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「昔も今も癒されまくり」~北海道・鹿追町を行く
「昔も今も癒されまくり」~北海道・鹿追町を行く こんにちは!いよいよ今年も残りわずか。皆さん、今年はどんな年でしたか!?楽しい事もつらかった事も、それぞれにあったことと思います。 私もそう。でも、今回、そんな一年の疲れを癒してくれる場所へ行ってきました! こちらは、北海道の東部・十勝地方にある「然別湖(しかりべつこ)」 。北海道で最も標高の高いところにある湖で、標高 810mのところにあります。 一年を通して、市街地に比べると空気がひんやりしているんですが、静かでゆったりとした時間が流れているように感じる場所です。 この然別湖がある鹿追町が、今回の舞台です。 実は、私、鹿追町に近いNHK帯広放送局に以前勤務していまして、然別湖にも何度も取材や観光でお邪魔しました。 懐かしさと、久々に感じた穏やかな時の流れに、自然とリラックスできましたね~。 そんな湖の周りには、こんな場所も♪ 湖を臨みながらの足湯。しかも源泉かけ流しです!!ただでさえのんびりした良い持ちでしたが、さらに癒される~~~~~~~。 この然別湖の周辺には、5 か所、温泉を楽しめる場所があるんです。この湖は、古代の火山噴火によってできたと言われていて、温泉も火山の恩恵を受けたものだそ うです。5 か所のうち 2 か所は湖のすぐそばで、足湯も温泉宿の隣に設置されています。茶褐色のお湯はとにかくあったまる。最高です。 ちなみに、この湖には、ミヤベイワナというイワナの仲間が生息しています。実は、この魚、然別湖だけで見られる魚です。 火山活動によって湖ができる時に、川や海を往復していた魚が湖に閉じ込められる形で独自に進化したものです。 このミヤベイワナは養殖されていて、湖のそばの温泉宿で食べることができます。身が柔らかくて淡白ですが、味に深みがあると人気です。 そんな然別湖、一年で一番賑わうのが、寒さが厳しくなるこの季節! 冬、寒い日は氷点下 20 度を下回る日もある然別湖。一周およそ 14 ㎞の湖が全面、凍ってしまいます。 そんなカチコチに凍った氷の世界を楽しもう!と 36 年前に始まったイベントがこちら! (写真提供;然別湖コタン実行委員会) 凍った湖の上に、雪や氷でできた建物が 6 つほど並びます。その名も「しかりべつ湖コタン」というイベント。「コタン」とはアイヌの言葉で「村」という意味。 つまり、冬限定で生まれる幻の村なんです。 この建物は、雪と氷を混ぜた、ひとつ 7~8 ㎏のブロックを積み重ねて作りますが、建物は 2 階建てになっていたり、アイスバーやコンサートホールがあったりと実 に精巧。湖の氷を切りだして作ったテーブルなどもあります。本当に雪と氷の世界が広がります。 他にも、チャペルや宿泊施設もありますが、それらも雪と氷でできた建物です。 えっ、寝るの!?と思いますが、地元の人に聞くと「外が氷点下 20 度~氷点下 30 度でも建物の中は氷点下 10 度くらいだから、大丈夫。寝袋あったかいよ。ひと 冬に 50 人くらい泊まってくよ」とのこと。氷点下 10 度であったかい。いや~さすがです。私も今東京で一ケタ台の気温だと寒いなと感じますが、北海道に住んで いた時は「おっ、今日プラスの気温だ。あったかいな~」と感じていたものでした。当時の感覚がよみがえってきて懐かしくなりました♪ この湖の建物ですが、氷と雪のブロックは合わせて1万 5 千個も使う上に、イベントが終わる三月下旬まで、常に補修作業をしなければなりません。人出が必要で、 作りあげる時からボランティアが全国から集まります。毎年、そうした形で各地からたくさんの人が集まり、協力して作り上げていくのも、このイベントの醍醐味 です。 あっ、そうそう。このイベント、とっておきの場所が「氷上露天風呂」! (写真提供;然別湖コタン実行委員会) 「氷の上で風呂ですか~~!?」と言う人も多いかと思います。 安心してください。溶けませんよ! 土台を氷や雪で作った後、断熱材が入った特注の湯船を乗せて、湖そばのホテルから温泉を引いているんです。直径 2mの円形の湯船が 2 つあり、7~8 人が一度に 入れるほどの大きさです。脱衣所まで用意されていて、ゆったり、氷の湖の上でお湯を楽しめます。私も以前、入ったことがありますが、こんな楽しみ方があった のか~と、心の底から驚きました。寒いからと家の中に閉じこもらずに、寒さを楽しむ。北海道の皆さんの明るさ・前向きな気持ちに、心から素晴らしいなと感じ た場所でした。また露天風呂に入りに行きたいですね。 さあ、然別湖のことばかりを書いてしましましたが、もちろん見所は他にもたくさんあります。 その一つが「馬の道」と呼ばれる、ホーストレッキング用の道。ウッドチップが敷き詰められた道や、川のほとりを歩く道など、120 ㎞以上が整備され、ホースト レッキングを楽しめるようになっています。 この町は農業が盛んなんですが、かつて馬は農耕馬として欠かせない存在でした。今は農業で馬を使うことはなくなりましたが、馬と共にある暮らしを伝えていこ うと乗馬が盛んです。町の小学校と高校にも乗馬クラブがあるということです。 そんな馬と一般の人が触れ合える施設が、 「道の駅うりまく」 。ここには馬が多数飼育されていて、初心者でも安心して体験できる乗馬コースがあります。 町の保育所に通う子供たちも、馬との触れ合いによく訪れるということです。 私もかつて、北海道でたくさん馬の取材をさせていただきました。馬って、本当に目が可愛いんですよね。間近で馬を見て、そして顔をなでていると、なんとも癒 されます。いいですね、鹿追町!! この施設ですが、かなり広大な面積がありまして、そばにはこんな場所が! 写真の右真ん中で両手を広げている私、見えますでしょうか???これは、北海道で昔から行われている草競馬のコースです。 かつて農耕馬として馬が活躍していた時代、家々の馬の力比べとして始まったのが草競馬。北海道の各地でレースが行われてきました。 昔に比べて数は少なくなりましたが、鹿追町など道内のいくつかの地域で現在も行われています。 コースの側を歩いてみると、味わいのあるゲート。そしてその前には鉄製のソリがあります。力くらべのレースでは、このソリに人が乗り、馬が引っ張ります。 そして 2 つの坂を越えてゴールします。草競馬は、現在、北海道帯広市で行われている「ばんえい競馬」のルーツなんですね。 さあ、すっかり鹿追町を満喫しておりますが、北海道に来たら、やっぱり美味しい食べ物でしょう! ということで、まずはこちら!!! 鹿追町はそばが特産品の一つ。そばは涼しい気候でよく育つため、鹿追では香りが良い質の高いものができると人気です。 毎年 10 月、新そばの時期になると「鹿追そばまつり」が開かれ、2 日間で 1 万食以上が販売されます。 ううっ、これを書きながら、また食べたくなってきました…(*△*) そして、さらには、今鹿追で注目を集めているこんな料理も!!! はい、刺身にフライです。皆さん、この料理の食材は何でしょうかっ!???? ドュルルルルルルルルルル~、ジャン!正解は「チョウザメ」です!! 鹿追町では、 『内陸の町で一風変わった新たな特産品を生み出そう』と平成 26 年からチョウザメの飼育に乗り出しました。しかもチョウザメからはキャビアがとれ ます。思い切った発想というか、面白い取り組みですね~。 ちなみに、チョウザメは「サメ」ではなく、魚です。見た目は似ているんですが、淡水魚で古代魚の仲間です。大きさは 2m以上になると言われています。 町の職員が試行錯誤して取り組み、現在、1000 匹ほどに。魚肉として出荷できる 3 歳以上のものはおよそ 70 匹いて、大きさ 60 ㎝ほどに育っています。 そして現在、魚の身は、町内のお店に出荷されています。 ただし、キャビアがとれるようになるまでには、あと 4 年ほど成長を待たないといけないということで、大きな期待がかけられています。 さてさて、肝心なお味はというと~、 「お、おいし~~~~」 。白身でクセがありません。うん、これは人気が出そう。 現在、町の飲食店などが集まって「チョウザメ研究会」というものも立ち上がって、チョウザメ料理を考えたりしているそうです。 今後が楽しみですね。 風景に、温泉に、馬に、さらには食に、またも北海道に癒されました。 何より、地元を愛し、地元を楽しもうという心意気に触れ、元気をいただきました。 北海道、最高です! *三好が印象に残った「鹿追町」の言葉* 各地を訪れると、面白い&興味深い方言を聞くことがよくあります。 今回はこの方言!!! 「ガブリ」=お祭りなどで売られているフランクフルトソーセージ 自称・鹿追通と勝手に思い込んでいた私のプライドが崩壊。知らなかった。なぜ、ガブリと言うんだろう…