...

脳血管血栓除去マイクロステントシステム製造に向けた研究開発

by user

on
Category: Documents
19

views

Report

Comments

Transcript

脳血管血栓除去マイクロステントシステム製造に向けた研究開発
「脳血管血栓除去マイクロステントシステム
製造に向けた研究開発」
~医療機器ベンチャー企業としてのこれまでの歩み~
2015年4月23日
㈱ Biomedical Solutions
1
会社概要
会社名
株式会社Biomedical Solutions
(Biomedical Solutions Inc.)
代表者
代表取締役 正林和也
設立年月日
平成24年 6月 7日
資本金
8,510万円
所在地
東京都中央区銀座4-9-8 銀座王子ビル5階
Tel:03-5148-3338 Fax:03-3544-5836
事業内容
ステントを中心とした血管内治療用医療機器の開発
(国内初の脳血管ステント型血栓除去用デバイスの開発)
2
ステントについて
ステント
・ステントとは?
⇒網状の小さな金属性(SUS,Ni-Ti,Co-Cr等)の筒
■ステントを使った血管内治療例
狭窄病変
(アテローム)
カテーテルで
ステントを輸送
ステントを内側か
ら広げ、狭窄部を
拡張させる。
狭心症、脳梗塞、癌等の疾患により、狭窄した血管・消化管・胆管等
の病変部を内側から広げる為にステントを用いる。ステントは、カテー
テルや内視鏡等を用いて、目的の場所まで挿入し、留置する。
3
ステント市場規模
対象部位
冠動脈(心臓血管)
胸腹部血管
(大動脈、消化管等)
成長性
グローバル市場
約7,100億円
低
約2,600億円
低
約2,200億円
低
末梢血管
(大腿/膝窩動脈、
腸骨動脈、頸動脈等)
高
脳血管
約300億円
(ステント治療の浸透度が
低く、今後市場は拡大)
脳血管ステントの歴史は浅く、今後更なる成長が見込める領域
出所:Medipoint “Peripheral Vascular Stents”、 BBC Research “Global Markets for Coronary Stent Devices”、GlobalData“Aortic Stent Grafts” 等
4
ステント治療の適応
ステントによる治療
血管疾患の要因
① 血管が狭窄(動脈硬化)
狭窄病変
② 血管に瘤ができる(動脈瘤)
① 狭窄部にステントを挿入して拡張
ステント
② 塞栓コイルをステントで支える
コイル
動脈瘤
ステント
脳血管治療用ステントの臨床応用が開始されたのは、2000年頃~、
本開発製品:脳血管血栓除去用デバイスは2010年~臨床応用開始
5
開発品①:医工連携事業化推進事業
・経済産業省:H26年度医工連携事業化推進事業にて
国内初の脳血管ステント型血栓除去用デバイスを開発
急性期血行再建術(急性脳梗塞治療)の流れ
血栓除去ステント
頭蓋内動脈
マイクロ
カテーテル
血栓と共に
ステント回収
血栓性梗塞病変
血栓の中に
ステントを展開
6
開発品②:医工連携事業化推進事業
・開発試作品(脳血管用ステント型血栓回収デバイス)の概要
【製品全体図】
【製品パッケージ】
ワイヤ―部
ステント部
【製品本体】
製品をパッケージから
引き出して、使用する
※プロテクターに製品を収納
7
開発品の特徴
既存製品の問題点
• 適応範囲の制限
• 血管損傷のリスク
• 低い再開通率
MCA
ICA
BA
VA
細径化可能
高柔軟性
世界最小0.33㎜以下に縮径可能
屈曲した血管内でも均一な変形形状が保てる
5mm
0.33mm
従来は治療困難
であった2mm以下の
細い血管にも適応
高追従性(密着性)
高柔軟性により血管の変形・
ストレイトニングを防ぐ
【臨床における治療領域の拡大と合併症リスクの軽減を目指した戦略】
0.017inchの最小マイクロカテーテルに実装可能であり、末梢血管まで
到達可能な、「柔軟性」、「追従性(密着性)」に優れたシステムを開発
8
事業進捗例:動物実験
・動物実験モデルにおける血栓回収試験(有効性確認試験)
【ブタを使った血栓回収実験】
○ステントを回収
血流が回復
血栓回収後の血管造影実施
<自社実験データより>
○血栓回収
<自社実験データより>
回収された血栓
<自社実験データより>
9
開発計画
2014(H26)年度
4月~6月
試作機開発
7月~9月 10月~12月 1月~3月
2015(H27)年度
4月~6月
7月~9月 10月~12月 1月~3月
2016(H28)年度以降
4月~6月
7月~9月 10月~12月 1月~3月
2017(H29)年度
4月~6月
7月~9月 10月~12月 1月~3月
実施
準備
量産機開発
非臨床試験
動物実験
FIM
治験
承認申請
上市
○平成27年度・・・ISO13485に則った設計/技術文書等整備
非臨床試験継続(追加試験実施)
FIM準備・実施検討、治験準備・実施検討
10
会社沿革
平成24年 6月
会社設立(資本金10万円)
平成25年 8月
資本金を1,010万円に増資
平成25年10月
平成26年 4月
平成26年 9月
平成27年 4月
経済産業省「平成25年度 課題解決型医療機器開発事業」に採択
テーマ:「脳血管血栓除去マイクロステントシステムの製造に向けた研究開発」
経済産業省「平成26年度医工連携事業化推進事業」に採択
テーマ:「脳血管血栓除去マイクロステントシステムの製造に向けた研究開発」
資本金を8,510万円に増資
(MedVenture Partners、JAFCO、みずほキャピタルから1億5,000万円
資金調達)
経済産業省「平成27年度医工連携事業化推進事業」に採択
テーマ:「脳血管血栓除去マイクロステントシステムの製造に向けた研究開発」
11
これまでの歩み
ターム⓪
設立~
採択
(
会
社
設
立
課
題
解
決
型
事
業
医
工
連
携
)
初
年
度
ターム①
初年度
医
工
連
携
事
業
化
推
進
事
業
2
年
目
ターム②
2年目
現
在
12
事業化を見据えた流れ①
・事業化を見据えた流れ
試作開発
量産機開発
非臨床試験
医工連携事業化推進事業にて
ご支援頂き弊社が重点的に担う
治験
薬事
申請
上市
販売
担い手
製造販売業者
13
事業化を見据えた流れ②
・事業化を見据えた流れ
試作開発
量産機開発
非臨床試験
治験
薬事
申請
上市
販売
基礎開発:ターム⓪(助成金採択前)
改良開発:ターム①(初年度)
量産機開発+非臨床試験:ターム②(2年目)
※量産機開発:最終仕様を決定し、量産化体制を構築
14
ターム⓪:基礎開発
ターム⓪における実施内容及び成果
試作開発
量産機開発
非臨床試験
実施内容
(ターム⓪)
・SWOT、マーケティング分析
・試作開発(基礎開発)
・基本特許出願
・製品開発に適合した規格
(ISO,ASTM,JIS 等)の確認
治験
薬事
申請
上市
販売
【ターム⓪での成果】
・基礎特許出願
・開発体制の構築
・試作品完成(基礎開発)
・協力企業との事業スキームの構築
15
ターム⓪:基礎開発
次のステージ:ターム①
(改良設計)へ課題
・改良設計
・量産化体制を見据えた改良試作品の評価
・改良発明における追加特許出願
・品質管理体制と薬事戦略
これらの課題を解決する為に資金が必要
⇒経済産業省の事業資金支援により取組可能に
※事業資金(運転資金)については、みずほ銀行より融資実行
【検討事項】
・改良設計、量産機開発、非臨床試験に向けて資金確保
⇒ファンド等へのアピール開始(資金調達策定)
・協力企業との密なコミュニケーション
16
ターム①:改良設計
ターム①における実施内容及び成果
試作開発
量産機開発
非臨床試験
治験
薬事
申請
上市
販売
実施内容
(ターム①)
【ターム①での成果】
・改良設計
・試作品開発完了(改良設計)
・改良発明の特許出願
・追加特許出願
・機能性評価(ベンチマーク等)
・基礎評価完了
・薬事相談
・PMDA相談
17
ターム①:改良設計
次のステージ:ターム②
(量産機開発+非臨床試験)へ課題
・量産化体制構築(量産設備開発)
・品質管理システム構築
・非臨床試験評価
・薬事申請資料準備
これらの課題を解決する為に更に資金が必要
⇒引き続き経済産業省の事業資金支援により取組可能に
※事業資金(運転資金)については、みずほ銀行より融資実行
【検討事項】
・量産機開発、非臨床試験に向けて資金確保
⇒ファンド等との交渉継続(資金調達策定)
・協力企業との密なコミュニケーション
18
ターム②:量産機開発+非臨床試験
試作開発
量産機開発
実施内容
(ターム②)
非臨床試験
治験
薬事
申請
上市
販売
【ターム②での成果】
・量産機開発、量産化体制
・品質管理システム構築中
(ISO13485 準拠:設計開発)
・非臨床試験開始
・申請資料準備(CE Mark)
・製品の最終規格決定
・特許取得
・国際特許取得
・資金調達(1.5億円)
・非臨床試験実施
今後弊社の開発計画に沿って、
非臨床試験完了、FIM、治験準備、治験実施
19
まとめ
事業化のポイント
①医療現場での課題を解決できる革新的な技術力・アイディア
➤海外の最先端医療現場での開発経験
➤複数人の臨床医の生の声
②資金面でのバックアップ
➤政府の補助金支援を上手に活かした開発戦略を実施
➤VC(ファンド等)、銀行からの更なる支援が必須
③コンソーシアム体制作り
➤協力企業からのご支援により事業化が加速
➤同じ目標に向かって高いモチベーションで取組める人材
➤知財戦略、薬事戦略、ISO規格に則った開発を意識
20
VISION
最先端の医療技術の開発を
通じて、革新的な医療機器を
生み出すこと。
一つ一つの尊い命を救いたい
21
ご清聴ありがとうございました。
22
Fly UP