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テレビ番組制作言語TVMLのマンマシンインターフェースの開発
テレビ番組制作言語TVMLのマンマシンインターフェースの開発 Man-Machine Interface for TV program Making Language (TVML) 横山 敏明† 上田 博唯† 林 正樹‡ Toshiaki Yokoyama Hirotada Ueda Masaki Hayashi 日立電子株式会社 ‡NHK放送技術研究所 Hitachi Denshi, Ltd. NHK Science and Technical Research Laboratories † 1.はじめに テレビ番組を自動生成し、更には番組の素材と共にシ ナリオ自身を流通させ、再利用できるようにすることを 目標として、筆者らの一人林はテレビ番組制作言語TV ML(TV program Making Language)を提案し開発した [ 1 ] 。今回、T V M L 用のグラフィックユーザインター フェース(GUI)を開発したので報告する。 2.TVML TVML(TV program Making Language)とは、1本の テレビ番組を構成するほとんどの要素を記述できるテキ ストベースの言語である(図1参照)。これをTVML インタープリタが一行づつ解析し、スタジオやキャラク タのCGをリアルタイムで自動生成し、動画、タイト ル、スーパーインポーズ、BGM、ナレーション等と合 成して番組を作成する。しゃべり声もテキストから自動 生成する。 並んでいる。画面左端のマークは一つのイベントに対応 している。主画面にはスタジオショットと動画とタイト ルのブロックがあり、そのいずれかを選択して上下方向 に並べていく。スタジオショット内にはキャラクタのセ リフや動作、カメラ動作などのセルがある。ユーザーは 該当するセルに1つのイベントを入力することにより番 組を制作していく。例えばキャラクタにセリフを喋らせ たい場合には、スタジオブロック内のセリフのセルをク リックすると、図3のセリフ入力ウインドウが開き、セ リフを文字入力することになる。このシステムではブ ロック、 イベント、セルの各単位でカット、コピー、 ペーストが可能となっている。また、キャラクタの位置 決めなどもGUIを見ながら行うことができる。 character: talk(name=MARY, text="COOL!") camera: camerawork(type=twoshot) character: talk(name=BOB, text="He played in a band called Double trouble.") character: action(type=look, name=MARY, what=BOB) 図1:TVMLテキストの例 3.マンマシンインターフェースの開発 TVMLはテキストベースであるため直接記述するこ ともできるが、誰もが容易に番組作成できることを目的 として、視覚的に分かりやすいGUIを用いてTVML 言語に変換するシステムを開発した。 図3:セリフ入力ウインドウ このようにして作成された番組はTVMLのテキスト に変換され、それをTVMLインタープリタに読み込ま せることにより実際の番組が作成される。また、部分的 に選択してプレビューすることもできる。 4.まとめとこれからの課題 テレビ番組制作言語TVMLを用いて番組制作を行う ためのマンマシンインターフェースを開発した。これに より番組制作者は直感的な画面操作によって番組を制作 できるようになった。 今後は、動画とCGの合成、ライブ映像とのリンク等 で、TVML自体の言語仕様も含め、より柔軟な番組記 述ができるようにして行きたい。また、合成音声の質の 向上も大きな課題である。 図2:マンマシンインターフェースの画面例 図2の画面上で、縦軸が上から下へのイベント時間軸と なっており、横軸は左から主に表示される画面(主画 面)、スーパー、B G M 等の音声、ナレーションの順に 参考文献 [ 1 ] 林正樹:「 番組記述言語によるテレビ番組自動生 成」、第2回知能情報メディアシンポジウム、pp.137− 144(1996)