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資料2 カリキュラムガイド [PDFファイル/906KB]

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資料2 カリキュラムガイド [PDFファイル/906KB]
2014年度
先進的組込みシステム産学官連携プログラム
第7回
組込み
組込み適塾
- カリキュラム・ガイド -
2014年
年4月
月18日
日版
実装演習科目の紹介
はじめに
本カリキュラムは、組込みシステム設計エンジニア育成を目的とし、特に若手の組込みソフトウェア技術者に対
し、ハードウェアの分かるシステム設計者としてのスキルアップを目的としたものである。
大阪大学
監修者
尾上 孝雄 先生
大阪大学 理事補佐(情報担当)、大阪大学大学院情報科学研究科 教授。
専門領域は画像符号化システム,音声処理システム等の システムオンチップ設計, 組込みシステムの低
消費電力化などの研究に従事。ISO/IEC SC29/WG1 (JPEG) 国内小委員会委員. 産学連携によるベン
チャー起業も手がけ,株式会社シンセシス,株式会社アー ニス・サウンド・テクノロジーズの立ち上げ、運
営に係わる。
科目の特徴
実装演習科目は、近年の組込みシステムにおいて、そのシステムの大半の機能をになうFPGA回路開発を体
験しながら、ソフトウェア設計とハードウェア設計の役割を理解できるプログラムです。また、講座を通して擬似
的なシステム開発を最初から最後まで体験することで、以後の業務ですぐ活かせる仕方で修得します。更に、
ボードへ部品を実装するという、ソフトウェア技術者が通常行わない分野の講座を通し、ハードウェア側の作業
を体験することで、視野を広げることを期待する。
・企業の実際の現場から培ったノウハウを提供し、今後の業務に活かせる
・受講生同士のグループ討議、講師との討議を通じて、受講生の自主的な参加を促す
めざす人材像
組込み適塾全体の目指す人材像にのっとり、実装演習科目の受講者は「組込みソフトウェア技術者が、ソフト
ウェアだけでなくハードウェアの基礎・システム開発の基礎を理解し、将来の開発プロジェクトリーダとして活躍
出来ること」を目指します。
<最終目標とする人材像>
・論理回路の基礎を理解し、簡単な回路の実装とHDL言語設計手法を理解している。
・組込みソフトウェアの構造を理解し、設計変更ができる。
・組込みシステムの設計と実装の一連の開発の流れを理解している。
カリキュラム構成
コース名
概要
日程
初級編
RX マイコンと FPGA の概要学習を通し、組込みシステム開発を、実習を通し
て理解する。また、組込みソフトウェア特有の事象を体験する。
3日間
実践編
RX マイコンと FPGA の概要学習を通し、マイコンの構造を理解するとともに、
組込みシステムのリーダーレベルに達することを目的とする。
5日間
44
J02-01~06
実装演習科目(初級)
講義日程:2014年9月3〜5日(3日間)
初級編の概要
RXマイコンとFPGAの概要学習を通し、組込みシステム開発を、実習を通して理解することを目標とする。
また、組込みソフトウェア特有の事象を体験する。
講師
三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社
三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社は、情報・通信・制御・画像映像システムを中心とした
組込みソフトウェア開発、ASIC(LSI、FPGAなど)やDSPのプラットフォーム開発、ならびに生産管理シ
ステム開発の三つを事業の柱として、様々な分野の製品づくりに携わり発展してまいりました。
情報通信と画像映像の技術を柱とし、衛星通信、レーダ・電波応用など幅広い分野で、三菱電機
株式会社のパートナーとしてソフトウェア・ハードウェア(電子回路・LSI/FPGA、基板)の開発設計を担
い、"モノづくり"を行っています。
対象
(1)組込み開発プロジェクトで1年以上の開発経験を有する実務経験2~4年程度の方
(2) C言語でのプログラミングの経験を有する方
(3)ハードウェア設計、組込みシステム設計プロセスに興味を持っている方
スケジュール
(※ 講義予定は講座の進捗などにより変更する場合があります。)
日付
時間帯
講座№
9:30~9:40
-
9:40~12:30
J02-01
講座名
担当講師
ガイダンス
RX210マイコンの基礎
・RX210の構造と特徴
ボードを使った組込みソフト実習①
・HEWデザインツールの使用方法
・ポートの設定
・LED点灯プログラム
1日目
13:30~17:30
J02-02
9:30~12:30
J02-03
13:30~17:30
J02-04
9:30~12:30
J02-05
13:30~17:30
J02-06
2日目
3日目
FPGAの基礎
・FPGAの構造とHDLの文法概要
ボードを使った回路実習
・FPGAデザインツールの使用方法
・回路設計とシミュレーション
・2進数, 16進数対応付演習
・組合せ回路演習
ボードを使った組込みソフト実習②
・クロック選択
・内部タイマの使用
・7セグLEDへのパターン表示
ボードを使った組込みソフト実習③
・PWM出力によるブザー鳴動
・パソコンとのシリアル通信
・ADコンバータ
ボードを使った組込みソフト実習④
・ポーリング読み込みとチャタリング吸収
・外部割込みとポーリングの差異
組込みシステム実践講座(1秒カウンタ編)
・1秒カウンタの構築(マイコン・FPGA)
・仕様変更時の考察
・不具合調査と改修
三菱電機
マイコン機器ソフトウエア
株式会社
45
J02-01~06
実装演習科目(初級)
講義内容
J02-01
講座名「RX210マイコンの基礎」
ワンチップマイコンRX210の基礎知識を習得する。
講義内容
RX210の機能を使った組込みソフトウェア開発手順の体験実習を行う。
(1)RX210の構造
(2) RX210を使った組込みソフトウェアの設計
・RX210ソフトウェア開発用のデザインツールの使用方法の習得
・GPIOの設定方法
・ボード上のLEDを点灯消灯させるソフトウェアの作成
J02-02
講座名「FPGAの基礎」
論理回路の基礎とFPGA回路開発に必要な基礎知識を習得する。
講義内容
論理回路設計を始めるにあたり、論理回路の基礎と記述言語の基礎を学ぶ。
(1)FPGAの構造
(2)FPGA開発言語HDLの学習
(3)実機を使った回路設計
・FPGA回路開発用のデザインツールの使用方法の習得
・回路図からの回路設計演習
・HDL言語を使った2進数/16進数回路演習
・カウンタ回路演習
・7セグメントLED表示シフト回路演習
J02-03
J02-04
J02-02
J02-05
講座名「ボードを使った組込みソフト実習②」
講座名「ボードを使った組込みソフト実習③」
講座名「ボードを使った組込みソフト実習④」
RX210の内蔵機能と周辺回路の制御を実機演習を通して体験する。
講義内容
(1)RX210の内蔵クロックの選択方法
(2)内蔵タイマを使用した定周期動作
(3)周辺回路の制御を行う
・7セグLEDへのパターン表示
・PWM出力によるブザー鳴動
・パソコンとのシリアル通信
(4)内蔵ADコンバータの動作体験
(5)ポーリングによりスイッチ入力処理とチャタリング除去ソフトウェアの作成
(6)外部割込み処理を作成
46
J02-01~05
実装演習科目(初級)
講義内容
J02-06
講座名「組込みシステム実践講座(1秒カウンタ編)」
1秒カウンタを組込みシステムとみなし、その業務引継ぎ業務を疑似体験しながら、組込みシステム開発
の仕様変更時の対応と課題の原因分析を行う。
講義内容
ある組込みシステム製品を用意し、そのシステムに、簡単な仕様を追加し、変更作業が完了した時点
から作業を引きつぎ、完成させる。
システムとして完成させるまでの過程において、引継ぎ業務・追加仕様書の漏れ・従来の装置の潜在
不具合の有無を、グループ討議を交えながら確認していき、実機デバッグを行いながらシステムを完成
させていく。
教材(初級/実装)
教科書/参考書
【 教科書】:当日配布
・ 特になし
受講評価
講義出席50%
レポート50%
47
J03-01~09
実装演習科目(実践)
講義日程:2014年10月3,14〜17日(5日間)
実践編の概要
マイコンの構造を理解するとともに、マイコンおよびFPGAの効果的な使い方を理解するとともに、ステッピング
モーターなどの実装体験を通じて実践的に体得することを目標とする。
講師
大阪大学 畠中 理英 先生
三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社
株式会社ルネサスソリューションズ
平成12年大阪大学大学院工学研究科博士前期課程修了。平成14年同大学院博士後期課程退学。
現在、同大大学院情報科学研究科助教。博士(情報科学)。平成14年より株式会社シンセシス 研究
主任、および平成18年より東京大学大規模集積システム設計教育研究センター 協力研究員を兼
業。通信・放送用VLSIの設計に関する研究に従事。
対象
(1)組込み開発プロジェクトで3年以上の開発経験を有する実務経験3~6年程度の方
または、初級コースを受講済みの方
(2) C言語でのプログラミングの経験を有し、エミュレータデバッガの操作経験のある方
(3)ハードウェア設計、組込みシステム設計プロセスに興味を持っている方
スケジュール
(※ 講義予定は講座の進捗などにより変更する場合があります。)
日付
時間帯
講座№
9:30~9:40
-
講座名
講師
ガイダンス
大阪大学
尾上 孝雄 先生
9::40~12:30
J03-01
組込みシステム講座
13:30~17:30
J03-02
RXマイコンの効果的な使い方①
・スタートアップ/割込み動作の概要
・RXマイコンのアセンブラ概要
9:30~12:30
J03-02
RXマイコンの効果的な使い方② (ルネサス)
・HEWのコード効率化オプション
・既存CPUからの移植性
・RXマイコンの優位性
内蔵温度センサー、イベントリンクコントローラ等の
特徴的な機能説明。
13:30~17:30
J03-03
コ・デザインにおける省エネルギー化など実践的な取組み
について
9:30~12:30
J03-04
マイコンとFPGAの速度差比較
・ボード上で実動作体験
1日目
2日目
3日目
13:30~16:30
16:30~17:30
J03-05
FPGAの実践(プロセッサ設計講座)
・プロセッサの内部構造の理解と設計
・FPGAへの実装
・マシンコード作成と動作確認
組込みシステム実践講座(ステッピングモーター編)①
・擬似組込み機器の開発環境構築と現システムの理解
J03-06
・ステッピングモータの概要
(株)ルネサスソリューショ
ンズ
大阪大学
畠中 理英 先生
三菱電機
マイコン機器ソフトエア
(株)
48
J03-01~09
実装演習科目(実践)
スケジュール
(※ 講義予定は講座の進捗などにより変更する場合があります。)
日付
時間帯
講座№
9:30~11:30
J03-07
4日目
講座名
拡張ボードの作成(はんだ付け講習)
・ステッピングモーターの取り付け
・作成プログラムでの動作確認
組込みシステム実践講座(ステッピングモーター編)②
・現仕様での不具合調査
・仕様追加(プリセット)の検討
・実機デバッグを行い、システムを完成させる
11:30~17:30
J03-06
9:30~14:30
J03-08
まとめ・報告会資料の作成
14:30~17:30
J03-09
報告会
講師
三菱電機
マイコン機器ソフトエア
(株)
5日目
大阪大学
尾上 孝雄 先生
講義内容
J03-01
講座名「組込みシステム講座」
組込みシステムの設計と実装に関する基礎知識を習得する.
講義内容
組込み型応用システムの集積化設計に関する概観を学び,ハードウェア/ソフトウェアとして実装する際
の要点を,画像通信応用システムを例として考える.
(1) 応用システム設計のフロー
(2)組込みシステムとしての実現手法
(3)画像通信応用システムの設計
* 画像符号化処理の特徴
* 典型的処理課程の実装
* ハードウェア実装とソフトウェア実装
J03-02
講座名「RXマイコンの効果的な使い方①」
RXマイコンの効果的な使い方を学ぶ
講義内容
(1)スタートアップ/割込み動作の概要
リセット起動からmain関数が起動されるまでのメカニズムの解説。
(2)RXマイコンのアセンブラ概要
アセンブラ言語の紹介
J03-02
講座名「RXマイコンの効果的な使い方②」
コ・デザインにおける省エネルギー化などの実践的なとりくみについての座学
講義内容
開発ツールHEWのコード効率化を行うオプションの体験。
ルネサス社製の既存マイコンからの移植性の紹介。
内蔵温度センサー、イベントリンクコントローラ等のRX210の特徴的な機能説明。
49
J03-01~09
実装演習科目(実践)
講義内容
J03-03
講座名「マイコンとFPGAの速度差比較」
組込みソフトウェアをとハードウェアの速度差をボードを使って体験する。
講義内容
RX210マイコンとFPGAのそれぞれに、「0.1秒のカウンタ動作」と「加算乗算」を行わせ、時間に差が出る
ことをボード上で体験する。また、その速度差が起きる要因を解説する。
J03-04
講座名「コ・デザインにおける省エネルギー化など実践的な取組みについて」
コ・デザインにおける省エネルギー化などの実践的なとりくみについての座学
講義内容
大阪大学にて行ってきた開発・設計例を用いて、コ・デザインにおける省エネルギー化の方策とその効果
について概説する。 また、その際に必要となるハードウェア設計技術について、Verilog HDLを用いたハード
ウェア設計演習を交えながら講義する。
J03-05
講座名「FPGAの実践(プロセッサ設計講座)」
FPGA上に4Bitのプロセッサを搭載し、そのプロセッサ上で簡単な組込みソフトウェアを動作させる。
講義内容
4Bitプロセッサの設計と作成実習を行う。また、このプロセッサ上で動作する簡単な組込みソフトウェアの
作成をアセンブラで行い、ハンドアセンブルでマシンコードまでの作成を行い、実機で動作させる。これによ
り、マシンコードの解読動作やプログラムカウンタ動作などの、プロセッサコアの基本動作を学び、また、
FPGAとの速度差実感させる。
J03-06
講座名「組込みシステム実践講座(ステッピングモーター編)①」
組込みシステムの実例として、ステッピングモーター制御プログラムを作成する。
講義内容
ステッピングモーターの概要を説明し、例題として用意している制御プログラムを構築する。
J03-07
講座名「拡張ボードの作成(はんだ付け講習)」
J03-05「FPGAの実践」講座で作成した制御プログラムを実機で動作させる。
講義内容
あらかじめ用意されている、ステッピングモータや部材を生基板に半田を使って実装する。
実装後、制御プログラムで動作確認を行う。
50
J03-01~09
実装演習科目(実践)
講義内容
J03-07
講座名「組込みシステム実践講座(ステッピングモーター編)②」
他の技術者が作成したプログラムの読解力の向上、不具合修正力の向上を目指す。
講義内容
状態遷移表の抜け、割込みやタイマと状態遷移の動作関連性などを解析し修正を行う。
あわせて、プリセット機能の仕様追加を要求分析から行い、システムを完成させる。
J03-08
講座名「まとめ・報告会資料の作成」
5日間の講座を通して、修得した事項のまとめ
講義内容
まとめと報告会資料の作成。
なお、4日までの実習で残件がある場合は、この時間で補う。
J03-09
講座名「報告会」
5日間の講座を通して、修得した事項の報告会。
講義内容
受講生の上長にも参加いただく。
報告内容は、担当講師にて採点し、優秀な受講生には表彰を行う。
成果物
展示パネル(チーム制作)
教科書/参考書
【 教科書】:当日配布
・ 特になし
受講評価
講義出席50%
レポート50%
51
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