エネルギー変換と関連づけたり、 自然の営みのなかにエネルギー現象があることに目を向けたりする学習が成功している。頓原小学 校では、学校周辺の自然エネルギーを身近に感じる教育から始めて、究極的にはこの社会でのエネ ルギー・ミックスまでを学習するプログラムが効果をあげている。主として、総合的学習の時間と 生活科を軸に社会科、理科や家庭科を加えて設定している(福島)。加茂小学校は初年度以来、エ ネルギーをどう使うべきかを教育テーマの柱に置き、一貫して全教員でエネルギー教育に取り組ん でいる(高橋)。最近は、光電池と乾電池を併用したハイブリッド・ミニカーの製作と学習が「も のづくり」との関係を持つ4年生理科の単元で実践された。生徒たちの実践報告は、トヨタディー ラーの派遣技術者をも唸らせられている。原田小学校の取組の中には、ブドウ農業の収穫(社会科) と光発電パネル面積の算出(算数)との関係に関する報告があり(村上)、以前の数々の児童演劇 「エネルギー物語」などエネルギー教育における科学的基盤を彷彿とさせられる。加茂小学校でエ ネルギー教育の成功が確認されたと考えられている指導法の基盤は「エネルギーの原理」を拠り所 とするものである。「エネルギー変換・保存」という形式的過ぎて低学年ではその真意さえ理解さ れにくい眼目を、内容的には同等でありながら、より直観的で平易、かつ資源利用とも関連付けや すい意義ある方法に置きかえるのが「エネルギーの原理」に陽にふれる指導法だからである(山本)。 ・教師が留意する事項 次に、数量の扱いに関係して教師が留意しておくとよい事項の提案があり、それについてしば らく討論がなされた。 ① 量の取り扱いに留意しながら指導することは重要である。(a)割り算より掛け算の方が わかりやすい。つまり、(b)示強性の量(例「密度」など)より示量性の量(例「面積」 など)の方がわかりやすい。 ② エネルギーと運動量を低学年では(暗に)ひっくるめてエネルギーとして指導している ことの認識は持っておいた方が指導し易い。 ③ 体験学習の実践場面では、陽に「エネルギーの原理」に言及した「エネルギー変換と保 存」の体感を通じた学習をすることが、エネルギーに関する重要な事実関係を想起・認 識させる意味合いから効果的(とくに小学低学年)。 ④ 年次(小中学校~高等学校)を貫く指導原理、教科をくっつける糊として「エネルギー の原理」を位置づければ、「エネルギーの変換と保存」が直観的にとらえやすく、エネル ギー資源とも関連づけて理解されやすい。 ⑤ 将来、エネルギー源の選択を込みにして、地球温暖化の問題に意思をもって対応する素 養の芽を無理なく培うことが重要。 ⑥ 児童は学校現場での体験を家庭で話す意思があるので、家族にも話を聞いて教育に協力 してもらうよう普段から話しておけば地域での実践に発展する可能性がある。 <議題> 1.これまでのWGを振り返って・ミニ総括(報告) 2.エネルギー環境教育の実効を上げるために(討議・アンケート) 3.アンケート説明(メール提出依頼) <出席者・委員> 井原市立荏原小学校 藤井 孝行 <パイロット校> エリザベト音楽大学 金沢 緑 エネルギー環境教育情報センター 藤本 裕亮 中国電力株式会社 石田 貴久 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○芸術系・物質系ワーキンググループ ・日 時:2010年4月1日 10:30~12:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学(芸術学部) ・内 容:アニメーションDVD教材の製作仕上げ ・『熱と光のエネルギー~伝導・対流・放射~』の製作協議(マイナー修正) ・社会に対するアニメ教材の報道に関し、担当学生を含めた意見交換 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 報道関係者: 鈴木 麻美(山陽新聞記者) 学生製作責任者: 平野・磯島(芸術学部生) 倉敷芸術科学大学: 中川 浩一 倉敷芸術科学大学: 山本 健治 ○教育普及系ワーキンググループ第一回(街中サミット関係) ・日 時:2010年4月2日 11:00~12:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 ・内 容:エネルギー教育と水島街興しの両面をそなえた取組を企画 ・町内の小・中学校のなかから何校かに計画の説明と参加を打診する ・開催を平成22年度港まつりの時期7月末~8月上旬に合わせた開催と決定 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) みずしまおかみさん会:尾崎 浩子 倉敷芸術科学大学: 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○教育普及系ワーキンググループ第二回(街中サミット関係) ・日 時:2010年6月3日 10:00~11:00 ・場 所:水島商店街町内会集会所 ・内 容:街中サミット実施に向けて ・名称について検討(「プレ・スクール・サミット」とする) ・街中サミットとして開催場所を水島臨海鉄道の栄駅前中心広場とする ・開催を平成22年7月31日と決定 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 水島おかみさん会会長 尾崎 浩子(水島町町内会会長 倉敷市役所水島支所長 小河原 公平 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 代理) ○第一回スクールサミット・ワーキンググループ ・日 時:2010年4月27日 15:00~17:00 ・場 所:倉敷芸術科学大学 ・内 容:子どもサミット実施に向けて ・予算等について調査 ・名称について検討(「スクールサミット」として行う) ・プレサミットの開催 ・スクールサミットの開催を2011年2月12日と決定 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 高知工科大学 八田 章光 高知大学 岡谷 英明 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○第二回スクールサミット・ワーキンググループ ・日 時:2010年7月31日 ・場 所:みずしま港まつり中央会場・倉敷芸術科学大学 ・内 容:エネルギー環境学習の成果をステージ上で発表・観賞 ・対象および人数: ・主として、中国・四国地区から小学生児童約100名と保護者約50名 ・スクールサミットについての打ち合わせ等 <出席者・委員>敬称略、順不同(以下同様) 高知大学 岡谷 英明 倉敷芸術科学大学 山本 健治 <事務局>倉敷芸術科学大学教育研究支援センター 伏見 泰治 ○物質系ワーキンググループ ・日 時:平成22年6月24日 10:50~12:20 ・場 所:倉敷芸術科学大学 地球科学物理実験室(5号棟) ・内 容:新手回し発電機の使用法(堅牢なつくりの適正な用途等)と空中衝突実験機改善に関する 協議 <議題> 1.上記新教材の特徴について 2.手回し発電機とコンデンサー(容量)の適正な組み合わせについて 3.空中衝突実験機をエネルギー保存則の検証実験に使用する方法;滞空時間計測への センサー活用方法の検討 4.上記3のための部品調達の可能性の課題(ケニスで検討) <出席者・委員> ・部 ケニス㈱から渡辺・田積の両氏と新青山㈱から藤原氏、山陽地域エネルギー環境教育研究会から は山本が出席、計4名。 数:見本1台提供を受ける(平成22年6月・ケニス渡辺氏) ≪出前授業≫ 1.出張講演 ・日 時:2010年(平成22年)10月6日 14時~15時半 ・場 所:倉敷市連島南公民館 ・テーマおよび内容: 環境と人権「コミュニケーションの認識から帰結されるもの」 ・対象および人数 : 市民約40名(出席者には現役の教員、町内会関係者も含まれる) 2.出張講演 ・日 時:2010年(平成22年)10月20日 10時~11時半 ・場 所:倉敷市水島公民館・寿大学 ・テーマおよび内容:心を豊かに彩る講座「エネルギー環境問題」 ・対象および人数 :市民約150名 3.出張講演 ・日 時:2011年(平成23年)1月26日 14時~15時半 ・場 所:倉敷市連島公民館 ・テーマおよび内容:地球にやさしいオドロキの技術「有名企業に学ぶ家庭の最新エコ技術」 ・対象および人数 :市民約30名 ※ 上記出張講演の依頼に応じた理由は、いずれも、地域の児童・生徒が、エネルギー環境に関 する学校での学習体験の話題や関連した話題を家庭においても話しやすい土壌づくりを考 えてのものである。 ≪イベント≫ 以下の1~3は山陽地域エネルギー環境教育研究会主催(共催)、4~10は対市民の炭焼き(竹炭) 体験学習会での主催者側を山陽地域エネルギー環境教育研究会が担当する(共催を含む)イベントとし て実施、また11は3に関連した取り組み。 1. ・日 時:平成22年7月7日 18:30~20:20 ・場 所:倉敷芸術科学大学キャンパス ・テーマおよび内容: 「芸科大七夕エコナイト」 学生企画のイベントとして吹奏楽部、アコースティックギター部による演奏、研究代表者に よるエネルギーと地球温暖化問題について考える講話につづいて、フィナーレは午後8時にラ イトダウンを実施、手作り廃食油キャンドルに点灯して政府の地球温暖化防止キャンペーンと 大学コンソーシアム岡山(県下16大学)に呼応。 参加人数約150名(学生・教職員約100名と地域からの家族連れ約50名) (Web-例) http://www.kusa.ac.jp/news/koho20100629/ http://www.kusa.ac.jp/jei/m_column_staff/staff/staff33.php http://kakenet.net/log/20096.html#k200906232 2. ・日 時:平成22年7月31日 ・場 所:水島臨海鉄道栄駅前広場に隣接した水島商店街の栄広場(倉敷市) ・テーマおよび内容:街中プレスクールサミット(エネルギーと地球環境 中国・四国地区スクール サミット);児童と生徒が、エネルギー環境学習の成果を地域の夏祭りの会期中に、祭り のステージ上で一校ずつ発表し、それを参加校全員が広場から見学。また、岡山県立水島 工業高校による、BDF燃料製造工程・BDFカート体験ブースも運営。港祭りのプログ ラムとしてではなく、祭り行事と同時に開催する教育イベントとして、水島地区おかみさ ん会(商店街町内会)等からの理解を取り付けて開催にこぎつけたもの(次の写真)。 ・対象および人数 :主として中国・四国地区から、小学生児童約100名と保護者および一般から の参加者約50名の合計約150名。 ① 愛媛大学教育学部付属小学校50名(児童34名、保護者15名、教員1名) ② 飯南町立頓原小学校45名(児童18名、児童の兄弟姉妹6名、保護者17名、教員4名) ③ 福山市立加茂小学校17名(児童8名、教員9名) ④ 井原市立荏原小学校33名(児童20名、保護者7名、教員6名) ⑤ 岡山県立水島工業高等学校7名(生徒5名、教員2名) みずしま商店街(林 町内会長)、倉敷市役所水島支所(河上 支所長) 、おかみさん会(尾崎) (Web-例) http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp/shou-kamo/ energy-room/school%20samit/samit.html 3. ・日 時:平成23年2月12日 ・場 所:ヘルスピア倉敷 2階(倉敷芸術科学大学講義フロアー) ・テーマおよび内容: エネルギーと地球環境 中国・四国スクールサミット 山陽地域エネルギー環境教育研究会(倉敷芸術科学大学) 中国・四国エネルギー教育推進会議 共催 ・対象および人数 : 主として中国・四国地区から参加者合計254名※ (一般13名、本研究会20名、発表校生徒133名、同教員26名、発表校関係者62名) ① 呉市立長迫小学校(19名)「地球を救え~最強のエネルギー勇者達~」 ② 井原市立荏原小学校(25名)「ようこそ晴れの国岡山へ」 ③ 三豊市立下高瀬小学校(15名)「人や環境にやさしさを広げよう」 ④ 福山市立加茂小学校(24名)「エネルギー学習より4年生・6年生の取り組み」 ⑤ 尾道市立原田小学校(12名)「緊急指令HARADA5+1 日本のエネルギーを守れ!」 ⑥ 尾道市立高見小学校25名「高見自然調査隊~ホタルが教えてくれたこと~」 ⑦ 中国電力水島発電所(5名)「体験ブース」 ⑧ 広島大学付属福山中・高等学校(10名)「緑で鉄を増やそう!」、「体験ブース」 ⑨ 岡山県立水島工業高等学校(3名) 「体験ブース」 ⑩ エネルギー環境教育情報センター「ポスター展示」 ⑪中国経済産業局「ポスター展示」 ※参考)当日降雪のため四国からの参加予定二校が高速道閉鎖等により欠席を余儀なくされた: 高知県南国市立大篠小学校(研究発表 156名) 愛媛県立宇和島水産高等学校(体験ブース 6名) 115 4. ・日 時:平成22年9月25日 ・場 所:真備町の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と炭焼き用竹の切り出し ・対象および人数 :参加者40名(真備町と倉敷青年会議所から38名;本研究会から教員2名※1) 5. ・日 時:平成22年9月26日~27、30日 ・場 所:倉敷市西坂の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と炭焼き(30日は炭出し) ・対象および人数 :参加者3名(倉敷市民2名;本研究会から教員1名※1) 6. ・日 時:平成22年12月20日 ・場 所:倉敷市連島西浦 ・テーマおよび内容:竹林の整備と竹材切り出し ・対象および人数 :参加者3名(学生1名;本研究会から教員2名※1) 7. ・日 時:平成23年1月7日~9、12日 ・場 所:倉敷市西坂の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と竹材切り出し・竹材調整・炭焼き(12日は炭出し) ・対象および人数 :参加者7名(指導者2名;本研究会から教員2名※1、学生3名) 8. ・日 時:平成23年1月14日~16、19日 ・場 所:倉敷市西坂の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と竹材切り出し・竹材調整・炭焼き(19日は炭出し) ・対象および人数 :参加者6名(指導者2名;本研究会から教員2名※1、学生2名) 9. ・日 時:平成23年1月21日~23、26日 ・場 所:倉敷市西坂の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と竹材切り出し・竹材調整・炭焼き(26日は炭出し) ・対象および人数 :参加者6名(指導者2名;本研究会から教員2名※1、学生2名) 10. ・日 時:平成23年1月29日~30、2月2日 ・場 所:倉敷市西坂の里山 ・テーマおよび内容:竹林の整備と竹材切り出し・竹材調整・炭焼き(2月2日は炭出し) ・対象および人数 :参加者6名(指導者2名;本研究会から教員1名※1、学生3名) ※1)上記4~11 には、山陽地域エネルギー環境教育研究会から河邉と内藤の2名が連携している。 11. (倉敷スクールサミット一環行事として予定※2) ・日 時:平成23年3月17日 9:30~11:20 ・場 所:高知県南国市立大篠小学校 体育館 ・テーマおよび予定プログラム:おそすぎないうちに2 9:30~10:10 音楽劇「おそすぎないうちに2」最終講演 10:20~11:10 「エネルギーと地球環境」講師:八田 章光 11:10~11:20 感謝状贈呈 ※2)前掲<イベント>3スクールサミット参加予定校のうち、積雪による道路閉鎖で参加 できなかった同校児童による特別発表会。 ≪エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績≫ 1.情報提供 ・日 時:6月9日 14:00~17:30 ・場 所:福山市立加茂小学校 ・テーマおよび内容:福山市立加茂小学校授業研究会(2年生・生活科「風のはたらき」 エネルギー教育活動に対する教職員との連携) ・http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp/shou-kamo/energy-room/jugyou-jissen/2nen 10/2nen.html ・研究授業の見学および授業内容に関する討議:授業参観のうえ、教職員会議(反省討議会)に 同席。同校教職員による2学年ずつの3グループに分かれての討議の後、各グループから見た 授業に対する見解がまとめて報告される。研究代表者も適宜、討議に参加し、その後、低学年 団を中心に提起された数項目の質疑に応答(小学校6ヵ年次全12クラス)。 ・対象および人数 :同校教職員30数名 2.情報提供 ・日 時:6月25日 14:00~17:30 ・場 所:福山市立加茂小学校 ・テーマおよび内容:福山市立加茂小学校授業研究会(4年生・理科「電気のはたらき」 エネルギー教育活動に対する教職員との連携) ・ http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp/shou-kamo/energy-room/jugyou-jissen/ 4 nen/ 4nen.html ・研究授業の見学および授業内容に関する討議:授業参観の後、同校教職員会議(反省討議会; 2学年ずつの3グループに分かれての討議と集約会議)に加わる。数項目の質疑に対し応答(小 学校6ヵ年次全12クラス)。 ・対象および人数 :同校教職員30数名 3.情報提供 ・日 時:8月4日 10:00~15:00 ・場 所:福山市立加茂小学校 ・テーマおよび内容:福山市立加茂小学校授業研究会(教職員との連携) ・同校教職員会議(公開授業研究会[10/8]内容検討会)に出席し、討議と対質疑応答 (小学校6ヵ年次全12クラス指導案と授業内容に関し、エネルギー教育を含む多方面 の討議)に参加。 ・対象および人数 :同校教職員30数名 4.情報提供 ・日 時:10月8日 12:40~16:40 ・場 所:福山市立加茂小学校 ・テーマおよび内容:福山市立加茂小学校公開授業研究会での教育講評 上記締め括りの会におけるエネルギー教育に関する指導講評のなかで、三か年の支援活動を含 む当日までの十数回に及ぶ研究授業への評価にふれ、同校教職員の方々のこれまでの成果を祝 福し、将来の更なる発展を期待する旨助言と挨拶を述べた。 ・対象および人数 :同校全教職員と県教育委員会および市教育委員会と中国経済産業局等からの 来賓を含む約50名(この公開研究授業と水島スクールサミット参加の記録 サイトを記しておく)。 ・http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp/shou-kamo/koukaiken/2jiannnai2.pdf ・http://www.edu.city.fukuyama.hiroshima.jp/shou-kamo/koukaiken/kousou.pdf 5.情報提供 ・名 称:コンデンサーと手回し発電機の組み合わせ方 ・内 容:コンデンサー製品の電気容量選択(児童・生徒用コンデンサーとしての最適容量の選択) ・対 象:福山市立加茂小学校(学校でのエネルギー教育全般) 6.教材作成と情報提供 ・名 称:虹のしくみ~空にかかる七色の光~ ・内 容:情報提供(中学~大学初年次向き;上記DVD教材の存在)高校物理の教材として使用 可能であるほか、エネルギー教育の効果を高めるユニークな教材であること。 ・対 象:高等学校教諭 (広島県 岡本淳平氏ほか) ・部 数:エネルギー教育実験テーマ例の問い合わせに応えたもの(以下同様) 7.教材作成と情報提供 ・名 称:空中衝突実験(モンキーハンティング)による力学的エネルギー保存則検証 ・内 容:情報提供(中学~大学初年次向き;力学的エネルギー保存則の実験法)理科教員養成教育 の一環として、倉敷芸術科学大学での初年級の基礎物理学実験のテーマとしていたモンキ ーハンティングの学生実験の目的が、①重力加速度測定と②力学的エネルギー保存の検証 にあること、そして②は最近22年度追加設定したこと。 中学から高校にかけて、光の色と振動数(波長)との関係に興味をもってくる時期に、プリ ズムや虹による白色光の分散とエネルギーとを関係づけると、いっそう興味がわく事例を紹 介:http://www.kusa.ac.jp/news/shien_energy20081201/ ・対 象:高等学校教諭 8.教材作成と情報提供 ・名 称:高輝度発光ダイオードによるプランク定数測定実験法 ・内 容:高校への情報提供(中学~大学初年次向き;大型実験装置に要らない簡易プランク定数測 定実験法)理科教員養成教育の一環として、倉敷芸術科学大学での初年級の基礎物理学実 験テーマとしている「高輝度発光ダイオード・直流電源・電圧計を用いたプランク定数測 定簡易実験」 。また、ダイオードの発光振動数がわかればプランク定数測定用教材としての 付加価値が高まることを販売店に情報提供して、その疎通の結果、仕入れ工場から周波数 を聞き出し、以後その製品付属のデータとして公開の措置が取られている。 ・対 象:高等学校教諭;ケニス大阪 渡辺氏 ほか 9.情報提供(毎2か月定例会議に於いて) ・名 称:倉敷市地球温暖化対策実行計画(区域施策)策定協議会(倉敷市が立ち上げた 平成21-22年度協議会)・標記の会議にて討議と学習会に参画。 ・内 容:副委員長として会議と学習会の場(平成21-22年度中に11回)において、地球環境 の実情と二酸化炭素削減に関係した(経済産業省資源エネルギー庁エネルギー教育普及事業 と拠点大学・実践校を含む)多方面の情報を提供。 ・対 象:倉敷市温暖化対策室と協議会 118 ≪報道・マスコミ関係実績≫ 1. ・媒体名:山陽新聞倉敷都市圏版(27) ・月 日:平成22年5月25日 ・内 容:倉敷芸術科学大学の学生が熱 と光のエネルギーの仕組みをア ニメーションで詳しく解説した DVD 教材づくりに取り組んだ。 この教材に収められている動画 の中の1シーンを図入りで紹介。 産官学連携事業として山陽地域 エネルギー環境教育研究会から 委託された取り組みである。 2. ・媒体名:倉敷ケーブルテレビ放映 ・月 日:平成22年6月期 ・内 容:上記 DVD アニメーション教 材を放映。(倉敷市地球温暖化 対策室の依頼による市啓蒙・啓 発を目的とした上映) 3. ・媒体名:中国新聞「地球」(28) ・月 日:平成22年7 月15日 ・内 容:福山市立加茂小学校の2年生 児童がものづくりに関連した理 科の授業の中で、乾電池+光電 池ハイブリッド・ミニカーを製 作する取り組み過程を通して、 省資源・省エネルギーの技術の 持つ素晴らしさを学んでいく。 その授業の続きで3週間後の7 月14日の総合的学習の時間に、ト ヨタディーラー・エンジニアによる 出前授業が実現した。拠点大学は、 同校の授業研究を中心とした支援を 3か年度に亘って実施していた関係 から、同ディーラーに対して、技術 者による出前授業の派遣交渉を担っ た。 4. ・媒体名:読売新聞 ・月 日:平成22年7月16日 ・内 容:上記、中国新聞とほぼ同じ 5. ・媒体名:山陽新聞倉敷都 市圏版 ・月 日:平成23年2月 15日 ・内 容:山陽地域エネル ギー環境教育研究 会と中国・四国地 区エネルギー教育 推進会議は2月 12日、ヘルスピア 倉敷において、小 学校児童・中高等 学校生徒によるエ ネルギー環境教育 の学習成果発表会 『エネルギーと環 境中国・四国スク ールサミット』を 開催。(254名) ≪エネルギー教育推進会議への協力実績≫ ・委員として同推進会議において協議に参加 ・子どもサミット四国バージョンを見学したのを契機に、倉敷市に見合った企画をしてスクール・サミット の開催を企画、研究代表者またはワーキンググループにかけてもらい決定 (水島港祭りに参加する街中スクールサミットという前例のない計画を提案のうえ承認されて開催)。 ・上記を予行演習サミット(プレサミット)と位置づけて、本番サミットを中国・四国スクールサミ ットと銘打って実施。(スクールサミットの項<報道・マスコミ関係実績-5>に記述) Ⅱ.研究実践の達成状況について ① 今年度 平成22年度においては、とくに地域社会との連携を強めて協力を得ながら、エネルギー環境教育をさ らに深めようとしている学校等への支援を有意に推し進めるべく、二、三の具体的な目標を掲げて計画を 立てた。まず、意欲ある先生方の実践活動の潤滑油とするべく、総合WG公開会議という交流の場を本年 度内計4回設けた。そして児童・生徒に学習成果を発表する機会を与えるスクールサミットを計2回開催 した。この二つの実践のねらいは、山陽地域エネルギー環境教育研究会の三ヵ年の目標に沿ったものであ る。ただ、従来年度と異なっているのは、家庭に生活の場をもつ児童・生徒が、エネルギー教育への取組 に関して、地域の中でも強く意義を感じられるような土壌づくりに配慮したことである。またエネルギー 教育に、より多くの学校が参画できるような地域の雰囲気づくりに配慮している。これには学校の外の社 会、とくに家庭を巻き込むことによって、幅広い世代層がエネルギー環境教育に目を向け、一連の実践活 動の盛り上がる機運を高めるねらいがあった。初年度、拠点大学の取り組み計画のなかに記した≪世代を 越えた交流≫に相当する。この趣旨に沿い、倉敷市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)策定協議会の 場(21~22年度中計11回協議)では、機会の許す限りエネルギー環境教育の学校や地区での実践と 連携の取組事例を話すようにした。また倉敷市公民館のエコ講座等(22年度中計3回)でも、エネルギ ー教育の重要性にふれるようにした。これらに≪親子≫や≪祖父母と孫の間≫で会話が弾むようにとの願 いが込められている(この社会はいま世代間の断絶に陥っている)。以下、スクールサミット、総合WG 公開会合およびその他の順に説明して、三ヵ年の仕上げの意義を確認したい。 中国地区で初めての『エネルギーと地球環境―中国・四国地区スクールサミット』に取り組むため、い わば前哨戦としての『プレスクールサミット』を7月31日に開催した。この発表会は、倉敷市内の水島 港祭りの会期初日に祭りのメイン会場を使って実施された。真夏の屋外は、決して発表に適した好条件で はなかったが、プレサミットに参加した児童や生徒には、日常の実践を克服することによって得られる手 応えと、次のステップへの意欲がプレゼントされた。この種のイベントにより参加者は、街なかでのステ ージの臨場感とともに、自分たちの取り組みが決して非日常のものではないことを実感したようであった。 また、地元ローカルニュース(ケーブルテレビ・チラシ)等で市民の注目を集める効果ももちろん大きか った。 引き続き、『エネルギーと地球環境―中国・四国地区スクールサミット』(総まとめ版)は、翌平成23 年2月12日、倉敷芸術科学大学の新しい施設であるヘルスピア倉敷で11:00-16:00の開催と なった。年度末に近い時期にしては、参加校数・児童数や関係者数、それに一般見学者数も多く(後掲)、 遠くは福岡や熊本からの教員参加も受付記録に残されている。なお一連のスクールサミットの開催は、山 陽地域エネルギー環境教育研究会(倉敷芸術科学大学)と中国・四国地区エネルギー教育推進会議の共催 であることを付記する。 もう一つの活動基軸として、これからエネルギー教育を立ち上げようとする、または本格的な活動の軌 道に乗せたいとする学校や教員の方々が柔軟に参加できるようにと、総合WG形式による公開の研究会活 動を年4回開催した。これによって、新学習指導要領に沿ってエネルギー教育実践を推進するという大テ ーマ(目標)のもとに、単一テーマでの公開ワーキンググループ会議としての活動が一般化された(会合 の回ごと、発表者ごとに小テーマが設けられた)。計画の推進・連絡は、従来の個々バラバラなWGを統 合した総合WG会合の席で原則、一括してなされ、詳細についての連絡や遺漏があった場合の確認は電子 121 メールで疎通がとられた。 スクールサミット参加予定校の一部もあって、その準備を推進する目標も兼ねていたところは、WG活 動への参加に意識の幅を広く設定させたと思われる。(岡山県井原市立荏原小学校<パイロット校>、広 島県福山市立加茂小学校<実践校>、広島県尾道市立原田小学校<実践校・パイロット校>、島根県飯南 町立頓原小学校<実践校>ほか) 「山陽地域エネルギー環境教育研究会」のWG活動を通して、これまで大学と学校が距離を置いて実践 してきた活動そのものが、計画立案や実践行動の段階で協力して検討・実践するところとなった。 教育界に目を向ければ、新学習指導要領に沿った小学校での実践活動は、総仕上げ、またはマイナーな 軌道修正の段階に到ったと考えられる。具体的には、新カリキュラムの流れ図に再検討を加える意思を持 って参加された先生方と共に考え、示唆またはその契機を提供した成果も上がっている。中学校や高校で の準備またはこれからの実践に小学校での反省を生かすことは、年度末に出版されるWG活動報告書の内 容に待たれる。 新指導要領に準拠することに重点を置き、オールインワン・タイプの教材や教育プログラムを開発する ことは、それらの意義と成果の大きさを十分に理解して活用しようとする教師には(そして受講生にも) 大きなメリットをもたらす。しかし、教育の現場でそうした取組の成果だけが安易に借用されたりすると、 繊細で不可欠な精神の表現化の技能が効果を発揮しなかったり、精選作業によって捨て去られた重要な考 え方が生かされなかったりする。他方、「エネルギーの原理」と「理解され易い示量性の量」等が十分に 理解されて活用されるとき、初等・中等教育の学齢を通じたエネルギー教育が有効に押し進められるメリ ットおよび教科横断的なメリットが生まれる。そうした関係から、WG研究会合での主要テーマに「エネ ルギーの変換」と「エネルギーの保存」の教育の実効を図る「エネルギーの原理」の活用研究が含められ ている。しかし、この試みはまだ始まったばかりであり、意義も決して十分には理解されてはいない。 幸い、当研究会に参加された学校では、こうした教育に意を用いていたと安堵の声が上がったり(第2、 3回公開WG会議)、有意義かつ不可欠な教育の技能であることが再認識されたりした。(例えば「電気が 仕事をして同じエネルギー量の光をつくること(エネルギーの原理)」をさして、安易に「電気から光に エネルギーが変換され保存する」と言っていないだろうか。それを児童や生徒が理解しているだろうか。 老婆心ながら…) 上記以外の地域社会との連携としては、小学校に出向く支援活動のほか、倉敷市公民館教育への出前講 演、倉敷市地球温暖化対策実行計画策定協議会委員の活動なども行われている。なお本年度における活動 全般の詳細は、別途、単年度報告書(22年度冊子版)をご参照いただきたい。 ② 3年間 平成20年度は、かつての歴史的教材、エネルギー産業、教育実践をネットワークでつなぎ、ノウハウ 体系を明らかにしてアクティヴィティを高め、地域社会の共有資産となすべく、分野・世代の垣根を越え た活動をめざした。井原市で は、古代たたらの見学が可能 であることを広島大学福山付 属中高<実践校>の平賀氏か ら教えられた。教材「千年の 釘にいどむ」(光村図書第五 学年)をもとに、日本刀鑑定 士(古代たたら士・川相勝氏) らによる実演を交えた国語の 授業「たたら製鉄で釘づくり」 (井原市立芳井小学校、平成 18年12月19日)が実践 されていたことも教えられた。 20年度は他の科学教育的活 動の一つ「科学 Try アングル」 122 (文部科学省補助金)と連携、「古代たたら実演会」を複数回開催した。 「古代たたら」紹介の活動からは、備中県民局、井原市や高梁市など高梁川流域の「鉄の道」へ目を向 ける意識が湧き起こった。「古代たたら」の掘り起こしから新たな実践校への応募が生み出される事例も あった。小学生を中心に、資源としての砂鉄や火力源としての木炭への物珍しさをともなった興味が、そ れぞれ鉄鉱石やエネルギー資源への関心に発展して行く現象が見て取れた。「古代たたら」は現代っ子た ちに対してオールラウンドな魅力を与えるのみならず、芸術・技術の伝統が持っている価値またはエネル ギー源との関係を再認識させるところに、その教育的意義があるように思われた。なお、中学生以上の世 代にやや興味の薄れる傾向があるのがいったい何に由来するのかについては、同世代の他の教育的ネック の現象と関係した大きなテーマとなるかもしれない。 竹炭焼きのように地域に既存した里山環境保全活動 との連携においては、地域社会とのパイプを保つ意味 だけに止まらず、環境保全に関心を示す大学生をリー ドし後継者として養成する意味のほか、広くESDの 一環として連携する意義が認められる。 このようにして動き始めた初年度には、「山陽地域 エネルギー環境教育研究会」が発足した。同研究会の 目的として、本報告書のはじめにも触れたような幾つ かのワーキンググループの活動を盛り上げることに加 え、広い山陽地域での多方面からのエネルギー環境教 育の実践をできるだけ人々に知ってもらう機会を提供 し、またこれらを通じて互いの交流を深めることをめざした。倉敷市内小中学校での実践事例や産業界か らの出前講座などの活動事例を報告いただいて、学校関係者に対する情報面での便宜を図ろうとした。 「研究会」と呼ばれた実践報告の機会は、年二回開催され、実践事例の報告と連携・支援の方略などの意 見交換がなされた。二ヵ年で4回の「研究会」に一人ずつ基調講演が設けられた。基調講演も一般講演も 大変有意義な内容であると回を重ねるごとに参加者からの評価は高まっていった。以下に、このような研 究発表会で機知に富んだレベルの高い実践事例の紹介が行われたことと、面白くわかりやすい教材につい ての報告がなされたことを記録にとどめておく。詳細については、別途、出版される三ヵ年度報告書(冊 子版)をご参照いただきたい。 123 ○第一回山陽地域エネルギー環境教育研究会 ・参加者数:約60名 ・内 訳:エネルギー環境教育を実践している小中高の先生方、その活動を普及・促進している 官公庁の方々、および環境保全活動に取り組んでいる事業所等の方々が意見交換を行うとと もに様々の情報を提供し合った。 基調講演をお引き受け下さった 東 之弘氏 からは、たいへん心のこもったご指導をいただいた。岡山 県高梁市のご出身であられる氏は、既に広範な活動を経験しておられ、そこからは的を射た、ありがたい 助言がたくさん授けられたように思う。パネリストの 橋本博子氏 からは、内海小学校での環境と景観を 含めた幅広いエネルギー環境教育の取り組みが紹介された。教諭・山本芳幸氏と生徒会活動でタッチパネ ルを活用している生徒代表二人による報告は、倉敷市立庄中学校での省エネルギー活動に関するものであ った。その報告は大変スマートな中にも、地域の環境を学ぼうとする中学生の姿が具体的に紹介されてい て親しみが持てた。水島工業高校の森 泰治氏によるお話とパワーポイントからは、同校のBDF燃料へ の取り組み、他校や市民との連携の輪の大きさが理解された。そして水島火力発電所の山崎浩司氏による 事業所を含めた中国電力の活動紹介からは、学校等への出前授業の活動が大変広範で多岐にわたることが 理解された。 124 ○第二回山陽地域エネルギー環境教育研究会 ・参加者数:約50名 ・内 訳:学校教育におけるエネルギー環境教育のねらいを明確にす 基調講演。小学校の生活科、社会、国語や総合的学習の時間を利用した エネルギー環境教育の実践事例を知る。そして中学校での理科や総合的 学習の時間におけるフィールドワークやワークショップを交えた学習方 法の事例の紹介があった。 第一部、山下宏文氏から実践上の課題について基調講演をいただい た。そこには、エネルギー教育が決して理科系の教科や科目だけのもので はないことを含めて教育のねらいが説かれていた。第二部、三宅貴久子氏 と高山 学氏からは、新学習指導要領の下での理科や総合的学習等の授業に ついて、具体的な指導案づくりと取組みの実践事例が発表された。河端宏 範氏の活動紹介の記録からは、演劇に対する演出家の指導を思わせるよう な雰囲気が感じられ、児童の真剣な活動にみな心を打たれたようであった。 小谷敬子氏の千年釘を題材にした国語教育の授業の紹介は、地元井原市 に伝わる古代のたたら士と刀工の歴史に関係した実践であり、現代に伝わ る古代たたらの実演と鍛錬の体験を交えた授業の紹介であった。第三部、 酒井美由紀氏による発表では、ラベルワークのユニークな取り組み紹介と ワークショップが繰り広げられ、会場は大いに熱気に包まれた模様であっ た。これらの発表ごとに質疑応答が熱心に繰り広げられた。 翌平成21年度にも、経済産業省資源エネルギー庁、財団法人日本生産性本部・エネルギー環境教育情 125 報センター、岡山県、岡山県教育委員会、岡山市、岡山市教育委員会、倉敷市、倉敷市教育委員会、高梁 市、高梁市教育委員会、井原市、井原市教育委員会、福山市、福山市教育委員会、山陽新聞社等の後援を いただいて、二回の研究発表会(通産第三回と第四回の山陽地域エネルギー環境教育研究会)が開催され ている。 ○第三回山陽地域エネルギー環境教育研究会 ・参加者数:約50数名 ・内 訳:学校関係者20数名、大学生その他約30名 平成21年度第一回(通算第三回)研究発表会では、前 年度来関心が高まっている小学校や中学校における多教 科のエネルギー教育の取り組みが、当地域の特性とどのよ うに関わっているのかを取り上げようとしたテーマが設 けられた。まだ新学習指導要領が実施されていない中学・ 高等学校においても、次第にその関心が高くなってくる予 想を踏まえて、地元中学校と高等学校による発表も設けた。 具体的には小・中学校における理科、社会科、総合的学習 など各教科での取り組みへの支援体制を継続・強化するね らいを持って、さらに上級の教育課程までのエネルギー教 育の内容的つながりを視野に据えたい目論見であった。 基調講演で島崎洋一氏は、山梨大学工学部での取り組み が、教育学部や工学部を母体とする普通の取り組みと相違 する点を述べておられたようである。また、山梨県と岡山 県に共通する少降雨量は、エネルギー環境教育にどのよう な関係があるのか興味が持たれた。出席した大学生による 閉会後の感想文によれば、この共通性に関係した環境問題 に興味が向かっていたようである。 126 新学習指導要領の前倒し実施をふまえた小学校での実践報告について、高橋浩樹氏が加茂小学校での全 校的な実践の経過を報告された。同校の取り組みについては総合WGの中にその紹介が述べられている (後述)。地元、倉敷市立玉島北中学校の授業実践の実際について渡辺友紀子・才野博紀両氏から、旧課 程ながら新課程を意識した興味深い報告があった。中学校では、四分野それぞれにエネルギーと環境に関 係した題材を設定することが可能なようであった。とくに、物理分野の力学的エネルギーや電気と、化学 分野の化学反応には自然に目が向けられるようであっ た。才野教諭によるミニワークショップは、参加者を 興奮させるものがあった。また、二ヵ年にわたる拠点 大学からの出前授業についてもご紹介をいただいた。 それから、水島工業高等学校での実践の報告は、同校 の坪井輝明氏と生徒二人による、たいへん具体的で実 践的なエネルギー資源に直結した取り組みの紹介であ った。同校には、地域社会の中でのたいへん長い活動 のノウハウが蓄積されている様子がうかがえた。 そして最後に登壇した長内通典氏には、平成22度 からはじめて高校の教壇に立つのを目前にしてその経験談について発表をお願いした。実際、理科支援員 としての二ヵ年にわたる経験談は、注目に値するものであった。エネルギー教育プログラムの学習者にお ける学齢的継続性と、それから上記の多教科・科目連携(横糸のつながり)の実際とを考えるにつけ、柔 軟な発想は、授業など学校教育での実際の場面に必要なものであることが理解された。科目等履修生とし て学業に励む姿と理科支援員としての熱意あふれる取り組みは、大学での授業担当者としても拠点大学の 研究代表者という立場からも、決して忘れることの出来ない深い絆の「連携」であったことが実感される。 ○第四回山陽地域エネルギー環境教育研究会 ・参加者数:約40数名 ・内 訳:学校関係者20数名、一般その他10数名 平成21年度第二回(通算第四回)研究会では、小・中学校にお ける理科、社会科、総合的な学習の時間などの教科等での取り組み への支援体制を継続・強化しながら、さらに上級の教育課程までの エネルギー教育の内容的つながりを「科学教育」と関係づけて浮き 127 彫りにするテーマを設定し、広島大学の蔦岡孝則氏に先陣を切っていただいた。科学教育からカリキュラ ムづくりを捉えた大変実際的でありながら、他方で理念的な内容とも関係した話題であった。この基調講 演を踏まえて、それぞれが抱える課題について解決策を模索したり、 有意義な意見交換をお願いしたりして産官学の教育的連携を有効に 推し進めようと意図した。 望月誠治氏から、実践校である長迫小学校における授業実践が報告 され、電気の教材導入に気を配っておられる様子がうかがわれた。山 成益之氏も荏原小学校でのいろいろな電池や自然エネルギーなどの 電源を教材とする取り組み等が示され、やはり新学習指導要領の実施 を意識した取り組みがなされていた。いずれも、新課程においては先 駆け的なものとなる教育教材の応用が見て取れた。金沢 緑氏は、海田東小学校における広範な実践の蓄 積を新指導要領に沿って的確に説明された。目に見えないエネルギーを小学生にどう示すか、パワーポイ ントの一枚一枚に明確なねらいを持って話されていた。平賀博之氏は、 中学校から高等学校にかけて実践されている教育的活動を幾つかのテ ーマ別に紹介された。わが国のエネルギー資源の課題が、地球温暖化や 水質汚染などの環境問題または地元製鉄産業との関連でとらえられた、 大変わかりやすいスマートなテーマ設定というのが特徴的であったと 思われる。 さて、拠点大学としての研究発表会以 外での活動には、出前授業向けにと考え 製作した虹のアニメーションDVDや、 強力二段水ロケット教材などが大変役立 った。これらは、大学近辺の小学校や中 学校で使用して非常に高い人気を博した のが実感されている。大学生の発案にな るドライアイス利用レシピの教材は、地 元の小学校への出前授業で評判が高かっ た。水ロケットの製作や手回し発電機の 活用は、実践内容としては、現に実践校 として活動している学校で授業研究のた めに取り組まれているものであった。他 方、虹アニメや料理レシピは、その独創 性ゆえに、適切な教科・科目や単元で、 しっかりとした目的と場面を考えて活用 してもらうのに適した教材といえる。 平成21年度には前年度の活動を継承 したほか、とくに倉敷市と福山市で学校のエネルギー教育を強力に支援した。また、山陽地域の学校で実 施した生徒と教師のエネルギー意識アンケート調査をもとに、新エネルギーを含むエネルギー施設見学会 128 バスツアーを下記(1)~(4)のように実施し ている(山陽新聞記事も参照)。 (1)平成21年8月24日 ・中国電力島根原子力発電所 参加者数32名(内小学生11名) (2)同年8月25日 ・JFEスチール西日本製鉄所倉敷地区 ・JFE電制 ・中国電力水島火力発電所 参加者数16名(内小学生5名) (3)同年8月26日 ・山田養蜂場 ・奥津湖水力発電ダム 参加者数35名(内小学生14名) (4)同年11月28日 ・京セラ 参加者数38名(内小学生14名) 以上 合計参加者数121名 (内 小学生44名) その結果、百数十名の児童・生徒・教師や一般からの参加をいただくことができた。参加した方々の行 く先での熱心な見学ぶりが目を引いた。 倉敷芸術科学大の学生の中からも、次世代のエネルギー教育指導者人材を育成すべく、通算第三回目の 「山陽地域エネルギー環境教育研究会」では、理科教育支援員体験の発表や実践校による発表を学生が聴 講できるよう便宜を図っている。つまり、研究会に出席した約40名の学部生は、学習意欲の高揚という 大きな収穫を手にした。 最初の二ヵ年度の活動は、実践校並みの学校活動の支援には成功を修めたといえる。そこで、三ヵ年目 はいまから活動を始めたり、従来の内容を深めようとしたりする場合への支援にとくに努めるようにした。 こうした活動計画の中心に、「スクールサミット」と「総合ワーキンググループ会議」の二点を設けて具 体化した。 すなわち『エネルギーと地球環境』スクールサミットを中国・四国地区エネルギー教育推進会議との共 催で、倉敷市内水島地区と倉敷芸術科学大学において二回に分けてとり行うとした。まず7月には、その プレ版を水島港祭りの中で開催することにより、一般市民や児童・生徒の耳目に触れる街中サミットとし た。次に、翌2月には、本番のスクールサミットを1年間の活動総まとめ版として、拠点大学の多目的施 設で開催した。 「山陽地域エネルギー環境教育研究会」の活動としてワーキンググループがあるので、これまで大学と 実践校や一般校が距離を置いて実践してきた活動計画案や実践した結果を持ち寄って、検討し合う場面を 設けた。そして二ヵ年度の成果がこれに有効に活用されるようスケジュールを立てた。たとえば、新学習 指導要領に沿った小学校での実践が一息ついた段階においては、新カリキュラムの流れ図に再検討が加え られたり、また中学校の実践でもその反省を生かそうとしたりして活動が活発化するであろう。このよう な時期において、水島プレサミットと本番スクールサミットの活動計画も検討が具体化したのである。 ○エネルギー教育教科の実践体験談(総合WG総括) 平成22年度中に開催した総合WGでの討論全般と、小学校の先生方からいただいたアンケート結果と に基き、授業実践のノウハウを座談会形式に記録しておく。事例の数は多くないが、ご自身の学校と似 た部分がもしあれば、ご参考に供する資料ともなり得るのではないだろうか。 司会:小学校で実践されたエネルギー教育において、取組の中心に位置づけられた教科(科目)と、その 次に大きな相乗効果のあったものは何か?(複数可)また、相互の関係についても簡単にお話し下 さい。 A先生:理科に生活科と総合的な学習とを関連づけました。理科においては、電気の指導が3年次から6 年次まで系統立てられたので、授業時間内に電気を軸にエネルギーの視点を入れた指導ができる ようになりました。生活科では、中国四国エネルギー教育推進会議の教材開発・カリキュラムW G小学校部会で進められている副読本小学校コンセプト「エネルギーを感じよう」の基礎がよい と考えています。これは、小学校児童に対する<養い>という観点で、幼児教育との関連を図る 効果がありそうです。 B先生:中心に置いた教科は、総合的な学習の時間と生活科です。これに相乗効果を及ぼした教科は理科 と社会科です。総合で扱った内容が理科・社会科の事後の学習と関連がある場合は、以前の体験 などを想起させて学習を進めました。理科・社会の学習の後、関連のある学習を総合で行う場合 は内容を発展させて、より高度な実験や体験を行うようにしました。 C先生:本校では、総合的な学習の時間を中心に置いています。エネルギーとして電気・空気を扱う場合 は、理科による体験的な学習が効果的です。また、地球環境の保全と経済活動の関連では社会科 です。 D先生:以前は、取組みの中心に算数科を位置づけ、学習問題の設定をエネルギー環境教育に置いて、算 数科の応用と活用型の授業を実施して教材開発の新たな視点を見出すことができました。相乗効 果のあった教科(科目)は社会科(生活科)。エネルギー環境教育の性格から、また学習内容的 にも社会科、生活科との相性がよく、内容そのものと言ってよいでしょう。事実、指導要領に記 述されている学習内容でもあります。ただ、社会科(生活科)ではエコロジーとエコノミーの方 に重きが置かれ、エネルギーにはなかなか視点が向かないという実情があります。教科書の内容 にエネルギーの視点での教材化がなされていない、ということもその要因です。これらの影響(成 果)もあって、22年度は研究教科(中心教科)を算数科から社会科に移しています。 司会:取り組み方はたいへん多様で、学校の数だけ方法がありそうです。それでは、学習のねらいを達成 するのに大きな効果を上げた教材と(複数可) 、それを活用した場面(学年、教科目、単元など) を簡潔にお話し下さい。同時に、それらは何の苦もなく活用できたか、それとも何某かの注意や準 備が必要であったかも話して下さい。 A先生:効果が大きかったのは電気の教材。教科書にも載っているので、特にエネルギー教育に精通して いなくとも準備でき、授業ができます。電気の教材に苦手意識が強くても、業者から紹介される 教材セットを用いて、その手順に従えばできます。教材屋さんと提携し、エネルギーの視点を入 れた教材開発をするのも一法です。 また、学校の周辺の自然を採り入れたエネルギー教育は有効です。川は5年生の理科教材にも、 社会科の教材にも使われているので、校区内に川のある学校として、さらに進めるべき視点が見 出されました。さらに、PTAや校区の住民の皆さんの理解を図り、わかりやすい表現で学校の 行っているエネルギー教育を発信しました。児童生徒は、自分たちの生活との関連性を自覚し、 家族そろっての取り組みとなりました。学習の発表は児童にさせました。児童は発表により肯定 的な評価を肌で感じ、自信が与えられ、さらにやってみたいという意欲が引き出されます。他者 に理解してもらうためには自分がよくわかっていなければならない。その延長線上に学校教育の 基礎基本である算数や国語等まで位置づけられれば、これは地域が支える学力向上という構図に 130 まで発展します。その柱となるのが生活密着課題のエネルギー教育です。 B先生:効果の大きかった教材は、エコワットとワットチェッカー。活用した場面は6年総合<調べよう 地球温暖化>と<我が家のむだ遣いストップ作戦>です。電気の使用量とそれによる CO2排出量 を計測しました。使用量などが数字となってはっきり表れるので、児童の取組意欲を高めること ができました。難点は家庭で計測する場合で、家庭への協力依頼や使用方法の説明がやや大変で した。 C先生:教材は<エネルギー、環境について伝えよう>を5、6年生対象に総合的な学習の時間で実施し ました。夏休みに、今まで自分たちが学習してきたエネルギーの大切さやエコ活動について「水 島みなと祭」のステージで発表しました。5年生は、「エコ楽器」の製作を学芸会でも地域に向 けて発信しました。 D先生:太陽光発電(太陽電池)を第5学年算数科の単元<小数の掛け算><四角形の敷き詰め図形の面 積>と社会科の単元<人々の生活と工業(電力と原料)>とで活用しました。太陽光発電に用いる 「太陽電池」のセルの電圧とその個数との関係を計算させる操作は、小数の掛け算に大変有効であ り、中学年で学習した「電気」「回路」の学習が生きることになりました。また面積の学習では、 「太陽光発電セル」はなぜ正方形(長方形)なのかをきっかけとして、四角形の敷き詰めの操作活 動を通して、すべての四角形は敷き詰められることを実感することができました。社会科や総合的 な学習の時間で扱う「原子力発電」については、有効性や利便性だけでなく、その短所も必ず内容 に入れるように心がけました。原子力に関しては担任も含めあまりにも「無知」な部分が多いため に、岡山県人形峠展示館へ保護者とともにPTC行事として見学学習を行いました。これは非常に 効果的であり、原子力の問題点だけでなく、現代の我が国の電力実情を学ぶことができました。も ちろん見学にいく前段で我が国のエネルギーの実情を学習して行ったことで相乗的な効果があり ました。無知のままに「分からないから見学に行く」というようなパターンでは学習効果がありま せんから。 司会:それでは、次に、児童・生徒がエネルギーを身近に感じたり、エネルギー源の現実を考えたりする ようになる授業の条件は何だと思うか話して下さい。 A先生:生活との密着が必要です。学校教区では、学問体系背景による知識理解を図る学習を重視してい る学校が多く見られます。しかし、学習者中心の授業では、生活に根ざすことが大切で、その点、 エネルギー教育は生活と密接に結びつかなければ、感じ、考え、行動する児童生徒は育成できず、 知っているけどやらない人を育成するのでは、その目的を達成したことにはなりません。教師自 らが教授概念を変えることも含め、児童には自分たちの学習であること、実生活や、これからの 社会に必要不可欠な学問であることを実感させることです。とくに教師が授業改善に資するポイ ントを認識することが重要だと思います。 B先生:光・風・熱などを実際に体感したり視覚的に見たりしてエネルギーを感じられる授業を行うこと。 エネルギーの現在の状況や将来の展望を明確に示した資料を活用すること。普段からエネルギー について考えたり、活動したりできる環境・体制づくりを行っておくこと等です。 C先生:第一は教師の関心の高さです。環境やエネルギーは後回しという意識から脱却し児童の体験を重 視して、準備に手間取る労をいとわず努力することが大切です。第二に、発達段階に応じて感じ たり考えたりするエネルギーの形が変化するという児童の実態を把握することも大切です。第三 に、エネルギー変換を通してエネルギー源を考えることができるように、エネルギー変換の多様 性をしっかり体験・実験することを重視したい。 D先生:条件は事実の認識です。社会科の究極目標である「公民的資質」を育成していくに当たり、「社 会認識」を育てるための第一歩は事実認識です。今回の「原子力発電」「太陽光発電」について も、「我が国のエネルギーの実情」をなるべく正確に提示するようにしました。教師として児童 に迫るねらいのような仕掛けは入れておらず、また入れるべきでないとも考えます。「事実」 「実 131 情」を冷静に観察することこそが、学習問題を発見するための条件です。加えて、現代の「事実」 「実情」は、近未来の「事実」となる原因を持っているということが、児童にも理解できるとい うことからも、「事実を大切にする」ことが、このような授業を構成していく条件であると言え ます。 E先生:エネルギーの科学的な理解はというと、理科の物理や化学の分野のものというイメージが強い けれども、エネルギー資源の問題は従来理科の中心テーマではなかった。しかし、社会科や生 活科では資源の実情を学びやすい。このように、地域の特色や学校の実情に合った複数教科で の取り組みが効果を上げる。将来はどの学校でも、もっと多くの教科でエネルギーの横糸をし つらえる状況に発展していく可能性がある。 司会:では最後に、エネルギー環境教育を計画し遂行するにあたり、学年、教科(科目)を越えて総体 的効果を引き出すために指導の指針とした事柄を話して下さい。 A先生:学校全体で取り組む場合にはとくに、全校を貫くコンセプトが大切です。「校区の自然を守る。」 「自然の様子を調べ、環境を保全していく。」「エネルギーの大切さを実感し、表現する。」「校区 の成り立ちから、環境と共生する人間生活」「川のエネルギーを感じて、考え、使っていく私た ち」「水と緑の○○小学校ものがたり」のように、体験を重視しながら児童や学校の実態に応じ て決定することが肝要でしょう。ガイドブックや先進校の事例などから学んで、自校の学校文化 を創造すると言うことではないでしょうか。 B先生:系統表などにより縦のつながりを明確にすることです。過去(以前)に行った実践が把握でき るよう、記録や実践収録を残しています。いつでも、どこでも誰でも使用できる教材、教具、資 料の整理が重要です。 C先生:自然環境を守りつつ、経済活動を展開し、より豊かさを求めようとする現実に向き合う中で、 循環型の自然エネルギー(水、空気、太陽光など)を基盤にすえて指導しています。また、地 理的条件も生かしながら、特色のあるエネルギー教育が展開される必要があります。 D先生:「我々の生活は少なくとも何らかのエネルギーを必要とする」という当たり前の大前提を大切 にするべきではないかと考えます。そのエネルギーを取り入れるために、どのような工夫をし ているのか、また工夫してきたのかという学習内容を冷静に観察させていくことも大切な学習 活動です。その結果として、外的環境に働きかけることによって、エネルギーを得てきたとい う事実、今後もそうであろうという予測をするに至るでしょう。 そのことから、外的環境は人間にとっても生存していくために必要な環境であることに気がつ くようにして行かなくてはなりません。そうでなくては、人間のエゴを前面に出したエネルギ ー開発となり、それは人間を含め生物の生存を無視した学習となりうるので注意しなくてはな らない。けれども今回の実践研究で分かったことの一つに、「エネルギー学習を導入として環 境問題へつなぐ」ことの方が、「エネルギー環境教育」の目的を達成しやすいことが挙げられ ます。「環境問題からエネルギーへ」という方向は、ともすれば、エネルギー確保の必要を否 定してしまうような学習展開になってしまう恐れが多分にあり得るのではないでしょうか。 E先生:大人の考えているエネルギー教育にとって重要な言葉は、必ず各教科の教科書に載っているか というと、必ずしも掲載されていないものが多い。現在は二、三教科の組み合わせでエネルギ ー教育が効果を上げることが理解されつつある。児童生徒にとって教科の複合は、エネルギー 環境の言葉からくる難題を軽減している。 132 Ⅲ.各観点別に見た研究成果と評価 ① 関係機関や地域社会との連携について 教育委員会の業務を当てにできるのは、イベント情報を学校へ回してもらったり、実績のある域内校の 過年度の教育活動に関する情報を知らせてもらったりすることである。ある教育委員会から理科支援員の 人材照会があったのを契機に、持ちつ持たれつの関係が構築できた経緯があり、支援する小学校でもしょ っちゅうお会いし、その小学校への支援に関して力を合わせて取り組む結果となった。一般には人付き合 いのことであり、縦割り行政で仕事の範囲が閉じられていたりするので、上手く行くには時間をかけねば ならないが、とかく研究代表者には時間不足の傾向が災いしやすい。 社会教育機関には、エネルギー教育の長い歴史がなかったりすることもあるので、そういう場合には一 般化している環境教育の言葉でアプローチをすることになる。研究会の案内チラシの配布をお願いする機 会に積極的に声掛けをしていたら、研究会の案内をネットに乗せてもらったりして、思わぬところで支援 をいただくこともあった。行政機関との関係では、県のように大きな組織ではやや疎通を得にくい。市レ ベルでは親密な関係が築かれて、かなり得をしたように思われる。DVD教材をケーブルテレビで流して もらったり、産業界やビジネス界の方々へご紹介を頂いたりした。地域社会との連携では、町内会や公民 館のような場面または場所で二、三ヵ年目にようやく芽が出て具体化したといえる。 民間の事業所にとっては社の利益が重要なので、やはりウィンウィンの関係を築こうと働きかけるのが よかった。ある自動車会社の管理職の方々などは、ビジネスに多忙なことと、すでに出前授業などに取り 組まれていたがために、当方との好い関係構築の希望があるようには見られなかった。そうかと思えば、 ある販売店とは、こちらが顧客であり組めば悪くない条件がそろっていて連携が成立したこともあった。 ② 地域の小・中・高校へのリーダーシップまたは連携について 数少ない連携校とはまったく偶然のきっかけで出会いがあった。福山市立加茂小学校との3年間の連携、 倉敷市立玉島北中学校との2年間の連携、これらはいずれも相手校校長先生からの依頼によりスタートし た。玉島北中学校へ出向いて行って担当した三年生の授業は「エネルギーの原理」がテーマであった。な ぜあのように成功したのだろうか?実は、こちらから中学生の知識欲をねらったアプローチを採ったから であり、また学年団の教師による入念な事前の指導がなされていたからである。中学校は小学校ほど積極 的にエネルギー環境に取り組もうとしない傾向がみられる。これは高校受験が控えている生徒の年齢から くる指導の難しさがあるのと、総合的学習の時間数に制約があって、教科担任制の縛りもあるからなのだ ろう。そのため中学生には旺盛な知識欲に応えるのがよい。担任や学年担当教員、管理職の協力のあるな しが命運を分ける一番大きな要因である。活動の中心的存在であった教員や校長が転出しただけで、その 学校と疎遠にならざるを得ないことは多い。 学校との連携におけるリーダーシップに関しては、実は、大変重要な役割を担う二つの顔が必要になる。 通りすがりの一時的リーダーで構わなければ出前授業をするのもよい。しかし、三年かけて互いに人間的 な成長を遂げたいと考えるのであれば、是非、その学校の学年団から定期的に研究授業を見せてもらい、 学年団での取り組みの討論に加わり、教員会議の討論の場にも同席して、質問や相談を受けて答えるのが ベストである(加茂小学校で実践した)。そうすれば出前授業で押しつけることもなく、学年団の先生方 が自ら取り組まざるを得ない状況ができて、長い目でみれば成功する可能性が高くなる。もう一つの顔は、 133 授業で必要になるタネや仕掛けを伝授する役回りである。この授業のネタを授ける指導者がいなければ、 教師自らがネタ探しに汲々とすることになる。そのようなとき現場の先生は気持ちを切り替えながら、或 るときは大局的な見地から授業を構築したり、また或るときにはネタ探しや教材選択にこまごまとした時 間をかけたりすることになる(もっとも、このようなことは誰でもやっていることなのだろうが…)。 一般に、拠点大学側から支援を申し入れることは難しい場合が多い。小・中学校を問わず、前の年度か ら働きかけをしておかねば、年度がスタートしたらカリキュラムの流れを変更するのは困難である。その ため、協力関係を築きたければ総合ワーキンググループに顔を出してみるように進言しておくのがよいで あろう。 ③ 指導者等の人材の育成について 研究代表者の担当する理科教育法を受講してくれた生命科 学部の学生のうち、何人かがこの三ヵ年で教職(理科)に就い た。全員一回以上、当研究会に出席したことがある。教育委員 会から相談を受け、連携している小学校二校へ科目等履修生の 一人と学部4年生の一人を理科支援員として紹介し、現場での 経験を将来に生かしてもらおうとした試みがある。理科支援員 という制度はその二年間で最後となってしまい残念な気がし ている。この二人がともに校長先生と教育委員会から感謝され たことは、研究代表者への丁重な感謝の言葉からも想像された。 現在、一人は中学校、もう一人は高等学校で理科教諭となって いる。このうちの一人に許可をいただき、研究会発表の一こま を右に掲載しておく。 芸術学部生約30名にアニメーション教材を二本製作して もらった。21年度卒業生のなかには、虹のアニメーションD VD製作を手伝ってくれた人が沢山いた。その何人かは教材製 作会社の現場へ就職した。DVDの製作過程が紀要に記録して あるので下記④の第一項に掲げておく※。紀要論文には、教材製作作業への取り組みが直接的にエネルギ ーと環境を考えながらの作業となっていたこと、違った分野の複数名(自然科学と芸術)がコラボレート したユニークな体験であったことが紹介してある。これは大学の教養教育や基礎専門教育の重要性を再認 識した取組であり、また専門科目に類する職業教育と関係していたこと等をも理解させられた稀有な取組 であった。 ほかにも前掲の岡山オルガノンの構築に含まれている「倉敷芸術科学大学エコナイト」の行事、竹炭焼 きと里山整備の活動および全学生対象に実施した新エネルギーアンケート調査等がある。これらの企画も エネルギー環境に対する大学生の意識の高揚を意図して一定の成果があったものである。 134 ④ エネルギー環境関係研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について (ウェブ・サイト等も含む) エネルギー環境教育支援のための教材製作にみるキャリア教育の緒※ ―教科教育の縦糸に絡ませる横糸の具体化への手がかり― (倉敷芸術科学大学紀要 第16号2011) 熱現象のミクロな仕組みを提示した場合の学習の効果―物理Ⅰ未履修率が7割以上の基礎物理学Ⅱ 平成21年度第5回日本科学教育学会研究会・中国支部会(平成22年5月29日) http://www.jsse.jp/jsse/modules/note7/index.php?id=24 現象から始める剛体静力学の学習の効果―物理Ⅰ未履修率が7割以上の基礎物理学Ⅰ 平成21年度第5回日本科学教育学会研究会・中国支部会(平成22年5月29日) http://www.jsse.jp/jsse/modules/note7/index.php?id=24 虹のしくみを明かす光学理論に基づく広範な学習対象者に配慮した視聴覚教材への展開 日本科学教育学会中国支部研究発表講演論文集(2008,6) Environmental Study Based on Estimating CO2 Emission and Absorption in Our Home Area (Journal of the Physics Education Society of Japan, Supplement, 2008, PP.284-28 5) 平成20年度エネルギー教育調査普及事業報告書(19,20・拠点) http://www.icee.gr.jp/pdf/20061142.pdf 平成21年度エネルギー教育調査普及事業報告書(20・拠点) http://www.icee.gr.jp/pdf/20061455.pdf 倉敷芸術科学大学平成21年度事業報告 P.26 □エネルギー環境教育 http://www.kake.ac.jp/disclosure/H21/H21-2kusa.pdf 倉敷芸術科学大学平成22年度事業報告 P.18 □エネルギー環境教育 http://www.kake.ac.jp/disclosure/H22/H22p-2kusa.pdf 倉敷芸術科学大学サイトマップ(http://www.kusa.ac.jp/index.php?page_id=23&pg=4) 山陽地域におけるエネルギー環境教育ネットワーク支援について 教育研究支援センター http://www.kusa.ac.jp/center/energy/ 新エネルギーに関するアンケート調査の結果報告(小中学校児童生徒・教員対象) ~平成20年度エネルギー教育中国地域拠点大学活動報告の一環として~ http://www.jsse.jp/jsse/kenkyu/080403.pdf 科教研報 第23巻第4号 PP.8-13 環境リテラシー構築のための二酸化炭素排出量算定における重要な科学・技術リテラシーについて (2007年度日本科学教育学会中国支部研究発表会) 環境リテラシーの向上をめざす産業部門のCO2アウトプット・アセスワークのプログラム化の試み (日本環境教育学会大会研究発表要旨集第19巻202) http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902287486884885 http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~gwc-jsee/p_presentation.pdf 虹のしくみ―空にかかる七色の光―(倉敷芸術科学大学虹プロジェクト制作 DVD 2008); 同インターネット版 You Tube『虹のしくみ』: http://www.youtube.com/watch?v=RhzJ3RFpx0A(kurageanime youtube.com 2009) エネルギー環境教育「虹のしくみと光のエネルギーから環境を考える」(2008,11,19) http://www.kusa.ac.jp/news/shien_energy20081201/ 光の屈折の法則と分散の基本的理解に基づく虹の視聴覚教材への展開 日本科学教育学会第32回年会論文予稿集447-448(2008) 光の屈折の法則と分散現象に基づいた虹の視聴覚教材への展開のシナリオ 日本物理教育学会第25回物理教育研究大会要項(2008) 光の屈折と分散のみに基づく虹の視聴覚教材づくりのためのシナリオの検討について 日本理科教育学会全国大会要項58,413(2008) 135 エネルギー環境教育に最も必要なもの それは他の教育分野とも連携すること ―地域産業部門からの温室効果ガス排出量査定教材づくりから見えてきたもの― 日本エネルギー環境教育学会 JAEEE 第3回全国大会論文集(2008) 大学生の意識調査に基づくエネルギー・環境教育の考察 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002948672 (日本科学教育学会年会論文集22,387-388,1998-07-10) くらしきエネルギー体験バスツアー(JFEスチール西日本製鉄所・倉敷地区&中国電力・ 水島発電所)2009年8月25日(火) http://www.icee.gr.jp/schedule_shousai.html?item=255 http://tv.kct.jp/news/detail.php?to=list&id=KCHOKAHKD 平成20年度 第1回 山陽地域エネルギー環境教育研究会 10月4日(土)倉敷 http://www.kusa.ac.jp/news/pr/shien_energy20081119/ http://www.city.kurashiki.okayama.jp/secure/29709/08shiminsanka.pdf (広報くらしき第4章 市民参加による環境づくり P.74イベント後援) http://www.freeml.com/kuranet/9514 (倉敷市立自然史博物館友の会メーリングリスト) 平成21年度 第2回 山陽地域エネルギー環境教育研究会 2月14日(土) 岡山 http://www.keizai.co.jp/news/newskako/news090201.html (経済リポート2009年2月1日号) http://www.icee.gr.jp/pdf/20061170.pdf(エネルギー環境教育情報センター) 山陽地域におけるエネルギー環境教育ネットワーク支援 http://www.kusa.ac.jp/center/energy/ (倉敷芸術科学大学 Web-Site) Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み ○多教科・継続型エネルギー教育の展望(継続) 小学校においては、新学習指導要領に沿った実践が一段階したいま、学校単位につくられるカリキュラ ムの流れ図を再検討したり、中学校での実践の結果フィードバックされるかもしれない学習のポイントに 注目したりしておられるのではないだろうか。 元来、児童は学年が進むにつれ、ただ興味や関心を持つだけでは満足しなくなり、疑問を持って答えを 探し、その答えが新たな疑問を呼び起こすといった傾向を強めていく。エネルギーに関心を持つように導 かれた児童も、そのまま知的な刺激を与えず放っておかれたら、せっかく芽生えた関心もやがて萎えてし まう。エネルギーの何たるかを知るプロセスに導かれない生徒がいたとしたなら、一体どのようにしてエ ネルギーを理解するようになるのだろうか。電気が何かの物質の流れだとしても、物質の流れがどのよう なエネルギーを持つと理解するのか。熱は分子の乱雑な運動または振動であることを知らず、省エネルギ ーの何たるかが分からなくても、実生活での省エネルギーは実行できるものなのか。光や放射線が原子か ら出て来ることがわからなくても、そのエネルギーの正体に関心を示したり、医療への有意な応用を理解 しようとしたりすることは出来るのだろうか。電力の4割が原子力からつくられている現実は、将来も含 めて学校教育ではどう扱えばよいのだろうか。 そもそも、私たちがエネルギーを変換して利用しその量が保存することは、仕事との関係で捉えなくて理 解されることは難しい。私たちが利用するエネルギー資源のすべては何らかの仕事を通して動力や電気に 生まれ変わり、それらがする仕事によってまた光や熱に変換される。元のエネルギーが別のエネルギーを つくる仕事をして、エネルギー量が保存されるという事実認識は、社会科や生活科または技術・家庭科で 136 の学習における有限エネルギーの視点に重要な役割を果たす。そればかりか、総合的学習の時間に発展的 内容を担わせようとする際にも大きく貢献するものである。中学校低学年の理科で弾性体を学習する際に、 力学的仕事の概念につながる芽がどの程度惹起されるかはたいへん重要である。その芽は小学校高学年か ら中学校低学年までに育っていることが肝要で、それには全教科での取り組みが決め手となる。 このようにエネルギー教育に関わることのできる教科は、理科、社会科や総合的学習の時間のほか、家庭 科や技術・家庭科、生活科、国語…等々、学校教育の全範囲に及ぶものである。そのような視点の一つと して、今年度と同様の総合ワーキンググループ(WG)会議において、上記の「エネルギーの原理」がエ ネルギー教育の縦糸と横糸に対して本当に重要な役回りを演じることを、いくつもの教科や教材で確認す るのが望ましい(べつの横糸が明らかになるのもよい)。実際、平成22年度総合WG会議での討議から 明らかにされたことは、総合的学習の時間、生活科や理科等のみならず、算数や社会科等の実践バージョ ンでも成功している事例の存在である。さらに家庭科バージョン、技術・家庭科バージョンや国語バージ ョン等々までも検討を深めたいものである。第二に、小学校高学年から中学へかけて、児童はエネルギー に関心を持つことから始まって、次のステップではどのようにエネルギーを考えるようになるのかを検討 する。このような検討のためには、具体的な教材活用の事例を持ち寄って、エネルギー教育に関する縦糸 の相互の交流を深める企画等も望まれる。以上の理由から、総合WGを年度内3~4回開催できたらよい と考える。 ○教材づくりワークショップ(新規) 次に、総合WGを土台にした広い地域の小中学校の先生方のために、電気教材づくりのワークショップ を開催する企画を実施に移したい。これの特色として、各校各人が現状から取り組める教材ワークショッ プ(学習会)のような計画が有意義であろう。社団法人応用物理学会・中国四国支部が岡山理科大学との 共催で今年度一回開催した教師のためのリフレッシュ理科教室の発想を受けとめ、より広い地域と対象者 に配慮して実施する方向で連携したいと考える。あるいは理科に限定せず、生活科・理科と家庭科・技術 家庭科等すべての可能なエネルギー教育教材検討会も意義深い。このように考える根拠は、多くの小学校 の先生方が具体的なエネルギー教育に取り組みたいと痛感しておられる状況にあるものと推察されるか らである。希望があるなら中学校や高等学校の先生方にも参加いただけるとよい。この企画は教職の方々 の意識とノウハウが児童・生徒に反映されることを願ってのものである。 ○倉敷スクールサミットの開催(継続) 熱心にエネルギー環境の学習に取り組み、大きな成果を上げることができたと実感している児童・生徒は、 私たち大人が想像するより遥かに多い。子どもたちは新しい学習の成果を家庭で話題にしたいのは勿論の こと、校外へ向かっても話したいくらいにテンションを高くしている。そのことは、22年度ヘルスピア 倉敷でのスクールサミットを見学した人の目に明らかである。また研究代表者自身が三ヵ年間にわたり見 聞した授業とも符合する。「エネルギー」が理科のキーワードとなり、新学習指導要領で多教科にわたる エネルギー学習が位置づけられ、いまその地上茎と地下茎が小学校から中学・高校へ伸びようとしている。 このような時期に児童・生徒の成長を強く願い、彼らの高揚した気持の受け皿を引き続き確保したいと考 える。ご指導をされた学校・教師の方々にも奮起してもらうために、直接的なお役に立てる一方法が児童 生徒によるサミットである。エネルギーと環境・倉敷スクールサミットの開催を次年度中頃か下半期に設 137 定する方向で早期に検討したいと考える。 Ⅴ.大学の研究実践に該当するキーワード 【キーワード】 エネルギー利用の歴史 暮らしとエネルギー 太陽光発電 バイオマス 省エネルギー 地球温暖化 緑化 教材開発 理科 社会科 技術・家庭科 体験学習 総合学習 地域や家庭との連携 風力発電 体験学習 施設見学 算数 放射線・原子力 その他の新エネルギー 以 138 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業 研究実践報告書(拠点大学) 大学名 宮崎大学 研究代表者氏名 学長 連絡担当者氏名 湯地 菅沼龍夫 敏史 “どげんかせんといかん”宮崎に根差したエネルギー・環境教育に関する実践的研究 研究実践テーマ 昨年度取り組んだ産学官のエネルギー・環境教育に関する取組み等を行なっているメンバ ーによる組織である宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議の連携の強化 と会議の拡大を継続して図っていく。エネルギーイベントについては、外部から講師を依 頼及び、日本の原子力政策やエネルギー問題について、ディスカッションと対話参加型の フォーラムを予定する。場所等については、大学内の講堂で実施する予定である。 また、タイは、宮崎と気候も似ており、原子力発電所の立地に関する問題も出ており、 宮崎県とエネルギー政策で比較をしやすい状況である。現地視察とアンケート調査を含め て国際的なエネルギー教育普及事業を計画する。 また特に、今年度は、地域性を強調して、宮崎県に根差したエネルギー教育の普及を主 平成22年度の な目的として事業を展開していく。次の3つの目標を大きな課題として取り組む予定であ る。 位置づけ ① 宮崎県のエネルギー・環境教育パッケージプログラムの開発 ② 宮崎県内のエネルギー・環境教育普及のための組織運営の教科、 ③ 原子力を主体としたエネルギー教育の取り組み を主な目標とする。 また、3年間の事業であるため、本年度の事業内容を次年度以降のプロジェクトの基盤 としていきたい。その際に、他件のエネルギー教育の実践校を宮崎県内の小学校の先生方 にも調査をお願いして、実戦校などの調査を十分に行った上で、エネルギー・環境教育パ ッケージプログラムの開発を手掛けて完成させる。 139 宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議は、宮崎大学、県内の高等教育機 関、宮崎県内の小・中学校、高等学校の教育機関の教員、宮崎県及び宮崎市、宮崎大学近 郊の清武町のエネルギーと環境に関係する行政機関、宮崎県内で活動しているボランティ ア団体、NPO法人、企業からの参加者、過去の拠点大学実施校の関係者(オブザーバー) によって構成されている。代表的なメンバーを以下に示す。 ☆実行プロジェクトチーム(★プロジェクトリーダー 会の運営と大学組織として運営 ※事務局、本事業の会長) ○★宮崎大学 工学部 大坪昌久 教授 ○宮崎大学 教育文化学部 中山 迅 教授 中林健一 准教授 秋山博臣 准教授 大泉佳広 准教授 廣瀬才三 准教授 葛西寛俊 教授 佐野順一 准教授 ※湯地敏史講師 助川晃洋 准教授 清田佑一 技術職員 岡村好美 教授 兒玉 修 教育文化 学部長 ☆教育実践プロジェクトチーム 実践的な授業の実施、エネルギー・資源教育における新しいカリキュラムなどの開発。 研究実践体制 ○★宮崎大学 大学院 教育学研究科 小林博典 准教授 ○都城工業高等専門学校 電気情報工学科 濱田次男 教授 ○南九州短期大学 国際教養学科 片岡久明 准教授 ○宮崎工業高等学校 生産システム科 房野俊夫 教諭 ○宮崎市 環境部 環境業務課 石樵 勝 氏 ○宮崎市教育委員会 総務課 野尻政嗣 企画係長 ○日南工業高等学校 電気科 山内武幸 教諭 ○日向市立富島中学校 熊本和広 教諭 ○宮崎市立青島中学校 国生 尚 教諭 ○日南市立細田中学校 石原敏博 教諭 ○日向市教育委員会 深城哲男 ○垂水市立垂水中学校 出水澤 孝洋 校長 ○宮崎県地域交流会 ひむかおひさま共和国 下津義博 副大統領 ☆宮崎県エネルギー・資源調査プロジェクトチーム 主にデータ収集やアンケート調査に関する評価の実施。 ○宮崎県企業局 山下 正次 工務課 主幹 ○宮崎県 環境森林部 環境管理課 飯干 千穂子 ○宮崎県県民政策部 総合政策課 持永展孝 主事 ○(財)宮崎県環境科学協会 企画管理部 企画公益課 迫間 真之 ○九州電力㈱ 宮崎支店 総務部 高橋 洋 総務部長 ○後藤教材社 後藤秀毅 代表者 ○霧島酒造株式会社 黒木尚之 経営計画室長 ○昭和シェルソーラー販売(株) 藤井博和 プロジェクト開発部長 ○旭化成ケミカルズ㈱ エネルギー総部 延岡動力部 伊藤英隆 部長 ○王子製紙㈱ 日南工場 事務部 原田章宏 ☆オブザーバー 特に、外部評価や開発した教材の評価、データ提供などを行なう。 ○岩手大学 工学部 高木浩一 准教授(オブザーバー) ○東京工業大学 原子炉工学研究所 赤塚 洋 准教授(オブザーバー) ○文部科学省 科学技術政策研究所 科学技術動向研究センター 環境・エネルギーユニットリーダー 浦島邦子 上席研究官(オブザーバー) ○広島商船高等専門学校 商船学科 馬場弘明 教授(オブザーバー) ○経済産業省 森 清 中東アフリカ課 課長 140 Ⅰ.今年度の活動状況を具体的に記述してください。 (研究会、ワーキンググループ、出前授業・イベント、教材作成、情報提供、報道・マスコミ関係実績、推進会議への協 力等) <研究会の活動実績> ○第1回宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議 ・日 時:平成22年8月5日 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:平成22年度の実施計画と参加メンバーの取組みの報告 ○第2回宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議 ・日 時:平成22年10月 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:宮崎県のエネルギー及び環境政策の報告とドイツと日本でのエネルギー教育の比較に関 する報告会 <ワーキンググループの活動実績> ○平成22年第1回理科教材開発 WG ・日 時:平成22年4月17日 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:理科におけるエネルギー教育のための指導案作成 WG の開催 ○平成22年第2回理科教材開発 WG ・日 時:平成22年6月13日 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:理科におけるエネルギー教育のための指導案作成 WG の開催 ○家庭科教材開発 WG ・日 時:平成22年7月16日 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:家庭科と生活科におけるエネルギー教育のための指導案及びエコクッキング教材の開発 に対する WG の開催 ○平成22年第3回理科教材開発 WG ・日 時:平成22年7月31日 ・場 所:宮崎大学 教育文化学部 ・内 容:理科におけるエネルギー教育のための指導案作成 WG の開催 <出前授業・イベント等の活動実績> 1. ・日 時 平成22年11月12日 ・場 所 宮崎市立内海小学校 ・テーマおよび内容:ジュースで作る燃料電池 エネルギー関連書籍の読み聞かせ 本会議で開発したエネっぱの実証授業 ・対象および人数 :18名 141 2.・日 時:1月28日~29日 ・場 所:宮崎県延岡市 旭化成(株)及びイオンショッピングセンター ・テーマおよび内容:みやざき新エネルギーフェア ・対象および人数 : 300 名 <エネルギー(環境)に関する教材作成や情報提供実績> 1.・名 称:えねッパ2号 ・内 容:自学自習用電気分解実験キット ・対 象:小学生 ・部 数:100セット 2.・名 称:エネルギー教育実践指導集 ・内 容:生活科、家庭科及び技術・家庭科用指導案 ・対 象:小学校及び中学校 ・部 数:100部 3.・名 称:みらいのエネルギー絵画コンテスト ・内 容:拠点大学との連携コンテスト ・対 象:全国の小・中学生 ・部 数:500部 142 ※150作品の応募があった。 4.・名 称:エコ電気自動車 ・内 容:出前授業やイベント等への展示教材 ・対 象:小・中学生 ・部 数:1台 <報道・マスメディア関係実績> 1.・媒体名:宮崎日日新聞 ・月 日:10月23日 ・内 容:第2回宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議の会議内容について 143 2.・媒体名:宮崎日日新聞 ・月 日:11月11日 ・内 容:エコ電カー製作についての内容とレース出場についての記事 <エネルギー教育推進会議への協力実績> 2010エネルギー教育フェア in 宮崎を実施した。参加人数は、261名 144 宮崎大学 宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議の協力により実施した。エネ ルギー教育フェア in 宮崎においては、以下の参加団体の協力によってエネルギー教育フェア in 宮崎は好評で幕を下ろした。また、平成23年2月15日付け読売新聞「宮崎」地域版にエネル ギー教育フェア in 宮崎の記事が掲載された。宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推 進会議からは、NPO 法人ひむかおひさま共和国による「ソーラーカー製作教室」や宮崎ハマユ ウ会「アルコールロケット製作教室」、九州電力㈱によるエネルギー出前授業による実験等様々 イベントブースにより、来場者にとても喜んで頂けた催しとなった。 <その他> とくになし Ⅱ.研究実践の達成状況について ①今年度 今年度は、拠点大学最終年度であったため、最終目標である教材開発を中心に活動を続けた。 また、研究会(宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議)の運営については、あ る程度安定しつつあるが、事務員等の配置を継続しなければ運営が難しいものと示唆する。 宮崎県内は、原子力発電所の立地問題が浮上しているため、原子力についての新聞記者などから の質問が多く事務局宛てに寄せられた。 ②3年間 研究会(宮崎県地域エネルギー・環境教育ネットワーク推進会議)も数多くの参加者を得ること 145 ができた。だが、何か大きな目標に向けた取り組みがなかなか見いだせない中で、人材育成を今 後いろいろな場面で連携していくことが大きなメリットがあるものと考えられる。今後も研究会 をうまく運営する方向性を見出していかなければならないと考えている。3年間の実績では、実 践校を開拓でき継続して実践校を増やしていく努力を検討したい。同様に南九州地域における過 去の実践校との連携も若干行なうことができたが、九州・沖縄地区エネルギー教育推進会議に参 加後も継続して行なっていきたい。3年間においての大きな成果は、教材(エネっぱ)を開発で きた点である。実践校でも使いやすく、安全性も高い設計で多くの信頼を得ており、生徒に無料 で配布できることができた点も大きな成果だと思われる。 Ⅲ.下記の各観点別に見た研究成果とその評価について ① 関係機関や地域社会との連携について 宮崎市との連携による環境リーダー養成カレッジを実施。本取組は、本拠点大学事業において 研究会に参加頂いた宮崎市と連携して環境とエネルギーの専門家を宮崎市内にて要請する事 業である。 ② 地域の小・中・高校へのリーダーシップまたは連携について 本年度は、2校の実践校の申請協力を行なった。4校に依頼を行なったが、うまく全部の学校 が申請することができなかった。申請数を今後増やすことを目標にしていきたいと考えている。 ③ 指導者等の人材の育成について 本事業で得られた成果を宮崎大学の共通教育の授業でエネルギー環境学入門(2単位)として 授業を実施している。 ④ 研究成果等の地域および関連学会等への情報発信について(WEB 等も含む) 1.平成23年電気学会全国大会 宮崎県におけるエネルギー教育への3年間の取り組み 湯地敏史、中林健一、清田佑一、大泉佳広、松永 智、葛西寛俊、岡村好美、中山 迅、尾崎正朗 長田 靖 2.平成22年電気学会基礎・材料・共通部門大会講演論文集 日本とタイ王国の大学生に対するエネルギーに関するアンケート調査 湯地敏史, 福山恵 ,川野美延, 清田佑一, 片岡久明, 芝田浩 3.電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) Vol. 130 (2010) No. 5 pp.523-524 http://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejfms/130/5/130_523/_article/-char/ja 4.クール Q リーフレット http://www.kyushu.meti.go.jp/cool_kyushu/default.htm 5.平成22年電気学会全国大会論文集 地域性を活かしたエネルギー・環境教育の取組み 湯地敏史、清田佑一、大泉佳広、中林健一、永冨一之、小林博典、中山 迅、葛西寛俊、岡村好美、 大坪昌久 6.電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌)Vol. 130 (2010) , No. 1 pp.119-12 0 エネルギー問題へ関心の高い宮崎県民向けアンケート調査 湯地敏史、房野俊夫、大泉佳広、葛西寛俊 Ⅳ.今後の推進会議を通したエネルギー教育への取り組み 本事業で実施したみらいのエネルギー絵画コンテストを継続して実施したい。また、実践校の開拓 及び過去の実践校の取り組み状況の調査を実施していきたいと考えている。 Ⅴ.貴大学の研究実践に該当するキーワード ●その他新エネルギー ●技術・家庭科 ●地域や家庭との連携 ●教材開発 以 147 上 平成22年度エネルギー教育調査普及事業報告書 平成23年3月 発 行 公益財団法人 日本生産性本部・エネルギー環境教育情報センター 〒105-0003 東京都港区西新橋1−6−15 愛光ビル5階 TEL. 03−3593−0936 FAX. 03−3593−0930 ホ ー ム ペ ー ジ http://www.icee.jp この印刷物は、経済産業省資源エネルギー庁の委託により作成したものです。 2011. 3. 250