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(様式1-3)遊具更新(学校等) [PDFファイル/271KB]
(様式1-3) 天栄村定住緊急支援事業計画に基づく事業等個票 平成 25 年 11 月時点 ※本様式は1-2に記載した事業ごとに記載してください。 NO. 2 事業名 交付団体 天栄村立学校、幼稚園及び保育所遊具更新事業 事業番号 天栄村 天栄村 総交付対象事業費 事業実施主体 81,946(千円) 全体事業費 A-1-1 81,946(千円) 事業概要 ○事業の概要 原発事故後、外で遊ぶ機会が減少したことにより子ども達の体力が低下傾向にある現況を改善するため、 安心・安全な遊びや体力づくりができるよう、村内学校等の各施設の遊具を更新し、子どもたちの健康増 進、体力強化を図ることを目標とし、天栄村内小学校 4 校、幼稚園 1 園及び保育所 2 所内にある既存の遊 具全 58 基を更新する。 1 天栄村立牧本小学校 鉄棒(3基) 、ブランコ(1基) 他(2基) 2 天栄村立大里小学校 鉄棒(3基) 、ブランコ(1基) 、ジャングルジム(1基) 他(4基) 3 天栄村立広戸小学校 鉄棒(5基) 、ブランコ(1基) 、ジャングルジム(1基) 他(3基) 4 天栄村立湯本小学校 鉄棒(4基) 、ブランコ(1基) 、滑り台(1基) 、ジャングルジム(1基) 他(2基) 5 天栄村立天栄幼稚園 鉄棒(2基) 、ブランコ(2基) 、滑り台(3基) 、ジャングルジム(3基) 他(3基) 6 天栄村立天栄保育所 ブランコ(1基) 、滑り台(2基) 他(2基) 7 天栄村立湯本へき地保育所 鉄棒(1基) 、ブランコ(1基) 、滑り台(1基) 、ジャングルジム(1基) 他(2基) ○定住緊急支援事業計画とまちづくり計画等との整合性(制度要綱第 5 の 4 の一) 天栄村総合計画や天栄村復興計画、天栄村次世代育成支援対策行動計画において、スポーツを通した子 どもの体力向上や健康の保持・増進を推進する(Ⅰ)とともに、そのために必要な環境として、放射線へ の不安解消の一助となり、かつ安心・安全な遊び・運動を提供できる環境・施設の整備(Ⅱ)を目標に掲 げている。 《Ⅰ》 『第四次天栄村総合計画(後期基本計画) 』 健康スポーツの推進(参考A) 学校教育の充実(参考B) 健康促進と体力増強(参考C) スポーツを通した健康づくり推進(参考D) 《Ⅱ》 『第四次天栄村総合計画(後期基本計画) 』 公共施設の活用促進(参考E) 学校施設の地域開放の促進(参考F) 『天栄村復興計画』 学校施設等遊具の交換(参考G) 外部被ばく低減対策(参考G) 教育環境の維持・管理(参考H) スポーツ施設の充実(参考I) 『天栄村次世代育成支援対策行動計画(後期計画) 』 子どもの心身の豊かな成長に資する教育環境の整備(参考J、K) 子育てを支援する生活環境の整備(参考L) 人口の流出及びそれにより生じている地域の復興における支障との関係 ○原子力発電所の事故以前と比較した人口の流出の状況及びそれにより生じている地域の復興における支 障(制度要綱第 5 の 1) 原子力災害前の人口 6,291 人(平成 22 年国勢調査)から 368 人が減少し、率で 5.85%が減少している。 特に目立つのが子育て世代及びこれから結婚をしようとする 20~34 歳が、120 人、率にして 11.68%減少 しており、今現在、原発事故による放射能の不安から村を離れている現況である。 また、全国避難者情報システム(平成 24 年 10 月現在)で 40 人、子ども手当事務処理(平成 24 年 10 月 現在)で 19 人、さらに、親世帯が本村に残って子ども世帯(孫含む)のみが避難しているような場合等で 情報取得の手段が確保されている等の理由から全国避難者情報システムに登録していない自主避難者が転 出者の1割にあたる 78 人と推計され(各行政区代表者による個別調査に基づいた数)、合計 137 人が、北 海道から高知県まで全国に自主避難を余儀なくされているところ。 こうした人口の流出や傾向の結果、子どもが関係する村内各種イベント等での参加人数、協力人員等も 減少しているため、全体的な規模の縮小やイベント内容の変更をせざるを得ないなど、地域コミュニティ の活性化やそれぞれの復興への道程へ、大小のさまざまな影響を及ぼしている。 【子どもの運動機会の確保のための事業】 ○事業実施の必要性(制度要綱第 5 の 1) 外遊びの機会が減少していることで運動体験が乏しくなっている児童・生徒や、就学前の子どもたちを 対象に、運動機会の確保や体力の向上を図るため、村内各学校等の遊具更新を行う必要がある。 ○震災前に比較して子どもの運動機会の確保が十分に図られていないこと(制度要綱第 5 の 4 の二①) 学校等での遊具の利用は、原発事故直後から比べると、表土除去を行った箇所もある関係から、現在は 少しずつ児童・生徒等子どもたちの姿が見られるようになってきたところではあるが、未だにその頻度は 少ない状態である。 これらは、子どもの安心・安全の確保という観点からすると、特に就学前児童のような年齢の低い子ど もたちの場合は、保護者の不安が解消されない限りは改善されることはないところ。 原発事故による放射能汚染は、校庭や園庭で子どもたちが遊ぶ機会を激減させ、体を使うことの喜びや 楽しみの醸成の機会を失い、学校、保護者の意向により屋外活動が制限されてしまっている子どもたちは、 運動習慣の定着がなされず、運動することへの自発性の涵養もそがれている状況である。 実際、子どもたちの体格を震災前の22年と震災後の24年の身体測定の結果で比較すると、震災前小 学生1~4年生は震災後、体重が男女共に全国平均より高く、比較値も1~5kg 上昇していることから、 肥満傾向にあることが分かる。 スポーツテストの結果も、鉄棒や登り棒に関係する握力の結果は小学生低学年や中学生が震災前よりも 男女共に低下し、全身運動による持久力を測定するシャトルランや持久走の結果では、小学生低学年、高 学年、中学生を通して、男女共に結果が下がっている。立ち幅跳びでも小学生高学年が結果が落ちている といった状態であり、体力低下の傾向がみえる。 また、学校、幼稚園及び保育所の運動スペースは、代替地の手当が難しく新たな運動スペースを設ける 場所がない。 併せて、学校施設等は子どもたちにとって身近な施設であり、優先して除染が行われているため遊具更 新を行うことで、迅速に運動機会の確保を図ることができる。 ○地方公共団体における既存の運動施設が不足していること(制度要綱第 5 の 4 の二①) 村内学校、幼稚園及び保育所においては、校庭・園庭の表土除去の実施や、線量低減化の対策として高 圧洗浄機による洗浄等の取り組みを行ってきたが、校庭や園庭に設置されている遊具は、震災直後から数 ヶ月にわたって屋外活動制限を行っていたことによって、洗浄だけでは完全に安全だという意識を保護者 に持たせることはできていない現況にある。特に就学前の子どもたちにとって遊具はより密接であり、同 時に就学前の保護者の不安感もより大きい状態にあり、子どもたちの屋外での体を動かす機会がかなり減 少している。 ○施設等の整備の内容及び方法が事業の目的に照らして適切であり、効率的なものとなっていること(制 度要綱第 5 の 4 の二①) 学校や幼稚園への直接の問い合わせや保護者アンケートの結果から、震災前に設置された遊具は更新す ることが強く求められている。天栄村全域の児童及び幼児(約 600 人)の遊びや運動機会の継続的な確保 を図るため、小学校、幼稚園及び保育所の全 7 箇所における遊具 58 件について、更新を行う必要がある。 各学区ごとの想定人数は以下のとおり。 牧本小学校 179人 広戸小学校 238人 大里小学校 136人 湯本小学校 40人 ○地方公共団体の広域の住民による活用が図られるよう計画されていること(制度要綱第 5 の 4 の二②) 本村の学校等施設は、放課後及び土日に開放を行っており、遊具更新事業を行うことにより、各学区内 の児童・生徒や在園児だけでなく、村内学区を超えての利用が期待できる。また、本村の公式HPや広報 誌において、開放箇所及び日時等を掲載するなどして広く周知する。 ○整備を予定している施設における運動の効果を一層向上させるためのソフト的な取組(制度要綱第 5 の 4 の二③) 本事業において更新した遊具における運動の効果を一層向上させる取組として、遊具を日常的に利用す るとともに、放課後子ども教室等でも子どもたちに運動の機会を与え、その中で自由に選択させて運動や 遊びを体験させる。また、子どもたちへも施設を開放し、積極的な利活用を行うよう計画することで、子 どもたちの日ごろの運動不足解消を図る。 ○効果の検証方法 村内の小学生を対象として体力運動能力調査を実施し、震災前後の調査結果との比較により事業効果に ついて検証を行う。併せて、事業実施後の効果を定量的に把握するための指標として、保護者アンケート や利用者アンケート、子どもたち自身へのアンケート調査も実施する。 アンケート調査では、更新の前後での利用頻度の増加を調査するとともに、学校、幼稚園及び保育所を 通じては、子どもたちの体力づくりへの指導内容や子どもたちの運動機会増加によって生じた効果等をヒ アリングする。