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日本語PDF( - Natural Disaster Youth Summit NDYS
防災世界子ども会議2005 in ひょうご Natural Disaster Youth Summit 2005 阪神・淡路大震災10周年記念事業 大震災の教訓を未来へ 命の尊さを考えよう! Think about the Importance of Human Life! Final Report of NDYS2005 in Hyogo 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご 国際会議 2005.03.28 宣言文 ~Make a difference in the world~ 今回の防災世界子ども会議 2005 を通して、私たちはお互いの国を知 り、文化を知り、防災に対する強い想いを共有しました。そしてお互い の国の防災教育や防災意識にも様々な違いがあるということを認識し ました。そういった議論をしていく中で多種多様な意見が出されました。 しかしその時、私たちは宣言文以上に大切なことがあるということを知 りました。それはここで議論をやめ宣言文を作っていくよりも、何がで きるかを考え、議論し共有し続けるというということのほうが大切だと いうことです。今日 3 月 28 日を防災について考える出発の日として、 いつまでもさまざまなものを感じ、そこから学び、共有していくこと “Try to feel, try to learn, try to share” を合言葉に、これからも活動 を続けていきます。 Through the Natural Disaster Youth Summit in 2005, we learned about each other’s country and culture, we shared our thoughts about natural disaster preparation and found that we had many ideas about this subject. Through many discussions we shared fruitful ideas together. What we have realized by going through the process of sharing our opinions is that there would be more important things than the declaration itself. It seems more valuable to keep thinking discussing and sharing what we can do. Regarding today, March 28th as the starting point to consider disaster, we will continue working on the study with the words, ”Try to feel, try to learn, try to share” in our mind. 防災世界子ども会議 2005 ユース実行委員会 目 主催者報告 実行委員長 来賓あいさつ 岡本 兵庫県副知事 次 和子 斉藤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 富雄 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 防災世界子ども会議に寄せられたメッセージ ユネスコ本部 防災セクション部長 バダウィ・ルーバン アイアーン USA 代表 エドウイン H.グラガート 防災世界子ども会議 2005 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 プロジェクト 趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご 国際会議 趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 インドネシア、アチェ参加校の津波報告 宣言発表会 参加校の発表 宣言文作成過程の報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 海外から寄せられた参加者のメッセージ 成果と今後の展望 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56 総括 京都大学大学院 謝辞 副実行委員長 構成メンバー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 地球環境学堂 納谷淑恵 助教授 ラジブ・ショウ ・・・・・・・・・・・ 57 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61 資料 ユース実行委員会広報チーム発信 写真展開催のお知らせ 新聞報道記事 デイリーニュース ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 101 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 102 防災世界子ども会議 2005 のご報告 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご 実行委員長 国際会議 岡本 和子 「防災世界子ども会議 2005」プロジェクトのご報告を、謹んで皆様にお届けします。 -10 年を経過した阪神・淡路大震災の教訓を世界の子どもたちに伝えよう、未来に生か そう-という思いが、iEARN「防災世界子ども会議 2005」プロジェクトの発想の起点となり ました。それが、この大震災に遭い、生き残った者の責務だと信じたからです。 2004 年 9 月、このプロジェクトは、被災地・兵庫でスタートしました。インターネット を活用し、国際交流を通して、世界の子どもたちと、防災について学びあい、語り合い、 そして、生命の尊さを考える「会議」を目指しました。まずは国内外の 54 の学校、1,000 人にも及ぶ子どもたちを中心に交流が始まったのです。 交流は、「防災」をテーマに大きく広がりました。そして、その間にも、世界各地では大 災害が相次ぎ、多くの犠牲者が・・・。私たちは、ますます「会議」の重要性を確認しま した。 2005 年 1 月、国連防災世界会議が兵庫・神戸で開かれました。私たちのプロジェクトの 中間報告「復興への思いが世界を包む」(2005 年 1 月 18 日、淡路島)も、パブリックフォ ーラムとして参加することができました。兵庫教育情報ネットワークを活用し、様々な国 の子どもたちの防災への思いを、世界に配信しました。 そして、ついに 3 月 25 日から 28 日まで、神戸、淡路島で、プロジェクトの最終章、「防 災世界子ども会議 2005in ひょうご」を開催するに至りました。 世界 12 ヵ国から、子どもや教師 60 人が、全体では 450 人が集い、災害、防災について 情報交換し、学び、多くの教訓を得ました。悲しみや絶望を、希望、生きる力に変える知 恵を話し合いました。 里山でのユニセフ・パーク・プロジェクト、JICA 兵庫国際センターでのフォーラム、兵 庫県立夢舞台国際会議場での発表会まで、国、言葉、文化の違いを超えて交流を図りまし た。スマトラ沖地震についてのインドネシア・アチェの子どもの報告など、参加国の子ど もの発表は、防災についての教訓を示唆し、内外の注目を集めました。 そのまとめとして、3 月 28 日、「今日を防災について考える出発点として、学び、感じ、 共有しよう」という宣言文が拍手で採択されました。 私たちは、 「防災世界子ども会議 2005in ひょうご」を、文字通り出発点として、2006 年 も、生まれたばかりの防災教育ネットワークを充実・拡大させて、世界に情報を発信し、 災害救援にも役立てるようになりたいと思っています。 最後になりましたが、プロジェクトにご協力、また、運営に関わっていただいた自治体、 団体、企業、そして市民ボランティアの方々に、心から感謝申し上げます。 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご 祝辞 兵庫県副知事 齋藤 富雄 皆さん、こんにちは。 一昨年になりますが、この淡路夢舞台国際会議場でアイアーンの国際会議が開催され、 世界中からたくさんの子どもが集まりました。そのときの様子が、昨日のことのように思 い出されます。 そして今日再び、この国際会議場において、世界の子どもたちを歓迎できますことを、心 から嬉しく思います。 昨年末のスマトラ島沖地震・インド洋大津波をはじめ、世界中で大規模な自然災害が多 発し、想像を絶する被害が出ています。今日は、インドネシアからも参加していただいて いる子どもさんもおられますが、自然災害でまず被害にあうのは、自分を守る力の弱い子 どもやお年寄りたちです。そして、 「あの時、地震・津波の知識があったらな」と、災害が 起こった後いつも反省するのです。 人が一生のうちに大きな災害にあう事はそう多いことではありません。また、時間がた つとともに忘れられていくことも事実です。ひとつの災害の経験を生かせないことが、犠 牲を少なく出来ない原因のひとつです。 このたび、国籍・言葉・民族の壁を乗り越えて、子どもたちが自分の命を守るための催 しが兵庫県で行われたことは非常に意義深いことと思います。この会議を通じて学んだ事 を、みなさんの得意分野であるインターネットを使って世界中に発信していただきたいと 思います。 兵庫県も 10 年前の阪神・淡路大震災での経験と教訓を次の災害に生かすために、また、 その時に、世界各国から受けた多大な支援に対するお礼として、防災への取り組みを発信 していきたいと思います。 最後になりましたが、本日の会議が、ユニセフ、国土交通省などのご協力を得て、すば らしい国際会議となりましたことをお喜びいたしますとともに、会議の準備を進めていた だいた実行委員会の皆さんに敬意を表します。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 祝辞 防災世界子ども会議 2005 兵庫県教育長 武田 顧問 政義 (ビデオレター) みなさん今日は、兵庫県教育長の武田です。 今日ここに、国内はもとより、日本から地球の反対側に位置する南米大陸のアルゼンチ ンを始め5つの大陸からこのように多くの、みなさんが一堂に会して「防災世界子ども会 議」が開催できますことを心からお喜び申し上げます。 今、皆さんが集われているこの会場のある兵庫県では、10 年前の阪神・淡路大震災で多 くの尊い命が奪われ、また、住み慣れた街、街並みが一瞬にして破壊されました。 犠牲になられたみなさん方の御霊に哀悼の意を謹んで捧げたいと思います。 しかしながら、我々は悲しむだけでは役目が果たせないことはもとより、これらの尊い 犠牲の代償として私たちが得ました貴重な教訓を次の世代に確実に引継ぎ、併せて国内の みならず世界の学校教育に生かしていくことが、被災体験を持ちます私共の使命であると 改めて確認をしたところです。 この教訓を活かし兵庫から世界に向けて、世界中の子どもたちが、命の大切さや人間と しての在り方、生き方を考え、世界に思いをはせることのできる国際的な視野に立った防 災意識を持つ子どもに育ってほしいと願っています。このような思いからiEARN(ア イアーン)の先生方が共に協力してすばらしい取り組みを始めました。 皆さん方も「災害について調べる」、「災害発生のメカニズムを調べる」、「被害を少なく する方法を考える」など、これまでにも多くのことを学んでこられました。さらに皆さん 方は、「災害から世界の仲間を助けるにはどうしたらよいのか」をテーマに、建物や道路な ど町の復興だけでなく、傷ついた人の心が音楽や絵画等の芸術や、自然などにより癒され ることなど、大変すばらしい学びの取り組みをされている事に感動しています。 いままでインターネットなど情報通信技術を使って、テレビ会議や電子掲示板で共に考 え学んできたことが報告され、世界に向けた防災宣言文が発表されることは、意義のある すばらしいことです。 最後になりましたけれども、世界中の子どもたちが未来への夢や希望を胸に、新たな時 代をたくましく切り拓いていけるよう心から念じますとともに、この会議が実り多いもの になりますよう祈念いたしまして、開会にあたりましての挨拶とさせていただきます。 どうもありがとうございました。 「防災世界子ども会議」参加の皆様へ ユネスコ パリ 防災セクション部長 バダウィ・ルーバン 「防災世界子ども会議」に参加されて皆様にご挨拶できることを 光栄に思っています。皆様方の中には、すでに若くして、地震や 洪水や暴風雨、その他の災害を体験している方々がおられると聞 いています。そして皆様方全員が非常に災害が起こりやすい地域 に住んでいらっしゃると言うことも理解しています。 私自身イランや日本で起こった悲劇について表現されている絵画や写真を見て、胸を打 たれました。また被災者の方々に対しての子ども達のメッセージを読み、そして「春一番 の丘」での記念植樹の企画などを知り、心を打たれました。あなた達若者がやったことそ してやろうとしていることは大切なことで、ユネスコにとっても価値のあることです。私 は心からの感謝をお送りします。 21世紀に生きる子ども達は、どこにいようと、またどんなに困難であろうと、あなた 達は少なくともひとつのことを共有しています。それは私たちが未来に望んでいることを 具現化するのはあなた達だということです。事務局長、松浦晃一郎氏の言葉を借りると、 あなた達のご先祖(ご両親、ご祖父母、その前のご先祖)が成し遂げられたこと、さらに それ以上のことを皆様が実行してくださると確信します。また私たちよりもっと素晴らし く成し遂げられることを望みます。 「国連防災世界会議」は、現在も頻発し、常に話題となっている自然災害について、国際 社会の関心を今一度、呼びおこす機会となります。地域社会や政府や国際的な組織の努力 にも関わらず、自然災害は人的、経済的、環境的な意味において、世界的に甚大な被害を もたらし続けています。 皆様方の大部分は最近の新潟中越地震の惨状をご覧になったでしょう。避難所で生活さ れておられる方々、またその避難所から登校されている子ども達がたくさんいらっしゃる と聞いています。私も新潟中越地震を放映しているテレビを見ましたが、その中でももっ とも印象に残ったのが子ども達の笑顔でした。地方自治体がヘリコプターを用意して、空 から被災地域の様子を見せる企画をしていましたが、たくさんの子どもたちは涙でいっぱ いの顔をしていました。しかし、家族や地域の方々のご努力で故郷に戻れることになり、 この災害を克服しようとするけなげな表情で帰郷していました。 最近数ヶ月、そのような大災害が目立ちました。洪水や暴風雨はハイチ、ジャマイカ、 その他のカリブ海地方の国々を襲いました。またラテンアメリカ、インド、バングラデッ シュでも同様のことが起こりました。強烈な地震はアルジェリア、イランイスラム共和国、 モロッコなどを襲いました。イナゴの大襲来や干ばつはアフリカで起こり続けています。 ヨーロッパのあちこちで山火事の被害も起きています。さらに問題なのはこれらの自然災 害の一番の犠牲者は貧しい人々やハンディキャップを持った人達だということです。 しかし、私はそれでも未来にたいして楽観的です。コミュニケーションの形態が急速に 進化した時代において、今日の子どもたちは今まで以上の知識にアクセスできるチャンス があり、国際交流への可能性もかってないほど高まっています。あなた達若者は今日危機 と共に生活しているけれども、学ぶことで、明日の危機を減らせるし、ともすれば場合に よってはそれをなくすことができるかもしれないと考えています。 「防災世界子ども会議」参加者の皆様へ iEARN USA 代表 エドウィン H.グラガート 南アジア・東南アジアに壊滅的な打撃を与えた 地震とそれに続く津波は、皆さんが行っている会 議の重要性を証明するものとなりました。 それは、神戸・バムの地震以降、それぞれの地域で家族やコミュニティの復興がなされ ていることを認識させてくれたばかりではなく、そのような大きな災害の際に役立つ救援 の方法と組織作りの必要性をも示してくれました。 今、アイアーンは、アイアーンのネットワークを通じて学ぶ子どもたちがそのような災 害時にすぐに連帯できるように、他の組織と協力して救援の方法と組織作りを行っていま す。不幸なことに、テレビのニュースやそのほかのメディアで流されているショッキング な映像は、このような多くの人命や財産を喪失するような災害が再び起こるであろう事を、 私に思い起こさせます。 このような悲惨な状況にあっても、私の心は希望に満ちています。私の希望は、ここ日 本で行われているこのイベントでも明らかに示されている、3つのものからなっています。 まず第1に、自然災害の原因に対して、世界の人々が注意を払うようになってきたこと。 それらの原因の中には、人間によるものも含まれます。世界の子どもたちが、災害の前、 災害の間、災害の後に何が起こったのか、興味を持ち始めたということ。そして、その結 果、自然災害に対する学習が教育に取り入れられるようになり、その原因と影響を災害が 起こった地域に限定するのではなく、世界規模で考えるようになったこと。この自然災害 に対する地球規模の視点が、つまり、一国の国民ではなく、人類全体への影響を考えるこ とができることが、地球規模の問題解決と行動を起こす際の最初のステップとなるからで す。これらのことが第2の希望の理由へとつながります。 世界の若い人々は、自然災害が起きたときには、単に関心を持つことから、連帯し行動 を起こすように変わるでしょう。日本の若い皆さんとイランの仲間は木を植え、災害救援 のための義捐金を集めるでしょう。友情の証として、災害にあった若い人々に衣服や絵画 を送るでしょう。そして、そのようにしてもらった人々は、次に災害が起きたときには活 発に活動する若者へと成長するでしょう。このことが非常に重要です。このことは、大人 に対しての力強いメッセージとなります。若い人々が自然災害による苦しみを表現し、そ してそれを軽減する力強い仲間となります。このような、若者の行動は、何もないところ からは生まれません。 それが私の希望の3つ目の理由です。テクノロジーが持つ人々をつなぐ力が、災害時に 人々の注意を喚起し、行動を促すのです。私たちはこのことを1989年からアイアーン の中で見ています。1989年アルメニアで大地震が起こったとき、アメリカとロシアの 生徒を電子メールでつなぎ救援活動を行ったのです。アメリカとロシアの生徒は、協力し て義捐金を募り、赤十字がイェレバンの病院に新しい子ども病棟を作れるようにしました。 今日、何百万人という若い人々がインターネット、テレビ会議、無線、そのほかの新しい テクノロジーを使って、おたがいを紹介しあい、地球市民として互いをいつくしむコミュ ニティを形成しています。これらのことは、このようなテクノロジーなしには不可能であ ったでしょう。若い人々が、テクノロジーを使いこなさなければ、このことは、これほど 早く、力強くは起こらなかったでしょう。私は、皆さんがこれまで行ってきたことに対し て拍手を送ります。そして皆さんと、世界の若者を21世紀のリーダーであると申します。 といいますのも、私たちは自然災害をより理解し、災害に対して備えようとここに集まっ ているからです。 国際協働プロジェクト 「防災世界子ども会議 2005」 Natural Disaster Youth Summit(NDYS)2005 趣 旨 防災世界子ども会議 2005(Natural Disaster Youth Summit 2005 NDYS2005)は、阪神・ 淡路大震災 10 年を機に、被災地兵庫より誕生した iEARN*(アイアーン)の防災プロジェク トである。阪神・淡路大震災で経験した多くの教訓を活かし、兵庫を核とした世界中の子 どもたちが、インターネットなど、ICT(情報通信技術)を活用し、国境も言語も宗教も超 えて、協働しながら、命の尊さを考えることによって、「防災」の未来について考える国際 協働プロジェクトである。 世界中の子どもたちが、命の大切さや人間としての在り方生き方を考え、「世界」に思い をはせることのできる国際的な視野の防災意識を持った子どもを育成することを最大の目 的とする。 2004 年 9 月にプロジェクトをスタートさせ、インターネットをつかって、テレビ会議、 フォーラムでの交流とディスカッション、ホームページでの活動報告など、子どもたちが 大震災の教訓を収集・共有・分析・発信する。 そのまとめとして、2005 年 3 月、世界11カ国から子ども達の代表を迎え、日本の子ど も達ともに、 「防災世界子ども会議 2005 in ひょうご」国際会議をもち、最終日、宣言文を 採択し、世界へ発信する。 *iEARN(International Education and Resource Network)は、冷戦時代の 1988 年、 「戦争でお互いが傷つけることがないよう、両国の学校間をオンラインで結び、子ども たちと教師が国際協働プロジェクトに取り組むことで、相互理解を深めて欲しいという 平和の願いから、ニューヨークとモスクワをつないだプロジェクトを実施したことから 始まった。今では、世界約 110 カ国・2 万校・100 万人の子どもたちが参加する世界最 大級の教育 NPO に成長している。ICT を活用し、地球規模のネットワークを通して、環 境問題、社会問題、人権問題などをテーマにした国際協働プロジェクトが158も展開 されている。iEARN の日本での窓口が、NPO 法人グローバルプロジェクト推進機構 JEARN (ジェイアーン)である。 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 概 テ ー マ: 大震災の教訓を未来へ 要 命の尊さを考えよう! 期 間: 2004 年 9 月 1 日―2005 年 3 月 28 日 後 援: 兵庫県教育委員会 参加対象: 小学校・中学校・高等学校 参加校: 世界 15 カ国、国内 23 校、海外 31 校、計 54 校、1,000 名以上の生徒が参加 兵庫からは 600 名以上の生徒が参加 NDYS2005 ネットワーク: 使用言語 英語(共通語)・各国の母語 国際協働学習のツールとしての ICT(情報通信技術)の活用: インターネットなどの ICT は、新しい学びの場を生み出す契機を作り出しつつある。本プロジェクト では、グローバルな新たな防災教育に必要な情報や知恵を、収集、発信、共有することが重要となる。 その実現のために、子どもたち、教師の異文化コラボレーションを支えるツールとして、兵庫教育情報 ネットワークを活用したテレビ会議、アイアーンのフォーラム、JEARN の ML、BBS、BLOG など ICT を駆 使し、実施し、その成果を報告する。 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 プロジェクトの背景: 1. ・ 防災教育の必要性 世界では、自然災害が多発している。大きな被害を受けるのは災害発生地の住民である。しかし、 災害前に対策を施す(予防防災)という意識が欠如しているのが現実であり、これは世界的に大 きな防災の問題である。この問題を解決する一つの方法は、子どもを対象とした防災教育である。 子どもへの教育は、現在及び大人になったときに適切な災害対策を実施できるようになる。 ・ 兵庫では阪神・淡路大震災以降、命の大切さ・助け合いのすばらしさなど、共生社会における人 間としての在り方・生き方を、大震災の教訓に学ぶ「新たな防災教育」として推進してきている。 その兵庫から、同じ趣旨で、アイアーン「防災世界子ども会議 2005」プロジェクトとして企画 し、ネットワークを活用した国際協働学習として展開するものである。 ・ 2005 年 1 月、21 世紀の新しい防災指針とすることとし、災害による被害の軽減を目指す目的で 「国連防災世界会議」が兵庫で開催された。環境、平和、人権などの地球規模の諸問題は、一国 のみで解決できるものではなく、国際社会全体が一致して取り組むべき問題である。人類共通の 課題である「持続可能な開発」の実現に向けて、ユネスコを中心に「国連持続可能な開発のため の教育の 10 年」が推進され、2005 年はその最初の年である。本プロジェクトにおける「防災教 育」とは、一般に言われる防災教育だけでなく、環境教育、文化教育など多方面に渡っている。 2. 国際教育の必要性 国際化が一層進展している社会では、これまでの異文化を理解するだけにとどまらず、子どもた ちが国際社会の一員としてどのように生きていくかを考え、行動に移すことが重要となる。イン ターネットなどの ICT を、国際教育に積極的に活用していくことが大切である。インターネット が普及して、メールやフォーラムをつかって、世界の教師・生徒と簡単に異文化コミユニケーシ ョンができるようになり、さらにブロードバンド化で、テレビ会議を使って世界の教室と異文化 コラボレーションができる環境が整ってきている。国際交流を通じた学習を進める国際協働学習 は、英語を共通語として、明確な目標と計画をもち、異文化の人々と深い絆で結ばれることを通 して、地球市民(国際社会の一員)であるという意識を育成することにある。国際化が進行し、 種々の問題が国内だけでは解決できない状況であり、国際的視野を持ち、国際社会を生きる人材 が必要とされている。そのためにも、国際協働学習は重要である。 「防災世界子ども会議 2005」プロジェクトの教育的意義 1.国際的視野を持ち、自ら行動できる子どもたちの育成 2.子どもたちの防災意識の向上 3.情報発信能力の向上 4.コミュニケーション能力の向上など 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 表 参加校一覧 参加国 参加校 American Museum of Natural History ニューヨーク Stevens Institute of Technology / CIESE Dept ニュージャージー州 アメリカ合衆国 Federal Way Public Academy ヘデラレルウェイ St. Joseph Catholic School シアトル IPPI Institute,iEARN-Argentina ブエノス・アイレス Escuela de Educsacion Tecnica 5138 "Alberto Einstein" ブエノス・アイ アルゼンチン共和国 Secondary School N° 22 Malvinas Argentinas ブエノス・アイレス IPPI Institute ブエノス・アイレス I.P.A.J.Matulaitis ブエノス・アイレス アルメニア共和国 Project Harmony Armenia エレバン Kherad high school テヘラン イラン・イスラム共和国 Farzanegan high school テヘラン iEARN Iran、 SAF テヘラン SMK Palangkaraya, Kalimantan カリマンタン SMU Negeri 4 Denpasar バリ インドネシア共和国 SMU Taruna Nusantara ジャバ Muhammad Nawfal Senior High School バリ SMA Negeri high school バンダ・アチェ Hafez Ibrahim School カイロ エジプト・アラブ共和国 tarek ibn ziad chool カイロ S iEARN Cameroon. カメルーン共和国 IHS グルジア International Education Center "Zari"ラスタビ シエラレオネ共和国 federation Islamic Secondary School フリータウン スロバキア共和国 SOU-hutnicke, Šaca, 040 15 Košice コツシエ セネガル共和国 Secondary school Martin Luther King ダカール National Fenghsin Senior High School 高雄 台湾 Min-chyuan Elementary School 高雄 兵庫県立舞子高等学校 環境防災科 兵庫県立明石西高等学校 兵庫県明石市立野々池中学校 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校 名古屋市立柳小学校 兵庫県神戸大学発達科学部附属住吉中学校 兵庫県啓明学院中学校・女学院高校 兵庫県宝塚市立高司中学校 兵庫県神戸国際大学附属高等学校 兵庫県神戸市立湊中学校 兵庫県甲南女子高等学校 兵庫県神戸市立葺合高等学校 日本(23) 兵庫県神戸市公文式有野中町教室 兵庫県神戸市立樫野台小学校 兵庫県明石市立衣川中学校 大阪府高槻市立第一中学校 三重県久居市立立成小学校 兵庫県神戸市立稗田小学校 鳥取県立青谷高等学校 埼玉県立和光国際高等学校 兵庫県赤穂市 Sherry Kids English School 東京都墨田区立鐘淵中学校 滋賀県 ECC ジュニア BS 鴨川平教室 Bal Bikash SecondarySchool カトマンズ ネパール王国 ロシア連邦 National No.1129 School モスクワ 概要 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 教材: 人と防災未来センター発行 阪神・淡路大震災記念 「阪神・淡路大震災 兵庫県教育委員会発行 教訓集」 防災教育副読本 「明日に生きる」 防災世界子ども会議 (NDYS) 2005 活動: URL http://ndys.jearn.jp/ 参加校の生徒はチームを組み、5 つのトピックスの中から自分たちの興味関心にあったものを 選び、参加する。今年度は阪神・淡路大震災の 10 周年にあたり、主に地震についてのトピックスが取 り上げられた。その5つのトピックスは以下である。 1. What are natural disasters? 災害って何?:過去に発生した地震について調べる(地震の多発地 域、地震による二次災害、余震、地震火災、津波、地震の揺れと被害の大きさ) 2. Why do they happen? 災害ってどうして起こるの?:災害発生のメカニズムを調べる(地球の仕 組み、地震の種類、活断層、地震の予知) 3. What can I do? 災害が起こってどうなった?:被災地の被害状況を調べる(人的被害、建築的被 害、ライフラインの被害、避難所、仮設住宅、非難時の非常食、被災地での情報ネットワーク) 4. What shall we do tomorrow? 災害から身を守るためにはどうしたらいいの?:被害を少なくする 防災力について考える(災害への準備と心構え、防災マップの作成、住まいの安全性、応急処置、 防災訓練、ボランティア、住みよい街づくり) 5. How can I help you? 災害から世界の仲間を助けるにはどうしたらいいの?:命の大切さ、人間と してのあり方、生き方を考え、私たちにできることを考える。 (音楽、絵画、住みよい社会作り、支 援の輪) 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 スケジュール: ~2004 年 9 月 プロジェクト参加校登録 9 月~10 月 9 月 1 日より、プロジェクトをスタートする。 同じトピックスを選んだ他校参加者とトピックス毎に分けられたフォーラム(BBS)、 テレビ会議で交流しながら学習を進める。 11 月~12 月 各学校の成果物を完成させ、ウェブ上で公開する。 テレビ会議で交流しながら学習をすすめる。 2005 年 1 月 淡路島国営明石海峡公園「春一番の丘」で河津さくら記念植樹 プロジェクトの中間発表として、阪神・淡路大震災 10 周年記念事業、国連防災世界会 議 パブリックフォーラム「復興への思いが世界を包む 絵画展・写真展とテレビ会議」 を兵庫県立淡路夢舞台国際会議場で開催する。 会議の様子は、テレビ会議で参加校をつなぎ、インターネットを通じて兵庫より、世 界中にライブ配信する。 1 月~3 月 プロジェクトのまとめとしての 3 月開催の国際会議に向け、発表の練習をする。同時 に、他校の成果物に対しての感想をフォーラムで述べあう。 3 月 25 日~28 日 阪神・淡路大震災 10 周年記念事業 「防災世界子ども会議 2005 in ひょうご」国際会議 国際会議に各学校から参加し、プレゼンテーション、ポスターセッションなどで報 告する。最終日、「防災世界子ども会議 2005-ひょうご宣言-」を採択し、世界に向 けて発信する。 6 月 28 日 プロジェクトの最終報告書の発行 2004 年 9 月 1 日 9月 1 日は防災の日 この日「防災世界子ども会議プロ ジェクト」がスタート! 兵庫県明石市立野々池中学校の生 徒会のみなさんが、アイアーンエ ジプト・ユースサミット会場と兵 庫県教育研修所を結んだテレビ会 議を行った。 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 国際協働学習のツール テレビ会議 2004 年 10 月 22 日 2004 年 12 月 3 日 台湾、イランとのテレビ会議 6 カ国、11 ポイントを結ぶテレビ会議 2005 年 1 月 18 日 「復興への思いが世界を包む 絵画展・写真展とテレビ会議」 「防災世界子ども会議 2005 in ひょ うご」国際会議の中間発表 イラン大震災支援プログラム 「書き 損じはがきプログラム」報告 兵庫県香呂南小学校 書き損じはがきを集めて 2003 年 12 月に発生したバムの義捐金に変えた 活動を報告した。暗記した英語で、 撮影カメラに手を振ると、バムの子 ども達から、笑顔のメッセージが返 ってきた。 概要 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 「防災世界子ども会議 2005」プロジェクトの中間発表 兵庫県立舞子高等学校の発表 台湾 フェンシン高等学校の発表 兵庫県神戸市立葺合高等学校の発表 兵庫県啓明学院中学校・女学院高校の発表 2005 年 1 月 18 日 「復興への思いが世界を包む 絵画展・写真展とテレビ会議」 会議の様子は、テレビ会議で、イランや台 湾、アルメニアをつなぎ、インターネット を通じて兵庫より、世界中にライブ配信し た。テレビ会議から飛び出した台湾、イラ ン、アルメニアの子どもたちの顔、声と日 本の会場とが一体となりインターネットの 威力と効果を実証することができた。 総評: 京都大学大学院 地球環境学堂 ラジブ・ショウ氏 助教授 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 NDYS2005 参加校の WEB –1参加校が、それぞれの WEB ページで情報発信しながら、情報を共有し、メールによる突っ込んだ議 論をもち、互いに分かち合うことの大切さを学んでいる。 “Welcome to the site of the earthquake team of Iran!” Kherad high school Farzanegan high school http://eq.schoolnet.ir/ 「防災ポストベアの冒険」 名古屋市立柳小学校 http://www.yanagi-e.nagoya-c.ed.jp/ 「防災学習を通した国際交流」の紹介 http://www.yanagi-e.nagoya-c.ed.jp/nd ys2005/postbear.pdf “EARTHQUAKE” Georgian Students from Rustavi town http://earthquake.iatp.ge/ 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 NDYS2005 参加校の WEB –2- “Sakura Bear in Taiwan” National Fenghsin Senior High School http://www.fcsh.khc.edu.tw/ “Talk About the Earthquake Through our Paintings” Project Harmony Armenia http://www.projectharmony.am/ Natural Disaster Youth Summit ** Sakura Bear Story ** 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校 http://blog.livedoor.jp/epiker78/ 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 国際協働学習のツール 概要 マテリアル 参加校の教師が、それぞれに提供した素材を、共有しているページである。フォーラム、メール、テレ ビ会議と交流を重ねることで、アイアーン NDYS コミユニティが誕生した。 マテリアル URL: 組織の関係図: http://ndys.jearn.jp/2005/material.html 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 生徒、教師の声 3 月 25 日~28 日の全体会議中に、参加している生徒及び教師に対して、NDYS2005 についてアンケ ート調査を行った。以下は、生徒、教師からの意見の一部である。 生徒へのアンケート ●NDYS で興味深かったこと ・ 自然災害の知識を共有できたこと ・ プレゼンテーションをつくる、見る ・ グループでの作業 ・ たくさんの友達ができた ・ 他の国の習慣や伝統を知ることができた ・ 地震が懸念される地域なので、地震の情報を得ることに興味をもった ●学校での行動の変化 ・ クラスメートに地震について教えている ・ 他の生徒が NDYS を知るようになって、国際的なニュースに気を配るようになった ・ 以前より興味を持つようになったので、学校で広めようと思う ・ 世界で被害にあった人を助けるために、友達に話をしようと思う。 ・ いろいろな知識を得て、それをすべての生徒で共有した ・ 自然災害について友達に話そうと思う ・ NDYS について友達に話した ●家族に対する行動の変化 ・ お互いを大事にする ・ 家族にたくさんのことを伝えられるようになった ・ 近所の人と連携できるように、家族に話をしようと思う ・ 自然災害のこと、災害中にするべきことを話そうと思う ・ 自然災害について話したいと思うようになった ●コミュニティに対する行動の変化 ・ 社交的になった ・ リーダーになりたい ・ コミュニティに対して災害対策を教えようと思う ・ コミュニティの意識を高め、対策をしてもらうようにする ・ 自然災害について教えることができる ・ 変化はない 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 概要 ●次回の NDYS でしたいこと ・ 世界の飢餓について学びたい ・ 自然災害に対する活動をもっと学びたい ・ 地震についてさらに学びたい ・ ディスカッション ・ 自分の国では発生しない自然災害について学びたい 教師へのアンケート ●生徒が興味を持っていた内容 ・ プレゼンテーション ・ ディスカッション ・ たくさんの国の習慣や伝統 ・ 災害の研究 ●次回の NDYS に必要な内容 ・ 内容は今のままでよい ・ すべてのレポートをまとめるオンラインフォーラム ・ 安全な村、安全な都市、安全な大都市をつくることを考える ・ 時間、日数 ●生徒の行動の変化 ・ 新しい世界観を持つようになった ・ 自然災害を意識するようになった ・ 他人に対してオープンになった ・ 異なる国の人と異なる言語でコミュニケーションできるようになった ・ 地震リスクマネジメントに関わることをするという新しい考えを持つようになった ・ ディスカッションすることにより、多くの情報と経験を得て、考え方が大きく変わった ・ 環境問題に意識を持つようになり、より良い世界を作るべきだという考えを持つようになった。 防災世界子ども会議 2005 プロジェクト 阪神・淡路大震災10周年記念植樹 2005 年 1 月 18 日(火)12 時 30 分~ 淡路島国営明石海峡公園にて 「春一番の丘」で河津さくら 21 本を記念植樹した。 震災を忘れないようにするためのシンボルになって欲しい さくら記念植樹 URL: http://ndys.jearn.jp/050118/syokuzyu.html 概要 国際会議 「防災世界子ども会議 2005 in ひょうご」 Natural Disaster Youth Summit(NDYS)2005 in Hyogo 趣 旨 「防災世界子ども会議2005」プロジェクトのまとめとして、2005 年 3 月、世界11 カ国から子ども達の代表を迎え、日本の子ども達ともに、 「防災世界子ども会議2005 in ひょうご」国際会議をもち、最終日、宣言文を採択し、世界へ発信する。 参画と協働、共生をテーマに「元気ひょうご」をめざして、阪神・淡路大震災 10 周年記 念事業として、ひょうごの子どもたちが、阪神・淡路大震災 10 周年への思いを形にする。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 概 要 大会名称: 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご テ ー マ: 大震災の教訓を未来へ 命の尊さを考えよう! 期 間: 2005 年 3 月 25 日(金)~ 3 月 28 日(月) 主 催: JEARN 防災世界子ども会議 2005 実行委員会 共 催: 兵庫県、神戸市、財団法人兵庫県国際交流協会、国土交通省近畿地方整備局、 非営利任意団体ユニセフパークプロジェクトファシリテーターグループ、 独立行政法人国際協力機構兵庫国際センター(JICA 兵庫)、 財団法人公園緑地管理財団、 特定非営利活動法人グローバルプロジェクト推進機構(JEARN) 、 International Education and Resource Network(iEARN) 後 援: 内閣府、外務省、文部科学省、兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会、 明石市教育委員会、淡路町教育委員会、東浦町教育委員会、 ひょうごe‐スクールコンソーシアム、(財)阪神・淡路大震災記念協会、 兵庫県こころのケアセンター、国際連合教育科学文化機構(ユネスコ)本部、 兵庫県私立中学校高等学校連合会、兵庫県外国人学校協議会、 京都大学大学院地球環境学堂 国際環境防災マネジメント論分野、 (特活)はりまスマートスクールプロジェクト、 兵庫ニューメディア推進協議会、(社)日本教育工学振興会(JAPET)、 (財)コンピュータ教育開発センター(CEC) 協賛団体: 神戸須磨ライオンズクラブ、国際教育センター、コミュニカ学院、 宝塚中ロータリークラブ 協賛企業: アクティインターナショナル(有)、(株)ECC、インフォミーム(株)、 江崎グリコ(株)、NTT コミュニケーションズ(株)、NTT 西日本(株)、 王子製紙(株)、大阪ガス(株)、加藤産業(株)、川崎重工業(株)、 (株)教育芸術社、公文教育研究会、(株)神戸デジタル・ラボ、 (株)国際サービス・エージェンシー、サイレックス・テクノロジー(株)、 サクラインターナショナル(株)、サントリー(株)、三洋電機(株)、 (株)GC コーポレーション、シャープ(株)、(株)鈴木楽器製作所、 スズキ教育ソフト(株)、住友ゴム工業(株)、武田薬品工業(株)、 (株)竹中工務店、(株)兵衛、富士通(株)、 (株)プランナーズインターナショナル、松下電器産業(株)、(株)リコー 活動場所: 3 月 25 日・26 日 国営明石海峡公園 神戸地区 3 月 27 日 人と防災未来センター、 国際協力機構兵庫国際センター(JICA 兵庫) 3 月 28 日 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場 宿泊場所: 神戸市しあわせの村 〒651-1002 神戸市北区山田町下谷上字中一里山 14-1 概要 防災世界子ども会議 2005in ひょうご プログラム 参 加 者: 3 月 25~28 日 全日程参加 参加国および地域(子どもの参加人数+大人の参加人数) アメリカ(4+3)、アルゼンチン(2+1)、アルメニア(2+1) 、イラン(6+3)、イン ドネシア(2+1)、エジプト(2+1)、スロバキア(2+1)、 セネガル(2+1)、台湾(4+2)、ネパール(2+1)、ロシア(2+2)、 以上 海外 11 カ国および地域から 子ども 30 名、教師 17 名 日本から 子ども 30 名、教師 23 名 3 月 27 日 NDYS Forum2005 全日程参加者 100 名、日本から 子ども 20 名 3 月 28 日 宣言発表会 全日程参加者 100 名、一般参加者 350 名、 テレビ会議参加者 50 名 計 500 名 計 120 名 国際会議プログラム(タイムスケジュール) 3 月 25 日(金):1 日目 「防災世界子ども会議 2005in ひょうご」国際会議オープニングイベント ユニセフパークプロジェクト 2005 国際キャンプ (1) ~自然からの癒し、学び ~ ユニセフパークプロジェクト(UPP)との共同企画 時間 7:30 6:30 7:00 7:30 9:00 プログラム 国内参加者 三ノ宮集合 国内参加者 しあわせの村集合 海外参加者 起床 朝のつどい 海外参加者 朝食 参加者全員集合 10:00 里山にあいさつ 8:30 内容 場所 国内からの参加者を受付。バスでしあわ JR 三ノ宮駅 せの村へ 三ノ宮集合者、海外参加者と合流し現地 へ向かう 起床後、身支度をする 神戸市 しあわせの村 軽い体操をする 参加者がそろい、現地へ移動 趣旨説明 ・仲良くなる ・里山を探検 ※地元熟練者がサポート ※地元の食材で テーマ:「あったかい場所」 国営明石海峡 公園 神戸地区 12:00 14:00 昼食・休憩 遊び場をつくる 17:00 19:00 風呂・夕食 開会式 挨拶 (オリエンテーショ ・ NDYS2005 実行委員長 岡本 和子 ン) ・ 国営明石海峡公園事務所長 神戸市 松本 勝正氏 しあわせの村 ・ ( 財 ) 日 本 ユ ニ セ フ 協 会 専 務 理 事 ホール 東郷 良尚氏 仲間づくりのアクティビティ 就寝 22:00 防災世界子ども会議 2005in ひょうご プログラム 3 月 26 日(土):2 日目 ユニセフパークプロジェクト 2005 国際キャンプ(2) ユニセフのつどい 時間 6:30 8:00 9:00 プログラム 起床・朝のつどい 朝食 移動 10:00 12:00 13:00 遊び場をつくる 昼食・休憩 遊び場で遊ぶ 15:00 移動 16:00 ユニセフのつどい 内容 場所 神戸市 しあわせの村 前日に引き続き、遊び場を作る ※地元の食材で 作った遊び場で遊ぶ 国営明石海峡 他の班の遊び場を見る 公園 神戸地区 テーマ「あったかい場所」発表のための ビデオ撮影 交流会 「防災世界子ども会議 2005in ひょうご」 に参加の世界 11 カ国の子ども達と交 流しませんか 立食形式で軽食 来賓の挨拶 兵庫県知事 井戸 敏三氏 神戸市長 矢田 立郎氏 コープこうべ (財)日本ユニセフ協会専務理事 生活文化センタ 東郷 良尚氏 ー ユニセフ本部 ケン・マスカル (Mr. Kenneth Maskall )氏 ビデオレター ユニセフ大使 アグネス・チャン氏 UPP2005 国際キャンプでの子どもたちの 遊び場つくりのビデオ発表 19:30 20:30 22:00 移動 入浴・休憩 ふりかえり 「防災世界子ども会議 2005」へとつなげ 神戸市 しあわせの村 ていく内容に 就寝 ※ 「ユニセフのつどい」は、 (財)日本ユニセフ協会兵庫県支部の定例イベントであり、その場 を借りて「UPP2005 国際キャンプ発表会」を実施。一般参加者(100 名) ※ 宿泊場所となる「神戸市しあわせの村」では、国際会議期間中(4 日間)、一般を対象にした 展示会を開催。ユニセフ、UPP、防災世界子ども会議による様々な展示を行った。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご プログラム 3 月 27 日(日):3 日目 人と防災未来センター見学 NDYS Forum2005、NDYS パーティ 時間 6:30 8:00 9:00 9:30 プログラム 起床・朝のつどい 朝食 移動 人と防災未来センタ ー 語り部の話を聴く 人と防災未来センタ ー シアター見学 語り部の話 ・池見 宏子氏(神戸のなおちゃん) ・米田 実氏(語り部ボランティア) 班別にセンター内見学 1.17 シアター、大震災ホール他 Forum に向けて意識を高める 12:00 移動・昼食 Forum に向けて交流を深める 13:00 NDYS Forum (第 1 部) JICA セミナー ・スマトラ沖地震概要 ・派遣隊員の体験談 長谷川みさ氏(調整員) 小倉健一郎氏(医師) 川崎 章子氏(看護士) ・ 質疑応答 14:10 14:20 休憩 NDYS Forum (第 2 部) 10:30 内容 場所 神戸市 しあわせの村 人と防災未来セ ンター NDYS Forum 2005 Disaster Simulation ~Make a difference in the world~ JICA 兵庫 ・来賓の挨拶 兵庫県教育委員会企画調整担当課長 滝波 泰氏 ・ グループディスカッション、 ・ グループプレゼンテーション ・ 「宣言文」作成 *コメンテータ ケン・マスカル (Mr. Kenneth Maskall)氏 UNICEF Geneva Regional Office Planning Officer Head of Office UNICEF Banda Aceh (ユニセフ バンダアチェ事務所代表) 17:00 18:30 移動 NDYS Party 22:00 就寝 交流会 Performance ・America‘Beating the earthquake’ ・Japan ソーラン節 チャリティーバザー 歌“ねがい”他 神戸市 しあわせの村 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 3 月 28 日(月):最終日 プログラム –1- 宣言発表会 時間 6:30 8:45 9:30 プログラム 内容 起床・朝のつどい 朝食 出発 準備、リハーサル開 「宣言文」作成(レセプションホール) 始 プレゼンテーションリハーサル (メインホール) ポスターセッションの準備は、カントリ ーコーディネーター担当(回廊) 12:00 12:30 12:55 昼食 吹き戻しの紹介 メインホールへ移動 13:00 オープニングセレモ 和太鼓国際交流 ニー 写真撮影 開会宣言 兵庫県神戸市立葺合高等学校代表、イラ ン代表による開会宣言 13:30 13:39 13:47 14:15 場所 神戸市 しあわせの村 兵庫県立淡路夢 舞台国際会議場 地元名産品「吹き戻し」の遊び方実演 来賓代表挨拶 兵庫県副知事 斉藤 富雄氏 NDYS 顧問 兵庫県教育長 武田 政義氏 (ビデオレター) アイアーン台湾代表 Chen Shan-zen 氏 「防災世界子ども会 議 2005」プロジェク ト紹介 ポスターセッション 「見どころ・聞きど ころ」 ポスターセッション 兵庫県立明石西高等学校による 9 月から 続けてきたプロジェクトの紹介 各校代表者が、自分たちのポスターセッ ションを PR 1.兵庫県神戸市立樫野台小 3.公文 2.アメリカ 1 4.名古屋市立柳小 5.アメリカ 2 スロバキア 7.ロシア 8.イラン 1 6. 9.イラン 2 10.アルメニア 11.兵庫県立川西高宝塚良元校 12.台湾 2 13.アルゼンチン 1 14.アルゼンチン 15.兵庫県明石市立野々池中 17.セネガル 第一中 18.UPP 21.東京都墨 22.兵庫県神戸市立葺合高 兵庫県立舞子高 パール 19.大阪府高槻市立高槻 20.兵庫県神戸市立湊中 田区立鐘淵中 16.エジプト 23. 24.神戸のなおちゃん 25.ネ 26.兵庫県私立神戸国際大附高 27.イ ンドネシア 28.兵庫県立明石西高 県私立甲南女子高 30.グルジア 私立啓明学院中・女学院 29.兵庫 31. 兵庫県 32.兵庫県立津名高 兵庫県立淡路夢 舞台国際会議場 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 3 月 28 日(月):最終日 プログラム –2- 宣言発表会 14:15 メインホールにて発 14:15 大阪府高槻市立高槻第一中 表(ポスターセッシ 14:23 東京都墨田区立鐘淵中 ョンに並行して) 14:31 アメリカ 14:39 アルメニア 14:47 エジプト 14:54 台湾 15:02 イラン 1 15:10 イラン 2 15:20 ユニセフパークプロ UPP2005 国際キャンプ報告 ジェクト ~自然からの癒し、学び ~ テーマ「あったかい場所」 「小さな防災大使世 ロシア、台湾、イラン、アルメニア、 界の旅」プログラム 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校他 15:24 15:34 15:49 15:57 防災教育(こころの ケアを通じた ICT 国 際交流 「非常持ち出し袋か ら学んだ世界」 テレビ会議 夢舞台会場と名古屋市立柳小学校を結ぶ プロジェクト代表校 兵庫県神戸市立樫野台小学校 「災害に備え、立ち 向かう国際協力のあ り方」 「インドネシア・ア チェからの報告」 プロジェクト代表校 兵庫県神戸市立葺合高等学校 16:13 宣言文発表 「2005in ひょうご宣言」 全日程参加者子ども 全員ステージに 宣言 ユース実行委員長 兵庫県立舞子高等学校 中野 元太 16:26 総評 京都大学大学院地球環境学堂 助教授 ラジブ・ショウ(Dr. Rajib Shaw)氏 主催者挨拶 実行委員長 16:05 16:36 インドネシアからの参加者によるインド ネシア津波の報告 The Raging Tsunami Manggroe Ache Darussalam,Indonesia SMA Negeri バンダアチェの高等学校 岡本 和子 16:39 クロージングセレモ 歌「さくら さくら」 ニー 和服(Kimono)、琴演奏国際交流 16:44 閉会宣言 16:45 終了 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校代表、 エジプト代表による閉会宣言 兵庫県立淡路夢 舞台国際会議場 防災世界子ども会議 2005in ひょうご プログラム 3 月 29 日(火) 震災と子どもフォーラム 時間 6:45 7:50 8:00 9:00 プログラム 内容 朝食 移動 集合 移動 震災復興・国際感謝 ワークショップ: の集い 被災児童・招待者 「震災と子どもフォーラム」 主催:兵庫県国際交流協会 12:00 13:30 15:00 15:30 昼食 (集いつづく) 集い終了 ホームステイ・ マッチアップ ホストファミリーとの対面 場所 神戸市 しあわせの村 兵庫県国際交流 協会・ひょうご国 際プラザ インドネシア、アチェ参加校の津波報告 参加校のプレゼンテーション –1- インドネシア津波の報告 “The Raging Tsunami Manggroe Ache Darussalam, Indonesia” インドネシア SMA Negeri バンダアチェの高等学校 インドネシア、アチェの子どもたちは、2004 年 12 月のスマトラ沖地震についての報告をした。 スマトラ沖地震で母親と兄弟を亡くしたウイザーさん(左)は、 「津波がわからないまま、多くの 子どもたちが亡くなった。学校で、災害から身を守る勉強をしていなかった。津波から身を守る 知恵を学んで帰りたい」と報告。 会場は、真剣に発表する子どもたちの姿勢、スクリーンに映し出された復興する学校の様子に 耳を傾け、壇上の子どもたちの胸中に去来する同胞への哀悼の念を深く想った。発表の後、会場 が長く大きな拍手で彼らへの共感を表明したのがとても感動的だった。 会議が終了した 28 日夜、再びスマトラ沖で大きな地震が起きたことをニュースで知った。 アチェの 2 人の子どもたちは、どんな思いで、神戸の宿泊地で、一夜を過ごしたのだろう。まず 頭に浮かんだのはそのことだった。 注:プレゼン資料(全部で 88 枚)の中から抜粋して、次頁に掲載する。 インドネシア、アチェ参加校の津波報告 インドネシア、アチェ参加校の津波報告 インドネシア、アチェ参加校の津波報告 インドネシア、アチェ参加校の津波報告 宣言発表会 参加校のプレゼンテーション 参加校の発表 –2- 防災教育「こころのケア」を通じた ICT 国際交流 防災ポストベアの冒険 テレビ会議 名古屋市立柳小学校 NDYS プロジェクトを通して交流のある世界の学校へ、防災ポストベアが 「こころのケア」郵便を届けている。名古屋市立柳小学校の6年生は、交流の あるスロバキアの子どもたちへ、クリスマスプレゼントのお礼を、夢舞台会場と つないだテレビ会議で実現した。 ロシア、セネガル、アルゼンチンの学校とも 「こころのケア」を通して交流を続けていく。 プロジェクト代表校の発表 大震災の経験を伝えたい 「非常持ち出し袋から学んだ世界」“ What are you going to take with you? ” 兵庫県神戸市立樫野台小学校 宣言発表会 参加校のプレゼンテーション 参加校の発表 –3- 「そして命は続いていく」“ And life continued イラン Farzanegan high school イラン、バム地震の教訓。自然災害を避けて通ることはできません。 しかし、それに備えて、立ち向かうことは出来るはずです。 「小さな防災大使世界の旅」プログラム ロシア、イラン、台湾、ネパール、アルメニア、日本 NDYS プロジェクトでは、防災ベアを通して、海外の国々について学習し、その国の自然災 害について学ぶことができた。プロジェクトを通して交流のある学校が、夢舞台会場に集まり、 みんなで力を合わせて、何が出来るかを考えた。この小さな活動を通して、防災教育ネットワ ークの輪を広げていく。 参加校のポスターセッション 宣言発表会 参加校の発表 宣言発表会 参加校の発表 –1- 半年間に及ぶプロジェクト学習の成果発表の瞬間。 世界 12 カ国から 32 ブースが展示された。 発表:1.兵庫県神戸市立樫野台小 3.公文 4.名古屋市立柳小 ロバキア 7.ロシア 2.アメリカ 1 5.アメリカ 2 8.イラン 1 6.ス 9.イラン 2 10.アルメニア 11.兵庫県立川西高宝塚良元校 12. 台湾 15. 13.アルゼンチン 1 兵庫県明石市立野々池中 ル 18.UPP 21.東京都墨田区立鐘淵中 兵庫県神戸市立葺合高 戸のなおちゃん 高 17.セネガ 19.大阪府高槻市立高槻第一中 庫県神戸市立湊中 国際大附高 14.アルゼンチン 2 16.エジプト 23.兵庫県立舞子高 20.兵 22. 24.神 25.ネパール 26.兵庫県私立神戸 27.インドネシア 28.兵庫県立明石西 29.兵庫県私立甲南女子高 兵庫県私立啓明学院中・女学院 30.グルジア 31. 32.兵庫県立津名高 宣言発表会 参加校のポスターセッション –2- 参加校の発表 宣言発表会 参加校のポスターセッション –3- 参加校の発表 宣言発表会 参加校の発表 国際会議の情報発信 ユース実行委員会広報チーム(兵庫県三田市立藍中学校新聞部)は、携帯電話を使って情報を 収集し、リアルタイムに、連日、会議の速報をウエブで配信した。 また、国際会議の模様は、インターネットでライブ配信された。いくつかの学校では、この模様 を体育館や教室で見て、議論を行った学校もある。 参照 NDYS2005 デイリーニュース 末尾の資料に 4 日間の国際会議の模様を掲載。 URL: http://ndys.jearn.jp/ai/english/index.htm 防災世界子ども会議 2005in ひょうご宣言 「防災世界子ども会議 2005in ひょうご宣言」 迎えた最終日、2005 年 3 月 28 日、宣言発表会で、各国代表が、 「きょうを防災について考える 出発点として、防災について学び、感じ、共有しよう!」とした宣言文をまとめた。 NDYS2006 は、NDYS2005 でつながったネットワークの基礎をさらに強化、充実させ、ICT の活用に よる防災教育を通して、防災教育ネットワークの輪を広げて行く! 宣言文作成過程の報告 宣言文の制作過程(3 日目の活動紹介を中心に) 3 日目の活動概略 「防災世界子ども会議 2005 in ひょうご」第 3 日目となる 2005 年 3 月 27 日(日)、JICA 兵庫 にて「NDYS Forum 2005」を開催した。本フォーラム開催にあたって、兵庫県下の高校生を中心に ユース実行委員会を構成し、関係機関からのサポートを得ながらプログラム企画・フォーラム運 営に取り組んだ。11 カ国から約 60 名の会議参加者と、約 30 名の当日国内一般参加者を迎え、防 災をテーマに『私たちに何ができるのか』活発な意見交換がなされた。 1.趣旨 フォーラムは 2 部構成で実施された。第一部では講演を主とし、スマトラ沖大地震発生後、現 地にて医療救援活動をされた JICA スタッフの方々に、活動内容や救援活動を通して感じた想い、 そして現地の被災者の声を、映像を交えて伝えていただいた。さらに、UNICEF バンダアチェ代表 の Maskall 氏より、緊急支援チームによる災害発生直後の支援活動の後、アチェの人々が復興へ 向けての長い道のりへの第一歩を踏み出し始めた様子をリポートいただいた。特に、壊滅的な状 況の中、校庭にテントを張って再会された学校、そしてそこで学ぶ子どもたちの映像が印象的で あった。驚異的な自然の力の前に、人間社会の脆さや無力感を感じずにはいられないが、第一線 で活躍されている専門家の熱意に触れる機会を得て、自分たちにも何かできるはずだ、何かしな ければという強い想いが子どもたちの中に芽生えていく様子が伺いとれた。子どもたちにとって 非常に重要な場所である『学校』の役割、そして『学ぶ』ことの意義について改めて考える中で、 自分たちが学んだことをもとにアクションを起こすことの社会的意義を意識することを期待した。 第二部では、ユース実行委員会がグループディスカッションを企画し、ファシリテーターとし て運営にあたった。この活動の位置付けとして、プロジェクトを通して培った「防災に関する知 識」そして「論理的思考能力・課題発見力・探究心・コミュニケーション能力・プレゼンテーシ ョン能力」などの資質・能力を発揮する最適の場であると期待した。また、Maskall 氏より、各 グループのプレゼンテーションに対して、専門家の視点から、ポジティブで実践的なフィードバ ックをいただけたことで、ディスカッションの学習効果により深みが生まれたと考える。 宣言文作成過程の報告 プログラムアウトライン <第 1 部> JICA セミナー スマトラ沖地震の概要 派遣隊員の体験談 小倉健一郎氏(医師) スリランカ医療チーム 2 次隊、医療法人相愛会相原第二病院 長谷川みさ氏(調整員) インドネシア医療チーム 1 次隊(アチェ派遣)、社団法人青年海外協力隊 川崎章子氏(看護士) インドネシア医療チーム 1 次隊(アチェ派遣)、兵庫県災害医療センターHCU バンダ・アチェの現状リポート ケン・マスカル(Mr. Ken Maskall)氏 UNICEF Geneva Regional Office Planning Officer Head of Office UNICEF Banda Aceh(ユニセフ バンダアチェ事務所代表) <第 2 部> Disaster Simulation(災害シミュレーション) 全体の説明 兵庫県教育委員会 企画調整担当課長 滝波 泰氏 ご挨拶 グループアクティビティ説明 グループアクティビティ グループごとの説明 グループディスカッション プレゼンテーション(8 グループ) 各グループからディスカッションの内容発表 ケン・マスカル氏からのコメント 2.ディスカッション内容 ユース実行委員会では、 “防災学習のグローバルネットワークの構築”を基盤に以下のポイント を課題とし、それらのポイントを軸にディスカッショントピックを設定した。 Connecting Youth (youth power 若い力) Think Globally, Act Locally=小さな力が集まれば、大きな力になる。 ICT などを使ったネットワークの活用形態 防災活動の拠点として学校を活用 宣言文作成過程報告 <ディスカッショントピックス> 海外での災害で、自分は何ができるのか。 ICT を使用したネットワークの活用形態(例 ポストベア) Advantage & disadvantage?その他の交流方法は? 自分たちの地域でできること 防災学習の拠点としての学校の役割 NDYS Forum “Make a difference in the world” Natural Disaster Youth Summit Report on Sumatra Ms.Hasegawa Misa Japan Overseas Cooperative Association Dr.Ogura Kenichiro Aihara daini hospital Ms.Kawasaki shoko Hyogo Emergency Medical Center Flow of work 〔Activity〕 Group discussion (45Minutes) Decide two presenters and a note taker. We give discussion topics to each. What can you do, when natural disaster strikes other countries? What is the role of “school” on disaster mitigation study? How to make an effective use of the NETWORK ? What can you do about disaster prevention in your region? 宣言文作成過程の報告 Presentation (3minutes in each group) Presenter make a speech on your results of discussion. Comment by Mr.Ken Maskall Declaration (30minutes) Think about your group opinion, and write down on your paper with decoration. Closing Make a Hand Print outside 3. 各グループからの報告 各グループで話し合われた内容を、ファシリテーター報告より抜粋する。 3.1 トピックス:海外の災害で自分は何ができるのか(C グループ、F グループ) <C グループ> まず、自分の国で募金活動をする。クラス内で募金活動を行ったり、バザーなどで集め たりする。そのお金を、お薬、服、お医者さんの派遣のために使う。 募金活動の実践例を報告しあう。日本の参加者は、学校の先生の知り合いにスリランカ 人がいたので、全クラスからお金を集めて送った経験を話した。また、スマトラ沖地震 と大津波で被災された方のために、イランの女の子はクラスでお金を集めて送ったとい う。 募金以外では、豊岡の水害のときに、被災地まで行って泥をかき出す作業などを行った 経験が話された。 ⇒ これらの話し合いを受けて、最終的な結論は、海外の災害時の自分たちの行動として、たく さんの人からお金を集めて有効に使おうということになった。たとえば薬、救援作業で現地 に行く人たちのための旅費など。救助のために使うことがよいと思う。 <F グループ> 災害が起こった地域や国に対して、私たちが手助けしてあげるということはとても大き なことに感じるけど、実際には今日みんなで話してみて、身の回りや自分たちの地域で して上げられることは以外にたくさんあるんだなと思った。 たとえば募金活動であったり手紙を書いて送ってあげたり、ほかにも物資や食べ物など を送ってあげられるという意見が出た。 宣言文作成過程報告 私たちができることは、本当にわずかで小さなことかもしれないけれど、そんな小さな 力でもたくさんの多くの人たちの力が集まればそれはとても大きな力になりうると思う。 ⇒ 結論として、一人ひとりの小さな力をあわせて、これからも災害が起こったときなどは、お 互いに助け合い、力を合わせていこう、と話し合った。 3.2 トピックス:ICT を使用したネットワークの活用形態(G グループ、H グループ) <G グループ> ポストベアの利点は? 遠くの人とコミュニケーションできる ほかの国の文化を知ることができる 日記などを見て、その国の人の考え方を知ることができる。 かわいくて親しみやすい ICT の利点は? 遠くの人とコミュニケーションできる 多くの情報を得られる 災害時には? 手紙や ICT を通して励ましの手紙などを送ることができる ICT を使うことにより、現場のニーズが知りやすくなる <H グループ> ポストベアの長所 お互いの国の文化を知り合うことができる 意見を共有できる 親しみやすい ポストベアの短所 子どもには言葉が理解できず、文化交流が難しい ICT のよい点 High speed, Low cost ICT の悪い点 パソコンのない地域もあり、連絡が取れない ICT とはとてもよいツールではあるが、危険などが潜んでいる場合もあるので、使用に は注意を払わなければならない。 宣言文作成過程の報告 (参考)Post Bear について 「防災ポストベア」 ある日,Post Bear は愛知県の中にある名古屋市を訪れま した。そこで,いつものんきに太鼓をたたいて歌を歌ってい る、音楽の先生と出会いました。 「先生!僕の名前は Post Bear と言います。世界中の子ど もたちのために何かできることはないかといつも考えていま す。」と Post Bear が音楽の先生に言いました。 すると太鼓をたたきながら歌っていた音楽の先生が言いま した。 「あら・・・Post Bear って言うから、てっきり郵便配達 人かとおもったわ!ちがったの?」 と半ばびっくりしたように太鼓と歌をやめて言いました。 Post Bear は申し訳なさそうに「すいません・・・この名前はわたしのおじいさんがつけてく れたのです。わたしのおじいさんは昔,郵便配達人をしていたので,私にも郵便配達人になっ てもらいたかったようでこの名前をつけたのです。」 Post Bear はややうつむき加減で言いました。 音楽の先生は、慰めるように 「いい名前じゃない・・変なこと言ってごめんね!」と Post Bear の肩を軽くポンポンとたた きました。うつむき加減だった Post Bear は、元気を取り戻してにっこり笑いました。音楽の 先生は、「よかった!」 と言って同じようににっこりしました。音楽の先生は続けて言いました。 「せっかくいい名前をもらったんだから本当に郵便配達人になればいいじゃない?」 と大きな声で言いました。Post Bear はいきなり郵便配達人になれ!と言われてびっくりしま した。それでも内心「どうしようかなぁー」と迷いました。 音楽の先生は 「実はね、柳小学校で今度防災の勉強をするの。インターネットで調べたり,テレビ会議でた くさんの人と出会ったりするんだけど・・・・やっぱり人の心が伝わるのは自分の手で書いた手紙 が一番!今確実に相手に届けてくれる郵便配達人を探していたところなの・・・あなたならぴ ったりだわ!」 音楽の先生はどんどん話を進めていきました。 「この手紙は海外まで行くのよ!あなた外国に行ったことある?手紙と一緒に色々なところを 見てくるといいわ!」 Post Bear は、音楽の先生のあまりに一方的な言葉にあっけに取られていましたが,「外国」 と聞いていっぺんでやる気になってしまいました。こうして防災メールを持った Post Bear が 誕生しました。 宣言文作成過程の報告 3.3 トピックス:自分たちの地域でできること(B グループ、E グループ) <B グループ> この班は、最初にお互いの国の災害について話し合った。そこから日ごろの準備=防災として 私たちには何ができるのかについて話し合った。以下のような意見が出た。 ハザードマップの作成 避難経路の確保 非常持ち出し袋を用意しておく 家族と防災について話し合う 学校教育をうける 近所づきあいを大切にする (洪水に対して)スロープを作る ⇒ この話の結論として「近所の人と仲良くして、非常時に助け合う。そして、災害に対する正 しい知識を持ち、またそれを常識のものとするために、学校などあらゆる場でもっと災害に ついて学んでいこう。」ということになった。 <E グループ> 自分たちの地域でできることについて 避難経路の確保 家で安全な場所を知っておく、また作っておく 携帯電話の活用(ライト、安否確認) お金を少々かけても、防災に投資する 近所の人と仲良くしていく 防災教育の充実 避難訓練 ⇒ 最終結論として“身近なところからはじめていこう” ということになった。 3.4 トピックス:防災学習の拠点としての学校の役割(A グループ、D グループ) <A グループ> 学校とはどんなところ?という質問に対し、教育をうけるところ、勉強、友達といった返答が あった。防災に関して聞いてみると、避難訓練や自然災害について勉強したり、実際に経験した 人の話を聞いたりする。そういったことを小学生などの次の世代につなげていく。 宣言文作成過程の報告 学校で勉強するだけでは命は救えない。どうしたら命を守れるだろうか? 実際に経験した人の話を聞く。対処法も聞く。 常に知識に基づいて行動する 自分の住んでいる地域を理解し、安全な場所を知っておく ⇒ 結論としては、近所づきあいを大切にすることで、お互いのことを理解でき災害のときに助 け合える。実際に経験した人の話を聞く機会を学校中心に作っていく。 <D グループ> この班ではまず学校とは何かというところから話し合いを始めた。たくさんの意見が出た中で、 防災学習について日本などの国々では多くの学習時間をとっているけれども、災害があまり起こ らない国については、地震や津波のメカニズムだけを学習するだけで、防災についてはまったく 触れないといった状態だった。聞いてみたのは、次のようなことである。 (1)あなたにとって学校とは何か?(何を連想するか?) 先生、生徒、学習、友情‥ (2)この中のキーワードから、学校とは学習をするための場所だといえるが、学校学習の中で 防災についてどれくらい勉強しているか? 国によってまったくしていないところもあれば、週に 10 時間も勉強しているところもあっ た。 (3)防災訓練はしていますか? 多かったのが年に 1 度。ほかには、1 年に 3 回や週に 1 回というところもあった。 スマトラ沖地震では津波のことを知らなかったために犠牲になった現地の人々がたくさんいる。 漁師などの常に自然に触れ合って生活している人たちは、災害が発生する前の自然から何らかの 警告を感じ取って身を守ることができるけれども、私たちはどうだろう。今では、街には家やビ ルが立ち並び緑を見かけることはほとんどない。そうした中で、自然が私たちに何かを伝えよう としても、当然、私たちは気づかず身を守ることなどできないのではないだろうか。ユニセフパ ークプロジェクトで自然と触れ合ったように、私たちは常に自然に耳を傾けていなければならな い。私たちが大人になってから防災を知ろうとしても学習する機会などめったにない。今、私た ちが学生という立場である間に、防災についての意識を高め、知識を身につけることが何よりも 大切なのだと私たちは考えている。学校が拠点となって、私たち子どもが中心となり、世界中に 防災を広めていかなければならない。 ※各班のディスカッション内容は、各班のファシリテーターの話を元に作成している。 宣言文作成過程の報告 4. 宣言文の作成 このディスカッション内容を参考に、ファシリテーターの意見を聞きながらひとつの宣言文を 作成した。 議論する中で、あまりに内容がいろいろあるため、無理にまとめて宣言文にしないほうがいい のではないか、という意見も出された。しかし、これらの議論をなにかの形で残すことも重要だ と考え、各班のディスカッションの内容をまとめるのではなく、ディスカッションを今後も続け ていこう、というメッセージが伝わるような宣言文とすることにした。そうして作られたのが、 次の宣言文である。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 宣言文 今回の防災世界子ども会議 2005 を通して、私たちはお互いの国を知り、文化を知り、防災に対す る強い想いを共有しました。そして、お互いの国の防災教育や防災意識にも様々な違いがあると いうことを認識しました。そういった議論をしていく中で、多種多様な意見が出されました。し かしその時、私たちは宣言文以上に大切なことがあるということを知りました。それは、ここで 議論を止めてしまい宣言文を作っていくということよりも、何ができるのかを考え、議論し共有 し続けるということのほうが大切だということです。今日3月 28 日を防災について考える出発の 日として、いつまでもさまざまなものを感じ、そこから学び、共有していくこと“Try to feel, Try to learn, Try to share”を合言葉にこれからも活動を続けます。 5. バザーの開催 防災について考えていく際、お金を集める募金活動についても、いろいろと話がでてきたので、 今回のフォーラムでも実際に行ってみることにした。 バザーの趣旨・目的 目的は、このように考えた。 バザーでの収益は全て UNICEF に募金する。 また、これを機に参加国の伝統工芸品等を持ち寄ってもらい、なかなか触れることのな い他国の文化に触れる。 海外参加者にも、日本のお土産を持って帰ってもらう。 商品の値段は買い手に決めてもらう。また、自分の国のお金の単位でも買えるよ うにした。 宣言文作成過程の報告 どのように説明をして、この計画に賛同してもらうか、そして値段についてどのように説明す るかを事前に話し合った。また、セッティングと飾り付けを計画した。飾りつけとしては大きく 模造紙でポスターを製作し貼り付けたのと、収益を一点に集めるために募金箱を製作した。 最初は、きっと上手くいかないと思っていましたがどこの国もかなりの量を持ってきていてく れてすごくびっくりした。セッティングも当初考えていたものよりも大きく変えるほどの量が集 まって、たくさんの国の文化に触れることが出来た。ただ、値段設定のこととかがあまり伝わっ ていなかったらしく、勝手に決めたりしていたり、こちらに「値段は決めてくれ」って言ってき たり、買うものと日本円との割合が合ってなかったりしてもう少し改良は必要だったのでは?? とも思う。日本ではバザー=不要になったものを再利用してもらう。という考えが主で、持って きてもらったものにもそれが濃く出ていた。しかし、ほかの国ではわざわざ買って持ってきてい たりしたのもあったみたいなので、そこももう少し変えないといけないかなと思う。 今回このようにバザーを企画、実行していって得たものがたくさんあった。すごく楽しかった し、このような形の募金なら普通にするよりも集まるんじゃないか、と思った。この経験を今後 の防災の活動にも生かしていきたい。 6. 参加者の感想 ○ 兵庫県立津名高等学校 古井 貴子 日本を含む 12 カ国から集まってきたみんなと、今回防災について共有し合えたことは、私にと って、とても忘れ難い出来事となった。 今から約 10 年前、私が住む淡路島で大震災が起こった。当時まだ私は幼かったために、その時 の記憶は日ごとに薄れているような気がしてならない。でもあの時さしのべてくれた温かい救援 の手は今でも強く覚えている。 今回集まってきていたメンバーは、私と同じく災害を体験した人が多く、中にはこの前のスマ トラ沖地震による大津波で家族を失った同い年の子もいた。その子たちと共に私達子供の視点で 防災や災害について話し合っていく中で、同じ参加者でありながら、同級生あるいは年下とは思 えないほど自分の意見や考えをしっかりと持っていたことに驚きを隠せなかった。と同時に、こ れまで私の中に曖昧でしかなかった防災というものが一転した。 また、「地震は自然現象だから止められないが、震災は社会現象だから私達の努力で軽減できる」 という大事なことがはっきりと見えた。阪神・淡路大震災の被災者であるという自覚が何一つな かった私が、 “大震災体験者の貴重な一人であるということを認識し、もっと防災というものに自 分から積極的にアクションを興しこれからの生活に役立てて生きたい!”と思うようにもなった。 この会議を通し、私には本当に素晴らしい仲間;同じ災害を体験し分かり合え、そして助け合 い支え合うことのできる最高の仲間!!が数多くできた。被災し、自分が経験し見たりしたことを、 災害というものをまだ実際に知らない人たちに伝え教える事こそ、最も大事な事ではないだろう か。そしてそこに、初めて防災というものが生まれてくるのではなかろうか。 宣言文作成過程の報告 この会議に参加することができて本当に良かった。一人では絶対に気付きも学びもしなかった だろう。みんなが私に教えてくれ、私を大きく成長させてくれた。そして今回出会ったみんな一 人一人が、私にとってかけがえのないものとなった。本当に感謝している。これからもそれぞれ の国で頑張ってもらいたい。ありがとう!! ○ Kherad high school Sahar Rahmani, Iran From the first second I entered Japan, I faced to really friendly and kind people there. 日本で出会った人みんなが、本当に親切で良い人たちばかりでした。 In the UNICEF Park Project I could know them better. They were looking at us while we tried to solve our problems ourselves, and whenever we needed them they were ready to help us. 前半の2日間を担当したユニセフパークプロジェクトのファシリテーターは、自分自身で問題解 決できるような環境を整えてくれ、助けが必要なときにはしっかりと助けてくれました。 Also the cooperation between students was so great. When we shared our ideas we could make a better play ground than we expected, and also it helped us to make a great friendship with each other. 参加者同士の協力もうまくいって、お互いの意見を分かち合い、よりよい遊び場を作ることが出 来ました。そして難しい問題にぶつかっても、参加者同士が協力し合うことで乗り越えることが できました。 Great relationship between the members of the conference helped everyone to be calm at the presentation. No one wanted to prove that who was the best, cause everyone were. We had gathered there to use our each other information and we did. 後半2日間のユースサミットでは、意見交換の場でもみんなでしっかりと話し合え、すばらしい プレゼンテーションが出来たと思います。 Staying with the host family had also many advantages. First we could experience Japanese life. Also we could find great friends in Japan. As our host family was a labo teacher we could communicate with many Japanese, see many sight seeings and also experience Sakura festival. All these things made a great image from Japan and Japanese in my mind. It was so enjoyable for me when I saw Japanese have their own culture. They were so kind, polite and friendly. One of the best things I saw in Japan was that important people were as friendly as the others and behaved really great, so we couldn't distinguish them from the others. ホームステイも良い体験となりました。日本での生活が体験でき、たくさんの友達を作ることが できました。そして多くの日本人と話しをすることが出来たり、色々な場所へ観光に行って桜を 見ることも出来たりしました。日本人はとても親切で、礼儀正しくもあり親しみやすい感じです。 宣言文作成過程の報告 I am so happy I have attended this summit, not only could I find many friends from all over the world but also I could learn many things, not just about the natural disasters, Natural disasters were just an excuse to make a great relation between us. now I have many friends from all over the world, it 's not a declaration it's the fact that I feel we are all one family in all over the world: この会議に参加でき、世界中の人々と友達になれたことだけではなく、自然災害について学び、 自然災害をきっかけに多くの人々と知り合えたことがとても幸せです。世界中に友達がいるとい うことは、私たちがひとつの家族であることと同じことだと思います。 All men are members of the same body, Created from one essence. If fate brings suffering to one member, The others cannot stay at rest. You who remain indifferent To the burden of pain of others, Do not deserve to be called human best regards Sahar 16 years old from Iram この世のすべての人間は、同じものから創造された同じ人間である。 もし運命が一人の人間に苦痛を与えるのであれば、他の人間は平静にいられるはずはない。 他の人間の痛みを未だに知ろうともしない人間は、人間と呼ぶに値するのだろうか。 サハール 宣言文の制作過程作成 イランより ユース実行委員長 兵庫県立舞子高等学校 環境防災科 中野 元太 海外から寄せられた参加者のメッセージ 海外から寄せられた参加者のメッセージ 1. アルメニアのヌニックさんより Dear JEARN coordinators/organizers, Thank you very much for the outstanding opportunity for learning, sharing knowledge and cultural/educational exchange among different countries. We highly appreciate the chance, which helped our students to feel themselves as the true citizens of the globe, where everyone is ready to become a strong helping hand for others during difficulties. I do hope, that this is only the beginning, and in the near future we will meet again for the protected future of our young generation. Thank you once more. And one big request. Could you please send me the list of all participant teachers? I have only email addresses and would appreciate very much if you could send the list with their contacts. Warmly, Nunik Nahapetyan 2. (Project Harmony, Armenia) ロシアのオルガさんより Dear friends in NDYS, Thank you very much for everything! We enjoyed working with you very much and we love Japan and our being there. You did really great job for all of us. Thank you and hope you have a chance to have a rest now Olga, Alla and students from Moscow Найди друга в своем городе! Поиск друзей по странам и городам в новой версии М-Агента http://r.mail.ru/cln2660/agent.mail.ru(National No.1129 School ,Russia) 3. セネガルのサリマタさんより Hello Dear all participants of NDYS We thank you all very much for giving us the opportunity to share this warm moment . We'll be the ambassadors of the project in Senegal and maybe in Africa . We shared very nice time with all of you and hope to see you in Senegal next July for a presentation on NDYS . All my hope to the children affected by the natural desasters .We are heartly with you . Thanks specially to our host families . I mean our families in Japan Regards, Salimata Sense(Secondary school Martin Luther King, Senegal ) 海外から寄せられた参加者のメッセージ 4. 台湾のドリスさんより Dear friends in NDYS Global, Greetings from Doris! I apologize for my late response to congratulate on the great success of NDYS Global Meeting! First of all, Chairman of iEARN Taiwan, Mr. Chen, asks me to pay his highest gratitude to all the planners' hospitable and considerate reception to us. All of us, including teachers and students, had a wonderful time during our stay. Meanwhile, we can see the thoughtful arrangement on each detail shown in the schedule. In spite of being unable to thank you one by one, I would like you know you have made a great impact on us. From UPP, we learned their whole-hearted involvement in students' activities. From UNICEF projects, we learned that together we can create a new world where creativity, team work and understanding are greatly fostered. From Youth Forum held in JICA center, we learned that youths can really make a difference when coming together sharing their experiences and ideas. They surely shape the future plans for the world as a whole. From NDYS Conference, we learned to listen to many voices from youths through the poster session and presentation session. We see the new hope budding from our young generation. Meanwhile, I personal would like to say, " Great to know you, and look forward to working with you soon" to anyone who has been talking to me during the conference time. Though I may not be able to address you in person, it is really my great honor to know you are sharing the same vision with me, making the best of every possiblity for our students' learning.From all the wonderful sharing from our Japanese friends in Kobe Earthquake 10 years ago, we learned that we can do more for our local earthquake area. From students from Indonesia, we learned that how tsunami vicitms have suffered and inspired us to do more for them. From Dr.Rajib Shaw's succinct remark and speech, we learned a new perspective to see how natual disasters can affect our life and how we can see them as one of the important issue in life. From the homestay program provided, we learned the warmth and hospitality of Japanese cultures. There is so much care, joy and love happening during our stay. No words can express our appreication enough for all of the kind reception. We are so sure that we will carry on their hospitality to another person we can offer service in return. Last but not the least, we learned sooo much from all the international friends. We had lots of joy and fun with you! Just like what I have said in our presentation, this is not the end of our project; instead, this is the new beginning of our project. Let's share the same vision and work for that! With a BIG HUG for everyone, Doris Wu ( National Fenghsin Senior High School, Taiwan) 海外から寄せられた参加者のメッセージ 5.スロバキアのダリアさんより Dear everybody, Really, it is very nice to read of remembrances of our meeting in Japan. I have had very deep sensation, too. Most Holy Father died, thanks go to him. I hope, will be come another very kind person. So many nationalities we met in Japan, and everybody have had sense for understanding, nice. It was my long idea and my desire /wish / request, that everybody, all Earth should be peaceable and live in Peace. It will be very, very nice. My students have had much experiences, they are waiting everyday in front of my cabinet for talking about days and sensation in Japan. They are excited, still. They are talking about nice time and beautiful friendly girls, very friendly boys, it does not matter, what nationality are they. Thanks everyone, for nice time and nice memoirs. Question for these, who got logical game from us. Are you successful, already? Salimata, you was not trying in the forest this game, are you successful, or your students? Mariela, trip to Frankfurt was happier with you, especially for Peter, you know why? Maryam, I have had more information about your custums, thanks, it was nice to meet you. Mariam, it was nice to meet you, you are very nice. I would like to say everyone thanks, again. I think, behavior of the teachers are different, very nice, 15 years ago I was working in different job, I know, what I am talking. Wizar, it is very nice, you communicate by mobil phone with Marek, he is very happy. He would like to know your e-mail address. I hope this address of members will be for the future well-preserved. Thanks With love Daria (SOU-hutnicke, Šaca, 040 15 Košice, Slovakia) 6. イランのマリアン・ベヌーディさんより Dear Daria, I read your warm e-mail and found your feeling was same all of us. It was one of the greatest event during my life .even though I had joined in many conferences but this time was more exciting than others . I learned much more from others of different countries and get known with different cultures .I have hold your nice gift by myself and it reminds you for me. Hope once again meet you and your students in next conference of NDYS. All these happinesses is caused by NDYS group and I am thankfull of all . Maryam Behnoodi ( Farzanegan high school, Iran) 海外から寄せられた参加者のメッセージ 7. イランのマリアン・モカタリさんより Dear NDYS friends There are always people who are a gift for the whole world. I know them. They have hearts like ocean and their kindness is endless. Everyone loves them and they have the capacity to love the whole world. They are always ready to help others. I think it is because of existance of these people god created the whole world. So thank god who created you. With love Mariam Mokhtari (Kherad high school, Iran) 8. アルゼンチンのマリエラさんより Dear friends of NDYS, Argentine people have arrived safety after a long trip. I would like to thank you all for sharing those days in Japan. I was delighted because of the people I met there. Thank you for your kindness. You are really great. It was a great experience for me as well as for my students. It will be something I will never forget. warmly, Sirica Mariela Veronica (I.P.A.J.Matulaitis, SHS Argentina) 9. アメリカのデレックさんより I do hope that the conference was just the beginning. We hope to list contact information and a short bio for all participants of the NDYS global conference on our web page. Any help creating a comprehensive list would be appreciated. Sincerely, Derek Van Dyke (Federal Way Public Academy ) 10. アメリカのチャックさんより Dear friends of NDYS, What a wonderful, fantastic, special, memorable experience for all of us. The NDYS conference exceeded my expectations. Thank you for all of your hard work, friendliness, patience and care. You are a treasure! Please extend our gratitude to all those involved in NDYS. Domo arigato goziamas, Chuck, Ben and Marshall (St. Joseph Catholic School) 防災世界子ども会議 2005 成果と今後の展望 成果と今後の展望 1.世界の災害、防災教育の現状を子どもたちが共有することにより、防災意識が高まった 復興への思いをこめたインドネシア、アチェの子どもたちの発表などにより、災害前に対策を施 す(予防防災)という意識が欠如しているのが現実であり、これが大きな防災の問題であることがわ かった。防災教育を通して予防防災促進のためのネットワークを構築する目的が明確になった。 またプロジェクト開始後、子どもたちは、自主的に情報を集めるようになり、クラスメートや家族 に災害について教えるなど、災害を自分のこととしてとらえ、災害に対する意識が大きく変化した。 2.防災教育ネットワークの基礎を構築できた 7ヶ月という長期にわたり、インターネットなどの ICT を活用したコラボレーションを通して、生 徒のみならず、世界の先生方とも、防災教育のネットワークと呼べる基礎を構築できた。 海外への参加校のテレビ会議などの ICT 支援を通して、情報通信ネットワークのシステムの構築に 成功し、世界の先生方との協力体制ができた。 NDYS プロジェクトでは、 「防災世界子ども会議 2005in ひょうご」を、出発点として、継続して、生 まれたばかりの防災教育ネットワークを充実・拡大させて、世界に情報を発信し、子どもたちの手に よる「より安全、安心な世界作り」に向けた取り組みを行っていく。 3.地球市民としての意識を、子どもたちがもつようになった プロジェクトを通して、世界の国々の習慣や伝統を知ることができ、たくさんの友達ができた。こ のような異文化交流学習を通して、子どもたちは深い絆で結ばれ、地球市民の一員であるという意識 をもつようになるなど、新しい世界観を持つようになった。 4.子どもたちのコミュニケーション能力、コラボレーション能力が向上した 国際会議での出会い、テレビ会議やフォーラムでのディスカッションを通して、多くの情報と経 験を得て、子どもたちのコミュニケーション能力、コラボレーション能力が飛躍的に向上した。 5.コミュニティに対する行動に変化がおきた 子どもたちは、コミュニティへの意識を高め、リーダーになり、コミュニティに対して災害対策を 教えようと思うようになった。 防災世界子ども会議 2005 総括 防災世界子ども会議 2005 の総括 京都大学大学院 地球環境学堂 助教授 ラジブ・ショウ ここ、県立淡路夢舞台淡路国際会議場での「防災世界子ども会議 2005in ひょうご」に参加でき ることを嬉しく思います。私は 1 月 18 日の会議にも参加しました。そこでは、イラン、バムとア ルメニア、エレバンの生徒のテレビ会議が行われました。今、アルゼンチン、アルメニア、セネ ガル、スロバキア、ロシア、インドネシア、イラン、ネパールなど日本だけでなく、多くの国の 生徒が参加しています。 この国際会議には3つの重要な役目がありました。 1.生徒同士が直接交流できるので、文化交流が促進できた 2.友好関係とネットワークが拡張され、将来のプロジェクトのベースとなった 3.学習のためでなく、防災の基盤を提供した 予防防災(被害抑止、被害軽減)は、防災文化の一部であるべきであるとしばしば言われます。 効果的な国際交流をするために、文化交流は重要な役割を果たします。そして NDYS は正確にこ れに焦点を当てています。他の問題としては、予防防災は、楽しみ、喜び、娯楽、ゲームととも に取り組まれるべきであるということが挙げられます。取り組みは、日常生活において繰り返し 行われるべきであり、これが安全文化の形成につながります。 会議の中心は、子どもであり、子どもたちは、積極的に異なるプロジェクト、活動に参加し、 異なる新しいアイデア、新機軸、方向性を出してきました。全員参加は、生徒の物事の考え方に は非常に重要なものであり、子どもたちは、防災の問題をみるだけでなく、解決方法、原因を見 つけようとします。このように、防災教育の4つの段階(聞く、見る、話す、行動する)の中で、 NDYS は、生徒が予防防災活動としての対策をする、“行動する”というところを重視しました。 NDYS に参加して、すべての生徒が防災の専門家になるわけではありません。しかし、学生時 に災害のリスクを知り、災害に関する問題を解決することは、防災意識を喚起し、学生が個人レ ベルで行動を起こすことにつながります。そして、これがすべてのプロセスの中で最も大きな成 果となるでしょう。 最後に、教師と JEARN を初めとする主催者の大きな熱意により、NDYS 2005 が活発なも のとなり、今後、長期間にわたり持続したものになるでしょう。私はその熱意と行動はすばらし いものであり、将来の活動を楽しみにしています。 防災世界子ども会議2005の総括 注:本資料は、宣言発表会の総括として使われたラジブ・ショウ氏作成によるプレゼンァイルを抜 粋して掲載するものである。 防災世界子ども会議2005の総括 謝辞 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 副実行委員長 納谷 淑恵 2004 年 9 月を正式なスタートとしました「防災世界子ども会議 2005」が、多くの成果 を残し無事終了いたしました。これも、たくさんの方々が物心ともに協力してくださり、 支えてくださったおかげです。 名もない私たちが始めました「防災世界子ども会議 2005」の意義を理解していただき、 共催をしてくださった、兵庫県、兵庫県国際交流協会、国土交通省近畿地方整備局、ユニ セフパークプロジェクト・ファシリテータグループ、JICA 兵庫、公園緑地管理財団、グロ ーバルプロジェクト推進機構(JEARN)、International Education and Resource Network、 また、企画の段階からご協力をいただきました兵庫県教育委員会、その他たくさんの方々 に、改めて感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。 さて、この防災プロジェクトを振り返ってみますと、会議に参加しましたインドネシア の生徒が述べました「僕たちは、これまで防災について何も学校で教わってこなかった」 という言葉が、大変印象深く心に残っています。もし、地震の後、津波が来るということ を前もって学んでいたならば、多くの人々が、高台へ逃げることによって、助かったかも しれません。また、後日行われました報告会で、日本からの参加生徒が、「防災教育とは、 知識として持っているだけではだめで、実際に行動できるようにならないといけないとわ かりました」と感想をのべてくれたことも印象に残っています。 2005 年の防災世界子ども会議の成果は、と問われたとき、たくさんの成果を上げること ができるように思います。しかし、ここでは大切であると思われる二つの点のみをあげた いと思います。 一点目は、すでに紹介しましたように、プロジェクト参加生徒の防災にたいする意識の 向上です。プロジェクト開始後、生徒は、自主的に情報を集めるようになるなど災害に対 する態度が大きく変化しました。 そして、二点目は、6ヶ月という長期にわたり、インターネットなどの ICT を活用した コラボレーションを通して、生徒のみならず、世界の先生方とも、防災教育のネットワー クと呼べる関係を構築できたことです。 阪神・淡路大震災の教訓を生かしたいという私たちの願いは、 「防災世界子ども会議 2005」 という形で結実しました。しかし、防災教育は、一度おこなったからそれでおしまいとい った性質のものではありません。プロジェクトは、多くの先生方の賛同を得、継続するこ ととなりました。 防災世界子ども会議 2006 は、防災世界子ども会議 2005 でつながったネットワークの基 礎をさらに強化、充実させ、防災教育ネットワークの輪を広げ、子どもたちの手による「よ り安全な世界作り」に向けた取り組みを行って行きたいと思います。 これからも、どうぞ温かく見守ってください。よろしくお願いいたします。 JEARN 防災世界子ども会議 2005 実行委員会 メンバー 特別顧問 河合 隼雄 文化庁長官 顧 武田 政義 兵庫県教育長 光森 史孝 ひょうご e-スクールコンソーシアム会長 問 エドウィン H.グラガー iEARN-USA 代表 ト バダウイ・ルーバン ユネスコ パリ 防災セクション部長 実行委員長 岡本 和子 iEARN ファシリテーター 副実行委員長 納谷 淑恵 iEARN ファシリテーター 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校教諭 実行委員 尾崎 八郎 兵庫県私立啓明学院校長 河田 惠昭 人と防災未来センター長 監査 佐々木健一郎 ユニセフパークプロジェクト事務局 高木 洋子 NPO 法人グローバルプロジェクト推進機構理事長 西田 裕 兵庫県国際交流局長 丹羽 修 兵庫県国際交流協会専務理事 松本 勝正 国営明石海峡公園事務所長 ラジブ・ショウ 京都大学 大学院地球環境学堂助教授 和﨑 兵庫県立大学大学院 宏 環境人間学研究科 防災世界子ども会議 2005 ユース実行委員会 メンバー ユース実行委員会代表 中野 元太 兵庫県立舞子高等学校 ユース実行委員 伊藤 康行 兵庫県三田市立藍中学校 大江 千尋 兵庫県神戸市立葺合高等学校 大谷 真央 兵庫県立明石西高等学校 倉垣 祥子 兵庫県私立甲南女子高等学校 金戸 聡 筑波大学 小出 健司 兵庫県三田市立藍中学校 杉原 武志 兵庫県三田市立藍中学校 田口 雄祐 兵庫県三田市立藍中学校 谷本 瞳 兵庫県立明石西高等学校 戸島 靖萌 兵庫県明石市立野々池中学校 友末 勢哉 兵庫県神戸市立葺合高等学校 中垣 星乃 兵庫県立明石西高等学校 新阜 良次 兵庫県神戸市立葺合高等学校 西川 沙織 兵庫県立明石西高等学校 萩本 美帆 兵庫県明石市立野々池中学校 橋本 奈緒美 兵庫県立明石西高等学校 葉玉 啓太 兵庫県三田市立藍中学校 八田原 納苗 兵庫県立舞子高等学校 環境防災科 環境防災科 平間 由香利 兵庫県立明石西高等学校 松井 駿介 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校 的井 麻美 兵庫県明石市立野々池中学校 宮本 紗智子 兵庫県神戸市立葺合高等学校 安田 貴志 兵庫県立川西高等学校宝塚良元校 防災世界子ども会議 2005 運営委員会 メンバー 運営委員長 奥内 正浩 兵庫県明石市立野々池中学校 教諭 運営委員 池見 宏子 兵庫県神戸市立稗田小学校 池本 康代 兵庫県私立甲南女子高等学校 植田 泰史 NPO 法人グローバルプロジェクト推進機構 教諭 教諭 岡崎あかね 大阪府高槻市立第一中学校 教諭 川野 友啓 関西学院大学 川村 洋介 遠隔教育研究会 斉藤 利枝 兵庫県私立啓明学院 佐藤 等史 NPO 法人グローバルプロジェクト推進機構 田中 満 ユニセフパークプロジェクト事務局 永菅 裕一 兵庫県立大学 学生 教諭 環境人間学部 学生 長田寿和子 兵庫県神戸市立湊中学校 橋本 昌幸 関西学院大学 福田 宏子 箕面学園保育専門学校 廣田 義孝 兵庫県国際交流協会 廣田 元子 名古屋市立柳小学校 藤井 英映 兵庫県国際政策課 本家 未央 NPO 法人グローバルプロジェクト推進機構 宮崎 康支 関西国際大学 森下 淳 国営明石海峡公園事務所 山田 智也 ユニセフパークプロジェクト事務局 事務局長 福井 良子 公文式有野中町教室 会 村上 芳子 阪南大学 計 教諭 学生 教諭 教諭 学生 非常勤講師 講師 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 国際会議の様子 ユース実行委員会広報(兵庫県三田市立藍中学校新聞部)デイリーニュースから) 防災世界子ども会議 デイリーニュース (報告:藍中学校新聞部) ~1日目~ 集合時の様子 3 月 25 日午前 9 時。参加者は「しあわせの村(神戸市北区)」の本館玄関に集合しました。 海外から参加している人は宿泊先のホテルから集合しました。日本人も三宮に集合し、そこからこ の「しあわせの村」へやってきました。今日から 4 日間、メインである会議もそうですが、世界が“自 然災害・防災”を通して交流を深めるこの行事を楽しみにすごしたいですね。 いよいよ始まった「防災世界子ども会議」。同じく今日から愛知県では万国博覧会が開かれています が、こちらも国際行事として重要です。そんな当会議のトップ行事は日本の自然に触れようという「里 山にあいさつ」です。 本部がある「しあわせの村」に近いかと思ったら、バスで行くような歩いてはちょっと無理なとこ ろにあるみたいで・・・。参加者はバスに乗って会場まで向かいました。 今日は真冬並みの寒気が日本上空に来ていることもあってか、朝から本当に寒いです。参加者も上 着が手放せません。「あ~寒っ!」 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース オープニングイベント オリエンテーリングは、国営明石海峡公園・あいなの里で行われました。オリエンテーリングでビ ンゴ形式でゲームをしながら前に進んでいきました。 里山にあいさつ 最初はみんな自分のチームの仲間の名前を知らないのでボールを手渡しするゲームをしました。こ のゲームのルールは渡すときに渡す人の名前をいって渡すゲームです。(ゲームをする前に名前はも う名乗っている) このときはみんな真剣に説明を聞いていました。 次にブルーシートの上に座ってまず 2 人で手をつなぎひっぱりあって立つゲームをしました。この 時はチームワークが必要とみんなが思ったはずです。最後に 1 つの丸谷にチームの全員が乗り 10 秒 まで数えて 10 秒に達するとそのゲームは終了です。 ここで昼休憩が入りました。 遊び場づくり 午前中に分かれた班で自分たちの遊び場を作っていきます。ここでは、里山の達人という人達にや ってほしい所をいうと手伝ってくれたりもしていました。また、里山で遊び場を作るにあたってルー ルがいくつかありました。 1. 里山では長袖、長ズボンを着て帽子をかぶりましょう。 2. 遊び場を作る時、遊ぶ時は必ず軍手をつける。 3. 道具を使う時は道具を持つ方の軍手を外す、持たない方は必ず軍手をつけましょう。 4. グループと離れる時は CFA にいいましょう。 5. 水分をしっかり補給し無理をせずに体調が悪くなったら CFA や近くの FA にいいましょう。 説明が終わった後カメラマンの人が集合写真を撮りました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 作業が始まると、早速相談を始める班が多く意見をたくさん出し合う班がほとんどでした。意見がま とまった班から早速材料を取りにいきました。材料には竹・わら・木などの里山にならどこにでもあり そうなものを使い、それを加工する道具ものこぎりやロープなど、身近な道具で作っていきました。作 っている最中は、メンバーがみんなで力を出し合い、ワイワイおしゃべりしながら作業を進めていまし た。 参加者の感想 • 寒いが人がおおぜいいてテンションがあがる。(ペンネーム フォトン) • 身近に外国の方の人にあえるのでよかった。(あさみ) • みんなが仲良くなって良かった(G.M) • 楽しかったし自然だと感じた。 外国の子供達と遊べて良かった。(Y.T) 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 取材した生徒実行委員:藍中学校新聞部の感想 • みんな元気良く楽しくやっていたと思う。(I.Y) • 自然の楽しさや厳しさを知る事ができた。(T.Y) • みんな活発に行動し協力していたところが良く見られた。(S.T) • とてもためになった(K.K) • みんなが協力していい作品を作ろうとがんばっていました。見ているほうも楽し かった!(K.H) 夕食 夕食は、本館から少し離れた「アミーゴ」という、通常はレストラン業務をするところで食べました。 この「防災世界子ども会議」の参加者をはじめ、他の行事で来ている人もいたので、お店の中は、日本 語や英語が飛び交い、みんな仲良く食べていました。 外国の方で、早い人はもう日本の言葉を話せるようになっていました。たとえば、お茶を入れてもら うと、 「アリガトウ(ゴザイマス)」と言ったり、ご飯や味噌汁がおいしいと、 「ウマイ!」なんて言った りして。発音もいいし、表情が明るいので周りの人たちもつられて笑っていたり、初日だけでこんな雰 囲気になれることはいいことですよね。明日もまた今日の遊び場の続きがあり、午後は場所を移してユ ニセフのつどいがあります。明日もがんばっていこー! 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 開会式 1 日目の夜は、開会式です。まず、最初に実行委員長である岡本さんのあいさつから始まりました。 「今から 10 年前の 1995 年 1 月 17 日と同じような寒い日を今日迎えました。日本には 4 つの季節があ ります。一番寒い季節のときに阪神淡路大震災は起こりました。私たちは不意をつかれたのです。その あと、私たちジェイアーン(アイアーン)を中心とするメンバーは防災についてもっともっと未来につ なげていこうと思うようになりました。私たち人間はいつもネットワークでつながっています。私は、 今回の NDYS の企画を昨年の 7 月に先生方に提案しました。今日は、そのときの先生方がたくさん集 まっていただいています。私はこの NDYS のリーダーであり、情報発信者です。私はボランティアと 協力し合っています。コンピューターで世界とつながっています。世界中の自然災害や人的災害による 被害が減っていくかもしれないと思います。この 4 日間、会議などを通して意見を大いにぶつけてくだ さい。そうして、4 日間の会議が成功することをお願いします。」 次に、今日参加者が遊び場作りをした国営明石海峡公園(神戸地区・淡路地区)を管理している方か らあいさつをしていただきました。「人間は自然と協力することもあります。それは今日の里山での出 来事です。里山を守っていくのは、私たち公園職員の仕事ですが、最後に命を吹き込むのはみなさんが たです。それが今日の遊び場作りです。この防災会議はいっしょに取り組んでいって、徐々に形ができ ています。」 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 防災世界子ども会議 デイリーニュース (報告:藍中学校新聞部) ~2 日目~ 朝のつどい おはようございます!! 今日の朝は、昨日の寒さが残っているのかな? ちょっと涼しいです。だけ ど、昨日よりかはみんなの服装も軽めになっていますよ。時刻は朝の 7 時 10 分です。まだ、全員集 まっていないのでちょっと体を動かしてみます。 このちょっとした体動かしは、2 人組になってするものでした。ギターと日本の方の合図に合わせて、 頭を動かしたり、手を組んだりといろいろなことをしました。そうしているうちに、だんだん参加者が 集まってきましたよ。お目覚めいかが? 全員集まったら、昨日の開会式の最後にちょっとした歌を歌ったんですが、その復習でしょうかね。 手で歌詞を表現しながらみんなで楽しく歌いました。この後は朝食です。おなかすいたでしょ? 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 朝食の様子 朝のつどいでちょこっと歌って体を切り替えたところで、おまちかねの朝食です。今日はいかにも日 本らしい和食が出てきました。 メニューは、写真を見てもらってもわかるように、ご飯に味噌汁、魚の塩焼きに卵豆腐です。ついで に、ごはんにはふりかけもついていました。雰囲気はというと・・・ まだ眠たい人がいるのかな? 眠た そうにゆっくり食べる人と、 「もう元気!!」といわんばかりにワイワイ言いながら食べている人とに分か れていました。これからは昨日の続き。結構大仕事だからしっかり食べておかないとね。外国の人の日 本語もだんだんうまくなっていて、今日聞いた言葉は“イタダキマス”でした。昨日から言っている人も 少々いたようですが・・・。4 日間でどれだけ日本語を覚えられるかな? 楽しみです。 遊び場を作る&遊ぶ 今日の午前中は、昨日に引き続いて遊び場を作ります。昨日のうちに、作業がだいぶ進んでいる班も ありゆっくりと作業しているところもありました。作っているのも、竹で土台を作って、わらを重ねて 壁を作る“小屋”みたいなのを作ったり、しっかりとした木に紐をつるし、竹を切って作った“ブランコ” など、いろいろな作品が出来上がりつつありました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 今日もみんな活発に動いていて、昨日からの交流が本当にスムーズに行われています。 お昼からは、いよいよ遊び場で遊んでみます。みんな自分たちが作った遊び場で楽しく遊びました。 最後に、何度も歌われている『虹』という歌を歌って、あいなの里(=国営明石海峡公園神戸地区)を 離れました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 参加者の感想~振り返って~ • いっぱい人が集まると(作業が)難しいと思っていたけど、今日・昨日の活動で日本 の人と外国の人が一緒に仲良く作業しているのを見てすごいなあと思った。 (ペンネー ム:チャン) • 何日も前から、山菜の皮を取ったり、針を抜いたりなどの下ごしらえをして大変だっ た。 (食事を作ってくださった方) • 大勢の参加者がいて楽しかった。(ペンネーム:パピー) • 竹が折れたりしたけど、最終的にちゃんとできてよかった。 (生徒実行委員長:中野さ ん) ところで、間に合った遊び場はいいけど、間に合わなかったときは・・・? ご安心ください。途中で終 わってしまった場合は、ファシリテーターがみんなの思いを引き継ぎ、作り上げてくれるそうです。こ の遊び場はいつまでも残るので、また機会があれば来てほしい、と代表の方は話していました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース ユニセフのつどい~第 1 部~ 今度は場所を「コープこうべ生活文化センター(神戸市東灘区) 」に移して、 「第 3 回 ユニセフのつ どい」が行われました。今度は、 「防災世界子ども会議 2005」に出ている参加者に加え、一般からも参 加者が出ています。最初はホールで交流会が開かれました。 まず最初に、司会の方のあいさつから始まり、その後昨日から行われている「防災世界子ども会議 2005 in ひょうごの簡単な説明がありました。 そしていよいよ海外の人を迎えます。ホールの真ん中で演奏される太鼓の音をバックに、一国ずつ参 加者が入場してきました。ホールにいた日本の人は拍手で迎え、入ってきた海外の人は手を振って歓迎 にこたえていました。 入場が終わったら、各国の紹介に移りました。話を聞けば、飛行機に乗って来日した国の人の一部に は、2 日間かけて日本にやってきた人もいました。また、カスピ海(ヨーグルトで有名)と黒海の間に ある国の方に、司会の人が「毎日、ヨーグルト食べていますか?」と質問すると、 「もちろん」という答 えが返ってきて会場を笑わせていました。 その後、簡単な歌を歌い手に合わせて歌いました。雰囲気もだんだん明るくなってきて、その後のち ょっとした「異国の人との交流タイム」では、早くも積極的に話し掛けている人がいました。そこでは、 ジャンケンも取り入れました。その後、各国の人にインタビューをし、イランの人にインタビューをし たときには、 「昨日、日本に勝ちましたね(サッカーW 杯アジア最終予選のこと)」と話し掛けると、笑 って喜んでいました。そして、次に聞こえてきたのは誰でも小さいころに聞いたことがあるんではない でしょうか? 「おもちゃのチャチャチャ」をタンバリンとギターを使って演奏・合唱しました。もち ろん日本語で歌うので、発音の練習もしました。手振りもつけて。歌うときは、 「おもちゃ」 「チャチャ チャ」の 2 グループに分かれて、それぞれの振り付けを担当します。上手にできました。回数を重ねる につれて、テンポも早くしましたがやっぱりしんどいかな? 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 盛り上がった雰囲気で進みましたが、ちょっと切り替えて、10 年前の阪神大震災での様子を司会が 参加者に伝えました。そして、未来に向かって自分たちがしていかなければいけないこと、それは何か。 といった内容を訴えました。それを神戸の完全復興を目指した歌に乗せて。阪神大震災で亡くなった人 の文まで、毎日を大切に生きて行こう・・・。無くしたものは大きいけれど、それを乗り越えるのが残 された自分たちの役割である。そういう内容の歌でした。日本では、阪神大震災の後にも鳥取県西部地 震や新潟県中越地震、そして会議が始まる数日前には福岡県・佐賀県で震度 6 弱の大きな地震がありま した。海外でも、昨年末にスマトラ島沖地震・津波がおきたばかりです。これらの自然災害を通して、 いかに人がつながっていくか。これからも重要な課題になりそうです。 ちょっと雰囲気が重くなったかな? と思ったら、先ほどやった海外の人との交流を図るジャンケン をはじめました。とたんに「おいおい・・・」といわんばかりに雰囲気が明るくなりました。 「誰が一番友 達ができるか」要するに、日本で言う「ジャンケン汽車」みたいなもんです。その長さも、7 人とか 10 人なんていう列もあれば、20 人や 30 人を超える列もあったみたいで・・・。早くも交流が深まったかな? 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース ユニセフのつどい~第 2 部~ 先ほどに続いて、第2部『バイキング形式の軽食 みんなでワイワイ おしゃべりがごちそう』が地 下 1 階の体育館で行われました。メニューもいろいろあって、ちらし寿司やおでんなどの和食や、野菜 スティックにパンなど洋食もあってバラエティに富んでいました。テーブルの周りでは、異国の人と会 話をしたり、一緒に食べたりして楽しそうな雰囲気が漂っていました。前では、若い人がソーラン節を 踊って会場を沸かせていました。あるきっかけから、今度は参加者も誘って子どもから大人までさまざ まな人がソーランを踊りました。 早い人は、入り口側に並べてあったお菓子の列に気づいて、早速とりに行っている人もいました。 中には、何個も取って持ち帰っている人も・・・(おいおい・・・) 。一週回ってテーブルを見てみると、も うほとんどの料理がなくなっていました。(早い!) ユニセフのつどい~第 3 部~ 最後の第 3 部のテーマは、『UPP国際キャンプでの子どもたちの遊び場つくりの発表』です。 司会はユニセフの和田さんが担当しました。 まず初めにユニセフの方からのビデオレターを見ました。子どもたちは戦争等で命を落としている現 状を伝え、未来を作るのはその子どもたちであることを訴えました。次に、和田さんが昨日と今日やっ た、「里山にあいさつ」「遊び場づくり」の様子や概要を紹介しました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース その後で、兵庫県の井戸知事、神戸市の矢田市長、国土交通省近畿地方整備局の副局長の方をお招 きして、参加した子どもたちの発表が始まりました。最初の班は、ビデオで子どもたちががんばって いる様子を紹介しました。ノコギリを使って頑張って竹を切ろうとする男の子、重いわらを引きずり ながら持っていく女の子、竹を割って組み立てていく人など様々な様子が映し出されました。 (イエロー、グリーン)ある班は、ブランコ・机を作りました。代表の人は「こういう形でしたほう が、会議よりももっと交流が深まると思った」と感想を話しました。ある班は竹とわらで家(部屋) を作りました。 「壁をわらにしたことと、みんなで協力し合ったので暖かい部屋になったと思います。」 と発表した人は出来に満足しています。 (ブルー、オレンジ)また、ある班はすべり台、ハシゴなどを作った。 「一番大変だったのはハシゴだ った。でも、みんなと作っていくうちに心も温かくなって、いい体験が出来ました」と参加したこと にいい思いを持っていました。ある班はすべり台、シーソーを作った。体があったまるだけでなく、 心と体が両方あったまることが出来てよかった、と話していました。また、 「この行事に参加できたこ とを本当にしあわせに思いました。みんなと協力して何かを作り上げるのはいいことだなと思いまし た。そして、この遊具を作ったきっかけは異国の人とかかわり合ううちに、言葉の壁にぶつかったと きに、それをなくそうと思って作った」とこの行事での異国の人とのかかわりをもてたことをうれし く思っていました。 最後に、来賓の方の感想を聞きました。兵庫県の井戸知事は、 「共同作業で、みんなで 1 つの目的を持って達成するということの楽しさ、厳しさ、あるいは出来あ がった時の達成感を 2 日間で学んだことはすばらしいと思う。よく私は、体験する・経験することは 大切だと思っている。温かい場所を作り上げて、それを楽しんだという経験をみんながひとつになっ てやり遂げたということはすばらしい。」と感想をいただきました。 また、神戸市の矢田市長は、 「先ほどの話を聞いて、神戸で 10 年前に起こった大震災と関連付けてお話をしたい。発表した班それ ぞれに“協力”という言葉があったが、それはまさに支え合う事だと思う。コミュニケーションがあらゆ る地域から神戸に集まってきた。この作業を通して、共同作業の大切さを学ばれたことは今後の人生 にいろんな場面に役立つと思う。この作業をいろんな場で生かしていったらいいと思う。 」と激励の言 葉をいただきました。 「今回、国土交通省(国営明石海峡公園)は応援という形で参加している。皆さんに作ってもらった 公園は、今後も残してみなさんに見てもらおうと思う。みなさんにはこの公園づくりで学んだことを 今後に生かしてもらったらいいと思う」と感想をいただきました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 防災世界子ども会議 デイリーニュース (報告:藍中学校新聞部) ~3 日目~ 人と防災未来センター見学 3 日目からはいよいよ本格的に“防災”について会議・討論していきます。10 時前から参加者は阪神 大震災を実際に体験した語り部さんの話を聞きました。震災の時の様子を細かく話してくれました。参 加者も真剣な表情で話を聞いていました。震災の後は、電気・ガス・水道といったライフラインがすべ て断たれてしまい、神戸は通称“陸の孤島”といわれるまでにひどい状況でした。そんな中で人々を支 えたのは「コミュニティー」だと、語り部さんは言います。以前から国はこのような場面を想定した町 づくりをしていったか。そうではなかった。だから、人々は亡くなった人に生かされているという意識 を持ち始め、自分たちで考え行動しました。 次に、人と防災未来センターのボランティアで語り部をしておられる米田さんから震災の体験話を聞 きました。 「ちょうど震災の 2 週間前に、 「もし、地震が起きたらどうするの?」という話を親子でし ていて、「もし、寝ていたら布団をかぶれ!」という話もした。そのとおりに、2 週間後 1995 年 1 月 17 日の寝ているときに地震が起きたわけです。 “ドーン!”という音から始まったが寝ていたのであまり覚 えていません。ゆれは 10 秒~20 秒くらいだったそうですが、私にとっては 2 分~3 分の長い間ゆれて いたように感じました。」 その後、神戸の復興を目指した歌を紹介しました。震災の後、子どもも大人もこの歌を聞き、歌い復 興を目指して頑張ってきました。それを今日は参加者で歌いました。 (ちなみに、昨日も歌いましたが・・・ 「しあわせ運べるように」です。歌の内容は「ユニセフのつどい第 1 部」をごらんいただければ分かる と思います。) 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース (注意:「人と防災未来センター」の資料展示場所では、写真撮影が出来ませんので写真がありません が、ご了承ください) 最初に、参加者はエレベーターで 4 階に上がって各地の震災が起きた瞬間を音と映像で再現した短編 映画を見ました。淡路島の北淡町(震源地である)では、野島といわれる断層が地割れし、盛り上がっ ている様子が映し出されました。また、 (北淡町の)住宅地では大きな音に始まり、家の中の家具が次々 と倒れていく様子が鮮明に出てきました。一方、神戸市内の映像では三宮周辺など大きなビルのガラス が次々と割れて、倒れかかったビルも出てきました。また、阪神・阪急両電鉄の線路では橋脚が落下し、 走行中の電車が脱線を起こしました。また、阪急電鉄伊丹駅では駅舎が倒壊し、発車間近の電車が脱線 を起こしました。道路でも、阪神高速神戸線が東灘区で数百メートルに渡って横倒しになり、西宮市内 では、走行中の高速バスが半分宙に浮いた状態になっていました。(橋脚落下のため)また、火災によ る二次災害も次々と発生し、先ほども書いたように神戸は“陸の孤島”となってしまったわけです。 短編映画を見終わった後、震災直後の町並みを再現した街路を通り抜け、再び小さなシアターホール に入りました。ここで、阪神淡路大震災のドキュメンタリー映画「この町と生きる」を鑑賞しました。 この物語は、震災後の火事による二次災害で姉をなくし、その後のいろんな問題に立ち向かっていった ある家族の話でした。 映画を見終わると、エスカレーターで 3 階に降りて震災の資料が数多く展示してあるところに入りま した。この展示場には、実際に被災者から寄せられた品々が展示されていました。たとえば、震災の揺 れのためにグニャッと曲がってしまった『鉄溝』や、焼けた家から出てきた『焼けた硬貨』など数多く の品々が展示され、それにまつわるエピソードも書いてありました。その中には、 【もう忘れたい・・・】 といった悲痛なエピソードもあり、見ている参加者に震災の恐ろしさを物語りました。他にも、震災当 時の様子をパネル・写真・文などで表現していました。昨年末にスマトラ島で被災した参加者は 「私 たちを襲った地震(津波)の様子にそっくりだった。阪神大震災のときも大変だったんだろうな」と自分 たちが経験したことも合わせて話してくれたそうです。 (新聞部 H の感想)この展示場を見ていて、一番印象に残ったことは「震災後のライフラインの復旧」 でした。この震災で、電気・ガス・水道といった命の源であるライフラインが全て断たれ、他の場所に 救援を求めるための鉄道・道路・航空もしばらくの間使うことが出来なかった。こんな中で、1 日でも 早くそれらを直すために動いてくれたのは紛れもなく“人間”です。もちろん、一人では出来ない。だ から、たくさんの人と手を結んで一つのものを完成させた。そして、それらの復旧を求める被災者と、 1 日も早く復旧させたい工事関係の人の気持ちがひとつだったから早く復旧できた。JR にしても、全 線開通は 2 年かかるといわれていたそうです。でもそれを、たった数ヶ月で復旧した。阪神高速にして も何年もかかると言われていたものが 1 年少しで全線復旧した。これらはやっぱり、いろんな立場の人 がみんなの気持ちがひとつだったから成し遂げた“偉業”だと思う。もちろん、この【人と人とのつな がり】はボランティアにしてもいえることだと思う。早く神戸を兵庫を復興させたい。そんな気持ちが 強かったから出来たことだと思う。これらの経験をこれからの災害のときにも役立ててほしいし、この 地震を風化させないためにもこれからの努力が必要だと思った。 さらに、2 階に降りると地震に関するシミュレーションゲームコーナーがありました。ここでは、地 震のメカニズムを知ったり、地震のときに備えたほうがいいよ、というものを紹介していました。横で は、インターネットを使った防災に関するページをリンクしているコーナーもありました。参加者らは 積極的に、地震について学んでいました。ここで学んだことはこれからに生かしてほしいですね。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース NDYS フォーラム~第 1 部~ フォーラムは、JICA(兵庫国際センター)で午後 1 時過ぎから始まりました。まず最初に、実行委 員長の中野さんが簡単にあいさつし、来賓の紹介をしました。始めは第1部です。テーマは【災害緊急 支援と国際協力】です。最初に JICA 職員・被災地で支援活動を行った方々のお話です。 まず、JICA の長谷川さんがスマトラ沖地震・インド洋大津波の時の様子を映像を交えながら紹介・ 説明しました。津波で親兄弟を失った子どもたちが、家財道具を持って被害の少なかったところへ移動 している様子。サッカー場跡地に設置された、国際緊急援助隊の診療所には多いときに、1,800 人もの 人が診察を待っていたそうです。多くの人は外科治療が必要で、時間がたってケガをしたところを切断 しなければいけないこともあったそうです。雨季でもあったこの地域にとっては、雨が降るとグラウン ドが水浸しになり、強い日差しが出るとバケツで水をすくったりと大変だったそうです。 次に、昨年末のインド洋大津波のときにスリランカで医療活動をしたという、医者の方が当時の様子 を振り返りました。津波を受けて、スリランカ政府は日本政府に対し、「医療チームを送ってくれ」と 依頼をして、日本政府は JICA に要請し医療チームはスリランカに派遣され、小学校で活動を行った。 ここには 2 万人の被災者が基地という形ですごしていた。小学校から海に至るまでの道にはゴミがいた る所にあって子どもたちも協力しながら清掃活動をしていたそうです。また、小学校が地域の避難所に なっているので授業が再開できない状況もあったそうです。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 続いて、「兵庫県災害医療センター」で看護士をしているという川崎さんがお話されました。まず、 このセンターの看護士の仕事を紹介しました。災害医療センターには、救急車でしか患者さんが運ばれ てきません。あるときには、ヘリコプターで運ばれてくる患者さんもいるようです。「そんな事いわれ てもわからない」という人は、日本で最近まで放送されていた『救命病棟 24 時(フジテレビ系列)』、 海外で言えば『ER』のドラマの内容と考えたらよいそうです。この災害医療センターの人も、インド ネシアで医療活動を行いました。インドネシアでは宗教上、男女関係などにはずいぶん配慮したそうで す。女性患者には女性医師が見たりしたそうです。 ここで、質疑応答の時間をとりました。始めに、インドネシアの人が「感染を防ぐために、マスクを していたがそれだけで感染を防ぐことが出来るのだろうか」という質問がありました。それに対し、 「感 染を防ぐためにまず自分で出来ることはあるはずです。手洗いとうがいです。これを普段からしておか ないと、だめだと思います」と回答しました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース また淡路島の高校生が「私の高校は、4 月から新校舎に移転する。その時に、使っていた机やイスは おそらく置いていき、捨てることになると思うが、それらをユニセフに寄贈することは出来ないだろう か」と質問・提案しました。それに対しては、「とても古いものを使いたいという気持ちは大事だと思 う。それを無料でインドネシアに届ける組織があればいいと思う。でも、そんなことをユニセフはやっ ていない。また、インドネシアに送るのに非常にコストがかかる。それであれば、インドネシア地元で 作ったほうが安くなるのではないか、そしてそうした方がインドネシアでの仕事も出てくると思うので。 だけど、古いものを有効に使おうという気持ちはいいと思う」と回答しました。 ここで一時、全体でのフォーラムは終わりました。 NDYS フォーラム~第 2 部~ 第 2 部は、各グループごとにわかれて明日の「宣言文」発表に向けて、ディスカッションを行いまし た。その前に、兵庫県教育委員会の代表の方から、「兵庫県教育委員会では、この企画の段階から携わ ってきた。今日は明日の『宣言文』づくりに向けてすばらしい意見を出し合ってください。そして、明 日の発表が成功することを期待したいと思います」とあいさつをいただきました。 次に、生徒実行委員長の中野さんからこのディスカッションの簡単な概要説明をしました。このディ スカッションでは、グループ内からいろんな意見が飛び交います。それをまとめて、明日の「宣言文」 発表に備えます。今日はその下準備をここで行うわけです。「宣言文」とはいえども、絵の具や折り紙 などを使ってデコレーションして分かりやすくまとめます。ディスカッションが始まると、各グループ では様々な意見や提案が出されていました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース ディスカッションも終わり、各グループからまとめた内容を発表しました。各班からは力の入った意 見が出ていました。聞いているほうも真剣に聞いている様子でした。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 今日、話し合ったことは明日の「宣言文」発表で発表されます。いったいどんな形に仕上がるのか楽 しみですね。 NDYS パーティ 今日は朝から会議だったので頭が痛いでしょう・・・。夜は、パーティーで盛り上がっていただきまし ょう!! このパーティーは以前から生徒実行委員会が企画していました。内容は後で書くとして、会議も明日、 淡路夢舞台国際会議場でのクロージングイベントを持って終わりです。この時間は、たっぷりとみんな で盛り上がれ!!! 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース ありゃま、すっごい喜びを表現してますね~(左の写真)。「バンザーイ!!」 そして(右の写真)こ ちらでは仲良く踊ってますよ。楽しそうですね~。雰囲気も明るくいい感じです。 おっと、手を振ってくれてますよ。楽しいですか~? このパーティーは 3 日間でおそらく 1 番盛り上がったんじゃないかな? と思うような雰囲気でした。 歌って、踊って、食べて、話して。会が終わりに近づくと、異国の人と記念撮影をする場面がありまし た。会議も残すところ後 1 日です。海外の人も日本の人もいい思い出を作って帰ってもらいたいですね。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 防災世界子ども会議 デイリーニュース (報告:藍中学校新聞部) ~4 日目~ 発表準備の様子 いよいよ今日になりました。朝から「淡路夢舞台国際会議場(兵庫県津名郡東浦町)」では、午後の 発表に向けて各場所で準備をしています。その様子を紹介!! 「宣言文」を発表するメインホールでは、いろいろな器具の準備をしていました。いっぽう、回廊で は、午後のポスターセッションの準備をしていました。今日のために前からずいぶんと企画を立ててき ました。それを発表する日です。ぜひ成功してほしいですね。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 発表準備が行われていた回廊では忙しく人が行き交っていました。 オープニングセレモニー 4 日目の午後は、淡路夢舞台国際会議場で「オープニングイベント」です。始めに、参加者全員で記 念撮影をしました。撮影が終わったら、この淡路夢舞台国際会議場がある東浦(ひがしうら)町の木 村さんが地元の特産である遊び道具「ふきもどし」を紹介し、演じてくれました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース この「ふきもどし」といわれる遊び道具は全国の約9割がここ、淡路島で作られています。昔は子 どもだけが遊ぶものだったという「ふきもどし」。今では、子どもから大人までが遊べる遊び道具です。 その後、参加した国と日本の団体(高校・大学)が一つずつ紹介され、呼ばれた人たちは立ち上が って手を振っていました。続いて、代表の先生方による和太鼓の演奏がありました。後には子どもた ちも集めて太鼓をたたきました。結構音が大きかった~。 次に、来賓のあいさつがありました。始めに兵庫県の斉藤副知事は 「一昨年、この会場でアイアーンの国際会議が開かれました。そのときにも世界中の子どもたちがた くさん来ました。その時のことが昨日のように思います。再び、この会議で世界の子ども達を歓迎で きたことをうれしく思います。昨年末、スマトラ島沖地震・インド洋大津波など、世界中で大きな災 害が起きて想像以上の被害が起きている。今日は、インドネシアからも参加していることを大変うれ しく思います。いつも、命を落とすのは自らの力が出せない、子どもやお年寄りたちです。「あの時、 地震・津波の知識があったらな」と、災害が起こった後いつも反省するのです。一人一人を見ると、 一生のうちに大きな災害にあう事はそう多いことではありません。また、時間がたつとともに忘れら れていくのも現状です。一つの災害の経験を生かせないことが、犠牲を少なく出来ない原因の一つで す。このたび、国籍・言葉・民族の壁を乗り越えて、命を守るための催しが兵庫県で行われたことは 非常に有意義に思います。この会議を通じて学んだ事をみなさんの得意分野であります、インターネ ットを使って世界中に発信してもらいたいと思います。兵庫県も 10 年前の阪神淡路大震災での経験を 次での災害で生かすために、また、その時に海外からいろんな援助を受けたことを発信していきたい と思います。」と述べました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 次に、兵庫県の武田教育長からのビデオレターを見ました。その中で、武田教育長は 「この会場である兵庫県では 10 年前に、数多くの尊い命が奪われていきました。尊い命の代償をきち んと受け持ち、次の世代にきちんと伝えていくのが今生きているわれわれの使命です。この会議で、 防災に関する宣言文を発表することはいいことだと思います。」と述べました。そして、今日会議に来 ていただいた来賓の方を紹介しました。 引き続いて、 「防災世界子ども会議プロジェクト」の概要を兵庫県立明石西高等学校の代表が英語で 紹介しました。最後に日本語で「プレゼン(テーション)も今日の朝出来あがったみたいなもので、 英語もあわせていませんでした。なので、少し汚かったですがありがとうございました。」と一言感想 を話しました。 そして、次のポスターセッションの見どころ・聞きどころを各団体(日本国内は中学、高校、大学 など。海外は国単位)から発表しました。どのグループも、気合を入れて取り組んだと思います。そ のポスターセッションの様子は「ポスターセッション」でチェック! 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース ポスターセッション 「淡路夢舞台国際会議場」の回廊を中心に行われている「ポスターセッション」は、始めから盛り上が りを見せています。特にスマトラ島沖地震への募金を募っている子どもたちは大きく見えました。一部 団体の展示物を写真で紹介しましょう!! 啓明女学院高校・啓明中学 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 津名高校 藍中学 樫野台小学校 デイリーニュース 防災世界子ども会議 2005in ひょうご 柳小学校 スロバキア イラン 野々池中学 デイリーニュース 神戸のなおちゃん 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 「あったかい場所」&「ユニセフパークプロジェクト」の発表 ポスターセッションも終わり、いよいよメインホールでの発表です。 まずは、「あったかい場所」の発表から。まず、コモンビートのみなさんによる歌がありました。そ の後、“ユニセフ宿泊活動”のビデオを見ました。内容は、1日目・2日目にやった「里山にあいさつ」 と「遊び場を作ろう」を企画したユニセフパークプロジェクトの様子でした。その、企画・会議の様子 から実際に里山で遊んだり、作業したりしている様子、それに楽しそうに話している姿をビデオで撮影 したものでした。 「小さな防災大使世界の旅」プロジェクトの紹介 まず、「小さな防災大使世界の旅」にかかわったキャラクターの数々を紹介しました。テディベアや ネコといったぬいぐるみが世界中を旅しました。それらを預かっていた啓明中学校の女子生徒は「どれ もかわいくて、自分の家にもって帰りたいくらいでした」と話していました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース 「防災教育(こころのケア)を通した ICT 国際交流」の発表 今度は、ネットワークを使ってテレビ会議をしました。当会議が行われている、「淡路夢舞台国際会 議場」と海外の各国、それに県立舞子高校・柳小学校などを結んで交流しました。柳小学校の6年生は、 同じプロジェクトに賛同していたスロバキアのメンバーからクリスマスプレゼントをもらっていて、そ のお礼をこの場でしました。 プロジェクト代表校の発表 最初に、樫野台小学校の 6 年生が防災時の対策を考え、それぞれ発表しました。その中には、『被害 の状況によって、非常持ち出し袋の中身が違うんだな』などといった考え・感想を発表していました。 小学生が考える以上のことを考えて発表していたので少し驚きました。 次に、神戸市立葺合高等学校の生徒が発表しました。この中で、葺合高校で何が出来るか? という項目では、 『隣 接する小学校の児童に、自然災害についてを教えに行く』や、 『文化祭の際に、自然災害についての展示場を作り、 生徒や保護者に見てもらう』、 『英語と日本語で自然災害についてのホームページをつくる』といった考えを出しま した。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース (宣言文とボードは、巻頭カラーページをご覧ください。) その後、京都大学 大学院地球環境学堂 助教授のラジブ・ショウ(Dr. Rajib Shaw)氏から最後の講評 をいただきました。「私が伝えたいのは“キーワード”である。積極的に学習することです。ユースサミ ットのユー(You)とは、あなたのことです。一人一人のあなた、グループとしてのあなたです。」な どとコメントしていただきました。 防災世界子ども会議 2005in ひょうご デイリーニュース クロージングセレモニー 最後に、この企画の主催者である、実行委員長の岡本さんがあいさつされました。 「“防災世界子ども会議 2005 in ひょうご”がこんなに楽しく終われたのも、みなさんのおかげです。 ありがとうございます。ここで、皆さんとお会いしたことをこれからの NDYS の活動にみんなでつな げていきましょう。本当にありがとうございました。」 最後に日本の伝統の歌、「さくら、さくら」です。昔ながら、琴の音に合わせて演奏しました。それ を全員で合唱しました。着物を着ている人もいて、いかにも日本の伝統だなぁって感じがしました。 これで、 「防災世界子ども会議 2005 in ひょうご」全ての行事が終了しました。4 日間、世界中から集 まってきていただいたみなさん、本当にありがとうございました。この 4 日間で学んだことを、これか らの防災活動に生かしていってくださいね。また、いつか会える日が来ますように・・・。 編集:「防災世界子ども会議 2005」生徒実行委員会広報担当 三田市立藍中学校新聞部 写真展 阪神・淡路大震災 10 周年記念事業 防災世界子ども会議2005 in ひょうご ― 国際会議3月25日~28日のレポート ― 5月29日(日)-6月4日(土) 主催:JEARN 防災世界子ども会議2005実行委員会 主催:JEARN 防災世界子ども会議2005実行委員会兵庫) 協力: 独立行政法人国際協力機構兵庫国際センター(JICA 協力:独立行政法人国際協力機構兵庫国際センター(JICA 兵庫) 開催にあたって 2004年9月、iEARN(アイアーン)「防災世界子ども会議2005」プロジェクトが、 被災地・兵庫からスタートしました。インターネットを活用し、国際交流を通して、世界の子 どもたちと、防災について学びあい、語り合い、そして、命の尊さを考える「会議」を目指し ました。まずは国内外の54の学校、1000人にも及ぶ子どもたちを中心に交流が始まった のです。そして、ついに 3 月25日から同28日まで、神戸、淡路島で、プロジェクトの最終 章、「防災世界子ども会議2005in ひょうご」を開催するに至りました。 世界12ヵ国から、子どもたち、教師ら120人が、全体では、550人が集い、災害、防 災について意見交換し、学び、多くの教訓を得ました。悲しみや絶望を、希望、生きる力に変 える知恵を話し合いました。 宣言文:“Try to feel, try to learn, try to share” (2005 年 3 月28 日) 神戸の里山でのユニセフパークプロジェクト活動から、JICA 兵庫国際センターでのフォー ラム、そして兵庫県立夢舞台国際会議場での宣言発表会にいたるまでの、子どもたちの「活動」 を伝えます。 スマトラ沖地震についてのインドネシア・アチェの子どもの報告など、参加国の子どもの発 表は、防災についての教訓を示唆し、内外の注目を集めました。そのまとめとして、3月28 日、「今日を防災について考える出発点として、学び、感じ、共有しよう」という宣言文が拍 手で採択されました。 私たちは、「2005in ひょうご」を文字通り出発点として、2006年も、生まれたばか りの防災ネットワークを充実、広げて、世界に情報を発信、災害救援にも役立てるようになり たいと思っています。 最後になりましたが、写真展開催に当たり、ご協力いただきました皆様に、この場をおかり して厚く御礼申し上げます。 2005 年 5 月 29 日 防災世界子ども会議 2005 in ひょうご 1. 防災の日 被災の子ら500人教訓伝えたい 神戸新聞 2004.09.01 夕刊 2. 英国人画家のクラークさん 11 頁 新聞掲載記事 世界会議へ事前学習 夕-社 再び絵筆で復興後押し 防災世界子ども会議ポスタ ー制作 神戸新聞 3. 世界の震災知ろう 神戸新聞 4. 5. 留学生と英語で勉強 朝刊 世界の子と防災を考える 淡路で子どもテレビ会議 「世界の被災地」交流 2005.01.19 朝刊 25 頁 1頁 淡路 2 被災地つなぐ笑顔のエール そこに友達 2005.01.19 大阪朝刊 子どもテレビ会議 2005.01.19 1頁 僕らの思い海を越え 大阪朝刊 27 頁 防災世界子ども会議:イランや米など11カ国の中高生ら、命の大切さ訴える 毎日新聞 9. 2004.12.15 二神 2005.01.16 毎日新聞 8. 樫野台小 29 頁 朝日中学生ウィークリー 毎日新聞 7. 朝刊 被災者のこころミュージカルで 神戸新聞 6. 2004.10.16 2005.03.19 大阪朝刊 世界防災子ども会議25日開幕 神戸新聞 2005.03.19 10. 防災世界子ども会議 朝日新聞 地方版/淡路 25 頁 アチェの被害、高校生が報告 大阪朝刊 25 頁 淡路夢舞台で 県域2 25~28日、兵庫・東浦町で開催【大阪】 2005.03.19 大阪夕刊 12 頁 2社 11. 防災世界子ども会議:11カ国から100人が集う--25日から神戸や淡路で 毎日新聞 2005.03.23 大阪朝刊 地方版/神戸 27 頁 12. 防災子ども会議:兵庫で開幕 毎日新聞 2005.03.25 大阪夕刊 14 頁 社会 13. スマトラ沖地震の被害実態語る 近畿地方整備局でインドネシアの高校生ら 読売新聞 2005.03.25 14. 世界の子ら復興議論 朝日新聞 大阪朝刊 33 頁(地方面/大阪) 12カ国・地域から60人参加し防災会議 2005.03.26 大阪朝刊 神戸/兵庫 28 頁(地方面/神戸) 15. 防災考える「世界子ども会議」始まる 県内各地でフォーラム=兵庫 読売新聞 2005.03.26 大阪朝刊 33 頁(地方面/神戸) 16. 防災世界子ども会議:次世代へ、津波の悲しみ渡さない--インドネシアのウィ ザルさん 毎日新聞 2005.03.26 17. 「身を守る教育を」 共同通信 大阪夕刊 10 頁 社会 津波被災の子ら国際会議 2005.03.27 (全 468 字) 18. 防災世界子ども会議:スマトラ沖地震被災少女、津波警報システム構築など訴え /兵庫 毎日新聞 2005.03.27 大阪朝刊 19. ゲームや合唱で仲良しに 産経新聞 2005.3.27 20. 津波被災の子ら 中日新聞 地方版/淡路 「防災世界子ども会議」参加者 大阪朝刊 27 頁(地方面/神戸) 防災など考える 2005.03.28 朝刊 神戸でフォーラム 2頁 21. 防災、子ども会議で議論――12カ国参加 日本経済新聞 25 頁 2005.3.28 朝刊 被災体験や支援策 38 頁 22. 「防災について感じ、学び、共有」 世界子ども会議大会宣言=兵庫 読売新聞 2005.03.29 大阪朝刊 35 頁(地方面/神戸) 23. 防災世界子ども会議:阪神大震災の教訓を未来へ 12カ国から参加--東浦町 /兵庫 毎日新聞 2005.03.29 24. 世界防災子ども会議閉幕 神戸新聞 2005.03.29 地方版/淡路 災害救援私たちの手で 朝刊 25. 防災のこと世界中で考えよう 朝日小学生新聞 2005.3.30 26. アチェの高校生2人 神戸新聞 30 頁 28. 防災 朝二社 12の国や地域から防災世界子ども会議 1頁 母国の家族、無事を確認 2005.03.30 夕刊 11 頁 27. 淡路市などで防災世界子ども会議 神戸新聞 27 頁 2005.04.10 朝刊 私たちも考え活動を続けよう 朝日中学生ウイークリー 夕一社 考え合う輪 23 頁 2005.4.10 スマトラ沖地震 広がった 命の尊さ胸に刻む 神F7 防災世界子ども会議 2頁 兵庫・淡路島で 神戸新聞 2004.09.01 夕刊 11 頁 神戸新聞 2004.10.16 朝刊 29 頁 神戸新聞 2004.12.15 朝日中学生ウィークリー 朝刊 2005.01.16 1頁 神戸新聞 2005.01.19 朝刊 毎日新聞 2005.01.19 大阪朝刊 1頁 毎日新聞 2005.01.19 大阪朝刊 27 頁 毎日新聞 2005.03.19 大阪朝刊 地方版/淡路 25 頁 朝日新聞 12 頁 2社 神戸新聞 2005.03.19 大阪朝刊 25 頁 県域2 2005.03.19 大阪夕刊 日新聞 2005.03.23 毎日新聞 2005.03.25 大阪夕刊 14 頁 読売新聞 2005.03.25 大阪朝刊 33 頁(地方面/大阪) 大阪朝刊 社会 未入手 朝日新聞 2005.03.26 大阪朝刊 28 頁(地方面/神戸) 地方版/神戸 27 頁 読売新聞 2005.03.26 大阪朝刊 33 頁(地方面/神戸) 毎日新聞 2005.03.26 大阪夕刊 10 頁 社会 共同通信 2005.03.27 「身を守る教育を」 津波被災の子ら国際会議 スマトラ沖地震で被災したインドネシアなどの子どもたちが、被災体験や防災について話し合 うフォーラムが二十七日、神戸市で開かれた。 阪神大震災から十年が経過したのを機に兵庫県や神戸市、特定非営利活動法人(NPO法人) などが主催する「防災世界子ども会議」の一環として開催。インドネシアのほか米国、イランな ど十二カ国、地域から十―十八歳の子どもたち約六十人が参加、八つのグループに分かれ「減災 教育で学校が果たす役割」などのテーマで討論をした。 インドネシア・アチェ州で被災、津波で親類を亡くした高校二年生ムハマド・イクバルさん(1 7)は「津波とは何かが分からないまま多くの人が亡くなった。学校では災害から身を守る方法 は学ばなかった。防災教育が必要」と訴えた。 討論に先立つ講演で、国際緊急援助隊として津波の被災地に派遣された看護師川崎章子(かわ さき・あきこ)さんは「現地ではほとんどの子どもが心の病にかかっていた。少しでも笑っても らおうと、折り紙などで心を和ませた」と活動を振り返った。 会議は二十八日、討論を基にまとめた宣言文を採択して閉幕する。 毎日新聞 ⇒ 2005.03.27 大阪朝刊 地方版/淡路 25 頁 2005.03.26 大阪夕刊 10 頁と内容同一 産経新聞 2005.3.27 大阪朝刊 27 頁(地方面/神戸) 中日新聞 2005.03.28 朝刊 2 頁 未入手 日本経済新聞 2005.3.28 朝刊 38 頁 読売新聞 2005.03.29 大阪朝刊 読売新聞 2005.03.29 大阪朝刊 35 頁(地方面/神戸) 35 頁(地方面/神戸) 毎日新聞 2005.03.29 2005.03.29 地方版/淡路 地方版/淡路 27 27頁 頁 毎日新聞 神戸新聞 2005.03.29 朝刊 30 頁 朝二社 神戸新聞 神戸新聞 2005.03.30 2005.03.30 夕刊 夕刊 11 11頁 頁 夕一社 夕一社 朝日小学生新聞 2005.3.30 1頁 神戸新聞 2005.04.10 朝刊 23 頁 神F7 朝日中学生ウイークリー 2005.4.10 2頁