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刊旅行通信
(1)
旅 行 通 信 2012年12月12日(水曜 日 ) 第 5880号 ( 毎 週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 1983年(昭和58年)8月創刊
日
刊
E-MAIL, PDF or FAX
旅行通信
【トップニュース】
★海外バス運行の安全基準示すガイドライン策定
JATA、各国の関連法令等も調査、会員に情報提供へ
日本旅行業協会(JATA)は、海外でのバス会社の選定や運
行の安全基準などの目安となる基本ガイドラインを策定したこ
とが、このほど明らかになった。このなかで、ドライバー1名
による1日の走行距離基準は500キロメートル(高速利用時は
625キロメートル)とし、それを越える場合は2名ドライバー
体制を基本とするほか、休憩等を除く1日の実運転時間は9時間
以内(2日間平均)、拘束時間は12時間以上を連続させないと
の基準も示した。いずれも、当該国の法令等がある場合はそち
らに従う。年内には会員に配布される見通し。
大手旅行会社を中心に、海外バス会社の選定や運行に関する
社内マニュアル等を整備している会社はあるが、それらを持た
ない中小旅行会社等でも最低限チェックすべきミニマムスタン
ダードとして、基本ガイドラインを策定したもの。ガイドライ
ンのため強制力はなく、あくまで目安として参考にしてもらう
ほか、当該国の法令等がある場合は全てそちらを優先する。
また、国・地域別のバス整備基準や、ドライバーの労務管理
基準、車両保険等については、JATAが定期的に調査を行い、
会員向けに情報提供していく。それにより、各国の関連法令な
どを各社が個別に調べる手間を省略できる。
既報の通り、日本国内のバスツアーで利用される貸切バスに
関する安全基準については、現在、国土交通省で検討が進めら
れており、来春までにはとりまとめられる見通し。今春の高速
ツアーバス事故を受けて、バスを巡る安全対策が強化されてい
る。
こうした動きもあり、JATAでは今回、海外バス会社の選定
および運行に関する基本ガイドラインについて、安心安全部会
で検討を行い、海外旅行推進委員会でこのほど了承された。
海外バス会社の選定基準は大きく7つ
過去3年間に行政指導・処分ない会社に
基本ガイドラインでは、『バス会社の選定』と、『バス会社
選定後の安全確保の運用』について、大きく2つに分けて安全
基準を示した。その大前提として、「何よりも安全を第一に考
え、厳密な安全チェックを重ねたうえで、補償能力までも配慮
して海外バス会社を選定し、安心安全な海外企画旅行を提供す
ることが求められる」との基本姿勢を示した。
まず、海外での『バス会社の選定』にかかる安全基準につい
ては、大きく7項目を挙げた。ツアー型や個人型を問わず、選
定時の参考とするよう促している。
具体的には、①各国・各地域の公的所轄機関より許認可(営
業許可証)を受け、所轄機関の定める運送約款・交通法規を遵
守している、②運輸機関関連団体に加盟し、不測の事態に対し
て相互扶助の関係が所轄域内で構築できている、③事故等の緊
急事態が発生した場合に対処しうる自社の処理基準・要領を定
6
Wing Travel Daily
発行所 航空新聞社:日刊旅行通信編集部編
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購読料半年33,600円年間63,000円(消費税含む)
めている、④所轄機関の定める車両保険(強制・任意)を付保
し、加入保険情報を明示できる、⑤バス保有台数、車種・車両
(所轄機関の認可)、座席数、年式、走行距離、整備点検状
況、事故歴を公開している、⑥過去3年間に所轄機関による行
政指導・処分がなく、かつ企画旅行会社が重大と認める過失・
苦情・訴訟等がない、⑦乗務員の服務規律、教育研修、健康管
理、適切な安全指導が整備されている−−の7項目。
ドライバー1名なら1日500・高速625目安に
法定速度遵守、最前列や最後部中央席は原則利用せず
その上で、『バス会社選定後の安全確保の運用』について
は、「車両の選定基準」、「運行の安全基準」、「ドライバー
の選定・管理基準」、「安全チェック体制」の4つに分けて基
準を示した。
第一に、車両の選定基準については、所轄機関の認可する車
両を利用し、法的規定に定められた整備点検が実施され、最新
の車両整備状況が車検証等で確認できる車両を使用する。ま
た、標準的な装備として、原則的に全座席シートベルト、エア
コン、マイク、相応のラゲージスペースを有する車両とし、
シートベルトの着用については各国法令に基づき各社判断とし
ている。
第二に、運行の安全基準については、1日の走行距離が500
キロメートル(高速利用は625キロメートル)を越える場合は
2名ドライバー体制とする(当該国の法令に準ずる)。法定速
度を遵守し、安全走行に必要な車間距離を保ち、無理な追い越
し運転はしない。また、最前列1列目や最後部中央、予備座席
には原則として顧客を乗せないこととし、やむを得ず利用する
場合は必ずシートベルトを着用する。
このほか、出発前点検として行程確認や車両点検などを行う
こと、経路変更や大幅な遅延等があった際にはバス会社や海外
手配代理店等に必ず連絡すること、代車手配の場合は必ず契約
車両を手配することとしている。
最低1年以上の勤務実績あるドライバー選定を
実運転時間は9時間以内、前日は6時間以上休息
第三に、ドライバーの選定・管理基準については、商用運転
免許証などのライセンス取得後、最低1年以上継続的に運転手
として勤務実績があり、かつ、安全無事故が全てに優先し、安
全こそ最大のサービスであるとのプロ意識をもつ者を選定す
る。また、過去1年間の事故歴がなく、これまで一時運転禁止
などの罰則処分を受けていない者、車両管理者として道路事情
や車両知識に優れ、顧客の要望に即応できる力量を備える者を
選定する。
また、ドライバーの管理基準として、当該国の労務関連法規
に基づき、1日の実運転時間(休憩、食事、観光中の休憩時間
を除く)は9時間以内(2日間平均)、拘束時間は12時間以上
を連続させないとした。加えて、運行予定の12時間前より禁酒
し、運行前日には6時間以上の休息をとる。運転中は携帯電話
(2)
旅 行 通 信 2012年12月12日(水曜 日 ) 第 5880号 ( 毎 週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 【旅行関連】
やバリ島での開
催に加え、ジャ
ワ島中部のジョ
グジャカルタや
スラバヤ、スラ
ウェシ島のマナ
ド、バリ島近く
のロンボク島な
ど、地方都市へ
のMICE誘致を
IME2012会場の様子
積極化する方
針。
開催2日目のきょうも、初日に続き出展者によるブース展示
やビジネスマッチング商談会が行われるほか、日本政府観光局
(JNTO)による国際会議誘致・開催貢献賞の授賞式や、
MICE分野の今後をさぐる「MICEリーダーズシンポジウム」
(13時~16時)などが開催される。
★11月旅行業倒産、前年から大幅減の3件
累計負債額は増加、38.2%増の38億8800万円
★阪急10月実績、中・韓減少で海外0.6%減に
国内12.3%増127億6413万円、総取扱4.1%増
東京商工リサーチ(TSR)のまとめによると、11月の旅行業
倒産件数は前年同月比70%減の3件で、負債額も大幅に減少し
た6900万円だった。震災関連倒産は0件。
1-11月の累計倒産件数は前年同期比30.0%減の35件で、年
間では2年振りに前年を下回る見込み。一方1-11月の累計負債
額は前年同期比38.2%増の38億8800万円と、すでに11月時点
で3年振りに前年を上回っている。
なお、11月の宿泊業倒産件数は今年最少で前年同月から半減
の5件。震災関連倒産が1件発生した。負債額は約75%減の20
億6400万円だった。
1-11月の累計宿泊業倒産件数は前年同期比15.8%減の106
件、累計負債額は32.7%減の677億6300万円となっている。
阪急交通社10月の旅行取扱概況は、中国・韓国方面の取扱が
落ち込んだことで海外旅行が前年同月比0.6%減の203億5421
万円となった。国内旅行は12.3%増の127億6413万円、外国人
旅行は126.4%増の6412万円、旅行総取扱額は4.1%増の331億
8247万円だった。
海外旅行はアメリカ、カナダ、ハワイ、ミクロネシア、オセ
アニアが好調だった。国内旅行は九州、北陸方面が前年を下
回ったが、北海道、東北、関東、東海が好調だった。
1-10月累計でみると、海外旅行は前年同期比21.1%増の
2262億9365万円、国内旅行は26.0%増の1075億7432万円、外
国人旅行は143.1%増の3億4503万円で、総取扱額は22.7%増
の3342億1301万円となっている。
★国内最大のMICE見本市「IME2012」が開幕
自治体など114団体が参加、海外も魅力アピール
★2012秋闘、日本旅行東北が大筋合意
使用禁止、ドライバーガイドによるハンドマイクを使った片手
運転も禁止する。
このほか、事故等の緊急事態発生時には、警察や関係者に報
告した上で、被害者の救援救護等の対応にあたることも盛り込
んだ。
第四に、安全チェック体制については、バス会社から安全運
行に関するチェックシートを海外手配代理店経由で定期的に提
出させる。また、車両保険(強制、任意)の加入状況を確認
し、補償対象項目には対人対物だけでなく、搭乗者傷害補償も
含まれているか把握しておく。その際、当該国における死亡賠
償金について、日本と比較したうえで同水準の補償額をカバー
する車両保険の加入をすすめるとした。
このほか、年1回以上は車両の定期整備・点検を実施し、そ
の結果をみて選定基準の見直しと更新を行うことなども盛り込
んでいる。
国内最大のMICE見本市「第22回国際ミーティング・エキス
ポ」(IME2012)が12月11日に開幕した。東京国際フォーラ
ム(有楽町)を会場に、自治体の観光協会やサプライヤーなど
114の企業・団体が出展。韓国、タイ、インドネシア、ハワ
イ、ロサンゼルスなど外国観光局もブースを出展している。開
催はきょう(12日)の17時まで。事前登録すれば無料で参加
できる。
開催初日の11日には、俳優で観光庁アドバイザーの辰巳琢郎
氏による基調講演が行われたほか、会場内で出展者によるプレ
ゼンテーションなどが行われた。外国観光局のプレゼンテー
ションでは、インドネシア共和国観光クリエイティブエコノ
ミー省、タイ国政府コンベンション&エキシビジョン・ビュー
ロー、韓国観光公社の3団体が講演した。
このうち、インドネシアのプレゼンテーションでは、同省
MICEスペシャル・インタレスト・ツーリズム部のリズキ・ハ
ンダヤニ部長が登壇。インドネシアでのMICE開催のメリット
として、「日本からの直行便アクセスに加え、スパやゴルフな
どのアクティビティが充実している。何より、インドネシア人
のホスピタリティはMICEイベントで最大の魅力」と強調し、
集まったMICEプランナーや旅行会社担当者にインドネシアで
の開催をアピールした。インドネシア観光省では、ジャカルタ
サービス連合がまとめた2012秋闘の合意状況は以下の通
り。
【大筋合意】
▼日本旅行東北=冬期一時金:社員0.7カ月、契約社員0.47カ
月、セールス契約社員0.32カ月 支給日12月25日
★JTB西日本、関西発「ガクタビジャパン」発売
2万8000人集客目標、1泊2800円〜、各種得典も
JTB西日本は、関西発の「エースJTB」で、学生向けの国内
旅行「ガクタビジャパン」を12月7日に発売した。これは、卒
業旅行や学生旅行が多くなる1~3月にかけて展開する商品。関
西発の「ガクタビジャパン」では、2万8000人の集客をめざ
す。
2012年度商品は、価格重視の「びっくり価格プラン」で、1
人1泊2800円からの宿泊プランなどを展開。気の合う仲間やグ
ループで楽しめる「大部屋プラン」や、旅先での思い出作りに
お勧めの「体験付きプラン」、学生旅行の定番の「テーマパー
ク」や「リゾート」、「温泉・街歩き」など、人気テーマを取
り揃えた。
また、今年は学割、早期割引、グループ得典の対象施設数を
拡充。「学割」「早得30」「早得21」「連泊割引」の対象施
(3)
旅 行 通 信 2012年12月12日(水曜 日 ) 第 5880号 ( 毎 週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 設では、基本代金から一人500円または1000円を割り引く。ま
た、JRキヨスクや近鉄駅売店で使える250円分のクーポン付
き。このほか、グループ得典として、追加代金不要でカラオケ
利用や宿泊施設館内利用券プレゼントなどの特典が付くほか、
女性グループにはお菓子セットやコスメセットなどの得典を準
備する。
★エイチăエス損保Ăスマートフォンプラン拡充
海外旅行保険Ă家族一括加入や個人申込み拡大
エイチ・エス損害保険は昨年6月からインターネット専用海
外旅行保険「スマートネッと」の販売を開始し、パソコン・携
帯・スマートフォンからの契約促進を図っているが、12月11
日からスマートフォンによる申し込み可能なプランを拡充し
た。スマートフォン拡充内容は、まずファミリープランを追加
した。従来は家族旅行でもスマートフォンからは1名ずつの申
し込みだったが、新たに家族で申し込みできるプランを追加
し、6名までなら家族様一括で加入可能とした。
次に、個人プランの対象を拡大した。従来は、申込本人が被
保険者(旅行者)のパターンのみの取扱としていたが、申込人が
被保険者以外(同行者・友人等)のパターンも申し込み可能と
なった。
★JTB中部Ă名古屋発着の飛鳥Ⅱ日本一周クルーズ
JTB中部は12月13日、エースから名古屋港発クルーズ商品
「飛鳥Ⅱ秋の日本一周クルーズ」(11日間)を発売する。飛
鳥Ⅱの日本一周クルーズでは初の名古屋発着設定。唐津・隠
岐・金沢・酒田・函館・大船渡・横浜の各港に寄港する。飛鳥
Ⅱが隠岐に寄港するのも今回が初めてという。出発は9月24
日。料金は1人45万円~と設定した。
寄港地では地元住民による歓迎セレモニーのほか、各地の郷
土料理を味わう。白川郷・五箇山や平泉など、各地の観光もで
きるオプショナルツアーも設定した。このほかエースのオリジ
ナル特典として、来年3月31日まで申込した人1名につき船上
クーポン1万円分を付与する。
け公式フェイスブックページ「VisitKyoto」のファン数が、12
月9日に10万人を突破したと発表した。2010年9月にページ開
設以来、2年3カ月での達成。2011年4月のファン数は1145人
に留まっていたが、翌年4月のファン数は45倍の4万7893人に
急増した。
10万人というファン数は、国内の観光系公式アカウントでは
トップとなっており、またロンドンやニューヨークの公式ペー
ジのファン数も上回っている。ファン数急増の背景について京
都文化交流コンベンションビューローでは、外国人ライターに
よる外国人目線に立った投稿や、ウェブサイトとの連動などが
効果的だったものと見ている。
ファン数10万人突破を記念し、京都文化交流コンベンション
ピューローでは、日本までの往復航空券や京都市内での宿泊、
期間限定メニューなどを提供する「京都の冬満喫!至高の旅」
キャンペーンを実施、日本国外在住の2名1組を京都に招待す
る。
※京都文化交流コンベンションビューロー「VisitKyoto」
http://www.facebook.com/visitkyoto
★京阪とJTB西、京阪旧3000系引退で貸切ツアー
京阪電気鉄道とJTB西日本は、2013年春に引退する京阪旧
3000系特急車(テレビカー)による貸切ツアーを共同企画
し、12月7日よりJTB各店で発売した。旧3000系特急車は、日
本で初めてカラーテレビを搭載した車両として昭和46年に登
場。平成7年には1両をダブルデッカー(2階建て車両)に改造
するなど、長らく京阪電車の顔として活躍してきたが、来春引
退する。
車両貸切ツアーは、来年1月19日と2月10日の2本限定。初代
車内アナウンスを担当した大伴英嗣氏が同乗し、昭和50年代の
京阪特急車内放送を生放送で再現するほか、当時の話も聞け
る。参加者には限定の記念乗車証と、旧3000系の雄姿を収め
たオリジナルDVD(非売品)をプレゼントする。
【航空関連】
★旅工房、学生の接客を入社3年以内の社員が担当
卒業旅行シーズンへ対応強化Ă学生旅行特集開始
★UALミュラー氏、来年もĀ未来見据えā事業拡大
787Ăデンバー線Ă機内WF―トピックス豊富に
旅工房は学生旅行の取り込みを強化する。同社では接客ス
タッフを「トラベル・コンシェルジュ」としてコンサルティン
グ面を重視しているが、12月7日から学生旅行特集を開始した
のにあわせ、学生の接客担当として入社3年以内のコンシェル
ジュを配置する。同じ世代であることを強みに、学生の目線で
海外旅行を提案するのがねらい。「仲間と出発地が異なる」や
「一人で行動する時間もほしい」といった学生グループ特有の
悩みをサポートする。
今回スタートした学生旅行特集では、人気の高いイタリアを
はじめヨーロッパ方面にフォーカス。東欧・西欧を横断する
コースや、イタリア・スペイン・トルコの地中海沿岸を巡る
コースなど、長い休みを利用して行けるルートを多数ライン
ナップした。3名以上のグループ割引なども設定している。
ユナイテッド航空(UAL)のジェームズ・ミュラーアジア
太平洋・大西洋地区営業担当副社長は12月11日、都内で開催
したメディア懇親会で「2012年は様々なチャレンジの1年だっ
た。2013年も未来を見据えて事業を進めていきたい」と語
り、来年北米航空会社で初めて日本路線にB787型機を導入す
ることや、デンバー線を開設すること、来年初旬までに主要路
線への機内WiFiの導入が完了することを紹介した。
ミュラー氏は「787の日本路線への投入を、今か今かと待ち
望んでいる」と強調。来年UALでは、1月4日から成田−ロサン
ゼルス線にB787型機を導入する。これによりUALは、日本路
線に787を就航する初めての北米航空会社となる。
さらに来年は4月1日から成田−デンバー線に就航する(デン
バー→成田便は3月31日到着)。デンバー線にも787を導入す
る計画で、来年上半期には日本路線の2本に787を投入するこ
とになる。
また、来年初旬には主要路線の機材への機内WiFiの導入を完
了する予定。すでに今年末から導入を進めている機内WiFiだ
が、来年初旬には日本路線の全機材でWiFiを利用できるように
★京都観光海外FBページ、ファン数10万人突破
国内トップĂロンドンやニューヨークも上回る
京都文化交流コンベンションビューローは、運用する海外向
(4)
旅 行 通 信 2012年12月12日(水曜 日 ) 第 5880号 ( 毎 週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) 復での運航となる。このほか共同事業では、マイルの相互累
積、ラウンジの共有も実施する。
DALのリチャード・アンダーソンCEOは、今回の株式買収
および共同事業の「VIRとの新しい提携により、北米−英国
間、特に大西洋路線最大の路線であるニューヨーク−ロンドン
線においてより優位な競争環境に立てるようになる」とコメン
ト。
また、VIRのスティーブ・リッジウェイ最高経営責任者は
「ブランド力のある航空会社2社のパートナーシップにより、
英国からアメリカ、カナダ、メキシコに渡航する旅客に大きな
利便性を提供できるようになる」とコメントしている。
なお、これら株式取得や共同事業開始は米・英両国の関連当
局の認可を条件とするが、DALでは2013年末までには全ての
手続きが終了する見込みとしている。
UAL特製のB787ケーキとともに。右からUALジェームズ・ミュラー
アジア太平洋・大西洋地区営業担当副社長、マット・ミラー太平洋
地区営業担当支社長。
なる。またB747型機には機内WiFiに加え、ビデオストリーミ
ングシステムも導入する。
来年もサービスへの投資を積極的に続ける方針のUALだが、
一点だけUALにとっては残念だったことがある。米運輸省
(DOT)がデルタ航空(DAL)の羽田発着枠のシアトル線へ
の振替を仮承認したことだ。
これについてミュラー氏は、「まだ仮承認の段階だが、DOT
が一度出した判定を覆す可能性は低いと思う」と言及。UALで
はDOTの判定に対し反対する意見書を発表したが、今回は涙を
呑む方針のようだ。
UALがDOTに対し、DALがスロット振替申請を提出したこ
とに伴い空白となった1枠に、羽田−サンフランシスコ線の開
設を申請していたのは既報のとおり。ミュラー氏は、「今で
も、我々の主張の方が正しいと思っている。顧客の利益にもつ
ながると信じている」と強調し、今後も引き続き、機会があれ
ば羽田枠の獲得を狙っていきたいとした。
なお、メディア懇親会は都内・代官山で開催。会場ではUAL
がネットワークを拡げるカリフォルニアにちなみ、カリフォル
ニアワインが振る舞われた。ミュラー氏は「カリフォルニアは
素晴らしいところ。是非UAL便を利用しカリフォルニアに行っ
てほしい」と挨拶した。懇親会では787型機の機体写真がプリ
ントされた特製ケーキも振る舞われた。
★DAL、VIR株49%取得、大西洋路線で共同事業
英−北米間最大31往復、2013年末までに開始
デルタ航空(DAL)は、ヴァージンアトランティック航空
(VIR)の株式49%を取得すると発表した。VIR株主だったシ
ンガポール航空から総額3億6000万ドルで買収したもの。残り
51%はヴァージングループとVIR社長のリチャード・ブランソ
ン氏が引き続き所有する。
DALでは今回の株式取得にともない、VIRとの大西洋路線に
おける共同事業を、2013年末までに開始する計画。両社は提
携することで、英ヒースロー空港でのネットワークを大幅に拡
大し、これまで成長を阻害してきた発着枠の制限を克服できる
としている。関連当局への独占禁止法適用除外(ATI)申請は
今後行う予定。
両航空の共同事業は、ピーク日に英国−北米間に最大1日31
往復、ヒースロー−ニューヨーク(JFK、EWR)間に1日9往
★ANA10月実績、国際旅客数は6%減の46万人
中国線の旅客が減少、利用率は71.6%に
全日空(ANA)発表の10月輸送実績によると、国際線旅客
数は前年同月より6%減った46万3332人になり、供給量に当た
る座席キロでは8.4%増加の31億3498万7千座席キロ、一方需
要に当たる旅客キロでは5.8%増加の22億4336万4千旅客キロ
となり、利用率が71.6%になった。
これは尖閣問題に起因する中国線の旅客減少が響き、方面
別によるアジア・オセアニア方面については前年同月より14.2
%減った30万4732人になった。座席キロでは6.5%増の13億
8490万7千座席キロになったが、旅客キロでは6.3%減の8億
2512万2千旅客キロ、利用率は59.6%になった。9月以降中国
路線の減少が継続しているが、ANAによればビジネス需要につ
いては旅客が戻ってきている傾向にあり、低迷に底を打った感
があるとしている。
そのほか北米・ヨーロッパ方面では順調に旅客数を伸ばして
おり、北米方面が14.9%増の10万3950人で、ヨーロッパ方面
が14.8%増の5万4650人と順調だったが、アジア・オセアニア
方面の旅客数の減少量が大きく、国際線旅客全体が減少となっ
た。
国内線旅客数は前年同月と比べると1.3%増えた357万8156
人であり、座席キロが2.2%増の47億9972万3千座席キロ、旅
客キロが0.7%増の31億7854万5千人キロと供給と需要で増
加、利用率については66.2%となった。
また貨物・郵便輸送重量は、国際線貨物重量が14.3%増の4
万9229.1トンで、国際線郵便重量が17.8%増の2453トン。国
内線貨物重量では0.1%増の4万2529.3トンになり、郵便重量が
1.8%減の2593.9トンだった。
〈国際線10月の方面別実績〉
▼北米方面=旅客数:10万3950人(14.9%増)、利用率:82.6
%、座席キロ:10億8916万8千座席キロ(7.9%増)、旅客キロ:
8億9956万0千人キロ(14.1%増)
▼ヨーロッパ方面=旅客数:5万4650人(14.8%増)、利用率:
78.5%、座席キロ:6億6091万2千座席キロ(13.5%増)、旅客
キロ:5億1868万2千人キロ(14.6%増)
▼アジア方面=旅客数:30万4732人(14.2%減)、利用率:59.6
%、座席キロ:13億8490万7千座席キロ(6.5%増)、旅客キロ:
8億2512万2千人キロ(6.3%減)
★マカオ航空とギャラクシーが共同キャンペーン
マカオ航空とギャラクシーマカオは12月から来年2月末まで
の3カ月間、マカオへの旅行者を対象に航空券やギャラクシー
(5)
旅 行 通 信 2012年12月12日(水曜 日 ) 第 5880号 ( 毎 週 月 − 金 曜 発 行 、 祝 日 休 刊 ) マカオ各種クーポン券が当たる「NewYearLuck@Macau」
キャンペーンを共同で実施する。この3カ月間は、日本の正月
と中国の春節を含んでおり、利用者の拡大を図る。
キャンペーン内容は、第1弾はラッキードローチケットキャ
ンペーンを期間中に毎日実施する。商品はグランドプライズが
「マカオ航空エコノミークラス往復航空券1枚+ギャラクシー
ホテル/ギャラクシールーム1泊宿泊(朝食付)+ギャラク
シーマカオ/飲食クーポン券(300パタカ)」など。
第2弾は、機内スクラッチキャンペーンを12月31日と2月10
日の2日間実施。商品はA賞が「マカオ航空エコノミークラス
航空券1枚+ギャラクシーホテル/ギャラクシールーム1泊宿泊
券(朝食付)」、B賞はギャラクシーホテル宿泊券などが当た
る。詳細はマカオ航空ウェブサイト
http://www.airmacau.jp
★田村航空局長、県営東北4空港へ感謝状を贈呈
東日本大震災の復旧・復興貢献を評価
田村明比古航空局長は12月10日、航空局感謝状贈呈式を行
い大館能代空港管理事務所、山形空港事務所、福島空港事務所
へそれぞれ感謝状を手渡した。これは2011年3月11日に発生し
た東日本大震災において、空港が被災した際にいち早く空港機
能の維持に努め、災害救助関係の回転翼航空機や定期便などの
運航を確保し、さらに災害救助活動拠点として被災地域の復
旧・復興に多大な貢献をしたということで、感謝状の贈呈が行
われた。
【デスティネーション】
【ホテル】
★LHW、6軒の新規加盟ホテルを発表
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド(LHW)
に、6軒のホテルが新規加盟した。
6軒の内訳は、「ル・ロワイヤル・モンソー-ラッフルズ・パ
リ」(フランス)、「ホテル・シュバイツァーホフ・ベルン」
(スイス)、「ラウカラ・アイランド・リゾート」(フィ
ジー)、「スウォッチ・アート・ピース・ホテル」(中国)、
「マジェスティック・ホテル・クアラルンプール」(マレーシ
ア)、「サン・イシドロ・ランチ」(アメリカ)。
【組織・人事】
★スロベニアのアドリア航空、日本GSAにアルコネット
スターアライアンスに加盟するスロベニアのアドリア航空
は、日本地区総販売代理店(GSA)として、12月3日付で株式
会社アルコネットを任命した。なお、同航空の販売開始は、
2013年1月を予定している。連絡先は以下の通り。▼TEL=
03-5733-7108(予約課)▼E-mail=[mailto:[email protected]]
※写真=GSA契約締結式の様子。左からアドリア航空営業担当
重役マーク・アンジュール氏、同航空日本代表与儀達夫氏
http://wingnews.net/t-daily/pict2012/1212/1212Alconetw.jpg
★グアム島を1周Ăサイクリング大会来年1月開催
■為替市況(11日)
グアム政府観光局によると、来年1月27日に現地でサイクリ
ング大会「グアムロングライド2013」が開催される。8歳以上
で健康体であれば誰でも参加可能な大会で、エントリー期間は
12月26日まで。参加料は1万1000円(8~15歳は6000円)。開
催初年度だった前回は合計104名が参加、うち71名が日本人
だった。
同大会にはグアム島を1周する120キロのコースとハーフ
コースが用意されている。今回は600名の参加者を募集する。
★サイパン島で「コーヒーăトレイルラン」1月開催
マリアナ政府観光局は来年1月26日に、サイパン島で「第6
回マリアナ・コーヒー・トレイルラン」を開催する。島内
15kmを走るレースで、ガラパン地区のマイクロビーチをス
タート地点に、標高476メートルのタポチョ山頂を往復する
コースが設定されている。コースの途中にコーヒー農園がある
ことから、「コーヒー・トレイルラン」の名が付けられた。
大会の参加者は120名程度(第4回大会実績)と少ないもの
の、地元ランナーとのふれ合いや、サイパン島の美しい自然を
体感できることが魅力。参加費は4000円で、料金にはアフ
ターパーティへの参加費用が含まれている。レースのスタート
は2013年1月26日(土)の午前6時30分。エントリーの受け付
けは今年12月20日まで。
(円)
USD(米ドル) ...................................................................................... 83.44
GBP(イギリスポンド) ..................................................................... 136.47
CAD(カナダドル) .............................................................................. 85.13
CHF(スイスフラン) ........................................................................... 89.22
SEK(スウェーデン・クローネ) ......................................................... 12.72
EUR(ユーロ) .................................................................................... 108.16
DKK(デンマーク・クローネ) ............................................................ 14.60
IDR(インドネシア・ルピア)(*) ........................................................ 0.98
NOK(ノルウェー・クローネ) ............................................................ 14.84
PKR(パキスタン・ルピー) .................................................................. 1.00
PHP(フィリピン・ペソ) ...................................................................... 2.17
QAR(カタール・リアル) ................................................................... 23.37
THB(タイ・バーツ) ............................................................................. 2.77
AED(UAE・ディルハム) ................................................................ 23.17
AUD(オーストラリアドル) ................................................................ 88.34
HKD(香港ドル) .................................................................................. 11.07
INR(インド・ルピー) ........................................................................... 1.68
SAR(サウジアラビア・リアル) ......................................................... 22.82
CNY(中国元)(*) ............................................................................. 13.58
KWD(クウェート・ディナール) ...................................................... 301.80
KRW(韓国ウォン)(*) ....................................................................... 7.86
SGD(シンガポール・ドル) ................................................................ 68.32
NZD(ニュージーランド・ドル) ......................................................... 70.74
ZAR(南アフリカ・ランド) ................................................................ 11.00
CZK(チェコ・コルナ) .......................................................................... 4.34
MXN(メキシコ・ペソ) ......................................................................... 7.44
RUB(ロシア・ルーブル) ...................................................................... 2.93
HUF(ハンガリー・フォリント) ........................................................... 0.40
PLN(ポーランド・ズロチ) ................................................................ 27.20
※IDR、KRWは100通貨単位当たり
----------------------------------------------------TWA(台湾ドル) .................................................................................... 2.83
MYR(マレーシア・リンギット) ......................................................... 27.03
※TWA、MYRは12月7日現在
東京外国為替相場/T.T.Selling(三菱東京UFJ銀行調べ)
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