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第273号 [PDFファイル/2.57MB]

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第273号 [PDFファイル/2.57MB]
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ポジティブリスト制度がスタートしました .
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.1∼2
家畜衛生出前講座を始めました .
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豚のすす病対策について .
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BSE 25・26・27例目発生 ..
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.4
ポジティブリスト制度がスタートしました
従前の食品衛生法の規制においては、残留基準が設定されていない農薬等については食品中に残留が認め
られても販売禁止等の措置を行うことが困難であり、特に輸入食品の増大や食品中への農薬等の残留に関す
る消費者の不安の高まりなどから、その規制の強化が求められていました。
そこで、新たな制度として、残留基準が設定されていない農薬等が、一定量を超えて残留する食品の販売
等を原則禁止する「ポジティブリスト制度」が平成 18 年5月 29 日から施行されました。
ポジティブリスト制度とは
これまでは…
特に規制が必要なもの
だけをリストアップし
て基準を設け取り締ま
っていました。
ななの⋮
いいリと
の農スい
?薬トう
はにこ
規載と
制っは
さて、
れいそ
そういった課題が
ありました
残留してもよい農薬等の基準値を
リスト化する。しかも増やす
そこで
超えてはいけない値
農薬A
基準が設定されていない農薬等が
一定量を超えて残留する食品の
販売を禁止する
=
トマト
0.02ppm
ピーマン
0.05ppm
ほうれん草 0.1ppm
・
・
・
+ 283 → 799 種類
・ ・ ・ すべての農薬と食品について基準化
外国で使われている
農薬とか…
これが、
ポジティブリストのイメージです
●畜産農家におけるポジティブリスト制度への対応のポイント
農薬、飼料添加物、及び動物用医薬品について、食品中の残留に対する規制の範囲が広がります。これに
よって動物用医薬品を使用するに当たっての注意事項、特に休薬期間や使用禁止期間が大きく変わります。
食品衛生法違反とならないように次の点に注意して下さい。
1.動物用医薬品の添付文書をよく読んで、適正に使用する
2.要指示医薬品は、獣医師の指示に基づき適正に使用する
3.投薬中や、投薬後の動物・畜舎には表示をし、間違えないようにする
4.出荷する動物や牛乳・卵を出荷している動物の治療記録を確認する
5.対象家畜や使用時期が定められた飼料についてこれを遵守する
(例:乳牛に子豚用資料を給与しないなど)
6.農薬を牧草地等に散布する場合は、対象作目、使用量を遵守し、飛散(ドリフト)しないよう防止措置
を徹底するとともに、周辺農家と農薬使用について調整しましょう→周辺農家の農作物の販売ができな
くならないように
また、周辺農家からの農薬の飛散にも十分注意しましょう
家保通信 第273号
1
(Aさん)
明日、
うちの飼料畑に農薬散
布するよ。
お前さんのトマトには問題
ない農薬だから大丈夫だよ。
う∼ん。でも、トマトには登
録がないしなぁ。農薬のポジ
ティブリストやらが施行さ
れたし…心配だな∼。
収穫しておこうかな。
Aさんは明日、飼料作物に農薬を散布します。隣の畑にはトマトが栽培されていて、出荷
時期のようです。Aさんはトマトには病気の問題がない農薬を選んだと言っています。
でも、なにやら心配があるようです…
ポジティブリスト制度では、今まで残留基準のなかった農薬にも基準値が設定
されました。この基準値を超えると生産物の出荷停止、回収などの対応が
求められる可能性があります。
トマトの農薬が飼料作物に飛散する場合も同様です。お互いに、農薬散布するときは
これまで以上に気をつけましょう。
7.安全性の確認なしに、産業廃棄物(建築廃材、古畳等)を飼料として利用しない
8.書類や帳簿を保管する
(ア)飼料の購入伝票や購入記録・給与記録
(イ)農薬の購入伝票・購入記録や牧草(自給飼料)などへの散布記録
(ウ)動物用医薬品の購入伝票・購入記録や使用記録
(エ)動物用医薬品指示書や出荷制限期間指示書
(オ)消毒薬の購入伝票・購入記録や使用記録
特に、保管した伝票・書類・記録は問題が発生したときの重要な資料となります。
あなたの体重だとどれ
くらいか、ちゃんと計
算しなくちゃ。
わからないことは先生
に聞こうね。
休薬期間が変わったり
してるし、
お肉になる日
を考えて使わなくちゃ
いけないんだよなぁ。
う不消
に安費
ねを者
。与の
え皆
なさ
いん
よに
僕たちが育ってきた記録を残
してくれたおかげだね。
何を買って、どれくらい使っ
たのか、伝票とか書類を残し
ておいたり、記帳しておくこ
とが大事なんだね。
不明な点については、お近くの家畜保健衛生所にお問い合わせ下さい。
● 大分県のポジティブリスト制度導入に伴う対応(食品安全・衛生課)
1 制度の周知徹底
1)各種営業者団体、農家、消費者、行政担当者に対する講習会の開催
2)パンフレット等を用いた啓発活動
3)関係部局との連携強化
2 収去検査体制の整備・強化
大分県では、大分県食品衛生監視指導計画に基づき、食品の抜き打ち検査(収去検査)を実施してい
ます。今年度は昨年度に比べ、検体数、検査項目共に増加し、より精密な分析検査を実施します。
休薬期間等に関する最新の情報は、農林水産省動物医薬品検査所ホームページ
(http://www.nval.go.jp)
等を参照してください。
2
家保通信 第273号
家畜衛生出前講座を始めました
現在、家畜伝染病の発生が県外で認められています。発生時の不安解消、農家への風評被害を防止する観
点から、広く県民に対しその病気の正しい知識の啓蒙を目的とする出張講座が平成 18 年度から平成 20 年
度の3ヵ年間、行います。出張講座は学校教育関係者(保育園、幼稚園、小中高等学校関係者、父兄)、一
般県民を対象としています。
ちなみに今回、大分家畜保健衛生所が平成 18 年6月 21 日、大分市内小学校のPTAの方々を対象に開
催しました。第一回出前講座について、聴講者のアンケート調査結果をみると、やや専門的な内容のことか
ら、理解できたが 31%、やや理解できたが 31%、多少、理解できたが 38%でありました。
豚のすす病対策について
豚は概して生活環境が不潔になりやすく、また豚体そのものが厚い皮下
脂肪層に包まれているので、皮膚の新陳代謝が旺盛でないために、フケが
つもりやすく、皮膚の炎症を起こすことがあります。
すす病は哺乳期から離乳子豚期にかけて見られる疾病で、体表などに常
在するブドウ球菌(Stapylococcus
hyicus)が皮膚の損傷部からの感染で
Stapylococcus hyicus
発症し、正式の名称は滲出性表皮炎です。この疾病の特徴は体表の炎症部
からでる滲出液に豚舎内の塵埃が付着し、あたかもスス(煤)が付着した
かのように被毛が黒灰色になることからこの名称で呼ばれています。
すす病の発生は、哺乳子豚においては同腹単位で、離乳子豚おいては豚房単位で発生します。軽症の子豚
はまもなく耐過し回復しますが、重症の子豚は沈鬱となり衰弱するかヒネ豚となります。
この発症の直接原因は、子豚同士のけんかによる噛み傷が考えられ、噛まれた口唇や頬、眼瞼・耳翼の周
囲を中心に初期病変を形成します。その他、疥癬などの外部寄生虫の寄生も子豚の柔らかい皮膚を傷つける
こともブドウ球菌の感染を助長する要因となります。
この発生予防対策として、子豚同士のけんかによる噛み傷を防止する対策として、子豚の犬歯をニッパ等
の器具で切除する際は、歯の切り残しの部分が鋭利とならないように、よく切除する必要があります。離乳
子豚の豚舎移動後の群管理はケンカ防止を防止するため、同腹単位とすることが望まれます。更に子豚の抵
抗力低下をさせるような密飼いなどや寒冷などのストレスに注意し、疥癬などの外部寄生虫は定期的に駆除
することが必要です。
基本的には細菌感染であるため、直接的な治療法は抗生物質の投与です。甚急性の症例では発病後経過が
3∼5日と早いため、治療にはペニシリン系薬剤(アンピシリンを使用します)またはニューキノロン系薬
剤と副腎皮質ホルモン剤を併用注射することが望まれます。補助療法として逆性石鹸液 1000 倍を体表散布
したり、また、慢性的に発生している農場は免疫力低下を起こす基礎疾病の対策を検討する必要もあります。
家保通信 第273号
3
B S E 2 5・2 6・2 7 例 目 発 生
平成18年度に入り、4月19日に岡山県、5月13・19日に北海道でBSE陽性牛が確認されました。岡山
県は71ヶ月齢の乳用牛、北海道は共に68ヶ月齢の乳用牛でいずれも焼却処分されており、食肉等として市
場に流通することはありません。
●BSE陽性牛発生状況
発生年月日
発 生 地
導 入 元
飼養
形態
畜 種
性別
生年月日
発生
月齢
備考
家畜の病気等についての情報やご相談は
大分家畜保健衛生所
大分家畜保健衛生所
三重家畜保健衛生所
豊後大野家畜保健衛生所
玖珠家畜保健衛生所
玖珠家畜保健衛生所
宇佐家畜保健衛生所
宇佐家畜保健衛生所
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家保通信 第267号
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