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飛騨市都市計画マスタープラン Ⅳ.地域別構想

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飛騨市都市計画マスタープラン Ⅳ.地域別構想
Ⅳ.地域別構想
Ⅳ.地域別構想
1.地域区分
地域別構想の策定に当たり、地域区分を「古川地域」、「神岡地域」、「河合地域」及び
「宮川地域」の4地域とします。
表
地域別面積・人口・世帯数
図
地域区分
- 127 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
2.古川地域
(1)古川地域の将来像
飛騨市の中心地のまちづくり
古川地域の人口は本市全体の 57%を占めています。また幹線道路や鉄道の交通施設
やその他の都市施設も古川地域に多く立地しています。
この様なことから、本市の中心的な地域として古川地域の整備を図ります。
(2)土地利用の方針
1)都市計画区域以外の区域
○
集落・農地ゾーン
農地は生産機能以外にも災害防止、自然環境保護、景観形成等の多面的機能があ
ります。また、古川地域の都市計画区域外の農地は、本市の中心部周辺の農地であ
ります。都市にとって農地のもつ機能は大変重要なものであることから、適正な耕
作、保全を図ります。
集落は、人口減少の防止等に考慮し、居住環境を保護、整備し定住促進を図りま
す。
○
山林ゾーン
山林は、都市を支える多面的な公益的機能があります。また古川地域の山林は本
市中心市街地の周辺部に位置していることから、都市に対する影響力も強く、都市
から受ける影響も大きい自然環境です。このことから、無計画・無秩序な開発を抑
制すると共に、適正に管理されていない山林は公益的機能が薄れるのみならず、災
害の発生源ともなることから、森林環境教育活動を通じて、市民の理解・関心を深
める等により、保全を図ります。
○
観光・レクリエーションゾーン
古川地域には、数河高原のラグビー・サッカー場やスキー場、森林公園、ふれあ
い広場があり、自然やスポーツと親しむ場所として土地利用を図ります。
- 128 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
古川地域の土地利用計画図
数河高原
国
道
1号
47
道
国
号
41
森林公園
ふれあい広場
国
道
号
41
J
R
高
山
本
線
凡 例
都市計画区域
集落・農地ゾーン
山林ゾーン
観光・レクリエーションゾーン
- 129 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
2)都市計画区域
○
都市的土地利用移行ゾーン
用途地域に隣接する国道 41 号沿いの住宅団地、学校、沿道地及びその周辺の地区
は、地区計画が指定されている住宅団地等で構成されていることから、用途地域の
指定により計画的な土地利用を図ります。
○
農地・住居等共生ゾーン
都市計画区域内の用途地域が指定されていない地区における、住宅等の建築物と
農地が混在している地区は、住宅等の都市的土地利用と農地の農業的土地利用の共
生を図ります。農地の本来持つ多面的機能を活かすため、土地利用転換は基本的に
抑制します。また、住宅等の都市的土地利用に関しては、農地との共生を第一とし
た土地利用を図ります。
○
農地ゾーン
住宅等の都市的土地利用の介在の少ない、一団の農地が広がる地区は、土地利用
転換を抑制し、営農環境を保護し、農地のもつ多面的な機能の保全を図ります。
○
森林ゾーン
都市計画区域内の森林は、都市景観形成などの都市を支える多面的な公益的機能
を発揮するために保全を図ります。そのために、無計画・無秩序な開発を抑制しま
す。
○
都市的土地利用検討ゾーン
杉崎地区及び上町地区の適地において、既成市街地の住宅地の住工混在の土地利
用となっている地区における工場等の移転先、また新たな工場の立地場所として、
工業系の計画的な都市的土地利用のへの転換を検討します。転換に当たっては、地
元の合意、農政部局等との協議を図り、適正な計画的土地利用の規制・誘導策を導
入すると共に、道路等の都市基盤整備を図ります。
- 130 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
古川都市計画区域の土地利用計画図
JR高
山
本線
飛騨細江駅
国道
41号
杉崎駅
宮川
(県
)古
川
国
府
線
(都
)上
野
栄
町
線
(都
)栄
町
(都
是
重
)国
線
号
41
道
線
駅
前
橋
城
JR
高
山
川
)宮
飛騨古川駅
(都
(都
線
)古
線
●
市役所
凡 例
(都
町
南
)向
(都
(都
)栄
町
是
都市的土地利用移行ゾーン (都 )是
農地・住居等共生ゾーン
線
重上町
東
町
線
重
線
(都
心
)中
橋
線
荒城川
)古
(県
川
宮
農地ゾーン
都市的土地利用検討ゾーン
500
0
500
1000 m
)国
道
線
府
森林ゾーン
国
川
(都
- 131 -
原
線
(都
)貴
船
線
部
線
都市的土地利用ゾーン(用途地域)
)片
本
41
号
線
- 132 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
3)用途地域指定区域
○
第一種低層住居専用地域
現在第一種低層住居専用地域が指定されている地区は、今後とも低層住宅の良好
な居住環境を保護する地区として低層住宅に特化した土地利用を図ります。
○
第一種中高層住居専用地域
現在第一種中高層住居専用地域が指定されている地区は、住宅地としての土地利
用が図られており、今後とも良好な居住環境を保護する地区として住宅に特化した
土地利用を図ります。
○
第一種住居地域
現在第一種住居地域が指定されている地区は、住宅地としての土地利用が図られ
ており、今後とも住環境を著しく悪化させるおそれのない施設と共存した、良好な
居住環境を保護する地区として土地利用を図ります。
千代の松原公園及び県職員アパートが立地している地区は、現在準工業地域が指
定されていますが、工業的要素が無く、現在公園及び住居系土地利用であることか
ら、住居系の土地利用を図ります。
○
第二種住居地域
現在第二種住居地域が指定されている地区は、市役所、飛騨市図書館及び古川まつ
り会館等が立地しています。また住宅も多く立地していることから、主に居住環境を
保護し他の施設と共存する土地利用を図ります。
○
準住居地域
現在準住居地域が指定されている地区は、幹線道路の沿道であり、道路の沿道にふ
さわしい業務の利便を図りつつ、これらと調和した居住環境を保護する土地利用を図
ります。
○
近隣商業地域
現在近隣商業地域が指定されている地区は、近隣の住宅地と調和した商業地区が
形成されていることから、今後とも近隣商業地としての土地利用を図ります。
○
商業地域
現在商業地域が指定されている地区は、JR飛騨古川駅の駅前の地区であり、本
市の玄関口です。本市の中心的な商業地であることから、本市にふさわしい商業地
としての土地利用を図ります。
- 133 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
○
準工業地域
現在準工業地域が指定されている地区は、工場も立地しているものの住宅も比較
的多く立地する混在の土地利用となっています。現状から完全な用途混在の解消は
困難ですが、共存できる用途もあります。そのため特別工業地区や地区計画等の用
途地域を補完する規制誘導策の指定を検討するなど、工業・住居の用途が共生する
土地利用を図ります。
都市的未利用地が多く占める地区は、用途純化に考慮した土地利用計画の変更を
検討します。また、幹線道路の沿道で商業施設が多く立地している地区は土地利用
計画の変更を検討します。
○
工業地域
宮城町の国道 41 号の西の地区及び向町の現在工業地域が指定されている地区は、
大きな工場が立地し、工業特化した土地利用がなされていることから、今後とも工
業地としての土地利用を図ります。
宮城町の国道 41 号と宮川の間の地区は、都市的未利用地が多くあり、基盤も未整
備の状態です。都市的土地利用が少ない中でも用途混在の土地利用となっています。
今後、実現可能な方策による基盤整備を図ると共に、住居系の土地利用を基本とし
た住宅地と工業地のゾーニングにより計画的な土地利用を検討します。
○
歴史・文化・観光拠点ゾーン
市役所、飛騨市図書館及び古川まつり会館等が立地する地区、古い街並みが残る
地区は、本市の行政の中心地であり歴史・文化・観光の中心地区であることから、
拠点にふさわしい土地利用を図ります。
○
文化・交流ゾーン
JR飛騨古川駅北側の飛騨文化交流センター、飛騨市美術館、古川町総合会館及
び総合保健福祉センターが立地する飛騨市文化村の地区は、文化、交流、福祉の中
心地区です。既存施設を活かした文化・交流の中心地としての土地利用を図ります。
- 134 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
用途地域指定地域の土地利用計画図
基盤整備に併せ、住宅地を基本とした
住宅地と工業地のゾーニングによる
計画的な土地利用を図る
ゾーニングによる異なる用途の建築物
の分離や、望ましくない用途の建築物
を規制することにより、計画的な土地
利用を図る
- 135 -
- 136 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
4)計画的土地利用転換誘導地区
用途地域が指定されている地域及び用途地域に隣接した地区において、計画的な土
地利用の規制・誘導及び現況土地利用の状況から、用途地域の見直し等の検討が必要
な地区は以下の地区です。
○
宮城町地区
この地区は、現在工業地域が指定されています。基盤が未整備であり、都市的未
利用地が多く残っており、その占める割合は約 45%です。また比較的大きな工場の
廃業等により工業地としての土地利用が薄れており、地区の建物総敷地の内工業用
敷地の占める割合は 50%で、また地区総面積に対する割合は 13%です。
明確な土地利用が定まっていないことから、今後道路等の基盤整備と併せて、既
存工場の操業状態等を勘案し、住居系の土地利用を基本とした、住宅地や工業地な
どの異なる用途の土地利用をゾーニングによる区分を行い、計画的な土地利用を図
ります。その誘導方策として、用途地域を補完する特別用途地区や地区計画等を活
用し、地区の実情に即した計画的な土地利用を図ります。
基盤整備の方法としては、地区全体における土地区画整理事業による整備を優先
的に図りますが、実現可能な地区から施行する段階的な整備や、必要最低限の道路
の整備、また地区計画により道路の位置を指定することにより、建築行為による段
階的な整備等、実現可能な方策を検討し、都市的利用に向けた整備を推進します。
また、地区の一部が、堤防が不連続となった霞堤状態になっており、河川増水時
に浸水することから土地利用上の注意が必要です。
○
南成町・上町地区
古川都市計画区域の用途地域指定区域の南東端に位置する南成町・上町の地区は、
現在準工業地域が指定されています。都市的未利用地の占める割合が 45%と多くあ
り、住商工の用途混在の土地利用となっています。現在指定されている準工業地域
が比較的広範囲な用途の建築物の立地を許容することから、今後も混在が続く可能
性があります。既存建築物による土地利用の状況や幹線道路の位置、今後の土地利
用の方向性を考慮し、ゾーニングによる土地利用の役割分担や、当地区に立地する
ことが望ましくない建物用途の規制等を行い、計画的な土地利用の規制誘導を図り
ます。
○ 朝開町の国道 41 号沿道地区
この地区は準工業地域が指定されていますが、都市的未利用地も多くあり、また
商業系混在の土地利用がされていることから、背後の住居地域の居住環境の保護を
目的とした用途地域の見直しを検討します。
○
鮎ノ瀬団地及び周辺地区
この地区は用途地域指定地域に隣接し、地区計画が指定された住宅団地が整備さ
れていることから、住宅団地周辺と一体に用途地域を指定することにより、計画的
な都市的土地利用の検討を行います。
- 137 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
(3)施設整備の方針
1)道路
・
道路網の整備は、市民と行政並びに道路管理者等の参加による研究会において、
検討、策定する飛騨市将来道路網構想に基づき整備を図ります。
・
広域的な交流を担う地域高規格道路富山高山連絡道路の整備充実を目指します。
・ 広域幹線道路として国道 41 号、国道 471 号(国道 360 号につながる)及び主要地
方道古川清見線があります。これらの道路は古川地域と他地域、また飛騨市と本市
外をつなぐ重要な幹線道路です。東海北陸自動車道と本市をつなぐ主要地方道古川
清見線の改良工事等、広域幹線道路としての機能の充実を図ります。
・
古川地域と他地域をつなぐ主要な道路として主要地方道神岡河合線があります。
南部農免道路によりその機能が高まり、今後はバイパスの整備等によりその機能の
充実を図ります。
・
古川地域の都市計画道路は、計画総延長 12.17 ㎞のうち、7.51 ㎞(61.7%)が既
に整備が完了しており、2.05 ㎞(16.8%)が概成済みです。(都)栄町是重線、(都)
片原東町線及び(都)宮城橋線の一部区間については、優先的に概ね 10 年以内に整備
を図ります。また、概ね 20 年後の整備目標として、既決定路線の全線整備を目指し
ます。
・
(都)宮城橋線は、飛騨清見インターチェンジから本市をつなぐ主要地方道古川清
見線から、本市の中心部を結ぶ重要な道路です。現在一部が概成済みで、まだ未整
備の部分があります。(都)宮城橋線は、本市中心部と東海北陸自動車道をつなぐ重
要な道路であることから整備を図ります。
・
(都)栄町是重線の東部分、(都)片原東町線、(都)中心橋線、(都)貴船線、(都)向
町南部線及び(都)是重上町線は、高山市方面から本市の中心部をつなぐ、梯子状に
配置された都市計画道路です。(都)貴船線、(都)向町南部線及び(都)是重上町線は、
既に整備が完了しており、(都)栄町是重線及び(都)片原東町線は一部が概成済み、
その他は未整備、(都)中心橋線は未整備です。計画以来整備が進まない状況もあり、
全ての都市計画道路を早急に整備することは困難であると考えられます。そこで、
既に整備されている道路を活かし、未整備都市計画道路の部分的な整備によるネッ
トワークの構築等の、効率的で効果的な道路整備の検討を行います。また既に道路
があり、建築物が道路境界線の近くまで立地し、道路拡幅が相当に困難な都市計画
道路の部分は、道路構造の変更等による整備方法を検討します。
・
あんしん歩行エリアは、エリア内の市民、各種団体、道路管理者及び警察関係者
構成された懇談会により策定された、古川地区あんしん歩行エリア整備計画に基づ
き、小学生の通学の安全性の確保及び観光客の安全性・利便性を確保するための、
歩行者にやさしい道路整備を図ります。
- 138 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
道路整備方針図
あんしん歩行エリア
- 139 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
2)公共交通機関
・
JR高山本線は本市の重要な公共交通機関であると共に、古川地域の通勤・通学
等の市民生活における重要な交通機関であることから、関係機関と連帯して維持・
利便性の向上に努めます。
・
バスは高齢化社会において欠くことのできない交通機関であることから、民間バ
ス運行の維持を図ると共に、利用者のニーズにあった市バスの運行を図ります。
3)公園緑地
・
都市公園及び都市公園以外の公園の都市計画区域における市民一人当たりの公園
面積は 8.32 ㎡で、都市公園法施行令に定める市町村の全区域における都市公園の基
準 10 ㎡/人を下回っています。また、用途地域内の市民一人当たりの公園面積は 3.80
㎡で、これも都市公園の基準5㎡/人を下回っています。
都市計画公園9箇所の内、未供用となっている千代の松原公園の一部については
平成 25 年度に整備します。また、将来の人口減少の動向を見据えた上で、一人当た
りの公園面積基準を確保するよう都市公園の整備を図ります。
・ 公園配置の状況を身近な公園である街区公園の誘致距離 250mでみると、都市公園
の配置には偏りがあります。また都市公園の役割を補完する都市公園以外の公園を
含めると、ある程度の地区において公園が配置されていますが、用途地域内におい
て、誘致距離内に公園が無い地区があります。これらの地区は、比較的都市的未利
用地が多く残る地区であり、市街化の進捗にあわせて、公園の利用状況等を考慮し
整備を検討します。また、土地区画整理事業などの実施に合わせて街区公園の整備
を図ります。市街地には社寺林等もあり、公園を補完する機能があることから保全
に努めます。
既に整備された公園に関しても、規模的に小さな公園が多い事から、子どもの遊
び場・レクリエーション機能、また災害時の避難場所としての機能等の充実を図り
ます。
・
市街地周辺部の緑地や市街地内の社寺林等は、市街地におけるうるおいの場であ
ることから保全に努めます。
表
古川都市計画区域の公園
都市計画区域
平成 17 年人口
公園面積
1 人あたり公園面積
(人)
(㎡)
(㎡/人)
13,308
110,700
8.32
用途地域内
8,773
33,300
3.80
DID
5,808
24,700
4.25
※「公園面積」は都市計画基礎調査の「13-5.緑地現況」の施設分類「公園」の面積
(都市公園以外を含む)
- 140 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
- 141 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
4)河川
・
古川地域を流れる宮川、荒城川は水害に対する整備を図るとともに、その優れた
自然環境を保全し、古い街なみと調和した桜づつみによる河川景観づくり、歩行者
動線・散策路の整備とあわせた親水空間や公園の整備を図ります。
宮川については、優先的に概ね 10 年以内に河川改修を図ります。
・
5)汚水処理施設
・
古川地域の汚水処理施設は、公共下水道や集落排水等により高い整備率となって
います。今後は未整備区域の整備を図ると共に、整備完了区域での接続の推進、既
存施設の維持、改修を図り、汚水処理人口普及率 100%を目指します。
・
生活排水対策や雨水排水対策を図り、河川、水路の水質汚濁防止や防災対策を図
ります。
古川処理区の公共下水道については、優先的に概ね 10 年以内に整備を図ります。
・
(4)地域環境の保全・創出に関する方針
1)市街地環境
・
古川地域は古い歴史の中で形成された市街地でコンパクトな集約型の市街地が形
成されています。この条件を活かし今後も無計画な市街地の拡大を抑制し、地球環
境に負荷の少ない集約型の市街地の整備を図ります。環状道路の整備により市街地
内の渋滞を緩和し、排気ガスの排出抑制を図り、また歩行者環境を整備することに
より自動車利用を抑制し、地球環境に負荷の少ない市街地整備を図ります。
2)集落環境
・
都市計画区域及び用途地域外にある集落等の既成市街地は、生活環境の整備を図
り、快適に住み続けられる集落環境の整備を図ります。
3)自然環境
・ 古川地域にある山林は、都市環境にうるおいをもたらす自然環境であることから、
積極的な維持・保全を図ります。
・
古川地域にある河川は本地域を形成する優れた自然環境であることから、水質汚
濁防止、適地における親水空間利用を図り、保全・整備を図ります。
4)福祉・医療環境
・ 少子高齢化の進展に対応し、高齢者や子どもに対する福祉環境の整備に努めます。
また、障がいのある人たちの生活環境の向上を図り、全ての人が住みやすい環境の
整備に努めます。
・
医療に関しては、地域住民が必要とする診察科目の充実等に考慮した医療環境の
充実に努めます。
- 142 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
5)災害対策
・
山林の健全な管理等を図り、土砂災害の防止を図ります。
・
河川改修や山林、農地の保全による保水性の確保により、水害対策を図ります。
・
大規模な洪水に対する被害の軽減を図るための、伝統的防災施設である霞堤の保
全を図ります。
・
市街地の耐震化、不燃化を図り、災害に強いまちづくりを図ります。
6)景観形成
・
山林や河川などの優れた自然を保全し、自然景観形成を図ります。
・
既存の優れた街なみの保全を図ると共に、建物の改修、建替え時にはそのデザイ
ンを誘導することにより街なみ景観の統一を図ります。
・
新たに開発される住宅地等については、地区計画等の活用により、古川地域にふ
さわしい市街地景観の形成に努めます。
・
飛騨市都市景観条例により都市景観形成地区(駅前景観形成地区・歴史的景観地
区)に指定された地区は、歴史と伝統のある街なみや飛騨古川駅前の地区であり、
飛騨市を代表する地区であることから、積極的な景観保全及び創出を図ります。
都市景観形成地区
- 143 -
Ⅳ.地域別構想【古川地域】
(5)その他都市整備の方針
1)住宅地・住宅整備
・
他地域と比べてその傾向は緩やかなものの、古川地域においても少子高齢化、
人口減少は進んでいます。その対策として定住の促進があり、住宅地及び住宅の
整備が重要な役割を果たしています。市内、市外の若者に魅力のある、高齢者が
安心して暮らせる、子どもを安心して育てられる住宅地、住宅の整備が必要とな
ります。現在ある助成制度等の施策活用の推進、また住民のニーズにあった新た
な施策の検討、実施を図ります。
・
地球環境に優しい住まいの整備や、多様な主体の連帯・参画による住まい・ま
ちづくりの推進を図ります。
・
まちの空洞化につながる空き家の活用を図ります。
・
住宅の建設に関して、地域産業振興につながる地域に根ざした住宅関連産業の
育成に努めます。
2)白地地域の建築物の規制
・
都市計画区域内の用途地域が指定されていない地域、いわゆる白地地域は、条
例等により特定の用途の建築物の規制はあるものの、立地する建築物の用途の規
制は比較的緩やかな状態です。また、市街化区域と市街化調整区域の区域区分が
なされていない、白地地域における建築物の建築は、農政上の規制等はあるもの
の、都市計画上建築行為は基本的に規制されていません。そのため良好な居住環
境や営農環境に支障を生じさせる、あるいはそぐわないおそれのある建築物など
が立地するおそれがあり、計画的な土地利用を図る上で立地する建築物の用途を
制限する必要があります。用途地域が指定されている区域に隣接し、建築物が既
に立地しているか、または今後建築物が立地する可能性が高い地区は、用途地域
を指定し計画的な土地利用の規制・誘導を図りますが、それ以外の白地地域にお
いては、良好な環境に支障のある建築物、その地域にそぐわない建築物の立地を
規制するために、特定用途制限地域の指定を検討します。
- 144 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
3.神岡地域
(1)神岡地域の将来像
自然・歴史・技術を活かした活力ある 快適なまちづくり
神岡地域は本市の中においても人口の減少率が大きい地域です。しかし以前は地域
の産業を活かした活気あるまちであった歴史があります。
豊かな自然、歴史ある技術、また先端技術を活かし、活気あるまちづくりを図ると
ともに、全ての住民が快適に生活できるまちづくりを図ります。
(2)土地利用の方針
1)都市計画区域外の区域
○
集落・農地ゾーン
山間部にある農地は生産機能以外にも災害防止、自然環境保護、景観形成等の多
面的機能があります。農業従事者の高齢化等により耕作されない農地の増加が懸念
されることから、適切な対策を講じ保全を図ります。
集落は、人口減少を防止するために、居住環境を保護、整備し定住促進を図りま
す。
○
山林ゾーン
神岡地域の 95%を占める山林は、都市を支える多面的な公益的機能を発揮するた
めに、保全を図ります。そのために、無計画・無秩序な開発を抑制すると共に、適
正に管理されていない山林は公益的機能が薄れるのみならず、災害の発生源ともな
ることから、林業の振興や、森林環境教育活動を通じて、市民の理解・関心を深め
る等により、保全を図ります。
○
観光・レクリエーションゾーン
神岡地域の観光・レクリエーションゾーンの山之村地区は、牧場やキャンプ場等
の施設を中心として地区全体を自然、山村、農環境と親しむ場所として、自然環境
の保全を第一とした利用を図ります。スキー場等の立地する流葉地区も自然環境保
全第一とした利用を図ります。
- 145 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
○
最先端科学技術ゾーン
神岡地域には地下空間を活かした、宇宙科学を支える最先端研究施設の東京大学
宇宙線研究所付属施設神岡宇宙素粒子研究施設、スーパーカミオカンデがあります。
本地域に立地するこの施設及びこの環境を知的財産として捉え、飛騨市及び神岡地
域の情報発信や地域の活性化につなげます。
- 146 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
神岡地域土地利用計画図
- 147 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
- 148 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
2)都市計画区域
○
住居特化ゾーン
土地区画整理事業等により基盤が整備され、土地利用が住居特化した館野町及び
その周辺の地区は、良好な居住環境を有する住居に特化した土地利用を図ります。
○
住居ゾーン
比較的基盤が整備され、住宅に特化した土地利用の中に医療、福祉施設の立地し
た高原川の東の地区は、住宅とその他の施設が共存した住宅地としての土地利用を
図ります。
山田川沿いの住居系の土地利用がなされている地区は、居住環境を保護する住居
系の土地利用を図ります。
○
商業ゾーン
商業施設が多く立地し、神岡地域の商業の中心地として形成されてきた、船津地
区の高原川と山田川に挟まれた地区は、道路が狭く、建物が密集し老朽化が進んで
います。神岡地域の中心商業地として再生を図ります。
○
工業・住居共生ゾーン
住宅又は農地に隣接して工場の立地する地区は、居住環境に配慮しつつ工場と住
宅が共存する地区として土地利用を図ります。
○
工業ゾーン
大規模な工場が集中して立地する地区は、工業の利便の増進を図る地区として土
地利用を図ります。
○
農業・住居共生ゾーン
農地が多くありその中に住宅が立地する地区は、営農環境の保護を図りつつ農業
と住宅が共生する土地利用を図ります。
○
山林ゾーン
都市計画区域の中にある山林は、都市景観形成などの都市を支える多面的な公益
的機能を発揮するために、保全を図ります。そのために、無計画・無秩序な開発を
抑制すると共に、適正に管理されていない山林は公益的機能が薄れるのみならず、
災害の発生源ともなることから、適切な管理に努め、また市民の安らぎの空間とし
て森林環境教育活動等を通じて、市民の理解・関心を深めることにより、保全を図
ります。
- 149 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
○
斜面緑地
河川沿い及び高台にある斜面緑地は、神岡都市計画区域の良好な自然景観を形成
する重要な要素です。また斜面崩壊防止、土砂流出防止等の災害防止の機能も担っ
ています。この重要な緑地の保全を図ります。
- 150 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
神岡都市計画区域土地利用計画図
- 151 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
- 152 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
(3)施設整備の方針
1)道路
・
道路網の整備は、市民と行政並びに道路管理者等の参加による研究会において、
検討、策定する飛騨市将来道路網構想に基づき整備を図ります。
・
広域的な交流を担う地域高規格道路富山高山連絡道路の整備充実を目指します。
・ 広域幹線道路として国道 41 号、国道 471 号があります。これらの道路は神岡地域
と他地域、また飛騨市と本市外をつなぐ重要な幹線道路であることから、広域幹線
道路としての機能の充実を図ります。
・
神岡地域と他地域をつなぐ主要な道路として主要地方道神岡河合線があります。
また主要地方道神岡河合線をつなぐ神岡農免道路の整備が行われています。これら
の道路の機能の充実を図ります。
・ 神岡地域の都市計画道路は、計画総延長 17.15 ㎞のうち、11.46 ㎞(66.8%)が既
に整備が完了しており、3.90 ㎞(22.7%)が概成済みです。
(都)釜崎梨ヶ根線の一
部区間については、優先的に概ね 10 年以内に整備を図ります。また、概ね 20 年後
の整備目標として、既決定路線の全線整備を目指します。
・
概成済みの都市計画道路は神岡地域市街地の主要な道路であることから、その重
要度、実現の可能性を考慮して、随時整備を図ります。(都)下今大島線及び(都)船
津古川線の一部(他の部分は完了)が計画幅員の8mに近い 7.7~7.8mmで概成済み
です。今後計画幅員での整備が困難であることが考えられることから、道路の位置
づけ、求められる機能等を考慮し、現在の幅員での計画見直しを検討します。また
未完了の(都)釜崎梨ヶ根線及び(都)下モ畑西野線の一部は、それぞれの道路の役
割、位置づけ等の検討を行い、道路構造の変更等による整備方法を検討します。
- 153 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
道路整備方針図
- 154 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
2)公共交通機関
・
バスは高齢化社会において欠くことのできない公共交通機関であることから、民
間バスの運行の維持を図ると共に利用者のニーズにあった市バスの運行を図ります。
3)公園緑地
・
都市公園及び都市公園以外の公園の都市計画区域における市民一人当たりの面積
は 9.97 ㎡で都市公園法施行令に定める市町村の全区域における都市公園の基準 10
㎡/人以上をほぼ充たしています。
公園配置の状況を都市公園の誘致距離で見ると、既成市街地(既に住宅がある程
度密集して立地している地区)において不足している地区もありますが、都市公園
の役割を補完する都市公園以外の公園の配置状況を見ると殆どの既成市街地をカバ
ーする形で配置されています。しかし、都市公園以外の公園に関しては規模が小さ
い等の問題もあります。公園の利用状況等を考慮し、子どもの遊び場・レクリエー
ション機能、また災害時の避難場所としての機能の充実を図ります。また、社寺林
等もあり、公園を補完する機能があることから保全に努めます。
都市計画公園の史跡江馬氏館跡公園は、一部が未整備であることから優先的に概
ね 10 年以内に整備を図ります。
・
斜面の緑地や市街地周辺部の緑地や市街地内の社寺林等は、市街地におけるうる
おいの場であることから保全に努めます。
表
神岡都市計画区域の公園
平成 17 年人口
公園面積
1 人あたり公園面積
(人)
(㎡)
(㎡/人)
都市計画区域
7,712
76,900
9.97
DID
5,016
13,600
2.71
※「公園面積」は都市計画基礎調査の「13-5.緑地現況」の施設分類「公園」の面積
(都市公園以外を含む)
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Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
- 156 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
4)河川
・
神岡地域を流れる高原川、山田川は水害に対する整備を図るとともに、その優れ
た自然環境を保全し、自然環境、地形条件等からみた適地においては住民が安全に
親しむことのできる親水空間の整備等により水辺空間を活かした整備を図ります。
5)汚水処理施設
・
都市計画区域は公共下水道、それ以外の区域は特定環境保全公共下水道及び集落
排水で整備を図ると共に、整備完了区域での接続の推進、既存施設の維持、改修を
図ります。また、集合処理区域外の区域は、合併処理浄化槽の設置等の推進により
整備を図り、汚水処理人口普及率 100%を目指します。
船津処理区の公共下水道については、優先的に概ね 10 年以内に整備を図ります。
・
(4)地域環境の保全・創出に関する方針
1)市街地環境
・
神岡地域の既成市街地は古い歴史と産業の発達により形成されてきました。その
ためその時代時代に即した整備が行われて現在の市街地が形成されています。しか
し現在は、社会構造の変化、生活スタイルの変化により必ずしも魅力ある市街地と
はなっていません。神岡地域の歴史を活かしつつ、変化する生活スタイルにあった
整備を行い、いつまでも住み続けたくなる、住みたくなる市街地整備を図ります。
2)集落環境
・
山間部に有る既存集落は、豊かな自然環境を活かした生活環境の整備を図り、快
適に住み続けられる集落環境の整備を図ります。
3)自然環境
・ 神岡地域にある山林は、都市環境にうるおいをもたらす自然環境であることから、
積極的な維持・保全を図ります。
・
神岡地域にある河川は本地域を形成する優れた自然環境であることから、水質汚
濁防止、自然環境、地形条件等からみた適地における親水空間利用を図り、保全・
整備を図ります。
4)福祉・医療環境
・ 少子高齢化の進展に対応し、高齢者や子どもに対する福祉環境の整備に努めます。
また、障がいのある人たちの生活環境の向上を図り、全ての人が住みやすい環境の
整備に努めます。
・ 福祉・医療環境に関しては、現在ある施設の維持、サービスの向上を図ると共に、
移動手段の確保、整備により高齢者等の利便の増進を図り、利用しやすい環境の整
- 157 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
備を行います。
5)災害対策
・
山林の健全な管理等を図り、土砂災害の防止を図ります。
・
河川改修や山林、農地の保全による保水性の確保により、水害対策を図ります。
・
市街地の耐震化、不燃化を図り、災害に強いまちづくりを図ります。
6)景観形成
・
山林や河川などの優れた自然を保全し、自然景観形成を図ります。
・
既存の優れた街なみの保全を図ると共に、建物の改修、建替え時にはそのデザイ
ンを誘導することにより街なみ景観の統一を図ります。
・
飛騨市都市景観条例により景観形成地区(自然景観融和地区)に指定された地区
は、鉱山の繁栄した時代の面影が残る優雅で文化水準の高さが伺える街なみが形成
されています。この美しい街なみの保全を図ります。
景観形成地区
- 158 -
Ⅳ.地域別構想【神岡地域】
(5)その他都市整備の方針
1)住宅地・住宅整備
・
神岡地域は道路が整備された住宅地が多くあります。しかし整備されているも
のの住宅地としては区画が大きいところがあります。適地においては地区計画等
により道路用地の確保、また外観の統一による住宅地の整備に努めます。
・
地球環境に優しい住まいの整備や、多様な主体の連帯・参画による住まい・ま
ちづくりの推進を図ります。
・
まちの空洞化につながる空き家の活用を図ります。
・
住宅の建設に関して、地域産業振興につながる地域に根ざした住宅関連産業の
育成に努めます。
2)既存商業地整備
・
神岡地域の既存の中心商業地は、施設の老朽化や駐車場が無い等により、消費
者ニーズに対応しきれていません。今の消費者ニーズにあった整備により、中心
商業地の再生に努めます。
3)計画的な土地利用の誘導
・
神岡地域の都市計画区域は用途地域が指定されておらず、建物の用途に関する
計画的な土地利用の誘導が図られていません。計画的な土地利用を図るために、
比較的地域の特性に即した制限内容の指定が行える、特定用途制限地域による土
地利用の規制・誘導策の実施を検討します。
- 159 -
Ⅳ.地域別構想【河合地域】
4.河合地域
(1)河合地域の将来像
豊かな山の自然を活かした 住み続けられるまちづくり
河合地域は本市の西部に位置し、地域の 95%を山林が占めており、その中に集落と
農地が立地しています。人口減少率、高齢者率とも宮川地域と比べると低いものの、
人口は減少しており、高齢者率も年々高くなっています。
豊かな山の自然を活かしつつ、地域住民が住み続けられる整備を図ります。
(2)土地利用の方針
○
集落・農地ゾーン
山間部にある農地は生産機能以外にも災害防止、自然環境保護、景観形成等の多
面的機能があります。農業従事者の高齢化等により耕作されない農地の増加が懸念
されることから、適切な対策を講じ保全を図ります。
集落は、人口減少を防止するために、居住環境の保護、整備を行い定住促進を図
ります。
○
山林ゾーン
河合地域の 95%を占める山林は、都市を支える多面的な公益的機能を発揮するた
めに、保全を図ります。そのために、無計画・無秩序な開発を抑制すると共に、適
正に管理されていない山林は公益的機能が薄れるのみならず、災害の発生源ともな
ることから、林業の振興や、森林環境教育活動を通じて、市民の理解・関心を深め
る等により、保全を図ります。
○
観光・レクリエーションゾーン
天生湿原、飛騨かわいスキー場、香愛ローズガーデン、なかんじょ川釣り公園等
は、自然環境を活かしたものであり、自然環境の保護を第一とした利用を図ります。
- 160 -
Ⅳ.地域別構想【河合地域】
河合地域土地利用計画図
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Ⅳ.地域別構想【河合地域】
(3)施設整備の方針
1)道路
・
道路網の整備は、市民と行政並びに道路管理者等の参加による研究会において、
検討、策定する飛騨市将来道路網構想に基づき整備を図ります。
・
河合地域には、地域と他地域を、また地域内集落を結ぶ、国道 360 号、国道 471
号、県道神岡河合線及び県道稲越角川停車場線があります。これらの道路は地域住
民の生活を支える重要な道路であることから、維持・整備を図ります。
2)公共交通機関
・
河合地域にはJR高山本線の角川駅があり、運行本数は少ないものの、本地域と
他地域を結ぶ重要な公共交通機関です。このことから関係機関と連帯して維持・利
便性の向上に努めます。
・
市バスは高齢化社会において欠くことのできない公共交通機関であることから、
利用者のニーズにあった市バスの運行を図ります。また、ボランティア運転手によ
る自家用車を利用した送迎システムのデマンド式ポニーカー継続等、利用者のニー
ズにあった効率的な交通手段の活用を図ります。
3)河川
・
河合地域を東西に流れる小鳥川及びこれに流れ込む河川は、当地域を特徴づける
優れた自然環境です。この優れた自然環境の保全と水害対策を図ります。
4)汚水処理施設
・
集合処理区域においては整備を図ると共に、整備完了区域での接続の推進、既存
施設の維持、改修を図ります。また、集合処理区域外の区域は、合併処理浄化槽の
設置等の推進により整備を図ります。
(4)地域環境の保全・創出に関する方針
1)集落環境
・
集落の維持を図るため、子どもから高齢者まで快適に住み続けられる生活環境の
整備を図ります。また地域外からの新規住民の受け入れ策として、空き家の活用等
を検討します。
2)自然環境
・
山林、河川の優れた自然環境の維持・保全を図ると共に、自然と触れ合うことの
できる天生県立自然公園、湿原の保全・維持管理に努めます。
- 162 -
Ⅳ.地域別構想【河合地域】
3)福祉・医療環境
・
河合地域の身近な医療施設である診療所の維持・サービスの向上を図ると共に、
利用者のニーズにあった医療施設までの交通手段の整備を図ります。
4)災害対策
・ 健全に管理された山林は災害防止機能があることから、山林の保全を図ると共に、
災害対策施設の整備を図ります。
・
洪水対策として保水性の確保のため、山林や農地の保全を図ります。
5)環境形成
・
河合地域の優れた景観を形成する山林、河川、農地及び下小鳥ダム湖の保全を図
ります。
- 163 -
Ⅳ.地域別構想【宮川地域】
5.宮川地域
(1)宮川地域の将来像
川と山の自然を活かした 住み続けられるまちづくり
宮川地域は本市の北部に位置し、地域の 95%を山林が占めています。地域の中央部
を南北に宮川、JR高山本線及び国道 360 号が通り、そこに集落が立地しています。
本市の4地域の中で、人口が最も少なく、人口減少率(昭和 60 年から平成 22 年)及
び高齢者率とも最も高くなっています。
豊かな山の緑と宮川の自然を活かしつつ、地域住民が住み続けられる整備を図りま
す。
(2)土地利用の方針
○
集落・農地ゾーン
宮川沿いの山間部にある農地は生産機能以外にも災害防止、自然環境保護、景観
形成等の多面的機能があります。農業従事者の高齢化等により耕作されない農地の
増加が懸念されることから、適切な対策を講じ保全を図ります。
集落は、人口減少を防止するために、居住環境を保護、整備し定住促進を図りま
す。
○
山林ゾーン
宮川地域の 95%を占める山林は、都市を支える多面的な公益的機能を発揮するた
めに、保全を図ります。そのために、無計画・無秩序な開発を抑制すると共に、適
正に管理されていない山林は公益的機能が薄れるのみならず、災害の発生源ともな
ることから、林業の振興や、森林環境教育活動を通じて、市民の理解・関心を深め
る等により、保全を図ります。
○
観光・レクリエーションゾーン
棚田を活かした棚田・板倉の里は、農地としての健全な管理をし、池ヶ原湿原は、
自然環境の保護を第一とした利用を図ります。また飛騨まんが王国は、地域を代表
する観光施設であることから、地域の活性化のため利用の増進を図ります。
- 164 -
Ⅳ.地域別構想【宮川地域】
宮川地域土地利用計画図
- 165 -
Ⅳ.地域別構想【宮川地域】
(3)施設整備の方針
1)道路
・
道路網の整備は、市民と行政並びに道路管理者等の参加による研究会において、
検討、策定する飛騨市将来道路網構想に基づき整備を図ります。
・ 宮川地域には、地域と他地域を、また地域内集落を結ぶ、国道 360 号があります。
この道路は地域住民の生活を支える重要な道路であることから、維持・整備を図り
ます。
2)公共交通機関
・
宮川地域にはJR高山本線の坂上駅、打保駅及び杉原駅があり、運行本数は少な
いものの、本地域と他地域を結ぶ重要な公共交通機関です。このことから関係機関
と連帯して維持・利便性の向上に努めます。
・
市バスは高齢化社会において欠くことのできない公共交通機関であることから、
利用者のニーズにあった市バスの運行を図ります。また、ボランティア運転手によ
る自家用車を利用した送迎システムのデマンド式ポニーカー継続等、利用者のニー
ズにあった効率的な交通手段の活用を図ります。
3)河川
・
宮川地域を南北に流れる宮川及びこれに流れ込む河川は、当地域を特徴づける優
れた自然環境です。この優れた自然環境の保全と水害対策を図ります。
4)汚水処理施設
・
集合処理区域においては整備を図ると共に、整備完了区域での接続の推進、既存
施設の維持、改修を図ります。また、集合処理区域外の区域は、合併処理浄化槽の
設置等の推進により整備を図ります。
(4)地域環境の保全・創出に関する方針
1)集落環境
・
集落の維持を図るため、子どもから高齢者まで快適に住み続けられる生活環境の
整備を図ります。また地域外からの新規住民の受け入れ策として、空き家の活用等
を検討します。
2)自然環境
・
山林、河川の優れた自然環境の維持・保全を図ると共に、自然と触れ合うことの
できる池ヶ原湿原や棚田のある種蔵地区の保全・維持管理に努めます。
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Ⅳ.地域別構想【宮川地域】
3)福祉・医療環境
・
宮川地域の身近な医療施設である診療所の維持・サービスの向上を図ると共に、
利用者のニーズにあった医療施設までの交通手段の整備を図ります。
4)災害対策
・ 健全に管理された山林は災害防止機能があることから、山林の保全を図ると共に、
災害対策施設の整備を図ります。
・
洪水対策として保水性の確保のため、山林や農地の保全を図ります。
5)環境形成
・
宮川地域の優れた景観を形成する山林、河川及び農地の保全を図ります。
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