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石油コンビナート等防災体制検討会 報告書(案)

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石油コンビナート等防災体制検討会 報告書(案)
資料 2
石油コンビナート等防災体制検討会
報告書(案)
平成25年3月
石油コンビナート等防災体制検討会
i
南海トラフ巨大地震、首都直下地震等の切迫性が
高まる中、人命安全の確保、エネルギーや産業基盤
の強靱化、社会的機能の維持が急務であり、石油コ
ンビナート防災の抜本的な強化が必要。
<基本的な考え方>
検討会報告書を踏まえ、関係道府県の石油コンビナート等防災計画、事業所の防災規程等対策に反映
(おって、消防庁から通知等により周知徹底)
○石油コンビナート防災の主な課題と対応の考え方
1 全体的な枠組みに関する事項
(1)災害想定(防災アセスメント)における大規模災害への対応
(2)最大クラスの地震・津波に伴う石油コンビナート災害への対応の考え方
(3)石油コンビナート災害の特殊性に対応した防災体制の充実強化
(4)石油コンビナート防災に係る継続的な改善の仕組み
2 個別の応急対策に関する事項
(1)石油コンビナート等防災本部における迅速・円滑な情報把握
(2)事業所における通報連絡や情報共有の徹底強化
(3)地震及び津波発生時の自衛防災活動と安全管理
(4)住民への適切な情報伝達及び避難誘導等
(5)コンビナート周辺の社会的に重要な施設への的確な情報伝達及び影響防止
○まとめ
提言の主な内容
東日本大震災及びその後において発生した石油コンビナー
ト災害では、大規模な爆発、火災の延焼等により、当該事業
所の敷地外、更には石油コンビナート等特別防災区域の外部
にまで影響が及ぶ事案も発生しており、これに対処するため
の情報収集・伝達、事業者等による即応体制、事故現場での
安全管理、住民避難等において課題が見られた。
また、災害の拡大や影響の長期化に伴い、周辺地域におけ
る住民の不安が高まり、事故の状況や収束の見通し、環境や
健康への影響など前広なリスクコミュニケーションが求められ
る事案も生じている。
<背景>
石油コンビナート等防災体制検討会報告書の概要
主な課題と対応の考え方
1 全体的な枠組みに関する事項(1/3)
石油コンビナートに係る危機管理上の観点から、低頻度ではあるが大規
模な被害を伴う災害事象について、石油コンビナート等防災本部の災害想
定における位置づけを明確にし、適切に防災対策への反映を図ることが
必要である。
(1)災害想定(防災アセスメント)における大規模災害への対応
現状、問題意識
以下のとおり災害想定の方法等について技術的な見直しを行うとともに、
評価結果の取扱いを改めることが必要である。
① 大規模被害を伴う最近の事故事例等を踏まえた災害事象の追加
本検討会と並行して開催された「石油コンビナート等における災害時の
影響評価等に係る調査研究会」の結果に基づき、消防庁において防災
アセスメント指針を改訂し下記の災害事象等を追加するとともに、各関係
道府県の石油コンビナート等防災本部において災害想定に反映していく
ことが必要である。
<主な追加点>
○平時
・ 東日本大震災における高圧ガスタンク爆発火災を踏まえ、BLEVEに
よる災害シナリオを追加
・ 防油堤外や海上流出等を伴う災害シナリオを追加 等
○ 大規模地震時
・ 東日本大震災における石油コンビナートの津波被害を踏まえ、津波
による災害シナリオを追加
・ 液状化やスロッシングの影響によるタンク等の被害シナリオを刷新
等
② 低頻度・大規模被害の災害事象に関する取扱いの明確化
災害想定の際、発生危険度は相対的に小さいが周辺地域に影響が
及ぶような事象については、東日本大震災やその後の爆発火災、海上
流出事故等を踏まえ、当該影響の大きさを推定(定性的評価を含む。)
しておくことが防災対策上有用である。
また、災害想定において定量的な評価が技術的に難しい事象について
も、過去の事故事例等を踏まえ定性的な評価を実施する等し、幅広に
災害シナリオとして考慮しておくことが重要である。
③ 評価結果の防災対策への反映
上記①及び②による見直し事項をはじめ、防災アセスメントにおける
評価結果について、石油コンビナート等防災本部を中心に、各関係者に
おいて共有し、それぞれの担うべき役割に応じ防災対策に反映していく
ことが必要である。
対応の考え方
大規模災害への対応力を確保し、継続的に向上を図るため、石油コンビナート防災に関する計画、体制等について
強化等を図ることが必要な事項を整理した。
ii
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
石油コンビナート防災においても、最新知見を踏まえ、最大クラスの地
震・津波を考慮して対策を推進していくことが必要である。
石油コンビナートでは、大規模・複雑な施設において、多様な可燃性物質
や有害物質の潜在的な危険性を管理・制御しながら、極めて大量の貯蔵・
取扱いが行われており、ひとたび災害が発生し、被害が拡大した場合には、
その特殊性から関係機関が連携し総合的に応急対策を展開していくこと
が必要となる。このため、石災法においては、石油コンビナート等防災本
部を関係都道府県に常設し、コンビナート所在市町村等と一元化した大き
な構えを平時から採ることとしていると考えられる。
(3)石油コンビナート災害の特殊性に対応した防災体制の充実強化
石油コンビナート等防災本部、同現地防災本部について、異常現象発生時の情報
連絡体制、警戒体制等について、具体的な対応区分や適用要件の整理が必要
③ 大規模災害時における本部体制の明確化
特殊な災害への対応力を強化するとともに、事故現場での活動に伴う危険性を
低減するため、消防施設・資機材や消防戦術の高度化等に係る研究開発を進め、
その成果を現場に導入・普及していくことが必要
<高度な資機材等の例>
無人放水車、耐熱車両、無人監視カメラ、サーモグラフィ装置等
② 自衛消防力・公設消防力の強化
インターネット、衛星通信等を活用した情報通信ネットワークの多様化・多重化が
必要。地理空間情報(G空間情報)を活用した支援システムの研究開発、導入等の
推進が重要。
① ICT(情報通信技術)を活用した情報収集・伝達体制の強化
以下のような観点から、防災体制の充実強化を図ることが必要である。
○ 当面の対応: 周辺地域の住民や関係事業所の従業者等の人命
安全を最低限確保
○ 中長期な対応: 津波まちづくり等における都市計画や開発計画と
連携して対処
なお、石油コンビナート等特別防災区域については、災害対策基本法に
基づく都道府県・市町村の地域防災計画とは別に、石災法に基づく石油コ
ンビナート等防災計画により一元的な対応が図られる仕組みとなっている
が、広域にわたるおそれのある複合災害への備えとして、双方が一体と
なった体制づくりを進めることが必要である。
また、石油コンビナート災害に係る応急対策上も、地震・津波に伴う阻害
要因(通信や交通の障害、消防力の逼迫等)を十分考慮し、実情に即した
対応を図ることが必要である。
当該地域における地震・津波の影響が著しく大きい場合には、個別の施
設等における予防対策や拡大防止策にも限界があると考えられることから、
以下のような方向性により対策を進めることが適当である。
対応の考え方
1 全体的な枠組みに関する事項(2/3)
(2)最大クラスの地震・津波に伴う石油コンビナート災害への対応の
考え方
iii
iv
① 防災計画等の定期的な見直し体制
石油コンビナート防災に携わる関係機関や事業所の各々が、平時より
関連情報の収集に努め、定期的な防災計画等の見直しの機会や各機関
等のマネジメントサイクルの中で必要な見直しを行う体制を整備すること
がまず第一に必要である。その上で、当該情報を共有し、石油コンビ
ナート等防災本部を中心に総合的な調整を図ることが必要であり、日頃
より緊密な協力体制を構築することが重要である。
また、事故の態様は様々であるが、原因や対策(予防~応急対策~
復旧)の中には共通する点も多く見られることから、過去の事故データを
収集・分析し、水平展開していくことが必要である。これに当たり、個別の
事業所における取組みや国全体の事故統計等を補完し、業態等に応じ
てきめ細かく対処する上で、事業者団体の役割が期待されるところであり、
関係省庁や関係機関等との連携強化、幅広い情報発信等を図りながら、
計画的・継続的に取組みを推進していくことが重要である。
② 教育・訓練
上記①と併せて、防災業務に携わる者の資質向上を図るため、教育・
訓練を通じた人材育成や組織全体の対応力向上を図ることが必要で
ある。
特に、最近の重大事故における被害拡大の経過等にかんがみると、
貯蔵・取扱いしている物質の性状、安全管理上の要件、当該施設や計測
装置等の特性、緊急停止の要領、異常時の危険認識や対応手順など
安全確保において基礎的と言える内容について、各事業所の防災業務
に携わる者に改めて徹底することが急務である。
また、防災管理者・副防災管理者の資質向上が極めて重要であり、
事業所内で統括的な立場にある者であることから、外部専門家による
助言、定期的な講習受講の機会等も活用しながら教育・訓練の効果を
高めることが有用と考えられる。
以下のような取組みを通じ、石油コンビナート防災に係る継続的な改善
の仕組みを整備充実していくことが必要である。
対応の考え方
1 全体的な枠組みに関する事項(3/3)
石油コンビナート防災に関する計画、体制等については、各事業所や特
別防災区域における事情の変更(貯蔵・取扱いの態様、施設・資機材の配
備状況や経年変化、防災要員の配置状況や世代交代、操業・管理体制
等)、周辺を取り巻く社会情勢や環境の変化、国内外の事故事例や防災
上の最新知見等を反映し、不断に見直しを行っていくことが必要である。
(4)石油コンビナート防災に係る継続的な改善の仕組み
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
主な課題と対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(1/6)
石災法上の情報把握の仕組みとして、事故が発生した事業所-消防機
関-石油コンビナート等防災本部が主なルートとなっているが、一次情報
を有する事業所及び消防機関にあっては事故現場での活動に注力する必
要(事故拡大時には更に顕著)があること、石油コンビナート等防災本部
(都道府県)にあっては事故現場や住民対応に当たる市町村の拠点施設
から離れた場所に所在していること等から、事故や応急対策の状況につい
て情報把握に苦慮するケースが見られる。
(1)石油コンビナート等防災本部における迅速・円滑な情報把握
現状、問題意識
○ 事態に応じ、発災事業所の対策本部に関係機関等による現地連絡室
を設置し、石油コンビナート等防災本部や市町村からも職員を派遣して、
現場の一次情報を共有。
○ 現場からの通報連絡を補完するものとして、防災アセスメントの評価
結果(事故発生~拡大のシナリオ、事故拡大時の影響範囲等)、石油
コンビナート地域情報管理システム等を活用。
○ 平時からの取組みとして、石油コンビナート等防災本部において、
保安や環境等を担当する関係部局、関係機関等と連携し、応急対策上
必要な事業所情報(可燃性物質・毒劇物・放射性物質等の所在や性状、
主な貯蔵取扱施設や防災施設の概要等)の共有、事故時の展開等の
仕組みを構築。 等
次のような対応を図ることにより、石油コンビナート等防災本部において、
迅速・円滑に情報把握を行うことができるようにすることが必要である。
対応の考え方
大規模災害時における応急対策の実効性向上を図る観点から、本検討会における調査検討を踏まえ、個別の改善
策や留意事項等を整理した。
v
vi
次のような点について徹底強化を図ることが必要である。
① 事業所内の情報伝達体制
○ 防災管理者・副防災管理者による全体統括の徹底
○ 情報伝達マニュアルの整備、ICTの活用等による実効性向上
○ 当該事業所内における発災施設とそれ以外の施設の間の情報伝達
(特に、大規模事業所等で担当部署や施設系統が分かれている場合)
等
② 異常現象の発生に関する消防機関への迅速な通報
○ 異常現象の発生に関する防災管理者・副防災管理者の迅速な通報
の徹底(石災法第23条第1項)
○ 防災管理者・副防災管理者の責務に関する認識の徹底(罰則の
適用を含む。)、通報に関する夜間・休日を含む責任体制の明確化、
消防機関との前広な情報連絡の体制づくり 等
③ 現場対応に当たる防災要員、公設消防隊への的確な事故情報の提供
等
○ 出動、現場到着、活動中等の各段階において、防災管理者・副防災
管理者の統括の下、事態認識や活動内容、緊急退避等の情報を的確
に伝達することを徹底
○ 事態に応じ、爆発や火災、有害物質の漏えい等が発生・拡大した
場合に備え、公設消防隊到着時のアクセスポイント、現場指揮本部等
の位置を選定・変更 等
④ 事故拡大時の隣接事業所や防災関係機関への情報伝達
○ 隣接事業所については、共同防災組織における情報連絡に加え、
石油コンビナート等特別防災区域協議会の活用等により災害情報を
伝達。また、隣接事業所も被災した場合には相互に情報伝達
○ 防災関係機関については、石油コンビナート等防災計画や地域での
協定等に基づき対処
○ 上記に当たり、ICTの活用等による実効性向上 等
⑤ 化学プラントにおける緊急停止時の安全、事故対応上の留意事項等
○ 緊急停止作業を行う際の作業手順等の確認、作業従事者全員への
周知徹底
○ 異常現象が発生した場合の爆発や火災、有害物質の漏えい等の
発生危険性、その影響範囲、避難経路等に関する周知徹底
○ 上記のような危険性を有する設備等について、安全制御のための
条件とその確認方法(監視計測手段・判断指標)、具体的な影響範囲等
を明確化し、事前の計画や訓練を通じて自衛消防隊・公設消防隊に
周知 等
対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(2/6)
石油コンビナート災害の特殊性を勘案すると、異常現象や事故発生時の
当該事業所における防災要員等への周知や消防機関等への通報、初動
対応に当たる自衛消防組織や共同防災組織、これと連携して活動を行う
公設消防隊等への事故情報の伝達、事故拡大時の隣接事業所等への情
報伝達を迅速に行い、適切な情報に基づき危険を回避しながら早期の事
故収束や拡大防止を図ることが極めて重要である。
このため、石災法上も通報連絡や事業所内外の連携体制等について規
定が設けられているが、悪質な例では異常現象に係る通報未実施の事案
も発生するなど全体として実効性が確保されているとは言い難い状況にあ
り、事故現場での被害拡大やその後の復旧を妨げる要因ともなっていると
考えられる。
(2)事業所における通報連絡や情報共有の徹底強化
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
① 地震・津波時の自衛防災組織等における対応の考え方
自衛防災組織、共同防災組織等においては、人命安全を優先の上、
防災活動に当たることが必要。特に、津波災害時には人的対応に係る
制約が大きいと考えられることから、別添5(津波災害時の特定事業
所・自衛防災組織等の安全確保対策の考え方)を参考として対処する
ことが適当。
② 特定防災施設・資機材等に係る応急措置・代替措置等
○ 防災活動に用いられる特定防災施設・資機材等について、「特定
防災施設等及び防災資機材等に係る地震対策及び津波対策の推進
について(通知)」(平成24年3月30日付け消防特第63号)を踏まえ、
地震による被害の評価を行うに当たっては、調査研究会でとりまとめ
を行った「特定防災施設等の地震による影響評価マニュアル」を参考
として対処することが適当。
○ また、同通知を踏まえ、特定防災施設・資機材等の被災に備えた
応急措置や代替措置を講ずるに当たっては、調査研究会でとりまとめ
を行った「特定防災施設等の技術基準の検討」中の内容を参考として
対処することが適当。
○ これらのほか、中核となる事業所の対策本部にあっては、耐震性・
耐浪性を考慮した場所を選定することが適当。
③ 大規模タンクの浮き屋根沈降時の応急対策等
平成15年十勝沖地震におけるタンク全面火災を踏まえ、大規模タンク
の浮き屋根耐震改修が進められるとともに、大容量泡放射システムが
全国12ブロックで配備されているところであるが、東日本大震災や
その後の事故事例を踏まえると、浮き屋根耐震改修を引き続き促進する
とともに、危機管理上の観点から大容量泡放射システムの即応体制を
はじめ浮き屋根沈降時の応急対策について再点検が必要。
○ 浮き屋根沈降に伴う油面露出に対する出火防止(不活性ガスの注入
等)
○ 当該タンクで貯蔵していた石油等の移送先の確保(タンカー手配等
を含む。)
○ 浮き屋根の変形を考慮した油抜取り時の安全管理(屋根材等の落下、
衝撃防止)
下記のような点について非常時における活動要領や安全管理の点検を
行い、地震及び津波発生時の対応力向上を図ることが必要である。
対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(3/6)
地震及びこれに伴う津波の影響が著しく大きい場合、自衛防災活動上も、
地震・津波による人命危険、石災法上の特定防災施設・資機材等の被災、
当該地域の防災インフラの被災等により制約が生ずることが考えられる。
(3)地震及び津波発生時の自衛防災活動と安全管理
vii
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
○ 出火に備えた3点セットや大容量泡放射システムによる警戒。
泡シール等も考慮した泡消火剤の確保
○ 重機や計測機器、オペレータ等の手配 等
④ 大容量泡放射システムの運用に係る実効性確保
上記③のうち、大容量泡放射システムは全国12ブロックでの集中管理
方式を採っており、当該システムの物量やこれに伴う作業量の大きさを
考慮すると、タンク全面火災時のボイルオーバー等までの時間との比較
において、複合災害時の搬送~事故現場でのセッティングの実効性や
活動要領を精査しておくことが必要。
○ 大規模地震発生時には、タンク火災発生危険があることを前提とし、
地震発生後直ちにシステム輸送車両、防災要員等を確保
○ 輸送経路の確保のため、平時から輸送車両が走行可能な経路を
複数把握しておき、地震発生後は関係機関からの道路情報、ICT
(Web、カーナビ等の通行実績情報、衛星画像情報等)の活用、更に
は必要に応じて経路調査隊を編成する等して、経路啓開情報を収集
○ 緊急交通路や緊急輸送路の利用、警察車両による誘導等について、
平時から警察、道府県公安委員会と調整
○ 陸路の途絶や著しい渋滞等が予想される場合、海路についても事前
に検討
○ 各対象事業所の地形、レイアウト、構内ルート、夜間の照明等に加え、
敷地内で想定される地震・津波影響を勘案し、セッティング方法を
検討
○ 大容量泡放射システムを所期のとおり搬送~セッティングすることが
困難な場合の対策(増設による時間短縮、防災緩衝地帯等による
代替軽減措置等) 等
対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(4/6)
(3)地震及び津波発生時の自衛防災活動と安全管理(つづき)
viii
ix
① 伝達内容
○ 危険の種類(火災、爆発、漏洩(可燃性物質、毒劇物、放射性物質
等)の別)
○ 危険の及ぶ範囲(距離、標高、風向き等)とこれに応じた避難や屋内
退避の対象範囲
○ 危険の種類に対応した住民の対処法(避難場所の位置、屋内待避
の要否等)
○ 必要な生活情報の提供(避難所・医療機関の情報、高齢者や乳幼児
等の受入対応、マスクや医薬品等の物資配付の情報、インフラ被害の
状況、給水車等の巡回情報等)
○ 火災や漏えい等の事故収束の見通し、流出・拡散した物質の希釈や
回収など復旧の見通し等
○ 周辺地域に影響が及ぶ場合のモニタリングの実施と公表 等
② 伝達のタイミング
○ 判断指標
○ 判断者(都道府県、市町村、事業者)
③ 伝達手段
○ 地域特性に応じた災害フェーズ×伝達内容×伝達手段の最適
組合せ。具体的には、プッシュ型(自動的に配信されるタイプ(メール
配信など))とプル型(ユーザーが能動的に引き出すタイプ(ホーム
ページ掲載など))の選定。一人暮らしの住民への伝達方法など地域
コミュニティにおける補完体制等
○ 防災本部(都道府県)中心の情報集約体制、市町村による住民広報、
事業者の広報や事態に応じ住民説明会等
④ 避難計画
○ 防災アセスメントを踏まえた対象範囲
○ 避難先とのマッチング
○ 移動手段の確保 等
⑤ 住民参加型の訓練(図上訓練、実動訓練)
下記のような点を考慮するとともに、別添6(住民への情報伝達)を参考
として実効性向上を図ることが重要である。
対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(5/6)
石災法の枠組みにおいて、石油コンビナート災害時の住民防護は重要
な機能の一つであり、上記1(1)の災害想定の見直しと合わせ、周辺地域
における住民への災害情報の伝達及び避難誘導の具体的な体制を整備
することが必要である。
また、東日本大震災での経験を踏まえ、住民の危機意識や防災への関
心は高まりを見せており、事故に伴う健康や環境への影響を含め前広なリ
スクコミュニケーションが求められるようになってきていることから、併せて
対応することが適当である。
(4)住民への適切な情報伝達及び避難誘導等
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
x
南海トラフ巨大地震、首都直下地震等の切迫性が高まる中、エネルギー
や産業基盤の強靭化、社会的機能の維持等の観点からも、石油コンビ
ナートやその周辺地域における防災上の取組みの強化が求められている
○ あらゆる事態に備え、陸上又は海上から可燃性物質や有害物質が
流出し、広い範囲に拡散した場合にも対処することができるよう、より
広域の連携体制を確立しておくことが危機管理上適当。これに当たり、
海上における排出油等防除の枠組み等と緊密に連携し、各地域に
おける具体的な対応を明確化しておくことが重要。
○ 対処すべき事案と防護対象の明確化が必要。防護対象の例としては、
発電所、重要航路、接岸設備、漁業施設、高速道路、鉄道、空港、物流
拠点、防災拠点等。
○ ヘリコプターの活用を含め、拡散や対応状況を把握し、関係者間で
情報共有するための効果的な方策を検討しておくことが必要。
○ 拡散が予想される先への情報伝達体制や連絡手段の具体化が必要。
等
当該エリアの社会的に重要な施設に対し、的確に情報伝達を行うととも
に、関係機関が連携して影響防止を図ることが必要であり、下記に留意し
て実効性向上を図ることが必要である。
対応の考え方
2 個別の応急対策に関する事項(6/6)
(5)コンビナート周辺の社会的に重要な施設への的確な情報伝達及び
影響防止
現状、問題意識
主な課題と対応の考え方
まとめ
○ 石油コンビナート等防災本部の防災アセスメントの結果を各関係者の対策に反映し、現場における災害時の
人的対応においても徹底するための仕組みづくり
○ 国全体の地震・津波対策に係る進捗に合わせた取組みの推進
○ 防災体制強化のため施設や人員配置の見直しを要する事項の実施方策
○ 主な提言に関する細目の具体化(ガイドラインの作成等)
・ 異常現象の通報(石災法第23条第1項)の徹底に係る運用の見直し
・ 特定防災施設・資機材等の津波による影響評価手法の具体化
・ 自衛防災活動マニュアル等の見直し 等
○ 各事業所や石油コンビナート等防災本部等における本提言等を踏まえた取組状況のフォローアップ 等
2 今後の検討課題
石油コンビナート防災について、東日本大震災、最近の重大事故、関係道府県へのアンケート調査等から課題を抽
出した。
その結果を踏まえ、大規模災害時の対応力を向上する観点等から、全体的な枠組みとして防災計画や体制等につい
て強化等を図ることが必要な事項を整理した。
また、個別の応急対策について、重大事故の教訓等を踏まえ、改善策や留意事項等を整理した。
消防庁では、本報告書の提言を踏まえ、防災計画、防災規程等への反映を図ることとしている。
1 今年度の総括
xi
はじめに
(作成中)
平成25年3月
石油コンビナート等防災体制検討会
座
長
小
林
恭
一
目
次
第1章 検討の目的等
第2章 石油コンビナート防災の主な課題と対応の考え方
1 全体的な枠組みに関する事項
(1)災害想定(防災アセスメント)
(2)最大クラスの地震・津波に伴う災害事象への対応
(3)石油コンビナート防災体制の強化
(4)石油コンビナート防災に係る継続的な改善の仕組み
2
個別の応急対策に関する事項
(1)石油コンビナート等防災本部における情報把握のあり方
(2)災害発生時の事業所等における情報伝達、応急対策のあ
り方
(3)地震及び津波発生時の自衛防災組織等の活動のあり方
(4)住民への情報伝達~避難誘導
(5)コンビナート周辺の社会的に重要な施設への災害情報伝
達、影響防止のあり方
第3章 まとめ
○本文の別添資料
(別添1)石油コンビナート防災の現状の枠組み
(別添2)平成23年中の事故概要
(別添3)近年発生した事故事例について
(別添4)石油コンビナート等防災本部アンケート
(別添5)津波災害時の特定事業所・自衛防災組織等の安全確保対策の考え方
(別添6)住民への情報伝達
○参考資料
参考1 昭和39年新潟地震昭和石油株式会社新潟製油所火災
参考2 石油コンビナート等防災本部の活動(千葉県、山口県の例)
参考3 災害広報(千葉県の例)
参考4 平成24年度中の通知
第1章
検討の目的等
1.1
目的
平成23年に開催された「東日本大震災を踏まえた危険物施設等の地
震・津波対策のあり方に係る検討会」において、大容量泡放射システム、
自衛防災組織等の活動、石油コンビナート周辺住民の避難について、今
後対応策の検討を行うとされた。
また、昨今の石油コンビナートでの災害では、爆発や火災により、そ
の事業所外にも被害が及ぶ事案も発生している。
このような状況を踏まえ、石油コンビナートにおける事業者の自衛防
災体制、関係地方公共団体における防災体制と周辺住民の安心・安全確
保のあり方について検討する。
1.2 検討項目
(1)石油コンビナート等防災本部における情報把握のあり方
(2)地震及び津波発生時の自衛防災組織等の活動のあり方(大容量泡放射シ
ステムの運用、緊急停止や防災活動を行う従業者の安全管理等)
(3)災害発生時の事業所内及び異なる事業所間の情報伝達、応急対策のあり
方
(4)関係市町村における周辺住民への災害情報伝達、避難誘導のあり方
(5)コンビナート周辺の社会的に重要な施設への災害情報伝達、影響防止の
あり方
1.3 検討会の体制
(1)「石油コンビナート等防災体制検討会」を開催し検討を行った。
(2)本検討会の構成は次のとおりである。
座長
東京理科大学大学院
小 林 恭 一
国際火災科学研究科教授
事務局
消防庁特殊災害室
1
石油コンビナート等防災体制検討会
委員名簿
(敬称略)
委員
浅
本
邦
裕
(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構
石油備蓄部環境安全課 担当調査役
〃
阿
部
則
章
和歌山県 総務部 危機管理局 消防保安課 課長
〃
石
井
俊
昭
石油連盟 環境安全委員会 安全専門委員会 消防・防災部会長
〃
伊
藤
英
男
危険物保安技術協会 事故防止調査研修センター長
〃
岩
岡
覚
電気事業連合会 工務部 副部長
〃
越
谷
成
一
川崎市消防局 予防部 危険物課 課長
座長
小
林
恭
一
東京理科大学大学院 国際火災科学研究科教授
委員
白
木
邦
治
(社)日本鉄鋼連盟 防災委員会委員
〃
白
井
繁
光
千葉県防災危機管理部 消防課 課長
〃
塚
目
孝
裕
消防研究センター 特殊災害研究室 室長
〃
土
井
純
二
(社)日本ガス協会 技術部 製造技術グループマネジャー
〃
中
野
恵
山口県 総務部 防災危機管理課 課長
座長
代理
中
村
功
東洋大学 社会学部メディアコミュニケーション学科 教授
委員
村 上 ひ と み
山口大学大学院 理工学研究科 准教授
〃
森
北九州市消防局 予防部指導課 課長
〃
吉 田
秀
信
一 史
石油化学工業協会 消防防災専門委員長
(以上、五十音順)
オブザ
ーバー
菅
原
〃
井
上
〃
佐 々 木 正 大
厚生労働省 医薬食品局 審査管理課 室長補佐
〃
野
経済産業省 製造産業局 化学課 課長補佐
村
裕
秀
賢
内閣府政策統括官(防災担当)付
参事官(調査・企画担当)付 参事官補佐(直下型地震対策担当)
史
文部科学省 科学技術・学術政策局
原子力安全課 原子力規制室 統括原子力保安検査官
徳
2
〃
沼
舘
〃
福
原
〃
及
〃
平
〃
石 上 幾 久 夫
1.4
建
経済産業省 資源エネルギー庁 石油精製備蓄課 課長補佐
和
邦
経済産業省 商務流通保安グループ保安課 高圧ガス保安室
室長補佐(コンビナート保安担当)
川
信
一
経済産業省化学物質管理課
化学兵器・麻薬原料等規制対策室 リスク分析官
井
洋
次
国土交通省 港湾局 海岸・防災課 津波対策企画調整官
海上保安庁 警備救難部 環境防災課 専門官
検討会の経過
検討会の開催経過は、次のとおりである。
回
次
開催日
第1回検討会
平成24年
7月12日
第2回検討会
平成24年
9月11日
第3回検討会
平成24年12月
第4回検討会
平成25年
1月29日
第5回検討会
平成25年
3月
3
3日
5日
第2章
石油コンビナート防災の主な課題と対応の考え方
石油コンビナートについては、大量の石油や高圧ガス等の取扱いに伴う災害の特殊性に
かんがみ、石油コンビナート等災害防止法(以下「石災法」という。)、消防法、高圧ガス
保安法等の関連法令が相まって、平時の予防、異常時の初動対応、事故の拡大防止や被害
低減、復旧など、災害のフェーズに応じ多層的に対策が講じられる仕組みとなっている(別
添1)。石油コンビナートの事故統計(別添2)においては、比較的小規模な範囲に収まる
ケースが大半であり、災害の予防、拡大防止等の対策はおおむね有効に機能していると考
えられる。
一方、東日本大震災及びその後において発生した石油コンビナート災害では、大規模な
爆発、火災の延焼等により、当該事業所の敷地外、更には石油コンビナート等特別防災区
域の外部にまで影響が及ぶ事案も発生しており、これに対処するための情報収集・伝達、事
業者等による即応体制、事故現場での安全管理、住民避難等において課題が見られた。
また、災害の拡大や影響の長期化に伴い、周辺地域における住民の不安が高まり、事故
の状況や収束の見通し、環境や健康への影響など前広なリスクコミュニケーションが求め
られる事案も生じている(別添3)。
今年度、石油コンビナートが所在する関係道府県を対象にアンケート調査(別添4)を
実施したところ、同様の状況が他の区域にも見られるところであり、石油コンビナートの
大規模災害発生時の対応に係る共通的な課題となっている。
こうした状況の背景として、主に次のような点があるものと考えられる。
① 各地域ごとに見ると、石油コンビナート災害の経験は少ない状況。これに伴い、事故
が大規模化した場合の被害想定やこれに基づく応急対策、被害軽減策等について、具体
的な課題等を一般的に認識しづらい状況にある。
② 石災法上、周辺地域の対応を含めた総合的な対策は、石油コンビナート等防災本部(本
部長:都道府県知事)において、漏えい、火災、爆発等に係る災害想定を実施した結果
を踏まえ、石油コンビナート等防災計画に反映することを通じて担保する仕組みとなっ
ているが、下記等により一定レベルの災害事象に重点を置いた運用がなされている。
ⅰ 都道府県が災害想定を行う際に参考としている「防災アセスメント指針」
(消防庁通
知)においては、石油コンビナートの災害事象として代表的なものを記載。また、指
針上のリスク評価手法においては、頻度の高い災害事象は対策上の優先度も高とされ、
一方で技術的に予測が難しい拡大事象は定量的な影響度推定の対象外との扱い。
→ 結果として、低頻度ではあるが大規模な被害を伴う災害事象について、リスク評
価の対象外との扱いにつながるもの。これに伴い、防災アセスメントにおける災害
規模は区域内又はその近傍に収まる結果となり、防災対策への反映もその範囲で了
となる傾向。
4
ⅱ
現状における防災アセスメントは、都道府県が防災計画の作成・修正を行うための基
礎調査として位置づけられており、当該評価手法の精度等もこれに見合う内容。この
ため、現指針においては、防災アセスメントにおいて周辺地域に重大な影響が生ずる
との評価結果となった場合、当該影響元となる個別施設の詳細アセスメントを実施し、
対策を検討することとされているが、上記ⅰと相まって、その実施例は少ない状況。
ⅲ 東日本大震災において石油コンビナートに被害をもたらした津波について、現指針
においても考慮の必要性は述べられているが、定量的なリスク評価は技術的に困難と
の扱い。各地の津波想定が相対的に低かったことと相まって、石油コンビナート等防
災計画において具体的な記載は少ない状況。
③ 上記②とも関連すると考えられるが、石油コンビナート災害の大規模化に備えた対策
については、(平時の予防対策や初動の応急対策に係る規定等と比べて)地域の実情等
に応じた個別の取組みによるところが大きく、具体的な実施方策も選択の幅が広い状況
(例えば、大容量泡放射システムは複数区域のブロック配備可、石油コンビナート等特
別区域協議会は努力義務、周辺地域との防災緩衝地帯(緑地等)は任意との位置づけ等)。
南海トラフ巨大地震、首都直下地震等の切迫性が高まる中、人命安全の確保、エネルギ
ーや産業基盤の強靭化、社会的機能の維持が急務となっているところであり、これら震災
に伴う石油コンビナートの被災をはじめ、最近の重大な爆発火災等に見られるような、低
頻度ではあるが大規模な被害を伴う災害事象にも適切に対処することができるよう、石油
コンビナート防災の抜本的な強化を図ることが必要である。
このため、以下に掲げる事項を重点として、関係省庁、関係地方公共団体、関係事業者
団体等が連携し、早急に取組みを進めていくことが必要である。
1
全体的な枠組みに関する事項
大規模災害への対応力を確保し、継続的に向上を図るため、石油コンビナート防災に
関する計画、体制等について強化等を図ることが必要な事項を整理した。
(1) 災害想定(防災アセスメント)における大規模災害への対応
石油コンビナートに係る危機管理上の観点から、低頻度ではあるが大規模な被害を
伴う災害事象について、石油コンビナート等防災本部の災害想定における位置づけを
明確にし、適切に防災対策への反映を図ることが必要である。
このため、以下のとおり災害想定の方法等について技術的な見直しを行うとともに、
評価結果の取扱いを改めることが必要である。
① 大規模被害を伴う最近の事故事例等を踏まえた災害事象の追加
大規模被害を伴う最近の事故事例等を踏まえ、本検討会と並行して開催された「石
油コンビナート等における災害時の影響評価等に係る調査研究会」
(以下「調査研究
会」という。)の結果に基づき、消防庁において防災アセスメント指針を改訂し下記
の災害事象等を追加するとともに、各関係道府県の石油コンビナート等防災本部に
5
おいて災害想定に反映していくことが必要である。
<主な追加点>
○ 平時
・ 東日本大震災における高圧ガスタンク爆発火災を踏まえ、BLEVE*による
災害シナリオを追加
*
火災により加圧液化ガスの容器等が熱せられ、大気圧下での沸点より高い温度となり内圧が高
まった状態で、容器等が破損して圧力が急激に下がり、内容液が突沸し爆発的に蒸発する現象
・
防油堤外や海上流出等を伴う災害シナリオを追加 等
○ 大規模地震時
・ 東日本大震災における石油コンビナートの津波被害を踏まえ、津波によ
る災害シナリオを追加
・ 液状化やスロッシングの影響によるタンク等の被害シナリオを刷新 等
② 低頻度・大規模被害の災害事象に関する取扱いの明確化
災害想定の際、発生危険度は相対的に小さいが周辺地域に影響が及ぶような事象
については、東日本大震災やその後の爆発火災、海上流出事故等を踏まえ、当該影
響の大きさを推定(定性的評価を含む。)しておくことが防災対策上有用である。
また、災害想定において定量的な評価が技術的に難しい事象についても、過去の
事故事例等を踏まえ定性的な評価を実施する等し、幅広に災害シナリオとして考慮
しておくことが重要である(例えば、津波に伴う被害について、応力や浸水による
影響がないと予測される場合にあっても、漂流物による一定の損壊やこれに伴う流
出・拡散に備えた人的対応を考慮する等)。
③ 評価結果の防災対策への反映
上記①及び②による見直し事項をはじめ、防災アセスメントにおける評価結果に
ついて、石油コンビナート等防災本部を中心に、各関係者において共有し、それぞ
れの担うべき役割に応じ防災対策に反映していくことが必要である。
これに当たり、現指針においても述べているとおり、防災アセスメントの結果と
して周辺地域に重大な影響が生ずるおそれがある場合には、その影響元に係る詳細
アセスメントの実施(消防法等に基づく事業者の構造計算やシミュレーション結果
の活用を含む。)等により、必要となる物的・人的な対応について具体化を図ること
が重要である。
(2) 最大クラスの地震・津波に伴う石油コンビナート災害への対応の考え方
石油コンビナート防災においても、最新知見を踏まえ、最大クラスの地震・津波を考
慮して対策を推進していくことが必要である。これに当たり、当該地域における地震・
津波の影響が著しく大きい場合には、個別の施設等における予防対策や拡大防止策に
も限界があると考えられることから、以下のような方向性により対策を進めることが
適当である。
○ 当面の対応:周辺地域の住民や関係事業所の従業者等の人命安全を最低限確保
→ 留意点として、
・ 石油コンビナートは海沿いに建設されていることから、地域防災計画上の
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津波避難の例により、まずは安全な場所で身の安全を確保することが必要。
・ 石油コンビナート災害が複合した場合の被害拡大要因として、漏えいした
可燃性物質や有害物質の拡散、火災・爆発による影響の拡大等があることか
ら、これらによる緊急退避先での危害防止とともに、自衛防災要員等にあっ
ては災害規模を抑制するための応急対策等も考慮することが必要。
○ 中長期な対応:津波まちづくり等における都市計画や開発計画と連携して対処
→ 複合災害時の被害想定の結果に応じ、石油コンビナート等特別防災区域の位
置、防災緩衝地帯の設定等も検討することが適当。
なお、石油コンビナート等特別防災区域については、災害対策基本法に基づく都道
府県・市町村の地域防災計画とは別に、石災法に基づく石油コンビナート等防災計画に
より一元的な対応が図られる仕組みとなっているが、広域にわたるおそれのある複合
災害への備えとして、双方が一体となった体制づくりを進めることが必要である。
また、石油コンビナート災害に係る応急対策上も、地震・津波に伴う阻害要因(通信
や交通の障害、消防力の逼迫等)を十分考慮し、実情に即した対応を図ることが必要
である。
(3) 石油コンビナート災害の特殊性に対応した防災体制の充実強化
石油コンビナートでは、大規模・複雑な施設において、多様な可燃性物質や有害物質
の潜在的な危険性を管理・制御しながら、極めて大量の貯蔵・取扱いが行われており、
ひとたび災害が発生し、被害が拡大した場合には、その特殊性から関係機関が連携し
総合的に応急対策を展開していくことが必要となる。このため、石災法においては、
石油コンビナート等防災本部を関係都道府県に常設し、コンビナート所在市町村等と
一元化した大きな構えを平時から採ることとしていると考えられる。
このような趣旨を踏まえ、以下のような観点から、防災体制の充実強化を図ること
が必要である。
① 情報通信技術(ICT)を活用した情報収集・伝達体制の強化
石油コンビナート災害の特殊性に対応し、全体の防災体制が有効に機能するため
には、関係者間の幅広い情報共有が必要であり、そのための環境を整えることが前
提として不可欠となる。
このため、インターネット、衛星通信、無線通信等を活用し、各地域の特性を踏
まえながら、石油コンビナート等防災本部・同現地本部、市町村、消防機関、事業所
(共同防災組織、広域共同防災組織等を含む。)、防災関係機関、周辺地域の住民や
重要施設等を結ぶ情報通信ネットワークの多様化・多重化を図ることが必要である。
また、地理空間情報(G空間情報)を活用し、事故現場の状況や応急対策の実施
状況、周辺地域における影響や住民避難の状況、地震・津波の影響など、防災上必要
な情報の把握に関する支援システムの研究開発、導入等について、関係省庁等と連
携しながら推進していくことが重要である。
現在消防庁において整備している石油コンビナート地域情報管理システムについ
ても、効果的な活用を図るため、関連情報の追加や操作性の向上を図ることが適当
である。
7
②
自衛消防力・公設消防力の強化
特殊な災害への対応力を強化するとともに、事故現場での活動に伴う危険性を低
減するため、消防施設・資機材や消防戦術の高度化等に係る研究開発を進め、その成
果を現場に導入・普及していくことが必要である。
<高度な資機材等の例>
無人放水車、耐熱車両、無人監視カメラ、サーモグラフィ装置等
また、人的対応についても実効性向上を図ることが必要であり、上記(1)及び(2)
に係る各地域での見直し等と合わせ、事故時の一義的な対応を担う事業所の自衛消
防組織等と、これを支援するとともに周辺地域での対応を担う消防機関や防災関係
機関等の役割分担、連携体制、各々の対応力等について点検を行い、改善、充実強
化等を図ることが適当である。
③ 大規模災害時における本部体制の明確化
大規模な応急対策を要する事態が生じた場合においては、適切な役割分担の下、
機動的に活動を展開することが必要となるため、防災本部の体制招集や拡充、現地
拠点の設置等を円滑に行うことのできる体制づくりを進めることが重要である。
これに当たり、石油コンビナート等防災本部は常設との位置づけとなっているが、
異常現象発生時の情報連絡体制、火災や漏えい等に対する警戒体制、事故が拡大し
た場合の本部要員の招集や受援体制等について、具体的な対応区分や適用要件を整
理しておくことが必要である。
同様に、災害時に設置することができるとされている石油コンビナート等現地防
災本部についても、対応区分や適用要件を整理するとともに、各地域で想定される
主な事案の態様に応じ、具体的な設置場所、担うべき事務の内容、石油コンビナー
ト等防災本部との連絡調整や意思決定の方法等について整理しておくことが必要で
ある。
なお、地震・津波との複合災害時には、災害対策基本法に基づく災害対策本部(都
道府県/市町村)が並立することとなるが、石油コンビナート等防災本部の趣旨を
勘案すると相互に排除関係にあるものではなく、東日本大震災における実例や関係
道府県の現況等からも、双方が一体的に運営される体制を採ることが現実的と考え
られる。
(4) 石油コンビナート防災に係る継続的な改善の仕組み
石油コンビナート防災に関する計画、体制等については、各事業所や特別防災区域
における事情の変更(貯蔵・取扱いの態様、施設・資機材の配備状況や経年変化、防災
要員の配置状況や世代交代、操業・管理体制等)、周辺を取り巻く社会情勢や環境の変
化、国内外の事故事例や防災上の最新知見等を反映し、不断に見直しを行っていくこ
とが必要である。
このため、以下のような取組みを通じ、石油コンビナート防災に係る継続的な改善
の仕組みを整備充実していくことが必要である。
① 防災計画等の定期的な見直し体制
石油コンビナート防災に携わる関係機関や事業所の各々が、平時より関連情報の
8
収集に努め、定期的な防災計画等の見直しの機会や各機関等のマネジメントサイク
ルの中で必要な見直しを行う体制を整備することがまず第一に必要である。その上
で、当該情報を共有し、石油コンビナート等防災本部を中心に総合的な調整を図る
ことが必要であり、日頃より緊密な協力体制を構築することが重要である。
また、事故の態様は様々であるが、原因や対策(予防~応急対策~復旧)の中に
は共通する点も多く見られることから、過去の事故データを収集・分析し、水平展開
していくことが必要である。これに当たり、個別の事業所における取組みや国全体
の事故統計等を補完し、業態等に応じてきめ細かく対処する上で、事業者団体の役
割が期待されるところであり、関係省庁や関係機関等との連携強化、幅広い情報発
信等を図りながら、計画的・継続的に取組みを推進していくことが重要である。
② 教育・訓練
上記①と併せて、防災業務に携わる者の資質向上を図るため、教育・訓練を通じた
人材育成や組織全体の対応力向上を図ることが必要である。
特に、最近の重大事故における被害拡大の経過等にかんがみると、貯蔵・取扱いし
ている物質の性状、安全管理上の要件、当該施設や計測装置等の特性、緊急停止の
要領、異常時の危険認識や対応手順など安全確保において基礎的と言える内容につ
いて、各事業所の防災業務に携わる者に改めて徹底することが急務である。
また、防災管理者・副防災管理者の資質向上が極めて重要であり、事業所内で統括
的な立場にある者であることから、外部専門家による助言、定期的な講習受講の機
会等も活用しながら教育・訓練の効果を高めることが有用と考えられる。
2
個別の応急対策に関する事項
大規模災害時における応急対策の実効性向上を図る観点から、東日本大震災や最近の
重大事故における教訓等を踏まえ、個別の改善策や留意事項等を整理した。
(1) 石油コンビナート等防災本部における迅速・円滑な情報把握
石災法上の情報把握の仕組みとして、事故が発生した事業所-消防機関-石油コン
ビナート等防災本部が主なルートとなっているが、一次情報を有する事業所及び消防
機関にあっては事故現場での活動に注力する必要(事故拡大時には更に顕著)がある
こと、石油コンビナート等防災本部(都道府県)にあっては事故現場や住民対応に当
たる市町村の拠点施設から離れた場所に所在していること等から、事故や応急対策の
状況について情報把握に苦慮するケースが見られる。
このような実情に対処するため、次のような対応を図ることにより、石油コンビナ
ート等防災本部において、迅速・円滑に情報把握を行うことができるようにすることが
必要である。
○ 事態に応じ、発災事業所の対策本部に関係機関等による現地連絡室を設置し、石
油コンビナート等防災本部や市町村からも職員を派遣して、現場の一次情報を共有。
○ 現場からの通報連絡を補完するものとして、防災アセスメントの評価結果(事故
9
発生~拡大のシナリオ、事故拡大時の影響範囲等)、石油コンビナート地域情報管
理システム等を活用。
○ 平時からの取組みとして、石油コンビナート等防災本部において、保安や環境等
を担当する関係部局、関係機関等と連携し、応急対策上必要な事業所情報(可燃性
物質・毒劇物・放射性物質等の所在や性状、主な貯蔵取扱施設や防災施設の概要等)
の共有、事故時の展開等の仕組みを構築。 等
(2) 事業所における通報連絡や情報共有の徹底強化
石油コンビナート災害の特殊性を勘案すると、異常現象や事故発生時の当該事業所
における防災要員等への周知や消防機関等への通報、初動対応に当たる自衛消防組織
や共同防災組織、これと連携して活動を行う公設消防隊等への事故情報の伝達、事故
拡大時の隣接事業所等への情報伝達を迅速に行い、適切な情報に基づき危険を回避し
ながら早期の事故収束や拡大防止を図ることが極めて重要である。
このため、石災法上も通報連絡や事業所内外の連携体制等について規定が設けられ
ているが、悪質な例では異常現象に係る通報未実施の事案も発生するなど全体として
実効性が確保されているとは言い難い状況にあり、事故現場での被害拡大やその後の
復旧を妨げる要因ともなっていると考えられることから、次のような点について徹底
強化を図ることが必要である。
① 事業所内の情報伝達体制
○ 防災管理者・副防災管理者による全体統括の徹底
○ 情報伝達マニュアルの整備、ICTの活用等による実効性向上
○ 当該事業所内における発災施設とそれ以外の施設の間の情報伝達(特に、大規
模事業所等で担当部署や施設系統が分かれている場合) 等
② 異常現象の発生に関する消防機関への迅速な通報
○ 異常現象の発生に関する防災管理者・副防災管理者の迅速な通報の徹底(石災法
第23条第1項)
○ 防災管理者・副防災管理者の責務に関する認識の徹底(罰則の適用を含む。)、通
報に関する夜間・休日を含む責任体制の明確化、消防機関との前広な情報連絡の
体制づくり 等
③ 現場対応に当たる防災要員、公設消防隊への的確な事故情報の提供等
○ 出動、現場到着、活動中等の各段階において、防災管理者・副防災管理者の統括
の下、事態認識や活動内容、緊急退避等の情報を的確に伝達することを徹底
○ 事態に応じ、爆発や火災、有害物質の漏えい等が発生・拡大した場合に備え、公
設消防隊到着時のアクセスポイント、現場指揮本部等の位置を選定・変更 等
④ 事故拡大時の隣接事業所や防災関係機関への情報伝達
○ 隣接事業所については、共同防災組織における情報連絡に加え、石油コンビナ
ート等特別防災区域協議会の活用等により災害情報を伝達。また、隣接事業所も
被災した場合には相互に情報伝達
○ 防災関係機関については、石油コンビナート等防災計画や地域での協定等に基
づき対処
10
○
上記に当たり、ICTの活用等による実効性向上 等
⑤ 化学プラントにおける緊急停止時の安全、事故対応上の留意事項等
○ 緊急停止作業を行う際の作業手順等の確認、作業従事者全員への周知徹底
○ 異常現象が発生した場合の爆発や火災、有害物質の漏えい等の発生危険性、そ
の影響範囲、避難経路等に関する周知徹底
○ 上記のような危険性を有する設備等について、安全制御のための条件とその確
認方法(監視計測手段・判断指標)、具体的な影響範囲等を明確化し、事前の計画
や訓練を通じて自衛消防隊・公設消防隊に周知 等
(3) 地震及び津波発生時の自衛防災活動と安全管理
地震及びこれに伴う津波の影響が著しく大きい場合、自衛防災活動上も、地震・津波
による人命危険、石災法上の特定防災施設・資機材等の被災、当該地域の防災インフラ
の被災等により制約が生ずることが考えられる。
このような事態に備え、下記のような点について非常時における活動要領や安全管
理の点検を行い、地震及び津波発生時の対応力向上を図ることが必要である。
① 地震・津波時の自衛防災組織等における対応の考え方
自衛防災組織、共同防災組織等においては、人命安全を優先の上、防災活動に当
たることが必要。特に、津波災害時には人的対応に係る制約が大きいと考えられる
ことから、別添5(津波災害時の特定事業所・自衛防災組織等の安全確保対策の考え
方)を参考として対処することが適当。
② 特定防災施設・資機材等に係る応急措置・代替措置等
○ 防災活動に用いられる特定防災施設・資機材等について、「特定防災施設等及び
防災資機材等に係る地震対策及び津波対策の推進について(通知)」
(平成24年
3月30日付け消防特第63号)を踏まえ、地震による被害の評価を行うに当た
っては、調査研究会でとりまとめを行った「特定防災施設等の地震による影響評
価マニュアル」を参考として対処することが適当。
○ また、同通知を踏まえ、特定防災施設・資機材等の被災に備えた応急措置や代替
措置を講ずるに当たっては、調査研究会でとりまとめを行った「特定防災施設等
の技術基準の検討」中の内容を参考として対処することが適当。
○ これらのほか、中核となる事業所の対策本部にあっては、耐震性・耐浪性を考
慮した場所を選定することが適当。
③ 大規模タンクの浮き屋根沈降時の応急対策等
平成15年十勝沖地震におけるタンク全面火災を踏まえ、大規模タンクの浮き屋
根耐震改修が進められるとともに、大容量泡放射システムが全国12ブロックで配
備されているところであるが、東日本大震災やその後の事故事例を踏まえると、浮
き屋根耐震改修を引き続き促進するとともに、危機管理上の観点から大容量泡放射
システムの即応体制をはじめ浮き屋根沈降時の応急対策について再点検が必要。
○ 浮き屋根沈降に伴う油面露出に対する出火防止(不活性ガスの注入等)
○ 当該タンクで貯蔵していた石油等の移送先の確保(タンカー手配等を含む。)
○ 浮き屋根の変形を考慮した油抜取り時の安全管理(屋根材等の落下、衝撃防止)
11
○
出火に備えた3点セットや大容量泡放射システムによる警戒。泡シール等も考
慮した泡消火剤の確保
○ 重機や計測機器、オペレータ等の手配 等
④ 大容量泡放射システムの運用に係る実効性確保
上記③のうち、大容量泡放射システムは全国12ブロックでの集中管理方式を採
っており、当該システムの物量やこれに伴う作業量の大きさを考慮すると、タンク
全面火災時のボイルオーバー等までの時間との比較において、複合災害時の搬送~
事故現場でのセッティングの実効性や活動要領を精査しておくことが必要。
○ 大規模地震発生時には、タンク火災発生危険があることを前提とし、地震発生
後直ちにシステム輸送車両、防災要員等を確保
○ 輸送経路の確保のため、平時から輸送車両が走行可能な経路を複数把握してお
き、地震発生後は関係機関からの道路情報、ICT(Web、カーナビ等の通行実績情
報、衛星画像情報等)の活用、更には必要に応じて経路調査隊を編成する等して、
経路啓開情報を収集
○ 緊急交通路や緊急輸送路の利用、警察車両による誘導等について、平時から警
察、道府県公安委員会と調整
○ 陸路の途絶や著しい渋滞等が予想される場合、海路についても事前に検討
○ 各対象事業所の地形、レイアウト、構内ルート、夜間の照明等に加え、敷地内
で想定される地震・津波影響を勘案し、セッティング方法を検討
○ 大容量泡放射システムを所期のとおり搬送~セッティングすることが困難な場
合の対策(増設による時間短縮、防災緩衝地帯等による代替軽減措置等) 等
(4) 住民への適切な情報伝達及び避難誘導等
石災法の枠組みにおいて、石油コンビナート災害時の住民防護は重要な機能の一つ
であり、上記1(1)の災害想定の見直しと合わせ、周辺地域における住民への災害情報
の伝達及び避難誘導の具体的な体制を整備することが必要である。
また、東日本大震災での経験を踏まえ、住民の危機意識や防災への関心は高まりを
見せており、事故に伴う健康や環境への影響を含め前広なリスクコミュニケーション
が求められるようになってきていることから、併せて対応することが適当である。
これらに当たり、下記のような点を考慮するとともに、別添6(住民への情報伝達)
を参考として実効性向上を図ることが重要である。
① 伝達内容
○ 危険の種類(火災、爆発、漏洩(可燃性物質、毒劇物、放射性物質等)の別)
○ 危険の及ぶ範囲(距離、標高、風向き等)とこれに応じた避難や屋内退避の対
象範囲
○ 危険の種類に対応した住民の対処法(避難場所の位置、屋内待避の要否等)、
○ 必要な生活情報の提供(避難所・医療機関の情報、高齢者や乳幼児等の受入対
応、マスクや医薬品等の物資配付の情報、インフラ被害の状況、給水車等の巡回
情報等)
○ 火災や漏えい等の事故収束の見通し、流出・拡散した物質の希釈や回収など復旧
12
の見通し等
○ 周辺地域に影響が及ぶ場合のモニタリングの実施と公表 等
② 伝達のタイミング
○ 判断指標
○ 判断者(都道府県、市町村、事業者)
③ 伝達手段
○ 地域特性に応じた災害フェーズ×伝達内容×伝達手段の最適組合せ。具体的に
は、プッシュ型(自動的に配信されるタイプ(メール配信など))とプル型(ユ
ーザーが能動的に引き出すタイプ(ホームページ掲載など))の選定。一人暮ら
しの住民への伝達方法など地域コミュニティにおける補完体制等
○ 防災本部(都道府県)中心の情報集約体制、市町村による住民広報、事業者の
広報や事態に応じ住民説明会等
④ 避難計画
○ 防災アセスメントを踏まえた対象範囲
○ 避難先とのマッチング
○ 移動手段の確保 等
⑤ 住民参加型の訓練(図上訓練、実動訓練)
(5) コンビナートや周辺の社会的に重要な施設への的確な情報伝達及び影響防止
南海トラフ巨大地震、首都直下地震等の切迫性が高まる中、エネルギーや産業基盤
の強靭化、社会的機能の維持等の観点からも、石油コンビナートやその周辺地域にお
ける防災上の取組みの強化が求められているところである。
具体的には、当該エリアの社会的に重要な施設に対し、的確に情報伝達を行うとと
もに、関係機関が連携して影響防止を図ることが必要であり、下記に留意して実効性
向上を図ることが必要である。
○ あらゆる事態に備え、陸上又は海上から可燃性物質や有害物質が流出し、広い範
囲に拡散した場合にも対処することができるよう、より広域の連携体制を確立して
おくことが危機管理上適当。これに当たり、海上における排出油等防除の枠組み等
と緊密に連携し、各地域における具体的な対応を明確化しておくことが重要。
○ 対処すべき事案と防護対象の明確化が必要。防護対象の例としては、発電所、重
要航路、接岸設備、漁業施設、高速道路、鉄道、空港、物流拠点、防災拠点等。
○ ヘリコプターの活用を含め、拡散や対応状況を把握し、関係者間で情報共有する
ための効果的な方策を検討しておくことが必要。
○ 拡散が予想される先への情報伝達体制や連絡手段の具体化が必要。 等
13
第3章
1
まとめ
今年度の総括
石油コンビナート防災について、東日本大震災、最近の重大事故、関係道府県へのア
ンケート調査等から課題を抽出した。
その結果を踏まえ、大規模災害時の対応力を向上する観点等から、全体的な枠組みと
して防災計画や体制等について強化等を図ることが必要な事項を整理した。
また、個別の応急対策について、重大事故の教訓等を踏まえ、改善策や留意事項等を
整理した。
消防庁では、本報告書の提言を踏まえ、防災計画、防災規程等への反映を図ることと
している。
2
今後の検討課題
○
石油コンビナート等防災本部の防災アセスメントの結果を各関係者の対策に反映し、
現場における災害時の人的対応においても徹底するための仕組みづくり
○ 国全体の地震・津波対策に係る進捗に合わせた取組みの推進
○ 防災体制強化のため施設や人員配置の見直しを要する事項の実施方策
○ 主な提言に関する細目の具体化(ガイドラインの作成等)
・ 異常現象の通報(石災法第23条第1項)の徹底に係る運用の見直し
・ 特定防災施設・資機材等の津波による影響評価手法の具体化
・ 自衛防災活動マニュアル等の見直し 等
○ 各事業所や石油コンビナート等防災本部等における本提言等を踏まえた取組状況の
フォローアップ 等
14
別添1
石油コンビナート防災の現状
の枠組み
○
石油コンビナート防災の現状の枠組み
○
石油コンビナート等災害防止法の概要
-1-
石油コンビナート防災の現状の枠組み
1
石油コンビナート防災の目的、体系等
石油コンビナート等災害防止法では、石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の
特殊性にかんがみ、その災害の防止に関する基本的事項を定めることにより、消防法、
高圧ガス保安法、災害対策基本法その他災害の防止に関する法律と相まって、石油コン
ビナート等特別防災区域に係る災害の発生及び拡大の防止等のための総合的な施策の推
進を図り、もって石油コンビナート等特別防災区域に係る災害から国民の生命、身体及
び財産を保護することを目的としている(石災法第1条)。
(1) 主に着目している危険性
石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の特殊性として、次のような点を考慮。
○ 石油や高圧ガス等の危険な物質を大量に扱う地域であり、災害発生の危険性が大
きく、また災害発生時には極めて大規模な災害に発展する危険性が大きい。
○ 災害発生時には、油火災、高圧ガスの漏えい等に対し、特殊な災害防除活動が必
要となる。また、災害の拡大に伴い、広範囲な災害防除活動が必要となる。
○ 災害が大規模化すると、当該石油コンビナート等特別防災区域外に重大な影響を
与えるおそれがあり、多くの関係者による総合的かつ一体的な災害防除活動が必要
となる。
(2) 保護すべき対象
石油コンビナート等特別防災区域に係る災害から国民の生命、身体及び財産を保護
(当該区域内の災害が当該区域外へ及ぶ場合、また当該区域外の災害が当該区域内へ
及ぶ場合を含む。)。
○ 国民の生命、身体
・ 従業者
・ 周辺地域の住民 等
○ 財産
・ 石油コンビナート事業所
・ 周辺地域の施設 等
(3) 災害から保護対象を守るための方策
上記(1)のような災害の特殊性に対応し、上記(2)の保護対象を防護するための方策
として、消防法、高圧ガス保安法、災害対策基本法その他災害の防止に関する法律と
相まって、石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の発生及び拡大の防止等のた
めの総合的な施策を推進。また、石油コンビナート等防災本部を軸とする体制一元化。
災害のフェーズに応じ、各段階における主な事項を整理するとおおむね次のとおり。
① 危険物や高圧ガスに係る個別施設における災害の発生防止:消防法、高圧ガス保
-2-
安法
→ 労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、石油パイプライン事業法、ガス事業法、
放射線障害防止法、海洋汚染防止法、港湾法等も関連。
② 石油コンビナートの特定事業所における災害の拡大防止:石災法
○ 石油及び高圧ガスをともに扱う大規模事業所のレイアウト規制
○ 特定防災施設等
○ 自衛防災組織(各特定事業所)
→ 共同防災組織(特別防災区域内)、広域共同防災組織(複数区域)
*
石災法上の防災対策の義務づけは特定事業所を対象(これ以外の事業所も個別法の適用あり)
③
石油コンビナート等特別防災区域における災害の拡大防止:石災法
○ 共同防災組織(特別防災区域内)
→ 広域共同防災組織(複数区域)
○ 石油コンビナート等特別防災区域協議会 *特定事業者の努力義務
④ 石油コンビナート等特別防災区域外における影響防止及び被害軽減:石災法
○ 石油コンビナート等防災本部(都道府県)~現地防災本部(市町村)
(石油コンビナート等防災計画に基づく総合的な防災対策)
○ 防災緩衝地帯としての緑地等 *石災法上、設置は任意
→ 災害対策基本法(~国・地方の防災計画。複合災害や広域被害への全体的な対処)、
海洋汚染防止法(海上の排出油等防除)等も関連。
なお、当該地域の防災力を超える事態となった場合、災害対策基本法上の非常
災害対策本部等において国レベルのバックアップを実施する仕組み。
2
石油コンビナート等防災計画における災害想定
石油コンビナート等防災本部は、石油コンビナート等防災計画を作成し、毎年これに
検討を加え、必要があると認めるときは修正しなければならないこととされている。ま
た、当該計画を策定するに当たっては、特別防災区域で発生する可能性のある災害に関
する適切な想定を行うことが不可欠であるため、防災計画に定めるべき事項として「災
害の想定に関すること」が規定されている(石災法第31条)。
この災害の想定をできるだけ客観的かつ現実的なものとするため、科学的評価手法の
ひとつとして、消防庁から「石油コンビナートの防災アセスメント指針」(平成 13 年 3
月)を通知し、関係道府県の参考として活用されている。
(1) 災害想定の位置づけ等
○ 災害想定は、石油コンビナート等防災計画における法定事項
○ 防災アセスメント指針は、上記計画作成時の参考として運用
→ 現指針では、防災アセスメントは、都道府県が防災計画の作成・修正を行うため
の基礎調査として位置づけ(主として行政が行うべき防災対策の重点地域を洗い
出すための基礎的なもの)。
-3-
(2) 防災アセスメントにおける災害の態様等
石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の特殊性(上記1(1))、消防法や高圧
ガス保安法等による個別施設の安全対策、石災法による特定事業所の防災対策等を踏
まえ、防災アセスメントにおける災害の態様等は、おおむね次のように整理すること
ができる。
○ 流出等した石油(消防法上の第一石油類~第四石油類)及び高圧ガスにより、火
災や爆発が発生した際の放射熱、爆風圧等による人的・物的被害が主。また、毒物・
劇物の拡散に伴う人的被害を考慮。
→ 一方、現指針では、例えば以下のような事象は明示されていない。
・ 高圧ガス等が密閉したタンク内で加熱され、急激な内圧上昇により爆発(BLEVE
現象)。炭化水素系化合物以外による急激な反応(爆発等)。これら大規模爆発
に伴う破片の飛散等
・ 区域外からの油拡散、延焼等
・ 流出油による周辺施設や航路等への影響
・ 測定機器や触媒等に用いられている放射性物質への延焼等の影響 等
○ コンビナート災害の外的要因として、各地域において想定される地震を考慮。
・ 現指針では、地震動によるタンク等への応力を主に考慮。地盤の液状化や側方
流動等に関する定量的な評価方法等は明示されていない。
・ 津波については、現指針で言及されているものの、技術的に影響予測不可の扱
いであり、各地の津波想定が相対的に低かったことと相まって、津波による浸水、
応力、漂流物等に係る具体的な評価方法等は明示されていない。
○ 平時は単一事故。大規模地震等との複合災害では同時多発あり。
→ 一方、現指針では、複合災害時の同時多発性に係る具体的な評価等は明示され
ていない。
(3) 防災アセスメント指針における災害想定の手法
石油コンビナートの災害想定の手法として、防災アセスメント指針においては、災
害の発生危険と影響度の双方を勘案したリスク評価の方法が示されている。
なお、指針上の記載は、基本的な考え方、実施手順、主な災害事象の例示、影響度
推定に係る解析モデル(例)、留意点等が主であり、個別具体の運用は都道府県の判断
に委ねられているところが多い。
① 災害の発生危険(発生頻度、確率)
確率的な安全性評価の1つであるイベントツリー解析(Event Tree Analysis, ETA)
を用いて、発生しうる災害の種類や形態、各災害事象の発生危険度等を評価。本指
針では、上記(1)及び(2)の趣旨等から、主な災害事象を選定して評価を実施。
ⅰ 対象施設は、危険物等の量や性状、危険物等の処理条件、区域外の利用状況等
から潜在危険性が大きいものを選定。
ⅱ 解析上の初期事象として、漏えい、火災等を設定。各事象について、以下によ
り確率を推定(専門家の判断で補足)。
○ 平時
-4-
事故統計等から1年当たりの発生頻度を算出。
○ 地震時
当該地域において想定される地震が発生した時の被害確率を算出(地震自体
の発生頻度は不問)。これに当たり、実災害における知見が少なく、事故統計等
だけで発生頻度を算出することが困難であるため、想定地震の態様や対象施設
の仕様等から推定。
→ 地震に伴う特有の初期事象として、タンク座屈やスロッシング等を設定。
*
解析上、事故の発生原因を初期事象として設定しないのは、発生頻度の推定が難しく、事
象分岐も必要以上に複雑化するため。なお、個別法による災害発生防止の効果は、事故統計
等に基づく初期事象の設定において間接的に反映。
ⅲ
事故発生後の災害事象の展開については、防災対策の奏功・不奏功を事象分岐と
して設定。各分岐について、以下により確率を推定(専門家の判断で補足)。
○ 平時
海外における装置・機器レベルの信頼性データ(不作動率など)を活用し、フ
ォールトツリー解析(Fault Tree Analysis, FTA)により事象分岐確率(当該
防災対策の奏功率・不奏効率)を推定。
○ 地震時
上記に加え、地震に伴う内的・外的な障害(ハード・ソフト)を考慮。
*
災害事象が防災対策を超えて更に拡大(例えば、防油堤外への流出油の拡散、火災の隣接施
設への延焼拡大等)するか等については、ETA で評価することは困難とされている点に留意。
ⅳ
上記ⅰ~ⅲから抽出された災害事象とその発生危険は、一定の推計に基づく相
対的な指標として、対策上の優先度に反映。
→ 災害の発生危険と対策上の優先度について、現指針では具体的な言及はない
が、旧指針では 10-6/年/施設以上を影響評価(下記②)の対象としていた経
緯あり(*一方、対策不要と同義ではないとの位置づけ)。各地域の計画上も、これを
目安に対策が組み立てられている例あり。
② 災害の影響度(災害規模)
上記①で抽出された災害事象について、漏えい、火災、爆発に伴う物理的作用の
大きさを理論式、経験式等に基づき算定。これと併せ、地域特性(地形、気象、自
然災害、社会的条件等)を考慮し、その影響度を評価。
③ 災害の発生危険と影響度を考慮した災害危険性の評価
災害の発生危険と影響度について、あらかじめ評価上のランクを設定し、上記①
及び②の結果に基づき各災害事象を当該ランクにより区分して表形式で整理(リス
クマトリックス)。リスクマトリックス上の区分に応じ、災害危険性を評価して防災
対策を検討。
3
防災対策の整備の考え方
防災対策は各関係法令において基準等が定められており、その中で必ずしも明確に趣
旨等が述べられているものではないが、上記1及び2のほか、関係規定の内容や現況等
-5-
から、おおむね次のように整備の考え方を整理することができる。
①
漏えい、火災、爆発等の予防、拡大防止等に係る対策は、対象とする施設、事業所、
区域等における危険物や高圧ガス等の量、性状、処理条件等に応じ、事業者において
一義的に確保。
○ コンビナートの共通的なリスクに係る基本パターンの対策であり、関係法令の基
準等に基づき担保(上記1(1)①~③に相当)。
○ このうち石災法では、特定事業者(自衛防災組織、共同防災組織等)において、
単独の災害事象として最大規模のものに対処することのできる体制を確保(3点セ
ット:区域当たり 1~2 セット、大容量泡放射システム:全国 12 ブロックに配備)
。
* 加えて、消防力の整備指針(平成 12 年消防庁告示第1号)では、公設消防も一定
の消防力を確保(3点セットを管轄消防機関に配備等)。
② 大規模災害時の総合的な対策(周辺地域における影響への対処を含む。)は、地域特
性(地形、気象、自然災害、社会的条件等)を踏まえ、石油コンビナート等防災本部
を中心に関係者が連携して確保。
○ 地域ごとの対策であり、防災アセスメントの結果を踏まえ、必要な対策を石油コ
ンビナート等防災計画に反映することを通じて担保(上記1(1)④に相当)。
○ 現指針では、防災アセスメントの結果は、特別防災区域全体のレイアウト、区域
周辺の緩衝帯(緑地等)、住宅地との離隔距離の確保等にも活用。また、アセスメ
ントの結果を以て、直ちに事業所にハード対策を要求するものではないが、石油コ
ンビナート周辺地域が無視できない頻度で災害による重大な影響を受けるおそれ
があり、かつ発災時の応急対応が困難な場合には、影響元となる特定の施設を対象
とする詳細アセスメントを実施し、当該施設の安全対策を強化(上記①の基本パタ
ーンの上乗せ)することが望ましいとの運用が示されているところ。
→ 一方、いずれも対策実施は義務的なものではない。また、当該区域内の対応で
は効果が限定されるケース、あるべき対策を講ずるために時間を要するケース等
も考えられるところ。
-6-
-7-
石油の貯蔵・取扱量 高圧ガスの処理量
+
≥1
1万𝐾𝐾𝐾
200万𝑚𝑚3
第2種事業所
(328事業所)
一定量以上の石油
又は高圧ガス等を取
り扱う事業所
・関係機関等の防災に関する組織の整備及び防災に関する事務
・特定事業所及びその他の関係機関等の職員への防災教育及び防災訓練に関する事項
・防災のための施設、設備、機械器具、資材の設置、維持、備蓄、輸送等に関する事項
・災害の想定に関する事項
・災害が発生した場合等における情報の収集及び伝達並びに広報に関する事項
・災害に対する応急措置の実施に関する事項
・災害時における避難、交通の規制、警戒区域の設定等に関する事項
等
<石油コンビナート等防災計画の内容>
 本部長:都道府県知事
 本部員:特定地方行政機関の長、市町村長・消防機関の長、特定事業所の代表者 等
防災対策に関する石油コンビナート等防災計画を作成(法31条)
高圧ガス
保安法
※ 都道府県数、区域数、事業所数は、
平成24年4月1日現在である。
 現地本部長:本部長が指名する者
 現地本部員:本部長が指名する者
災害時に緊急に統一的な防災活動を
実施する必要があるときに設置
石油コンビナート等
現地防災本部(法29条)
特定事業所
消防法
消防法など他の法律による
規制・義務のほか、本法律に
よる規制・義務が課せられる
石油コンビナート等
災害防止法
(区域の主な考え方)
石油の貯蔵・取扱量 高圧ガスの処理量
+
≥1
10万𝐾𝐾𝐾
2000万𝑚𝑚3
石油の貯蔵・取扱量 高圧ガスの処理量
+
+⋯≥1
1,000𝐾𝐾𝐾
20万𝑚𝑚3
石油コンビナート等防災本部(法27条)
○総合的な防災体制
レイアウト事業所(184事業所)
第1種事業所のうち石油と高圧ガスを取り扱う事業所
第1種事業所(380事業所)
大量の石油又は高圧ガスを取り扱う事業所
○特定事業所
大量の石油や高圧ガスが取り扱われている区域を政令で指定
(33道府県、85区域)
○石油コンビナート等特別防災区域(法2条)
石油コンビナートなど、大量の石油や高圧ガスが取り扱われている区域は、石油コンビナート等災害防止法
により、都道府県・市町村・特定事業者が相互に協力・連携する総合的な防災体制が確立されている。
~石油コンビナート等の防災対策~
石油コンビナート等災害防止法の概要 (1)
-8-
○災害応急措置
(法24条)
○異常現象の通報
(法23条)
 流出油等防止堤
 消火用屋外給水
施設
 非常通報設備
災害の拡大防止
のために設置
○ 特定防災施設等
の設置(法15条)
(※1)現在12地区が指定
(※2)大容量泡放射システムに関する業務
二つ以上の特別防災区域にわたる区域であって、政令で定め
るもの(※1)においては、特定事業所の自衛防災組織の業務の
うち政令で定めるもの(※2)を行わせるための広域的な共同防
災組織を設置することができる。
<広域共同防災組織>(法19条の2)




用途に応じた施設の配置及び面積の制限
基準に応じた通路の幅員の確保
通路を横断する配管の高さ制限
消防隊が活動するための空地の確保 等
大量の石油と高圧ガスを取り扱う第1種事業所
に対する災害の拡大を防止するための規制
(法5条、7条)
<主な内容>
レイアウト規制
(レイアウトのイメージ)
特定事業所毎に行う。
一の特別防災区域内に所在する特定事業所は、業務の一部
を行わせるため共同防災組織を設置することができる。
<共同防災組織>(法19条)
→取り扱う石油類の種類・量に応じた
化学車等の配備
 防災資機材の配備
→配備する防災資機材に必要な人数
を配置
 防災要員の配置
→防災業務に関する事項
 防災規程の策定
→自衛防災組織の統括
 防災管理者の選任
災害の発生又は拡大を防止
するために必要な業務を実施
○ 自衛防災組織の設置(法16条)
特定事業者の義務
特定事業者は、特定事業所における災害の発生及び拡大の防止に関し万全の措置を講ずるとともに、特別防災区
域内の災害の拡大の防止に関し、他の事業者と協力し、相互に一体となって必要な措置を講ずる責務を有する。
~特別防災区域内の特定事業者の義務~
石油コンビナート等災害防止法の概要 (2)
-9-
※オイルフェンス(政令17条)
(石油の貯蔵・取扱量)
百万KL以上
長さ2160m
十万KL以上百万KL未満 長さ1620m
一万KL以上十万KL未満 長さ1080m
※油回収船(政令18条)
百万KL以上の場合は備え付けが必要
自衛防災組織に備えなければならない
防災資機材(法16条)
②オイルフェンス
※左の車両から
泡原液搬送車、大型化学消防車、大型高所放水車
自衛防災組織に備えなければならない
防災資機材(法16条)
①化学消防車等
放水
○泡原液
○泡原液搬送材
○ポンプ・混合装置
※「仕切堤」は容量1万KL以上のタンクの周囲に設置、「防油堤」はタンク区画ごとに設置、
「防止堤」は防油堤のすべてを囲むように設置
流出油等防止堤(容量1万KL以上)
(特定防災施設等 法15条)
※ (A+B)×120分継続放水できる量の水の供給能力
A:自衛防災組織の大型化学消防車等の放水能力の合
B:当該大型化学消防車等のうち最大のものの放水能力
消火用屋外給水施設
(特定防災施設等 法15条)
屋外給水設備に
消防車のホース
を接続
※直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンク
がある特定事業所 (政令13条)
※広域共同防災組織 (政令22条2項)
○遠距離送水システム
ホース展開
<流出油等防止堤の断面イメージ>
その他施設地区
貯蔵施設地区
○大容量泡放射砲
運搬
<大容量泡放射システム>
~特定事業者における防災対策のイメージ~
石油コンビナート等災害防止法の概要 (3)
用水池又は海
-10-
○損害額の状況(一般事故)
○事故種別から見た通報時間(一般事故)
○死傷者数の推移
○種別ごとの事故発生状況
○事故発生件数の推移
平成23年中の事故概要
別添
2
-11-
【事故発生件数の推移】
平成23年中の事故概要
1
-12-
7
93
平成22年
中の事故
6
1
1
+6
7 +227
+44
-
-3
増減
2
293 232 +274
226
55 124
-
6
8
506 213
破損
234
そ
の
他 上記に該当し
7
ないもの
合 計
7
84
一般事故 地震事故
168 113
7
爆 発
漏 洩
90
火 災
種 別
平成23年中の事故
【種別ごとの事故発生状況】
-13-
【死傷者数の推移】
3
-14-
【事故種別から見た通報時間(一般事故)】
4
-15-
【損害額の状況(一般事故)】
5
別添3
近年発生した事故事例について
○
東日本大震災における石油コンビナート
の主な被害
○
東ソー株式会社南陽事業所製造施設
爆発火災
○
三井化学株式会社岩国大竹工場製造施設
爆発火災
○
コスモ石油株式会社千葉製油所
アスファルト流出事故
○
出光興産株式会社千葉製油所蒸留装置火災
○
株式会社日本触媒 姫路製造所 爆発火災
○
沖縄ターミナル株式会社原油漏洩事故
-16-
酒田地区
(破損)
・浮き屋根式屋外タンクの浮
き屋根の沈降等
京浜臨海地区
(漏洩)
・可燃性ガス施設(ガスホル
ダー)の火災等
鹿島臨海地区
(火災)
・屋外貯蔵タンクの不等沈下等
いわき地区
(破損)
・液化石油ガスの貯蔵施設で
火災及び爆発が発生し、近
隣の製造所等へ延焼
・1地区(1市)の住民に対し
避難勧告、1,142名が避難
(火災)
京葉臨海中部地区
・津波後に発生した火災により
屋外タンク貯蔵所等が焼損
・複数の特定事業所の屋外タ
ンク貯蔵所付属配管等が破損
し、石油が流出
・2km圏内(2市1町)の住民に
対し避難指示、1市は津波によ
り既に避難中、1町は3千人
(推定)が避難、1市は居住者無
し。
仙台地区
(火災・漏洩)
・津波により屋外タンク貯蔵所
等が破損、石油が流出
・地上設備(危険物施設、特定
防災施設等)の多くが津波に
より破損
久慈地区
(漏洩)
東日本大震災における石油コンビナートの主な被害
・内部浮きぶた付き屋外貯
蔵タンクの内部浮きぶたの
破損
-17-
1
東ソー株式会社南陽事業所製造施設爆発火災
災害の概要等
【発生日時等】
平成23年11月13日(日)15時22分頃
24分頃
ガス漏えい
爆発、火災
石油コンビナート等特別防災区域内の製造所(第二塩化ビニルモノマー製造施設)で弁の誤作動を発端
にプラントを全停止した。その後、プラント点検のための作業を行っていたところ、液塩酸バッファータンク
のマンホール周辺からガス(塩化ビニールモノマー、塩化水素他)が流出した。さらにその後、第二塩化
ビニルモノマー製造工程の塩酸塔還流槽付近で爆発火災が発生した。
プラント付近で微量の塩化水素ガスを検出(なお、工場敷地境界では不検出)。
また、事故時に漏えいした二塩化エタンが冷却散水及び安全措置として行っていた装置冷却用散水ととも
に排水口より流出した(一部が海域に流出)。
平成23年11月14日(月)06時10分
鎮圧
塩酸塔還流槽があったところ
【発生場所】
特別防災区域名: 周南地区
特定事業所名 : 東ソー株式会社南陽事業所
【施設概要等】
施設名称: 第二塩化ビニルモノマー製造施設
施設区分: 高危混在施設(高圧ガス保安法及び
消防法により許可を受けた施設)
危険物施設区分: 製造所
主な被害状況
【人的被害】
・ 死 者:
1名
【物的被害】
・ その他 :
事業所周辺へ塩化水素ガスが影響するおそれがあったため、東ソー(株)
から付近の住民へ「屋内に入り、窓を閉める」よう注意喚起を行った。
周南市でも広報車、ホームページで以下のことを広報した。
①塩化水素ガスは事業所敷地境界で感知されなかったこと。
②念のために部屋の窓を閉めて、屋内に待機すること。
(11月14日7:00 解除)
消防庁の初動対応
11月13日
・ 消防庁第1報を受領(16時30分)
・ 周南市消防本部、山口県防災危機管理課、東ソー(株)と連絡
-18-
2
三井化学株式会社岩国大竹工場製造施設爆発火災
災害の概要等
【発生日時等】
平成24年4月22日(日)02時15分頃、火災発生
石油コンビナート特別防災区域内の一般取扱所(レゾルシン製造装置)において、緊急停止作業中に
何らかの原因により爆発及び火災が発生。
平成24年4月23日(月)14時31分、鎮火
【発生場所】
特別防災区域名: 岩国・大竹地区
特定事業所名 : 三井化学株式会社
岩国大竹工場
【施設概要等】
施設名称: レゾルシン製造装置及び
サイメン製造装置
施設区分: 高危混在施設(高圧ガス保安法及び
消防法により許可を受けた施設)
危険物施設区分: 一般取扱所及び製造所
主な被害状況(平成24年6月7日現在)
レゾルシン製造装置
【人的被害】
消防庁確認
・ 死 者:
1名
・ 負傷者: 21名(事業所内:9名負傷(重傷2名、軽傷7名)、事業所外12名負傷(軽傷12名
(山口県和木町9名、広島県大竹市1名、他事業所(和木町)2名)))
※ 事故の後における負傷者の人数は含まない(後片付けでの負傷者等)。
【物的被害】
・ 焼損面積: 確認中
・ その他 : 事業所外 999件(ガラスの割れ等)
(山口県和木町372件、岩国市376件、広島県大竹市251件)
消防庁の初動対応
4月22日
・ 消防庁内に災害対策室を設置(5時40分)
・ 岩国地区消防本部、山口県、三井化学(株)と連絡
4月23日
・ 消防庁職員7名を現地派遣
・ 「石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所
における事故防止等の徹底について」を通知
・ 緊急停止作業を行う際には、作業手順等の確認を行い、作業に携わる者全員に周知徹底
・ 危険な状態となった場合の従業員等に対する情報伝達、避難経路の周知等を徹底
・ 異常現象や事故の発生、対処の状況等について、特定事業所から関係地方公共団体への速やかな通報連絡を徹底
4月26日
・ 岩国地区消防本部からの要請を受け、消防庁長官の火災原因調査を実施
-19-
3
コスモ石油株式会社千葉製油所アスファルト流出事故
災害の概要等
【発生日時等】
平成24年6月28日(木)07時18分頃
流出発見
アスファルトタンクが何らかの原因で破損し、タンク内のアスファルトが流出。
流出したアスファルトの一部は、近傍の排水溝を伝い海上に流出。
土のう構築は完了し、海上への流出防止措置は実施。
【発生場所】
特別防災区域名: 京葉臨海中部区域
特定事業所名 : コスモ石油株式会社
千葉製油所
(注) アスファルトは非危険物(指定可燃物)である。
なお、当該施設には、貯蔵しているアスファルト
の流動性を保つために、軽油を熱媒とする加温
施設が設置されている。
タンクの開口部
主な被害状況(平成24年7月9日現在)
【人的被害】
・死者、負傷者:
消防庁確認
なし
海上に流出したアスファルト
(奥:オイルフェンスを展張)
【物的被害】
・焼損面積:
・その他 :
なし
陸上に流出したアスファルトは回収を継続実施中。
海上に流出したアスファルトはオイルフェンスの展張により拡散を防止すると
ともに、回収を実施中。
(なお、一部が横須賀市海岸付近に漂着(回収作業を継続しつつ、警戒中)。)
消防庁の初動対応
6月28日
・ 消防庁第1報を受領(8時20分)
・ 千葉県防災課、市原市消防局。コスモ石油(株)と連絡
※ 同日、コスモ石油(株)から事故や対策の状況を聞き取り。
原因究明、海上流出油の対処、再発防止等を口頭で要請。
-20-
4
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5
-21-
株式会社日本触媒 姫路製造所 爆発火災
災害の概要等
【発生日時等】
事故発生 平成24年9月29日(土)時間調査中
消防覚知 平成24年9月29日(土)14:05
火災鎮圧 平成24年9月29日(土)22:36
火災鎮火 平成24年9月30日(日)15:30
アクリル酸混じりの廃液(第4類第2石油類)を
一時貯蔵するタンク(許可容量70㎥)の異常な
温度上昇により爆発炎上。隣接しているアクリル酸
タンクとトルエンタンクに延焼したもの。
また、爆発警戒中の消防車両にも延焼したもの。
アクリル酸混じりの廃
液タンクがあったとこ
ろ
【発生場所】
特別防災区域名: 姫路臨海
特定事業所名 : 株式会社日本触媒姫路製造所
【施設概要等】
施設名称: アクリル酸製造施設(3AA精製施設)
(プロピレンを酸化反応させてアクリル酸(お
むつ等の吸水性樹脂の原料)を製造する施設)
施設区分:危険物施設(消防法により許可を受けた施設)
危険物施設区分:製造所
主な被害状況
【人的被害】
・死 者
1名(消防吏員 1)被害状況
重 症
5名(消防吏員 2、従業員3)
中等症 13名(消防吏員 8、警察1、従業員4)
軽 症 18名(消防吏員14、警察1、従業員3)
【物的被害】
・焼損面積
確認中
消防庁の初動対応
29日(土)16時10分 消防庁で災害対策室を設置(特殊災害室長)
20時20分 消火活動に関する支援とともに、姫路市消防局からの要請を受けた
火災原因調査のため、消防庁職員の現地への派遣を決定。同日中に
出発。
30日(日)9時10分までに消防庁派遣職員が姫路市消防局に到着。
10時30分 消防庁現地派遣職員が(株)日本触媒姫路製造所に到着。
13時30分 消防庁現地派遣職員が調査を開始。
6
-22-
沖縄ターミナル(株)原油漏洩事故(第70報)
消
防
庁
平成25年2月8日
1 9 時 3 0 分 現 在
1
2
発生日時等
発生時刻:平成24年11月7日
覚知時刻:平成24年11月7日
発生場所
へ
ん
ざ
特別防災区域名:
平安座
住
沖縄県うるま市与那城平安座6483番地
所:
特定事業所名:
3
(調査中)
15時06分(加入電話)
よ な し ろ へ
ん
ざ
沖縄ターミナル株式会社(第1種特定事業所)
施設概要等
施設名称: TK-207タンク(容量99,600kl、直径84.7m、側板高さ19.5m)
施設区分: 危険物施設
危険物施設区分: 屋外タンク貯蔵所
貯蔵している危険物: 原油(第一石油類)
4
事故の概要
沖縄ターミナル(株)の原油タンク(TK-207タンク)の浮き屋根が沈降。
これに伴い、浮き屋根にあるルーフドレン(※1)から防油堤内へ原油(約4.5kℓ)
が漏洩したもの。防油堤内へ漏洩した原油は回収済。
事故発生時、タンク内には約5万kℓ存在。
※1 ルーフドレン: 浮き屋根上にたまった雨水を排出するための排出口
5
6
死傷者等
報告なし
消防機関等の活動状況
事故発生を受け、事業所の自衛防災組織及びうるま市消防本部から、大型高所放水車、
泡原液搬送車、大型化学消防車、ポンプ車、指揮車が出動。
また、当該特別防災区域に配備されている大容量泡放射システム(※2)を配置した。
事業所の事務所内に指揮本部を設置(継続中)。
※2 大容量泡放射システム: 毎分1万リットル以上の放水能力を持つ泡放水のシス
テム
-23-
11月7日
発令。
7
沖縄ターミナル(株)に対して、うるま市消防本部が緊急使用停止命令を
沖縄県の対応
11月8日(木)10:00 沖縄ターミナル(株)へ現場視察を実施。
9日(金)13:00 沖縄ターミナル(株)の対策会議へ参加
沖縄県から米軍、那覇空港管理事務所、第十一管区海上保安本部へ情
報提供を実施。
また、うるま市及びうるま市消防本部、沖縄市と情報の共有を図って
いる。
10日(土)15:00 沖縄ターミナル(株)へ現地視察。事業所、うるま市消防本
部と意見交換を実施。
平安座地区自治会へ、住民の状況、発災に備えての対応(避難方法等)
を確認。
沖縄ターミナル(株)における原油移送作業に伴い、関係機関からの
情報収集を実施(継続中)。
12日(月)沖縄県から自衛隊へ情報提供を実施。
28日(水)14:00 沖縄ターミナル(株)社長が来庁し、事故の状況説明、健康
診断についてうるま市と協議していることを報告。沖縄県副知事から事
故の速やかな収束、事故原因の早期解明、再発防止の徹底を申し入れた。
12月3日(月)8:00 沖縄ターミナル(株)へ作業状況確認のため、現場視察を実施。
6日(木)17:00 沖縄ターミナル(株)へ作業状況確認のため、現場視察を実
施。会議へ出席。
13日(木)14:00 沖縄ターミナル(株)へ作業状況確認のため、現場視察を実
施。
25日(火)8:45 沖縄ターミナル(株)へ作業状況確認のため、現場視察を実施。
会議に出席。
8
市町村の対応
うるま市消防本部に11月8日(木)9:00に原油漏洩災害対策本部を設置。
うるま市は、事故の発生、臭気について8日(木)17:00及び19:30に平安座自治会から
防災行政無線で広報を実施。10日(土)15:00近隣の30自治会を集めて事故の説明及び
意見交換を実施。12日(月)9:00市役所内で災害対策会議を実施。15日(木)12:25
頃うるま市副市長が沖縄ターミナル(株)に広報体制の強化を要請。19日(月)10:00
~12:00平安座公民館で健康相談を実施(平安座島、浜比嘉島、宮城島、伊計島の住民が
対象。住民11人が相談。)。
沖縄市は、事故の発生、臭気について9日(金)午前中に広報を実施。
-24-
9
沖縄ターミナル(株)の対応
(1) 事故タンクからの原油移送
作業は昼間(8時から17時半)に実施。
作業は11月10日(土)から開始。
10日(土)13:40から原油移送を開始し、17:00に10日の作業を終了。10
日の原油移送量は約2,470 kl。
11日(日)12:10から事故タンク配管内の原油の移送開始(雷注意報の発令
があったため、同注意報解除後に行うこととしたため)。13:54当該配管内の移
送終了(約1,300 kl)。14:58から事故タンクの原油の移送開始。17:30に作業終
了。11日の原油移送量は約3,591kl(2日間で約6,000klの移送完了)。
12日(月)8:42移送開始。17:30に作業終了。12日の原油移送量は約8,700kl
(これまで約14,700klの移送完了)。
13日(火)8:20原油移送開始。9:00炭酸ガス装置設置完了。10:15炭酸ガス
注入試運転。11:02炭酸ガス注入本運転。17:30原油移送、炭酸ガス注入を終了。
13日の原油移送量は約9,300kl(これまで約24,000klの移送完了)。
14日(水)8:11二酸化炭素注入開始。8:21原油移送開始。10:30手すりが露
出。17:00移送作業を終了。14日の原油移送量は約8,200kl(これまで約32,200kl
の移送完了)。
15日(木)TK207タンクの液位、浮き屋根の状態等について確認作業を行い、
今後の手順を検討(原油の移送なし)。16:40から今後の方向性について協議(主
な内容:隣接タンク(206、208)の危険回避のための移送を16日から行うことで
関係機関と調整)。
16日(金)TK207タンクの原油移送量は約1,962kl(これまでで約34,162klの
移送完了)。本日夜より、隣接タンク(208)の危険回避のため、隣接タンク(208)
内の原油を他のタンクへ移送開始予定。
17日(土)TK207タンクは配管等の確認を実施(原油の移送なし)(これま
でで約34,162klの移送を完了)。また、危険回避のため、隣接タンク(208)内
の原油を他のタンク(203)へ47,697kl移送。反対側の隣接タンク(206)内の原
油も他のタンク(211)への移送を本日夜から開始予定。
18日(日)夜間の隣接タンク(206)内の原油移送は約8,000 kl移送済み。
9:10TK207タンクの原油移送開始。9:22水張り込み開始、10:05炭酸ガス張り込み
開始。17:47作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約1,068kl(これまで
で約35,230klの移送完了)。本日夜間も隣接タンク(206)の原油移送の開始予
定。
19日(月)夜間の隣接タンク(206)の原油移送は約18,000 kl移送済み。
9:25TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:37作業終了。本
日のTK207タンクの原油移送量は約1,230kl(これまでで約36,460klの移送完了)。
本日夜間も隣接タンク(206)の原油移送の開始予定。
-25-
20日(火)夜間の隣接タンク(206)の原油移送完了(移送量は約50,000kl)。
8:55TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:15作業終了。本
日のTK207タンクの原油移送量は約1,240kl(これまでで約37,700klの移送完了)。
21日(水)8:50 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:15
作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約1,300kl(これまでで約39,000kl
の移送完了)。
22日(木)9:15 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:35
作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約1,200kl(これまでで約40,200kl
の移送完了)。
23日(金)雷注意報発令に伴い、原油移送作業なし(これまでで約40,200kl
の移送完了)
24日(土)9:35 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:35
作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約1,150kl(これまでで約41,350kl
の移送完了)。
25日(日)9:00 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。12:25
から14:45まで作業停止し、浮き屋根の状態を確認。14:45再開。17:25作業終了。
本日のTK207タンクの原油移送量は約810kl(これまでで約42,160klの移送完了)。
26日(月)雷注意報発令により作業開始を遅らせる。15:10 TK207タンクの
原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:25 作業終了。本日のTK207タンク
の原油移送量は約250kl(これまでで約42,410klの移送完了)。
27日(火)8:50 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス注入)。13:30 浮き
屋根の状態確認及び今後の作業検討のため、移送作業中断。17:28 作業終了。本
日のTK207タンクの原油移送量は約510kl(これまでで約42,920klの移送完了)。
28日(水)9:30作業開始(炭酸ガス、水張り込み)。11:21浮き屋根のポン
ツーン(浮き)部の動揺可能性から注水を停止。12:55作業中断、終了。本日の
TK207タンクの原油移送量は0kl(これまでで約42,920klの移送完了)。
29日(木)雷注意報発令(10:25解除)。11:00今後の作業に備え、ポンツー
ンに炭酸ガスを注入するための仮蓋を取り付け(2箇所)。14:46仮蓋の取り付
け完了。本日のTK207タンクの原油移送量は0kl(これまでで約42,920klの移送完
了)。
30日(金)12:00 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。
14:00 作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約40kl(これまでで約
42,960klの移送完了)。
12月1日(土)9:10 TK207タンクの原油移送開始(炭酸ガス注入)。13:40 作
業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約330kl(これまでで約43,290klの移
送完了)。また、出火防止のため、ローリングラダー(浮き屋根の上下動にあわ
せ稼動するはしご)の車輪部への散水準備を行った。
2日(日)9:25 水抜き・炭酸ガス注入開始(ルーフドレンからの水抜き作業
で油も含んでいる。)。12:30 作業停止。13:45 原油移送開始(炭酸ガス注入)。
-26-
17:00 作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約760kl(これまでで約
44,050klの移送完了)。
3日(月)8:55 原油移送開始(炭酸ガス注入)。17:00 作業終了。本日のTK207
タンクの原油移送量は約910kl(これまでで約44,960klの移送完了)。
4日(火)10:15 原油移送開始(炭酸ガス注入)。17:03 作業終了。本日のTK207
タンクの原油移送量は約810kl(これまでで約45,770klの移送完了)。
5日(水)雷注意報発令に伴い、原油移送作業なし(これまでで約45,770klの
移送完了)。
6日(木)13:10 原油移送開始(炭酸ガス注入)。17:00 作業終了。本日のTK207
タンクの原油移送量は約450kl(これまでで約46,220klの移送完了)。
7日(金)8:50 原油移送開始(炭酸ガス注入)。16:30 作業終了。本日のTK207
タンクの原油移送量は約100kl(これまでで約46,320klの移送完了)。
8日(土)9:00 原油移送開始(炭酸ガス注入)。10:20 油回収作業ではほと
んど水であったため作業を停止(炭酸ガス注入停止)。13:20 からルーフデッキ
上のスラッジを放水にて洗浄。17:00 洗浄作業終了。本日のTK207タンクの原油
移送量は0kl(これまでで約46,320klの移送完了)。
9日(日)原油の移送作業はなし。ルーフデッキの洗浄作業を実施。本日のTK207
タンクの原油移送量は0kl(これまでで約46,320klの移送完了)。
10日(月)14:25 原油移送開始(炭酸ガス、水張り込み)。17:00 作業終了。
本日のTK207タンクの原油移送量は約40kl(これまでで約46,360klの移送完了)。
11日(火)原油の移送作業はなし。浮き屋根のポンツーン(浮き)内の原油
回収作業のため、タンク側板の切断作業を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,360klの移送完了)。
12日(水)浮き屋根のポンツーン(浮き)内の原油回収作業のため、タンク
側板の切断作業を実施、完了。15:15 ポンツーン内の原油回収作業実施(炭酸ガ
ス、水張り込み)。16:15 原油回収作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量
は約10kl(これまでで約46,370klの移送完了)。
13日(木)9:19 5個のポンツーン内の原油回収作業実施(炭酸ガス、水張
り込み)。17:18 原油回収作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約80kl
(これまでで約46,450klの移送完了)。
14日(金)8:48 ポンツーン上デッキの水洗浄開始。10:59 同水洗浄終了。
11:40 3個のポンツーン内の原油回収作業実施(炭酸ガス、水張り込み)。17:48
原油回収作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約90kl(これまでで約
46,540klの移送完了)。
15日(土)9:35 TK-207デッキ洗浄開始。10:23 同終了。12:30 3個のポン
ツーン内の原油回収作業実施(炭酸ガス、水張り込み)。15:00 デッキ上の油回
収を開始。17:10 作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約180kl(これま
でで約46,720klの移送完了)。
16日(日)TK-207の原油移送作業なし。ポンツーンの気密試験実施。本日の
TK207タンクの原油移送量は0kl(これまでで約46,720klの移送完了)。
-27-
17日(月)9:31 4個のポンツーン内の原油回収作業実施(炭酸ガス、水張
り込み)。14:15 原油回収作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約120kl
(これまでで約46,840klの移送完了)。
18日(火)9:26 デッキ上の原油回収作業実施(水張り込み)。12:00 油が
引けなくなったため回収作業終了。本日のTK207タンクの原油移送量は約30kl(こ
れまでで約46,870klの移送完了)。
19日(水)12日に空けた側板開口部の遮蔽完了。本日のTK207タンクの原
油移送量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
20日(木)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
21日(金)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
22日(土)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
23日(日)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
24日(月)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
25日(火)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約46,870klの移送完了)。
26日(水)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約300kl(これまでで約47,170klの移送完了)。タンクの側板マンホールを
開放(2ヶ所)。
27日(木)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約30kl(これまでで約47,200klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
28日(金)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約15kl(これまでで約47,215klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
12月29日から平成25年1月3日までの間は、作業はなし。
平成25年1月4日(金)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タン
クの原油移送量は約10kl(これまでで約47,225klの移送完了)。タンクの側板マ
ンホールを開放(2ヶ所)は継続。
5日(土)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送量
は約60kl(これまでで約47,285klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。
6日(日)作業はなし。
7日(月)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送量
は約40kl(これまでで約47,325klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
-28-
(2ヶ所)は継続。
8日(火)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送量
は約10kl(これまでで約47,335klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。
9日(水)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送量
は約50kl(これまでで約47,385klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。
10日(木)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約30kl(これまでで約47,415klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
11日(金)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約30kl(これまでで約47,445klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
12日(土)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約30kl(これまでで約47,475klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。浮き屋根補強作業。
13日(日)作業はなし。
14日(月)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約60kl(これまでで約47,535klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。浮き屋根補強作業。
15日(火)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約80kl(これまでで約47,615klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
16日(水)TK207タンクの残油水回収を実施。本日のTK207タンクの原油移送
量は約25kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。浮き屋根デッキに3ヶ所開口部を設置(雨水滞留による荷
重増加の防止のため。)。
17日(木)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。浮き屋根デッキに2ヶ所開口部を設置(雨水滞留による荷重
増加の防止のため。)。タンク内のスラッジ回収のためにA重油を90kl張り込み。
18日(金)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。浮き屋根デッキに3ヶ所開口部を設置(雨水滞留による荷重
増加の防止のため。)。開口作業を完了。A重油の循環溶解作業を継続。
19日(土)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
20日(日)作業はなし。
21日(月)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
-29-
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
22日(火)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
23日(水)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
24日(木)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
25日(金)TK207タンクの残油水回収はなし。本日のTK207タンクの原油移送
量は0kl(これまでで約47,640klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放
(2ヶ所)は継続。A重油の循環溶解作業を継続。
26日(土)TK207タンクの循環溶解していた油水を回収。本日のTK207タンク
の原油移送量は約20kl(これまでで約47,660klの移送完了)。タンクの側板マン
ホールを開放(2ヶ所)は継続。
27日(日)作業はなし。
28日(月)TK207タンクの循環溶解していた油水を回収。本日のTK207タンク
の原油移送量は約50kl(これまでで約47,710klの移送完了)。タンクの側板マン
ホールを開放(2ヶ所)は継続。
29日(火)TK207タンクの循環溶解していた油水を回収。本日のTK207タンク
の原油移送量は約70kl(これまでで約47,780klの移送完了)。タンクの側板マン
ホールを開放(2ヶ所)は継続。
30日(水)TK207タンクの循環溶解していた油水を回収。本日のTK207タンク
の原油移送量は約60kl(これまでで約47,840klの移送完了)。タンクの側板マン
ホールを開放(2ヶ所)は継続。
31日(木)TK207タンクの循環溶解していた油水を回収。本日のTK207タンク
の原油移送量は約70kl(これまでで約47,910klの移送完了)。タンクの側板マン
ホールを開放(2ヶ所)は継続。
2月1日(金)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送
量は約60kl(これまでで約47,970klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開
放(2ヶ所)は継続。
2日(土)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送量は
約60kl(これまでで約48,030klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放(2
ヶ所)は継続。タンク内に入槽し残油回収を実施。
3日(日)作業はなし。
-30-
4日(月)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送量は
約40kl(これまでで約48,070klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放(2
ヶ所)は継続。
5日(火)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送量は
約70kl(これまでで約48,140klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放(2
ヶ所)は継続。
6日(水)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送量は
約40kl(これまでで約48,180klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放(2
ヶ所)は継続。
7日(木)TK207タンク内の残油水を回収。本日のTK207タンクの原油移送量は
約30kl(これまでで約48,210klの移送完了)。タンクの側板マンホールを開放(2
ヶ所)は継続。
(2)
異臭に関する環境測定
平安座地区内は11月9日(金)より実施。うるま市4庁舎(うるま、石川、
勝連、与那城)、沖縄市本庁舎、平安座自治会館で定点観測を実施。28日(水)
から浜区公民館、比嘉区公民館での測定を実施。
11月17日(土)沖縄ターミナル(株)にフリーダイヤルを設置。
12月4日(火)平安座地区4カ所で採取した野菜6種類のベンゼン、トルエ
ン、キシレン、スチレンの4物質について測定。
5日(水)より具志川小学校、6日(木)より桃原公民館にて臭気測定(環境
測定)を開始。
沖縄市役所庁舎における環境測定は、環境測定項目が基準値内を維持されてい
るため、29日で測定終了。(測定箇所 計11ヶ所)
具志川小学校、桃原公民館における環境測定は、環境測定項目が基準値内を維
持されているため、平成25年1月8日で測定終了。(測定箇所 計9ヶ所)
浜区公民館、比嘉区公民館における環境測定は、環境測定項目が基準値内を維
持されているため、平成25年1月9日で測定終了。(測定箇所 計7ヶ所)
(臭気指数は最近三日分を記載)
2月3日から5日までの採取分の試料では、同社敷地内(TK-207タンク
近傍)を含め、全ての測定箇所(最近辺の住宅地、うるま市4庁舎、平安座自治
会館)で臭気指数は基準値を下回っていた。
(水質調査)
平成24年12月20日(木)沖縄県環境生活部環境保全課、中部福祉保健所
及びうるま市市民部環境課立ち会いのもと、沖縄ターミナル貯水池及び平安座地
区与佐次河(湧水)の2ヶ所において水質調査を実施。2ヶ所とも環境基準を満
たしていた。
-31-
(3)
沖縄ターミナル(株)の住民説明会等
11月21日(水)沖縄ターミナル(株)が住民説明会を開催(平安座自治会
館)。
26日(月)沖縄ターミナル(株)が住民説明会を開催(比嘉区公民館)。
29日(木)沖縄ターミナル(株)が住民説明会を開催(浜区公民館)。
12月3日(月)沖縄ターミナル(株)が住民説明会を開催(桃原区公民館)。
4日(火)沖縄ターミナル(株)が住民説明会を開催(上原区公民館)。
10日(月)住民健康診断を実施(平安座自治会館)。
11日(火)住民健康診断を実施(比嘉区公民館)。
12日(水)住民健康診断を実施(浜区公民館)。
20日(木)住民健康診断を実施(桃原区公民館)。
22日(土)住民健康診断を実施(平安座公民館)。
平成25年1月17日(木)乳幼児を対象とした健康診断を実施(平安座自治
会館)。
31日(木)要介護者等を対象にした訪問検診の実施。
10
異臭等の状況
消防への異臭の通報件数は、
うるま市消防本部 143件(12月3日以降通報なし)
沖縄市消防本部
119件(11月16日以降通報なし)
比謝川行政事務組合ニライ消防本部 7件(11月16日以降通報なし)
中城北中城消防組合
3件(11月16日以降通報なし)
11月8日(木)、うるま市立彩橋小中学校で20名程度の生徒が異臭による気分の
悪さを訴えたが、医療機関等への搬送が必要な生徒はいなかった。
11
事故原因等
調査中
12
消防庁等の対応
11月7日(水)23時33分
うるま市消防本部からの要請を受け、応急対策に関す
る助言のため消防庁職員の現地への派遣を決定。
8日(木)10時00分
消防庁消防研究センターから原因調査室長他1名(計
2名)が出発。(14時に危険物保安技術協会からも職
員を派遣。)
-32-
現在、消防庁特殊災害室で情報を収集中。
<連絡先>
消防庁特殊災害室
古澤・渡邊
Tel (03)5253-7528
内線 42731
Fax (03)5253-7538
-33-
別添4
石油コンビナート等防災本部
アンケート
○
石油コンビナート等防災本部アンケート結
果集計
○
石油コンビナート等防災本部アンケート回
答一覧
○
石油コンビナート等防災本部アンケート調
査
-34-
石油コンビナート等防災本部アンケート結果
1
災害想定について(防災アセスメント関係)
Q1 石油コンビナート等防災計画における災害想定で、消防庁の「石油コンビナートの防災アセスメ
ント指針」を活用していますか。また、活用していない場合、どのような方法で災害想定を行って
いますか。
回答 YES 24
NO 9
防災アセスメント指針の活用については、9県が活用していないとし
ているが、その内容は、過去の災害事例を参考として想定(富山県、岡
山県、長崎県3県)、区域内の特性を考慮して想定(岩手県、兵庫県、徳
島県3県)
、定性的な記述(山形県、熊本県2県)、防災アセスメント指
針に準じた手法(茨城県1県)としている。
また、現行の防災アセスメント指針で例示していない内容として想定
されている災害には、長周期地震動、スロッシング、BLEVE、タンクローリーの衝突といったこと
があげられている。また、プラント内で扱う物質の特性による爆発も意識されている。
なお、これらについては、本年度の「石油コンビナート等における災害時の影響評価等に係る調査研
究会」で検討した防災アセスメント指針の改定案に盛り込まれている。
石油コンビナート等防災計画そのものについては、東日本大震災の被害を受けた災害の他に首都直下
型地震、南海・東南海地震等の大規模な地震の被害、津波の被害等が考えられることから、災害対策基
本法の地方防災計画に一元化すべきとの意見もあった。このほかには災害想定の見直し等の予算措置が
できないとの意見もあった。
回答例1:コンビナートで起こった過去の事故等を参考に想定している。
回答例2:石油備蓄基地のみという状況から、石油類の大量貯蔵・取扱いを考慮し、漏油、漏気、火災及
び爆発を想定している。
Q2 石油コンビナート等防災計画における災害想定において、消防庁の「石油コンビナートの防災ア
セスメント指針」で具体的に例示している事象(※)以外の事象を想定していますか。想定してい
る場合、どのような災害を想定して、どのような対策に反映させていますか。
※
平成13年版「石油コンビナートの防災アセスメント指針」のP38及びP67参考資料1
回答 YES 11
NO 22
回答例:平成15年9月に発生した十勝沖地震でのタンク全面火災を想定
し、長周期地震動によるスロッシング対策に反映している。危険
物等の輸送船舶・車両での運搬中の事故を想定し、車両破損による
危険物等の漏えい・拡散及び火災への対策に反映している。
1
-35-
Q3 後述の「2防災体制について」Q1において該当する事例がある場合、当該災害の態様と石油コ
ンビナート等防災計画の災害想定(当時)の比較において、大きな差異等はありましたか。それは
どのような差異ですか。また、その差異に伴う防災上の課題はありましたか。
YES,
2
回答 YES 2
NO
29
回答例:地震に伴うタンク液面のスロッシングにより浮屋根が大きく動揺
したことによりタンクの全面火災に至った。このことにより、タ
NO,
29
ンク液面のスロッシングに対する課題、また、大規模なタンク火
災に対する対応等についての課題が提起された。
Q4 貴道府県の行った特別防災区域全体のアセスメント結果に基づいて、周囲への影響が大きい施設
について特定事業者等が詳細アセスメントを行った事例があれば記入してください。
回答 YES 2
NO
31
回答例:影響度が甚大な事業所において、再計算等を実施し、再評価を
実施している事例有り。
回答例:県が実施した防災アセスメント結果から、弊社の設備で災害が
発生した場合に周囲への影響が一番大きいであろうと思われる
事例として、トラックターミナルエリアのLPGタンクが 火災
爆発した場合に 100m~200m半径に影響を及ぼす結果となっ
ています。リスクアセスメントの結果、弊社トラックターミナルは一般道路に面しており、LPGが漏れ
た場合に車両等が着火原になる可能性があるため、道路に面した境界フエンスをコンクリート塀に変更し
た。なお、耐震化等による軽減状況についても、計算を実施し、現在、耐震化を進めている。
Q5 次の項目についてお答えください。
①
特別防災区域と住宅地、社会的に重要な施設等との位置関係、当該特別防災区域と住宅地等との
間の緩衝地帯(緑地、広場その他の公共空地)の確保状況(確保されている場合、石油コンビナ
ート等防災計画における位置づけの有無を含む。
)等についてご記入ください。
②
特別防災区域内における危険物や高圧ガスの貯蔵所、製造所等の配置について、災害想定の結果
を踏まえ、個別の特定事業所のレイアウト規制に加えて特に配慮している例があればご記入くだ
さい。
特別防災区域が置かれている状況に関しては、概ね住宅地や社会的に重要な施設について意識されて
いる。また、社会的に重要な施設としては、発電所、重要航路、接岸設備、高速道路、空港、漁業施設
の他には公共施設(福祉施設を含む)
、鉄道、米軍基地などがあげられている。
空地の確保に関しては、大型商業施設が隣接している、道路以外の空間がない場所があるなどがある。
今回の調査では、特に配慮しているとの回答はないようである。
2
-36-
回答例:伏木地区特別防災区域は、港湾道路をはさんで住宅地に隣接しているため、現行の港湾計画
において、特定事業所を危険物取扱施設用地へ移設し、緩衝地帯として緑地を整備することとし
ている。
回答例:重要な施設として、水島臨海地区特別防災区域には、中国電力(株)玉島発電所(第1種事業所)、
水島発電所(第2種発電所)がある。また、当該区域港湾の水島港は特定重要港湾であり、玉島
地区には、国際物流拠点として「玉島ハーバーアイランド」の人工島が整備されている。
緩衝緑地帯については、公害対策基本法、土地区画整理法及び都市公園法に基づき工業地帯と
住居地域を分断する水島緑地の整備を行い平成13年度に完了している。JX日鉱日石エネルギ
ー(株)水島製油所C地区に原油タンクがあり、その防波堤から60から80m離れた場所に住宅
地がある。事業者が住宅を守るため水幕装置を設置した例がある。
回答例:国道16号線により特防区域と市街地が区切られているが、一部で特防区域の変更により大型商
業施設が隣接している箇所がある。大型商業施設:約380m、サッカースタジアム:約390m
回答例:大分地区特別防災区域は、県道22号(臨海産業道路)をはさんで住宅地が存在。ここには総合
病院、小中学校、指定避難場所が存在する。また、一部区域は住宅地内に存在する。
緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画において、県、市及び特定事業所がその設
置につき、計画的な整備に努める旨記載している。現状では、区域内の一部に緑地帯を整備して
いるのみであり、他は県道以外の空間はない。
回答例:大阪北港地区は、大規模集客施設(テーマパーク)と隣接する。同地区内には高速道路があるが、
影響を与える危険物施設等はない。
Q6 石油コンビナート等防災計画における地震・津波の想定について、最近の見直し状況をご記入く
ださい。
内閣府の被害想定を踏まえて見直しを行うとしているところが多い。
回答例:平成15年度実施の「石油コンビナート等特別防災区域防災対策調査」において、東南海・南海
地震を想定し、地震・津波による災害想定を実施。また、津波については東日本大震災を踏まえ、
暫定的に従来の津波高さの2倍を想定。当面の見直しの予定は内閣府の被害想定(南海トラフ巨
大地震等)の公表や危険物施設等に関する政省令等の改正を踏まえて順次見直す予定
Q7 防災アセスメント指針の活用にあたって困っていることや問題点があれば、ご記入ください。
回答例:指針を活用し、防災アセスメントを実施する場合、費用負担が大きい。
回答例:事業所において、防災アセスメント調査の結果をどれだけ具体的に反映できるのか不明確(レイ
アウト設定、防災対策実施は法令等に基づき実施しており、更なる対応ができるか不明)
。
回答例:アセスメント調査の結果が直接対策に結びつきにくいものとなっているため、防災上の課題を抽
出し、具体的な対策の実施に結びつくような想定とすべき。
3
-37-
アセスメント調査の結果が専門的で一般の方にはわかりにくいものとなっている。最近のコン
ビナート災害等について社会的関心を集めている状況もあることから、リスクコミュニケーショ
ンとして活用可能な、より一般の方にもイメージしやすいものもあるとよい。(場合によっては
行政・事業者向けとは別で整理することも考えられる。
)
2
防災体制について
Q1 石油コンビナートの災害について、石油コンビナート等防災本部の本部員を招集して対応した事
例又は防災本部に準じた体制で対応した事例があれば、概要等を記入してください。事例が複数あ
る場合には、平成13年以降に発生した事例についてのみ回答してください。
石油コンビナート等防災本部を招集した事例は7件あり、東日本大震災関係では3件、それ以外の事
故では4件であった。
東日本大震災では茨城県、千葉県、神奈川県で石油コンビナート等防災本部を招集しているが、その
他の県(特に太平洋側)では、災害対策本部を設置して、石油コンビナート等特別防災区域を含めて一
体的に対処したものである。
回答例:千葉県災害対策本部(東日本大震災)H23.3.11~5.26
本庁舎5階の大会議室に関係職員の参集し石油コンビナート班の設営
発災:平成23年3月11日15時15分頃 鎮火:平成23年3月21日10時10分
・コスモ石油㈱千葉製油所の液化石油ガスタンク火災爆発事故
千葉県災害対策本部設置:平成23年3月11日14時46分
千葉県災害対策本部解散:平成23年5月26日 9時35分
石コン本部非常第2配備体制:平成23年3月11日14時46分
非常第1配備体制:平成23年3月11日21時00分
非常第1配備体制解除:平成23年5月26日 9時35分
Q2 石油コンビナートで災害が発生した場合において、石油コンビナート等防災本部の本部員を招集
して対応、防災本部に準じた体制で対応若しくは道府県担当部署で対応を行うかについて基準等を
定めていますか。
回答 YES 24 NO
9
回答例:県地域防災計画に準じ、次のとおり配備基準を設定している。
① 当課体制:災害が発生し得る情報を入手、又は担当課で
対応可能な災害発生時
② 係部局体制:複数の部局や課で対応が必要な災害発生時
③ 機管理対策本部体制:全庁的な対応が必要な災害発生時
Q3 Q1において、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部が同時に招集された場合、それぞれ
4
-38-
の役割分担はどうなっていますか。
回答例
石油コンビナート等防災本部
災害対策本部
災害対策本部の機能の一部として、石油コン
防災対応を総括する。
ビナート等特別防災区域協議会や広域共同防
災協議会との連絡、調整等にあたる。
Q4 Q3の役割分担を踏まえて、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部の間の連絡調整の方法
はどのようになっていますか。
石油コンビナート等防災本部と災害対策本部について、その役割分担に関しては、概ね特別防災区域
内外で整理がされている。
一方、災害時の体制においては、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部とは一体的な運用がな
されている実態があるといえる。
(※)災害対策基本法の特別法として石油コンビナート等災害防止法が位置付けられており、特別防災区域
については一元的な防災対策を講じることとして、都道府県や市町村の区域との地域的重複を避けてい
る。しかしながら、震災等が発生した場合は、特別防災区域を含む広い地域での全体的な対応が必要な
ことから、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部とは一体的な運用がなされている実態がある。
回答例:石油コンビナート等防災本部と災害対策本部は同一場所であり、一体的に活動
Q5 石油コンビナート等防災本部と関係市町村、消防機関、特定事業者の間の情報伝達の手段(加入
電話、無線通信など)はどのようにしていますか。また、主回線、バックアップ回線があれば、記
載してください。
通信方法に関しては、一般加入電話(災害時優先回線含む)が活用されている、行政機関の間では無
線回線があるものの、事業者の間では一般加入電話が多い。
また、社会的に重要な施設への連絡に関しては、一般加入電話の他、広報車等の運用が考えられてい
る。
回答例
主回線) 加入電話
バックアップ回線)防災行政無線(衛星無線),光
回線(有線),衛星携帯電話(消防は全て設置済)
Q6 石油コンビナートで災害が発生した場合において、特別防災区域内及びその周辺に存する社会的
に重要な施設等への災害情報伝達について、伝達手段と伝達内容はどのようにしていますか。
回答例
伝達手段
広報車、巡視船艇等によるほか、災害の状況に応じて報道機関に協力要請を行う
5
-39-
伝達先
社会的重要な施設等に限らず、住民等への広報内容となっている
伝達内容
災害の状況、災害応急対策の実施状況、住民のとるべき措置、避難の勧告、指示等、
危険区域の設定及び交通規制状況、火気使用禁止の指示、その他必要な事項
Q7 石油コンビナート等防災本部では、災害時において、特別防災区域における危険物等(危険物、
高圧ガス、毒劇物、放射性同位元素や放射性廃棄物)の種類、数量、性状、所在等をどのように把
握することとされていますか。また、把握する上での課題は何ですか。
特別防災区域内の危険物等(危険物、高圧ガス、毒劇物、放射性同位元素や放射性廃棄物)の種類、
数量、性状、所在等の情報把握に関しては、法令や条例に基づく事業者からの報告、実地調査という方
法で把握をしているようである。また、災害時には特定事業所から危険物等の情報を収集することもし
ているが、その際は現場の混乱等で収集、伝達ができないおそれがある。
回答例:法律に基づく事業者からの報告、条例に基づく事業者からの報告、国からの報告・連絡、これ
らの情報に基づく事業者への確認。特定事業者については、毎年実態調査を行い、種類、数
量を把握している。
Q8 Q6の情報について、石油コンビナート等防災本部内・都道府県防災会議内・関係行政機関内(警
察・消防・海保含む)での情報共有はしていますか。また、報道発表、ホームページ等で一般に公
開していますか。
災害の情報に関してはホームページ等で公開しており、危険物等の情報は防災計画の中で総量につい
て記載している名護がある。特定事業所ごとの数量等の情報は法令の範囲内で対応している。
回答例:災害情報については、防災本部と関係行政機関(消防機関、警察、海上保安本部等)で共有し
ている。また、必要に応じて、ホームページや記者発表により広報を行うこととしている。
Q9
石油コンビナートの災害発生時に関係機関による迅速な情報収集や関係機関相互の情報共有に
ついての取組はどの様になっていますか。
災害時の情報把握、関係行政機関との連絡調整に関しては、法文上は石油コンビナート等防災本部が行
うこととされている(石災法第27条)
。石油コンビナート等防災本部の組織は、本部長は知事とし、本
部員は地方行政機関、陸上自衛隊、警察本部、当該都道府県、特別防災区域の所在市町村、同消防本部、
同特定事業者の代表、その他必要な者で構成することとしており、特別防災区域において災害が発生した
場合に必要な機関の職員で構成されている(石災法第28条)。
しかし、発災した際には、異常現象の通報(石災法第23条)、消防法上の危険物の情報等の関係から
地元消防本部が情報発信の起点にならざるを得ない場面が多いと考えられる。一方で、対住民との関係で
は基礎自治体である市町村が動かざるを得ない場面が多いと考えられる。このような観点から石油コンビ
ナート等防災本部の課題の整理とその対応が必要ではないかと考えられる。
回答例:防災計画の災害応急対策計画の中で,通報伝達系統を定めており,収集した情報は防災本部(現
6
-40-
地本部)より関係機関に通報することとしている。
Q10 被害が複数の市町村に及ぶ場合や、県境を越えて他県に及ぶ場合を想定した取組や訓練を取り
入れていますか。取り入れている場合、その概要についてご教示いただきたい。
YES 11 NO 22
被害が複数の市町村に及ぶ場合や、県境を越えて他県に及ぶ場合を想定し
た取組や訓練に関しては、全体の1/3が何らかの取組を導入している。
また、情報伝達訓練を実施しているところもある。
回答例:県、消防機関、自衛隊等による合同図上訓練により大規模災
害時の情報伝達等の訓練を実施している。
Q11
Q7の情報把握等と関連し、消防庁の「石油コンビナート地域情報管理システム」(平成18
年8月18日付け消防特第110号)はどのように利活用していますか。また、登録されている
情報の内容、管轄消防機関における登録情報の更新等について、お気づきの点があればご記入く
ださい。
消防庁の「石油コンビナート地域情報管理システム」(平成18年8月18日付け消防特第110号)
の利活用に関しては、活用されていないようである。
回答例:特定事業所への立入検査の際、事前の情報収集に利用している。データが古いので随時更新し
ていく必要がある。
3
大容量泡放射システムについて
Q1 災害時における大容量泡放射システムの配備基地から発災場所までの輸送時間として、単独災害
(直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災)、複合災害(地震や津波等による災害と直
径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災等)のそれぞれについて、どの程度の時間で運用
が可能と考えていますか。
大容量泡放射システムの設置に関しては、消防庁では「大容量泡放水砲等を設置するまでの時間的猶予
は、災害発生から大容量泡放射砲等の常置場所から広域共同防災組織を設置する最も遠い距離に所在する
特定事業所の該当タンクまでにおいて概ね8時間」としているところ(平成18年3月23日消防特第3
1号「石油コンビナート等災害防止法の一部を改正する法律等の運用について」第三1)
。
地震や津波等で道路事情が大きく悪化しない前提では、概ね8時間で計画されている。また、複数の
ルートの想定が置かれている。
輸送車両、人員の確保についても地元のトラック協会等の協力を得て確保することとしている。輸送
7
-41-
ルートに関しても事前の想定の他に警察本部の協力を得る体制を取っている。
しかし、実際の災害では、要請した時間の遅延、道路事情の悪化、運送車両の必要台数の確保困難等
の事情により、大容量泡放射システムの積み込み、運搬、設置・展開まで想定以上の時間を要している。
幸い大容量泡放射システムの実働には至らなかったが、今後の運用に際しては課題が残る。
例: 宮城県の事業所の場合、大容量泡放射システムの搬送想定は常置場所である秋田県から4時間
50分であった。本事例の場合、浮き屋根式貯蔵タンクの異常の通報(3/22)を受けてから、大容
量泡放射システムの出動要請(3/22 の 18:55)
、運搬車両の手配、運搬開始、事業所到着(3/24 の
朝7時)まで長時間を要している。この原因としては、震災から10日経過しておりトラックが
物資輸送に充てられていたこと、燃料の不足による車両確保困難、道路の損壊や必要台数不足に
よる積み込み方法の変更で通行速度が遅くなった、想定ルートの利用不可等が挙げられる。
例: 千葉県の事業所の場合、高圧ガス施設の火災及び爆発で他の高圧ガス施設に延焼していたため、
更なる延焼の防止のために大容量泡放射システムの出動を要請したもの。運送想定時間は29分
であった。本事例の場合、高圧ガス施設を対象とした出動であり、本来の目的とは異なるもので
あるが、大容量泡放射システムの出動要請(3/11 の 17:05)、運搬車両の手配、運搬開始、事業所
到着(同 22:47)まで長時間を要している。この場合においても、原因としては、通信網の輻輳に
よる連絡困難、道路の渋滞、事前の想定とは異なる事案でありシステム構成や配置箇所の検討が
なされていない等が挙げられる。このほか、規約等で定めていない大容量泡放射システムの運用
の妥当性が挙げられる。
例: 沖縄県の事業所の場合、浮き屋根式貯蔵タンクにおいて浮き屋根が沈降したため、火災が発生
した場合に備えあらかじめ大容量泡放射システムの設置をしたもの。この事例でも設置に時間を
要した(11/7 の 19:59 出動要請、11/8 の 6:25 配備完了)
。
回答例:輸送時間は、通常4時間50分(最長距離:仙台)としている。複合災害について特別な想定を
していないが、東日本大震災時に出動した際は、6時間10分(最長距離:仙台)を要した。
回答例:久慈市の市街地近郊であり、時間はそれほど要しないと想定されるが、石油備蓄基地への道路が
1本道であるため、この道路が使用不能となった場合は、海上保安庁との連携が重要となる。
Q2 複合災害の際の輸送車両、人員の手配はどのように担保していますか。
回答例:輸送車両手配:運輸会社と搬送協定を結んでいる。
人員の確保:設置する会社と応援協定を結んでいる。
積込:配備事業所が搬送協定を結ぶ運輸会社と協定を結んでいる。
Q3 複合災害の際の輸送車両のルートの選定等はどのようにしていますか。
単独災害、複合災害の別に規定しているところは少なく、多くは単独災害を想定していると考えられ
る。また、輸送の想定所要時間は、地震や津波等により道路事情が悪化していない場合を前提に作成さ
れているといえる。
輸送車両、人員の手配については、配備基地のトラック協会等と協定を締結しているところが多い。
輸送ルートについては、概ね一般道路と高速道路の複数ルートを想定している。なお、複合災害や震
8
-42-
災による道路損壊等での対応は、明確に記載しているところは少ないようである。また、地理的制約に
より陸路が使えず航路を考えざるを得ない区域では輸送時間の把握が困難であるといえる。
(※)大容量泡放射システムの運用については、一定の計画は策定されているといえる。今後は訓練等を
通じた実効性の再確認、必要に応じ改善するプロセスの充実が必要がと考える。
回答例:複合災害時には、災害対策本部に特別防災区域内の情報収集及び対策を講ずる組織を付加した体
制で対応することが石コン計画で定められており、この体制のもと、通行に支障のある箇所等の
情報を収集し、その情報を広域共同防災協議会事務局を通じ輸送者に提供することとしている。
回答例:3ルートを想定しているが、特に複合災害を前提としたものはない。
(瀬戸内地区広域共同防災
協議会の規程及び大容量泡放射システムの運営要綱により行うこととなるが、複合災害について
は詳細な規定がない。
)
Q4
大容量泡放射システムを直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災以外の災害に活用
することは想定していますか。想定している場合、その要件はどのようなものですか。
回答 YES 2 NO 28 ※山形、石川、熊本は対象タンクなし
大容量泡放射システムは、事業所が設置する資機材であるため、浮き屋
根式屋外貯蔵タンク(直径34m以上のもの)の火災以外への運用につい
ては想定していないところが多い。
想定される主な課題としては、広域共同防災組織を単位として配備して
いる資機材であるため、構成事業所以外への活用は規約、人員、安全管理
等が挙げられる。
回答例:京葉臨海中部地区共同防災協議会の構成事業所6社については、
システム運用の知見があり適切な警防活動計画を立案するノウハウを有していること、防災要
員及び補助員の派遣や費用負担について協議会内で合意済みであることから、対象タンクへの
火災拡大を防ぐ目的で対象タンク以外の火災への適用を可能としている。
Q5 大容量泡放射システムを積載した自動車の円滑な走行のため、緊急自動車である警察用自動車に
よる誘導等を計画していますか。また、震災時等の場合は警察が災害や事故対応のため、誘導への
協力が確保できないことが考えられますが、どの様に対応するか計画を行っていますか。
回答 YES 15 NO
15
大容量泡放射システムを積載した自動車の円滑な走行のための緊急自
動車である警察用自動車による誘導等については、平時における災害に対
しては警察への依頼を想定しているが、震災等の場合における警察の協力
は実態として難しいようである。
9
-43-
回答例:警察用自動車による誘導を計画している。誘導の協力が確保できない場合については想定して
いない。
回答例:警察車両の応援が得られない場合、公設消防車両の先導で輸送する計画である。ただし、この
場合は法の規定から緊急自動車と認められないと県警本部から言われている。
※このような場合に緊急自動車として扱うことができないか、道路交通法の運用について警察
庁と調整願いたい。
4
住民避難
Q1 石油コンビナート等防災本部として、石油コンビナート災害で周辺住民への災害発生の広報を行
った実績と石油コンビナート災害で市町村長等により周辺住民への勧告等(屋内待機、避難勧告、
避難指示)を行った実績はありますか。その判断基準、周知方法、関係機関への連絡体制、解除の
基準はどのようなものですか。併せて、そのときの伝達文をお示しください。
石油コンビナート災害で周辺住民への災害発生の広報、避難等の勧告を行った実績については3県で
実績があった。
市町村長が行ったものとしては、東日本大震災で千葉県市原市が行った避難勧告がある。
新潟県では、特定事業所内での出火爆発事故で、地元警察本部が避難広報、避難命令の発出を行って
いる事例がある。
阪神淡路大震災では、兵庫県において避難広報、避難勧告を行った例がある。
・災害発生の広報
回答 実績あり 3 実績なし 30
回答例:平成元年に発生した危険物屋外貯蔵タンク火災において、
報道機関を通じて事故発生広報と刺激臭に関する広報を
行った。
・勧告等
回答 実績あり 3 実績なし 30
回答例:石油コンビナート防災本部としてではないが、地元警察が
発災場所から約 100m 以内の住民に対し避難命令を実施し
た事例がある。
10
-44-
Q2 石油コンビナートの災害時に、周辺住民等に対して広報を行う場合の手順や、災害進展段階に応
じた住民への要請内容(避難指示・勧告、屋内待避等)を定めたマニュアル等を整備されています
か。整備している場合は、そのマニュアル等をご恵与いただきたい。
回答 YES 9 NO 24
回答例:異常現象の種類及び規模ごとに、地域住民の避難方法を具
体化した「地域住民の避難計画」を策定している。
Q3 爆発や有毒ガスの漏えいのおそれなどの時間的余裕がない場合について、迅速に住民へ周知する
ような仕組みは具体的に整備されていますか。その場合、周知の主体、方法等はどのようになりま
すか。
回答 YES 15 NO
18
爆発や有毒ガスの漏えいのおそれなどの時間的余裕がない場合に迅速
に住民へ周知するような仕組みの整備に関しては、石油コンビナート等
防災計画に定めているが、特に広報に関しては、防災機関からの要請に
より事業所が広報を行うことを定めているところがある。
回答例:八代広域行政事務組合消防本部予防課が、各町内毎に置かれた市政協力員を通じ、直接口頭及び
マイク(拡声装置)等で伝達。サイレン、警鐘、広報車、放送及び電話も使用する。
5
特別防災区域内の事業所の連携について
Q1 石油コンビナート等特別防災区域協議会の活動状況等について伺います。
回答例
設置状況
管内の全ての特別防災区域に協議会が設置されている。
ただし、渥美地区は、特定事業所が1社のため設置されていない。
参加状況
全ての特定事業者が協議会に参加している。
自主基準
区域内の災害発生及び拡大防止に関する自主基準を策定している。
教育共同実施
年に数回、事業者従業員への防災研修会を開催している。
共同訓練実施
春・秋の時期に全事業者が参加する防災訓練(総合訓練)を実施して
いる。
11
-45-
Q2 特定事業所の連携について伺います。災害発生時に特定事業所間の情報連絡、自衛防災組織等の
応援や資機材・設備の貸与等について協定等を結んでいますか。また、応援等が円滑に行われる様
に教育・訓練を行っていますか。
石災法第22条に定める特別防災区域協議会を設置しているところでは、概ね特定事業所が参加して
おり、災害の発生又は拡大の防止に関する自主基準の作成、共同教育、防災訓練の実施等を行っている。
回答例:県石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互の応援協定を締結することとなって
いる。自衛防災組織等の応援や資機材・設備の貸与、教育・訓練等については、特防区域協議
会の枠組みで適宜実施している。
Q3 石油コンビナートの災害時に、警戒区域の設定や避難方法の決定、地域住民への広報等において、
石油コンビナート等特別防災区域協議会からの応援体制(避難範囲や避難方法の助言等)を整備さ
れていますか。整備している場合は、その体制の概要について示してください。
回答 YES 4 NO
22
回答例:石油コンビナート等防災計画において、警戒区域の設定や避
難方法の決定、地域住民への広報等について市町村ごとに整
備されているほか、避難場所を指定している。石油コンビナ
ート等特別防災区域協議会からの応援体制は、主に泡消火薬
剤などの資機材の提供を行うこととなっている。
12
-46-
-47-
NO
NO
NO
石油備蓄基地の
みという状況か
ら、石油類の大
量貯蔵・取扱い
NO
NO
を考慮し、漏
油、漏気、火災
及び爆発を想定
している。
NO
NO
YE
S
YE
S
YE
S
岩手
宮城
秋田
YESの場合
NO
NO
なし
なし
なし
なし
Q4
Q5②
なし
【秋田地区】
秋田地区は秋田市西部の秋田湾臨海工業地域に位置する工業専用地域で、市街地中心から北西約4kmにあ
る秋田港内港航路と国道7号線に挟まれた南部及びこれから北方2.5kmにある日本海に面した北部があ
る。当地区内の事業所の主な業種は、石油貯蔵をはじめ、有機化学工業製品の製造、製鋼、金属製品製
造、ガス供給所、電気業等であり、石油化学、石油精製等の大規模な事業所は存在しない。当該地区内
の事業所の配置については、石油貯蔵所は西端部に位置し、市街地との間には、石油関係以外の飼料製
造、鉄鋼、金属等の事業所及びこれに関連する倉庫が配置されており、十分な空地、道路が確保されて
いる。
【男鹿地区】
男鹿地区は男鹿市の南東部に位置し、市街地である船川本町の南西にある船川港に位置し、丘陵台地と
海に面した工業専用地域で、国家石油備蓄基地を有している。特別防災区域の近隣商業地域及び住宅地 なし
域と隣接しており、半径約500m内に小・中高校等がありさらに半径約1km内に警察署、消防署、郵便局等
の公共施設が所在する。
【計画における緩衝地帯の位置づけ】特定事業者が実施すべき災害予防対策の一つとして、次の記載が
ある。(4)消防保安施設等の適正配置○緩衝地帯 緩衝地帯として、必要な緑地・空地等を確保す
る。
仙台地区特別防災区域は,仙台市の市街地から東へ約10㎞の臨海部に位置し,堀込型港湾仙
台港の背後地のうち,公共ふ頭背後地を除く港湾関連用地及び工業用地等を主体とする区域
で,北航路と砂押川で東西に隔てる区域と,これらの区域を中央航路と公共ふ頭背後地で隔
てる区域との3つのブロックに分けられ,同地区内には,東北電力株式会社新仙台火力発電所
がある。緩衝地帯に関しては,宮城県石油コンビナート等防災計画では,仙台地区の緑地の
現状として仙台港多賀城地区緩衝緑地,向洋緩衝緑地,湊浜緑地がある。塩釜地区特別防災
区域は,塩竈市の東端に位置し,貞山運河を隔てて七ヶ浜町に隣接する島状をなす貞山通地 なし
区のうち,貞山運河に面する石油配分基地の区域である。緩衝地帯に関しては,宮城県石油
コンビナート等防災計画では,塩釜地区の緑地の現状として塩釜港緑地,中の島緑地があ
る。
計画自体に記載はないが、地形的に住宅地等からの距離が確保されている。
青森地区特別防災区域は、青森湾に面する海浜地帯に位置し、埋立地に立地してい
るため敷地は平坦であり、沖館川が貫流している。また、後背地は住宅地域が近接
し、空き地が少ない。区域内には、東西に臨港道路が供用されている。八戸地区特
別防災区域は、2つの河川にはさまれた太平洋に面した三角地帯の一部であり、河
川をはさんで住宅地域が存在している。当区域を通る臨海道路が市道を通じて幹線
道路の一般国道45号に接している。社会的に重要な施設等では、東北電力株式会 なし
社八戸火力発電所(特定事業所)が存在している。また、米軍は八戸油槽所及び送
油管が介在している。むつ小川原地区特別防災区域は、標高50m~70mの洪積
台地に位置する貯蔵基地の区域と海岸部に位置する中継ポンプ場の区域からなって
いる。
北斗地区については、市道をはさみ住宅地が存在しているが、その他5地区につい
ては、住宅地はありません。社会的に重要な施設等については、苫小牧地区及び知
内地区に北海道電力㈱の火力発電所が存在しており、その他4地区については、あ
りません。緩衝地帯の整備については、石油コンビナート等防災計画に基づき、特
別防災区域における災害がその周辺に及ぶことを防止するため、緑地の緩衝地帯を
設置するよう努め、その実施を推進するよう促している。
なし
Q5①
H17.3
H22.12
Q6当面の見直し予定
防災アセスメントの実
施に伴う修正
未定(沿岸部の復旧が
進められており,地震
被害想定調査の実施が なし
当面困難なため)
Q7
基づき実施しており、
更なる対応ができるか
不明)。
現在、地域防災計画等の全
面的な見直しに向けて、
「地震被害想定調査」を実
施している。(平成25年
6月まで実施)
地震や津波の想定は、東日
事業所において、防災
本大震災を踏まえ、連動地
アセスメント調査の結
震の考えも取り入れ、陸域
果をどれだけ具体的に
地震21パターン、海域地
震6パターン、最大マグニ 平成25年度の地域防 反映できるのか不明確
チュード8.7程度を設 災計画見直しの後に取 (レイアウト設定、防
定。
り組む予定。
災対策実施は法令等に
平成14~15年度に実施した宮城県
地震被害想定調査の結果に基づ
き,県内の2つのコンビナート地区
に影響を及ぼすとされるプレート
型地震(宮城県沖地震(単
独)),プレート型地震(宮城県
沖地震(連動)),直下型地震
(長町-利府線断層帯の地震)を
想定している。また,津波につい
ては,宮城県沖地震(単独),宮
城県沖地震(連動),の他,過去
に大きな津波被害をもたらした三
陸沖地震を加えた3つの地震につい
て津波の遡上シミュレーションを
行い,浸水予測を行ったが,定量
的な評価が困難なため,定性的な
評価としている。
なし
石油備蓄基地が、東日
本大震災により被災
し、現在、復旧に向け
取り組んでいるところ
なし
であり、復旧後に関係
機関と相談のうえ、見
直しの要否を含め検討
する。
未定
消防庁の「石油コンビナー
ト防災アセスメント指針」
に基づき、6箇所の石油コ
ンビナート地区を対象に、
新たに指針が示された
平常時及び地震時に石油タ
なし
ンク、高圧ガスタンク、石 後に見直しを行う予定
油精製プラント等で想定さ
れる災害と防災対策に関わ
る事項を明記している。
Q6現在の想定
改訂な
改訂なし
し
H23.2
H17.3
Q6直近
の改訂
年月
石油コンビナート等防災本部アンケート回答一覧
地震に伴うタンク液面の
スロッシングにより浮屋
根が大きく動揺したこと
によりタンクの全面火災
YE に至った。このことによ
なし
S り、タンク液面のスロッ
シングに対する課題、ま
た、大規模なタンク火災
に対する対応等について
の課題が提起された。
青森
Q
3
北海道
YESの場合
地震(スロッシ
YE ング)による被
S 害を対象とした
評価
Q
2
YE
S
NOの場合
Q
1
道府県
1 災害想定について
-48-
YE
S
NO
YE
S
YE
S
YE
S
YE
S
千葉
神奈川
新潟
NO
平成15年9月に発
生した十勝沖地震で
のタンク全面火災を
想定し、長周期地震
動によるスロッシン
グ対策に反映してい
る。危険物等の輸送
船舶・車両での運搬
中の事故を想定し、
車両破損による危険
物等の漏えい・拡散
及び火災への対策に
反映している。
長周期地震動による
被害
危険物タンクに最も
影響を及ぼすと考え
られる想定東海地震
の予測波形(3種
類)から速度応答ス
ペクトルを求め、タ
ンクのスロッシング
最大波高と溢流量を
推定して、危険物タ
ンクのスロッシング
被害を想定した。
NO
NO
YE
S
NO
NO
茨城
平成4年度に(財)消
防科学総合センター
に鹿島臨海地区石油
コンビナート等防災
対策に係る検討を委
託した。災害想定に
ついては、「石油コ
ンビナートの防災ア
セスメント策定指針
(平成6年3月消防
庁特殊災害室)」に
準じた手法により実
施されている。
NO
NO
Q
3
YE
S
YESの場合
福島
Q
2
NO
NOの場合
山形
Q
1
防災計画では起
こり得る災害事
象を列挙してい
る。また、特定
NO
NO
事業者及び関係
機関が必要な災
害想定を行うこ
ととしている。
道府県
1 災害想定について
① 液化石油ガスタンクの火災か
らBLEVEに至り合同事業所のプラ
ントや隣接事業所を延焼した。
また周辺住民に対して避難勧告
が発令された。タンク破片が特
防区域外に最大6200mに飛散し爆
風圧により一部の家屋のガラス
窓を損傷した。② アスファルト
タンク加温中のフロスオーバー
によりアスファルト(437kl)が
漏洩して排水溝を経由して東京
湾に流出した。オイルフェンス
を展張したが東京湾の広範囲に
油が拡散し、防除活動に約2か
月を要した。③これらの事象に
対する影響評価方法と事業所の
防災対策の指導方法、高圧ガス
タンク火災時の消火戦術の検討
が課題。
YESの場合
なし
なし
なし
なし
なし
なし
Q4
Q5②
(新潟東港地区)特別防災区域(以下「特防区域」という)から約100m離れた位置に住宅地、約300m離れた位置に指定避難場所が
存在している。また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では緩衝地帯の設置には触れていないが、住宅地等
との間には100m~300m程度の畑や林がある。社会的に重要な施設等については、特防区域内に東北電力(株)の東新潟火力発電
所、LNGの供給施設及び石油の民間共同備蓄基地が存在している。また国内外の貨物航路に面しているほか、特防区域の南
東約2.5kmには国道7号線(通称:新新バイパス)が存在する。
(新潟西港地区)特防区域内に住宅地、小中学校、指定避難場所が存在し、主要地方道が縦断している。特防区域の近隣にも住
宅地、小中学校、指定避難場所が存在している。また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では緩衝地帯の設
置には触れていない。特定事業所と住宅等の間には道路以外の空間がない場所もある。社会的に重要な施設等では、特防区域
内に東北電力(株)新潟火力発電所が存在し、また国内外の旅客航路及び貨物航路に面している。特防区域の近隣には新潟空港
が存在し、特防区域の南東約500mにはJR信越線、南西約2kmには国道7号線(通称:新潟バイパス)が存在する。
(直江津地区)特防区域内に住宅地、小中学校、指定避難場所が存在している。また特防区域の近隣にも住宅地、小中学校、指
定避難場所が存在している。また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では緩衝地帯の設置には触れていな
い。特定事業所と住宅等の間には道路以外の空間がない場所もある。社会的に重要な施設等では、特防区域内にJR信越線が
存在しており、また国内外の旅客航路及び貨物航路に面している。特防区域の近隣には、中部電力(株)上越火力発電所、国道
8号線が存在する。
京浜臨海地区は過密化した区域に施設が集約しており、その中には東京電力㈱西火力事業所
横浜火力発電所、川崎火力発電所などの施設が含まれている。また、多摩川の対岸東京側に
は、羽田空港がある。
京浜臨海地区、根岸臨海地区ともに首都高速道路をはさんで住宅地が存在している。
緩衝地帯については、必要に応じて事業所内に設けており、また、タンク等は住宅地から離
れた位置に配置するなどの対応を行っている。
当県ではアセ
スメント調査
を実施してい
ないため、個
別の特定事業
所のレイアウ
ト規制に加え
て、特に配慮
している事例
はない。
なし
①-1京葉臨海北部地区 特防区域に隣接してJR京葉線及び東関東自動車道が通っている。特防区域
周囲に一般工場地帯があり、市街地とは十分な離隔距離がある。
①-2京葉臨海中部地区(千葉地区) 国道16号線により特防区域と市街地が区切られているが、一
部で特防区域の変更により大型商業施設が隣接している箇所がある。第5コークス工場 → 京葉線:約
670m、大型商業施設:約380m
COGガスホルダー → JR蘇我駅:約1060m、サッカースタジアム:約390m
①-3京葉臨海中部地区(市原、袖ケ浦地区) 事業所と一般市街地の間に京葉臨海鉄道(貨物)、グ
なし
リーンベルト(導管埋設)及び国道16号線が通っている。
①-4京葉臨海南部地区 特防区域と一般市街地の間には国道16号線及び水路がある。一部に緩衝緑
地もある。
鹿島臨海地区特別防災区域は、重要港湾である鹿島港に立地しており、Y字型の航路により3つの地区
(高松・西部・東部)に分かれているため、地区ごとに記載する。※( )は特別防災区域端からの距
離
○高松地区の東側は外港航路に面し、北側の緑地を挟んで、住宅地が広がっており、小学校(1.6km)、市
役所(2.2km)、警察署(2.6km)、浄水場(3km)が立地している。また、当該区域内には鹿島共同火力(株)
鹿島共同発電所が立地している。
○西部地区は西側の緑地を挟んで0.5kmに茨城県と千葉県を結ぶ国道124号が通っており、当該国道沿
及びその西側には住宅地及び商業地が広がっている。当該国道沿いには、市役所や消防本部(0.5km)が立 なし
地している。また、当該区域端から約6.6km離れたところに東関東自動車道潮来ICがある。
○東部地区の東側は外港航路に面し、南側の緑地及び県道を挟んで、住宅地が広がっており、病院
(1.2kn)、小学校(0.3km)、中学校(1.3km)が立地している。また、当該区域内には、東京電力(株)中央火
力事業所鹿島火力発電所、鹿島北共同発電(株)鹿島北共同発電所及び鹿島南共同発電(株)鹿島発電所が
立地している。
いわき地区特別防災区域周辺には、官公庁や学校等の公共施設が多数存在する。
社会的に重要な施設等では、当該特別防災区域は外港航路に面している。高速道路は、区
域から西約9kmにある。
広野地区特別防災区域内に公共建築物は存在しないが、南部に広野町役場や小学校及び中
学校が存在する。
社会的に重要な施設等では、町の西約3kmに高速道路がいわき市から富岡町方面へ町を なし
縦断している。また、火力発電所内に5,000t級の船舶が入港可能な接岸整備がある。
酒田地区特別防災区域は「酒田本港地区」、「酒田北港地区」に区分されている。このうち
酒田本港地区については県道をはさんで住宅地等が存在し、酒田北港地区 については国道
をはさみ住宅地、農地が存在している。石油コンビナート等防災計画では公共緑地を利用し
た緩衝緑地が5箇所規定されている。両地区ともリサイクルポートとして国からの指定を受
けており、環日本海圏経済交流の拠点として重要な役割を果たしている。
なし
また、北港地区には酒田共同火力が存在しており、山形県及び隣接県に電力を供給してい
る。
Q5①
H21.11
H24.4
H24.3
H23.1
H20
改訂なし
Q6直近
の改訂
年月
なし
来年度以降に防災アセスメン
ト調査を実施した結果を受け
て再度見直しを行う予定。
(県地域防災計画の地震被害
想定調査も来年度以降に実施
予定のため、整合を図った想
定とする。)
平成24年6月に公表された
新潟県津波対策検討委員
会の浸水想定及び消防庁
の「東日本大震災の被害
状況を踏まえた危険物施
設等に関する検討報告
書」を踏まえ、津波及び
地震による施設の大規模
な損傷を想定に加える内
容で24年度末までに見直
す予定
平成10年度実施の新潟県地震
被害想定調査に基づき、本県
のコンビナートに最も影響を
及ぼすと考えられる秋田県沖
地震、粟島付近地震、新潟県
南西沖地震を想定している。
また、津波についてはこれま
で具体的な想定を行っていな
い。
また、十勝沖地震の被害状
況を踏まえて、平成21年度の
改正でリング火災から全面火
災を想定に追加した。
内閣府の被害想定(南海トラ
フの巨大地震、首都直下地震
(相模トラフ震源を含む)
等)の公表を受けて、本県の
地震被害想定調査を行い、そ
れを基にコンビナート区域の
被害想定を見直す予定。
平成24年4月に「津波浸水
予測図」を作成し、満潮時に
東京湾口に10mの津波が発
生した想定でコンビナート区
域の浸水予測を行ったとこ
ろ、ほぼ浸水しない結果と
なった。
未定
Q7
現行の指針では、それに基
づく評価は、石コン計画に
おける災害想定にしか活用
されていない。防災本部や
事業者における予防対策や
応急対策へ反映される評価
手法が必要であると考え
る。
○アセスメント調査の結果が直接
対策に結びつきにくいものとなっ
ているため、防災上の課題を抽出
し、具体的な対策の実施に結びつ
くような想定とすべき。
○アセスメント調査の結果が専門
的で一般の方にはわかりにくいも
のとなっている。最近のコンビ
ナート災害等について社会的関心
を集めている状況もあることか
ら、リスクコミュニケーションと
して活用可能な、より一般の方に
もイメージしやすいものもあると
よい。(場合によっては行政・事
業者向けとは別で整理することも
考えられる。)
低頻度でも最悪の被害想定を行
うこと、想定外をなくすことな
どが言われている。また、中央
防災会議では首都直下地震の再
評価により震度7の想定も示さ
れた。国交省では首都圏の港湾
においてレベル1を超える津波
に対しても防護措置を取ること
を検討しているところである。
このような状況で、消防庁通知
特第63号の取扱いと併せて、
事業所に対してどの程度の地
震・津波対策(特にハード面)
を求めるのが適当であろうか。
本県の厳しい財政状況
の中で、災害想定を実
施するための国の財政
措置がなく、特に実施
期限が法令等で定めら
れていないため、県の
他の事業と比して優先
順位が低い。
現状では見直しの予定
なし
無し。
予定なし
Q6当面の見直し予定
地震については、内閣府の中
央防災会議「首都直下地震対
策専門調査会」の予防対策用
震度分布により想定してい
る。
津波については、平成23年度
に「津波浸水想定検討部会」
を新たに設置し、本県にとっ
て最大クラスの津波を想定し
て見直しを行った津波浸水予
測図を活用した想定としてい
る。
平成19年度実施の千葉県
地震被害想定調査結果に基
づき、本県コンビナートに
最も影響を及ぼすと考えら
れる東京湾北部地震
(M7.3)、千葉県東方沖地
震(M6.8)、三浦半島断層
群による地震(M6.9)を想
定した。津波については最
大でも1.5mとされてい
たため、具体的な被害想定
を行っていない。
地震、津波の想定はし
ていない。
平成18年度の津波浸
水想定区域図等調査事
業の結果に基づき、本
県のコンビナートに最
も影響を及ぼすと考え
られる津波被害を想定
している。
地震・津波については
石油コンビナート等防
災計画では具体的な想
定を行っていない。
(地域防災計画で具体
的な想定を行ってい
る。)
Q6現在の想定
-49-
NOの場合
Q
2
NO
NO
YE
S
YE
S
YE
S
YE
S
静岡
愛知
三重
事象1:スロッシン
グによる溢流
想定:溢流の危険性の
あるタンクの基数を
カウント
対策:必要な空間容積
の確保、浮き屋根の
耐震強度の確保
事象2:津波による浸
水
想定:防潮施設が機能
する場合と機能しな
い場合の浸水域の予
測を実施。被害が発
生する可能性は低い
と予測。
NO
NO
NO
なし
なし
なし
なし
NO
YE
S
福井
NO
なし
富山
YE
S
YESの場合
石川
Q
3
・移動タンク貯
蔵所(タンク
ローリー)衝突
による火災
YE
・応急対策とし NO
S
て火災防ぎょ、
警戒区域の設定
等を行うことと
している。
YESの場合
なし
過去の災害事
例、地域の特性
NO 及び周囲の状況 NO
等を勘案して想
定。
Q
1
NO
道府県
1 災害想定について
Q4
なし
Q5②
(1)四日市臨海地区
四日市臨海地区は大きく第一コンビナート、第二コンビナート及び第三コンビナートに分かれている。
第一コンビナートは内陸部及び臨海部に、第二コンビナートは臨海部に、第三コンビナートは出島形式
の埋め立て地に位置している。第一コンビナートは、臨海部及び内陸部に事業所が位置し、その間に小
中学校及び住宅が位置している。一部事業所は住宅地と隣接し、また、県道を挟んで小学校が位置して
いる。第二コンビナートは、国道又は県道を挟んで小中学校が位置し、一部事業所は住宅地と隣接して
いる。第一、第二及び第三コンビナートを連絡する高圧ガス及び危険物の配管が、旅客鉄道軌道下及び
国道下を横断すると共に、県道及び市道等の下に埋設されている。
(2) 尾鷲地区
尾鷲地区には火力発電所及びその燃料タンクが立地している。発電施設は埋め立て地に位置している
が、燃料タンクは内陸部に位置し一部の住家が近接している。
・名古屋港臨海地区特別防災区域
埋め立て地を中心に立地しており、住宅地帯とは十分な距離を有している。特に、知多市、東海市については、国道と緑地緩
衝地帯等により、住宅地とは隔離されている。ただし、名古屋市の一部において国道に面した交通の要所に面して立地してい
る箇所がある。社会的に重要な施設等では、電力会社の、新名古屋火力発電所、知多名古屋火力発電所、知多第二火力発電
所、西名古屋火力発電所が存在している。また、名古屋港臨海地区であるほか、当該特別防災区域内を高速道路が横断してい
る。
・衣浦地区特別防災区域(半田市・武豊町)
国道をはさんで住宅地が存在。ここには小中学校、指定避難場所が存在する。また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート
等防災計画では緩衝地帯の設置には触れていない。当該特防区域と住宅地の間は国道以外の空間はない。社会的に重要な施設
等では、電力会社の武豊火力発電所が存在している。また、衣浦港湾区域内であるほか、当該特防区域はJR武豊線に隣接
し、私鉄も西約500mに存在している。
(碧南市)埋め立て地を中心に立地しており、住宅地とは十分な距離を有している。国道と緑地緩衝地帯等により、住宅地と
は隔離されている。社会的に重要な施設等では、電力会社の、碧南火力発電所が存在している。
・田原地区特別防災区域
ここについては、特定事業所が現在存在していない更地となっている。今後、事業所が進出してくる予定。
・渥美地区特別防災区域
渥美半島の北西の先端に位置し、緑地帯があるほか、近隣は田畑に囲まれており、住宅地とは十分な距離を有している。社会
的に重要な施設等では、電力会社の、渥美火力発電所が存在している。
清水石油コンビナート特別防災区域は、国道等をはさんで市街地に隣接している。市街地に
は、JR清水駅等がある。緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では触れていな
い。(平成19年度の改正により削除している。)
なし
平成13年5月策定の静岡
県第3次地震被害想定及
び平成18年度に実施し
た「石油コンビナート
等防災アセスメント調
査」に基づき、東海地
震等(地震に伴う津波
を含む。)を想定して
いる。
東日本大震災後、特に
なし
・複合災害として地震
による災害を想定して
いるが、具体的な震源
等については想定して
いない。
・津波については、具
体的な想定を行ってい
ないが、応急対策計画
において防ぎょ対策を
定めている。
Q6現在の想定
平成16年度実施の三重県被
害想定調査結果に基づき、
特別防災区域内に最も影響
を及ぼすと考えられる、養
老-桑名-四日市断層帯を震
源とする地震、並びに東
海・東南海・南海地震及び
この地震に伴う津波を想定
している。
平成14年度実施の愛知県
東海地震・東南海地震等被
害予測調査結果に基づき、
本県のコンビナートに最も
H16.10 影響を及ぼすと考えられる
東海地震・東南海地震連動
を想定している。また、津
波についてはこれまで具体
的な想定を行っていない。
H21.7
なし
Q6直近
の改訂
年月
レイアウト規
制その他関係
法令の規制以
外には、防災
アセスメント
の結果を踏ま H17.3
えた施設配置
への配慮等を
行っている事
例は特に無
し。
なし
なし
なし
・金沢港北地区
畑、市道、臨港道路等をはさんで住宅地が存在し、地内には、指定避難所となっている小学
校がある。なお、当該特防区域と住宅地の間には、緩衝帯として緑地が整備されている。
(防災計画上、設置に関する規定なし)
社会的に重要な施設等では、外港航路(金沢港)に面しているほか、北東約1.3kmには
能登有料道路がある。
なし
・七尾港三室地区
田、市道等をはさんで住宅地が存在している。当該特防区域内には、七尾国家石油ガス備蓄
基地がある。社会的に重要な施設等では、外港航路(七尾港)に面しているほか、南西約
4.5kmには七尾太田火力発電所がある。
伏木地区特別防災区域は、港湾道路をはさんで住宅地に隣接しているため、現行の
港湾計画において、特定事業所を危険物取扱施設用地へ移設し、緩衝地帯として緑
地を整備することとしている。
Q5①
内閣府の被害想定(南
海トラフ巨大地震等)
の公表を受けて、来年
度防災アセスメントを
実施する予定。
Q7
・防災アセスメントの実施費用が
高額となる。また、時間や労力を
要する。
・県の地域防災計画との整合や相
互関係について、整理が必要であ
る。
・石油コンビナート防災アセスメ
ントは、コンビナート区域に限定
される事故や災害に対しては有効
であろうが、地震や津波等の広域
災害を想定した場合には、コンビ
ナート地区のみを対象としたアセ
スメントの有効性には限界があ
る。その割には費用が高額とな
り、労力も要する。法律が別であ
るのは承知しているが、コンビ
ナート防災アセスメントやコンビ
ナート防災計画は、地域防災計画
と一元化するべきである。
なし
なし
防災アセスメントの結
果の活用方法及び事例
等について、より具体
的に列挙してほしい。
平成25年度に、愛知
県東海地震・東南海地
震・南海地震等被害予 なし
測調査の結果を元に見
直す予定。
内閣府の被害想定(南
海トラフ巨大地震等)
の公表を受けて、見直
しを実施中である。
現在検討中
未定
未定
Q6当面の見直し予定
-50-
YESの場合
YE
S
山口
・長周期地震動
による被害(危
険物タンクのス
YE ロッシング)
NO
S ・大容量泡放射
システムへの対
応として実施。
Q4
影響度が甚大な
事業所におい
て、再計算等を
実施し、再評価
を実施している
事例有り。な
お、耐震化等に
よる軽減状況に
ついても、計算
を実施し、現
在、耐震化を進
めている。
なし
なし
今年度のアセス
YE メントで津波に
NO
S よる被害を想定
している。
NO
YE
S
NO
なし
なし
広島
YE
S
和歌山
NO
Q
3
特別防災区域内で
発生する具体的災
平成24年9月29
害を想定するので
日に化学プラントの
なく、火災等Q1回
爆発火災事故が発生
YE 答の事象がどれぐ YE
したが、化学プラン
S らいの影響範囲と S
トの爆発火災に関す
なるかを示し、こ
る想定はなく、今後
の災害想定を根幹
検討する予定。
として、防災計画
を策定している。
YESの場合
なし
NO
兵庫
指針内容は確認し
ているが、県防災
本部専門員会議で
①火災(タンク火
災、防油堤内火
災、リング火災、
類焼火災) ②油
の海上流出 ③爆
発 ④可燃性ガ
ス・毒性ガスの漏
出拡散 ⑤静電気
災害 について策
定している。
NO
Q
2
岡山
YE
S
大阪
NOの場合
高潮想定:浸水に
よる被害、浮遊物
による被害、危険
コンビナートで
物等の流出を想定
起こった過去の YE し、電気設備の漏
NO
NO
事故等を参考に S 電や防波堤の破堤
等による施設の緊
想定している。
急停止や流出危険
のある者のアン
カー等による固定
Q
1
道府県
1 災害想定について
Q5②
いずれの地区も歴史的に古く、特防区域と住宅街は近い。また、主要国道、県道等も近い状
況にある。区域ごとの特徴は以下のとおり。
・岩国・大竹地区:河川をはさんで米海軍海兵隊岩国基地・岩国錦帯橋空港(H24.12.13開
港)が存在。また、同地区内には特定事業所として中国電力㈱岩国発電所(火力)が存在。
2県3市町に跨る区域である。
・下松地区:特定事業所として中国電力㈱下松発電所(火力)が存在。
・周南地区:境界直近に山陽新幹線、山陽本線が通っており、当該区域と徳山駅(平均乗降 なし
客7000人程度)との距離は200m程度である。
・宇部・小野田地区:宇部湾岸道路(自動車専用道路)が走っている。
・六連島地区:離島である。社会的に重要な施設はないものの、住宅がある。
いる。
・「大竹地区」
特別防災区域は、大竹市・和木町及び岩国市の臨海部に位置し、JR山陽本線、国道2号線
によって一部市街地とは分断されてはいるが、大部分は住宅地に接している。
・「福山地区」
市街地は比較的離れた位置に形成されている。
・「江田島・能美地区」
周囲には少数の住家が散在しているが,集落はかなり離れた位置に形成されている。
なし
重要な施設として、水島臨海地区特別防災区域には、中国電力(株)玉島発電所(第1種事業
所)、水島発電所(第2種発電所)がある。また、当該区域港湾の水島港は特定重要港湾で
あり、玉島地区には、国際物流拠点として「玉島ハーバーアイランド」の人工島が整備され
ている。
緩衝緑地帯については、公害対策基本法、土地区画整理法及び都市公園法に基づき工業地帯
と住居地域を分断する水島緑地の整備を行い平成13年度に完了している。
なし
JX日鉱日石エネルギー(株)水島製油所C地区に原油タンクがあり、その防波堤から60か
ら80m離れた場所に住宅地がある。事業者が住宅を守るため水幕装置を設置した例があ
る。
H22.3
H24.3
H24.4
H18.3
現在の処、複
数の避難場所
を計画に記載
しており、災
害の影響範囲
によっては、 H16.3
遠方の避難場
所を指定し
て、誘導等を
行う。
①(1)和歌山北部臨海北部地区は、外港航路に面しているほか、区域の東約10kmには高速
道路がある。
(2)和歌山北部臨海中部地区は、外港航路に面しているほか、区域の東約1kmには高速道
路がある。
(3)和歌山北部臨海南部地区は、外港航路に面している。
なし
(4)御坊地区は、外港に面しているほか、区域の東約5kmには高速道路がある。
緩衝地帯については、石油コンビナート等防災計画で記載はしていない。
特別防災区域に特定事業所として発電所が複数存在する。
各特別防災区域の周辺には学校(指定避難場所)が存在する。
姫路臨海地域には特別防災区域内に400名以上の住民も存在する。
Q6直近
の改訂
年月
等)の公表や
危険物施設等 H24.3
に関する政省
令等の改正を
踏まえて順次
見直す予定
○堺泉北臨海地区と隣接市街地との間には、造成当初から公園道路、水路等の遮断帯が設け
られている。区域内に大規模集客施設があるが、特定事業所とは離れている。
○堺泉北臨海地区内に関西電力㈱火力発電所、高速道路が存在する。
内閣府の被害
○大阪北港地区は、大規模集客施設(テーマパーク)と隣接する。同地区内には高速道路が 想定(南海ト
あるが、影響を与える危険物施設等はない。
ラフ巨大地震
Q5①
平成22年3月に改訂し
たが、内閣府の被害想定
(南海トラフ巨大地震
等)の公表を受けて更に
見直す予定。
平成24年度に広島県が
実施する地震被害想定
等を基に,地震や津波
被害を反映した防災ア
セスメントを実施して
いる。
・「大竹地区」
過去の事故事例からコンビナー
ト区域内に被害が生じる可能性が
ある震度5以上の地震の発生確立で
災害を想定している。
・「福山地区」
広島県が実施した地震被害想定
調査に基づいて,中央構造線を震
源とする震度6強を想定してい
る。
さらに,東南海・南海地震に伴
い発生する津波からの防護及び円
滑な避難の確保に関する事項等を
定め災害想定を行っている。
・「江田島・能美地区」
広島県が実施した地震被害想定
調査に基づいて,安芸灘~伊予灘
線及び岩国断層帯を震源とする震
度6弱を想定している。
「南海トラフの巨大地
震による震度分布・津
波高について」の想定
に基づき見直す予定
南海トラフの巨大地震
を踏まえた、石油コン
ビナートア防災セスメ
ントを今年度実施して
おり、その結果に基づ
き計画を見直す予定。
平成19年度実施の山
口県地震被害想定調査
報告書に基づき、各地
区に最も影響を及ぼす
と考えられる断層によ
る地震を想定してい
る。また、津波につい
ては、具体的な想定は
せず、一般的な想定と
している。
○防災アセスメント指
針による災害想定等調
査を行うことができる
機関が少ない。
○活用にあたり、法的
根拠が明らかになって
おらず、予算確保が困
難。
Q7
指針を活用し、防災ア
セスメントを実施する
場合、費用負担が大き
い。
・物性値のデータが充
実していればより計算
しやすいと思う。
・津波に関する計算式
において,タンク周囲
の流速を想定すること
が困難なため,浸水高
が判れば簡易に被害を
想定できる計算式があ
ればよいと思う。
今年度、岡山県は防災
アセスメントを実施し
ており、国の指針見直
し状況をどのように反
映できるかが課題であ
る。
なし
今後、アセス指針の改
定等の内容を見て、検 予算措置ができない。
討する。
内閣府の被害想定(南
海トラフ巨大地震等)
の公表や危険物施設等
に関する政省令等の改
正を踏まえて順次見直
す予定
Q6当面の見直し予定
東日本大震災を受け
て、県地域防災計画の
修正事項や国等による
コンビナート施設被災
状況調査報告、事業者
アンケート結果等を踏
まえ、地震・津波災害
対策を中心に見直しを
行った。
平成17年度実施の和歌山
県地震被害想定調査結果に
基づき、東海・東南海・南
海地震、中央構造線による
地震、田辺市内陸直下の地
震を想定している。
津波についても、具体的
な想定をしている。
防災計画第8章に「東
南海・南海地震防災対
策」を新規に策定し、
地震・津波応急対策、
情報伝達、避難対策、
危険物施設等の地震津
波対策の検証等を記載
した。災害想定には特
に記載していない。
平成15年度実施の「石油
コンビナート等特別防災区
域防災対策調査」におい
て、東南海・南海地震を想
定し、地震・津波による災
害想定を実施。
また、津波については東日
本大震災を踏まえ、暫定的
に従来の津波高さの2倍を
想定。
Q6現在の想定
-51-
NO
NO
YE
S
YE
S
YE
S
愛媛
福岡
佐賀
NO
なし
なし
なし
硫黄、発煙性硫
酸、第4類以外
の危険物(有機
金属化合物)等
YE に関する危険性
NO
S を定性的に想定
し、該当事業所
において施設・
装置の安全対策
を図っている。
NO
なし
なし
NO
YESの場合
NO
Q
3
YE
S
YESの場合
香川
Q
2
NO
NOの場合
徳島
Q
1
現計画では独自
に災害想定を
行っているが、
NO 来年度には当指 NO
針を活用した計
画の改訂を予定
している。
道府県
1 災害想定について
Q4
Q5②
なし
なし
唐津地区特別防災区域は、唐津市の中心市街地の北端にあり、唐津湾に突出した大島の二夕
子地区と西大島地区の2か所に、約800m離れて存在している。
二夕子地区は、県道を隔てて住居地域があり、近くには保育園、小中学校、避難場所が存在
する。
西大島地区は、臨港道路を隔てて住宅地域がある。
また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では設置について触れておらず、
両地区ともに防災区域と住宅地域の間には道路しかない。
なし
社会的に重要な施設等では、九州電力唐津発電所、浄水センターが存在している。
○北九州地区 北九州市は、人口約977,000人、東西約33㎞、南北約34㎞、面積約484km2、九州の最北端で本州との接点に位
置し、東は周防灘、北は関門海峡及び響灘に面し、北東部は企救山塊に、南は福智山系に占められ、周防灘、関門海峡、響灘
及び洞海湾に面し、一大工業地帯を擁した大都市を形成している。気候は、日本海型気候区に属し、冬季は北西の季節風が強
い。年間を通じ比較的温和で、風水害等による大きな被害は比較的少ない。市は、昭和38年2月旧5市を合併し、同年 4月政令
都市に指定され発展を続けている。この地区は、我が国の重要な工業地帯として鉄工業を中心に著しい伸びを示してきた。そ
の後エネルギー革命、科学的技術水準の向上に伴う生産形体の変遷により、産業構造も必然的に変化しつつある。特別防災区
域は、周防灘、関門海峡、響灘及び洞海湾に面した工業地帯で、総面積約22.87km2、製鉄、化学工業、セメント製造、発電、
石油、高圧ガス貯蔵所等の特定事業所及びその他の事業所が存在している。○ 白島地区 白島地区は、北九州市若松区沖合約
8㎞の白島(男島)東側に位置した国家石油備蓄基地で、面積は約0.14㎞2である。気候は、日本海型気候区に属し、冬季は北
西、夏季は南東の風の出現頻度が高い。また平均して北からの波浪の出現頻度が高い。○ 福岡地区 福岡市は、人口約
1,409,000人、東西約28㎞、南北32㎞、面積約341km2で、九州の北岸中央部に位置し、北は玄海灘に面し、東は三郡山系、南
西は背振山系に囲まれた扇形の地勢を形づくり、博多湾に面して大都市を形成している。気候は、日本海型気候区に属し、冬
季は北西の季節風が強い。年間を通じて比較的温和で風水害等による大きな被害は比較的少ない。市は、昭和47年4月政令都市
に指定され、九州における中枢機能を持つ都市として発展を続け、水資源の確保、交通体系、上下水道、河川など都市基盤の
整備をはじめ快適な都市環境の創造を進めている。特別防災区域は、市街地の中心より北西の荒津及び博多湾を隔てた西戸崎
で、総面積約0.33km2 、石油、高圧ガス貯蔵所の特定事業所及びその他の事業所が所在している。○豊前地区 豊前市は、人
口約28,000人、東西16.2㎞、南北14㎞、積約111km2で、県の東端部に位置し、北部は周防灘に面し、海岸沿いにJR九州日豊
本線と国道10号線が走っている。気候は、瀬戸内海型気候に属し、温和である。台風が九州を縦断又は九州西方を通過する
際、高潮が来襲する恐れがあるが風水害等による被害は比較的少ない。市は、昭和30年 4月に町村合併以来田園都市を目指
し、農業、漁業、商業の振興を図るとともに、企業誘致を推進し周防灘に工業用地を造成、宇島港を中心とする工業用地に発
電所、金属工場等が立地している。
特別防災区域は、同地域の発電所用地で、面積約0.47km2、発電所の特定事業所及びその他の事業所が所在している。
《新居浜特別防災区域》市街地の北側に位置し、重要港湾新居浜港を中心に海岸線に沿って化学工業を
中心とした一連のコンビナートを形成している。港湾施設等を挟んだ隣接地から住宅地や市街地が連接
している。社会的に重要な施設等では新居浜港の他近隣には小中学校や県立高校大型商業施設等も存在
している。
《波方特別防災区域》今治市北西部(波方地区)の西端半島部に位置し南側が山に、北側が海に、それ
ぞれ面している。社会的に重要な施設等については特筆事項なし。
《菊間特別防災区域》今治市南部(菊間地区)に位置し、国道と海岸線に挟まれた区域。南西側の一部
が住宅地に隣接している他は、三方を海岸線、丘陵地帯に挟まれている。社会的に重要な施設等として
なし
は、国道に沿って鉄道が走る他、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)が所在している。
《松山特別防災区域》市街地中心部から西方約6km離れた瀬戸内海沿岸の西部臨海工業地帯に位置し、
石油精製業、石油化学工業、繊維化学工業等の企業が群立している。東方側は住宅密集地が連接してい
る。社会的に重要な施設等については、北側に松山港(重要港湾)が、南側に松山空港が、それぞれ隣
接する。
番の州地区特別防災区域は、至近距離に住宅地はない。
万一の場合においても災害をその周辺に波及させないため、緑地等の緩衝地帯が設置されて
いる。
社会的に重要な施設等では、四国電力株式会社の火力発電所が存在している。また、当該特
別防災区域は外港航路に面しているほか、当該特別防災区域の西側に走る県道瀬居坂出港線
に隣接して瀬戸大橋(瀬戸中央自動車道)がある。
阿南地区特別区域は、国道をはさんで団地、社宅が存在。また、近辺には市立体育館や
ショッピングセンターも存在する。
また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では緩衝地帯の設置には触れて
いない。当該特防区域と住宅地の間は国道以外の空間はない。
社会的に重要な施設では、四国電力橘湾火力発電所が存在している。また、当該特防区域
なし
の北約1kmには鉄道が通っている。
Q5①
H21.3
H23.2
H22.2
H9.3
H21.3
Q6直近
の改訂
年月
平成23年3月に改訂した
が、消防庁の「石油コ
ンビナートの防災アセ
スメント指針」の見直
し及び他県の状況を見
ながら、平成26年度以
降に見直すこととした
い
Q7
同指針の拘束力が不明
内閣府の被害想定(南
海トラフ巨大地震等)
の公表等を受けて見直
す予定
(平成24~25年度に
は、愛媛県地震被害想
定調査を実施中であ
り、当該調査の状況も なし
踏まえて検討)
平成19年度に石油コンビ 現在のところ見直しの
ナート等防災アセスメント 予定はない。
調査を実施し、短周期地振
動による被害、長周期地振
動による被害を対象として
想定している。
また、津波については、こ
れまで具体的な想定を行っ
なし
ていない。
災害想定については、福岡
県石油コンビナート等防災
本部専門委員会による「福
岡県石油コンビナート等災
害に係る報告(平成元年 3
月)」(最終報告)及び「福
岡県における石油コンビ
ナート等の防災体制の整備
に関する調査検討報告書」
(平成8年3月)によるこ
ととする。
地震動は、確率論的地震動
予測地図の「今後50年に
5%の確率で見舞われる震
度」を想定するとともに、
液状化危険度は、愛媛県地
震被害想定調査において示
されているPL値の最大値
を用いて、総合的な災害危
険性評価を行っている。な
お、津波については、これ
まで具体的な想定を行って
いない。
内閣府の被害想定(南
海トラフ巨大地震等)
の公表を受け、見直し
を行っている。
平成7年度~平成8年度実
施の香川県地震被害想定調
査結果に基づき、本県のコ
ンビナートに最も影響を及
ぼすと考えられる長尾断層
を震源とした直下型地震を
想定している。また、津波
については、コンビナート
災害の定量的評価が困難な
ことから、定性的に評価を
行っている。
なし
平成24年10月末に
公表した、県の津波浸
なし
水想定等を踏まえ、見
直す予定。
Q6当面の見直し予定
地震については、想定
があるが、津波につい
てはこれまで具体的な
想定を行っていない。
Q6現在の想定
-52-
NOの場合
Q
2
YESの場合
NO
Q
3
NO
NO
YE
S
沖縄
NO
YE
S
YE
S
NO
NO
NO
タンクローリ車等
の事故による火災
及び爆発
定性的な手法
YE (対策)石油コン
ビナート等防災訓 NO
NO (考えられる災
S 練の発災原因とし
害原因を列挙)
て採用、応急対策
訓練を実施
特別防災区域に
係る災害の要
因、態様及び範
囲等について、
NO 過去の災害事 NO
例、地域の特
性、周囲の状況
等を勘案して想
定。
Q
1
鹿児島
大分
熊本
長崎
道府県
1 災害想定について
YESの場合
(小那覇地区特別防災
区域南西石油事例)
県が実施した防災ア
セスメント結果か
ら、弊社の設備で災
害が発生した場合に
周囲への影響が一番
大きいであろうと思
われる事例として、
トラックターミナル
エリアのLPGタン
クが 火災爆発した場
合に100m~200m半径
に影響を及ぼす結果
となっています。リ
スクアセスメントの
結果、弊社トラック
ターミナルは一般道
路に面しており、L
PGが漏れた場合に
車両等が着火原にな
る可能性があるた
め、道路に面した境
界フエンスをコンク
リート塀に変更し
た。
なし
なし
なし
なし
Q4
石油コンビナート等防災計画では、「関係機関は、特別防災区域における災害が周辺の地域
に及ぶことを防止するために、緩衝地帯として緑地広場、公共空地等を設置するように努め
るものとする」としている。
各特別防災区域については、
(1) 平安座地区特別防災区域は、与勝半島の北東、金武湾沖の平安座島に位置し、海中道
路で本島と結ばれている。周囲には住宅地、小中学校、福祉施設などが存在する。緩衝地帯
に関しては、南側の住宅地との間に緑地等が存在する。また、同区域北側は埋め立て地に
なっており、海を隔てるが、隣接して隣の島の住宅地がある。社会的な重要施設との位置関
係については、平安座地区特別防災区域は、金武港湾区域内にあり、金武湾には具志川火力
発電所、石川火力発電所が存在する。
なし
(2) 小那覇地区特別防災区域は、西原町小那覇、工業専用地に指定された埋立地に立地し
ている。工業専用地の周りには、住宅地、中学校などが存在する。住居地との間には緑地等
が存在する。社会的な重要施設との位置関係については、小那覇地区特別防災区域は中城港
湾区域に面しており、西約4kmには自動車専用道路、西約13kmには那覇空港がある。
H22.3
H21.3
消防庁「石油コンビ
ナートの防災アセスメ
ント指針(平成13
年)」に基づく防災ア
セスメントを実施し、
想定すべき災害の検討
を行った。前提となる
地震動には、J-SHISの
確率論的地震予測地図
の評価結果を用いた。 検討中
また、津波については
これまで具体的な想定
を行っていない。
なし
今後,国から示される
被害想定や関係法令の
改正及び県地域防災計
画の見直し等を踏ま
え,計画内容を見直す
予定。(平成25年
なし
~)
県内5箇所に石油コンビナートがあり,各地区の特別防災区域と重要施設等との位置関係は下
のとおりとなっている。
なお,緩衝地帯の設置等の規程については,防災計画など,特に定めはない。
・川内地区(地区内に川内火力発電所あり)は,0.5㎞内に住宅地,また,0.5㎞~1㎞内に漁
業施設があるほか,南約2㎞には川内原子力発電所が存在する。
・喜入地区は出島方式の施設で,国道(226号線)をはさみ,1㎞内に住宅地や小中学校が存
なし
在する。
・串木野地区は,1㎞内に住宅地,小中学校のほか,離島(甑島)の航路がある。
・鹿児島地区は,周辺(1㎞内)には住宅地,学校,その他航路等の施設はない。
・志布志地区は,出島方式の施設で,1㎞内に漁業施設があるが,住宅地はない。
2㎞に小学校等が存在する。
県地域防災計画の地震
想定に基づいている。
津波に対する,具体
的な想定はない。
なし
8月に示された内閣府に
よる南海トラフ巨大地震
の被害想定を踏まえ、県
独自で南海トラフ地震等
の津波浸水予測調査を実
施し、近日中に発表予定
としている。その調査結
果を踏まえ、更に地震・
津波の想定と対策を見直
す予定。
未定
Q6当面の見直し予定
平成20年度実施の大
分県地震被害想定調査
結果に基づき、主に東
南海・南海地震、直下
型の活断層型地震を想
定。
津波については、東
南海・南海地震による
津波を想定している
が、具体性に欠ける。
Q6現在の想定
大分地区特別防災区域は、県道22号(臨海産業道路)をはさんで住宅地が存在。ここには
総合病院、小中学校、指定避難場所が存在する。また、一部区域は住宅地内に存在する。
緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画において、県、市及び特定事業所がその
設置につき、計画的な整備に努める旨記載している。現状では、区域内の一部に緑地帯を整
備しているのみであり、他は県道以外の空間はない。
社会的に重要な施設等では、電力会社の火力発電所が存在している。(当該発電所は特別防
災区域内の第一種特定事業所に該当)また、当該区域の東西10km以内に外航航路がある なし
他、一部区域は鉄道に接している。
H21.3
Q6直近
の改訂
年月
平成24年度中に「熊
本県地震・津波被害想
定」を作成予定。これ
をもとに25年5月ま
でに石油コンビナート
等防災計画を見直す予
定。
なし
Q5②
八代地区特別防災区域は八代市の市街地から約5km離れた臨海埋立地にある。区域から市
道を挟んで住宅地があり、小学校の分校が存在する。緩衝地帯については石油コンビナート
等防災計画では触れておらず、当該特防区域と住宅地の間は市道以外の空間はない。
近隣には社会的に重要な施設等は特にないが、東5.5kmの地点に九州新幹線の線路、南
東約8kmの地点に八代市役所がある。
なし
相浦地区特別防災区域、上五島地区特別防災区域、福島地区特別防災区域は、それぞれ、山
林、海域等により他の施設と遮断されており、至近距離に公共施設、文教施設等はない。
Q5①
Q7
-53-
活動期間
兵庫県
神奈川
H23.3.11~
H23.5.26
災害対策本部(東日
本大震災)
千葉
《参考》
本部会議の開催
内容
災害概要等
情報収集及び連絡調整
情報収集及び連絡調整
発災:平成17年12月26日07:22ころ 鎮火:平成17年12月26日08:57
一般取扱所火災
製鋼工場内に設置してある電気炉からの高温溶融飛来物により,ベルトコンベアーから出火したもの。死傷者はなし。
警戒本部を設置し,連絡調整を行った。
(警戒本部設置:平成17年12月26日07:40,解除:平成17年12月26日09:00)
災害対策本部
室(県庁第2分 担当課員等の参集
庁舎)
発災:平成23年3月11日 14:46
○東日本大震災の発生により災害対策本部を設置。石油コンビナート等防災本部としての機能は同本部の中の一グループとして活動。
○県内コンビナート区域において、スロッシングによる浮き屋根上への溢流等の異常現象が発生したが、高圧ガス事故等の大きな災害は発生しなかった。
発災:平成23年3月11日15時15分頃 鎮火:平成23年3月21日10時10分
コスモ石油㈱千葉製油所の液化石油ガスタンク火災爆発事故
関係職員の参集、石油コ 液化石油ガスタンク1基が地震により座屈して連絡配管を破損して大量漏洩となる。なんらかの原因で着火しタンクエリア全体が火災となる。火炎に炙られた5基のタンクが爆発を起こ
本庁舎5階の ンビナート班の設営(途中 し、合同事業所のプラントや近隣事業所を延焼。死者なし、負傷者6名。周辺住民に対して避難勧告が発令された。
から中庁舎の執務室に移 千葉市において震度5強を観測したため、地震発生と同時に石コン本部非常第2配備体制を取り、災害対策本部内で石油コンビナート班として活動した。現地本部の設置はなし。
大会議室
千葉県災害対策本部設置:平成23年3月11日14時46分 解散:平成23年5月26日 9時35分
動)
石コン本部非常第2配備体制:3月11日14時46分 非常第1配備体制:3月11日21時00分 非常第1配備体制解除:5月26日 9時35分
発災:平成23年3月11日 14:50ごろ 鎮火:平成23年3月12日 12:00
住友金属(株)鹿島製鉄所火災 ※外6件の異常現象が発生した。
事務局員の参集、災害情
平成23年3月11日14時46分ごろに発生した東日本大震災により、住友金属(株)鹿島製鐵所№1コークスガスホルダーにおいて火災が発生した。負傷者等はなし。当該火災は、石油コ
防災センター 報の収集、防災関係機関
ンビナート等防災本部として明示的に本部員の招集がなされず、東日本大震災の災害対策本部事務局情報班において他の被害状況等とともに情報収集等を行った。
との連絡調整等
(災害対策本部設置:平成23年3月11日 14:46(継続中))
課内
課内
発災:平成17年6月13日07:02ころ 鎮火:平成17年6月13日09:50
重油直接脱硫装置群(硫黄回収装置)火災
硫黄回収装置の停止作業中に,排ガス受入槽内の金属フィルターに付着した硫黄や酸化鉄が酸化発熱し,配管内の排ガスが高温となり,配管と外装鉄板の隙間を埋めるシリコンシーリ
ング材が発火したもの。死傷者はなし。
警戒本部を設置し,連絡調整を行った。(警戒本部設置:平成17年6月13日07:40,解除:平成17年6月13日10:00)
発災:平成15年9月26日 04:50ごろ 鎮火:平成15年9月30日 06:55ごろ
平成15年9月26日4時59分ごろに発生した十勝沖地震により、出光興産㈱北海道製油所の屋外タンク貯蔵所において屋外原油タンクのリング火災及び屋外ナフサタンクの全面火災
が発生した。 鎮火後、災害の予防対策を強化しかさいの発生防止を目的に、石油コンビナート等災害防止法に基づく現地本部が設置された。活動内容については、会議が延べ52回
出光興産㈱ ナフサタンク鎮火後、他 開かれ、事業所の報告・提案をもとに測定小屋の落下防止、油面のシール及びシフトの方法について協議・検討し、安全な手法を確立しながら危険タンクの油抜き取り作業を実施した。
のタンクにも浮屋根が破
北海道製油 損し油が漏洩しているタ また、万一の出火に備え危険タンク周辺には、地元消防隊、広域消防相互応援隊、緊急消防援助隊が配備され警戒にあたった。その他、消火用及びシール用泡消火薬剤の確保調達を
所構内
行った。
ンクが多数
(設置:平成15年10月2日18:30、解散:平成15年10月22日12:00)
設置場所
Q1 石油コンビナートの災害について、石油コンビナート等防災本部の本部員を招集して対応した事例又は防災本部に準じた体制で対応した事例がある道県
爆発火災事故の状況説 発災:平成24年9月29日 14:35ごろ日本触媒の爆発火災事故
災害対策セン 明、関係機関の応急対策 現地本部等の設置はなかったが、県、経済産業省、労働基準局等が事故当日、要員を現場へ派遣し、10月9日には、本部員会議を招集し、今後の対応方針等を検討した。
H24.10.9
等の実施状況、問題点の
ター
抽出と今後の対応
災害対策本部の中で H23.3.11~
一体的に対応
H23.5.31
H23.3.11~
(継続中)
災害対策本部
石油コンビナート等防
H17.12.26~
災本部
H17.12.26
(警戒本部)
石油コンビナート等防
H17.6.13~
災本部
H17.6.13
(警戒本部)
出光興産㈱北海道製
H15.10.2~
油所災害予防対策現
H15.10.22
地本部
体制名
茨城
宮城
北海道
道府県
2 防災体制について
-54-
石油コンビナート等特別防
災区域内で災害が発生した
場合について,事故対応マ
Y
ニュアルを定めており,初
E
動体制で対応しがたいと判
S
断される場合は防災本部員
の招集を行う。(修正予
定)
宮城
定まっていない
石油コンビ
ナート等防
災本部を包
含する形で
対応。
定まってい
ない
青森
N
O
青森県石油コンビナート等
防災計画において、災害応
急対策計画を定めており、
Y
防災活動の基準、特定事業
E
者間の相互応援体制、現地
S
本部の設置・運営、災害情
報、防災組織配備等に関す
る計画を規定している。
岩手
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
N
O
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
北海道
Q
2 YESの場合
役割分担は明確に
なっていないが、
石油コンビナート
等防災計画におい
て、統一的かつ、
総合的な応急対策
を実施することと
なっている。
道府県
2 防災体制について
主回線
Q5
宮城県石油コンビ
ナート等防災計画
では,通報等は有
線(一般加入電
話,専用電話,1
同一場所で一体
19番等),防災
的に対応。
行政無線,又は防
災相互無線等を災
害の状況に応じて
行うこととしてい
る。
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所であ
り、一体的に活
動
公衆電気通信設備
及び各機関の専用
線・無線等のうち
最も迅速な方法を
使用するものとす
るが、通信が不可
能な場合は、他の
機関が設置する有
線電気通信設備及
び無線通信設備の
利用を図る。
回線は主に加入電
話であるが、県、
関係市村、消防機
関間においては、
県防災情報ネット
ワーク(広域イー
サ網を主回線、衛
明確な規定はな 星携帯電話を予備
回線)により伝達
い。
手段を確保してい
る。また、消防機
関、特定事業所間
の通信が途絶えた
際は、通信施設、
無線等を使用す
る。
有線、無線電話等
のうち最も迅速か
合同本部会議を
つ的確な方法で実
開催する。
施することとして
いる。
Q4
Q6
NTT東日本
岩手支店に対
し、臨時電話
回線の設定を
依頼
伝達先
有線(一般
加入電話,
専用電話,
119番
等),防災
行政無線,
又は防災相
互無線等
火災・災害
等即報要領
に基づき無
線電話、
ファクシミ
リ等により
行う
宮城県石
油コンビ
ナート等
防災計画
における
関係機関
消防本部
→本部→
八戸海上
保安部・
警察・市
町村等関
係機関
発電所
(特定事
業所)、
有線電話、
港湾管理
広報車、マ
者、海上
スコミ 等
保安庁、
周辺住民
等
他の防災関係
機関及び特定
事業所の通信
施設等の利用
有線により
により災害情
伝達する。
報の迅速な通
信に努めるこ
ととしてい
る。
バックアップ
伝達手段
回線
平常時に、防災機
関等による定期的
な実態調査により
把握している。
法律に基づく事業
者への確認及び事
業者からの報告。
これにより特定事
業者ごとに、種
類、数量、貯蔵・
保管の場所と方法
を把握している。
Q7
・災害の状況
・災害応急対策
の実施状況
・今後必要とさ 事業所及び消防機
れる対策 ・各 関からの通報によ
機関の応急対策 り把握している。
の調整を必要と
する事項
発生場所、発生
日時、発見日
時、事故の種
類、発生時の運
事業者からの報告
転・作業状況、
事故の経緯、人 による。
的被害及び物的
被害、原因、今
後の対策
災害発生状況
災害応急対策
の実施状況
避難の指示、
勧告及び避難
場所 等
災害の状況、
災害応急対策
の実施状況、
今後予想され
る災害の態様
等
伝達内容
久慈市長または八戸海
上保安部長(海上で行
われる防災活動に限
る)を現地本部長とす
る現地本部を設置する
こととしている。現地
本部は、情報の収集及
び防災関係機関への連
絡調整等を行うことと
している。
なし
あまり
活用し
てな
い。
Q11
N
O
登録情
報の閲
覧
石油コンビナー
トで災害が発生
した場合、関係
Y 市町村へ発災事
E 業所を管轄する なし
S 消防機関と関係
市町村で連絡を
行うこととして
いる。
青森県石油コンビナー
ト等防災計画のなかに
異常事態の通報、災害 N
情報の収集伝達等の災 O
害情報計画を定めてい
る。
YESの場合
Q10
災害の通報を受けた防
災関係機関は、災害情
報を積極的に収集し現
地本部又は防災本部に
逐次報告する。現地本
N
部又は防災本部は防災
O
関係機関に連絡すると
ともに、防災関係機関
相互においても積極的
に情報交換に努めるこ
ととしている。
Q9
石油コンビナート等防
災本部内・関係行政機
関内での情報共有とし
なし
ている。ホームページ
等での公開はしていな
い。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。
情報共有はしており、
県防災ホームページに
おいても、掲載してい
る。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有はす
る。報道発表について
は逐次行う。なお、
ホームページ等では公
開していない。
Q8
-55-
主回線
Q5
Q6
茨城
石油コンビナート等防災計
画において、「防災本部長
Y
は、災害の状況により必要
E
と認めるときは、防災本部
S
員を招集し防災本部会議を
開催する。」としている。
石油コンビナー
ト等防災本部は
招集せず、災害 加入電話
対策本部のみで
対応する。
地域衛星通信
ネットワーク
衛星電話
(県、市、消
防)
電話、FAX
防災相互無線
通信用無線
(市、消防、
特定事業者)
福島
石油コンビナー
ト等防災本部の
事務局職員は基
本的に災害対策
本部事務局を担
当しており、災
害対策本部が設
置された場合、
石油コンビナー
ト等防災本部は
招集されない。
石油コンビナー
ト等防災本部と
防災行政無
一般加入電
災害対策本部は 一般加入電話、専 線、衛星回線
話、専用電
同一場所であ
用電話
を複数用意し
話
り、一体的に活
ている。
動。
石油コンビナート
等防災本部の事務
局職員は基本的に
災害対策本部事務
局を担当してお
り、災害対策本部
が設置された場
合、石油コンビ
ナート等防災本部
は招集されない。
伝達先
県の所管
課及び関
係防災機
関
市、警察
署、海上
保安部、
県関係公
所、特定
事業所な
ど
固定電話、
港湾事務
携帯電話、
所、発電
防災相互通
所等
信用無線
特別防災区域にかかる異常
現象の発生を知ったときは、
本部員及び防災本部事務局職
員(県民安全総室職員)は防
特別防災区
Y 災本部(県民安全総室)に参
特別防災区域内の 域外の被害
E 集する。
情報収集、調整等
に対する対
S 基準…特別防災区域周辺にお
応
ける震度4以上の地震発生、気
象警報の発表及び特別防災区
域内の災害発生を覚知したと
き。
回線途絶に備
え、無線通信
設備を使用し
て通信の確保
を図ることと
している。
(防災行政無
線、警察無
線、消防無
線、防災相互
通信用無線、
県災害対策車
の無線)
バックアップ
伝達手段
回線
N
O
災害対策本部を
中心として一体 加入電話
的に活動
Q4
山形
災害対策本
災害対策本部を中
部を中心と
心として一体的に
して一体的
活動
に活動
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
石油コンビナー
ト等防災本部と
消防無線、防
加入電話、
災害対策本部は 回線は主に加入電 災行政無線、
防災行政無
同一場所であ
話
衛星回線を複
線等
り、一体的に活
数用意
動
Y
E
S
「秋田県石油コンビナート等現地
防災本部」の設置基準
特別防災区域に係る大規模な災害
が発生し、又は発生するおそれが
ある場合において、当該特別防災
区域において緊急に、かつ統一的
な防災活動を実施するため、本部
長が必要と認めたとき又は所在市
長若しくは、秋田海上保安部長が
石油コンビナート等現地防災本部
を設置することが必要と認め、本
部長にその設置について要請した
場合は石油コンビナート等現地防
災本部を設置。①事故災害が発生
した場合の設置基準○事業所にお
いて火災、爆発等が発生し、当該
事業所又は共同防災組織、当該事
業所を管轄する消防機関では対応
が困難な場合○事業所において火
災、爆発等が発生し、災害規模の
拡大のおそれがある場合○事業所
等の周辺に災害が発生し、事業所
等に災害が拡大するおそれがある
場合②地震災害が発生した場合の
設置基準○所在市で震度5強以上の
地震を観測した場合○「オオツナ
ミ」もしくは「ツナミ」の警報が発令
された場合
Q
2 YESの場合
特別防災区
域内を含め
特別防災区域内の
た県全体の
情報収集、調整
被害に対す
る対応
秋田
道府県
2 防災体制について
Q7
災害概況、対 事業者や消防本部
応状況、影響 からの報告をもと
範囲
に把握している。
法律に基づく事業
者からの報告、条
例に基づく事業者
主に災害概
からの報告、国か
況、対応状況 らの報告・連絡、
等
これらの情報に基
づく事業者への確
認により把握して
いる。
災害及び被害
の状況、災害
応急措置の実
施状況、今後
必要とされる
対策、その他
必要な事項
法律に基づく事業
者からの報告や事
業者への確認によ
り特定事業者を含
む事業者ごとに、
種類、数量、貯
蔵・保管の場所と
方法を把握してい
る。
法律に基づく事業
者からの報告、条
例に基づく事業者
からの報告、国か
らの報告・連絡、
主に災害概
これらの情報に基
況、想定され
づく事業者への確
る影響、対応
認。これにより特
状況の回答等
定事業者を含む事
業者ごとに、種
類、数量、貯蔵・
保管の場所と方法
を把握している。
伝達内容
災害の状況に応じて石
油コンビナート等防災
本部内の関係行政機関
に情報提供している。
※警察、消防、海保は
石油コンビナート等防
災本部の構成員
重大な事故(死者発
生等)のみ報道発表(資
料提供)しているが、
ホームページ等では公
開していない。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。ホームページ
等での公開はしていな
いが、問い合わせがあ
れば法令の範囲内で回
答している。
石油コンビナート等防
災本部内・県防災本部
内・関係行政機関内で
の情報共有としてい
る。必要に応じて、
ホームページ等での公
開を行うとともに問い
合わせがあれば法令の
範囲内で回答する。
N
O
原則として管轄消防本
部からの報告を基に関
係機関に情報提供をし
ている。対応に時間が
N
かかっている場合等、
O
必要に応じて県から連
絡員を発災事業所等に
派遣して情報収集を行
うこともある。
YESの場合
Q10
災害に対する各種情報
は、各機関がそれぞれ
の所管事項について収
N
集し、防災本部で集約
O
する。集約した情報は
必要に応じて関係機関
に伝達する。
緊急かつ統一的な防災
活動を実施する必要が
あると認めた場合は、
現地本部を設置するこ
ととしている。
現地本部長は当該市
長、現地副本部長は県
総合支庁長、海上保安
部長、現地本部員は防
災本部員のうちから防
災本部長が指名した者
には消防、事業者か
ら報告を受ける。
災害対応が可能とな
るよう、職員が24
Q9
災害情報はとりまとめ
時間常駐体制を取っ N
の上、ホームページで
ている。災害発生時 O
公開している。
Q8
導入さ
れてか
ら一度
も利用
してい
ない。
あまり
利用す
ること
はな
い。
なし
なし
Q11
-56-
富山
新潟
神奈川
千葉
道府県
県地域防災計画に準じ、次の
とおり配備基準を設定してい
る。
①担当課体制:災害が発生
し得る情報を入手、又は担当
Y 課で対応可能な災害発生時
E ②関係部局体制:複数の部
S 局や課で対応が必要な災害発
生時
③危機管理対策本部体制:
全庁的な対応が必要な災害発
生時
対応基準は、災害の態様に
応じ3段階に分け、それぞ
れの災害の態様において、
Y
防災本部の体制や現地本部
E
の設置に関する基準を、石
S
コン計画に定めている。詳
細については、別紙1のと
おり。
防災計画において、特別防災
区域に係る大規模な災害が発
生し、又は発生するおそれが
ある場合において、防災本部
活動の統一的運営を図ること
Y が必要と認めるときは本部員
を収集するとしている。
E また、防災本部や現地防災本
S 部のより具体的な初動対応に
係るマニュアルの策定作業に
平成23年度から取り掛かって
おり、平成24年度内に策定す
る予定。
災害時における千葉県石油
Y
コンビナート等防災本部運
E
営要領(別添資料1を参
S
照)
Q
2 YESの場合
2 防災体制について
Q3
特別防災区
特別防災区域内の
域外の被害
情報収集・対策の
に対する対
検討
応
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
特別防災区
域外の被害
に対する対
応
特別防災区域内の 特防区域内
情報収集、調整
の災害への
緊急消防援
助隊の要請
等の調整
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
防災関係機関:防
災行政無線、一般
電話回線(災害時
優先電話を推
奨)、コンビナー
ト防災相互通信用
無線
特定事業所 :一
般電話回線(災害
時優先電話を推
奨)、コンビナー
ト防災相互通信用
無線
主回線
Q5
Q6
関係市や共同
防災組織及び
fax、防
災行政無線
等
緊急の場
合、発災事
業所から直
接関係機関
に通報す
る。
バックアップ
伝達手段
回線
未定であるが、
事務局が同一で
あるため、一体
加入電話
的に活動するこ
とが想定され
る。
災害対策本部の
本部員会議等の
開催により連絡
調整を図ること
としている。
情報伝達は、主に
加入電話や携帯電
話で行っている。
これらの回線が利
用できない場合
は、防災行政無
線、非常通信用無
線、防災相互通信
用無線を利用する
こととしている。
加入電話ま
たは携帯電
話これらの
回線が利用
できない場
合は、防災
行政無線、
非常通信用
無線、防災
相互通信用
無線を適宜
利用
施設を管
轄する防
災関係機
関を通じ
て連絡
災害の態
様に応じ
て必要な
伝達先
管轄の消
防本部
(局)→
石コン本
部 → 関
係行政機
関
伝達先
住民(社
会的に重
衛星回線(市 広報車、広 要な施設
町村、消防の 報紙、掲示 への伝達
み)
等
について
は、定め
なし)
信手段を確保
している。
災害対策本部と
特定事業所に
一体的な運用を
整備した「石
図ることとして
油コンビナー 加入電話そ
いる。(具体的 加入電話や防災行 ト等防災相互 の他利用可
無線」や「ファ 能な通信設
には、災害対策 政通信網等
クシミリ一斉 備
本部の中の一グ
同報システ
ループとして活
ム」により通
動する。)
災害対策本部内
の石油コンビ
ナート班として
同じ場所で一体
的に活動。
石コン本部指揮
班が災対本部と
の連絡調整を行
うこととしてい
る。平時の石コ
ン単独事故の場
合は必要に応じ
て危機管理課災
害対策室と調整
する。
Q4
法律に基づく事業
者からの報告や、
必要に応じ特定事
業者に対し任意の
報告を求めること
により把握してい
る。
法・防災計画に基
づき、事業所から
の通報・連絡、消
防機関等からの報
告による。
消防庁の石油コン
ビナート等防災体
制実態調査、県の
地域防災計画資
料、石コン本部の
危険物タンク調
査、石災法第40
条の立入検査によ
り情報を入手して
いる。
法律、県石コン等
防災計画に基づく
災害の状況、
事業者からの報告
応急措置の状
について、関係消
況
防本部を通じて入
手する。
災害概要、想
定される影
響、被害、対
応状況等、質
問に対する回
答等
災害の概況、
想定される影
響、各施設関
係機関におけ
る対応状況等
災害概況、予
想される危険
の種類と影響
範囲、避難等
の必要性等
伝達内容
Q7
関係機関において情報
を共有するほか、必要
に応じ、災対策法施行
令第22条に基づき、報
道機関に対し広報の要
請を行うこととしてい
る。
石油コンビナート等防
災本部内、関係行政機
関、県防災会議内への
災害情報の伝達につい
ては、石油コンビナー
ト等防災本部事務局が
これらの機関に情報提
供し、情報共有を図っ
ている。
また、災害情報につい
ては適宜、報道発表、
ホームページ公表する
こととしている。
災害情報については、
防災本部と関係行政機
関(消防機関、警察、
海上保安本部等)で共
有している。また、必
要に応じて、ホーム
ページや記者発表によ
り広報を行うこととし
ている。
石コン本部、消防機
関、千葉海上保安部で
情報を共有している。
一般県民には事業所単
位の情報は公開してい
ない。行政文書公開請
求があった場合は、県
情報公開条例に基づい
て判断する。
Q8
特定事業
所への立
入検査の
際、事前
の情報収
集に利用
してい
る。
データが
古いので
随時更新
していく
必要があ
る。
Q11
必要に応じ、石災法第
29条の規定に基づく
「現地本部」を設置 N
し、情報収集や伝達、 O
提供を行うこととして
いる。
特にな
し
現在の
ところ
特段活
用して
いな
い。
県、消防機
関、自衛隊等
による合同図
Y
活用し
上訓練により
E
ていな
大規模災害時
S
い。
の情報伝達等
の訓練を実施
している。
現地防災機関と防災本
部との連絡調整のた
め、必要に応じて発災
現場等に「現地連絡
室」を設置することと
している。また、緊急
消防援助隊等の広域応
援が必要となり、住民
避難等周辺への直接的
影響が生じるような総 N
合的な防災活動が必要 O
となる場合(第3次防災
体制)には、さらなる対
応強化のため必要に応
じ発災市町に「現地本
部」を設置することと
している。(現地本部の
体制と業務は別紙3の
とおり)
防災計画に基づき、事
業者・消防機関からの
情報を本部員その他関
係行政機関と情報共有
する。事業所における
具体的対応について一
律に規定しているもの
はなく、災害の態様・
規模等に応じた対応を
行うこととなる。
また、大規模災害時の
施設被害情報の収集・
情報共有に関するマ
ニュアルの策定作業を
関係行政機関と共に現
在行っている。(平成
24年度中に策定予定)
YESの場合
Q10
石コン計画及び事業所
の防災規程に規定され
る異常現象発生時の措
置に従って、公設消防
N
及び市役所等に必要な
O
事業所情報(事故情
報)を適切に提供でき
る体制の整備を指導し
ている。
Q9
-57-
Y
E
S
Y
E
S
愛知
N
O
本部員を招集して対応する場合
は、状況に合わせて本部長が判断
します。
災害等に関して臨時の情報連絡班
を設置する基準は次の場合
・特別防災区域内に大規模な事故
が発生し、又は発生するおそれの
あるとき
・県下に震度5弱以上の地震が発
生し、又は発生するおそれのある
とき
・東海地震の警戒宣言が発令され
たとき
・本部長が、災害時の臨時の組織
である現地本部の設置を指示した
とき
・その他事務局長(防災局長)が
必要であると認めたとき
発災施設・設備から災害が拡大せ
ず、周辺住民等へ影響するおそれ
がない場合には愛知県防災局消防
保安課で対応することとしてい
る。
静岡県では、コンビナート災害
も、県の地域防災計画に基づき対
応すべき大規模災害のひとつと捉
え、県の災害対策本部で一元的に
対応することとし、石油コンビ
ナート防災本部は、災害対策本部
の機能のひとつとするものと整理
している。県の地域防災計画に基
づき対応すべきコンビナートの大
規模災害とは、静岡県や静岡市消
防本部の通常の業務では対応が困
難であり、近隣の住民の避難を要
したり、緊急消防援助隊や自衛隊
等の支援を要請するような規模の
災害を想定している。
石油コンビナート等防災計
画において、配備体制(3
Y 段階)の基準を設けてい
E る。
S (詳細は別添「計画抜粋」
のとおり)
Q
2 YESの場合
静岡
福井
石川
道府県
2 防災体制について
特別防災区域内の
情報収集、調整
災害対策本部と一
体となって機能す
る。
特別防災区
域も含めた
被害に対す
る対応
災害対策本部の機
能の一部として、
石油コンビナート
等特別防災区域協 防災対応を
議会や広域共同防 総括する。
災協議会との連
絡、調整等にあた
る。
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所であ
り、一体的に活
動
コンビナート災害も、
県の地域防災計画に基
づき対応すべき大規模
災害のひとつと捉え、
県の災害対策本部で一
元的に対応することと
し、石油コンビナート
防災本部は、県の災害
対策本部の機能のひと
つとする。理由
・防災体制を一元化す
るため。
・大規模災害では、コ
ンビナート区域外への
影響等も含め、総合的
な対応が必要となるた
め。
関係市町村、
消防及び県の
間の情報伝達
手段は、防災
行政無線、衛
星回線を複数
用意してい
る。
・加入電話
・県と関係市町村
の間では、防災行 ・衛星電話等
政無線
回線は主に加入電
話である。ふくそ
うする場合は、市
町村等については
行政防災無線電話
(地上、衛星)で
可。テレビ会議も
可能。
Q6
伝達先
発電所が、
特定事業所
ということ
もあり、市
ごとに特定
事業所代表
から連絡さ
れる。主に
加入電話で
の連絡
・電話、FAX、
電子メール
・報道発表、県
のインターネッ
トウエブサイト
への掲載
・市町やライフ
ライン関係機関
では、県がイン
ターネット上に
クラウドで構築
した防災情報
データベースシ
ステムの利用が
可能である。
市広報車、
消防車輌、
警察車輌、
巡視船艇、
放送設備、
無線通信設
備、緊急架
設電話
発電所(特
定事業所)
等市町村単
位の特定事
業所、特別
防災区域内
では、特定
事業所への
防災情報伝
達ルートが
石油コンビ
ナート等防
災計画で整
備されてい
る。
社会的に
重要な施
設:市
町、ライ
フライン
関係施設
他
特別防災
区域内及
びその周
辺に存す
る住民お
よび社会
的に重要
な施設等
港湾管理
者、道路
管理者、
電力会社
加入電話、
(石油コ
FAX
ンビナー
ト防災本
部員)
バックアップ
伝達手段
回線
有線電話(特
定事業所、共
同防災セン
加入電話、石川県 ター、所轄消
総合防災情報シス 防出張所)、
防災行政無
テム(県、市町、 線、衛星携帯
消防機関)
電話(県、市
町、消防機
関)
主回線
Q5
また、回線途
石油コンビナー
絶に備え、
ト等防災本部と
バックアップ
回線は加入電話お
災害対策本部は
として消防無
よび緊急架設電話
同一場所であ
線、防災行政
である。
り、一体的に活
無線、衛星回
動
線を複数用意
している。
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所であ
り、一体的に活
動
(想定)
Q4
主に災害概
況、東海地震
警戒宣言発
令、自衛防災
組織の応援、
特別防災区域
間の応援など
法律に基づく事業者
からの報告、条例に
基づく事業者からの
報告、国からの報
告・連絡、これらの
情報に基づく事業者
への確認。
特定事業者について
は、毎年実態調査を
行い、種類、数量を
把握している。
2年に1回程度、県
が各事業者を対象
に調査を行い把握
災害概況、被
している。その結
害状況、想定
果は、県の石油コ
される影響、
ンビナート等防災
対応状況等
計画の資料編の追
補として公表して
いる。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。それぞれが情
報を入手した場合は、
速やかに他の機関に
メール・FAX等によ
り情報提供をするなど
協力体制を確立してい
る。
Q6の情報
防災関係情報として、
関係機関に止まらず広
く県民に情報提供す
る。
Q7の情報
県の石油コンビナート
等防災計画の資料編の
追補として、関係機関
で共有している。ま
た、県のホームページ
で公表している。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。ホームページ
等での公開はしていな
いが、問い合わせがあ
れば法令の範囲内で回
答している。
法律に基づく事業者
からの報告、条例に
基づく事業者からの
報告、国からの報
告・連絡、これらの
情報に基づく事業者
への確認。これによ
り特定事業者を含む
事業者ごとに、種
類、数量、貯蔵・保
管の場所と方法を把
握している。
災害等の発生
時刻、発生場
所、災害等の
内容、応急措
置の内容、今
後の対策 等
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。ホームページ
等での公開はしていな
いが、問い合わせがあ
れば法令の範囲内で回
答している。
Q8
法律、石油コンビ
ナート等防災計画
主に災害概
に基づく事業者か
況、想定され らの報告のほか、
る影響、対応 必要に応じて、特
状況の回答等 定事業者及び消防
機関等に照会し把
握している。
伝達内容
Q7
N
O
なし
なし
Q11
石油コンビナート等防
Y
災計画で関係機関への
E
異常現象通報先を定め
S
ている。
特別防災区域内の
協議会間で応援協
定を締結してい
る。
石油コンビナート
で災害が発生した
場合、特別防災区
域近隣の市町村
(同一県)へ発災
事業所を管轄する
消防機関から連絡
を行うこととして
いる。また、愛知
県石油コンビナー
ト等防災訓練など
を通じて訓練に参
加している。
なし
前述のとお
清水地区石油コンビ
り、県の災害
ナート等特別防災協議 対策本部で対
会に、コンビナー地区 応する。
域の各事業所の情報の ・近隣市町村 特段の
Y
収集、提供を依頼して への情報伝達 利活用
E
いる。
の訓練は、県 は、な
S
関係機関からの情報 の総合防災訓 し。
収集、提供は県の災害 練等において
対策本部が行う。
実施してい
る。
石油コンビナート
で災害が発生した
場合、特別防災区
域近隣の市町村
(同一県及び他
県)へ発災事業所
を管轄する消防機
関から連絡を行う
こととしている。
また、近隣市町村
への情報伝達の訓
練を定期的に行っ
ている。
YESの場合
Q10
緊急かつ統一的な防災
活動を実施するため、
必要に応じて現地防災 Y
本部を設置する。現地 E
防災本部員には、事業 S
者および関係機関が含
まれている。
石油コンビナート等防
災計画において、
・現地防災本部(緊急
かつ統一的な防災活動
を実施するため)
・総合調整連絡室(防
災本部の機能を有効に
発揮するため)
を設置することができ
ることとされている。
Q9
-58-
大阪
和歌山
兵庫
Y
E
S
・災害応急活動に係る対応基準は
石油コンビナート等防災計画で定
めている。
・異常現象又は軽易な災害が発生
した場合は、庁内防災関係担当部
署が指令部を設置し対応する。
・災害が発生し、他の施設への拡
大のおそれがある場合は、本部員
を招集し警戒本部を設置し対応す
る。
・災害が発生し、周辺地域への拡
大又は拡大のおそれがある場合
は、災害対策本部を設置するとと
もに、現地防災本部を設置し対応
する。
N
O
第6章応急対策計画に現地
本部の設置基準を記載。市
町長等からの要請に基づ
き、関係機関が緊急かつ統
Y 一的に活動が必要であると
E 本部長が認めた場合に設置
S する。
現地本部長及び本部員、
招集方法、所掌事務、各機
関の役割分担など
N
O
Q
2 YESの場合
三重
道府県
2 防災体制について
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
本部は招集するも
のでなく、常時設
置と認識してい
る。地震等広域災
なし
害時には災害対策
本部の中で一体的
に対応を検討す
る。
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
特別防災区域外の
防災活動と連携の
必要があるとき
は、石油コンビ
ナート等防災本部
は県災害対策本部
と一体的な運用を
図ることとなって
いる。
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
主回線
Q5
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所に設置
されるため、随
加入電話
時連絡調整を行
う。
合同本部会議の
開催
災害対策本部事
務局内に特命班
を設置し、石油
コンビナート内
NTT回線
の災害の情報収
集や対策の検討
を行うセクショ
ンを設置する。
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
加入電話
同一部局であ
り、連携して活
動。
石油コンビナー
ト等防災計画に
おいて、特別防
災区域外の防災
活動と連携の必
要があるとき
は、石油コンビ
ナート等防災本
部は県災害対策
本部と一体的な
運用を図ること
となっている。
Q4
Q6
市町村、消防
との間では、
防災行政無線
を用意してい
る。
衛生回線
伝達先
住民等及
びテレ
ビ、ラジ
オ等防災
本部参画
機関
市防災行政
無線(戸外
スピーカー
住民・社
放送)、広
会的に重
報車(必要
要な施設
に応じテレ
ビ、ラジオ
等)
市町、消
防、警察等
による現場
広報
マスコミへ
の緊急放送
の要請
特になし
災害の態
様に応
加入電話又 じ、防災
は防災行政 本部から
無線
必要な機
関に連絡
する。
防災行政無線 特になし
関係行政機関及
び特定事業者
(港湾に面して
いる事業者に限
る)の情報伝達
手段は加入電話
及び防災行政無
線(地上系、衛
星系)である。
特定事業者と
消防本部との間
のホットライン
は加入電話によ
り整備されてい
るが、大規模災
害発生時の通信
途絶を想定し、
MCA無線を導入し
た。
バックアップ
伝達手段
回線
発生日時、発生
場所(発生事業
所)、災害の状
況、地域住民の
とるべき措置及
び心得、災害応
急措置の実施状
況等
災害状況及び
影響内容・範
囲等及び避難
場所、避難手
段等
特になし
災害の概況、
想定される影
響範囲、対応
状況等を伝達
する。
伝達内容
災害発生時における災
害の概況、想定される
影響範囲、対応状況等
の情報については、関
係機関へ伝達し共有す
る。
また、必要に応じ、
報道発表やホームペー
ジ等での情報提供を行
う。
Q8
特定事業所の危険
物等の数量を把握
している。
最新の情報につい
ては、事業所に確
認する。
危険物等の総量につい
ては、石油コンビナー
ト等防災計画に記載し
ている。
また、石油コンビナー
ト等防災計画は、県の
ホームページで公表し
ている。
資料編中に石油等主
な貯蔵取扱物質を記
載、特定事業所個別
の詳細情報も調査し
保有。災害時には消
防機関から又は直接
共有していない。
特定事業所から情報
収集する。
災害時には現場の混
乱、応急対策の優先
的実施で情報がなか
なか伝達できない。
・ 事業者からの報
告
特になし
・ 必要に応じ、現
地調査による確認
毎年の石油コンビ
ナート等防災計画
の見直しの際、関
係事業所に対し危
険物の数量、防災
資機材の数量につ
いて時点修正して
おり、災害時には
これらの情報を提
供する。
Q7
N
O
立地的に近隣市
町に被害が及び
にくいが、消防
特別防災区域の存する 間相互の応援協
Y
市長が設置を必要と認 定で対応してい
E
めるときは、現地防災 る。また、特別
S 防災区域外市間
本部を設置する。
では情報伝達訓
練を行ってい
る。
被災事業所内の安全な
場所に事業所災害対策
本部を設置、被災施設
付近に現地指揮所を設
置し、応急対策実施機
関と自衛防災組織の連
携を行うこととしてい
るが、県へは情報が遅
れることが多く、関係
機関への情報伝達につ
いて検討を要する。
災害発生地に現地本部
を設置し、災害及び防
N
ぎょ活動に関する情報
O
の収集並びに防災本部
への報告を行う。
YESの場合
Q10
災害発生時の情報収集
等については、防災本
部において行う。
災害の態様により現地 N
本部を設置し、防災本 O
部と連携して情報収集
等を行う。
Q9
データ
として
活用し
てい
る。
内部資
料作成
等にた
まに活
用して
いる。
利用し
ていな
い。
特に利
活用は
してい
ない。
Q11
-59-
N
O
特定事業所における出火、
Y 石油等の漏洩その他の異常
E な現象が発生した場合に、
S 関係機関による通報連絡体
制を整え対応する。
徳島
Y
E
S
ア 基準等を定めている(基準の内容
について記入してください)
広島県災害対策運営要領に定めると
ころにより,「注意体制」,「警戒体
制」及び「非常体制」の3体制に分けて
災害応急対策を実施することにしてい
る。
各体制の判断基準は次のとおり。
・「注意体制」…危険物等の漏えい,
火災又は爆発等の事故が発生又は発生
のおそれがある場合で,相当の被害が
予想されるとき。
・「警戒体制」…次に掲げる事故が発生
又は発生のおそれがある場合で,県内
の消防力等で対応可能な場合。①多数
の死傷者,②甚大な物的被害,③危険
物等が公共用水域へ大量に流出
・「非常体制」…「警戒体制」に掲げる
事故が発生し,現に甚大な被害があっ
て拡大するおそれがある。又は,県内
の消防力等で対応できない場合や,災
害が特別防災区域を越えて周辺地域へ
拡大するおそれがある場合。
広島県災害対策運営要領に基づき,
災害対策本部は,広島県石油コンビ
ナート等防災本部と密接な連絡のもと
に災害応急対策を実施する。
岡山県石油コンビナート等
災害対策要綱により、第一
次、第二次、総合防災体制
Y
の配備により対応する。県
E
の危機管理配備体制とし
S
て、県職員の対応基準を定
めている。
Q
2 YESの場合
山口
広島
岡山
道府県
2 防災体制について
災害対策の推
進に関し,総
合的かつ一元
的体制を確立
することと
し,広島県石
油コンビナー
ト等防災本部
と密接な連絡
のもとに災害
応急対策を実
施する。
検討中
特別防災区域に係 災害に対す
る情報収集、連
る全体的な
絡、調整、指示
対応
災害対策の推進に
関し,総合的かつ
一元的体制を確立
することとし,災
害対策本部と密接
な連絡のもとに災
害応急対策を実施
する。
検討中
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
Q6
広報車及び
倉敷市緊急
情報提供無
線システム
バックアップ
伝達手段
回線
各関係機関
加入電話及び市町
は、防災相互
村については防災
無線を用意し
無線
ている。
主回線
Q5
発災場所及び
その状況、応
急対策の実施
状況、警戒区
域の設定及び
交通規制状況
市民全般
(各施設
含む。)
※エリア
を指定し
スポット
での情報
伝達が可
能
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
加入電話
同一場所であ
り、一体的に活
動
防災本部~市町・
消防機関は加入電
話
消防機関
~特定事業者の一
部はホットライン
あり
防災行政無
加入電話
線、衛星回線
防災本部~市
町・消防機関
は、防災行政 加入電話
無線(地上
系、衛星系)
四国電力
(株)橘湾
発電所、
電源開発
(株)橘湾
火力発電
所
防災計画
に定める
機関・施
設(駅)
異常事態発生
の時刻、場所
初動装置の実
施状況
災害の状況
今後必要とさ
れる措置
主に災害概況
・発生日時場
所,災害の状
況,避難勧
告・避難指示
及び避難場
所,地域住民
の取るべき措
置及び心得,
災害応急措置
の実施状況等
伝達内容
伝達先
防災無線,
広報車,消
防車,電
話,FAX,
石油コンビ
ホームペー
電話連絡及びFAX
ナート等防災本
ジ,報道機
送信により情報伝 防災行政無
部と災害対策本
関への発表
達する。回線は主 線,衛星回線
住民
部は同一場所で
による放送
に加入電話であ
電話
あり、一体的に
(テロップ
る。
活動
等),自治
会役員や民
生委員等に
よる口頭伝
達等
検討中
Q4
YESの場合
Q10
Q11
消防から情報を収集
し、必要に応じ、現地 計画では、状
へ県職員を派遣し情報 況に応じ市か
利活用
収集を行う。また、関 N ら近隣市町村
してい
係機関相互の情報共有 O へ連絡を行う
ない。
については、FAX、 こととしてい
電話により行ってい
る。
る。
Q9
石油コンビナート等防
災本部内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。
重大事故については
ホームページ等での情
報提供もしている。
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。ホームページ
等での公開はしていな
いが、問い合わせがあ
れば法令の範囲内で回
答している。
法律に基づく事業者
からの報告、条例に
基づく事業者からの
報告、国からの報
告・連絡、これらの
情報に基づく事業者
への確認。これによ
り特定事業者を含む
事業者ごとに、種
類、数量、貯蔵・保
管の場所と方法を把
握している。
発災事業者と関係機関
【参考】立地
等が情報収集・情報共
から、近隣自
有が行えるように発災 N
治体への影響
事業所に「現地調整 O
は少ないと考
所」を設置することと
えている。
している。
消防庁の統
計調査系シ
ステムの石
油コンビ
ナート等実
態調査業務
の結果の方
が内容が充
実している
ためこちら
を主に利活
用しており
石油コンビ
ナート地域
情報管理シ
ステムにつ
いても内容
の充実を希
望する。
と考えて
いる。
活用して
いない。
設問提案県であり、例
当該シス
Y
のとおり。(参考添
テムの活
E 例のとおり。 用は難し
付:現地連絡室イメー
S
く、不要
ジ図)
「大竹地区」
通報様式によりファク 及び「福山地
スまたは電話で関係機 区」ともに,
関へ連絡することと
異常現象が発
適宜入
必要に応じ石油コンビ なっている。
生した事業所
Y
力する
ナート等防災本部内・ また,「大竹地区」 の属する消防
E
ことと
関係行政機関内で情報 においては発災事業所 本部(局)か
S
してい
共有を行う。
が「現地連絡室」を設 ら,隣県の消
る。
置し,情報提供を行う 防本部(局)へ
こととしている。
異常現象の通
報を行うこと
としている。
関係行政機関について
は、防災計画の通報伝
達計画により情報共有
を行う。また、石油コ
ンビナート等防災本部
と都道府県防災会議に
ついては、県庁内での
情報共有を図ることと
している。また、災害
状況については公表で
きるものについては報
道発表及びホームペー
ジへの掲載を行う。
Q8
例示のとおり。防災
計画としては、各事
業所での取扱物質等
のSDSを電子化し、保
有し、防災行政機関
にのみ配布してい
る。法的に報告ルー
トのないものについ
て、雑誌記事で把握
した例もある。
防災計画の改正時
に事業所の危険物
等について毎年調
査し,事前に把握
している。
事前に把握して
おらず,住民へ危
害が及ぶおそれの
ある物質あがれ
ば,事故時に事業
者に確認する。
防災計画の見直し
時に取扱量等を把
握しているが、災
害時の把握につい
ては、特に定めて
いない。
Q7
-60-
佐賀
福岡
愛媛
香川
道府県
Y
E
S
防災本部の設置は、本部長が、次
のいずれかに該当するため特に必
要があると認めたときは、現地本
部を設置する。
① 特定事業所の自衛防災組織等及
び唐津市消防本部又は唐津海上保
安部の防災力に加え、関係特定事
業所の自衛防災組織並びに隣接消
防本部等の応援出動によってもな
お災害の鎮圧が不可能であり、防
災関係機関による総合的な防災活
動を必要とするとき。② 特定防災
区域の周辺において異常現象が発
生し、特別防災区域に重大な影響
を及ぼすおそれが生じたとき。③
その他本部長が必要と認めるとき
福岡県石油コンビナート等防
災計画において、知事を本部
Y 長とする防災本部を常設して
いる。災害が発生した場合、
E 各防災関係機関は、その災害
S の規模に応じて、第1次~第3
次までの防災体制をとること
としている
地震時の初期活動についての
み具体的基準を規定。特防区
域所在地の属する地方におい
て震度3以上の地震が発生し
たとき又は津波注意報(又は
Y 警報)が発表されたときは、
直ちに被害情報の収集・伝達
E にあたる。
S なお、当該地方で震度6弱以
上の地震が発生したときは、
県災害対策本部室に併設して
本部室を設置することとして
いる。
N
O
Q
2 YESの場合
2 防災体制について
① 災害情報の収
集・分析及び関係
機関等への伝達
② 関係機関等が実
施する災害応急対
策に係る連絡調整
③ 防災資機材等の
調達の調整
④ 防災本部の指示
する事項
⑤ その他災害対策
に必要な事項
特に取り決めはな
いが、主に特別防
災区域内の情報収
集、調整を行うこ
ととなる
特に取り決
めはない
が、主に特
別防災区域
外の被害に
対する対応
を行うこと
となる
災害対策本
災害対策本部と一 部と一体的
体的に活動する。 に活動す
る。
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
被害に対する対応 に対する対
応
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
主回線
Q5
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
加入電話
同一場所であ
り、一体的に活
動
特に取り決めは
ないが、石油コ
ンビナート等防
災本部と災害対
NTT回線
策本部は同一場
所であるため、
一体的に活動す
ることとなる
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所であ
り、一体的に活
動
石油コンビナート等防
災本部として独自に設
置しているものではな
いが、関係市との間
で、県防災通信システ
ム(衛星系、地上系)
により、電話、FA
X、映像伝送、テレビ
会議等の実施は可能。
回線は、衛星系は
(財)自治体衛星通信
機構が運営管理する地
域衛星通信ネットワー
ク、地上系はNTTの
フレッツ回線と移動無
線(150MHz帯全県移
動)。
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
加入電話
同一場所であ
り、一体的に活
動
Q4
Q6
大規模災
害の場合
は、坂出
市及び宇
多津町全
域
伝達先
関係市町及び
消防機関との
間では、防災
行政無線(テ
レビ会議活用
可)を用意し
ている。
防災行政無線
広報車、巡
視船艇等に
よるほか、
災害の状況
に応じて報
道機関に協
力要請を行
う
社会的重
要な施設
等に限ら
ず、住民
等への広
報内容と
なってい
る
現在のとこ 現在のと
ろなし
ころなし
上記の衛星系
と地上系で2
ルート化され
特に定め
た県防災通信 特に定めて
ていな
システムによ いない。
い。
り、相互に
バックアップ
している。
防災行政無線
防災無線、有
線放送、CA
TV、広報
車、携帯電話
の避難情報伝
達システムの
メール配信や
一斉同報機能
を有する緊急
速報メール配
信(エリア
メール等)、
吹鳴装置等
バックアップ
伝達手段
回線
伝達内容
事業者からの報
告、国からの報
告・連絡、これら
の情報に基づく事
業者への確認。こ
れにより特定事業
者を含む事業者ご
とに、種類、数
量、貯蔵・保管の
場所と方法を把握
している。
災害の状況、災
害応急対策の実
施状況、住民の
とるべき措置、
避難の勧告、指
示等、危険区域
の設定及び交通
規制状況、火気
使用禁止の指
示、その他必要
な事項
法律に基づく事業
者からの報告、条
例に基づく事業者
からの報告、国か
らの報告・連絡、
これらの情報に基
づく事業者への確
認。
石油コンビナート
現在のところ
等実態調査にて、
なし
把握しているのみ
年1回の石油コン
特に定めてい
ビナート実態調査
ない。
による把握。
災害の概要(種
別・発生日時・
場所等)注意事
項(避難の要否
等)今後の見通
し防災活動状況
交通通信の応急
対策及びその見
通しその他必要
事項
Q7
石油コンビナート等防
災本部内・都道府県防
災会議内・関係行政機
関内での情報共有とし
ている。
石油コンビナート等防
災本部内及び関係行政
機関内(警察・消防・
海保含む)について
は、主にファックス等
で情報共有を行ってい
る。また、報道発表、
ホームページ等による
一般への公開はしてい
ない
特に定めていない。
災害の程度により、石
油コンビナート等防災
本部内・都道府県防災
会議内・関係行政機関
内での情報共有として
いる。ホームページ等
での公開はしていない
が、問い合わせがあれ
ば法令の範囲内で回答
している。
Q8
現地において効果的な
防災活動を実施するた N
め現地防災本部を設置 O
することとしている。
各防災関係機関は、そ 石油コンビナート
で災害が発生した
の災害の規模に応じ
場合、特別防災区
て、第1次~第3次まで Y 域近隣の市町村
の防災体制をとり、迅 E (同一県及び他
速な情報収集や関係機 S 県)へ発災事業所
関相互の情報共有を図 を管轄する消防機
関から連絡を行う
ることとしている
こととしている。
特に定めはないが、災
害の規模・態様に応じ
て県職員を発災事業所 Y
に派遣し、現地指揮本 E
部や事業所防災本部か S
らの情報収集を図って
いる。
石油コンビナート
等防災計画におい
て、所轄消防機関
から通報を受けた
関係市の担当部署
が、災害の規模、
態様に応じて隣接
市町に連絡するこ
とを規定。
なお、毎年、県
石油コンビナート
等防災訓練を各特
防区域持ち回りで
実施しているが、
平成25年度以降
は、当該想定への
取組みも訓練項目
の一つとすること
を検討する。
YESの場合
Q10
香川県石油コンビナー
ト等防災計画に、事業 N
所と行政機関との通報 O
体制を明記している。
Q9
なし
あまり
利用し
ていな
い
登録され
ている情
報の更新
時期等が
不明であ
るため、
利活用で
きていな
い。
利用し
ていな
い。
Q11
-61-
熊本
鹿児島
大分
長崎
道府県
Q3
Q5
Q6
現時点では未検
討。災害対策本部
体制の中に「石油
コンビナート対策
班(仮)」を設け
て対応にあたるこ
とが望ましいと思
われる。
現時点では
未検討。災
害対策本部
体制の中に
「石油コン
ビナート対
策班
(仮)」を
設けて対応
にあたるこ
とが望まし
いと思われ
る。
対応基準は,鹿児島県石油コ
ンビナート等防災計画の災害
応急対策計画で定めている。
特別防災区
第1配備(軽易な災害の場
Y 合),第2配備(他への拡大の 特別防災区域内に 域外におけ
E おそれがない場合),第3配 おける情報収集・ る被害等の
情報収集・
S 備(拡大又はそのおそれがあ 調整等
る場合)の3段階に分けて,
調整等
配備要員を招集することにし
ている。
Y
E
S
明確な基準やマニュアルは定めて
いないが、石油コンビナート等防
災計画において、特定事業所の自
衛防災組織及び所轄消防局又は海
上保安部によって防御鎮圧しうる
程度の事故に対応するためとる体
制(第一次防災体制)、第一次防
災体制に加え、所轄消防局以外の
消防本部等の応援出動によらなけ
れば防御鎮圧することが困難な場
合にとる体制(第二次防災体
制)、第二次防災体制において対
応できない重大な災害に対し、関
係機関や広域的な応援により総合
的な防災活動を行う体制(第三次
防災体制)を定めている。
災害状況によるが、おおよそ第一
次~第二次体制については担当課
ないし担当部で対応し、第三次体
制については石油コンビナート等
防災本部対応によるものと考えて
いる。
石油コンビナー
ト等防災本部と
災害対策本部は
同一場所であ
加入電話
り,一体的な活
動となることが
想定される。
現時点では未検
討。複合災害の
際は、災害対策
本部体制の中に
石油コンビナー 通常の加入電話
ト等防災本部を (NTT)
組み込み、一体
的に活動してい
くことが望まし
いと思われる。
防災行政無線
(衛星無
線),光回線
(有線),衛 加入電話
星携帯電話
(消防は全て
設置済)
発電所,
重要航
路,漁業
施設
県庁内関
係各課、
防災相互通信 電話、FA
防災関係
用無線
X
機関等を
通じて
固定電話、防災情
報ネットワークシ
定めていな 定めてい
防災行政無線
ステム(県・市町
い
ない
村・消防間)
定めていない
が、合同本部会
議を開催すると
想定される
伝達先
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
対応
に対する対
応
バックアップ
伝達手段
回線
N
O
主回線
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
Q4
石油コンビナー
バックアップ
近隣地域
ト等防災本部と
として消防無 防災行政無 住民、海
災害対策本部は 回線は主に加入電
線、防災行政 線、広報車 上船舶、
同一場所であ
話
無線、衛星回 両、警備艇 漁業者な
り、一体的に活
線を複数用意
ど
動
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
石油コンビナート等防災計
画の中に、災害応急対策計
画を定めており、特別防災
区域に係る災害が発生し、
Y
又は発生する恐れがある場
E
合に、現地における防災関
S
係機関の統一的な防災活動
を実施する必要があると認
められるときは、現地本部
を設置する。
Q
2 YESの場合
2 防災体制について
Q7
状況に応じ
て,災害概
況,対応状況
などを関係機
関に伝達する
ことになる
法律及び条例に基
づく事業者からの
報告,毎年実施さ
れる実態調査の結
果等により把握し
ている。
法律等に基づく国
災害概要、対
からの報告等によ
応状況、今後
りある程度の情報
の見込み等
を把握している。
定めていない
事故が発生した事業所
は、事故内容等を消防
本部に連絡、消防本部
は県に連絡することと
なっている。危険物に
関することは「その他
必要な事項」として本
部から消防を通じて事
業所に照会し、情報を
把握する。
法律に基づく事業者
からの報告、条例に
基づく事業者からの
報告、国からの報
主に災害概
況、想定され 告・連絡、これらの
情報に基づく事業者
る影響、対応 への確認。これによ
状況の回答な り特定事業者を含む
ど
事業者ごとに、種
類、数量、貯蔵・保
管の場所と方法を把
握している。
伝達内容
情報共有している。こ
れまで大きな災害は発
生していないが,発生
した場合は報道発表等
を行うことを想定して
いる。
発災事業所の自衛消防
隊や所轄の公設消防の
みでは対応できない災
害が発生した場合は、
必要に応じて石油コン
ビナート等本部内・関
係行政機関内で情報共
有をするとともに、
ホームページ公開や報
道発表も検討する。
していない。
実際に対応した事例は
ないが、石油コンビ
ナート等防災本部内、
関係行政機関内での情
報共有を行う。一般へ
の公開については、問
い合わせがあれば法令
の範囲内で回答する。
Q8
YESの場合
Q10
Q11
N
O
防災計画の災害応急対
策計画の中で,通報伝
達系統を定めており,
N
収集した情報は防災本
O
部(現地本部)より関
係機関に通報すること
としている。
発災事業所と現地関係
機関の活動内容の確
認・調整や情報の共有
等を図るため、発災事
業所に「現地連絡調整
N
所」を設置することと
O
している。調整所の設
置、運営は県職員が行
い、各関係機関から連
絡・調整員を招集す
る。
全ての災害情報は事業所か
ら消防本部に報告される。
消防本部が関係機関に一元
的に情報を伝達することと
なっている。関係機関相互
の情報共有は計画上に定め
はないが、県石コン防災本
部が情報を集約し、各機関
に情報提供することを想
定。
今後,
活用方
法を検
討した
い。
活用し
ていな
い
松浦地区特別
石油コンビナート等防 防災区域で災
災計画に情報伝達系統 害が発生した
システム
図を定めている。
場合、隣接す に入力さ
防災関係機関の統一的 る佐賀県の消 れている
Y
な防災活動を実施する 防、海上保安 情報によ
E
必要があると認められ 部と共に対応 り、資機
S
材の数量
るときは、現地本部を することと
等を把握
設置することとしてい なっている。 している
る。
Q9
-62-
沖縄
道府県
石油コンビナート等防災計
画では、現地防災本部設置
基準として、特別防災区域
に係る災害が発生し、又は
Y 発生するおそれがある場
E 合、その災害規模、態様等
S の状況から緊急かつ統一的
な防災計画を現地において
実施する必要があると防災
本部長が認めた場合に設置
するとしている。
Q
2 YESの場合
2 防災体制について
特別防災区
特別防災区域内の 域外の被害
情報収集、調整
に対する対
応
石油コンビナート 災害対策本
等防災本部
部
Q3
主回線
Q5
Q6
社会的な重要
施設などへ個
別に災害情報
伝達を行うこ
との具体的な
取り決めはな
いが、広報手
段としては以
下になる。①
県及び県警察
本部は、ホー
ムページ等の
広報媒体を通
じて広報活動
し、必要に応
じてNHK沖縄
放送局、県内
民放局の報道
機関に対し緊
急放送の要請
を行う。②市
町村は、広報
車、防災行政
無線、ラジ
オ、テレビ等
を通じて広報
活動を実施す
る。
バックアップ
伝達手段
回線
関係市町村、
石油コンビナー
消防とは防災
ト等防災本部と
情報ネット
災害対策本部は 回線は主に加入電
ワークが構築
事務局が同じで 話を使用する。
されている。
あり、連携して
特定事業者と
活動します。
はなし。
Q4
具体的な
取り決め
はない。
伝達先
①災害の発生日
時及び場所
②被害の状況及
び応急対策の状
況
③住民の協力及
び注意事項
④避難に関する
情報
⑤交通通信の応
急対策及びその
見通し
⑥その他必要な
情報
伝達内容
法令等に基づく事
業者からの届出、
国への報告など、
これらの情報に基
づく事業者への確
認。これにより特
定事業者から種
類、数量、貯蔵を
把握している。
Q7
関係防災機関と情報共
有をしている。
必要に応じてホーム
ページ等で公開、報道
機関へ広報要請を行う
こととしている。
Q8
災害情報の収集、伝達を迅
速かつ確実にするため、防
災関係機関、特定事業所及
び防災関係団体は、あらか
じめ情報連絡の窓口を定
め、さらに、それぞれの組
織の内部における分担を明
確にして、初動対応に混乱
の生じないよう措置するも
のとしている。
なお、担当課等を変更した
場合は、その都度関係者に
通知し、常にその整備を図
ることとしている。
Q9
N
O
YESの場合
Q10
なし
Q11
-63-
Q2
Q3
Q
4
宮城
千葉
茨城
福島
山形
秋田
NO
高速道使用の場合はトラック移送,積込,
搬出,搬送,配置又は展張まで7時間50
分,一般道使用の場合は11時間としてお
配備事業所にて対応している。
り,さらに,移動経路の状況により道路寸
断等があれば,さらに道路迂回の時間が見
込まれる。
富士石油㈱中袖基地からコスモ石油㈱千葉製油
所までを想定
単独災害:第1ルートである国道16号線を使
用して7時間30分(輸送時間30分)
複合災害:第1ルートが交通渋滞のため8時間
30分(輸送時間90分)
第一ルートが寸断された場合第2、第3ルート
を検討する。
地震や津波により道路事情が大きく悪化してい
ない前提で、以下のように想定しているが,道
路事情によってはそれ以上の時間がかかる場合
も考えられる。一番遠い福島県事業所の単独災
害では、高速道路等の場合、トラックの手配、
積み込みをトラック1台ごと準備出来次第輸送を
行い、発災箇所での設置でおおむね6~7時
間、一般道路を迂回した場合は8時間程度と想
定している。
輸送車両については千葉県トラック協会と
の協議により、対応する協会支部を拡大す
ることで必要車両数を確保する。人員につ
いては複合災害時であっても必要な駆け付
け要員を確保可能である。
輸送車両手配:運輸会社と搬送協定を結ん
でいる。
人員の確保:設置する会社と応援協定を結
んでいる。
積込:配備事業所が搬送協定を結ぶ運輸会
社と協定を結んでいる。
システム出動決定後、県警本部が輸送ルートの
道路状況を調査して、県警本部→石コン本部→
YE
共同防災協議会(会長)→配備基地(事務局)
の順に伝達する。輸送ルートの決定は先導する S
警察車両の指示によることとする。
茨城県警察本部鹿嶋警察署より運行支障の
ある箇所を把握の上、搬送協定会社とルー
トを選定し、電話等にて輸送車に伝達す
NO
る。なお、進入禁止(通行禁止)の区域・
道路場所も通行証掲示で進入出来るよう茨
城県・福島県で協定済み。
移動準備時間に概ね2時間。
輸送には高速道路ルートと一般道ルートを
山九株式会社鹿島支店、日陽エンジニアリ 一般道路ルートと高速道路ルートがある
想定しており、各事業所まで高速道路ルー
ング株式会社鹿島支店と協定を結び、車両 が、原則として高速道路のルートを優先し NO
トは概ね3時間半、一般道ルートは概ね4時
て使用する。
や人員を確保している。
間と想定している。
システム対象タンク該当無し
輸送時間は、通常4時間50分(最長距
離:仙台)としている。
複合災害の場合の輸送車両、人員の確保に 目的地までの道順は2ルート設定してお
複合災害について特別な想定をしていない
ついては、広域共同防災協議会と秋田県ト り、その時々の状況に応じたルート選定を NO
が、東日本大震災時に出動した際は、6時
広域共同防災協議会が行う。
ラック協会において協定を結んでいる。
間10分(最長距離:仙台)を要した。
NO
配備事業所(秋田国家石油備蓄基地)の統
括する防災要員が、道路状況の情報収集及
NO
び移動経路の選択を行い、搬送車両への指
示を行う。
システム対象タンク該当無し
緊急輸送(ホースの展張、泡消火剤の設定
等を含む)に関し必要な人員及び車両等の
確保は、第二地区(東北)広域共同防災組織
と社団法人秋田県トラック協会で協定を結
んでいる。
岩手
青森
八戸地区特別防災区域においては、通常は一般
道路高速道を使うこととして、トラックの手配
から運用まで約6時間半としている。迂回路と
しては一般道を使うことして約7時間としてい
る。
むつ小川原地区特別防災区域においては、通常
は高速道を使うこととして、約7時間としてい
る。迂回路としては、一般道を使うこととし
て、約8時間としている。
北海道広域共同防災組織警防計画に基づ
配備基地については苫小牧地区にあり、最
複合災害の輸送車両、人員の確保は外部委
き、支障のある箇所を把握の上、高速道路
も遠い知内地区まで高速道路を使用しても
北海道
NO
託業者と災害発生時における応援協定書を
または、一般道を使用することとなってい
資機材の積み込みから運用まで約9時間3
結んでいる。
る。
0分を要します。
道府県 Q1
3 大容量泡放射システムについて
京葉臨海中部地区共同防災協議会の構成事業所6社に
ついては、システム運用の知見があり適切な警防活動
計画を立案するノウハウを有していること、防災要員
及び補助員の派遣や費用負担について協議会内で合意
済みであることから、対象タンクへの火災拡大を防ぐ
目的で対象タンク以外の火災への適用を可能としてい
る。
一方、構成事業所以外の事業所の火災に対しては、別
添資料2のとおり事前にクリアすべき問題が多いため
対象外とし、今後の検討課題と位置付けている。
YESの場合
YESの場合
警察車両の応援が得られない場合、公設消防車
両の先導で輸送する計画である。ただし、この
場合は法の規定から緊急自動車と認められない
YE と県警本部から言われている。
S ※このような場合に緊急自動車として扱うこと
ができないか、道路交通法の運用について警察
庁と調整願いたい。
NO
YE 誘導等が行えない場合の対応については未
S 策定。
可能な限り、車列の前後にパトカーが着く
こととなっている。但し、パトカーを付け
ることができない場合は、輸送自動車のみ
YE で走行する。
S 緊急自動車の指定は、地元警察署と協議会
で連絡を取り合い、当日に早急な事務手続
を行うこととしている。
NO
NO
YE 明確な規定はしていないが、警察に誘導を
S 依頼することとしている。
石油コンビナート等防災計画に基づき、警
察本部は緊急輸送路については、可能な限
YE り分離することとなっている。誘導への協
S 力が確保できな場合の対応については、今
後検討する。
Q
5
-64-
Q2
Q3
Q
4
三重
愛知
静岡
福井
YESの場合
YESの場合
大容量泡放射システム資機材を搬送するトラッ
クは、配備事業所(日本海石油㈱)を管轄する
富山北警察署に「緊急通行車両確認申請書」を
提出することにより、審査なしで発行できるよ
NO う了解されている。(過去の打合せによる:特
に規定なし)
また、先導までは困難としている。
NO
震災時等は警察が災害や事故対応のため、
誘導への協力が確保できないことを想定し
NO
た計画は策定していない。
大容量泡放射システムの安全かつ確実な輸送の
ため、状況に応じて防災本部は県警察本部に通
YE 行支援の要請を行うこととしている。
S また、震災時に警察用自動車による誘導が行え
ない場合については、対応を検討している。
Q
5
単独災害においては、高速道路及び国道等の幹
線道路を走行することとし、資機材の搬出から
設定完了まで約6時間としている。複合災害に
おいて、計画している輸送経路が津波等により
通行不能となった場合は、発災事業所までの輸
送に著しい時間を要すると考えている
※発災箇所は中部電力株式会社尾鷲三田火力発
電所を想定して記述
単独災害発生時と同様、大容量泡放射シス
テムの輸送については、中京地区広域共同
防災協議会、三重県トラック協会及び三重
県とで協定を締結し、輸送の必要が生じた
ときは、協議会は県に連絡し、県からト
ラック協会へ要請することとなっている。
石油コンビナート等防災本部として、警察
YE
本部と調整し、災害時には緊急車両として
S
走行できるよう対応している。
具体的な計画は策定していないが、大容量
対象となるタンク以外の施設に係る警防計
県災害対策本部において収集した道路情報
泡放射システムの輸送については、輸送が
画がない、システムが活用できる場所が限
等を基に、防災本部及び中京地区広域共同
NO 必要となった時点の状況に応じ、関係機関
NO
られる、広域共同防災協議会の費用負担等
防災協議会で協議し、適切な輸送ルートを
は可能な範囲内で資機材の輸送等に協力す
の課題がある。
選定する。
ることを取り決めている。
一番遠方の渥美地区において、単独災害では、
通常は国道等の幹線道路及び高速道路を使うこ
ととして、トラックの手配、積み込み、輸送、
発災箇所での設置、運用までおおむね4時間と
東海地震・東南海地震連動などにより、通
している。震災等で道路寸断された場合の想定
行支障課箇所を把握の上、愛知県石油コン
では、迂回路を通行することし、所要時間は8 複合災害の場合の輸送車両、人員の確保は ビナート等防災本部が県警察本部等の協力
NO
時間以内となる見込み
三重県トラック協会と協定を結んでいる。 を得てルートを確保し、ルート情報を中京
名古屋港臨海地区では同様の条件で、通常時は
地区広域共同防災組織に連絡し、中京地区
1時間程度、道路寸断の場合2時間以内、衣浦
広域共同防災組織から輸送車に伝達する。
地区では、通常時2時間程度、道路寸断の場合
4時間程度となる見込み
・単独災害、複合災害とも、東名高速道路/新
(概要と警察用自動車が確保できない時の対応
東名高速道理を使用し、トラックの手配から、
について記入してください)
民間事業者が、法に従い配備し、運用して
発災箇所での設置、運用まで、10時間程度を要
県の災害対策本部が通行支障のある箇所を
・災害時には、県の災害対策本部が、警察本部
いるものであるため、責任の有無や範囲、
する。このうち、道路走行時間は146分である。 神奈川・静岡地区広域共同防災協議会が、 把握し、通行可能なルートを選定し、神奈
と調整し、緊急車両として走行できるよう手配
NO
経費、設備や人の保証等が伴わないまま、
NO
・一般道路を迂回した場合には、道路走行時間
する。
川・静岡地区広域共同防災協議会に情報提
必要な協定等を実施している。
は221分となり、運用までは11時間程度となる。
目的外に使用することはできないと考え
・警察用自動車が確保できない時、警察車両に
供する。
る。
変わる代替措置はないと思われる。
広域共同防災協議会事務局により、交通支
障のある箇所を把握の上、ルートを選定
NO
し、搬送車輌に同乗している緊急連絡員に
情報を伝達する。
単独災害では、通常は高速道路及び幹線道路を
使うこととして、トラックの手配、積み込み、
輸送、発災箇所での設置、運用までおおむね7
時間としている。震災等で高速道路が寸断され
た場合の想定では、国道及び一般道路等のみを
通行することとし、所要時間は8時間となる見
込み。
石川
輸送車輌は、広域共同防災協議会が運送会
社と「大容量泡放射システム資機材等の搬
送及び搬送準備に関する協定書」を締結し
ている。人員の確保は、協力会社と「災害
時における相互応援協定」を締結してい
る。
システム対象タンク該当無し
富山
複合災害時には、災害対策本部に特別防災区域
内の情報収集及び対策を講ずる組織を
付加した体制で対応することが石コン計画で定
防災本部として、大容量泡放射システムの められており、この体制のもと、通行に
輸送に関する輸送車両、輸送人員の確保の 支障のある箇所等の情報を収集し、その情報を
NO
ための協定の締結等の対応を行っていな
広域共同防災協議会事務局を通じ輸送者
い。
に提供することとしている。
輸送時間について、通常は高速道路の利用
伏木海陸運送㈱と資器材の運搬等に係る協
北陸地区広域共同防災協議会においてルー
により、概ね4.5時間であるが、高速道路
NO
定書を締結しており、輸送車両及び人員の
トを選定している。
が利用できない場合には、一般道のみの利
確保について担保している。
用により、概ね6時間を要する。
新潟
石油コンビナート等災害防止法第19条の2第3項に
基づき、構成事業者が定めなければならない広域共同
防災規程(北陸地区広域共同防災規程)で記載されてい
る輸送時間での運用が可能と考えている。北陸地区広
域共同防災規程では、単独災害、複合災害それぞれの
輸送時間を明記していないが、単独災害では高速道路
を利用した最短時間ルート、複合災害では災害等で高
速道路が利用できない迂回路ルートを利用したと仮定
すると、それぞれ、4時間29分、6時間8分とな
る。
標準経路として、該当事業所毎に迂回路も含め
県警察本部から交通情報の提供を受けた上
て2.3通りの輸送経路を定めており、最大輸 「緊急車両の調達又はあっ旋に関する覚
神奈川 送時間は、高速道等使用のルートで45分、一般 書」に基づき、運送車両等の調達斡旋を行 で、あらかじめ定める輸送経路により、安 NO
道を使用するルートで85分となる。(トラック うこととしている。
全かつ確実な輸送を行うこととしている。
の手配、積み込み等の時間は含まれない。)
道府県 Q1
3 大容量泡放射システムについて
-65-
警察本部と調整し、災害時には緊急車両と
YE して走行できるよう対応している。震災時
S に警察用自動車による誘導が行えない場合
は想定していない。
単独災害では、通常は国道等の幹線道路を
使うこととして、トラックの手配、積み込
み、輸送、発災箇所での設置、運用まで8
時間以内で運用できると考えられる。複合
災害により道路が寸断された場合は、迂回
路の通行や海上輸送により8時間以内で運
用できる見込みである。
徳島
香川
香川県、通過県及び発災県、各県警察本部並び
に道路管理者等から情報収集を行い、通行支障
のある箇所を把握する。そして、瀬戸内地区広
域共同防災協議会、発災県及び香川県は、管轄 NO
する警察本部等及び道路管理者等と協議して
ルートを選定し、FAX及び電話連絡により輸
送者に伝達する。
警察本部と調整し、災害時には緊急車両と
YE して走行できるよう対応している。震災時
S に警察用自動車による誘導が行えない場合
については、現在対応を検討している。
単独災害では、通常は高松自動車道等を使うこ
ととして、トラックの手配、積み込み、輸送、 複合災害の場合の輸送車両、人員の確保は 市町村及び防災関係機関の協力を得て、通
行支障のある箇所を把握の上、管轄する警
発災箇所での設置、運用までおおむね2.5時
NO
社団法人香川県トラック協会と協定を結ん
間としている。震災等で道路寸断された場合の
察本部等及び道路管理者等と協議し、輸送
でいる。
想定では、一般道のみのルートを通行すること
経路を選定する。
し、所要時間は3時間強となる見込み。
山口
複合災害の場合の輸送車両の確保は、瀬戸
内地区広域共同防災協議会が(社)トラッ
ク協会と協定を結んでいる。船舶等の要請
についても、同防災協議会がフェリー会社
4社と協定を結んでいる。
車両確保が困難な場合は、誘導ではなく、
先導のみの対応等を検討しているが、警察
NO 庁から県警への通達により、具体的な協力
が得られにくい体制にある。国において、
再調整を実施されたい。
市街地及び高速道路等において警察用自動
YE
車による先導等,状況に応じて必要な措置
S
を行う。
高速道路、幹線道路の複数経路を想定して
おり、移動開始から放水まで最長4時間が 広域共同防と、(社)山口県トラック協会が 災害対策本部で把握できている情報を広域
NO
協定を結んでいる。
共同防に伝達する。
想定されている。(移動準備時間は除
く。)
広島
「江田島・能美地区」
西中国・北部九州地区広域共同防災規定
に定める輸送計画によりルートを定めてお
NO
り,必要に応じて関係機関へ連絡調整し道
路情報収集及び情報提供を行う。
「江田島・能美地区」
個々の機関において防災資機材を確保す
ることになっているが,これができない場
合は,防災本部に協力確保の要請し,防災
本部が輸送に関係する機関(中国運輸局,
自衛隊等)の協力を得て所要輸送力を確保
する。
「江田島・能美地区」
移動準備時間は2時間30分としている。
高速道路ルートの場合,所要時間は3時間0
2分で,計5時間32分。
一般道ルートの場合,所要時間は4時間13
分で,計6時間43分。
となる見込。
警察用自動車による誘導を計画している。
YE
誘導の協力が確保できない場合については
S
想定していない。
必要があれば、石油コンビナート等防災本
部から関係機関に協力要請をする。
YESの場合
3ルートを想定しているが、特に複合災害
を前提としたものはない。(瀬戸内地区広
域共同防災協議会の規程及び大容量泡放射
NO
システムの運営要綱により行うこととなる
が、複合災害については詳細な規定がな
い。)
NO
NO
Q
5
未検討(瀬戸内地区広域共同防災協議会の
規程及び大容量泡放射システムの運営要綱
により行うこととなるが、複合災害につい
ては詳細な規定がない。)
NO
YESの場合
NO
Q2の通り。
NO
Q
4
大阪・和歌山広域共同防災要領で定めると
ころにより、統括防災要員が道路状況の情
NO
報収集及び移動経路の選択を行い、搬送車
両へ搬送指示書を発行する。
輸送時間については、主ルート(瀬戸大橋経
由)約45分、副ルートとして鳴戸・明石大橋
経由、しまなみ海道経由、海上ルート(フェ
リー+高速)を想定している。(最大5時
間)。積み込み、設置時間は2時間程度を想定
しているが、今後、検証が必要である。
単独災害では、高速道路等を約2時間で搬
送予定。坂出と赤穂(瀬戸大橋経由)
迂回路では長時間となる見込み。瀬戸大橋
等本州と四国の連絡橋が使用不能の場合は 事業所と船会社間で協定している。
フェリーで搬送することとしている。
大阪・和歌山広域共同防災協議会による大
阪・和歌山広域共同防災規程で定めるとこ
ろにより、搬送手配と防災要因の選定を行
う。
岡山
Q3
・当該ブロックで使用不可能の場合は、
「大容量泡放射システムを配備する広域防
災組織間の相互応援に関する協定書」に基 搬送ルートは陸路、海上ごとに決めてい
づき、北陸地区、中京地区、瀬戸内地区か る。
ら応援を受けることになっている。応援順
番は決めていない。
Q2
大阪・和歌山広域共同防災協議会による大
阪・和歌山広域共同防災規程では、出動準
和歌山 備90分、移動180分、放水準備80
分、計5時間50分となると見込まれてい
る。
兵庫
大阪
・府内の事業所は近接しているため、一般道路
を使用するが、和歌山県内の事業所について
は、時間を考慮して主搬送ルートを「高速道
路」とする。
・積み込みに2時間、搬送に2時間(最も遠い事
業所まで)、組み立てに4時間の最大で合計8時
間を想定
道府県 Q1
3 大容量泡放射システムについて
-66-
システム対象タンク該当無し
単独災害では、通常は国道等の幹線道路を
石油コンビナート等防災本部として、警察本部
運送にあたっては、高速道路を利用する経
使うこととして、トラックの手配、積み込
と調整しており、災害時には緊急車両として走
路と主要国道を利用する経路を定めている
県として地域への防災上、必要と判断され
み、輸送、発災箇所での設置、運用までお
YE 行できるよう対応している。
YE
複合災害の場合の輸送車両、人員の確保は が、両方の通路が通行不能となった場合
震災時に警察用自動車による誘導が行えない場
る場合が想定されるが、具体的な検討はし
おむね8.5時間としている。震災等で道
S 合については、配備事業所からの先導車に一任
山口県トラック協会と協定を結んでいる。 は、事務局及び発災事業所の連携で通行県 S
ていない。
路寸断された場合の想定では、迂回路を通
の所轄警察等の情報を入手し、先導車の無
としており、今後の検討が必要。
行するとし、運用までの所要時間は約11
線により誘導指示する。
時間となる見込み。
長崎
熊本
大分
搬送要領において,概ね8時間以内の輸送が不可能と
高速道路を通る場合と、一般道路を通る場
合の2パターンを想定している。
上記、西中国・北部九州地区広域協働防災
NO
協議会を通じて通行支障のある箇所の把
握、ルート選定、搬送を行う。
ており,状況により判断する。
判断された場合は,「予期せぬ事態における対応」と
単独災害と複合災害の区分は行わず,複合
して,車両以外の輸送手段の検討(船舶等)や隣接ブ
災害を想定している。
通常は高速道路や国道を使用することとし 輸送車両及び人員の確保は搬送要領におい ロックからのシステム輸送と定めている。(西中国・
北部九州地区及び大阪・和歌山地区と協定締結済,泡 NO
鹿児島
て,搬送準備,輸送,設置,運用まで概ね て委託契約を締結している。
薬剤については,瀬戸内地区から搬送される。)搬送
6~7時間としている。
ルートは各特別防災区域に対し陸路で3パターン定め
複合災害の場合の輸送車両、人員の確保に
ついては、西中国・北部九州地区広域協働
防災協議会を構成する12地区で応援協定
を結んでいる。
輸送中に渋滞等の異常が発生した場合に
YE は,鹿児島県警察保安部交通部へ通報し発
S 災事業所まで先導を依頼ことを計画してい
る。
警察本部と調整し、災害時には警察用自動
車が先導することとなっている。
YE 警察用自動車による先導が行えない場合
S も、搬送車の前後に運送会社の先導車を配
置して対応することとしている。
単独災害では、通常は高速道路等の幹線道
路を使うこととして、トラックの手配、積
み込み、輸送、発災箇所での設置、運用ま
でおおむね7時間30分としている。震災
等で道路寸断された場合の想定では、迂回
路として一般道を通行することとし、所要
時間は10時間となる見込み。
広域共同防災協議会において、災害時の防
災資機材の搬送業務に関しては、「災害発
西中国・北部九州地区広域共同防災協議会
NO
生時等の大容量泡放射システムの緊急輸送
のなかでルートの選定をしている。
に関する協定」により山口県トラック協会
に委託している。
NO
愛媛
佐賀
YESの場合
単独災害では、通常は高速道路を使うこと
として、移動準備、移動、設置、運用まで
におおよそ10時間としている。震災等で
高速道路が使用できない場合は、一般道を
通行することとしており、所要時間は12
時間となる見込み。
Q
5
石油コンビナート等防災本部として、警察
YE
本部と調整し、災害時には緊急通行車両の
S
申請を行うこととしている。
YESの場合
福岡
Q
4
単独災害では、高速道路を優先的に通行す
複合災害では、関門橋が通行止めとなる想
ることとし、設定までおおむね5時間40
西中国・北部九州広域共同防災協議会が行
定のため、まずは通行支障のある箇所を把
分としている。震災等で道路寸断された場
NO
うべき業務に関する事項を、今後協議する
握した上で、一般道と関門トンネルを利用
合の想定では、関門橋が通行止めとなるた
必要がある
するルートとなる
め、関門トンネルを利用したとして、最低
でも6時間32分は要する見込み
Q3
配備県(香川県)における調整が想定され 配備県(香川県)との調整により選定等を
るため、現時点では本県独自の対応策はな 行うこととなるため、現時点では本県独自 NO
の対応策はない。
い。
Q2
県地域防災計画等に基づき、輸送経路の全
部又は一部が緊急輸送路となっている場合
は、災害時に緊急車両として走行できるよ
NO う対応することとなるが、震災時に警察用
自動車による誘導が行えない場合を想定し
た対応については、現時点において特段の
計画はない。
直径34m以上の浮屋根式屋外貯蔵タンクが所在する特
防区域は3地区(波方、菊間、松山の各特防区域)。
瀬戸内地区広域共同防災協議会の警防計画において
は、単独災害と複合災害とで区分しているわけではな
いが、基本ルートと迂回ルート(2本)で、それぞれ
高速道路利用のケースと一般道利用のケースを想定
(計6パターン)している。その中で、最速パターン
では各事業所に2時間30分~3時間程度、迂回路(一
般道使用)のパターンで同じく6~7時間程度で資機
材が到着するものと想定しており、各所要時間に積込
時間、設置時間の計2時間程度を加算した時間での運
用が可能と考えている。
ただし、一般道も使用できない場合は船舶主体の輸送
等が必要となることが想定されるが、現時点では運用
可能時間の見積りができていないため、今後の検討課
題である。
道府県 Q1
3 大容量泡放射システムについて
-67-
沖縄
Q2
小那覇地区別防災区域にある南西石油㈱までを
想定
ルートは陸上の一般道路及び一般道路+自動車
道専用の2経路を想定し、トラックの手配、積 複合災害については想定していない。
み込み、輸送、発災箇所での設置、運用までお
おむね4~5時間としている。複合災害について
は想定していない。
道府県 Q1
3 大容量泡放射システムについて
複合災害については想定していない。
Q3
NO
Q
4
YESの場合
NO
Q
5
YESの場合
-68-
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績 100m以内の住民に対し避難命令を実施した事例がある。
あり (上記「災害発生の広報」と同じ事案)
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
石油コンビナート防災本部として
ではないが、地元市町村、消防及
実績
び警察が発災場所から約100m以内
あり
の住民に対し避難広報を行った事
例がある。
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
青森
岩手
宮城
秋田
茨城
千葉
神奈川
新潟
富山
石川
福井
静岡
愛知
福島
N
O
NO
NO
N
O
NO
石油コンビナート防災本部としてではないが、地元警察が発災場所から約
NO
YES
N
O
NO
NO
N
O
NO
概要:県の地域防災計画に従う。
市防災行政無線により周知を行う。
NO
Y
災害対策基本法その他の関係法令の定めるところによる
E
周知方法(防災行政無線等)。
S
Y
概要:県の地域防災計画に従う。
E
NO
YE
S
N
O
NO
整備中
①周辺住民への影響が想定される事故が発生した場合、発災事
業所から市役所防災担当課に事故状況や影響範囲等の情報を直
接提供するため、石油コンビナート防災相互通信用無線を設置
Y 予定。
E ②防災関係機関から要請があった場合、事業所及び隣接事業所
S が周辺住民への広報活動を行うことを防災計画に盛り込み。
③平成22年の防災アセス調査時に、事業所、市役所、消防機
関等が事故の状況から影響範囲の想定や対策を検討するための
支援システムを配布した。
石油コンビナート等防災計画で以下のとおり定めている。
・石油コンビナート等防災本部 災害の状況及び応急対策等に
関する情報について、県政記者クラブを通じて報道機関へ提供
Y し、広報について協力を要請する。・海上保安署 災害情報に
E 基づき、電話、無線系及び巡視船艇の拡声器により港内事業
S 所、船舶、一般人に対し災害状況の伝達、避難勧告、応急対
策、その他必要な指導の広報活動を行う。・関係市及び消防
住民に対して広報車、防災行政無線等により迅速・適切に必要
な広報を行う。
NO
NO
石油コンビナートが所在している市において、次の情報
Y 伝達手段を使用する。
E ・エリアメール、防災メール、広報車、防災行政無線、
S ツイッター、報道機関との協定による放送
NO
Y
広報車又は航空機等。災害の状況に応じて関係放送事業
E
者へ要請。
S
N
O
Y
E
S
青森県石油コンビナート等防災計画において、災害広報
Y
について定めており、防災関係機関は、災害の状況、災
E
害応急対策の実施状況等を住民に周知するよう定めてい
S
る。
N
O
整備はしておりませんが、石油コンビナート等防災計画に、地
域住民に対して正確な情報を迅速に提供することにより、適切
な判断による行動がとられるよう災害広報を実施することと
し、内容については、災害状況、災害応急対策の実施状況、災
害の態様及び住民の取るべき措置等であり、広報の方法として
は、ラジオ、テレビ、広報車両インターネット等を利用し迅速
かつ適切に行うことと明記している。
YESの場合
青森県石油コンビナート等防災計画において、災
Y
害広報について定めており、防災関係機関は、災
E
害の状況、災害応急対策の実施状況等を住民に周
S
知するよう定めている。
Q
3
YESの場合
Q
2
平成23年3月11日に発生したコスモ石油㈱千葉製油所の液化石油ガスタンク火災爆
発事故に伴い、17時15分に市原市長が周辺住民36000世帯、85000人に対して避難勧
告発令。17の避難所に最大1142名が避難した。翌日7時に解除。防災無線広報内容
「市役所よりお知らせします。五井地区に避難勧告が発令されました。最寄りの小
中学校に避難してください。」緊急事態であったので読み原稿はない。
実績 (参考)平成24年1月6日のJFEスチール㈱東日本製鉄所千葉地区におけるコーク N
あり ス工場火災及び黒煙放出事故において、近隣の小中学校3校が市役所から事故情報 O
を得て自主的に児童生徒の校内待機措置を取った。(住民避難はなし)
実績
なし
実績
なし
山形
実績
なし
実績
なし
実績ありの場合
北海道
実績ありの場合
Q1
道府県
4 住民避難
-69-
N
O
発災事業所は「倉敷市工場事故時等措置要綱」及び災害防止協
定(倉敷市と各事業所とが締結)に基づき地域住民に対し広報
Y を行う。また、倉敷市は地区住民に対し「倉敷市石油コンビ
E ナート等災害本部設置規程」に基づき広報を行う。発災事業所
S 及び倉敷市は周知広報車等により周知する。また、倉敷市は緊
急情報提供無線システムによる周知も行う。
N
O
防災計画で、実施機関、実施方法、広報内容を定
Y
めている。また、倉敷市石油コンビナート等災害
E
対策本部設置規程に基づき実施することとしてい
S
る。
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
山口
徳島
香川
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
長崎
熊本
沖縄
鹿児島
大分
実績
なし
実績
なし
佐賀
福岡
愛媛
実績
なし
実績
なし
実績
なし
実績
なし
に広報した。
平成元年に発生した危険物屋外貯蔵タ
実績 ンク火災において、報道機関を通じて 実績
あり 事故発生広報と刺激臭に関する広報を なし
行った。
広島
岡山
和歌山
YE
*避難計画参照
S
YE
S
実績 阪神淡路大震災でLPG漏洩事案で周辺約2KM以内の住民等の避難を行った際に広報
あり した。
阪神淡路大震災でLPG漏洩事案で周辺
実績
約2KM以内の住民等の避難を行った際
あり
兵庫
NO
NO
NO
NO
NO
NO
八代広域行政事務組合消防本部予防課が、各町内毎に置
Y
かれた市政協力員を通じ、直接口頭及びマイク(拡声装
E
置)等で伝達。サイレン、警鐘、広報車、放送及び電話
S
も使用する。
N
O
NO
石油コンビナート等防災計画に情報伝達系統図を作成し
Y
ており、異常現象発生の連絡を受けた関係市町は、自ら
E
又は警察もしくは海上保安部に要請し、防災行政無線や
S
広報車両、警備艇等を使用して、住民への周知を行う。
防災計画の中で避難計画を定めている。
NO
N
O
YE
S
NO
NO
坂出市及び宇多津町により、防災無線、有線放送、CA
Y
TV、広報車、携帯電話の避難情報伝達システムのメー
E
ル配信や一斉同報機能を有する緊急速報メール配信(エ
S
リアメール等)、吹鳴装置等による周知を行う。
Y 異常現象の種類及び規模ごとに、地域住民の避難
E 方法を具体化した「地域住民の避難計画」を策定
S している。
NO
NO
早期の広報は発災事業者自らが行うこと。また、24時間
Y
迅速な対応が可能な警察を活用した広報について、事業
E
者と関係市町があらかじめ広報マニュアルで取り決めし
S
ておく。
例のとおり(ただし、現在素案段階で、関係市町
Y
と協議中)(参考添付:石油コンビナート災害時
E
の住民広報マニュアル策定指針(案))
S
NO
NO
NO
Y
E
S
・周知の主体は府、府警察、市町、消防機関、海上保安機関、日本放送協会大阪
放送局ほか放送事業者及び特定事業者。
・防災本部は、報道機関と密接な連携を図り、情報提供に努める。現地本部が設
置された場合は、防災本部と調整し現地本部において情報の提供を行う。
・放送事業者は、災害時又は災害の発生が予想される場合には、必要な施設、機
材、要因の確保に努めるとともに、状況に応じ、災害関連番組を編成し、府民に
周知徹底する。
・特定事業者は、防災関係機関に迅速かつ的確な情報の提供を行うとともに、状
況に応じ、職員等により直接周辺住民等に対する広報活動を実施する。
・広報手段は、同報系通信による地区広報、報道機関による広域広報、広報車・
船艇等による現場広報、自主防災組織等による個別広報、避難所・避難地におけ
る派遣広報、広報誌の掲示・配布等による広報、緊急速報メールその他による。
具体的なマニュアル等は整備していないが、防災行政無
線、市広報車、テレビ、ラジオ、エリアメール、ホーム
N ページ等で周知すると考えられる。
O 事業者においても自治会長等への連絡及び広報車等に
より周知すると考えられる。
Y
E
S
石油コンビナート等防災計画において、住民への災害広
報・避難誘導・避難場所などについて定めている。
【参考URL:大阪府石油コンビナート等防災計画】
http://www.pref.osaka.jp/hoantaisaku/bousaikeikaku
/bousaikeikaku.html
具体的なマニュアル等は整備していないが、防災
行政無線、市広報車、テレビ、ラジオ、エリア
N メール、ホームページ等で周知すると考えられ
O る。事業者においても自治会長等への連絡及び広
報車等により周知すると考えられる。
実績
なし
YESの場合
実績
なし
Q
3
大阪
YESの場合
実績
なし
Q
2
実績
なし
実績ありの場合
三重
実績ありの場合
Q1
道府県
4 住民避難
-70-
県内3地区で特別防災区域協議会が設置されて
いる。京葉臨海北部地区、京葉臨海中部地区、
千葉地区、市原市、袖ケ浦市、京葉臨海南部地
区の6組織(京葉臨海中部地区は千葉、市原、
袖ケ浦の各地区協議会の上部組織的な活動であ
る。)
実施している。
酒田地区相互援助協定のもと協力体制が確立されて
・秋田地区では、共同防災組織を結成しており、大型化学消防車等
の防災資機材を配備しているほか、構成事業所間で相互応援するこ
ととなっている。
・男鹿地区では、特定事業所間(全2事務所)で相互応援の協定を
締結している。
毎年6月と10月に加盟事業所が参加す
る防災訓練(無線運用、情報伝達、放水
等)を実施している。また、毎月1回加
盟事業所の防災要員教育訓練を実施して
いる。
N
O
毎年10月に全事業者(自衛防災組織及び共同
防災組織)が参加する防災訓練(情報伝達、放
水等)を実施している。また、春季、秋季に協
議会主催で防災訓練を実施している。その他毎
月1回数社が合同で訓練を行っている
N
O
N
O
「富山県石油コンビナート等災害対策連絡協議会」を設置し、災害
防止のための相互援助や災害の発生・拡大防止に関する技術の共同
研究、教育の共同実施、防災訓練を実施することとしている。
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互の応援協定
を締結することとなっている。金沢港北地区特別防災区域において
金沢港北地区特別防災区域協議会会則、金沢港北地区特別防災区域
協議会災害相互援助協定、金沢港北地区特別防災区域共同防災規定
に基づき、毎年数回防災訓練(情報伝達、資機材搬送等)を行って
いる。又毎月1回定例会議を開催し情報交換を行っている。
石川
区域内の災害発生及び拡大防止
年に数回、事業者従業員への防
すべての特定事業者が協議会に参
に関する自主基準を策定してい
災研修会を開催している。
加している。
る。
毎年防災訓練を実施(4地区で持
回り)
県内に2区域ある特別防災区域のうち、金沢港
北地区特別防災区域のみ協議会が設置されてい
る(七尾港三室地区特別防災区域は、構成する
特定事業所が単一のため、協議会は設置してい
ない。)
不明
管内4地区のうち2地区で協議会設
上記2地区について、全ての特定
不明
置(残る2地区は、特定事業者が1
事業者が協議会に参加している。
社のみ)
富山
N
O
N
O
新潟
防災計画において、特定事業所は災害時において必要に
応じ相互に応援することを規定している。また、共同防
災組織間における協定により相互応援体制について規定
している。
各協議会において、会則や協定により相互応
援について定めている。
N
O
N
O
N
O
N
O
特防区域内での災害発生及び拡大 県内全ての協議会において、年1回
県内全ての協議会において、年1 石コン計画では災害発生時における応援協力の円滑化を
N
県内全ての特防区域に協議会が設 県内全ての特定事業者が協議会に 防止に関する自主基準(共同防災組 以上、会員の従業員を対象として消
図るため協定の締結に努めることを明記している。締結
回以上通報伝達訓練及び出動訓練 状況についても石コン計画に示している。(別紙4のとお
織の出動に関する基準等)が定めら 防防災に関する研修会を実施してい
O
置されている。
参加している。
を実施している。
り。)
る。
れている。
毎年、自衛防災組織及び共同防災組
織が参加する石油コンビナート等総
合防災訓練(情報伝達、放水訓練
等)を開催
実施している。
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互の応援協定
を締結することとなっている。鹿島臨海地区内の3地区ごとに協定
を以下のとおり結んでいる。・高松地区「消防防災援助協定」・東
部地区「災害時における相互応援協定」・西部地区「災害時におけ
る相互応援協定」また、3地区の防災協議会において「鹿島臨海工
業地帯3地区の消防に関する相互応援協定」を締結している。各協
定に基づき防災訓練(情報伝達等)を行っている。
いわき地区石油コンビナート等特別防災区域協議会災害
時相互応援協定書により、全ての加盟事業所が応援協定
を締結している。また、応援活動を迅速かつ的確に実施
するため、年数回合同訓練(無線運用、情報伝達、資機
材取扱、図上訓練等)を実施している。
毎年11月に共同防災組織が参加 いる。訓練においても協定のもと年間計画に基づ
して訓練を実施
き、情報伝達訓練を実施している。
会員事業者に対する防災研修会を県
と共催で毎年2月に開催している。
また、防災講演会を毎年3月に開催 毎年10月に全事業者(自衛防災組
織及び共同防災組織)及び消防が参
している
加する防災訓練(情報伝達、放水
等)を実施している
年に数回、加盟事業所従業員への保
安及び防災に関する研修会(先進地
視察研修、防災研修会、救急講習会
等)を開催している。
区域内の災害発生及び拡大防止 防災講演会、事業所視察等を実
に関する自主基準を策定
施
すべての特定事業所が加入してい
る。また、その他事業所も多く取 なし
り込まれている。
鹿島臨海地区では鹿島臨海地区石油
全ての特定事業者が協議会に参加
コンビナート等特別防災区域協議会
特になし
している。
が設置されている。
区域内の災害発生及び拡大防止
いわき地区特別防災区域に協議会 いわき地区特別防災区域の特定事
に関する自主基準を策定してい
が設置されている。
業者が協議会に参加している。
る。
酒田本港地区、酒田北港地区に区分
全ての特定事業者が協議会に参加 区域内の災害において対応する 毎年4月から11月の間各事業
され酒田地区特別防災区域協議会が
している。
ための自主基準あり。
所において多種の教育訓練実施
設置されている。
宮城県石油コンビナート等防災計画の応援要請計画
県内に1箇所しかないため、特になし
N
防災教育を年間計画に基づき実施
の定めるところにより,仙台地区と塩釜地区の協議
O
している。
会において,災害相互応援協定を締結している。
①は、秋田地区、男鹿地区の全ての
①は、毎年1回、防災管理者研修を
特定事業者が参加
実施 ②は、毎年3~4回、防災資
特になし(災害発生時の相互応 機材操作等の研修を実施
秋田地区、男鹿地区輪番で訓練を
②は、秋田地区の全ての特定事業者
援について規定がある。)
実施
が参加
管内3地区中2地区について協議会
が設置されている。※1地区(久里浜
地区)は1特定事業所のみであるため
神奈川 設置していない。
全ての特定事業者が参加
千葉
茨城
福島
山形
秋田
①秋田県石油コンビナート等特別防災区
域協議会(秋田地区、男鹿地区で構成)
②秋田地区石油コンビナート等特別防災
区域協議会
防災教育を年間計画に基づき実
施している。
隔年防災訓練を実施している。
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
なし
会が設置されている。
している。
特になし
宮城
特になし
協議会が設置されている。
岩手
特定事業者と関係機関が参加している。
年に数回、各種の合同訓練を実施 青森県石油コンビナート等防災計画において、異常 N
事態が発生した場合における特定事業所間の相互応
している。
O
援出動の基準を定めている。
N
O
3つの特別防災区域のうち1つに 協議会設置特別防災区域内の全て 自主基準等はなく、青森県石油コ 年に数回、事業所従業員への防
ンビナート等防災計画に基づき災
協議会が設置されている。
の特定事業所が参加している。 害防止等を実施している。
災研修会を開催している。
石油コンビナート等防災計画で常に同一特別防災区域の他の事業所
等、共同防災組織、他の特別防災区域の特定事業所及び共同防災組
織共同して、災害発生の予防に努め、調査研究を行うほか、災害発
生の際には消防要員の動員及び資機材の調達等について相互に応援
体制を組むこととなっており、これに基づき、特定事業所相互の応
援協定を締結している。釧路地区においては、釧路市油槽所協力会
会則による災害時相互応援協定、室蘭地区においては、防災相互応
援協定により各地区全ての特定事業所が応援協定を締結している。
教育訓練においては年1回以上防災訓練等を行っている。
青森
共同訓練実施
各地区において年1回以上共同訓
練を実施している。
教育共同実施
区域内の災害発生及び拡大防止
各事業所単位で実施しており、
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
に関する自主基準を策定してい
共同で実施はしておりません。
会が設置されている。
している。
る。
自主基準
Q3
北海道
参加状況
Q2
Q1
設置状況
道府県
5 特別防災区域内の事業所の連携について
【参考】現在整備しているものはな
いが、自衛防災組織間の相互応援、
避難計画に関する防災関係機関との
協議、防災関係機関から自衛防災組
織等への協力要請への対応等につい
て検討するよう石油コンビナート等
防災計画に規定している。
YESの場合
-71-
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互の応援協定
を締結することとなっている。「福井臨海地区石油コンビナート等
特別防災区域内特定事業所の発災時等における相互応援協定」によ
り特定事業所が応援協定を締結している。協定に基づき、毎年1回
防災訓練(情報伝達、資機材搬送等)を行っている。
広島
岡山
「岩国・大竹地区」及び「福山・ 「岩国・大竹地区」及び「福山・
笠岡地区」の特別防災区域に協議 笠岡地区」の特定事業者が協議会
に参加している。
会が設置されている。
・「岩国・大竹地区」自主基準を策定
している。
・「福山・笠岡地区」自主基準を策定
している。
年に数回,防災研修会を開催し
ている。
地震・津波行動指針を自主基準として 協議会の部会ごとに年に数回、
管内全ての特別防災区域に協議会 全ての特定事業者が協議会に参加 策定している。また、コンビナート事
業所高圧ガス関係手続指針を策定して 事業者従業員への防災研修を計
が設置されている。
している。
画し実施している。
いる。
「大竹地区」社外消防隊の応援が必要となった場合,相
互援助協定書(自主基準)に定めるところにより,特別
防災区域協議会会員事業所に応援を要請し,また,共同
備蓄薬剤の応援が必要となった場合は,大竹地区化学消
火薬剤共同備蓄協議会規約に基づき応援を要請する。こ
れらの協定内容を含めた訓練を行っている。「福山地
区」他の特定事業所に災害が発生し,又は発生するおそ
れがある場合は,その特定事業所を派遣する等相互に協
力して一体的な防災活動を実施するため,あらかじめ応
援協定を締結しておく。(応援要請の手続,応援隊の出
・「岩国・大竹地区」毎年防災訓練を実
動,応援活動の範囲・内容,指揮命令系統等)これらの
施している。
協定内容を含めた訓練を行っている。「福山地区」・事
・「福山・笠岡地区」毎年1回,福山港海
業所の規模が違い過ぎるため,箕沖地区事業所から鋼管
上防災訓練を実施している。
地区事業所への応援は想定しておらず,鋼管地区と箕沖
地区との応援協定は定められていないが,(消防機関及
び特防協各社と協議済)JFEスチール(株)が,福山地
区消防組合消防局(広島県側)及び笠岡地区消防組合消
防本部(岡山県側)と応援協定を結び,箕沖地区の災害
発生時には,消防機関の判断・指示を受けてJFEス
チールが応援する。
・箕沖地区の3事業所は防災資機材応援協定を結んでい
る。
総合防災訓練を毎年秋に実施してい
る。また、例年12月に実火災訓練
を実施している。
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互
の応援協定を締結することとなっている。水島コンビ
ナート地区共同防災規程・水島コンビナート地区保安防
災協議会相互援助協定に定める応援要請を行っている。
Y
E
S
N
O
N
O
毎年10月に全事業者及び関係消
防が参加する防災訓練を実施して
いる。
特定事業所と関係消防との間で、和歌山北部臨海広域消
防協議会規約を締結し、広域消防体制の確立とその運用
をはかり、規約に基づき年1回総合消防訓練を実施して
いる。
N
O
区域内の災害発生及び拡大防止
年1回視察研修と自衛消防隊教
4特別防災区域を全て含む協議会 1事業者を除く全ての特定事業者
に関する自主基準を策定してい
和歌山
育を実施している。
が設置されている。
が協議会に参加している。
る。
【堺泉北臨海地区】堺泉北臨海特別防災地区協議会内の特定事業所
間(40社)で、「災害時における相互応援協定書」を締結し、年1
回危険物関係事業所間(9社)、高圧ガス関係事業所間(23社)で
総合訓練とは別個に「応援要請連絡訓練」を実施している。・ ま
た、年1回応援訓練も含めた同協議会と大阪府の主催により総合防
災訓練を行っている。
【大阪北港地区】・ 大阪北港地区防災協議会内の特定事業所間
(14社)では、「大阪北港地区共同防災組合」を自衛消防とは別個
に共同で消防組織を設置しているため、別個に事業所間の応援の訓
練は行っていない。
N
O
N
O
年1回、総合防災訓練を実施(堺泉
北臨海地区)
年2回、総合防災訓練を実施(大阪北
港地区)
協議会加盟会社で共同防災規程を策定し、応
援協定を締結している。
Y
E
S
年1回以上、地区別に共同訓練を 近隣の応援協定を結んでいる。*協定の資料
実施
参照
年1回、防災講演会を開催してい
る。(堺泉北臨海地区)
年1回、消防学校に入校させ自衛消
防隊の社員教育を実施している。
(堺泉北臨海地区)
毎年、講習会及びセミナー等を
複数回開催している。
毎年8~9月に全事業者(自衛防災組織
及び共同防災組織)が参加する防災訓練
を実施している。また、これとは別に近
隣事業所が合同で定期的に訓練を実施し
ている。
春・秋の時期に全事業者が参加す
る防災訓練(総合訓練)を実施し
ている。
各特別防災区域において協議会の規約等により各市町村単位で全て
の特定事業所が応援協定を締結している。協定に基づき、毎年1回
以上防災訓練(情報伝達、資機材搬送等)を行っている。
また、愛知県石油コンビナート防災訓練を各特別防災区域持ち回り
で毎年1回実施している。
Y
E
S
N
O
Q3
区域内の災害発生及び拡大防止 一部の協議会で、年に1回、事
赤穂地区は1事業所のみで設置し
全ての特定事業者が協議会に参加
に関する自主基準を策定してい 業者従業員への防災研修会を開
ていないが、他の全ての特別防災
している。
催している。
る。
区域に協議会が設置されている。
兵庫
大阪
なし
大阪北港、堺泉北臨海地区に設置 特定事業所が参加
三重
区域内の災害発生及び拡大防止
年に数回、事業者従業員への防
全ての特定事業者が協議会に参加
に関する自主基準を策定してい
災研修会を開催している。
している。
る。
四日市臨海地区に協議会が設置さ
れている。尾鷲地区は事業所が1 一社を除く特定事業者が協議会に
特に定めていない。
カ所のため協議会は設置されてい 参加している。
ない。
愛知
管内の全ての特別防災区域に協議会
が設置されている。
ただし、渥美地区は、特定事業所が
1社のため設置されていない。
年に2回程度、事業者従業員へ
の防災研修会を開催している。
静岡
共同訓練実施
毎年2回、全事業者(自衛防災組
織及び共同防災組織)が参加する 石油コンビナート等特別防災区域協議会の活
防災訓練(情報伝達、放水等)を 動において実施。
実施している。
教育共同実施
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
該当なし
会が設置されている。
している。
自主基準教育共同実施
福井
参加状況
Q2
区域内の災害発生及び拡大防止
年に数回、事業者従業員への防
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
に関する自主基準を策定してい
災研修会を開催している。
会が設置されている。
している。
る
Q1
設置状況
3年に1回、石油コンビナート等防災本部の関
係機関、全事業者(自衛防災組織及び共同防災
組織)が参加する防災訓練(情報伝達、放水
等)を実施している。また、毎月1回事業者が
所管の消防機関と連携するなどして訓練を行っ
ている。
道府県
5 特別防災区域内の事業所の連携について
「大竹地区」自主基準により整
備しているが,三井化学の事故
を受け,さらに見直しを行って
いる。
「福山地区」災害の程度によ
り,広報車による広報活動を実
施する。
【参考】当県の協議会は消防機関と
特定事業所で構成されていることか
ら、消防機関が行う警戒区域設定や
避難に際しては、助言の要請ではな
く、協議会の応援活動として対応し
ている。
石油コンビナート等防災計画におい
て、警戒区域の設定や避難方法の決
定、地域住民への広報等について市
町村ごとに整備されているほか、避
難場所を指定している。石油コンビ
ナート等特別防災区域協議会からの
応援体制は、主に泡消火薬剤などの
資機材の提供を行うこととなってい
る。
災害時には、県の地域防災計画や石
油コンビナート等防災計画に基づ
き、石油コンビナート等特別防災区
域協議会を含め、関係機関は必要な
対応を図る。
YESの場合
-72-
教育共同実施
共同訓練実施
沖縄
鹿児島
大分
平安座地区特別防災区域は協議会が設置
平安座地区特別防災区域では沖縄石油基
されている。
地㈱、沖縄ターミナル㈱、沖縄出光㈱沖
小那覇地区特別防災区域は単独事業所の
縄油槽所の3社すべてが協議会に参加し
ため設置なし。
ている。
年に1回研修会を開催。
N
O
N
O
「油槽所等に関する相互援助協定」「海水油濁処理協力
機構八代支部運営要領」を締結・運用している。特定事
業所全4社は共同防災組織を組織し、共同防災組織が主
体となった防災訓練を年1回実施している。
N
O
N
O
特定事業所間の応援協定の締結や合同訓練等は実施して
いないが、石油コンビナート等防災計画において、他の
特定事業者と相互に協力し、一体となって必要な措置を
とるとともに防災関係機関が行う防災活動に積極的に協
力するものとしている。
機材等について相互の連絡協調を図っている。
毎年10月頃に、全事業所と各関係機関 大分地区石油コンビナート等特別防災区域相互応援
全事業者が参加する防災訓練を年
2回(海上、陸上各1回)実施し
ている。
年に数回,事業者従業員への研
修会を開催している。
接炎訓練1回/年、消火器実射訓練1回
毎年,合同で訓練を実施してい
る。
停止、避難訓練等)を実施している。
防災戦術机上訓練など、各事業 /年、緊急出動訓練1回/年(情報伝
共同防災規程を定め、それに基
所ごとに年数回の教育を実施し 達、放水等)などを実施。
づき活動している。
ている。
川内地区,鹿児島地区において協 全ての特定事業所が協議会に参加
自主基準を策定している。
議会が設置されている。
している。
設置されている。
熊本
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所間の
石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互
の応援協定を締結することとしている。
N
O
「共同防災規程」を定め、各社ごと防災要員の配
N
置、保有する資機材、指揮命令系統や教育訓練の内
O
容等を定めている。
共同防災組織を設置し,共同防災規程や自衛防災規 N
程の中で応援要請等を定めている。
O
ている。
年に数回、行政機関と事業所合 が参加する総合防災訓練を実施してい
協定を締結し、事業所間の応援や資機材提供等を定
全ての特定事業所(合同事業所も 区域内の災害発生に関する自主
N
同で防災研修会や工場見学、視 る。加えて、昨年度からは、全事業所一 めている。また、この協定に基づき、毎年の総合防
含む)が協議会に参加している。 基準を策定している。
斉津波対応訓練(津波警報発令時の操業 災訓練の際には、訓練事業所以外の事業所も参加し O
察研修会を実施している。
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
自主基準は策定していない。
会が設置されている。
している。
佐賀
設置されていない。
特定事業者共同での実施はして
管内のすべての特別防災区域に協 全ての特定事業者が協議会に参加 応援協定の中で協力体制につい
いないが、各特定事業者毎に実
議会が設置されている
している
ての基準を策定している
施している。
福岡
長崎
把握していない
北九州、福岡地区の2地区のみ、 全ての特定事業者が協議会に参加
把握していない
協議会が設置されている
している。
愛媛
県石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相
互の応援協定を締結することとなっている。
自衛防災組織等の応援や資機材・設備の貸与、教育・
訓練等については、特防区域協議会の枠組みで適宜実施
している。
2年ごとに全事業者が参加する防 応援協定を締結することとしている。災害時における相
互応援を円滑に実施するため、援助可能な防災要員、資
災訓練を実施している。
毎年10~11月頃に全事業者(自衛防
災組織及び共同防災組織)が参加す
る防災訓練(情報伝達、放水等)を
実施している。
Y
E
S
毎年10月に全事業者(自衛防災組
織及び共同防災組織)が参加する防 番の州地区特別防災協議会防災相互応援協定により全て
の特定事業所が応援協定を締結している。協定に基づ
災訓練(情報伝達、放水等)を実施 き、毎年1回以上訓練を行っている。
している。
管内の3特別防災区域(新居浜、菊
区域内の災害発生及び拡大防止
年に数回、事業者従業員への防
間、松山)に協議会が設置されてい 設置区域における全特定事業者が
に関する自主基準を策定してい
る。(注:波方地区は合同事業者と 協議会に参加している。
災研修会を開催している。
る。
なるため、設置せず)
N
O
Y
E
S
Q3
毎年1回、全事業者(自衛防災組織及び 阿南地区特別防災区域協議会防災相互応援協定を締結し
共同防災組織)が参加する防災訓練(情 ている。協定に基づき、毎年1回防災訓練を行ってい
る。
報伝達、放水等)を実施している。
設置されている。
把握していない
Q2
毎年、山口県では、各区域持ち回りで、
県コンビナート等総合防災訓練を実施
し、多くの関係機関を交えた訓練を実施
事業所間の相互応援協定を締結している。
している。
各協議会では、それぞれの協議会で、定 ※現在、応援体制の再整備を実施しており、必要に応じ
期的に防災訓練を実施している。また、 て協定の見直しを実施する予定。
区域によっては、毎月情報伝達訓練を実
施している。
香川
会員相互連絡、緊急時の措置及
年に数回、事業者従業員への防
全ての特定事業者が協議会に参加
び設備の保安等に関する事項に
災研修会を開催している。
している。
ついて策定している。
区域内の災害発生及び拡大防止
毎年1回、防災技術研究会を
管内の特別防災区域に協議会が設 全ての特定事業者が協議会に参加
等に関する自主基準を策定して
行っている。
置されている。
している。
いる。
自主基準教育共同実施
徳島
参加状況
区域内の災害発生及び拡大防止
管内の全ての特別防災区域に協議 全ての特定事業者が協議会に参加
に関する自主基準を策定してい 各種研修会を開催している。
会が設置されている。
している。
る。
Q1
設置状況
山口
道府県
5 特別防災区域内の事業所の連携について
【参考】(石油コンビナート等
特別防災区域協議会という明確
な記載はないが)石油コンビ
ナート等防災計画で、特定事業
所から地域住民への災害広報や
住民の避難誘導等について協力
を得ることや、特定事業所に対
し、必要に応じて指示すること
ができることとしている。しか
し、その具体的な体制等につい
ては未検討。
坂出市消防本部、高松海上保安
部の指揮を受けて、災害時の地
域住民への広報活動等の支援を
行うことができる。
4住民避難Q2のマニュアル作
成にあたり、特防協及び事業者
から助言を得て制定するように
している。(現在、整備中。)
YESの場合
消 防 特 第 230 号
平成24年11月9日
関係道府県消防防災主管部長 殿
消防庁特殊災害室長
( 公 印 省 略 )
石油コンビナート等防災に関するアンケート
平素から消防行政にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
このアンケートは、消防庁の「石油コンビナート等防災体制検討会」の資料として活用
するため、貴管内における石油コンビナート防災について伺うものです。
東日本大震災においては、石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所も火災や爆
発、危険物等の流出が発生しています。また、地震・津波発生時以外においても、コンビ
ナートでの爆発火災等がその特定事業所の敷地や特別防災区域を越えて、周辺の地域や住
民に影響を与える事故も生じています。
この様な状況に鑑み、コンビナート災害への対策をより充実させるための検討資料とし
て、石油コンビナート等防災計画における災害想定、大規模災害時の石油コンビナート等
防災本部の体制、災害対策基本法に基づく都道府県防災会議や都道府県災害対策本部との
関係等についてアンケートを行うものです。
なお、アンケートの集計結果は「石油コンビナート等防災体制検討会」の資料とすると
ともに、消防庁ホームページで公表する予定です。
※災害:石油コンビナート等災害防止法第2条第3号に規定する災害を指します。
アンケートの回答は電子メールでお願いいたします。
回答は11月22日(木)までにお願いいたします。
問い合わせ・回答先
消防庁特殊災害室コンビナート保安係
渡邊係長、若林事務官
電話:03-5253-7528 FAX:03-5253-7538
回答先メールアドレス(下記二つのアドレスに
送信してください。
)
[email protected]
[email protected]
-73-
都道府県名
担当課室名
担当者名
連絡先電話番号
各設問の回答は、選択形式の回答にあっては該当する回答を○で囲み、回答により概要
等を記入してください。
1
災害想定について(防災アセスメント関係)
Q1
石油コンビナート等防災計画における災害想定で、消防庁の「石油コンビナートの
防災アセスメント指針」を活用していますか。また、活用していない場合、どのよう
な方法で災害想定を行っていますか。
ア
活用していない(どのような方法で災害想定を行っていますか)
イ
活用している
Q2
石油コンビナート等防災計画における災害想定において、消防庁の「石油コンビナ
ートの防災アセスメント指針」で具体的に例示している事象(※)以外の事象を想定
していますか。想定している場合、どのような災害を想定して、どのような対策に反
映させていますか。
※
平成13年版「石油コンビナートの防災アセスメント指針」のP38及びP67
参考資料1(メールに添付)
事象1:
事象2:
-74-
Q3
後述の「2防災体制について」Q1において該当する事例がある場合、当該災害の
態様と石油コンビナート等防災計画の災害想定(当時)の比較において、大きな差異
等はありましたか。それはどのような差異ですか。また、その差異に伴う防災上の課
題はありましたか。
例)発災地点から半径6kmの範囲に破片の飛散があり、特定事業所の敷地を越えて
被害があった。当該爆発による被害の態様や範囲を今後の想定に反映することが必要
だが、その影響評価をどのような方法で行うかが課題である。
ア
大きな差異等があった
(どの様なものですか、差異に伴う防災上の課題は何ですか)
イ
Q4
差異等はなかった
貴道府県の行った特別防災区域全体のアセスメント結果に基づいて、周囲への影響
が大きい施設について特定事業者等が詳細アセスメントを行った事例があれば記入し
てください。
例) 特別防災区域のアセスメント結果と最近の事故事例を踏まえ、周囲への影響が大
きいと考える酸化反応塔について、詳細アセスメントを実施した。
その内容は、次のとおり。
●●、●●、
・・・
ア
詳細アセスメントを行った事例がある(事例の内容を記入してください)
イ
詳細アセスメントを行った事例はない
-75-
Q5 次の項目についてお答えください。
①
特別防災区域と住宅地、社会的に重要な施設(※)等との位置関係、当該特別防
災区域と住宅地等との間の緩衝地帯(緑地、広場その他の公共空地)の確保状況(確
保されている場合、石油コンビナート等防災計画における位置づけの有無を含む。
)
等についてご記入ください。
※
社会的に重要な施設:発電所、重要航路、接岸設備、高速道路、空港、漁業施設など
②
特別防災区域内における危険物や高圧ガスの貯蔵所、製造所等の配置について、
災害想定の結果を踏まえ、個別の特定事業所のレイアウト規制に加えて特に配慮し
ている例があればご記入ください。
例)
①
○○特別防災区域は、国道をはさんで住宅地が存在。ここには総合病院、小中学校、
指定避難場所が存在する。
また、緩衝地帯に関しては、石油コンビナート等防災計画では緩衝地帯の設置には触
れていない。当該特防区域と住宅地の間は国道以外の空間はない。
社会的に重要な施設等では、電力会社の○○火力発電所が存在している。また、当該
特防区域は外港航路に面しているほか、当該特防区域の東約8kmには高速道路があ
る。
② 国道に近い位置に蒸留装置があることから、指定避難場所を設定しない配慮をして
いる。
①
②
-76-
Q6
石油コンビナート等防災計画における地震・津波の想定について、最近の見直し状
況をご記入ください。
直近の改訂時期
平成
年
月改訂
現在の想定内容
例)平成●年度実施の●●県地震被害想定調査結果に基づき、本県
のコンビナートに最も影響を及ぼすと考えられる●●地震を想定
している。また、津波についてはこれまで具体的な想定を行ってい
ない。
当面の見直しの予定
例)平成24年3月に改訂したが、内閣府の被害想定(南海トラフ
巨大地震等)の公表を受けて更に見直す予定
Q7
防災アセスメント指針の活用にあたって困っていることや問題点があれば、ご記入
ください。
-77-
2
防災体制について
Q1
石油コンビナートの災害について、石油コンビナート等防災本部の本部員を招集し
て対応した事例又は防災本部に準じた体制で対応した事例があれば、概要等をP7の
表に記入してください。事例が複数ある場合には、平成13年以降に発生した事例に
ついてのみ回答してください。
(注)
対応した事例がある場合は、その活動期間、本部の設置場所(防災センター、講
堂等)、災害概要*、石油コンビナート等特別防災区域外への影響のおそれ等の理由
から災害対策基本法に基づく災害対策本部(あるいは連絡室など本部に代わる組織。
以下本節において同じ。
)を設置した事例等をお答えください。
なお、地震・津波等との複合災害時において、石油コンビナート等防災本部とし
て明示的に本部員の招集がなされず、災害対策本部の中で一体的に対応(例えば石
油コンビナート班として活動等)していた場合にはその旨を付記してください。
対応した事例がない場合には、体制名の欄に「なし」と記入してください。
*
火災・爆発・漏洩等の別、死傷者数、特定事業所外の被害の有無、海域への漏洩の
有無、現地防災本部の設置の有無
-78-
-79-
活動期間
H20.1.1~
H20.1.4
H22.3.21
~6.23
体制名
例)石油コンビナ
ート等防災本部
(○○事故対策
本部)
例)災害対策本部
(●●地震対策
本部)
防災センター
防災センター
設置場所
担当課員の参集
担当課員の参集、連絡
窓口設置
内容
発災:平成●年●月●日 ●●:●●ごろ
鎮火:平成●年●月●日 ●●:●●ごろ
●●工場のプラント爆発火災。
●●配管から●●が漏洩し、何らかの原因で引火。プラントの反応器が熱せら
れたことから爆発に至る。死者●名、負傷者●名。●●工場の外にも破片が飛散
し、物的被害多数。住宅地への影響が懸念されたため、災害対策連絡室を設置し、
石油コンビナート等防災本部と連絡調整を行った。海域への石油の流出はなし。
石油コンビナート等現地防災本部を設置した。
(設置:平成●年●月●日 ●●:●●、解散:平成●年●月●日 ●●:●●)
発災:平成●年●月●日 ●●:●●ごろ
鎮火:平成●年●月●日 ●●:●●ごろ
●●工場のタンク火災。
平成●年●月●日●時●分ごろに発生した●●地震により、●●工場の屋外タ
ンク貯蔵所(許可容量●kℓ、第2石油類)において火災が発生した。負傷者等
はなし。当該火災は、石油コンビナート等防災本部として明示的に本部員の招集
がなされず、●●地震の災害対策本部の中で石油コンビナート班として活動し
た。
(災害対策本部設置:平成●年●月●日 ●●:●●、解散:平成●年●月●日
●●:●●)
災害概要等
Q2
石油コンビナートで災害が発生した場合において、石油コンビナート等防災本部の
本部員を招集して対応、防災本部に準じた体制で対応若しくは道府県担当部署で対応を
行うかについて基準等を定めていますか。
例)対応基準は、初動対応マニュアルを定めており、複数の特定事業所に災害が拡大す
るおそれがあり、かつ対応に長時間(1日以上)を要するおそれのある場合には本部員
を招集し対応する。本部員を招集するいとまがない場合、若しくは特定事業所外まで災
害が拡大しないと判断される場合は道府県内に連絡室(道府県職員(複数部署)で構成)
を設置し対応する。発災施設・設備から災害が拡大せず、周辺住民等へ影響するおそれ
がない場合には道府県担当部署で対応することとしている。詳細については別添ファイ
ルのとおり。
ア
基準等を定めている(基準の内容について記入してください)
イ
基準等は定めていない
Q3
Q1において、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部が同時に招集された場
合、それぞれの役割分担はどうなっていますか。
石油コンビナート等防災本部
災害対策本部
例)特別防災区域内の情報収集、調整
Q4
例)特別防災区域外の被害に対する対応
Q3の役割分担を踏まえて、石油コンビナート等防災本部と災害対策本部の間の連
絡調整の方法はどのようになっていますか。
例)合同本部会議を開催
例)石油コンビナート等防災本部と災害対策本部は同一場所であり、一体的に活動
-80-
Q5
石油コンビナート等防災本部と関係市町村、消防機関、特定事業者の間の情報伝達
の手段(加入電話、無線通信など)はどのようにしていますか。
また、主回線、バックアップ回線があれば、記載してください。
例)関係市町村、消防、特定事業者の間の情報伝達の手段は、テレビ会議を導入してい
る。
例)回線は主に加入電話である。また、回線途絶に備え、バックアップとして消防無線、
防災行政無線、衛星回線を複数用意している。
主回線)
バックアップ回線)
Q6
石油コンビナートで災害が発生した場合において、特別防災区域内及びその周辺に
存する社会的に重要な施設等への災害情報伝達について、伝達手段と伝達内容はどの
ようにしていますか。
※
社会的に重要な施設:発電所、重要航路、接岸設備、高速道路、空港、漁業施設など
伝達手段
伝達先
伝達内容
Q7
例)主に災害概況、想定される影響、対応状況の回答
等
石油コンビナート等防災本部では、災害時において、特別防災区域における危険物
等(危険物、高圧ガス、毒劇物、放射性同位元素や放射性廃棄物)の種類、数量、性
状、所在等をどのように把握することとされていますか。
また、把握する上での課題は何ですか。
例)法律に基づく事業者からの報告、条例に基づく事業者からの報告、国からの報告・
連絡、これらの情報に基づく事業者への確認。これにより特定事業者を含む事業者ごと
に、種類、数量、貯蔵・保管の場所と方法を把握している。
-81-
Q8
Q6の情報について、石油コンビナート等防災本部内・都道府県防災会議内・関係
行政機関内(警察・消防・海保含む)での情報共有はしていますか。
また、報道発表、ホームページ等で一般に公開していますか。
例)石油コンビナート等防災本部内・都道府県防災会議内・関係行政機関内での情報共
有としている。ホームページ等での公開はしていないが、問い合わせがあれば法令の範
囲内で回答している。
Q9
石油コンビナートの災害発生時に関係機関による迅速な情報収集や関係機関相互の
情報共有についての取組はどの様になっていますか。
例)発災事業者と関係機関等が情報収集・情報共有が行えるように発災事業所に「現
地連絡室」を設置することとしている。現地連絡室の業務や体制については別添ファ
イルのとおり。
Q10
被害が複数の市町村に及ぶ場合や、県境を越えて他県に及ぶ場合を想定した取組
や訓練を取り入れていますか。取り入れている場合、その概要についてご教示いた
だきたい。
例)石油コンビナートで災害が発生した場合、特別防災区域近隣の市町村(同一県及
び他県)へ発災事業所を管轄する消防機関から連絡を行うこととしている。また、近
隣市町村への情報伝達の訓練を定期的に行っている。
ア
取り入れている(概要を記入してください)
イ
取り入れていない
Q11 Q7の情報把握等と関連し、消防庁の「石油コンビナート地域情報管理システム」
(平成18年8月18日付け消防特第110号)はどのように利活用していますか。
また、登録されている情報の内容、管轄消防機関における登録情報の更新等につ
いて、お気づきの点があればご記入ください。
-82-
3
大容量泡放射システムについて
Q1
災害時における大容量泡放射システムの配備基地から発災場所までの輸送時間とし
て、単独災害(直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災)
、複合災害(地震
や津波等による災害と直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災等)のそれ
ぞれについて、どの程度の時間で運用が可能と考えていますか。
※
発災箇所: 特別防災区域内での一番遠いところを基準の想定とします。
※
想
定: 液状化等による道路の通行支障や寸断で迂回路を通行する場合は、
その迂回路を基準とします。
例)単独災害では、通常は国道等の幹線道路を使うこととして、トラックの手配、積み
込み、輸送、発災箇所での設置、運用までおおむね2時間としている。震災等で道路寸
断された場合の想定では、迂回路を通行することし、所要時間は7時間となる見込み。
Q2 複合災害の際の輸送車両、人員の手配はどのように担保していますか。
例)複合災害の場合の輸送車両、人員の確保は●●と協定を結んでいる。
Q3 複合災害の際の輸送車両のルートの選定等はどのようにしていますか。
例)●●により通行支障のある箇所を把握の上、●●対策会議においてルートを選定し、
●●により輸送者に伝達する。
-83-
Q4
大容量泡放射システムを直径34m以上の浮き屋根式屋外貯蔵タンクの火災以外の
災害に活用することは想定していますか。想定している場合、その要件はどのような
ものですか。
例)火災の態様、システムの運搬、防災要員の身分等の課題があるため、タンク以外の
火災に活用することは想定していない。設問のような場合、上記のほかに○○、○○が
課題となると考える。
ア
想定している(要件等を記入してください)
イ
想定していない
Q5
大容量泡放射システムを積載した自動車の円滑な走行のため、緊急自動車である警
察用自動車による誘導等を計画していますか。また、震災時等の場合は警察が災害や
事故対応のため、誘導への協力が確保できないことが考えられますが、どの様に対応
するか計画を行っていますか。
例)石油コンビナート等防災本部として、警察本部と調整し、災害時には緊急車両とし
て走行できるよう対応している。震災時に警察用自動車による誘導が行えない場合を想
定し、現在対応を検討している。
ア
計画している
(概要と警察用自動車が確保できない時の対応について記入してください)
イ
計画していない
(円滑な輸送のためにどの様な計画を策定しているか記入してください)
-84-
4
住民避難
Q1
石油コンビナート等防災本部として、石油コンビナート災害で周辺住民への災害発
生の広報を行った実績と石油コンビナート災害で市町村長等により周辺住民への勧告
等(屋内待機、避難勧告、避難指示)を行った実績はありますか。その判断基準、周
知方法、関係機関への連絡体制、解除の基準はどのようなものですか。併せて、その
ときの伝達文をお示しください。
災害発生の
例)災害発生の広報は、本部長の判断により、関係市町村長に要請をし
広報
た。市町村では防災行政無線、広報車の巡回の方法で周知を図った。
災害鎮圧後も、その旨の広報を行った。
勧告等
例)事業者から異常現象の通報(有毒ガスの漏洩)が消防にあり、その
情報が県に寄せられた。有毒ガスの拡散が予想されたことから本部長判
断により、関係市町村長に住民の屋内待機を呼びかけるよう助言を行っ
た。市町村では防災行政無線、広報車の巡回により屋内待機を周知した。
その後、事業者と消防から揺曳停止と敷地境界での不検出の情報があっ
たため、屋内待機を解除した。伝達文は別紙(略)のとおり。
災害発生の
ア 実績あり(概要等を記入してください)
広報
勧告等
イ
実績なし
ア
実績あり(概要等を記入してください)
イ
実績なし
-85-
Q2
石油コンビナートの災害時に、周辺住民等に対して広報を行う場合の手順や、災害
進展段階に応じた住民への要請内容(避難指示・勧告、屋内待避等)を定めたマニュ
アル等を整備されていますか。整備している場合は、そのマニュアル等をご恵与いた
だきたい。
例)石油コンビナート災害時の「住民広報マニュアル作成指針」を定めており、市町
村は作成指針をもとにマニュアルを作成している。
「住民広報マニュアル作成指針」は
別添ファイルのとおり。
ア
整備している(概要等を記入してください。
)
イ
整備していない
Q3
爆発や有毒ガスの漏えいのおそれなどの時間的余裕がない場合について、迅速に住
民へ周知するような仕組みは具体的に整備されていますか。その場合、周知の主体、
方法等はどのようになりますか。
ア
整備している(概要等を記入してください)
イ
整備していない
-86-
5
特別防災区域内の事業所の連携について
Q1 石油コンビナート等特別防災区域協議会の活動状況等について伺います。
設置状況
例)管内の全ての特別防災区域に協議会が設置されている。
参加状況
例)全ての特定事業者が協議会に参加している。
自主基準
例)区域内の災害発生及び拡大防止に関する自主基準を策定している。
教育共同実施
例)年に数回、事業者従業員への防災研修会を開催している。
共同訓練実施
例)毎年10月に全事業者(自衛防災組織及び共同防災組織)が参加
する防災訓練(情報伝達、放水等)を実施している。また、毎月1回
数社が合同で訓練を行っている。
設置状況
参加状況
自主基準
教育共同実施
共同訓練実施
Q2
特定事業所の連携について伺います。災害発生時に特定事業所間の情報連絡、自衛
防災組織等の応援や資機材・設備の貸与等について協定等を結んでいますか。また、
応援等が円滑に行われる様に教育・訓練を行っていますか。
例)石油コンビナート等防災計画において、特定事業所相互の応援協定を締結すること
となっている。各特別防災区域において●●区域相互応援協定、●●区域事業所協定に
より全ての特定事業所が応援協定を締結している。協定に基づき、毎年1回防災訓練(情
報伝達、資機材搬送等)を行っている。
-87-
Q3
石油コンビナートの災害時に、警戒区域の設定や避難方法の決定、地域住民への広
報等において、石油コンビナート等特別防災区域協議会からの応援体制(避難範囲や避
難方法の助言等)を整備されていますか。整備している場合は、その体制の概要につい
て示してください。
例)石油コンビナート等防災計画に石油コンビナートの災害発生時において、特別防災
区域協議会から避難の必要性や範囲等の助言を得ることとしている。また、応援の要請
についてはマニュアルを定めている。応援体制の概要及びマニュアルについては別添フ
ァイルのとおり。
ア
整備している(概要等を記入してください)
イ
整備していない
ご協力ありがとうございました。
-88-
別添5
津波災害時の
特定事業所・自衛防災組織等の
安全確保対策の考え方
-89-
-90-
情報伝達の確保
事業所や関係機関等との情報伝達体制の整備
ICTを活用した双方向の情報伝達手段の確保
事業所構内での情報伝達手段の多重化・多様化
(一斉放送・サイレン・灯火・無線呼出等)
⑥ 石油コンビナート等特別防災区域や周辺での統一的な
対応
○ 石油コンビナート等防災本部は、特別防災区域内の特
定事業所、自衛防災組織等の津波災害時の活動、安全確
保について、石油コンビナート等防災計画等に規定
○ 事態に応じ、石油コンビナート等防災本部体制において
周辺住民に必要な情報伝達、避難誘導等を実施(平時のリ
スクコミュニケーションも実施)
⑤ 自衛防災組織等の装備及び教育訓練の充実
○ 安全靴やライフジャケット等、活動上必要な安全装備の
整備
○ 津波災害時の安全確保対策を従業員・自衛防災組織等
隊員に徹底するための訓練の積み重ね。石油コンビナート
等防災本部等は取組を支援
③
○
○
○
② 避難場所の確保等
○ 従業員等津波災害時の避難場所を確保
○ 避難経路、避難方法等について、要する時間を把握のう
え具体化
① 津波に関する情報収集
○ 特定事業所は所在する地域の想定津波高さ、想定浸水
区域、到達予想時間をあらかじめ把握
○ 地震・津波発生の情報入手手段の確保
(緊急地震速報、エリアメール等の活用)
■津波災害時の従業員・自衛防災組織等の活動・安全管理
マニュアルの作成
○ 退避ルールを確立。
○ 指揮命令系統(防災管理者→隊長→隊員等)の確立
指揮者(リーダー)の下、複数人で活動
○ 津波到達予想時刻を基に、出動及び退避に要する時間、
安全時間を踏まえ、活動可能時間を設定。経過した場合は
直ちに退避
○ 防災管理者及び隊長等は、活動可能時間の経過前でも、
危険を察知した場合は、直ちに退避命令
■津波災害時の従業員・自衛防災組織等の活動の明確化
津波災害時の従業員・自衛防災組織等の活動を真に必要
なものに精査
○ 施設の停止作業の最小化
・ 発災した場合に特定事業所外まで影響を及ぼす可
能性の高い施設について停止作業の自動化・省力
化等
○ 津波襲来前に発生した被害等への対応
・ 特定事業所外への影響を考慮し、優先順位を設け
る等、対応方針を事前に検討 → 防災規程等へ規定
○ 津波後の次善策の実施
・ 特定事業所や特別防災区域の外部への影響軽減
~復旧を主眼
■人命安全の優先
津波到達予想時間が短い地域は退避行動を優先する
ことができるよう、施設の停止作業の自動化・省力化等を
実施 → 防災規程等へ規定
④ 退避ルールの確立と津波災害時の従業員・自衛防災組
織等の活動の明確化
津波災害時の特定事業所・自衛防災組織等の安全確保対策の考え方
別添6
住民への情報伝達
○
石油コンビナート等災害情報伝達方法の考
え方
○
石油コンビナート等防災本部及び市町村に
おける住民に対する主な情報伝達手段
○
(参考)多様な情報伝達手段の特徴
○
(参考)災害情報伝達に関する基本的なチ
ェックリスト
-91-
-92-
期
期
期
周辺住民
息
終
期
避難対象者
大
周辺住民
提供希望者
情報提供
対象者
要 避 難 時
拡
(拡大危険性
大)
初
(拡大危険性
小、事業所内
のみで収束)
初
災害等の
段階
・終息情報(避難勧告等解除)
・被害状況
・帰宅に関する注意事項(落下した飛散物等による二次危
険など)
・帰宅後の住民の対処に関する情報(屋内退避の要否、医
療機関情報、マスク等物資の配布、給水所等の状況)
・避難情報(避難勧告、避難指示等)
・災害態様(火災、漏えい(有毒ガス、可燃性ガス等の種
類)、発生場所
・危険の範囲(距離、標高、風向等)
・避難範囲、避難所、医療機関情報、高齢者や乳幼児の受
入対応
・避難に関する注意事項(避難方法、飛散物、毒性情報等)
・初期 (拡大危険性大) の提供情報項目
・危険の範囲(距離、標高、風向等)
・避難等の準備に関する情報(避難所、避難方法等)
・危険の種類に応じた住民の対処に関する情報(屋内退避
の要否、医療機関情報、マスク等物資の配布、給水所等の
状況)
・災害態様(火災、漏えい(有毒ガス、可燃性ガス等の種
類)と拡大予想、発生場所
・応急措置状況(流出物質等の回収状況、消火状況等)
・環境モニタリングの結果
・災害態様(火災、漏えい(有毒ガス、可燃性ガス等の種
類)、発生場所(概要)
・応急措置状況(流出物質等の回収状況、消火状況等)
・周辺影響の有無
伝達情報例
プル型
PC(ポータルサ
イト)
プッシュ・プル型
コミュニティ放送
登録制メール
テレビ・ラジオ
プッシュ型
防災行政無線
(子局・戸別)
緊急速報メール
(エリアメール)
IP告知
広報車等
登録制メール
PC(ポータルサ
イト)
プル型
プッシュ型
(プル型併用)
プッシュ型
(プル型で詳細)
伝達手段
石油コンビナート等災害情報伝達方法の考え方
-93-
防災行政無線
(子局・戸別)
コミュニティ
放送
ケーブル
テレビ
IP告知
登録制
メール
コンビナート周辺住民等
緊急速報
メール
市町村
石油コンビナート等防災本部
広報車
等
PC
(ポータル
サイト)
放送事業者等
テレビ
ラジオ
石油コンビナート等防災本部及び市町村における住民に対する主な情報伝達手段
○
○
○
コミュニティ放送
(ラジオ保有者)
ケーブルテレビ
(契約者)
IP告知端末等
(端末設置者)
○
○
戸別受
信機
△
緊急速報メール
(対応携帯電話保有
者)
防災行政
無線(同
報系)
屋外拡
声子局
-
-
○
○
-
○
×
×
○
○
×
△
-
-
○
○
-
○
屋
外
屋
内
屋
内
屋
外
一時滞
在者
情報の受け手
居住者
評価は相対的なものである
-94×
×
○
○
×
△
通過
交通
(車
内
等)
・テレビ放送であ
り、詳細の情報が
伝達可能
・文字及び音声に
よる伝達
・ケーブルテレビ契約者
(屋内中心)
・IP告知端末保有者
(契約者)(屋内中心)
・気象条件は
影響しにくい
・気象条件は
影響しにくい
・気象条件は
影響しにくい
・気象条件は
影響しにくい
・対応機種か
否か、設定を
解除している
か否かに依
存
・気象条件は
影響しにくい
・豪雨等の場
合は聞こえに
くい
気象条件など
の影響
・複数社と契約する
ことにより、より多く
の者に伝達可能
・情報を取るための
トリガー
・統合システムの必
要性
・全世帯に配備す
ると整備費用が多
額に
・情報を取るための
トリガー
・情報を取るための
トリガー
備考
・有線設備であり、
断線対策が課題
また、停電対策も
課題
・有線設備であり、
断線対策が課題
また、停電対策も
課題
・自衛網であるが、 ・チャンネルの周知
が必要
防災行政無線と
・ラジオが必要
比較すると、耐災
害性に課題
・携帯電話キャリ
アのインフラに依
存
・自衛網であり、
一般的に耐災害
性は高い
・自衛網であり、
一般的に耐災害
性は高い
災害時の信頼性
耐災害性等
地方公共団体における災害情報等の伝達のあり方等に係る検討会報告書(平成24年12月)
・ラジオ放送であ
り、詳細の情報が
伝達可能
・コミュニティ放送(ラジ
オ保有者)の放送範囲
・文字情報(情報
量は多くない)
・音声中心である
が、文字情報を表
示できる機器もあ
る
・端末設置世帯(屋内
中心)
・戸別受信機を放送設
備などに接続した場合
は伝達範囲が広がる
・特定の地域に滞在し
ている者(緊急速報
メール対応携帯電話保
有者)
・屋内外問わず
・風向き、天候に
より聞き取りにく
い場合がある
・情報量は限られ
る
情報の分かりや
すさ
・屋外のスピーカの整
備範囲に依存(気密性
の高い住宅、車内は伝
達が困難)
・屋外中心
伝達範囲(場所)
(参考)多様な情報伝達手段の特徴
(参考)災害情報伝達に関する基本的なチェックリスト
項目
確認内容
情報伝達手段の全体像
具体的な情報伝達業務の全体像(情報の入手から伝達まで)
を把握していますか?
情報伝達手段の考え方
どのような情報伝達手段を保有していますか?
情報伝達手段について、以下の整理をしていますか?
○ 災害の段階(災害前、発災直後、応急対応期(救助・救
援)、復旧・復興期(被災者支援))
○ 管轄内の特徴(繁華街・住宅地など)への配慮
○ 災害種別毎(台風、地震等)
○ 高齢者、災害時要援護者への配慮
耐災害性
情報伝達手段の耐災害性を考慮していますか?(耐震性、浸
水措置等)
停電対策については、考慮していますか?(非常電源の容量、
非常電源に接続されている機器の確認等)
情報伝達の円滑化
情報伝達手段の操作手順等について効率化、省力化等がな
されていますか?
発災時の情報収集、伝達の業務量を想定して、円滑に情報伝
達が行えることを確認していますか?
Jアラートによる情報伝達手段の自動起動を行っていますか?
不測の事態への対応
情報伝達システムに不具合が生じた場合の代替的な手段の
検討がなされていますか?
情報伝達手段の住民への周知
情報伝達手段を事前に住民にわかりやすいかたちで周知して
いますか?
訓練及び試験
情報伝達手段を用いた実践的な訓練や試験を実施していま
すか?
点検
定期的な機器の点検やメンテナンスの体制がとられています
か?
実際に起動させ、機能の確認を行っていますか?
総合評価
情報伝達手段をどのように評価しますか?
課題がある場合、情報伝達手段に関する具体的な改善点は
ありますか?
地方公共団体における災害情報等の伝達のあり方等に係る検討会報告書(平成24年12月)
-95-
参考資料1
昭和 39 年新潟地震昭和石油株式会社
新潟製油所火災
-96-
昭和39年6月16日13時01分発生の新潟地震による
昭和石油株式会社新潟製油所火災
○火災の概要
昭和石油株式会社新潟製油所は旧工場と新工場に分けられる。
旧工場では、地震とともに1,000KL タンク(964KL 貯蔵)の引線パイプが側板
から折損してガソリンが約2mの高さに噴出し、防油堤の破損箇所から防油堤外へ流出し
た。その他のタンクにおいても地震動により大きく揺れ満量のタンクは、屋根の破損箇所
より貯蔵油が流出した。さらに津波によって50cm程度の浸水をしたうえに、タンク並
びに機器配管の亀裂により流出した重軽油が浮遊し、隣接工場との境界付近の火災が当工
場一体に拡がり、瞬く間に全面火災となり、一部の施設を残してほとんど全滅した。
新工場では、原油タンク5基、製品タンク10基が地震の影響を受けて、浮屋根が動揺
し、特に30,000KL の原油タンクが地震とともに屋根が3~4回側板より上方に動揺
し、同時に上部から側板に添って原油が周囲に溢流した。そして4回目位の動揺時に火災
が発生したものである。この他、同タンクヤード内の4基の原油タンクも同様に同時に火
災を起こした模様であり、原油タンク並びにタンクヤードは一面の火に包まれた。
○被害状況
旧工場 全焼55棟 半焼2棟 焼損タンク138基 焼失油32,380KL
新工場 全焼3棟 焼損タンク5基 一般住家全焼18棟
○新潟県災害対策本部の活動状況
新潟県庁は、地震発生後直ちに緊急部長会議を招集し、地震に伴う被害が異常かつ激甚
な災害の様相を呈し、従来の防災組織によって事態の収拾は困難であると判断し、災害対
策基本法第23条に基づき新潟県災害対策本部を設置した。
16日14時15分津波警報を受理した災害対策本部は、この旨を新潟市に連絡すると
ともにすでに出動していた県庁及び県警察の広報車を通してその内容を市民に周知させ、
また、県庁正面等から NHK、新潟放送の放送車の協力を得て被害の概況、市民に対する注
意事項等を放送し民心の安定に努めた。
○新潟市消防局の活動状況
地震発生後まもなく市内4カ所から黒煙が上がり、うち3カ所はいづれも油火災と認め
られたが、通信網途絶のため出火場所からは火災通報が入らなかった。また、消防署間の
-97-
通信網も遮断された。目撃者の駆けつけにより昭和石油のタンク火災と確認し、出動した
ところ、道路は右往左往する人の雑踏と道路の亀裂に困難をきたし、信濃川の橋梁は落下
していた。迂回路等を選定し、16日17時頃ようやく消防車1台が現場に到着すると、
火災は4万5千kl及び3万klのタンク5基が猛烈な勢いで炎上しており、かつ、輻射
熱のため接近することはできなかった。油タンクの誘爆の危険性が考慮されたので、警察
職員と協力し高台あるいは飛行場への避難広報活動に従事した。
18日5時に東京消防庁化学車5台が到着した。このとき5基の原油タンク群は、破壊
した防油堤から原油が流出し約200mの範囲にわたり火の海と化し依然延々と延焼して
いた。一方旧工場では、10基の白油タンク群と四エチル鉛混合室、ローリー出荷場等全
面的な火災となり、大小タンク60余基よりの流出油あるいはパイプの破損部より流出し
た各種油類が合流火災し、巾1,500m奥行き800mの広大な範囲にわたり異様なう
なりを生じ燃え上がっていた。その後東京消防庁を主体とし20日8時まで防御活動が行
われた。
○新潟地震を踏まえた昭和39年当時の問題点
・危険物施設の民家等との距離
原油タンク群から流出した火のついた原油が数100mも隔った民家、倉庫等を焼失
させている。
・工場内における施設の配置
万一火災等が発生した場合に、それを最小限に止め置くためには、施設間の配置関係
を考慮し、例えばタンクヤードとその他危険物施設が十分な距離と消防の活動に活用で
きる道路を設ける必要がある。
・防油堤の関係
地震において防油堤がその機能を十分発揮することができたならば、被害はかなりの
範囲に縮小できたものと考えられる。
・消火設備
地震による地盤の陥没、出水、津波等によりことごとくその機能を停止させられた。
地震等の災害時においてもその機能を十分発揮できるよう検討する必要がある。
※参考文献
新潟地震 火災に関する研究 非常火災対策の調査研究報告書(昭和39年度)消防庁
-98-
参考資料2
石油コンビナート等防災本部の活動
(千葉県、山口県の例)
-99-
コスモ石油㈱千葉製油所の
2つの事故における石油コンビナート
等防災本部の活動
千葉県防災危機管理部消防課
予防・石油コンビナート班
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ①
• 3.11地震(本震)
–
–
–
–
–
発生日時 平成23年3月11日 14時46分頃
各地の震度
震度5強 千葉市中央区、千葉市美浜区
震度5弱 市川市、船橋市、市原市、木更津市、君津市
震度4 袖ケ浦市
• 3.11地震(余震)
– 平成23年3月11日 15時15分
– 震度4 市原市
• コスモ石油㈱千葉製油所 液化石油ガス出荷装置及び貯槽設備(3P
K)の364番タンク(球形)が地震によるタンク座屈 → LPガス漏えい
→ 火災 → 爆発
(参考)千葉県内の特防区域における異常現象発生状況
– 火災 1件、漏えい 12件、破損 3件
– 死者 なし 負傷者 6名
-100-
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ②
3月11日
• 14時46分 千葉市にて震度5強を観測したため、石コン本部非常第2配備
体制を立ち上げ、県災害対策本部内(県庁別棟)に設置
• 14時55分 県庁執務室でJFEスチール(千葉市中央区)で火災発生の通報
を受け、災害対策本部から石コン担当職員を呼び戻した(18時25分 千葉市
消防局から異常現象非該当の連絡)
• 16時20分 コスモ石油からLPGタンクの脚が折れて倒壊、火災発生により
合同事業所従業員3名負傷の連絡を受ける
• 17時03分 県庁執務室にて爆発の炎、煙、爆風を確認
• 17時04分 市原市消防局からLPGタンクの再爆発の危険があるため、消防
車両及び隊員は避難、タンクへの冷却散水継続の連絡
• 17時20分 京葉臨海中部地区共同防災協議会、市原市消防局の協議によ
り大容量泡放射システムの出動を決定。石コン本部への要請を受けて複数
発災の有無を確認。県警本部に道路状況の確認とパトカー先導を要請
• 18時10分 コスモ石油の火災に大容量泡放射システムを使用する旨を消防
庁、千葉海上保安部に連絡
• 18時30分 隣接するチッソ石油化学のプラントに延焼火災の通報を受信。
 この火災により劣化ウラン貯蔵倉庫も焼失。放射能漏れ等はなかったが、以後、周辺
住民や県・市議会、マスコミから多くの質問等の対応を迫られることとなる。
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ③
•
18時58分 千葉海上保安部巡視艇1隻、千葉市消防局消防艇1隻、海上災害防止セ
ンター2隻が冷却散水のため沖合で待機
•
19時50分 千葉市消防局1隻、海上災害防止センター1隻が隣接するタンクに冷却散
水開始
21時00分 震度5強を記録した千葉市中央区、美浜区で異常現象が発生していない
ため、石コン本部の非常第2配備体制を非常第1配備体制に変更。
• 23時40分 現地指揮本部が大容量泡放射システムの不使用決定の報告。
3月12日
• 00時35分 共同防災組織の消防車両が冷却散水を再開
• 1時35分 チッソ石油化学鎮火
• 2時35分 タンクエリア隣りの製造装置(丸善石油化学)で火災発生
• 10時20分 県副知事が市原市長とともに事故概要の説明を受ける。
•
 この日の午前中から 「有害物質の雨が降る」というチェーンメールの問合せに追われ
•
る。夕刻、記者クラブに風評に対する県の見解を示すとともに県庁ホームページに風評
に関するお知らせを掲載
20時40分 浮き屋根式屋外タンクの屋根上でナフサ漏えいの通報を受信
-101-
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ④
3月13日
• 7時10分 近隣の東京電力㈱五井火力発電所から「事業所岸壁に大量の油が
漂着している。」との通報
•
•
7時30分 千葉海上保安部から連絡「コスモから養老川河口付近に油漂着、千
葉航路からJFEに向かい油の帯あり。」
13時00分 市原市消防局からコスモ石油の510番屋外タンクからアスファルト
が海上に流出した旨の通報を受信
3月14日
• 14時00分 浮き屋根式屋外タンクの屋根上に原油漏えいの通報
3月15日
• 15時20分 丸善石化の製造装置の鎮火の通報
3月16日
• 11時00分 石コン本部がコスモ石油の発災場所を視察
3月21日
• 10時10分 LPGタンク火災の鎮火を確認
5月10日 海上災害防止センターによる油防除活動を終了
5月26日 県災害対策本部廃止と同時に石コン本部非常第一配備体制を解除
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ⑤
• 現地本部を設置しなかったことに関する各機
関の意見は次のとおり
– 地震後の道路状況や複数発災を考えると困難であった
と推察するが、事業所外に被害が拡大するなど事故の
規模や影響の大きさを考えれば設置すべきであった。
(市役所・消防機関)
– 現地本部の設置が困難な場合でも最低1名の要員の
派遣が必要。(消防機関)
– 平常時と大規模地震時の場合に分けて対応を検討す
る必要がある。(県)
– 現地本部設置の具体的手順(設置場所、構成員、連絡
体制等)を各市毎に決めておく必要がある。(県)
-102-
2011.3.11 LPGタンク火災爆発事故 ⑥
住民避難関係
• 3月11日17時15分(1回目の爆発後) 市原市五井地
区(対象36000世帯、85000人)に避難勧告発令。17
の避難所に最大1142人が避難した。翌日の7時に避
難勧告を解除。
• タンク爆発の影響で、約2.5km離れた避難所の硝子窓
が割れたため、別場所への二次避難を行った。
– 市消防局長は市の災害対策本部の構成員であるので、
発災事業所の状況は消防局から入っているものと認識
– 石コン本部から市へは情報提供していない。
– 発災事業所から市に対してタンク爆発のリスクを含めた
情報提供があればよかった。
2012.6.28アスファルト漏えい海上流出①
• 平成24年6月28日(木)7時18分
• コスモ石油㈱千葉製油所 ブロンアスファルト製造
装置(危険物一般取扱所)
• アスファルト(スロップワックス)を貯蔵する505番タ
ンク(コーンルーフ、貯蔵量:1000kl、在液:約817
kl)において内容物を加温中に何らかの原因
によりタンク上部が破損。アスファルト約437k
lが漏洩、そのうち約72klが排水溝から海上
に流出した。
-103-
2012.6.28アスファルト漏えい海上流出②
6月28日
• 7時45分 市原市消防局からアスファルトタンクからの漏えいと海
上流出の第1報受信。コスモ石油から災害情報を受信(8月20日
の回収終了まで継続)
• 7時55分 オイルフェンスを展張(消防局)
• 8時35分 漏えい量約500klとの連絡(県警)
• 8時38分 オイルフェンス外への拡散確認とヘリによる調査開始
の連絡(千葉海保)
• 9時48分 オイルフェンス及び土のう構築により拡散防止措置完
了。別タンクへのシフト開始。緊急使用停止命令発令(消防局)
• 10時30分 東京湾内での防除活動第1報を受信(千葉海保)
• 16時13分 地上への漏えい量437klと判明。護岸・海上の防除
体制の報告(消防局)
• 17時00分 近隣4事業所に操業上の影響につき聞き取り調査
• 18時00分 消防庁の報道投げ込み問合せに、しない旨回答
• 19時09分 東京湾内の油拡散状況の報告受信(千葉海保)
2012.6.28 アスファルト漏えい海上流出③
6月29日
• 8時30分 県石コン本部が現地調査実施
• 10時00分 オイルフェンス内油回収及びフェンス外への拡散状況を受
信(千葉海保より)
• 18時43分 オイルフェンス外の油拡散状況を受信(千葉海保より)
 以降、千葉海保からの17時時点の東京湾内の防除活動状況を県環境政策
課、漁業資源課、港湾課に情報提供(7月12日まで)
7月4日 市原市以外の県内6消防機関に事故情報を提供
7月5日 陸上の油回収終了により異常現象の最終報とした(消防局)
7月6日 「アスファルト海上流出に係る情報共有会」開催。
7月10日 コスモ石油が「事故調査委員会」を設置。県消防課長、市消防
局火災予防課長、関東東北産業保安監督部保安課長、千葉海上保安
部警備救難課長(第2回より)がオブザーバー参加
7月26日 「アスファルト海上流出に係る護岸清掃状況視察会」開催
7月27日 コスモ石油社内に「海上流出油対応検討会」を設置
8月20日 海上での防除活動を終了
-104-
2012.6.28 アスファルト漏えい海上流出④
現地本部の設置 なし
– 発災当初から考えていなかった。
– 陸上部分 : 消防局からの異常現象通報で情報
収集(7月5日まで)
– 海上部分 : 毎日送られる千葉海上保安部からの
油拡散監視情報とコスモ石油からの流出油回収
報告で対応(回収作業終了まで)
住民避難 なし
-105-
1
東ソー(株)南陽事業所の爆発・火災事故の概要
(1) 事故発生日時 平成23年11月13日(日)午後3時24分
(2) 事故発生場所 東ソー(株)南陽事業所(周南市開成町)
第2塩化ビニルモノマー製造施設
(3) 初期の主な対応
【11月13日】
15:24 第2塩ビモノマー製造施設で爆発・火災が発生
15:29 東ソーから周南市消防本部へ通報
17:30 周南市消防は、全量燃焼させ、タンク冷却等の消火活動方
針を決定
18:00 報道発表(東ソー)
・報道機関を通じて周南市、下松市の住民に屋内待機を要請
19:20 報道発表(東ソー)
・塩化水素ガスは敷地境界では不感知だが、念のため、屋内
待機を要請
20:15 周南市広報車が新南陽地区で広報
22:28 県と周南市消防による事故プラントの使用停止命令措置
【11月14日】
0:00 事業所長による記者会見(東ソー)
・事故経緯、対応状況等の説明
・塩化水素は敷地境界や周南市・下松市市街地等で不検出
7:00 報道発表(東ソー)
・火災はほぼ鎮圧状態
・周南市、下松市の屋内待機要請を解除
15:30 周南市消防が鎮火宣言
(4) 被害の状況
ア 人的被害 死者1名(52歳男性 東ソー㈱社員)
イ 物的被害 第2塩ビモノマー製造施設損壊等
ウ 環境影響 排水基準値超過の1,2-ジクロロエタンが海域に流出
周辺海域(徳山湾)で1,2-ジクロロエタンの環境基準値
超過
-106-
(周南地区石油コンビナート等防災対策連絡会議報告書)
コンビナート事故発生時の関係機関相互の通報連絡体制
及び住民への広報・避難対策のあり方について
Ⅰ
検討の趣旨
平成23年11月13日、東ソー(株)南陽事業所の第2塩化ビニルモノマー製造
施設において発生した爆発・火災事故を踏まえ、「周南地区石油コンビナート等防災対
策連絡会議」を設置し、コンビナート事故発生時の関係機関相互の通報・連絡体制や、
周辺住民への広報・避難対策のあり方等について、今回の対応に関する問題点の整理
を行い、今後の対策等を検討した。
Ⅱ
周南地区石油コンビナート等防災対策連絡会議の構成
会 長:山口県総務部危機管理監
委 員:14機関(別添「委員名簿」のとおり)
事務局:山口県総務部防災危機管理課産業保安班
Ⅲ
連絡会議の開催状況
第1回:平成23年11月24日(木)
第2回:
〃
12月19日(月)
第3回:平成24年 1月24日(火)
別添1
Ⅳ 検討課題と今後の対策(提言内容)
1 情報提供・収集体制の整備
(1) 事業所における情報提供体制の整備
住民への広報を的確に実施するためには、まずは、事業所から関係機関へ災害の
拡大見込みや有毒ガスの発生状況等について、的確に情報提供を行うことが何より
重要である。
そのため、今後は、各事業所は、予め、情報提供を行う担当組織やその設置場所、
関係機関や報道へ提供すべき情報内容、提供方法等を明確に定めておき、関係機関
が必要な情報を共有できるよう、統一的に情報提供を行う。
(2) 周南地区コンビナート保安防災協議会による災害の状況等に関する情報
の支援
周南コンビナート地域では、化学工場群(22事業所)が、ほぼ24時間体制で
稼働しており、風向・風速計や、高圧ガス保安法等の関係法令に基づくガス検知器
等も有していることから、周南地区コンビナート保安防災協議会において、それら
の情報を収集・分析の上、被害の拡大状況について、発災事業所へ情報提供する。
(提供を受ける情報)
・風向・風速
・有毒ガス等の濃度分布
・黒煙や飛散物、海面油膜の到達範囲
(3) 休日・夜間における連絡網の整備
休日・夜間でも、事業所や関係機関相互の迅速な連絡が可能となるよう、休日・
夜間における担当者の連絡網を整備し、共有する。
-107-
2 通報対象範囲の拡大
(1) 周南地区通報系統図の一本化及び通報対象範囲の拡大
別添2
○周南地区の東西両地区は隣接しており、災害情報を共有化するため、現行の2
地区ごとの通報系統図を一本化する。
○今回の事故を踏まえ、通報対象(第2種通報※)として隣接市の関係機関を追加。
(追加する関係機関)
・下松市総務課、下松市消防本部(※現在、下松市消防本部は東地区のみ通報対象)
・防府市防災危機管理課、防府市消防本部(※現在、西地区のみ通報対象)
※第2種通報:隣接市町への通報など関係機関を拡大して応急対策を要請するため
の通報
(2) 被害の状況に応じた通報系統図の範囲を超えた通報
想定した範囲を超えて被害が拡大する恐れがあるときには、状況に応じて、通報
系統図の範囲を超えて通報を行う。
3 住民への広報と避難対策の強化
(1) 事業所、市、警察署等の役割分担の明確化
市、警察署等の関係機関や事業所が各々の役割を再確認し、それぞれの内部に
おける役割分担を明確化しておく。
【県コンビナート等防災計画(コンビ計画)に基づく関係機関の役割分担】
市
:住民への広報、警戒区域の設定、避難勧告・指示
消 防:応急措置の状況報告、住民への広報、警戒区域の設定
警 察:住民への広報、交通規制、市からの要請等による警戒区域の設定・避難指示
県
:災害情報の収集、住民への広報、関係機関間の連絡・調整
事業所:災害や応急措置の状況報告、住民への広報の協力、災害の拡大等に関する情報提供
(2) 災害発生時の住民への広報と避難
周南市が中心となって、警察署や消防本部、県等の関係機関と協議を行いながら、
必要な広報や避難対策を実施する。
(協議事項)
・警戒区域の設定
・市等による広報手段、広報内容等
(例:報道機関への発表、防災メール、エリアメール、ケーブルテレビテロップ、FMしゅうなん、HP等の活用)
・避難先、避難経路等
コンビ計画に定める避難先、避難経路等から、警戒区域や風向・風速等を踏まえ決定。
(3) 平常時における周辺住民への周知
平常時において、周南市を中心にチラシやリーフレットの作成等、地域の実情に
即した方法により、災害情報の入手方法や避難先、避難経路等を、予め周辺住民へ
周知しておく。
4
初動対応マニュアルの作成
今後、事故時の初動対応においては、事業所、関係機関及び周南地区コンビナート
保安防災協議会が、この提言に沿った災害応急対策を基本とし、それぞれの役割を
迅速かつ的確に実施していくことが極めて重要であり、そのために、地域の特性に
十分留意した上で、平常時から発災、被害拡大に至るまでの、事故の進展に応じた
初動対応マニュアルを作成する。
-108-
別 添
周南地区石油コンビナート等防災対策連絡会議委員名簿
区分
機 関 名
職 名
所管事項
周南市 防災政策課
課 長
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
周南市 周南市 環境政策課
部次長
兼課長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
周南市消防本部
次 長
消防に関すること
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
危険物の規制に関すること
下松市 総務課
部次長
兼課長
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
部次長
兼課長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
下松市消防本部
次 長
消防に関すること
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
危険物の規制に関すること
山口県警察本部 警備課
課 長
住民への広報・避難に関すること
周南警察署 警備課
課 長
住民への広報・避難に関すること
下松警察署 警備課
課 長
住民への広報・避難に関すること
山口県 環境政策課
課 長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
山口県 薬務課
課 長
毒物及び劇物に関すること
下松市 下松市 環境推進課
警察
山口県 周南健康福祉センター
保健環境部 大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
副部長
毒物及び劇物に関すること
県
山口県 周南県民局
局 長
地元自治体との連絡・調整に関すること
危機管理監 連絡会議の総合調整に関すること
(会 長)
山口県 総務部 防災危機管理課
産業保安班 検討結果の取りまとめに関すること
(事務局) 高圧ガスの保安に関すること
-109-
別添1
災害応急対策の流れ
関
係
機
関
特 定 事 業 所(22事業所)
○休日・夜間連絡網の整備
平
常
時
○一元的な情報提供体制の整備
・担当組織、設置場所、連絡先等
・情報内容、提供方法等
○災害情報の入手方法や避難先、避難経路
等を予め周辺住民へ周知(周南市)
周南地区コンビナート保安防災協議会
○区域内特定事業所情報提供体制一覧表
の整備
○被害拡大状況等の情報収集体制の整備
発 災
発
参
集
通
報
区域内事業所に通報
災
時
直ちに、情報提供体制を整備した「現地
連絡室」を事業所内に設置し、一元的に
状況報告(別添「イメージ図」参照)
発災事業所の「現地連絡室」から
情報収集・共有
特定事業所において異常を検知した場合は
協議会を通じて発災事業所へ情報提供
被害拡大の恐れ
被
害
拡
大
時
市を中心に住民への広報、避難に
ついて協議
・通報範囲の拡大
・警戒区域の設定
・市町等による広報手段、内容
・避難先、避難経路等
被害拡大の見込み等について状況報告
災害の拡大等に関する情報収集・分析
・風向、風速
・有毒ガス等の濃度分布
・黒煙や飛散物、海面油膜の到達範囲
被害拡大についての情報収集・分析
住民への広報、避難実施の判断
現地連絡室による情報提供・収集体制イメージ図
防御活動の実施主体
発災事業所
状況に応じて応援
県関係課
関係機関
周南市消防本部
隣接消防本部
事業所防災本部
県防災本部
自衛防災組織
現地連絡室
県警察本部
事業所内に設置し、
関係機関が必要に応じて
職員を派遣・情報収集
協力・連携
応援要請
警察署
周南
警察署
災害拡大
状況の
情報提供等
A事業所
事業所
周南市
(関係課含
む)
隣接市町
周南地区保防協
共同防
事業所
B事業所
避難活動の実施主体
状況に応じて拡大
-110-
周南地区通報系統図の一本化及び通報対象範囲の拡大について
別添2
〔周南地区特別防災区域〕
(第 1 種 通 報)
防
災
本
(第 2 種 通 報)
部
(県防災危機管理課)
異常現象
発生特定
事 業 所
(防災管理者)
周 南 市
消防本部
県
関
係
各
課
庁 内 電 話 等
中国四国産業保安監督部
休日夜間
山
県環境政策課
県 薬 務 課
口
労
働
局
西日本電信電話 ㈱山口支店
中 国 電 力 ㈱ 山 口 支 社
関係特定
事 業 所
周南 市防災政策課
陸上自衛隊第17普通科連隊
海防法
県 警 察 本 部
条の通報
周 南 警 察 署
N H K 山 口 放 送 局
(
日 本 通 運 ㈱ 下 関 支 店
38
日
徳
山
赤
山
口
県
支
部
駅
山
口
県
医
師
会
夜間
)
中国地方整備局山口河川国道事務所
徳山海上保安部
警 備 救 難 課
中国地方整備局宇部港湾・空港整備事務所
周
南 市 関 係 各 課
庁 内 電 話 等
徳 山 労 働 基 準 監 督 署
周南健康福祉センター
東 ソ ー ㈱ 南 陽 事 業 所
下
広域共同防災
協議会会長
松
市
総
務
課
防府市防災危機管理課
周 南 土 木 建 築 事 務 所
周 南 市 上 下 水 道 局
徳
山
医
師
会
中国電力㈱周南営業所
周 南 港 湾 管 理 事 務 所
下 松 市 消 防 本 部
防
府
水
産
事
務
所
中
国
管
区
警
察
局
防 府 市 消 防 本 部
警
-111-
電
中国地方
整備局
関係漁業
協同組合
東ソー南陽事業所による臨時総合防災訓練の実施
1 日 時 4月24日(火)14:00~15:00
2 場 所 東ソー(株)南陽事業所 第1塩ビモノマー製造施設
3 訓練参加機関及び動員数
(主催)東ソー(株)南陽事業所 約360名
(参加)山口県(防災危機管理課・周南健康福祉センター)・周南警察署・周南市(環境
政策課・防災危機管理課・消防本部)・徳山海上保安部・周南地区コンビナート保安防
災協議会 計8機関約40名
4 訓練想定
① 二塩化エタン(EDC)タンクの火災が発生、事業所は直ちに「現地連絡室」を設置し、
関係機関へ情報提供。
② 現地連絡室において事業所と関係機関が協力して、近隣住民への屋内待避要請と
広報活動を実施。
この際、周南地区コンビナート保安防災協議会から、有毒ガスの濃度分布や、風向・
風速等の情報を提供(情報支援)。
③ 排水溝からオーバーフローしたEDCを含んだ消火排水が、海域に流出しないよう、土嚢構築を実
施。
④ 市消防及び東ソー自衛消防隊合同の消火活動により鎮火(40分後)。
-112-
2
三井化学(株)岩国大竹工場の爆発・火災事故の概要
(1) 事故発生日時
4月22日(日)午前2時15分
(2) 事故発生場所 三井化学㈱岩国大竹工場(玖珂郡和木町和木)
レゾルシン製造装置
※自動車タイヤのゴム用接着剤等の原料
(3) 事故の概要(初期の主な対応)
【4月22日】
2:15
爆発・火災発生
2:20
岩国地区消防本部へ通報
三本部(指揮本部、対策本部、事務本部)体制立上げ
対策本部内に「現地連絡室」設置
2:45
自衛消防隊での消火を開始
8:05
再爆発発生
8:35
県と岩国地区消防による事故プラントの使用停止命令措置
17:15
岩国地区消防による鎮圧宣言(冷却注水継続)
【4月23日】
14:31
岩国地区消防による鎮火宣言
(4) 被害の状況
ア
人的被害
死
者
1名(22歳の従業員男性)
負傷者 21名(重傷2名、軽傷19名)
※周辺住民10名(和木町9名、大竹市1名)が軽傷
イ
物的被害
・レゾルシン製造施設及びサイメン製造施設(延焼)の甚大な被害等
・爆風による近隣住宅の窓ガラス・シャッター等の破損999軒
(和木町:372軒、岩国市:251軒、大竹市:376軒)
-113-
(岩国・大竹地区石油コンビナート等防災対策連絡会議報告書)
岩国・大竹地区におけるコンビナート防災体制の強化について
Ⅰ
検討の趣旨
平成24年4月22日、三井化学(株)岩国大竹工場のレゾルシン製造装置において発生
した爆発・火災事故を踏まえ、
「岩国・大竹地区石油コンビナート等防災対策連絡会議」
を設置し、コンビナート事故発生時の関係機関相互の通報・連絡体制や周辺住民への
広報・避難対策のあり方について、今回の対応に関する問題点を検証し、岩国・大竹
地区におけるコンビナート防災体制の強化を図った。
Ⅱ
岩国・大竹地区石油コンビナート等防災対策連絡会議の構成
会 長:山口県総務部危機管理監
委 員:18機関(別添「委員名簿」のとおり)
事務局:山口県総務部防災危機管理課産業保安班
Ⅲ
連絡会議の開催状況
第1回:平成24年5月11日(金)
第2回:
〃
6月18日(月)
第3回:
〃
7月25日(水)
Ⅳ 検討課題と今後の対策(提言内容)
1 岩国・大竹地区石油コンビナート等防災計画の強化
別添3
(1) 県境を越えた通報体制の強化
消防や市町防災部局等は、県域を越えた通報は、これまで必要に応じ実施する
こととしていたが、今後は、情報共有等をより迅速に行うため、全特定事業所を
対象として、事故の規模等に拘わらず、県域を越えて直ちに通報する体制とする。
(2) 「初動対応マニュアル」の防災計画への位置づけ
「初動対応マニュアル」を、情報収集・提供体制の整備から住民への広報・避
難対策に至るまでの初動対応の基準として、防災計画に位置づけ、関係機関等に
よる初動対応の一層の強化を図る。
別添4
(3) 情報共有に有効な「異常現象通報様式」の改善
ア
「異常現象通報様式」の項目として、これまでの事故の発生状況に被害拡大
状況や毒性ガスの発生状況等を追加し、住民への広報や避難対策に必要な情報
がリアルタイムに情報共有できる様式に改善する。
イ
通報・連絡時には、個別の口頭連絡に加えて、一斉FAXやメール等の活用
を図る。
-114-
2
広報手段の多様化等による住民への広報活動の強化
(1) 広報活動実施体制の強化
市町を中心に、消防本部、消防団、警察署等のより多くの機関の連携の下、住民
への広報活動の実施体制の充実強化を進める。
(2) 広報手段の多様化
各市町は、より多くの広報媒体を整備するなど、広報手段の多様化に努める。
例:報道機関への発表、防災行政無線、防災メール、エリアメール、ケーブルテレビ
テロップ、コミュニティーFM、HP等の活用、自治会役員や消防団員等による
戸別訪問 等
別添5
(3) 「住民への広報マニュアル」の作成
市町が住民への広報を円滑に実施できるよう、予め、広報の内容(住民に求める
対応、連絡先等)や対象範囲、広報手順等を定めた「住民への広報マニュアル」を
作成する。
3
事業所による平素からの取組み
(1) 事業所における有害物質等に関する情報提供の準備
各事業所は、事故発生時、現地連絡室において、有害物質や排水経路等について、
直ちに情報提供できるよう、平素から準備しておく。
(2) 地域対話の充実(レスポンシブル・ケア等の定期的開催)
各事業所は、日頃から住民とのコミュニケーションの充実を図るよう、レスポン
シブル・ケアの地域対話等を定期的に開催し、製造工程や製品の特性、環境・安全
に関する取組の説明を行い、住民からの意見・要望を取組に反映させるよう努める。
4
防災訓練の実施等による「初動対応マニュアル」の周知徹底
(1) 防災訓練による初動対応方法の習得
石油コンビナート等総合防災訓練や、関係機関による定期的な通信訓練により、
「初動対応マニュアル」に基づく迅速・的確な初動対応方法の習得を図る。
※ 今年度の広島県のコンビナート訓練が、当地区の三菱レイヨン(株)大竹事業
所で予定されており、この中の初動対応訓練に、山口県の関係機関も、県境を
越えて参加することとしている。
(2) 「現地連絡室」を取り入れた訓練の実施
事故発生時に設置する「現地連絡室」の果たす機能は特に重要であることから、
広報活動の役割分担や提供する情報内容の統一等について、円滑な調整が行える
よう、平素の訓練等の実施に努める。
(3) 「初動対応マニュアル」の更なる周知徹底
今回の事故における初動対応においては、「初動対応マニュアル」の理解が不十
分なところも見受けられたことから、特別防災区域内のコンビナート防災担当者会
議や各種防災訓練等を通じ、初動対応マニュアルの更なる周知徹底を図る。
-115-
別 添
岩国・大竹地区石油コンビナート等防災対策連絡会議委員名簿
区分
機 関 名
職 名
所管事項
岩国市 危機管理課
課 長
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
岩国市 環境保全課
課 長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
岩国地区消防組合
消防長
消防に関すること
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
危険物の規制に関すること
和木町 企画総務課
課 長
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
和木町 住民サービス課
課 長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
山口県警察本部 警備課
災害対策官 住民への広報・避難に関すること
山口県
岩国警察署 警備課
課 長
住民への広報・避難に関すること
山口県 環境政策課
課 長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
山口県 薬務課
課 長
毒物及び劇物に関すること
山口県 岩国県民局
局 長
地元自治体との連絡・調整に関すること
山口県 岩国健康福祉センター
保健環境部 大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
副部長
毒物及び劇物に関すること
総務部次長 連絡会議の総合調整に関すること(会長)
兼危機管理監
山口県 防災危機管理課
産業保安班 検討結果の取りまとめに関すること
(事務局) 高圧ガスの保安に関すること
広島県 消防保安課
課長
広島県側の連絡会議の調整に関すること
高圧ガスの保安に関すること
広島県 西部厚生環境事務所
次長
大気の汚染の防止に関すること
水質の汚濁の防止に関すること
毒物及び劇物に関すること
通報・連絡体制に関すること
大竹市 総務課
危機管理監 住民への広報・避難に関すること
大竹市消防本部
消防長
消防に関すること
通報・連絡体制に関すること
住民への広報・避難に関すること
危険物の規制に関すること
課長補佐
住民への広報・避難に関すること
課長
住民への広報・避難に関すること
広島県
広島県警察本部 警備課
大竹警察署 警備課
-116-
関 係 特 定
事 業 所
(防災管理者)
特 定 事 業 所
異常現象発生
-117国
駅
中 国 電 力 ㈱ 岩 国 営 業 所
協 議 会 会 長
西日本電信電話㈱
山
口
支
店
岩 国 市 水 道 局
(内)
広島県石油コンビナート等防災本部
大 竹 市 消 防 本 部
岩国海上保安署
岩
岩 国 警 察 署
県 警 察 本 部
岩国市危機管理課
和木町企画総務課
岩国環境保健所
県環境政策課
県 薬 務 課
時間外
広域共同防災
)
(
に関する法律 条の通報
海洋汚染等及び海上災害の防止
38
組合消防本部
岩国地区消防
防 災 本 部
(県防災危機管理課)
(第1種通報)
(和木町・岩国市に異常現象が発生した場合)
産
港
国
水
県
興
民
湾
振
局
課
課
口
労
働
局
国
岩
市
町
関
関
係
係
各
各
課
課
島
国
国
海
管
市
上
区
保
警
医
安
察
師
部
局
会
電
庁 内 電 話 等
警
庁 内 電 話 等
庁 内 電 話 等
第 六 管 区 海 上 保 安 本 部 庁 内 電 話 等
広
中
岩
JX日鉱日石エネルギー㈱麻里布製油所
岩 国 労 働 基 準 監 督 署
※発災市町から通報
木
和
中国地方整備局宇部港湾・空港整備事務所
中国地方整備局山口河川国道事務所
㈳ 山 口 県 医 師 会
日 赤 山 口 県 支 部
日 本 通 運 ㈱ 下 関 支 店
N H K 山 口 放 送 局
陸上自衛隊第 17 普通科連隊
中 国 電 力 ㈱ 山 口 支 社
西 日 本 電 信 電 話 ㈱ 山 口 支 店
山
中 国 四 国 産 業 保 安 監 督 部
岩
県
県
( 第 2 種 通 報 )
関 係 漁 業 協 同 組 合
関 係 漁 業 協 同 組 合
中 国 地 方 整 備 局
岩国土木建築事務所
岩国港湾管理事務所
柳井水産事務所
別添3
【改正内容】
・異常現象の規模等に拘わらず、岩国地
区消防本部から大竹市消防本部へ県境
を越えて直ちに通報。
・和木町又は岩国市のどちらの市町で発
生しても、直ちに両市町へ通報。
・岩国環境保健所へも直ちに通報。
・県関係各課、県出先事務所の明確化。
(大竹市に異常現象が発生した場合)
防 災 本 部
(県防災危機管理課)
時間外
岩国地区消防
県 環 境 政 策 課 ・ 県 薬 務 課
大竹市消防本部
組合消防本部
岩国環境保健所
【改正内容】
・大竹市消防本部から岩国地区消防本部へ、
和木町企画総務課
県境を越えて直ちに通報。
・大竹市消防本部から通報を受けた岩国地区
消防本部は、和木町・岩国市の両市町及び
岩国市危機管理課
岩国警察署に直ちに通報。
・岩国環境保健所についても、直ちに通報。
県 警 察 本 部
岩 国 警 察 署
(注)災害が和木町又は岩国市に及んでない場合も、直ちに和木町・岩国市に異常現象が発生した場合の
通報系統図で、岩国地区消防組合消防本部以降の通報系統により通報連絡をするものとする。
-118-
別添4
石油コンビナート等異常現象通報様式(第
送信日時
送 信 先
年
月
日
時
報)
分
県防災本部、消防、海保、警察、保健所、市防災、その他(
)
事業所名
発 信 者
発信者名
TEL
FAX
TEL
FAX
設置場所
現地連絡室
連絡室担当者名
種
別
1.火
災
2.爆発
3.漏えい
4.その他(
)
電子図面
発生場所
施設名
座
標
発生日時
年
月
日
時
分
・
確認中
発見日時
年
月
日
時
分
・
確認中
鎮
火
日時
処理完了
年
月
日
時
分
・
対応中(状況を下欄記入)
活動機関
自衛防災組織
・ 公設消防
警戒区域
設定状況
警戒区域
範囲(
消防警戒区域
活動状況
消火活動中
その他(
・
・
海上保安部
・
・
その他(
)
火災警戒区域
・
その他(
)
)
拡散防止措置中
・
漏洩停止操作中
対応状況
施設運転状況
・
警戒体制
運転中・緊急停止中・停止中(停止完了含む)・その他(
被害状況
性質
状
・
)
物質名
現
・
拡大中
・
制御中
・
可燃性
鎮圧中
・
・
毒性
確認中
・
・
)
その他(
)
その他(
)
被害範囲
事業所外(陸上・海上)・施設外・施設内・確認中・その他(
)
避難等要否
必要 ・ 不要 ・ 確認中
※必要な場合(風向・風速等
)
)
死傷者等
有(死者
人、負傷者
・
その他(
人)・行方不明(
人)
・
確認中
・
無
以下は、状況が判明次第記入すること。
異常現象の
概
要
物質区分
危険物・指定可燃物・高圧ガス・可燃性ガス・毒劇物・その他(
)
施設区分
危険物施設・高危混在施設・高圧ガス施設・その他(
)
参考事項
施設概要
そ の 他
備考:空欄及びその他の( )内は記入し、各項目は○で囲むこと。状況に応じて、修正して差し支えない。
注意:第1報については、可能な限り早く、分かる範囲で記載して通報すること。
確認がとれていない事項は、その旨を記入して通報すれば足りること。
-119-
「住民への広報マニュアル」の作成について
1
別添5
アンケート調査結果
広報活動強化のための取組みについて、関係機関(市町、消防、警察)へアンケート
調査を実施したところ、次のような回答があった。
○現地連絡室において、住民への広報内容について統一を図れるよう、体制を整備。
○付近住民に対する危害情報を発出するための各種関連情報の早期把握。
○周辺自治会への迅速な連絡が可能となるよう、特定事業所ごとに地区を特定した緊急
連絡網(携帯電話やファクス等)を整備。
○住民に対する広報等を迅速かつ効果的に実施するための「住民への広報マニュアル」
の作成
2
今後の取組等
○
「住民への広報マニュアルの作成」を当連絡会議の提言として追加し、今後、
10月を目途に、県において、関係機関と協議しながら、市町が作成するマニュ
アルの指針を作成。
○ 「広島県石油コンビナート等総合防災訓練」に、このマニュアルに基づく住民
への広報を取り入れ、その検証結果を踏まえ、更なる見直しを検討。
(ポイント)
・広報の内容、タイミング、範囲、手順等を、発災事業所、発災事象、規模ごとに
具体的に。
・隣接する市町担当部署等との連携を密に → 「現地連絡室」における情報共有
・迅速かつ効果的な実施 → 広報手段の「多様化」
・周辺自治会等を対象とした「緊急連絡網」の整備
・「初動対応マニュアル」との一元的な運用 → 「防災訓練」等の実施
3
「石油コンビナート等防災体制検討会」の検討結果を踏まえた見直し
今年度、消防庁に設置された「石油コンビナート等防災体制検討会」において、関係
市町村における周辺住民への災害情報伝達、避難誘導のあり方について検討の上、取り
まとめることとされており、「住民への広報マニュアル」は、この検討結果を踏まえ、
必要に応じて、改めて見直しを行うこととする。
(参考)消防庁による「石油コンビナート等防災体制検討会」の設置
1
2
3
この検討会は、本年12月まで4回程度開催し、報告書が取りまとめられる予定
(検討事項)※関連事項を抜粋
①石油コンビナート等防災本部における情報把握のあり方
②災害発生時の事業所内及び異なる事業所間の情報伝達、応急対策のあり方
③関係市町村における周辺住民への災害情報伝達、避難誘導のあり方
7月12日に第1回会議が開催
山口県防災危機管理課長が委員として参加
-120-
今後の取組の他地区への拡大について
月
岩国・大竹地区の防災計画の見直し
住民への広報活動の強化
初動対応マニュアルの改正
8月
各コンビナート地区の関係機関への報告書の周知と取組要請
市町による
広報手段の
多様化の検討
事業所・関係
機関への周知
○防災計画修正点の運用開始
特防協部会等に
よる検討
住民への広報
マニュアルの
検討・作成
○広報手段多様化の取組開始
○マニュアルの改正点の決定及び運用開始
県:指針作成
○幹事会の開催
市町:
マニュアル作成
9月
地区での
取りまとめ
計画変更の
承認手続き
○防災計画の修正及びその周知
~
○各地区毎に初動対応マニュアルの改正(山口)
○コンビナート事業所の保安担当者会議による
マニュアルの周知徹底
10月
○広島県石油コンビナート等総合防災訓練(10月30日)の実施及び検証結果の取りまとめ
11月
更なる
見直しの検討
更なる
見直しの検討
-121-
更なる
見直しの検討
参考資料3
災害広報(千葉県の例)
-122-
平成23年版 千葉県石油コンビナート等防災計画
第3編第2章第3節災害広報 より
(http://www.pref.chiba.lg.jp/shoubou/sonohoka-saigai/sekiyu/bousaikeikaku/honpen.html)
第3節 災害広報
特別防災区域に災害が発生し、又は周辺に災害が波及するおそれがある場合においては、特定事業所等
及び隣接事業所の従業員、地域住民の生命・身体の安全確保と人心の安定を図るため次により迅速な広報
活動を実施する。なお、この計画は次節の避難計画と不離一体のものである。
1 実施機関
事業所、市、消防機関、警察、NHK千葉放送局
2 広報を要する事態
広報を要する事態は次のとおりとし、現場の最高責任者が決定する。
(1)災害が周辺に波及すると予想される場合
(2)特別防災区域の沿岸に津波警報が発表された場合
(3)従業員や地域住民等の避難が必要と予想される場合
(4)周辺の住民等に不安を与えるような災害が予想される場合
(5)その他現場の最高責任者が必要と認めた場合
3 具体的な実施方法
(1)特定事業所
災害が発生し上記事態になった場合、災害の態様・規模によって広報活動は一刻を争うこともあり、
時間的に市及び消防機関の活動が間に合わない状況等においては、事業所内及び隣接事業所に迅速に
連絡し、事業所内及び隣接事業所の従業員等に広報活動を実施する。なお、防災関係機関からの要請
があった場合は、地域住民等への広報活動を実施する。
ア 広報内容
(ア)災害発生日時
(イ) 災害発生場所
(ウ)災害の態様・規模
(エ)避難の要否
(オ)その他必要事項
イ 広報組織
特別防災区域協議会単位により実施する。
ウ 広報方法
広報対象者、範囲等の状況に応じ、迅速、的確に広報できる手段を利用する。(広報車・拡声器・
一斉放送・有線電話・無線電話)
エ 報道機関への広報対策
報道機関への発表にあたっては、特定事業所内に広報室等を設け、災害の状況等を十分に認識
した責任者を配置しておく。
(2)関係市及び消防機関
特別防災区域に災害が発生し、若しくはそのおそれのあるとき、又は津波警報が発表されたときは、
直ちに次により付近住民に避難等の広報活動を実施する。
なお、関係市においては、特別防災区域内の事故情報や津波警報を受けた際の避難情報発令基準を
定めることとする。特に津波については、事業所への早期の避難情報の発令が従業員と施設の安全の
両立につながること、ひいてはそれが市民の安全の確保につながることを踏まえ、迅速かつ確実な
避難勧告等を実施することとする。
ア 広報内容
(ア)災害発生日時
(イ)災害発生場所
(ウ)災害の態様・規模及び状況
(エ)避難を
要する場合は、経路・場所
(オ)交通規制区域及び迂回路
(カ)その他注意事項
イ 広報組織
災害規模等による広範囲に応じた人員・資機材等の確保、自治会による末端組織を利用した広報
活動の円滑化等を図るため、あらかじめ市の実状に応じた組織づくりに努める。
ウ 広報資料の収集・処理
前節の異常現象の通報及び情報連絡体制に基づき収集を実施する。
- 107 -
-123-
エ 広報対象及び広報手段
次のとおりとする。
(ア)市川市
態
様
防災区域内の災害
防災区域外等広範囲に及ぶ災害
広 報 対 象
防 災 区 域
防災区域及びその周辺
実 施 機 関
消 防 局
市 役 所
広 報 手 段
広 報 車
防災行政無線
広 報 対 象
防 災 区 域
実 施 機 関
消 防 局
消 防 局
市 役 所
広 報 手 段
広 報 車
(イ)船橋市
態
様
防災区域内の災害
防災区域外等広範囲に及ぶ災害
防災区域及びその周辺
〃
(ウ)千葉市
態
様
広報対象
実施機関
広報手段
事業所内
隣接事業所
事業所
構内放送電話
第二次態勢
区域内及び周辺住民
消防局
事業所
第三次態勢
地域住民
現地防災本部
第一次態勢
(エ)市原市
態
様
第一次態勢
広 報 対 象
防 災 区 域
第二次態勢
防災区域内及びその周辺
第三次態勢
地 域 住 民
広報車
ヘリコプター
報道機関
広報車
ヘリコプター
実 施 機 関
消 防 局
市 役 所
消 防 局
市 役 所
消 防 局
備
考
事業所が第一次的責任で
実施
報道機関に対しては文書
又は口頭で行う
住民の避難の誘導を行う
広 報 手 段
広 報 車
防災行政無線
広 報 車
防災行政無線
広 報 車
※防災区域を、次のとおり区分する
1.八幡浦及び八幡海岸通り
2.五井海岸及び五井南海岸
3.千種海岸
4.姉崎海岸
a第一次態勢(実状により広報する)
b第二次態勢
現地情報班
各関係機関に情報を提供する。
報道機関に情報を提供する。
消 防 局
災害発生事業所広報車
市原市消防局広報車
防災行政無線
c第三次態勢
事業所本部 (現場において報道機関に情報を提供する)
消 防 局
市原市役所
地域住民の不安を除くために広報するほか避難等
現地防災本部
の緊急措置がとれるよう情報を伝達する。
県警察本部
市原警察署
- 108 -
-124-
(オ)袖ケ浦市
態
様
第一次態勢
広 報 対 象
防 災 区 域
実 施 機 関
広 報 手 段
消 防 本 部
広 報 車
市 役 所
防災行政無線
第二次態勢
防災区域内及びその周辺
消 防 本 部
広 報 車
市 役 所
防災行政無線
第三次態勢
地 域 住 民
消 防 本 部
広 報 車
備考:災害の態様によりこの区分によらず、責任者の判断により実施することもある。
a第一次態勢(実状により広報する)
b第二次態勢
現地情報班
各関係機関に情報を提供する。
報道機関に情報を提供する。
消防本部
災害発生事業所広報車
袖ケ浦市消防本部広報車
防災行政無線
c第三次態勢
事業所本部 (現場において報道機関に情報を提供する)
現地防災本部
(カ)木更津市
態
様
防災区域内の災害
防災区域外等広範囲に及ぶ災害
(キ)君津市
態
様
防災区域内の災害
防災区域外等広範囲に及ぶ災害
消防本部
袖ケ浦市役所
県警察本部
木更津警察署
地域住民の不安を除くために広報するほか避難等
の緊急措置がとれるよう情報を伝達する。
広 報 対 象
防 災 区 域
防災区域及びその周辺
広 報 対 象
防 災 区 域
防災区域及びその周辺
実 施 機 関
消 防 本 部
消 防 本 部
市 役 所
広 報 手 段
広 報 車
広 報 車
防災行政無線
実 施 機 関
消 防 本 部
消 防 本 部
市 役 所
広 報 手 段
広 報 車
広 報 車
防災行政無線
(3)警察
ア 一般広報
(ア)市、消防その他防災関係機関、団体との緊密な連絡を保ち、広報体制を確立して住民の安全を
図る。
(イ)広報車、パトカー等による巡回又は有線放送施設を活用して広報に当たる。
(ウ)広報に当たっては、災害の規模、その他必要により、おおむね次の事項について徹底を図る。
a 被害状況、負傷者の収容先等事故の概況
b 住民・群衆等への危害予防、協力依頼等
c 交通規制の状況
d 警戒区域等への立入禁止・制限
e 避難誘導
f 自主防犯対策
g その他防災活動
- 109 -
-125-
イ 報道関係機関への連絡
報道関係機関等への連絡は、記者クラブ等を通じて行う。
4 報道機関への広報
報道機関への広報に当たっては、第一次的には事業所内に広報室等を設け現地連絡班及び現地本部と
十分調整し、防災管理者等により災害状況を広報する。
5 その他
NHK千葉放送局
特別防災区域に災害が発生した場合、NHK千葉放送局は災害の規模に応じて独自の判断でNHK
テレビ、
ラジオ第1(594KHz)
、
FM
(各放送所の周波数は以下のとおり、
千葉80.7MHz、
館山79.0MHz、
銚子83.9MHz、白浜82.9MHz、勝浦83.7MHz)を通じ速報、ニュース番組などで災害の状況と応急
対策を速やかに流す。
特に大災害に当たっては、災害対策基本法に基づく報道機関唯一の指定公共機関として、昼夜を
問わず放送番組の臨時編成により放送を行う。
また、各自治体から住民の避難誘導などの緊急要請があった場合、定時放送を中断するなどして
速やかに告示放送を行う。
第4節 避難計画
特別防災区域に係る避難の計画は、地域性と時間の推移から概ね次の体系表となるので、この順に従い、
計画を策定する。なお、避難計画が時機を失することなく適切に行われるためには、異常現象等の早期
通報が前提条件であり、また、先行的・並行的には広報計画が不離一体の関係にあること、状況により
救急・救護を要すること等留意して策定すること。
特に地震時には、コンビナート災害の影響回避のために住民避難を行う場合において、市街地での火災
発生状況、道路や橋梁の被害状況、津波の危険性なども考慮すべきであり、被災地域全体の避難計画の
一環として策定しておく必要がある。
なお、東北地方太平洋沖地震及びその余震により発生した液化石油ガスタンクの爆発事故では、タンク
の破片が約1300m、板金が約6200mの遠方まで飛散するともに、約3900mの地点でガラスの
破損が確認されていることや、石油コンビナート区域の周辺に設置されている防潮堤の多くは、当該区域
よりも内陸側に設置されていることに留意すること。
- 110 -
-126-
参考資料4
平成24年度中の通知
○
石油コンビナート等特別防災区域内の
特定事業所における事故防止等の徹底
について(通知)
○
石油コンビナート等特別防災区域内の
特定事業所における異常現象の通報の
徹底について
○
化学プラントにおける事故防止等の徹底
について
-127-
消 防 特 第 7 9 号
平成24年4月23日
関係道府県消防防災主管部長
殿
消防庁特殊災害室長
石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所における
事故防止等の徹底について(通知)
特定事業所における事故防止については、日頃から御尽力いただいているところですが、
4月22日、別紙のとおり、山口県玖珂郡和木町の石油コンビナート等特別防災区域内にお
いて、危険物一般取扱所(レゾルシン製造装置)で緊急停止作業中に何らかの原因により爆
発及び火災が発生し、作業員1名が死亡、事業所内外で計22名が負傷しました。
この事故については、現在、原因の究明が行われているところですが、同種事故の再発を
防止するとともに事故後の適切な対応を図るため、貴職におかれましては下記事項について
特定事業者に対し、必要な指導を適時適切に行っていただくとともに、周辺住民への情報提
供等に関する体制の確認をお願いします。
また、貴道府県内の関係市町村に対してもこの旨情報の提供をお願いします。
記
1
緊急停止作業を行う際には、作業手順等の確認を行い、作業に携わる者全員に周知徹
底を図ること。
2
危険な状態となった場合の従業員等に対する情報伝達、避難経路の周知等を徹底する
こと。
3
異常現象や事故の発生、対処の状況等について、特定事業所から関係地方公共団体へ
の速やかな通報連絡を徹底すること。
【問い合わせ先】
消防庁特殊災害室 古澤課長補佐、渡邊係長
電話 03-5253-7528(直通)、Fax 03-5253-7538
-128-
(
別
紙
)
三井化学株式会社岩国大竹工場製造施設火災(第8報)
消
防
庁
平成24年4月23日
10時30分現在
1
発生日時等
発生時刻:平成24年4月22日(日)02時15分頃
覚知時刻:平成24年4月22日(日)02時20分(119)
鎮圧時刻:平成24年4月22日(日)17時15分
2
発生場所
特別防災区域名:岩国・大竹地区
住所:山口県玖珂郡和木町和木6-1-2
特定事業所名:三井化学株式会社岩国大竹工場(第1種特定事業所
3
レイアウト)
施設概要等
施設名称:レゾルシン製造装置及びサイメン製造装置
施設区分:高危混在施設(高圧ガス保安法及び消防法により許可を受けた施設)
危険物施設区分:一般取扱所及び製造所
4
火災の概要
4月21日(土)23時30分頃 高純度テレフタル酸製造施設が電気設備の異常によ
り緊急停止した。これに伴い、スチームの供給も停止となったため、全プラントの緊急
停止を行っていたところ、レゾルシン製造装置で爆発火災が発生し、サイメン製造装置
へ延焼した。
8時05分頃に小爆発が発生し、9時35分頃から9時57分頃にかけ小爆発3回発生。
いずれも、有害物質の発生はなし。
12時17分頃からレゾルシン製造装置へ泡消火を実施。
15時00分、レゾルシン製造装置の瓦礫下(2箇所)、サイメン製造装置(確認中)、
動力施設(ラック1箇所)が軽微に燃えている。
16時00分、泡消火から冷却注水に切り換え。
17時15分、鎮圧(冷却注水を継続中)。
4月23日9時00分、レゾルシン製造装置から可燃性ガスが漏えいしているため、冷
却注水から噴霧放水に切り替え、可燃性ガスを希釈中。
-129-
(
別
紙
)
5 死傷者等
(1)人的被害
死 者:1人
負傷者:22人(事業所内:11名負傷(重傷2名、軽傷9名)、事業所外11名負
傷(軽傷11名(山口県和木町8名、岩国市1名、広島県大竹市2名)))
(2)物的被害
焼損面積:確認中
そ の 他:事業所外 473件(ガラスの割れ等)(山口県和木町218件、岩国市
148件、広島県大竹市107件)
6 関係地方公共団体の体制等
(1)山口県
石油コンビナート等防災本部において対応中。
(2)和木町
7時35分に災害対策本部を設置、避難所(和木町文化会館)を開設した。12時現
在、避難者なし。17時に避難所撤収。住民へ有毒ガス等は流出していないこと等の広
報を実施している。
(3)岩国市
6時00分に災害警戒本部を設置。住民へ有毒ガス等は流出していないこと等の広報
を実施している。
(4)広島県
県において情報収集を実施。
(5)大竹市
3時00分から警戒体制。住民へ有毒ガス等は流出していないこと等の広報を実施し
ている。
7
消防機関等の活動状況
岩国地区消防本部 13台(40名)
消
防
団
7台(56名)(情報収集等)
自 衛 防 災 組 織 等 10台(38名)
海上保安庁
( 3名)
8
火災原因等
調査中
-130-
(
別
紙
)
9
その他
海上に油が流出しているため、オイルフェンスを海上に展張している。
8時35分 レゾルシン製造装置(危険物一般取扱所)及びサイメン製造装置(危険物
製造所)に、消防法による緊急使用停止命令及び高圧ガス保安法による使
用停止命令が発せられた。
10
消防庁の対応
4月22日 5時40分 消防庁第一次応急体制
4月23日 消防庁危険物保安室1名、消防庁特殊災害室1名及び消防研究センター5
名を現地派遣。
関係道府県に対し石油コンビナートにおける事故防止等の徹底を通知。
<連絡先>
消防庁特殊災害室
古澤・渡邊
Tel (03)5253-7528
Fax (03)5253-7538
-131-
消 防 特 第 1 4 4 号
平成24年7月13日
関係道府県消防防災主管部長
殿
消防庁特殊災害室長
石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所における
異常現象の通報の徹底について
石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所については、異常現象が発生した場合、
石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法律第84号。以下「法」という。)第23条
の規定に基づき、直ちにその旨を消防署または市町村長の指定する場所に通報することと
されていますが、東燃ゼネラル石油株式会社堺工場において、異常現象の通報を怠った事
例(※)があったことが判明しました。
※
平成23年6月 11 日 に、同工場の出荷配管から約50tの硫黄が漏えいしたが、消防機関へ
の通報がなされていなかった。
異常現象の通報は、災害の拡大の防止を図る上で極めて重要な応急措置であること等か
ら、法制定当初より特定事業所に義務づけられているものであり、さらに、法第20条の
2において特定事業者に対して防災業務の実施状況について市町村長等への定期報告が義
務づけられ、その中で異常現象の通報の実施状況についても毎年報告することが定められ
ているところです。
貴道府県にあっては、法第23条第2項に定める通報体制について改めて確認するとと
もに、貴道府県内関係市町村にも、特定事業者における通報体制の総点検について必要な
指導を行い、立入検査の際には現場の体制等を厳格に確認するなど特段の配慮を行うよう
通知願います。
なお、関係業界団体に対しても、別添(写)のとおり通知したことを申し添えます。
【問い合わせ先】
特殊災害室
古澤課長補佐、渡邊係長
電話 03-5253-7528(直通)、Fax 03-5253-7538
-132-
(別
添)
消 防 特 第 1 4 4 号
平成24年7月13日
石油連盟会長
石油化学工業会会長
日本鉄鋼連盟会長
殿
電気事業連合会会長
独立行政法人
石油天然ガス・金属鉱物資源機構理事長
消防庁特殊災害室長
石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所における
異常現象の通報の徹底について
石油コンビナート等特別防災区域内の特定事業所については、異常現象が発生した場合、
石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法律第84号。以下「法」という。)第23条
の規定に基づき、直ちにその旨を消防署または市町村長の指定する場所に通報することと
なっていますが、東燃ゼネラル石油株式会社堺工場において、異常現象の通報を怠った事
例(※)があったことが判明しました。
※
平成23年6月 11 日 に、同工場の出荷配管から約50tの硫黄が漏えいしたが、消防機関へ
の通報がなされていなかった。
異常現象の通報は、災害の拡大の防止を図る上で極めて重要な応急措置であること等か
ら、法制定当初より特定事業所に義務づけられているものであり、さらに、法第20条の
2において特定事業者に対して防災業務の実施状況について市町村長等への定期報告が義
務づけられ、その中で異常現象の通報の実施状況についても毎年報告することが定められ
ているところです。
こうした法の趣旨を踏まえて、各団体におかれましては下記の点を徹底していただくよ
う加盟各社に対して周知をお願いします。
記
1 各特定事業者にあっては、法の趣旨を十分に理解した上で、異常現象の通報を適切に行
うこと
2 異常現象の通報を確実に行えるよう、必要に応じて消防機関とも相談の上、防災規程に
定めている防災教育を実施するとともに、異常現象の通報体制の総点検を行うこと
3 防災管理者及び副防災管理者に対し、防災業務に関する教育を適切に行うこと
【問い合わせ先】
特殊災害室 古澤課長補佐、渡邊係長
電話 03-5253-7528(直通)、Fax 03-5253-7538
-133-
消 防 危 第 2 2 0 号
消 防 特 第 1 9 5 号
平成24年10月1日
各都道府県消防防災主管部長
殿
東京消防庁・指定都市消防長
消防庁危険物保安室長
消防庁特殊災害室長
化学プラントにおける事故防止等の徹底について
平成24年9月29日、株式会社日本触媒姫路製造所において、消防活動中の消防職員
1名が殉職、消防職員23名を含む35名が負傷する(平成24年9月30日18時30
分現在)爆発火災が発生しました(別紙)。
この事故については現在原因の究明が行われているところですが、平成24年4月22
日には三井化学株式会社岩国・大竹工場において、また、平成23年11月13日には東
ソー株式会社南陽事業所において死傷者を伴う爆発火災が発生していることにかんがみ、
同種事故再発防止とともに事故後の適切な対応を図るため、貴職におかれましては下記事
項について化学プラントを有する関係事業者に対し徹底いただきますようお願いします。
また、貴都道府県内の市町村(消防の事務を処理する一部事務組合及び広域連合を含む。)
に対しても、この旨の情報提供をお願いします。
記
1
化学反応を伴う製造工程、自己反応により温度・圧力が上昇するおそれのある化学物
質等について、これらを安全に制御するための条件を再確認し、従業者に周知徹底する
こと。
2
異常が生じたかどうかの監視方法や判断指標(温度、圧力等)を再確認し、適切な運
転管理を徹底すること。
-134-
3
暴走反応等異常な現象が生じた場合、石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法
律第84号)第23条第1項の規定に基づき、直ちに消防機関に通報することを徹底す
ること。
4
爆発や火災の発生危険性及びその影響範囲について、現場対応に当たる従業者、また、
現場到着した消防隊に周知し、適切に安全管理を行うことができるよう、あらかじめ計
画、訓練等すること。
5
上記1~4について、必要に応じ、対策の見直しを図ること。
【問い合わせ先】
危険物保安室
三浦課長補佐、七條係長
電話 03-5253-7524(直通)、Fax 03-5253-7534
特殊災害室
古澤課長補佐、渡邊係長
電話 03-5253-7528(直通)、Fax 03-5253-7538
-135-
(別
紙)
株式会社日本触媒姫路製造所爆発火災(第9報)
消
防
庁
平成24年9月30日
18時30分現在
1
2
3
発生日時等
発生時刻:平成24年9月29日
覚知時刻:平成24年9月29日
鎮圧時刻:平成24年9月29日
鎮火時刻:平成24年9月30日
(調査中)
14時05分
22時36分
15時30分
発生場所
特別防災区域名:姫路臨海
住
所:兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992-1
特定事業所名:株式会社日本触媒姫路製造所(第1種特定事業所
レイアウト)
施設概要等
施設名称:
アクリル酸製造施設(3AA)
(プロピレンを酸化反応させてアクリル酸(おむつ等の吸水性樹脂)を
製造する施設)
施設区分: 危険物施設
危険物施設区分: 製造所
4
火災の概要
アクリル酸混じりの廃液(第4類第2石油類)を一時貯蔵するタンク(許可容量70
㎥)の異常な温度上昇により爆発炎上、隣接しているアクリル酸タンクとトルエンタン
クに延焼したもの。また、爆発警戒中の消防車両にも延焼(台数等調査中)。
5 死傷者等
(1)人的被害
死者
1名(消防吏員)
重症
5名(消防吏員2、従業員3)
中等症 9名(消防吏員5、警察1、従業員3)
軽症 21名(消防吏員16、警察1、従業員4)
(2)物的被害
焼損面積: 確認中
-136-
6 消防機関等の活動状況
(1)姫路市消防局 28台、112人
(2)その他車両19台(周辺消防本部からの応援16台、ドクターカー3台)
・周辺消防本部からの応援車両の内訳については以下のとおり
神戸市消防局:消防車4台、救急車3台
相生市消防本部:救急車1台
加古川市消防本部:消防車1台
赤穂市消防本部:消防車1台、救急車2台
高砂市消防本部:救急車1台
たつの市消防本部:消防車1台、救急車2台
・ドクターカーの内訳については以下のとおり
災害医療センター:1台
加古川医療センター:1台
姫路医療センター:1台
(3)ヘリ2機
兵庫県消防防災航空隊 ヘリ(偵察、負傷者の救急搬送)
7
火災原因等
調査中
8
その他
姫路市にて事業所内全ての危険物施設の使用停止命令(29日(土)15時50分)
9
消防庁の対応
29日(土)16時10分
20時20分
消防庁で災害対策室を設置(特殊災害室長)
消火活動に関する支援とともに、姫路市消防局からの要請
を受けた火災原因調査のため、消防庁職員の現地への派遣
を決定。
23時30分 消防庁危険物保安室課長補佐他計4名が出発。
23時50分 消防庁消防研究センター特殊災害研究室長他計5名が出
発。
30日(日)08時00分 消防庁危険物保安室課長補佐他計4名が姫路市消防局に到
着。
09時10分 消防庁消防研究センター特殊災害研究室長他計5名が姫
路市消防局に到着。
10時30分 消防庁現地派遣職員が日本触媒姫路製造所に到着。
<連絡先>消防庁特殊災害室 古澤・渡邊
Tel (03)5253-7528 内線42731
-137-
Fax
(03)5253-7538
消 防 危 第 2 2 0 号
消 防 特 第 1 9 5 号
平成24年10月1日
石油連盟会長
石油化学工業協会会長
殿
日本化学工業協会会長
消防庁危険物保安室長
消防庁特殊災害室長
化学プラントにおける事故防止等の徹底について
平成24年9月29日、株式会社日本触媒姫路製造所において、消防活動中の消防職員
1名が殉職、消防職員23名を含む35名が負傷する(平成24年9月30日18時30
分現在)爆発火災が発生しました(別紙)。
この事故については現在原因の究明が行われているところですが、平成24年4月22
日には三井化学株式会社岩国・大竹工場において、また、平成23年11月13日には東
ソー株式会社南陽事業所において死傷者を伴う爆発火災が発生していることにかんがみ、
同種事故再発防止とともに事故後の適切な対応を図るため、貴職におかれましては下記事
項について化学プラントを有する関係事業者に対し徹底いただきますようお願いします。
記
1
化学反応を伴う製造工程、自己反応により温度・圧力が上昇するおそれのある化学物
質等について、これらを安全に制御するための条件を再確認し、従業者に周知徹底する
こと。
2
異常が生じたかどうかの監視方法や判断指標(温度、圧力等)を再確認し、適切な運
転管理を徹底すること。
3
暴走反応等異常な現象が生じた場合、石油コンビナート等災害防止法(昭和50年法
律第84号)第23条第1項の規定に基づき、直ちに消防機関に通報することを徹底す
ること。
-138-
4
爆発や火災の発生危険性及びその影響範囲について、現場対応に当たる従業者、また、
現場到着した消防隊に周知し、適切に安全管理を行うことができるよう、あらかじめ計
画、訓練等すること。
5
上記1~4について、必要に応じ、対策の見直しを図ること。
【問い合わせ先】
危険物保安室
三浦課長補佐、七條係長
電話 03-5253-7524(直通)、Fax 03-5253-7534
特殊災害室
古澤課長補佐、渡邊係長
電話 03-5253-7528(直通)、Fax 03-5253-7538
-139-
(別
紙)
株式会社日本触媒姫路製造所爆発火災(第9報)
消
防
庁
平成24年9月30日
18時30分現在
1
2
3
発生日時等
発生時刻:平成24年9月29日
覚知時刻:平成24年9月29日
鎮圧時刻:平成24年9月29日
鎮火時刻:平成24年9月30日
(調査中)
14時05分
22時36分
15時30分
発生場所
特別防災区域名:姫路臨海
住
所:兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992-1
特定事業所名:株式会社日本触媒姫路製造所(第1種特定事業所
レイアウト)
施設概要等
施設名称:
アクリル酸製造施設(3AA)
(プロピレンを酸化反応させてアクリル酸(おむつ等の吸水性樹脂)を
製造する施設)
施設区分: 危険物施設
危険物施設区分: 製造所
4
火災の概要
アクリル酸混じりの廃液(第4類第2石油類)を一時貯蔵するタンク(許可容量70
㎥)の異常な温度上昇により爆発炎上、隣接しているアクリル酸タンクとトルエンタン
クに延焼したもの。また、爆発警戒中の消防車両にも延焼(台数等調査中)。
5 死傷者等
(1)人的被害
死者
1名(消防吏員)
重症
5名(消防吏員2、従業員3)
中等症 9名(消防吏員5、警察1、従業員3)
軽症 21名(消防吏員16、警察1、従業員4)
(2)物的被害
焼損面積: 確認中
-140-
6 消防機関等の活動状況
(1)姫路市消防局 28台、112人
(2)その他車両19台(周辺消防本部からの応援16台、ドクターカー3台)
・周辺消防本部からの応援車両の内訳については以下のとおり
神戸市消防局:消防車4台、救急車3台
相生市消防本部:救急車1台
加古川市消防本部:消防車1台
赤穂市消防本部:消防車1台、救急車2台
高砂市消防本部:救急車1台
たつの市消防本部:消防車1台、救急車2台
・ドクターカーの内訳については以下のとおり
災害医療センター:1台
加古川医療センター:1台
姫路医療センター:1台
(3)ヘリ2機
兵庫県消防防災航空隊 ヘリ(偵察、負傷者の救急搬送)
7
火災原因等
調査中
8
その他
姫路市にて事業所内全ての危険物施設の使用停止命令(29日(土)15時50分)
9
消防庁の対応
29日(土)16時10分
20時20分
消防庁で災害対策室を設置(特殊災害室長)
消火活動に関する支援とともに、姫路市消防局からの要請
を受けた火災原因調査のため、消防庁職員の現地への派遣
を決定。
23時30分 消防庁危険物保安室課長補佐他計4名が出発。
23時50分 消防庁消防研究センター特殊災害研究室長他計5名が出
発。
30日(日)08時00分 消防庁危険物保安室課長補佐他計4名が姫路市消防局に到
着。
09時10分 消防庁消防研究センター特殊災害研究室長他計5名が姫
路市消防局に到着。
10時30分 消防庁現地派遣職員が日本触媒姫路製造所に到着。
<連絡先>消防庁特殊災害室 古澤・渡邊
Tel (03)5253-7528 内線42731
-141-
Fax
(03)5253-7538
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