Comments
Description
Transcript
内職商法業者に対する行政処分
内職商法業者に対する行政処分(2件)について 平成14年7月22日 経 済 産 業 省 【ポイント】 経済産業省では、7月18日付けで、いわゆる内職商法を営む2事業者(株式会社 メイコラボレーション、株式会社マイン)に対し、それぞれ「特定商取引に関する法 律」の違反を認定し、同法第56条の規定に基づき、業務の改善を指示する行政処分 を行いました。 これらの事業者は、自らが斡旋するパソコンのデータ入力、ホームページ作成、テー プ起こしなどの在宅業務に従事することによって収入が得られるとして誘引した上 で、消費者に対し、パソコン用ソフトウェアを販売し、又は在宅業務のためのスキル (技能)を得るための業務研修を実施していました。しかしながら、在宅業務を募集 する広告の中で、在宅業務によって得られる収入の水準や、在宅業務を受けられる可 能性について、著しく有利であると誤認させるような表示をしたり、パンフレットの 中で、架空の人物の体験談等を掲載し、ソフトウェアの販売や業務研修に係る契約の 締結を勧誘する等の行為をしていたものです。 なお、当省では、本年2月1日から、同法に違反する事業者については、原則とし て、業務の改善を指示する行政処分を行った段階で、その事業者の名称等を公表する ように同法の運用の強化を図ったところです。今回の公表は、この方針の下、初めて 公表をした事例となっています。 当省としては、今後とも、同法に違反する事業者に対しては、厳正に対処していく こととしています。 -1- 3.取引の概要 ②案内書及びSOHOユートピア入会 申込書の送付 消 ③商品(CD−ROM)代金の支払い ④商品(CD−ROM)送付 費 者 (行政処分の対象事業者 ) ㈱メイコラボレーション ①商品(CD−ROM)の仕入 ⑤入会の申込・登録 ⑥認定試験(レベルチェック) ⑦在宅ワーカーとしての登録 ⑧業務の発注 ㈱職能開発研究所 「SOHOユートピア」 を運営 4.主な違反事実 (1)広告表示義務違反(第53条第1項) ①「SOHO ユートピア」に入会し(会員登録)、認定試験を受ける必要があるといっ た業務の提供条件、②業務提供利益(業務に対する報酬)の指標の根拠等が記載され ていない。 (2)誇大広告(第54条) 広告中に、「月額 未経験者・・・5万円∼可能」「月額 経験者・・・10万円∼可能」 等と表示しているが、実際には5万円以上の報酬を得ている者はほとんどいない。 (3)概要書面・契約書面の記載義務違反(第55条第1項、第2項) ①契約の解除に関する事項、②会員登録、認定試験といった業務の提供条件、③業 務に対する報酬の条件等が記載されていない。 (4)不実告知(第52条第1項) 勧誘用のリーフレット等に、架空の人物を用いて業務の提供を受けた者の体験談を 記載している。また、報酬について、実際には1か月あたり2万円未満の者がほとん どを占め、かつ、その大半は1万円未満の者であるにもかかわらず、同書面において、 報酬の金額階層別割合を「1∼2万円 3%」などと記載している。 5.指示の内容 上記4.(1)から(4)までの違反事実を認定し、今後同様の行為をしないよう指 示。 -3- 3.取引の概要 (行政処分の対象事業者) 消 費 ①パンフレットの送付 ②研修費用(テキスト代を含 む)の支払い ④在宅ワーカーのための研修 ⑤スキルチェック ㈱マイン ③研修、スキルチェックは、 外部委託 ⑥在宅ワーカーの推薦 者 ⑦在宅ワーカーの登録 ⑧業務の発注 OSF ( ㈱ソリューションパートナーズ) 4.主な違反事実 (1)広告表示義務違反(第53条第1項) ①在宅業務をあっせんする回数、②業務提供利益(業務に対する報酬)の指標の根 拠等が記載されていない。 (2)誇大広告(第54条) 広告中に在宅ワーカーのスタッフ数を2069名と表示しているが、同社が平成1 4年3月4日までに推薦した在宅ワーカーは、実際には、累計で190名にとどまっ ている。 (3)概要書面・契約書面の記載義務違反(第55条第1項、第2項) 在宅業務をあっせんする回数等が記載されていない。 (4)不実告知、重要事項の不告知(第52条第1項) 勧誘用のパンフレットに、「当社卒業の在宅スタッフは1,300名以上。 」等との 記載をしているが、実際には、同社が在宅スタッフとして推薦をした者は190名に とどまっている。また、架空の人物や、別の企業と研修プログラムの契約を締結した 者をパンフレットの中で紹介して、在宅業務によって得られる報酬の水準を示してい る。さらに、同社が推薦をした在宅ワーカーの数が研修プログラムを契約した者の数 に比べ著しく少ないにもかかわらず、その旨を記載していない。 (5)断定的判断の提供(第56条第2号) 同社が研修プログラムを契約した者の数に比べ、実際に同社が推薦し、業務の発注 を受けた者は著しく少ない等にもかかわらず、勧誘用のパンフレットの中で、確実に 仕事が得られ、安定した収入が得られる旨を記載し、断定的な判断を提供している。 5.指示の内容 上記4.(1)から(5)までの違反事実を認定し、今後同様の行為をしないよう指 示。 -5- 本件についてお困りのことなどございましたら、最寄りの経済産業局(地方局)や経済産業省 (本省)の消費者相談室までご相談ください 北海道 経済産業局 011-709-1785 中国 経済産業局 082-224-5673 東北 経済産業局 022-261-3011 四国 経済産業局 087-861-3237 関東 経済産業局 048-601-1239 九州 経済産業局 092-482-5458 中部 経済産業局 052-951-2836 沖縄総合事務局経済産業部 098-862-4373 近畿 経済産業局 06-6966-6028 経済産業省(本省) 03-3501-4657 -6-