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開幕戦もてぎ大会レースレポート - syncedge4413 Racing

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開幕戦もてぎ大会レースレポート - syncedge4413 Racing
SYNCEDGE 4413 Racing
チーム代表兼監督 山下 祐
2013年3月31日に開催されましたMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ
第1戦 スーパーバイクレースINもてぎ大会の参戦報告をさせていただきます。
【チーム名】
【チーム代表兼監督】
【チーフメカニック】
【ライダー】
【参戦クラス】
【ゼッケン】
【マシン】
【使用タイヤ】
SYNCEDGE 4413 Racing
山下 祐
高村 嘉寿
星野 知也
J-GP2
11
HONDA CBR600RR HP6
ブリヂストン
今年新たに全日本選手権に参戦するレーシングチームを立ち上げるためには、
チーム体制の作り込みやマシンに始まり、トランスポーター、ピットのパーテーション
などたくさんの準備項目がありました。
当然チームメンバー全員が本業である仕事を持っているため、本業以外の時間
をやりくりしてテスト及び準備を進めてきました。特にレースウィーク直前の10日間
は、頼んでいた備品やパーツがそろい始め、準備作業も本格化し高村くんの経営
するgarage4413のお客さんである星野サポーターの皆さんの協力を仰ぎながら
作業を進め、なんとかギリギリの状態でサーキット入りしました。
シーズン開幕戦であることから、通常のレースウィークと違い木曜から走行開始
します。この日から山下も合流しコース脇でトモヤの走りをチェックすることに。ピッ
トではトモヤのコメントを基に高村くんがセッティングを施し、走行後に私山下を含
めた3人でミーティングを行い、次の走行へとフィードバックしました。
レース前にわずか2回しかテストできなかったため、セットアップが十分ではな
かったものの、数少ない走行機会から得られた情報を基に施したフロントフォーク
のモディファイが非常にうまく機能し、とても良いフィーリングを得ることができまし
た。走行毎にエンジン及び足回りのセットアップを進め木曜日、金曜日ともに11番
手でした。
新造チームだけに最初は3人がお互いがどう感じているのか?を気にしてしまい、
あいまいな部分があったのですが、トモヤと高村くんがどうしたいのか?を注意深
く観察することにより自分がどう立ち回るべきかを探りました。その結果、トモヤと
高村くんの主体性を生かし、要点のみ彼らに対して指示するようにした方が良いと
判断し、簡潔な指示と方向性を間違わないよう確認作業を重視して繰り返しセッ
ティングを重ねました。
今回のレースウィークは日を追うごとに寒くなっていく天候でした。そのため予選
日のコンディションはドライだったものの気温が低く、タイヤのウォームアップに気
を使いながらアタックしましたが、やはりグリップレベルが前日より低く、主にブレー
キング時の安定性が悪くなってしまい、コーナー進入スピードを思ったように上げ
ることが難しい状況でした。しかもクラッチが滑ってしまい全力でのアタックが厳し
い状態に陥ってしまいました。
ライバルたちも低い路面温度のため転倒者も多く、トップライダーの中にもセット
アップが上手くいかず実力を出し切れないチームも散見されました。しかし、トモヤ
は状況を把握しながら周回毎にペースを上げ、このレースウィークでのベストタイ
ム1分56秒827をマークし予選10位となりました。
走る前は1分55秒台が目標タイムで、10番手前後を想定していたため、エンジ
ントラブルを抱えながらの56秒台はそれなりに評価でき、決勝では54秒台を目指
すこととしました。足回りのセッティングについてはここまで順調に進んできていた
ためほとんど変更する必要が無く、迷いがなかったことも後の決勝での好結果に
結び付きました。
日曜日は朝からどんよりと曇っており、サーキットに到着してほどなく雨が降り出
してきてしまいました。しかしトモヤは雨が得意なため、比較的メンバー全員ニュー
トラルな気持ちで決勝に向けての準備を進めました。当日はホッシーサポーターの
方がたくさんサーキットまで応援に来てくれ、チームのモチベーションアップにつな
がり本当に感謝しています。
朝のフリー走行では全力で走っていないライダーも多く、全体の中でのポジション
がつかみずらい結果でしたが、トモヤも確実に走って3番手となり決勝に期待が持
てました。ちなみにこのセッションでの3番手は過去2年間J-GP2クラスに参戦して
きた中でのベストリザルトでした。
決勝前のピットウォークでは真冬のような気温の中水着のようなコスチュームで
笑顔を振りまくキャンペーンガール達と一緒にファンサービスを行い来たる決勝に
向けて集中力を高めていきました。自分から見ても、慌てることなく決勝が近づくに
つれて高まる緊張を、うまく集中力に切り替えて行っているように感じました。
あとはいよいよ決勝です!!昨年の最終戦以来積み重ねてきた準備とたくさん
の応援をバックに、チーム全体の真価が問われる場です。この結果をもって今の
自分たちのポジションがはっきりすることとなります。
みんなの想いはひとつ、「一つでも上の順位」を目指すことです。しかし、レースは完
走しなければ順位は付きません。いくらトモヤが雨が得意だからといっても転倒のリス
クが高いのも事実です。
スタート直後は混乱もなくトモヤはスルスルと順位を上げていきます。途中ストレート
スピードに勝るライバルにやや手を焼きますが、猛烈なブレーキングでインを刺し1台
また1台と着実にポジションを上げなんと3位まで上がってしまいました。
モニターを見るとヘアピンのブレーキングでリアが大きく流れカウンターを当てている姿
が写りました。一瞬マズイ!と思いましたがマシンの挙動は安定しており、トモヤがマシ
ンを十分コントロール出来ていることがわかりました。
その後1度抜いたライバルに抜き返され4位に落ちてしまうものの、自分のペースを
守り着実に前を追っていました。その後トップに立ったライダーが転倒し再び3位に返り
咲くことができ、後半グリップの悪くなっていくタイヤをうまく持たせることを意識しながら
自分たちの想いを乗せたマシンをゴールまで運びそのまま3位でゴール!!
開幕戦にして千載一遇のチャンスをものにする表彰台を得ることができました。
レース後トモヤは「自分の中での葛藤がものすごくあった。前に離されてからは聞こえ
ないはずのエンジン音が後ろから聞こえてきてとても不安な気持ちになった。でも集中
力を切らさないよう必死に前を追った」と語り、全日本の表彰台を得るためのプレッ
シャーの大きさを実感したようでした。
準備期間から考えて正に望外のリザルトでしたが、これも支援していただ
いたスポンサー、サポーターの皆様、そして今回のチーム立ち上げに心血
を注いだメカニック高村さん、そして最後までぶれることなく方向性を決めて
いただいた山下監督のおかげです。
心から感謝しています。
レースウィークまで、マシン準備以外にピット関連のことなどの準備に追わ
れ、かなりの疲労に、果たしてモチベーションを上げることができるか不安が
ありました。
しかし、レースウィークが始まると、練習走行を重ねるごとにマシンへの理
解が深まり、着実に前進しているという実感が出て、焦りも消えてライディン
グに集中できるようになってきました。
そして決勝では自分よりもランキング上位の選手とバトルし、遜色ない走り
ができて、その結果、3位を得られたことが何より嬉しく、自信になりました。
今回は他のチームに比べて雨というコンディションを味方につけられた面
もありますので、この結果に気を緩めることなく、更にライディングを進化さ
せて次戦に挑みたいと思っています。
次はドライで速さを発揮するよう頑張ります。
SYNCEDGE 4413 Racingライダー 星野 知也
今回レースウィークに入るに当たって、不安要素しかありませんでした。エ
ンジン本体はパッキン類の入手が困難な状態で、メンテナンスすることがで
きませんでした。受け取ったエンジンが何キロ走っているかもわからない状
態でウィーク中壊れずに持つだろうか?と不安な気持ちで一杯でしたが、周
りにその雰囲気を伝えないようにすることが私の務めだと思っていました。
足回りについては事前テストで得た結果からフロントフォークを仕様変更し、
それが狙い通りに機能してくれてウィーク中のセットアップはリア周りに集中
することができました。
今回の3位という結果は本当に素晴らしいものですが、ドライコンディション
でのレースでも同様のリザルトを残せるポテンシャルがこのチームにはある
と思います。今回の結果に慢心することなく緻密に「進化」を重ねることで次
回の筑波に挑みたいと思います。
SYNCEDGE 4413 Racingチーフメカニック 高村 嘉寿
当チームは発足間もないためいろいろな制約があります。しかしその中で
メンバー全員が共通の目標を持ち方向性を一致させ、自らの役割を認識し
行動する事でより上位を目指しています。みな自発的な行動が出来ている
ことから、自然発生的に漂う良い雰囲気と流れが途切れることのないよう、
ポイントポイントでの現状確認と次の行動を具体的にするだけでチームが
上手く機能しました。
3位という結果は今の自分たちにとっては望みうる最高の結果です。これ
で自分たちでもすべてをうまくまとめることができれば好リザルトを残すこと
ができることがわかりました。しかし、現状での実力値はやはり10番手前
後だということもわかりました。
今後は、ここで得られた自信をベースに、シーズンを通してマシンのバー
ジョンアップを図り着実に前進し、チームのキーワードであるシナジー、気
づき、フィールドを活かしながら、コンセプトである「その向こうへ」を目指
して努力を重ねていきたいと思います。
たくさんの応援、本当にありがとうございました!!
SYNCEDGE 4413 Racing代表兼監督 山下 祐
ヘルパー
土田泰弘
愛称:
つっちー
メカニック
市川竜也
愛称:
ランディーさん
ヘルパー
大木武士
愛称:
ゲキチ
監督
山下祐
愛称:
王様
マネージャー
星野浩子
愛称:
ヒロヒロさん
ひろこちゃん
ライダー
星野知也
愛称:
ほっし~
トモヤ
チームメンバー紹介
メカニック
村上喜則
愛称:
よしのりちゃん
チーフメカニック
高村嘉寿
愛称:
高村くん
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