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平 成 25 年 度
安 全 報 告 書
安 全 報 告 書
1.ご利用のお客様、沿線地域の皆様へ
1
2.平成 25 年度 安全行動目標
2
(1) 安全確保に関する基本的な方針
(2) 安全目標
(3) 安全行動指針・サービス行動指針・原価低減 行動指針
3.安全管理体制及び安全確保に関する役職と責任体制
4.事故・災害等の発生状況と再発防止対策
3
4~11
(1) 鉄道運転事故
(2)-1 輸送障害(部内原因)
(2)-2 輸送障害(部外原因)
(2)-3 輸送障害(災害等)
(3)
行政指導等
(3)-1 再発防止対策
(4)
踏切事故防止等の取り組み
5.安全・安定輸送の取り組み
12~17
(1) 施設の改修・車両更新等
(2) 鉄道施設・車両等の安全に関する維持・修繕費の状況
(3) 社員の教育訓練・関係機関との異常時合同訓練
(4) 自然災害への備え
(5) 列車遅延時におけるお客様への情報提供
(6) 安全対策会議の開催
6.駅施設等の改修
17
7.お客様・地域との交流(開業 10 周年記念感謝イベント)
18
8.問い合わせ先
19
1
ご利用のお客様、沿線地域の皆様へ
日頃より、えちぜん鉄道をご利用いただきまして誠にありがとうございます。また、沿線地域
の皆様におかれましては、電車の利用促進や駅を拠点とした地域振興活性化活動に多大なる
ご支援とご協力を賜り厚く御礼を申し上げます。
さて、弊社は、平成 25 年 10 月に開業 10 周年を迎え、年間の乗車人員も開業以来最高とな
る 329 万 8 千人のお客様にご乗車いただくことができました。これもひとえに、国や県および沿
線市町の安全設備投資に対するご支援とサポート団体をはじめとする沿線住民皆様の電車利
用促進活動の賜物と改めて感謝申し上げる次第です。私どもも、皆様方のご支援にお応えす
べく、全社員が一丸となって電車運行の安全確保に日々取り組みを続けて参りましたが、残念
なことに平成 25 年 5 月 22 日 弊社発足以来初となる有責事故が発生しました。事故の原因に
つきましては迅速に究明し、国の指導のもと、ハード・ソフトの両面から全社をあげて再発防止
対策に取り組みました。尚、この事故により、被害に遭われた方はもとより、日頃からご利
用いただいているお客様や弊社をご支援いただいている関係者の皆様には多大なるご心
配とご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。
電車運行の安全確保は、弊社の設立経緯から考えても会社の経営基盤そのものです。
この事故を教訓に、全社員が安全の原点に立ち返り、お客様や地域にとって心から安心できる
鉄道となるよう真摯に努力を続けて参りますので、今後とも末永くご愛顧いただきますようお願
い申し上げます。
この安全報告書は、平成 25 年度における弊社の「電車運行の安全確保」に関する取り組み
や安全の実態をまとめ、広く皆様のご理解をいただくために公表するものです。皆様からお寄
せいただいたご意見やご感想は、今後の取り組みや電車運行の安全確保に役立てて参ります。
皆様の貴重なご意見をお待ち申し上げます。
え ち ぜ ん鉄 道 株式 会 社
代表取締役社長
-1-
豊北 景一
2
平成25年度 安全行動目標
(1) 安全確保に関する基本的な方針
弊社では、会社設立の経緯を踏まえ、開業から今日まで「電車運行の安全確保」を最優
先課題として、社員一丸となって安全・安定輸送の取り組みを続けております。
平成 25 年度におきましても「電車運行の安全確保」を最大使命に、下記の安全目標を掲
げて取り組みました。
(2) 安全目標
区分
目標値
社員のミスによる事故 “ゼロ” と重大インシデント “ゼロ”の継続
数値目標
労働災害 “ゼロ”
車両故障・施設故障等 部内原因による輸送障害 “1件以内”
安全を安心に変える「指差し・声だし確認喚呼」の徹底
安全を安心に変える「早期警戒・早期対策・早期復旧」態勢の構築
行動目標
安全を安心に変える「情報案内・情報伝達・社員間共有」の徹底
安全を安心に変える「危険予知能力と判断力」の向上
安全を安心に変える「安全性向上のための継続的改善」の実行
(3) 平成 25 年度 安全・サービス・原価低減 行動指針
安全行動指針
● 私達はお客様を意識した「指差確認喚呼」を励行し、自己の安全意識を高めます。
● 私達は「報・連・相」を徹底し、安全の意思疎通を強化します。
● 私達は作業に潜む危険を予知し、安全作業に徹します。
サービス行動指針
● 私達は「お客様の声に耳を傾け、「お困りごと」の解決に努めます。
● 私達は心をこめた「おもてなし」を実現し、お客様に感動を与えます。
● 私達はお客様の立場に立った接客を心掛け、サービス企業として挑戦を続けます。
原価低減行動指針
● 私達は広い視野で技術の習得に努め、安全性と効率性の両立を目指します。
● 私達は常に「現場・現物・現実」を重視し、必要な改善策を考え実行します。
● 私達は一人ひとりがコスト意識を高め、明確な目標をもって挑戦を続けます。
-2-
3
安全管理体制及び安全確保に関する役職と責任体制
社長をトップとする安全管理組織を構築し、各責任者の責務を明確にしています。
社 長
安全統括管理者
常務取締役
管理部長
運転管理者
施設管理者
運輸部長
取締役技術部長
乗務員指導管理者
指令区長
乗務区長
指令区
乗務区
総合計画
駅務区長
グループリーダー
総合計画
駅務区
施設区長
施設区
車両管理者
車両区長
車両区
グループ
安全確保に関する役職と責任体制
役職
社 長
安全統括管理者
(常務取締役)
運転管理者
(運輸部長)
乗務員指導管理者
(乗務区長)
施設管理者
(取締役技術部長)
車両管理者
(車両区長)
管理部長
責任体制
輸送の安全確保に関する最終的な責任を負う。
輸送の安全確保に関する業務を統括する。
安全統括管理者の下、運転に関する事項を統括する。
運転管理者の指揮の下、運転士の資質の保持に関する事項を管理する。
安全統括管理者の下、施設に関する事項を統括する。
安全統括管理者の下、車両に関する事項を統括する。
輸送の安全確保に必要な設備投資、財務、人事に関する事項を統括する。
-3-
4
事故・災害等の発生状況と再発防止対策
【年度別運転事故等発生状況】(鉄道事故等報告規則に基づく届出件数)
鉄道運転事故・輸送障害・インシデント発生状況(開業~)
35
30
25
20
15
10
5
0
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
鉄道運転事故
4
3
0
1
1
2
0
2
2
5
5
輸送障害(部内原因)
10
4
7
3
3
1
4
2
3
2
2
輸送障害(部外原因)
1
1
2
3
0
3
3
3
3
3
2
輸送障害(災害原因)
16
10
19
5
2
1
1
8
2
5
1
インシデント
0
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
(1)鉄道運転事故
【踏切障害①】有責事故
発生日時
平成 25 年 5 月 22 日 8 時 40 分
発生区間
三国芦原線 町屋踏切(第 1 種)福井口駅~西別院駅間
状況
三国港発福井行き上り第 754M 列車が同区間の町屋踏切を通過しようとしたとこ
ろ、約 40m 手前で当該踏切の遮断かんが上昇し、乗用車が進入するのを発見した
ため、直ちに非常停止手配を執ったが及ばず乗用車の後部と衝撃し約 30m 行き過
ぎて停止した。乗用車のドライバー及び乗客 40 名にケガなし
原因
当日、西別院駅にて当該 754M 列車と団体輸送に伴い運転した臨時列車の行き違
いを行った。当該列車が西別院駅を発車後、同駅にて臨時列車の車両入換えを行う
ため、「入換えテコ」を取り扱ったところ、当該テコが町屋踏切の動作を停止させ
る構造となっていたため、当該列車の同踏切通過直前とタイミングが一致、踏切動
作が停止し遮断かんが上昇、踏切待ちをしていた乗用車が踏切内に進入し衝撃した。
【1】同日、西別院駅の入換テコと各踏切の動作停止を結線図で確認、原因と推定。
【2】結線図に基づき、現地現車再現試験にて、動作状況を確認し原因と断定。
要因
上記構造に対して、会社内で共有化(技術部と運輸部間)されていなかったた
め、車両の入換に関する取り扱いマニュアル等(運転取扱実施基準)に規定化され
ていなかった。
列車影響
遅延 9 本 最大遅延 15 分 当該列車
-4-
【踏切障害②】
発生日時
平成 25 年 4 月 23 日 6 時 50 分
発生区間
勝山永平寺線 牧福島踏切(第 4 種)越前野中駅~山王駅間
勝山発福井行き上り第 628K 列車が牧福島踏切に差し掛かったところ、同踏切内
状況
に直前進入する軽ワゴン車を認めたため、直ちに非常汽笛吹鳴と共に非常ブレーキ
を執るも軽ワゴン車と衝撃した。状況を確認したところ、軽ワゴン車は踏切外で中
破、628K 当該車両は、エア系統の破損により営業運転不能のため、当該列車の乗
客は代行バスにて救済した。尚、運転手および乗客 70 名にケガは無かった。
列車影響
運休 7 本 遅延 12 本 最大遅延 70 分(上り 658K 列車)
【踏切障害③】
発生日時
平成 25 年 8 月 3 日 9 時 48 分
発生区間
勝山永平寺線 下志比 3 号踏切(第 4 種)下志比駅~光明寺駅間
勝山発福井行き上り第 920K 列車が下志比 3 号踏切に差し掛かったところ、同踏
状況
切内に直前進入する軽乗用車を認めたため、直ちに非常汽笛吹鳴と共に非常ブレー
キを執るも軽乗用車と衝撃した。状況を確認したところ、軽乗用車に同乗していた
男性が負傷していたため救急車を手配し、病院へ搬送した。軽乗用車の運転手およ
び乗客 40 名にケガなし。920K 当該車両は、営業運転に支障ないため、20 分後の
10 時 08 分に運転を再開した。
列車影響
遅延 7 本 最大遅延 20 分当該列車
【踏切障害④】
発生日時
平成 26 年 1 月 1 日 6 時 36 分
発生区間
勝山永平寺線 神明 2 号踏切(第 4 種)松岡駅構内
状況
勝山発福井行き上り始発第 602K 列車が、神明 2 号踏切に差し掛かったところ、
踏切内に直前進入する公衆を認めたため、直ちに非常汽笛吹鳴と共に非常ブレーキ
を執るも公衆と触車した。状況を確認したところ公衆が負傷していたため救急車を
手配し病院へ搬送した。乗客にケガなし。警察の検証終了後、50 分後の 7 時 26 分
に運転を再開した。
列車影響
運休 2 本 遅延 5 本 最大遅 52 分 当該列車
【鉄道人身障害】
発生日時
平成 25 年 12 月 18 日 18 時 58 分
発生区間
勝山永平寺線 松岡駅~志比堺駅間
状況
勝山発福井行き上り第 1818K 列車運転士から当該区間の福井起点 9K040m 付近
の線路内に公衆らしき人物が倒れているのを発見したため、非常制動を扱うも行き
過ぎて停車。下車して確認したところ、公衆であったため救急車を手配、救急隊に
より死亡が確認された。この後、警察による現場検証と同区間を前後に通過した列
車の検証を行ったため一時勝山永平寺線全線にて運転を見合わせた。20 時 56 分検
証終了により運転を再開した。
当該公衆(80 代男性)は夕方から行方不明により捜索中であった。死亡原因不明
列車影響
運休 3 本 遅延 11 本 最大遅延 110 分
-5-
(2)-1 輸送障害(部内原因)
【車両故障①】
発生日時
平成 25 年 8 月 1 日 8 時 54 分
発生場所
勝山永平寺線 永平寺口駅構内
永平寺口始発の上り第 6852K 列車運転士から元ダメ圧力が低下し力行不能の連
状況
絡。車両点検をしたところ、床下機器の除湿機ドレン吐出弁からエア漏れしている
のを発見したため、ドレン吐出弁コックを締め切ったところ元ダメ圧力が上昇し
た。尚、この措置に時間を要したため当該列車は運休とし、当該列車乗客は後続の
上り 850K 列車で救済した。
※原因は、除湿機のドレン吐出弁に不純物が詰まったため。
列車影響
運休 2 本
【車両故障②】
発生日時
平成 25 年 10 月 4 日 13 時 22 分
発生場所
勝山永平寺線 永平寺口駅構内
福井発勝山行き第 1225K 列車運転士から、永平寺口駅を発車する際、ブレーキ
状況
が緩解しないとの連絡。車両点検をしたところ一旦ブレーキ弁ハンドルを非常位置
に操作後、緩め位置にすると緩解可能となったが、前途の運転を取りやめた。当該
列車の乗客は、後続の第 1255K 列車にて救済した。
※ 原因は、ブレーキ電磁弁の緩め電磁弁の故障であった。
列車影響
運休 2 本、遅延 2 本、
(2)-2 輸送障害(部外原因)
【列車支障①】
発生日時
平成 25 年 6 月 25 日 22 時 23 分
発生場所
勝山永平寺線 光明寺駅~轟駅間
勝山発福井行き最終第 2156K 列車が当該区間を走行中、倒木を発見したため非
状況
常制動を執るも間に合わず衝撃した。状況を確認したところ、倒木が進路を支障し
ているため前途の運転を取りやめ轟駅まで退行運転とした。当該乗客および永平寺
口駅で当該列車と行き違いのため停車中であった福井発勝山行き第 2307K 列車の
乗客は代行輸送にて救済した。尚、倒木撤去は翌 1 時 05 分に完了し開通した。
列車影響
運休 2 本、遅延 3 本 最大遅延 95 分 当該列車
【列車支障②】
発生日時
平成 25 年 10 月 8 日 18 時 56 分
発生場所
勝山永平寺線 比島駅~発坂駅間
状況
勝山発福井行き上り第 1848K 列車運転士より、当該区間でイノシシと衝撃した
との連絡。車両状態に異常なし。衝撃したイノシシは線間で横たわっていたため、
運転を再開したが後続の第 1918K 列車運転士から当該イノシシが立ち上がり進路
を支障しているとの連絡。また、現場派遣した施設社員より線路外誘導は不可能と
の連絡により、地元猟友会に処置を依頼した。
列車影響
遅延 9 本 最大遅延 37 分 第 1918K 列車
-6-
(2)-3 輸送障害(災害等)
【自然災害】
発生日時
平成 25 年 9 月 16 日 6 時 00 分
発生場所
全線
台風 18 号の福井県接近に伴い、5 時 5 分福井地方気象台から県内全域に「大雨
状況
特別警報」が発令されたため、始発列車から全線で列車の運転を見合わせた。沿線
では大雨等の観測は無く、8 時 50 分より沿線の徒歩巡回を実施し異常なしを確認
したため、10 時から全線にて運転を開始した。
10 時 56 分 大雨特別警報が解除された。
列車影響
運休 36 本
(3) 行政指導等
平成 25 年 5 月 22 日発生の町屋踏切障害事故(有責事故)について、翌 23 日に中部運輸局より
再発防止に必要な措置を講じ、速やかに報告するよう行政指導を受けました。これを受け、同年 6 月
4 日に再発防止(緊急・当面・恒久対策方針)の徹底について中部運輸局に提出しました。
(3)-1 再発防止対策
再発防止対策
【西別院駅における入換テコ連動踏切の動作停止に伴う町屋踏切障害事故】
1.緊急対策
【1】西別院駅と同様な構造となっている停車場(入換えテコと連動した踏切保安装置の動作停止構
造)について、本対策が決定し対策が完了するまで、折返し出発信号機及び入換の信号機が設
備された 8 駅以外での車両の入換えを禁止としたうえで以下の緊急対策を実施。
〈1〉20 駅において、入換えテコのつまみ取外しと操作禁止の措置
〈2〉社内文書にて、上記取扱い禁止と車両の周知を徹底
2.当面対策
【1】対象駅のうち、今後も臨時列車等の運行面で車両入換えが必要である「永平寺口駅・山王駅・
西長田駅」の 3 駅について、「入換テコ連動踏切動作停止条件を外す」連動改修を実施し、車両
入換えを可能とする。
【2】その他の対象駅は、車両の入換えを禁止。
【3】上記【1】【2】事項について、えちぜん鉄道運転取扱実施基準で規定化。
※入換可能駅と禁止駅および入換テコ連動踏切の記載・入換え取扱い条文の追加。
【4】運転取扱い社員の集合教育と入換え取扱いの周知徹底。
-7-
3.現業部門間の意思疎通の強化
今回の事故は(機器改修等に伴う)、技術部門と運転部門の輸送の安全に係る意思疎通が十分
に図れていなかったことが要因としてあげられる。これまでも、社内安全対策会議(安全対策委
員会)にて、安全に関する共有化を図ってきたが、今後は責任と役割をより明確にした組織体制
とし、現業部門間の意思疎通等を強化する。定例開催の安全対策委員会のほか、運輸部・技術部
共有認識ミーティングを実施する。(部署間で、運転・設備に関する課題等を持ち寄り、部署間
共有認識のもと安全対策を実施)
4.恒久対策方針
列車の安全な運転や車両の入換に伴う踏切の不要鳴動対策を考慮し、恒久的な安全設備対策と
して、列車の運用上必要な停車場に折返し出発信号機または入換信号機を設置する方向で、運輸
局・福井県・沿線市町・弊社で調整する。
【平成 25 年度実績】勝山永平寺線 山王駅に入換信号機の設置完了
【平成 26 年度計画】勝山永平寺線 永平寺口駅 入換信号機設置
三国芦原線 西長田駅上り線に折返し下り出発信号機設置
以上
西別院駅信号テコ箱内「入換えテコ」の取り外し緊急対策実施状況
対策実施 後
対策実施 前
-8-
山王駅連動装置改修 「入換信号機」の新設
(4) 踏切事故防止等の取り組み
平成 25 年度は、第 4 種踏切道における事故が 3 件、第1種踏切道における踏切遮断かん折
損が 33 件発生しました。即効対策としまして、第 4 種踏切取り付け道にゼブラ塗装を施し視
認性の向上を図りました。また、第 1・3 種踏切道における視認性向上策として、踏切警報機の
LED 化や全方位型警報灯の導入を順次進めております。その他、年 4 回の交通安全運動期間に
おける踏切啓発活動に加え、警察・沿線市町等関係機関・団体合同での啓発活動を 2 回実施し、
踏み切り通行者等に踏切一旦停止と列車の安全運行への協力を呼びかけました。今後も踏切道
における安全対策を強化し、事故・障害等の未然防止に全力を尽くして参ります。
-9-
第 1 種踏切道における遮断かん折損件数
第 4 種踏切道の視認性向上対策実施状況
対策実施 後
対策実施 前
第 1 種・第 3 種踏切道の視認性向上対策実施状況
全方位型踏切警報灯の整備
- 10 -
関係機関合同 踏切一旦停止・事故防止の啓発活動
【お願い】
踏切は、一旦停止して左右の安全を確認してから通行するようご協力をお願いいたします。また、
万一踏切内で立ち往生した場合やその状況を発見した場合は、速やかに踏切に設置された非常
ボタンを押してください。
踏切非常ボタン
- 11 -
5
安全・安定輸送の取り組み
(1) 施設の改修・車両更新等
線路・電気施設等の安全性向上のため、老朽化の著しい施設の改修を計画的に進めています。
また、平成 24 年度に引き続き、2 編成4両(7000 形)の車両を更新しました。
安全関連設備投資額(平成 25 年度地域公共交通確保維持改善事業)
安定輸送対策
132,372
車両その他
千円
180,398
合計
千円
316,770
分岐器の重軌条化
施工後
施工前
- 12 -
千円
橋梁の合成マクラギ化
施工前
施工後
誘導ブロックの設置
施工前
施工後
更新車両(7000 形 7007-8)搬入
- 13 -
(2)鉄道施設・車両等の安全に関する維持・修繕費の状況
千円
120,000
100,000
80,000
60,000
50,607
32,622
29,458
40,000
32,943
28,176
15,000
17,716
22,409
平成23年度
平成24年度
平成25年度
27,000
20,000
0
施設区(保線)
施設区(電気)
車両区
(3) 社員の教育訓練・関係機関との異常時合同訓練
お客様に安心してご乗車いただくためには、「電車運行の安全確保」に万全を期さなければなりま
せん。そのためには、絶えず業務知識・技術力の維持向上に努めると共に日常における運転の取扱
いや鉄道施設・車両の保守作業において、安全基準を厳守し、基本動作を徹底して実行することに
尽きます。社員の集合教育では、事故防止の実技訓練のほか、「凡事徹底」(あたり前の事を徹底し
て実行する)ことがいかに重要かについて、事故事例をもとに繰り返し教育しています。また、不測の
事態発生時において、社内・関係機関との迅速かつ的確な連携体制とお客様の安全を最優先と
した行動がとれるよう、関係機関合同による異常時総合訓練を実施し対応能力の向上を目指し
ています。
運転士養成について、平成 25 年度は 1 名が運転免許を取得しました。現在は、次年度に向け 3
名の運転士候補生を養成中です。
【平成 25 年度 教育実績】
乗務区運転士 計 14 回、指令区指令員 計 14 回、駅務区駅務員(運転取扱者) 計6
回、施設区員(保線・電気) 計 6 回、車両区員 計 6 回
動力車操縦者運転免許技能試験
- 14 -
施設区 保守用車両脱線復旧訓練風景
関係機関合同 爆破テロ想定訓練
関係機関合同 踏切障害事故想定訓練
- 15 -
(4)自然災害への備え
大雨、強風、大雪等の自然災害に備え、沿線に雨量計を 2 箇所、風速計を 4 箇所設置し、運転
指令に設置した警報監視端末で常時監視しています。基準値を超えた場合は、列車の一時運転
見合わせや徐行運転の実施および線路巡視による警戒体制を強化し、列車運行の安全確保に努
めています。
雨量・風速警報監視装置
(5) 列車遅延時等におけるお客様への情報提供
列車の遅延や運休等が発生した際に、駅で列車をお待ちのお客様に対して速やかに列車の運
行状況等をご案内できるよう全43駅に監視カメラとスピーカーを設置しています。運転指令に設
置した情報案内集中制御装置(ネットワークカメラ音声システム)から各駅一斉に情報案内放送を
行ないます。
ネットワークカメラ音声システム
各駅設置のカメラとスピーカー
- 16 -
(6) 安全対策会議の開催
事故防止の対策を徹底するため、社長以下役職者を招集した安全対策会議を定期的に開催
しました。会議では、保安情報による事故事例の周知や直近に発生した事故および社員のヒ
ヤリハット事例を分析、その対策を協議し事故の未然防止に努めました。また、今年度から
は、現業部門間の意思疎通と運転・施設の取扱いに対する共通認識と安全対策を推進するた
めの専門部会(運輸・技術共通認識ミーティング)を開催しております。
6
駅施設等の改修
えちぜん鉄道開業 10 周年にあわせ、平成 24 年度から勝山市によって行われていた勝山駅舎の修
復工事が完了し、平成 25 年 10 月 19 日に竣工しました。これにより、駅前ロータリー化およびテキ 6 電
気機関車の展示施設を含めた勝山駅周辺整備事業が完了しました。
- 17-
7
お客様・地域との交流(開業 10 周年記念感謝イベント)
お客様や沿線地域皆様への感謝の気持ちをこめて、えちぜん鉄道本社において、開業 10 周年記念
感謝イベントを開催しました。当日は、約 1,800 名のお客様にご来場いただき、日頃から電車の利用促
進や駅周辺の環境整備活動にご尽力いただいている方々への表彰をはじめ、車両基地や本社を一般
開放し、車両の展示や電車運転体験等を実施しました。
このイベントを通して、沿線地域皆様の弊社に対するご支援・ご協力にあらためて感謝申し上げるとと
もに、今後も皆様の信頼(安全・安心)にお応えすべく、全社員が一丸となって公共交通機関としてのあ
るべき責務を全うして参ります。
開業 10 周年記念感謝イベント風景
- 18-
8
問い合わせ先
ご意見やご感想は下記にてお伺いしております。
郵
便
〒910-0000
福井県福井市松本上町15-3-1
えちぜん鉄道株式会社
電話番号
0776-52-7788
*お電話は月曜日~金曜日の9:00~17:00(年末年始・祝日除く)でお願いいたします。
えちぜん鉄道 ホームページ
http://www.echizen-tetudo.co.jp/
※トップ画面下の「メール」をクリックしてくだい。
- 19 -
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