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マーケットプロファイルとは

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マーケットプロファイルとは
Market
Profile
Market Profile
マーケットプロファイルとは
マーケットプロファイルとは
(目次)
◆マーケットプロファイルとは
・ ・・・・・2
プロットの付け方
◆プロファイルに使われる基本用語
・ ・・・・・5
モード
バリュー・エリア
TPO(Time price opportunity)
テール
イニシャル・レンジ(Initial range)
◆形状分析
・ ・・・・8
寄りの形状
オープン・ドライブ(OD)
オープン・テスト・ドライブ(OTD)
オープン・リジェクション・リバース(ORR)
オープン・オークション(OA)
オープン・オークション・イン・レンジ
オープン・オークション・アウト・オブ・レンジ
日中の形状
・ ・・・11
ショート・カバー
ロング・リクイデーション・ブレーク
レッジ
引け後の形状
・ ・・・14
ノーマル・デー
ダブル・ディストリビューション・デー
トレンド・デー
◆基本売買手法
・ ・・・17
イニシャル・レンジのブレーク
テールの出現
TPO分析
レンジ・イクステンション
コンポジット
ボラティリティ
ローテーション・ファクター
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
1
Market Profile
マーケットプロファイルとは
マーケットプロファイル
マーケットプロファイルとは
マーケットプロファイルとは、一般に1日の動きを分析し、デイトレードする時に用い
る分析手法です。30分ごとの約定価格をプロットし、初めの1時間の値動きからどう推
移するかをみて、レンジ内で上下するならその中で売買を繰り返し、レンジを上下どちら
かにブレークするなら、ブレーク方向に乗るといったトレードを行います。
形状
H
G
E
D D
A A A a
I
H
G
E
D
A
I
H
G
F
E
D
C
A
I
F
E
D
C
B
i
F
E F
C C C
B B B C
プロットの付け方
一見、複雑そうに見えますが、作り方は非常に簡単で、ただその時間の価格をプロットし
ていけばよいのです。数式などは一切使いません。
まず、その日の最初の 30 分のレンジを記入します。例えば日経 225 先物であれば最初の
30 分、つまり、9:00∼9:30 のレンジが、9400 円∼9450 円だったとします。つまり 9:
00∼9:30 の安値が 9400 円、高値が 9450 円です。その場合、9400 円から 9450 円のとこ
ろに“A”の文字を入れていきます。これを 30 分毎に“B” “C” “D” “E” “F”
“G” “H” “I”とプロットしていくことになります。
Aの形状(寄り付き“a”)
9500
10800
9450
10750
10700
9400
AAAa AA
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ここで気をつけなければならないことは、30 分間の値幅をプロットすることであり、同じ
価格が幾度か付いたとしてもその時間内で 1 文字しか付けないということです。また、実
際に商いがなかった価格もあるかもしれませんが、かまわずに入れていきます。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
2
Market Profile
マーケットプロファイルとは
次の 9:30∼10:00 の時間は、記号“B”であり、B をプロットしていきます。この時間
のレンジが 9430 円∼9490 円だった場合、
Bの形状
9500
10800
9450
10750
10700
9400
BBB
AAAa AABBBB
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
さらに C 時間を積み上げていき、同じように最後まで積み上げていくと次のような形状に
なります。始値と終値は小文字にします。
最終形状
9550
10850
9500
10800
9450
10750
9400
10700
i I
HG
H I GF GGF F
BBBHHCCF F DE E
AAAa AABBBBCCCDDE
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
時間の符合は
前場
後場
9:00- 9:30
A
9:30-10:00
B
10:00-10:30
C
10:30-11:00
D
12:30-13:00
E
13:00-13:30
F
13:30-14:00
G
14:00-14:30
H
14:30-15:10
I
作り方はたったこれだけであり、特殊な技術が必要でないことがわかります。必要なのは
30 分おきの高値・安値です。そこから様々な売買サインや、市場心理が読み取れるのがマ
ーケットプロファイルです。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
3
Market Profile
マーケットプロファイルとは
完成されたプロファイル
10850
9550
10800
9500
10750
9450
10700
9400
i I
HG
H I GF GGF F
BBBHHCCF F DE E
AAAa AABBBBCCCDDE
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
分解したもの
I i
HHHHI
GGGG
FFFFF
EEE
DD D
CCCCC
BBBBBBB
AAAa AA
前場
後場
9550
10850
9500
10800
9450
10750
9400
10700
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
9:00- 9:30
A
9400 -
9450
9:30-10:00
B
9430 -
9490
10:00-10:30
C
9480 -
9520
10:30-11:00
D
9520 -
9540
12:30-13:00
E
9530 -
9550
13:00-13:30
F
9490 -
9530
13:30-14:00
G
9480 -
9510
14:00-14:30
H
9450 -
9480
14:30-15:10
I
9470 -
9490
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
4
Market Profile
マーケットプロファイルとは
プロファイルに使われる基本用語
プロファイルを分析するうえで特に覚える必要があるのが、以下の 5 つの用語です。
モード
出来高が最も厚い価格です。これは価格帯毎に出来高が多く出来たところではなく、通常 1
日が終了した時点で、プロットが一番積み上がった価格を示しています。
個別銘柄の場合、寄り付きが一番多く商いが成立することも考えられますが、マーケット
プロファイルでは一番積み上がった価格=一番商いが多い価格と、位置付けしています。
これはその都度の価格別出来高の詳細が判りにくいこと(調べることが困難なこと)から
もきています。
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
バリュー・エリア
1日の出来高(プロット)の 70%が集中するモードを中心とした価格帯です。70%という
数字は標準偏差の 68.3%を意識したものです。週間の場合は1週間の出来高、月間の場合
は1ヶ月の出来高です。
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
5
Market Profile
マーケットプロファイルとは
TPO(Time price opportunity)
モードを境にした上、下のアルファベットの数です。プロファイルの定義では値段が左か
ら右に上昇していく仮定した場合、モードより左の数が多いと買いを先行させていると考
え、反対に右の数が多いと売りを先行させていると考えています。また、モード部分に積
み上がったプロットは左右どちらにもカウントされません。
1 5
I
1 7
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
テール
しっぽ。プロファイルでは両端いずれかに生じる 2 つ以上のアルファベットです。定義上
ではその日 1 日で2度と同じ価格帯を取引されなかったことです。つまり、その値段を拒
否したとみることができます。したがって、下値でのテールは買い、上値でのテールは売
り、ということになります。ただし、引け前 30 分(この場合“I”)は対象となりません。
なお、テールが両端いずれかと定義されている一方、テールでなくてもよく、2 つ以上の文
字が他の文字と重なることなく出現した場合を極値といいます。
テールおよび極値
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
6
Market Profile
マーケットプロファイルとは
極値
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
テール
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F I
EEDDEF I
DDDCCCCCI I
AAAa AABBBBCCI I I I
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
イニシャル・レンジ(Initial range)
寄り付きから1時間で付けた価格のことです。通常は“A”と “B”のレンジとなります。
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
7
Market Profile
マーケットプロファイルとは
形状分析
寄りの形状
寄りとはプロファイルの中では非常に重要な意味を持っています。これは前日の引けから
当日の寄り前までの事象を検証したうえで売買注文が入ってくるからです。例えば前日は
地合いが悪く下落基調であったとしても、オーバーナイトの間にポジティブな事柄(NY
市場の急騰)などがあると、前日の下げが嘘のように買い先行スタートとなることがあり
ます。また、スタートの位置関係がその後の相場展開に対して大きな影響を及ぼすことも
あり、日中のトレード戦略を立てる際に役立つのです。
寄りの主な形状としては大きく以下の 4 つがあります。
オープン・ドライブ(OD)
BB
C
a AAAAABBBCCCCCC
オープン・テスト・ドライブ(OTD)
BB
C
AAa AAABBBCCCCCC
オープン・リジェクション・リバース(ORR)
BBCCCC
AAAAAAAa AABBBBCCCC
オープン・オークション(OA)
CCCCCC
BBBBBBBBBBCC
AAAAAAAa AAAAAACCCC
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
8
Market Profile
マーケットプロファイルとは
オープン・ドライブ
前日の引け後、突発的、ファンダメンタル的なニュースがあったときなどに出る形状です。
短期的な買いというより、国内外の機関投資家などによる中・長期的な資金が流入してい
るといわれています。また、
“A”
(最初の 30 分間)でのテールを形成することが多いとさ
れており、順バリスタンスで利益を追求できるものです。
形状
10850
9550
10800
9500
10750
9450
10700
9400
i I
HHI
HGGHH
BCCC
D
F F F GG
a AAABBBCCCCDDDE E E E F F
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
オープン・テスト・ドライブ
言葉の通り、寄り付き後一旦上か下をテストした後に、その反対方向へ戻す形状です。こ
れは寄りのレベルが重要と思われる支持線や抵抗線近辺に位置しているときに起こりやす
いとされています。例えば株式でいうとローソク足で下ヒゲをつけて戻すといった動きで
す。つまり、ショート・カバーの動きもそのひとつでしょう。短期的な資金による仕掛け
的な動きが入るものの、その後、中・長期的資金の動きによって反対方向に動く形状です。
形状
10850
9550
9500
10800
9450
10750
9400
10700
GG
GF F GHi
F DEEEHI I
BBBBBBCCCDDDDHH
AAAa AABBBCCCCCCI I I
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
9
Market Profile
マーケットプロファイルとは
オープン・リジェクション・リバース
この形状は寄りから一方向に動いていたものが、何らかのきっかけによって反転する形状
のことです。反転するまでに要する時間は過去の検証からは約 15 分といらないと言われ、
この形状が出現するときは意外と早く判断できます。また、判断のシグナルとしてイニシ
ャル・レンジのブレークがあります。
形状
10900
9600
10850
9550
10800
9500
10750
9450
9400
10700
I
I H
HGI i
I GF HH
BBBBCCCCCCCDDDGE E F F F
BBBBAAAAAAAa AABBBBDDDE E E
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
オープン・オークション
プロファイル形状の中では一番よく出現するタイプです。この形状の特徴はバランスのと
れたレンジ相場といわれ、いわゆる一定のレンジでのもみ合いとなります。また、この形
状は“オープン・オークション・イン・レンジ”と“オープン・オークション・アウト・
オブ・レンジ”に細分化できます。これは前日のバリュー・エリア内で寄り付いたらオー
プン・オークション・イン・レンジ、バリュー・エリア外オープン・オークション・イン・
レンジとなります。
形状
10800
9550
10750
9500
9450
10700
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
10
Market Profile
マーケットプロファイルとは
オープン・オークション・イン・レンジ
寄り付きが前日のバリュー・エリア内であれば、まずはこのタイプの形状が予想されます。
オープン・オークション・アウト・オブ・レンジ
寄り付きが前日のバリュー・エリア外であるこの形状は、1 日としては大きな価格変動がみ
られる場合があります。ただし、心理的には前日のレンジとは違うレベルで始まるため、
手掛け難いといわれています。
日中の形状
日中に表れる形状として、ショート・カバー、ロング・リクイデーション・ブレーク、レ
ッジの 3 つの形状が認識されます。
ショート・カバー
ショート(売り)をカバーする、いわゆる売り方の買戻しのことです。下落基調が続いた
後の売り方の利益確定を進める動きや、売り仕掛けが失敗した後の損失覚悟の買戻しです。
形状
9550
10800
9500
10750
9450
10700
FF
EEEF
DDDEG
CCCDF
BBBCCGi I I I
BAAAAa CGHHH
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
11
Market Profile
マーケットプロファイルとは
ロング・リクイデーション・ブレーク
投げ売りのことです。重要な支持線を割り込んできた時などに、この形状がみられます。
多くの場合はテール形成のみられるため、テール出現の可能性を読んだ時点でこのロン
グ・リクイデーション・ブレークの可能性を予想することも考えられます。
形状
10850
9550
9500
10800
9450
10750
9400
10700
I I I
HHHGG
GGGF F GF F F
I BBBBCF DDE E
i I I I AAAAa BCCCDDE E
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
キーワード
ショート・カバー、ロング・リクイデーション・ブレークの前兆:
ショート・カバー、ロング・リクイデーション・ブレークの 2 つのパターンがみられる前兆
としては、レンジ相場が長く続いた場合や、寄り付きが前日のレンジをかけ離れた時、また、
支持線・抵抗線をブレークした時などが挙げられます。この支持線・抵抗線などは前日のバリ
ュー・エリアや当日の形状からもみえてきます。
簡単な例を挙げてみましょう。例えばある銘柄の株価が 1000 円から 1050 円のレンジで取
引されたとします。30 分毎に常にこの 50 円幅で動きを続けると、プロットはA、B、D、
D・・・と綺麗に積み上がっていきます。1 日の動きで考えれば 1000 円が支持線、1050
円が抵抗線となります。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
12
Market Profile
マーケットプロファイルとは
形状
1050
1000
EEEEEE
DDDDDD
CCCCCC
BBBBBB
AAa AAA
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
単純に考えれば 1000 円で買って 1050 円で売り、1050 円で売って 1000 円で買い戻す、と
いった投資行動を繰り返せば良いのでしょう。しかし、商いとは自分の売買に対して売り、
買い向かってくる人がいてこそ成立するわけです。この形状が恒常化するなら誰もが 1000
円近辺では買いたいが 1050 円近辺では見送ります。売り方なら、1050 円近辺ではショー
トを出したいのですが、1000 円近辺では同じく見送るでしょう。そうなると目では見えな
いものの、プロファイルで積み上がった両側には壁ができるわけです。
さて、相場とは強弱感が対立するからこそ株価が成立するわけであり、時間とともにこの
両側にある壁をどちらか強い力によって崩そうとする働きが出てくるのです。もし 1000 円
で買いたい人全ての商いが成立した場合、買い方にとってはこれまでの壁が崩れ、自分た
ちの買いが新たな売りの壁として出現し、下へのバイアスを強めるのです。
これが支持線割れによるロング・リクイデーション・ブレーク、また、抵抗線突破による
ショート・カバーにつながるのです。
形状
1100
1050
1000
950
HH
GGG
FFF
EEEEEE
I DDDDDD
HCCCCCC
GBBBBBB
I I I FAAa AAA
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
13
Market Profile
マーケットプロファイルとは
レッジ
ショート・カバーおよびロング・リクイデーション・ブレークがあったあとにあるプロフ
ァイルとしては未完成の形状です。この形状がみられた時は、未完成部分の価格帯が今後
の参照点となります。つまり、レンジを変えたいとする動きが現れていることにつながり
ます。
形状
10900
9600
10850
9550
10800
9500
10750
9450
9400
10700
F
EEE
DDDDF
BBBBCCE F
G
I I I I i
AAAAa BBCCF F F GGGGHHHHHI
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
引け後の形状
1 日が終了するとプロファイルは完成し、その形状が分析材料となり、翌日以降の判断材料
となります。形状としては大きく分けて“ノーマル・デー”、“ダブル・ディストリビュー
ション・デー”、“トレンド・デー”の 3 つがあります。
ノーマル・デー
典型的な動きのことです。確率的には営業日数の 6 割から 7 割近くがこのタイプとなりま
す。
形状
9550
10800
9500
10750
9450
10700
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F F
EEDDEEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
14
Market Profile
マーケットプロファイルとは
ダブル・ディストリビューション・デー
出来高分布が 2 つある形状です。この形状は多くの場合、相場の転換点を示唆すると言わ
れ、ファンダメンタルズ的な材料が市場を動かしたときに出現することが多いのです。
また、出来高分布が 3 つ出現する“トリプル・ディストリビューション・デー”の場合も
同じことが言えます。
形状
10900
9600
10850
9550
10800
9500
10750
9450
9400
10700
DE E E
CCDDDE
HI I I
BBBBCCCCE F
GHHHi
AAAa AABBBBCCF F F F F GGGG
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
トレンド・デー
一方的な動きをみせた時の形状です。ローソク足で言えば、長い陽線および陰線といった
ところです。
形状
10900
9600
9550
10850
9500
10800
9450
10750
9400
10700
GH
BBBCCCC
DD
GF GH
AAAa AABBBBCCCCCDDE E E F F Hi I
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
15
Market Profile
マーケットプロファイルとは
キーワード
投資家の心理面や方向性と視覚で捉える:
寄り付き、日中、引け後の形状を解説しました。マーケットプロファイルはパターン認識的
な要素が強いですが、パターン認識の強みは、高値警戒感や安値警戒感が出ないこととの意見
もあります。つまり、株価が上昇波動を強めるにつれて投資家は感覚的に高値警戒を強めてき
ます。場合によっては売り方に回り、結果、踏み上げに見舞われることもあるでしょう。マー
ケットプロファイルはその形状により投資家の心理面を表すほか、どちらの方向に進もうとし
ているかを視覚で捉えることができるのです。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
16
Market Profile
マーケットプロファイルとは
基本売買手法
イニシャル・レンジのブレーク
イニシャル・レンジは寄り付きから 1 時間に付けた価格ですが、売買シグナルとして認識
されている“イニシャル・レンジのブレーク”
(IR・ブレーク)は重要な意味を持ちます。
これは、形状の底辺になることが多いからです。とくに下図のような営業日数の 6 割から 7
割近くであるノーマル・デーの時などは、底辺の左で買い、底辺の右で売るといった投資
行動が可能になる訳です。
9550
10800
9500
10750
9450
10700
I
H
I GI
HHF F i
GGE E F
EEDDEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBB
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
そして、ダブル・ディストリビューション・デー、トレンド・デーにしても、まずIR・
ブレークが観測されるのです。つまり、IR・ブレークとは、その時までの市場が見定め
る適正価格の移動ということになります。適正価格が移動するならば、その動きに付いて
いくことが必要であり、イニシャル・レンジを上に抜けたら買い、下に抜けたら売りとい
った投資行動につながります。なお、引け前 30 分(“I”)ではIR・ブレークの対象とな
りません。
10800
9550
9500
10750
9450
10700
BBBCCCC
AAAa AABBBBCCCCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
9500
10750
9450
10700
F
E
E E E DDDD
F F F BBBCCCC
F FAAAa AABBBB
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
17
Market Profile
マーケットプロファイルとは
コーヒー
ブレイク
イニシャル・レンジのブレークターゲット
利益確定となるターゲットのポイントは、この売買シグナルではイニシャル・レンジ
の倍とされています。統計的にもこの倍のレンジまでの上昇および下降はよくみられて
います。また、トレンド・デーの時などには、ターゲット達成後も更なる上昇および下
降となる場面もみられます。この場合などは、週間プロファイルのターゲット(この場
合は月曜日と火曜日のレンジ)を当てはめることも有効となることがあります。
ターゲット
9550
10850
9500
10800
9450
10750
9400
10700
BBBCCCC
AAAa AABBBBCC
*
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
18
Market Profile
マーケットプロファイルとは
テールの出現
テールとはプロファイルの両側いずれかに生じる 2 つないしそれ以上の価格です。定義上
その日 1 日で 2 度と同じ価格帯を取引されなかったことになります。つまり、市場はテー
ルが出来た部分を拒否した訳です。ローソク足でいうところの下ヒゲ、上ヒゲと同様の意
味合いです。
テールとして認識されるのは取引が終了してからであり、売買シグナルとしては役に立た
ないかといえばそれは違います。テールとして残る可能性が売買判断を変えることができ
るのです。下図はイニシャル・レンジを上に抜けた形状で、ブレークの段階で買うスタン
スもありますが、上に抜けたことにより“A”がテールとして残る可能性が高まります。
そのためIR・ブレークとテール出現の可能性の 2 つの強気材料が出現することになるの
です。
IR・ブレークとテール出現の可能性
テール
IR・ブレーク
9550
10850
9500
10800
9450
10750
9400
10700
BBBCCCC
AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
TPO分析
TPOはモードを境にした 2 つの文字数に過ぎません。TPOの左側が右側より大きいと
きは買い、逆のときは売りとします。下図の場合では、15 対 20 で売り優勢とみます。この
TPOの 3 日、5 日などの単純平均を加え、市場参加者の動向を読むのです。
9550
10800
9500
10750
I
2 0
H
I GI
HHF F i
GGE E F F
EEDDEEF
DDDCCCCC
AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
9450
10700
1 5
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
19
Market Profile
マーケットプロファイルとは
レンジ・イクステンション
イニシャル・レンジ・ブレークのことを呼びます。上にブレークするか下にブレークする
かで、強気、弱気に分けます。両端にブレークした時は中立とします。
10800
9550
10750
9500
9450
10700
AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
10750
9500
10700
9450
F F F BBBCCCC
F FAAAa AABBBB
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
10800
9550
10750
9500
9450
10700
F F F BBBCCCC
F F AAAa AABBBBCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
コンポジット
*
*
1
10800
9550
10750
9500
10700
9450
i I I
GGGGHHH
GF F F BBBCCCC
F F F AAAa AABBBBCCC
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
*
2
*
3
*
4
上図のような展開があったとします。このプロファイルを単純に 4 分割します。1 のレベル
で寄っていた場合は買いのファクターとし、2 と 3 は中立、4 の寄りは売りのファクターと
します。これに従うと上図のコンポジットは、中立のファクターとなるわけです。
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20
Market Profile
マーケットプロファイルとは
ボラティリティ
プロファイルでは視覚的な要素が強いこともあり、バリュー・エリアとイニシャル・レン
ジの幅の広さのことを表します。
バリュー・エリアの広い日
10850
9550
9500
10800
9450
10750
9400
10700
I I I
I I I HHHI i
I HHHGGGF F F
GGGGF F F E E E F F
BBBCCCCDDDE E
AAAa AABBBBCCCDDE
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
イニシャル・レンジの広い日
10900
9600
10850
9550
9500
10800
9450
10750
9400
10700
GH
BBBCCCC
DD
GF GH
AAAa AABBBBCCCCCDDE E E F F Hi I
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
バリュー・エリアの大きさは、相場の大きな転換点を表すといわれています。これは、広
いバリュー・エリアは、まず出来高を伴っていることが多く、出来高の大きな変化は、建
玉の変化とみるからです。
イニシャル・レンジの広さは、市場参加者の“読み違い”もしくは“思惑”を表している
といわれています。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
21
Market Profile
マーケットプロファイルとは
ローテーション・ファクター
完成されたプロファイルと、その下にはこれを分解したものを載せています。分解したも
のの、左右にある数字のことをローテーション・ファクター(RF)といいます。RFは
各時間帯の高安の比較により求められるものであり、相場が短期的にどの方向に行きたが
っているかを示すものです。
ボトム合計
+1
トップ合計
+1
総合
+2
9550
10850
10900
9600
+
+
+
+
0
1
1
1
1
1
1
1
・
10900
9600
10850
9550
10800
9500
9500
10800
I I I I I I I I
HHH
GGGGGG
FFFFFF
EEEE
DDDD
CCCC
BBBBB
AAAAa
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
9450
10750
-1
0
-1
-1
+1
+1
+1
+1
9400
10700
14:30-15:10
14:30-15:00
14:00-14:30
13:00-14:00
13:00-13:30
12:30-13:00
10:30-11:00
10:00-10:30
9:30-10:00
9:00-9:30
10750
9450
9400
10700
I I I
HHHGG
GGGF F GF F F
I BBBBCF DDE E
i I I I AAAAa BCCCDDE E
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
22
Market Profile
・
10900
9600
10850
9550
I I I I I I I I
HHH
GGGGGG
FFFFFF
EEEE
DDDD
CCCC
BBBBB
AAAAa
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
10800
9500
-1
0
-1
-1
+1
+1
+1
+1
10750
9450
14:30-15:00
14:30-15:10
14:00-14:30
13:00-14:00
13:00-13:30
12:30-13:00
10:30-11:00
10:00-10:30
9:30-10:00
9:00-9:30
10700
9400
マーケットプロファイルとは
+
+
+
+
0
1
1
1
1
1
1
1
前時間帯の価格をトップ、ボトムで上回ったら+1、下回ったら-1、変わらずであったら 0
とします。
09:30−10:00
両端ともに+1 となり、相場は上に向く可能性を示唆しています。
10:00−10:30
この時間帯でも両端とも+1 となり、総合では+4 と強い相場展開を示唆
しています。
10:30−11:00
両端ともに+1、この時点で総合は+6 となり、依然として強い相場展開を
示唆しています。
12:30−13:00
両端ともに+1、この時点で総合は+8
13:00−13:30
この時点で総合は+6 となっていますが、両端ともに-1 となり、相場は転
換点を迎えたとみられます。
13:30−14:00 両端ともに-1、下へのバイアスが強まっているとみられます。
14:00−14:30 0、-1、下げ渋りをみせているものの、上値は抑えられており、戻りの鈍
さが意識されているとみられます。
14:30−15:10 -1、0、前時間帯の上値は超えられず、反対に嫌気売りから下にブレーク
したとみられます。
本資料のご利用については、必ず巻末の重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
23
Market Profile
マーケットプロファイルとは
マーケットプロファイルでは、日々の時間ごとの形状による分析に加えて、日々の形状や
VAの位置関係、モードの上昇・下降、RFの推移、TPOなどの推移をみることで方向
性を確認する一つの手法となるわけである。
また、その日の形状から以下のようなタイプが認識されているので検証してみてください。
動向
バリュー・エリア
出来高
予想展開
1 上昇
より高い
増加
非常に強い
2 上昇
より高い
減少
転換点
3 上昇
より高い
変わらず
強含み継続
4 上昇
より高い
重
増加
やや強い
5 上昇
より高い
重
減少
もみ合い
6 上昇
より高い
重
変わらず
強気もち合い
7 上昇
変わらず
増加
もみ合い
8 上昇
変わらず
減少
もみ合いながら下降
9 上昇
変わらず
変わらず
もみ合い
10 上昇
より低い
増加
方向性なし
11 上昇
より低い
減少
弱気
12 上昇
より低い
変わらず
弱気もち合い
13 上昇
より低い
重
増加
弱気
14 上昇
より低い
重
減少
やや弱い
15 上昇
より低い
重
変わらず
もみ合いやや弱い
16 下降
より低い
増加
非常に弱い
17 下降
より低い
減少
転換点
18 下降
より低い
変わらず
弱含み
19 下降
より低い
重
増加
やや弱気
20 下降
より低い
重
減少
もみ合い
21 下降
より低い
重
変わらず
弱気もち合い
22 下降
変わらず
増加
もみ合い
23 下降
変わらず
減少
もみ合いながら上昇
24 下降
変わらず
変わらず
もみ合い
25 下降
より高い
増加
方向性なし
26 下降
より高い
減少
強気
27 下降
より高い
変わらず
強気もち合い
28 下降
より高い
重
増加
強気
29 下降
より高い
重
減少
やや強い
30 下降
より高い
重
変わらず
もみ合いやや強い
*
重=重なっている
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24
Market Profile
マーケットプロファイルとは
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