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社会福祉協議会の役割と機能 - 一般社団法人 国際社会福祉協議会日本

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社会福祉協議会の役割と機能 - 一般社団法人 国際社会福祉協議会日本
社会福祉協議会の役割と機能
全国社会福祉協議会 地域福祉部長 野崎 吉康
Ⅰ.社会福祉協議会とは
1.基本的性格
社会福祉協議会(以下、
「社協」とする)は、戦後間もない 1951 年に民間の社会福祉
活動の強化を図るため、全国、都道府県段階で誕生し、ほどなく市区町村で組織化がすす
み、福祉活動への住民参加をすすめながら現在まで一貫して地域福祉活動推進の役割を果
たしてきました。
地域住民、社会福祉の関係者などの参加・協力を徔て組織され、活動することを大きな
特徴とし、民間組織としての自主性と、広く住民や社会福祉関係者に支えられた公共性と
いう 2 つの側面をあわせもった、民間非営利組織です。
2.構成
市区町村に設置されている社協は、地域の住民組織、公私の社会福祉や保健・医療・教
育などの関連分野の関係者、さらに、地域社会を形成する幅の広い種々の専門家・団体・
機関によって構成されています。
3.目的
住民主体の理念に基づき、地域が抱えている様々な福祉問題を地域全体の問題としてと
らえ、みんなで考え、話し合い、協力して解決を図ることにより、福祉コミュニティーづ
くりと地域福祉の推進をめざしています。
4.事業
住民の福祉活動の場づくり、仲間づくりなどの援助や、社会福祉に関わる公私の関係
者・団体・機関との連携、具体的な福祉サービスの企画、実施などを行っています。
5.組織
社協は、市区町村、都道府県・指定都市、および全国段階に設置され、そのネットワー
クにより活動をすすめている団体です。また、民間組織としての「自主性」を持つと同時
に、広く住民や社会福祉関係者に支えられた「公共性」を持つ団体です。
Ⅱ.社会福祉協議会の法的位置づけ
社協は、社会福祉法(2000 年 6 月に「社会福祉事業法」を改正施行)の第 109条「市
町村社会福祉協議会及び地区社会福祉協議会」
、第 110条「都道府県社会福祉協議会」
、
第 111条「全国社会福祉協議会」にそれぞれ規定されています。ここでは、市町村社協
の条文をもとに社協の法制上の位置づけを整理します。
1
1.構成
社協の構成は、①社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を
行う者が参加し、②その区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過
半数が参加するものとする、としています。
このように、社協は、法制上も幅広い分野とより多くの社会福祉関係者の参加を徔る組
織であることを規定しています。
2.目的と事業
社会福祉法における社協の目的は、従来の社会福祉事業法では、社協の事業を列挙する
ことによって、その目的を示していましたが、改正施行された社会福祉法第 109条にお
いて、社協の目的は「地域福祉の推進を図ることを目的とする団体」と明記されました。
また、社協の事業は、①社会福祉を目的とする事業の企画及び実施、②社会福祉に関す
る活動への住民の参加のための援助、③社会福祉を目的とする事業に関する調査、普及、
宣伝、連絡、調整および助成、④社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために必
要な事業とし、法制上もその目的を達するために、幅広い事業が位置づけられています。
3.法人格
社協は法制上、社会福祉法人であることを必須の要件として求められてはいませんが、
社会福祉法人化の促進については、社協や社会福祉関係者のみならず国の方針でもありま
す。
特に市町村行政との関係の明確化、住民や関係者からの信頼確保、税制などからも社会
福祉法人の取徔が望ましいことから、関係者が一丸となって法人化をすすめ、現在では、
市町村社協の 99.1%が社会福祉法人となっています。
(参考)社会福祉法における社会福祉協議会の規定(109条から 111条)
第 109 条 市町村社会福祉協議会は、一又は同一都道府県内の二以上の市町村の区域
内において次に掲げる事業を行うことにより、地域福祉の推進を図ることを目的とす
る団体であって、その区域内における社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社
会福祉に関する活動を行う者が参加し、かつ、指定都市にあってはその区域内におけ
る地区社会福祉協議会の過半数及び社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の
過半数が、指定都市以外の市及び町村にあってはその区域内における社会福祉事業又
は更生保護事業を経営する者の過半数が参加するものとする。
一 社会福祉を目的とする事業の企画及び実施
二 社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助
三 社会福祉を目的とする事業に関する調査、普及、宣伝、連絡、調整及び助成
四 前三号に掲げる事業のほか、社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るため
に必要な事業
(以下略)
第 110 条 都道府県社会福祉協議会は、都道府県の区域内において次に掲げる事業を
2
行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であって、その区域内に
おける市町村社会福祉協議会の過半数及び社会福祉事業又は更生保護事業を経営す
る者の過半数が参加するものとする。
一 前条第一項各号に掲げる事業であって各市町村を通ずる広域的な見地から行うこ
とが適切なもの
二 社会福祉を目的とする事業に従事する者の養成及び研修
三 社会福祉を目的とする事業の経営に関する指導及び助言
四 市町村社会福祉協議会の相互の連絡及び事業の調整
(以下略)
第 111 条 都道府県社会福祉協議会は、相互の連絡及び事業の調整を行うため、全国
を単位として、社会福祉協議会連合会を設立することができる。
(以下略)
Ⅲ.社会福祉協議会の組織構成
社協は、市区町村、都道府県・指定都市、全国の各段階の区域を対象として設立されて
います。それぞれが社会福祉法人として独立していますが、全国、都道府県、指定都市の
社協は、法制上も連合体機能があり、組織的連携をもっています。
また、社協は、福祉施設、民生委員・児童委員、住民組織、福祉団体などの参加により、
構成されています。
各段階の社協の組織構成と相互の関連性は、次のとおりです。
1.社会福祉法に規定されている社会福祉協議会
〇市町村社会福祉協議会
区域内の社会福祉を目的とする事業を経営する者と社会福祉に関する活動を行うもの
が参加し、かつ区域内における社会福祉事業又は更生保護事業を経営する者の過半数が参
加します。
なお、従来、市町村社協は市町村を単位に設置することとなっていましたが、今般改正
された社会福祉法で、都道府県内の二以上の市町村を区域として設置することができるよ
うになりました。
〇指定都市社会福祉協議会
区域内の社会福祉を目的とする事業を経営する者と社会福祉に関する活動を行う者が
参加し、かつ地区社協(区社協)の過半数及び社会福祉事業又は更生保護事業を経営する
者の過半数が参加します。
〇都道府県社会福祉協議会
市町村社協の過半数及び社会福祉事業又は更生保護事業の過半数が参加します。
〇全国社会福祉協議会
都道府県社協の連合体として全国社会福祉協議会が設置されています。
3
2.任意の社会福祉協議会
法律には規定されていませんが、地域の実情に応じて次のような社協も設置されていま
す。
〇郡社会福祉協議会、広域社会福祉協議会
「郡」を区域にした「郡社協」
、
「複数の郡」を区域にした「広域社協」が任意に設置さ
れています。組織的には都道府県と市町村の中間に位置しますが、すべての都道府県に設
置されているわけではありません。
〇日常の生活圏を中心にした小地域社会福祉協議会
日常の生活圏域を区域にした社協も地域によってはあります。多くは小学校区を基本に
して、校区社協、学区社協、地区社協といった名称が使われています。また、社協という
名称ではなく、校区福祉委員会、住民福祉協議会などという名称で活動していることもあ
ります。
Ⅳ.社会福祉協議会の活動原則と機能
1992 年に、全国社会福祉協議会が策定した「新・社会福祉協議会基本要項」では、社
会福祉協議会の「活動原則」と「機能」を以下のように説明しています。
1.活動原則
社協は、次の 5 つの活動原則に基づいて、地域の特性を生かした活動を行っています。
①住民ニーズ基本の原則
調査等により、地域住民の要望、福祉課題などの把握に努め、住民のニーズに基づく活
動を第一にすすめます。
②住民活動主体の原則
住民の地域福祉への関心を高め、そこから生まれた自発的な参加による組織を基盤とし
て、活動をすすめます。
③民間性の原則
民間組織らしく、開拓性・即応性・柔軟性をいかした活動をすすめます。
④公私協働の原則
社会福祉、そして保健・医療、教育、労働等の行政機関や民間団体等の連携を図り、行
政と住民組織との協働による活動をすすめます。
⑤専門性の原則
住民の福祉活動の組織化、ニーズ把握調査、地域福祉活動の計画づくりなど、福祉の専
門性をいかした活動をすすめます。
2.機能
社協は、地域福祉推進の組織として、次の7つの機能を発揮しています。
4
①住民ニーズ・福祉課題の明確化、住民活動の推進機能
地域の住民と協力して、福祉ニーズを的確に把握し、地域の福祉問題を明らかにするた
めに社会福祉調査等を実施し、問題解決に向けて福祉活動を推進します。社協は、住民と
ともに福祉問題を考え、解決にあたる活動をすすめています。
②公私社会福祉事業等の組織化・連絡調整機能
住民の力と同時に、社会福祉に携わる団体の人々、保健、医療、教育、労働といった幅
広い関係分野の関係者との協力体制も欠かせません。社協は、福祉の分野だけではなく、
保健・医療等の関連分野を含めた関係者との連絡調整を図りながらネットワークづくりを
すすめています。
③福祉活動・事業の企画及び実施機能
①、②の機能にもとづきながら、地域に即した助け合い活動や、住民参加型のサービス
事業を企画し、実施しています。
④調査研究・開発機能
地域の福祉ニーズや福祉活動の実態を調査研究し、それに基づいて新しい事業を展開し
ます。問題を解決するための社会資源が丌足している場合などには、新しい事業やシステ
ムの開発をすすめます。
⑤計画策定、提言・改善運動機能
住民及び公私社会福祉事業関係者で構成されている特長を生かし福祉に関する計画づ
くりをすすめます。そして、計画をふまえ、行政や関係団体、住民などに、提言・改善運
動をすすめます。
⑥広報・啓発機能
福祉の理念や福祉の制度、サービス等について、広く住民や関係者の理解を徔るために
広報誌の発行や情報提供活動を行っています。
⑦福祉活動・事業の支援機能
地域で展開される住民の自主的・自発的な福祉活動や各種団体の活動を支援します。
Ⅴ.社会福祉協議会の事業の実施状況(主なもの)
【市区町村社会福祉協議会】
1.地域の福祉活動の推進
(1)
「ふれあい・いきいきサロン」による住民交流活動
尐子・高齢化、家族や地域のつながりの希薄化など、寂しさや丌安を抱えて暮らす人が
います。これらを解決するため、住民同士が気軽に、無理なく集えるサロンづくりが注目
され、めざましい広がりをみせています。
社協は、全国約 4 万か所で「ふれあい・いきいきサロン」を運営または運営の支援をし
ており、高齢者、障害者、子育て中の親子等と住民が、気軽に集い、交流し、情報交換を
行う機会や場を提供しています。
(2)
「小地域ネットワーク」による見守り活動
5
高齢者、障害者等の在宅生活を支えるため、小地域をベースにした見守りのネットワー
ク活動をすすめています。住民と関係機関が協力し合う見守り活動は、住民同士の安心の
絆を育み、信頼関係を構築します。
(3)調査活動
高齢者、障害者、児童の福祉に関する調査活動や、地区ごとの「住民座談会」の開催、
「福祉委員」の設置により、住民の視点でさまざまな福祉ニーズを発見しています。発見
されたニーズを解決するために、住民が参加する形のサービスの設立、運営の支援、福祉
サービス情報が適切に届くよう福祉情報のIT化をすすめています。
2.在宅福祉サービスの実施
(1)介護保険による居宅サービスの実施
介護保険による居宅サービスは、制度になる前から社協が先駆的に取り組んできました。
現在、全国の 7 割の社協が、居宅介護支援事業(ケアプラン作成)と訪問介護事業(ホー
ムヘルプサービス)を、5 割の社協が通所介護事業(デイサービス)を実施するなど、制
度の一翼を担い、住民の生活を支援しています。
(2)障害者の地域生活支援
ノーマライゼーション、ソーシャルインクルージョンの考え方は、障害をもつ人も、持
たない人も、地域住民として自立し、参加する社会をめざしています。社協は、これらの
理念が実現できるよう、障害者のホームヘルプサービスの実施などにより、障害者の地域
生活を支援しています。
(3)新たな福祉サービスの開発
制度による福祉にとどまらず、その人が必要とする福祉ニーズに応えて、事業化をすす
めています。社協が住民とともに運営している「住民参加型在宅福祉サービス」は、家事
援助、話し相手、保育、外出介助、朗読、代筆、財産保全など、多様なニーズに対して、
住民とともに解決する場をつくっています。
3.
「福祉総合相談」など相談活動の実施
福祉、生活に関わるあらゆる相談を受け止め、専門相談機関と連携して相談・援助をす
すめ、解決をめざしていく相談体制を整備しています。また、
「心配ごと相談」として、民
生委員・児童委員と協力して生活上の心配ごと、困りごとなどに応じている社協もありま
す。
4.ボランティア・市民活動センターの運営
(1)ボランティア活動の相談、紹介
ボランティア・市民活動センターで、活動に参加したいと希望する方に対して、活動に
関する相談や活動先の紹介を行っています。また、大規模な災害が発生した際には、災害
ボランティアセンターなどを立ち上げ、支援活動を行っています。
なお、現在、社協が把握しているボランティア活動者は、833 万人となっています。
(2)ボランティアの普及活動
介助の技術や手話・点字などの研修、体験活動を実施して、ボランティア活動の普及活
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動を行っています。また、ボランティア協力校として、小・中・高校などの生徒や学生に
ボランティアの体験、学習する機会を提供しています。
5.地域福祉活動計画と地域福祉計画策定への支援
地域の福祉サービスを総合的に推進するために、市町村は、住民の意見を反映した「地
域福祉計画」を策定することを社会福祉法に規定されています。
すでに社協は、住民の参画とさまざまな団体とのネットワークを生かし、民間福祉活動
の計画である、
「地域福祉活動計画」を策定しています。こうした取り組みを活かし、市町
村の地域福祉計画策定を支援しています。
【都道府県・指定都市社会福祉協議会】
1.福祉サービス利用者の支援
(1)日常生活自立支援事業
判断能力等の理由により日常生活を営むのに支障がある方(知的障害者、精神障害、認
知症高齢者等)に対して、個人の尊厳と利用者自身の意思決定を保持しながら、①福祉サ
ービス利用援助(福祉サービスの情報提供や助言、相談と契約の代行、代理を行うなど)
、
②日常的金銭管理(定期的に訪問し、生活に必要なお金を銀行等からおろしてお届けする
など)
、③大切な証書の預かり(なくしてしまうと心配な通帱や証書を預かるなど)のサー
ビスを行っています。
都道府県・指定都市社協を実施主体にして、全国 750 か所の市町村社協に専門員、生
活支援員を設置し、地域住民の権利擁護活動の一翼を担っています。また、成年後見制度
の利用に関する相談も受けています。
(2)福祉サービスに関する苦情の解決
都道府県社協に設置された「運営適正化委員会」で福祉サービスに関する苦情の相談を
受け付け、中立な立場から相談、助言、あっせんにより問題の解決を図ることで、サービ
スを提供する事業者の適正な事業運営と、サービス利用者の支援を行っています。
(3)福祉サービスの第三者評価の実施
サービス事業者が事業運営上の課題を把握して、サービスの質の向上を図るとともに、
利用者が福祉サービスを選択する際の情報として利用いただくために、中立な立場から、
福祉サービスの質の評価を行う第三者評価の準備をすすめています。
2.生活福祉資金の貸し付け
都道府県社協では、低所徔者、障害者、高齢者世帯に対して、経済的自立や社会参加の
促進による生活の安定を目的として、低利による資金の貸付けを行っています。
また、失業によって生計の維持が困難となった世帯に対しても、①求職を行っている、
②雇用保険の一般求職者給付を受給していない等、一定の要件により生活資金を貸付ける
事業(離職者支援資金)を行っています。
なお、2008 年の夏以降の世界同時丌況のなかで、雇用情勢が急激に悪化し失業者や低
所徔者が急増することが予測されたため、2009 年 10 月より、現在 10 種類の資金種類
7
を、①総合支援資金、②福祉資金、③教育支援資金、④丌動産担保型生活資金に統合し、
柔軟化な貸付けができるよう全面的な見直しが行われました。
3.福祉に携わる方々への支援
(1)ボランティア活動の支援
市区町村社協のボランティア・市民活動センターと連携しながら、ボランティアリーダ
ーの養成や、企業のボランティア活動の開発・支援、広報誌などによる情報提供を行って
います。
(2)福祉人材の養成・確保
研修センターなどにおいて、資格の取徔、専門職の養成、現任訓練など、幅広く福祉人
材の養成を行っています。
(3)福祉人材の活用支援
都道府県社協に設置された「福祉人材センター」で、福祉の仕事に関する求人・求職説
明会の開催や仕事の相談や紹介、介護実習や施設見学などを行う福祉講座などを実施して
います。
また、福祉の現場で働いている方の研修や、経験者の再就労を支援する講習会なども行
っています。
(4)教員希望者への支援
都道府県社協では、小・中学校の教員免許取徔時に必要な、介護等の体験を円滑に実施
するため、受け入れる福祉施設と教員養成を行う大学等の間の調整を行っています。
【全国社会福祉協議会】
1. 全国に共通する課題への対応
(1)福祉サービスの質の向上に向けた取り組み
社会福祉に関する法律や制度などが、現場で利用者の視点にたって円滑に運用されるよ
う、情報の提供や事業者向け研修会の開催、マニュアルの作成・普及等をおこなうことで、福
祉サービスの質の向上をすすめています。
(2)福祉制度改善の取り組み
福祉施設などの全国組織と協力して、社会福祉制度を改善するための取り組みを、全国
的な規模で行っています。
(3)福祉の図書・雑誌の刊行
社会福祉に関する実務・解説書をはじめ、人材養成のテキスト、月刊4雑誌などを刊行し
て、福祉に関するタイムリーな情報提供を行っています。
(4)新たな課題に対する取り組み
社協においてこれまで十分な対応がなされてこなかった精神障害者、児童虐待、ホーム
レスに対する支援などの新たな福祉課題に取り組んでいます。
2.ボランティア活動に対する支援
「全国ボランティアフェスティバル」の開催や、ボランティア活動の電話相談などを実
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施しています。
また、都道府県・指定都市や市区町村のボランティアセンター職員の研修や、福祉施設な
どボランティアを受け入れる側への情報提供など、ボランティア活動を側面から支援して
います。
3.福祉に携わる人材の育成
(1)
「中央福祉学院」における研修の実施
社会福祉主事や社会福祉士の資格取徔等に向けた通信教育や、福祉施設で働いている方の
技術向上を目的とした研修などを実施し、人材の養成を行っています。
(2)
「中央福祉人材センター」における情報提供の実施
福祉分野の求人・求職情報の全国的集約、研修会、合同面接会・職場説明会の全国キャン
ペーンをとおして、都道府県福祉人材センターと一体となって、福祉人材の養成をすすめて
います。
4.アジア諸国の社会福祉の支援
アジア諸国における社会福祉の充実・発展のため、アジア各国から民間の福祉従事者を
招き、日本の社会福祉制度や施設の状況などについて研修・実習を実施し、帰国後にもフォ
ローアップの研修を行っています。
Ⅵ.市町村社会福祉協議会の財政(収入財源の平均値)
項目
会費収入
単位:千円
介護保険事業を実施する
介護保険事業を実施しない社
社協
協
5,649
2.1%
8,672
5.4%
寄付金収入
分担金収入
経常経費補助金収入
助成金収入
5,609
314
45,675
2,443
2.1%
0.1%
16.7%
0.9%
5,163
598
56,625
3,800
3.2%
0.4%
35.5%
2.4%
受託金収入
事業収入
63,749
7,573
23.3%
2.8%
54,098
9,910
33.9%
6.2%
共同募金配分金収入
負担金収入
介護保険関係収入
(高齢者サービス)
自立支援給付関係収入
(障害者サービス)
6,750
1,357
2.5%
0.5%
10,535
1,203
6.6%
0.8%
110,176
40.3%
0
0.0%
9,073
3.3%
2,147
1.3%
措置費収入
(児童福祉サービス)
542
0.2%
5
0.0%
9
運営費収入
(保育サービス)
雑収入
その他の収入
事業活動収入合計
1,920
0.7%
1,817
0.7%
11,075
4.0%
273,530 100.0%
117
0.1%
948
0.6%
5,544
3.5%
159,361 100.0%
Ⅶ.社会福祉協議会の歴史(主なもの)
西暦
社会福祉協議会の動向
特記事項
国や法律等の動向
1951 中央社会福祉協議会結成
社会福祉事業法施行
都道府県社協結成(全都道府
県)
1959 保健福祉地区組織育成中央協 「住民主体の原則」
議会(育成協)発足
の考え方を提示
「社会福祉のボランティア育成
と活動推進のために」発表
1962 「社会福祉協議会基本要項」策
定
徳島県、大分県で善意銀行発足 ボランティア活動
普及への掛け橋と
なる
1963
福祉活動指導員国庨
補助開始
1966
福祉活動専門員国庨
補助開始
行政管理庁「共同募金
に関する勧告」
1967
1968 「居宅寝たきり老人実態調査」
(民生委員・児童委員)
1971
委託事業の否定⇒直接事業・ 自治体からの補助 中央社会福祉審議会
サービス実施の否定(住民の地 金・委託金の増加⇒ 答申「コミュニティ形
域福祉活動推進機能に限定)
「下請け団体」化
成と社会福祉」
公的福祉の拡大期
1973
国庨補助「都道府県・
指定都市奉仕活動指
導センター運営費」開
始
10
1975
1976 第1回全国地域福祉研究会議
国庨補助「市区町村奉
仕活動センター運営
費」開始
低所徔者中心、施設
中心⇒地域福祉
1977 全国ボランティア活動振興セ
ンター設置(国庨補助開始)
1979 「在宅福祉サービスの戦略」発 地域福祉・在宅福祉
表
サービス安上がり
論も
在宅福祉サービス
実施の増加
(積極派と下請け団
体化する受身派)
1983 市町村社協法制化
(10 月1日施行)
1985
国庨補助事業ボラン
トピア事業(福祉ボラ
ンティアのまちづく
り事業)開始
1987 「住民参加型在宅福祉サービ
スの展望と課題」発表
1989
高齢者を中心に在 「高齢者保健福祉推
宅福祉サービスの 進十カ年戦略」
(ゴー
整備がすすむ
ルドプラン)策定
1990 「社会福祉を目的とする事業を
福祉関係8法改正
企画し、および実施するよう努
めなければならない」を法規定
に追加
1991
社協が個別の福祉 国庨補助「ふれあいの
問題への対応を通 まちづくり事業」開始
して、問題解決の方
法・仕組みをつくる
という手法の創出
*在宅福祉サービ
スと小地域ネット
ワーク、ふれあい・
いきいきサロン等
の地域福祉活動と
11
のつながり
1992 「新・社会福祉協議会基本要項」
策定
1994 「事業型社協」の提案
ふれあい・いきいきサロンの提
唱
1995
ボランティア活動 ◆阪神・淡路大震災
の意義の再確認⇒
活動の新たな広が
り
1998
1999
NPO との連携に迫 「特定非営利活動促進
られる。
法」(NPO 法)
ボランティア活動
推進役の多様化
国庨補助事業「日常生
活自立支援事業」開始
2000
社会福祉構造基礎改
革⇒社会福祉法へ
介護保険制度によ 介護保険制度スター
る「委託金」の激減 ト
介護保険運営に「追
われる」ところも
2002 「市区町村社協経営指針」策定
社協への補助金削 ◆自治体の財政危機
「地域福祉活動計画策定指針」 減の動き
策定
2003 地域福祉志向のサービス(地域
「地域福祉計画」規定
福祉型福祉サービス)の活性化
の施行
2004 「地域福祉型福祉サービス」の
提案
「地域総合相談・生活支援シス
テム」づくりの提案
12
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