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- 153 - ②一般化費用の検討 1)バス交通のカバー圏域人口
§5 交通体系の整備計画 ②一般化費用の検討 1)バス交通のカバー圏域人口 ■コミュニティバスの導入により、バス交通を利用可能な人口は約 58,000 人であり、全 人口の約 84%である。 ■一方、バス交通のカバー圏に含まれない人口は約 11,000 人であり、全人口の約 16%で ある。 総務省統計局の平成7年国勢調査地域メッシュ統計を利用して、バス交通のカバー圏域 人口を検討した。バス交通のカバー圏域は、徒歩圏 300m(住民アンケート調査結果より、 回答者の約半数が 300m圏域と回答)として設定した。また、平成7年度の龍ケ崎市の人口 は約 69,000 人である。 図-5.5 バス交通のカバー圏域人口 注)平成7年国勢調査地域メッシュ統計 分割地域メッシュ(500mメッシュ)は人口集中地区のみのデータであるため、人口集中地区以外の 地域は 1km メッシュを4等分して使用した。そのため、一部、実状と異なる箇所(牛久沼に人口があ る等)が存在する。 - 153 - §5 交通体系の整備計画 2)カバー不可能な地区の対応策 1)より、既存の路線バスに加え、コミュニティバスを導入してもカバー不可能な地区(集 落)は以下のとおりである。 ・龍ケ崎地区:高砂、直鮒、下地内 ・佐貫地区 :佐貫4丁目、佐貫町北部 ・その他 :若柴町、大徳町深堀、貝原塚町、泉町、須藤堀本田 これら地区については、将来的に以下の対応を図る。 図-5.6 バス交通でカバー不可能な地区への対策 - 154 - §5 交通体系の整備計画 図-5.24 に示した対策のうち、ディマンド形式で対応する地区を除いた対策を行った 場合、バス交通のカバー圏域人口は約 62,000 人(約 90%)、カバー不可能な地区の人口は約 7,000 人(約 10%)であり、対策前よりもバス交通のカバー圏域人口は約 4,000 人増加する。 図-5.7 対策後のバス交通のカバー圏域人口 - 155 - §5 交通体系の整備計画 3)一般化費用の算出 <ケース1の検討> ⅰ)運賃体系の考え方 ■既存の公共交通(路線バスと鉄道)は、各々現状の運賃とする。 ■コミュニティバスは、基幹システム及び補助システム各々とも1トリップ 100 円とする。 ※コミュニティバスにおいて、循環ルートは1周、往復ルートは1往復で 100 円とする。 注)1トリップ:ある場所から乗車し、ある場所で降車した場合を1トリップとする。 ⅱ)検討結果 ア)最低運賃で見た場合の地区別の運賃格差 ■循環ルートの場合、白羽・城ノ内等以外の地区は、片道 200 円以下の運賃で各施設に移 動可能である。 ■往復ルートの場合、片道 200 円以下の運賃で移動不可能な地区は、循環ルートにおける 白羽・城ノ内地区等に加えて、久保台、貝原塚地区が含まれる。 ■運賃のばらつきをみると、循環ルートの方が小さい 【基幹システムが循環ルートの場合】運賃のばらつき:63.1 アクセス施設 ケース1循環運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 長山 川原代 南が丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ崎 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 200 100 200 400 0 100 竜ケ崎駅 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 0 北竜台SC 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 100 300 100 100 総合病院 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 200 200 100 文化施設 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 300 200 100 市役所 100 100 200 200 200 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 100 総合福祉 センタ ー 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 200 100 200 300 100 100 龍ヶ 崎商店街 龍ケ崎保健所 流通経済大学 龍ケ崎警察署 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 100 200 200 200 100 100 200 200 200 200 200 100 100 100 300 200 100 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 300 200 100 豊作村 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 200 200 200 300 200 100 龍ケ岡公園 運賃平均 総合運動公園 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 200 200 100 150 150 175 167 167 133 133 133 133 150 125 108 125 292 155 100 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 【基幹システムが往復ルートの場合】運賃のばらつき 76.8 アクセス施設 ケース1往復運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 長山 川原代 南が丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ 崎 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 200 100 290 400 0 100 竜ケ 崎駅 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 340 300 100 0 北竜台SC 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 240 300 100 100 総合病院 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 340 200 200 100 文化施設 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 100 200 340 300 200 100 市役所 100 100 200 200 200 100 100 100 100 100 100 100 340 300 100 100 総合福祉 セン タ ー 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 200 100 340 300 100 100 龍ヶ 崎商店街 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 340 300 100 100 龍ケ 崎保健所 流通経済大学 龍ケ 崎警察署 200 200 200 100 100 200 200 200 200 200 100 200 340 300 200 100 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 340 300 200 100 豊作村 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 200 200 440 300 200 100 龍ケ 岡公園 運賃平均 総合運動公園 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 340 200 200 100 150 150 175 167 167 133 133 133 133 150 125 150 336 292 155 100 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 - 156 - §5 交通体系の整備計画 例)バス交通の片道運賃別カバー圏(竜ケ崎駅アクセス) <基幹システム循環ルート> <基幹システム往復ルート> 図-5.8 片道運賃別カバー圏図 - 157 - §5 交通体系の整備計画 ⅲ)最低運賃で見た場合の運賃別カバー人口の割合 ■循環ルート及び往復ルート共々、主要4施設へ片道 200 円以下でアクセスできる人々は、 全バス交通のカバー圏人口の約 90%以上を占める。 ■200 円より高い運賃で主要4施設へアクセスしなければならない人口は、循環ルートよ りも往復ルートの方が多い。また、主要4施設の平均運賃を比較すると、循環ルートの 方が安価である。 主要施設であり、交通結節点でもある「佐貫駅」「竜ケ崎駅」 「北竜台 SC」 「総合病院」 の各施設について、市内の地域からの運賃別カバー人口を検討し、その結果を以下に整理 した。 ・主要4施設へ片道 200 円以下でアクセスできる人々は全バス交通カバー圏人口の約 90%以上である。 ・竜ケ崎駅へは、全バス交通カバー圏人口の約 90%以上の人が 100 円でアクセス可能で ある。北竜台 SC も、100 円でアクセス可能な人口が多い(約 70%)。 ・佐貫駅へは、全バス交通カバー圏域人口の約 50%の人が 100 円、約 40%の人が 200 円 でアクセス可能である。 ・総合病院へは、全バス交通カバー圏人口の約 35%の人が 100 円、約 60%の人が 200 円 でアクセス可能である。 表-5.3 主要な施設における運賃別カバー人口数(ケース1) 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 主なア ク セ ス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 54, 000 20, 000 1, 000 0 0 34, 000 3, 000 4, 000 58, 000 58, 000 53, 000 20, 000 1, 000 1, 000 0 33, 000 4, 000 4, 000 58, 000 58, 000 佐貫駅 29, 000 3, 000 25, 000 1, 000 58, 000 30, 000 3, 000 23, 000 2, 000 58, 000 北竜台S C 42, 000 0 12, 000 4, 000 58, 000 41, 000 1, 000 12, 000 4, 000 58, 000 4 施設平均 合計 36, 250 1, 000 17, 750 3, 000 58, 000 36, 000 1, 500 17, 000 3, 500 58, 000 145, 000 4, 000 71, 000 12, 000 232, 000 144, 000 6, 000 68, 000 14, 000 232, 000 表-5.4 主要な施設における運賃別カバー人口の比率(ケース1) 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 佐貫駅 50% 5% 43% 2% 100% 52% 5% 40% 3% 100% 主なア ク セス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 93% 34% 2% 0% 0% 59% 5% 7% 100% 100% 91% 34% 2% 2% 0% 57% 7% 7% 100% 100% 北竜台S C 72% 0% 21% 7% 100% 71% 2% 21% 7% 100% 4 施設合計 63% 2% 31% 5% 100% 62% 3% 29% 6% 100% 資料:平成7年国勢調査メッシュデータを基に作成 - 158 - §5 交通体系の整備計画 表-5.15 の運賃別カバー人口数を用いて、カバー人口で重み付けをした4施設の平 均運賃を表-5.17 に示した。同表から、循環ルートの平均運賃の方が安価である。 表-5.5 ルート別の4施設における平均運賃 ルート 循環ルート 往復ルート 4施設における平均運賃 141 円 145 円 ⅳ)一般化費用の比較 ■循環ルート及び往復ルートの一般化費用を比較すると、循環ルートの方が小さい。 ■最短ルートと最低運賃の一般化費用を比較すると最短ルートの方が小さくなることに より、一般化費用の面では、高い運賃を払っても最短ルートを選択する方が安くなる。 所要時間を考慮した一般化費用を算出・検討した。 「一般化費用」とは利用者が負担する 金銭的、時間的、その他全ての費用のことであり、ここでは、時間評価値と運賃で設定し た。 <算出結果> 表-5.6 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最低運賃) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 1,320 円 往復ルート 約 1,480 円 表-5.7 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最短ルート) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 980 円 往復ルート 約 1,000 円 - 159 - §5 交通体系の整備計画 <ケース2の検討> ⅰ)運賃体系の考え方 ■既存の公共交通のうち、路線バスは1トリップ 200 円均一、鉄道は現状の運賃とする。 ■コミュニティバスは、基幹システム及び補助システム各々とも1トリップ 100 円とする。 ※コミュニティバスにおいて、循環ルートは1周、往復ルートは1往復で 100 円とする。 注)1トリップ:ある場所から乗車し、ある場所で降車した場合を1トリップとする。 ⅱ)検討結果 ア)最低運賃で見た場合の地区別の運賃格差 ■循環ルートの場合、白羽・城ノ内等以外の地区は、片道 200 円以下の運賃で各施設に移 動可能である。 ■往復ルートの場合、片道 200 円以下の運賃で移動不可能な地区は、循環ルートにおける 白羽・城ノ内地区等に加えて、久保台、貝原塚地区が含まれる。 ■運賃のばらつきをみると、循環ルートの方が小さい 【基幹システムが循環ルートの場合】運賃のばらつき:59.6 アクセス施設 ケース2循環運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 長山 川原代 南が丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ 崎 竜ケ 崎駅 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 200 100 200 200 0 100 北竜台SC 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 0 総合病院 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 文化施設 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 200 200 100 総合福祉 セン タ ー 市役所 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 300 200 100 100 100 200 200 200 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 100 龍ケ 崎保健所 流通経済大学 龍ケ 崎警察署 龍ヶ 崎商店街 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 200 100 200 300 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 100 100 200 200 200 100 100 200 200 200 200 200 100 100 100 300 200 100 豊作村 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 300 200 100 龍ケ 岡公園 運賃平均 総合運動公園 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 200 200 200 300 200 100 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 100 100 200 200 100 150 150 175 167 167 133 133 133 133 150 125 108 125 267 155 100 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 【基幹システムが往復ルートの場合】運賃のばらつき 68.7 アクセス施設 ケース2往復運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 長山 川原代 南が丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ 崎 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 200 100 200 200 0 100 竜ケ 崎駅 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 300 100 0 北竜台SC 100 100 200 200 200 200 200 200 200 100 100 100 200 200 100 100 総合病院 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 300 200 200 100 文化施設 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 100 200 300 300 200 100 市役所 総合福祉 セン タ ー 100 100 200 200 200 100 100 100 100 100 100 100 300 300 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 200 100 300 300 100 100 龍ヶ 崎商店街 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 300 300 100 100 龍ケ 崎保健所 流通経済大学 龍ケ 崎警察署 200 200 200 100 100 200 200 200 200 200 100 200 300 300 200 100 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 300 300 200 100 豊作村 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 200 200 400 300 200 100 龍ケ 岡公園 運賃平均 総合運動公園 200 200 200 200 200 100 100 100 100 200 100 200 300 200 200 100 150 150 175 167 167 133 133 133 133 150 125 150 292 267 155 100 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 - 160 - §5 交通体系の整備計画 例)バス交通の片道運賃別カバー圏(竜ケ崎駅アクセス) <基幹システム循環ルート> <基幹システム往復ルート> 図-5.9 片道運賃別カバー圏図 - 161 - §5 交通体系の整備計画 ⅲ)最低運賃で見た場合の運賃別カバー人口の割合 ■循環ルート及び往復ルート共々、主要4施設へ片道 200 円以下でアクセスできるバス交 通のカバー圏人口は、全バス交通のカバー圏人口の約 90%以上を占め、佐貫駅において は 100%である。 ■200 円より高い運賃で主要4施設へアクセスしなければならない人口は、循環ルートよ りも往復ルートの方が多い。また、主要4施設の平均運賃を比較すると、循環ルートの 方が安価である。 主要施設であり、交通結節点でもある「佐貫駅」「竜ケ崎駅」 「北竜台 SC」 「総合病院」 の各施設について、市内の地域からの運賃別カバー人口を検討し、その結果を以下に整理 した。 ・主要4施設へ片道 200 円以下でアクセスできるバス交通カバー圏人口は、全バス交通 カバー圏人口の約 90%以上である。 ・佐貫駅へは、循環ルート及び往復ルート共々、バス交通カバー圏人口の全てが 200 円 以下でアクセスできる。そのうちの約 50%が 100 円、約 50%が 200 円である。 ・竜ケ崎駅へは、循環ルート及び往復ルート共々、一部地域で 200 円より高い運賃とな っているが、90%以上の地域で運賃が 100 円である。 ・総合病院へは、循環ルート及び往復ルート共々、100 円でアクセス可能な人口数より も、200 円でアクセス可能な人口数が多い。 ・北竜台 SC へは、循環ルート及び往復ルート共々、全バス交通カバー圏人口の約 70% が 100 円でアクセス可能である。 表-5.8 主要な施設における運賃別カバー人口数(ケース2) 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 主なア ク セ ス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 54, 000 20, 000 1, 000 0 0 34, 000 3, 000 4, 000 58, 000 58, 000 53, 000 20, 000 1, 000 1, 000 0 33, 000 4, 000 4, 000 58, 000 58, 000 佐貫駅 29, 000 3, 000 26, 000 0 58, 000 30, 000 3, 000 25, 000 0 58, 000 北竜台S C 42, 000 0 12, 000 4, 000 58, 000 41, 000 1, 000 12, 000 4, 000 58, 000 4 施設平均 合計 36, 250 1, 000 18, 000 2, 750 58, 000 36, 000 1, 500 17, 500 3, 000 58, 000 145, 000 4, 000 72, 000 11, 000 232, 000 144, 000 6, 000 70, 000 12, 000 232, 000 表-5.9 主要な施設における運賃別カバー人口の比率(ケース2) 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 佐貫駅 50% 5% 45% 0% 100% 52% 5% 43% 0% 100% 主なア ク セス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 93% 34% 2% 0% 0% 59% 5% 7% 100% 100% 91% 34% 2% 2% 0% 57% 7% 7% 100% 100% 北竜台S C 72% 0% 21% 7% 100% 71% 2% 21% 7% 100% 4 施設合計 63% 2% 31% 5% 100% 62% 3% 30% 5% 100% 資料:平成7年国勢調査メッシュデータを基に作成 - 162 - §5 交通体系の整備計画 表-5.20 の運賃別カバー人口数を用いて、カバー人口で重み付けをした4施設の平 均運賃を表-5.22 に示した。同表から、循環ルートの平均運賃の方が安価である。 表-5.10 ルート別の4施設における平均運賃 ルート 循環ルート 往復ルート 4施設における平均運賃 140 円 142 円 ⅳ)一般化費用の比較 ■循環ルート及び往復ルートの一般化費用を比較すると、循環ルートの方が小さい。 ■最短ルートと最低運賃の一般化費用を比較すると最短ルートの方が小さくなることに より、一般化費用の面では、高い運賃を払っても最短ルートを選択する方が安くなる。 <算出結果> 表-5.11 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最低運賃) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 1,200 円 往復ルート 約 1,380 円 表-5.12 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最短ルート) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 940 円 往復ルート 約 980 円 - 163 - §5 交通体系の整備計画 <ケース3の検討> ⅰ)運賃体系の考え方 ■龍ケ崎市内で運行するバス路線を1トリップ 200 円とする。 ■ただし、コミュニティバスは、路線間の乗換を1回まで可能とする。 ※コミュニティバスにおいて、循環ルートは1周、往復ルートは1往復で 200 円とする。 注)1トリップ:ある場所から乗車し、ある場所で降車した場合を1トリップとする。 ⅱ)検討結果 ア)最低運賃で見た場合の地区別の運賃格差 ■循環ルートの場合、白羽・城ノ内等以外の地区は、片道 200 円以下の運賃で各施設に移 動可能である。 ■往復ルートの場合、片道 200 円以下の運賃で移動不可能な地区は、循環ルートにおける 白羽・城ノ内地区等に加えて、久保台、貝原塚地区(右図参照)が含まれる。 ■運賃のばらつきをみると、循環ルートの方が小さい 【基幹システムが循環ルートの場合】運賃のばらつき:45.4 アクセス施設 ケース3循環運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 200 160 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 0 190 長山 川原代 南が丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ 崎 竜ケ 崎駅 200 200 200 200 160 200 200 200 200 200 200 200 200 390 190 0 北竜台SC 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 170 200 200 190 200 総合病院 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 文化施設 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 市役所 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 総合福祉 セン タ ー 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 龍ヶ 崎商店街 龍ケ 崎保健所 流通経済大学 龍ケ 崎警察署 200 200 200 200 160 200 200 200 200 200 200 200 200 400 190 200 200 200 200 200 160 200 200 200 160 200 200 200 200 400 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 龍ケ 岡公園 運賃平均 総合運動公園 豊作村 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 190 200 200 197 200 200 190 200 200 200 197 200 200 198 200 333 196 199 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 【基幹システムが往復ルートの場合】運賃のばらつき 62.1 アクセス施設 ケース3往復運賃表(最低運賃) 佐貫駅 地 区 長山 川原代 南が 丘・ 長沖・ 佐沼 宮渕 大徳 八代 長峰・ 半田・ 高作 板橋・ 大塚 羽原 富士見 平台・ 馴馬 中根台 久保台 白羽 佐貫 龍ケ 崎 200 160 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 0 190 竜ケ 崎駅 200 200 200 200 160 200 200 200 200 200 200 200 390 390 190 0 北竜台SC 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 170 200 200 190 200 総合病院 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 380 200 200 200 文化施設 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 400 200 200 市役所 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 400 200 200 総合福祉 セン タ ー 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 400 200 200 龍ヶ 崎商店街 200 200 200 200 160 200 200 200 200 200 200 200 390 400 190 200 龍ケ 崎保健所 流通経済大学 龍ケ 崎警察署 200 200 200 200 160 200 200 200 200 200 200 200 400 400 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 160 200 200 200 400 400 200 200 豊作村 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 400 200 200 龍ケ 岡公園 運賃平均 総合運動公園 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 200 400 200 200 200 200 197 200 200 190 200 200 200 197 200 200 198 363 333 197 199 注)表中の赤色の部分は 200 円よりも高い運賃 - 164 - §5 交通体系の整備計画 例)バス交通の片道運賃別カバー圏(竜ケ崎駅アクセス) <基幹システム循環ルート> <基幹システム往復ルート> 図-5.10 片道運賃別カバー圏図 - 165 - §5 交通体系の整備計画 ⅲ)最低運賃で見た場合の運賃別カバー人口の割合 ■循環ルート及び往復ルート共々、主要4施設へ片道 200 円以下でアクセスできるバス交 通のカバー圏人口は、全バス交通のカバー圏人口の約 90%以上を占め、佐貫駅及び竜ケ 崎駅においては 100%である。 ■200 円より高い運賃で主要4施設へアクセスしなければならない人口は、循環ルートよ りも往復ルートの方が多い。また、主要4施設の平均運賃を比較すると、循環ルートの 方が安価である。 主要施設であり、交通結節点でもある「佐貫駅」「竜ケ崎駅」 「北竜台 SC」 「総合病院」 の各施設について、市内の地域からの運賃別カバー人口を検討し、その結果を以下に整理 した。 ・主要4施設へ片道 200 円でアクセスできるバス交通カバー圏人口は、全バス交通カバ ー圏人口の約 90%以上である。 ・佐貫駅へは、循環ルート及び往復ルート共々、バス交通カバー圏人口の全てが 200 円 でアクセスできる。 ・竜ケ崎駅へは、循環ルートにおいて、白羽・城ノ内を除いて、バス交通カバー圏人口 の全てが 200 円でアクセスできる ・総合病院及び北竜台 SC へは、循環ルート及び往復ルート共々、200 円でアクセス可能 な人口数は 90%以上である。 表-5.13 主要な施設における運賃別カバー人口数(ケース3) 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 主なア ク セ ス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 0 0 1, 000 0 57, 000 54, 000 0 4, 000 58, 000 58, 000 0 0 1, 000 1, 000 56, 000 53, 000 1, 000 4, 000 58, 000 58, 000 佐貫駅 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 0 3, 000 55, 000 0 58, 000 0 3, 000 55, 000 0 58, 000 北竜台S C 0 0 54, 000 4, 000 58, 000 0 1, 000 53, 000 4, 000 58, 000 4 施設平均 合計 0 1, 000 55, 000 2, 000 58, 000 0 1, 500 54, 250 2, 250 58, 000 0 4, 000 220, 000 8, 000 232, 000 0 6, 000 217, 000 9, 000 232, 000 表-5.14 主要な施設における運賃別カバー人口の比率 基幹システム ルート案 循環ルート 往復ルート 運賃 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 100円 100円超~200円未満 200円 200円超 合計 佐貫駅 0% 5% 95% 0% 100% 0% 5% 95% 0% 100% 主なア ク セス 施設 竜ケ 崎駅 総合病院 0% 0% 2% 0% 98% 93% 0% 7% 100% 100% 0% 0% 2% 2% 97% 91% 2% 7% 100% 100% 北竜台S C 0% 0% 93% 7% 100% 0% 2% 91% 7% 100% 4 施設合計 0% 2% 95% 3% 100% 0% 3% 94% 4% 100% 資料:平成7年国勢調査メッシュデータを基に作成 - 166 - §5 交通体系の整備計画 表-5.25 の運賃別カバー人口数を用いて、カバー人口で重み付けをした4施設の平 均運賃を表-5.27 に示した。同表から、循環ルートの平均運賃の方が安価である。 表-5.15 ルート別の4施設における平均運賃 ルート 循環ルート 往復ルート 4施設における平均運賃 207 円 208 円 ⅳ)一般化費用の比較 ■循環ルート及び往復ルートの一般化費用を比較すると、循環ルートの方が小さい。 ■最短ルートと最低運賃の一般化費用を比較すると最短ルートの方が小さいが、ほとんど 変わらない。 <算出結果> 表-5.16 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最低運賃) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 1,070 円 往復ルート 約 1,210 円 表-5.17 ルート別の4施設へ移動するときの一人当たりの平均一般化費用(最短ルート) ルート案 バス交通カバー圏域 循環ルート 約 990 円 往復ルート 約 1,010 円 - 167 - §5 交通体系の整備計画 (4)各ケースの検討結果 ■地区別最低運賃格差でみると、200 円より高い運賃でアクセスする地区数はどれも変わらないが、 <結論> 施設数でみると、ケース2の循環ルート及びケース3の循環ルートが最も少ない。 ■地区別の最低運賃のばらつきをみると、ケース3の循環ルートにおいて最もばらつきが小さい。 ■ケース2の循環ルートは、地域全体で低運賃、運賃格差も小さい運賃体系である。 ■4施設への平均運賃をみると、ワンライド、ワントリップともケース2の循環ルートが小さい。 ■地域全体で最も公平性のある運賃体系はケース3の循環ルートである。 ■最低運賃の一般化費用でみると、最低運賃ルートの場合、ケース3の循環ルートが最も小さい 地区別の最低運賃格差 ケ ス 番 号 運賃体系 の考え方 <既存> 160~ ケ 570 円 ス 1 <コミバス> 基幹、補助 各々100 円 <既存> 160 ~200 円 最低運賃別 カバー人口比率(%) 100 100 200 200 円 円 円 円 超 超 ~ 200 円 未 満 表-5.18 ケース別運賃比較一覧表 4 施設への移動時 一般化費用 における平均運賃 (円) (円) 循環 又は 往復 最低運賃が 200 円より 左 記 の 場 合 地 区 別 高くなる地 の施設数 最 低 運 区数 賃 の ば ら つ き (円) 循環 白羽、城ノ 白羽、城ノ内 内の2地区 各々10 箇所 63 63 2 30 5 110 141 1,316 975 往復 上記以外、 上記以外、久 久保台、貝 保台、貝原塚 原塚の計4 で 12 箇所 地区 77 62 3 29 6 112 145 1,475 997 1 回乗車 あたり (ワンライド) 目的地ま での総額 (ワントリップ) 最低運賃 最短所用 ルートの 時間ルー 場合 トの場合 循環 白羽、城ノ 白羽、城ノ 内各々8箇 内の2地区 所 60 63 1 32 4 110 140 1,200 943 往復 上記以外、 上記以外、久 久保台、貝 保台、貝原塚 原塚の計4 で 10 箇所 地区 69 62 2 32 4 116 142 1,377 978 循環 白羽、城ノ 白羽、城ノ 内各々8箇 内の2地区 所 46 0 2 95 3 207 207 1,069 987 往復 上記以外、 上記以外、久 久保台、貝 保台、貝原塚 原塚の計4 で 10 箇所 地区 63 0 3 93 4 205 208 1,206 1,006 ケ <コミバス> ス 基幹、補助 2 各々100 円 <既存> 160 ~200 円 <コミバス> ケ 200 円 ( 乗 換え1回 ス 3 まで可能) 評価及び課題 判定 △ <評価>■地域全体に提供する運賃として、6ケースの中で最も低運賃ではある が、地区別にみると 200 円より高い運賃を必要とする地区が他のケー 地 域 全 体 で低運賃 スよりも多く、運賃のばらつきが大きい。 <課題>■運賃格差が大きい。 <評価>■地区別にみると 200 円より高い運賃を必要とする地区が他のケースよ りも最も多く、運賃のばらつきも最も大きい。 <課題>■運賃格差が最も大きい、最低運賃ルートの一般化費用が最も大きい。 ○ <評価>■地域全体に提供する運賃として、6ケースの中で最も低運賃であり、 地区別にみると 200 円より高い運賃を必要とする地区が他のケースよ 地 域 全 体 で低運賃 りも少なく、運賃のばらつきも小さい。 <課題>■200 円より大きい既存路線バス運賃を 200 円にするためには、バス事業 者の損失分を補填する必要がある。 運賃ばら つき小 <評価>■地域全体に提供する運賃として、6ケースの中で低運賃であるが、地 区別にみると 200 円より高い運賃を必要とする地区が他のケースより も多く、運賃のばらつきも大きい。 <課題>■ケース2循環ルートと同様 <評価>■地域全体に提供する運賃として、6ケースの中で最も高運賃であるが、 ○ 地区別にみると 200 円より高い運賃を必要とする地区が他のケースよ 運 賃 の 公 りも少なく、運賃のばらつきが最も小さい。 平性が最 <課題>■コミュニティバスの基幹システムと補助システムの乗り継ぎ券が必要 もよい となる。 ■運賃ばらつきは小さいが、100 円よりも自家用車からの転換があまり望 めない。 ■ケース2と同様に、バス事業者の損失分を補填する必要があり、経費 がかかる。 <評価>■6ケースの中で最も高運賃であり、地区別にみると 200 円より高い運 賃を必要とする地区が他のケースよりも多く、運賃のばらつきも大き い。 <課題>■ケース3循環ルートと同様 - 168 - §5 交通体系の整備計画 (5)運賃の検討のまとめ 以上の検討結果から、運賃の焦点となっていた事項を確認した。 <運賃の焦点> チェック項目 結 果 ①運賃 200 円で十分に利用されるか ②運賃 100 円と 200 円に不公平な点があるか。 ①運賃 200 円でも十分に利用されるか。 ■運賃意向のアンケート調査結果において、回答者の 72%が「200 円なら利用 する」と回答した。 ②100 円にすることで、利用者の増加は見込めるか。 ■運賃意向のアンケート調査結果より、72%(200 円)→89%(100 円)に増加す る。 ③環境負荷軽減の観点から、運賃を 100 円にするこ とで、自動車からの転換は促進できるか。 ④運賃のバランスはとれるか。(運賃 100 円と 200 円に不公平な点があるか) ■運賃意向のアンケート調査結果において、 「自由に使える車がある」回答者の 運賃意向より、75%(200 円)→91%(100 円)に増加する。 ■ケース1(既存現状×コミュニティバス 100 円)は、運賃バランスが最も悪い が、既存を 200 円にする(ケース2)ことで、運賃バランスは向上する。 ■ケース3(均一 200 円)は、最も運賃バランスが良い。 - 169 - §5 交通体系の整備計画 5.5.6 導入車両の検討 導入車両は下表に示した4つの候補から、特性の比較・検討、また、試乗会から決定した。 (1)車種の比較 車名(メーカー) 比較項目 購入先 車両本体価格(税抜) トランスミッション 標準装備 最大重量 (3)タービン EV(ハイブリッド)バス (4)レインボー KK-HR1JEEE (中型の例) (日野自動車) (東京電力) 7m での例 クセニッツ、ジャパン(株) 東京電力バス事業部 日野自動車販売店 15,000,000 円(ディーゼル) 21,000,000 円(ディーゼル) 36,000,000 円 13,030,000 円(ディーゼル) 5 速 MT のみ 4 速 AT,5 速 MT 選択可 エアコン,スロープ板, エアコン,スロープ板, スロープ板、エアコン、 エアコン,グライドスライド扉, エアサスペンション(車高調整) エアサスペンション(車高調整),二重ガラス エアサスペンション(車高調整) エアサスペンション(車高調整) 4,500 ㎏ 5,250 ㎏ 14,170kg 7,780kg 64 名(30 +33+1) 38 人(15+22+1) (1)マルチライダー (2)クセニッツ City-Ⅲ (オムニノーバ) (フォルクスワーゲン) 近畿日産ディーゼル㈱ 乗車定員 ①前後に扉がある場合…25 人(13+11+1) ①前後に扉がある場合…27 人(16+10+1) (座席+立席+乗務員) ②前のみ扉の場合…27 人(15+11+1) ②前のみ扉の場合…30 人(20+9+1) 5 速 MT 乗降口の幅(基準:90 ㎝以上) 120 ㎝ 136 ㎝ 前扉:84cm、後ろ扉:90cm 84cm 通路幅(基準:90 ㎝以上) 80 ㎝ 95 ㎝ 96cm 71cm 32 ㎝(25 ㎝) 31~25 ㎝(側面 8 ㎝) 33cm 34cm ○ ○ ○ ○ 標準装備 標準装備 標準装備 オプション(手動 189,000 円) 立席ポスト標準装備<鉄製であるため,何ら 立席ポスト標準装備 標準装備 立席ポスト標準装備 かのカバー等(クッション)が必要> (滑り止めのゴムラバー付) (滑り止め付) (ソフトパッド) 標準装備 標準装備 標準装備 地面から車内床面までの高さ (基準:65 ㎝以下) 床が滑りにくい素材か スロープ板 立席ポスト,その他これに代 わる設備があるか 1 箇所以上の車椅子スペース の有無 料金箱,押しボタン装置,車内放送機, オプションにより必要とする 装備 同左 同左 (今年,秋頃 CNG 車も選択可能となる) ディーゼル・ガソリン・CNG 車で選択可 通常の国産小型バスと比較すれば価格がや 1 台 1 台がハンドメイドであり,運行ルート セールスポイント や高めであるが,完全なノンステップバスと の走行調査を行い,車高・車幅など,1 セン しては(2)及び(3)に比べて割安感がある。 チ単位で変更可能。 平成 12 年 5 月より大阪市交通局が導入した 導入都市事例 ことにより国内に認知されるようになった。 他に鳥取県境港市,埼玉県上尾市など。 車外方向幕(前・後・横), 車椅子固定器具、整理券発行器 車椅子固定器具 ディーゼル車以外選択不可 (7m車で1名分) 料金箱、停留所表示器(車内) , 停留所表示機(車内) , 車外方向幕(前・後・横) , その他 標準装備 石川県金沢市の『ふらっとバス』が有名。 他に埼玉県桶川市,埼玉県戸田市など。 マイクロタービン(電気)車 原動機はディーゼル、CNG で選択可 原動機(軽油・CNG)の役割は発電のみで あり,電池から供給される電気によって駆 動する。 NOx,騒音など,環境面では効果が高い。 ディーゼル車 コモレーラ式燃料噴射装置に加え、EGR(排 出ガス再循環装置)と酸化触媒マフラーを 装着したクリーンエンジンを搭載 10 月より横浜市交通局と同社の路線を実 際に走行させて詳しい性能を確認。 埼玉県深谷市の『くるリンバス』 小型車は、来年秋に仕様が決定する。 …交通バリアフリー法に基づく基準イメージ - 170 - §5 交通体系の整備計画 車名(メーカー) 比較項目 車両本体価格(税抜) 料金箱 (日野自動車) (東京電力) 7m での例 21,000,000 円 36,000,000 円 13,030,000 円 860,000 円(両替機能金庫付) 今回取り付けなし(検討中) (超薄型運賃箱)1,270,000 円 (フォルクスワーゲン) 15,000,000 円 780,000 円 約 1,100,000 円 +ソフト入力料 658,900 円 602,600 円(巻き取り式) 車椅子固定器具 260,000 円 検討中 280,000 円 1,040,000 円(巻き取り式) 約 1,100,000 円 前・横(自動送別式)標準装備 2,050,000 円(デジタル式) (押しボタンも含む) 後(自動送別式)68,000 円 560,000 円 約 40 万円(金具、ベルト、跳ね上げシート) 120,000 円 不要 認可申請中なので定価は未決定 65,100 円 エンジンスペースの問題から,DPF 装置は難し い。<仮に国内製 DPF(価格 800,000 円)を装 600,000 円(取り付け工賃込み) ※メンテナンスフリー 置の場合は,毎日メンテナンスが必要> 小計(DPF 装着は除く) 消費税 合計 標準装備 +ソフト代 (1 停留所当り 2,000 円程度) 車内停留所表示機 (微粒子発散ガス防止装置) (中型の例) (オムニノーバ) 640,100 円 (押しボタン装置付) DPF (4)レインボー KK-HR1JEEE (2)クセニッツ City-Ⅲ 1,350,000 円 車内放送機 車外方向幕(前・後・横) (3)タービン EV(ハイブリッド)バス (1)マルチライダー 17,746,700 円 25,070,000 円 約 38,600,000 円 14,957,000 円 887,335 円 1,253,500 円 約 1,930,000 円 747,850 円 18,634,035 円 26,323,500 円 約 40,530,000 円 15,704,850 円 <大阪市> <金沢市> <中型:シドニーオリンピック使用> <深谷市> <小型> 評価 ○ ○ ※開発が延期になったため、検討から除外 ※インパクトに欠けるため、検討から除外 - 171 - §5 交通体系の整備計画 (2)試乗会の概要 ①目的 ■コミュニティバスで導入予定の車両の走行性の体験、車体や車内設備等の確認をもと に、導入車種の方向性を確認する。 ■コミュニティバスの基幹システムルート案を走行し、カバーエリアやルート案の違いを 確認する。 ②スケジュール 平成 13 年 10 月3日(水) 午前:マルチライダー試乗 午後:クセニッツ試乗 ③着目点 ■車両 ・車体の外観はどうか(見た目、龍ケ崎市内とのマッチング) ・車高はどうか(通常時、ニーリング時) ・乗車から座席までの移動はスムーズか ・車内の広さ、座席スペース等、車内空間はゆったりしているか ・車椅子のスペース、装着方法等、車椅子利用者にとって使い安いかどうか ・乗り心地はどうか ・市内の道路を走行する際に、車両のそこをすらずに走行できるか ■基幹システムルート案の比較 ・循環、往復の両ルートの所要時間、カバーエリアやルートの違いを確認する。 ・結節点(竜ケ崎駅、北竜台SC、総合病院)におけるスペースの状況の確認 - 172 - §5 交通体系の整備計画 (3)各委員による主な意見 ■「マルチライダー」と「クセニッツ」の両車両を試乗した結果、大半の委員が「クセニ ッツ」に対して高い評価を示した。 各委員における試乗会時の意見を下表に整理した。 表-5.19 試乗会による車種の比較 マルチライダー クセニッツ 写 真 肯 定 的 ・エンジン音が静かである。 な ・外観は良好である。 意 見 否 定 的 な 意 見 そ の 他 ・車内スペースが広くゆったりとした印象を 受ける ・天然ガスに加え、予備としてガソリンも積 んでおり、燃費もよい。 ・車椅子の取り付ける設備がよく、固定しや すい。 ・普通のバスと違う形状であり、市民も関心 を持ってみていたのがよかった。 ・床が薄く、振動を足に直接受ける感じ がする。 ・座席のクッションが固くて段差で飛び跳ね るような感じがする。 ・車内で立つと、狭い感じがした。 ・エンストも多く、馬力が小さい感じが (老人向けに腰などの負荷を軽減するため に、あえて硬めの座席としている) した。 ・通路が狭く感じる。 ・エアコンの機能が低い。 (地域の気候に合わせて対応可能) ・座席が若干狭い。 ・カーブを曲がるときに、タイヤと車体 ・座席が若干狭い。 が擦れることがあった。 ・道幅が狭い箇所、車道部の凸凹が多い箇所があるので、小回りの利く小型車が適して いる。 ・今後バス停の数と場所の検討が必要である。 ・渋滞する箇所もなく、快適に乗車できた。 ・既存バスを病院内の広場において、結節させるためには数バース整備する必要がある。 ※括弧内の表示は、メーカーによる返答を示す。 - 173 - §5 交通体系の整備計画 5.5.7 検討結果のまとめ (1)基幹システムの比較 循環ルート案および往復ルート案についての内容を比較した。 ルート案 表-5.1 コミュニティバス基幹システムの比較 コンセプト 循環ルート案 往復ルート案 ・隣接する地区間全てを短時間で移動できる。 ・北竜台~龍ケ岡間の既存の路線バスとの競合を避ける。 ・カバー率(サービス範囲)を高める。 ・運行距離を短くすることで、運行頻度を高める。 ・中心市街地のアクセス頻度を高める。 運賃 100 円 共通 導入車両 小型のノンステップバス(29 人乗り)2台。粒子状物質減少装置を整備したディーゼル車、ガソリン車、CNG車あるいは電気自動車 事項 運行時間帯 8:00~17:00 補助システム ルートはふれあいバスを再編した3ルート、運行本数は6本、運行ヘッドは 90 分、概算費用は約 1,900~2,400 万円 運行本数 ・内外回り合わせて 18 本 運行ヘッド サービス範囲 (アクセス性) ○ ・右行き、左行き合わせて 24 本。 ・どの地点においても、各方向で 60 分間隔 ○ ・待ち時間は 0~60 分(2地点で 30 分等間隔) ・往復ルートと比較して、北竜台~龍ケ岡間の地区(久保台、中根台)がサービス 範囲に含まれる の競合区間 算 設整備費等) 項目 費 ランニングコスト 用 (人件費等) (・龍ケ崎商店街区間は、距離が短いものの既存路線バスのバス停が5つある) ・約 6,400 万円 概 イニシャルコスト(施 ・約 6,900 万円 比較 に含まれない ○ (・龍ケ崎商店街区間は、距離が短いものの既存路線バスのバス停が5つある) ・待ち時間は、0~45 分 ・循環ルートと比較して、北竜台~龍ケ岡間の地区(久保台、中根台)がサービス範囲 ○ 既存路線バスと ・北竜台~龍ケ岡間 ・どの地点においても、各方向で 45 分間隔 注)車両費は、マルチライダーを想定 注)車両費は、マルチライダーを想定、5年で減価償却 停留所は 33 箇所と想定(約 300m間隔で算出、3箇所上屋あり) 停留所は 25 箇所と想定(約 300m間隔で算出、3箇所上屋あり) ・約 3,200 万円 ・約 3,000 万円 注)運転手人件費、燃料費、車両修繕費 等 注)運転手人件費、燃料費、車両修繕費 ・久保台および中根台地区は、龍ケ岡方面と、短時間で行き来が可能である。 等 ・久保台および中根台地区は、龍ケ岡方面と行き来する場合、既存の路線バスを乗り 継ぐ必要があり、時間がかかる。 利 便 所要時間 ○ 性 ・サービスレベル(運行本数、所要時間)は低下するが、久保台、中根台は補助システ ムでの対応を考える。 乗換有無 結論 個別 例)久保台地区→総合病院へ行く場合 ①路線バス(久保台線)→路線バス(龍ケ岡線):小柴一丁目バス停で乗換 ②路線バス(久保台線)→基幹システム :北竜台ショッピングセンターで乗換 ・久保台地区および中根台地区は、龍ケ岡方面へ乗換なしで行ける。 ○ ・久保台地区および中根台地区は、龍ケ岡方面へ行くのに乗換を必要とする。 ・往復ルートよりも、 「サービス範囲」 、 「利便性」の面で有利 ・循環ルートよりも「運行頻度(運行本数、運行ヘッド)」、「イニシャルコスト」の面で有利 ・待ち時間の長い地点が存在する。 ・久保台、中根台地区から龍ケ岡方面へ行くのに不便である (乗換あり、所要時間がかか ・競合する既存路線バスへの影響(利用者が減少することによる減収) る、運賃が高い) ・既存の公共交通とコミュニティバスとの運賃格差が生じる。 課題 注)既存路線バスの運賃:北竜台⇔龍ケ岡間:260 円(小柴一丁目バス停~八原小学校バス停) 共通 佐貫 ⇔龍ケ崎間:190 円(竜ケ崎線)、210 円(路線バス) 佐貫 ⇔龍ケ岡間:420 円(佐貫駅~八原小学校前) ・佐貫地区やニュータウン地区の一部(長山、白羽等)で基幹システムのサービスが受けられない。 - 174 - §5 交通体系の整備計画 (2)コミュニティバスシステムの決定事項 以上の検討結果、並びに委員会での意見を踏まえて、コミュニティバスのシステムは以下のとおりと する。 ①基幹システムのルート:循環ルート ②補助システムのルート:ふれあいバスを再編した3ルート ③運賃 :100 円(既存路線バスについては均一 200 円) ④導入車両 :クセニッツ City-Ⅲ(CNG車) ⑤運行時間帯 :8:00~17:00 を基本とする ⑥運行本数 :基幹ルートは内外回りあわせて 18 本 補助ルートは1ルートあたり6本 ⑦運行ヘッド :基幹ルートは各方向 60 分 補助ルートは 90 分 図-5.1 コミュニティバスの路線図 - 175 - §5 交通体系の整備計画 5.5.9 事業手法の検討 (1)コミュニティバスにおける事業形態 ■乗合バスの運行は道路運送法第4条の乗合免許による運行が原則である。 ■しかしながら、既存バス事業者が路線開設しがたい場合や廃止路線代替バス等の場合 については、第42条の2,第80条に基づいて運行を行っている場合が多い。 ■その他、民間バスの貸切チャーター(運送契約)による運行もある。 ①運行事業者 実際の運行は、バス運行の技術、ノウハウを有する民間事業者に運行を依頼するケー スが多いが、市町村廃止代替バスのように市町村自らが運行を行うこともある。 ②道路運送法上の事業形態 表-5.2 道路運送法上の事業形態 運行形態 事業形態 市町村等が民 間事業者に運 行依頼 市町村が運行 道路運送法条の根拠条項 第4条 (乗合) 第 42 条の 2 運送事業 第 42 条の 2 乗合運送許可 (貸切) 運送契約 (貸切チャーター) 第 80 条 自家用 市町村代替 運送法上の運行主体 バス事業者 市町村 出典:「コミュニティバスの導入に当たって」 関東運輸局自動車第1部旅客第1課 平成 12 年3月9日 【参考:バス事業の形態】 表-5.3 日本におけるバス事業の形態 種 類 実 例 ・定時刻定路線の乗合バス 1.一般乗合旅客自動車運 ①一般乗合 ・定期観光バス 送事業 ・高速バス 免許/第 4 条 ②一般乗用 ・タクシー・ハイヤー等定員が 10 人以下 ・貸切観光バス、貸切チャーター 2.一般貸切旅客自動車運送事業 ・廃止路線の代替バス 許可/第 42 条の2 ・深夜急行バス、帰省バス等 3.特定旅客自動車運送事業 ・企業や学校と契約し特定の旅客を運送 許可/第 43 条 4.無償旅客自動車運送事業 ・無償で旅客を運送 届出/第 44 条 例)旅館やゴルフ場の送迎バス 災 害 や 公 共 の 福 祉確 ・廃止代替バスを自治体が運行 5.自家用バスの有償運送 保の場合、自家用車で 許可/第 80 条 旅客を運送 区 分 - 176 - §5 交通体系の整備計画 (2)バス事業に関する補助 ■コミュニティバスに関する補助事業として、国土交通省の「自動車事故対策費補助金 交付制度」が適用可能である。 ■事業区分として、 「交通システム対策事業」と「実証実験・実証運行事業」がある。 国土交通省におけるコミュニティバスに関する補助事業は、 表-5.19 のとおりである。 表-5.4 自動車事故対策費補助金による補助 事業区分 事業内容 補助対象経費 交通システム対策事業 コミュニティバスを実施する ・バス車両の導入経費 (補助率 ために必要となる施設及び設 1/4) 備の整備事業 ・バス運行情報システム、 バス接近表示システム整 備費 ・バス案内情報システム、バス 乗り場案内表示器整備費 ・車両改善整備費 実証実験・実証運行事業 コミュニティバスの円滑な推 (補助率 進を図るため実証実験又は実 1/2) (運行開始から2年以内) 証運行を行う事業 ・実験、実証設備整備費 (リース料) ・運行費 ・周知広報費 ・調査費 ※地方自治体と協調補助 ※補助対象バス車両ごとの補助金の額は、当該補助対象経費と別に定めるバス車両査定基準額と の差額に1/2を乗じた額が、当該補助対象経費に補助率を乗じて得た額よりも少ない場合には、 当該額以内の額とする。 車両査定基準額 車両の長さが7メートル未満のもの 850万円 〃 7メートル以上9メートル未満のもの 960万円 〃 9メートル以上のもの 1,200万円 出典:「自動車事故対策費補助金交付要綱(都市交通の安全・円滑化に資するバス利用促進等総合対策 事業の部)」 - 177 - §5 交通体系の整備計画 5.5.10 導入計画の検討 (1)事例からみた導入プロセス 全国の市町村で導入されているコミュニティバス等のコミュニティバスの事例(100 事 例)について、その導入プロセスを整理した。 ■100 事例のうち、約 1/4 が試行実験後に本格的な実施を行ったものである。 ■試行実験の期間は、6ヶ月間、もしくは1年間のものが多い ・既存資料より、100 事例(平成 12 年 10 月1日現在)の中で試行実験を実施している事例 は 62 事例、試行実験を実施せず、本格的な実施を行った事例は 38 事例である。 ・試行実験を実施した 62 事例のうち、25 事例が試行実験後に本格的運行した事例である。 ・試行実験の期間をみると、圧倒的に6ヶ月か1年間のものが多い。 コミュニティバス試行期間 35 31 実施年数(箇所) 30 25 21 20 15 10 5 2 2 3ヶ月 4ヶ月 2 1 7ヶ月 8ヶ月 3 1 1 10ヶ月 11ヶ月 1 1 1 1年半 2年 5年 0 6ヶ月 9ヶ月 1年 試行期間 資料:「地域バスネットワーク構築の具体的事例の収集分析」国土交通省関東運輸局 平成 13 年3月 図-5.2 コミュニティバスの試行期間 - 178 - §5 交通体系の整備計画 (2)コミュニティバス導入前の方針 ①導入時期について ■平成 14 年7月1日とする。 ・バスの購入期間や路線の申請手続き、バス停の整備期間により、導入時期は平成 14 年の7月1 日とする。 ②システムに関する事項 1)バス停の設置 ■既存の路線バス及びふれあいバスのバス停を活用することを基本とする。 ■新規に設置するバス停は、安全性、占用許可等を警察と協議の上、決定する。 ・コミュニティバスのバス停は、利用者の混乱を招かないように、既存の路線バス及びふれあい バスのバス停を活用する。 ・ただし、バス停施設は、 「コミュニティバス(基幹システム)」を市民に周知させる意味も含めて 新設する(補助システムは既存のバス停を活用)。 ・新規に設置するバス停は、通行する交通の安全性を考慮し、警察との協議を行った上で設置す る。 2)運賃支払い方式の決定 ■ワンコイン(100 円)を基本とする。 ■その他、特定者に対する免除・割引や回数券等を導入する。 ・運賃システムは、利用者の利便性を考慮して、ワンコインを投入する方式とする。 ・バス運賃の割引・免除となる特定者は以下のとおりである。 運賃免除:総合福祉センター利用者(現在、無料であるふれあいバスを受けて無料とする) 身体障害者とその介護者は各々50 円 ・バス回数券:11 枚綴りで 10 枚分の運賃設定 3)ダイヤ作成 ■運行事業者と協議し、決定する。 ・コミュニティバスのダイヤは、運行事業者及び既存の路線バスを運行している事業者と協議し、 既存路線バス、基幹システム及び補助システムの乗り継ぎの際、待ち時間が少なくなるように 設定する。 ・コミュニティバスの運行時間は 8:00~17:00 を基本とする。ただし、乗り継ぎの利便性を高め るために、8:00 以前及び 17:00 以降に運行時間がずれ込むこともある。 - 179 - §5 交通体系の整備計画 ③市民の意向を問う事項 1)バスの名称(愛称) ■市民公募により決定する。 ・バス車体のデザインを市民に提示し、そのデザインにあった名称を公募する。 ④市民への周知方法 ■広報紙、ホームページを基本とし、その他パンフレットの配布等を行う。 ・市民には、広報紙やホームページでコミュニティバス運行の周知を行う。 ・その他、パンフレット、ポスター等の広告物の利用、走行会の開催(納車時期による)、新聞へ の掲載 等 - 180 - §5 交通体系の整備計画 (3)コミュニティバス導入後の方針 ①コミュニティバスの試行期間 ■コミュニティバスの試行期間は、第1期(平成 14 年7月~平成 15 年6月)と第2期(平 成 15 年7月~平成 16 年6月導入後)に分けて行う。 ・コミュニティバスの試行期間は、下図に示したように、利用者の意見聴取、分析・改善策の検 討、改善案準備等により、第1期と第2期に分けて行う。 導 入 開 始 改 善 案 実 施 第1期試行期間 (平成14年7月~平成15年6月) 平成14年 7月~9月 平成15年 1月~3月 10月~12月 意 見 聴 取 4月~6月 導 入 効 果 検 討 本 格 導 入 第2期試行期間 (平成15年7月~平成16年6月) 7月~9月 改 善 策 準 備 平成16年 1月~3月 10月~12月 意 見 聴 取 4月~6月 導 入 効 果 検 討 改 善 策 準 備 ②コミュニティバスの導入効果の把握 ■コミュニティバスの導入効果を把握するため、利用者意識調査等を実施する。 ■これら調査結果を受けて、コミュニティバスシステムの改善点を検討する。 1)導入効果把握の目的 コミュニティバスの利用者を対象に、利用者の属性、コミュニティバスのシステムの利 用しやすさ、バス車両、利用交通手段の変化、利用理由等について把握する。 2)調査の視点 ア)コミュニティバスの導入は、 「龍ケ崎市都市交通マスタープラン」の検討を受けて導入 されたものである。そのため、都市交通マスタープランにおいて挙げられた課題の解 消、導入目的の達成等を確認する。 イ)コミュニティバスの導入によって、上記の課題に対する改善効果以外の波及効果(良い 点、悪い点)について確認する。 【参考:調査の方法案】 ①利用者意識調査 ・コミュニティバスの利用者に対して、アンケート票を直接手渡し、郵送で回収しても らう。 ②バス走行調査 ・バスに乗車し、バス停ごとの時間、乗降人数を記載する。 ③ヒアリング調査 ・商店街、龍ケ崎済生会病院、総合福祉センター等に、コミュニティバス導入前後の施 設利用状況を聞き取り調査する。 - 181 - §5 交通体系の整備計画 3)評価項目の考え方 評価項目は、以下にあげた「都市交通交通マスタープランの課題」 、 「都市交通マスタ ープランの基本方針」、「コミュニティバスの導入目的」を考慮して設定する。 1)都市交通マスタープランにおける課題 ・自動車を利用できない人にとっても、やさしい交通体系の構築 ・自家用車からの転換による公共交通の利用促進 ・公共交通不便地域、移動制約者に対する公共交通手段の確保 ・地域間交流の促進 ・中心市街地の活性化 ・病院や自然資源・施設(親水空間や森林公園、総合運動公園)へのアクセス手段の確保 ・市街地の拠点へのアクセス手段の確保、交通ネットワークの形成 2)都市交通マスタープランの基本方針 ・都市交通マスタープランの基本方針(「安全性・快適性」「利便性」「環境」 「交流」) 3)コミュニティバスの導入目的 ・朝夕の通勤・通学目的ではなく、日中の市民の移動性を高める。 ・龍ケ崎地区、北竜台地区および龍ケ岡地区間相互の連携強化、交流促進を図る ・病院、福祉施設、その他公共施設へアクセスする交通手段を確保する。 ・各種移動制約者の交通手段を確保する。 表-5.5 試行期間中に実施する調査と評価項目一覧 分類 評価項目 やさしい交通体系の構築 ・市全体の公共交通の利用しやすさ (乗り継ぎ、運行本数、運行ヘッド等) ・コミュニティバスのバス車両の利用しやすさ (乗降しやすさ、乗り心地 等) 自家用車からの転換によ ・コミュニティバス導入前の利用交通手段 る公共交通の利用促進 公共交通不便地域、移動 ・公共交通不便地域在住の利用者数および利用者 の利用意向 制約者に対する公共交通 ・移動制約者の利用者数および利用意向 手段の確保 中心市街地の活性化 ・商店街の歩行者通行量の変化 ・龍ケ崎商店街の売上げ 病院や自然資源・施設へ ・交通手段の変化 ・各停留所の乗降人数 のアクセス手段 等 ・施設の利用者数の変化(ヒアリング) 安全性・快適性 ・利用者意見 利便性 ・利用者意見 コミュニティバスのバス ・定時性 の走行性 ・表定速度 ・平均乗降人員、利用者数 - 182 - 調査方法 利用者意識調査 ヒアリング調査 利用者意識調査 ヒアリング調査 利用者意識調査 走行調査 §5 交通体系の整備計画 ③検討すべき事項 コミュニティバスの導入後は、継続的にモニタリング等を実施し、2年ごとにシステム の見直しを図っていく。 1)運賃のシステムについて 運賃システムは、各種割引や回数券の発行、またカードシステムの導入、既存路線バス との共通券の発行等、サービス向上策を検討し、導入を図っていく。 例) ・運賃割引:300 円券の発行(基幹システムと補助システムを乗り継ぐ場合の往復券) 市民プールや湯ったり館の入場券とのセット割引 ・カード形式:プリペイドカード・非接触カードの導入 2)カバーエリアについて コミュニティバスがカバーしていない地域へのルート変更やバス停設置等、市民の意見 を聞きながら改善を図っていく。また、カバーエリアを拡大するサイクルアンドバスライ ドについて、既存バス路線も含めた実施を検討する。 3)導入車両について 今回、基幹システムのみ、CNG車が導入される。今後、補助システムにも同様の車両 の段階的な導入を検討する。また、将来的に、バスの買い換え時期には、電気バスの導入 も検討する。 4)運行時間帯、運行本数について 市民の要望や既存路線バスとの状況を考慮しながら、運行時間帯の変更、運行本数の増 便を検討していく。 5)バス間の乗り継ぎについて 既存路線バス、基幹システムおよび補助システムの乗換利便性を向上させるための施策 を検討する。 例)1)既存バス停の位置の変更 2)北竜台 SC や龍ケ崎済生会病院における結節点のターミナル化 3)共通券の発行 6)運行システムについて 補助システムについて、ディマンド形式の運行を検討する。 - 183 - §5 交通体系の整備計画 7)市民の参加 「市民が育てていくバス」 「地域に根付いたバス」等、市民が愛着を持つようなイメージ を付けていくためにも、バスの改善策を考える際には、積極的に市民を参加させるような 仕掛けを実施していく。 例)1)市民フォーラムの開催、協議会の設置 等 2)継続的なモニタリング調査やアンケート調査を実施し、見直しを図っていく。 - 184 -