Comments
Description
Transcript
平成 24 年度 修士論文
平成24年度 修士論文 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した 計測制御システムの開発 兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 教育内容・方法開発専攻 行動開発系教育コース M111203E 西村尚.大 目 次 第1章 績富 ’1 1.1研究の背景 1 1.2 先行研究の整理 1 1.3研究の目的 2 1.4研究のアプローチと論文の構成 2 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 3 2.1 はじめに 3 2.2 ダイオードの順方向電圧の温度依存性 3 2.3 順方向電圧の温度依存性の測定 4 (1)実験方法 4 (2)実験結果 5 (3)考察 5 2.4 発光ダイオードの個体差 7 (1)実験方法 7 (2)実験結果 7 (3)考察 7 2.5 電流依存性 8 (1)実験方法 8 (2)実験結果 8 (3)考察 11 2.6 まとめ 11 第3章 売先ダイオードを演度センサとして用いた呂度計調螢量 12 3.1 はじめに 12 3.2装置の概要 12 3.3 USBインターフェイス 13 3.4 R・2Rラダー回路によるD/Aコンバータ 16 (1)R−2Rラダー回路によるD!A変換 16 (2)動作確認の実験 17 3.5 逐次比較型A/Dコンバータ 19 (1)〃Dコンバータの動作 19 (2)動作確認の実験結果 21 3.6 センサ部 22 3.7 非反転増幅回路 23 3.8 システムの評価 24 3.9 まとめ 24 第4章 売先ダイオードの演度センシング機能を利用した叶遺制卿システム 25 4.1 はじめに 25 4.2 発光ダイオードの直列接続での温度依存性 25 4.3 システム構成 27 (1)全体の構成 27 (2)計測モード時の回路 28 (3)制御モード時の回路 29 4.4 システムの評価 30 4.5 まとめ 30 算5章1曽警および今検の農閑 … 31 5.1 緒論 31 5,2 今後の展開 31 参考文献 本研究に関する学会発表 聞辞 付録 第1章 緒論 第1章 結論 1.1研究の背景 近年,発光ダイオード(L1ght Emttmg D1ode.以下,LEDと省略する.)は,長寿命・高輝度・省 エネであることから電球や信号灯,TVなど照明器具としてだけでなく様々な用途で使われている.そ のように広く使われるようになった背景には,90年代に青色LEDおよび高輝度緑色LEDが登場して, 従来の赤色LEDと組み合わせて,光の3原色をすべてLEDで実現することが可能になったことも大き く関わっている、また最近ではホームセンター等で安価で簡単に入手することが可能である.このよう な背景からしEDは私たちにとって身近な存在になっている.身近となったLEDを用い,光通信実験や 光の3原色学習など様々な教材開発・教育実践が行われている、 そのような状況の中我々は,ローDを温度センサとして用いた教材開発に着目をした.LEDはダイオ ードの一種であるが,そのダイオードを温度センサとして用いた教材は教育現場でも製作が試みられて いる1).ダイオードが温度センサになり得るのは,その電気的特性が温度に大きく依存し,一定電流が 流れているときのダイオードに加わる電圧順方向電圧)が温度とともにほぼ直線的に減少するからであ る.その特性より比較的簡単な回路で高精度の温度計測装置を作ることができる.しかし,I■EDを温 度センサとして用いた温度計測装置について報告はされていない.LFDはダイオードと同様に温度と ともに順方向電圧が直線的に減少するので,理論的には可能である.またLEDはダイオードに比べ, 小さい電流(∼pA)でも直線的な温度特性を示すことが特徴である2).LEDを用いれば,駆動電流が小 さく省エネで,素子自身の発熱が少ないので高精度の温度計測が可能となる. 温度センサとしての機能が確認できれば,ダイオードと違いLEDを温度センサに用いると,発光さ せながら温度計測ができ,半導体の3つの機能(整流,発光,温度センシング)を同時に学べる教材・教 具として発展させることができる.このよう俊教材・教具は,工業高校く特に電気電子分野)の課題研 究での設計・製作,あるいは電気電子計測や電子回路3)などの専門科目での演示などで用いることがで き,半導体の学習に大いに役立つものと考えられる. 1.2先行研究の整理 本来,温度測定には水銀温度計やアルコール温度計を使うことが多いが,温度の測定範囲が狭く,連 続的に測定をすることや,長時間の測定が難しい.その場合,温度センサとしてサーミスタ等を温度計 に用いることが一般的である.サーミスタは温度によって抵抗値が大きく変化するので,温度センサと しての精度は良いが,測定できる温度範囲が狭く,温度特性が直線的に変化しない.西岡らは温度セン サとして温度特性が直線的に変化するダイオードを温度センサとして用いた温度計を試作した1).試作 した装置は,比較的簡単に作ることもでき精度もよく自動的に温度変化を記録することができるもので あった、その先行研究を踏まえ,本研究では,ダイオードの一種であるしEDを温度センサとして用い た温度計を試作していく、試作していくためにはLEDの温度特性を知る必要がある.そのLEDの温度 特性を報告した先行研究として地haaWaらの報告がある、 Achaaryaらは輝度の低いGaPLEDで,77∼533Kまでの温度範囲で直線的な温度粋性を得た2〕.結 果からSi,Geダイオードと比較して,LEDを利用すると小電流で温度測定ができ,かつ測定できる温 度範囲を広げることができることが示された.つまり一般のダイオードと同1様,温度センサに用いるこ 一1一 第1章 緒論 とができるということが推察される.またこの研究ではエネルギーギャップの大きさによって,直線の 傾きが大きくなることも報告されている. ‘I.3 耐ヲ呈6)目09 研究の背景,先行研究で述べたことを踏まえ,生徒の興味・関心を引出し,教育効果が期待される教 材・教具として,発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システムを開発することを 本研究の目的とした. 研究の目的を達成するために,①高輝度LEDの温度特性を実験にて調査する,②LEDを温度センサ として使用可能かを温度計測システムを試作し評価する,③制御機能を加え計測制御システムを開発・ 評価をすることした. 1.4 研究のアプローチと登文の構成 先行研究の結果を踏まえて,まず高輝度LED(1000mcd以上)でも直線的な温度特性が得られるかど うかを確認する.そして得られたデータを基に温度計測装置を試作し,L瓦Dが温度センサとして利用 できるかを確認していく.その後,教材としての有用性を高めるために制御機能をもたせた計測制御シ ステムを開発する. 以上のアプローチから本論文は,.以下のように構成されている. 第1章 緒論 研究の背景,先行研究の整理を踏まえて,研究の目的を設定した.本研究を達成するため研究の計画 を策定する. 第2章発光ダイオードの温度センシング特性 高輝度LEDの順方向電圧の温度に対する依存性,個体差,および電流依存性について,どのように 変化しているかを報告する、 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 前章のデータを基に発光ダイオードが温度センサとして利用できるかどうかを調べるため,実際に温 度計測装置を試作した.試作した装置についての評価結果について報告する. 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 前章で試作した装置を基に,制御機能をもたせた計測制御システムを試作した.試作したシステムの 評価結果について報告する. 第5章 結論および今後の展開 各章で得られた結果を整理するとともに,教材・教具として今後どのような展開が考えられるのかを 提案する. 一2一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 第2章1 発光ダイオードの温度センシング特性 2.1 1;1=I二あ一二 高輝度LEDの温度センサとしての利用の可能性を確かめるべく,各ダイオードの温度特性などを調 べ,回路設計に必要な情報を得る. 2.2 ダイオードの口方向電圧の呂産依存性 理想的な〃接合ダイオードの順方向電流∫は,(2.1)式のように表される4)、 1・ ャ嶋/−ll ・・・・・・・・・・… @(2.1) (2.1)式より逆方向飽和電流よりも十分大きい領域について近似した式を(2.2)式に表す. 以峠〕 @(2.2) ・・・・・・・・・・… ここでgは電子1個の電荷量,γは順方向電圧, たはボルツマン定数,τは絶対温度である、∫Oは逆 方向飽和電流で, へ一・廿/ ・・・・・・・・・… @(2.3) で表される.係数ノ。はr岬2〕(γは定数)に比例する温度依存性をもつ4)が,指数部分の方が温度τに対 する変化が大きいので,通常ノ。の温度依存性は無視できる.理は半導体のバンドギャップ(禁制帯)の幅 である. (2.2),(2,3)式より γ・一 ?E/争/・・争 ・・・・・・・・・… @(2.4) が導かれる.ノ。の温度依存性を無視すると,ダイオードの順方向電圧ザが温度rに対して直線的に変化 することがわかる.また(2.4)式より電流∫が小さくなると直線の傾き(d〃〃)がマイナスの方向に大き くなることもわかる、 一3一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 2.3 口方向電圧のヨ度依存性の選定 ダイオードの順方向電圧の温度依存性の報告は多数あるが,発光ダイオードについてはんhaWaら2) のGaP LEDの結果のみである.そのためここでは高輝度LEDを用い,順方向電圧の温度および電流 依存性を測定した. ⊂1D実験方法 ダイオード(高輝度LEDおよび整流用Siダイオード)を恒温槽(同本ブロアー製バイオチャンバー LS・5N)に入れ,プログラマブル直流電源(アドバンテストR6144により一定電流を供給したまま,10℃ から70℃まで5℃刻みで温度を上昇し,マルチメータ(Kei舳ey2000型)で順方向電圧を測定した.電圧 の測定は,恒温檀内の温度が十分安定(すなわち電圧が安定)したのを確認してから行った.(図皿一1) 恒温種 (目木ブロアーLS・5N) ダイオード マルチメータ 制1y㎜) 電圧測定 プログラマブル直流富源 定量流∫ (AdΨo皿t08t R6144) 図1I−1.実験方法 一4一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 使用した各ダイオードを表r1に示す.赤(R),黄(Y),緑(G),青(B)の高輝度LEDと比較対象として 一般的な整流用Siダイオードを用いた. 表皿一1実験1こ使用したダイオード 記号 発光色 型番 R 赤 HLMP−C115 Y G 黄 HLMP−C315 緑 HLMP−C515 B 青 ElL51−3BOA2 Si (Siダイオード) 1S2076A ㈲実験曽果 一定電流∫=10mAとして測定を行った.結果を図皿一2に示す、使用した各ダイオードで,順方向電 圧が温度に対し直線的に減少する結果が得られた.グラフから求めた傾きを表■一2に示す.ダイオード B(青色LED)が最も大きな傾き(一2.45mVノ℃)を示している.ダイオードG,Y,RはSiダイオードよ りも小さい傾きを示した. (3,者慕 順方向電圧の温度に対する傾きの大きさはB,Si,Y,R,Gの順である、エネルギーギャップ馬の 大きさではB,G,Y,R,Siの順であるが,馬の大きい材料を使ったダイオードの方が,傾きが大きい との記述が文献2)にあるが,必ずしもそうではないことが明らかになった.使用した高輝度LEDの順 方向電圧の変化が直線的であるため,温度センサとして使用できることが示された. 一5一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 4 8 【 ≧ 3 出 2 書 i G 峠鰯紫煙婁撫婁報 Si浜・於恰浜・沿・炸・怜恰炸炸炸炸X 0 20 80 40 60 温度【oC1 図正一2各ダイオードの順方向電圧の温度依存性 表I−2各ダイオード順方向冒圧の傾き ダイオード B G Y R Si 傾き _2.45 _1.36 _1.53 _1.49 _1.65 (mVκ) 一6一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 2.4 売先ダイオードのO体皇 発光ダイオードは製造過程などによって個々の特性にばらつきがある.温度計測装置に用いた場合, 温度校正する必要があるのかを調べる必要がある. (州実験方法 発光ダイオードが持つ個体差を調べるため,同じ型番くHLMP−C115)の3つの試料を用い,一定電流く∫ =10皿ωで温度を変化させて順方向電圧を測定した. {21実験舗黒 結果を図1I−3,表11−3に示す.結果よりR1を基準として考えると,温度特性の傾きにおいて最大15% の個体差がみられた (3,考察 結果より,同じ型番でも試料のR1とR3では,0.20mVノ℃程度の差があった.L瓦Dを変えて温度計 測をする際は温度校正をする必要があることがわかった. 118 1.78 1,76 【 〉 】1.74 出 口1,72 1へ 、 R1 ■ 1.7 1.68 ト 1.66 L一一 0 2◎ 40 60 温劇℃1 図正一3.発光ダイオードの個体差 表I−3各試料の順方向電圧の傾き 試料 R3 R1 傾き 一1.49 (mVパC) 一7一 一1.53 一1.72 80 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 2.5 ,■1ヨ…依:i字性 ω実験方法 各ダイオードに流す一定電流の値を10mAから0.1pAまで10倍刻みで条件を変え,温度特性の電流 による変化を調べた 試料は赤色高輝度LED(HLMP−C115)と青色高輝度L瓦D(E1L51−3BOA2)および 比較として,整流用Siダイオード〈1S2076んの3種類のダイオードを用いた. (2,実験田県 3種類のダイオードの測定結果を図1I・4∼皿・6,表r4∼1I−6に示す.赤色高輝度LED(図1I・4,表1I ・4)は電流の減少とともに傾きが増加し,α1pAのとき最も大きな傾き(一3.34mVβC)を示した.青色高 輝度LED(図皿・5,表■一5)では,1唖Aのとき最も大きな傾き(一3.73mVκ)を示したが,電流をさらに 小さくしても1町Aのときよりも傾きは大きくならなかった.整流用Siダイオード(図■・6,表■一6)で は,1リAまでは直線的に変化しているが,α1リAのときは測定点が直線から外れており,直線的に変化 していないことがわかった、 1.8 ユ0㎜^ 葦葦繋11 1.6 【 ≧ 出M ■ 1.2 1 し一・一 80 20 40 60 0 温度【℃1 図皿一4赤色高輝度LEDの順方向電圧の温度および冒涜依存性 表皿一4 赤色高輝度LEDの各電流値における傾き(dWdT)の測定結果 電流 iA) 10m 1m O.1㎜ 1唖 1μ 0.1p ・1.49 ・1.82 ・2.25 ・2.75 ・3.14 ・3.34 dγ!dτ imV!℃) 一8一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 3.2デ ユ0㎜^ 3ザ rム・1一 融24ザ 2・2デ 0 20 80 40 60 温劇◎Cl 図正一5青色高輝度LEDの順方向電圧の温度および電流依存性 表皿一5 青色高輝度Ll…Dの各電流値における傾き(dWdT)の測定結果 電流 (A) dγノdr 1Om 1m 0.1m 1吋 111 α1p 一2.44 ’2.76 ・3.61 ・3.73 一2.83 一2.95 (mVノ℃) 一9一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 0.8 10 0.7 0.6 【 ≧ 出 騨 0.5 葦葦繋三1 0.4 0.3 0.2 0,1 ㌦∼請な 0 1川・… 20 0 80 40 60 温劇◎C1 図皿一6整流用S1ダイオードの順方向電圧の温度および電流依存性 表正一6整流用Siダイオードの各電流値における傾き(dWdT)の測定結果 電流 iA) 10m 1m O.ユm ユ町 1p 0.功 ・1.65 ・2.00 ‘2.34 一2.78 ・3.12 ・3.03 dγノdτ imVノ℃) 一10一 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 側考慕 実験結果より,赤色高輝度LEDは1017Aという非常に小さい電流でも良好な直線性を示すことがわ かった.青色高輝度LEDは1OI6,10−7Aのとき傾きが減少した、整流用Siダイオードは1σ7A以下では 温度依存性の直線性が悪くセンサとして利用しにくいことがわかった.したがって,LEDをセンサに 用いることにより,駆動電流が小さく傾きが大きいため,高精度な温度計測装置の開発ができることが 示された.同様の測定が輝度の低いGaPLEDについて行われており勤,そこで報告された傾き(dγノ〃) の値を今回得られた値と合わせて図■一7に示す.結果より,これらの値はほぼ同一の直線で表されるこ とがわかる.この直線の傾きは約一0.37[mVノ℃・Alである.(2.4)式より計算した理論値の傾きは約一 〇.20[mVβC・A】となった.測定値が理論値と同じような傾きではなかったのは,ダイオードがもってい る内部抵抗や理想係数の影響が考えられる.理想係数を考えると(24)式は以下のようになる. 1一 ¥・/千〕・・五テ、 ・・・・・・・・・・… @(2.5) ηは理想係数のことで1∼約2の値を取る.(2.4)式から求めた理論値は,理想係数を1とした場合 の値である.(2.5)式からわかるように理想係数が1以上の値を取っていると考えることで実験結果を説 明することもできる. 0 →一赤色高緯度絶O ・1 ・・ 一◇一岨)(文縦使) 9・2 \ > 言.3 一 ■ 弓 \・4 > 弓 O・・青色高藤度圧D 一〇一■siダイ才一ド o.. .’o ・ ’..o 。‘づ ’へ ◇、 令 怜 ◇ 他一5 ・6 1び11σ3101510’71σg1O’11 電流値こA〕 図皿一7領き(dWdT)の電流依存性 2.6まとめ ここで用いだしEDの中では,赤色高輝度LED(HLMP・C115)が最も良好な温度依存性を示した.そ のため本研究では赤色高輝度LED(HLMP・C115)を用いてシステムの試作・評価を行うこととした. 一11一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 第3章 売光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置= 3.1 .…1=じめ・二 前章で得られたデータを基に,発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置の開発を試み た.教材・教具として扱いやすくするために,簡易な回路がつ安価で開発できるように汎用の部品をな るべく用いて設計を行った.設計した装置の試作と評価を行った. 3.2 9…1一の標真 試作した装置の外観を図皿・1,回路図を図皿・2に示す.LED(Hu肥・C115)は一定電流で駆動するた め,オペアンプ(LM324の帰還回路に接続した.LEDの駆動電流は約45山である.出力電圧は約34 倍の非反転増幅回路で増幅され,Aのコンバータを通してパソコンに取り込まれる.このAのコンバー タは,制御基板(USB・I02.05〕),R−2Rラダー回路によるD!Aコンバータ,およびコンパレータを用い, 逐次比較方式で構成されている.制御基板と抵抗以外に使用した電子部品はオペアンプIC1個(4回路 入)とLED1個であり,ユニバーサル基板やUSBケーブルを入れても1,500円程度で製作が可能であ る.なお,回路の電源(5V)はUSB・IOのγ㏄端子から供給している.測定プログラムはExcel VBAで 作成した.各部について次の節で述べる. 図皿一1.装置の外観 一12一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 、、 ’ 〃 〃 Aのコンバータ\ PC(Exce1VBA) 〃 ’ 、 (逐次比較型) … 多 量 ; ; 1 ‘ 制御墓板 1 量 続 1 ’ ‘ i 警 、 Vcc 1 1 1 1 1 1 一、 i ∪SB−102.0 lI GND I ポート2 ポート1(8ビツト) 11 フ ’ 20kx8 ・ 1 ■ 呈 一 10kx7 20k \ 20k \ 〃 〃 ’ ■ 〃 〃 HLMP−C115 ク 、、 〃’ A ! … 量 11 1 800k ■ 1 1 1 1 11 11 一 ・ 十 56k − I I l I 1 ・ 1 II 一I I1 1I 22k ll lI … セン廿鈍! センサ部〔 高 (憲竃読∼4−5μA)ノ 、 一 、 、 、 図皿一2. 、 LM324 、 、 一 一 I 1 ・ 100k l I l 1 3k I I ; 非反転増幅回路 言 非燈転蟻鰯弼路 (約34箔) ! 〃 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3.3 ∪SBインターフェイス 簡単なプログラムによって入出力制御ができ,比較的低価格で入手できることから,制御基板として USB−I02.0を用いた. USB−I02.0とは,電源不要のUSBインターフェイスを使った入出力基板で,12点のデジタル入出力 が可能である.簡単なプログラムによって計測・制御を行うことができる.図皿・3にUSB−I02.0の外 観を,図皿一4に回路図を示す. 一13川 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 図皿一3、 uSB−l02.0の外観 岬 ㎜ 石=:竃 V匝 ㎜ 。○ ユ 賦 凧醐 五山£舳 P−C18■=14K50一一βS 囎 胸 ㎜ Cu(㎜ o① I9 1o ○よα」丁 w 】1一≡≡ ㈹ ユ1.4 j1.1 ユエ.O π 脆 15 1’. jユ、3 班.2 ,1,6 】2.0 jl.フ 壇,1 13 12 10 11 厘.2 垣.3 皿3 2 −0 図皿一4. ∪SB−l02.0の回路図 一14一 J ○ユ池 o① 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 USB・I02.0の制御をするために本研究では,Exce1VBAを用いた.Exce1は一般的に広く使用されて おり,B鵬icは教育用として開発されているためプログラミングが容易で扱いやすい.USB・I02.0の制 御を行う準備として,”vbausbio_v100.1zh6)”というファイルをダウンロードする必要がある.その 中にある関数のライブラリである“vbausbio.a1r’を,P蛆H設定してあるフォルダ(“C:Windows”など)に インストールする.Exce1のセキュリティレベルは「中」にする.ダウンロードしたファイルの1つ “basvbausbio.bas”を標準モージュールとしてインポートする.以上の準備を行うことによって, USB・I02.0の制御を行うことができる. 一15一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3.4 R・2Rラダー回醐二よるD仏コンバータ 本システムでは,R・2Rラダー回路によるD!Aコンバータ,およびコンパレータを用い,逐次比較方 式でAの変換を行っている.ここではそのD/Aコンバータ部分について説明するとともに,動作確認 のための実験結果について報告する. ㈹ R−2Rラダー回刮二よるD’A書換 まずD/A変換とは,デジタル入力データをアナログ電圧に変換することである.参照電圧(基準電 圧)㎞を基準にして変換が行われる.8ビットの場合を例にとると,D!A変換器のデジタル入力デー タα7,α6,α5,α4,α3,α2,α1,αoとアナログ電圧脇彦の関係式は次式で表わされる. ん山=晦〃(音十守十音十簑十釜十妾十叢十叢) ・・・・・・・・・… @(3. 1) デジタル入力データを10進数MV=128α7+64α6+32α5+16α4+8α3+4α2+2α1+αo)を使って表す と, M κ、F一㌦ 256 ・・・・・・・・・… @(3. 2) となる. R・2Rラダー回路を用いると,抵抗を組み合わせるだけでD/A変換が可能である.また市販のICよ りも安価で,D!A変換の仕組みがわかりやすく学べる教材として活用できる.そのためR−2Rラダー回 路をD/Aコンバータに採用した.8ビットの場合の電圧加算方式R・2Rラダー形回路を図㎜一5に示す. この回路での基準電圧㎞は2!3万である. 伽∼ 辰 貧 R R 貢 R 8 ■■ ■1 泓Q派訳次漁欲荻撮 奄?衰?絶刈絶 I一一i一一一重 図皿一5.電圧加算方式R−2Rラダー形回路 一16一 源 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 ㈹ 動作確冒の実検 上述のR・2Rラダー回路でD!A変換を行うため,USB・I02.O(ポートJ1.O∼J1.7)と抵抗を用いて回 路を製作した.回路図を図㎜・6に示す.ポートJ1.0∼J1.7を用いるため,8ビットのD/A変換が可能 となる.USB・I02.0からプログラムで出力されるデジタルデータが理論式どおりに変換されているかを 確認するためデジタルマルチメータ(ADCMT/7351E)を図のように接続し,測定を行なった. 榊。 職 1映 舳 1残 ∼ok 如k i誠 “ 洲 y蝋鰍驚三 職k 洲 一散 独 10k 20k oN◎ 鮒⑪ 図皿一6.R−2Rラダー回路による電圧加算型の8ビットD’Aコンバータ デジタルマルチメータで測定レた測定値と(3.2)式にデジタルデータを代入して計算した理論値を表 皿一1,図皿・7に示す.なお,理論式で用いる基準電圧昨朋は2/3%oである.また脆。=5.0958【V1であ った.皿一7に示している通り,試作したD!Aコンバータの測定値と理論値で,誤差は最大0.6%と小さ いことが確かめられた. 一17一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 測定値と理論値の相遺 表皿一1 デジタル ?ヘデータ アナログ出力冒圧[V] アナ目グ出力電圧M @ 測定値 @ 理論値 0 0.001 0 25 0.339 0.339 50 0−667 0.663 75 1.000 01995 100 1−322 1.327 125 1,661 1.658 150 1.988 1.990 175 2,326 2.322 200 2.641 2,654 225 2.979 2.985 255 3.382 3.383 3.5 ◆ 預岨員…=価貢[V] 3 理論値〔V〕 □ ≧2.5 出 馳 2 ・R 竃1・5 、 1 目 ・トα5 ト 0 O 50 100 150 200 250 デジタル入力デタ 図皿一7. 測定値と理論値の相遺 一18一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3.5 選次比検型A’Dコンバータ {1) A’Dコンパ・タの動作 上述のD!AコンバータとUSB・I02.Oを用いて,8ビットの逐次比較型Aのコンバータを製作した. 回路図を図㎜一8に示す.ここでは,直流安定化電源(GPD・33035)から出力されたアナログ電圧臨をデ ジタルデータに変換している.逐次比較型A!1)コンバータの処理手順は以下の通りである.フローチャ ートを図㎜・9に示す.まず,USB・I02.OのJ1.O∼J1−7(8ビット)を通して,8ビットの最上位である27 に該当する電圧を海として出力し,略とコンパレータ(LM324N)で比較する. 27 η。=∼一 256 ・・・・・・・・・… @(3, 3) 比較して出された出力電圧をUSB・I02.0のJ2.0に読み込む.ポートJ2の上位3ビットはすべて「1」 に設定されているので,コンパレータの出力が「H」レベル(除陥9であればJ2のデータは15になり, またrL」レベル(脇<吻9であれば14になる.そこで,読み込んだJ2のデータの値が14より大きい かを判断し大きければ『1」,小さければ『0」を8ビットの最上位ビットα7の値として決定する.決定 した値を用いて今度は26に該当する電圧を加えた脇を出力し,脇とコンパレータで比較する.同様 の処理をし,α6∼αoの値が決定される.パソコン内部では,Exce1VBAのプログラムにより,決定した デジタルデータから測定電圧%を計算する. 128xo7+64xo6+32xσ5+16xo4+8xo3+4xα2+2xo1+1xoO ト㌦ …………(3・4) 256 郎 淋 コンパレータ 舳 輸 独 舳㊥ゆ LM324N 淋 ポ ト !誠 む流安定化電源(㈱一3鰯) J1 独 舳 ④① ㈹ 一識 鰍 晦 ③① 図皿一8.逐次比較型〃Dコンバータ 一19一 ポートJ2,0へ 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 肝1として Vin 肌を出力 コンパレータで比較 脇>吻目 No 泥s 「L」レベル電圧を出力 『H」レベル電圧を出力 aF0が決定 ai=1が決定 i=i・1 図皿一9. ∼D変換の流れ図 一20一 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 (2,動作碇認の実酸臼果 実験で得られた%の値を表皿・2,図皿・10に示す.結果より最大2.24%の誤差があることが分かった. 〃D変換には必ず誤差があり,8ビットでの分解能では最大で,虹x王三6I5〈m剛の変換誤差が生じる. 256 2 その誤差を量子化誤差という.しかし結果を見ると,測定値の誤差はこれより少し大きい.この原因の 一つとして,逐次比較型コンバータに起こりがちな積分非直線性誤差(INL)が考えられる.INLとは, 理想の入出力直線に対する部分的な差異や曲がり具合による誤差のことである. 表皿一2〃D変換の動作の評価 Vin圧V1 Vo【V1 O.002 0 0.502 0,491 1.002 0.995 1.502 1.486 2.002 1.991 2.502 2.495 3.002 2.999 3.302 3.304 3,5 3 2.5 ヲ2 一 室止5 =I. O.5 0 ◎ 0.5 五 1.5 2 2,5 3 3.5 V剛V1 図皿一10一〃D変換の動作の評価 一21一 第3章発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3−6センサ部 センサ部の回路を図㎜・11に示す.LEDは一定電流を流すため,オペアンプの帰還回路に用いた. 室温(0℃から40℃)程度の測定ができるようにするため,測定する最低の温度(0℃)で%〃がほぼ0Vに なるように抵抗R1とR2の比を決めた.測定の感度を上げるため,LEDに流す一定電流を10μA以下 にするよう設計した. R1 匝 盟 vout ヨ “ R; 1 2 “ LED Iい] 図皿一11.センサー部 LEDに流す一定電流を10μAにするには,LEDの両端に順方向電圧を約1.45Vを加える(第2章で 得た測定値より推測)とよい.そうするとR3に加わる電圧脇は,膿が5.09V,LEDの順方向電圧の 1.45Vとの差なので,約3.63Vとなる.R3は一定電流を考慮し,約363Ωとなる.オペアンプの性質 からR1に加わる電圧脇は晦と同じ電圧値になり,晦は約1.45Vとなる.入手しやすい抵抗値を 考慮して設言十した値を整理した結果,R1∼R3の値は表Iト3の通り決定した、こ二のときLEDに流れる 駆動電流は約4.5μAとなる. 表皿一3汎用部品での抵抗値 . 記号 抵抗値[Ω1 R1 22k R2 56k R3 800k 一22一 第3章発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3.7 非反転増O回目 図皿・11で設計したセンサ部回路の出力電圧を測定すると,温度が10℃から35℃まで上昇しても 0,066Vしか変化幅がない、Aの変換の精度を上げるためには出力電圧を増幅する必要がある.ここで はオペアンプを用いた非反転増幅回路を用いて出力電圧を増幅することとした(図m・12). Vin ∋ 〉口ut → 1 R4 貼 筍N◎ 図皿一12.非反転増幅回路 入力電圧脇をR4とR5の比によって増幅させて,出力電圧%〃として出力する.出力脇‘は式(3.5) となる. ん批一(1・篶)“ ・・・・・・・・・… @(3. 5) 0,066Vの変化幅を増幅するが脇が約3.3Vであるため,この値が最大出力電圧になるようにR4 と肥の比を決める.入手しやすい抵抗値を考慮して設計した結果,R4とR5の値を表皿一4の通り決 定した.この場合,電圧増幅度は約34倍である. 表皿一4 汎用部品の抵抗値 記号 抵抗値[Ω1 R4 100k R5 3k 一23市 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 3.8 システムの評価 図皿・2に示した装置を試作し,評価を行った.2.3.1で述べた方法でLEDの温度を10∼40℃の範囲 を変化させ,パソコンに取り込んだデジタルデータから電圧(非反転増幅回路の出力電圧)を計算した. 測定結果について図皿一13に示す. 3 【 > 一’ 出 @2 融 ぺ 0L・…一 25 35 45 5 15 温度圧。C1 図皿一13 システムの評価 結果より直線的な変化が得られていることが分かる.39℃まで測定することができ,傾きは, 9513圧mV/℃】であることが分かった.この結果をもとに,測定結果を温度で表示する温度計測プログラ ムを完成させた. 3.9 まとめ 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置を試作することが出来た.この装置では10℃ ∼39℃と室温の変化範囲程度の温度測定をすることが可能である.Aの変換に伴う誤差は2%程度であ る. 一24一 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 第4章 発光ダイオードの温度センシング権能を利用した計測制御システム 4.1 一まじ^b‘二 前章で試作した装置では,計測はできるが制御はできない.そこで,制御機能も加えた簡易で安価な システムの開発を目指した.具体的には,1つのスイッチで計測モ】ドと制御モ』ドの切替えができる システムを検討した.制御モードでは,USB・I02.Oによるプログラム制御によってLEDを点滅させた り,発光の強度を変えたりすることができる.また前章の装置は温度計測時,LEDは発光せずに計測 を行った.教材・教具として生徒に興味を引き出すには,LEDを発光させながら温度計測するほうが, 教育効果が高くなると考えた.今回試作するシステムでは計測時に発光させることとした. このシステムは,半導体の3つの機能(整流,発光,温度測定)を学ぶことのできる教材・教具として 使用できる.ここでは,試作したシステムの構成と評価結果について述べる. 4.2 売先ダイオードの直列後続での温度依存性 前章で述べた温度測定装置では,LEDに一定電流を流すためにセンサ部にオペアンプを1つ使用し た.しかし,できるだけ簡易な回路構成とするため,ここではオペアンプを使用せずに図W・1のように 抵抗との直列回路に一定電圧(V㏄)を加えたものを用いることを検討した.この方式でも直線的な温度特 性が得られるかどうか確認するため,予備実験を行った.予備実験に使用した低抗器は560Ω,5.6kΩ, 56kΩ,560kΩの4種類である.測定結果を表1V・1,図IV−2に示す. r−VCC 剛剛 牌。 V 図W−1、発光ダイオードの直列接続 一25一 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 1800 [ … ] 出 } 恒 倶 堅 1 ◆R=560Ω 1600 ■・・.. ■R=5.6kΩ .’1・... ピ ’・・■.... 1 ’’1・.... 1 ▲、. ’n’・・…■・.... 1 小一一山..土R・・6kΩ ’’■ 1 .▲・・、 1400 !x一*、 ×、、、6。ポ、\、 1 ㍉X、 ; ’X\。、 、、x、 、× 1200 し._._..___._.__一_⊥.._、__._一、I_.___.工_____._.______J_.一_,_一__.、___.___.. 80 0 20 40 60 温度[oC] 図1V−2.発光ダイオードの直列接続での温度依存性 表W−1 発光ダイオードの直列接続での各抵抗値での傾き 抵抗値 560Ω 5.6kΩ 56kΩ 560kΩ 一2.33 一2.71 傾き 一1.56 一1.91 (mV/℃) 以上の結果より抵抗とLEDの直列回路でも,LEDの順方向電圧は温度に対し直線性の高い変化を示 すことが分かった.このデータをもとに,システムの回路設計を行った.抵抗Rの値としては,制御モ ード時にLEDの電流制御抵抗として最も適し,また計測モードにおいてLEDを発光させるのに適した 560Ωを用いることとした. 一26一 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 4.3システム標成 (” 全体の構成 試作したシステムの電子回路部分を図W−3に示す。2回路2接点のスイッチを用いることで,スイッ チ1個で計測・制御を切り換えることが出来る.前節で述べたLEDと抵抗の直列接続をセンサ部とし て活用したため,オペアンプICを1つで抑えることができた. 完成したシステムで制御基板と抵抗以外に使用した電子部品はオペアンプIC1個と2回路2接点のス イッチ1個,およびLED1個であり,ユニバーサル基板やUSBケーブルを入れても1,500円程度と低 コストで製作可能である.またこのシステムは,半導体の3つの機能(整流,発光,温度測定)を学ぶだ けでなく,電子回路の学習にも用いることができる.差動増幅回路,コンパレータ,ボルテージフォロ ワーというオペアンプの代表的な応用回路,およびR・2Rラダー形回路によるD!A変換,〃D変換回路 が用いられており,工業高校の電気電子分野の教材として役立つものと思われる. 図W−3一システムの構成 一27一 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム {2,討編そ≡ ド時の回践 試作したシステムの計測モード時の回路図を図1V−4に示す.560Ωの抵抗をLED(HLMP・C115)に 直列に接続し定電圧(約5V)を加えてセンサ部を構成している.抵抗を2つ直列に接続して得られる基準 電圧との差を約56倍の差動増幅回路によって増幅している.なおこのとき,LEDの駆動電流は約8.9mA である.前節でも述べたが,約8.9mAにすることでLEDを発光させながら計測することができる、増 幅された電圧は,第3章と同じ8ビットのAのコンバータを通してパソコンに取り込まれる, v㏄ USB’I02,0 P鰍2 GND P㈱ユ(釣畑) 鰍x8 鰍X7 鰍 鰍 5。軟 3“ 醐災ぐ 棚 “ ε 560 靹 鰍 権‘ 鮒 榊・c雌 図π一4 システムの回路図(計測モード時) 一28一 鮒 ぐ フ 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 側 制調モ ドの回目 試作したシステムの制御モード時の回路図を図1V・5に示す.図IV・4の回路のSWが切替わり,コンパ レータとして用いていたオペアンプがボルテージフォロワーとなり,ラダー回路からのD/A変換出力が 560Ωの抵抗を通してLEDに加えるようになる.そのためプログラムによってLEDを点滅させたり, 発光強度を変化させたりする実験を行うことができる. v㏄ USB‘I02.0 Po沌2 GN0 P舳1(醐㎏) 鰍X8 10k×フ 鰍 鰍 5、飲 3 “ 1 ∼’ 口}羽4 lo { s 4 7 言w 醐 泥 鰍 4 二 胴 酬 番 榊一C11; 図1V−5 システムの回路図(制御モード時) 一29一 第4章 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 4.4 システムの評価 計測モードでの測定電圧の温度依存性を評価するため,恒温檜にLEDを入れて温度を変え,パソコ ンに取り込んだデジタルデータから電圧(差動増幅回路の出力電圧)を求めた.結果を図1V−6に示す、 3 【 > 一 出2 ■ 1 0 20 30 0 10 温度同 図1V−6測定電圧の温度依存性 結果より,約10℃∼30℃の温度範囲で,測定電圧が直線的に変化していることがわかる.その直線 の傾きは101mVβCであった.この傾きは42節で測定した,LEDと560Ωを直列接統したときのLED の順方向電圧の温度依存性(1.68mVκ)に差動増幅回路の増幅度56倍を掛けた値にほぼ一致する.この ことより計測モードの回路は正常に動作していることが確認できた. また制御モードにおいては,Exce1VBAによるプログラムによってD/A変換の出力実験を行った. 出力実験としてOから255のデジタルデータを入力することによってLEDの発光強度が変わることを 確認した. 4.5まとめ u査Dの温度センシング機能に着目し,1つの基板で計測(温度測定)と制御(D/A変換出力によるLED 点灯制御)の両方の実験ができる簡易で低コストのシステムを開発した.温度測定動作を評価した結果, 測定電圧が温度に対して良好な直線性を示すことが確認できた. 一30一 第5章 結論および今後の展開 第5章 結論および今後の展開 5.1臼警 身近なLEDの特性を利用した教材・教具を製作すれば,生徒の電気・電子分野の興味・関心を引き 出せると考え,発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システムを開発することを肩 的として研究を行った.西岡ら1)のダイオード温度計,地㎞町aら2)のGaPL瓦Dの温度特性の先行研 究を踏まえて,検討を行った. 第2章では高輝度LEDの温度センシング特性について報告した.一定電流の条件下での高輝度LED の順方向電圧が,温度とともに直線的に変化したことを確認でき,高輝度LEDでも温度センサとして 用いられることを明らかにした.その結果をもとに,第3章では,第2章の結果をもとに試作しだしED を温度センサとして用いた計測装置について報告した.測定電圧が温度に対して良好な直線的な変化を 示し,高輝度LEDを温度センサとして用いることができることを示した.さらに第4章では,教材・ 教具としての機能を高めるため,計測機能に加え制御機能(プログラムによるLEDの点灯制御)を追加し たシステムを設計・試作した.温度測定動作を評価した結果,センサ部回路を簡素化したにもかかわら ず測定電圧が温度に対して良好な直線性を示すことが確認できた.また制御モードでのLEDの点灯実 験についても動作を確認した. 開発したシステムは,工業高校の特に電気・電子系学科における教材・教具として大いに役立つと考 えられる.たとえば,課題研究(作品製作)における教材として,半導体の多様な機能(整流,発光,温度 測定)を学び,失職を身に付けることに役立てることができる.また電子回路ではオペアンプや,R・2R ラダー形回路によるD/A変換,〃D変換を学ぶ教材として利用できる.さらに電子計測制御(コンピュ ータによる計測制御システム)では,プログラムの学習用に用いることができる. 5.2今書の口開 システムとして完成したが今後の展開として,以下のようなことが考えられる. (1)光強度測定機能の追加 (2)フィードバック制御機能の追加 (3)簡易なプログラミング環境の開発 LEDは光センサとして用いることもできるため,本システムに光強度測定の機能を追加すれば,半 導体の4つの機能(整流,発光,温度センシング,光電変換)を学ぶことのできる複合的なシステムを 開発することができ,さらなる教育効果が期待される、(2)のフィードバック制御機能の追加とは,たと えば測定した温度が設定値を超えると扇風機によってLEDを冷却するような実験を可能にするもので ある.フィードバック制御機能の追加は,計測モードでUSB−I02.OのポートJ1の一部を制御用に用い ることで可能となる.ポートJ1に8ビットのR・2Rラダー形回路が接続されているが,これを7ビッ トにし,残り1つの端子をフィードバック制御に充てればよい、また(3)で示したように,簡易なプログ ラミング環境を開発すれば,VBAに精通していなくてもLEDの発光を制御する実験を体験することが できるようになる.(2),(3)は特に,中学校技術科での学習で本システムを活用してもらうために重要 一31一 第5章 結論および今後の展開 である.このような機能と付加することによって,学習者の学習レベルに応じた教材として幅広く使用 してもらうことはできるようになる. 一32一 参考文献 1)西岡正泰,伊藤康明:ダイオード温度計を用いた液体の比熱の測定,物理教育第26巻第2号 pp.133・136(1978). 2) Y13.AcbaWa ana P D.V畑va1hare:研〃妙。〃肋θ拓皿脾〃伽鵬8θ皿疵g昭ρ劫〃炉。rθ 必助¢・θ㎜ゴ肋刀8出。幽,Rev Sct In8tm肌VbL68,No.12,pp.4465・4467(1997). 3)文部科学省高等学校学習指導要領解説工業編(平成22年1月) 4)S.M.S鵬andK K Ng:PhysicsofSemic㎝auctorDevices,3rde吐,Wiey(2007) 5)地固徹之,南部英夫ら=温度センサの原理く㎜1>,岐高専紀要,第35号,pp.97・120(2000) 6)バケさんの電子工作」(http:佑ake・san.b1ogspot.comノ) 7)小松:“かんたん!USBで動かす電子工作”オーム社(2011). 本研究に関する学会発表 第2章 発光ダイオードの温度センシング特性 「発光ダイオードの温度センシング特性」 西村尚大,小山英樹 2011年12月,日本産業技術教育学会近畿支部第28回研究発表会(奈良)にて発表 日本産業技術教育学会 近畿支部 第28回研究発表会 講演論文集,A・6・pp.11・12 第3章 発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置 「発光ダイオードを温度センサとして用いた温度計測装置」 西村尚大,小山英樹,森山潤 2012年9月,第73回応用物理学会学術講演会(愛媛)12p−PB2−22 萬4単 発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システム 「発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システムの開発」 西村尚大,小山英樹,森山潤 2012年12月,日本産業技術教育学会 近畿支部 第29回研究発表会(和歌山)にて発表 目本産業技術教育学会 近畿支部 第29回研究発表会 講演論文集,B・2・pp.25・26 謝 辞 本研究を遂行ならびに本論文をまとめるにあたり,懇切なるこ指導・ご鞭捷を賜りました兵庫教育大 学大学院学校教授小山英樹先生,同教授森山潤先生,同准教授掛え11淳一先生には心より御礼申し上 げます. 研究の遂行に際し,ご協力頂いた中原久志民,竹内伸行氏,金楠氏,をはじめ技術・情報研究室の皆 様に心より御礼申し上げます. 資料 1.使用方法 (1)システムの便用方法 ①Exce1VBAの起動をするため,システムのExce1ファイル(図1)を起動し,さらにVBAを起 動ずる. 図1.システムのExce1ファイル 【起動方法】 Exce12003:「ツール」→「マクロ」→「V遁ua1Basic E曲tor」 Exce12007.2010:「開発」→ 「V由ua1Basic」 ②本システムをPCのUSB端子に接続する・ ③使用用途に応じたユーザーフォームを選択する(図2).ユーザーファーム1が計測モード,ユ ーザーファーム2は制御モードである. 、薦鮒 ,此}F}m1 ・9山置F皿就 葦」〔;ミ際■モヲユール 図2.ユーザーフォーム選択画面 ④システムの切換スイッチをユーザーフォームに応じて,切換える. ⑤切換え後,選択したユーザーフォームを実行する(図3). 図3.ユーザーフォームの実行 1 ⑥【計測モード1 (1)温度校正 LEDで温度測定をする際,まず初めに温度校正を行う.現在の室温(温度計で測った数値) をユーザフォーム(図4)上のテキストボックスに入力し,その右側の測定ボタンを押す.そ うするとEx㏄1シートに入力した温度と計測した電圧値が記録される(図5).次に恒温槽等 にLEDを入れ,室温とは異なる温度で同様の測定をする、以上の測定が終了後,温度校 正ボタンを押して,温度校正を行う.すると2点間の直線の傾き,切片が計算され,それ らの数値がシートに記録される. (2)温度測定 「ON」を押すと校正後の温度が表示される.測定を終了するときは「OFF」を押す. 図4.ユーザーフォーム(計測モード) 協:選中肺…刈冒 し≡o跳馳シシ繍胴徴討鰍ユテム,鮎倒誠一同・閉㎞o嚇邑曲 調■...†ム.坪.,㍗〕㍗ト.岬.デー臼棚...野..1一一義曼」一1...ア岬...岬卿 三・一二 一=ガー 吊一,i卜. 幽棚鮒二舳一・←“1湘燃1’仰榊 .榊 ^ 目 .下血止一〇山一’下一0’’「丁’て了 H l ’’ア k てL’…マ’一一w’ 星・服1 3 ’ .4.. ’・ @ V 胴2 v LEDの昌度センシング機能を利用した 計頑調調システム 葦.一 〇 調作兵脳醐尚大 9. 図5.温度校正のシート1 [制御モード1(デモ用) テキストボックスにディジタルデータ(1∼255)を入力し(図6),出力ボタンを押すとシステム のLEDが発光する.ディジタルデータが大きくなるにつれて発光強度が増加する. HuTech L日D 「 図6.ユーザーフォーム(制御モード) 実行しているユーザフォームを停止する(図7). 図7.ユーザーフォームの停止 3 2.プログラムリスト 以下に制作したシステムの計測時および制御時のプログラムを記載する. (1)討購時のプログラム 榊榊榊㈱榊榊榊 し印の温度センシング機能を利用した計測制伺システム(計測モード) 2013年12月20日 兵庫教育大学 西村尚夫 榊榊欄榊榊燃 1Di111Wcc ^s1,oob16, Wr6f ^s Ooublo DiIll st^s Intogor. ico I I ^s Lon9 ’料榊}設定榊榊鮒榊■榊榊榊榊榊㈱榊榊榊‡ Pr i”ato Sub usorI=ormLi ni tia I izoO Vcc = 5.0958 Wrof = ‘Vcc ホ 2 / 3) End S山 榊料鵜測定1榊帥㈱㈱榊陣鰍案湘榊榊榊榊榊竈榊榊榊閑}榊 Pri”atoSubCoo㎜andButton4_C−ick0 0in OutOat(一) ^s8ソto. ■nPDat(1) ^s8ソto. ΨoD3t^s Bソto l=■i l■187 ^s 8yto, a6 ^s 8yt6. a5 ^s 8yto. a4^s Byto. a3 ^s 8yt6, a2 ^s Oyto. a1 ^s 8yt0 D i I11}2 ^s Ooob I o. T2 ^s Ooub l o i col l:3 0ot03t(0) = 1 I榊榔榊ユニット1榊榊 OutDat{1) : 128 1」i o2_out OutOat(0〕 SlooP5 u i o2_i np 1nPDat(0) lf lnODat(1)=14TI16n a7: 一≡.S8 aT ; O ,榊同榊ユニット2㈱ OutDat(1) : (128 ‡ a了) 十 64 o i o2_out OutOat(0) S1eoP5 u i o2_i l’lP I nPDat(0) ■f In00at(一〕 =一41’Ilon a6=1 1ミ■so a6=O ’榊榊ユニット3榊 0utl〕at(1) = (128 ‡ a7〕 十 (64筆a6) 十 32 ui o2_out OutDat(0) S108P5 u i o2_i np −nPOat(O) ■f InpDat(1) 呈14Thon a5=1 IミIso a5ヨ① I榊岡榊ユニット4榊 0utOat(1) = (128 * a7) 十 (64事 a6) 十 (32 ホ a5) ・一・16 o i o2_o■』t Ou1=Dat(0) S106P5 u i o2_i np l・’lODat(0) If I・1pOat(1) =141−hon a4:1 Iミ1s6a4=0 4 I榊は榊ユニット5榊榊 OutDat(1) = (128 ホ a7) 十 (64 ‡ a6) 十 (32ホ a5) 十 (16 } a4) 十 (8) u i o2_out OutOat(0) SlooP5 u i o2_i Ilp I npDat(0) 一f 1npI〕at(1〕 呈14Thon a3=1IミIse a3=O I榊榊ユニット6榊螂 OutDat(1) = (128 } a7〕 十 (64“ a6) 十 (32ホ a5〕 (8まa3〕 十 (16ホa4) 十 十4 u i o2_out OutOat(0) SlooP5 u i o2_i nP l nPOat(0) 1f lnl=一0at(1〕 = 14 1.h6n a2= 1 E I se a2=O ’榊榊ユニット7榊 OutDat(1) = (128 ‡a7〕 十 (64 ホ a6) 十 (32 ‡ a5) 十 (16 ‡ a4) 十 (8 ‡ a3) 十 十2 (4‡a2〕 u i o2_out O凹tDat(0) SlooP5 oio2_inP ■nPOat(O) 1f −np.〕at(1) =14Thon a1 =1Els6a1=O ’榊即納ユニット8榊 0ut08t(1) 二 (128 ‡ a7) 十 (64 宗 a6) 十 (32ホ a5〕 十 (16 ホ a4〕 十 (8 } a3〕 十 (4案a2) 十 (2 ま a1) 十 uio2_out O1」tDat(0) slooP5 I」i o2_i np ■npDat(0) ■f ■npDat(1) =14T・10n aO=1 EI80aO=O ’淋纐電圧の計算榊榊 VoOat = (128 ‡ a7) 十 (64 ‡ a6) 十 (32‡a5〕 十 (16 ‡ a4) 十 (8 ‡ a3) 十 (4ホa2) 十(2*a1) 十a0 V2=Vrof}(VoOat/256) ’榊榊■圧の表示燃榊榊串 Labo13.CaPtion = ^V2≡… &■=or㎜at(V2, ”#0.OO”) & ”ザ 1−2 = 1’ext8ox2.Toxt Sh60t1.CoI ls(i coI一. 2〕.、’a Iuo ≡ T2 Shgot1,CoI l s(i c811, 3),ソa」uo =I=ol’皿at(V2二 山拠,oo”) End Sub ’榊榊測定2欄}榊榊榊㈱榊㈱}榔榊は榊㈱榊榊榊榊 PriΨato S“b Comland阯tton5_C1iok0 0i.110utDat(1) ^s 8yt6. ■npDat(1) ^s Byto. VOI〕at ^s l…■yto O i l■l a7 ^s 8yt6. a6 ^s Byto. a5 ^s Byto. a4^s 8yto. a3 ^s 8yto. 1〕i I11W1 ^8 1=一〇ub19. T1 ^6 1〕oub1o i col l=3 0utDat(O) =1 ’燃料ユ=ット1欄}榊 0otOat(1) … 128 u i o2_out OutDat(0) SlooP5 uio2_inp InPI〕at(O) If lnODat(1) :141−h6n aτ:11≡■so a7=0 a2 ^s 8yto. a1^s8yt8 ’榊榊ユニット2榊 OotOat(1) = (128 }aフ) 十64 u i o2 oot OutDat(0) SlooP5 u i o2_i nP l nPOat(0) 一f lnpI〕at(1) =14Thon a6=1 Iミ■so a6=O I榊;一一ニット3㈱ 0}tOat(1〕=(128‡a7)十(64‡a6〕十32 u i o2_out OutOat(0) Slo叩5 o i o2_i nP ■nPDat(O) lf lnl=■Dat(1) =141’Ilon a5=1 ■≡ls6a5=O ’榊帥榊ユニット4粋榊 0I」tI〕at(1) : (128 ‡ a1) 十 (64案 a6) 十 (32“ a5) 十 16 u i o2_out OutDat(0) SloeP5 u i o2_i nP ■nPOat(0) 1f lnPDat(1) 二14Th6n a4=11≡1so a4:O ’榔}無ユニット5榊鰍 OutOat(1) = (128* a7〕 十 (64‡ a6) 十 (32案 a5) 十 (16 ‡ a4) 十 (8) u i o2_out 0・jtDat(O〕 SlooP5 u i o2_i nP I nPOat(0) ■f lIlPOat(1〕 =14T−16n a3=1 IミI80a3:O I榊は榊ユニット6榊榊 OutDat(1) = (128 業 a7) 十 (64讐 a6) 十 (32‡ a5) 十 (16 讐a4) 十 (8 ‡a3) 十4 u i o2_out OutOat(0〕 S106P5 u i o2_i l.1P I nPOat(0) 一f −npDat(1) =14Thon a2=1 一≡lse a2=0 ,欄榊料ユニット7榊榊 ○凹tOat(1) = (128 * aフ) 十 (64ホa6) 十 (32算 a5) 十 (16 ‡ a4) 十 (8 案 a3) 十 {4事 a2) 十2 u io2_out OutOat(0) SlooP5 o i o2_i nP l n向I〕at(0) ■f lnPDat(1) =14Th6n a1=1Iミーs8a1 =O ’榊ユニット8榊 OutOat(1) = (128 } a7) 十 (64 ‡ a6) 十 (32 } a5) 十 (16 ホ a4〕 十 (8 ‡ a3〕 十 (4‡ a2) 十 (2 ‡ a1) 十 u i o2_out OutOat(0) SlooP5 u i o2_i np 1nPOat(0) If ■npOat(1) =14T−10n a0=1 一≡lso aO=0 榊‡榊電圧の計算‡榊榊 VoOat = (128 事 a7) 十 (64‡ a6〕 … (32ま a5) … (16 ‡ a4) 十 (8 } a3) 十 (4 ホ a2) 十 (2 ま a1〕 十 aO V1 =、’rof‡ (VoOat / 256) 榊電圧の表示榊榊榊 Lab0113.Caption=山V1=”&一=orI11at(V1. 山一O.OO山〕 8” V川 6 T1 =Toxt80x1.下6xt Shoot一.Co■■s(iceI l. 5).Va■uo= Tl S■106t1.Col ls(i col l, 6).Valuo=1=or・11at(V1. 山毒O.00つ End Sub ま㈱榊温度校正榊榊㈱榊ま鰍榊榊榊帥榊輸一榊榔榊:㈱榊榊榊納 Pri”atoSubCo㎜mand6otton3C■ickO D i I11x1 ^s Ooub l o, x2 ^s Doob■o, y1 ^s Doub Io, y2^8 0oub−0 Dina^sD㎝blo,b^sDo阯b1o i col l=1 x1 = Sh68ts(1).Co I l s(3, 5).Va l oo y1 = Shoots(1).Co■I s(3. 6).Va l u6 x2 = Shoots(1).CoI■s(3. 2).、’a lu8 y2 =Sh60ts(1).Col l s(3, 3).”a l uo a=(ソ2一州/(x2一州 b=((x2*州一(x1宗y2))/(x2−xl) S−100t1.Co I I6(i06I■, 2).、’a I uo = a Shoot1,Co1』s(j c6I■、 3).Va I oo ≡b 圧nd Sub ’榊目榊温度計測榊燃榊料 Pri、’at6SubCo㎜塩ndButton1_C1iokO D i m Out1〕at(1) ^s Byt8. l r1POat(1) ^s 日Vto. Vo■〕at ^s Byt8 Di掘a7^sByt6,a6^sByto.a5^s8yto.a4^sByto.a3^sEyt6. D i m Ψo ^s Doub I o, 1I^s Doub l0 D i m a ^s Doub I o, b ^s Doub I o a = Shoots(1).Co l l s(1. 2).Va1u0 b ≡ Sh③ots(1).C6■I s(1, 3).、’a I uo st:1 n−1i I6 εt= 1 0utDat(0) … 1 ’榊議榊ユ=ット1榊榊 OutDat(1) = 128 u i o2_o口t OutDat(0) S1舶P5 u i o2_i nP ■npI〕at(O) .f .npDat(1) =14Thon a7=1 I≡.so a7=0 ’榊コ」=ット2榊 0utOat(1) = (128 ま a7) 十 64 uio2_o凹t OutDat〔0) SlooP5 ■』i o2_i nP ■nPDat(O) 1f lnODat(1) ≡141−hon a6=1I≡■so a6=0 ’頼榊ユニット3榊榊 OutDat(1) = (128 ホ a7) 十 (64‡ a6) 十 32 a2^sBソtola1^s吋to u i o2 out OutDat(O) S168p5 u i o2_i np I npOat(0) 1f1nPDat(1) =14Th6Il a5=1EIs6a5=0 ’榊榊ユニット4欄 Ol』tDat(1) = (128ホ aフ) 十 (64‡ a6) 十 (32“ a5) 十 16 u i o2_out OotDa1:(0) S1ooP5 ujo2」叩肺0at(0) 1f lnpOat(1〕 =141−hen a4昌1 ■三I60a4=O ’榊同榊ユニット5榊 0utOat(1) = (128 ま a一) 十 (64 * a6) 十 (32} a5) 十 (16 ‡ a4) 十 (8) o i o2_out OutDat(O) SlooP5 uio2_inPlnψat(①) If InpDat(1) =14TI1on a3=11≡lso a3=O ’榊蛛榊ユニット6榊榊 0”tOat(1) = (128 * a7) 十 (64‡ a6) … (32‡ a5) 十 (16ホ a4) 十 (8 ホ a3) 十4 u i o2_out OutDat(0) Slo叩5 0i02_i np ■npDat(0) lf ■npDat(1) =141’hon a2=1 一≡lso a2=O ’榊帥榊ユニット7榊榊 OoセDat(1) = (128 * a7) 十 (64} a6) 十 (32讐 a5) 十 (16 ‡ a4) 十 (8 ホa3) 十 (4‡ a2) 十 2 uio2_outOutDat(0) SlooP5 u i o2_i nP ■nPOat(0) lf lnpDat(1) =14Thon a1=1 ・≡1so a1=O ’榊㈱ユニット8榊 OutDat(1) = (128 ホ aT) ・1・ (64 ヰ a6) 十 (32} a5) 十 (16 ホ a4) 十 (8 ホ a3) 十 (4 事 a2) 十 (2 ‡ a1) 十 1 u i o2_out OutDat(0) 馴餉P5 u i o2_i nP 1nPOat(0) If l■’lpOat(1) =14Tho■1a0=1 ■ミlso a0=O I榊榊*電圧と温度の計算㈱ VoDat = (128 } a7) 十 (64 竈 a6) 十 (32 ホ a5〕 十 (16 ホ a4) 十 (8 ‡ a3〕 十 (4 ‡ a2) 十 (2 ‡ a1) 十 aO Vo = 、’rof ‡ (、’oOat / 256) T=αo−b〕/a ’榊料*温度の表示I榊㈱ 1_abe−1.CaPt i on = “T=川 8 1=or■11at(T, DoIミ”onts S106ゆ 100 ■6nd End Sub 期O.0”) &“ oCo ’榊榊ストップ榊榊榊㈱榊 pr∼ato Sub Co而mand8utton2」二IickO St=O End Sub (2)伽資時のプログラム 榊榊 L印の温度センシング機能を利用した計遺制動システム(制損モード) 2013年12月20日 暴度教倉大学 西村尚大 ’榊榔藏榊榊鮒榊榊榊榊㈱榊料 0i I11Wco ^s Doub■o. Vr8f ^8 0oub−e 榊榊榊設定榊鰍榊燃榊榊榊榊榊榊㈱榊榔 Pri、’at8Sub usorl=oroしinitializ60 Vcc = 5.0958 Vr6f=(V㏄‡2/3) End S此 ’榊榊帥発光強産の実化榊榊榊榊は料榊㈱榊㈱串榊牌螂淋榊榊は淋榔 Pri”at6Sub Co㎜旧ndButton1_CliokO Di㎜Vo^s Doub1o.dat^s L㎝9 0inOuωat(1)^sByto OutOat(0) ≡ 1 dat ≡ To貫tBox1.Toxt OutOat(1) = dat Yo昌Vrof * (dat / 256) u i o2_out OutOat(0) Lab611.CaPt i on = ^Vo:” 8I=or㎜a1=(Vo、 ”ヰ0.00”) & ^V皿 [nd Sub 9