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克博さん
小原
同志社大教授
こはら・かつひろ大阪府生まれ。
中東の過激派「イスラム国」による日本人人質事件
ンス・パリでロ人か死亡する週刊紙銃撃事件が起き、ナイジェリアではイ
する武装集団「ボコ・ハラム」が勢力を拡大している。イスラム世界をめ
のポリティクスJ
「原理主義から世界
の動きが見える」
（共著）など。
。
産物だ。米国はイラク戦争
を住掛けフセインを排除し
たが、復興プランがなく、
共存していたシ
lア派やス
ンニ派、クルド人が対立し
た結果、後にイスラム国の
中心になる軍事要員を生ん
だ。イスラム閏だげでなく
テロリストの多くは米国の
軍事介入の結果生まれた。
イスラム過激派の残虞付
為や奴隷制復活、性暴力な
どは許されぬ行動だ。だが
イスラム国の日本人人の
質軍事的同盟とほぼセッ中
ト東世界で近代化の手本彼
にらが何に憤っているのか
事件では、
になっている。中東で日
2人を拘束して
な本
っている。政府開発援立
助ち止まって考える必要が
いたイスラム聞かタイミが
ン得ていた高い評価を崩（
し
ODA）や国際協力機構
ある。学校襲撃を繰り返す
グを探り、安倍首相の中
か東
ねない。欧米は植民地（
化JICA）など困窮者をボコ・ハラムには神を前提
訪問に合わせて公表したや
。軍事介入の形で中東に
援介
助する良いモデルを中に
東しない西洋型教育が良く
本提供している。「積極な
首相があの時期にイスラ入
エし続けてきた。だが日に
的いとする考えがある。ボ
ルで米国寄りととられる
は発中東にニュートラルな
平立
和主義」ではない人道コ
支・ハラムによる殺害や投
言をしたのは問題たった場
。だ。この中立性を放棄援
しの道を探るべきだ。 致が悪だと言うのは簡単
首相は「人道的支援」を
て強
はならない。中東と負の
憎悪が憎悪を生む悪循だ
環。だが彼らは西洋的なシ
調するが、現政権の「積関
極係がなく、奇跡的な復は
興空爆で断ち切れない。ス
イテムや価値観を無理強い
はラム国はイラク戦争の
的平和主義」は有志国受を
口果たした戦後の豊かさス
さ副
れた歴史に憤っている。
中東で高評価、中立放棄は危険
この点が現れたのがフラ
ンスの週刊紙銃撃事件だ
事件後にパリ市民が表現
自由を訴えて行進した、
の熱狂的な姿はテロを沈
化できるのか。預言者ムハ
ンマドを親と同じか、親
上に大切にするイスラム
徒にはムハンマドが公然と
批判されるのは耐え難い
欧州の教徒は少数派で大半
は移民だ。強者が「自由
を叫ひ続ける限りその熱
の裏で我慢を強いられる
者が存在し続ける。「自
に耐えられないのなら欧
から出ていけ」と言うよ
ぜなもの。こんな構図は絶
に幸せな社会ではない。
（聞き手・吉永周平
のだ。
るのは西洋型の世俗的価
と宗教的価値の対立だ。
本から解決を図るには価
観の対立に繊細な目を向
け、和解に至る文化を醸
する不断の営みこそ必要
欧米社会は啓
f
リスト教的
になり宗教的情感を忘れ
けている。テロの根底にあ
。
があるのか宗教倫理の専門家と、イスラム教徒でもあるマリ出身の研究者に
（神学）。同大一神教学際研究センタ
ー長。専門は宗教倫理。著書に「宗教
世俗と宗教、価値の対立
同志社大大学院神学研究科修了。博士