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第4次嘉手納町総合計画 後 期 基 本 計 画
第4次嘉手納町総合計画 後 期 基 本 計 画 16 1章.総論 『基本計画 総論』では、基本構想で位置づけたまちづくりの将来像「ひと、みらい輝 く交流のまち かでな」の実現の実現に向け、先導的な役割を果たす「嘉手納町まちづく りリーディングプラン」を位置づけるとともに、個別具体の施策を進める上で基礎とな る町土についての基本的な考え方として「土地利用計画」を定めています。 嘉手納まちづくりリーディングプラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 土地利用計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 17 総 論 嘉手納まちづくりリーディングプラン 嘉手納町のまちづくりの将来像「ひと、みらい輝く交流のまち かでな」の実現を図るた め、部門別計画をリードするプランとして、 『嘉手納まちづくりリーディングプラン』を位 置づけます。 『嘉手納まちづくりリーディングプラン』は、理念として掲げた「支え合い」 「人づくり」 「安心」「賑わい」を基調に置き、部門別計画に位置づけた各部門の施策を横 断的に推進する計画です。したがって、その推進にあたっては、行政とまちづくりの主役 である町民との協働を前提に取り組みます。 嘉手納町にあっては、国内最大とも言われる直径約 160mのロータリー道路(嘉手納ロ ータリー)を有してきました。嘉手納ロータリーは町を象徴するシンボルとして親しまれ てきましたが、その廃止に伴い、中心市街地と行政ゾーンの分断要因が解消され、街の一 体感が形成されつつあります。 『嘉手納まちづくりリーディングプラン』の設定にあたっては、町の一体感・魅力づく りに資するための“新たな輪(環) ”の形成を図るものです。 【理念】 【施策の大綱・まちづくりの基本方向】 【嘉手納まちづくりリーディングプラン】 支え合い 人づくり 安心 1.人にやさしい・人がやさしい・ 健やかな暮らし育むまちづくり 賑わい 地域の輪でつながる 「人・まち活き活きプラン」 支え合い 人づくり 安心 2.未来へはばたく情操豊かな人材と 交流を育むまちづくり 賑わい 交流の輪が広がる 「ふれ合いのまちづくりプラン」 支え合い 人づくり 安心 3.誰もが安心・安全で心豊かに暮らせる 潤いあるまちづくり 賑わい 地域資源が循環する 「環境共生のまちづくりプラン」 支え合い 人づくり 安心 4.活き活きした生活と賑わいを育む まちづくり 賑わい 主役である町民との協働 18 1.地域の輪でつながる「人・まち活き活きプラン」 少子・高齢化の進展や長引く不況の影響により、支援を必要とする町民が増えつつあり、 地域の連帯により町民相互が支え合っていくことが求められています。 全ての町民が健やかに暮らしていけるよう、地域の連帯による支え合いの仕組みづくり を進めます。また、お年寄りなどの地域人材が、次代を担う子どもたちに豊かな知識と経 験を伝えていくなど、地域人材の積極的活用により、人と人がつながる社会をつくります。 【関連する主な施策内容】 ○地域ぐるみの支え合い活動の充実 (ミニデイサービスの充実、災害時要援護者対策の推進、ファミリーサポートセンター事業の推進、地 域活動拠点施設の整備・充実 等) ○福祉意識の醸成 (学校教育や生涯学習における福祉教育の充実 等) ○地域福祉の担い手の確保・連携の充実 (ボランティア人材の育成、ボランティア団体同士の交流機会の充実 等) ○地域人材の活用・交流の推進 (子どもたちの居場所づくりや世代間交流の推進、生涯学習での地域人材の活用・充実 【プランのイメージ】 お互いができることで支え合い・人と人とがつながる社会の構築 元気高齢者 青年 子育て世帯 地域で暮らす 障害者 団塊の世代 単身高齢者 子育てを 終えた主婦 ・要介護者 地域の 子ども 19 等) 2.交流の輪が広がる「ふれ合いのまちづくりプラン」 本町においては、町内外の多様な交流を育む中で活力に満ちたまちづくりを進めていく ことが大切です。 そのため、これまで培ってきた基盤を活かし、特産品開発や道路ネットワークの充実に より多くの人を呼び込むなど、町内外の人々がふれ合う交流の輪の拡充を進めます。 【関連する主な施策内容】 ○観光推進体制の強化 (地域の観光資源の開発、観光ガイドの育成 等) ○観光拠点・観光資源開発の充実 (道の駅かでなの積極的 PR と地場産品の販売促進、農業や漁業等と連携した観光資源の開発 ○商業環境の充実 (商店街の活性化、ロータリー地区と既存商店街とのつながりの強化 等) ○道路環境の整備による利便性・安全性・快適性の向上 (幹線道路の改修、地区内幹線道路の充実 等) ○各種交流イベント等の充実 (プロスポーツ団体等と連携したスポーツ教室等の開催、各種国内外交流事業の推進 等) 【プランのイメージ】 観光客 町民・在勤者 ・観光資源の開発 ・商業環境の充実 ・各種交流事業 ・道路ネットワークの充実 ・地場産品の PR 等 国内外からの来訪者 20 等) 3.地域資源が循環する「環境共生のまちづくりプラン」 私たちの生活は、便利さ・快適さなどと引き替えに多くの廃棄物を出しています。 本町の自然環境を保全し、次代に引き継いでいくために、環境への負荷を与える生活を 見つめなおしていく必要があります。そのため、ゴミのない美しいまちづくりをめざし、 廃棄物の量の削減、資源化の推進強化、学校教育や生涯学習を通して環境教育の充実を図 るなど、町民や関係機関と協働して環境共生のまちづくりに向けた行動に取り組みます。 【関連する主な施策内容】 ○環境共生のまちづくりに向けた町民ぐるみの活動展開 (環境問題に取り組む指針・行動計画づくり、町民のエコライフの推進 等) ○3R※を基本としたゴミの減量化と資源化の推進 (3R運動の推進、資源ゴミの集団回収の推進 等) ○環境教育の充実 (学校教育や生涯学習における環境教育の充実 等) ○自然体験を通した意識啓発の推進 (自然体験型イベントの支援推進 等) 【プランのイメージ】 資源 ・環境問題に取り組む指針づくり ・3R運動の推進 ・ゴミの資源化の強化 ・環境教育、自然体験を通した 資 意識啓発 等 源 資 源 ※3R:廃棄物の抑制(リデュース)、資源・製品の再使用(リユース) 、再生利用(リサイクル)を順に行うこと。 21 総 論 土地利用計画 現状と課題 本町は、町土の大部分を米軍用地に占有されるという特異な状況の中にあります。この ため、戦後の混乱期から住宅や商店、事務所、工場などが混在立地し、今日の狭隘、無秩 序な市街地が形成されてきました。土地利用の制約が極めて大きく、土地の有効利用が求 められる状況にあることから、市街地としての合理性、快適性を確保していくとともに、 市街地と自然環境との調和が課題となっています。平成 18 年1月には、「嘉手納町都市計 画マスタープラン」 「嘉手納町緑の基本計画」「嘉手納町住宅マスタープラン」といった土 地利用に関連するマスタープランを一体的に策定しています。また、平成 25 年度には「嘉 手納町土地利用基本計画」の策定に取り組んでいます。今後とも、これらの計画の推進や 土地利用に関する各種制度の活用を図る中で、住みよいまちづくりに向けてバランスのと れた土地利用を確立していく必要があります。 市街地については、過密な低層住宅地を抱え、住環境上、防災上の問題があるとともに、 狭隘道路も多く存在しています。また、道路等の基盤が未整備なまま市街地のスプロール が進行している状況もみられます。上記した「嘉手納町都市計画マスタープラン」等にお いては、5つの地区(東地区・ロータリー東地区・ロータリー西地区・西地区・埋立地区)に区分してお り、地域特性を活かしながら良好な市街地形成を進めていく必要があります。 なお、これらの市街地域を本島最大の流域面積を有する比謝川の水と緑がふち取ってお り、人々に潤いを与える憩いの空間となっています。今後においても、水の軸・緑の軸と してその保全・活用を図っていく必要があります。また、海岸域については、緑に乏しく 潤いに欠ける状況にあることから、親水性に配慮した環境整備が求められます。 米軍用地については、町面積の大部分を占めており、まちづくりの大きな制約条件とな っています。そのため、市街地に接する米軍用地の一部返還又は共同使用に取り組み、土 地利用空間の確保に努めるとともに、米軍用地返還の見通し等を踏まえ、長期的な展望に 立った計画的な利用・転用の検討を進めていく必要があります。 22 基本方針 ①バランスの取れた土地利用の確立に向けて、「嘉手納町都市計画マスタープラン」等の周 知・推進を図るなど、市街地と自然環境の調和に配慮していきます。 ②市街地の合理的利用を進めるため、再開発地区を起爆剤とした商業地域の再生や、住宅・ 住環境整備等による既成市街地の改善、面整備の検討等を行い、良好な市街地形成を図 ります。 ③比謝川水系の保全活用により、水辺等を骨格とした水の軸・緑の軸の形成を進め、憩い の空間づくりを行います。 ④市街地に接する米軍用地の一部返還又は共同使用に取り組むとともに、米軍用地返還の 見通しを踏まえ、計画的な利用・転用の検討を進めます。 施策の展開 ①バランスの取れた土地利用の確立 ○良好な都市環境の確保や都市機能の更新、居住環境確保、市街地と自然環境の調和に配 慮した土地利用等、総合的な土地利用の展開を図るため、「嘉手納町都市計画マスタープ ラン」「嘉手納町緑の基本計画」「嘉手納町住宅マスタープラン」、「嘉手納町土地利用基 本計画」といった土地利用に関連するマスタープランの周知・推進を図ります。 ○土地利用に関連するマスタープランの位置づけや各種土地利用規制を踏まえ、土地利用 誘導の実施を図ります。 ②市街地の合理的利用 ○東地区においては、既存市街地のスプロールの抑制に向け、計画的な市街地の整備に努 めます。また、道の駅かでなの立地を活かし、観光・交流拠点を形成していくとともに、 主要地方道沖縄嘉手納線沿線における沿道商業の誘導、緑地等の沿道環境を整備し、東 の玄関口としての景観形成に努めます。 ○ロータリー東地区においては、密集居住地域を抱えていることから、道路の拡幅整備を はじめ、有効な空地の確保等を建物の建替えと併せて進めていくなど、基盤の改善等に よって良好な住環境の形成を図ります。 ○ロータリー西地区については、ロータリープラザや各種公共施設が集約する本町の拠点 地域として、魅力ある中心市街地の形成を進めるとともに、周辺一帯については魅力的 な商業地域としての再生を進めます。また、密集居住地域については、生活道路のネッ トワーク化と個々の建替えの計画的誘導を進め、良好な住環境の形成を図ります。 23 ○西地区においては、老朽化のみられる外人住宅が多い地区であり、ゆとりある住環境で あるものの区画道路が少なく、袋小路が多く存在していることから、道路基盤整備と建 築活動の連携による住環境の再生を図り、併せてオープンスペースの確保に努めます。 また、国道 58 号沿いについては、沿道サービス地区としての誘導をはかり、商業・業務・ 住宅の複合的な土地利用を図ります。 ○埋立地区においては、海に面する特徴と計画的に整備された基盤を活かし、癒しと憩い の空間創出、歩行空間のバリアフリー化等を進めるなど、住環境の質的向上を図ります。 また、大規模商業施設を中心とした商業地区は、広域的な利用を視野に入れた商業機能 の充実に努めます。 ③水と緑の軸の形成 ○比謝川水系は、本町の土地利用を特徴づける自然軸として位置づけられることから、こ れまで公園や遊歩道を整備し、町民の憩いの場の創出に努めてきましたが、今後もその 自然環境を最大限に活かした整備を図りつつ、水質の浄化、緑地の保全育成、水辺の空 間づくりを推進します。 ○海岸域については、緑陰の創出を図るなど安らぎのある親水空間の形成を図るとともに、 沿岸利用の促進を図ります。 ④米軍用地の計画的な利用・転用の検討 ○広大な面積の嘉手納飛行場等が町面積の大部分を占有し、まちづくりの大きな制約条件 となっていることから、その改善に向けて市街地に接する米軍用地の一部返還又は共同 使用に取り組みます。 ○米軍用地返還の見通し等を踏まえ、計画的な利用・転用の検討を進めます。 24 25