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第13章:競技会について
Chapter 13 競技会について 上を目指せばキリがないのはどんな世界でも同じことだ. 「好きだ」「得意だ」と感じているならそれはきっと 10 人に 1 人の領域に いる.時間と労力を惜しまず毎日努力すれば多くの人は 100 人に 1 人の領域 に到達する.もし天才的な才能がありそれをうまく発揮することができれば 更に 1000 人に 1 人の領域に到達する. 独創的・芸術的な取り組みがうまくいき,人としての限界にチャレンジで きれば更に上の 10000 人に 1 人の領域に到達する.100000 人に 1 人の領域に 到達すればその競技で日本を代表する選手になっている.スポーツとはそう いうものだと思う. 日本で高跳びという競技が行われるようになって 100 年以上経過するが, 2016 年のリオオリンピック終了時点で男子は 17 名,女子 11 名しかオリン ピックの出場者はいない.これは高跳びの競技人口を考えれば極めて少ない 数である. また,オリンピックのメダル保持者はおらず,男子は 1972 年以降決勝進出 者はいない,女子は 2000 年以降出場者がいない状況である.日本の高跳びの レベルが決して低いとは思わないが,世界との差は大きい. 第 13 章では国内と国外の主要競技会について,その位置づけや特徴,歴代 優勝記録,日本代表選手の結果についてまとめて示す.若い選手はこうした 歴史的事実を踏まえて,世界へ挑戦していってほしいと思う. 521 13.1 登録について 陸上競技の試合に出場したい場合は日本陸連に登録して試合に申し込む 公認記録の取れる陸上競技の試合に出場したい場合は日本陸上競技連盟 (以 下:日本陸連)に登録する必要がある.日本陸連の規定では,日本陸連に登 録して,事前に検定を受けている距離及び器具で実施された公認競技会で記 録を出し,競技会終了後 30 日以内に指定された方法で結果が申請された記録 が公認記録となる(通常は選手が記録の申請を直接行うことはない). 社会人であれば個人もしくは団体で都道府県陸協に登録し,都道府県陸協 経由で日本陸連に登録する.大学生は地区学連,日本学連経由で日本陸連に 登録する.高校生は都道府県高体連,都道府県陸協経由で日本陸連に登録す る.中学生であれば都道府県中体連,都道府県陸協経由で日本陸連に登録す る.こうした仕組みは日本陸連 HP の登録の仕組みにその詳細と最新の情報 が公開されているので参考にしてほしい. 登録については通常はチーム(もしくはクラブ活動)の部長,監督,顧問, 主務が行うため,選手がその仕組みを理解しておく必要はあまりない. 13.2 国内の主要競技会 13.2.1 国内の主要競技会 日本陸連 (JAAF ) やその協力団体の発表する主要競技会日程を見れば国 内の主要競技会が分かる 日本陸上界は日本陸連をトップとしてその関連団体である協力団体と都道 府県陸上競技協会で主に構成されている.日本国内の主要競技会は日本陸連 (JAAF ) やその協力団体(日本実業団陸上競技連合,日本学生陸上競技連合, 全国高体連陸上競技部,日本中学校体育連盟,日本マスターズ陸上競技連合) が発表する主要競技会日程を見れば分かる.主要競技会日程は日本陸連やそ の協力団体の HP に毎年アップロードされている.一例として 2015 年度の 主要競技会を図 13.1 にまとめる. (図 13.1 は高跳びに関連する主要競技会の みを記載している) 522 ●2015年度 日本陸連の主催試合 男子 標準記録 男子 標準記録 女子 優勝記録 等々力(神奈川) 5/10 基本的に主催者が出場者を選考 237 デンカビッグスワンスタジアム(新潟) 6/26~6/28 A:216 B:213 A:175 B:172 226 以下の地区予選会の6位までの選手: 紀三井寺(和歌山) 7/29~8/2 北海道・東北・北関東・南関東・北信越 216 全国高校陸上 東海・近畿・中国・四国・北九州・南九州 厚別(北海道) 8/18~8/21 185 全国中学陸上 160 199 各都道府県陸上競技協会による選考を 日産スタジアム(神奈川) 8/22 全国小学生陸上 経た後に出場選手を選考(各都道府県で 148 最大男女1名ずつ) 成年:221 紀三井寺(和歌山) 10/2~10/6 各都道府県陸上競技協会が選考 国民体育大会 少年共通:215 瑞穂(愛知) 10/16~10/18 207 日本ジュニア選手権 170 220 瑞穂(愛知) 10/16~10/18 日本ユース選手権 201 168 206 日産スタジアム(神奈川) 10/23~10/25 ジュニアオリンピック 191(中学3年) 163(中学3年) 198 3/12~3/13 204 日本ジュニア室内大阪 大阪城ホール(大阪) 170 210 競技会名 ゴールデングランプリ 日本選手権 場所 期日 女子 優勝記録 未実施 181 175 169 138 成年:181 173 176 170 174 ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること ●2015年度 日本GP 競技会名 場所 広域公園(広島) 織田記念陸上 日本選抜陸上和歌山 紀三井寺(和歌山) 兵庫リレーカーニバル ユニバー記念(兵庫) エコパ(静岡) 静岡国際陸上 期日 4/18~4/19 4/25~4/26 4/25~4/26 5/3 標準記録 男子 実施なし 実施なし 実施なし 214 標準記録 女子 実施なし 実施なし 実施なし 173 男子 優勝記録 未実施 未実施 未実施 228 女子 優勝記録 未実施 未実施 未実施 181 ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること ●2015年度 協力団体の主要競技会(日本陸連の主要競技会日程に記載があるもの) 競技会名 日本学生個人 実業団・学生対抗 日本学生対校 全日本実業団 全日本マスターズ 場所 期日 平塚(神奈川) 6/12~6/14 平塚(神奈川) 7/25 長居(大阪) 9/11~9/13 長良川(岐阜) 9/25~9/27 標準記録 男子 標準記録 女子 210 169 実業団・学生から3名ずつ選抜 A:214 B:211 A:175 B:170 202 160 長良川(岐阜) 10/30~11/1 年齢制限のみ 男子 優勝記録 220 220 225 221 M25 155 M30 190 M35 195 M40 180 M45 175 M50 175 M55 160 M60 150 M65 135 M70 135 M75 125 M80 120 M85 95 女子 優勝記録 181 実施なし 176 181 W25 151 W40 148 W45 129 W50 132 W55 127 W60 103 W65 115 W75 102 ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること 図 13.1: 日本国内の主要競技会 523 日本陸連が主催する競技会の中で最も重要な試合は日本選手権である.日 本選手権が日本選手の頂点を決める試合であり,オリンピックや世界選手権 (世界陸上)の世界大会の選考においても最も重要視される試合である. また,IAAF W orldChallenge の一環として実施されるゴールデングラン プリも特別な大会に位置付けられている.IAAF W orldChallenge の主催者 は国際陸上競技連盟であり,IAAF W orldChallenge は国際大会のサーキッ トとして世界中で実施されている(2015 年は全 12 戦).全ての試合に高跳 びがあるわけではないため毎年日本で高跳びがあるわけではないが,世界の 一流先週が出場し,オリンピックや世界選手権(世界陸上)の代表選考を兼 ねる重要な競技会となる. 日本陸連が主催する試合では日本選手権とゴールデングランプリが特に注 目度の高い試合だといえる.陸上競技の試合は一般的にそれほど入場者数が多 くはないが,オリンピックイヤーの 2016 年は日本選手権(愛知)で約 26800 人,ゴールデングランプリ(神奈川県)で約 23500 人の入場者数となっている. 日本陸連主催の試合ではないが,グランプリ系の試合である日本 GP も重 要な意味を持つ競技会である.こちらも主要競技会に位置付けられ,オリン ピックや世界選手権(世界陸上)の代表選考を兼ねる競技会となっている.全 ての試合に高跳びがあるわけではないが,毎年 GP シリーズに位置付けられ るどこかの試合で高跳びが実施される.2015 年度は男女ともに静岡国際陸上 で競技が実施されている. 524 13.2.2 年齢クラス別の主要競技会 年齢クラスに分けられた主要競技会としてはジュニアオリンピック,日本 ユース選手権,日本ジュニア室内大阪,日本ジュニア選手権,国民体育大会な どがある.国際的な基準では競技会開催年の 12 月 31 日時点で 18 歳未満の 者をユースと呼び,競技会開催年の 12 月 31 日時点で 20 歳未満の者をジュニ アと呼ぶことが多いが,日本の場合は学齢を考慮して競技会の年齢クラスが 決められている場合があるので注意が必要となる. 各大会の年齢制限の詳細については募集要項に記載があるので,そちらを 参照してほしい.ここでは参考までに 2015 年度に開催された各大会の年齢ク ラス分け定義を図 13.2,図 13.3 にまとめて示す. 競技会名 国民体育大会 平成27年10月2日~ 平成27年10月6日 日本ジュニア選手権 平成27年10月16日~ 平成27年10月18日 日本ユース選手権 平成27年10月16日~ 平成27年10月18日 ジュニアオリンピック 平成27年10月23日~ 平成27年10月25日 日本ジュニア室内大阪 平成28年3月12日~ 平成28年3月13日 各競技会の年齢制限(2015年度の試合の場合) 成年:平成9年4月1日以前に生まれた者 少年共通:少年A+少年B 少年A:平成9年4月2日以降平成11年4月1日までに生まれた者 少年B:平成11年4月2日以降に生まれた者 ※ただし中学生は3年生のみ参加できる 平成8年1月1日から平成12年4月1日の間に生まれた競技者 平成10年4月2日から平成12年4月1日の間に生まれた競技者 ※同時に開催される日本ジュニア選手権の標準記録を突破した場合は日本ジュニアに申し込みすることができる. ただしその場合は同一あるいは他の種目で日本ユース選手権への申し込みはできない. A:平成12年4月2日生~平成13年4月1日生 B:平成13年4月2日生~平成14年4月1日生 C:平成14年4月2日生~平成15年4月1日生 中学生の部:平成12年4月2日~平成15年4月1日の間に生まれた者で中学校に在籍している者 ジュニアの部:平成9年1月1日以降に生まれた者 ※中学生は「中学生の部」にしか参加できない 図 13.2: 年齢クラス別の主要競技会の年齢制限 学校 誕生日 ~平成7年4月1日 平成7年4月2日~平成7年12月31日 平成8年1月1日~平成8年4月1日 平成8年4月2日~平成8年12月31日 平成9年1月1日~平成9年4月1日 平成9年4月2日~平成9年12月31日 平成10年1月1日~平成10年4月1日 平成10年4月2日~平成10年12月31日 高校 平成11年1月1日~平成11年4月1日 平成11年4月2日~平成11年12月31日 平成12年1月1日~平成12年4月1日 平成12年4月2日~平成12年12月31日 平成13年1月1日~平成13年4月1日 平成13年4月2日~平成13年12月31日 中学 平成14年1月1日~平成14年4月1日 平成14年4月2日~平成14年12月31日 平成15年1月1日~平成15年4月1日 小学生 平成15年4月2日~ 大学 平成27年 4月1日時点 の学年 大学生3年以上 大学生2年 大学生2年 大学生1年 大学生1年 高校3年生 高校3年生 高校2年生 高校2年生 高校1年生 高校1年生 中学3年生 中学3年生 中学2年生 中学2年生 中学1年生 中学1年生 小学6年生以下 平成27年年度の競技会 平成27年 平成28年 平成27年 国体 日本ジュニア 日本ユース ジュニアオリンピック 日本ジュニア室内大阪 4月1日時点 平成27年10月2日~ 平成27年10月16日~ 平成27年10月16日~ 平成27年10月23日~ 平成28年3月12日~ の年齢 平成27年10月6日 平成27年10月18日 平成27年10月18日 平成27年10月25日 平成28年3月13日 20以上 19 19 18 18 17 17 16 16 15 15 14 14 13 13 12 12 11以下 参考:IAAFの主催する世界ユース選手権(隔年実施)は開催年の12月31日時点で16歳~17歳の者(U18)が資格者となる 参考:IAAFの主催する世界ジュニア選手権(隔年実施)は開催年の12月31日時点で16歳~19歳の者(U20)が資格者となる 成年 少年A 少年B 図 13.3: 年齢クラスの定義 525 ジュニアの部 A B C 中学生の部 13.2.3 学校区分別の主要競技会 ここでは学校区分別の主要競技会を説明する. 小学生の主要競技会 全国小学生陸上(全国小学生陸上競技交流会)が主要な大会であり,全国 小学生陸上の予選会や,選抜陸上競技大会が主な試合となる. 中学生の主要競技会 全国中学陸上(全日本中学校陸上競技選手権大会,全日中と呼ばれること もある)が主要な大会であり,全国中学陸上の予選となる地区総体(市区町 村や都道府県レベルで行われる中学校総合体育大会)や新人大会,通信陸上 競技会などが主な試合となる. 高校生の主要競技会 全国高校陸上(全国高等学校陸上競技選手権大会,全国高校総体やインター ハイと呼ばれることもある)が主要な大会であり,全国高校陸上の予選とな る地区総体(市区町村や都道府県レベルで行われる高等学校総合体育大会) や新人大会などが主な試合となる. 大学生の主要競技会 日本学生対校(日本が学生対校陸上競技選手権大会,全日本インカレや全 カレと呼ばれることもある),日本学生個人(日本学生陸上競技個人選手権) が主要な大会であり,日本学生対校の予選となる地区インカレ(各学連が行 う学生陸上競技対校選手権大会)や大学同士で行う対抗戦などが主な試合と なる. 大学同士で行う対抗戦は大学陸上部にとって特別なものであり,大学によっ ては最も重要な試合に位置付けられることもある. 社会人(実業団選手)の主要競技会 全日本実業団(全日本実業団対抗陸上競技選手権大会)が主要な大会であ り,全日本実業団の予選となる地区実業団の大会が主な試合となる.実業団 で陸上を続ける選手の多くは日本のトップレベルの選手であるため第 13.1 節 に示した日本国内の主要競技会を重要な試合に位置付けて競技を行う選手も 多い. 526 13.3 国外の主要競技会 13.3.1 アジア陸上競技連盟が主催する主要競技会 アジア地域の陸上競技の統括団体であるアジア陸上競技連盟(以下:アジア 陸連,AAA)が主催する主要競技会を図 13.4 にまとめる.主要競技会日程 はアジア陸連の HP を見るか,日本陸連が発表する主要競技会日程を見れば 分かる. (図 13.4 は高跳びに関連する主要競技会のみを記載している) ●国際陸連の主催試合(World Athletics Series) 開催 直近の 直近の 競技会名 周期 開催地 期日 Asian Athletics Championships China 2015/6/3~ 2年周期 Wuhan 2015/6/7 (アジア選手権) Asian Indoor Athletics Championships Qatar 2016/2/19~ 2年周期 Doha 2016/2/21 (アジア室内) Asian Junior Athletics Championships Vietnam 2016/6/2~ 2年周期 HoChiMinhCity 2016/6/6 (アジアジュニア) Asian Youth Athletics Championships Qatar 2015/5/8~ 2年周期 Doha 2015/5/11 (アジアユース) 標準記録 男子 標準記録 女子 男子 女子 優勝記録 優勝記録 派遣設定記録:228 派遣設定記録:192 224 191 日本陸連により選考 235 192 参加標準記録:203 参加標準記録:172 216 174 日本陸連により選考 174 215 ※2016年11月時点で直近の大会の情報を記載している ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること 図 13.4: アジア陸連の主要競技会 アジア陸連の主催する競技会は通常は標準記録が設定されておらず,各国 陸連の裁量で出場選手を選ぶことが多い. 2015 年のアジア選手権の場合は日本陸連が世界ランキング 32 位相当とな る派遣設定記録を定めており,日本 GP シリーズとゴールデングランプリが 選考競技会となっている.また,このときの選考の優先順位は 1. 有効期間内に,アジア選手権派遣設定記録を満たし,選考競技会で日本 人 8 位以内の競技者 2. 本大会でメダル獲得を期待できる,選考競技会で日本人 8 位以内の競 技者 3. 強化育成部から推薦された今後国際大会で活躍が期待される競技者 となっている(詳細は日本陸連の代表選手選考要項を参照すること). 527 13.3.2 国際陸上競技連盟が主催する主要競技会 陸上競技の国際的な統括団体である国際陸上競技連盟(以下:国際陸連, IAAF )が主催する主要競技会を図 13.5,13.6 にまとめる.主要競技会日 程は国際陸連の HP の COM P ET IT ION S の項目を見れば分かる. (図 13.5, 13.6 は高跳びに関連する主要競技会のみを記載している) ●国際陸連の主催試合(World Athletics Series) 開催 直近の 競技会名 周期 開催地 IAAF World Championships China 2年周期 Beijing (世界選手権,世界陸上) IAAF World Indoor Championships 2年周期 United States Portland (世界室内) IAAF World U20 Championships Poland 2年周期 Bydgoszcz (世界ジュニア) IAAF World U18 Championships (世界ユース) 2年周期 Colombia Cali IAAF Continental Cup (コンチネンタルカップ) 4年周期 Morocco Marrakech 直近の 期日 2015/8/22~ 2015/8/30 男子 女子 標準記録 男子 標準記録 女子 優勝記録 優勝記録 参加標準記録:228 参加標準記録:194 234 201 派遣設定記録:231 派遣設定記録:194 2016/3/17~ 2016/3/20 233 197 236 196 2016/7/19~ 2016/7/24 216 183 227 191 2015/7/15~ 2015/7/19 参加標準記録:206 参加標準記録:177 派遣設定記録: 派遣設定記録: 220 過去大会入賞相当 過去大会入賞相当 190 2014/9/13~ 2014/9/14 アジア地域の アジア地域の 237 ランキングから選出 ランキングから選出 199 ※2016年11月時点で直近の大会の情報を記載している ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること 図 13.5: 国際陸連の主要競技会 (W orldAthleticsSeries) 国際陸連が主催する競技会の中で最も重要な試合は世界選手権であり,世 界最高峰の大会である.2015 年には参加国数 207,参加選手数 1933 名の規模 で実施されている.参加国数が多く規模が大きいことからオリンピックやサッ カー W 杯と並び世界三大スポーツイベントの一つと呼ばれることも多い. 2015 年の世界選手権の場合は国際陸連が定めた参加標準記録(フィールド 種目は出場者が 32 人程度になるように設定されている)と,日本陸連が定め た派遣設定記録(世界ランキング 12 位相当に設定されている)があり,アジ ア大会と日本選手権,日本 GP シリーズ,ゴールデングランプリ,アジア選 手権が選考競技会となっている(詳細は日本陸連の代表選手選考要項を参照 すること). 528 ●国際陸連の主催試合(One-Day Meeting Circuits) 開催 直近の 競技会名 周期 開催地 IAAF Diamond League (ダイヤモンドリーグ) ※The IAAF Diamond League is the top tier of the IAAF’s global invitational track and field meeting competition structure IAAF World Challenge ※The IAAF World Challenge is the second tier of the IAAF’s global invitational track and field meeting competition structure IAAF World Indoor Tour ※男子高跳びは2017年の イベントグループにあるため 2016年は実施されていない. Qatar Doha China Shanghai Morocco Rabat United States Eugene Italy Rome United Kingdom Birmingham Norway 毎年 Oslo 世界各地で Sweden 14試合 Stockholm Monaco Monaco United Kingdom London Switzerland Lausanne France Paris Switzerland Zürich Belgium Brussels Australia Melbourne Jamaica Kingston Japan Kawasaki China Beijing Czech Republic Ostrava Netherlands 毎年 世界各地で Hengelo Senegal Dakar Brazil São Bernardo do Campo Spain Madrid Germany Berlin Croatia Zagreb Germany Karlsruhe United States Boston 毎年 世界各地で Sweden Stockholm Scotland Glasgow 直近の期日 標準記録 男子 標準記録 女子 男子 女子 優勝記録 優勝記録 233 未実施 未実施 194 231 未実施 各試合の賞金額(米ドル) 1st 10000 2nd 6000 3rd 4000 4th 3000 5th 2500 6th 2000 7th 1500 8th 1000 未実施 195 233 未実施 237 未実施 未実施 190 未実施 193 各種目の年間通算ポイント1位の選手には 40000米ドルとダイヤモンドトロフィー(※)が授与される. ※80000米ドル相当の4カラットダイヤモンドが入っている 239 未実施 未実施 198 2016/8/25 235 未実施 2016/8/27 未実施 198 2016/9/1 未実施 196 2016/9/9 232 未実施 未実施 193 223 未実施 233 193 236 193 未実施 未実施 221 未実施 未実施 未実施 2016/6/19 221 未実施 2016/6/23 未実施 193 2016/9/3 未実施 未実施 2016/9/6 未実施 189 2016/5/6 2016/5/14 2016/5/22 2016/5/27~ 2016/5/28 2016/6/2 2016/6/5 2016/6/9 2016/6/16 2016/7/15 2016/7/22~ 2016/7/23 2016/3/5 2016/5/7 2016/5/8 2016/5/18 2016/5/20 2016/5/22 2016/5/25 基本的に主催者が出場者を選考 出場者の選考における取り決めの詳細は Regulationに記載がある. 基本的に主催者が出場者を選考 出場者の選考における取り決めの詳細は Regulationに記載がある. 各試合の賞金額(米ドル) ※コアグループの賞金額 1st 5000 2nd 3500 3rd 2000 4th 1500 5th 1000 6th 700 7th 600 8th 500 2016/2/6 基本的に主催者が出場者を選考 未実施 193 2016/2/14 出場者の選考における取り決めの詳細は Regulationに記載がある. 未実施 未実施 未実施 195 2016/2/17 2016/2/20 各試合の賞金額(米ドル) 1st 3000 2nd 1500 3rd 1000 4th 750 5th 500 6th 300 未実施 193 各種目の年間通算ポイント1位の選手 20000米ドル ※2016年11月時点で直近の大会の情報を記載している ※参加資格の詳細は各大会の大会要項を参照すること 図 13.6: 国際陸連の主要競技会 (One − DayM eetingCircuits) ダイヤモンドリーグは国際陸連が主催する競技会の中で世界最高峰のリー グ戦であり,基本的に主催者の選考によって出場者が決まる(出場者の選考 における取り決めの詳細は各大会の Regulation を参照すること). 2016 年は 14 戦,男女各 16 種目が世界各地で実施されており,各大会の 入賞者には賞金が与えられ(1 位 10000 米ドル∼8 位 1000 米ドル),各種目 の年間通算ポイント 1 位の選手には 40000 米ドルとダイヤモンドトロフィー (80000 米ドル相当の 4 カラットダイヤモンドが入っている)が授与される. 529 13.3.3 ユニバーシアード ユニバーシアード(U niversiade)は 2 年に一度開催される世界規模の総合 競技大会(陸上以外の競技も実施される競技大会)であり,国際大学スポー ツ連盟(F ISU )が主催している.2015 年には全 21 競技,参加国数 143,参 加選手数 12885 名の規模で実施されている. 2015 年の韓国大会の場合は日本学生陸上競技連合が定めた標準記録(男子 221,女子 186 で,過去のユニバーシアード競技結果をもとに設定されてい る)があり,日本 GP シリーズ,ゴールデングランプリ,各地区インカレ,日 本 j 学生対校,実業団・学生対抗が選考競技会となっている(詳細は日本学 生陸上競技連合の代表選手選考要項を参照すること). 13.3.4 アジア大会 アジア大会(アジア競技会,AsianGames)は 4 年に一度アジアで開催さ れる総合競技大会(陸上以外の競技も実施される競技大会)であり,アジア オリンピック評議会(OCA)が主催している.2014 年には全 42 競技,参加 国数 44,参加選手数 9501 名の規模で実施されている. 2014 年のアジア大会の場合は日本陸連が世界ランキング 32 位相当となる 派遣設定記録 B(男子 228,女子 192)と,世界ランキング 12 位相当となる 派遣設定記録 A(男子 231,女子 195)があり,日本選手権と日本 GP シリー ズ,ゴールデングランプリが選考競技会となっている(詳細は日本陸連の代 表選手選考要項を参照すること). 530 13.3.5 オリンピック オリンピック(夏季オリンピック,SummerOlympicGames)は 4 年に一 度開催される世界規模の総合競技大会(陸上以外の競技も実施される競技大 会)であり,国際オリンピック委員会(IOC )が主催している.2016 年には 全 306 種目,参加国数 206,参加選手数 11000 名の規模で実施されている. 2016 年のリオオリンピックの場合は国際陸連が定めた参加標準記録(男子 229,女子 193 で,フィールド種目は出場者が 32 人程度になるように設定さ れている)と,日本陸連が定めた派遣設定記録(男子 231,女子 193 で,世界 ランキング 12 位相当に設定されている)があり,世界選手権と日本選手権, 日本 GP シリーズ,ゴールデングランプリが選考競技会となっている(詳細 は日本陸連の代表選手選考要項を参照すること). 参考までリオオリンピックの高跳び選手の内定条件は 1. 北京世界選手権で 8 位以内の成績を収めた日本人最上位の競技者 2. 派遣設定記録を満たし,日本選手権で 8 位以内の成績を収めた最上位 の競技者 3. 参加標準記録を満たした,日本選手権優勝者 であった. 531 13.4 主要競技会の記録水準 ここでは日本,アジア,世界の主要なシニアの競技会についてその記録水準 を示す.なお各開催年の優勝記録をグラフにまとめると図 13.7 のようになる. 女子も男子も 1990 年以降の優勝記録には頭打ちの傾向がある.1990 年以 降の優勝記録を平均するとオリンピック・世界選手権・世界室内の男子が 236, 女子が 202 となり,これが世界レベルの大会の優勝ラインの目安と言える. また,アジア大会・アジア選手権・アジア室内の 1990 年以降の優勝記録を 平均すると男子が 226,女子が 191 となり,これがアジアレベルの大会の優 勝ラインの目安と言える.1990 年以降の日本選手権の優勝記録を平均すると 男子が 224,女子が 185 となっている. 245 235 225 215 オリンピック 205 世界選手権 195 アジア大会 世界室内 アジア選手権 185 アジア室内 175 日本選手権 165 155 145 1890 1900 1910 1920 1930 1940 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 図 13.7: シニアの主要競技会の記録推移まとめ(男子) 210 200 190 180 170 160 150 140 130 120 110 1920 1930 1940 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 オリンピック 世界選手権 世界室内 アジア大会 アジア選手権 アジア室内 日本選手権 図 13.8: シニアの主要競技会の記録推移まとめ(女子) 532 13.4.1 日本選手権 日本選手権の歴代優勝記録を図 13.9,図 13.10 にまとめる. 回数 開催年 100 2016 99 2015 98 2014 97 2013 96 2012 95 2011 94 2010 93 2009 92 2008 91 2007 90 2006 89 2005 88 2004 87 2003 86 2002 85 2001 84 2000 83 1999 82 1998 81 1997 80 1996 79 1995 78 1994 77 1993 76 1992 75 1991 74 1990 73 1989 72 1988 71 1987 70 1986 69 1985 68 1984 67 1983 66 1982 65 1981 64 1980 63 1979 62 1978 61 1977 60 1976 59 1975 58 1974 57 1973 56 1972 55 1971 54 1970 53 1969 52 1968 51 1967 50 1966 49 1965 記録 2m29 2m26 2m23 2m25 2m20 2m22 2m21 2m24 2m18 2m21 2m33 2m18 2m21 2m18 2m21 2m22 2m21 2m20 2m24 2m24 2m24 2m24 2m24 2m28 2m25 2m30 2m30 2m15 2m22 2m21 2m24 2m24 2m21 2m24 2m21 2m18 2m20 2m21 2m15 2m18 2m18 2m15 2m15 2m09 2m15 2m20 2m14 2m12 2m09 2m07 2m03 2m05 氏名 衛藤 昂 戸邉直人 衛藤 昂 髙張広海 髙張広海 戸邉直人 高張広海 醐醍直幸 土屋光 醐醍直幸 醐醍直幸 醐醍直幸 久保田聡 醐醍直幸 内田剛弘 君野貴弘 吉田孝久 吉田孝久 豊嶋茂樹 吉田孝久 野村智宏 尾上三知也 吉田孝久 野中悟 吉田孝久 T.ケンプ S.マテイ 吉田孝久 阪本孝男 井上基史 氏野修次 氏野修次 阪本孝男 阪本孝男 阪本孝男 阪本孝男 沢武芳 山本寿徳 阪本孝男 影井克弘 越川一紀 浜野敏英 影井克弘 冨沢英彦 杉岡邦由 冨沢英彦 冨沢英彦 杉岡邦由 杉岡邦由 冨沢英彦 清水修 杉岡邦由 所属 AGF つくばTP 筑波大 日立ICT 日立I CT 筑波大 日立ICT 富士通 モンテローザ 富士通 富士通 東京陸協 順大 東京陸協 福岡大 ゴールドウイン ミズノ ミズノ 三洋信販 ミズノ 日大 スズキ ミズノ エンドレスAC ミズノTC バハマ ルーマニア 筑波大 愛知陸協 筑波大 和歌山陸協 和歌山陸協 東海スポーツ 東海スポーツ 鏑川ク 鏑川ク 栃木県運動公園 美作高 筑波大 本田技研 順大 埼玉陸協 東洋大 大阪陸協 新日鉄 碓氷クラブ 碓氷クラブ 八幡製鉄 八幡製鉄 順大 大体大 八幡製鉄 回数 開催年 48 1964 47 1963 46 1962 45 1961 44 1960 43 1959 42 1958 41 1957 40 1956 39 1955 38 1954 37 1953 36 1952 35 1951 34 1950 33 1949 32 1948 31 1947 30 1946 29 1945 28 1944 27 1943 26 1942 25 1941 24 1940 23 1939 22 1938 21 1937 20 1936 19 1935 18 1934 17 1933 16 1932 15 1931 14 1930 13 1929 記録 2m00 2m20 1m95 2m00 2m05 2m00 1m95 1m80 1m95 1m85 1m85 1m85 1m85 1m85 1m90 1m90 1m93 1m91 1m85 1m90 1m95 1m94 1m95 1m95 1m96 1m90 1m90 1m90 1m89 1m93 1m80 1m91 1m87 1m90 1m83 12 1928 1m78 11 1927 1m65 10 1926 1m57 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1925 1924 1923 1922 1921 1920 1919 1918 1917 1m67 1m63 1m63 1m56 1m51.5 1m52 1m48 1m61 1m47 氏名 所属 宮崎欣也 大昭和 A.スネズウェル オーストラリア 石部安浩 中大ク 宮崎欣也 大昭和 杉岡邦由 日大 杉岡邦由 日大二高 笠松登 リッカー 笠松登 リッカー 石川行男 静岡 笠松登 中大 中島武彦 八幡製鉄 山本和義 日大 石川行男 早大 鈴木義博 東洋紡 鈴木義博 早大AC 鈴木義博 早大 鈴木義博 早大 田中弘 山口 原学 門鉄 森島勝男 静協 ―中止― 原学 明大 岡本三市 撫順 原学 明大 岡本三市 満州 加島勇 文理大 朝隈善郎 明大 朝隈善郎 明大 安達清 早大 小野操 慶大 木村一夫 早大 富谷利一 日大専門部 木村一夫 早大 木村一夫 早大 木村一夫 関西学院 木村一夫 関西学院 内藤健蔵 木更津中 平岡進 慶大 三木義雄 竜野中 石井銑三 水戸高 中沢米太郎 岸和田中 平井武 早大 伊達十郎 東大 平井武 早大 伊達十郎 学習院 鴻沢吾老 北野中学 伊達十郎 学習院 沢田一郎 東大 三宅大輔 慶大 原愛二郎 東大 内藤政邁 学習院 内藤政邁 学習院 図 13.9: 日本選手権の歴代優勝記録(男子) 533 回数 100 99 98 97 96 95 94 93 92 91 90 89 88 87 86 85 84 83 82 81 80 79 78 77 76 75 74 73 72 71 70 69 68 67 66 65 64 63 62 61 60 59 58 57 56 開催年 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 1980 1979 1978 1977 1976 1975 1974 1973 1972 記録 1m78 1m81 1m75 1m90 1m80 1m79 1m77 1m85 1m86 1m81 1m83 1m86 1m83 1m92 1m92 1m92 1m88 1m85 1m91 1m93 1m81 1m87 1m84 1m84 1m92 1m90 1m90 1m90 1m94 1m90 1m84 1m92 1m90 1m84 1m78 1m87 1m91 1m84 1m80 1m81 1m82 1m77 1m77 1m74 1m65 氏名 京谷 萌子 渡邉有希 渡邉有希 福本 幸 前田愛純 福本幸 藤沢潔香 福本幸 福本幸 青山幸 青山幸 ハニカット陽子 今井美希 今井美希 太田陽子 今井美希 太田陽子 今井美希 今井美希 太田陽子 太田陽子 今井美希 貞広千波 佐藤恵 佐藤恵 佐藤恵 佐藤恵 金希宣 佐藤恵 佐藤恵 松井昌美 佐藤恵 福光久代 佐藤恵 福光久代 佐藤恵 福光久代 八木たまみ 八木たまみ 八木たまみ 曽根幹子 曽根幹子 曽根幹子 曽根幹子 稲岡美千代 所属 北海道ハイテクAC ミライトテクノ ミライトテクノ 甲南学園AC 順天堂大 甲南AC 鎌ヶ谷みちるAC 大阪陸協 大阪陸協 大阪陸協 大阪陸協 日体大AC ミズノ ミズノ ミキハウス ミズノ ミキハウス ミズノ 中京女大TC ミキハウス 日 体 大 中京女大 中京女大 ミズノ ミズノTC ミズノTC 福岡県教委 韓国 福岡大 福岡大 京都エイム 福岡大 大昭和 沼垂高 大昭和 水戸中 大昭和 関東学園大 関東学園大 群馬陸協 大昭和 大昭和 東洋大 東洋大 中大 回数 開催年 55 1971 54 1970 53 1969 52 1968 51 1967 50 1966 49 1965 48 1964 47 1963 46 1962 45 1961 44 1960 43 1959 42 1958 41 1957 40 1956 39 1955 38 1954 37 1953 36 1952 35 1951 34 1950 33 1949 32 1948 31 1947 30 1946 29 1945 28 1944 27 1943 26 1942 25 1941 24 1940 23 1939 22 1938 21 1937 20 1936 19 1935 18 1934 17 1933 16 1932 15 1931 14 1930 13 1929 12 1928 記録 1m71 1m69 1m60 1m68 1m64 1m61 1m60 1m60 1m80 1m73 1m60 1m60 1m64 1m55 1m54 1m54 1m53 1m50 1m50 1m45 1m50 1m50 1m46 1m45 1m30 1m61 1m62 氏名 所属 鈴木久美江 東洋大 鈴木久美江 東洋大 曽根幹子 上下高 稲岡美千代 小松島高 山三保子 美作大 竹田真実 中京大 堤絹子 日立 青木政子 飯能高 I.バラシュ ルーマニア O.ゲレ ユーゴスラビア 神谷恵美子 大昭和 神谷恵美子 大昭和 田中初世 八幡製鉄 高橋美代子 中大 近藤由美子 愛媛土居高 渡辺恭子 北学大 渡辺恭子 北学大 高橋美代子 三島高 室恵美子 祗園高 林怜子 愛学大 山内リエ 京都AC 佐藤妙子 福島陸協 米陀京子 中京体専 米陀京子 魚津高女 西原稔子 佐賀陸協 山内リエ 京都 山内リエ 菊花高女教 ―中止― 1m58 山内リエ 中京高女 1m57 山内リエ 中京高女 1m51 有永喜代子 中京高女 1m40 広瀬百合子 鎮西女教 1m49 有永喜代子 国東女 1m47 西田順子 札幌女出 1m45 広橋百合子 東女体専 1m43 広橋百合子 東女体専 1m47 相良八重 東女体専 1m46 広橋百合子 羽昨高女 1m35 山形勝子 日方女 1m38 浜崎千代 京二条女 1m35 浜崎千代 京二条女 1m40 永田喜代 土浦女 1m28 宮本美代子 夕陽丘女 1m25 吉田喜久枝 アルモンド 第12回大会までは未実施 図 13.10: 日本選手権の歴代優勝記録(女子) 534 13.4.2 アジア室内 アジア室内の歴代優勝記録を図 13.11,図 13.12 にまとめる. 回数 開催年 7 2016 6 2014 5 2012 4 2010 3 2008 2 2006 1 2004 記録 2m35 2m36 2m37 2m20 2m24 2m17 2m23 氏名 Mutaz Essa Barshim Mutaz Essa Barshim Mutaz Essa Barshim Mutaz Essa Barshim Sergey Zasimovich Naoyuki Daigo Yuriy Pakhlyayev 国名 QAT QAT QAT QAT KAZ JPN KAZ 図 13.11: アジア室内の歴代優勝記録(男子) 回数 開催年 7 2016 6 2014 5 2012 4 2010 3 2008 2 2006 1 2004 記録 1m92 1m96 1m92 1m93 1m91 1m93 1m83 氏名 Svetlana Radzivil Svetlana Radzivil Zheng Xingjuan Marina Aitova Tatyana Efimenko Marina Aitova Miyuki Aoyama 図 13.12: アジア室内の歴代優勝記録(女子) 535 国名 UZB UZB CHN KAZ KGZ KAZ JPN 13.4.3 アジア選手権 アジア選手権の歴代優勝記録を図 13.13,図 13.14 にまとめる. 回数 開催年 21 2015 20 2013 19 2011 18 2009 17 2007 16 2005 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2003 2002 2000 1998 1995 1993 1991 1989 1987 1985 1983 1981 1979 1975 1973 記録 氏名 2m24 Takashi Eto 2m21 Bi Xiaoliang 2m35 Mutaz Essa Barshim Manjula Kumara 2m23 Wijesekara 2m24 Lee Hup Wei Manjula Kumara 2m27 Wijesekara 2m23 Wang Zhouzhou 2m19 Cui Kai 2m23 Yuriy Pakhlyayev 2m30 Zhou Zhongge 2m26 Lee Jin-Taek 2m24 Lee Jin-Taek 2m22 Lee Jin-Taek 2m19 Cho Hyun-Ok 2m24 Liu Yunpeng 2m24 Shuji Ujino 2m31 Zhu Jianhua 2m30 Zhu Jianhua 2m15 Kazunori Koshikawa 2m14 Teymour Ghiassi 2m15 Teymour Ghiassi 図 13.13: アジア選手権の歴代優勝記録(男子) 536 国名 JPN CHN QAT SRI MAS SRI CHN CHN KAZ CHN KOR KOR KOR KOR CHN JPN CHN CHN JPN IRN IRN 回数 開催年 21 2015 20 2013 19 2011 記録 氏名 1m91 Svetlana Radzivil 1m90 Nadiya Dusanova 1m92 Zheng Xingjuan 国名 UZB UZB CHN 18 2009 1m93 Zheng Xingjuan CHN 17 2007 1m94 Tatyana Efimenko KGZ 16 2005 1m92 Tatyana Efimenko KGZ 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2003 2002 2000 1998 1995 1993 1991 1989 1987 1985 1983 1981 1979 1975 1973 1m88 1m92 1m83 1m94 1m89 1m92 1m83 1m89 1m92 1m90 1m84 1m93 1m87 1m74 1m68 VIE KGZ IND JPN KAZ KAZ JPN CHN CHN CHN CHN JPN CHN JPN ISR Bui Thi Nhung Tatyana Efimenko Bobby Aloysius Miki Imai Svetlana Zalevskaya Svetlana Zalevskaya Yoko Ota Jin Ling Ni Xiuling Yang Wenqin Zheng Dazhen Hisayo Fukumitsu Zheng Dazhen Hisao Tsuchiya Orit Abramovich 図 13.14: アジア選手権の歴代優勝記録(女子) 537 13.4.4 アジア大会 アジア大会の歴代優勝記録を図 13.15,図 13.16 にまとめる. 回数 開催年 17 2014 16 2010 15 2006 14 2002 13 1998 12 1994 11 1990 10 1986 9 1982 8 1978 7 1974 6 1970 5 1966 4 1962 3 1958 2 1 1954 1951 記録 2m35 2m27 2m23 2m23 2m27 2m27 2m26 2m31 2m33 2m20 2m21 2m06 2m05 2m08 氏名 Mutaz Essa Barshim Mutaz Essa Barshim Jean-Claude Rabbath Lee Jin-Taek Lee Jin-Taek Takahisa Yoshida Zhou Zhongge Zhu Jianhua Zhu Jianhua Takao Sakamoto Teymour Ghiassi Teymour Ghiassi Bhim Singh Kuniyoshi Sugioka Nagalingam 2m03 Ethiriveerasingham 1m95 Ajit Singh 1m93 Andres Franco 図 13.15: アジア大会の歴代優勝記録(男子) 538 国名 QAT QAT LIB KOR KOR JPN CHN CHN CHN JPN IRN IRN IND JPN CEY IND PHI 回数 開催年 17 2014 16 2010 15 2006 14 2002 13 1998 12 1994 11 1990 10 1986 9 1982 8 1978 7 1974 6 1970 5 1966 4 1962 記録 1m94 1m95 1m93 1m90 1m88 1m92 1m94 1m89 1m89 1m88 1m78 1m70 1m60 1m60 氏名 Svetlana Radzivil Svetlana Radzivil Marina Aitova Tatyana Efimenko Yoko Ota Svetlana Munkova Megumi Sato Megumi Sato Zheng Dazhen Zheng Dazhen Orit Abramovich Michiyo Inaoka Mami Takeda Kinuko Tsutsumi 国名 UZB UZB KAZ KGZ JPN UZB JPN JPN CHN CHN ISR JPN JPN JPN 3 1958 1m58 Emi Kamiya JPN 2 1 1954 1951 1m55 Ahuba Kraus 1m49 Koyoko Yoneda ISR JPN 図 13.16: アジア大会の歴代優勝記録(女子) 539 13.4.5 世界室内 世界室内の歴代優勝記録を図 13.17,図 13.18 にまとめる. 回数 開催年 16 2016 記録 氏名 2m36 Gianmarco Tamberi 国名 ITA QAT 15 2014 2m38 Mutaz Essa Barshim 14 2012 2m33 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2010 2008 2006 2004 2003 2001 1999 1997 1995 1993 1991 1989 1987 2m36 2m36 2m37 2m35 2m35 2m32 2m36 2m35 2m38 2m41 2m40 2m43 2m38 Dimitrios Chondrokoukis Ivan Ukhov Stefan Holm Yaroslav Rybakov Stefan Holm Stefan Holm Stefan Holm Javier Sotomayor Charles Austin Javier Sotomayor Javier Sotomayor Hollis Conway Javier Sotomayor Igor Paklin 図 13.17: 世界室内の歴代優勝記録(男子) 540 GRE RUS SWE RUS SWE SWE SWE CUB USA CUB CUB USA CUB URS 回数 開催年 16 2016 記録 1m96 Vashti Mariya 2m00 Kamila 氏名 Cunningham Kuchina Lićwinko 国名 USA RUS POL 15 2014 14 2012 1m98 Chaunté Lowe USA 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2010 2008 2006 2004 2003 2001 1999 1997 1995 1993 1991 1989 1987 2m00 2m03 2m02 2m04 2m01 2m00 1m99 2m02 2m01 2m02 2m00 2m02 2m05 CRO CRO RUS RUS SWE SWE BUL BUL GER BUL GER BUL BUL Blanka Vlašić Blanka Vlašić Yelena Slesarenko Yelena Slesarenko Kajsa Bergqvist Kajsa Bergqvist Khristina Kalcheva Stefka Kostadinova Alina Astafei Stefka Kostadinova Heike Henkel Stefka Kostadinova Stefka Kostadinova 図 13.18: 世界室内の歴代優勝記録(女子) 541 13.4.6 世界選手権 世界選手権の歴代優勝記録を図 13.19,図 13.20 にまとめる. 回数 開催年 15 2015 14 2013 13 2011 12 2009 11 2007 10 2005 9 2003 8 2001 7 1999 6 1997 5 1995 4 1993 3 1991 2 1987 1 1983 記録 2m34 2m41 2m35 2m32 2m35 2m32 2m35 2m36 2m37 2m37 2m37 2m40 2m38 2m38 2m32 氏名 Derek Drouin Bohdan Bondarenko Jesse Williams Yaroslav Rybakov Donald Thomas Yuriy Krymarenko Jacques Freitag Martin Buß Vyacheslav Voronin Javier Sotomayor Troy Kemp Javier Sotomayor Charles Austin Patrik Sjöberg Hennadiy Avdyeyenko 図 13.19: 世界選手権の歴代優勝記録(男子) 542 国名 CAN UKR USA RUS BAH UKR RSA GER RUS CUB BAH CUB USA SWE URS 回数 開催年 15 2015 14 2013 13 2011 12 2009 11 2007 10 2005 9 2003 8 2001 7 1999 6 1997 5 1995 4 1993 3 1991 2 1987 1 1983 記録 2m01 2m03 2m03 2m04 2m05 2m02 2m06 2m00 1m99 1m99 2m01 1m99 2m05 2m09 2m01 氏名 Mariya Kuchina Svetlana Shkolina Anna Chicherova Blanka Vlašić Blanka Vlašić Kajsa Bergqvist Hestrie Cloete Hestrie Cloete Inha Babakova Hanne Haugland Stefka Kostadinova Ioamnet Quintero Heike Henkel Stefka Kostadinova Tamara Bykova 図 13.20: 世界選手権の歴代優勝記録(女子) 543 国名 RUS RUS RUS CRO CRO SWE RSA RSA UKR NOR BUL CUB GER BUL URS 参考までに日本人選手の過去の大会結果を図 13.21,図 13.22 にまとめる. 回数 開催年 15 2015 14 13 12 11 10 9 8 2013 2011 2009 2007 2005 2003 2001 記録 氏名 2m26 Naoto Tobe 2m22 Takashi Eto 2m17 Yuji Hiramatsu 出場者なし 出場者なし 2m20 Naoyuki Daigo 2m19 Naoyuki Daigo 2m20 Naoyuki Daigo 出場者なし 出場者なし 成績 予選落ち 予選落ち 予選落ち 7 1999 2m15 Takahiro Kimino 予選落ち 6 5 1997 1995 予選落ち 4 1993 3 2 1991 1987 1 1983 2m15 Michiya Onoue 出場者なし 2m25 Takahisa Yoshida 2m10 Satoru Nonaka 2m24 Takahisa Yoshida 2m10 Motochika Inoue 2m18 Takao Sakamoto 2m18 Takashi Katamine 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 図 13.21: 世界選手権の日本人選手結果(男子) 544 回数 開催年 記録 氏名 成績 15 2015 出場者なし 14 13 12 11 10 9 8 2013 2011 2009 2007 2005 2003 2001 予選落ち 7 1999 6 5 1997 1995 1m78 Miyuki Fukumoto 出場者なし 出場者なし 1m84 Miyuki Aoyama 出場者なし NM Miki Imai 1m85 Miki Imai 1m89 Miki Imai 1m85 Yoko Ota 出場者なし 出場者なし 4 1993 1m75 Megumi Sato 予選落ち 3 2 1991 1987 1 1983 1m83 1m88 1m80 1m75 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち Megumi Sato Megumi Sato Megumi Sato Hisayo Fukumitsu 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 予選落ち 図 13.22: 世界選手権の日本人選手結果(女子) 545 13.4.7 オリンピック オリンピックの歴代優勝記録を図 13.23,図 13.24 にまとめる. 回数 開催年 31 2016 30 2012 29 2008 28 2004 27 2000 26 1996 25 1992 24 1988 23 1984 22 1980 21 1976 20 1972 19 1968 18 1964 17 1960 16 1956 15 1952 14 1948 13 1944 12 1940 11 1936 10 1932 9 1928 8 1924 7 1920 6 1916 5 1912 4 1908 3 1904 2 1900 1 1896 記録 2m38 2m38 2m36 2m36 2m35 2m39 2m34 2m38 2m35 2m36 2m25 2m23 2m24 2m18 2m16 2m12 2m04 1m98 2m03 1m97 1m94 1m98 1m936 1m93 1m90 1m80 1m90 1m81 氏名 Derek Drouin Ivan Ukhov Andrey Silnov Stefan Holm Sergey Kliugin Charles Austin Javier Sotomayor Hennadiy Avdyeyenko Dietmar Mögenburg Gerd Wessig Jacek Wszoła Jüri Tarmak Dick Fosbury Valeriy Brumel Robert Shavlakadze Charles Dumas Walt Davis John Winter 中止 中止 Cornelius Johnson Duncan McNaughton Bob King Harold Osborn Richmond Landon 中止 Alma Richards Harry Porter Samuel Jones Irving Baxter Ellery Clark 国名 CAN RUS RUS SWE RUS USA CUB URS FRG GDR POL URS USA URS URS USA USA AUS USA CAN USA USA USA USA USA USA USA USA 図 13.23: オリンピックの歴代優勝記録(男子) 546 回数 開催年 31 2016 30 2012 29 2008 28 2004 27 2000 26 1996 25 1992 24 1988 23 1984 22 1980 21 1976 20 1972 19 1968 18 1964 17 1960 16 1956 15 1952 14 1948 13 1944 12 1940 11 1936 10 1932 9 1928 記録 1m97 2m05 2m05 2m06 2m01 2m05 2m02 2m03 2m02 1m97 1m93 1m92 1m82 1m90 1m85 1m76 1m67 1m68 氏名 Ruth Beitia Anna Chicherova Tia Hellebaut Yelena Slesarenko Yelena Yelesina Stefka Kostadinova Heike Henkel Louise Ritter Ulrike Meyfarth Sara Simeoni Rosemarie Ackermann Ulrike Meyfarth Miloslava Rezková Iolanda Balaș Iolanda Balaș Mildred McDaniel Esther Brand Alice Coachman 中止 中止 1m60 Ibolya Csák 1m65 Jean Shiley 1m595 Ethel Catherwood 図 13.24: オリンピックの歴代優勝記録(女子) 547 国名 ESP RUS BEL RUS RUS BUL GER USA FRG ITA GDR FRG TCH ROM ROM USA RSA USA HUN USA CAN 参考までに日本人選手の過去の大会結果を図 13.25,図 13.26 にまとめる. 回数 開催年 31 2016 30 2012 29 2008 28 2004 記録 氏名 2m17 Takashi Eto 出場者なし 2m15 Naoyuki Daigo 出場者なし 成績 予選35位 予選36位 27 2000 2m15 Takahisa Yoshida 予選27位 26 25 24 1996 1992 1988 2m15 Tomohiro Nomura 出場者なし 出場者なし 予選27位 23 1984 2m21 Takao Sakamoto 予選15位 22 1980 21 1976 20 1972 19 1968 18 1964 17 16 15 14 13 12 1960 1956 1952 1948 1944 1940 11 1936 10 1932 9 1928 8 7 6 5 4 3 2 1 1924 1920 1916 1912 1908 1904 1900 1896 2m13 2m13 2m05(2m15) 2m06 2m09 2m00 1m90 1m95 1m96 1m97 1m94 1m94 1m94 1m90 1m88 1m88 1m80 出場者なし Katsumi Fukura Kazunori Koshikawa Hidehiko Tomizawa Kuniyoshi Sugioka Kuniyoshi Sugioka Kuniyoshi Sugioka Kinya Miyazaki Kuniyoshi Sugioka Yukio Ishikawa 出場者なし 出場者なし 中止 中止 Kimio Yada Hiroshi Tanaka Yoshiro Asakuma Kazuo Kimura Misao Ono Kazuo Kimura Mikio Oda Mikio Oda 出場者なし 中止 出場者なし 出場者なし 出場者なし 出場者なし 出場者なし 予選17位 予選19位 決勝19位 予選31位 予選15位 予選24位 予選27位 予選18位 予選12位 決勝5位 決勝6位 決勝6位 決勝6位 決勝7位 決勝6位 決勝7位 予選10位 図 13.25: オリンピックの日本人選手結果(男子) 548 回数 開催年 31 2016 30 2012 29 2008 28 2004 27 2000 26 25 24 1996 1992 1988 23 1984 22 1980 21 1976 20 1972 19 記録 1m90(1m94) 1m92 1m91 1m90 1m87 1m84 氏名 出場者なし 出場者なし 出場者なし 出場者なし Yoko Ota Miki Imai 出場者なし Megumi Sato Megumi Sato Hisayo Fukumitsu Megumi Sato 出場者なし 成績 決勝11位 予選16位 決勝7位 決勝11位 予選17位 予選18位 1m70 Mikiko Sone 予選27位 予選33位 予選35位 1968 1m65 Michiyo Inaoka 1m65 Mihoko Yama 出場者なし 18 1964 1m60 Torii Mitsuko 予選23位 17 16 15 14 13 12 1960 1956 1952 1948 1944 1940 出場者なし 出場者なし 出場者なし 出場者なし 中止 中止 11 1936 1m40 Junko Nishida 決勝14位 10 1932 1m50 Yuriko Hirohashi 1m50 Yaeko Sagara 決勝8位 決勝9位 9 1928 出場者なし 図 13.26: オリンピックの日本人選手結果(女子) 549 13.5 主要競技会のグレード 参考までに大会規模,記録水準,著者である私の出場経験から,個人的に 各主要競技会のグレードを付けると図 13.27 のようになる. グレード 大会名 オリンピック,世界選手権,世界室内 SS コンチネンタルカップ,ダイヤモンドリーグ S+ ユニバーシアード 世界ジュニア,アジア大会,アジア選手権,アジア室内 S IAAF World Challenge,IAAF World Indoor Tour S- 世界ユース AA 日本選手権,日本GP 日本学生対校,全日本実業団,実業団・学生対抗 AA国民体育大会(成年),日本学生個人 A+ アジアジュニア,アジアユース 全国高校陸上,国民体育大会(少年) A 全国中学陸上,ジュニアオリンピック A日本ジュニア,日本ユース,日本ジュニア室内大阪 BB+ 地区大会 BB 都道府県大会 B 市区町村大会 C 記録会 備考 世界最高峰の大会 Sより記録水準の高い世界規模の大会 アジア最高峰の大会,またはそれと 記録が同水準の世界規模の大会 Sより記録水準の低い世界規模の大会 日本最高峰の大会 AAより記録水準のやや低い全国大会 Aより記録水準のやや高い大会 全国大会 Aより記録水準のやや低い大会 BBより記録水準が高い地区レベルの大会 Bより記録水準が高い都道府県レベルの大会 最低限の参加標準記録が設けられている 市区町村レベルの大会 誰でも参加できる記録会 図 13.27: 各大会のグレード 550 13.6 ドーピングについて ドーピングは全てのスポーツで厳しく禁止されており,当然ながら陸上競 技でも厳しく取り締まられている.近年では国際大会ではもちろんのこと, 国内大会でも全国規模の大会であれば年齢を問わずにドーピングチェックが 行われるようになってきた.著者である私も何度かドーピングチェックを受 けたことのある選手の一人である. 図 13.28: JADA の DopingControlF orm ドーピング違反が発覚した場合は長期間の競技離脱に留まらず,極めて厳 しい社会的制裁を受けることになる.ついうっかり違反してしまうことのな いように選手は常に最新の情報を確認し,食べ物やサプリメント,ドリンク に禁止物質が含まれていないか常にチェックする習慣を身に着けてほしい. 医療機関を受診する場合は自分がアスリートであることを医者に伝え,薬が 処方された場合は自分で問題がないか調べるようにしてほしい.例えば JADA のサイト http://www.globaldro.com/JP/search で薬に問題がないか調べ ることができる. 市販薬にも禁止物質を含むものが多くあるが,その全てを把握することは 困難なため,使用可能な市販薬のリストをある程度覚えておくとよいだろう. 少なくとも自分の常備薬に問題がないことは確認しておいてほしい.例えば JAAF のサイト http://www.jaaf.or.jp/medical/doping_control.pdf で使用可能な市販薬のリストが分かる. 551