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住宅用分電盤のトラブルに注意!-電気の安全調査

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住宅用分電盤のトラブルに注意!-電気の安全調査
平成 20 年 4 月 10 日
独立行政法人 国民生活センター
住宅用分電盤のトラブルに注意!
-電気の安全調査の実態も含めて-
1. 目的
最近、家庭内の燃焼機器(ガスコンロ、ストーブ等)を、電気機器(IH クッキングヒーター、
エアコン等)に置き換えることで、安全・クリーンであることをうたったオール電化住宅が増加
しており、電気への依存度が高まってきている。一般家庭の電気設備の安全確保を行うために
は、
電気事業法に基づき電力会社が4 年に1 回行う定期調査を確実に受けることが重要である。
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、2002 年度以降 2008 年 2 月末
までに寄せられたブレーカー等の電気・電気設備に関係した相談内容のうち、単相 3 線式の配線
方式で発生する中性線欠相注1 に関する事例が少なくとも58 件注2 あり、
特徴的な事例としては、
「帰宅して電気製品のスイッチを入れたところ突然、蛍光灯や電球が切れ、多くの家電製品が故
障した」や、「自宅マンション内の漏電防止ブレーカーのねじの緩みで過電圧が加わった。電気
製品の修理代が 40 万円かかった」等、家電製品が故障するケースが多く見られた。
そこで、消費者に対し、電気設備の定期調査等についてアンケート調査を行うとともに、電
力会社にも定期調査の現状や、中性線欠相についてアンケート調査を行った。また、分電盤の
事故で多く見られた中性線欠相について、テレビや蛍光灯器具などを使用して再現テストを行
い、各部の電圧や機器の状態を調べ消費者へ情報提供することとした。
注 1:3 本の配線のうち真中の線(中性線)が、接続部等で緩んだり、断線したりした状態(P3「単相 3 線式と中性線欠相」参照)
注 2: PIO-NET の検索・集計機能を用いることができないため、「電気」「電気設備」に関する苦情相談情報の中から各事例を個別
に精査したものである
2. テスト実施期間
検体購入
:2008 年 1 月
アンケート調査:2008 年 2~3 月
テスト期間
:2008 年 2~3 月
-1-
3. 解説
1)電気設備の定期調査
電気設備の定期調査は、電気事業法第 57 条及び電気事業法施行規則第 96 条により、電力
会社に 4 年に 1 回以上の頻度で実施することが義務付けられている。
実際には電力会社から委
託を受けた電気保安協会などの登録調査機関が、契約者宅を訪問し「屋外の調査」や「屋内の調
査」、「契約者への問診」等を行っている(図 1)。ただし、契約者が不在の場合や、屋内の調査
を断られた場合には、屋外の調査を行っている。
図 1.家庭内配線の概要
電力会社の設備
サービスブレーカー
安全ブレーカー
メーター
がいし
分電盤
引込線
取付点
漏電遮断器
コンセント
引込口配線
電力会社の設備
使用者の所有物
2) 住宅用分電盤の仕組み
分電盤内には①サービスブレーカー(アンペアブレーカーとも呼ばれ、契約電力会社によっ
ては設置していない場合もある)、②漏電遮断器、③安全ブレーカーが配置されており、これ
らのブレーカー等は電気容量のチェックや、屋内配線の安全確保等の役割がある(図 2)。
①サービスブレーカーは、各家庭が電力会社と契約している電流量よりも多く使用した場
合に自動的に遮断するもので、電力会社の所有物である。②漏電遮断器は屋内配線や電気機器
の漏電を感知した場合に自動的に遮断するもので、消費者の所有物である。③安全ブレーカー
は分電盤から分岐する配線のそれぞれに取り付けられ、許容電流(一般的に 20A)を超えた電流
が流れた場合自動的に遮断するもので消費者の所有物である。
-2-
図 2.住宅用分電盤の仕組み
50A
20A
20A
20A
20A
30A
50A
中性線
①サービスブレーカー
②漏電遮断器
③安全ブレーカー
3) 単相 3 線式と中性線欠相
一般住宅への配線方式には、2 本の電線(黒・白)を用いて電気を供給する単相 2 線式(図 3a)
と、電圧線 2 本と中性線 1 本の計 3 本の電線(赤・白・黒)で電気を供給する単相 3 線式(図 3b)
がある。単相 2 線式では供給電圧が 100V であるのに対し、単相 3 線式では配線の繋ぎ方によ
っては、
100Vと200Vを同時に供給することができるという特徴がある。
最近では家庭用の200V
機器(エアコン・IH クッキングヒーター等)の種類も増え、単相 3 線式の配線方式が増加してい
る。
単相 3 線式の配線方式では、中性線の断線や、端子の緩み等で接触不良が起きると(中性線
欠相)、100V 機器に 100V 以上の電圧が加わり、機器が損傷することがある(図 4)。こうした事
態に対して、内線規程注3 では 1995 年の改定から、「単相 3 線式電路に施設する漏電遮断器は
中性線欠相保護機能付きのものとすること。」と定められており、現在販売されている単相 3
線式用の漏電遮断器のほとんどは、
中性線欠相を感知すると電気を自動的に遮断する中性線欠
相保護機能を有している。
注 3:電気工作物の工事、維持及び運用の実務に当たって、技術上必要な事項を細部にわたり規定した民間規格
a)単相 2 線式(100V のみ)
図 3.配線方式
b)単相 3 線式(100V 及び 200V)
100V
100V
テレビ
100V
電灯
テレビ
中性線
200V
100V
-3-
電灯
IH
図 4.中性線欠相
a)正常時
分電盤
b)中性線欠相時
屋内配線
100V機器
100V
18V
200W
(50Ω)
200V
200V
200V
100V機器
中性線
100V
200V
182V
20W
(500Ω)
中性線欠相
4)配線方式と中性線欠相保護機能の有無の確認
自宅の配線方式が単相 3 線式であることを確認する方法としては、①200V の機器を使用で
きるコンセントがあるか調べる、②屋外などに設置されている電力メーターの表示を見る(写
真 1a)、③分電盤内のサービスブレーカー(図 2 の①)及び漏電遮断器(図 2 の②)に電線が 3 本
(赤・白・黒)接続されていることを確認する、等がある。
また、漏電遮断器の中性線欠相保護機能の有無を確認する方法としては、漏電遮断器の表
示に「単 3 中性線欠相保護付」の表示の有無で知ることができる(写真 1b)。なお、確認の際に
は感電等に注意する必要がある。
写真 1.配線方式と中性線欠相保護機能の有無の確認
a)電力メーターの例
b)中性線欠相保護機能付き漏電遮断器の例
交流単相 3 線式
単 3 中性線欠相保護付
-4-
4. PIO-NET 情報
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、2002 年度以降 2008 年 2 月末
までに寄せられた電気・電気設備に関係した相談内容のうち、中性線欠相によると見られる事例
が少なくとも 58 件注4 見られた(表 1)。具体的な事例を表 2 に示す。
表 1.PIO-NET における中性線欠相と見られる事例の件数注4
年度
計
2002
7
2003
8
2004
9
2005
9
2006
16
2007
9
計
58
注 4: PIO-NET の検索・集計機能を用いることができないため、「電気」「電気設備」に関する苦情相談情報の中から各事例を個
別に精査したものである
表 2.中性線欠相と見られる事例
事例①
事例②
事例③
内容
自宅の電気がついたり消えたりしたので、おかしいと思い電気工事会社に来てもらい調査し
たところ、分電盤とブレーカーの接続部分の配線が焼け焦げていた。通常 100V の電圧なのに
200V が加わり自宅にある家電製品が故障した。家電製品の補償を求めたが、前例がないので
補償はできないと断られた。対応に納得できない。
10 日前コンセントから異常音が鳴り、家電製品などから白煙が出た。家電製品はほとんど使
えなくなり保険はおりず、70 万円の被害を受けた。電気工事屋から屋外引込線の断線が原因
といわれすぐ電力会社に来てもらった。電力会社が「管理範囲外の電線なので責任は当社には
ない」という。
中性線欠相でコンセントにつないでいた電気製品に 200V がかかり故障した。買い替えを含め
ると修理費用は 43 万円になる。電力会社やブレーカーのメーカーに申し出たが費用は自分で
払うしかないのか。
-5-
5. 事業者アンケート
定期調査の現状や中性線欠相について知るために、電気事業連合会注 5 を介して全国の電力会
社 10 社に対してアンケート調査を行った(詳細は添付資料 1 参照)。電力会社の一覧と契約者数
を表 3 に示す。
注 5:電気事業連合会は、日本の電気事業を円滑に運営していくことを目的として設立された団体で、電力会社 10 社で運営
されている。
表 3.アンケート調査対象の電力会社の契約者数と各年度の調査件数
電力会社名
総契約者数
(千件)
〔平成 18 年度末〕
4,139
8,052
28,006
10,362
2,178
14,222
5,192
3,080
8,347
802
北海道電力株式会社
東北電力株式会社
東京電力株式会社
中部電力株式会社
北陸電力株式会社
関西電力株式会社
中国電力株式会社
四国電力株式会社
九州電力株式会社
沖縄電力株式会社
-:集計データーなし
単相 3 線式の
契約者数
(千件)
〔平成 18 年度末〕
各年度の調査件数(千件)
平成 15 年度
平成 16 年度
平成 17 年度
平成 18 年度
1,004
1,967
7,195
2,624
531
3,471
1,339
757
2,031
210
1,002
1,999
7,214
2,642
521
3,538
1,377
763
2,039
202
1,008
1,990
7,224
2,670
536
3,540
1,361
772
2,058
213
1,007
2,003
7,280
2,687
546
3,596
1,326
783
2,098
200
1,452
15,011
7,075
1,038
9,360
3,013
*1,940
*5,128
543
*:単相 3 線式計器の数量(平成 18 年度末)
1) 定期調査について
(1) 通知方法と訪問回数
定期調査の日程の通知は、各電力会社とも契約者宅に訪問して行い、定期調査には各社と
も 2 回まで訪問すると回答があった
定期調査の日程の通知は、各電力会社とも契約者宅に訪問して行い、不在であれば書面の
投函により通知するとの回答であった。
定期調査については各社とも 2 回まで訪問し、契約者が不在であった場合は、「不在であ
ったことをお伝えのうえ,ご希望により再度調査が可能であることをご案内し、終了扱いと
している」と回答があった。
(2) 屋外の調査のみで終了した件数
定期調査の際に屋内の分電盤等の調査ができず、屋外の調査のみで終了した件数は 16~
40%で、各電力会社により大きな違いが見られた
定期調査の際に、「契約者が不在であった」、「屋内の調査を断られた」等の理由で、屋内の
分電盤等の調査ができず、屋外の調査のみで終了した件数については 10 社中 5 社注6 から回
答があり、調査件数の 16~40%(平成 18 年度)で、各電力会社により大きな違いが見られた。
注 6:もう 1 社は「平成 19 年度から全数集約をしており、20 年 1 月までの実績では約 3 割となっています。」と回答があ
った。
-6-
(3) 不良通知件数
不良通知件数は全体の約 2%で、「屋外配線の不良」や「接地工事不良」が多かった
定期調査の際に不良と通知された割合は、全体の調査件数の約 2%(平成 18 年度)であるこ
とがわかった。なお、不良の内容は「屋外電気配線の不良」や「接地工事不良」が多く見られた。
(4) 中性線欠相保護機能が付いていない漏電遮断器を使用している契約者数の把握
中性線欠相保護機能が付いていない漏電遮断器を使用している契約者数を把握していた
のは 10 社中 1 社のみで、単相 3 線式の契約者の約 23%(351 万件)であった
総契約者数のうち単相 3 線式の配線方式が占める割合は電力会社によって幅があり、回答
のあった 9 社で 35~68%(平成 18 年度)であった。また、定期調査の際に漏電遮断器の中性
線欠相保護機能の有無を確認しているのは 10 社中 3 社のみであった。さらに、中性線欠相
保護機能が付いていない漏電遮断器を使用している契約者数及び、中性線欠相の事故件数を
聞いたところ、10 社中 1 社のみ回答があり、中性線欠相保護機能が付いていない漏電遮断器
を使用している契約者数は同社の単相 3 線式の契約者数の約 23%で約 351 万件もあり、事故
件数については平成 15 年度以降 50 件との回答であった。
(5) 中性線欠相の防止
ほとんどの電力会社が中性線欠相を防止するため、パンフレットで中性線欠相保護機能付
きの漏電遮断器を薦めていた
電力会社 10 社のうち 9 社で、定期調査時に配布するパンフレットに中性線欠相保護機能
付きの漏電遮断器を推奨する旨を記載していると回答があった。
また、定期調査の際に中性線欠相を防止するための点検方法を聞いたところ、各社とも分
電盤の調査ができた場合はブレーカー等の端子部の増し締めを行っていると回答があった。
(6) 中性線欠相が起きたときの対応
中性線欠相が起きたときの電力会社の対応は、電力会社の設備で欠相した場合には電力会
社の責任、契約者の所有物で欠相した場合には契約者の責任との回答であった
実際に中性線欠相が起きてしまった場合の対応については、各社とも同様で、電力会社の
設備で欠相した場合には電力会社(契約者や第三者の過失がある場合を除く)の責任、契約者
の所有物(屋内配線や漏電遮断器等)で欠相した場合には契約者の責任との回答があった。
(7) 定期調査に対する電気事業連合会からの意見
定期調査を実施するうえで契約者にお願いすることがあるかを聞いたところ、電気事業連
合会から以下の回答があった。
・定期調査は、電気の専門家が各ご家庭を訪問しチェックする数少ない機会でありますので、
是非点検をお受けいただくことをお勧めいたします。
-7-
・一般用電気工作物の保安に関して、ご理解いただきづらいこともあり、現実的にはお客さ
まから調査のお断りを受ける場合もあります。また、お客さま宅内の設備においては、プ
ライバシーへの配慮等からも、第三者による点検に限界もございますので、日頃からご使
用になられている電気設備の保安に目を向けていただき、事故を未然に防止できるよう心
掛けていただくことが肝要です。
・電力会社の調査員を装った詐欺なども発生しております。業務に従事する調査員は、身分
証明証を携帯しておりますので、訪問の際には、身分証の提示をお求めいただき、ご確認
ください。
-8-
6. 消費者アンケート
消費者に対して電気設備の安全点検に関するアンケート調査を行った(回答者:469 人)。回
答者の属性及び詳細については添付資料 2 参照。
1)電気設備の安全点検(定期調査)
回答者の半数以上(52%)が電気設備の定期調査について知らなかった。また、点検を受けた
ことを覚えていた人の約 3 割が、点検日に立ち会わず、屋内の調査も行わなかった
電気事業法に基づき、電力会社が委託した電気保安協会などの専門機関が 4 年に 1 回、各
家庭の電気設備の定期調査を行っていることを知っているか聞いたところ、
回答者の半数以上
の 243 人(52%)が「知らない」と回答した(図 5a)。
定期点検の日にどのように対応したか聞いたところ、「わからない」と回答した人が最も多
く 225 人(48%)であった(図 5b)。これらの人を除いて集計すると、「点検日に点検してもらっ
た」人が 172 人(70%)であったのに対して、「点検日を知っていたが、点検に立ち会わなかった」
人が 53 人(22%)、「点検日を忘れていた」人も 19 人(8%)見られた。
定期点検の際に点検した個所を聞いたところ、「わからない」と回答した人が最も多く 262
人(56%)であった(図 5c)。これらの人を除いて集計すると、「屋外・屋内とも点検してもらっ
た」人が 141 人(68%)であるのに対し、「屋外のみ」の人が 56 人(27%)、「調査してもらわなか
った」人も 10 人(5%)見られ、3 割以上の人が屋内の調査を行っていないことがわかった。
図 5.電気設備の定期調査について
a)定期調査を知っているか
いいえ
52%
はい
48%
b)点検時の対応について
点検してもらっ
た
37%
わからない
48%
忘れていた
4%
c)点検個所について
屋外、屋内とも
30%
わからない
56%
屋外のみ
12%
調査してもらわ
なかった
2%
-9-
点検日を知っていた
が立ち会わなかった
11%
2)分電盤
分電盤等の電気設備が使用者の所有物であることを知る人は半数以下(42%)と少なかった
分電盤等の電気設備が使用者の所有物であることを知っていた人は、197 人(42%)と少なか
った(図 6 )。
図 6. 分電盤が使用者の所有物であることを知っているか
はい
42%
いいえ
58%
3)中性線欠相
中性線欠相について知っている人は 19%と少なかった
自宅の配線方式について聞いたところ、「単相 3 線式」が 108 人(23%)、「単相 2 線式が 130
人(28%)であったが、約半数の 231 人(49%)が「わからない」と回答した(図 7a)。
また、中性線欠相について知っているかを聞いたところ、「知っている」と回答した人は 90
人(19%)と少なかった(図 7b)。
図 7.中性線欠相について
a)自宅の配線方式について
b)中性線欠相について知っているか
はい
19%
単相3線
23%
わからない
49%
単相2線
28%
いいえ
81%
- 10 -
7. テスト結果
分電盤に関係した事故の中では、中性線欠相により家電製品が壊れたという事例が多く見ら
れたことから、実際に一般家庭で使用されている家電製品を使用し再現テストを行った。
1) テスト対象商品
中性線欠相事故を再現するため、一般の家庭で使用されている家電製品を準備した。テス
トに使用した家電製品を表 4 に示す。
表 4.中性線欠相再現テストに使用した家電製品
商品名
液晶テレビ 32V 型
冷蔵庫 365L
蛍光灯器具 62W 形
セラミックファンヒーター
消費電力(W)
152
93
70
1200
待機電力(W)
0.1
1.2
0
2) 中性線欠相事故の再現
中性線欠相事故の再現試験として、図 8 に示した試験装置の機器 A・機器 B の位置に家電製
品を接続した状態で中性線を欠相(断線)させ、各機器にかかる電圧と機器の状態を観察した。
テストは、消費電力が最も大きかったヒーターを機器 B に接続し、機器 A については他の機器
を入れ替えて調べた。テストは、先ずそれぞれの機器を動作状態で行い、異常が出なかった場
合には機器 B を待機状態にして、互いの機器の消費電力の差が大きくなる状態でも調べた。
図 8.中性線欠相事故再現装置
機器 A
中性線
中性線欠相
スイッチ
主幹
機器 B
(1) ケース①(蛍光灯器具とヒーター)
動作状態の蛍光灯器具とヒーターを接続して中性線欠相を起こすと、蛍光灯器具に 185V
の電圧が加わり点滅を繰り返した後、取り付けられた 2 つの蛍光ランプが段階的に点灯しな
くなった(図 9、写真 2)。その後、蛍光ランプを新しいものに交換し、通常の使い方(100V)
をしても点灯しなかった。
- 11 -
図 9.蛍光灯器具とヒーター
185V
蛍光灯器具
21V
ヒーター
×
中性線欠相直後から点滅を繰り返し
45 秒と 100 秒で取り付けられた2 つの
蛍光ランプが段階的に点灯しなくなっ
た
電圧が下がり運転が停止した
写真 2.中性線欠相後の蛍光灯器具の状態(点滅を繰り返す)
(2) ケース②(冷蔵庫とヒーター)
動作状態の冷蔵庫とヒーターを接続して中性線欠相を起こすと、冷蔵庫に 178V の電圧が
加わり 37 秒後に運転が停止した(図 10)。その後、通常の使い方(100V)をしても動作しなか
った。
図 10.冷蔵庫とヒーター
178V
冷蔵庫
46V
ヒーター
×
中性線欠相後 37 秒で運転が停止した
電圧が下がり運転が停止した
(3) ケース③(液晶テレビとヒーター)
動作状態の液晶テレビとヒーターを接続して中性線欠相を起こすと、液晶テレビに 178V
の電圧が加わり液晶テレビに映った画像の明るさが変わったが、液晶テレビに変化は見られ
なかった。しかし、液晶テレビを待機状態にすると、198V の電圧が加わり 10 秒ほどで背面
- 12 -
パネルから一時的に煙が上がった(図 11、写真 3)。その後、通常の使い方(100V)をしても動
作しなかった。
図 11.液晶テレビとヒーター
0.4V
ヒーター
×
液晶テレビ
198V
動作状態では損傷しなかったが、待機
状態にすると 10 秒ほどで背面パネル
から一時的に煙が上がった
電圧が下がり運転が停止した
写真 3.待機状態で発煙した液晶テレビ
背面パネルから発煙
以上の結果から、消費電力が異なる機器をそれぞれ、機器 A・機器 B に接続した状態で中性
線欠相を起こした場合、消費電力が大きい機器側の電圧は低下するが、消費電力が小さい機器
側の電圧は上昇し、
消費電力の差が大きいほど加わる電圧の差が大きくなることが確認された。
3) 修理費用
参考として今回のテストで故障した液晶テレビ、冷蔵庫について修理を依頼したところ、
中性線欠相による故障は保証の対象外となり有償修理となった。液晶テレビはコンデンサ(写
真 4)が損傷しており、電源基板の交換で修理費用は 28,560 円、冷蔵庫はヒューズ(写真 5)が
溶断しており、電源基板の交換で修理費用は 12,705 円であった。
- 13 -
写真 4.故障した液晶テレビの基板
損傷したコンデンサ
写真 5.故障した冷蔵庫の基板
溶断したヒューズ
4) 中性線欠相保護機能付き漏電遮断器の動作確認
中性線欠相保護機能付き漏電遮断器について、中性線欠相を起こした場合の動作を確認し
たところ、瞬時に過電圧を感知して電気を遮断した。
- 14 -
8. 消費者へのアドバイス
1) 4 年に 1 回の定期調査の際には、点検に来る調査員に協力し、屋外の点検だけでなく、分電
盤等の屋内の電気設備も点検してもらう
電気設備は毎日使用しているが、滅多に触れることのない個所であり、資格のない人が触
れると感電等のおそれがある部分であることから、
安全を確保するために 4 年に 1 回の定期調
査を確実に受けることが非常に重要である。しかし、事業者及び、消費者へのアンケート調査
の結果から、契約者が不在等の理由で屋内の調査を行わず、屋外の調査のみで終了してしまう
というケースも少なくないことがわかった。
分電盤内の端子の緩み等で発生する中性線欠相事
故などの防止のためにも定期調査の際には、屋外の点検だけでなく屋内の点検も必ず行う。な
お、定期調査は無料で行われるため、調査料を請求されることはない。
2) 電気設備に異常が見られた場合や、定期調査で不良を指摘された場合は、速やかに修理を行
う
テストの結果、中性線欠相により故障した家電製品の修理代は約 12,000~28,000 円であっ
たが、PIO-NET によると複数の家電製品が故障し、修理費用が高額になった事例も見られたこ
とから、日常の生活で電気設備に異常が見られた場合や、定期調査の際に漏電等の不良個所を
指摘された場合には、損害の拡大を避けるため直ちに使用を中止し、電気工事店に点検や修理
を依頼する。
3)単相 3 線式の配線方式で、中性線欠相保護機能が付いていない漏電遮断器を使用してい
る場合は、費用はかかるが中性線欠相保護機能付きの漏電遮断器に交換したほうがよい
電気工事に必要な事項を規定した民間規格となる内線規程では 1995 年の改定から、単相 3
線式電路に施設する漏電遮断器は中性線欠相保護機能付きのものとすることを定めており、
1995 年以降に建てられた家屋のほとんどには中性線欠相保護機能付きの漏電遮断器が取り付
けられている。しかし、単相 3 線式の配線方式の古い家屋では、中性線欠相保護機能が付いて
いない漏電遮断器が使用されている可能性がある。事業者へのアンケート調査の結果からも、
こうした家屋はまだ多く存在しているという結果もあり、
築年数の古い家屋に住んでいる場合、
分電盤内の漏電遮断器を確認し(配線方式や漏電遮断器の中性線欠相保護機能の有無を確認す
る方法は P4 参照)、中性線欠相保護機能が付いていない場合は、費用注 7 はかかるが中性線欠
相保護機能付きの漏電遮断器に交換したほうがよい。
なお、電力会社や電気保安協会は機器の修理や交換を行っていないので、電気工事店に依
頼する。
注 7:交換にかかる費用は 2 万円程度であるが、漏電遮断器の定格電流などによって異なる
- 15 -
9. 業界への要望
1) 定期調査の重要性について消費者の理解は十分とはいえない。今後、確実に定期点検を行う
には更なる PR が必要である
消費者へのアンケート調査の結果、
定期調査について「知らない」との回答が 52%と半数を超
えており、消費者の理解が十分でないことがわかった。また、点検した個所についても、「わ
からない」と回答した人が最も多く、これらの人を除いた集計でも 3 割以上が屋内の調査を行
わなかったと回答があった。
事業者へのアンケート調査の結果からは各電力会社とも、パンフレットやホームページ等
で、PR 活動を行っていると回答があったが、消費者の理解は十分とはいえない。今後、確実
に定期点検を行うには更なる PR が必要である。
2) これまで以上に中性線欠相保護機能付きの漏電遮断器への交換を薦めてほしい
事業者へのアンケート調査の結果、中性線欠相保護機能が付いていない漏電遮断器を使用
している契約者数は、回答のあった 1 社だけで 351 万件もあり、今後、配線等の経年劣化等で
中性線欠相に至ることも考えられる。こうした契約者に対して、パンフレットに記載するだけ
でなく、これまで以上に中性線欠相保護機能付きの漏電遮断器への交換を薦めてほしい。
○要望先
電気事業連合会
○情報提供先
内閣府 国民生活局 総務課 国民生活情報室
経済産業省 商務流通グループ 消費経済政策課
経済産業省 原子力安全・保安院 電力安全課
電気保安協会全国連絡会議
全日本電気工事業工業組合連合会
- 16 -
添付資料 1
「一般用電気工作物の定期調査」等に関するアンケート調査結果
北海道電力㈱
通知方法
問
1
消費者にどのよ
うに通知してい
ますか。
また、
調査予定日
の何日前に消費
者に伝えていま
すか。
問
2
-17-
定期調査について
問
3
問
4
問
5
問
6
問
7
問
8
各戸へご訪問の上、
在宅の
場合は面会を含め、
不在の
場合は書面の投函による
お知らせを実施
2~7 日前
通知日
何回まで通知・訪
問していますか。
各戸へ訪問し、
口頭または
チラシで通知し、
お客さま
の都合を伺いながら実施
東北電力㈱
通知・訪問回
数
また、
最終的に消
費者が不在であ
った場合には、
ど
不在のときの
のように対応さ
対応
れていますか。
定期調査となる全契約者数を教え
てください。(平成18 年度末現在)
特に規定していないが、
そ
の都度、お客さまと
調整して決めている。
特に規定しておらず,
お客
さまと調整のうえ決定し
ている。
東京電力㈱
中部電力㈱
北陸電力㈱
各戸へご訪問の上、
在宅の
場合は面会を含め、
不在の
場合は書面の投函による
お知らせを実施
各戸へご訪問の上、
在宅の
場合は面会を含め、
不在の
場合は書面の投函による
お知らせを実施
最低2日前と規定してい
るが、
実際は3日から10
日前に実施
3 日前
月別に計画管理を実施し
ているが、
月初と月末で予
告日に幅が生じている
集合住宅などで全戸停電
により調査を実施する場
合等においては、
3日前ま
でに周知のうえ対応して
いる。
関西電力㈱
中国電力㈱
四国電力㈱
九州電力㈱
沖縄電力㈱
各戸へご訪問の上、
在宅の
場合は面会を含め、
不在の
場合は書面の投函による
お知らせを実施
初回訪問前に
「事前予告ビ
ラ」を配布し、近日中に調
査訪問する旨を周知して
いる
委託先の登録調査機関により対
応が異なる。 基本的には,各戸
へ訪問のうえ,
お客さまにご都合
をお伺いしている。
ご不在の場合
は,
書面の投函によりお知らせし
ている。ただし,一部の登録調査
機関は,書面(チラシ)を事前に
配布し,
お客さまへ後日定期調査
のためにお伺いすることなどを
お知らせしている
訪問日にお客さまの都合
をお伺いして,
調査日を設
定しているが,
都合が合え
ば訪問日当日に調査を行
っている。不在の場合は,
書面の投函によるお知ら
せを実施している。
各戸へ訪問し、
お客さまに
ご都合をお伺いしている。
ご不在の場合は、
お知らせ
票の投函を実施している。
初回訪問の際にお客さ
ま承諾のもと調査を実
施し、不在の場合は書面
の投函によるお知らせ
を実施
特に規定していないが、
そ
の都度、お客さまと
調整して決めている。
7 日前
特に定めはないが、
お客さ
まと調整のうえ、
決定して
いる。
明確な定めはないが,
お客
さまと調整のうえ調査実
施日を決定している。
お客さまと調整のうえ決
定。
社内規定に明確な取決
めがないため、定期調査
を委託された登録調査
機関の運用による。
2回
2回
2回
2回
2回
2回
2回
2回
2回
2回
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項であ
る”通達”において運用方
法が示されている
※法令上の補足事項で
ある”通達”において運
用方法が示されている
不在であったことをお伝えのう
え、
ご希望により再度調査に応じ
るものとして、
終了扱いとしてい
る。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えのう
え,
ご希望により再度調査が可能
であることをご案内し、
終了扱い
としている。
不在であったことをお伝えの
うえ,ご希望により再度調査が
可能であることをご案内し、終
了扱いとしている。
4,139,331
8,052,121
28,006,488
2,177,960
2,177,960
14,222,374
5,191,563
3,079,528
8,346,905
802,345
15 年度
1,004,299
1,966,977
7,194,660
2,624,191
531,359
3,470,765
1,338,803
756,505
2,031,037
209,515
16 年度
1,001,698
1,999,009
7,214,448
2,642,294
521,387
3,538,237
1,376,849
762,764
2,038,804
201,881
17 年度
1,008,374
1,989,793
7,223,897
2,670,082
535,874
3,540,237
1,360,921
771,768
2,058,493
213,438
18 年度
1,007,440
2,003,372
7,280,210
2,687,148
545,675
3,596,171
1,325,712
783,284
2,098,455
199,849
屋外の調査のみ
で終了した件数
を教えてくださ
い。
15 年度
283,643
2,555,942
332,681
320 千
16 年度
332,150
2,669,525
398,754
420 千
355,087
2,780,349
500,891
屋外の調査のみで終了し
た件数は把握していない
32,720
17 年度
18 年度
393,336
2,892,135
426,062
18年度以前の件数は,
一部集約
できておりませんが,
19年度か
らは全数集約しており,
20年1
月までの実績では定期調査件数
の約3割となっています。
各年度の不良通
知件数(不適合件
数)を教えてくだ
さい。
15 年度
12,142
25,157
269,315
49,296
9,653
53,109
17,783
17,636
29,707
5,577
16 年度
11,136
29,043
215,463
49,098
6,976
55,714
19,259
21,137
29,601
4,902
17 年度
10,009
35,633
196,604
39,121
5,465
50,507
22,358
20,930
25,586
4,595
18 年度
8,872
43,515
178,643
42,050
4,850
49,495
25,698
19,119
28,653
5,226
①配線・支持具不良
②配線器具不良
③絶縁不良
④仮工事
⑤その他
①屋外引込口配線などの
不備
②接地工事の不備
③配線器具材料の不備
④コードの配線方法の不
備
⑤配線の絶縁不良
①屋外引込口配線の施設状況に
不備がある。
②水気のある場所に施設してあ
る機器への接地に不備がある。
③漏電遮断器を取り付ける必要
がある場所に取付がされていな
い。
④配電盤、
分電盤に施設状況や状
態に不備がある。
⑤照明器具は破損や脱落状態と
なっている。
①洗濯機の接地線未取付
②配線器具の不良(点滅
器・コンセント類)
③エアコンの接地線未取
付
④給湯器の接地線未取付
⑤コード配線の不良
①屋外における電気配線
の不良(電線固定状況,電
線損傷又はそのおそれ等)
②ブレーカ・開閉器の不良
(端子カバー外れ等)
③分岐回路の絶縁不良
④機器の接地工事不良
⑤ブレーカ・開閉器以外の
配線器具材料の不良
①配線器具・材料不良
②接地工事不良
③配線絶縁不良
④コード配線不良
⑤配線不良
①配線器具・材料の不良
②配線不良
③接地工事不良
④絶縁不良(配線)
⑤絶縁不良(電気機器)
①接地工事不良
(エアコン室外機
などの機器外箱の接地未取付な
ど)
②屋内配線以外の配線不良
③配線器具・材料(ブレーカ・開
閉器以外)の不良
④コード配線不良
(延長コードな
どを釘などで固定しているもの
のうち危険なもの)
⑤配線の絶縁不良
(絶縁抵抗計に
よる漏電調査結果不良なもの)
①接地未取付
②配線器具材料(開閉器)
③配線不良(屋外)
④配線不良(屋内)
⑤絶縁(配線)
①ブレーカ・開閉器不良
②配線絶縁不良
③接地工事不良
④配線器具材料不良
⑤屋外配線不良
電気事業法により定めら
れており、
電力として回答
する立場にない
法令に基づいているため,
電力として回答する立場
にない
周期や実施方法は法令の定めに
よるが、
一方、
プライバシーへの配慮、
新規設備の品質向上、
調査自体の
実効性など様々な背景を考慮し
つつ、
電力安全小委員会の答申を
踏まえながら、
引き続き国レベル
での検討を期待したい。
法令に基づいているため,
電力として回答する立場
にない
周期や実施方法は法令の定めに
よるが、
お客さま宅内への立入が
困難になってきている近年の状
況から、
今後のお客さま設備の安
全確保のあり方について、
国レベ
ルでの検討を期待したい。
法令に基づいているため、
電力として回答する立場
にない
定期調査の周期については,
電気
事業法施行規則第96条で4年
に1度と定められております。
こ
の周期についての妥当性や見直
しについては,
国レベルでの検討
が必要ではないかと考えており
ます。
法令に基づいているため、
電力として回答する立場
にない
法令に基づく周期のた
め、電力として回答する
立場にない
各年度の定期調
査件数を教えて
ください。
不適合の場合、どのような内容のも
のが多いでしょうか。上位5 つの内
容を記載して下さい。
定期調査の周期についてどのよう
にお考えですか。
集計データがないため,
回
答できません。
データの集約が困難です。
不明
428 千
453 千
周期や実施方法は法令の
定めによるが、
電力安全小
委員会の答申を踏まえな
がら、
引き続き国レベルで
の検討を期待したい。
- 17 -
47,463
44,862
問
9
問
10
単相3 線式で供
給している契約
者数を教えてく
ださい。
単相3線式の家庭で
の竣工調査及び、
定期
調査の際、
漏電遮断器
等の中性線欠相保護
機能の有無を確認し
ていますか。
また、
「確認している」
とご回答の場合、
中性
線欠相保護機能が付
いていない契約者数
を教えてください。
(平成18年度末時点
の件数でお答えくだ
さい)。
北海道電力㈱
東北電力㈱
東京電力㈱
中部電力㈱
北陸電力㈱
関西電力㈱
中国電力㈱
四国電力㈱
九州電力㈱
沖縄電力㈱
15 年度
1,312,000
集計データがないため,
回
答できません。
13,317,178
6,332,931
956,732
8,760,010
2,797,146
4,749,791(計器個数)
524,128
16 年度
1,356,000
13,827,114
6,546,439
984,234
8,960,470
2,866,328
4,871,183(計器個数)
538,605
17 年度
1,402,000
14,580,506
6,785,396
1,010,021
9,169,272
2,940,893
単相3線式などの送電方式単位
で契約していないことから契約
数は判りかねますが,
単相3 線式
計器の数量は平成18年度末で約
194 万個です。
18 年度
1,452,000
15,011,061
7,075,274
1,037,869
9,359,956
3,012,912
確認していない
竣工調査
定期調査
契約者数
確認している
確認している
確認している
確認している
確認している
内線規程では単相三線式
のELBは、欠相防止機能
付であることとなってい
るため、付いていない場合
は、説明し推奨している。
竣工調査時に取付の有無
を確認し,
未取付の場合は
中性線欠相保護機能付き
への交換を推奨している。
法令上の通知とは別扱い
のお知らせ事項として、取
付けの推奨を行っていま
す。
内線規定(JESC E0005)により、
中性線欠相保護機能付きのもの
を施設するよう定められてお
り、竣工調査時には取付の有・
無を確認し、未取付の場合には、
中性線欠相保護機能付きへの交
換を依頼している。
新築における単相3線式
の漏電ブレーカは,概ね中
性線欠相保護機能付であ
る
確認していない
確認している
確認している
確認している
確認していない
定期調査実施時に配布し
ている電気安全パンフレ
ットには、取付が必要な旨
を記載している。
漏電遮断器の有無を確認
して中性線欠相保護機能
がない場合は,
しおり等で
PRをしている。
在宅で分電盤まで点検で
きた場合になります。
漏電遮断器の有・無を確認
し、
中性線欠相保護機能が
ない場合には、
問11のP
Rを実施している。
定期調査のPR パンフレッ
トにおいて中性線欠相保
護機能に関するPR を実施
している
不明。把握していない
集計データがないため,
回
答できません。
3,512,851
中性線欠相保護機能が付
いていないお客さま数ま
では、把握していない。
把握しておりません
中性線欠相について
-18-
薦めている
薦めている
(H19.3 単三契約者数-
H19.6 欠相保護有)の件数
になります。採録時期の不
整合はご容赦ください。
薦めている
薦めている
薦めている
定期調査時に配布してい
る電気安全パンフレット
に欠相保護機能付ELB
を推奨する旨記載してい
る。
電気安全のしおり等を用
いた問診において,
中性線
欠相保護機能付き漏電遮
断器を紹介しています。
定期調査実施時に配布す
る”電気安全パンフレッ
ト”へ関連事項を掲載し推
奨しています。
定期調査のPRパンフレ
ットにおいて、
中性線欠相
保護機能に関するPRを
実施している。
定期調査のPR パンフレッ
トにおいて中性線欠相保
護機能に関するPR を実施
している
定期調査の際に中性線欠相事故を
防止するためにどのような点検を
行いますか。
屋内調査が可能な場合、
開閉器端
子の点検を行い、
ねじ緩み等の異
常が認められたときは、
お客さま
に作業の必要性を説明し停電の
了解が得られる場合は、
ねじの増
す締めを実施している。
開閉器端子部を点検し,
ね
じのゆるみがある場合は
ねじの増し締めを行いま
す。
原子力安全・保安院からの
通達により、在宅で分電盤
までの点検ができたもの
については、中性線のねじ
の増締めを実施している。
ブレーカー端子ネジの緩
みによる欠相を防止する
ため、
ネジの締め増しを実
施している。
開閉器端子部の点検(ネジ
の増し締め)を実施してい
る。
問
13
平成15 年度以降現在まで、貴社が
把握している中性線欠相による事
故の件数を教えてください。
把握していない
集計データがないため,
回
答できません。
50
問
14
一般用電気工作物
(電気設備)で中性
線欠相等の事故が
起こり、消費者(契
約者)に被害や損害
が発生した場合、
責
任の所在について
どのようにお考え
ですか。
電力会社の設備
(メーター・サービ
スブレーカー)が
原因の場合
消費者側の所有物
(屋内外の配線や
漏電遮断器など)
が原因の場合
当社(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
一般家庭の電気設備の保安のため
に、定期調査以外にどのようなこと
を行っていますか。
(PR や消費者からの要望等も含め
て)
問
11
定期調査の際に中性線欠相保護機
能が付いていない漏電遮断器を使
用している家庭に対して、中性線欠
相保護機能付きの漏電遮断器への
交換を薦めていますか。
問
12
問
15
確認していない
中性線欠相保護機能が付
いていないお客さま数ま
では、把握していない。
薦めていない
4,999,843(計器個数)
532,061
5,128,359(計器個数)
543,072
確認している
確認している
確認している
はい
内線規定(JESC E0005)により、
中性線欠相保護機能付のものを
施設するよう定められており、
竣工調査時には取付の有・無を
確認し、未取付の場合には、中
性線欠相保護機能付への交換を
依頼している。
申込受付時に中性線欠相
保護機能付きかどうかを
確認し,機能なしの場合に
は欠相保護機能付きへの
交換を依頼している。
未取付箇所については、
お
知らせ票を発行(推奨)し
ているものの、
統計的には
把握していない
竣工調査の場合には、中
性線欠相保護機能付の
漏電遮断器を推奨して
おり、有無の確認を義務
付けしている。
確認していない
確認していない
確認していない
確認していない
定期調査時に配布する電
気安全パンフレットに,
中
性線欠相保護機能付の漏
電遮断器を推奨する旨を
記載している。
分電盤の調査において,
単三回路
の開閉器(漏電遮断器)端子部確
認時に欠相保護機能付きかどう
かを認知しており,
お客さまから
の問い合わせ時には,
欠相保護機
能付き漏電遮断器への取替を推
奨している。
未取付箇所については、
お
知らせ票を発行(推奨)し
ているものの、
統計的には
把握していない
中性線欠相保護機能の
有無の確認は必ずしも
行っていないが、PR パン
フレットで取付けをお
願いしている。
中性線欠相保護機能が付
いていないお客さま数ま
では、把握していない。
中性線欠相保護機能が付
いていないお客さま数ま
では,把握していない。
統計的には把握していな
い
データなし
薦めている
薦めている
薦めている
薦めている
定期調査時に配布する電気安全
パンフレットに,中性線欠相保
護機能付の漏電遮断器を推奨す
る旨を記載している。
お客さま説明用
「電気の安全パン
フレット」
に単相3線式配線は中
性線欠相保護機能付漏電ブレー
カ取付を推奨する内容を記載し,
PRを実施している。
定期調査時に配布する電気安全
パンフレットに,中性線欠相保
護機能付きの漏電遮断器を推奨
する旨,記載している。
法令上の補足事項である
通達(平成15 年12 月19
日付 原院第12 号)に基
づき、開閉器端子部の点
検を実施
中性線端子部の状態を確
認し,
ネジの緩み等の異常
が認められる場合は,
ネジ
の増し締め等を実施して
いる。
屋内調査が可能な場合は,
開閉器端子部のネジ緩み
がないかを点検し,必要の
都度増し締めを行ってい
る。
屋内調査が可能な場合は、
開閉器端子部のネジ緩み
を点検し、緩みのある場
合、
増し締めを実施してい
る。
把握しておりません
中性線欠相事故件数につ
いては、把握していない。
中性線欠相による事故件
数については把握してい
ない。
集計データなし
データを把握していない
当社
(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社が把握したもの。すべ
てお客さま設備によるも
のになります。
当社(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
中性線欠相による件数に
ついて、
全社的な統計とし
て把握していない。
問10 の回答の通り、PR
パンフレットにおいて、
中性線欠相保護機能の
説明及び取付けをお願
いしている。
単相3線式の配線設備
を有するお客さまにあ
っては、中性線が欠相す
ることによる事故を防
止するため、開閉器の端
子部の点検を行ってい
る。
データなし
当社
(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社(当該契約者若しく
は第三者の過失がある場
合は除く)
当社
(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社
(当該契約者若しくは
第三者の過失がある場合
は除く)
当社(当該契約者若しく
は第三者の過失がある
場合は除く)
所有者(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者
(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者
(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者(製造物責任が問
える場合は除く)
所有者
(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者
(製造物責任が問え
る場合は除く)
所有者(製造物責任が問
える場合は除く)
・一般用電気工作物が設置
された時(変更工事が完成
した時を含む。
)
の調査
(変
更工事が完成した時を含
む。)
・ホームページによる電気
安全についてのPR
電気安全東北委員会によ
る電気安全運動
(電気安全
PR活動,
毎年8月の電気
使用安全月間,
電気保安功
労者表彰)
自主的な実施範囲は、
主に家庭の
電気が漏電などで停電した場合、
当社社員が24時間無償で駆け
付け、応急復旧(停電解消、原因
調査)を行っており、年間15万
件ほどになっております。
一般広報活動は東京電力・日本電
気協会ホームページを参考にし
て頂ければと思います。
・ご契約の変更作業訪問時にお
ける点検(締め増し確認)や、
PRパンフレットへの掲載・電
気安全使用月間における活動
(講演・イベントや新聞・マス
メディア等によるPR・文化
財・独居老人宅等の配線診断)・
ホームページによるPR(パン
フレット請求を含む)等、お客
さま電気設備の保安に関し、各
種の取り組みを行っています。
・電気の申込時におけるお客さま
訪問時に,
電気を安全に使用する
ためのパンフレットを配布。
・当社HPにおける,電気を安全
に使用するための情報の掲示。
・電気使用安全月間における活動
(浜茶屋・キャンプ場・独居老人
宅等の電気設備点検,
電気工事工
業組合によるパンフレットの街
頭配布,無料相談所の設置等)
電気使用安全月間(8月、経産省
主唱・全日電工連主催)の際に、
弊社と関係の深い関西内線工事
研究会などを通じて、無料巡回
診断や、漏電遮断器の取付推進
などの啓発活動に協力している
ほか、お客さまからの申し出に
よりサービス調査(有料調査を
含む)を実施している。
需要設備適正化推進対策
委員会の活動の一環とし
て,
漏電遮断器等のパンフ
レットを作成し,
キャンペ
ーンや故障修理時のお客
さま訪問およびお客さま
からのご相談受付け時等
の機会を通じてパンフレ
ットを配布している。
・弊社ホームページに「電気安全
のお知らせ」
として一般家庭の電
気設備の取扱い方法を掲載し,
電
気安全のPRを行っている。
・弊社は四国電気安全委員会の構
成員として,毎年実施する「電気
使用安全月間」行事に参画し,電
気安全セミナーや電気安全クイ
ズによる電気安全PRを行って
いる。
定期調査時のお客さまへ
の意識醸成を図るために、
調査機関と共同で電気の
安全使用に関するPRパ
ンフレットを作成してい
る。
また、
ホームページに、
電気の使い方についての
Q&Aを掲示している。
定期調査等ではお客さ
まへの問診、PR パンフレ
ットの配布等を行い、ま
た別にHP 等による電気
の安全な使用について
お客さまへの情報提供
を行っている。
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添付資料 2
電気設備の安全点検に関するアンケート集計結果
回答者:独立行政法人 国民生活センターホームページ上の募集に応募した一般消費者
アンケート実施期間:2008 年 2 月
回答数 469 人の属性
○性別: 男性
225 人(48.0%)
女性
241 人(51.4%)
無回答
3 人(0.6%)
○年齢: 10 代
3 人(0.6%)
20 代
85 人(18.1%)
30 代
180 人(38.4%)
40 代
121 人(25.8%)
50 代
42 人(9.0%)
60 代以上
36 人(7.7%)
無回答
2 人(0.4%)
○職業: 会社員
177 人(37.7%)
公務員
22 人(4.7%)
自営業
42 人(9.0%)
パート・アルバイト
58 人(12.4%)
専業主婦
113 人(24.1%)
学生
12 人(2.6%)
無職
27 人(5.8%)
その他
15 人(3.2%)
無回答
3 人(0.6%)
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問 1.お住まいの形態について教えてください。
(1 つだけ選択)
A) 一戸建て(持ち家)
240 人(51.2%)
B) 一戸建て(賃貸)
19 人(4.1%)
C) マンション(持ち家)
52 人(11.1%)
D) マンション(賃貸)
80 人(17.1%)
E) アパート(賃貸)
59 人(12.6%)
F) その他
19 人(4.1%)
○電気設備の安全点検について
問 2.屋内配線設備など(分電盤や屋内外の配線)は電気事業法に基づき、電力会社が委託
した電気保安協会などの専門機関が 4 年に 1 回の安全点検を行っていることを知って
いますか。
A) はい
226 人(48.2%)
B) いいえ
243 人(51.8%)
問 3.安全点検が行われる際には点検日について何らかの連絡がありますが、どのように
対応しましたか。(4 年以内に行われた点検について、1 つだけ選択)
A) 点検日に、点検してもらった
172 人(36.7%)
B) 点検日は知っていたが、点検に立ち会わなかった
53 人(11.3%)
C) 点検日を忘れていた
19 人(4.1%)
D) わからない
225 人(48.0%)
問 4.安全点検には屋外の調査(屋外配線等)と、屋内の調査(分電盤等)がありますが、最
近の点検ではどちらの点検を行いましたか。(1 つだけ選択)
A) 屋外と屋内の両方を点検してもらった
B) 屋外のみ調査してもらった
141 人(30.1%)
56 人(11.9%)
C) どちらも調査してもらわなかった(断った)
D) わからない
10 人(2.1%)
262 人(55.9%)
問 5.安全調査の点検周期(現在は 4 年に 1 度)についてどのようにお考えですか。(1 つだ
け選択)
A) もっと短い周期で点検して欲しい
106 人(22.6%)
B) これまで通りでよい
260 人(55.4%)
C) もっと長い周期で点検して欲しい
18 人(3.8%)
D) わからない
72 人(15.4%)
E) その他
13 人(2.8%)
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問 6.これまで行われた安全点検で不良を指摘されたことがありますか。「はい」とお答え
の場合、不良の内容を簡単にご記入ください。
A) はい
7 人(1.5%)
B) いいえ
462 人(98.5%)
○ご家庭の分電盤について教えてください。
問 7.分電盤等の電気設備(電力メーターとサービスブレーカーを除く)が使用者の所有物
であることを知っていますか。
A) はい
197 人(42.0%)
B) いいえ
272 人(58.0%)
問 8.分電盤について、自主的に「漏電遮断器の動作確認」や「ブレーカーに異常がないか」
などの点検を行っていますか。
A) はい
51 人(10.9%)
B) いいえ
418 人(89.1%)
○単相 3 線式の中性線欠相事故について
問 9.ご家庭の配線方式について教えてください。(1 つだけ選択)
A) 100V と 200V 機器の両方を使用できる(単相 3 線式)
108 人(23.0%)
B) 100V 機器のみ使用できる(単相 2 線式)
130 人(27.7%)
C) わからない
231 人(49.3%)
問 10.単相 3 線式の中性線欠相事故(分電盤内等で、中性線と呼ばれる電線が外れたり切
れたりすることで、100V に対応した家電製品に 100V 以上の過電圧がかかり家電製品
が破損する事故)について知っていますか。
A) はい
90 人(19.2%)
B) いいえ
379 人(80.8%)
<title>住宅用分電盤のトラブルに注意!-電気の安全調査の実態も含めて-</title>
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