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自伝 ∼Story - タテ書き小説ネット

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自伝 ∼Story - タテ書き小説ネット
自伝 ∼Story∼
神道 龍也
タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト
http://pdfnovels.net/
注意事項
このPDFファイルは﹁小説家になろう﹂で掲載中の小説を﹁タ
テ書き小説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。
この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また
は﹁小説家になろう﹂および﹁タテ書き小説ネット﹂を運営するヒ
ナプロジェクトに無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範
囲を超える形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致し
ます。小説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。
︻小説タイトル︼
自伝 ∼Story∼
︻Nコード︼
N6695Q
︻作者名︼
神道 龍也
︻あらすじ︼
このお話は私の今までに経験してきた﹃日記﹄的なものであり、
また未来の自分に残す為の小説でもあります。
バカをする事が全てだった十代、そして薬やその他の犯罪に身を染
めた激動の二十代を描いた物語・・・
一人の人間の人生がこんなにも残酷で悲しく切ないものなのか?
一人の人間の人生がこんなにも濃密で波乱万丈なものなのか?
涙有り・笑い有り・恋有り・友情有り・暴力有り・薬有りのなんで
1
も有りのストーリー
一人のバカな男が今までに通った︵体験した︶道筋・・・
2
序章 ∼プロローグ∼
序章 ∼プロローグ∼
−拝啓−
∼親愛なる君へ∼
これを読むことが出来ると言うことは今も生きて元気に頑張ってい
る事だと思います。
そして、まだあなたのまわりには大切な人達が一緒に居ますか?
その大切な人達と一緒に笑っていますか?
カッコイイ大人になると交わした約束は果たされていますか?
これは10年後の自分に宛てた手紙である。
しんどうたつや
彼の名は神道龍也不動産会社に勤める30歳、役職は部長
この物語の主人公である
昔から勉強以外は何をやっても人並みに出来た彼に初めての人生の
課題が不意に言い渡された。
それは原因不明の﹁病気﹂死ぬか生きるかも分からないものだった⋮
3
そして彼は未来の自分に手紙を書こう決心する。
半分は未来の自分に
もう半分は自分が歩んだストーリーを残したくて⋮
良いことも悪いことも含めて、全てが輝いていたあの時を一つ一つ
想いだしながら⋮
4
幼少期 4才編 ∼火事∼
ー第1部ー 幼少期
大阪府の中の人口密度が多いある町で一家の三男坊として産声をあ
げる。
私の一番古い記憶の中で今でも鮮明に憶えている一つのエピソード⋮
その日は蒸し暑い真夏の夜だった⋮
私達家族は駅近くの線路沿いに家があり、父親は自営業のよくある
一般的な家庭でした。
その日、父親は仕事を終わらし夕食の後、1階居間で一人ビールを
飲んでいた。
母親は私達を寝かしつける為、2階に私達をつれていき布団に寝か
しつけた後、マッチを使い蚊取り線香に火を点けて内職の仕事をす
る為に自宅横にある我が家が所有︵経営︶するアパートの一室に向
かった。少し前から母親が蚊取り線香に火を点ける﹃マッチ﹄に興
味津々だった私はある日決行に移す事にした。
母親が居なくなった途端に飛び起き箪笥の上に置いてあるマッチに
手を伸ばすと一本取り出し火を点けてみた。
その時もうすでに魅入られていたのかもしれない⋮
二人の兄は静かに眠ったままだ⋮
5
火が点いたマッチ棒をじぃ∼∼∼っと見つめる
﹁あつっ!!﹂
この哀れ4才児は火の点いた部分を下にし、上に上がる火の熱で火
傷し、火の点いたマッチを床のカーペットに落としてしまった⋮
すぐに踏みつけるなりして消せばいいのだが、この時すでに火傷か
らくる恐れが先行して何も出来ず、ただぼぉ∼っと眺めるしか出来
ずにいた。
これから本当の恐怖が訪れるとも知らずに⋮
カーペットに落ちたマッチの火はもちろん消える事はなかった。
知っているだろうか?
カーペットに燃え移った火はその場所から円形に拡がるのではなく、
まるで生き物の如く直線に炎が走り要所要所で二手に分かれ迷路を
彷徨う者の様に拡がっていくことを⋮
やがて炎は壁を走り、カーテンに燃え移り、辺りはオレンジ色へと
模様を変えた。
今思うとこの状況で爆睡していた兄二人は本当に胆が据わっていた
と思います。︵だってなかなか起きなかったですよ∼︶
そうこうしているうちに辺りは火の海、急いでベランダに逃げて必
死に助けを求めました。
⋮が、道が狭くて消防車がなかなか家まで到着できない状態!!!
もうパニックです!!
そんな状況の中、流石といいますか⋮二人の兄は冷静に建物の雨樋
6
ひさし
や庇をつたい避難しはじめたのです。
当時、兄二人の年齢は10才と7才です
一戸建の2階ベランダから普通に降りる姿は正に逞しいそのもので
した。
当然私は降りる事が出来ません。
必死に泣き叫び助けを求めます。
建物の下では気絶しかけの母親とパニックになっている父親が何か
を叫んでいます
最早絶体絶命⋮その時、野次馬に来ていた近所のおっさんの声が耳
に入りました。何かを叫んでいます。
﹁跳べっ!おれがキャッチしたるから!!﹂
下で両手を広げて私が跳ぶのを待っています。
無我夢中でした!気がついたら、そのおっさんの腕に抱かれていま
した⋮
その後は眠るように意識を失ったのを憶えています。
結局この火事で建物は全焼し焼け焦げた柱のみが残りました。消防
の火災原因は不審火で終わり、この事実は闇に葬られる事になった
のです⋮︵実はまだ親兄弟はこの事を話していなかったりして⋮︶
本当に昔の人は良く言いました。﹁マッチ1本火事の元﹂まさにそ
の通りです!
7
幼少期 5才編 ∼傷∼
あの火事の後、暫くは所有のアパートで暮らしてました。その間な
んとオヤジは材料を仕入れて家を自分で建てやがったんです。︵オ
ヤジも含めて数人で︶
そんなこんなで
やっと落ち着いた我が家に︵私に︶訪れた新たな悲劇!!!
∼5才編∼
私の左眉毛の所には3cm程の縫傷があります。
今となっては傷だらけの体だが、そんな私の最も古い傷に関するエ
ピソード
⋮おっと!!
このお話をする前にちょっと余談を一つ⋮
実は私、生まれついてのハンディキャップ持ち??⋮らしいのです
が?自覚が⋮っと言うより記憶になく⋮
分かりやすく説明すると産まれた時にあるはずのものが無かったん
ですね∼
⋮それは舌!!
いや∼あるのはあるんですがなんと言うか⋮
舌が下︵口の中︶にくっついてたんです。※いやマジで!!!
もちろん手術で切り離したらしいんですが、そんな事憶えてません。
8
しかし後遺症?は、しっかりと残っておりまして、今となっては時
々呂律が回らない事があるくらいです。
多分これが一番古い傷なんでしょうが、憶えてない、気にしてない
という事で⋮
⋮余談でした。
私の家の前は今でこそ立派なマンションが建っており、それまでは
辺り一面田んぼでした。
秋も終わりに近づき稲刈りも終わって田んぼは子供の良き遊び場と
なります。
近所の悪ガキ共が揃い、父親のゴルフクラブを勝手に持ち出しゴル
フ大会!!
もちろん兄二人も参加と言うより主催者気取りでわけもわからず
﹁ホールインワ∼ン!!﹂
などと奇声を発しています。
私はというと恵まれた体格があるのに気が弱く、父親のゴルフクラ
ブを勝手に持ち出した事で怒られるのではないか?と、ヘタレ根性
むき出しで参加出来ずにいた⋮
暫くして次男がこちらに近づいてきて、いきなり!!
﹁どかな当てるぞ!!﹂
﹁???﹂
まったく理解に苦しむ言葉である⋮
私の後ろは建物の壁、進路を妨害している訳でもなく、突然言われ
た言葉に???で一杯!!
そんな私の気持ちを無視するかの如く彼はプロゴルファーの真似を
9
して2・3度華麗な素振りをしてみせた
﹁当ててみろや!!どかへんぞ!!﹂
ささやかな抵抗とはこの事でしょう。
次男も段々イライラとして
﹁おまえしばくぞ!!﹂
そうなるのは極自然な流れといいましょうか?
このささやかなPRIDE?抵抗?の為に私は一生消えない傷が出
来ました。
こうなったら、どっちも退かず、このヘタレ5才児がみせた小さな
小さなPRIDEを張り倒すようにその瞬間は訪れた⋮
一瞬の出来事
何が起こったのか分からず鈍い痛みと共に辺りを見渡すと、なぜか
視界が赤い⋮まるで赤いライトを見ているように赤い⋮
﹁んっ!?﹂
次男が凄い剣幕で何かを叫んでいる
﹁早くお母さんの所に行け!!!﹂
﹁何を焦っとるんや?﹂
あまりの痛みに傷を手で押さえると
10
﹁やめろっ!さわるなっ!!﹂
次男が叫んだが、時すでに遅し⋮
手についた真っ赤な血を見て、今まで泣かなかった5才児は急に泣
き出した。
※ガキは自分の血を見ると何故泣くのか未だにわからん?
∼状況説明∼
次男と言い合いになった時、次男は痺れを切らし、ゴルフボールを
ゴルフクラブ︵アイアン︶でフルスイング!!!
私までの距離僅か2m程、見事!私の左眉毛にヒットし額はパック
リ割れた!!
この時、本当に焦ったのはやはりおかんだったでしょうね⋮だって
顔面血だらけの息子が泣きながら来るんですもん!!
すぐ救急車、即手術!
手術中、眉毛をピンセットで1本づつ抜かれたのはいい思い出です。
実はこれが一番痛かった⋮
11
幼少期 6才編 ∼スモーキング∼
いまも目立つ場所にあるこの傷は初対面の人の興味を誘い
﹁どうしたんですか?その傷跡?﹂
などと、よく質問をされます。
結局この一連の流れを説明するのが面倒くさいので
﹁いや∼昔兄貴にゴルフクラブでシバカレまして∼﹂
と答える始末⋮
だってゴルフボールが当たって額がパックリいくとは想像しにくい
6才編
∼
ですよね!!
∼
やんちゃをしていた、もしくは少しくらいかじった事のある人なら
一度はした事がある会話⋮
﹁いつから煙草吸いだしたの?﹂
大抵の人が早くて中学生くらいであろう⋮
そんな私の煙草を吸うきっかけになったエピソード
私には幼なじみと呼べる同い年の人間が4人います。その中でも物
心がつく前からいつの間にか遊んでいた友達が一人⋮
12
彼の名は
みちうえはつじ
道上發二ー
通称:はっちゃん
ー
そんな彼と遊んでいたとき、不意にある大人が近付いてきたのです。
彼は、はっちゃんの家の斜め向かいの長屋に住み
家がマッサージ屋を営む
いげかわ
ー
高校3年生だったと記憶しています。
通称:マッサーいげかわ
井下川
ー
年齢は当時18才
色んな事を知っている彼にハマリよくはっちゃんと2人で遊んでも
らいました。マッサーいげかわはイタズラが大好きでビールの空瓶
を見つけては他人地に投げ込むなど、いまで言ういらんことしいだ
ったです。
そんな彼の行動にさすがのはっちゃんも親から遊ぶなと命令が出た
のか、いつの間にかマッサーいげかわと遊ぶ時には一緒に遊ぶ事は
なくなりました。
はっちゃんは家が散髪屋を営む長男坊∼親がまた強烈で父親がどう
見てもヤクザ、母親もパンチパーマの口が達者な関西のおばちゃん
って感じの人でした。
この厳つい親がマッサーいげかわに注意をしたのかマッサーいげか
わからはっちゃんを誘う事もなくなり、いつも学校が終わった後は
2人で遊んで金八先生を観たり、ハイスクール落書きを観たりして
過ごしていた。
ある日、彼は持っている煙草を1本私に差し出し、吸ってみろと言
うのです。
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昔から自分の事を哀れなほどの馬鹿?というか、無知?というか、
本当にどうしようもない奴だったんです。
何の躊躇いも無しにマイルドセブンを口にくわえ、マッサーいげか
わと同じように煙草をふかしだし、煙を肺に入れると死ぬ程むせて
﹁なんやこれ?こんなんよく吸うわ?﹂
∼心の中ではそんな事を思いつつも
﹁肺に入れなきゃ平気やん!!しかもなんか悪そうでカッコイイか
も⋮﹂
本当、何か疑いを持ってほしかった⋮
当然マッサーいげかわは、うちの親にバレるとまずいので煙草の後
はハイチュウやガムを大量にくれるというメリット付き!!
もうどっぷりハマったのは言うまでもありません。
そんな付き合いを2∼3年した時、マッサーいげかわの家は引越し、
今は何をしているのかさえ分かりません⋮
この時から今も吸い続けている煙草⋮
この時マッサーいげかわに出会わなければ⋮
もっとまともな人生だったのかもしれません。
煙草人生24年キャリア!!今も記録更新中∼
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幼少期 4∼6才編 ∼覚醒?∼
それにしても世の中謎だらけです。
なぜ?マッサーいげかわは18才にして小学1年生の子供と遊んで
いたのか?
しかもたまにではなく、ほぼ毎日!!
家まで誘いに来てましたし⋮
いじめられっ子や友達がいない訳でもなく⋮
友達も数人いましたし⋮?やはり今となっては謎?です。
うちの親も心配だったでしょうね∼
今の時代なら犯罪ですもんね∼
6才児に煙草を吸わす神経が分かりませんよね∼
6才児とつるんでいる18才⋮笑えません⋮
∼4∼6才編∼
このお話は正直、いつの間にかそうなっていたらしいのですが⋮
話がみえませんよね?
え∼っと、なんていうか⋮?
⋮記憶に無いんです!!
だけど数回だけ、うっすらと憶えいるエピソードを2つ⋮
15
ー白い服の女ー
これは意外と鮮明に憶えてます。
4才の我が家全焼事件以降、隣のアパートで寝泊まりしていた我が
家族⋮
季節は夏が終わりを告げ秋が訪れた頃の話
アパートの1室、間取り2Kの6帖間で家族5人は夜みんな揃って
寝ていました。
端から父親、私、母親、次男、長男の順で
物音一つしない静かな夜でした⋮
夜中ふと目を覚ました私は窓の方に目をやると、窓が全開に空いて
ます。
少し肌寒いこの季節、私は窓を閉めにいきました。木枠のネジみた
いな棒を回して鍵を閉めるタイプの窓でしっかり鍵を閉めてまた眠
りにつきました。ふとまた目を覚ました私は何気に窓の方を見ると⋮
また窓が空いてます⋮
﹁???﹂
﹁誰か開けたのかな?﹂
また私は窓を閉めにいきました。
そして再び眠りにつこうとした時⋮
気になってもう一度窓を見ると⋮
⋮空いてます⋮
一体何が起こったのか、分かりません!!
確かに鍵をかけたはずの窓が物音一つ立てずに空いているのです!!
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木枠の窓を知っている人はご存知でしょうが、まず音を出さずに開
ける事など、ほぼ不可能!!
ましてや我が家族は全員寝ています。
じ∼∼∼∼∼っと窓を見つめていると⋮
﹁カタンッ!!﹂
という音と共に
今度は勝手に閉まりました!!
そしてまた
﹁カタンッ!!﹂
開いて、そして閉まる⋮
﹁カタンッ!!カタンッ!!﹂
だんだん速くなり⋮
﹁カタカタカタカタカタカタ﹂
人の手では不可能な速さで凄い音を立てているのに誰一人として起
きません!!
怖いけど目が離せずにいると
﹁カタンッ!!﹂
とまた窓が全開になりました。
そしてそこから
ヒュッっと私の上に何か飛び込んで来ました。
私は布団を顔にガバッとかけて布団に潜り込む形で隠れました。
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その飛び込んできた物体は本能的に人である事がわかり、また明ら
かに生きている人でない事も分かりました。
しかも、こともあろうに私の布団をめくり、私の顔を覗きこんでい
ます。おそらく2∼3cm先には私の顔を覗きこむ者の顔があると
思うと恐怖感でいっぱいです。
必死に心の中で助けを求めました。
そんな恐怖感いっぱいの中、何が目の前にいるのだろう?
興味本意で薄目を開けて見ると白い服︵死装束かな?︶を着た女の
人が見え、そのまま意識を失いました。
この時の印象がすごい唇が綺麗な人⋮です。
今思うとホント目を見なくて良かったと思う今日この頃⋮
ーそこにいる何か?ー
新しい家が出来上がり、平穏を迎えたはずの我が家にまた事件が訪
れた⋮
我が家の三男坊⋮私です⋮が毎晩のように発作が出始めたのです。
夜寝静まった頃に突然起き上がり、何もないところを指差して
﹁そこに誰かおるっ!!﹂
⋮これ、ほとんど毎日だったのに2∼3回しか憶えて無いんです⋮
本気で怯える私を見て、兄二人も怖くなり
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﹁大丈夫っ!何もおらんやろ!!﹂
﹁お前だまらなしばくぞ!!﹂
なんとかして落ち着かせようと必死に宥めますがそんな事はお構い
無しに
﹁そこに誰かおるっ!!﹂
を壊れた人形のように繰り返し叫びます。
﹁パンッパンッパンッパンッ﹂
そして両手で両耳を激しく叩き周りの音が聴こえないように音を出
し、まるでそこにいる何かの声を消すように
﹁パンッパンッパンッパンッ﹂
その場しのぎに音を出して誤魔化します。
耳を塞ぐだけでは回避不可能だったのでしょう∼
またその耳を叩くスピードが尋常な速さではなく、およそ人がなし
えるものでは無かったらしい⋮
結局見えていた﹁何か﹂は分かりません。
⋮憶えてなくて、良かったのかもしれません!
だって絶対にロクなものではない事だけは言えるから⋮
これが私の多々ある心霊体験の序章に過ぎないという事をこの時の
私は⋮
19
分かりませんよね!!
20
幼少期 10才編 ∼遊具の恐怖∼
いやぁ∼見事に覚醒しました。
この出来事がきっかけで私の心霊体験は輪をかけて増えていきます。
まさに霊力者の如く⋮
ただ中学に上がるまでは密やかに息を潜めて、ゆっくり獲物を狙う
獣のようにその日を待っています。
私の心霊能力は色々ありますが、その中でも特に﹁見える力﹂が強
く予知夢を見ることもしばしば⋮
予知夢を見た次の日は必ず嫌な事が起こります。
このお話はそんなエピソードです。
∼10才編∼
家は約50m先にある30坪程の土地に建物を新築し、我が家は新
しい家に引っ越しました。
新しい家に住み少しはまともに育ってほしい両親の願いも虚しく⋮
⋮自分で言うのもなんですが、私の人生は本当にどうしようもなく、
小学生時代は只遊ぶ事しか頭にない、バカガキでした。
21
その日も学校が終わり、ランドセルを家に投げ込み、一目散に遊び
に行き、日も暮れた頃、遊び疲れた私はお腹一杯に晩御飯を食べ、
そして宿題もせずにまた遊び、あっという間に就寝時間になりまし
た。
1日一杯遊んだ私は直ぐ様眠りに就きました。
その夜、少し夢を見ました。とても不思議な夢でした⋮
誰かが砂漠を歩いています⋮
辺りはとても暑く、灼熱の太陽は私とその誰かを照らします。
私は必死にその誰かを追いかけます。
助けを求める為、ひたすら走り続けるがいっこうに追い付きません。
今度は叫びます。⋮が、熱で焼けて声が出ません。
そうこうしているうちに私は力尽き、その場に倒れ込み灼熱の空を
見上げると、ふとしたこと気付いた。
あれだけ追い掛けていた、その誰かはこちらに近付いて来ました。
﹁???﹂
段々と近付いて来るとはっきり顔が確認出来た⋮
見た事のある顔⋮
しかし誰だか分からない⋮
その誰かは頭から大量の血を流し何かを訴え掛けていた⋮
私は怖くなり、必死に逃げようとするが体が動かない⋮
22
﹁!!!﹂
その瞬間に目が覚め、私は大量の涙を流していた⋮
次の朝、いつも通り学校に行き⋮そして昼休み
その瞬間は訪れた⋮
皆さんシーソーの遊具は知っているだろうか?
そのシーソーの棒を鎖で吊るして、その上に乗り、ちょうど遊園地
のバイキングみたいに揺らして遊ぶ乗り物が学校の遊具としてあり
ました。
この遊具、普通に乗っている分に関しては安全で楽しい乗り物です。
⋮しかし、物足りないのです⋮
やがて私達は立ち漕ぎなるものを発案します。
棒の端にそれぞれ立ち、互いに漕ぐやり方です。ブランコの立ち漕
ぎのイメージ∼
こうするとこの鉄の塊の棒は凄い勢いを付け、除夜の鐘を鳴らす棒
の如く揺られます。
これが非常に楽しいのです
昼休みに私は一人でこの遊びをしていると普段あまり遊ばない子が
近付いて来ます。
23
はるやま
春山という、その同級生は私と一緒にこの遊びをする事になりまし
た。
﹁どんだけ強く漕げるか競争なー﹂
﹁敗けへんでー﹂
それぞれ子供特有の高い声で叫び、互いに力強く漕ぎ出します。
⋮一瞬の出来事でした⋮
そう、例えるなら瞬間移動⋮
春山は一瞬にして私の目の前から居なくなったのです。
﹁あれ?﹂
考える間もなく、強い衝撃が棒を通して伝わり、瞬時に落ちた事が
分かると同時に飛び降り必死に棒を止めようとしますが子供一人の
力では勢いのついたこの鉄の塊を止める事が出来ません。
勢いのついた鉄の塊は容赦なく春山の顔面を除夜の鐘をつくように
打ち付け、春山をボロ雑巾のようにくしゃくしゃにしていきます。
何度も何度も春山の顔と頭を襲った鉄の塊を止めると
﹁おいっ!大丈夫か?生きてるか?﹂
等と声を掛けますがピクリとも動きません。
これはやばいかもしれない!!
24
そこに倒れている先程まではまともだった人間⋮は、死んでしまう
んではないのか?っと、顔面蒼白で辺りを見回すと、この事故を目
撃した他の生徒が先生を呼びに猛ダッシュして行った⋮
よく見ると春山の頭はパックリ割れ中の脳みそが見えている⋮
もう言葉にならない、しかも私が殺したかもしれないと自虐的にな
る⋮
先生がなかなか来ない⋮
もうダメだ助からないと思ったとき
なんと⋮
⋮ピクリ!!
春山が動いた!!
春山は自力で起き上がり、顔面蒼白の私に一言
﹁大丈夫﹂
25
っと伝えて、自ら保健室に歩いて行った。
それから暫くして救急車が来て彼は病院に搬送されました。
私は先生に呼び出され説明を求められました。
この時なぜか先生は私が春山を押して殺そうとした等と意味の分か
らない事を押し付けてきましたが、私の証言と春山本人の証言によ
り私は無罪になったのです。結局遊具は封印され、春山は半年間の
入院で無事退院出来て半年振りに学校に復帰しましたが私は彼と会
話する事はありませんでした。
これが私の初めて見た予知夢です。今となって分かるのは血を流し
た誰かは春山で夢はこの事を教えてくれていたのかもしれません。
因みに春山は頭ほぼ一周分くらい縫いました⋮
人間の生命力に乾杯!!
26
幼少期 11才編 ∼ムケましてオメデトウ∼
申し訳御座いませんm︵︳︳︶m
この回のお話はR指定に引っ掛かると運営よりご指摘頂きましたの
で削除する運びとなりました。
楽しみにして頂いている皆様には大変ご迷惑をお掛け致しました事
を深く反省致します。︵涙︶
話の内容は初オナヌーの話をちょっとリアルに書いちゃいました。
︵笑︶
⋮反省
︵文字数調整︶※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※※
27
幼少期 11才∼12才編 ∼5円ゲーム∼︵前書き︶
今回、私の思うところもあり
題名を自伝︵私に送るストーリー︶から
自伝∼Story∼に変更致しました。
やはり小説を書くにあたって皆様の目に留まって、少しでも興味を
持って頂きたいと言うのが本音であります。
また感想なども大きな励みになります。
まだまだ先は長いですが、これからもお付き合い宜しくお願い申し
上げます。
28
幼少期 11才∼12才編 ∼5円ゲーム∼
まさにサルですねぇ∼
⋮えぇサルですよっ!
おそらく男女問わず、オナニーを覚えたての人間は毎日か2日に一
度はするんじゃないでしょうか?
皆さんはどうですか?
さて、話は変わりまして、皆さんはゲームセンターのコインゲーム
をするのに店に決められた金額を支払って︵投入して︶ゲームをし
ますよね?
後にゴト師という職業に就く事になる私の才能はこんなところから
目覚めていたのかもしれません。だって今考えると明らかに窃盗罪
ですから⋮
このお話をする前に一つ別のエピソードからどうぞ∼
∼カード○ス20∼
いつ頃でしょうか?
おそらく今から約20年前位になるんでしょうか?
皆さんはカードダ○20というものを知っていますか?
29
いわゆる
まだあるとは思いますがお金を入れて回転するレバー?を回すとキ
ャラクターカードが出てくる仕組みの所謂ガチャガチャです。
キン消し、ビック○マンチョコが流行り、その次くらいに流行った
ものです。
確かカード○ス第一段は機動戦士ガン○ムの逆襲のシャ○編でヘッ
ド︵キラキラのカード︶がニューガ○ダムとサ○ビーだったと思い
ます。※すごい曖昧な記憶です。違っている可能性大です。
それとドラ○ンクエスト、今となってはよく分からないナイトガン
○ムシリーズ⋮色々ありました。
当時は10円玉を2枚入れて筐体右側に出ている円柱みたいなレバ
ーを回して1枚カードを取得するもので、実はこれ400円︵20
枚︶に1枚ヘッドがでる仕組みなのです。昔の私はバカなのでそん
な事もわからず、ただ夢中になってカードを集めていました。
ある日、私は地元︵自宅周辺︶から少し離れた︵駅で言うと1駅隣
です︶コインゲームも置いている駄菓子屋に行きゲームを楽しんで
いました。
この時期のコインゲームの流行りと言えば、勿論スト○ートファイ
ター2です。キャラはなかなかマイナーなダ○シム。
腕や足が伸びるんですよ!しかも火を吹く、とんでもない奴なんで
す。︵ダル○ムでクリアしたことないですが⋮︶
我がダ○シムがエド○ンド本田やブラ○カにボコられて、お金が底
をつきそうになった時にふとカー○ダスに目をやりました。
すると、この付近を縄張り?としている悪ガキ達がカード○スで何
かしています。
﹁ガチャガチャガチャガチャ﹂
30
﹁ガチャガチャガチャ﹂
﹁???﹂
﹁何してるんやろ?﹂
悪ガキ達はカード○スのお金を入れて回転さすレバーに手をかけて
前後に回しては戻してを凄い速さで動かしています。
暫く見ていると⋮
﹁ガチャッ﹂
﹁カラ∼カラ∼﹂
っと、レバーが回ったのです。
﹁えぇ∼!!﹂
凄い衝撃でした!!
やり方を知る為、白々しく近くに近付くと、悪ガキ達はそれに気付
き、なんと親切にやり方を教えてくれたのです。
やり方は至って簡単!
まず10円を入れて、気合いを入れて、回転レバーをガチャガチャ
するだけ⋮
仕組みはよく分からないが勢いで回ってしまうんではないでしょう
か?
31
私は悪ガキ達にお礼を言い一目散に地元に戻り、この衝撃事実を伝
え廻りました。
この方法で実は一度だけ回転レバーが壊れた事があり、ずぅ∼っと
回り続ける状態になった事があります。その時はお金入れる振りを
して1枚づつとっていましたが⋮すぐバレてカードは没収されまし
たけど⋮
約1年間はこの方法が使えましたね∼
いつも掌の親指の付け根に火傷でよく出来る水ぶくれを作っては痛
い痛いと言っていましたね∼
対策されてからは、もうカー○ダスの熱も冷めて、これからお話す
るエピソードの方に夢中でした。
∼11才∼12才編∼
今の時代TVゲームが復旧し、どの家庭でも当たり前のように家庭
用TVゲームがあります。
ゲームセンターであるゲームはほとんどがリメイクされて家庭用T
Vゲームとして発売がされ、いくつものゲームセンターが潰れるご
時世とは打って変わって、まだ家庭用TVゲームと言えばファミ○
キロバイト
ン、P○エンジン、メガド○イブ、スーパーファ○コン、ネオ○オ
等のKBやネオジオの1MB︵1メガバイト︶が精一杯だった頃の
お話です。
当時は駄菓子屋にゲーム筐体が置いてあるのが主流で例外なく我が
家の近所もそうでした。ゲームセンターは近くにはなく少し離れた
32
所に行かないとありません。⋮ですが、わざわざゲームセンターま
で行かなくともコインゲームをする環境は整っていました。近所で
コインゲームが出来るのは我が家の隣の駄菓子屋、歩いて2分ほど
の駅前にあるレンタルビデオ屋、歩いて5分ほどのゲーム販売店の
3つです。この中でゲーム販売店だけは特殊でゲームをするのに時
間制になっていて、確か10分100円だったような気がします。
このゲーム屋でゲームをする時はまず店の店員さんにお金を払い専
用コインを貰います。それをゲーム機本体に入れるだけなんですが、
なんとその本体はただのファミ○ンやPCエン○ンでやりたいゲー
ムを販売している中古ソフトの中から好きなものを選べるという画
ガキばっかり
期的なシステムだったのです。
しかも連日お客で一杯、かなり待たないとゲームが出来ない状態⋮
まぁ元々、格闘ゲームが好きだった私はいつもレンタルビデオ屋で
ゲームをしていました。ここに置いてある筐体が全部S○Kのもの
で特に牙○伝説にはハマリました。
ある日、みんなでレンタルビデオ屋に溜まってゲームしていると誰
かが財布から5円玉を出し
﹁あ∼あ、5円でゲーム出来ひんかなぁ∼﹂
っと、言いながらゲーム機に5円を入れてみると、なんと右下のク
レジットが増えるではありませんか!!
﹁⋮まじで!?﹂
﹁おい!誰か5円玉持ってへんか?﹂
﹁おれあるで∼﹂
私は5円玉を受け取り、恐る恐るゲーム機に入れてみると、やはり
クレジットが増えるではないか!!
33
まさに奇跡∼
あまりの嬉しさにゲーム機のクレジットを80まで増やして、普段
1コインでは絶対にクリアする事が不可能なゲームもクリアし、ク
レジットを29残して、それぞれ家路につきました。
この残したクレジットが悪かった⋮
次の日には呆気なく対策されていて、もう5円玉は受付てくれませ
んでした。
しかし、この5円玉が通ったという事が、私達には重大なヒントに
なったのです。
∼5円玉は通ります。
はいっ!もう一度言います。
5円玉は通るのです!!
それではやり方をご紹介致します。
まずコインの返却口がU字になっていて、コインを直に掴み取れる
タイプの筐体を探します。︵指を突っ込んでコインを取るやつはダ
メです。
※ジュースの自販機の釣り銭を取るタイプは不可︶
そしてU字の所に5円玉を置き、後は気合いを入れて、デコピンす
るだけ⋮
上から入らなければ、下から入れる発想です。何回か引っ掛かりま
すがコツを掴めば、一発で入ります。
34
ですが、これが中々痛い!
中指の爪は内出血でみんな黒くなり、いつも痛い痛いと言いながら
もゲームに夢中になったものです。
いやはやっ!お気付きの方もいらっしゃると思いますが、何回でも
言います!!
この時の私は本当にバカなんです。
わざわざデコピンなどせずとも道具を使えば良かったんですが、そ
んな事すら気付かず、ようやく道具を使い初めたのが数ヵ月先です。
結局そこらに落ちていた歯ブラシの柄の部分で弾くやり方で落ち着
きました。
この方法は対策のやりようがなく、コインセレクターを交換するし
かなかった為、結構長いこと使用可能でした。
それにしても、いま思い返すと、そこまでしてゲームをしたかった
のかは謎です。
35
幼少期 12才編 ∼小学校卒業∼︵前書き︶
この度ある人からアドバイスを頂きまして、伏せ字を使う事を覚え
ました。かなり読みづらくなるかと思いますが何卒ご理解ご了承の
程、宜しくお願い申し上げます。
36
幼少期 12才編 ∼小学校卒業∼
この頃は悪い事だと一切思わずに、いかにバレないようにするか、
いかに長続きするかを考えてやっていたと思います。そんな私も小
学校卒業のシーズンを迎えました。
因みに私は学校の宿題と言うものを、いつからか一切やらなくなっ
ていました。
⋮正確にはやっていたんですが、期限内にできずに居残り、または
切羽詰まってある程度やり︵全部やらないところが、この頃の私の
バカさを語っています︶朝早く学校に行き、先生の印鑑を勝手に押
す始末⋮
小学校4年生から卒業までの3年間同じ担任の先生でした⋮
さぞかし頭を抱えていた事でしょう
先生ごめんよ∼
でもこんなの全然マシだからよ∼
大人の私はもっと最悪だからよ∼
っという事で何かと、しょうもない︵小さい、くだらない、面白く
ない等︶悪さをしていました。
悪気なく!
∼12才編∼
37
∼そして卒業式∼
色んな事がありました。
ー
卒業式の後、教室で幼なじみの一人
かわぐちさとみ
里見
通称:ぐっさん
川口
ー
彼が何故か一人で号泣しているのです⋮
﹁???﹂
全く理解に苦しみました。
だって内の学校は私立に行かない限り皆同じ中学生に上がる訳です
から⋮
そんな事はお構い無しにぐっさんは我を忘れて泣き続けます。
ー
流石に困った私は、他の幼なじみのはっちゃんともう一人
そらじまきんさく
欽策
通称:きんくん
空島
ー
と3人で当時流行っていたビ○ズのRUNに収録されている﹁さよ
ならな○かは言わせない﹂をフルコーラスで歌って慰めてあげたの
はいい思い出です。
春休み
38
家でゲームをしていた私を兄︵次男︶が呼びに来ました⋮
﹁おいっ!お前今からちょっとついてこい!﹂
﹁はっ?なんで?﹂
って言えたら、どんなに楽だったでしょうか⋮
いわゆる
因みにこの頃の兄は地元でも一目置かれる所謂どヤンキーで逆らう
事も出来ずにただ黙ってついて行くと、そこにはマンガでしか見た
ことのないような、様々な色の頭︵トサカですよあれは!︶が10
人くらい溜まっているではないですか⋮
その中で一人、綺麗な金髪のセンターわけのこれまたヤンキーが家
の兄︵次男︶に間違った敬語で
﹁☆□▲ッス∼!﹂
最早何語か解りません⋮
兄︵次男︶曰く、この金髪の兄ちゃん︵私の一つ年上で、兄は三つ
年上︶が気にいらないらしく、シバキたいが兄︵次男︶が手を出す
と弱い者いじめでカッコ悪い為、代わりに私と闘わせようという魂
胆⋮
私はどちらを選択しても殴られるという二者択一
しかしどう考えても兄︵次男︶にシバカれるより、この金髪の兄ち
ゃんと喧嘩しているほうがマシ︵家の兄は手加減をしないのでシバ
カれるとマジで血だらけになります︶なので渋々了解したのです⋮
初めは軽くジャブで様子をみます!
39
相手も軽くかわし、様子をみながら、こちらにワンツーを打ってき
ます。
軽く受け流し、互いにやめよーぜオーラ全開でやる気のない振りを
します。
しかし世の中そんなに甘くない!!
﹁痛っ!!﹂
後ろから激痛が走り、
私はうずくまりました。
なんとやる気のない私に家のバカ兄︵次男︶は蹴りを入れたのです
!!
状況は一変して、最早これはデスマッチ!!
下がったり、やる気を出さないと蹴りがとんできます。
一つ年上のルーキー金髪君も他のイカツイ兄の友達に蹴りを入れら
れています!!
﹁いったぁ∼!くっそー!!しゃあないやるかっ!!﹂
私は諦めて、金髪君とやる︵喧嘩︶事にしました。
まず先制をとる為に金髪君のと間合いを一気に詰め寄り渾身の右ス
トレートを放つとこれがなんと金髪君の顔面中央の鼻にクリーンヒ
ット!!
40
見事に拳が入り、一気にカタをつけようと勢いをつけて金髪君の懐
に入り込み、ラッシュをぶちかましますが金髪君全て防御!!
しかし初めの一発により金髪君は鼻血を吹き出して、血だらけにな
っています。
私もそうですが、この金髪君、私の一つ年上の代で一番強い訳では
ありませんがルーキーであります。
私ごときに負けるわけにはいきません。
とうとう彼も本気を出してきました。
⋮ですが、彼のパンチ⋮全然痛くありません。
それもそのはず、私はバカ兄︵次男︶に今までしこたま殴られてい
ます。︵※注:兄はバケモノです︶
酷い時には寝ている時にボコボコにされていることもしばしば⋮
木刀で頭カチ割られるなんてのは日常茶飯事です。しかし彼も年上
としてプライドをかけて負けるわけにはいきません。
意地と意地のぶつかり合い!!
⋮昼に始まった、この喧嘩は日が沈むまで行われて⋮
そして決着
41
結局この喧嘩はドロー︵引き分け︶
まぁ∼私の見解だと、相手は本気出して無かったとおもいますが、
喧嘩が終わる頃には10人程だったギャラリーは20∼30人︵注:
全員ヤンキーです︶に膨れ上がり、何故か私はヒーロー扱い⋮
こうして私は華やかにエリートヤンキーの道を知らず知らずのうち
に歩いて行くのでした⋮
因みに私、喧嘩は強い部類に入ります。
実際喧嘩に負ける事ってあんまり無かったので!!
42
幼少期 12才編 ∼小学校卒業∼︵後書き︶
第1部完結致しました。
これからどんどんストーリーが進んでいきます。
次回、第2部に入りたいところですが、思い付きで番外編やっちゃ
います。
少しお付き合いお願い致します。
43
第1弾
番外編 夢のお話︵前書き︶
番外編
これは夢です。
だから意味不明です。
だって夢ですから⋮
44
番外編 夢のお話
皆さんは眠りについた時にどんな夢を見ますか?
これは本編とは全く関係ありません♪
ただ私がどうしても書きたくなったのでキリが良いところで勝手に
脱線しただけです。
∼夢のお話∼
後でちゃんと本編に戻ります。
番外編
みんな誰しも必ず一度は寝ている時に﹃夢﹄を見た事があると思い
ますが、どんな夢を見たか覚えていますでしょうか?
大抵の人は夢を見たけど、どんな夢だったかな?
と、すぐに忘れてしまう事が多いと思います。
私も例外なく、そういった人達の一人になります。
しかし、数多く見る夢の中でも不思議な事に鮮明に覚えている夢が
あります。
これはそんなお話です。
目が覚めると、そこは見知らぬベッドの上だった⋮
辺りを見渡すと、窓から朝日が入り込み、私はあまりの眩しさに手
45
で光を遮り、暫くして目が慣れると立ち上がって背伸びをした
私は早々と着替えを済ませて、洗面所で顔を洗い、歯を磨き、足早
に外に出た⋮
駅前の雑居ビルが建ち並ぶいつもの見慣れた風景⋮
この時の私の職業はアミューズメントホールスタッフ!
良く言い過ぎました⋮
パチンコ屋の社員です。
自宅から職場までは徒歩5分、職場に着いた私はアルバイトスタッ
フの出勤シフトをチェックし、役職者に本日の出勤するアルバイト
スタッフの名前を伝えて、監視カメラのモニターをぼぉ∼っと眺め
ていると一人、また一人とアルバイトスタッフが出勤してきます⋮
その中でアルバイトリーダーの子に声をかけ、今日する事の指示を
してホールに出ると、何故かさっきまで開店前だった筈の店が既に
オープンしていてお客さんが入っていではないですか!!
驚いた私はすぐにホールに出て仕事をします
するとあっと言う間に時間が過ぎ、気がついたら仕事が終わって、
外に立って空を眺めています⋮
そこで異変に気付きます。本来夕方になっている筈の空がまだ真昼
の様に太陽が照っているのです。
しかし私はそんな事気にせずにアフターを楽しむ事にしました。
まず手始めにゲームセンターに入り辺りを見渡すと何だか不思議な
ゲームがズラリと並んでいます。
46
⋮全て見た事のない台ばかり⋮
︵雰囲気はカジノに似ている為かメダルゲームしかありません。︶
テーブルゲームもあれば、スロットもあり、その中でも一際目立っ
ていたのが変なバトル式のゲーム、当然ルールも解りませんが私は
自然にこの変なバトル式のゲーム台に座りゲームを開始します。実
はこのゲームいまだにルールが解らないというより、意味が解らな
いのです。
手持ちのメダルが無いのでサンド︵メダル貸機︶にお金を入れてメ
ダルを借り、いざゲームスタート!
するとゲーム画面から3Dみたいにモンスターが飛び出し、やがて
映像は実物へと変わり辺りを彷徨き出したのです。
⋮そうです
実物のモンスターと闘うゲームなのですが、あくまでゲーム⋮モン
スターの動きはワンパターンなのでモンスターをボコボコにしてや
ると次なるモンスターが登場︵1回目が斧や棍棒を持った緑色のゴ
ブリン風なやつが3匹、2回目がオオトカゲ5匹と角がある大蛇3
匹、どちらも人間の大人一人分位の大きさがあります︶
⋮逃げるが勝ちです!
なんか負けると本当に命が無くなりそうな気がして⋮
私は一気に店を飛び出し、走ってその場を逃げ出しました。実はこ
のゲームセンター、メダルをお金に換金出来るので、それなりにリ
スクがあるのかもしれません。
そして私はその足で昔働いていたBarに行きます。徒歩で30分
程の所にあり、今はもう営業していないその古びた店舗の中に入る
と、何故か人が入った形跡があり、綺麗に掃除されたその店舗は今
も営業しているかの様でした。
47
暫く様子を見ていると、誰か入って来ました。
でっちせいど
それはかつて私と共にスタッフとして働いていた兄弟子でした。
私が働いていたBarは丁稚制度を採り入れており、まずボスに弟
子入りをし、給料なしの下積みを何ヵ月∼数年してボスに認めても
らって初めてスタッフ︵給料有り︶になれるのです。
兄弟子は私の一つ前の店長です。
それともう一人⋮見慣れない人が後から店に入って来て驚いた顔を
しています。聞けば元お客さんでスポンサーというわけです。
私は自分の想い出の居場所が無くなった哀しさからか切ない気持ち
になり、居たたまれなくなって外に飛び出しました。
そして辺りは暗くなり、夜が訪れると私はいきつけのラウンジに顔
を出し、安いブランデーに口をつけた⋮
隣にお姉さんが座って何か話しているが、何を言っているのか全く
解らない⋮
暫くして酔いもまわった頃、私は店を出て風俗に行く事にした。
そこはラウンジから車で5分位の所にあり、雑居ビルが建ち並ぶ中
でも一際目立ったビルで地上30階建の大きさ⋮中に入っている店
は全て風俗店、私はタクシーに乗りそこに向かいました。
私はこの風俗ビルの9階がお気に入りで迷わず9階に行ましたがす
でに時間が遅かった為か閉店⋮
仕方ないので1階づつ下に降りていき、良い店があれば入ろうと思
い、一つまた一つと店を覗いていくと、あっと言う間に1階にたど
り着いてしまい、どうしたものかと腕を組み思案して、結局気にな
った3階と6階にもう一度行く事にしました。
まずは3階、ここはピンサロみたいにソファーがところせましと並
び、至るところで若い女の子が行為に及んでいます。しかし残念、
かなり待たないといけないらしく、仕方なく6階に行くと、ここは
48
すんなり入ることが出来、女の子︵業界用語でお嬢、姫などと呼ぶ
事がある︶が来るのを待っているとボーイの男がビールとドラッグ
を運んで来た⋮この街ではドラッグは合法で大人から子供までかな
りの範囲蔓延している。当然ドラッグを決めて女の子と行為︵因み
にこの街の風俗は全て本番ありです︶をする方が何十倍もの快楽が
味わえるのは言うまでもない⋮
ボーイが持って来た錠剤を冷えたビールで流し込む⋮
⋮?
⋮⋮!
⋮⋮⋮!?
数分後⋮視界はブレ初め、皮膚の感覚は鈍り、まるで心臓に火がつ
いたように身体が火照り始めた⋮
そのタイミングを見計らって女の子が入って来ます。もちろん女の
子も何か食ってます。︵食うとはドラッグをするという隠語︶
因みにこのボーイが持ってきた薬は正直何か解りません。現実世界
で色々な薬を試しましたがここまでエロに効くものは見た事がない
からです。
﹃ごめ﹄や﹃えく﹄など比にならないくらいの効き目でしたから∼
しかし残念です。行為をしているところが飛ばされて次のシーンに
移ります。
店を出た私は車に乗り、海︵砂浜︶を目指して車を走らせます。
住宅街を抜けて、高速下のバイパスを走り、時間にして約3時間程
車を走らせると段々と太陽が上がり朝になりました。
車は森を抜けた先の角に池があるT地路で止まるとそこは綺麗な海
岸が広がっています。私は感動して暫く潮風に吹かれていると⋮
49
ピピピピッッッーーー!!
﹁んっ∼∼∼ん!!﹂
目覚まし時計の音で目を覚ました私はいつも日常に戻るのでした。
50
番外編 夢のお話︵後書き︶
この夢はよく見る夢で毎回ストーリーが違いますが繰り広げられる
世界︵街︶は同じです。
しかもこの夢を見る度に知らないところに行き、段々と世界が広が
っていきます。
ただ登場する人達の顔は解りません。鼻から下はハッキリと解るん
ですが鼻から上に関しては映らないという表現が一番分かりやすい
思いますが、とにかく見えないんです。あと喋りません。
ストーリー上、人物を特定したり、会話みたいにやっているところ
がありますが何故か解るというほかありません。
第2部スタートです!
実はこの街は実在するんではないかと思わすくらいリアルなんです。
それでは本編
51
中学生
中学生 12∼13才編 ∼新たな仲間達∼
ー第2部ー
今はもう廃校になっていて特にこれといって特徴がない周りが田ん
ぼに囲まれた田舎の学校⋮
たしか廃校になる日にコブ○ロが来て歌ったらしいが見に行ってな
いので真相はわからない⋮
学校の正面は一本道を挟んでわたしが通っていた小学校まで約50
0mほど田んぼで、その田んぼの真ん中に一本コンクリートで被わ
れた高さ約2mほどの農水路があり、その道を通称﹁ホワイトロー
ド﹂といって学生は通学路として活用していました。
学校の裏面は丘になっていて丘の上に一本道があり、その向こうは
ドブ川が流れている。
そんなほのぼのとしていそうな学校に私は何も知らずにエリートヤ
ンキーとして入学する事になる⋮
∼12∼13才編∼
ー入学式ー
52
校長やPTA、担任教師、関係者の長々しい挨拶が終わり晴れて私
は中学生となった。
入学式後の教室で担任が自己紹介を兼ねて一人づつ出席をとる⋮
そして私の番
﹁お前が神道の弟かぁ∼!!だけどこの学校はそう甘くないぞぉ∼
!!﹂
⋮なっ!なんだこいつは?
正直な担任との初対面の感想です。
兄は兄、私は私です。
見た目も小太りのちょっとオタクっぽい奴です。
どう見ても暴れる様には見えないはずですが⋮
しかし先生にこんな事を言わすとは恐るべし兄︵次男︶⋮
いったいどんな学園生活を送っていたのか⋮
しかしこのクラス、見事に知っている奴がいません。
いきなり女子に抱きつく奴や何故か私にガンを垂れてくる奴、トラ
イアスロンの選手で中学一年生にも関わらず腹筋が見事に割れてい
る奴、私は幸先不安になったのは言うまでもありません。
中学に通い出し数日が過ぎた頃、クラブ活動を何にするか決めない
といけなくなりました。帰宅部は基本的に不可であり、どうするか
困り果てていた⋮
小学校のときもクラブ活動はあったが囲碁・将棋部に入り遊んでい
53
た私がどのクラブに入れと言うのか⋮
困った⋮本当に困った⋮
そんなある日の下校中に友達のぐっさん︵小学校卒業式の日に大泣
きした彼ね︶が誘ってきた。
﹁なぁバスケ部に一緒に入いらへん?絶っ対俺らいけるって!!︵
注:根拠無し︶﹂
しかし私には金槌でどつかれたくらい衝撃が走ったのです。
こんな私を誘ってくれる奴がいる⋮
それやったら部活でも一緒やなぁ!宜しく
即答でOKの返事をし、担任にその旨伝えた。
﹁おぉ∼!そうかぁ∼
!!﹂
聞けばこの担任、バスケ部の顧問ではないか⋮
⋮まぁ∼いっか!!
あまり気にせず、うちのクラスからは誰がバスケ部に入るのか気に
ー
なって聞いてみると、何故かいつも私にガンを飛ばしてくるあいつ⋮
ながせまさみ
正実
通称:ながちん
永瀬
ー
※後に長い人生で数少ない私の親友になる男である。
54
が同じバスケ部に入部する事がわかった。
﹁うわっ!最悪∼!!﹂
正直な心の声が表にでた。
そして次の日、ながちんと私は初めて言葉を交わす事になる⋮
授業終わりの休み時間、私は小学校からの友達と喋りに行こうと教
室から出ようとしたところ、席に座っているながちんと目があった
!っと言うより、又もや彼は私にガンを飛ばしていた。そして思い
立ったかの様に席から立ち、一直線に私に近づい来て私に指差し
﹁お前嫌い!!﹂
中学校とは恐ろしいところだと心底思いました。
どういう経緯があったのか分からないがほぼ初対面でしかも初会話
がお前嫌い!!ですから⋮
﹁はっ?﹂
私もきっかけが欲しかったのかもしれません。
これで心置き無くこの不届き者を血祭りにあげれるかと思うとちょ
っと嬉しかったりもしました。
しかしそう簡単にはいかず、すぐに横やりが入ります。
﹁やめときーや!!﹂
55
⋮クラスの女子でした。
しかし後の事を考えるとこれで良かったのかもしれません。
私はシラケてその場を離れました。
この事件と部活が一緒という事もあり、私はながちんと打ち解けて
すぐに仲良くなったのです。
ながちんはある金持ちの息子で何かあるとすぐにお金で解決しよう
とする節があるが根は友達想いで、オナニーのやり方や流行りの歌、
女の口説き方などのしょうもない︵くだらない︶事も彼から教わり
ました。
私は無知なので、その何もかもが新鮮で楽しかった⋮
かぎあつし
敦・山崎
やまざきまちや
真知也
登場ー
私の中学ライフが楽しくなった瞬間でした。
ー鉤
鉤はアダ名がぎっち、背が低く、小太りで不細工!!しかし非常に
口が立つのですぐに仲間内でリーダー格に成る程である。だが非常
にムカツク奴でもある⋮
初対面の会話⋮
私はながちんと喋っているとぎっちが会話に加わり︵ながちんとは
元々知り合いだったみたいです︶
私に一言⋮
﹁お前喋んなやっ!なんやねんお前!!しばくぞ!!﹂
私も⋮
56
﹁あっ?やってみろやコラ?﹂
すかさず、ながちんが⋮
﹁もうええやん!やめろや!ぎっちもこいつには絶対勝たれへんね
んから!!﹂
ぎっちは私の経歴を知らなかったらしい⋮
この時、きっちりボコっておけばよかったと今になって後悔してい
ます。
とにかくこのぎっちという男、本当に要領がよく、どう見ても弱そ
うなのに1年の頭になってしまったです。
当時私は1年の頭など、どうでもよかったので、楽しい事や目新し
い事に夢中でうまくぎっちの口車にのせられていました。
ぎっちからするとエリートヤンキーの私を味方につけておくほど安
心・安全な事はなかったのですから⋮
因みに私は入学当初から3年のヤンキーが挨拶にくるくらいの大物
気取りです。︵兄よ、いったい彼らに何をしたんだ?普通年下に挨
拶は来ないぞ!!︶
すぐに2年、3年のヤンキーとも仲良くなり、休憩時間など一緒に
真知也
アダ名はマチャどこの仲間内でも必ず一人はいる万
タバコを吸ったりもしました。
山崎
能タイプの人間⋮
簡単に言えば、ちょっとした努力ですぐに何でも出来る奴とでも言
いましょうか。筋肉質で割かし男前⋮スポーツ万能が持ち味の本当
に気持ちいい奴です。
⋮が、しかしというか、やはり彼もぎっちと同じ小学校を通ってい
た為か、ぎっちの友達だからなのかは分かりませんが初めての会話
57
はこうです。
バスケの練習中⋮体育館で
﹁なぁ!お前、俺とケンカしようや?お前なんか秒殺じゃ!!﹂
⋮私が悪いんでしょうか?
いきなりケンカを売られる意味がまったくといっていいほど分かり
ません。
どちらかというとタッパはありますし、他に幾らでもケンカが弱そ
うな奴は一杯います。
彼らは何故私に挑むのでしょうか?
はっきり言って秒殺はこちらのセリフなのです。
すかさず誰かがマチャに教えます。
﹁あかんて!!こいつ○○小で一番強かってんからっ!!﹂
﹁えっ!まじで!!ごめん今の無し!!﹂
いともあっさり退いてくれたのは有難いのだが、この男、何をした
元気登場ー
おかもとげんき
かったのか不明である⋮
ー岡元
こいつもぎっちやマチャと同じ小学校の出身だが、友達がいなかっ
ヤンキーです
たのか、何故か一匹狼なところがあり、仲良くなって一緒にツルむ
様になるまで1年ほど時間がかかった人物である。
男前︵サル顔︶で自宅の部屋の押入れの中はエロ本だらけ、兄が3
58
年に在学中で、父・兄・元気共に類をみない女好きである。母は漫
拓海登場ー
はいばらたくみ
画今日か○俺はの三橋の母そっくりな厳つい母ちゃんなのである。
ー榛原
いわゆる
こいつは1年で同じクラスでとにかく女とみれば抱きつき、授業の
休み時間中は変な踊りを踊っている障害者とまではいかないが所謂
知恵遅れというやつです。私はそれが以上に腹が立ち、何かと因縁
はいちゃん
をつけてはイジメの対象にしていました。
この榛原という男、後に元気やマチャ同様、私のかけがえのない友
人になるのですが、とにかくめちゃくちゃで数学の授業中にバイク
︵400cc︶のエンジンを解体していたり、北斗○拳のサ○ザー
の仮面を紙で作って顔にはめ、渡り廊下をサ○ザー気取りで﹁我は
聖帝﹂
などと、ほざきながら歩いていたりと、おもしろ反面思春期の私に
ほりなかかれは
枯葉尻野
茂樹登場ー
しりのしげき
はおちょくられているとしか思えない事もしばしばありました。
ー堀中
ホーリー
まじで
彼らは主にバスケ部で共にする仲間で今でも私の大好きな奴等です。
いわゆる
堀中は、これまた家が金持ちで美形秀才、背が高くスポーツ万能⋮
所謂完璧人間です。
まず驚いたのは約300人程いたと言われるホーリーファンクラブ
!!︵毎年凄い数のバレンタインチョコが届けられます︶
そして少し先の話だが、ホーリーは高校を1ヶ月くらいで中退しま
す。︵中退理由はつまらないからとの事⋮︶そしてその年、大検に
合格!!更に立命館大学に合格!!今は医者をしています。
そんなパーフェクトホーリーのエピソードはまだまだありますがそ
れはまた次のお話で⋮
59
しげき
尻野は普通にしていれば絶対に目立たないタイプの奴だが当時流行
った漫画で、行け!稲○卓球部に影響されて、ホーリーも含み﹁マ
メピープル共同体﹂なるものを設立する!!
弘文登場ー
うまじまひろふみ
︵※活動内容はわかりません︶
ー馬島
彼も私の人生を語るのに必要不可欠な人物で今も付き合いがある大
切な友人です。
もう既にお気づきの方もいらっしゃると思いますが、彼もまたハチ
ャメチャな一人⋮
中1の夏休みに隣の中学校から転校してきた彼は2学期の始業式の
後、担任と共に教室に入って来ます。
その姿が笑かしてくれます。シャツのボタンは全快で鞄はヤンキー
の持ち方︵片手で肩に引っ掛ける持ち方、わからない方は何でもい
いのでヤンキー漫画を読んで見て下さい︶
ガリ股で、顔を上下にカクカクさせて﹁やんのかこらぁ﹂的な感じ
で登場です。まぁ∼いまだから笑えますが当時は笑えません⋮
うっちーもすぐに私を見つけて、ガンの飛ばし合いです。
数時間後⋮
そんな私達の仲を取り持ったのがやはりこの男、ながちんです。
うっちーと私の共通点をすぐに見つけ出し、意図も簡単に仲良しに
してしまいました。
その時の会話がこうです。
60
ながちんとうっちーが会話しています。
ながちんがこちらに近づき
﹁おいっ!!やばいぞっ!!﹂
﹁ん?なにが?﹂
﹁あいつタバコ吸うらしいで!!﹂
﹁まじで!?おいっ!お前タバコ吸うんか?いま持っとんか?﹂
﹁あぁっ!?おぉ一応!!﹂
﹁まじかぁ∼それやったら次の休み時間一緒に一服いこ∼や!!﹂
﹁お∼ええよ∼!!﹂
何をそんなに喜んだかというと、その時私はタバコを切らしていた
のです。貧乏でしたから⋮
うっちー
そして彼は今後色んな事件を起こしてくれますがそれはまたのお話
で⋮
これが中1の時に出会った仲間達である。
そしてその殆どが今も繋がりのある私の最高のファミリー︵血は繋
がってないが心で繋がった家族︶です。
他にも一杯いるよ!!
61
これを書いていて気付いた事
どうやら私はケンカを売られやすいみたいです。
⋮何故?
62
中学生 12∼15才編 ∼バスケ∼
﹁集∼合∼!!﹂
雲一つ無い鮮やかな透き通った空の下、部活の朝練が始まった⋮
∼12∼15才編∼
集まった1年は私を含めて15人!!その内の半数以上が小学校時
代にミニバスをしていた経験者だ!!当然その中にはぐっさんやな
がちん、ホーリーにしげき、マチャ等、私の人生の大半を共にする
メンバーが揃っていた。
そして練習∼
朝の練習メニューはいたって簡単♪
それはボールに慣れるだけ⋮ただひたすらボールを触るだけが私達
に課せられた課題である!!
技術的な事は一切しない、シュート練習もなし、私は才能と言うも
のが皆無の人間なので必死にボールに慣れようと頑張った⋮
ミニバス組は退屈そうに指の上でくるくるボールを回したり、
まじでカッコイイやんけ!俺もあんなふうに出来るよ
バックチェンジやレッグスルー等の技をして遊んでいる。
︵おいおい
うになるんかな?︶
63
⋮正直な感想でした。
まるでボールが自分から手のひらに吸い付きに来ているような錯覚
さえ覚えます。
そうこうしているうちに朝練も終わり学生としての1日が始まる。
ー放課後ー
朝とは違い2時間弱の練習時間∼本格的な練習の始まりである。
まず集合の掛け声のもと全員が集まり輪になって各練習メニューの
発表、そしてキャプテンが
﹁○っ中∼ファイト!!﹂
私達が
﹁オ∼!!﹂
と掛け声をかけて練習開始!!
私達の練習メニューは基本の動き︵ディフェンスの動き方︶サイド
ステップやターン、その後にパスワーク、ドリブル、シュートの順
番でメニューをこなしていく⋮
そしてあっと言う間に時間は過ぎ、長く思われた2時間弱は終わり、
解散するときもキャプテンによる
64
﹁○っ中∼ファイト!!﹂
﹁オ∼!!﹂
で締めるのでした⋮
これまでゲーム以外に熱を入れた事の無かった私はある意味凄い充
実感があったのを覚えています。
部活を初めてから約1ヶ月ほどたったある日、顧問の先生よりマイ
ボールが配られた。マジックでA∼Oまで書かれたボールが手渡さ
れ、私のボールは﹃H﹄なんとエッチなボールである!!
⋮私はこういう引きだけはピカイチです。
かなりおちょくられて半泣きになりながら練習をしてました。
ー練習試合ー
初の試合相手は隣の学校で第4中学校
相手にとって不足無し!!
私は身長があったのでスタメンスタート!!
そして交代に交代を重ね全員が試合に出る頃には試合は終了し、結
果は負け⋮
果たして試合と呼べる内容だったのかは不明だがそれなりに楽しめ
たと思います。
∼2年に上がる頃、全員の背番号が発表された
65
私の背番号は﹃5﹄そう副キャプテンの番号である。真面目に休ま
ず練習に出た結果とも言える評価だった!!
因みにキャプテンはぐっさんです。
2年の夏が終わり、偉大なる先輩達は引退し、私とぐっさんで部活
を自由に指揮出来るようになった。
これがまたハチャメチャで格闘バスケなるものを発案し遊んだり︵
ただ暴力有りのバスケです︶外回り︵約550m︶を3週走り負け
た奴はもう一周するという罰ゲームをすると決まって同じ奴が負け
て涙目になりながら
﹁テメーら、きたねーぞ!﹂
っと、一人ぼやいているのを見ていると
もわぁ∼っと
顔を真っ赤にし、頭から湯気を出している⋮
それを見て
啓一小学校の時に関東から引っ越して来た彼
ひらいけいいち
﹁大丈夫か?﹂とか言いながら、皆爆笑している
そんな彼の名は平井
はこちらの言葉に慣れず、ずっと関東弁を使っていたのでそれがま
た面白い!!※因みにこれはいじめではありません。
そんな平井君ですがこれから色々と事件を起こしてくれます。その
エピソードはまたお話します。
66
ー平井の目玉が飛び出す事件ー
それは天気の良い放課後部活にて、突然ホーリーがバスケボールを
空高く蹴り上げ垂直に上がったボールは学校のネットの高さを越え
て、そのまま落下してくる!!その落下先は⋮
もちろん平井!!
真上から垂直に落ちてくるボールをまともに頭にくらいバタンと倒
れる!!
これはヤバイと思い
﹁大丈夫かぁ∼﹂
と駆け寄るがみんな笑っている!!
ホーリーに関しては人差し指を左右に振って
﹁ハッピー!フォー!!﹂
と言って自分が成し遂げた達成感に浸っています。
一瞬意識が飛んでいたのか平井はハッと気がつき起き上がろうとし
ます
すかさずぐっさんが
﹁ヤバイ!!平井!!目玉飛び出してる!!早く押さえろ!!﹂
などと言うもんだから、もう笑いが止まりません。
67
﹁目玉なんか出てねぇよ!!﹂
﹁ヤバイって平井、早く保健室言ってこいって!!﹂
﹁だから目玉は出てねぇって言ってるだろ!!﹂
﹁あかん平井!!手で押さえとけって!!﹂
そのまま平井は手で目を押さえながら保健室に行くのであった⋮
ーホーリー襲われる事件ー
ある日の昼休み昼飯を食べた後、渡り廊下に行くと一匹の迷い犬が
いて色んな人から昼飯の残りなど貰いパクついていました。
そんな微笑ましい光景を見ているとホーリーが現れました。
⋮その瞬間!!
犬はホーリーの方を向き、勢い良く脚に飛び付き、腰を振りだした
のです!!
死ぬかと思いました。こんなに笑ったのは後にも先にもこれだけで
しょう!!
だってそれまでおとなしかった犬がホーリーを見た瞬間に発情した
んですから!!
ファン倶楽部がある程の美形ホーリー⋮奴の美は犬にも有効でした。
そんなこんなで楽しく部活を過ごすようになり3年に上がる頃、ぐ
68
っさんがあまり部活に顔を出さないようになった⋮
キャプテン不在のバスケ部はあまりにもカッコ悪く、痺れを切らし
た顧問がある日練習中の私に今日から龍也が部長やなぁ∼と一言い
うとその場を離れていった⋮
﹁まじか?﹂
などと考えていたが冗談と思い何事も無かったかのようにしていた
ら、練習終わりの掛け声をさせられて部長になった事を認識させら
れた⋮
暫くしてぐっさんが部活に復帰してきた。何かと恋多き彼は一人の
女の子に夢中だったとの事だった!!
そして練習終わりの掛け声を私がすると
﹁はっ?なんで?ちょっと待って!!﹂
全員笑っている⋮
彼は自分が部長を降ろされた事を知らないらしく、誰にも知らされ
る事なく約2ヶ月間過ごして来たらしい
⋮憐れぐっさん!!
しかし、めげないぐっさんは新しい恋をする事でこの出来事を忘れ
ていったのでした。
これはぐっさんの執念の物語である
2年のバレンタインの日、部活が終わりぐっさんはやっとの思いで
69
好意を抱いていた女の子から呼び出され、チョコをゲットしたので
あった!!
私達は微笑ましく彼の帰還をホワイトロードの入口で待っていた。
この時に何故かサッカー部、野球部の奴等が加わり10人以上いた
と思う⋮
ぐっさんは私達の方へ嬉しそうに近づいてくる
そして約50m付近でハッと何かに気付き、いきなり猛ダッシュし
て逃げ出したのです!!
逃げるものは追われます。これは宿命です。
ぐっさん
しかもこちらはいつもより人数がいます。そしてこんな面白い事を
してくれた彼に感謝です!!
初めは祝福してやろうと思っていた私達はスイッチが入り、祝福の
バレンタインチョコを奪って皆で食べてやるという気持ちで一致団
結しぐっさんを追いかけます!!
必死に逃げるぐっさん!!
30分ほど追い回し小学校の校庭に円を囲むように追い詰めました。
チェックアウトと思った矢先にぐっさんは守りの薄いしげきに突っ
込み、なんと突破されてしまったのです!!
その後も執拗に追いかけまわしたが結局ぐっさんが逃げ切り祝福チ
ョコはゲット出来なかったのでした。
まぁホーリーのチョコが一杯あったから別にチョコには困って無か
70
ったんですが非常に残念です。言い忘れてましたが私達バスケチー
ムは大阪府最弱チームです。大会ではまともに試合して勝った事な
ど一度もありません。しかもどこの学校と試合しても約100点差
を付けられる程の弱さです。
何故こんなに弱いのかと言うと、まずチームワークが皆無といって
いいほど全員自己中である事!!そして初期の上手かったミニバス
経験者は全員辞めて上手い奴が私とぐっさんのみである事!!試合
中は私とぐっさんが抑えられボールが回ってこない事!!
色々考えられますが一番の原因は﹃行け!稲中卓○部﹄の影響でし
ょうか?あんな感じの部活だったのは間違いありません。毎日が面
白く!!
毎日が楽しく!!
毎日がハプニング!!
毎日がデンジャラス!!
ただ言えるのは楽しかった!!
もう一度戻れるなら、この時代に戻りたいと胸を張って言えるくら
い楽しかった時代です。
まだ大好きなホーリーエピソードが残っているのでもう少しお付き
合い下さい♪
ーホーリースペルマ事件ー
このホーリーと言うと男、本当にいい男なのだが、かなり頭のネジ
が飛んでいる⋮
彼はいつも学校にレンタルビデオ屋で借りたAVを持ってくる!!
しかもいつも決まってアニメの淫○学園!!これはヤバイと大絶賛
71
している!!そんな彼の行動は予測不可能だ⋮
ある日何故かコンドームを装着したまま学校に登校し、言わなきゃ
わからないのにわざわざコンドームを着けたチンコを出し暴露!!
そして昨晩家の近所︵田んぼ︶で開放的なオナニーをした事を告白
!!
その日、部活が終わり見に行って見ると丸まったティッシュと水田
を泳ぐスペルマ君が居ましたとさ⋮
ーハッピー倉尾事件ー
私達バスケ部は週2回体育館を使う事が出来ます。これはその体育
館で起こった出来事です。
いつものようにボールをサッカー代わりにして皆で遊んでいたホー
リーは何故か体育館だというのにも関わらず本気でシュート!!
ボールは体育館の2階部分にある窓ガラスに直撃しガラスは粉々に
砕けちった!!
その時、丁度体育館の外ではバドミントン部が練習しており、一人
の女の子が上から落ちてくるガラスの破片の餌食になった⋮
普通なら⋮
﹁ごめん!!大丈夫か?まじごめん!!﹂
などの謝罪になるのだろうがこの男はホーリーである!!
破片があたった女の子の名前を確認すると人差し指を左右に振って
いつものセリフ!!
﹁ハッピー!!倉尾∼!!﹂
72
バドミントン部はこのホーリーのあまりにも不可解な行動を見て全
員絶句していたという⋮
ーホーリー空の彼方にー
ある日、部活が終わって校門の前で休憩していた時の話である。
正門からホワイトロードまで約50mほど畑やら田んぼやらがあり
学校と水平に道がある。
その道をぼぉ∼っと見ていると一台のバイクが横切ろうとしていた
⋮ゴキタン︵お巡りさん︶である!!
なんか嫌な予感がするなぁ∼っと、ホーリーの方を向くとやはり期
パンッ
パンッ
待を裏切らない男である!!
パンッ
と、かっこよく石を手で軽く上に放り投げては掴みを繰り返してい
る⋮
その鋭い眼差しはまさに獲物を狙う獣のようだ⋮
そして、いきなり!!
﹁うぉ∼っ!!﹂
奇声を発して、発狂しながら、ゴキタンに向かって石を放り投げた
!!
73
普通なら当たらないように投げるのだろうが彼は違う!!
本気で狙って投げている!!
その証拠に当たったか外れたのかわからない!!
というより、当たりそうと判断した時点で猛ダッシュで逃げ出した
のは言うまでもない⋮
これがかけがえのない時代を共に過ごした仲間達です。
他にもかなりバカな事をしていましたが忘れてしまいました⋮
それでは⋮皆さんご一緒に⋮
﹃行け!!○中バスケ部!!﹄
74
中学生 14才編 ∼金縛り∼
さて、唐突ですが皆さんは金縛りというものにあった事があります
でしょうか?
大抵の方が一度は経験をしていると思う金縛りですが、ただ単に金
縛りにあいました怖かったです。では、エピソードとして書いたり
しません。
まぁ∼とにかく私にとっては衝撃の塊みたいだった初めての金縛り
エピソードです。
∼14才編∼
これはたしか中学2年の夏前だったと思います。
当時私の部屋は長男と相部屋で6帖の和室に布団を2つ敷いて寝て
いました。
普通だったらこの辺りでこの日はいつもと違い何か淀んだ重たい空
気が流れていました。⋮なんて事もなく、ただただ普通の日常の一
貫とでも言いましょうか?前触れというものが一切ありませんでし
た。
部活の疲れを癒すかのように眠る私⋮
75
時間は深夜2時頃だったと思います。︵こういうところは期待を裏
切りません︶
う∼ん、なんて説明してよいか⋮
冷気の塊みたいなのがふわふわ宙を浮いているのがふとわかりまし
た。
その冷気の塊はふわふわ飛びながら私の背中︵首筋の辺り︶にくっ
つきました。そして、そぉ∼っと腰に向けて動きだし、氷のような
冷たさが背中を走ります。ちょうど腰の辺りまで来たときに⋮
ビシッ!!
一瞬にして身体の自由を奪われたのです。
驚いたというより最早パニックです。
怖くて目を開けられません。隣で寝ている長男に助けを求める為、
声を出そうとしますが声が出ません。必死にもがいていると右足の
小指が少しではあるが動きます。突破口はここだと思い、必死に動
かしていると親指まで動くようになった瞬間!!
バッと全身が動くようになりました。
そして目を開けて恐る恐る辺りを見渡してみますがいつもと同じ風
景⋮ただいつもと違うのは汗だくになった私がいるだけ⋮
︵いまのなんやったんや?夢にしてはリアルにおかしいぞ⋮まぁえ
えか寝よ︶
76
布団に入り、改めて寝ることにしました。
そして、うとうととし出した時にまたあいつは現れたのです!!
また私の背中︵首筋︶にくっつき腰に向かって降りてきます。その
瞬間!!
またもや金縛りになってしまいました。
2度目はさすがにキレました。
声が出ないので心のなかで
︵なにさらすんじゃボケ!!はよこれ解けや!!いてまうぞ!ゴラ
ァ∼!!!︶
心の声は虚しく、金縛りも解けるはずもなく⋮
また先程のように地道に足の小指を動かして自力で金縛りを解きま
した。
﹁もぅ∼勘弁してやぁ∼﹂
心の声を呟くように小さく言い、また寝に入りました。
はいっ!!仏の顔も3度までで御座います。
懲りもせずに私に襲いかかります!!
⋮ぶち切れました!!
⋮ですが、身体は動きません。しかもスゲー眠いです。また心の中で
︵ゴラァ∼!!姿見せんかい!!絶対シバク!!!︶
77
結果⋮虚しく敗退
勝てませんよ⋮正体わからんし⋮お経わからんし⋮身体動かんし⋮
兄貴寝てるし⋮しかもイビキすごいし⋮
そんなこんなを繰り返しているうちに朝の5時を迎え、外が明るく
なるといつの間にか﹃奴﹄も居なくなっていました。
っていうか、約3時間も金縛りを繰り返していた訳ですよ!!
こんなに一晩で金縛りにあったのは後にも先にもこれだけですょ。
それからその日の朝練でマチャに金縛りにあった話をするとかなり
爆笑されてハラがたった私は冗談混じりに⋮
﹁そんな笑ってたら、お前も金縛りにあうわ∼残念﹂
※根拠まったく無しです。
っと捨て台詞を言ってその場を離れました。
そして、次の日の朝練、マチャは私を見つけるなりダッシュでこち
らに近づき
﹁お前がいらん事言うから、俺まで金縛りにあったやんけ!!﹂
最初冗談かと思いましたが目がまじです。
相当怖かった見たいです。
うほぉ∼まじで身体動か
彼はヒデファンで部屋中にヒデのポスターを貼りまくり、当然四面
ポスターになっていてもお構い無し!!
初め金縛り中、目を開けて
︵これがあいつの言ってた金縛りかぁ∼
78
んし!!声も出ぇへんやん!!︶
以外と喜んでいたみたいでしばらく金縛りを堪能していました。そ
して金縛りに飽きた頃、私に教えてもらった金縛りの解き方を実践
しようとしたときにふと何かが視界に入ってきました。じぃ∼っと
見ているとヒデのポスターから鬼の顔が飛び出し他のヒデのポスタ
ーに入っていったとの事です。その間、鬼とずぅ∼っと目が合って
いたらしく、それから私と同じくパニックだったらしいです。
私から言わせると四面ポスターをしている奴が悪いのではと思いつ
つ謝罪するのであった。
ー補足ー
テレビで見た情報なんですが、金縛りにも疲れからくる科学的にも
解明されている金縛りとそうでない霊的な金縛りがあるそうです。
今回、私達が遭遇した金縛りはおそらく後者だと思われます。何故
なら私の場合、横向きで寝ていたんですが横向きで寝ている場合、
前者では金縛りにならないとの事です。マチャの場合は何か見てま
すから確定でしょう!!
四面ポスター
部屋の四面に人物のポスターを貼るとそれが結界となり悪いものが
入った場合、外に出れなくなってしまうらしいです。夜貼っている
ポスターの顔が急に笑ったように見えたりするのはこの現象らしい
です。
その日、マチャはポスターの位置を変え四面ポスターをやめました。
79
中学生 14才編 ∼バイク・バンド・ケンカ∼
中学2年生、この頃から私に対する周りの見方もだんだんと変わっ
てきました。
廊下を通りかかった時に私が目についたのか、女子が珍しくも私の
話をしていたのです。
﹁なぁなぁ知ってる?神道ってケンカ一番強いらしいで∼﹂
﹁あっ、それ知ってる!!この間○○が言ってたもん!!﹂
︵おっ!?俺の話題やん!!こんな事もあるんやなぁ∼︶
こんな事を考えていました⋮なぜなら、私は今までの人生、モテた
試しがなく、また女子とまともに話した事もなかったからです。
実際、この頃の私の体型は小学生時代の小デブちゃんではなく、バ
スケのお陰で素晴らしいスマートな身体を手に入れていました。古
くから私を知っている人は皆口を揃えて変わったなぁ∼と言うくら
いです。
しかし気になったのは、いつの間にか、私が番長扱いになっている
事です。
同学年で一番誰が強いかのバトルは勿論、ケンカが強いと言われて
いる奴ともケンカすらしていません。
何故こんな話になっているか意味不明!!道理で最近なんか避けら
れているような気がしていたんです!!
80
∼14才編∼
ーバイクー
ある日の出来事
﹁なぁええ事教えたろか?﹂
不意にうっちーが問い掛けてきました。
﹁んん∼?なに∼?﹂
休み時間に爆睡をこいていた私は眠たい目を擦りながら聞きました。
するとうっちーは嬉しそうに
﹁実はな、今日いいもん︵良い物︶拾ってん!!﹂
﹁ふ∼ん、っで何を拾ったん?﹂
満面の笑顔でうっちーはブレザーの中ポケットから1本のカギを取
り出した。
﹁じゃ∼ん!!原チャリのカギ∼!!﹂
﹁うぉっ!!まじか!!﹂キー付き︵カギの取り忘れでカギがつけ
っぱなしになっている事︶やんけ!!ええもん︵良い物︶拾ったや
んけ!!今度乗らしてや∼﹂
※ここで言う拾ったとは窃盗の事です。
81
そして次の日曜日に何時もの溜まり場﹃オオボク﹄に仲の良い連中
が集まり、うっちーの登場を心待ちにしていました。
オオボクは駄菓子屋兼喫茶店で店の向かいにはベンチがあり、お菓
子を買ってはそのベンチで食べる事が出来る画期的な場所である。
しばらくすると遠くの方から原チャリの音が近づいてきました。
うっちーの登場です!!
当たり前の様にノーヘルです。
みんな玩具を買ってもらう子供の様に我先にと原チャリに跨がりま
す。やはり1番手はぎっちです。
今までに乗った事があるのか、すぐに乗りこなし車体を滑らせて止
まる高度テクニックを披露しています。
次にマチャ、天性のセンスが光ります。
そして私の番⋮
﹁大丈夫か?乗った事あんのか?﹂
周りが心配しています。
﹁大丈夫、大丈夫、昔乗った事あるから!!︵嘘︶﹂
緊張しながら原チャリに跨がり、ハンドルを握ります。
そしてアクセルをフルに回します!!
皆さんの想像通り私はそのままぶっ飛びました。
勿論、ゴミ箱に突っ込むベタベタなオチ付きで⋮
今となっては笑い話ですが当時その瞬間は盗難車と言う事もあり、
82
全員猛ダッシュで逃げました。
ただ一人うっちーだけは冷静に原チャリを起こしてブモォ∼っと退
散していきました。後でまた集合したときは皆にボロカスに文句を
言われました⋮
ーバンドー
とにかく何でも新鮮、何でも興味有りの私は、ながちん、マチャの
誘いもあり、この頃から音楽︵楽器︶を始めました。
当時は凄いバンドブームでエッ○スジャパンやらルナ○ーやらが大
暴れしている時代です。私も例外なくバンドにハマリ、当時もうす
でに解散していた伝説のバンドBO○WYに熱を入れていました。
︵遅いっつーの!!︶
しかし、やっぱり私はダメダメなんですねぇ∼皆ギターに行くもん
だから、ノリで俺ベースがいいって、おいっ!!どんな音がするの
か曲のどの部分の担当なのか、まるでわかっていなく、知らないま
ま、おかんにねだって安物の無名ベースを買ってもらった!!
チューニングをながちんにしてもらい︵一足先にギターを購入し、
ながちんはマチャと共にギター教室に通っていた為、チューニング
くらいは楽勝でした。因みに私は未だにチューニング機会を使わな
いとチューニング出来ないダメ男君です︶
そして、初弾き⋮ダァーン!!
﹁???⋮だーん?﹂
想像ではギターみたく高音が鳴るかと思っていた為、ダァーンとい
うベース特有の4弦の解放音はかなりの衝撃だったのでした。
83
︵う∼んっイメージで言うと三味線かな?︶
しかしへこむことなく、このベースという楽器に私はハマリました。
だって、奥が深すぎる!!低音からくる重低音!!そしてリズム!
!更にはメロディーまで担当するのだから、各有名バンドのベーシ
ストがいかつくて、カッコイイのが頷けます。︵関係ないからね︶
そうベースはいかつい奴がやるべきだと悟りました。︵こじつけで
す︶
ひとまず買ってきた初心者用のやさしいベースギター入門編なるも
ので、フレットやコード、タブ譜︵曲の譜面をその楽器専用に書き
換えた物︶の読み方など初歩を覚えます。
そして練習曲を何度も弾いて練習しますがこの練習曲、知らない曲
なので正しく弾けてるのか、まったく解りません⋮
ベースというのは基本リズムなので初心者では正しいかどうかすら
解らないのです。
私は諦めて、BO○WYのスコアブック︵楽譜︶を買いに行く事に
しました。
店頭に並ぶスコアブック︵楽譜︶でBO○WYのビートエモーショ
ンを手に取ります。
⋮たっ高い!!
1000円位で足りるかと思っていた本の値段はなんと3000円
!!
手持ちは3200円ほど、1時間くらい思い悩んだ末、有り金をは
たきスコアブックを入手しました。
これではれて練習が出来るとルンルン気分で家に帰り、いざベース
を弾いてみると今度は⋮
むっ難しい!!
84
鬼のダウンピッキング松井には程遠い龍也だったのでした。
ーケンカー
類は友を呼ぶ
まさにそう、私を含め、周りの連れ達、一緒に遊ぶ先輩達、皆揃っ
てヤンキーという生き物は皆バカである。
なぜか?
それは物理的に不可能な全国制覇なるものを夢見て日夜ケンカをす
るのです。私達も例外なく、そんなバカな夢を見ていました。
小学校時代のあんまり仲良くなかった奴等が急にイチビリだしたり
し、調子にのって他校にケンカを売ったり、カツアゲをし出しまし
た。
私達のグループは基本自分からは他所にケンカを売ったりしなかっ
たのですが、こいつらは︵仮に私達のグループを本家本元のAグル
ープとして、彼等を偽者Bグループとします︶本気で全国制覇を狙
い出し︵だったらまず私達のグループを潰せよ︶わざわざ他校にケ
ンカを売りに行きました。
そして隣の学校とケンカになり、何故か私が助っ人参加する事にな
ったのです!!
人数は5対5、このBグループは私を入れて4人⋮1人足りません。
そこで私は後輩の1人を連れて行くことにしました。この後輩は私
85
と同じエリートヤンキーの部類で兄は私の兄︵次男︶と同級生!!
しかもかなりの化け物です。
ケンカ場所に行く道中、私は後輩にケンカは気合いや、全員蹴散ら
せとだけ伝え最終は俺が動くと、意味不明に大物振りを発揮し、ケ
ンカ場所に到着しました。
そこにはもう既にBグループの3人と他校の5人がいます。
︵ん?なんか真面目くさい連中が⋮︶
﹁お前等か?俺等にケンカ売ってきた奴は?﹂
︵逆です︶
私が確認の意味を込めた言葉に1人が頷きます。そして何やらコソ
コソ話をし出しました。
どうやら彼等はケンカを売られて、人数を揃えて来たものの、1人
を除いてはケンカ等したことありません的な発言をし、尚且つ負け
を認めるんでこの人をこのケンカから外して下さいと言う始末⋮
外された相手は⋮私!!
最早何をしに来たのか分かりません。彼等の1人を除いてはやる気
がないと言うより、無理矢理連れて来られたオーラを出しています。
そんなダレダレな雰囲気の中、こちらサイドでやたら殺気を放って
いる奴がいます。
⋮後輩君です!!
何故か彼だけキレているのです。こう側の1人だけやる気の自称1
番ケンカが強い君が気にくわないみたいで今にも飛び掛かりそうな
ほどっておい!!
86
⋮言うてる間に殴りかかってます!!
さすがと言うべきか、中々ケンカが強いですね∼
ラッシュ、ラッシュで圧倒的に押しているなか、ハイキックで決め
にかかろうとした瞬間!!
⋮ズルッ!!
そう、このケンカをしている場所は地元にある小さな山の頂上、某
遺跡の跡地である。当然、下は滑りやすく水分をたっぷり含んだ土
で、普通に歩いても足を滑らすくらい足場が悪い状況のなか始まっ
たケンカ⋮
知っている人は分かると思うが素人のケンカはコケるとほぼ負けで
ある。運良く立てたとしとも相当なダメージを与えられる。下手し
たら、マウントポジションをとられてタコ殴りなんてのもよくある
話⋮
勢いよくズルっと、コケた後輩君はボコボコにされるが見事に立ち
上がり、ファイティングポーズ!!
その時、相手が降参!!
﹁もう俺等の負けでいいからやめようぜ!!﹂
﹁ふざけんなやっ!コラァー!!﹂
と、後輩君は納得がいかない様子⋮
それもその筈、彼はコケた時、タコ殴りにされてますから⋮
87
しかしそんな願いも虚しくケンカは終了∼
見事1校目を制覇したのでした⋮
︵後にこの学校、私達の影響で凄い数のヤンキー学校になります。︶
この件を境にBグループは見境無しに辺り構わずケンカを吹っ掛け
る始末⋮
そして、2校目のケンカのアポを持って私の所へやって来ました。
正直面倒くさかったのを覚えています。
また5対5のケンカで対戦相手は近くの学校です。
橋の下のよく浮浪者が段ボールで家を作るような場所でケンカスタ
ート!!
Bグループの1番強い奴と向こう側の1番強い奴とでタイマンです。
今回も高見の見物が出来るかと思い行く末を見ていると、中々始ま
りません。
﹁おいっ!早くやれや!!﹂
中々始まらない事に痺れを切らした私は声をかけますが⋮
﹁俺、こいつの顔殴られへん!!﹂
﹁はっ?﹂
この生き物は何を言っとるんだ?
理解がまったく出来ません。だって自分からケンカを売って始まっ
たケンカである。そんな人間が自分からケンカ拒否??
わからん!マジでわからん!!
88
仕方無いので代わりに私がケンカする事にします。
﹁お前もう帰れ!!代わりに俺がやるわ!!﹂
実はこの時、かっこいい倒し方を思い付いたので実戦したくてしょ
うがなかったです。
その倒し方とは相手の髪の毛を掴み、そのまま相手を前屈みにして
顔面に膝蹴りである。決まれば一撃必殺だが素人が思いつきでしか
も練習無しの実戦で決まる訳がない!!
そんな簡単な事に気付かずに私は⋮
︵ふっふっふっ見とけよ!一発KOを見せたるわ!!︶
舐めてたのか、調子に乗っていたのか、分かりませんが実戦!!
まず右手で髪の毛キャッチ!!
予定通りです。しかしその瞬間⋮
ドスッ!!
私の右頬に相手の左ストレートがまるで待っていたかのようにカウ
ンターで入ります。
予想外の一撃に私は右手を放し体勢を整える為、距離をおきました。
そして再び相手の髪の毛を掴みます。
⋮そのままタコ殴りになったのは言うまでもありません。しかもこ
れが人生初︵同じ歳でね︶の敗北です。︵ちゃんとやれば勝てた試
合だったと思います︶
89
そしてBグループもこの件を境に他校にケンカを売らなくなりまし
た。
バイク、バンド、ケンカ︵ヤンキー︶実は全て女の子にモテたいが
為に始めた事でした。その甲斐あってか、私にも彼女が出来たので
す。
彼女は幼なじみの子で小学校の頃はきんくんの妹︵家が隣︶とばか
り遊んでいました。中学生になり、私達のグループに混ざり一緒に
遊ぶようになり暫くして彼女からの告白です。正直驚きましたがす
ぐにOKの返事を出しました。
一緒に学校から帰ったり、夜電話したり、手紙を貰ったりと今思え
ば、なんて甘酸っぱい事をしていたんでしょうね∼
しかしこの頃の私は友達と遊ぶのが凄く楽しくて、彼女を蔑ろにし、
そのまま自然消滅という最悪なパターン!!チューも何も結局して
ません。付き合った期間も3ヶ月程です。
この最低男は何も学習せずに同じ事を繰り返していきますがそれは
またのお話で⋮
90
中学生 14才編 ∼火事2∼
中学2年生、この年は様々なイベントがあった年でもあります。
そして初めてばかりで、どんな些細な事も新鮮だった私達は色々な
事に手をだします。
親に友達の家に泊まると嘘をついてギャラリー︵暴走族が走ってい
るのを見に行く事︶に行ったり、恐喝したり、万引きしたり、バイ
ク︵前話参照︶に乗ったりと、またこの頃にはタバコの銘柄が赤ラ
ークの100mmで固定されていたり、髪型は前髪と後ろ髪︵ヤン
毛というやつ︶をあほ程伸ばす事にポリシーを持ったりとバカ街道
まっしぐらでした。
∼14才編∼
突然ですが、人間各個々に属性というものがあるとしたら、あなた
はどの属性になりますか?
ちょっとゲームっぽくなりますが﹃火・水・風・土﹄の中なら、ま
ず間違いなく私は﹃土﹄でしょう。しかし、この中でどれが好きか
と言われると﹃風﹄と答えます。逆にどれに好かれているかと言う
と⋮
やはり﹃火﹄だと思います。第1部4才編のエピソードから始まり、
今まで何回﹃火﹄の恐怖にさらされた事か⋮
前置きが長くなりました。それでは本編スタート!!
91
中学2年生の夏前に彼女が出来て少しした頃、ある土曜日の放課後、
この日はクラブ活動もなく、ただ帰るだけでした。
下校途中ある事に気がつきました。
﹁んっ?靴に何か入ってる?﹂
靴を脱いで中を見るとくしゃくしゃになった手紙が入っていました。
まぁ入れる相手は1人しかいませんが一応確認⋮
﹁今日、学校が終わったら皆でうっち∼の家に集まるから、よかっ
たらこ∼へん?待ってるね!!雛美﹂
紹介がまだでした。
雛美
なんぶひなみ
彼女は幼なじみから彼女に昇格しました。
南部
ー通称:なべー
少し美人顔でスタイルもよく愛嬌がある笑顔がとても可愛い子です。
﹁あれこれ?﹂
バシッ!!
声をかけた瞬間に手紙は彼女に奪い取られてしまいました。
﹁なんでもない!!﹂
92
﹁ん∼あ∼そう⋮﹂
女という生き物は何でこんな回りくどい事をするのか分かりません。
私が手紙に気付かないなんて事も十分に考えられたはずです。っと
言うより口で言えよ⋮
取り敢えず伝えたい事は理解したのでその事を踏まえた上で⋮
﹁どうしよっかな?俺この後ちょっと用事があるねんけど︵ウソ︶﹂
﹁だったら終わってから来て!!﹂
﹁ん∼行けたら行くわ﹂
女心が全くと言っていいほど分かっていません。寧ろ︵むしろ︶一
生涯分からないと思います。
すぐにでも行くと返事したいのに、この天の邪鬼∼
この時期は携帯電話など持てる筈もなく、ポケベルが流行るちょっ
と手前くらいの時期なので連絡は家電話が主流です。
たまにと言うより、しょっちゅう遊びの誘いの電話が鳴ったので面
倒臭い時は兄のフリをして、あいつおらんわ∼とか言って撃退した
ものでした。
家に帰り、食事を済まし、適当に時間を潰して、ど∼しよっかなぁ
∼とか独り言を言いつつ遊びに行く準備をする私なのでした⋮
うっちーの家は私の家と同じ地区なので歩いて10分、チャリなら
5分くらい場所です。
93
もうすでに皆集まっていて3帖くらいの部屋に私を入れて男5人、
女3人のなかなか濃い密度で部屋はタバコの煙で充満していました。
私もタバコを1本吸い終えた頃、皆で裏の川に行こうって事になり、
うっちーの家の飼い犬2匹を連れて川に向かいました。その頃うっ
ちーはタバコの吸殻で一杯になった灰皿を処理する為、タバコの吸
殻をティッシュで包んでゴミ箱にポイッ!!
灰皿は隠して部屋を換気してから川に来ました。
季節はもうほぼ夏で川の水が気持ちよく、犬達は我先に川に飛び込
み、走り回っています。そして、うっちーが手でわっかを作り口で
くわえて、ピィィィーーっと口笛を吹くと犬達はうっちーの所に戻
ってきます。名前が馬島なだけにまさに猛獣使いです。
暫くいい雰囲気で遊んいると、遠くから声が聞こえます。
﹁∼ちゃ∼ん∼か∼っ∼∼で∼﹂
うっちーの妹が堤防沿いからこちらに何か叫んでいます。
﹁おに∼ちゃ∼ん∼か∼っ∼∼で∼﹂
﹁お前しばくぞ!!何言ってるか、分からんのじゃ!!﹂
猛獣使いうっちーが妹に向かって叫ぶと妹は精一杯の声で
﹁おにぃちゃ∼ん、お父さんがおうちもえてるから帰っておいでや
ってぇ∼﹂
全員大爆笑
アハハッ!!お家燃えてるって!!
94
皆そんな訳あるかいと爆笑しています。
猛獣使いうっちーは訳の分からん事を言っている妹にぶち切れてい
ます。
﹁あいつしばいたんねん!!﹂
と、敵意を剥き出しにして、ひとまず家に帰るとうっちーのおやじ
さんがお出迎えです。
﹁おぅお前ら全員中入れ!!﹂
私はただ単純にタバコがバレたのだと思いました。
うっちーの部屋に着くと消火器の粉だらけになっており、
壁一面から天井に向かって黒く焦げています。匂いも火事特有の煙
の匂いで、そこで何があったか言わずとも分かる状況でした。
﹁ひろぉー!!﹂
﹁すいませーん!!﹂
うっちーのおやじさんは部屋に入るなり、うっちーをボコボコにし
ばき出しました。
厳ついおっさんにしばかれているツレを見て全員竦み上がっていま
す。
次は私達です。
しかし逃げ出す訳にも行きません。
﹁お前ら!!こんな事して責任とれんのか?おぉこら!!﹂
1人が胸ぐらを掴まれて凄まれています。
95
ヘタレな私は前にいる奴の影になろうとジリジリ隠れるようにゆっ
くりと移動しているとおやじさんは前の奴を退かして私の胸ぐらを
掴み、﹁お前も責任とれんのか?こらぁ!!﹂
恐ろしい事この上ありません。
私は﹁すいません﹂としか言えません。
そこへ⋮
﹁なにこれ?どうしたん?﹂
うっちーの兄貴が帰宅してきました。
事情を確認すると一言⋮
﹁お前ら皆で片付けろよ﹂
それからは皆で掃除です。
掃除が終わる頃にはおやじさんも落ち着きを取り戻し、火事が如何
に恐ろしいかを2時間に渡って説教されました。
解放されたのは夜の10時を回っていたと思います。今から帰って
事の次第を親に説明しないといけないと考えると憂鬱になります。
そんな事を考えていると、
﹁俺家出するわぁ﹂
ぎっちが家出する決意表明をするではないですか!!皆考えている
事は同じだと思いました。
しかし、家出に賛成したのは私だけでした。
ぎっちと私はチャリに乗り宛もなく走り出し、夜は学校の近くの公
園のベンチをベッド代わりにして眠りにつきました⋮
蟻が体を這い回り、蚊が私の眠りを妨げます。初めて布団意外で寝
96
ようしていますが眠れるわけもなく、ただ目を瞑っているだけです。
長い長い夜が明け、私達はほぼ同時に起き上がりました。恐らくぎ
っちも眠れなかったのでしょう。
﹁腹減ったぁ∼﹂
私はお金がありません。この当時まだ24時間のコンビニが無く、
飢えを訴えているとぎっちが立ち上がり
﹁おっしゃー行くか!!﹂
﹁どこに?﹂
私は思わず聞いてしまいました。恐らく今の時間帯は朝の5∼6時
頃です。
﹁いいからついてこい!!﹂
疑問を抱きながらもチャリを走らせ、いつも溜まっている団地のス
ーパーの前に行きました。
そこには無造作にカバーがかかったケースが積んであります。ぎっ
ちはカバーを外しケースの中覗いて物色しています。私も中を覗く
と、なんとケースの中はパンがぎっしり並んでいるではないですか
!!
これが俗にいう﹃朝パン﹄というやつです。
しかし、何でこいつ︵ぎっち︶はこんな事を知っているのか?今で
こそ疑問に思いますがこの時は腹が減っていた事もあり、がむしゃ
らにパンを口に詰め込みました。
97
お腹も満たされ、またチャリに乗り隣の校区にある大きめな公園に
移動しました。
﹁これからどうする?﹂
などと話をしていると目の前で車が1台止まりました。
するとぎっちが⋮
﹁ヤバイ親父や!!﹂
車から出て来たおっさんに意図も簡単に捕まり、家に連れ戻されま
した。
﹁⋮⋮⋮﹂
暫くぼぉ∼っとベンチに座り蒼空を眺めます⋮
﹁⋮⋮⋮﹂
﹁帰っか!!﹂
こうして私は家に帰りました。たった一晩だけではありましたが凄
く楽しかったのを覚えています。
家ではおかんがぶち切れていて1週間の謹慎処分が待っていました。
ーおさらいー
検証
パンパンの灰皿
98
検証
吸殻をティッシュにくるんで捨てたのは?
検証
私は自分が吸ったタバコをちゃんと消したのを確認済み
検証
何故か被疑者は私?
検証
犯人は誰?
99
中学生 15才編 ∼ピアス∼︵前書き︶
夏⋮楽しい夏休み
海・山・川
更新遅くなりました︵反省︶
100
中学生 15才編 ∼ピアス∼
中学3年生、この日バスケ人生最後の大阪大会が私の学校で開催さ
れた!!私達の試合は1回戦第三試合!!軽くウォーミングアップ
をすまし、両手で持ったバスケットボールに今までの感謝の気持ち
を言葉に口にし、小さく⋮
﹁ありがとう﹂
と呟きシュートを打つと、ボールは吸い込まれるようにゴール入っ
ていった!!
∼15才編∼
第一試合、第二試合共に熱い闘いが繰り広げられ、試合に勝ったも
のは皆で喜び合い、負けたものは涙を流しながら体育館の床を拳で
叩いて、そのバスケ人生に幕を降ろした。
そして第三試合!!私達の番である。
私達は必死に闘ったが前半が終了し、残り時間5分のところで90
対0の点差を私達はつけられていた!!︵俺等弱すぎ!!︶
そしてフォーメーションを変え、私がガードに入った!!残り時間
4分状況は変わらず相手との点差だけが広がっていっている⋮
残り時間3分頃、フッと脳裏に過去の私の練習風景が流れた⋮
101
それはゴールから反対のゴールへの超ロングシュートをひたすら練
習する私⋮
気が付いたら私はハーフラインを跨ぐ前にシュートを打っていまし
た。コートを5分割にすると5分の4あたりからのシュートである
!!
それまでガヤガヤとうるさかった外野の声や音が一瞬にしてシーン
と静かになり皆ボールの行方を黙って見つめていた⋮
そしてボールは吸い込まれるようにパサッとゴール入った!!
その瞬間、それまで静かだった会場は一斉に歓喜の声を上げ、気付
けば私は右の拳を天に突き上げて﹁オッシャァ∼!!﹂と叫んでい
ました。
109対3⋮大会始まって以来ではないでしょうか?本気でやって
ここまで弱いチームは⋮
そしてこの大会を最後に私はバスケ部を引退しました。︵皆これで
引退すると思っていたら、まだ数日練習=引き継ぎがあったらしい
⋮知らなかった!!︶
そして季節は夏!!
実は大会前、夏休みに入ってすぐに補習という名の勉強会があった
!!私は夏休みの宿題を写す為に出席し、計算など面倒臭い宿題ば
かりを片っ端から写していました。
ある程度写し終わり、カバンを持ってさぁ帰ろうと廊下を歩いてい
ると一人の女子がちょっと来てくれへん?と言われると半ば強引に
1階の階段裏に連れて行かれました。まぁ大体の予想はしていたん
昌美背は小さく、顔は夢の国に出てくるネズミに
かしだまさみ
ですが⋮やはり本番は緊張します。階段裏に居たのは同じクラスの
マーミこと樫田
何処か似ています。性格はハキハキとよく喋る明るい子です。正直
に言うとこの子が私に好意を持っている事はかなり前からわかった
102
いましたが私が自分から動く事はありませんでした。
告白は至ってシンプル﹁前から好きでした︵知ってます︶付き合っ
て下さい﹂です。断わる理由も無いので、とりあえず付き合う事に
し、2人で廊下に出ると廊下の端と端に女子が待ち構えていて︵1
0人くらい︶私達が通ると拍手をして祝福︵結婚式で新郎新婦が教
会からでて来た時みたいな感じ︶して下さいました⋮
これだから女ってやつは⋮
しかしこいつら何処に隠れてたんだ?
結局その日はマーミとあまり喋らず、次の約束も無いままバイバイ
し、バスケの大阪大会を迎える事になります。
大会終了後これまで部活の為、我慢していたタバコやお酒をたらふ
くやり、昼から夜は全開で遊んで朝は寝るという、そんな日を楽し
んでいました。ある日私達はいつもの溜まり場オオクボがある団地
の端にある﹃通行止め﹄︵都市計画道路で整備済みだがその先の住
人が立ち退かない為に使用不可の道︶で飲み会︵外飲み︶を開いて
ガヤガヤ飲んでいました。メンバーは、はいちゃん、元気、うっち
ー、マチャ、なべ、その他女子数名と後輩2人
おおかわこうしろう
孔子郎
はやしいさむ
勇
大川
林
である。
孔子郎はとある政治家の息子でこれまたジャニーズ顔のイケメン、
勇は私の2つ上の先輩の弟で何かと私達のグループに入っては一緒
に遊んでいました。この頃にはぎっちは私達からハブられていて、
もう一緒に遊ぶ事はありませんでした。︵ハブられた原因は裏切り、
人ん家の物をパクる手癖の悪さ、極めつけは勇の家で勇兄の給料袋
約15万入りが無くなり、その窃盗犯がぎっちだった事など多々あ
ります︶
103
またお酒の飲み方なんて知らないガキ共が次々と酔っ払っていきま
す。そんな中ある事に気が付きました。女子の一人がマーミに連絡
を入れて、時間限定で私に会いに来てくれたのです。感動、いや∼
なんか甘酸っぱい気持ちだったのをよく覚えています。マーミは3
0分くらいしか居られなかったんですが、まだまだ飲み会は続きま
す。
皆酔いも回ってきたところで私とはいちゃんのバトルが始まります。
︵はいちゃんは中2を境にヤンキーになり散々暴れたおした挙げ句、
困り果てた先生が中3のクラス決めで私と一緒だったら大人しくな
ると思い同じクラスにしたんですが先生⋮超誤算です。私と一緒に
なって余計暴れて、今や私と共に2トップと呼ばれる事になります︶
と言ってもジャレ合い程度ですが、幼い勇にはマジのケンカに見え
たんでしょう!!
必死に止めようと飛び付いてきますがこれでも私はバスケ少年です
よ⋮軽くフェイクを入れたターンでかわします。まぁ自慢ですが、
いくら酔っていようがまず素人に捕まえられるほどヘタレではあり
ません。
暫く組み手みたいな感じで遊んだ後、2人共疲れて地面に倒れ込み
ました!!
夏の夜空を見上げながら、こんな風にずっといらればいいのになぁ
∼とか、ちょっとセンチになっているとある事に気が付いた⋮
んっ?
なんか泣き声⋮がするような⋮
んんっ??
確実に誰か泣いとるな!!泣き声の方を向くと元気が独りで鬼殺し
︵パック︶をストローでチュウチュウしながら独り言を言いながら
泣いていました。
ん∼やつは泣き上戸かぁ∼と感心しながら何を言っているのか聞き
耳をたてると﹁俺なんで好きなやつに告ってもフラれんねん!ひっ
ひっく!なんでやねん∼﹂と、まぁこんな感じの事をリピートして
104
います。
元気は普通に男前なんですがこの頃はまだ幼さが残っていて恋愛対
象にはならなかったみたいです。そして気になるそのお相手は皆様
ご存知の﹁なべちゃん﹂です!!
⋮なんか複雑です。
元気がフラれて、大丈夫か?って気持ちもありますが同時にホッと
した気持ちもあり、そしてもう一つ⋮
ゲハハハ、アホやこいつ!俺の前の彼女にフラれてやんの!!普通
さぁ∼ツレの前の彼女に告るか?よっぽど、お互い好きじゃないと
纏まらんやろ∼いやぁ∼笑かしてくれるわぁ∼マジで∼!!
心の中で爆笑しながら元気の肩を組み﹁大丈夫!そのうちいい事あ
るさぁ∼﹂と慰めますがこのバカタレは泣き止みません⋮
ちょっと面倒臭くなったのでうっち∼に全てを任し孔子郎達のいる
席に移動します。すると孔子郎が待ってたでと言わんばかりに缶ビ
ールを勧めてきます。私は一口、口をつけると楽しんでるかぁ∼?
と孔子郎に問いかけました。
孔子郎から﹁全開やでぇ∼﹂の返事と共に﹁神道君あのさぁ、俺ピ
アス開けよう思うねんけど一緒に空けへん?﹂
﹁ピアスかぁ∼ええなぁ∼でも開けるからには、なんか其なりに意
味を持たしたいなぁ∼俺は!!﹂
﹁意味かぁ∼考えてもみいひんかったわ!!﹂
﹁ええんちゃう!!別に意味無くても!!まぁ俺の場合は2連で決
105
定やけどね!!﹂
﹁なんなん?2コもなんかあるん?﹂
﹁まぁ∼ね!!ほんなら明日決行で!!起きたら家行くわ!!﹂
こんな感じで皆朝まで飲み明かした⋮結局最後まで元気は泣いてい
ました。
翌日、孔子郎の家に行った私はまず肝心なピアスが無い事に気が付
きました。まぁ対して悩む事でも無いので市駅のビオ○ネまで足を
運びアクセサリーショップに入り、お気に入りの十字架のピアスを
見つけて、それをさっとポッケにナイナイしてその場を去りました。
︵所謂万引きというやつです︶
孔子郎の家に戻り、道具が揃ったので、いざピアスを開けます。
まず安全ピンをライターで焙り菌を殺します。その後エタノールや
マキロン等で綺麗に拭き取ると準備OKです。まぁ一応ピアッサー
なる物も売ってたんですがピアス=病院で開けるという常識が先行
していた時代でして病院に行くお金が無い私達はこうして安全ピン
で開ける訳です。まぁ世の中氷で冷やし麻痺させてからとか言いま
すが面倒臭くので一気にいきます。安全ピンを刺す時は後ろ側を指
でしっかり押さえないとえらい事になります。
耳たぶを消毒して、いざ安全ピンを耳たぶに刺しますがビビりな私
は一瞬躊躇ってしまい途中で安全ピンが止まってしまいました。
もうこうなるとただ痛い!!
臆病という魔物がその先に行かしてくれません⋮
5分程そのままの状態で硬直していると先に刺し終わった孔子郎が
﹁はよ刺しーや﹂と声をかけてくれたので勢いとプライドでそのま
ま一気に刺す事が出来ました。普通はそのまま2∼3日安全ピンで
過ごすんですが、早くピアスを着けたいが為に2時間後にピアスに
106
付け替えるという荒業をしてしまいました。
まぁ腫れで穴は塞がるわ血はドバドバ出るわで大変でしたが、なん
とか装着完了です。
私のファーストピアスは十字架のフックでした。それから2∼3日
後に目的の2連ピアスにする為、もう一つ穴を安全ピンで開けます。
そしてまたもや2時間後にピアスに付け替えて2連ピアスの出来上
がりです。
ファーストピアスの意味は﹃仲間﹄
セカンドピアスの意味は﹃自由﹄
これからの人生どうなるか分からないし⋮このままでやっていける
はずもなく⋮ただ今は仲間が居れば其なりにやっていけるというな
んとも中学生らしい意味をこのピアスに託したのでした。
その晩またもや飲み会を開き豪快にパクってきたビールを飲みなが
ら冷えたアスファルトに大の字で仰向けで寝転がり綺麗な星空を1
人で見上げているとなんかセンチになり、この時に考えたのが﹁こ
いつらだけは生涯裏切らない﹂そう心に決めました。
ちょうどこの時期は私の誕生日が重なり彼女からピアスとシングル
CDをプレゼントに貰ったんですがCDは駄作︵いい曲なんですが
ボーカルがダメ︶、ピアスは着けたその日に無くなるわで⋮マーミ
⋮すまん
そして楽しすぎた夏休みが終わり、私はこのピアスが原因で学校に
行かなくなります。
107
中学生 15才編 ∼ピアス∼︵後書き︶
この話はすぐ終わる筈だったのに⋮なんか長くなっちった!?次回
から本格ヤンキー編突入です!!
108
中学生 15才編 ∼堕ちるとこまで∼︵前書き︶
う∼ん
なんか予定して無かった話です。
話の進行上どうしとも入れとかないと⋮
109
中学生 15才編 ∼堕ちるとこまで∼
楽しい夏休みはあっという間に終わり新しい季節が訪れようとして
います。
この夏休みは本当におそらく人生で一番楽しかったっと言ってもい
いくらい色々な事がありました。
地元の夏祭りでは全く知らない女の子から告られたり、初めて40
0MTのバイクを運転したり、後輩が絡まれては仕返しに行ったり
と毎日が何かしらのイベントをしているようでいくら時間があって
も足りないくらいでした。
そして夏休み明け初日の朝、部活もなく遅い時間に登校しようと用
意していると、もうすでに諦めていると思っていた﹃おかん﹄がま
さかの一言を言って来たのです。
﹁あんたっ!!学校に行くんやったら、その耳のやつ外していきや
!!﹂
﹁はぁ∼?嫌じゃ!!﹂
﹁ほんなら行かんでよろし!!次いでにこの家からも出ていって!
!﹂
まぁこんなやり取りがありまして⋮⋮
残念な事にこの日を境に私も新たなスタートを切ることとなったの
です。
110
∼15才編∼
それからの人生というもの最底辺に落ちるまでそう時間はかからな
かったと思います。
頭の中ではしでかした事の重大さを分かってはいたが、夏休みの延
長と勝手に都合の良い解釈をし、寝る所は野宿か友達の家を泊まり
歩いたり、生活をする為のカツアゲや窃盗、スーパーの万引きなん
かは、ほぼ毎日やっていたと思う⋮
それでも意地を張り、着替えや風呂に入りたくて、どうしても家に
帰らないといけないときは朝8時くらいから自宅の玄関が見える隠
れた場所でおかんが仕事に行くのをじっと待っていました。
因みに父親はこの時期、自分で興した事業が失敗し、約2000万
円程の借金を負う羽目になり廃人と化していた。
そんな生活を1ヶ月位しているとマチャや元気も家出をし私と同じ
自由気ままな生活をするようになった。
仲間が増えた私は調子にのり、自分は間違ってなかったとすら思い、
ただ心残りは学校だったので平日の朝、制服に着替えて学校に行っ
てみました。
学校の正門を超えて中に入るとすぐに教師に見つかり生活指導室に
連れていかれました。
少しすると私の担任とその他教師数名が中に入って来て⋮そこで行
われたのは、私や家族、友達に至るまで全てを全否定!!罵声、罵
倒を気が狂ったかのように繰り返し続けた挙げ句、私に許してやる
111
から今ここで土下座しろとの事!!私は早く教室に行ってマーミの
顔が見たかったので我慢に我慢を重ね、土下座はしなかったがちゃ
んと頭を下げてやる気を見せたが彼ら教師は応じてはくれず、そん
なやり取りを繰り返す中、担任が口を開いた。許してやるから代わ
りに一つ条件がある⋮
その条件はお前の両親を学校に連れて来てお前と共にこの先生方の
前で土下座をする事!!これが出来なければ学校に通わせない!!
との事⋮
⋮⋮公立のたいして優れてもいない田舎の学校ですよ⋮⋮
あなたなら土下座しますか?
話を戻しましょう。
えぇ⋮切れましたよ!!
ものの見事に切れましたよ!!
漫画みたいにイスを投げましたよ!!
その瞬間、生活指導室の扉が開き数人の体育教師が飛び掛かって来
て私を取り押さえました⋮
担任は私を見下ろして﹁せっかくのチャンスを棒にふりおってアホ
が!!﹂っとベタな悪党のセリフを吐いて生活指導室から去ってい
きました。
その日、私は初めて悔し涙を流しました。
そして、この出来事からまた1ヶ月が過ぎ、季節は文化祭シーズン
になり、私達も我が校の文化祭を廻るべく色々な所に根回しをし、
体育館で行われる歌の合唱と劇だけ見ることを許されました。
文化祭当日の朝、オオクボでマチャ、はいちゃん、勇が集まり⋮
112
⋮あれっ?元気が来ない⋮そう言えば寝坊するかも知れないから起
こしに来てくれとか言っていたのを思い出し、元気を起こしに家ま
で行くと案の定寝てました。はいちゃんが﹁おいっ起きろ﹂と起こ
してあげると元気がボソッと﹁しばくぞ﹂と⋮私は爆笑ですよ!起
こしに来いというといて起こしたらしばくぞって!!
私が爆笑している傍らはいちゃんは元気をボコボコにしばきあげ完
全に目が覚めた元気君は腫らした顔で文化祭に向かいました。
学校に着くと既に3年の劇が始まっており、私が一番見たかった劇
がやっていました。
その劇とは私のクラスの劇でヒロインはマーミ⋮
しかもクライマックスはキスシーンがあるらしい⋮
役決めの時に全員一致で主役は私、ヒロインはマーミが選ばれたら
しいが私が学校に来ないためイケメン君が選ばれた事⋮
最後のキスシーンで私とマーミのファーストキスを全校生徒に見せ
つけ、誰しもが認めるカップルになる事⋮
今頃後悔しても遅いのですが、なんかせつないですね!!
その後、マチャ、元気は学校に復学し、はいちゃんは英語教師をし
ばきあげ鑑別所送り、私は相変わらず誰かの家を泊まり歩く生活が
続きます。
113
中学生 15才編 ∼堕ちるとこまで∼︵後書き︶
ぼちぼち頑張ります。
114
中学生 15才編 ∼Beeクエスト∼︵前書き︶
息抜き⋮♪息抜き⋮♪
⋮そうやって消えていった作品は数知れず⋮
115
中学生 15才編 ∼Beeクエスト∼
あれ依頼、私達は昼過ぎに起床↓スーパーでご飯︵私はいつも赤飯、
トッポ、フルーツミックスの3点︶を調達↓一服↓学校に遊びに行
く↓夜は暴走or窃盗を繰り返していました。
因みに私達が学校に行くと教師が10人位出てきて私達の侵入を阻
止しようと必死です。
﹁なぁ∼いけずせんと入れて∼やぁ∼﹂
﹁あかん!!おまえらは学校の癌や!!他の生徒に悪影響しか与え
へん!!帰れ!!﹂
こんなやり取りが日常になった頃のある日⋮
∼Beeクエスト∼
私達はいつものようにオオクボの前にあるベンチで溜まってると一
匹の蜂が飛んできました。それはよく見るとオオスズメバチです。
私達は一時退散し、スズメバチの動きを目で追っていると、ちょう
ど私達が座っていたベンチの後ろ側の草むらに入っていきました。
近づいてよく見ると⋮ありました。スズメバチの巣です。大きさで
拳3つ分くらいでしょうか。そんなには大きくないスズメバチの巣
116
を発見した私達は即座に石を投げるなりして結構簡単に巣を破壊し
ました。
それから数日後⋮
また私達はいつものようにオオクボの前にあるベンチで溜まってい
るとまた一匹のスズメバチが飛んできたのです。
⋮追っかけましたよ!!
すると!?なんとスーパーの横の通り道にある2m位の木に前より
遥かにでかい巣があるではありませんか⋮
早速バトル開始です!!
まず粗大ゴミから椅子やら壺、傘やらをもってきて巣に向かって投
げ込みます!!
出ました!!ウジャウジャとスズメバチが巣から出てきて一斉に襲
いかかってきます!!
私達はまじダッシュで逃げます。本当にあと20cm位のところま
で追い付いてきますがある程度の距離を走ると︵50m∼100m
位かな?︶本能なのか、諦めて巣に帰っていきます。
そして攻撃↓逃げるを繰り返し行っていると日も沈んできたので勇
の家に一時待機するのでした。
夜はゲームなどしているとあっという間に朝がきます!!
この頃のゲームと言えばスーパーフ○ミコンでハマったのがアクト
○イザー
眠たい目を擦りながら朝パンしようとスーパーに向かって歩いてい
117
るとスズメバチの巣がある木に目がいった⋮すると奴らはこともあ
ろうことに巣を再生しているではありませんか!!
はいっ!第2バトル開始です。
私を含め、はいちゃん、勇、こいじろう、その他数名で皆武器︵棒、
鉄パイプ等︶をそれぞれ手に持ち、まるで某映画のワンシーンみた
いにぞろぞろと歩いて行きます。
それには訳がありました⋮
そのスズメバチの巣がある場所は人通りがそこそこある場所でほっ
ておくと必ずスズメバチの被害者が出るのが目に見えて分かったか
らです。︵注:ヤンキーは自分の正義の為ならなんでもやってしま
います︶はいちゃんなんかは軽く素振りをしています。さすが剣道
部!!
﹁今回の作戦は至ってシンプルに殲滅戦でいこうと思うがどうやろ
か?﹂
﹁﹁意義無しっ!!﹂﹂
巣の破壊だけではまた別の場所に巣を再生すると踏んだ私達は女王
バチを死守する城︵巣︶の兵隊達を全滅する殲滅戦を選びました。
またこの戦いは接近戦であり一歩間違えば死傷者が出る可能性を十
二分に含んだ戦いです!!注:ヤンキーは自分の美学の為なら、何
でもします︵涙︶
﹁﹁いっせーのーでっ!!﹂﹂
取り敢えず皆で一斉に城を先制攻撃し兵隊達を誘き寄せます。
118
あっという間に20∼30匹に周りを囲まれススメバチの警戒する
カチカチ音が鳴り響き開戦の合図です!!
まずは、はいちゃん﹁バチンッ﹂と見事な面︵降り下ろし︶で1匹
Get!!
続いてこいじろう⋮ミス︵涙︶
勇もミス⋮そしてダッシュ!!
その間にはいちゃん2匹目Get!!
しかしここまで実力差があるとは思いませんでした⋮
そうこうしてる間に私や勇も1匹Get!!
もうね⋮なんて言うかね⋮
たまりませんよ!!
あの快感︵笑︶
上手く例えられないんですが⋮強いて言えば口説いていた女が堕ち
た瞬間とまではいかないけども︵汗︶
バス釣りでバスがルアー目掛けてバッシャン!!とHitした感じ
といいますか⋮
とにかく
キターッΣ︵°Д°︶
って感じです。暫く頑張ってたら、いつの間にやら通勤、通学の時
間になっており道行く人達の朝っぱらから何やってんだこいつら的
な視線がかなり痛かったです︵涙︶
しかし我々には大きな使命があるのです!!
そうっ!!
奴等の殲滅という使命が⋮
朝10時の時点で現在のスコアがはいちゃん6匹、勇、俺2匹、こ
119
いじろう0匹
いくら蜂の中では大型のオオスズメバチと言えども止まっている訳
でもなし、当たらねぇーつぅの!!
しか∼も∼奴等も攻撃してくるからね︵笑︶
一度目は刺されても大丈夫みたいだけど、2回目以降はアナなんち
ゃら∼ショックで死んじゃうみたいだしって、この時はそんな知識
注:ヤンキーはスリルの為なら命を賭けます!!
ありませんでしたから1度でも刺されたらやばいという認識でした
⋮
まだまだ戦いは続きます⋮
攻撃されたらダッシュで逃げるのですが⋮
その時!!
﹁うわぁ∼いたいよ∼おかぁさ∼んっっ﹂
子供の泣き喚く声がします!!
慌てて近付くと4才∼5才位の男の子で頭を押さえて泣いていまし
た!!
いたいよ∼うわぁ∼ん﹂
﹁どうしたっ!!﹂
﹁はち
注:ヤンキ
あぁ⋮ごめんよボクm︵︳︳︶mそれススメバチに刺されてるから
めちゃくちゃ痛いよね⋮下手すると死んじゃうよね⋮
ーは正義の為なら犠牲もへっちゃらなのです!!
ママさん
急いで﹁ボク家何処や?﹂と家まで連れていき親にススメバチに刺
されたかも知れない旨︵確実に刺されてるけど︶を説明し別れたの
120
でした⋮
あたかも自分たちはたまたま発見した振りまでして⋮ホントにすま
んm︵︳︳︶m名前も知らないボクよ⋮許してくれ⋮
まぁそんなこんなで昼1時頃に勇が刺され、2時頃には奴等を壊滅
に追い込めたのでした。
最終スコア
1位:はいちゃん⋮13匹
※さすが剣道部!!伊達じゃない︵笑︶
2位:勇⋮5匹
※刺されて毒を絞り出し自分のオシッコをかけてまで頑張りました
︵笑︶
3位:俺⋮3匹
※難しいね︵ ̄▽ ̄;︶だって当たらねぇーんだもん︵笑︶
4位:こいじろう⋮1匹
※とにかく頑張った!!でもね結果が伴わない奴っているじゃん⋮
正にそんな感じ︵笑︶
特別賞:名前も知らないボク
※家に送った後、10分位したら救急車が来る音がしたから助かっ
た事だろう︵汗︶
こうして私達の身体を張った暇潰しは終了しました。まだ残暑が残
る秋口の出来事でした。
121
因みにススメバチの習性で言うところのこの時期は一番凶暴になり
危ない時期である!!
楽しかったけど今ならやりません⋮って言うかお金貰っても無理!
!
122
中学生 15才編 ∼Beeクエスト∼︵後書き︶
長い長い息抜き中で御座いますm︵︳︳︶m
大変申し訳ありませんm︵︳︳︶m
多忙でも少しずつ更新して必ず完結までするつもりであります︵汗︶
どうぞ暖かく見守ってあげて下さいませ︵涙︶
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PDF小説ネット発足にあたって
http://ncode.syosetu.com/n6695q/
自伝 ∼Story∼
2016年7月21日15時46分発行
ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。
たんのう
公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ
うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、
など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ
行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版
小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流
ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、
PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル
この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。
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